物価問題等に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1973/04/10
会議録
○山中委員長 これより会議を開きます。 まず、理事補欠選任の件についておはかりいたします。 去る六日、理事内海英男君の委員辞任により、理事が一名欠員となっております。その補欠選任を行ないたいと思いますが、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山中委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 それでは、理事に稲村利幸君を指名いたします。 ————◇—————
○山中委員長 次に、去る五日本委員会に付託されました内閣提出、生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律案及び松浦利尚君外三名提出、生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する規制措置等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 ————————————— —————————————
○山中委員長 まず、提案理由の説明を順次聴取いたします。小坂経済企画庁長官。
○小坂国務大臣 ただいま議題となりました生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 最近、世界的な原材料の一時的供給不足、過剰流動性等を背景として、わが国内においても、投機的な需要が発生し、これが一部の生活関連物資にも及んでおりまして、これらの物資の価格の高騰は、国民生活の安定にとって重大な脅威となっております。 このような現下の情勢に顧み、政府としては、緊急輸入の促進、政府在庫の放出、商品取引所の規制、過剰流動性の吸収等の諸施策を行なっておりますが、これらもろもろの行政措置にあわせて、これらを補完するものとして、自由主義経済における企業活動の自由との調整をはかりつつ、行き過ぎた企業活動に対し、これを抑制する措置をとることは、当面の緊急課題であります。 この法律案は、このような観点から、生活関連物資の価格の異常な上昇を招来するような買占めまたは売惜しみを防止するため、特定物資について、企業に対する立入検査等を行なうとともに、買占めまたは売惜しみを行なっている者に対し、勧告、公表を行なう等の緊急措置を定めることにより、国民生活の安定に資せんとするものであります。 次に、その要旨を御説明申し上げます。 第一は、特定物資を指定することであります。 生活関連物資の価格が異常に上昇しまたは上昇するおそれがある場合において、買占めまたは売惜しみが行なわれまたは行なわれるおそれがあるときは、その物資を特別の調査を要する物資として、政令で指定いたします。 第二は、特定物資についての調査であります。 指定された特定物資については、内閣総理大臣及び主務大臣は、その価格の動向及び需給の状況に関し、必要な調査を行なうこととしております。 第三は、買占めまたは売惜しみを行なっている者に対する勧告及び公表であります。 すなわち、内閣総理大臣及び主務大臣は、特定物資の生産、輸入または販売の事業を行なう者が買占めまたは売惜しみにより、その物資を多量に保有していると認められる場合には、その者に対し、内閣総理大臣及び主務大臣の定める基準に従い適当と認められる売渡先及び売渡価格を指定し、期限を定めて、その特定物資の全部または一部を売り渡すべきことを勧告することができるとともに、その勧告に従わない者については、その旨を公表することとしております。 第四は、買占めまたは売惜しみを行なっていると認められる者等に対する立入検査等についてであります。 内閣総理大臣及び主務大臣は、必要な限度において、特定物資の生産、輸入もしくは販売の事業を行なう者に対し、その業務に関し報告をさせ、またはその職員に、これらの者もしくは特定物資を保管していると認められる者の事務所、倉庫等への立入検査等を行なわせることができることとしております。このことにより、当該事業者の実態把握ができるとともに、自後の適切な措置が可能となると考えます。 第五は、価格調査官の設置についてであります。 すなわち、立入検査等の職務を行なわせるため、経済企画庁及び主務省に価格調査官を置くこととしております。 以上のほか、罰則等の所要の措置を定めております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○山中委員長 次に、松浦利尚君。
○松浦(利)議員 ただいま議題となりました日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党四党提出、生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する規制措置等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 最近における卸売物価の上昇は、残念ながら田中内閣の無策ゆえに暴騰に一そうの拍車をかけ、日銀統計によれば一月の上昇率は前月比一・五%高、二月は前月比一・六%高、三月は前月比一・七%高としり上がりに騰勢が強まり、終戦直後を除けば戦後最高に達し、年頭初から実に上昇率は五・一%に達しております。 この急激な卸売物価の上昇が消費者物価に重大な影響を与え、統計局の発表によっても、三月は前年同月比九%という異常な値上がりとなり、国民生活に深刻な打撃を与えています。 この最大の原因が、田中総理の的はずれな日本列島改造論から来る大型財政、金融の超緩和、そして巨額な過剰流動性にあることは明らかです。それが土地、株価の異常な高騰に拍車をかけ、投機とインフレムードをつくり出しています。こうした中で買占め、売惜しみの投機商法が助長され拡大していることを、何人も否定できません。大豆、木材、羊毛、生糸、綿糸、セメント、鮮魚から米、果てはガーゼ、植樹用樹木まで、ありとあらゆる物資が、いまや買占め、売惜しみの対象になっています。 これほどまでに事態を悪化させ、しかもそれを放置してきた責任はだれにあるのでしょうか。それは、数多くの提言にもかかわらず、それを実行しなかった政府行政主体に問題があることは言うをまちません。国民生活に直結する生活関連物資を安く買い占め、高く売り込んだり、あるいは買占め、売惜しみによって高い利得を得る企業に対して、自由経済、資本主義経済だということだけで国民が容認するでしょうか。国民は、価格が暴騰したからといって購入しないで済むものではなく、現物が不足しているからといって済まされるものではありません。こうした問題に対して、おのずからきめられたモラルとしてのルールを守らせること、すなわち生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する規制措置等を定めることにより、国民生活の安定の一助に資することを目的として、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主要な政府案との相違について御説明いたします。 第一に、政府案にはありませんが、規制することを明らかにした生活関連物資については、生産、輸入、販売業者に買占め、売惜しみで不当利得をしてはならないとの義務規定を設けていることであります。 第二に、政府案は特別調査物資指定の解除を認めていますが、野党四党案では認めていないことであります。 第三に、政府案では勧告する場合「多量に保有している」場合としておりますが、野党四党案では「多量」は条件としていないことであります。 第四に、政府案にはない売渡命令を定めていることであります。 第五に、経済企画庁長官に主務大臣に対する資料提出、説明要求権を認めていることであります。 第六に、都道府県知事に意見具申権を認めていること。 第七に、政府に国会に対する報告と公表を義務づけていること。 第八に、総理府に学識経験者による生活関連物資規制審議会を設けること。 第九に、総理大臣及び主務大臣の権限を都道府県知事に委任できることを認めていることであります。 最後に、売渡命令に違反した者は二年以下の懲役または五百万円以下の罰金、虚偽報告、検査拒否をした者には一年以下の懲役または二百万円以下の罰金を課することなど、きびしい罰則を定めていることであります。 以上が、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党四党提出の生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する規制措置等に関する法律案の趣旨でございます。 何とぞ十分な御審議の上、全会一致で野党四党提案に賛成されるようお願いいたします。(拍手)
○山中委員長 以上で両案の提案理由の説明聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ります。 この際、暫時休憩いたします。 午後零時五十六分休憩 ————◇————— 午後五時二十八分開議
○山中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。 内閣提出、生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律案及び松浦利尚君外三名提出、生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する規制措置等に関する法律案の審査のため、明十一日午前十時より、参考人として、三菱商事株式会社取締役副社長山田敬三郎君、三井物産株式会社代表取締役会長橋本栄一君、丸紅株式会社社長檜山廣君、伊藤忠商事株式会社取締役社長越後正一君、住友商事株式会社社長柴山幸雄君、日商岩井株式会社取締役社長辻良雄君、以上六名の出席を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十九分散会