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71回国会衆議院1973/09/13

物価問題等に関する特別委員会 第23号

発言数
145
登壇者
13
会派数
4
開催日
1973/09/13

会議録

山中吾郎日本社会党

○山中委員長 これより会議を開きます。  物価問題等に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中村茂君。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 厚生省の薬務局長、ここに「治胸錠」という薬があるのですが、製造が和歌山市ホノミ漢方剤盛堂薬品株式会社、十五錠中の成分、それから用法、用量、効能、こういうふうに書いてあるのですが、百五十錠入りで、問題は、この薬の値段が三月ごろまで千八百円、四月以降二千八百円、七月一日より六千四百円、言えば三月から七月までの四カ月で三・六倍値段が上がっているわけであります。  そこで、この薬は薬事法上どういう種類の薬品に属するか、まずお聞きしたいと思います。

松下廉蔵厚生省薬務局長

○松下政府委員 薬事法におきましては、医薬品につきまして法律上の分類というのは別にいたしておりませんのですけれども、四十二年十月以降におきましては、承認をいたします際に、一応いわゆる医療用の薬と一般用の薬とを区別して申請させるという行政指導をいたしております。  いま御指摘の「治胸錠」につきましては、それ以前の承認でございますので、制度的にどちらの区分というのは設けておりませんが、大体販売形態等から調査いたしましたところでは、いわゆる一般用の医薬品に属するものというふうに考えております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 薬事法の条文からいくと第二条の第一項二号に当たるというふうに理解していいですか。

松下廉蔵厚生省薬務局長

○松下政府委員 これは漢方系の配合剤でございまして、このままの形では薬局方にはおさめられておりませんので、その意味におきましては、いま御指摘の第二条第一項第二号に該当するものとお考えいただいてけっこうだと存じます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 いずれにしても、千八百円から四カ月間で六千四百円にこの薬の値段が上がった。患者は病気をなおすために、普通の品物と違って、相当高くなってもほしい薬は買わざるを得ない、そういう心境にあると思う。ところが、四カ月間に四倍近くも上がってしまう。こういう薬の値上がりについて、正常だというふうに思いますか。それとも、大体この程度は物価の値上がりの中で妥当だ、こういうふうに思うのですか。どちらですか。

松下廉蔵厚生省薬務局長

○松下政府委員 いま先生御指摘の価格、私どもも直接メーカーに当たりまして、きのう御通告のありました段階で調査をいたしたのですが、先生のおっしゃったとおりでございます。もちろんこの上がり方は、一般の物価の上昇に比べましても非常に急激な高騰ぶりであるということは否定できないかと存じます。  ただ、この治胸錠の内容について御説明させていただきたいのでございますが、これは先ほど申し上げました漢方系の配合剤でございまして、柴胡、黄苓、甘草、半夏、人参、大棗、生薑、そういったものを配合いたしまして錠剤にしておるという薬でございまして、そういった一般的に漢方系の生薬が、主として中国でございますが、中国その他からの輸入にまっておりますために、この春以来異常な値上がりを示しておる。特に主材になっております柴胡の値上がりが著しい。これは何か中国で干ばつがございましたために、非常に生産が少なくなっておるというような話も聞いております。これは中国関係にも問い合わせたわけでございますけれども、はっきりした事情はわかりませんが、そのような話でございます。広州交易会におきます値段も、ことしは前回の交易会の十三・五倍というような異常な高値を示しておるというような事情がございまして、そういったところから、メーカーといたしましてもできるだけ値は押えるようにしておるんだけれども、そういった主材の異常な値上がりのためにやむを得ないという話でございました。  私どもといたしましても、先生御指摘のように、医薬品というのはほかのものと違いまして、高いからやめるということのできない性質のものでございますので、できるだけそういった値上がりを押える努力をするようにという行政指導はいたしておるわけでございますが、原因といたしましては、柴胡を主といたします生薬の異常な値上がりということが最も大きな原因であろうというふうに考えております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 柴胡が全体としてどのくらい値上がりしたものか知りませんけれども、いずれにしても、ここへ入っている成分から見ると非常に少ない量です。それが上がったからといって、先ほどから言っておりますように四カ月間に千八百円から六千四百円にまで上がるということは、どう考えてみても、原料が上がったからそれが妥当な薬の値段だ、こういうふうに言い切れるかどうか。これは先ほどから言っているわけですけれども、薬というのは患者にとっては、それがきくということになれば、高いから買わないというわけにいかない。どうしても買わざるを得ない。そういう性格を持っていると思うのです。それがいまの御回答では、柴胡が上がったからやむを得ない、こういうふうに聞き取れるのですけれども、ほんとうに材料が上がっただけでこれだけ上がったのかどうか。  それと、こういう値上がりについて監視していくとか、ただ行政指導というばかりではなしに薬価全体についての——特に漢方薬が、ここへきてずうっと全体上がっているわけですけれども、そういう面についての具体的な対策等お持ちであったらひとつ紹介していただきたい、こういうふうに思います。

松下廉蔵厚生省薬務局長

○松下政府委員 先生御指摘のように、最近、漢方ブームというようなことばもいわれておりますような、漢方薬に対する一般の人気が非常に高まっておるというようなことから、漢方薬の需要がふえてきておりまして、それに比べて原料が少ないというような事情、それから中国の事情——これは私どももつまびらかにいたしませんが、聞きましたところでは、中国においても従来よりも漢方薬というものがよく使われておる、そのために輸出に回す分が少ないというような事情、あるいは中国における干ばつの影響で生産が非常に減っておるというような、いろいろな事情があるようでございますけれども、主として中国からの輸入に仰いでおります漢方薬と申しますか、漢方の原材になります生薬が、最近非常な高騰を示しておる。先ほど申し上げました柴胡が特に大きな値上がりでございまして、広州交易会では十三・五倍といわれておりますが、私どもが東京で調べました相場では、一月と八月と比べまして十一・二倍になっておるわけでございます。それから、同じく中国、朝鮮に存しております半夏が五割、人参が七割、大棗が三割というふうに、軒並み値上がりを示しております。  それで、こういった対策といたしましては、やはり輸入に仰いでおります間はどうしても輸出元の値動きというものに支配される要素もございますし、従来、この生薬は、どちらかというと非常に需要が不安定でありますために値動きが激しい、一種の投機商品のように取り扱われておりまして、そのために国内における生産が非常に少なかったわけでございますが、こういうふうに漢方薬、生薬に対する需要がぜんぜん高まり、かつ定着してきましたような事情のもとにおきましては、私どもも、国立衛生試験所の薬用植物栽培試験場等においても十分な研究をいたしまして、農林省当局とも御相談をいたしまして、輸入に対して、安定した輸入が続けられるような外国に対する努力をいたしますと同時に、国内においてもこういった生薬の栽培あるいは、国内では野生のものは比較的少ないかと存じますが、そういうものの収集、集荷の体制、そういうものについて早急に対策を講じていくということが必要であろうと考えまして、目下その準備をいたしておる段階でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 私は、全体的な薬品について、特に大衆薬品、まあ家庭の薬品、こういうものについて小売価格をそれぞれのところへ表示する、こういう制度というか体制をつくって全体的に監視できるような仕組みにしていくことが非常に必要じゃないか、こういうふうに思うのですが、いま小売価格の表示を行政指導でさせている薬品は、どういう種類があるのですか。

松下廉蔵厚生省薬務局長

○松下政府委員 小売価格までメーカーが小売業者に対して指示するということは、再販制度が認められておりません限り強制することができない性質のものでございまして、そういった意味で、小売価格に対しましてどうこうという具体的な指導は、私どもとしてはいたしておりません。ただ、先生御指摘のように、医薬品の価格というものは非常に国民生活に大きな影響を与えるものでございますので、いまのような急激な値上がりを示す、あるいは店によって非常に価格の高下があるというような流通体系の乱れということは、これは国民医療上の問題でございますので、常に医薬品につきましては、有効で安全な医薬品が安定した流通体系によって必要なときに入手できるような流通形態をとるということを主眼にいたしまして、メーカー及び販売業者の指導をいたしております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 ここのところに四十三年四月十五日の衆議院の物価特別委員会、本委員会の議事録があるのですけれども、これは砂田委員が当時の薬務局の薬事課長に質問して答弁を得ているわけですが、その答弁の内容は「現在医薬品につきましては、一部の、たとえば配置家庭薬あるいは家庭薬の一部等については小売り価格の表示をいたしておりますけれども、いま御指摘の再販品目につきまして、今後小売り価格を表示するように行政指導してまいりたいと存じております。」  これでいくと、家庭薬、特に配置家庭薬というふうに俗にいわれている、薬を持ってきて置いて、飲んだら次に回ってきたときにお金をいただく、こういう制度の医薬品があるのですけれども、それと普通いわれる家庭薬の一部、これについては小売価格表示をしている。それから、再販品目についてもするようにという質問に対して、今後は小売価格を表示するように行政指導いたします、こういうふうになっているんですけれども、私は、一つの問題は、実際にこういう答弁あったように、再販品目までその後行政指導の中で表示がなされるようになっているのか。それともう一つは、ここまで実際にきているとすれば、一般のものについても行政指導の中で小売価格の表示がきちっといくような——これは行政指導ですから、行政指導ができないものかどうか、こういうふうに思うのですが、その点ひとつ……。

松下廉蔵厚生省薬務局長

○松下政府委員 先ほどの御質問に対する御答弁が少し不十分であったかと存じます。再販以外はと申し上げましたのは、再販品につきましては、もちろん、末端の価格についてもメーカーの支配が及ぶわけでございますので、私どもも価格を表示するようということを申しておりますし、メーカーといたしましても大体価格を表示しておるようでございます。  それから配置家庭薬の場合は、これは先生御指摘のように飲んだあとで金を払いますので、そのときにトラブルがあってはいかぬというような要素がございます関係で、これは昔から、私どもの指導と申しますよりも商慣習といたしまして、必ず価格を示しておるようでございます。  ただ、一般の家庭用の、いわゆる一般用医薬品につきまして定価を表示させることが適当であるかどうかという問題につきましては、先ほど申し上げましたように、薬事法のたてまえといたしましては、基本的には医薬品の有効性、安全性ということを主体といたしまして審査をするわけでございまして、もちろん、国民の生活必需品でございますから、安定した価格で供給するという一般原則につきましては、私ども大きな関心を持ち、指導いたしておるわけでございますが、そういったことを指導いたします一環として定価を表示することを強く指導するというのが方法として妥当であるかどうか。これは一般の生活必需品にいたしましても、全部の商品について定価が表示されておるというものは、法定再販の出版物等を除きましてはあまり例を見ないわけでございます。したがいまして、国民の医療を主といたします薬務行政の面で、一般薬についての定価を表示するということがどういう意味を持っておるかというような問題につきましても検討する必要があろうかと存じます。ただ、消費者のサイドからもそういう要望が強いことは私どもも承知いたしておりますので、他の商品等との関連も考慮いたしながら、そういった面についてはさらに検討さしていただきたい、こう思っております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 私の言わんとするのは、確かに小売価格を表示するということは、製品の性格もありますけれども、全般的な問題とすれば、品物を販売する競争原理からいくと一つの規制になって、たいへん問題が起きるところですけれども、特にこの治胸薬に見られるように、薬品が四カ月間ぐらいで四倍にも上がる。しかし、薬ですから、患者は必要なものについては、どんなに値段が上がっても求めなければならない。いまの答弁では、材料が非常に上がったから上がったからというふうに言われるけれども、私はどう考えてみても、それだけではないだろう。これだけの値上がりが材料だけに責任があるのか、それとも何か流通機構なり、必要であるから求めなければならないから、売れるから、そういう関係の中で、それから物価高騰が続いている、そういうムードの中でこれだけの値段になってきている要素が相当あるんじゃないか、そういう危惧を持つわけです。それを前提にして考えた場合に、何かそこらの辺のところに監視する制度なり、もっとざっくばらんに言わしていただけば、うまい方法はないものか、こういうふうに思うわけであります。そういう意味で、いま検討するという御回答を得たわけでありますが、私は、ただ単に小売価格を表示する、こういう面の検討ばかりではなしに、このように上がってきている、これがもう一つ、ほんとうに原料だけでこれだけ上がっているのか、薬価全体のあり方として広くひとつ検討していただきたい、これが一つです。  それから、これは公取にちょっとお聞きしたいというふうに思うのですけれども、先ほど委員長まだお見えになっていなかったわけですが、簡単に説明しますと、ここに治胸錠という、俗にいう漢方薬があるわけです。これが三月に千八百円、それから四月になって二千八百円、七月一日から六千四百円、四カ月の間に三・五、六倍、四倍近く値上がりした。ほとんど中国等の材料で、材料が非常に上がってしまったのでこれだけの値段になった、こういう回答があるわけですけれども、いま申し上げましたように、それだけではないだろう、ここまで上がったのにはまだまだ多くの内容があるんじゃないか、したがって、その面を含めてというようなお話をしたわけです。特に薬価の問題について、再販の問題がいま解消の方向にきているわけですけれども、薬品については一部残す、こういうふうにいわれています。廃止の方向にきている中で、この再販にまた指定していくというのも逆な方向ですけれども、再販という意味ではなしに、公正取引という面から何かここら辺のところで検討を加えて、ほんとうの意味のきちっとした価格で販売できるような体制というか、行政指導というか、そういうものを公取としてもひとつ御検討願いたいと思うのですが、そこら辺のところを含めて、ひとつ公取のお考え方をお聞きしたい。

高橋俊英公正取引委員会委員長

○高橋(俊)政府委員 ただいま御指摘の品目は、再販品目に入っておらないはずであります。それでありますので、それを再販の中に取り込んでということは、いま私ども考えております方向とは全く逆な措置になりますので、そういうことで問題を解決するということは困難ではないかと思います。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 だから、私の言っておるのは、再販品目でないことも承知しておるわけです。それから、全体的には廃止の方向に持っていかなければならないという前向きの姿勢にいま公取もあることも、承知しております。しかし、再販であろうとなかろうと、公正な取引であるかどうかということについて監視、検討を加えていく立場にあると思うのですね。だから、そういう立場からひとつ検討を加えたらどうだろう、こういうふうに言っているわけでありますから、その面からの御回答をひとつお願いしたい。

高橋俊英公正取引委員会委員長

○高橋(俊)政府委員 公正取引委員会の立場は、御承知のとおり競争原理にあるわけですね。そこで、競争を通じて需給の状態から自然に生まれる価格、人為的につり上げられない価格というものをねらっておるわけであります。  私は、おそらくそのものが、別にこれはカルテルにも何にもならないのではないかというふうに推測するわけですが、単一の商品の値上がり、この商品の値上がりについてはどうするかということについては、公正取引委員会としてはほとんどまあ手が出ない場合が権限の上では多い。ただ、何か仕組まれた状態、何らかの意図を持って不当な対価で取引する。これは廉売防止と逆な意味においてつり上げる。そのつり上げ方が、えらい不公正な取引に該当するもの、こういう場合には規制をする立場になります。その場合はきわめて例外でありますけれども、不当に高い、いまおっしゃられたつり上げ方は、私が知っておる限りは異常だと思います。しかし、物価そのものを個別に規制するという権限は、私どもには与えられておりません。不公正な取引に該当する場合にだけこれを規制するということになっております。  その実態は事務当局に、どうしてそういう値上がりをしたのかということについてきちっと検討させていきたいと思います。その上でまた対策を考えていきたいと思います。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 それでは、この問題はここで打ち切らせていただきたいと思います。厚生省のほうはけっこうです。  引き続いて公正取引委員会にお聞きしたいと思うのですが、いまも若干触れたわけですけれども、特に物価問題なり消費者行政の面から考えていきますと、私は、価格の管理体制を総合的に強化していく、これがいま一番必要な段階にきているんじゃないか、その意味では公正取引委員会の任務は非常に重要だ、こういうふうに思っているのですけれども、特に管理価格を生み出しているテリトリー制、問屋指定制度の、管理価格をささえているというか生み出している、この点についてメスを入れる、こういう段階にきているのではないかというふうに思うのですけれども、公正取引委員会で考えている現在の考え方について明らかにしていただきたいと思います。

高橋俊英公正取引委員会委員長

○高橋(俊)政府委員 ただいま御質問の問題は、つい最近、私の私的な諮問機関、相談相手といいますか、独占禁止懇話会というものがございますが、そこに一つの調査報告というような形で中間的なものが出ております。そのことに対する新聞報道なんですが、新聞報道が決して間違っているとは申しませんが、懇話会の空気として、そういう流通系列化の問題については、特にもうテリトリー制の問題がありますけれども、それ以外にも縦の流通系列がとかく消費者のためにならない、あるいは小売商の利益をメーカーが不当に阻害しているのではないかというような疑いがある。私どもとしては、実は非常に固まった形で問題を提起したのではありません。そこで、御意見を承った上でなお必要な点を十分調査した上で、規制すべき必要のものがあればそれに対する対応策を考えていきたい、こういう考えでございます。  ですから、こちらの態度はいまのところきわめて流動的でございまして、家電、自動車、カメラその他の業界において行なっておりまする地域販売制といいますか、地域を指定するというような制度、これは少し行き過ぎた面があるのではないかというような疑い、管理価格に該当するかどうか——私は、厳格な意味での管理価格とは思いません。これは再販的な価格におちいることはありますけれども、いわゆる管理価格でないと思いますが、縦のそれぞれの系列の上の競争がそれぞれ猛烈に行なわれております。家電業界でも自動車業界でも、それなりに寡占状態であっても、それぞれの競争は十分に行なわれている。その点ではよろしいのですけれども、そういう点だけでいいとするだけでなくて、流通のあまりかたくなな系列化というものはいろいろな点で弊害を伴うのではないかというような疑いもあるので御意見を拝聴したい、こういうことで提言申し上げたところが、まあまあいろいろな意見がございまして、何もする必要がないという意見もあり、一方で、やはり問題として取り上げてみる必要がある問題だ、取り上げるべき事項である、こういういろいろな御意見がございました。どちらかというと後者のほうの意見が多かった、こういうことでございますので、私どもは時間をかけて——これはあせって解決すべき問題でありません。一方で競争を十分に行なっておるのでありますから、その面では評価しなければならないし、それからコストの低減その他に役立っている面もあります。メリットも十分ありますので、一がいにこれを排除するというような方向はとりたくない。問題を、規制するという形で問題を取り上げていきたい、こう考えております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 いずれにしても独占禁止法があるわけですけれども、特にビールとか写真のフィルムとかピアノ、こういうものについては非常に寡占化が進んでいて、こういう中からあえていえば寡占価格というのですか、価格の面からいえばそういうふうに非常に寡占化がひどくなってきている、こういうふうにいわれています。それからカメラとか家電製品、乗用車、こういうものについてはいま指摘されたメーカーの流通系列または流通支配、こういうものが非常に強まっている、こういうふうにいわれています。  それから再販問題についての資料の中で、寡占度の高いものとして、これはおたくの資料ですけれども、練り歯みがきについては三社で九三%、家庭用浴用石けんについてはやはり三社で七六%、家庭用合成洗剤は三社で六七%、化粧品は三社で五三%、医薬品は三社で二一%。これはいずれにしても寡占化、管理価格、再販。  これはどちらかといえば独占禁止法がある、そういう中における自由主義経済の価格形成を行なっていく、競争原理というか競争政策というか、そういう中から価格というものが求められていくという面について、非常に企業を守っていくというか、そういうかっこうが寡占化、管理価格、また再販。いま言われましたように、これは確かにアフターサービスがよくなるとか有利な面もあると思うのです。しかし、いま私の取り上げています管理価格の面からいけば、そこまでいっていないというふうにいいますけれども、特に自動車等については系列化がきちっとしていて、その系列のもとでその系列の自動車を販売する、これが大部分を占めているわけですね。それだけ系列化されてくれば、その中において競争原理に基づく競争がそれぞれ行なわれて価格形成がなされていくというふうにいいますけれども、私は、やはり自由に価格競争ができ、自由な仕入れがそれぞれ販売店でできる、こういう体制が阻害されている面が相当出てきていますから、もっといえば独占禁止法十九条の不公正な取引を禁止する、この条項に違反の疑いがあるというくらいな強い態度で臨まなければならないのではないか。どうもいま委員長のお話を聞くと、そこまではいっていないようですけれども、この十九条の条項に基づく違反の疑いがあるというくらいな強い態度をお持ちなのかどうか、ひとつお伺いしたいと思います。

高橋俊英公正取引委員会委員長

○高橋(俊)政府委員 端的に申しますと、十九条違反の疑いがないとはいえないと思うのです。  ただ私ども、いろいろ日本の経済のあり方を全部を通じて見た場合に、どういう企業が非常に強くなっているか。国際競争力強化という点から見ましても日本はいろいろなことをやってきた。だから、寡占ということも、それに伴って結果的にはなっちゃった。競争が結局寡占を生んだけれども、その寡占の結果は、たとえてみればピアノのようなものは、ものは小さい、小さいのですけれども国際競争力抜群ということになっちゃった。いまではそれがいいか悪いか問題はありますけれども、とにかく国際競争力が非常に強い。写真のフィルムをとらえましても、アメリカからのコダックの上陸に対して十分対抗できる、こういうふうになっている。そのこと自体に対する評価は、全くこれを否定的に考えることはできない。だから、ぶちこわしにならない程度で、そして弊害を規制していくというふうな程度の考えで、さしあたりはいきたい。  しかし、理想的な状態というのは、いまおっしゃられたように、卸であろうが小売りであろうが、指定の制限を徹底的に受けるというのは、自由な競争原理からいえば好ましいことではありませんので、さしあたり私どもは、これを十九条違反ときめつけていくというよりは、もっと、ある程度は業界の実情に沿いながら、弊害だけはあまりこれ以上進まないというふうにするとか、いかにすれば消費者の利益にそれがつながるかという点も考えた上で問題を取り扱いたい。直ちに十九条違反だという形できめつけて、その容疑でやるということじゃなくて、もう少し幅広い目でこの問題を検討してまいりたいと思うのでございますす。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 十九条違反の疑いがないわけではないということですが、その点はその程度にして、先ほど、時間をかけてじっくりと、こういうふうに言われたのですけれども、これはそんなに時間をかけないで、やはり相当なスピードで、前向きの姿勢でひとつ検討してもらいたい、こういうふうに思うのです。  その際特に私は必要だというふうに思いますのは、これは私が言うまでもなく、物価問題と消費者行政ということに力点を置いて取り組んでいただかないと、独禁法があり、公正な取引が行なわれているかどうかということを監視する任務を持っている公正取引委員会があまり企業側の立場に立ったような姿勢だと、非常に問題が起きるわけですし、そういう任務じゃないというふうに思うわけですが、きのうあたりも、相当問題になっていた再販を前向きの姿勢で廃止していく、そのかわりではありませんけれども安売り禁止のほうを取り上げる。中身を見ると相当慎重に扱っているようですけれども、しかし、世論は、公正取引委員会はやっぱり企業側の味方か、こういう印象を受けてしまうんですね。片方でそういうふうに前向きの姿勢はけっこうですけれども、今度安売りという問題を取り上げていく。そういうふうにやっていくとそういう姿勢が出てくる。したがって、早急に取り組んでいただかなければならないというふうに思いますけれども、いま申し上げましたように、あくまでも物価対策、消費者行政の立場に立って早急に取り組んでいただきたい、こういうふうに思います。  これに続いて、国際経済と競争政策に関する東京会議、これが九月の十九日から二一二日、東京で開かれる。きのう資料もいただきましたが、この第五分科会では特に物価政策、消費者行政と競争政策について取り上げる、こういう内容になっています。  たまたま、先ほどから私が言っている幾つかの問題と関係してくるわけですが、これは民間の会議ですか。それとも政府間の会議ですか。これは主催が公正取引委員会、また外務省とか幾つか入っていますけれども、民間も入っているような気がしますし、これはどちらのほうでもけっこうですけれども、民間の会議か政府間会議か、その辺の性格を明らかにしていただきたい。

高橋俊英公正取引委員会委員長

○高橋(俊)政府委員 官民合同の会議です。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そうすると、先ほど申しましたように、この第五分科会で特にいま問題にしたようなことが取り上げられるわけですが、非常にこまかくて申しわけないのですが、ここに臨む態度、これは助言者、学者等が発言していくようですけれども、政府の態度とすれば、物価対策それから消費者行政にあわせて競争政策とこういうふうにいうのですから、寡占化の体制、それから管理価格、再販制度、こういうものが競争政策の中から、物価政策の中から、特に消費者に対する影響というものを考えて阻害しているとすれば、そういうものを排除していく姿勢で臨まなければいけない、こういうふうに思うのですけれども、これに対しての政府の基本的な考え方についてひとつ明らかにしていただきたい。

高橋俊英公正取引委員会委員長

○高橋(俊)政府委員 この会議は官民合同でございまして、私どものほうも主宰者の一人になっておりますが、その中身については、民間の学者のグループの方々が主として分科会のそれぞれの講師の方々をお願いする。世界並びに日本の独禁法に関係の深い学者の方々、これは学者に限りませんが、そういった方がレクチュアをするわけです。そして会議のやり方としては、ある程度私の知っている範囲では、私自身が全部こまかくタッチしておりませんので申しわけありませんけれども、コメンテーターというものを何人か中にあらかじめ予定しておりまして、それらが講師の方々に対して質問するといいますか、この点をもっと明らかにしてください、この点に対する意見はどうか、こういうふうな形で各分科会の運営が進められるということになっております。ことに第五分科会では、いまおっしゃられた問題の中で、たしか再販問題についてもレポートがあるはずでございますが、消費者行政に関連する競争政策についていろいろ討議が行なわれるのではないかと思います。  政府側として、これらの会議を全部リードするという立場にございません。その点は、むしろ民間の方々が会議の中身については主としてやられるということになっておりますので、御意向にそのまま沿えるかどうか知りませんけれども、いろいろな意見が出てくるものと期待しております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 最後に公正取引委員会にお聞きしますが、前にも本委員会で問題になったことがあるのですけれども、いま全国的に別荘団地の開発が進んで、それに対しての、観光会社、不動産会社等の誇大な宣伝に基づく販売、売りさばきが非常に目につくわけですけれども、いままで全国的に、特に別荘に関係して誇大宣伝等で公正取引委員会で調査し、注意というか指摘した案件が何件ぐらいあるか、その内容についてひとつ明らかにしていただきたい。

熊田淳一郎公正取引委員会事務局取引部長

○熊田政府委員 別荘地につきましては、昨年来、おりを見て調査いたしておりまして、昨年は排除命令を一件出しております。それからことしに入りまして三月の十日に、これは不動産全体について調査をいたしましたが、その際栃木県那須周辺の別荘地三社八件を調査いたしまして、そのうち一社に対して警告を出しております。それからさらに、六月九日に北海道、伊豆大島、長野県、静岡県等の別荘地十二社十五件について調査をいたしました。現在その調査結果を検討いたしておる最中でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 具体的な問題で恐縮ですけれども、長野県の丸子町に新宿の大成興業で、信州のスイス小諸湖畔台高級別荘、こういうことで宣伝をして、いま売りさばいているわけですけれども、特にこの名前からも問題になるわけですけれども、湖水がないにもかかわらず湖畔台、小諸から十五キロも離れているにもかかわらず小諸、道路が農道であるにもかかわらず、りっぱな道路、こういう宣伝になり、小さな池がありますけれども、そのコイはつりほうだい、近くの山でキノコとりほうだい。現実には地下水、電気、水道の施設などは全然ない。こういうものを信州のスイスなどという名前で売りさばかれるということは、信州全体のイメージにも関係するじゃないかということで、これは地元では大問題になり、新聞紙上等でも問題にしているわけであります。  したがって、こういう問題になってきた中で、県や地元では公正取引委員会などと連絡をとって、すみやかにそういう悪徳な不動産会社は何とかしなければならぬ、こういう動きが出ているわけですけれども、公正取引委員会にはすでに連絡が来ていると思いますが、非常に具体的な問題で恐縮ですけれども、公正取引委員会の態度についてひとつお聞きしたいと思います。

熊田淳一郎公正取引委員会事務局取引部長

○熊田政府委員 ただいま先生がおっしゃいました大成興業の件につきましては、長野県から連絡が来ておりまして、ただいま長野県と連絡をとりながら調査をいたしております。  従来の別荘地につきましての不当表示の例を見てみますと、所在地についての不当表示とか、あるいは交通の便、設備、環境についての誇大広告とか、そういうようなものが間々見られます。  本件につきまして、先ほどおっしゃいましたような虚偽あるいは誇大の表示がもしあるといたしますと、これはきわめて不当だということになりますが、現在まだ内容を調査中でございますので、その調査の結果を待ちまして、もしも不当な点があれば適切な措置をとりたい、こういうふうに考えます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 とかく調査が、いままでの経過の中でもおくれがちでありますので、すみやかに連絡をとって態度をきめていただきたいということをお願いして、終わりたいと思います。

山中吾郎日本社会党

○山中委員長 次に、神崎敏雄君。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 今日、国民生活の上で諸物価の上昇、これは非常に国民を苦しめております。その中でも特に電力あるいはガス、こういうようなものが値上げされるということは、さらに諸物価上昇に拍車をかけ、国民に及ぼす影響はきわめて重大だ、こういうふうに思っております。したがって、私は国民生活全般から見て、先般から、中でも電力料金の値上げにかかわることで、これの認可権をお持ちになる通産当局あるいは諸関係の方々に質疑を数回、商工委員会あるいはこの物特でかわしてまいりました。ところが客観的な情勢上から見て、きょう、特にいま申しましたような観点から、物価全般に及ぼす立場で、ここでさらに最終的といいますか、きわめてせっぱ詰まったような情勢の中で、この問題を国民の立場から関係当局の責任のある方々にただして、国民の前に明らかにしたい、こういうふうに思っておりますので、責任のある答弁をひとつしていただきたいと思います。  そこで、まず第一に伺うのは、関西電力は、料金値上げ理由の一つに燃料費の値上がりをあげておりますが、昭和四十七年度の重油購入価格は幾らであったか、これをひとつ明らかにしていただきたい。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 関西電力の四十七年度重油購入価格は、平均しまして七千六百五十一円というふうになっております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 私が得た資料では、四十七年三月末が七千五百二十三円、九月末が七千六百円、したがって、平均して、いまおっしゃったようなことになると思います。これはあととの問題がありますので、よく確認をしておきたい。  次に伺うのは、四十八年の三月末は幾らであったか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 三月末の価格は七千六百三十一円でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 七千六百三十一円とおっしゃいましたが、通産当局から出ているこれは、関西電力は重油三月末は七千八百十五円と出ているが、どっちがほんとうですか。あなたのところから出た資料ですよ。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 先ほど申し上げました数字は一−三月の数字というふうに報告をされていますので、あるいは三月末は御指摘のような数字であるかもしれません。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 何という答弁ですか。三月末は幾らかとぼくは聞いているのですよ。一−三月とはどういうことなんです。あなたのおっしゃっているとおりだと思います——これはあなたのところの資料ですよ。ふまじめな答弁はやめなさい。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 手元に三月末の数字がございませんでしたので——すぐ調べます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 ございませんて、あるじゃないですか。何を笑うているんだね、君。質問どおり答弁しなさいよ。少しでも高く言って企業側に何も加担する必要はないんだよ。これはあなたのところから出た。ぼくがつくってきたものじゃないのですよ。きょうは責任ある立場の答弁をしなさいと、私は冒頭に言っているのですよ。  これは委員長から注意していただきたいと思います。こういうふまじめな……ぼくが一月から三月までの間は幾らかと聞いたら一月から三月の間はこうだ、三月末は幾らと——君のところに三月末と書いてあるじゃないですか。

山中吾郎日本社会党

○山中委員長 資料はないのですか、あるのですか。持ってきてない。それじゃ持ってきて……その間、質問ほかに続けますか。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 いま認めたんだから——認めたんですね、これは。答弁しなさいよ、認めたのか認めてないのか。貸してあげようか。あなたのところで出ているのだから。

山中吾郎日本社会党

○山中委員長 答弁してください。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 ただいまの御要求については、即刻調べて御報告いたします。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 調べてというのなら、それは返しなさい。君のところからもらったんだよ。  次官、どうです。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 岸田部長からお答えしましたときには、三月末の数字はお答えできなかったことは非常に残念でございます。一−三月の平均値ということでお答えいたしまして、お尋ねの三月末という答えにはなっておりません。したがいまして、三月末の資料はいま手元にないと言っておりますので、至急に取り寄せるようにいたしたいと一思います。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 私は、関西電力の昭和四十八年三月末のを聞いているのです。これは関西電力と通産省で共通している資料を言っているのです。そうすると、あなたのほうは、今度の査定ではこれを基準にして査定されていると思うのです、いまの作業は。  きょうは電力問題で質問するということを申し出ている。両次官も、大臣がおられぬから来てもらっている。そうすると、神崎はまた関西電力のことをやりよるなということは、きのうからわかっているはずなんです。それで資料を持たぬとここに出ているということは、私はきわめてふまじめだと思うのだね。そういうことでは、そういうずさんなやり方で料金をきめられてきたら、たいへんなことになる。行政責任を私はきびしく追及しておきたいと思う。  その価格を二十銭や三十銭高く言っておいたほうがいいと思っているのか知らないが、これは高く言ったらあとで困るかもわかりませんよ。これはそういうような形が一貫してあるのですね。だから、このことについて指摘したら、そのとおりですと言えばいいのであって、これがどのように作用をするか、今後の質問によって発展するのですよ。いま高く言うておいたら、あとでえらい困るかもわからぬ。安く言うておいたら困ると思って高く言ったのかもしれないけれども。だから、持ってきてからやるというなら、それまで待ってもいいです。私はきびしく遺憾の意を表しておきたい、そういう態度に。  次に、関西電力は昭和二十九年以来、料金を据え置いてきたのですね。二十九年の重油購入価格は八千八百三十五円です。通産省発表の資料でそうなっておる。これも通産省の資料です。ことしの三月のほうが安いのです。それでも燃料費は高くなったというのか、こういうのですが、どうです。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 重油の価格につきましては、御承知のとおり昨年から急激に上昇を見せております。関西電力が使用しております油の中で大宗をなしておりますミナス原油について、その間の事情を少し御報告いたしますと、四十七年度のFOB価格が二ドル九十六セントでございました。これが四十八年四月以降三ドル七十三セントに上がっております。さらに、報道されるところによりますと、十月以降四ドル七十五セントに上昇するということが決定したやに伝えられておるところでございまして、従来は、前回料金設定以来油の値段は低く推移して、それが料金の安定にも寄与してきたという事情にあったわけでございますが、昨今、急激にこれから上昇する大勢にあるというふうに考えております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 二十九年三月の重油購入価格は八千八百三十五円だ、ことしの三月はそれよりも安いのだ。私は、それを認めるかどうかと聞いている。今後上がりますとか上がらないとかいうことを聞いているのじゃないのです。二十九年のときは八千八百三十五円であった、ことしの三月はそれよりも安いのだ、認めるのかどうかということを聞いているので、今後のことは今後言いますよ。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 二十九年と本年三月末を比較いたしますと、本年三月末のほうが安うございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それでよろしい。要らぬこと言わぬでもよろしい。  先ほど、今後上昇をするというように先もって言われたので、それを私は尋ねていきます。  一キロリットル当たりですが、昭和三十一年に一万二千三百六円、三十二年は一万一千二百四円、こういう時期もあったのですね。いま、今後上がると言われた。そうすると、今後上がるというような抽象的な表現じゃなしに、三十一年、三十二年の値段から見て、いまいわれている値段から換算すると五〇%以上上がるということになる、三十一年、三十二年の比例から見たら。それは一体どういうことですか。そういうふうに上がると思いますか、五〇%以上も。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 会社の申請の中に引用されております今後の重油価格の見通しといたしましては、四十八年度で九千百八十円、四十九年度で一万三百十二円、五十年度で一万一千六百九十一円というふうに記載されております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 五十年度でも一万円台でしょう。三十二年に一万一千二百四円だった。今後は上がるということとは矛盾してないか。五十年代で一万円台だったら、三十二年のときの一万一千二百四円よりも安いのです。それに先ほどは、今後はどんどんと上がりますといってドルで表現をされましたが、ここは日本の国会ですから、私は円で言うておるのだから、円で換算をしてやってもらいたい。それとまたOPECの関係がありますので、そのほうがより明確だと思います。いまあなたはどんどん上がっていくと言って、逆に五十年は一万円台だ。いま四十八年ですから、五十年といったらまだ二年先の話です。それでもなおかつ一万円台、こういうことになっておるのです。  では、別の角度から聞きます。  これはこの前の商工委員会で私が、三十年代の後半から四十年代初めにかけて国際石油価格が値下がりした、今後OPECの値上げがあるとしても、その値上がりの幅は過去の値下がりの幅以上のものだと証明できるか、こういうふうに聞いた。当時井上局長は、まだ計算していない、こういうふうに答弁した。その後、前の課長は計算不可能と言った。したがって、計算不可能のものが、何年は何ぼ、何年は何ぼ、何年は何ぼになりますということをいまここで答弁されたということは、一体どういうことなんです。この前の委員会で計算不可能だと言うておって、いま聞いたら、五十年は何ぼ、五十二年は何ぼととんとんと言われた。しかも五十年になったら三十二年よりも安いのに、すでに燃料費は高騰するから値上げをしますということの論拠は、何もこれは保証されない。ずっとこれは一覧表ここにありますよ、二十六年から三十五年。それならこの前の国会答弁は、それはでたらめな答弁ですか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 私どもがこれから発電コストが上昇する要因がいろいろあるということを申し上げました背景には、実は昭和二十九年、三十年当時と四十七年現在の状況では、前提として水力と火力の比率が基本的に変わってきておるということがおもな要因ではないかと思っております。昭和三十年には水力の比率が全体の七一・八%、火力が二八・二%でございましたが、四十七年度になりますと、逆に水力が二二%、火力が……

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 途中ですが、私の聞いていることを答弁してください。時間がもったいないです、限定されているのですから。  私が言っているのは、前の商工委員会で、三十年代から四十年代についてのOPECの問題を言うたときに、井上局長は計算していない、前の課長は計算不可能だ——計算不可能と言ったから、そのときは、さらに計算してほしい、われわれもする。われわれのほうはしたのだ。したから、こうしていま、比較を出して私は言っているのです。何もいま、当時の火力と水力の問題を言うているのではないのです。その数字をいまの前の答弁で、五十年は何ぼ、五十二年は何ぼとこう言われたから、不可能であったことが計算した結果可能になったのか、そうすれば前の不可能だと言った答弁は訂正するのか、ここを聞いているのです。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 先ほど御報告いたしました数字は、申し上げましたように会社の申請としてこういうふうになっておるという数字を申し上げたわけでございまして、私どもは、得ておりますデータを使いましてこれの申請の妥当性について吟味するという立場にあるわけでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 では、前のときは不可能であったというのは、不可能でないのですね。国際石油価格の、いわゆるOPEC調査というものは当時は不可能ですと言うていたのは、不可能ではなかったのですか。では、前の国会答弁は訂正するのですね。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 前の井上局長なり業務課長の答弁につきましては、その当時といたしまして、たしか神崎先生の質問は七月ごろじゃなかったかと思いますが、その当時の状況におきましては、電力会社からの申請数値も実はまだ不確かなものでございましたし、また通産のほうでも石油価格の将来の見通しというものについてまだ十分な準備もしておらなかったということでございますので、しかもその質問の御趣旨が正確な見通しを立てろということであったものですから、したがって、あんまり正確なことも言えないというところから、わからないと、こう言ったと思います。  したがいまして、今日になりましては、実際に電力料金の価格の検討に入る段階で電力会社から申請数値を出さしめ、またこれに対して通産は通産といたしまして独自の石油価格の推移というものを、見定めていっておる段階でございます。したがいまして、先ほど岸田部長の申しましたのは、電力会社から出ておる申請数値の予測を申し上げたのでございます。  そこで、それではこういう数値がどこから、このように比較的正確なニュアンスで出てくるのかということになろうかと思うのでございますが、御承知のように、つい最近におきましてミナスの原油価格を引き上げましたこと、あるいはまた、新ジュネーブ協定が結ばれて産油国が非常に高姿勢になってきた、こういうことと国際情勢をずっと見てまいりますと、ある程度、何%ずつかは来年からも上がっていくのではないか、こういう見通しを持ったのでございます。  したがって、その申請数値そのものが正しいとは言っておりませんが、一応それを基礎に算出をはかっていきたい、こういう意味で言っておるのでございまして、その点御了承願いたいと思います。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 いま政務次官そういうように言われるのですが、政務次官のお立場で言われることについては了解をし理解もできますが、そういうことが、言うたら非常に複雑で数値をあげるのに難解、こういうことと不可能だということとは、これは異質のものだと思います。不可能というようなことはあり得ないことなんです。まじめに追及するかせないかであって、答えは出てくると思う、どのようなものでもイコールというものはあるのですから。当時、不可能だという答弁をもらっているから、きょうそのことを聞いていると、聞かないうちからぽろぽろと言われたからそういうことになるのです。しかし、いまの次官ので、これは保留的了解といいますか、一応おさめてはおきますけれども、そういうことで、ひとつ今後の答弁にも十分慎重に答弁をしていただきたい。事は、関西全体の諸物価の上昇の根源的な電気料金の問題ですから。われわれはほんとうに真剣に国民の立場で質疑をしているということですから。  先ほど、当時はいわゆる水力より重油のほうが少なかったと言わんばかりの答弁を先走って言われていたのですが、そこで、たぶんそういうことを言うだろう、重油のほうがいまより高かったと言われると思って、そのほうも調べております。  二十九年当時の重油の消費量は、確かにいま言われたとおり、いまよりは少なかった。しかし、そのことで、経営的に火力では赤字だったということが証明できるかどうかが問題となる。ここでは、重油の消費量が少なかったとかあるいは多かったと、こういうことが論議じゃなしに、十九年間値上げをしなかったから赤字になって、経営がぐあい悪くなったから上げてほしいと言ってきているのだから。しかし、当時のそのことで、いわゆる火力で赤字が出たという証明になるのかどうか。たとえば中部電力の場合で見ますと、二十九年の発電原価は、これは火力は五円三十一銭、二十九年の電灯電力の合計の料金単価は五円四十七銭。火力でもこれで十六銭の黒字なんですね、重油が少ない場合でも。  これは中部電力の例ですが、これと対比して当時の関西電力の場合はどうですか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 昭和三十年度における発電コスト、関西電力の場合について調べてみますと……(神崎委員「二十九年のことを聞いている」と呼ぶ)ちょうど三十年のしか資料がありませんので、これで御説明することをお許しいただきたいと思います。  水力でキロワットアワー当たり九十六銭、火力で四円三十七銭、平均をいたしまして一円九十二銭であります。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 まあ、そういう一々あげ足とってやっておったら切りがないので次へいきますが、関西電力の供給規程ですね、これによりますと、この三八ページあるいは五二ページに「燃料費調整」という項目があります。燃料費が千キロカロリーにつき八十二銭を下回るときは電力料金を一定額安くし、九十二銭を上回るときは高くする、こうして、燃料費が高くなって料金が安過ぎる、こういうことにならないように調整するという規定がここにはっきりとあるのですね。この十九年間でこの規定を適用したことがありますか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 この規定は発動した例がございません。私どもとしては、上がるとき、下がるときがある、それぞれ経営に及ぼす影響も承知をいたしておりますが、やはり料金の安定が必要であるという考え方からこのような措置をした次第でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 これを採用しなかったということは、赤字でなかったということになるのですが、それを認められますか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 私どもは、先ほど申しましたように、料金の安定性という見地から措置いたしましたので、これは直接赤字、黒字という問題とは無関係に考えておるわけでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 へ理屈を聞いておるんじゃありません。いま言うたように、二十九年の中部電力と関西電力と対比して私は申し上げている。これでも十六銭の黒字だ。だから長いこと値上げしなかったのですね。何も理由にならない。しかも、いまあげたように、関西電力の場合は、千キロカロリーについて八十二銭を下回る。あるいは九十二銭を上回って高くなった場合は調整するんだという規定があって、この規定は一回も使っていない。使っていないということは調整しなかったということです。調整しないということは赤字になって困っておらぬということです。赤字になって困ったら、この供給規程なるものをつくったのですから、これをすぐ使います。そうでしょう。そういうことで、あなたのほうが使っておりませんということを認めるということは、その間経営が悪化しておらないということを認めることと同意義になる。そのことを認めますかと言っているのです。  関西電力の社長に質問しているのと違うのですから、あなたは社長にならぬでよろしい。これの認可権を持っている当局として責任ある態度で一貫して、国民が納得をするようにしてほしい。どうですか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 いま、関西電力の価格が長期に安定してきた背景ということでお尋ねがございました。これは、私どもの判断としましては、その間企業としても大いに合理化に努力をしたであろうし、前回の申請以来、長い年月の間にさまざまなコスト上昇要因があったのが、たまたま燃料費が低位に推移したという形で吸収したさまざまな原因があったのではないかと思っております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 よけいなことをよけい言うことは避けますが、そういう角度の問題は、いままでここでも伺ったし、商工委員会でも数回にわたって聞いているわけで、きょうは燃料費の問題を聞いているのです。そういう一般論、抽象論を聞いているのじゃないのです。設備費とかいろいろなものをよけい言うてきましたから、きょうは燃料費を言っているのです。燃料費が高騰した、それが値上げをする根拠の一つの大きな柱になっている。ところが、燃料費は、高騰するどころか前よりもずっと安くなっているのじゃないか、OPECの差額もこうじゃないか、どうしてそのことが値上げの根拠になるんだ、根拠の柱がないじゃないかということを数字で示しているのですよ。あなたも五は五で、ぼくも五は五なんだからね。七より五は低いということを認めたらいい。七よりも五は低いじゃないかと言っているのに、何だかんだ言って、五のほうが七よりも多くあるようにするようなことは言わぬでよろしい。そのことを言っているのです。だから、燃料費の値上がりは根拠がなくなっているんですよということを言っている。そのことを認めますかと言っているのですよ。先ほどから重油やらいろいろな問題をあげましたね、当時の一キロワットの電気料なんかを、しかも中部と関西電力とを対比して。そうですと言ったらいい。どうです。そうですと言えませんか。五は七よりも高いですか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 神崎先生の質問に、ちょっと時間をかけさしていただいてお答え申し上げたいと思うのですが、実はそれは、重油の単価だけをとりました場合には先生の仰せのとおりです。確かに、三十年当時、二十九年当時といまと比べて非常に高騰しておるという理由にはならないと思います。単価だけ見ればそうなると思います。  そこで問題は、電気の製造過程における問題が実は今度の値上げの背景にあるのでございまして、これは先ほどちょっと岸田部長も申し上げましたように、三十年当時、つまり二十九年改正いたしました当時は、水力が大体七〇%ちょっとでございまして、火力が二五、六%というところであります。しかも、その火力の中で石炭と重油を見ました場合に、まだ石炭に依存しておった部分が相当ございました。その後、電力の需要が非常に高くなってまいりましたりするもので、水力の開発はおくれる。一方、ほとんど火力に依存しなければならぬ。そして現在をとってみますならば、火力が七二%で、水力が二四、五%、そういうような状態になってきております。そこで、単価からおっしゃるならば確かに先生の言うとおりでございますが、その重油を使う量というものが非常に多くなってきた。これが発電原価に影響を来たしておるのでございます。その点をひとつ十分に御理解いただきたいと思うのであります。  これは先生も十分理解していただいておると思うのでございますが、ただその中で、石油の価格というものに対して十分な監視をしろという意味で御質問があるんだ、私たちはそう受けとめております。だから、この重油の推移というものについては、将来電気料金を決定する場合には、一つの大きい要因として絶えず頭に入れて作業をしなければならぬと思うのでございまして、そういう点におきます示唆は、私たちも十分に取り入れていきたいと思うのであります。  それから、供給規程におきますところの料金調整というものをやっておらぬ、したがって電力会社は全部黒字であったんではないかということでございますが、過去をずっと振り返ってまいりますと、私、詳しい数字は覚えておりませんけれども、水力が非常に豊かであったときには確かに利益が出た。けれども、三十年、三十一年、三十二年等は、火力の面におきましては非常に大幅な赤字が出ておることは事実でございまして、それを水力によるところの電力のコストで埋めていく、そういうようなことをやったこともございました。したがって、その供給規程のとおりにやっていくといたしましたら、そのときどきに応じて電力の料金にばらつきがあるということは、産業あるいは民生におきまして非常に影響がきつい。したがって安定料金をとらしていきたい、こういうことで赤字が出てくる場合には経営努力によってそれをカバーさすというようなことを指導してまいって、何としても電気料金というものを安定せしめるというところに重点を置いて指導をしてきたのでございまして、その供給規程によるところの料金調整をしなかったから全く黒字でずっときたという、そういうことはまた理由が若干違うのではないかと思うたりいたしております。  したがって、今後ともやはり電力料金というものはできるだけ長期に安定せしめる、これがやはり一番大事なことであろうと思うておりまして、そういう観点からの電気料金の指導をしていく、こういうつもりでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 塩川さんからいわゆる電気経営学の講義を聞いているわけじゃないので、たとえば安いものを少なく使えばトータルのプラスは少ない。安いものを多く使ってきた場合そのトータルの利益は大になるのだ。そういうことが現実なんです。だから、予算が幾らか安くなりましたけれども、たくさん使うようになりました。たくさん使うたらよけい損するのかというたら、損じゃなしに得するのです。安いものを少なく使うたときにはそのトータルの利益は少ないということも知っておいてもらいたい。いま赤字、黒字で、これは質問しようと思ってなかったのですが、いまおっしゃったので、当時赤字でああいう苦しかったと言われるのやったら、なぜ毎年一割ずつ株主に配当しているのか、赤字であるのに、とこういうことになっていかなければならない。これはきょの質問の本旨じゃありませんから、いまのお話に対する私の答えとして申しておきたい。  そういうことで、また角度を変えて聞きますと、関西電力は最近、電気が足らなくなったとかということをPRすると同時に、また実質的に足らない面もあって、和歌山県やら京都府やら兵庫県やらから電力を買っておられますね。その単価は、たとえば和歌山の古座川、有田川、京都の由良川、兵庫の揖保川等からお買いになっておるのですが、その単価は幾らですか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 公営事業者からの購入単価は、京都府の場合キロワットアワー当たり四円七銭、和歌山県は古座川、有田川両方ありますが、平均をいたしまして三円六十六銭、兵庫県は三円七銭でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 通産省公益事業局というのは、通産省の中にないのですか。次官、あるのですね。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 通産省の中に資源エネルギー庁がございまして、その資源エネルギー庁の中に公益事業部というのがございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 ありますね。それは認められた。そこの「電源開発の概要」の四十七年度版にはこういうことになっている。これは事業局ですが、おたくのいま認められたとおり、和歌山の古座川が三円七十七銭、有田川が三円九十九銭、それをいま平均して三円六十六銭とおっしゃった。それから京都の由良川は三円九十銭。ところがいまの答弁は四円七銭。それから兵庫の揖保川は三円六十銭。いまの答弁は三円七銭になっている。これは四十七年版です。これはうそですか。これは答弁のほうがほんとうか、これがうそか、どっちを信用したらいいんですか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 いま御報告いたしましたのは、実績単価のなにで御報告いたしました。いま先生のお話のございました金額は、契約単価ではないかと思います。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 いま何言うたんですか、契約単価というのは。実際単価と契約単価と違う、その中身を教えてください。だれと契約して、実際単価というのは売る単価か、買う単価か。そういうことばのあやでごまかしちゃだめです。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 契約単価と申しますのは、取水量をある程度予定をいたしまして、それに応じた発電量を前提として契約単価をつくるわけでございますが、実際には取水量が計画と違ってまいる場合がございます。その実績に応じて単価を計算いたしますと、先ほど申しましたような実績単価の数字が出てくるという関係になるわけでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 和歌山あるいは京都、兵庫、いまあげたようなところから関西電力が買うときの値段は幾らだということを聞いたんですね。そうすると、買うときにそれが契約単価というならば、実際単価というのは、その買うたやつを一般消費者に売る値段なのか。そうすると、その間のそれが口銭なのか、関西電力の利潤なのか。契約単価と実際単価というのは、一体その中身を教えてくれというのはそこなんです。われわれは消費者の立場で聞いているんで、消費の立場で聞いていて、関電は経営があかんと言うているんでしょう、このままでいったら赤字になるんだと。だから、何ぼで買うて何ぼで売っているんだと。そうしたら、そこでは、たとえば原価を割って売った場合は赤字だ、利潤をあげた場合は一般的にいうともうけているんだ。どのくらいもうけているんだろうか、どのくらい損しているんだということを知りたい。そして、買うている値段を言うたら、それが合うてないんだな、あなたのところから出ているものと答弁と。だから、どっちを信用したらいいんだというのが質問の趣旨なんです。それの範疇で答えてくれたらいいんであって、枝は要らぬ。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 先ほど実績と申し上げました価格は、関西電力が公営発電所から購入する値段でございます。(神崎委員「それが実績やな、買うのが」と呼ぶ)そうでございます。たとえば古座川の例でいきますと、契約単価は三円七十七銭になっているのが、実績としては三円六十八銭という関係にあるわけでございます。  なお、これが一般の需要家の電気料金とどういう関係にあるかという点のお尋ねでございましたが、電力料金の組み立て方としましては、自社の発電する電力に他社から購入する電力、これらをプールいたしまして総括原価をはじき出す。それを各種別に配分するというやり方になっておりますので、この値段と需要家料金とは直接に関係があるというわけではございません。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 そこで問題になるのですよ。だからそこを聞いたのですが、四円七銭あるいは三円六十六銭、たとえば京都の由良川の実績をいうと四円七銭で買っているのです。ところが大口単価で関電が売っているのは三円七十四銭。原価を割っているのだ。三円九十銭でいま言う契約であっても、それでもまだ原価を割っているのですね。三円七十四銭、九十銭。大口にはなぜ買うた値段よりも原価を割って、こない大量に使う大口に三円七十四銭で売らなければならぬか。これはやはり大口の大企業奉仕の料金体系だ、こういうことになるじゃないか。どうですか。いま言うたら、実質単価や契約単価や言うてしろうとをごまかすような言い方をしておったけれども、ところが聞けば、そういうことを言って言うたところが四円七銭。ところが大口は三円七十四銭だ。こんなことしておったら商売になりませんよ。それで株主には配当して、それでだめだから一般に上げるという。  どうです、これは一ぺん両次官、責任ある答弁してください。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 非常に率直な質問でございますが、実はこの質問をよく検討いたしますと、総括原価主義ということをひとつぜひ御理解していただかないとこれに対する答弁にならないように私は思います。先ほども岸田部長が答弁いたしておりましたように、電力は全部プールいたしまして、いわゆる供給の単価を全部プールしてそこで平均値を出していくという原価主義をとっております。そういたしますゆえに、先生の仰せのように、たとえば有田川の電気は、そのままパイプで個別に売っていくというような式には実はなっておらない。そこに電気料金の算定が非常に複雑な要素を持っております。したがいまして、あくまでも総括主義ということをとっておりますので、そういう事態もあるいは出ておるかもわかりません。けれども、いまのたてまえから申しまして、総括で計算する以外に原価を正確につかむ方法がないものでございますので、ひとつその点は御理解いただきたいと思います。

橋口隆自由民主党経済企画政務次官

○橋口(隆)政府委員 私も、ただいまの塩川政務次官と同意見でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 だから、途中でやめなさいと手を振ったのは、電気というのは、買うて引っぱってくればくるほど安くなって走るんです、総括料金というのは引っぱってくればくるほど安くなって、距離が遠うなればなるほど安くなるんやったら、買うた値段より安くなるから安く売ってますなんという論理は成り立つけれども、この前の商工委員会やここで聞いたときは、いわゆる小口の場合は、いろいろなトランスや電柱建てて、どんどん遠うなればなるほどロスが出てきてどんどんと値は上がっていきますから、電気代は高くなる、こう言うておって、そうして大口には原価を割ってなぜ安く売るのかと聞いたら、今度は総括的にいろいろ引っぱっていきますとそういうことになるのだ。——だから、幾つかの柱を一つずつあげて、六回も七回も関電に集中して、集中的にやります、各論と各項目は分けてやりますということを宣言して、ここでぼくは三月ぐらいかかってこれをやっているんです。それで、やればやるほど言うてるほうがだめなんです。あまりやってるとまた時間が来るので、そういう論法は成り立たない、よく考えて審査の参考にしてもらいたい。  それから、いま総括的なことを塩川さん言われたので、今度は公害の問題で言いますが、公害防止対策の急増、これも値上げの理由になっているんです。これも先般聞きました。ところがこのときに、技術内容を含めて公表せよ、また科学者を含む全住民の納得できる公害対策であるべきだ、こう要求した。そのとき、公表については検討させてほしい、こういう答弁のままになっておるんですが、いつまで待ったらこれは公表してくれるんですか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 お尋ねは、公害防止施設が技術的に見て十分信頼できるものであるかどうかという点であろうかと思います。  私ども、火力発電所の公害防止につきまして、排煙脱硫技術それから窒素酸化物の低減技術、これが当面の課題であろうと思っております。  まず排煙脱硫技術についてでございますが、これは御承知のとおり、多年研究を進めてまいりましたものがようやく実用化の段階に達しまして、脱硫効率あるいは技術的な安定性につきましても相当の信頼性が確保されるようになってきたと判断をいたしております。通産省としても、極力排煙脱硫装置を設置するよう指導いたしております。  それから窒素酸化物の低減技術につきましては、二段燃焼法あるいは排ガス混合法、これらの技術が最近開発をされ、実用化の段階に達しておりますが、さらに今後の効率をあげるような研究、開発を引き続き実施してまいりたいと思っておるところであります。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 いつ公表するのだと聞いている。この前からそんな話は何べんも聞いているんです。公表するのを待ってくれと言うているから、いつまで待っておったら公表できるのか。昭和四十九年何月ごろですとか、四十八年何月ごろですとか、それだけでいいんだよ。もうそんなことは長々と聞いた。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 個々の発電所ごとにどのような設備をつけるか、そうしてそれによってどのような公害防止技術が活用され、どのような効果が期待できるかということは、個々の地点ごとに地元と公害防止協定を結んでおりますし、その中の内容によって明らかにされておるところでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 どうも委員長、これは答弁、ぐあいが悪いですね。何年何月ごろやと言うてくれと言うているのに、何年何月ごろやと言えないのか。言えなかったら言えないでいいんですよ。何も言えないからというて、おこらへんのやから。いつまで待っていたらいいんですかと聞いているんですから、もう五年ほど待てとか、百年待てとか言うたらいいんですよ。それが言えないのがどうも納得できない。言えないんですか。

伊藤栄一資源エネルギー庁公益事業部火力課長

○伊藤説明員 火力発電所の公害問題は、大気汚染と温排水の問題が主要な事項でございますが、火力の大気関係の問題につきましては硫黄の問題とNOxの問題とあります。硫黄問題は排煙脱硫とそれから燃料の低硫黄化ということで考えておりまして、先ほど部長から御答弁申し上げましたように、国全体といたしましてこれを検討しております場が総合エネルーギ調査会でございますが、その場でまとめまして近く発表されるということになろうかと思いますが、これは年度内程度にできるのではないかと私は聞いております。  それからNOx問題につきましては、さきに八月に排出基準が設定されまして、二年間にその排出基準に適合するように実施するということでやっております。五十年の六月三十日までにその排出基準に適合するということで指導いたしております。  温排水につきましては、現在関係五省庁で排水基準の検討を進めております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 やっと五十年六月三十日というめどがついたのですが、これはまた二年ほど待たなければいかぬのですね。ところが再々言われていることは——ここでもこれだけ追い詰めてやっと五十年六月三十日というやつが一応出たのですが、いつも言われていることには、公害に万全の対策を立てる、安心してくれ、こういうことを言うのですね。しかも公害対策については万全の自信を持っているのだと。何にも説得力もなければ、やれてない事実をいま露呈されたわけです。そうすると公害対策費というものについても、いまの申請にしても値上げの根拠はくずれているということです。これはもうほかにいろいろ言うておりますから、ここでは省略します。調査の結果がまた二年先になるのだから。現在これほどやかましくいわれている公害の問題にしても、万全の対策を立てるということがいかに根拠なきものであるかということの立証が出た、こういうことになると思うのですね。  それから、この前聞いたときに事業部長は、多奈川第二火力の修正計画について、大阪の結論が出るまでは認可できない、こういう趣旨の答弁を私に八月三十一日におっしゃった。これは速記録に載っておりますが、これはいまも変わりませんか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 先生の御質問は、多奈川の発電計画について、当初四十五年に申請したものと今回八月になりまして申請しておるものと内容が違う、だからその設備内容に応じて料金関係の修正をしろ、こういう御質問でございましょうか。ちょっと私うっかり聞き漏らしておりましたので、もう一度、恐縮でございますが……。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 そのとき伺ったのは、値上げ申請の中で、第二多奈川は昭和四十八年八月に着工、昭和五十年の八月に稼働する、そのために約五百億のいわゆる設備投資が要る、だから経営が非常に困るから値上げさしてくれということで、その値上げの大きな理由の根拠の柱にいわゆる設備投資開発投資としてあがっていた。ところが、実際大阪の多奈川は、御存じのように審議会をやっては混乱し、流会し、いまだに地域の人は納得していないし、そして二回にわたって審議会をやっているが結論が出ない。これはにせの申請じゃないか、疑似の申請じゃないか、これを基礎にして値上げを査定するのかと言った場合、それが事実であればそれはできませんということを言われた。それが問題になったのですね。それが問題になったときにすぐ、ぼくが関電の副社長に会ったときも言うておりましたけれども、それが問題になったときも、すぐその日ぐらいに向こうに通じているのですよ。そうすると、今度それをあらためて修正した。今度また修正して出し直した。現実的でないものね。もう草ぼうぼうはえておるのだから稼働なんかできない。今度は修正して出した。その修正について今度は審議会が認めるか。それまではこの根拠はありませんねと言うたときに、そうだということを八月三十一日のときにおっしゃっているのだ。そのことはきょうも変わっておりませんなということを言うておる。わかりましたか。

岸田文武資源エネルギー庁公益事業部長

○岸田政府委員 先回のお尋ねは、計画が変わった場合に総括原価と申しますか、原価がどういうふうに影響を受けるかという話がございましたので、査定の上不必要な部分については当然減額になるはずですということを申し上げました。その点については変わりはございません。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それが変わってなかったら安心しますからね。値上げはできませんね。  それから、何といいますか、ひとつ逆説的にもう一つ最後に申し上げたいのは、今回かりに値上げをやらなかった場合にどんな不都合が起こるというふうに当局は判断されておるか。また、特に国民生活一般に、なかんずく電力需要者にとってどんな不利な事態が起こるのか。これはひとつ両次官から伺いたい。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 まず最初の御質問の、どういう事態が起こるかということでございますが、これはもう経営が非常に悪化してまいると思います。経営の悪化がどういう点で出てくるかといいますと、やはりサービスの低下ということに一番極端に出てくる、そしてさらには供給の部門におきましてこれが欠陥が生じてくる、このように思います。  それと、やはり現在旺盛な電力需要に対応いたしまして設備投資をしていかなければなりません。現在の設備計画を見ましても、少なくとも一年あるいは一年半以上設備計画がおくれておるのが実情でございます。それはいろいろ公害問題等もございましょうが、やはり会社の健全なる経営の上に立って進めさせていくのが私は至当だと思うのでございまして、そういう面における欠陥というものが出てくると私は想定いたしております。

橋口隆自由民主党経済企画政務次官

○橋口(隆)政府委員 経済企画庁といたしましては、いまの問題は十分検討中でございます。それで、われわれとしてはまだ公式の見解は申し上げられませんけれども、ただいま塩川政務次官から話がありましたように、経営収支が非常に悪化しまして、そして今後の設備拡張あるいは今後のサービスの質、量について非常な悪い影響を及ぼすのではないか、そういうことを一応懸念はいたしております。  目下慎重に検討中でございまして、実はもうすでに御承知と思いますけれども、本日午後から物価安定政策会議の特別部会を開きまして、そこで消費者や学識経験者の意見も十分聞きまして、その上でほんとにやむを得ないものであるかどうか、そういう点について検討したいと考えておる次第でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 最後に一言。  このままで推移すればサービスの低下あるいは供給の低下になって需要者は困る、こういう塩川次官の話ですが、たとえば値上げをしなくて何かほかにいい方法があるのかないのか、こういうことも同時にお考えになったらどうか。  一貫して私は言うてきたことは、五つの柱にあげた値上げ理由、これを一本ずつ私なりにくずしてきた。たとえば、先ほどから言うように、よそから買うた電気を原価を割って大口に渡してきた。経営が悪化するのはあたりまえですね。経営が悪い悪いといいながら、例年一割の配当を出している。そして、いわゆる経営資金は、退職準備金については一八四%も持っている。あるいは円・ドル関係で、原油の差額で利益を持っている。どこに経営が悪化しておるのか。  それで、いよいよ電力が足らぬようになるので、開発をしてこういうふうにやりますといって、いわゆる開発計画なるものを出していく。これには膨大な資金が要る。だから経営が悪くなる。その膨大なる設備は、まだペンペン草がはえて何もない。にせの申請ではないか。どこに経営が悪化しているか。  こういうふうな形で、経営が悪いためにサービスが低下したりするんじゃないのだ。いわゆる公害対策で金がたくさん要ります、だから経営が悪くなる。——公害対策をどうしてやっているのだ。何をやっているのか。一々公害対策の具体的な事例をあげてきたのです。いままだ調査の段階で、研究して、やっと五十年六月ということを聞きましたのはきょうが初めて。  OPECについては計算不能だと言う。ところが、原価と言ったら、きょうは言わないと言いながら言っている。実に信用ならないのです。  だから、きょう閣僚会議でおやりになるのだったら、その点も一貫して主張してきたことで、これは何も私は関電だけに対して言うんじゃなしに、この電力料金が値上げされたり、ガスが値上げされることにおいていわゆる一般物価に波及する影響、たとえば大阪の例を一つあげますと、最近大阪府が水道料金を値上げしたい、もうやっていけないというような形でやっているが、たとえば、この間ちょろっと一部で、何か二二%電力代が上がるようなことを報道した。中曽根大臣は、それはかってに報道したので、われわれはまだ結論を出しておらないと言っておりましたけれども、電気代が二二%上がれば、一トン五十九銭、約六十銭上がりますというのだな。そうすると、今度府会で一トン五十銭の値上げをやっと各党に理解してもらって、一般消費者の反対も説得し  て、そしてやっと一トン五十銭上げてもらっても、二二%電力代が上がったら、一トンで五十九銭水道代が上がるというのだ。多少上げてもらったからといって、電力代が上がったらまた上げてもらわなければいかぬ。たとえば一例あげてもそうなのです。だから、ガスが上がるわということになったら、すべてのものに影響するのだ。だからこそ国会の中で時間をかけて言っているのは、これは単なる関電をやっつける方針でやっているのじゃないのです。国民生活に及ぼす影響がいかに甚大であるか、いかにこれが物価の根源であり根幹をなすような問題であるか。  したがって、一ぺんの経済閣僚会議だけで一とおりの意見を言われて、賛成もあります、反対もあります。ところが、主として賛成のほうをよけい言いますけれどもね。そういうものじゃないのですよ。特に大口が圧倒的に多いところには、節電節電といっておいて、そうしてよそから買うたやつを原価を割って大口に売っているような、そういう姿勢そのものをよく腹へ入れてもらって出ていただきたい。  これは正式な場所でなかったけれども、私は言った。よく天下り人事天下り人事といわれるけれども、関西電力の副社長は前の次官だ。これは天下り人事と違うのだ、政府から出向しているのだ。だから、前年の電力白書と今度の値上げ申請とは全く同じ文書です。それは同じなのが書いているのだからね。こういうことはある種の国営管理だ。一方では私企業だから認める、資本主義だからやむを得ない、一方ではある種の国営管理、こういうようなやり方で住民を抑圧して、さらに生活を困難にする、これは許されないことです。  委員長、どうもありがとうございました。

山中吾郎日本社会党

○山中委員長 次に、石田幸四郎君。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 最初に私は、塗料関係に使いますボイル油の問題についてお伺いをいたします。  このボイル油の生産が、年間を通して大体七千五百トンから八千トン、多いときで九千トンぐらいいっているわけでございまして、最近の状況を見ておりますと、この生産がだいぶ下がってきておる、こういうことからたいへんに先行き不安というような傾向が出てまいりまして、一般のいわゆる塗装屋さんでかなりこれが問題になっているわけであります。  それで、まず最初にお伺いいたしますが、このボイル油の生産状況、年度別にどの程度の状況になってきているのか、この点をお伺いをいたします。

赤羽信久通商産業省基礎産業局化学製品課長

○赤羽説明員 お答えいたします。  ボイル油は、古くから油性ペイント等の原料として生産されてまいりました。先ほど先生おっしゃいましたのは、ボイル油という商品として売られているものではないかと思います。これは暦年でございますが、昭和四十三年に八千九百二十トン、四十四年に九千一二百二十九トン生産されました。それがだんだん御指摘のように減りまして、四十七年には七千五百トンになっております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 こういう状況から、最近のボイル油の値上がりが特に目立つわけでございますけれども、赤羽さんのほうでは値段の推移をどの程度、どのように掌握していらっしゃいますか。

赤羽信久通商産業省基礎産業局化学製品課長

○赤羽説明員 ボイル油は、主としてアマニ油を原料にしてつくるものでございます。したがいまして天然産品であります。アマニ油の相場がかなり動きますので、それにつれてボイル油の値段も上がってきております。詳しいことはわかりませんが、最近では十六リットル一カンで七千円前後に上がってきている、一部そういう話がございます。安いときには四千円前後であるということを聞いております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 私が聞いた範囲では、十四リットル入りで、この六月が二千六百円程度、それから九月では四千五百円程度、ここで約七十数%の値上がり。来月あたりにはおそらく五千五百円から六千円ぐらいになるであろう。この二、三カ月の間に完全に倍の値上がりに、なってきている、こういう傾向を示しているわけです。  先ほど御説明がありましたように、ボイル油の生産が年度別に見ますとかなり下がってきている、特に四十四年度と比較いたしますと約二千トン近くの減産になっておるわけでありますが、これからこのような状態が続いていくのでは、先行きたいへん不安が増大すると思うわけです。これに対して一体どういう見通しがあるのか、この点についての答弁を求めたいと思います。

赤羽信久通商産業省基礎産業局化学製品課長

○赤羽説明員 最近値段が上がってまいりましたのは、産地でありますカナダ、アメリカいずれにつきましてもアマニの生産が不作で落ちたということが原因のようでございます。しかしながら、ボイル油の生産が毎年落ちてまいりましたのは原料不足によるものではなくて、むしろ需要が非常に減退してきたということでございまして、いままで目立った不足はなかったと認識しております。  と申しますのは、昨今合成樹脂系の塗料が非常に発達いたしまして、ボイル油を使います在来型の塗料の使用が少なくなってまいります。そうしますと、その塗料を塗装屋さんが埋めるためのボイル油というのも需要が減ってまいりますし、それから塗装屋さんがあと特殊な用途にいろいろボイル油を使っておったのでございますが、そういうものも減ってきたわけでございまして、大部分合成樹脂塗料、あるいは最近では油を使わない水性塗料というのが一般塗装には大量に使われるようになりまして、今後もなおボイル油の需要は減っていく傾向にあると思われます。  なお、この価格の問題は、詳しい情報がわかりませんが一アメリカ、カナダでも不作が長く続くわけではないようでありまして、間もなくまたもとへ復するのではないかといわれております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 需要減退によって生産量そのものが下がってきた、こういうふうに言われますが、そういたしますと、この二、三カ月の異常な高騰の原因はどのように見ていらっしゃるわけですか。何の理由によってこのような価格高騰が、この二、三カ月に倍にもなるというような状況になっているのでしょうか。この点どう把握しておりますか。

赤羽信久通商産業省基礎産業局化学製品課長

○赤羽説明員 主原料でございますアマニ油につきましては農林省の所管でございますので、私ども厳密な情報はございませんのですが、聞くところによりますと年間五万トン近く生産されているようでございます。ただし、そういう塗料の需要減退がございますので、毎年ふえていないようでございます。その大部分、九割はアマニで輸入いたしまして国内でしぼられる。そのアマニが少し値上がりして、ものが不足のためにアマニ油が上がるというのが押せ押せになってきているようでございます。しかし、不作といいましても極端な絶対量不足ではないということで、そう長い心配はないのじゃないかということでございます。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 そう長い心配ではないと言いますけれども、逆に考えてみれば、この二、三カ月のうちに二倍にも高騰しているというのはやはりそれなりの原因があるわけであって、その原因の解明ができないうちに、そう心配ないなんということは言えないのじゃないですか。この点どうですか。

赤羽信久通商産業省基礎産業局化学製品課長

○赤羽説明員 アマニのほうの需要見通し及び需給からきます価格のバランスにつきましては農林省のほうでございますので、私のほうも確信ある意見はちょっと申しかねるところでございます。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 要するに、わからぬということですね。これは政務次官にひとつお願いをいたしますが、このような急激な物価高騰、確かに鉄にしても木材にしてもいろいろ上がっておりますけれども、住宅産業その他のことで需要は多いでしょうけれども、こういう急激な値段の変化というものはやはりそれなりの理由があるわけですから、それを解明すると同時に、やはり安定供給ができるような体制を通産省としてはおとりになってしかるべきではないか。確かに需要減退という方向であることは私も聞いておりますけれども、しかし、これはいわゆる一般塗装屋さん、いわゆる零細企業の問題でございますので、そうないがしろにできる問題ではない。町をのぞいてみれば塗装屋さんは至るところにあるわけでありまして、そういう面で申し上げているのですけれども、御意見を伺いたいと思います。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 化学製品課長が言っておりますように、実はこの一番もととなりますアマニは農産物資して扱われております。私はたまたまこの七月でございましたが、大豆の輸出規制をアメリカがやりましたときに、そのついでにアメリカからカナダに行きましたが、その当時カナダでは、なたねとアマニを輸出規制をいたしました。それが非常にアマニを暴騰さした原因でございます。したがって、なたねとアマニを同じように扱っておりますが、アマニにつきましては輸出規制も緩和され、わが国で必要な量はほぼ確保できる見通しでございますので、一応高騰いたしました相場もこれからは冷えてくると私は思います。アマニが冷えましたら、これに伴うところのアマニ油もそうなりますし、連鎖反応でボイル油も安定してくると思うております。  しかし、先生お尋ねのように、アマニ油の価格推移というものをよく調べまして、そのような急騰したものを一刻も早く鎮静するような方法をとりたい。それにはやはり具体的に必要な量を供給をうんとふやすということが一つの方法だろうと思いますので、カナダ当局などにこれを懸命に努力してまいりたい。なお、現在のアマニは全額カナダに依存しておりますので、これらの交渉もつとめてみたいと思うております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 それでは、今後の通産省の努力に期待をいたしまして、次の問題に移ります。  これもまた前回、私この委員会でも取り上げた問題でございますが、いわゆる灯油の問題でございます。  いよいよ寒さに向かって、一般家庭の暖房用としての灯油が使われていくわけでございますけれども、この前も指摘をいたしましたように、この灯油が無公害燃料の主軸になっていくような傾向がかなり見えてきている。最近の新聞報道等によりましても、京浜地帯に続々と灯油が燃料として使用されている。川崎地帯全体を見ても四十五年度の約十二倍という量でございますので、そういうような傾向が続きますと、そういうような灯油不足のいろいろな深刻な状況がかもし出されるのではないかということがどうしてもぬぐい去れない、そういうような状況にいまあるのではないかと思うのであります。現実に、生産量との比較問題になりましょうけれども、ことしの三月でございましたか、前回問題が起こったばかりでございますので、ことしのいわゆる一番寒い十二月、一月、二月、三月まではこの供給については心配はないのか、この問題が一点。  それからさらに、こういうような灯油が無公害燃料の主軸になっていくということは、半面考えてみれば、やはり脱硫装置の設備には金がかかり過ぎるからそういう形に逃げていこうというような傾向が、企業エゴというような形であらわれてくるように思うのでございますけれども、こういった問題を今後どう指導していくのか。  この二点について伺ってみたいと思うわけであります。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 お答えいたします。  灯油の今需要期の供給確保はできておるかという第一の問題でございます。  先般先生に御質問いただいて以来、何よりも量の確保が大事であるということで、鋭意まず増産の指導につとめていたわけでございます。七月末の在庫が三百五十万キロに達しておりまして、昨今の趨勢では、私どもが見直しました供給計画によりまして四百六十万キロの量、これは九月末の在庫の最高五十日分ということでございますが、通常の場合四十五日ぐらいの目標で計画を立てますところを、さらに五日分積み増しを要求しておるわけでございますが、業界の協力もございまして、昨今の見通しでは五百万キロをこえるようになっておるように見ております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 生産量ですか。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 在庫量でございます。九月末の在庫量が、私どもの計画では四百六十万キロを目標にいま指導しておりますが、実情は五百万キロをこえるのではないかという状況に、ここ両三日のうちでつかんでおります。ことしの冬が寒い冬になるのかあったかい冬になるのかということで大きく消費量が変わりますが、これだけ一応持っておれば、先ほどの増産の体制とともに大体この冬はカバーできる、しのぎ得るという確信を持っております。  なお、先生御指摘の無公害燃料としての産業用需要の問題でございますけれども、確かにノーサルファの燃料をさがす勢いが非常に強くて、新需要のノーサルファ、それから軽油あるいはナフサというような、比較的軽いノーサルファ燃料についてのいろいろの需要が出てまいりまして、私どももここ両三カ月、非常に気を病んで推移を注目しておったわけでございますけれども、先ほどの増産それから在庫の推移など総合配慮いたしますと、大体この冬ずっとしのぎ得るのではないかという感じを持っております。もちろん実際の需要について、現在消費規制が行なわれておるわけでありませんので、先生御指摘のように、いろいろ動き得る余地はございます。したがって、その対策としては、私どもが関係業界を指導いたしまして、家庭用の灯油については各前年の実績にことしの民生需要の伸びを掛けただけのものはぜひ確保してもらいたい、そして全体の量をふやすことによりましてその他の産業用需要にこたえていく、そういう体制で推移するように現在指導いたしております。  脱硫の問題は、ほかの担当のほうから説明してもらうことにいたします。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 いまの問題について引き続き答弁を求めるわけでありますが、冬季におきます家庭で使う需要量の伸びというのは、たとえばここ五年間のそういう伸びはどういう状況になっていますか。五十日分というお話がございましたけれども、この算定の基準がわからないので、私たちもさらに心理的な不安といいますか、そういうものが解明されないのだと思います。そこら辺だけ、もう少し詳しく説明してください。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 お答えいたします。  四十二年が年間計で申しまして五百六十四万キロ、それから四十三年にまいりますと六百六十九万キロ、四十四年が八百九十六万キロ、四十五年か一千四十九万キロ、四十六年が一千百三十七万キロ、四十七年が一千二百五十三万キロ、四十八年のこれは当初の計画でございますが、これによりますと一千三百十六万キロ、こういうようなテンポで伸びてまいっております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 これで見ますと、大体平均しまして、年間の需要量というのは一割以上伸びているわけですね。現在の在庫量が四百六十万キロから五百万キロであろうと推定されておりますけれども、これは五十日分ということになりますと、これといま申されましたデータとの相関関係はどうなってきますか。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 お答えいたします。灯油の季節需要指数というのがございまして、これは昨年のサイクルでございますが、八月時点が最低で四一・二一という指数をとっております。それから十月になりますとそれが七二という指数に上がりまして、それから十二月に一番ピークが年々くるわけでございますが二〇二、一月にまいりますと一六三、それで三月に一四七、四月に七六、五月五四、六月四四、大体こういうような消費のサイクルと申しますか、パターンをとってまいるわけでございます。  したがいまして、私どもが見込んでおります九月末在庫の五百万キロリットル超という数字は、この十月、十一月、二カ月の生産の増強とあわせまして、在庫のピークはたぶん十一月の末に出てくると思われます。その辺までは在庫の積み増し傾向が出てまいりまして、その積んだものを十二月以後来年の三月ぐらいまでにかけて需要に落としていく、そういう推移をたどるわけでございます。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 まあ、われわれ、しろうとでございますのでなかなかわかりにくいのでございますけれども、九月から五十日分というと二カ月分ですね、その二カ月分がどのように消費されていくわけですか。あるいは、問題はやはり十一月末、十二月末の在庫量、そこら辺がある程度見通しがつかないと、三月ぐらいまでの暖房用灯油は確保できない、こういうことになるわけですね。そこら辺の事情をもう少し説明してもらいたい。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 お答えいたします。  先ほどの説明を補足する形になりますが、今後の消費の変動が、先生御承知のようにストーブの数とそれから寒さ、この二つの函数で消費量が出てまいるわけでございます。ストーブの数は大体、先ほど年々の消費の伸びを御説明しましたようなテンポでストーブの数はふえておるわけでございますが、この冬における暖房を必要とする日数が何日になるかという、いわゆる暖房度日ということばがございますが、何日暖房を一般の人が必要とするかという動きによって変わりますので、これからの説明が的確にその道をたどるかどうか、これはまだ何とも言えませんけれども、私どもの現在の見通しでは、十一月の末に五百万キロをもう少し上回る在庫をたどるであろうという感じで見ております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 それでは、ちょっと方向を変えてお伺いいたしますけれども、いまの在庫量というのは、五百万キロ以上十一月には在庫量がふえるであろう、こういうお話でございますけれども、これはどういう形でチェックしますか。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 お答えいたします。  いま私ども、業界の指導によりまして、各製油会社ごとにどれだけの在庫があるかという報告を、生産量、出荷量とあわせてとっております。  なお、流通在庫につきましては、流通段階の商業組合を通しまして在庫量を把握しておりますが、この流通段階の在庫の正確な数字は、先生も御指摘のとおり、非常に多数の、約十万以上の小さな企業がこの仕事に関与いたしますので、末端の在庫は正確ではございませんが、ある見込み、エスチメーションによりましてその流通在庫を上乗せさせ、それで考えるという考え方でございます。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 そうしますと、その月々の各会社ごとに報告されている在庫量というものは、何らかの形で公表されますか。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 この在庫量が各社別にどういう状況になっておるかという問題は、全体の会社の営業政策にも非常にかかわりまして、たとえば業界同士の横の売買というような場合に、あそこは非常にためておる、したがって足元を見透かした交渉をするというようなことにも場合によっては使われたりいたしますので、私どもといたしましては、各社の通産省に対する報告を総集計いたしまして、全量としてこのくらいあるから需給としては十分これにミートできるという判断をいたすために資料をとっておりまして、これをもってすぐ公表するという前提で現在統計を集めておるたてまえではございません。したがいまして、私どもとして総量についてのチェックをして、それで管理をしていくという指導形態をとっております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 政務次官にお伺いしますが、この問題は、需要家が数が多いわけですね。そういう観点から、こういう問題は公表されないとすれば、政府があるあると言っても、現実にはどこかで買い占めが行なわれ、それに伴っていわゆる品不足という現象も起こり得るわけですね。  そういう問題をかかえて、やはり政府としましても、こういう問題については何らかの形で一般大衆にアピールする方法を考えないと一それは一括でもいいでしょう。何月末現在には何百万キロある、そのうち十二月、一月、二月、三月に一般の家庭で使われる量というのは大体このくらいではないかと想定しておるというような形で公表いたしますれば、そういう心理的な不安を除去することができるわけですね。この問題についてどう考えられますか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 先ほど課長が言っておりますように、総量的な見通しというものにつきましては、絶えず通産当局が、新聞記者会見等を通じまして、不安のないように、宣伝と言ったら語弊がございますが、広報活動を続けていきたいと思います。  それと同時に、先ほど課長の言っておりますことにちょっと補足させていただきますと、この灯油がそういう冬場に不足するであろうというような予測も、一部に憶測として出ておったこと等もございまして、政府においてはもうすでにこれは、過日御決定いただきました生活関連物資の買占め売惜み防止法案の対象品目の中に入れております。したがって、この生産から流通、在庫の関係をいつでも調査ができるその体制をいまとらせております。したがいまして、個々の会社についての公表ということはいたしかねると思いますけれども、その法に基づきますところの権限に基づいて、通産省の責任において流通をはかっていきたい、このように思っており、万全を期していくつもりでございますので、将来の問題としてひとつ御検討しておいていただきたい。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 大体政務次官のお話で納得はいたしましたけれども、こういうことは心理的に非常に影響を与えます。多少でもどこかで買い占めが行なわれたのではないかというと、末端価格がどんどん上がっていくわけですね。特に原油の価格高騰という問題もございますので、灯油の値上かりは必至であろうということは、かなり消費者の間にも浸透しておると思うのですね。そういう心理的な影響がいわゆる相乗効果をもたらして、そして末端価格がつり上がっていくというような形が毎年あるわけでございます。そういうわけで、冬場の間、できれば月別に、こういう問題については心配がないというような、その他の問題もございましょうけれども、そういうような何らかの形をもう少し積極的におとりいただきたいということを、御要望を申し上げておくわけでございます。  それから、先ほどの工業用、いわゆる無公害燃料の主軸に灯油が活用されているという報告については、先ほど申し上げましたように、この間のある新聞の発表によりますれば、川崎市と公害防止協定を結んでいる大手工場、そういうものが十五工場で、四十九年度でざっと二十万三千キロリットルという状況になっておりまして、四十五年度の十二倍といわれておるわけですね。これは川崎だけのことです。川崎だけで実に二十万三千キロリットルという状況でございましょう。これが東京とか大阪とかあるいは横浜とか名古屋とかというような全国の工業地帯をずらっと調べてみますと、たちまちこれで数百万トン、そういうような方向に使われそうな気配が多分にあるわけです。  そういうことになりますと、やはりまとめて売ったほうが売るほうも簡単でございますし、値段の点でもいろいろ勘案もできるでしょうし、どうしても安易にそちらに流れていくというような傾向が見えるわけでありますが、これは現実問題として、公害のいわゆる排煙という問題で、早急に公害対策のためにそういう低硫黄化の燃料を使わなければならぬというような都市別の事情もあろうかと思うのです、だけれども、これをやっていきまして全国に波及いたしますと——前回お答えをいただきましたけれども、四十八年度の生産見込みの中で工業用というのが百六十万キロの増加なんですね。四十八年度、前年度と比較しまして百六十万キロを増加させるというような計画なわけですね。そうしますと、この計画ではとても間に合わないわけです、こういうような灯油を低硫黄化燃料として使用するということになりますと。  したがって、やはり脱硫装置をつけなければならないそういう工場の指導、あるいは現実にそういう設備をつけさせるためのいろいろな施策というものは早急に講じられなければならないと思うのです。こういう形じゃなくて、できるだけそういう脱硫装置をつけるという方向に向かっていかなければならないと思うのですが、これの方向は一体どうなっているわけですか。灯油を規制するというわけにはなかなかいくまいと思いますし、それとの関連を含めてお答えいただきたいと思います。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 脱硫装置を装置いたしますのには非常に大きい土地と設備投資が必要でございます。そこで、大口に灯油を使っておりますところには、強力に脱硫装置に転換さすことを現に指導しております。これは金融なり税制というような面を通じてやっておるわけでございますが、問題は、中小企業で経営しておられるところの脱硫装置をやれといいましても、なかなかこれは一朝にして行き届きませんし、これはまた重要な中小企業問題としても出てまいっております。  そこで一つは、燃料を転換できぬだろうかということでございまして、たとえば都市ガスなりあるいは他の燃料に転換できるものは、これは設備投資をいたしますにつきまして格段の優遇措置をして転換さしておるわけでございます。それにもかかわらず産業用のものがふえていっておるという石田先生のお尋ね、確かにふえていっております。が、しかし、これは積極的に他の燃料に転換さすことによってカバーをしていきたい、このように思っております。  また、ことしの灯油につきまして懸念しておられますように、なるほど灯油は、ある程度増産しても産業用のほうに使われてしまって、民生用のほうに回るほうが悪くなるのではないかという御懸念が、御質問の中に含まれておると思います。そこで、課長もちょっと言っておりましたように、民生の確保ということを重点に置いておるので、いままでの四対六、産業用が四で民生用が六でございますが、ことしは何としても民生用のものを確保した上でなければ産業用のものの供給を満たしていかない、そういう方針を堅持しておりまして、各メーカーあるいはそれを扱います一次問屋あたりのところまで、これを浸透さしておるようなことでございます。したがって、この冬場を迎えまして、まず産業用よりも民生優先の立場に立っての灯油の確保をはかっていく覚悟でございます。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 大体了解はいたしましたけれども、いままでのそういう一般的な商品についての動向を見てみると、なかなかこれはお話だけでは心配があるわけでございまして、いまも灯油の在庫量の公表の問題を申し上げたわけでございますけれども、政務次官のお話によりますれば、民生用確保の上で産業用へ回すことは指導しておる、こういうことでございますけれども、これのお話を裏づける具体的なデータというのはございますか。

鈴木両平資源エネルギー庁石油部計画課長

○鈴木説明員 お答えいたします。  現在のところ、民生用にどれだけ確保し、それから産業用にどれだけいっておるという統計が手元にありません。八月末の段階でその辺の、取引の相手ごとに一本一本、民需用なのか産業用なのか、元売りの各社に統計整理を求めて出してくるようにいってございます。したがいまして、最近の産業需要の伸び、前年の産業需要に上回ってどのぐらいいっておるのか、それがどんな方向へいっておるのか、そういう実情がわりに早い時期に把握できると、そういうふうに考えております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 いまの鈴木さんのお答えは、ある時点におけるところのそういうデータが近く集まるであろうというお話ですね。  これは政務次官ですが、やはり冬場の比較的短期かもしれませんけれども、全体の需要というものは需要供給のバランスをとらなければならぬわけでございまして、きわめて短期間でもあるだけに、一月ごとにこういう問題をきちんと掌握できないと、足りなくなってからではどうにもなりませんので、この点はできませんか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 一月ごとという石田先生のお話でございますが、私どもは半月ごとぐらいにそれをやりたいと思うております。そしてまた、これを地域別に調整をする方法もやっていきたい、こう思うております。  なお、先ほどお話しの中にございました、これは強く通産省に要請しておくということでございましたが、仰せのように、これは心理的な作用が非常に大きいと思うのであります。でございますから、絶えずこの問題について、需要者の心理的な動向と申しますか、集中的な需要が集まらないように、あるいはまた仮需要が生まれないように、報道機関等の御協力を得てやっていきたいと思うておりまして、いまからその準備をさしておるような次第でございます。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 了解しました。それでは、その問題は以上にいたします。  次に関西電力の値上げ申請が行なわれまして、その審査の最中だと思うのでございますけれども、これについて若干お伺いをしたいと思います。  関西電力の値上げ申請は、いわゆる十九年間値上げが行なわれなかったので、その間の諸物価の高騰によって企業努力だけではどうにもならぬというようなことで、今回申請された、あるいは公害対策費というのが非常に増大をいたしておるというような、さまざまな理由で申請が行なわれているわけでございますけれども、この問題は、一部の新聞記事によりますれば、十月一日から値上げのようなことが報道をされておりました。私どもとしましては、まだ国会でも十分にこの問題が論議されていない中に、通産省のほうではどんどん審査が進んで発表されるかのごとき感じを受けて、たいへん遺憾に思っているわけでございますけれども、実際はどうなんでございますか。いつごろまでに審査を終了する予定なのか。あるいは値上げ申請を許可するについてはいつごろをめどとして考えておられるのか、ここら辺のことは御答弁願えますか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 目下、申請されました料金の額につきまして精査をいたしておる段階でございまして、これは通商産業省だけで決定できるものではございません。経済企画庁とも協議をいたさなければなりませんし、そのスケジュールにつきましては、ほんとうのところ未定でございます。けれども、私個人といたしましてはできるだけ早い機会にやりたいという気持ちは持っております。そして供給体制をしっかりさせることと、それからサービスにつきましては、われわれからもいろいろ電力会社に対して条件をつけたいことがたくさんございますので、そういうことをきっちりやらしていきたいという気持ちがございますが、何といたしましてもまだ精査しておる段階でございますので、その予定等につきましては私から申し上げるわけにまいりませんので、ごかんべん願いたいと思います。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 なかなかそういう問題については答弁しにくい問題だろうと思いますけれども、少なくとも十月一日からなんということはなかろう、こういうふうにわれわれは想像しておるわけでございますけれども、これもむずかしいかと思いますが、そういう可能性もあるのかどうか、その辺はどうですか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 先ほども申しましたように、私自身の気持ちといたしましては、できるだけ早く決定をしてすっきりとしたいという感じでございますので、その点はお含みおきいただきたいと思います。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 そういうことを詰めるのは無理だとは思いますけれども、いずれにしましても、政務次官のほうでは企業の申請理由等もあって急がれているのだと思うのですが、われわれとしましては、できるだけ精密に、時間をかけて十分納得できるように、三年くらいはばっちりかけてもいいんじゃないかという気持ちがあるのですけれども、まあその問題は別にしまして、今後の電力料金をきめる場合に、いわゆる諸物価の高騰ということがございますと、いろいろな要素というものが電力料金の中にかみ合ってくるわけでございます。特に最近、公害問題の対策費は急速にやらなければならない。その費用も一社一社ばく大な費用がかかる。それから、最近のいわゆる産業の伸び全体からかんがみまして、大口需要というものも非常に大きな伸びを示している、そのカーブが非常に大きいというようなことを考えてまいりますと、確かにいままでの時点におきましては、企業努力もあったでしょうし、あるいは十分な収益というものもあったために、十年をこえるような期間において値上げが行なわれなかった。あるいは東電会長の木川田さんのたしか四十二年度の発言によりますれば、向こう十年間は値上げの必要はないというようなことも実は言われてきたわけですね。ところが、だんだんそういうふうな状況にいかなくなってきた。  私どもが非常に心配するのは、もし政府が今回値上げをお認めになるとしても、いままでのような長期安定がはたしてできるのかどうか、これは私は非常に問題だと思うのです。特に人件費の高騰等もあるわけでありまして、それから燃料費の増大、公害対策費、あるいは設備投資というふうに考えてまいりますと、今回値上げを認めても、また短期に値上げ申請をしなければならぬというような会社の経営内容になりつつあるんではないか、これはもっといろいろ検討する必要はあると思いますけれども、一般的にそういうような懸念が広く社会の中にあると思うのですけれども、その見通しについてはどうでございますか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 先ほど申しました目下精査しておる過程で、一番問題点はそこでございます。まず一番むずかしいのは、原油の買い取り価格がどのようになっていくか、この予想が実はほんとうにむずかしいのでございます。それと、公害対策等は比較的将来を見通していけますし、また、これは計画を上回るような公害防止対策を現在各電力会社がやっております。そこで、今回改定いたしますならば、少なくとも一年、二年は十分もつ価格でなければかえって国民の皆さんに御迷惑をかけるようなことにもなろうと思いますので、せめてそれ以上のものは安定するように見通して価格を立てたい、このように思っております。が、おっしゃるように、その見通しは非常にむずかしゅうございますので、いろいろとお知恵がございましたならばひとつお貸しいただければけっこうかと思ったりいたしております。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 その対策云々は別にいたしまして、今後の電力料金の立て方、これはいわゆる電気事業法によりますれば、原価主義あるいは公平な報酬と需要家に対する公平、この三つが電力料金を定める場合の理念的な基礎と申しますか原則というものになっておるわけでございます。  この原価主義でございますけれども、先ほども若干問題になりましたけれども、大口需要は、送電線等の経費がかからないから安いのだ、一般の消費者については、発電所から数カ所の変電所を経て電柱から各家庭に電気が配られるというようなところから経費がかかるので、原価主義の立場からいけば高価になる、こういうふうに、いままでの論理としては通ってきたかと私は思います。  しかしながら、最近の需要の伸びに伴う設備投資あるいは公害対策費、あるいは人件費、あるいは燃料費というものは、いわゆる総括原価の中に組み入れられるべきものであって、その総括原価の金額が非常にふくれ上がる、そういうところから電力料金を上げなければならないという要素が強いわけでありまして、そういった意味では、いままでとっている原価主義の立場というのは、電力料金を設定する場合の原則とはなじみにくくなってきているのではないかというように私は思うわけでございます。そういう中でこの電気事業法そのもの一電力料金査定の基本的な考え方というものを新たに設定しなければならないであろう、こう私は認識をいたしておりますけれども、この点についてはどうお考えですか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 問題点は原価主義を変えるかどうかということでございますが、えらい結論めいたことを先に申しまして恐縮でございますが、この原価主義を変える方針はございません。やはり原価主義を中心に料金というものを算定しなければ、私は逆に国民生活の中に非常な不公平が出てくるように実は思っております。  お尋ねの中で、大口電力の需要が非常に増大するから今回の値上げに必然的に追い込まれたのではないかというお説でございましたが、実は最近の状況を見ますと家庭電気の需要が非常に大きくなってまいりまして、産業用の大口の需要よりもはるかに上回った率で伸びております。そうでございますから、今回料金改定の査定をやっております過程を見てまいりますと、家庭用のほうの値上げ率よりも大口需要家の伸び率のほうが高くなってきている。それはやはり使用量等も勘案されて、家庭用のほうがいままであまり使わなかったから比較的高かったけれども、最近非常にたくさん使うようになってきたから比較的安くなってきた、こういうことになってきておるわけでございまして、やはりこの原価主義というものを精密に検討いたしますならば、公平の理論によってかえって家庭用の方に御理解もしていただけるのではないか、私はこのように思うのであります。

橋口隆自由民主党経済企画政務次官

○橋口(隆)政府委員 私から、補足的にちょっと御説明申し上げておきます。  ただいま塩川政務次官から申し上げましたように、電力料金につきましては原価主義をとることが望ましいと考えておりますが、経済社会基本計画におきましては、今後この公共料金につきましてはその体系あるいは原則について根本的に再検討を加えてみよう、そういうことになっております。ただ、電力につきましては、いま話がありましたとおり、私の個人的見解としても原価主義が望ましいのではないか、そう考えておる次第でございます。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 その原価主義の問題をもう一歩突っ込んで考えますと、これは経済ベースでのみ考えていくと原価主義をとらざるを得ないわけですよ。しかし、いわゆる経済哲学といいますか、私たちが生活をしていく上の生活原理という問題から考えていきますれば、大口需要家というのはそういう電力を買いますけれども、そういうものはいわゆる商品の生産単価に加算されて、収益の一つのポイントとして見ておられるわけであります。一般の家庭人が使う量は、確かにふえているでしょう。しかし、日本の国全体としての文化的なレベルが高まっていけば——極端な話をすればテレビのない時代あるいは電気洗たく機のない時代、こういう時代であれば、その伸びはたいしたものではないでしょう。しかし、そういうものが現実に私たちの目の前にあらわれてくれば、家庭の生活を充実させるためにどんどん需要がふえていくことは当然だと思うのですね。そういう生活原理の上から考えていきますれば、そういった消費というものは何ら金品に換算されて付加価値を生む問題ではないわけでしょう。この問題を基本的に考えないとすれば、これからのそういう福祉社会への方向へ転換をしようとしている日本の方向として、これは基本的に誤りがあるんじゃないか。  さらに今日の社会情勢を見てみれば——この国会の窓からのぞいたって、ビルがどんどん乱立しております。あれも一般電力、一般電灯料金の中に含まれるものでございましょう。しかし、そういうものは事業としてやっておるのであって、一般の家庭で使われるべき性質のものとは違う。そういったものも、料金体系のたてまえというものは、基本的に文化的な生活を営む上の、空気と同じようなもの——空気というのは語弊があるかもしれませんが、水道と同じようなものというふうに考えざるを得ないんじゃないか、一般家庭で使うこれからの電力というものは。  そこで、営業用との本質的な違いというものは厳然として存在をするわけですから、その料金体系そのものもやはり変えなければならない。そういうものが一つの経済哲学あるいは国民のための政治哲学の方向だと思うのですけれども、この点についてどうお考えになりますか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 私は、先ほどお答えいたしましたように純経済的に考えて、いわゆる政治的な配慮というものを除くという意味において原価主義を言っておるのでございます。したがって、先生の仰せのように、これからの高度福祉社会を指向していく中において、そういう政策的な面といいますか、大きい政治の立場に立って考えていきますならば、これからの電気料金というものは福祉社会との関連でどう考えていくかということは、検討する必要があると思うのであります。けれども、純経済的なものとそれからそういう政治的な意向というものとをどの辺でマッチさせていくかということは、これは私たち一役所だけでなかなか規定しがたいものであろうと思います。けれども、福祉社会に向かうという過程において当然電力料金のあり方というもの、これが家庭生活における必需品の度合いの非常に高いものであるということ等を考えますならば、やはり電気料金を構成しております要素のとり方、そういうところに政治的な配慮を加える可能性も実はあろうと思います。  したがって、現在で私たちが申し上げられますことは、現在の料金算定あるいはまたその基準となりますものはあくまでも原価によらざるを得ない。けれども、将来の問題としてこれを福祉社会との関連で考えた場合には、そういう各要素についての検討というものもある場合はしなければならぬのではないか、こういう意味でございまして、経済的に考えた場合と政治的に考えた場合との見方によってこの点は相違してくるのではないか、こう思います。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 この原価主義の問題、この前、国鉄の運賃値上げの場合には総合原価ということばで、政府は総合原価主義をとっておるわけですね。では、この原価主義そのものが、そういったいわゆる政治的な配慮がいままでの経過の中でなかったのか、私はそうは言えないと思うのですね。  日本は貿易立国であるというふうにうたわれて、そういった産業を振興せざるを得ない。そういうような要素からこの原価主義というものが立てられたかどうかは別としても、これを流用されてきたことはまぎれもない事実。あるいは燃料等が大量に入ってきて、それで火力発電に切りかえられた。当時非常に燃料費が安くついたので、各電力会社はもうかったわけです。そのときは、われわれの考え方でいけば、原価主義でいけば当然電気料金は安くなってもよかったわけです。ところが、そういうときには原価主義はどこかへいってしまって、値上げのときだけ、そういうようないろいろな要素が出てきたからといって原価主義をとられたのでは、そういった電力料金算定の原則というものがプラスにもマイナスにも作用されて、全く一貫生がない、こういうふうにわれわれは判断をせざるを得ない。  この問題は、議論でございますから、お答えをいただくこともなかなかむずかしいとは思いますけれども、いずれにいたしましても、原価主義なら原価主義にいくとしても、いままでのそういう小口需要とか大口需要とかそういうような体系というものをもう一ぺん整理をして考え直してもらわなければ、一般の家庭人は承知しないだろうと私は思うのですね。長い間不満を持ち続けて生活をしていかなければならないというふうに考えるのです。  土地利用の問題にいたしましても、いまこういう議論が出ています。三百坪までは固定資産税なるものはかけないようにしようじゃないかというような議論さえ出ておる。それは民生安定という意味をも含めて、社会の基本要素というのは一つの家庭なわけですから、その家庭を守っていこうという思想の中からそういう考え方が生まれてくると思うのです。  したがって、企業として成り立っているそういうところが使う電力というものと一般家庭の使う電力というものは、私は当然差別して考えていかなければならない問題じゃないかと思うのですが、この方向性だけでもいかがですか、どうお考えになりますか。

塩川正十郎自由民主党通商産業政務次官

○塩川政府委員 電力料金のあり方は、これから私は政治問題として大きく取り扱われてくると思います。したがって、私は何もかたくなに、純経済論だけでこの電力料金を決定しようというわけではございませんで、そこらに政治的な配慮というものを当然加えていかなければならぬと思います。したがって、これからは電力料金の算定の方法そのものが大きい政治問題となってくると思うのでございまして、私たちは弾力的に考えていきたい、こういうふうに思います。

石田幸四郎公明党

○石田(幸)委員 いろいろとあと、関西電力の具体的な問題をやろうと思いましたのですが、大体一時間経過しましたし、これからやりますとどうしても四、五十分かかりますので、残念ながら次の機会にいたしまして、本日の質問はこれで終わります。

山中吾郎日本社会党

○山中委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後一時四十八分散会

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