農林水産委員会いも、でん粉等価格対策に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 198 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1973/10/12
会議録
○坂村小委員長 これより、いも、でん粉等価格対策に関する小委員会を開会いたします。 いも、でん粉等価格対策に関する件について、調査を進めます。 この際、昭和四十八年産カンショ、バレイショの予想収穫量及び生産費並びに政府買い入れ価格等について、政府から説明を聴取いたします。池田食品流通局長。
○池田説明員 前回の小委員会におきまして、いも、でん粉の需給関係資料につきましての御説明を申し上げましたので、引き続きまして、本日は、「いも類でん粉基準価格関係資料」という、お手元に差し上げてございます資料について簡単に御説明申し上げます。 内容は、イモ及びでん粉、切り干しカンショの政府買い入れ基準価格とでん粉市場価格の推移、それからブドウ糖、水あめ価格の推移、生産費の推移、さらに農業パリティー指数といったようなものからなっておるわけでございます。 まず、一ページの「いもの原料基準価格及びでん粉、甘しょ平切干の政府買入基準価格」の表でございますが、左から右に目をお通しいただきますと、農安法の成立いたしました昭和二十八年以降四十七年までの時系列の変化が出ておるわけでございます。 まず、甘しょにつきましては、それぞれ千キロ当たりで、二十八年の七千四百六十七円から、四十七年の一万一千四百円まで、それぞれごらんいただいたような形で上昇をしておるわけでございます。なお、その下に「歩留」と書いてございますが、これは、いわゆる基準価格の中に織り込まれた織り込み済みの歩どまりでございます。四十七年度におきましては、カンショにおいて二五・五%という織り込み歩どまりが採用されたわけでございます。それから、バレイショにつきましても同様でございまして、前年度四十七年は八千二百三十円というのが同じく千キロ当たりの価格でございまして、この基準価格に対する織り込み歩どまりは一七・五%、前年度に比べて〇・五%引き上げられたわけでございまして、いずれも歩どまりは四十六年に比べて若干の引き上げが行なわれたわけでございます。これは、従来からの実際の実績歩どまりと織り込み歩どまりというものとの格差が常にございましたために、だんだんに歩どまりの内容を実績に近づけるというふうな趣旨から行なったわけでございます。 それから、「政府買入基準価格」がその下に書いてございますが、カンショでん粉とバレイショでん粉に分けてございます。カンショでん粉は、千キロ当たりで四十七でん粉年度五万九千百八十円。バレイショにつきましては、これは「未粉」、「精粉」と分かれておりまして、いわゆる未精製の糖化用未粉につきまして六万五百二十円、精粉が六万一千四百五十円というのが、それぞれ四十七でん粉年度の基準価格でございます。 その下に「甘しょ生切干」というのがございますけれども、これが四万五千八十円、歩どまりは織り込みで三五%ということでございます。 一番下に「告示月日」というのがございますが、これは、きまりますと政府で告示をいたします、その期日でございますが、例年大体十一日から十三日という程度でございましたが、去年は、ほかの告示等の関係から、きまりましたのは例年どおりのテンポできまりましたが、実際に告示されましたのは二十日ということになっております。 それから、次の二ページでございますが、二ページは「でん粉市場価格の推移」でございます。カンショ、バレイショはそれぞれ日経によります東京の中央相場でございます。それから、コーンスターチは、私どものほうで、業務調査で、日本コーンスターチ協会の調べを——これは一月おくれますけれども、これを徴取いたしまして整理いたしたものでございます。 で、最近の情勢をごらんいただきますと、甘でんが、四十四年、四十五年、四十六年と、大体六万二、三千円から六万五千円程度のところで、上がり下がりはありますけれども、ずっと安定をしてまいったわけでございますけれども、四十七年の七月以降急速に値上がりに転じまして、九月——これは四十七年九月ではございませんで、四十七でん粉年度でございますので、前の年の十月からこの年の九月までということで、ことしの九月の数字でございますが、八万八千円というところまで上がってきたわけでございます。 馬でんのほうは、これは同じように大体七万から七万四、五千円ぐらいの間が従来の安定帯でございましたけれども、それが同じように、最近は、ことしに入りましてから、国際的なトウモロコシの需給逼迫といったようなこともございまして、特に最近の値上がりはひどくて、七月以降九月では、ついに九万三千円ということで、一部の呼び値としては十万円台も出るというふうに、非常な暴騰相場にあるわけでございます。 次に、右側、いわゆる輸入トウモロコシからつくりますコーンスターチでございますが、これは同じように右の欄をごらんいただきますと、従来の平均値が約五万から五万五、六千円、高いときで六万円程度でございましたが、それが六万七千円というのが八月でございますが、九月は、ここに書いてはございませんけれども、七万八千円前後になるのではないかというふうに見込まれております。 したがいまして、甘でん、馬でん、コーンスターチのすべてを通じまして、最近に至ってかなり価格が高騰してきたということが言えようかと存じます。 三ページをごらんいただきたいと思います。 これは「ぶどう糖、水あめの価格の推移」でございますが、ブドウ糖は、御承知のように、結晶ブドウ糖と精製ブドウ糖とに分かれるわけでございますが、いずれにいたしましても、パンとか、酒用とか、菓子用、医薬品用あるいは清涼飲料用といったようなものがそれぞれ用途によって使い分けられておるわけでございまして、結晶のほうは、いずれも含水の結晶でございます。 価格をごらんいただきまして、右のほうの四十六でん粉年度と四十七でん粉年度との比較をごらんいただきますと、この年度の平均をごらんいただきましても、結晶の場合に、四十六でん粉年度がキロ当たり八十八円三十三銭でございましたが、それが四十七でん粉年度では九十八円四十二銭、約十円値上がりということでございます。また、精製のほうにいたしましても八十四円三十三銭から九十五円八銭で、いずれも十円以上というふうなことで、これは、先ほど申し上げました国際的なメーズの高騰といったようなことが全体として国内のでん粉二次製品の価格を堅調に持ち上げた結果であろうと考えられます。 それから、四ページをごらんいただきますと、四ページは「水あめ」でございます。いわばあめ菓子あるいはつくだ煮といったようなものをつくります材料の水あめでございますが、これは、先ほどのブドウ糖と同じように、やはり四十六年から四十七年にかけまして非常に強くなってきておりまして、キロ当たりで、年度平均が、四十六でん粉年度が六十六円十銭でございましたけれども、四十七年度は七十八円七十八銭ということで、最近では、特に、この六、七、八、九とごらんいただきますと、右下のほうで、一番最後の欄の九月の欄が九十九円で、これは、実際、最近ではついに百円台を現出するというところまで来ておるわけでございまして、これは、一つには、いまの輸入トウモロコシの価格の高騰もございますし、また、一般的な公害問題の地域的な発生から、一部の大型工場等が地元との話し合いのために一時生産をストップするといったような話も織り込まれまして、時期的、地域的に需給のアンバランスが起こるというふうなことから、価格がかなりイレギュラーに高騰してきたということが言えようかと思います。 それから、次に、五ページをごらんいただきますと、これは統計情報部のほうで調査をしております「生産費の推移」でございますが、上のほうがカンショの生産費、下がバレイショの生産費でございます。 まず、カンショでございますが、右のほうの一番右側から二段目、二次生産費をごらんいただきますと、四十六年度が十アール当たりで二万九千三百二十六円、百キロ当たりに直しますと千二百四十円ということでございます。それが、四十七年度におきましては、十アール当たりが三万一千二百四十二円、百キロ当たりが千百六十六円ということで、若干の生産費の低下を示しております。 全体の五五%程度を占めております労働費をごらんいただきますと、まん中から少し右側の欄でございますが、これが四十六年度、百キロ当たりで五百九十五円、それが四十七年度におきましては、同じく百キロ当たりで五百六十五円ということで、全体としての労働費は、百キロ当たりの単価に直しますと下がっておりますけれども、十アール当たりに直しますと、全体量としては一万四千六十七円から一万五千百二十四円に若干微増しておるということでございます。 それから、農具のほうが、その二段ほど前に出ておりますけれども、これは、最近の収獲機械やあるいは動力防除機といったようなものの償却費の増加を反映いたしまして、四十五年、四十六年、四十七年と、ごらんのようにそれぞれ若干ずつふえてきてまいっておるわけでございます。 なお、同じように、そこのところから右から四行目の肥料をごらんいただきましても、肥料のほうもかなりふえてきておりまして、バレイショほどではございませんけれども、カンショも微弱ながら若干の合理化ということに生産者の努力のあとが見られようかと思うわけでございます。 次に、バレイショの生産費これは北海道の分でございますが、これはそれぞれごらんいただきますと、十アール当たりの収量が、四十五年と比べて四十六年が、これは気候の関係で若干減りましたが、四十七年と全体的に見ますと、時系列的にはバレイショは収量が上り坂にあるということが言えるわけでございますが、これも一つは、一つ置きました肥料費をごらんいただきますと、四十六年、四十七年と、それぞれ十アール当たりの肥料費が非常にふえてまいっております。これは、先ほどカンショの欄でごらんいただきました労働費の下の欄、バレイショの労働費の欄をごらんいだきますと、四十六年以降、労働費を上回って肥料費が使われておるというふうなことがわかるわけでございまして、これは、やはり、高成分の化成肥料など、単価の高いものを非常に利用しておるというふうに見ていいわけでございます。 出ましたついでに申し上げますと、労働費のほうは、ここをごらんいただきますと、これはちょっと違った形が出ておりまして、たとえば四十五年、四十六年、四十七年と、それぞれ十アール当たりをごらんいただきますと、四十五年から四十六年には、十アール当たりの労働費は逆に減っておるわけでございますけれども、四十七年になって、またもとの若干の増加に移ってきている。これは、一時的と申しますか、むしろ、トラクターをかなり入れるとか、その他委託作業がふえてくるとかいうふうなことで、お隣の賃料料金のほうが非常にふえる。そのために、逆に家族労働のほうが節約されるというふうなことで、全体の労働投下時間というものが減ってきたのが、どうもその傾向は変わりないにいたしましても、最近の労賃が高くなったというふうなことから、絶対額としての十アール当たりが一時減ったものが若干頭打ちになったというふうに見ていいのかもわかりません。そういうふうに考えられるわけでございます。 以上が、生産費の中でおもだったところでございます。 次に、「農業パリティ指数」について、六ページをごらんいただきたいと存じます。 これは、でん粉年度の九月から本年の八月までにおきますところのパリティ指数の月別の変化でございます。四十七年の欄をごらんいただきますと、二二三・七九から二六〇・三〇まで、ずっと右上がりに上がっておるわけでございますが御案内のように、現在政府がとっておりますバレイショの原料用イモのパリティの算出のしかたは、九月から三月までの期間を分母にいたしまして、分子に本年度の八月を置く形をとっております。したがって、一二三・七九、一二四・八六とずっと読んでいきまして、二四六・三六までのこの平均パリティを算出いたしまして、これ分の二六〇・三〇ということで、本年の基準となるべき原料用イモの基準価格のパリティ指数を出すというのが出し方になるわけでございます。 以上、非常に簡単でございますが、前回は需給関係を御説明申し上げましたので、価格関係についてだけ御説明を申し上げます。
○坂村小委員長 以上で、政府の説明は終わりました。 —————————————
○坂村小委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安田貴六君。
○安田小委員 畑作農民の非常な関心を持たれておるイモでん粉の原料基準価格並びに買い入れ基準価格の決定が近く行なわれようとしておるやさきでありますが、この時期にあたりまして、私は、二、三の問題について御質問を申し上げたいと存ずる次第であります。 まず、この価格問題に取り組む前提として、私はいつも考えておるのでありますけれども、農林当局が、国内における農民の生活の安定を期し、また、国民に対する食糧自給率の度合いを高めるという観点に立って、安心して農民が生産のできる、生産意欲の向上に資するようなことのできる農業政策を絶えず積極的に展開していくべきである、かように私は存じておるのであります。そういう観点から見ると、最近農林大臣がアメリカに参りまして、あるいはカナダに参りまして、輸入農畜産物の問題についていろいろと向こうの要路の連中とお話しをしてお帰りになったのでありますが、農林大臣が帰ってきて、国内に対して、アメリカないしカナダからの農畜産物の輸入の供給を安定的に受けることができるという、そういう基本的な確約を得てきた点については、私は心からその労を多とするものでありますけれども、その結果による、いわゆる国内向けの、国内の農業生産者に対しまするいわゆる農林省の姿勢というものに、非常にいろいろな角度から不安感あるいは疑惑というようなものを持たれておるような点があるんじゃないかというふうに私は感ずるのでありまして、この辺の姿勢から、今度のイモでん粉の基準価格の決定に対応する農林省当局の姿勢というものも生まれてくるのではないかというふうな見方を私はしておるのでありまして、消費者側から見ると、農林大臣の帰朝報告の内容はきわめて成果をあげたように考えられると思いますけれども、農民から言うと、逆に、農林省当局が最近、昨年の十月につくった国内の需給見通し、生産目標というようなものから見ると、どうもこれが後退するような姿勢に変わってしまうのでは、ないかという一つの不安感をかもし出しておるような点があるんじゃないか。こういう面に対しては農林大臣も積極的な発言なり積極的な姿勢の表示がないということで、たいへん心配をしている向きが多いと私は思うのですが、そういう点について、局長さんは、直ちに全般的な所管の局長さんではないのでありますけれども、農林当局の一局長さんとして、この面に対してどういうふうにお考えになるか、そして、そういうものを前提として、今回のイモでん粉の価格決定にあたってどう対処しようとするのかという、そういう基本的な姿勢をまずお伺いをいたしておきたいと思います。
○池田説明員 ただいま御指摘いただきましたように、政府の食糧問題全般、特に、今回はイモを中心にいたして一応考えてみたいと思いますが、イモの将来にわたっての需給の見通しというか、それを実現させようといたしますための的確なる手段というものについての明確な表示が欠けておるのではないかという点につきましては、あるいは必ずしも万全ではないと私どもも思いますが、ただいまお話しがございました長期の需給見通しにつきましては、御案内のように、現在、政府におきましては、農政審議会におきましてこれが見通しの作業をしていただいておる最中でございまして、すでに一応事務当局の案は出してございますけれども、その事務当局の案というものを参考にしながら、その後起こってまいりました国際的な食糧需給問題というものを背景にしながら、今後国内の自給率をどうはじき出し、これにどう対応していくかということの根っこに入った本質的な検討が現在行なわれておる最中でございます。したがいまして、その結果というものがどう出るかは私どもまだわからないわけでございますけれども、全体として言えますことは、このイモ類につきましては、これはまず国産優先、これはもう今後とも変えないということ、これははっきり申し上げてよろしいかと思います。特に、カンショ、バレイショの生食用のものにつきましては、これは議論するまでもございません。全体としての農家側の収入面からいたしましても、この需要増というものを頭に置きながらバレイショ、カンショの生食というものをふやしていくという対策は、これは非常に重要なことであろうというふうに思っておるわけでございます。 しかしながら、御案内のように、実態問題として、バレイショで三百六十万トン、カンショで、ことしは少し減りましたけれども、二百万トンという数字のイモを、全量これを加工向けなしに生食で今後とも消化していくということはちょっと困難でございますから、どうしてもそこででん粉向けということが起こってまいるわけでございます。そこで、いま御指摘になりましたように、輸入トウモロコシからできますところのコーンスターチとの競合問題というものは今後とも起こってまいることは当然でございますけれども、しかしながら、私どもの試算しておりますところでも、今後でん粉の需要量というものは非常にふえてこざるを得ないかと思います。そこで、このふえてまいります分を現在の国産でできるだけまかないますけれども、足らざる部分はどうしてもやはり輸入で補っていかざるを得ないわけでございまして、したがって、この補う分についてのトウモロコシの輸入というものを円滑に安定的にやってまいりませんと、消費層が非常に困るわけでございます。これは農林省が農家の問題を大事に考えると同時に、やはり、国民の食糧を確保するという立場からも当然でございまして、したがって、現段階におきましては、そのやり方として、万全ではございませんけれども、いわば国内のイモ作を保護しながら適正な必要量を外国から入れるという体制で、御存じのように、トウモロコシについては、常に、えさ用と、フリーになっておりますけれども、いわゆるでん粉の原料に使われますところのトウモロコシにつきましては関税割り当て制度というのをしきまして、でん粉は逆に輸入統制のもとになお置くというふうな形で、入ってまいりましたものを国産のイモからつくりましたでん粉といわばミックスをいたしまして、抱き合わせをして国内の実需者に配るというやり方を現在までとっておるわけでございまして、この方法自体につきましては、最近のようにいろいろ価格の条件が変わってまいりますと、外部から批判がないわけでございません。現に、関税率審議会におきましても、この問題をどうするかについて現在慎重に審議が行なわれておりますが、しかし、私どもといたしましては、国産のイモを優先消費するという需給体制というものは今後とも変えないということでやってまいりたいと考えております。
○安田小委員 いまの局長の御説明は、おおむね私が考えておることと同じことですが、時間が非常に限定されておりますから何回もの応酬はなるべく避けたいと思いますが、結論的に言うと、私の申し上げたいのは、とにかくアメリカやカナダからの輸入農産物の安定的な供給は確保できたということによって、生産農民としては、これからの国内における農畜産物の生産対策、農業政策に対して、農林省当局あるいは日本の政府当局が従前よりもむしろ消極的な姿勢に転ずるのではないかということで、そういう憂慮が必ず起きておると私は思うのです。それは、きょうもおいでになっておる方がたくさんおりますが、農民の方々の一つの心配の種になっておる。だから、そういう点については、農林当局は、大臣をはじめとして十分に御注意を願って、輸入問題を論ずる場合には、あわせて、それに関連して、国内の農業政策に対しては、自給率の向上には万全の処置を前向きで積極的に展開していくのだという姿勢を、国内向けに、あらゆる機会に必ず明示すること、それを忘れていただかないようにお願いしたいということと、それとあわせて、いま局長の御説明になっておるような価格政策に対する積極的な姿勢というものを、あらゆる機会、あらゆる場合に貫いていただきたいということを私はまず冒頭にお願いしたいと思うのです。 振り返ってみまするのに、今年のいわゆる農畜産物の価格政策面における相当の決定が、これはもう行なわれて今日に来ております。あと残されたものは数少ないわけです。振り返ってみると、乳価の場合には、不足払いの補償金がきまっておる。あるいはビートの価格もきまっておる。あるいはまた、大豆、なたねの補給金の基準価格もきまっておる。そのほか、麦あるいは米価、いずれもきまっておる。このきまっておるものの中から拾い上げてみますと、あるいは乳価のごとく、あるいはビートの基準価格のごとく、さらに改定をしてもらわなければ困るというような価格が農産物には幾つかある。そういう問題がことし一月から今日までの短い間において起きておる。その背景にあるのは、言うまでもなく、労働賃金の暴騰である。あるいは物価の高騰である。あるいは、その他の生産事情とか需給事情などで、先ほど御説明になったように、最近とみにでん粉の価格が上がった。これは何を物語るかというと、そういうような私が申し上げていることを立証しているわけです。そういうふうに、同じ年にきめたものが、年度の途中、年の途中、一年間の途中にもう一回改定しなければならぬというような現象がいま現に起きているわけです。そして、農民は、日本の農林省、自由民主党の政府に対して期待している。こういうことは非常に遺憾なことだと私は思うのです。したがって、こういうことがないようにわれわれは今後考えなければならぬ。そういう過去の、最近の実績を踏まえて、いま、このイモでん粉価格問題に取り組もうとしているわけですから、この問題の帰趨というものは農民の重大な関心事になっていることは理の当然なんです。明らかなんです。 そういうことに私はいま言及していくのですが、それに関連して私がお聞きしたいことは、いままで幾つかの農産物の価格がきまったことに伴う——いわゆる米なら米、麦なら麦、あるいはビート、大豆あるいは乳価、こういうもののきまった結果による各作目別の一日の家族労働のいわゆる労働費というのは一体幾らになっているのか。それをちょっと説明していただきたい。時間がないから、なるべく簡潔に。
○池田説明員 簡単に申し上げますと、まだことしの生産費が完全に締まっておりませんので、最近のものはわかりませんけれども、すでにわかっております四十七年のものについて比べてみますと、米が一日当たりで三千四円でございます。大麦が一千百四十九円、小麦が七百二円、カンショが千百七十七円、バレイショは二千九百六十一円、てん菜が三千九百四十九円、それから牛乳が、これはホルスタインの一頭当たりになりますが、二千九百三十九円ということでございまして、大体米とバレイショ、それから牛乳といったようなところがほぼ均衡いたしまして、前年産のてん菜が非常に豊作でございましたので、てん菜だけが少し高いというのが四十七年の状況でございます。
○安田小委員 いまの御答弁で昨年までの概況は.わかりましたけれども、ことしの米価などの引き上げと、それから乳価の価格の引き上げの状況とを比較すると、その差は非常に大きくなってきていると私は思うのです。そのほか、昨日間の不均衡というものは、おそらく相当の幅が出てきたと思うのです。そういうことは価格政策上、農業政策的に見ますと、あるいは農民政策的に見ると、非常に問題が残っておる課題だと私は思うのです。これを解決する段階までにまだ至っておりませんが、作目別に見ましても、農民は結局いろいろなものをつくりますけれども、それを総合して一日の労働収入というものを得て、その収入によって生活を営むわけですから、特に、畑作地帯、酪農地帯のそういういわゆる一日当たりの家族労働賃金というもの、収入というものは、おおむねその作物によって大差のないような仕組みになるのが当然のことだと私は思うのです。そこまで至っておらないことは残念でありますから、これから是正するところは是正し、改善するところは改善しなければならぬわけですが、そういう状態を考えれば考えるほど、このイモでん粉価格に対しては——麦、米、あとはこれと、こうなってくるわけですから、こういうような最後のものと言っもいい今年のイモでん粉価格については、万全の措置をとって、農民の期待するいわゆる価格に決定ができるように、農林当局としても最善の御努力を願いたいと私は考えておるのです。 そこで、私は具体的な問題に入りたいと思うのですが、まず一つお伺いしたいことは、農安法に基づくところの政令による附録算式。これからくる第一附録算式、第二附録算式とありますが、附録算式の第一によりますと、前年の九月からことしの三月までのいわゆるパリティというものの、月平均のものを一つの分母にして、ことしの八月のいわゆるパリティの伸びというものを分子にして、それの伸び率を見ておるわけなのですけれども、これがことしは一一・三%ぐらいしか伸びがないという状態のように説明を聞いております。仄聞をいたしております。そういうものが基準に、されて、それで価格がきめられるのでは、これはとても農民の期待するような金額が出るはずはない。私はバレイショ地帯ですからバレイショのことについて言及しますが、ことしのバレイショの作柄は決してよくない。これは干ばつの問題あるいはその後の雨による二次生長のような現象が各地にありまするし、また、局部的でありますけれども、主産地である北海道の道東地方には病害虫も非常に発生をした地帯がある。そういうようなことで、決して作柄はよくない。それに加えて、歩どまりが、先ほどの説明では、一七・五%という、昨年の実績の歩どまりの率の説明がございましたけれども、そんなものではとても実態に合うはずのものではない。そういうことについては、皆さん方のほうでも、農林当局でも調査になっておると思いますが、そういう作柄が悪い、歩どまりが非常に低いという実態を考えて、いわゆる麦あるいは米の価格のきまったあとを受けてきめられるこのイモでん粉価格というものに対応して、農民の納得するような、生産者が納得するような価格をきめるのには、この農安法の運用について、相当の弾力的な運用をはからなければ、期待に沿うような価格決定はとうてい困難ではないかと私は思っておる。そういうことでございますが、その手段としては、やはり、附録算式の様式を、いままでやっておりました様式を、やり方をある程度改定するか、あるいは歩どまりと実態に合うほどに引き下げるか、そういうことを行なうと同時に、先ほど御説明のあったように、でん粉の生産見通しというものはことしは非常に少ないわけですから、したがって、逆にコーンスターチの輸入を九万トンから十万トンぐらいにふやさなければならぬというような情勢になってきておるような感じを説明の結果私は受けておるのですが、そういうふうに外国からの輸入をふやさなければ国内の需要は満たされない。そういう非常に逼迫した情勢にある。こういうような情勢を考えてみますと、こういう中で価格がいいあんばいのところで押えられてしまったということになりますと、これは生産意欲が減退しますから、ますます国内の自給率は下がる。したがって、昨年の十月に農林当局が試算として発表されておるところのいわゆる自給率の向上という目的は達成できなくなるのですから、そういう点から言って、ことしの基準価格の決定については相当弾力的なくふうをこらしていただきたいと私は思うのですが、そういう点に対する局長のお考え方をちょっと説明をしていただきたいと思います。
○池田説明員 ただいま先生から御指摘のように、価格の決定の方式といたしましては、パリティを基準として物価、経済状況を参酌し、再生産を確保するようにきめるということでございますので、当然、一つの価格だけで終わりということではないので、全体として検討すべきものを十分扱えば、いまの方式のもとで、農民が生産意欲を失うような価格にならないきめ方というものは十分できるはずだと考えております。特に、四十八年産のバレイショにつきましては、ただいま御指摘のような天候等の影響から、いわば二次生長等が見られて、歩どまりがかなり落ちておるということは、私どもも現地の調査もいたしまして十分存じておるつもりでございます。したがって、その辺の実態を十分考慮をいたしまして基準価格の決定をいたしたいということで、現在作業中でございます。
○安田小委員 そこで、この一七・五%という実績があるのですが、ことしは、とにかく、われわれが現地の責任者から聞いておるところによると、歩どまりは一五%程度以下を下がるかもしれぬというような実態になっております。また、農業団体等が要望するバレイショの原料価格あるいは買い入れ価格、いずれも相当の金額になっておるのでありまして、これは私から申し上げなくても、局長さんももう十分御承知のとおりでありますから、一々申し上げませんが、いままでの基準価格、バレイショ、イモでん粉の価格の経過を見ると、上げ幅が、ここの資料にもありますけれども、微々たるものですね。こんな、いままでの、最近四、五年の間の状況を前提とした考え方を今年においてもまた踏襲するような考え方を持っておるとすれば、これはとんでもない結果になると思うのですが、相当腹をきめて上げねばならぬという考え方をお持ちになっておるかどうか、局長さんの御決意のほどを簡潔にお答えいただきたいと思います。
○池田説明員 最近の物価の上昇傾向というものはパリティの中にも相当反映されるものと思われますし、いま御指摘のような歩どまりを含む生産の減量というものも十分データの上に出ておりますので、私どもとしては、いまの実態を反映した価格が算定できるものであるというふうに考えておる次第でございます。
○安田小委員 その点は了承しましたが、いま農林省当局のやっておる附録算式による月の取り方、九月から三月——ことしはちょうど物価か一番上がった時期なんですよね。だから、パリティの分母が非常に多くなる年にたまたまぶち当たったわけだ。遭遇したわけですよ。それで、八月になると、少し落ちついた月ですから、要するに分子のほうが伸び率の少ない結果になる。したがって、分母のほうは急速に伸びた時期ですから、大きくなり、分子のほうは少なくなるということになると、一一・何%というような数字しか出なくなる。それをカバーする方策を私は先ほど来申し上げておるのですけれども、いわゆる農安法なり、あるいは政令に書いてある経済事情あるいは需給事情——物価とか、その他の労働賃金であるとか、そういう経済事情、あるいは先ほど来申し上げておるような、でん粉の国内生産量が減るとか、そういう需給事情、こういうことを考えて、従来のやり方で言うと、多く生産されて需要が少ないという傾向になると、かえって基準価格の値段を引き下げる要素に使ってきた例が多いのですね。これを逆に上げる要素にことしは使ってもらわなければならぬと私は考えておるのだが、そういう点を局長さんとしてはどういうふうに考えておるか、御説明いただきたいと思います。
○池田説明員 御指摘のように、附録の第二式によりますと、供給力がふえますと価格が下がるという方程式にこれはなっておりますから、豊作時期には当然マイナス要素になって働くということになります。ことしは、御指摘のように、全体としての供給力が減りますから、したがって、まだ最終算出はいたしておりませんが、附録二式のしかたの結果というものと、さらに推定生産費の調査結果というものを十分考慮いたしました上で、基準となるべきパリティの扱い方をきめてまいりたいと考えております。
○安田小委員 それから、これは局長さんの御担当ではないと思うのですが、関連する課長さん方も来ておると思いますから、畑作問題に関連して、これは緊急の問題ですから、ちょっと私から要請を申し上げておきたいのですが、政府は、国内農産物の自給率を高めるために、いわゆる大豆、麦あるいは飼料作物について緊急対策を講じて、奨励金を出すという方針を打ち出しておる。しかし、これは、内容的には来年度の予算に関係することですから、まだ最終的な決定にはなっておらない。しかし、自民党なり政府の方針は関係農民の生産意欲を非常に刺激しまして、麦などについては、来年は今年の倍くらいの生産面積をおそらく確保することができるようになるだろうといま言われておる。これは秋まきですから、そういう準備が進められておる。それに関係しまして、麦については、乾燥機械とか、あるいは農業生産の関係の機械とか、そういう機械施設や、貯蔵関係の倉庫なんかも入りますが、そういう面の対策がいまのところ明確になっておらない。これは早く明確にならないと、種をまく立場から言うと心配でならぬわけでして、来年六月ごろまでには現物が入ってこないと、せっかく増反したやつの収穫ができなくなる。こういう結果になるわけです。したがって、これは、われわれ自民党としてはもちろんやりますけれども、農林省としても、この問題には特に御注意を願って、早く具体的内容を発表するように御配慮をいただきたい。そうして、これは、麦といい、バレイショといい、いずれも輪作形式によって、年々それぞれ適切な作付面積を設定してやらなければならぬわけですから、イモにも関係するわけです。麦といっても、イモにすぐ関係してくるのですが、総合的に見た畑作の経営が完全に理想的な姿で振興することのできるように御配慮いただきたいということを私から要請をいたしておきます。 それから、バレイショでん粉の問題については、そのほかたくさんの問題がありますが、時間の関係もございますので、質問をして応酬するという時間がありませんから、私は、最後に要請だけをいたしておきたいと思うのでありますが、先ほど局長がお話しになった現行関税割り当て等だき合わせ販売制度というのは、農民の方々に安心をしていただきますためには、どうしてもこれを踏襲していただかなければならない。引き続きやっていただかなければならない。これが一点。それから、イモの生産振興に対しましては、これは機械の導入の問題などもいままでもやっておりますが、さらに積極的にこれをやっていただかなければならない。あるいは病害虫の防除の問題こういう面に対する補助政策も、ひとつきめこまかくやっていただきたいと考えるわけであります。 それから、でん粉工場の加工業の面ですが、これは私は触れませんでしたけれども、買い入れ価格の場合には、加工費というのが暴騰しておることは、何も多く言わなくたってこれはわかっているわけですから、運賃、賃金、すべての物価が上がっているのですから、そういう加工費を十分に見る、あるいは運搬の経費を十分に見るという点は、これは言うまでもありませんが、それと同時に、でん粉工場では、いずれも公害問題の施設で非常な悩みを抱いておるわけです。具体的に言うと、金がかかって困っているわけです。こういう、面に対する補助政策というものを特に取り上げて、来年度の予算要求の中に盛り込んで、これを実現していただきたいということを申し上げると同時に、この施設の研究開発という問題についても、いままでより以上に積極的にお取り組みをいただきたい。それから、助成措置についても、いま申し上げましたように、十分に御勘案をいただきたいと考えるわけであります。 いろいろなことを申し上げましたが、総じてこれを言えば、問題は価格政策だと私は思うのです。今度きまる原料基準価格並びに買い入れ基準価格をいかにきめるかということだと思う。先ほども言いましたけれども、いままで四、五年の間に上げたような上げ幅で、三%とか二%とかいうようなものでは、ことしの麦、米その他のものから見ましても、これはとうてい農民としては承服できるものではありません。農業団体の要望しておるのは三十数%の引き上げを要望しておりますが、少なくともこういう要望額に達するようなあらゆるくふうを、農安法の運用の中で、弾力的に農林当局によって御配慮いただいて、そうして御努力をいただいて、自民党と政府側と一体となって、自民党との一体性の中から、農民に喜んでいただけるような、安心していただけるような、来年からの生産意欲を向上させていただけることのできるような、そういう価格の決定をぜひともやっていただかなければならぬと思いますので、その点を私は衷心から御要請を申し上げて、時間の関係もありますから、以上で私の質問を終わりたいと思います。
○坂村小委員長 次は、島田琢郎君。
○島田(琢)小委員 私は、主産地の関係から、きょうの質問は、原料バレイショとバレイショでん粉の関係に限りまして質問いたしたいと思います。 まず、この価格決定にあたって常に議論されるわけでありますけれども、農安法の精神というのを完全に生かし切っていないではないかという議論が毎年繰り返してなされておりますが、その点について、まず、昨年の価格決定にあたって、この点がどのように配慮がなされたのか、その辺をお聞かせいただいて、そこから議論をしてまいりたいと思います。
○池田説明員 価格につきましては、先生も御案内のように、パリティ価格を基準といたしまして、それに、それぞれ、イモの需給事情、あるいは物価その他の経済事情、それから最終的には再生産確保のための生産費といったようなものを勘案してきめるということでございますので、私どもといたしましては、前年度のイモ、特にバレイショ、それからバレイショでん粉の価格の決定につきましても、これらの法律の趣旨に即しまして決定をいたしたわけでございまして、結果的には、バレイショの価格というのは、パリティ価格できまるという形を前年度はとったわけでございます。それから、でん粉等につきましては、御案内のように、生産者団体との間で毎年共同調査を実施いたしておりますので、その共同調査に基づきますところの加工経費というものをその上に加えまして、一定の歩どまりをかけ、操業度を考慮してこれを決定するというのが前年度における決定のしかたでございます。
○島田(琢)小委員 私は、価格決定のパターンを聞いたのではなくて、毎年議論になっているけれども、そういう議論が生かされるような価格の決定をしましたかということを聞いたのであります。
○池田説明員 これは、まあ、ものの見方もございましょうから、御不満がないというふうに私ども割り切っておるわけではございませんけれども、先ほど安田先生の御質問にもございまして、お答え申し上げましたように、本年は別といたしまして、前年における原料用バレイショの家族労働報酬を見ましても、大体一日当たり二千九百六十円というふうなことでございまして、牛乳とかあるいは米とかいうふうなものから比べましても、それほど低くはなっていないというふうなことでございますので、いわゆるアップ率とかなんとかいう単純なことではなくて、現実に農民がつくったものが引き合っているかどうかということになりますれば、私は、昨年までのバレイショの原料価格というものは、それほど御不満をいただかなくてもいい水準ではないかというふうに感じておるわけでございます。
○島田(琢)小委員 それでは、私は、農安法の条文をひとつ確かめてみたいと思います。 農安法の第四条には、これは読むまでもありませんが、政府はでん粉を買い入れるにあたって「原料基準価格に基く額に達していないと認められるときは、その売渡の申込に応じないことができる。」とありますが、これは逆に言いますと、基準価格が不満であるという場合には、この法の精神に基づいて、そこまでの引き上げをしなければならぬ責任がこの条文の中にうたわれていると思うのです。しかも、第五条では、先ほど議論にありましたけれども、価格決定にあたる基本的なことがうたわれております。ところが、昨年のバレイショの原料価格の告示は、いわゆる八千二百三十円でなされているのですが、農林省としては、この原料代の検討をされたことがありますか。
○池田説明員 業務調査でございますが、食糧事務所を通じまして、前年産につきましても、前の年産と同様に、現実にどういう価格で原料バレイショがでん粉工場側に引き取られたかという実績をつかんでおりますので、したがって、それを割っておりますれば、それは当然、それからつくられたでん粉は買い入れの対象からはずされるということになるわけでございますので、私どものつかんでおる限りでは、それらのものは除かれておるというふうに解釈をしておるわけでございます。
○島田(琢)小委員 幾らになっていますか。
○池田説明員 これは、ただいまの法律のたてまえが、達しているかいないかということがチェックの基準でございますので、ただいま手元にあります資料では、達しておるというだけを私承知しておるのでございますが、具体的に幾らということが御入用であれば、また、別途資料等提出して御説明申し上げたいと思います。
○島田(琢)小委員 それでは、局長は、昨年告示をした八千二百三十円に原料バレイショの価格は達していると判断しているのですね。
○池田説明員 現在、そういうふうに判断をいたしておるわけでございます。
○島田(琢)小委員 それでは、消費地のでん粉の平均価格は幾らになっていますか。
○池田説明員 月によってずっと動いてまいっておりますけれども、現在の段階で、消費地においてトン当たり八万二千八百円、これが八月の平均でございます。それから、九月につきましては、まだはっきりした価格にはなっておりませんが、九万円を少しく上回って、九万二、三千円ぐらいまでいくのではないかというふうに考えております。
○島田(琢)小委員 わかりやすく、二十五キログラム当たりで計算したものでおっしゃってください。 ついでですから聞きますが、産地レール乗り価格は一体幾らになっていますか。
○池田説明員 非常に詳細なデータで、まだちょっと手元に持っておりませんので、御入用であれば別途差し上げますが、御質問をいただく際に、何か関連が出てくれば、またお答え申し上げます。
○島田(琢)小委員 わかっていないのじゃないのですね。資料はあるわけですね。
○池田説明員 資料としては持っております。
○島田(琢)小委員 すぐうしろのほうで計算してみてください。 同時に、農安法に基づく補助価格、でん粉二十五キログラム当たりの計算で幾らになるかうしろのほうで急いで計算してください。 そこで、その数字が出てまいりませんと議論を進めていくことがちょっとできないのでありますけれども、先ほど、家族労働報酬の問題を含めて労賃評価の問題があったわけでありますが、もう一度、全部でなくてけっこうですが、確認をする意味で、ビート、牛乳など、大体比較できるものをおっしゃっていただきたいと思います。
○池田説明員 四十七年度におきます家族労働報酬の一日当たりでございますが、米が三千四円、大麦が千百四十九円、小麦が七百二円、カンショが千百七十七円、北海道におけるバレイショが二千九百六十一円、てん菜が三千九百四十九円、牛乳が、ホルスタイン一年一頭当たりで換算いたしまして二千八百三十九円というのが大体のところでございます。
○島田(琢)小委員 告示価格の八千二百三十円ですね。これは、原料代にいたしますと、反当たりどれくらいの収益といいますか、収入になりますか。——どうも、こうもたもたされたのでは、時間ばかり食ってしようがない。私は数字はちょっとあれなんですが、課長、あなた方のような頭のいい人が、そんなことがわからぬのですか。(池田説明員「これは統計ですから」と呼ぶ)それじゃ、統計でいいです。
○遠藤説明員 お答えいたします。 私どもの生産費調査で、粗収益の計算をやっております。調査農家が販売いたしました原料バレイショのトン当たりの価格が八千二百四十五円でございます。それをもとにいたしまして、お手元に配付いたしております生産費調査の八ページから九ページにわたりまして、八ページの一番下の欄に「収益性」という計算をやっておりますので、ちょっとごらんをいただきたいと思います。八ページから九ページにかけて「収益性」という欄がございまして、私がただいま申し上げました農家の販売価格をもとにいたしまして、収量が三千百三十三キロでございます。これを乗じまして、四十七年産の粗収益が十アール当たり二万五千八百三十五円になっております。 以上でございます。
○島田(琢)小委員 統計の数字はいまここで説明されたとおりでございますが、この告示価格で割り返していたら、一体どれくらいになるのか。統計数字じゃなくて、現実の問題として、どういうふうに数字をつかまえていらっしゃるのか。それを私は局長に聞きたかったのであります。
○池田説明員 現在計算できておりませんので、至急に計算いたしまして、またお手元に出します。
○島田(琢)小委員 これは数字が出ているんですよ。反収四十七俵くらいに見ているのじゃないですか。そうすると、告示価格八千二百三十円は、それから割り返しますと、一俵当たり四百七十円くらいにしかならないですね。そうすると、四十七俵かける四百七十円なら、反当幾らになるか。確かに、労働収益という面から言えば、これはいろいろな要素が加わってくるわけですけれども、単純に、農家の皆さん方は、他作物と比較をして反当幾ら上がるか、ここを非常に強く念頭に置きます。大体そこが念頭に置かれますと、おれのうちでどれくらいの労働をかけて、最終的にイモはもうかるかもうからぬかという、こういう判断をするいわゆる出発点でもあるのですね。ですから、かりに五十俵のイモがとれて、五百円にしたって、単純計算で二万五千円です。これでイモづくりが、いわゆる他の作物よりも有利だからとして、一体再生産確保ができるかどうかという点は、きわめて常識的な意見ですけれども、局長はどうお考えになっていますか。
○池田説明員 畑作の専業農家が効率的な生産を行ないます場合には、いわば合理的な輪作体系というものが当然前提になってこようかと思うのでございますが、そのような場合には、それらのどれか一つの作目だけですべての生計収支がまかなえるというような形でなくて、いろいろな作物の組み合せによって、初めてその経営が維持できるかどうか判断するというのが、一般的な畑作農家の経営形態であろうというふうに考えているわけでございます。したがいまして、その際それらの農作物をつくります際の労働報酬というものは、大体バランスのとれた形で全体をひっくるめて得られるかどうかがむしろ農家の一つの目標であろうというふうに考えられますので、確かに、いま御指摘のように、私どもも決して十二分であるというふうに言っているわけではございませんけれども、他の作物等から比べて、北海道のバレイショの昨年度の価格というものは、必ずしも非常に低い水準であったというふうに考えなくてもいいのじゃないかというふうに思っていたわけでございます。しかしながら、全体として、農作物は、こういうインフレ傾向の中で、生産性というものの格差から来るいわばしわを寄せられやすいわけでございますので、価格を決定するに際しては、それらを十分考えていきたいというふうに考えているわけでございます。
○島田(琢)小委員 局長の御意見としては、この価格でバレイショづくりは十分まかない得ていると判断しているという答弁のようであります。もちろん、バレイショだけを単作してやっていくという形態の場合もありますし、あるいは、ほかの作物を組み入れて輪作形態をきちっと整えてやっていこうとする場合もあります。それは、その地域の主産性とか、あるいは土壌の条件とか、いろいろなものがかみ合わさるわけでありますけれども、いずれにせよ、どんな耕作形態を持つにせよ、一体反収がどれくらい上っていくのか、そこから労働集約のできるものはしていく、できるだけコストを低めていくという努力を農民は怠っているのではありません。一生懸命やっているのです。ところが、そのもとのほうが安いのですから、幾らコストを引き下げようとしても、それができない。たまたま、御承知でしょうけれども、北海道網走の斜里郡におきますバレイショの反収というのは、たいへんな努力の結果、増収をいたしました。それが何らかの形で努力をした農民のふところに返ってくるというものであれば、これは皆さんも再生産に励むのでありますけれども、いまの局長のおっしゃり方では、労働収益性というようなもので計算をしていきますと、いわゆる生産性が高まったということで、悪く言えば政策収奪をされてしまう。こういう経過が、今日まで、バレイショの原料価格決定の段階で議論もされてきましたけれども、改善されないまま推移をしてきたような気がいたします。 そこで、先ほどの私がお願いをした計算ができ上ったと思うのでありますが、この辺を明らかにしていただきたい。
○永井説明員 先ほど御質問のありましたうちで、まず、でん粉の価格の二十五キロ詰めでございますが、先ほど局長が申し上げました八月、九月にそれぞれ対応いたしますのは、八月が二十五キロで二千七十円、それから九月が二千三百二十五円ということでございます。 それから、農家の圃場渡しの四十七年産バレイショの販売価格でございますが、農家経済調査によります結果を集計いたしますと、八千五百九十五円ということに相なっております。 なお、オンレールの価格につきましては、現在資料を取り寄せておりますので、後刻また御報告させていただきます。
○島田(琢)小委員 それは間違いのない数字でしょうか。
○永井説明員 統計情報部の資料をもとにいたしまして計算いたしました結果でございます。
○島田(琢)小委員 八月、九月だけで消費地価格を見るというのはどういう理由ですか。
○永井説明員 先ほど、局長が、消費地のでん粉価格を、八月、九月のトン当たりを申し上げたのを、二十五キロ当たりという御質問でございましたので、その分についてお答え申し上げたわけでございます。
○島田(琢)小委員 私は、四十六でん粉年度の平均価格を実は聞いたのでありますが、確かに、局長は、さっきは八月、九月ということを言っていましたが、それで割り返したのではなくて、年間の平均価格をお示し願いたい。
○永井説明員 四十六でん粉平均年度で、千八百七十二円五十銭でございます。
○島田(琢)小委員 というと産地レール乗り価格は幾らになり、圃場価格は幾らになりますか。
○永井説明員 レール渡しは、ただいま資料を照会中でございますので、ちょっとお待ちをいただきたいということで、先ほど御了解をいただいたつもりでございます。 なお、生産者手取りは、先ほど申し上げましたように、トン当たり八千五百九十四円ということになっております。
○島田(琢)小委員 それでは、レール乗り価格が発生するまでの、その間の経費は幾らと見ていますか。
○永井説明員 オンレールの価格が出ましたので、そのほうの数字で申し上げますが、でん粉年度平均をとっておりませんが、大体十月が千五百十円、それから、一月になりますと千五百三十円、四月が千八百円、その後は大体千八百円で推移しております。
○島田(琢)小委員 平均は。
○永井説明員 ちょっと平均はまだ出しておりませんので、もし、御要望でございましたら、お出しいたします。
○島田(琢)小委員 その間の運賃を含めた、いわゆる諸掛かりが幾らになっているかというものが出てくれば、このレール乗り価格が幾らと出てきますね。それはおわかりにならぬのですか。 どうもきょうは議論にならぬのですが、先ほど局長が胸を張って、八千二百三十円の公示価格は適正妥当のものと思うというふうに言ったのは、どうも根拠が薄弱だ。中間のこういうものが明確にならないで、どうしてこの公示価格が適正だと言い切れるのですか。
○池田説明員 ただいまお話しがございましたのは、でん粉のレール価格を申し上げておったわけでございますが、先ほど、私は、償っておると大きなことを申し上げたわけではございませんけれども、他の作物に比較いたしまして、去年のバレイショにつきましては、そう低い価格でもないと申し上げましたのは、むしろ、バレイショの生産者のほうの基準価格でございまして、むろん、その売り渡しをされました原料イモをでん粉にひきまして、そして最後に売るわけでありますから、工場側のほうの問題は、また別に生産者サイドとの間の諸調査を突き合せてやっておる数字があるわけでございますから、したがって、それが妥当であるかどうかは、問題はまた別であろうと思います。
○島田(琢)小委員 議論が展開していきませんが、いまの局長の答弁では、どうも食い違っているわけでありますので、私のほうで調査をした数字を示しますから、これに対してお答えをいただきたいのですが、消費地価格は千七百八十五円、それから、でん粉産地のレール乗り価格が千六百九円。これは、運賃、諸掛かりが入りますので、引きます。圃場価格は千八十九円、これは共販経費、加工費、運賃。そして、公示価格八千二百三十円の原料バレイショ価格というものが適正かどうかを考えていく数字としては、いま申し上げた数字からトン当たりの原料代を計算いたしますと、七千六百二十六円にしかならぬのです。先ほど、八千五百九十五円になっていると言っているわけですけれども、少なくとも、全農で売られた共計品のトータルはこれにしかなっていない。耕作農民は、トン当たりで七千六百二十六円の原料代しかふところにしていないのですよ。そこが食い違うのです。農林省側の言うのは八千五百九十五円だ。だから、八千二百三十円の公示価格から言えば、農民のふところに相当余分に入っている。この辺の判断が違う。 それじゃどこが違うのかというと、先ほども問題になりましたいわゆる加工経費、これの見方も違います。それから歩どまり、ライマン価計算等によっても違ってくるでしょう。そういうものの見方を、詳細なデータとして農林省がつかまえていないとすれば、これは、実は、価格決定の権限をあなた方は持っていないということが、裏返すと言えるのですね。この辺が問題なんです。ですから、私は、冒頭で、農安法は、法の精神が適正に末端の原料価格にまで行なわれておりますか、そう思いますかということを聞いたのですが、私のこの数字に誤りがあるとすれば、反論してください。
○池田説明員 ただいま御指摘のございましたいろいろの段階における数字につきましては、もう少し検討いたしませんと、先生の御指摘になった数字が私どもの数字とどこがどう食い違っているかわからない面もございますので、少し時間をいただきたいと思います。
○島田(琢)小委員 私の持ち時間がだんだん近づいてきて、核心が実は議論の中心にのぼってこないのですが、たいへん困った議論であります。数字で、これほど農林省側がつかまえている数字がうといとすれば、農林省がバレイショの原料価格を決定するなんということはとてもおこがましいのじゃありませんか。きょうはバレイショだけで私は申し上げておりますが、後ほどおそらく他の委員の方から甘でんもお話しが出ると思うのですが、ここが非常に問題の点なんです。だから、農家の皆さん方は、公示価格にも問題があるけれども、公示価格すら守られないような原料代しかわれわれは得ていない、だから、これは農安法違反ではないかとまでおっしゃっている。これは毎年の議論なんですから、政府当局はきちっと整理がされているものと私は理解しておりましたら、依然その辺が整理されていないというのでは、一体どうやってイモの価格を決定なさるおつもりなのか。八千五百九十五円です。それじゃその根拠を教えてくださいと言ったら、その根拠がさっぱりようわからぬ。しかも、私のほうで調べた数字とはずいぶん違いがある。これから調べるとおっしゃっているのですから、深追いしてもしかたがありませんけれども、どうもたいへん違う。大事なバレイショの決定の日をもうきょうあすに控えている。この二十日までありますけれども、小委員長はきょうあすじゅうにきめたいという意欲を持っているようでありますけれども、委員長、こんなことで一体きめられますか。そういうものが明らかになってきた段階で、加工経費の問題も私は議論をしたいと思っておったのですが、加工業に携わっていらっしゃる皆さん方からも、これはやはり価格決定に大きな影響を持つので改定をしてほしいという強い要求が毎年出されておりますし、ことしもまた、少なくとも数字で言えば一万五千以上かかっているのだから認めてほしいという要請は、おそらく当局にもなされていると思うのです。そういうものをどうやって整理なさるおつもりなのかがさっぱりわからない。しかし、のれんに腕押しみたいな話になってしまいましたけれども、そういう議論を幾ら展開しても、これはこの場での回答が得られないとすれば、次に進まざるを得ません。 そこで、大事な点があいまいになっているということを見過ごしにして次の議論に移るということは非常につじつまが合わないのでありますけれども、これは後ほどわが党の美濃委員も質問に立たれますから、そのときにでもまた詰めていただくということにして、でん粉の全体の固有用途あるいは抱き合わせ販売という仕組みについて、ただいまとっている方式が、国内でん粉、外でんを入れましての需給調整の上から言って、最も適正な数量というふうに判断をしてお進めになっているかどうか、その点をまずお尋ねいたします。
○池田説明員 先ほども申し上げましたように、抱き合わせの現在の方式が最良の方式であるかどうかについては、いろいろと疑義のあるところもあろうかと思います。しかし、私どもが現状から考えて、輸入トウモロコシとの競合というものを避けながら、国内で生産されるイモでん粉の消費を優先させていくという形を今後も続けていくといたしますと、当面、この関税割り当て制度というものを一つの前提に考えることが、現実的な方法としては比較的効果の高い方法であるというふうに現在は考えておるわけでございます。
○島田(琢)小委員 そこで、大蔵省を呼んでいるんですか、おいででしょうか。——いま、関割あるいは一般関税の問題を関税率審議会で議論をしておるようでありますけれども、いま局長がおっしゃったように、でん粉問題というものは、この先も非常にむずかしい状況を幾つも迎えていかなければなりません。したがって、私は、これはむしろ大蔵省に対して注文をするわけでありますけれども、いまの関割が廃止をされるなんというような事態がかりに起こったとしたらば、ただいままで議論をしていた中でも実はたいへんな中身を持っておるのでありますから、その辺については、いろいろな意見があるでしょうけれども、私は、現行制度を堅持していくという立場に立って、われわれも国会でバレイショでん粉あるいはカンショでん粉というものをひとつ守っていきたいと思っておりますが、いまの関税率審議会における議論の推移はどうなっておりますか。簡単でけっこうですから、答えてください。
○海原説明員 お答えいたします。 関税率審議会におきますこの問題につきましては、第二小委員会におきまして、現在、イモ作のあり方と申しますか、広い農政の中でこれがどういう位置づけをするものかどうかというところをやっております。まず第一番目に、日本の農業の現状と展望ということをやりまして、その次に、イモ作農業の現状というところにいま審議が及んでいる。こういうことでございます。
○島田(琢)小委員 そこで、ことしは北海道のバレイショのできが非常に悪い、でん粉にしておそらく十九万トンそこそこしかないのではないかというふうに言われております。この場合、固有用途が十六、七万トンあるわけでありますし、そうすると、従来のように抱き合わせに向ける分というのが非常に少なくなっている。これを一つの好機にして、えさにして、トウモロコシのいわゆる輸入が盛んになるのではないかという心配が一面ありますが、この辺は農林省としてどう対処されるお考えでしょうか。
○池田説明員 毎々申し上げておりますように、私どもとしては、国内のイモの優先消費という原則は今後もくずす気はございません。したがいまして、いま御指摘のように、たまたまトウモロコシの値段が高い、特に、アメリカあたりのできがよくないというふうなことで、市況は高いわけでございますけれども、これは、全体の世界的な需給の推移を見ますれば、このような形でこのまま定着するということを考えることは無理でございます。むしろ、国際的なトウモロコシの生産性というものの割り安な形というものは、早晩国際市況の中にあらわれてくると考えるべきだろうと思います。したがいまして、いまの短時点における利用価格の格差が縮まってきたということをもって、直ちに、関税割り当て制度の果たしてきておる機能自身がもはや要らないというふうに考えるのは尚早ではないかというふうに考えるわけでございます。ただ、いま大蔵省のほうからも御指摘がありましたように、とにかく、関税率審議会でせっかく検討中のことでもございますので、私どもとしては、関税率審議会に十分資料を提出させていただいて、よく委員の皆さん方の御認識と御理解をいただくということに現在全力をあげている最中でございます。
○島田(琢)小委員 いわゆるでん粉のまま入ってくる外でんの輸入がありますね。これは、どこの国から年間どれぐらい入ってきて、輸入先の国の将来の生産の見通しなどはどのようになっておりますか。これは農林省ですか。
○池田説明員 外でんにつきましては、従前から、少ないときで大体五万トン前後、多いときは七万トンくらいがでん粉の製品として入ってきておりまして、四十七年度におきましては七万七千トンという実績が出ておりますが、その大部分はタイ、それからオランダ等がおもなところでございます。——約八〇%がタイでございまして、その他がマレーシア、それから中共。それから、従前はオランダも入っておりましたが、最近ではオランダは入らなくなっております。
○島田(琢)小委員 それらの国の生産見通しは。
○池田説明員 外でんのおもなるものはタピオカ、サゴ等が中心でございますが、タピオカの生産量は、タイが約二十万トン、インドネシア、マレーシア等がそれぞれ四、五万トン程度でございまして、インドネシアあるいは西マレーシアにつきましては、ほとんどが主要食糧で使われておりますので、したがって、輸出の期待というのはそう多くはないというのが見通しでございます。タイにつきましては、約三〇%ぐらいが国内需要ということのようですから、したがって、輸出可能量は十四、五万トンというところであろうというふうに考えられます。 それから、サゴでん粉は、東マレーシアが約四万トン程度の生産でございまして、そのほとんどは輸出に回されておるという状況でございます。 買い付け国は、タピオカが日本とアメリカ、それから、サゴにつきましては、日本とイギリス、シンガポールといったようなところでございまして、全体としての供給の見通しは、タイ国におきましても最近公害規制問題がだいぶ出てまいっておりまして、したがって、タピオカの増産というのは、全般としては期待薄ということで、価格はやはり若干高めではないかというのが一般の見方でございます。
○島田(琢)小委員 時間が来たという通告がありましたが、きょうの議論はどうも私は不本意で、大事な点の話をすることがほとんどできないまま終わってしまうことになりました。ただ、いまもお話しにありましたように、外国の穀物が非常に値上がりをしている。とりわけ、トウモロコシにおいてはたいへんな値上がりだ。しかも、タピオカでん粉なども、われわれはこの輸入について非常に神経を使っておりましたが、いまのお話しに関して聞く限り、そう大量を依存することはむずかしい。そういたしますと、トウモロコシが値上がりをすることによって、今後、国内におけるバレイショでん粉にも、あるいは原料価格にも、どうしても大きな影響を持ってくるわけでありますが、局長の先ほどの話では、やはり国内産のものを大事にしていきたいという気持ちを持っているようでありますから、私は、これは非常に大事にしていただきたいと思います。 しかし、今日のバレイショばかりに限らず、カンショでん粉にしても、必ずしも国内産は優遇されているという状態にはない。そう考えますと、これからのバレイショなりカンショなりの生産振興対策というものは、これは従来と違った一つの考え方に立って進めていかなければならぬわけでございます。特に、先ほども話がありましたが、五十俵とれて、五百円にしたって二万五千円にしかならぬようなバレイショで、幾ら労働生産性があるとか、あるいはコストがそれほどかかっていないとかおっしゃっても、知れたものであります。少なくとも、私どもとしては、ローテーションに乗せて、いわゆるきちっとした経営をやっていきたいという希望を持っており、そこから割り出していく場合には、先ほども委員長にも陳情がありましたが、バレイショをつくって、反四万円の収入はほしい。これはいわゆるとんでもない高値の要求ではありません。今日、一反歩、三百坪ですよ。これだけの土地の中からわずか二万五千円やそこらしか収穫ができないような作物を押しつけて、バレイショを再生産をしろなんて、そんなことを言ったって、できっこありません。私も百姓ですからわかりますが、できるかと言われたら、私はできません。ひとつ率直にそのように受け取めてもらいたいと思うのです。 いろいろな計算をすれば、家族労働報酬にしたって低くないんだと先ほど言っているわけでありますけれども、これはまた統計とこの数字の話し合いをしなくちゃいけないと私は思っているのですが、これはバレイショに限りません。農林統計というものがわれわれの実態を的確に反映していないという批判が非常に強く末端の農家にあります。不満があるのです。これは約束事によってそうするんだからしかたがないという議論しかはね返ってきませんけれども、しかし、それでは農家が死んでしまう。ひとつ、その点を私は強調しておきたいと思います。 非常に大事な点の質問が保留にされたまま終わることをたいへん残念に思いますけれども、けさほど来、委員長が時間のことをたいへん気にしているようでありますが、私は、時間を無視して、十分ばかりいま余分にしゃべりました。しかし、こんな大事なことを、委員長もお聞きのように、農林当局はきょうあすじゅうに価格をきめると言っているけれども、根拠になる数字がこの委員会では一つも明らかにされないまま、どうやっておきめになるのか、私はたいへんふかしぎきわまりないと思います。これだけたくさんの生産者の代表がお見えになっていて、農林当局の価格決定にあたっての姿勢をまのあたりにして、どんなお気持ちを持っておられるか、私は想像に余りあると思います。以後こういうことのないように、真剣に価格決定にあたって取り組んでいただきたい。しかも、相当の価格をきめるという腹がまえでやっていただきませんと、バレイショの再生産は保障できない。このことを断言して、私は質問を終わりたいと思います。
○坂村小委員長 次は、美濃政市君。
○美濃小委員 最初に、統計情報部からどなたが来ていますか。
○坂村小委員長 経済統計課長、作物統計課長が来ております。
○美濃小委員 統計について先に質問したいと思いますが、これは、農林統計ではありません。しかし、統計ですから、多少違っても、常識的に把握しておることでよろしいと思います。 各作物別の一日当たり労賃というのはお聞きしましたが、その他、大工、左官、それから公務員の世帯を形成しておる方々の平均賃金ですね。世帯を持っていない人は別です。公務員の、妻を持って、家を持っておる方で、この平均賃金は何ぼか。これは年所得でよろしゅうございますが、月給でなくて、手当全部をひっくるめて、年どのくらいの所得になるか。
○遠藤説明員 ただいまの先生の御質問全部について、具体的なケースをここで御報告するまでにまいりませんけれども、ただいまの手持ちの範囲で説明させていただきます。 まず、大工、左官の御質問でございますけれども、私ども毎月農村物価統計調査というものを実施いたしておりまして、その中で農村の賃金を調査いたしております。その結果、四十七年度の結果をちょっと御参考までに申し上げますと、全国平均で、大工の賃金が一日当たり三千三百七十六円でございます。それから、左官が三千四百三十九円でございます。それから、ちょっと御参考までに、最近非常にふえております建設業関係の土工賃金を申し上げますと、四十七年度の平均で二千三百十四円というのが全国平均の数字でございます。 それから、他産業の賃金でございますけれども、労働省の毎月勤労統計がございますが、その製造業の四十七年の月平均の給与総額が八万八千二百四十一円というふうになっております。これは五人以上の全国平均でございます。 以上でございます。
○美濃小委員 私の質問した公務員はわかるの。農民は——まあ、これはまたあとからまた質問しますけれども、世帯を形成しておるわけです。私は技術者だといつも言っているわけです。農業者は技術者である。世帯を形成しないで独身の経営というのはないのですからね。ですから、公務員の年所得は何ぼになるか。世帯をお持ちの方の平均ですね。男女公務員賃金といっても、独身の娘さん方の賃金まで入れても、これは対象にならぬと思う。年所得を私は聞きたい。
○遠藤説明員 この先生の御質問は、実は、人事院のほうの調査にまたなければなりませんので、ただいますぐ御即答申し上げる材料がございません。御入り用でございましたら、さっそく……。
○美濃小委員 どうですか。ことしのベースアップを入れると、農林省で大体二百万をこすんじゃないですか。世帯持ちの方の平均ですよ。農林省でよろしゅうございますが、年所得というのは二百万はこすんじゃないですか。一年間の総支給額ですよ。
○遠藤説明員 実は、私ども、統計調査のコスト計算に、四十七年度におきまして、地方農政局の職員の給与を計算いたしました実績がございますけれども、私の記憶でいたしますと、税込みで百九十七万であったと記憶いたしております。
○美濃小委員 それは、世帯持ち平均ですか。
○遠藤説明員 全平均でございます。
○美濃小委員 全部。税込み。
○遠藤説明員 はい。
○美濃小委員 そうすると、世帯を形成されている方はこれより上にいきますね。これは平均で百九十七万ですから、二百万をこえるということですね。そう解釈していいですね。少しの違いはいいのです。きちっとしなくとも、大体でいいわけです。
○遠藤説明員 大体の平均年齢から申し上げますと、おそらく四十前後ぐらいになっておると思いますが、私がただいま申し上げました数字自体が、すでに世帯員を含んでおる数字として理解していただいて間違いないんじゃないかと思います。
○美濃小委員 それでは、イモでん粉問題についてお尋ねしますが、まず、第一に、こまかい問題はさておいて、この統計表を見ますと、これは調査対象農家は何戸ですか。バレイショとカンショと、両方言ってくれませんか。調査をした対象農家戸数ですね。
○遠藤説明員 カンショで、全国七十戸でございます。それから、バレイショが百戸でございます。
○美濃小委員 これで、統計情報部としては、標準生産費として、多少の誤差、差異はあれですけれども、この標準農家の調査をもって、大体大綱はこういうものだという自信がありますか。
○遠藤説明員 私どもの統計情報部におきましては、現在、農畜産物生産費調査といたしまして、米をはじめ、相当な品目にわたりまして、約一万五千戸の延べ戸数の調査をいたしております。各作目別に、母集団となります販売農家の数と、それから実際に調査をいたしております調査戸数との関係で、私ども抽出率ということばを使っておりますけれども、それによりますと、バレイショで千分の一・七というふうになっております。御参考までに米の場合で申しますと、千分の一・〇ぐらいでございまして、ほかの農産物に比べまして、調査戸数の面において少ないというようなアンバランスは決してございません。
○美濃小委員 じゃ、局長にお尋ねしますが、この表を見ると、カンショにおいて労働者が二・七人ですね。バレイショにおいて三・二人です。農家は、親たちを扶養しておる戸数が都市勤労者に比べますとわりかた多いですから、これは自然的にそうなるわけです。家族構成は五人以上が規模になると思います。平均六人にはならぬけれども、五人はちょっとこえると思う。そこで、農政の上で、これは農作業をやる技術者である。これはたとえば、農家でない他の職業の人がすぐ農業のところへ来て、バレイショをつくる、水稲をつくるといったって不可能です。つくれるものじゃないですから、私は、これは技術者だと思う。 そこで、先ほど賃金の話がありましたから比較してみると、いま統計情報部から言われた賃金と比較してみても、ある程度低いということが言えるわけですね。それから、もう一つは、一戸を形成して何ぼの所得がなければ生活できないという、その計算上のテクニックは抜きにして、五人家族で、この物価高の中で生計するとしたら、いわゆる専業で——兼業であれは兼業でいいわけです。十アールで計算していきますからね。しかし、専業である。北海道は特に専業農家がほとんどです。その専業農家に対しては、一戸何ぼの所得が必要であるとお考えになるか。これをお聞きしたい。何ぼなければ生計ができないか。
○池田説明員 ただいまの統計のほうの数字にもございますように、他の平均賃金が、単純の技術者でありましても、大工、左官等が約二千円から三千円程度、それから公務員におきましては、いまのお話しによりますと、大体年間二百万弱ということでございますので、したがって、これが家族構成が、公務員の場合には、おそらく二人弱程度ではないかと思いますから、いま先生御指摘のように、五人程度ということになれば、当然それだけ収入もよけいなければやっていけない。したがって、これは大ざっぱな話になって恐縮でございますけれども、いまの五人というようなことになりますと、やはり二百五十万とかいったような水準が、一応の水準としては、大ざっぱには、常識論としては出てくると思いますけれども、しかし、現実問題としては、この家族構成と、それからよって立つ基盤というものは、作物の組み合わせ、経営面積等千差万別でございます。したがって、全体としての経営面積が多い場合には、比較的機械化も進み、労働の生産性も上がります。したがって、ほかの農作業、イモ以外のものに比べましても遜色のない労働報酬を得ておる経営もございますし、また、非常に少ない場合には、反当たりでは非常に高いものになるというふうに当然なってまいります。そこで、農外のいろいろな兼業の問題とのからみ合いが出てくるというふうに考えざるを得ないと思います。
○美濃小委員 そこで、この統計表によって見ますと、稼働力が三・二人ですね。三・二人働いて、しからば、さっき話のありました二千九百六十一円で計算すると、この統計表の雇用労働賃金では十アール当たりは四千何ぼとなっておるが、これに四十七年収量三千百キロが含まって、統計上の計算基準収量は二千六百キロちょっとで計算されておるようですが、それを加えますと、千何ぼ増加されて、十アール当たり約五千円ちょっとになると思うのです。そうすると、何ぼの面積が必要になりますか。十アール五千円の所得、十ヘクタールで五十万、二十ヘクタールで百万、四十ヘクタールで二百万。五十ヘクタールつくらなければいかぬ。五十ヘクタールつくらなければ二百五十万所得にならない。しかも、この統計によると、十アール当たり二十時間の労働時間を雇用と両方で要しておりますから、年間一万時間を働かなければ二百五十万にならないという計算なんです。どうですか。
○池田説明員 バレイショ専業で一年間を通すといたしますと、まさにそういうことになろうかと思います。しかし、現実問題といたしましては、たとえば北海道でも、南部の十勝あたりを例にとりますと、平均で大体十五町歩ぐらい、大きいところで三十町歩ぐらいというようなところが先生御承知の規模でございます。したがって、五十町歩つくって、全部バレイショだけでめしを食うというところはほとんどない。たいていのところはビートをつくり、バレイショをつくり、蔬菜をつくるというような形で、さらには牧草をつくるというふうな形での組み合わせで全体の土地の生産性を上げるというふうな形で対応しているのが実態だろうと思うのです。そうだから、それでいまのイモの値段が非常に高いというふうに別に主張しているわけではございません。しかし、全体としての実態は、そういうふうな単純な作物だけで経営ができる地帯というのは、畑作地帯ではむしろ非常に少ない。組み合わせによる収益の増加というものをはかるべきだし、また、行政指導上もそういうふうな方向へ持っていくべきだろうというふうに考えるわけでございます。
○美濃小委員 労働時間はどう考えますか。いいですか、私の言っているのは、三・二人ですよ。一人で働くのじゃないのですよ。先ほどお聞きした、いわゆる農政局の調べでいいますところの約二百万——農林省におつとめになっていらっしゃる皆さん方の、世帯持ち平均でもよろしゅうございますが、世帯持ち平均が約二百万。三・二人働くのですからね。三・二人働いて、それよりちょっと多い二百五十万所得。労働時間は、一万時間働かなければ二百五十万にならない。ものすごい差じゃないですか。三人で働いたとしても、三千時間びっしり働かなければならない、そうしなければ二百五十万所得は得られない、こうなるわけですから、ものすごい格差だということになる。 それからまた、局長が言うような輪作形態というもの。これは全部イモじゃないが、イモに限らず、たとえばてん菜にしても、あるいは大豆の価格にしても、行政価格のないものは別として、行政価格の決定に対しては、全部をそういうように、各作物組み合わせの中で十アール当たり所得が発生するようにしなければ、必要所得にならない。ですから、バレイショは少し安くてもいいんだ——いまの局長の答弁でも、高いとは言い切れないと言うのですから、バレイショは低くてもいいんだ、今度ほかのときになれば、ほかは低くてもいいんだ、組み合わせだからと言えば、みんな低くなっちゃうんじゃないですか。そういう理論はないと思います。 そこで、なぜこうなってきたのかということですが、先ほどもお話しがありましたが、第一の問題は、パリティのとり方ですね。これは、いまのいわゆる附録算式でとったパリティは何%ですか。もうパリティは出ておるでしょう。附録算式でとったパリティは何ぼですか。
○池田説明員 一一一・三五でございます。
○美濃小委員 これを、去年とことしの単純比較をすると、八月パリティ、つまり、分母八月、分子八月ですが、八月時点で単純パリティをとると、一七・二となりますね。一カ月の単純パリティです。前年度八月と今年度八月との比較ですね。これが一七・二。それから、九月から一月を分母として、八月パリティをかけると一三・二となります。ですから、インフレの進行する過程においては、どうも——これが反対にデフレになると、このパリティのとり方で有利になるのですが、日本の経済がデフレになるという見通しはなかなかない。デフレになって物価が下がるのに、このパリティをとれば、価格決定は、生産者のほうが有利になりますね。しかし、インフレが進行する範囲では、これは不利になるわけです。ある程度の部分が削除されて、物価の上昇が反映しない。全然反映しないとは言わぬが、まず反映しないパリティになってくる。これが一つです。 それから、もう一つは、生産性の向上。反収がどうか、労働時間が減ったといって、そしてパリティから多少——パリティすら上げてこなかった。ここに第二の原因があって、いま申し上げたようなものすごい格差が出ておる。生活し得るイモ価格ではないということをはっきり申し上げておきます。農民が生活し得るイモ価格ではない。どれと比較してみても、特に、いわゆる家族労賃にものすごい格差が生じておる。この格差を是正する作業を開始しなければならぬ。それは、先ほど来話があったように、皆さん方が弾力的に考えれば、勘案事項でやれるんじゃないですか。附録算式の中の経済事項を勘案し、というのでありますから、勘案事項は、農民に不利な条件で鉛筆をなめてやるのも勘案事項だし、こういう格差は、やはり勘案事項で弾力的に解消していかなければならない。やれるんじゃないですか。無理に法律や制度を変えなくても、あなた方の能力と判断でやれると思う。私はそう思います。勘案というのは、安くする勘案だけではないはずです。こういう格差ができたときには、その勘案事項を所得均衡に向ける方向へ勘案していかなければならないと考えます。 それから、次に、第二の点を質問したいと思いますが、きょういただいたこの価格資料ですが、これはいわゆる関税割り当て方式その他をとってコンス等の価格調整をしておりますから、これは前年度十月からことしの九月までの価格表ですけれども、四十七年を見ても、あの調整でコーンスターチと国内産でん粉との価格調整が行なわれて、その政策の意図の価格とそう大幅に食い違っていないわけですね。ことしも、前年度十月、十一月、十二月から一月ごろは大体ずっと均衡価格でいっているわけです。ところが、この七月、八月、九月になりまして、——特に、七月よりも、五、六月ごろから国内産でん粉の値が上がっておる。これに並行してコーンスターチも上がっておるのですね。ここに書いてあるような価格ではなかったわけです。コーンスターチがこの価格であれば、カンショでん粉とバレイショでん粉だけがこんなに至急に上がりません。原料不足で切れて、それは政策上きめたコストで計算すればこんなものかもしれないけれども、そうでなくて、実勢はコンスも上がっておると思います。コーンスターチも、実勢の市場取引価格は、どちらかというと、需給量から言うと、コーンスターチが上がったから国内産でん粉が上がったとも言えると思う。コーンスターチが全然上がらぬのに、国内産でん粉がこんなに上がるものではありません。言うなら、需給量から言えば、コーンスターチのほうが多いわけですからね。市場の占有力というのは多いわけです。コーンスターチが上がったから国内産でん粉が上がったのだと思います。 そこで、局長のさっきの話を聞いておると、外国から安定的な輸入をすると言うけれども、一体それはどうなんですか。ことしあらわれた現象は安定的じゃなかったでしょう。えさの問題でもそうです。それから、国際機構が、長期展望に立てば、国際人口はふえて、食糧不足時代が来るということを予告しておりますね。ことしあらわれたのは、それが急に予告が年限が縮まってきたというんじゃなくて、凶作が加わっておる。その安定的という供給の約束が国際市場にあるのか。食糧問題を考えると、百年、二百年先を考えておかなければならぬ。ことしはこんなにコーンが高かったけれども、たまたま聞くところによれば、アメリカが豊作らしいから百ドルぐらいに下がるんじゃないかと、こういう期待感だけでものごとを考えるべきじゃないと思います。長期的に考えた場合に、国内の展望とは何か。国内の需給体制とは何なのか。日本民族の続く限り、百年、二百年とも、安定的な供給というものが、国際市場にはっきり求められるのか。求められないという意見が出ておるわけですよ。そうすれば国内の需給体制はどうしなければならぬと、こう考えていかなければならぬと思うのですが、その考えはどうですか。どういうふうに考えておりますか。
○池田説明員 御指摘のコーンスターチの金額でございますが、これは、例の一〇%コーンスターチの出し値でございますので、ほぼ間違いがないと私ども考えております。したがって、特に政策的というのではなくて、一般の市場で売られておる価格で、なぜここに差があるかと申しますと、ここに出ております馬でんなり甘でんにつきましては、御承知のように、大部分の競合するところはかなり問題がございますけれども、たとえば十五、六万トンというものは、馬でんでは固有用途がございまして、コーンスターチの代用がきかない分野でございます。したがって、こういうように多少需給が緊迫いたしますと、馬でんの価格がコーンスターチと変わりなく上がる分野が出てくるというふうに私ども考えているわけでございます。 それから、長期に見通した場合の安定供給ということの問題でございますけれども、これは、確かに、御指摘のように、民族の長き将来にわたって考えますれば、長期を見通してどこから幾ら確実にとるということはなかなかむずかしいと思います。しかし、当面見通し得る範囲において安定させるということは政府の責任でもございます。その意味からして、なるべく生産性を上げながら国内の自給率を上げていくということは大事なことだろうと思いますけれども、何せ、先ほど来申し上げておりますように、現在の全体の需要というものは非常に大きな需要でございます。したがって、そういう需要というものをまかなっていくということになりますれば、当然、輸入というものに相当量たよっていかざるを得ない現実がございますので、先日来、農林大臣がアメリカあるいはカナダ等を歴訪いたしまして、これらの主要輸出国との間に、当方の輸入の一応のメドというものを頭に入れた需給会議を毎年両方でやって、そして、それらのものについての安定供給を得るというふうなことをしようという提案をいたしまして、相手国もこれを認めたようでございますが、オーストラリア等を含めて、そういうふうな国際的な多角的な安定供給というものをやる、しかも、それは、単に無制限に入れればいいというのではなくて、日本のその年度における全体の需給というものを見ながら、安定供給のワクというものを相手国政府側にも知らせて、そして、それによって、供給の量と質を希望する時期に入れられるような両者の間の行政上の連絡をとろう、こういう考え方で考えておるわけでございます。したがって、たとえばローマクラブが予測をするような非常に超長期の問題ということになりますると、人間の今後の人口のふえぐあい、それから国土の利用の極限率みたいなものまで入ってまいりますから、したがって、現在の日本の国土の中で日本人がすでに消費しておる穀物が、全耕地を利用する以上の、千七百万エーカー程度のものを、さらにこれ以上持たなければいかぬ、二倍以上の耕地を持たなければ、現在の日本の人口の食糧自給はできないのだという前提に立ちますと、これは非常に大きな問題になってくるので、国内でできるものについての自給率というものを、合理性を考えながら上げていくということは、どうしても当然欠くことのできない大事な基本概念であろうと思います。
○美濃小委員 そこで、この間、鹿児島県の代表の方が私の部屋に来て話したのですが、このカンショ価格ではどうしても生活ができないから、カンショが変わった畑はどうなっているんだろうと聞いたら、一面、条件のいいようなところで他作物に転換しているような面もあるけれども、ある程度の反別は荒廃しておると、こう言うんですね。何もつくらない。つくっても生活ができないからつくらない。ある程度の反別は荒廃しておる。ある程度の反別は他作物に転換したものもあるけれども、ある程度の反別は荒廃しておるのですから、農業というものが縮小荒廃すると、さっきも申し上げたように農業者も一つの技術者ですから、一たんやめて、さあ、いま国際的な食糧の不足時代に入った、農業者でない人がすぐ農業に復帰できるかといったって、なかなかこれは困難な問題です。ですから、いまのうちから、少なくとも荒廃が起きぬようにするということは、局長が、言うように、私どももその点は考えておりますが、日本のいまの国土面積から見て、一〇〇%自給ができるかできないかは、やはり限度があります。ですから、一面どうしても自給のできない分に対して、輸入にたよらなければならぬという現実を否定しておるわけじゃないのです。しかし、国土の中で荒廃が起きるというようなことは、少なくとも、これはいまのうちから防いでおかなければならぬと思います。荒廃したり壊廃したりするようなことだけは起こさないようにしておかなければならぬ。それが長期展望につながっていく政策であると私は思うのですが、どうですか。
○池田説明員 国土に荒廃をもたらすことが農業政策上の大きな失敗につながることは、もう御指摘のとおりでございます。したがって、私どもといたしましても、カンショ、バレイショ、イモ類等については、長期の目標を一応事務的には現在持っておりますけれども、これを農政審議会の議を経て練り上げました上は、それに沿って今後やっていかなければならぬと思いますが、ただ、カンショの場合には、先生も御承知のように、現在の経営形態がきわめて零細でございまして、これはバレイショの北海道における場合と対象的な形になっているわけでございます。したがって、現実に、確かに、いまのパリティの方式によって、小さい経営形態のもとでつくられるカンショから得られる収入というものが非常につらい形になりつつあることは、御指摘のとおりでございます。私どもといたしましては、カンショについては、できれば、なるべく生食用の形に切りかえていくことによって、大きな収入を少しでも得られるような方向に行政誘導をしていくことが必要であろうと現在考えておりまして、相当その方向に動いていきつつあるように思っておりますけれども、しかしながら、現に残っております原料イモ作地帯については、そう頭で思っても、必ずしもそういかないような条件のもとの農家もあるわけでございます。したがって、私どもといたしましては、これらの農家が、僻地の非常に恵まれない生産条件のもとで、今後とも合理的な経営が営めるようにいたしますための基盤育成事業等を含む諸生産対策と同時に、価格面等につきましても、それらの条件を十分頭に置きながら検討しなければいけないと考えておる次第でございます。
○美濃小委員 次に、ちょっと大蔵省の意見を聞いておきたいのですけれども、いま、食糧の自給体制で、われわれはこれを確保していかなければならぬと考えておるわけですが、でん粉の関税割り当て制度の問題ですが、いま、凶作でトウキビが高くても、ことしの新穀は少し下がるだろうと私は見ております。もとの六十ドルという値段には下がらないと思いますが、どうしてもこれは必要なわけです。いま、ガットや何かのシステムの中で、この制度が唯一無二なものだと考えておりません。国内産でん粉の財政負担なりその他の方式で、関税手段によらなくても、確実に再生産確保がきちっとできるという、かわるべきものができるまでは、やはりこの制度は唯一のものだと私は考えておる。ですから、関税率審議会も、いまの国際情勢の中でいろいろ問題もあるだろうけれども、大蔵省は、責任を持って、そういう再生産確保の制度確立ができるまではこの手段を存続するということを、はっきりとここで言明してもらいたい。
○海原説明員 トウモロコシの関税制度につきましては、先生御案内のとおり、国内の農業保護という視点から、四十四年に創設されて、現在に及んでおるわけでございます。これ自体におきましては、そういった国内農業保護の問題、それから、同時に、先生のおことばにもございましたような対外的の問題、あるいはそれを需要する側、ひいては末端の消費者の問題等、広範な角度から検討しなければならない問題があろうかと思います。したがいまして、ここではっきり言明せよという御趣旨ではございますが、四十九年度以降この制度をどういうふうにするかということにつきましては、目下関税率審議会の場で慎重に検討を進められているところでございます。私どもといたしましては、この審議会の答申あるいは農林省の御意向等を十分勘案しながら対処していかなければならないというふうに考えているわけでございます。
○美濃小委員 問題は、制度がそういうわけなんですから、いまの答弁でもいいのですけれども、私は、もう一歩進んで、大蔵省としては、そういうかわるべき内政措置ができるまでは、この制度について、国内産でん粉の再生産確保のために絶対責任を持って守るという気持ちでやってもらいたいということです。答弁はよろしゅうございます。 次に、ことしのバレイショの歩どまりについてどこまで把握しておるか。それから、カンショ、バレイショとも、いわゆる共同調査をした加工費を発表してもらいたい。これは四十七年度の実質で、パリティではございませんから、調査の結果、ことしの価格決定にあたって採用しようとする加工費ですね。これは、この時点で、最終価格はどうきめるのだという質問はきょうはやりません。やってもまだ言えぬと思いますからね。けれども、そういう点は言ってもらわなければならぬ。この時点に立って、加工費は何ぼかわかりません、これからの検討です、などということはあり得ないと思う。何ぼと把握されていますか。
○永井説明員 生産者団体と農林省で共同で調査しております加工費の結果について御報告申し上げます。 カンショでん粉につきましては、例年のとおり、農林省と現地の経済連との共同調査の結果によりまして、これは決算の関係上四十六年の加工経費になりますが、実額で、トン当たり一万四千四百六十六円。ちなみに、四十七年調査の結果は一万三千六百七円、こういうことに相なっております。 なお、バレイショでん粉につきましては、同じく北海道農協中央会と共同調査をいたしまして、四十七年の一万二千四百十五円に対しまして一万一千九百四十四円、こういう数字と相なっております。(美濃小委員「もう一回言ってください」と呼ぶ)四十七年調査というのは、四十六年生産でございます。一万二千四百十五円に対しまして、今回の調査で一万一千九百四十四円というふうに相なっております。 なお、これは調査の結果のなま数字でございます。 それから、歩どまりの点につきまして申し上げますと、現地の方々等からのお話しによりまして、本年度、北海道のバレイショにつきまして、歩どまりが非常に悪いということで、私ども、担当者を現地に派遣いたしまして調査させると同時に、食糧事務所を通じまして、九月末現在の、各農協でのチェックいたしましたライマン価を集計しております。これによりますと、ライマン価の九月末までの平均が一三・七五%ということに相なっております。ちなみに、四十五、四十六、四十七の各年につきましてのライマン価を、これは生産量全体につきましての平均でございますが、これをとってみますと、それぞれ一五・六、一五・四、一五・七%という数字と相なっております。これから見ましても、本年度の歩どまりが低いということは、私どもも承知しております。
○美濃小委員 ライマン価が低いときはでん粉粒子が悪いですから、歩どまりはさらに落ちるわけです。ライマン価の比較だけでなくて、でん粉粒子がことしのように病気の障害その他を受けると、冷害の年でもそうですが、バレイショといえども、極端に積算温度の低い年はでん粉粒子が小さくなる。そうして、沈でん率が悪くて、あるいは機械で回収しても回収率が悪くて、ライマン価は、でん粉の積算温度のごく低い冷害年次のバレイショの歩どまりはどうしても落ちるわけです。ことしは特に病害を伴っておりますから、二次成長もしておりません。そういうイモというのは、たとえばライマン価で二%低いのだから、歩どまりも低くなるわけです。 〔小委員長退席、安田小委員長代理着席〕 そこで、これらの要素を確実に——ことしはいま言ったような状態ですから、加工費についても、人件費も上がってきております。ですから、歩まりを十分参酌し、それから作況が悪いですから、操業度が落ちますから、操業度についても、四十七年度との比較においては操業度修正あるいは歩どまり修正をして、とにかく、せめて、悪材料だけは価格にしょわさぬようにしてもらいたいと思います。そうしないと種イモを残さなくなる。種イモも、ウィルス病ですから、ひどくしたものは高い種を買いかえなければならぬわけです。これは、現実に、私どもの農協でも、病気のために原種をつくっておりますが、千円です。抜き取りをして完全管理をやらすと、最初、生産者には、千円を補償してやらなければやらないのです。抜き取りをやりますからね。ですから、千円の種を買わさなければならぬ。ですから、再生産を確保することはなかなかたいへんなことなんです。ですから、こういう悪要因は、決定要素の中で、加工費の引き上げなり、あるいは歩まりの悪い分は、それぞれイモ価格に反映する措置を必ずとられたいと思います。 時間が来ましたから要点を言いますが、そうして計算しますと、農業団体の要請しておる価格はやはり正しいと私は思う。カンショでん粉で七万八千八百円、バレイショでん粉で八万三千四百三十円、これはほんとうにぎりぎりの再生産価格だと思う。それから、イモについては、それぞれ所要の引き上げを行なうこと。それも、私が申し上げたように、たとえばバレイショでん粉の生産者団体が要請しておる九千九百二十六円も、トン価格にしても、さっき言った所得の格差解消にはほど遠いわけですね。だけれども、一挙にいっても、消費価格やその他の関連からもそれは無理だろうということで、内輪に遠慮しておる価格だと私は思う。これはぜひ事務的に積み上げていかなければならぬ要素であります。ここでやりますという答弁は要りませんが、この程度の内輪の良識的な対策があなた方の手でできぬようなことであれば、もはや、日本に農政はないと思います。 以上で、質問を終わります。
○安田小委員長代理 諫山博君。
○諫山小委員 従来、カンショのでん粉はブドウ糖とか水あめなどの糖化製品に適している、バレイショでん粉はかまぼこなどの水産加工品の原料に向いているということが言われ、そういう立場で多量に消費されてきたわけでありますが、最近、技術開発によって、この分野にもコーンスターチがどんどん進出してきたということを聞いております。そうだとすると、日本のカンショでん粉あるいはバレイショでん粉とコーンスターチとの競争関係というのは、いままで以上に深刻になってくる要素をはらんでいると思いますが、その実情はどうなっているんでしょうか。
○池田説明員 需給関係の資料の際に御説明を申し上げたわけでございますが、大まかに申し上げますと、四十五年から四十七年まで、これは需給関係の資料の一〇ページに出ておるわけでございますが、水あめ、ブドウ糖等の全体の伸びというものが、逆に、総合的には足踏みをいたしておりまして、その中で、全体としてのトウモロコシの置きかえがかなりふえてきておりますので、したがって、コーンスターチがふえてきてまいっております。たとえば、四十五年五十八万トン、四十六年五十九万四千トン、四十七年の見込みは六十一万五千トンというふうに、一万トンぐらいずつふえてまいっておりますけれども、これは大部分、いま御指摘の代替品の方向で、練り製品あるいは水あめ、ブドウ糖の原料用というような形でふえてきておるというふうに考えてよいかと考えます。
○諫山小委員 午前中の農林省の答弁を聞いていますと、外国からのコーンスターチというのは、足らざる部分を補う役割りを果たさせるのだ、原則として、日本のカンショでん粉とかバレイショでん粉でまかなっていくのだという説明だったのですが、現実にはそうはなっていないということが指摘できるのではないかと思いますが、いかがですか。
○池田説明員 これは、数字の見方の問題も含めて、確かに、カンショは非常に減ってきております。ことしも、前年に比べまして、約二割面積も減っておりますし、収量も減るというふうなことでございますので、全体としてバレイショのほうが比較的安定をしておりますのに対して、カンショの減り方が目立ち、そのことが、全体としてのふえていく需要の中で、コーンスターチのウエート、あるいは外でん等を含めた輸入のウエートをふやしておるというのが現状であろうかと思いますが、私どもといたしましては、カンショの減少というのは、ある意味におきまして、九州南部を中心とする、非常に生産性の低い、しかも零細な経営地帯でございますので、したがって、でん粉原料用のイモの価格というものを引き合うような形で経営安定をさせていくというのは、限られた地帯では、実際問題としてなかなかむずかしい。そこで、むしろ、果樹とか、お茶とか、野菜とかいったような、他の有利な作物に誘導することによって、全体としての農家経営の安定をはかろうというふうなことで今日までやってまいっておりますので、したがって、むしろ、甘でんの原料用というものを積極的にふやすという形での対応策が欠けておったというふうに私どもは思います。しかし、それは、いまの時点から見て、カンショの置かれた生産性から見て、やむを得なかったのではないかというふうに考えておるのですが、しかし、私ども、事務的に、昭和五十七年等の見通しでも、百四、五十万トン程度のカンショの数量というものは残るであろうというふうに一応見通して需給率というものをはじいておるいきさつもございまして、昨今の動きを見ますと、カンショも、これ以外では生活できないといった地帯のカンショが大体セレクトされてきている。私どもとしては、それらについて、何とか継続してこの生産を維持していっていただくというための対応策を講ずべきだろうと考えておる次第でございます。
○諫山小委員 いまの説明はきわめて重大です。結論を言いますと、カンショのでん粉というのはもう見込みがないのだ、農林省としてもさじを投げたのだというように聞こえます。カンショでん粉がどんなに悲惨な状態になっておるかという一例ですが、たとえば、宮崎県には、三年前は約百五十のでん粉工場がありました。ところが、この三年間にそれが三分の一に減少している。いまは約五十しかないというような実情です。しかし、もう一つ私たちが見過ごすことができないのは、それでも、南九州で非常にたくさんのカンショがつくられているということです。この点について、私は、前回具体的な数字を指摘しながら、南九州ではそれでもやはりカンショが畑作物の基幹作物だということを指摘しました。そして、生食に限界があることは言うまでもありません。前回もそうでしたが、いまの答弁を聞いておりますと、でん粉用のカンショというのはもうあきらめるべきだというようにどうも聞こえてしようがないのですが、しかし、いまの農産物価格安定法は、そういう立場ではつくられていないと思います。たとえば、価格を決定する場合に、再生産を確保することを旨としてきめろというのが法律のたてまえです。いまのあなたの説明では、もう再生産なんかあきらめたほうがいいんじゃないか、見込みがありませんよというふうに聞こえますが、この法律との関係をどう理解されておられますか。
○池田説明員 つくられますでん粉原料用のカンショにつきましては、でん粉原料用のバレイショにおける場合と同じように、この法律、農安法に基づいて、再生産のできるように価格をきめていくというのが趣旨であろうかと思います。ただ、問題は、どこで何をどう組み合わせてつくるかという問題でございまして、やはり、それぞれの地帯によっては、より有利な条件で作物が選択できます場合には、それらの有利な選択項目を組み合わせることによって、農家の総合収入を最高に持っていくという形に誘導していくことは、農政のあり方としては当然であろうというふうに思います。その際に、たとえば九州において、果樹とか、先ほど申し上げた他の畑作物が、いわゆる原料用のカンショに比べて優位である場合には、それらのものが需給上十分に需要というものを伴っておる場合には、それらを組み合わせることによってより優位な経営に誘導していくというふうな形をとってきたのは、これは、それとして、一つの方向であったと思います。ただ、問題は、そうは申しましてもカンショでん粉というものについては、一応の固有用途も御指摘のようにございますし、また、カンショというものが、原料用カンショでなければなかなか経営が維持していけないような、シラス地帯の、特殊土壌地帯の、しかも、交通その他の利便から言っても、そういう形に落ちつかざるを得ない地帯がある。この地帯における農業というものを維持していくためには、原料用カンショというものは今後とも継続してつくれるような体制に、総合的な施策を講じていく必要がある。そのためには、基盤政策もその一つでしょうし、価格政策もその一つであるというふうに考えておる次第でございます。したがって、カンショについて、将来とも全部もう引き合わない、あきらめるんだというふうに申し上げたわけではないわけでございます。
○諫山小委員 私も、南九州でいつまでもカンショばかりをつくっていいとは思いません。何をつくるかというのは、農民自身が選択するわけです。ただ、価格によってでん粉用のカンショを放棄するように誘導するというような政策がとられるとすれば、これはきわめて重大だし、法律違反でもあるということを指摘したいと思います。 さっきから、一日当たりの家族労働報酬が論議されましたが、カンショで、昭和四十七年度で千百七十七円という、驚くべき安い労働報酬が指摘されております。さっき、美濃委員から、バレイショの場合に、二百五十万の収益をあげるためには二十五ヘクタール必要じゃないかという説明がされたわけですが、そういう計算をするとすれば、これはもうたいへんなことになるわけです。それに対して、局長は、それはバレイショだけで生活しているわけじゃないからという説明だったようです。おそらく、カンショについても同じような説明がされるのじゃないかと思いますが、しかし、法律のたてまえというのは、バレイショ自体に、あるいはカンショ自体に、再生産を確保するような価格を保証せよと規定しているわけです。ほかの作目で生活ができるから、バレイショやカンショは少しぐらい赤字が出てもしかたがないじゃないかというようなたてまえは、法律ではとられていないはずだと思いますが、いかがでしょうか。
○池田説明員 現在の農安法のたてまえでは、別に、ほかの作物が高く売れたからということを引き合いに出して再生産確保を言っておるわけではございません。しかし、同時に、いまの再生産の見通しを確保のできるようにという意味は、簡単に言いますと、かけたコストが引き合うようにということだと思います。そういう意味で、かけられたコストと、そのきめられた基準価格との間で、これが十分引き合うという要件があれば、それでいいというふうに考えられますが、しかしながら、いまの農産物価格安定法のたてまえは、申し上げるまでもなく、一応パリティを基準としての参酌でございますので、その参酌の中にはいろいろと幅もあるわけでございます。したがいまして、私どもとしては、農安法のこの精神というものを十分踏まえて本年度のカンショ価格の決定に当たりたいと考えております。
○諫山小委員 私は、南九州のカンショについては前回も質問しましたから、深入りはいたしません。しかし、とにかく、南九州では、いまなお、現実にこれが畑作の基幹作物として裁培されているということは十分御理解いただきたいわけです。同時に、また、午前中来説明されている一日当たり家族労働報酬が、カンショの場合に千百七十七円というのは、もうこれは言語道断だということを反省していただきたいと思います。そして、南九州でいまなお膨大なカンショがつくられているというのは、それなりの、自然的な、社会的な、歴史的な背景があってからのことです。ですから、この点は、南九州のカンショというのはあまり割りが合わないからもう見殺しにするんだというような立場では、農家はあまりにもみじめ過ぎるという点を御検討いただきたいわけです。 次に、バレイショですが、バレイショは、全国的には作付面積が減っているようです。昭和四十八年の春植えでは、前年比で三%減というような数字のようですが、しかし、北海道を見ますと、前年比で二%程度増加しているという数字が出ています。これは、価格さえ引き合うなら、北海道でバレイショがますます発展する条件があるし、また、農家の人たちはそれだけの意欲を持っているというふうに理解しなければならないと思います。この、北海道のバレイショについて、これは生食についても、でん粉についても、将来どういう計画を持っているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○須賀説明員 北海道におきましては、バレイショ作というものは、畑作地帯におきましての重要な輪作物の一つということで、畑作経営には欠かせない重要な作物となっております。したがいまして、従来からも、その生産振興につきましては、私ども相当努力をいたしてきておりますが、ただ、単品だけを取り上げていきますと畑作経営というのは成り立たないということから、畑作経営全体を焦点といたしまして、そういうものを考えた対策をとってきたということでございまして、いろいろな予算措置を講じてきておりますが、やはり、生産性の向上あるいは流通の近代化というものを視点として従来から政策をやってきたということでございまして、これからも重要な畑作物だということを考えまして、これに従来以上に力を入れていきたいというふうに考えております。
○諫山小委員 北海道で広くバレイショが栽培されるようになったというのは、もちろん、それなりの自然的、歴史的な条件があったからです。ただ、バレイショがほんとうに発展するためには、やはり、価格問題を解決することがどうしても必要です。私たちは、共産党の正式な政策として、すべての農産物に少なくとも米並みの労働報酬は保証すべきだということを一貫して主張しているわけですが、実際には、カンショはもちろんのこと、バレイショについても、米並みの労働報酬が保証されるという条件にはなっていません。この最小限米並みの労働報酬を保証せよというのは、農業基本法がつくられた経過から見ても、きわめて常識的な、あたりまえな要求だと思いますが、これは、農林省としてはどう理解されておられますか。
○池田説明員 農産物の全体の価格政策というものは、あるものをつくることによってあるものが非常に有利になり、あるものが不利になるということがないのが一番理想的であるというふうに、私も、方向としては考えております。しかしながら、現在の米のように、全体の需給を一〇〇%国内でまかなうという体制のもとで、しかも、北海道から沖繩の果てまで、全部の農家のほとんど大部分が影響するような形での作物というものに対する価格政策というものと、ローカルな作物の価格政策、特に、それが管理体制のもとに置いてない、自由な作付、自由な販売というものに置かれておる場合との間に、価格政策上、あるいは保証価格と申しますか、そういう考え方の上に若干の差が出てくるというのはやむを得ないのではないかというふうに考えるわけでございます。しかしながら、それらが違うにいたしましても、食糧管理法は食糧管理法、農安法は農安法というふうに、それぞれの法律の体系のもとで農家の再生産が確保できるようにという趣旨が出ておるわけでございますので、私どもとしては、イモはイモ、てん菜はてん菜、大豆は大豆というふうに、それぞれ、この価格を農安法の趣旨に沿って設定をしていくということが必要であろうかと考えるわけでございます。
○諫山小委員 農安法の第五条では、「農業パリティ指数に基づき」云々ということがきめられておるわけですが、この指数のとり方自体に、いま、農民団体がいろいろな不満を表明しておられます。同時に、また、ほんとうに再生産を確保できるような価格にするためには「農業パリティ指数に基づき」というのでは不十分だ、たとえば、生産者米価について用いられているような生産費及び所得補償方式をとってもらいたいと、こういう要求をいろいろな人から聞いております。北海道では、バレイショは米に並ぶような重要な作物になっているわけですが、こういう農民の要求に対しまして、農林省としてはどう考えておられるのか。これは法律改正の是非というような問題にもつながる課題だと思いますが、いかがでしょうか。
○池田説明員 そういう要望が出ておることについては、私どもも承知をいたしております。ただ、いまのパリティのとり方というのは、これは原料用のカンショ、バレイショの基準価格をきめるということでございますので、現在のように、農安法上はちょうどイモの出回り時期というものをベースにして直近時点のパリティをとるというやり方をとったわけでございますけれども、先ほど美濃委員からお話しがございました際にも御指摘がありましたけれども、一つのインフレと申しますか、物価が上昇する傾向の中でのパリティの持つ宿命的な欠陥と申しますか、それはデフレの際に逆に作用するわけでありますけれども、そういうふうな欠陥というものは、こういう時期に適用するにあたっては十分頭の中に入れておかなければならないだろうというふうには考えるわけでございます。その意味で、生産費所得補償ということばではございませんけれども、現在の第五条に「生産費及び物価、需給事情その他の経済事情を参酌し、」と書いてございますのは、そこらを通じて再生産というものができるような価格の基準をきめよというふうに解釈すべきでございますので、私どもといたしましては、それらを十分頭に置いて対処してまいりたいと考えておる次第でございます。
○諫山小委員 いまも述べられましたように、パリティ方式の致命的な欠陥が暴露されるのは、いまのような物価急上昇の時期だと思います。デフレのときには逆に有利になるじゃないかという議論もあるかもしれませんが、これは、いまの自民党の政治のもとではほとんど期待できないことです。ですから、パリティ方式の矛盾というものは、今後ますます激化していくというふうに見なければならないと思います。そういう中で、生産費及び所得補償方式を北海道のバレイショについて採用できないところの、何か合理的な理由がありましょうか。あったら、お聞かせください。
○池田説明員 先ほど来のお話しのやりとりで、質問者側の先生方の御理解と私の考え方に多少差があった面もあるようでございますけれども、いままでの農安法のこの方式に従って、パリティを基準とし、これらの諸条件を勘案して決定をしてまいりましたやり方のもとでも、北海道に関する限りは、少なくとも、かなり合理化も進み、全体としてのバレイショの生産も、微増ではありますけれども、増加の傾向もあるというふうなことでございまして、私どもとしては、こういう傾向というものを今後も続けていくためには、現在のパリティを基準とした第五条のやり方の運用よろしきを得れば十分対応していけるというふうに考えておる次第でございます。
○諫山小委員 最後に、カンショでん粉、バレイショでん粉の需給の問題ですが、局長の説明では、原則として国内産のでん粉でまかなっていくのだ、ただ、足らざる部分は輸入で補うのだということが説明されました。これはことばとしてはけっこうだと思いますが、問題は、ほんとうにそういう立場で実行されておるかどうかということです。 そこで、トウモロコシのことがまた問題になるわけですが、農林省としては、アメリカからのトウモロコシの輸入、これの将来の見通しについてはどう考えているのでしょうか。価格も含めまして御説明を願いたいと思います。
○池田説明員 主たるトウモロコシの輸出国は、世界的に見ても、アメリカ及びアフリカというようなところが非常に大きい分野でございますけれども、アメリカの現在のトウモロコシの収穫量は、この一、二年の間、一億四千万トンちょっとの程度で推移をいたしてきております。今年度は、成熟期におきまして天候がわりあいによろしゅうございまして、そのために、従来よりは三、四百万トンオーバーして、おそらく一億四千四百万トン程度までいくのではないかというふうに考えておるわけでございます。ただ、問題は、従来から、CCCをはじめとするかなりのストックが輸出国側にございましたけれども、これがほとんど払い出されてしまっておるというふうなことで、バッファーストックのない需給状況のもとで、今後しばらく考えますと、価格面ではどうもタイトの形が出てくるのではないかというふうに考えておるわけでございます。現在の、六月におけるシカゴ相場は、トン当たりで九十四ドル八十セントでございましたのが、八月の、あの例の規制の最中には百十四ドル五十六セント、最近では九十七ドル八十九セントというふうなことで、いわゆる輸出禁止が解かれましてからの新穀の出回り、生産の増加ということとあわせまして、情報が非常に明るくなりましたので、現在はずっと下がってきておるような次第でございます。 今後の数年、今後ずっと将来にわたっては一体どうなるかということでございますが、これは、アメリカ側は、従来非常に過剰農産物をかかえ、その過剰農産物の金利、倉敷をみずから負担して、そしてこれを輸入国側に売るという形で、いわば買い手市場のもとで推移いたしてまいりましたけれども、バッファーストックのなくなった今後の世界的な需給情勢からいたしますと、やはり、売り手側の立場というものはかなり好転するというふうに考えざるを得ないわけでございます。特に、日本の場合には、ここで問題になっております食糧用はあまり大したワクではございません。年間せいぜい九十万トンから百万トン弱でございます。したがって、全体の大部分を占めますところの飼料用というふうなものを考えますと、やはり、今後はかなり強含みでいかざるを得ないのではないかというのが現在の見通しでございます。 ただ、食糧用に限って申しますと、南アフリカのトウモロコシが、いわゆる俗に言うホワイト系のものでございますが、これが干ばつのために昨年は非常に悪かった、そのことが輸出余力を全然なくしてしまったということがトウモロコシの場合には大きなショッキングなことでございまして、したがって、これがもとに復してまいりますと、アメリカのイエロー系のトウモロコシというものの需要というものはかなり緩和するというふうに見ることもできようかと思うわけでございます。
○諫山小委員 私たちの党の発行している機関紙「赤旗」は、ことしの十月三日に、「価格決定近づくいも・でんぶん」というテーマで特集をしまして、コーンスターチに押されるなどしてイモでん粉は年々生産が減ってきた、しかし、価格さえ引き合えば農民も十分生産を続ける意欲を持っているというふうに指摘しているのですが、農林省としては、この点いかが理解しておられますか。
○池田説明員 つくる側から見ますれば、御指摘のとおり、価格が上がるということが生産刺激の第一の要因であることは、私どももそうだと思います。しかしながら、これを消費いたします面からいたしますと、高過ぎれば、これは当然代替品のほうに流れるということになりますから、したがって、使うほうに配給割り当てといったような形での消費の規制が、強制がきかない限りは、これはなかなか一方的に上げるというわけにはまいらないわけでございます。そういう意味からいたしますと、やはり、適当な量をこえて競争品が国内に入ってくるという形は防ぎとめないと、国内の生産したものの消化が妨げられるということになりますので、したがって、先ほど来申し上げておるような関税割り当て制度、それから完成品であるところのでん粉の輸入統制といったようなものを通じまして、当面は必要以上にでん粉用トウモロコシが入ってくることを押え込むという仕組みをとっておるわけでございまして、私どもといたしましては、そのときそのときの需給の計画のしかたとしては、あくまでも、まず国内の供給力というものをはじきまして、その上で輸入トウモロコシの関税割り当て量を決定いたしております。したがって、考え方としては御不満もございましょうけれども、やはり、国内のでん粉優先消費というたてまえを貫いておるというふうに御理解をいただきたいと思います。
○諫山小委員 私は、この問題を解決するためには、基本的には、いまの政治のあり方を根本的に転換することが必要だと思います。たとえば四次防に対する膨大な軍事予算、あるいは大企業に対する膨大な支出、こういうものを制約して、もっと国民生活に密着した農業を大事にするというような政治に転換することが根本だと思います。しかし、そういう根本的な問題に触れないにしても、たとえば南九州のカンショにしましても、あるいは北海道のバレイショにしましても、長い歴史と伝統に根づいた、それなりの必然性のある重要な作物ですから、再生産が十分保証できるような価格を確保するということは法律の要求するところでもありますし、また、農民の希望するところですから、ぜひそういう点を考慮した上で価格を決定していただきたいと思います。 なお、私たちのこの問題に対する基本的な考え方は、さっきあげました十月三日付の「赤旗」の日刊紙にまとめられておりますから、ぜひごらんいただきたいと思います。 終わります。
○安田小委員長代理 瀬野栄次郎君。
○瀬野小委員 イモでん粉等価格対策に関して、農林省当局及び大蔵省当局に質問いたします。 きょう、明日じゅうには、イモでん粉の原料基準価格、また買い入れ価格等の決定がなされるということで、例年十月二十日までにこれらの決定を見るわけでありますが、重大なときになっておりますので、以下、若干重複もありますが、系統立てて逐次質問してまいりたい、かように思うわけであります。 そこで、まず、日本のでん粉の総需要は、どのように見通しを立てておられるか。その辺からひとつ答弁をいただきたい。
○池田説明員 全体のでん粉の需要の動向でございますか、これは過去数年来比較的停滞——やや増加ぎみでございますけれども、そう大きな伸びにはなっておらないわけでございまして、たとえば、昭和四十六年度におきまして約百十五万トン、それから、昭和四十七年度におきましては百十九万トン、四十八年度の見込みといたしましても、大体百二十万トンちょっとといったようなところでございます。それらの中で約半分、これがいわゆる糖化用でございまして、水あめ、ブドウ糖に向けられる部分でございます。それから、その他の約半分というものが、繊維、製紙、ダンボールあるいは加工でん粉といったような、いわゆる固有用途と称せられる部分に振り向けられておるわけでございます。
○瀬野小委員 昭和四十八年は、おおむね百二十万トンちょっとの需要があるという答弁である。われわれもそういうふうに理解いたしております。そこで、馬でんの場合は、私たちの試算によりますと、昭和四十七年が二十六万トン、ことしはおそらく十九万トン、場合によってはそれ以下に下がるのじゃないか。いわゆる北海道の二次生長、あるいは水イモといわれるような状況がございます。おとといまで私も三日ばかり北海道で調査してまいりましたが、そういったことを思いますと、十九万トンより下がるのじゃないかと思う。また、甘でんのほうは、四十七年が十七万トンであったのが、四十八年の見込みでは十三万トンというようにもわれわれは試算をいたしておりますが、その点はどうですか。
○池田説明員 御指摘のとおり、馬でんは、前年度におきまして約二十六万一千トン、それから、甘でんのほうが十七万四千トンというのが供給力でございまして、これに対する来でん粉年度におきますところの供給力は、馬でんが、いま御指摘のとおりの、天候の影響からの二次生長の影響から、極端な歩どまりの低下も見られるというふうなことで、かなり減る。私どもの見通しとしては、まだ、最終的に申し上げる段階ではございませんけれども、大体八月末現在におけるベースで計算をいたしました二十二万五千トンからはかなり減る。いま、先生は十九万トンという数字をお出しになりましたけれども、私どもも、いまの中間的に集計いたしました数字よりはかなり減るというふうに見込んでおりますので、おおむね大差のない数字ではなかろうかと思います。 それから、甘でんのほうも、大体十三万五千トン前後というところに落ちつくというふうに見ておりますので、全体としての国産の甘、馬でんの供給力は、対前年で落ちてくるということは確かであろうと思います。
○瀬野小委員 いま、慎重な答弁であったが、われわれの試算しているおおむね十九万トン、これに落ちつくというような意味の発言がありました。おそらく農林省もそういうふうに見ておられると思うが、あまり不安を与えてはいかぬ点もあるだろうし、いろいろな配慮からの慎重な発言のようであるが、いずれにしても、八月末の中間の二十二万五千トンから見れば、ぐっと減ることはもう間違いない、私の言ったのと大差はないという答弁である。甘でんについては、当然十三万トンぐらい落ちる。 そこで、農林省のいわゆる四十八年度の予想収穫量、作付面積から収穫量等、また、作付指数等が、カンショ、バレイショで出ておりますが、これらの内容等を見ましても、特に、カンショのほうは極端な減り方をしつつある。理由については、これは一々聞いておる時間もありませんが、作付面積が減ったとか、あるいはまた、バレイショについては、二次生長あるいは病害虫が発生したとか、腐敗が多くなったとか、いろいろたいへんな問題が起きております。昨日も、各団体等からも、写真を持っての要請や陳情等を受けましたが、ほんとに悲惨なものであり、私も、現地へ行ってみて、まさに、見た目はよくても、実際に内容を見ますと、相当な減収であるということをつまびらかに見てまいりました。先日はNHKが収穫祭を放映しておりまして、いかにもバレイショが豊富にとれたようなテレビ等の放映がありましたが、あれは例年の行事であり、何も、特にたくさん豊作であったからといって農民が喜んでのことではありません。消費者に対するサービス等、いろいろな意味を含めての農業祭であったわけでありますが、こうしてみますと、いまの局長の答弁のように、馬でんで十九万トン、甘でんで十三万トン、合計すれば約三十二万トンないし三十五万トンぐらいの量になる。こうしてみると、将来の見通しは、まあ、ことしは百二十万トンを若干上回るであろうという需要である。そうすれば、約四分の一ぐらいのいわゆる自給量ということになります。 そこで、私は、局長に総体的な問題として聞きたいのだか、このように百二十万トン以上も——ここのところ若干の横ばいであるけれども、将来はおそらくふえていくことは間違いない。そうしてみたときに、需要がこんなにたくさんあるのに、なぜ生産を減らす政策をとるのか、農家が意欲が起きないような方策をとるのか。事実、とらないと言っても、そうなっている。そういった点については、農林省は重大な責任があるが、どういうふうに考えてこれに対処しておられるのか。その点を明快にお答えをいただきたい。
○池田説明員 いま御指摘の点の中で、特に、カンショが減ってきているということが問題であろうと思います。バレイショのほうは、いまの資料にもございますように、新しい年度におきます収穫量も、四十八年度において、予想で三百二十五万三千トンでございまして、前年の大豊作の三百四十万トンには達しませんが、前々年の四十六年の三百十五万トンをこえております。したがって、大きい飛躍とはむろん申し上げられませんけれども、北海道の畑作地帯を中心にだんだんにふえつつある。したがって、これは政策よろしきを得れば、さらに安定した、定着した、畑作地帯の基幹作物として将来が十分期待できるというふうに私どもは考えておるわけでございます。そういう意味で、畑作地帯に対する基盤整備事業をはじめとして、経営規模をある程度大きくして、それによって生産性を上げられるような農業経営というものを、オーソドックスな言い方でございますけれども、やはり考えていくために、団地対策その他を含めて、今後とも努力をしていかなければいけないと思います。 カンショにつきましては、これはもう先生よく御承知のような、非常に特殊な土壌地帯が多い地帯の中で、かつ、平均七アールといったような、非常に小さな、極端に零細な分散した経営が多く行なわれている上に成り立っておるカンショ作でございますので、したがって、これらを再編成して、一定の規模の中で生産性を期待しながらこの作付がやっていけるような経営の中に組みかえていくというのは、これは口で言うほど簡単なことではないわけでございまして、そういう方向で農林省としてもいろいろと施行をしてきたのですけれども、バレイショで成功したことがカンショで必ずしも効果をあげないという実態にあることは率直に認めざるを得ないと思います。そういう意味で、実は、私ども非常に憂慮をしてまいりましたけれども、だんだんにこの形態を見ておりますと、やはり、どんな形をとってみても、先ほどから申し上げておりますように、カンショというものに基点を置いた経営というものを今後とも維持していかなければならぬ地帯というものが南九州には必ずある。そのラインというものを早いところ見きわめまして、そうして安定した形に誘導していくことをやらなければいかぬ。それは、引き合わないものを、一定地域について、科学的な操作を越えた別の手段で無理に安定させる、つまり、イモという形で安定させるということが正しいのか、それとも、安定させる方向としては、安定できる作物との組み合わせに切りかえていくのが正しいのかという選択の問題に政策的にはなろうかと思いますが、農林省としては、それらを、果実あるいは野菜といったような、九州における地帯を活用できる作物との組み合わせに活路を求めるという形で今日まで指導をしてきたわけでございます。 なお、そう言ってもできないイモ作地帯というものに対しては、前々申し上げているように、これは十分考えていかなければならぬと考えております。
○瀬野小委員 ただいまの問題は、あとで、本年度予算との関係等から、農林省が四十七年十月に立てた試案に基づいての将来の見通し等をひっくるめて、最後のほうで質問をまたあらためてすることにしまして、重要な問題から先に入っていきたいと思います。 そこで、百二十万トン余りのでん粉の需要があるにもかかわらず、約四分の一ぐらいの生産量しかない。これに対して、現に、畑作地帯では相当な余裕がまだあるわけですから、これらのいわゆるでん粉をつくるために、農家の意欲もあるのだし、自給をするためには、農林省が力を入れれば十分対処できるということで、そういう政策をとれということをいま強く言ったわけですが、そのためには、原料価格ということがやはり問題になるわけです。 カンショ、バレイショの原料価格でありますけれども、これは毎年二%ないし三%しか上がっていない。全くこれはお話しにならぬ。幾ら当委員会で口角あわを飛ばして論議しても、陳情団も、毎年、時計の針のように、きまったようにこの時期には陳情に来られる。答弁では、かなり上向きの価格決定をするやに見えるけれども、実際ふたをあけてみると、全く情けない。そういったことを繰り返し繰り返しやっておる。ことしは、特に、麦においても一一四%、米においても一二八・一%、たばこは一一六・五%というふうに上がっておる。そういったことから、私は、このパリティに問題があるといったことを指摘しながら、いまからお伺いしたい。 そこで、物価が高騰しているときに、皆さんすべてそう思われるわけなんですが、なぜ農産物だけは上げないのか、特に、カンショ、バレイショをなぜ上げないのかということです。ほかのもので若干上げてもらわなければならぬものもあるけれども、今回は、議題がカンショ、バレイショであるので、あえて申し上げるが、農林省に言わせれば、もちろんカンショ、バレイショばかりでなく、ほかの畑作もしているからと言っているけれども、そんなことはわかっている。わかっているけれども、カンショ、バレイショだけつくっている農家もたくさんあることもまた事実である。そういったことから、なぜ農産物だけは上げないのか。素朴な質問であるけれども、農林省から率直に答弁していただきたい。
○池田説明員 パリティの方式には、確かに、先生が御指摘になりましたように、論理としては、物価が急上昇いたします際には、きめられた分子に当たる部分の月数以降の値上がり分というものが入ってこないという宿命的な欠陥があることは御指摘のとおりでございます。したがいまして、先ほどから申し上げておりますように、農安法も、これを基準とする。それだけできめろということではなくて、これを基準として、あとは需給、物価その他の経済事情を勘案してきめろということでございますので、私どもといたしましては、これらを勘案して、パリティの持っておる欠陥というものと、客観的な実情というものとを十分考慮の上、妥当な線にきめよう、こういうふうに考えておる次第でございます。したがって、私どもといたしましては、先ほど来申し上げておるように、国内産のカンショ、バレイショというものの育成をはかっていかなければいけないという立場から、これを上げないという立場に立って政策をし、価格をきめるという気持ちは毛頭ないわけでございます。 現実にきまりました結果について、いろいろと御批判もあろうかと思いますが、それらについては、あるべき点については率直に私どももよく理解をし、そして、全体としての現実のイモ作経営というものが遺憾のない形に発展するようにということで、特に、最近の物価の情勢というものを頭に置きながら、新しい価格決定の作業に当たりたいと考えておる次第でございます。
○瀬野小委員 農安法の政令が悪いからこんな価になっているということを私は強く指摘をするわけですが、いまも局長が言うように、全部これがあと追いあと追いになっていくわけですね。上がった時点の分は加味されない。いわゆる七月分までしか加味されないわけですから、そういったことを見ましたときに、これは全く情けない。それで、政府のパリティの試算でいきますと一一一・三%、また、われわれがいろいろ検討しておる段階では、分母を昭和四十七年九月から四十八年一月、二カ月これを少なくした場合、そして分子を四十八年八月とすると、一二二%。また、麦と同じ方法できめる、すなわち麦方式ですね。麦は五月ですから、五月分の五月になってくる。こういうやり方をなぜとらぬのか。ぜひこういったことをやってもらいたいわけですが、その方式でいくと、四十七年八月分の四十八年八月でいけば、一一七・一%。そうすると、麦、米、たばこと大体バランスがとれる、こういう段階になるわけですね。そして、団体も、またわれわれも、このパリティのとり方をぜひやってもらいたいと、こういうように訴えるわけです。そうすれば、生産費所得補償方式を原則としてはぜひお願いしたいということをわれわれは常に言っているわけですけれども、一歩譲ってパリティ方式でやるというならば、不本意ながら、この八月分の八月、分子も分母も八月同期にして、そして一一七・一%、これで試算をしてもらいたい、このことを言うわけです。結論はこれなんです。これをやっていただくと、あとはもう農家は意欲を燃やして、いわゆる百二十万トンにならなくても、でん粉の生産も増してくる、意欲が起きてくるということになるわけです。 南九州のカライモは、また別な意味があります。それは四十六年から三年間は、いわゆる価格が合わないということで、当時、長崎県の部長が、桑とか、お茶とか、あるいは果樹に切りかえさせて奨励した経緯もあり、当然減るということが考えられる。それにしても、またばか減りをしているわけです。台風常襲地帯で、しかも、シラス等の特殊土壌地帯においては、台風等の災害にも強い作物であるから、何とか農家がカンショづくりに安心して従事できるようにしていただきたいが、このまま推移すれば、近い将来まぼろしのカライモということになりかねないと思いますし、ついには、焼きカライモも食べられない、あとは何もなくなるということが近く起きてくるのじゃないかというふうに思って心配をしております。そういったことを考えましたときに、何としても、パリティの立て方をこういうふうにやってもらいたい。もともと、われわれは生産費所得補償方式でやってもらいたいと言っているが、一歩譲ったならば、パリティ方式でやむを得ない点も一応うかがえる。そうであれば、一歩譲ってパリティ方式でやるとするならば、同期で、四十七年八月分の四十八年八月、一一七・一%でやっていただきたい。これは、今度の決定では、この指数でぜひやってもらいたいと思うのですが、どうですか。
○池田説明員 御指摘のように、やり方を変えますと、いろいろとパリティの指数も変わっていくことは事実でございます。私どもの考えでは、現在のやり方が、原料用のバレイショの基準価格をきめるということでございますので、原料用のイモの出回り時期というものをベースにして、その直近時点のパリティをとるというやり方は、理屈としても、そう間違った理屈のとり方ではない。ただ、いま申し上げたような価格の上昇過程にあるときには、これは八分の八であっても、どういうとり方をしても、パリティの持つ本質的な欠陥はある意味では出てくるわけでございます。そこで、やはり、パリティを基準としたとり方というものと同時に、いま農安法で書いてございますような諸勘案の事項というものを勘案することによって、これで妥当な線の価格を導き出すことができるというふうに私どもも考えておりますので、御了承を賜わりたいと存じます。
○瀬野小委員 この方式は、もう百も承知のように、農安法による政令事項なんですね。政令事項であれば、これは閣議できめられる。閣議にはかればできるわけです。きょうは農林大臣と政務次官もいないけれども、農林大臣、政務次官、また当局の局長あたりは事情はわかっているはずだ。あとで聞くのだけれども、農林省からも、北海道へ行ってつまびらかに調査してきている。ことしの歩どまりの問題や、また、作柄の問題等を見てきているはずだ。そこで、実際に農民のことを思い、今後のでん粉需要を充足させるために国内産業や農家を安定させていこうという考えがあるならば、あなたは、当然、積極的に農林大臣にも具申をし、また、本気になって大蔵省当局にも当たり、さらに、閣議でこれを決定するというところに持っていかねばならぬ。閣議に持ち込めば、閣議決定でできるわけです。なぜそれをしないのか。努力が足らぬのか。だから、われわれが言うのは、米と同じ逆算方式で押えるために、わざとこういう価格を出していくということ、また、分子も分母も同期のものにすれば一一七・一%になるにもかかわらず——これは後ほども出てくるのだけれども、労働費の問題にしても、バレイショとカンショのほうはずいぶん違うのです。種苗費にしても、労働賃金にしても、または雑費にしても違う。そういうことを私は指摘するわけだが、そういうものを見ても、どうも納得がいかない。何か、われわれ国会議員やみなをごまかさんがために、数字の魔術みたいなものに全部ははめ込んでしまって、そして系統立った理論づけで理論武装をして、こう言えばああ言う、ああ言えばこう言うというぐあいに、きまった時間内に全部肩すかしを食わせるようなかっこうになっている。何せ、数字などもきょう出てきたものだから、十分見られない点もあるけれども、さっと見ても、相当食い違いがある。そういったことで農家をごまかしていっても、実際と価格とではつり合わない。これではたいへんだと私は思う。そういったことで、結局、四十七年九月から四十八年三月まで、こういうふうに政府の言うパリティのとり方でいきますれば、半期しか見ないという形になっている。上げないために半期しか見ないということも言えるわけです。いずれにしても、ごまかしのパリティはないかと私は言いたい。 そういったことから、いろいろとこれは切りがないけれども、いまからいろいろ指摘しなければならぬが、これは政令で当然変えられる。閣議にはかればできることなんだ。それに対してどうして努力しないのか。努力する用意があるのか。その点を明快に答えていただきたい。
○池田説明員 先生の御指摘もいただいておるわけでございますが、前々から申し上げておりますように、この方式は確かに、いまの方式においての問題点があることは私どもも否定をいたしません。しかしながら、価格の上昇、下降というのは、常にいろいろな形をとるわけでございまして、したがって、この形自身から、いま不都合であるということから、この仕組みである基準のやり方を直ちに変えるというふうには必ずしも考えられない。むしろ、こういう異常な価格の条件下にあるときにこそ、基準外の参考要件というものを十分考慮して、そして、弾力的に対応していくというのが農安法の法律の趣旨であろうというふうに私ども考えておる次第でございます。 先生が先ほど来おっしゃっておられることについては、趣旨において、私どもよく理解ができるわけでございまして、具体的には、この農安法の趣旨に沿った対応策で対処していきたいというふうに御了解をいただきたいと思うわけでございます。
○瀬野小委員 局長の立場もあろうけれども、ひとつ、強い姿勢で臨んでもらわぬと困るわけだがね。 いずれにしても、この政令事項を変えるということは、閣議で変更すればできるということは間違いないですね。
○池田説明員 政令事項でございますから、閣議で決定をし、変更すれば、手続的には変更ができるわけでございます。
○瀬野小委員 いろいろ実態を把握されて、あなたとしては、あと三年も四年も——まあ、十年もと言えば、あなたが勤務しておるわけではないが、将来とも変えなくてもいいのか、これは何とか手直ししなければならぬというような気持ちはみじんもないのか、その点だけでも聞かしてくれないか。これではあまりにも情けないからね。
○池田説明員 遠き将来にわたって、いまの方式が一番いいかどうかについては、さらに検討を続けなければいけない問題だとは思います。しかし、今日ただいまの段階において、今年産のイモでん粉の価格を作業する際に、この方程式を変えるという形は、現在のところ考えておりません。 先ほど来まことにしつこく申し上げて、はなはだ御無礼なんでございますけれども、やはり、こういう基準価格というものを対象にして、農安法の許された諸勘案事項をもって対処していきたいというふうに現在は考えておるわけであります。
○瀬野小委員 局長、私も、言うたために、なかなか引っ込みがつかぬわけです。そこで、あなたも、個人的には、また、腹の中では、これはたいへん遺憾だ、農民のために何とか手直しをしていかなければいかぬということはわかっているのだけれども、実際に言えないだろうと思うが、いずれにしても、この委員会でこういうふうに話が出た。そして、また、これは相当検討しなければならないのだが、近い将来、早い機会にということで、農林大臣等にも話をするということはできますね。
○池田説明員 ただいま瀬野委員からお話しのございました点につきましては、その、ありました事実を農林大臣に十分御報告いたします。
○瀬野小委員 そこで、歩どまりのことでちょっと触れておくが、つい最近、農林省は、現地の北海道へ、作況状況等についていろいろと調査に行っておられますね。名前をちょっと忘れたけれども、二、三人で行っておられるが、その調査結果等について概略をお聞きしたい。特に歩どまりの点、いわゆる二次生長、腐敗、病虫害の問題等で、北海道のバレイショは状況がどうなっているかということを簡潔に報告していただきたい。
○永井説明員 先々週、私どもの課の職員を現地に派遣いたしまして、北海道のバレイショの状況を現地において調査させました。それによりまして、各工場におきますイモのすり込みの状況なり、あるいは、圃場におきますところのイモを抜き取りましての、サンプル等についても、私ども内容を了知して、こういう歩どまりについて問題があるという状態についてはいろいろ内容を了知しております。ただ、具体的にそれがどの程度かということにつきましては、こういうような目で実態を見てまいったということだけでは把握しかねますので、食糧事務所を通じまして、現在北海道のでん粉工場ですり込まれておりますところの、九月末現在におきますところのライマン価というものを現在聴取してございます。その結果が、先ほども御説明しましたように二二・七五というような数字に相なっております。
○瀬野小委員 私が手元に持っておるこの資料ですが、これの信憑性をちょっと確かめておきますけれども、「農林省北海道農業試験場ライマン価」、これの四十八年の分で、平均を見ますと、七月十四日十三・八、七月三十日一六・八、八月十三日一五・〇、八月二十七日一五・一、九月十日一三・六、九月二十五日一二・九というふうにずっと減ってきているが、この数字は、現地の試験場長の印鑑をもらった原本を私は見せてもらったのだけれども、これはこのとおりに確認していいですか。
○池田説明員 いまお読み上げになりましたのは、農林省の北海道農業試験場に対する北海道澱粉工業協会の委託検査の結果だろうと私ども推測して聞いておったのですけれども、これにつきましては、実は、バレイショは——これはてん粉にすり込みますが、いろいろな種類がございまして、農林1号とか、あるいは紅丸とか、その他あるわけでございます。それぞれについてやっておられるようでございまして、いまお述べになりましたのは、そのどれに当たるのか、ちょっとわからなくて、実は、私どもが手元に持っておりますものと多少ずれた点もございますけれども、おおむねのところはそいうようなことだろうというふうに思っております。
○瀬野小委員 その程度でけっこうです。 そこで、この歩どまりの問題だが、端的に申し上げて、昨年は馬でんが一七・五でしたか、ことしは、農業団体等で、さっきからも何回も言いますように、二次生長または腐敗、病虫害等のいろいろな問題があって、実際には水イモというふうに現地では言われ、特に、十勝の一部だとか、北見だとかにかなりこれは出ておるわけですけれども、北海道全道としても、こういう傾向はあるわけです。それで、一五・五%でぜひはじいてくれということを強く要請されている。また、われわれは、一五・五じゃなくて、一四・五か、一五・〇を下回る数字でなければとてもたいへんじゃないか、これでは、いわゆる生産農家の手取りが、十分再生産に見合う手取りにはとてもならぬぞといったぐあいに、実は、おとといも北海道でいろいろ話をしてきたのですけれども、この点について、歩どまりの点は、ことしの分についてどういうふうに皆さん方は見ておられるか。これは、作柄が、見かけよりも相当水イモになっておりますので、その点の認識は農林省はどういうふうに見ておられるか。十分これを織り込んで、また、パリティの計算をさしてもらいたいと思うのですが、どうですか。
○池田説明員 御指摘のように、四十八年産のイモにつきましては、かなり二次生長等の影響もあって、歩どまりの低下が見られます。私どもといたしましては、ただいま砂糖類課長から御説明申し上げたような、現実の北海道の食糧事務所の調査によるライマン価を現在集計中でございます。どのくらいというふうな具体的な数字はまだ申し上げられませんけれども、いま、農林省の農業試験場で委託調査いたしましたライマン価も、現実にかなり下がっておるわけでございます。そこで、私どもといたしましては、年次別、時期別のライマン価と、過去の実際の歩どまりというものの相関というふうなものを頭の中に入れながら、今後におけるライマン価の動きと実収歩どまりの推定というものを作業の上で出していきたいというふうに考えておりますが、それは、去年から見れば下がってくるということは、もう当然でございます。
○瀬野小委員 そこで、いま局長から答弁があったように農林省はいまデータをとっておられる。そして、それはかなり悪い結果が出ていると思いますけれども、この分は、悪ければ悪いなりのデータをぜひとも採用してやってもらいたい。これは特に念を押しておきたいのですが、局長、よろしく頼むよ。
○池田説明員 ただいまの御趣旨を、十分承ったわけでございます。
○瀬野小委員 それと、ついでだが、加工経費の問題で、関連があるのでお尋ねしておきますけれども、原料価格が上がって、次に問題になるのは加工経費ということになるけれども、この問題についても、農林省と農業団体と共同調査をしておられるわけですから、この分については、小細工をしないで、データが出たならば、十分実態をつかまえてやっていただきたい。このことも強く要望をいたしておきます。 そこで、次ですが、これは問題なんだけれども、先ほどいただいた資料の中で、ちょっと数字を見てみまして、粗収益、労賃、労働費、その他の諸材料費賃借料及び料金の五つについてお伺いしますが、そのほかは前年並み、そう大差がないのですけれども、まず、原料用のカンショ粗収益が十アール当たり二万八千六百二十八円になっておる。バレイショのほうは、粗収益が二万五千八百三十五円になっております。これは全部一緒にいうとこんがらがるので、一つ一つ整理してお尋ねしますけれども、収益からいけば、カンショのほうが有利だということになりますね。その原因はどこにあるか、これから答えてください。
○遠藤説明員 お答えいたします。 ただいまの先生の御指摘の粗収益でございますけれども、これは、先ほど私が説明いたしましたように、十アール当たりの収量と、それから、生産物の単位当たりの価格をもって出した数字でございます。御指摘のように、原料カンショが二万八千円、それから、バレイショが二万五千八百三十五円になっております。 収益性を判断する場合の基準でございますけれども、この粗収益というのは、あくまで水揚げでございまして、これから経費を差し引かなければならないわけでございます。そこで、お手元の資料に「所得」というのがございます。(瀬野小委員「どの資料」と呼ぶ)「昭和四七年産原料かんしょ原料用ばれいしょ生産費」の資料でございますが、これの六ページから七ページの一番下の欄が「収益性」になっております。この「粗収益」が六ページの一番左にございまして、いろいろな約束を設けておりますけれども、それから生産費を引きました「所得」が七ページの下の統計表の「AID」というところにございます。これがいわゆる経費を差し引きました所得でございまして、カンショで一万五千九百三十一円、それから、バレイショで一万四百五十円というふうになっておるわけでございます。 収益性を比較いたしますときに、一日当たり労働報酬というのがよく使われますけれども、この労働単位の所得で申し上げますと、まさに、御指摘のように、バレイショの二千九百六十一円と、カンショの千百円という、大きな差がございます。土地単位当たりの所得という点で申し上げますと、むしろ、カンショのほうが上回っておるという結果でございます。したがいまして、問題は、カンショの場合に、大体反当八十四・九時間という非常に大きな労働を投入しておるわけでございまして、この八十四・九時間と、片や二十・六時間ということでございます。この大きな労働時間の差が、一日当たりの家族労働報酬の一千円余りと、二千九百六十一円という差になってあらわれておるということでございます。 したがいまして、この収益性を判断する場合に、一日当たり家族労働報酬で見るということも一つでございますけれども、同時に、十アール当たりの所得でごらんいただければ幸いだと思います。
○瀬野小委員 そこで、労賃は、原料用カンショのほうは、一日働いて千百七十七円で、バレイショのほうは、一日働いて二千九百六十一円で、時間は、カンショのほうは八十四・九時間で、バレイショは二十・六時間。こんなに違うものか。私も、いますぐとっさに検討できないけれども、いずれにしても、この表で見ると、労賃はバレイショのほうが倍以上高いということになっております。そして、労働費はどうかというと、十アール当たりカンショのほうが一万五千百二十四円、バレイショのほうは労働費が十アール当たり四千三百二円。この労働費は、カンショのほうが三・八倍になっておる。約四倍近い労働費ということで、相当手がかかる。こういうことになっておるが、これはあとで議事録をゆっくり読ましてもらうが、こんなに違うということがどうもぼくには理解できないのだが、これについての説明を具体的にやってもらいたい。
○遠藤説明員 先生がただいま御質問されました労働費といいますのは、これは、あくまでも、その生産に要しました投下労働量を農業臨時雇い賃金で評価した結果でございます。 カンショの例を申し上げますと、先ほども申し上げましたように、八十四・九時間というのが十アール当たりの投下労働量でございます。これに私どものほうで一定の約束を設けておりまして、労賃の評価は農業雇用労賃を使っております。カンショの場合、一時間百七十三円で評価をいたしまして、この労働時間に乗じた結果が一万五千百二十四円という数字でございます。 それから、バレイショにつきましては、先ほど申し上げましたように、二十・六時間という、非常に少ない労働時間でございます。これはカンショに比べての範囲でございますが、それに対しまして、一時間当たりの労賃の単価は二百九円でございます。二百九円と二十・六時間を乗じたものが四千三百二円という結果でございます。
○瀬野小委員 わかったようなわからぬようなことだが、あとでまたよく調べてみるけれども、結局、こうしてみると——局長、よく聞いておってくださいよ。原料用カンショのほうは、自分のもので、苦労してつくって、つくったものはバレイショに比べて高いが、一日の時間に直すと、バレイショの二分の一の報酬になる。すなわち、わかりやすく言えば、カンショのほうは、苦労して、あまりもうからない。バレイショのほうは、自分のもの以外のものを使って——機械とかいろいろあるわけだが、それを使って、生産物がカンショに比べて安く、一日の時間に直すと、カンショの二倍強の報酬になる。言いかえると、楽してもうかる。同じでん粉で、こういう理屈になるのだ、私の表から見るとね。だから、これは、国民によくものわかりするようにしてください。これは議事録に全部くくらなければいかぬからね。それに対する答弁をお願いしたい。いわゆる矛盾があるように思うのだが、ぼくの勉強不足であればほんとうに恥ずかしい話だけれども、ひとつ、国民にわかるように説明を願いたい。
○遠藤説明員 率直に言わせていただきますと、先生の御疑問は、労働費のところは、これはあくまでもコストでございまして、実際に投入した労働費を計上しておるわけでございます。最後の家族労働報酬と申しますのは、農家が生産をいたしまして販売をいたします、その収入がございますが、その収入から労働費を除きまして、いろいろな経費がございます。償却費とか、種苗費とか、いろいろなものがございます。それを引きました差額でございまして、これは労働に対する所得といいますか、報酬という意味で、事後的な結果として出される数字でございます。
○瀬野小委員 こればかり論議しておってもしようがないが、一応それはそれとして承るとして、それでは、「その他の諸材料費」を見てください。これは十アール当たりカンショのほうが三百九十一円、バレイショのほうは十アール当たり三十円となっておる。カンショのほうはバレイショの十三倍だな。それと、もう一つは、「賃借料及び料金」、これはカンショのほうは百六十四円だが、バレイショのほうは千四百二十五円。これもまた逆転しているんだが、これはどういうことか。内容を議事録にとどめておきたいので、ひとつ、説明を願いたい。
○遠藤説明員 後者のほうから申し上げます。 「賃借料及び料金」につきましては、きょう池田局長から「生産費」のところで御説明がございましたように、特に、バレイショの場合は、掘り取り機とか、大型の機械が、共同利用とかいう形で最近普及をいたしまして、その賃料といいますか、そういうものが入っておるわけでございます。これは、バレイショの場合、最近特に非常にふえておるということでございます。 それから、「その他の諸材料費」と申しますのは、種苗費、肥料費、薬剤、光熱動力というようなものを引きましたあとの材料費でございまして、たとえば、なわとか、こういうものが入っておるわけです。
○瀬野小委員 それで、これはバレイショだってカンショだって同じことが言えるわけだが、北海道は大面積で、大型化しているということも当然考えられるけれども、こんなにも違うものですかね。「その他の諸材料費」なんか、バレイショとカンショと比べると、十三倍です。その点はどうして答弁しないのですか。時間がないから、急いでやってください。
○遠藤説明員 バレイショの場合で申し上げますと、機械が非常に普及いたしておりまして、大体、肥料その他薬剤、動力というようなもので材料費が尽きるわけでございますけれども、カンショの場合は、いまなお手作業が非常に残っておりまして、そういうもろもろの材料費が計上されておる、実際にそういうふうな使用状況になっておるという次第でございます。
○瀬野小委員 あとたくさんあるので、ちょっとはしょって質問しておかなければならぬようになったが、同じイモでんぷんとして見た場合には、原則的には同じものとして取り扱うべきだというふうにも思えるが、実際にはそうもいかぬことは当然であります。しかし、あまりにも違うものですから、いま問題として指摘しておるわけですけれども、再度議事録を見た上で、こちらもまた検討さしてもらいたいと思います。 そこで、はしょっての質問になってくるけれども、農林省の調査自体にもいろいろ問題があると思うのだけれども、きょうのいろいろの説明の中で、さっき統計課長のほうで答弁があったけれども、農家の調査戸数の問題、これも指摘しておくのだが、カンショの場合、四十三年から四十五年は百三十戸を調査対象にしておりますね。四十六年が百二十九戸、四十七年は七十八戸で、半分までいかなくても、調査戸数がぐっと五十一戸減っている。どうしてカンショのほうがこんなに減ったのかというふうに言いたいわけです。もっとも、バレイショのほうは百戸になっております。 〔安田小委員長代理退席、小委員長着席〕 それで、さっきの答弁でこれも食い違いがあったのだが、われわれのもらった書類では、先刻の統計部の答弁では、バレイショは百戸と言ったけれども、資料では九十九戸になっている。カンショのほうは七十戸と答弁されたけれども、実際は数字が七十八戸というふうになっている。先ほどの統計部の言い方も、わずかだけれども違うのだが、統計とかいうようなことは、書類も発言もきちっと合わせてもらわぬと、何となくこういった数字を疑いたくなってくる。その点と、調査戸数が、今回はカンショのほうは七十八だが、従来は百三十戸だったのを何でぐっと減らしたのか、その点を明快にお答えいただきたい。
○遠藤説明員 原料カンショ及びバレイショの生産費調査農家は、四十五年度に選定がえをいたしまして現在に至っておるわけでございます。ただ、その場合には、先生御案内のように、カンショの場合は百三十戸で参りましたけれども、その後作付面積も急激に減っておりまして、われわれが選定をする場合の母集団自体がかなり急速に縮小してまいっておりますので、ほかの農産物との相互関連もございまして、調査戸数を減らしてきたという経緯でございます。 私が先ほど七十戸と申し上げましたのは、昭和四十八年の数字でございまして、きょうここに説明をさせていただいております四十七年は、調査戸数が八十戸でございまして、そのうち災害農家が二戸ございまして、差し引き七十八戸が集計に採用されておるということでございます。 バレイショにつきましても、この百戸のうち、途中で脱落したとか、あるいは減収農家で、大体七〇%以上の被害がある農家は平均生産費の算入には除外をいたしておりますので、そういう関係で集計戸数が九十九戸となりまして、減っておるという次第でございます。
○瀬野小委員 はっきり言って、説明の舌足らずだね。そうでしょう。
○遠藤説明員 そういうことでございます。
○瀬野小委員 こういう数字を扱う場合に、こういったものが食い違うと、もっと内容を説明してもらわないと、何もかも数字を疑いたくなってくる。だから、明確にしてもらわぬといかぬ。よけいなことは言わぬでもいいから、こういうところだけは数字を正確に言ってもらわぬと、あなたが答弁するのとこっちのものと違うものだから、どうしてかということで、よけいな時間をとる。 そこで、これはいろいろあるけれども、百キログラム当たりの生産費がおかしいと私は思うのだが、これよりも、十アール当たり幾らとれるかということが問題だ、こういうふうに私もいろいろ検討しておるのだけれども、ずっと見てみますと、労働時間については、くふうして多くとればとるほど安くなる、こういうふうになるわけですね。全くおかしい。労働費の場合は、作業を合理化すればするほど安くなるということですよ。皆さん方の説明を聞き、また、いろいろ試算を見ておりますとね。 そこで、農家が創意くふうをしてがんばった労働費は、生産農民にこれは還元しなければならぬ。そうしなかったら、何をやっても意欲が起きないし、何もならぬじゃないか、諸物価の高騰している段階で、ということは、素朴な、だれが考えても常識で言える当然のことだと私は思う。すなわち、このパリティ方式等を見ましたときに、農具費、薬剤費、肥料費、種苗費などが値上がりしておることも事実である。そうすれば、労働費をかりに二五%減らしたら、二五%は農家に還元すべきである。これはいわゆる農家の持ち出しになっているわけですからね。それが安くなったからといって、合理化したからといって、減らすのは問題である。ここらに問題があると思う。その点について、全イモ作農家の輿望にこたえて、局長はどういうふうに答弁されるか、お答えいただきたい。
○池田説明員 この「生産費」の中に書いてございますものは、一口に言いますと、経営の規模を大きくし機械化し合理化をいたしますと、労働の生産性が上がっていく。したがって、費用の報酬というものも大きくなる。しかし、同時に、いかに単位当たりの収穫量を上げ、トータルとしての金額を上げましても、それに投下するコストがよけいにかかりますと、そのかかり増しの経費が多くなって、労働の報酬に回る分が減るということで、いわば、金は入ってくるけれども、使う分が非常に大きいのでもうからない作業になるというふうなことに当たるんだろうと思います。そういうふうな意味から申しまして、北海道の現在の畑作の規模と、いわゆるカンショ作の現状における規模とを考えますというと、手作業に非常にたよる部分の大きい現在のカンショ作というものを団地化し、機械化していくという方策をまずとってまいりませんと、ちっとやそっとの価格の引き上げではとても引き合わないというのが現状であって、そのことが、労働報酬の、片一方三千円弱、片一方一千円といったような極端な差になってあらわれてきておるんだろうと思います。その意味で、私どもといたしましては、カンショ作の今後のあり方としては、単に価格の引き上げということだけではなくて、やはり、良識的なラインに価格を押えながら、その押えられた価格の中で引き合っていけるだけの経営規模というものを可能にするような団地化、それのための必要な構造改善事業、基盤整備事業といったようなものを同時に進めていかなければ、先生が御指摘になったようなことの解決にはなかなかいかないんだというふうに思うわけでございます。
○瀬野小委員 そこで、そういった点を十分考えて価格決定に対処してもらいたいと思うんだが、その話が出たので、予算と長期見通しのことでちょっとお聞きしておきますけれども、農林省の予算によれば、高能率集団畑作経営確立対策事業というのがあるわけだね。これは四十八年度は四億二千七万一千円ということで、二分の一の補助になっておる。これについていろいろ見通しを聞きたいんだが、他の一局能率のものとどういうふうに対比して考えておるかという問題。四十九年度予算でどうなっておるのか。事業を拡充すべきである、生産農民が安心してやれるようにしていただきたい、かように私は思うわけですが、その中身を見ると、地区数が、当初はプリントは四十地区になっておるのを、あとで二十五に直しておるが、これは四十地区でいってもらいたいと思うのです。そして、地区数は二十五地区だが、これを新年度予算ではふやすつもりで予算要求をしておるのかどうか。補助金は二分の一であるけれども、こういったときであるから、農家を守るために当然三分の二にすべきだと思うが、その辺、簡潔にお答えいただきたい。
○須賀説明員 ただいまの高能率集団畑作経営確立対策事業は、四十八年度から始まった事業でございまして、先生がおっしゃいましたように、四十八年度では、予算額が四億二千七万一千円ということになっております。地区数は二十五地区でございます。四十九年度の予算要求では、地区数は三十にしておりまして、予算額では、九億二千四百二十九万二千円の金額でございまして、倍以上の増額要求をいたしておるということで、こういう事業の拡充を、来年度以降やはりいたしてまいりたいというふうに考えております。
○瀬野小委員 そこで、これはいろいろあるけれども、四十七年十月に農林省が計画した十年後の生産試算というものを見ますと、でん粉需要というものはかなりふえておるわけですね。そういったもりと、今度の高能率集団畑作経営確立というものを見ましたときに、農林省は事業計画をいろいろ立てておられるけれども、その事業目標を立てられて、バレイショ、カンショについて、その目標を達成した場合のビジョン、姿というものをどういうふうに見ておられるのか。だんだんだんだん減っていく。でん粉需要はふえる。そして、この試算はかなりわれわれが希望を持てるような試算になっておる。現実と計画と試算とが実際合わない。そういういわゆる作付面積、生産量、生産性といったものについてはどういうふうに見ておられるのか。時間も迫っておるので、これについてお答えいただきたい。
○池田説明員 御指摘のように、五十七年の目標といたしましては、カンショ百四十七万三千トン、バレイショは三百六十万七千トンで、カンショは現在よりは若干減ることになりますが、バレイショはほぼ横ばいというふうなことで大体いくであろうという見通しを持って、これに対応する施策を現在私どもは検討中でございますが、しかし、最終的には、先ほど申し上げましたように、農政審議会の決定によって、さらにこの内容は若干変更することになるかもしれないと考えておるわけでございます。 なお、その際に、それらの中でどの程度がでん粉用に一体向けられるかということにつきましては、実は、私ども、正式には、この長期の計画目標の中で見込むことは避けておるわけでございますけれども、しかし、生食というものに対する需要の限度というものを考えますると、一定部分が当然でん粉用に回ってくるであろうというふうなことから、五十七年におきましては、カンショでん粉が大体十一万トン前後、バレイショが二十五万トン前後、合わせまして約三十五、六万トンといったところが供給力で、今年度多少減ってまいりましたけれども、現在の水準と国産によるでん粉の供給力は大きな差はないというふうな見通しに私どもは立っておるわけでございます。そういう意味からいたしますと、いまの全体のイモ作農家の増加というふうなことよりは、むしろ、現につくっておられますところのイモ作農家の経営規模を、先ほど申し上げましたように、適正な形にまとめ上げていき、そして、適正な形で協業化をはかり、共同の機械を入れていくというふうな、生産性を高める方向に重点を置いたいき方が今後の全体の推進の方向であろう、そういうふうに考えるわけでございます。
○瀬野小委員 時間が迫りましたので、最後に、三点、各局長、大蔵省、それから経済局に簡潔にお答えいただいて質問を終わることにしますが、もう一点局長にお尋ねしておきたいのは、同じ予算の中で、畑作地域集団営農パイロット事業というのがある。これは四十六年からやっている。四十六年が一億二千四十四万、四十七年が二億四千八十八万一千円、四十八年が二億六千三十九万円というふうになっている。三分の一補助になっている。これも四十九年度はどういうふうに意欲的に計画しておられるか。農家が安心するように、ぜひ前向きの計画を立ててもらいたいと思う。三分の一補助になっているけれども、これも三分の一を二分の一補助ぐらいにしてもらいたい。こういうふうにお願いしておく。その点が一点。 それから、経済局には、現行関税割り当て等抱き合わせ販売制度の問題がある。きのう質問通告をしておきましたが、御承知のように、関税率審議会は十二月に行なわれる。そして、来年三月ごろには法案が通って改正が出てくる。経済局のほうでは、貿易関税課のほうとしても、さっきから話が出ているように、抱き合わせについては、ぜひひとつ長期化してもらいたいし、これを抱き合わせて、延長して、強化していただくという方向で大蔵省にも当たってもらったと思うが、その点十分に対処していただきたいので、その点の見解を伺いたい。 それから、大蔵省に対しては、先般も申し上げたように、実に農家がたいへんな危機に立っている。この農家の急場を救うために、さっきから審議しておりますように、この関税の問題、または補助の問題等を含めて、農林省の要求に対して、新年度予算についても、また、今後の問題についても——このイモ作状況のいわゆる二次生長、あるいは日本のイモでん粉、馬でん等の百二十万トン以上の需要に対して、どんどんその生産が減っていって、事実自給がなかなかできない状態になりつつある。こういったことを思ったときに、大蔵省としても、農林省の要求に十分こたえて予算を配分してもらうような対策を立てて対処していただきたい、こういうことを大蔵省にぜひ申し上げるわけです。そういった意味で、大蔵省の見解を最後に聞いて、三人それぞれから簡潔に答弁をいただいて、質問を終わります。
○須賀説明員 第一点の御質問にお答えいたします。 畑作地域集団営農パイロット事業でございますが、これは先生御指摘のように、四十六年から事業が始まっております。このときは二十五地区で、予算額が一億二千四十四万円ということでございまして、四十九年度の予算要求では、地区数が三十、予算額が二億九千百三十四万一千円ということで、これは年々事業を拡充いたしてまいっておりまして、四十九年度におきましても、事業の中身について、拡充について努力をいたしたいというふうに考えております。
○平林説明員 第二点の、関税割り当て制度の適用の問題でございますが、現在、関税率審議会の調査部会第二小委員会というところで検討を進めておりまして、この審議の状況、討議の結果を踏まえまして、生産の安定がはかられるよう対処してまいりたいと思っております。
○宮下説明員 四十九年度のお話しでございますが、ただいま私どものほうで査定作業中でございますが、十分御趣意を体しまして、検討してまいりたいと思っております。
○瀬野小委員 以上で質問を終わります。
○坂村小委員長 次は、神田大作君。
○神田小委員 私は、時間の関係もありますから端的にお尋ねしますが、局長は、一体、カンショ、バレイショの生産が、日本の農業においては必要なものであると思うのであるか、今後、これらカンショ、バレイショの生産を維持、拡充、合理化するためには、どのような方策をとろうとしておるのであるか、まず、第一に、この基本政策の姿勢についてお尋ねをします。
○池田説明員 カンショとバレイショとは、御案内のように、北と南とに分かれて、それぞれの地域の中で、非常に特異な基幹作物として、今後とも安定的に育成していくべきものであるというふうに基本的には考えるわけでございます。したがいまして、特に、北海道の畑作地帯におきましては、ビート、大豆等のものと結び合わせて、バレイショの地位というものは、今後確固たる形でいかざるを得ないし、また、そういう方向でいろいろな施策を講じていくべきである。カンショのほうは、特に南九州を中心にいたしまして、これは、また、逆に、今後、生産条件としては、残念ながら、非常にむずかしい要素をかなり持っているけれども、しかしながら、シラス土壌地帯を中心にした防災作物としての基幹性というものは、やはり相当に認識しておかなければならないという意味から、私ども、カンショ、バレイショを含めまして、今後とも、その地域における基幹作物として、十分対応策を立てていかなければならぬという意味で、先ほど来農蚕園芸局のほうからもお話しを申し上げておりますが、五十七年の見通しとしては、作付面積七万七千ヘクタール、百四十七万三千トンということをカンショでは見込み、また、バレイショでは、同じように、五十七年に、百十四万三千ヘクタールの作付面積に三百六十万トンの生産をあげるというふうなことから、地域特産農業、あるいは特産物の生産団地育成事業、あるいは特産物の広域流通近代化事業といったような一連の施策をいろいろと濃密に講じますほか、ことに、高能率の集団畑作経営確立のための事業を今後飛躍的にふやすという方向で、農林省としては、今後全体の対応策を練ってまいりたいと考えているわけでございます。
○神田小委員 局長の言われたことは、そのとおりだと思います。しかし、そのとおりではあるが、いまの価格でもって、あなたが言われているようなことがはたして可能であるかどうか。いまのカンショ、バレイショ等の生産者価格でもって、これらの生産の目的を達成することができると思われるかどうか。その点をお尋ねします。
○池田説明員 現在の価格が、いまのような物価の高騰の激しい時期に、いつの時期においても十分対応できるかどうかということについては、いろいろ御批判があることは承知いたしております。しかしながら、すでに御説明申し上げましたように、バレイショにつきましては、若干の変動はございますけれども、昭和三十年代の反収、十アール当たりで大体一・六、七トンというようなところから、現在はすでに二トンから二トン三分といったようなところまで全体としての収穫量は上がってきておる。全体の収量もわりあいに安定した形で拡大をしてきておるというふうなことで、都市周辺といったような特定の地域を除きますと、バレイショは、北海道を中心にまず定着しうつあるというふうに私ども考えていいかと思います。ただ、カソショの場合には、先ほどちょっと申し上げましたように、やはり、これは、作付面積の減がかなり大きく出てきております。したがって、これらは、どちらかと申しますと、むしろ、先ほど来お話しにありましたような、非常にたくさんの労働量の投下を必要とする特異な零細経営というものを脱却して、少なくとも、もう少し労働節約型の形で経営ができるような形に仕組めるような、そういう地帯というものを早く設定していくことをまずやっていかなければいかぬ。そのためには、さっきの団地化の指導その他を組み合わせてやっていく必要があるというふうに考えているわけでございます。したがいまして、価格その他につきましては、こういうふうな物価の変動の状態の中でも、生産者が希望を捨てずに十分つくっていき得るような形のためには、まず、一つは、生食用のカンショなりバレイショの価格というものがあまり暴落しないようにしなければいかぬということがございます。そこで、それらに対しては、十分な流通の指導、集出荷対策を含めての指導というものをあわせてやっていかなければなりませんが、どうしてもでん粉で残ってくるカンショ等につきましても、これは今後十分検討いたしまして、農安法の趣旨に沿った方向で対応してまいりたいと考えておるわけでございます。
○神田小委員 農林省の統計から見ましても、四十七年度において、カンショは生産費が粗収入を上回っておる。バレイショについては、わずかに粗収入がふえておる。こういうことでは、ほかの作物に比較しますと、これが将来日本のでん粉需要を満たすための安定した価格であるとはわれわれは思えない。きょうのこの小委員会は、非常に重大な小委員会だ。とにかく、ここ一、二日のうちにこの価格を決定しようというようなときでありますから、大体、生産費所有得補償方式をとらずして、パリティ指数による価格決定をするようでありますが、農林省としては、もうすでに試算はできておると思うのです。経済事情をしんしゃくしないで、パリティ指数によるところのカンショ、バレイショは、昨年度価格に比較いたしまして一体何%上がっておるのか、その点をお示し願いたい。
○池田説明員 前年度に対しまして一一・三五%アップするという形になります。
○神田小委員 これは、カンショ、バレイショとも、ですか。
○池田説明員 これは、カンショ、バレイショを含めまして、いわゆるパリティ指数が一一一・三五でございますので、いまの先生御指摘のものは、いわゆる参酌のほうをやめて、値上がりパリティだけでとったら幾らかというふうにお伺いいたしたものでございますから、一一・三五%の値上がりになりますと申し上げたわけでございます。
○神田小委員 それから、麦につきましては、一六・四ですか、その他、たばこ等においても二八%以上になっておりますね。そういうことからしますと、パリティ指数だけの一一・何がしでは、これら麦作等に比較しまして低いと思うのですが、このパリティ指数の上がり分を、去年の価格に比較しまして、それだけ、一一%を上げるということでもいいというお考えですか、どうですか。
○池田説明員 この点につきましては、パリティ指数そのものでいいかどうかということが、むしろ、いまの最終決定の段階での非常に大事な判断の問題でございまして、これが推定生産費と比べて一体どうか、まかなっているかどうか、あるいは推定生産費の動きはどうかということと、さらには、若干需給が窮屈になって、供給力が減ってくるということになりますと、そういう供給力が減ることによって商品化されますものが減りますから、当然そこで市場価格というものは強めに出るはずであるというようなことから、その原料に及ぼす影響は一体どうかというふうなことで、それぞれ、附録の算式の一、二、それから生産費といったように、法令上の関与すべきやり方が書いてございますので、したがって、私どもといたしましては、それらを慎重に見ながら最終決定いたしたいと考えておるわけでございます。
○神田小委員 これが非常に重大なポイントです。今年度のパリティ指数に対する矛盾は先ほど各委員から指摘されましたので、私は、これを蒸し返しては申しません。というのは、物価上昇のおりから、パリティ指数では、八月現在の指数とか、あるいは一年間の平均の去年のものを分母にするとか、そういうやり方ではとうてい正確な価格というものは出ない。それで、それに対しまして、経済事情をしんしゃくするということが重要なポイントになるわけです。 実は、これは小委員長にも話したいのですが、きょうみたいなこういう大事な会議に大臣が出てこないのはまずいです。局長は事務的にやるので、大臣にちゃんと価格決定の重大な会議に出てもらって聞いてもらわないと、判断を誤る。この点について、局長から、きょうの委員会の各委員の質疑をよく大臣に伝えてもらって、農民が要望しておるような、カンショ、バレイショの価格がほかの農産物に比較しても安い、ほかの物価に比較すればもっと安い、とうてい引き合わないというような現状をよくわかってもらいたい。そして、経済事情をどれだけしんしゃくするかによってこれはきまる。この価格の決定によって、あなたが最初に言ったでん粉の需要を満たすカンショ、バレイショの生産が今後可能であるか、不可能になるかがきまる。日本が、外国からのでん粉の輸入あるいはトウモロコシ等の輸入によって国内生産をあきらめるというならばいざしらず、とにかく、現段階におけるところの生産量を確保して需要を満たそうとするならば、価格を、農民のつくれる価格、農民が何とかやっていける価格にしない限り、あなたの言った目的は貫徹されない。そういう意味合いにおいて、経済事情をどれだけしんしゃくするか、これを思い切ってやらない限り——現在、毎月毎月だんだん物価か上がっているんですからね。農家は、ことしバレイショを売った。その金でもってこれから一年暮らすわけです。カンショを売った。それでもって一年暮らすわけです。これは一年先の価格なんです。ほんとうは、経済事情というものをもっとうんと勘案しなければ、このようなインフレの時代においては、どうにも引き合わなくなってくる。これは、たばこの場合においても、葉たばこを、審議会においてきめたものを、今度二度また改めて直したと同じです。小麦が、輸入でもってどうにも日本の小麦の生産がなくなるというので、生産将励金を出して今度は小麦の増産をはかるというような、こういう非常事態なんですね。非常事態のこの段階において、思い切った価格の引き上げをして、そして、そのためにでん粉価格が上がったとすれば、このでん粉価格に対する政府の財政的処置をして物価の安定をはかるというようなことをしなければ、このカンショ、バレイショのでん粉等の行政というものは円滑にいかない。そういうことについて、局長はどれだけの決意と考えを持っておられるか、お尋ね申し上げます。
○坂村小委員長 神田委員に申し上げます。農林大臣は参議院の決算委員会に引っぱられているそうですので、御了承いただきたいと思います。
○池田説明員 でん粉の仕組みにつきましては、もう先生よく御承知でございまして、ダブって申し上げることはいたしませんが、現在は、農安法の仕組みと関税割り当て制度というものとの両方の仕組みを軸にいたしまして、余分な輸入が入ってくることを防ぐという仕組みになっておるわけでございます。 現在までの経過を申し上げますと、四十三年に、このでん粉イモの生産が非常にたくさんできまして、これをでん粉に直しましたが、この需要がつきません。そこで、結局、政府が農安法に基づいてこれを買い入れまして、そして、一時は約七万トン程度のものを持っておったわけでございますが、その後、一万五千トン程度のものを四十六年に放出をいたしまして、現在手元に五万五千トン程度のものをなお持っておるという現状でございます。 したがって、これは長期で考えますと、先生のおっしゃる方式も確かに一つの方式だと私も思いますけれども、やはり、でん粉のごときものは、ある有効需要というもののワクの範囲内でつくっていくという体制をつくりませんと、逆ざやのままで、つくるほうが非常にスピードアップされる、消費するほうがこれについていかないというふうな形になりますと、今度は、価格自体が、市況が非常に軟化するということにもなってくるわけでございます。そうかといって、外国からは一切入れないということになりますと、これはまたべらぼうな高いでん粉ということになりまして、一般的には使い切れないという原材料になるわけでございますので、そこいらはあまり極端な議論をしてもしようがありませんけれども、ほどほどにしながら、国産というものが徐々に伸びる、そして、その、徐々に伸びていく方向に合致できる程度以上には入ってこさせないという、国産優先の消費の方式というものをとっておる現在の方式というものは、不完全ながら現実的ではなかろうかと考えているわけでございまして、私どもといたしましては、今後とも十分な対応策を検討いたしまして、長期に見て、国産のでん粉というものが安定的に伸びていくというふうなことに基調を置いた考え方をとっていくというふうなことに基調を置いた考え方をとっていきたいと考えておる次第でございます。
○神田小委員 長期にわたる安定生産を望むならば、価格も、パリティ指数の価格の改定ができない、その方式でもってやるのだというと、価格というものは、もうある程度固定されるわけでありますが、私は、この際、でん粉価格も上げない、そして、カンショ、バレイショの生産を維持していく、そのためには、麦類においてとったところの生産奨励制度をバレイショ、カンショにも適用すべきではないかということを思うわけで、政府のいわゆる財政負担によって生産を維特し、しかも、でん粉価格を押えていくということになれば、これは現在においてはやむを得ざる措置だろうと私は思うのです。局長としてはこれはなかなか答弁しにくいだろうと思いますが、政治的な問題になると思いますが、その点については局長はどう考えますか。
○池田説明員 麦、なたね等につきましては、御案内のように、かってかなりの生産がございましたのが、もう非常に急激な激減をした。したがって、この激減を食いとめるための施策として、いわばカンフル注射として、価格対策以外の奨励金交付ということになったのだろうと解釈をいたしておるわけでございます。 イモの場合には、ある意味でそういう方式がないとは申しませんけれども、一般的に、先ほどから申し上げておるように、バレイショ自体は、いまの価格対策をもってしても、誤りなくこれを行なうならば、徐々にではあるけれども、安定した形で増加し得る見通しはあるというふうに私ども確信をしておるわけでございます。 それから、カンショにつきましては、確かに、ある地域によって、現在のいわゆる通常の水準の価格ではとても引き合わないほどの、多額の労働投下をしなければ引き合わないカンショ作地帯が南九州にあることは、否定できません。したがって、これらにつきましては、なお対応策を研究しなければいけないと思いますけれども、私どもといたしましては、他の有利な作物への転換のきくものについては早急に転換をさせて、そして、原料用のカンショとして残るべき宿命を持った農家に対しては、団地化を進めることによっての生産性の向上ということにオーソドックスな力点を置いてやるべきじゃないかというふうに考えておるわけでございます。でん粉その他の供給量をカンショにおいて著しく大きく拡大して望みを託することは、現実問題としてはむずかしいのではないか。私どもは、むしろ、全体としての見通しとしては、いま申し上げたような考え方をとっているわけでございます。
○神田小委員 北九州におけるカンショというものは、歴史的ないろいろの要素を持って今日までつくられておるのですね。これをすぐ転換させるとかなんとかいいましても、いろいろ問題があって、それは不可能な場合が多いと思うのです。私は、何も、麦における六十キロ当たり二千円の生産奨励金を出せと言っておるわけじゃない。しかし、生産を維持できる価格でもって補完できない、解決できない点を、生産奨励費でもって補うことによって、でん粉の価格を安定させると同時に生産を確保するという、そういう意味合において、これは何も麦だけに固定すべき問題じゃなしに、日本の農産物というものは、何らかのそういう財政措置をしなければ、現在の経営規模においては維持できないのですから、そういう点を十分考慮して、一つの検討課題として今後御検討願いたいというように私は考えます。 次に、でん粉加工業者に対する財政措置ですね。たとえば汚水の施設に対する財政措置とか、税金に対する対策とか、そういうことをやらなければ、でん粉をつくる会社というのはもうなくなっちゃうのです。これは、いまのような段階においては、でん粉の価格を上げなければとうていやっていけない。施設費が膨大にかかる。でん粉価格の安定を来たすならば、やはり、これらの財政措置も考えていかなければならぬと思いますが、これらについて、局長と同時に大蔵省関係から、でん粉価格安定に資するための財政措置等についてお答えを願いたいと思います。
○池田説明員 お答えを申し上げます。 カンショ、バレイショのでん粉製造業につきましては、その季節的な操業性とか、あるいは規模が非常に小さいといった各般のことがございますほか、さらに、多大な設備投資が必要になるような公害防止施設の導入には、実質的には力が足りない面が多うございます。そこで、政府といたしましては、たとえば税制上の措置といたしましては、公害防止準備金制度——これは、租税特別措置法によりまして、甘、馬でんにつきましては、昨年の四月一日に業種指定を行なっておりますが、そういうことや、あるいは、公害防止上の設備について特別の償却制度を認めるというふうなことでございますとか、あるいは、公害防止施設を取得するための固定資産税の非課税措置を地方税法で認めるとか、さらには、公害処理施設についての耐用年数の短縮措置を認めるといったようなことを大蔵省と話し合いまして、現在すでに実施を見ておるわけでございます。 また、金融上の措置といたしましては、公害防止事業団、農業近代化資金といったものの施設もすでにございますので、これらを使いまして、低利、長期の融資のあっせんを行なうというようなことで、現実にやっているわけでございます。さらに、補助制度等につきましては、農業構造改善事業費によりまして、草地に散布するような施設の導入をやるというふうなことや、あるいは、地方競馬の益金を使いまして、かすを乾燥するための施設の補助金を出すというふうなことや、そういういろいろの助成措置を講ずることによりまして、ただいま先生御指摘のいろいろな問題点を解決したい。なお、当面、水質汚濁防止法の暫定基準が昭和五十一年の六月で期限切れになりますので、したがって、本来の基準に戻らなければならぬということになりますが、その後の対策につきまして、現在、たとえば北海道のバレイショでん粉の製造業につきましては、企業が立地条件に応じて地下浸透、草地散布といったような技術をやることによりまして体制を整える。あるいは、脱汁処理施設とかたん白回収施設といったようなことも進めておりますし、また、酸素の曝気装置の改良あるいは高速度フィルターの開発といったような新技術開発を含めまして、幅広に実は対応策を練っているわけでございます。
○宮下説明員 ただいま池田局長からお話しがございましたように、でん粉の価格安定のための諸措置といたしまして、財政上の措置、税制上の措置あるいは金融上の措置等、さまざまな措置がございますが、私は、税制上の措置、金融上の措置についてお答えできる立場にちょっとございませんが、財政上の措置に限りまして申しますならば、確かに、でん粉会社に対しますところの汚水処理の要求等が出ております。それから、また、畑作振興の一環として、イモでん粉地帯の構造改善対策事業、あるいは基盤整備対策事業等の諸要求が出ておりますので、十分こうした御論議を踏まえて検討をいたしたいと存じております。
○神田小委員 ここ一、二日のうちに決定される価格につきましては、カンショ、バレイショ生産農家としては重大な関心を持っておることでありますし、また、局長が言われたように、日本のカンショ、バレイショの生産は、この価格決定によってきまってくる。この価格の問題がでん粉価格に影響するということを顧慮して、農林省は、この価格をなるべく低目に押えようとしておるようなふうに私は受け取れるのでございますが、私は、でん粉価格はでん粉価格でもって、これを安定する方策は別途に講ずるべきであると同時に、生産者については、ほかの農産物やその他の諸物価につり合うところの価格に当然すべきであると思う。経済事情がこれだけ変化をしておるのですから、その点を十分考慮して、適正なる価格をきめるように、私は最後に強く要望いたしまして、私の質問を終わります。
○坂村小委員長 この際、小委員長から一言政府当局に申し上げます。 前回に引き続き、本日の小委員会においても、イモでん粉等の価格に関する問題等について、各小委員より、きわめて熱心、かつ真剣なる質疑が行なわれたのでありますが、この趣旨を十分に参酌され、適切な措置を講ぜられるよう、強く申し上げておきます。 本日は、これにて散会いたします。 午後三時九分散会