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71回国会参議院1973/04/20

決算委員会 第6号

発言数
147
登壇者
17
会派数
3
開催日
1973/04/20

会議録

小谷守日本社会党

○理事(小谷守君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る四月六日、喜屋武眞榮君が委員を辞任され、その補欠として野末和彦君が、四月十日、吉田忠三郎君が委員を辞任され、その補欠として鶴園哲夫君が、また本日、鶴園哲夫君が委員を辞任され、その補欠として佐々木静子君がそれぞれ選任されました。     —————————————

小谷守日本社会党

○理事(小谷守君) 次に、昭和四十五年度決算外二件を議題といたします。  本日は建設省及び住宅金融公庫の決算につきまして審査を行ないます。  この際、おはかりいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも口頭報告を省略して、本日の会議録の末尾に掲載したいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小谷守日本社会党

○理事(小谷守君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は二つの点について伺いたいと思います。  その第一は、最近では飛騨川のバス転落事故に関しての判決が出たわけです。こういうような判決に関連をしながら、交通事故等も非常にふえてまいりまして、いまはないと思いますが、車道と歩道等の区別がなくて、交通事故等が起きてきた場合に将来どういうようなことになるだろうかという点で、道路の構造と申しましょうか、そういう点、それから判決ではほとんど管理、維持、そういうようなところに手落ちがあるというふうな指摘がされておりますからそういう問題が一つと、それからもう一つは、四十五年度あるいは四十六年度の会計検査院より決算報告が出されておりまして、そこで不当だと、いろんなことで指摘事項がございますから、その指摘事項のうちの一、二あるいは時間があれば別でございますが、あるいは一つになるかもしれませんが、そういうようなことについて伺っていきたいと思います。  そこで最初に、一体国家賠償法に基づいて国を相手どったとか、あるいは地方自治体を相手どった訴訟はいまどれぐらいあるのか、そしてそれは判決がもう出てしまったというものはどのぐらい、そして国が勝ったものもあるでしょうし、負けたものもあると思いますが、もし件数が、判決が係争中の件数、それからもう判決まで含めた件数、それがどうなっておるかということ、それからおよそそういうようなことで損害賠償をどのぐらいいままでに支払われたのか。それからもう一つは、これはあまり聞きたくないことでございますけれども、当然そういうようなことに関して管理、維持、設計等にミスがあったというようなことになれば責任の所在というものを明らかにしておみえになると思います。その責任を明らかにした場合、処分をされた人の人数と、それから最高と申しましょうか、処分で重かった、一番最高にはこんなことをしたんだというようなのがあったらそんなことからまず事務的にひとつお答え願いたいと思います。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) ただいまの、道路の管理上の瑕疵によりまして損害賠償を行なったということにつきまして数字を御説明申し上げます。道路に瑕疵があったために国家賠償法に基づいて訴訟が起こされましてそれによる判決が確定したものはことしの二月末現在で六十一件ございます。そのうちの道路種別に見ますと一般国道が三十二件、都道府県道が二十件、市町村道が九件でございます。それからその管理の瑕疵の態様別と申しますか、類別いたしますと、道路上の穴ぼこに落っこちたというのが二十一件、それから道路の崩壊、道路がこわれたというのは八件、それから工事中の安全施設の不備が七件、それから落石による損傷が六件、それから脱橋——橋梁が災害その他でおっこってしまって、それに対しておっこったことの事前の予知が悪かったという意味で橋のないところへ車が突っ込んだのが六件、その他が十三件ということでございます。  それから、そのうちの判決の結果でありますけれども、その六十一件のうち原告の請求が認められたもの、これが四十九件、それから道路の管理に瑕疵がなかったということで原告の請求が棄却されたものが十二件でございます。それからもう少し加えますと、その原告の請求が認められた四十九件のうちに、これは過失相殺ということで金額的にはこれは相殺になっているのが中にございます。金額で申し上げますと、一番大きいのが、最近北海道の地すべりによりバスが転落して十三名なくなったという不幸な事件がございます。そのときの判決額が千七百五十五万七千三百三十九円ということで、これは確定しております。  それから、あとはこれはいろいろございまして、確定が一万六千円というものもございますし、また何百万というものもいろいろございますが、ちょっとその総計はまだしておりませんけれども、約二千万でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 処分はどうですか。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) 各件数につきましての処分は私どもちょっとここに調べておりません。手もとに資料がございません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 まあ、ミスがあったということになればいろいろなことがあって賠償法に基づいて支払われると、したがって、当然行政上の処置というものばしておみえになると、こう思いましたから、まあどのぐらいあるのか。それから、それに関連して処分の重いと申しましょうか、最高でどんな処分があるのかということはあなたのほうに資料がないということですか。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) いまここに、手もとにないので、実は先ほど申しました六十一件につきましても、いわゆる瑕疵の内容が、当然やるべきことであるのですが、これがたまたま先ほどの北海道の場合はひとつの地すべりというような関係がございまして、いわゆる個人の責任あるいは処分ということにつながるかどうか、これは内容によって違いますのでここにございませんけれども、また帰って調べてみればわかると思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、そういうような責任が、いわゆる瑕疵についての責任があるとかないとかということもあると思います。責任がなかった、これはあったと判断される、そうしたようなものがあなたの手もとにはいつもわかるように集約をされておると、こう実は私が想像しておった。そういうものが、しかし集約はしておるのだけれどもいま手もとにないぞと、こういう話ならけっこうでございます。  次にお尋ねしておきたいと思いますことは、交通事故でこれは道路が設計が間違っておったのか、道路が不備であるというような点で訴訟を起こされたことがあるのかないのか。いわゆる自動車事故では警察のほうとしては車対車、あるいは車と人ならどちらかに責任というものがある、そういうことは別として、全く国を相手と申しますか、道路の設計なりあるいは管理と申しましょうか、そういうようなことに関連して何か訴訟めいたものがあるのかないのか、これはどこでお答えいただいたらいいかわかりませんですがね、そういうケースはございませんか。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) 先ほど申しました六十一件の中に、その他で申し上げませんでしたけれども、スリップ事故というのがございます。これなんかは、路面が凍結したり、あるいは雨の直後でブレーキをかけたところがスリップして事故を起こしたということで、これに対してこれは管理上の責任があるから国が賠償すべきであるということで訴訟になった問題でございます。  それからそのほかに、穴ぼことさっきちょっと申し上げましたけれども、穴ぼこにつきましても、やはりこれも管理上当然埋めておるべきであり、また、穴ぼこがあいておるなら、そこを囲いをするなり何らかの手当てをすべきであったというような観点で訴訟になったものでございます。  この中でも、管理上の瑕疵はなかったというふうに結論が出ているものもございますし、やるべきであったから国が払えということになったものもございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私そういうことはいままでのずっとあなたのほうの資料もなかなかお出しにならぬようでございますけれどもありますから、それはわかっております。そうじゃなくて、お尋ねしておる要点は、道路が設計をされたときに、たとえば車道というものと歩道というものが区別がない。これはもともと自動車がこんなにふえるなんということは予測されて道路というものはできていないわけですから、しかしあなたのほうの今度の整備五カ年計画は、六十年は一世帯一台になるだろうというような予測のもとにいろいろ進めておみえになる。そこで、車道と歩道の区別がないがために事故が起きて、これは自動車の運転手の責任でもなければ歩いている人の責任でもないんだ、だから国に責任があるんじゃないかというような角度で、国家賠償法の請求事件というものがありましょうか。それともないですか。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) ちょっと私どもの手元の資料ではそこまで分けられておりませんけれども、歩行者の方が歩道と車道の分離のないところで事故があったということで訴訟を起こしたという例はあまり聞いておりません。と申しますのは、最近はもう全部歩道と車道と分けておりますけれども、従来から道路は必ず分けなければならないという形ではございませんでしたので、交通の少ないところでは、一つの同じ断面の道路というものも許されておりましたので、それが歩道の区別のないために云々というようなことで訴訟になった例はあまり聞いておりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それじゃちょっと警察庁の交通局関係にお聞きしたいのですが、ここにいろいろこういう四十六年度の交通統計というのがあります。私は、将来起こり得りやしないかということを非常に憂えてお尋ねをしているわけです。私なんかがいろいろとやってまいりますと、確かに歩道と車道——、新しい道路等非常に多くなりました、歩道と車道の区別がある、あるいは信号灯がつく、あるいは横断歩道ができる、あるいは歩道橋ができるとか、いろんなことが行なわれておりますけれども、まだ車道と歩道の区別ができないところがたくさんあるわけです。そういうようなところで事故が起きておるのを見ますと、車と人とが向かい合って、あるいは背面からこう行ったというようなところは、おそらく道のまん中とか、ふちのほうと申しますかあまり道路端ではないだろうと、こう思うわけです。それから、もし、あるいはまた駐車をしてあるところから子供が飛び出した。あるいはそうじゃなくて、道路へふっと飛び出してきての事故があったというようなことが、ここの中にはたくさん報告されているわけです。  そこで、私は、警察関係のほうの御意見として承りたい点は、そういうようなことによって、車道と歩道、もちろんさくがあれば一番いいわけですけれども、そこまではできぬだろう。だから、少しこう段がついてでもおれば、何か飛び出すときでも子供は意識したのじゃないか、あるいは線が一本引いてあっただけでも意識できたのではないだろうか、あるいは歩くほうでも、そこに区別があったら歩道を歩いておった、あるいは線があればその中を歩いておったのだろうというようなことで、事故が未然に防げたのではないかという立場に立つわけなんです。で、そういうことがやってなければ、これは、国がそういうことをやるべきものをやらなかったのだから、国家賠償法で訴訟を起こしますよというような人が将来出やしないだろうかという点を憂えて、その対策はどうですかとあるいは警察のほうではどういうような感じを持っておみえになるのか、その辺のところが承りたいと思うわけです。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 私どものほうの立場の交通の安全、特に交通事故による死傷者を一人でも少なくしたいというのが、私どもの行政目的でございます。そういう立場からいたしますと、いま先生おっしゃいましたように、交通安全の道路構造面からする一番基本は、人の通る道あるいは自転車の通る道と自動車の通る道を分離することにあると思うのです。したがいまして、少なくともあるべき姿としては、市街地の街路はすべて歩道があるべきだと、で、近代国家で歩・車の分離がこれほど行き届いていない国はわが国だけでございます。私自身も欧州に参りまして、欧州を視察してまいりましたときに、一体街路に歩道があるのかないのかというのを自分の目で確かめたいと思って見てまいりました。ロンドンへ行きましても、パリへ行きましても、ローマへ行きましても必ず歩道がある。ところが、イタリーのナポリの裏道、裏通りへ行きまして、初めて歩道のない街路を見まして、何かわが国に帰ったような気がいたしたわけでございます。ただ、これは、御承知のように、馬車交通の歴史がわが国にはございませんでしたために、歴史的な理由も多分にあると思いますけれども、しかし、あるべき姿としては先生おっしゃいましたようなこと。それから、最近建設省もだいぶ考えてこられて、地方部の道路に自転車と歩行者だけの専用の道路ができ始めております。そういうことも含めまして、歩・車の分離をやるべきである。で、いま先生おっしゃいましたように、かさ上げの歩道ができない場合には、コンクリートブロックを並べてもいいと思いますし、私どもも、現在道路管理者と一緒になりまして、車道外側線、ペイントでございますね、それから私どもの道交法の世界では、路側帯策といいまして、そういうふうにせめてペイントで分けていく、そうしてできるだけ早い機会にガードレールなり、かさ上げ歩道にしていただくという方向で、道路管理者のほうに各県警察ともお願いしてやっているということでございます。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) 歩行者の方の安全の確保ということにつきましては、先生のおっしゃるとおりでございますが、私どももできるだけ歩行者の歩道を分離することを積極的にやろうということでございまして、実は昭和四十六年度から特定交通安全施設等整備事業というものを決定いたしまして、それに伴って道路、特に歩道も設置するということをやっております。  それと同時に、それだけではなかなか、いまの特定安全交通対策事業といいますのは、現在ある道路に対して、歩道をできるだけガードレールその他で仕切っていこうということでございます。ところが、それだけでは、もうだいぶやりまして、あとは道路の幅が狭くてそれをやる余地がないとかいうところもたくさん出てまいりましたので、今度は積極的に小さなそのためにバイパスをつくるとか、あるいは車道も一緒に広げながら歩道をつくっていこうとかいうことで、積極的な改築事業とあわせまして、いま歩道の整備をしていこうと考えております。  ただいまのところは、約三万キロぐらい歩道ができております。これは全国、国道、県道、市町村道合わせて三万キロぐらい歩道が整備されておりますけれども、私ども今度の五カ年計画が、四十八年度からいま新しい五カ年計画を発足したいというふうに考えておりますけれども、その五カ年計画でさらに三万キロ——三万三千キロぐらいふやしまして、そういたしますと、大体市街地で歩道が必要であろうというところはおおむね一〇〇%できるであろう。それから市街地以外の地方部におきましても、七〇%ぐらいは歩道ができるのではないかというふうに考えておりますが、できるだけこれを積極的に進めていって、歩行者の安全をはかりたいと考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、構造基準なるものがあっていろいろとあるようですが、そこであまりこまかいようないろいろなことは建設委員会で当然おやりになることだからと思っておりますが、たとえば、いまから何年かほど前に私の郷里の豊田市というところで幼稚園の子供が待っていた。そうしましたらそこへトラックがぶち込みまして、そうしてたいへんなことだというので、歩道と車道の区別ができました。しかし、その歩道はどうなっておったかと申しますと、側溝の上にこういうコンクリートのものがこう並べてありまして、全く一人の生徒が、一人一列にこうじょうずに歩いていかないとはみ出すというような、全く申しわけ的な歩道なんです。それから、主要県道といえば、次には二級国道に格上げされるような、そういう私は道路だと思うのです。ある時が来れば。それに対してのあなたのほうの設計を見ますと、片方だけ歩道が一・五メーターくらいついている、片方にはないというような道路構造の設計をやっておみえになる。  そこで言いたいことは、今度の列島改造なんかとからんで、道路は全く必要なもので、過疎過密なんかのことから考えてもたいへんな問題だと思っております。ですが、何でもいいで道路さえ通せばいいじゃないか、どうもつくるほうが何でもいいでつくっておけばいい、そのことが先になっちゃって、安全対策と申しましょうか、あるいは歩く人の安全というようなものが守られないような方向にあるじゃないか。せっかくいままでもガソリン税から自動車の従量税まで税に回す、たいへんなことをやって道路財源というものは出てきているわけです。一般会計からももちろん出ておる。ところがその道路が、いま申しましたように少し先取りすると申しますか、六〇年代にあなたのほうの指摘されるように、一人について、一世帯について一台の自動車の割合になるとするならば、やはりそれに合った、あとから拡幅するとかいうことは容易じゃないですよ。道路は一ぺんできてしまうと、隣に、もうすぐ全面に家ができてしまうのです。ですから、やるならば、私は余裕を持って設計というものはやっていただけぬものか。そうすることが、何より大切じゃないだろうか。そうじゃないと、いまあなたがおっしゃるように、市街地は大体道路、歩道等のものができてくるという話で、たいへんけっこうなことだと思うのです、歩道と車道の区別ができるということは。しかし、まだ他はできないということになっている。そうすると、先ほども触れましたように、国家賠償法の請求事故というものが起きやしないだろうか——なものを設計するというのは全くいけないことじゃないか、それは。私は、ここに新聞の切り抜きがこれだけございますが、これはみんなどういうことを——これは世論と見て差しつかえございません。世論はどういうことを言っておるかというと、道路を何でもいいで通せばいいのだ——歩行者とか安全性というものを無視した産業優先主義じゃないだろうか、こういうことをみんな指摘する。各社の論説あるいは記者の諸君のいろいろなもの、あるいは記者の人たちがそこで有識者と申しましょうか、触れた人の意見を聞いてこれは書いておる。そういうものを見ると、みんなそうなっておるわけです。ですから、いわゆる発想の転換というものが少なくとも行なわれて、七〇年代の後半に引き継いでいく、道路の構造設計というものがそういうふうであらねばならぬじゃないか、そういう立場に立つものなんです。ですから、いまここで一つ一つ例をとってどうだなんということをやるほど私も勉強をしておりませんですよ。ですが、そういう方向に大局を持っていくんですよ。努力をしますよということを私たちもしばしば聞いておりますが、実施段階を見るとやはり歩道のない道路ができてしまったり、歩道と車道の区別のない道路が改良復旧の予算として出てしまうところに私は問題があると思っております。ですからその辺のところをどういうふうに対処されようとするのか、これは大臣から決意と申しましょうか、自分はこうやるんだと、もうなまはんかなことは許しませんよという姿勢があるのかどうか、また現にそうやるのかというような点はひとつ明確にしておいてもらいたい。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 戦後間もないころは道路はつくればよろしいというような考え方でおったと思うんですが、いわゆる国土総合開発というか、そういうような立場から考えますと、まず人間本位の道路をつくるということが当然な考え方でなくちゃならない。つくればいいということじゃなくて、人間本位にどういうふうに道路をつくるべきかというところに創意くふうをすべきだとまず私は思います。そういう意味で、道路局にもそういう芽を出しておるわけでございますが、道路をつくる場合、いわゆる公害の問題あるいは自動車が道路を走るためにいわゆるただつくればいいということで、ただ土地を収用すればいいということじゃなくて、その地域の人の意見も十分対話のある道路でなくちゃならないということとあわせて考えてみますと、いま先生のおっしゃる交通安全という立場がまず道路をつくるにおいて頭の中に入れてまっ先に考えなくちゃならん問題点だと思いますし、今後私はこの問題について厳重に道路局に命じまして、どのような事態になろうともあるいは予算が先に延ばすこともやむを得ない、道路を延ばすことができなくてもまずつくる道には交通安全という問題をあわせて考えていくという方向で進めたいと、こう考えておる次第でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私もそういうことが起きるであろうと、それからもう一つは、あなたがいま触れられた騒音ですね、それから振動、これに関連する係争も起きてくるじゃないか、高速道路に関する限り、そういうような点があるから、そういうような点については十分、また国が相手にされて裁判をやるなんていうことは全く私は建設省の、それは無理に人家の密集したところも走らなきゃならん部分的なところもあるかもしれませんが、そういうようなところに十分手を打ってやっていただければそれでけっこうだと思いますから、まああとこの決算委員会でそういうような今後捨象が——いま申しましたような交通事故に関連して国家賠償が起きる、道路の設計やいろんな管理維持で起きた、あるいは公害で起きたということのないように、十分ひとつ国損を出さないように十分やっていただくということでいまの大臣の答弁で了解をしまして、それでけっこうでございます。  それからその次にお尋ねしたい点は、先ほども触れました四十五年、四十六年の会計検査院の指摘した事項がここにございます。まあ時間もございませんからその中の一つだけ申し上げますが、この四十六年のほうで悪いです、四十六年のこの本お持ちでございますか、四十六年の会計検査院の決算報告書、七三ページでございます。不当事項でございます。で、これに関連してこれはどういうことなのか、それからこの処置はどうなっておるかということについて担当のほうから概略御説明が承りたい。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) この指摘されております橋は建設省の東北地方建設局でやりました宮古橋という橋のかけかえ工事でございます。国道四十五号線のところに古い宮古橋がございまして、これは非常に古いもので、その横に新しい橋をかけかえるという工事をしたわけでございます。ところが、橋をかけますその仮設工事のときに、橋梁でありますので川の中にピアを立て、そして上にけたを乗せていくわけでありますので、その新しい橋に沿って仮橋をかけないと仕事ができないわけでございます。そしてその仮橋をつくりましたときに、仮橋でありますからH鋼を打ち込みまして、それからまたけたもH鋼を加工したもので簡単な工事用の材料運び工事用の道路でありますので、簡単な工作をした仮橋をつくったわけでございます。その仮橋をつくる際の積算のときに、仮橋の積算のときの型鋼を加工いたします加工費の問題と、それからその加工したものを使う損料と二つに分かれております。それで本来の橋ですと加工費も当然でありますし、それから損料も当然あるべきものでありますけれども、これは非常に簡単な橋であったということで、損料の中にはその程度の小さい加工費は入っておるのではないかという会計検査院の御指摘でございました。それで、そうしますとあらためて見た加工費がその分国損になるのではないかという御指摘でございました。私どものほうも、実はその橋梁が、新しい橋が相当強いカーブ橋でございます。そういうようなことで仮橋も同じようなカーブ橋をつくるというようなことから、相当高度な加工を要するという判断をしてやったのでありますけれども、これは御指摘のとおり損料の中に含まれていたと解すべきであるということで、これはそのまま会計検査院の言われるとおりに私どもも考えたわけでございます。それで、その結果といたしましては、これは四十六年度から始まった三年にまたがる国庫債務の工事でございます。したがって、まだ実はこのものはできて支払いの対象にはなっておりません。四十六年度から始まった工事でございます。積算上の問題としての御指摘でありましたように、これは四十七年度になりましてからそのほかにいろんな増加する工事があり、設計変更が、契約の変更がございましたので、そのときに請け負われた業者の方と相談いたしまして、実はほかにふえるものもあるけれども、これはこれでその分減らされてもやむを得ないということで、そのときにこれを修正してございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 全く言いにくいことを言いますと、指名入札を三べんやった、そうしたら価格が合わなかったから随契にした。どういうことかというと、ここに実は資料を出していいのか、ちょっと私もよくわかりませんけれども、三べん入札したものがありますから、一ぺんあとで大臣に見てもらいますが、それでどういうことがわかるかというと、これはどうも鴻池が入札、随契になっておりますけれども、十名ありまして、最低価格を三べんとも入れている。しかしそれは合わなかったというんです。契約したのは予定価格よりも——二億七千六十万円が予定価格、それに対して随契は十万円低いところの二億七千五十万で随契が行なわれた。しかし、設計変更でいままで入れられた入札の額に大体等しいような額に、設計変更でここに出ております工事費二億九千二百二十七万円に大体なっておる。そうすると大体随契をやられるときにもうすでに一部設計変更を事前にしますよというようなことは、大体随契のときに話し合いがなされておって行なわれたという疑いを私たちは持ちます。それとともに今度会計検査院から千三百八十万円不当ではないかという指摘を受けたら、何か聞くと、また修正再契約をされて、値切ったら、鴻池のほうもあっさりまけちまって、値切って随契修正再契約がなされておるということになりゃ、ますますおかしくなるわけです。値切るほうもおかしい話だし、値切られてそれでけっこうですといって応じたほうも、何か疑えば疑えることになる。まあ、そう言うなよと、会計検査院から指摘されたんだから、おれのほうが困るで、またどっかで元をひかせてやるから、ひとつそうさしてくれということで、千三百八十万円あっさりまけたんだろうという私は疑いを持つわけなんです。しかも、これ、大臣、一ぺんあなたにこれ見てもらうといいわけですがね、どのくらいの額で入っておるか、一ぺんちょっとこれ見てください、この紙一枚しかないから。それでちょっと事務的に伺いますが、こういう入札したものはずっと資料として何年間保存の義務がありますか。

山岡一男建設大臣官房会計課長

○政府委員(山岡一男君) 五年保存しております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 大臣、それ写さなくてもいいんです。私見てもらいたい点は、全く十社がいいぐあいに、金額は少し違いますが、いいぐあいにそろっておるが、鴻池組が三べんとも最低になるようにちゃんとやられておる。そこで大臣、あなたそれ見て、これは世に言う何か事前に相談があったといって疑うほうが無理かね。それとも、これは全くこのとおりだと、こういうふうにお考えになりますか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) まあ、いま先生おっしゃられたように、まさに世に言う、これは談合というようなことじゃないかという感じが、これで見ますと私もいたします。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は建設省にいまお聞きしましたら、五年間こういうものが保存してあるというなら、こういうことが絶えず行なわれておるかどうかということは、山岡さん、あなたが一番よく知っておるわけですね。あなた、ついでに見てください。こんなふうかね、しょっちゅう。もしいろんなことがあって、ここで、どこどこの入札のサンプル、三べんぐらいやって落ちたときはどうだといって資料要求したら、あなた出してくるかね。

山岡一男建設大臣官房会計課長

○政府委員(山岡一男君) 適当なものがあればさがしてみます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 ことばじりをとらえるわけじゃなくて、たとえば私のほうからここだ、ここだと指摘したら、それをお出しになりますか。

山岡一男建設大臣官房会計課長

○政府委員(山岡一男君) 提出できると思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 いま大臣に見ていただいたのですが、大体これ十社といえばまあ指折りの十社と、それから地元の人が二つ入っておるわけです。しかし落ちたところはいま言ったようにそういうことになっておる。こういうものを見られて、会計課長これは初めてのケースか、あなたは見なれておられるからいろいろなものを見ておみえになると思うが、大体こんなようなことが多いですか。

山岡一男建設大臣官房会計課長

○政府委員(山岡一男君) 工事の実際の入札は地方建設局等現地でやっております。私も現地の総務部長をやったことがございますので経験ございますが、相当似た例が多かったと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 こんなことは検察庁みたいなことで全く好ましいことじゃないわけですが、しかしだれでも常識的にどうも談合というものが行なわれておるのじゃないかということについて、世上しばしば私たちも耳にしているわけです。そういうことについてあなたのほうから、こういうものはどうしたものだなというようなことについてどういうような行政指導なり、これはまあ旧来ずっと続いてきておる風習だろうと思うのですよ、これを破るためにどんなことが手として打たれてきたか。しかも、いまお聞きしますれば、会計課長もどうもしばしば見られてきたというようなことになるとすると、やられてきていないわけです。で、どういうような手を打っておみえになるのか、あるいは全く談合ということは、だれかが、やりましたと、こう言わない限りにおいては、疑わしいというだけで済まされて、いつまでもこう行っていいものかどうか、そこが問題ですからいまのようなことを私はお尋ねするわけなんです。

大津留温建設大臣官房長

○政府委員(大津留温君) これは官庁の工事で長い間そういったことが行なわれているのじゃないかというので、私どもといたしましては、これはどういうふうにしたら最も国の利益を害することなくいい工事が発注できるかということで、かねての宿題でございます。そこで、たとえば指名競争ということをやめまして、一定の資格のあるものはすべて入札に参加させるという公開入札にしたらどうかという意見が従来から有力な意見としてございます。しかしながらその一定の資格というものをどういうふうにきめるのか、非常に資格を、まあゆるくきめますと有資格者がたくさん大勢になります。そうなりますと、いわゆる談合ということはとても実際上できなくなりますが、反面、ほんとうに施工力が信頼するに足る業者が落札するかどうかという点についての不安がございます。そういうことで、いろいろ、指名の数をふやしたらどうか、三十社とか五十社にふやしたらどうかというようなことも考えてみましたけれども、結局、現在の段階ではまあ十社程度の指名で競争するというのが一番現実的じゃないかということで、今日そういうことをやっておるわけでございます。  そこで、私どもなかなか、談合しているかどうかという確証をつかむことが実際問題としてむずかしいわけでございますが、おそらく話し合いをしているのじゃないかという、これは想像でございますが、一面、刑法で言う談合の罪というのは、そういった話し合いをして不正な競争をするために金銭の授受があった場合は刑法上の罪になるが、単なる話し合いは罪にならないという判例もございまして、なかなかこういう慣行が直らないのが実情だと思うのです。そこで発注者である私どもの立場といたしましては、信用、信頼の置ける業者をあらかじめ審査の上登録しておきまして、それをできるだけ機会均等に指名をして入札させる。その工事を請け負いました実績を十分審査いたしましてそれでもし設計どおりでない工事ならやり直しを命ずるとか、それよりもなおそういういかがわしい実績のある業者は以後指名から排除するということによってそういう弊害を除去しようということで今日までまいってきておるわけでございますが、なおたいへん非常にむずかしい問題がございますので、今後とも研究を進めてまいりたいと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 これちょっと見ますと一回のときには十社でどれだけの最低、最高の差があるかというと三百八十万です。それから二回、三回は二百万ずつなんだね。全くいいぐあいにできておる。だから大臣もこれはどうも談合の疑いがあると言わざるを得ないんだと思うのです。そこでこういうようなことがあるならこういうものをしばしば公開してみると、建設省がしばしば公開してみる。こういう形でここへ落ちたんだというようなことを繰り返されたら私はそういうものはなくなると思う。たとえば官報と申しましょうか、あなたのほうが出しておる建設省のひとつ広報みたいなのがあると思いますから、ここの工事はこういうふうに十社でやったと、入札したらこういう結果になったんだからというようなことをしばらくおやりになったらなるじゃないか。本気でやる気じゃなけりゃ私はどうにもならぬ問題だと思う。ですから少し手荒いけれども、何かの対策全く私はいまここでちょっと思いついただけなんですけれども、検討してこれを防ぐことを、もう口頭で注意したとか何とか、いまあなたがおっしゃったように、ひどいのははずすなんと言ったってみんなこれをやっておる、どこでもやっておるがね、あなた。建設業全部なくなっちゃう、はずしたら。だからそれを防ぐならそういう荒っぽいようなことをやる以外にないと思う。ですからこれはひとつこういうのを公表してみられたらどうです、これはここでいましますということかどうとかいうことを検討してもらいたい。それからもう一つこれに関連してついでに申しておきますことは、なぜ千三百八十万ですね。不当事項として指摘されたのをまけよといったほうも私は言うほうだと思うのですよ。随契しておいて設計で変更さして、そしてこれがまた設計変更になって一千三百八十万浮いたというのなら別ですよ。同じ仕事をやらしておいて、そしてこれを修正再契約をされるという本省側のほうの姿勢もたいへんなものだ、応じたほうも全くおかしい。だからなれ合いでどっかで元ひかしてちょっとしんぼうしてやっておいてくれと、こういうことしか言いようがないわけだ。こういうふうに私は疑いますが、あなたのほうはそういうことについて疑いを持ってお見えにならなかったわけですか。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) この問題につきましては実は先ほども申し上げましたように、その後契約をしましてから二度ほど契約変更をしております。これはものができます間にまた当初予想した設計と実際の土質なり違うことによりまして内容が変わるということから当然変更が出てくると思います。今度の場合もたとえばくいの長さが十メートルであったものが、ちょっとこの場合十メートルであったかどうかわかりませんけれども、くいの長さによる変更をしておりますので、当初土質調査の結果が十メートルでいいというものが、あるいはもう少し長い径のものを使わなければならないというようなことも出てまいりますし、あるいはくいの本数をふやすということも出てまいります。そういうふうに実際の仕事の実態に合わせて契約を変更いたしますので、この問題につきましても積算にオーバーなものがあったとすれば、それだけ請負った業者の方はそのことに関しては費用がかかっていないはずでございますので、そういう実際の修正のときにふやすものはふやす、それから多過ぎたものは減らすということで業者の方もやむを得ないということで話し合いがついたというふうに考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 確かに契約が二度されていることは私らもわかりますわ。最初やる、それから設計変更でやる。それから今度の千三百八十万の問題ですから三べん契約している。そうするといまあなたの説明を聞きますと、あとで修正契約をしたときにはまた設計変更、いわゆる設計変更ですよ。材料も、長さも、あなたが指摘された問題はそれはそうかしらんけれども、例としてあげられておる。設計変更が行なわれて、材料等にも指摘してこういう品物を使えというものについてそれの変更が行なわれた。そういうようなことで修正契約が行なわれたんですか、ほんとうに。あなたの説明を聞くといまそういうふうに受けとれますが、それでいいですか。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) そのときの、これはたぶん第二回の変更のときと思いますけれども、先ほど申しました鋼管ぐいが長くなったというようなことによる増額、それから先ほど申しましたくいの長さが長くなったと、これは仮橋の工事とは全然別個の本体の工事がございます。仮橋の工事につきましては先ほど申しました予定の積算があったものを減らしたということでございますが、それ以外の本体工事で鋼管ぐいが長くなったりあるいは取りつけ道路のところでいままで要らなかったみぞ橋が今度要るというようなことで入ったり、そういうような違う工事との増減でやったということでございます。仮橋そのものについては特に積算のミスを直したということであり、それとは別個にその工事全体で実際の仕事に合わせて新しいものが、その当時考えられていなかったものが入ったり、あるいは考えられていなかった材料等が多くなったりというようなことの変更でふやしているものもあるというふうに申し上げたわけでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、会計検査院の指摘とは全然別個に増額の設計変更をやった。その次には減額の設計変更をおやりになっておる。そういう契約を結ばれた。まさか千三百八十万という数字がぴたっと合ったと、結果的に。そういうことなんですか。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) 別の内容でございますから、額は必ずしも合っていないと思います。数字を申し上げますと、いまの仕事の内容が変ったことによってふえましたものが千二百万、それから先ほどの減額いたしましたものが約千三百万でございます。必ずしも数字は一致しておりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 これはもう支払っちゃったんでしょう。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) これは当時はまだ契約の段階でございまして、まだ仕事ができておりませんので支払いはしておりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 現時点は……。

菊地三男建設省道路局長

○政府委員(菊地三男君) これは四十八年度までの国庫債務工事でございますから、四十六年度分に対しては四十六年度の出来形に対して払い、さらに四十七年度の今度出来形に対して払っておりますので、ちょっとこの内容がもうでき上って払っているかあるいは鋼管のくいですか、あるいは四十七年度に全部打って出来高として認めれば払っておると思いますし、ちょっとこれは調べてみないとわかりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、不正があったからどうこうというところにウエートを置くんじゃなくて、今後姿勢を正さればそれでいいという趣旨でいろいろと申し上げたわけです。とにかく、何としましてもこういうことはおかしいわけなんですよ。会計検査院の指摘も非常に私は紳士的な指摘だと思うんですよ。ですから……。しかし受けるほうの側が非常にものやわらかく指摘されておるからといって、あなたのほうがそういうことに甘んぜられてはたいへんなことだと思っておるわけなんです。言いたい点は、いま申しましたように、また、いつかこの決算委員会で、どこどこの工事の入札でこういうことがあったんじゃないか、談合の疑いがあったなんということが問題にされたら、建設省はいままで何をやっておったんだということになって、もう二度とこういうことが問題にされないようにしてもらいたい。  もう一つは、いままでも皆さんもここで言われるように、必ず随契は設計変更がつきもので増額になるというのが常識だということもみな言っているわけです。そういうこともおかしいと思う。ですから、そういうようなことはないだろう、よくよくの場合はそれは別ですけれどもね。これが通例化するということがおかしいと思う。それは私は、百のうち一つや二つはあり得るだろうと思う。全部ゼロだということは無理な話だと思います。しかし、そういうことだと思う。そういうことが二度と繰り返されないようにしっかりしてもらわなくちゃいかぬ。そういう意味で、私は、会計検査院はここに不当事項として指摘しておると思う。また私もそういう趣旨で実は取り上げておるわけです。ですから、くどいようでございますが、二度とこういうことの資料が要求されて出されるというようなことのないようにしてもらいたい。設計変更が、物件のうち、十件あったらそのうちの八割も五割も設計変更が行なわれるなんということはないようにしてもらいたい。一割や、あるいは一割弱ですか、そのぐらいのことはあり得るだろうということは私たちも考えられる。ですから、そういうようなことについて十分やっていただけるかどうか、大臣の決意のほどをひとつ承っておきたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) まことにこのような問題で御注意をいただきましたことは遺憾でございます。十分今後こういうことのないように指導を強くいたしまして、二度とこの委員会でこのような質問のないように巌重に指導してまいりたい、こう考えております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 それでは、私から質問いたします。  先ほど成瀬先生から道路建設についての政府の無策なことについてのいろんな御指摘がございましたけれども、私もそれと同じようなことで質問をさしていただきたいと思うわでございます。  実は、ちょうど一年前、昨年四月の決算委員会におきましても、大阪における高速道路の問題について大臣に質問さしていただいたんでございますが、この大阪府下、これは大阪府に限らず、全国的な問題であろうと思いますが、この大阪府下の問題をいま取り上げてみますと、大阪府下各地で高速道路反対の住民運動がいま盛んに起こっていいるわけでございます。この運動は、初め、高速道路ができることによって、そこを通過する自動車の排気ガスとか騒音とか振動が居住環境を著しく破壊するということで起こってきたものでございますけれども、いまでは、もう公害反対にとどまらないで、経済の急成長の中から生まれてきた車社会全般に対する鋭い告発というかっこうになってきているわけでございます。この住民運動は、従来のように道路計画にかかるところの地区の住民、立ちのきの対象者だけが運動に上がるという域からすでに脱皮して、道路計画の地域の周辺とか沿線住民が運動に参加する形をとって発展し、また過密都市ではだれもが自動車公害に脳まされ続けている関係から、すべての市民、広範な市民一般から共感を持ってこの運動が進められているというのが実情でございます。にもかかわりませず、大阪市内超過密の中に、さらにまだ高速道路建設の予定が進められているというようなことを聞くわけでございますが、こうした問題について建設大臣はどのように考えておられるのか、基本的な姿勢をまず伺いたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 道路は一般国民のための道路ということでございますから、道路というものもないということはできない、また必要であればつくらなくちゃならぬことは当然でございますが、先ほど申し上げましたように、道路をつくる基本方針としては、いわゆるその地域住民の意見というものは十分に尊重しなくちゃならぬということは当然だと私は思います。そういうことでございますから、ただいまの反対の状況は、騒音の問題や公害の問題等で相当な反対がある。でございますから、そういう問題が十二分に話し合いがつくならば、これはつくりたい、これは国民のためにつくりたいと私は思います。しかし、話し合いがつかずに強制収用してつくるというようなあり方は、このきょうの時点においては私はやるべきでないという考え方を持っております。そういう意味で、ただいまこの問題は市議会か何かにかかっておるようでございますから、その市議会の結論を待ち、なお道路を通すという場面になるならば、十分に対話の上で結論が出て納得の上で問題を解決してまいりたいと、このように考えております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 いま、十分な対話の上で住民の意思を尊重してこの道路建設を進めていこうというお考えだという大臣の御答弁を伺ったわけでございます。実は、これは昨年の春にも、これは自治大臣——当時の自治大臣でございますが、地域住民が反対しているところでは高速道路はつけない、住民の意向をよく考えた上で建設するという御答弁をいただいたわけでございますし、また、これは昨年の十月十一日の衆議院の建設委員会においても当時の木村大臣が、住民の、地域の意見を聞き、納得いくような路線にすべきじゃないか、反対しているところではあえてそれをやるようなことはできないという趣旨の答弁をしていられるわけなんでございますが、それと同じお考えでございますか、さらにもう一歩進んで住民本位の考え方をやっていこうというお考えなのか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 木村大臣の考え方も私の考え方と同じだと思いますが、いわゆる住民の意思を無視して道路をつくることはでき得ないだろう、その地域の住民の意見は十分にそんたくしていくべきであるという考え方でございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 大臣の御答弁を伺いまして私も非常に意を強くしたわけでございますが、実は先ほど成瀬先生からの質問にもございましたが、   〔理事小谷守君退席、委員長着席〕 この道路建設について国が訴訟を起こされるようなことになったのでは、これは最悪の事態だ、そういうことは訴訟の結果のいかんを問わず行政のあり方として非常に恥ずべきことだということの御指摘があったわけでございますが、御承知だと思いますが、これは大阪府と兵庫県にまたがっております第二阪神国道でございますね、俗に言います。この尼崎と大阪市内をつなぐ線におきまして、いま工事禁止の仮処分申請が神戸地方裁判所尼崎支部に提訴されていま審理中である。住民の多数の方がもう道路はまっぴらだということで仮処分を申請して、いま住民が非常に反対運動を盛り上げ、裁判所にまで提訴している、そういう事態が起こっているということは大臣は御承知でございますね。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 十分承知いたしております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 もちろん担当の大臣として十分御承知いただいていると思うわけでございますが、まあそういうふうな問題が、これは非常に切実な問題として、超過密の町尼崎あるいは大阪市内に、たいへん大きな問題としていま起こっているわけでございます。いま、地域住民が反対しているところをあえて大臣はそれを無理やりに押し進める、道路建設行政を行なうようなことはしないという御答弁をいただきましたので、私いま申し上げたように非常に意を強くしたわけでございますが、実はこれは一年前にもこのことについて本委員会でお尋ねしたんでございますが、これは大阪−高槻線、阪神道路公団が建設予定しておりますところの大阪−高槻線の問題でございますが、この問題に関しまして、地域住民が非常に猛反対をやっているわけでございます。これは大阪市内の淀川に沿った住宅でございまして、大阪の中で、大阪の人間といえば、淀川というのが非常に一番大切なところである、その淀川に沿って大高速道路が建設されようということで、この淀川沿いの住民が総力をあげてこの反対運動を行なっているわけでございまして、現に大阪府の公害審議会にもこれが提訴されて、第一号議案として審議が進められている。そういう事態になっておる。こういうことももちろん大臣は御承知でございましょうね。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 十分承知いたしております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 まあいまも申し上げましたように、そういう状態でいま審議中なのでございますけれども、実はこの間、突如として、この写真のような高速道路が今度つくられるということが発表されたわけなんでございますけれども、これは御存じでございますか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 承知しています。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これは建設大臣とすると、いつこれを御承知なすったわけでございますか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) そうですね、ことしの二月ごろですか、承知いたしました。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 その写真で拝見するところによりますと、これはまあたいへんな超高速道路である。二階が六車線ですね。で、一階が四車線というような、これはもうむちゃくちゃな高速道路が予定されているというようなことですけれども、一体そういう計画を、住民がこれほど反対をしており、そしてしかも公害審議会で審議中である、住民の人たちは非常に反対しているという事実を知りながら、どういうところでどういうプロセスを経て、そういう計画図をつくられたのか、その経過を一応説明していただきたい。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) この淀川沿いの街路並びにその上に乗ります阪神高速の計画につきましては、まあ大阪市あるいはその内外を結ぶ全域の交通を円滑に処理するというような観点から、現在都市計画決定に持ち込むべくいろいろな準備としての地元との接触その他を進めている段階のものでございまして、その段階でいろいろと御意見もあり、なかんずく公害紛争処理法に基づく調停の申請が大阪府の公害審査会に出されておるということでございます。ただいま見せていただきました写真によります計画というのは、この公害審査会の場に大阪市側から提出されたものだと思います。つまり、騒音が非常にやかましいと、すぐそばに建っておる中津リバーサイド・コーポに対する騒音が最も大きな問題となっておりますので、この騒音を防ぐために、当初は住宅側に防音壁を相当高くつくるというようなことも考えておりましたが、コーポの高さが高いものですから、結局騒音を遮断するためには、片側に遮音壁をつくるだけでは足りませんで、それをずっと屋根のように道路上をおおって、すべての音を淀川のほうに向けてはき出すということしか、うまい騒音の対処策はないんではないかと、こういう観点から、あのようなかなり大げさな一つの案というものが示されたと承知しております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 この写真で見たところでは、大体このビルの七階くらいのところまでコンクリートのへいが立っている。これ、淀川べりに、大阪の住民が淀川をながめて、生活を昔から楽しんできている。そこへ七階建てのコンクリートのへいをもってくるというようなことは、これ、だれが考えても突拍子もない非常識なことだということは、あなた方お気づきにならぬのですか、どうなんですか。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) 現在でも三階あるいは四階ぐらいまでは堤防の高さで一応河川側が遮断されるわけですが、それにしても堤防は見れる。いわんやいまのような高い騒音の壁及び屋根をつくりますと、おっしゃるとおり七階までぐらいが景観としては遮断されるわけでございます。騒音上の対策を考慮すれば、どうしてもこのような計画になるというところから、まあ一案として出されたものだと思いますが、淀川を展望するという意味では、七階あるいは八階以上の方でないとこの構造によれば淀川側は見えないと、こういうことになります。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 あなた、根本的におかしいんじゃないですか。堤防をながめるのと、七階建てのコンクリートの刑務所の隣へみんなが住まぬならぬような、そういう環境と全然違うでしょう。堤防の高さが二階であろうが、三階であろうが、堤防はタンポポも咲くし、ツクシも出るし、それは堤防のはたへ住むのは、環境として非常に人間らしい生活ができますよ。これは高さの問題じゃなくて、コンクリートのへいを七階までつけるいうんでしょう。七階以上のものじゃないと淀川が見えぬようになるとおっしゃるけれども、七階以上に住んでいる人間は、大阪の住民のうちで何%あると思っているんですか。もうちょっと本気になって住民の生活のことを考えてもらわないと困りますね。それで、こういう突拍子もない道路計画ですね、住民がこれを知って非常に立腹し、いま大騒ぎをしているわけですけれども、これは都市計画が決定したわけじゃないでしょう。どうなんですか。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) 都市計画はまだ決定しておりません。  それからこの中津コーポの階数が十四階あるものですからさっきそう申し上げたわけで、全体に七階以上の建物が多いという意味で申し上げたわけじゃございません。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これは私、前にもこれ御指摘したんですけれども、都市計画は決定しておりませんね。しておらないにもかかわらず、ことしのこの予算は幾らこの高槻線のための予算を計上されましたか。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) 四十七年度からの繰り越し額三億円と、新たに四十八年度予算として約九億円つけております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 いままでの繰り越しが三億円と言われましたけれども、四十五年度に三億円ですね、予算は。それから四十六年度に十一億円ですね。四十七年度は十三億円ですね。繰り越し三億円と言われるからには、二十四億円というお金をこの高槻線に投入されたことになるんですけれども、何にお使いになったんですか。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) いまおっしゃった数字は確かに各年度の当初予算額に計上されたものでございますが、年度途中で執行ができそうもないということから、たとえば四十七年度について言えば十三億をこの事業に当て込んだ分から減額いたしまして、他の公団事業に充てているというわけでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 そうすると、十三億円は全然お使いにならなかったわけですね、四十七年度。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) そのとおりでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これねえ、全然使わずにほかのことに回しておきながら、三年間これを予算を合計二十七億円もとり、またことし、まだ何にも二十七億円をこの高槻線のために使ったわけでもないのに、また新たにそういう予算をとってるの、おかしいじゃないですか。これはどこへ回されたんですか。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) 過去の年度の分は、それぞれ次の年度に至るまでに、先ほど一例を申したように、大部分の額を他の阪神公団の路線の事業で急ぐし実施できるという場所に回してるわけでございまして、それはそちらのほうで処理されてるわけでございます。まあ、今年度も相変わらず予算を計上したということについて御指摘でございますが、私どもとしても、まだ都市計画決定前ではありますが、できるだけいろいろな配慮を今後とも加えることによりまして、関係の方との御了解に円満に達し、事業が実施できるような方向に持っていきたいと、その場合にはかねて非常におくれておりますので、さっそくにも事業にかかれるようにという意味合いで予算を計上しているわけでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これは私、どうも納得いかぬのですけどね。ほかのところに使うならほかのところの予算として当然予算の審議を受けるべきで、ちっともこの計画、都市計画の決定もしてないものについて性こりもなくこれ四年間もこれだけの予算をとってはほかの事業に回している、これは私は非常におかしいと思うわけなんです。  まあしかしそのことはまた後日伺うこととしまして、この高槻線が、かりにこの予定図のような六車線二階、一階四車線というような膨大な高速道路ができた場合、一日平均十五万台以上の自動車が通るということが予測されているわけなんです。十五万台の自動車がこの高い所を通る、しかもこういうふうなへいを設けたならば、へいの下の所、くぼ地のところには排気ガスその他がいろいろ山積するということは、これは火を見るよりも明らかなことなんですけれども、そういう点について阪神道路公団とするとどのような建設を事実上進めていこうと考えていられるか、そういうふうな排気ガス公害が起こらないで建設を行なうことができるというふうな技術的な自信があるんですか、どうなんですか。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) ただいま御指摘のございました中津コーポの前の阪神高速道路につきましては、いま公害審査会、御承知のとおりそれが二十回、非常にこまかい点にまで、お互い納得できるまでということで話し合いをしていただいております。その審査会の席上で、まあ公害がとにかく騒音は騒音で、あるいはスモッグはスモッグで出るんだけれども、どうしたら一番少なくなるかといういろんな方法を検討していただいておるわけであります。私どももその検討していただいておるものをまあこうしたら、ああしたらという案を出しながら、一緒に研究さしていただいておるような状態でございます。したがいまして、その三車線——六車線の高速道路をつくるということは、だからあそこの高速道路をつくるとすればそれぐらいの容量を持った道路にしなければなるまいと、こういう計画でもとの案はあるわけでございますけれども、そうなった場合にすぐいまお話の十五万台が走るというわけのものじゃございませんで、大体道路容量一ぱいの車が走る時期が来るだろう、そうなったときにはどれくらいの交通量になるかということを想定したときの数字で、まあ一番大きくなったマキシマムの場合の排気ガスなり騒音なりの話を御検討いただいておるわけでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 それでは一ぺんに十五万台にはならぬという御見解のようなんでけれども、一応阪神道路公団とすると、この建設というものに住民がこれだけ反対している以上、これはとても私の見通しとするとごり押しにはいまの大臣の御発言から見てもなさるまいと思っておるわけでが、こういう予想図まで出てきたわけですから、かりにこの予想図どおりに建設されたときには、これはものごと何をやるにも計画、一応どういうふうなことになるかというめどがなければ、これ何車線にするとか、ここに道路が要るか要らぬかの検討もできぬと思うのですけれども、阪神道路公団とすると年を追ってどういうふうになるつもりなのかという案があると思うのですよ、それを一ぺん私たちに示していただきたい。  それから、公害を防ぐことができるようにいま審議会ともいろいろ話し合っていらっしゃる、道路公団としてもいろいろ案があるので、それを検討していただいているというお話ですけれども、これ具体的に公害が起こらない、これだったらだいじょうぶだという道路公団の案を、これを早急に私どもに示していただきたい。これは約束していただけますね。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) ただいま公害審査会で検討中でございまして、非常に仮説の問題が多いですから、いろいろな場合のことを考えておりますが、結局どういう場合になっても騒音は標準の騒音という——住宅地を通る騒音はこの程度でなくちゃいかぬという基準法がございますから、それに合うようなかっこうで努力をしていきたいと、そういうものに設備の上からできる分はできるようにする。さらにまたどうしても困るような話になればあるいは規制の問題も起こると、あるいはこれらの手を使わなければいけませんが、そういう標準は、騒音は大体住宅地域を通る場合の騒音制限等、最大限考えていく、それに沿うような姿でいくようにというふうに研究の目標を置いております。どういう、ただこまかいデータにつきまして、またひとつ……。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 そうすると、いま手元にはそういう資料はないわけなんですか。資料もないのに予算だけ四年間も並べたのですか、そのあたりはどうなんですか。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) ただいまその資料をもとにしていろいろな仮説のもとに審査会で御検討いただいておるわけであります。予算の要求につきましては、さしあたってそういう六車線自動車が通るというたてまえで、そういう都市計画決定ができましたらすぐ用地の買収くらいにはかかりたいと、そういう意味でまずまず十億見当の金が差し当たってすぐ要るだろうということで準備したわけでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 審議会で御検討いただいているということは、これはよくわかりますけれども、これは住民も検討したいわけです。住民が反対している以上は、大臣もおっしゃったようにゴリ押しにはそれはなさらぬわけで、住民と納得の上でなさろうという、それであれば審議会で検討してもらうだけじゃなしに、道路公団とするとこうこういう具体的な建設の方法をするから、住民は安心していていいのだという案を、これを具体的に当然われわれに示していただかないと、これは話にならぬと思うんですよ。案はあるんですか、ないんですか。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) 審議会は当然住民側のことも考えての御意見の方が相当おいでになるわけでございます。当然その席にまた住民側を代表しての御意見が十分述べられておられるわけでございます。したがいまして、これが審査会の、どういう結論になりますか、その結論を受けて今度は大阪府なり大阪市なりが都市計画決定をどういたしますか、それができるまではわれわれ動けないことはおっしゃるとおりでございます。それから、その案があるかないかというこについては案がございますけれども、その案についていまいろいろ審査会で御検討中でございますから、いまそれをこうなりますと言い切れないという意味で申し上げかねておるわけでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 審議会で検討していることはわかりますよ。しかし、ここは審議会じゃなくて国会の審議の場ですよ。国会でも検討したいわけなんです。だから案があるのかないのか、あれば出せと言うのです。ないのならば全くないのに予算だけとっているのか、どちらなのかということを聞いているのです。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) ただいま私どものほうには案はございます。一応の案はございます。特に最近出しておりますのは、その公庫のまわりにつきましては、ひとつトンネル式のかっこうでなるべく川っぷちのほうに排気ガス等が流れるように、それから公団住宅側のほうには二重にも、できれば防音壁みたいなものをこしらえたい。それからさらに、それがコンクリートの壁みたいなかっこうになるのはぐあいが悪いから、それに草花でも植えられるような堤防のようなかっこうのおおいをかけたらどうか、こういうようなな御意見等も出ておりまして、いろいろなそういういい案があればできるだけ採用したい、こういうふうに考えておるわけでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 そうすると、その案であれば住民が心配するような公害は起こらぬと言われるわけなんですね。そうすると、やっぱりそういう案があるなら、いまおっしゃるとおりあるなら、これは何も審議会だけが審議の場じゃなくて、国会で審議するのに必要なんですから、これは早急に提出していただきたいと思うわけです。約束できますか。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) 御必要でございましたら、いまの原案はございますから提出いたします。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 そうすると、ぜひともすぐに提出していただきたいと思いますから、この委員会に出していただきたいと思います。  それから、その提出された資料が、いまお持ちであればそれを見ながら私はお尋ねするのですけれども、いまお持ちですか、お持ちじゃないですか。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) いま持っておりません。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 そうすると、この委員会終わってすぐにでも委員会のほうへ出していただくように約束されますね——うなずいていらっしゃいますので、お約束なすったことと考えますので、次に話を進めますと、かりに私どもの入手しているこの写真のとおりだといたしますと、この下には、これは建設大臣も御存じだと思うんでございますけれども、大阪の重要な工業用水を運ぶためのこれは地下に暗渠があるわけです、工業用水路の。実はこれはここの上はここの住民すら歩けないようになっているわけなんです。これは私の聞くところでは、地面から六十センチ下に工業用水の暗渠があって、これは大阪の経済をささえているところの大事な工業用水だから、もし住民がその上を歩いても破損することがあってはいけないからということで立ち入り禁止の地域になっているわけなんです。ところがこの設計図で見ると、その上へ高速道路六車線のをつけようというんですけれどもね、これはどういうことなんですか。この土地を見ますと、これも私、登記簿謄本をあげてきたんですが、この土地は、高速道路予定地は河川敷となっているんですね、登記簿謄本の表示によると。河川敷となっていて、所有者国となっているんです。これは、この河川敷にこういう高速道路を簡単につけることができるのかどうか、ここら辺の点について、私ども非常に疑問を感ずるとともに、不安に思うんですけれども、水資源公団の方お見えでございますね。水資源公団のほうには、この高速道路建設について、建設省ないし阪神道路公団からいつごろどういう相談を受けておられますか。

柴田達夫水資源開発公団総裁

○参考人(柴田達夫君) 水資源開発公団の総裁でございます。  お話がございました淀川の下流の正蓮寺川、ここを正蓮寺川治水事業という事業といたしまして、私どもが先年埋め立てをいたしました。従来から、その正蓮寺川から付近の、六キロ延長がございますが、工業用水が行っておりましたものを埋め立ててしまいましたので、お話がございましたように工業用水の導水路を暗渠でつくりまして、もう事業は終了いたしました。昨年二月八日、私どもの事業は終了いたしております。  それで、お尋ねがありました、その話題になっております高速道路のことについて水資源開発公団がどれだけ知っているかということにつきましては、中津川の埋め立ての免許が大阪府知事から、これは公有水面埋立法で出ているわけでございますが、これはもうちょっと申し上げますと、この公有水面の埋め立ては、目的は二つございまして、一つは私どもの公団が、ただいまお話しの工業用導水路の水路の敷地にするという目的、いま一つは、大阪市が街路事業、これは必ずしも高速道路じゃない普通の道路ですね。街路事業の敷地にするという二つの目的で大阪の知事から四十六年の一月二十六日に免許を取ってこの事業を始めて、街路事業はまだ残っておりますが、私どものほうの工業用水導水路を埋めるほうの事業は終了している。高速道路のお話につきましては、ここに資料がございますが、四十六年の四月ごろ阪神高速道路公団から私どものほうに書面をいただきまして、今後大阪市が都市計画決定をすればこういう高速道路をやることになる、その場合にはあなたのほうでやった事業の工業用導水路というものと工事上非常に関連を持ちますから何ぶんの御協議をしたいという、その節は御協議をしたいという書類をいただいておりまして、これに対しまして私のほうは、四月に対して六月、公団同士で御返事をいたしまして、都市計画決定になっていよいよお始めになるという前には、具体的な設計や工法につきましても、十分阪神公団が御配慮いただけると思いますけれども、私どもといたしましても、工業用水の導水路の管理に支障が生じてはいけませんので、その節は具体的に十分に御協議をいただきたい、こういう御回答を申し上げておるわけでございます。その趣旨は、工業用水の導水路の管理に支障がないようにこれはやっていただくことは間違いないと、もしおやりになる場合は、確信いたしておりますけれども、なお具体的な御協議をいただきたいという意味で御返事を出してあるわけでございます。その後都市計画決定にはまだなっておらないやに、先ほど来も拝聴しておるような次第でございますので、具体的な御協議はいただいておりません。したがいまして、先ほど来お話しの図面等につきましても、私どもの公団のほうといたしましては、まだつまびらかにいたしておらないのが現況でございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 いまの経過を伺ってよくわかりましたが、いまのこの暗渠ですね、これは正蓮寺川利水というわけでございますね。この工事は昭和四十一年の着工で、そして昨年に完成した。そのとおりでございますね。

柴田達夫水資源開発公団総裁

○参考人(柴田達夫君) ええ。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 そうすると、昭和四十一年、この工事にかかられるとき、あるいは工事の過程において、この工業用水路の上にこういう巨大な建造物ができるということを計算に入れてこの暗渠をつくられたのか、そういうことは計算に入れずに暗渠をつくられたのか、そのことをまず伺いたいと思います。

柴田達夫水資源開発公団総裁

○参考人(柴田達夫君) 当時はそういう御計画が表にあらわれておりませんし、私どもの公団も連絡を受けておりません状態でございます。したがって、そういう予定には入っておりません。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これに非常にりっぱな正蓮寺川のパンフレットをいただいているんですけれども、これは水資源公団でおつくりになったパンフレットであること間違いございませんね。これによりますと、六年間かかって、総工費六十三億円でもって昨年完成した、そのとおりでございますね。

柴田達夫水資源開発公団総裁

○参考人(柴田達夫君) お話しのとおりでございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これは、実はこの工業用水路の立体図面のところの絵を見ましても——これは一部しかないのでちょっと……、お持ちですか。

柴田達夫水資源開発公団総裁

○参考人(柴田達夫君) ちょうど持っています。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 十三ページのところの絵を見ましてもこの暗渠、いわゆるこの立体交差で工業用水路の上を高架にして電車が通るような、立体的に直角に交差しているような絵がありますけれども、この暗渠の上には、何も自動車も走らぬような絵になっていますけれども、やっぱり非常に大きな重量物とか何かを建造するとか、あるいは非常に重量の重いものが間断なくこの上を通るというようなことになると、常識的にも考えてこれは非常に——まあこれはトンネルのようなものですから亀裂を生ずるとか、管理上いろいろむずかしい問題が起こるのじゃないかと私どもも心配するし、また、この専門の学者の方について聞きますと、これはたいへんにあぶないことだという意見がいろいろと出ているんでございますけれども、もし建設省がこの上に高速道路を建てられたときに、水資源公団とすると、これは管理上全く瑕疵なく管理できるという、満腹の責任を引き受けられる自信がありますか。

柴田達夫水資源開発公団総裁

○参考人(柴田達夫君) 先ほどちょっと申し上げましたように、この運河の埋め立ては、将来街路事業、大阪市が街路をつくる用地にすると同時に、その街路の全部じゃございませんが、下のほうに工業用の導水路を埋める。あるいはお話に出ておりませんが、この図面にございますさらに大きな下水道も入れているわけでございまして、街路にするという目的でございますので、先ほどちょっとお話がございましたように、人間が歩いてもたいへんだというようなことは実際はございませんので、いやしくも街路とします以上、街路としてのどういう効用が将来なされてもだいじょうぶなような工事を私どものほうとしてはしてあると思います。しかし問題は、お話の高速道路というようなものができます場合には、常識的に高速道路の基礎柱のようなものを埋めることになりますので、この導水管のほうの側としては、そのあまりそばにくっついて、その荷重をその導水管にかけないように、影響がないようにしていただくということが最も必要なことでございますが、これはもう都市の、この大阪のような大都市の、東京都もそうでございますが、都市の貴重な用地についてはいろいろの工作物がございますし、中にはいろいろもうたくさんの埋設物があるわけでございまして、現代の土木工事の技術とそれから慎重な配慮、また阪神公団あるいは地下鉄等、こういうところではこういうことを専門にずいぶんやっていらっしゃいますから、その御経験に基づきまして十分な配慮をしていただきますれば、これは技術的には私どもは可能であると、支障なく運営できることが可能であろうと思っております。しかし、私どもは工業用導水路の管理に遺憾なきを期することがその使命でございますので、もしものことがあってはいけませんので、やはり具体的な設計、工法についておやりになるときまった場合は十分に御協議をいただきたいと申し上げております。  それから、なお私どものほうもこの免許を受けまして、埋め立てまして、ここは工業用導水路が入っているから、おれのほうだけ安全であればいいから、ほかは一切寄せつけないというわけにはまいりません。貴重な用地を立体的に有効に使うという事柄自体は、先ほど来の高速道路と住民の関係においての問題は、私どもこれは関係ない立場でございまして、道路に使うか、工業用水にも使うか、下水にも使うということは、なるべく技術を発揮して、貴重な大事な都会の用地を多目的に使える限り、あぶなくしてはいけませんけれども、使うべく努力することはかまわないことであり、また現在の技術をもってすれば十二分な配慮と当事者間の協議があれば私は可能なものであろうと思っておる次第でございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 非常に水資源公団さんのほうは建設省というものを信頼していらっしゃる御様子なので、それはあなたのほうが信頼なさろうとなさるまいと、ごかってといえばごかってですが、万一亀裂が生じて水が周囲に漏れるとなると、これは大阪の工業はたいへんなことになりますよ。  それから、これから水路のあるところ、御承知のとおり、この正蓮寺川のあたりは大阪で屈指の低地帯ですから、もしも水漏れがして住民が非常に困るというような問題が十分予測されるわけで、そういう場合には、私どもの怒りは、これは建設省だけではなくって、水質源公団さんのほうにも損害賠償なりその他のことが起こるということが実際に予測されるわけでございますから、そういう事柄に対しましても十分に、私どもはいま高速道路の問題を相手にいろいろな問題を提起しているわけですけれども、水資源公団が当然保管上責任を持たなければならないところを、私どもから見ると、建設省を過信されて、建設省さまであれば間違いがないということで、その保管義務をかりにも怠られたようなことがあるならば、これは後日問題になるということを蛇足ながらつけ加えさせておいていただきます。  それからもう一つ、阪神道路公団のほうに伺いたいのですが、いま主として高槻線のことを伺いましたけれども、もう一つ、時間がありませんが簡単に伺いますと、泉北線ございますね。これは阿倍野から杉本町にかけていま電車が通っているところを、電車を二階建てに通して三階に高速道路をつくろううという計画が進められているということをわれわれ聞いているのですけれども、そして住民の人たちがたいへん心配して、阿倍野のあたりというのは御承知のとおり大阪の南の玄関でございまして、超過密中の過密のところでございますから、そこへ三階の高速道路をつけられたときにどういう事態が起こるかということで、住民の人たちは非常に心配しているのですけれども、そういう計画があるのかないのか、あるとすればどういう予想で計画を立てられているのか、その具体的な資料お持ちであったら出していただきたいし、もしいまお持ちでなければ、本委員会終了後でもすぐに提出していただきたいと思うわけなんですが……。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) ただいまお話の泉北線の高速道路が現在御承知のとおり、大阪府の都市計画決定がありまして、それを知事から事業認定の大臣あての申請がまだ出ない状況でございます。それがきまりますと、私どものほうでやらなければならないということになるわけです。それにはちょうどたまたまいまもお話がございましたように、あそこに国鉄が現在平面交差を次々やっておりまして、街路で交差をしております。それを立体にしようという計画があるわけでございまして、そういう計画があるのなら、その鉄道の立体線に、その上に乗っかった道路をこしらえたほうがいろいろ沿線の住民の方々に御迷惑をかけることが少ないんじゃないかということで、ひとつ立体のかっこうでの道路を考えています。しかし、その場合に、下の鉄道のほうと上のほうの高速道路を走る自動車の騒音が一緒になってどういうことになるかというのが、私どももまだ十分な答えがよくわからぬので、これから検討していきたいと、こういうふうに考えております。この事案につきましても、御承知のとおり、公害審査会でいま御検討中でございます。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これは、もう予算はお取りになったんでしょう。これは見当つかないで予算とられると困りますね。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) 大阪の阿倍野地区から中火環状線のほうへひっつける、いわゆる浅香山辺まで至る道路はつくりたいという計画の中に入っていたわけでございます。それをことしの予算で一億か調査費というかっこうで認めていただけましたので、きわめて素案ではございますけれども、まだ御提出できるようなかっこうではできておりません。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 これは素案でけっこうですから、これも、ぜひ、委員会終了後に素案をお出しいただきたいと思うわけです。

天坊裕彦阪神高速道路公団理事長

○参考人(天坊裕彦君) 素案、ほんとうに素案で、これからどんなに変わるかわかりませんが、そういう点をご了承いただけますれば、そんなようなことを考えていますというようなことで提出いたしたいと思います。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 ぜひ御提出をお願いいたします。  それから大阪府が全国に先がけて、工場や車の排気ガスに対する総量規制というものを公害防止計画の一環として今春出したということ、これは環境庁も御承知のとおりで、新聞によりますと、これは環境庁が、事実大阪方式を高く評価しておられるということを新聞報道で述べられているんですけれども、この大阪府の総量規制というものについて、これは環境庁ももっともなことだとお考えでございますね。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○説明員(小林育夫君) 今年の三月、大阪府の公害防止計画プロジェクトチームというものが環境容量というようなものを初めて設定をいたしましてこれを発表したわけでございます。で、このこまかい内容につきましは、私、直接説明を受けたわけではございませんのでつまびらかでございませんけれども、やはり考え方といたしましては、将来、環境容量という考え方に立って固定発生源にいたしましても、移動発生源にいたしましても規制をしてまいりませんと、なかなか環境基準というものが達成できないということは当然のことでございまして、そうした意味におきまして、全国に先がけてこうしたものができたということは非常に高く評価できると、このように考えております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 この大阪府の総量規制によりますと、自然環境の域値まあ、結局人間の健康に影響を与えないところの限界価をもとに総排出量のワクを定めて、これを環境容量以上の汚染を防止する方式ということになっておりますが、これで見ますと、大阪市内ではき出される工場、ビルや車の排煙、排ガスの中の窒素酸化物を、これは五十六年度には年間平均〇・〇一五六PPMの濃度に押えなくてはならない。そうするためには、工場は別として、車は排ガスを千七十トン減らさなきゃならない。工場のほうを減らすのはもっと大きいですが、これを四十五年度に比べると、車の排気ガスは、大阪市内では九三・七%減少しなければ健康を維持できない。健康を維持できる大気環境は維持されないということなんですね。九三・七%大阪市内で減少するということは、いま百台ある車を九十三台減らして、七台残して初めてぎりぎり一ぱいの人間の健康な生活が保障されるというふうな基準なわけでございますけれども、こういうふうな環境総量規制というものが大阪府で出されて、大阪府はこの方針で環境をよくしよう、住民の健康を守ろうということにいっているのに、一方、道路公団や建設省では、やれ十五万台一日に自動車、それから道路をつくって走らすとか、これは非常に矛盾しているんじゃないですか。大阪府が幾ら一生懸命になってやってみたところで、どんどん道路をつくっていったのでは、自動車は道路があればまたふえますよ。どんどん、どんどんふえて、これ、百台のうち九十七台に減らさなければいかぬというのと違って、七台に減らさなければいかぬですね。そういうふうな大阪府は方針を立て、環境庁も全国に先がけて非常にこうあるべきだということで、これを科学的にいうとこうにしかならないわけですから、こうしなければ健康は維持できない、憲法二十五条できめているところの文化的な最低の健康な生活というのは維持できない、そうい状態がある一方、どんどん、どんどん十車線もあるような道路を、いまないものを新たにつくる。非常な矛盾じゃないですか。これは殺人道路ですよ、実際問題として。そこら辺の矛盾を……。  まあ質問を変えますと、環境庁とすると、この予定どおり、いまないところを十車線の道路がふえたときに、大気汚染、あるいは騒音その他で環境庁の基準の中に道路の増設と、環境庁の環境を保持するところの行政とがうまくマッチしていけるとお考えになるわけですか、どうですか。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○説明員(小林育夫君) ただいまの先生の御質問、いろんな側面がございましてあれでございますけれども、まず大阪府で発表いたしました環境容量の問題につきまして、いま先生、九三・七%車を減らすということでございますけれども、確かに先生御指摘のように、新聞にはそのように書いてございますけれども、これが実は全体のものでございますけれども、ここでやっておりますのは、これは電子計算機を使いまして、いろいろな条件のもとでいろんなファクターをかけまして設定したということでございまして、この九三・七%という数字は、移動発生源——主として自動車でございますけれども、自動車が全体の汚染に占める割合がいろいろございます。ここでも試算は四〇%から八〇%までされておりまして、ここの新聞の数字は、大体移動発生源が七〇%を占めるという仮定のもとでの数字に近うございますので、先ほど申し上げましたように、私、担当者から直接これ聞いたわけでございませんので、詳細についてはわかりかねますけれども、おそらくそうであろうというふうに考えます。しかし、いずれにいたしましても、やはや九三%というのは少し多く見ておるかもしれませんけれども、少なくとも八〇%程度は減らさなきゃならないというのは、これは事実でございまして、このために、私どもも自動車の排ガスにつきましては、昨年の十月三日に中央公害対策審議会から御答申をいただきまして、窒素酸化物については五十一年から少なくとも現在の車の十分の一にしようということで御答申をいただいておりまして、今後この目標に向かって進んでいくわけでございます。  それからもう一つの問題は、はたしてそういう道路ができた場合に環境基準が満足するかどうかという問題でございますけれども、実はこの問題私どものほうへもはがきによります陳情が相当ございまして、市あるいは府、並びに阪神高速道路公団等にもいろいろ事情を聴取いたしておりますけれども、先ほどからお話がございますように、いまだ都市計画決定されてないということで、具体的な内容については正確にお答えできないということで、私どもも具体的な内容については、それほど深く知っているわけではございませんので、したがいまして、何ともお答えができないわけでございますけれども、ただ、私ども市街化区域の都市計画決定をされます場合には、当然環境庁長官にも協議がなされることに都市計画法でなっておりますので、もしそういう段階になりましたらば、十分な資料のもとにそういう検討をさしていただきたい、そのように考えております。

佐々木静子日本社会党

○佐々木静子君 もう時間がありませんので、簡単にいたしますが、マスキー法その他で排気ガスを規制、抑制されるという御見解かもわからないのですが、実はこれはアメリカの例におきましても、排気ガスをマスキー法で十分の一にできるという予定だったけれども、さまざまの規制を用いたけれども、中古車やディーゼル車などもあり、最大限アメリカで努力したけれども、四〇%までしか押え切れなかったというような例があるわけでございます。  一方は、これはたとえば大阪府の例をとりますと、昭和三十五年で三十万九千台であった自動車が、昭和四十五年、十年後には百十三万六千台というふうに、非常に数がふえておるわけでございまして、これは交通麻痺がこれだけ起こっていても数がふえる。これは道路をどんどんおつけになれば、これは数がふえることは、道路ができればまたそれに追っつかないほど自動車がふえるということは、いままでの経過から見てもわかっている。そうするとこれを四〇%ぐらい押えたところで、これはどうにもならないのじゃないか。そういう点を十分大臣御検討いただきたいわけです、建設大臣。そして、特に排気ガスの中に含まれている窒素酸化物、これはたいへんに、この間うちからの新聞にも続いて出ておりますように、光化学スモッグの真犯人が窒素酸化物であった。しかも、これはたいへんに有害でございまして、これはその一代だけじゃない、次の代にも移るんだ、次の世代にもこの公害が波及するのだというのは、これは医学者のデータではっきりしているわけなんです。そうなったら、これはいままでもやはりいろいろな公害病というのがございましたけれども、その当時あぶないのじゃないかと言ってても、政府はだいじょうぶだ、だいじょうぶだと言うておられて、そしてあとになってたいへんだという結果が出ている、いままでの例から見ると。特に大気汚染というのは、これは食品公害などですと、食べた人だけということになりますけれども、これは全部に、空気を吸うことは波及するわけですから、それが与える住民の影響というものは、これはその代だけに限らず、次の世代に対してたいへんな影響を与えるわけです。でございますので、これは自動車の道路計画、私これ調べますと、もう万博前に立てられた計画なんです。そのころはそういう公害が、あるいは行政当局として御存じなかったかもわからない。しかし、これだけおそろしいことが、いま生きている人だけじゃなくって、これから生まれてくる人にも及ぶということが、これが科学的にわかってきた現在におきましては、これは道路計画というもの、これは十分にもう一ぺん出発点に返って検討されなければならないのじゃないか。これは大阪の府民のアンケートですけれども、無差別に何千人もに対して送ったんですけれども、もう車に対する公害の防止というよりも、自動車はもういろいろ考えてもだめだ、ほかの交通機関に考え直さなくちゃならないというのが、九七%回答がきているわけなんでございます。そういうふうな事態をこれは十分にお考えいただきまして、建設大臣とすると、もういまの世代の人間、次の世代の人間の生命のために思い切った建設行政を行なっていただきたいとお願いするわけなんです。最後に御所信をお述べいただきたいと思うんです。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 環境保全とは当然まず第一に考えるべきことである、こう私は考えます。そこで都会の道路の問題でございますが、道路をつくるということは必要だからつくるということでございますが、ただ必要だからつくるということばかりであってはならない。いろいろ考えてみますと、都会に道路をつくるために、つくったらそこへまた自動車が入ってくる。いわゆる道路をつくるための悪循環をきたしておるということも考えてみなくちゃならない。日本列島改造という問題、そこら辺にもひとつ考え方を変えなくちゃならぬ問題点があるだろうと私は思っております。そういう意味で、道路の問題につきしては、公害という問題を十分にこれは念頭に置いて対処していかなくちゃならない。今後の道路政策の上に、十分この問題はあらためて考えてまいりたいと、こう考えております。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 関連して資料を………。  高速道路に関連して資料をお出しいただきたいと思うんです。その一つ、道路公団はどのような業務、作業を下請けに委託しているか。それから二番目としてその具体的な事項として、首都高速の下請について業者名、どういう業者にどんな作業や業務を委託しているか。そしてその業者の従業員数は何人か。その業者の予算、当然これは委託費になると思うわけでありますが、関係の公団あるいは首都高速の方がお見えになっておらないようでありますけれども、建設省の道路局のほうで、ひとつ関係のところに照会をして資料の提出をお願いしたいと思います。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) 提出いたします。

二宮文造公明党

○二宮文造君 私は大手不動産業者のダミー商法のあり方について、こういう趣旨で質疑の通告をしたわけですが、はたしてこの表題が適切なのかどうか、ちょっと疑問です。  ただ本論に入ります前に、数点ちょっとお伺いしておきたいのですが、御承知のように、昭和四十三年の六月、都市計画法が改正されまして、いわゆる線引きというのが規定されました。今後十年間に市街化を促進するための市街化区域、それから農地あるいは緑を保全するため、いわば市街化を抑制するための市街化調整区域と、こういうようないわゆる線引き作業というものが都市計画法の中に盛り込まれたわけでありますけれども、そこでお伺いしたいんですが、大分市の場合、九州の大分、大分市の場合、その大分市の行政区域並びに市街化区域、市街化調整区域、これはどうなっておりましょうか。  県の資料がありますので、私読みますから、それで間違いなければそうおっしゃっていただければよろしいと思います。大分市の場合は行政区域が三万五千四百二ヘクタール、市街化区域が九千四百二ヘクタール、市街化調整区域が二万六千ヘクタール、要するに行政区域の一部が市街化区域であり、その残りの全域が市街化調整区域と、こうなっているようにこの資料には出ているのですが、間違いございませんか。

吉田泰夫建設省都市局長

○政府委員(吉田泰夫君) ちょっと調べさしていただきたいと思います。——手元の資料では、大分市の場合に都市計画区域の面積がいまおっしゃった三万五千四百二ヘクタールということになっております。市の全域が都市計画区域になっておればおっしゃるとおりでありますが、ちょっとその点だけ留保さしていただきます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 お手元に資料がないようですから、私、これ大分県の分ですからおそらく間違いないと思います、行政区域として表示されていますから。  そこで大臣、昨年私ども公明党でいわゆる大手不動産業者等の土地の買い占めの実態を調査をいたしました。そこで、この大分市では、おそらく調整区域が中心だろうと思いますけれども、昨年の九月現在、数年間、三、四年間の動きですけれども、一千七十六万平米、古いあれにしますと一千町歩ですね、一千町歩の土地が買い占められているわけです。それで、その中にいろいろな会社が名前を並べておりますけれども、百万平米以上の土地を買っている企業の名前は、三井不動産とか、それから三井鉱山系の西部日本開発、それから安宅興産、それから大分地所——これはあとで説明しますけれども、大分地所、それから豊栄土地、これは東京の会社です、豊栄土地、それからヤクルトハウジング系の松尚開発株式会社というんでしょうか、こういう大手の名前も出ておりますし、あの狭い大分市で一千町歩の土地が、しかも調整区域を中心にして買い占めが進んでいるということについて、大臣は一体どういう心証をお持ちになりますか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 土地の問題につきましては、非常に投機的な、一億国民すべてが投機的な考え方だと、こう申しておるわけでございますが、きのうも参議院の物価対策委員会で不動産関係の大手業者が見えて質問を受けておったわけでございますが、私はいわゆる国家的使命感にこの時点に立って考えてもらいたいということを述べたわけでございますが、まさにもうければいいというだけのいまの日本のこの時点ではない、こういうように私は考えてきのうもそんなことを申し上げたわけでございますが、大分であのような土地が買い占められているということについてはまことにわれわれが聞いても驚かざるを得ない。何とかしなくちゃならぬ、こう考える次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 さらに次の点ですが、御承知のように、市街化調整区域といいますのは、先ほども言いましたように、少なくとも今後十年間は市街化を抑制して農地、あるいは緑を保全しようという考え方で線引きというのが行なわれました。ただ、例外として、大規模な開発、都市計画法三十四条十号イですか、二十ヘクタール——ですから二十万平米ですか、二十万平米以上の大規模開発については、またこれ、特例を設けて、市街化調整区域といえども開発を許可する、こういうことが都市計画法に出されておりますけれども、この都市計画法三十四条十号イ、この考え方はいま私が申し上げたような解釈でよろしいでしょうか。要するに、いつの時点でもいい、自分はこの市街化調整区域の二十ヘクタール以上を開発したいんだという者に対しては三十四条の十号イで開発ができるんだと、こういう解釈になるんでしょうか。

高橋弘篤建設省計画局長

○政府委員(高橋弘篤君) 御質問のとおり、線引きされましたあとの調整区域は市街化を抑制する場所でございます。したがいまして、三十四条によりましておっしゃいました条項で二十ヘクタール以上あれば開発許可を県知事に一応仰ぐわけでございますけれども、そういう場合におきましても、市街化を促進するおそれがないとかいうことで開発審査の審査会を経て、そうして開発許可がなされるものでございまして、単に二十ヘクタール以上あればいいというものじゃございません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 おっしゃるとおりだと思うんです。  大分県ではこの法の三十四条の十号イ、この解釈をこういうふうに解釈しております。これは、昭和四十六年九月八日以前に所有している者が行なう開発行為のうち、次の各号に適合するものであれば云々と、要するに、いつの時点でもいいというんじゃないんだと、大分県は四十五年の十二月二十五日に線引きをしました。これは完了しました。したがって、四十六年九月八日までに入手しているものについて二十ヘクタール以上と、こういう県の解釈を出しているわけですね。そうしますと、いま計画局長が言われた、いつでも何でもいいんだということではなくて、三十四条の十号イの解釈はこの県の解釈が優先するようになりますね。この点どうでしょうか。

高橋弘篤建設省計画局長

○政府委員(高橋弘篤君) 法律に基づきまして三十四条の十号イは抽象的なことばが多うございますので、内規をもって通達でいろいろな基準を設けております。これによりましても、なお各県によりまして相当事情が違いますので、これらの法令及び指導基準以外のことにつきましては、それぞれの都道府県におきまして、内部で開発審査会、その他のいろんな内部の協議によりまして基準をきめておりますから、その法令及び指導基準のほかは各都道府県できめまして、したがって許可されるというふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それで非常に明確になりました。にもかかわらず、大分県では、四十六年九月八日以降も調整区域の買い占めはどんどん進んでいるわけですね。これは一つ大きな問題だろうと思うんです。  それからもう一点、基本論としてお伺いしたいんですが、住宅供給公社、これは各県にありますね。それから土地開発公社、まあいろいろな名前の土地関連のいわゆる公社が県に設立されておりますけれども、こういう県の住宅供給公社だとか、あるいは土地開発公社が土地を買収した場合、売り主に対して税法上の減免の措置はありますか。これはちょっと国税庁を呼べばよかったんですが、一般論でけっこうです、公的機関にという解釈で。

高橋弘篤建設省計画局長

○政府委員(高橋弘篤君) いまの御質問の御趣旨は、こういう公的な事業に対しまして土地を提供した者についての特別控除があるかという御質問だと思いますが、これにつきましては、たとえば土地収用の対象事業につきましては、これは千二百万だったのを今回は二千万ということでその控除を今度税法の改正で御審議を願っておる次第でございます。  それから、それぞれの事業に応じましてその控除額がきまっている次第でございまして、たとえば公有地拡大法によりましては、その先買いの対象になりました土地についてそれを譲渡した場合におきまして現在三百万、これを五百万というふうに今度これを上げまして御審議願っておる次第でございます。そういうふうに、それぞれ、ものによりますけれども、控除額がきまっておる次第でございます。   〔委員長退席、理事小谷守君着席〕

二宮文造公明党

○二宮文造君 大体、公的機関に土地を売り渡した場合、それぞれの時点で違いはあるけれども、いわゆる税の減免の措置はそれぞれ講じられていると、こういうことで大まかに理解いたしておきます。  それからもう一点、住宅供給公社とか土地開発公社等がいわば仕事をしていく場合に、土地の入手というのは非常にいまは困難になってきたと思うんですね。で、本省として、政府としては、そういう県のそれらの関係機関が用地を買収する場合、何かこういうふうなやり方で買収しなさいという範囲みたいなもの、めどみたいなものをお示しになったことはありますか。

高橋弘篤建設省計画局長

○政府委員(高橋弘篤君) 御質問の御趣旨は、そういう公的な機関が土地を入手するのに最近非常に困難がある、したがいまして、その入手のしかたについて何か基準があるかという御質問だろうと存じますけれども、そういうものにつきまして明確にこういう方法でやれというふうな基準はないわけでございますけれども、公的な機関についての用地取得につきましては、各公的機関が集まって構成しております公共用地の取得対策連絡協議会というものがございまして——中央にもございますが、各地区にもございます。そこで、その連絡協議会でいろいろそういう方法を協議しながら、競合のないように、また価格の問題その他につきましても差異のないように、いろいろくふうをしながら入手につとめておる次第でございまして、そういうものにつきましては本省から指導をいたしておる次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 私、本論に入ります。  土地問題ですね、なかんずく、大手の不動産業者がダミーを使って土地を買い占めて地価をあふっていくと、こういうふうな事実が全国各地で見られております。そこで、ただ一つだけ具体的な事例を取り上げまして考え方をお伺いしたいんですが、御承知のように、大分県住宅供給公社、これが大分市中判田住宅団地、こういう団地の開発を計画しまして用地買収を進めておりますけれども、この開発の基本構想——面積とか、そういうものについて、概略でけっこうです、これは本論とはずれますので、概略に御説明願いたいと思います。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) 計画につきましては、現在までのところ、都市計画的な事業でもございませんし、また、これは公庫の金が流れるわけでございますが、こういうものがまだ流れる段階でなくて、下準備の段階ということでございますから、私どものほうにあがってきてございませんでした。しかし、調べましたところによりますと、大体、全体の面積が約五十三ヘクタールでございます。公簿面積では二十ヘクタールでございますが、なわ延びがございまして五十三ヘクタールになってございます。この中に、おおむね戸数計画で千五百戸、人口にいたしまして五千六百人程度の計画を立てようとしておるということでございまして、その住宅の内容といたしましては、独立住宅あるいは共同住宅——公共住宅がかなり入るわけでございますが、そういうもの、あるいは、それに必要な商業施設、教育施設等を配置する、かような計画だというふうに報告をしてきております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、いまおっしゃった二十ヘクタール——公簿で二十ヘクタール、それから計画面積で五十ヘクタール、これの用地の取得の経緯です。これを御説明願いたい。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) 取得は三井不動産を通じて全部取得をしております。で、現在四回にわたって買っております。まだ一ヘクタールばかり残っておりまして、これを最近買う予定にしておるということでございますが、まず第一次の買収は四十六年九月三十日の契約でございまして、十五万九千八百七十三平米、これを取得価額で一億七千五百二万五千円ですか、単価にいたしまして平米当たり千百九円ということで買っております。第二次は四十七年一月の三十一日でございまして、一万四千七百六十四平米でございます。二千八百十二万五千円で取得しております。これの単価が、平米あたりにいたしますと千九百五円ということでございます。第三次が四十七年の四月十日でございまして、一万百十平米を買ってございます。これの取得価額が千九百二十六万円、単価は先ほどの第二次と同じでございます。第四次が四十七年七月十一日でございまして、二千九百十二平米買っておりまして、五百五十四万。これも単価は、先ほどの第二次の単価と同じ千九百五円でございます。これらはすべて三井不動産を通じて買っておりますが、第一次の中の一部を除きまして、この登記の関係は、二次以降は全部九州観光の所有から中間省略で直接この公社に登記を移転したと、かような買い方をしております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 おっしゃるとおりです。もう少し明確に言いますと、第一次契約の——端数をはずしまして約十六万平米のうち、三井不動産の名義は九万一千平米、それから九州観光開発名義が五万五千平米と、こういうかっこうになっております。それから二次以後——二次・三次・四次は全部、これは九州観光名義の土地を三井不動産が県住宅供給公社に売却をしていると、こういうかっこうになっているわけです。  そこでお伺いしたいんですが、問題のこの三井不動産名義になっております九万一千八百六十二平米、この土地はどこから買った土地になっておりますか。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) 九州観光開発株式会社  でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 要するに、九州観光開発株式会社が下請を使って地主から買い集めて、それを、その一部を、三分の一ですか、三分の一を三井不動産の名義にして、そして三井不動産を売り主に立てて、九州観光は委任状を三井不動産に出して、そして県の住宅供給公社と売買契約をした、こういうかっこうになっておりますね。  そこでこの九州観光開発株式会社ですが、この会社はどういう系統の会社になっておるんでしょうか。私は証券報告書を見てやっとわかったんですが——証券局の方いらっしゃいますか。おそれ入りますが、九州観光開発、これと三井不動産との関係を証券報告書に基づいてお知らせ願いたいと思います。

白馬正人大蔵省証券局企業財務課長

○説明員(白馬正人君) 三井不動産の有価証券報告書、私の手元にございます最近のものは、昨年の九月期の報告書でございますが、これによりますと、経理の状況の中の付属明細表のうち関係会社有価証券明細表というのがございます。この中に、九州観光開発株式会社の株式の保有状況が書いてございまして、額面五百円、期首残高が十七万七千株、期中増減なし、期末残高十七万七千株、こういうふうに報告されております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 この九州観光開発株式会社は払い込み資本金が一億円ですか、二十万株の会社、そういうことになっております。それで、いまのお話によりますと、二十万株のうち十七万七千株を三井不動産が持っておると、こういう関係になると思うんですが、この点、どうでしょう。

白馬正人大蔵省証券局企業財務課長

○説明員(白馬正人君) 九州観光開発は、有価証券の提出義務のない会社でございますので私どものところに特に資料はございませんが、御指摘のように一億円の資本金だというふうに聞いております。したがいまして、御指摘のように、額面五百円でございますと、二十万株ということになりますから、かけますとおっしゃるような計算になります。

二宮文造公明党

○二宮文造君 これで九州観光開発と三井不動産との関係が非常に明確になりました。要するに同一会社です。でも完全に二十万株のうち十七万七千株を押えているわけですからもうほんとうに子会社の純然たるものです。そういう関係で、今度は単価の問題ですが、私どもが調査したところによりますと、大体第一次契約分については山林原野で反当たり五十万円、それから畑については七十万円、それを突っ込んでみますと、反当たり六十万円、三百で割りますと坪当たり二千円という金額が出てくるわけです。平米に割りますと、三・三で割りますから約六百円見当になるわけですね、九州観光開発が買った時点の単価は。そこで、今度は、私驚いたんですが、住宅供給公社が事業を決定したそのいきさつをちょっと年次的に追っかけてみますと、非常に奇妙なことが出てくるわけです。といいますのは、九州観光開発が用地買収に入りましたのが四十四年十二月ごろからです。九州観光が該当地の用地買収に乗り出したのが四十四年十二月。それから公社が後年度事業地として取得することに理事会で承認をしたのが四十五年三月。その四カ月後です。それから三井不動産が九州観光から移転発記をしたのが四十五年の八月。そして、それから二カ月後に公社が三井不動産に買いたいと、計画地にしたいということで意向を打診したのが四十五年十月と、こういう年月になっているわけですね。そうしますと、線引きが行なわれた——四十三年の六月に都市計画法が改正になって、いわゆる調整区域に該当しますと、もうここは土地の値段はしませんよと、もう家は建ちませんよということで不動産業者が買いに入る。持っていても値上がりしないという——もう非常に純真な農家の方ですから値上がりしないものならしょうがないやということで売ることに賛成をする。安い値段で買い集めておく。そこへ供給公社が乗っかる。乗っかることがわかってから三井不動産が乗っかる。そして、九州観光から一部を買収して公社と売買の契約をする、こういうかっこうになっていやせぬかと私は年月のほうから判断するんですが、お聞きになった政府委員の方どうですか。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) 私のほうも実はそういう関係を日にちにつきましていろいろ調べました。先生がいまおっしゃるとおりの日にちでございます。ただ、その間にそういう先生のおっしゃいましたそれ以外のことが、おっしゃったことがあったかどうかということにつきましては、これを直接監督しておるほうの県あるいは公社から聞きましても、そういう問題は私ども聴取に至っておりません。ただ、日にちは正確にそのとおりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、その後の状況を申し上げますと、住宅供給公社が三井不動産に売却方の意向を打診したのが四十五年の十月、話がまとまりまして四十六年の一月の二十二日に双方で確認書をかわしております。その確認書をかわしておるとき、その内容にこういう内容があるんです。前記の「乙の所有地を甲」——乙というのは三井不動産、甲というのは供給公社ですね。前記の「乙の所有地を甲が買収する場合の買収単価は、別途甲・乙協議して決定するものとするが、その単価は実測三・三平方メートル当たり一、三五〇円前後の価額で決定されるものであることを確認する。」と、非常にこれはおもしろい表現ですね。業者が買ったのは公簿で買っているわけです。通常これは、あなたが一番最初におっしゃったように、公簿は二十ヘクタールですと、しかし計画面積はなわ延びがありまして五十三ヘクタールになっているようですと、こういう御説明がありました。それをすでに不動産業者が地主から買うときは公簿で買って、それは坪大体平均二千円としますか、ここでは実測千三百五十円と、こういうかっこうでなわ延びを計算して、単価はまことに正当なような単価にはじかれておりますけれども、計算をしますとたいへんな金額になるわけです。さらに二次、三次、四次と、こう契約が進んでいったときに、単価は、先ほど御説明があったように、第一回目は平米当たり千九十五円でしたか、(「千百九円」と呼ぶ者あり)千百九円ですか、第二回目、三回目、四回目は千九百五円になっているわけですね、平米当たり。としますと、それを三・三倍しますと約六千円ぐらいになりましょうか、そうですね。その二次、三次、四次のときになぜ単価がつり上がったかといいますと、あとの買収の分については値上がりしたからそれを見てくれという話のようです。ところが実際に今度はその中身を見ますと、第一次契約以前に九州観光がすでにもう取得してしまっている分まで第二次、第三次、第四次に入っているわけですね。これはやっぱり納得できませんね。こんなに公明正大に確認書をかわしてやっているとすれば、第一次契約以前にもう取得しているんなら、当然第一次の分譲、いわゆる売買価格で渡すべきじゃないでしょうかね。こういうふうな、いわゆる県の供給公社が一見合理的なような計算を立てながら中身は不動産業者が倍ないしは倍以上に不当に利得しているようなこういう売買、これは公的機関なるがゆえにあまり感心したものじゃないと思うんですが、この点どうでしょうか。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) 二点について私どもは公社も呼びましたが、その前に直接の監督機関であります県がございますからここを通じてもやりました。両方から聞きました段階では、まず第一点の公簿と実測の話でございますが、第一回のときの時点におきましてはいまだにその未買収用地がかなりあったと、したがって、当初確認されました実測の面積によります単価、こういうものでやることがうまくいかなかった、したがって、公簿に切りかえたんだ、すなわち面積がうまくきまらなかったからとりあえず第一次については公簿にしたんだと、もちろんその後も公簿でございますが、そういうふうに方針を切りかえたんだ、かような説明でございました。それから単価の点につきましては、これは単価ではございません、いわゆる最初に持っていた分を残して第二次以後にしますと、これは多少そういうものが確かに第二次の分に入っております。これにつきましては、先ほどの話と同じように買い残しがまだずいぶんございましたので、これを一応促進させるというふうな意味で一緒に買うのだということで残して、一緒に買うことで促進をさせたいという意思を持って残したのだ、かように県及び公社は申しております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 話はわかりますけれども、単価はやはり分けるべきでしょうね。第一次契約以前に不動産業者が買っている土地については、ここまで公明正大にやるなら分けるべきだと思うのです。  それから、私名前は差し控えます、名前は差し控えますが、地主に確認をしました。その返事は第二次以降の分についてはもう売らぬというのですね、地主が。上げてくれなきゃ売らぬということで、反当たり二十五万円アップしたそうです。反当たり二十五万円アップしたということは結局坪当たり八百円アップしたわけです。ところが、第二次以降の契約単価は、公社が買った契約単価は坪当たり八百円値上げをしますと、平米当たり八百円上げているわけです。千百九円と千九百五円ですから八百円上がっているわけです。こういうふうな公の機関がまるっきり業者とぐるになったような、一見そう見ざるを得ぬわけです。そういうふうな契約のしかたで土地を買収していく。土地に希少価値があるからそうするのでしょうか。これは、私は、供給公社の事業としては、買収事業としては適切でないと、こう思うのですが、いかがでしょう。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) 私ども実際の地主から幾らで買ったかというところまで資料が得られませんでしたもので、実際にどのくらいかけたかということは私どもはつかんでおりません。しかし、公社は本来、先ほども申し上げましたように、非常にきびしい住宅難に対処するための住宅地あるいは住宅を供給するためのものでございますから、私どもは常々少しでも安くこれを取得して、少しでも質のいい住宅を供給するというために、先行取得を含んでいろいろくふうをして安く買いなさいとこう言っておるわけでありますから、御指摘のような事実があれば、これは適当ではないというふうな感じはいたします。ただ、県のほうの主張を聞きますと、まあ最終的な姿とすれば、近傍類似その他のことから言いましても不当なものというふうなことには至っていないのじゃないかという主張をしておりまして、あるいは県議会にもいろいろ資料を提出してさような説明をしているようでございます。ただし、最初に私が申し上げましたように、一銭でもやはり安く買うべきものが本来は筋だというふうに私は感じます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっといまの住宅局長の答弁には私も異論があるのです。近傍類似の価格としては、価格に照らせばそうたいして高くないというふうな表現を県ではとっていると言いますが、その金はだれに入ったのです。地主に入っていませんよ。不動産業者に入っているわけですよ。これほど世間がやかましく言って、土地の買い占めだとか、値段をつり上げるとか、金にものを言わせてほっぺたを張っていくとか、これがいまの地価問題の焦点でしょう。ですからやっぱり見落としていただいちゃ困るのです。だれがふところに入れたかということがこの際非常に大事なことだと思うのです。  それからもう一点、これも私資料を見ておりましてふしぎに思ったのですが、おそらくここまで建設省もお気づきになっていないので照会してないんじゃないかと思うのですが、四十六年三月三十一日付で了解事項という文書を三井不動産と公社との間にかわしております。その中に——ちょっと契約書がいますぐ見つかりませんが——第一次の契約のときに、お互いに特約をやっているわけです。その特約の中に、公社は宅地造成後二千五十一平米を三井不動産に無償譲渡すると、こういう特約がある。さらに第四次の契約書のあとにやっぱり特約がありまして、公社は造成後三千六百九十七平米を三井不動産に無償で譲渡する、両方合計しますと約五千六百平米、五千七百平米ですから約二千坪です。この地価を考えますと、まあ二万七、八千円、三万円とします、造成後の土地が坪三万円程度としますと、ざっと六千万円、三井不動産はまたもうかるわけです、この特約事項だけで。これはその中で約九百平米、この九百平米は墓地を通じますから墓地として当てなさい、こういうことになっておりますがね。こういう特約事項が隠されておったということは説明ありましたか。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) 詳しいことは実は入っておりませんけれども、いま先生のお話のように、墓地の例が出てまいりましたが、いま聞いてみますと、これは三井不動産が最後に換地として地主に返す、こういうものであるというふうなことを聞いております。無償で返す——。

二宮文造公明党

○二宮文造君 じゃそれだったら、それはおそらく第四次のときの造成後三千六百九十七平米無償で渡しますと、この分に該当するんじゃないかと思うのです。というのは、その原因は、二千七百九十七平米と千八百九十五平米、この二つを三井不動産は無償で県、公社に渡しますと、こういう契約になっています。第四次ですね。この千八百九十五平米というのは墓地です。これを渡してそうしてその見返りに九百平米もらってそれを墓地にする。それじゃその残りの二千七百九十七平米はこの分に該当するかもわかりませんね。だけれども、第一次契約後の二千五十一平米については全くそういうことを類推するお互いの確認事項はないんです。まあ六百六十坪ぐらいですから——。それにしても約二千万になります。

沢田光英建設省住宅局長

○政府委員(沢田光英君) その辺のところはつまびらかな資料を実は私ども手に入れておりません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それで、もう私時間がありませんからまとめますけれども、ずっとお話を伺っておりまして、非常にこういういわゆる公的機関が土地を買収するのにこういうやり方はまずいと思うのです。これは具体的に大臣にあと結んでもらいますけれども、私があげたいのは買収単価、一方公簿で買っておきながら、県、公社と交渉するときにはもう直ちに実測と、それも実測しないんです。実測、これだけでなわ延びがあるだろうというので、それをもう単価の中に繰り入れてしまうような契約のしかた、それから第二次、第三次、第四次で単価が上がりました。上がったけれども、その中にはすでにそれまでにも第一次契約までに買っているものもある。それを上がった中に突っ込んでしまっている。さらに、単価の問題としては、坪当たり八百円しか上がってないにもかかわらず、それをすぐ値上げの理由にすりかえて、平米当たり八百円押し上げてしまっている。こういうずさんな単価のきめ方ですね。  それから先ほど年月を追って申し上げて、住宅局長もまあまあそんな感じもというようなあいまいな答弁がありましたけれども、後年度事業として計画をし、三井不動産と話し合いをする。その仕組みがあまりにもでき過ぎている。本来地主から直接この値段で買い上げてあげれば、地主は三倍ふところに入るわけです、よけいに。   〔理事小谷守君退席、委員長着席〕 それが法にうといといいますか、調整区域だからもう値上がりは期待できないだろう、調整区域だから活用もできぬだろうということで売り渡してしまった。みすみす地主は損をした勘定になります。こういうような公社のやり方です。  それから地主は不動産業者に売っておりますから、税の減免は全くありません。ところが九州観光にしても、三井不動産にしても、おそらく公社に売っていますから、譲渡所得については減免の特典を十分に受けていると思います。安く売った地主が税金を取られて、高く売った三井不動産や九州観光が税を免れてしまう。こういうことも私問題だろうと思います。  それから値段は相当高いにもかかわらず、どういう理由か知れませんけれども、特約事項をつくって、造成後は何平米かの土地を無償でお渡ししましょう、ここにも業者のもうけが隠されている。  さらに、私考えますのに、民間デベロッパー、これは政府としても、余った資金を活用して土地の開発に利用したいということを総理をはじめ随所に漏らしておりますけれども、民間デベロッパーというのは開発業者なんです、デベロッパーというのは。本件の場合のように調整区域を買って、そのままころがしてもうけていくというような商法ですね、しかもそれに県が乗っかっていく、また非常に失礼ですけれども、建設省がそれをチェックできない、行政指導できない、野放しにしてしまっている。こういうふうな土地行政ではますますこれはもう値段が上がっていく一方だ、歯どめがない、こう思います。これらの点について業者に対する行政指導なりあるいは土地供給公社、こういう公的機関に対する本省としての、建設大臣としての指導のあり方なり、そういうものをほんとうにここで明確にしていただきませんと、これだけやかましくなってきますと、業者は今度は公的機関に売りますよ、どんどん。県には、いわゆる公共団体にはもう先買いしたいんですけれども金がありませんから、やはり大手にたよると思います。そうすれば、こういう事件が全国各地に起こってくる、こう思うんですが、それらを含めて大臣に御答弁いただきたい。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 二宮先生のお話を承っております限り、私も、まことに大分の公社のやった行為というものは適切でないということは認めざるを得ない。またいわゆる農地を持っている農民が、そのまま自分で直接売れば減税もしてもらえるというような恩典もあるにもかかわらず、みすみすそういうものを損しながら、そして公社に大きな利益を与えるというようなことは、これは許さるべきことでないと。しかし、線引きの問題について、国民すべての人がこの問題について認識がまだないと、それは建設省のPR、広報のあり方が足らないという面もあろうと私は思います。そういう意味で、今後十分に徹底をさして、いわゆる控除の問題もあることですから、そういう点については十分に国民に納得してもらえるようなことを考えていきたいと思いますし、また今後大企業がかかる行為を行なうということについては、私、建設省としては十二分に厳重な注意を喚起するとともに、これに対していろいろな法制的な処置も行なっておるわけですが、まあ法はつくってもいわゆる盲点をついていろいろなことをやると私思います。その盲点をつかれないようにひとつ十分な、厳重な指導をしてまいりたい、このように考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 もう一点。先ほど住宅局長おっしゃったように、この供給公社は住金の金を使ってこれから開発を始めるわけですね。それからそれを買った人、建物は別として。宅地でもし供給をされたら、宅地を買った人はさらにまた住金の金を使って上物を建てるわけですね、それは土地を売買するかどうかはわかりませんけれども。いずれにしても、この事業資金というものが住金から流れてくる。公社は損はないです、原価主義ですから。ですけれども、三方一両損なら話はわかりますけれども、一方がもうかって、地主は損した。それからまた今度は宅地造成されて買う人も損をする。こういうやり方ですね。ですから、この住宅供給公社が開発に入りますときに、住金の金を使います。そういうときに十分に指導していただいて、少なくとも今度は開発する土地が売却されるときにまたよもやの事件が起こらないように、特にマークをして指導願いたい、こうお願いします。これは大臣にもお願いをしておきます。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(金丸信君) 十二分にその点につきましては注意をしてまいりたいと思います。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 他に御発言もないようですから、建設省及び住宅金融公庫の決算につきましてはこの程度といたします。  本日はこれにて散会をいたします。   午後三時五十八分散会      —————・—————

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