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71回国会衆議院1973/06/28

農林水産委員会 第38号

発言数
176
登壇者
12
会派数
4
開催日
1973/06/28

会議録

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 これより会議を開きます。  畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案を議題とし、審査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林孝矩君。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案に対して質問をいたします。  今日まで当委員会においていろいろ論議をされてまいりましたので、なるべく重複を避けて質問したいと思います。  最初に、今回の共済制度を考えるにあたって、この共済制度の位置づけをどのように考えられておるか。また、この制度をつくるにあたって今日まで調査、検討がなされてきたということは、今日までの審議の中で明確でありますが、その調査経過、そしてその結果をどのように評価されておるか。その二点についてお伺いします。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 お答え申し上げます。  農業災害補償制度というものが農政の中でどう評価されているかという御質問が第一点かと思いますけれども、先生御案内のように、農業災害補償制度は、終戦直後にできまして、今日まで農業あるいは畜産の災害につきまして大きな役割りを果たしていることは申すまでもないわけでございます。そこで、今日まで果たしてきた役割りを評価してみますと、やはり農災制度というものは農業災害対策の重要な柱であるというふうに私どもは評価しているわけでございます。  第二の点の畑作物共済及び園芸施設共済について、いままでいろいろ調査等もあったのではないか、その経過はどうであるかという御質問でございますが、北海道における畑作物共済の制度化につきましては、かねてから畑作農家から強い要望がございまして、昭和三十三年以降調査、検討を加えてきたところでございます。これまでの農作物共済等のような形で制度を仕組む場合には、適切な引き受けや損害評価、さらには有効な危険分散の可能性といったような保険技術上の問題がございますので、この点について今日まで確信が持てないというような状況にあったわけでございます。そこで、昭和四十三年からは実際に現金の受け渡しが伴うような実験を、北海道におきまして三年間百戸の農家についてするというような過程を経まして、北海道の畑作共済につきましては被害率の調査その他のかなりの蓄積ができまして、一応制度を仕組めるような準備が整ってきたわけでございます。  それから沖繩のサトウキビにつきましては、これもかねて沖繩の重要な基幹作物でございますから、共済をつくってくれという要望がございまして、昭和三十八年以降沖繩県でいろいろ日本復帰前から被害率の調査等を行なってきたわけでございます。そういったことで、沖繩におきましてもかなり被害率等の資料が整ってまいりましたので、この際、本格実施はとてもできませんけれども、北海道の畑作物と並んで実験をやろうというようなところまで固まってきたわけであります。  それから施設園芸の共済につきましては、これもかねてから要望がございまして、共済団体でいろいろと任意共済という形でやれないかということで今日まで研究をしてまいりまして、被害率等についても相当な資料の蓄積ができた。ただ、これを制度としてどう仕組むかというような点につきましては、いままで任意共済ということでやろうという考え方が強かったわけでございますから、今般畑作共済の実験を行なうに際しまして、これも施設園芸、中身は野菜、花卉等でございますので、畑作物共済の実験とあわせて一緒にこういった園芸施設の共済の実験もやろうということで、ただいま御提案申し上げているような法律案をつくりまして、御審議を仰いでいるところでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 畑作と施設園芸に関しての臨時措置法案でございますが、今日までのそうした調査分析、そしてそれに対する評価はいま説明がありました。  それで、その将来の方向というものを前提としてこの共済制度というものを考えた場合に、まず第一点お伺いしたいことは、これに類似する共済制度というものはいまどういうものがあるか、そしてその立法目的というものが、今回の臨時措置法案と同一のものであるかどうか、その点を確認しておきたいと思うわけであります。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 ちょっとこれに類似するという意味は、共済制度としてほかに畑作物以外で制度があるのかという御質問か、あるいは畑作物についても同じような類似の災害対策としての制度と、どっちの意味でございますか。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 あとのほうです。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 畑作物の災害対策につきましては、こういう共済保険的なものは別にございません。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 それでは、最初のほうの共済制度として考えた場合にはどういうものがありますか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 共済制度といたしましては、御承知のように、農作物共済、蚕繭共済、果樹共済それから家畜共済等の共済制度があるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 それとその立法目的というものが今回の臨時措置法案と同じものであるかどうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 ただいま申し上げました共済は、農業災害補償法に基づいて実施されているわけでございまして、立法精神は同じでございます。その農業災害補償法の特例と申しますか、としてこの実験法案を出しておるわけでございますから、基本的な立法精神は同じでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 そこで、立法精神が同じであるということがはっきりしたわけでございますが、それならば、先日来当委員会で論議されておりました実施期間の明記の問題でありますけれども、これがどうして文言としてはっきり明記できなかったのかという点について、他のそうした類例する共済制度には明記されておる、そのように私は知っておるわけでありますけれども、この場合どうして明記できなかったのか、この際その点をはっきりしておきたいと思うのでございます。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 農作物共済、蚕繭共済、家畜共済は農業災害補償法が制定されましたときから——それ以前に農業保険法という法律が戦前からございまして、その延長として農業災害補償法ができたわけでございます。  そこで、果樹共済につきましては、御承知のとおり、本年から本格実施に入ったわけでございまして、その前に五年間の試験実施期間を持ったわけでございます。なぜ試験実施をするかと申しますと、要するに、保険でございますから、掛け金率もちゃんとつくらなければならない、損害評価もきっちりできるようにしなければならない、その他保険技術のいろんな問題がございますので、そういったことを見きわめてから本格実施に移るということで、果樹共済についてはそのような方向で事に当たったわけでございます。  畑作共済につきましても、いろいろまだ技術的な問題で未解決の問題がございますので、実験をして、その実験の結果を見て本格実施に移すということでございます。  果樹共済の場合には五年以内ということをはっきり法律上明記いたしまして実験したわけでございますが、この畑作物共済の実験の場合には、昨日から申し上げておりますように、北海道の畑作物、それから沖繩と鹿児島のサトウキビ、それから施設園芸の共済というようなものが一緒になっておりますので、それぞれ被害率等の調査の蓄積その他も違いますので、そういった点から、はっきり何年以内ということを明示しないで、様子を見ながら本格実施にできるものから移していくという考え方をしておりまして、そういった弾力的な取り扱いがどうしても必要になりますので、法律上実験の期間を明示しなかった、こういうわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 立法手続上からいいますと、北海道、沖繩それぞれ違う、複合しているそれをくくって立法する場合に期限を明記することができないということはわかります。それじゃ、それぞれの地域を指定するなりあるいは対象品目を指定して、くくらないで立法手続をする場合においては、立法上の手続としてはこの期限の明記というものは可能である、そのように私は判断するわけですが、その点はいかがでしょうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 法律上三つの実験法案を御提案申し上げるということは法律的には考えられることでございます。ただ、その場合におきましても、ものによっては期間を明示できないものも出てくるのではないか。すなわち、施設園芸の共済というものは今度初めて本格的に取り組むわけでございますので、これについてはたして五年でいいかどうか。一応五年を目標というふうに考えました場合に、五年でいいかどうかというような問題もございまして、三つに分けたからそれぞれについて期間を明示できるという性質の問題ではないのではないかというふうに考えたわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 そうしますと、結局三つに分けても期間を明記できない、一つにくくっても明記できないという内容のものである、そのように理解してもいいわけですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 保険技術上解明しなければならない点が多々ございますので、性質的には先生のお説のとおりでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 保険という面から考えますと、当然試験実施ということも必要だと思います。しかし、他の先ほど説明のあった共済制度と比較して、これがことさら保険制度として見てみても、期限を三つとも明記できないものであるということでもないと私は思うのです。その辺のもう一歩突っ込んだ努力というもの、あるいは分析というものがあれば、どういう条件にあろうと、これは必ずしも三つとも明記できないというようなものでもない。まして今日までの農林省が努力してこられた調査、分析、そうした積み重ねがあってこうした臨時措置法案として提出されているわけですから、その過程において当然そうした問題についても議論がなされたと思いますし、そういう点から考えて、どうしても明記できないものではない、このように私は判断するわけです。したがって、いまいろいろ説明を受けているわけでありますけれども、その点が非常に不鮮明であるという印象をぬぐい去ることができないし、また、明記しないということの影響、これは法律という面から考えてみた場合に、やはり不完全であるということを指摘したいと思うわけであります。そういう点を私はいま感ずるわけでありますけれども、その点になってきますと、それぞれ農林省の見解との違いというもので処理されるかもしれませんけれども、その点をもう一度明確にお聞きしておきたいと思うわけです。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 実験をやります場合におきまして、実験を担当する共済組合あるいは連合会の立場からいきますと、どれぐらいの期間をやるのかということははっきりしておいたほうがいいことは事実でございます。     〔委員長退席、渡辺(美)委員長代理着席〕 したがいまして、私どもといたしましても、一応目途として五年ぐらいということは言うつもりでございますが、といって、それじゃ五年で必ず本格実施に移せるだけのいろいろな保険技術上の問題が解明できるかどうかという点は問題がございます。そういった点について十分説明をして納得を得た上で実験に移りたいというふうに考えているわけでございます。いずれにいたしましても、本格実施に早く移るほうが農家経済にとって非常に望ましいというような場合には、私どもも極力早く本格実施に移るような努力はもちろんするわけでございまして、のんべんだらりと実験をやる、それで当面を糊塗するというようなことは全く考えていないわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 いまの趣旨はよくわかりました。  それで、保険技術上の問題ということでありますけれども、この点については、たとえば三年、五年あるいは十年と、現在のところは明文化されてないわけですから、その間にその三つを例にあげて考えて、技術上の問題で三年の場合はこうだけれども五年たてばこうだ、十年たてばこうだというような問題ではないと思うのです。たとえば、今日まで農林省が研究してきたことを踏んまえて、このものについては三年たてば保険技術上の問題ははっきりするということで一つのゴールをきめなければいかぬ、またこのものについては五年ということで一つのゴールをきめよう。いわゆるゴールがなくてスタートを切る、いつまでも走り続ける、こういうあいまいな状況のもとにおいて一つの法律ができ上がるということにいろいろなすっきりしない点を感ずるわけなのです。こういう考え方はどうなのでしょうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 先ほども申し上げましたように、私どもといたしましても、一応の目途として五年ぐらいということは示して実験に入るわけでございまして、なるべく早く本格実施に移したいと思っておりますけれども、一例を申し上げますと、料率をつくる場合に、一番理想的なのは、過去二十年ぐらいの被害率があるのが理想的なわけでございます。ところが、施設園芸等につきましては、実験を今後五年やりましてもとてもそれだけの期間にならないというようなこともございますし、それから政府の再保険をつけてやるのは、畑作共済、いままで北海道で実験した場合におきましても、それは連合会だけで危険分散するというやり方で、再保険までつけてやるのは今度の実験法案が初めてでございますし、その他損害評価のやり方の問題、本格実施に移す場合には十分解明すべき点もございますので、一応五年ぐらいという目標を示してやれば、関係者も大体納得して実験に当たってくれるのではないかというふうに思っておるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 一応五年というめど、そしてそれは明文化されてないわけですけれども、そういう方向でいく、そうしたことで今回スタートするわけです。それを前提としてこれから質問をしていきたいと思うわけでありますが、その場合に、本格実施ということになったときに、農災法との関連を農林省はどのように方向づけられておるか、お伺いしたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 本格実施をいたします場合には、農業災害補償法の中に畑作物共済に関する規定を設けるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 了解しました。  それからもう一つは、今回地域が指定されておりますし、それから対象品目も指定されておる。こうした農林省の今日までの努力というものは当然私も評価しておりますけれども、少なくとも本格実施ということ、さらにその次には対象品目をどうするかという問題も出てくると思いますし、また、もっと早い時期に農政上の問題としてこの共済制度をどういう方向に位置づけるかという問題も当然考えられなければならないと思うわけです。たとえば農政上から見た場合に、適地適作ということが、すでにわれわれも主張しておりましたし、また農林大臣からも直接当委員会で答弁があった。また農政がそのような方向に向いておる。こう考えていきますと、適地適作ということで生産が進んでいく。ところが、そうした過程で共済制度の対象にしなければならないというような状態が起こった場合、現在の臨時措置法案、これは五年ということでありますけれども寸その間に起こった場合、それはもう試験実施のワク外に置かれておるわけですから、共済という対象にもならないし、またそうした人たちを救うということもできないというような問題が起こってくると思うわけです。そういう面から考えますと、対象品目というものも、六品目にしぼったということは今日までの経過でわかりますが、さらに拡大していかなければならないのではないか、そのように私、考えるわけですけれども、その点はいかがですか。     〔渡辺(美)委員長代理退席、委員長着席〕

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案の第二条で「この法律において「指定畑作物」とは、主要な畑作物のうち政令で定めるもの」ということになっております。したがいまして、今後いろいろな要請から実験をやる必要が起こった畑作物につきましては、この法律で指定ができるわけでございます。したがいまして、必要が起こってくれば、私どもといたしましては、現在指定を予定しております六品目のほかに畑作物について指定をして実験をするということはあり得るわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 それではお伺いしますが、必要というふうに判断する基準ですね。これは何かものさしがあるわけですか。それともこれは必要でないこれは必要であるということは主観的に判断されるものなのか、そういう面が、政令ということで、そういう幅を持たせていろだけにとどまっているわけでありますけれども、この点はいかがでしょうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 たとえば面積がこれだけヘクタールなければならないとか、そういうような基準は別に考えておりません。ただ、現在、御承知のとおり、ホップ、茶、たばこ等につきまして料率の基礎になる被害率の調査をやっております。これはそういった要請があって、私どもも調査をする必要を感じてやっておるわけでございます。したがいまして、今後残っておるものは地域特産物が多いわけでございますが、地域特産物で非常に県の要望も強い、関係の農家からもぜひやってくれというような御要望のあるものにつきましては、私どももそういったものを取り上げていくということで、機械的な基準というようなものは考えてもそれは現実性がございませんし、実際上の要請に基づいて仕事を進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 いま地域特産物の話がありましたけれでも、現在、農林省に、そうした地域特産物でこうした共済制度の対象品目として調査を依頼してきているものにはどういうものがありますか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 お茶、たばこ、ホップ、それから、これは畑作物ではございませんけれども、イグサについて要望があり、現在調査を行なっております。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 いま答弁のありました、たとえばたばこ、お茶、ホップ、イグサ等についての調査の現状を説明していただきたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 昭和四十五年から調査を開始しておりまして、料率、被害率等が実験をやるのに耐えるようなものができるのは、あと数年やってみないとむずかしいのではないかというふうに考えております。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 これもまたあと数年ということでありますけれども、たとえばお茶を例にとって考えてみても、農林省はすでに四十五年からの調査ということでありますけれども、お茶の各生産地の状況を調べてみますと、その四十五年ころには、毎年毎年のことながら、たとえば凍霜の被害、こういうものでどれだけの被害が起こり、そしてお茶の生産にどのような影響を与えておるかという情勢分析、実態調査というものがすでに行なわれておって、これからさらに数年お茶に関して調査をしなければ被害状況が具体的につかめないというような実態ではない、私はそのように判断しているわけですけれども、いかがでしょうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 共済制度の被害率の場合には、昨日からも非常に議論が出ておりますけれども、たとえば三割足切りなら三割足切りというものを前提にした被害ということで被害率の調査をいたしませんと、料率作成のデータとしては使えないわけであります。一般的な被害調査からそういうものを推定する方法もございます。しかし、推定する場合におきましても、共済制度の料率作成に役立つようなデータがある一定年数ございませんと、信頼性のある数字が出てこない。すなわち、そういう共済制度に使える被害率と一般の被害率との相関関係というものを考えまして、一般の過去における被害率からそういった共済制度に使えるような被害率を推定するという場合におきましても、共済制度に使えるような被害率が一定年数ないと、信頼性のある数字が出てこないというような技術的な問題がございます。  それからもう一つお茶について非常に問題なのは、お茶は茶つみを何回かやるわけでございます。そこで、被害を見るときに一体どの被害で見るのか。第一回だけを共済の対象にするのか、それから二番茶、三番茶、こうございますので、その辺のところを共済制度として仕組むときにどういうふうに考えるかというような保険技術上の問題もあるわけでございます。そういったことについて現在いろいろ研究しております。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 一般と共済の被害率、それからその料率作成の問題、それからまた茶つみのいつの時点をとらえるか、これは当然技術的に非常に困難な問題だと思います。それはもう困難な問題として、その上に立ってこの共済というものを考えるわけですから、どの点がどのようにはっきりすれば共済制度として具体的に対象品目にすることができるというような内容的なめど、たとえば数学でいうならば、この未知数が解決されればといういわゆるX、Y、そういうものがこの中にもあるのではないかと思います。それがはっきりすれば、解明されれば共済制度としてスタートができるのじゃないか、こういうふうに考えるのですけれども、そのX、Yは一体どういうふうに考えられておるか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 やはり共済保険制度でございますから、料率の形成がまず一番大事な問題でございます。料率を形成するに足るデータをつくるのには、少なくとも五年ぐらいの被害率があることが望ましいというふうに考えておるわけでございます。  それからあともう一つ問題は、現実の保険需要がどれくらいあるだろうかという問題でございます。農家の方々から要望があるけれども、実際保険として仕組んでみようと思った場合に、加入農家が非常に少ないということになりますと、これは保険としてなかなか成り立ちにくいという問題もございます。したがって、実際の保険需要というものがどれくらいあるかということにつきましても十分調べてみなければならぬ問題があるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 この保険需要はどういう調査に基づいて判断されるわけですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 これは、こういう仕組みで共済制度をやってみたい、あなたは入りますかというような聞き取り調査と申しますか、そういうようなことで、ある程度需要を調べてみるというようなやり方があるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 それは現在行なわれておるわけですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 ただいまのは意向調査でございますけれども、ここに私が持っております資料、昭和四十五年度、四十六年度で、四十五年は岡山県、熊本県、四十六年は福岡県につきまして、イグサの共済制度に対する農家の意向調査をやった数字がございます。それによりますと、全体で百四十戸の意向調査をいたしまして、ぜひ必要が六戸でございます。それからあったほうがよいが三十二戸、あってもなくてもよいが四十四戸、必要なしが四十四戸で、わからないが十四戸というようなことになっておるわけでございます。  こういうような意向調査をやりまして、あわせて被害率の調査等もやっておるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 そこで、先ほどから品目として要望が来ておるというのであげられましたたばこ、お茶、ホップ、イグサ、こういうものに関して、さらにこうしたデータは、いま四十五年、四十六年の三カ所についてあげられましたけれども、正確なデータという意味から考えますと、これは幅広くやっていかなければならないと思いますし、私はそういう意味で、各県に地域特産物というものがあるわけで、そうしたこともこれあり、やはり調査対象そのものの地域も幅広く、そうして正確に判断できる資料を集めなければならないと思うわけです。そういう意味において、いまはイグサの例をあげられたわけですけれども、それ以外の調査をされておるのかどうか。そしてその調査の対象として、少なくとも先ほどあげられました葉たばこ、お茶、ホップ、イグサ、私たちはさらに落花生だとかカンショ、そうしたものも含めて調査品目として調査に当たられることが望ましい、そのように考えるわけでありますけれども、その点について見解をお伺いしたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 その他のものについても意向調査はやっております。  それから、ただいま先生からお話がございました落花生でございますが、これは日本の畑作物の中におきまして相当ウエートが高いわけでございます。ところが、どうも現実にはあまり希望がないということになっておりますので、調査はいたしておりません。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 四十五年からの調査でありますのであと数年かかるということでありますけれども、それでは要望として申し上げておきたいと思うのです。この調査に関しても、農林省として何年度を目途に調査を完了するというような、具体的なゴールを定めて調査されることを要望したいと思うわけです。この法案自体の試験実施の期間が明記されていないということに対しても、同じ見解を申し上げておきたいと思います。  それから次に、今日までこの委員会で議論になっておりました国庫負担の問題。それを大幅にアップしてもらいたいという議論が今日まで出ておりました。私も同意見でありますけれども、その算出する国庫負担率の根拠について明確にしておきたいと思いますので、説明していただきたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 本実験につきましての国の助成につきましては、法律の第二十七条で事務費の補助、それから関係の農家に対する、法律上の用語といたしましては共済契約者に対する交付金の交付という規定があるわけでございます。そこで事務費は標準事務費を補助するわけでございますが、第二項の政令で定めるところによる畑作物共済及び園芸施設共済契約者に対する交付金につきましては、私どもといたしましては、畑作物については純共済掛金の三割、それから園芸施設共済につきましては純共済掛金の一割を交付したいというふうに考えているわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 その三割と一割の根拠がどこにあるかということが私の質問なんです。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 過去におきまして、実験の場合にこういった交付金を共済契約者に対しまして交付した例は、果樹の実験の場合にそのような措置がとられたわけでございますけれども、実験でございますから、いわゆる農業災害補償制度として農業災害補償法に基づいて実施されているものと——これはまあ農作物共済、蚕繭共済は強制加入で、ある一定の米をつくっている人は全部保険にかからなければならないというようなことになっておりますので、これについては国庫負担が五割以上になっているわけでございます。しかし、実験でございますから、実験する農家の数は大体一割くらいの農家でございますし、目的が今後の本格的実施のいろいろな保険技術上の問題の解明ということでもございますので、果樹の場合は交付金が純共済掛金の一割だったわけでございます。そこで、今度の畑作物共済の場合につきましては、過去の先例が一割というのがあるわけでございますが、畑作物の重要性——果樹が大事か畑作物が大事か、どっちが大事かということは、これは議論があるところでございますけれども、果樹の経験と畑作物の重要性等にかんがみまして三倍の三割ということにしたわけでございます。  それから、園芸施設につきましては、これは任意共済ということで、たとえば農家の畜舎というようなものは任意共済の対象になるわけでございます。任意共済の場合には全然国庫負担がございません。そこで、施設園芸の施設ももちろん農業生産に使われるわけでございますが、そういった畜舎といったようなものも、たとえば畜産経営ということから考えれば一つの大事な農業経営上の資産になるわけでございます。そういったことを考えまして、園芸施設については一割、果樹の場合と同じように一割ということで大体妥当ではないかということできめたわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 それから、沖繩のサトウキビについて昨日来いろんな議論がございました。そこで、見解をただしておきたいわけでありますけれども、沖繩の基幹作物であるサトウキビ、この振興についてはこうした共済制度とあわせて土地の基盤整備あるいは品種の改良とかあるいは技術開発、価格の安定、そうしたものも考えていかなければならないのではないか、このように考えるわけであります。共済制度のみで解決される分野というものも当然あります。しかし、沖繩のサトウキビについては、そうした広範囲の行政というものがお互いに有機的に機能して振興されていくものであろう、私はそのように理解するわけでありますが、その点いかがでしょうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 サトウキビは沖繩県における農業の重要な作物でございますので、従来から甘味資源特別措置法に基づきましてサトウキビ生産振興地域に指定するとともに、土地基盤の整備、栽培省力化の促進のための栽培管理用機械の導入、収穫機械の開発等生産振興対策の推進につとめてきているわけでございます。したがいまして、今後ともサトウキビの重要性にかんがみまして、特に栽培の省力化、収穫期の機械化を中心とした栽培の改善、それから土地基盤の整備を中心に積極的にサトウキビ生産の振興をはかろうということで、いろいろ予算上の措置もとりながら生産の拡大、農家経営の改善につとめているところでございまして、そういった生産対策とあわせて、災害を受けた場合に補償があるというような災害補償制度というものができてくれば、今後沖繩農家の経営の安定にはかなり役立つものがあるのではないかというふうに考えておるわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 この問題については政務次官にも、いまの答弁を踏んまえて明確なる答弁をしていただきたいと思います。

中尾栄一自由民主党農林政務次官

○中尾政府委員 先生の先ほどから述べられたその線で努力いたしたいと思っております。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 それから最後の質問になりますが、これは秋田県の野菜生産の現状なんですけれども、四ツ小屋地方ということで報道されておりますが、政府の転作奨励に基づいてたとえばシュンギクだとかホウレンソウ、レタス、そういうものを生産した。これは野菜の生産団地であります。ところが、天候の影響を受けて生産、出荷の段階になって非常に値段が安くなってしまった。その結果、もう売り出すことがマイナスになるという判断をして、堆肥にホウレンソウも野菜もしているという現状が報道されておるわけであります。こうした場合の共済という面はどのように考えていけばいいのか。こういうことはもうたびたびいままでもいろいろな報道を通してわれわれも知ってきたわけです。片一方では野菜が非常に高いということで問題になっており、片一方ではこうした状態にある。農林大臣も、その原因の一つに天災という、いわゆる天候が問題である、天候の影響を受ける、そうした指摘をこの委員会でもされたことがありますし、今期六月においてこういつた実態がある、この野菜の生産団地においてもそういうことだということなんですね。こういうことが絶えず繰り返されていいかというと、私はそうではないと思います。もちろん流通機構の問題だとかあるいは価格安定、価格補償という問題にも関連しますけれども、この畑作共済という問題に関連して、この点について農林省の見解をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 露地野菜について共済制度はできないかということは非常に強い要望があることも私どもも承知しているわけでございます。ところが、この露地野菜を共済の対象にするということは、率直に申し上げまして、非常にむずかしいわけです。それはなぜかと申しますと、まず第一に、品種、銘柄が非常に多い。それからさらに作付面積、作柄それから価格が非常に変わりやすいという面があるわけでございます。したがって、そういったことがあるのだからむしろ共済が必要なんじゃないかということでございますが、いざこれを共済制度に仕組もうといたしますと、そういったことが基準収量をどうするか、共済金額をどうするか、損害評価をどうするかということを一々考えました場合に、これはとてもむずかしいということで、現在のところ、率直に申し上げまして、露地野菜について共済制度を仕組むというのはなかなかむずかしいのではないかというふうに考えているわけでございます。

林孝矩公明党

○林(孝)委員 終わります。

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 柴田健治君。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案に対して同僚委員からもう相当御質問がございましたので、私の持ち時間で簡単に御質問申し上げたい、こう思いますので、また答弁されるほうもひとつ簡潔にお願いしたいと思います。  まず、この法案を提案されたねらいというものは、やはり農家の所得をどうふやしていくかということが基本になっておると思うのであります。そういう観点から申し上げると、との制度で、どうも研究期間でありますから、まだまだ論議を深めていかなければならぬ問題がたくさんあろうかと思います。しかし、とりあえずやるというのでありますから、私たちはあえてそれを反対するわけではございませんから、いずれこの法案も本日、附帯決議をつけてあげていきたい、こう思っておるわけです。  それについて、まず日本人が食べる野菜の消費量というものはいま大体どの程度の数量になっておるのか、将来どの程度消費量が伸びていくのかというような点をひとつお聞かせ願いたいと思います。

池田正範農林省食品流通局長

○池田政府委員 野菜の生産量そのものは比較的安定をいたしておりまして、昭和四十六年現在で生産量は千五百三十一万トンでございます。将来の見通しは、私ども持っておりますのは、昭和五十七年におきまして、現在の六十万ヘクタールが、主要野菜で七十四万七千ヘクタール、生産量では二千百二十万トンというように考えております。そこで、いまの千五百万トンの中で、可食分と申しますか、多少ロスが出てまいりまして、捨て去る部分を除きますと、一人頭での消費量は大体百二十キロ前後でございまして、これはイタリア等の特殊に野菜を消費いたします国を除きますと、世界的に見て、野菜の消費量としては一流であるというふうに考えられます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 野菜の消費量や生産の見込み量を言われたのですが、この法案の対象とされる六品目のうち、サトウキビははずして、五品目の消費量、五つに分けてどういうことになっておるのですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 消費量の統計をちょっと持っておりませんので、作物の性質から見て、大体生産されたものはほぼ消費されるのではないかというふうに考えました場合に、北海道のバレイショの生産量は百八十六万八千トンでございます。てん菜が二百十九万七千トン、大豆が一万三千トン、アズキが四万トン、インゲンが八万四千トンということになっております。この数字は昭和四十六年産の数字でございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 そのうちバレイショは北海道が百八十六万トンですが、内地その他で合計するとどのくらいになるのですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 四十六年の収穫量でありますが、バレイショは全国で三百二十七万一千トンでございます。アズキが七万七千トン、インゲンが八万九千トン、大豆が十二万二千トン、てん菜が北海道と同じ数字で二百十九万七千トンでござ  います。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 数字はこれ以上あれですが、ただ、バレイショならバレイショで北海道の反収、要するに収穫量と内地の収穫量でどのくらい開きがありますか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 正確な数字を持っておりませんので、大体内地の反収は北海道の八割ということでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 今度のこの法案で、サトウキビはちょっと別ワクにしても、五品目の中のバレイショというものは北海道だけという限定をするところにいろいろ私たちは納得のいかない点があるので、附帯決議においても地域拡大をやってもらいたいということを決議の中につけたいのですが、そういう立場からいうと、青森においても、また岡山県の牛窓地域もバレイショの歴史的な生産地であります。そういうことを考えたときに、  この五つの品目を全国的地域に広げるというのは、試験でありますから、なかなかむずかしいことだと思いますが、とにかくそういう歴史的な生産地——特に農林省は適地適産という長いことばの中で今後も野菜の集団栽培地の育成ということについては、一方ではそういう奨励をしていかなければならぬ、そういうことを方向づけされておる。ところが、一方では共済制度は北海道だけに限定するというのは、片手落ちのような気がするわけです。だから、そういう点はもっと地域の拡大をするという前提に立って、北海道だけがバレイショではない、日本の中でできるところはそういう適地適産という立場で、生産団地の育成という立場でものを見ないと、農家の所得というものをどう上げていくかということを考えたときには、やはり共済制度というものは必要である。そういう立場でつくられる制度であるから、特定の地域だけを限定するという考え方は、この際あらためて取り組んだほうがいいのではなかろうか、こう思うのですが、どうですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、私どもも実験をいたします場合に、内地の畑作物についても若干実験をしてみたいということを考えたわけでございます。ところが、実験の対象は全農家の一割くらいということを考えました場合に、内地で、ものにもよりますけれども、なかなか一つの集団として固まってこないようなものもあるということでございますので、いろいろ考えた結果、実験はとりあえず五品目については北海道でやろう、そこで、その結果を見て、もちろん本格実施の際には内地でも保険需要のあるところにはそういった制度が適用できるようにしたい。その場合に、それでは北海道の料率で内地をやれるのかというような問題が次に出てまいりますので、これは実験の過程で、今後内地にそれを広げていった場合に、北海道の実験を基礎にしながらどういうように料率の形成その他を考えるかということは並行してやらなければならぬというふうに考えておりますけれども、とりあえず実験としては北海道の五品目でやりたいというふうに考えたわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 この法案の制度は、今度沖繩のサトウキビも中に入るわけですから、問題が地域別に——いままでの基礎的な諸問題が解決されない地域というのは沖繩だろうと思いますが、そういうおくれた地域、また進んだ地域、全国ひっくるめての一つのそういう地域の上に立って制度をつくるわけでありますから、いろいろ問題があろうと思います。しかし、私たちは何としても農政の基本の重要な一つの柱は、やはり農作物の共済制度をどう整備拡充するかということで、いままで水稲なり家畜なり建物共済全体いろいろ共済制度が充実してきておりますけれども、一番おくれておるのは——果樹共済が本格的実施という段階に入った、蔬菜、野菜がこれからだということになれば、全体的な農政の中でどうも共済制度は非常におくれておるという感じをわれわれは持つ。私は、国が食料政策の中で国民全体の栄養計画をどう立てるかということが基本にならなければならないし、そしてその栄養計画の中で自給率を高めるための生産計画というものがなければならない。この生産計画にあわせて価格政策がないと、共済制度というものはやはり成功しないのではないか、こういう気がするわけです。やはり生産計画と価格政策、それで一方では共済制度を確立していかなければならぬ。そういう関連的なものが一体となって進んでいかないと、農政全体の前進とは言えない、こう思うのですが、その点について、政務次官、どうですか。きょう大臣来てないから、政務次官、ひとつ見解を。

中尾栄一自由民主党農林政務次官

○中尾政府委員 全くそうだと思います。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 簡単明瞭でけっこうです。  私は政務次官にちょっとお尋ねするが、農民がいろいろなくふうをして相当の投資を、要するに、固定資本、流動資本、いろんな資本を投下し、そして資本投下率から見るとたいへん膨大な資本投下をしておる。この資本投下をして農民がつくり出す生産品目をそれぞれ調べてみると、コストがそう高いとは思えない。たとえば野菜類を見ても、日本の野菜は世界的に優秀だと思うのです。中国の北京白菜という白菜なんか中国のほうが優秀かもわかりません。けれども、日本の野菜類が、くだものにしてもそうですが、国際的に見てそう味が悪くて品物が悪いというようなことはあり得ない、こう私たちは一つの自信を持っておる。そういう立場からいうと、この味がいいもの、りっぱなものがコストが高くなるというのは、昔もいまもない原則があると思うのです。コストダウンをはかるために徹底的に省力化ということで農民は努力しておる。それにもかかわらず消費者価格はなぜあんなに高くなるのか、私たちはふしぎに思う。どこに欠陥があるのか。たとえばこういう共済制度をつくって、消費者に、国民生活に寄与するために供給していこうという一つの使命感を持って農民はつくっておる。それだけの使命感を持ってつくり出す農民のことをもっと真剣に考えたら、消費者価格というものを、要するに、流通の過程における流通経費がもっと合理化できるような体制をつくるべきではないか、こういう気がするのですが、政務次官、どうですか。そういう農民が一生懸命努力しておるその上に立って流通をどうするのかということを考えて、お答え願いたい。

中尾栄一自由民主党農林政務次官

○中尾政府委員 いま日本の経済の流通機構が一番基本的な問題になっておる、これはもうまさに先生の御指摘のとおりだと私は思うのでございます。あらゆる省力化をしながら農村が実際世界に冠たる良質の野菜、果樹をつくっておるにもかかわらず、値段がまさにそれに値しないだけの価格でいわゆる消費経済をまかなっておる、これじゃやっていけないじゃないかという御指摘は、私ども目下の課題として急務だという気持ちで取り組んでおるわけでございます。やはり流通機構そのものにたいへんな問題があるということはもう先生の御指摘のとおりでございまして、いろいろの要因がございましょうけれども、そういう国家的な機構上の問題というものは鋭意努力してこれをとらえていかなければ相ならぬという責任を痛感するものでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 私たちが地方で、たとえば農業団体、農協と相談をして——農協の基盤は農民です、組合員は農民ですから。農協が主体になって、たとえば消費地にいろいろ供給していく体制をつくろうとする。ところが、ややもすれば地方公共団体なり農林省のほうはあまりいい顔をしない。依然としていままでの体制を維持する、何か既得権があるような、その既得権という一つのワクの中にこだわり過ぎる。新しいもの、いわゆる発想の転換というものが全然ない。たとえば農林省には流通機構を改善するいろいろな専門的な責任体制というものができておる。それが一つも——一つもと言っちゃ失礼だけれども、前向きの姿になってないという気がするのですが、そういうところから流通の問題についてもっと別な、専門的にこの機会に、つくるほうにはこの共済制度をつくるが、消費のほうにでき上がった品物を供給していく、そうして消費者の、国民の口に入るまでの間の改善というものを並行してやっていかないといけないと思うのですが、それに対する決意をひとつ聞かせてもらいたいと思う。

中尾栄一自由民主党農林政務次官

○中尾政府委員 先ほど先生御指摘のとおり、この共済制度が北海道のみにとどまらず、全国一律にそういう野菜類等の問題で加味されるべき問題ではなかろうかという御疑念でございます。私も全くそのとおりに思うのでございます。農林省は流通機構に対する積極的な取り組み方をその担当局でやっておるわけでございまして、ぜひともひとつこれは私どもの英知、能力をしぼって、その問題解決は、農林省のみならず、各関連する省にも協力を求めて、問題解決では各省と比べまして農林省はこれでも一番積極性があるのではないかと思っておるわけでございまして、それだけにひとつ先生方のお知恵も存分に反映していただければこれに過ぐる幸いはない、このように考えておりますので、どうぞひとついろいろ御指導、御鞭撻のほどをお願いしたいとこいねがう次第でございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 その問題はいろいろ将来お互いに重要な研究課題として英知を集約しなければならぬと思いますが、私、今度の特に施設園芸の問題でお尋ねしたいのです。  北海道、沖繩というのはそれぞれの同僚議員からいろいろ御質問されたのでありますが、この園芸施設が新たにできる場合に、半ば永久的という固定した施設についてはある程度すみやかに対象の認定ができる。けれども、移動性の施設、それに簡易施設、そういうハウス的なハウスはいろいろ種類がありますが、そういう施設に対する認定というか、この共済制度にどういう方法で入れていくかという、その点のお考えを聞かしてもらいたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 園芸施設共済の共済目的といたしましての特定園芸施設には、普通のガラス室及びプラスチックハウスを対象にしたいと考えております。  そこで、非常に簡易なものまで対象にしたらどうかということでございますが、昨日も御答弁申し上げましたけれども、一アール当たりの建設費が三万円に満たないようなものはこの際除外したいというふうに考えております。それは農家の保険利益ということ、それから農家のそういった損害の自己負担能力ということを考えまして、三万円程度ならばこれを除いてもいいのではないかというふうに考えたわけでございます。  なお、移動ハウスにつきましては、三万円以上のものについては対象にしたいというふうに考えております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 それでは、大きさその他は別として、金額で押える。そうすると、地域によって不公平が出てくるという気がするわけですね。あまり金額だけで加入基準をきめるというようなことは、私はおかしいという気がするのです。たとえば一つのいままでの例で申し上げますと、集中豪雨、風害を受ける激甚地として災害の対象の指定を受けるわけですね。そうすると、簡易ハウスであろうと永久ハウスであろうと、いろいろ被害を受けた施設については激甚災害地として政府の制度融資を受ける恩恵がある。今度はこの制度で、あなたは共済保険にはいれない施設です。こうした場合に、同じ災害を受けて、片っ方では政府の災害融資法の対象になる、片っ方はならないということになる心配が起きると私は思うのですが、その点、どうですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 今回の園芸施設共済は災害融資制度と制度的に結びつけて考えていないわけでございます。したがいまして、融資を受ける、要するに、再建のための運転資金が必要だということと損害の補償とは違いますので、共済に加入できないから融資が受けられないということにはならないようになる、当然そうしなければならないと思っております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 それから、私はこの点が心配なんですよ。日本の役所というものは、痛ければ放せという政策を常にとってくるわけです。加入がしたければこういうことをしなさい、災害の融資を受けたいのなら加入しなさい、こういう加入できるような施設につくりかえなさい、こういう痛ければ放せという政策をややもすればとってきたのが日本の役所なのです。そうしたことを考えたときに、あなたのほうは共済制度に加入できないような施設ですから、施設とは認めない。今後施設台帳——共済制度に加入したものがほんとうの施設園芸としての施設である、こういう統計的な数字が農林省に上がってくる、片っ方は上がってこない。そういう点で、たとえば岡山県を申し上げると、イチゴは簡易ハウスでやっている。それからもう一つは、好むと好まざるとにかかわらず簡易ハウスにならざるを得ない作物がある。連作がきかない。毎年毎年同じところでつくれない、ホウレンソウにしてもそうだし、シュンギクにしてもそうだし、とにかく毎年同じ土地でつくるわけにはいかない、土地をかえなければいけない、二年ごとか三年ごとに土地をかえていくという。それから連作のきかない野菜類がある。そうした場合に、好むと好まざるとにかかわらず移動的な簡易なハウスを、施設をつくらなければならぬということになる。そういう点についてのお考え、どうですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 移動ハウスは対象にいたします。  それから融資との関係でございますけれども、確かに先生の御指摘になりましたような問題が全然ないかどうか。これは現実に運用の問題になってくるわけでございますが、そういうおそれが全然ないかどうかという点につきましては、これは問題があるところかとも思います。そこで、今回の実験の場合には、御案内のように、現在の施設園芸農家の約一割について実験するわけでございます。しかし、県も全部じゃなくて特定の三十県ぐらいを予定しておりますけれども、県で実験する。したがって、その実験期間中あまりそういった問題は起こってこないと思います。というのは、共済に加入していないから融資はだめだというようなことはない。ただ、本格実施になって全国が一つの制度になりますから、そのときにはそういったおそれが全然ないかどうかということは、これは私どもとしても非常に注意しなければならぬと思いますので、そういうことはないように今後指導しなければならぬと思いますが、私どもといたしましては、この共済制度と融資制度を結びつける運用をやるということは全然考えておりません。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 私は、この制度で試験期間はなるべく早い機会に——この間の参考人の御意見を聞くと、もう三年ぐらいで本格実施してもらいたい、本格制度に切りかえてもらいたい、こういう強い御意見が出たのですが、私たちも三年ぐらいでぜひ本格的な制度に踏み切るべきだ。それまでは何が何でも完全な試験というか、実験の期間を有効に能率的に敏速に、そして手落ちのないように、将来の万全を期するためにやってもらいたい。いまいろんな予算を見ると、あまりかんばしくない予算ですが、この程度の予算でいくと、三年間というのはもう初めから五カ年でくくってやっているのではないだろうかという気がするのですが、この点はどうですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 四十八年度の本制度に関します予算は、本実験を来年から始めますための宣伝費みたいなものでございます。そこで、実験の経費は四十九年から組むということになるわけでございますが、私どもといたしましては、なるべく予算に不足しないような予算を大蔵省に要求したいというふうに考えております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 宣伝費だけであれだけの予算かなという気がするのですが、ことしは宣伝しておく。来年からやるというのなら、それもわからないわけではないのですが、もう少し予算をとって、宣伝もやるが直ちに体制づくりに入るというような気魄がないと私はいけないと思うのです。何とかして予算のやりくりをしてでも、そういう心がまえでやってもらいたい。  それから、私はこの制度で疑問に思うのは、いまのたとえば農業共済に将来やってもらうのだ。けれども、施設の場合は、いろいろ基準が、施行規則ができると思うのですが、損害の評価の問題、それから加入するときの認定の問題、いろいろの地域においていままで手がつけられなかった問題だけにむずかしさが出てくると思うのですね。そうした場合に、いまの陣容、機構でやれるのかという、特別にこれに並行して、たとえば農業共済に対する大幅の補助を、人件費を出して、そういう認定官というか認定制度が何か確立できるような方法を講ずる必要がある、こういう気がするのですが、そういう考え方があるのかないのか、お尋ねしたい。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 園芸施設共済の対象施設の価額あるいはその損害評価という点については、なかなか技術的に問題ございます。そこで、先生御案内のように、共済団体は現在任意共済として、建物共済をやっておるわけでございます。そこで、建物共済の知識が、こういった場合相当役立つのではないか。ですから、基礎はある程度あるというふうに私どもは認定しているわけでございます。しかしながら、また建物共済と違ったいろいろな技術的な熟練を要する事柄ももちろんあると思いますので、この実験を行ないます場合には、実験を担当する共済組合あるいは市町村にまず担当者をきめてもらいまして、その担当者にある程度いろいろなトレーニングと申しますか、専門的な知識の修得の講習その他をやる必要があるのではないかというふうに考えております。  それからなお、こういったことをやります場合には、特に評価の問題でございますから、資材が幾らくらいであるとか、そういうことが非常に問題になるわけでございます。したがいまして、法律上も資材の販売業者等に対しまして資料提供を求めることができるということが今回の実験法案にございます。  それから最後に、それに必要なお金でございますが、事務費の補助については法律にもはっきり書いてございますし、私どもも標準事務費につきましては十分これを見るように努力をしたいというふうに考えておるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 この実験の期間中に十分その点は綿密に構想を練ってもらわないと、本格実施になっていろんな物議をかもすということになるおそれがある。その点、私は心配だから、いまからひとつそういう心がまえで、損害評価の問題についても、また加入認定についても、いろんな施設、資材の基準の問題についても、きめのこまかいことをやらないと、また一方的な押しつけ、官僚的だ、こういう、農民のほうから言わせると、どうも押しつけが多いということに非難が起きてもいけないので、この点は最善の注意を払ってもらいたいということを強くお願いしておきたいと思います。  私は農林省のいろんな統計、また各府県の統計を見て一番ややこしく思うのは、たとえばスイカだとかメロンだとかイチゴというのが、果樹に入ったり野菜に入ったりしているのですね。それから、なまシイタケも野菜に入ってみたり特殊林産物に入ったりしている。この点は施設園芸の場合、たとえば今度沖繩のサトウキビだけは入れたが、パイナップルはどうするんだというと、あれはいつの間にやら果樹に入っているんだ、こう言っておるのですね。だから、この点を農林省は統一できないのか。各県は、統計的に数字を見ると、メロンもスイカも果樹類に入っている。どう考えてもこれは果樹に入らない、あれは野菜だ、こう思っても、果樹の統計に入っている。農林省のほうもややこしい場合がある。この点についてはどうでしょうか。食うときには、料理屋で食うのは、くだものを持ってこいと言ったら、イチゴを持ってきたりメロンを持ってくる。野菜をくだものだと思って食っておるのだから、これはだまされておるんだろうと思いますけれども、せめて専門的な立場で、将来施設園芸を進める場合は、果樹か野菜かということは明確にしていかなければいけないのではないか、こういう気がするのですが、この点どうですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 御指摘のとおりでございまして、その点は実施の場合に、これは畑作物である、これは果樹であるというのは明確にしなければならないと思います。パイナップルにつきましては、ただいま先生からお話がございましたけれども、これは果樹ということで、果樹共済の対象ということで考えております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 あれはもう果樹ということで認定してしまっているのですか、専門的に、学問的に。

池田正範農林省食品流通局長

○池田政府委員 実はこれが区分されましたのはきわめて専門的なことでないのでおそれ入るわけでございますが、これは先生御承知のように、神田あるいは築地の市場に参りますと、市場ではこれを果実で扱っておるわけでございます。したがって、現在は確かに市場の統計では果実部門の中に入っております。しかしながら、生産統計といたしましては、これはあくまでも野菜ということで施設園芸の中で取り扱うというふうな考え方で従来からやっておるわけでございます。ただ、これは余談になりますけれども、市場ですと、果実と野菜の扱いの手数料が違っておりまして、野菜はたしか八・五%、果実は七%くらいでございますので、わざわざ野菜に移しましてよけいな手数料を払わせることもないという感じもいたしまして、市場の扱いとしては、これは伝統的なこともございますので、現在のとおりでいいのではないか。むしろ、こういった特別な施策の対象といたします場合に、抜けてはたいへんでございますので、これはきちんと、ただいま農林経済局長が申し上げましたように、施設園芸の対象としてつかまえておく必要があるというふうに考えております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 たとえばなまシイタケが統計的に野菜に入っておるのですが、このシイタケ栽培は施設にする場合も、ない場合もいろいろあるのですが、この点なまシイタヶはどういう判断をするのですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 その点、実験を開始するにあたりまして、もう一度十分検討しなければならないところでございますが、どうもなまシイタケは畑作物には入らないのではないか、林産物ではないかということでございますが、生物の問題でございますからなお十分研究してみたいと思いますが、どうも林産物ではないか。イグサはもうはっきり畑作物とは言えないという感じを持っておりますけれども、シイタケもちょっと畑作物といういままでの概念の中には入らないのではないかと思います。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 この統計にはなまシイタケが野菜に入っている。それからこういう統計数字の表を見ると、果実類、野菜類の分類はもうばらばらなんですよ。そこにわれわれが混乱する理由があるわけですからね。犯人はあなたのほうである。だから、至急こういう施設園芸の共済制度ができる機会ですから、ひとつはっきりけじめをつけてもらう。なまシイタケはわれわれはもう特殊林産物だと思っておる。ところが、統計数字を見ると、なまシイタケは野菜類に入っておる。野菜類に入っておりますから、野菜屋で売っております。パイナップルも野菜屋。何もくだもの屋ばかりにありはしませんよ。野菜屋にもありますよ。だから、ばらばらになっておるところに混乱が起きる原因があるのではなかろうか。この点はけじめをつけてもらいたい、こう思います。  もう時間が参りましたから次を申し上げますが、あくまでも施設園芸は将来においても強制加入はしない、任意加入だということを堅持する、この点、間違いないですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 任意加入を続けたいと思っております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 そうすると、自主的におまえたちはやってみろ、ささやかな援助はある程度はするが、国の一つの逃げ手になるということも一方では考えられるのですが、私たちは、この基準ができたら、一方では農政を強く進めていく、共済制度も、あなたはもう加入しなさいよ、こういうことで半ば強制加入のほうへ持っていくべきではなかろうか、こういう気がするのです。あなたがいまあくまでも任意加入だということになると、これは地域によったら成功するところがあるかもしれない。ところが、地域によっては不成功になる可能性があるという心配がある。この点については早く結論を出すべきではないという気がするのです。これは私の考えですよ。局長はあくまでも任意加入だと言い切ったのですが、その点、間違いありませんか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 私どもといたしましては、任意加入でこれを進めたい、少なくとも実験ははっきり任意加入でやる。それから本格実施に移します場合に、実験期間中の危険分散の態様等から考えまして、当然加入制度をこういったものについてもつくったらどうかというような議論があるいはその場合において出ることも考えられないわけではございません。すなわち、実験をやってみて、やはり事の性質から見て、当然加入くらい、すなわち組合であるいは市町村の役場で三分の二以上の特別議決をしたという場合には、当然加入にしたらどうかという意見も実験の結果出ないとも限らないと思います。義務加入制度と私ども言っておりますけれども、そういうようなことは絶対あり得ないとは申し上げられませんけれども、私どもとしては、こういった施設の性質から見て、任意加入でも十分危険分散はできるのではないかと考えているわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 もう一つは、地方財政が、交付税の不交付団体は非常に財政的にゆとりがあるのだが、過疎地域とかその他については財政が苦しいということで、もう税金の取れるところは根こそぎ取ろうという姿一勢がそれぞれの町村にある。そうした場合に、農業用施設としていろいろな免除規定もある。けれども、この共済制度で施設が一〇〇で中の作物が二五という大体の基準でありますが、島田委員からの質問の中で、どこでこの中の作物が発芽をしてどの程度だというような議論もございましたから、私は言いませんが、しかし、完全なるこの施設共済にはいれるこのいろいろな温室、ハウス、その他の施設について固定資産税の対象になる、取れという、町村によってはあれはもう固定したのだから固定資産税をかけるべきだ、農業施設でも畜舎までかけておるじゃないかということで、一方では固定資産税の対象のワクに拡大されるという可能性がある。この共済制度の拡充をするために、この点についてけじめをつけるということも一方では考えて善処するという姿勢がないと、これまたトラブルが起きると思うのですよ。この点について十分研究もしてもらうし、最善の配慮をする。考慮をするというそういう姿勢があってほしいと思うのですが、この点についての御意見を聞いておきたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 温室、ハウス等の固定資産税につきましては、県によってはこれを取るところあるいは取らないところと、従来扱いがばらばらになっておりまして、この点の調整が問題になった結果、自治省とも話しまして、課税対象の限度額を非常に引き上げた措置をとったわけでございます。そういうこともございますので、今後とも自治省ともよく連絡をとって、扱いに不公平が生ずるとか不合理な扱いが起こるというようなことがないように、私たちも常にそういうふうにやっていきたいというふうに思っております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 終わります。

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 この際、本会議散会後再開することとし、暫時休憩いたします。     午後零時十三分休憩      ————◇—————     午後二時九分開議

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。津川武一君。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 きのう農林大臣といろいろ質問し合ったのですが、きょう大臣が出席ないので、少し別な方向で進めていきたいと思います。  そこで、きのうの、リンゴの腐乱病予防のためにどのくらい国で援助していますか、これをまず答えていただきます。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 リンゴの腐乱病だけに特に幾らというようなことはしておらないわけであります。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 腐乱病に次いで、今度は斑点落葉病、黒星病防除のために、腐乱病防除のために、きのう言われたように、防除暦を改正して、特にトップジンをかけたその地域にかなり斑点落葉病が出てきましたが、この点農林省はつかまえておられるでしょうか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 出てきているようでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 これも、共済金額を少なくする意味においても、また予防する意味においても非常に大事だと思うのですが、斑点落葉病予防のために、国の施策はどんなことをしておりますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 腐乱病と同様、特に斑点落葉病のために特別の事業を行なっておるわけではございません。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 黒星病防除のためにトップジンをまいて、薬害が起きてくる、その薬害は共済の対象になりましょうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 薬害は共済の対象になりません。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 次に、きのういただいた資料でございます。きのうお願いした資料に対して、こちらに届いて、ありがとうございました。  そこで、この資料について少し質問してみたいと思います。  果樹保険をやるために、農林省の中で、また関係府県の中で、特別に人員をふやした、こういうことがございましょうか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 果樹保険の実施という場合、本格実施か試験実施か、そこを……。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 果樹保険の試験実施です。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 果樹の試験実施に当たりましては、特に補助定数の増加は行なわなかったわけでございます。と申しますのは、全体の事業規模の推移などから見まして、当時、共済組合連合会にはある程度余裕があったと思われるわけでございます。と申しますのは、昭和三十五年をピークにいたしまして引き受けが減ってきているという面がございますので、多少労力的に余裕があったということで、補助定員の増加は行なわなかったわけでございます。ただ、実際の問題といたしましては、連合会では、内部の振りかえによりまして、実施三十六県で約五十人の専任職員が置かれたということがございます。それから、農林省におきましても、資料にございますが、農林省農林経済局保険管理課に二つの係を置きまして、果樹保険の試験実施に関する事務に従事したわけでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 今度、畑作共済をやる点で、人員増を農林省自身するのか、また共済関係の組織に人員の補助を出すのか、この点はどうなっておりますか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 この点につきましては、四十九年度の予算要求以降の問題になるわけでございますが、まず農林省といたしましては、果樹の場合と同様に係を設けたいというように考えております。それから共済団体につきましては、現在のところ補助定員を増加することは考えておりません。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 果樹保険から果樹共済、今度の畑作共済、こういう点で、農林省の仕事がふえた、定員は増加しないでおやりになるつもりなのか。私は、初めての試みである仕事がふえるので、当然増加すべきだと思うのですが、この点はいかがで  ございますか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 先ほども申しましたように、来年度予算要求以降の問題でございますので、ただいまのところ、私どもといたしましては、定員の新規要求をしたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 その次に、米からの転作の戦略作物として大豆が設定されたようですが、農林省はいまでもそのつもりでございますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 米作転換の転換作物として、私どもはやはり大豆、飼料作物等を考えておることは変わりございません。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 考えているだけでなく、生産調整に踏み切ってからそのつもりでやってきましたか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 そのために努力いたしておるつもりでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 ところが、生産調整の始まる前、昭和四十三年、大豆の作付面積が十二万二千四百ヘクタール、四十四年十万二千ヘクタール、四十五年九万五千ヘクタール、四十六年、少し多くなって十万ヘクタール、四十七年八万九千ヘクタールと減ってまいりました。皆さんが生産調整の戦略目標として大豆を育てながら——普通の状態で大豆が減ってきたというならまだ意味がわかりますが、転作の戦略作物とした大豆がこのように減ってきました、これはどう考えます。なぜ減ったか、またこれはどうするつもりでございますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 転作された大豆というものはやはりかなり多くなっていることは事実でございます。それから一般の畑作地帯において大豆が他の作物に転換しておるということもまた事実でございます。私ども承知しております限りでは、ことに北海道等でやっております大豆、これは輪作の中の重要な作物になっておるわけでございます。そういった大規模な経営での大豆というようなものは比較的収益性が高いというようなことがございまして、むしろ若干増加ぎみになってきておることも見受けられます。私どもといたしましては、大豆は小規模でやっております場合には、どちらかというと、収益性が低いというようなこともございますので、大豆につきましては、やはり団地化するというようなことを考えながら、米作転換を行なっていくというようにしてまいりたいと思っている次第でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 もう一度繰り返してお尋ねしますが、大豆がふえない、しかも戦略転換作物としながら減ってきた、この原因はどう考えておりますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 大豆は従来畦畔等で簡単にやっておったようなこともあるようでございますが、そういった大豆が農業の機械化というようなことでじゃまになるようなこともございまして、そういった面からの減少ということもまた事実でございます。また小規模で大豆をやりましても、十分にその販売ができないというようなことがございまして、そういった農家が自家用に大豆をつくらなくなってきたというようなこともあります。みそはむしろ買ってきてしまうというようなこともあるわけでございますが、そういった面で大豆がかなり減ってきたということも事実だと思います。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 今度の畑作共済の対象作物であるアズキはどうでございますか。作付面積はふえていますか、減っていますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 アズキでございますが、作付面積をとりますと、四十年が十万八千四百町歩でございますが、四十七年が十万八千百町歩ということでございます。大体横ばい程度でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、アズキは横ばいか、むしろ増加傾向が見られる、年度によって差も出てまいりますが、これはアズキはペイするからですよ。大豆は価格が低くてペイしないから増加しない、こう考えませんか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 価格としてアズキのほうがより有利になっていることは事実でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 きょうは議論しませんけれども、稲作からの転換戦略目標である大豆を育てていくとすれば、どうしても大豆の価格を、生産費を上回るだけでなく、そこから所得が得られるようなかっこうにまで補償することが、戦略転換作物の大豆を育成していく第一義であるということを申し述べ、それを要求して、次に移ってまいります。  そこで、大豆は、アズキと同じように、年によって冷害の被害率が非常に違います。ある年は全然ない、ある年は五〇何%、こういうことが大豆とアズキにいわれます。そこで、災害共済を根本的にやるとすれば、この大豆とアズキを冷害から守ることが第一義になると思うのですが、大豆とアズキに対する冷害対策がどうなっていましょうか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 北海道の畑作物、いま先生御指摘の豆類でございますけれども、積雪寒冷地の気象条件のもとで融雪がおくれましたり、あるいは慶期の低温あるいは早晩霜というような、いろいろ気象的な影響を受けて被害が出ておるわけでございます。  私どもは、こういった冷害の基本対策といたしましては、耐冷性品種の育成をはかることでありますが、地力の培養が寒冷気象下において冷害の軽減に効果が見られるということもございますので、畜産と畑作との有機的な結合ということを強める。つまり堆厩肥の土壌還元による地力の培養ということをはかろうといたしております。こういった施策につきまして、高能率の集団畑作経営確立対策事業というようなものを今年度やっておるようなわけでございます。また、寒冷気象下におきまして、病虫害が発生しやすいというようなこともございますので、病害虫防除の徹底を期する施策をやってまいりたいということでございます。  で、作物別に考えますと、豆類の中ではインゲンが一番冷害に強くて、アズキのほうが弱いようでありますが、こういった豆類につきましては、畑作のローテーションの中で重要な作物でもございますので、耐冷性品種の育成に努力をしているほか、当面、農協なんかにある程度種子の備蓄を指導いたしております。また、ここはあまりたくさんではございませんが、バレイショ原原種農場といったようなところでも再播用の種子の確保をはかっておるような次第でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 局長の答弁、黙って聞いているのがほんとうなんだろうけれども、私は昨年、一昨年、帯広の芽室の北海道の国の試験場を見てまいりました。そこでアズキ耐冷品種の育成、何もしていない。しかも農民は、この試験場がアズキに何でこんなに冷淡なんだろう、こういうことなんです。  もう一つ。昨年も一昨年も北海道で農事試験場を幾つか見ました。青森県の農事試験場も見ました。この次から次官にお尋ねします。どうでしょう。ここで米に対する耐冷品種開発、やめているのです。試験研究は、うまい米、みえのいい米、こういう実態になっているわけです。私は日本の農業の中で中枢作物である米を育てようとすれば、いかなる状況においてもどんな時代になっても、寒さに強い品種を編み出す研究、病虫害に強い品種を編み出す研究は永久の課題でなければならないと思っている。農林省側に言わせると、耐冷品種の試験研究もやらしていると言っているが、現実にそれをやると本省のほうがきげんがよくない、業績として育たない。いまでも芽室のところでも実際は試験研究費がある。だが、これを実施すると上のほうの覚えがめでたくない。そういう形で現実に芽室でアズキの耐冷性試験研究はとまっております。現実に米の耐冷品種の試験研究がとまっておる。こういう状態は直ちに打破しなければならない。  そこで、農林次官の御意見を承りたい。もし私の指摘した事実が違っておるならば、調べていただいてまた返事してくださればよろしいのですが、私が行った時点においては、そんな状態が見られておったということ、この二点を答えていただきたいと思うのです。

中澤三郎農林水産技術会議事務局長

○中澤政府委員 北海道におきます水稲なりアズキの耐冷性品種の育成に関する御質問がございましたので、私からお答え申し上げますが、ただいま先生からお話がございましたような事実があるかどうかにつきましては、一応私のほうで調べた上で御報告申したいと思います。  ただ、北海道におきます農業は全般的に冷害との戦いでございますので、試験研究もすべてそういう前提でやっておるつもりでございます。先生御承知のことと思いますが、耐冷品種に関する試験研究も歴史がございますが、北海道においては特にそうでございます。米について申し上げますと、多収時期を離れまして、確かに味のよい米、あるいは機械化に向くという品種をつくる面の仕事が多くなっていることも事実でございますが、北海道におきまして基本的に水稲の耐冷品種の研究をおろそかにしているとは考えておりません。特に四十年代に入りまして、ファイトトロンを北海道は大型のものを導入いたしましたので、各品種の生理、生態を研究するのに日光なり温度の調節、人工調節でございますので、しやすくなっておりますので、むしろそういう意味におきましては、研究の効率化を促進できるような条件をつくって試験研究をしている、こんなふうに考えておるわけでございます。  アズキにつきましては、先生御指摘になりましたところで試験をやっていないというお話でありますけれども、四十八年度から新たに道の試験場に指定試験としてアズキの品種の試験をお願いしておるわけでございます。これはもちろん、先ほど農蚕園芸局長のほうからお答え申し上げましたような農政とのかね合いにおきまして、従来やっていなかったものを追加したというようなことでございまして、北海道におきます畑作物につきます耐冷品種の育成につきましては、従来以上に力を入れていく、こういうつもりでやっていきたい、こう考えておるわけでございます。

中尾栄一自由民主党農林政務次官

○中尾政府委員 ただいま担当からお答えしたことに尽きると思うのですが、なお一そう先生の御指摘の点、私どものほうでもよく調べてみたいと思っております。特に耐冷性の問題というのは、これは北欧並びにポーランドその他のほうでも相当研究しているやに聞いておりますので、十分この研究を詰めてみまして、先生の御期待に沿うような方向でこたえていけるように私も示唆するつもりでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 アズキの試験研究、ここで私はあえてその試験場の、かなり重要な人ですが、その名前を秘します。こう言っているのです。投機作物であるアズキに、国や道の予算を使って本気に試験研究できるものか、こういう態度なんですよ。ここのところをしっかり確かめて、私はやはり一番冷害に弱いアズキの耐冷の試験研究は行なうべきだと思います。これが一つ。  二つ目には、いま技術会議で試験研究を行なっていると言っている。ところが、北海道で耐冷の試験研究をやると知事の覚えがめでたくないのです。青森県で耐冷試験の研究をやると知事の覚えがめでたくない。彼らは、いまうまい米づくりに方向転換しているときに、こういうことなんです、実態が。そこで、北海道の農事試験場、青森、岩手、秋田の農事試験場で四十六年、四十七年に米の耐冷試験をどのくらい行なったか、その項目、その成果、そのために使ったお金、これを調べて後刻出していただきたい。それを見てからまたもう少し——これは日本の農業を守るためには、私はそういう点で耐冷研究は永久の課題だと思うわけですが、これが実際にとだえているんではないかという心配が、行ってみると、あるわけです。突っ込んでみるとそういうことなんで、そのことを要求しまして、きょう質問はこれで終わります。

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 井上泉君。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 大臣が御出席ないですけれども、大臣はどういう御都合になっておるであろう。きょうは大事な法案の採決をするということになっておるそうですが、一体どういう御事情になっておるのか。

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 農林大臣はただいま参議院の委員会に出席しておりまして、こちらの採決の直前に見えることになっております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 採決の直前ということは、いま私が直ちに質問をやめて採決といったら、すぐ来られますか。

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 なるべく井上さんの御質問に答え得るようなぐあいに大臣が入るようにお願いしたいと思いますから、どうぞ質問を続けてください。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 私は何も大臣だけに質問するわけではありませんけれども、やはりこれは法案の採決の日でありますし、大臣がそのときぽかっと来てそれに対して適当なお答えをする、こういういわば員数的なやり方は非常に不満でありますので、あえてその点は指摘しておるわけです。  そこで、お尋ねしますが、きょうはこの法案もいよいよ私が最後の質問だということになり、問題はかなり出尽くしたと思います。そこで、この法案の提案者である農林省において、いままでこの委員会で問題として指摘された点に対するお答えをひとつお願いをして、それによって、私、満足していけば一切の質問は終わりますから、お答え願いたい。どういう点が問題になり、どう答えたか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 お答え申し上げます。  この畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案の審議におきまして問題になったおもな点は、いろいろなことが問題になったわけでございますが、私の記憶で主たる点を申し上げますと、まず第一に、従来どのような調査をしてきたか、それからこれまでの調査ではどのような問題があったのか。すなわち北海道におきましては、昭和三十三年ごろから畑作物共済につきまして非常に要望があり、いろいろな調査を行ない、さらに四十三年から三年間は、戸数は百戸でございますが、現実に現金の受け渡しを行なう実験を行なってきたわけでございます。沖繩のサトウキビにつきましても、昭和三十八年以降被害率の調査等を行なってきており、それから園芸施設につきましても共済制度が仕組まれまして、いろいろな被害率の調査をやってきたということで、試験実施を行なえるいろいろな共済掛け金率等をつくる資料等が十分整備ができておる。ただし、国の再保険をつけた実験は北海道の場合におきましてもやっておりませんので、そういった実験をして、それから実施に移したいということを考えておるということを御答弁申し上げたわけでございます。  それから、その次に問題になりましたことは、どのくらいの期間実験をやるのか、果樹共済の場合にははっきり法律上五年以内ということが法定されていたけれども、この法律案では全然法定されておらないということで、一体どれくらい実験をやるのか、早く実施に移すべきじゃないかという御意見が、これも多数出たわけでございます。それにつきましては、私どもといたしましては、北海道の畑作物、沖繩県、鹿児島県のサトウキビ、内地の三十数県についての園芸施設というようなことで、三つの共済が一つの試験実施になっておる。しかも過去の被害率の調査等を見ると、非常に資料が整っているものとそうでないもの等もあるということで、一律に法定することは非常に問題があるので法定してございません。しかし、なるべく早く準備が整い、これはもう本格実施に移していいという結果が出たものについては、政府としてもなるべく早期に本格実施を行ないたいと考えておりますという御答弁を申し上げたわけでございます。  それから、畑作物共済については、大体六品目やるようだけれども、ほかに野菜とかお茶とかホップ等の地域特産物も対象にすべきではないかというような御質問がございました。これにつきましては、野菜は非常に保険技術的にむずかしい問題がございます。それから茶、たばこ、ホップなどにつきましては、昭和四十五年から被害の調査を行なっております。それでデータが整い、かつ有効な保険需要があるということであれば、そういうものもこの畑作共済の試験実施の対象に取り入れる方向で検討したいというようなことを申し上げたわけでございます。  それから、北海道以外の府県の畑作物共済をどう考えるのかということもきょう午前中御質問がございまして、できたら広げたらどうかというようなお話もあったわけでございます。  それから、畑作物共済における足切り問題、これは私どもは三割以上の被害あるいは組合が選択した場合にはバレイショ、てん菜は二割、豆類は四割という足切りで大体実験を行なっていきたいと思っておりますが、これについていろいろな御意見があったわけでございます。そこで、この足切りをもう少し低くしなければ実際に入ってこないという御意見、それから補償が非常に低くなるのではないかというような御意見がございましたけれども、農業災害補償制度ではずっと大体三割足切りという原則でやってきていること、それからさらに損害評価の技術の問題等を考えた場合に、三割あるいは二割、四割の足切りの選択ということで実験はスタートしてみたいということを御答弁申し上げたわけでございます。  それから、共済期間の問題につきまして、共済期間は発芽期から始まることになるわけでございますが、北海道の一部の地域では、てん菜について、種をまいても非常に強い風が吹いて発芽する前に種が飛ばされてしまう、こういうものを見ることはできないのかという御質問がございました。これにつきまして、私どももそういった場合の農家の被害というものはよくわかるわけでございますが、現在の共済制度は収穫した収穫物によって損害評価を行なうというたてまえになっておりますので、種が風で飛ばされた場合にはまき直しができる、そこで収穫期に収穫がございますので、実際種をまき直すということについて経費がかかるわけでございますが、それを見ることは現在の共済の方式ではなかなかむずかしいという問題があるわけでございます。  畑作物共済につきましては、あるいは何か落としていることがあるかとも思いますが、大きな点の御質疑は大体そんなところであったのではないかと思います。  それから、共済金額の価格のとり方についていろいろ御議論がございました。現在の私どもの考え方では、共済金額の基礎になる価格につきましては、行政価格のあるものは行政価格、すなわち大豆、てん菜、バレイショ、サトウキビにつきましては行政価格、それからアズキ、インゲンにつきましては、これは自由価格を基礎にして共済価格を決定するということを申し上げたわけでございますが、それについていろいろ御議論がございました。特に自由価格のものについて、何年間の中庸何年というような考え方をとるのはおかしいのじゃないかというような御議論もございました。  それから、基準収量につきまして、平年作を基礎にした基準収量じゃなくて、もうちょっと高い基準収量をつくるべきではないか、特にてん菜、バレイショ等は最近非常に生産力が伸びているので、過去のたとえば七年間の中庸五年というような考え方でやった場合に基準収量が低くなる、低くなると補償を受ける機会がそれだけ減るから、基準収量をもっと現実的にするべきではないかという御議論がございました。これにつきましては、生産力の伸びているものについては、そういった七カ年の中庸五カ年というものを基準にいたしまして、それに最近の反収の伸びの修正値というものをとって修正していけばかなり現実的な基準単収ができるのではないかというふうに御答弁申し上げたわけでございます。  次に、園芸施設共済につきましては、内容の農作物も一応対象になるわけでございますが、それのやり方についていろいろ矛盾が出るのではないか、すなわち施設を中心にして考えた場合、たとえば新しい施設で安いものをつくっておるという場合と、古い施設で高いものをつくっておる場合に、その補償に矛盾が起こるのではないかという御指摘がございました。これは非常にごもっともな御指摘でございますが、いろいろな技術的な制約上、現在内容物を対象にした場合に、今般御提案申し上げているようなやり方しかいまのところ考えられない、しかし、実験を通じてその辺につきましても十分検討を加えていかなければならぬ問題がございますが、現状ではやむを得ないのではないかという御説明を申し上げました。  それから、試験実施して剰余金が出たときに無事戻しをするのかどうかというお話がございました。これにつきましては、実験の結果、黒字が出た場合には無事戻しをしたいということを申し上げました。  それからさらに、昨日の美濃先生の御質問で御指摘があったわけでございますが、現在われわれの考えておるやり方では組合段階ではそれぞれ物別に引き受けをして、連合会、国では北海道の畑作物及び沖繩、鹿児島のサトウキビをプールしてやることは、結果においててん菜、バレイショ等の被害の低いものの負担において豆類の救済をするのではないか、政策矛盾があるのではないかというような御指摘がございました。これにつきましては、私どもといたしましては、組合の共済掛け金率を作物別に必要がある場合にはなるべく改定して、そういったことがあまり起こらないようにしたいという御答弁を申し上げたわけでございます。  それから、試験実施して赤字が生じた場合どうするのかという御質問がございました。これにつきましては、赤字が生ずるか黒字が出るかということは試験が終わってみないとわかりませんので、問題としては、その時点において考えるべき問題ではないかと思います、ただし、黒字が出た場合には極力無事戻しをしたいという御答弁を申し上げました。  それから、畑作物共済の掛け金につきましては、交付金を共済加入者に交付するわけでございますが、その交付金をもっと上げたらどうかという御意見がございました。これにつきましては、実験でございますので、畑作物共済について純共済掛け金の三割、園芸施設共済については一割ということでやむを得ないのではないか、私どもも努力いたしましたという御答弁を申し上げました。  それからあと、事務費について先ほど津川先生からちょっと御質疑があったわけでございますが、あるいは記憶でちょっと落としておるところがあるかとも思いますが、大体そんなところが主たる質疑の問題点であったわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 まあ会議録を見ればわかることではありますけれども、私だいぶ農林委員会を欠席しておりますので、お世話をかけたわけであります。  いま御説明の審議の中で問題になったところについて、施設園芸についての内容でありますが、これを建物にするのか、中のものも対象にするのか、何かその辺の答弁が不明確であったのですが、この園芸施設共済については、掛け金はこれをどういうふうに評価してやるのか。それから建物だけでなしに、中のものもやはり保険の対象に入れるのは当然だと思うわけですが、それについての説明を承りたいと思います。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 施設園芸につきましては、内容の農作物も共済の対象といたします。この施設園芸、特に温室とかビニールハウスを共済の対象にしてくれということは前から要望がございまして、共済団体でもいろいろ研究してきたわけでございますが、その場合、外側と申しますか、施設そのものを対象とするということで研究してきたわけでございます。そこで、今般畑作物につきましての実験法案を提出するにあたりまして、私どもが原案を考えました場合に、北海道の五つの畑作物、それから沖繩のサトウキビを対象とする以上やはり内地の大きなものを対象にしたいということを考えた場合に、施設園芸の野菜、花等が対象になるわけでございます。そこで、これを取り出して共済にするということは保険技術上非常にむずかしい問題がございますので、園芸施設と一体として扱う、すなわち共済金額につきましては施設の〇・二五ということで共済金額をきめる。それから支払いにつきましては、施設の損害を基礎にして内容物の損害を評価する。ただし、内容物が全滅したというような場合にはそれ自体として評価するというようなことを考えたわけでございまして、保険のやり方としてはきわめてラフではないかという御批判があるかもしれませんが、現状ではそういったことで実験をスタートする以外に技術的にやりようがないというようなふうに考えているわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それから、水稲の共済におきまして、たとえば昭和四十七年では千七百万が収入支出で残った勘定になっておるわけですが、この無事故戻しというのは、昭和四十七年度では、これは無事故戻しをされたあとの金額か、それとも、その無事故戻しをやらない以前の金額なのか、その点について。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 水稲共済におきまして、昭和四十七年におきましては、先生御指摘のように約千七百万円の黒字が出ておりますけれども、これは無事戻しを行なう前の数字でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それでは、たとえば四十三年から四十七年までの合計で五百八十五億九千五百万という黒字が残っておるのですが、これはそうすると、昭和四十六年度は赤字ですけれども、四十五年、四十四年、四十三年度の分については、無事故戻しをした金額になるんですか。これはそれになってないのですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 その数字には無事戻しは入っておりません。無事戻しは、別途、この数字以外で行なっております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 この数字以外ということは、この無事戻し金を引くと、これよりか少なくなるという意味ですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 御案内のように、連合会ないしは組合は、剰余金が出た場合に、これを法定積み立て金、それから無事戻し積み立て金、特別積み立て金というふうに積み立てるわけでございます。したがいまして、その無事戻し積み立て金を財源といたしまして、無事戻しを行なうということになるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それでは、その答弁は納得せぬですけれども、時間がないので、果樹の試験実施をやった結果を資料としていただいておるわけですけれども、八億六千六百九十一万円という政府の不足金額が出ておるわけですが、これを、今度試験実施から本実施に移るわけですが、この場合の不足金額はどういうふうに処理されるんですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 農業災害補償制度は、いわゆる収支の長期均衡というものを前提にしているわけでございます。したがいまして、この試験実施で生じました不足金は、今後果樹保険の長期均衡の中で消していくということになるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それは、やはり政府負担で消していくということになるわけでしょう。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 農業災害補償制度の場合には、農家の支払います掛け金につきまして国庫負担がございます。その国庫負担もあって、政府に再保険料が入ってくるわけでございまして、その再保険料を財源として収支の均衡を長期的にとる、こういうことになるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それじゃ、その試験実施とそれから本実施とはいわゆる会計上——これは全県で区域を指定してやったんでしょう、試験実施は。それと件数で、温州ミカンで十四件、夏ミカンでこうと、こういうふうになっておるのですが、その辺の、これから入るものといままで入っておるものとの間において、この不足金というものは同じようにこれを扱われるようになるのかどうか、その点どうですか。

内村良英農林省農林経済局長

○内村(良)政府委員 その点につきましては、別経理をいたします。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そこで、その畑作並びに園芸施設の共済という制度は、いろいろと政府からいただいておる資料等を見た場合においても、非常に私、不満であるわけですが、こういう制度というものはこれからの畑作というものを発展さすためにあるのか、あるいはこれからの施設園芸を発展さすためにやっておるのか、あるいは現在の畑作や施設園芸に対する恩恵的な政策としてやっておるのか、そのいずれであるのか、その点についての御見解を、いま農林大臣が参られましたので、農林大臣から承りたいと思います。

櫻内義雄自由民主党農林大臣

○櫻内国務大臣 これはこういう共済のことでございますから、共済の本来の目的を考えてみまするに、畑作経営農家の経営安定に資するためにやるということは言うまでもないことだと思います。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 経営の安定のためにとすれば、非常に不十分である、そう私は指摘せざるを得ないわけです。  そこで、この施設園芸の場合におきましても、何といいましてもこの施設園芸を行なうにあたっては肥料、地力ということが非常に大きな役割りを果たすわけですが、最近におきまするこの肥料の状態を見た場合に、昔のような有機質肥料というものをほとんど使わない。そういう中で地力はだんだん減退をしてきておる。まさに公害日本列島で、農地も破壊されておる、こういうふうな状態にあるわけですが、この点について、この施設園芸に対する、いろいろ作物にもよりましょうけれども、全般的に肥料のバランスというのは、有機質の肥料と無機質の肥料とが、大別してどのくらいの割合であったら一番適当だとお考えになっておられるのか、関係の局長から御答弁願いたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 量といたしまして、化学肥料一に対して有機質五ぐらいのほうがよろしいということのようでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それが現在ではどうなっておるのですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 ちょっと的確な比率がわかりませんけれども、有機質のウエートが下がってきておると思っております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 やはり農林省は食料政策を進めておる省であるし、畑作にしても施設園芸にしても、肥料というものが重要なウエートを占めておるのでありますから、大体その肥料がどういうふうになっておるかという大づかみぐらいのことは私は御説明を願いたいと思うわけでございますけれども、その御説明をいただけないということは、肥料というものにいかに無関心であるかという農林省の正体を示したものと思うわけです。  そこで、いま非常に施設園芸等についての肥料に必要な魚かすとか油かすとか、そういうふうなものの生産状況はどうなっておるのか、さらにはまた、一番公害でやかましくなっております牛豚、こういうふうなものの屎尿に対する処理がどういうふうになされておるのか、その点についての調査を、必要の範囲で御答弁願いたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 魚肥の需給状況でございますが、四十七年度における魚かす粉末の国内生産量は約六十万トン、輸入量は五万トン程度と見られております。そのうちえさに使いますものですから、肥料用の魚かす粉末は五、六万トンと推定されておりまして、主として配合肥料原料用に使用されておるわけでございます。最近、有機質肥料の需給が顕著化しておりまして、したがって肥料用の消費は先ほど申し上げた数字より若干減少しておるのではないかというように私ども考えております。  それから屎尿でございますが、屎尿は昔はかなり使っておったのでございますが、最近ではずいぶん減っておるのではないか、あまり使われなくなってきておるというように私ども承知いたしております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 屎尿を使わなくなってきたこと、それから自給肥料を使わなくなってきたということ、そのこと自体が地力の減退を来たしておるということを指摘せざるを得ないと思います。その地力の減退の状態についてそれほどの心配は要らない、そうお考えになっておるのかどうか、もうここらあたりで地力の培養に積極的に乗り出さなければいけないのではないか、こういうようにお考えになっておるのかどうか、その点をひとつ。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 先生御指摘のように、地力の減退というものが若干見られておるわけでございます。私どもこれを憂慮いたしておりまして、地力、これは畑作ばかりではありません、水田においてもそうでございますが、そういった地力の維持培養のためにいろいろなことを考えなければいけないと思います。たとえば水田におきましてわらを焼かないで切りまして水田の中に還元していくというようなこともやらなければいけません。それからまた、畜産との関係で、畜産の排せつ物、ふん尿を土壌に還元していくというようなことも必要と思います。これは畜産団地あるいは私どものほうでやっております畑作地帯におきます畜産との結びつきというような諸事業を通じまして、そういったことに努力を払っておる次第でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 この畑作にしても施設園芸にしても、農業というものを大切な国民の食料を生産する仕事として見ずに、一つの企業として見て、いわゆる生産性を高めるとかあるいは企業の利潤を高めるとかいうようなことにいわばきゅうきゅうとしてきたというのが、今日指摘される現状ではないかと思うのです。ここらあたりの畑作も、せっかくこういう共済制度をつくるのだったら、これからの畑作の作物は日本で不足の品物ばかりです。そういうわけで、畑作の農政も施設園芸の農政もここにもっと大きくこれを発展さすような方向に考えなければならない時期にきておるのではないか。それを単に農業を企業ベースで見るということはいかに矛盾に満ち満ちたものであるかということは今日証明されておると私は思うのですが、その点についての農林大臣の見解を承りたいと思います。

櫻内義雄自由民主党農林大臣

○櫻内国務大臣 肥料問題を中心といたしまして畑作農業経営についての御所見を承り、私はこれは非常に貴重な御意見と感じた次第でございます。堆厩肥等の有機物の施用が非常に不足しておる。これは地力の低下も来たすということは当然でございます。そこで、私としては、無機物と有機物のバランスのとれた施用という観点から、今後土壌条件等に対応し有機物の施用についての対策、指導を強化する必要がある、このように御質問を承って感じた次第でございます。(「採決、採決」と呼ぶ者あり)

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 対決法案じゃないから、ひとつ強行に急がぬように頼みます。  そこで、魚肥の関係ですが、水産庁おいでになっておると思いますが、日本は水産国で、各漁場ごとで魚のいわゆる廃棄物、これの処理に非常に困っておるわけですが、魚肥とこの廃棄物を処理するのと、この点相結合すればりっぱな肥料の生産ができると思うわけですが、この点について水産庁はどういうふうな取り扱いをしておるのか、承りたいと思います。

平井清士水産庁漁政部水産流通課長

○平井説明員 御説明申し上げます。  国におきましては、昭和三十八年以来、大量に水揚げがされております主要な産地の漁港におきまして、水産業協同組合、そういうものがいわゆる産地の流通加工センターをつくります場合に補助を行なってきておるわけでございます。その一環といたしまして共同の残滓処理施設、具体的に申し上げますならば、煮熟機、機械乾燥機でございますとか、それに補助いたしております。こういうことを行ないまして産地におきまして魚を集中的に加工処理するということによります流通の合理化、それからまた、おっしゃいましたような資源の有効利用という観点から、人間の食べられない部分を魚かす、魚粉に加工して肥料をつくるということをやっておるわけであります。同時に食べない部分が捨てられまして、いわゆる水の問題等も一緒になりまして、公害を発生することを防ぐようにやっておる次第でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 時間に協力いたしますが、いま私のところにちょうど電報が参りまして、この電報は直接この法案とは関係ないわけでありますけれども、私は漁村の魚かす問題でやろうと思っておるわけですから、広義に解釈をしていただきたいと思います。これは仮谷理事も直接関係を持っておる問題でありますので、与党もひとつ御協力を願いたいと思います。  今回のPCB汚染問題は非汚染地域である本県もそのあおりを食って魚価は暴落し、生産県といえども、生産経費もまかなえず、休業する漁村が続出する状態にありますので、これをぜひひとつ、汚染地域のみならず、こういう非汚染地域の漁民対策についてもすみやかに講ぜられたい、こういって、漁連の会長から野党である私のところにも電報が来ておるような状態であります。せっかくの機会でありますので——農林大臣が参議院で二百五十億のつなぎ融資を汚染地域と指定した地域のみに融資するような話を言われておるのでありますけれども、このPCB汚染のあおりを受けて、汚染地域でない漁民も困っておるし、それよりもなお困るのは国民大衆だと私は思います。だから、この際は汚染地域外の漁民に対しても、これに対する補償、融資の方法については講ずるという考え方があるかないかということと、さらには国民の食生活を安定さす点においても、汚染地域でない地域の魚については、農林省が土佐沖はだいじょうぶだ、どの地区はだいじょうぶだ、こういう宣伝というか意思表示をもっとされるのが国民のために忠実な行政の姿勢だと思うわけであります。この機会でありますので、御見解を承りたいと思います。

櫻内義雄自由民主党農林大臣

○櫻内国務大臣 PCB汚染の問題につきましては、これは昨年の一般的調査に加えまして、本年の二月、三月に精密調査を行なったわけでございます。これが発表につきましては、現実にこの調査に当たりました県当局との間に密接な連絡をとりながら、しかもある程度の時間の余裕を持ち、発表に際しましてはきわめて限定された地先とそれから魚の幾つかの種類を正直に申し上げたのであります。しかしながら、これらの発表の事実というものが、そのまま一般大衆あるいは関係漁民の方々の理解を得るにつきまして、私どものお世話のしかたが不十分であったか、意外と大きな波紋を描いておる実情にあるわけでございますが、その実態につきましては、関係県とも十分連絡をとりまして、詳しく周知徹底をするようにつとめておるところでございますので、PCBの汚染問題についてはだんだんその実態というものが認識されつつあると思うのでございます。そこに水銀汚染問題が第三水俣病の関連で起きておりますが、これらのことにつきましては、汚染の問題のあるところは早急に調査をいたし、その実態を明らかにしようということで、環境庁を中心に全国調査あるいは九地域調査が進められておることは御承知のとおりだと思います。私は事実が正しく報道され、認識されることがまず前提ではないか、このように思っておるわけでございます。  それから、ただいまの電報に伴うところの被害漁家あるいは被害関連業者、これらの方々の救済につきましては、原則としては原因者負担の原則を繰り返し申し上げておるわけでございますが、原因者が明らかなところにつきましては、それぞれ関係者との間で話し合いが進んでおることは御承知だと思います。しかしながら、原因者が不明で、その被害を受けておる方々につきましては、原因者が探求される間、その間の緊急の措置を講じなければならないということから、今回の緊急のつなぎ融資の措置を講ずることにいたしたわけでございますが、いまお尋ねのこれに関連をするもの、これはなかなかむずかしい問題だと思うのであります。一体その原因者はどこに求めるのかというようなことにもなりかねません。そういうことでございまして、中小企業の関係につきましては、国民金融公庫等を通じての措置はすでに決定をいたしましたが、その他の関連につきましては、それぞれの県からの報告を受け、実態を把握いたしまして、その上で検討をさせていただきたい。またこれにつきましては、ただ単に農林省の関係だけではございませんので、御承知の水銀等汚染対策推進会議が中心で、現に被害を受けておられる方々のために具体的な対策、措置を講ずるよう、農林省としてもその会議を通じて十分建設的な意見を申し上げたいと思っておる次第でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 非常にうちの理事から急がれておりますので、これで質問を打ち切るわけですが、大体この畑作にしても施設園芸にしましても、そしていま言った漁業の問題にいたしましても、いつも大臣が言われるとおり、農林省は国民の大切な食料の行政をあずかっておる省ですから、もっとひとつ——たとえば漁業の漁民の問題につきましても、自分のところの魚価がこれがために下がっておる、その原因者を求めるなんというのは決して求めようがないでしょう、そこは汚染されてない地域だから。そういう点からしても、私はもっと馬力をかけて国民の食生活を安定させ、絶えずその行政が前向きであるように、そのことを強く期待をするわけでありますが、特にせっかく畑作の共済あるいは園芸施設の共済制度をここにつくり出した段階において、初め局長から答弁がありましたように、いろいろと問題点が出されておるが、その問題点を通り一ぺんに受けとめて、ここで幾らりっぱな附帯決議をつけても、もう通ったから附帯決議には拘束されない、そうお考えになってはたいへんなことだと思います。そういう点について農林大臣のいま一度の御決意のほどを時間の許す限り聞かせていただいて、私、質問を終わります。

櫻内義雄自由民主党農林大臣

○櫻内国務大臣 今回お願いしている畑作共済等のこの法案につきましては、この委員会でもいろいろの角度で御論議があり、しかも政令にゆだねている面も相当ございます。本日これから御決議をちょうだいするわけでありますから、その御決議を十分政令等に反映いたしまして、各委員の皆さんの御意見に沿った畑作共済がりっぱに成長するようにつとめる次第でございます。

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。     —————————————

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。  畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決されました。     —————————————

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 この際、本案に対し附帯決議を付したいと存じます。  案文を朗読し、その趣旨の説明にかえたいと存じます。     畑作物共済及び園芸施設共済に関する臨時措置法案に対する附帯決議(案)   畑作農業及び施設園芸に対する適切な災害補償制度確立の緊要性にかんがみ、政府は、三年間を目途にその本格実施への移行が図られるよう努めるとともに、左記各項の実現について万全を期すべきである。      記  一 畑作物共済の対象作物については、現在予定されている地域及び品目の拡大についても、その実態に応じてすみやかに所要の調査を行ない、対象に加えることを検討すること。  二 被害農家に対して適切な補てんを行なう観点から、実態に即した適切な基準収穫量の設定、共済金額及び掛金の設定並びに損害評価については、関係団体等の協力を得て、その合理的かつ適正な実施に万全を期するとともに、無被害農家に対する無事戻しについても、組合等の事業収支については対象作物ごとに区分経理する等これが実施に関する方針を明確にして遺憾なきを期すること。  三 畑作物共済については、品質低下を補てんの対象とすることについて、さらに検討を行ない、また、園芸施設共済については、指定園芸施設内の農作物について、より充実した補てんが受けられるよう検討すること。  四 加入者に対する交付金については、加入促進の観点からも適切な交付割合とするよう努めるとともに、事務費については事業の円滑適正な実施が図られるよう事務内容の特殊性も考慮し、必要な額を十分助成すること。  五 沖繩の基幹作物であるさとうきびについて、その振興を図るため、共済制度化の推進とあわせて、土地基盤整備、省力技術の開発普及、品種改良及び価格安定等の諸対策をさらに拡充強化すること。  六 最近における肉豚、鶏等の経営の進展にかんがみ、これらを対象とした共済制度の確立について、可及的すみやかに調査等を完了し、必要なものからその実現に努めること。   右決議する。 以上でありますが、本附帯決議案を本案に付するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 起立総員。よって、本案に附帯決議を付することに決しました。  この際、ただいまの附帯決議について政府の所信を求めます。櫻内農林大臣。

櫻内義雄自由民主党農林大臣

○櫻内国務大臣 ただいまの附帯決議につきまして、その決議の趣旨を尊重いたしまして、十分検討の上、善処いたしてまいりたいと存じます。     —————————————

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 なお、ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

佐々木義武自由民主党

○佐々木委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後三時二十一分散会

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