公害対策及び環境保全特別委員会 第8号
- 発言数
- 136 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/06/27
会議録
○委員長(森中守義君) ただいまから公害対策及び環境保全特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る六月二十二日、大矢正君及び野々山一三君が委員を辞任され、その補欠として藤田進君及び戸叶武君がそれぞれ選任されました。 また、六月二十五日、戸叶武君及び加藤進君が委員を辞任され、その補欠として沢田政治君及び沓脱タケ子君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(森中守義君) 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
○杉原一雄君 去る十六日、十七日の二日間、若狭湾に集中している原子力発電の現場を、ものものしい服装をしながら、炉の奥深くまで入って調査をしてまいりました。また二十五日、地元の火力発電所を実は見てまいったわけでありますが、前者はまだ放射能の危険ということについては、いかなる説明を聞いても私は一〇〇%信頼はできないというのがいなめない現実だと思います。同時にまた火力発電等につきましては、やはり企業は企業なりの努力はしておりますけれども、これまた一〇〇%公害がないと断言できる状況にはないと実は判断してまいりました。 そこで、きょうは多岐にわたる質問を避けますが、一点として火力発電の問題について質問をし、第二点として、きょう本会議で問題になった水銀と魚の問題について質問を行ないたいと思います。 第一点の火力発電のことでございますが、目標はいかにして公害のない火力発電、無公害の計画はどうあるべきか、どうあるか、こうした問題等について質問を続けたいと思います。特にその第一点として、すでに運転中のものについての質問をまずしていきたいと思いますが、現在火力発電によって電力がどれほど保証されているのか、なおかつ現在火力発電のある地点で増設をしようというような計画等あるならば、まずその点を通産省のほうから明らかにしていただきたいと思います。
○説明員(和田文夫君) ことしの三月末、四十七年度末でございますが、設備にいたしまして、九電力会社の発電設備が大体合計で約六千万キロ、正確には五千九百五十万キロでございますが、そのうち火力発電は四千四百五十万キロ、パーセンテージとして七五%でございます。 それから今後の問題でございますが、これはまだ国の計画としてはさまっておりませんが、いわゆる九電力の施設計画によりますと、今後の需要増加に対応して、四十七年から五十二年までの間に約五千三百二十万キロの新設あるいは増設の発電設備をつくろうという計画になっておりますが、そのうち火力発電設備は計画といたしまして約三千百二十万キロ、全体の増加量の五八%でございます。それが現状の設備あるいは今後の増設計画の概要でございます。
○杉原一雄君 四十七年度の年度末の発電能力でございますね。そう理解していいと思いますが、ことしの四十八年度、いま増設分を含めてでありますが、火力以外の発電所を含めて四十八年度の発電能力というものは一体幾らなのか。そうしてまた、通産で想定される需要のキロワット数が幾らか。それは結果的に予備力が出てくると思いますが、その予備力というものはどれくらいで、その比率は幾らほどか。 一緒についでに申しますが、いま五十二年という話が出ましたので、五十二年はどういう計画を進めつつあるのか、いわゆる五十二年度の供給力なり、火力を含めた全体のものでけっこうですが、需要の問題、予備力の問題、それに対する比率の問題。まあ一般大衆には、電気が必要なんだから、君たちもテレビや電灯をつけているじゃないかというのが、要するに公害を訴える場合の殺し文句になるわけですから、五十二年度は一体どういう想定に立っているのか、それをひとつお聞きしたいと思います。
○説明員(和田文夫君) 今年度の供給能力あるいは予備力の問題でございますが、これは御承知のように、最近は八月が全国的に電気を一番使う時期になっておりまして、八月の需要と供給力のバランスでございますが、需要の六千五百五十万キロに対しまして供給能力といたしましては約六千九百六十万キロで、予備力といたしましては約四百十万キロ、予備率にいたしますと六・三%というのがことしの八月の計画でございます。 それから五十二年度でございますと、だいぶ先の話でございますが、さっき申し上げたような増設計画が順調にいきますと、そのころの需要九千九百三十七万キロに対して供給力として一億八百九十万キロということで、予備力は約九百五十万キロ、率にいたしまして九・六%という予備力を持とう、こういう計画になっております。 ちなみに、予備力のパーセンテージといたしましては、これはいろんな要素がございますが、大体八%ないし一〇%ぐらいが適正な予備率、こういうふうにわれわれ考えております。
○杉原一雄君 では問題の中心に入りますが、公害対策についてです。目標はゼロ公害でありますが、それに向けての企業側の努力ないし通産の指導行政の目標を、できれば年次的にお伺いしたいと実は思います。何か二十二日に電力事業連合会ですか、中電の社長が会長になっているようですが、会合があったようにも承っているわけですが、その無公害へ向けての年次計画というものをまずお示しいただきたいと思います。
○説明員(和田文夫君) 火力発電所の公害防止対策につきましては、従来から関係者いろいろ一致して努力してまいっているわけでございますが、排出基準の順守はもちろんでございますが、排出基準が設定されていないものにつきましても可能な限り防止対策を講ずるということで、環境保全に万全を期するようにわれわれとしても電気事業者を指導してまいっておりますが、電気事業者もその趣旨に沿って万全の対策を徐々に講じつつあるわけでございます。 先生御質問の具体的な問題になりますと、火力発電所でございますと、大気汚染と、公害と申しますと、いわゆる最近問題になっております温排水対策等がおもな問題でございますが、まず大気汚染のうちの硫黄酸化物対策といたしましては、従来から燃料の低硫黄化、こういうものを、燃料供給面にいろいろ問題はございますが、これについて年次的に努力をしておるわけでございます。その一環といたしまして、低硫黄原重油の確保あるいはLNGあるいはナフサ等の使用も考えておりますし、それから、当面そういう低硫黄燃料の量的な制約もあることを考えまして、排煙脱硫装置の設置についても積極的に推進しているわけでございます。 九電力会社で使用しています燃料を重油に換算いたしまして、平均のS分で申し上げますと、四十五年度が、これは実績でございますが一・五七%、四十六年度が一・二八%、四十七年度が〇・九五%でございます。それから四十八年度は、現在の計画では〇・六八%、こういう計画になっておるわけでございます。これはLNGなんかも全部平均いたしましてのパーセンテージでございます。 それから排煙脱硫装置につきましても、九電力会社で従来試験的に建設いたしたものを、実用化段階になりますので、去年あたりから本格的に着工を始めまして、五十二年度までには九電力会社で約八百万キロ相当の排煙脱硫装置を設置する計画になっております。 もう一つの大気汚染防止対策でございますが、いわゆる窒素酸化物対策でございます。これは最近環境基準が設定されまして、まだ排出基準は設定されておりませんが、火力発電所についてのNOxの対策につきましては、かねてからいろいろな研究を進めてきております。当面はいわゆる燃焼方式の改善といいますか、二段燃焼法でありますとか排ガス混合法という、現段階で可能な対策を採用いたしてまいるというように、いろいろ火力については定期検査等でとめる機会がありますので、そういう機会を利用して改造を進めているわけでございます。 それから、ばいじん対策につきましては、ことしの六月を目途に、すべての火力発電所に高性能な電気集じん機を設置するという目標でやっておりまして、その目標どおり設置をすでに終わっております。 それから温排水の対策でございますが、これにつきましても、いろいろ温排水の海生生物への影響等まだわからない点も多うございますが、しかもまだ基準もきまっていないということでございますが、現段階で取り得るあらゆる対策を講じまして、たとえば深層取水でございますとかそういう対策を講じまして、排水温度の影響をできるだけ緩和して、その付近への、特に漁業への影響を少なくしよう、こういうことで電気事業者を指導しているわけでございます。
○杉原一雄君 ちょっと聞き漏らしたのだけれども、四十七年度の燃料の硫黄分ですね、平均幾らですか。
○説明員(和田文夫君) 九電力会社の平均で〇・九五%でございます。
○杉原一雄君 私の手元にあるのは間違いかな。実は二十二日、九電力の社長、電気事業連合会が集まって新聞発表した数字ですが、いまおっしゃったように〇・九などではないんじゃないかな。一・〇一というふうにここに書いてあるわけですが。その違いはどこから出てきたのだろうかね。あなたの数字は非常に好ましい数字なんだ。この数字は好ましくない数字ですね。その辺はどこから誤差が出てきたのか。
○説明員(和田文夫君) 電気事業者といたしまして九電力会社のほかに、たとえば共同火力でございますとかそういうものがございまして、そういうその他電力を平均いたしますと、先生おっしゃったような、われわれの数字ですと一・〇二という数字がございますので、この数字かと思います。
○杉原一雄君 ここには〇一と書いてあるのだけれども、わずかなことですからそれ以上詰めてお尋ねしようとは思いませんけれども、いまそちらのほうから示された数字と非常に違いがあるものですから。私は多いほうがいいのじゃなくて少ないほうほうがいいわけですけれども、しかし、企業のほうから発表している数字ですから、それでなくてもぼくたちは疑惑を持って見ておるわけですから、役所のほうがそれより低い数字を出されることは、私どもますますもって疑惑を持つわけでですね。その点、お答えはそれ限りだろうと思いますから、後ほどもう一度点検をしていただきたいと思います。 同時に、先ほど燃料の話が出たわけですけれども、現在九電力のほうでも発表しているわけで、重油が幾らか、原油が幾らか、石炭がどうだとか、液化天然ガスの問題等もあるわけですが、燃料別にこれを分けるとどういうパーセンテージになるか。意地悪いことですけど、こういう数字が出ているわけです。通産のほうの把握している数字が幾らか、示してほしいと思います。
○説明員(和田文夫君) 実績の数値で申し上げますと、九電力の会計でございますが、四十七年度でございます。石炭が六百三十八万九千トン、重油が三千三十五万四千キロリッター、原油が千七百七十八万七千キロリッター、ナフサが十六万四千キロリッター、LNGが六十七万六千トン、天然ガスが一億七千六百万立米でございます。それからコークス炉ガスが二億六千万立米、高炉ガスが二百万立米というのが、四十七年度の九電力会社で消費した燃料の実績でございます。
○杉原一雄君 そちらのほうでも掌握していると思いますけれども、いまのを割ってみればパーセントが出てくるわけですが、パーセントはそこにありますか。もしあったら。パーセントでいまお示しいただきたい。 同時に、先ほど五十二年度というのが一つの大きな電力業界の目標年度なんですけれども、その五十二年度ということにしますと、その時点では、あなたがたが要求する一・〇じゃなくてもっともっと低い数値を要求しているわけですから、九電力もそのことを心がけながら五十二年は〇・二九%に減らすことをきめたといっているわけですから、その〇・二九に減らすためには燃料のほうを根本的に変えなければいけませんから、それは一体どれくらいのものだというふうに理解し、また、その線に従っての指導をされるわけですから、その辺のところも、先ほどおっしゃった燃料別のパーセントと、五十二年度はパーセントはずいぶん変わると思うのです。変わらざるを得ないわけですから、その辺のところを対比して明らかにしてほしいと思います。
○説明員(和田文夫君) 五十二年度につきましては、目下のところ電力の計画段階でございまして、われわれといたしましては、総合エネルギー調査会の低硫黄化部会等の全体の低硫黄化の手段等とのかねあいを考えながら、もちろん低硫黄化について指導してまいりたいと、こういうふうに思っておりますが、一応業界で出している計画によりますと、先生のおっしゃるパーセンテージがちょっと出ておりませんが、燃料別にだいぶウエートが変わってまいりまして、九電力ベースで石炭が三百四万トン、重油が千四百五十三万キロリッター、原油が四千四百万キロリッター、ナフサが千三百十六万キロリッター、LNGが七百九十七万九千トン、それからあと残りのわずか八億立法ぐらいの天然ガスあるいはコークス炉ガスを使う計画で、これで総合いたしまして、排煙脱硫をやったあとの低減された硫黄分といいますか、そういうものにいたしまして〇・二九%、こういう計画を進めておるようでございます。
○杉原一雄君 それは一つの大きな努力目標であるわけですから、やはり公害をゼロまではいかなくても、一つの企業の指標としては私は努力を多としたいと思うのですが、問題は、燃料をそのような重油なりあるいは原油にウエートをかけていくとか、あるいはナフサにウエートをかけるとか、その他の問題等があるわけですが、なかんずく石油の問題等につきましては、これはニクソンがエネルギー教書を出したのが、たしか二月十四日だと思うのですが、その時点を待つまでもなく、かなり重大な局面を実は迎えているわけですから、そうしますと、電気会社を大きな目でにらんでおるだけが通産の仕事じゃございませんので、燃料確保の問題でやはり省としての努力が必要になってくるのじゃないかと思います。 その点、実はきのうの閣議で決定されました通商白書を私見まして、努力の方向が出ているようであります。しかし、これはきわめて抽象的でありまして、このことだけで私は企業の皆さんにも納得して、国民の需要にこたえる電気をどんどんつくれということにはならないと思いますが、この「わが国の対外経済政策」の中の「調和のとれた発展」という大項目の中で、特に「資源は節約と開発重視」という見出しの中で、いま私が申し上げたようなことなどについて通産の考え方が出ているようでありますが、できればこの考え方、なかんずく私いまテーマを出しているわけですから、五十二年度〇・二九に排気ガス、大気汚染を縮めていくというような努力目標があるわけですから、それを受けて、企業の皆さんに、通産はこの方向でひとつやるから、めんどうを見てやるぞ、がんばれというようなことに理解できるような言い方で説明をしていただきたいと思うのですが、いかがでございましょうか。そうたくさん行数のある問題ではございませんから、簡単にできると思います。
○説明員(和田文夫君) 先ほど申し上げたような低硫黄化計画達成をする上においては、低硫黄原油を確保する問題でございますとか、あるいはLNGの新しい供給者を見つけてくる問題でございますとか、いろいろな多岐にわたる問題がございますし、 〔委員長退席、理事金井元彦君着席〕 それから国の全体の燃料計画の中の位置づけもありますので、われわれといたしましても、できるだけ電気事業者の低硫黄化の努力が達成できるような援助はいたしたいと思いますが、全体の通商問題や何かの関連における立場といたしましては、私所管外でございますので、ちょっとお答えはいたしかねます。
○杉原一雄君 あえてこのことを申し上げるのは、「石油文化社」というのは背景がどこの団体か知りませんが、結局、化学工業なりいろいろなところで石油を必要とする分野があるわけですから、ナフサの使用だ生だきだと、こういうことに対してかなり危惧の念を持って見ているわけですしね。だから私はここで、あくまでも低硫黄、そしてまた大気汚染をなくしていきたいという願望を含めて、火力発電等の問題について、いま五十二年をめざしていく燃料の大きな移り変わりの保証を、これは日本国内でできませんから、通産当局のお仕事として、いまここに書いてあることなど幾つかあがっているわけですが、その辺に向けて具体的にこういう手だてを講じてこうするんだというようなことが言えないかということをいま言っているわけですね。 だから、この中にあるようなことで申し上げると、「備蓄政策の強化」、これはあたりまえのことですね、アメリカ等でも盛んにやっているわけですから。こうしたことなどについても、ただここに一行書いただけで済むのじゃない。かなりこれはいろいろな設備等の問題も伴ってくるわけでありましょうし、「資源供給源の分散化」ということなども、これは簡単に一行に書いてあるけれども、中曽根大臣が行ってきた中近東だけでないということでしょう。これはシベリアだとか中国だとかあるいはずっと南のほうだとか、いろいろあるわけですね。そうした問題点について、具体的にはこういう手を打っているんだ、これからこういう具体的な手を打とうとしているんだと、そこまでがこの委員会の席上で明らかにされなければ、これは私納得して帰るわけにはいかないし、また私たちと接触を持っている企業の皆さんにも、通産はこのような努力をしているのだということは御報告できないと思うんですよ。私は必ずしも、社会党だから企業は敵だとは思っておりません。そういうことだから、ここに一行であっさり書いてあるのだけれども、その辺のところを明確にできるならばしていただきたい、こういうことで言っているわけですから。
○説明員(和田文夫君) 先生おっしゃいましたような、備蓄の拡大でございますとか、資源供給先の多様化でございますとか、あるいは資源自身の多様化でございますとか、いずれも必要な手段であることには、われわれ全く同感でございます。で、五十二年度における低硫黄化計画につきましては、通産省でやっております総合エネルギー調査会の低硫黄化部会にはかりまして、いま検討を進めておりますので、その結論を待って全体的に国としての調和のとれた指導をしていきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
○杉原一雄君 どうも答えが抽象的ですからわかりにくいのですが、それだけのことを聞いて、私はだれにも説明はできません。残念でございますが、前進させていきます。 もう一つ、先ほどすらすらと脱硫装置の話が出たわけですが、現在火力発電は何万キロワットのところまで完全脱硫できる装置ができたのですか。それ以上は目下努力中ということになると思いますが、それは火力発電の規模に当てはめて言っていただきたいと思います。私が見たのは八十一万キロワットの火力発電を見てきたのですが、そういう工場等には間に合わないのではないか。なぜかというと、常務取締役はぼくにそのことを、特に通産に何して研究その他早目にひとつ答えを出していただいて、実用化できるようにお願いしたいということを聞いてまいりましたが、それは一企業の問題でございませんので、この場を通じて、現在進行中の研究と施設の内容と能力、こういうことでお答えをいただきたいと思います。
○説明員(和田文夫君) 現在、発電所に設置されて実際にいわゆる営業運転に入っております最大規模のものは、排煙脱硫能力、これは発電力に換算いたしますと、十五万キロのものが昨年の九月から運転をしております。これは東京電力の鹿島発電所の三号機でございます。 現在試運転中のものといたしまして、中部電力の西名古屋で二十二万キロというものが、これは火力発電機の容量も二十二万キロでございまして、フルスケールの二十二万キロの設備が現在試運転中でございまして、順調に試運転を続けているというふうに聞いております。ことしの八月ごろからいわゆる営業運転に入れる、こういう予定を聞いております。
○杉原一雄君 それから電気集じん機等による防じん、ごみを出さないということですが、それは一〇〇%可能なのかどうか。それから最近の火力の動向としては、煙突を高く据えつけるということに精一ぱいやっておいでになるようですが、これは住民を説得するに一番いいのでありますが、しかし、集じん装置の能力と、煙突が、これは最高二百メートルぐらいじゃないかと思いますが、ぼくが見たのは百六十ですか、この辺のところですね、煙突が高くなれば問題が解決するというものなのかどうか。これはきわめて常識的なことなんですけれども、その辺のところはどういう指導をしておいでになりますか。どんどん煙突を高くせよという指導だけで事足りるのかどうか。集じん機がしっかりすれば、問題がある程度解決できるのじゃないかと思いますが、それは完ぺきなんですか、どうですか。
○説明員(和田文夫君) 現在、電気集じん機の効率は約九〇%でございまして、ですから九〇%はとれるけれども、あと一〇%はとれないということでございます。ただ、相当きびしい排出基準、たしか〇・〇四でございますか、立方メートル当たり〇・〇四グラムという基準に対しましては相当下回っております。 煙突の問題でございますが、これはむしろ煙突の高さは、何といいますか、SO2やそういう軽いガスの希釈の問題でございまして、じんあいにつきましては、わりに重いものですから、煙突を高くしてもそんなに遠くへ飛び散るという問題ではございませんで、むしろSO2濃度を希薄にするという効果はございますが、じんあい等の効果はそんなに顕著にはないと思います。
○杉原一雄君 先ほどの答弁の中でいろいろなことをさっとおっしゃったものだから、ぼくは聞き漏らしたのですけれども、もう一度失礼いたしますが、温排水の問題ですね。大体私が見たのでは、出口で温度差が八度、それから美浜、高浜等で原発のところで見たときは七・五度と言っておりました。この温排水を、出るところでゼロにすれば完ぺきなんですけれども、しかし、これは現状ではおそらく困難だと思いますが、通産省では温排水のこの温度差を低くするような指導、技術的な指導、これはどういう指導をしておいでになるのかということが一つ。 同時に、これは水産庁あたりからお聞きしなければならぬことだと思うけれども、温度差が漁業等にどういう影響を与えるかということ、温度差を問題にするのはやっぱり得てして漁業の関係でございますから、通産でまとめて答弁をいただけるなら大いにけっこうですが、その辺のところ、指導の方向と、それの与える影響等の問題とをひとつお願いしたいと思います。
○説明員(和田文夫君) 先生おっしゃいましたように、温排水の、取水と排水の温度差は約七度から八度でございます。それで、さっき申し上げた深層取水という方法は、少し沖へ出まして深いところから水を取ってくるわけでございます。そうしますと、自然の海面の水温に比べまして少し低い温度の海水が得られますので、たとえば七度上昇いたしましても、放出する海面に対してはその温度差が五度で済むとか、場合によって四・五度で済むとか、そういう影響緩和の方法になるわけでございまして、深層取水ができるような地形個所にありますところは大体深層取水をするような指導をいたしております。この効果は特に夏において著しいわけでございまして、夏は少し深いところにいくと海面よりはだいぶ温度が下がりますので、夏において著しいわけでございます。あるいはその排水した温排水が、わりに早目に希釈するような、まじり合って拡散範囲が縮まるような排水口の設計でございますとか、そういうものについてもいろんなその地点に合った適当な対策をとるように指導しているわけでございます。 それから温排水の影響でございますが、これはまだ、しかと解明された的確な結論が出ておりませんが、確かに漁業等にある程度影響を与える。特に海藻類、ノリだとかそういうものに対してはあまりいい影響ではないということが大体言われておりまして、そういうものにつきましては、前面の漁業者と相談をいたしまして、補償等により解決する方法で現地事業者を指導しているわけでございます。それにいたしましても、温排水の影響をできるだけ少なくするような技術的な対策をとることが第一段階でございまして、その上で、そういう話し合いで解決するような方策を現在の段階では指導しているわけでございます。
○杉原一雄君 最後に、今後大体五十二年度は火力発電も含めて電力は幾らか、たとえば九千四百六十六万キロワットの供給力だ、需要は九千九百三十七だということは先ほどお聞きしましたのですが、ただ、直ちにお答えをいただくことは困難だと思いますから私はここでお願いしておきたいのは、たとえば中部電力あるいは北陸電力、いずれにせよ火力が幾つかあるわけです。AあるいはB、C、さまざまあるわけですから、その火力が現在使っている、重油か原油か知りませんが、それがそれぞれ違うと思います。それは何であって、それが現在大気に亜硫酸ガスをどれだけ出しているか、来年はどうするんだ、再来年はどうするんだ、五十二年は〇・二九と、こうなってくるわけですから、できれば個所別に、そうした通産のほうにあがっている数字があると思うのですが、それをひとつ、きょうここで直ちに出していただきたいと言っても困難だろうと思いますから文書でいただきたいし、あわせて、これから、先ほど申しました五十二年度ないし五十二年度以後の五年ないし十年計画といいますか、新しく増設しようとする、きょうは火力に限っておりますので、火力のそうした計画等がお手元にあると思うのです。それもできればあとで文書でいただきたいと思いますが、どうでしょうか。困難ですか。
○説明員(和田文夫君) 燃料の実績あるいは今後の計画等については、わかる限り出せると思います。 それから先生のおっしゃいます今後の新増設の予定でございますが、これはさっき申し上げた数字はマクロの数字でございまして、個所別になりますと、先生御承知のようないろいろな地元との調整問題もございますので、名前が表向き出せない点もあろうかと思いますが、できるものについてはお出ししたい、こういうように考えております。 ただ範囲は、中部電力と北陸電力でございますか。
○杉原一雄君 それはいいです。たいへんおじゃまでしょうけれども、全国的に九電力。
○説明員(和田文夫君) 発電所別でございますか。非常に……
○杉原一雄君 そんなにでかいところないよ、あなた。そういうのがあるでしょう、お手元にちゃんと。なければおかしいです。
○説明員(和田文夫君) 非常に細部になりますので、資料としてはもちろんございます。御必要ならば出したいと思っております。
○杉原一雄君 必要だと言っているのです。
○説明員(和田文夫君) はい。
○杉原一雄君 じゃ通産関係、火力関係はこれでよろしいです。 次は、第二番目の問題として水銀と魚について質問したいと思います。後ほど内田委員その他からも本会議のやりとりを踏まえながら質問が出ると思いますから、私もはしょっていきたいと思います。 一番目には暫定基準、いろいろ出されているわけですけれども、国際基準との対比においてこの暫定基準設定の根拠についてお聞きしたいと思います。
○説明員(岡部祥治君) 今回定めました水銀にかかわります暫定基準につきましては、その科学的根拠は、わが国におきます水俣病についての諸研究、特にメチル水銀の一日摂取量と発症の関係の研究を主といたしまして、一部外国での研究結果を参考の上で定めたものでございまして、特に検討いたしましたものといたしましては、FAO、WHOで一九七二年に示しましたいわゆる暫定週間許容摂取量というもの、それから熊本大学医学部、十年後の水俣研究班の最近におきます研究報告及びわが国の国立衛生試験所で行なっております動物実験の中間的な結果、こういうものを勘案いたしまして暫定的な週間許容摂取量を定めたものでございまして、この暫定の許容摂取量というものは、一応先ほど申し上げましたようにFAO、WHOの数字とほとんど大差ございませんので、したがいまして、先生御指摘の外国との比較というのは、規制値のことだろうと考えます。 いわゆる魚介類についての水銀の規制値につきましては、アメリカ及びカナダにおきましては〇・五PPMでございます。スウェーデンにおきまして一PPMという数字がございます。
○杉原一雄君 私らはしろうとですから、〇・三と言われても一・〇と言われても、ぴんとこないわけですね。でありますから、よりどころが問題になってくるわけです。 もうすでにお読みだと思いますが、六月二十六日の「朝日」の社説では、「水銀暫定基準だけでは救われない」という見出しで書きながら、中身を見ると、この暫定基準は、いわゆる数字の選び方には政治的色彩が濃いという断定を下しております。特に、あれは具体的に数字をあげて論を展開しておりますけれども、「朝日」の主張は、〇・二とせずに〇・三PPMにしたことがけしからんと言っているわけです。主張は〇・二に根拠を置いているわけです。その根拠は、私から申すまでもなく御承知でしょうが、一七〇マイクログラムの週間摂取許容量から割り出した数字は〇・二二三PPMになる。だから〇・二二三を切り下げれば〇・二になるはずだ。それを〇・三にしたことは切り上げじゃないか、より安全度を確かめていくならば〇・二にすべきでなかったかと。いま御説明のとおりWHOを参考にしたといいますが、しかし、この主張の中では、一体WHOが水銀中毒研究の世界的権威者であろうかどうか、日本人こそほんとの権威者なんだ、言わんとすることは、水俣病という人類史上例のない残虐な人体実験を積み重ねたのはわれわれ日本人だけではないだろうか、だから、日本の研究者と行政こそ水銀規制の最高権威者であると主張しているわけであります。私は、ほんとにこの主張にうなずきます。 そういう点等から考えて、〇・三はきびしいんだ、いまおっしゃったようにスウェーデンとかどこだかの国が一・〇PPMだという例をあげておられるようですけれども、私は「朝日」のよって立つ論拠、考え方、配慮というものに対して全面的に支持したいと思うのでありますが、それはちょっとだめだぞというふうにお考えならば、もう一度あなたの主張を述べて反論してください。
○説明員(岡部祥治君) 先生御指摘の点につきましては、この専門家委員会におきましても、確かに水俣病の研究につきましてはわが国が最も進んでおるんだ、したがいまして、WHOの数値ということを参考にしたということでございまして、WHOの数字をそのまま取り入れたということでないわけでございます。 なお、WHO、FAOの専門家委員会におきまして特にその委員として出席しております新潟大学の椿教授が座長をしておりまして、さらにこれらの一九七二年のWHOの知見に加えまして、最近の熊本大学の知見、それから国立衛試のサルの中間的な実験報告というものを参考にいたしまして一応算定いたしまして、そのうち最も数値の低い一七〇マイクログラムというものを基礎にしたものでございます。 なお、〇・三というものにつきましては、この意見書にも述べておりますが、理論的には〇・二二三PPMということになるわけでございます。しかしながら、実態上の問題といたしまして測定技術等の問題もございますので、一応総水銀で規制することのほうが実用的であろうということで、総水銀で第一段階としてチェックするということにしたわけでございます。この総水銀の〇・四PPMを越えるものにつきましては、さらにメチル水銀の測定をいたしまして、その判定をする判断基準といたしまして、測定技術、特にメチル水銀につきましては技術的な困難性、あるいは数値の取り扱い上の問題もございまして、一応〇・三PPMというものをメチル水銀の目安にしたということでございます。
○杉原一雄君 ぼくらも皆さんのことばにつられて暫定ということばを使いますが、その暫定という意味は、行政的な立場でどういう位置づけをもって暫定ということばを使うのですか。つまり、とりあえずわからぬからこれでいこうじゃないかという意味か、そうじゃなくて、いろいろなことで今後もっときびしくしていく、とりあえずこれでいくというその政治的配慮といいますか、そういう意味の暫定なのか。暫定ということばは、絶対でないということですね。一体どういうことでこういうことばを使われるのか。行政用語としてぼくらもまねをして使っておるんですが、その辺の意図ですね。 言うなれば、ぼくの言いたいのは、人のことばを借りるのも何ですから、私のことばでものを申しますが、〇・三PPMということになると、〇・三PPMまでならばよろしいということに受け取りますね、いわゆる化学工場なんかがですよ。その危険をぼくらは心配するわけです。そういうわけですから、その暫定という意味は、前向きでもっと基準を強化していくんだという意味の暫定なのか、とりあえず根拠はないから、あるいはとりあえず企業の状態がお気の毒だから、そうした意味の配慮があっての暫定ということばなのか。そのことばの行政的な解釈をはっきりしてください。
○説明員(岡部祥治君) メチル水銀につきます微量慢性毒性試験の確実なデータが、まだ世界的にないわけでございます。いわゆる最大無作用量というものが十分にわかっていないわけでございまして、これに関しまして、先ほど先生御指摘の、特にこれらの研究が進んでおるというようなこととの関連で、WHOからもこの最大無作用量を求めるために国立衛生試験所にサルを用いた実験の依頼があっておるわけでございます。それが現在二年間の成績でございまして、さらにあと一年以上そのサルを飼いまして、さらに解体し、体内分布等の水銀の測定をやって、綿密な調査結果に基づきまして、メチル水銀の最大無作用量を出そうという計画でございます。 したがいまして、現在の段階ではこの最大無作用量というものがあくまで暫定でございますので、FAO、WHOの一九七二年のものも暫定的週間許容摂取量というあらわし方になっております。何もFAO、WHOを見習ったわけではございませんが、当面水銀汚染の問題がいろいろ問題になっておりますので、魚介類の基準を設定いたしまして諸対策を行なうという基礎とするために基準をつくるということでつくったわけでございまして、したがいまして今後、さらに科学的なデータを積み重ねてまいりますれば、これを暫定ということをのけまして基準といたすつもりでございます。なお、その場合に、ゆるくするか、きびしくするか、これらのデータによって異なってまいりますが、人の健康への影響ということを考えますれば、やはり漸次きびしくしていくということが好ましい方向と考えております。
○杉原一雄君 次に、容疑水域といいますか警戒水域と申しますか、どの役所でか見解が明らかにされたわけですね、水銀汚染の問題ですが。その水域を決定されたわけですが、それはどういうことで疑わしいという判断をされたか、その考え方の基準ですね、何点かあると思います。それをひとつ明確にしていただいて、その次に、その容疑を突き詰めていくこれからの作業、それはどういう作業日程を組んでいるか、日時等を含めて、手続等を含めて、技術等を含めながら、御説明をいただけたらいただきたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) ちょうどこういう機会に日本列島の環境というものを全国的に調べてみたい、そういうことで、いま水銀でありますが、水銀、カドミウムその他の有害物質も全部、全国的な環境調査をやりたい。ところが、一ぺんに全面的な調査ということも、やっていく順序としてはそういうやり方というものも適当でありませんので、問題の起こっておる地域、これを先にひとつ手がけていこう、そういうことで、九水域というものはみないずれも問題が起こっておる地域でありまするから、あの地域は特に汚染をしておる地域であるという、こういう断定を下してというのじゃなくて、問題が起こっておるというような地域を先にそういうところから調査をしていこうということで、九水域というものを先に調査をやる。また、その地域は大なり小なり地元でいろんな問題が起こっておりますから、これに対して地元の人たちに安心のいくような調査をやって、人心の不安を解消したいということでございます。 これからやる順序は、これはいま体制を整えておるわけで、政府と自治体だけでもこれはなかなかそれだけの能力がありませんから、民間のそういう調査機関も動員して大々的にやろう。いま、だから体制を整えておるところでありまして、有明とか八代とか、こういう問題が大きく起こっておるところから順次これをやって、そうしてその結果を公表して、みんなの不安を解消していきたいということでございます。
○政府委員(船後正道君) 海域における魚介類の水銀含有量の調査は、昭和四十二年ごろから厚生省におきまして実施してまいりました。以来、引き続き環境庁発足以後は環境庁が引き継ぎまして実施いたしております。ただ、この調査はもっぱら人の健康被害、ちょうど水俣あるいは阿賀野といったあたりで問題になっておることを契機として始まった調査でございますから、疫学的な調査といたしまして実施してまいったわけでございます。したがいまして、今回発表されましたような魚介類の基準というものを判定するには、どうもデータの内容自体がそのように検体数なりあるいは採取地域なりをとっておりませんので、そういった意味の判断資料にはならないのでございます。しかも、過去のデータにおきましては分析方法等が現在とは異なります。そのような事情がございまして、四十二、三年当時の汚染状況と現在の汚染状況はどうなっておるか、これも全く申しわけないのでございますけれども、的確に判断する資料はございません。 ところが、有明町に水俣病擬様患者があるという熊大の報告以来、問題が有明海あるいは引き続きまして徳山等の地域におきまして、かなり沿岸住民の間で不安感が起こりまして、現に漁業者とそういった沿岸の企業との間にトラブルも新聞に報道されておるわけでございます。それで、私どもはちょうどこういう問題を契機に、先ほど長官が御説明いたしましたように、全国的に水銀、PCBその他重金属の現状をひとつ把握したい、魚介のみならず、水質、底質等につきましても実態を把握したいということを計画いたしておったのでございますが、これは非常に膨大な調査でございまして、日本全国の結論を得ますのは、とうてい年内にはまとまる見込みもございません。 そういう状況でございますが、過去におきましては現実にトラブルがあるといったようなことでございますので、そのような現地に問題がある地域からともかく調査を開始していく、こういう趣旨でもって、先般の対策推進会議で環境庁、厚生省、水産庁等関係省庁相談の結果、九水域につきまして、とりあえず九月末を目途に調査を完了しようということを決定したのでございます。
○杉原一雄君 時間がありませんのではしょりますが、この間敦賀湾を視察したときに、福井県それから敦賀市の名で、敦賀湾の魚はだいじょうぶだ、こういうポスターが町角にずっと張られておるわけです。言うなれば安全宣言を出しております。また聞くところによりますと、私こちらへ来てからの話でありますが、富山県議会がきのう開かれているわけで、知事が、富山湾はだいじょうぶだという富山県独自のデータに基づいて、県議会を通じて安全宣言をしたかのように承っているわけですが、いま長官みずから先頭に立って調査をなさろうとしているところは、いま申し上げた二つのところはみな該当しているわけです。 その調査をこれからやり、灰色水域と申しますか警戒水域と申しますか、そこがいま安全宣言をそれぞれやっているわけですから、その主体が違うけれども、問題の取り組み方が時間的にずれているわけです。ちょっと私もわかりにくくなってきたわけですね。その辺の詰めをどういうふうに、言うなれば一県民に、これはこれでいいんだ、だいじょうぶだと、長官もこの二つの安全宣言にオーケーを与えることができるか、できないか。なかなか私はややこしい問題だと思いますが、時間がございませんので長官から、ただ閣議で田中さんがおっしゃったか、だれがおっしゃったかしれぬけれども、水銀水銀と騒ぎ過ぎる、閣僚は率先して魚を食べなさいといったようなことでこの問題をすりかえるようなことはできませんので、もっと明確な行政指針、指導の方向を明示していただきたいと思います。 それで私の質問を終わります。
○政府委員(船後正道君) 先ほど申しましたように、国の手元にあり、かつて国の機関が実施いたしました資料によりますと、現在の食品基準に照らしまして、その海域の魚介類の安全性を云々するだけの資料はないわけでございます。ただ、過去のいろんな時点の資料を見ますと、確かに水俣地区につきましてはかなり調査資料もございますし、かつまた、いつの時期におきましてもかなり高濃度の水銀含有量が検出されておりまして、まず危険性というものは非常に高いと思いますが、その他の地域につきましては、調査の年次あるいは調査の魚種によりましてさまざまな資料というのが現状でございます。 ところで、富山県におかれましては、富山県独自の資料というものでもって県知事が御判断されることは、私どもそれでけっこうとは思いますけれども、国といたしましては、一つの地域の魚というものが平均的にどの程度の水銀含有量を持っておるかということにつきましては、やはり科学的に調査する必要がある、かように考えておるわけでございます。
○杉原一雄君 終わるつもりでしたけれども、いまの答弁ではちょっとわかりにくくなりましたが、けっこうだ、そちらはそちらでということでいいのですか。御報告があったのでしょう。なかったのですか。それに対してやっぱり報告を点検して、あるいは判断するということはあり得ることだし、富山の場合はきのうですからまだ無理ですが、敦賀市あるいは福井県の安全宣言はそちらのほうにわかっているわけです。それに対してやっぱり指導行政の立場から点検をされておらなければならぬはずだがね、どうですか。
○政府委員(船後正道君) 各県の独自の調査資料につきましては、環境庁も報告を受けておりませんし、いま水産庁の担当の方に伺いましたが、水産庁も受けていないようでございます。しかし、もちろん各県で科学的に調査されました結論というものをお示しいただきますれば、私どものほうでも早急にそれを検討いたしまして、県と相談をいたしたい。いずれにいたしましても、県の御報告というものを私どもが点検しなければ何とも結論を申し上げられない段階でございます。 〔理事金井元彦君退席、理事杉原一雄君着席〕
○内田善利君 私も引き続き同じような質問いたしますが、一番最後の質問と関係あるかと思いますけれども、二十二日の閣議の模様が新聞等にも不確定のまま出ております。私も読ましていただいたわけですが、きょうの本会議で田中総理が、わが党の小平委員の質問に答えて、二回にわたって、公害などに目を奪われてというような発言があったわけです。私はあの二十二日の新聞報道と、きょうの本会議での質問を聞いておりまして、その関連性があることを感じたわけですけれども、これが政府の公害に対する基本姿勢なのかということで、きょうはあ然としたわけですが、こういうことでほんとうに人間の生命を奪った公害がなくなるのだろうかと、このように強く私は感じたわけです。 責任閣僚としての三木環境庁長官はどのように考えておられるのか、また考えられたのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 公害問題というのは、人間の生命、健康に影響を持つわけですから、いろんな事業で損した得したということとはおのずから次元が違う問題であります。どうしてもやはり公害を防除するということがなければ、これはわれわれ自身はもちろんのこと、次の時代においてどういう影響を与えるかということは、これはわれわれとしても用心深く考えなければならぬわけでありますから、日本の持っておる科学技術、こういうものの力、こういうものをわれわれが公害防除のために総動員するということがやはり必要なことである。 そういうことで水銀等、水銀ばかりでありませんが、こういう汚染に対しての推進会議を開いて、私みずからが議長となって推進をいたしておるわけでございます。これは日本の将来の発展も、公害を防除しながら経済発展をしていく能力を日本が持つかどうかということが日本の発展の大きな分かれ道になる、こういうことでこれは重要な問題である。この認識に対して政府の見解が違うことはありません。
○内田善利君 確かに化学工業が国民の福祉のために生産をあげてきたことは認めますけれども、それがかえって国民の健康をそこなった結果が出ているわけですから、やはり謙虚にこれを反省して、公害撲滅のために取り組んでいくべきだと、このように思うわけですね。三木長官は環境庁長官としてその責任の衝にあられるわけですからしっかりやっていただきたいと、このように要望いたします。 私は、まず厚生省の今回の暫定週間許容基準についてお聞きしたいと思いますが、第一番目は、この表によりますと「魚介類」とあるのですけれども、ヘドロの中に入っているアサリ貝とか赤貝とか、いろいろな貝類がこれに含まれていないと思うのです。これはどういうふうに考えられておるわけですか。
○説明員(岡部祥治君) 私ども魚介類といたしましては、魚、それから甲殻類、イカ、タコ、それから貝類等を含んだものと考えております。なお、この魚介類の摂食量を見る場合にも、イカ、タコ、エビあるいは貝類等もこれに含んでおります。
○内田善利君 含んでおるならば、もう少し貝類についても指導すべきではないかと、このように思うのですね。まあスエーデンとかアメリカ、カナダ等に比べまして、今度は濃度規制、それに週間許容暫定基準、そして食生活の指導、これは非常に画期的な、いままでにない、濃度規制のみでないいい規制だと私は思うのですが、この中に、日本人が特に朝食に好んでたべる貝類について何もない。しかも貝類は非常に汚染されておるわけですね。最もヘドロに関係が深いのが貝類だと思うのです。その貝類が全然入っていない。きょういただいた四ページにも入っておりませんし、食生活指導の中にも入っていない。どうして入れなかったのか。
○説明員(岡部祥治君) 実は、この水銀の魚介類につきますデータというものが、現在までいわゆる汚染と思われるような水域につきましての、環境調査としての調査結果しか十分な数が得られておりません。したがいまして、貝類の汚染がはなはだしいか、あるいは少ないか、にわかに断定するわけにはまいりませんが、一応水銀の量につきましては、一般的に申しますと貝類は低いような傾向があるようでございます。これはなお今後の環境調査及び私どもの抜き取り検査によってさらに突きとめてまいりたいと思っておりますが、魚介類というものにつきましては、あくまでも貝を含めた考え方でございます。
○内田善利君 あなたは貝類の水銀は少ないと言われますけれども、最初は、悲惨な水俣病患者は貝類を食べてなったんですよ。だから、貝類を規制しないで、貝類の中には水銀は少ないということは、いただけませんね。あの悲惨な水俣病患者は、私一番最初に行ったときには、三時のおやつに食べましたのでと、そう言っておりました。一般的に貝類は少ないということですけれども、そうかもしれませんが、日本人は貝類を一番好んでみそ汁等で食べるのですから、どうして厚生省はこれを規制しなかったか、ふしぎでならないんです。いまの答弁では私は納得できませんね。
○説明員(岡部祥治君) 先ほど申し上げましたように、しっかりしたデータがございませんので、必ずしも……
○内田善利君 ありますよ、一ぱい。
○説明員(岡部祥治君) いえ、汚染地区あるいは一般的な貝類が少ないということは申し上げるわけにいきませんので、先ほどそういうふうにおとりいただいたならば訂正いたしますが、特に汚染地域におきます貝類の汚染というものは、当然はなはだしいと考えております。したがいまして、この規制の中には貝類を含むものと私どもは考えております。
○内田善利君 あなたから聞いていてもわかりませんが、環境庁はどのようにお考えですか。
○政府委員(船後正道君) 過去の環境調査におきましては貝類の分析例は少ないのでございますが、水俣につきましてはかなりあらゆる種類を網羅した調査がございまして、確かに内田先生御指摘のように、水俣湾におけるアサリ貝等の水銀含有量は、他の魚に比較いたしまして高い部類に属すると考えております。
○内田善利君 それはわかるのですけれどね、それが規制値に、あるいは例に、一つも入っていないのです。貝が。魚屋さんに行ったって貝がありますよ。並んでいますよ。その貝をどこまで食べていいんだという食生活の指導もなければ規制値もないんですね。少ないということだけで済めばいいですけれども、国民はたくさん食べているわけですから、それを指導しないでいいのかどうか。どうなんですか。もう質問しても同じ答弁が返ってくるならば、私はしませんけれども。
○説明員(岡部祥治君) 食生活の指導指針というものを、実は、これはこういうことを例示いたしまして指導指針をつくりたいという、未定稿のものでございます。先生御指摘のようにこの例の中に貝類が入っておりませんので、そこいらも含めましてさらに、あくまでもこれは未定稿でございますので、非常に役人的な文章でわかりにくいという評判もございますので、いま平易なものに改めるべく作業中でございます。その中に、先生御指摘の貝類等についても十分取り入れた考え方でまいりたいと思っております。
○内田善利君 こういう規制のしかたをなされるのだったら、私も一国民の一人としてやはり貝類も入れていただきたい。 それから、きのう何か訂正をされたということですけれども、スズキとアジを比較してですか。きょう配られたのは前のままですけれども、これでいいのかどうか。これはどうですか。
○説明員(岡部祥治君) これは、こういうものの基準を定めます場合に、単にPPMというのでは非常にわかりにくいということでございますのでで、たとえばこういうような手引書といいますか、わかりやすいものをつくりたいということの一つの試案でございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように非常にわかりにくいし、また誤解も受ける点が多いということで、現在これを再検討いたしまして、文章その他あるいは例示等につきましてももっとわかりやすいものにするように作業しておるわけでございます。その中で、御指摘のたとえばスズキというものとアジというものと、大体同じぐらいのものをスズキというのはおかしい、当然これは大きさによって名前が変わってきますので、場所によりましてフッコと言ったりいろんな言い方をいたします。したがいまして、そこいらのところも十分再検討をしておるという段階でございます。
○内田善利君 せっかくつくられたのを再検討して、また発表されるわけですか。
○説明員(岡部祥治君) そこらのところ、誤解のないような文章、あるいは誤解のないようなあらわし方にして、都道府県の食生活の指導等の手引きといたしたいというのが現在の考え方でございます。
○内田善利君 これは、おかしいと言われる理由は、前のほうは暫定的規制値〇・三PPMをもとに計算してみますと、それぞれの魚介類の量はこうこう、こうなんだ、〇・一二PPMで計算するとこうなるんだという。しかしこうならないんですよね。〇・三PPMで計算するならば、スズキはもっと少なくなるはずなんですね、量からいけば。その辺をきのうの人は言ったのじゃないかと思うんです。だから、当然これは〇・三PPMで計算しているならば、このアジが十二匹、スズキ十匹というのは計数的に違うのじゃないか。わかりやすくとか何とかという問題でなくて、数字がおかしいのじゃないかと、そのとおりだと、こうおっしゃっているわけですね。それを私たちきょうもらったのだけれども、これでいいのかどうか。間違ったものを渡されたのかという疑問なんです。
○説明員(岡部祥治君) これは、すでにたいへん誤解を受けました原文は、これでございますということで提示したわけでございます。
○内田善利君 わかりました。 じゃ、まだ計算はし直してないと思うのですが、もう一つの疑問は、マグロに対する指導ですね。マグロに対する指導は、マグロは食生活の指導をする必要があるということだけで、規制値からはずしてあるわけですね。ところが、ここにマグロが入っておるわけですよ。〇・三PPMで計算するとマグロのさしみは四十七切れである、こういうことなんですが、これでいいんですか。マグロは〇・五PPM以上が非常に多いんですよ。それをここで〇・三PPMで計算すると四十七切れでよろしいと。これもちょっと、私はマグロのさしみが好きですけれども、いただきません。これはどうですか。
○説明員(岡部祥治君) これは先ほど申し上げましたように、何PPMという数字を示したのではわかりにくいということでございますので、わかりやすいものをつくるとすればこういうものをいま考えておりますという案でございまして、したがいまして、御指摘のような矛盾がございますので、いま再検討をしておる最中でございます。なお、ここにお出しいたしましたのは、すでにこれもこういうことで作業を進めているんだ、こういう案で考えておるのだけれどもどうだろうかということで出しましたので、先生方にお隠し申しますと、スズキ十匹というのはどういう書類だとおっしゃいますので、こういうもので誤解を受けた書類でございますということでお出ししたものでございます。
○内田善利君 了解しました。それなら、マグロのさしみ四十七切れというのは、はずしたほうがいいですね。はずすべきですね。 それからもう一つこの基準でお聞きしたいのは、一番心配されるのは乳児ですね、それと妊産婦、これに対する指導が適切でないということですね。これはどのようにお考えですか。適切な指導をお願いしたいと思うのですが、こういう指導方式で出されるとするならば、もう少し丁寧な妊産婦及び乳児に対する指導、これは一番日本人の将来、国民の将来にとって最も大事なことじゃないかと思うのですが、それがなおざりにされておる、このようにこれを見て感ずるわけですが、この点はいかがですか。
○説明員(岡部祥治君) 確かにそういうところがまだ十分触れるまで詰められておりませんで、現在、私ども食品関係の担当ばかりでなく、乳幼児等母子衛生関係の担当の方も入れまして、そういうところの書き方、あるいは指導のしかたをどうするかということで作業をしておる最中でございます。
○内田善利君 先に進みますけれども、今度は半減期の問題です。現在までの七十日説から、武内教授は二百三十日説をとられておるわけですけれども、これがもし二百三十日説が正しいということになれば、こういった基準は全部変わってくるはずですが、もし二百三十日説が正しければそのようにまた訂正、計算も変えなければならないと思いますが、そういうことになりますね。
○説明員(岡部祥治君) この武内教授の二百三十日につきましても、専門家会議でいろいろ検討されたところでございます。それで、この武内教授の半減期二百二十日というのは、水俣地区におきます水俣病にかかられて死亡された死亡例の所見から、脳中の水銀を測定いたしまして数学的に計算したものでございまして、必ずしも、いままでいわれております生物学的半減期ということばとは一致しないというようなことも武内先生はおっしゃっております。それで、それらの武内教授の見解を入れながら、この暫定許容摂取量というものを算定いたしたわけでございます。 したがいまして、今後さらにそれらのものが十分学界で検討されまして、それが定説になりますれば、あるいはこれらの数字というものも再検討するということになろうかと存じます。しかしながら現在の段階では、そういうこともございますので、この検討委員会の中に熊本大学の武内教授も入っていただきまして、一緒に作業したものでございます。
○内田善利君 もう一つお聞きしておきますが、四十三年に暫定要綱ができましてから、百匹中二十匹が水銀で汚染されておった場合には、一PPM以上であった場合にはという、百匹中二十匹ですね、これについては調査はどの程度なされたのか。もしその例があれば教えていただきたいと思うのですが。
○政府委員(船後正道君) ただいま御指摘の四十三年八月の厚生省の「水銀による環境汚染防止の暫定対策要領」、これは地域の水銀による汚染状況を調べて、さらに精密な健康調査に入るというときの判断の尺度でございますが、環境庁発足以来これに該当いたしまして精密調査に入ったものもございませんし、かつまた厚生省当時におきましても、これに基づきまして健康調査に入ったものはないと承知いたしております。
○内田善利君 ないと思ったのですが、やはり私は今度のこの汚染水域の調査にいたしましても、一体、具体的には汚染水域の魚類の調査はどのようにしてやられるのだろうか、このように思うのですが、具体的に汚染水域の魚類の調査のしかたについて計画がおありになるなら、具体的にどういうふうにしてやっていくかということを教えていただきたいと思います。
○政府委員(岡安誠君) 私どもが考えております全国総点検におきましては、魚類のみならず、水質、底質、プランクトン、そのほか土壌、農作物、工場調査、それから海流調査等も総合的に行ないます。 魚介類につきましては、濃密に重点的に詳細に調査をするところと、それから概況の調査にとどめるところというふうに分けまして実は調査をしたらどうかというふうに考えております。濃密に調査を行なうようなところにつきましては、相当魚種を選びまして調査をいたしたいというふうに実は考えております。たとえば一水域におきましては十種類くらいの魚種を選びまして、それぞれ十検体について有害物質の含有量を調べるというようなことを考えているわけでございまして、私どもは魚介類の調査によりまして、魚族についての暫定規制値との関係を明らかにするのみならず、水質、底質、プランクトンとの関係その他も実は明らかにいたしたいと考えている次第でございます。
○内田善利君 それとこの献立指導とは、どのような関係になりますか。
○説明員(岡部祥治君) 献立あるいは食生活の指導というものは、全国的に一律にどうしても書かざるを得ないと思います。したがいまして、先ほど申し上げましたように、これを各都道府県にお示しいたしまして、各都道府県は都道府県なりに、魚種等もおのずから変わってくると思いますので、それらをこの手引きと申しますか指導書に準拠して、地方的なものを作成するように現在考えております。
○内田善利君 最後に、これにはPCBとかあるいは他の重金属との相乗作用といいますか、複合汚染といいますか、そういうものは全然ないわけですが、そういった相乗作用の指導は出ておりませんが、この点はどのように考えておられますか。
○説明員(岡部祥治君) 現在、いわゆる環境汚染の化学物質等につきまして個々の毒性等につきまして解明が進められており、それらの知見をもとにして食品の基準値、規制値というものを定めてまいっておるところでございますが、これらの複合作用、相乗作用といいますか、そういうものについてはまだ十分に解明せられてございませんし、現在研究中のものがございますので、それらの結果を推進いたしまして、さらに明確な相乗作用等のあるものにつきましては基準等も再検討するというようなことも考えております。 現在の段階では、この食生活の指導につきましては、それらも勘案しつつ、先ほど来申し上げておりますように書き直してまいりたいと考えております。あるいはPCBに関しましては、PCBに関する指導書というようなものもつくる必要があるのではないかということで、現在私どもの内部でこれと同じようなもの、あるいはもっとわかりやすいといいますか、間違いのないようなものをつくりたいということで検討いたしておる最中でございます。
○内田善利君 今度は通産省関係に入っていきますが、この推進会議で、五ですけれども、苛性ソーダ工場のクローズドシステム化については、四十九年九月末までの予定を繰り上げ、本年末までに完了させることとする、こうなっておりますが、苛性ソーダ工場のクローズドシステム化は本年完了できるわけですね。
○政府委員(齋藤太一君) 第一回の水銀等対策会議におきまして、苛性ソーダ工場のクローズドシステム化は来年の九月末までに完了するということにきまったわけでございますけれども、今回の九水域に面します工場につきましては、特に急いでクローズドシステム化を終わりたいと、かように考えまして、年末までに完了させるというふうに決定を見たわけでございまして、ただいま各社に対しまして年末までに完了するよう指示を出したところでございます。
○内田善利君 完全に排水を工程外に出さない、海域に出さないということになれば、何も水銀法を隔膜法にかえる必要はないのじゃないかと、こう思いますが、この点はどうなんですか。
○政府委員(齋藤太一君) お説のとおりでございまして、クローズドシステム化が完了いたしますれば、工場外の要するに排水中には水銀が出ないことになりますので、隔膜法に転換の必要はないじゃないかという御指摘は、私どもも一面そういう感じもいたしますけれども、基本的に考えまして、やはりわが国の現状では、工場においておよそ水銀を使わないような製法に切りかえることがそもそも一番完ぺきな抜本策になりますので、基本的な方針としては、水銀を使わない方式に転換を進めるということが望ましいのじゃないかというふうに考えているところでございます。
○内田善利君 工場従業員の方々の健康ということから考えれば、やはり水銀法をやめて隔膜法ということになろうかと思いますが、この水銀法を隔膜法に切りかえることについて、本日の中曽根通産大臣の答弁は、五十年の九月までに全面的に転換する、こういうことでしたが、完全に五十年九月には水銀法による苛性ソーダ製造工場はなくなる、こういうふうに受け取っていいですね。
○政府委員(齋藤太一君) 前回の対策会議で、隔膜法への転換につきましては五十年九月を目途に極力その転換をはかるということがきまった次第でございまして、そういう方針で進んでおるところでございます。 大臣が本会議で全面的にと申しましたかどうか、私ちょっとまだ確認いたしておりませんが、趣旨は、五十年九月をめどとして極力転換をはかる、こういう趣旨でこの対策会議でも決定を見ておるところでございまして、大臣が申し上げましたのも、そういう趣旨であろうというふうに私は推察いたします。
○内田善利君 じゃ、「極力」のほうが正しいわけですね。最初、自民党の質問に対しては「極力」でした。社会党の質問者に対しては「すべて」。そこで私は小平委員に、これは問題だ、先日委員会で私も問題にした問題だからということで、小平委員から質問いたしました。そうしたら、「全面的に」と、こういう答弁が返ったわけです。 だから、自民党の質問に対しては「極力」が入りましたから、いまあなたのおっしゃるとおり、そういう気持ちで大臣は答弁されたのかなと思いますけれども、私はなぜしつこく質問するかというと、やはり水銀を使用するということをなくしたほうがいいと思うのです。そういう立場から、五十年九月ということがめどになったならば、その辺にはっきりきめて指導されたほうがいいのじゃないか、こういうことで言っているわけです。 五十年九月までになる理由は、いろいろきょうも外国の技術の導入の問題それからボイラーの増設の問題、金属電極の入手の問題そういったことで五十年九月ということを言っておられましたけれども、こういうことならば、私は五十年九月にやるという指導になれば各企業にとってできないことではないのじゃないかと、こう思うのですけれども、何かできない理由があるのか。どうしても局長は「極力」ということを言っておられるようですけれども、この辺はどうなんでしょうか。
○政府委員(齋藤太一君) 五十年九月にどの程度に転換いたしますか、ただいま各社からヒアリングをいたしておりますので、いずれその辺の見通しにつきましてはまた御報告申し上げたいと存じますが、全面転換を五十年九月を目標としました場合に、いろいろそれにつきまして困難性があるという点は、ただいまお話しのように、一つは技術が、特に大型の隔膜法の工場につきましては日本にまだございませんために、外国の技術を導入する必要がある。その辺の交渉等にやや時間を要するのじゃなかろうかと存じます点と、それから金属電極を使うことになりますけれども、これはイタリアの会社が特許を持っておりまして、世界で三社しかつくっておりません。そのうちの一社が日本に合弁会社の形でございますけれども、非常に能力がまだ小さくございまして、現在の苛性ソーダ、三百六十万トン能力がございますけれども、これらを全面的に二年間で転換するほどに電極を供給する能力がないといったような点が隘路といたしましてございます。 それから、一つは品質が悪くなりまして、塩分がどうしてもまざってまいりますので、特に化繊業界におきましてその使用に非常に難色を示しておりまして、その辺が、化繊の原料パルプを蒸解いたしますのに、隔膜法の製品でうまく蒸解ができるかどうかという点が一つの問題点でございます。それからもう一つは、蒸気を大量に使うということになりますのでボイラーの増設が必要でございまして、これはまた大気汚染の問題で別の問題が派生いたしますのと、その場所の余裕があるかどうかといった問題等々がございまして、そういった技術的な面とか、いわば物理的な問題でいろいろ問題がありますので、二年間に完全転換というのは、ちょっといろいろそういった困難があるのじゃなかろうか、こういうことで「極力」というふうに申し上げておる次第でございますけれども、基本的には、時間はかかりましても全面的に転換を進めるべきであろうということにつきましては、私どもも同様な認識でございます。
○内田善利君 それから、この間ちょっと質問したら答弁が返ってこなかったのですが、電解工場の塩水マッドの処理のしかたについてどのように対策を講じておられるのか、お聞きしたいと思うのです。
○政府委員(齋藤太一君) 塩水マッドにつきましては、廃棄物処理法が施行になりましてからは、これはコンクリートで固形化して埋めることが義務づけられておりますので、ただいまはそういった処理をいたして廃棄をいたしております。つまりコンクリートで固めまして、工場内の敷地に埋める、そういった処理をいたしております。
○内田善利君 それをやっていればいいのですけれども、塩水マッドを放置してあるところ、あるいは下請に持っていってそれが埋め立てられておるところ、そういうところがあるのですけれども、こういったことは御存じですか。
○政府委員(齋藤太一君) 御指摘のような点につきましては、全国の苛性ソーダ工場の現地の一斉点検を現在いたしておりますので、その報告の結果を待ちまして、そのような好ましくない処理をしておる実情がございますれば、至急に是正をするように処置をいたしたいと存じます。
○内田善利君 この塩水マッドの中には水銀が相当入っているわけですね。この処理については相当慎重にやらないと系外に出ていきます。山のようにずっと積んであって、天幕をかぶせてありますけれども、どろどろなんですから、雨が降ったら流れ込んでいく。そういう状況ですから、この塩水マッドについてはコンクリートで固めるようになっておりますけれども、きちっと固めてあるところもありますけれども、そういうふうに放置してある。しかもそれを下請がどこに持って行っているかわからない、そういう処理方法をしているところがある。こういう状況ですから、これに対しては強い指導をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(齋藤太一君) 塩水マッドの中の水銀の濃度は大体五〇PPMぐらいでございますので、御指摘のように、それがもし系外に持ち出されまして非常にずさんな処理をされますと危険なことになりますので、十分気をつけまして、いま申しましたようにコンクリート固化をさせて埋め立てるという、廃棄物処理法の基準どおりの処理をやらせるように指導いたしたいと考えます。
○内田善利君 これは早急にやる必要があると思います。あのように工場内に放置されているところを見ますと、早急にやっていただきたい。 それと、これは日本合成の熊本工場のことなんですけれども、この間もちょっと質問しましたが時間切れで答えがなかったのですが、あそこの精ドレンピットですね、これに水銀が相当量入っているわけですけれども、それが流されているわけです。これについてはどのように対策を講じられるわけですか。
○政府委員(齋藤太一君) 日本合成の従来の排水処理は、熊本工場では、御指摘のように排水を一ぺんピットに引きまして、そこでカーバイドで中和処理をいたしまして、その上澄み水をさらに次の沈でん槽なりピットに持っていくといったように、何回かピットを通しまして最後に外へ出すというふうな処理をいたしておったわけでございますが、そのピットの中にたまっております汚泥等々につきましては、レトルト炉で焼きまして水銀を回収しておったというふうに会社側では報告をいたしておりますが、ただいま現地を通産省の職員に調査をさしておりますので、現在残存しております推積した廃棄物につきまして、やはり水銀が残存しておることが予想されますので、至急にその処理につきましては適切な対策を、調査の報告を待ちまして、企業にとらせたいというふうに存じております。
○内田善利君 カーバイドかすの中に水銀が相当量あるわけですが、これはどういうことで入ってきていると推定されているわけですか。
○政府委員(齋藤太一君) 排水を、処理したあとの排水と思いますが、さらにこのカーバイドかすの中に引きまして、そうしてそこで水をカーバイドかすの中を通しまして、いわばカーバイドかすのかたまりに穴をあけて、そこがひとつの池になるというふうな形で、そこに排水を持ってきましてカーバイドかすでいわば水銀をろ過すると申しますか、そうして上澄み水を外へ出す、こういった処理を一時やっておったようでございまして、そういう関係で、カーバイドかすの中に、本来あるべきでない水銀が微量ながらまじっておるようでございます。
○内田善利君 もう一つは、この日本合成の熊本工場は水銀の管理がでたらめであった、相当量の水銀が盗難にあっている、こういうことなんですが、これはどのように把握しておられますか。
○政府委員(齋藤太一君) 盗難の話は、私実は承知いたしておりませんが、至急に調査をいたします。
○内田善利君 相当多量の盗難があっているようですから、調査していただきたいと思います。 それから、きょうも八代海ということばが相当出たわけですが、私も水俣病の判決があった当時、本委員会で質問したわけですけれども、八代の十條製紙が水銀を使用していて、これが相当八代海に排水されておるというふうに聞いておるわけですが、この点は実態はどうなんですか。
○説明員(村田文男君) 御説明いたします。 十條製紙の八代工場は、昭和三十三年度から昭和四十一年度までの九年間に、いわゆる抄紙工程におきまして、カビの発生を防止するためのスライムコントロール剤という形で燐酸エチル水銀を使用いたしておりました。この使用総量が一・七四トンでございます。ただ、このうち排水として流れ出たもの、これは推計でございますが、大体三%ないし一〇%ということでございまして、一〇%といたしまして百七十四キログラムという形になる、そういう報告を受けております。
○内田善利君 環境庁はこの流域の調査はされたのでしょうか。どうなんでしょうか。
○政府委員(岡安誠君) まず、工場排水が流入いたします水無川、この水質につきましては、四十六年度と四十七年度の二カ年に十二回の調査をいたしましたが、水銀は不検出ということでございました。それから四十六年度に底質の調査をいたしたのでございますが、水無川の六地点から最高九三・三PPM、最低〇・一二PPMの水銀が検出されております。それから河口の海域の底質からは最高一・五PPM、最低〇・〇八PPMの水銀が検出されております。
○内田善利君 私は、いまは水銀は排水の中にはゼロだと思うのですが、やはりヘドロが汚染されているということはいま御答弁のとおりだと思うのです。結局、八代海あるいは水俣湾のヘドロの対策を講じられるわけですけれども、長官は水俣湾については今年度じゅうに着手したいと、このように言っておられましたが、このヘドロの埋め立てあるいはしゅんせつですけれども、ヘドロの環境基準がまだきまってないわけです。これはどのように考えられておるわけですか。環境基準に基づいてヘドロのしゅんせつないし埋め立て等ヘドロ対策を講じられるのか。環境基準なしにやるのか、環境基準をきめてやられるのか、その点はいかがです。
○政府委員(岡安誠君) 八代海の底質につきましては、今回の全国一斉点検の一環といたしまして特に濃密に調査をいたしたいと思っております。 その調査の結果、水銀の含有量がわかりました場合の措置でございますが、現在私ども、ヘドロ中に水銀が何PPM含まれていたらこれを除去すべきであるかどうかというような、暫定基準の設定を急いでおります。先生おっしゃるような環境基準というようなものは、まだ直ちにはできかねるのでございますけれども、暫定的な除去基準というものを近く中央公害対策審議会の水質部会から御答申をいただきまして、設定をいたしたい。それができますれば、その基準に基づきまして、港湾であれば運輸省、一般の海岸であるならば建設省にお願いをいたしまして早急に除去をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○内田善利君 最後に、佐賀関でいま漁船が湾を封鎖して、工場としては操業停止までやっておるようですけれども、これの原因は何なんでしょう。
○政府委員(田中芳秋君) 佐賀関周辺の環境汚染につきまして、県の調査によりまして、重金属等の汚染状況がある、こういう結果が出ております。それをもとといたしまして、漁民の方々が佐賀関製錬所に措置を講ぜよと、こういうことで要請があったと、このように私どもは聞いております。 〔理事杉原一雄君退席、委員長着席〕
○内田善利君 私は、あのような製錬所が操業停止をしたということは、よっぽどのことではないかと思うのですが、県の公害衛生センターで分析した結果を見ましても、マキ貝等はカドミウムが八・七一PPM、銅が一六四・九PPM、亜鉛が二〇八・五PPM、それからニッケルがサザエに一・三一PPM、クロメに一・一六PPM、それからヒジキには砒素が一四・五三PPMと、このように非常に重金属によって魚介類が汚染されておるということですね。 水銀も、トータル水銀でナマコが〇・〇二六PPM、サザエが〇・〇二一PPM、クロメが〇・〇二六PPM、このように水銀にも汚染されているわけですが、環境庁にこのデータを県が問い合わせたところ、亜鉛は一〇〇〇PPMぐらいのものもあるので異常値ではない、こういうことだったということです。それから砒素がヒジキに一四・五三PPMあることについては、四二PPMのヒジキもあるので心配な値ではないと、こういうことだったそうでありますが、これは間違いありませんか。
○政府委員(船後正道君) ただいま公害保健課の係にも確認いたしましたが、佐賀関のそのようなデータにつきましては報告を受けていないとのことでございます。
○内田善利君 それから県の農政課が土壌の調査をしましたところ、佐賀関の果樹園の地域ですね、ここでカドミウムが三・二、亜鉛が四二、銅が二二〇、すずが一七〇、砒素が一七九・九PPM、このように非常に大きな値が出ているわけです。あそこは前々からいろいろ各委員から質問がありまして、また、各砒素鉱山が問題になったときから、日本鉱業関係その他の鉱業所からもあそこに行って製錬しているということで、非常に周辺が汚染されているということで問題になってきたところなんですね。これに対して非常に対策が私はおくれておったと、こう思うわけです。もうどうしようもなくなって、漁民の方々があのような実力行使に出られたのではないかと思うのです。 私も何回も行って、非常に申しわけないように思うのですけれども、私は公害行政の先取りということを、この事件を通して、きのうの新聞を見まして感じたわけですが、やはり私たちが、またみんなが感ずることは、決して何をどうこうという問題ではなくて、ほんとうに人間の生命を尊重するという立場から言っていることであって、一言一言を軽視してはならないと、このように感じたわけですけれども、やはりこういうデータが出てきて、これがきっかけとなってああいう実力行使にやむを得ず出られたのではないかと、こう思うわけです。また鉱業所としても、銅とか亜鉛とか砒素とかを取り扱っている以上はやはり責任を感じられたのではないかと思いますが、この件についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府委員(田中芳秋君) 先々般の国会での御審議、ただいま内田先生から御指摘があったとおりでございます。私どもといたしましてもこうした製錬所の公害、これにつきまして防止の万全を期したいというところから、たとえば佐賀関製錬所につきましては、これは一例でございますが、排水中のカドミウム、これにつきまして、通常の排水基準、通常の工場につきましては〇・一PPMという形でございますけれども、この製錬所につきましては、鉱山保安法の指示によりまして規制を強化いたしまして、〇・〇一PPM、通常の規制値の十分の一の規制値で排水処理を行なう等のきわめてきびしい鉱害防止措置をとらしているわけでございます。廃液、あるいはただいま御指摘がありましたような付近の陸上の地点におきまして汚染が検出されておりますことは、こうした防止措置にややおくれをとったという点で、過去のこうした知見等の乏しさもございましたわけでございますが、たいへん遺憾な事態を生じたと私ども反省をいたしております。 今後私どもといたしましても、地域住民がこうした形で被害のこうむらないように、できるだけ新しい技術なり設備を取り入れさせる、そうしてできる限りの排出の防止をはかっていく、こういうことで強く指導をしてまいりたいと考えております。
○内田善利君 三井金属三池製錬所ですか、あそこは四年ぐらい前からクローズドシステムにしたわけですが、佐賀関の場合に、そのクローズドシステムで排水を出さないというようなことはできないわけですか。
○政府委員(田中芳秋君) 製錬所の規模もやや大きい形でございますが、私どもといたしましてはは、やはりクローズド化が好ましいというふうに考えておりますので、この線に沿いまして至急クローズド化の計画というようなことについて会社に提出方を指示し、検討を進めたいと、このように考えております。
○政府委員(齋藤太一君) 先ほどの内田先生の御質問の、けさほどの本会議におきます通産大臣の隔膜法転換につきましての御答弁の趣旨につきましては、この委員会の終了後、大臣の真意を至急確かめまして先生に御報告申し上げたいと思います。
○高山恒雄君 最近の公害は、言うまでもなく全く社会問題の一つとして、きょうは本会議で緊急質問があり、国民としてまさに不安におちいっておる現状だと思うのです。 したがって、先ほども質問がちょっと出ましたが、同じ魚類でも、海の魚類に対する一つの基準は出てきたわけです。しかし貝にしても魚類にしても、いわゆる淡水の魚類もあり貝もあるわけです。これが全然触れていない。この問題は別な機会に私は取り上げるとして、少なくとも今日のこの現状から考えてみるならば、何としてもこの淡水におけるところの公害というものも重要視しなくちゃいかぬと考えております。 そういう意味で、私は岐阜県の問題として、揖斐川を中心とするその支流の水門川の水銀汚染という問題で質問がしたいのでありますが、まず通産省にお聞きしたいのですが、その公害の中心となるものは、いろいろ報道その他からわれわれが知る範囲内においては、何としても水俣病の日本合成化学、この姉妹会社である大垣の日本合成化学の汚水という問題が中心になっておるように思うのです。 そこでお聞きしたいのですが、一体この日本合成化学は何年ごろ設立されて、何年まで水銀をたれ流しにしておったのか、この点をまずお聞きしたいと思うのです。通産省のほうから御答弁願いたい。
○政府委員(齋藤太一君) 日本合成化学工業の大垣工場でございますが、岐阜県の大垣市にございまして、アセチレン水和法によりましてアセトアルデヒドを製造いたしておりまして、昭和三年に生産を開始をいたしまして、昭和三十九年の九月に水銀を使います製造法によるアセトアルデヒドの製造をやめまして、三十九年九月以降は別の品物をつくっておりまして、アセトアルデヒドの製造は行なわれておりません。したがいまして、昭和三年から三十九年の三十六年間、アセトアルデヒドをつくっておったわけでございます。 この間に使いました水銀の量等につきましては、会社を招致いたしましてヒヤリング調査で聞きましたところによりますと、この間のアセトアルデヒドの製造量が約十五万トンでございまして、その間に投入いたしました水銀が百七十二トン、それから回収いたしました水銀が百六十四トンでございます。差し引きいたしまして、八トンが消費量ということになっておりますが、この八トンは工場外に全部流れ出たというわけではございませんで、ここの排水処理の方法は、ピットが四段になっておりまして、最初のピットに排水を引きまして、沈降させまして上澄み水をまた次のピットへ流す、そして沈降させた上澄みをまた次のピットというふうに四段にピットを通しまして、最後の水を外へ出す、そういうふうな工程をとっております。 なお、ピットの底にたまりました廃泥と一緒の水銀につきましては、レトルトという炉で焼きまして、水銀を蒸発させてそれを回収をするということにいたしまして、その焼きました灰は工場内に埋め立てをいたしております。
○高山恒雄君 いまの答弁をお聞きしますと、三十六年間はまあたれ流しであった、こういう見方をしてもいいわけですね。したがって、現在はどういうものを使って、転換しておるのか。それによっては有機物の汚染ということもあり得るのじゃないかという感すら私はしますが、そういう点、もう少し詳しくひとつ報告を願いたいと思います。
○政府委員(齋藤太一君) 現在は、ここはビニロンの原料でございますポバール、ポリビニル・アルコール、それからポリエステル樹脂、それから食品の保存料に使いますソルビン酸、この三つが主たる生産品目でございます。
○高山恒雄君 そこで環境庁にお聞きしたいのですが、環境庁は県の環境局に対して、昭和四十六年からでしょうが、一体その公害に対する処置として、調査またはそれに対する処置、どういう指導をしてみえたのか、あるいはまたどういう通達を出しておられるのか、これを一応お聞きしたいのです。
○政府委員(岡安誠君) ちょっと御質問の趣旨がわかりかねる点がございますのですが、いま問題になっております日本合成の大垣工場の問題に限るということで御答弁よろしゅうございましょうか。
○高山恒雄君 いや違うのですよ。私は、四十六年に環境庁が設置されて、そうしてその後各県にそうした局を設置された。したがって各地域におけるところの県の指導にあたっては、どういう処置をせよという方法を指導されてきたのか、あるいは通達を出しておられるのか、手を打たれたその内容をお聞きしたいのです。
○政府委員(船後正道君) 環境庁の任務でございますが、一般的に環境基準を設定し、さらに排水排出基準を設定し、これがそれぞれの事業場等におきまして順守されておりますかどうかを監視、取り締まりするというのが、大まかに申し上げまして環境庁の一番中心となる仕事でございますが、このうち、現実に排出規制の状況を監視取り締まりするのはすべて都道府県段階でございますので、基準を設定いたしまして、これをいかに動かすか、どのようにして取り締まるかという指導は、すべて環境庁が県に対していたしておるわけでございます。これが一般論でございまして、あとこの問題をもう少し具体的に、水質保全局のほうから水質の問題につきまして御説明申し上げます。
○高山恒雄君 私、わかり切ったようなことですけれど、なぜこれを聞くかといいますと、報告の義務は負わせてないのか、あるのか。今度の岐阜県におけるところの大垣の汚水問題は、これは新聞で拝見いたしますと、三年前の県の調査で三二〇PPMの水銀が水門川のヘドロから検出されたと、こうなっている。三年前ですよ。ところが、中央ではそういうことは御承知なのか。特にまた今度の検査を見ましても、すでに御承知のように、昨年の十一月にこの二水橋の地点の川底のどろを採取して、県の公害研究所で分析したわけですね。そして、一八九PPMという高濃度の水銀が検出された。今回やったところが、やっぱり一八〇PPMの高濃度の水銀が検出された。昨年やっても今回やっても変わりはないわけですよ。その変わりがないのに、中央がこういうことの指導にあたって、報告の義務をもう少しやっておるならば、もっと早く手が打てたのではないか。そうして、いたずらに地域住民に対して不安感を与えておるというこの事実は、何としても環境庁の怠慢だと言わざるを得ないんですよ。 だから、環境庁というものが設置されてから、地方の環境局に対しての指導というものの、報告義務というものをもっと強くやる必要があるのじゃないかということを私は痛感するのです。大臣どうですかね、この点。私が言うのが無理なのか。そういうことが置き去りにされておるところに、今日の公害の問題が社会的な問題となっておるわけですよ。これはひとつ長官、考え方をお聞かせ願うと同時に、こういう責任あることを明確にできないようなことでは、私は日本の公害なんてなくならない、こう言わざるを得ないのですが。長官ひとつお聞かせ願いたい。
○国務大臣(三木武夫君) これは実際問題として、地方の自治体というものが大きな役割りを果たしておるわけですからね。私は公害問題というものは、政府、自治体、地域住民、この三者が一体の関係でないと健全な公害対策は推進できぬと思いますね。そういう点で地方自治体と環境庁との関係というものは、もっと緊密な関係を持たなければなりません。高山さんのいわれるように、やはり常時報告の義務が課せないようになっておるならば義務を課せるような、これはそういう法改正を伴ってもいいと思いますね。そこまでいかなくとも、事実問題として報告をできるような行政の仕組みというものはできるわけですからね。いろんな点で、たとえば監視体制の強化といっても、みな環境庁がいろいろ器具とか、人の訓練までやっておるわけですから、実際は地方自治体と深くかかわり合っておるわけですよ。 したがって、報告を常時受けて、そういう地方の実態というものを把握することにつとめないと、どうも環境行政が机上の計画になって、末端に行ったときには、それが実際に有効に動かないような結果にもなりますから、御指摘の点はごもっともだと思います。この地方自治体と環境庁との関係というものをもっと緊密にするような、どういうことが起こったということに対して迅速に環境庁に報告があるような仕組みに、これはいままでそういう面を怠っておるならばこれを改めて、そういうことにいたしたいと思います。
○高山恒雄君 それで、言うまでもなく水俣病で代表されるごとく、これも先ほどもここで委員長がお話ししましたように、もう歴史的な問題として、当時は通産省が管轄であったと思いますが、なかなか重大視しなかったところに問題が大きくなったといっても過言でない。全国的にこれだけ問題にされておる事実の中で、まだそういうことを公表することが地域住民に大きな動揺を与えるとか、あるいはまたこの新聞等の発表を見ますと、環境局の係官が机の引き出しに入れて忘れておったとか、こういうことが新聞報道で出ておるんです。私は環境問題に対して、しかも汚染問題に対して、係員が机の引き出しに入れて資料を忘れておったなんというような説明が新聞に載るような実態ではないと思うんですよ。ここらは大臣、私はたるんでおると言わざるを得ないのですよ。だから私最初お聞きしたのは、環境庁としてどういう指導をされておるかという疑問を抱くから先ほどから質問しておるわけですが、この報告の義務、まじめな報告の義務、そうして中央においては、これは重大だと思った場合は直ちに派遣をして実態を調査して、国会の質問には容易に答えることができる庁でなければ、これはぬかにくぎを打っているような質問になるんです。長官。私はこういうところに公害の問題に対する真剣味と申しますか、公害をおそれていては産業が発展しないといわれたような、そういう意見も出ましたように、やっぱり軽視されておるなというような感じを持たざるを得ない。したがって、これは大臣じゃなくてもいいですが、一体この大垣の問題について何か報告を受け、さらにこれに対する指導をしようとされておるのか。この点ひとつ局長から答弁願いたい。
○政府委員(岡安誠君) 日本合成大垣工場関係の水質の汚濁の調査の結果でございますが、私どもは県庁から、四十八年の五月の末に行ないました水質、底質、魚介類中の水銀量等の調査結果の報告を受けております。内容を申し上げますと、水質につきましてはこれは検出されないということでございますが、底質につきましては、いま先生お話のとおり、西部幹線排水路のうち、日本合成排水口直下の底質から一八〇PPMの水銀が発見されている、また水門川でも一カ所、一二〇PPMの水銀が発見されているというふうな報告が来ております。ただ、魚介類につきましては非常に少ないようでございまして、平均でも大体〇・〇幾つという台で、一地点だけが〇・二というようなところと聞いております。 私どもは、先ほどちょっとお話がございまして、底質の汚染につきまして公表がおくれたというおしかりがありました。確かに私ども従来の体制から申し上げますと、大気とか水等につきましてはそれぞれ法律がございまして、定例的に県庁が調査した場合はこれを公表いたしまして、当然私どもにも報告があるわけでございますけれども、底質の汚染につきましては、先ほどもお答えしたと思いますけれども、まだ排除の基準等もできておりません。そこで県庁としまして公表、報告等が若干おくれるということがあったのではなかろうかというふうに考えております。 そこで私どもは、水銀を含むヘドロにつきましての、暫定的ではございますけれども、排除の基準を早急につくる作業をいたしております。したがいまして、それがはっきりきまりますれば、これらの河川中のヘドロにつきましても的確にこれを除去するように県に指示をいたしてまいりたいと、かように考えております。
○高山恒雄君 それじゃ、実際問題として影響がないような報告をあなたはいまされておりますけれども、実際には人的被害はないのですか。手のしびれた人がある、あるいは足の関節が悪いとか、この二十七日に健康診断をやるということになっておるようですが、そういう事実はないという断定の上に立ってのあなたのお話かと思いますが、これがもしそういう危険があるとするならば、私はこれはもっと下流における大がかりな検討をいまする必要があるのじゃないかと、こういうふうに考えるわけです。 それでないと、これは大垣の問題ではないですけれども、公害の問題に対して非常に関心がやっぱり薄いのじゃないかという感じがするんです。一つの例を、この新聞報道を見ますと、これは美濃市に起こっておる問題です。ちょっと読みますと、「PCB、水銀など産業公害が相次ぎ、県民の不安が高まっているが、美濃市内の製紙工場が数年前に片知川沿いの置き場に捨てた大量のPCBを含むスラッジが流された」、したがって雨のたびに流出をして出る。これがかなりのPCBを含んでおるということが現実にわかっておる。そしていまその対策を立てようとしておる。これはいつごろからそういう事態かというと、これも長期にわたってその捨て場というのは放置されておった、こういうことですよ。 したがって私は、これは通産省の関係になるかもしれませんけれども、あらゆるそういうものの処置に対して先手を打っていく必要があるのではないかという感じを深くするわけです。どうしてもそうしなくちゃいかぬ。 こういう事態を見ますときに、大垣の水銀の問題も、三十六年間もたれ流ししたその事実の中から、しかもまたこのヘドロをどういうところに使っておるかというと、農地の埋め立て、これにかなり使っておるんです。それは土壌の検討もしなくちゃいかぬと思いますね。だから、県からの報告だけでなくて、中央自体が、そうしたかなりの歴史的な水銀を含んでおる事実を発見した場合は直接指導する必要がある。これを怠っては、日本のPCBにしましても水銀にしましても、これはもう解決をつけることは困難だ、こういうふうに考えるわけですが、そういう処置に対してやろうという意思があるのかないのか。もっと情報もとるべきだと思いますが、どうお考えになっておるか。
○政府委員(岡安誠君) ちょっといまの御質問の御答弁とあわせまして、先ほどの私の答弁につきまして補足させていただきたいと思いますけれども、先ほど私が申し上げましたのは、ことしの五月の末にやりました県庁の調査の結果を御報告申し上げたわけでございまして、それで、健康はだいじょうぶかという重ねての御質問、やはり私どもこういうような状態でございますので、いろいろさらに精密な調査をする必要があるであろうというように実は考えております。現に県からも相談がありまして、環境その他健康調査をどうしたらいいかというような御相談がありました。 現在、県がやろうとしておりますことを申し上げますと、第一次の健康調査といたしまして工場周辺の住民、それから水門川、揖斐川の漁業者、合計百四十五名を対象にいたしまして、六月の末に第一次の健康調査を行ないたい。さらに周辺の環境につきましては、いま御指摘の土壌の問題もございますので、土壌、それからさらに魚類等の環境調査もいたしたいというふうに県では言っております。私どもはこの詳細な環境調査の結果を待ちまして、さらに県とも相談をし、万全の対策を講じたい、かように考えております。
○高山恒雄君 その点は私は十分先ほどあなたの報告で理解できておったのですが、私の申し上げているのは、昨年の十一月七日に一ぺんやっておる。その報告はあなたのほうへ来てないのでしょう。それが問題なんですよ。そのときに出たPPMは一八九PPMあった。今度は一八〇PPMで、高濃度の水銀には何ら差異がなかった。二回やって二回とも差異がないから、今度はあなたのほうに報告したわけです。一回でもそういう危険がある場合は、こういう危険がある、もう一ぺんやりますとか、そういう報告をすれば済むわけでしょう。そういうことを怠っておるところに問題があるということを私は指摘しておきたいのです。 それで、長官にお聞きしたいと同時に要望しておきたいのですが、この水銀の使用としては、工場については通産省は徹頭徹尾使用を禁止していく、そしてたれ流しについても検討を加えたと、こういう報告をわれわれは一応見ておるわけです。ところが、そういうふうに通産省はしておるけれども、水銀汚染等は事後に起こってくる問題です。先ほどの昭和三年から三十九年までたれ流しをやっておる。それからもう約十年近くになりますね。それでいま、その公害が発見されたという実態なんですね。したがって、従来水銀を使用しておった工場の近くにおいては、そうしたヘドロの再検討をする必要があるではないか。この再検討ということは、ヘドロの調査をして、そうして危険のある個所は、川といえどもやっぱりこの際明らかにしていく必要があるのじゃないか、こういうふうに考えるのですが、大臣、この点やる意思がございますかどうか。私はどうしてもやるべきだと考えておりますが、この点ひとつお聞きいたします。
○国務大臣(三木武夫君) これは、長い間蓄積された有害物質があるわけですね。水銀もその一つです。このように社会的な関心が高まってきて、また被害も起こっておるわけです。この機会に、もう包み隠さないで、うみを出したらいいと思うんですよ。 それで、全国的に環境の調査をやるというのも、ヘドロもやるわけですから、ことに水銀を使っておったような工場の周辺というものは厳密な調査を必要とするでしょうから、一方においてて、近くヘドロの除去に対する基準、どういう有害物質がどういうふうに含まれておるものに対しては除去するという基準をつくりたい。これはできるだけ早くこの基準を、暫定的であっても設定をしたい。環境調査を一方においてやって、その基準と照らして、それをこえるような地域というものがあるのに違いない、これは、このヘドロをどのようにするか、しゅんせつするか、あるいは埋め立てるか、いろいろな方法があると思いますが、第二次的な汚染を起こさないようにこれを処理する。 だから、この間の会議にも、来年度は建設省が大々的にやろうではないか、一つの浄化計画というもの、日本列島の浄化計画というものを大きな柱にして、そうしてやろうではないかということを言って、いま建設省もこの問題を取り上げて検討をするということで、ことし中には計画を立てるということを会議でも言っておったわけです。水俣湾のようなところは、予算もあるものですから、第四・四半期には工事にかかるぐらいのスピードでいま検討をしているわけです。 一般にはそういう考え方で、ヘドロのようなものがありますと、やはりそのことで微量の蓄積が人体に入って健康被害をもたらすわけですから、ここで過去の蓄積を、みんな禍根を断つ。そしてそれと並行して、有害物質を出さないように、通産省も化学工業なんかはもうクローズドシステムにかえていく。いろいろな化学物質が出まして、それがまた重複して重金属なんかが人体に対して被害を与える場合もありますから、そういうことで非常に用心深く安全性について通産省も今後工場の指導をやっていかなければならぬ。こういうことで、いまの状態からさらに浄化していく。 こういう、いままでの禍根を断つ、これからはよごさないようにする、さらにまた現状より、できうべくんば経済成長の初期ぐらいの状態に日本の環境を持っていきたいものだ。それを段階的にやるのでなしに、三つのことを並行しながら取りかかってみたらどうだ。 そういうことじゃないと、もう量的拡大だけでは皆満足しないでしょう。皆やはり質といいますか、質的な面に国民の目は向いてきておるわけですから。そうなってくると、生活環境というものはもう質の一番中心の問題になるわけですからね。そうでないとこれからは国民もこれはとても承知をしない。そういう時代がくるわけですから、そういう意味において、中途半端なことでなしに、思い切ってこういう問題をひとつ日本の政治が取り上げて取りかかってみたらどうかということで、来年度の予算にも、われわれとしてもこの予算の編成に大いにこういう考え方を盛り込みたいと思っておるんです。これは、いろいろいま責任の追及しておっても問題の解決になりませんからね。いまからでもおそくないのじゃないか。 そしてまた、日本人というものは一つの目標を定めてやろうということになれば、おそるべきエネルギーを持っておる国民ですからね。よその国よりもそういう点は、これをやろうということになったら方向転換の早い国ですからね。企業だって大きな公害問題を起こせば、チッソの例でもわかるように、企業経営の基盤をゆるがされるわけです。そういう教訓になるようなことが一ぱい起こっておるんです。したがって、公害の防除という方面に投資することが生産投資と同じようなウェートをこれから持ってくるのじゃないでしょうか、金額には違いがあっても。 そういう時代だと思うし、外国に比べて日本は領土が狭いですからね、アメリカとか、そんな大陸の国と違うでしょう。こんなに狭いですから、公害の密度は世界一だと考えなければならぬ。公害問題の持っておる比重というものは非常に重いものがある。そういうことでひとつ取り組みたいと思っておるわけでございます。
○高山恒雄君 大臣の決意のほどはよくわかりましたが、御承知のように、大垣は日本でも有数な水の都なんです。ものの六十センチも掘れば水がわくというような水の都であったのです。いまは地盤沈下ですよ。こういう地域で汚染が出たということについては、これはもう、一段と県民は問題にせざるを得ないですね。それと同時に、海のない県です。しかも、いまでこそ交通の便がいいから、日本海でもあるいは太平洋の漁業の輸送でも簡便になりましたから、新しいものが食えますけれども、やっぱり淡水魚というものには親しみを持っておるわけですよ。その肝心な揖斐川が汚染されたということになれば、これはもう地域住民はたいへんですよ。 私はそういう意味から、これはひとつ局長に決意のほどを聞きたいのだが、先ほど私が言ったように、昨年の十一月に検査したのは報告を聞いてないんだ、最近やったのだけは知っておるんだというようなことでなくて、それは予算の関係があるのかどうか知りませんけれども、ひとつ来年は大臣も予算をもっと組んで、そうして直ちに問題があるならば出張して、どういう事態かということの掌握ができるような姿勢を整える、こうおっしゃっておるのだが、いまでもできる範囲内のことはやっぱりやるべきだと思うんですよ。先ほど私が一つの美濃市の問題の、PCBの公害の放置されておる事態を申し上げましたが、現地の実情をよく調査してもらって、そして県民が安心するような措置を願いたいと思うが、そういう意思があるかどうか、決意のほどをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(岡安誠君) おっしゃるとおり、従来環境庁発足して以来のいままでの体制といいますか、について不備な点、私ども重々認めるところでございまして、特に岐阜県におきます揖斐川周辺の問題につきましては、日本合成大垣工場周辺のみならず、いま御指摘の美濃市のPCB問題とあわせまして、県当局とよくさらに十分相談をいたしまして、私どもが積極的に出なければならない点につきましては、県を督励し、また必要であれば私どもも直接出かけまして指導をいたしまして、できるだけ早く対策が講ぜられるように努力いたしたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 高山さん、私一つ加えておきたいのは、環境庁も、次々に問題が起こってくるでしょう、少人数で全くそういう次々に起こる問題に対処するために一生懸命にやっておるわけなんですね。私は、この公害問題というのは大きな緊急の課題ですから、公害問題に対する政府と自治体のあり方というものに対して、これはもう少し改めないと、おまえ問題があったらすぐ行けと高山さん責められますけれども、そういうことでやはり自治体が、問題が起こったならば直ちに中央と相談をしてこの処理を考えなければ、地域住民に対してもたいへんな健康上の被害を与える場合もあるかもしれぬということで、何かこう、事なかれ主義ではもうだめですから、地方自治体も問題が起これば直ちに中央へ持ち込んで、やはり地方だけで解決できない、財政力もありませんしね、それで両方が政府と一体になって公害の問題を解決するという自治体の姿勢というものがなければならない。 これは全部国に、問題があまり起こらぬときは別ですけれども、各地にいろいろ問題が起こっておるときに、全部地方の問題を環境庁で細大漏らさず把握するということには実際無理もありますから、一番地方の実情というものに対して知っておる自治体が、言われなくても進んでやってくるくらいの、それは公害問題の解決こそ最大の課題であるという認識が中央も地方も徹底すれば、自分の力に負えないことは直ちに中央と話し合ってということになりますから、こういう政府と地方自治体の関係というものは、公害問題に関して、これは私もこの関係を研究したいと思うのですが、何というのですか、呼吸を合わせた協力関係というものがなければ、中央は中央としての役割りがあるし、地方は地方としての役割りがあって、両方が協力し合うところに公害対策の推進があると私は考えておるので、この点はいろいろ御熱心な御質問を聞きながら、政府と地方自治体の関係というものはやっぱり再検討しなければならぬという感を深くしたことをつけ加えておきます。
○委員長(森中守義君) 本件に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十五分散会