決算委員会 第3号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1973/03/02
会議録
○委員長(成瀬幡治君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 昭和四十五年度決算外二件を議題といたします。 本日は、皇室費、国会、最高裁判所、法務省、会計検査院、内閣、及び防衛庁を除く総理府、すなわち総理府本府、警察庁、行政管理庁、北海道開発庁、経済企画庁、科学技術庁とそれに関係する北海道東北開発公庫につきまして審査を行ないます。 この際おはかりいたします。議事の都合によりこれらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明はいずれもこれを省略して本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。 それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
○小谷守君 まず法務省関係の決算についてお尋ねをいたしたいと思います。 法務省の御所管であります司法書士の問題についてお伺いをしたいと思いますが、まず今日、司法書士という方々は全国でどのぐらいおられるのか、どのような仕事をしておられるのか、こういう点を簡潔に御説明を願いたい。
○政府委員(川島一郎君) まず現在、司法書士が何名おるかという点でございますが、約一千三、四百名おるものと考えております。 それから、司法書士の仕事でございますが、これは司法書士法の第一条に規定されておりまして、他人の嘱託を受けて裁判所、検察庁あるいは法務局等に提出をする書類を作成し、あるいは登記の関係で他人にかわって登記の申請の代理業務を行なうということがその仕事の内容になっておおります。
○小谷守君 人数は、いま千三、四百名とおっしゃいましたが、ゼロが一つ足りぬのじゃないですか。
○政府委員(川島一郎君) たいへん失礼いたしました。仰せのとおりでございます。
○小谷守君 司法書士の任務は司法書士法の一条にきめてあると、こういうことでありますが、いずれにいたしましても、今日国民の大切な権利義務にかかわりを持つ大切な任務だと思います。そこで、この司法書士の皆さんの資格を付与するのについては、どういう選考をしておいでになるのか、その資格条件はどういうことであるのか、そういう点をお伺いしたいと思います。
○政府委員(川島一郎君) 司法書士となるにつきましては、現在選考認可の制度がとられておるわけでございますが、法律の規定の上で申し上げますと、まず第二条に司法書士となる者の資格が規定されております。その資格要件は、第一には、裁判所の書記官、事務官、あるいは法務省の事務官、あるいはまた検察事務官、こういった職の一または二以上を五年以上つとめた者というのが第一のグループでございます。それからその次には、ただいま申し上げました者と同等以上の教養及び学力を有する者、この二つのグループのいずれかに該当する者が司法書士となる資格があるわけでございまして、このような者の中から、法務局あるいは地方法務局の長が選考によって司法書士の認可をしている、こういうことでございます。認可に関する規定は第四条でございます。
○小谷守君 司法書士の資格については、第二条にきめてある、こういうことでありますが、そこで、そういたしますと、実際に法務省が司法書士試験というものを毎年全国統一試験という形で実施していらっしゃる、これと第二条とのかかわりはどういうことでありますか。
○政府委員(川島一郎君) 現在、司法書士を志望する者は非常に多数おるわけでございます。したがいまして、これらの多数の志望者の中から、司法書士の認可を与えるにあたって、適正な選考を行なうというためには、選考の方法として試験制度によるのが最も適当であろうという判断のもとに統一的な試験を実施していると、こういうことでございます。
○小谷守君 司法書士という仕事はきわめて重要な仕事であるから、またたくさんの志望者が全国におるので、試験によって厳重な評価をしたほうがいいと、こういうことですね。 しからば、その試験というのは、どういう法的な根拠によって行なわれておるのか。司法書士法及び施行規則を見ましても、何らその根拠というものは見当たらぬではありませんか。法二条ないしは四条、施行規則一条ないし二条が若干関係があるとは思われますけれども、どれを読んでも、試験をするということは出ておらぬではありませんか。法務省としては、非常にルーズなことではありませんか、どうですか。
○政府委員(川島一郎君) 法律のたてまえでは、司法書士を志望する者は、まず法務局あるいは地方法務局の長に志望をいたしまして、その選考を受けて、適当と認められる者に認可をすると、こういうことになっております。そこで、現在でも司法書士の志望者は、法務局長あるいは地方法務局長に志望をいたしまして、そこで法務局長、地方法務局長が選考をいたすわけでございますが、この選考の方法として試験を行なうと、こういうことにいたしておるのでありまして、試験という文字は出てまいりませんけれども、これは法律の第四条にございます選考の方法として試験を実施している、こういうことでございます。したがいまして、その試験の合否を決定するのは選考を行なう法務局長あるいは地方法務局長が合否を決定しておる、こういう関係でございます。
○小谷守君 そういうルーズなことをしておりますから、この司法書士の選考あるいはあなた方の言われるところの私的な試験、こういうものをめぐってずいぶんたくさんな新聞に投書が寄せられておる。不明朗きわまることだと思うんです。試験をするならば、どういう科目について試験をするということを法律なり規則なりで全国民に明らかにしてそうしてやるべきであります。法にうたわれておる選考の、地方法務局長が選考をするについてその参考までに試験をするというふうなことであっては相ならぬと思うんであります。いかがですか。
○政府委員(川島一郎君) 選考の方法として試験を行なうことは、選考を公平に行なうという意味で間違ったことではない、むしろ好ましいことであるというふうに考えております。ただ先生御指摘のように、先般新聞紙上におきまして試験科目はどうなっておるのかとか、まあいろいろ問題点があるように報道されたわけでございますが、これは法務局の側におきましては、志望者の方にはこういう科目について試験を行なうということはお知らせしてございますので、現在の選考認可制というものに問題があるとすればあろうかと思いますけれども、選考の方法として試験を実施するということは現状においては適当な方法であるというふうに考えております。
○小谷守君 それでは実際に行なわれておる試験の中身について伺いますが、裁判所の事務官、書記官、それに法務事務官または検察事務官の職に五年以上あった者には一次試験を免除しておる、そのとおりですね。これはどういう法的な根拠によるものでありますか。司法関係職員には一次試験免除の恩典が与えられておる。そこで、過去四年ほどの一次試験を免除された受験者数及び合格者数をひとつ年度別に御発表願いたいと思います。法二条を読みますというと、当然に一次試験を免除するということにはなっていないと思うのであります。この二条の規定は単に認可を受けることのできる者の資格について規定をしてあるだけである。どこにも一次試験を免除するなんていう施行規則も規定もありません。たとえば税理士、公認会計士、弁理士、こういう職業を見ますというと、いずれも一次試験を免除する場合にはそれぞれの法律または施行規則に明記されております。たとえば公認会計士法を見まするというと、七条に免除の該当者が列記されております。法務省ははっきりした法律上の根拠もないのに、かってに一部の者、しかも法務省に関係のある者だけに恩典を与えていいものでありましょうか。これは一般の国民にとっては法に基づかないところの不当な差別というほかはございません。私ども何としても納得いかぬ。
○政府委員(川島一郎君) 仰せのとおり、司法書士の選考認可のための試験は第一次試験と第二次試験というふうに分かれておりまして、第一次試験についてはある種の者には免除をいたしております。その根拠は何かという点でございますが、先ほど申し上げましたように、司法書士法の第二条は一号と二号とございまして、一号のほうは「裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官又は検察事務官の職の一又は二以上に在つてその年数を通算して五年以上になる者」でございます。それから二号のほうは「前号に掲げる者と同等以上の教養及び学力を有する者」となっております。そこで、司法書士の志望者が第一号に該当いたしません場合には、第二号の要件を備えているかどうかという点をまず審査しなければならないわけでございます。そのために行なうのが第一次試験でございまして、その第一次試験というのは、したがいまして、別のことばで申し上げますと、第一号の要件を備えている者と同等以上の教養及び学力を有しているかいないかという点を審査するわけでございます。したがって、第一号に該当する者につきましては、これは経歴上当然その資格があることが明らかでありますので、第一次試験は行なわない、こういうことにいたしているわけでございまして、そういった資格を有する者がさらに司法書士として業務を行なうのに適当であるかどうかという点を審査するために行なうのが第二次試験、これは一号に該当する者につきましても二号に該当する者につきましても共通に行なう、こういうたてまえで実施しておるわけでございまして、これは選考の方法としてはこういう形をとらざるを得ないというふうに考えるわけでございます。 それから試験免除者の数についての御質問に対するお答えでございますが、昭和四十七年度におきましては、受験者数が九千四百八十三名、これは全体で九千四百八十三名あったわけでございます。そのうち第一次試験の免除者は二百七十六名でございます。合格者数は全体で五百六名、このうち第一次試験免除者で合格した者が五十八名、こういう数字になっております。
○小谷守君 国が資格を与える試験で、試験に関する資格とか、試験科目とか、試験免除とか、手数料とか、そういうものを規定した法規がないというのは、法律に一番詳しいはずの法務省としては私は重大な失態ではないか、いまあなたいろいろ陳弁されたけれども、問題の根本を解明することになっていない。 大臣に伺います。昭和四十二年でございますから、ちょうど田中大臣が法務大臣、前、御在任中のことであります、この司法書士法を改正したのは。そのときに、国会は司法書士というものは明朗に国家試験を行なうべきである、こういうことを国会の附帯決議として出しておるわけであります。この附帯決議が委員会で決議された直後、大臣は、その趣旨を尊重してそのようにいたしますという言明をされていらっしゃる、一々朗読はいたしませんが。今日まで六年ほったらかされておるわけであります。そのことによっていま私がいろいろ申し上げましたような混乱と迷惑を引き起こしておる。大臣はどうお考えになりますか。
○国務大臣(田中伊三次君) 私は四十一年から四十二年に法務省におつとめをしたわけでございます。そのとき先生仰せのように決議が行なわれたこともよく存じております。そして法務省を退きましてからも、引き続き私は衆議院のほうの法務委員を継続してやってまいりました。しかるところ、一向に四十二年の先生お読みの決議の趣旨に沿う司法書士制度の本格的試験制度というものの法律が表に出てこない。そこで私が昨年末就任をまたいたしまして、そして一月に入ってからでございますが、ここにおります川島民事局長以下を呼びまして、司法書士の本格的試験制度は一体どうしておるんだと、国会においての要望もあることではないかということを確かめました。だんだん説明を聞きましたら、やはり全国統一した試験制度をぜひやりたい、それが司法書士の素質を向上する上にも、また仕事に励んでいただく上にも望ましいことであるからぜひやりたいと考えて準備をしておりますという説明でございました。その準備をとにかく急げと、準備を急いで、私の前在任中に御意向が出ておることであるから、ぜひ私の在任中にこれを提出する方針をとりたいということで、ただいませっかくということばが当てはまりますかどうか、たいへんおそれるのでありますが、とにかく準備をさせております。準備が完了次第、たいへん省内の内部手続も時間のかかる法律でございますが、これが完了次第国会に提出するための諸般の準備手続を進めていきたい。こういうふうに、誠意を持ってこれをやっていきたい。それをおことばがあるからそういう答えをするのでなしに、司法書士制度というものは試験によるべきものである、それが一番妥当なものである、こういうふうに私は考えておるので、どうぞ御了承をいただきたいと思います。
○小谷守君 大臣のお答えは、いま法務省がやっておる全国統一試験と称する私的な試験ではなしに、国家試験として位置づけてやろうというお考えでありますか。したがって、司法書士法の改正案を出す、こういうお考えでございますか。
○国務大臣(田中伊三次君) そのとおりの考えでございます。一法改正の手続を踏んで、白昼公然堂々と成規の試験をしてやりたい、こう考えております。
○小谷守君 この国会中に間に合いますか。
○国務大臣(田中伊三次君) この国会中に法案を提出することは間に合うまいと、改正草案の要綱ができると、今国会の終わりますころまでには。そういうふうに取り運んでいきたい、こう考えております。
○小谷守君 これは国会で附帯決議をしてから六年もたっておるわけであります。決してあなただけを責めるわけじゃありませんけれども、たまたま四十二年あなた御在職中の事柄でありますから、責任を持って早期にこの改正案を出されるように要望いたします。 これで法務省関係終わります。
○委員長(成瀬幡治君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。
○小谷守君 まず警察庁にお尋ねをいたします。きょうお尋ねをしたいと思いますことはこういうことです。交通事故でけが人が出る、重傷のけが人がそこに道ばたに倒れておる、少しでも早くこれを病院なり適当な医療機関に運んだならば助かったかもわからぬ、そういうことがおくれたために、ほったらかしにされておったために助かる命を落とした。こういうケースが非常に多いと思うのであります。しかもそういういわゆる救急体制というものが今日の政治の中では、今日の制度の中では何か谷間に落っこちてしまっておる。こういう状況だと思うのであります。行政の立場からこれを見ますというと、そういう救急業務は本来第一戦自治体であるところの市町村、これに属するところの消防業務である。警察はどうか、これは交通の取り締まりだ。第一戦自治体の仕事だといっても市町村、特に財政の弱い市町村ではなかなかそういうことのお世話がしにくい。またそういう行政を離れてこれは国民の、市民の一般的なけがしておる人を助けるということは人道上の一つのモラルではないかといいましても今日の世相はなかなかそういうわけにはまいらぬ。ここにたいへんもどかしいところがあると思うのであります。私はきょうこの問題だけをひとつまないたに乗せてお考えを確かめたいと思うのであります。対策を確かめたいと思うのであります。 そこで警察御当局に伺いますが、最近の交通事故による死者、負傷者はどのくらいでございましょうか。
○政府委員(片岡誠君) 最近過去三年間をとってみますと、昭和四十五年には死者が一万六千七百六十五人、それから負傷者が九十八万一千九十大人、昭和四十六年には死者が一万六千二百七十八人、負傷者が九十四万九千六百八十九人、昭和四十七年には死者が一万五千九百十八名、それか二負傷者が八十八万九千百九十八名でございます。おかげさまをもちまして、昭和四十六年、四十七年はその前年に比べまして、それぞれ死者、負傷者とも減少する傾向が出てまいりました。ただ、ここで念のため申しておきますが、この死者は警察統計でございまして、交通事故によりましてなくなられた方の中で、二十四時間以内になくなられた方の数でございます。
○小谷守君 これはたいへんむずかしい注文かもわかりませんが、四十五年度の死者一万六千七百六十五人と、こういう御発表でありますが、その中には、重傷者で事故発生から二十四時間以内になくなった人もその中に含まれておる、こういうことであります。むずかしい注文かもわかりませんが、どうでしょう、私がいま申し上げましたように、一臂の労をかしたならば助かったであろうという推定の数は出ませんか。
○政府委員(片岡誠君) その辺非常にそういう調査をいたしておりませんので、正確な数を申し上げるわけにはまいりませんが、大体この二十四時間以内になくっている方はほとんど即死に近い方ではないかと思います。別に交通事故によります統計として、厚生省で医師が診断しまして、これは時間に限らず、原因が交通事故であるという医師の判断によりまして集計しました統計が、これはWHOの統一方式でございますけれども、厚生統計がございます。四十五年をとってみますと、その統計によりますと、交通事故による死者は二万一千五百三十五名という数字が出ております。したがいまして、警察統計と比べますと、厚生統計に出ておりますのが約二八%多い。したがって、この中に、重傷にあって、あとで交通事故でなくなったという方が二八%ある。むしろ問題はこの二八%の中に、救急体制がよければ助かられた方が相当数含まれているのではないだろうかというふうに私ども考えております。
○小谷守君 私が申し上げましたのはたいへんむずかしい注文ですから、まあいまお答えのように、厚生統計と警察統計とのこの差を見れば、それがまあ一つの推定の数として浮かんでくるように私も思います。 そこで、いま血だらけのけが人を通りかかったタクシーの運転手さんが、忙しいのに車をとめてこれを病院に届けたといたします。そういう際に、国は現行法上その運転手さんに対してそういう善意、善行に対してどういう報いをしておるのでありましょうか。たとえば、たいへんな時間のロスでもありましょう。もっとその時間を商売のほうに向けておったら、かせぎが上がっておったかもわかりません。また、血だらけのけが人を乗せていくんですから、シートも血でよごれたかもわかりません。それも洗わなければなりません。本人の衣服もよごれたでしょう。そういう場合に国は——いま具体例を一つ申し上げましたが、その運転手さんの善意、善行に対してどういう報いをしておるでありましょうか。また、そのことによってこうむった実際上の損害に対してどういう償いをしておるでありましょうか。それはどういうことになっておりますか、消防庁長官でもけっこうです、警察当局でもけっこうです。
○政府委員(片岡誠君) 国の制度として、いまおっしゃるような制度はございません。しかしながら、各府県におきまして、これは兵庫県その他全国で現在二十四府県ばかり制度をつくっておるようでございますが、またことし三県ばかりその制度をつくろうとしているようでございますけれども、そういう善行のあったと申しますか、交通事故の被害者を病院に運んだという、そういう場合の労に報いるため、またあるいは先生御指摘のような、血がついたとかよごれたという問題もございますので、そういうものに対しての補償といいますか、報償の制度をとっている県が、いま申しましたように、二十四県ございます。で、これは私県のほうから聞いたわけですけれども、兵庫県の場合に、小谷先生もそういう制度をおつくりになるのに非常に御尽力いただいたという話も伺っております。そういう制度がございますので、その必要性を感じている県が次第にふえてまいりまして、現在、申し上げたように、二十七県になろうとしております。
○小谷守君 国がこれに対して何にもしないというのは、たいへん私は無責任な姿勢ではないかと思えてなりません。国が何にもしませんから、いま、やむにやまれず各県で心ばかりのことをしております。いまお話しにありましたように、私は、兵庫県の県会議員をしておりますときにこの報償条例というものをつくりました。四十二年の十一月であったと思います。その後各県にこれが広がって、二十数県に今日なっておるということでありますが、まあ適当にやっておけという国の姿勢では困ると思うのであります。自治省の次官おいでになっておりますか。——おいでになってない。総理府の長官はまだですね。副長官がおいでになっている。これは私昨年このことを総理府なり自治省に尋ねたのです。ところが、当時の渡海自治大臣は、これは大切なことでありますから、至急に検討いたします、その方向は、国自身が立法を持ち得るか、あるいは今日、いま行なわれておる各県でやっておる状況に対して、その財源を国が供与するか、そういうことでこれを広めるか、とにかく早急に取り組みますというお答えでありました。ここに速記録もあります。また総理府のほうでも、これは大切なことでありますからやりますという同様なお答えであります。速記録にあります。 さっき私は、法務省のときに、法務大臣にも申し上げたのでありますが、今日の大臣のお答えというものが、何かその場だけ過ごせばいい、一時しのぎの適当なことを言って過ごせばいい、そのうちまた交代する、こういう無責任なことでは困ると思うのであります。言ったことはやってもらわなきゃいかぬと思う。これは交通問題は劈頭に私は谷間みたいになっておる、特に救急問題は谷間になっておるということを申し上げましたが、このことについて御相談するにしても、警察、消防庁、総理府、それぞれ御足労願わなければならぬほどかみ合っておるわけであります。今日までどういう検討をされたか、その結果おことばどおりおやりになるのかどうか、総理府のほうから伺いましょうか。
○政府委員(宮崎清文君) ただいま御指摘のように、昨年の国会に先生からこの点につきましての御質問があったわけでございまして、それを受けまして、事務的に総理府を中心といたしまして、自治省、消防庁、警察庁その他関係省庁と協議をいたしてきております。現在まだ最終的な結論を得るには至っておりません。と申しますのは、御指摘の点はたいへんごもっともではございますが、これを事務的にだんだん検討してまいりますと、たいへん善意で救護に協力された方に対する報償のしかたとしてはどういうものがあるだろうか、あるいはまた交通事故に限らずその他災害でございますとか、いろいろの場合に同様なことも考えられますので、それらとの均衡をどうはかるかとか、いろいろこまかい点がないわけではございません。これらの問題を現在まだ引き続き検討している段階でございますが、それはそれといたしまして、御趣旨の点はたいへんけっこうなことだと思われますので、さしあたっての措置といたしましては、地方公共団体に指導いたしまして、まず何と申しましても、地方の住民の方々の生命、身体の保護に任ずるのは地方公共団体がまず第一義的に行なうわけでございますから、地方公共団体でしかるべき措置がとられるように行政指導をしてまいりたい。またその場合に当該地方公共団体が財源の負担が過重にならないように国としては今後も十分配慮してまいりたい、このようにいま考えている段階でございます。
○小谷守君 兵庫県の例を申し上げますと、四十六年度の決算で、負傷者を運んでもらったその件数は二千九百五十二件です。これに交付しました報償金はざっと五百万円です。そこで、この各県の条例方式で府県にこれをやってもらう、この方式を広めてもらうということも一案でございましょう。とすれば、当然国が先んじてやらなければならぬことをやってもらうわけでありますから、必要な財源はもっと十分に交付すべきだ。交通局長どうですか、交通の反則金、いまどのぐらいになっておりますか、一年間。
○政府委員(片岡誠君) 三百億足らずでございます。
○小谷守君 まあことしの予算を拝見しましても、二百九十億が計上してあるようでありますから、これはおそらく決算で振り返ってみる段階では、五十億も六十億もこれは超過しておるだろうと、最近の趨勢から私はそういうふうに思います。この交通反則金の使途についてはむずかしい取りきめがありますから、これをすぐ、この中でこっちのほうに回せというふうなことを、そういう私は短兵急なことを申し上げようと思いませんが、かりに各県のいまやっておる状況を調べてみましてもまちまちです。兵庫県の五百万、富山県の百万、静岡県の百七十万、茨城県の二百九十万、宮城県の二百万、少ないところでは三重県の十万、財政の事情にもよると思いますが、まちまちです。これ幾らで足りるというもんでもありませんけれども、やはりさっき私はタクシーの運転手さんの例を一つ出しましたが、善意でやっていただいたこととはいえ、その間本人に実害を与えちゃいかぬと思うのです、こういう善意の人、善行の人に。それだけはやっぱり償う、こういう基本でなきゃならぬと思います。何もそういうことを当てにしてやったわけじゃない、またこういう善意というものは、本来金額というふうなものさしではかるべきものでありませんけれども、しかしそういう人に対して実害を与えぬように、それだけは国のほうで償わしてもらうという姿勢が当然必要だと思います。 いま長官がおいでになったようでありますが、このわかりきったことがなぜやれぬか。先ほど副長官のお話を伺ったんです。事務的にいろいろめんどうなことがあるようでありますので、なかなかはかどっていないようであります。長官は政治的な決断を一度されたらどうです、こういう問題については。私は、これは立法を用いるということになれば、いろいろ時間もかかると思いますけれども、幸い各県が自主的にやってくれておる。四十七都道府県のうちの半分はもうこれ手を染めておるのです。これを指導して、同時に地方の腹を痛ませぬように、財源については見てやる。かりに最高の兵庫県並みの財源を付与するとしても、二十四億ほどあったら済むこっちゃありませんか、年間。このくらいの決断がなぜできぬのか。総務長官途中からおいでになって恐縮ですが、一度あなたのお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(坪川信三君) まずもっておわびいたしたいと思いますが、衆議院の本会議で失礼いたしましたことをお許し願いたいと思います。 ただいま小谷委員御指摘になりました問題、国民のしあわせに通ずる、また人命に通ずる非常に重要な問題であり、また長年にわたる懸案としての問題であり、四年前私が建設省におりましたころも、この問題がかなり論議をかわされておったこともいささか旨趣いたしておるような次第であります。そうしたことを考えまして、またそうした点を踏まえましての国としての予算的な配慮あるいは法的な措置をどう講ずべきであるということも、十分御意見としては私は深く敬意も払い、また同感もいたしておる次第でございますが、しかし、いま直ちにこれらの問題を、いわゆる災害に対する善意の行為——そうした行為との均衡上の問題等もございますし、また予算的な立場から受けるところの配慮の上においてもいろいろの実情もございますので、これに対して直ちに一元化いたしまして、一律的に法制化をいたしまして予算の裏づけをいたすということもいろいろと論議があり、また問題点も伏在いたしておるような次第でございまするので、御承知のとおりの建設省あるいは消防庁、警察庁との連絡を大いにひとつ密にいたしまして、これらの点の問題をカバーしていくということが、ただいまの時点では適当な措置であるとも考えておりますけれども、しかし、小谷委員御指摘になりましたそういうような問題については関係省庁と十分ひとつ連絡を遂げ、協議を相続けながら、その方針に到達するような努力はひとつぜひともいたしてまいりたいと、こう考えておることで御了解いただきたいと思います。
○小谷守君 いまの総務長官の御答弁は、昨年渡海自治大臣が私にされた答弁から見ますとですね、ずいぶん後退した内容だと思います。渡海さんはやりますと言ったんです。ですから、私はこの国会には出されると期待しておった。立法の問題はですね、いろんな手続の問題でおくれておるということは、先ほど副長官のお答えで了としましたが、もう各省と連絡とって御趣旨に沿うように慎重に検討して努力しますなんということばはですね、国民はあまり信用せぬです、このごろ。私どもも信用しがたい。やる意思があるのかないのかということをはっきりしてもらいましょう。
○国務大臣(坪川信三君) もとの渡海自治大臣がどうお答えになられましたかは、まだ私勉強不足で失礼いたしておるのでございますけれども、私の申しましたる点は、決して消極的な後退をいたしておるというような心情でないということはぜひ御理解願いたい。私どもといたしましては、これらの問題点を解明いたしながら、積極的にひとつ前向きの姿勢で、誠意を持ってこれを取り組んで、皆さんの御心配なり御指摘になりました点に到達するよう、最善の努力を申し上げるということでひとつ御理解願いたいと、こう思います。
○小谷守君 長官ね、むずかしいこと言っているんじゃないんですよ。あなた、途中からおいでになったからわからぬけれども、むずかしいことを言っているんじゃないんです。だれが見てもあたりまえのことを私は提起しておるんです。そうしてですね、しかも財源を付与すると言いましても、全国で二十四億円ほどあれば済むことなんです。びっくりするような金額じゃないんです。これをひとまず段階的には府県の条例を用いてやるところの制度をひとつ進めようと。何でもあんた方のやることそうでしょう。老人医療にしろ、幼児の医療にしろ、先に自治体にやらせて、後を追っかけてやるようなことは、これはいいことじゃないですよ。しかし、いまそれをあげつらおうとは思いません。せめてそれだけのことでもやんなさい。なぜ、ことば濁しますか。
○国務大臣(坪川信三君) 決してことばを濁しておるような次第でないんでございますが、渡海自治大臣の述べられました速記録を私いま読みまして、私、ちっとも変わらぬ気持ちで、熱意を持ってこれに取り組むと、検討するということば以外に、私よりもより積極的であるという感じは、私はこれは持たないのでございますが、どうかその点はひとつ正しく御理解をいただきたい。積極的に取り組みたいと、こういうことで御理解願いたいと思います。
○小谷守君 田中総理は、よく決断ということをおっしゃっておる。しかも、重要なことについては期限をきめて、いつまでにやるということを国民に明らかにする。こういうことが田中総理の御信条のようでありますが、田中内閣の枢要な閣僚でありますあなたは、いつまでにおやりになりますか。一ぺん期限を示してもらいたい。
○国務大臣(坪川信三君) われわれ田中内閣の閣僚といたしましては、総理の積極的な姿勢と全く同じ姿で、田中内閣の施政を進めておるような次第でございます。 いま、小谷議員の非常に積極的な、また非常な期待感を持った御発言でございますけれども、やはり政治というものは、政治家がまた担当責任者が発言をいたしました以上、それを実行に移すということ、責任を負うということが非常に重要なことでございますので、私といたしましては、これに対するところの時限を直ちにいまここで申し上げるということは、おことばを返すような次第でございますが、ひとつ私の先ほどから申し上げる気持ちを御了察賜わって、その達成に果たす期待を十分お持ちいただきたいということで、御了承願いたいと思います。
○小谷守君 あなたと話していると、コンニャク問答みたいだ。(笑い)しかし、やってくださいよ。 消防庁長官、救急対策ないしは救急体制に関するわけでありますが、救急車の今日全国の配置はどういう状況でございましょうか。これ心配です。と申しますのは、先ほど申し上げましたように、この救急業務というものが消防の守備範囲である。したがって、消防は第一線自治体、市町村の任務である。こういう三段論法のもとに置かれておる。財政の弱い自治体では、なかなか一台の救急車を備えることも非常にむずかしい。いま、全国で公的なものがどのぐらい、病院その他の持っておる、医療機関の持っておる救急車がどのぐらい、また、災害防止等のために企業が自己手段として持っておる救急車がどのぐらい、その総数はどういうことになっておりましょうか。また、その稼動状況はどういうことになっておりましょうか。
○政府委員(宮澤弘君) ただいま、全国で救急を実施をしております市町村の数は、昨年の四月一日現在で千六百三十二でございます。したがいまして、市町村の数から申しますと、大体半分ということでございますが、大きいところが実施をしておりますので、カバーをしております人口から申しますと、約九割に近い地域を一応カバーをいたしておるわけでございます。 そこで、それらの市町村がどのぐらい救急車を持っているかというお尋ねでございますが、やはり昨年の四月一日現在で千七百七十八台でございます。したがいまして、小さい市町村では一台というようなところもございます。大都市などになればかなりの数を持っているわけでございます。公的な救急車の数はいま申し上げたとおりでございます。 そこで、もう一つのお尋ねでございますが、一般の公的以外の団体その他が持っている救急車の保有状況でございます。これはちょっと資料が古くて恐縮でございます。四十五年の四月一日の資料しかございませんけれども、国、府県、市町村等の公的な医療機関が持っておりますのが三百でございます。それから私的な医療機関——民間の病院等でございますが一が約五百でございます。さらに企業等が持っておりますのが百二十九でございまして、合計をいたしますと九百三十六、大体こういう状況でございます。
○小谷守君 これは早急にやはり救急車の整備を急がなくてはならぬ、一挙にということはまいらぬと思いますけれども、五カ年計画なら五カ年ということでこれを充足していく必要があろうと思うのでありますが、そういう計画をおいてお進めになっておるかどうか、特に地方段階になりますと、なかなかむずかしい。これは郡ごとにでも市町村が協力をして、そして整備をしていくというふうな必要があるのではなかろうか。いずれにしましても、計画を立てて、その充足に向かって特段のひとつ御努力を願いたいと思うのであります。それが一つ。 いま一つは、市民病院ないしは市立病院というふうな公的医療機関でこの救急病院の指定をきらう傾向が強い、こういうことを私は承知しておりますが、もしそれが全国的な趨勢であるとすればたいへんなことだ、けしからぬことだ、これをきらう要因はどこにあるのか、どういう指導をしていらっしゃるのか、そういうことも含めて御答弁を願いたいと思います。
○政府委員(宮澤弘君) 最初の救急車充足、救急体制充足の計画の問題でございます。私どもも、まだはなはだこの辺が不十分であるということは自覚をいたしております。そこで、私どもかねてから現地の市町村ともいろいろ相談をいたしているわけでございますが、大体昭和五十年ぐらいまでに、先ほど私は救急を実施しております市町村の数が現在五〇%ぐらいということを申し上げたわけでございますが、昭和五十年度ぐらいには九十数%まで持っていきたいということで関係町村と相談をいたしております。ただ、その場合にも、単に救急を実施をするという指定を受けただけでは意味がございません。やはりそこに人的、物的の施設を充実する必要がございますので、私どものほうといたしましても、財政措置につきましては、また格別の努力をしていかなければならないと思っております。同時にただいま御指摘のように、小さい町村でございますと、単独で救急車を持ちまして、救急業務をやるということがいろいろな面からなかなかむずかしゅうございますので、ただいまお示しがございましたように、私どもも救急業務を数カ市町村が共同してやっていく、広域的に処理をしていくという方向を奨励いたしておりまして、現在町村段階で救急を実施してまいります町村のかなりの数は、ただいまお話のような広域的な共同処理、こういう形をとっております。これは大いに推進をしていきたいと思っております。 それから第二番目の、公的病院が救急の指定病院をきらう傾向があるのではないか、こういうお話でございますが、実は私もそういう情報を持っておりまして、私もまたこれはたいへん不適当なことではないか、国立や公立の病院というものは、まさにほかの私的な病院がどうあろうとも、救急病院として指定を受けてやるべきものだ、私もまたそういう情報を一部から受けておりまして、たいへんこれは不適当なことだと思っておりまして、これにつきましては医療機関を担当しております厚生省ともよく相談をいたしておるわけでございます。 そこで、それじゃどういう理由で救急病院の指定をきらっておるのであろうかということでございますが、私も医療関係の専門的な知識がございませんので、ごく私の常識的な判断を申し上げて恐縮でございますけれども、一つは人員の問題があるようでございます。救急指定病院になりますと、相当な医師なり看護婦なりをそろえておかなければならないわけでございますけれども、それにつきましては全国的に医師、看護婦が不足をしておるという理由が一つあるようでございまして、この点につきましては厚生省当局に私はやはり救急病院というのは特別なものであるからということでよくしばしばお願いをいたしておるところでございます。 それからもう一つの理由は、財政的な面があろうかと思います。救急病院に指定になりますと、たとえば脳外科のお医者さんの応援を要請するということで常に確保をしておかなければならないわけでございますし、あるいはそのほかのお医者さんの待機でございますとかあるいは常にあきベッド——空床を持っていなければならないということでございます。御承知のように、公立病院は一応独立採算的な運営というのが原則でございます。したがって、そういう救急に必要な経費をかけることについて問題があるわけでございます。この点につきましては、地方財政の財政措置の問題でございますので、私どものほうが自治省の財政当局と相談をいたしまして、ただいま申しましたような医師の待機でございますとか、空床というような措置につきましては、一般会計からそれを病院の会計に繰り出すための財政措置につきまして措置をいたしている次第でございます。
○小谷守君 公的な病院が救急病院の指定をきらうということについては、もってのほかのことでありますから、厳にひとつ厚生省とも御協力の上で御指導を願わなければならぬと思います。また隘路とするところについてはやはり懇切にそれを補強するための努力をしていただかなければならないと思います。 次は建設省関係でお尋ねをいたします。 救急体制の一つの谷間になっておる点の一つは、高速自動車道だと思います。高速道の中での事故はどういう状況でありますか、その救急体制は現状どういうことになっておるか、まず一つその点からお伺いをしたいと思います。
○政府委員(松野幸泰君) 建設大臣、衆議院の本会に出ておりますから、政務次官でございますが、答弁させていただきます。 高速道路の交通事故に対する救急業務については、交通安全基本計画、これは昭和四十六年三月三十日、中央交通安全対策会議で決定、これにおいて日本道路公団が道路交通管理業務と一元的に、自主的に救急として処理する方針が決定されました。これに沿って実施する方策の検討を進めた結果、昭和四十七年度においてはとりあえず東名高速道路の御殿場分駐所に専門の救急隊員、救急車両を配置した救急基地を設置して、試験的に自主救急を行ない、さらに本年二月より東北道においても同様に一基地鹿沼を設置して自主救急を行なっているところであります。来年度においてはこれらを継続して実施するほか、新たに三基地の設置を行ない、自主救急の一そうの充実をはかっていくこととしております。また、従来どおり救急業務実施市町村に対する救急車の提供等の協力措置を推進し、関係市町村との連携を強化するとともに、交通管理員に救急訓練を実施し、パトロール車に応急手当を行なうための医薬品を搭載する等の処置を講じているところでございます。
○政府委員(菊池三男君) 先ほど御質問にもう一つ高速道路におきます事故の現状はどうであるかというお尋ねでございます。高速道につきましては一般道路と比較いたしますと、事故率、われわれは、一億台キロ、これは台数とキロ数をかけたものが一つのものさしになっておりますけれども、大体二分の一、あるいは三分の一程度でございます。高速道路のほうが事故率が一般道路と比べて半分あるいはそれ以下でございます。 それから、ここ三年ぐらいの経過を見ますと、東名高速道路、それから名神高速道路を例にとってみますと、四十五年度から四十六年度、四十七年度と、これは件数もそれから死者数も幸いに減少しております。
○小谷守君 道路局長さん、いまやっているのは四十五年の決算ですから、四十五年、六年、七年と、こういうことで高速道の自動車の事故の件数のトータルはどのくらいになっておりますか。
○政府委員(菊池三男君) 高速道路につきましては実は四十五年度に供用を開始しているもの、あるいは四十六年度から開始したもの、四十七年度から開始して延長が逐次変わっておりますので、ちょっと全部の比較はむずかしいかと思います。そこで先ほど私いま一例として東名、名神を申し上げたわけでございます。
○小谷守君 道路の系統ごとの比較をしなさいというようなことを言っているんじゃないんです、トータルは幾らかと。御用意がなければこちらで調べた数を申し上げてみたいと思うんですが、大体この三年間のトータルが八千七百七十五件というふうに承知をしておりますが、そこで先ほど政務次官のおっしゃった高速自動車道の中での救急体制、これは先ほどの申されました要項を私も持っておりますが、まず公団等において救急体制を自分でつくるということに努力をしておられる。しかしこの三カ年間の八千七百七十五件という事故件数の中でドライバーが事故を起こした、あるいはあとから来る車が通報した状況というものはそれはすべて非常電話によって一般の消防体制のほうに、一般の救急体制のほうに通報をしているわけです。それが九〇%だと。そうすれば一体道路管理の公団の事故救急体制というものは何の役に立っておるのか。ことばが過ぎるかもわかりませんけれども、非常にむなしい気持ちがする、数だけを見れば。そういう点はどうですか。
○政府委員(菊池三男君) いまのほとんどの事故につきましては、お話のとおり、事故現場から非常電話がございますので、非常電話で道路公団の管理しております基地に入るのが通常でございます。 それで基地で事故があった、けが人が出たという話を受けますとすぐ公団のほうから一番近い市町村のところにお願いをして救急車を出していただくというのが従来であったわけでございます。ところが、先ほど政務次官申しましたように、交通安全基本計画ができまして、道路公団も市町村にただたよるばかりではなくて、自主的な救急をやるべきである、これは道路公団が管理業務をやっておりますので、管理業務と一緒になって自主救急をやるべきであるということでございました。そこで先ほど申しましたように、四十六年度に一つ試験的につくり、その後四十七年度にまたつくり、それから四十八年度——来年度はさらに三基地をふやしまして、その基地から道路公団自身も自主救急をやる。ただこれはたいへんとうとい人命でございますので、いまは市町村にもやはりお願いしておりますし、自主救急基地からも出ておりまして、早いほうが処置をしておるという形で、ただいまのところでは従来よりそういう意味では体制が厚くなっているというふうに考えております。ただ、今後この自主救急基地につきましてもどの程度までやるかということには問題があろうかと思います。また関係市町村の消防救急体制とも十分緊密な連絡をとっておりませんと穴があいたのではたいへんでございますので、そういう問題もあわせまして関係の者が寄りましてこまかい体制づくりをしてまいりたいというふうに考えております。
○小谷守君 私は冒頭に救急体制の谷間の一つがやはり高速道路ではないかということを申し上げたんですが、いま現状高速道の延べキロ数は九百キロ、ことしの御計画が実施されるというと千三百キロをこす、こういうふうに伺っておるのでありますが、そこで国民がいま非常に心配しておることは、この高速道内での救急体制をめぐって自治省と建設省とが責任のなすり合いをしておる。そっちでやってくれ、そっちでやってくれということで、もうこの救急体制は責任のなすり合いをしておるということがもっぱらのうわさであります。そういうことであってはならぬと思うのです。先ほど次官が読み上げられた要綱なるものもその一つの妥協の産物だと、こういうふうに世間では見ておる。きょう、私はここで確たる具体的な御答弁を求めませんけれども、これについては事、人命に関する問題でございますから、もっとしっかり、安心のいく体制を固めてもらわなきゃならぬと思う。建設省や自治省のなわ張り争いの谷間にこういう問題が置かれてはたいへんだと思います。このことを特に申し上げておきます。 以上で質問を終わりますが、きょう申し上げましたことは、負傷者を民間の善意善行によって助けてもらう、運んでもらった、一簣の労をかしてもらった、こういうことに対するところの——とうてい金ではかれることではありませんけれども、そういう善意善行に対して、これを償っていくところの手だてを国として早急に考えてもらいたい。その方向は、一つは立法措置。これがなかなか手間どるということであれば、便宜的ではありますけれども、いま各県が、全国の府県の約半数が、一つの事故解決として試みておるところの報償制度というものを、これをあと押しをして、これを広めて、そうして誠実にやはり対処をしてもらいたい。府県がやっておるんだからと、高見の見物で済まされてはたいへんなことだ。本来国がやるべきことだ。これについて、本気で取り組んでもらいたいと思います。 それから救急車の整備、これを急いでもらいたい。公的病院が救急をきらうというふうなことについては、厳に強い指導をしてもらわなきゃならぬということ。谷間の一つである高速道について、ここで起きるところの交通事故、災害に対して、なわ張り争いをやめて、十分なひとつ体制をつくってもらいたい、こういうことを提起したわけであります。総務長官、その場しのぎの答弁でなしに本気でやってください。
○国務大臣(坪川信三君) 小谷議員のいま三点にわたるところの、ほんとうに重要な問題について、われわれ関係者も十分拝聴いたしておるような次第でございます。 第一点であるところの災害、お気の毒な方々に対するところの補償、事務の一元化、またそれに対するときの法的措置の制度上の問題、また高速道路の道路上に起きているところの救急体制に対する行政の一元化、また公的病院等におけるところのこれらのお気の毒な人に対する緊急措置、あるいはその対応策、全く重要な問題でございます。したがって、われわれ関係者十分承りましたので、ぜひともそうした方向に整備の上に制度上、行政上、予算上でき得ますように、最善の努力をいたしますことを答弁申し上げて、御返答にかえたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(成瀬幡治君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。
○黒柳明君 私、きょう食品行政の問題、また有毒添加物——添加の許容限度、あるいは流通機構の問題等について、厚生、農林両省にわたってやりたいと思います。 その前に経企庁長官、この消費者行政の基本的な政府の姿勢について、まず冒頭にお話しいただければと思います。
○国務大臣(小坂善太郎君) 私、経企庁をおあずかりいたしております立場で、何といいましても国民すべてが消費者であるという気持ちを持っております。あらゆる立場におりましても、最終的には消費者であり、私も消費者の一人である。したがって消費者行政というのは非常に大切なものであって、そのためにはまず安全ということが先行しなければならぬと思います。それから快適な生活を送るために、やはり適正な価格で品物が得られるし、またサービスも得られる。これは有形無形のものを問わず、そうした生活上に必要な便益が供与されねばならないので、そういうことを含めて消費者行政というものを考えていかなけりゃならないと、かように考えている次第であります。
○黒柳明君 たとえば食品の有毒添加物について、消費者団体が最近非常に熱心な運動をやっておりますが、そういう消費者運動の実態の掌握、具体的に言いますと、たとえばハムの問題ですけれどもね、亜硝酸ナトリウムを入れなければならないと、こういう一つの食品衛生法の基本的なものがあるわけですけれども、それを入れないで、要するに亜硝酸ナトリウム、まあ学界では発ガン物質をつくると、そういう定説があるわけですけれども、消費者のほうで入れないハムをつくろうと、こういう運動をやっているわけですが、こういう運動のあり方についてはどのようなお考えを持っているでしょうか。
○国務大臣(小坂善太郎君) 食品添加物につきましては、やはり食品の安全性を確保するという立場から従来点検が進められておるところでございます。また厚生省はそうした観点から、オーソリティーをもって検査をされておるわけでございますが、そういう厚生省とされても、国民の、ことに消費者団体からのいろいろなお話というものは十分これ承っていると思いますし、私どもはいま黒柳議員の御指摘の点も含めまして、添加物の使用は、必要な場合には入れてございましょうけれども、しかしその量は必要最小限度に限定すべきものであるという考えで規制いたしてまいりたいと思いますし、そうした考えのもとに関係省庁と打ち合わせてまいりたい、こう思ってる次第でございます。
○黒柳明君 厚生大臣にお伺いしますけど、いま経企庁長官が、まあ当然ぐらい当然な答弁で、安全であるべきであり、快適であるべき等々とお述べになったわけですが、厚生省としては有害添加物あるいは添加の許容限度というものをきめておるわけですが、それをきめるときの基本的な姿勢、考え方、これはどういう考え方、姿勢を持ってるのか、まずお伺いしたい。
○国務大臣(齋藤邦吉君) いろいろな食品の添加物につきましては、安全性ということを一番私ども考えておるわけでございまして、できるだけ厳重にするということが一番大事だと考えておりまして、今日まででも許されておるものの中につきましても相当いろいろな総点検をいたしまして、わが国としてもできるだけ疑わしきものは使わせないというふうなやり方で今日まで進んでおりますし、それからWHO等のいろいろな国際的な基準もございますし、そういうことを十分頭に入れながらやっております。消費者の方々からいろいろそういう御注意をいただければ、私どももその御注意を十分考えまして、少しでも安全性に疑いを持たせないようにというふうなことで進んでまいりたいと、こういうふうに考えております。
○黒柳明君 まあ当然、人体に対しての安全性ということが何よりもであるとまあ両大臣くしくも御答弁されたわけであるが、これはもう常識的なことだと思います。 石油たん白の問題、あるいはラーメン論争、ハム論争と、非常にそういう問題が活発なんですけれども、そこで具体的に、それならば、たとえばハムの問題ここでまず一つ取り上げましょう。その添加物、亜硝酸塩ですね、亜硝酸ナトリウム、この添加物が七〇PPM以下ならばいいと、こういうことなんですが、具体的には国立衛研の先生方、専門家の人に聞いてもその根拠はないと言うんですね。まあここらあたりが大きな一さらに私質問続けていきますが、きょうの私の質問をしたい、解明をしたい点なんですけれども、この七〇PPMならいいという科学的な根拠はどこら辺にあるんでしょう。
○説明員(福田勉君) ただいまお尋ねのハム、ソーセージ等の亜硝酸塩の規制の問題でございますけれども、規制を定めました当時の状況はつまびらかではございませんけれども、現在までの研究では、ボツリヌス菌の予防のためには製造後五〇PPM程度の残存が必要と考えられており、殺菌剤、保存料の併用によりましてこの殺菌作用は増強され、確実となると言われております。現在国際的に御承知のように二〇〇PPMが亜硝酸ナトリウムの許容値になっておりますが、日本の場合におきましてはまあお尋ねのようにただいま七〇PPMということで押えてございます。これにつきましても今後なお検討、研究を続けてまいりまして適正値をさらに算出いたしたいというふうに存じております。
○黒柳明君 まあ、七〇PPMでなければならないということについて、これは確固たる根拠がない、ということは今後もそれについて検討しなきゃならないと、こういう発言があるとおりでありまして、私も国立衛生研究所のその最高の権威者に聞きまして、同じような答弁が返ってまいりました。だからこそ先日のテレビの討論会も——大臣も御存じかと思います、農林、厚生そして消費者団体、三者の討論会では、非常に政府の考えも違う。厚生省からお出になった人は、これは害毒があるから、将来やめたがいいんじゃないかというような発言すらもするようなことがあったわけです、二月の幾日かですね。ですから大臣として、いまこういう確かに一つの防腐的な、あるいは中毒を、あるいは害を阻止するというような働きもあるんですが、一方に非常に人体——しかもこれは発ガン剤です。まあ大臣、ハムを召し上がるかソーセージ召し上がるか……。しかもこれ、魚と併用すると発ガンのもとになるという定説ですね。私はもう何でもアメリカのものはいいと思ってそれ食べてたんですが、これは非常に危険だということ、しかもハム、国内産も危険だということなんですが、大臣、こういう、片方では確かにある意味のメリットがある、片方にははっきりした人体に害を及ぼす。安全性、安全性とおっしゃった、人体に対して安全性第一だとおっしゃった。それが害があるということが、しかも検討する余地があるという、そういうものについて、これは食品行政上よっぽど、まず第一点この問題についてだけでも前向きに取り組んでいただかなければならないのじゃなかろうかと、こう思うのですが、その点いかがでしょう。
○国務大臣(齋藤邦吉君) 七〇PPM以下にしました科学的根拠は私もよく存じておりません。しかし、現に使われておりますのは国際規格よりは少ない、それは確かでございます。その意味においては諸外国よりは安全性を厳格に日本はしておると、これは私は言えると思うのですが、一方やはり、それでかりに少なくともあぶないということであってみれば、私はやはり真剣に科学的に検討をするということは必要だと、かように考えております。したがって、私どもは今後とも七〇PPM以下だから諸外国よりも少ないから安全だということで押し切るような態度はとりませんで、今後とも十分科学的に検討を続けるようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○黒柳明君 非常にこれは厚生省としては前向きであり、しかもハム、ソーセージ業者にはショックな発言だと思うのですけれども、その無添加の食品ですね、有毒添加物を入れない、そういうものについて厚生省として行政指導をもつと積極的にやる、そういう姿勢をお示しいただければと、こう思うのですが、いまの大臣の御発言が非常にまたそういうことも含めての発言だと思うのですけれどもね。有毒な添加物——ちょっとでも人体に安全性というものが疑問視されたならばそういうものについて除去する、ないしは法的に規制する、ないしはそれに関してできないまでも相当前向きに検討して早くに結論を出すと、こういうやはり姿勢がほしいと思うのですが、いまのお答えで私は相当前向きなその姿勢を出されたと思うのですけれども、無添加のそういうものについて行政指導を積極的にやられるというお考えございますでしょうか。
○国務大臣(齋藤邦吉君) いやしくも国民の生命、健康に重大なる影響があるものでございますから、こういう添加物ばかりじゃなくて、そういうものがないものについてもいろいろ疑わしいものがあるということであれば、私どもは具体的に積極的に取り組んで進みたい、それがやはり全国民の健康を守るゆえんだと考えております。
○黒柳明君 農林大臣、ちょっとこれやっているのは序文なんです。これから本論に入るわけです。序文ですからこう静かにやっているわけですけれども。(笑声)これ、農林大臣、申しわけない、これは何でしょう。何でしょうって、申しわけないですけれども、これ何と言うのでしょうか、これ、いわゆる。これ、ちょっと長いのを私試食しちゃったわけですよ、申しわけありません、ここもっと長くなっているわけです。
○国務大臣(櫻内義雄君) 一見、私の常識ではハムの部類というふうにお見受けします。
○黒柳明君 ところがですね、農林大臣、こんなこまかいことまで私は大臣の重要な要職にありますからあるいは御存じないかと思いますけれども、これはハムじゃないハムなんですよ、いわゆる。いま小坂経企庁長官、そういう立場じゃないけれども、国民の安全を守るべきだとおっしゃった。しかも厚生大臣は相当前向きに、ちょっとでも害毒性があったものは除去しなければならないと確固たる姿勢を述べた。ところが、これは七〇PPM以下の亜硝酸塩を含んでない、発ガン性物質を含んでないハムなんです。ところが、いまの食品衛生法では七〇PPM以下の亜硝酸塩を含んだ、それでつくったものでなければハムと言えない。ですから、それを受けた農林省のJAS規格ではこれはハムとは言えない。二月二十四日、生協で愛知ハムに委託、製造させ、やがて販売しよう。農林省ではこれをハムと言うか言わないか。いま農林大臣はハムと思うと。これハムなんですよ。ハムで、まして害毒がない、有毒添加物がないハムなんです。ほんとうはこれをハムと呼んでもいいじゃないか。ところが、いまのJAS規格では、いまの食品衛生法ではむしろ逆なんです。そういう有毒なものを——しかも発ガンですよ。失礼ですけれども、ここにいらっしゃる方、ハム、ソーセージ、ベーコンもお召し上がりになっているじゃないですか。しかもそれが、魚を召し上がる人がなおさらこの発ガン物質が体内にできるのです。そうなりますと、たいへんなことです。だからこそ真剣な、住民が、消費者団体が、生協連が、そういうものじゃないハムができるのだと言ったのがこのハムです。つい一週間前につくったのです。これから、これで農林省と一けんかやろうというかまえなんですよ。私のところに——何とかこれを農林大臣にハムと言わせてみる。いまおっしゃった、ハムだと。農林大臣がハムと認めるのです、政治的には。であるならば、何を考えるべきか。そんな食品法やJAS規格に問題があるんじゃなかろうか。そこらあたりが問題なんですね。まあこれは何も私、だからこれはハムと言えなんということは言っておりません。だれが見たって——もうちょっと長ければいいんですが、私ちょっと食べちゃったものですから——ハムらしきハムになっているわけですがね。 そういうことでこれは冗談みたいな話ですけれど、決してそうじゃありません。国民の生命を守るということは、これはもうここの場で大臣に失礼な御質問をしましたけれども、当たりまえぐらい当たりまえなんです。ましてこれは食べものです。吸うもの、着るもの、はくものだって、いま公害というもので生命を脅かされている。それを食べるものだったらストレートに入ってくるわけですよ。ましてこれはガンですから。もうそろそろ、失礼ですけれども、もうそろそろの人が相当いらっしゃるわけですね、そういうおそれのある人が。たいへんですよ。ハム、ベーコン、ソーセージ。しかも魚と併用するともろにそういう発ガン物質をつくるというのですから、いいことをお聞きになったと思うのですよ。きょうお出になった方は。そういうものについて、それじゃ問題はどこにあるかというのです。私はJAS規格で、あるいは食品衛生法で七〇PPMに定めた科学的根拠、寡聞ながらわからない。衛生研究所の最高権威の人もわからない。外国より低いだろう。問題は、このあと本論に入るのですけれども、これはとんでもない発言なんです。このあと入りますけれども、それじゃ、七〇PPM、それ以下だったってどうなのかという根拠がない。しかも、それ以下のもの、ないものをつくったものについてこれからいじめようという姿勢がある。こうなるとどうなっちゃうんですか。いまの大臣の三者の発言、みんな安全性を保つ、しかも七〇PPMだって確固たる根拠がないんだから何とか検討しなければならないと言いながら、こういうある意味において熱心につくったものについて、これはハムであるかないかなんということがこれから論じられる。ハムなんです。しかも、一番有毒物質、添加物を除いたハムであるべきなんです。どこに問題があるか。JAS規格とその前にくる厚生省の七〇PPMの亜硝酸を使ったものでなければハムと言えない。ああいうきれいな色をして、ああいうふくよかな形をしたものでなければハムとは言えないというのですよ。どうですか、農林大臣、まあ私の話だけを聞かれても農林大臣のお立場として、あるいは局長さんの答弁がいいのか、まああと本論ありますので、ひとつ感触だけでもけっこうですけれどもね。
○国務大臣(櫻内義雄君) 御指摘のように、私もハム、一見ハムと申し上げて、確かにハムのごとく見える。で、それが現在ハムの扱いを受けておらないということにつきましては、まあこれはまことに常識的に申し上げて恐縮なんですが、まだ食品衛生のほうの検査とか、あるいはJAS規格のほうの検査とかいうようなことについて現実にどうなっておるのか、その点をもう少し知りたいと思うのであります。で、私のほうには、亜硝酸塩を使わなければいけないのかということについては、これも正直に申し上げますが、手元にきておる報告では、同水準の品質のものを製造し得る技術が開発されれば、その技術によって製造されたハムはJAS規格に合格することになるのは当然のことであるというような報告も受けておりますので、この辺も御参考にしていただきたいと、こう思います。
○黒柳明君 もうそれは局長さんや何か、課長さんとさんざん煮詰めまして、塩せき——いまの技術では塩せきということは塩づけですね。——イコール亜硝酸を使わなければならない。将来いつの時点か、亜硝酸を使わないで塩せきというものは可能性はゼロではありません。しかし、いまの科学、いまの技術では塩せき法というのは、それをハムというのは、亜硝酸塩を使わなければならぬということなんです。それが大前提になっているからこそ非常に危険なものがつくられちゃっているわけでありまして、ひとつ農林大臣、JAS規格や食品衛生法や何か、いまもうお手元にあるとおりであります。ですから、それを十分に検討していただくというまず厚生大臣の答弁で、その上に立ってまた農林省のほうも検討していただければいいのですが、本論に入りたいと思います。 そこで、問題はこういうことなんですよ。国内でつくられる七〇PPM、外国はどうですか、何PPMまで許されているのですか。外国名とPPMをちょっとあげていただけますか。
○説明員(福田勉君) ハム、ソーセージ、ベーコン等、食肉製品に対します亜硝酸の使用許可量でございますが、日本におきましては亜硝酸根といたしまして七〇PPMでございます。アメリカは二〇〇PPM、これは亜硝酸ナトリウムでございます。カナダが同じく二〇〇PPM、デンマークも二〇〇、スイス、イギリス、ソ連、全部二〇〇PPMということになっております。同時にまた、国際食品規格におきましても二〇〇PPMということになっております。
○黒柳明君 圧倒的に倍ぐらいですね。亜硝酸根で七〇PPM、亜硝酸ナトリウムにすると日本の場合には一〇五PPM、外国は大体二〇〇PPM、倍ですね。そうすると、四十六年、七年度のおもなハム、ベーコン、ソーセージの輸入国、また合計で何百トンぐらいになるか、それだけでけっこうです。おもな国がアメリカ、カナダと——ハム何百トン、ソーセージは……。ハム、ベーコン、ソーセージの四十六年、七年の総輸入量、おもな国。
○説明員(福田勉君) 輸入件数は四十六年末におきまして六百八十二件、トン数は五百八十六トン……。
○黒柳明君 それはハム、ベーコン、ソーセージ。
○説明員(福田勉君) ハム、ソーセージ、ベーコン等でございます。
○黒柳明君 合計でですか。
○説明員(福田勉君) はい、合計でございまして、国別のものはちょっといま……。
○黒柳明君 おもな国でいいです。
○説明員(福田勉君) おもな国は——後ほど調べましてお答え申し上げたいと思います。
○黒柳明君 大体おもな国はオーストラリア、アメリカ、ニュージーランド、カナダ、オランダ、デンマーク、中国あたり等からも入ってきていると、こういう資料をいただいておりますので、それは間違いないと思います。そこで、わが国の許容限度よりも倍の許容限度を許しているこういう国々から入ってきているハム、ソーセージ、ベーコン、これをどのようなチェックをして検査をして、そうして国内に入って市販されているか、ここらあたりひとつ教えていただけますか。
○説明員(福田勉君) 輸入食品の監視につきましては、ハム、ソーセージ等も含めまして、全国十三の主要港がございますが、そこに三十九名の職員を配置しております。うち食品衛生の輸入食品の監視員が三十二名配置されております。これを主体にいたしまして国の機関で検査いたしますし、あるいは御承知のように件数が非常に毎年一〇%程度ふえてまいっておりますので、非常に手薄でございます。したがいまして、一部は自主検査というような検査制度も用いているわけでございます。
○黒柳明君 その十三の港で、空港を含めて、この自主検査というのが行なわれてきたところはどこか。また行なわれていないところはどこか。またその自主検査も非常にあいまいになっているのではなかろうかというような気がするのですが、そこらあたりをひとつ。
○説明員(福田勉君) 輸入食品のうちで特にハム、ソーセージ等について申し上げたいと思いますが、ハム、ソーセージについて四十六年の実績から見ますと、ただいま先生のお尋ねの自主検査は東京、横浜港、それから名古屋におきましてはそれぞれ自主検査をいたしております。それから大阪につきましても、大阪府の食品衛生協会に委託しまして自主検査を進めております。神戸港におきましては自主検査は現在いたしておりません。以上がハム、ソーセージの自主検査の模様でございます。
○黒柳明君 その自主検査というのは、あくまでも輸入業者が民間の機関に委託をして、その民間の機関から出てきた、要するに許容限度以下であればオーケーである、こういうシステムですね、どうでしょう。
○説明員(福田勉君) いま先生御指摘のとおりでございまして、自主検査と申しますのは、輸入業者が民間の検査機関に委託いたしまして、その検査成績をもってこちらに提出してまいります。その成績がいまの七〇PPM以下であればこれを許可するということに相なっております。
○黒柳明君 さあここで問題が出ました、農林大臣、厚生大臣ですね。国内だって七〇PPM以下というのは非常に問題がある、これははっきりしている。ところが外国は二〇〇PPMというそれに倍するものが許容限度である。これは外国というのは魚を食わないからそういう若干日本より高くてもいいんだろう、まあその根拠はいずれにあるかはわかりませんが、一つはそういうものであるだろうという推測であります。そういう外国から入ってくる何百トンというものが、これは国産品より数は少ないことは間違いありません。しかしこれはもう少量だって相当発ガン物質をつくる可能性があるものと私は国立研究所、衛生研の専門の学者に聞きましたけれども、それが市販されている。そのとき水ぎわでチェックされる体制が何にもない。しかもかろうじて自主検査という方法があったとしたって、輸入業者が、たとえば三井物産、宝商事、伊藤忠等の輸入業者、私は東京湾に行って調べて来ました。係員たったの四名。全国で三十二名ですか、十三カ所。四名の方は何をやっているかというと、そういう内容のチェックをやっているのじゃないんです。梱包がくずれているかな、腐敗しているかな、ラベル見てどうかなと、これだけの検査ですよ。国では何にも検査をやってない。検査所があるけれどもほかのもので忙しい。しかも自主検査といったって輸入業者が民間のところに委託してそれをオーケーとするんです。全部これは限度内と出てくるのはあたりまえです。しかも検査すらやってないで、どんどん入ってきて市販されているものがある。それが二〇〇PPMですよ。そうするとどうですか、もうすでにここにいらっしゃる方もハム、ベーコン、ソーセージをお好きな方、外国産を召し上がっている方は二倍の速さでガンがからだに発生している。寿命が半分、国内産よりも。いままでは外国のものがよかった、私も多少そういうきらいがありました。これを勉強していてこれはたいへんだと、外国製のハム、ベーコン、ソーセージ食うからにはこれは相当命のことも犠牲にして食べなきゃならないと、しかも国産だってそうじゃないか、こういう関係、野放しじゃないですか。この野放しにひとしい、それがどんどんどんどんハム、ベーコン、ソーセージが何百トンと揚がってきて市販されている。たまにはチェックするでしょう。それで一昨日のトマトから鉛が出てきたというような食品Gメンもいらっしゃる、そういう努力は私は買わないわけではありません。しかし私はこの厚生省の体制を聞きました、課長さんから課長補佐さんから。何とかこの人手不足と言っちゃいられない、予算が少ないと言っちゃいられません、私はむしろ黒柳さんに協力したいくらいにいろんなことをあからさまに教えますからひとつ言ってください。こういう国民の生命に対してこういうところで大きな生命を脅かせている問題をほっぽっちゃったんじゃうまくない。厚生省の中だって福祉問題はどんどん進んでいるかわからない。しかし、こういう問題が置き去りにされていることは、人的構成から見てもそうでしょう。検査員がいたって実質的な内容の検査は何もやってないじゃないですか。実際的検査をしているのは十三カ所で四カ所じゃないですか。その自主検査だったって一輸入業者と、失礼ですけれども、民間の研究所とツーツーみたいなもので、何ら七〇PPMという証拠が証拠になってないじゃないですか。何とかしてもらいたいとむしろそういう現場の人から、私激励もらったくらいです。まあひとつ大臣、こういう問題についてですね、今後どうすればいいか、ひとつまず御答弁をいただきたい。
○国務大臣(齋藤邦吉君) 実は私も昨年の暮就任いたしまして、食品の問題が非常にやかましいということで、私もその内容を聞いてみました。お話のように、十三港で三十二名ということでございまして、件数はどんどんどんどんふえていくと、こういうわけです。そこで業界のほうでは、いまお話しのように、財団法人のいろいろな研究所にお願いをして自主検査をやると、こういうことなんです。はたしてこういうことで、もとより外国から輸入をいたしますハム、ベーコンは、国内法の規格に合っているものでなければ入れてはならない、これはもう当然のことでございますから、輸入の業者の中には、アメリカその他の製造元のほうと契約をいたしまして、国内法で入れなければならぬものだから七〇PPMでなければ困るという契約を結んでいるところもあるようでございます。しかしいずれにせよ、国内法に準拠したものでなければ食品としては入れてはならぬ、これはたてまえですから。そこで三十二人の職員で、しかも自主検査ということもやっておるわけですが——神戸などはあまりやっていない。それもやっていない。来年度において定員二人ふやすという予算になっているのですが、私はほんとうに率直に申しますが、これはほんとうに手不足だと思います、私率直に言って。これは何とかしなければならぬ。 そこでさしあたりいま考えていますのは、先般、皆さま方の御協力によってできました食品衛生法の改正によりまして、ある品目別に権威のある検査機関というものを指定するという制度があるわけですから、こういうふうな権威のある検査機関を助長してこれを指定して、そしてもちろん定員をにわかにいま百人も二百人もふやすというわけにはまいりませんから、さしあたり、まず権威のある検査機関を指定するというこの法律の制度を生かしてやる以外にないじゃないか、率直に言って。私はいまそんなところを考えているわけでございます。しかし、この問題は、国民の健康に重大な関係のある問題ですから、そのほかにもいろいろな知恵が私はあるかとも思いますが、先生方のまたいろいろな有益な御意見等もお聞かせいただいてこの問題は前向きに私は検討していかなければならぬのじゃないかなと、こういうふうにいまのところ私は率直に考えておる次第でございます。
○黒柳明君 私の有意義な意見というよりも、厚生大臣がそれだけ前向きなある意味では見解を持っていれば相当進むのではなかろうか。やはり日の当たる場所と当たらない場合、あるいはバランスをとると言ったってなかなかたいへんだと思います。私もそういう点を別に無視してやれということではないですけれども、あまりにもこういう場所がいまおろそかにされ、しかもこういう場所が公害問題の最たる、直接に影響を与える問題ですね、食品ですから、日夜食べるんですから。むしろばい煙とか汚水とかその他の公害よりももっとこれは直接的に生命を脅かす問題です。これは私はハム、ソーセージ、ベーコンだけの問題ではないのですよ。食品輸入全体についてこれはノーチェックにひとしいわけですから。これを全体的に何とかしませんと、これからはもう輸入品いいなんという考えではいられません。輸入品は、これは最悪のものであるというような考えで国民が、消費者が臨まなければならないということになりますと、これは外国との信用問題にもなりますし、ひとつその点はすみやかに対処する、いま大臣がおっしゃった国としての委託機関でもつくると、これだけでは私は解決できない問題かと思います。なぜかなら、私がさんざん言った天下りの問題にせよ、あるいは公益法人の問題、そういうものはできているのです。ですけれどもそこに国庫の資金が入れられてもおのずからそれが何か国民の目の届くところにはない。不明瞭なものに運営されている。ですからそれがつくられることすべて解決ではない。しかし、この問題はそれすらつくられていない。ですからやはり半歩前進のために、当然政府の委託機関として公的なものをつくる、そこにやはり国家公務員としての資格を与えるかどうか、それから検査する機械もチェックして、国として責任を持った機関というものをつくってチェックさせると、これがまず第一歩であろうか、こういうふうに私はいまの大臣の答弁を聞いた。しかし、これだけで解決する問題ではない。さらにそれをほんとうにそういう委託機関でなくて、国がやはりそういう施設を持たなければならないところまでいかなければならないじゃないかと思うのですが、いまの御答弁、そういう考えを私は持っているのですが、そういうふうに受け取ってよろしゅうございますか。
○国務大臣(齋藤邦吉君) 食品の重大なることからかんがみまして、食品衛生法のたてまえから食品衛生監視員制度というものもつくっているわけですから、できることなら全部国がやる、監視員がやると、これは私は方向としては望ましいと思います。しかしそれをいますぐ、役人の数をあまりふやすなという声も国民の中にはあるわけでございますから、やはりその辺のことを考えながら、権威のあるそういう検査機関を助長して、まずその辺から始め、もちろん定員の増加、これもお恥ずかしい話でございますが、来年度は二人きりしか増員されていないわけで、こんなことじゃ問題解決しませんから、やっぱりそういうことはいろんな知恵をしぼりながら国が責任を持って検査するんだという方向に努力をいたしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○黒柳明君 農林大臣ですね、当然いまおっしゃった厚生行政あるいは農林行政、すべて人間の命を大切にするということから出発する行政でなきゃならない。そうなりますと、やっぱりその農産物の自由化、それに対処するために、日本の畜産業というものを守る一環としてもそういう方向に向かわなきゃならないし、また無添加の食品をつくるということも思い切ってやはり行政指導ないし推進をしなきゃならないと、こう思うんですが、いまのハムの問題、国内の七〇PPMが疑問、二〇〇PPMのものがストレートに入ってきている。しかもそれがガンをつくる大きな原因になっていることは、もう諸外国では六〇年代から定説になっている。日本ではそれが水ぎわのチェックもされないで、野放しになっている、こういうのが現状だと。そうなりますと、また戻って七〇PPMのハムすらもその大きな問題のワクの中に入ってこざるを得ないと、こういうことになるわけですけれども、ひとつそこらあたりの今後の無添加物をつくっていく、こういう行政指導推進についてのお考えいかがでしょうか。
○国務大臣(櫻内義雄君) 黒柳委員の御指摘で問題の所在を十分認識をいたしました。農林省のほうは、いわゆるJASの農林物資規格調査会で食品衛生法を受けてやっておると、こういうことで、ただいま厚生大臣から所見が述べられておるのでございまするから、私のほうもそれを尊重いたしまして、そして国民に安心のできる良質な食品の供給をするように今後の行政指導をしてまいりたいと思います。
○黒柳明君 まあ、私必ずしも一〇〇%満足した答弁ではないかと思います。これだけの問題指摘したんですけれども、しかしやれる範囲、やれない範囲もある。私は全面的に急速にいまの問題解決しなきゃならない。そして三人の中で一番先輩である小坂長官ですね、最後に内閣として、やっぱりこういう福祉国家、田中内閣の文字どおりの福祉国家をつくるためには、いま私が指摘したような点というものを推進していくこと、そういう消費者行政を行なうことが本来の私は田中内閣の政治姿勢じゃなかろうかと、こう思うんですが、非常にやっぱり農林、厚生、おのおのの担当の人たちが会いますと、お互いに何かこう仕事のセクショナリズムで問題点をかかえながらすっきりしないということがあるわけです。いまその一つを指摘をしたわけですが、ひとつ長官としまして、いまの話を踏まえて、今後真の意味の人間の生命尊重、福祉国家をつくるための消費者行政のあり方というものはどうあるべきかと、この辺いかがでしょう。
○国務大臣(小坂善太郎君) ただいま厚生、農林両大臣からそれぞれ意見を開陳されたわけでございまするが、両大臣ともに黒柳議員の御指摘の綿に沿うて大いに努力すべきであるという方向は一致していると思うのでございます。行政でございまするので、いろいろなそれぞれの受け持ちの分野がございますわけでありますが、経済企画庁といたしましては、そうした人間の生命は何よりも尊いんだと、これこれが、政治の最終的な目標というものは人間の生命の尊重であるんだという点を強調いたしまして、両省においてそれぞれ安全な食品というものに向かって努力していただくように努力したいと考えております。
○黒柳明君 すみません。厚生大臣と長官、けっこうでございます。農林大臣、もう一点ありますので、申しわけないですが、続いてせり機械ですね。築地市場だけをまず対象にしまして、昭和四十一年に五台せりの機械を導入して、購入が六千七百万、それから国庫の補助が千三百四十万、メーカーは富士通、ただし機械の故障が多い等々で非常にやはり関係者から、これはむだ使いだと、こういう声が私のところにきているのですが、ひとつこの辺の事情についてまず御説明いただけますか。
○政府委員(池田正範君) せり機械の導入につきましては、昭和四十一年以降、全国で五十一の機械を七都市、十市場に入れておるわけでございますが、その中には、いわゆるせり機械と称するものと、それからせりましたあとの数字を表示いたしますだけの表示機械とそれぞれございまして、かなり規模も、固定式もあるし移動式もあるというようなことで、それぞれの市場の広がりや買参人の数等に合わせながらそれぞれ入れたわけでございますが、その中で、いま黒柳先生から御指摘の、一部の市場、東京都及び高松市におきまして入れましたそれぞれの機械が活用されないままになっておるというのが実情でございます。
○黒柳明君 築地市場が五台、六千七百万、補助が千三百四十万、神田市場が三台、購入が二千二百四十万、補助が四百四十八万、高松が二台、購入が三千二百四十九万六千円、補助が千八十三万二千円、こういうことになっておりますが、これでいいかと思います。もしよければ、どういうことでこれは使えなくなったのか、ここらあたり原因はどうでしょう。
○政府委員(池田正範君) ただいまちょっと触れましたように、御案内のように東京都の築地、神田というのは全国に冠たる市場でございまして、しかもその市場の買参人の数は、これは東京の市場の伝統的な形がそうなっておるのでございますけれども、いわゆる俗にいう仲卸業者というもの以外に直接的に買参人がたくさん参画いたしております。そういうようなことで非常に品目が多いということと、短時間にたくさんのものをせり終わらなければならないということとが重なりまして、狭隘な市場の現状といろいろ条件が重なりまして、導入いたしましたものを後に改良もいたしたのでございますけれども、なかなかどうも現場でせりをするだけのスピードと機動性についていけない。特にその日によって品物の入りが非常に違ってまいります。そういたしますと、長年の熟練でせっておる人たちにとりますというと、適当に時間の短縮をするといったような機動動作もやっておるわけでございますが、なかなかそういった従来の自分たちの意のごとくならないというところに一つの問題があったようでございます。 それから高松市につきましても、これは同じように大体小売り業者が多数参画する買参の形式をとっておりましたために、主として能率性が意のごとくならないということでございまして、私どもとしては大阪、神戸を含めまして、その他のすでに現在入れましたものをいろいろくふうしながら使っておる市場もございます。大阪などは大体仲卸業者が主体で、それをさらに迅速に分荷して小売りに渡すという二段階制をとっておりますので、比較的混雑も少なく現在行なわれているというようなことから、東京とは若干違うのでありますけれども、なお全体としてせり機械の機械化の方針というのは、かつて四十一年に非常に野菜が値上がりをいたしまして、諸物価高騰の根因であるという指弾を受けました。それからさらに卸売り市場における価格形成機能を公明にすべきである。それにはせり人がどうもよくわからない形をとって、専門家しか理解できない形で価格を落としていくという形だけでは困る。はたからしろうとが見てもわかりやすくすべきであるというふうなこと、それから、それには、たまたまその時期からかなり威力を見せてきましたコンピューターと掲示板とを結びつける、押しボタンを結びつけるというようなことで、俗にいうオランダあたりの花市場等の構想も含めてやったという経緯があるわけでございますので、せりが公明でなければならないというこの方針というのは、農林省としては今後ともやはり堅持をしていくべきだと思いますけれども、いま現に入りましたものが六、七年にわたっていろいろ改良を加えながらもなおかつ一部において使われないという現状を考えますというと、私どもとしてはそれらのものの欠点というものをもう少しよく分析をしてやっていきたいというふうに考えております。
○黒柳明君 一億二千万のお金をかけ、しかも国庫の補助が三千万もあって、しかもその機械が動いていないと、しかも私が行ってみますと、やっぱりせりの人数が限られる。もう五十人ぐらいが限度である。しかも、せりの品目がやっぱり限られる。もうその日によってせりの品目が多かったり少なかったりすると機械が動かなくなる。それから、今度は機械の第一故障が多いというようなことがあらかじめ見当できなかったのか。東京都のほうに聞きますと、また東京都も言い分がある。何か買えと言われたから買ったんですよなんというようなことでありまして、これは東京都の言い分ですから、それがすべてそうであると私も指摘はいたしませんけれども、非常にごく簡単な原理なんですね。どのくらいのせりの人数があるか、どのくらいの品目なら使えるものか、あるいは機械の故障が多い少ないというのはこれこそとんでもない話なんですけれども、そういう問題が事前にチェックされなかった。しかも改良を加えてもだめだ。しかも本年度は——私が昨年秋から調べたら、本年度はそれに対して調査費を出して、何か調査をして原因を探ろう——まあけっこうです。調査費を出して原因を探ること、けっこう。だけど、だめなものは、そんなまた調査費を出して原因を探るなんということをするよりも、第一人の手でやったほうが早いというんですよ。そんな機械どこにありますか。そんな人の手でせりをやってめんどうくさいからコンピュータにした、ところが使ってみたら人の手でやる従来どおり伝統的なせりをやったほうが早い。そのほうが便利だという。そんな初歩的なことがわからないでせりの機械を購入させ、また国庫補助金を出さした。まあこれは一部で動いているところがあるから——あるからというのは、制度が違うからですよ。東京みたいに多人数の多品目のところがあったら、これはもう使えないですね。制度が若干違うから、かろうじて動いているところがあるんですけれども、動かない。そういうものについてまあ一生懸命何とか改善しよう——調査費を出したということは、私は一理あるかと思うんですが、それよりも根本的にもう初めに立ち返って、こんなものは使えなかったのじゃなかろうか、原点に立ち返って、やっぱり早計であったのじゃなかろうかという点も私は指摘できる問題ではないかと、こう思いますけれども、まあこの点についてはこれはもう既成の事実でありまして、これだけのむだづかいをしたということも、これは既成の事実でありますから、ひとつこの問題だけに限らず、先ほどの問題もありました。この問題についてひとつ大臣、ちょっと農林省の計画が甘かったように私は考えます。これからその欠点を調査して改良していきたいという姿勢もいいと思いますが、文字どおりもうちょっとこれ機械のそういう調査、あるいは全体的な調査を含めて、もう単純なそういう原点に立ち戻って、不備があったということですから、ひとつその点十二分に配慮をして、余分なむだな金をもうこれ以上使わないと、こういう方向でいってもらいたいと思うんですが、いかがでしょう、大臣。
○国務大臣(櫻内義雄君) ただいまの御指摘につきましては、それを十分尊重して今後の方針を立ててまいりたいと思います。私も就任後に築地と神田の市場を見に行きましたが、ただいまの局長の説明、黒柳委員の御指摘を頭に描いてみますると、これはどうもいまの両市場にはなじまないものであったのじゃないかと思います。さらにこれを改善するために、もしかりに費用を入れるというような事態がありまするならば、確かに現状からすればむだなことでございまするので、そういうことは避けたいと思います。ただ、調査の問題につきましては、これはこのせりの機械の問題だけでなく、せり取引の改善、合理化に関しての調査でございまするから、むしろそのほうはいまの先生の御意見を参酌いたしまして、まあはっきり東京においてはこれはもう不適当であるというような結論を出して、機械を回収すべきものならばしてしまうというぐらいのほうがいいように、いまのお話を承って思った次第でありますが、きょうの御指摘を参考にいたしまして、今後の改善の上に役立てていきたいと思います。
○黒柳明君 けっこうです。
○委員長(成瀬幡治君) 他に御発言もないようですから、皇室費、国会、最高裁判所、法務省、会計検査院、内閣、及び防衛庁を除く総理府、すなわち総理府本府、警察庁、行政管理庁、北海道開発庁、経済企画庁、科学技術庁と、それに関係する北海道東北開発公庫の決算につきましては、本日はこの程度にいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十五分散会