決算委員会 第2号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/02/23
会議録
○委員長(成瀬幡治君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨年十二月二十二日藤井恒男君が委員を辞任され、その補欠として栗林卓司君が、本年一月二十七日藤田進君、大橋和孝君、安永英雄君、水口宏三君、佐々木静子君及び鈴木省吾君が委員を辞任され、その補欠として藤原道子君、杉山善太郎君、村田秀三君、鈴木力君、片岡勝治君及び渡辺一太郎君が、一月三十日前田佳都男君が委員を辞任され、その補欠として松岡克由君が、二月二日小枝一雄君が委員を辞任され、その補欠として君健男君が、また二月十二日沢田実君が委員を辞任され、その補欠として二宮文造君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) 次に、理事の辞任についておはかりいたします。 温水三郎君から文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、ただいまの温水君の理事辞任に伴う欠員一名及び鈴木省吾君の委員異動に伴う欠員一名、計二名の理事補欠選任を行ないたいと存じます。理事の選任につきましては、先例により委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に渡辺一太郎対及び片山正英君を指名いたします。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) 昭和四十五年度決算外二件を議題といたします。 本日は、昨年五月三十一日の理事会決定に基づく総括三日間のうち残り一日分について質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○小谷守君 防衛庁関係の決算について、若干の御質問を申し上げたいと思います。 まず、防衛費の動向についてでありますが、装備品の調達方式が、二次防、三次防、四次防というふうに、長期防衛整備計画の進展の中で、輸入援助による方式から国産ライセンス生産による方式へと転換をしつつあるわけであります。装備品の国内調達が、装備品全体の中に占める割合は、私どもの調査によりますると、昭和二十五年から三十七年度に至る期間、すなわち、防衛庁設置前夜と、一次防の時代、十三カ年度分の平均で五三・一%であったように思うのであります。二次防の期間に入りますというと八〇%台になり、三次防になりますというと九〇%台に達しました。このように装備品の国内調達の割合が増加する状況のもとで、兵器の研究開発ということは、非常に今日重要に相なってまいっておると思うんであります。そこで、まずお伺いしたいことは、防衛費のうち研究開発費、私はきょうこのことについてお伺いをしたいのでありますが、一体研究開発費の使用状況、まず研究開発費なるものはどういう趣旨、内容のものであるか、今日まで累計どのぐらいなものが注がれておるか、こういう点から伺ってまいりたいと思います。
○政府委員(山口衛一君) お答えいたします。 現在、研究開発費と称するものは幾つかの種類が中に含まれております。たとえば、いわゆる開発の比較的初期段階といいますか、調査研究委託費といいますか、こういう技術調査研究委託に属する分野、その次の段階に入りまして、いわゆる試作品をつくる段階の試作品関係の段階、それからまた、防衛庁内部におきまして、このような試作品を受けましたとき、それがはたして仕様に合っているかどうか、あるいは基本要目等を満たしているかどうか、このような試験をいたします場合に、防衛庁内部におきまして、当然その試験のための機械、器具とかというものが必要になってまいります。こういう防衛庁内部での実際の試験、研究、技術、こういうような内容が研究開発費の中に含まれているわけでございます。 ただいま先生から御質問がありました実際のこれまでの研究開発の実績でございますが、昭和二十八年度から実は研究開発が進みまして、特に委託研究というように防衛庁以外の研究開発企業、あるいは団体等に委託します場合のものは、昭和二十八年度から実際の制度はスタートいたしております。それから、四十七年度まで実績が加わってきておるわけであります。二十八年度からこの四十六年度までいわゆる年度としまして支払いが決定しました四十六年度までの合計金額は五十四億五千五百万円というふうに支出ベースで計上されております。四十七年度はまだ年度が終わっておりませんので、まだ完結いたしておりませんが、四十六年度までのところでは五十四億五千五百万円という金額を支出をしております。特に、最近五年間におきまして、簡単に申し上げますと、四十二年、四十三年、四十四年、四十五年、四十六年と、このような五年間を見ますと、四十二年度におきましては、契約いたしました件数は八件でございます。そのとき実際に支出をしました金額は六億六千百万円、四十二年度は支出をしております。四十三年度は十三件の契約をいたしまして、十一億九千二百万円の支出をいたしております。それから四十四年度にいきますと、十一件の契約をいたしまして、その中で八億三千四百万円の支出をいたしております。それから四十五年度は十一件でございまして、これは四十四年度と同じ件数でございますが、支出は六億九千七百万円支出をしております。それから四十六年度は九件の契約をいたしております。支出は三億八千六百万円でございます。この四十三年度に十一億でありますとか、四十四年度に八億でありますとか、比較的大きい金額が出ておりますが、特にこういう大きい金額が出ました理由は、いずれも高等練習機、つまり超音速の高等練習機、TZと言っておりますが、この設計。それから中型輸送機、C1と申しておりますが、これの設計、この二つのものがかなり大半を占めておりまして、その前後におきまして、四十六年度になりますと、支出は三億八千万円に下がっておる。このような実情でございます。これが最近の状況でございます。
○小谷守君 装備局長がいまお示しになった数字は研究委託費でございますね。
○政府委員(山口衛一君) 研究委託費でございます。
○小谷守君 私が御質問申し上げておるのは研究開発費です。委託費を含む研究開発費の動向はどうかということをお尋ねをしておるわけであります。
○政府委員(岡太直君) ただいままでに使いました研究開発費の総額というふうなことが御質問だと思いまして、そういう趣旨だと思います。二次防期間中使いました金額が百七十八億でございます。それから三次防期間中に使いました金額が四百七十億、それから四十七年度が、研究開発費の費用が百三十八億円、以上合計いたしまして七百八十六億というのが二次防、三次防、それから四十七年度までに研究開発のために技術研究本部が使用した費用でございます。以上でございます。
○小谷守君 私の調査によりますと、第二次防の整備計画における研究開発費の五ヵ年度の実績規模は、防衛本庁費一兆三千二百十七億余に対しまして、研究開発費は百二十九億余であります。百分比は〇.九七%、第三次防の防衛整備計画におけるそれは、防衛本庁費二兆四千四百二億余に対して、研究開発費は三百八十六億余である。そのパーセントは一・五八%。これらの数字によって伸び率を見ますと、防衛本庁費は、第三次防を一〇〇とすると四次防では一八四・七〇%の伸びに対して、研究開発費は三次防を一〇〇としますと、四次防の場合は二九九・二一%という伸び率を示しておるように思うのであります。このように、長期計画ごとの尺度をもって対比いたしますというと、その研究開発費の伸び率というものは大へんな速度で伸びている。私はこの研究開発費の動向というものをそのように検討しているわけでありますが、防衛庁当局のお考えと数字の点でそごがありましょうか。
○政府委員(山口衛一君) ただいま先生から御指摘いただきました二次防、あるいは三次防、四次防という五年計画別の数字でございますが、実は私ども最近の姿、毎年度別の実は数字をとってみますと、傾向といたしまして、四十三年度におきましては、防衛庁関係費全体の中で、この研究開発費の占める比率は、私どもの計算では実は二・〇%となっております。それから、四十四年度一・九、四十五年度一・九%と下がってまいっておりまして、四十六年度、三次防の終わりの年におきましては、実は一・八%という数字になります。それから四十七年度、現在でございますけれども、おおよその予算上の推計といたしますと、一・七%を占めておりまして、実は防衛関係予算費目の中で、実は研究開発費の占める比率は、毎年毎年この数年間少しづつ下がってきておるという計算をしております。いずれ先生との数字の違いが少しございますようでありますので、明細につきまして、後刻数字で報告したいと思います。
○小谷守君 装備局長のお示しになった数字と、少し食い違いがあるようです。これはあとで、数字のことですから対比してみたいと思います。
○政府委員(山口衛一君) 資料を持ってまいりたいと思います。
○小谷守君 そこで、この先ほどの装備局長の御答弁の中に一部触れておられたわけでありますが、この研究開発費というものを執行されるときの具体的なプロセスを、わかりやすくひとつお示しを願いたいと思います。 まず、テーマの設定をしなきゃならぬと思います。そうして、民間企業に対して研究の委託を、先ほどお話がありましたようになさっておるように思います。そして、次の段階は試作の発注をなさっておるのではなかろうか。私はここまでが、そして、その試作を本庁のほうで点検をされるという段階があろうと思う。まず、この辺までが研究開発費の使われる範囲ではなかろうか、このように思いますが、そのプロセスについてもう少しわかりやすく御説明を願いたいと思います。
○政府委員(岡太直君) 開発のプロセスでございますけれども、まず最初に技術調査研究委託費というもの、先ほど問題になりましたが、これは航空機あるいは武器等の設計のための費用になっております。したがいまして、最初、航空機等の研究開発に着手しようかという場合には、まず第一にその技術的可能性というものを検討する必要があります。それで、その技術的可能性を検討するために、たとえば会社に委託するとか、部内で研究するとか、そういうものをあわせまして技術的可能性を検討いたしますとおおむねこういうふうなものができるという、まず見通しをつけるわけでございます。そういうふうにいたしまして予算要求をいたします。そうして予算が成立いたしますと、この試作に先立ちまして設計をするわけでございまして、この設計にあたりましては、まず各幕僚長のほうから実用上の見地から見るとこういう飛行機がほしいと、そういうような要求性能が出されてまいります。それを装備審議会におきまして検討いたしまして、基本要目というものを決定いたしております。その基本要目と申しますのは、設計の基礎になりますところの性能、構造それから諸元、あるいはその必要性、こういうものを装備審議会で決定するわけでございます。そして、それに基づきまして技術研究本部長が細部設計なり基本設計をするわけでございますが、その基本設計につきまして会社側に委託する、こういうことになります。それで会社側が基本設計を技術研究本部長から委託されて実施いたします。それがやはり完成後、技術研究本部長によって検討され、再び装備審議会において報告されます。そして、その内容が検討されますと、これにつきまして細部設計あるいは試作に入る、こういうふうな段階になっております。したがいまして、最初の概念をつくるところから設計、試作というふうにまいりますが、各要所、要所は装備審議会において検討されておる、こういう状況でございます。
○小谷守君 この研究開発費の費用のこと、大体わかりましたが、この研究委託契約及び試作契約の実施に伴って発生するところの特許権等のいわゆる工業所有権というものはどういう扱いになっておりますか。
○政府委員(岡太直君) ただいまのところは、研究委託あるいは試作に伴う工業所有権の取り扱いに関する訓令というものが規定してございます。それに従いまして、その発明なり考案というものが主として防衛庁側の技術的指導でできた、こういう場合にはその工業所有権というものは防衛庁に帰属いたします。それから、その発明なり考案が主として会社側の創意、研究によってできたと、こういう場合には会社に帰属すると、こういうふうな規定になっておりまして、現在のところまでその規定に従って処理しております。
○小谷守君 通産省の関係の方お見えになっておりますね。工業技術院の院長、お見えになっておりますね。通産省においてもですね、大型プロジェクトをつくって、この種の研究委託を実施しておいでになっておるように伺っておる。通産省の場合、この研究委託の中で発生した工業所有権の帰属はどのようにしておられるか。特許権、実用新案権というふうな、こういう取り扱いはどういうふうにしておりますか。
○政府委員(太田暢人君) 工業技術院には大型工業技術研究開発制度がございますが、これは鉱工業技術に関します大型の技術開発に全額国が金を出しまして、官民が総力をあげて研究をやっているものもございますが、この研究成果につきましては国の研究所で生じましたもの、それから民間の委託費用によって生じましたもの、すべていずれもその成果は国のものにし、国に帰属さしております。
○小谷守君 防衛庁の場合も兵器の開発、研究委託の場合には、これは全額国費で見ておるわけでございますね。そうですね。しかも、なお、そこから発生するところのパテント、これは三十二年の防衛庁長官の訓令によって企業に帰属させることを原則にしておる。一部共有する場合もあるという例外は認めておるけれども、帰属の原則というものは、これは企業に与えると、こういうたてまえになっておる。そのように理解してよろしいか。
○政府委員(岡太直君) ただいまおっしゃいました原則として会社に帰属させると、こういうことではございません。先ほど申し上げましたように、発明、考案というものはやはり発明、考案をなした人の主体性といいましょうか、権利というのは非常に大事なものでございますから、訓令の場合には主としてその創意、くふうが会社側の人によってなされた場合は会社に帰属する。それから官側が指導してできた場合には防衛庁に帰属すると、こういうふうな規定になっております。 ただ、先生がおっしゃいましたようにですね、現実の問題を見ますと、現在までに試作なり技術調査研究委託の結果生じました工業所有権の帰属の状況を申し上げますと、防衛庁に帰属するものはゼロであり、防衛庁と企業が共有するものが三件、それから企業に帰属したものが三十四件でございまして、実態面としては企業に帰属しておるものが多いという状況ではございます。
○小谷守君 これから先は大臣にお伺いしたいと思うのです。 大臣、私はこの防衛庁の研究開発費というものを点検しまして三つほどの疑問がわいてくるのです。その一つは、いま私が申し上げました、国が全額経費を出して民間に委託をして研究をさせた、その研究の成果というもの、具体的にはこれは工業所有権という形で権利が発生するわけでありますが、これを、いまお聞きになりましたように、同様趣旨のもので、通産省のほうはこれは国に帰属するという帰属の方針をとっておる。ところが非常に重大な役割りと影響を持つところの兵器の開発について、その工業所有権を企業に、民間のほうにのしをつけて与えるというふうな考え方はどうしても私ども納得がいかぬのです。これが第一の疑問です。私はどうしても納得がいかぬのです。次々伺いますが、まず大臣からこの点についてお考えを承りたいと思うのです。
○国務大臣(増原恵吉君) 先ほど通産省側から御説明のありました大型プロジェクト制度における工業所有権の帰属というふうなことについてのお話がございました。防衛庁でやってまいりましたことはいままで御説明をしたとおりでございます。防衛庁がやりまするものは、大体自衛隊、自分が使う装備品というものが主たるものでございまして、いま先生御指摘のように、兵器類というわけでございます。まあそういうこともあったことであると私は考えるのでございまするが、最初この問題をきめまするときに、主として企業側、会社側で発明、くふうをなしたものについてはそのほうに工業所有権を与える、防衛庁のほうで主として指導をしたものは防衛庁に帰属するというふうにきめられたというのが事実でございます。そうして実態は、いま申し上げましたように、防衛庁に帰属するものはありませんで、共有が三つで、あとは全部企業に帰属するわけでございまするが、これは先生御指摘のとおり、私も十分これは考慮をなすべきものではないかというふうに考えまするので、この防衛庁から技術開発費を出しました開発の結果得られた工業所有権の帰属の問題については、十分、何と申しまするか、前向きの検討をさしていただきたい、かように考える次第でございます。
○小谷守君 大臣、私はまだ国会に出てきて間がないんですけれども、前向きとかうしろ向きとかいうことばはたいへんあいまいな表現でありまして、ずばり三十二年に小瀧防衛庁長官の時代に出された訓令が尾を引いて、工業所有権帰属の原則というものが今日まで、先ほど申し上げましたように、国民の目から見ますというとずいぶん疑惑に満ちた姿でとり扱われておる。これを改めてほしい、改められるべきではないかということを提議しておるわけでありますから、前向きとかうしろ向きとかというそういうもことした表現ではなしに、はっきり言っていただいたらどうでしょう。
○国務大臣(増原恵吉君) こういう際の用語例に従って前向きと申し上げましたが、(笑声)これは十分考えまして改むべき点は改めるという方向で検討をいたしたいと思います。
○小谷守君 さて、私はこの研究開発費の問題をめぐって、第二の疑問について解明を願いたいと思うのであります。先ほど装備局長のお答えの中に、四次防の目玉の一つともいわれておるT2超音速高等練習機ですか、これも研究委託から試作、こういうことをやらした、この研究開発費の大きな対象の一つであるという御発表がありました。私はそれに付随して非常に疑問に思いますことは、こういう大きな装備の改変に関しては、テーマの設定、研究の委託、試作の発注ないしは採択というふうないずれかの段階において当然国防会議にはかるべきものではなかろうか、それが文民統制の本筋ではなかろうか、こういう疑念がわいてまいります。この点についてはいかがでございますか。
○政府委員(山口衛一君) ただいま御指摘いただきました新高等練習機T2の開発につきまして国防会議にはかるかはからないかという問題でございますが、実は御承知のとおり新高等練習機という表現をもちまして、第三次防衛力整備計画の主要項目の研究開発というところに実はこれをうたってございまして、その際日時は昭和四十二年の三月十三日の国防会議に実ははかっておりまして、その際研究開発として新超音速高等練習機の開発につきましてお認めをいただいたという経過をとっておりまして、その際実は国防会議にはかられまして研究開発にスタートをすることを認められたというふうに実は解釈しております。
○小谷守君 それは四十二年にもう国防会議に研究開発というふろしきに包んで出したから問題はない、こういうお答えでございますか。
○政府委員(山口衛一君) ただいま申し上げましたとおり、研究開発の主要項目として特に実は特掲いたしまして、国防会議で御審議を受けたというふうに実は了解をいたしております。
○委員長(成瀬幡治君) 増原長官、からだが健康であったら……すわってどうぞ、かまいません。
○国務大臣(増原恵吉君) おことばに甘えまして……。 先生の御質問は、こういう重要なものについては研究の各段階の決定その他について国防会議にはかるべきではないかという御趣旨であったかと思います。いま装備局長が答えましたのは、問題のT2については、これをいわゆる研究開発するという決定をする際に国防会議できめていただいたという、いわばすれ違いのお答えになるわけでございます。で、こういう重要問題についてこれから国防会議でどういうふうに処理をすべきかということは、先生も御承知と思いまするが、目下国防会議事務局で、これは主として、こういうものの研究開発を国産化するかどうかという段階で国防会議に専門家会議を設けてかけよという大綱はきまりました。その細目ともいうべきものをいま国防会議事務局で検討をしてもらっておるという段階でございます。したがいまして、その問題の詳細は国防会議事務局長のほうから答えていただくということがいいと思いまするが、まだ、先生の御質問の、装備をする、研究を、開発をやる各段階でどういうふうにするかというふうなところまではおそらく問題が進展していないのではあるまいかというふうに思いまするが、これは国防会議でいま研究をしてもらっております。
○政府委員(内海倫君) 研究開発につきましての、国防会議事務局という立場でいまどういうふうに考え、また仕事を進めようとしておるかということについて一応の御説明を申し上げておきたいと思います。 すでに御存じのように、昨年の十月の九日に第四次防御力整備計画が決定されましたわけでございますが、このときに、いわゆる文民統制を強化しなければいけないという考えに基づきまして、そのときにこの計画の中に入っておりました次期対潜水艦の偵察機、通常対潜機と言っておりますが、あるいは横文字でPXLなどと申しております。それと航空自衛隊が希望いたしております早期警戒機、これはAEWというふうに通称されておりますが、こういうふうなものの国産化というふうなことが論議されました。国防会議の議員懇談会におきまして、これらについては一応白紙に戻して、国防会議の事務局で専門家の人を集め、その方たちの会議によって十分それらを検討した上で、それの国産あるいは輸入というふうな問題もきめていこうというふうな了解ができました。すべて、調査研究に至るまでこのプロジェクトにつきましては白紙に戻されたわけでございます。で、私どもはこの国防会議懇談会の了解事項というものを基準といたしまして、これから後における防衛庁の研究開発というものにつきましては、たとえばいま申し上げましたような、きわめて長期を要し、またプロジェクトとしても非常に規模の大きな、しかもその上に専門家の立場で十分検討を必要とするような研究開発というものは、将来ともに国防会議において審議、決定することが適当なのではなかろうかと、こういうふうに考えておる次第でございます。
○小谷守君 これは先ほど申し上げましたように、やはりこの装備の大きな改変については、段階ごとに国防会議にかけるという筋を通してもらいたいと思うのであります。 装備局長は先ほど、T2の問題については四十二年にかけておるということで、事もなげな御答弁がありました。御就任まだ日が淺いようでありますから、私は深く追及がましくは申し上げませんが、T2は四十二年の段階ではすでに細部設計の段階に入っておった。細部設計の段階に。T2については四十二年以前からもうすでにこの研究に着手しておったということは事実であります。四十二年の国防会議にかけたということが事実であるとして、そのときから出発したのではないというふうに私は承知しております。その点はいかがですか。
○政府委員(山口衛一君) 先生から非常に正確な御指摘を受けまして、事実はそのとおりでございますが、実は国防会議との関係の御質問でございましたので、国防会議にはかった時点が実はこういう点であるというお答えだけに過ぎなかったわけでございまして、まあ研究開発の各段階の問題、研究開発についての国防会議の問題というのは、ただいま大臣、国防会議事務局長とお答え願ったような本旨で考えられると思います。 先生の御指摘はお説のとおりであります。
○小谷守君 大臣、この研究開発費の問題をめぐる第三の疑点は、これは自衛隊の制服幹部の天下りと非常に密接な関連があるのではないかという疑惑でございます。私はかつて制服幹部が兵器産業にどんどんどんどん天下っていく姿というものは、これは産軍癒着と言うよりも産軍くされ縁であって、これは非常に大きな弊習をはらむものだという指摘をしたわけでありますが、この研究開発費の問題を点検しながら、私は非常にこの点についての疑惑を濃くしたわけであります。先ほど当局の御答弁の中に、この研究開発費の使用の過程で生じた工業所有権は、件数を御発表になっておりますが、企業にまるきり帰属させた工業所有権が三十四件、国と企業との共有のもの三件、こういう御発表であったように思います。国と企業と共有の三件の会社、この企業に対してはくしくも一人の制服幹部も入っていない。制服幹部と申しますと正確でありません、将、将補はこの中には天下っていない。しかし工業所有権を民間に帰属させたところの企業に対してはそれぞれそれに正比例をするような数で将補の最高幹部が天下っておるこの事実を見るときに、世間でうわさをしておるようにこの研究開発費というものは防衛庁が制服幹部を天下らせるときの持参金ではないかといううわさがうそではないというふうな気がしてならぬのであります。これは少し私の勘ぐりも入っております。憶測も入っておりますけれども、どうもそういう疑惑を払うことができません。大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(増原恵吉君) 詳細は政府委員から申し上げさせたいと思いまするが、研究委託をさしまする企業と防衛庁の高級自衛官、将、将補、一佐ぐらいまでを考えましても、その関係はいまこの工業所有権の件数にあがりましたものについて、先生がお調べになった結果はいま私承りまして承知をしたところでございまするが、高級幹部が自衛隊をやめまする年齢、それぞれ定年がありまして、いまの時代ではまだまだ相当若いものでございます。種々の教育盛りというふうなことでございまして、やめましてからやはり適当な職を得、収入を得るということがこれはどうしても必要なわけでございます。しかしこれには公務員全体と同様に防衛庁の職員につきましてももちろん制限がございまして、詳細は政府委員から御説明をさせまするし、おそらく先生御承知であろうと思うのでございまするが、そういう制限のもとに民間企業についている。現在こういうわりあいに大きな企業には相当数の幹部、高級自衛官が入っておりまするが、これはそれぞれの規定に従い規定以内の年数においては顧問とか嘱託とかあるいはいわば平社員とかいうような立場にございまして、法令によって禁止をされるようなものには就職をさせないようにいたしておるわけでございます。そういうことと相まちまして私どものほうでも十分気をつけておりまするが、高級自衛官が就職をしておるところとこれは研究委託費のみならず他の場合に発注についてのいろいろ御疑念をいただいたこともございまするが、私どもそのために十分調査をしておるつもりでございますが、そういう間違いの起こらないように十分注意をさせておるつもりでございまするが、将来とも研究委託の場合のみならず、そういう点については一そう厳格な注意をしてまいりたい、かように考える次第でございます。
○小谷守君 この兵器産業に対して天下らせるということ自体をやめさせる意図はございませんか。このくらい疑惑の深いことはありませんです。産軍癒着という世評を断ち切るために大臣はそういう決断をされる意思はありませんか。少なくとも防衛庁で世話はしない。いまちまたで非常にひんしゅくをしておることははしなくもいま大臣が仰せになりましたように、自衛隊の高級制服幹部、これが民間企業の発注の金額に正比例して、そういうところからはじき出されて、防衛庁がどの会社にはだれそれほか何名、どの会社には何名というふうに世話をしていらっしゃることはこれはもう公然の秘密です。しかも先ほど指摘しましたように、それに手みやげ、持参金として研究開発費まで持たせる、こういう御念の入ったことではないかというのがもっぱらの風評であります。こういう不明朗なことを断ち切る御処存はございませんか、いかがでしょう。
○国務大臣(増原恵吉君) 御承知のように、一般公務員も在職中密接な関係のあった会社等には入れぬようになっておりまするが、自衛隊法でも「隊員は、その離職後二年間は、営利を目的とする会社その他の団体の地位で、離職前五年以内に従事していた職務と密接な関係のあるもので総理府令で定めるものについてはならない。」というものがございまして、「法第六十二条第二項の総理府令で定める地位は、予算決算及び会計令」「第七十二条第三項及び同令第九十五条第二項の規定により防衛庁において作成された名簿に登録されている営利企業体の役員又は役員に相当する地位とする。」という、先生おそらく御承知のことであろうかと思いまするが、こういうことでまいっているわけでございます。この関係のあるところへ就職をいたす場合、許可を得ればできるという分野も若干ございます。この点についていままでいろいろ御議論を受けておりまして、いままでは庁内における審議会みたいなものでやっておりましたものを、新たに法令を設けまして外部の人にも参加をしてもらい、内部の者も若干参加をしまするが、そういう新しい規定に基づいて弊害の起こらないように、これは自衛官のみならず防衛庁職員全体でございます。新しいそういう意味の配慮もすることにいたしているわけでございまするが、現在の時代において私どものところでそれぞれの発注の状況に応じてどこは何名どこは何名と世話をするというようなことは、私はさようなことはいたしておらぬと思うのでございまするが、万々一でもそういうことがあるとすれば、これはもう絶対にさようなことはないように取り計らうべきものと存じます。そういうことがないように自制すべきはもとよりでございまして、申し上げましたのは離職者就職審査会という新しいものを今度設けていただくように御審議を願うことになっておりまするが、そういうことで、しかしちょうどやめまする時期が、まだ何か身にあった職を得て相当の収入を得なければならないという時期でございまするので、およそ防衛庁に関係のあるところには絶対にやらない。研究委託費はおみやげではないかという声があるとおっしゃいましたが、そういうことは私はもう絶対にないと考えるわけでございます。将来にもそういうことは決してあってはならないということを十分戒慎をいたしてまいるつもりでございまするが、絶対離職者の就職の世話をしないということはいささかどうも防衛庁の立場としてもお約束をいまいたすことは困難ではないかと、しかし間違いの起こらぬようにはあらゆる手を尽くして努力をいたします。従来ともそういう意味で間違いが起こったというふうには私どもは考えたくない、考えにくいというふうに存じておる次第でございます。
○小谷守君 私は尊敬する増原長官のただいまのお答えは、たいへん不満であります。これはせめてこういう疑惑の濃い兵器産業に対する天下り、この世話は防衛庁みずからの手ではせぬと、これだけの言明がなぜできませんか。ただいまの御答弁は不満であります。この点についてはもう一度お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(増原恵吉君) ことばが少し足りなかったかもしれませんが、防衛庁が停年でやめてまいりまする諸君を防衛庁の何と申しまするか、正式の機関において就職あっせんをするというふうなことは私はいたしておらないと思うのでございます。もっとも曹・士というふうな短期間の就職で離れていく諸君には就職のための対策を特に講じておりますが、高級自衛官等がやめてまいります場合に、特別に防衛庁として協力をするということではなくて、これは事実上の問題として残った人々がそういうあっせん、骨折りをするということがあるということだと存じます。そういうことが先生のおっしゃるように、間違いを起こしやすい、起こしてはならないということは重々私どもも了承をしておるところでございまするから、そういう間違いの起こらないようにということについてはさらに一段と厳重な心がまえと戒慎を皆に加えさせてまいりまするが、やめていく諸君の世話はこの私的な形、まあ全然私ではないということでありましょうけれども、そういう形で世話をすることは絶対差しとめますということについてはいささかここで申し上げかねるという心持ちであるので、この点は御理解を賜わればたいへんありがたいところでございます。
○小谷守君 天下り問題は残念ながらすれ違いのようでありますから、また別な機会に伺うことにいたしますが、装備局長にもう少し伺っておきたいと思います。この研究開発費というものが妙なことに使われておるのではないか。たとえば企業が技術者、研究員を海外に派遣をするときの旅費に使われておる。まあこれも広い意味で研究のためにという陳弁はできるかもわかりません。あるいはまた横着な企業はこの金で何か研究室をつくったというふうな、これは風聞でありますが、そういうことも耳にしております。そういう融通無碍なものであっていいのかどうか、そういう点の点検はどういうふうにしていらっしゃるか、そういう点を少し伺っておきたいと思います。
○政府委員(山口衛一君) ただいまの先生御指摘の後段のほうの、ある企業が研究室云々ということにつきまして、実はたいへん調査不十分で私まだ知らないのでございますが、一般的にいま先生の御指摘の点につきましては、たとえば旅費というものを御指摘になりましたが、私ども調達実施本部あるいは技術研究本部、このような研究開発を相手方と契約をする立場にある者が実際に契約を取りかわす場合におきまして、実は調本、技本ともに統一の契約の書式も十分つくっておりますし、また実は契約書はきわめて厳正、かなりこまかいところまで規定をしております。たとえば監督の一例を申し上げますと、統一契約書第五条がありますが、ここには実際に各相手方が研究開発をする実施の途中におきまして、現場に入りまして実施状況を調査いたしましたり、それからまた少し長期にかかるようなものにつきましては、いろいろな段階にどの辺まで経費がかかったというような実はチェックをすることも規定されております。それからまたたとえば仕様書に定めのない事項につきまして会社がそのために経費を使ったというような事実がもしわかれば、それは直ちに返還させる、それはまたあとでわかった場合には差し引くということが契約書にもはっきりとうたわしてあります。そのような点からいいまして、実は監督体制としましては少しきびし過ぎるくらいに経費、実施状況、こういう点につきましては実は十分やっておるわけでございます。それからたとえば旅費等でございますが、ただいま先生おっしゃいましたように、その出張なり何なりがこの研究上どうしても必要であるというふうに私どものほうで認める場合には、これはその中で認める、契約上認めるということにしておりますが、その他に使われた旅費につきましては削減ないしは返納というような形をとらせるようにしております。それから研究室等の問題におきましても、一般に企業の原価計算上、御承知のとおり、賞却費にあたりますものはこの研究の費用の中の一部として、もし償却に当たるものが適当な割り掛けをもって出されておる場合には、これは原価計算上、調本におきまして原価監査のもとに認めるという体制をとっておりますが、それ以外に流用というような形のものはきわめて厳正にチェックをしておりますので、万々ないと思いますが、何か御指摘の点があればまた承っておきたいと思います。
○小谷守君 きょうは防衛費のうち研究開発費をめぐる三つの疑点についてお尋ねをいたしました。研究委託契約をめぐって発生するところの工業所有権の帰属、三十二年の防衛庁長官の訓令については改めるという防衛庁長官の、大臣の御答弁がありました。 それから重要な装備の改変に関する研究の開始、これについては段階ごとに国防会議にはかっていく、またその細則をいま検討中であるというふうなお答えをちょうだいしたように思います。 天下り問題、これについては残念ながらすれ違いであったようでありますが、これはまたしつこいようでありますけれども、大臣、ひとつ産軍くされ縁というふうな風評、疑惑を断ち切るために、さらにこれは検討していただきたいと思います。 これで私の質問を終わります。
○黒柳明君 三木長官、お忙しい中すみませんですが、きょう二つのテーマ——大蔵省と環境庁とありまして、内閣の命題でもあります土地の問題ですので、ひとつまた若干そちらに時間を初めにさかしていただきまして、副総理の立場でぜひともひとつ聞きただしたいと思います。 昨年の十二月に千代田区の内幸町一丁目の国有地——まあ旧国有地ですけれども、第一勧業銀行に払い下げられたわけですが、その所在地、面積、金額、契約年月日等についてお知らせください。
○政府委員(小幡琢也君) お答え申し上げます。 所在地は千代田区内幸町一丁目二の二と二の四、数量は土地の面積が五千三百三十五・五八平方メートル、坪数にいたしますと千六百十六坪でございます。それに建物が延べにいたしまして一万四千二百二・六七平方メートル、それに工作物一式でございます。契約年月日が昭和四十七年十二月二十七日でございます。
○黒柳明君 関東地方審議会でこの払い下げの、審議の経過があったと思うんですが、簡単に要旨だけお述べいただきたいと思います。
○政府委員(小幡琢也君) 本件につきまして昭和四十六年十二月一日開催の第八十七回国有財産関東地方審議会に諮問いたしまして、これを可とする答申をいただいたわけでございますが、その要旨につきまして申し上げますると、まず事務当局のほうから、当地が現在海上保安庁水路部が仮庁舎として使っており、それにつきまして仮庁舎として使用を終わりました段階でこれを隣接の株式会社第一勧業銀行に対しまして同行本店社屋の用に払い下げしたい旨の説明を行ないましたほか、同行の利用計画の概要について説明を行ないました。これに対しまして海上保安庁水路部が仮庁舎としての用途を廃止する時期並びに払い下げ時期につきまして質問がありまして、事務当局から廃止の時期は昭和四十七年十月の予定である、したがって契約もそのとき以降になる旨答弁したわけでございます。なお、これにつきましては実は昭和四十七年十月の予定が保安庁の水路部の移転がおくれまして十二月の七日になっております。それから第一勧業銀行以外に払い下げ希望者があったかという質問がありまして、事務当局から、本件財産につきましては国の所有になる以前は旧東洋拓殖株式会社の所有であった関係から、旧東拓関係者でつくっております東拓会から払い下げの話が前にあったが現在はさたやみになっているという旨の説明をしております。また本件払い下げにあたりまして随意契約の法的根拠としてあげております会計法二十九条の三の内容につきまして質問がありまして、事務当局から、これはいわゆる有利随契と称しているもので、特に時価の三割増しで処理することとしてこの条文を引用したものである旨を答弁しております。 それからさらに本地の固定資産の評価ないし相続税の課税評価がわかるかという質問がありまして、事務当局から、まだ調べていないが、台帳の価格で二十二億というふうなことを報告をいたしております。 以上のような経過でございまして、最後に会長から、本件を原案どおり決定することについて出席委員の賛否を求めました結果、全員異議なく原案どおり可決されました。 こういうような経過であるわけでございます。
○黒柳明君 法的には公告して申し込みさせなきゃならないと——これは公開しましたか。
○政府委員(小幡琢也君) 国有地を売り払います場合の具体的な契約の方式につきましてはこれは会計法の規定によるわけでございますが、会計法では御承知のように第二十九条の三におきまして、国の契約は原則として一般競争入札による、すなわち、「公告して申込みをさせることにより競争に付さなければならない。」とあるわけでございますが、一方これによりがたい場合には指名競争に付したり、あるいは随意契約によることもこの会計法二十九条の三では認めているわけでございます。すなわち、第四号でいろいろな場合が例外として規定されているわけでございますが、そのうち、競争に付することが不利と認められる場合というのを適用いたしまして本件は随意契約によったのでございます。
○黒柳明君 公開しなかった、それで二十九条の三の四号によって不利とみられる場合には公開しなくていいと、これはどうして不利と見られる場合に適用されますか。
○政府委員(小幡琢也君) 競争に付することが不利と認められる場合には随意契約によることができるとございまして、それを受けまして、現在、予算決算及び会計令の百二条の四の四号でございますが、「随意契約によるときは、時価に比べて著しく有利な価格をもつて契約をすることができる見込みがあること。」と、一応規定上はこうなっているわけでございます。ただ私どもといたしましては、これは会計法の認め得る範囲内の処理でございますが、実際の運用にあたりましてはただ単に有利であるからというだけではなしに、最近の土地問題、都市問題の重要性にかんがみまして、できるだけ国有地の処分にあたりまして有効な利用をはかりたいということで、すべてこういった場合におきましては本省に上げまして、本省の承認を得て処理するように慎重な処理を考えているわけでございます。
○黒柳明君 私質問したのは、どうしてこれが公開すると不利になるか、この質問に答弁ない。それからもう一つ、じゃこれがどうして百歩譲っていま有効利用になるんだ、じゃ有効利用になる理由。それからどうして不利になるか、その理由。不利になる答弁ない。じゃ有効利用になるという理由。
○政府委員(小幡琢也君) 国有地の処分に当たりまして、最近は非常に都市あるいは周辺部におきまする土地が必要になっておりまして、これをできるだけ公共用に優先的にあてるということは当然でございますが、その規模、立地条件等に応じまして現在やっておりますのは、昨年三月、同じく国有財産中央審議会の答申をいただきまして、国有地の有効利用の線を一そう強化する通達を出しているわけでございますが、これによりまして、できるだけ有効な利用機関、で、本件の場合について申し上げますと、これは民間の精通者にも規模、立地条件を具体的に示しまして判定をしてもらったわけでございますが、これは、この地区は商業地域でありますのとそれから防火地域でもある、それで精通者の意見といたしましては、これは高層の事務所、ビル用地が最適である、もちろんこれを国として庁舎に使う必要がある場合には処分を考えないわけでございますが、御承知のように国の庁舎は現在霞が関地区に集中しておりまして大体まとまっておりますので、特にあの地区を公用に使うという目当てもございませんし、商業用事務所用地ということでどれが一番有効であろうかといろいろ考えたわけでございますが、第一勧業銀行は隣接の土地所有者でございますし、昭和三十八年以来十年も前から申請をいたしておりますし、これに現在の隣接地と一体といたしましてビルをつくるということは、これはひいては、有効利用にもなるし、また市街地の再開発にもなるんではないかと、こういうように判断いたしまして、これを一年前の四十六年の十二月の一日の審議会に付して承認を得たわけです。
○黒柳明君 どうして公開すると不利になるか、この答弁ください。 もう一つ、いま環状五号線内に高層ビルをつくるのをやめようと、こういうことも出ているんでしょう。あそこに二十五階建てのビルを建てることがどうしてこれが有効利用ですか。内閣だって土地問題ではきびしい姿勢をとっていますよ、いま。土地問題については非常にきびしい。しかも日照権の問題、さらに有効利用ということは二十五階建てのビルをあすこにつくることが有効利用になる。そんな答弁が通じますか、いまの時代で。民間の有識者はだれですか、その民間の有識者の名前をあげてください。だれがそういう——あそこに二十五階建てのビルをつくることが有効利用となるのか。あそこにこそ公園をつくったらいいじゃないですか。官庁街だから、ビル街だからいこいの場所をつくるべきじゃないですか。第一勧銀の隣接地域だから払い下げてつくる、それが有効利用だと、そんな論法が通じますか。公開しない、なぜそれじゃ公開すると不利になるんですか、答弁いただきましょう。
○委員長(成瀬幡治君) 少し声を大きくしてください。
○政府委員(小幡琢也君) なぜ公開して一般競争に付さなかったかという御質問でございますけれども、現在の状況にかんがみまして、一般競争入札、要するにだれでもいいと、高ければいいと、そういうことにいたしますと地価をつり上げるという問題もございますし、必ずしもこれを相手方が有効に利用するという保証もございません。国が随意契約で最も有効と見て判断いたしまして処理いたします場合には、相手方に厳重な用途指定をつけて規制をしているわけでございますので、そういった利用上の担保という点からもこういうような場合におきましてはむしろ最有効利用のための随意契約のほうがいいんではないかと、こういうふうに判断しております。
○黒柳明君 三木副総理笑っていらっしゃる。隣ではあんなに地価をつり上げて、それでそれをあたりまえであるかのようなことを言って、片っ方ではそんな地価をつり上げる可能性があるからといって、どこにそういう法的根拠がありますか。そんなことを、こういう厳密な法的な根拠がある、公開しなさい。それを政令できめられている、それが有利になるから、不利になるという条件が何にもないじゃないですか。有効利用——二十五階建てのビル建てること有効利用ですか。いいですか、それで。こんなでたらめな答弁。それが大蔵省の、イコール政府の、田中内閣の土地に対する政治姿勢ですか、根本的な。まあ最後に三木長官、副総理の立場で聞きますけれども。とんでもないですよ。田中総理にそんなことを言ったら、おれはそんなふうに思っていないと総理大臣は憤然とすると思う。当然総理の最有力の片腕であられる三木副総理もそんなことはないとおっしゃると思うのですよ。どうですか。民間のその有識者が二十五階建てのビルを建てることがほんとうに有効利用だと言ったんですか。だれですか、その人の名前。その有識者は有識者じゃない。時代おくれの有識者。とんでもない有識者。だれですか、その人の名前あげてください。もう一回聞きますよ。公開して不利になる理由。いいですか。さらに、どうしてこれを有利と判断したのか。公開しないで第一勧銀に払い下げることが有利と踏んだのか、その理由。有効利用じゃないですよ、ビル建てることなんか。緑地を求めよう。あき地を何とか確保しよう。それが有効利用じゃないですか、いま都市の。
○政府委員(小幡琢也君) 公開したら不利になるかという問題でございますが、その有利、不利の判断でございましょうが、私どもといたしましては、こういうものは一般競争に付するというだけではだめなんではないかと、やはり土地の利用計画というものを見まして、何が最上であるかということを判断して処理すべきである、こういう判断でやったわけでございます。
○黒柳明君 同じ答弁ですね。同じ答弁。同じ答弁を繰り返していてはだめじゃないですか。何で有効的な利用になるのか。その前に、公開すればなぜ不利になるのか。二十五階建てのビルを建てることが有効利用であるのか。どうなんですか。同じことを繰り返していては話進みませんよ。どうして、その基準、判断の基準、根拠、あそこを第一銀行に払い下げて二十五階建てのビルを建てることが国有地の有効的な利用になるという判断の根拠、これをはっきり具体的に言ってもらいたい。さらに、その以前に、公開すると競争がない、地価をつり上げる、とんでもないですよ。地価をつり上げる——ほんとうに、いわゆる有利随契約と言うならば、六十億で——まあこれはあとになりますけれども、NHKの例を見ますと、坪ここは四百九万ですよ。四百九万。一歩道路離れて一千百万で売られているんでしょう。ほんとうに国が有効といったならば、地価をつり上げるつり上げないはまた別問題、さておいてですよ、公開したらいい、公開したら。倍の八百万で坪売れたとしたって六十億もうかるのですよ。六十億ほんとうならもうかる、倍に売れたとしても。それがある面で有利かもわからない。まあこれは土地の価格をつり上げるという問題がからんできますよ。しかしながら、有利という根拠どこにあるのですか。二十五階建てのビルを建てれば国有地の有効利用という根拠、具体的に、明確的に、科学的に説明してもらいたい。判断したその基準はどこにあるのです。
○委員長(成瀬幡治君) 二つ問題がありますね。有識者の名前といまの問題。
○政府委員(小幡琢也君) 最初に、関東地方審議会の意見を出された先生方でございますが、まあ現在どなたがどのように言ったかということは差しさわりがありますので答弁をいたしかねますが、どういう方が委員であったかということは申し上げられると思いますが、それでよろしゅうございますか。
○黒柳明君 名前はわかっていますよ。みな財界のおえら方……。
○政府委員(小幡琢也君) 学識経験者といたしまして……。
○黒柳明君 それはいいですよ。わかっています。それで不利になるという……。
○政府委員(小幡琢也君) それからもう一つは、公開したら不利になるかという問題でございますが、まあ私どもは、また繰り返しになって恐縮なのでございますけれども、根拠といたしまして、従来一般競争でやります場合と、それから有利随契という方式でやります場合と、いろいろ実績がございまして、大体現在の運用といたしまして、一般競争によっても予定価格の二割とか一割とか、こういう水準が出ているわけでございますので、現在は予定価格の三割というものをまあ妥当な有利な基準ではないかということで、ずっとこれで運用してきておるわけでございまして、その三割というのがはたして有利なのかどうかということになりますと、これは御議論がいろいろあると思うわけでございますけれども、三割を五割にするとか倍にするということは、やはりこういった地価の状況におきましては、むしろかえって適当でないんではないかということで、私どもは、繰り返しでありますけれども、ともかく都市及び都市周辺は——全国、山間僻地もいろいろございますけれども、少なくとも都市及び周辺の相当な規模の未利用地につきましては、そういうできるだけ有効利用の線で随意契約によると、こういう方針を現在とっているわけでございます。
○黒柳明君 有利随契というのはどこに根拠があるんですか。三割というのは、いまちょっと先に御答弁なされたけれども、この根拠こそ問題ですけれども、それはさておいて、有利随契という根拠はどこにあるんですか。
○政府委員(小幡琢也君) 現在、会計法の二十九条の三の第四項というのがございまして、これを読んでみますと、「契約の性質又は目的が競争を許さない場合、」が一つ、それから「緊急の必要により競争に付することができない場合、」これが二つ、それから三番目に「競争に付することが不利と認められる場合においては、政令の定めるところにより、随意契約によるものとする。」とございまして、この「競争に付することが不利と認められる場合」というのを受けまして、政令でありますところの、予算決算及び会計令というのがございまして、それに百二条の四という条文がございます。これは随意契約によろうとする場合の大蔵大臣への各省からの協議の規定でございますけれども、予算決算及び会計令の百二条の四の第四号というのがございまして、「競争に付することを不利と認めて随意契約によろうとする場合において、その不利と認める理由が次のイからニまでの一に該当するとき。」、この場合はこの限りでない。すなわち、これは大蔵大臣への協議は要らない。これは「不利と認めて随意契約によろうとする場合」に、該当すると、こう見ているわけでございますが、その中にロといたしまして、四号のロでございますが、「随意契約によるときは、時価に比べて著しく有利な価格をもつて契約をすることができる見込みがあること。」というのがございます。「時価に比べて著しく有利な価格をもつて契約をすることができる」、これは運用でございますけれども、これを私どものほうは、長年の間、予定価格の三割増し、こういうことで運用してきているわけでございます。
○黒柳明君 話を少しずつ前へ進めますよ、あまり一ところで踏みとどまっているとうまくないですから。 では、その特価、どういう時価をもって有利と認めて三割増しでそれを四百九万で払い下げたか。
○政府委員(小幡琢也君) この通常予定価格にいれします売り払いの時価でございますが、これにつきましては、現在普通財産を売り払う場合に統一した基準がございます。その基準によりますと、いろいろな手法を取り入れているわけでございますが、国の場合は相続税の課税標準価格をもととして見た価格、それから固定資産税の課税標準価格をもととして算定した価格、それに近傍類似の売買事例から見た価格、この三者を平均いたしまして、さらに、このような大口の財産につきましては、民間の精通者、まあ不動産鑑定士の方でございますが、二者に鑑定評価を依頼いたしまして、それから鑑定評価調書によって正式に答えが出たその鑑定評価、これを加味します。そうして総合勘案した価格を出しまして、さらに、政府といたしましては、地価公示法によります公示価格というのがある、これはやはり基準として尊重すべきであるという立場をとっておりますものですから、公示価格との均衡というものを十分考慮いたしまして評価を行なったわけでございますので、この辺は私どもは適正な地価としての評価を行なったつもりでございます。
○黒柳明君 それじゃ公示価格の例をついでに……。
○政府委員(小幡琢也君) この近傍の標準地の公示価格でございますが、近くに二カ所ございます。一つは新橋の駅前に協和銀行の支店がございます。あそこの土地、港区新橋一の二十八の一でございますが、それの四十七年一月一日、これが最新の公示価格でございますが、三によりますと、三.三平方メートル当たり三百五十七万円。それから同じく虎の門の近くに木村屋のビルがございますが、これが虎の門の二十四の二でございますが、この同じく公示価格が三・三平方メートル当たり三百三十七万円というふうになっているわけであります。
○黒柳明君 その三割をこれに適用したということですか、三割アップを。
○政府委員(小幡琢也君) そうではございませんで、先ほど申し上げましたように、相続税とか固定資産税、あるいは国が調べました売買事例、それから民間精通者二者の鑑定評価、こういうものを平均いたしましてある数字が出るわけです。それといま申し上げました公示価格との均衡を考えた上でございますが、ちょっと誤解があるといけませんので申し上げておきますが、いま申しました公示価格といいますのは、その標準地の地点の公示価格でございますので、たとえば第一の場合の新橋の駅前、それから第二の場合の虎の門の交差点近くといいますと、あれは何といいましても、この本件の東拓ビルのあります立地条件あるいは環境、こういうものを見まして、大体街路の条件も違っておりますし、それから場所の問題ありまして、これは精通者の間では品位差と言っておりますけれども、かなりの品位差があるだろう。まあ一五%ぐらいあるというふうな鑑定もございますが、そういう品位差がありますものですから、いま申しましたこの品位差を修正いたしますと大体三百万円ちょっとになるんじゃないかと私どもは見ております。 それからもう一つは、四十七年一月一日というのはちょっと古いじゃないかという当然の御質問があろうかと思いますが、これにつきましては時点修正をいたしまして、時点を修正いたしますとこれが大体三・三平方メートル当たり三百二十万円ぐらいになります。これが私どもの評価いたしましたさら地の評価と大体均衡を保っている、かような次第でございます。
○黒柳明君 その鑑定は私お出しいただきたいと——お出しいただけなかったんです。それを明確にするために一回、委員長、その鑑定書を取っていただきたい、この委員会で。それが出ませんとこの点明確になりません。それを要求したいと思います。それが第一。それからいまの——まあその点は出てからにしましょう。それはこの委員会として要求してもらうように委員長にあとで言ってもらいます。 それからもう一つは、要するに三割がなぜ有利になるか、ここです。従来から三割にしましたこの根拠はどこにありますか、根拠。
○委員長(成瀬幡治君) いま黒柳委員から指摘されております鑑定書はお出しいただけますか。どうですか。
○政府委員(小幡琢也君) 実は精通者の鑑定評価調書といいますものは、これは秘密事項でございまして、特定の業者がそれを出されるということは非常に迷惑をこうむるということで、外に出さないということでこれは評価依頼をしているわけでございます。これは不動産鑑定協会のほうへお聞きになればわかると思いますけれども、具体的な、そのものずばりはちょっと出しにくいものですから、A社、B社というようにしまして、それをある程度概要ということでなら私どものほうでお出しいたしたいと思いますが、そういうことで御容赦を願います。
○黒柳明君 これはあくまでも、A社、B社なんということじゃなくて、やっぱり国有地を払い下げたわけですから、それについてはやっぱり全貌をはっきりしなきゃなりません、疑惑があったままじゃ。これはきちっと出していただきたい。そうじゃないと、いま言ったような、価格をどう操作したのかというのはわかりゃしません、私たちしろうとは。まして聞いている皆さんもわかりゃしません。この疑念をはっきり晴らすためには、どういう評価をしたのか。それの三割アップと。その評価基準がなきゃわかりません。それが、三割が妥当であるかどうかということを別にしているんです。まず、公示価格というものはどのくらいで出したのか。その基準、その鑑定書。それに三割アップしたと、幾らになったかと、こういうものですね。そうすると、さらにそれが出るまでわかりません。じゃ、三割アップが有利だと判断した根拠はどこにあるんですか、従来からやってきたといいますけれども。
○政府委員(小幡琢也君) 第一に資料の点でございますけれども、これにつきましては評価の概要をわかりやすく書いたものをお出しするということで御容赦を願いたいと思いますが……。
○黒柳明君 評価鑑定書です。
○政府委員(小幡琢也君) それでは、それにつきましてあとで相談しまして御答弁申し上げます。 それからもう一つは、二番目は、三割をなぜ従来からとっているかと、こういう御質問であろうと思いますが、これにつきましては、だいぶ古くからこういうことをやっているわけでございますが、それをちなみに最近の予定価格と一般競争入札に付した事例もございますので、それで落札価格が予定価格に対しましてどれくらいの水準を上回っているかということを実は平均して出したことがございますが、これによりますと、六、七%、一割にもなっていない。これは全国の話でございまして、必ずしもこういった都市部に該当するとは思いませんけれども、データとしてはせいぜい一割くらいということになっております。
○黒柳明君 三木長官、すみません。もう一回、私整理しますよ。長官が副総理の立場でひとつ御答弁いただきたい。次長とやっていましても時間たつばっかしです。 一つは、要するに国有地を払い下げるときは公開しなさいと、こういう原則があるんです。ところが、いまおっしゃったことばを聞けばわかるように、すべて政令で運用しています、運用しています。こういうことです。運用ということじゃうまくない。なぜかならば、ちゃんと会計法には、——国鉄だって、こんなわずかな土地だってちゃんと公告するじゃないですか。それで競争入札させるじゃないですか。なぜ大蔵省だけ公開しないんですか。競争させないんですか。確かに政令で定められている。しかし政令では、随契なんてこのケース、しちゃいけないんです。ちゃんと審議会の答申でも、発言でも書いてある。ところが、不利になる場合には随契でいい。そこをいわゆる有利随契とすると、こういう大蔵省の従来の運用のしかた、その有利随契というのは従来から三割アップ、この運用のしかた。これじゃ、何のために会計法があるんですか。さらに昭和四十一年には、例の国有地払い下げ問題で当決算委員会を中心にしてがたがたしました。そこで四十一年には、この契約方式及びその取り扱いについて、だれに国有地を払い下げるのか、相手を厳密に規定しているんです。四十一年には、随契に関する条件は、随契で処分することのできるのは、政府関係機関、公共団体、公共事業者等、相手方が特定できる場合、競争入札しても落ちなかった場合とすると、ちゃんと規定されている、随契する相手は。当然この第一勧銀がこんな中に入るわけありません。これほどきびしく随契はしなさいよと、こういわれている。しかも、四十三年には閣議了解が出ている。国あるいは公の有地の使用は原則として民間には払い下げない、閣議了解が出ております。四十三年十一月二十六日。さらに四十七年四月一日には理財局長の通達で、各県の財務局長あてに国有地の払い下げは民間にやっちゃいけないぞ、と出ている。こういうものを踏まえて、最近は、要するに金融機関が土地の買い占めをやっている、控えろよと政府だってやっと、——失礼ですけれども——おそまきながらそこに着目したんじゃないですか。そういうときにありながら、先ほど言いました審議会が、高層ビルをつくることが土地の有効利用になるか。名前は、財界のそうそうたる人です。この人に一人一人聞いて、そんなことはないよと言うと思います。現にこの趣旨の中にはそんなこと一つも書いてありません。審議会の過程ですよ。高層ビルをつくることが国有地の有効利用になるなんということは一言も書いてありませんよ、そんなことは。でたらめです。そんな考えが、私は、失礼ですけれども、幾らそういう財界の方と政府の皆さん方と仲がいいからといって、いまの時期に、官庁街だから、第一勧銀と隣だからこれは競争相手もなかろう——なかろうじゃないですよ。公開してごらんなさい。どんどん来ますよ。NHKの例に見るまでもありません。私は、そのことは土地を上げる、このことも十分考えてですよ。だけど、それは問題外なんです、私がいまここで指摘しようとするのは。大蔵省当局、これほど、会計法があり、またきびしく通達が出、閣議了承が出、それをすべて原則を無視して、みずからの運用で、従来の慣例でこれを処理している。ここに問題がある。その隠れみのとして審議会の発言——発言たって高層ビル、有効利用なんて書いてない。それをうまく利用している、民間の有識者だなんていうことを。こんなばかなことがもし田中内閣の土地問題に対する政治姿勢、国有地の払い下げに対する前提だとしたら、これはたいへんなことですよ。私、参議院の予算委員会で徹底的にこの問題やりますよ。もし、いま理財局の次長のお答えになったことが……。さらに、私、ここに問題があります。まず、ここまで答弁してもらいましょうか。それによってはもっと重大問題がある。ここまで前向きな答弁をひとつしてください。それによっては重大問題がある、まだ。ここまでは知っているんです。あとは知りません。
○国務大臣(三木武夫君) 国有財産の処理ということは、やっぱりしばしば問題にもなって、大蔵当局としてもこの問題はそういうことを頭に入れていろいろ慎重にこれは検討された結果だと思いますから、このこと自体に対して私がここでとやかく申し上げる事柄ではないかもしれませんが、とにかく国有財産というものの処分がこの決算委員会で黒柳議員の質問の材料にならぬように、これは、やはり国有財産の処分というものは大蔵省としても慎重に今後対処すべきものであると私は思いますね、これは。そういうことが私のお答えでございます。
○黒柳明君 抽象的ですね。 それでは、こういうことです。勧銀土地建物株式会社と第一勧業銀行との関係性、もしお知りになっていたら、関係性、言っていただけますか。もしお知りになっていたら。知らなきゃ知らないでけっこうです。勧銀土地建物株式会社……。
○政府委員(小幡琢也君) 詳しいことは存じておりません。
○黒柳明君 なぜ私は、そういうふうに——もう第一勧銀に払い下げることを前提に払い下げちゃったんです——なぜ言うか。この写真、見てください。第一勧業銀行のすぐ隣にこの土地の、払い下げる——まだ建物建っています。第一勧業銀行の土地の中に、勧銀土地建物、第一勧銀ハウジング・センター。すでに、これはもう第一勧銀と密接な関係ありますよ。これ、役員名簿。言います。——建っている。第一勧銀に払い下げたんじゃない。土地は先に払い下げちゃったんですよ。——この勧銀土地建物株式会社の役員、代表取締役三沢勝さんという方、勧銀の常務取締役やっていた方です。以下十一人、取締役、監査、全部第一勧銀からの天下り。当然そうでしょうね、イコールですから。しかも、第一勧銀の土地の中に、東京リース——貸しビル屋さんですね、第一勧銀ハウジングセンター、勧銀土地建物、商売やっている。しかも営業案内出している。さらに、問題はこういうことですよ。これは第一勧銀の有価証券報告書の総覧です、大蔵省から出ている。これには、第一勧銀本店一を含めて、ニューヨーク支店まで含めて百五十三あるんです。その全床面積が十九万一千十八平方米です。いいですか、十九万一千十八平方米。ところが今度ここに建つのは、地上二十五階、地下四階、その床面積が十四万六千七百平方米。どうですか、十九万と十五万、ほぼ変わりないじゃないですか。どういうことかというんです。ニューヨーク支店まで全部、今度できるであろう本店に入ったって間に合うということです。そうじゃないんですよ。すでにここには土地屋さんが入り込んでいるんです。土地屋さんが建物をリースしようと待ちかまえてやっているわけですよ。だから、第一勧銀と勧銀土地建物株式会社、当然役員は一体です。株も相当持っているんです、第一勧銀が。すでにそこでは貸しビル業をやっている事業所を建てているわけです、第一勧銀の敷地で、隣で。言うならば、第一勧銀と土地屋さんと一体なものですよ。第一勧銀に払い下げた、実は土地屋さんに払い下げちゃった。広大なビルを建てる。どうなると思いますか。そこがどんどんどんどん貸しビルになっちゃう。そんなばかなことを前提にやるような国有地の払い下げが、この審議会で民間の有識者が国有地の有効的利用であるなんて言うわけもないし、また大蔵省もそんなこと考えていない。内閣だって考えるわけないんじゃないですか。こういうこともこの前提にあるんです。どうでしょう。もうここらあたりへきますと最高の総理大臣のやっぱり政治的判断だと思うんですけれども、もう総理と優劣つけがたい三木副総理にこのことをお聞きすれば内閣全体の姿勢が出ると思いますから、どうですか。土地屋さんに払い下げちゃっているんですよ。
○国務大臣(三木武夫君) このケースについては、私もどこで、この決算委員会で黒柳議員の御指摘で初めてこういうことを伺ったわけであります。
○黒柳明君 みんな初めて。ここにいらっしゃる方、全部初めて。
○国務大臣(三木武夫君) したがって、このケースについて私がとやかく言うのは適当でないと思いますが、国有地の払い下げというものは私は非常に慎重にすべきだという意見です。やはりこれからいろいろな都市の再開発などをするときに、国有地というものは相当国が持っておる必要があるし、その利用についても相当視野広く考えなければならぬものがあると思いますね、国有地の払い下げたあとの利用というものは。そういう点で、こういう払い下げの問題については、大蔵省としてもこういういろんないまの時点を踏まえて、やっぱり払い下げに対しては慎重な態度を強く私も求めたいと思っております。
○黒柳明君 まあね、初めて初めてということで、ですから、これだけの資料をつくって、これだけの証拠物件を集めて——お見せしたってけっこうですよ。それを、私初めて聞いたからと言って抽象的な答弁ですとこれは国会審議にならない。たくさんある案件みんな初めてですよ。これはどこの委員会だってみんな初めてじゃないですか。あらかじめ政府と相談してどうですかなんて言ったんじゃ国会審議になりませんよ。そのためにこれだけ資料を集めるんじゃないですか。それについてこういう事実を指摘され——写真もとって、公文書もつけて、それであるにもかかわらず……。私が心配するのは、公的なもの、原則的なもの全部ネグレクトしちゃって、それで自分みずからの運用だけで、慣習だけでやってきたんじゃだめだと。それが、こういう第一勧銀に払い下げることを前提にして払い下げたような結果になっちゃった。だから土地屋が食いものにしているんじゃないか、こういうことを指摘しているんだ。大蔵省のいまの運営のしかたがだめなんだ。政令でやっている。判断でやっている。それじゃだめじゃないですか。それじゃ、幾らきびしい閣議了承事項出したって、通達を出したって、みずからそれを破っているんじゃしようがないじゃないですか。そうでしょう。だから、こういう結果になる。この事実があるんです。それに対して、もっと大蔵省にシビアにと言うならばどういう点にシビアにやらなきゃならないか。そこぐらいはやはり一言言わないとこれはうまくないんじゃないですか。
○国務大臣(三木武夫君) この段階で私言えることは、大蔵省は、黒柳議員の疑問に答える責任があると。いろいろ疑問を出されておるわけですから、出されておる疑問に対していろいろ大蔵省として十分相談をされて、そして黒柳議員の疑問に答えるようにされることが適当であると。今後、国有地の払い下げについては、いやしくも国民にいろいろな疑問を持たれるような払い下げのないように戒慎、よく慎重に今後は取り扱うべきものであると。この二点を私はこの段階では申し上げておきたいと思うのでございます。
○黒柳明君 私は、百パーセント満足した回答でもありませんし、そういう回答ではたして前向きな結果が出るかどうか非帯に疑問ですし、これに端を発してこういう論法のやり方が数知れずある。それに対して一つ一つ検討していけばたいへんな事実になる。それについてもやらざるを得ないようなはめになるかわかりません。まあ、きょうは、長官は公害のほうで来ていただいたわけですし、土地のことで論争するのもどうかと思います。私は、いま、公開に対してなぜ不利になるのか、あるいは随契がいけない、有利随契とはどういうふうな根拠か、三割の根拠は何か。これは全部かってな運用のしかたなんですよ。いままでやっているから、そう判断したからと、そんなことでやっていたんじゃたいへんなことです、国有地・公有地の払い下げは。もっと大上段な政治的な判断、姿勢というもの、大蔵省当局のその従来のやり方に対してメスを入れる。それであってこそ、いまの土地政策に取り組む田中内閣の姿勢であると、こう思いますけれども、時間もなくなり、三時までということでありますので、すぐ長官のほうに入ります。すみません。今度はトーンを落としますから……。(笑声) 公害企業に対しまして公害防止事業団から融資しているわけですが、事業団始まったのは四十年ですか、それから四十六年——おわかりになる時期まででいいですが、融資件数、融資金額を教えていただきたいと思います。
○政府委員(船後正道君) 事業団発足以後の融資の件数と金額でございますが、四十七年十二月末現在の数字で申し上げますと、貸し付けには九百五十五件、総額八百六十四億円でございます。これを四十六年度末で切りますと七百七件、六百七十億、こういうことでございます。
○黒柳明君 その融資の利率あるいは返済法等について、あるいは対象科目。簡単でけっこうですから……。
○政府委員(船後正道君) 公害防止事業団は貸し付けのほかにみずから造成事業もいたしておりますが、貸し付けのほうで申し上げますと、中小企業に対しましては、三年目までが五分五厘、四年目以降が五分。大企業に対しましては、三年目までが七分、四年目以降は六分七厘五毛。これが四十八年度からはそれぞれ引き下げになる予定でございます。
○黒柳明君 それで、当然、公害問題は、広島のカキの汚染の問題、それから富士の河川敷のヘドロ、あの中からPCBが出た問題、あるいはけさの一般紙に報じられた都の清掃工場からの問題、まあこれからますます脅威になると思うんですけれども、当然それに対して公害の防除施設をつくる、けっこうなことである、また融資をすることもけっこうです。ところが、この融資のしかたですね、時間もあまりありませんものですから、ひとつ長官、これをお聞きいただいて、局長のほうから、名簿を見ていただきまして、融資のしかたに非常にやっぱり雑な点がある、特に企業側に問題点がうんとある、私こう思うんです。それについて、ひとつそちらの帳簿を見ていただきまして、私が発言するのと合っているかどうか、確認していただきたい。 たとえば井出製紙、これは公害防除施設対象科目が汚水の処理施設ですね。場所は富士市です。総工事費が五千四十六万円、融資額二千五百万円。ところが、実際の防除施設に対しての工事価額は四千百十八万八千円、その差は四百五十万。いわゆるこれがまあ水増しと、こういうことになった、こういう事実。それから同じく、ばい煙処理施設をつくるにあたって、総工事費二千二十二万九千円、融資額四千万、工事費が実際に五千五百八万九千円ですから、この差が水増しとして千二百五十万円。それから三楽オーシャン、総工事費が一億二千万、融資を受けたのが六千万、実際工事にかかった汚水処理施設の工事費が一億二百六十七万八千円、その差、水増しが八百七十万円、これは所在川崎です。それから、キューピー醸造、これは同じく汚水処理施設、総工事費が四千七十三万円、融資を受けたのが三千二百四十万円、実際の工事にかかったのが三千八百五十二万円、その差が百五十九万円の水増し。高瀬染物工場、これは大阪にあります。総工事費が四千百万、実際に融資を受けたのが二千五十万、実際汚水、ばい煙の処理施設にかかった工事費が三千九百三十四万、その差が八十三万の水増し、こういう事実。 それからさらに、若干ケースは違いますけれど、尼崎にある同和製鋼、これは、融資を受けたのが二億九千八百万、しかし、実際に融資を受けた公告防除施設の対象科目でない——ばい煙装置です、対象科目は——じゃなくて、工員用のトイレをつくった。そのために八十一万円の金を使った。これは当然融資対象外のものである。味の素株式会社、融資額一億一千五百万、ばい煙脱硫装置です。ところが、この対象項目以外の道路の舗装として百四十万、その他使って、計三百六十万融資対象科目以外に使った。東洋醸造、融資額は九千五百万、アルコールの廃液の処理施設を対象項目として融資を受けた。ところが、三百二十平米の材料の置き場をつくった、対象項目外。そして、三百二十万、その対象外の費用にかけた。京食、これは名古屋市にありますが、融資額八百二十万、汚水処理施設が対象科目。しかし、土地を約三百坪必要以上に購入した。そして三百万ぐらい使った、こういうこと。対象科目で融資を受けた科目外のものをつくった。 さらにまた、ケースは違います。大昭和製紙。四十六年九月現在、二億の融資を受けた。しかし、一億は、対象は焼却施設ですね、焼却施設をつくる設計のミスか何かあったために一億の金を使わない。四十七年九月末までその一億をキープして、そして一年たってあらためて返済したと、こういうような事実。 まずこの事実関係があったかどうか、イエスかノーかだけひとつお答えいただければけっこうです。
○政府委員(船後正道君) まことに遺憾でございますが、御指摘のような事実がございました。
○黒柳明君 それで長官、私はいまも申しましたように、非常に、公害問題はますます国民の生命を脅かす。物価は高い。田中さんも非常にいま落ち目だ。いいです、そんなことは。ただし、生命というものは一番肝じんです。私たち、生命というものを一番大切にする党です、どこの党よりも。そういう観点から、ますます生命を脅かされるそのときにあたってですよ、これは私は六割か七割企業が悪いんだと、こう言いたい。しかし企業が悪いだけじゃ、これはすまされないと思いますね。やっぱり政府の監督機関がちゃんとあるわけであります。これは環境庁というものが厳然と存在している。なかなか人手も少なくてたいへんだということも聞きまして、むしろ私はあの企画調整課の人に同情したくらいです、それはたいへんだなと。だけれど、人手が不足でたいへんだということと、こういう、これまた内閣の大きな生命であります、公害に対する政治姿勢というものは。ところが、私もいろいろなところに行ってみますと、どうも三年前富士川のヘドロが問題になった——いまあまり問題にならない。だけど全然変わってないんですね。変わってないどころか、ますますヘドロがふえる。ほかの地点もそうです。どうもこれは融資を受けて防除施設をつくっているのかどうか、まじめに取り組んでいるのかどうか、企業が。まじめな企業もありますよ。だけど、そういう点が各所において、私の回った範囲——目で、耳で、皮膚で触れた範囲には多かった。ところが案に相違して、こういう、ことばはちょっと荒いかもしれませんが、一部の水増しの融資を受ける、あるいは融資金の一部を不正に流用する、あるいは施設の一部を長期間につくらないで金をキープしている、銀行利子なんかどうなっているか、まあいろいろな疑問が起こります。しかしながら、こういう問題があったということについては当然企業の姿勢と共に、今後のやっぱり長官の、政府の、環境庁の相当なきびしい前向きの姿勢、あるいは事業団のパンフレット見ましたけれども、設計の変更があった時点で届け出る義務なんか響いてないんですよ。そういうことも当然しなくちゃならない。使わなかった金はすぐ届け出させる、返却させる、そういう規定もきびしく当然盛り込まなければならない。一生懸命やっている中にもそういう不備もある。こういうことで、ともかくこういう公審に対して国民の目が向き、生命の危険が感じられるその陰にあって、こういう国民の税金がしかるべき公的な機関を通じてチェックされているはずなんですけれども、現に公害がどんどん出る。その一部の原因はこういうところにあるんではなかろうか。せっかく融資した金が不正に対象項目外——何にも使わないでそれで遊んでいる、そういう企業の姿勢に問題があるんではなかろうか。そして、それを監督するにあたって、私は、きびしい姿勢をとっているかもしれませんけれども、それこそきびしさがもう百倍も足りないんじゃないか。厳重にこういったところはびしびしやるくらいにやらなきゃならないんじゃなかろうか。なぜかならば、勧銀でも融資しています、中小企業金融公庫でも融資しています、これは通産省関係ですけれども、それだって調べれば当然出ていく可能性はある。その可能性を探ってどんどん調査したらたいへんなことになるだろう、この問題は。国民はこんなことを知ったらあ然としますよ、何だと、企業は、政府の監督姿勢はと、こうなる可能性が——また私はいやなことです、与野党を含んで、政治家がやっぱり公害に取り組もう、一生懸命やっている、こういうさなかに、こういうものを指摘することすら私は政治家として恥です。だけれども、こういう六年間に積もり積もったものはうみを出さなきゃ、またそれがこれで出し切れたわけではありません。まだ氷山の一角です。全部やっぱりくずす、将来は絶対こういうことはなくすぐらいの、やっぱり内閣きっての実力者が長官になったその意味でも、こういう問題については厳重に対処される、こういう政治姿勢をとってもらいたいと、こう望むんですが、いかがでございましょう。
○国務大臣(三木武夫君) 黒柳議員のお説、全くごもっともでございます。これはやはり今後、いま御指摘のように、用途外の敷地とか、あるいは用途外の転用とか、融資を他に転用するという、一部ではありますが、こういう事件があったことはまことに遺憾であります。まじめに公害の防止についてつとめておるたくさんの企業に対しても信用を落とすことになるわけでありますから、今後は事業団にただ融資をしっぱなしでなしに、その過程においてチェックしまして、こういうことが起こらないように、この融資を受けた者が本来の目的である公害防止のために一〇〇%使われるように今後十分の環境庁としても監督をいたしてみたいと考えております。
○黒柳明君 すみません、まだ二、三分ありますのでもう一言だけ。 けさの東京都の清掃工場の例を見て私はあ然とした。全都民が、国民があ然としたと思うんですけれども、あれは東京都の清掃工場の焼却炉はどこよりも優秀なわけですね。その優秀な焼却炉にしてああいう要するに基準以上のものを出している。まあ、東京都は勇気があったと思います。しぶしぶと出したと、こういう形容詞が新聞には出ていましたけれども、しぶしぶながらあれを提示するということはみずからの首を締めるようなものですよ、知事が自分の。勇気がある。むしろそっちのほうを私はいまの時点では評価したいと思うんですよ。だけれども、評価は評価として、あれほど優秀な焼却施設を整えている東京都でもそうです。しかりです。まして全国的には大問題だと思うんですね、この問題は。焼却炉をつけるつけないだって住民運動の反対、賛否があってたいへん。しかも、つけたはいい、あんな問題が隠されていたとは夢にも知らなかった。全国的な問題です。プラスチックをどうするこうするなんてこれは付随的だ。まあ付随であるし、また根本でありますけれども。環境庁として当然重大決意で臨まないと、この問題はもうほんとうににっちもさっちもいかなくなっちゃう問題じゃないか。ごみはかたい、焼却炉つくるには、清掃工場つくるに対してはクレームがある、つくっちゃったら今度は基準以上のばい煙が出ている、どうしたらいいのか、こういうことですね。プラスチックの処理をする技術は世界的に何にもない。それじゃ、つくる過秘においてチェックするよりほかない。そんなところまで話が飛んだら、都民そのうちに息が絶えちゃいます。これは当然環境庁長官としても市大決意を持って臨まれていると思うんですけれども、最後に一言、ついでのような発言で申しわけありませんけれども、私も実は知って非常に驚いた事実なものですから、最後に長官、問題とどのように取り組むかの姿勢をお聞かせいただきたいと、こう思います。
○国務大臣(三木武夫君) やはりごみの問題というのは大問題、ごみ戦争といわれるような大都会の大問題でありますから、やっぱり焼却炉というものに対していろいろな種々雑多なものがその中に含まれるわけですから、こういう点についてはわれわれとしては技術の開発と申しますか、こういうものに対していままでもやっておるけれども、一段とこれはやはり市民生活に非常な不安を与えるわけですから、こういう点で技術開発というものに対しては一段と積極的に取り組まなければならぬという責任を私もあの新聞記事を見ながら痛感をいたしたわけでございます。
○委員長(成瀬幡治君) 黒柳君もういいですか。
○黒柳明君 もう時間ですから。
○栗林卓司君 私はこの委員会初めてなものですからイロハのところからお伺いするということで会計検査院と関連して行政管理庁ということでお尋ねをしたいと思います。 最初に会計検査院にお伺いしたいのは、これは従来からも出ていた問題だろうと思うのですけれども、実地検査をする場合にこれはとても全部はできないんだというところから、現状とすると大体約七%前後にとどまっているんだということなんですけれども、なぜ七%しか検査ができないのか、このところをひとつ御説明いただきたいと思います。
○説明員(石川達郎君) ただいま御指摘のように実地検査の施行率、これはここ数年来は七%程度となっておりますが、検査対象といたしましては局所もずいぶんあるわけでございまして、中には特定郵便局でありますとかあるいは国鉄の駅というように主として現金収入を取り扱う、したがって検査としても比較的単純と申しますか、そういうような個所もひっくるめて考えますと御指摘のように七%になるわけでございますが、ただこれらを除外して重要度の高い個所だけにつきまして実地検査施行率、これを計算いたしますと約三〇%余となっております。そのうちでも特に重要な個所につきましてはこれは毎年実地検査を実施しておるような状況でございます。七%という数字がいいか悪いか、あるいは会計検査院としてその数字で満足しているかどうかということになりますと、これは別に何%が理論上適当な数字であるというようなこともなかなか結論が出しにくい面もございます。大体われわれの感触からいきまして、願望と申しますか、一〇%程度まで引き上げることができたらという考えは一応は持っておるような次第でございます。
○栗林卓司君 四十五年度の報告を拝見しますと、不当事項あるいは意見を表示し、または措置を要求した事項ということで百四十六件、十二億六千六百五十万円という金額が上がっております。これを、誤りを正しながらこれだけお金が実は出てきたんだと、平たく言えばこういうことだと思うのですけれども、そのことのために会計検査院としてひとつ幾ら費用がかかったということなんでしょうか。実は、お伺いしている理由はこまかい金額ということではなくて、百四十六件、十二億六千六百五十万円よりも一直接の費用は下回っていたんだろうと思うからお伺いするわけです。
○説明員(石川達郎君) 検査に要する費用を、まあどの範囲までで抑えるかということになりますと、特にそういった観点からの計算はしていないのが現状でございますけれども、四十五年度について申し上げますと、御承知のとおり会計検査院はほとんどが人件費でございまして、その四十五年度におきます決算額は、検査年度は一年度ずれますから、約二十七億というものが会計検査院が検査の業務を遂行するのに要した費用ということになろうかと思います。
○栗林卓司君 いまのお話は、会計検査院全部の予算ということで、おっしゃるように四十六年度は二十七億だし、四十五年度は約二十四億、こういうことなんですけれども、ただ、全部が全部実地検査のためということではあるまいということでお伺いしておりまして、たとえば、延べ実地検査人日というのですか、人と日と並べまして、これが四十五年十一月から四十六年十月をとってみると三万八千人目、この実地検査官が何名かわかりませんけれども、たいへん荒っぽい見方として、四十六年十二月末の実定員は千百八十二名、大まかに千名とくくってみると、一人当たり平均三十八日検査に従事している勘定になります。そうすると、いま二十七億というお話がありましたけれども、まるまるではないんだと、お伺いしている意味は、せめて一〇%にしたいんだと、そうはいってもいろいろ足りないものはありますというお悩みということだと思うのですけれども、いま申し上げた延べ三万八千人目、しかも四十六年十二月末実人員千百八十二名をかりに千名として割ってみると、一人当たり三十八日、一年全部ではないんだということからすれば、やればやるほど誤りが正されて、実は救済されるべき金額がふえてくるんじゃないか。そういう素朴な感じを持つんですけれども、この点はいかがでしょうか。
○説明員(石川達郎君) 実地検査を現実に行ないます職員は調査官でございますが、これが約六百名、それから、その調査官に同行いたしましてこれを検査いたす者が約二百名、およそ八百名というものが実地検査に直接従事している者でございます。一人当たりの検査日数というものも、これは、検査対象によりまして多少その幅はございますけれども、あるいは数字的には大体そういったような数字になろうかと存じます。そこで、これらの人員とかあるいは旅費予算等を増加いたしますれば、これは、不当事項というようなものも当然にこれはふえてくるものと考えているわけでございます。ただ、こういった会計検査険のような監査的な機能を持つ役所がどの程度の人員を保有すべきであるかという点につきましては、これは、国の財政規模とかあるいは国家行政機構全般の上から検討されるべき問題ではなかろうかと存じます。 現状で満足しているかどうかという点につきましては、先ほどのやはり一〇%という数字をめどに考えているようなのが現状でございます。
○栗林卓司君 何%がいいかという、これはあとでお伺いしますけれども、いま一つお答えの中から確認をしておきたいのは、旅費交通費等がふえれば当然実地検査もふえて、したがって国として歳入歳出の面にわたって是正されるべき金額はふえてくるであろう、じゃ、一体旅費がどのくらいかかっているかといいますと、四十五年度で見て、検査旅費が一億五千九百四十五万、これはそのときの摘出した金額の十二億と比べて大幅に低いわけです。 そう考えると、たいへん意地の悪い質問ですけれども、本来はもっと歳入歳出の両面にわたって是正すべきであるにもかかわらず、たまたま旅費が足りないということでその努力を十分遂行し得なかった、そう理解してよろしいですか。
○説明員(石川達郎君) 旅費が不足しているかどうかという点でございますが、これは、旅費予算は当然にまあ検査に従事する人員数と相表裏するわけでございます。したがいまして、旅費予算がふえる、それに応じたやはり人員の増加というものが当然に考えられるわけでございまして、そういう面での努力もわれわれはしているわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、こういった、同じことを繰り返すようでございますが、会計検査院というような批判官庁というものが幾ばくの職員を有すべきであるかというような点につきまして、これは非常にむずかしい面もございます。調査官等につきましては、当局の御理解のもとに年々増員しているような次第もございますが、まだこれで十分というような考えは実は持っていないわけでございます。お尋ねの、旅費予算あるいは人員を増加すれば、不当事項というものがふえるであろうということは、これは当然に予測される点でございます。
○栗林卓司君 いまのお答えと関連して、直接の実地検査員、まあ補助員も含めて八百人だというお話がありましたが、八百人として先ほどの延べ検査人日数三万八千人と比べてみても一約五十日であるということは注意を換起しておきたいと思います。 そこで、さらに進めてお伺いしたいのですけれども、四十五年の場合、先ほど申し上げました百四十六件、十二億六千六百五十万円、この数字が上がりました。そこの中で、何が一番大きいかというと、租税収入の徴税額不足、これが八億六千九百三十五万七千円。ただ、一つお伺いしたいのは、四十四年が幾らかといいますと、六億四千二百三十五万九千円、四十六年はといいますと十億一千五百万円と、年々ふえております。事は歳入の確定にかかわる問題だと思うのですけれども、検査をしながらなぜ租税収入の徴税不足額がふえてくるのか。実際に御担当の検査院の御見解を伺いたいと思います。この一連の数字について、行管庁の御意見がございましたら伺います。
○説明員(石川達郎君) 不当事項の中には、租税収入徴収不足を是正させたものが年々増加していることはまさに御指摘のとおりでございます。この増加の理由でございますが、ただいま詳細な資料を持ち合わせておりませんが、大まかに申し上げまして、やはり物価の騰貴というようなことが税金の面に反映しているのではなかろうか。むろん租税の検査を担当する者の努力というようなものもこれは当然に指摘件数を増加させた一因であろうかと存じます。ただ、ここでひとつ御理解願いたいのは、租税の検査、これは一般の支出の検査と異なりまして、これは年度の区分というものに関係なくこれを検査しておりますので、前年度に検査をいたしたもので当局の回答がないもの、それが翌年度にずれ込んでいくというようなことになっているというような例もございますので、そういった面もあるいは四十四年度、四十五年度につきまして御指摘のような実情になっている一因かとも考えられます。
○政府委員(大松博文君) 行管といたしましては、対象関係の業務の実情調査を実地に詳しく調査いたしまして実証的資料に基づいてこれを評価し、そして改善、改革をはかります。そういうところで、これに対する御意見というのはございません。
○栗林卓司君 この不足額がふえてくるといまお話のようにそれだけ実際の担当者ががんばったんだ、そういう面は確かにあったと思います。ただ、がんばった部分には再度発生がないようにという御配慮が当然なければいけないし、その権限もまた会計検査院にあるはずだと思うんです。そう考えると、四十四年から四十七年まで三年間ウナギ登りというのは、やっぱりそれはそれでどうしたものだろうかという疑問を私たちに持たせると思うんです。そこで先ほどの七%、一〇%の話に戻ってお伺いするんですけれども、パーセントの話ではなくて、実地検査というのをどういう観点で会計検査院は取り組んでいかれるのか。私の意見とすると、まず書類としてくるわけですから書類の信憑性を確かめるというのがその検査の直接の目的であり、動機なんだろうと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
○説明員(石川達郎君) おっしゃるとおり、毎月は、たとえば支出について申し上げますれば、個々の経理行為の信憑性を立証するに足る書類が出てまいります。それにつきまして調査官が検査をいたすわけでございますが、ただ工事あるいは物品等につきましては書面上だけではたしてそれらの、たとえば物品が納入されているものであるかどうか、あるいは契約に沿うた形式なり機能を持った物品が納入されているかというようなことは必ずしも十分明らかではないわけでございます。そういう点もありまして実地検査に出向く、こういう段取りになっておるわけでございます。
○栗林卓司君 そこでお尋ねしたいのは、信憑性を確かめるということから実地検査をするんですということなんですけれども、実際に実地検査をしたところから、たとえば租税収入の税収不足は四十五年の場合は八億六千九百万という数字が出ている。じゃあ、実施しないところの信憑性はどうなっているのか。これはそんなことを言ったってできないよということをお伺いしているんではなくて、会計検査院の本来の姿として、たとえばここにあります資料でも確認されるわけですね、決算を。御存じのことですから何ページでもいいんですけれども、歳入歳出を確定される、確定というのは全面的に確定する。とすると、検査をしなかった部分についても信憑性が確かであるということが明らかでない限り確認できないのです。その点は会計検査院としてどうお考えになりますか。これはできるとかできないとかということではない本質の問題だと思います。
○説明員(石川達郎君) 非常に基本的な面に触れるお尋ねでございます。確認と申しますことばの内容でございますが、これは計数的な確認及びその実質面、内容面に関する確認というものがあるわけでございます。計数的にはこれは毎月出てきます計算書等を、あるいは日銀の書類でありますとか大蔵省から出されます決算と対象いたしまして、その数字の確認というものは、これは在庁——役所におりまして書面検査の段階でできるわけでございます。ただその内容の点になりますと、租税等につきましてはこれはほとんどが書面の検査になるわけでございますので、在庁しておりましても、十分これは確認できるとまあ言って差しつかえなかろうと存じます。その他の物品なり工事なりというものにつきましては、御指摘のように実地検査に出向かなかったものというものにつきましては、これは書面で確認する以外の方法はないわけでございます。
○栗林卓司君 いまのお答えで、租税収入については事柄の性質上書面で確認できると伺ったのですけれども、だとすると、租税収入の徴収額不足が実地検査の結果なぜ出てくるのか、それは書面では疑わしいから調べるわけです。なぜ調べるかというと、まことにもって精緻華麗な税法ですから、当然そういったことは疑いとして持たれる。したがって調べざるを得ない。書面では確認できないと基本的に御判断になっているのではないですか。いまそうお答えですから、あえてあらためてお伺いいたします。
○説明員(石川達郎君) 租税検査の多分に技術的な面に属するお尋ねでございますが、たとえて申しますれば、一つの法人を調べておりまして、その中から出てくる取引関係の資料というもの、これを一つの素材にして他の法人を調べるということがままあるわけでございます。そういうような点になりますと、これは実地に出向いて検査せざるを得ないというようなことになるわけでございます。
○栗林卓司君 私はたいへん単純にお伺いしているので一実地検査をした結果約八億の不足が出た、でこの実地検査をしたパーセントというのはこの場合にはもちろん七%ではなくて、三〇%余という中に入るのかもしれませんけれども、じゃ残りの七〇%弱は実地検査をしていないのですから、当然八億六千九百万円にその割合として見合う分が隠されているだろう、誤りが内臓されているだろう、当然そう思うことになるんじゃないですか。となると歳入が確認できないでしょうと申し上げているわけです。
○説明員(石川達郎君) 租税に関して申し上げれば、税務署の数が五百余ほどございますか、それに対して約二百税務署程度はこれは実地に検査をしているわけでございます。その他の税務署につきましては、これは毎月税務署から提出される書面に基づいて検査をしているわけでございます。ただその確認ということにつきましては、その内容は先ほど申し上げたとおりでございますが、多少理屈を言うようで恐縮でございますが、一般に監査的な仕事、会計検査もまあその一つであろうかと思いますが、そういう業務におきましては、やはりこれは勢い抽出検査にならざるを得ないのではなかろうか、かように考えるわけでございます。ただその抽出方法をいかに合理的に行なうかという点に問題はあろうかと存じますが、われわれがいま考えております確認ということばの内容はそういうことになろうかと思います。
○栗林卓司君 私も抽出検査しかしかたがないと思います。抽出検査ということになると、ある対象がありまして、そこの中でどういうとり方をするかは別にして、サンプルとして調べていく。サンプルとして調べたものが八億六千九百三十五万七千円、ここまでわかる。これはサンプルなんです。その結果対象であるこの母集団はどうなっているか、それをお伺いしているのです。ですから七%を一〇〇にしろということはとても実際問題できませんし、やるべきでもない。サンプルはわかります。その結果、母集団に対してどういう対策を打つのか、これがなかったら確認できないでしょう。それがおっしゃった抽出検査という意味ではございますまいか、そう申し上げたわけです。 ということはどういうことかといえば、引き出したらこんな問題があったじゃないか、もう一ぺん見直せと。調べてみたら、いや三十億ありました、あとあるかもしれませんけれども精一ぱいやりました、本会計年度はこれでいきますと、これが常識だと思うのです。ここのところが何にもない。それでなぜ確認できるとおっしゃるのですか。先ほど来お伺いしている中身は実はここなんです。同じ意味で行管庁にも伺っているのです。あらためて伺います。
○説明員(石川達郎君) 実実地検査を行なわなかった部分、残りの部分について何もなかったかどうかという点につきましては、これは書面で検査をしているということをもちまして、決算全体、決算というものを一つの統一したものと見た場合に、それを確認したと、こういうような考えでいるわけです。
○政府委員(大松博文君) 行政監察というのは、政府の部内監察であって、その業務全般を実施する点、そして会計検査院というのは、憲法九十条にきめられております部外の検査でございます。そして全然別個のものであるとともに、行政監察のほうでは、こういう監察テーマをきめますとき、これにその重要政策、これの改善推進を目的とするもの、また業務改革が特に必要であるというものを積極的に取り上げてその改善推進をはかるもの、また行政の簡素合理化、この目的のためにもう一つ国費の有効的利用がされておるかどうか、こういう趣旨に乗って行政監察が現在までもやられ、今後もやってまいります。そういたしますと、行政監察の中では、すべてのものが、こういう監察をいたします場合にはやはりこういう会計的な監察もしなければいけないときもございます。しかし、いまも言いましたように、いろいろなテーマによっておりますから、すべてのものが行管ではやれない、またやってもおれないというような事態でございます。そして、いまも言われました会計検査院、こことは全然別個なものであると。しかし、こちらでいろいろ御指摘いただきましたもの、こういうものは今後ないように、うちのほうでも十分留意してやっていくとともに、今後そういうものがありましたときには、またそれが出ないように、私のほうで指導すべきだと思っております。
○栗林卓司君 会計検査院に一つだけお伺いしますと、実地検査の結果、不ぐあいを発見した。これは抽出検査ですから、いわば氷山の一角かもしれない。したがって、同様する誤りがないかどうか、何月何日までに調べて、そのときに発見した金額を添えて会計検査院に報告をしなさい、こういう指示をこれまでそれぞれの関係官庁に出したことがございますか。
○説明員(石川達郎君) 検査の結果不当事項として掲記してありますものは、それぞれ個別性を持ったものでございますので、やはりわれわれが実地に足と目を使いまして見届けたものにつきまして相手方に照会文書を発するわけでございます。同様の事例をそちらで探して提出しろというようなことは、これは申したことはございませんん。
○栗林卓司君 そうしますと、先ほど決算、会計は一体のものとして、ということを確認ということばの解説として言われました。なぜ一体のものとして見るかというと、会計検査院の独立性という問題があるのだし、そこの中で母集団全体について確認をしなければいけない、内閣とは離れた立場がある。その立場から考えますと、不当事項というのは個別の問題なんです。そこでとどまらないんじゃないでしょうか。これは四十五年、過ぎ去ったことですから、歳入ちっとも確定してないじゃないか。同じことは歳出についても言えるんですよ。たとえば補助金の支出について、とにかく税収と補助金が大きな不当事項、意見表示をした、金額的にはこの二つが一番大きいわけです。補助金だって例を申し上げますと四十五年が一億六千七百万、四十四年がどうかというと約三億、四十六年はさらにふえて二億九千六百万、これがどうなったか。これもやっぱり個別なのか、というとやっぱりそれぞれの官庁に対して調べた結果あったんだから、しかるべくほかを見なさいということがないと、独立機関としての会計検査院の役割りが私は果たせないんじゃないか、そう思うものですから、議論を申し上げている意味じゃなくて、今後の対策も含めて、そこに問題の所在をお感じになりますかどうか、お伺いしたいと思います。
○説明員(石川達郎君) ほかに不当事項として掲記した事例と同様な事例が実地検査を行なった個所につきましても想像される、推測されるということは、これはまさに御指摘のとおりでございます。ただ、先ほど来申し上げておりますように、非常におわかりにくいかもしれませんけれども、確認ということの意味は平たく申し上げますれば、検査を了した、書面、実地、両面の検査を通じまして、検査を了したというようなふうに御理解いただきたいわけでございます。それで同様な事例も他にあるではないかというような警告を発することによって会計検査院の独立性が確保されるという御意見でございますが、これは不当事項というものが確かにこれは個別性を持ったものでございますが、同時にこれは例示的な意味合いをもこれ持たせて掲記をしているような事情もあるわけでございます。その辺のところをひとつ御理解いただきたいと思います。
○栗林卓司君 同じようなところを行ったり来たりしている気がするんですけれども例示的なものであることを御理解願いたいと私に言われても困る。例示的なものであるのだったら、ほかをどうするのだということにならなければいけないし、会計検査院として、それはわが所管事項にあらずとおっしゃるのなら、内閣の行管庁かどこかは別にして、しかるべきところで俊敏な対策を打たないと、ものは税金の不公平な徴収になるわけです。税金の不公平な使い方になるわけです。これはほっといていいということにはちっともならないのですよ。やった分だけみたらこれだけあったんだ、期日がきたからはいあとで受け取ってくれ、こういう事務的なものでは私はない。といって全部を調べるわけにいかないんです。ですから例示的なものとおっしゃるのなら見合った対策というのはなければいけないのだし、そのために三十六条でしたか、会計検査院法で政令の改廃まで含めた権限を付与されていると思うわけです。したがって例示的ということを考えると従来よりも踏み込んだ仕事を会計検査院はしていかなければいけないんじゃないか。私、いまの体制でできる云々ということを言っているんじゃないんですよ。踏み込んだら踏み込んだなりの体制をつくれとおっしゃりたい気持ちもおそらくあるんだろうと思うけれども、とにかく重要な歳出歳入の確認ということからいえば見のがして通れない問題ではないんだと思うものですから、重ねてお伺いする次第です。
○説明員(石川達郎君) 三十六条、これは検査の結果、行政、制度あるいは法令について意見を申し述べあるいは処置を要求する、こういうようなものでございますが、これは、特に会計検査院に付与された強限であることは御指摘のとおりでございます。ただ、この場合、この条項の内容としてわれわれが考えておりますのは、ここでは必ずしも違法あるいは不当な事項というものを前提としているわけではございませんで、検査の結果、こうすれば経費が節約されるであろうとか、あるいはさらには行政能率が増進されるであろうというような面を踏まえまして、行政、制度あるいは法令、本来会計経理の検査を事としております検査院としての本来的な権限のほかに、特に付与されたものでございまして、違法、不当というような前提をもし考えますれば、これはむしろ三十四条の処置要求あるいは意見表示というようなことになろうかと存じますが、三十四条の処置要求なり、意見表示というものにつきましては、これは例年十数件に及ぶ実績をあげておりますし、その面の努力は今後も怠らないでしていこうというふうに考えている次第です。
○栗林卓司君 その三十四条でもどちらでもいいんですけれども、ただ、いまのお話だと、どうもやはり理解がいかないんです。例を変えて申し上げますと、国有鉄道の場合——何もこれは意図があって国有鉄道をとったわけではありません。一つの例として申し上げます。 日本国有鉄道に対する会計検査院の検査というのは、どういう性格のものだとお考えになりますか。お伺いする意味を申し上げますと、日本国有鉄道というのは、毎事業年度財務諸表をつくって、監査委員会の監査報告を添えて運輸大臣の承認を受けるんです。したがいまして、まず監査委員会が誤りないかどうかを正しまして、運輸大臣が承認をするわけです。二重のチェックです。その上で内閣は会計検査院に送付をします。で、実地検査をして国会に送るんです。その会計検査院でもしミスが見つかったら、ミスだけを直せばいいんでしょうか。その意味で、日本国有鉄道に対する、かりに例としてあげれば、会計検査院の検査というのはどういう性格だとお考えになりますか。
○説明員(石川達郎君) 会計検査院の検査の結果、いろいろなミスがあるわけでございますが、会計検査院としましては、それらのミスが直接には是正されることを期待するわけでございますが、ただ、同種の誤ちが繰り返さないように、そういう期待は持ちますし、相手方にそういう努力も願わなければなりませんけれども、不当事項を掲記することによって直接期待している面は、やはりそれ自体でございます。
○栗林卓司君 日本国有鉄道法の精神から照らして、これは所管はもちろん運輸省でございますけれども、常識的な法律問題としてお伺いしますが、日本国有鉄道法で監査委員会の設置をきめた、それでも足りなくて運輸大臣の承認まで求めた、これは二段階のチェックを通ってくるんですから、出たものはまず誤まりがないと期待するのが普通なんです。そう期待したいために監査委員会、運輸大臣の承認という二つの関門を設けたとお考えになりませんか。
○説明員(石川達郎君) 国鉄の監査委員会の監査、これは会計検査院の検査よりもさらに幅の広いものであろうかと思います。しかしながら、御指摘のように、監査委員会の報告、さらに運輸大臣の承認とを経て、その決算が本院に送付されるということになりますれば、これはやはり御指摘のとおり、ミスのないことを期待した上での手続的な規定ではなかろうか、かように考えます。
○栗林卓司君 にもかかわらず、会計検査院が実地検査をしたらミスが見つかった。そのときの日本国有鉄道の態度というのは、言われた分だけ直しましたということで、よろしいと御判断になるんでしょうか。不当事項はあくまでも個別的な性格なんだ、例示的なものであるとはいいながら、いろいろあるけれども、とにかく個別的なんだ。それを直してくれることを会計検査院は期待するんだ。したがって国有鉄道はそれしか直さない。それは会計検査院としての正しい処置になるんでしょうか。私は、ほんとうはそういったことがないことを期待して受け取った書面を実地検査したらあったんだ。もう一ぺん見直しなさい、そうなるのが普通の扱いだと思うんですけれども、また、見直した結果、実はここもありました、あそこもありました、したがって直して今度はだいじょうぶですと。それ以上の実地検査は時間的にも無理でしょうから、少なくともそこまでの手続をとらして国会に出すのが本来の筋道だと思えてならないんです。さっきと同じことなんですけれども、この点はいかがお考えになりますか。
○説明員(石川達郎君) 監査委員会の報告をわれわれ読んでおりまして、監査委員会の行ないます監査というものの性格と、会計検査院が行ないます検査と、多少性格を異にしているのではなかろうか。むろん、そこで監査委員会が指摘したような事項は、事項によりましては、当然に会計検査院も関心を払わなければならないものも多々あろうかと存じますが、監査委員会の報告そのものによって会計検査員の検査が縛られるというような性質のものではなかろうと、かように考えます。
○栗林卓司君 四十五年度の日本国有鉄道に対する会計検査院の指摘事項を幾つか申し上げます。 一つは、何かと言いますと、土砂の切り取り費の積算が不適確だ、これは計算を間違えた。なぜ間違えたか、と書いてありますと、だれが見たって、たんねんに積み上げ計算すれば違うのに、大ざっぱな計算をしたとおこっているのです、検査院が。その次に、何と言っているかというと、監督検査が不適切だ。だれが見たって設計図面と違うのに、了承しちゃったと。その次は何かと言いますと、用地の調査測量が不適切。それはトンネルであるのに、平地と同じような計算をしてしまった。しかもこれから新幹線はどんどん伸びていくんだと警告を発しているんです。あとは何かと言いますと、車両工場における予備品の調達管理が至ってでたらめ。何たることであるか。しかも、どのくらい要るのかという算定基準さえ明確にされてない。これを会計検査院は指摘しているんです。管理がなってないよとおこっているんです。それに対して国有鉄道は何と言ったかというと、言われたところだけ直しました。——それは運輸省の所管ですということにはならないでしょう、言ったんですから。当然国有鉄道の管理体制について抜本的に見直しなさい、ということは、一体だれが監督責任を負っているんだということになれば、運輸省でしょう。行管庁が黙っているのかということに自動的に話はなってこないのか。いかがお考えになりますか。関連して、行管庁に伺います。
○説明員(石川達郎君) 三十四条なりあるいは三十六条を発動いたします場合に、たとえばいまの国鉄の例で申し上げますれば、国鉄部内におきまして解決できるような問題につきましては、あえてこれを運輸省に対しても言うことはしないわけでございます。ただ、どうしても監督官庁であります運輸省の監督権限を発動させなければ、今後の同様事態の発生が防止できないというようなことになりますれば、これは運輸大臣あてに改善の意見を表示する、こういうことになろうかと存じます。
○政府委員(大松博文君) 日本国有鉄道の監督行政監察ということの中におきまして、これは、たとえば財産管理一体どうなっているかという、その小におきまして、今度はそういう会計的なこと、こういうテーマを取り上げましたときには、そういう点から行管としては監察をしていくようになります。
○栗林卓司君 これ以上はもう繰り返しません。ただ、問題の所在はぜひお考えいただきたいと思うんです。会計検査院何やっているのだ、行政管理庁何やっているのだと言いたくて言っているのじゃないのですよ。全部調べることは不可能なんです。あくまでも抽出検査なんです。抽出検査なら、抽出して得た結果というのは、それだけを直せばいいんだということではないんだということを、頭に入れておいていただきたいということを再々申し上げているのです。これは会計検査院が、会計という一つの城の中でどうお考えになろうとも同じ結論が出るはずだし、行管庁も同じ結論が出るはずだと私は思います。しかも、事は、確認ということばを使って、国会に提出されてくるんです。非常に意地の悪い言い方をしますと、引き出したサンプルだけは直した、母集団対策はまだ、ということは誤りがあるんだということになるわけです。それだけの理由で決算の承認は成り立たないのですよ、本来は。七%を一〇%にすればいいという問題ではないんだということはぜひ御理解願いたいと思いますし、——ということですね。 時間がありませんから、あと一つだけ伺います。国有財産に対して会計検査院はどのような検査をされておいでになりましたか。で、これも一つ例を申し上げます、土地について。検査報告書を拝見すると、国有財産に関して不当事項あるいは意見を表示し、または処置を要求した事項は、四十五年、四十六年に見る限り記載がありません。全く間違ってなかったということなのか、あるいは調べなかったのか、この点はいかがでしょうか。
○説明員(石川達郎君) 国有財産の検査につきましては、それぞれの各省庁が管理いたします行政財産につきましては、それぞれ各省庁を担当いたします検査課においてこれを調べ、さらに特に国有財産の総括的な課といたしまして、一つの課を、まあ課という名称は用いておりませんけれども、一つの課を設けて検査をいたしているわけでございます。検査の観点といたしましては、国有財産の購入、売り払い、さらに管理の面にまでも検査の目を向けておるわけでございます。最近、国有財産に関する指摘がないということは、これはまさに事実そのとおりでございますが、過去におきましては、改善意見を出したり、多くの事例をあげまして、管理の面等について改善意見を出したというような事例もこれはあるわけでございます。
○栗林卓司君 最近において、国有財産にそのような記載がないというのは、したがって、実地検査を行なって、——記載するほどに取り立てて行なっていない理由はなんですか。
○説明員(石川達郎君) 国有財産の検査をいたしましても、これは大きな財産もありますし、小さな財産もあるわけであります。管理の面におきましても、貸し付け料の問題等、全くこれ問題がないかと申しますると、これは検査課の報告等を徴しましても、ある程度の件数の貸し付け料の取り足りないものというような事例もあるわけでございますが、それらの事態につきましてはこれは書面で質問書を発し、さらにその回答を得た段階で、事態が軽微であるというふうな事情で、検査報告に特に掲記はいたしていないというのが現在の状況でございます。
○栗林卓司君 国有財産のあるものがあるとき倍になった、それでも検査対象になりませんか。そんなことはないだろうとおっしゃるなら、例を申し上げます。土地の場合、四十四年度末の国有財産現在高は一兆八千億、四十五年度末現在高は三兆三千億、約倍です。にもかかわらず、いまおっしゃったような御説明になるのでしょうか。
○説明員(石川達郎君) 内容の詳細は承知いたしておりませんが、国有財産法の規定によりまして四年ごとに国有財産の再評価というようなこともいたします。その結果が全面的にあらわれているのではなかろうか、あるいはこれも個々に検討しないと確たるお答えもできないわけでございますが、国の出資等が年年増大しているというような面も、その数字に影響を与えているのではなかろうか、かように考えます。
○栗林卓司君 いや、それはわかるのです。いまの一兆八千億から三兆三千億に変わった大きなものは何かと言いますと、おっしゃった価格改定が一兆六千億、土地の売り払いが、これは減ですけれども二百三十八億、交換が百二十一億、若干の増、こういったもので変わってくるわけです。これだけの大規模な帳簿の変更を行なったときに、当然これはあぶない、しかもどのような現在高で個々の国有財産、この場合土地ですけれども、表示されるかということが、その後の国有財産管理のいわば基礎を形成していくわけですから——。財産の管理というのは、歳入歳出合わせて会計検査院のいわばきわめて重要な部分です。評価がえが、何と倍近い評価がえになる。これでも時価に比べれば足りないという議論は別にして、ほんとうにだいじょうぶなんだろうか、そうお考えになりませんでしたか。ちなみに、四十六年度末になりますと、さらに価格改定が二千二百五十億追加されて、現在四十六年度末では三兆五千億、これがどう管理されているのだろうか。それは会計検査院として、しかも昨今の事情を踏まえて考えれば、最も俊敏な目をかざして見なければいけないところだと思いますけれども、そうはお考えにならなかったでしょうか。
○説明員(石川達郎君) 確かに御指摘のような数字になっているものと思いますが、その増の理由が価格改定でありますれば、これは価格改定のいきさつ等につきまして、これはかなり一般的な評価になろうかと思いますが、そういった面につきましての検討もむろんこれは怠らないわけでございます。財産の管理につきましても、大きな財産の管理につきましては、これも現在の陣容としては十分努力して検査をしていると考えております。
○栗林卓司君 時間がありませんし、切りがありませんのでこれでやめますけれども、私が申し上げたい点、幾つも申し上げたわけじゃないので、一つは、国有財産についてちっとも見ていませんねということが一つと、もう一つは、抽出調査なんだとおっしゃった同じ意味で、サンプルだけ直して母集団はちっとも手をつけておりませんねと、この二つについては後ほどでけっこうですけれども、いろいろございますのでということではなくて、今後どうしていくのか、報告をあらためて伺いたいと思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(成瀬幡治君) 本日の質疑はこの程度にいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十九分散会 —————・—————