物価問題等に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 188 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1973/03/29
会議録
○山中委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤鉄雄君。
○近藤委員 最近の日本経済は、かつて見なかったような異常な状態にあると考えていいと思います。けさの新聞に発表されました蔵相会議の結果を見ましても、現在の国際通貨問題の解決が容易ならざるものを示しましたし、また、従来一般の株や土地に限られておりました投機が、特定の商品からいわば一般の、非常に数多くの商品にまで及んでおります。新学期を迎えまして、おかあさんたちがランドセルやくつを子供さんに買うというのにも、最近そういうものが値上がりして困ったということすら聞く現状でございますし、家を建てる建築資材やセメントもない、こういった状況であります。私たちは、戦争中から戦後にかけて、極端な品薄状況の現象を見たわけでありますけれども、何か部分的にはもう一回戦争直後に返ったのではないかということすら思わざるを得ないような現状であるわけであります。まさに、このような大きな不安に対して政治が正しい回答を示していかなければならない。まさに、この国民の不安にこたえることこそが現下の政治の最大の課題である、私はかように考える次第でございます。経済企画庁はこれまでいろいろな施策をとってこられましたが、特に今般機構を改正されまして、新たに物価局をつくられ、そして物価行政に従来以上に真剣に取り組みをされるということでございますが、まさにこのような方向に沿ったことである、かように考えて、私は心から歓迎をし、また、今後の施策の十分なることを心から期待を申し上げる次第でございます。 このような時期にあたりまして、私は、国民の率直な声を代表いたしまして、この物価問題に関して、以下若干の御質問を、経済企画庁長官及び政府の関係者の方にさせていただきたい、かように考える次第でございます。 そこで、最初に、非常に基本的なことでございますが、日本経済は一貫してある程度の物価上昇を経験してまいったわけでございますが、特に今回の物価上昇が、従来の物価上昇と比較してどのように性格が異なるものか、どうも従来の物価上昇と違ったような感じをわれわれ国民は受けるわけでございますが、その点についてのお考えをお聞かせいただきたく思うわけです。
○小坂国務大臣 近藤委員の非常に御熱心な御指摘に敬意を表します。 最近の事象は、何と申しますか豊富の中の貧困とでもいいますか、非常にものごとが豊かになり、購買力がふえている。しかし、それが異常な物価の部分的な騰貴を来たしている点で、非常な決意をもってこれに当たらねばならぬという情勢だと考えておるわけでございます。 わが国においては、御承知のように従来から、消費者物価が上昇します一方で卸売物価は安定した動きを見せておったわけでございますが、昭和四十七暦年を通じて消費者物価が比較的安定的に推移した一方で、四十七年後半から卸売物価が高騰してきたという点が最近目立った事象でございまして、その卸売物価の高騰が、最近また消費者物価にも影響し始めているという点がございます。今回の卸売物価の高騰が、従来の景気回復と比較いたしまして著しいのは事実でございますが、これは、景気回復期に特有の上昇傾向に加えまして、さらに世界的な農産物の不況等による輸入価格の上昇や、過剰流動性を背景にいたしました投機的な動き等が作用しているものと考えられまして、必ずしも物価上昇の性格が従来と根本的に変わったとは考えていないわけでございます。 このような事態に対処いたしまして、政府は緊急輸入促進、政府在庫の放出など供給面の円滑化と、過剰流動性対策をはじめといたしまする諸般の物価対策を講じております次第でございますが、先般も、生活関連物資の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律案を国会に提案したところでございます。今後とも、物価の安定のためには格段の努力を傾注してまいりたいと存じますし、また、物価に関する総合的な調整機能を持つ物価局というものを新設していただくということで、これまた、企画庁設置法の一部改正を内閣委員会のほうに提案させていただいているわけでございます。ちなみに、物資の買占め、売惜しみに関する規制の法律は商工委員会のほうに提出しておるわけでございますが、どうぞ、いずれも早く国会において御了承いただきまして、所期の目的を達し得るようにお願いいたしたいと思います。
○近藤委員 ただいま長官からいろいろ御説明を承ったわけでございますが、そこで、その御説明の中にもございましたのですけれども、今川の物価上昇の一つの原因と言われております、いわゆる過剰流動性という問題でございます。これは新聞やテレビやその他でも再々言われておりますけれども、基本的なことでございますが、いわゆる過剰流動性とはそも何か、そういったものが急にわっと出てきたような感じを私たち国民は持つわけでございますが、過剰流動性が急に出てきた原因は何かということについて承りたいと思います。
○小坂国務大臣 過剰流動性というのは読んで字のごとく、流動する一般の通貨が過剰であるということでございますが、これは二つの原因があるというふうに私ども見ております。 一つは例のおととしのニクソンショックのあとで、四カ月にわたって日本がドルを買いましたわけでございます。この買ったドルが円資金になっている。これは四十六年度で四兆三千九百億ばかりございます。これは、前年度は大体四千億台のものでございました。四千億が四兆四千億にふえた。その年の銀行貸し出しの増が十二兆七千億ばかりございますが、これも、前年度は八兆円くらいのものでございます。これが四十七年になりまして、一兆七千億外為の払い超ができ、銀行の貸し出しが十七兆八千億、合計しまして、四十六、七の両年に、外為会計の払い超が六兆円、銀行の貸し出し増が三十兆円ということになっております。これが非常に大きな購買力となっているというふうに考えておるわけでございます。 かてて加えまして、四十六年の中ごろまで不況でございました。不況対策を非常に考えて、その意味での貸し出し増加をやったわけでございます。これは、昨年の六月に公定歩合を〇・五%引き下げたということもございまして、やはり不況を何とかして克服しようということで貸し出しがふえてきたということもあろうかと思いますが、そういうことから、不況からの立ち上がりが非常に順調でございまして、昨年の暮れごろからどんどん機械受注等がふえて、いまの経済成長率は大体一五%くらいいくのじゃないか。瞬間風速にしてはたいへんに高い。われわれの予定では一〇・七%でございますが、非常に上がってきておりますので、私どもたいへん心配をいたしまして、この過剰流動性対策というものをもっと真剣にやろうではないかということで、政府部内でいろいろやっておりますわけで、その結果、預金準備率の二度にわたる引き上げになったり、それから大手商社の貿易手形の割引を限度をきめて押えたり、あるいはまた土地に対する融資を締めたりいたしておりますが、ことに日銀のほうで窓口指導を徹底いたしまして、これから前年の第四・四半期の半分ぐらいに押えたらいいのじゃないかというぐらい、相当の引き締め策をとっておるわけでございます。いまケインズ隆盛で、貨幣の数量とか流通速度ということを言うことは古い経済学みたいに言う傾向がございましたわけでございますが、このごろは、ケインズからまた、むしろマーシャルのKとかああいうふうな貨幣数量説的な経済学が多少復活するような傾向になりまして、日銀の貸し出し残高がどうであるとかマーシャルのKがどうであるとか、そういうことを非常に言うようになりまして、近く日銀のほうでも公定歩合を引き上げるという決意をしておられると私ども承知しておるわけでございまして、これからようやく本格的に、いわゆる過剰流動性が締まったなという感じが出てくるのじゃないか、かように私ども考えているわけでございます。
○近藤委員 いまの長官の御説明の中にもございましたように、まさに、保有外貨の増大が過剰流動性の一つの大きな原因になっているわけでございますが、とすると、これは何も最近の現象ではなしに、御説明の中にございましたように、ニクソンショックのときにぱっと外貨がたまって、その裏で現金通貨が出てきているわけでございますが、したがって、四十六年も四十七年も同じような形で、いわゆる日本経済に対する過剰流動性といいますか、現金通貨の供給があった。ところが、四十六年はあったけれども、ただ、それが、いってみればアイドルバランスである。何といいますか、活動しないでおったのが、それが四十七年にアクティブバランスに転換をしてきた。その転換の過程が、いわゆる景気が不況から好況へと転化していったことが、そのアイドルバランスをアクティブバランスに切りかえていったということだと思うのです。そこで、アイドルがアクティブに変わっていくと、気がついてみたらたいへん現金通貨があって、あちこち金が余っておった。それが市場に回ってきたということだと私は思うわけでございます。ですから、やはりその辺に、むずかしいことでありますけれども、金融政策のいわばタイミング的なものが非常に重要になってくる、こういうふうに私は考えるわけでございますけれども、この点について、きょうは日銀から参っておりませんけれども、いわゆる金融政策においてそのタイミングを失したといいますか、間違いがなかったかどうか、お聞きしたいと思うわけでございます。
○小坂国務大臣 経済も生きものでございますので、少し熱が出だしたということで、非常にきく薬を与えますとかえって副作用を持つという場合もありましょうし、金融の専門家とされては、日本経済の過熱に対してどうするかというので、あまりこれを急激に変化を与えまして、いわゆる副作用、たとえばスタグフレーションといいますか、物価高であるが不況であるということになってはいかぬという御心配も相当あったのじゃないかと思うのであります。いまからでも私は決しておそくないと思います。最近、土地なんかも売り手市場に変わったというふうに報道される面もございますし、まあいろんな物資も、あんまり商社等でも、ああいう活動をして国民から袋だたきにあうようなことは賢明でないということも、大いに周知徹底しているんじゃないかと思いますし、これから本格的に、景気のある程度の好況を持続しつつ物価を押え込むことができ得る体制なんじゃないかというふうに私ども思いますし、全力をあげたいと考えております。
○近藤委員 たいへんむずかしいことだとは思いますが、しかし同時に、最初に申しましたように、まさに、国際経済の非常な変動の中に日本経済が進んでまいっているわけでございます。やはり物価の安定、経済運営の安定というものに対して、国民としては非常に関心を持つわけでございますので、こういう変動の中でうまく物価を安定しながら経済運営をしていただきたい。そのかじとりとして経済企画庁長官、そして大蔵大臣なり日銀が、特に日本銀行というのは一種の物価の番人でございますから、今後きめのこまかい、タイミングを逸しないような金融政策をぜひお考えの上、実行していただきたいということを御要望申し上げる次第でございます。 次に、最近、いわゆる商品投機の問題がいろいろ議論されてまいっているわけでございますけれども、商品取引所におきますところの取引の価格と一般物価の価格というのがどういう関係にあるのか。私たち、新聞で、取引所の価格がとめられた、こういうことを聞くわけでありますけれども、それはそれでいいのですが、私たちの感覚では、あれは適当な、いわば取引のプロが従来からやっておったことなので、あれがとまったということとわれわれの物価がどう関係あるのかということについて、必ずしもよく理解できない面がございますので、ひとつその点について御説明願いたいと思います。
○小島政府委員 この商品取引所の価格と実際の実物の価格の関係というのは、なかなかむずかしゅうございまして、一がいに申せないと思いますけれども、最近の例で申しますと、たとえば大豆あたりは、むしろ現物と申しますか、実際の仲間相場のほうがはるかに先に暴騰いたしまして、取引所の相場があとを追っかけて暴騰をしたというような例がございます。反面、生糸とか繊維の関係は、どうも取引所の相場のほうが先行したように思います。大豆の場合は、商品取引所の思惑的な相場が先行したということじゃございませんけれども、一般に繊維等の場合を考えてみますと、実際の物の動きよりも、商品取引所を通ずる、要するにもうけを目的とした金の動きがございまして、そこでやはり相場が立ってしまって、しかも最近非常に問題になっておりますのは、現物の相場がそれに引きずられて、実際の中小企業の機屋さんなんかが買う原糸の値段が商品取引所の相場が基準になってしまうということで、非常に原料高問題が深刻化しているわけでございまして、そういう意味で、物によっていろんなケースがございまして、どうも一律にどういう関係にあるかということは、はなはだ申しにくい状態だと思います。
○近藤委員 物によって一律には説明できないというお話でございますけれども、しかし、いわゆる大豆とか生糸だとか羊毛だとか一部特定商品についての取引を停止されたわけでございますけれども、その取引の停止が一般物価、消費者物価、国民へ直接影響する物価の物価高を押える効果があったというふうに判断されたから、取引の停止を講ぜられたと思うのですが、どうですか。
○小島政府委員 取引所に関しましては、直接の所管でございませんので、あまり責任がある答えができないのでございますけれども、確かに取引所の相場というものが現物の相場、実際の実物の需給バランスの見通しをもとに動くということも事実でございまして、現物が高くなりそうだと思えば、商品取引所の相場についても買いが先行する、それによって上がっていくという関係があることは事実だと思います。 それから、先日の取引所の停止という問題も、ああいう措置をとりましたことが実際にどれだけプラスとマイナスがあるということは、なかなかむずかしい問題だと思います。ただ、そうはいっても、あまりにも短期間に商品取引所の相場が暴騰するということは——水をかけるという意味で停止されたのだろうというふうに私、解釈いたします。
○近藤委員 きょうは通産省、農林省からそれぞれ担当の課長が見えていると思うのですが、担当課長から、ちょっと具体的に説明を承りたいと思います。
○荒尾説明員 お答え申し上げます。 通産省の関係といたしましては、毛糸につきまして、商品取引所の立ち合いを三月九日以降停止をいたしたわけでございます。 この理由といたしましては、ただいま小島国民生活局長からお答えございましたとおり、短期間に非常に暴騰するということが特に需要業界に与える影響、ひいては消費者物価に与える影響がきわめて大きいということで停止をいたしたわけでございますが、従来、こうした取引所の停止をいたしますのは、通常は現物価格に比べまして取引所価格が非常に暴騰しておる、いわゆる仕手戦の様相を呈しているという場合に停止をいたしますわけでございますけれども、今回の場合は、取引所価格が高騰し、現物相場もほぼこれに追随をして上昇したという状況でございました。したがって仕手戦的な様相はなかったわけでございますが、先ほど申し上げましたように、異常な高騰の及ぼす影響という点から停止をいたしたわけでございます。 毛糸につきましては、現在まだ停止中でございますが、その後、ごく最近になりまして、現物面でのかなりの供給が見込まれるということから、現物面もかなり鎮静化をするという傾向が出てきております。この原因といたしましては、やはりオーストラリアにおける羊毛の値上がりというのが非常にあったわけでございますが、オーストラリアの羊毛も最近低下傾向にあるということもございまして、四月の二日から再開をいたしたいというふうに考えておりますが、その際におきましてもなお高騰を続けるようであれば、再度立ち会いを停止して鎮静化をはかるということをいたしたいと思います。 それから、外部資金が非常に流入をいたしまして、相場が過度な投機的な様相を示すということを防ぐ意味で、臨時増証金その他のいろいろな規制措置を強化いたしまして、これを条件にして再開をするということにいたしておるわけでございます。
○岩野説明員 お答えいたします。 生糸の相場につきましては、今年の一月大発会で、八千六百円台ということでスタートいたしております。それが二月に入りまして九千円台、こういうことになりまして、二月の終りには一万円、こういうようなことになったわけでございます。三月に入りまして、三月の一週間に急に連日ストップ高、こういうような状況で一万三千円から一万五千円近く急騰をいたしたわけでございます。その間、生糸はちょうど端境期になるわけでございまして、品薄ということで非常に需要のほうが強含みである、こういうことが一つございます。供給につきましてはそう急激にふやすこともできないということから、強い需要を背景にいたしまして急激に上がった。九日から約一週間で、十六日に再開をいたしたわけでありますが、その間、中国からの輸入ということについても促進し、一方、需給の緩和ということもいたしました。取引所の中におきましても、需要者がいろいろ供給のバランスをとって適正な価格、こういうことに努力をいただいたわけでありまして、再開後は比較的順調に価格は落ちついております。私ども、ある程度鎮静の効果というふうに見ておるわけでございます。 それから輸入大豆につきましては、一月、中国からの輸入が非常に立ちおくれていた、こういうようなことでアメリカの大豆が非常に値上がり傾向で、シカゴの相場が上がった、こういうことで現物価格が非常に高騰いたしたわけでございます。それにつれまして取引所の価格も連日ストップ高、こういうようなことがございまして、新規の売買を停止する、証拠金をふやすという措置を講じたわけであります。一月の新甫から立ち会いを停止するというような措置をいたしました。その間いろいろな大豆の緊急対策を講じましたために、現在のところ相場は急激に冷えております。落ちついた状態に現在立ち至っておるわけであります。
○近藤委員 通産、農林両省の担当課長からの御説明があったわけでございますが、そもそも商品取引所において投機というのは、一体悪いことなんですか。
○荒尾説明員 投機が悪いことであるかどうかというお尋ねでありますが、これは投機ということばをどういうふうに受け取るかということによるかと思います。投機ということばは、通常は、将来の価格変動を期待いたしまして、商品を安く購入して将来高く販売する、そういう時間の経過を媒体にいたしまして利得を得るという販売行為をさすというふうに考えられるわけであります。したがいまして、そういう意味での投機ということは、通常の流通の段階においては常にあり得ることではないかと思います。 しかし、最近投機ということでいわれておりますのは、そういう意味よりもむしろ過当な投機と申しますか、そういうものをさして投機というふうに呼んでいるのではないかと思われます。商品取引所の中におきます売買というのも、将来高くなると思えば買う、安くなると思えば売るという一種の投機でございまして、これ自身は、適度な範囲にあります場合は——取引所の機能はヘッジを大きな目標といたしまして、ヘッジをする場合に、そうした投機がないとヘッジが円滑に進まないという面がございますので、適度な範囲の中ではこれは必要なものであると考えられるわけでございます。しかし、過度になりますと、これは明らかに相場高騰あるいは暴落の原因になりますので、抑制しなければならないと考えておりまして、そのために各種の規制措置を講ずるわけでございます。
○近藤委員 われわれ多くの国民は、取引所のいろいろなこまかいことはわからぬわけでございますが、取引所というものがあって、そこで限定されたいわばプロが、売った、買ったで、ある程度もうかった、損したということがあることは、それはたいしたことだとは思わないわけでございます。それはそれで、限定された場所で特定のプロがやるだけでありますから、かまわないのでありますが、問題は、そういうことがそのワクをはみ出しまして、一般善良な、ことばが悪いかもしれませんが、かたぎな国民まで巻き込んでしまって、国民生活に多大な影響を与えるということが問題ではないか。現在そういったような傾向があるような感じもいたしますので、先ほども御説明の中にあったわけでございますが、今後いろいろな過当な投機が起こらないように措置を講じているんだということのようでございますが、商品取引所というものは、どうもわれわれ国民からちょっと違ったところにあって、いろいろ内容的な問題も機構的な問題もあるのではないかという感じがいたします。どうかこの際ひとつ十分に御検討いただいて、必要なある程度の投機、取引というものはいいことだし、かまわないわけでありますが、それが度を越さないように、十分政府としても指導監督をはかっていただきたい。このことを長官にお願い申し上げておきたい次第でございます。 そこで、次に進ませていただきますが、今回の物価上昇の大きな特色というのは、いわゆる過剰流動性、外国の影響というようなこともありますが、同時に、品薄状況というものが非常に多くの商品に見られることでありますけれども、いわゆる物価が上がったといわれる商品について、最近といってもそう長くない時期、たとえば昨年、一昨年ぐらいについて、時間もございませんので三、四の商品でけっこうですが、供給量がわかったら、ひとつ教えていただきたいと思います。たとえば鉄なりセメントなり羊毛なり、特に値上がりがひどいといわれております商品についての昨年、一昨年ぐらいの供給の数量について、数字がありましたら教えていただきたい。
○棚橋説明員 お答えいたします。 かなり価格が上がりました主要品目は、羊毛、毛糸、綿糸、皮革、鉄鋼、セメント、こういうものでございますが、時間の関係もございますので、ごく要点だけを簡単に申し上げます。 まず羊毛でございますけれども、四十七年暦年ベースで二百八十万俵程度輸入されておりまして、わが国の供給量の全量を輸入に依存しております。それから毛糸でございますが、同じく暦年四十七年ベースで約十五万トンでございまして、一昨年に比べまして、羊毛、毛糸とも微増でございます。毛糸につきましては供給量のほとんどが生産でございまして、輸入は約八百五十トン程度でございます。それから綿糸でございますが、同じく四十七年暦年ベースで約五十九万トンでございまして、これも一〇%程度の伸びでございます。それから皮革でございますが、同じく四十七年暦年ベースで約三十三万トン、このうち輸入が二十三万五千トン、国内が九万トンちょっとでございました。これもそれほど大きな伸びになっておりません。鉄鋼でございますが、これは粗鋼ベースで四十七年暦年ベースでございますが九千六百九十万トン、これはかなり大幅に供給のほうが伸びております。それから普通鋼鋼材ベースで七千二百九十万トン、これも大体一五%ぐらい伸びております。それからセメントでございますが、セメントは四十七年暦年ベースで六千五百九十万トン、これもやはり一〇%程度の伸びになっております。 以上であります。
○近藤委員 いま極端に値段が上がったといわれている商品の供給量の御説明を承ったのですが、われわれ非常に奇異に感じますのは、少なくとも生産量もしくは輸入量というものは一昨年、昨年とそんなに変わりがない。としますと、われわれ、自分の生活を考えてみましても、一昨年と昨年と比較して、ことしと比較しましても、そんなによけい物を食ったわけでもないし、そんなによけい物をつくったわけでもないし、消費したわけでもない、着たわけでもないわけでありますから、したがって、需要としてはそんなに変わっていない。供給も変わってないわけです。とすれば、一体その物価上昇の原因は何であったかということであります。先ほど長官の御説明にあったように、国際価格の高騰を反映したのであるということが一つあるわけでございます。それ以外に、いわゆる買い占め、売り惜しみということで上がった。実際は輸入をしたのだけれども、末端消費者まで入らなかったのだという議論があるわけでありますが、その点について、いわゆる国際価格の高騰を反映したと考えられるものは何か。売り惜しみ、買い占めで、入れたのだけれども末端消費者までいかなかったのは何か。おわかりだったら御説明をしていただきたいのです。
○小島政府委員 一般的に申しますと、やはり国際価格、輸入物価の上昇というものが一つございまして、それと国内の過剰流動性というものが加わって、したがって、これは先行き上がるであろうという思惑がさらに加わったということだと思いますけれども、各品目ともそういうような要素がからまっているとは思いますけれども、主としてどこに契機があったかということで考えてみますと、羊毛、毛糸、綿糸、そういった糸類は、やはり輸入価格の上昇というものが起因、モメントになったのじゃないかというふうに思います。それから皮革あたりも、やはり海外価格の上昇というものが相当あった。それから木材なんかは、これはやはり需給の見通しが、需要見通しをやや過小にしたということが起因になって、これがまた海外価格をつり上げる一つの原因にもなっているというふうに思います。もちろん、これは海外価格自身の、国際的な原因からくる木材価格の上昇というものも、さらにオンされると思います。それから、木材などの場合は、やはり国内の需要の増大と申しますか、ローンが非常に楽になった。民間建設事業が非常に活発化したということが非常に大きな原因だと思います。それから、同じようにセメントにつきましても、これは全く国内的原因と申しますか、国内の需要が非常に急激に高まって、政府需要、民間需要を通じて需要が非常に強くなったために供給力をオーバーして、価格が上昇したということだと思います。それから鉄鋼につきましても、やはり昨年の初めの段階は、不況カルテル等で供給力が人為的にやや押えられたということが原因でございますけれども、後半は、このカルテルはありましても、ワクは大幅にふえてきております。ところがそれ以上に需要が強くなってきたというところに起因するのではないかと思います。
○近藤委員 局長の御説明を承っておりましてちょっと奇異に感じますのは、とすれば、いわゆる売り惜しみ、買い占めは一体どういうことで物価に影響したのかということなんですが、どうですか。
○小島政府委員 ただいま申し忘れましたけれども、それらが起因となって価格上昇が起こったのでございますけれども、それにオンされて思惑的な需要、いわゆる仮需要というものが発生した。これは繊維にしろ木材にしろ——鉄鋼、セメントあたりはそういう要素が非常に少ないと思いますけれども、オンした部分か——おっしゃるように、われわれの消費面から見て、たくさん消費をしたのでも何でもないのですが、輸入価格も上がっているし、先行き国内の景気も強くなるだろうというようなことからいわゆる仮需要が発生して、GNPベースで申しますと一種の在庫投資というものが急に増大したというところが、付加的な要因として働いているというふうに思います。
○近藤委員 そういう形で、思惑というので在庫投資が盛んになされた結果、末端消費者に物資が行き渡らなかった、こういうことでございますので、長官の御説明にございましたように、いわゆる売り惜しみ、買い占めを押える立法措置を早急にしていただいて、これに対して適切な処置を早急に講ぜられることを要望してまいりたいと思うのであります。 そこで、実はいろいろ御説明の中にもあったわけでありますが、国際価格の上昇というものが、今回の場合も相当国内価格に影響を与えているわけでございますが、いわゆる特定商品について国が、たとえば消費安定特別会計みたいなバッファーを考えるようなことはできないものであろうか。すなわち、現在外貨が相当過剰であるということがいわれているわけでございますが、この過剰な外貨で、ある程度安い価格で安い商品なり資源を買っておいて、手当てをしておいて、そしてそれを、国際商品が高くなったときに国内へ吐き出す。羊毛なり木材なりについては、日本の商社がまさに値を上げてしまった。したがって、日本の商社というのは国際的なまさにリスタビライザー、ディスターバーである、こういうことをいわれているわけでございますが、国際商品価格を非常に不安定化さす、高騰させる能力があるということは、裏を返して言えば、まさに国際商品を安定化させる力もある。能力は両方に使えるわけでございます。そういうことで、将来日本経済というものが国際経済の中で占める割合、力というものがますます増大をしていくということになってまいりますと、だんだんそういうことが、いわば国内の価格安定ということを、国際商品の価格をある程度国内的に隔離していくというような、安定化していくということと並行して、できれば国際的な価格の安定について、漸次日本経済がある程度の前向きの役割りを果たすということも考えていかなければならないような情勢になりつつあるのではないかというふうに考えますが、長官、どうでしょうか。
○小坂国務大臣 非常に見識のある御提案だと思いますね。実はCEAの委員長、経済諮問委員会といいますか、あの委員長のスタイン博士が参りまして話をしたときに、私は、いまのような話を実はしたのでございます。君のほうはソ連に穀物を売っておるが、一体どのくらい売っておるか。長期契約で三億ドルないし四億ドル売っておる。じゃソ連に売るときはそういうふうにたっぷり売って、われわれも小麦や飼料を買いたいのだが、なぜ長期的に売らぬのだと言ったところが、日本は非常に短期的な商売しかしてくれないんだ、こう言うのです。私はそれを聞いて思ったのでございますが、食糧等も、たとえば大豆とか小麦というようなものは貯蔵性があるのでございますから、貯蔵の設備を持って長期的な契約をすることはできないものかというふうに考えたわけでございます。とにかくそこにいたアメリカ人も、日本人の商売というのは非常にせつな的、短期的で、長期的な話をしてくれないから、どうしても自分のほうの生産者も、長期的な見通しのつくもののほうへ売りたくなるんだ、こういう話をしておりまして、私はその話を聞いて思ったのでございますが、やはり日本は、もっと政府が長期資金をもってそういうものに介入していくことを考えたほうがいいんじゃないか。私は冗談言ったのですが、非常にシュルードな日本商社は全然アメリカにもうけさせぬけれども、政府が出れば商売がへただから、日米間の赤字も黒字ももう少し少なくなるだろうといって冗談を言ったのでありますが、少しそういうことを考えたほうがいいんじゃないかなというふうに私は思っております。
○近藤委員 長官からたいへん前向きな御答弁をいただいて、私も喜んでいるわけでございますが、よく、紙切れを集めてどうだというようなことをいろいろなところでいわれるわけでありますが、私は、決してドルは紙切れだとは思わない。それは国内、円で見れば安くなっているわけですが、ドルで見る限り、少なくともアメリカの商品なりドル圏の購買力は変わってないわけですから、いろいろなところであれは紙切れだという議論は、私は基本的に間違いだと思っているわけでございますが、それにしても、どうもだんだんだんだん下がっておる感じで、感じが悪いわけであります。その他いろいろな問題がございますので、そういういわゆる過剰外貨の適切な活用方式としても、ある程度長期的なベースの日本の経済に必要な商品の購入、また資源の確保、そういったことについてもお考えになっていただきたい、かように考えておるわけでございます。 先ほど来、私、申し上げておりますが、現在の物価上昇というものに対して一般の消費者が非常に困るのは、先行き全く見通しが立たないということ。国際的にもいろいろな事件がどんどん起こっておりますし、円はフロートしておるし、戦争で物がない状態から、最近は物が余って困った状態、そして急に何か物がなくなってしまって、一体この状況はどこまで続くかわからない。言ってみれば、やみの中に消費者はぽんとぶん投げ出されている。そういう一種の不安感、焦燥、そういったものが消費者をかりたてて、場合によっては、買いたくないようなものすら、買わなくてもいいようなものすら買わされておるという感じがするわけであります。だれかが言っておりましたが、これはババ抜きのババみたいなもので、だんだんやっているうちに、一番最後に持ったやつが損をするというので、いまそのババがどこまでいっているか、だんだん最後にいって、消費者がババを持ったときに、それでゲームは終わりだということになりかねないわけであります。 そこで私は、最後に長官にお願いしたいのですが、いまの物価が一体どういう状況にあるかということを、これまでもいろいろな機会を通じて、経済企画庁なり政府が説明をしていただいております。こういう物価対策特別委員会を通じて国民にものを言っていただくこともけっこうですが、しかし、残念ながら物価対策特別委員会は、私がこう話をしても、NHKが来てテレビをとるわけでもないし、民放が入っておるわけでもない。国民は全くわからないわけであります。そこで、私は出なくてもけっこうでございますが、どうかひとつテレビをもっと使っていただきたい。具体的に申しますと、主婦がよく見る、朝の「スタジオ一〇二」とか「こんにちは奥さん」とか、ああいう番組の、たとえば五分間でもいい、十分間でもいいです。どうもNHKは最近評判が悪いようですから、罪滅ぼしを兼ねて国民にサービスをする。たとえば今週、たとえばきょうはこういう物価状況です、きょうは、たとえばホウレンソウが高いかもしれない、しかし白菜は安いんです、マグロのさしみは高いかもしれない、しかしアジは安いですとか——どうもマスコミが悪いと思いますのは、高いものばっかりいうわけですよ。野菜が高くなりました、大根が高いです。そこで主婦は、高いといわれますから、八百屋さんに行って高い大根を見つけて、なるほど大根は高いわいといって安心して高い大根を買ってくる。そのときにホウレンソウが安いかもしれない。ですからマスコミは、高いものを取り上げないで、むしろ安いものを一生懸命取り上げていただきたい。安いものはあるのです。東京でも山形でも、新聞を見れば、スーパーやデパートで、きょうはこれがお買い得ですとか、在庫払いだとかいって、安いものを宣伝しています。チラシがこんなに来るのです。ああいうものを場合によっては取り上げて、極端に言えば、どこどこではこれを安く売っていますというようなこともローカルの局に取り上げさせる。要は、安いものを積極的に政府なり適当な機関が取り上げて、テレビを通じて主婦にPRするようなことをお考えいただく。よしんば高いものを取り上げるにしても、これはこういう理由でいま高いのです、しかし、いまこういう政策をとっているので、一週間後に、一カ月後に、また半年後にこれは安くなりますから、いまは買わないでくださいというようなことを積極的におやりになることが、ほんとうに消費者の身になった物価政策である、私はかように考えておりますが、新たに物価局をおつくりになって真剣に物価行政に取り組まれようとしておられる小坂経済企画庁長官の御意見を承って、私の質問を終えたいと思います。
○小坂国務大臣 まさに仰せのとおり、今日の政治とマスメディアというのは一体不可欠の関係にあると思います。幾ら私どもが力んでも、報道されぬことにはどうにもならぬ。これはほんとうに、ゴマメの歯ぎしりみたいなことがずいぶんあるわけでございます。当委員会の価値ある論議が今後大いに報道されるように、予算委員会の総括質問並みにやっていただけるようになることを期待しますが、それにはどうも、私の答弁もそれにふさわしい内容のあるものでなければならぬ。大いに自戒いたします。 つきましては、消費者物価でございますが、この消費者物価の情勢や個別物資の価格変動の状況を消費者の皆さんにできるだけ知っていただくことが、消費者の対抗力といいますか、物価対策上非常に必要なことだと私も存じております。 実は、おっしゃるように、近藤委員のおくにでも私のくにでもそうですが、くだものをつくっておりますけれども、これなどは非常に安いわけでございますね。そういう生鮮食料品の安いものについてもテレビで言っていただくとか、あるいはラジオでも流していただくとか、ことにNHKはただでやってくださるわけですから、大いにやっていただけるとたいへんありがたいわけでございますが、私どもも四十八年度の予算では、民放にお願いしてその状況報告をしていただくような費目を要求しまして、幸いに大蔵省に認めてもらったわけでございます。それからもう一つは、消費者へのテレフォンサービスというのを農林省につくりまして、農林省へ電話をかけてその番号を言えば、きょうの物価はこうでございますという、奥さん方の台所用の情報提供の部門をつくることにいたしたわけでございます。おっしゃるように、情報の提供によって消費者の不安感というものはなくなるわけでございますので、どうしてもこれは非常に大きな問題であると考えて、今後ともマスメディアに最大限に御協力いただいて、国民の生活の安定に努力していきたいと思っておるわけでございます。 ちなみに、いまの農林省のテレビによる生鮮食料品の情報提供は、一億二百万円ついております。これは消費者に対して、民間テレビ放送を通じて生鮮食料品の市況動向等の情報の提供を行なっていくわけでございます。それから消費者テレフォンサービス、これは八百万円でございます。さらに、経企庁としまして物価対策特別推進費というのを二億円つけてもらいましたが、これはやはりテレビ、ラジオ、新聞等を通じて、ときどきの物価問題を正確に情報として提供する、こういうことを試みることを考えておるわけでございまして、新年度から大いにこういうことをやってみたいと考えております。
○近藤委員 前向きな御発言でございますけれども、残念ながら、その事の重大さに比較して金額がいささか少な過ぎるような感じもいたしますので、ほんとうにこれだけ心配している消費者に、特に主婦に安心をしていただき、国民の信頼をかちうるためには、これは金額なんか問題ではないのでありまして、あと、まるを二つか三つ足していただいても、私は決して多過ぎる額ではないと思いますので、どうかひとつ大臣も徹底的にやっていただいて、ほんとうにみんなが安心して生活できるような、そういう日本をぜひつくっていただきますことを要望いたします。国全体のことはNHKなり民放でかまいませんし、また地方のいろいろなこまかい物価問題についてはNHKの地方局なりローカルの局を使ってかまわないわけでありますから、きめのこまかい物価政策をぜひ実行していただきますことをお願いいたしまして、私の質問を終えたいと思います。 ありがとうございました。
○山中委員長 次に、金子みつ君。
○金子(み)委員 私は、本日は、最近の物価騰貴とそれから品不足の関係で、特に衛生材料であるガーゼに関する問題についてお尋ねしたいのでございますが、その前に、経企庁長官に申し上げたいことが一つございます。御答弁いただければありがたいと思います。 それは、このような物価騰貴の問題に対する対処の方法としてお考えいただいたと思いますが、商品の投機に関する法律、制度でございますね、その法律を商工委員会に付託なさるように御決定のようでございますが、この物価対策委員会がございますのに、どうしてこの委員会に付託なさらないで商工委員会のほうに付託なさいましたのか、私はたいへん遺憾に存ずるのですけれども、その点について御説明願いたいと思います。
○小坂国務大臣 私どもとすればこの国会に法案を提出するわけでございまして、この出された法案をどこへ付託するかということは議院運営委員会でおきめになっていただく、それには各党で要求を出し合ってきめていただくことだと承知しておりますが、私は、さっきことばが足りなかったかもしれぬが、商工委員会に付託されることにきまったと承っておるわけでございまして、私どもがきめたわけではございません。
○金子(み)委員 きまってしまった問題ですからやむを得ないと思いますのですけれども、しかし、この問題はやはり、経企庁長官の責任ではないとおっしゃっていらっしゃいますが、私ども物価対策委員会のメンバーといたしましては、たいへん不本意なことでございます。その点はお含みおきいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 私はうっかりしておりまして、そういう話を聞いてそう思っておったのですが、まだ決定していないそうでございます。
○金子(み)委員 失礼いたしました。それでは私の早とちりでございまして、訂正いたします。 それでは本論に入らせていただきますが、すでに御承知のことだと思いますけれども、いろいろな物価の値上がりとあわせて医療衛生材料、ことにガーゼの値上がりが非常に激しゅうございます。特にこれは昨年の夏の終わり、九月ごろから急激に騰貴して、値上がりがひどくなってきております。たとえば、ガーゼは一反、いま薬価基準では百三十二円六十銭でございますのに、実際問題として病院あるいは診療所が入手いたしておりますガーゼの値段というのは、昨年の九月ごろには、東京でも大体百八十円くらいでございました。それがことしの一月になりましたら、二百三十円に値上がりしましたし、さらに三月に入りましてから三百円、三月の末には三百五十円に上がっていくであろうといわれております。東京だけではございませんで、宮城県あたりでも、百四十円であったものが三百円、三百五十円というふうに上がってまいりますし、あるいは東京近県の横浜あたりではたいへんにはなはだしくて、二百五十円が四百円とか、あるいは三百円が四百円、五百円というふうに値上がりしてまいっておりますし、関西方面でも百四十円、百六十円、二百五十円とこんな上がり方、あるいは九州あたりでも二百四十円、三百六十円、こういうふうに上がってくるわけでございます。これがまだまだ上がっていく傾向にあるわけでございますけれども、このガーゼの値上がりが、言うまでもないことでございますけれども、品不足と一緒にからみ合ってきているということでございます。 それで、この高い値段のもので患者の治療を行なう、特に手術あるいは外科の包帯交換に使われるわけでございますけれども、どうにもならなくて、たとえば東京の武蔵野の日赤病院なんというところでは、患者に一部負担をしてもらっているというような、これはとんでもない医療制度の上での間違い、差額徴収もはなはだしいといわなければならないのですが、こういう実態もすでに起こってきている状況でございます。 それから同時に、お金を出せば材料が手に入ってくるのなら、病院側も無理をしながらでも買っていこう、患者の治療には事欠くことができないからということで、五百円でも六百円でもいい、出すから持ってきてくれと申しましても、今度は品不足だということで品物が手に入らない。ことに少量注文している施設には、あと回しにされてしまって、なかなか持ってきてくれない。発注しても十日間もかかるとか、あるいは十反注文しても、一週間かかってやっと半分しか入ってこないということが、やはり東京、大阪、神戸それから福岡、それぞれの場所で同じような状態が起こっているわけでございます。 こういうことになりますと、診療施設といたしましては診療しないわけにはいきませんし、何とか考えなければならないというので、最近では、薬局で売っております家庭用のガーゼ、一反ずつ小さな袋に入っております、ああいう小さい包みを使ったり、あるいは倹約をさせるというような使い方。倹約にも限度がございます。ものがものでございますから、代替品が使えない。で、再生ガーゼを使うというような状態も起こってまいります。御承知のように、再生ガーゼは直接傷に使うことができません。外国製品の紙のガーゼなんか使ったらたいへんに高くて、それこそ問題にならないというような状態が続いているのでございますけれども、このような状態が続いていることについて、全国的な調査を価格並びに品不足についてなさいましたのでしょうか、どうでしょうか。これは厚生省にも通産省にも伺いたいと思うのでございますけれども、まず調査をしてごらんになって、そうしてその結果がどうなったかについての措置をおとりになるべきだと思うのですけれども、それがなされましたかどうかを伺わせていただきたい、このように思います。
○小坂国務大臣 ガーゼというのは、衛生材料が直接人間の生命にかかわるものでございますから、いま御指摘のような事態が生じておりますことは非常に遺憾に思っておりまして、政府としても早急に、特にこの需給の逼迫している地域への緊急供給体制をとりまして、あっせんを講じておるわけでございますが、今後とも万全を期するべく努力したいと思っております。 ただ、厚生省に調べてもらいますと、生産も在庫も総体として不足しているとは思われないので、地域的な問題ではないかということであります。結局、先高見越しの仮需要といいますか、売り惜しみ、買いだめというものがあるのではないか、こういうふうに思っておるわけであります。 厚生省関係では、関係団体を通じて供給のあっせんを行なっておられまして、その一環として、特に問題の多かった北海道地区に対して、二月末から三月初旬にかけて二万五千反の供給を行なってもらっておるわけでございます。さらに厚生省においては、衛生材料メーカーに対する増産の行政指導を行なっております。 また通産省においても、専門の問屋の段階で問題があるのではないかという声もありますので、産地の組合、織布の組合でございますが、産地の組合から衛生材料メーカーに対しまして直接原反を供給する体制を整えたというように聞いておるわけでございます。 さようなことでございまして、以下、専門のほうからお答えいたしますが、総括的に申し上げました。
○松下政府委員 概要は、ただいま小坂長官から御答弁があったとおりでございますが、若干補足して申し上げますと、先生ただいま御指摘になりました二つの問題のうちで、まず調査をやったかというお尋ねでございますが、この点につきましては、私どもも、問題が問題でございますので、公的病院につきまして全国的に調査を行ないますと同時に、先生御指摘になりました特に診療所部門につきましても、日本医師会と密接な連絡をとりまして、医師会のほうで、地域的に不足なところがないかどうかということを何回もお尋ねしておるわけでございますが、その私どもの得ました資料によりますと、価格が高騰いたしておりますことは、御指摘のように否定できないところでございますけれども、ただいま小坂長官からもお話がありましたように、この供給量につきましては、四十七年度あるいはことしに入りましてから、一月、二月の生産状況はずっと上がってきておりまして、四十七年度も、前二年に比しまして生産量は、総量としてはやや少ない状態ではございますけれども、四十五年、六年はドイツで特別な事情がございまして、法令の改正のために非常に大量がドイツに輸出されております。そういったものを差し引きますと、大体例年の供給量をまかなうだけの量が生産されておるわけでございまして、部分的にそういうような不足の声がございまして、そういった場合には緊急に衛生材料工業連合会に指示をいたしまして、いま長官からお話がありました北海道につきましては不足分を急送いたしまして、処理をいたしております。現在のところ各地区におきまして、各病院におきます在庫量平均いたしまして、平常の在庫量をやや上回っておる。また医師会方面におきましても、北海道に急送いたしましたあと、地域的にどの地域における診療所で不足をしておるというような状態はないと承知をいたしております。 ただ、ものがものでありますし、先生御指摘のように、こういうものは足りないという声が起こっただけで、これは診療機関の一つの必需品でございますから、できるだけ手当てをしておきたいというような、いわゆる仮需要というような様相も起こるわけでございますので、そういうことに対する手当ても含めまして、常設的に衛生材料工業連合会にあっせんの窓口を設けさせまして、私どもとそれから日本医師会のほうと密接な連絡をとりまして、どこかで足りないという声があれば緊急に手当てができるような措置を講ずる。それから、いま長官からもお話がありましたが、通産省あるいは綿工連とも連絡をいたしまして、四、五月で二百万メートル、二十万反という増産のための手当てをいたしております。また、外国からの緊急輸入あるいは、いま先生からも例にあげられました、場所によりまして代替可能な不織布ガーゼ、これは比較的に値の安い国産品もございますので、そういうものの活用も医師会に御協力いただく。そういうようないろいろな手を尽くしまして、衛生材料の必要数を確保するような努力をいたしておる段階でございます。
○真砂説明員 大要は、いま小坂長官がおっしゃったとおりでございますが、若干補足さしていただきますと、先生御承知のとおり、ガーゼの流通経路と申しますのは、まず綿花が入ってまいりまして、それを紡績の段階で綿糸にひきまして、その綿糸を専門の機屋でガーゼ用の原反にいたしまして、それが専門問屋、そしてさらに衛生材料メーカー、そしてそこでさらされ、裁断され、消毒され、包装されまして薬品問屋なり病院に送られるという形態になっておるわけでございますが、私どものほうで所管いたしておりますガーゼ、包帯用の原反でございますけれども、この原反の生産数量につきましては、昭和四十年が五千五百万平方メートルございます。四十一年は六千四百万平方メートル、四十二年は六千三百万平方メートル、四十三年は七千八百万平方メートル、四十四年は一億三百万平方メートル、四十五年は一億一千万平方メートル、四十六年は一億一千百万平方メートル、四十七年は一億二千六百万平方メートル。昭和四十年を一〇〇にいたしますと四十七年には二三一というように、生産数量はふえておるわけでございます。 このように生産数量がふえておりまして、私どもの所管の範囲内におきましては、やはり専門問屋——小坂長官も申されましたが、この辺の段階に問題があるのではないかというような声もございましたので、私どものほうといたしましては、織布業界団体と相談の上、専業の衛材メーカーに対しましてガーゼ用原反の直接供給体制といったものを整備することにいたしまして、とりあえず当座の分、これは四月及び五月の分でございますが、産地組合におきまして、幅三十センチメートル、長さ二百万メートル、業界のことばで申しますと二十万反、というものを供給できる体制をつくったわけでございます。したがいまして、私どものほうといたしましては、衛生材料メーカーさんのほうで受け入れ体制ができ次第、いつでもこの商品をお流しできるというような段階に持ってきているわけでございます。
○金子(み)委員 御説明を伺いましたけれども、それでちょっと確かめたいと思いますことは、厚生省その他のお考えでは、局部的な事態であるというふうにお考えになっていらっしゃったようでございますが、全国的な調査をなさった結果でも、やはり局部的な問題だとお考えでございましょうか、あるいは全国的な問題だとお考えでいらっしゃいましょうか。
○松下政府委員 いまのお尋ねのうちで、非常に品薄であって手に入りにくいという状態、先ほど申し上げましたように、多少先に買っておきたいというような気持ちが先行いたしますために、注文量だけ入らないというような事態は、地区によって多少あるようでございますけれども、事実上医療に支障を来たすほどの入手困難という事態につきましては、私ども、一部地域的な問題であるというふうに了解いたしております。ただ、もう一つの御指摘の値段の問題につきましては、これはもとになります綿糸の価格の高騰あるいは工賃の上昇等の影響もございまして、かなり上がっておるという点は、御指摘のように全国的な問題であるというふうに承知いたしております。
○金子(み)委員 医療に支障を来たしているというような状態は考えられないとおっしゃったのでございますけれども、こういう問題は、医療に支障を来たしてからじゃ間に合わないわけでございます。ですから、まだ問題が深刻じゃないじゃないかという気持ちが裏におありになるのではないかと思いますけれども、深刻にならないうちにこの問題はやはり取り上げて対処してもらわなければならない重要問題だと思うわけでございます。それで私はきょう取り上げているわけなんでございまして、そのお考えをやはり改めていただきたいと思うのでございます。 それから、生産量の問題で通産省のほうから御答弁をいただきました。四十年を一〇〇とすれば四十七年は二三一だ、ですから生産量は上がっているということでございますし、先ほど厚生省の御答弁の中にも、ガーゼの生産量は決して少なくなっていないということでございました。そういたしますと、生産が少なくなっているわけではないのに、品不足になるとかあるいは物価が値上がりするとかという問題でございますが、この点につきましては、やはりどう考えても私は納得がいかないわけです。二月の二十八日かに開かれました中医協におきましても、このガーゼの不足、値上がりの問題は、おとうふの値上がりのときの大豆の問題と同じように、やはり原綿が投機の対象になっているのではないかという御発言があったというふうに伺っておりますけれども、こういうことがやはり考えられるのではないかと思うのでございますけれども、その辺はいかがでございましょう。そういう事態はないとお考えでございますか。やはりそういうことが考えられるとお考えでございましょうか。
○小坂国務大臣 これに限らず全般的に問題が非常に深刻でございますので、私どもは農林省、通産省とも連絡しまして、物価担当官会議をやったり、行政指導を非常に強くやってもらうようにいま言っておるわけでございまして、行政指導の結果、どうも買い占めらしきものがあるというようなことがありますのもございます。そこで、あの法律をぜひひとつ早く通していただいて、もっとそういう事実を天下に公にして、そして大衆の批判の前にさらして、また、それで利益を不当に得ている者があれば、その利益をがっぽり国庫に収納していただくという措置も必要でございましょうし、また、もしそれをがえんじない者があれば、これに対しては一年以下の懲役、二十万円以下の罰金を課するというようなことも考えて、強い態度で臨もうと考えておるわけなんでございますけれども、このガーゼの問題についてあったのかどうかという点になりますと、私も実はそれほど自信がございませんで、これは十分調べさせていただくというように申し上げさせていただきたいと思います。
○金子(み)委員 ただいまの規制をなさるための制度をおつくりになる問題ですけれども、それに関連してお尋ねしたいのですが、これは経企庁長官にも厚生省にも関係するかと思いますが、実はガーゼが、医療衛生材料に使われることよりも衣類に使われることが非常に多いわけでございます。衣類に使われるほうが工賃が高くてもうけがあるわけですから、そちらのほうに流したいという気持ちが非常に強いらしゅうございます。そういうことになりますと、いま一応落ちついているのかどうかわかりませんけれども、今後の見通しといたしましても、そちらのほうへ流れるほうが多いんじゃないかという懸念がどうしても持たれるわけでございますが、そういうことがないように、医療衛生材料を確保するということを前提とした規制のしかたというものができないのでございましょうか。
○小坂国務大臣 いや、それは実は問題なんでございまして、私、実は参議院の予算委員会でそのことを言ったら、そんなあり得べからざることを言うといってたいへんしかられて、たしなめられたので、それじゃ言いませんということにしたわけですけれども、どうも若い婦人の寝巻きなどにもかなり使われるというような話も聞きます。そういうことはぜいたくじゃないか、そういうことじゃなくて、ほんとうに必要なもののほうに流すように、これは国民的な監視によってそういうことを考えなければならぬのじゃないかというように、私個人は思っているのですが、ガーゼの寝巻きなんてほんとうは安いものなんで、経企庁長官、そんなよけいなことは言うなといってしかられたわけで、以来口をつぐんでおるわけです。やはりその目的、目的によって使うのがほんとうでございましょうと思うので、それこそ行政指導でできる範囲ではないかと私は考えますが、厚生省のほうからは……。
○松下政府委員 いま御指摘のような点が全然ないわけではもちろんないわけでございますけれども、御承知かと思いますが、現在の医療用ガーゼの生産の過程を一応申し上げますと、大体生産量の三分の一ずつくらいに分けまして、三分の一は、衛生材料工業連合会に属しております衛生材料の専業メーカーが、自分のところで綿糸を購入いたしまして、織機を持っておりまして、自分のところで直接ガーゼを織っております。それからあとの三分の一が、衛生材料のメーカーが、自分のところの取引のあります下請と申しますか、そういった機織り業に対しまして綿糸等の手当てをいたしまして、受注いたしまして、賃機とかいっておるようでございますが、そういう形で医療用のガーゼをつくらせる。したがって、いま申し上げました三分の二の部分は、全部医療用のガーゼになっておるわけでございます。あとの三分の一の、先生御指摘なさいましたような三十センチ幅の反物というのはいろいろに使えるわけでございます。一般の機屋さんから、そういったガーゼになっておるものを衛生材料のメーカーが購入いたしまして、それを漂白し、消毒し、規格に合う局方ガーゼあるいは局方外のガーゼをつくる、そういうシステムになっておると承知いたしております。したがって、その最後のものにつきまして、たとえばはだ着であるとか寝巻きであるとか、いま例にあげられましたようなところの値が非常にいいということになりますと、購入いたします最後の三分の一の部分が多少目減りをしてきている、そういう要素はあろうかと存じますが、大体業界の体制はいま申し上げましたような形になっておりますのと、それから、先ほど御答弁申し上げましたような増産体制をとっておる、あるいは緊急輸入の手当てもしておるというような点を考えあわせますと、そう全部か全部——全部と申すのは申し過ぎかもしれませんが、相当部分が他の用途に流れて、そのために全生産量の中で医療用ガーゼが極端に不足するというような事態は起こらないと承知いたしております。
○金子(み)委員 この綿糸の問題は、毛糸や生糸の問題と同じようなものだと考えるのですけれども、先ほど、前の質問者にお答えされたように、毛糸や生糸の取引所の停止をしたということは、やはりそのことによって価格が安定されて落ちついた状態になるという効果があるというふうに考えてなさったことであるし、また、効果があったと思うと通産省の御答弁もあったわけでございますけれども、同じような取り扱いが綿糸にはどうしてできなかったんでしょうか。その点はお聞かせ願えますでしょうか。
○真砂説明員 私は、三品市場の取引については直接の担当ではございませんが、先生いま御指摘のように、毛糸につきましては、現在商品市場を一時的にとめまして、近く再開するというような運びになっておるわけでございます。 それで、綿糸についてもなぜ同様の措置をとらなかったかという御質問でございますが、実は綿糸につきましても、三品市場におきましてはいろいろな値上がり、高騰防止の手段を講じておるわけでございます。綿糸の相場を立てる際に必要な証拠金、これを臨時的に非常に上げておりまして、投機筋が介入することができないようにその金額をどんどん上げておるわけでございまして、最近一時的には、綿糸の高騰も以前ほどではないような状況になっております。ただ、商品市況でございますので、いつどのような動きをするかわからないわけでございますが、私どもも、三品市場につきましては日々目を光らしておりまして、非常に価格が高騰するというようなときになりますと、その場合その場合に応じて機敏な手段を講じておるわけでございます。 いま御指摘の綿糸につきましては、特に綿花という原料の問題が一方ではございまして、この綿花は、残念ながらわが国では生産されないものでございまして、主としましてアメリカ、それからメキシコ、その辺から輸入されるわけでございます。この綿花の輸入につきましても、私のほうの統計では、衛生材料と製綿用の綿花が一本に仕分けされているわけでございますけれども、綿花年度で申しまして六九年を一〇〇にいたしまして七二年が一一五・七というように、輸入量もやはり毎年ふえておりますし、またガーゼ、包帯、それから脱脂綿、これをひっくるめましてその原料になる綿花、この用途も、たとえば綿につきましては、かつてに比べまして、その需要と申しますか使用のほうが最近、何と申していいんでしょうか、御婦人用の使用も脱脂綿でないような方向に進んでおりまして、そういう使用面のほうもぐっと減っております。一方、その輸入量もふえてきておるというようなことでございまして、綿花の高騰というのが一方であるわけでございますが、それが衛生材料用の綿花、それから三品市場における相場への影響にそれほど直に大きく響くというようなことは——綿糸の高騰イコール衛生材料の関係に直に響く度合いは、いま申し上げました理由によって、若干小さいのではないかというように考えておる次第でございます。
○金子(み)委員 いまのお話は、あとでさせていただきます。 厚生省にお尋ねしたいことは、この問題に関連して薬価基準を引き上げたり、あるいはそれに基づいて医療費が値上がりしていかなければならないというようなことまでお考えになっていらっしゃいますでしょうか、どうでしょうか。
○松下政府委員 御質問の薬価基準は、もちろん実勢を反映させて請求価格を厚生大臣が告示するというのが原則でございますから、このようなガーゼの高騰というような状態が起こりました場合には、当然診療報酬の問題につきましても配慮を加えなければならない問題だと存じますが、先ほど御指摘のように、中医協におきましても議論がなされておりまして、昨年度の薬価調査につきましては現在集計を進めておりまして、これに基づいて、中医協の御審議に従って薬価の改定を行なうことが必要になってまいります。 それから、ガーゼの基準につきましては、この薬価基準の先ほどの価格で請求されますもののほかに、いろいろと処置料あるいは手術料等の中に積算されておる分もあるわけでございまして、そういったことを総合的に、今後の薬価基準の改定あるいは医療費の改定の場合におきまして中医協の御審議を経て、当然妥当な価格に修正すべきものであるという考え方で作業を進めておる次第でございます。
○金子(み)委員 それでは、現在中医協で御検討中と理解してよろしゅうございますか。
○松下政府委員 中医協の御審議は、御承知のように医療費全体の問題でございまして、その中の一環として、私どもといたしましても、先ほどから御説明申し上げましたような資料もお出しして御検討いただいておる、そのように御理解いただければけっこうでございます。
○金子(み)委員 時間でございますので、これで質問を終わりたいと思いますけれども、衛生材料、ことにガーゼの問題は、長官もおっしゃっていらっしゃいますけれども、私たちの大切な命、健康に直接関係をするものでございますから、事は小さいようでございますけれども、非常に重大な意味を持っているということを十分に御理解、御納得していただきたいのでございます。先ほど通産省のお答えの中で、価格は騰貴しているけれども、それが直ちに衛生材料の不足問題とは直結しないように考えられているからというお話もございました。いまはその程度で済んでいるのかもしれないと思うのでございますけれども、将来のことがどうしても考えられなければならないと思います。大病院が思惑買い占めをすることだってあるのではないかということも考えられるわけでございます。そうしますと、中小病院あるいは個人営業の診療所などでは非常に困ってくるだろうと思います。困ってきたあげくの果てがどういう結果になるかということは、ここで申し上げるまでもないことだと思うのでございますけれども、別の意味での医療過誤が起こってくるということだってあり得ると思うのでございます。そういうことを非常に心配いたしますので、少し気が早いような気がいたしますかもしれませんけれども、ここで一度、皆さま御関係の方に十分認識しておいていただいて、今後手おくれになるというようなことが絶対にないように、関係の方々のきびしい今後の情勢の把握と、それに対する間髪を入れない適切な御措置を願いたいと思うのでございます。厚生省が三月の中旬、緊急にブラジルから輸入をなさったり、いろいろ措置をなさっていらっしゃるようでございますが、その結果がどのような事態を引き起こすようになるか、それで満足する状態になれるのかどうか十分に見ていただきたいと思いますし、私どもも見ていようと思っておりますが、今後この問題は、いつも後手後手に回る政府の対策ですけれども、後手に回ったのでは絶対に間に合わないということを十分に認識しながら、正しい措置をとっていただきたいと思いますことを御要望申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
○山中委員長 小林政子君。
○小林(政)委員 大豆の価格が、昨年の暮れから本年の二月にかけて急騰したわけでございますし、木材、いまお話の出ておりました綿糸、生糸、そして最近に至ってはお米まで、生活必需品に次々と飛び火をしている現在の状態というものは、ほんとうにゆゆしい問題であろうというふうに考えておりますけれども、政府は、これらの問題について具体的な実態調査を、すでに個々の品物について始めているというふうに私ども聞いておりますので、その結果何が実は問題であったのか、そしてまた、この事態に対しては具体的にどう認識をされているのか、また、どのような決意を持ってこの問題の解決に対処しようとされているのか、これらの点を明確にしていくという立場から、私は、例として大豆の問題を引いてお伺いしたいというふうに考えております。 大豆の価格は、御承知のとおり、昨年の十二月末の通関実績等では前年に比べても十八万トンも上回っていた、そしてまた、この消費見込み等を考えてみましても十五万トン上回っている、こういう事態の中で異常に急騰をしたわけでございますけれども、まず、年間の契約量というものはどのくらいであったのか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
○籾山説明員 お答えいたします。 年間の契約量と申しましても、通関の到着数量が三百三十九万六千トンございます。先物契約をいたしておりますものですから、それに対応する契約が幾らであったかということは、ちょっと把握しかねておる次第でございます。
○小林(政)委員 御承知のとおり、日本の場合には主食にも当たるといわれるほど非常に需要が強いものでございますし、その需給関係を行政指導の立場から扱っている農林省が、いわゆる年間の契約というものがわからない、どのくらいだか、商社がきめることであって、全く自分たちにはそれがわからないというようなことではたして済まされるのかどうなのか、このようなことで責任をもって農林行政をやっていけるのかどうなのか、明確に御答弁をいただきたいと思います。
○籾山説明員 先ほども申し上げましたとおり、自由流通の商品でありますものですから、ただいまの段階では、契約のつどの数量の把握ということはいたしかねておる次第でございまして、たいへん申しわけないのでありますけれども、私どもといたしましては、通関数量をもちまして、到着した時点で数量を把握するというところまでにとどまっておる次第でございます。
○小林(政)委員 四十八年度のいわゆる先物については、一月から六月までで百八十万トンを契約をしている、こういうことがいわれておりますけれども、四十七年度等から、今後の見通しというものについてはどのようにお考えになっていらっしゃるのか、全然見通しもお持ちにならないのか、この点をお伺いいたしたいと思います。
○籾山説明員 契約というものではございませんですけれども、御承知のように中国の場合には国と国、相手側が国家貿易というようなかっこうをとっております関係で、ある程度先物の覚書貿易あるいは友好商社を通じまして等で計画が立つわけでございますけれども、アメリカの場合には自由な取引をやっております関係で、商社あるいはそういったものの関係業界等の情報を通して私ども推計をいたしております数量が、先生ただいまおっしゃられましたような、おおむね百八十万トン程度のものはアメリカから輸入する。一−六月、上半期でございますけれども、一−六月で百八十万トンぐらいのものは到着するであろうというような推計を立てている次第でございまして、下期につきましては、新穀との関係もございますし、新穀は御承知のように秋、十月ごろから後の問題でございますものですから、まだそこまでの手当てはしていないというふうに伺っておる次第でございます。
○小林(政)委員 農林省は、年間の契約量も全くタッチしないということで、実際に需要供給の関係をほんとうに行政指導できるのかどうなのか、これは私は、今後非常に大きな問題を残すのではないかというふうに考えます。 大体、いろいろと私どもの調査をいたしました結果を見ましても、四十八年度の見込みについては、いろいろといわれてはおりますけれども、しかし、実際には四十七年度の実績を下回ることはないというようなことも、情報としていろいろと流されてきておるわけでございますし、この見通しについては、ことばの上では、ソ連の大量買い付けだとかアメリカの天候の異変だとか、あるいは中国の大洪水による需給関係が非常に逼迫をしたとか、いろいろな理由があげられておりますけれども、それが一つの今回の異常な急騰の起爆剤的な、そういうことにも一つにはなったと思いますけれども、しかし、実際に通関実績は、十二月現在では昨年を上回ってふえておりますし、また今後の未通関分を含む輸入契約等の実態等も、いろいろ調査をしてみますと、はるかに昨年を下回るというような数字は何ら見当たらないわけでございますし、当然私は、このような中で、一体何が理由でこのような大幅な急騰が起こったのかということは、私のみではなくして、国民全体が疑問を感ずるところであろうというふうに考えますけれども、長官、この点について御答弁をお願いいたしたいと思います。
○小坂国務大臣 三百三十万トン程度の実績を持っておりますので、国内産は確かに五万トンくらいで少ないのでありますけれども、これはまあ大きな異変はないというふうに考えるのが常識であるわけでございますが、一部に、非常に中国から来る大豆が遅延するであろうということがいわれ、またアメリカの降雪が中部地区において非常に大きくて、大豆が雪の下へ入っちゃったとか、まあそんなような話が伝わりまして、したがってシカゴの相場も上がるというようなことで、非常に仮需要と申しますか、投機的心理と申しますか、そういうものが動いたことはもう確かだと思うのですね。その投機的心理に籍口してだれが過当な投機を現実にやったのかということになりますと、まあいろいろ説がございまして、一部には商社であるとか、一部にはおとうふ屋さん自身であるとか、いろいろそういうことがいわれておるわけであります。どうも企画庁というのは、なかなかそれをトレースするだけの機構も人員もございませんので、やはり農林省にお願いして、できるだけひとつそれを調べてもらうようにもお願いしておりますし、また農林省のほうでも、非常にこの点でお骨折りをいただきまして、製油メーカーのほうの大豆、これは実際とうふ用の大豆とは多少違うようでございますけれども、でも製油メーカーと話をして、かなり吐き出していただいております。この結果といたしましてとうふは下がる状況になっているはずなんでございまするが、これまた、一度上がってしまうとなかなか下がらない。下がるのは多少は下がっておりますが、なかなか思うように下がらないというのが現状でございまして、一度妙な価格操作の網にかかりますと、末端の消費者はなかなかそれによって影響されることがぬぐえないというのが、どうも今度のとうふの教訓でございまして、やはりもとの大豆において需給関係が心配ないんだということを何としても確保しなければならないというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○小林(政)委員 輸入価格の問題を調べてみましても、先物でございますので、輸入価格はすでに昨年十月のシカゴ相場が上がります前の、いわゆる四万円台に上がる前の契約のものがいま出回っているわけでございますし、したがって、国際市場の関係から、あの当時の異常な高騰ということは何ら説明することができない。これはやはり、どこかで、だれかがつり上げを行なっているんではないか。量はもう確保されている。しかも価格も、すでに国際相場が上がる前の価格で契約がされているものであった。こういう中でもって、しかもわずかばかりの値上げではなくて、非常に大幅な値上げが、国内市場の価格の値上げが行なわれたわけですから、一体このような急激な、わずかの期間にこのように大幅に上がっていくというようなことは、これはやはり一般常識では考えられないわけです。 私は、この問題についてもう少し深めたいと思いますけれども、時間が十二時半というようなところまででございますので、具体的な中身の問題に入っていきたいと思いますけれども、この価格が急上昇をしておりました当時、ちょうど昨年の十月の末ごろから本年の一月の末にかけまして、米国産の食品大豆が一体どのぐらい輸入されたのか、そしてそれが一体どのようなルートを通って市場に出回ったのかということについて、農林省、具体的に調査なさいましたか。調査をされたというのであれば、それがどのぐらい問屋に出回っていたのか、あるいはまた商社や製油メーカーの在庫はどのような状態であったのか、商社から直接問屋に渡ったものの売り渡し価格が当時どういう状態であったのか、こういう点、具体的に御調査なさいましたか、お伺いをいたしたいと思います。
○籾山説明員 お答え申し上げます。 食品用大豆と申しますのは、アメリカの五大湖周辺でとれるものを主として充てておるのでございますけれども、必ずしも画然と分かれていないという面もあるようでございますし、それから船に積んでくる場合等も、積み合わせで積んでくる場合がかなりあるようでございまして、私ども、製油メーカーその他当たって調べてみたわけでございますけれども、製油用が幾ら、食品用が幾らというようなはっきりした内訳は、いまのところ把握いたしかねている次第でございます。
○小林(政)委員 全く、何を聞いても一つもわからない。国民のこれだけ大きな問題になっている、しかも日本人にとって主食にも次ぐような重要な物資がこういう事態が起こっているというのに、具体的には何一つ調査していないというのが実態ではないでしょうか。 私は、この問題について調査をいたしてみましたけれども、十月の末から一月にかけてすでに買い付けられて、船積みをし、出港をした食品用のアメリカ大豆は、約二十数万トンあります。この中で、絶対量の少ない食品用の大豆二十三万トンのうち六五%に当たる十五万トンが、八つの製油メーカーに渡されております。そして商社が押えていたものは八万トン。このような数字を、私は具体的な調査によって調べ上げてまいりました。 このような事実についても、農林省、具体的に何も御存じないとおそらく言われるんでしょう。そのうち商社が押えたもの八万トン、そしてまた製油メーカーのものを含めて、当時国内価格というものが一俵当たり一万四千円から五千円していたわけですから、そうしますと、いわゆるトン当たり二十万円をこえるというような価格になっていたときでございますし、輸入価格五万円を十五万円で流したというふうに仮定しても、二十三万トンでは二百三十億円、これは膨大な不当な利益につながるのではないか、私はこのように考えるわけですけれども、具体的にこういう問題について調査をされ、あるいはまたつかんでいらっしゃる、こういうことであるならば、明確に御答弁願いたいと思います。それすらもやっていないというのであれば、これは私は、行政の上でもって大きい問題だというふうに言わざるを得ないと思います。
○籾山説明員 先生おっしゃいました数字は、私どもよくとらえておりません関係で、よく内容がわからない次第でございますけれども、調査につきまして、具体的にどれだけの数量を幾らで売ったというような調査になりますと、私ども、いまの体制では調査しかねると申し上げるしかない次第でございますので、御了承願いたいと思います。
○小林(政)委員 もうこれでは、私は、この委員会で質問をしても具体的な御答弁をいただけない。こういうことでは私は問題だと思うのです。あとで委員長におはかりいただきたいと思いますけれども。 それでは、今度は具体的な問題でお伺いしたいと思いますけれども、製油メーカーから五万トンの放出をさせたわけでございます。先ほど大臣おっしゃったとおりでございます。一体これは、どこどこのメーカーからどれだけ、どんな条件で放出をさせたのか、具体的にしていただきたいと思います。
○籾山説明員 大手十社の製油メーカーでございまして、味の素、日清、昭和産業、豊年製油、リノール油脂、四日市油脂、吉原製油、不二製油、日華油脂、日本興油、この十社から放出をするように取り進めておりまして、放出はもうすでに、かなりの数量が進行いたしておる次第でございます。
○小林(政)委員 ただいまの問題については、時間がありませんので、具体的な資料でもって、たとえば味の素がどのくらい放出をしたのか、あるいはどこの製油会社がどれだけの量を放出したのかということを、資料によって提出していただきたいと思います。この大豆はいつ買い付けた大豆で、種類は何か、こういう点についても、具体的に資料の中に含めていただきたいと思います。 農林省はこの五万トンの放出に対して、いわゆる一俵六千円が大体適当な売り渡しの価格だと認める、こういうような関係でタッチをされたようでございますけれども、これが適当な放出価格とされた根拠は具体的に何なのか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
○籾山説明員 お答えいたします。 緊急対策をきめましたのが二月三日の時点でございまして、二月三日の時点では、国内の相場はまだ非常に高い水準にあった次第でございます。一月の終わりには一俵一万五千円という数字がついておりましたし、二月三日ごろでは一万二千円からあるいは一万円前後くらいであったかと記憶しておりますけれども、私どものいわゆる放出大豆といわれておるものの価格の一応のめどといたしまして、当時のアメリカのシカゴ相場等から通常の運賃なり諸経費を見た場合にはどの程度の価格でいま手に入るものであろうかということを一つ見ましたものと、それからもう一つは、当時国内の取引所におきます価格が、やはりいまよりかなり高い水準でございましたけれども、たしか一月の当限がおおむね七千四百円くらいで引けたという記憶がございますけれども、そういったものをにらみまして妥当な時価という考え方に立って、一俵精選されたもので六千円、未選のもので五千四百円というふうに私どものアイデアを示した次第でございます。
○小林(政)委員 当時の契約価格から見て、これは当然もっと安くできたのじゃないだろうか、私はこのように考えるわけです。一俵六千円ということは、トンに直すと十万円です。したがって、先ほども申し上げましたけれども、いわゆるシカゴ相場が上がる前にすでに契約をした、こういう価格で当然この問題を処置すべきではなかっただろうか。入れた当時五万円であったとするならば、その五万トンを十万円でもって放出するということは、もうこれだけで二十五億円からそこに利潤が浮くのですよ。これでは、政府が価格のつり上げというものをむしろ認めたのじゃないだろうか、私はこのようなことすら感ずるわけです。実際にいま買い占めの取り締まりの立法等が大きな問題になっておりますけれども、この考え方とも矛盾するのですね、こういうやり方は。行政指導のあり方として、むしろ値上がり前の価格に見合った価格で放出をさせるというような形でいろいろと行政指導していくというようなことが、私は重要ではなかったか、このように考えますけれども、この点についてお答えを願いたいと思います。時間がだんだんなくなってまいりましたので、一応それを答弁していただきます。
○籾山説明員 お答えいたします。 放出のあっせんをいたしたわけでございますけれども、先生おっしゃるとおり、価格が安ければ安いほど効果もあるものであるということは重々承知しておる次第でございますけれども、市況があまりにも高くなっている段階でございますので、適正な時価ということを一応めどにいたしませんと、放出そのものが成功しないという判断もございまして、適正時価ということでやった次第でございます。先生のお考えでは、コスト価格というようなものをお考えになっているかとも思い、ますけれども、製油メーカーは、その後シカゴの相場がまた高くなれば高いものを買わなければなりませんし、その後の相場次第では、高い市況で買ったものを安く売るというような場面も今後予想されることもございますので、適正な時価という考え方をとった次第でございます。
○小林(政)委員 委員長、この問題は、私まだ具体的な質問をしたいところでございますけれども、いまのような御答弁ですと、具体的に何を聞いてもわからないというようなことでは——いやしくもこれだけ大きな問題になっていた、かつての問題でございます。現在でもこれはまだ大きな尾を引いておりますので、こういうようなことでは、きょうは、この問題に限っては一応審議はここでとどめていただいて、あらためて、この問題について責任のある答弁を求めたいというふうに考えます。 時間もなくなりましたので、最後に食糧庁にお伺いをいたしたいと思いますけれども、食糧庁にお伺いをいたしたいのは、具体的な中身についての質問ということより、確認ということで何点かお伺いいたしたいと思いますので、お答えをいただきたいと思います。 御承知のとおり、三月二十一日の朝日新聞が、丸紅の領収書を載せて報道しております。あの記事を私は読んだわけでございますけれども、それによりますと、食糧庁が食管法違反の疑いがあるとして告発をした東京都あられ工業協同組合に、大手商社の丸紅が約二万俵ものやみのモチ米をあっせんし、代金として額面二億三千四百万円余りの手形を受け取っていた、こういうことが報道をされていたわけでございますけれども、このような食管法違反の疑いがあるからということで食糧庁が告発をしたということは、事実でございますか。
○森説明員 お答えいたします。 食糧庁でモチ米の在庫調査をいたしまして、それに関連いたしまして若干のものにつきまして告発を行なっております。その中に東京都あられ工業協同組合の所有にかかりますモチ米が入っていることは、事実でございます。
○小林(政)委員 この東京都あられ工業協同組合が、モチ米の不足というようなことでたいへん深刻な事態に追い込まれて、そして丸紅に依頼をして北海道のモチ米一万三千四百俵、あるいは茨城のモチ米を八千五百俵、これを買って、二千俵以外は未検査のやみ米だったというふうにいわれておりますけれども、食糧庁のその調査の結果ではどうだったのでしょうか。
○森説明員 ちょっと前置きになりますけれども、食糧庁がモチ米の調査をいたしておりますのは、倉庫にありますモチ米の状況を調査いたしまして、その所有者が何びとであったかということを確認したわけでございます。その中に、先ほど申しました東京都のあられ組合の所有のものがございました。具体的に申し上げますと、北海道の集荷業者の倉庫に三百九トン、それから茨城県の集荷業者の倉庫に百八十トン、東京都あられ工業組合の所有にかかるものがございました。それで、先ほど先生が御指摘になりました数字ですが、食糧庁がものを押えましたのはその一部ではなかろうか、こういうふうに考えております。
○小林(政)委員 この事実の中に、丸紅がこれに対して、いわゆる代行買いというような形なり何らかの手段で関係をしているということがございましたか。
○森説明員 私ども調査をいたしました段階では、北海道の件につきましては、丸紅が介在をしておるということは、その当時では知らなかったわけでございます。ただ、茨城の件につきましては、前所有者が丸紅であるということを、そういう模様であるという形での情報は得ておりました。
○小林(政)委員 もし、丸紅が未検査のやみ米を売却をしていたというようなことが事実であるならば、これは私は、明らかに食管法第九条の違反になろうと思いますけれども、その事実ははっきりしていないのですね。食糧庁はまだ確実につかんでいない、こういうことですか。
○森説明員 食糧庁が確認をいたしましたのは、所有者の段階では丸紅は出てまいりませんでした。先ほど、その過程に丸紅があるのではないかという話は、所有者からの聞き取りで、若干そういう情報は持っております。その程度のことでございまして、告発をしました現段階では、むしろ警察当局の取り調べが進みまして事実が明らかになってくるということを期待しておるわけであります。
○小林(政)委員 これは現在告発をいたした問題でございますし、警察が関与しているということでございます。この聞き取り調査の中でそういう幾つかのお話が出ていた、こういうことでございますけれども、それは具体的にどなただったのか、明らかにしていただけますか。
○森説明員 茨城の、東京都あられ工業協同組合百八十トンの荷につきまして、前所有者は丸紅であるという話を聞いておった程度でございます。
○小林(政)委員 いま、確認の意味で何点かお伺いいたしましたけれども、まだ明確にはなっておらないようでございますし、具体的には新聞紙上で、これに関する記事が非常に多く報道をされております。私は、火のないところには煙は立たない、こういう立場から、これが具体的にやはり相当根拠のある動き、丸紅が介入しているのではないであろうか、このような疑いも最近の動きの中では感ずるわけでございますけれども、自主流通米であっても、食管法の指定法人でないと売買業務はできないわけでございますし、このようなことがもし事実であるとするならば、これは明らかに重大問題だというふうに考えます。この点について、後日私どもも調査を一そういたしたいということを申し述べまして、一応確認の点での質疑を終えたいと思います。
○山中委員長 次に、松浦利尚君。
○松浦(利)委員 商品投機の問題につきましては、きょう十二時からの野党四党の政審会長会談におきまして、最終的に野党案ができ上がりました。これを、本院にすでに内閣で提出済みの政府案と対比いたしまして、商品投機問題に限定して、これから議論をさせていただきたいと存じます。したがって、これは要望でありますが、政府提出原案、さらに野党四党提出原案について本委員会で議論するように、ひとつ委員長のほうで、議事運営委員会なりにしかるべくお取り計らいをいただきたいということを、まず冒頭申し上げておきたいと存じます。 したがって、商品投機の問題は、法案が提出されました段階で議論するといたしまして、本日は消費者保護の問題に限定をいたしまして、公正取引委員会並びに関係各省に質問させていただきたいと存じます。 その一つは、これも新聞等で非常に大きく報道されました、無果汁の清涼飲料水等の表示の問題でございますが、この問題をめぐりまして、公正取引委員会におきましては、公正競争規約をそれぞれ業界に対して指示をされ、それぞれの手続に従って決定をされたわけであります。ところが、この公正競争規約の問題につきまして、その内容について主婦連が不服申し立てをしたわけでありますが、公正取引委員会では、主婦連は不服申し立ての資格がないということの理由をもって、主婦連からの申し立てを却下したわけであります。 こうした例を見ますと、それでは一体、どんな場合に、だれが不服申し立てをする有資格者となるのかという点について、法律の内容が非常にあいまいになってきましたので、その点を、この際ひとつ公取委員長からお答えいただきたいというふうに思います。
○高橋(俊)政府委員 最初に、ちょっと一言だけお断わりをしておきますが、公正競争規約は、公正取引委員会がこれを命じてつくらせているものではございません。あくまで業界の自主的な発意に基づくものでございます。それでございますから、すべての場合に一〇〇%満足のいくものができるとは限らないのでございますが、その内容のことは別にいたしまして、いま問題とされましたのは原告適格がないということでございます。これは私のほうの審決では、まず訴訟を提起する資格がない——訴訟に類する不服申し立てでございますが、その資格がないと申しますか、これはいわば純粋に訴訟法上の手続といいますか、少なくとも争訟法の手続に関する問題でございまして、その点法律的になりますので、答弁は簡潔にしようと思いますけれども、若干長くなることをお許しいただきたいと思います。 まず、この不服申し立ての趣旨は何であるかということでございますが、これは訴訟法的に見ました場合には行政事件訴訟法の一環である。私は、そのものずばりだとは申しません。一環であるという考え方に立っておりまして、したがいまして、これの中にあります訴訟というものは、法律に掲げてありますように、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟、このいずれかでなければならぬ。これは明らかに、当事者訴訟には該当いたしません。また、機関訴訟でないことは言うまでもありませんし、じゃあ民衆訴訟はといいますと、これは別の条文によりまして、「民衆訴訟及び機関訴訟は、法律に定める場合において、法律に定める者に限り、提起することができる。」こうなっておりますから、したがって民衆訴訟にも該当いたしません。これは抗告訴訟になります。 抗告訴訟についてのだれが原告適格があるかという認定の基準は、抽象的ではありますけれども、第九条に行政庁の処分によって法律上の利益を害された者が資格がある。この意味は、抽象的にいう普通常識的な利益というものとは異なりまして、言ってみれば法律上保護されている利益、つまり、裏返すとほとんど権利というものにひとしいものである。そういうふうに解釈いたしますと、この場合不服の申し立てをなすことができる者は、いわゆる一般消費者という大きか概念でとらえておるものの個々人あるいは団体ではない。 では、どんなものがあり得るかと申しますと、公正競争規約を認定いたしました結果直接に被害を具体的に受けるおそれのある者ということになります。たとえば公正競争規約の内容が非常にきびし過ぎて、これに不満のある者がその規約からどんどん脱退していった。かりに半分が脱退したというような場合、そうすると、それらの者には当然不服があるわけです。それはなぜかと申しますと、それがきびし過ぎる、したがって自分たちの営業上重大な影響があると思うから、その規約から脱退したというわけですね。これらは、それらの内容を理由として不服の申し立てをすることができる、このように解釈するわけでございます。
○松浦(利)委員 非常に狭義に解釈しておられるわけでありますけれども、公正競争規約、第十条第二項の二号、「一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがないこと。」ここに明確に 一般消費者というものも、字句として挿入をされておるわけですね。ですから、このものが申し立ての資格がないということになりますと、実際に公正競争規約というものはつくらせても、これは全部事業主を中心にして行なわれるものであって、一般消費者を保護するというものは、公正競争規約の中には一つもあらわれてこないという結果になると思うのです。ですから、私はそういった意味では、いま法律上のことをいろいろ言われましたけれども、狭義に解釈するか広義に解釈するかの相違点だと思うのです。 しかし、ここでそのことをいろいろ議論しておってももう時間がありませんから、それでは、主婦連のほうから不服申し立てをしたにかかわらず却下されて、ところが実際的には、主婦連の皆さん方の意見そのままに、他方で四条三号の指定を行なっておるわけですね。そのことは、明らかに不服申し立てが正当であったということを公取が裏づけておるというふうに思うのです。その点はどうですか。
○高橋(俊)政府委員 初めにお断わり申しましたように、却下した理由は内容の問題ではなくて、原告適格があるかどうかという争訟手続の観点からやったわけでございますから、この点は内容とはかかわりないということを申し上げたいと思います。 では、なぜ指定を行なったのか、四条三号による指定によって、実質的には主婦連の要求を入れたような指定をしているではないかという点につきましては、その全部をのんでいるわけではありませんけれども、肝心かなめの五%未満のものの表示については、果汁飲料のみならず他のものにつきまして、合わせて七つの品目について、パーセンテージを厳格に記載するかあるいは無果汁と書くかいずれかにしろという指定を行なっております。 これは実は内容的には、五%未満のものについて一番争いが大きかったわけでありますが、二年数カ月にわたって、この公正競争規約をつくることにやっとこぎつけて、そのとき、これの告示をしましたところ直ちに不服の訴えが出ました。それで、五%未満のものについて合成着色飲料とかあるいは香料使用というふうな用語を用いてもよろしいというのが、現在の公正競争規約にあるわけでございますが、それはおかしい、ないならないと書けというのが要求でございました。 ところが、いま申しました、こういうことばを使ってもいいということばは、まあはっきり申しますれば、アメリカで通常使われていることばを日本語に持ってきたようなことでございます。本来なら、そういうことばを使っておればパーセンテージが書いてない場合、そしてそういうことばが使ってある場合、これは五%未満しか入っていないから、本物の果汁はほとんど入ってないんだということになるわけでございまして、そういう品数は多うございますが、ほかのものは全部一〇%刻みに書くことになっております。五%から一〇%のものは五%刻み、あとは全部一〇%刻みで含有率を書くようになっておりますから、したがいまして、これが一般に普及していきますと、合成着色飲料と書いておればほとんど入ってないんだということが定着するはずであった、私はそう思います。なれてしまえばそれでもって通るのだけれども、まあ消費者の側から不満である、なれないうちからそういうものを押しつけられても困るということでありましたので、ざっくばらんに申せばそのことば自体にけちがつきまして、そういう表示をすることはこれは不当表示じゃないかというふうな疑いさえ持たれる、こういうことになりました。 そこで私は、昨年十一月、方針を変えまして、そういう五%未満のものについても、厳格にパーセンテージを書かせるか、あるいはゼロのものは無果汁と書かせるか、ゼロでなくても五%未満のものは無果汁と書くことは差しつかえない、こういうふうに方針を定めまして、それからいろいろな手続を踏み、指定を行なうことにいたしました。ですから、内容の問題としては、相当程度に主婦連側の意向は結果的には取り入れております。しかし、それと訴訟上の手続の問題とは別個である、こういうことを御理解願いたいと思います。
○松浦(利)委員 わかりました。 法理論的にはちょっとまだ問題があると私は思うのですけれども、しかし、いずれにしても、主婦連の意見が通ったことについては、たいへんけっこうなことだと思うのです。ただここで、そうだとするなら、政務次官がおられますから、これは政務次官にひとつ意見を聞いておきたいのですが、かりに、いま公取の委員長が言ったことが認められると一歩譲って考えた場合には、そうなってまいりますと、景品表示法による消費者からの不服申し立てができないということになるわけなんですね、いまの公取委員長の判断からいくと。ですから、一歩譲って、現行法体制がそうだということであるなら、やはり今日の景品表示法というのは、消費者からの不服申し立てができるように法体系を改めるべきだ、私はそう思いますね。それがやはり消費者保護に立つあたたかい行政である、こういうふうに思うのです。 ですから、この際、これは政治的レベルの問題でありますから、公正取引委員長はもういいから、政務次官から、こういった問題について法律を改正するというお考えがあるかないか、その点をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○橋口(隆)政府委員 不当景品類及び不当表示防止法の法律的な見解につきましては、これは専門的な機関である公正取引委員会の意見を尊重したいと思います。われわれは、それについてはとやかく言う立場にはございません。 しかし、いまお話がございましたように、現行法で一般消費者に対してそういうような権利が認められていない、それによって消費者が非常に不当な不利益を受けるというような場合には、乱訴等の弊害があるとすればこれは別でございますけれども、一般的にいって、消費者はやはりどうしても保護をする必要があると思います。経済企画庁としては、消費者保護の立場に立っております。そういう意味で、現行法は別にいたしまして、将来、一般の消費者についてそういうようなことが認められるような処置がとれるかどうか、これから各省庁と十分相談をしてまいりたいと考えております。
○高橋(俊)政府委員 簡単に申します。 この改正は、実は消費者のためにならないと私は考えます。なぜかと申しますと、公正競争規約は、ダブリもありますけれども、業界としては三十七、それから景品と両方合わせまして四十一しかありません。これを二百くらいにまでふやして いかなければならない。それはなぜかといいますと、公取が反則をとる表示というのは非常に例が多いのですが、これを全部追いかけ回すというの はたいへんなことになる。それより、それぞれの業界で自主的な規約をつくって自主規制をする。ですから、みずから罰則を科して違反者を処罰するということをやっているわけです。そういう制度をふやしていくことが一番いい行政のあり方である、私はそう思います。 ところが、公正競争規約は自主的につくるものですから、こちらが幾らつくるように指導いたしましても、もし、それが一々変なところでクレームがついて、その後審判に引き出されて、非常に一方的な要求が入れられるような体制がつくられるならば、私どもは自主的にはつくりません。——つくらないと言いますと、ちょうど、水を飲ませようとしても飲みたくないと言われればそれまでで、私どもが法律で強制しては効果がありません。また、それを法律でつくらせるようにしますと、何のことはない、それは規則で定めたと同じことになりますから、あくまでも業界の積極的な自主的な協力を期待するというのが、公正競争規約の最も大きな利点でございます。 そういうことでございますから、私どもは、実際には消費者の利益を十分考慮するようにいたしておりますが、体制の上では現行の制度でなければならないというふうに考えております。
○松浦(利)委員 私の言っていることを誤解しておると思うのです。公正競争規約そのものは、自主的にどんどんつくってもらってけっこうだと思うのです。ただ、その公正競争規約について消費者からも不服が申し立てられる、その内容についてはこうしてもらいたいという異議申し立てができるように、内容を改めてもらいたいということなんですよ。そのことを私は言っている。
○高橋(俊)政府委員 非常に簡単にお答えいたします。 先ほど訴訟事件であると申しましたが、行政事件訴訟法におきまして、最高裁判決その他有力な学説等におきましては、その「法律上の利益を有する者」というものの範囲はきわめて狭く解釈されているのが通例でございまして、いかにそれが実質的に一般消費者の利害にかかわるものでありましても、そういう制度はとらないというふうな一貫した態度でございますので、この辺はお考えおき願いたいと思います。
○松浦(利)委員 どうもかみ合わぬのですがね。現実に公正競争規約というのは業者が自主的につくるものですから、そのものに対して消費者の意見を反映させる、だから消費者代表も入っていろいろ意見を述べる機会はありますね。しかし、最終的に公正競争規約の中に消費者の意見が入らない。公正取引委員会がそれを指導しても、現実に、いや、これは自主的な公正競争規約だからといって、入らない。だから、何らかの形でそこに消費者の意見が入る余地を与えてやったらどうだろうかというのが私たちの意見です。しかし、そのことはいまここでいろいろ議論しておりますと長くなりますから、これは法理論の問題として、私たちはやはり法的な改正をしてでも消費者の意見が反映するようにしたいというのが、私たちの気持ちであります。そういった意味では、公取の委員長の意見もありますけれども、公正取引委員会も、政務次官が言われたことを是認して、前向きで一ぺん法的に検討を加えていただきたいと思うのです、ただだめだだめだじゃなくて。そのことを要望しておきたいと思います。 それから、今度の問題につきまして四条三号の指定が行なわれたわけでありますけれども、実際にこの施行期日が、真夏の需要時期をずらして、六カ月も先からということになっておるわけなんですね。これはやはり、せっかく告示をするなら、最需要期の夏場に向かって早く告示をするというのが、私は消費者のサイドに立った行政のあり方だと思うのですけれども、ジュースなんか大体下火になった九月ごろ、実際九月二十日から施行するというのでは、需要時期とだいぶズレがあるわけですね。だから、この告示というのは、率直に言って今年度は作用しないわけですよ。こういった問題についても、たった六カ月じゃないかと言われるかもしれぬけれども、やはり主婦連の人たちあるいは消費者の立場からすれば、こうしたことこそ、せっかくやるならことしの夏に間に合うように、消費者の立場で行なうべきだ、私はそう思うのですが、公取の委員長はそうでないというふうに思っておられますか。
○高橋(俊)政府委員 わざわざ夏の最盛期を過ぎたところで効力が発生するようにやった気持ちは全くないのであります。要するに、三月の二十日までまとめるのに時間がかかったということ、それから半年というのは、いろいろなことを計算した上でそうしております。 これは王冠の問題、それから紙のせんのメーカーの版を変える製版能力、それから清涼飲料水の在庫などから見まして、施行までに最低六カ月、長いものは七カ月かかるという計算でございまして、いまあまりくどく申し上げませんが、たとえば王冠を用いるものにつきましては、これはどうしても七カ月かかるんだ。どういうことかと申しますと、いまの王冠をつくるメーカーの能力が一日当たり九十五枚しかない。これは印刷ではありません、版を変える製版でございます。ところが、変えなければならない改版の必要枚数は全体で一万七千枚。これをやりますと、製版能力はフルに働いて九十五枚でございますが、ほかの製版もございますから、それだけではたいへんな日数になってしまいます。そこで余分に働いていただいて、別に九十五枚の能力をつくり出さなければならない。これは倍増なんですが、それで九十五枚をつくってもらって、二十五日操業としますと七・一五カ月かかる、こういうことでございますので、いろいろ暫定措置もありますけれども、これが一番長い。ほかのものについてもいろいろ計算をした結果、どうしても業界の納得する——ある程度業界が納得してくれないと困りますから、そういうことも考えまして六カ月、この前のときも六カ月でございます。
○松浦(利)委員 商品の回転日数とか在庫量を調査なさってやられたという説明ですけれども、私は何でもそうだと思います。例の農薬の問題も、農薬の禁止を出す場合に、在庫量がなくなるまではそのまま放置しておいて、在庫量がなくなるのを見計らって禁止期日をきめるのです。今度の場合だって、実際にいま言った在庫日数とかあるいは在庫量とか、そういったものを調査した上で実質的にきめる。しかも、その生産能力を見てきめる。こういったことで、せっかく消費者行政だということで主婦連の意見をいれてもらっても、そういった形で先々に延びてしまう。業者にとっては非常にプラスだけれども、消費者にとっては一つもメリットがない。そういった矛盾した行政が出てくると思うのです、このもの一つをとってみても。それは、言い分は確かにあるでしょう。そのことはよくわかります。しかし、消費者というのはどこにたよっていいのかということになれば、経済企画庁であり、あるいは公正取引委員会にたよる以外にないわけであります。そういった意味では、私は、ここでいろいろけしからぬとかなんとかいうつもりはありませんけれども、こういったズレそのものが消費者行政の不信感をもたらすのだ。だから、将来の問題として、できるだけこういったものは告示どおりすみやかに行なえるように、業界なり何なりを指導して配慮していただきたい。確かに、生産能力があることもわかりますけれども、それなら来月からはどれだけ、来月からは何%、そして六カ月後には一〇〇%だ、こういうふうに告示してもいいわけですから、業者を指導してもいいわけですから、そういった面で公正取引委員会の今後の再考を、要望として申し上げておきたいと思います。 それじゃ公正取引委員長は、何か呼ばれておるそうですから どうぞ退席してください。 それで、最後になりましたけれども、この前、予算委員会の総括で辻原委員が、最近家電業界に出てまいりました新しい二重価格の問題について政府を追及したわけでございます。 そこでいま、具体的に品物を持ってきましたから、その品物をひとつ見ていただきたいと思うのです。速記がありますから、製品を申し上げます。一つはナショナル一四型TH四一Pです。一つはビクター一四型C三〇一四のカラーテレビであります。 このカラーテレビを見られて、この二つのカラーテレビを比較されて、どこが違うというふうに皆さん方は思われるかということですね。ビクターのほうには室内アンテナがついておるわけであります。それが違うだけであります。価格は幾らかというと、標準価格いずれも八万九千八百円であります。ところが実勢価格は、ナショナルのほうは七万円から八万五千円で売られております。ビクターのほうは六万五千から七万二千円で売られております。小売店がメーカーから仕入れる値段は幾らかというと、ナショナルの場合は五万九千円から六万二千円であります。ビクターの場合は五万五千円から五万七千円であります。いずれもビクターのほうが、室内アンテナがあるにかかわらず安いわけであります。ところが、このビクターのテレビから室内アンテナを取り除きますと、全く同じなんです。ただメーカーの名前が違うだけなのであります。 これを実は調べてみました。ところが、このビクターのカラーテレビは実はナショナルでつくられておるわけであります。全く同じであります。そして、片一方はナショナルのブランド、片一方はビクターのブランドで売られておる。 従来ですと、ナショナルがかりに百円で売ったといたしますと、これが、あるところでは安く売られておるというので、二重価格で問題になったという事件がありました。それで標準価格ということに改まった。 ところが、最近になりますと、ナショナルが百つくって、従来ですと安売しておった部分についてはビクターに与えて、ビクターのブランドで安く売る、こういうケースが最近出てきておるのです。このビクターはナショナルの製品です。ですから消費者のほうは、ある人はナショナルのブランドで高いものを、ある人はビクターから安いものを買っておるという、新しい二重価格が、実はいまここにもう生まれてきておるわけであります。 公取の事務局長にお尋ねいたしますが、これは明らかに、いま問題になりました景表法の問題に抵触するのではないかと思いますが、どうでしょうか。
○吉田(文)政府委員 いま先生御指摘のように、ほかの会社、たとえばナショナルがビクターに、他社に製造させたものでございましても、自分の会社の製品と品質、規格が同じものであり、自分の会社の製品のブランドを付して販売している場合には、景品表示法四条違反の問題が生じないというふうに考えます。しかし、他社に製造させたものが自社製造品に比べまして粗悪品であるのに、自社のブランドを付して販売しているような場合は、これは景品表示法第四条に違反するおそれがあるというふうに考えます。
○松浦(利)委員 そうすると、この場合は景表法違反にならない、こういうことですか。
○吉田(文)政府委員 内容、品質が同じであればならないというふうに考えております。
○松浦(利)委員 それは価格が全然違うわけですね。先ほど言いましたように、標準価格はどちらも八万九千八百円。しかし実質的には、この実勢価格は相当な差がある。一万円から二万円近くの格差が出ておる。これは新しい二重価格じゃないですか。新しい二重価格と思われませんか。これは公取としては野放しに現在の法体系の中でする、こういうことですか。
○吉田(文)政府委員 確かに二重価格であると思います。従来公取で発表しております不当な二重価格というものの基準は、販売している店の過半数が大体二〇%以上というような標準を出しておりまして、それを販売している総小売店のうちのどれくらいが、どれくらいの開きで売っているかという点から、二重価格であるかどうかを従来判断してきているわけでございます。 いま申されました、あるメーカーによりまして製造された同一規格あるいは同一性能の商品が、そのメーカーだけではなく、そのメーカーに製造を委託したほかのメーカーのブランドを付して売られる場合に、小売りの実勢価格の差が生ずるということは、メーカー間のブランドの力の差あるいは営業政策の差がある以上、やむを得ないのではないかというふうに考えます。ただ、そういう点、これは一般論で私もそういうふうに考えるわけでございますが、いま申し上げましたように、二重価格であるかないかというのは、やはり全体の小売店のうちで、どれくらいのものが、どれくらいの格差を付して売っているかという面から判断しているわけでございます。
○松浦(利)委員 ですから、ブランドを付して二重価格、そしてそれを標準価格よりも下回ってまた売るという、ダブル二重価格になっておるのですね。しかし、いま言われたように、現在の公取の機能ではこれを取り締まることができないということになりますと、私が調査した範囲内では、サンヨーの一一〇度薄形二〇C七〇四、フジのCS五五OS、この二つは実は三洋でつくられたものであります。それからルームエアコン等を見ますと、富士のRSN七一三G、三洋のSAPA七〇一N、この二つは明らかに三洋でつくった製品であります。 このように、もうブランド間でお互いに必要量だけを交流し合いまして、もっと極端なことを言いますと、日本電子工業会が十四インチのカラーテレビは百なら百つくる、そのかわりこれは全部ナショナルでつくる、そのうち四十はビクターに分けてやりましょうという、日本電子工業会が生産調整を逆に行なっておるという姿がこういう形であらわれておるのではないか、やみカルテルというものが現実に作用しておるのではないかという気がしてならないのです。 こういった問題について、実はこれは非常に重要な問題で、現在の法体系の中で取り締まれないから、そこでこの前予算委員会で、私たち社会党の主張といたしまして、これならこれでやむを得ないから、それでは、これはナショナルの製造である、発売元はビクターであるという、製造元、発売元を明確にして消費者が選択できるようにしなさいという提案をした。中曽根通産大臣が、そのことについては、そのようにいたしますという答弁があったと聞いておるのですが、どうも最近通産事務当局の内部で、こういった家電ブランドの改正については抵抗がある、通産大臣のそういった国会答弁に対して非常な抵抗があるということが、新聞に報道されておるのです。 ここで明確に通産省のほうにお尋ねをしておきますが、こういった場合には、製造元はどこ、販売元はどこ、こういうことを明確に表示するということについて、予算委員会の大臣答弁は変わるのか変わらないのか、その点ひとつ明確にしてください。
○北村説明員 お答えいたします。 予算委員会の大臣答弁の直後、大臣からこの問題について前向きの検討の指示があったことは事実であります。われわれといたしましても、大臣の指示を受けまして、消費者が商品の購入を選択するにあたりまして、正しい選択の判断ができますように、誤認に導くことのないようないい表示のしかたについて、前向きに検討したいと思っております。 なお、その際、生産及び流通段階の複雑な実情も考えまして、特に零細なる中小小売店及び下請業者などの問題もございまするが、消費者利益の立場を最重点といたしまして、消費者側の意向及び生産流通段階の意向も聴取いたしまして、急ぎ検討したいと思っております。
○松浦(利)委員 急いで検討じゃなくて、現にいまここに私は実物をもって見せたように、同じナショナルの製品なんです。ナショナルの製造だと思っておれば、同じ買うなら、やはりみな安いビクターを買うのです。ですから、この製造元はどこか、販売元はどこだということを明示することは、決して中小メーカーにとって打撃じゃないでしょう。使っておる部品のメーカーまで言えというのではないのです。そういうこまかいことまで言っておるのではない。でき上がった製品について、これはナショナルの製造であります、発売元はビクターです、こういうふうに書いたらどこがいかぬのです。そのことが私は消費者行政だと思うのです。
○北村説明員 お答えいたします。 具体的に申し上げまして、先生ただいま御指摘のとおり、販売元のブランド表示のほか製造元、メーカーの名前の表示をせよという御指摘でございまして、われわれのほうも、大臣からの指示もそういう線でございまして、その線に即して目下検討しておるところでございます。
○松浦(利)委員 私はこの物特の委員会で、もう三年くらい前になるのですが、——消費者が、新しいか古いか、製造月日がわからぬというのです。何年のA、何年のBでは何のことかさっぱりわからない。だから、消費者が古いものを買わされないように、これは何年何月の製品ということを消費者がわかるところに表示しなさいと言ったら、そのとおりする、と当時の通産省の局長から答弁があった。ところが、全然それをやらない。やらないどころか、私の質問に対して、製品の横のほうの見えないところにまるいシールを張りまして、そうしてAとかBとか、七一Aは七一年の前半だ、こういうふうな形でつけました、こう言っている。これは全く消費者はわからないですね。その点についても、あらためてあなたのほうから明確に、消費者がわかるところにぴしっと製造年月日を表示する、三年前の局長の答弁に返って、もう一ぺん御答弁してください。
○北村説明員 お答えいたします。 四十五年の十一月から、カラーテレビの二重価格問題発生の際に、四十六年の一月以降の製造にかかわるカラーテレビにつきましては、その製造時期を明示するということに決定をいたしまして、業界に指導しております。ただ、その明示のしかたは、いま先生おっしゃられますとおり、年の上下に分けまして、半年きざみに上期をA、下期をBという表示のしかたをきめまして、自後そのように実行さしておる次第でございます。 この問題または予算委員会でも問題になりまして、大臣も検討方を約しておりますので、大臣の指示は、先ほどの製造メーカーの表示の問題と、それから製造時期の表示のしかたの問題、二点の指示を受けておる次第でございます。
○松浦(利)委員 だから、つけるのかうけないのかということですよ。三年前のこの委員会では、私はそんなことを聞いておらないのです。そのときには、消費者が見えるところに表示する、こうなったのです。それが全然見えないでしょう。右横のところに小さなシールが張ってあるだけです。だから、前の答弁と違うのです。だから、その点は担当者でなければだめだけれども、あなたは担当者でしょう。次長ですか、もっとはっきり答えてください。
○北村説明員 四十六年一月以降の実行のしかたといたしましては、テレビの右横側にシールあるいはアルミ製のプレートがございますが、そのテレビの右側面に先ほどのような表示のしかたをきめまして、実行しておる次第でございます。
○松浦(利)委員 前のほうにつけるようになぜしないのですか、側面じゃなくて。しかもAとかBでなくて、四十六年の六月から六月となぜ書かない、の。この前そういう約束だったのです。
○北村説明員 先ほどの、四十六年一月以降の表示のしかたにつきましては、消費者側代表とも十分に相談をいたしまして、先ほどのように右側面ということにきまった次第でございます。
○松浦(利)委員 この問題は、今度通産大臣が本委員会に出席して——あなた方のようなそういう答弁を聞いておったんじゃ、消費者が満足しておるというような言い方だ。消費者が満足しておって私はここで質問しますか。この問題については、たったこれだけのことが、大臣が来なければ前に進まないんですよ。だとするならば、これから特別委員会は、通産省は全部、大臣呼ばなければいけませんね、あなた方ではだめだから。もうあなたにこれ以上ここで議論してもしかたがないことだから、私が言ったことについて大臣にぜひ伝えてください。カラーテレビに例をとるけれども、消費者の見える場所に何月何日ということを表示せよ、これが消費者の希望であると伝えてください。そして、場合によっては通産大臣にここに来てもらいます。 それからもう一つは、ここにたくさんのカタログを私は持ってきておりますけれども、その中で、最近目玉商品として出されておるオールシーズンタイプの冷暖房装置があるのですね。ところが最近、これに対する苦情が非常に多いんです。実は私のところに、世田谷区の祖師谷一の一七の一一七中山義夫さん、ナショナル製品のCS二二〇YG二H、ナノバー三六一〇——三一三八を実は買いました。ところが、暖房にならずに冷房だというんですね。それで、幾ら苦情言っても、この製品を取りかえてくれないど二ろか、よく調べますと、いま出されておるオールシーズンタイプの冷暖房というのは、コンパクトなものは実は外気の温度が摂氏七度ないし五度以下になったらきかないわけですね。摂氏七度あるいは五度以下に外温が下がった場合は、このオールシーズンタイプは暖房にならない、冷房にほんとうはなるんです。ところが、消費者のほうはそういったことは全部知らされずに、実は十四万もあるいは十八万も金をかけてつけたんですね。 これをずっと調べてみたんです。これは日立ですが、日立の場合は「外気温が七度C以上なら快適暖房、外気温が七度Cのときはお部屋の温度を快適な二十一度C以上に保ちます。」というように、ちゃんとこの中に、外気温が七度以上というふうに書いてある、七度以下の場合は無理ですよと書いてある。ところがナショナルのやつは、どこを見ましても、そういうことに一言も触れておらないのです。全部見ましたけれども、新聞広告を見たけれども、触れておらない。 これは明らかに消費者をペテンにかけておると思う。オールシーズンタイプといえば、消費者のほうは二十万もかけて、なけなしの金をはたいて入れる。あたたかいだろうと思っておったら、冬ば大体外気の温度というのは下がるわけですから、冷房の効果しかない。しかも、やかましく言っても、もともと性能がそういうものなんだから取りかえてくれないのですよ、そういうものしかないわけだから。 一体こういったことに対して、通産省はどういう指導をしておるのですか。消費者泣かせの通産省じゃないですか。消費者泣かせじゃないですか。これが通産省に対する質問の一つと、公取のほうには、明らかにこういったことはこのカタログの中に明示すべきである。消費者に売るときにはそういったことは知らしめるべきだ、こういうふうに思うのです。こういうことについて公取の見解を伺いたい。 そして、政治的な立場から政務次官に。家電業界というのは競争して新しいものをつくるんです。極端に言うとJIS規格が間に合わないんですよ。新製品がどんどんでき上がって、あとから通産行政が追っかけていくんです。電子レンジなどもそうですね。高い金を出してこういうことをやられたら、家電というのは高いんですから、消費者を泣かせるばかりですよ。こういったものに対して、家電業界に対する指導のあり方というものを、消費者保護の立場からもっときびしくしてもらいたいと思います。そういうことに対しては政務次官から通産省のほうに対して、こういったことに対する指導をもっと消費者サイドに立ってやるように、ぜひ申し入れていただきたいというふうに思うのです。 それぞれ各省にわたって質問いたしましたが、御答弁いただきたいと思います。
○北村説明員 お答えいたします。 一般のエアコンの場合には、標準的な部屋の広さごとに冷房能力を記載してございますが、そういうふうにきめておりますが、いま御提起のオールシーズンタイプのエアコンにつきましては、暖房能力につきまして外気温の変動幅が非常に多うございまして、寒冷地のような場合あるいは厳寒時のような場合、御指摘のような暖房能力の性能のダウンにつきまして問題が発生することは事実でございます。われわれ通産省のほうでは、これは消費者を誤認におとしいれるということで業界のほうに強く指導いたしまして、今年一月以降、各社新聞広告及びカタログに、外気温との関係におきます暖房能力を外気温ごとに刻みまして記載をさせることにいたしております。なお、特に氷点下五度とか十度とかいった場合には非常に暖房能力が落ちまするので、注意書きといたしまして、そのような場合には暖房手段について補助手段を必要といたします、といったこともはっきり明記するというふうにさせた次第でございます。 なお、各社そのように従っておりまするが、不徹底の向きがもしございましたら、厳重注意をして、そのように実行させたいと思っております。
○吉田(文)政府委員 お答え申し上げます。 先生おっしゃいましたように、オールシーズンエアコンと書いてあって、肝心なことが書いてない。それによって表示全体から見て消費者に誤認を与えるという場合は、これは景表法に違反するおそれがあるというぐあいに考えます。 それで、現在、オールシーズンタイプのクーラーについては、申告がまいりまして調べておりますが、調べた結果、まだ途中でございますけれども、ナショナルのカタログを見ますと、オールシーズンの寒冷地での設置についてという項目がございまして、オールシーズンタイプのルームエアコンは、外気温のきわめて低い寒冷地では他の補助暖房を必要としますので当店に御相談くださいというようなことが書いてございます。それからもう一つ、四十八年二月二十日の讀賣の夕刊の広告にも、大体同じ趣旨のことが書いてございます。ただ、これはこれだけかもしれませんので、ほかのものについても、どうしてもこれが必要だから書けということを指導してまいりたい。現在まだ調査を終わっておりませんが、中間的にはそういうことでございます。
○橋口(隆)政府委員 いまお話がありましたように、全シーズンの冷暖房といいながら冷房しかないというような、そんな不届きなことは許すべからざることだと私は思います。そして、カタログにももっとはっきり明示して、その性能が十分でなければそれなりの性能表示をすべきである、こういうふうに考えます。これは通産省とも十分相談いたしまして、業界も指導してまいりたいと思います。 また、先ほどお話しのことでございますが、同じナショナルの製品が表示を変えたり値段を変えたりするということは、これは、はなはだしい場合には景表法の第四条によって断固として取り締まるべきだと思います。大体は同じような製品をわれわれ消費者が見ておって、ブランドが違うからということで高い値段で買わされるというようなことは、われわれ自身も非常に経験をしておる。特にお話がありましたように、家電製品の場合には非常にむずかしい技術的な機械ですから、しろうとにはわかりにくい。それで消費者が泣かされている例が非常に多いと思うのです。それにつけ込んでもうけるというようなことを言うから、エコノミックアニマルというようなことばが出てくるわけですから、そういうことのないように、ことに最近のように、こういうふうに物価が異常に騰貴する、そして投機が行なわれているのじゃないか、そういうような批判がある際には、特にわれわれは商業倫理の確立に力を入れなくちゃならぬと思います。いま先生のお話の趣旨に従いまして通産省とも相談し、あるいはまたほかの製品についても十分打ち合わせをして、皆さん方から御批判のないように、消費者の保護に万全を期したいと考えております。
○松浦(利)委員 最後に、通産省にお願いをしておきます。 私のところに申告のあった中山さんは一部だと思うのです。相当多くの方がこの製品で悩まされておると思います。しかも、金額は非常にかさむのです。この際、こういった苦情については何らかの救済措置を業界がやるように、特にほとんどナショナルですから、ナショナルは法人の所得においてもやや高いところに今度はあるわけですから、そういった意味では、こういった消費者の苦情を業界が吸い上げて何らかの善後措置をするように、通産省から指導してください。そのことを要望として申し上げておきますが、よろしいですか。
○北村説明員 オールシーズンタイプのエアコンの冬季暖房能力の点の注意喚起の実情につきまして、まず全面的に実態把握をいたしたいと思います。その上で必要な措置についてもあわせ検討したいと思います。
○松浦(利)委員 政務次官の最後の前向きの発言を期待して、私のきょうの質問を終わらしていただきます。 ————◇—————
○山中委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりをいたします。 物価問題等に関する件、特に最近の木材価格問題等について、参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選、出頭の日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 午前の会議はこの程度にとどめ、本会議散会後直ちに再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後一時三十三分休憩 ————◇————— 午後四時四十分開議
○山中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。有島重武君。
○有島委員 きょうは消費者保護基本法、四十三年の五月に成立して、当物価特別委員会の所管になっておるわけでございますけれども、その中の特に第七条、危害の防止、それから第十四条、試験、検査等の結果を公表するという条項がございますが、これにかかわる質問をいたします。 きょうは、コールドパーマ液というものについての質問でございますけれども、日本で広く愛用されておりまして、全女性の約八五%までがこれを使用しているんじゃなかろうか、そういう調べも出ておるようであります。私は、昭和四十三年の四月にこの物特の委員会におきまして、現在市販されているコールドパーマ液、これは二浴式というんだそうですけれども、その当時これがもっぱら使われておったようでありますが、これがいつ許可されたのか、どういう実験データによって許可されたのか、非常に毒性があるという報告があったけれども、これは事実かどうか、また、ほかに毒性のないコールドパーマの方法はないものか、そういう質問をいたしました。五年前です。このときに、専門家に聞けば毒性はないと言っておる、そういうお答えでありました。けれども、この委員会の二カ月後に、一浴式コールドパーマというものが厚生省告示第二百八十号でもって認可されました。 そういった経過がございますが、その後、昭和四十四年の四月に当委員会におきまして、私は再び、コールドパーマネント液の毒性について厚生省の注意を喚起いたしました。これは、市場に出回っている二浴式コールドパーマ液は、アメリカでは一九四六年にすでに全面禁止されたという、そういった情報を私は得たからであります。厚生省のほうではそのときに、情報を集めて対策を講じます、このように言われておりました。それから厚生省では、すでにコールドパーマ液を使用する際の使用上の注意を個々の商品に記載さしている、そういうお答えもそのときにありました。 この注意書きについては、私もすでにそのときに知っておりましたのですが、これは一つには、皮膚に付着しないようにしなさいということでございます。それから、特異体質の者には使用を避けるようにということであります。それからあとは、操作の後にはよく洗うこと等、事実上毒性のあることを肯定されているようなこういった注意書きを出されている。ところが、このときに問題になりましたのは、パーマネント屋さんの現場では、こうした注意、皮膚についてはいけないとはいっても、これを厳守することはなかなかむずかしいということを言っておる。もう一つは、注意書きがはなはだしく小さい紙に、小さい文字で印刷してある。それで消費者の方々は、だれもそうした危険性のあるということについては御承知ないということ。そのときに私はそれを指摘いたしました。そして重ねて、毒性についても取り扱いの上の実際についても、よく調査をして、その調査結果を公表するようにということを申し上げておきました。それは経済企画庁のほうでもよく御承知のことであろうかと思うのです。 それで、きょうは、最近また情報が入りまして、私のほうの調査も進みましたので、もう一度ここで取り上げるわけでございます。 初めに、二浴式パーマネントウエーブ用液というのが出回っているわけですけれども、この代表的な種類、メーカー、その主成分、使用方法、それから生産の動態などについて、わかりやすく具体的に御説明いただきたいと思います。 私ども集められるだけ持ってまいりましたので、並べてみます。
○松下政府委員 ただいま先生から御質問のございましたコールドパーマ液、これは御指摘のように広く婦人に使われておるものでございまして、頭髪をやわらかくしてウエーブをかけて、さらにそれを酸化して固定させるという性格の作用を持っておる薬物でございます。もちろんこれは、毒物劇物等の取り扱いといたしましては普通物でございまして、通常の状態では被害を生ずるおそれのない品物でございますけれども、いま御指摘のように、非常に濃い液が皮膚に濃厚に付着するとか、あるいは傷があったところに入る、あるいは接触性皮膚炎を起こすような特異体質の人などには、ときとしてかぶれ等を起こすことがございますので、そういう間違いのないようにという使用上の注意を課しておりますことは、先生御指摘のとおりであります。 コールドパーマ液というのは、現在、昭和四十三年六月十日の厚生省告示をもちまして、パーマネント・ウエーブ用剤基準、薬事法に基づく基準が制定されておるわけでございますが、パーマネントウエーブ用剤として基準が定められております。これは四種類でございます。そのうちの先生御指摘になりましたコールドパーマに属するものは三種類、一つは加温式のパーマネント用剤でございます。 コールドパーマ用剤の中に二種類ございまして、第一が二浴式といっております、つまり二種類の薬品を使いまして処理をいたしますもの。それがまた二つに分かれておりまして、一つは第一剤がチオグリコール酸、還元剤でございますが、そのチオグリコール酸を主剤とする第一剤で毛髪をやわらかくしてウエーブをかけさせる。さらに第二剤、これは臭素酸カリウムが主剤でございます。これが頭髪を酸化させまして、ウエーブのかかった毛髪を固定させる、それが一種類。それからもう一つは、やはり二浴式でございますが、チオグリコール酸のかわりにシステインを還元剤として使いまして、それが還元作用を持ってウエーブをかける。第二剤はやはり臭素酸カリウムで、これは同じ作用を持っております。 もう一つの種類は一浴式コールドパーマ液といっておりますが、これは二浴式の第一剤と同じチオグリコール酸を還元剤といたしまして、これを用いてウエーブをかけまして、その後に自然風乾によりまして、つまり空気酸化をさせて毛髪を固定させる、そういう効用を持っておる薬液でございます。 なお、基準の中で認められております添加剤といたしましては、コールドパーマ液は毛髪の保護剤、香料、乳化剤といったものを含めることが認められております。 これは日本では相当多数の業者がつくっておりまして、大体百以上の業者がこのコールドパーマの薬液を発売いたしておりますが、大部分が二浴式コールドパーマ用剤でございます。 生産量といたしましては、四十六年の年間の生産量が約八百八十六万六千七百五十リットル、そういう量に及んでおります。
○有島委員 いま御説明がありましたけれども、これが二浴式というのですね。二つびんがそろっておるようであります。これもそうですね。これは一浴式というのですか、一つしかびんがないですね。 それで、いま発売されておるのが二百種類ぐらいあって、大部分が二浴式である。それから、八百八十万リットルですか。
○松下政府委員 そうでございます。
○有島委員 金額の点では、年産どのくらいになりますか。
○松下政府委員 一応集計いたしました額といたしましては、四十二億五千六百万円くらいになっております。
○有島委員 ある調べによりますと、美容院での利用状況でございますけれども、三カ月ごとにかける人が百人に三十人というのです。それから、六カ月ごとにかけるというのが百人のうち二十二人ですかね、そういうふうになっているようですね。それで、年産四十二億円、こういうけたでもってこれが日本じゅうに使用されているということであります。 ところで、きょう伺いたいことと関連があるので、先にこのことだけ伺っておきたいのですが、シアン化合物、いわゆる青酸カリの類ですね。この製造、販売、使用あるいは需要、それから不法投棄、罰則などについて、関係の各法令別に御説明いただきたい。
○松下政府委員 いま御指摘のありましたいわゆる青酸カリを含むシアン化合物でございますが、これの関係法令といたしましては、私どもの所管いたしております毒物及び劇物取締法の対象として取り締まり規制がなされております。シアン化カリウムあるいはこれを含有する製剤、これは毒物及び劇物のうちの毒物に指定されております。 規制といたしましては、製造業それから販売業。製造業の場合は厚生大臣、販売業の場合は都道府県知事の登録を受けた者でなければ営業ができない。それで、営業者につきましては、その設備が一定の基準に適合することが要求されまして、さらに、専門の素養を持っております毒物劇物取扱責任者を置いて危害の防止をはかり、外部への流出を防ぐための措置を講ずる、そのような義務が課せられております。物自体につきましても、これは毒物という明らかな表示をして、かぎのかかるところにほかのものと区別して保管するというような義務が課せられております。こういったものをよく使います電気メッキ業あるいは金属熱処理業、そういった業態につきましては、特に都道府県知事への届け出が義務づけられておりまして、やはり取扱責任者を置いて外部への流出等を防止するという規定がございます。 シアン及びシアン含有の廃液の廃棄につきましては、希釈その他の方法によりましてシアン含有量が一リットルにつきまして一ミリグラム以下とする、そういうことが基準として義務づけられております。 なお、シアン化合物の毒性について申し上げますと、いま例にあげました青酸カリにつきましての急性毒性は、致死量が標準的な体格で大体二百ミリグラムといわれております。 大体そういうような状況でございます。
○有島委員 ただいま毒物劇物取締法のお話がございましたけれども、シアン化合物についてはほかにも、水質汚濁防止法、大気汚染防止法、それから厚生省の省令があるように私は承っているのです。それはいかがですか。
○松下政府委員 いま御質問のありましたうちで厚生省令で定められておるという御指摘がありましたのは、いま申し上げました毒物劇物取締法に基づく省令に定めております廃棄の基準のことかと存じますが、環境庁関係の法令は、申しわけございませんけれども、ちょっと手元に資料がございませんので、——大体いま申し上げました毒劇法の基準等に準じて定められておるものと存じますけれども、正確にはちょっと申し上げる資料がございません。
○有島委員 水質汚濁防止法とか大気汚染防止法、これは環境庁の所管になるわけではありますけれども、やはり人体を守るということが一応の基本だと思うのですね。それで、この環境庁所管のほうの二つの法律には、美容業、理容業は除外されているということを聞いておりますけれども、これはほんとうですか。
○松下政府委員 申しわけございませんが、ちょっと手元に資料を持っておりませんので、調べまして後ほど御報告を申し上げたいと思います。
○有島委員 では、そうした問題を調べるのは簡単だから、電話で聞いていただいて、この委員会が終わる前に御報告いただけますね。
○松下政府委員 さっそく照会いたしまして、なるべくそのようにいたしたいと思います。
○有島委員 ここで私は、重大な問題を提起したいと思うのですけれども、実は現在市販されておりますこうした二浴式のコールドパーマ液、こういうものから青酸カリ類が発見されたという情報を私は得たわけです。私どもの調査によりますと、すでに昭和四十七年四月に、横浜国立大学工学部の研究室で、シアンが約八〇PPM検出された。去年の四月です。それから同じく四十七年の十月十一日に東邦チタニウム分析センターにおいて、シアンが一三八PPMというのとそれから七二・〇PPM、そうした検出報告があります。それから第三番目には、四十七年十月二十三日に味の素株式会社の分析センターにおきまして、シアンが二五・五PPM検出されております。 それで、実は分析報告書があるのですけれども、分析報告書、味の素株式会社分析センターというのですが、昭和四十七年十月十六日、件名、パーマ液の排水、ここにメーカーの名前が書いてありまして、「御依頼の分析結果は、下記の通りです。」ここでシアンが二五・五PPMとあるわけであります。これはそのときにどのくらいに薄めたかというただし書きが出ておりまして、計算いたしますと実質的には六一PPM。これはシアン痕のあるものすべて言っているらしくて、青酸カリに換算いたしますと一五二PPM、そういうことになるようであります。そういう青酸カリの検出の報告がございます。 これについては、経済企画庁のほうも御存じですね、こういったことがあったということは。いかがですか。
○橋口(隆)政府委員 いまの話は私も多少伺っております。 婦人の美容については非常に重大な課題でございまして、特にコールドパーマ液が危害があるということは、先ほどお話がございました消費者保護基本法の第七条の基本精神にも反するわけでございまして、われわれとしてはそういうことがあってはならない、そういうことで、今後厚生省ともよく相談をいたしまして、この点について十分な調査を進めて必要な対策を講じたい、こう考えております。
○有島委員 今後やっていくと言うが、経済企画庁のほうは、こういった情報はすでにキャッチしておられたわけですね。
○小島政府委員 厚生省を通じて話を承ったことがございます。
○有島委員 結論的にこうした情報はすでに御承知であった。いつごろから御承知だったのですか。私はほんとうに最近知ったのです。それはいいです、すでに御承知であったということだけで……。
○橋口(隆)政府委員 私も残念ながら、先生からの御質問があるということで初めて知ったわけでございまして、それで経済企画庁内部でも、まだそこまではよく存じていないと思います。
○有島委員 私はとおっしゃった、私はそのことを知らなかったと。ところが経済企画庁内部でも、きのうきょう初めて聞いたんだ、そのようにおっしゃいますか。すでに聞いておったんじゃないかと私は言っておるのです。
○小島政府委員 先生が問題にされましてから、私ども、そういう事態があるということを承知したということでございます。
○有島委員 パーマネント屋さんは全国に十万軒あるそうです。それで、日本女性の大多数が愛用しているわけですね。これにシアンが検出されたということは重大なことでありますので、私は、その情報を知らせてくれた方を疑うわけじゃないけれども、私も無責任なことはできないと思いまして、じかに行って分析をしていただきました。これはほんとうの頭の毛ですが、これを持って行きまして、そしてこれを蒸留水で洗って、この一液をつけるんですね。それでちゃんと操作して、あたためて、それからしばらくたってからこういうふうにするのだ、それでその間に何とか法とか、私は詳しいことはよくわかりませんが、味の素の分析センターでもってお願いいたしましたその分析報告書がございますけれども、ここでは、「パーマ排水、御依頼の分析結果は、下記の通りです。トータル・シアン〇・九四PPM」となっております。これは三百ミリリットルに薄めましたので、実質的には三PPMだということも伺いました。とにかく二五PPMとはだいぶ違うけれども、行ってほんとうにやってみたら、そうなっちゃったわけなんですね。シアンがちょっとでも検出されたら、これはたいへんなことであります。どうしてこんなに量が違うのかと伺ってみましたらば、実際にパーマネントをやるのは非常に時間がかかるのだそうですけれども、この場合には実験のために時間を詰めまして、非常な短時間でどんどんとラフな条件でやったことが一つ、それから頭の上でやれば、これは体熱がございます、三十何度くらいの熱があるでしょう。そこで起こした反応と、それからこういった普通のところで起こした反応と、反応速度も違ってくるということなのでしょう。そういったような関係だということを私は伺ったわけです。 私もしろうとですから、そういった詳しいことはわかりませんけれども、とにかくも目の前で、こういうものの中から、ある操作によってはシアンが検出された。これはたいへんな問題だ。こういう頭のほんとうに皮膚のすぐ上のところでこうした反応が起こっている。厚生省は、これをどのように考えますか。
○松下政府委員 ただいま先生が御指摘になりました二浴式のパーマネントウエーブ用剤を使った排液からシアンが検出されたということは、私どももそういう話は伺っております。また味の素の分析センターから、いま先生のおあげになりました数字につきましても、本日連絡を受けて承知をいたしております。ただ、同時に神奈川県におきましてもそういった話を拝承いたしまして、神奈川県の衛生研究所でも、幾つかの二浴式のパーマネントウエーブ用剤につきまして同じ試験を行ないまして、この報告といたしましては、七つの品目につきましていずれも定量限界以下というような報告でございまして、非常に数値にばらつきがあるわけでございます。また私ども、私も専門家ではございませんが、国立衛生試験所等もございますので、私どもの関係の専門家の御意見を伺いましたところ、現在定められております、先ほど申し上げました二浴式パーマネントウエーブ用剤の基準の内容から申しまして、使用の過程でシアンが発生するということは化学的に見て非常に考えにくいという御意見をいただいておるわけでございまして、私どもも、世界各国でも使用されておるものであり、また事故が生じたというような報告もございませんので、そういった専門家の御意見もあわせて、安全なものというふうに考えておるわけでございます。 ただ、一部の実験によりましても先生御指摘のような結果が出たといたしますと、これはやはり、国民の保健衛生を担当いたします厚生省といたしましてはゆゆしき問題であろうということは十分考えております。したがって、私どもといたしましては、そういった試験結果を味の素のほうにも、あるいはさらに神奈川県その他に対しても正確なデータを要求してございまして、そういった資料を踏まえて試験結果を精密に検討いたしまして、また、こういった化粧品あるいは医薬品を所管いたします審議機関として、専門家からなります中央薬事審議会がございますので、その中の専門の部会にこの問題に関する御意見を伺いました上で、学問的に必要があるということになりますれば、いま申し上げました国立衛生試験所、専門の試験機関がございますので、そういったところの専門家によりまして、一浴式のものも含めて、もう一度パーマネントウエーブ用剤につきまして全部厳密な検査を行なう必要があるであろう、そのように考えておる次第でございます。
○有島委員 いまのそれでもって幾つか気になるお話があります。世界各国でこれは禁止しているところはないとおっしゃいましたが、私はこの前、一番最初に御指摘したように、アメリカでは禁止されていると聞いておるのです。 それからもう一つ、こうした情報が何か初めて耳に入ったみたいなことをさっきおっしゃっていたけれども、厚生省の関係の方々にはたびたびお耳に入っていたはずであるというふうに私は聞いたわけであります。別に私は、どっちの味方をするとかなんとかということではないのですよ。国民にほんとうに危害があってはたいへんだと思うから私は言うんでありますけれども、何か一浴式の業者の方々がそちらに故意にいろいろ言ってくるんじゃないかというふうに厚生省が受け取っていらっしゃったらしいです。あとでよく、そういうことはお調べください。やはり、ものは公平に調べていかなければならない。 そうして、いま何か神奈川県のことをおっしゃったようですが、別な県で、幾つかの県でもって薬務課の方あるいは環境整備課の方あるいは保健所の衛生課長の方々か——これは聞くところによりますと、産業廃棄物処理に関する厚生省令第七号、これで、不当投棄をした者あるいは処理施設が基準に適合していない場合、知事はその管理者に対して六カ月以下の懲役または五万円以下の罰金及び営業停止を命ずることができる、というようにある。あるのだけれども、美容業、理容業においてこの青酸カリ類が発生しているということについてはこれが適用されないと、そういうことを言われましたね。それは非常に残念がっておる。検出されたら、どこでもって検出されても、即刻これはストップをかけて、その上でもってしっかり調べるなら調べる、これがたてまえでしょう。そういうふうになっていれば、課長の通知でも直ちに取り締まることができるのに、それができないふうになっておる、そういうことを言っているのを私は聞きました。 それから、先ほどの報告がありましたか。水質の汚濁や何か、まだ答えが来ませんか。
○松下政府委員 電話中で、まだ答えが参りません。
○有島委員 結局、この問題だけは野放しにされている。厚生省令の第七号には、シアン化合物を含有する廃棄物の処理、清掃、これは明記されている。それで、このコンクリートの固形化の設備あるいは分解の設備ですか、こういったものを用意しなければならない、こういうことになっているわけですね。それで、この廃棄物についての規制があっても、このシアン化合物、今度はここで製造するわけじゃないけれども、一つの過程として、そこに製造と同じ状態が起こるわけです、微量ではありますけれども。これについての取り締まりということについては野放しになっているわけですか。規定があるのですか。
○松下政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、毒物劇物取締法に基づく省令で、シアンを含有する化合物の廃棄につきましては、一リットル中一ミリグラム、一PPM以下に希釈等を行なって廃棄しなければならないということが定められておるわけでございます。パーマネント用剤はもちろん毒劇物でございませんから、その規定が直ちに適用されるわけではございませんけれども、もし御指摘のようなおそれがほんとうにありとすれば、これは確かめました上で、必要とあれば、基準等改正いたしましてもそういった規定等を適用する、あるいは準用するということは当然考えなければならないと思っております。
○有島委員 では、改正し得る、あるいは改正をしなければならないといまおっしゃいましたですね。事実がそうであれば、さっそくにもそれをやらなければならない。とにかくこっちは、生命の危害から守ってもらいたいわけですから。しろうとで、みんなわからないんだから。消費者にもいろいろ教える義務があるということになっておりますけれども、私をはじめ、みんな知らなかったわけです。厚生省は知っていたわけです。何回かぼくも、何か毒性があるんだということはうっすら聞いていたんだから、もう少し突っ込んで調べるべきじゃないかということは再三申し上げたわけです。にもかかわらず、それは握りつぶされていたのか、あるいは怠慢ともいわなければならないと思うのですけれども、長年の間こうしたものが使用されておった。シアン化合物が人体の皮膚から汚染すれば、これはかけた男にしろ女にしろ、あるいはそれを扱っている人にしろ、貧血するんだそうですね。血液の濃度が下がるという。日本の婦人というのは、輸血する場合に血をとっても、輸血にたえないほど濃度が薄いという報告が、これは赤十字からございました。一・〇五四というのはアメリカの基準ですが、その基準でやると、ほとんどの血液は使用にたえない。一・〇五三にしても、これにたえ得るようなものは少ないんだ。聞いてみますと、これは食いもののせいだろうとかなんとかそんなことで片づけられているらしいのですけれども、十人中八人以上の方々が長年使っていらっしゃるこうしたものの影響があるいはあるのではないか、私はそういったところまで考えたくなるわけであります。それから、シアンが皮膚に触れますとシアンヘモグロビンというものをつくって、貧血症だけでなく呼吸障害といったことも考えられる。 それで、厚生省にもう一つ言っておきたいと思うのですけれども、工業技術院というのがありますね。公害研究所のある課長さんが、もう現段階は分析試験なんかの段階じゃない、これは全面禁止があたりまえだ、いまはもう損害賠償のときだ、そういうことを言っていらっしゃるということも、この問題を調べてみて私は知ったわけです。一体厚生省、どうするのですか。
○松下政府委員 初めに、先ほどお尋ねのございました水質汚濁防止法の関係をお答えいたしますが、特定施設といたしまして、シアンを出す業種のメッキ業者等を指定しておりますけれども、先生御指摘のように理美容業者は除かれております。 いま御質問の点、私どもといたしましては、先ほど御答弁申し上げましたように、衛生研究所等で検査いたしました結果では、七品目とも出ていない。それから、アメリカでは禁止されているという情報があるというお話でございましたが、私どもが承知いたしました限りでは、アメリカでは禁止されていないと聞いております。ただ、これはやはり事実を確認しなければなりませんので、至急、外務省を通じて正式に照会をいたしたいと考えております。 こういった科学技術に基づきます問題は、いままでの治験が精密な実験によりまして、ときとしてくつがえるということもあろうかと存じますので、現段階におきましては、私ども、いままでの治験に基づきましてこれは安全性に問題はないと考えておりますが、なお御指摘のような点、専門の審議会の意見を聞きまして、衛生試験所等で厳密な検査をいたしまして早急に事実を確認いたしました上で、もし御指摘のようなことがあれば必要な対策を講じたい、このように考えております。
○有島委員 いまの国立衛生試験所で試験をするというお答え、それは確約なさいますね。さっき、横浜の結果はこうだった、いろいろばらつきがある、だからもう少しよく聞いてみてから国立衛生試験所でやらせましょう、そういうふうにいまの話は受け取れるのだけれども、いろいろ聞いてみてから考えるという話は、私は三年前にあなた方から承ったのです、専門家の方に聞いてみると毒性はないと言っておりますと。それからアメリカの話も、私はこういう情報を得ておると、この前のときに言ったんですよ。そうしたら、そちらでは得てないと言う。得てないならばということで私は言ったんです。それで、あなた方は、情報を集めます、いまと同じようなことをそのときも言ったのですよ。それで、調べたのか調べないのか答えはなかった。アメリカにも州がたくさんあるから、どこの州とどこの州では禁止しておるとか、どこの州ではいまのところ野放しになっておるとか、そういったこともあるかもしれません。しかし、そういったことがここで問題になったわけですから、もう少しまじめにお考えいただきたい。事が事なんだから、もしほんとだったらたいへんなことなんです。私はこの目で見てきたんだから。それがいまの話では、またふにゃふにゃしている。ここで三年、五年たったら、ほんとに日本女性はかわいそうですよ。かわいそうどころじゃなくて、公害、公害と騒いでいるけれども、すぐ身近なところでそんなことが起こっていたら、これはたいへんな問題じゃないですか。 最初に言いましたけれども、横浜国立大学ですでに検出されたという結果が出ている。このことは認めますね。
○松下政府委員 横浜国立大学の試験結果につきましては、私ども伺っておりません。
○有島委員 よく聞いていらっしゃい。 実験にはいろんな条件があるでしょう。だから、私もついいろいろ話を聞いちゃうわけだけれども、その検出できなかったという話の中にも、何かちょっとした操作によって色がぱっと変わるとか変わらないとか、そういったことが起こり得るらしい。まさか全然ないものが、幾ら変な操作をしたからといって、そこにシアンが検出されるということはないでしょう。それは別なところからシアンを持っていってぶち込めば別だけれども。少なくともきのうの味の素の分析センターでは、別に何の操作もなしに、操作というか変なことなしに私の目の前でこういったことが起こっているんだから、このことについて——なおいろいろ専門家の方々に聞きましてということですが、私はそんなことを聞いているんじゃないんだ。即刻厚生省のほうで、国立衛生試験所に試験をさせるべきだと私は思いますよ。どうですか。
○松下政府委員 先ほどから御答弁申し上げましたように、この化学分析は、特にシアンの微量の検出というのは、ばらつきも起こり得ますし、技術的に非常に困難な問題のように専門家からも伺っております。したがって、先生御指摘のように、衛生試験所等公的な機関における検査というのは当然行なわなければならないと存じておりますし、また、その検査の条件、その評価等につきまして、中央薬事審議会における専門家の御判断もいただかなければならない、そのように考えておるということを申し上げたつもりでございます。
○有島委員 さっそくやりますね。そんなのんきなことをしていては困るわけなんだ。もうそのおそれがあるといったら、ほんとは中止するのがあたりまえですね。
○松下政府委員 できるだけ早く実施いたしたいと思います。
○有島委員 とにかく急いでやること、そしてこの結果を公表すること、その必要な手続を早くとってもらいたい。いつごろまでにそれがやれるのか聞いておきましょうか。私は思い立ってきのう、ある程度ですがやってきた。やると言うなら、あなたと国立衛生試験所に行きますよ。いつやりますか。今晩からやったっていいんだよ。
○松下政府委員 先ほどお答えいたしましたように、シアンの検出の方法、正確に行ないますのは相当技術的にむずかしい問題であるというふうに聞いておりますので、どれくらいの期間を要しますかは、一応衛生試験所に照会いたしました上でお答え申し上げます。
○有島委員 私はきのう行って、確かに時間かかりました。全部で四時間以上かかって、ほんとうはもっとかかるそうです。もっとやればもっと反応がたくさん出るんだそうです。とにかくあるかないか、定量的なことよりも定性的なことでとどめてきたわけだけれども。それで、始めるのは早くやらなければだめだということを言っているのですよ。そして、どれくらいかかるか聞いておきましょう。聞いてからかかりますと、まだそんなことを言っているのですけれどもね。やるということを、あしたにでもやります、今晩からやります、あさってにします、どれですか。
○松下政府委員 できるだけ早く実施いたしたいと思います。
○有島委員 いまの三つの中で、できるだけ早いのは今晩だよ。そういうことになりますね。 それじゃ、この結果の公表を私は待っております。 企画庁のほうから、あと損害賠償とかこういったことも検討しなければならぬようなことにもなりかねないように思うのですけれども、御意見をひとつ承って、それで終わるつもりですから。
○橋口(隆)政府委員 ただいまの先生のお話を聞きまして、われわれもこれは非常に気をつけなければならぬ。これは日本の婦人が美しくなるためには大事なことなので、それが健康に支障があってはもうたいへんなことでございますから、これはゆるがせにできない大問題だろうと思います。非常に貴重な点を、大事な点を御指摘いただきましたので、ただいま厚生省のほうへも、すぐ取り組んでやる、こういうふうにわれわれのほうからも催促をいたしまして、厚生省の首脳部にわれわれ連絡をいたします。そして、この問題がなるべく早目に解決できるように全力を尽くしたいと思います。消費者保護の基本法の精神にのっとって、経済企画庁としては全力を尽くすつもりでございます。御了承をお願いいたします。
○有島委員 公正取引委員会の方、お待たせしちゃってあれだったのですけれども、この前のときには値段のことや何かでもお話ししましたけれども、いままでのお話の中で何か意見おありになったなら言ってください。
○吉田(文)政府委員 確かにいま御指摘の点は非常に重大な問題であると思っております。公取としましても、消費者保護の見地からあらゆる問題について努力をいたしておるわけでございますが、ただいまの問題につきまして御指摘の事実がございまして、人体に有害であるというのがはっきりしているのに、安全であるあるいは無害であるというふうな表示があれば、これは景表法上不当表示として問題になると思います。そういう表示がなければ、これはやはり薬事法上の問題、厚生省の問題だろうというふうに考えます。
○有島委員 公正取引委員会のほうでは表示法の問題になるそうですけれども、毒がありますよと書かれても、実際に毒があっても困りますから、国民生活をその根本にして、経済企画庁いま御決意を承りましたけれども、これを推進して一日も早く解決してください。 以上で終わります。
○山中委員長 次に、和田耕作君。
○和田(耕)委員 最近、政府でいろいろ土地対策の法案が論議される、マスコミで土地問題についての議論がいろいろと、盛んになってくる、このような状態で、私のじっこんにしておる宅地建物の業界の人たちからしばしば聞くことですけれども、宅地あるいは建物の取引が少なくなってきたという話を聞くわけです。最近の六カ月ぐらいの宅地建物の取引の実情について数字がおわかりになっておれば、企画庁でも建設省でもいいのですが、お答えを願いたい。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいまの宅地建物取引件数でございますが、残念ながら、建設省の宅地建物取引業の監督の体制におきまして、その取り扱い件数まで報告させる体制になっておりませんので、ここ数カ月間の動きというのはつかんでおりません。ただ、参考までに、現在法務省にございます統計の取引件数を申し上げますと、全国で、四十五年におきましては二百八十七万八千件、それから四十六年には二百九十万四千件と、このような数字になっております。
○和田(耕)委員 最近の半年ぐらいの数字はつかんでいらっしゃいませんか。
○川上説明員 先ほど申しましたような事情で、つかんでおりません。
○和田(耕)委員 経済企画庁のほうはどうでしょう。
○小島政府委員 つかんでおりません。
○和田(耕)委員 私、これを至急に調べないと、最近非常に流動しておる土地に対する政策あるいはいろいろな土地の政策をやりましても、これがどのように働くかという効果を見定めることは非常に困難だと思うのです。この数年間、土地問題というのは非常に重要な段階を迎えて、特に昨年の田中さんの登場以来、列島改造論以来非常に重大な、国政の最大問題ということで、昨今もそういうふうな扱いになっているわけですけれども、地価がどのような動きをしておるか、あるいは宅地建物の取引状況がどうなっておるかということについて、政府の責任官庁でほとんど役に立つ資料ができていないということは、私、重大だと思うのです。いま、地価の調査、取引の調査というのは、どこで、どういうふうな形でやっておられますか。
○小島政府委員 建設省のほうからさらに詳しくお話があるかと思いますけれども、私ども承知しております限りでは、民間で日本不動産研究所の全国市街地価格指数、これは私どもがよく利用している指数でございます。それから役所のほうといたしましては、建設省の地価公示価格等があると思います。
○和田(耕)委員 これはどのくらい、年に一回ですか、あるいはどのように方法で調べておられますか。
○小島政府委員 不動産研究所の調査は、三月と九月と、一年間に二時点について調べております。
○和田(耕)委員 建設省のほうは。
○川上説明員 ただいま経済企画庁のほうから御説明がございましたように、私のほうでも、財団法人の日本不動産研究所とそれから建設省でやっております地価公示の諸資料によっておるわけでございます。なお、不動産研究所の資料につきましては、毎年三月、九月にこれを発表いたしておるということでございます。
○和田(耕)委員 つまり、こういう問題について役所あるいは研究機関の対応のしかたに問題があると思うのですね。なぜこういうふうなものは、少なくとも月一回あるいは十日に一回というふうに調査をなさらないのかと思うのですね。たとえばいまの宅地並み課税という問題でも、課税をすれば土地は出るだろうといわれている。しかし、やってみても出ないかもわからないという予想もある。あるいは税金の分だけ地価の値上がりに転嫁されるという話もある。これは、いまの宅地並み課税の問題をとっても、非常に重大な問題ですね。しかも、そういうことが具体的に検討されないで、税金をかければ出るだろう、これだけのことですね。その裏づけの資料はほとんどないというわけですね。私、きのうも建設省、経済企画庁にお願いしておるのですが、この半年間の宅地建物の取引の状況を知りたい、こう申し上げますと、それに当たるような資料が一つもないわけですね。いまおっしゃったとおり、基本的な調査は、実際不動産研究所の年に二回という調査があるだけですね。しかも、これの報告は少なくとも一年おくれるということですね。こういう調査の体制で、いまの変動する、しかも非常に重大な土地政策というものができるかどうか。政務次官どうでしょう。
○橋口(隆)政府委員 ただいまおっしゃいましたように、宅地建物について詳細な調査ができてない、これは日本の統計の非常な盲点だろうと思います。おっしゃるとおり、これからの宅地建物政策を進める上に非常な障害があろうかと思いますので、各省相談をいたしまして、この統計が整備されるようにひとつ努力をしてまいりたいと思います。
○和田(耕)委員 建設省、どうですか、このためにはどういうような方法があると思いますか。
○川上説明員 現下の土地問題の重要性にかんがみまして、先生のおっしゃるとおり、統計を整備することは当然必要と思います。でございますので、先生がおっしゃいました資料のみならず、それ以外の資料、たとえば大企業がどのように土地を最近保有しておるかとか、それから土地保有量の移動状況調査等につきましても今後進めてまいりたい、このように考えておる次第であります。
○和田(耕)委員 土地問題について非常にはなはだしいのですけれども、最近起こっております商品投機の問題、最近の株式ブームでどういう企業がどれくらいの株を保有しておるかということについて、私、この前資料を要求したけれども、私がほしいと思うような資料がどこからも出てこない。つまり、企画庁で物価局をつくるというのは非常にけっこうですけれども、そのような具体的な対策を立てられるような体制を早くつくりませんと何にもならないのですよ。政府が後手後手になってしまう。特に土地の問題なんかは非常に緊急を要する問題でございますので、ぜひとも——要員の問題もあるでしょう。臨時の要員を使うということもあるでしょう。即刻これをやっていただきたいと思うのです。 それで、各省協力して検討するとおっしゃいましたけれども、経済企画庁は物価問題の責任官庁でして、こういうふうな問題のデータをどこの官庁よりも整備しないと、法律上の権限は非常に少ないのですから、実際上の指導もできないわけですね。これはぜひともひとつ至急にやっていただきたいと思うのです。 私、こう申し上げるのは、いま政府が土地三法を中心にいろいろ考えておられる。しかし、これか効果かあがらないとなると——あるいは効果があがる結果かもわからないが、効果というよりもマイナスの効果かもわからないけれども、土地を持っておる人が土地の売買をしなくなるというおそれがあるわけです。少なくとも土地を持っておる連中は困らない者が多いのですから、一年、二年と土地を売らないというような状態が出てくると、これはたいへんですね。もう住宅の問題もあるいは公共用地の問題も解決しない。それじゃ困るから、もっとドラスチックな政策、国家管理に近いような政策が準備されてこなければならないというふうな悪循環が予想されるわけですね、この問題は。したがって、年に二回、それを一年あるいは二年おくれで発表するというような体制では、そういう当面の緊急な課題にこたえ得られないでしょう。そうお思いになりませんか。これは普通の役所仕事のような受け身の状態ではなくて、能動的に政策をやっていく必要があるわけですから、ぜひともこの問題はひとつ企画庁が中心になって、せっかく物価局をつくられるわけですから、物価局として実際上の指導あるいは総括ができるように——大事なのは、その日その日に動いておる地価の、あるいは取引の実情でしょう。政務次官、どういう方法でこの問題を進めていかれようとしておるのか、いまの思いつきでもけっこうですから、お答えいただきたい。
○小島政府委員 不動産研究所の調査は年二回ですが、約半年おくれて出ております。これは余分でございますけれども……。 それから、今後の体制といたしましては、先生おっしゃるように、まさにいま一番重要な問題である土地の価格についての実態把握が、政府サイドとして非常にウイークであるということは遺憾なことであると思います。これはたいへんな仕事だとは思いますけれども、何としても整備することがきわめて必要だと思います。ただ、どこでやるかということになりますと、今度は実は新しい開発庁ができますし、生活局というものもできます。企画庁というところは非常に小人数で、物価に対する新しい物価局ができましてもわずか三十三名で、各省所管の物価に対する政策の総合調整とか総合的な政策の企画立案ということが仕事でございますので、やはり個々のものにつきましての調査を一元的にやるというふうな体制にはなっておりませんので、政府内部として最も効率的な、合理的な手段で調査をするということが必要だと思いますから、どこでやるかということは、今後政府内部で検討させていただきたいと思います。
○和田(耕)委員 田中総理はこの問題に政治生命をかけるんだという決意を持っておられるようですが、きょうも私、院内でお目にかかって、いまの問題になっているやつをほんとうにやりますかと言うたら、やりますよ、やりますよと、ずいぶん決意を示しておりましたけれども、政務次官、物価問題閣僚会議という組織があるわけです、ぜひともこの閣僚会議の議題として、緊急に議題としていただいて、田中さんもあのくらいの決意を持ってこの問題に当たろうとしているわけですから——お金の問題は、その決意さえあれば何とでもなると思います。しかし、これはだれでもできるという仕事ではありません。いろいろな民間のそういう関係の要員を集めても、政府関係の人を集めても、臨時応急の体制としても、今後次第に拡充するとして、そういう体制はぜひとってもらわなければならない。私は、いま土地問題を中心に話しておるんですけれども、商品投機、全部そうでしょう。いままでは全商品にわたって投機と思われるような現象が起こってきておるということも事実ですから、物価局をつくるという一つのいい機会もありますので、恒久的な対策をとると同時に、当面閣僚会議の緊急議題として、いまの物価の動きを正確にキャッチするという目的で、ぜひともその体制を至急にとってもらいたい。物価安定政策会議というものもあります。ああいうところでのいろいろな有益な提案もたくさんありますけれども、こういう提案だけではいま役に立たない。動いている実情は知られていないわけですね。ぜひこの閣僚会議の議題に至急のせていただいて、当面非常に重大に思われておる品目、特に土地という品目ははずすわけにいきません、どういう品目をあげるにしても。ぜひともこの問題を解決していただきたい。
○橋口(隆)政府委員 いまの土地問題は、日本列島改造の一番大事な問題でございます。また国民にとっても、これは緊急の課題でもございます。そういう意味で、調査が不備な点は非常に残念な点でございますが、私も、きょう帰りましてから大臣に話しまして、そして物価閣僚会議にかけてもらいまして、早急に体制を整えたいと思います。 恒久的な問題につきましては、多少時間的な余裕も必要かと思いますが、臨時応急に、たとえばいまの思いつきでございますが、都道府県当局を使いまして各地の状況を知らせよというようなことは、すぐにでもできる問題じゃないかと思います。また恒久的には、今度の国会にも提案をいたしますが、国土総合開発法によりまして、一定規模以上の土地の取引、あるいは今度の地価公示法によりまして全国にいろいろと地点をつくりますから、それによってさらに詳細判明していくと思います。 来年度からはそういう面でも多少整備されるのじゃないかと思っておりますが、さしあたっては応急措置を講してまいりたいと思っております。
○小島政府委員 ちょっと役人めいたことを申して恐縮でありますが、地価に関しましては地価対策閣僚協議会というのがございまして、物価対策閣僚協の守備範囲と一応区別がございますものですから、この辺の組織につきましては、政府内部といたしまして合理的な手段で合理的な組織で検討するということでお願いいたしたいと思います。
○和田(耕)委員 いま土地を問題にしたのですけれども、土地だけでなくてその他の問題もありますので、いろいろな機関はあると思いますが、ぜひともひとつこれは緊急に取り上げていただきたいと思います。そしてまた商品の取引、投機の問題で各省、通産省は通産省なりに緊急のいろいろな調査をなさっておられるようですけれども、こういう問題を含めて、いま問題になっている地価を中心として一斉の調査というふうな問題を考えてもいいと思うのです。何しろどんどん動いているわけです。ずっと土地が値上がりしていく。どんどん取引が行なわれたかと思うと、しばらくたつと、土地を買ってもどうなるかというようなことで、思惑があって買い控えをする。そういうものの連続になっているわけですから、ぜひともひとつこの問題は、至急に御検討をお願いしたいと思います。 実は私、その資料をいただいて、その資料によっていろいろ質疑をしたいと思っておりましたけれども、いまの状態では、私どもが知っていること、聞いた情報で話をするよりしようがないわけでございまして、この問題については後日に譲りたいと思いますが、ひとつ重ねていまのお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○山中委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会をいたします。 午後五時五十五分散会