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71回国会参議院1973/11/09

決算委員会 閉会後第3号

発言数
64
登壇者
9
会派数
3
開催日
1973/11/09

会議録

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る十月十三日、嶋崎均君、大森久司君、佐藤隆君、平井太郎君、鹿島俊雄君及び阿部憲一君が委員を辞任され、その補欠として河口陽一君、河本久蔵君、君健男君、小林国司君、寺下岩蔵君及び峯山昭範君が選任されました。  また本日、安井謙君が委員を辞任され、その補欠として石本茂君がそれぞれ選任されました。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 次に、昭和四十六年度決算外二件を議題といたします。  本日は、労働省の決算について審査を行ないます。  この際おはかりいたします。  議事の都合により、労働省の決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも口頭報告を省略して、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

小谷守日本社会党

○小谷守君 きょうは、四十六年度の労働省決算のうち、雇用促進事業団関係の雇用促進融資について少しお尋ねをしたいと思います。  雇用促進事業団の融資事業につきましては、事業団の融資計画と実績がたいへんにかけ離れておる。四十四年、四十五年度は大体計画に近い実績をあげておりますが、四十六年度は、計画百九十七億に対して実績が百六十六億、約三十億円のズレが出ておる。四十七年度は、二百三十三億円の計画に対して実績は百億円でありますから、これは計画に対しては半分以下、百十三億円のズレを出しておる。このように計画と実績が大きくかけ離れてきたが、その原因は何であるか。ことに、四十七年度が計画額の五〇%以下ということは、これは単に不況の影響であるとか、あるいは市中の資金が潤沢であったとかということだけが原因ではないと思うのであります。雇用促進事業団の仕事の内容をいま抜本的に検討し直さなければならぬと、こういう気持ちさえいたします。事業団の理事長がおいでになっておるようでありますが、これでいいですか。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) 雇用促進事業団の雇用促進融資につきまして、ただいま御指摘がありましたように、昭和四十四年度、四十五年度は、おおむね貸し付けの計画に対しまして貸し付け決定の実績が大体予定どおり推進されておったところでございます。四十六年、特に四十七年度におきまして、当初の予定の貸し付け計画に対しましてその実績が非常に落ち込んでおるということは、御指摘のとおりでございます。  そこで、この原因についてでありますが、従来は、この雇用促進融資を受けたいという申請は、こちらの貸し付けのワクに比べまして非常に多かったわけであります。一、二の例を申し上げますと、昭和四十四年度は、貸し付けワクが百四十三億円であるのに対しまして申請が二百九十億、それから昭和四十五年度におきましては、貸し付け計画が百七十億であるのに対しまして申請か二百六十一億、それから四十六年度も、百九十七億の予定ワクに対しまして当初の申請は年度を通じまして二百四十億、こういうことになっておったのであります。ところが四十七年には、当初の予定ワク二百二十三億に対しまして、四十七年の十一月時点におきましても申請が百億程度にとどまっておる、こういうことでございます。この原因につきましては、やはり私は、基本的には、昭和四十六年の末から昭和四十七年にかけましてのドルショック及びそれに続くところの景気の停滞と見通し難、それにあわせまして市中の異常なとも言えるほどの大幅な金融の緩和、これが基本的な原因であったと思うのでございます。なお、そのことに加えまして、雇用促進融資の貸し付けの条件等が物価の値上がり等の経済情勢の変化に対しましてやはり貸し付けの条件が十分に改善されてこなかった、この点も一つの原因であったと思うのでございます。  そこで、私どもはこのような情勢にかんがみまして、四十八年度におきましてはいろいろな貸し付けの条件についての改善を行なったのでありますが、それと同時にただいま御説明いたしました一般の経済情勢が変動するにつれまして、四十八年度におきましては大体、これはまだ途中でございますけれども、四十八年度の貸し付けワクの予定が二百一億でございますが、四十八年の九月までに借り入れの申請がありましたものが百三十八億円余になっております。貸し付けの決定は八月末までに百十二億をいたしております。したがいまして目下なお申請を受け付けて貸し付け決定も逐次行なっておるのでございまして、四十八年度におきましてはこの当初の貸し付け予定ワクがおおむねこれは計画どおり消化されるのではないか、このように考えておる次第でございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 具体的な融資の対象別の実情について少し立ち入って伺いたいと思いますが、まず労働者住宅でありますが、四十六年、四十七年度の総額で見た場合の計画と実績の差は一番大きな影響を与えておるのは大口貸し付けの労働者住宅の貸し付けが計画額に対して実績は大きく下回っておる。どうして労働者住宅の貸し付けにこれほど見込み違いが生じたか、また労働者住宅用資金の貸し付け申請が激減しておる。その減った理由を労働省と事業団はどのように判断しておられるか。ドルショックで経済の見通しが立ちにくかったというふうな大ざっぱなことでは理由にならぬと思うのであります。またそういう外的なことでなしに、あなた方の運営自身の中に欠陥はなかったか、こういう点だも触れてひとつお答えを願いたいと思うんであります、どちらからでもけっこうですが。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) ただいま御指摘のように四十七年度におきましては労働者住宅につきましては特に大口の申請が少なくなったということが目立っておるわけでございます。それで私は、この問題はやはり景気の停滞と将来の見通しなりに基づきまして、あるいは工場開発の具体的な計画の実行がおくれたと、あるいは工場自身の計画が進んでおっても労働者住宅についてはしばらく見合わせると、こういうような点が見受けられたと思うのでございます。こういう点を反映いたしまして、住宅に対するところの希望申請も従来に比べまして非常に大きく減ったというのが、これが何よりも大きな原因であったと思うのでございます。ただそれと同時に、この四十七年度におきまして、たとえば住宅の建設の単価等が一般の物価や建築資材の値上がりに比べまして、それに応ずるように十分に引き上げられておらなかったこと、これもやはり一つの原因であったと思うのでございます。四十七年度は四十六年度に比べまして、建築の単価が一八・六%引き上げられておったわけでございますが、この程度の単価の引き上げでは一般の建築資材あるいは物価の値上がりに対して十分でなかった、やはりそういう面で貸し付けの条件というものが従来よりも実質的にきびしくなっておる、こういうことも原因であろうと思うのでございます。  なおこの建築の単価につきましては、その後四十八年度につきましても、さらに二八・六%四十七年度よりも引き上げまして、四十九年度におきましても私どもは最近の諸情勢にかんがみまして大幅な値上げを要望したいと思っておるのでございます。  ただこの建築単価と申しますか、標準建築費の問題につきましては、これは雇用促進事業団の融資のみでなく、他の公的機関の融資についても共通にその年度々々において定められるものでございます。先ほど御説明いたしました四十七年度、四十八年度等の標準建設費につきましても、他の公的な金融機関と同じ標準の建設費が定められ、それに基づいて融資を行なっておるところでございます。今後におきましても、それら金融機関ともよく連絡をとりまして、私どものほうでも標準建設費の増加ということにつきましてはさらに努力したいと考えておるわけでございます。  なおもう一つは、この住宅の融資面積でございますが、これも四十七年度におきましては五十平方メートルを対象面積にしておったのでございますが、この対象面積がちょっと低過ぎるということもやはり改善の対象になるだろうと思います。四十八年度におきましては、五十平方メートルから六十平方メートルにこれを拡大したのでございます。  いまのような点が融資の条件につきまして改善を要する面でございまして、四十八年度においてもまあ相当の改善は行なったつもりでございますけれども、これではまだまだ十分でない。特に最近の物価、建築資材等の状況、それから住居に対する国民の需要というようなことを考えまするならば、来年度におきましてもさらに大幅な改善を要求して実現さしていくように努力したい、このように考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 私が伺っておるのは、日本の住宅事情が四十六年度、四十七年度に好転した事実は一つもないので、四十四年度の申請に比べて四十七年度は件数で三分の一、金額で半分になっておる。この住宅不足の深刻なときに事業団から資金を借りようという事業主が激減しておるという事実を、もっと堀り下げて反省をしてもらわなければならぬということを指摘しておるわけです。それは貸し付け基準に問題はないか、あるいは単価が低過ぎるのではないか、手続全般が煩瑣に過ぎるのではないか、いずれにしましても、今日、住宅の非常に払底しておる住宅難の深刻なときに、いわば労働行政の一つの目玉ともいえる雇用促進事業団の勤労者住宅建設の融資がこういうふうに魅力がないということ、一言で申し上げれば関係者に魅力がないということ、その原因は何かということを伺っているわけであります。  まず、貸し付け基準の問題、単価の問題手続の問題、こういう点について将来どうするということよりも、この年度においてどういう反省をお持ちになっているかということを伺いたいのです。

遠藤政夫労働省職業訓練局長

○説明員(遠藤政夫君) 雇用促進融資につきましては、もう先生御承知のとおり、この雇用促進融資の対象になりますのは、一定の条件に該当する労働者、たとえて申しますと、中高年齢者でございますとか炭鉱離職者とかあるいは駐留軍の離職者とか、その他身体障害者等もございますが、こういった一定の条件に該当する労働者を新規に雇い入れました場合に、その雇い入れられる労働者の給与住宅としての建設をいたします場合に、融資の対象になるということでございまして、したがいまして先ほど理事長から御説明申し上げましたように、四十七年度におきまして前年度に比較いたしまして融資の申請件数が激減しております。これは先ほど御説明ございましたようにドルショックその他景気の停滞によりまして雇用事情が非常に緩和してまいりました。新規の雇い入れを各企業とも大企業、中小企業ともに手控えをいたしました。こういったたぐいの新規労働力の雇い入れが前年に比べて非常に低くなってまいりました。そういった関係からこの雇用促進融資の対象となります労働者の雇い入れ、それに対する住宅の融資申請が減ってまいりました。これが四十六年度から四十七年度にかけまして従来の実績をかなりはるかに下回ってきました一番大きな原因であろう、かように考えております。のみならず同時に先ほど来御指摘のございますように融資の内容でございます査定単価といいますか、融資対象になります対象面積が比較的小さい。あるいは単価が実勢に比べまして低い。融資の対象は、実は融資比率は、実効価格の九割が融資対象になるときまっておりますけれども、単価が低いために実際は半分程度にしかならない、こういったこともございまして、各企業とも給与住宅の建設につきまして雇い入れを手控えると同時に、そういった必要性があってもなおかつ手控える、こういった事情にあったことはもう間違いないところでございます。  そこで、私どもといたしましては今後こういった事情に対しまして融資の対象面積の拡大なり単価の引き上げなり、こういった点、今後さらに一そう努力いたしますと同時に、雇用対策の面におきましてもこういった給与住宅の対象になります中高年齢者、身体障害者あるいは各種の特定産業からの離職者、こういった人たちの雇用の促進に一そう努力してまいりたい、こういうことによりまして雇用促進事業団の本来の目的業務が達成できますように努力をしてまいる、かように考えている次第でございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 事業団の融資関係業務のパンフレットを見ますと、建築に必要な資金の九〇%ないし七〇%を融資してもらえて、雇用主は自己調達資金が一〇%ないし三〇%となっている。ところが、実際そうなっていないんです。そこに問題があるわけです。事業団の融資額は、実際の建築費用を大きく下回っておる。そしてやはりばく大な自己調達資金が必要である。ここにやっぱり魅力のない根本の理由の一つがあると思います。特に、昨年末から木材や鉄鋼、セメント、こうした建築資材の値上がりが著しい。別に定める基準というもの、これをやはり考え直さなきゃならぬ。建築単価はいつ改正しましたか、また引き上げ率についてもひとつ年次ごとに資料を出してもらえませんか。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) 詳細のこまかな点は後ほど先生のところへお届けいたしますが、その概要について申し上げてみたいと思います。これは、最近の数年間の標準建設資金の改定の推移でございます。これは、それぞれ木造あるいは簡易耐火構造、あるいは耐火構造というぐあいに分かれておりまするけれども、木造については、前年度比較で申し上げますと、四十五年度は前年度に比べて七%のアップ、四十六年度は九・三%、四十七年が三・五%、四十八年が一九・八%でございます。それから簡易耐火構造につきましては、四十五年が前年度に比べて七・五%、四十六年は七・七%、四十七年度は五・一%、四十八年度は三二・一%。耐火構造につきましては、四十五年度は、前年度に比べまして五・五%。四十六年度は七・六%、四十七年度は四・五%、四十八年度は二九・八%、このように引き上げは行なわれております。なお、この標準建設費の単価につきましては、率直に申しまして、一般の物価、建築資材等に比べまして低くなっておりますから、私どものこの融資はたとえば融資率にいたしましても、中小企業に対しては九割という、これはまあ非常にいい条件でございます。九割を融資する。他の制度と比べましてよい条件が設定されておりますが、実際問題としてはそこまで事実上いっておらない。この辺に問題があろうと思うのでございます。これにつきましては、四十九年度につきましても、いま先生の御指摘のとおりでございます。私どもも同じ認識を持っておりますから、四十九年度についても相当大幅な改善が必要ではないかと、こう思っております。ただこれは、先ほど来御説明しておりますが、私どもの雇用促進事業団だけの問題ではございません。たとえば住宅金融公庫、あるいは厚生年金事業団の融資、いずれにも共通する問題でございます。私どもはそういう点で、今後連絡を密にし、あるいは情報と経済事情をよく調査分析いたしまして、今後さらに大幅な改善をはかっていきたい。このように考えております。

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) ちょっといま小谷委員から要求されました、年次別のいまの標準建設費ですか、あるいは貸し付け基準の問題資料をお出しいただけますね。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) お出しいたします。

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) お願いします。

小谷守日本社会党

○小谷守君 この機会に大蔵省にお伺いしたいのですが、いま議論しております融資でありますけれども、これは大蔵省の財政投融資これで大きくまかなわれておるわけでありますが、四十七年の木材をはじめ建築資材の値上がり、こういうものでですね、この値上がり分が財投資金の融資の対象になっていない。したがって、実際の融資率は九〇%ないし八〇%ということでありますけれども、これが実情に合わぬ、こういう点は明確だと思うのですが、そこで、政府は、財政投融資というものは、弾力的に運用することに妙味がある、そこで、国会の審議はできるだけゆるいものにすべきであるという主張を大蔵省はしておられる。今年度の財投の国会審議におきましても、雇用促進事業団の融資部分は審議、議決の対象になっていない。こういう先ほど来問題にしておるような現実離れのした融資基準を改めることもしないで、弾力的運用の妙味というふうな大蔵省の考え方は、それでいいのかどうか。建築資材がこれだけ上がった、その場合には、すぐ弾力的に対処してもらうのが、かねて国会で述べておらるる御趣旨ではありませんか。そういうことは放置して、できるだけ財投の国会審議の範囲を狭めようとしておるということでしょう。私はこれは、財政民主主義の点からも、大蔵省に御反省を願わなければならぬ点だと思うのでありますが、この機会に大蔵省のお考えを伺いたいと思います。

後藤達太大蔵省理財局次長

○説明員(後藤達太君) たいへん基本的な問題の御指摘でございますが、私どもが財政投融資につきまして弾力的運用が大事である、こういう意見を申し上げてまいりまして、先般の国会で非常に突っ込んだ御議論をいただいたい次第でございますが、私どもの考え方は、財投の対象になっております事業が、これは一般的に申しまして景気情勢、経済情勢の変動に応じまして弾力的に動いていくものである、それに即応するために、財政投融資——投融資するのも弾力的に動かす必要があるという見地から、基本的な概念として考え方として申し上げてまいった次第でございます。そういうようなことも御議論をいただきまして、前国会におきまして、財投の基本的な点、長期運用予定額というような点につきましては、今後国会の議決をちょうだいした上で運用させていただくということをおきめいただいたわけでございます。これは御案内のとおりでございますが、やはり私ども、その国会で議決をいただきましたワク内におきましては、極力時勢に沿うように、あるいは社会の要請におこたえできるように弾力的に運用してまいりたいと、こう考えておる次第でございます。  なお、先生御指摘のその単価問題につきましては、やはりこの単価が不合理なものでございますれば、まさに御指摘のように実際の融資条件というものが悪くなる、変わってくるということは事実でございます。ことに、四十七年度後半から今年度へかけまして、建築資材関係の値上がりというものが非常に高くなっていることも事実であると承知をいたしております。したがいまして、四十八年度の改正にあたりましては、先ほど理事長のほうから御説明がございましたように、単価を従来にないほどの大幅な改定をいたした次第でございますが、なお今後、ただいま四十九年度予算の編成の作業をいたしておりますけれども、今後につきましても、こういう単価の点等につきましては、よく実情を拝聴いたしまして、並びに先ほどからもお話が出ておりますが、雇用促進事業団だけに限らず、住宅関係につきましては、住宅金融公庫あるいは年金福祉事業団その他、類似と申しますか、やはり住宅関係の仕事を取り扱っていらっしゃる機関が幾つかございますわけで、その横との比較あるいはバランス等という全体のバランスの観点もございます。そこらをよく勉強させていただきまして、極力実情に合ったものにするように努力をさせていただきたい、十分検討をさせていただきたいと考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 新年度の予算編成の時期にも入っておりますので、大蔵省としては、この問題ひとつ十分お考えを願わなければならぬと思う。  さて、住宅の問題、もう少し突っ込んでもう二つほど伺っておきたいと思います。世帯向き共同住宅の融資対象面積、一戸当たり五十平米以内となっておりますが、こまかいことでありますが、廊下や階段、こういった共同使用部分はこの中に入っておるのかどうか、融資対象外であるならば、その部分は雇用主の負担となるわけでありますが、そういうことになりますと、二月当たりの実質面積はかなり狭くなる、こういう点はどうですか。  それから事業団の融資した金は、十八年から三十五年の長期償還となっておる。したがって雇用主が建設する住宅は、いわばその長期使用に十分たえ得るものでなければならぬ、こう思います。しかし先ほど来議論しておるような内容のものでは、とてもそういう耐用度は想像できないお粗末なものではないか。したがって私は、事業団の融資基準は、世間の住宅事情を機敏に正確に調査して、その住宅を使用する労働者の住宅意識の変化、こういうものまでやはり早目に織り込んでいく配慮が必要であると、こう思いますが、いかがですか。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) ただいまの五十平方メートルの中には共用部分も入るわけでございますから、実質はそれよりも少しさらに削られるわけでございます。  なお、最近の勤労者ないし一般国民の住宅に対する希望なり意識の変化、これはもう当然、もう少し広いものに入るというのが当然であると、このようになっておると思うのでございます。四十八年度におきましては、この点につきまして、特に五十平方メートルを六十平方メートルに拡大するようにしたところでございます。  そこで、今後の問題でございますが、私どもはこれでもまだどうも不十分である、これはもう御指摘のとおりでございまして、ただいま先生のおっしゃいますように、私どもといたしましては、この勤労者ないし国民の住宅に対する希望の推移あるいは一般の社会経済情勢の推移、国民の意識というものについて深く心をとどめ、常時これを把握いたしまして、一般の意識にふさわしいところの住宅の融資を行なう、この方向に向かって努力したいと考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 次は職業訓練施設資金の貸し付けについて伺ってみたいと思います。  これまたこの実績がよくない、融資実績が非常に悪い。四十四年、五年は、四億円の計画で実績は六千万程度、四十六年度はこの四億円の計画を半分にしておりますね、二億円。計画を半分にして実績が一億三千万、四十七年度は同じく計画二億円、実績が六千万。この理由はどういうことですか。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) 職業訓練施設につきましても、一つの点は、いろいろな施設ないし職業訓練用の機械、資材、そういうものの単価が、やはり実情よりも低い点に問題があろうと思います。この点につきましても、先ほどの住宅の場合と同じように、ここ数年は改善を行なっておりますし、特に四十八年度は前年度に比べて相当大幅な増額をいたしたところでございます。なおしかし、これでも不十分でございますので、先ほどの住宅に対する考え方と同じ考え方を持って努力したいと思います。  それと職業訓練の施設の問題についてはもう一つの問題がございます。それは職業訓練施設の融資につきましてはこの融資の最高限度額が設定されておるわけでございます。これは一件につきまして最高限度額が設定されておりまして、具体的に申し上げますと、事業主に対する融資の総額が千五百万円ぐらい、それから事業主団体等に対する融資につきましては二千万円というのが最高限度になっておるわけでございます。これは昭和四十五年度までが事業主七百万、事業主団体千五十万でありましたのに対しまして、大幅に引き上げられたのでございますが、その額が現在までやはり同じ限度額になっております。この点につきましても、やはり最近の情勢の変化等を勘案してもう少しこれを大幅に引き上げることが必要ではないか。職業訓練の施設の融資の対象がふえない。これにつきましては、いまのような一般の問題のほかに特別の原因があるように思いますので、この点につきましても改善を今後はかってまいりたいと、このように考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 この職業訓練の問題は雇用促進事業団の発足当時からのこれは目玉商品であった。その実をあげるための努力が積極的に行なわれておるように見当たらぬのであります。特に四十六年度以降、計画を半減したというふうなこと、私はこういう消極的な姿勢はどうしても納得がいかぬ。  そこで、私は二、三点をお伺いしながら、ひとつ問題を提起してみたいと思うのです。貸し付け要件でありますが、中小事業主が公共職業安定所の紹介により、常用労働者を十五人以上常時雇い入れるもの、この基準要件を緩和することによって、職業訓練施設設置の融資を受けやすくできるのではないか、これを当面十五人を十人とした場合とうであろうか、これも一つの方法ではなかろうか、こう思いますが、いかがでございますか。  さらに二つ目は貸し付け額です。住宅の場合と同じように、事業団の定める基準により算定した額の九割を貸すことになっておりますけれども、もうその基準の妥当性が当然検討されなければならぬ。限度額を再検討するといういまお答えでありましたが、特に千五百万というふうな頭打ちですね。これでは訓練施設融資が所期の効果をあげることは、今日の実情としては非常に困難だ、こう考えられます、この点はいまお答えがありましたが。  三つ目の問題は、たとえば機械一言五十万円という貸し付け限度額、これあたりも業種が鉱業、製造業、建設業、運輸通信業、電気ガス水道業、自動車修理、機械修理と指定されておりますが、こうした業種で三百五十万円程度で、ほんとうに労働者のためになる再訓練が行なわれる機械が十分買えるものかどうか、整えられるものかどうか、実情に合うように、これはぜひ検討されなければならぬ、こういうふうに思いますが、いかがですか。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) 第一番目の訓練の対象人員十五人というのを十人というふうに条件を引き下げたらどうか、こういう御指摘でございます。これも一つの重要な問題だと思います。私どもも十分ひとつ検討さしていただきたいと思います。  それから、第二の単価の問題、これは先ほど来るる申し上げておるとおりでございますが、職業訓練施設につきましては、これは実は昭和四十八年度におきましては、前年度に比べまして、木造の施設の場合は二二・三%のアップ、簡易耐火構造については四一・八%のアップ、耐火構造については四七%のアップというような、相当の引き上げを認めてもらっておるのでございますが、しかし、なおその申請が多くないということにつきましては、やはりさらに反省すべき点があるのではなかろうか。今後の建築資材、一般物価等の状況を常時把握いたしまして、住宅と同じような考え方で今後研究してまいりたい、このように思っております。  それから最後の点でございますが、最高限度の問題、これはこの中に施設の問題と、訓練用資材の問題がございます。それで、この訓練用の機械等の問題につきましては、やはり一般の最高限度額の引き上げの中に含めまして、やはり引き上げ改善をはかる必要があるように思いますが、これらの点につきまして、私ども基本的には先生の御指摘と同じような考え方を持っておりますが、労働省の職業訓練局等の方々ともよく今後相談いたしまして、労働省で指導しておられます職業訓練の実情、これに対する対策と表裏一体となりまして、局間の職業訓練の発展のための一助になれるように、この職業訓練の融資につきましても、私どもは今後改善を加えてまいりたい、このように考えておる次第でございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 身体障害者の職業訓練施設融資はどういう状況でありますか、件数だけでよろしい。

遠藤政夫労働省職業訓練局長

○説明員(遠藤政夫君) 身体障害者の職業訓練につきましては、全国でいま現在十一カ所の国営ないしは県営の訓練施設を、専用の施設を持っておりますが、融資という面におきましては身体障害者の訓練施設としての融資は現在ございません。身体障害者だけの訓練を事業主が単独あるいは共同でやるという例はございませんで、融資の対象としては設定してございません。

小谷守日本社会党

○小谷守君 事業団、こういうのを取り上げたらどうです、身障者の問題。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) 身体障害者につきましては、この一般の——ただいま局長から御説明ありました身障者の訓練というような問題についての融資は行なっておりませんけれども、身障者が職場に適応するためのいろいろな施設を設けたいが、金がかかるので融資を受けたいという方々につきまして従来の実績を申し上げますと、昭和四十四年度におきましては十二件につきまして五千四百五十万円程度の融資を行なっております。四十五年度は十一件、六千三十一万、四十六年度は十三件、八千百六十三万、四十七年度は六件、四千七十一万、こういう実績になっております。  そこでこの身体障害者の職場に適応をはかるための作業施設に対する融資というのがただいま申し上げましたその融資でございますが、これではどうも身体障害者の雇用の促進ということに対する実情に対しましてきわめて不十分ではないか、このような点か考えられるわけでございます。そこの問題は、この身体障害者の作業を職場に適応させるための直接関連のある施設に限定しておりますのでなかなかその需要が起きてこない、現場の実情にそぐわない、こういう点が指摘されておったわけでございます。そこで今年度は、さきの国会におきまして労働省もこの点を勘案されまして、身体障害者を多数雇用する施設につきましてはこのいまのような直接の関連する作業施設ということでなしに、その事業場の施設につきまして全般的に融資を行なうということができる道を開くために雇用促進事業団法の改正を先般の国会に提案されまして、これは成立さしていただいたわけでございます。これが本年度から実施されますので、これの貸し付けワクの予定が六億ということで、まあ最初のワクとしては相当なワクが設定されておるわけでございます。これに基づきまして身体障害者を多数雇用して事業場なり工場をやろうという希望の方々に対しまして、その実情を審査してその事業場全般に融資を行なう、こういう道が開けたわけでございますので、私は、この心身障害者の雇用促進については、まだまだ額は不十分かもしれませんが、第一歩としては相当な前進が行なわれたのではないか、このように思っております。この具体的な融資の実施にあたりましては、労働省とよく相談をいたしまして、適切なところに融資を行なうように決定してまいりたい、このように思っております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 もう時間がまいりましたから置きたいと思いますが、労働省並びに事業団は、促進融資によってできた施設がどのように使用されておるか、融資効果について調査把握をしておられるかどうか、これをぜひ励行してもらいたいと思うんでありますが、その態勢はどうか。特に職業訓練施設の場合、通年雇用設備についてどうなっておるのか。利用率が非常に悪いという点があるのではなかろうか、いかがですか、これが一つ。  それからいま審査しております四十六会計年度、四十六年九月に行政管理庁から事業団の監督行政について勧告が行なわれておる。その中で、雇用促進融資について目的外使用がある、利用率が低い、こういうことで事業効果の把握が十分でないという指摘がされておる。この勧告に関する事業団の考えと、その後とった措置を説明してもらいたいと思います。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) 融資いたしました対象に当たる事業場におきまして、申請いたしました目的外にこの施設を利用するというような向きも見受けられるわけでございます。これではせっかくの融資を行ないました目的が達成されないと思うのでございまして、これは具体的に申し上げますが、私どものほうでは、融資を行ないました対象の事業場につきまして、平均いたしまして大体三分の一ぐらいにつきまして毎年この実際の使用状況を監査いたします。そうして目的外使用でありましたものに対しましてはこれについてその是正を命令する。で、その目的どおりに使用されるように現状の是正を求める。それに基づいて何カ月か後にもう一ぺん調査をいたしましてその状況を見る。で、是正されておればそれでよし、どうしても是正の実が見られない、こういうものにつきましては、貸し付けました貸し付け金の償還命令を出す、繰り上げ償還を命ずる、こういうようなことを最近も励行しておるわけでございます。幸いにいたしまして、当初昭和四十年ごろから四十四年ごろまでは、この調査をいたしました結果、目的外使用をしておったという率が相当高かったのでございますが、四十五、六年以降、特に四十七年それから四十八年等につきましてはこの目的外使用の比率が非常に少なくなってきておるように見受けられます。改善が認められます。しかし、その率は少ないものでありましても、そういうものが具体的に見つかりましたならば、これは直ちに是正を行なわせ、あるいは改まらないものについては繰り上げ償還を行なうということは毎年励行しておるところでございます。  なお、四十六年度におきまして行政管理庁あるいは会計検査院等から目的外使用が行なわれておる点についての指摘がありましたことは、ただいまお話しのとおりでございます。これにつきまして私どもも行管あるいは検査院と同じ考え方を持っております。そこで、具体的に四十六年度につきまして指摘がありました目的外使用四十三件につきまして事業団で再度調査を実施いたしました。結局、四十三件のうち二十二件が融資目的どおりの使用に服しておりました。これは問題がなくなったわけでありますが、あとの二十一件につきまして原状復帰を命じ、そのとおりに直ったものが十件でございます。それがどうしても誠意が認められないで繰り上げ償還を命じたものが十一件でございます。これについてはすでに全部償還されております。  以上のようなことで、四十六年度の行管から指摘のありました点については全部解決しております。その後におきましても、私どもは先ほどのような方針をもって目的どおりにこれが活用されるようにはかっておりますが、今後においても御指摘のように十分に注意をいたしまして、実地の監査も励行いたしまして、ただいま御指摘のような線で目的どおり融資が使用されるように努力してまいりたいと思っております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 いま理事長からお答えになりました点は行政管理庁の勧告に対するひとつの対症療法、まあそういう御趣旨であろうと思うんでありますが、私の見るところでは、訓練施設が物置に使われたり、設備の利用率が悪いのは融資上の欠陥ばかりではなく、労働政策全体のやっぱり欠陥だと思うんであります。特に通年雇用などでは何よりも季節労働者の定着雇用ができるもっと広範囲で根源にさかのぼった労働条件の整備、賃金、住宅、家族との生活、こういったことをあわせて行のうのでなくてはこれは決して改善にはならぬと思われます。  そこで、労働大臣に最後に伺うわけでありますが、きょうは雇用促進事業団の御苦労になっておる融資の点について少し点検をいたしました。その結果、はなはだ今日魅力のないものになっておる。その原因等についてただしたわけでありますが、労働大臣はこの雇用促進事業団の今日の状況についてどういうふうにお考えになっておるか、どう反省しておられるか、また将来これをどのように持っていこうとしておられるのか、そういう点について最後にひとつ大臣のお考えを承って質問を終わりたいと思います。

加藤常太郎自由民主党労働大臣

○国務大臣(加藤常太郎君) 閣議とはいえ、十五分か二十分おくれまして、まことに相すみません。  いまの御質問に対しましては、労働省の傘下で御承知のように中小企業退職の事業団、福祉事業団、雇用事業団と三つありますが、まあこれは方針は、もう目的は御承知のとおりで、雇用促進事業団は雇用の促進と福祉の問題、三事業団の中でも最近特に雇用促進事業団の業務は繁雑多岐にわたって相当重要な事業団に躍進いたしました。それは御承知のように日本が経済の成長よりは福祉優先というような方針でありますので、なおますますこの事業団の任務は重要であることはもう御存じのとおりであります。勤労者のゆとりのある生活、そしてまあ将来の見通しが立って安心して明るく勤労者が働けるようなことをやるために事業団の任務というものは今後ますます私重要と思います。しかし急激に膨張し、そこへ持ってきて融資の問題また最近は勤労者財産形成の問題、これがまあ雇用促進事業団の中の任務で、特にまあこのごろは余暇施設に対しましても、サンプラザだとか憩の村だとか、その他中小企業の総合センターだとかいろいろな仕事もふえておりますし、融資の問題でも、先ほどからお聞きいたしておりますと、実情に合っておらないというような点もいろいろ私も感じております。行管から指示があったり、またいろいろ労働省においても、今後事業団のあるべき方針、そして事業団のほんとうの任務と——まあ役所か直接やるべき問題というわけにもどうしても、こういうような融資の問題とか建設とか建築とかいう問題に対しましては役所はやりませんので、今後やはり労働省が責任を持って事業団を指導していって、本来の目的が歪曲されぬように、また円滑な運営ができるように、今後厳重に指導監督いたすつもりであります。  まあ行管のほうからのいろいろの話の中には、事業団の仕事にあまり労働省が全部タッチせいということもかえって角をためんとして牛を殺すような結果になっても困るというような話もありましたが、従来より相当、融資の問題技能の開発と職業訓練の問題並びに福祉に対する余暇のいろいろな建設、並びにいまお話があったような身体障害者の援護措置、こういうような問題に対しましては、従来に増してなお一そうこれが世論にこたえて指導監督をいたす所存でございます。  まあ将来は、融資の問題については、財産形成が促進いたしますと、これを雇用促進事業団から切り離して、金の問題のほうはもう少し規律ある機関を設けたいというような方針も持っております。これは、勤労者の財産形成が促進いたしますと、金のほうはやるわ、福祉施設はやるわ、住宅の問題というのも、事業団でなかなかむずかしい点もありますので、今後国会の皆さんの御意見を大いに尊重し、また勤労者の各方面の御意見も十分取り入れて——この間うちから省内でもまあ大臣が中心となりまして、まだ閣議にはかけておりませんが、雇用促進事業団の指導方針についてもう少し時宜に適した的確なことを、役人離れなことをひとつやらぬかと、ただまあうまく文書に書いたって、実際にちぐはぐがあって歯がゆいというような感じが私もいたしておりますので、この間うちから省内で相当案をいろいろ練っております。まだ皆さんにお伝えするところまでいっておりませんが、今後三事業団の中でも特に雇用促進事業団がクローズアップし、重要であるし、責任がかつほんとうに重い立場でありますので、今後皆さんの御意見をほんとうに取り入れたりっぱな事業団に指導いたしたい所存であります。  融資の問題も、先ほど聞いておりまして私も同感でありまして、計画よりは残ったワクがあると。これは社会一般の経済成長または融資のいろいろな関係、ドルショックの関係もありましょうが、かような問題もなお対処する所存であります。  はなはだどうも少し当を得ていないような感じがいたしますが、まだ固まっておりませんので、大略の方針だけを申し上げた次第であります。

石本茂自由民主党

○石本茂君 私は、いただいております。時間も短うございますので、中身は簡単なことを聞くわけでありますが、政府当局にお尋ねいたします。先日、新聞——これ、何新聞だったか定かでもないんですが、ひょっとかいま見た状況でございますけれども、   〔委員長退席、理事小谷守君着席〕 これは労働省当局の御発表によるものだと思うのですが、就労人口が女性が男性を上回ったというような記事があったわけです。そして、さらにちょっと目を進めてまいりますと、中高年齢の婦人層が、就労が非常に多くなってきたというようなことを拝見いたしまして、そのときはあっそうかというふうに思っておったんですが、やはりこの機会にお尋ねしておきたいと思いますのは、そのように増強いたしました女子労働者の就職する職分野と申しますか、それは一体どういう分野にそのように非常に高まってきたのか。それからもう一つ、この職分野そのものの中でも一般的ないわゆるサービス的なことなのか、事務的なことなのか、あるいはやや深みのあります専門的職分野でございますのか、その辺をちょっとお尋ねいたしたいと思います。

高橋展子労働省婦人少年局長

○説明員(高橋展子君) ただいま御指摘のように、女子の職場進出が、増勢が依然として続いているところでございますが、その進出が特に著しい分野と申しますか、現在の女子労働力の分布ということで申し上げてみますと、産業別に申しますれば、やはり製造業、それから卸売り、小売り業、それから金融、保険、不動産、サービス業、こういうところが女子の主たる就労の場でございます。職種別にみますと、事務の分野、それから生産工という分野、それから販売、さらに専門的、技術的職業、このような順序になっておりますが、最近の動きといたしまして目立ちますところは、実数においては少ないのでございますが、管理的職業への進出が、進出の割り合いとしては高いものが見られます。また、事務職これは非常に増加が続いております。さらにまた専門的、技術的職業、これも実数はあまり多くはございませんが、しかし、その伸び率というものはたいへんに高い、このような状況でございます。

石本茂自由民主党

○石本茂君 そういたしますと、さっきちょっと触れましたように、年齢的には若年層よりもむしろ中高年齢の人がふえているというふうにやっぱり理解していいわけでございますか。もちろん、学校出たての人たちが多く就労するのは当然だと思いますけれども、私はこういう問題を踏まえましてちょっと気になりますのは、これら年々増加してまいります女子労働者が、全くの完全雇用と申しますか、そういう状況の中にいるのか、また、さっき申されましたサービス業でございますとか、販売業でございますとか、もちろん深みのある職分野だと思いますけれども、臨時的な雇用があんがい多いんじゃないだろうかというような要らざる心配をするわけなんですが、その辺のことはどのようにつかまえていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

高橋展子労働省婦人少年局長

○説明員(高橋展子君) 一つには、年齢の点でお尋ねございましたが、御指摘のように、最近の傾向といたしましては、年齢の高い、つまり中高年の婦人が進出するという顕著な傾向が見られております。その結果、今日では女子の職場で働く者のうち、三十歳以上の者が半数を上回ると、このようなことになっているわけでございます。   〔理事小谷守君退席、委員長着席〕  次に、お尋ねの、それらの者の身分と申しますか、女子労働者の職場における身分というようなことであるかと思いますが、これにつきましては、ただいま数字として申し上げるものを用意しておりませんのでございますが、傾向といたしましては、全般的にはいわゆる常用、常勤の形で勤務する者と、臨時、日雇いという分類で分けてみますと、傾向といたしましてはまあ大体横ばいでございまして、女子労働者の八五%内外は常用という形で働いております。その他の者が臨時あるいは日雇いの形態をとっているわけでございますが、短期的に見ますと、この数年、ややこの臨時、日雇いの者がわずかでございますがふえている傾向が見られるところでございます。なお、男子と比べますと、この常用者の割合は女子のほうが低いと、こういうふうになっております。

石本茂自由民主党

○石本茂君 そこでこれはもうすでに当同におかれましても気をつけていただいていることですが、三十歳をこえる女性の職場進出が多いということになりますと、勢い、保育というよりも、むしろ育児の中の学童保育なんということばがけさもテレビで盛んに言っておりましたけれども、そういう問題なども出てまいりますし、それから来年度にかけまして気をつけていただいております例の職場の中の保育事業でございますね、こういうものが以前よりもますますさらに大きく拡大し、強化していかなければならぬように思うのですが、その辺につきましてどのように現在、ただいま、将来に向けまして配慮をされていこうとしているのか。それからもちろん、これは労働省所管だけで解決できる問題じゃないと思いますが、その辺、他の関連省庁ともどのようにお話し合いを進めていこうとしていらっしゃるのか、この機会にお伺いしておきたいと思います。

高橋展子労働省婦人少年局長

○説明員(高橋展子君) 御指摘のような婦人労働者の動きの中で、今後婦人の職業生活と家庭生活の調和の問題特に育児と職業とをどう調和させるかということはますます重要な課題になってまいると考えているところでございます。で、昨年、制定されました勤労婦人福祉法も、そのようなことを一つの基礎的な認識として総合的な施策の展開がはかられるためのものと理解いたしておりますが、労働行政の施策といたしましては、ただいま御指摘の学童保育という点につきましては、これは特に今年度から設置を見ております勤労婦人センター、この中で小学校の低学年の児童を、放課後、母親の終業時間までの間お預かりして、そこで安心して遊んだり、お勉強もしたりというような設備を設ける、このようなことを設置基準の中に設けまして、これを地方公共団体に設置されますよう、国庫補助を行なっているところでございまして、この種の施設を引き続き増設してまいりたいと考えております。もちろん、学童保育自体、これは労働省だけでとてもその責任をすべて負うわけにまいりませんけれども、労働行政といたしましても、働く婦人の福祉という観点からこれを進めているところでございます。  また、第二点の職場の中の保育施設、企業内の託児施設でございますが、これにつきましても従来から雇用促進融資を通じまして事業主の自主的な努力による託児施設、保育施設の設置ということを助長してまいっているところでございますし、今後も引き続きそのような線で留意してまいりたいと考えておりますが、これももちろん、児童の保育という点につきましては厚生省、特に厚生省と緊密な御連絡のもとに進めてまいりたいと考えております。

石本茂自由民主党

○石本茂君 そういうふうに両々相まちながら進めていただけるということで私は安心するわけなんですが、どうしても家庭の主婦が、母親が職場に出てまいりますと、家族の中の、家庭の中の問題、特に育児にまつわること、それから児童の教育にまつわるような問題が今後いままで以上に大きく好ましくない隘路が展開していくであろうということが予想されるわけなんです。そこでいま局長の申されました勤労婦人センターにつきましても、一体現在そういうものがどれだけ自治体の中で理解し進められようとしているのか、また労働省当局におかれましても来年など大きくその辺に焦点を当てておられると思うのですが、一体どういう実態でございましょうか、その辺お伺いしたいと思います。

高橋展子労働省婦人少年局長

○説明員(高橋展子君) ただいま御指摘の学童保育を事業内容としますところの勤労婦人センターは今年度初めて設置補助が認められたわけでございまして、今年度は五カ所設置することになりましてただいま建設中でございます。来年度につきましては、これを拡大してまいりたいという考え方でさらに十五カ所の要求を出しているところでございます。

石本茂自由民主党

○石本茂君 ないよりはあったほうがそれはもちろんいいのでございますけれども、やはりお話を聞いておりますと、まあ一県に一つあったからといってこれは話になりませんし、やっぱり市町村、区単位ぐらいにありましてすらも問題がありますのですから、その辺ひとつ児童福祉あるいは児童憲章等を十分に御考慮をいただきまして、そしてくどいようでございますけれども、文部省あるいは厚生省等々とも十分話し合いをされまして、そしてやはり私がお願いしたいのは、希望しておりますのは、そういう従業員を持つ企業体の経営者側によく理解がございませんと、たとえばさっき申されました勤労婦人福祉法がかりにありましてもこの法律はきびしい、いわゆる義務性のある法律でございませんために、はたしてどこまで経営者側がこの法律にのっとった処遇をしていくのかどうかたいへん心配をするわけなんです。そういう意味で、いままで以上にもっともっと、どういいますか、よい指導と申しますか、行政の中のあり方につきましてきびしいものを当局がお持ちいただけませんと、婦人少年局があるし、何とかわれわれ婦人労働者はあるいは年少労働者はその辺で十分考慮されるであろうなんというような考え方はちまたの中にまだまだ普遍化していないと思うんです。あるかないかわからないと、一体何をしてくれているのだろうかと、まあ大きな建物があって設備があって恩恵を受ける地域においてはわかるかわかりませんが、やはり地方にまいりますと、全くほうりっぱなしにされているような形勢でございますし、私自身もそういう仲間の中を生きてまいっておりますものですから、何かやはりこうまだ手ぬるいといいますか、ほんとうに婦人労働問題というものと真剣に取り組んでおられるのかなあという疑問をたいへん持っているやさきに就労者がどんどんふえてきた、男性を上回った、これは何だと言われますから、これはますますたいへんなことになったということで、こういうことを言っているわけなんです、この機会にそれを希望いたしますけれども。  そこで、さらに私なりに大臣にもこの機会にお伺いしておきたいと思うんですが、大臣のほうはあとでけっこうですが、局長にお聞きしたいと思うんですが、さっき局長の申されました勤労婦人福祉法でございますとか、それから年少労働者の福祉法でございますとか、確かにいいものをおつくりいただいていると思うんです。しかし、それよりもまだまだ、いつも言うことですが、現にもう二十数年たちました労働基準法の原点すらもあらゆる中小企業の職場に参りますと守られておらないわけなんです。さっきの女子労働者にいたしましても、はたしてほんとうに労基法に定められております休日でございますとか、あるいはまた勤務時間だとか、そういうものが一体守られているんだろうか、この辺局長どうお考えでございますか。この機会にしっかり聞いておきたいと思います。

高橋展子労働省婦人少年局長

○説明員(高橋展子君) 労働基準法の施行に関しましてはこれはもちろん労働基準監督機関がその主たる責任を遂行しているわけでございますが、婦人少年行政といたしましても労働基準監督行政と連携を保ちながら、主として事業主に対する啓発あるいは実態の調査というようなことについて仕事を進めているところでございます。全般的に申しますれば、この基準法についての社会一般の理解というものはもう非常に深くなっており、また定着していると言えると思いますので、戦後の時期に見られたような非常に悪質な違反というようなことは、今日はまた労働力の需給関係からいいましてもそのような実態というものはきわめて少なくなっていると考えております。この基準法の違反件数につきましても、私、今日数字として申し上げられませんが、違反としてしばしばあげられて、考えられておりますのは、年少労働者についての労働時間、これが若干あるというように理解をいたしておりますが、データにつきましては後ほど基準監督局のほうから提出させていただきます。

石本茂自由民主党

○石本茂君 どういいますか、同じ省内にありましても所管なさることが違いますので局長のお答えはそのまま受けとめていくわけにはちょっとまいらぬのですが、さっき申されました一般的な職分野のほうはともかくといたしましても、どうしても専門職業分野にありますもののほうの労基法というものの違反事項が私は非常に多いと私なりに認識しているわけなんです。ですから、そういうことをひとつまた関係当局とも十分協調してくださいまして、そういう職分野にあります経営群に向かって私はよい意味の御指摘をしっかりしていただきたいということをこの機会にお願いをしておきます。  それから大臣に、さっきちょっと申しましたが、非常に女子労働者がもう男性を上回ったというような現状でございますので、大臣のお立場でそういう勤労女性に対します国の政策の重点を今後どこに一体置いていこうとされておりますのか、御見解を承りたいと思います。

加藤常太郎自由民主党労働大臣

○国務大臣(加藤常太郎君) 婦人勤労者の問題は日本の雇用対策の根幹のようなものでありまして、憲法なり基準法で定められておりました方針というか、社会全般の関係から見てももう少し、石本先生も議会でもいろいろ私に対して話がありまして、労働省としてはほかの勤労対策よりはこれに重点を置かなければならぬと、また日本の雇用関係から見まして、完全雇用という観点からいっても相当これは、まあ労働省の方針であれば絶対ですが、何とかこれをカバーするためには外人も入れたらどうだろうというような間違った方針がありますが、これを打開するためにもやはり婦人の方が働いてもらうと、これが今後の雇用対策の根幹であります。そういう現状にありながら各事業場においてもただいま御指摘のあったような基準法に違反するような行為もあると、また雇用主はいろいろな問題を起こしておりますので、労働省といたしましては現在の間違った点並びに今後、正常な勤労者の福祉の問題、労働条件の問題、これを改善することが焦眉の重要な対策であります。そういう意味からいって、とりあえず勤労婦人福祉法を七月に通していただきましたが、これは宣言のようなもので、中身が充実いたしておりません。そういう意味で労働省で福祉対策基本方針を策定いたしまして、今後御婦人の立場は、働く以外に御家庭、または人類の重要な任務もありますから、今後職業能力の有効発揮、女性の健康管理並びに職業生活と家庭生活の調和に関する多面的ないろいろな施策、また基準法の問題、関係法令の問題等と相まって、労働省はただいま先生から御指摘がありましたが、一番大事なのは、今後日本の労働関係において、雇用関係において婦人の勤労関係がもうこれは一番大事でありますので、今後御指摘のような点を大いに参考にいたしまして、最重点施策といたしまして労働省は目玉商品といたしまして、今後ますますこれが拡充、充実に邁進する所存であります。いろいろ詳細については監督局長からお話をいたします。

石本茂自由民主党

○石本茂君 大臣からいま、今後重点的な政策として対処していきたいとおっしゃっておりますので、私はその御意見だけで十分なんです。ただ大臣にお願いしたいことがございます。それは各省庁間の壁はなかなか、これはどういいますか、厚うございますけれども、婦人労働力というものを国家が必要とする限り、社会が必要とする限り、私、大臣にほんとうに心の底からお願いしたいのは、その陰にあります子弟ですね、子供の問題なんです。その子供たちがあたたかい母親の愛情を受けることができないかわりに社会が、国がその母親にかわるあたたかい愛情を何らかの形でこの子たちに還元できるような社会政策というものを労働大臣だけのお立場じゃなくて、各関係閣僚間と十分に調和をとっていただきまして、そしてわれわれ女性が、若い者も年寄りも喜んで国家あるいは社会のために職場に出ていけるような対策を私は幅広く打ち立てていただきたい。それをしていただきませんと、現在ただいまでも、目があいたときには保母さんの顔が初めて子供の、どういいますか、心の中に焼きついたというようなことがしばしば話題になっておりますけれども、これはいまの制度もありますが、やむを得ない実態なんです、現在の日本の制度の中では。そういう方面からもひとつお考えをいただきまして、惜しみなく、喜んで持てるすべての能力を社会に提供していける、職場の中にはうり込んでいけるという女性の職場確立のためにお願いしたいのは、いま申しましたように育児の問題が重点になっていくと思いますので、ほんとうに国家、社会が母親にかわる愛情の豊かな手を、あるいは施設、設備を整えていくことが目下の急務だと私、それをしみじみ思いますので、特にきょうは大臣にそのことを強く御希望いたします。

加藤常太郎自由民主党労働大臣

○国務大臣(加藤常太郎君) いま石本先生から話があったのは、これはもうほんとうに重要なことでありまして、男子と違って女性の立場は子供さんの関係、家庭の関係がありまするし、労働省の方針としてぜひとも御趣旨に沿うようなことを尊重いたしまして、育児の問題とか、保育所の問題になりますと、厚生省とかほかの省とも関係ありますが、いま御指摘の点は、拳拳服膺ということばは古いことばでありますが、よく労働省の基本方針といたしまして、御趣旨に沿うような方針で大いに推進いたしたいと思います。

石本茂自由民主党

○石本茂君 ありがとうございました。  それでは続きましてもう一つお伺いしたいと思いますのは、職業あっせん事業に関しますことでございますが、現在有料職業紹介所というもののたぐいでございます、種類といいますか、いろいろなのがあるだろうと私思います。私が本日お聞きしたいと思いますのは、例の看護婦、家政婦紹介所というものが全国かなりの数があるわけでございます。この紹介所の中身についてといいますよりも、この事業を通しまして現在非常に困っております問題が一つあるわけです。これは雇い入れをいたしました病人の側、それからそこに行って付き添いながら生活を管理しております付添看護者の側、この両面から出ているわけでございます。これはもう局長には御承知いただいておりますように、最初は一カ月でございますか、それから三カ月、六カ月という基準を追いましてその期間を過ぎますと、雇用の問題で紹介業者の手を離れて、そうして雇った者と付き添っている両者間の協定ということになっておるわけです。これは確かに労働行政上あるいはまた労働に従事する側から考えますと、非常に正当な方法でございますから私はそれは決していけないと思っておりませんが、ただ人間のこれは心情的な問題だと思うのですが、六カ月たちました、いままで自分の職業の場をいろいろ世話してくれた会長のもとを離れて、そうしていつなおる病気かわかりませんが、病人とあるいはその家庭と自分との雇用関係を踏むということが、いまのその業に従事する人の慣習といたしましては非常にできがたいというか、そういうのが一つあるようでございます。むしろ働く者のためによかれと思ってきめていただきましたことがその人方にとってはかえっていま苦しみなんです。でございますから、六カ月たたないうちにやめて帰りたい。ところが御病人のほうは、そういう場合はたいがい家族がお世話をしたくない、家族からも見放された、しかし経済的には豊かだというような人がおるわけでございます。やっと身内以上にたよりきって、信頼しきっておった人が六カ月そろそろたちますので、私は会に、会長のところに帰りますというようなことで、御病人の側でもたいへん悲しみを、泣いて別れるというようなのが現状でございまして、他の分野とちょっと違う実態があるわけです。そういうことからもしこの問題を十分に当局が御理解をいただけますならば、よかれと思ってしていただきました労働者側の問題が、かえっていま申しておりますように苦しみであり、悲しみであり、また困惑の状態であった。  それからもう一つひっくり返しますと、これはここでこういうことを言っていいかどうかわかりませんが、いまああいう会に来る人は非常に少のうございます。正規の看護婦なんておらないといってもいいくらいに希望者はおりませんです。ところがたまたま年齢的にもう定年後になりましたので、そういう職業を求めましたとか、あるいはまたいろいろな事情でどういいますか、病院あるいはその他で勤務することを希望しない人ですとか、そういう方がたまたま相集まっているわけなんです。そういう人々の立場からいたしますと、この会というものは自分の就職先のような観念を持っております。そういうことで悩みきっておりますのと、それからいまその人が完全雇用で相手方との雇用で自分の会を離れてしまいますとこの会長さんはわずかの会費を自分がもらうということよりも、心情的にすごく困るわけですね。自分の会にたった一人おった看護婦がいなくなってしまうというようなことで、それで、これは両者がたいへん悩んでいる問題でございますので、何かいい解決法がございませんかと思って、きょうは実はお尋ねをしているわけです。お考えがございましたらお伺いしたいと思います。

遠藤政夫労働省職業訓練局長

○説明員(遠藤政夫君) ただいま先生が問題に取り上げられました付添看護婦さんあるいは病院の看護婦さん、先ほどお話が出ておりました保育所の保母さん、こういった社会的にわれわれの生活上欠くことのできない分野のそういった部門での人手不足というものは、これは非常にはなはだしいものでございます。そういった点で付添看護婦さん等につきましても、公共職業安定所じゃなくて、従来から民営の有料職業紹介事業にたよっているというような状況でございます。このいわゆる家政婦、看護婦さん等の有料職業紹介につきましては一年の許可期間がございますが、一年の許可期間といいますのは、実はILO条約に定められておる限定がありますために一年という許可期間が定められておりますけれども、この許可は当然その有料職業紹介事業を運営されております事業者が違法あるいは不当な運営がなされない限りは当然継続更新されるというたてまえになっております。この問題と、それからいまお話の長期療養者、御病人の方あるいは寝たきり老人といったような人たちに、長年、長期間にわたって付き添いをしてあげる、めんどうをみてあげなければならぬ。ところが、実際は先生いま御指摘のように、六カ月たちますとその人を引き取ってまた交替させる、こういう例があるように聞いております。これは必ずしも全部だとは申しませんが、そういう事例があることも事実でございます。それは、これも先生御承知のように、この有料職業紹介事業の手数料でございますが、求職者と求人者と、いわゆる付添看護婦さんからと雇うほうの側と両方から手数料を取るようになっておりますが、その手数料をいま先生お話のように、できるだけ求職者、求人者に被害を与えないように、負担を軽くする意味で、日雇いの場合は、日給制の場合は六カ月間しか取れないということに限定されております。これが許可条件になっております。したがいまして、この有料職業紹介事業を運営されておる当事者は、手数料を取らなければ会の運営ができない、事業の運営ができないということで、できるだけ長期療養者、こういった寝たきり老人のめんどうをみてあげる人たちをなるべく長くその必要とされる期間差し向けたいけれども、そのために収入が減ってくる、お話のように会に所属する付添看護婦さんの数が限定されておりますために、そういった運営がまま行なわれておるように聞いております。しかしながら、私どもといたしましては、こういった、もちろんそういう運営は好ましいことではございませんので、六カ月の手数料しか取れないにいたしましても、さらにそれをこえて必要とされる期間派出、派遣をして紹介をするということが当然のたてまえでございます。そのたてまえどおり運営していただくように私どもは指導いたしておりますけれども、現実はなかなか人手不足の関係があってそういってはおりません向きが多うございます。今後はこういった手数料の関係もできるだけ実態に沿うように、もし改正の必要があればそれも検討いたしますけれども、それと関係なしに、本来のたてまえに沿って、必要な要請に対してはこういった派出される人たちを長期にわたって派出できるような体制をとってもらうように、今後十分指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

石本茂自由民主党

○石本茂君 いま、私の言っていることもたいへんこれは不当なことを言っているわけでして、局長の申されますように、やはりたてまえはたてまえとして、しかもこれを求人と求職者側との間の、しかも求職者に対するどういいますか、人格を認める方法でございますので、私は心からそのことをここでやめてほしいなんて思っておりませんけれども、何とか病人看護の場合だけ、何かこう特定条件と申しますか、御勘考願えないだろうかと、もしできますものなら、いま申されましたその紹介所自身の認可期間が一年間と、一年間更新ということであるならば、その一年間は、そういう病人看護を中心とする職業紹介所に籍を置く人は、一年間で更新、どういいますか、その会との籍の問題でございますけれども、それもその一年間更新というようなわけにはまいらぬもんだろうかと、これはまあたいへんおかしなことを言うわけなんですが、そういうとっぴもないことを実は考えまして、これは私だけじゃございませんで、私の周囲におります者は、経営者もおります、そこで働いている人もおります、この両者、それからもう一つは御病人の立場、この三者から出てきている意見でございまして、こういう場でお伺いするのもどうかと思いましたけれども、なかなか機会もございませんし、本日まあこういうことを聞いたわけですが、その辺御無理なことを、たいへん無理に注文しているわけですが、ひとつ考えていただきたいということを思うわけでございます。  それからこれは有料の紹介所の問題ですが、もう一つありますのは、例の、どういいますか、安定所のことです。安定所に登録をしております看護婦の問題でございますが、世間は足りなくてあのように大騒ぎをしておりますのに、安定所に登録いたしました看護婦がそのことでいろいろ御相談にまいりますが、なかなか的を射た回答が得られないわけです。でございますから、これもひとつ、安定所の中にということは無理でございましょうけれども、特別な状態を持っております人々ですから、わがままな言い方かもわかりませんが、もう間近の目の先のところでほしがっているのに、安定所に行ったら、なかなか、紹介がしてもらえないということも一つございますので、たいへん恐縮でございますが、これも少し実態をお調べ願いまして、そして気楽に、どうにでもこの無料安定所、職業安定所を通しましたら就職ができるような方策をひとつこの機会にお考え願いたいということを希望しておきます。  以上で私の質問を終わります。

遠藤政夫労働省職業訓練局長

○説明員(遠藤政夫君) 看護婦、家政婦会の運営につきましては、もう先生の御指摘たいへんごもっともでございます。私ごとで実は恐縮でございますけれども、私の母がもう八年ほど寝たきりでございます。これに付き添っていただいている、これ看護婦の資格を持った方ですけれども、年配の方がもう五、六年付き添っていただいております。で、いまお話のようなことになりますと、実はもう半年で切れるわけですけれども、実はまあ長年そのまま付き添っていただいて、たいへんもうありがたいと思っております。これが先ほどの手数料なんかの関係で切れてしまうということは、たいへん関係者にとってはもう迷惑千万でございます。そういったこともございますので、私、たいへんもう自分の身近な問題として先生のお話を承わりました次第でございます。この点十分関係者の御意見を伺いまして、そういうせっかくの先生の御好意が無になるようなことのないように、何とか検討してまいりたいと、かように考える次第でございます。  それから、看護婦さん等につきましては、これは本来公共職業安定所でこういう職業紹介、あっせんをするたてまえでございますけれども、こういう専門分野になりますと非常にこまかい配慮を必要とする関係から、安定所で手が回りかねる、あるいはごあっせんができかねるというような問題もございまして、民間の有料職業紹介事業にゆだねられているわけでございますが、そればかりでも必ずしも十分でございませんので、実は来年度から、看護婦の資格を持っている人で、家庭でつとめたいけれどもいろいろ事情があってつとめられない、そういった点に何らかの援助の手を差し伸べれば看護婦として自分の技量を生かして仕事ができるというような人たちがたくさんいらっしゃるようでございますので、こういった人たちを安定所なりに登録いたしまして、関係機関と十分協力いたしまして、こういう人たちが社会の要請にこたえ得るような体制をとってまいりたい、かように考えておる次第でございます。

石本茂自由民主党

○石本茂君 これで終わります。ありがとうございました。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 まず大臣にお伺いしますが、国電の中野駅前に全国勤労青少年会館ができまして、非常にしゃれたりっぱな建物です。パンフレットなどによりますと、「勤労青少年のすこやかな成長と福祉をおしすすめるため、労働省が計画し、雇用促進事業団が運営にあたる」と、こういうふうになっておりますけれども、ここにあります会館の目玉と言うべきサンプラザの——サンプラザというのですよね、これ通称。ここの大ホールがあるんですよね。この大ホールの運営の基本方針についてひとつまず大臣からお伺いいたしたいと思います。

加藤常太郎自由民主党労働大臣

○国務大臣(加藤常太郎君) あとでまた御質問があると思いますけれども、サンプラザの運営方針というのはパンフレットにあるように、今後勤労青少年の、明るい有意義な生活が送れるような一つのサンプルとして、福祉対策の一環としてサンプラザを設立したわけでございますが、いろいろサンプラザの内容は、ホール、ホテル、婚礼、各種の会合などもやれるようになっておりますが、まだそれに対して御不満の点がたぶんあると思います。私自体もその点最近痛感いたしまして、目的を逸脱するような点がいろいろ各方面からも耳に入っております。しかし、その衝に当たる者から見ると、強制的な独立採算制でありませんが、できるだけホールとかそういうものは独立採算制を、本来の目的を遂行しつつ、あまり交付金を特別会計から出すということは——自然と経営の衝に当たる方々はそうなりがちでありまして、そうなりますと 料金の問題またいろいろな趣旨に反するような結果になっても困りますので、開館当時は、なるべくああいうしゃれた、何というか、世界にも類のないようなサンプラザでありますから、これをひとつ知っていただくという意味で、最初は各方面に利用してもらうということを当事者はやっておったと思いますが、もう開館後相当日にちもたっておりますので、やはり本来の趣旨に間違わないような運営方法をさしたい、こういう意味で、最近関係者が寄って、今後の方針について協議いたしております。ホールの利用方法も、これは数カ月前からもう殺到している状況でありますが、いろいろこの点につきましても、監督の立場にある労働省としてもよく皆さんの御意見をお聞きして、なお一そうこれが有意義な目的を遂行できるような方向に運営を確立したいという方針で、最近関係者を呼んでよく事情を聞き、また私も各方面からそういう話がありましたから、ホテル、また大ホールの利用なども、責任者には申しておりませんけれども、五、六回子供なんかを連れて、何というか、わからぬ間によく内容も検討いたしております。今後ホールの問題その他いろいろ運営についても十分皆さんの御意見を聞き、また本日の野末議員の御質問なども参考にいたしまして、的確なる指導方針を確立して、本来の目的をはずさないようにやらしたいというのが根本方針であります。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 大臣、何かはんとうにおわかりになっているのかどうかわからないのですがね。もちろん、本来の目的を逸脱しないように運営をきびしくしなければいけないわけですが、まず、この大ホールですが、そちらのパンフレットなんか見ますと、新しい若者文化のメッカにしたい、なんちゅうことを書いてあるのですよ。事実、けっこうなんですが、さて、この半年間の利用状況を調べ、そして一年先までの予約状況を調べてみますと、どう考えても、この勤労青少年会館というその設立の趣旨にもうふさわしくない利用のされ方なんですね。たとえば、大臣、御存じですか、昼間から女子中学生や高校生が行秘しているんですから。日によっては午前中からですからね。かばんはさすがに持ってませんが、午前中から女子中学生、高校生がずらっと行列してる。何があるかと思えば、彼らが好むロックとか歌謡ショーの興業ですよ、あるいは公開録画、そういうものがあるのですね。勤労青少年が集まる催しものというのは非常に少ないのですよ。  そこでお聞きしたいのですが、理事長、もうこういう問題は内部でもって批判とか反省の対象になって、さっき大臣のお答えのように、これからこのままじゃいかんというところまできてるんですか、ほんとうに。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) ただいま大臣からお答えがありましたように、あの中野のサンプラザは、これは勤労青少年の方々に喜んで利用してもらう、そして、その教養、文化あるいはレクリェーション、スポーツあるいは各種の相談業務、こういうものを主として行ないまして、そして勤労青少年の職場生活に潤いを与え、憩の場を与える、こういうことが本来の目的でございます。  そこで、この運営につきまして、実際、現在までのところを二、三申し上げてみたいと思うのでございます。あのサンプラザ全体について見ますと、これはその入館者についてアンケート等もとりまして実態調査もいたしましたけれども、サンプラザ全体として見ますと、結局、この開館後四カ月の間の調査をしてみましたが、開館の延べ利用人員が約六十八万人、そのうち勤労青少年が約四十一万人、全体の六〇%、一日平均では延べ約四千人の勤労青少年が利用しておる、こういうことになっております。それから会員制をとっております各部門、たとえばグループ室、図書館部門、学園講習室、トレーニングセンター、こういうようなところについての会員数につきましては、勤労青少年は七〇%を占めておる。こういう状況でございまして、館全体として見ますると、勤労青少年の方々に非常によく利用されておる。評判も、まあ多少自画自賛かもしれませんが、なかなかよいように思っております。  ただそこで、その大ホールの問題でございますが、この大ホールにつきまして、これは非常によく利用されておることは事実でございまして、開館後毎日ほとんどあいた日はございません。八月等のいわゆる夏枯れの時期には多少あいた日もございますが、それ以外は満員の状況なわけでございます。そこでこの状況を見てみますると、やはりいま御指摘がありましたように、プロダクションとか、テレビ、ラジオ、民間放送局等の利用が相当大きい。また、中には録画などをとって、それでそれに青少年を入場さしておるというような例も見受けられますが、中身については、音楽会が第一、それから録画、ミュージカル、映画、舞踊と、こういう順序になっておるわけでございます。そこでこれは、大臣も先ほど申されましたけれども、まあいままで例のないようなこういう施設でございますので、六月一日にオープンをいたしましたけれども、労働省ともいろいろ相談をいたしまして、そして館の事務当局のほうでは、まあとにかく最初は各方面に、このホールはどんなものであるか、中の使いごこちはどうであったか、こういう点を各方面にPRし、広く知ってもらうための期間で、ためしにやってみようじゃないか。大体開館後一年ぐらいはそういうことでやってみて、その上でそれを反省し、検討して、今度は本来の目的のために使われるかどうか、それによって必要な規制を行なうことも適当かどうか、こんな点を研究してみよう。一年間は要するにPRとトライアル・アンド・エラーの準備期間と、こんな気持ちで運営したわけでございます。  ところで、開館後数カ月たちました現在、見てみますると、やはり御指摘のように、そういうプロダクションあるいはテレビ、ラジオ、放送局関係の録画等のものがだいぶ多い。ただ、この中身は、大体におきまして若い青少年向けの内容のむのが多いようでございます。ただ、その内容につきましては、いろんなものがありまして、これは人によっていろいろ批判もあるところじゃないか。それから勤労青少年団体の利用というものも、たとえば先般の「勤労青少年の日中央大会」等は、明らかにこれは勤労青少年がみずから主催されたものでございますが、それ以外の日をとってみると、どうもそういう本来のものよりも、いまの一般団体、あるいは一般のラジオ、テレビ、プロダクション関係が利用して使っておると、こういうことが多いようです。中身もいろいろ雑多なものでございます。中には、まあ青少年向けといっても、ローティーンにもっぱら人気があって、あまり上の青少年は見に来ないというような番組もあるわけです。まあ、この一年間はいまのような気持ちで運営しようということでやりまして、現在の状況を見、それからあと六カ月ぐらい予約状況を見ますると、どうもそういう面が率直にいって見受けられるのではないか。そこで、労働省とも最近相談をいたしまして、これはちょっと問題があるので、いままでのPR期間を過ぎた来年の中ごろから以降は、もう館もできてから一年ぐらいになるわけだから、そろそろ少し勤労青少年団体の本来の目的のために、あるいは勤労青少年の本来の文化、福祉向上のために役に立つようなものを行なうように、何か手を講ずる必要があるのではないか。ただ、これを変に妙な方向で何か規制するようなことになってもいろいろ問題があるので、なかなかむずかしい問題でございますが、何らかひとつ、これは私どもも本来の目的に沿えるように、予約や受け付けにあたりましても、少しその主催者あるいは申し込み者とよく相談して、その協力を求めるということが必要ではないであろうか。こんなことでいま反省、検討を加えつつあると、こういう段階でございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 まあ、かなり言いわけみたいに聞こえましてね。というのは、PRのためとは言いながら、度が過ぎているんですよね。いまおっしゃった、本当に青少年のための催しと言えるようなものは、月に五日あればいいほうですね。たとえば十月、先月三十一日間に学校が使ったのが三日ですよ、学生がね。それから労音とか、民音とかいう音楽の鑑賞団体が使った日は四日ですよ。たと全部芸能プロダクションですよ、それとテレビ局、まあ放送局ですね。ですから、PRというには、あまりにもこれは無差別、無原則に何でもかまわないからという感じが私はするんです。で、この半年間の利用状況を全部データにとってみましたら、やっぱり六割以上が歌謡ショーの興行とか、公開録画とか、そういうもので占められていましてね、まさにこの勤労青少年がと言えるような催しものは数日ですよ、あるいはパーセンテージにすれば一割かそこそこです。  そこてね、具体的にいままでの——これからの運営のためにプラスにしていただきたいので、いままでの問題点を二つこれからお話ししますと、青少年のために安い利用料金をつくったわけですね。これが逆なんです。逆に、この安い料金と豪華な設備が要するに金もうけのために利用されちゃっているわけですよ。で、この金もうけの内容が、さっき言ったロックとか歌謡ショーですから、ここに集まるのが例のローティーンが多い。これが補導の対象にすでになりつつある。これは御存じてすか。——御存じてすね。で、警察なんかで聞きますと、やはり歌謡ショーやロックがある日にはここは補導の重点対象にしているとはっきり言っておりまして、いままでも幾つかの事例があるんですね。家出少女がそこへ並んでいたとか、あるいは歌謡ショーを見にきた中・高校生がサンプラザの中のほかのところで遊んでいたとか、あるいはボーリング場がありますね。ボーリング場に学校をサボって高校生が来ていた。結局これは、きょうは歌謡ショーがあるからだとかいうような事例がある。警察でもだいぶなんか気にしていまして、やはり非行の問題ということから、近所の人たちも——近所というか、通行の人たちも、昼間から、午前中からあんなのが並んでいる、あれは、聞いてみたら、国の税金で建てた建物だそうじゃないか、どう考えてもふしぎだというようなことを言っておりますから、この問題はやはり重要だと思う。警察などに、やはりあれですか、相談ということはないけれども、一応連絡などとって気をつけてはいるんですかね。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) ただいま御指摘のような弊害も見受けられるところでございます。  なお、このホールの使用料につきましては、類似の公共的なホール等の例を参考にいたしまして、大体それに準じてきめております。でありますから、そういう公共のホールよりもまた特に安いということはありません。大体その類似の公共のホール等の料金等を参考にしてきめております。  それからいまのように比較的安い使用料で、今後はその主催者が高い入場料を取っておる例があるではないか、こういうお話でございます。中には高いものも見受けられます。しかし中には無料というものもあります。大体のところ五百円から二千円ぐらいというようなところになっておるようでありますが、例外的にはもっと高いものもあるようでございます。で、これも確かに御指摘のように一つの問題点でございまして、私どもはいまの催しの内容の問題のほかに、入場料の問題についても、あの大ホールを使う主催者側において、勤労青少年でも払い得るような適当な入場料というものを払うような企画を立てることについて、今後も協力を求める必要があるのではないか、このように感じております。  それから建物の中には御指摘のような大ホールのほかにボーリング場とか、トレーニングセンターとか、プールとか、そんなものも併設されておるわけでございます。これにつきましても、いろいろ建てるときに議論がありましたが、あそこに来ればいろいろ遊べるというような施設も必要でないかということで、教養施設、学園施設、相談施設というような比較的かた苦しいもののほかに、いま言ったようなものもあるわけでございますが、利用している中に学校をさぼって来ているというような子供もあるということは会館の当局でも認めておるそうでございます。で、これについては所轄の警察にも、いま聞いてみましたら、連絡とって協力を求めておる例があるそうでございます。  それからローティーンがそれを好むようなショーなり、番組がありまして、そうして昼間のうちから近所に列をつくっておると。あれもまあ率直に言いましてあまり好ましいことではないと思うのでございますが、これはいまの列等は主催者が自主規制ということでやっておりますが、まあこういうものもあまり目立たないようなことにするようなことで協力を求めることも必要ではないか。  要するに、だいぶ言いわけめいて恐縮でございますが、私どももこの六月以降やってみますると、いま言ったようないろんな問題が出ております。その点について、これはいろいろ反省し検討しなければならぬ時期に差しかかっておる、このように思っておりますので、これはひとついま言われたようなこともいろいろ御意見も尊重いたしまして、時期を見まして、なるべく早目に何らかのひとつ、何と申しますか、規制というようなことはちょっとことばが悪いんですけれども、何らかの一つのルールに沿いまして関係者が協力してもらうように、相当強く協力を呼びかけなければならぬのではないか、こういうぐあいに考えております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 それでは具体的にこうしてくださいということを言いますけれども、全体から見れば、この会館は百億円の国家予算でつくられたと。それにしてはお役人が考えるようなかた苦しいものではなくて、非常にユニークで、若者のレジャーの場とか勉強の場とか、そういう意味でぼくはねらいはいいと思うんですよ。大ホールを除けばまずまずの評価ができると思うんです。しかし大ホールでぶちこわしになっているということが問題なんですね。そしてこの大ホール、理事長のお話だとほんとうにものわかりがよくて、もうあすからにでも何か運営がうまくいくようだし、それだけわかっていたら、いままでこんなばかな結果が出てないという気がするわけです。ですから、税金で建てた勤労青少年のための設備だという自覚がなく、町の貸しホールと同じような感覚でもって運営しているとしか思えない。現に申し込みに行くと、実に、あれですよ、簡単に断わられますよ、うちは営業だからと言いますからね。それは大臣がさっきおっしゃった、本来の目的を守りつつ独立採算制でというようなこともからんでいると思いますがね。もう実に事務局なんというのは冷たいものですよ、青少年に。  ですから、ここでひとつ提案するんですがね。だれが使ってもそれはいいです。あまりやぼなことは言いませんがね。肝心な青少年が、たとえば学生も含めまして、教育委員会もありますね、それからシンフォニーなんかをやろうとする団体もありますね、いろいろ企業の組合の青年たちもいますが、そういう連中が申し込みたくてたくさんいる。で、申し込みに行ったって、一年先が一ぱいなんですからね。理事長いまいろいろおっしゃいましたけれども、きのうたとえば申し込む、十月一ぱい全然一日もありませんで、はっきりそれで終わりですよ、もう。そういう断わられ方ですよ。で、どういうものが予約しているかというと、やはり一年先も芸能プロ、放送局の公開録画が六〇%以上ですよ。そうなりますと、使いたい連中は全然手も足も出ないのが現状です、常連がもう独占しているわけですから。そうなると、これは本来の目的に沿う催しものか、金もうけ本位の催しものかというものを選別して、優先させなければいけない、青少年のための催しを。それは規制はなかなかできませんよ。しかし運営方針にはっきり対象としては勤労青少年を優先すると。だけど一般の利用も十分に考えられるというんでしょう。ところが、一般の利用が優先で、一般の利用というよりも興行ですよ。芸能プロ主催の興行が優先して、青少年たちの自主的な、あるいはそれらを対象の催しものが完全に締め出されているということが言えるんです。ですから、どうなんでしょう、規制ということではなくて、金もうけの催しものと、そうではない、この会館にはふさわしいという催しものぐらいは分けられますからね、そして本来の目的に沿ったものを優先させるというふうに、はっきりそういう方針を打ち出すべきだと思うんですがね。そういうつもりなんですか。

堀秀夫雇用促進事業団理事長

○参考人(堀秀夫君) ただいまお話の点若干訂正さしていただきたいと思うのですが、申し込んだけれども一年先だめだと、来年の十月もふさがっていると、こういうような御指摘がありました。これはどうも会館の受付のほうのことばが不十分だったと思います、もしそういう印象を与えたとすればですね。来年一年先につきましても、希望がずいぶん殺到していることは事実でございます。しかし、予約の契約を結びますのは大体六カ月前でございますから、大体最初申し上げたように、開館後一年たつ予定の来年六月ごろからば、まだその予約も正式にきめてない、申請は多数来ておりますが、そういう状況でございます。ですから、いままでの状況を見て、そのころからはいろいろな手も打てるのではないであろうかと、このように考えておるわけでございます。  なお、いまの問題につきましていろいろな点が考えられます。たとえば予約の期間というものをなるべく短くして、それで勤労青少年関係あるいはその団体から先に申し込みがありました場合には、そっちのほうが一般の場合よりも先に予約ができるように、先にその申し込みを認めるとかいう問題も考えられましょうし、あるいはいま言われましたいろいろなその実情からして目的からする選別もできるかもしれません。ただ、これはちょっとなかなかデリケートな問題でございまして、いろいろやり方にくふうが要ると思います。おまえのところは勤労青少年向けに適当でないとか、あるいはおまえのところは営利目的だというようなことにつきましては、いろいろな関係者にとって、またいろいろな苦情も出ると思いますから、もう少し権威のある何か人を集めて何か具体的にそういう問題を検討するというようなことも必要になるかもしれません。いろいろな考え方がございますが、その内容の問題等につきましてはもうしばらく考えさしていただきたいと思います。とにかくいろいろ御指摘の面があります。大ホール以外の面については、私も大体御指摘のようにうまくいっていると思うのですけれども、いまの大ホールについて独立採算ということで、あの会館の施設、設備の建設に、あるいは備えつけに要した費用は、これは出資金を受けておりますが、運営費は独立採算というのがたてまえでございます。したがいまして、あの大ホールもそのまぎわまでずっとあけておいて、そうして結局それを遊ばせるということになりますと、その維持費もまかなえないようなことにもなります。そこが関係者の苦心を要するところでございます。ホールの関係者、いまのようなことで一生懸命やっておりまして、そのためやや本来の目的から離れたような考え方をしがちな部門もございますので、特にそれから勤労青少年に対するところの応対等につきましても十分今後、もしお話のような不親切な例がありとすればはなはだ問題でございますから、十分に気をつけさせるようによく指導したいと思います。

加藤常太郎自由民主党労働大臣

○国務大臣(加藤常太郎君) 当面の責任者の事業団の理事長がいろいろ説明なりまた答弁いたしましたけれども、野末議員からの御指摘、特に野末議員はそのほうに御造詣の深い専門家で、御関連のある仕事でありますけれども、興業主はやはり利益が目的でありまして、なかなか借り方でも熱心で、知らず知らずのうちに利用目的を逸脱したような、勤労青少年に対する有意義な催しものが主体であるべきが横へろれたと、私も三回行って、孫に五、六回行ってみてこいと言ってみたら、もうそのとおりであります。そういう意味でPRの問題もありましたが、もうその段階ではありませんので、独立採算制でやらなくちゃならぬが、必ずしも独立採算制で……、私は最初設備等ができたら、独立採算だけれども、事によったら催しは目的を逸脱するだろうから、これはもうそのほうが主だから、やはり会館の当事者は、まああと労働省のいろいろな予算のほうから交付金をもらうということは、責任者とすると心苦しいという気持ちがありましょうが、これは理事長からいろいろ答弁いたしましたが、私も痛感しております。そうでありますから、各方面の御意見を聞いて検討するのでなしに、もう早速この指導要綱をこしらえて労働省がひとつ中心となって先生の御意見も、あとで責任者、専門家を起こして聞いたりして、また各方面の意見を聞いて、もうこの間うちからこれは問題になっておるのであります。労働省でもそういう御意見が出て、まあほかのほうもりっぱにいっているというが、ホテルもちょっと一般の人の利用が多過ぎるのではないかと、こういうような点もありますので、やはり世界に誇るようなりっぱな、しゃれたサンプラザができたんでありますから、よかったよかったといって目的を逸脱したらもう意味がありません。そういう意味でこれはまあ理事長の御意見も大いに参考にいたしますが、大臣として労働省として根本方針をもう早速年内のうちにきめます。そしていままでのいろいろの理由はありましょうけれども、理由は、私は理事長がもういま言うな、ちっと悪い点がある、こういう私自体も認めておりますので、御趣旨の点は私が思っておったんです。そこへ野末議員から話があって、私もなかなか勘がよかったなと思って実はきょう喜んでおるくらいで、早速御趣旨に沿ったような方向で着手いたします。そして、内容を変えて、足らなければもう見てやると、こういうように……。あまりそのほうへいくと——とうしてもこうそのほうへいきがちなんでありますから、足らなかったら認めるから本来の目的を逸脱せぬように、あの会館つくった、サンプラザをつくった本来のことを忘れて、横のほうへいってしまって、妙なことへ走っていってしまって……。私も三回行ったんでありますが、もう中高の若い人たち——あまり働くような人がおらんで、これは学生の会館のようにほんとうになっております、全部ではありませんけれども。内容も、当事者もだいぶ経験も積みましたし、理事長もよく聞いておると思いますので、もう率直に変えて、またやる、こういうことを大臣が責任を持ってここでお約束いたしまして、年内に具体化するようにこれはもう実行いたします。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 じゃあすべて大臣におまかせいたします、そこまでおっしゃれば。ただ、一つ理事長のお答えを訂正しておきたいのです。予約のことですが、それは理事長のほうがお間違いです。窓口は全然違います。一年先ももう一ぱいで、ということをはっきり言いまして、よく聞いてみますと日にちは具体的にきまっておりません。しかしもうメジロ押しで内容に関係なくただ主催者団体の名前だけ書いてあるような受け付け方で、その中でお互いに調整しようということはあるらしいですが、新たな申し込みは全く受け付けておりませんし、それはちょっと、窓口はだいぶ予約に関しては違うので、順番ですということで、いまから申し込んでも絶対に入り込めませんので、そのためにいろんな若者たちがだいぶ苦情といいますかあきらめて、どうせ使えないよ、もう無理だよ、だって常連がほとんどすぐきまっちゃうのだというのですよ。年末年始に切符を買いにいくのと同じようなもので、もう一年前から予約といったって、行ったらもう埋まっているというのですから、極端にいえば。そういうことがありますからだいぶ違いますが、今後若い人たちもいろんなことでこのホールがあるのだが、利用できるのだというようなPRのほうもいただいて、方針をきめるだけでなくて、本来の目的に沿うような運営をしていただきたいと期待していますから、これはお願いします。

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) ほかに御発言もないようですから、労働省の決算につきましてはこの程度といたします。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 次に派遣委員の報告に関する件についておはかりいたします。  先般当委員会が行ないました国家財政の経理及び国有財産の管理に関する実情を調査し、もって昭和四十六年度決算外二件の審査に資するための富山県、石川県及び福井県への委員派遣について、報告書が委員長の手元に提出されておりますが、口頭報告はこれを省略し、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 速記を起こして。  次回の委員会は、来たる二十八日に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十六分散会

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