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71回国会参議院1973/07/14

運輸委員会、地方行政委員会、大蔵委員会、農林水産委員会、商工委員会、物価等対策特別委員会連合審査会 第1号

発言数
304
登壇者
24
会派数
5
開催日
1973/07/14

会議録

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) ただいまから運輸委員会、地方行政委員会、大蔵委員会、農林水産委員会、商工委員会、物価等対策特別委員会の連合審査会を開会いたします。  先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。  それでは、国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に対する趣旨説明は、お手元に配布してあります資料により御了承願うことにし、直ちに質疑に入ります。  この際、質疑をなさいます各委員に申し上げます。関係委員長と協議の上、質疑時間等を申し合わせておりますので、何とぞ御協力をお願い申し上げます。  それでは、質疑のある方から順次御発言を願います。  戸田菊雄君。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 まず最初に、国鉄運賃値上げに伴っての物価への影響について若干の質問をしてまいりたいと思います。  その第一点は、昭和四十八年の二月二日、日本国有鉄道の財政再建対策について閣議の了解事項がございます。これが基本だろうと思うのですけれども、これによって、四十八年度から五十七年度まで十年間に対して、おおむね十兆五千億の工事費、これをつぎ込んで各般の施策を講じていく、こういうことになっているわけですけれども、これは前途の十年間の経済見通し、これを抜きにしては考えられないのではないかと思うのですね。ですから十年間における経済成長率、これをどのように考えているのか、年次別にひとつ示してもらいたい。それが第一点。  もう一つは、物価の上昇であります。これをどの程度に見込んでおるのか、この点が一つ。  それからもう一つは、GNP、国民総生産体制というものが十年後に一体どういう形になっていくのか、この辺の三点の見通しについて、経済企画庁長官来ていませんから次官ですね……、物価局長。

小島英敏経済企画庁国民生活局長

○政府委員(小島英敏君) たいへん申しわけございませんが、いま出がけに御質問いただきまして、私、物価の関係の責任者でございますけれども、全体についてちょっと数字を持ち合わしておりませんので、後ほど、特に名目成長率はちょっと覚えがございませんので、資料として提出いたしたいと思います。実質成長率につきましては、実は十年につきましては、企画庁といたしましてもまだ作業いたしておらないわけでございまして、先日御決定いただきました経済社会基本計画によりますと、五年間の実質成長率が年平均九・四%ということになっているわけでございまして、これは年別には出していないわけでございます。  それから消費者物価につきましても同じことでございまして、年別にこの先行きについては見通すということはいたしておらないわけでございまして、ただいま申しました基本計画におきましては、消費者物価の上昇率を四%台に押えるということが目標として定められているだけでございます。お答え漏れになりました点はのちほど資料で提出さしていただきます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 国民総生産は。

小島英敏経済企画庁国民生活局長

○政府委員(小島英敏君) 総生産ものちほど資料で。GNPと申しますのが、結局国民総生産でございますから。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 経済社会基本計画、これは五カ年計画でしょう。少なくとも財政再建計画は十年間ですね。そういう景気見通しなり、物価上昇なり、いわゆる物財の値上がり、これを考えなければ、十兆五千億これから突っ込んで工事をやって、各般の支出をやると言ったって、これは有効に活用するのかどうかと言ったら疑問でしょう。これは政府一体の責任なんですからね、閣議了解事項として発足しているんですから。そういう点どうなんですか。  委員長、大臣を要請したんですけれども、急だったから来れないけれどもね、政務次官に来るように言ったんです、政策上の問題ですから。大至急呼ぶように言ってください。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) そういうふうに取り計らいます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これは担当大臣として、運輸大臣どういうふうにお考えですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 物価局長から御説明をいたしたような数字を基礎にしておりますが、国鉄の財政再建は短期間ではできないという見通しでございまして、いまのような閣議で了解をしていただきましたような基礎的な方針をもとにいたしましてやりましても、十カ年ぐらいはかかるということでございまして、その間、いろいろ関係各省から御説明があると思いますけれども、私どもはとりあえず、この最初の五カ年間につきましては、経済社会基本計画、これに示されました数字、これは政府で閣議決定した数字でございますから、それをもとにして計算をいたしております。それから、その後の五カ年につきましては、そういうものをもとにいたしまして、さらにできるだけ確度を持った推計を加えまして、その後の後半の五カ年計画というものにつきましては、一応の推計をいたしておるわけでございまして、その上に立って、大体十カ年ぐらいで、大体お客さんのほうはどうなるだろう、貨物のほうはどうなるだろうというような推定をいたしまして、国鉄の機能を強化することによりまして、この十カ年間にはようやく再建のめどが立つと、こういう計画を策定いたしまして、提出している次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 大臣の説明がありましたけれども、私はこの再建計画の内容を見ましても、結局は一番重要な土台となる経済見通しや、物価上昇や、あるいは国民生産体制というものがどういうふうになるかということは第二次的な考え方なんですね。結局きめているのは、十年間に国鉄運賃を四回上げる。四十八年度に一五%、五十一年度に一五%、五十四年度に一五%、最終年に一〇%。これだけぴちっときめているんですね。それで工事費その他には十兆五千億使います。政府のこの投資計画についてはあとでやりまするけれども、そういう投資計画を一面きめたわけです。  こういう中で、国民負担は総体について八兆円取りますよ、経営合理化の内容についてはおおむね二兆六千億経費節約させますよと、そういういわば利用者負担あるいはこの国鉄部内で働いている労働者の要員削減、こういったものだけきつく規制をして、取ることだけなんですよ、計画してない。その下敷きをどうつくるかということが、十年間間違いなくいけるかどうかということにかかっていると思うのです。少なくとも昭和三十二年以来、第一次国鉄五カ年計画というものを推進しまして今日までやってきているけれども、全部途中で挫折をしている。これはやはり一つのそういった土台になる見通しの甘さからきていると私は思うのです。たとえば三十二年のこの第一次五カ年計画ですよ。これは三十二年から三十六年まで。これは三十二年から三十五年で終わってる。当時のやつは老朽資産の取りかえ、あるいは輸送力の増強、動力近代化等々を目ざしてやったのだけれども、四年間でこれは終わっちゃった。第二次は三十六年から四十年、これも四年間で終わる。第三次長期計画、これは四十年から四十六年、これも四年間で終わっちゃってる。そして昨年の国鉄財政再建十カ年計画というものが出てきていろのです。これは全部成功してないのですよ。この辺の考えをどう一体考えられているのですかね。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) おっしゃるとおりでございます。で、いまお示しになったように、国鉄に関して申し上げますと、当初の五カ年計画、長期計画はいずれもこの戦争中あるいはそれ以後国鉄の輸送力が非常に落ちておりまして、何とかして早くこれを回復しないと、国民経済の上にも国民生活の上にも非常に大きな悪影響を来たしておったことは明瞭でございますから、それをもとにして計画を立てたことは間違いございません。しかし、その後非常にこの輸送需要がどんどんふえると同時に、旅客は旅客、貨物は貨物、それぞれの分野におきまして、輸送需要から出てきておりますこの国民的な要望が強くなってまいりました。経済成長の度合いも非常に高まってまいりましたので、それにやはり対応したような国鉄としても計画を立てなければ追いつかないということになりまして、この長期計画の年度途中でございますけれども改定を加えたということでございまして、初めの予定どおりにすべての経済事情が進んでおれば変えなくてもいいわけでございますけれども、予定よりも社会事情、経済事情が変わりましたので、それに対応したような計画を策定いたしまして改定していったというのが実情でございます。  いま、これは失敗だったかどうかということは別といたしまして、とにかくそういうふうに日本の経済事情あるいは国民生活の実情というようなものに沿うて行なったのでございまして、われわれの運輸省の計画といたしましては、これはやむを得なかったと考えております。  今度の計画につきましても、おっしゃるように、これは非常に的確に十年先のすべての輸送事情というものを数字でもって見通すということは、これは非常に困難な仕事でございます。で、どうしてもマクロ計算になります。これはやむを得ないと思いますが、しかし、そのマクロ計算をいたしますにつきましては、ただ、いまおっしゃったように、取るものだけ取るために数字をこさえたのじゃなくって、あとで政府委員から御説明させてもよろしいのでございますが、経済社会基本計画というものをとにかく五カ年間は政府として決定したものがございまして、それを目標に進んでおりますから、それをもとにいたしまして、その後の推移というものを見まして一応推計いたしまして——相当それは確度のある推計だと私たちは考えておりますが、そういうものによりまして、旅客は旅客、貨物は貨物としての輸送需要というものを推定しながら、できるだけ確度の高い数字を出して、大体五十七年度には旅客輸送はどのくらい、貨物輸送はどのくらいということを見まして、それに応じた収支の計算を出しまして、まあこれならばこういうふうにやっていけば、政府の助成も必要でありますが、運賃の値上げと国鉄の内部の合理化、節約というようなものをあわせますと、どうにか、非常にいま危機に瀕しておる財政も十カ年間で再建できるんじゃないかというめどが立ちましたので、今度のような提案をしたと、こういうことでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 大臣はあくまでも想定だと言っているんですね、やはり。見通しは想定だと。ただし五年間は社会基本計画があるから、これに基礎を置いたと。いままでの社会発展計画で経済見通しとか、あるいは物価上昇の割合というのは当たったときがありますか——ないんですよ、これは。そうでしょう。たとえば四十八年度の、今年度一つとってみたって、政府の予算説明じゃ五・五%物価を押えると、こういっているんです。しかし、もうすでに消費者物価は一三・六%まできているんですよ。倍以上です。四十七年度の経済見通しだって、当初は七・二%で落ち着くんじゃないだろうか、それで補正予算を組んで、大型化をして景気浮揚策をとった。その結果、従来の成長パターンと何ら変わりないところまでいっちまった。ほとんど高成長の連続で、その成長率も名目、実質ともに当たったためしがないんですよ、いままで。そういうのを土台にしてやったって前途十年間のこの激動時における物価の動きや経済の動きに対して、とても対応できるような計画を土台にしてやってないんじゃないんですか。これ、ほんとうに自信を持って、大臣、間違いなく十年間いったらちゃんと黒字体制になって、計画どおりにいきますよということを断言できるんですか。その見通しはどうなんですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 推計がそのとおり正確であるかどうか、必ずそのとおりになるかどうかということにつきましては、これは今後の経済事情の非常な変化がある場合におきましては、あるいはそうでない場合もあるかもしれませんけれども、私たちが出しておりますのは、そういう異常な状態ではなくて、いま予想し得るような、いろんな条件を総合いたしますと、この十カ年間には国鉄の財政は再建し得るということを確信いたしまして、提案をいたしておる次第でございまして、これは国会に対しまして、こういう提案をいたします以上は、政府といたしましては、それに対してはいまの情勢で推定し得るようないろんな条件を勘案いたしまして推計いたしますと、十カ年間には再建できるというようなめどをもちまして提案をいたしておる次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 前途想定の問題、いろいろ見解のあるところですから、いつまでこの問答をやっておってもらちがあきませんから、具体的な問題で質問してまいりたいと思います。  経済企画庁の物価局長に質問するんですが、今回の国鉄運賃値上げは、物価影響は大体〇・四である。一万分の百五十四、この積算係数でいって〇・四だと、こういうことをいわれておりますね、大体それでおさまると思っておりましょうか。その辺の見解はどうでしょうか。

小島英敏経済企画庁国民生活局長

○政府委員(小島英敏君) やはり私どもといたしましては、従来のやり方に従って、いまおっしゃいましたように、CPIの中のウエート、それと改定率というものを掛け合わしてマクロ的に計算をする以外に方法はないわけでございまして、この方法によりますと直接的な影響が平年度ベースで〇・三四%、貨物運賃の間接的な影響が〇・〇九%ということで、おっしゃいますように、合計いたしますと〇・四三%ということに相なるわけでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それで大臣に、具体的な問題で二、三質問しておきますが、車扱い貨物の等級別主要品目、これの貨物の運賃は、従来四等級を三等級に縮減いたしましたね、三等級に。その中身をそれぞれアップ率を資料としていただいたのですけれども、たとえば一等級に自動車、電気冷蔵庫あるいは醸造清酒、綿織物等々がございます。これは等級改定指数でもって一一五になっている。アップ率は六・八%。それから砂鉄とか砂利、石灰石、薪炭、なまカンショ、米、麦、下級鮮冷凍魚、こういったいわば食料品等については、指数は九三ですけれども、アップ率は二九・六%になっている。  総体的に言いますと、多種多様にわたる貨物の輸送品目の中で、比較的消費資材と思われるような、あるいは中小企業等が商売やるような、そういう消費資材、こういうものには非常にアップ率が高くいっているんです。やはり一貫して、大企業、大資本等の生産をするそういう自動車とか、こういったものはアップ率が非常に低い。この均衡が悪いと同時に、これは当然消費資材の輸送コストが上がっていくわけですから、物価波及というものは相当大きくなっていくだろうと私は思う。そういう具体的な波及効果というものをどのように一体大臣見ておられますか。具体的にいま私は品目を申し上げたのですから、この内容にまってひとつ説明をしていただきたい。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) ただいま御指摘のとおり、国鉄の貨物等級につきましては現在四等級ございます。これを今回は三等級に圧縮するということでございまして、従来は四等級と一等級との差は一〇〇対一五〇ということでございましたが、今回は一〇〇対一二四というふうに圧縮するわけでございます。これは国鉄の貨物制度におきましては従来から従価主義でございまして、価格に応じまして四等級から一等級、昔は三十等級もございました時代もありましたが、国鉄が独占体系でありましたときにおきましては、それなりの意義もあったわけでございますが、現在のようなトラック輸送あるいはフェリー輸送、こういったものができまして激烈な競争場裏にまいりますときには、他の輸送機関におきましては従量主義できておるために、そういった価格の高いものはみなほかの輸送機関に移っていく、こういうことで、総合交通体系におきましても、また国鉄の財政状況から考えましても、こういったものは漸次是正していくべきである、こういうことで今回も三等級に圧縮しようとしたわけでございます。  先生御指摘の、いわゆる一等級、これは価格に基づきますものでございますので、比較的にそういった半製品が多いことは事実でございまして、こういったものの値上げ率は御指摘のとおり六・八%でございます。しかし、すべてがこれは大小業のものであるというわけではございませんで、たとえて申し上げますと、農産物につきましてもバナナだとか、あるいはかつおぶしあるいは豚、バター、チーズ、こういったものも一等級でございます。逆に、いわゆる大企業といわれておりますけれども、たとえて申し上げますと、石炭とか石油とか、こういったものは三等級でございますし、また石灰石、砂利、こういったものは四等級でございます。三等級でございますと、御指摘のとおり二九・二%、四等級でございますと二九一六%というアップ率になるわけであります。  しかし御指摘の、いわゆる生鮮食料品とかといったものに対する影響もございまして、たとえて申し上げますと、米とか麦とか申しますものは、従来四等級のときに、価格から申しますと二等級であるべきものでありますが、これを四等級にいたしておきますとか、あるいはなま野菜とか下級鮮魚、こういったものは価格から申し上げますと、三等級であるべきものを四等級に据え置く、こういったことによりまして、二等級のものが四等級でございますと約二〇%の割引でございますし、三等級でございますと一〇%の割引、このいわゆる政策等級割引というものは今後も存続いたしまして、生活必需物資の価格の安定に努力いたしたい、かように思いまして、政策等級は今後も存続する次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 私の言っているのはそういう政策等級その他を設定することは当然だろうと思うのですがね。その内容についてはわかるのですけれども、このそれぞれの品目の輸送コストアップに伴ってそれが個々の物価にどういう影響を与えていくのか、その内容をひとつ聞きたいというのが私の趣旨なんです。

小島英敏経済企画庁国民生活局長

○政府委員(小島英敏君) ここに例示的に幾つかのものにつきまして計算をしたのがございますので申し上げます。  たとえば温州ミカンでございますけれども、これは昨年末小売り価格百六円に対しまして、今回の国鉄の運賃、現行が一キログラム当たり三円七十六銭でございますが、四円八十六銭になりまして、一円十銭だけ運賃が上がるわけでございます。これを小売り価格の割合に直しますと、一・〇四%ということでございます。同じような計算をリンゴについていたしますと〇・二二%。北海道の伊達から札幌市場までのナシ、これは〇・五九%。湊から東京市場までのサバが〇・三七%。それから気仙沼港から東京市場までのマグロ、これが〇・〇四%。実は小売り価格がものによりまして、大体昨年末をとっておりますけれども、昨年末の数字がございませんのはやや古いものを使っておりますから、若干そこでふぞろいがございますけれども御了承いただきたいと思います。それから富良野から秋葉原までのジャガイモが一・八六%、これが、ジャガイモと申しますのが、今回の運賃の値上げの影響の中で最もパーセントが高いといわれておりますもので、これで一.八六%でございます。それから新発田から品川までの米が〇・一六%。それから都城から隅田川までの豚肉、これが〇・〇四%。それから西宮から汐留までの日本酒一級、〇・〇七%、清洲から梅田までのビール、〇・二四%。以上のようなところでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 そうしますと、いま輸送コストアップに伴って、それぞれの品目が二九・六%、二九・二%ないし六・八%と、こういうアップ、上昇に伴って、波及効果というものは品目によって違うけれども、一様に上がるということだけはお認めになるわけですね、上がることは。ですから、そういうものが、いまの企画庁の物価統計からいっても、これは三百二十数品目の統計で計算をしているわけですからね。だから個々の消費形態については、ものすごく上がるものもあるわけだ。そういうものを具体的にどう一体防止をするのか、これはやっぱり運賃の形態を十分考えていかないといけないんではないだろうか、こういうふうに考えるんですけれども、その点について大臣はどう考えますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) お答えいたします。  運賃が上がりますから、あらゆるものの値段に影響がないということは、これはあり得ないと思います。それだけ物価に影響を与えるということは、これはもう当然だろうと思います。その点はそうでございますが、そういったことは一応前提となりますけれども、なぜそういう状況がありながら国鉄の運賃の値上げをお願いしなきゃならぬかという事情をよく御了解をいただきたいと思うのでありまして、これはまた提案理由でも御説明をいたしましたとおりでございまして、この過去の国鉄の財政の赤字、それから今日の状況等を見まして、御承知のように、政府も一般会計から最大限——今日考えられる最大限の助成をいたしまして、何とかして国鉄の財政の赤字を解消して、ということは、赤字を解消するだけが目的じゃないんでございまして、いまのままでございますと、国鉄が本来なすべき役割りも果たしてないと、これでは国民経済にも、国民生活にも、非常に悪い影響を与える、これを何とかして早くもとへ戻して、国鉄が本来の機能を発揮し得るような体質に持っていかないといけないということがわれわれの希望しておるところでございまして、そのためには、政府もできるだけのことはいたします、国鉄自身もできるだけ節約もし、合理化をいたしまして、なすべきことはすると、どうしてもそれでも足りませんので、あとの部分は物価にも影響のあることはもちろんでございますが、いまの物価情勢から見まして、非常にそのために物価に対して致命的な影響を与えるようなことにならないように、最小限度、利用者の方々にも御協力を願うという意味において、運賃の値上げ案を提案をしておるようなわけでございまして、もちろん物価には影響のあることはもちろんでございますが、それも大事でございますけれども、国鉄の機能を回復するということ、これが今後の国民生活、国民経済の上に、どんな悪い影響がくるかということを憂慮いたすものですから、今度の提案をしたような次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それから、物価関係でもう一点、関連質問をしておきたいと思うんですが、それは従来の国鉄運賃値上げに伴って必ず誘発していくものは、私鉄あるいはバス、トラック、ハイタク、船舶、航空機、あらゆる交通機関に対する料金引き上げという誘発関係が生じていくわけですね。おそらく今回十年間で四回の国鉄運賃値上げというものを組み込まれておるわけですから、それによって必ず私は私鉄やバス、トラック、 ハイタク船舶等々、こういう各種交通関係にも必ず影響していくと、その中で、ことに私鉄等の、大臣の認可条件になっている私鉄料金等については、今後どういう考えでおられるか、そういう問題についてお聞かせを願いたいと思う。  それからもう一つは、この結果によってどうしでも独占価格の引き上げというものが自由に操作される、従来のやり方がそうなんです。それからもう一つは、中小企業等々のそういう皆さんの販売価格についても運賃値上げだけストレートで転稼をさしていくという、非常に競争がきびしいですから、そういう方向に追いやる、そういう状況が必ず連鎖的に起きていくというのが従来までの私はパターンだったと思う。そういうことは、いま大臣も若干の物価値上げ等についてはやむを得ない等々の答弁があったように、これは相当やはり政府全体として物価抑制対策というものを考えていきませんと、ことに公共料金の引き上げなんですから、そういう点についてひとつ三点、大臣簡単に、時間がないんですよ、往復で一時間ですからね、予算委員会の質問と違って、要点だけひとつ御答弁をお願いします。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 私鉄あるいはバスその他の交通機関に波及して一斉に運賃の値上げの申請をするんじゃないかというような御懸念でございますが、これは別問題だと考えております。私鉄は昨年から値上げの申請を出しておりまして、推計によりますと、昨年で大体百八十億ぐらいの、全体で、大手十四社でそのくらいの赤字である、さらにことしなんかは、人件費の値上がりがあり、物件費も上がっておるからということで、いろいろ考えてはいるようでありますが、まだ今日私の手元にはあらためて申請がきておりません。これはいままでも同様でございますが、国鉄が上がったからというんですぐ上げるなんということは、これはもう絶対にしておりません。今度も各社の実情を見まして、それに対応した料金というものを設定するようにしなきゃならぬ、合理的な料金を設定しなきゃならぬとは考えておりますけれども、国鉄に便乗してやらせるということは絶対にいたしません。ハスについても同様でございます。その点はいままでのわれわれの運輸省のとってきました運賃政策の過去を振り返っていただいてもおわかりくださると思います。今度はもっとこれは厳重に処理をするつもりでございます。  それから各物資に与える影響はどうかという、あとのほうの御質問だったと思いますけれども、これはまあ運輸省の問題ではないと思います。政府全体として、——きょうは大蔵大臣見えていますからお答えくださるかと思いますけれども、むしろ各物資官庁が、そういういわゆる便乗値上げというようなものにつきましては、それぞれの物資について十分な指導をいたしまして、そういう結果にならないようにするということは言うまでもございません。政府としましてはいろいろの法律の提案もいたしておりますが、それらをもとにいたしまして、この物価問題につきましては真正面から真剣に取り組んでおりますので、これを放任して、運賃が上がったから物価がすぐ上がるというようなことのないようにもちろんこれは処理をしなければならぬと考えますが、これは私の所管外の問題が多うございますから、担当のほうからまた追って御答弁するかと思います。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 経済企画庁長官が参っておりませんから——政務次官どうぞ、ただいまの質問について、物価の波及関連について。

橋口隆自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(橋口隆君) お答えいたしますが、運輸大臣からもすでにお話があったかと思いますけれども、今回の国鉄運賃の消費者物価に与えます影響は〇・三四%でございます、旅客運賃の与える影響は。また貨物運賃がどういう影響を消費者物価に与えるかということは、直接の指数に入っておりませんので、産業連関表から試算いたしました結果によりますというと〇・〇九%であります。したがって両方合わせまして消費者物価に与える影響は〇・四三%と推定をいたしております。  個々の物資に与えます影響につきましては物価局長からお答えいたします。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 いまの、政務次官ちょっとことばを返すようですけれども、貨物運賃値上げに伴っての物価上昇率〇・〇九は〇・二二九じゃないですか。どちらですか。

橋口隆自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(橋口隆君) これは先ほど申し上げましたように、連関表から推定をいたしておりますと〇・〇九という数字に一応なっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 これは、貨物運賃の等級縮減に伴っての品目別値上げ率、これに伴っての物価に及ぼす影響、これを具体的にあとで資料で出してください。委員長、これはお願いしておきます。  それじゃ次に、国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案関係、運輸省鉄道監督局の資料ですが、これに基づいて質問してまいります。  財政再建関係でありまするけれども、この中で投資計画概要というものが載っております。新幹線関係は投資額にして四兆八千億円。で、概要として全国高速ネットワークの整備のため、山陽、東北新幹線、調査新幹線の完成、その他の新幹線の着工、こうなっておるわけです。この内容を具体的にひとつ説明していただきたい。要点でけっこうです。  それからもう一つは、大都市圏の輸送でありますけれども、七千億、これを投ずるわけでありますけれども、ことに通勤輸送の緩和あるいはサービスの改善、こういうことをいわれておりますが、具体的にどういうことになっているのか、どういうことを目ざしているのか、この点が第二点です。  それからもう一つは、安全、公害対策合理化、これに一兆五千億を投ずるわけですけれども、この中の踏切整備。現行無人踏切がどのくらいあって、これをどういうケースで具体的に整備をしていくのか、この内容について。三点。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 十兆五千億の投資内容は、実は私のほうの一つのもくろみでございまして、その具体化につきましては、毎年国会に御提出いたします予算の内容で御検討いただくことになっておりますが、私どもといたしましての一応の試案といたしまして、長期計画の試算のもとになりました試算は、いまおっしゃったとおり新幹線で四兆八千億、それから在来線で五兆七千億、それで十兆五千億でございます。  新幹線は、ごく簡単に申し上げますと山陽新幹線が来年の暮れに開業いたします。それから東北、上越は昭和五十二年に開業いたす予定でございます。それからさらに現在調査いたしております東北の盛岡以北、それから北海道、北陸、九州、これらのいわゆる調査五線、これは昭和五十四年度に開業する目途でございます。さらに今回の計画の中には昭和六十年度に開業するものを、そのほかに約三千五百キロ工事を進める予定でございますので、合計昭和六十年度までに約七千キロの新幹線をつくるという計画でございます。これが第一点でございます。  それから第二点の通勤輸送、大都市圏輸送でございますが、これは東京、大阪にほとんど全部金を入れますが、東京付近が約四千億、大阪付近が約三千億ということでございます。具体的に申しますと非常にこまかくなりますので、東京付近におきましては東海道その他の主要の通勤線区間の複線化、線路増設、あるいは大都市周辺の、いわゆる首都圏内部における五十キロから百キロ圏内における線路のあるいは複線化、電化等を含んでおります。もちろん車両の増備あるいは冷房化等も入っておりますし、保安度の向上という意味で電車のATC、いまのATSをさらに進めましてATCの計画をこれに含めております。  それから第三点の御質問の踏切その他の安全対策、これは踏切の問題あるいは先般たいへん申しわけない事故を起こしました北陸線のような、今後は非常に長大トンネルが予想されますので、トンネルにおきます事故の問題あるいは公害の問題これらを含めまして一兆五千億円でございまして、踏切につきましては大体の計画を建設省といまいろいろ相談中でございますが、一応現在の踏切の大部分を、何と申しますか、設備のある第一種と申しますか、自動的に締まる門扉のある踏切、あるいはチンチンのついております踏切にいたしますが、その他残りますいわゆる四種という無人踏切、これはできれば全部車両の通行をとめたい。そして人とそれから自転車、自動耕うん機というような、ほんとうに形の小さいものだけが通るものだけは無人踏切として残るものがございますが、あと自動車が通行可能のような踏切は全部設備をつくってしまいたい。大体こういう計画でいま建設省と具体的にお話し中でございます。  以上でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 投資計画の概要はおおむねいまの説明でわかったのですけれども、この田中総理が書いた列島改造論、これの一一二ページ以降、これずっと読んでみますると、「工業再配置を支えろ交通ネットワーク」ということで以下ずっと何ページかにわたって書いてある。これによりますと、将来はこの裏のいわば奥羽本線関係、この新幹線とか、あるいは四国とか、とにかく札幌から以北の稚内とか、すべて日本列島全体を新幹線網で全部つくり上げてしまうというような構想が承るのですけれども、やはりそういう構想も自後にはまた考えておるわけでしょうかね。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 私もその御本を読ませていただきましたけれども、一応いま申しましたとおり、昭和五十四年度には札幌から青函トンネルを通りまして、東京を通って九州の鹿児島、長崎まで、一本の、何と申しますか背骨が通るということが第一でございます。すなわち日本を縦断する線路が昭和五十四年度には札幌から九州の長崎あるいは鹿児島まで一本通る、これが根本でございます。それに対しまして、さらに上越が一本、それから北陸というふうに、少しの枝が出ますが、いまそこに、その御本に書いてありますような、約一万キロに近いものは今度の計画にはとても入っておりませんで、いま申しました北海道から九州までのものと北陸と上越入れまして三千五百キロ、そのほかに三千五百キロつくるということでございまして、その二度目のほうの、そのほかの三千五百キロにつきましては、具体的な線名をいま運輸省におきまして検討中でございまして、どの線をやるということはまだ、きまっておりませんが、いまは、初めの三千五百キロにつきましては一応線名をきめて、それぞれ工事あるいは調査をしている段階でございまして、それを全部合わせましても、その本にいわれているものよりは相当規模の小さいものというふうに考えるわけでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 運輸大臣に質問しますけれども、いま国鉄総裁が説明されたように、高速化された新幹線体制は全国的にいまのように整備されていく。しかし、その反面、小口の貨物取り扱い、今度の改正でも中小貨物は全部小荷物ですね。いままで小口貨物扱いといったやつがあるんですが、そういったものは小荷物扱いに統合される。そしてなおかつ、小荷物扱い駅とか貨物取り扱い駅というものはたいへん縮少されているんですね。で、私の調査によりますと、昭和三十二年当時は三千八百四十九駅あったんです、貨物取り扱い駅が。それが四十六年末になりますと二千百四十駅に減っている。そのほかに千七百九駅が貨物取り扱いを中止する。駅そのものはあるんですよ。五十年末までいきますと一千駅にするというのが大体計画のようですね。このことによって、中小企業の皆さんや小口関係の荷物取り扱いをさせるお客さんに対してたいへんな不便をあれする。まあ国鉄から言わせれば、それはローカル区間はすべて自動車輸送に転換をする、だから国鉄バスも使えますよ、あるいは一般民間貨物自動車も使えますよと、こういうことを言いますけどね。国鉄のそういった経営からいけば、そういう高速化された新幹線的なものはどんどんつくられていく。それ自体は私は悪いというんじゃないんだけれども、しかし反面、それと比較をしまして、中小貨物の扱い、あるいは大衆貨物といいますか、そういうものがどんどんどんどん切り捨てられていく。あるいは乗客にしたってそうですね。いま国鉄の旅客収入の六割は百キロ以内の通勤圏範囲内でもって、大体営業収入の六割をあげているんです、これは大臣御存じのように。ところが、そういうものに対しては非常に恵まれない。こういう経営体制でいいのかということなんですね。この点について運輸大臣はどういったお考えですか、一体だれのために国鉄が経営されるのか、この辺が私は問題じゃないかと思う。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 旅客面でも貨物面でも、いま御指摘のような点があると思います。結局国鉄のサービスがいまのままでは十分行き届いてないということだと思います。で、国鉄のこの貨物の問題につきましては、あるいは国鉄側から詳しく御説明をしたほうがよいかと思いますけれども、いまの現状からいきますと、これは国鉄に対しては少し酷なことばかもしれませんが、この荷物が一体いつ着くだろうかという、そういう定時性といいますか、それなんかもはっきりしないというようなことで、国鉄といたしましては、そういうことだから運賃は高くてもトラック輸送のほうに荷物が流れていくんだということが明瞭でございますので、それを改善をして、国鉄の本来果たすべき貨物輸送における役割りというものを果たすためにはどうしたらいいかということを考えまして、先年来手をつけておりますけれども、十分じゃございませんので、今度の再建計画におきましては、貨物輸送については、お聞きになっていると思いますが、コンテナ輸送を主にするとか、いわゆるフレートライナーで直通の貨物列車を運用しまして、早く、それから時間がはっきりとわかるように、これはあした着きますとか、あさって着きますというふうに非常にはっきりとした時間をきめまして、そのとおりに実行されるような制度にシステムを変えようとして努力をしているのでございます。  その間におきまして、いまおっしゃったような小口の荷物なんかはどうするかという問題はございます。これは国鉄のほうでそういうふうにサービスダウンすることはよくないということで、われわれのほうも一緒になりましていろいろ研究を重ねておりますが、いま申し上げましたような貨物輸送に対する体制ができてまいりますから、それに応じまして、いまおっしゃるように、そういうサービスダウンのところがあるかもしれません。貨物の駅を集約いたしますと、どうしてもそういうふうな穴があいてくるということが避けられませんが、これを取り戻すようにサービスアップするようにいろいろいまくふうをいたしておりますので、その点は御心配のようなことがないように、サービスの面で十分に考慮をいたしたいと考えておる次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 現在の国鉄資本はどのくらい現在ありましょうか。さらに、政府のその中で出資はどのくらいあるのか。借り入れ金はどのくらいあるのか。この中身について、ちょっと事務的ですけれども、説明をしていただきたい。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 現在の資本金は、昭和四十七年度末で七百八十億でございます。それから長期債務、昭和四十八年度末で三兆六千億ぐらいになる。これはまだ金額借りておりませんが、四十六年度末で約三兆ちょっとこしたところでございます。それから、もう一つの御質問は……

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 政府出資。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 政府出資は、いま申しました七百八十億は全部政府出資でございます。そのほかに今回、十兆五千億の中に約一兆五千億を政府から出資していただくと、こういうようなお話になっています。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 資本金は。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 資本金は七百八十億でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 いや、全体で。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 資産でございますか。貸借対照表上では約三兆三千億ぐらいでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 二十兆こすのじゃないですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) いや、それは現在の帳簿価額で、貸借対照表で出ている数字は三兆三千億でございますが、それを土地その他をまた時価で評価すればこれはまあ別でございますが、そういう数字は正確にはちょっと出しておりませんのでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 大蔵大臣にお伺いするんですけれども、いま国鉄総裁から説明があったような状況なんですが、私の計算では、国鉄資産というもの、土地、あらゆるものを含めまして二十数兆円になるだろうと思う。それでいま説明がありましたように、政府出資は七百八十億、この程度にしかすぎないのですね。ですから、あと借り入れ金が三兆四千億見当ありますから、大体二十数兆円から差し引きますと、十六兆六千億見当、約十七兆円、これが全く国鉄が自前方式で蓄積をしてきた資産ということになるわけですね。政府は何らかまわぬ。そして機械近代化、復興政策は全部国鉄が自前でやってきたというのがいままでの実態です。  で、私はイギリスとか、あるいはフランスの政府の出資ないし補助、そういう援助体制、国庫負担分一切を含めて、きのう資料をいただきましたけれども、これによっても非常に何といいますかね、至れり尽くせりというか、そういう運賃にだけたよっていくとか、あるいは部内の合理化だけにたよっていくとか、こういうことはやっておりませんね。フランスの例ですと、これは一九七〇年の統計ですけれども、これで見ますると、九千五百二十五億円の支出状況の中で、営業収入が五千九百六十五億円、営業収入の対比でいきますと六〇%、したがって欠損は三千五百六十億円見当出るわけです。これに対してどういう手当てをするかというと、運賃値上げ吸収分に対する補償として、たとえば新聞とか石炭とか、特定輸送の補償ですね、あるいは無償割引、いわゆる重症身体障害者等いろいろございます、公共割引、こういったものとかへ赤字サービス、こういったものに対して、あるいは地区の、たとえば日本で言うと東京、大阪のように大都市の通勤輸送その他の混雑緩和でしょう、こういうものに該当するものに対してすべて補償してる。それから分担金という、たとえば線路とか工作物とか、あるいは保安施設の保守費ですから、いま国鉄が新幹線を建設をしていくということになれば、それに要するレールの問題であるとか、あるいはそれをつくっていく一つの工作機械を操作する事業所であるとか、あるいは保安施設、こういったものを六〇%ちゃんとこの種目別に政府は負担してる。それから踏切の補償費、これも五〇%ですね、たとえば平面交差のような所については重点的に政府が援助を出して、そして安全体制というものをしいている。あるいは退職年金ですね。いま国鉄の年金制度は赤字ですよ。実際問題として、帳簿上は政府が一五%出すようになってるけれども、これはやってないんですから。だから結局国鉄当局はそれを分担をして、労使折半ということになってる。こういう問題についてもこれは基金の国庫負担をやってるんですよ、フランスは。あるいは暫定措置としていろいろな交付金体制というものが必要だと、たとえば日本で言うと利子補給体制の問題でしょう、こういうものもぴちっと国がめんどう見てる。そしてそういうものを各般の施策を政府がやって、どうしても国鉄運賃を上げなければだめだというときに、国民にこのことを説明し、理解、納得の上に立って運賃値上げというものに踏み切るというのがフランス、イギリスのやり方なんです。  ところが日本の場合は、三十二年以来第一次国鉄五カ年計画やって、各般の膨大な資金をつぎ込んで国鉄の機械近代化やそういうことやってきてるんだけれども、これに対してわずか七百三十一億円というのがいまの政府のやり方。そればかりじゃなくて、二兆六千億も借債があって、一日平均五億円も利子を払っていかなければいけない。だから、結局十年間の財政再建計画の中で、利子だけ払うのが四兆円こえるんじゃないですか。十兆五千億円の資金を投じて新幹線その他やっていって整備をするけれども、政府にまき上げられる分が多いんですよ。こういう点について大蔵大臣どう一体お考えになるのか。  もう一つは、財政投融資資金、四十八年度の初年度分にと五千数億の融資をやっております。これはおそらく六・二%以上の利率でもってやっているのでしょう。ですから、利子はもっともっとふえてくるというかっこうになります。その集約が四兆何億になるわけですから、これでは私は幾ら運賃を上げて、部内合理化をやっても、国鉄が黒字転換なんというのは私はほど遠いと思う。こういう点について政府は本格的に考えるべきじゃないか。十年間の再建計画で政府が出資するのは幾らですか、一兆五千億ですよ。国民から運賃の値上げ分としていただくのは八兆円ですよ。一億国民の一人当たり八万円ずつもらうことになるのです、勘定。だから三方一両損というけれども実際は政府は損はしておらない。結果的に国鉄の合理化で首切り十一万人、これ一年間に一万人ずつ切っていくのですよ、一万一千名です。こういう過酷な状況でやって、そして作業密度はアメリカの三倍になっている、日本の場合、国鉄労働者。このくらい過酷な労働条件に追いやられてやっているというのがいまの状態じゃないか。そういうところに追い込んでいるのが独算制であり、しかしこれはいわば資本の要請として一番つごうがいいからそういうことをやっておるのだけれども、こういう点を大蔵大臣、十分私はこういう機会に反省をしていただいて、政府としての打つべき手を明確にやっていくべきじゃないか、こういうふうに考えるのですけれども、その政府出資、その他投資計画について大臣の御見解をひとつ承っておきたい。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 国鉄の再建については政府は本格的に異常な努力をいたしておりますことをまず前提に申し上げておきたいと思います。  それから、その中身についてはいろいろの御意見を拝聴いたしましたが、一つの考え方として、国鉄に関する施設等は全部政府がこれを負担して、運営だけを国鉄当局にまかしたらどうかという意見も一部にあることも承知いたしております。しかし日本国有鉄道の性格として、いわゆる公企業体としての立場に立って、本来ならこれは独立採算制でりっぱに運営されていくべきものである、私はかように考えるわけでございますが、しかし現状はそういったような理想論を言っている時期ではないので、十年間はかかるのだけれども、この十年間の間に財政上からいたしましてもできるだけの施策を講じていきたいというわけで、その数字はもうすでによくよく御承知のとおりでございますから多くを申し上げませんけれども、この十年間に国鉄自体に対する助成金が三兆六千億円になりますし、それから鉄建公団に対する助成が一兆円ですから、合わせて四兆六千億円になる。これは財政当局としては相当思い切った措置でございます。現に昨年度計画いたしました再建計画は、国鉄に対する助成が二兆円であった。それらに比べましてもこれは一年間たったいろいろの事情もございますけれども、さらに一段と財政といたしましても協力をいたしたいということで大幅な助成措置を講ずることにしたわけであります。  それから運賃に御負担を願うのは、お話しのように八兆円でございますが、同時に、これは四兆六千億円に単純に上積みというふうには勘定すべき性格のものではございませんが、財政投融資がこの間に九兆三千億円になるのであって、これも一般国民から一口にいえばお預かりした貴重な投融資の原資でございます。ですから、かりに九兆円というものを足してみれば十三兆円以上になるわけです。そうして国鉄の当局で御努力を願いますものは二兆六千億円でございますが、これは試みに四十七年度の計画の当時とほとんど変わっておりません。二兆五千億ですから千億増加しただけでございますが、この中では、ただいまも国鉄の資産についての御意見もございましたが、なかなかこれは苦しいところであると私は国鉄の当局にも御同情いたしますが、しかし、できるだけ運営を効率化するという意味で、そう必要がないと思われるようなところの資産の売却、ことに今日のような土地政策というようなことも非常に重大なおりからでもございますから、あわせて御協力をいただく。  それから人員整理については、これは国鉄御当局から御説明のあるところと思いますけれども、これはなまの出血をするわけではございませんで、定員の削減に対して補充をしないということがたてまえになった御計画であると承知いたしております。  いろいろ外国の例などもお引きになっておりますけれども、こうやって見ますと、先ほどお断わりしたように、財投をプラスして考えるべきでもないとは思いますが、四兆六千億に九兆三千億を足してみれば、これはやはり国民的な負担であり、そして運賃につきましては、サービスの改善ということも考え、貨物の運賃の改定もさような点が重点であると承知いたしておりますが、こういったような、利用者のほうで御負担を願うのが八兆円であると、そして国鉄のいわば負担というものが比較的少ない二兆六千億円であると、これを並べてごらんいただきますと、私どものいわゆる一両三方損というのではなくて、国民的な負担というものがはるかに比率からいえば多い。考え方としては一両三方損ではありますが、実体的には国全体の負担というものの比重が非常に大きい、この点を国民的にも御理解をいただきたいし、利用者の方々についても、これらの点はまげて御理解をいただきたい。この三方から攻めていきませんと、国鉄本来の使命というものがとうてい達成できない、かように考えておる次第でございます。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 戸田君、時間が来ましたから一問だけ。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 一点だけ、時間ありませんから簡単に聞きますが、資料の二ページに、要員数に一いて、五十三年の末まで四十四年度首に対し十一万人削減、二兆五千億経費節減、こういうことになっておりますね。いまの大蔵大臣の説明ですと、自然減耗でいきますと、こういうことです。もうすでに四十四年度首に対してですから、四十五年度から実行しているということになりますね。これは補充はやりませんか。それから十年後に、現行四十六万人ですから、実質的に十五万人減ということになりますと三十一万人。逆に国鉄の輸送量というものは増大をする傾向にあることは、列島改造論でも、先ほど国鉄総裁の答弁でも明らかだ。そういういわば作業密度と要員との関係というのは非常に逼迫してくるんではないだろうか、こういうふうに考えるんですけれども、その辺の内容についてもお聞かせを願って、私の質問を終わりたいと思います。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) いわゆる職員の十一万人の合理化の問題でございますが、これはいま大蔵大臣がおっしゃいましたように、絶対首を切らないということを前提としていろいろ考えた方法でございまして、毎年約一万人の減耗がございますので、この減耗した職員を浮かすために、合理化あるいは近代化投資によって仕事を浮かしていくという方法でもって、極力あとの補充を減らしていきたいと思っておりますが、もちろん最先端の若い職員がなくなるということは、これは困りますので、年間やはり最前線の労務職あるいは特殊技術職等は、これは採らなければいけません。したがって年によって若干相違はございますけれども、やはり三千前後の減耗補充はしていかなければいけないというふうに思っております。  それから十一万人のうちすでに約四万人はもう削減いたしております。したがって今後残りは、三万五千ぐらい削減いたしましたので、約七万ぐらいでございますが、これはいまの減耗数と見合った上で合理化を進めてまいりますれば、一万人のところ三千ないし二千ぐらい採用してやっていけるという考え方でございまして、全体として十五万人減るのでなしに、頭数といたしましては十一万人減るということでございまして、現在すでに四十四万台になっておりますので、これが三十六万台前後になるというふうに考えているわけでございます。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 次に、藤原房雄君。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 本日、合同審査にあたりまして、若干の質問をさしていただきたいと思います。今日まで運輸委員会で相当な質疑が重ねられているわけでございます。きょうは連合審査ということでございますので、私どもの立場からぜひ問いただしていかねばならないという点を若干、まあ与えられた時間が四十分でありますから、そう質問はできないと思いますけれども、許される時間の間お聞きしたいと思います。  いろんな問題がございまして、このたびのこの国鉄運賃の値上げが国民生活にどういう影響を及ぼすかということ、さらにまた現在の国鉄のあり方が地方財政や、また地域にどういう影響を及ぼしているのかという、そういう問題等につきまして質問申し上げたいと思うのでありますが、最初に、何といいましても、現在一番国民の関心事は物価の問題であります。先ほども戸田委員からいろいろお話がございましたが、この問題につきまして一つだけお伺いしたいと思うのでありますが、大臣の提案理由の説明の中には時代の推移の中で「自動車輸送の発達等による輸送量の伸び悩み、」云々という問題がございますが、今日貨物部門の赤字というのは大きいという、その理由としていろんなことがあげられているわけでありますが、自動車輸送の発達等により輸送量の伸び悩みということもその理由の一つにあげられているわけでございますが、これはこのことばの中にはいろんな問題があろうかと思います。急速に発達しましたモータリゼーションの中にありまして、国鉄がどれだけの企業努力をし、またサービスをすることに努力をしたかという、こういう問題もあるわけであります。  時間もありませんで、そういうことについては多くを語れないのでございますが、いずれにいたしましても、貨物運賃につきましては二五%引き上げをするということでございますが、その理由として、財政再建のためにはやむを得ないというお話でございます。これがわれわれの生活に、国民の生活にどれほどの影響を及ぼすかということについて、先ほど数字をあげて企画庁の方がおっしゃっておりましたが、私はそれはそれといたしまして、実は考えてみますと、昨年の九月三十日まで国鉄貨物運賃公共割引制度というのがありました。これは昭和二十五年の運賃改定のときに、生活必需物資並びに産業上重要な物資を、実質的運賃の値上げになるその影響を緩和するという目的のためにこれは設定されたということで、生活必需品また産業上重要な物資という、こういうことで非常に時宜を得たものだと思うのであります。これはずっと時代的に推移をいたしまして、四十六年の十月からこれが割引率が半減するということになったわけでありますが、特に本州と北海道を結ぶ長距離の生活必需物資、生鮮食料品、野菜、農産物、また水産物等につきまして、今日までこの公共割引制度によりまして、ある程度の物価に対して、北海道価格ということがよくいわれるわけでありますけれども、そういう問題につきましても、ある程度緩和ということの作用があったろうと思うのであります。これが去年の九月になくなりまして、そしてまた今度、さらに国鉄運賃の値上げということで二五%引き上がる。こうなりますと生鮮食料品等につきまして、さらにまた産業上の重要な物資輸送、どうしましても北海道と本州という間では、この貨物の、国民生活に必要な物資の輸送というものは非常に大きいわけでありますが、これに対する影響力というものは、単なる二五%でははかり知れない大きな影響がここに出てくる。この廃止にあたりましては、北海道関係の方々は、ぜひこの公共割引制度は存続しておいてもらいたいという、こういう切なる願いがあったわけでありますが、昨年の九月にこれが廃止される、そしてまたこのたび貨物運賃が二五%アップする、こういうことになりますと、皆さん方、机の上で国全体の物価に対する影響力というものについてはいろいろ試算されていらっしゃるようでありますが、地域的に見ますと、これは特にまあ北海道の場合にとりましてはこれは相当に大きな影響力が出てくる、こういう点どのように試算なさり、またお考えになっていらっしゃるのか、この点ちょっとお伺いしたいと思います。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) 先生御指摘の暫定割引、これは昭和二十五年の貨物運賃改定のときにできましたものでございます。また、特別割引、これは昭和四十一年の運賃改定の際にできまして、現在、昭和四十六年におきまして百三十五品目でございまして、大体年間五十億の割引をしておったわけでございます。で、これは昭和二十五年発足以来合わせますと約五百億という多額の全額になりまして、これを国鉄が三十九年に赤字に転落して以来の財政状況におきましてはとても負担することができないと、こういう状態になりさして、四十五年の暮れに物価閣僚協議会を開いていただきまして、これを四十六年の四月に半分、四十七年の九月に残りの半分ということで全廃したわけでございます。  で、御指摘のように、北海道あるいはその他の地区におきまして、こういった木材あるいは生鮮食料品というものに対します価格というものに貢献したことは事実でございますが、実際に東京におきましての市場価格あるいは小売り価格におきまして、こういった割合を占めるシェアというものは、貨物全体におきましてのトラック輸送あるいは沿岸輸送ということを考えますと、そのシェアというものが非常に国鉄の場合は少なくなってきたということと、市場におきます価格の変動と申しますものは、非常にその値幅というものに対しての、いま申しました負担の廃止によります影響というものが非常に小さなものでございまして、むしろ安定した供給を確保するというほうが価格の安定に寄与するわけでございまして、いわゆる国鉄といたしましても輸送力を強化いたしまして、先ほど大臣が申しましたような直行輸送、あるいは専用列車輸送ということによりまして、供給を安定するというほうに国鉄といたしましても強力に進めるように、私たちといたしましても指導してきている状態でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 まあ安定供給ということは大事なことであって、私は否定はしませんけれども、去年の九月にこういう廃止になる、今度また値上げになると、ダブルパンチを受けるわけですね。これは国鉄当局がだんだん貨物が少なくなるというには、やはり先ほどお話ありましたけれども、定時性ということもあるでしょう。生鮮食料品につきましては特にそういうことが要求されるわけであります。また、安定供給ということは大事なことでありますが、その中で今日こんな物価高騰の中にありまして、二度もこれが影響するような条件があるということは、これは国鉄全体として云々ということも大事なことでありましょうけれども、それが各地域にどういう影響を及ぼすのかということも十分配慮がなければならないのではないかということを私申し上げているわけであります。特に北海道につきましては、連絡船を通りますということから擬制距離ということで、ある程度のほかのところとは違った条件も付加されておるわけであります。こういうことを考えますと、それでなくても北にあって季節的にはやはりそれ相応の生鮮食料品の大量輸送というものが必要になる。こういう地域の問題というものも十分に勘案して、今度の国鉄運賃の値上げについてはお考えになったのかどうか。物価に対する影響はさほどでもないんだと、そういうことよりも安定供給が大事なんだという言い方でありますけれども、そういうことの前に、まずそこに地域の方々の立場に立った考え方というものも国鉄にはあったのかどうか、そういう点の考慮が、配慮があってこのたびのこういう制度の改正になったのかどうかということについてお聞きしておるわけです。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 国鉄の運賃制度、これは詳しく申し上げると非常に時間をとりますので、一言で申し上げますと、昨年まで続けておりました運賃制度、これが非常に国鉄の財政再建のじゃまになっておったことは事実でございまして、漸次これを一般の他の、たとえばトラックでありますとか海運でありますとか、そういったものの運賃制度とにらみ合わせまして正常な状態に戻したいという努力を何年間か続けておったわけでございます。昨年は、いまお話しのように、特別の割引を廃止することにいたしたのでありますが、そのときにはもちろん物資官庁とも十分な連絡をとりまして踏み切ったわけでございます。今回この運賃改定にあたりましても、個々の物資に及ぼす影響というようなものにつきましては、各物資官庁とそれぞれ具体的にいろいろのこまかい協議を遂げておるのでございまして、先ほど政府委員からも申しましたように、等級制の、どこの等級に入れるかというようなことにつきましても物資官庁の意見を十分参酌いたしまして、その等級制の一級から四級まで、一級から三級までですか、どういうふうにどこの等級にどういう物資を入れるかというようなことについては、物資官庁の意向も十分聞いておりますので、いまお話しになりましたような各地域、各物資につきまして非常な致命的な打撃を与えるようなことはないと、私はさように信じておるのでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 致命的な打撃、影響を及ぼすなんて、あったらこれはたいへんなことです。しかし農産物にいたしましても、コンブ一つを取り上げましても、北海道では全国の八割、九割を生産するわけでありますから、それが本州へ輸送されるということですから、及ぼす影響は非常に大きい。それから北海道へは冬時分にはこちらから野菜等が行くということで、その季節によりましてその影響力は非常に大きいということで、また地元で公共割引制度の廃止のときには相当強い反対があったことは大臣もよく御存じだと思います。まあ審議会にかけたとか、十分話し合ったとかということでありますけれども、その地域に及ぼす影響ということも、おしなべて国鉄が赤字なんでこうなんだということだけではなくして、地域に及ぼす影響というものを十分参酌していただきたいということを強く訴えているわけです。時間もありませんので、それはそれぐらいにしておきます。  次に、自治省の方いらっしていますか。次は国鉄の納付金のことについて、これもいろいろ今日まで議論のあったところでございますが、最初に国鉄納付金について自治省当局としての見解といいますか、現在における考え、これをちょっとお伺いしたいと思います。

森岡敞自治大臣官房審議官

○政府委員(森岡敞君) 国鉄納付金につきましては、御承知のように、他の鉄道事業との固定資産税の負担のバランスという税制上の問題がございます。それからいま一つは、市町村の財政収入の問題がございます。財源の問題でございます。そういう両面から、昭和三十一年度以降、納付金という形で税収入に準ずる税負担をいただいておるわけでございます。で、もとより国鉄でございますので、通常の私鉄とは違った公共性が強いわけでございます。そういう意味合いで、納付金を算定いたします場合の軽減と申しますか、特例もかなり思い切ってやり、またそれもだんだんと拡充してまいってきております。税制面での負担のバランス、あるいは財政、財源問題という観点から、私どもといたしましては、この納付金制度は存続していただきたいと、かように考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 この国鉄納付金制度、三十一年からということでありますが、当時は国鉄といたしましては、今日ほど赤字に悩んでいるときではなかったろうと思います。豊かというそんな時代ではなかったかもしれませんけれども。で、またいま自治省からお話がありましたように、これは当然国鉄として納めるべきものだとも思います。市町村といたしましても貴重な財源になっているわけであります。しかし今日、国鉄納付金制度につきまして、いろいろ議論がございます。時間もありませんから、いろいろ申し上げることもできませんが、現在国鉄が走るたびに赤字になるという、こういう時代を迎えまして、三十一年に納付金制度ができた時代とは大きく変わったわけであります。今日、この時代の推移に伴いまして、財政当局としましても、国鉄納付金については新たな観点からこれを考え直さなければならないときにきたのではないか。このように私も感ずるわけでありますが、まあいろんな説がございまして、これは国が肩がわりしたらいいじゃないかとか、いろいろなことがいわれておりますけれども、この国鉄納付金制度につきまして、大蔵大臣、率直にどのような現在お考えを持っていらっしゃるか、その点ちょっとお伺いしたいと思います。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) この制度は、ただいま自治省から御説明がありましたように、昭和三十一年度に、当時は地方財政が非常に困窮しておりました。その再建措置の一環として制定されたのでありますけれども、逆に今度は、国鉄財政が悪化いたしましたので、四十二年度と四十四年度に軽減措置がとられまして今日に至っているわけでございます。ただいまもお話がございましたように、国がこれは肩がわりしてやったらいいではないかというお説も一部にございますけれども、この納付金制度というのは、国鉄が直接本来の事業の用に供する固定資産等を納付対象資産として、その所在の市町村に納付するものでございますから、これを制度的に国が負担するということは、せっかくの一部の御所見でありますが、大蔵省としてはなかなか同意するわけにはまいらない、率直に申しましてこういう考え方であります。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 時間もありませんので、次に移らしていただきますが、国鉄が地方公共団体にいろいろな形で関係するのは、これは当然のことでございますが、その中でいま問題になりますのは納付金のことと、もう一つは国鉄利用債の問題です最初に自治省にお伺いしたいのでありますけれども、国鉄利用債の発行額と地方団体の引き受けております状況について、現在資料ありましたらちょっとお知らせいただきたいと思います。

森岡敞自治大臣官房審議官

○政府委員(森岡敞君) 恐縮でございますが、ただいま手元に発行額と引き受け額の資料を持っておりませんので、数字については後刻御報告申し上げたいと思います。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 じゃ国鉄と自治省との間の経過ですね。

森岡敞自治大臣官房審議官

○政府委員(森岡敞君) 国鉄利用債につきましては、長年国鉄当局あるいは運輸省と私ども自治省との間で、その発行の方法なり、あるいは引き受け、あるいはあっせん等につきまして協議を重ねてまいりました。私どもの立場から申しますと、地元との受益関係が明瞭なもの、たとえば駅前広場でありますとか、あるいは駅舎の改築でございますとか、立体交差でございますとか、そういうふうに地元との受益関係がきわめて明瞭なものにつきましては、これは地方があっせんをするというふうな形で持っていっても、それは適切ではなかろうか。しかし、いわば国鉄本来の輸送の基幹となる、たとえば幹線の電化でありますとか、線路の建設でありますとか、そういう仕事につきましては、これは利用債という形で、地方に引き受けないしあっせんをお求めになるということは避けていただきたいということで、ずっと協議をしてまいったわけであります。そういう趣旨のメモと申しますか、覚え書きというものも、ある時点においてはかわしたこともあるわけでございます。  いま一つの問題は、利用債の地方公共団体に引き受けないしあっせんをお求めになります条件が、率直に申しまして非常に悪うございます。私どもといたしましては、それによりまして地方公共団体に財政負担を強いるということはぜひ避けていただきたい。利用債の発行をいたされます場合には、発行条件は通常の他の国鉄債券とある程度バランスのとれた発行条件にしていただきたいと、こういうことをかねてお願い申し上げているわけでございます。いままでの経緯はそういう状況でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 いま自治省からお話があったのでございますが、確かに、お話ありましたように利益関係の明らかなものにつきましては、これは地域にそれほど、たとえば駅前広場とか、駅舎の建築とか、また都市計画等に影響を及ぼすものにつきましては、確かにその地方としては利益関係は明らかでありまして、それは負担をするのは当然のことかもしれません。しかし原則的にはそうであったものが、最近はだんだん広く解釈されるといいますか、広い運用がなされてきておる。それが地方自治体に対しましてはたいへんな負担になっておるという、最近は地方自治体におきましても、福祉行政ということでたいへん窮屈な思いもしております。また景気の変動によりましてたいへんな波をかぶっておる。こういう中にありまして、これがまた地方自治体にたいへんな財政負担を強いる原因になっているわけであります。最近、特に新幹線の建設、日本列島改造という、この大きな打ち出しからいたしまして、まあおらが村にもぜひ新幹線を、ということでありますが、いざそれが来るということになりますと、鉄道建設資金、これを地元に負担させるような形に、不当な債券負担を強いるような形が出てきておる。こういうことは非常に行き過ぎではないか。これは自発的にいろんな期成同盟等をつくって進めている、こういう形もありますけれども、地方自治体にこの新幹線建設といいますか、鉄道建設の資金を負担させるという、幹線建設について負担をさせるということにつきましては、これは考えなきゃならない。当初鉄道利用債発行当時の考え方からあまりにも飛躍した現在の運用であると、このように私は思うんでありますけれども、この問題について運輸大臣といたしまして、どのようにお考えでありましょうか、見解をお伺いしたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 先ほど自治省からお答えになりましたようなことがいまの実態でございます。新幹線に関しましては、全国新幹線の整備についての法律がございますが、その法律の中に、地方自治体が新幹線の建設につきましては、資金的な援助をするとか、あるいは土地のあっせんをするという義務を、これは道義的な義務かもしれませんが、法律上はそういった規定を置いておることは御承知のとおりでございます。しかし新幹線を敷設いたします場合に、国鉄としましてはそういう希望を持っておるのでありますけれども、今日までのところ、まだいわゆる利用債の形でもって地方自治体に建設資金の一部を持ってもらったというようなことは今日まで私はないと考えております。いずれにいたしましても、たてまえはたてまえとして、できるだけの協力援助というものをしていただかなきゃなりませんと思いますけれども、事実上、地方自治体の財政が窮迫しておって、とうていそれに対して協力する余地もないというのを、非常に強制的に、そういう資金的な協力援助をしないと幹線を敷設しませんというようなことはやっておりません。この点につきましては、各地方地方の実情に応じましてきめるべき問題でございますから、国鉄当局と地方自治体との間で緊密な連絡をとり、具体的な協議をして決定せられていくものと考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 そこの町村が協力しないからそこの町村を通らないでなんということはできないわけでありますから、当然隣近所の町村の姿を見ながらしなきゃならないだろうと思いますけれども、やはりその市町村の財政規模に応じてなさねばならないことだと思います。現在、数字的には先ほど自治省で数字をお持ちしてないということでありますけれども、一千億をこえる現在残高があるわけでありまして、景気のいいときはよろしいわけでありますが、これが地方に対しましても大きな負担になる、こういうことから財政当局につきましてもこういうあり方につきましては、十分に配慮をして、地方自治体に負担のかからないような配慮というものがなければならないと思います。建設にあたってある程度の協力をするのは、それは当然のことでありましょう。しかし、それをどこに線を敷くかということは非常にむずかしいことで、十分にその点の現状というものを把握した上でやっていただきたいと、こういうことを私申し述べているわけでありますが、時間がありませんので、次に移ります。  まあこの国鉄運賃の値上げにあたりまして、値上げするのは当然だという方は非常に少ないんでありまして、窮状は十分に理解するといたしましても、やはり諸物価の高騰のおり、時を一にして値上げをするということに対しては、国民の大きなひんしゅくを買っておることは御存じのとおりであります。さらにこの国鉄のサービスの問題につきましてもいろんな問題があるわけで、常日ごろの行ないというものも非常に大事じゃないかと、こう思うわけであります。  時間もありませんので、あのことこのことといろんなことがありますが、やはり一番地域住民にとりまして、一番というか地域住民にとりまして困りますのは踏切の問題で、先ほどもちょっとお話ございましたが、今度の財政再建にあたりまして、踏切にはどのぐらいの予算を計上なさっていらっしゃるのか、ちょっと見ておりませんけれども、具体的な問題としましては、いろいろ国鉄にもお願いいたしまして、釧路における跨線橋の問題これは実際女子学生が大楽毛の駅、釧路の大楽毛というところですが、女子学生の列車事故がありまして、そこの駅の構造、一々申し述べていると非常に長くなりますので、あれですが、列車がホームの中まで入っておりまして、そこに跨線橋がない、で、見通しの悪いところを向こうのホームへ渡らなければならないという、こういうことのために事故が起きたわけでありますが、こういう跨線橋一つつくるにいたしましても、国鉄に関係することはもちろんでありますけれども、当然地元としても十分な負担をしなければならない。これがなかなか話し合いが進まないで、こういう事故がありながら問題の処理が進まないと、こういうことからいたしまして、国鉄はそうでなくてもたいへん赤字で苦慮しておるという現状の中からいたしまして、なさねばならないことがたくさんあるわけであります。  こういうことから、財政当局も現在のこの負担割合というものにつきまして十分な配慮がなければ国民のこの要望にこたえ得ないじゃないか。サービスをどんなに叫んでみましても、現実、国鉄の現在なし得る財政のワクの中では国民の声に十分にこたえきれないものがあるのではないか。こういうことからいたしまして、大蔵当局につきましても、十分こういう踏切解消につきましては、大蔵というか、運輸省といいますか、運輸省の計画、そしてまた大蔵省のバックアップ、こういうことによりまして踏切の解消というものにほんとうに努力をしていただきたい。  すでに大臣のところにも陳情があったと思いますけれども、一つ例をあげますと、札幌なんか町が百万都市になって、こういう急激な大きな都市に発展をしたわけでありますけれども、鉄道の函館本線というのは昔と何ら変わらない、車と人間と同じところを汽車が走っておる。あの町のまん中で、わずか九・九キロの間に二十九カ所の踏切がある。これが都市計画に大きな影響を及ぼしておる。五年間に七人の死者がある。十四人の負傷者がある。こういう百万都市の町のまん中で踏切事故で七人も事故が五年間にあるという、こういうことは国鉄としても行き届いたサービスができているとは言えないと思いますね。しかも交通渋滞が激しく、四十五年で遮断時間が七・四時間、六十五年には一〇・一時間、一日のうちに半分は車が遮断されるというふうになるだろうと、こうもいわれております。また国鉄が町のまん中を走っているために、南北で地価の格差というものが非常に、大体四倍ぐらい開いておる。高度経済成長でどんどん都市化が進んで町が大きく発展したとはいいながら、国鉄は昔と同じですね。人間と車と人が同じところを通っておるというその姿は一向に解消されない。仙台におきましても同じように仙山線、昔は町のはずれを通るように計画したんでありましょうけれども、どんどん家並みが建ちまして、現在はもう町のまん中を人と同じところを汽車が走っておる。また東北本線を一日五百本列車が上下通るそうでありますけれども、現在まだ踏切がある。こういう地方の主要都市を見ましてもこういうものが一向に解消されないで、昔のままでやはり事故が続いておる。  こういうことを考えますと、たとえ一人の事故であろうが、二人の事故であろうが、こういう新しい時代に即応した都市化に伴って、やはり国鉄もそれ相応の対策というものが講じられなければならない、私はこのように思うのですが、そういう点非常に国鉄はおくれておる。それは現在赤字財政をどうするかというときにこんなことを言ってますます頭を痛くするようなものでありますけれども、これはやはり国鉄そのもののあり方というものを根本的に考え直さなければならないときに来ておると、昔のままで進んでいってはならない新しい時代に来ているなと、こういうことから先ほど数字をあげて大蔵大臣、いろいろ国鉄当局に対しましても財政援助しておるというお話でありますけれども、踏切のこと一つ取り上げてみましても、時代に即応しない現状になっている、この改革のためには相当な努力をしなければ、国民ひとしく国鉄に対して信頼感といいますか、国鉄運賃値上げがあってもまだまだわれわれの身近には不足なことがたくさんある。こういうことから承服しかねる。あれもしてもらいたい、これもしてもらいたい、こういうことがたくさん出てくるのではないか、まあこういうふうに私は、いろんなことがあるわけですけれども、一つだけ踏切のことを申し上げたわけでありますけれども、こういう地方における中核都市、そういうところについても鋭意こういう問題の解消のために運輸省としましても努力していただきたい。こういう問題について、現在どのようにお考えになっていらっしゃるのか。まあ踏切の問題等につきまして、具体的な計画等ございましたらお話をいただきたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 国鉄に関する事故が、踏切に関するものが非常に多いということば事実でございまして、この点はしかし、もう先年来御承知のように、非常に国鉄のほうも努力をいたしまして、踏切のいろいろな種類に応じまして踏切の改善をいたしております。この問題は、御承知のように、国鉄だけではどうにもしようがないんです。一番多いのは道路との関係でございます。で、いま札幌の例をおあげになりましたが、そういう場合には道路との関係におきまして、財政当局には非常にこの踏切の問題について配慮をしてもらっておるわけです。しかし具体的に立体交差となりますと、道路との関係においてどういう計画を立てるか、それが都市に対してどういう影響を及ぼすかというようなことについて、特に都市計画との関係などがございますものですから、十分にスピードが出ないというような例が多いのでございます。しかし、そういう努力をいたしましたので、踏切事故は非常に減っております、最近は。承知かと思いますが、非常に減っております。今度の十カ年計画におきましても、私どもは国鉄を督励いたしまして踏切だけを取り上げましても六百数十億、それから立体交差についても六百数十億、合計千三百億ぐらいの経費を投じまして、建設省それから地方自治体等と協力いたしまして、いまおっしゃったような非常に危険性のある踏切からこれを安全基準に達するように持っていこうというので努力をするつもりでございます。  なお、都市において町のまん中を鉄道が走っておるということ、そういう町も相当あると思いますが、しかしこれは将来の問題ではございますけれども、鉄道がつきますとそのまわりに家ができるんですね、これはやっぱり都市計画の問題だと思うのです。ですからそういう都市計画の問題とも、今後もっと緊密に調整をとりながら地方自治体でも十分配慮をされまして、いまおっしゃったような結果にならないようにお互いにこれは協力していかないと、町のまん中に鉄道が通った、まわりに家がどんどん建ってきたから鉄道は何とかしろと、これはちょっと無理だと思うのです。やっぱり都市の発展のためには鉄道が必要でございましょうが、それをどういう形で町が受け入れるかということについては、関係各省はもちろんでございますが、地方自治体においても、十分その点は考えて都市計画を立ててもらうようにしなければならない。これはお互いに協力をもっと緊密にするということによって達成できると思います。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 それから、もう時間もありませんので、これで終わりますが遊休資産の処分のことにつきまして、これは相手のあることでありますからそう簡単には進まないことだろうと思いますが、これは去年の国会におきましても、国鉄当局にどういう話になったかということを、小樽と室蘭の問題につきましてお話を申し上げましたが、その後の経過、これをお伺いしたいと思います。  それから、ことし予算委員会のときに、青函トンネルの工事のときに、これは国鉄の工事にあたりましては、地域の住民に不利益なといいますか、不快なものを与えてはならない、やはり工事にあたりましては慎重でならなければならないという運輸大臣のお話がありました。それで青函トンネルの工事につきましても、いろいろな御配慮をいただいたことを心から感謝するわけでありますが、ただ一点、鐇泊から竜飛までの道路でありますけれども、道幅が三メートルという非常に狭い道路で、車が相当——工事の資材を運ぶ車が通るわけであります。五十一年のピーク時には一日四百台から通るだろうといわれております。トンネルがあったり非常にたいへんなところなので、ここを何とかしていただきたいという、これはまあ裏にすぐ国有地があるわけでありますので、バイパスをつくるようにしていただくと非常にいいという地元の声もあるわけでありますけれども、やはりこういうことが一つ一つ着実にやはり地元住民に対する配慮をしながらものごとを進めるところに信頼感が生まれるのじゃないかと、こういうことを私は痛切に感じますので申し上げておるわけでありますが、ただいま申し上げた点につきまして、御答弁をいただいて終わりたいと思います。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) 御指摘のとおり、国鉄あるいは鉄道建設公団が工事を進めます際には、十分地元の住民との話し合いということをいたしまして円滑な工事の進捗をはかっていくよう、かねがね指導しているところでございますが、ただいま具体的に竜飛−鐇泊の間の約五キロ、この県道の問題につきましては、御指摘のとおり幅員は現在三メートルでございます。しかし現在、一般の交通量が大体一日に現在百両程度でございまして、五十一年のいわゆる工事の盛んになってきますころにおきましても三百四十両ぐらいと想定されているわけでございまして、特に工事用道路をつくるという必要があるかどうかという点は問題でございます。ただ御指摘のように、幅員が狭いということは事実でございまして、現在この拡幅及び待避所の設置あるいはトンネルの拡充、こういった問題につきまして、鉄道建設公団と道路管理者との間でいろいろと前向きに折衝さしている状況でございます。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 石炭産業の衰微に伴いまして、国鉄の石炭積み出しの専用港の、いま御指摘の室蘭、小樽並びに九州におきます戸畑、若松、いずれも相当膨大な土地が何にも役に立たずそのまま遊んでおります。このうち室蘭が約三十万平米、それから小樽が十万平米ございますが、これだけの大きな土地を私どものほうでかってに切り刻んで売ってしまっては、これはいかにももったいないということで、何とか市でもって港湾計画あるいはその他の公共施設として利用してほしいということとで、かねがね両市と御相談しておりましたが、小樽のほうは大体最近何か御意見がまとまって、案が出てくるというふうに承っております。また室蘭のほうは非常に大きいものですから、いろいろな委員会をつくって市でもって検討中で、その委員会の結論が来月ぐらいにはまとまるのじゃないかというふうなお話でございますので、私ども実は一刻も早く売りたいというふうに思っております。やはりしかし、市でもってなるべく話を早くまとめて、そうしてお互いに折衝して、お譲りしたいと思っております。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 藤原君の質問は終了いたしました。午後一時まで休憩にいたします。   正午休憩      —————・—————    午後一時八分開会

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) ただいまから運輸委員会、地方行政委員会、大蔵委員会、農林水産委員会、商工委員会、物価等対策特別委員会の連合審査会を再開いたします。  休憩前に引き続き、質疑を行ないます。  栗林卓司君。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 まず、運輸大臣にお尋ねをいたしますけれども、国鉄の財政が悪化した理由としまして、提案説明を拝見しますと、「自動車輸送の発達等による輸送量の伸び悩み、人件費の大幅な上昇等」と、まあこの二つが特筆してあるわけですけれども、国鉄の財政悪化の原因として大きなものはこの二つであるというようにお考えだということでございましょうか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 他にも原因はございますが、一番中心になっているのはその二つだと思っております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 運輸省関係で出しております四十八年度の国有鉄道予算説明なり、あるいは運賃改定申請理由も同じことが出ておりますから、いまの二つが大臣の御答弁のとおり大きな理由である、そういう御認識だと思います。  そこで念のために伺うんですけれども、現在の運賃が安いから、したがって、それが赤字の大きな原因なんだというようにはお考えにならないというのは、それが原因ではないといいませんけれども、主たる要因は、先ほどの二つであって、現在の運賃が低過ぎることが国鉄財政悪化の大きな原因であると、そうは考えているわけではないと、いかがでございますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 国鉄の財政が悪化したのはそういう二つの理由が柱になっておると思いますが、それを回復するためにはどうしたらいいかということでございますが、それにはいま提案をいたしておりますように、国鉄もみずからの力によってできるだけ節約もし、合理化もいたしましてみずからの財政力の回復に自分で努力するのは当然でございますが、そのほかの方法といたしましては政府の援助も強化すると同時にどうしても足りないところは利用者の方にも御負担を願う以外にないというので、この運賃の問題に関連をしてきているわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 結局今後の対策ということで、必要な財源をまかなう立場から国民の方々にも御負担をいただきたいと、こういう内容だと思います。したがって、どちらかといえば今後への、いわば国鉄再建にかかわりがある対策としての応分な負担ということに主眼があるように理解いたします。  そこで、同じような問題で大蔵大臣にお伺いをいたしたいんですけれども、四十七年の財政制度審議会建議というものがあります。十二月二十七日に出ておりますけれども、中の一部を拾ってみますと、「国鉄自身の徹底した合理化とともに、運賃水準の適正化を図り、財政上の助成措置はそれを前提として考慮するという、前年度建議の基本的な考え方を堅持すべきである。」と書いてあります。この点について、大蔵大臣としてこの財政制度審議会建議のいま引用した内容については、御異論ございませんでしょうか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 財政制度審議会の答申はいま御指摘のとおりでございます。同時に政府として、今回の国鉄十年再建計画に対して努力いたしました考え方は、午前中にも申し上げましたように、三本の柱と申しますか、ここに取り上げられている三つ、すなわち財政的な国民的な援助と、それから運賃の問題と、国鉄の再建の努力と、この三本柱が中心になって考えられたものであると、こういうことは御承知のとおりでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いまの三本柱の中で国鉄の運賃の問題について少し立ち入ってお伺いしたいということでお尋ねをしているわけですけれども、いまの財政制度審議会建議の中で「運賃水準の適正化を図る」とありました。これが財政上の助成措置の前提なのだ、まあそれがいま言われた、大臣が指摘された三本柱の中の運賃ということで同じ内容を言われているかどうかわかりませんけれども、この「運賃水準の適正化」という問題意識で運賃をごらんになっておりますでしょうか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 財政審議会の答申の中に取り上げられている三つの要素は全く同じでありますけれども、その書き方にあらわれているところの取り上げ方については、多少私はニュアンスの相違があろうかと思います。三本柱、これを中心に考えるということが政府の再建案の骨子でありますことは先ほど申し上げたとおりですが、その次に、それなら具体的に「運賃水準の適正化」ということについてはどうであるかと、こういうお尋ねになりますと、国鉄の運賃、こうした公共料金の一つであるところの国鉄の料金というものはこれによって受けるサービスの対価であるというような意味から申しまして、適正な水準であるように引き上げるべきものは引き上げる、しかもそれが政府の物価政策その他の点から見てできるだけ支障を他に及ぼさない程度にとどめたいという配慮が加わることは当然でございます。  それから同時に、たとえば私鉄との関係ということもただいまもお触れになったようでございますけれども、私鉄の料金ということになりますと、その私鉄の業態、営業の規模等にもよりますけれども、たとえばローカルに一地方の、そして地域的な営業であるという場合におきましては、おのずからまたその運賃の水準というものもまた別の角度から見るべきものであって、ひとしく交通料金であるから何でも画一的にきめなければならぬと、そういうふうなものではないと思います。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 問題は、運賃水準の適正化というものをどう考えるか、何もここでことばじりの話をしているつもりはないので、運賃問題が運賃水準の適正化ということでかりに議論するんならおそらくそれは、話をさらに進めてまいりますと、いろいろな政策を盛り込んだ政策料金というものは当然否定されて、必要ならば適正水準に近づけて上げろという主張になるでしょうし、それがさらに競争原理の中でどうにもならぬということになれば、やめてしまえということになるんでしょうし、必要な国鉄再建の一環として応分の負担を願いということになれば、しからば税で負担するのか、物価で負担するのか、一時的な対策としてどうやりくりをしていくのかということになりますし、それぞれ取り組みが分かれるくる気がいたします。  そこで重ねて伺うんですけれども、「運賃水準の適正化」ということについて、四十六年の財政制度審議会の報告を見ますとわりあいにはっきりと書いてあります。どう書いてあるかといいますと、輸送力の再生産と増強のための投資資金を生み出すに十分な水準を保つことが不可欠である、さらに補足をいたしますと、「鉄道は、公的または私的企業体として、独立採算の原則に立って運営されている。すなわち、鉄道にあっては、その建設整備をも含めて利用者負担を原則としており、その整備財源は、企業の内部資金および借入金である。」、以上の前提に立って、財政制度審議会が指摘している内容というのは、運賃水準の抑制が国鉄の経営悪化と鉄道整備の立ちおくれを招く一因となっていると断定したわけです。「運賃水準の適正化」ということで考えますとこういう議論になってまいります。そこで重ねて、「運賃水準の適正化」という問題意識をどのように財政当局の責任者である大蔵大臣としてとらえておいでになりますか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) その点は、私いま申し上げた中に含まれているわけであります。財政制度審議会の建議は、いまも御指摘のように、昨年暮れの建議には、あらためて「前年度建議の基本的な考え方を堅持すべきである。」と、こういうふうに強調されておるわけで、その強調されている内容は、四十六年の答申でただいま御指摘のとおりですから、その角度だけからいえば、これは私は一つのりっぱな見識のある考え方であると思います。同時に、政府の政策として今回の再建案あるいは運賃の値上げ案につきましては、先ほど申しましたように、そういう考え方も一方に踏まえながら全体を三本柱の中で解決をするということに政府としては努力をいたしたわけでございます。  なお一言付言いたしますれば、本来交通サービスの費用というものは愛益の程度に応じて利用者が負担するということが社会的な公平の原則にも合致すると、かように考える次第でございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いま最後に言われた受益の程度ということについては、あとで例をあげながらさらに重ねてお伺いしたいと思うんですけれども、なるほどこれは「運賃水準の適正化」なのかということで端的にお伺いしてもいろいろ問題がありますということにはなるんだろうと思います。しかし重ねて確認したいんですけれども、四十六年の財政制度審議会をたびたび引用して恐縮ですけれども、「最近における鉄道投資の立ち遅れの一因は、鉄道運賃が公共料金として相対的に低位に据置かれ、鉄道企業内部の投資余力が低下したことにあったといえよう。」これは先ほど運輸大臣は応分の負担ということで言われたんですけれども、どうも一つはっきりさしていただきたいのは、いまとにかくやっていけないから上げるのか、それとも今後諸対策を進めていく上で応分の負担をしていってもらいたいというのか、どちらのほうに眼目があるのか。重ねて申しますと、いまの運賃ではとてもやっていけないからいま上げるというのか、それとも今後十年間の再建計画の中で十分の一を持ってくれということなのか、どちらに眼目がございますか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 私は、再三申し上げていることで御理解がいただけないかなと思うんでありますけれども、財政制度審議会の答申にあらわれているような、あるいはそこで含蓄深く表現されているような考え方を想像をたくましくして言いますならば、もっと料金は高くてもいいではないかという気持ちがあられると思います。それが一つの見識であろうかと思いますけれども、同時に国鉄の立場といいますか、その使命ということ、それから各種の広範な政治的な要請というものにこたえて、その一つだけをとらえて、それに徹することは私はむずかしいところである、これが政策の問題ではないかと思います。  そこで、先ほども付言いたしましたように、利用者の立場も考え、あるいは物価等に対する影響なども考えて、その私の、いわゆる見識のある御意見からいえば上げ幅が足りないかもしれませんけれども、この程度にすることが、同時にこういう考え方であるから、運輸大臣の言われるような利用者側におかれましても、応分のひとつ御協力を願いたい、こういう政治的な要請になる。要するに、これは三本柱を組み合わせた考え方である、こういうふうに御理解いただきたいものだと思います。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 伺っていると、だんだん何かわからなくなるのですけれども、運輸大臣に端的にお伺いしますけれども、いまの運賃水準がいいかどうか、どう感じておいでかということと、かりにたとえば妥当な運賃水準という言い方をすると、なぜかと申しますと、今度一ぺんだけ上げるんですと議論するんなら、どっちだって同じようなことなんです。四回上げるんですから、何回目の上げた段階が一番妥当なんでございますか、こういう気持ちで伺っているんです。二回目までで妥当になる、あとの二回は投資資金の実は調達なんだ、四回というと、何かそんな見方もできる。どの段階が運輸省として妥当な水準だと御判断になりますか。あらかじめ申し上げますけれども、それは一番最後ですというんなら、相当高い水準をお答えになることになります。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 大蔵大臣からお答えになったとおりに私も考えております。一体、運賃水準というものを学問的に考えまして、国鉄の運賃の水準はどこが妥当だ、トラックはどうだということを学問的に考えていくとしますと、これは結局コストに見合ったものが一番妥当な運賃水準だということになるでございましょう。しかし大蔵大臣も言われましたように、それだけでは政治的には割り切れない、また実際それではかえって非常に混乱を招くというような面が出てまいりますから、政府といたしましては、あらゆる方面から検討を加えまして、この今度の運賃の改定率というものを一応きめたわけでございます。その目標は何かといいますと、提案をいたしておりますように、非常に短い期間に国鉄の財政を再建いたしまして、国鉄の機能を回復しようと思っても、これはなかなかできません。二年や三年ではできません。相当長い目でもって順次社会にも、日本の経済界にも急激な大きな変動を与えないように配慮をしながら、運賃の改定を行ないまして、それに対する、一方では政府の助成等もあわせまして、そうして再建をしようというのがねらいでございますから、四回に分けましたのも、そういう目標をもって分けておるのでございまして、そしたら四回目になると、それが妥当な水準か、こういうふうなお尋ねでございます。私はそれは関連がございますけれども、四回目に上げたのが、その時点において、はたして学問的に見てそれが妥当な正しい運賃水準かどうかということについては、今日それを数字的に断言することは、これはできないと思うんです。目標はやはり私どもは提案いたしておりますように、どこまでも国鉄の財政の赤字を解消するということは、国民生活にも国民経済にもこのままでほうっておきますと、たいへんなこれは取り返しのつかない損失を招くでありましょうから、そういう意味におきまして日本の交通の大動脈である国鉄の機能を早く回復させて、そうして国民経済上あるいは国民生活上に必要とするような輸送需要に対応させようというのがねらいでございまして、それに必要な最小限度の運賃の改定をお願いをしているということでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 国鉄の赤字、このままではほうっておけない、どうするかというのは、これはあくまでも一時的な、一時というのは短期と申し上げているわけではありません。ある限られた期間の中に達成すべき対策ということでありまして、運賃水準というのは以降ずっとつながっていくわけです。したがって、それとこれを一緒に議論するから、どうも話がおかしくなるんじゃないか。そこで、あえて運賃水準ということを先ほど来お尋ねしているのですけれども、いろいろいま言われましたけれども、一言でいえば、四回目に上げた運賃水準が大体期待する国鉄の運賃水準なんだ、そういうことだと思います。理論的に正しいかどうかということを申し上げているのじゃなくて、とにかくその水準であってほしいという御提案なんですから、そういうことなんでしょう。  そこで伺いますけれども、国鉄というのは、貨物に限らず、輸送の分野で独占的な地位を今日占めておりません。そこの中でいまおっしゃったのは、国鉄をどうやって建て直すかという観点からの応分な負担的発想からの運賃水準論でございまして、それで社会がうまく回っていくためには、ほかの交通機関に、比例的とは言わないまでも、同様に上がっていってもらいたい。競争関係が不当に、いま以上に運賃水準ということで悪化することはやはり避けていきたいというのが当然裏にある前提だと思いますが、いかがですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 国鉄がやはり独占的だとおっしゃいましたが、今日の交通状況からみまして、われわれのほうの交通政策からいきましても、昔のように国鉄は独占的な性格を持っておりません。現に貨物輸送がトラックに非常に侵食されまして、本来国鉄が運ぶであろう貨物がトラックのほうに流れているという事実をごらんになりましても、いわゆる独占的な形で数十年前に国鉄が発揮しておりましたような機能というものは、今日発揮できていないというのが実情でございます。  そういう中でございますから、他の交通機関との関係におきまして、これをどういうふうに調整すれば、国鉄が日本の交通機関の中核体といたしましてその機能を発揮しながら、一方国鉄の何といいますか、機能を回復させるだけの経済力を維持できるか、回復させるかということになるわけでございまして、これはいまあなたのおっしゃるように、非常に理論的、学問的に考えてまいりますと、あるいは説明のできないような点が出てくるかもしれませんが、しかし、われわれのほうは、そういう点には十分配慮をしながら政策的にとにかく当面国鉄の機能を回復させるのには、最小限度理論的に言いますと、あるいはもっと違った数字が出るかもしれません。出るかもしれませんが、最小限度政府の助成をしながらやってまいりますと、最小限度この程度の運賃のレートは維持するようにすれば回復ができる、こういう意味で提案をしておるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 国鉄側のお気持ちはわかるのです。そこで理論的、学問的ではなくて、実際に荷物を運ぶ人、旅行したいと思う人がどっちを選ぶのか、四十五年の貨物輸送シェアでいきますと、国鉄は一八%、そういう中で、ほかはとまってていいんだと、ほかの輸送機関の値段というのはとまっててかまわない。国鉄だけひとりとにかく最低限だと言いながら四回を足しますと相当な率になるわけです。そこで国鉄再建ができるかといえば、学問的ではなくて、当然予想される状況として、ほかに及んでいくであろう。これをたとえば、イコールフィッティングという言い方をするときれいに聞こえますけれども、要はその分だけ上げろということですから、そんなことで、あくまでも競争原理に立って、しかも基本的には独立採算制ということをたてまえにしながら国鉄がんばれということになれば、ほかのほうもやっぱり上がってくれないと困る。ということが、これはそうだとはお答えになれないでしょうけれども、実際の想定になります。  そこで企画庁長官にお伺いいたしたいんでございますけれども、国鉄の運賃を上げますということはほかの交通輸送機関への影響も含めた波及効果というのが出てくると思います。そういう波及効果というのはなかなか計算しづらいとは思いますけれども、それを含めて物価への影響という御検討はされたんでございましょうか。まず伺います。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) 国鉄を含めた公共料金というものがやはりサービスの対価ということで考えておりまするので、やはりだんだんの御説明がございましたように、その対価が妥当なものでなければならないという考えで運賃料金を考えておるわけでございます。で、やはり同じような鉄道輸送という観点から見ますと、国鉄も私鉄もあるわけでございますが、国鉄についてはほかの機会で申し上げましたが、〇・三四%の物価への寄与率があるというふうに見ておるわけでございます。他のものについてはこれはまあいろんな雑多なものがございますもんですから、これが全部上げるという想定をすることがまた政策的に物価上昇を呼ぶことにもなるというようなことから、実はこれはいたしておりません。  ただ御承知のように、昨年の七月に東京都、京都市、横浜市等でバス料金を上げたわけでございますね。これはそういうことで上げて、他のものとの、影響というようなこともいろいろ考えられるわけでございますけれども、これは現実にそういうバス料金が上がっているというだけで他の同種のものに波及するということは一応遮断するということになっておるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 バス料金と貨物を含めて、値上げ御提案の、国鉄問題を一緒にされては困ると思います。ただ、いまのお答えはたいへん政治的なお答えですから、そういう観点でお伺いいたしますけれども、経済社会基本計画の中で、「今後の物価政策の基本的な考え方」としてこういう記述があります——について御見解を伺いたいわけですけれども、「物価安定のための政策の効果は、錯綜する利害関係によってかなりの制約を受けやすいので、政府はみずから物価安定に対する積極的姿勢を明確に示す」べきである。同感です。特にこれは物価対策の中で心理的な要素がたいへん大きいということを考えれば、これは書いてあるとおりだと思うんです。  しからば具体的にどうするかということは、「当面の公共料金政策については、国民生活への影響が大きいことからも、その引き上げは極力抑制する」「必要な場合には財政金融上の援助を行なう」と、問題はこの次なんです。「緊急措置」としてこう書いてあります。「物価急騰時においては、」公共料金に関し、「できる限りの物価安定のための緊急措置を」行なう。  そこで、お伺いしたいのは、現在は物価急騰時ではないんでしょうか。公共料金に対して物価安定のための緊急措置、端的に言えば据え置きということしかこれは——引き下げということは論じがたいことである以上据え置きということになりますけれども、それを政府として取り組むべき時期に立っているんではないんでしょうか。去年、ことしのこの国鉄法案を議論してまいりましたけれども、議論をするべきステージというのは大きく変わってきたんじゃないか。そうなりますと、経済企画庁長官として、もしただいま申し上げた経済社会基本計画に沿った考えをお持ちだとすれば、いまやだれが見ても物価急騰時でございますし、緊急措置が国鉄運賃についても必要であると私は思いますけれども、御見解いかがでしょう。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) 最近における異常なる物価の上昇はまさに御指摘のとおりだと思います。しかし、この国鉄につきましては二年来の懸案でございまするし、国鉄自身が非常に国民から輸送の動脈として大きく期待をされておりまするので、この際はぜひこの問題を解決さしていただきたいと、こう考えておるわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 輸送の動脈として期待されておるというお話ですけども国鉄の悩みは貨物輸送は先ほど申し上げましたように、昭和四十五年度で一八%のシェアしかない。問題はそこの中で何を運んでいるか。先ほど大蔵大臣のほうから受益者に応じてとありましたけども、これから申し上げることが間違いであったら御指摘いただきたいと思いますけども、今後の国鉄の再建を含めて中長距離の大量物資輸送、これが国鉄の担当であるというようなことが、これは運輸省に限らず臨時閣僚云々の中でも指摘されてまいりました。ただ問題なのは、その中長距離物資輸送というものを考えますと、物資によって輸送機関の選択が違うようです。どう違うかといいますと、機械、繊維工業品、食料工業品、あるいは野菜、畜産物等の近郊的農産物、これはどうしても自動車輸送にたよらざるを得ません、主たる部分は。化学肥料、紙パルプ、穀物、こういうものは鉄道が主力でございます。さらに石炭、砂利、砂、石材、鉄鋼、石油製品等は内航海運が大きな部分を占めます。そこで中長距離の大量輸送ということになりますと、何といっても前提というのは大規模な輸送が恒常的に発生しなければいかぬ。しかも鉄道輸送の一番の難点は何かといったら、ターミナルにおける不経済だと思います。詳しくは申し上げません。そう考えますと、国鉄が負担する中長距離輸送の品物というのはおのずから限られてくる。いまたまたま化学肥料、紙パルプ、穀物と申し上げましたけども、概していえば原材料とか穀物といった基礎的な生活物資にかかわるものが国鉄が担当することになる。その受益者というのは国民全部ということになる。しかもその影響というのはさっきバスの例を出されましたけども、この波及効果というものはきわめて大きい。これが臨時的なそのときどきの輸送にどう応ずるかという話であれば別ですけれども、国民が必需品と考えている、あるいは工業がそれぞれ必需品と考えている物の大量の中長距離輸送を国鉄が担当するんだということになれば、そこに政策料金という発想が入って何らおかしいことはないし、そこのところを押えるということはバス料金とは基本的に違う。したがって、いろいろのお答えではございますけれども、もし物価問題ということを考えるんなら貨物について、私は時間がありませんから、旅客については今回取り上げません。取り上げて申し上げておりませんけれども、貨物についていえば、緊急措置という一還でやはり据え置くべきだし、十年来の課題だからこの際これは別というわけにはいかないのでしょうか。企画庁長官にあらためて伺います。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) 先ほどは旅客運賃のことで申し上げたわけでございますが、貨物運賃につきますと、これ直接にこの物価の構成要素として取り上げておりませんので、産業連関表というようなもので試算をしてみるわけでございますが、それによりますと、役所で計算いたしておりますのは〇・〇九%ということになっておるわけでございます。で、まあ心理的には確かにおっしゃるような波及効果というものはあると思いまするが、それはまあそれで他の波及すると思われるものについての政策があるわけだと存ずる次第でございまして、まあ私ども従来の、何回か国鉄の運賃を上げましたわけですが、旅客運賃のほうを上げて貨物運賃のほうは押えている時期がございます。これは御承知のとおりでございます。その押えた理由は、他のトラック輸送等との関連で押えておるわけでございますが、両方上げましたたとえば昭和四十一年等の例を見ますると、まあかえってその年も、四十一年も四十二年も物価が下がっておるわけでございまして、これは単なる貨物運賃だけが物価に響くということでなくて、やはり物価問題というのは全般の大きないろいろの政策の結集したものであるというふうにも見られるのじゃないかと思いまして、いま物価緊急時であるということはもう十分おっしゃるとおりだと思いますが、この際やはりぜひ、政府の提案のようにさしていただくことによって、国鉄の値上げが物価危機を呼ぶ原因にはならないのではないかというふうに私は考えております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 もし私の記憶で間違いがあったらお許しいただきたいのですけれども、四十一年、四十二年は下がったというお話がありましたけれども、当時はスタグフレーションが騒がれていた不況期であったのではないですか。いま私は、政府が必死になって過剰流動性だということばを振り回しながら、何とか下期をといっている時期だから申し上げているのです。すると四十一年、四十二年をみそもくそも一緒にしてお答えになぜなるんでございますか、あらためて御回答願います。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) でございますから、私はただこの運賃改定がストレートに物価にいくということではなくて、他の一般の経済情勢のもとにおいて、運賃値上げというふうなものの波及効果というものは、その中で吸収されていくものであるというふうに考えている考えを申し上げたわけで、おっしゃるとおり四十一年、四十二年は不況期でございまして、物価は下がっておる。これはそのとおりでございます。しかし、そのときあった料金改定というものが、そのことによって物価の値上げの原因になっておるかというと、それはないんじゃないかということなんでございまして、今回の値上げも他の政策との関連において吸収できると考える私の気持ちを申し上げたわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 時間がもうなくなりましたから、これ以上行ったりきたりの話をするつもりはありませんけれども、他の政策との関連で何とかいう他の政策がなくなってきたんではないですか。何もこれは与党と野党でお互いに立場立場で議論していれば済むという話じゃないから申し上げるのですけれども、一つの資料によりますと、昨今の物価高の原因をこう分析しておりました。三〇%は海外のインフレの影響である。四〇%は需給ギャップである。二〇%がコストプッシュ、一〇%がその他である。しかし、これはある市中銀行の調査ですから、その数字がそのまま正しいとは言えません。ただし海外との問題がある、需給の問題がある。単純な物価問題ではなくなってきた。そうであればあるほど、ほかの政策があれば何とかということはもう言えなくなってきたのではないのか。なるほどこの国鉄問題はわからないではありません。これだけで国会の審議がどれほど失礼ですがむだになったか。この国会にしても、国鉄運賃の値上げという法案が出なければ、政府が通すべき法案がずいぶん成立したと、はたながら見ておりました。それもこれも含めて、それほどの重要法案であるとはとても思えませんし、しかも与える影響というのはきわめて大きい。お立場ですからやめるとは言えないのでしょうけれども、昨今異常な物価高があり、きょうの新聞の一面を見ても、卸売り物価が戦後最高に近い水準まで上がってきたのだという状況の中で、行きがかりを捨ててどうしたらいいのか、政府の善処、決断を心から要望して質問を終わります。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 栗林君の質疑は終了いたしました。  渡辺武君。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 いまもお話がありましたけれども、現在の異常な物価騰貴のおりに、国民は政府・自民党が選挙のときなどでは、演説の中で物価の安定などということを盛んに約束しながら、まさにその瞬間に、国会では物価騰貴をあおる国鉄運賃値上げ法案を強引に成立させようとしているということについて、非常に不満を持っております。しかも、衆議院でのわが党の追及によって、国鉄は旅客輸送では黒字を出している。そうして赤字は貨物輸送だけから生まれていることがはっきり明るみに出ているわけであります。したがいまして、旅客運賃の値上げをしなければ、国鉄経営はやっていけないという宣伝はまっかなうそだということが明らかだと思います。運輸大臣は国鉄が昭和四十六年度に旅客輸送で三百七十一億円もの黒字を出しているが、手小荷物を含めた貨物輸送で二千五百十四億円もの赤字を出しているということをお認めになりますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 数字については、政府委員からお答えさせます。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) ただいま先生が御指摘のとおりでございますが、ただその旅客の数字、これはいわゆる新幹線が千八十八億の黒字でございまして、在来線におきましては、旅客も千七十八億の赤字でございます。  それからただいま先生は手小荷物を貨物の中にお含めになりましてお話でございますが、手小荷物は従来から旅客列車に一緒に運んでおるということでございまして、これを貨物の中に含めるということの適否は別問題であると、かように考えます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 どうも運輸省や国鉄は私どもと感覚が若干違っているような感じがいたしますね。手小荷物というのは人間じゃない、そうでしょう。旅客といえば普通はこれは人間の旅行客のことを言う。それを手小荷物の大幅な赤字、これまでも突っ込んで、そうして旅客のほうはわずか十億円の黒字にすぎないんだと盛んに宣伝しておいて、おかしい、おかしいと思って詳しく伺ってみると、いやその中には手小荷物が入っているということ、これでは国民の目をごまかすために手小荷物も旅客という概念の中に入れたんじゃないか、だれもそう思いますよ。  私の数字をあなた確認されましたので、次に質問に移りますけれども、とにかくそうして黒字のほうの出ている旅客運賃を大幅に上げる、そうしてそのことであとからもこれははっきりさしたいと思いますけれども、貨物輸送力の増強をはかろう、これは全く私どもには大企業本位のやり方としか思われない。特にいま申しましたように、貨物輸送が大幅な赤字を出しておりますが、その貨物輸送の大宗はこれは大企業の貨物だと思う。つまり国鉄が運賃の面その他の面で大企業に奉仕した運賃体系をとっているというところに、現在の赤字の根本原因があると思います。もし国鉄の財政の再建をしたければ、まさにそこのところを直していかなきゃならぬというふうに思います。  私は東小金井駅で日産、トヨタ、これは大きな自動車メーカーですが、この大企業に対して国鉄が自動車の輸送で、きわめて安い料金で奉仕しているという例を取り上げてみたいと思います。ここに私が持っておりますのは、東京西鉄道管理局が四十七年九月三十日付と四十八年三月三十一日付で出した広告であります。これによりますと、四十七年の十月一日から四十八年三月三十一日までと、それから四十八年四月一日から四十八年四月三十日までの間、輸送契約トン数の大きくなるに従って、つまり大量生産をやっている大企業には非常に有利な形で、国鉄は東小金井駅から仙台までの間の運賃を最低一六%から最高二四%もの特別割引を行なっているということが、この広告の中で、はっきりとあらわれておりますけれども、そういう事実を御存じですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 東小金井発の仙台行きの自動車につきまして、営業割引をしていることは事実でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 その割引率が最高二四%に及んでいるということもお認めになりますか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) いま先生が御指摘の期間におけるそれは最高二四%、そのとおりでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 日産やトヨタといえば大企業、その大企業の貨物を輸送するのに最高二四%もの特別な割引をやっている。これでは貨物のほうで大幅な赤字が出るのもこれは当然だというふうに考えざるを得ません。  私、念のために、一般人がもし自動車を送った場合にどのくらいの運賃がかかるのか、日産自動車の場合、いまの二四%の割引を受けたときにどのくらいの運賃で済むのか計算してみました。日産自動車の場合には自動車八台を積める専用貨車でもって送っております。貨車一台について三万七千八百円の運賃がかけられておりますので、これを八台の積まれている自動車で割ってみますと、一台当たりの運賃は四千七百二十五円という数字が出ます。もしかりに一般の人が同じ八台積みの専用貨車に自動車を積んで送った場合どのくらいになるか、この割引かありませんので、一台当たりの運賃は一万七千三百円という数字になるわけであります。そのことは国鉄当局でもおそらく計算してそういう数字も持っておられるかと思いますけれども、確認なさいますか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) ただいまの数字、先生が御指摘なさったのは四十七年上期の運賃における比較と思いますけれども、その点については大体そのとおりの数字でございます。  ただ、お話の中で、一般の人がこの同じ自動車輸送専用のための貨車でもって八台送るという場合の運賃は一台当たり幾らかということにつきまして、先生は一万七千三百円、大体そういう数をおっしゃいましたけれども、それは違います。一般の人が同じ車を使って八台の自動車を送った場合の一台当たりの運賃はその割引額がないだけでありまして、大体五千五百円ぐらいになるわけでございます。現時点で受ける割引の額を想定いたしますと、一台当たり一般の人でも五千五百円でございます。で、先生がおっしゃいました一万七千三百円というのは、一般の人が一ぺんに八台送るということはなかなかないわけでございまして、この場合はトムという、大体無蓋の十五トン貨車で送るわけでございます。無蓋の十五トン貨車で一台送るということになりますと一万七千三百円と、こういうことになるわけでございます。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) いまのお尋ねについて一言私から申し上げます。  運輸省で国鉄に対しまして運賃の認可をいたしておりますが、この方針は、申すまでもありませんが、国鉄は鉄道営業法によって営業をしておるのでございまして、鉄道営業法にはっきりと書いてございますように、相手が大企業でありましても、中小企業でありましても、個人でありましても、同じ条件でもって運送の役務を提供しておるのでございますから、大企業だから特別の割引をしているなんという事実は全然ございません。  ただ、いま御指摘になりました点はこういうことじゃないかと思うんです。そういう非常にたくさんの荷物を経常的に運ぶような荷主は、自分の荷物を運送してもらうのに適当な車両を自分の資本でもってつくっておるんでありまして、それを国鉄が動かしておるという状態だと思います。つまり、国鉄の側からいいますと車両についての資本費が要らないんです。ですから国鉄の車両を使われる企業との間にそういう割引があるのは、これは経済上当然ではないかと思います。そういう点を度外視されまして、ただ運賃の支払い額だけを比較されるということは当を得ないのじゃないかと考えます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 運輸大臣、大企業だけにやっているわけじゃないとおっしゃいますけれども、つまり大量に定期に輸送すると、そういう条件のもとであるならばこれはもう当然大企業べったりということになってしまいますよ。それに、私申し上げているのは運賃だけじゃない。一般人がもし輸送したときに、いま私が申し上げた運賃、まあ先ほど国鉄当局の方が確かに専門家でしてトム車の場合と言いましたけれども、トム車の場合です、一万七千三百円の運賃を払わなきゃならぬ。それだけじゃない。日産の場合は列車指定料、これは払っていないけれども、一般人の場合ですと三千四百六十円の列車指定料を払わなきゃならぬ。また扱い料、積み込み料、布袋料、それからまた荷おろし料、これら概算約二万円程度のものも払わなきゃならぬ。これらを含めますと一台送るのに約四万円ばかりの費用がかかる。ところが日産の場合には、先ほど申しましたように一台当たり四千七百二十五円程度でもって済んでいる。やっぱり大臣、これは大企業優遇というふうに言わざるを得ないじゃないでしょうか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 具体的には国鉄から答えると思いますが、いま申し上げたのは一例でございます。専用貨車の問題でございますが、その他、一般的にいいまして、交通事業に携わっておる者といたしましては、単に国鉄だけじゃございません。海運もそうでございましょうし、自動車事業もそうでございましょう。長期に相当の荷物を定期に、定時に運び出すというようなものは、これは非常に輸送についてのコストが省けるわけでございます。そういうような契約をする場合には、これは単に国鉄だけじゃございません、海運業者も自動車業者もそれに見合ったような割引をしているのはこれは通例でございます。国鉄につきましても、そういうケースがいまの自動車だけではなしに他にもあると思いますが、これは大企業のために特別の運賃を設定しているんではなくて、国鉄のコストからいいまして、むしろこれは国鉄から御説明すると思いますが、そういうことによりまして国鉄の収益が総体的にはふえているという結果になっていると私は考えております。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 大臣の御答弁に少し補足して説明さしていただきたいと思います。  大企業であろうが個人の使用であろうが、一定の運送条件では同じようにサービスしているわけでございますけれども、その具体的な事例といたしまして、東京から大阪まで同じような乗用車専用のための貨車でもって送る輸送サービスを実はしたことがあるわけでございます。昭和四十二年の十月から約三年間、東京から京都まで一般の方が乗用車を送られると、八台乗る専用貨車で輸送する、これは具体的な事例といたしまして、片道六千七百円、往復で一万二千円、一台当たりの運賃でございます。こういう輸送サービスをいたしました。ところがこれはあまり利用されないので約三年でもってやめたわけでございます。その場合には積みおろし料、これは込みでございまして、積みおろし料を取りますと国鉄だけの料金は四千六百十五円、こういう料金でサービスしておるわけでございます。ただいま先生御指摘になりました一般の場合の積みおろし料が幾らかかるというのは、先生御指摘のとおりの数字でございます。国鉄がサービスした場合にはそれも含めて片道六千七百円、こういうサービスをいたしているわけであります。なお、列車指定につきましては、一般の方につきましても国鉄の運輸上の都合で列車の筋をつくっているわけでございまして、それを利用する場合には列車指定料というものは収受いたしておりません。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 大臣、とにかくコストが比較的安くつくからとおっしゃいますけれども、実をいえば、東小金井駅の例などによりますと、コストはかえって高くついているんじゃないかというふうに思われる節が非常に大きい。なぜかと言いますと、東小金井駅は自動車輸送のために特別なモータープールをつくり、そして専用線も引き、それからまた自動車積みおろしのためのトラバーサー、これもちゃんと備えている。あるいはまた自動車を輸送するために使うシート、これも国鉄がつくって無料で貸しているという状況であります。ですからね、コストが安くついているなんというそんなことはとうてい考えられませんよ。  これは、東小金井駅たった一つの例で申しましたけれども、多かれ少なかれ、そのほかのところでも同じような状況がある、これは私断言して差しつかえないと思う。もし大臣のおっしゃるようにコストが安くついているならば、どうして、先ほど申しましたように、貨物輸送で二千五百十四億円もの赤字が出ているんですか。運賃が、コストを割った運賃でもってやっているから、だから二千五百十四億円もの赤字か出るんじゃないですか。そうでしょう。割引をすれば収入はふえる、確かに収入はふえるでしょう。しかし、そのふえた収入よりもコストが上回っているから赤字になっているんですよ。とんでもないことをおっしゃってはいけませんよ。私は、運輸大臣に、そんな見え透いたようなやっぱり御答弁でなくて、本気でこの問題をお考えいただきたいと思う。  今度の旅客運賃の平均的な数字は約二三%だといわれている。ところが、一般勤労者にとってはこれはもう残酷きわまりない値上げだ。たとえば、通勤定期の場合には平均三〇%、特に一番通勤者の多い二十一キロ区間、ここの定期は四二・九%も引き上げられる、こういう状況です。貨物を上げました、上げましたと言うけれども、その貨物も、米や麦やジャガイモやみそ、しょうゆなどは二九・六%、ミカン、リンゴ、粉乳、食塩などは二九・二%、たいへんな値上がりです。ところが、自動車、機械、時計、家庭電機、このような大企業製品はわずか六・八%の値上げ、こういうことになっている。一方で大企業にサービスをしておいて、他方でそれから出た赤字をまさに一般国民のふところから吸い上げてまかなっていく、これが今度の値上げ計画じゃないでしょうか。  このようなやり方ではなくして、旅客運賃の値上げはこれはやめて、旅客運賃は据え置いて、そうして貨物運賃のほうは、これはいま言ったような特別な割引、このようなものはやめるし、主として大企業が使う急行・特急、物資別専用列車など、こういうものに特別料金をかける料金制度を新たに設定して、貨物運賃を適正なところに直していくということが、必要じゃないかと思いますが、それをおやりになるおつもりがあるかどうか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 詳細なことは政府委員からお答えいたしますが、国鉄の運賃制度は私はいま非常に過渡的な時代にあると思っております。終戦後以来、いろいろの経過を経たのでございますけれども、政策的な割引をいたしましたり、コストに見合わないような運賃制度というものが採用されてきたのでありますが、近年に至りまして、漸次それを改善いたしまして、平常な状態に戻そうという努力をしている最中でございます。  いま御指摘になりました貨物の等級制、これなんかも、過渡的な時代の一つのあらわれでございまして、結果的に見ますと、あなたのおっしゃるように、等級制の結果いまおっしゃったような結果に一部なっているということは事実でございます。しかし、一級から三級までありますが、一級のほうの、あなたは安いとおっしゃいますけれども、われわれも配慮をいたしまして、その中にも農産物その他のものが包含されることになっております。いまおっしゃったように、大企業の製品だけには特別の割引をしているというようなことは意図をしておりません。  まあ全体といたしましてはこの運賃制度というものはさらに改善をしなければならぬ点かあるということは私も認めるのでございますが、しかし私は、今度の貨物運賃の問題について御了解いただきたいと思いますことは、運賃のレートが高いということよりも、なぜ国鉄の貨物収入が非常に少なくなって困っているのかという原因でございますが、これは、何度も申し上げましたが、国鉄が非常に戦争の結果壊滅状態になりまして、だんだん復興してまいりましたけれども、どうしてもやはりこの旅客輸送の面に主力が注がれまして、貨物輸送の面では比較的設備投資もおろそかになっておったことは事実でございまして、そういうことが積もり積もりまして、一方では非常に自動車輸送がふえてきたものでございますから、そのほうに——これは運賃の額じゃございません、運賃の額は別といたしまして、自動車の輸送にまかせる部分が多くなったということで、本来国鉄が担当すべき分野におきましても、貨物輸送に国鉄が進んで入っていけなかったと。どんどんシェアを奪われてきたというところに最大の原因があるのでございます。  それならばどうしたらいいかということでございますが、国鉄の貨物輸送についての設備投資が非常に近代化されておりません、おくれております。これを早く回復して、そして国鉄の貨物輸送を国民の期待されるようなシステムに早く組み直すということが当面の最大の問題でございまして、これは、そういたしますと、国民の生活にも国民の経済にも非常にこれはよい影響を及ぼすのでございまして、もしこれをいまのままで放置いたしますと、逆に国民経済にも国民生活にも非常に悪い影響がもっとふえてくるだろうということを考えます。  でございますから、この際は、貨物運賃につきましても、いま言ったような問題はございますけれども、全体といたしまして、制度的にも見直しながら、設備の拡充、近代化されていないところを近代化いたしまして、そうしていまの日本の実情に合うようなシステムに組みかえるということに最大限の努力を払おうというのが今度の再建案のねらいでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 その大臣の御答弁、おかしいですよ。もしかりに貨物輸送力を増強しなければならぬという必要があるとしても、何で黒字の出ている旅客のほうを上げるのか、こういうことを伺っている。そんなことをなさらないで、いま主として大企業の使っている貨物の急行や特急、それから物資別の専用列車などによる輸送ですね、それに料金制度を設定して、そうして貨物運賃を適正に改める、その収入によって貨物輸送を増強したければやったらよろしいと思う。貨物輸送を増強するために旅客のほうから金を巻き上げて取るなんというそんなこと、国民は許せるはずないじゃないですか。おやりになりますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) この点についても再々御説明をいたしておりますが、国鉄だけではございません、ほかの公共企業体の事業にもある程度いえることでございますけれども、国鉄の運賃収入というものは、原則といたしまして総合原価主義をとっております。旅客も貨物も一緒にいたしまして収支償うようにということでいままでやってまいっておることは御承知のとおりでございます。  今度も総合原価主義によってやっております。旅客の輸送のコストというものと貨物のコストというものとを非常に明確に分けられるようにおっしゃいますけれども、これは、私の了解しておりますところでは、そう明確なものではないと聞いております。ただ、大まかに見まして、おっしゃるように、旅客面のほうが収入はいい、貨物面のほうで赤字を出しておるということはこれは事実であろうと思いますけれども、しかし同じレールの上を走っている車でございますから、これをどういうふうにコスト計算の上で分けるかというような問題あるいは人件費の問題等々、これは国鉄のほうからお答えしたほうがいいと思いますけれども、そういうように簡単に明瞭に分けられるものではないと思います。したがいまして、もっとこれをあなたのおっしゃることをふえんして申しますと、同じ路線でも旅客と貨物を分ける、違った路線では、採算の合う路線とそうでない路線があれば、採算の合う路線は据え置いたらいいじゃないかというようなことにもなりかねないと思います。  今日まで、旅客、貨物の運賃というものは、さっき申し上げたような総合的な見地で、総合的な原価主義をとっておりますからそういう結果になっておるんであります。で、これは多少例が違うかもしれませんが、たとえば他の公共企業体であります電信と電話のようなもの、全国的に一律の料金制度をとっているようなところでも同じようなことが言えるんじゃないかと思います。NHKの受信料についてもある程度同じようなことが言えるんじゃないかと思います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 時間がないから、国鉄のほうの御答弁、いただきたいけれども、遠慮しておきます。  しかし大臣、問題は、会計技術の問題じゃないんですよ。総合原価主義をとるのか、あるいはまた、個別原価主義をとるのか、そんなところに問題があるんじゃない。政府や国鉄が、国民に迷惑をかけるのかかけないのか、ここが問題なんです。大企業に奉仕することを第一にするのか、しないのか、ここが問題です。この基本姿勢がはっきりしさえすれば、総合原価主義をとろうと、個別原価主義をとろうと、やはり赤字の出ているところの運賃を適正にして、その赤字をまかなっていく。で、国民に対しては、公共企業である国鉄にふさわしく、低廉、便利、安全、快適なサービスを提供するというふうにするのが当然じゃないでしょうか。そういうことをやらないから、国民のごうごうたる非難がわき上がってくる、こういうことになるわけですよ。  時間がないので次に移りますけれども、先ほど、大臣の御答弁の後半でありましたけれども、ほかの輸送機関との競争があるので、貨物運賃をもっと是正したいけれどもなかなかできないんだというような御答弁が、衆議院のほうでも、参議院のいままでの論議の中でも、再々ありました。しかし、私が調べたところによりますと、たとえばいまの自動車輸送の場合、もしトレーラーで、これは自動車が四台積めるトレーラーです。これで自動車を送った場合、いまの小金井から仙台までの距離、同じ距離を送った場合に、これは運輸省で、私、聞いたところによりますと、協定運賃では一台当たり約九千円弱ということになるそうであります。もしかりに、多少この協定運賃から運賃を割り引いたとして、七千五百円から八千円というところがいいところでしょう。ところが、先ほど申しましたように、国鉄ではこの区間を一台当たり約五千円程度でもって輸送しているというのが実情です。私は、ほかの輸送機関と国鉄がいま競合状態にないとは言いません。確かに競合状態にある。しかし、その競合状態にあるということを口実としてあまりにも大幅な割引をやっているんじゃないか。あまりに大企業に奉仕しているんじゃないか、この点はどう思われますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) お答えいたしますが、すぐ大企業とおっしゃいますが、先ほどの問題についても同様でございますが、私がお答えいたしましたように、大企業だけを目ざして国鉄の運営はやっておるのでは毛頭ございませんから、その点はあらかじめお断わり申し上げておきます。  それから、いま御質問の点でございますけれども、他の交通機関との関係と申しましたのは、貨物につきましては、これはトラックでございます。これも国鉄のほうから、なぜ今度のような改定率を出したかということについての説明を具体的にするようにしたいと思いますけれども、運賃を上げればそのまま収入がそれだけふえるかと、機械的に、算術的にただふえていくのかということになりますと、これは言うまでもないことでございますが、そういうことには、結果は、ならないと思います。やはり、こういう料金を上げますと、どうしたって利用減というのが考えられます。したがいまして、全体の収入といたしましては、はたしてどの程度を引き上げられるかということについては、これは政策的に十分考えて上げなければなりません。でございますから、国鉄の貨物の赤字を消すのには相当大きな上げ幅でないとこれは間に合わないと思うんですけれども、そういったことをいたしますと、かえって、いま、さもなくても減っております国鉄の運送のシェアがさらに減って、全体の収入がもっと落ちるであろうというようなことも十分考えまして今度の上げ幅というものをきめたということでございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 貨物の運賃を上げますと、ほかの輸送機関との競争関係で頼み手が少なくなる、収入が落ちると。これ、しょっちゅう皆さんの口にされる口実です。しかし、いま私があげた例は、これは、そのことを口実として、あまりにも割引を大きくしているんじゃないかということを申し上げているわけです。  もう一つの例をあげますと、たとえば石油の輸送の場合、現在鉄道による石油の平均輸送距離は百五十九・一キロ、これは昭和四十六年度、運輸省の発表した数字であります。この同じ距離で石油を一トン当たり輸送する場合に、鉄道の場合には運賃七百九十二円かかります。ところが、もしこれを自動車で輸送した場合には、これは業者間協定の運賃で計算してみますと三千四百二十円もかかっているんです。しかも、この鉄道輸送分、これをタンクローリーに全部移すというようなことは実質上不可能です。なぜかといいますと、これは四十四年六月現在の数字でありますけれども、タンクローリーの保有高は三千四十四台にすぎない、こういう状況です。ですから、それは確かに他の輸送機関の競争関係はあるけれども、国鉄のように、大量に、定期的に貨物を輸送できるという利点を持ったものというのは、これはまたそうたくさんはあるものじゃない。ですから、私どもはそういう点も勘案しながら、やっぱり貨物運賃——大企業奉仕の安い貨物運賃は適正に改めるべきだと、こういうことを申し上げているわけであります。  時間がなくなりましたので、私は次に移らざるを得ませんが、最近、つい先日、山陰線の江津の駅で塩酸がタンク車からふき出して、そうしてお客さんが大けがをしたというような事件が起こりました。けさの新聞を見てみますと、東北本線の松島駅でも今度は濃硝酸が噴出するという事件が起きているようであります。私は、これは新聞記事で見ただけでありますけれども、よく考えてみますと、やはり国鉄が大企業奉仕の政策をとっているというところにこういう事故の起こる一番大きな原因があるんじゃないかというふうに考えます。  そこで、まず最初に伺いたいのは、現在、劇物、危険物運搬用のタンク車、これがどのくらいあるのか。そのうちで、国鉄の所有ではなく、私有になっているタンク車はどのくらいあるのか。これをまずお答えいただきたい。

阪田貞之日本国有鉄道理事

○説明員(阪田貞之君) タンク車はただいま約一万九千両ございます。そのうち私有貨車になっておりますのは一万七千四百両でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 ほとんど私有車ということになっているようですね。  ところで、江津で事故を起こした車はかなり古い車だというようなことが新聞に書かれておりますけれども、いまいった一万九千両の中で十年以上たった貨車というのはどのぐらいありますか。

阪田貞之日本国有鉄道理事

○説明員(阪田貞之君) 一万九千両のうち約八千両でございます。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 江津の例によりますと、昭和三十年につくられたもんだと、もう十八年もたっているという老朽車を使っている。その原因がどこにあるのか、いま調査中だそうでありますので、しかしこの非常な老朽車を依然として使っているというところにも、このような重大な事故の起こる一つの原因があるのじゃないかというふうに私は考えますけれども、その点はどうなのか。そうしてまた、十年以上の車が八千両もあるというような状況でありますけれども、一体この車の入れかえですね、私有のタンク車だと言っているけれども、どういうことになっておりますか、この点を伺いたい。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 渡辺君、時間が参りましたので、あとごく簡明に願います。

阪田貞之日本国有鉄道理事

○説明員(阪田貞之君) ちょっとたいへん失礼ですが、初めの……。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 事故の原因が車の老朽というところにあるのじゃないか……。

阪田貞之日本国有鉄道理事

○説明員(阪田貞之君) これに関しましては、一般貨車の全般検査は四年でやっておりますが、タンク車のようなものにつきましては三年でやっております。したがいまして、これも全部の分解検査をやっておりますので、その点につきましては問題はないと思いますが、今回こういう事故が起こりまして、内部にゴムを張るとか、いろいろなものがございますが、そういうものにつきましては、今回の原因が明確になり次第、さらに中間的にでも綿密な検査をしなくてはならないのじゃないかということを、その老化状況をよく研究いたしまして、あらためて考えたいと存じております。  また、入れかえにつきましては、これは非常にきびしい規則をいろいろつくっておりまして、貨物運送規則、あるいは運転取扱基準規程の中で、こういうタンク車につきましては、普通の貨車と全然違います連結制限であるとか、きびしい安全基準を一応設けると同時に、高圧あるいは劇毒物の取締法がございますが、それらを、国家試験を通りました責任者を、資格者を必ず置かしまして監督指導しているような状態でございます。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 渡辺君、時間を超過しましたので、あと一問に願います。

渡辺武日本共産党

○渡辺武君 私の伺いたいのは、私有のタンク車でしょう。これについて耐用年限がはっきり定まっていなければ、その老朽化した貨車を新しいのに取りかえさせることを義務づけることはできなかろうと思う。その点はどうなっているのか、これを伺っている。  それからもう一つ、ついでに伺いたいのは、私有の貨車、一体この安全性の点検、検査、そうしてまた事故を防止するための措置、事故が起こったときの補償、そこの責任の所在はどうなっているのか。  時間がないので私の意見もついでに言って終わりますけれども、数年前に新宿駅でアメリカ軍のガソリンタンク車があの大きな火災を起こしました。あの例でもわかりますけれども、人口稠密な地帯をこの危険物を入れたタンク車が、これが一万九千台も毎日走り回っているという状況でしょう。もしあれが江津の駅ではなくて、新宿駅や池袋駅だったら、一体どのくらいのけが人が出たのか。考えてみただけでも非常におそろしい話です。やはり私は、国鉄のいままでの検査体制、これに問題がありゃしないかというふうに思います。いまの最初の質問も含めて、今後どういうふうにこういうような危険に対処しようとするのか、その点を伺いたいと思う。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 最近、夏場に向かいましてタンク車の事故が続けて起きまして、まことに申しわけないと思っております。  いまのお話でございますが、耐用年数超過云々は、私のほうの専門家が見まして、これで差しつかえないということの判断は全部いたします。したがって、これは私有貨車であろうと、私どもの貨車であろうと、これは一つの基準によりまして、これは廃車すべきだというふうにきめたときに、廃車——車を捨てることでございますね、廃車させます。その場合に、もし業界のほうで、業者のほうで必要ならば、これは代替の車をつくるわけでございまして、これは私どもの設計によってつくるわけでございます。  また、今回の事故の責任につきましては、まだ警察ではっきりいたしておりません。きょうあの車を神戸のほうへ持っていって試験いたしております。で、私のほうの責めに帰すべき事由の場合は、これは私のほうで責任を負いますけれども、そうでない場合は、契約によりまして、業者が責任を負うというふうにはっきり明文でできております。  検査期間は、いま私どもは三年——一般貨車は四年でございますが、三年になっております。しかし二気圧以上のものにつきましては、通産省の関係で、高圧タンクという意味で、これは圧力によって検査期間は全部違っております。私のほうでは、いまの二気圧以内のものならば、いまの三年でいいと思っておりますけれども、もう一ぺんこれは専門家の意見を聞き、必要ならばその中間検査をするというふうにしたいと思っております。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 渡辺君の質問は終了いたしました。  亀井善彰君。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 私は主として、農林水産委員会の関係でございますから、農林物資の関係について、関係各大臣その他の関係者にお伺いをした、と思います。  まず、質問に入る前に、ひとつお伺いいたしたいことは、この国鉄に関する再建計画に関しましては、すでに三年か四年か、この問題が論議をされつつ結論が出ないままになっておるように私は記憶をいたしております。参議院に席を持ちましてから以来、ずっとこの問題が年々議題になりまして解決がついておらない。このことは、私どもから考えますというと、はなはだ遺憾であります。一体この問題の結論が出ないままに引き続き論議が続けられておるというその原因は、いかなる理由によるものか。私の立場から言いますというと、たいへん違った質問でございますけれども、一応この際伺っておきたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) この今度の長期再建計画は、三回目でございますが、これを出しておりますのは、先ほども申し上げましたが、国鉄の財政が四十七年度末で一兆二千億の欠損を生じた、非常に大きな赤字でございます。同時に、これは赤字を消そうということが終局の目的ではございませんで、同時に——先ほども申し上げましたが、国鉄がこの総合交通体系の中で果たすべき役割りも十分果たし得ないというように非常に機能が低下してきております。国鉄が果たすべき役割りは、申すまでもございませんが、主として都市間の輸送でございますとか、大都市を中心にしての通勤通学輸送でございますとか、中長距離の貨物輸送、こういう点にしぼられておるわけでございますが、そのいずれも徐々にその機能を回復しつつあるように思いますけれども、やはりこの際に抜本的な措置を講じませんと、国鉄としては本来与えられた使命も全うできない、その機能が低下する。その結果は、先ほども申し上げたように、国民生活にも、国民経済にも非常に大きな打撃を与えることになりまして、これは国としてもゆゆしい問題であるということで、私どもはこの機会に何とかして国鉄の体質を健全なものにして、そうして国民の期待にこたえるようにしなければならないと、こういう意図をもちまして今回も提案をしておる次第でございます。  その内容につきましては、御承知のことと思いますけれども、昨年廃案になりましたあの案、あれとこれと考え方は同じでありますが、その内容については国会における御議論の要旨も十分参酌いたしまして今度は相当思い切った内容的な改善を加えまして、政府の助成も思い切ってふやしまして、そしていま申し上げたような目標に早く到達できるようにという配慮をしておるつもりでございます。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 わが国の農林漁業が、経済の高度成長の影響をまともに受けましてきわめてむずかしい局面にあることは、すでに多言を要しないところであると存じます。ことにここ一、二年の間に顕著になりました世界的な食糧需給の不安定性、木材資源の有限性などを顧みますというと、農林漁業の重要性があらためて再評価されなければならないと考えるのであります。このような中で、今回国鉄運賃の引き上げが実施されようとしておるわけでありますが、農林漁業がきわめてきびしい現実に置かれておる今日、このことが農林漁業に及ぼす影響、これきわめて大きいと考えるものであります。  そこで、まず伺いたい点は、わが国の農林漁業の流通面において国鉄運賃がどのような地位を占めているか、こういうことであります。この点につきましては、農林漁業の面から農林大臣、あるいは国鉄貨物輸送の面から運輸大臣もしくは関係の局長に一応両面から見た御説明を願いたいと思います。

池田正範農林省食品流通局長

○政府委員(池田正範君) お尋ねの国鉄に対する農林業の影響でございますが、全般的に農林物資全般が現在国鉄にごやっかいになっておりますのは、合計で全輸送量の約三二・五%を鉄道輸送にたよっておるわけでございます。そのほか自動車が約五八・三%、また船舶が九・二%ということでございますので、全体としての鉄道の依存率というのは非常に高いのが現状でございます。  また、中央卸売市場に入ってまいります輸送機関別の取り扱いを見てみましても、全体として水産物及び野菜はそれぞれ一六・七%、果実に至りましては四三%と、これまた非常に高い依存割合になっておるわけでございます。したがって私どもといたしましては、この運賃値上がりに対する農林物資への影響というものは相当に大きいというふうに評価をいたしておりまして、現在この運賃値上げに伴いますところの農林物資へのはね返りをいかに緩和するかについては、流通機構全体の整備を含めまして総合的に運輸、農林両省の間で事務レベルで現在詰めておる最中でございます。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 運輸省はどうお考えになりますか。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) 農水産物資の鉄道にかかる比率、ただいま農林省から御説明もあったわけでございますが、私のほうといたしましても、特に一番関心の深いもの、また注意すべきものはいわゆる生鮮食料品の輸送の問題でございます。これにつきましては、私たちといたしましても十分配慮してまいらなければならない問題でございまして、今回の運賃改定、これにおきまして約三〇%の改定となるわけでございますが、しかし、これが全般の小売り価格に反映されるという比率でございますが、この影響と申しますものは大体〇・〇五%、あるいは〇・七%程度、こう思われまして、最高と思われるジャガイモでございましても一・九%前後かと思うわけでございます。しかも、ただいまございましたが、国鉄におきましてのシェアというものがだんだん下がってまいりまして、私たちが一番関心の深い野菜、くだもの、こういったものにつきましては大体二・一%、水産物で三・七%、こういったものがございますが、私たちとしましては、価格の安定というためにはやはり輸送の安定ということ、しかもいかに迅速に、的確な自覚をもって輸送できるか、こういう面につきましての輸送上の改善ということ、たとえて申し上げますと、冷蔵車とか通風コンテナ、こういったものの適合列車のさらに開発、増備、あるいは直行高速輸送列車の設定、発着ターミナル施設の整備、こういった輸送改善面におきましてさらに積極的に努力してまいりたい、かように考えております。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 現在北海道、東北九州等いわゆる遠隔地の農業は食糧生産の基地としてのウエートがきわめて高くなってきております。これは単に統計的な事実というだけではなくして、高度経済成長期を通じて吹き荒れた工場誘致熱を経験してきた地元の人々が、いろいろな観点から到達した結論であろうと思います。また交通政策の側面から見ますというと、近距離輸送の主役はトラックである、遠距離輸送の主役は鉄道である、今後また発展が期待される農業の施設となるであろうと考えます遠隔地の地域において鉄道輸送量の問題、鉄道輸送の占めるウエートというものはきわめて大きいと、こういうふうみ考えるのでありまして、その意味で国鉄運賃問題は決して全国平均ベースで考える問題ではないのではないか、むしろ遠隔地農業の問題としてとらえるべきであろうと考えます。この点について農林省としての所見をひとつ伺いたい。

池田正範農林省食品流通局長

○政府委員(池田正範君) ただいま御指摘の点は私どももまさに方向としてはそのように考えております。ちなみに今般の公共政策割引の適用を受けておりました農林物資が、運賃改定に伴いましてどのように負担増をするというふうなことを調べてみましても、たとえば木材類といったような、北海道、九州等の遠距離の輸送にたよるべき分についての負担増加がかなり大きいというふうなこともございますし、また米麦等についても同じようなことが言えるわけでございます。平均の輸送機関別の輸送実績を四十六年度の実績に照らして考えてみましても、自動車が平均六〇・七キロに対しまして約二百九十五キロといったように、鉄道の平均輸送キロはかなり長うございまして、その中でも特に肥料とかあるいは穀物といったようなものが非常にウエートが高くなっておるわけでございまして、全般的に見てこの輸送距離の長い、かつ農業部門の中で生産額の大きいものが今回の影響を受けやすい状態にあるということは言えようかと考えます。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 次に伺いたいことは、これはむしろ農林漁業政策の担当者以外の人たちの認識を実は改めてもらいたい、こういう意味から申し上げたいのでありますが、農業問題が資本主義国におきましても、また社会主義国におきましてもきわめてむずかしい問題である、自由な経済の運行にゆだねておいたのでは概して衰退せざるを得ない、老弱性を持っておることは御承知のとおりであります。また世界的には農産物は過剰時代から需給の不安定期に差しかかっておることはこれも御承知のとおりであります。  そういうふうな関係からいたしまして、農林漁業に対して従来以上に抜本的な施策の充実が望まれておるのであります。したがいまして、一定の公共目的のもとに運営されている国鉄は、できるだけ政府の農林漁業振興政策に協力をすべきであると、かように考えるものであります。   〔委員長退席、運輸委員会理事江藤智君着席〕 具体的な事項についてはこれから順次伺いたいと存じますが、国鉄が単に自己の赤字克服対策だけに狂奔しておるだけでは政府関係機関としての存在する理由に乏しいと、かように考えるものであります。おそらく膨大な管理機構の大半は無用の長物と考えられるのでありまして、国鉄としては、存在する限りは、その公共性が国民に実感される存在でなければならないのであります。一般論といたしまして、国鉄が農林漁業政策に協力することについて、運輸大臣はどういう所見をお持ちになっておりますか、一応大臣からこの点を伺いたいと存じます。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 農林漁業が日本の経済及び日本の国民生活の上に非常に重大なものであるということは、いまお述べになったとおりでございまして、その点はわれわれといたしましても一点の疑いをいれる余地はございません。しかし一方、交通政策も、これは日本の一つの大きな全国民的な政策を持たなきゃならぬと考えておるのでございまして、いまお述べになった点は、わが国の農林漁業政策というものと交通政策の上に乗っかった国鉄に対する政策というものが、どういうふうに調和をするかという問題であると存じます。これは一方が一方に奉仕するということではなくて、両方がお互いに協力をして、日本国民の福祉の増進のために、国民全体の利益のためにお互いに協力をしてよい政策を生み出すということに努力をしなきゃならぬということであると思います。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 今回の国鉄運賃値上げ案のうちで、農林漁業に特に関係の深い車扱い貨物運賃の改正内容を見ますというと、二五・四%の賃率の引き上げのほかに、現行では四つに区分されている貨物等級を三つに圧縮をすると、こういうことになっておるようであります。で、賃率の引き上げと貨物等級の圧縮と、こういうものを総合した値上げ率は、現行の一級貨物は六・八%、二級貨物は二五・四%、三級貨物は二九・二%、四級貨物は二九・六%というように、下級貨物の値上げ率ほど割り高になっておったのであります。農林水産関係物資の多くは三級、四級といった下級貨物でありまして、本法案による値上げ措置だけでも、相対的に見てはなはだ不利なものとなっておるのであります。  午前中の委員会においても、そういう御意見がございましたが、そこで、まず伺いたいのは、今回の国鉄運賃法改正により農林漁業がどんな影響を受けるかについて、農林大臣あるいは運輸大臣から、それに対してのお考え方をこの際承りたいと存じます。

池田正範農林省食品流通局長

○政府委員(池田正範君) 今回の運賃改定に伴います農林物資につきましては、総額で約百七十八億円程度の負担増額になるというふうに考えられます。ただいま御指摘のように、平均の値上げ率が二五%でございますけれども、等級間の圧縮等が加味されますので、したがいまして、新三等級の値上げの平均が約三割といったようなこともございまして、全般としての値上げ率は、単価の安い農産物には比較的かかりやすい状態にあるというふうに考えられます。したがいまして、私どもといたしましては、先ほどお答え申し上げました中でも若干触れたわけでございますが、国鉄の再建をするという大目的のもとに協力をする態勢ではございますけれども、引き続きまして関係各省庁との間の話し合いを続けまして、可及的にこの影響を防ぐという意味から、諸種の措置を講じ合うべく事務レベルで検討いたしておるということでございます。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) 私たちといたしましても、農産物資の鉄道に対する御依存度あるいはそれの影響ということはきわめて重大に考えておるわけでございます。一般に国鉄貨物の運賃改定が物価に与える影響ということにつきましては、その輸送の割合あるいは価格に占めております鉄道の運賃の割合あるいは各地の流通経路の内容と、こういったいろいろな要素がございまして一がいに断ずるわけにはまいりませんが、生鮮食料品の輸送につきましては、先ほども申し上げましたように三等級、四等級のものが多い。大体三〇%程度の影響になるかと思うわけでございますが、一方、鉄道の占めるシェアというものは遺憾ながら漸次低下しておりまして、また市場価格というものも毎日出荷量によって影響されるということが多いわけでございまして、先ほど申し上げましたように、輸送施設の改善と、こういうことに最も主力を注いでおりまして、輸送の確保ということに努力しておるつもりでございますが、なお関係官庁との間に十分今後もその影響あるいは改善策ということにつきましても、さらに積極的に話し合いを進めていきたい、かように考えております。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 ただいまの問題につきましては、実は関係方面から非常な要請を受けておるわけであります。これは委員会へもその要請も出ておりますが、また私どものほうにも、直接関係業界、たとえば飼料、肥料そして米、青果物あるいは木材、そういう関係方面から非常に強い要望のあることを、この機会に申し添えておきます。  次に、さきに触れたように、トラックに代替する余地の乏しい遠隔地ほど国鉄運賃の値上げの影響が大きい、こういうふうに考えますが、これらの地域は、現行の運賃を与えられた条件として、これを前提にして立地したわけでありますが、農林漁業の近代化を目ざす人たちは、おそらく相当の借金をしておる、経営の合理化をはかっておると思います。そういうふうな関係からして、これが影響はきわめてきびしい。したがって、遠隔地の農林漁業への影響について、この点、農林大臣は十分みずからの関係する所管でございますので、この点考慮をされる必要があろうと思います。この際、その立場からこれに対する決意を承っておきたいと存じます。

池田正範農林省食品流通局長

○政府委員(池田正範君) 先ほども申し上げましたが、遠隔地における農産物の輸送に運賃値上げがより大きい影響力を持つことは当然でございます。したがいまして、私どもといたしましては、この公共政策割引が削減をされました時点から運輸省及び国鉄に申し入れを行ないまして、主として施設整備等を基盤といたしまして、全体としての流通コストを下げていくという方向で相当の御協力をすでにいただいている分もございます。例としてあげますと、たとえば飼料用の専用列車というようなものも仕立てていただくとか、あるいは鮮魚についての物資別のコンテナ輸送用の増設をしていただくとか、あるいは新しいコンテナの開発をしていただく、あるいは食品についての輸送ターミナル、あるいは港湾におけるコンビナートの引っ込み線、こういったようなものの整備あるいはフレートライナーのライナー網の拡大といったようなこと、遠距離における指定急行列車の増発、さらには目新しいところでは、最近豊作で非常に農家が困難をいたしましたミカンについて都内の着駅の取り扱い駅を分散化していただくとか、あるいは四国からの航行能力を充実していただくとか、数え立てると切りのないほどいろいろのこまかい個別、具体的な問題については、そのつど国鉄なり、あるいは運輸省御当局との間で連絡をとりながら合理化をしてまいっておりますけれども、今回の運賃値上げを基盤にいたしまして、さらにシステマティックに全体としての輸送合理化というふうなことを、お考えいただくようにお話を申し入れておりますと同時に、さらに営業政策割引等の弾力的な運用等を通じまして、ものによっては負担の非常にふえるようなもの、負担能力の少ないようなもの、そういうふうなもので必ずしもコスト主義で押し切りかねるようなものがあるわけでございますので、ケース・バイ・ケースでこの再建計画に沿いながらも、私どもとして十分話し合いを続けて、解決の糸口を見出すつもりでおるわけでございます。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 大体それでわかりましたが、私は国鉄の再建計画に反対をするものではございません。ただ、いま申し上げたようにきわめて考弱な農林あるいは漁業、そういう関係者への影響がきわめて大きい。したがって、こういう関係者に幾らかでもやはりこういう際にあたたかい考え方を政府として示されることが必要であろう。いまのお話の出ました暫定割引は昭和二十五年から始まりまして、昨年九月末に完全に廃止されるまで実に二十二年の長きにわたって実施をされてきたわけであります。これももちろん農林漁業関係の実情をおもんぱかって行なわれたものと、かように考えてまして、この制度には、私どもといたしましても敬意を表するわけでありますけれども、しかし昨年の九月、これが廃止をされまして、また今度等級の圧縮と同時に値上げが行なわれる、いわば、先ほどもお話がございましたように、ダブルパンチを食ったと、こういうふうな形でございますので、この問題につきましては、十分考慮の上、そうして対処していただくと同時に、また昨年廃止されました公共政策割引という、そのものが従来創設されました経緯と、そうして廃止された理由と、この点について参考までに伺っておきたいと思いますが、運輸省の係のほうからお願いいたしたいと思います。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) 暫定割引につきましては、お話のとおり、昭和二十五年に制定されまして、その後その期限を延長して四十七年まで至った次第でございます。また特別割引、これは四十一年の運賃改定に際しまして、新しくつくられたものでございまして、これまた四十六年、四十七年まで続いたわけでございます。その両方が重なっておりました場合、平均大体一〇%の割引でございまして、国鉄がこの負担いたしておりました金額は約五十億でございました。昭和二十年代におきまして国鉄が独占的な輸送機関でございましたときには、その影響というものもきわめて大きかったわけでございますが、御承知のとおり、国鉄の貨物のシェアというものが一八%に下がってきた、また一方におきまして、国鉄の財政状況が三十九年以来きわめて悪化してきたという際におきまして、こういった公共負担というものにつきましては、国鉄の責任において、負担においてこれをになっていくということは、とうていできにくくなってまいりましたわけで、四十六年の初めに物価閣僚協議会を開いていただきまして、その際にいろいろと御審議いただきまして一度に廃止ということは影響も大きいわけでございまして、激変緩和という意味におきまして、四十六年の十月に五〇%廃止いたしまして、四十七年の十月をもちまして全廃したと、こういう次第でございます。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 この暫定割引につきましては、実はわれわれの先輩が委員長をお据えになった当時から、農林と水産と分かれておりました当時から、前後八回にわたっていまのような問題についての申し入れをし、あるいは決議を行なっております。で、また衆議院においてもしばしばこれが問題になりまして、そして相当強力にこの点につきましては申し入れがあったはずであります。しかるに運輸省及び国鉄当局は、この処置は急激な値上げを緩和する臨時処置であると、運賃体系の基本を乱すものと、こういう理由で廃止をされたようでありますが、しかし二十年以上にもわたっての歴史を持っておりますその問題が、事情もありましょうけれども、これが廃止をされると、こういうことについては、はなはだ私どもといたしましては遺憾に思う次第であります。  なお、この二つの割引を廃止する方針を決定するにあたって、自民党の政調会は農林大臣に申し入れを行なっております。廃止によって特別の影響を受ける貨物については、これを緩和する処置を講ぜよと、こういうふうな申し入れがしてあることも、運輸省におきましても御承知のとおりであります。しかるに、また今回の国会におきましても、予算委員会、農林水産委員会等におきましても、これが大きな問題になっております。相当にこの問題につきましては話題が出るたびに実は委員会でも議論がかわされまして、強くこれを関係方面に申し入れをしろと、こういう強い要請も何回か実は受けておる次第であります。したがって、この際この二つの割引を廃止した影響がだんだんあらわれてまいりまして、私の手元にあります昭和四十五年度の実績によりましても、通産物資も含めた割引額は暫定割引で十五億円弱、特別処置割引で三十二億円、合計いたしまして五十一億円であります。そういう関係から見ますというと、国鉄全体の経理からいいますればそう大きな金額ではないと、こういうふうに私は理解をするわけであります。  申すまでもなく、これらの割引は、その設けられた趣旨からいたしまして、遠距離になるほど高率になるのでありますから、平均的な数字で説明されたのではほとんど意味がないと、かように考えます。したがって、所管長である農林大臣は十分その点を理解の上、先ほどから説明はございますけれども、さらに一段とこの点につきましては、運輸省と、あるいは国鉄当局と折衝をされることを、この際強く希望を申し上げておきます。  で、営業割引に移せるものはできるだけこれに移すというのが当面の方針のようでありますけれども、営業割引に移行することによって重要物資のすべてを救済できるならこれも一つの方法と考えますが、国鉄当局が昨年国会に提出した資料によれば、四十五年度の営業割引の実績は七十八万三千件、五千百十八万六千トン、こういうふうな量のようであります。そして割引をした額が九十億円、平均割引率一三・八%、こういうことになっておるようでありますけれども、私が問題にしているのは、二つの公共政策割引よりその規模ははるかに大きいのでありまして、国鉄当局が営業割引を是認するのは運賃体系を乱す割引ではないということと、閑散期の値引き、一定量の貨物の確保、空車の利用等、営業政策上の必要によるものであるということなどにあるようでありますが、営業割引の四十六年度の実績がわかっておれば、この際これをお示し願いたいと存じます。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 営業割引の実績でございますけれども、昭和四十六年度の、いわゆる出荷契約トン数といいますか、ある一定量まとまった場合の割引額でございます。トータルで六十五億六千万、約六十六億でございます。そのうち農林水産品関係は三億二千二百万と、そのようになっております。なお、コンテナ貨物においても割引をいたしておりますので、その中に農林水産品関係があろうかと思いますけれども、その内訳は明らかになっておりません。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 私はここでひとつ意外な質問をいたしたいのでありますが、実は先ほどから質問を聞いておりましても、貨物輸送については赤字である。私は、その貨物輸送の赤字であるというよってきた原因は、単に簡単に考えられるものではないと、こういうふうに理解をしておるんであります。と申しますのは、しいていえば、貨物輸送に信用性がない。こう言いますというとたいへん極端なことでありますけれども、たとえば青果物にいたしましても、米にいたしましても、貨物輸送に依存をしておりまして、ことしの春のような、ああいう長期にわたる、ストといいますか、順法闘争といいますか、ああいうふうなことから起こってくる関係業界の被害というものは、これはきわめて大きなものがあるんです。鉄道が当てにならないから他の輸送に切りかえる、こういうことは非常に遺憾でありまして、実は私自身が、一体どの程度のこの問題についての影響があるのか——これは貨物はかりてはございません。貨物を調べた資料もございますけれども、貨物でなく、私自身があの順法闘争といわれている最中に旅行をいたしました。  旅行いたしました際に、長野県の松本でありますから旅行という程度のものではございませんけれども、大体一時に来てくれという会合でありますから、一時を予定しますというと新宿を九時に乗ればよろしいんです。ところがあらかじめそれを予期しましたから、一時間早く乗ってようやくその時間には到着をいたしました。そこまではいいんです。そこまではそれで順調でありますからけっこうでありますけれども、それからの帰りがたいへんなんです。帰りが、松本の駅を出るときには定時よりも一時間五分のおくれでありました。そのときに国鉄は順法闘争をやっておらないで、動労だけがやっておられました。そこで、一時間ちょっとおくれて松本駅を発車して、出ました汽車か定時に着けば夕方の八時二十分——二十時二十分に到着する列車でありますけれども、それが何と到着いたしましたのが十一時二十分です。十一時二十分で、回ってみえる車掌さんは何か私どもに遠ざかって通られるようでありますけれども、何としてもいたし方がない、私どもも困っておるんですという、車掌の私どもに対するあいさつでありました。動労が動かないからどうにもいたし方ありません、これをしいていえば、逆にわれわれに危害を加えられるという心配もないでもない。  そこで私は、列車の中でいろいろ話をしておりますというと、そういう乗客の方々が、聞いてみますというと、非常にお気の毒な乗客で、東京から電話がかかって、そして一人は娘がお産をするのに行くんだ、一人はまた病人があって、どうしてもこの時間までに着かなければならない、非常に大きな不平なんです。それで、ある相当大きな会社の社長さん、名前は申しませんけれども、やはり乗っておられまして、この方も非常に迷惑をして、そして予定した行動がとれない。私はそういうふうなことからいたしまして、国鉄の信用というものは、一般の国民から相当に低下をしておる。どちらに原因があるか、これはわかりません。しかし、あれを率直に眺めておりまして、自己の要求を満足させるために国民大衆に迷惑をかけるということは、それは国民の多くが納得でき得ないことではなかろうか。国鉄のほうに責任があるのか、あるいは労働組合のほうに責任があるのか、この点、私ども第三者的の立場からみれば、非常にこの点は割り切れないものがある。  鉄道というものは、私は公器だと思っております。公のものだと、こういうふうに常日ごろ考えておるんでありますけれども、それがなかなかそういうふうに動かない。したがってそれが大きな原因になって、貨物輸送等につきましては、ああいう問題が起きてきますというと、あのような長期にわたります争議に対しましては、貨物輸送は信用できないと、こういう関係が私は非常に強くいわれておるのではなかろうか。この点は、どちらに原因があるにいたしましても、私は今後そういう点につきましては、何か労使両面から、国民にはいわば公器でありますから、迷惑をかけないようにというような、何か、どこかで、いま少し強い姿勢といいますか、なごやかな姿勢といいますか、そこらに信用を回復するようなひとつ手だてを講ぜられるべきではなかろうか。先ほどは、ある委員からの話では、国民の大部分がと、こう言われましたが、国民の大部分はそれによって迷惑をしております。私は、そのほうが当たっておると思います。そういう意味合いで、この問題について、何か国鉄総裁なり、あるいは運輸大臣なり、そういう関係におきまして、ひとつお考えがありますれば、途中でありますけれども、この点をひとつお聞かせ願いたいと存じます。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) ただいま先生から、非常に具体的な例によりまして、先般来の私のほうの順法闘争にあたりまして、非常に国民多数の方々が迷惑をこうむったと、全く一言もない次第でございます。確かに私のほうは財政上苦しい。国民から、あるいは運賃の形で、あるいは政府援助という形で、いずれも国民から相当な御協力を願わなければ月給も払えないというふうな事態でございます。その際に、私以下四十数万の職員が、ほんとうに公器に目ざめて働かなければならないときに、原因は、いずれにいたしましても、ああいう事態が起きたということは、ひっきょうするところ、私自身の不徳のいたすところというふうに考えます。私といたしましても、全力をあげて事態の回避につとめてまいったわけでありますが、力及ばずああいう事態を引き起こし、また上尾事件、四月二十四日の東京の騒乱事件等が起きましたことは、まことに遺憾千万で申しわけないことのきわみでございます。組合ともいろいろ話をしまして、二つ、三つ組合ございますが、一つの組合だけがなかなかその順法闘争にすぐ入ってしまうというふうなことで、組合間の問題もいろいろございますけれども、いずれにいたしましても、国鉄職員であることは事実でございまして、汽車を動かして国民にサービスするということを忘れてしまっては、私どものほうの生きているかいがないというふうに思います。  今後、あらゆる機会を通じまして、組合とも十分意思を通じ、話を通じて今後善処してまいりたいと思っておりますが、残念ながら、あの後の組合の、いろいろな会合等におきましても、あの戦術はきわめて有効であったというふうな、非常に何とも言いようのないような意見が多数出ておるなどということにつきましては、これは私どもが批判するよりも国民の御批判があると思いますが、しかし国民からごらんになれば、当局も組合もないわけで、いわばコップの中の争いだというふうにごらんになると思います。その意味で、やはり責任は私にあるというふうに存じまして、今後全力をあげて、かかる事態のないように回避しなければならないというふうに思っておる次第でございます。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 最後に、私、具体的の例をあげまして今後の対策方について希望を申し上げたいと存じますが、私の所管しておりますのが農林水産委員会でございますから、それだけに限って、冒頭申しましたように、さらに申し上げたいと思うんでありますが、農林水産関係の物資は、今回の法案による値上げと、それから二つの公共政策割引の廃止と、こういうわけで非常に多くの負担をしいられておるわけでありまして、このうち後者の問題につきましては、現に負担増になっておるのであります。政府の説明資料では貨物の運賃の引き上げ率は約二五%と、増収率は一五%ということのようでありますが、しかし農林水産関係物資につきましては、いままでも申し上げましたが、割引制度廃止が重なっているために、たとえば米を十五トン車で宮城の小牛田−隅田川間三百九十一キロ、これを運んだ場合には四八・六%の増高になるわけです。それからバレイショを十五トン車で富良野から秋葉原、これが千四百五十八キロ、これを運んだ場合には五六・三%、同じく玉ネギが六五・二%、先ほど申したように遠距離ほど高くなっている。大衆鮮魚にいたしましても十一トンを十二トン冷蔵車で北海道の浜釧路−東京の市場間千七百三十一キロを運んだ場合は四五%、製材品の場合は十五トンを運んだ場合、旭川から東京間なら四〇・四%、秋田−東京間ならば三六・七%、大分−東京間ならば三九%、重ねて申しますように、遠距離ほどその上げ率が高いと、そういう状況であります。したがって遠隔地の農林漁業者にとっては、これは容易ならない問題であります。したがいまして、ただでさえ脆弱な条件にある農林漁業、特に今後食糧の供給基地として期待さるべき遠隔地域の農林漁業については、少なくとも従来の二つの割引処置を復活するか、これに代替する処置が講じられなければならない、かように考えるのであります。このような意味からいたしまして、政府の必ずしも満足できないいままでのお話もございますけれども、しかし過去においてこの種の問題は附帯決議で対処した例も何回かあったことを記憶いたしております。運輸委員会におきましても、この全国の農林漁業者、こういう関係者の、あるいはそれに関連する関係業者の気持ち、こういう点を十分御考慮を願いたい。  なおまた、重ねて米についてのみ申し上げましても、消費者米価は上げないと、こういうことを言っておられますけれども、最近の米は政府の管理される米だけではございません。自主流通米というものが昨年の実績を見ましても百二十万トン、酒造業者その他を加えますというと百八十万トン近い米が自主流通米として動いております。この自主流通米等は、管理米でありますれば政府が運賃負担いたしますから、これは消費者に影響ありません。消費者米価を押える、上げない、こうは言いながらも相当多くの量を動かす。その自主流通米については運賃だけでも影響がきわめて大きい、その運賃というものはとりもなおさず消費者に負担をしていただかなければならない。こういうふうなことから考えますというと、物価抑制をするという政府の方針にいかにしても当てはまらない。自然にそれだけの増高は当然起こってくるような結果に相なるわけであります。したがいまして、私はこの際、運輸委員会の皆さま方にも御理解いただくと同時に、農林大臣及び運輸大臣からこの問題について重ねてひとつ御意見を伺いまして私の質問を終わりたいと存じます。これは切実な関係農民、漁民、業者、そういう方面からの要望でございますので、ひとつある程度の明るい御答弁をちょうだいいたすことができれば、私はたいへんけっこうだと思います。よろしくお願いいたします。

池田正範農林省食品流通局長

○政府委員(池田正範君) ただいま御質問の中にもございましたように、今回の運賃の値上げによります食糧品等の物価に及ぼす影響は、当面のきわめてシビアな物価対策の元凶でもございますので、私どもといたしましては、その影響力はなるべくこれは避けたいと、そのためには政府内部における話し合いを十分に詰めて、全力をあげてその影響力が物価にはね返らないように努力したいというふうに考えておる次第でございます。したがいまして、先ほどもお答え申し上げましたように、農林省といたしましては政府割引の弾力的運用等を含めまして、コストの負担能力の少ない分野にこれらがはね返ることを極力避けるような方法で、誠意をもって、全力をあげて運輸省並びに国鉄御当局との間で話し合いを煮詰めまして、自的を達成する方向で成果をあげたいというふうに考えておる次第でございます。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) ただいま先生が御指摘になりましたパーセント、これは先生も御指摘になりましたように、いわゆる暫定割引、特別割引を廃止する前の運賃と今後の改正運賃とを比べますと、確かにそういった一四九%とか一五三%と、こういった数字になるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、いわゆる特別割引、暫定割引といいますものが、大体の性格といたしまして激変緩和ということで、昭和二十五年にできましたものが、その後引き続き今日に至ったというわけでございます。一昨年、昨年と暫定割引、特別割引を廃止いたしました現段階におきましてのアップ率と申しますものは、最初申し上げましたように大体三〇%前後である、かようなものでございます。  今後の問題でございますが、私たちといたしましては、先ほど申し上げましたように、こういった制度を復活してそれを国鉄の負担においていくというこの制度の復活ということは、きわめて困難であると思うわけでございます。ただ輸送力の確保、ただいま御指摘がございました安定した確実な輸送の供給ということによりまして、生産者の皆さん方に対しましてもサービスをいたしますとともに、一般の使用者の方に対する物価の安定ということも寄与いたしたいと思うわけでございます。  それから先ほど自主流通米のお話がございましたが、米は大体から申しますと、価格からいきますと二等級であるべきでございますが、これは米とか麦は政策上四等級にいたしておるわけでございます。それから下級鮮魚、野菜、これは元来から申しますと三等級であるべきものでございますが、これもやはり政策的に四等級にしておる。このいわゆる政策等級と申しますものは、今後もこれは存続いたしていくわけでございます。  今後の、いろいろな意味におきましての御指摘のような問題につきましては、なおいろいろと農林省あるいは関係のほうとも打ち合わせて、できるだけ皆さま方の輸送の安定あるいは物価の安定という面につきまして、各方面からさらに検討を重ねていきたいと思っております。

亀井善彰自由民主党

○亀井善彰君 よくわかりました。農林省から先ほど答弁ございましたように、両者緊密に御連絡を願いまして、申し上げました要望がかなえられるように、ひとつさらに御協議を願いますことを、重ねてお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

江藤智自由民主党

○委員長代理(江藤智君) 亀井君の質疑は、これにて終結いたしました。  塩出君。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは、限られた時間内の質問でございますので、質問も要点のみにいたしますから、答弁もひとつ簡単に、場合によってはイエス・オア・ノーでけっこうでございますから。  それで、二月二日の閣議了解の今回の財政再建対策でありますが、内容は国の助成、日本国有鉄道の合理化、運賃の改定、そういう三項目がありますが、われわれはやはり国民の立場から、十年後には国民に対しての国鉄のサービスはどうなっていくのか、たとえば通勤列車の混雑あるいは通勤列車の冷房がどういうふうに完備していくのか、あるいは踏切の安全対策はどうなるのか、あるいはまたローカル線の複線化はどうなっていくのか、そういうことが前提に示されていないわけでありますが、こういう具体的な計画はあるのかないのか。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) 今回の案におきましては、十カ年間に十兆五千億の投資をする考えでございます。それの一番大きな柱の一つは新幹線の整備でございまして、廃案におきましては、再建期間中に約二千キロの新幹線を営業するという予定でございましたものを、今回の案におきましては、ただいまございます山陽新幹線、これが鹿児島あるいは長崎まで延びますとともに、北におきましては札幌まで、さらに北陸新幹線、上越新幹線ということにおきまして三千五百キロの営業を開始するということが一つでございます。それから第二は複線電化でございまして、現在約五千キロでございます複線を七千キロにいたしまして、全国鉄の三分の一を複線化する。それから電化でございますが、現在六千キロでございますものを……

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 ここに書いてあるでしょう、それは言わぬでいい、わかっているんだから。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) それでは、そういった複線電化、それからいわゆる輸送力の混雑度の緩和、これも九〇%前後に持っていく、こういった大都市交通、地方閑散線、地方交通線、こういったすべての面にわたっての措置を考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私が言うのは、たとえば埼玉から都内へ通勤している人にとって新幹線とかそんなことはぴんとこないわけですから、われわれの朝乗ってきておる電車がいつになれば緩和するのか、そういうことの具体的な計画ができておるのかどうかということを聞いているから、できているならできていますと言えばいいし、できてなければできてないと言えばいいわけですよ。そういう具体的な線はどうなんですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 十年間の具体的な計画はできておりませんが、しかしやるべきことは、これはいま途中まで政府委員が御説明いたしましたが、国鉄の本来の機能を発揮するために必要な仕事はこれはどうしてもやらなければならぬということでございまして、それに伴う具体的な計画も、もちろんこれは全然ないことはないわけでございますが、それをもとにして進めていきまして、あるいは社会情勢、経済情勢の推移に応じまして、これは十年間にはここまでいきたいというマクロ計算をしておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 だから、そういう計画があるならばやはり大体のアウトラインでも国民の皆さんに説明をする——私はやっぱり一番大きな問題は、通勤列車のあの殺人的な問題ではないかと思うんですよ。これはもちろん国鉄だけの問題ではない、田中内閣全体の問題ではあるわけですけれども、じゃ現在の二百何十%のこの列車は将来はどのようにしていくのだとか、そういうようなことを全然PRもしないで、ただ運賃だけは負担しろ、これはやはり私は国鉄の姿勢としてよろしくないのじゃないかと思うですけれども、そういう点でどうですか。   〔委員長代理江藤智君退席、委員長着席〕 国鉄の総裁として、もっとやはりそういう点をPRして、たとえば運賃値上げしますけれども、こういうようによくなっていくんですよ、こういう何か一つくらい夢がないと全くこれはよくないことづくめですからね、こういう点どう思いますか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 確かに私どものやることは少し具体性が欠けておりまして、数字を並べたりしておりますので、これではなかなか国民の協力は得られにくいと思っております。なるべくいま先生のおっしゃったように、具体的にどれだけ楽になるとか、あるいはどこにいくのに何時間かかるという具体的なことを頭において、そうしてそれでもってPRするという方向にぜひ進めなければならないと思っております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 実は昨年の六月十日の連合審査でも同じようなことを言われておるわけです。またことしも同じようなことを言うておるわけですよ。私はそういうようなことを聞くとほんとうにできないことはしかたがないとしても、できることはやっぱり真剣にやってもらいたいと思うんですね。これはここで幾ら答弁をしてもこれ以上前進しませんから。ただ私はそういう昨年の当委員会においてももっと国民にどうなっていくかということを示すべきではないか、そういうことを言って、同じことをここで言わなければならないということは、いろいろ困難はあるかもしれませんが、やはり国鉄総裁というものはそれだけ責任は重いわけですからね。われわれができないことでもあなたはやってもらわなければ困るわけですよ。そのことを述べて次に進みます。  貨物輸送がどんどんトラックにとられておる。まあパーセントは、数字は言いませんけれども、委員会でも問題になったようにだんだん下がってきているわけです。これが今回の運賃の値上げによってますます貨物の場合をみた場合にもかなりトラックの輸送のほうにどんどん移っていく、そういう危険性が非常にあるわけですけれども、私はこれは運輸大臣に聞くのではなしに、田中内閣の閣僚である新谷国務大臣に聞きたいわけですけれども、いま非常にエネルギーの資源というものはだんだんなくなってきておりますね、世界的にも。そういう中でどんどんトラック輸送がふえていくということはエネルギー資源の面からいっても、普通列車輸送より四倍とか六倍のエネルギーが要る。一方ではそういう交通の混雑、それから排気ガスによる公害、そういう点から考えてもやはり大量輸送というものはできるだけ国鉄にたよることが国家的な利益である、そう思うんですけれども、これはどう思いますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) おっしゃるとおりだと思うんです。これは田中総理の言われる列島改造論、それを待つまでもなく、あなたはいまエネルギーの問題からお説きになりましたが、公害の問題から申しましても、それから道路というものにつきましても、これはもうおのずから狭い国土でございますから限度がございます。ですからトラック輸送のほうがより便利だということだけでどんどんトラックのほうに貨物の輸送が流れていっておりますが、これをほっておきますということは、結局道路のほうの陸上交通で停滞するということにしかならない。そういうことがございますから、私どもはさっきも御説明したんですが、国鉄が本来果すべき輸送体系における仕事は何だということ、これにはいまおっしゃったようなことが当然入ってくるわけでございまして、それが現在のところでは、これはもうまことに申しわけない話なんですけれども、国鉄が旅客輸送にあまりに力を入れ過ぎて貨物輸送のほうに力が入らなかったというようなこともございまして、本来ならば国鉄のほうに依存をしたほうが経済的には利益であるべきそういう距離あるいは都市間の輸送につきましても、貨物のほうがどうもトラックに流れていってしまって、もう利用者からいいますと高い運賃を払わざるを得ないというようなことになってきておるわけです。  そういったことを解決するためにも、国鉄の貨物輸送の施設を充実いたしまして、利用者が満足をして国鉄に荷物を託していただけるような、そういうシステムの改善をしなければいかぬということで、今度も計画を立てておるわけでございまして、総合交通体系の中で、もっと誘導性を持った誘導策をつくれという御注文が再々出ておりますが、私はそういうことを今度の十カ年計画において強力に国鉄に行なわせるということが、やはり誘導策の一つであるということをお答えしておるんですが、われわれの今度の貨物輸送面における一つの柱でございまして、結果的にはあなたのおっしゃるエネルギー資源の問題ともこれは非常に関係の深い問題であると考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、国鉄はいま運賃をずっと四十四年から値上げをしてないわけですね。それでも貨物輸送というのは四十五年、四十六年、四十七年と量が減ってきておるわけですね。今回値上げをする、さらに今後あと三回も値上げをして、それで昭和五十七年には貨物の輸送は千四百二十億トンキロですか、これは現在の約二倍以上ですね、そこまで持っていく。そのためにはいろいろシステムチェンジをやるとか貨物輸送体系を変えていくとか、そういうようなことを言っておるわけですけれども、これはほんとうに、国鉄総裁できますか。これはあなた自信ありますか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 確かに昭和三十年代は、ほとんど私のほうの投資は旅客輸送に使いました。これは通勤と新幹線でございますが、やっと四十年代になって、多少客貨両用に使えるような幹線の強化ができたわけでございますが、今後やはり、いまの先生お示しのトラックとの問題を考えますと、正確でそして早いサービスをすれば必ずこれは、運賃だけの問題でなくて、やはりサービス内容そのものがよければ私は荷主は鉄道を選んでくれるというふうに思います。その意味で、一番鉄道の弱点だったドア・ツー・ドアの輸送をすれば、そしてしかも正確な速い輸送をすれば、私は必ず鉄道へ戻ってくるという確信はございます。それは日本に限らずヨーロッパの情勢を見ましても、アメリカはちょっと別でございますが、やはりドイツでもイギリスでも、非常にこういう苦労をいたしまして、結局コンテナーを中心とする高速のフレートライナーシステムというふうにほとんどかえてしまいました。これは大体昭和三十年代にやったことでございますが、それによって相当鉄道の斜陽化を防ぎ、またトラックから荷物を戻している、そしてあるべき鉄道とトラックの輸送分野に戻りつつあるというふうに聞いておりますので、そういう例も十分勉強しながらぜひやってまいりたいというふうに思っております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 だから私は、そういうようにやればいいものであるならば、なぜいままでやらなかったか。そういうことは、やはりひとつ設備投資ですから、それを国民の旅客運賃を値上げをして、貨物運賃を値上げをして、先にお金を取って、そうしてやっていく。大体どういう仕事でもやっぱり、金を借り、設備投資をし、そしてスピードが速くなれば、そこで利益もふえて返していく、これが投資じゃないかと思うんですけれどもね。これからやっぱり、簡単にできることがいままでできてないということは、結局いままで国鉄が真剣にやってなかったと。いままでの国鉄はこれからはだいぶ考え方も変わってくる——ということは、いままであまりやれることをやってなかったということは、これは国鉄の責任であると、そういうことは認めるわけですね、総裁は。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) やはり限りのある設備投資の金をどうしても通勤輸送とか旅客輸送に使わざるを得なかった、貨物のほうはまあまあということでいままでの古い設備を使っていたというのが今日の貨物輸送の敗退の原因だというふうに考えます。したがって、まだこの辺で思い切って設備投資をすれば回復の余地はあるというふうに私は考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで私は、お尋ねしますけれども、やはりこういう、いまさっき言いましたように、運賃値上げをすればそれだけますます自動車のほうにいっちゃうわけですね、結局。改善するといってもすぐ改善できるわけじゃないですから。すでにある業界によってはそういう動きも出てきているわけですから、そういう点を考えれば、やはりここでそういう運賃の値上げをわずか——わずかと言ったら悪いかもしれませんけれども、年間旅客を含めても二千億、三千億ですからね、やっぱりそれぐらいの金は一般会計から、ことしあたりでも自然増収は二兆何ぼもあるわけですから、そこからこれを充てれば、それはやっぱりエネルギー不足の問題あるいは交通難の問題、交通事故の問題、排気ガスの公害の問題、そういう点から私は国民に還元をされていくと思うのです。ここで国鉄の単なる独立採算制というものにこだわっていくと、だんだん自動車のほうに寄っていくという、それ以上のやはり国家的損失がある、私はそう思うわけですけれども、それはどうなんですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 考え方の方向としては全く同意見でございますが、今度もそのつもりで十カ年間の再建計画を組んだつもりでございます。あなたからごらんになると、政府の出し方が足らぬじゃないかということになると思いますけれども、いままでの国鉄に対する政府の援助のしかたが非常に足りなかったということについては、政府も反省をしておるのでありまして、でございますから、前に昨年出しました案とお比べ願ってもわかりますように、この十カ年計画では相当思い切った設備投資その他につきまして財政援助をしておるということでございまして、考え方はそうでございますが、その考えのもとに立てたのが今度の再建計画であるというふうに御理解いただきたい。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、貨物輸送におきましてそういう奪われた分野を取り返すには、現在の時間、スピードの問題とか、あるいは正確さの問題そういう点をやはりもっと改善をしていかなければいけない。そういう点で、たとえば新幹線の貨物利用の問題とか、これは夜間の騒音の問題とか、あるいは線路保守、そういうような問題、いろいろあると思うのです。あるいは新幹線なんか昼間はすいている時間もあるわけですから、そういうときに貨物を利用するとか、そういうようないろいろ問題はあるけれども、そういう問題もどんどん検討して前進さしていかなければいけないと思うのですが、そういう点は、国鉄総裁、どう考えておられますか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 新幹線の貨物輸送は、実は初めはやるつもりでおったわけでございますが、非常にターミナルの設備投資がかかるということでいまやめております。今後一番問題は、青函トンネルができました際に、北海道と内地の急送貨物をどうするかという問題がございますが、そういった際にはやはり私はコンテナ輸送でもって新幹線——電車形式の貨物列車と申しますか、ちょうどここでごらんの荷物電車のような形の電車にコンテナを積んで走るというふうなことができないかどうか、それを積みかえるか積みかえないかいろいろ問題ございますが、いずれの時期においては、必ず新幹線による高速の貨物輸送を考えなければならない時期が参るというふうに思います。それにはやはり両端のターミナルが要りますけれども、もちろんそれからいまおっしゃった線路保守の問題もございます。そういう問題いろいろ踏まえた上で、新幹線の貨物輸送というものを全然考えないということはいけないと思います。われわれのほうはわれわれのほうなりの勉強をいまいたしておりますが、結局全貨物を新幹線でということでなしに、コンテナ輸送にして、そして速い——ちょうど航空貨物かいまとんとんふえておりますので、それに着目いたしまして、そういった種類のものを新幹線で深夜に送ることができないかどうかということを、いろいろな条件を前提として、いま勉強している最中でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私は昨年のこの委員会で、国鉄はやっぱり金のかからぬことでできることはどんどんやってもらいたいと、そういうことで、たとえば急行列車に通勤の定期でどんどん一般のサラリーマンを乗せるようにしろと、そういうことを要望したわけでありますが、これは試験的に、一部部分的にやっておる、こういうのは結果どうなのか。これはもう早くもっと全面的にやったほうがいいのじゃないかと思う。去年の答弁では、一般の急行列車のお客さんに述惑をかけるほど乗っちゃ困る、そういうようなことだったけれども、しかし、通勤列車の客のほうもやっぱり大事な客ですから、そういう点で積極的にやるべきである、この点はどうですか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 御指摘の問題でございますけれども、その後さっそく検討いたしまして、昨年の十月から、そしてまたそれからふやしまして、ことしの六月一日から合計で百七十二本の急行列車について御指摘のようなサービスをさしていただいているわけでございます。大体いままでの実績では約二十数万人乗車客がある、こういうことでございます。  なお、今後一般の急行のお客さんの御便利の状況、それから通勤者の便利の状況、こういうものを勘案してなお検討して、具体的な事情をよく見て拡大の方向で検討さしていただきたい、かように思っているわけです。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それから、昨年、やはり乗客へのサービスの問題で駅弁の複数化をはかるように、私はそういうことを要望したわけでありますが、昨年は東京とかあるいは大阪、名古屋、そういうところも全部一軒でやっている。やはりこれだけどんどん新幹線もできて乗客もふえれば、そこに競争原理を働かして、より品質のよいものをより安くするためには複数化をすべきだと、これは検討するという話でしたが、それはできましたですか、複数化は。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) いま駅名を申し上げるのはちょっとまずいので申し上げませんが、複数にすること、最近したいという駅が一、二ございます。それは大きな駅でございます。それから中間の駅、中駅ぐらいにつきましては、最近の電車の構造——窓があかない、停車時間が短いということで、非常に長年やっておった弁当屋自身が非常に経営困難におちいっている。ことに人手もないというようなことで、たとえ複数にしてもやることに非常に問題があるというふうなことで、ちょっとまだ地方の駅は問題がございますが、複数にしてやれるところはやるという方針で、そう遠くない期間に実現するつもりでおります、ちょっと駅名はまだ申し上げるわけにまいりません。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これは、何も全部やれというのじゃなしに、今日までやってきた弁当屋さんのそういう生活の問題もあるわけですけれども、急激に客がふえているようなそういう大きな駅等はやはり当然競争原理を働かしてやっていく、これをひとつ今後とも積極的にやってもらいたい、これを要望しておきます。  それから次に、先ほど運賃値上げがいわゆる農林水産物資にどのような影響を与えるか、そういう点につきましては亀井委員からもいろいろ質問があったわけでございますが、今回の運賃値上げによりまして農林水産物資の中で、たとえば愛媛のミカンとか、青森のリンゴというのは大体どの程度ぐらい変わるのか、それと、特に一番よけい影響を受けるもの、これはどういうものがあるのか、これをひとつ簡単に説明してもらいたいと思うのです。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 具体的にお答え申し上げます。  四国のミカンでございますけれども、これは八幡浜から汐留に送られる場合、一キログラム四十六年の小売り価格を百五十七円と、このように想定いたしているわけでありますけれども、これが与える影響でございますけれども、運賃上昇額一キログラム当たり一円十銭上がる、すなわち影響率は〇・七〇%と、このように算定いたしております。それから、リンゴでございますけれども、五所川原から秋葉原、これは一個、四十六年の小売り価格でございますけれども百円、これが小売り価格に与える影響といたしまして値上げ額が二十二銭でございます。すなわち〇・二二%、こういうふうに算定いたしております。どういうものに一番大きな影響を与えるか、この点につきましては、鉄道で輸送されているものを対象にいたした場合には、北海道から東京にきますジャガイモについて影響率が比較的高い、こういうことでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 いまのお話でございますが、ほとんど一円十銭とかそういうことであまり影響ないということでございますが、それであればいいと思うのですけれども、ところが今回の小荷物や手荷物の運賃のあれを見ますと、たとえば別表第二表では、これはいわゆる今日までの普通扱い小荷物と小口扱い貨物が統合して一本化したために、五十キログラムで第一地帯が名古屋と書いてございますが、それが百八十円から四百五十円と一ぺんに二・五倍上がるわけですね。これはいろいろ理由があってそう上がったんでしょうけれども、大体百五十円が四百五十円にも上がればこれは二・五倍にもなるわけですけれども、こういうのは影響を受けるのは大体どういう人が影響を受けるのですか。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) 御指摘の小口扱い貨物と小荷物、この関係を一本にするために非常に計数的には大きく影響を与えるところはございます。ただ、これは具体的に申し上げますと計数的な数字でございまして、小口扱い貨物の利用というのは非常に限定された人で限定された区間で、きわめて特別な利用しか現在行なわれておりません。年間にいたしまして最近では十数万トンしか扱われていない。そこであるいは七〇%も九〇%も上がる、こういう数字は数字として出ますけれども、これは小口扱い貨物と手荷物との制度の合わせによりまして、端的に申しますと木に竹をついだような制度の合わせでございます。もっとあれしますと、距離地帯別、距離のきざみも違いますし、重量のきざみも違う、そういうものを一応いろいろの形で推定いたしまして数字で比較すると、先ほど先生御指摘のような形になるわけでございまして、小口扱い貨物そのものの利用につきましては、先ほど申し上げましたように非常に限定された場合の利用なので、その限定された場合の利用につきましては非常に激変緩和といいますか、たいへんな利用増にならないような手当てを輸送の面においても、あるいは運賃の適用の面においてもいろいろ対応してやっていく、このように考えておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 だからこれは大体どういう品物でございますか。たとえば、東京から名古屋にいままで百八十円で送っていて、四百五十円になるのは非常に困ると思うのですけれども、そういうのはどういう種類の品物であり、その運賃を負担するのはどういう人であるのか、そうして、それが場合によっては二・五倍にも急に上がるのであれば、それに対する緩和処置をとるならばどういう内容の処置をとるのかですね。

原岡幸吉日本国有鉄道理事

○説明員(原岡幸吉君) この点につきましては、非常に特定されておるものですから、全国的にどういうものであるかということを具体的に実はこちらで把握して対処するということでやっておるわけでございますが、一番多いといいますか、比較的多い利用は魚とかあるいは特殊なお菓子とか、端的に申しますと比較的中小企業の人の商品でございます。それじゃ具体的にどのような緩和策をとるのかと申しますと、その点につきましては車扱いに共載して送るとかというような方法、輸送の方式で緩和策をとるというような、そういうようなことでございます。具体的に一人一人の輸送条件につきまして検討いたしまして、対策をやっておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それはなかなかばく然とした答弁ではっきりわかりませんけれども、これはひとつあとからそういうものについては詳しく資料として提出をしていただきたいと思います。  それで、ちょっとあわててスピードアップしましたので、ちょっとまたもとに返りますけれども、時間がまだ五分ございますのでお聞きいたしますが、先ほど話にありました、いわゆる今後国鉄においては貨物輸送の近代化につとめた場合、これが昭和五十七年ですかね、その時点においては大体、現在はどんどん下がってきているわけですね、パーセントが。これがどの程度まで自動車と貨車とのパーセントを考えておるのか、これはどうなりますか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) シェアはあまり大きくならないということで、大体いま一七%でございますので、一たん一四%ぐらいまで下がって、そしてそれが一七・五か一八まで上がるという程度の考え方で、全体の輸送量は非常に伸びることになっておりますので、国鉄の分担がたとえ千四百億トンキロになりましても、シェアはそんなにふえない、大体一七%前後であろう、こういう推定でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それから、先ほど申しました国鉄のそういう新しい貨物の近代化ですね、そういう問題がいままでは金がなくてできなかった、と。しかし、普通いえばそういう新しい設備投資というのは、これはやっぱり借り入れ金でやっていく、そういう、それは一つ先行投資もあっていくわけですからね、そういう点で私は金がないからできなかったというのは、これは非常に責任のがれではないか、そのように考えているんですけれども、その点はどうなんですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 過去におきましてはほとんど自己資金がございませんで、御承知のとおり全部借り入れ金でやってきたわけでございます。保安対策とか、ごく少量のいわゆる減価償却に当たるようなものだけを自己資金でやっておったわけでございますが、今度の計画によりましてもそう自己資金がたくさんあるわけじゃございませんで、やはりほとんど借り入れ金でございます。ただ、今度幸いに政府が一兆五千億出資してくださいますが、これは無利子になります。したがって、問題は今後十兆五千億を年度割りで国会でいろいろ御審議願います際に、その原資の手当てでございます。大体財投でございますけれども、政府の出資と、それから財投を大体所要額だけ貸していただくということで計算してやっているわけでございまして、問題は、政府から拝借する金がほんとうに調達できるかどうかという問題と、それからもう一つは、相当自己調達をしなければならないというふうに考えております。先ほど利用債のお話がございましたが、利用債はそう大きく期待できませんので、やはり国鉄独自でもって調達するという方法、これは金融機関からではございますが、それも考えていかなければならないというふうに思っております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 最後に結論といたしまして、やはり国鉄の運賃の値上げをして、そして国民に対してどういうサービスをしていくかということもこれは明確でない。そういう点をやはり明らかにして、そしてものごとの順序としては、そうよくなってから、そしてこういうようによくなったんだから皆さんこれだけの値上げをしてください、これならやっぱり話はわかると思うんですね。けれども、いまの場合は全然、ここでこういうふうにやっていきます、やっていきます、あるいは冷房も、通勤電車の冷房もやりますとか、順々やっていくのかもしれませんけれども、そういうようなことも全然まだ明らかでない。おそらくそれもだんだんと時がたってくるともう金がないからできない、予定どおりいかない、そういうことになって、結局それは無責任のそしりを免れないと思うんですね。そういう点で国鉄としてはこの運賃値上げはやっぱり今回とどめて、そしてそういう貨物の近代化とか車両の近代化、そういう方面に全力をあげてやっていただきたい、このことをやっぱり主張として申しておきたいと思います。  それで先ほどの追加といたしまして、特にいろいろ現段階においても、国鉄においてお金の要らない国民にサービスのできる問題いろいろあると思うのですね。たとえばグリーン列車なんかでも、シーズンによっては非常にすいているときもあるわけですから、そういうときには、たとえば七十歳以上のお年寄りの人がおればこっちへ連れてきて、そうして冷房のきいた車に乗せる、お金出さないでこっちへ連れてきたからといって国鉄は赤字にも何もならないわけですからね。そういうように現段階において、まだまだ金がかからなくても国民へのサービスができる、そういうやり方は私はいろいろあると思うのですけれどもね。そういう点をひとつ積極的に進めてもらいたい。私は一つの例としてそういうことを思うわけですけれどもね、それについての総裁の今後の決意をお聞きして質問を終わります。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) ただいま先生のお示しのように、いろいろな知恵をしぼってそして金のかからないサービス改善、また金がかからないで国民に喜んでいただく方法もあると思います。十分知恵を働かしてやってまいりたいというふうに思っております。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 塩出君の質疑は終了いたしました。  竹田四郎君。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 小坂長官お見えになっているわけでありますが、物価担当大臣として、いまたいへんな、物価を押えるという仕事をもっと強力にやることを国民から要求されているわけでありますけれども、国鉄運賃の値上げというのは、やはり他の料金の値上げあるいは地方的な公共料金もあろうと思いますが、そういう値上げに比べまして、国鉄運賃の値上げというのは政府として物価値上げを官許した、官が許した、これは消費者米価でも私は同じだと思うのです。そういう印象を強く与えると思うのです。そういう意味では、国鉄運賃の値上げというものは、ただそれが消費者物価に響く度合いが〇・三幾つだとかいうような数字上の議論では私はないと思うのですよ。そこで、矢野前次官が軽井沢で行なわれたセミナーで講演をしているわけでありますけれども、その講演によりますとことしの九月、十月ごろには消費者物価は前年度比一五%くらいになる、こういう勢いだ、インフレはスパイラル現象を起こす、そうした危機に直面している、こういうふうな警告を出しているわけでありますけれども、そういう意味では物価を押えなければならない、こういう経企庁の長官として、いま異常な物価高のときに、しかもかなり大幅な運賃値上げ、こうしたものを政治的に認めるということでは、私はあなたのつとめはつとまらないと思うのですけれども、あなたは一体、国鉄の運賃の値上げ、少なくともことしのようなこういう時期には私は避けるべきだ、それをあなたは主張すべきだと思うのですが、どうですか。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) いま非常な物価の上昇が卸売り物価、小売り物価双方に見られるので苦慮をいたしております。矢野君の軽井沢の意見というのは私も直接実は聞いておりませんで、新聞で見た程度でございますが、要するに、物価に関して非常に重要な職務を奉じておりながら、昨年度等において打つべき時期が多少おくれがちであったという点についての反省、それから企業の経営者を前にしてインフレのおそろしさということを説いて、ともすれば企業家に生じがちなインフレマインドというものに対する警告を発したのではないかというふうに、これ私の想像でございますが、そう思うのでございます。  それから国鉄運賃の値上げでございますが、これは実は二年越しの私どもの強い執念でございますので、実はどうしてもこれは上げていただかなければ国鉄そのものが国民の期待に沿い得ない、こういうことでございますので、ぜひお認めを願いたい、こういっていま法案の御審議を願っておる最中でございますので、私は、この内閣全体の方針、従来からとってまいりました方針を国会においても御理解をいただきまして、この法案を可決していただくことをお願い申し上げておる次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 長官は、矢野前次官がそうした企業者を前にしてインフレの危機を強調したという態度、この態度は認めるんですか認めないんですか。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) 矢野君は、次官をすでにやめておりまして、個人としての立場で言うたんだと思うんでございます。彼の発言を私は新聞で読んでいる程度でございますが、何か自分の反省というようなことであったようでございますので、これはもう矢野君個人の問題であると、こう考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 矢野前次官がそう言ったことが個人的な発言だ、公の発言だと私は言うんじゃないんですよ。いまあなたも言ったように、企業者を前にしてインフレの危機を訴えるつもりでこの発言があったと、こうあなたは言った。だから、そういう矢野前次官の発言をあなたは認められるかどうか、それはいいのか悪いのか、いいと思うのかどうなのか、このことを私は聞いているのですよ。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) まあエコノミストとして、いろいろな経済の分析からして、そういう危険もあるから十分それに応ずる対策を講じなければいかぬということを言ったとすれば、それは彼の考え方として一つの見解であるというふうに思います。これについて私がどう思うかということでございますが、これは、そうならぬように、私としてはいろいろな手を打っていかなければならぬと、こう思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私は、それはあなたをいままで助けてきた矢野前次官が言ったことは、これは当然だと思うのですよ。だから、あなたがおっしゃったように、インフレの危機を企業者を前にして教えていると。これは国鉄だって企業者ですわな、ただ私企業でないというだけで、公的な企業ですよ。そうしますと、あなたはおそらく、この矢野次官の発言に対して、特に企業者を前にしてインフレの危機を訴えたというそのことは、大体認められているように私は思うのですよ。そうしたら、国鉄に対してだって同じなんですよ。国鉄の場合のほうが政治的な問題はさらに大きいわけですよ。そうすれば、物価担当大臣として前年度比一五、六%にもなろうというようなそういう事態の中で、今日における国鉄運賃値上げというのは政治的にまずいという発言を私は当然すべきだと思うのですよ。そういうことをあなたが言わないというのは、私は、一体真剣になって物価を押えようとしているような熱意を感じられないわけでありますが、それはまたあとでお伺いします。  大蔵大臣にお伺いしますけれども、政府は、物価の高騰、景気の過熱、この対策の一環として金融引き締め政策というものをとってきているわけでありますけれども、これは私は大蔵委員会でしばしば主張しておりますように、金融政策そのもので今日の景気の過熱あるいは物価抑制ということは困難である、それだけではいけない、まあ財政政策をも兼ね備えなければいけないということをしばしば大臣にも私は申し上げてきているわけであります。そうしたものの一環として、私は公共事業の施行の繰り延べ、特に上半期の契約見込みというものを前年に比べてはかなりの程度落としている。あるいは通常の年に比べましても六、七%ぐらいは五月の段階で落とした。その段階で全体的には五九・六%でございましたか、そのぐらいに落とされたと思います。さらに最近に至りまして四九・三%ですか、そういう形に落としてこられた、こういうふうに思うわけであります。もちろんこの国鉄関係あるいは鉄建公団、こうしたものの大蔵省から出していただいた資料によりましても、国鉄関係の予算現額八千二百六十億、鉄建公団が二千七百六十四億、総計合わせまして約一兆一千億というものが、今年度の公共事業の施行見込みの予算になっているわけです。それをこの前の落としたのでいきますとまあ五九・五%になっているわけであります。今度四九・三%に落とした際に、国鉄と鉄建公団、これの減少率というものは一体どのくらいになるのか、この点をお答えいただきたい。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 総需要の抑制をするということが、金融財政を通じての必要なことでございますから、いまお述べになりましたような公共事業費の予算の執行の繰り延べは相当思い切って切り込みまして、一般公共事業費については四九・三%に契約ベースで落としたわけでございます。  それから国鉄の関係は、本年度上期の事業規模が契約ベースで申しますと、予算の年度内調整によりまして予算の現額八千二百六十億円、四十八年度予算額が七千二百六十億円と四十七年度から繰り越した分が千億ございますから、予算の現額としては八千二百六十億円、これに対して五三・五%、四千四百十五億円以下にすることにいたしておりますから、上期におきましては残る三千八百四十五億円の範囲内での契約が行なわれることになる、こういう現況でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 鉄建公団はどうですか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 鉄建公団については、二千七百六十四億に対しまして千五百五十三億で五六・二%になっております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 運輸大臣ね、このように大蔵省……私はこれでも十分だとは思いません。もっと景気の過熱とか、物価の問題については、こうした国鉄関係とかあるいは電電公社関係とか、あるいは道路公団というようなものは金額も大きいんです。そういう意味では削る率を私はもっと多くすべきだと思うんです。それでなければ今日の景気の過熱、あるいは物価の安定というものはなかなか困難だ、こういうふうに思うわけです。そういたしますと、私は、国鉄はこの際もっと削るべきだと思うんです。運輸大臣はどう思いますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 閣議でも大蔵大臣からの要請がありまして、上半期におけるこの公共事業の施行といいますか、施行率はなるべく落とすようにしてくれということで、再三御要請があったものですから、そのつど事務当局に伝えまして、国鉄にできるだけ工事を下半期に繰り延べるようにということは再三伝えてございます。ただ、御承知のように、これは新しい年度から始める工事だけではございませんで、引き続いての工事が非常に多いわけでございますからその工事を非常に何といいますか、いたずらに繰り延べてまいりますことが、場合によりましては工事費が非常に高くなりましたり、あるいは工事の安全というような点からいいまして、欠陥が出でくるというような場所もございますから、国鉄といたしましてはそういう内閣の指示に従いまして、できるだけそれに協力をしたと聞いておりますけれども、そういった点がございまして、あなたのおっしゃるように五〇%以下にはできなかったという事情があるんだろうと思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 その前に大蔵大臣に伺いますか、これだけ落として、今度はいまの残ですね、国有鉄道については四六・五%ですか、あるいは鉄建公団については四三・八%ですか、これはおそらく下期にこれだけの契約を私はおそらくできないと思うんですよ。国鉄の場合には一千億の繰り延べが四十七年度からあったと、こういうわけでありますけれども、これは下期にこれだけ使うことはおそらくできないだろう。そうするとまた来年に繰り延べる、繰り延べ、繰り延べ、繰り延べでいくというような予算にならざるを得ないと思うんですけれども、上期にあとの残を確実に消化できますかどうですか、大蔵大臣に聞きます。これはほかの問題も入ります。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) これは国鉄に限らず、各省各庁に非常な御協力をお願いいたしまして、できるだけきびしく切り込んでいるわけでございますが、同時に、それぞれ事業としては大切なものでありますから、下期においては、これは例年に比べ、かつ特に四十七年度に比べれば非常な切り込みになっておりますが、ただいまのところは下半期において十分事業が消化できるというふうに考えておるわけでございます。なお、これは時期的な物資需給の関係等を主たる眼目にして、民間の事業との物資需要の競合というようなことから、物価に対して一そうの偏重を来たしてはならないということを眼目にいたしておりますから、総合的な物価対策、ことに物資の需給の関係等について十分総合的な手配をいたしまして、年度内で消化を期するようにいたしたい、各般のくふうが必要であることは申すまでもないところであります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大蔵大臣、まあたいへん強気の発言、発言の上では強気の発言でしたけれども、実際上私は使い切れないだろうと思うんです。予算減額を私は当然すべきであろうと、こういうふうに思うわけであります。そういたしますと、おそらく私は国鉄あるいは道路公団、そうした事業というものは、いままでさえ物資の偏在を招いている一つの工事だろうと思うんです。そういう意味では、いまの景気の過熱の状況がいつまで続くか、この点は大きい問題点になろうと思いますが、いずれにいたしましても下期においては消化し切れないということになりますと、国鉄自体の再建計画というものも四十八年度からすなおにスタートはできないということに私はなると思うんです。しかも、そういう時期に何も好んでこの法案を私は通すべきじゃない。むしろ、景気を冷やす、あるいは物価を押えるという立場からも、むしろ私は通らないほうが日本の景気や経済のためにはよろしい。次の段階になって考えてみたらよろしい、こういうふうに思うわけでありますけれども、一体その国鉄の八千二百六十億、それから鉄建公団の二千七百六十四億、そのうち、新幹線の建設分は一体幾らあるのか、あるいは貨物新線の建設額は一体幾らになっているのか、そしてそれによって、今度の契約ベースを落とすことによってそれらの工事費が一体どれだけ落とされていくのか、ひとつ明確にしてほしいと思います。

小林正知日本国有鉄道理事

○説明員(小林正知君) 四十八年度の予算現額全体では先ほど御答弁があったとおりでございますが、新幹線の工事費といたしましては、山陽、東北新幹線、そのほか調査五線分を含めまして、総額で工事費といたしまして三千四百八十億円でございます。  なお、こういった工事はいずれも、先ほどのお話にもございましたとおり、いずれも断続工事でございますので、政府の御方針に従いまして上期で全体といたしまして約五三%余ということで押えるようにしてまいっておりますが、工程の関係上、その各プロジェクト別のこういった新幹線なら新幹線、そのほか線路増設等のいろいろの工事がございますが、こういったものについてのそれぞれの金額、工事額全体といたしまして、個々についての、何と申しますか、上期、下期に分けましての進捗率はかなり径庭がございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 鉄建公団。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○政府委員(秋富公正君) 鉄道建設公団の新幹線分は一千億でございます。それからいわゆる青函隧道——海峡線と申しておりますが、これが百九十億でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 具体的に新幹線の山陽なり東北なり、その他のあるいは上越新幹線ですね、一体上期の契約ベースどれだけに落としたのですか。その説明が一切ないんじゃないですか。それからいまの鉄監局長の、鉄建公団の新幹線にしてもないわけですね。貨物新線についてはどうなんですか。資料出してください。——こういう事態じゃ、私の時間がどんどん過ぎちゃって、わずかの時間とられちゃうわけですから、これは委員長、あとへ延ばしてくれるか、あるいは的確なものをあとから出すなりしてくれなければ、私の四十分の時間どんどんとられちゃうんですよ。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 資料、あとで出しますか。

小林正知日本国有鉄道理事

○説明員(小林正知君) 先生お尋ねの、いまの新幹線あるいは貨物関係についてどうかというプロジェクト別のお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように、全体といたしまして政府の御決定になっておられます線に沿うようにいたしておりますので、いまここに一つずつ資料を持ち合わせておりませんが、全体といたしましては上期で五三・四%というかっこうになるようになっておりまして、新幹線そのものにつきましては開業の時期というものも一応予定をいたしておりますので、そういった工程の関係、工事の手戻り等の、あるいは経済性の点等も考え合わせまして、継続工事等につきましては新幹線あるいは貨物新線についてはそう大きな抑制をいたしておりませんが、比較的短期間にできます工事もございますので、そういったものにつきましては総合的に見まして、全体といたしまして政府のこういった御方針に沿うように措置をいたしておる次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これ、資料あとで出してくださいよ。一体、国の方針として、これだけ押えて景気の過熱を防ぎ、物価の上昇を押えるといいなから、ちっとも協力していないじゃないですか。いまの話では、新幹線部分等についてはあんまり押えてないんじゃないですか、継続工事と称して。結論的には、国民が一番迷惑を受けるような工事だけを延ばしてある。そういう結果になるじゃないですか。そういうことで、何で国の政策に協力しているということが言えますか。これ、大蔵大臣も少しその辺精査してもらわなければ私は困ると思うのですよ。福祉国家だと言いながら、実際には福祉国家の方向へいっていないじゃないですか。大蔵大臣、もう少しこの点はぴしっとやってほしいと思うのですが、どうですか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 先ほども申しましたように、これは各省庁あるいは地方公共団体も含めまして、公共機関の協力が必要でございますが、同時にこうしたような工事につきましては、先ほども申しましたように、物資の需給関係というものが非常なきめ手になるわけですが、相当前々から十分に準備をして、資材等におきましても手当てができているというようなものについて、やはり金融関係の窓口規制と同じ角度に立って調整をいたしておりますから、これは現実の問題といたしましては、私は、実績においては契約ベースよりもさらにプロジェクトごとには切り込んだ結果になるものもあるし、また結果におきましては、このきめました契約ベースの比率どおりにいくものも相当あると思いますが、実績においては、おそらく総体的には多少これよりも低下する実績になるのではなかろうかと、かように見ております。  それから御案内のように、これは何と申しますか、大蔵省といたしましても、各担当の主計官等におきまして十分この趣旨を承知しておりますから、それらの点につきましては、政府の方針というものが各省各庁あるいは公社につきまして、十分浸透しておると私は確信いたしております。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) なお、ただいまの御質問につきましては、運輸省、国鉄、それぞれ資料を提出いたします。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大蔵大臣、ちょっとこれは責任のがれをしているように私は思います、率直に言って。福祉国家ということを目ざす、あるいは発想の転換を目ざすということであるならば、もう少しそうした点は、幾ら主計官がどうであれこうであれ、やっぱり大蔵大臣として、そうした面にまで政策というものを通していくべきだと、こういうふうに私は思います。大蔵大臣については、あと質問ありませんので、御退席いただいてけっこうでございます。  時間がだいぶとられてしまいましたので、次の問題に移っていきたいと思うわけでありますが、経企庁長官、物価安定政策会議で公共料金のきめ方あるいは国鉄運賃のきめ方、その民主的な手続、こうしたものについては、物価安定会議ですか、ここから私は提言を受けていると思うのですけれども、あなたは、どういうふうなそうしたものに対する提言を受けたのか、そうして、物価安定政策会議のそうした提案というものをあなたはどう実現をしていこうとしているのか、この点についてお伺いします。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) 昭和四十四年五月の物価安定推進会議におきまして検討されまして、五月十二日に基本的な方向について答申が出ております。で、これによりますと、設備投資と資金調達の合理化、積極的な構造改善を前提とした運賃改定の実施等については、その趣旨が実施をされたと評価しているわけでございますが、また各種の輸送手段を含む交通投資、財源の資金配分の再検討を行ない、資源配分の効率化につとめ、輸送機関の間に適正な競争条件を整備すべきであるという点については実現されてないとして、総合交通体系の具体化を要望しておるわけでございます。この点についてはその後政府として検討を重ねまして、昭和四十六年十二月十七日、臨時総合交通問題閣僚協議会において総合交通体系を決定したところでございますが、これは御承知のことと存じます。  そこで、物価安定政策会議の第三調査部会は、昨年四月一日に「公共料金政策のあり方について」  「交通運賃を中心として」と題する提言を取りまとめております。この提言は、従来の公共料金の抑制策についてそのメリットを認めながら、公共料金の長期的な安定のためには、社会経済諸情勢の変化に対応して、事業経営等の全体としての効率化と長期的な構造政策を確立して、その一環として公共料金の運営を進めていくことが必要だというふうに言っておりまして、主要交通機関について、それぞれの構造対策を進めておるわけでございます。と同時に、交通運賃については利用者の負担することを原則としながらも、開発利益の還元策を具体化し、地域ごとに交通の特性に応じた財政措置を確立していくことが必要であるとしておるわけでございます。  この答申は、非常に長期的な視点に立ちながら、交通体系のみならず、税制、財政、大幅な変更が必要であるということをいっておるわけでございまして、この性格上……。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 簡単にやってください。手続の問題を私は聞いているのだから、公共料金の決定の手続はどういうふうに提言があったかと聞いているのですから、時間がないですから余分なことは答えないでください。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) そこで、そういう手続に関しまして、やはり本年度予算におきまして国鉄に対する財政措置の拡充をはかるとともに、財政再建計画の改定をはかり、国鉄輸送の位置づけと経営の合理化、近代化を実施しようとしているわけでございますが、この提言の趣旨に沿ったものとわれわれ考えておるわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 長官、あなたは読んでいるのですか、一体。読んだことがあるのですか。その四十七年の四月一日の第三調査部会の最後の結論を読んでいないのじゃないですか、あなた。とんでもないことばかり言っているわけでしょう。私、時間がないから一々申し上げませんけれども、とにかく、最終的には、公共料金政策の運営については広く国民のコンセンサスを得るような運営が望ましいと書いてある。  じゃ、運輸審議会のメンバーはどうですか。これは運輸大臣、あなたも物価対策閣僚協議会ですか、この一員であろうと思うのですが、運輸審議会の一体メンバーというのはどうなっていますか。国民の納得を得られるような報告を国民に出し、しかも国民に納得の得られるような人選のもとに一体やっているのですか、どうですか。運輸審議会のメンバー、私はほとんどが国鉄一家といいますか、国鉄の関係者、そういうものにほとんど占められている。先ほども塩出委員のほうからも、あるいはその他の前の委員の方からもお話があった。もっと国民の合意を得るような運輸審議会の委員に私はし直していかなければ、いつまでたっても同じことですよ。もっと国民全体に討議をさせるような手続をとったらどうですか。予算決定のあとに運審を開いて、わずか数日の間にぱっぱっぱっときめて、それで一体、国民の運賃値上げに対してコンセンサスが得られると思いますか。しかも、物価はたいへん上がっているし、そうした運賃値上げの手続上の問題をもっと私は大切にすべきだと思うのですけれども運輸大臣、どうですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 運輸審議会の委員は、御承知のように、これは運輸省の組織法に書いてございますが、広い知識と経験を持った人をわれわれのほうで推薦をいたしまして、両院の同意を得て任命をしておるものでございまして、そのほかに運輸事務次官が一人加わっておりまして、合計七名からなっておるものでございます。  これは、法律の規定に基づきまして、両院の御審議を得まして任命しておるものでございますから、運輸審議会の本来の目的に沿いまして、両院のほうでも御同意をいただいておるものと考えている次第であります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私は、とてもこういう人選では満足できません。国民的な合意を得るような形、この点をひとつ今後はやっていただかなければいけないと思うのです。  次は、手小荷物の配達区域の問題をお聞きしたいと思います。あなた方は、東京ふるさと論を都議選で一生懸命振りまいたわけだ。しかし、東京がふるさとになるなんてことは、だれが考えたってそんなことはあり得ないわけだ。しかし、ふるさとというものを私は否定する気はごうもありません。ふるさとというのは、もっとほんとうにふるさとらしくわれわれの心の中にしっかりとつかまえておくべきものだと、こういうふうに思います。  私、一昨年の暮れ、こうしたいなかから送ってきたミカンやリンゴ、もち、この配達の車のあとを一日じゅう追跡をいたしました。実に何といいますか、ふるさとのにおいで一ぱいです。包装のしかたも非常にまずいです。それも同じようなタイプの包装じゃなくて、なわを使ってあるのもあれば、ビニールのテープを使っているのもあれば、リンゴ箱にほかのものを入れているものもあれば、こもでくるんだものもある。まさに親やあるいは兄貴あるいはいなかの人たちが、まあせめて一年一回や二回ふるさとの味を都会にいる者どもに味あわせてやろうという、私はこの親心というものは大切にしなくちゃいかぬと思うのですよ。それが私はふるさと論の一つじゃないかと思うのです。しかし、そうした配達の区域というものはほとんど拡張されていない。住宅のほうはどんどん外へ出ていくけれども、荷物の配達区域というものはちっとも広がっていない。したがって、ある団地では、もう送らないでくれという手紙をふるさとに出さなければならない。私はこれは苦しいことだと思うのですよ。あるところでは、送ってくれたはいいけれども、取りに行けないから腐っちゃう。ようやく取りに行ってふたをあけたら腐っていた。これじゃ私はふるさとの味にならないと思う。経企庁長官、人間の生活として、そういう形のものというものは、今後の日本の人間づくり、国民生活の場として、どんどん整理していっていいものなのかどうなのか、私はもっとこれは国民的な規模でむしろ大切にしなければいけない問題だと思うのですが、まず長官の御意見を伺います。

小坂善太郎自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(小坂善太郎君) 竹田委員のふるさとに関しまするお考え、まことに同感でございます。お互い若いときに、「恋しゃふるさとなつかし父母」という歌を歌ったわけですが、この気持ちは決して感傷ではなくて、われわれの心の中に非常に大切にすべきものだと心得ております。いま御指摘のように、ふるさとの味を入れた手小荷物が参りますが、通運能力や配達料金等との関連で、なかなかこれに不一致が出てきているということは、御指摘のとおりでございまして、駅どめ制にせざるを得ない区域につきましても、迅速に早く受け取り人に通知することが望ましいと考えるわけでございます。小荷物の上に電話番号を書いていただくというようなことを国鉄もお願いしているようでございますが、ただいまのいろいろ配達の能力、人的能力の不便等もございますけれども、できるだけこれが区域が広まりまするようにつとめていただきたいと思いますし、またそれ以外のところにおいても、手小荷物が着いたということを駅から迅速に受け取り人に通報されるということについて、特に配意が望ましいと考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 運輸大臣、この問題は、私はただ単に金の問題だけじゃないと思うのです。採算が合うから配達する、採算が合わないから配達しないというような、そういう形でもしこの問題をやったとしたら、私は人間の心はすさむだけだと思うのです。この点については、やはり私は特別な配慮をするべきだと思うのですよ。それでなければ、結局「東京の砂漠の中にうろたえる民ども」ということに私はなっちゃうと思う。これは運輸大臣一人の立場でできるかどうかわかりませんけれども、住宅はどんどんその配達区域の外へ出て行くのですよ。そこへは若い連中が入っていくわけです。そこは配達区域にならないのだ、こんなばかげたことが私はあってはならぬと思うのですよ。どんどんと配達区域を政策的に広げる、そういうほうが私はもっと喜ぶと思うんですよ。運輸大臣、そういうことについて決意をして、その辺をもう少し改善していく気持ちはございませんか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 御趣旨はよくわかります。そういうサービスであってほしいと思うのですが、しかし、いまの実情からいいますと、私もその点については国鉄に検討をしてもらっているわけですが、なかなか具体的な方法としてはいろいろの難点にぶつかるんです。ですから、おっしゃる方向はよく私もわかりますし、そういう方向へ何とかして持っていきたいという私も考えを持っておりますので、具体的な方法はもう少し検討さしていただきたいと考えます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これはたいへんむずかしい問題だと私も思います。しかし、ひとつこれはことしの少なくとも暮れぐらいには、ほんとうにいなかからのもちが着くとか、ミカンが着くとか、そのくらいのことをしてくれなければこれはならぬと思いますからね。運輸大臣、ひとつそれはそのぐらいまでには実現さしてくださいよ。  時間がありませんから、そのほかいろいろ聞きたいことを並べはしたのですけれども、先ほどのようなことがあって、時間が非常にとられてしまっていますから、あと時間が切れた方にはまことに申しわけないと思いますが、もう一問だけやらしていただきたいと思うのです。  車いすで乗れる国鉄というもの、私はこれは必要だと思うのです。いま車いすというものは、国鉄から全く疎外されてしまっておる、これじゃ国民がやはり私は承認しないと思うのです。これも、  一ぺんに車いすで乗れる国鉄をつくるといったら、私はかなりたいへんなことだと思うのですよ。しかし、車いすで乗れる国鉄というものは、私は国民にとってたいへん魅力があるし、そういう国鉄ができたならば、私はその国鉄に対しては、国民は非常に喜び、協力をするということになると思うのです。車いすで乗れる国鉄というものを新谷運輸大臣、つくりませんか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 先般予算委員会でも質問がございまして、私は、そういう国鉄のサービスをぜひ実現をしてもらいたいということを答弁したのですが、国鉄のほうでもそれを受けまして、実はいままでは国鉄の改札口が車いすでははいれなかった、はいれないような改札口が多かったのです。これを順次改札口から始めまして、駅の構内を、おっしゃるように車いすでプラットホームに行き、それから車いすで電車にも乗れるというようなものに早くしてもらいたいというので、国鉄のほうでも前向きにこれは検討をいたしておりますが、一ぺんにはできませんから、それの利用者の多いところからでも始めようということで、もうすでに手をつけておるところでございます。それから、この点は単に国鉄だけじゃございませんで、私鉄についても同様でございまして、私鉄についても同様のことを指示いたしまして検討させると同時に、もうある程度これは実現しておるところもあると聞いております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これで最後にいたしますけれども、あとはひとつ答弁の方にはお許しをいただきたいと思いますけれども、ぜひこれをやはり、先ほどの新幹線をつくる費用があるなら、こういうことこそ私は先にやることが必要だと思うのですよ。そこにおいて初めて国民の合意が得られてくるわけです。幾ら新幹線をつくっても、車いすで乗れないような国鉄、これは国民へのサービスが悪いにきまっています。車いすで乗れるような国鉄こそ私は二十一世紀の国鉄であろうと思うのですよ。そういう意味で、いまの計画というものは、そんなちゅうちょすることなしに、そういうものこそどんどん私は進めていくべきだと、これを強く要望しまして、もう時間が過ぎますから、終わりたいと思うのです。(拍手)

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 竹田君の質疑は終了いたしました。  和田静夫君。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 昭和四十六年度の決算検査報告、会計検査院、九〇ページの「日本国有鉄道」に関する問題、「不当事項」、九五ページの「(196)送電線路新設工事の施行にあたり、橋上式トラフの基礎および支持杭を設計と相違して施工したもの」、この問題について伺いますが、国鉄の電気工事を請け負っている最も大きな大手の一つであります日本電設工業、これは並木社長、川上副社長とも元国鉄の常務理事、それから元長野、元四国鉄道管理局長が専務に名前を連ねる計二十名の取締役、監査役中十五人が国鉄のOB、職員も三千人中六百人が国鉄のOBと、こういわれていますが、これは事実ですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 日本電設の重役は計二十一名でございまして、国鉄のOBが十五名、その他の方が六名となっております。それから全従事員は三千十七名で、そのうち四百九十一名、一六%が国鉄のOBでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この会社がこの決算報告に基づくと、「武蔵境・マルス価システム間地中送電線路保蔵新設工事」で不良工事を行なった。それが会計検査院による昭和四十六年度決算検査報告に不当事項として指摘をされました。それはそうですね。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) そのとおりでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これに対する国鉄の処分が非常に甘いものであった、こういう記事が七月十二日の読売新聞朝刊に掲載をされていますね、非常に大きく。これは事実ですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 承知しております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこでこの記事ですね、これは全部事実ですか。もし事実でない点があればどの部分か、指摘をまずしてください。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) その記事によりますと、故意に処分の発令の時期を調整をして、工事の発注の少ない時期に効力停止の期間が当たるようにしたというふうになっておりますが、その点は事実でございません。  以上でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこでこの記事も公平を期して、東京第一電気工事局の斎藤実輝局長の談話を載せています。いまのうちにこの談話の部分といまのあなたの発言は取り消されたほうがよいと思うが、いかがですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 取り消す意思はございません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 会計検査院にそれではお尋ねをいたします。  この工事の実地検査に入ったのはいつですか。

中村祐三会計検査院第五局長

○説明員(中村祐三君) 東京第一電気工事局の実施検査をいたしましたのが昨年四十七年の四月十日から十九日まで、その間土曜、日曜がございますので、実質の検査をいたしました時間は八日間でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 四十七年四月ですね。そこで先ほどの記事もいまの国鉄側の発言も取り消されないと言うのだからお聞きをしますが、鉄筋コンクリートのくい一千三百四十本のうち頭部近くまで埋設されている三百九十八本を除いた全数について外観検査を行なって、そこですぐに鉄筋が露出していたり、さらには亀裂が生じていたり、あるいは肉厚が不足して鉄筋が内面に露出しているものを見つけたそうですが、それは事実ですか。

中村祐三会計検査院第五局長

○説明員(中村祐三君) ただいま和田委員から御指摘がございましたのは、検査報告に記述してありますとおりでございまして、事実そのとおりでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 このコンクリートのくいは検査院の外観検査ですぐわかる——いま答弁かあったように——ほどの粗悪品であります。こういう粗悪品を平気で使う会社はよほど悪質と見なければなりません。国鉄とこの会社との契約関係が生じたのはいつごろからですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 正確には覚えておりませんけれども、日本電設の歴史は非常に古うございまして、戦時中に設立されたと聞いております。それ以降ずっと国鉄の電気工事をやっておる会社でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこで会計検査院にお尋ねしますが、この外観検査に基づく推問状を国鉄当局あてに出したのはいつですか。

中村祐三会計検査院第五局長

○説明員(中村祐三君) 四十七年の五月二十一日の日付で質問書を発遣しております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 ちょっと違いませんか、十二日じゃないですか。

中村祐三会計検査院第五局長

○説明員(中村祐三君) たいへん失礼申し上げました。四十七年の五月十二日付でございます。訂正申し上げます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それに対する国鉄の回答はいつ来ましたか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 同年の七月二十日付でこれに対する回答を出しております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 その回答はどういう内容のものでしたか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) そのときまでに判明いたしました不良個所につきまして、全部手直しをして完全なものにするという趣旨の回答でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこで国鉄は、四十七年の七月十日から八月十日にかけていま言ったような形でやり直し工事をさせていますね。その間会計検査院も立ち会って、くいの埋まっている部分、基礎の部分等のすべての掘り起こし作業をやって調べているはずです。その結果、不良工事の全貌が明らかになったはずですが、それを明らかにしてください。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 不良個所の補修につきましては現地調査の上、七月十日に請負者に瑕疵修補の通告を発しまして、これによりまして請負者は修補を行ない、八月十日修補完了の届け出がありまして、これに基づき八月十一日に修補の検査を実施いたしております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 不良工事の全貌は。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) そのときまでに不良の個所というのは、先生おっしゃったとおりすべて検査をいたしまして、不良の個所につきましては全部修補を完了いたしております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 国鉄にお聞きしますが、会計検査院は、くいについて鉄筋が露出しており、さらに亀裂を生じているもの、これが百六十五本、鉄筋が露出しているものが百三十一本、肉厚が不足し鉄筋が内面に露出しているもの五十七本という分類を行なっていますね。そして、そのくいがすわる基礎の部分については底板コンクリートとその根固めコンクリートとのつなぎ鉄筋が不良なもの四百七十七基礎、根固めコンクリートのみが不良なもの、これはゼロ、それから底板のコンクリートの位置のみが不良なもの四十二基礎、つなぎ鉄筋、根固めコンクリートとも不良なもの二百五十六基礎、それからつなぎ鉄筋、底板コンクリート位置とも不良なもの三十三基礎、つなぎ鉄筋、根固めコンクリート、底板位置とも不良なものが三十基礎、計八百三十八基礎、こういう分類を行なっております。  つまり、くいについて言ってしまえば鉄筋コンクリートに亀裂が生じたり、あるいは鉄筋が露出したりといったようなことが全部ですこれは。基礎の部分について言えば、根固めコンクリートに空隙の多い不良なものがあるとされています。東京第一電気工事局長はこの新聞紙上で、「日本電設の全資格を停止しようとする意見もあったが、セメントの使用量をごまかしたような悪質な点がなかったので一資格だけをとめた。」と言っています。セメントの使用量をごまかしたりしたからくいのコンクリートに亀裂を生じたり、鉄筋が露出したり、根固めコンクリートに空隙ができたりした、そう考えるのがあたりまえじゃないですか。こういう論法は総裁ですか大臣ですか、通用しますかね。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 新聞に出ております第一電気工事局長の談話でございますが、その問題について言ったんじゃないような気がいたします。その全般的な問題としてセメント云々のことではないかと。聞きますと、このくいはよそから買ってきたものだというふうに、いわゆる材料としてくいのできたものを調達したというふうに聞いておりますので、ちょっとそこの文章、新聞はっきりいたしませんが、そのくいがという意味じゃなくて、工事全般のことを言っているんじゃないかということで、少し不明確な点があると思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 どこから買ってきたというような形のことにしろ、この会社が請け負ってそれを使用をしてこの工事をやったことは間違いありませんね。そうすれば、この会社が持っておるいわゆる悪質性そのものは当然追及をされなきゃならぬ、こういうことになりますね。それはいかがですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) いまもう一ぺん読み直しましたが、セメントの使用量をごまかした云々は、くいなどについて使用量ということばは大体使わないと私思いますが、しかし、これは私は専門家でないからよくわかりませんが、もちろんその会社といたしましては、材料を自分で全部つくるわけじゃありません。もちろん外から購入するわけでございますので、外から購入するにあたって、善良な管理者としての注意義務があることはこれは当然だと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこでこの日本電設に対して国鉄が行なった処分というのはどういう処分ですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 国鉄の電気工事に対します確認書は、発送変電と電車線路、それから電灯電力、それから信号保安、電気通信の五つの種類に分かれております。これは一般に電気工事が非常にこまかい専門に分かれているためにこうなっているわけでございますが、この会社の発送変電の資格確認書の効力を二カ月停止をいたしました。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこでこの全資格を停止をせずに、そこの部分だけを二カ月停止をしたというのはどういう発想に基づいているわけですか。あるいはこの処分をするにあたっての基準というのはどういう基準ですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 国鉄の工事は先ほども御説明いたしましたように、国鉄の電気工事は専門が非常にこまかく分かれております。また、一般に国鉄以外の電気工事界でも信号とか電車線路とかいう国鉄所有のものは除きましても、やはり大体電灯電力の工事とか通信の工事というのは専門に分かれておりますので、これは独立に資格確認をするというのが常識かと考えております。そしてその当該の工事部門でそういう不都合が発生したときには、その問題の部門をとめるというのが従来からやっております考え方でございます。  また、二カ月という問題につきましてどうかという御指摘でございますが、これはわれわれとしましては、過去の同じような事例に照らしまして相当重い処分だというふうに考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それじゃ処分の目的というのは何ですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) やはり二度とこういうようなことを起こさないように、反省を求めるというのがその第一の目的かと考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 部分的な停止処分でもって会社に全的な警告を発するということにならない場合、ならない場合にはその会社は一向に痛痒を感じないのじゃないですか。なぜこの会社に対して部分的な停止を行なうのみで、あとは恩情的に取り運ばなければならないのか。それほど国鉄から天下っている諸君がほとんどを占めている会社ならば、国鉄というのは国民の疑惑やそういうものをよそにして、こういう処置をとる、こういうことが言ってみれば通常的なんですか、総裁。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 電気工事は御承知のとおり、非常にその発生過程から申しまして専門的になっております。たとえば東京電力会社系あるいは電電公社系あるいは国鉄系というふうにおのおのの専門がございます。そのほかに一般の町のいわゆるこういう電灯電力というふうな工事のしかたがございます。そういう意味で土木建築とは非常に発生的に違っております。その意味で私のほうでは昭和三十年の初頭だったと思いますが、私のほうの中央審議会という、こういうことをやる機関がございますが、そこでいろいろ検討いたしました結果、各専門部門でやらないと、それこそ弱電から信号から通信からあるいは電車線——電車線と申しますのはあの架線でございますが、そういうことまで全部やれるという業者はいないわけでございます。そうすると、もし全部の総合の、国鉄関係の電気工事を全部総合した確認をするということは、結局非常に業者が限定されてしまうという意味で、むしろ分化して、そしてその分化ごとにすれば、電電のほうであろうと電力会社のほうであろうと入る、こういうたてまえになって、これは昭和三十年の初頭、相当議論した結果こういうことにいたしました。したがいまして、いま先生のおっしゃった御質問の——もちろん全般的に停止すべきかどうかという御意見もあることはよくわかります。ただ、こういう場合に、一応、トラフの中で送電線を入れるという送変電工事でございますので、その部門における不良工事に対するペナルティーという意味でその部門を停止したことだと思います。しかし、その部門だけではたして効果があるかどうかという御質問だと思います。しかし、こういういわば電気関係として見れば一流の会社が、検査院からこういうことを言われて、しかも国鉄から二カ月の停止を受けるということは、それは非常な恥辱でございます、むしろ私どもよりもその会社の連中、あるいはその技術者としての非常に大きな恥だと思います。その意味で、私はその停止する部門がたとえ送変電部門だけであっても、会社としての非常に大きな社史を汚したということになると思います。その意味で、全体としての会社の運営には効果があるというふうに考える次第であります。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 まあ常識的に考えてみれば、処分というのはその目的を達成するために、ある程度処分対象にダメージを与えて、困ってしまう、こりる、そういうものでなければなりません。そしてどこのパートで問題が起ころうが全的には会社の責任であるということ、このこともまた常識であります。しかるに、国鉄当局が日本電設という国鉄OBで占められた会社に対する処分、これを年末の御用おさめまで引き延ばし、そしてちょうど発送変電工事の一番少ない期間、いま言われた六十日間という、そういう処分を行なう、こういうことはちょっと許せないんじゃないですか。だれが——常識的に考えてみて、年末にきてこう発注がなくなってくる、そして三月の終わりから四月にかけて出て行くという、その谷間、谷間だけが停止期間である。総裁がいかに言われたところで、実際こうずっとあとの請負を調べてみるとそうなっています、発注関係を調べてみると。そこにも処分に手心が加えられたのではないだろうか、そう私たちは客観的に見て考えざるを得ません、いかがですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) そのお手元の新聞記事もそこをついているんだと私は思います。私もよく読んでみました。いろいろ私が申し上げますと弁解がましくなりますが、事実だけを申し上げます。御判断におまかせいたしますが、四カ月結局日をむなしゅうして、そしてちょうど指名停止の期間がその一番底のときに当たるようにしたということから逆算して、何と申しますか、四カ月という時間の浪費をしたんだと、こういうことだと思いますが、私実は非常にその点心配いたしました。一昨日、決算委員会でちょうどその趣皆説明をしたばかりでございます。非常に心配いたしまして、実はけさ二時まで関係者を全部呼びまして、私自身で話を聞きました。しかし、私は私自身が直接話を聞いたところでは、ほんとうにそういう悪意はなかったというふうに思います。  これは私が責任者として申し上げるんで、身びいきな点があるかと思いますが、ただ去年の状態を申し上げますと、去年六月十六日にこの法律が流れまして、実はその当時、工事経費が半分に減りました。それを一体そのあと始末をどうするか、補正予算が組めるのか組めないのか、政府出資ができるのかできないのか、ほんとうに私のほうはてんやわんやでもって、一体工事経費が半額になってしまったときにどうするかということは、去年の国会でこの法案が流れたあとの国鉄の偽らざる状況でございます。したがって、現地の局において、実際工事をやっている連中にしてみれば、どれをやめてどれをやるんだと、あるいは月別にどうなるんだなどということはとっても想像できなかった事態だと思います。  これは決して私、誇大に申し上げるのじゃなしに、去年のいまごろの私どもの心境と申しますのは、ほんとうにぼう然自失と申しますか、一体工事を、どれを切ってどれをやるか、しかも半分しかない、半分以下になってしまったと、一体契約したものをどうするんだという、ほんとうに、まあいわば法律がだめになりましたことのあと始末で、ほんとうにちょうど去年の七月、八月は全くぼう然自失のような形でございました。現場でございますから、多少それがタイムラグがあって現場へいったと思いますが、私は斎藤君以下からいろいろ話を聞きました。しかし、彼らが、一月、二月になりゃ工事が減るからそこまで処分待ってやろうなどという、とってもそんな何と申しますか、のんびりしたと申しますか、それほどの知恵の働くような余裕は全くなかったと私は思います。その点は私が申し上げましても、信用できないとおっしゃられると思いますが、ただ、私は自分でその話を聞き、そうして自分で去年のいまごろのことを考えますと、私どもの現場の末端の職員が、たとえ先輩がいようとだれがいようと、そういうことを頭に考えてやるということは私はなかったというふうに思いますが、しかし、結果的に先生がそうおっしゃり、また新聞がそう書かれたということは、全般的に見れば、非常にやはりこれは私としても申しわけないことだというふうに思いますが、ただ、何とかやった連中の良心だけはひとつ信じてやっていただきたいというふうに思う次第でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 私は、総裁のことばは総裁のことばとして信じたいと思うんです。ただ私は、新聞が書いたということよりも、問題は、東京第一電気工事局長の談話が、ここが問題なんですよ。これは私はうそだと思う、どんなに抗弁されても。私はいま事実をあげていきますがね、検査院の資料に基づいて。彼は、「処分が遅くなったのは、十二月まで会計検査院と連絡をとったり、欠陥商品がどのくらいあるか調査していたからだ。」と言ってるんですよ。そんな事実ありませんよ、検査院との関係においては。検査院のこれはどこを見たってそんなことは出てきませんよ、これがうそですよ。したがって、あなたの答弁、私は取り消しなさいと言ったのはそこですよ。すなわち、欠陥品がどのくらいあるかは、いま指摘したとおり、七月十日から八月十日までの工事のやり直し期間中に判明していますよ、これは明確です。しかも、そのとき会計検査院も立ち合って数の確認をしていますよ。したがって彼が、第一電気工事局長が言っているように、十二月までそのことがかかったのだということはうそです、これは。ここで明確になっています。  明確になっていないと言うなら、会計検査院が間違っているということになりますよね。会計検査院との連絡は、十二月二十四日付の「四百七十五不第六十六号の回答に基づく修補の結果報告について」という、日本国有鉄道東京第一電気工事局長斎藤実輝名による会計検査院の総局第五局長中村祐三氏あてのこの再回答書の送付で終わっているでしょう、これで終わっていますよ。これは私はきょうの質問にあたって、会計検査院の人に来ていただいてちゃんと調べたことですから、検査院当局もお認めになっていることですから間違いありません。したがって、総裁がいかに——いまたいへん善意で部下をかばわれましたけれども、この事実関係は動かせないんですよ、この事実関係は動かせない。国鉄が出した書類でもって、十月の二十四日に終わっている。十二月までかかったから処分がおくれたなどというのは、これはまさに方便であります。役人のこういう言いのがれのためのうそというのは私は許せないと思う。やっぱり処分が甘かったということを、率直にこれは認めるべきです。運輸大臣、どうお思いになりますか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) この事件があったこと、実は申しわけないですけれども、知らなかったのです。それからこの関係の会社の名前、実はこれも知りませんでした。しかし、いま御質問がありましたので、大体その概要がわかったような気がいたしますが、とにかく会計検査院の不当事項として指摘されるようなことを起こしたということ、それ自体が、これはもう非常に私は残念だと思います。  なお、それについての処分の問題それからそれに関連するいまの関係の当局者の発言の問題、こういったのは実は初めて伺ったものですから、私、いま最終的にそれをどう判断するか、具体的にはお答えするのは控えたいと思いますけれども、ともかくこういった事件が起こりますことは国鉄の国民に対する信頼感を非常に失うものでございますから、これは厳重に注意をしなきゃならぬと思っております。私としましては主管大臣として国鉄に対しまして、こういった事件そのこともこれは一つの問題でございますけれども、類似のようなことが起こらないように、また、そういったものに対しては厳正な態度をもって臨むように指導をするつもりでおります。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 総裁、私がこう事実関係、日を追って述べましたよね。で、会計検査院もその立場に立っています。したがって、私が言ったとおりどうも処分の終期に手心が加えられている、そのことがかりに総裁が言われたとおりないにしても、この処分自身はたいへんに甘い。これはまさに国鉄と国鉄OBという関係における癒着、そういうものが浮き彫りになっている、そういうふうにお思いになりませんか。どんなに説明を受けられても、私が読み上げて言っている事実関係は、それは総裁といえども変えるわけにいきません。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 私もその暮れまでどういうふうにしていたか詳しいことは存じませんので、電気局長からちょっとその間の御説明をさせます。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 八月十日から暮れまで何をしておったかということの御説明をいたしたいと思います。  八月十日に工事は完了いたしまして、不良品でありましたコンクリートのくいを全数どの程度の不良であるか、鉄筋がどういうふうに変身しておるか、そういうのを鉄筋の探知器とかあるいは一部切断あるいは破壊というようなことをいたしまして、コンクリートの状態等を含めまして詳細に一本一本調べまして、それを十月二十四日までかかりまして、報告書にいたしております。そのために十月二十四日まで時間がかかったわけでございます。そしてその後はいかなる処分をもってするのがいいかということのために、この不良工事が国鉄に損害を与えた程度というものと過去の同様のような事例の処分の内容というようなものとを調査をいたしまして、そして最終的には、検査院の最終的な御判断の出ました十二月の十二日の最終結論というのを待って処分をするのが至当であるというふうに考えて対処した次第でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 ともあれ、十月二十四日付で日本国有鉄道から会計検査院にすべてが終わってそして確認をした回答が出ていますよね。その段階まで、八月十日からこの段階までに二カ月以上ある。そうすれば八月十日の段階においてはすでに処分の方向などというものは十月二十四日以降、いまあなたが言われるように過去と対照して考えるのではなくて、国鉄としてはもはや八月段階において措置をすべきものは措置をするという形で照合が行なわれていてしかるべきでしょう。こんな形でもって延引をさせられていく。税金を納めている国民はたまったものじゃない。それは私の論法のほうが正しいんじゃないですか、総裁。したがって、どんなにいろいろこう説明をされてみても、十二月段階までこの処分というものが延引をさせられてきた、こういうことは、これはまあどう考えてみても考えるほうが当然じゃないですか。そう思いませんか。したがって、処分は甘かったんだということをやっぱり総裁はこの機会に認めるべきですよ。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) いま尾関が申しましたように、まあその間の事情につきまして、いろいろな私どもなりの申し上げたいことはあったわけでございます。結局問題は、その一月、二月になったらことしは工事が減るだろうということが予見できたかどうかということも一つの問題だったと思います。それはほとんど現場の局長では予見できないような予算事情であったことは事実でございます。それはもう去年の国会でも御承知のとおり、あれだけの工事経費の大削減があり、しかも補正予算の成立したのはたしか十一月でございます。それから急遽予算を解除いたしたわけでございまして、むしろそれを知っていれば、一月、二月は工事が多くなるわけでございます。そういうことでもって去年は工事経費の予算は、非常に何と申しますか、変動の多いときでもって、簡単に予見のできないときでございましたことは事実でございます。まあこれはおまえはそう言っても事実じゃないとおっしゃればこれはいたし方ございませんが、実際去年の私のほうのあの大騒ぎを少しでもごらんくだされば、実際成立した予算が半分に切られたということですね。四月に成立した予算が六月に半分になってしまったという、これはほんとうに私どもとしては大事件でございます。それをとにもかくにも半年の間に何とかして、そして補正予算まで持っていった、こういう時期でございますので、とても現場の局長が、いや一月になったら工事が減るからそれまで待ってやろうなどという、それほどのことはとてもできる余裕はないわけでございます。  まあこれは私が幾ら申し上げても御支持をいただかなければ、これはいたし方ございません。私はそう思っております。しかし、いま先生のおっしゃったように、いやしくも李下に冠を正さずで、処分がきまったらすぐきちっと会社の処分をすべきだ、始末ができたらすぐ一刻も猶予せずにすべきだという、これはもう御意見まことにごもっともでございまして、いかなる理由にいたしましても、検査院と私のほうの間の話がきちっとついて責任が明らかになり、おおむね処罰の程度というものがはっきりいたしますれば、それを一日も早く、一時も早くやるのが筋だったと思います。その点、暮れまでおくれたことはいかなる原因があっても私は非常に残念に思います。申しわけないことだと思います。しかし、それが悪意だったということは私はどうしても申し上げる気になれませんので、その点はごかんべん願いたいと思いますが、しかし、今後、いま先生のおっしゃっていることはやはり結果から見ますと、そういうふうに邪推されてもしかたがない面もあると思います。また新聞もそういうふうに言っております。したがって、いやしくもそういうことのないように、瓜田に履を踏み入れざるように、十分そういったことがきまったら、即座に時期のいかんを問わず指名停止という処分をするという方向で進むことをはっきり私申し上げます。  それからもう一つ、二カ月のよしあしの問題でございますが、これはまあ大体私はこの二カ月ぐらいというのはそれほど軽いとは思いませんで、この量刑につきましてはいろいろ昨晩もいままでの結果を調べてみましたが、普通一カ月という指名停止が大体おもでございますが、その内容によりまして二カ月もございます。まあ二カ月の期間そのものは私はそうへんぱであったと思いませんが、しかし、時期がおくれたことは確かに先生のおっしゃったような疑いがある、疑いをかけられるということだけでもなすべきことではなかったというふうに思います。その点は率直に反省しなければいかぬということを、けさも朝早く関係者に言ったところでございますが、あくまでも私は、部下のそういった悪意がなかったということだけは信じているということだけを申し上げさせていただきます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 私は誤解があるといけませんが、ことしに限って一月ごろからその発注関係がダウンをしていくんだということを言っているんじゃなくて、まあ過去の統計をずっととってみて発注関係というのが一月ごろから谷間にくると、そして三月の中旬ぐらいからまた上向きになっていくと、こういう傾向にある、そういうところが頭の中に描かれていたんじゃないか、そういうことを述べているんです。  そこで国鉄は、業者が納品したと同時にこれはその品物について検査をすることになっていますね。今回この検査はサボられていたわけですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 国鉄の工事に用います請負業者の持ち込む材料につきまして、持ち込みの品物について検査をすることになっております。その検査のやり方につきましては今回の場合には第一電気工事局長の定めました標準によってやれということになっておりまして、このようなコンクリートのくいにつきましては、メーカーの試験成績表をもってこれを行なうということになっております。そして本件の場合には試験成績表のチェックと、それから一部の外観検査のみで合格という判定をしております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 まあ事前に製造メーカーの信頼度を調べるというふうにあなたのほうの報告にも載ってますよね、それから試験成績等を徴しと。その試験成績はこれは疑えば切りがありませんが、相手方から一方的に出てきたものだけチェックしておったんじゃ、こういう結果が出てもしかたがないんじゃないですか。なぜ、より積極的にあなた方のほうでそれにいわゆる試験をされるという措置をされなかったんですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 一般に請負工事と申しますのは、やはり信頼関係に立っておりまして、全部工事の仕法書によりまして確実なものを責任を持ってつくり上げるということが原則になっております。そして私どもの部内の要員事情もございまして、やはり責任を持って仕事をさせるという考え方で、一々疑って全部これをチェックしておるというようなことはしないということでこの標準もできておるわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この会社との関係においては戦時中からずっと契約関係があったと、過去においてこの会社がこのようなミスを起こしたことはありませんか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) はっきり記憶にございませんけれども、絶無であったとは申せないと思いますが、おおむね非常にりっぱな工事をやってくれまして、電気関係の工事によりまして国鉄の近代化に非常に寄与してきた会社だと考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 絶無でなかったならば、過去におけるところのこういう形のものについて資料として後ほど提出できますか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 資料として提出さしていただきます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 工事完成後の検査はどうでしたか、これは。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 工事完成後は電気工事局長が任命されました工事検査員によりまして、寸法、外観等を検査をしております。その際にどうして見つからなかったかという御指摘があろうかと思いますけれども、電気関係の技術者はやはりどうしても電気的なことに注意が向きやすくて、どちらかといえばこういうのが若干得意でないという面もございます。そういうことがございますので、常々土木工事については、こういうことのないように十分注意するように常に指導しておるわけでございますけれども、本件の場合には、やはり注意力が足りなかったと言わざるを得ない結果を起こしておりまして、そのために当人を相当の処分をしておる次第でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 たいへんふしぎなのは、外部の者よりもはるかに国鉄内部の人のほうが専門家でしょう。その専門家による内部検査で不良工事が発見できずに、よりしろうとと考えられる検査員の外観調査でこれが発見をされた。これは総裁、十分に事情聴取されたと言われるんですが、どういうわけですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 多少やはりでき上がり検査に対する私のほうの検査のしかたがルーズだったんじゃないかと思います、率直な話。したがいまして、検査員が検査または——検査員にはなかなか専門家がたくさんいらっしゃいます、事務屋だけじゃございませんので。そういう方からごらんになれば、ポイントを指摘されるという形でもって判明したんだと思いますが、やはりそういうことまで全部でき上がり検査で気がつかなかったことは、それは私のほうのやっぱり検査の手落ちだったというふうに考えます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これは外観調査でわかったのですからね。外観調査でわかるものが、国鉄が特に任命をしたところの工事検査員によってわからなかったということ、この辺にやはり会社との癒着を客観的には思わせるものがあるといわれてもしかたがないのではなかろうか。昭和四十六年度の決算報告書では、九六ページに「この工事は、監督および検査が適切でなかったため」、こう指摘しているわけです。そうしますと、この責任は、だれがどういう形でとり、どう措置をされたのですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 当時の監督でありました現場の助役、それと検査員でございました主任技師、この二名を二月十日付をもちまして訓告の発令をいたしております。それから、これの指導責任を持っておりました電気工事局の担当次長を厳重注意の処分をいたしております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 まあ私はあまり人を処分するなどということにくみするものじゃありませんがね、昭和四十六年度の会計検査院の決算検査報告に、「監督および検査が適切でなかった」と明確に指摘をされる、いま私が述べたような事実関係があるものが、まあ履歴事項でもないような訓告や厳重注意で終わる、それが国鉄としてはこういうものに対する責任のとり方ですか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 処分の内容と申しますのは非常にむずかしゅうございますけれども、同様の過去の判例と申しますか、同様な事例につきまして、訓告という処分は相当な処分だと考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 まあ、労働組合に対してはすぐ首切るけれども、これぐらいのことをやって国民に迷惑をかけたって訓告で済ますと、そういうことですか、国鉄総裁。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 私のほうは、組合員であろうと組合員でなかろうと、そういうことは考えておりません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この処分された人たち——きょうまで私間に合いませんでしたが、なおこれは決算委員会の問題ですからさらに調査を進めてみますが、この処分された人たちと日本電設との関係において供応その他のうわさが出ていますが、そういうことは皆さん方の内部調査ではありませんか。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) そういうことはございません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そうでないとすると、全く通常な国鉄の内部検査がきわめて信頼の置けないものであるということになりますね。外観の会計検査員の検査だけでこれだけのものがわかっちゃったわけです。先ほど読み上げましたが、これはたいへんなことでしょう。したがって、安全性についても全く信頼が置けない、こういう状態になりますね。そういう状況をそのままにして、私は地方行政委員会の側から加わったのだが、地方自治体に対するところの負担をかぶせてみたり、あるいは運賃の値上げをこういう日本の経済的な情勢の中においてやる、物価値上げを主導する、そういうのは国民として納得できないのは、これは総裁、当然ではないですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) その点は、先ほど申しましたとおり、やはり監督の粗漏の点については責任をとらせる、それから今後については戒めるという方法でもってその問題を処理する以外にないと思います。  それからいま先生のおっしゃった全般の問題地方自治体にしわ寄せる、あるいは運賃の値上げをする、これは私は次元が違うとは申しません。申しませんが、しかし、やはり国鉄の運営をするにあたっていろいろまずい点もございます。しかし、それらを直しながらやはり国民の御期待に沿えるようなものに直していくというふうにするのが私どものやるべきことだというふうに考えます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 資料を要求しておきます。  昭和四十七年度から四十八年度にかけて東京において第一電気工事局が発注した工事の月日、価格、発注先の明細、これが一つと、それから、同時期におけるいわゆる大手六社、これに国鉄が発注した工事の月日、価格の明細、それからそれらの会社の役員名及びその役員の前歴の詳細、この提出を求めます。

尾関雅則日本国有鉄道電気局長

○説明員(尾関雅則君) 御要求の資料、御提出申し上げます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 最後ですが、どうでしょうか総裁、やっぱり国鉄のOBの方々、私は各省の天下り問題というのを多く予算委員会、決算委員会で今日まで取り上げてきましたが、どうもやっぱり天下りとの関係において——天下りということばを皆さん方が好んで使われる使われないは別として、ともあれ、そういう役員がたとえば三割以上を占めている会社への工事請負契約は行なわないなどというような形での疑惑を一掃する形のものが今度の事件の中から一つは考えられてよいような問題ではないだろうか。そういうような措置を考慮をする必要性というものがあるように思うんですがね。総裁、いかがですか。

磯崎叡日本国有鉄道総裁

○説明員(磯崎叡君) 具体的にOBが何人いればどうと、これはできないと思います。これは非常に不可能だと思いますが、しかし、私どもといたしましても、私のほうをやめた連中のいるところだけに仕事をさすとか、またその会社がうちの仕事だけしているということでなしに、うちの関係の連中のいる会社も、やはり電電の仕事もすれば電力会社の仕事をする、あるいはビルの仕事をする。それからまた、国鉄の仕事も、よその電力会社系統の人もやれば、あるいは電電系もやれば、あるいは一般の人もやると、こういうふうになるべく相錯綜したようなかっこうでもって、仕事を一方に片寄らせないということは必要だと思います。ただ私のほうは、たとえば電車線工事と申します、これはほんとうに工事者がいないわけでございます。ほんとうに電車が走っている、列車が走っている上に架線を引くというような工事、これはなかなか危険な問題もございますれば、やはり列車に対する注意の払い方等もございまして、これはなかなか簡単に架線を張るということはできる仕事じゃなくて、そういう特殊な仕事につきましては、やはりその経験のある者が相当いなきゃいけないと、これは工事をやる連中の生命の問題にも関するわけでございます。たとえばいまの問題のトラフにいたしましても、これは線路のすぐそばに埋めているわけでございます。図面をごらんのとおり、バンクの途中につくるわけでございます。したがって、一歩足を踏みはずして、ひっくり返れば電車にひかれてしまうというふうなこところで仕事をさすわけでございますので、そういう意味で、仕事になれた、しかもそういう列車の来るということに対する勘のある連中がいませんと、非常にやはり危険でございます。その意味で、鉄道の工事は非常に特殊性があるといわれておりますけれども、しかし一方、たとえばビルの電気はそういうことはないわけでございます。そういう意味で、なるべくその電気関係につきましても、まあおもなところは国鉄と電力会社と電電と、大体こんなところだと思います、あとはビルの付帯の工事になりますが、なるべく相互に、何と申しますか、錯綜し合って仕事をする。専門のこと以外はできるだけオープンにして、お互いにその仕事を分けっこするというふうにしませんと、いたずらな疑惑も起こりますし、またお説のような議論も出てまいると思います。そういう意味で、なるべくそういうふうに私のほうの仕事もオープンにする、ほかの仕事もオープンにするということでもって、国鉄だけでなしに、ほかの全体の工事がうまくいくようにするということをぜひ考えていかなければいけないというふうに思う次第でございます。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 和田君の質疑は終了いたしました。  本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。  これにて散会いたします。    午後五時三十四分散会

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