災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 81 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1973/03/28
会議録
○委員長(松永忠二君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 災害見舞金法案(参第一号)を議題といたします。 発議者、参議院議員上林繁次郎君から趣旨説明を聴取いたします。上林君。
○上林繁次郎君 ただいま議題となりました災害見舞金法案につきまして、提案の理由及びその要旨につきまして御説明申し上げます。 わが国は、地理的、気象的に台風常襲地帯であり、また、世界有数の地震国でもあるため、豪雨による洪水、台風による高潮、津波、風水害をはじめ、地震災害、雪氷災害、土砂災害など数多くの災害が発生しております。 しかも、最近における災害の様相は従来とは著しく変貌し、単に自然現象による自然災害だけでなく、山林・原野などの乱開発や急激な経済成長に伴う都市化、工業化を原因とする人為的な要素を含む災害も漸次増大している実情であります。 このような激増する災害に対する措置としては、現在、災害対策基本法により被害規模が著しく激甚である災害の場合において、応急措置及び災害復旧の措置が講ぜられておりますが、個人災害に対する救済措置が制度上きわめて不備であります。 すなわち、災害対策基本法において、災害とは「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害をいう。」と定義しておりますように、大規模災害のみを対象としており、しかも、災害が起こってからのあと始末の問題のみに力点が置かれています。 したがって、個人の被害がいかに大きくても、地域的な災害規模によっては災害対策が制度化されていないために、国民の生命、身体、財産を災害から普遍的に保護することができないのであります。 このような実態から見て、小規模災害に対する救済措置について、現行災害関係法を整備するとともに、財政的立法措置を早急に樹立することは、今日の緊急重要課題であります。 以上の観点から、相次ぐ個人災害について、国が救済補完措置といたしまして、死亡または負傷などに対し、直ちに見舞い金を支給することができるよう本法律案を提出した次第であります。 以上が提案理由であります。 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。 まず第一に、災害見舞い金の支給の事務は、市町村長が処理することといたしました。 第二に、災害見舞い金の支給は、死亡見舞い金、障害見舞い金及び傷病見舞い金並びに住居家財見舞い金とし、災害によって死亡した遺族に対し五十万円の死亡見舞い金を、また、身体に障害を受けた本人に対し五十万円を限度として政令で定める額の障害見舞い金を、また、負傷、疾病にかかった本人に対し三十万円を限度として政令で定める額の傷病見舞い金を、また、住居、家財に損害を受けた世帯主に対し十万円を限度として政令で定める額の住居家財見舞い金を支給することといたしました。 第三に、災害見舞い金の支給に関する処分に不服の者は、文書または口頭で災害見舞金審査会に行政不服審査法による審査請求をすることができることといたしました。 第四に、国は、災害見舞い金の支給及び事務に要する費用を交付することといたしました。 以上が、本法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。
○委員長(松永忠二君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 なお、本日は本案の趣旨説明のみにとどめておきます。 —————————————
○委員長(松永忠二君) 次に、災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 去る三月八日、福岡県北九州市において発生をいたしました済生会八幡病院の火災に関する件について、政府から説明を聴取いたします。
○政府委員(滝沢正君) お手元の資料に基づきまして、恩賜財団福岡県済生会八幡病院の火災の事故について御報告申し上げます。 本病院は、構造が旧館と新館に分かれておりまして、建築年月日は、旧館が昭和三十年、新館が昭和四十二年でございます。許可病床数は三百二十床で総合病院でございまして、北九州地区においてかなり期待されておりまして、診療内容もよい病院の一つでございます。 防火設備につきましては、そこに記載してございます消火器、消火栓等の設備は、法に定められました設備を満たしております。避難設備につきましても法定されましたものを充足いたしております。 日常防火避難訓練につきましては、三月及び十月に夜間を想定して患者避難訓練を一応実施いたしております。消火器の点検等につきましても定めによって実施いたしております。 二枚目でございますが、被災の状況でございますが、出火の日時は三月八日午前三時二十一分でございますが、後ほど御説明いたしますように、消防署への通報が若干おくれまして、三十分経過後となっております。出火場所は一階外来診療棟の婦人科診察室でございまして、出火の原因につきましては新聞等で報道されましたように、婦人科診察室において非番である医師の石松孝二がソファーで仮眠中使用しておった蚊とり線香がカーテンに引火したものでございます。蚊とり線香につきましては、本院においては他の部屋では使用いたしてない事実がわかっておりますが、なぜこの部屋だけに蚊とり線香を必要とする状態であったかにつきましては的確なものはございませんけれども、ただ推定できますことは、これが後ほど申し上げますダクトに近かったため気温が比較的常時高く、冬を越す蚊がこの付近に生息しておって、夏にこの部屋で使った蚊とり線香があったので石松が使用したと推定されております。 出火当時の収容患者の状況並びに当直体制につきましてはそこにお示ししたとおりでございます。 火災の状況でございますが、消火活動につきまして、火災発見後消火活動を開始しましたが、自力で消火しようとするのにとらわれたあまり、火災の通報につきまして先ほど申し上げましたようなおくれが出まして、それが後の患者誘導等にも全体に影響した結果が見られるのでございます。通報の状況としては、消防署への通報以前に院長あるいは当直医師等の内部への通報にとらわれ、消防署に対する通報がおくれております。したがって、火災発見後、後ほど申し上げますような火の勢いが予想外に早く四階に達したというようなことを含めまして非常に混乱があったように思われるのでございます。 延焼の経過といたしましては、婦人科診察室のカーテンから天井に引火し、ダクトを通じて瞬時にして大量の火炎がむしろ四階に急速に広がっておりまして、火災の消火した後の結果から見ましても、二階、三階よりも四階に火災の場所が広く延焼いたしておるのでございます。 次に、避難誘導の状況でございますが、患者の誘導につきましては、二階のICU病棟と申しますのは、手術後患者等の特に重症な患者を入れておる病棟を最優先して救出いたしまして、各階に行きましたが、先ほど申し上げたようなダクトにより火勢が四階に特に早く強くいったために、四階の患者の避難がおくれた結果となっております。比較的軽症な患者の中には歩いて非常階段を通じ屋外に避難した者もございましたけれども、四階病棟の死亡した患者十名につきましては、消防署員並びに看護婦等がこれに救出に行くことが困難な状態になったように推定されるのでございます。患者十名のほか外部において死亡——死亡は総計十三名でございますが、患者十二名のうち十名は院内において死亡し、他の二名は、一名は四階病棟の窓から飛びおりたために頭蓋内骨折を起こしまして他の病院に収容後死亡し、なおかつ、もう一名はガン患者の末期症状の重症患者でございましたものが他に収容後死亡いたしております。 消防署の出動状況は第四出動でございまして、全市、全署の消防車が出動しておりますが、この病院が大きな幹線道路からやや入りました道路の狭い、やや傾斜地等にございまして、消防活動に難渋した事実がございます。 次に、死亡者の年齢、性別でございますが、ここにお示ししましたように、四階の病棟で死亡した患者は全部女子でございまして、しかも高齢者が多いという状況でございまして、場所としては看護婦詰め所のすぐ隣にあった病室でございますけれども、さらにその奥に男子のやはり高齢の患者がおりましたが、この方々はみな避難いたしまして助かっておるわけでございまして、この老齢の御婦人の患者に対する誘導が、先ほど来申し上げましたような判断の見込み違いによって誘導がおくれ、死亡に至ったものと推定されるわけでございます。 被災患者の収容は、被災を受けたあと、各市内の医療機関に御協力いただきまして、四ページから五ページに掲げてございますような各地の病院に収容をいたしております。なお、自宅等に帰ることのできる患者につきましては、自宅へ一たんお帰り願っておるわけでございます。 次に、六ページの病院の復旧計画でございますが、当面の措置といたしまして、福岡済生会理事会は、会長は——支部長と申しますか、責任は知事がなっておられますが、早急に復旧にとりかかる方針を定めまして、まず自宅に避難いたしました患者に限定してこれが外来診療を実施し、なお、本院は、血液透析という、非常にじん臓の重症な患者に対します人工じん臓を使う血液透析を実施しておりますので、これを至急再開いたしておるわけでございます。で、一般外来診療につきましては、四月七日から全面的な診療ができるようにただいま準備を進めております。なお、一たん閉鎖してございました同じ区内にございます済生会の折尾診療所を至急整備いたしまして、五十床の病院として使用し、なお外来診療等も実施するように準備いたしておりまして、三月十三日から受け入れて、現在三十一名がこの折尾診療所の病床に収容されております。 その後の復旧計画全体につきましては、第一次の復旧計画といたしまして、比較的延焼の少なかった一階、二階と、ほとんど被害を受けておりません五階についてまず第一次的に復旧工事を実施いたしまして、四月七日の開設を目途にただいま工事を進めております。第二次復旧計画につきましては、最も被害の大きかった三階、四階等を中心にいたしまして第二次の復旧計画を立てておる次第でございます。 遺族及び被災患者に対する補償でございますが、この点につきましては、まず遺族補償につきまして、三月十三日に、遺族側代表、一世帯二名という条件で十九名と、病院側とで第一回の交渉が行なわれ、聞きますところによりますというと、個別に差をつけるという方式でなく、一律方式というようなことを遺族側が希望し、原則的には補償金を明示して回答案を提示するお約束になっておるようでございます。で、四月三日の第二回の交渉の準備としまして、病院側では、職員によって、各地の火災による死亡事故等の補償の実例を全国的に調査し、鋭意回答案の作成に当たっております。とりあえず、死亡者に対する見舞い金等の支給の状況でございますが、済生会は、一人当たり一律十万円、福岡県として十万円、八幡市として三万円を支給いたしております。そのほか、被災患者が私物品等を焼失いたしておりますので、これについても、済生会としては、それぞれ実情に応じて補償するように約束がなされているようでございます。 なお、これにつきまして厚生省がとりました措置について、あるいは今後の、ただいま検討いたしております措置について御報告申し上げますが、今回の火災等発生が七時のニュースで報道されると同時に、係官二名を九時に羽田に派遣いたしまして、急遽、現地に参らせまして原因の究明、事故対策に当たらせました。三月九日、とりあえず、厚生事務次官から各都道府県知事に対しまして医療機関の防火態勢の強化、指導の徹底につきまして指示いたし、なお、今回の火災の原因、火災の状況、避難誘導の実施状況等をしさいに検討し、それから得ました教訓をもとにいたしまして防火態勢強化に対するかなり具体的な内容を持った都道府県知事あての通牒を出すよう準備いたしております。全国の医療機関につきましては、消防庁とも協議の上、近く防火態勢の総点検を実施する予定でございます。これに伴います改善措置等につきましては、融資制度の活用等により、特に今回問題になりましたダクトの埋め込み作業等、病院、医療機関の構造、設備の改善を基本的にはかる必要があろうと思っております。 以上でございます。
○委員長(松永忠二君) これより質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宮之原貞光君 まず、気象庁にお伺いしたいんですが、二月二十四日付の「浅間火山噴火の経緯について」という経過の報告を受けたのですが、その後の状況につきましてまずお聞きしたいと思うんです。
○説明員(木村耕三君) 浅間山の火山活動は、現在のところ一応、一時的な休止状態でございまして、煙は盛んに上げておりますが、爆発はこのところ少しやんでおります。ただ、火山性地震は相変わらず起こっております。
○宮之原貞光君 小康状態だということで、若干、安堵感もあるわけですが、実は、中央紙におきましては浅間山の爆発のように大きく報道はされてはおりませんけれども、鹿児島市にある桜島の火山爆発というのは、小康状態でなくて、むしろ異常な状態が続いて激化しておるような状況なんであります。ただいまから、その桜島の問題についてお聞きをいたしたいと思います。 三月十日の鹿児島の地方気象台発表によりますと、桜島は、四十七年の一月から六月の間までに火山性の地震が四千二百九十三回、ことしの一月に四千百三十四回、二月に五千三百九十七回。しかも、二月の内訳は、上旬が千七百三十回、中旬が一千四百四十九回、下旬が二千二百十八回。三月はさらに激しくなっておるようでございます。また、四十三年以降の爆発の回数を見ますと、四十三年の三十七回、四十四年、四十五年、四十六年は若干下回りながら、四十七年になりますと、十二月の十三日までにすでに百八回も爆発をしておるわけですね。したがって、このような状態は非常に憂慮すべき状態だと私どもは見ておるわけでございますが、その点、気象庁としてはどういう見方をしておるのか、まず、この点についてお伺いをいたします。
○説明員(木村耕三君) 先生ただいま御指摘のように、地震回数は、現在、一月が一番少ないのでございまして、最近では一番少なくなりまして四千百九回ということになりましたけれども、二月、三月と数がふえ続けておりまして、すでに三月二十三日には六千回をこえまして、二月の地震回数に比べますと二割あまり強という状態になっております。地震活動は火山活動が活発化するほど発生しやすくなります。そのためにわれわれは地震観測をしているわけでありますが、現在の状況が続きますと、これから爆発を含む火山活動が活発化する危険は多分に考えられますので、今後とも十分警戒を要すると思います。
○宮之原貞光君 これから警戒を要するというまことに事務的なようなふうに聞こえるのですがね。御承知のように桜島の爆発の歴史を振り返ってみると、相当回数の爆発があって、それで人命に大きな損失を与えておるわけでございますね。たとえば、その中でも一七七九年の安永八年の大爆発あるいは一七八一年の天明元年に起きたところの爆発、さらには、近くは大正三年の大爆発というのはもう相当な死傷者を伴ったところの爆発をやっておるのですね。しかも、これは学界ではどういう説になっておるか知らぬけれども、いわゆる火山の六十年周期説、こういう面から見ますと、大体、大正三年からしまして、もうその六十年のサイクルに入ってきつつあるわけなんですね。しかも、桜島にありますところの黒神中学校とか東桜島中学校に、いろんな野鳥とかネズミ、植物等の生態自然観察を予算をつけて子供たちに調査を依頼しておりますけれども、その報告によりますと、大正三年の爆発前と同じように、たとえばネズミが山から海岸のほうに多く移動した、野鳥が桜島からほかのところに集団で移動した、あるいは植物が枯れてしまったというような現象が現に起きているわけですね。これは三月十七日の読売新聞の報道ですけれども、やはりそのことを裏づけるようにちゃんと出ているのですね。ここに、真冬にミミズ、鳥も移動した、こういうふうな大爆発の大正三年と似たような状況がずっと出てきている。こういうような状況でございます。あるいは、昨年十一月十四日ですか、鹿児島県の地震火山調査研究協議会の専門委員会で京都大学の吉川教授が、やはり桜島のこの状態を見て、噴煙の規模、量ともに昭和三十一年以来の最大のものである、爆発のサイクルも従来とは異なっておるし、噴石の中には異質の岩石がまじっておる、これはちょうど大正三年のと似ておる、こういう報告をしておるんですがね。それだけに、この桜島と関係のあります鹿児島市及び周辺の市町村の住民は非常な不安を覚えておるのですけれどもね。ただ、いま気象庁から答弁があったように、今後警戒を要するという程度のものなのかどうか。こういう具体的な事例さえも現地では出ておりまして、やはり住民は非常な不安を抱いているのですがね。そこらあたりの状況をやはり踏まえての気象庁としてのものの見方というものを、もう一回明白にしていただきたいと思います。
○説明員(木村耕三君) 現在のわれわれの火山の予知の知識といたしましては、まだ非常に不十分でありまして、いつごろ大きな爆発が起こるかということは予知するほど知識を深めておりませんけれども、先生ただいま御指摘になった大正三年の大爆発のときには、当時の鹿児島測候所に旧式な地震計が一台だけありまして、そのために火山と正反対のほうに震源を判定いたしまして、この地震は火山活動には関係ないと発表して、あとでたいへんな非難を受けたわけでありますが、現在桜島には三カ所の高感度地震計を置いておりまして、鹿児島地方気象台の地震計と合わせて四カ所で観測しております。したがって、火山の爆発の前兆になるような大きな地震がありましたような場合には震源を誤ることは今後ありませんし、いままでの過去の例を見ますと、火山が大爆発を起こす前には必ず前兆として特殊の地震が火山の真下で起こるという経験を持っておりますので、大正三年のような大爆発に対しては、その前兆である地震が起こった段階では、いつということははっきり言えないかもしれませんが、近く非常に危険な状態になるということは言えるようになっていると思います。 なお、昨年秋に起こりました二回の中爆発に対してやはり被害が出ておりますけれども、こういう地震に対しても何とか予知できるように、現在京都大学をはじめ各大学等と緊密に連絡をとりまして方法を開発中でございますが、とりあえずは、気象庁といたしまして近日中に鹿児島地方気象台へ担当の経験の深い調査官を派遣しまして、協力、応援するつもりでおります。鹿児島気象台としましては、いままで非常にわれわれの強力助言者であった吉川教授が最近急逝されたものですから非常に不安になっておると思いますが、何とかそれを補うように京都大学とも協力していきたいと思っております。
○宮之原貞光君 そうしますと、先ほどの警戒を要するということよりも、むしろ、いまのお話を聞きますと非常な警戒を要するところの問題だけに、非常な危険性があるだけに、これはいわゆる厳重な警戒を要すると理解すべきだと思うのですがね、いまのお話を聞いて。そのように理解していいですね。
○説明員(木村耕三君) いままでの火山活動の場合、非常に危険な状態になってから急にエネルギーが抜けたように静かになっていってしまう場合も間々ございましたものですから、これは非常に厳重に警戒を要するということまで申し上げていいかどうかわかりませんけれども、少なくとも今後前兆となるような地震が、たとえば大正三年の場合に起こったような地震が起こりました段階では厳重警戒ということをわれわれ言えると思います。
○宮之原貞光君 いまの学問で地震が予知できないことは私どもしろうとでもわかるのですけれども、しかし、これだけやはりいろいろな前兆が出ておりますと、これはやっぱり最悪の事態に備えたところの、気象庁としても、観測なりあるいはできるだけ早くこの問題についていろいろなものを予告するという、これは仕事の面があるわけです。したがって、この状態は異常な状態であるので、気象庁としてはさらにスタッフを増員などして、やはりこの問題についての警戒を密にしていくということははっきり約束できますね。
○説明員(木村耕三君) はい、鋭意努力しております。
○宮之原貞光君 総務長官もいまのやりとりをお聞きだと思いますが、それだけに、私はやはりこの問題は単に気象庁の観測にだけまかせておくべき問題ではなく、責任者である総理府長官としても、この問題については最悪に備えての対策は私は必要だと思うのです。 御承知のように、ここにも地図を持ってきておりますけれども、鹿児島は浅間山みたいな山の中じゃなくて、いわゆる鹿児島湾の一番もとにあるんですね。しかも、ここには人口四十六万の鹿児島市がある。わずかに湾を隔てて四キロ前後しかない。ここに垂水市という町、さらにこの周辺を見ますと、実にこの周辺には約六十万人前後の人口があるんですね。こういう世界でも特異な状態、しかも活火山で、しかも人口密集地帯である。こういうところだけに、この問題に対する対策というのは万遺漏のないような対策を私は立てる必要があると思うんです。 そういう立場から具体的にお聞きいたしたいと思いますけれども、政府は、いわゆる災害対策基本法第十一条に基づくところの中央防災会議ですか、防災会議等で、具体的にやはり災害が起きた場合に対応できるような予防措置、応急対策というものを早急に私は樹立をすべきじゃないだろうかと思うんです。もし、その対策の面で具体的な方策があるならばお聞かせを願いたいと思うんです。現地鹿児島市では、すでに同法十六条に基づくところの防災会議をつくりまして、具体的なやはり対策を立てております。それから本日でございますか、関係市町村で桜島降灰対策協議会というものを発足をさせておるんですね。実は昨年の十月二日夜の十時二十九分ですけれども、大爆発がありまして、非常に現地で大きな混乱があったんです。これは気象庁も知っていると思いますけれども、火山弾が落下をして、山林から原野——夜中でございましたが、焼けて、大きな火柱が立った。その上に桜島との通信網も途絶をしまして、その時点で、非常に混乱をしたことがあったんですが、こういうようなことが二度とあっては困りますので、どうしてもやはりこういう異常な状態でございますから、中央防災会議としても具体的なやはり災害に対するところの対策というものが必要だと思うんですが、もし現在まで立てられておるところのものがありますれば、お聞きをいたしたいと思うんです。ただ、二月の二十二日でございましたか、衆議院の災害対策特別委員会での議事録を読んでみますと、たとえば駐在員を増員をしたとか、あるいはまた防衛庁や海上保安庁に最悪の場合のいろんな措置を頼んであるという程度の答弁しかなかったんですよ。こういうことでは私は困ると思うんです。これ以上に何か具体的なものがあるならば、まずそれをお聞かせ願いたい。
○国務大臣(坪川信三君) ただいま宮之原委員御指摘に相なりましたとおり、桜島噴火に対しましての防災問題は、国民の大切な生命、財産につながる重要な問題であるわけでございます。何と申しましても、人命を守るということが最も優先せなければならない防災の基本方針でありたいと私は念じておるのでございます。御指摘のとおりに、四十七年の三月から百八件の爆発事故が起こっておる。また、物的な損害を見るだけでも四億八千万になっておるというような状態、こうした物的な損害よりも今後想像され、予想されます不幸な事件への防災体制というものを確立することが私どもの最もとるべき重要な施策の一環でございますので、これを中心にいたしまして防災会議等を開き、あるいは各省庁、特に警察庁あるいは消防庁、あるいは海上保安庁、あるいはこれらの関係省庁と連絡を密にいたしながら、現地の、いわゆる鹿児島県との連絡をさらに強化いたしまして、これらに対するところの具体的な方途も連絡をとりながら講じておるわけでございます。連絡会議も、総理府におきまして防災会議主宰のもとにおいて二月から開いておるような次第でございます。具体的な対応策につきましては、関係の政府委員から答弁をいたしたいと思いますが、私といたしましては、あくまでも地域住民の人命を守る防災対策の基本を立てたい、これを具体化していくという方針であることを御理解願いたいと思います。
○宮之原貞光君 何か補足があるんですか。
○説明員(杉岡浩君) ただいま宮之原委員御指摘がございましたその対策でございますけれども、これは関係省庁いろいろと関係いたしますわけでございまして、ただいま総務長官が答弁いたしましたように、関係省庁集めまして、中央防災会議、総理府のほうにその関係省庁全部集まってもらいまして、それぞれの分担に応じましてそれぞれ問題点をあげ、それに対してどういう対策をとっていくかということを検討いたし、それから、それぞれ関係県、地元、こういったところに十分の連絡をとりながら、その必要な対策をするようにしておるわけでございます。それぞれ、たとえば警察庁あるいは海上保安庁、あるいは消防庁、こういった避難対策を担当する省庁、それから、たとえば避難の必要な港湾等を所管しております運輸省、こういった関係省庁とも十分連絡をとりながら、その体制を固めておる次第でございます。
○宮之原貞光君 十分な手だてをとっておる、とっておるというお話なんですけれども、どうもお話はとっておると言いながら、ちょっと具体策がないみたいですね、いまの御答弁の限りではですよ。それならば私、具体的にお聞きしますから具体的にお答え願いたいと思うんです。 まあ、これは気象庁が一番知っておるわけですけれども、火山の爆発に伴っての火山灰は、年間の傾向としては、十月から三月までは大隅方面、あるいは四月から九月は鹿児島方面に降るという一つの傾向があるということですけれども、もちろんその日の風向き、風速、噴煙の高さによって状況は変わるわけでございますけれども、火山灰あたりは遠く都城から宮崎方面までやっぱり落ちることがあるんですね。火山れきとか火山弾のほうは四キロ以上も離れたところでも落下をするということがたびたびあるんですね。したがいまして、たとえば毎日のように灰が降ってくるものですから、いわゆる大隅から桜島をずっとこう経由をして——これは大隅半島ですけれども、ここに鹿屋があって、鹿屋からずっとここを経て、要するにここを通って、これがフェリーでこっちへ入るんですね。この国道線は非常に交通量の多いところなんですけれども、この降灰のためにスリップ事故が非常に続いているんですよ、この交通の面で申しますと。普通、雪が降ったら除雪作業というのがありますな。けれども、こういう毎日のように降るところの桜島の国道筋では、そういう段取りも何もないんですからね。したがって、この降灰の、除灰というんですかね、そういう手だてもできないためにスリップの事件が非常に多いし、ことに県外からここを——観光道路になっているものですから、通る車のほうが大部分、多いんですよね。こういう問題のことが、このまま、きめこまかい対策が放置されているために、さっき総務長官おっしゃったところの人命を守るところの防災措置として、その面は現にやっぱりなされておる、こういう状況が一つある。あるいはまた、いま鹿児島市が委嘱をして、継続的に火口から出るところの亜硫酸ガスですね、これをずっと観測しておるんですけれども、これは、そこの川崎とかあの四日市の公害だ公害だといわれているところの亜硫酸ガスよりも相当濃度の濃いものがもうすでに検出をされておるわけなんですね。これは火口の上ですから直接人害はないだろうけれども、それがずっとおりてきて、植物あるいは人体に及ぼすところの影響というものもこれはなかなかはかり知れないものがある。まあ幸いにして最近の爆発の中では人命をそこなうという事件まではまだ出ておりませんけれども、すでに総務長官の言われた人命を守るところの防災対策という面から見れば、いま私は二つの例を申し上げましたけれども、そういうような事態というものに対して、このままやっぱり放置しておくということになれば、これはやはり健康管理や住民のいろんな面からいっても、これは軽視できないような状態になっているということははっきりしておるんですよ。したがって、いままでの政治の面におけるところの防災対策は、爆発してからあとどうするかという問題だけしかやらぬわけですけれども、しかし現にもう大爆発前に小爆発が続いてこういう具体的な害が出ておるんですから、人命というものを尊重するとするならば、一体これに対してどういう手だてをやったか、やるかということも私は大事だと思うんですがね。おそらくこの面については、先ほどの答弁をお伺いしますと、まだ話し合いもなされておらないんじゃないだろうかと思いますけれども、もし、そういう面について中央防災会議あたりであるいは関係省庁との間で話が進められておるんならばお聞かせ願いたいし、もし、そこまでいっておらないとするならば、早急にやはりこの問題についても御検討をお願いいたしたいと思うんですが、どうですか。
○説明員(杉岡浩君) 亜硫酸ガスの関係、まず厚生省関係でございますけれども、ただいま先生の御指摘のございましたように、住民の健康その他にこの降灰はいろいろ影響があろうかということで、厚生省といたしましても保健所等を通じて住民の健康診断等についての指導をしておるということでございます。 それから、いまのスリップ事故等につきましては、ちょっと私建設省のほうからも聞いておりませんけれども、建設省等におきましても、それぞれの省庁におきましてそれぞれまあ本来の仕事の立場からその責務をこれから全うしなければいけないというふうに考えておる次第でございます。
○宮之原貞光君 スリップ事故の問題は、これは早急に立ててもらいたいと思うんですよ。この間の委員会でしたかね、伊豆におけるところのバスの転落の問題があって、その事件でさえも一日取っていろいろ議論をしたぐらいですからね。事故が発生したあとで、不十分でしたといって皆さんに頭を下げられたって、これは公害の問題じゃないですけれども、人の命や人の傷を受けたものは返ってこぬわけですから、これは非常にやはり現地のドライバーたちに大きな不安を巻き起こしておるわけでございますので、早急にやはり対策を立てていただきたいと、こういう点を強く要望しておきたいと思います。 引き続きまして、いわゆる最悪の事態に備えての緊急避難対策の問題ですが、これには私は二つ具体的に手だてを講じなきゃならぬと思いますが、一つは避難港の問題、いま一つは避難道路の建設の問題があると思います。これはまあ避難港の問題は運輸省に聞かなきゃわかりませんかもしらぬけれども、現在この避難港と地方港湾と兼ねて指定をされているのは四港ほどありますね。しかし、現在申請中のものが一つある。さらにまた鹿児島市では新たに避難申請をするところの港を四港ほど、やはり非常の場合に備えて指定をし、整備をしたいということで、内々その申請の準備を進めておるわけなんですが、やはりこの問題は早急に対策を急がなきゃならない問題だと思っておりますんで、この問題に対するところの運輸省なりあるいは関係官庁の対策あるいは考え方があるならばお示しを願いたいと思うのです。 もう一つは、やはり通信網の整備の問題、先ほど私は十月の二日の爆発のときのことを例に出しましたけれども、ああいう夜間の爆発でも一時通信網がとだえまして、大騒ぎをしたぐらいですからね。これはあれ以上の爆発が起こると、それこそやはりたいへんなことになりかねないので、この通信網の具体的な対策というものをどう立てられているか、お聞かせを願いたいと思うのです。 それから、避難道路の建設の問題について、いま市と県との間でいろいろ話し合いを煮詰めておりまして、大体九つぐらいの路線をこの避難道路として申請をしたらという話がまとまりつつあるようですが、これが申請としてまとまってきた場合には、早急にやはりその問題について結論を出して、この道路建設に対応できるという措置があるのかどうか、そこらあたりをお聞かせ願いたいし、しかも御承知のように、この同地区は国立公園法によるところの自然公園になっていますから、当然やはり道路の建設ということになると環境庁の承認を得なきゃならぬと思うのですがね。これを普通の行政ベースでのんびりかまえられた日には、これはたいへんなことになるわけですから、そういう諸問題についてのそれぞれの関係者の考え方というものをこの際はっきり示していただきたいと思います。
○説明員(大久保喜市君) 桜島の爆発対策といたしましての避難のための港湾整備につきましてお答え申し上げたいと思います。 現在、桜島の周辺にあります地方港湾——港湾管理者の設立されている地方港湾といたしましては、桜島、野尻、湯之持木、古里、高免、この五港がございますが、このほか新たに塩屋ケ元を地方港湾として指定いたしまして、これらの港湾をもちまして住民の避難のための港ということで考えてまいりたいと思っております。実はこれらの港につきましては、現在桜島の爆発対策といたしまして、鹿児島市、それから鹿児島県におきまして桜島爆発対策計画、それから桜島爆発対策の細部計画というような対策計画がつくられているわけでございますが、緊急事態の発生に際しましての住民等の避難方法は、これらの計画の中で一応立てられていると聞いております。それで、私どもといたしましては、港湾管理者がこの計画に対応いたしまして立てました港湾施設の整備計画、これを実現するために極力お手伝いをいたしたいと考えているわけでございまして、こういうような港湾施設を整備することによりまして、救助船が直接接岸できるようになりまして、避難の安全がはかられるのではないかと期待しているわけでございます。 それで、以上の考え方のもとに四十八年度におきましては、現在四十八年度の予算は国会で御審議中でございますけれども、この予算成立の暁におきましては、一応の案といたしましては、高免、古里、湯之持木、塩屋ケ元の四港につきまして整備を進める考えでございまして、引き続きこれらの港湾の整備を早急に完了することを考えております。なお、桜島と野尻につきましては一応現有の施設がございますので、これらの施設を利用することによって、避難が可能であろうというふうに考えております。もちろん、これらの施設の計画につきましては、一応その避難計画で考えております配船計画、船の大きさ等、こういうようなものを勘案いたしまして計画いたしている次第でございます。
○説明員(高木澄清君) 桜島の道路につきましては、御存じのとおり、一周道路として国道二百二十四号線、それから県道の早崎——袴腰港線というのがございます。国道につきましては、一次改築では全延長十四・八キロにつきまして改良いたしております。県道につきましては、全延長二十一・六キロのうち改良は約七〇%が済んでおります。舗装につきましては全線舗装済みでございます。未改良区間の県道につきましては、公共、単独合わせまして現在拡幅、視距、線形改良等を実施中でございますので、これらにつきましては、さらに促進を進めていきたいと思います。現在やっております個所は西桜島村の白浜地区の古河原地区でございますが、これを早く整備しまして、全線の改良にこぎつけたいと思っております。なお、この一周路線につないで、一周路線まで参ります道路、あるいは避難港に通ずる道路の計画につきましては、先ほどお話のございましたように、鹿児島県当局で現在調査検討をいたしております。こちらのほうからも再三にわたりまして急ぐように申しておりますので、鹿児島県から具体的な計画が出てまいりましたら、十分検討いたしまして、それぞれの分担をきめ、促進されるように努力してまいりたいと思います。
○説明員(宇野佐君) 先生御指摘のとおり、この地域は昭和三十九年に霧島国立公園の地域に加えられております。環境庁といたしましては、事が人命に関する問題でございます。その点は十分配慮をいたしたいと思います。現在どういうふうな計画がなされておりますか、これは防災計画の一貫として出てまいりました場合には、まあ国立公園の風致景観の維持というものと当然にその段階でも調整されるだろうと思いますが、環境庁といたしましても、地域住民の安全確保については十分考慮してまいりたいと考えております。
○宮之原貞光君 運輸省関係に聞きますがね、先ほどおっしゃったところの塩屋ケ元港というのはこれはもう認可したのですか。いまのお話だと、すでに認可済みのようなお話ですが。
○説明員(大久保喜市君) 塩屋ケ元につきましては、一応港湾管理者、鹿児島県の内意といたしまして、これを港湾に指定してほしいというような内意をもちまして、この指定の手続等につきまして準備を進めている段階であるというふうに承知しております。
○宮之原貞光君 先ほどのお話だと、すでにほかの港と一緒にやったみたいな答弁だったのですけれども、これはまだなんでしょう。やったのなら幸いですけれども、そこをもう一回はっきりおっしゃってください。だいぶ現地との食い違いがあります。
○説明員(大久保喜市君) お答え申し上げます。 先ほどお答え申し上げました点は、実は四十八年度の実施の予定でございますが、これらの港の個所づけ等につきましては、国会の予算の審議が決定いたしましてからやるわけでございますが、事務的にはできるだけ早くこれを実施いたしたいということで、事務的な準備作業を進めておる次第でございます。それで、先ほどお答え申し上げましたように、現在ございます港湾管理者がきまっております港湾は五港でございまして、塩屋ケ元につきましては、まだ現在港湾管理者が設定されておりません。しかしながら、四十八年度において、これらの五港のほかに塩屋ケ元も含めた港、この六港の施設を使いたいというような鹿児島県としての意向がございまして、避難対策としても、そういうような方向で進められておりますので、そのためには塩屋ケ元を地方港湾に指定をし、それで予算措置をしてやるという必要がございます。それで、そのための指定の手続を県段階でいま準備しているということが現段階の姿でございます。それで、したがいまして、予算成立の暁、いまの塩屋ケ元につきましては、この地方港湾の指定、これを整えた上で工事が進められる、そういうことになるわけでございます。
○宮之原貞光君 それじゃ、いまの港は予算成立の段階には、早急にやはりこれを認めて、他の四港と同じような手だてをする、このように理解してよろしゅうございますね。
○説明員(大久保喜市君) そのとおりでございます。
○宮之原貞光君 総務長官もお聞き及びだと思いますが、先ほど総務長官が防災の問題について人命を守るということを一番基本にしたいとおっしゃったことは、非常に私どもも気強く思いますし、ぜひともそうしてもらわなければ困ると思うのですが、同時に、防災対策というのは迅速になさなければこれは意味がないんですよね。そう思っておりましたけれども、つい災害のほうが早くてどうもすみませんでしたでは、これはたいへんなことになると思うんですね。したがいまして、いま具体的に避難港の問題、あるいは通信網の整備、さらには避難道路の建設の問題について、それぞれ関係各省の実施の計画なり、また進行中のお話を聞いたのですけれども、これはどうしてもやはりその総責任者の長官のもとで、とにかくこういうものに対しては迅速にこれをやはり仕上げていく、この原則を踏まえていろいろな手だてを講じていただきたいと思いますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(坪川信三君) 御指摘、また御心配いただいている点まことに私も同感でございまして、やはりさっきも申しましたように、大切な人命を守るということを基本に置きまして、しかも、いま起きつつある諸般の不幸な事件に対して、どう具体的に対応し、その除去をいたすかという問題も非常に重大なことでございますけれども、もし万一不幸な事態が大きく起きた場合に対するところの、万全の応急対策を講ずる、防災対策を準備しておくということが非常に重要なことでございます。いま具体的に先生も御指摘になり、また政府の関係当局も御答弁申し上げましたような具体的な点、いわゆる道路の問題、あるいは通信の問題、あるいはいろいろな各省にまたがるところの問題、いわゆる消防庁としてとるべき問題、防衛庁、海上保安庁としてとるべき問題、建設省としてとるべき問題、運輸省としてとるべき問題、自衛隊としてとるべき問題、こういうような具体的なものは全く私は同感でございますが、私どもいま沖繩の地元県庁に対しましても、これらの具体的な防災に対するところの具体策の問題点をひとつ御検討願って、その対応策に対する要請事項等もお願いをいたしておりますので、この答申と相まって、責任者である私といたしましては、防災会議その他を通じ、しかも各省庁にまたがっている問題でございますので、連絡調整をはかりながら、最も効率的にその結論を出してまいりたいと、こう考えておりますので、先生御指摘のとおり、お気持ちのとおりであることを表明いたし、それに全力を注ぎたいということを表明申し上げておきたいと思います。
○委員長(松永忠二君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(松永忠二君) 速記つけて。
○宮之原貞光君 いま総務長官の決意を聞きまして非常に心強く思ったんですけれども、ひとつ中央防災会議で具体的にやはり小まめな対策を緊急に立てていただきたいということを強くこの機会に御要請申し上げておきたいと思います。 続いて、いま一つお聞きしなきゃならぬ問題があるのでありますが、それは、いままでの降灰なり亜硫酸ガスあるいは火山れきなどによるところの農作物の被害の問題がございますね。特に、御承知のように同地域は桜島大根あるいは桜島ビワとか桜島ミカン、こういうようなものの特産地なんですね。したがって、これが非常に大きな被害を受けておる。関係官庁にも地元からも陳情があったと思いますが、昨年でも約五億前後の農作物の被害を受けておるんですね。しかも、いまここの特産の桜島はちょうど開花時期なんですよ。これが灰のために花が咲かない、したがって実がならないのではないか、ことしはもう桜島ビワは全滅するのではないかと、こうまでいわれておりまして、現地の関係業者、関係農民の方々、あるいはまた関係官庁も非常に頭を痛めておるんですけれども、こういうものに対するところの具体的な補償の手だてというものを私は講ずべきだと思うんですが、その点に対するところのお考えをお聞きしたいと思うんです。これは、昨年十一月の二十五日の、県が依頼をして調べてもらいましたところの鹿児島大学の火山灰の分析調査結果は次のような報告をしているんです。褐色を帯びたところの火山灰は黒色の火山灰に比べて粒が、粒度が非常に小さくて、しかも硫酸イオンなどが多くて、農作物への被害は、これは非常に大きいということを専門家は報告をしておるんですが、そういう報告などを見ますと、なおさらのこと、この問題に対するところの手だてというものは必要だと思っておるんですが、その点に対しますところのお考えを、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坪川信三君) 先ほど委員長からも御指摘になりましたように、さきの発言中、大事なことでございますから、私から正式に何しておきたいことは、鹿児島を沖繩と間違えて発言いたしましたことを御訂正を願いたいと——ついきのうまで沖繩へ行ってましたので、頭にそうしたものがありましたことを御了承願いたいと思います。 いま御指摘になりました点でございますが、さっき総括のときにも申しましたように、その被害、いままでの時点における被害状況だけを見ますだけでも四億七千万近くになっておる、その大部分はやはり果樹あるいは野菜等に受けた被害であることを思うときに、政府といたしましても、これらに対するところの資金あるいは振興資金の融資等について万全の策を講ずるようお願いいたして、各省——農林省にお願いいたしておりますが、これらに対する具体的なものは農林省の政府委員にて答弁させます。
○政府委員(澤邊守君) 桜島の爆発によります農作物被害につきまして、昨年の九月十三日及び十月二日の大きな爆発によりまして西桜島村と鹿児島市の東桜島町において果樹、野菜に被害が発生をしたという報告を県から受けております。県の報告によりますと、総額四億六千六百万円、そのうちで果樹関係が温州ミカンを中心にいたしまして四億三千万円、野菜では大根を主といたしまして三千三百万円という報告を受けております。これに対する対策といたしまして、地元からは天災融資法による低利融資をしてほしいという要請がございまして、種々検討いたしたわけでございますが、天災融資法の発動をいたしますには、一定の、おおむねの基準がございまして、今回の桜島の爆発のこれまでの被害では、従来の例からいたしますと、その基準にはやや到達をしないということもございまして、県におきまして、経営維持資金を天災融資法によります特別被害農家に対します融資の条件で、たとえて申し上げれば金利は三分という低利によりまして融資をして対処しておるわけでございます。したがいまして、国といたしましては、天災融資法を直ちに適用する段階には至っておりません。なお、その融資額につきましては、県からの報告では二億六千万の融資をいたしておるという報告を受けております。さらに果樹のビニールによる被覆栽培資金を——農業改良資金という制度がございます。これは無利子による融資制度でございますが、この改良資金の制度を使いまして降灰等による被害の防止にも役立つビニール被覆栽培を行なうための資金といたしまして、従来の農業改良資金の制度では入っておらなかったわけでございますが、特認の事業といたしまして、融資対象事業として新設をするということを農林省といたしまして県の要望に従って承認をいたしまして、これの融資が行なわれております。三十三件行なわれているというふうに聞いております。改良資金制度は、御承知のように国と県とが積み立てて資金を造成いたしまして無利子の融資をしておるものでございますが、これの特認事業として新たに新設をした、こういうことでございます。 それから硫酸等を含んだ降灰によります土壌が酸性化するのを矯正するのに石灰等の施用をする必要があるわけでございますが、これにつきましては県が必要な経費を助成をいたしまして実施をしておるというふうな報告を聞いております。 なお、これらの事業につきまして、農林省といたしまして特別の新たな助成措置は講じておらないわけでございますが、必要な地方公共団体の経費につきましては自治省のほうで特別交付税で配慮をしていただくと、こういうことになっております。 なお、ただいま先生御指摘がございました大根の花が咲かないという話は、実は初めて伺いました。
○宮之原貞光君 大根じゃないです。ビワだ。
○政府委員(澤邊守君) ビワでございますか。ビワも、いま担当課長が来ておりまして聞きましたけれども、現在、県からまだ報告を受けておりませんが、よく調査をしてみたいと思います。 なお、何らか補償の手だてはないかという御質問でございましたけれども、農作物につきましては、現在、農業災害補償制度というもので掛け金を農民自身が負担しながら国が一部掛け金負担をして、主要な農産物につきましては、いわゆる保険制度による共済金の交付をいたしておりますけれども、果樹につきましては、従来、試験実施を数年間やってまいっておりますが、これは今年度から本格的な実施をすることにいたしております。試験実施の段階では当地域はたしかあまり加入されておらないかと思いますけれども、かんきつ類につきましては、本格実施に伴いまして加入をしていただけるならば、それによる、保険制度による補償措置が受けられることになるわけでございます。野菜等につきましては、現在のところまだその制度化が行なわれておりません。一部の野菜につきましては、施設園芸等の一部の野菜につきましては、今年度から一部試験的な実施に入ることにいたしておりますが、本格実施はまだ先になるかと思いますので、直ちに保険制度による補償はまだ受けられないという現状になっております。災害の被害がさらに拡大するということになれば、天災融資法の適用につきましても、その段階で検討しなければいけないというふうに考えております。
○宮之原貞光君 さっき大根の花と言ったのだが、それは私の——さっきの総務長官の話じゃないですけれども、間違いですからね。これはビワの開花時期の話ですから、そのように訂正さしていただきますがね。 いまいろいろお話しになったようですけれども、たとえば火山灰によるところの土壌の酸性化の体質改善の問題にしても、いまの話では県がやっていますと、これでは私はぐあい悪いと思うんですよね。言うなれば、これはあなた、ほかの場合と違って、いわゆる火山の爆発という一つの天災という状態の中でこういう事態が起きてきておるわけなんですからね。だから、それを県にだけ委譲したんじゃ、御承知のように日本一貧乏県なんですから、それを県にまかせてありますではもう済まぬし、現にあなた、その対策のために東桜島では石灰を十四万キロもまいてその中和のために努力したということもあるぐらいに、地元にまかしたんでは、この問題ぐあい悪いと私は思います。また、先ほどのお話によりますと、天災融資暫定法の適用もむずかしいという話ですけれども、これはしゃくし定木に考えないで、この問題の適用というものも本格的に検討してワクを広げていく段階にきておるんじゃないかと思うのです。何もことばじりとらえるわけじゃないですけれども、被害がさらにふえましたら、この問題についてもといういま御答弁ですけれども、被害というのはずうっとこれから毎年続いていくわけだけに、しかも、いまが一番の時期だけに、との問題の適用という問題、あるいはまあ、確かにいまの法律では激甚災害特別財政措置法の適用も受けられないという状態らしいですがね。 〔委員長退席、理事中村英男君着席〕 これもせめて局地激甚災害指定基準ぐらいの中でこれはやはり桜島地帯を当てはめるなりして、運用の面で適用させていくという方策というものが一体とれないのかどうか。そこらあたり検討されていることがあるならば、ちょっとお聞かせ願いたいと思うのです。
○政府委員(澤邊守君) 天災融資法の発動の要件といたしまして、法律では被害総額が幾らということは明記はされておりませんけれども、第一条でございましたら、国民経済に重大なる影響を及ぼすというような災害に至って初めて指定をするというのが、抽象的でございますけれども。一応の基準になっておるわけでございまして、従来の運用では、おおむね三十億円程度の被害になる場合に適用しておるわけでございます。そういう点からいたしますと、かなりまだ現在の被害額においては距離があるわけでございます。農林省といたしましては、局地的な被害につきましては各県それぞれの対策で処理をしていただき、先ほどちょっと申し上げましたように、交付税による財政措置というものはもちろんございますけれども、個々の助成といたしましては、全国的とまでいわなくても、かなり大きな被害だった場合に初めて適用するというような考えでやっておりますために、ただいま先生の御指摘になったような点で、地元の御要望には応じることができないという現状になっておるわけでございます。まあ、石灰の施用等につきましても、助成等について御要望もございましたけれども、これも、ただいま申し上げましたような趣旨で、県限りで単独で処理をしていただいておるわけでございます。これにつきましては、あるいは今後の問題点かとも思いますけれども、現段階ではそのようなことになっておる点を御了承いただきたいと思います。
○宮之原貞光君 そういうふうに実際に天災のために——もちろん桜島という局地的なことではありますしね。あるいはまあ、あなた方からいえば、被害総額の面で二、三十億に達しないからどうだこうだということになるかもしれぬけれども、現地の皆さんにとっては、それはそう受け取るわけにはいかないわけですね。したがって、現行法で農作物やいろいろな問題について対応することができないとするならば、むしろこの際、桜島火山に対するところの災害対策の特別立法でもやって、これに対するところの、現行法でできない面での救済策ということを講じなければならぬと私は思いますし、講ずる段階にきつつあると思うんですね。こういう問題について検討したことはありませんか。これはそうだね、総理府に聞かなきゃわからぬわな、これ。どうなんですか。
○国務大臣(坪川信三君) 先ほどの農林省の政府委員が答弁いたしました融資の問題等を含めましての立法措置という問題の御質問と承っておりますが、いろいろとこう私も責任者としてあらゆる角度から問題点を詰めていく場合に、そうした点を詰めていかなければならぬということが数多くあることは、私もみずから深く認識もいたしておるような次第でございますので、これをどう具体的に立法措置を講ずるかということも、なかなか各省庁間にまたがる問題点も多く伏在もいたしておりますので、各省庁の意見も十分聞きながら検討をいたしてまいりたいと、こう考えております。
○宮之原貞光君 これは何も本質論を議論しようとは思わぬですけれどもね。やっぱり法というものはお互い国民のためにあるのですからね。従う国民のやはり被害に対し、損害に対して具体的に、その濃度の差はあるにしても、それが発動されまた施行されたときに初めてはっきり発効するんだけれども、いや、君のところは地域が限られておるから、被害総額が少ないから、たとえば農作物においては農業振興資金とか、農業改良資金ぐらいのところでがまんをしなさい、土地の改良の問題については県でやりなさいというたのでは、私はこれは始まらぬと思うんですよ。しかも、何も好きこのんでこういう事態を起こしているわけじゃないのですから。いわゆる気象庁も予測できないところの噴火という問題によってこういう事態が起きておるわけですからね。これが現行法の災害に対するところの手だてとしての激甚法の問題なり、天災融資暫定法の問題が適用されないとするならば、これはやっぱり特別立法を考えなきゃならぬと思うんですがね。しかし、特別立法はしないでも、法の運用の中でこの問題がやはり発動できるようにすることが一番私は形態としては望ましいと思うんですよ。これができないとするならば、そこまで行かなければやはり現地の不安、不満——住民の皆さんの不満というものは実際に除去できないと思うんですがね。これはどうしてもやはりこの運用の問題を、さらに実際の運用でワクを広げていくことができないかどうかということを、総理府が特に農林省とも相談をしていただいて、防災会議あたりで十分検討していただく、もし、できないとするならば、特別立法によって救済をする、こういうところまで積極的な方針をぜひとも打ち出していただきたいと思うんです。まあ私、いまこうずっと質問をしてきて感ずることは、これはやっぱり桜島の実際ということについては、何か遠い九州の一番端っこみたいな感じもしないわけでも皆さんないだけに、昔から百聞は一見にしかずということばもありますから、私はこの際、委員長にも要望しておきたいのですけれども、やはり本委員会としてもいつか現地視察をして、この問題についての認識をさらに深める。と同時に、やはり当局としても、先ほど来、私が指摘をしてきましたところの問題点について早急にやはり具体的な手だてを講ずる、こういうことをやっていただきたいということを強くお願いをして、私の質問を終わりたいと思います。この委員会の問題については、また理事会で十分ひとつ議論をしていただきたいと思います。
○理事(中村英男君) はい、承知しました。
○古賀雷四郎君 私はこの前も、前々回からずっと、昨年も災害に関しまして質問をしてまいりましたが、そういう質問が具体的にどういうぐあいに解決されていっているかということを中心としまして、若干質疑をいたしたいと存ずるわけでございます。 そこで、第一点は、中小河川の管理問題でございます。これはこの前も質問申し上げましたように、たとえば川内川の支川の滝川等は寄り州のために堤防が破堤したということに原因が立証できます。この寄り州は、中小河川には特に各所でたくさん見られまして、これが大かたの災害の原因を蔵しているということもたしかでございます。ことしの予算で相当処理されたかと思いますけれども、まだ全国的たわたりまして、特に財源の著しく少ない県におかれましては、なかなかその寄り州の除去というところまではいってないようでございます。そこで、私はこの寄り州の除去に関しまして、建設省から、どういうぐあいにこれを具体的に措置していこうとしているのか、その方策と、これらに対する予算の処理をどういうぐあいにされるのか、ちょっとお伺いしたいと存じます。
○政府委員(松村賢吉君) ただいま先生から御指摘がありましたように、中小河川に対しましての寄り州関係、これが災害の発生する実例というものは確かに多かったわけでございます。建設省といたしましても、これに対処いたしまして、これの除去等につきまして極力つとめることにしておりますが、その内容といたしまして、まず小規模、ごく小さいものにつきましては、府県単独でもってこれを処理していただいておるわけでございます。それで、ある相当規模以上のものにつきましては、国が予算補助、これを実施しております。それから今後の行き方でございますが、昭和四十八年度におきましても、府県から、この中小の河川につきまして、この種の要望を出していただきまして、局部改良費補助、それから修繕費補助、この二つの項目によりまして、これの対策の経費を計上いたしまして、遺憾のなきを期しておる次第でございます。今後もこういう方法におきまして、寄り州の除去に万全を期していきたいと思っております。
○古賀雷四郎君 寄り州の除去の話は局部改良とか修繕費補助で実施されると聞きました。これでどの程度、全国的に見まして中小河川とか、そういう特に補助河川のところにおける寄り州がどのくらいあって、そのどのくらいを何年計画ぐらいでやるつもりか、具体的にわかるならばひとつ私お伺いしたい。何百万立米あって、それを年間にどれくらいずつ処理していくか。
○政府委員(松村賢吉君) これの具体的な数字、個所等につきましては、現在ちょっと数字を持ち合わせておりませんので、調べまして早急に御報告したいと思います。
○古賀雷四郎君 調べることは非常に困難でしょうけれども、やはりこの災害を起こす前にそういった処置をしてもらうことが災害防除のために非常に大事でございます。しかも、限られた予算の中で処理する場合、災害を受けてから大蔵省が災害査定の金を出すよりも、それを除去することによって、安く災害を防除できるということが、私は当面必要な大きな課題だろうと思いますので、ひとつそういう点で今後とも善処をぜひお願いしたい。やはり私は、それらの寄り州、あるいはそれらの障害になる堆積土砂等の除去につきまして、もう少し大幅な予算をつけていただくように、ぜひお願いしたい。大蔵省もせっかくおいでになっておりますが、ひとつこれはお聞きになられるだけでけっこうですから、そういう点を十分気をつけて、事後の対策費よりも事前の対策費で安くてできるという非常に私は有効な手段であろうと思いますので、御高配をお願いしたいと思っております。 それから堆積土砂と関連して農業用水ぜきの問題でございますが、この農業用水ぜきは固定ぜきが非常に多い。しかも小規模な土地改良区がせきを持っている。そのせきの上の堆砂が非常に大きい。せっかく改修した川でございますが、農業用水ぜきができてないので堆積土砂が除去されてない。したがいまして、それがだんだん堆積を生じてきて災害を生ずる原因をつくっている。あるいは天井川になる原因をつくっている。そこで、これはせきの改良の問題と関連してまいりますわけですが、その堆積土砂の処理は、これは農業用水ぜきをつくったために堆砂したわけですが、小さい土地改良区ではなかなかその堆積土砂の処理はできない。そういう点について、今後、防災対策からどういうぐあいに処理されようとしているのか、ひとつお伺いしたいと思います。
○説明員(杉田栄司君) 農業用水ぜきにつきましては、いま先生御指摘いたされましたような事例が従来相当に多かったわけでございます。そこで、これを改良することに鋭意努力をしているわけでございますが、なお古いもので残っているものもございまして、お説のようにその上流川に堆積する、それが異常出水等の場合には破堤の原因にもなっているという事例も見受けられるわけでございます。そこで、そういうことのないように、やはり日ごろから井ぜきの管理につきまして、もちろん土地改良区と管理の組合もございますし、管理の責任者もいるわけでございますが、きつく指導しているところでございます。 なお、だんだんに農村にも労力不足が生じてまいりまして、そうはいかないという事態も見受けられますので、早急に古い井ぜき等については改良していく、可動ぜきに直すとか、あるいは新しい河川の計画に合わせた内容に変えていくというふうにしていきたいということで指導しているところでございます。もちろん堆砂の排除につきましては井ぜきの管理者において十分やるべき筋合いになっているわけでございます。これはただ単にそういう防災の見地だけではなくて、取水の見地からも、当然堆砂がありましたら瀬が変わったりいたしまして、取水困難になります。当然管理者において相当な管理義務があるというふうに考えて指導しているわけでございます。
○古賀雷四郎君 特に用水ぜきの問題は中小河川に非常に多いわけですね。中小河川に非常に多いと、その幅が狭い川だし、わずかの堆積ですぐ堤防がやられるということになります。そこで、この堆積土砂を処理する、あるいはせきを改造してやるというようなことは金も要りますが、現在の農業の関係ではなかなかこれらの費用を出すことは困難であろうと思いますが、その辺について何かお考えがあるかどうかお伺いしたいと思っております。
○説明員(杉田栄司君) 井ぜきの改修につきましては、もちろん相当高率な国庫補助の制度もございますし、それらによってやるわけでございますが、管理そのものにつきましては、本来、土地改良事業そのものがいわゆる申請事業でございまして、特定受益者がおる関係で管理費の補助というのは従来考えられていないわけでございます。ただ、技術的な指導、あるいはまた、そういう小さな土地改良区で負担能力のないというようなところについて指導ができるようにということで、都道府県単位に十分な技術者を持った連合会というようなものがつくられるようになっております。これは各県ともございますが、こういうところが都道府県と協力いたしまして、その井ぜきの管理につきまして適切な助言をし指導をしていくということになっております。予算上の措置等につきましては、いま申し上げましたように特定受益という関係で、特に管理費の補助は予算化していない段階でございます。
○古賀雷四郎君 よくわかりましたけれども、こういったことが災害の原因になりますので、十分ひとつ農林省で土地改良区を指導していただきまして——たとえば出水期前にはいままで地元でとぶさらいというのはやってきたわけですね。そういったいい慣行をぜひ励行してもらうようにお願いしたい。水を取るために水の入るところだけ砂を取ってやっていくというような傾向が強いわけですね。まあ取れば相当取らなきゃいかぬものだから、なかなか全部は取らない。それでしょっちゅう、その雨季の間に砂がたまっちゃって原因になるという点がございますので、ぜひこれをお考え願いたいと思います。それから、もちろん建設省も十分その点について協力できるところは法律の許す範囲内で御協力をぜひお願いしたい。この席で答弁は要りません。 それから私はもう一つせきの問題でぜひ——鉄道には平面交差がございます。これは鉄道立体化ということで一応計画的に進められている。河川にも農業用水の井ぜきでたくさん不都合なやつがございます。そこで、大きなせきで不都合なせきについて、やはり一定の改良計画のもとに年次計画で進めていただくということをぜひ御考慮願いたい。もちろん建設省サイドの問題もございましょうし、原因者がどこにあるかという問題もございましょう。まあ、そういった点で、具体的な協議に、私はこの前の質問でその案を提案しておいたんですが、具体的な調査と計画が立案されつつあるのかどうか。まあ中間的でもけっこうですが御報告願いたいと思います。
○政府委員(松村賢吉君) ただいまの御質問に対してでございますが、確かに河川改修工事、これをやる上におきまして用水ぜきの改築ということが必要になってくる場合もたくさんありますし、それと土地改良区における用水ぜきの改良計画、こういうものとの調整が重要なわけでございます。現在まあ建設省といたしましては、これを全般的に統一しての協議体系というものにつきましては、いろいろ検討している段階でございますが、実際の各地建あるいは農政局におきましては、河川改修工事を私のほうでやる場合の用水ぜきにつきまして土地改良区の計画があるかどうか、こういうものの計画打ち合わせは事実上はやっております。なお、今後これをある一定の方針でやるような点につきましても検討してまいりたいというふうに考えております。
○古賀雷四郎君 そういったネックになる個所の整備は、やっぱり緊急対策としてぜひやってほしいと私は思うわけです。この前、矢部川の支川の飯江川、福岡県のせきの問題でお話ししましたが、あれで数千町歩と申しますか、ぐらいのたんぼがつかっている。そういう実情を見てみますと、やはりそういったせきを緊急に改良していくというのが必要でございますし、そのためには、大体皆さん専門家でございますので、このせきが悪いと、このせきは何とかしなければいかぬということはおわかりになっているはずです。そこで、それを具体的に予算化をどういうぐあいにしていくか、年次計画をどういうふうにしていくかということをぜひ政府当局でひとつ御相談くださって、具体的に年次計画を進めていただきたい、これを要望しておきます。 それから私、災害復旧を分けまして、応急対策と緊急対策と恒久対策と三つに分けてお話ししましたが、その中で緊急対策というのをどういうぐあいにやっておられるのか、ちょっとお伺いしたい。そこで、私はこの一例をたいへん恐縮ですが、川内川の緊急対策につきまして、どういうぐあいにやられるつもりなのか、その予算的な措置はどういうことになっているのか、まあ予算が通っていませんから、具体的にお話しすることが困難であれば、何年間でやるというようなことをはっきりしていただきたい。特に宮之城地区の被災者はいろいろな原因を言われておりますが、あの問題が緊急対策を実施できる状態になっているのかどうか、そういった問題も含めまして、川内川全体についてひとつ緊急対策の御説明を建設省にお願いしたいと思います。 〔理事中村英男君退席、委員長着席〕
○政府委員(松村賢吉君) 川内川の昨年の洪水に対処します工事、これは確かに、先生のおっしゃったように、基本的な問題と緊急的な問題と二つに分けてやっておるわけでございますが、その全体の計画につきましては、現在この計画がほぼでき上がりまして、河川審議会も通りまして、近くこれが公布する段階になっているわけでございます。ところが、川内川鶴田ダム下流のすぐ下、湯田地区近く、それから宮之城地区、こういうところにつきましては、具体的に個々に、これの工事の検討をやっておる段階でございますが、これの予算的な計画につきましては、おおむね三カ年で川内川全体で約百億ぐらいを予定しているわけでございまして、四十八年度は三十億程度の予算を現在考えておるところでございます。その内容につきましては、湯田地区、これにつきましては、四十七年度に約八億足らずの予算を計上しているわけでございますけれども、まだ現在これに対します地元の折衝その他用地の一部にかかっておる、こういう段階で、四十八年度から本格的な用買を開始し、一部掘さくにかかるということでございまして、何とかして五十年度までにこれのあらかたの概成に持ち込みたいというような計画でおるわけでございます。
○古賀雷四郎君 その程度でけっこうです。たいへん建設省で努力されておられまして、どうしても緊急を三カ年でやりたいというお気持ちのようでございますので、その説明の趣旨を了解いたします。その努力を厚く感謝したいと思います。どうか、きょうは柴立先生もおいでになっておりますが、用地買取その他につきましては、先生も格段の御尽力をお願いしたいと、この席でたいへん恐縮ですが、お願いする次第でございます。 それから治山の問題についてお伺いしたいと思いますが、この前、鹿児島県のシラス地帯で予防治山の、これはまあ技術的な問題になりますが、予防治山の擁壁が非常に低いということを指摘いたしました。したがいまして、その上にある土砂が非常に多くて、その土砂のために家がこわれたという実例がたくさんございます。そこで、その技術的——たとえば家のある、人が住んでいるようなところについてはその技術基準をもっと上げて、やはり家を守るということを十分考えながら、林野庁は独立採算制であるかもしれませんが、人命にはかえられないという総務長官のお話もございますし、そういったことを十分考えてひとつ処置していただきたいとお願いしたわけですが、その点についていかがでしょうか。
○説明員(松形祐堯君) お答えを申し上げます。 ただいま御指摘のように、山腹の擁壁と申しますものにつきましては、やはり背面の土圧等に耐えますように、治山技術基準に基づきまして設置するように指導いたしておるわけでございますが、御指摘のように、四十七年度の災害につきましては、異常な豪雨と、あるいは特殊な土壌地帯であるとか、そういう関係もございまして、人家等に被害を与えた、まことに残念でございますが、予防治山等につきましては、先ほど総務長官からお話ございましたように、人命、財産の尊重ということを第一にすべきでございまして、今後技術基準等を十分検討いたしまして、このようなことがないように処置いたしてまいりたいと思っております。 なお、国有林につきましても、ことしは、四十八年度の予定でございますけれども、大蔵のほうから御理解いただきまして、百億円という大幅な一般会計の導入が可能になってまいりましたので、そういう一面も十分対応できるというふうに考えておるわけでございます。
○古賀雷四郎君 この前も御検討をお願いしたいということをお願いしておったのですが、たとえば伐採計画をやられると、それでまあ片側伐採をやろうとか、いろんな話もございました。しかし、その伐採をやる前に砂防堰堤を一本入れてもらうということが必要じゃないかということを申し上げました。土砂がこわれる前に事前の対策を講じて伐採にかかると、そういうことをお願いしておいたのですが、来年度の伐採計画につきましてさような考慮が払われているかどうか、その点につきましてひとつお伺いしたいと思います。
○説明員(松形祐堯君) 過去におきまして、大面積等の皆伐等が行なわれました関係から、崩壊の事例等がございます。したがいまして、私ども伐採の方法をきめます場合は、自然条件とか、あるいは森林の多面的機能に対する要請というようなもの等を勘案しながらきめている段階でございます。なおまた、そのような自然条件等から災害の発生のおそれのあるというような場所につきましては、皆伐でなくて、なるべく、私どもの単語では択伐と称しておりますが、抜き切りでございます。そういう天然林施業というようなものを中心としてやってまいるつもりでございますし、また皆伐いたします場合も小面積で、しかも分散いたしまして、なおその周辺等には天然林を残すというようなことで対処いたしてまいるつもりでございます。 なお、今国会に私ども森林法の改正を提案申し上げる予定にいたしておりまして、その中で森林施業等につきましても、よりきめのこまかい施業ということで対応するように準備いたしておるところでございます。
○古賀雷四郎君 この点につきまして、渓流であれば建設省でやる部面もあろうかと思います。農林省の伐採計画と合わして、建設省も十分その連絡を受けながら、ひとつ林野庁と建設省砂防、十分打ち合わして、ひとつ災害が起こらない、土砂がくずれても下に流れないという方策を講じてひとつぜひ伐採をやっていただきたい。わずか一本の砂防堰堤で相当助かった実例がございます。そういった点の実例もございますので、この点は特に私、林野庁は考えていただきたいし、林野庁の所管でないところであれば建設省で十分その措置をしていただきたい。いわゆる総合的にひとつ防災対策を講じていただきたいとお願いしておきます。 それから、この前、地下水の問題で地盤沈下が起きているというお話を申し上げまして、この対策につきまして具体的な答弁はいただけなかった。ところが実際、沖積地帯の農地等がありますところでは地盤沈下が現実に起こっている。しかも現在、地下水のくみ上げの規制の対象になっているものは工業用水とビル用水だけであるということでございます。そこで、たとえば農業用水とかあるいは水道用水とか、上水道につきましてはこれらの対象になっていない。もちろん水というのは非常に限られておりますので、その地下水をとめたとすれば、まあ地盤沈下はとまっても、人間の生活ができないというような状態も考えられますもので、非常にむずかしい問題であろうかとは思いますが、やはり日本列島改造の話は別としまして、江東三角地帯とか、新潟平野とか、そういったところを見てみますと、つくづく地下水くみ上げの問題がいかに重大な問題を引き起こしているかということは御存じであろうと思います。そこで、これに対して何か具体的な措置を考えておられるのかどうか、環境庁ですか、環境庁にお伺いしたいと思います。
○説明員(松田豊三郎君) ただいま御質問のありました地盤沈下の問題でございますが、先生御指摘のとおりに、ただいまのところ法制といたしましては工業用水法といわゆるビル用水法でございますが、建築物用地下水の採取の規制に関する法律、この二法しかございませんで、確かに地盤沈下の原因となります地下水のくみ上げにおきましては、このほかにも上水道用水あるいは農業用水あるいは天然ガスの採取に伴います地下水の揚水、こういうことによりまして全国各地域でかなりの地盤沈下が起こっておるわけでございます。こういうふうな事態に対処いたしまして、環境庁発足いたしまして環境庁の専管というような形になったわけでございますが、逐次、現行二法による地域指定の拡大ということを考えてまいりますとともに、根本的には、やはりただいま申し上げましたような農業用水とか上水道の用水、そのための地下水の採取の規制、こういうことも考えなければならないのではなかろうかというふうに考えておりまして、ただいまのところ、わがほうの環境庁に併置されております中央公害対策審議会の地盤沈下部会というのがございますが、地盤沈下部会に二つの専門委員会を設けてございます。一つは地盤沈下予防対策専門委員会、もう一つは地盤沈下地域対策専門委員会でございますが、予防対策専門委員会のほうにおきましては、すでに数回の論議を重ねていただいているわけでございますが、ただいま申し上げましたような総合的な地下水の規制、総合的な地盤沈下の対策ということを中心といたしましてそのあり方を検討していただく、こういうことで御審議願っておるわけでございます。 それからもう一つ、その基本法制といいますか、基本的な対策のできます前におきましても地域対策、各地域の個別の対策というものを考えなければならないということにいたしておりまして、地域対策専門委員会のほうで全国の激甚地各地域におきます対策を、暫定的、応急的な当面の対策といいますか、そういうものを関係各省とも緊密な連絡をとりながら審議してまいりたい、それを早急に取りまとめまして具体化していきたい、こういうふうに考えていま検討している段階でございます。
○古賀雷四郎君 きょうは環境庁長官がおいでになっておりません。私は予算委員会で環境庁長官に会いまして、この問題は非常に対策がとられていないと、そのとおりだというお話でございました。それで対策を立ててほしいということを要請いたしておきましたが、総理府総務長官に、私、実は実情を——建設大臣やっていられましたから地盤沈下地帯をごらんになったかと思います。たとえば新潟のところは四十年の豪雨で、ものすごく災害を生じました。これは地下水をとめておければ、地下水くみ上げ、あるいはガスですか、ガスくみ上げをとめれば十分とまった可能性がある。いま相当落ちついてまいりました。それでもやはり沈下したあとは低いものですから、この前の災害のときは、全部水が入る、市内に水が入るというふうな状況でございます。それから江東三角地帯はもう言うに及ばず、マイナス三メーターということでございまして、これは地盤沈下がとまっておるのかどうか、ちょっと具体的にはわかりませんが、たとえば江戸川の河口にあります工場地帯で地下水のくみ上げをやっておりました。それが実際とまっているのかどうか私知りませんが、これはもうとめなきゃいかぬということを言っておったわけですが、それはやはりその工場を中心として、円形にずっと沈下ができておる。それからまた川口ですか、あそこにも非常に沈下が激しいようでございます。 私は、この地帯のことは別としまして、いま環境の山紫水明なところで、地盤沈下が各地で起こりつつあるということは御認識いただけると思うんです。私の郷里のところでも、毎年六センチずつ下がっている。まだ沈下の度合いは非常に少ないということですが、六センチも、少なくても十年たてば六十センチであります。そうすると、有明海の高潮がやはり六メーター近くありますから、これがきたら一ぺんにやられる。ここの銀座でも、私は三メーター五十からあるいは三メーター七十ぐらいの程度の高さではないかと思います。計画による高潮がくれば、当然銀座もつかるという情勢にならざるを得ないというふうに理解しているわけです。幸い防潮壁ができましたから何とかできると思いますが、地震でもあれば、防潮壁がこわれることは必至でございます。たいへんなことになります。 そこで過密、過疎のことで、これを解消したいということで地方を開発されていくということになる場合に、地方が地盤沈下で非常に苦しんでいるというような実態がたくさんあるわけです。いまにしてとめなければとまる方法はない、ずるずるべったりになるということになります。江東三角地帯でも、あるいは下がり始めたときには利根川には水がじゃぶじゃぶしていたわけですね。その水を供給する施設をつくっていただければ、当然あれほどの地盤沈下は起こらなかったと私は想定できると思います。 そこで列島改造ではございませんが、そういう時代にきつつあるときに、地方の立地の条件を保っておくというふうな方策が事前に講ぜられないと、工場を地盤沈下地帯に持っていこうといってもなかなか持っていけません。そしてまた災害のときには、たとえば佐賀市は一万戸がこの前、水につかったというような状態でございまして、まことに残念でございます。この前のこの委員会のときに環境庁の答弁をいただきましたけれども、私はどうもこの問題につきましては、環境庁のもっと積極的な態度が必要であると思うわけでございます。たとえば農業用水とかあるいは水道用水とか、そういったことに関しても、やはりある程度しっかりした地盤沈下対策から見た一つの法制化をはかって、具体的な、それに代替用水の確保をはかっていくというような措置を講じてもらわないと、これは沖積地帯は下がるにきまっております。これは圧密沈下でも、普通の地盤でもわずかではございますけれども下がっております。まして地盤から脱水をすれば、当然地盤沈下は起こってくることは必至でございまして、これは愛知でも起こっておりますし、大阪でも当然、第二室戸台風、第一室戸台風でたくさんやられております。そういう状態でございますので、この問題は長年にわたって起こりますので、なかなか気がつかないという点もあるし、まあ次第次第に対策を講じていったら、そのうちずんずん下がっているというようなかっこうにもなっております。私は、新しいそういった処女地が地盤沈下しておりますので、そういった処女地に対しては、少なくともこれから以上は、もう自然のいわゆる地質的な沈下以外は、人工的な沈下は絶対にさせないんだということで、ひとつぜひ御処理を願いたい。そのためには法制を確実にしていただきたい。総理府長官のこれらに対する御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坪川信三君) 豊かな御体験と、また深い見識をもっての御意見をまじえての御質問、先ほどから私も十分傾聴いたしておったわけでございます。何といっても水を中心としてのわれわれの日本人としての生命財産を守らなければならないきびしい使命の問題については、全く政府の施策の重要な課題の一つであろうかと考えております。先ほどから御指摘になりました中小河川の寄り州の問題、あるいは農業用水ぜきの問題、あるいは住宅を中心としてのいわゆる天災、いわゆる予防治山の問題、あるいは伐採の問題というような問題、あるいはいまおっしゃったような地盤沈下によるところの地下水の問題、あるいは高潮あるいは工業用水、こうしたことからくるところの非常な不安、また、その対策に法制的な裏づけのないというような問題点は全く私も同感でございます。したがいまして、関係省庁の防災を担当しております私といたしましても、これらに対するところの問題点を十分防災会議を通じまして、その解明に努力をいたしますとともに、各省にまたがっております、きょうおいでいただいておる政府委員等の適切な指導も、私といたしましては連絡調整をはかりながら、より効率的にこれらの施策に万全を期したいと、また御指示になりました法制化の問題等についても、前向きの姿勢をもって取り組みたいという考えを表明申してお答えにかえたいと思います。
○古賀雷四郎君 たいへん前向きのおことばをいただきましてありがとうございました。どうかひとつ地域の防災対策のために、ひとつ格段の御尽力をお願いしたいと思います。 そこで、もう一、二点ほど、時間がちょっと過ぎましたけれども、お許し願って質問させていただきたいと思います。また、これは次の機会に譲って、もう少し検討しなければいかぬ問題があるかと思いますが、ダムの問題が非常に問題になっております。そこで、ダムの、電力ダムといわゆる利水専用ダム等につきまして、これは事前放流設備がないということで、たとえば洪水調節をやろうとしてもなかなかできないだろうという気が私はいたします。この点について私は、この前、事前放流設備を今後つくっていくのかつくっていかないのか、たとえば総合河川の治水計画とあわせて、利水専用ダムにしかるべき治水容量を持たせて防災をやるということになれば、やはり事前放流をやらざるを得ない、あるいは事前に制限水位を設けてとっておくという二つのポイントに限られるわけです。 そこで、事前放流問題に関連しまして、電気とかいろいろな用水の関係があって、なかなかむずかしいこともございましょうけれども、事前放流ができるのかできないのかという洪水に対する対処の問題もございます。また、かりに対処できたとした場合に、事前放流の設備が今後可能性があるのかどうか、その点につきましてちょっとお伺いしておきたい。
○政府委員(松村賢吉君) 利水ダムの事前放流関係でございますが、これにつきましては昨年度のいろいろな水害等にも、利水ダムの水害等にもかんがみまして、現在これの操作規則、操作規程、こういうものにつきまして全面的に洗い直しているわけでございます。それで、現有設備の範囲においての予備放流、こういうものについては今後この操作規程の改正におきましてそれに盛り込み、治水についての万全を期していきたいということでございまして、今後も、この利水専用ダムにつきましても、これを許可する際等におきましては、この事前放流、こういうものにつきましての設備等も十分検討いたしまして許可していきたいというふうに考えておるわけでございます。
○古賀雷四郎君 趣旨はよくわかりましたが、具体的に進んでいないようですから、ぜひこれを進めていただきたい。事前放流ができるものか、できないものか、ちょっと私も、各ダムについてそれぞれ特性がございますので、検討を要する問題だと思いますが、これは災害対策からいきましても、ぜひともひとつこの問題を技術的に専門的に検討していただきたいと思います。要望しておきます。 なお、ダムの問題を質問し始めますと切りがありませんので、ちょっとこれはこの辺でとめておきますが、最後に、最近のセメントが非常に不足しています。そのセメント不足は全般的にわたっておりまして、中国地方等はセメントがもうほとんどない。しかも、一袋千五百円から二千円もするという異常な高騰でございます。そこで、セメント不足のためにいまやられつつある災害復旧工事がどういうことになるのか。たとえば、来年の出水期前、ことしの六、七月前にやらなきゃいかぬ工事がどの程度できないようになるのか、そのことについてひとつ具体的に説明を願いたい。 それから、そういうセメント不足に対してどういう処理をされようとしているのか、この点についてお伺いしたい。 それから、そういうセメント不足の事態がいつごろ解決するのか。私は、災害復旧は緊急を要しますので、災害復旧に限って解消できるならできるということを言っていただければけっこうだと思います。全般的な建設工事、公共事業全体の不足の問題につきましては、建設、通産、大蔵等で打ち合わせしていただいていると思いますが、そういった点で、これらの問題につきましてひとつ御説明を願いたいということと、非常に単価が上がりまして、実際これは災害対策とも関係してきますが、査定単価で十分間に合わなくなったというのが現実の状況でございます。また、セメント不足のために工事がストップすると、そのために労務者が遊ぶということで、業界としては非常に困っているという実情もございます。そういった意味で災害復旧が非常におくれるだろうという気がいたしますので、この席でひとつ具体的な話を聞かしていただきたいと思います。
○政府委員(松村賢吉君) セメントにつきましては、確かに現在需給が非常に逼迫しておるわけでございます。それで、価格も非常に強含みで推移しておりますが、二月以降、通産省それからセメント業界とも協議しまして、緊急対策の促進につとめまして、さらに三月二十二日には、通産省に設置されました中央需給協議会に建設省も参画いたしまして、当面の緊急増産体制を持続するほかに、災害復旧、治山治水等の公共工事への優先出荷の徹底と、その使用の監視、それから輸入の促進、輸出の内需への振りかえ等の対策を決定して、これの推進をはかっております。したがいまして、今後これらの措置の推進によりまして、特に災害復旧等の公共事業の実施に必要なセメントの確保と価格の安定は十分はかられるというふうに考えております。 また、建設の労働者の不足問題、これはセメントとは無関係に、最近非常に不足は増大してきているわけでございますけれども、これについての対策といたしましては、工事設計の合理化、あるいは施工の省力化等によります労働生産性の向上とか、職業訓練制度の充実とか、それから労働者の定着化をはかるための退職金共済制度の活用、労働福祉対策の充実、労働災害の防止等をはかりまして、労働者の定着化をはかるというような措置をとりましてこれに対処していきたいというふうにしておるわけでございます。 それで、これが災害の復旧事業に及ぼす影響でございますが、四十七年度の発生災害につきましては、つとに御説明しておりますように、四十七年度中に例年の三〇%の出来高を七%上回る三七%に復旧する。言い忘れましたが、前の四カ年復旧を一カ年短縮するという方針で進めているわけでございます。しかし、セメントの不足等に原因いたしまして、そのうち特に一部の地区においてはこの事業が若干おくれている向きもございます。 それで、これがどの程度おくれるかということでございますが、現在の見込みといたしましては、四十八年度の出水期、これには支障ないように措置をするように具体的指令等もいろいろ出しておるわけでございます。したがいまして、その出水期には間に合うようにできると思いますが、これにつきまして、部分的にはおくれるものもできますので、これに対します、たとえば年度内にできないものに対します工期の延期等につきましては、無償延期というような契約上の措置も考えておりますし、これにおきます手間賃その他、あるいはセメントの単価増、こういうものが非常に著しいものについては、契約更改ということについても検討しているわけでございます。 以上でございます。
○古賀雷四郎君 お話はどうも抽象的で、私はそういう抽象的な説明よりも——その災害復旧と治山治水工事は優先的に処理するという大方針がきまっている。そうすれば、大体、災害復旧で何トン要るのか、いつまでに何トン要するのかという具体的な数量と、きょう窯業建材課長も来ておられますが、窯業建材課長に、それまで確保できるのかどうかということをきょう問いただしかったわけでございます。そういった調査ができているかどうかお伺いしたいと思います。
○説明員(原野律郎君) 御指摘のように、セメントの需要が最近急増いたしておりまして、このため、一部地方におきましては、特に御迷惑をおかけしておることは申しわけなく思っておる次第でございますが、ただいま御説明がございましたように、災害復旧、治山治水というものには優先出荷してセメントの納入確保をはかるという方針が去る二十二日の需給協議会の席上におきましても決定されておりまして、この中央におきます需給協議会の組織のもとに、私どもの各地方通産局を中心といたしました地域需給協議会というのをさらに設けさせております。この地域需給協議会の場におきまして、どこどこの地区のどういう工事に対するセメント需要が幾らあるか、しかもこれは緊急を要するというような場合には、通産局が中心になりまして、その地域の需要者と、各地方におきますセメントメーカーの営業所または出張所と結びつけるという役割りを果たして、少なくとも治山治水、災害復旧というような公共事業につきましては御迷惑をおかけしないという組織をつくって現在万全を期しておるところでございます。
○古賀雷四郎君 私は、その中央需給協議会というのは非常にけっこうだと思いますよ、地方需給協議会もけっこうだと思う。しかし、災害復旧というのは現地は局限されている。局限されていると言っては悪いですが、四十七年度は、たとえば九州とか中国とか、ああいったところに局限されている。そうすると、あすこの不足をやはりこちらから持っていく、そういう方針に従って持っていく、そのとき何トン持っていきゃあいいという計画は具体的に実際必要なんですね。たとえば災害復旧に何トン要ると、セメントは九州と中国では何トン確保できる、そこで東京から何トン持っていこうというようなのがほんとうの需給計画であって、ただ文書に書いて方針を出してもらって、それでやれということじゃ災害復旧はなかなか進まないと思うんです。現実に中国地方じゃセメントの不足で困っているわけだ。そういう点につきまして、ぼくは反省を促したいと思うんですがね。紙を一つ書けば、方針を書けばものが片づくというような考え方はどうもぼくは納得できないんですよ。そこでひとつ、もう答弁は要りません、私はそういう処置をいまからやってもらいたいと思います。これはもうみんなが困っておって、ことしの出水期に間に合うか間に合わないかという問題でございますので、この点につきましては通産省、建設省責任を持って処理していただくということにお願いしたいと思いますが、最後にひとつ、その問題に関しまして総務長官の御決意のほどをぜひお願いしたいと思います。
○国務大臣(坪川信三君) セメントの災害対策に関連する需給計画というものは、ほんとうに災害対策の上では重要なことでございますので、いま御指摘になりましたこれらに対する具体的な措置をどうすべきであるかということに、私はひとつ建設省並びに通産省等に対しまして強く私のほうからも手配、指示もいたしておきたい。もう災害期を控えての重要な問題でございますから、そういう点については十分配慮いたしたいと、こう考えております。
○委員長(松永忠二君) 古賀委員からの御質問に総務長官答弁がありましたので、それでぜひひとつ御努力を願う、これはもうたいへんな問題だと思いますので。 なお、中座いたしましたので、宮之原委員の質問の際にお話が出ていた問題は、特に鹿児島県は非常にいま財政的に貧弱な県で、しかも、われわれ災害のたびに視察に行って、次々に災害が起こっているところですから、特にその財政的な措置については十分なひとつ努力を払っていただきたいということと、もう一つは、宮之原委員から私にもお話がありましたが、現地の調査をしてほしいという御要望もありましたが、どういう御要望が出ておりましたか——この点については、今国会中にそういうことができるとか、私の任期中にできるというようなことはちょっと困難とは思いますけれども、次の委員長等にひとつお伝えをして、何らかの機会にそれが実現できるようにひとつ私のほうからも御要望しておきたいと思います。 その点についてひとつ総務長官の決意をお聞きをして終わりたいと思います。
○国務大臣(坪川信三君) 先ほど古賀委員の御質疑に対しての問題点に対する私の所信は、先ほど申しましたとおりでございますので、委員長の御指示に対する答弁も御了承願っておきたいと——ほんとうに重要な問題でございますから、十分防災会議を通じ、また行政上の手配をいたすべきであるということを私、責任を持って指示しておきたいと、こう思っております。 次は、いわゆる宮之原議員の鹿児島県に対する桜島の爆発の問題、これはまあお互い同じ年配の諸先生、私、同様でございますが、子供の時代から桜島の噴火あるいは浅間山の噴火というのは、日本の民族にとっての、非常にやっぱり昔から続いている不幸な問題でもあります。そうした点に対しましては、やはり国民的な課題としてこれに取り組むべきであるという気持ちも私は宮之原委員御同様でございます。また、鹿児島は南端の地にあるから台風その他の不幸な事件も、先ほど古賀委員が御指摘になりましたような、私が建設省の責任者でおりましたころのシラスの住宅の不幸、いま思い出しましてもまことにお気の毒な問題であります。こういうような点も含めまして、やはり鹿児島県の独自性も考えて十分これらの問題に取り組みたいと、こう考えております。 三番目の問題は、これは私が容喙すべき問題でもございません。委員会の問題として御決定いただきたいと思いますが、ただ、私が聞き及んでおりますところによりますと、情報として、衆議院の災害対策委員会の方も御派遣になるということを情報として聞いておるということだけ申し上げて、すべて委員会の御姿勢におまかせすべき問題かと、こう考えております。
○柴立芳文君 いまの委員長の提案に対して……。
○委員長(松永忠二君) 柴立君。
○柴立芳文君 いま宮之原委員から質問がありまして、天災融資法やあるいは農業災害補償の問題について的確な御答弁がないわけなんですね、農林省のほうで。 〔委員長退席、理事中村英男君着席〕 だから、これは風だとか水だとか、いろいろな災害に対してはいろいろな施策が論議されてなされているんですけれども、局地的な爆発火山の被害だというふうな、いわゆる普通の災害から見ればそういうふうな解釈になると思うんですけれども、本来、ほかの災害は関東に来るか、四国に来るか、そういうふうに予測できないんですね。ところが、この桜島の場合は、だらだらと長い間きて、非常にひんぱんに爆発しているというふうな、実にそこに、気象庁もおっしゃるように、ほんとうにそこに災害が予測される、あるいは災害が出ているわけだから、そういうような問題についてはやっぱり特例的なものを設けてもらわなければいけないんだというふうに、私は、先ほど意見を申し述べようと思っていたんですけれども、そういうふうに考えるわけです。だから委員会としては、そういう意味においてひとつ視察をしていただきまして、そういう結論を農林省とともに出していくように、あるいはまた災害のほうの担当である総理府のほうに十分なる御配慮をいただくようにお願いをいたしたいということをお願いをいたします。
○理事(中村英男君) どうも、私は委員長代理ですが、松永委員長は、自分の任期中にはちょっとむずかしいのじゃないかと言っておりましたが、ひとつ理事会を開いてお二方の御趣旨に沿うように善処したいと思っております。 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十九分散会 —————・—————