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71回国会参議院1973/09/26

運輸委員会 第33号

発言数
49
登壇者
9
会派数
3
開催日
1973/09/26

会議録

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  まず、藤井国鉄総裁から発言を求められておりますので、この際、これを許します。藤井国鉄総裁。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) 私、はからずも国鉄総裁を拝命いたしました藤井でございます。  本委員会の諸先生には、特に国鉄の問題に関しまして、いろいろとお世話をいただきまして、今日の国鉄ができておるんでありますが、私は、はなはだ申しわけない言い方でございますが、きわめて血のめぐりの悪い男でございまして、お世話をくださる皆々さまにおきましても、一そうお骨の折れることと存じますが、駑馬は駑馬なりに諸先生のお力、御指導によりまして職責を果たしたい、こういうふうに念願いたしておりますので、ひとつよろしくお願い申し上げます。  つつしんで新任のごあいさつといたします。(拍手)     —————————————

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  国鉄側から、最近の国鉄の運行状況について、説明を願います。

加賀谷徳治日本国有鉄道理事

○説明員(加賀谷徳治君) また国労、動労の紛争問題がありまして、たいへん一般の利用者に御迷惑をかけておる事態が起こっていることにつきましては、まことに申しわけないと思います。  国労、動労は、かねてより合理化問題反対、それからこの十月一日から時刻改正がありますので、時刻改正の問題についての反対、それからこの十九日——その以前に、八月の初めに春闘までの一連の処分を通告いたしましたが、八月の初めに一部やりまして、この十九日に残りの全部をやったわけでございますが、それに対する処分反対、それからスト権奪還問題。そういったような一連の問題を掲げて、春闘共闘委なんかのスケジュールとの関連もございますが、十九日から二十一日までの三日間、これは順法を主体にした闘争、動労の場合は休暇戦術といったような、これは最近あまりやってなかった問題でございますが、そういった戦術を主体にした闘争、これがございました。それからこの二十五日から二十七日までの三日間につきましては、特にきょうとあすでございますが、四十八時間を含むストライキと、これは拠点を指定してございますが、そういったものを含んだ闘争も、動労においては組まれておるというような状況下にあったわけでございます。  問題は、いま掲げました問題につきまして、国労、動労とも、鋭意私どもは、こういう事態にならないようにということで交渉を続けてまいったわけでございますが、遺憾ながら前段の、先週の十九日−二十一日の、詰める段階におきましても、順法あるいは先ほど言ましたように休暇闘争といったようなものが行なわれまして、通勤あるいは一般の列車、そういったものを含めたものにかなりの影響を及ぼしておった次第でございます。  特に二十四日から夜を徹して、昨晩も一晩じゅうやったわけでございますが、最後の二十六、二十七日の大きなスケールであるストライキに突入しないということをわれわれ目標といたしまして、最後の、合理化問題あるいはダイヤ改正問題につきまして具体的な詰めを行ないまして、昨日は総裁にもいわゆる組合側のトップと会談してもらいまして、そのあとも鋭意これは詰めまして、幸いにも国労との場合は、まあ大体——具体的な問題は同じような問題でございますが、国労の場合は大体妥結の運びになりまして、大阪地区の一部の線区、それから大分地区の一部の線区、そういったものについての地方交渉の問題が残っております場所以外は、全部ストライキを中止という形になったわけでございますが、大体同じようなケースで運んできております動労の場合も、本社本部の話が昨晩からけさにかけまして煮詰まって、大体了解の運びになったわけでございますが、遺憾ながら、北海道におきまして、地方の事といたしましてSL基地のかなり大きな改廃計画がございまして、これは今度のダイヤ改正なんかにもからんだ計画としてありまして、それが非常に地方交渉としてもめましたために、全体の闘争態勢が解けないというようなことで、残念ながらいまのような状態で、いわゆる指定拠点のストライキ態勢に入っておる。その後、鋭意現地の北海道の問題につきまして、具体的に解決策を、ただいまも私いま指示いたしましてこちらへ参った次第でございますが、詰めておりますので、できるだけ早くこの問題を解決して、こういうストライキの態勢を早く解きたいという最後の努力を重ねておる次第でございます。  全般につきましての影響は、まとまったあれがございませんが、先週の順法、それから休暇闘争の段階におきましては、やはり通勤その他にある程度の影響が出ております。全般的な印象からいきますと、まあ中以下程度の影響が出ておる。新幹線なんかにつきましてもある程度の順法が行なわれまして、ある程度間引き運転と、あるいは運休のやむなきに至ったというような場面もございます。  それから貨物列車につきましても、各線区によりましては、かなりの貨物列車が運転不能になってしまったというような状態も出ておったわけでございますが、その後連休をはさみまして、連休におきましてはその前半のストの後遺症的な現象があったと。たいへん大ざっぱな言い方で申しわけございませんが、程度でございまして、二十五日からの影響といたしましては、特にこの二十六日からのスト態勢といったものをはさんで、きのうの晩に出る各方面の夜行優等列車、これにつきましては、われわれできる限りの手配をしたわけでございますが、遺憾ながら、なかなか乗務員の確保ができず、やむなく運転不能になった列車が非常にたくさんございます。特に九州方面、ブルートレーンなんかというのはかなり走っておるんですが、わずかに一本しか出なかったというような形でございましてそれから特に東京を中心にいたしまして、新潟関係が一つの大きな拠点になっておりますんで、新潟方面の夜行の急行とか、そういったようなものは出なかったというようなことになっております。  で、各地区ごとに、非常に大ざっぱなあれで申しわけございませんが、影響の状態を見ますと、北海道は、ただいまも申し上げましたように、ダイヤ改正がからみまして一つの大きな問題をかかえておりますんで、北海道地区におきましては優等列車というのは、きょう現在においてみますと、ほとんどストップしておるというような状況にあるわけございます。それから旭川、釧路地区では優等、ローカル平均いたしまして六割程度の動きだったというふうに言えると思います。それから秋田地区が指定拠点になっております。これは動労の関係でございますが、これも優等列車はストップをしておりましてローカルが六割程度運転しております。それから新潟地区は、これも指定拠点になっておりますが、一部のローカルを除いて、残念ながら優等長距離列車というのがほとんど全面的にストップしているというような形でございます。それから東京を中心にいたしましては、先ほど昨晩から今日にかけての状況を申し上げましたとおりでございます。それから中部地区、北陸関係につきましては、優等列車が三割ぐらい、ローカル列車が約五割ぐらいの状態ということでございます。それから関西地区は、これも非常に優等列車の動きが、特に山陽線にかけて悪うございまして、一割ぐらいの感じでございます。それから九州地区におきましても、基地問題で特にローカルの交渉事案が一つあるわけでございまして、門鉄管内、鹿児島管内なんかにつきましては、大体列車の五割程度しか動いてないというふうな状態でございます。  貨物列車なんかにつきましても、詳しい状況はまだまとまっておりませんで、たいへん申しわけありませんが、かなり大幅な運休を出しております。しかし、いま現在において、特に物資別に困るというような状況までにはまだ至ってないというような感じでございまして、たいへん毎度御迷惑をかけるような事態になって申しわけございませんが、私どもといたしましては、できるだけ早くこの状態を収拾いたしまして、できればきょうの午後からでも正常な運行に移れるというようなことを期待しておるわけでございますが、いま鋭意最後の詰めを行なっておる次第でございます。したがって、それがうまくいきますと、きょうの夕方以降、あしたからのそういう問題につきましては避けられるんじゃないかと、これはいまの段階では非常に希望でございますが、そういうふうに考えておる次第でございます。  たいへん大ざっぱな御報告で申しわけございませんが、概要、大体そういうことでございます。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 質疑のある方は順次御発言願います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 総裁には御苦労ですが、ひとつ国鉄再建のためにがんばってもらいたいと思います。  総裁にお聞きする前に、大臣に御質問いたしておきますが、この前、財政再建法及び国鉄運賃値上げの審議の最後の段階で、順法闘争、ストライキなどの予告的なものが新聞に出てましたから、せっかくこれから国鉄が再建するんだから、でき得べくんば、もうこういう紛争をやめさしてもらいたいという希望をいたしました。ついに、きのう、きょう、たいへんな混乱状態でありますが、昨晩おそくまで国鉄総裁は直接組合の幹部と会われたようです。その実態もいろいろと報道をされておりました。ただ運輸大臣や運輸省が積極的に、この間の審議のあと始末にも関連して、乗り込んでいって労使紛争が起こらないように努力されたというような記事がない。私は、新総裁がまだ十分過去のいきさつもわからぬのに、陣頭でいま団体交渉を始めておられるのだから、運輸大臣が一番詳しいのだから、大臣が労使双方を呼んで早く問題を解決するぐらいのことをやられてもいいんじゃないかと思ったけれども、そんな話はないが、大臣はどういう心境であろうか伺っておきたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 先般の国鉄の再建計画案の御審議をいただいた最後にお話しのような御質疑があったので、それに対して私も、こういった紛争を繰り返しているという状態はよくないから早く労使間で信頼関係を回復されて、そしてこういったことの起からないように、一つ一つの問題について真剣な両者間の話し合いを進めてもらいたいということを希望すると同時に、しかし、やはり法秩序は守ってもらいたいということをつけ加えて申し上げたと記憶しております。そのとおりに私はいま考えておりまして、この問題についても、国鉄から御報告がありましたような事態が発生したということについては、まことに監督官庁としても遺憾に存じておる次第でございます。  しかし、問題の性質上、私は運輸省が直接に労使間の紛争に、いずれの立場をとるにいたしましても、直接に関与していくということはこれはよくないという考えを持っております。しかし、先ほど申し上げたような趣旨からいいまして、たまたま国鉄総裁が更迭されましたものですから、その際に、新総裁にはいろいろ御就任の際に懇談的にいろいろの私の意見も申し上げておりましたが、その中の一つとして、こういった繰り返しの争議行為をやっておったんでは国鉄はよくならない、また再建計画もこれではあやぶまれる、ですから新総裁がこの労使間の問題にお取り組みになる場合に、ひとつ思い切って、いままでのようなことをただ繰り返すということじゃなしに労使間双方とも一歩あとに下がって、いままで問題になっているような点を、お互いにじっくり考えてみて、そうして新しい——新しいといいますか、国鉄の労使というのはもともと非常に信頼感があって私はよくいっておったと思うんですが、その信頼感が最近失われておるということは事実のようですから、それを早く回復して、労使間の問題は労使双方の間で十分に討議をし、それからやはり国民の足を守っておるんですから、国民の期待にこたえるような運営をしてもらうように、これはことばは悪いですけれども、しばらく休戦してでも、お互いに話し合って、休戦してでも、そういった余裕をお互いに持って、懸案を腹を打ち割って討議するようにされたらどうですかということを、これは雑談の間にそういったことを国鉄総裁には希望したわけでございますが、国鉄総裁もその気持ちはよくわかる、賛成だ、ひとつこれからそういう気持ちで取り組んでみましょうということでございまして、ただいま御報告がありましたように、そういった気持ちをくんでもらって、労使間の今日までまだ未解決のいろいろなむずかしい問題がありますから、そういった問題に積極的に取り組んでいただいておるということを聞いておるのでございます。  これからも、こういった問題が起こってからやるんではなしに、これはもうふだんから、そういった問題にまっこうから取り組んでもらって、一つ一つ問題を処理していって、早くお互いの信頼感というものを回復するというように努力をしてもらいたい、私はそういう考えでおりますし、これからそういうつもりで国鉄総裁にひとつ御相談をしていきたいと思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 もう一つ、運輸大臣と鉄監局長のどちらでもいいんですが、私の言いたいのは、根本的な問題ですが、きのう順法闘争なりストライキの根本原因は何かということを、組合側を呼びまして聞きました。一般の常識では、あれだけ大量に処分されたんだから、処分反対の順法闘争やストライキではないかと国民は思いがちである。そういうのに重点があるのではないかと思いましたところが、そうじゃなくて、たとえば機関車乗務員の労働条件とか、あるいは車両の安全とか、あるいは踏み切り施設の整備とか、あるいは合理化反対だとか、基本的な、この前国鉄再建法を論議しましたときに、われわれが提起した問題がいま紛争の重点的なものになっている。  その中には、たとえば過去のマル生の残滓もあります。新しい総裁がここにおいでになって、ちょうどいい時期ではないかと思うわけです。いままでのいろいろのいきさつもあったろう、そのいきさつを水に流してというのはちょっと酷でしょうけれども、新しいひとつの歴史をこれからつくっていくんだということを決意するには一番いいチャンスではないかと思うわけです。しかし、それには国鉄だけではできない。たとえば予算を伴う問題も多々あるように思うんです。あるいは建設省なり他の省に関係することもたくさんあるように思う。したがって、運輸省として、いい時期だから、国鉄はこのストライキ、あるいは順法闘争をやめさせるという、大きな旗じるしのもとに、新しいルールをつくって、新しく国鉄の言い分を聞く、総裁の言い分を聞いて、そうして、くされ縁といいましょうか、悪循環の輪をここで断ち切る、そういう決意をしてもらいたいと思うんです。  それについて、あとで国鉄総裁にも注文つけたいのだが、部下を押えつけると同時に、各省に対して、総理や運輸大臣や、あるいは大蔵大臣に向かって、国鉄総裁は本気で、命がけで要求するものは要求して、こうしたいからこうだ、あるいは職員にこうしたいからこうしてくれ、そういう姿勢でないと、いままでの悪循環は断ち切れぬのじゃないかと思うわけです。したがって、そういうときに運輸大臣や鉄監局長はどういう決意をするか、そのことを聞いておきたいへんです。いいチャンスですから、大臣から答弁を求きます。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) その点は、先ほどもお答えしたとおりでございまして、そういった点もあると思いましたから、最後に国鉄総裁が労使間のいろいろの紛争の問題について、新しい角度でもって、新しい感覚でもって交渉されるでしょう。その場合に、われわれとしても、今後国鉄総裁と十分相談をしてやりたいと思いますと申し上げたのは、そのことなんでございます。私たちは、もちろん国鉄の持っております、たとえば安全の問題、これは国鉄だけで解決のできる問題も多いと思いますけれども、国鉄外の、いまお話しになった建設省、その他の関係の官庁の協力を得ないとできない問題もあることはよく承知しております。そういった問題につきましては、関係官庁の間に立って解決の糸口を見出すことに努力することは少しもやぶさかではない、もちろん運輸省におきまして財務当局との交渉、その他につきまして、それが国民の安全を守るという点からいきまして、どうしても必要であるというようなことになりますと、これについてはもう当然運輸省の職責として、そういった点に骨を折らなければならぬということは、当然のことでございます。  ただ具体的ないろいろの問題がございましょう。そういった場合に、やはり一般会計から出すにつきましても、やはり限度があると思います。そういったことは、十分国鉄総裁と運輸省とが、ほんとうに腹を打ち割って話をして、相談をして、善処をするということにならざるを得ないと思いますが、積極的な協力は当然した心と思いますし、そうするのがあたりまえだと思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 国鉄総裁の決意をお聞きしたいのですが、ほんとうはきょうはあいさつだけでお引き取り願うべきだと思いますけれども、ちょうど国民的なこういう列車混乱の時期でありますから、これからの御決意をお聞きしたいと思います。  昨晩おそく組合の委員長、書記長たちとお会いになったようでありますが、問題は一体何だととっておられるのですか。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) まあ私も私なりに努力を重ねておるのでございますが、こういう事態になってはなはだ申しわけないと思っております。  実は私は、国鉄の再建の最大の問題は、どうも内部のごたごたが多過ぎて、その結果国民の皆さまに御迷惑をかけておる。これははなはだ申しわけないことでございまして、国鉄は政府の命令、さらに具体的に言えば、国民の命令を受けて、運輸のサービスを提供する使用人みたいな立場に立っておりますので、いかなる内部的な事情があっても、御主人公であり、最大のお客さまである国民に御迷惑をかけるということは絶対許せぬということと、さらにこれは、そういうことを言えば、おまえはうかつであるとしかられるだろうけれども、私は国鉄内部の関係を労使、労使ということは、はなはだきらいなんで、国鉄はやはり国鉄輸送をやることによって、その収入で同じかまの御飯をいただいておるのでありまして、ただわれわれ、いわゆる幹部といわれる者は、国鉄の全体が、より能率とあえて申しませんが、うまく動くように責任を持ち、現場の方々は実際の現実の業務を遂行される。おのずから分担は違いますけれども、しいて言えば同じ相棒なんで、労使とか、使われるとか使うとかという立場ではないんだというように私は固く信じております。  それで、昨晩も御承知のようなことに相なりただいま運輸大臣も申されました御意思には私も全面的に賛成だし、私は御命令を受けたような立場なんで、運輸大臣の御意思もくみ、私の意思からも、とにかく、私はきのうお会いしたのは、国鉄の総裁室に実は三時間ぐらいしかすわっておらなかったので、従来の問題なんか知るわけはないと、しかしながら、こういう最大のお客さまである国民に迷惑をかける行為は、お互いが同じかまのめしを食っているというあたたかい気持ちにおいて、できるだけ避けてくれ、究極的には絶対たくするということが望ましいけれども、お互いの立場の相違もあり、従来の歴史もあり、にわかにおまえがそう言って、おれも賛成だということでやまらぬことはわかっている。しかしながら、漸次これは、お互い誠意をもって、同じ仲間だということで、話し合いを続け、互いの主張を尊重するという立場において話し合えば、これは皆無にはできなくても、前進はいたすであろうということで、よく各組合の幹部に話しましたら、大体の御賛同を得たので、実は運輸大臣のただいまお話もあり、私も指示を受けたのですが、とにかくボスがかわったのだから、そういう意味合いにおいて、これはいつ結論がつくか知りませんけれども、少し話し合ってみて、それで、こいつはどうもかわったけれども、だめだということで、諸君がそういう行為をなさるんなら、これはしようがないけれども、少し休戦というか何というか知らぬが、そういうことで、ひとつもう少し外交の交渉をやろうじゃないかということで、まあ連中も半分ぐらいは賛成はしたんかもしれぬが、まあいろいろな立場があり、すでに指令を発したなんというような、にわかに、おまえが何かくれて、こういうものをもらったからやめるということは簡単に言えるけれども、おまえは聞くと何も知らぬと。そうすると、わしらの立場もひとつ考えてくれと。まあそれはわかるから、まあそれはよろしゅう願いますというふうにお願いいたしたんでございます。  それで、先ほどの小柳先生の第二の質問でございますが、国鉄はやはり国民のサーバントであるという立場において、国鉄のやるべきことはこん身の力をふるって、自分に課せられた任務を遂行するということでございまして、御命令を出される国民並びに、さらに具体的には政府におかれましては、十分、国鉄の財政とあえて申しませんけれども、状態を御認識の上、その御命令をいただくものと思っておりまして、かりに、まあ御多忙か何か知らぬが、その御命令が漏れておれば、私は遠慮なくツケを回すと言っては、はなはだあれでございますけれども、ツケを回して、お願いにあがるつもりでございます。新谷運輸相も、田中総理も、そういうことは遠慮なく来いと。わしはばかのかわりに、そういうことのツケを回すのは遠慮しない男だからということは申し上げております。  以上です。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 総裁の決意はわかりますけれども、ただストライキやったからけしからぬだけではいまおさまらぬわけですね。これは御存じのとおりです。昔の鉄道一家のような感覚じゃとてもだめなんでして、いわゆる労働基本権などというのをちゃんと腹に入れながら、よその職場の、国鉄以外の労働者の生活とうちの職員が一体生活はどうであろうとか、労働条件はどうであろうかとか、あるいは踏切の事故などを機関士の注意義務だけで防ぐのはよくないことだぞと。これは技術者ですから、総裁はよくおわかりでしょうけれども、そういうものをやはりすなおに聞いて、ただ、もう順法闘争やるから、ストライキやるからけしからぬだけでは問題は解決しない。まあ御存じのとおりです、これはもう総裁に聞くまでもありませんが。  したがって、財政再建法が通ったことでありますから、それでなかなか金は足らぬと思います。総裁の権限が十分に与えられてないから、団体交渉しましても、十分の問題の解明はできぬと、もうその場で即答できないのじゃないか。そういうことでいらいらして、ついにストライキに入っていくということもあろうと思うのです。で、一番大きなのは、やっぱりこの間、公務員制度審議会から出ました基本的な労働基本権というものを一体国鉄労働者はどのくらいに考えてやるか。初めからもうサーバントだからストライキ権ないんだということじゃあこれは全然話になりませんね。ですから、そういうものも十分に総裁としては腹に入れておいていただかなきゃならぬと思うのですが、これからの出発ですから、一番いまの組合の言い分としては、ただ働くときには普通の一般の労働者並みの条件でありながら、一番大事な労働基本権が制約されておるではないか、同時に、国鉄総裁の当事者能力もないではないか、こういうのがあるのですね。それをだから世間に向かっても言いませんと、あるいは運輸大臣や総理大臣に向かっても言いませんと、何か国鉄職員が国民の足をいたずらに奪っておるという印象になりますが、その労働基本権などということについては、総裁はどういう見解を持っておられますか。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) 私は、はなはだ不勉強で、頭の悪いほうで、いま先生のおっしゃったようなことはわかりませんけれども、国鉄も、公務員がストだ、何とかかんとかという法のあることはわかっておりますが、まあ労働基本権と申しましても、これは国鉄総裁の判断においてその労働基本権がどうこうという立場じゃなくして、これは政府において、いろいろ皆さんのような有能なお方が御論議をお重ねになって、それで法をきめるべきであって、私は不勉強でわかりませんけれども、その法が、内容的に若干反対だとか賛成だとかというゆえをもって、法を無視するんだということになると、法治国を根本的に破壊する。したがって私どもはそういう権限もなし、知恵もないんで、それはひとつでかい声で政府にお願いし、国会にお願いして、改正すべきものなら改正していただきたいと、それで働く者の労働基本権と、開き直ればむずかしいことになりますけれども、要は安心して働けるような境地をつくろうということなんで、その精神におきましては、私は一〇〇%賛成であります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 もう一つ、非常にいま出発ですからたいへんな問題でありますが、いままでの数年の労使の紛争の原因は、これは悪循環ですね。順法闘争やったから処分する、処分したから処分反対闘争をする、その悪循環です。それが一番大きく国民に迷惑かけた原因ですけれども、まあ労働法などということを言いませんがね、そこにスタッフがおられますから、それはよく相談してもらう。あんまり——きょうはいいですけれども、そういうこと、総裁のいまのことを言いますと、これはもうたいへんなことですよ。これは私ですからいいですがね、質問が。ほかの人だったら、きょうは絶対退席できませんですよ、委員会が中断になりましてね。まあ大事な運賃値上げのときなんかだったら、一日くらいストップしますがね。きょうはいいが、とにかく総裁は、出発したのだから、これからひとつ悪循環だけはこの際立ち切ろうと、その決心をされませんか、そのことだけ聞いておきましょう。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) 組合側の主張のゆえをもって、国民に迷惑をかけて、迷惑をかけたから法の定めるところによって処断する、またそれは反対であるということをやれば、おっしゃるとおり悪循環なんで、そういうことをやらずに、またおしかりを受けるかもしれませんけれども、お互いの立場を考えながら、もう一次高い境地によじのぼると申しますか、はね上がると申しますか知りませんが、やって、ぜひともそういったような悪循環というか、争議行為は絶対にやめたいし、また組合の諸君にもよくお話をして、できるだけ少なくしたいと、こういうことを念願しております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 常務理事ですね、いまの問題で、私は抽象的に拾い上げて言いましたけれども、いまの問題点の、いわゆるストライキの問題点と、それから交渉の見通しといいましょうか、いつごろまでで解決するんですか。

加賀谷徳治日本国有鉄道理事

○説明員(加賀谷徳治君) 先ほどもちょっと申し上げましたように……。いまの闘争のことでございますか。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 ええ、いまのストライキ、きょうの。

加賀谷徳治日本国有鉄道理事

○説明員(加賀谷徳治君) 先ほども締めくくりにちょっと申し上げましたが、夕べからけさにかけての段階で、大体問題としては似たような問題でありながら、国労は一応ほとんど全面的に中止しておる。私どもの提案を納得して中止しておる。ただ一部、地方の関係で、たとえば大阪で言えば加古川線か、それから大分の一部でございますが、問題のある職場についてだけ中止されてないという現象はございますが、ほとんど全面的に中止しておるというような状態でございます。  で、動労の場合も、事案としては同じでありまして、私どもも話し合いをしておるということなんでございますが、だからこういう筆法でいけば、私どもとしては当然たとえば北海道にまだ問題が残っているということが、よしあります場合には、北海道地区以外は中止されるものというふうに期待しておったのでございますが、それが国労の行き方のようにまいりませんで、残念ながら北海道一地区のために、全面的な中止指令が出ないというような状態になっておりますので、それをいま鋭意——しからばやむを得ないことでございますので、北海道の問題をいま鋭意詰めております。これはできるだけ早く解決したいというふうに考えております。  これはいつということにつきましては、いまちょっと申しかねますが、できるだけ早くこの状態を解消したい。きょうの夕方以降、あしたのスケジュールもありますので、そういうものに絶対に入らないというふうにやってまいりたいと考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 これで最後ですが、今度は運輸大臣、いまの総裁の言ったようなことなんですが、この際、数年続きましたいわゆる悪循環を断ち切る一番大事な時期じゃないかと思います。総裁もかわられましたし、国鉄財政再建法が通りましたし、公務員制度審議会の答申が出ていますし、ちょうど三本の柱がそろったような気がします。したがってさっき大臣は、もう労使間の紛争にはなるべく政府は介入しないとおっしゃいますが、それは正しいことです。正しいことですけれども、新聞も論評などもしておりますように、もう少し政府が、これだけの国民的な紛争にはやっぱり運輸省が出て、運輸省も総理大臣もみずから出ていって、早く解決する努力をなぜせぬかと、もう国鉄にまかせっ切りではないかというような論評もあるわけです。労働運動としてみればそうですけれども、公共企業体である、あるいは公共機関である国鉄の紛争とすれば、政府がもっと積極的に出ていかなきゃならぬ。  特に、処分、スト、処分、ストの悪循環は、この際もう断ち切らなきゃならぬと思うのです。いい機会じゃないか。それには、公務員制度審議会の答申を、早くひとつ実施に移してもらうことが一番先決ですけれども、同時にもう具体的には総裁がかわって新しい皮袋ができたのですから、新しい体制で行かなきゃならぬと思うのです。そこで、ひとついままでの悪循環を断ち切って、新しい国鉄労使慣行をつくるために、どのように指導監督をされるか、決意をお聞きしたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(新谷寅三郎君) 大体は、先ほど申し上げたとおりの気持ちでおります。あれに尽きているのですけれども、ただ公務員制度審議会の問題をお出しになったから申し上げますが、政府としましても、あれだけ長い間かかってあの結論が出たわけです。これには、必ずしも問題によりまして一本の結論を出しておりませんが、中で論議された内容もよくわかっておりますから、政府としましては、総理府の総務長官を中心にいたしまして、連絡会議をこさえまして、各省次官が出ておりまして、鋭意この問題について結論を得るべく、政府としても努力をしておるということでございます。そういう問題につきましては、私どもも早く解決するように努力をしたいと思っております。  それから、いかにも運輸省がこういう労使関係の問題について、冷淡であるような印象をお受けになっているようですが、決してそうじゃないのです。この前のときにも、これは労使間の紛争に出ていくのはまずいと思いましたけれども、私は、あの三月のときでございましたか、労使双方に来ていただきまして、これは単に国鉄だけじゃございませんで、私鉄もそうです。労使双方の代表者に来ていただきまして、私の考えを述べて、早くこの事態を収拾するようにということを要望いたしました。今度も、私は、いま国鉄と国鉄の労組との間で、いろいろ具体的な問題についてお互いに討議をしておる最中でございます。その際に、私が中に入って、そういう問題にタッチするということは、これはもう非常に混乱すると思います。これは避けなきゃならぬと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、国鉄総裁を通じまして、労働組合のほうにも、こういうふうに事態が、お互いに国民から指弾をされるような事態になるということは不幸であるから、何とかして避けるようにしなければならぬ、それには最高責任者の総裁もかわられたわけですから、労使間における非常にむずかしい問題が残っているらしいから、これについては、時間を少しかけてでも、腹を打ち割って、お互いに意見を交換して解決の糸口を見出すようにしたらどうでしょうかということを、国鉄総裁を通じて、労組のほうにもそれを提案されたらどうですかということを申し上げているわけです。  これについては、先ほど小柳先生が御指摘になりましたように、いろいろな問題が出てくると思うのです、結論によりましては。これについては、われわれ決してそれを捨てておくわけじゃございませんで、解決のためには、政府側としましても、積極的にこういった事態を避けるために、必要とあれば必要な措置は講じなければならぬということは、私も決心しておるわけでございます。  この点は、今後国鉄総裁が組合側とお話し合いになって、どういう結論を得られるか、どういうふうに収拾されるか、それによりまして、最大限御協力をしなければならぬ、そう思っておるわけでございます。

木村睦男自由民主党

○木村睦男君 関連して簡単にお尋ねしたいと思うのです。  先ほど来、加賀谷理事の話を聞いておりますと、あちこちでストが起こっている、一生懸命解決に努力して、一部解決したところもあるというふうな話ですが、現行制度のもとにおいて、申すまでもないことですが、国鉄はストをやっちゃいかぬということになっておるわけですね。これは国民もみんなそれを知っているわけです。ところが、どうも先ほどもお話の中にあったように、悪循環がずっと繰り返されてきているので、毎回、毎年ストが行なわれる。順法闘争という段階から一歩通り越して、きょうはもうストということばが使われておるのですが、どうも国鉄自体がマンネリ化してしまって、労使間で話がつかなければストをやってもいいのだというふうに受け取れるような感じのするものの言い方が非常に多いと思うのです。私は非常にそれを遺憾と思うわけですが、今回のこういったサボタージュも、いろいろ先ほどの御指導のように原因があると思うのですが、一番大きな原因は、やはりこの間の処分に対する処分撤回ということが主であろうと思うわけです。  そこでお聞きしたいのは、これからもそういった繰り返しをやらないために、当局も組合も、ひとつ総裁もかわられたことでありますから、新しい観点に立って、また総裁のさっきのことばの中にもありましたように、もっと高い立場に立ってお互いが歩み寄ってやるということは、ぜひわれわれも要請したいところですが、従来、処分する、サボタージュ、ストがある、処分を緩和する、それで落ちつくということをもう毎回毎回繰り返しておるのを、非常にわれわれは遺憾に思っておるわけです。そこで今度やっております各地のスト行為の中で、いま加賀谷理事の話によると、一部地域によって話がついたというところがあるということですが、お聞きしたいのは、その話のついた話の内容はどういうことで話がついたのか、一、二の例を示してもらいたと思うのです。それは処分に反対してのストですから、処分した行為の撤回をするとか緩和するとかいうことで話がついた地域がありますということなのか、その問題以外の争いで話がついたという地域なのか、一つ二つの例でいいですから、それに触れた例をひとつ聞かしていただきたい。

加賀谷徳治日本国有鉄道理事

○説明員(加賀谷徳治君) 私、ストの状況ということで非常に客観的に申し上げまして、また、ことばにもそういう響きにとられたら非常に意外でございますが、この一連の現行法体制下におきましては、こういう組合の行動につきましては、まさにこれは違法行為でございまして、私どももそういったものは絶対にあるべきものでないというあれで臨んでおるわけでございますが、ただいま先生の最後におっしゃられましたことについて申し上げますと、この処分、それからスト、また処分、ストという悪循環の現象、これは残念ながら現象面としては出ておる、そのつど利用者に迷惑をかけておる。こういった点は、われわれも非常にそういう意味では反省しなければなりませんが、私どもの企業の性格、そういったものからいきまして、現行法下におきましては、やはり規律ある職場といったようなものを維持しなきゃならぬというふうなことで、現行法において最低認められている問題、解雇その他一連の行政処分、そういったものだけでございますので、そういったものによって、やはり職場の規律といいますか、けじめと申しますか、そういったものをきちんとつけていくということは、やはりいまの法制下においては必要であるというふうに私ども考えている次第でございます。  ただいま先生の御質問でも、非常に私意外に思ったんですが、こういった際に何かおさめる、解決したという場合ですが、処分の問題につきまして、いささかもそういったことをやって解決するとか、そういったことは絶対ございません。処分の問題については、そもそも経営者の責任においてやるわけでございまして、いわば経営者の人事行為であり、任免行為である、そういった意味におきまして、どういう処分するとかなんとかという話を組合とやってするべきものでもない、したがって、そのときの闘争の態様その他によって、いろいろございまして、その状況によって、やはり行政処分でございますから、最も効果ある、また反省を最も促し得るような処分ということを考えてやりますので、多少緩和されているんじゃないかというようなことも考えられると思うのですが、しかし、それはこちらの経営者の責任において判断してやるということでございまして、いやしくも通告をしたものをあとでどうのこうのというようなことは一切いたしておりません。  したがって問題を解決したということは、先ほども概況で説明申し上げましたように、たまたま十九日に処分をやりましたから、そういった処分反対という意味の関連もございますが、本来は、いわゆるスト権奪還とか、あるいはダイヤ改正反対とか、それから一連の、ずっと私ども年じゅう煮詰めてきております合理化問題、こちらから提案しております合理化問題、そういった問題がございまして、そういったものについての話し合いがついたということだけでございまして、決してそういうことではございません。

木村睦男自由民主党

○木村睦男君 よくわかりました。くれぐれもお願いしたいことは、いまのような態度で臨んでいただきたいと思うのです。  規律を確立するということは何よりも必要なことですから、それにはやはり信賞必罰で処分をする。一たび処分をしたらきちんと守るということを今後とも続けてもらうことによって、りっぱな労使間の慣行を立ててもらいたいと思います。

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 速記を起こして。

森中守義日本社会党

○森中守義君 新しい総裁、私はもちろんお目にかかったこともありませんし、いわんやおことばをかわしたこともありません。どういうお人柄であるかもむろん知る由もございません。  そこで、そういうフレッシュなおそらく感覚のもとに、国鉄の運営に当たられるものと期待をしているのですが、小柳君からもお話があったようですけれども、年じゅうというには少々オーバーですけれども、同じようなことが繰り返されているわけですね。これは一体どちらがいい悪いということを、いま私はにわかに詰めようとは思わない。しかし、いままで国鉄の御出身だとは聞いておりますが、少なくとも在野の立場から、いままでの国鉄をどうごらんになっていたか。そこで重任を受諾をされた立場から、どういう方法で在来の悪循環というものを処理されていこうとするのか。むろんそれには政府の意向等もかなり反映してくるものと思わざるを得ない。ある意味では予算上、法令上かなり制約を受け継いでいますね。したがって総裁固有の意見としては、必ずしもやるべきでないと思われるようなことでもやらざるを得ないようなことも間々あると思う。しかし、そこにはおのずから私は、総裁の力量の問題であろうし、ものごとの判じ方の問題だというように思う。  そこで在来の経験に徴されたり、あるいはいままで在野の立場からいかようにこれかなの労使関係を、ことに労使関係を打開していかれようとするのか、在来の方針を踏襲されるという意見なのか。おのずから固有の見解をもって、いろいろ制約を受けながらも、徐々にその制約を排除しながらでも、一つの方策を開拓されていこうとするのかということが第一。  それから御承知のような経過で、先般運賃二法案というものが正式に確定をいたしました。これはこの委員会でも、ずいぶん昨年以来、相当の時間を費やしながら、いろいろな角度から問題を見詰めてきた。その経緯はつまらびらかに御承知になっていると思いますが、私は今回の再建案では、おそらく再建は不可能であろう。一年ないしは二年ぐらいで再び破綻をし、新たな再建計画というものがまた練り直されるのではないかという、こういう予見をしているのです。そういうことを私は考えますがゆえに、新しい再建計画を直ちに新総裁の手で進めていかれるということになりますが、これをやり遂げ得るという自信をお持ちなのかどうなのか、あの再建計画に対する、いま総裁に就任された立場からは、すべからくイエスと言わざるを得ないとこう思うのですけれども、しかし固有の見解をお持ちであったと思う。やり遂げ得るという自信がおありかどうか。また、その完成の途上に、いろいろ予測しがたい事案等が当然発生してくると私は想定をしている、一体、そういうものはどういうものを予測されるのか、その辺のことをひとつ、初めてお目にかかってはなはだ無礼なやつだと思われるかわりませんけれども、これはあなたも職掌であれば、私も職掌、これだけのことは申し上げておかざるを得ない。どうお考えになりますか。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。  初めの第一点で、いわゆる、私は、あれでございますが、労使関係の悪循環によって、国民に再度御迷惑をかけているのは何事だと、おまえはそいつを改善する自信があるのかと、どういう方法でしからば改善するのかという御質問のように伺いましたが、国鉄のいわゆる労使と称しましても、おのおのその立場があり、われわれの立場は、国鉄の全体の機能をうまく持っていこうということであり、それから働く者の立場は、実際の業務によって国鉄の運営をやろうという立場でございますので、しかも先ほども申しましたように、同じかまのめしを食っておるんで、従来のいきさつがよかったか悪かったか、私は実はあまり知りませんけれども、お互いに国鉄を盛り上げてやろうという熱意においては共通しておるんであろうと。したがいまして、お互いが腹を割って、割ると同時に、お互いの主張に敬意を表して、それで話していけば、漸次好転していくであろうと、かように私は確信しておりますし、また好転ささなくちゃいかぬと、こういうふうに思うのであります。  したがって具体的な問題は、実は、私は申しわけないんですが、あまりよく存じておりませんが、そういう観点に立って、私どもの国鉄のいわゆる管理者側の諸君も事を運ぶように、なおかつ組合の諸君もそういう立場で、できるだけお互いの立場を尊重して、こういう悪循環を断とうじゃないかというんで、組合の諸君、首脳の方々に昨夜お願いいたした次第であります。したがいまして、国鉄で同じかまのめしを食っている同志愛と申しますか、何か知りませんけれども、相棒意識と申しますか、そういうものを高めることによって、まあ絶無とは言わぬにしても、漸次好転していくんじゃないかというふうに考えております。  それから第二の、国鉄再建の非常な御努力を得まして、国鉄再建の促進の特別措置法が通過したのでございまして、いわば国鉄再建のペーブがされたということで、まことに御努力に対してお礼を申し上げる次第でありますが、一体、おまえはあれを十カ年でやる自信があるのかどうかという御質問をちょうだいしましたけれども、これはいまの時点で、すべてものが動かぬという前提に立てば、これはもう石にかじりついても、これは完成しなくちゃいかぬと、また、自信があるというふうに申し上げられます。  しかし御承知のように、現在日本は経済構造も変換しなくちゃいかぬと、あるいはインフレが進行すると、これをまたいかにして押えるかといったような、非常な変動期にございますので、そういう変動が起こったら、いまの数字で——これはおそらく安くなることはないと思いますけれども、私はやり得る自信があるかと言われても、これははっきり、ありますということは申し上げかねますけれども、現在の時点において動かないものとすれば、これを完成する自信があると、それで、そういった経済の変動といったような事態が起これば、運輸大臣も非常な御熱意がございますので、まあ運輸大臣を通じて皆さまにお願いして、こいつを何らか完成しないと国鉄は再建しないんだと、つまり、やってもやらなくてもいいということじゃないんで、ぜひしないと国鉄は立ち直らぬという絶対——ほとんど至上命令でございますので、   〔委員長退席、理事江藤智君着席〕 あらゆる手を講じて再建いたしたいと、いまの情勢が変わらぬ事態においては、私は完成する自信があるということを申し上げて、お答えとします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これはいずれの機会に、もうちょっとこまかな内容に入っていくことになりましょうが、私はいま言われる経済事情の変動等に成否がかかっているという一つの見方もあろうかと思う。しかし、再建法が確定をしたあとで、にわかに新幹線、新線建設の規模が、新しく、予定された計画よりもかなり規模の大きいものとして政府のほうで出したんですね、これなどが非常に、一言で言うならば、なぜ、そういうようなことが参議院の二案審議中に出てこなかったのか、非常に私はそういう点では、いわば一種の背信だと思う。適当に国会はごまかした、これで討ちとってしまったあとに本物が出てきたということになると、これは国会の審議なんというのは意味ないと思う。むろん、それが成規な手続を経た、軌道に乗せられたものではもちろんないでしょう。だが、構想として出されたものを見る限り、かなり、十カ年計画というものは内容においては、その直後に大きな変貌を来たしているんですね。  こういうことから考えていきますと、なかなかこれは単純に、ただもう経済の変動でどうなるかわからぬという言い方だけでは済まされなくなってきた、こういうように見ている。すでにもう計画がすべりだしたとたんに、新しいものがずっしりとかけられるというようなことが、非常に気になるんですね。しかし、これはこれから先の大きな議論ですが、少なくとも、その再建計画は国鉄に具体的な問題としてあてがわれた、その直後に新しい線引きが行なわれたということになりますと、もうその瞬間において、かなり大きな段差を生じているんですね。そういうものを総裁はどうお考えになるかということを聞きたかったわけですがね。しかし、この議論は、いずれこれから先の本格的な国鉄再建の大きな論争点になりますから、いずれ具体的に承る機会もあると思います。  ただ総裁としては、そういう政府の政策があてがわれてきた、それ以上のものを、いまとやかくという、そういう御答弁もいたしかねられるんじゃないかと思うんですが、しかし相当覚悟をされながら、決定したものはどうするか、それにまた、新しい加重されてきたものをどうするかということは、よほど腹をくくった処理をされないと、ひとり国鉄のみならず、国会と国鉄の間、国会と政府の間、いわんやそういうものが一般世間に対してどういう反応、どういう事態が発生するかということは、よほど考慮される必要があろうかと思う。ですから、できるならば新しい線引きを、加重されたものに対してどう対応されるのか、むろんこれは総裁一人の力じゃどうにもなりませんが、お考えとしてはどうなのかということを、最後に聞いておきましょう。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) 実は、おしかりか、御激励か、何か御質問か知らぬが……

森中守義日本社会党

○森中守義君 どちらでもいい。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) 至るところで伺っておるんでございますが、私は性来の横着者で、あの構想が直ちに実現するかいなかということに御疑問をお持ちなようであったが、一体、ああいうふろしきを広げられるに至ったということは、日本経済が非常に力がついてきたということであって、まことに御同慶にたえないところである。しかしながら、これを実現したときに、国民経済的に、どんなプラスが生まれるか、どんな効果が生まれるかということは、政府御当局、国会等においても御審議を願ってああいう案ができたんだろうと思いますが、私ども貧乏人の立場からしても、やはりそういう算術を克明にやり、それから私の立場から言うと、国鉄財政が一体どんなふうになってくるんだというようなことをまずよく検討し、かりに国鉄財政に赤が出ても、国民経済的にプラスのほうが大きければ、これは先ほど私が申し上げたように、まあ御同慶にたえぬで済むわけでございますが——そればちょうだいするつもりでございます。  しかし十カ年計画は、私はまだ不勉強で内容をよく見ておりませんけれども、ただいま出たあの計画を、そのままとは申しませんけれども、大体織り込んでおるんでございまして、それをいろいろな御議論の末、あるいは工期を早めるとかなんとかということになると、十カ年計画はそういうつもりで算術をいたしておりませんので、これは足が出たり足が引っ込んだりするのは当然な話なんで、そういう場合は、運輸大臣を通して皆さんにお願いする所存でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 きょうはこれで終わっておきますが、なかなか風格のあるお話で非常に味がありますね。じゃ、ひとつ御健闘を。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) お手やわらかにひとつ。

江藤智自由民主党

○理事(江藤智君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○理事(江藤智君) 速記を起こして。     —————————————

江藤智自由民主党

○理事(江藤智君) 次に請願第一〇号京成電鉄の高架化反対に関する請願外三百七十二件を議題といたします。  本委員会に付託されております三百七十三件の請願は、理事会において協議の結果、請願第一一号鉄道小荷物の各戸配達に関する請願外二十一件の請願は、議院の会議に付することを要するものにして、内閣に送付するを要するものとすることに意見が一致いたしました。  右理事会の申し合わせどおり決定することに御異議ございませんか。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私は、請願の扱いを少し改革する必要があると思うんです。というのは、まあ別段国会法あるいは院の規則等でどうなっているか、少し見てみなければわかりませんが、在来の慣例として、会期末に一括をして、審議も何もしないで、はいよろしい、はいいけないという、こういう措置を少し改善する必要がある。まことに請願の扱いとして国会は不親切ですよ、これはね。内容を見ると、どれもこれも、本来ならば行政当局を招致する必要がある、一ぺん議論する内容が非常に多い。それなのにかかわらず、まとめて、さあどうだ、これはよかろう、これは悪かろうというのでは全く国民の請願権に対する国会の対応策としては妥当でない。だからこれは、この委員会のみに限らないんで、院の改革及び院の運営、行政調査、そういうかね合いから、これから先はひとつ請願が出てきたたびごとに、一ぺん理事会等で検討して、このことを中心に諾否をきめていくように。そういう措置をとらないと、ただもう出てきたから、さあいいか悪いかというのでは、これは全く意味がない。  事の内容は非常に重要なものがありますよ。たとえば三八七四号のごとき、中鉄バス株式会社の不法なバス運行の欠便の正常化に関する請願、これなどは当然行政上の問題として、一回委員会では審議検討に値するようなものが多い。だから私は、きょうは、これを理事会できめたというから、えらい人ばかり集まってきめたわけだから、私どもえらくないものがとやかく言うのもどうかと思うけれども、この際はこれやむを得ないにしても、これから先の扱い、そうしてもらいたい。特にひとつえらい人に検討してもらって、そういうような措置をこれからひとつとってもらうように、絶対的な条件として、国民の請願にこたえる国会の忠実な措置を、これえらい人にきめてもらわぬとどうにもならぬのだから、そういう民の声をひとつ聞いておいてもらいたい。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 いま速記がついておりますから少し答弁をしておきます。またあとで賛成の意見を。  中鉄バスの問題は、この前一般審査で私は取り上げまして、論議いたしまして、いま運営の是正の方向にあります。  それから一〇号、八八七号は、当然これは一般審査として理事会で問題を出しまして、次に一般質問として取り上げることも、私発言をしておきました。  その他の問題の取り扱いについては、いま御意見のとおり、賛成いたします。

阿部憲一公明党

○阿部憲一君 いまの森中委員の請願に対する扱い方大賛成でございますから、今後御配慮を願います。

江藤智自由民主党

○理事(江藤智君) ただいまの森中委員の御発言につきましては、十分御趣旨を尊重いたしまして、今後運営するように、また理事会において十分おはかりをいたしたい、かように考えます。  それでは、ただいま理事会で決定したとおりで、御異議ございませんか、あらためておはかりいたします。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江藤智自由民主党

○理事(江藤智君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江藤智自由民主党

○理事(江藤智君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。  暫時休憩いたします。    午後零時十七分休憩      —————・—————    午後三時五十四分開会

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。  継続調査要求に関する件についておはかりいたします。  運輸事情等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。  運輸事情等に関する調査のため、閉会中、委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 御異議ないと認めます。  派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長田裕二自由民主党

○委員長(長田裕二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日は、これにて散会いたします。    午後三時五十五分散会      —————・—————

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