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71回国会参議院1973/03/31

大蔵委員会 第11号

発言数
18
登壇者
5
会派数
3
開催日
1973/03/31

会議録

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  本日、多田省吾君が委員を辞任され、その補欠として沢田実君が選任されました。

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) まず、資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律案、関税定率法等の一部を改正する法律案、以上二案を便宜一括して議題とし、前回に引き続きこれより質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言を願います。——別に御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  まず、資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案にかかる附帯決議案を私から便宜提出いたします。案文を朗読いたします。    資金運用部資金並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の長期運用に対する特別措置に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、財政投融資の原資の主柱である資金運用部資金及び簡保積立金が国民の零細な蓄積資金であり、財政投融資計画が国民経済の資源の配分に果たす役割の重要性にかんがみ、左の事項に留意すべきである。  一、財政投融資計画の策定に当たつては、国民福祉の向上及び国民生活の改善のための施策について重点的に資金の配分を行なうとともに、関係機関の金利、貸付条件の改善など適正な措置を講ずるよう努力すること。  一、財政投融資計画の総合的理解が容易でない実情にかんがみ、その様式、内容等についてさらに検討を加えるほか、説明資料の一層の充実を図ることにより、財政投融資計画に対する国民の認識と理解を深めるよう努めること。  一、資金運用部資金及び簡保積立金の長期運用予定額の繰越しの実施並びに特別会計の予算総則に規定された弾力条項の適用については、実情に即し、適正な範囲に止めること。  一、公団、事業団等の運営については、その設立の趣旨及び目的にてらし、適正な業務の執行が確保されるよう配意すること。  一、厚生年金ほか各種年金の給付については、給付水準の向上に努力すること。   右決議する。  以上でございます。

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) ただいま戸田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 多数と認めます。よって、戸田君提出の附帯決議案は、多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。  次に、関税定率法等の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案にかかる附帯決議案を私から便宜提出いたします。案文を朗読いたします。    関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行にあたり次の事項について配慮すべきである。  一、国際協調の確立に資するため、特恵関税制度の運用については、特恵供与枠の拡大等について十分配慮するとともに、関連国内産業、特に中小企業等に及ぼす影響が甚大であることにかんがみ、より一層中小企業の近代化、構造改善等企業体質の強化に万全を期すこと。  一、生活関連物資に対する関税率の引下げについては、その減税効果が消費者価格に適正に反映されるよう流通面に関する対策を十分講ずること。  一、協定税率が適用されない国との貿易が阻害されることのないよう国内産業への影響を考慮しつつ、政府間の協議を通じ関税上の格差是正に努めること。   右決議する。  以上でございます。

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) ただいま鈴木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 全会一致と認めます。よって、鈴木君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。  ただいまの二法案に対する決議に対し、愛知大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。愛知大蔵大臣。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 両件に対する、ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を尊重して善処いたしたいと存じます。

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) なお、二法案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 次に、所得税法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。愛知大蔵大臣。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) ただいま議題となりました所得税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  第一に、最近における所得、物価水準の推移を考慮して、中小所得者を中心とした所得税負担の軽減をはかるため、課税最低限の引き上げを行なうことといたしております。  すなわち、基礎控除及び配偶者控除をそれぞれ現行の二十万円から二十一万円に引き上げるとともに、扶養控除を現行の十四万円から十六万円に引き上げることといたしております。また、給与所得者について、その負担を軽減するため、給与所得控除の定額控除を十三万円から十六万円に引き上げるとともに、定率控除部分についても適用金額の範囲を拡大することといたしております。この結果、給与所得者の課税最低限は、夫婦と子供二人の場合では、現行の約百三万円から約百十四万円に引き上げられることになります。なお昭和四十八年分では、この課税最低限は百十二万円となります。  第二に、障害者控除等の特別な人的控除についても、一般的な控除にあわせて引き上げを行なうことといたしております。  すなわち、老人扶養控除を現行の十六万円から十九万円に、障害者控除、老年者控除、寡婦控除及び勤労学生控除をそれぞれ現行の十二万円から十三万円に、特別障害者控除を現行の十六万円から十九万円に、配偶者のいない世帯の一人目の扶養親族にかかる扶養控除を現行の十五万円から十八万円に引き上げることといたしております。  第三に、退職所得の特別控除額を、おおむね五割程度引き上げることといたしております。  すなわち、勤続年数十年までは一年につき現行の五万円を十万円に、勤続年数十年超二十年までは一年につき現行の十万円を二十万円に、勤続年数二十年超三十年までは一年につき現行の二十万円を三十万円に、勤続年数三十年超は一年につき現行の三十万円を四十万円に引き上げることとしております。この結果、勤続年数三十五年の場合の退職所得の特別控除額は、現行の五百万円から八百万円に引き上げられることになります。  第四に、白色申告者の専従者控除について現行の十七万円を二十万円に引き上げることといたしております。  第五に、寄付金控除については、現行法では支出した寄付金のうち所得の三%をこえ一五%以下の部分について控除することとしておりますが、この限度額一五%を二五%に引き上げることとしているほか、職業訓練法人の行なう認定職業訓練を受ける者を勤労学生控除の対象に加えるとともに、非課税所得の範囲から株式形態によるゴルフ会員権の譲渡による所得を除外し、予定納税を要しない予定納税基準額の限度額について現行の二万円を三万円に引き上げる等所要の規定の整備を行なうことといたしております。以上、所得税法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由と内容の大要を申し上げました。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 次に、補足説明を聴取いたします。高木主税局長。

高木文雄大蔵省主税局長

○政府委員(高木文雄君) 所得税法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を補足して御説明申し上げます。  本年度の所得税法の改正は、給与所得者の負担の軽減をはかるため、給与所得控除の引き上げ及び退職所得の特別控除額の引き上げを中心として行なっておりますので、この点について御説明申し上げます。  まず、給与所得控除の引き上げであります。まず、定額控除については、昭和三十六年に給与所得者の必要経費のうちいわゆる固定費部分をしんしゃくする趣旨で一万円として新設され、その後昭和四十六年までの十年間に十三倍に引き上げられて十三万円になっております。したがって、低額な給与所得者層における控除率は相当の水準に達していると考えられますが、今回さらにこれを三万円引き上げて十六万円にすることとしております。また、定率控除につきましても、昭和四十四年度及び昭和四十五年度の改正でかなりの改善がはかられたのでありますが、さらに今回二〇%の適用範囲を百万円から百五十万円に、一〇%の適用範囲を二百万円から三百万円に、五%の適用範囲を四百万円から六百万円にそれぞれ五割の引き上げを行なっております。この結果、現行は年収四百十三万円、控除額五十三万円で頭打ちとなっておりますが、年収六百十六万円までは給与収入の増加に応じて控除額もふえることになり、控除額も七十六万円まで引き上げられることになります。これにより、給与所得者の負担はかなり軽減されることになります。  次に、退職所得の特別控除額の引き上げであります。退職所得の特別控除額は、昭和四十二年以来据え置かれておりますが、昭和四十六年八月の税制調査会の長期答申で、その後における平均的な退職所得の水準や物価水準の上昇を考慮すれば、これに見合って見直しを行なうことが望ましい。と指摘されている線に沿いまして、今回、五割程度の引き上げを行なうこととしているのであります。これにより勤続年数三十年の場合には、現行の三百五十万円が六百万円、勤続年数三十五年の場合には、現行の五百万円が八百万円に引き上げられることになり、退職者の負担は相当軽減されることになります。  以上、所得税法の一部を改正する法律案の提案理由を補足して御説明いたした次第でございます。

藤田正明自由民主党

○委員長(藤田正明君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。  次回は、四月三日午前十時委員会を開きます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十分散会      —————・—————

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