農林水産委員会 第14号
- 発言数
- 282 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1973/04/05
会議録
○佐々木委員長 これより会議を開きます。 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹内猛君。
○竹内(猛)委員 最近の食糧問題、特に米を中心とした問題に関して、これから若干の質問をしたいと思います。 まず第一に、最近の内外諸情勢の中で、日本の食糧事情というものが、従来とってきた方針と変わらなきゃならないような新たな情勢が生まれてきております。その一つは、気象条件の問題があるし、それから世界の各国におけるところの食糧の事情の関係、あるいはまた国内におけるところのそれぞれの事情があって、従来の食糧事情に対して再検討しなければならないということが、単にこれは民間だけではなくて、政府の内部からも、あるいは与党の中からもそういう声が出ているのは事実でありますが、これに対してどのように、このような事情についてお考えか、まずこれをお伺いします。
○森説明員 お答えいたします。 最近の食糧の事情につきましては、国際的にも東南アジア等の干ばつによりまして、主としての輸出国でございますタイですとかビルマですとかいうところの輸出の余力が減退しておりますし、片やインドネシア、バングラ、フィリピン、韓国というようなところも輸入の需要が増大をしておりまして、国際的に需給が非常に急激に逼迫しておることも先刻御承知のとおりだと思います。 それから、麦につきましても、欧州の干ばつですとか、それから逆にソ連の干ばつ、凍霜害等で大量の買い付けというのが、世界的な貿易の事情をいろいろ著しく変えておりまして、新穀の出回りがはっきりするまでの間、具体的には、ことしの半ばまでは事態が非常に窮屈でございますことも、従来からいわれておるとおりでございます。しかし、こういう事情でございますけれども、そういうことの事情をもとにいたしまして、一応米につきましても生産調整で在庫を造成するという考え方をとりまして、需給のバランスをはかり、それから麦につきましても、いろいろ長期な取りきめでございますとか、輸入先をたとえばアルゼンチンからも買うとかというようなことで、いち早く手を打っておりまして、国内の生産をまずおきまして、外国から食糧を求め、これの安定的な供給を確保するという手を実は打っておる次第でございます。
○竹内(猛)委員 世界の食糧事情の問題について、先般私は資料を要求したわけですが、これは早急につくって、資料を配付してもらいたい、このことを要望します。 それから、畜産局長のほうにお伺いしますが、えさの問題ですね。三月から六月までの間については応急の処置をとったわけだけれども、それ以降のえさの見通しについて……。
○大河原(太)政府委員 お答え申し上げます。 御案内のとおり、一九七二年度の国際的な穀物需給は、アメリカが史上第二の豊作でございましたが、この席でもいままでるる申し上げましたとおり、アルゼンチンなりあるいはオーストラリア、タイ等の不作がある、一方におけるソ連、中国等の追加需要が重なりまして、需給が逼迫いたしまして、穀物相場が上がったわけでございますが、その後で特に問題になります三月——六月期間において、先生ただいま御指摘のような、政府過剰米なり、あるいは政府操作飼料の追加放出等によりまして需給の点について配慮をいたしたわけでございますが、今後の見通し等につきまして簡潔に申し上げますと、まず六月以降の情勢といたしましては、ただいまわれわれが飼料——全農をはじめ、飼料配合メーカーの配合飼料原料輸入ものの手当て状況を見ますと、ほぼ予定どおりいっておるようでございまして、上半期におきますものとしての需給については心配ないというふうに判断しております。 さて、下期でございますが、これにつきましては、簡潔に申し上げますと、南半球のアルゼンチン及び、豪州等は昨年は非常に不作でございましたが、本年度ただいまわれわれが得ておる情報によりますと、一昨年水準に達しておる、それを若干越えるものもあるという点でございまして、まあ一般的に申し上げますと豊作と言っていいという状況でございます。それからアメリカの作付なり・収獲は、今後でございますが、七三穀物年度におきます動向としては、先般三月初めに米国農務省の発表いたしました農民の作付動向から見た収獲の見込みというものをとりますと、ほぼ豊作でございました。昭和四十六年、一九七一年の水準を越えるというような見通しも立っております。したがいまして、国際的な需給から見た供給面における見通しとしては、比較的積極材料が多いと判断しております。 ただ、一方、需要の面におきましては、昨年としては異例のソ連等の買い付けがございまして、これが本年度どう動くかというような不確定要素がございますが、全体としてただいま得られる資料を総合いたしますと、下期については、必ずしも全くの楽観をしているわけではございませんけれども、比較的好材料が出そろっておるというふうに判断しております。
○竹内(猛)委員 また食糧の問題に返りますが、食糧庁は現在各地に起きている食糧の実情についてどういうぐあいに把握をしているか。その把握の方法と、地方に起こっている問題についてどういうものが起こっているか、ちょっと御説明願いたい。
○森説明員 お答えいたします。 いろいろ報道されております関係につきましては、主としてモチ米の問題でございまして、その他主食につきましても若干いろいろな記事が出ますけれども、私どもは一般主食については絶対間違いがないという確信を持っております。 ただ、モチ米につきましては、御承知のように、若干生産が落ちまして、需要に対して約六万トン程度の需給のアンバランスが出たということで、そのうち三万トンは政府の在庫手持ち、それから三万トンは輸入ものということで手当てをいたしておったわけでございます。ただ、ことしの二月に入りましてモチ米の価格が相当、二割程度上昇をいたしましたので、いろいろ他の商品につきまして値上がり問題、あるいは買い占めというようなお話が出ておりましたさなかでございますし、いやしくもモチ米につきまして暮れの主食用の手当ては済みましたけれども、およそ米という観点から、米につきましてもし投機があってはいけないということから、一斉に在庫調査に踏み切ったわけでございます。 その結果、約八十九件、五千八百トンの未検米在庫を発見いたしました。その後若干出ておりますが、それは全国的にも調査いたしましたけれども、その後の調査ではあまりたいしたものは出ておりません。そういうことから、その中で流通過程にある、たとえば新潟の業者が茨城の倉庫に米を持っておったというようなこと、それから大量であるということは、大量なものはやはりその裏に資金的に何か動いてそういう米が持たれたのではないか、こういうような疑いをわれわれも持ったわけであります。 そういうことで、数件につきまして私ども告発をいたしました。その告発をした中から、その前の入手関係等でいろいろ商社の名が浮かんでいるというのが実態でございます。ただ、われわれは今回のは一罰百戒という観点から告発をしておりまして、これでだいぶ自由米市場といいますか、そういうものに対しますいろいろ食糧庁の考え方なり態度なりが相当浸透しているというふうにわれわれは判断をしております。ただ取り締まるだけが能じゃございませんで、来年のモチ米につきましては、新しく契約栽培という考え方を出しまして、全農、全集連を指導いたしまして、また需要者にももし足らない場合には政府が責任を持って供給するということで、モチ米の国内生産を確保するということを取り進めている次第でございます。
○竹内(猛)委員 毎日毎日、新聞に、中央紙、地方紙に米のことが出ない日はないくらい新聞に出ているこの記事というものを食糧庁はどういうふうに判断するか。誇大なものと見るのか、それはそういうものが大体実態だと見るか。その見方について……。
○森説明員 先生の御指摘の点がどちらにあるのかいろいろ推察いたしかねますが、実は報道でも、食糧庁が、いままで要するに眠っていた食管法がまた何か起き上がって変なことをやっておるという観点からの御意見もございます。それから、そういってはなんでございますが、よくやった、そういう観点からの御意見もいろいろございます。まあ、いずれにいたしましても、こういう何か物が余っております場合に、食管法を事こまかにいろいろ運用いたしまして、いろいろ今回のような操作をやるというようなところまで発展するのが必ずしもいいとは思っておりません。ただ、需給がこういう事態になってまいりました場合に、食管法というものの全体の基本的な考え方なり基本的な運用なりが阻害されるというおそれがある場合は、われわれは敢然として制度を守るためにも、またいろいろ米に対する投機といういやしくもそういう観念が国民に不安を与えるというようなことのないような措置はとらねばならないということでやっておるわけでございまして、いろいろ過去のわれわれの行政も反省もしつつ、かつまた謙虚な気持ちで制度の健全な運用をはかってまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○竹内(猛)委員 最初に質問したように、最近の内外の食糧事情というものはかなりきびしい状況にある。そして昭和四十二、三年ごろの豊作というものがあって、それに伴って食糧庁が四十四年に自主流通米の制度を導入した。それで四十五年には米の生産調整を始めた。四十六年には買い上げ制限した余り米制度の実施をやる。昨年は配給米の物統令の廃止を実行する。こういうぐあいに食管法に対する一連のいろいろな処置をとってきたが、そのことが実は末端を混乱させている事情になっていると私は思う。そういうような状態の中で食管法の根幹を守るということを常に国会で答弁しているわけだけれども、食管法の根幹とは何か、この点ひとつ政務次官に。
○中尾政府委員 ちょっと質問の要旨が聞き取れなかったのでございますが……。
○竹内(猛)委員 食糧管理法の根幹とは何かということです。
○中尾政府委員 この問題につきましては、ひとつ食糧庁のほうに答えさせようと思っておりますが、需給の価格の安定をはかっていくということと解釈しております。
○竹内(猛)委員 全くそれはピンぼけのあれで、政務次官としては落第です。それでは、食糧庁のほうで……。
○森説明員 いろいろ根幹なり基本なりという考え方について、ことばの問題もございますが、やはり食管法の目的のとおりに国民の食糧を確保して、国民経済の安定をはかるということのために、需給の価格の調整を行なっていくというのが基本的な考え方であろうというふうに考えております。
○竹内(猛)委員 それで、非常に不十分な説明しかしていないのだが、食糧庁は現在日本の各地でできているすべての米の生産量を掌握しているのですか。
○森説明員 先生御承知のとおりでございますけれども、統計情報部、昔の統計調査部で三回にわたりまして米の生産の把握をしております。 それから、需要につきましては食料需給表で示しておりますとおり、政府の管理する、政府が配給をするもの、またそれ以外の農家のもの等を含めましていろいろ調査をしております。 ただ、御指摘の問題は、おそらく生産者と政府が操作をしておる、たとえば自主流通米を含めまして、余り米を含めまして、政府が検査をしましたもの以外に、検査を受けないで何か流通をしているものがあるのではないかという御指摘でございますれば、それは率直に認めざるを得ませんと思いますが、それがたいした量でないし、またそれが従来からの程度でふえないということで、われわれ需給の全体を把握しているというふうに承知しているわけでございます。
○竹内(猛)委員 この点についても、先般の委員会のときに、現在わが国に在庫する食糧の実態というものについて食糧庁に資料を要求いたしました。まだ出てきませんが、これはぜひ早く出してもらいたいと思う。 そこで、大蔵省の方、見えていますか。——大蔵省が今年の農林予算を査定する場合に、その基本的な考え方として、日本の農業というものを将来にわたってどういう方向に持っていくのか。特に食糧の問題について、この食管法に赤字が出るから、何とかしてこの食管法を骨抜きにして、なるべくこれを間接統制にして民間にまかせていこうという、そういう考え方が基礎にあるのではないか、そうして、外国の食糧にゆだねていこうという考え方があるのではないかという感じが最近してならない。大蔵省は日本の農業というものをどういうぐあいにとらえ、どのように考えておられるか、またその基本的な考え方について、予算の査定を通じてひとつ明らかにしてもらいたいと思う。
○山口説明員 非常に基本的な問題でございまして、私などが申し上げるのはいかがかと思うわけでございますけれども、四十八年度の農業予算の査定にあたりましてどういう考え方に基づいてやったかという点につきましては、前に衆議院の予算委員会で大蔵大臣がお答えしたところがございますので、それを御紹介いたしましてお答えにかえたいと思います。 それで、最近のわが国の農業はいろいろむずかしい局面に直面しているわけでございますけれども、農業生産の選択的拡大でございますとか、農業の生産性の向上でございますとかあるいは構造改善でございますとか、農産物の価格安定といったような主要の施策につきまして、十分配慮の上、農業関係予算の編成を行なっていく、こういう考え方でございます。
○竹内(猛)委員 これはそういうことなら前からわかっているのですけれども、もう少し根本的なことについて、要するに、農林省が要求し、それを削っていく過程においてどういう考え方があったかというそこを知りたいわけなんです。その点何かありませんか。
○山口説明員 農政につきましては政府の中で農林省が責任を持っておるわけでございまして、農林省のいろいろな農業問題についての情勢の把握なりそれからそれに対する政策なりというものがまず基本でございまして、それに対して私ども財政的な面からの検討を加えていくということでございますので、農林省の考え方と違う考え方をわれわれ持っておるというようなものではございません。
○竹内(猛)委員 米価の問題にしても乳価にしても、農林省に要請すれば大蔵省が押えておるのだ、こういうことを必ず言う。あるいはまたある議員は、米価を押えておるのは大蔵省が悪いのだ、こういうことを言う。この間の畜産大会に行くと、ある政党の代表が言うのには、乳価を押えておるのは大蔵省が悪いのだ、こういうふうに言う。これははっきり言っているのです。そうすると、大蔵省というのは最も悪いことになって、農林省は素通りになっておるわけでしょう。地方から上がってきた農民はそう思っておりますよ。だから、何か農林省というのは大蔵省の下にある大蔵省農林局ではないか、こういう考え方を持っているのが一ぱいいるのです。そういうことだから、ここで山口さんにそれほど詰めるのは酷だと思うから、いずれ場所を変えて言いますけれども、このことについてはなお追及というか、大蔵大臣と検討していきたい、こういうふうに考えます。 もう一つ、それじゃお伺いしますが、最近食糧庁の食糧関係の職員が毎年八百人くらい本人がやめたりやめさせられたりする傾向がある。それに対して補給する数というのは五十人くらいしかない。一県に平均一人、こういう状態でいきますと、やがて食糧を管理すべき、守るべき職員がいなくなってしまう。これは一体どういうことなんです。一生懸命食管法を守る意思があれば、そういうことはないと思うのだけれども、その点どうですか。人間が減ってしまう。これは大蔵省と食糧庁両方に聞きたい。
○森説明員 食糧庁の定員の問題でございますが、確かに考え方によりましては、終戦直後いろいろやっておりました仕事と比べまして、自主流通等の面につきましてもいろいろ仕事がございますから、そういう意味でボリュームについてどうだということはいろいろ比較しがたい面があると思います。決してわれわれは仕事がそう大きく急激に減っておるのだというふうな認識は持っておりませんけれども、全体の国家公務員の人員、それの全体のいろいろの仕事の中で食糧庁の仕事に対する人間が総体的に多いか少ないかと言われますと、いろいろまたそれも問題があると思うのです。そういう意味で、われわれといたしましては、なるたけ仕事を合理化していくということで、いろいろ二段階制の問題、御批判もございましょうが、そういうことを含めまして、仕事の合理化をはかっておるわけでございます。年々強制的にやめていただくということはとっておりません。あきました定員につきまして、その再配分につきまして農林省内でもそういうことをいろいろ全体として考えていくという立場で合理的に処理をしていく、むしろ仕事の合理化をはかりながら定量の適正化をはかっていくという考え方でやっておるというふうな所存でございます。
○竹内(猛)委員 大蔵省、同じですか。同じなら答弁はいいです。そこで、先ほどからの大蔵省や農林省の話の中でだいぶわからないところがたくさんあるのですが、時間もありませんから、当面の重要な問題についてひとつ質問をしてみたいと思うのです。 最近の新聞紙上をにぎわしている例の丸紅のモチ米の買い占め、私どもの茨城県では毎日新聞に大きく出ています。茨城県の警察はこれに対して捜査をして、幾つかの実態をつかんだ。そういう中で、本来ならばここに丸紅の社長を呼んでいろいろ質問をしたいわけですけれども、いま捜査中ですから、いずれ別の機会に証人として呼んで、じっくりこれをしたいと思うのです。現在丸紅は一つの商社として表に出ているけれども、いろいろ聞くところによると、ほかにも商社があっちこっちに手を出しているということを聞いております。こういうように商社が米の買いあさりをし、そしてまた末端の小さな業者を動かして、しかも茨城のごときは常陽銀行の金を八億円も借りてやっておるわけです。こういうようなことになっているというのは、やはり四十三年以降の一連の、食糧庁が本来管理すべきそのことについて、幾つかの特例を設けて野放しにしたところに原因がある。しかも茨城県のごときは、モチ米というのはいま正式な米の小売り商のところには一つもない。みなやみ屋の手に入っている、こういう状態になっているわけです。これは実際いま捜査中でありますから、ここで判断をすることはできないけれども、このように世間を混乱させて、動揺させている実態というものについて、食糧庁のほうではどういうふうに考えているか。これをどのように厳重に取り締まっていくかということについて、全国的な捜査をどうするかということについて、ひとつ聞かせてもらいたいと思うのです。
○森説明員 先ほども申し上げましたように、食糧庁が在庫調査をしたのが契機になっておるわけでございます。私どもの調査は、御承知のように、倉庫にありますモチ米を押えたということでございます。そのうち大きなもの、大量のものにつきまして告発をしたわけです。告発をしました中に、茨城県に関しましては若干前所有者が丸紅ではないかという情報は持ってそのまま告発をしたわけであります。そういう関係でございますが、その他いろいろわれわれ調査をいたしました中で、これはというものは別に発見されておりません。ただ、先ほど申しました、先生御指摘の問題につきましては、ただいま警察当局でいろいろ調査を進められておるということでございますので、私どもはその成果といいますか、その事実がどの程度であって、どの程度の深さをもって、どの程度の組織をもって行なわれておったものかということが明らかになりました段階で、食糧庁といたしましても食管法上の措置をとりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○竹内(猛)委員 警察庁来ておりませんか。——そこで、丸紅が米を取り扱うようになったというのは、米を取り扱う代行制度ができてその権利を持っておるわけですか、それとも商社だから何をやってもいいということでやっておるのですか、どっちですか。
○森説明員 商社が食管法上のたとえば自主流通の取り扱いに参加する場合には、委託代行という形をとって参加をしておるのが実態でございます。たとえば酒米につきましては約三割商社が委託代行で買い付けをやっております。これは正式に実需者から委任状をとりまして、実需者のかわりに買うということでございます。そういう制度は認められておりますが、今回、もちろん丸紅もそういう形で自主流通米の買い付け代行をしておったことも事実でございますが、今回の私どもが問題にしておりますのは、自主流通で正式に政府が承認をした以外のそういうルートで丸紅が参画をしておるということを問題にしておるわけでございます。そういうふうに御承知をいただきたいと思います。
○竹内(猛)委員 このように丸紅が中央において地方において買い付けをやって大いに混乱させておる。それが明らかになった段階において、委託代行の登録業者、取り扱い業者をやめさせる意思があるかどうか。
○森説明員 これは先ほど申しましたように、ただいませっかく警察当局で調査が進められておるわけでございまして、そういう段階でございますからあれでございますが、いずれにいたしましても、そういう事実が明確になりました段階では、われわれとしては食管法に従いまして措置をとってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○竹内(猛)委員 これはまたあとで社長を呼んでいろいろ質問の段階になれば明確になると思いますが、そのときには登録業者の資格を停止する、やめさせる、こういうことを要望したいと思います。これは要望です。 そこで、四十七年十月二十六日、農林省の中の米穀管理研究会、ここで出しておるところのいろいろの考え方、この考え方は今日ただいまどういうぐあいに省内では取り扱われているか。いまその考え方について進められていっているのか、それともあくまで参考という形なのか、その辺はどうなのか。
○森説明員 先生の御指摘、おそらく米穀管理研究会で数人の委員によって出されました素案についてのお話ではなかろうかというふうに思います。これにつきましては、大体半分程度政府がものを握ってという基一本的な考え方でそれを具体化していこう、こういうことで研究会が進められているわけでございまして、われわれといたしまして、そういう考え方、今後いずれにいたしましても、現在の食管の制度というものがより合理的に改善をはかられなければならないという基本的な認識は持っております。その中で、いまの素案にいたしましても、政府管理を中心にものを考えていきます場合には、現在の制度とそう大きく隔たることはないのではないかという考え方、これは事務的な考え方で恐縮でございますけれども、そういう考え方を持っておるわけでございます。ただ、そのやり方、たとえば自主流通米にいたしましても、そのやり方についてただいまいろいろ問題を起こしましたこと自身、そのことにつきましては、現在のやり方を反省させられる点は多々ございます。そういう点を今後合理的に運営をしていくということを考えておりまして、別に現在の研究会の取り進め方について大きく変えるという考え方は私ども持っておりません。
○竹内(猛)委員 こういう考え方がもし通ってしまったのではたいへんだから、途中で注意もしたいし、それからこれは問題を指摘もしたいと思うのです。 時間がないからこれ以上は申し上げませんが、民間に、民間の自主流通米の形で過半数も委託するということになりますと、当然食管はくずれてしまう。そういう心配があるから、これについては今後もまた別の機会に議論をさしてもらいます。 そこで、私は、日本の食料というものについてはやはり米が一つの柱だと思うし、もう一つの大きなものは畜産でなければならない。これは厚生省が栄養審議会に出している答申を見ても、畜産物が非常に不足している、こういうことになっているわけだから、畜産をやはり大事にしなければならない、そして果樹、蔬菜をもう一つの柱として食料自給をやっていく。その立場からするならば、どうしても食管制度というものは、三条、四条が柱だから、三条、四条というものをがっちり守って、生産者に対する米価の決定、それから消費者に対しては家計の状況に見合った消費者米価をきめていく、この二重価格制度というものは、それは多少の金がかかったとしても非常に大事なものだと思う。これをがっちり守ってもらいたいということと、同時にその食管を守る一方において、畜産物に対する振興をもつと積極的に進めてもらいたいと思う。そのためにはえさの問題に重点を移してほしい。昨今の問題で、一番問題になっているのは、えさが値上がりをして、しかも外国に依存をしているという状況から、この問題がきているわけですから。 そこで、休耕地帯というものがかなりある。その休耕地帯の方向としては、なるべく作付転換をしてえさに移していこう、あるいは麦をつくろう、桑にしよう、大豆にしようということになっているけれども、私は、せっかく国が金を出していろいろやっているのだから、できればこれはやはりえさに切り変えて、えさの自給度をもっと高めていくような方向で努力をしてもらいたいと思う。その点について、いまこれは畜産局も含めて、農林省全体でえさの自給を確保するという方向においてはどういうような努力がされているのか、その点を確かめて質問を終わりたいと思いますが、その点を答弁願いたいと思います。
○伊藤(俊)政府委員 米の生産調整の関係についてお答えを申し上げたいと思います。 生産調整の問題につきましては、四十八年度は全体の調整面積四十九万五千ヘクタールでございますが、私どもは、四十九年は特に転作を重点におきたいということをかねてこの席でも申し上げておるわけでございますが、その中で、特に飼料作物については、私ども一番重点を置いておるわけでございます。十二万ヘクタールは飼料作物に持っていきたい、約三割に当たるわけでございますが、飼料作物の増産をはかりまして、畜産経営の安定に資したいというように考えている次第でございます。
○竹内(猛)委員 終わります。
○佐々木委員長 米内山義一郎君。
○米内山委員 私はむつ小川原開発に関する農地取得の状態と申しますか、農地法にかかわることを中心に農林大臣、農林省から聞くのがきょうの質問の中心でありますが、その前に、この開発の前提になっている、あるいは現在の農地問題の背景をなしていることを最初にお尋ねしたいと思います。 まず、昭和四十七年九月十四日ですか、むつ小川原開発について閣議口頭了解というものがなされているわけです。これをよりどころにして現地では農地の買収行為が現実に行なわれている。この閣議口頭了解というもの意味です。何を了解したのであるか。文面を見ると、青森県の出したむつ小川原第一次基本計画に基づいて各省庁が申し合わせしたことを了解したということになっていますが、この意味はどういうものか。青森県の出した第一次基本計画というものを正式に承認したことであるか。特にこの開発の内容というのは、石油二百万バーレルというものを中心とした、世界に例を見ない石油大コンビナートであります。こういう開発の中身を含めて閣議が了解したのであるかということをまず確かめたいと思います。
○中尾政府委員 むつ小川原地域の開発といいますのは、わが国の工業が三大湾の地域に集中して、それを分散させるということが必要であるということから、今後のわが国の発展のために新たな工業適地を探したところから、このむつ小川原地域が適当であるということの結論に至りまして、新全国総合開発計画、すなわち新全総の開発計画において、遠隔地の臨海工業地域の基地の候補の一つとしてこれが取り上げられまして、また地元の青森県からも要望がありましたので、昨年その大筋について閣議了解がなされたという点は、先ほど先生が御指摘なさったとおりだと思うのでございます。 むつ小川原地域の工業開発につきましては、当該地域の農業に対して特に影響がありますので、その地域の開発計画の作成、その実施にあたりましては、閣議了解の線に沿って関係省庁と十分協議調整を行なって、遺憾ないように措置をしていきたいという方針で了解なされたと私どもは了解しております。
○米内山委員 私はそういうことの答弁を求めていません。県の開発計画、第一次基本計画なるものを全面的に認めたものであるかどうかということを聞いている。
○中尾政府委員 その点に関しましては、企画庁が来ておりますので、企画庁のほうに答弁させます。
○下河辺政府委員 県から第一次基本計画が出されまして、これはいま御指摘いただきましたように、二百万バーレルその他業種、規模について明確に書かれておりますが、国の側におきましては、規模につきましてはさらに検討を必要とするということにしておりますので、規模については条件を付して口頭了解をしたものでございます。
○米内山委員 そうしますと、開発計画は全面的に了承されたものではなくて、規模については今後確定するという意味ですか。
○下河辺政府委員 御指摘のとおり、さらにもう少し基礎的な調査をいたしまして、その結果をよく検討した上で、規模を最終的に確定したいというふうに考えておりまして、でき得れば昭和五十年ということを目標にして最終的な計画を固めたいということを意思表示してございます。
○米内山委員 念のためにお尋ねしておきたいが、この開発は非常に大きいために、海面には軍事基地の危険区域がふさがっています。こういうことについては、本国会の予算審議の段階で、防衛庁としては二つの軍事基地、一つは三沢にある米軍に提供している射爆撃場、もう一つはその北方にある六ケ所村の対空射撃演習場、この二つについては手放す意思はない、こういうことを明確にしているし、通産大臣はまた二百万バーレルなんという工業の立地の可能性はないということも言っています。こういうことから考えてみると、関係省庁、政府の内部においても地区の設定についてまだ確定した調整、意思統一がなされていないということもおよそわれわれ想像はつくのですが、いまはそういう段階ですか。
○下河辺政府委員 防衛庁の問題につきましては、防衛庁と十分調整をはかっておるつもりでおります。しかしながら、このむつ小川原におきましてどの程度の規模の工業開発基地をいつごろから操業に入るかということの調整をしている最中でございますので、その規模と時期とが問題になりました段階で、防衛庁としては当然その工業開発に支障のないように移転を予想するということは話がととのっておりますが、現在、しばらくその方向が確定するまでの間は基地として使用することには変更がないという趣旨を国会でお答えしたものと私は了解いたします。 それから、通産大臣が申し上げておるのは、昭和六十年あるいは現在経済計画でやっております五十二年の生産の需要の見通しからいいます場合には、二百万バーレルまで期待することはないだろうということをお答えしたものと思われます。 しかし、開発計画を立てます場合には、その地域が最大限どのくらいの許容量を持っているかということを検討いたしまして、その許容の限界の中で毎年の需要に応じて、さしあたってどのくらいの規模を操業するかということを議論いたすことになりますので、防衛庁、通産省の協力によりまして私ども十分調整がついているものと解しております。
○米内山委員 この名前のとおり、むつ小川原開発というからには、この大開発というものは陸奥湾の利用なしにはメリットがないということはいわれております。現におととしの十月でしたか、青森県は、第一次案というのからいまの計画に変更する際に、陸奥湾の使用というものを計画からはずしました。そのときに企画庁に聞きましたところが、企画庁としてはあの開発で陸奥湾を使わないというようなことは考えられない、青森県がそれをはずしたとすれば、企画庁が知らないことであって、県が何か県きりの事情によってはずしたものであろうという解答を得たことがあります。この事情については今日も変わりありませんか。
○下河辺政府委員 変わってきております。つまり、最初むつ小川原地区に注目いたしましていろいろな概査をいたしました。当時は、御承知のように、あるグループは三万ヘクタールの工業基地ということで予想した時期もございますし、その次には一万七千五百ヘクタールということで予想した時期もございます。現在では政府としては五千ヘクタールということでその地域の方々とのお話し合いを始めたいという態度をきめたわけでございますが、その間にその地域の持っている環境条件ということの調査が着々と進んできておりまして、陸奥湾というものを着目いたしました場合に、陸奥湾の汚濁の関係その他がございますので、現在では、県とも調整をいたしまして、陸奥湾を利用するということを避けまして、むつ小川原地域の五千ヘクタールの工業基地に見合う港湾機能というものをどのように計画したらよろしいかということについて計画を練っている最中でございますが、現在作業中の港湾計画がまだ未確定でございますけれども、陸奥湾を使うということを前提にはいたしておりません。
○米内山委員 そうしますと、この開発計画の工業立地のスケールとか種類というものもおよそ未確定ということになるわけですね。 そこで、二百万バーレルの原油処理をするためには、敷地の面積が二千六百ヘクタール、石油化学エチレンで四百万トン生産するために必要な用地は一千九百ヘクタール、電力一千万キロワットの発電所をつくるためには五百ヘクタール、こういうふうなことを前提にして五千ヘクタールの用地取得というものが進められているわけです。そうすると、この中身が変わると、五千ヘクタールというものは変わらなければならぬ。無理やりに五千ヘクタールに合うように工場を立地するなんということは考えられません。そういうことでして、この用地取得の対象になっている五千ないし五千五百ヘクタールというものは未確定なものじゃないかと思うのですが、農林省としてはこれはどう考えます。あるいは企画庁でもよろしい。
○下河辺政府委員 五千ヘクタールをきめましたときの作業の内容を御説明いたしますと、工業用地、工業開発を進めます場合には、工業の側からの需要だけで面積をきめるということは不適当だという考え方が一つあるかと思います。つまりその地域の農業をしておられる方々がそれだけの土地を工業開発のために手放そうということで、県あるいは公社と話し合いをいたしまして、その話し合いの結果として生まれてくる規模というものが一方では非常に重要ではないかというふうに考えております。したがって、工業の規模をきめて、その規模に基づいて工業用地の面積が出て、それはどうしても買ってしまうのだという考え方ではなくて、やはり手放す方の事情もいろいろあるわけでございますから、それらとの話し合いできまってくるという要素が、今日、地域開発において非常に重要ではないかというふうに考えておるわけでございます。そのときにあの地域約五千ヘクタールについて、公社と地域の方々との話し合いをしていただくという意味で五千ヘクタールという規模を一応きめたわけでございます。 もう一つはこの五千ヘクタールの規模についてでございますが、いま御指摘になりました業種と面積との関係は、県の第一次基本計画の中でうたわれておるわけでありますけれども、私どもはこの六〇年代からやってきました石油基地のいろいろな経験にかんがみまして、石油基地の用地の原単位が大幅に変化しなければならないということを考えております。つまり公害の問題あるいは環境変化の問題等を考えました場合に、従来のように臨海部の狭い埋め立て地に合理的にといいますか、整然とタンクが並んで、最小面積で最も利益のあがるコンビナートの設計ということでは済まされないということから、環境条件を踏まえた相当大規模な用地というものを前提にしなければならないだろうというふうに考えておりまして、その五千ヘクタールの用地買収の結果というものとこれから環境条件その他の調査の成果からきめてまいります規模とを調整して、どの程度環境条件を考えた用地ということになるかということを検討することにしておりまして、現在のところは、従来の原単位を離れて、五千ヘクタールの基地を用地買収の相談の対象地域としたいということをきめたわけでございます。
○米内山委員 それは開発サイド、工業サイドから見れば、できるだけ広い土地を占領して、そして少しくらいの公害が出ても近所に迷惑のかからないような無公害開発を考えることは、開発サイドから見ればそれは合理的かもしれないが、しかし、農業のサイドから見れば、これは問題が多い。田中総理の日本列島改造論というものを読んでみると、始まりのほうに農地法を廃止するということを書いてあるのです。それがいま総理大臣になっているわけだから、いまの政府は農地法をなくする考えを持っていますか。
○中尾政府委員 農業の近代化というものを促進するためには、能率がよくて生産性が高い農業経営の基盤である優良農用地を確保する必要があることは申すまでもないと思うのでございます。また、新土地改良長期計画に基づきまして、所要の農用地造成を計画的に推進することとしておるわけでございます。したがいまして、農地法を廃止するか、あるいはまた弱めるかというような御質問になりますると、その考えはないと申し上げる以外にはないと思います。
○米内山委員 下河辺さんの考えというのは、まあ官僚の考え方なんだが、農地というものは法律によって管理されております。農地法の第一条に明確であるとおり「耕作者の地位の安定と農業生産力の増進とを図る」というのが国法の命ずるところなんだ。しかし、あなたの言うような考えは、それは田中さんと同じようにこの法律がじゃまになるという考え方、これに妥協していろいろな開発に農地法の精神をゆるめてきているのは、いまの農林省だろうと私は思う。しかもここには筋の通らないなれ合いがある。現にいま現地農民の恨み、憎しみの対象になっているのはむつ小川旅開発という会社です。ここに農林省の農地局長をやった人間が常務取締役として就職している。この人物は、昭和四十六年の六月二十三日まで高級官僚として農林省に就職していた。このときの任務というのは、いわば農地の転用とか、そういうものを許可する権限を持った役職にあった。これが同年の七月二十日、一カ月もたたないうちにむつ小川原開発の会社に就職しています。これはいまの転用を申請する会社だ。これはなれ合いと言わずして何をなれ合いと言うのです。 ここで、人事院も見えていると思いますが、この就職関係について人事院規則一四の四の承認がなされているかどうかを承りたい。
○中村(博)政府委員 岩本氏の場合は人事院の承認はございません。
○米内山委員 それは必要ないから申請もしなければ、したがって、承認しなかったというのですか、必要があるが、やみでやったからという意味ですか。
○中村(博)政府委員 国家公務員法の百三条二項、これは営利企業への就職の禁止を定めた条項でございます。この場合には、営利企業での地位とそれからその行かれる方の過去五年間の職務と密接な関係があった場合に、当該条項が働くわけでございます。したがいまして、密接な関係がない場合、その場合にはその条項は働かない。したがいまして、三項において定められております人事院の承認ということも行なう必要はない、こういう法律の構造になってございます。
○米内山委員 その事実関係についてはわれわれのほうでもさらに詳しく調査して、別な機会にこれは追及しなければならないものであれば追及するつもりであります。 この開発にはたくさんの問題点がある。その中に工業用水の問題があるのです。ところが、建設省が一カ月ほど前に、小川原湖から工業用水として、日百万トンの水をとることが可能だ、さらに水質については、現在おそらく最低で見ても塩分は一五〇〇PPM以上あると思いますが、二年間で二〇〇PPMぐらいに下がるだろう、こういうような発表をしたのです。ところが、私から見ると、そういう発表ができるだけの調査研究はまだないはずだと思う。調査研究もないうちにそういうことが可能だと政府機関が発表することは、うそを前提にして、誤りを前提にして今後開発を進めようという一種の冒険主義でもある。私はこれをいまの段階で発表した建設省の真意と、その根拠になるものをまずお尋ねしておきたいと思います。
○飯塚説明員 お答えいたします。 ただいまの問題につきましては、建設省といたしましては、調査費によりまして東北地方建設局が調査を担当しておりますが、そのような内容につきまして記者発表等は公式にはいたしておりません。
○米内山委員 そうですか。しかし、新聞に出たことを私は根拠に質問したわけでして、いずれこのことについては、私もあの湖のことは二十数年やってきていますので、いまの段階では建設省よりは詳しいはずでありますから、いずれあなた方の調査資料等を見せてもらって、百万トンが妥当だとかなんとかいうことは今後の論議にしたいと思います。 このように根底のない宣伝を積み重ねて、あたかもこの開発があすからにも前進するような現地のムードなんです。国としては県の要請に基づいたと言いますけれども、開発の具体的な対象になるのは現地の住民なんです。現地の住民からは何らの申請もないはずです。むしろ現地はそのために混乱を起こして、現地の人はこれは政府と県により巻き起こされた政治の津波だ、こう言っていますが、これは実際あなた方は今後開発を進めようとするほんとうの善意なる熱意があるならば、非常に反省しなければならぬ点がある。 まず最初に精密な調査研究がなされて、どれだけの環境容量があるとかいう自然科学的なことだけじゃなしに、これだけの開発を進めれば地方財政がこう潤うてくるとか、それによって住民はこうなるというようなことも明確にした上で住民の同意を得るべきものだ。みんな架空のことをやって、聞くたびに変わる、発表のたびに開発のスケールが変わるということであれば、開発の目標というのは地域住民の福祉の増大になるのか、工業立地のための資本のためにあるのか、だれだって疑問を持たざるを得ない。そうして架空なものを前提にして対話というものは成立しない。対話の成立なしに合意というものはあり得ないのです。こういうふうな誤った開発の姿勢というか、ものの考え方について開発当局は何か反省するところがありますか。特にいまの六カ所の実態についてはあるいは関心があるかもしれないが、この間違いの根源はどこにあったかということをお聞きしたい。
○下河辺政府委員 いま御指摘の点は、私どもといたしましても非常に遺憾だと思っておりますし、これからの開発を進める際にそういうことが二度と繰り返されないように、いかなる考え方を持つべきかということは勉強しているつもりでおります。 ただ、経過的に申しますと、昭和四十四年に新全国総合開発計画を閣議決定いたしまして、その中でこのむつ小川原地区に工業基地をつくることが適切ではないかという候補地としての提案をいたしております。そして予定といたしましては、この閣議決定後慎重な調査を繰り返して、その調査結果に基づいて一つのプランをつくって、それを中心に地域の方々と十分お話し合いをすべきであるということを前提にしていたことは間違いのない事実であると私たちは信じております。 しかし、御承知のように、その後直ちに民間の企業の方々による土地の買い占めが非常に始まりまして、地域の方々に、不動産業の方々への土地の売買をできるだけ遠慮していただくように農協等を通じてお願いしたこともございましたが、やはり相当の規模で民間の不動産業の方々が土地を買い占められたという事実が発生いたしまして、それに対する対策をいかにするかということに追い込まれてきたことも御承知のとおりであります。 一方では農業をしておられる方が、非常に長期に慎重な調査をしている間、農業に関します経営の方針をいかに立てたらよろしいのか、あるいは家族の方々の教育その他の問題につきましてもどのようにしたらよろしいかということについてかなりいろいろお尋ねもあり、できるだけ早くその方針をきめるべきであるということに追い込まれてきているということも事実でありまして、そういうふうな関係から今日の事態になってきたわけでございまして、今度新たに国土総合開発法を現在政府としては検討しておりますが、そういった経験に徴して、そういった調査あるいは地域の方々とのお話の間に混乱すべき要素が入らないような制限を加えたいということで、新たに国会で新しい国土総合開発法の御審議をお願いしているわけでございます。
○米内山委員 時間も一切迫してきましたので、むつ小川原株式会社に出した農地転用にかかわる申し出、これに対する内示の意味についてお聞きしたいと思います。 農林省のこの規則などを見ると、買収交渉に入る前に事前審査の内示を受けろということです。買収交渉に入る前ですから、内示というものは交渉を始めてもいいということだと私は思うが、この解釈に違いありませんか。
○小沼政府委員 事前審査制度は、御承知のとおり、農地賑用事業計画者が転用計画にかかる土地を取得する場合に、その区域内の所有者と交渉に入る前に、交渉に入ることが適当であるかどうかということについて、農地の位置なり環境なり自然条件なり経歴等から見まして、農業政策上も差しつかえないかどうかというふうな判断を求める機会を与えるためのものでざいます。そういうことでございまして、事前審査制度ということで、指導の一つのやり方としてやっているわけでございますが、その際に農地の所有者と買収の交渉に入りまして農地転用の許可を停止条件といたしまして売買契約を結ぶ。農地転用の許可を停止条件として売買契約を締結するということは差しつかえないわけでございます。
○米内山委員 そこで、交渉というのと契約というのと違うと思うのです。いかに停止条件を付した売買契約としても、不許可になったとしても開発がかりに縮小されたりやめになったりしてももとへ戻らないような契約は、まじないみたいにある判例を使って停止条件をつけたって、これは実質的には買収行為だと思わざるを得ない。そこで、農林省として、現地のいわゆる売買契約というか、われわれから見ると実質的な買収行為がどういう実情に進んでおるかということを現在御存じですか。
○小沼政府委員 買収の契約の状況、交渉の状況でございますが、本年三月十九日の現在時点でございますが、契約状況を申し上げますと、開発の用地といたしまして千百六十二ヘクタール、そのうち農地が八百九十九ヘクタールでございます。また代替地といたしまして三百八ヘクタールがございますが、このうち農地は七十四ヘクタールでございまして、その他は非農地ということでございますので、全体といたしまして千四百七十ヘクタールでございまして、そのうち農地は九百七十三ヘクタールということになっております。
○米内山委員 そうすると、事前審査の内示というのは契約をしてもいいという内示ですか、法律的には。
○小沼政府委員 転用許可を条件とする売買契約を締結することは差しつかえないということでございます。
○米内山委員 そこで、実際問題としてあなた方はこれをどう判断するか。これは売るという承諾をしたときに三〇%金を払っておる。仮登記をすれば五〇%払う。そうすると八〇%でしょう。普通手金契約金というのは五%ないし一〇%であって、もしどちらかの都合でやめたり早くしたときは倍返しというのが普通の契約なのです。八〇%となると、これは内金でもないのです。土地売買の場合には残りの二〇%というのは税金分なのですよ。だから、土地を売った人はもう全部金を取ったつもりでいるのです。だから、どんどん立ちのいているのです。廃止になる学校も出ましたよ。児童の転校というのはことしの春だけでも何件あるか。開発が何年後になるかあなた方だって目標が立たないでしょう。優良な農地がこのために荒蕪地になるのです。これは一体法律に基づいた農地管理と言えるか。表向きはそんな証書面の、高利貸しのある人の訴訟の判例の中に停止条件をつければ有効だということはあるものの、何か成田山のお守りのように、これをつければ有効だなんというのは、これは役人の解釈かもしれないが、われわれはそれは納得できない。実質的に法秩序を破壊しておるのです。いつになるかわからぬ開発を、あすかきょうのようにだましておるのじゃないですか。法の秩序を乱し国民の常識を誤らせて契約した契約は別な意味で無効になるのです。そういう判例のあることもあなた方研究しなさいよ。しかもこれは役人のやみ就職から、こういうなれ合いによってなされたということと、住民は真剣にこれに抵抗しているという事実をあわせるならば、これは単に農地問題でなく社会問題なんです。私は、このことをさらに詳しく追及する機会を持ちたいが、きょうは大臣もいないので、次の機会にこれを譲りたいと思います。 きょうはこれで終わります。
○佐々木委員長 中川利三郎君。
○中川(利)委員 農地の転用許可基準によれば、第一種農地というのは非常に厳格に仕訳されておりまして、万一これをほかに転用した場合なんかは、補助金や融資、こういうものも返さなければならない、こういうふうに聞いておりますが、その趣旨は一体何なのか。まず前段お伺いいたします。
○小沼政府委員 農地法の転用基準に基づきまして、第一種農地ということで、いわゆる優良農地につきましては特に転用をできるだけ抑制するという基本線が示されておりまして、そういう運用になっております。土地改良事業等を行ないましたところは、その優良農地に該当するわけでございまして、これらについては、今後の農業を行なうための大事な土地であるということで、転用の抑制をしているということでございます。
○中川(利)委員 農業を行なうために大事な土地である、そういうことで厳格な規制が行なわれておる第一種農地について、この上に秋田県の鹿角郡小坂町というところで、東北縦貫道路が、昭和四十七年十一月二十七日、日本道路公団仙台建設局によりまして、鹿角十和田インターチェンジ、小坂地内の路線が発表されたわけであります。それで、この通過予定を見ますと、町にとってかけがえのない平たん地のたんぼの中を、長さ十六キロにわたりまして縦断する。幅五十メートル、高さ四メートルから七メートルのそういう道路ができるわけですから、町の中に万里の長城ができるような、平たん地の中にそういうかっこうになるわけです。特に、耕地の中に、水田について最も肥沃かつ最近基盤整備事業を実施した先ほどの第一種農地ですね、それが大部分含まれる、こういう計画があるわけでありますが、農林省はこのことを御存じですか。
○小沼政府委員 東北縦貫自動車道が小坂町の構造改善を行なったところの中を通るという話を伺っております。
○中川(利)委員 わかっているならば、一体それについて農林省はどういう見解を持っておるのですか。
○小沼政府委員 御承知のとおり、この道路公団等の公的な機関が事業を行ないます場合には、道路敷地等について、その取得は土地収用法該当事項になりますけれども、農地の転用許可は不要という形になっておって、例外になっております。都道府県知事が土地を取得する場合も同様でございますが、幾つかのそういう転用許可の要らないものがございますが、その一つに、この道路の敷地を取得する場合は該当しております。ただし、それでは全く相談なしにそういうことができるかということになりますと、そういうことではございませんで、よく関係の機関と協議をして、調整をして、やっていただくという約束になっております。
○中川(利)委員 つまりその約束、調整の中身はどういうことですか。
○小沼政府委員 現在まだその具体的な内容について、通過するのに全くそこしかないかどうかという問題がございます。そういう点については、用途指定の場合に、どの程度任意性があるかどうか。また構造改善事業をやった地域でございますから、できればそこでないことが望ましいわけでございます。その点については、県段階でまず調整をし、地方農政局で道路関係局から説明を聞いて、その調整に遺憾のないようにいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○中川(利)委員 あなたは、高速道路をつくる場合は、転用の許可を一々要らないと言う。あなた方は、高能率農業だとか、あるいは農業生産の選択的拡大とか、自立経営の育成ということで、たいへんな金をつぎ込んでやった土地を、道路の場合は、全くその転用許可は要らないということで簡単に考えてもらっては困るということですね。いまのこの地域は、大谷土地改良区の土地基盤整備事業といいまして、施工面積が百三十四ヘクタール、着工が昭和四十一年、完工が昭和四十五年の三月、つまり完工して間がないのです。これに対して予算総額が九千五百万円、約一億ですね。県が一千九百万、国が四千七百八十二万七千円出しておるのですよ。そうして、あなた方、国がこんないい農地をつくるということで金を出していながら、一方では高速交通道路ができるならしようがないのだ、転用許可は要らないのだと簡単に済ましておられる問題なのかどうか。当然日本農業を守る、優良農地を守るという立場から、そういうものは、ほかの予定外のところを通るように働きかける、こういう強い前向きの態度がなければ——でなくったって、いまゴルフ場だとか、そういうものでどんどんつぶされているのですから、高速交通道路だからといって、ほかのそういう場所があるならば、そこを通るのはあたりまえじゃないか。そういうことで、前向きに措置せられる御準備があるかどうか、お聞きしたいと思います。
○小沼政府委員 御指摘のとおり、優良な農地で、そこで今後の農業を展開していこうという地域でございますから、その点については、十分前向きで調整をいたしたい、かように考えております。
○中川(利)委員 次宮にお伺いしますが、いまのような問題ですね、一方では農林省が国費をあげて、そして金を出しておる。一方では、今度列島改造論によるところの自動車道ということでそこをつぶしていく。そういうことがありますと、国の行政の基本が、あらためて一体これは何だということで問われることになると思いますが、こういう問題について次官の御見解はどうですか。
○中尾政府委員 仰せのとおりでございますが、そういうことがややもするならば、日本列島改造という大局的な、大きな課題をかかえておりまする日本列島の中におきましては、所々方々に出てくる可能性もなきにしもあらずという感じがいたしますので、十分関係当局といいますよりも、むしろ建設省、農林省、お互いに話を十分詰めながら、こういうことのなきよう、遺漏なきように努力を払いたいという所存で考えております。
○中川(利)委員 建設省がここへ来ておられますが、この問題についての御見解はどうですか。
○山根説明員 高速自動車国道の路線構造と圃場整備事業はじめ、その他の公共事業計画との関連についての先生の御指摘でございますが、高速国道の路線ないし構造の決定計画にあたりましては、当然圃場整備事業等を含みます公共事業計画あるいはその地域の土地利用計画、あるいは学校、病院等の公共施設、あるいは文化財、自然公園、あるいは高速国道としての交通安全あるいは防災対策、高速国道をつくりました段階におきます他のいろいろな自然条件その他に与える影響といった各種の条件を検討いたしまして、その結果、地元の関係機関の御意見も徴しまして慎重に決定をいたしているわけでございます。 このうちただいま御指摘の圃場整備事業、こういったことの調整の問題でございますが、できるだけ早い機会に調整をはかって遺憾ないよう努力しております。しかしながら、すでに整備が済んでおるところ、あるいは実施中の段階のものと、高速自動車国道の整備とが必ずしも時期的に一致していない場合が実は往々にしてございます。その場合にもできるだけつぶれ地を少なくするようにつとめておりますほか、現実にそのような場合につきましては、圃場の道路でございますとか、あるいは水路等の機能が維持できるようにできるだけの措置を講じているわけでございます。このようなことを通じて御理解と御協力を得て進めてまいりたい、こういうぐあいに考えておるわけでございます。
○中川(利)委員 あなた、建設省さんよ、各種の検討というが、この中には、たとえば小坂町の現状というのは面積が全部で百七十八平方キロ。この九一・二%は山林原野なんです。耕地は三・六%しかない、六百二十一ヘクタール。そのうち水田はわずかに四百七十ヘクタールにすぎない。したがって小坂町の平たん地というものは六百九十戸の農家はもとより、一万三千人の町民にとってはかけがえのない産業基盤であり、生活基盤だ。しかし、この高速道路に反対するのじゃないのだ。町の平たん部を通っていけば、農業生産能率に重大な影響を与えるのだ。排気や騒音などで生活環境に障害を及ぼすのだ。町の都市計画が挫折するのだ。地域内の交通体系がばらばらになるのだ。だから、同じ通るならば、平たん地ではなくて、山ぎわのほうへ路線を変更してくれないかというまことに筋のある、道理のある要求なんだが、これについて、各種の検討の中にこの問題はどのように勘案されてきたかということ、これをまず第一にあなたにお伺いします。
○山根説明員 小坂町の区間でございますが、先ほど先生がお話しになりました昨年の十一月二十七日に路線発表いたしました区間は、鹿角市を含めまして十六・一八キロでございますが、このうち小坂町を経過いたします分は十一・八キロ、約十二キロでございます。このうち五キロメートルの区間が先生御指摘の平たん地の部分でございます。この路線計画にあたりまして、ちょうどこの小坂町の地域は、東側に小坂鉱山、西側が東側よりもやや高い山で囲まれている地域でございますが、これらの両側の山も含めまして数本の比較線についていろいろな角度から検討したわけであります。東側のルートにつきましては、東側の山はリンゴ畑、それに連檐をいたします小坂鉱山、こういったところからこの路線を設定することは著しく困難である。西側につきましては大地及び亀田山の地すべり地帯を控えております。したがいまして、この地域を通すということになり直すと、技術的にいろいろ検討をいたしたわけでありますが、最急勾配が五%に及ぶ縦断勾配になりまして、交通安全上重大な問題を残す。いままでの東名高速その他の既往の高速自動車国道の運用から見ますと、下り勾配が三%以上になりますと非常に大きな事故が発生をいたしてまいります。特にこの地域は積雪寒冷地域でありますので、さらにこの割合は増大するであろうという点が第一点でございました。 第二に、この山側の地すべり地帯をかりに避けて大きな切り土を盛ってこれを通過いたすということを考えますと、このなだれその他の問題がありますほか、流紋岩あるいはシラス、そういった技術上非常に処理が困難な地域を通さざるを得ないということになります。こういったような観点から現在のルートを選定いたしたのでありますが、先ほど先生の御指摘の万里の長城のようになるのではないかということがございましたが、構造、工法等につきましては低盛り土方式といったような構造を採用いたしまして、できるだけ所要の用地が少なくなるような、しかも見通しが悪くないようなやり方で建設を進めてまいりたいというぐあいに考えております。
○中川(利)委員 まず前段をお伺いしますが、あなたは先ほど延長がこの地域内の関係は五キロだと言ったけれども、私は十キロ以上あると思うのです。この点、あなたのあれが誤りでないかどうか、いまのうち検討して答弁していただきたいということと、それから数本の比較路線を検討してみた、その中には、建設省は最初山ぎわのほうを通ることになっておった、ところが仙台の建設局のほうで、維持管理のほうからそういうもののプラス面を考えて平たん地を通す、こういうふうに計画を変更したということも私、聞いているのです。いまの技術からするならば、シラス地帯とかなんとかいっても、私も現地をよく知っておりますけれども、山ぎわを通って、路線変更してできないということは全くないと思うのです。ただ、経費の関係は何ぼかかかるかもしれませんが。やはりそういうことでなくて、住民の、つまり、この高速道路法そのものの趣旨が地域開発による地域住民のしあわせということですから、それにそぐわないということがまず一番の根源というか、前提にしてものを考えなければならないのじゃないか、こういうふうに思いますけれども、あなた方のおやりになっていることは住民が全部泣きほえている。たとえば私、手元に資料がございますが、秋田県では三月二十六日の県議会で満場一致路線変更について十分考え直せということを決議している。皆さんに意見書を出している。あるいは地元地内の町会はじめ町もそうですが、農業委員会やらあるいはいろんな期成同盟なんか全町一丸となって路線変更を迫っている。この事実に対して、それでもなおかつあくまでも皆さんはおやりになるつもりなのか、このことをお伺いします。
○山根説明員 最初の五キロと申し上げた点につきまして、私が舌足らずであった点を初めにお答えいたしたいと思います。 発表いたしました十二キロの区間のうち、ちょうどほぼ中央部に小坂町の人家連権地域がございます。したがいまして、この鹿角市のほうから参いりまして約五キロの区間が平たん部分でありまして、実はこの密集市街地の連檐している地区につきましては、これを山側のルートを通りましてこの市街部分を抜ける、こういうことでございますので、御了承いただきたいと思います。 それから、本年三月二十六日に秋田県議会の意見書が議決をされたというお話を実は最近承ったわけでございますが、われわれといたしましては、現在まで種々検討をいたしました結果から判断をいたしておりますことは、構造面で十分対処し得るのではないかというぐあいに考えております。
○中川(利)委員 住民の意向を無視してどうしてあなた方地域発展ができると思うのですか。住民はこれを反対だと言っているのではなくて、山ぎわに路線を変更してくれと筋を通しているのですよ。それをゴリ押しして、しかも国費をかけて農林省がわざわざ優良農地にしたところを、そこへ通すということは、あなた方の行政の矛盾をみずからさらけ出すようなことだと私は思うのですね。そういうことは国費のむだづかいでもあるし、あなた方当然考えなければならぬのではないか。まずこのことをもう一回次官にお伺いします。
○中尾政府委員 何といいましょうか、こういう工事といいますものは、着工する前に十分なる資料と的確なる判断に基づいてこそ施工すべきものであるという考え方に立って考えますると、先生の御指摘のとおり、この狭い日本列島の中で高能率、高生産を営むという農業と、さらにまた、物資あるいはまた人の循環を円滑にはかっていこうという道路網との錯綜と申しましょうか、それは至るところにこういう問題が起こってくるのは、必然性とはいいながら、なかなかむずかしい問題であり、まあ回避すべきことに全力をあげなければいけないことであるという感じがいたします。 そこで、関係当局とこういう問題点は、まず着工する前に十分にこれを検討に検討を重ねてやっていくべきである。同時にまた、やっていく際におきましてもそういう問題点に万遺漏なきように互いに検討を続けていくという態度が必要ではないかという感じがひしひしとするわけでございまして、そのような方向で考えていこうと思っております。
○中川(利)委員 もう一度建設省にお伺いしますが、いま次官の意思の御表明もありましたが、あるいは地元の秋田県民あげてこれに対して路線変更を迫っているのに対して、おたくでは基本方針がきまってしまったから、それをどこまでもゴリ押しするつもりなのですか、それとももう一回検討し直してみる、こういう御意思なのか、どっちなんですか。
○山根説明員 まず路線につきましては、現在のところ私どもといたしましては現在のルートが適切であるというぐあいに判断をしておりますが、具体的な構造、工法等、それから地域の将来の問題等につきましては、十分地元の方々とも御協議申し上げ、必要に応じまして所要の措置を講じた上で、御理解を得た上で工事に取りかからせていただくような考え方でおります。
○中川(利)委員 御理解を得た上でというが、御理解しておらないでしょう。それでもゴリ押しするのですか、そこをもう一回返事してください。御理解しておらない事実があるでしょう。決議を取り消せというのですか。
○山根説明員 これから御理解を得るような手だてを講じてまいりたいと思います。 〔委員長退席、山崎(平)委員長代理着席〕
○中川(利)委員 そのことは、別に言いかえれば、ゴリ押しをする、こういうことですね。再検討の余地はない、こういうことですか。再検討の余地があるのかどうかひとつお伺いします。あなた課長でわからないかもしれないけれども、いまの農林省見解も出ているのだ。
○山根説明員 御趣旨の点はよくわかりますので、十分検討さしていただきたいと思います。
○中川(利)委員 この問題にだけ時間とってもしようがないわけですが、いずれこの問題は、いまの農政の基本が問われている問題である、こういうふうに私、考えますので、先ほど次官及び構造改善局長がおっしゃったように、前向きに善処されるように心から要望したいと思います。 次に、八郎潟の湖岸周辺五カ町村の農民の中央干拓地の増反の追加配分問題についてお伺いしたいわけであります。 この前私は八郎潟干拓地大潟村の当面するいろいろな問題、入植者の問題について聞いたわけでありますが、きょうは中央干拓地の中でこれまでに増反配分を受けました湖岸五カ町村の農漁民の追加配分の問題について聞きたいわけであります。 いまこれらの関係農漁民は増反農家にも未利用地の追加配分を何とかしてほしい、そうして入植者との格差是正をはかってほしいあるいは増反地の圃場にも入植者並みの全面暗渠と客土を国の保証で実施してほしい、土地代金は現行農地取得資金並みの三分五厘に引き下げてほしい、こういうことを共通のスローガンとして八郎潟中央干拓地追加配分要求期成同盟会というのが結成されまして、近く国会のほうにも陳情に来る、こういうことがいわれているなど、たいへん運動が地元で盛り上がっているわけでありますが、このような期成同盟会ができて、こういう運動に立ち上がったということを農林当局はつかんでおるかどうか、お伺いしたいと思います。
○小沼政府委員 地元のほうから「中央干拓地追加配分要求運動方針」という案を資料としていただいております。
○中川(利)委員 そういう資料をもらっておるならわかると思うのですが、これに対する農林当局の見解はどうですか。
○小沼政府委員 いろいろの御要望があるようでございます。いま先生御指摘ございました地元増反者にも、つまり周辺の農家にも残っておる土地について増反配分をしてほしいというふうな要望もございます。また客土あるいは水路につきましての改修の要求もございます。地元増反をしていくかどうかということにつきましては、私ども周辺からの地元増反という形は考えておりませんで、従来の八郎潟中央干拓地の大規模な入植形態、入植者による営農形態を考えております。その点では、従来も周辺からの入植者についてかなり多く認めておりますし、そういう線から地元周辺の農家の御要望に一部沿い得るのではないかというふうに考えておりますが、いま周辺の地元増反という形は考えておりません。
○中川(利)委員 そうしますと、いま中央増反地二千ヘクタールが二千八十四戸の農民に配分されておりますが、これで打ち切りだ、こういうことですか。
○小沼政府委員 地元増反についてはこれ以上行なうことは考えておりません。
○中川(利)委員 地元の増反については考えておらない、こういう御返事でございますが、八郎潟の歴史的な経過、干拓に至る経過について考えてみたときに、私も秋田県民でありますが、遠い昔から湖岸の周辺の農漁民にとってはかけがえのない生業の場であったわけですね。干拓の前に八郎潟漁業に携わる漁民は三千人おりました。二十五の漁業協同組合がありまして、おまけにガンガン部隊と称して秋田市の市場に売りに来るしょい子を含めますと、二万人の方々がその中でなりわいを立てておったわけであります。ですから、昭和三十年十月に県が干拓推進事務局をつくりまして干拓に乗り出そうとしたときに、漁業権、生活権の問題だということで、秋田県の歴史にもかってなかったような湖岸一帯に干拓反対の火の手が上がったという歴史的な事実があるわけですね。このことを小沼さんは知っていますか。
○小沼政府委員 干拓計画が出されまして、地元から増反配分あるいは入作地をつくるというふうなことについては、一方でそういう中央干拓地はすべて新農業のモデルとすべきであるという御意見が強く出ました反面、またこの周辺からの増反をしたいという御希望もあったと聞いております。ただ、その場合に、周辺干拓と中央干拓と両方ございましたが、周辺干拓について増反をいたし、さらに中央干拓にも約二千ヘクタールの増反をするということで解決をしたというふうに考えております。
○中川(利)委員 私はそういうことを聞いたんじゃなくて、あの干拓に至る歴史的経過の中で、秋田県の湖岸の農漁民の、県の歴史にもかってなかった、漁業権、生活権が奪われるということで反対運動が湖岸一帯でものすごく燃え上がった、こういう歴史的な事実があることをあなた御存じかということを聞いたんです。
○小沼政府委員 干拓以前の詳しい事情については承知いたしておりませんが、いろいろの経過を経て中央干拓地がこういう形で形成されることになったというふうに思います。
○中川(利)委員 私は当時秋田におりまして、この湖岸の農漁民の干拓反対の運動に一緒に戦った者なんです。だから、あなたよりもこの経過について詳しいんだ。 そこで、私が言いたいのは、なぜあのような反対が賛成に回ったかということですね。それは何よりも湖岸の農漁民に対して漁業補償の一環として干拓農地が約束された、こういうことなんですね。つまり、漁業権放棄の代償として県が一戸当たり二町五反の自立経営農家を五千戸育成するのだ、しかもこれは地元の次三男対策としてやるのだ、こういうことで皆さん賛成したんですよ、歴史的経過を見ますと。私はこのことは天下周知の事実だと思っておりますが、このことについて御理解はどうなっていますか。
○小沼政府委員 中央におきまして八郎潟新農村建設の委員会がいろいろ検討した結果、五ヘクタール、七・五ヘクタール、十ヘクタールというふうに線を区切りまして一その中から入植希望者に任意に選定させるというやり方で募集した結果、四戸だけは五・七ヘクタールでございましたが、あとは全部十ヘクタールという一番上限になったわけでございます。地元の方々については、先ほど申しましたように、周辺及び中央にも増反配分を認めるということで、二千ヘクタールの増反配分を実施いたしましたが、さらに極力その周辺での入植の希望者については受け入れるということにいたしまして、御承知と思いますが、入植者の四分の一は周辺の市町村から受け入れているという状況になったわけでございます。
○中川(利)委員 私が聞いたのはそういうことじゃなくて、五ヘクタール、七・五ヘクタール、十ヘクタールというあの三区分出したのは昭和四十年なんです。そして昭和三十年代にあの干拓反対の火の手が賛成に回ったのは、皆さん方が二町五反歩単位の自立経営農家を五千戸つくるのだ、しかも秋田県の次三男対策にするのだということを県当局が県民に言って、それで納得したという経過があるわけですよ。このことを御存じかということを聞いておるのです。
○小沼政府委員 県がそういうふうに言って農漁民を説得したかどうかについては私も承知しておりませんが、漁業補償等の過程におきまして、いろいろの経過を経て漁業補償並びに地元増反ということで解決したというふうに理解しております。
○中川(利)委員 昭和四十年にあなたのほうで五ヘクタール、七・五ヘクタール、十ヘクタール、つまり八郎潟新農村事業基本計画ができてからそういうことを言い出したんです。それまではおたくに二町五反の自立経営農家五千戸という案があったんでしょう。このことを否定しますか。
○小沼政府委員 三十二年六月に作成されました事業計画の案では、一戸当たり二・五ヘクタール、入植者が四千七百という案もあったようでございます。
○中川(利)委員 そこで、私、聞いておるのです。そういう案を皆さんが出した。しかもこれは県内の次三男対策だ、こういうことだからおさまったのです。ところが、いざふたをあけてみましたら、今度はあなたのほうの都合で、こういう五ヘクタール、七・五ヘクタール、十ヘクタール、この選択だ、その後また変わってきたわけですね。これが歴史的経過なんだ。そうしますと、八郎潟というのは秋田県民のものだというわれわれ理解でありますけれども、賛成した沿岸の農漁民はペテンにはまったということになりませんか。実際二・五ヘクタールはどこへいったか、次三男対策の約束は何としたのか、五千戸の入植何としたのか、そういう疑問を、歴史的経過の中で地元の人として持つのはあたりまえじゃないですか。したがって、いまのような追加配分要求が出るのもあたりまえだという理論的な根拠がそこにあると思いますが、これさえも皆さん否定しようとなさるのですか。
○小沼政府委員 繰り返して申すようでありますが、漁業補償並びに地元の周辺地区の増反、それから、本来ならば中央の干拓地には増反しないということが望ましいという線もございましたが、それについて二千ヘクタールの増反量を用意して、入植して増反したというその増反、それから漁業補償によってこの問題については納得していただいたというふうに理解しております。
○中川(利)委員 つまり増反は二千ヘクタールの不整地区画部分を割り当ててわっぱかだ、秋田県でわっぱかというのは終わりだということですが、そういうこと、あるいは漁業権をやったからいいじゃないか。しかし、漁業権を取り上げた代償として県民が期待したのは二千ヘクタールの不整地区画部分をもらうことではなかったのです。 そこで、私はお伺いしますが、四十八年の政府発表によりますと、新規入植再開と同時に今度また新しく入植しますね。いままでの既入植者にプラス五町歩の追加配分がきまりましたが、これで合わせて十五町歩になります。この既入植者への五町歩の追加配分ということは、たいへん私いいことだと思っているのですよ。しかし、もちろん入植者と同じ条件ではないにしても、湖岸の住民感情からすれば、おれたちにも追加配分をしてほしい、そういうのは当然の要求だというふうに私、考えますけれども、こうした住民感情に対して——同じ干拓地内で営農しているのですよ。同じ地内で、一方では追加配分、もう五町歩入る、一方では何もやらないということになりますと、もう少しまだ土地があるからおれたちにも少し分けてくれないかということは当然の住民感情から、きたものだというふうに私、理解するけれども、あなた方、こういう住民感情についてどう考えていますか。
○小沼政府委員 先生の御指摘の点も理解できるわけでございますけれども、御承知のとおり、八郎潟新農村建設事業ということで、法律をつくって、現在建設に邁進をしているわけでございまして、内外の情勢に対応して長期的観点からモデル的な農業経営を創設するということで進めているわけでございます。その点、いままで水稲単作の十ヘクタールということでございましたが、これにほぼ見合う経営採算から見ますなら、田畑複合の経営でありますと、大体十五ヘクタールということが適当であるというふうに見当がつけられましたので、これについて追加配分をして全体を十五ヘクタールの田畑複合経営ということにして、新たな入植を行なうというふうに考えているわけでございます。 なお、地元周辺からの新規の入植についても十分配慮してまいりたいというふうに考えております。
○中川(利)委員 八郎潟の入植者は、日本のモデル農業の典型だ——典型でないものと同じ場所にあるのですよ。干拓地の地内にあるわけですよ。片っ方は典型で、片っ方はそうでないものがそばにあるということは、日本農業の矛盾の典型でもあるわけですね。つまり、皆さん方は農業基本法の立場から農業の格差解消だ、こういうことを言い、しかも、入植者はモデルだというのであれば、少なくとも同じそばにあるものに対しては準モデルだ、こういう位置づけがなければならないと思うのですよ。しかし、実際は、モデルをそばに置いて、それでは矛盾の見本を同じ地内につくるというようなことになりませんか。これでは行政の姿勢としておかしいと思いますけれども、あなたは何と考えますか。
○小沼政府委員 本来であれば、中央干拓地は地元増反をしないで、全部いまの経営一色でやるのがいいのじゃなかったかと思いますが、先ほど来御説明申し上げましたような経緯もございまして、周辺のみならず、中央干拓地にも二千ヘクタールの地元増反を認めて、そこに周辺の方々は自分の土地のほかに中央干拓地に通作をしている、通っているという状況でございます。やはり今後とも一その増反地をふやしていくということではなくて、行き方としてはモデル的な農業経営を実現していくという当初の方針に従って、私ども中央干拓地の農村を建設していくということを進めるべきであるというふうに考えているわけでございます。
○中川(利)委員 だれも入植者並みに土地をよこせといっているのじゃないですよ。しかし、一方は一戸当たり配分を受けたのは最高一・一ヘクタール、そうして二千四十八戸の農民がそこにへばりついているのですね。一方は今度追加として新たに五町歩、つまり合計十五町歩だ。それでは格差がますます広がるわけですね。そういう面からすると、同じ地内で、あなたは日本のモデル農業の典型だとおっしゃるけれども、こういうものが同居しているということは矛盾の典型でもあるのですね。行政とするならば、少なくとも可能な限り入植者との格差をなくしていこう、こういうことがあり方だと私は思うのですね。そういうことで聞いているわけでありますが、とにかく今度の入植者に対する五町歩追加配分によりまして、事業団の小川理事は、今度、稲畑輪換なわけでありますが、畑作部分で借金を返しなさい、こういうことまでおっしゃっているのです。新聞に出てますよ。そこにあります。そうしますと、一方にはそういう恩恵を与えて、片っ方には全然知らない顔だ、これは聞こえません伝兵衛さん、とわれわれ言いますけれども、全くそういうことは不合理ではないですか。ここをもう一回お伺いしたいと思うのです。
○小沼政府委員 田畑複合経営の場合の収支採算を検討いたしてみますと、大体水田単作の十ヘクタールとほぼ見合うものでございまして、その点では経営が非常によくなるということではないと思っております。開田抑制の基本線に沿いまして、現在全国の干拓地において開田はこれ以上進めないという線がございますが、その線に沿いながら八郎潟について今後展開していくとすれば、やはり田畑の複合経営という形が一番いいのではないかということで、経営採算についてもほぼ水田十ヘクタールと見合うものということで計算しますと、十五ヘクタールになるわけでございます。確かに御指摘のように、周辺の農家と現在の十ヘクタールの水田農家については差がございます。しかし、相当多額の償還をこれからしていかなければならないという面もございますし、その点では今後周辺の農家が構造改善等、あるいは地元から中央干拓地に入植する者もございましょう、そういう場合に構造改善していくということも考えられますし、周辺についても、県等と十分タイアップして、近代的な農業ができるようにしていくということは当然でございますが、ただ、中央干拓地につきましては、初期の考え方のとおり、全国のモデル的な農業としての農村建設をやっていきたいということを申し上げているわけであります。
○中川(利)委員 中央干拓地についてとやかく言っているのじゃないのです。私はもっと配分してもいいと思っています、逆に言えば。しかし、同じそばにいながら、何回もくどいようでありますけれども、モデルだと言いながら、すぐそばにあるものは全くひどい状態だ。これでは農林省の格差解消だとか、農業格差の問題が、何のための八郎潟のモデルなのか、何にとってのモデルなのか、これがわからないわけです。ただモデルだモデルだというけれども、あたりのいろいろな農業状況を見ますと、全く破壊されてきているという状況だ、一体何にとってのモデルなのか、私はあらためて問い直さなければならないと思いますね。
○小沼政府委員 この点につきましては、計画の当初からいろいろと検討、議論が尽くされまして、日本の今後の、かなり将来にわたってでございますが、国際的にも競争できるりっぱな生産性の高い農業経営をモデルとしてつくり出すということであったわけでございまして、これは周辺のみならず、ほかの全国地域に比べましても、やはりその差はあるわけでございます。むしろ、展開していくとすれば、今後日本の農業の一般の地域の農業を、水田でいえば今後田畑輪換になりますけれども、大規模の農業経営にどういうふうに近づけていくかというための道しるべになるものであろうというふうに考えておるわけでございまして、周辺についても十分この構造改善等を通じて近代的な農業ができるように進めてまいらなければならないことは当然でございます。
○中川(利)委員 日本農業全体を大規模に近づけていく最もそのモデルのそばにあるものが、だんだん近づいていくんではなくて、遠ざかっていくという状況なわけですね。 こんなことで時間をとるのもなんですからほかへ譲りますけれども、あなたはそうすると、周辺農家の場合も中央増反者の場合も構造改善でりっぱにやってほしいという希望、期待を先ほど述べられましたが、中央増反者の圃場、干拓地内の圃場をごらんなさい。ほとんど暗渠なんかやられておらないというような実態ですね。したがって、皆さんがおすすめになる構造改善の花形であるコンバインをそこへ持ってきてもトラクターを持ってきても、どぶどぶと埋まってしまうのですよ。この事実をあなたは知っていますか。
○小沼政府委員 私も昨年現地を拝見いたしましたが、中央干拓地の整備は非常に進んでおりまして、すでにコンバイン等かなり入っているという状況でございます。 なお、暗渠、客土等につきまして、入植地の増反地についてどういうふうにするかというふうな問題もあるようでございますが、従来から周辺干拓地と同様に農地の整備等、そういう部分については自分でやる、あるいは今後やるとすれば団体営事業等もあるかと思いますけれども、十分今後の農業をやれるように私どもも指導をしていきたいと考えております。
○中川(利)委員 つまり私がお聞きしたことは、圃場条件において入植者と同じような条件になっておらない。非常に差別された扱いを受けておる。そこで、構造改善やれといったってできないでしょう。差別されたような悪圃場の問題あるいは客土の問題、いろんな差別があるということをあなたは認めますか、このことを聞いているのです。
○小沼政府委員 入植増反の場合と中央干拓地の造成の場合には若干その工事内容について異なっております。営農可能な耕地条件を目標に工事を行なうのでございますけれども、現在すでに地元増反についても十分農作業をやっておるわけでございますが、暗渠排水、地下水のコントロールというふうな問題につきましては、土壌の条件等を十分見ながらこの圃場条件に合いました工事をすることが望ましいと思っております。 御指摘のように、中央の干拓地の入植地と増反地については、その工法において工事内容が異なっております。
○中川(利)委員 つまり周辺の増反配分の皆さん方は、圃場条件でもあるいは営農上の規制でも、集団経営の実際においても、あまりにもきびしい冷酷な扱いを受けておるということが一般的にいわれているのですね。 そこで、部分竣工が入植者と同様にこれは発足しますから、この方々もこれから土地代の償還が始まるわけです。そうしますと、この土地代金の中には、当然完全な農地にしてよこせ、こういう要求部分が含まれているわけでありまして、そういうことから考えると、完全農地にしてほしい、部分竣工後も皆さんの土地改良区の中の負担金としてやれということでなくて、何というか入植者の圃場並みに全面暗渠と客土の完全実施をする、こういうことをひとつお約束していただかないと、あれもだめだ、これもだめだ、みなだめだということでは救いがないようにも思いますので、ここら辺についてはどうお考えですか。
○小沼政府委員 従来の地元増反のやり方でいきますと、私がただいま答弁いたしましたようなことでございますけれども、暗渠排水、客土等につきまして申請がありますれば、団体営事業の採択基準に照らしまして、できますれば予算の範囲内で採択をして進めてまいるということも可能でございますので、その点はひとつ県ともよく相談をしてみたいと思います。
○中川(利)委員 念のため申し上げておきますが、この湖畔の八竜とか琴浜というところは、おたくのほうでやってくれないから、自己資金だとかあるいは近代化資金を借り入れて自分で暗渠をやったりしておるのです。この点も一十分留意して今後ひとついろいろそういうことのないように措置していただきたいと思うわけです。 まだ時間が三分ばかりありますが、その中央増反者の中にはいろいろな問題があるのです。たとえば二重経営になっておるわけです。自分の住んでおる居住の営農問題と、それからこの入植地の営農問題ですね。特に入植地の営農は集団化、協業化を押しつけられておりますから、ここでは近代化、つまりカントリーエレベーター、大型コンバインを中心とする、そうした近代営農なんですね。ところが、その中で一人当たりの耕地がわずかでありますから、この方々は大型機械、大型施設に見合わない営農条件なんです。そこで、たとえばカントリーの問題だとかコンバインの問題だとか、いっそこういうことならば、自分で稲ぐいを立てて増反地に自然乾燥をしたほうが得だ、こういう意向もあるわけです。あるいは大型機械の押しつけに対しても、最近も皆さんのところに意見書なり出ておると思いますが、大型機械はわれわれが希望したものじゃないのだ、こういうものじゃ全然仕事の能率があがらないから小型機械に取りかえてほしい、こういう要求もあるわけです。つまりセットとして皆さんが押しつけてくる、そういうことじゃなくて、農民の要求、農民の生産力に見合った機械や条件になっておらないわけです。いまの稲ぐいの問題だとか——そこに稲ぐいを立てると近代化農業にとってはまずいから、そんなものを立てて乾燥するならば農地を取り上げるぞというおどしまでかけているわけです。こういう実態を皆さんよくつかんでおるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○伊藤(俊)政府委員 お答え申し上げます。 八郎潟の地域におきましての米の生産総合改善パイロット事業というものを地元の申請に基づきまして実施いたしております。四十五年、四十六年というような二年間にわたりまして事業が行なわれておるわけでございます。 ただいま御指摘のようなカントリーエレベーターまたはコンバインというようなものにつきまして、御指摘のように、稼働率が必ずしもよくないという点もあるわけでございます。これにはいろいろ理由もあります。カントリーエレベーターに受けます米の種類をある程度限定したというようなこともあります。またここ数年作柄不良というようなこともあったわけでございます。またコンバインにつきましては、生産の組織化というものが必ずしも十分に行なわれないとか、また、オペレーターの技術が未熟であるというようなこともございまして、なお十分な利用体制ができておるとは思っておりません。私ども今後営農集団の体制整備ということ、それからそういうようなことをはかりましてカントリーエレベーターとかコンバインの効率的な利用を進めたい。またオペレーターも訓練をする。これは国または県の行なう研修を通じましてオペレーターの技術の向上ということをぜひやってまいりたいと思います。また米の種類も良質品種へ品種がえをしてまいりますが、そういったことに呼応いたしまして乾燥機能の充実にもつとめたいと思います。またそれ以外にさらにカントリーエレベーターとかコンバイン、こういったものにつきまして、毎年中央で検討会をやっております。そういった検討会の結果を待ちまして、いろいろな必要な施策、いろいろな問題点を解明して、それぞれの地域に合った対策を講じていきたい、こういうように考えております。
○中川(利)委員 あとこれで……。 申し上げておきますが、八郎潟の入植者もいまいろいろな困難、いろいろな問題が渦巻いておる。周辺の農家も同然でございます。特にいまの追加配分要求ということは、県民の側からするならば、沿岸の湖畔の農漁民からするならば、十分に根拠のある問題として提起をされておるわけでありますから、そういう点をあとの機会であらためてまた質問することにして、とりあえず終わります。
○山崎(平)委員長代理 次に、瀬野栄次郎君。
○瀬野委員 食糧問題について農林省当局に質問をいたします。 特に本日は、モチ米の未検査米の大手商社による買い占めの問題を中心に質問をいたすわけでありますが、いま茨城、福島両県警本部において、昨四日丸紅東京本社を食管法違反の容疑で今週中にも一強制捜査に踏み切る方針をきめております。強制捜査に踏み切るということは、今回が初めてのケースでございます。去る三月二十三日、食糧庁が未検査のモチ米、やみ米、計八百十五トンを扱った悪質な業者として警察に告発したわけでありますが、その中で八件、六業者のほとんどが大手である丸紅に関係している。しかも丸紅が中小業者を間に立てて、やみ米を買い占めておるという事実であります。 このことについていろいろ新聞等でも報道されておりますけれども、当局として現在までの経過とその内容について、まずひとつ明確にこの農林水産委員会において報告をお願いしたい、かよう思います。
○中尾政府委員 食糧庁を目下ここに呼んでおりにますので、すぐに詳細にわたりまして御報告できるのではないかと思います。先生の御質問は、モチ米の買い占め問題についてのいままでの経過ということでございますか。——ちょっと時間を拝借いたします。
○森説明員 どうもおくれて申しわけございませんでした。 いままでわれわれがモチ米につきまして調査をいたしまして、主要生産県と消費県につきまして、大体八十九件、五千八百トンという未検査米を調査いたしました。その後もほかの県につきまして、全県につきまして一応調査をやっておりますけれども、その後のものは、大した数字のものはつかんでおりませんが、若干ございました。 しかし、そういうことで調査をいたしました結果でございますが、大体実需者の手元に所有されておるというのがほとんど大半でございまして、流通業者といいますか、保有米といいますか、そういう段階で所有されておるものも若干ございましたけれども、ほとんどは実需者が所有をしておるということでございました。その過程でわれわれも、実需者が持っておったのも若干いろいろ移動がございまして、原所有者の把握というのが非常に苦労したわけでございますけれども、そういうことで結局われわれが調査いたしましたのは、縦に——その前にだれが買って、その間にだれが入ってというような調査をいたしたわけではございません。ある一定の時期におきまして方々の倉庫をいろいろ洗いまして、だれが持っているのがどのくらいあって、それが違法な状態であるかどうか、そういう判定をいたしたわけでございまして、ある時点で持っておった所有者をまず把握をしたその中で、大量の若干問題があると思われるものについて告発をしたというようなことが大体のわれわれが行ないました調査のあれでございます。したがいまして、だれかが買い占めてたくさん持っておったというようなことは、われわれの調査自身からは出てこなかったというふうに思うわけでございます。
○瀬野委員 私が最初に聞いていることは、いまの件もお聞きしたいわけであったわけですが、いま新聞なんかでもいろいろ騒がれておりますように、食管法違反としていろいろ農林省としても告発しているわけですが、丸紅が大手の中でも一つ上がってきているわけですね。三月二十三日に食糧庁が告発をして以来、今日までいろいろと新聞にも取りざたされておりますが、すでに警察のほうの、司直の手にかかっておるわけですから、捜査の段階の中身については私もここでとやかくは申しませんけれども、現在すでに、近く強制捜査に踏み切るということで、今週中にも行なうというような段階になっております。現在までどの程度その内容について食糧庁は掌握しておられるか、その経過をこの農林水産委員会で、公式の場で明らかにしていただきたい。正式にはわれわれまだ聞いておりませんし、新聞紙上等ではいろいろ聞いておりますけれども、はっきりしてもらいたいということでお聞きしたわけです。と申しますのも、丸紅が途中でこういったことが発覚したために、値段を下げて売ったという事実等もとやかくいわれておりますし、そういったことについて全然知らぬとは言わぬはずですが、食糧庁自体どういうふうに、捜査の中身は別として、現在まで掌握しておられるか、それを詳細に報告願いたい、こういうわけです。
○森説明員 先ほど申しましたモチ米の調査を行ないました結果、告発をいたしたものが北海道の集荷業者の倉庫にございました三百九トン、所有者は東京都あられ工業協同組合ということでございます。それからこれは三月十四日に道警に告発を食糧事務所からいたしております。それから福島県の営業倉庫にありました谷口商店の米がございます。七十三トンでございますが、これにつきましては三月十六日に福島県の県警に告発をいたしております。それから茨城県でございますが、茨城県には谷口商店の営業倉庫にありました八十九トン、それから茨城県の集荷業者の倉庫にございました三百四十四トン、この所有者は東京都あられ工業協同組合、それから金剛堂製菓株式会社、それから栗山米菓株式会社、上信製菓株式会社、新野製菓株式会社、合わせて三百四十四トンの分につきまして三月十七日に茨城県警に告発をいたしております。そういう告発をいたしましたが、その中でただいま二百四十四トンの茨城の分につきましては、前所有者が丸紅ではないかという情報を得ております。そういう情報もあわせて警察に告発をしておるわけでございます。 それからさきに新聞等いろいろ出ましたが、たとえば北海道の分につきまして東京都あられ工業協同組合の坊城理事長の手形の問題等が新聞に出されましたけれども、われわれはそこまで事実をつかんでおりませんでした。つかんでおりましたのは、茨城県の三百四十四トンにつきまして前所有者が丸紅ではないかという情報を得ておったのが当時の真相でございます。その後もちろん新聞紙上にいろいろ掲載されておる点につきまして、われわれとしてもその状況把握につとめておりますけれども、具体的ないろいろな、たとえば先生御指摘の値段について操作があったんじゃないかというような点につきましては、むしろ警察当局のいろいろな証拠物件——捜査をいろいろやっておられるわけでございます、その成果といいますか、その事実がどういうふうになってまいりますか、われわれ実態究明はむしろ警察当局で行なわれるものというふうに考えておる次第でございます。
○瀬野委員 ただいま報告いただきましたが、この告発状況を見ますと、北海道と茨城と福島県の一部、しかも福島県はすでに換価処分を行なっておる段階でございまして、七十三トンというわずかな量でございますが、御存じのように、モチ米は全国一に数えられるのは茨城県の陸モチ米、水稲モチ米においては新潟がこれは何といっても日本一でございます。そういったことから見まして、現地では丸紅以外に大手商社もすでにいろいろと入っている。もちろんウルチ米の酒米等について当然もう手が伸びておることは常識であり、またそういうことは現地でも言っておるわけです。そういったことから見ましたときに、これはほんとうに北海道、茨城、福島県の一部でございますが、新潟が水稲モチ米の日本一であるということからいっても、当然大手が入っていることは考えられる。 〔山崎(平)委員長代理退席、委員長着席〕 また山形にしても、他の県にしても同じことが言えますが、そういったことを踏まえて、今回の在庫状況調査等を見ましても、未検査のモチ米が北海道から九州——福岡、佐賀に至るまで八十九カ所、五千八百七十三トンというのが一応あがっている。これも一、本調査は食糧事務所から報告のあったものについてとりあえずまとめたものであるということになっておりまして、数量については相当量このほかにあることもどれははっきりいたしておるわけです。そういったことから見まして、これは巷間伝えられるところによりますと、これだけ米の投機が問題になり、しかもモチ米が相当逼迫してきておるということから、また新聞でもいろいろだたかれたということで、食糧庁としても全然手をつけぬわけにはいかない、何らかの形でこういった告発をしなければ、世間のいろいろなうわさ、世間の物価騰貴のイメージが鎮静しないということで、こういった局部的なところを告発に踏み切ったのではないか、もっと全般的にやるべきではないか、こういったことが盛んにいわれておるわけです。そういったことから見まして、食糧庁としては、これだけで終わるわけではないと思うのですが、今後告発する用意がまだあるのか。また事実、北海道、茨城の一部、福島県の一部だけではなく、他の県においてもこういった未検査米がたくさんあるわけでございますので、こういったことに対して極力調査をしてはどうかと思いますが、今後の見通しはどうなのか、この点をひとつ明確に御答弁いただきたい。
○森説明員 先生御指摘のとおりに、五千八百トンというのは十九県の生産県と消費県について調査をいたした分でございます。もちろん他の二十七県につきましても一斉にその後調査をいたしております。大ざっぱに言いまして大体一万をこえる倉庫に立ち入りまして調査をいたしておりますが、その後出てまいりましたものにつきましては数百トンの未検米が出ました程度で、大量な悪質なものというのはその段階ではまだ出ておりません。したがいまして、いまわれわれが告発をいたしましたのは、全体をながめまして相当数量が大きいということ、それから実需者の段階に渡っておって、たとえば実需者の付属倉庫に入っておるものも確かに未検米が実需者のある一つの営業としての材料になっておるわけであります。そこまで洗い出すのはどうかという意見もございました。中間段階、流通過程といいますか、途中の段階の倉庫に入っておる、これは実需者であろうといえどもまだ自分のものになったというわけでもないわけでございますから、そういうものにつきまして一罰百戒という考え方で告発をいたしたわけでございます。 その後、もちろんその他のものにつきましてもいろいろ所有者を呼びまして事情その他聞いておりますけれども、一応いまのところではこの程度にとどめたらいいではないかというふうに考えておりますが、もちろんその他、われわれが調査いたしました以外の問題についても若干取りざたされておる事件も出てまいっております。こういうものにつきましても、今後悪質な事犯につきましてはもちろんわれわれといたしても告発をして、むしろ制度の健全な運営をはかってまいりたいというつもりでございます。
○瀬野委員 そこで、いまいろいろ答弁いただきましたが、この未検査のモチ米ですけれども、政府指定倉庫に入っている未検査米、これ自体がもう間違いである。 そこで、この茨城県主要食糧集荷指定商業協同組合、別名茨集と言っておりますが、茨集の水戸倉庫、これは政府指定倉庫であって、その政府指定倉庫にこのようなやみの未検査米が入っているということについて、こういった例がたくさんほかにもあると思うのだが、これ自体に対しては、食糧庁はどういう見解を持っておられますか、明らかにしてください。
○森説明員 先生御承知のとおりに、政府の指定倉庫というのは、政府米を保管いたしますのに、いろいろ基準に合致するものにつきましてあらかじめ政府の指定倉庫として指定をいたしまして、それとの間に寄託契約で政府米の保管を行なっている、こういう制度でございます。したがいまして、政府の貨物の保管管理につきまして、もちろんいろいろ自分自身の荷でございますから、食糧庁の検査官が参りましても、むしろいろいろ保管状況等厳格に保管するということをみずからやっておりますし、そういういろいろ厳重な制度をとっておるわけでございますが、それ以外の荷物につきまして、特段われわれが制肘を加えるというような制度にはなっておらないわけでございます。したがいまして、いま御指摘の茨集の問題につきまして、いま直ちに未検米をかってに保管をしておったからということで、政府貨物につきましての契約というものを、違反をしたから何とか、こういうことにはすぐはならないと思います。 ただ、もちろん政府の指定を受けて、政府のお米を預けておる倉庫でございますから、われわれがむしろいろいろ指導をしてまいる上にかえって便利——というのはおかしいのですけれども、そういうふうにわれわれが掌握しておる倉庫ということになるわけでございます。むしろ、そういう意味から申しますと、逆に、簡単に立ち入って調べやすいという面も実はあるわけでございます。 かといいまして、先生が御指摘になりましたように、そんなのに政府のものを預けておいて——営業上、確かに政府指定倉庫ということで、看板もありますから非常にりっぱになるので、そういうのはやめたらどうかというおそらく御指摘だろうと思うのですが、そういうことがはたしてどっちがいいのですか、いま茨集とおっしゃいましたので、そういう問題につきまして、具体的にもう少し検討をさせていただきたいと思いますが、全般的な一般論といたしましては、政府の指定倉庫にそこまでいろいろな義務を課すというのは——たとえば未検米というのは、要するに、中身がほんとうに未検米といいますか、たとえばくず米なのか、四等相当のお米なのか、そこまで寄託倉庫側に判定を義務づけるということまでしませんと、いまのような実効があがらないという問題もございます。その辺もいろいろ検討せねばいけない問題がございますので、まあそういう点でいますぐどうということにはならないのですが、一応そういう問題も含めて検討をする必要があるのではないか、こういうふうに考えております。
○瀬野委員 何か、歯切れの悪い答弁ではっきりしないのですがね。もっと簡潔に言ってください。私の時間がなくなってしまうので。 そこで、簡潔に聞きたいが、すでに未検査モチ米の在庫数量が八十九件、五千八百七十三トン出ておるが、これはどうなんですか、これは未検査であっても政府指定倉庫にある事実があるのだが、これは問題ない、こういうふうに理解していいのですか。
○森説明員 指定倉庫の中で未検米があったのは、そう多くはございません、わずかだと思います。 それから指定倉庫でありましても、政府の指定倉番には、もちろんそういうものはまずない、こういうふうに考えておるわけでございます。
○瀬野委員 指定倉庫の中のいわゆる未検査米の問題については、具体的に検討したいということでありますが、そればかりにこだわっておることはいけませんけれども、こういったことが一つ問題だと思うのですね。食糧も少なくなったり、いろいろ問題もあるわけですが、これは問題だと思う。この問題は、また次の機会に十分これを検討することにしまして、政務次官、時間もないと思うので、急いでまいりますが、これは三月三十一日に、実はこういった問題が世間的にずいぶん問題になってきたので、茨城の水戸に参りまして、いろいろ調査してまいったのであります。茨城県の警察本部に行って、関係部長にも聞いてみましたし、茨城の食糧事務所長、それから茨城県主要食糧集荷指定商業協同組合の専務のところに、また現地の茨集の水戸倉庫にも行って、現物を見てまいり、いろいろ事情も聞きました。現地では丸紅のやみモチ米の買い占めについていろいろと取りざたされておりますが、丸紅の社長が茨城の出身である、そうしてさっき言いましたように、陸のモチ米の日本一の生産地、水稲のモチ米は新潟が日本一だということで、大手商社がたくさん来ている。そして農家も庭先でどんどんやみで売っているということを現地で言っておるわけですね。 そこで、実は年間わが国で六十万トンぐらいつくられるこのモチ米をどの程度買い占めれば、いわゆる値上がりをするかは、現在の大手総合商社が、よくいわれる買い占めの考えがあって、米の本格的な自由化に備えて、そういったことを一切調べて、いろいろコンピューターにかけて、どのくらいの買い占めでどのくらい上がるかということを商社がやっているのです。これは常識です。地元でもそういったことを言っているのです。だから、こういったことを行なって、生産が日本一である、一番多い茨城また当然新潟県でもとのようなことが行なわれておるというのです。そして生産地にそういったルールづくりをして、そうして今後だんだん食管が——足立農相の昨年七月七日の新聞記者会見では、レールを敷くと言った、あれからずっとゆるんできて、いまだこれに対する方針がはっきり示されていないということが輪をかけて、そうしてずっとこういったことがもうなしくずし的に行なわれてきておるということで、今後重大な問題だと思う。 そういったことを思いましたときに、このような商社の考え方が他の商社にも及んで行なわれるということになりましたならば、たいへん困ったもので、重大な問題である。こういったことを踏まえて、十分これに対して対処せねばならぬと思うのですけれども、政務次官、農林大臣にかわって、一連のいまのやりとり、また現在までの経過等を見られて、どういうことをお考えになっておられるか。明快に御答弁をいただきたいと思うのです。
○中尾政府委員 昨今の国内におきまするスペキュレーティブな投機ムードというのは、まことに許すまじき実態を持っておると私は考えるのでございます。農林大臣の代理としてということよりも、私個人として申し上げたいと思うのでございますが、こういう投機的ムードの中でその面を非常に利用し、活用して、大衆に迷惑をかけていくというその商社、あるいはまた商社の手先になって動いておるダミー、こういうもののあり方というものは徹底的に弾劾すべきことであるという高所から私は意見を持っておるのでございます。特に私に言わせるならば、国家的な企業を考えていく見解を持っておる経済人が半ばおるのにもかかわらず、片や虚業的な、いわゆる国家という問題、社会に責任を持つという存在よりも、自分の企業だけにこのプロフィットをもたらすことにきゅうきゅうとしておる経済人のおることは、これはもう弾劾しなければならないという観点に立っておりますので、この問題点は十分検討して、前向きの上にも前向きに処理を申し上げたいと思っております。
○瀬野委員 そこで、当局にお尋ねしますが、モチ米はいわゆる需要に対して供給が見合わないということがもうはっきりしているわけですね。そこで、私は、政府買い入れ価格を実情に合った加算をせよということと、モチ米については全量買い上げをするということを検討すべきじゃないかということを最後に食糧庁並びに政務次官にお聞きするわけです。 モチ米については、御存じのように、申告面積が少ないのですね。いろいろ理由はありますけれども、検査問題等がかさんで——実際は検査を受けたから税金の対象になるわけじゃないのだけれども、農家は検査を受けると税金の対象になるというような古い考えがまだ一般にはある。そういったことで申告面積を少なくする。大体七割程度というようにもいわれますように、そういった傾向が強い。こういったことも当局はよく実情を知ってもらいたい。 それから、共済掛け金が、茨城の例で言いますと、あそこはほとんど災害が少ない。結局、災害常襲地帯に共済掛け金を応援するかっこうになるので、実際は災害がないものだから、共済掛け金がかかるということもあってなかなか申告面積を正確に報告しない。こういうふうなことが行なわれておる。 これは茨城だけじゃなくて、災害の少ない地帯はすべてそういうことが言えるわけです。したがって、農家の庭先でも売られるし、平気でやみで流している。検査を受ければ検査地まで持っていかなければならない。その手間も省けるというようないろいろなことを考え、労働力も少なくなったということもありまして、こういったことがたいへん問題になる。またモチ米は、御存じのように、普通のウルチと違って一反に約一俵少ない。昔からモチ米はどうしても暴風、風に弱い、倒伏しやすい、また病気にもかかりやすい、収量が少ない、そういったことで、結局出かせぎに三日行けばもう米一俵分だというので、なかなか一生懸命つくろうとしない。こういった問題もございまして、やはり政府の買い入れ価格を実情に合ったものにせにゃならぬ。地元では、千五百円から二千円くらい上げてもらいたい、そうするとまたモチ米も意欲的につくる、こういうことを言っているわけです。 さらに、全量買い上げをしてやることによって、こういったものを今後大手商社が買うというようなことになった場合にはっきりと鎮静することができるということにもなるわけで、こういった点についても十分検討に値する問題だと思うのです。 いろいろたくさん質問準備をしておりますけれども次回に譲ることにして、この二点について最後に当局の見解をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○森説明員 確かに先生御指摘のとおりの問題がございます。したがいまして、まず第一点の価格の問題につきましては、加算金の点につきましていますぐどうということは直ちに申し上げられないのですが、米価体系全体を決定いたします際にその問題をあわせて検討をさせていただきたいというふうに思うわけでございます。 それから第二点の全面買い入れという問題でございますけれども、何と申しましても、やはりモチ米というのは主食もだんだん減って、おもちの原料としてはそう大きなウエートは占めておらないということ、そういう意味からいいますと、やはりいまの自主流通制度の欠点を直すということで、たとえば、もうすでに通達をいたしましたが、契約栽培をさせて、生産者には、その線に乗ってくる者につきましては、余った場合には政府が買ってあげる。それから逆に、そういう契約をいたしました需要者に対しましては、足りなかった場合には、政府の手持ち、あるいは輸入をしてでもその量は確保してあげましょうというようなことで、政府がうしろに一歩下がっておりますけれども、全部買うと同じような効果が出るようにさらに改善をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。そういう点でひとつ御了承いただきたいと思います。
○中尾政府委員 そういう事務局の答弁を基礎にいたしまして、さらに改正すべき点は改正し、考えていきたいと思っております。
○瀬野委員 以上で終わります。
○佐々木委員長 稲富稜人君。
○稲富委員 最初に、これは前に農林大臣に質問いたしましたことに関連がありますので、この問題についてお尋ねしたいと思うのでございます。 それは農業基本法の第十六条に「自立経営たる又はこれになろうとする家族農業経営等が細分化することを防止するため、」云々という条項があります。これに対してこの間農林大臣に質問いたしましたところが、これは事務当局に答弁いたさせます——たぶん何か方法はとっておると思いますが、事務当局に答弁をいたさせますという大臣の答弁がありまして、事務当局から何も答弁がありませんでしたので、これに対してどういうような措置を考えておられるか、この点をお伺いしたいと思うのでございます。
○小沼政府委員 農林省におきましては、農家相続の実態につきまして昭和三十七年から数次にわたり調査しておりまして、その結果によりますと、相続により農地が分割される傾向は一般的には見られていないということでございます。しかし、能率がよく生産性が高い農業経営を育成していくというためには相続による細分化を事前に防止するということが必要でございますので、生前における農業後継者への経営移譲を促進するために、三十九年に農地等を農業後継者に生前一括贈与する場合には贈与税の特例措置を講ずるということにしております。また四十六年に農業者年金におきます経営移譲年金制度を設けてきた次第でございます。また金融面におきましても、自作農維持資金におきまして、後継者たる共同相続人が他の共同相続人から農地の相続分を譲り受けるのに必要な資金を公庫から低利、長期で融通するということにいたしております。そういう幾つかの方法を用いて細分化されることを防止するという方法を進めておりますが、今後ともこの農家相続についてはその状況について把握をしながら適切な措置を講じてまいりたいと思う次第でございます。 実態等詳細について御要望がございますれば、細部にわたって御説明いたします。
○稲富委員 これがいま御答弁ありましたように、話し合いで解決する場合はいいのですけれども、たまたまこういうような問題が世上起こりまして困るような問題があるのです。これは御承知のとおり、憲法上の問題もあるし、民法上の問題等もあるので非常に困る問題だと思うのでございます。争いが生じない場合はいいのです。これに対して法的な措置というものは考えられないものであるか。きょうは法務省も来てもらっておると思いますので、その点の意見を一応聞いておきたいと思うのでございます。
○田代説明員 ただいま相続人の中で争いがある場合とない場合という御指摘がございましたけれども、確かに争いがありません、あるいは協議が無事に整いますような場合におきましては、たとえば相続人の一人、長男が農家経営を継続するような場合には、長男が農地を相続いたしましてあとの相続人は相続の放棄をするとか、あるいは遺産の分割において農地は長男が取得するけれども、町等で会社員等として働いている次三男はお金、動産があれば、お金その他の動産をもらうとか、あるいはそれもなくて、話し合いができれば債務を負担する。長男から幾ら幾らを五年なりあるいは七年間の月賦払いでもらうということで話し合いがつきますれば、それは相続放棄なり遺産分割の内容、方法として話し合いが無事ついたわけでございますから、それはそれでよろしいかと思います。 ただ、農地が一つしか遺産としてありませんで、相続人が数名おる。そしてそれぞれ相続を主張するというような場合には、一人のものが取るということは、ただいま御指摘がありましたように、憲法上の問題がありまして非常にむずかしい問題であろうと思います。
○稲富委員 そうすると、これは憲法上の問題も民法上の問題もあるのでございましょう。
○田代説明員 民法上は遺産を共同相続するということで、ただ、被相続人が死亡しました段階におきましては、遺産全体をとにかく共同相続人の全部が共有というかっこうになるわけでございます。それで遺産分割をしない段階におきましては、遺産をすべて共同相続人の数人で共有をしておるという段階でございます。この共有につきましては、いつ幾日までに分割しなければならないという規定はございませんので、これはだれかが遺産分割の請求をしない限りは、そのままの状態でずっといくわけでございますが、やはりそれでは事柄が解決しないということになりますと、だれかが遺産分割を請求するということになろうかと思います。 そうしますと、遺産分割の問題になるわけでございますが、遺産分割は、先ほど申し上げましたように、当事者の全部で話し合いがつけばよろしいのでございますが、話し合いがつかないということになりますと、家庭裁判所にお願いをして審判をしていただくということになります。 その場合に、家庭裁判所はどのような審判をされるかと申しますと、民法の九百六条という規定がございまして、遺産分割は遺産に属する者あるいは権利の種類、性質それから相続人の職業、たとえば長男は農業をやるけれども、次三男は町で働く、そういった職業、その他一切の事情を考慮して定めることになっておりますので、この規定を考慮して裁判所がおきめになると思います。 それで、現実に行なわれた審判例として私どもが勉強しておる範囲におきましては、やはり実際に長男が農業を経営しておるというような場合には、長男が農地を取得して、遺産の価額の全体を共同相続人で割ったもあの、いわゆる金銭の債務をほかの相続人に対して長男が負う、そういう形の審判例がなされたものが若干あるようでございます。
○稲富委員 いまのように話が円満に解決した場合はそういうことでいいと思うのでございますが、たまたま話がまとまらないという問題が生じてくる。そういう点においては、ただいまのお話を聞いておりますと、法的には方法はないんだ、一つの政治的な解釈といいますか、そういう問題で解決をしていく手しかないように承ったのであります。これに対してはもちろん憲法上の問題等もありますので、特例法で何とかするという方法は、おそらくできないだろうと思うのでございますけれども、この点いかがでございますか。
○田代説明員 ただいまの御質問の御趣旨の、相続人が数名おる、しかもそれぞれ相続をしたい、相続を承認して相続人になりたいという場合に、その中の一部の者にだけやるということは、憲法に違反する問題であろうと思います。
○稲富委員 それで特例法をつくることもできないということになりますと、これは政治的に解決しなければいけない、話し合いで解決しなければいけない。ところが、これがたまたま問題になることがあるわけです。そうなりますと、先刻局長からも御答弁がありましたように、話し合いで片づけるというと示談ということでございますから、やはり農業を継承しようとする者が金銭で片づけなければいけないことになってくる。金銭で片づけるということになりますと、農業経営する者の負担が非常に大きくなってくるということになってくるわけです。それで、これに対しては特別な処置をとらなければいけない。すなわち金銭を長男が出すとするならば、農業経営者が出すとするならば、無利子、長期のこういうような金融方法でも講じてやるかどうか。利が高いと金利に追われて農業経営が困難になってくる。短期の返済期間はまた困る。こうなりますと、長期、無利子の金でも貸さなければいけないというか、こういう特別の方法をとらなければいけないという問題も起こり得ると思うのでございますが、こういう場合はどういうような処置をなさろうというお考えであるか、承りたい。
○小沼政府委員 先ほど御説明申し上げましたように、税制上の特例措置のほかに、御承知と思いますが、自作農維持資金の相続資金がございまして、農業経営を承継する相続人に対して、他の相続人から相続分を譲り受けるために必要な資金を公庫から貸し付けるという形をとっております。利率は年五分で償還期間が二十年以内、据え置き期間三年以内でございますが、そういうものを設けております。それで四十四年には貸し付けの実績が百八十三件、それから四十五年に百四件、四十六年には八十五件、そういうことで貸し付けておる実績がございます。
○稲富委員 私がこういうことを聞きますのは、実際にこういう問題があるのです。たとえば男のきょうだいが三人いる、女のきょうだいが二人いる、五人きょうだい。長男が農業を継承するつもりで次男、三男は大学にやった。長男は自分が一人で農業経営をやろうと思ってやっておった。ところが、次男、三男がいざ帰ってきて、自分にも財産を配分してくれときた。お嫁に行っておった娘まで帰ってきて、私にも分けてくれろという。そうすると農業経営をやろうという長男は、自分が一人で農業経営をやろうと思えばこそ、苦労しながら弟たちを大学にやったのだ、こんなことでは自分は農業はやれないのだ、こういう問題が起こってくるわけです。そうなりますと、いま申しますように、この法律がある以上は何らかの方法をとってやらなければいけない。ここに問題が起こってくるわけです。実際問題としてそういう問題が起こり得るから、こういう問題が起こった場合にはどうするか。やはり農業経営をやろうとする者に負担のかからないような方法でこれに処するということが、農業基本法の精神からいっても必要じゃないか。こういう意味から私はそういうことをお尋ねしておるわけでありますから、これに対してそういうような負担のかからないような方法で処する、こういうことを考えていただきたいということを申し上げたいと思うわけでございますが、これに対して答弁をお願いしたいと思うのでございます。
○中尾政府委員 先生の先ほど来のおことばを聞いておりまして、全くそのとおりだという感じがいたします。特に、そうでなくても農業経営者を育成しなければとても日本の農業の将来が危ぶまれておる昨今だけに、これはほんとうに真剣に考えなければいけないことであるという感じがいたします。そのような意味から昭和二十二年ごろ、GHQのころでございましたけれども、この問題で特別措置をしようという立法化の動きがあったようでございますが、あれも先ほど説明がありましたように流れました。したがいまして、これは相当に高度な政治的判断によって何らかの処置をしていかなければならないということで、十分検討を続けたいと思う次第でございます。
○稲富委員 この問題であまり時間を取りますとあとがありますので、次に食糧庁にお尋ねいたします。 これは先刻からも御質問があっておったのでございますが、最近私たちが最も遺憾に思いますことは、農畜産物が投機の対象になって、しかも商社が買い占めをやる、こういうようないろいろな問題が起こっている。それによって価格操作が行なわれるという問題です。すでに材木であったかと思えば今度は生糸になる、大豆になる、あるいはえさになる、こういう問題が起こり、このたびまたモチ米に生じてきたという問題でございます。 それで、私は、本日も新聞で報道しておりますように、モチ米の買い占めが丸紅によってなされたということで、丸紅の関係者を参考人として呼んで、その事実等に対し、将来のこともありますので、大いに質問し、追及しようと思っておったのでありますが、各般の事情でそれはできませんので、ここで私が政府にまずお尋ねしたいと思いますことは、こういうような事件が生じたということは、政府にもいささかの責任はあったんじゃないかということを考えなければいけないと思うのです。 そこでまず、今回モチ米の問題が生じておりますので、今日までモチ米の操作というものは一般の米といささか違うようになっておりますので、今日までのモチ米の操作というものはどういうふうになされてきたか、この点をひとつお尋ねしたい。
○森説明員 モチ米につきましては、先生御承知のように、ただいまは自主流通の制度に乗せておりますけれども、それ以前に政府が直接買って売却をすることにしておりました時代から、毎年生産と需要のバランスが非常にとりにくい物資でございました。直接政府が管理しておりました時代でも、加算金の額等によりまして政府に荷が集まらないということが間々ありました。その後自主流通に移しまして以後は七万トン程度政府が在庫を持ちまして、むしろその在庫消化ということで逆に苦労をしておったわけでございますけれども、たまたま今回のような時期に需給のバランスをくずしてしまったということでございます。 基本的には、もちろんもう先生御承知で御質問なさっておると思いますが、ただいまは全体で大体生産が六十万トン、そのうち政府が直接自主流通等で管理をしておりますのは約二十万トン前後ということで、あとは農家等の消費等ということでございますけれども、結局農家がいろいろ冠婚葬祭等、あるいはいわゆる自由米として出てまいるものが相当程度業界に渡っておったということはいなめない事実だと思います。それはそれなりに、政府が二十万トン前後の米を把握し、かつむしろ適正な在庫を持っておらなかったところに今回の問題が発生をしたのではないかというふうに実は反省をいたしております。基本的には、やみの問題まで政府に全部集めてどうこうということまでは非常にむずかしい問題ではなかろうかというふうに考えております。
○稲富委員 モチ米というものに対しての取り扱い方、在庫あるいは一般に生産者の持っておるモチ米、こういう点の的確な把握がやられていなかった。この点はおそらく否定されないだろうと思う。そういうような虚に乗じてモチ米の買い占めが行なわれるということも一つあるということもわれわれ考えなければいけないのじゃないかと思うのです。この点に対しまして、やはり自主流通米とか在庫とか、そういう点の的確な把握が食糧庁になかった。これはモチ米は何年も不作だった。その点も知っておるからあれですが、その点に原因があるのじゃないかということを大いに反省しなければならぬと考えております。 さらに今回こういう問題が起こったということの一つは、やはり食糧管理法、いわゆる食管法に対して最近政府がこれを非常に軽視したということ、一般から考えますと、だんだん食管法をなしくずしに持っていくのじゃないか、こういうように思われておる。ここにやはり食糧庁として大きな責任があるのじゃないかと私は思う。 一例をもって申しますと、御承知の食糧管理法の三条には「米穀ノ生産者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ生産シタル米穀ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノヲ政府ニ売渡スベシ」となっておる。すなわち、生産者は政府に生産したる米というものは売り渡す義務を持たされておる。しかるにもかかわらず、政府は最近生産者の米の買い上げ制限をやる。これは、農民に生産者の米というものを政府に売らなくてはいけない義務があるとするならば、当然国は生産したる米というものは買い上げる義務があると思う。農民には義務を持たしておって、政府のほうは買い入れ制限をやる、こういうような食管法の解釈というのが——あるいは食管法の「命令ヲ以テ定ムル」ということで逃げられるかもしれぬけれども、こういうような権利義務の問題というものを自分の都合のいいように政府は解釈しておる。あるいは物統令の適用除外をするという問題。さらにまた第四条には「政府ハ其ノ買入レタル米穀ヲ第八条ノ二第二項ノ販売業者又ハ政府ノ指定スル者ニ売渡スモノトス」と義務づけられておるにもかかわらず、今度は自主流通米を認める。 こういうような食管法の運営に対する解釈のしかたというものを非常に緩和された、こういうことがいずれ食管法はなしくずしになくなるのだぞということになって、その間における商社等の暗躍があるのじゃなかろうかとも考えられる。この点の責任は政府に非常にあるということを反省して今後当たらなければいけない、私はかように考えるわけでございますが、これに対して政府はどういう考えを持っていらっしゃるか、この点を承りたいと思います。
○森説明員 たいへん重要な御指摘だと存じますが、おことばを返すようでたいへん恐縮でございますけれども、われわれ基本的には、食管の制度自身につきましてなるたけ硬直化しないような考え方で運営してまいっておるわけでございますが、自主流通の制度にいたしましても、何か非常に自由かってにできる、そういう取り違えをされておる面も間々あったのではないかという反省もまたいたしておるわけでございます。 買い入れ制限の問題につきましては、基本的には、国民の必要とするものを買い入れるのだという考え方で運営をされておるというふうに思いますが、これにいたしましても、余り米の問題を発生いたしまして、これも実は政府の、農協が管理しておりまして、流通の制度といたしましては自主流通と同じように配給に乗せて販売をさせるということで考えをきめられておるわけでございますが、この運用につきましても、何か政府の管理する以外のお米、また買いたたいていいようなお米なんだ、そういうような逆にまた認識を持っておる者も出ておるのもいなめないと思うわけでございます。 したがいまして、むしろこの際われわれが考えております、また反省をいたしております点は、何から何でも自由になったのだというふうにとられておることも御指摘のとおりだと思いますので、そうでない、自由な取引の要素は入れておるけれどもやはり食管法のたてまえで全部ある一つのルートで流れるように規制をしておるわけで、その規制のやり方等につきましていろいろ今回反省させられた点はたくさんございます。それを率直に認めて、運営の問題としまして大いに改善をしてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○稲富委員 食糧庁としても、何か反省をしたとおっしゃいますが、問題は、政府が、これは次官も非常に承知してもらいたいと思うのですが、政府は何かといいますと食管制度の根幹を守るのだと実にあいまいなことばでこれを片づける。根幹とは何だということになってくる。根幹を守っておると言いながらも、いま御説明があったように、非常に融通のきくような取り扱い方をされる。いまに食管法というものはなくなるのだというような、こういうような感じがある。ここでこれは反省して、食管法は守るのだ、食管法は続けるのだ、そしていままでと違って食管法違反に対してはきびしく処分をするのだという意思表示をこの際しなければ、将来ますます米というものが投機の対象になる、うっかりすると青田買いをやるという、こういうような問題が起こらないとも限らない、かように私は考えます。 これはこの際、食管法を堅持する上においてはわれわれに対して非常に警告を与えたと私は思う。これは大いに反省しながら、将来食管法のあり方及び食管法の運営、それに対しては特段のひとつ考えを持って臨むべきものである、私はかように考えるわけでございます。これに対する政府としての答弁を承りたいと思います。
○中尾政府委員 もう先生のおっしゃるとおりでございますから、食管法は維持するということを前提条件にしながら、先ほどの食管法の三条などに見られるような矛盾、こういうものは運用そのものにもいろいろ問題点があろうかと思いますから、十分慎重審議しまして考えていきたいと思っております。
○稲富委員 まだいろいろお聞きしたい点がありますけれども、もう予鈴が鳴りましたので、私の質問はまたの機会に譲ることといたしまして、本日は私の質問はこれをもって終わりといたします。 ————◇—————
○佐々木委員長 この際、参考人出席要求に関する件についておはかりいたします。 農林水産業の振興に関する件、すなわち、てん菜の最低生産者価格問題等について、本日、糖価安定事業団理事長横尾正之君を参考人として出席を求め、その意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 この際、暫時休憩いたします。 午後一時五十三分休憩 ————◇————— 午後三時十七分開議
○佐々木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 てん菜の最低生産者価格問題等について質疑を行ないます。 ただいま糖価安定事業団理事長横尾正之君に参考人として御出席をいただいております。 参考人には御多用中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。 なお、参考人の御意見は委員からの質疑によってお述べ願います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。島田琢郎君。
○島田(琢)委員 最初に統計部長に、今朝私どもの手元に出てまいりました四十七年産のてん菜生産費の関係についてお尋ねいたします。 その第一点は、調査対象農家の選び方はどういう選び方になっているか、それが一つであります。 それから、これを見ますと、昨年に比べて肥料費の値上がりはあるけれども、全体としては収益性が高まってきた、したがって所得がふえた、実はこういうふうな報告内容になっておりますが、こういう中で一つ疑問に思いますのは、平均収量のとり方でありますが、五千三百七キロの十アール当たりの反収というのが、私ども実情を承知している中では、どうも一実態と合わないという気がいたします。この説明をひとつお願いをいたしたい、こう思います。 とりあえず以上二点をお尋ねいたしますが、私に与えられました時間がきわめて限られておりますので、どうぞ皆さん方の答弁につきましてはできるだけ簡単にお願いいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○大山説明員 御質問の第一点でございますが、てん菜生産費の調査農家の選び方でございますが、大体五年間固定するという前提に立ちまして、四十五年度に百戸を北海道の四事務所に収穫面積比で配分いたしております。したがいまして、その結果といたしまして函館事務所の管内、それから札幌事務所の管内に十戸ずつ、それから帯広、北見に四十戸ずつを配分いたしております。そして、その配分いたしましたあと、事務所におきまして、いわばその管内にございます市町村の中で、てん菜の作付面積なり、あるいは収穫量の多い、いわば主産地と申しますか、道内の主要市町村を選びまして、その市町村の中のてん菜作付農家を、作付面積と、それから一戸当たりの作付面積というのを勘案いたしまして、上からずっとリストアップするわけでございます。そしてそのリストアップしたのを五等分いたしまして、各階層の中から一戸ずつを選ぶ、こういうかっこうで農家を選んでいるわけでございます。ただ、その調査農家におきまして脱落等がございましたときには、同じ階層に属する農家を抽出する、こういうかっこうで抽出いたしております。したがいまして、主産地ではございますが、あらゆる階層の間から出ている、こういうふうに考えるわけでございます。 なお、先ほど御質問がございました反収でございますけれども、いま申し上げましたような農家におきます本年度の収量が五千三百七キロということに相なっている次第でございます。
○島田(琢)委員 三月の二十日でございますか、 一番早くは三月の初めにこの結果がわかっているはずですけれども、四十七年度の反収というのが、ヘクタール当たりにして四十八・二七トン、こういうことで実は決定した数字が示されているのです。統計数字はきょう出てきたわけでありますが、実際と、調査をされた農家の間にこれだけの違いが出るというのは、いま、各層にわたっての調査をした、きわめて平均値に近いという自信をお持ちのようでありますけれども、この事実と調査の結果とが、これほど数学が違うというのは、これは私は統計の上に何かの問題があるのではないかという気が一ついたします。これはビートに限りません。乳価の問題にいたしましても、こういうことはわれわれの側からは強く疑問に思っている点でございますけれども、今回出されました両方の数字の違いというのが、このように出てきておる。これじゃ、統計という意味がないのじゃないか、このように感ぜられます。 統計というのは、少なくとも実情に近づいた数字でなければ——しかもどれを根基に置いてこれからのビートの生産者価格をきめていくということでありますから、これは非常に重大な根基になります。この辺、部長としてどのように理解をされているのか、もう一度お尋ねをします。
○大山説明員 御質問の点でございますけれども、私のほうでは、二月の十二日にてん菜の生産量を発表しております。そのてん菜量の発表の際には、いわばあらゆる農作物共通でございますけれども、全生産農家が幾ら収穫しているかという角度から調査いたしております。その結果と、それから先ほど申し上げましたように、生産費調査農家は、主要産地について五等分してやっておる、こういうことの結果といたしまして、多少生産費調査農家のほうが高くなるのはやむを得ない、こういうふうに考えております。 ただ、過去の傾向を見てまいりますと、四十七年の今度の場合、私のほうの生産費調査のほうで五千三百七キロに対しまして、園芸統計課のいわば作物統計のほうでやりました十アール当たりの収量は四千七百七十五キロということで、約一割のアップになっております。ただ、この点は、四十六年におきましても、生産費のほうが四千四百キロ、それに対して作統のほうが四千キロということで、同じく一割アップ、こういうことになっております。 そういうかっこうで、ずっと四十四年以降見てまいりましても、大体九%ないし一〇%ぐらいの高み——高みと申しますか、高い収量になっております。ただ、四十六年と四十七年を比較いたしますと、園芸統計課のほうで一一八%、それから生産費調査のほうで一二〇%ということで、傾向としては変わっておらぬ、こういうふうに考えまして、今度の数字は、決しておかしくはないであろうというふうに私のほうは考えておる次第であります。
○島田(琢)委員 部長は、自信を持って仕事をしなければならない立場でありますから、これは間違いでしたとは言えないと思うのでありますけれども、生産費調査の結果というのは、非常に大きく価格決定の段階で影響を持つ、しかもこれによってきめるという約束事でありますから、これが一割以上も違うということになりますと、出てくる数字というものが非常に少なく出るということはあたりまえであります。しかも一番大事な収量がこういうふうに違うということは、これは労働時間が三十分違ったとかというのとはわけが違いまして、非常に大きな違いになって出てくるわけであります。私は、いまの御答弁では何としても納得できないのですけれども、時間の関係で、これはまたひとつ統計という問題であらためて——私は、ビートの問題ばかりではなくて、牛乳でも苦い経験を味わっているわけでありますから、これは徹底的にひとつ部長と基本を踏まえながら論議をしたい、私もそういう願いを持っておりますから、きょうはこの点を一つ言い残しておきます。 もう一つは、御答弁は要りません。要りませんが、私も実は生産費調査農家に選定された経験を持っております。心情的に言いますと、どうも選定をされると、何となしにほかの農家よりは一ランク上がったような認識を持ちがちであります。そうすると、実際には四トンしかとれないけれども、隣りのうちから比べると、せっかく選定されたのにかっこうが悪いから、一割ぐらい余分に書く、こういうようなことが行なわれがちであります。したがって、選定された場合においては、もちろん能力をある程度持っておる者でないと、これは生産費調査農家としても適格農家にならぬということは、私は事情としてはよくわかりますので、ひとつ調査に当たられる皆さんから、これは非常に大事な調査なんだから、あまり実情と違うような言い方をしないようにということを十分指導された上でこの調査に当たっていただきたいということを、私はこの機会に強く要請をいたしておきます。 それからその次の質問に移りますけれども、食品流通局長にお尋ねします。 この十日に告示をするということに一応法律上はなっているわけでありますが、乳価が先般きまった。これは次官を含めてひとつお聞きをいただきたいわけでありますけれども、われわれが期待をしておるような数字というものが出てこない。ビートの一応の関係をいままで振り返って考えてみましても、どうもいみじくもこれは一致しておるのかもしれませんけれども、砂糖の価格安定等に関する法律が出てまいりました昭和四十一年以降の上げ率というのを計算してみました。そうしたら、まことに奇妙なことに、毎年同じように三%アップになっているのです。これはまるで判を押したようにきちっと三%アップになっている。そうすると、三%を一応頭に置いておいて、そこで試算をしているのじゃないかという疑いさえ私は持てるのであります。これは企業のあれからいえば、独禁法みたいな話であります。これにまるで固定してしまって、これ以上上げない、こういうふうな感じで私は受けとめております。したがって、ことしは一応の安定、いわゆる合理化目標計画の中から言うと、正直言って八千四百五十円がことしの目標価格でありますから、そこから言うと、三百円しかないのです。この二百円の範囲でやはり考えるつもりですか。これはきわめて端的な質問でありますけれども、まず最初にそれを伺いたい。
○池田政府委員 御指摘のとおり、合理化目標価格、現在トン当たり八千四百五十円でございますから、四十七年のてん菜の最低生産者価格八千二百五十円、差は二百円ということになるわけでございます。糖価安定制度は、合理化目標価格を柱として仕組まれておるわけでございますから、したがって、それに織り込まれておりますところのてん菜の価格が実現するように、てん菜の生産自体の合理化を進めていくということが政策目標の中心に置かれなければならぬ。これは申し上げるまでもないことでございます。したがって、てん菜の最低生産者価格は糖安法に基づきまして、農業パリティに基づき算出されます価格を基準といたしまして、物価その他の経済事情を参酌し、てん菜の再生産を確保することを旨として定めるということになっております以上、今回もパリティ指数、それから本日公表されました生産費調査の結果というようなものを十分に検討いたしまして決定するという方向をとりたいと考えておる次第でございます。
○島田(琢)委員 ニュアンスとしては八千四百五十円に固執したい、こういうふうに聞き取れるわけであります。 そこで、また先ほどの統計の問題に移りますが、いま重要な発言がありましたのは、経済事情を参酌して、こういうことを言っているわけであります。しかし、過去の上げ幅などを見ますと、経済事情など何ら参酌されていない。いわんや八千四百五十円というのは、五年前の昭和四十四年に一応想定したものにすぎません。その間におきます物財費、物価の値上がりというものは、この価格の中にどのように反映していくおつもりなのか。 それともう一つは、反収のとり方ですけれども、過去四十五年、四十六年、四十七年の三カ年平均をもって平均値を出す、こういうことになっております。その場合、先ほど統計情報部長が示しました統計部から示されております五千三百七キロをベースにして置くのか。実態の四千八百二十七キロを基礎に置いて——基礎といいますか、収穫量として三カ年平均をとるのか。この二点だけひとつお尋ねをいたします。
○池田政府委員 物価がどのような形で反映しているかというお尋ねでございますが、これは御承知のように、現在作業をいたしております生産者価格、これを新しい価格の中で使います際には、全部総合パリティ指数ではじき直しておりますので、したがって、物価は、一応現段階で参酌され直しておるというふうに考えておる次第でございます。 それから、反収の問題でございますが、これは現在四十八・三トンの基準でいくかどうかについて慎重に検討中でございます。
○島田(琢)委員 そんなことはなぜ慎重に検討しなければならぬのですか。実際にはっきりと反収が出ているのですよ。もう一度申し上げますが、四千八百二十七キロ、これをとらないでこれから何をとろうということを検討されるのですか。大山さんの言ったほうをとるのですか。
○池田政府委員 全体の平均で申しますと四十八・三トン、それから統計情報部でとりました生産費調査の結果だけをベースにいたしますと五十三トン何がしになるわけでございます。したがって、割り算をいたします際には、当然その生産費調査農家を対象にしているわけでございますので、収量そのものも五十三トンをとりましても、割り算をされます客体が違ってまいりますから、実質的にはその水準差は出ないというふうに一応考えておる次第でございます。
○島田(琢)委員 どっちをとるのですか。
○池田政府委員 本日生産費が発表になりましたので、私どもとしてはこの生産費を計算基礎に織り込んで使ってみたいと考えておる次第でございます。
○島田(琢)委員 しかし、それはおかしいじゃないでしょうか。実際、これしかとれていないのですよ。一割以上も高い反収、きわめて限定された百戸、しかも調査農家の選定にあたってきわめて問題があるというふうに推定される。これは推定部分でありますから、そのことを勘案しようがしまいが、それはそちらの考え方で判断されていいわけでありますけれども、はっきりした実際の数字が四千八百二十七キロと出ているのに、わずか百戸の限定された農家調査の結果の五千キロを用いるというのは、これはおかしいじゃないでしょうか。
○池田政府委員 ほんとうの筋からいたしますと、それは全体の平均の収量とその対象になる全農家のコストと両方を要素にいたしまして割り算ではじき出すことがいいのだろうと私は思いますが、しかし、現実の問題として、現に統計情報部で実施をいたしております生産費調査以外に、確たるよりどころのある具体的な調査もないわけであります。したがって、もしそれをとるごとによって論理的に上層偏位が起きますならば、それは確かに御指摘のとおりだと思いますけれども、現実にとりますところの対象は、全部生産費調査農家で割るわけでありますから、私どもといたしましては論理的にもそれで差しつかえないのではないかというふうに現在考えておる次第でございます。しかし、現実に、先ほど島田先生からお話がございましたように、調査農家自体の記帳の気持ちと申しますか、そういうようなところから調査対象として上層偏位が起きがちではないかという御指摘、これは私もかつて統計調査部に在籍したこともございます、みずから調査したこともございますので、その気持ちはわかるのでございますけれども、現在それに代置し得るだけの全体のより得る調査がないということから、今回の問題といたしましては、生産費調査によらざるを得ないというふうに考えておる次第でございます。来年以降どういう形に持っていくかということについては、なおよく検討してみたいと考えております。
○島田(琢)委員 それではお尋ねいたします。 ことしの作付面積は幾らですか。総収量は幾らでしょうか。
○池田政府委員 作付面積は五万七千二百ヘクタール、生産量は二百七十五万九千トンでございます。
○島田(琢)委員 割ったら、何ぼになりますか。これは質問を続けていきたいので、その間、割ってみてください。
○池田政府委員 割りますと、ヘクタール当たりで四十八・三トンになるわけでございます。
○島田(琢)委員 これだけはっきりしている数字があって、きわめて根拠が薄い——根拠が薄いと言ったら、大山部長、目をむいておこるかもしれません。しかし、これだけはっきりしている数字を用いないで、なお統計数字をどうのこうの、おかしいじゃないですか。次官、この理屈はおわかりですね。どう思いますか。
○池田政府委員 先ほど申し上げましたように、四十八・三トンというのは、これは全戸数の平均ということになります。五十三トンの数字は、これは生産費調査農家の平均の収量でございます。したがって、生産費調査農家のかけましたコスト、生産費を出します際には、生産費調査農家の数字、生産費調査農家の収量というもので割ることによって、もし統計調査部がその摘出いたしておりますサンプリングが母集団水準としてかけ離れているということが証明されれば話は別でございますけれども、全体としての水準が同じでございますと当然それは代表されることになります。 ところが、いま先生おっしゃったのは四十八・三トンと五十三トンとの差があるのだから、そこは上層偏位しているのじゃないかということを御指摘になっているのだろうと思うのです。しかし、上層偏位している五十三トン何がしをなまで使うのならば、確かに先生のおっしゃるとおり、これは四十八トン何がしかとれないものを五十三トンとれたとして計算するのですから、生産費そのものは不当に安く評価されたことになるということになろうかと思いますけれども、現実にはそれぞれバラエティーのある多くの農家が、非常にたくさんとるところも生産収量の少ないところもいろいろある。それの平均をとるわけでありますから、その統計調査部で調査をいたしました現実の農家が使っておりますところの生産費というものの平均を算出いたします際には五十三トンで割る、これを使うということのほうがむしろ統計処理としては常識的ではなかろうか、そういう意味で申し上げたわけでございます。
○島田(琢)委員 どうもこの論議をやっていたら時間がかかってしまいますけれども、統計部長、統計というものは私はこう思うのですよ。できるだけほんとうの数字に近づく、そういうねらいを持っているのでしょう。そうじゃないのですか。
○大山説明員 生産費調査といいますのは、ある作物につきましての個別経営におきます生産過程に投入されました諸生産費の内容を平均的に出す、こういうのが生産費の目的だと思っております。それで先ほど申し上げましたように、五つの階層に分けて、それぞれから平等に出している。そして平等に出した結果の数量について五トンという数字が出ております。したがって、その五トンの数字が出るについての個々の経営がそれに要した経費、それが経費ということでございますので、論理的に言いますならば、これは再評価するというようなことは別といたしまして、統計自体の生産費の考え方で言いますならば、いまかかった金によって五トンができた。したがって、トン当たりにする場合は、その生産費によってトン当たり幾ら、こういうかっこうになるのが統計の処方からくる論理だと思っております。
○島田(琢)委員 私の聞いているのは、実際の数字が出たら、反別も総収量も間違いない、割ったらこうなる、これがほんとうは百戸の統計数字よりも信憑性が高いということになりませんか。そのことを私は聞いているのです。その統計の仕組みはわかりますよ、推定するわけですから。ある程度推定です。もう全戸にわたってやるということが不可能な場合、百戸抽出してしかも近似値に近いものを出そうとする仕組みはわかる。しかし、現にこういうきわめて、信憑性じゃなくてほんとうの数字が出ているのに、その数字を統計の基礎というか今度の価格の基礎に置かないで、五千三百キロを基礎に置いて計算するというその理屈は私としては納得できないということを言っているのですよ。これは時間があれですから、またひとつ、先ほども言ったように、統計という問題につきましては十分論議を尽くしていきたい、こう考えております。 そこでひとつ、私は恣意的だとは言いませんけれども、この六カ年、七カ年、八カ年間にわたって毎年の値上げが判を押したように一〇三%、いわゆる三%だ。これはどうも私はあまりにも奇妙な一致であり過ぎているような感じがするのです。それはいろいろ局長おっしゃっています。物財費の値上げ、経済事情を参酌する、そんなことをいろいろ言っておりますけれども、先ほどの二百円をやはり頭の中に置いているというそういう言い回しからいたしますと、ことしも合理化目標価格で大体おさめたい、こういう認識がまず一つの考え方の中に固定しているように思います。私はこれはやはり間違いであって、しかもいままでこの農水で何年となく繰り返し論議をされてまいりましたのは、政府のとるパリティの問題であります。私どもが計算したものとは非常に違う。これは毎年課長なんかはもう耳にたこができるほど聞かされておると思うのでありますけれども、このパリティのとり方によってずいぶん差が出てまいります。これは一々例をあげませんけれども、一つ、二つあげてみますと、政府がやっておる試算からいえば、ことしの試算では、ことしの二月を分子にして昨年の四月から十月までを分母にして割っていくというやり方でいきますと、これはやはり一〇三%、やはりこれしか上がらない。一体どこに経済事情が参酌されておるのか。経済事情あるいは物価の動きなどを参酌してきめたとしても、奇妙にこの八年間、九年間というものが三%で固定しているというのはまるでこれはふしぎな話ではありませんか。どうも私は、意地悪いかもしれませんけれども、固定して上げたくないという考え方を逆算してこの価格に押しつけているという感じがしてなりません。これはそういう考え方があるのではないか。なければないと明確に二百でけっこうですから、お答えをいただきたい。
○池田政府委員 結果を見ますと、確かに一〇三%というのが五カ年間。四十三年は一〇四になっておりますが、あとは一〇三%台になっておりますが、別にそういう意味の逆算をしたつもりはございません。
○島田(琢)委員 そういうものを抜きにして考えたい。 そこで、法律論議をいまここでやってもこれはらちがあかぬと思う。しかし、毎年毎年この法律が出されて以来この試算の方式をめぐって非常に多くの論議がある。生産者もこのことには納得できないといって毎年このことを繰り返し論議をしている。ビートを含めて国内農畜産物の価格をきめる段階にあたって、やはり大臣も明確に乳価の問題で答えておられる。その再生産を確保する、こういうことを繰り返し言っておられる。ビートも再生産を確保するという考え方に立っているのだと私は考えます。だとしたら、私は生産費を償い、所得を確保し得る価格形成というものは今日のいわゆるビートの生産段階において最も大事な方式である、方法であると考えています。これは否定されますか。
○池田政府委員 それは農産物について農林大臣が申し上げましたように、再生産を確保するということは価格を決定する場合の重要な要素でございます。
○島田(琢)委員 次官、私はビートの価格をきめるこの方式というのはぜひ検討してほしい。検討しなければ、これからのビートの生産にあたって非常に大きな問題を残す。現に反別がどんどん減っております。決してふえていかない。ことしも六万ヘクタール以上見込んでいるといっておりますけれども一、昨年だって六万二、三千ヘクタールはある、春四月ごろはそういうふうにいわれたのが、現実には六万ヘクタールを割ったわけであります。農家戸数はここ七年間の間に一万戸も減っている、ビートづくりの農家が。将来の指標を見ますと、これは農林省が出された指標によりますと、五十七年にはたいへんな生産目標を持っている。しかも自給率のいまの二三%を二八%に上げる。砂糖はサトウキビを含めてもっと増産する、こう言っていますけれども、これはとてもじゃないがサトウキビは御存じのとおり年々生産が減っている。たよるのはビートであります。ビートの生産だって減っている。昨年のような特殊な事情というものを毎年の平均としてものを見るわけにはまいりません。そうだとすれば、やはり思い切ってビートにウェートを高めた生産対策というのが必要だ。しかし、いまの試算によって、算定方式に基づいて出されてくるビート価格では再生産はできないという判断を私は持っています。私もビートをつくっていますが、できないのです。思い切った措置を講ずるとすれば、私はこの方式を改めるということを検討すべき時期に来ていると思いますけれども、次官、ひとつこれは検討するという約束をしていただきたいと思いますが、どうですか。
○池田政府委員 いま御指摘のように、確かに再生産をまかなえない形での価格では農家は非常に困るわけでございますので、それは何より重点に考えなければなりませんけれども、ここで問題として考えなければなりませんことの一つは、てん菜自体がかなり労働の生産性も上がってきておる、これは生産対策その他の効果も含めまして上がってきておりまして、四十一年の十アール当たりの家族労働時間が五十二時間程度でありましたのが、四十六年には三十七時間程度、あるいは時間当たりの家族労働報酬も、したがって百四十五円程度であったものが三百十円といったように、十二分ではないと私も思いますけれども、おくればせながらこういう形でこれからかなり上がっていく余地のあるものである。したがって、生産基盤の育成その他生産対策を拡充するというふうなことをあわせ考えましてやりますれば、現行の方式をもっていたしましても十分将来の経営安定の道はあり得るというふうに考えておる次第でございます。
○島田(琢)委員 これは文句がありますけれども、しかし、ちょっと時間がありませんから、通産省にお尋ねをします。 国際的な砂糖の事情というものはどういうことになっていますか。簡単にひとつ。
○豊田説明員 わが国の輸入状況だけ簡単に御説明いたします。(島田(琢)委員「輸入状況でなくて世界の砂糖事情を」と呼ぶ)現在、一昨年におきますキューバの減産と、昨年オーストラリアの干ばつ、それからフィリピンの洪水等によりまして需給は相当逼迫しておりまして、相場は相当高騰しております。先生御承知のように、国際砂糖協定によりまして、上限と下限の間に安定をはかっている物資でございますが、最近では上限価格をはるかに越えまして、国際糖価はポンド当たり九セント前後に高騰しております。しかしながら、国際協定の取りきめによりまして一定の保証数量につきましては供給約束価格によりまして輸入できることになっておりまして、その価格によって現在輸入が行なわれているわけでございます。この価格の高騰は当分続くと思われますけれども、過去の経緯から考えましてそんなに長い期間ではないというふうに私どものほうは見通しております。 以上でございます。
○島田(琢)委員 国際的には非常に砂糖が足りないという状況になっている、こういうことであります。 そこで、せっかく参考人においでをいただきましたので、理事長、あなたは砂糖を一手に取り扱いをされている立場から——いまのこの糖価安定事業団の内容については私はある程度承知をいたしておりますから、きょう実は公式の場でお尋ねをしたかったわけでありますけれども、その面は時間の関係で……あなたは砂糖のいわゆる元締めとして、この国際的な砂糖の事情の中から国内産糖のシェア、守るべき一つの節度というものはどの辺にあるというふうに考えますか。参考人の立場でひとつ参考意見としてお聞かせいただきたいと思います。
○横尾参考人 先ほど先生からお話もございましたように、現在の砂糖の自給状況は約二二%、最近ではそれを下回っておるという状況でございます。かつて、たしか三十九年には三〇%程度になっておったかと思いますが、その後落ちておるというのが現状でございます。 そこで、今後の自給率の見通しの問題でございますけれども、結論から先に私の考え方を申し上げますと、自給率はさらに向上をさせなければいけない、こういうふうに考える次第でございます。その理由の第一点といたしましては、わが国は八〇%近く外糖の輸入に依存をしておるわけでありますけれども、これは自由市場を対象にいたしましてそこから輸入をいたしておるということでございまして、昨今のごとく価格が騰貴をしてまいるということに伴いまして糖価安定事業団のバッファーを発動いたしておるわけでありますけれども、御承知のごとく、いろいろな問題があるわけでございます。価格面で申しましても、その供給の安定的確保にいたしましても問題があるかと思います。そういう面が第一点。 それから、国内におきます関係地域の農民の所得を安定的に確保する、こういう観点からどうしても南北の地帯におきまして甘味資源の生産を確保していかなければならぬ、こういうことがございます。 その内外の二点からいたしまして、どういたしましても今後自給率の確保につとめなければならぬ、その潜在生産力はあるというふうに私は考える次第でございます。 そこで、今後どの程度のシェアを考えるか、こういう御質問でございますけれども、御承知のごとく、農林省におきまして昭和五十七年を目標にいたしまして、自給率で二六%から二八%程度ということを考えております。数量にいたしまして百万トンをこえる数量を考えております。もろもろの条件を勘案いたしますと、私もこの辺が自給率のめどとして妥当であろう、しかし、それを確保いたしますためには、生産面にわたりあるいは価格面について従来の政策をさらに十分に強化をいたし、生産面の合理化等をはかるという政策的支柱を入れることによっていま申しました目標達成につとめ、そして自給率の確保をはかるべきである、こういうふうに考えておる次第であります。
○島田(琢)委員 いま通産省のお話の中でも、国際的な砂糖の逼迫状態が明確に言われております。理事長はまた、五十七年の農林省が出しましたシェアを支持するという立場で御発言になりましたけれども、やはり自給率を高めなくちゃいけないという意見はお持ちだ。しかし、国内産糖のたとえばビート糖だけをとってみましても、ここ四年間、五年間の動きの中では、三十万トンが三十五、六万トン、この辺でもう低迷なんですね。自給率を上げるどころか、いまはもうこういう状態の中で砂糖が飛躍的に生産されるなんという事情は、この数字を見ても、統計的に見てもそういうことになっておりません。これはどこに原因があるかといったら、やはり生産対策にもっと力を入れる、その生産対策は何か、ビートの価格が安過ぎるというところに原因があるのです。私はそういうふうに判断しています。やはり思い切った措置を講じていただかなければならない。 したがって、私は先ほど次官にもお尋ねをいたしましたけれども、パリティ方式を改めるという考え方に立って、この国内産糖を守るという立場に立っての価格の決定をひとつやっていただきたい、その決意のほどを、次官、ひとつ伺っておきたいと思います。
○中尾政府委員 転作を含めて総合的な所得を確保していくということになりますが、ビートの振興策というものについてのお尋ねかと思います。 特に価格が安いということを御指摘なさいました。その点も含めまして簡単に御説明申し上げたいと思います。——それは必要ないですか。(島田(琢)委員「そういう気がまえがあるのかないのか」と呼ぶ)気がまえは十分持っております。
○島田(琢)委員 通り一ぺんな答弁であると思うのですけれども、私はこの気がまえはあだやおろそかに、にやにや笑って聞いていただきたくないのです。ビートというのはたいへん——乳価があのとおりですよ。これは渡辺委員もよく聞いていただきたいと思うのですが、乳価はあのとおりでしょう。あとはもうたよるといったら何だ、ビートかイモか。いまそのビートの大事な価格決定の時期に来ているのですから、これはひとつ自民党の皆さんにも真剣に考えていただいて、北海道のビートを守っていただく立場で、渡辺先生、ひとつよろしくお願いいたします。 ところで、大蔵省を呼んでおりますので、私一つ提案を申し上げます。 私は、関税の問題について、きょうは御答弁をいただくには時間がありませんから、ひとつ要求をいたしておきますが、国際的に見て、五カ国か十カ国でけっこうですが、いわゆる砂糖主要輸入国の関税がどうなっているか、これをひとつ資料でお願いをしたいと思います。 それからもう一つは、砂糖消費税の関係でありますけれども、この消費税のいま言ったような資料、十カ国くらいの砂糖の消費税の実態がどうなっておるか。私はこの十六円の砂糖消費税は、これはまあ手直しする必要がある。率直に言って、砂糖はもう貴重品ではありません、毎日の食卓に必要な必需品であります。これは私は税金の十六円は取らなくてもいいと思っているくらいであります。いきなりそうはまいらぬでしょうけれども、十六円を固定的に考えるべきではなくて、これは大幅に引き下げをするという考え方を検討してもらいたいと思う。大蔵省、その考え方ありますか。
○秋吉説明員 砂糖消費税についての御質問でございますが、私は関税を担当いたしておりまして、砂糖消費税は主税局のほうでございますので、責任ある御答弁はできませんので、御質問がありましたことを主税局に伝えたいと思います。
○島田(琢)委員 次官、いまの提案どうですか。いい提案じゃありませんか。十六円の砂糖消費税をやめましょうよ。
○池田政府委員 消費税を引き下げること自体は、これは御指摘のとおり、消費を増進するという意味からも好ましいことであろうと私、思います。問題は、消費税が下がることによって、むしろ全体として国内の産糖自体にどのような影響があるかということをあわせて講ずることが必要になってまいります。 そこで、いま御指摘ございましたように、現在の二〇%程度の自給量を将来もう少しふやして、少なくとも二四、五%までふやしていくという全体の自給率の向上策を考える過程におきまして、いまの砂糖の消費税自体が単独で一人歩きして下がるという形は、なかなか現在の段階ではとりにくいということでございます。
○島田(琢)委員 時間が過ぎてあとの質問者にたいへん迷惑をかけてしまいますから、これでもうやめますけれども、どうしても私はビートのいわゆる試算方式というものを改めるということをひとつ次官、改めると歯切れよくいまおっしゃることはできぬと思いますけれども、これにはいろいろ問題がありますから、これはひとつ再検討しよう。検討してみた結果、やはりいまの方式がいいということであれば、その具体的な例をお示しいただきたい。これは毎年同じ論議を繰り返しているわけですから、この検討をぜひひとつやっていただきたい。これは約束してもらえますか。
○池田政府委員 ただいま申し上げましたように、消費税を下げるということを裸のままでやりますと、でん粉その他に非常に大きい影響を与えてまいります。したがって、当然関税なり何なりで操作をいたしませんと問題が出てくることになりますが、それをせずにやるということになれば、さらに相当大きな財政負担の問題にも関連してくるわけで、いまのでん粉の問題なり砂糖価格の安定の仕組みなり全体に大きく響いてまいる問題でございまして、単純になかなか結論が出しにくいというふうに考えられます。
○島田(琢)委員 私が質問したのは、それを求めたのじゃないのですよ。パリティの試算方式、これをひとつ再検討しようじゃないですか、その考えがありますかということをお尋ねしたわけです。消費税の問題はわかりました。
○池田政府委員 御承知のように、パリティの方式は現在すでに法令上の方式がきまっておるわけでございます。先ほどから先生がいろいろ御指摘になりました問題の中に、仕組みそのものを変えるということよりは、むしろそれをどういうデータで算出していくかというふうな問題まで含めていろいろと御指摘があったように了解をいたします。私どもといたしましてもできる限り前向きにとらえ得るものは前向きにとらえ、厳正に計算すべきも一のは厳正に計算することで努力をしてみたいと考えております。
○島田(琢)委員 これで終わります。 理事長、忙しいところどうもありがとうございました。
○佐々木委員長 美濃政市君。
○美濃委員 最初に、統計情報部長にお尋ねいたしたいと思いますが、この資料によりますと、まず第一に、年々調査対象農家が少なくなっておりますね。これはどういう理由に基づくものですか。
○大山説明員 調査農家は百戸ということで変わっておりません。
○美濃委員 百戸、間違いないですか。従来からずっと百戸ですか。
○大山説明員 ずっと百戸でございます。ただ、ある年において脱落して、一、二戸減ったりふえたりすることはございます。
○美濃委員 次に、資本利子、家族労賃評価、これはいつもそうなんですが、今回四十七年度に出されたのを見ても、この物財費やその他は、私自身三ヘクタールくらいてん菜を耕作しておる農家ですから、物財費その他はまず大体標準に把握できておる、こう思うのです。この家族労賃評価、それから資本利子、これはどこが基準を出すのですか。おそらく現地の統計調査事務所の職員の任意じゃないのでしょう。こういう基準をどこが指示しておるのか。
○大山説明員 第一点の労賃の評価でございますが、これは前々からいろいろと問題がございますが、その調査対象農家の所在する地方におきます農業臨時雇い賃金を採用しております。 それから資本利子の場合の建物でございますが、建物はその調査時点におきます現在簿価といいますか、現在価といいますか、それをベースにいたしております。
○美濃委員 評価のしかたでないのです。資本利子四%とか……。
○大山説明員 資本利子につきましては、いわば物財費のような、一次生産費のような客観的なものでは必ずしもないわけでございますので、地代なり資本利子というものについては従前から自己資本、他人資本を区別しませんで、年利四%というかっこうで昔からずっとやっております。それは四%の可否という問題はございますけれども、時系列的に過去と比較する、あるいは他の農産物と比較するということで、いわば四%というものの理由は最低期待利潤ということでございますが、四分ということで昔からずっとやっておるわけでございます。
○美濃委員 これは時間の関係でここで指摘しませんが、そういう基準だとすると、これはいずれ日を改めて統計調査のあり方について抜本的に質疑をかわさなければならぬ。 最近特に規模拡大で機械導入が行なわれる。それが非常にあり余っておる自己資本でやっておるのであればどうか知りませんけれども、最近の状態はたとえば機械導入を見てもほとんど八〇%の限度は借り入れ金によってやっている。いま金融法を審議しておりますけれども、日本の金融の中に、省力のために導入する高額の機械の金融で、四%なんかという利子はないです。土地取得の三・五%という資金だけであります。いずれもそれ以上の資金である。こういうところに大きな問題があります。したがって、いつまでも四%で過ごすということはいけないです。しかしきょうここで部長権限で、これは矛盾があるという表明ができますか。できなければ、これは後日に譲りたいと思います。あなたは統計部長として、そういう問題についてどこまで権限を持っておるのか。あなた限りでそれは矛盾だという訂正ができるのであれば、検討するという答弁をしてもらわなければならぬし、それから統計部長じゃなくて、農林省全体の、もっと統計部長以外のところから、こういう基準でやれという指示があるのであれば、統計部長だけでこれを直しますということは言えぬと思うのですね。どうなんですかこれは。
○大山説明員 四分の問題につきましては、本来資本利子というのはいわば利潤の一部に該当するもの、こういうふうに考えるわけでございます。四分というかっこうで、統計がいわば時系列的な意味の比較をするというかっこうからまいりますと、私の一存で変えた場合に、過去との継続という問題があろうかと思っております。ただ、現実の政策価格の決定にあたりましては、この点、たとえば米価の場合においてこれを評価がえするというようなことはあるわけでございます。
○美濃委員 次に、てん菜の価格形成の中で非常に大きな矛盾があると思うのです。てん菜は、大体昭和二十九年当時甘味資源特別措置法から始まってこの制度ができたわけですが、片や、先ほど局長から話があったように、砂糖の安定価格というものは据え置きにしている。当初私どもはやはり米と同じように、牛乳についてもてん菜についても生産費・所得補償方式の計算を要求しておるわけです。ただ、二十九年当時は、てん菜はヘクタール当たり二十六トン、全国的な加工乳地帯の牛乳の飼育規模頭数は三・五頭くらいである。こういう低い生産性で、きわめて高い労働時間を要しておるものに生産費・所得補償方式を適用すると、ものすごく高いものになって困る。だから、たとえば牛乳については、その生産性が向上するようにその他の対策で進める、あるいはてん菜についても先進欧州国等の国際水準の収量になるまでは保証価格は適用できない。これは速記録にありますが、そういう答弁が当時繰り返されておるわけです。ところが、そういう考え方でてん菜については二十九年以降七年据え置いておるわけですね。五千二百五十円という価格。この間に日本の経済成長政策の中でものすごくパリティは上昇してきておる。ひたすら農民は意欲を持って技術に、防除にあるいは管理に力を入れて、今日大体ヘクタール四十八トンというところまで持ってきた。この増産、増収効果というものを全部政策収奪しておる。 私がここで申し上げたいことは、パリティだけ上昇してくれば——パリティの上昇は農民の責任じゃありません。生産パリティの上昇分をこういうふうに据え置きにしないで、いわゆる農業白書等で公表されておる農業の生産パリティをそのまま確実に適用してくれれば、現在てん菜の支持価格は一万円になります。二万円にしなければならぬわけです。てん菜が一万円台になれば、家族労賃評価は他産業並みになると私は思います。今日統計で出てきたこれを見ますと、これを計算してみると一時間当たり二百四十四円でしょう。昨年はたまたま北海道開発以来夏季は干ばつでありました。九月の中旬に雨が降り、その後も降雨があったために非常に水分過多の水太りのビートができまして、一挙に異常な数量を示しておる、こう言えると思うのです。こういうことがことしも続くとは考えられない。この統計を見ても、その異常な数量をそっくりそのまま持ってきて、利潤全部を含めて計算された一日当たり家族労賃は三千九百四十九円と表示されております。 そこで、もう一つの観点から申し上げますと、ここまで技術開発すると、私は農家はそれぞれ専門の技術者だと思うのです。たとえば何ぼ農産園芸局長がいままでやってきたあなたの経験上からしても、私は農林省の局長、管理職として適当でないとは考えておりませんけれども、あなたたちが北海道に行って五トンのビートをつくりなさいと言ったらつくれますか。それだけのことをやっておるのです、農民というのは。そうすると、いまそこにおすわりになっておる農林省の方々でも——農家というのは一戸を形成して子供があれば、大学までは行けぬとしても、今日の社会常識で高校は出さなければいかぬ。 統計部長に聞きますが、標準農家の経営者の平均年齢は何ぼになっておりますか。調査対象農家ですね、言いかえますと。
○大山説明員 私のほうの調査、ございません。
○美濃委員 そういうところを調査していない、調査の完ぺきを期していない、これも私は指摘しておきます。これは私の推定でありますけれども、今日北海道で、専業農家でてん菜を耕作しておる経営主の平均年齢は、大体四十歳が中心となると思います。三十八くらいかもしれません、あるいは四十二くらいかもしれませんが、そこらであります。そこらになると子供も高校へ出さんなりません。それらの方々の平均賃金は何ぼになっておりますか。まず農林省の皆さん方のその該当年齢の平均賃金は何ぼですか。これは統計ですから、統計部長から答弁してください。どのくらいになっておるのか。
○大山説明員 農林省の統計でございますので全体はわかりませんが、たとえば北海道の三十人以上で申し上げますと……。
○美濃委員 私が問うておるのは、四十歳の年齢の平均所得でもいいです。年所得でいいんです。どのくらいと考えておるか。これは通俗的な考えでいいわけです。たとえばあなたの場合でもいいですよ。
○大山説明員 公務員の場合、四十歳で二百五十万くらいだと思っております。
○美濃委員 三百日で割れば何円ですか。八百円でしょう。そうですね。 きょうどなたも答弁できないと思いますから、そこで、これから先私どもはやっていかなければならないと思いますが、ここでこの統計表を見て、女子労働と男子労働が大体半々ですね、十アール当たり労働時間。男子労働には八百円賃金を適用しなければ許されません。こんな二百四十円以下の平均賃金でどうやって生活していくのですか。たとえば去年の非常に異常な収量のあがった年で三千九百四十九円、切り上げて四千円として三百日でしょう。日曜、祭日含めて、今日の日本で三百六十五日毎日働いておる人はいないはずです。三百日の計算で、一日四千円として百二十万円です。去年は二千四百何ぼです。私のことしの想定はやはり二千四、五百円になるだろう。本年は去年のような異常な水太りの作況を示すとは想定できない。五十何トンになるというようなことは考えられません。あの調査対象農家の範囲であっても、五十三トンになるなどということは想定できません。去年の統計表程度のものだろう。そうすると、七十万か八十万で一戸の生活をせよなどというその考え、われわれは理解できません。したがって、統計表はそれであっても、政治的に価格決定するときには、それを判断してやらなければならぬ義務が局長、政務次官にはあると思うのです。 〔委員長退席、山崎(平)委員長代理着席〕 この統計表はそのとおりなのでありますなどといって、どうやって生活するんですか、農民は。あなた方はベースアップが行なわれる。七年間も据え置かれたことがあるんですか、公務員の方。あなた方がもし二百四十円で生活してみろと言われたら、農林省をやめるだろう、生活できないから。それが今日離農でしょう。あなた方が農民を経済的に殺しておると同じですよ。もし農林省の皆さん方、二百四十円賃金で毎日出てきて勤務をやれと言われたら、やれますか。あまりにも常識を逸脱しておると思う、こんなもの。そうして、おおよそこんなものでありましょう、再生産は可能でありましょう、何を言っておるんですか。あまりにも農民を愚弄しておる。断じて許せぬと私は思います。この価格はどう決定するかわかりませんが、大臣が告示をするのです。しかし、このことはこの会期中を通じても徹底的にやります。統計資料を直さなければだめです。統計資料の根本の生産費というものを正しいものにする。表面はてん菜一トンが二百四十四円労賃で据え置いて、生活もできない、子供を高校へやることもできない評価をして、たまたま増収があったから、この表現では利潤というものに表現されて、一日の労賃は約四千円になっておるという結果になっておりますけれども、それはあくまでも利潤であって、ほんとうのてん菜の生産費は六千三百十二円ですというこの表現、断じて許すことができません。あまりにも実情とかけ離れた計算で公表されるということは許されない。 その部分は家族労賃評価と資本利子である。この二点である。そうすると、現地の統計調査に従事しておる統計事務所の方々はまじめだと私は思うのです。現地の統計事務所の責任だなどとは考えておりません、それらの人が現地について把握している部分は大体適正に計算されておるわけですから。この上は、さっき言ったように、その当該地域における雇用労賃とかそういう基準で計算しておりますから、統計上の問題とは別に、これは政治的な判断になってまいります。政務次官、そうじゃないですか。政治的な判断で、そういう実情に合わない、たわけた計数を公表することは改めなければいかぬと思いますが、どうですか。
○中尾政府委員 島田先生並びに美濃先生の説明をずっと聞いておりまして、私もいささか——私の出身県は実はビートに全然関係がありませんで、まことにいろいろと不手ぎわなところもあったかと思いますが、十分私たちも検討してみたいと思っております。
○美濃委員 次に、先ほど島田委員も質疑をしておりましたが、実際の調査農家の平均収量と収量差が出ておりますね。これは現場でどういう方法で収量把握をしておるか。たとえば坪刈りの方法ではかっておるのか。標準調査農家収量の調査方法はどういう方法でしておりますか。
○大山説明員 一筆ごとの対地調査でやっております。
○美濃委員 その算出法はわかるが、たとえば実際に何メートルか抜いてはかってみるというような方法なんですか、それとも検見ですか、どうなんです。
○大山説明員 調査農家の圃場につきまして、一筆ごとに現地で生産者に立ち会ってもらって見積もっているわけでございます。
○美濃委員 その見積もりというのは、検見でおよそ何トンくらいだろうというのですか、それとも何メートルか抜いてはかってみて、そしてこれを坪にすれば何ぼ、十アール当たりにすれば何ぼというふうにして、いわゆる坪刈り方式でやっておるのかということを聞いておるわけです。
○大山説明員 調査農家につきましては全筆実測しております。
○美濃委員 どうもはっきりしないですね。実測というのは面積をやるのであって、五トン三百という収量を算定するのにどういう方法でやっているか。坪刈りではかるのか、それとも検見なのか。標準調査農家が立ち会っておよそ五トン三百でしょう、そういう見方で五トン三百と測定したのか、どういう方法かということです。
○大山説明員 先ほど来申し上げておりますように、立ち会ってもらって見積もっておりますが、最終的には出荷伝票でチェックいたしております。
○美濃委員 これは長くはやりませんが、いろいろ問題があると思います。これだけの収量差は標準農家のとり方の問題もあると思います。私は国会が終わりましたら、標準農家を回ってみようと思います。上位農家が選択されておる。それでは困ります。それと、統計は価格政策のかなめでありますから、これは牛乳、てん菜調査対象農家の庭先を回ってどういう調査が行なわれておるか、これは真剣にやろうと思います。こういう間違ったものが公表されるということはありがた迷惑でありますから、これは政務次官も検討すると言ったのですから、どうしてもことしのうちに直してしまわなければ私は承知することができないと思います。 〔山崎(平)委員長代理退席、委員長着席〕 それから次に、さらに調査の中で不十分な点は、流動資本利子等が把握できていない。いろいろ問題がありますけれども、きょうは時間の関係で、その調査の不十分さはいずれ次の機会なりあるいはその他の方法でもってどうしても直さなければならぬ。 そこで、局長にお尋ねしますが、この統計表は、いま申し上げたように、私は去年の収量をもっててん菜のこれが固定した収量として、ことしの価格決定にあたって——昨年は非常に水太りをして異例な収量を示した。一説には、糖分のないビートを売ったのだから農民はもうけただろう、こう言いますけれども、過去何年どうですか。たとえば糖価買い入れの基準を一四・二ときめる、三ときめる、それ以上歩どまりはない。それは特にてん菜には歩引きというのがあるわけですね。第一茎葉から切って落として、その上の部分にはかなり砂糖があるのです、白い部分のところより含糖率はないけれども。昔はバタリー方式といって、砂糖の糖の汁を単純な方法で煮詰めましたから、第一茎葉から上の多少青い部分には糖分もあるけれども、その部分には、てん菜といえども脂肪たん白が微量だけれども含まれておって、微量のものが結晶作用をやるわけで、ですから、バタリー方式の製造のときは、糖業の駐在員がタッピングナイフを持って歩いて、ここから切ってくれということをやかましく農家に頼んで歩いておったわけです。これから上は毒素があって、入ると困るのだと言っていた。ところが、いまはイオン交換樹脂塔なんてありますから、こんな微量のものは全部取ってしまいますから、いまは糖業の駐在員が、茎葉をつけてきてください、もとまでつけてきてくれという態度で、持っていったら、受け渡し場所で、これは昔からだめなんだといって、土を洗ったあとでかけて、そうして二十キロなり三十キロをかけた平均歩引き率を出して、平均何%歩引きといってただ取ってしまうのですね。ただ取った中から砂糖をとっていることは事実です。そういうふうにして農民は収奪されておるわけです。たまたま去年、気象条件から、水分の多い含糖率の少ないビートができたというのは、四十年の間にたまたま回なのです。あと四十年のてん菜耕作歴史の中で、三十九年までは、高いある程度の含糖率はそういうふうにごまかされておる、収奪されておるわけです。農民というものはまことにかわいそうなものだと私は思うのです。 それはそれとして、ですから、私はことしの糖価試算にあたって、去年のような異常な収量をもって、この資料だけで価格測定してはならない。 それからもう一つは、七年間も据え置いた、もう限界に来ておりますから、てん菜耕作農民は。局長は再生産可能だと言っていますけれども、私は限界に来ておる。北海道の畑作農民の経済状態は限界に来ておる。だから、据え置いたときのパリティをもとに置いて通算計算をやる。もう一つの方法は、そういう収量増産をいままでは政策収奪をやってきたわけだ、それを戻しなさいと言いたいわけです。戻して、ことしこそ計算しなさい。 そうすれば、どちらの方法をとっても、家族労賃は、私が申し上げましたのは男子は八百円ないし八百五十円の一時間当たり労賃でなければ、農民はどうしても一個の生活をすることができない。だから、男女込みになっておりますから、女子労賃部分は二百四十四円、いまの評価でよろしいと思います。そして女子労働が半分、男子労働が半分ですから、足して二で割れば五百三十円ぐらいになるわけです。平均労賃で計算すると五百三十円、いずれかの方法を採用せぬ限りこれも許されない。大臣の権限で告示は行政的権限だといって、一方的に寄り切るものではない、こう思います。国会における意見というものを十分にいれてもらわなければ、何のためにわれわれはこうして審議をするかわからぬことになるわけです。 時間の関係もきざいますから、最後に政務次官から、それらのいわゆる要素というものは十分取捨選択する——しなければこれだけ物価が上がって、商品投機が加わっているこの中で、またてん菜価格据え置きのような状態——もうトン当たり百円か二百円の値上げだったら、そんなものは据え置きと同じであります。下げるよりは上げるのですから悪いことはないかもしれないけれども、経済状態は百円や二百円では据え置きと同じです。再生産のものの役に立ちません。だから、いわゆる通算パリティで過去のあなた方がやった政策収奪をここで戻すのか、あるいは農業基本法でいっておる——農業基本法は悪い面、悪いほうに悪用しておるわけですから、他産業のような均衡労賃をやるのか、他の一般社会の方々の所得と同じ所得に基づく労賃計算をやるのか、その計算の方法を私は指摘しております。そういう計算方法をとるのか、資本利子については、設備が経営規模拡大によって非常に増大してきておりますから、この三点の修正を強く求めたいと思います。これに対する答弁を承りたいと思います。
○池田政府委員 ただいま先生からいろいろと御指摘のございましたことについては、私もその気持ちにおいてはよく理解ができるわけでございます。しかし、いま問題点となっておりますところの大根の量、これは確かに御指摘ございましたように、前年度の平均で四十八・三、これはかつて見ざる増産でございますので、今後この大増産の水準がそのまま今後も生産費を左右するということで持続すれば非常にけっこうでございますが、なかなかそうはまいらないというふうに考えます。その意味で、しかも砂糖の歩どまり等の落ちつき先等も考えますと、そうなかなか楽ではないということは私どもよくわかるわけでございますが、しかし、先生も御案内のように、現在の価格の決定の方式からいたしますと、必ずしも生産費の個々の構成要素から積み上げまして算定をいたしておるわけでもございませんし、また、結果的なことにもなりますけれども、各年度を通じまして生産費のあり方自体が、先ほど御批判ございましたのでこれはおくといたしましても、かなり生産費を上回った段階での決定という実績もございます。したがって、方法論そのものということよりも、いま先生がおっしゃいましたようないろんな趣旨を十分踏まえまして、そういうことを踏まえましても、現在の法律の制度のもとにおいて認められておりますところのパリティを基準とし、経済事情その他を参酌し、再生産確保を旨としてきめるということ自体によって十分やっていけるはずだと私も思いますので、今回のいろいろな御指摘の点も十分踏まえまして作業をいたしたいと考えている次第でございます。
○美濃委員 局長の決意をひとつ聞いておきたいと思います。 私は、各省庁の局長ともなれば、やはり行政を通じて国民の指導者だと思います。ですから、二百四十四円労賃できめた場合には、局長は、指導者というものは、みずからがその苦しみを味わったほうがいい。あなた自身が給与を農林省に返上して、一時間当たり二百四十四円労賃で生活するという決意がありますかどうですか。農民は死のうと生きようといいんだ。あなたは一時間当たり千円以上の労賃になっていると思うのです。おれはえらいんだから、農民はばかだから、そんな労賃で、価格できめてやればいいのだ、おれはとんでもないえらいのだから、一時間当たり千円ないし千二百円の労賃になるのはあたりまえだという考えでこれから農政をやろうとするのか。それとも、農民に二百四十四円の労賃を押しつけた場合、みずからも一時間当たり二百四十四円の労賃で生活をするという信念に基づくのか、それを聞いておきたい。どういう信念でこれからやるのか。
○池田政府委員 確かに、四十七年のてん菜の生産量自体は、御指摘のように、非常に多かったわけでございますが、いずれにいたしましても、これが八時間労働にいたしますれば、一日四千円というところまでまいっております。したがって、百四十五円見当の家族労働報酬が、とにかく異常な増産に恵まれたとは申しましても、三倍をこえるところまできておるということは、今後のてん菜の生産、労働生産性はまだまだやり方によっては上がっていくであろう、その上がっていく過程というものを十分射程距離の中に踏まえて、かつ、てん菜は、これは先生も御承知のように、申し上げるまでもございませんけれども、一つの輪作体系の中で、総合的に農家が所得を上げていくという基幹作物の一つでございます。したがいまして、そういうふうな全体の所得確保というふうな目標も十分踏まえて、適正な価格になるようにできるだけの努力を尽くしたいというふうに考えている次第でございます。
○美濃委員 二百四十四円はもう一回、あなたの信念は言わないのですね。 いま申し上げた、去年の異常な天候異変による異常な太り方、それから資本利子の不足、こういうものを修正すれば、十分勘案すると局長も言ったわけです、修正すると大体去年並みになりますね。ですから、一日当たり労賃二千六百円ないし二千八百円の水準になります。その場合の価格は八千二百五十円、この価格でいった場合ですね。それにしても二百五十円くらいじゃないですか。一時間当たり二百四十四円が上がってそんなところに落ちつくわけです。私は、男女込み賃金で五百円にしなければ承知できませんよと言っている。それができなかった場合、局長としての、国民の指導者としてどういう気持ちでそういう政策をきめるのか、あなたの腹がまえを聞いている。あなたはどういう気持ちで局長という立場をやっておるのか、自分さえよければ、人はどうでもいいという考えなのか、その痛さを身をもって体験してみるという気持ちで農政諸般に当たるのか、これを聞いているのです。
○池田政府委員 先生も御承知のように、私も北海道には縁のない人間ではございません。てん菜の現実に作成されております現地も再三ならず訪れまして、よく存じ上げているつもりでございます。今後、北海道のてん菜が価格政策を誤ることによって後向きになるかのごときことを、可能性を頭の一部にも全然入れておるわけではございません。何とかひとつ、北海道の輪作体系の中で、てん菜はせっかく六万ヘクタール弱まで伸びてきたわけでございますから、これがさらに定着して伸びていってもらうということで頭が一ぱいでございます。そういう気持ちを含めて、今後自分の仕事に当たってまいりたいと考えておりますので、御了承いただきたいと思います。
○美濃委員 政務次官は政治的な立場でそういう点を十分勘案して、ひとつ期待を裏切らぬように、きょうは大臣が来ておりませんから、大臣によく伝えて、政治的な責任の立場で努力してもらいたいと思います。ひとつ次官の決意を聞いておきたいと思います。
○中尾政府委員 私は政務次官であると同時に、美濃先生と同様、同じ衆議院議員の立場でありますから、私個人といたしましても一分に納得のいくまで当局に問いただしまして、ふに落ちた、自分自身の納得を心でしたいと思っております。そういう意味におきまして大臣にも十分お伝え申し上げたいと思っております。
○美濃委員 以上で私の質問を終わりますが、どうかひとつ、申し上げた点は今度は、乳価のときのように、いなさぬように、それからもう一つ、これは希望意見として申し上げておきますが、私は決して意地悪で言っておるわけじゃございませんが、次官、大臣は農林省の管理者ですから、局長あたりはこういう資料についても、あるいはテクニックが多いわけですね、テクニックで農民をごまかさないように、価格政策なら価格政策あるいはその他の政策もございますけれども、政策というものはやはり十分国民のためになるように、農民のためになるように、ひとつ行政的なテクニックでごまかさぬように、それをあえてごまかそうという局長がいたら、これはできるだけ早期に取りかえてもらったほうが国民のためにいいと思います。そういうことを、これは次官に要望して私の質問を終わります。
○佐々木委員長 諫山博君。
○諫山委員 きょうは農林大臣がてん菜の最低生産者価格を決定するための審議だと思います。この席に農林大臣がおられないのはどういう事情でしょうか。
○佐々木委員長 諫山君に申し上げますが、きょうは農林大臣は参議院の予算委員会分科会に出席しております。そこで、先ほど当委員会の理事会を開きまして、各理事と話し合いの結果、きょうはそういうことであれば、大臣がおらなくとも、政務次官並びに担当局長を呼んで委員会を開きましょうということで、共産党の理事代理も見えまして、合意の上で開催したのでございますから、御了承いただきたいと存じます。
○諫山委員 前回、乳価、豚価の審議をしたときにも同じような問題が起こりまして、共産党・革新共同としては、直接責任のある農林大臣に聞きたいということを主張いたしました。きょうは残念ながら農林大臣が来ていないわけですが、私たちは、今後こういう審議のやり方は繰り返さないでもらいたい。またきょうの審議の模様は詳細に時間をかけて農林大臣にお伝えしていただきたいということを最初に要望いたします。 私はまだ議員生活は一年生です。そうしていままで農業に関係のある仕事をしていた者ではありません。ですから、従来は、日本の農業というのをいわば外側から見ていたのではないかということをいま考えております。短い期間ではありますが、農林水産委員になりまして、具体的に日本の農政のあり方を審議するという任務を与えられまして、あらためて日本の農民の置かれている深刻な実情を認識し直しております。同時にまた、こういう深刻な状態が出てきたのが、長年にわたる自民党の農業政策の責任だということも痛感し始めたのであります。従来数字の上ではこういうことはわかっておりましたが、私は議員になってこのことがはだで感ぜられるという気持ちであります。 いま問題になっているてん菜の問題について、私は何ら専門的な知識を持っているわけではありません。また、つい最近まではてん菜の価格がどういう方法できめられていたのかさえ知らなかった状態であります。しかし、今度農林水産委員会でこの問題が審議されるというので、私は共産党の北海道のほうの組織あるいは北海道のいろいろな農民団体などからも事情を聞きまして、これはたいへんなことだということを感じ始めたのであります。 北海道はもともと米の非常によくとれるところでした。十五万の農家のうちで九万戸が米作をしていたということであります。そして毎年二十万トンから三十万トンを北海道の外に供給するというようなことが行なわれていたようでありますが、自民党の農業政策によってこの米作がだんだん衰えてきました。特に田中内閣は、北海道はもともと農業に適さないんだというような立場をとっているのではなかろうかということさえ私は考えるのであります。そして農業からはみ出した農民が、あるいは酪農に移り、あるいはてん菜の栽培に移るというようなことが数字の上からもあらわれております。たとえばきょう、私は農林省統計情報部がつくった農林水産統計速報というのをいただきました。これを見ると、てん菜の作付面積がふえた、その原因の一番大きなものとして米生産調整に伴う転作ということがあげられております。こういう中でてん菜に対して適正な価格が維持されるということは、北海道の農民にとっては死活の問題だと考えます。 こういう立場から私もいろいろ調査したのでありますが、第一に私が気づいたのは、砂糖の消費量が日本は諸外国に比べて非常に低いということであります。最近日本国内の砂糖消費量もだんだん増加の傾向にあると思いますが、それでも、たとえば一九七〇年度は一人当たりアメリカが五十一キロ、カナダが五十キロ、イギリスが五十三キロ、そして日本の場合には二十九キロという低い水準にとどまっております。資料を見ると、これは日本人の食生活の習慣とかなんとかというようなこともいわれているようですが、やはり問題は、砂糖の消費価格が高い、また日本国民の生活水準が全体として非常に低い、この問題と無関係ではないと思います。この点について農林省としてはどういうふうに理解されているのか、また砂糖消費量の増加という点についてどういう考え方を持っておられるのか、お聞きしたいと思います。
○池田政府委員 ただいま御指摘がございましたように、一九七一年度におきます各国の砂糖の消費量の単位を見ますと、日本が一人当たり二十九キロでございまして、いまお話がございましたアメリカ、これは本土でございますが、五十キロ、あるいはイギリスが五十二キロというふうなことから見ますと、大体六割見当の消費量になっております。これは確かに御指摘のような全体としての国民の所得水準の違いというものもあると思いますけれども、同時に、先ほど御指摘の中にもございました日本の主食の構成が、米食を中心に構成されておるというふうなことから、主食の中で取る含水炭素——これが転化して糖分になるわけでございますが、その部分がかなり多いというふうな特殊事情も考えておかなければならないように思います。
○諫山委員 日本の砂糖消費量が非常に少ないこととあわせて、もう一つ私が驚いたのは、砂糖の国内における自給率が異常に低いということであります。このことはすでに問題になりましたが、たとえば昭和三十五年度では一七%、三十九年度では三〇%、そして現在では一八%というような低下であります。そして国際的な砂糖の価格が絶えず騰落を繰り返しているということは、通産省側も認められたとおりです。また需給が逼迫しているということも明らかです。 この点で私がやはり危惧せざるを得ないことは、最近横行している大企業、大商社による投機の問題であります。国内の自給率が異常に低い、そして国際的にも品不足がうわさされる、そしてかねてから国際的な価格が絶えず動揺しておった砂糖、この砂糖について、いまのような低い自給率を続けておっていいのか。大商社の買い占めなどによってたいへんな事態が起こる心配はないのか。この点について通産省側の説明を聞きたいと思います。
○豊田説明員 先生御案内のとおり、砂糖につきましては製糖業者の注文によって輸入業者は輸入しております。したがいまして、先生御指摘のような大手商社による買い占め、売り惜しみ、そういったようなものは、砂糖に関する限りないものと信じております。
○諫山委員 いまたくさんの品物が投機の対象になっております。ところが、いま投機の対象になっているいろいろな品物が、半年ほど前、投機の対象になるだろうということはおそらくごく特殊な人を除いては考えていなかったのじゃないかと思います。しかし、それが現にあくなき利潤追求の対象となって、値上がりしているというのが現実でありますが、砂糖についてこういう事態が出てくるとすれば、砂糖の政策というものは根本的に転換を迫られると思います。農林省側としてはこの点をどう考えておられるのか、お聞きいたします。
○池田政府委員 まず、世界の砂糖の実情は、御承知と思いますが、ほぼベースとしては七千万トン程度のベースでございまして、その約半分くらいが生産国が自分で消費をいたします。残りのうちで二千五百万トン程度が特恵待遇で取引をされまして、自由市場と称するところで大体自由に売られておりますのは一千万トンでございます。その約四分の一程度が大体日本、二百五十万前後でございますが、これはもう少しふえる、だんだんにふえるかもしれません。カナダが九十万トン程度、大体こういうことで世界の需給が成り立っておるわけでございます。 私どもといたしましては、先ほど来申し上げておりますように、何と申しましても、ただいま御指摘のように、やはり砂糖の自給度というものはもう少し上げていかなければならないというふうに考えておりまして、昭和三十年代に一〇%でございましたのを現在の二割台へ一応高めてまいったわけでございますが、将来につきましては昭和五十七年の例の目標自給率二七、八%を目標といたしまして、国際的な需給タイトの状況に対応しながら、砂糖供給の確保という点を考えていかなければならないというふうに考えておるわけでございます。 なお、いま御指摘の、砂糖の輸入が、いわば少数の輸入商社とそれから大企業の製糖の手にゆだねられているというふうなことから、買い占めその他の危険があるのではないかという御指摘でございます。いままでの経過を申し上げますと、最近若干の価格の値上げ傾向が見えましたけれども、ここへ来てまた再び値下げの傾向に戻っておりまして、実は国際的な価格の上昇傾向がございますのにもかかわらず、むしろ国内の糖価水準というものは、過剰と申しますか、非常に多くの設備をかかえ込みまして、かなり過多な企業間の競争が行なわれておりまして、私どもが現在考えておりますいわゆる形成糖価水準から考えますと、市況はかなり下回っているところに低迷いたしております。むしろ御指摘の点をまっすぐ申し上げますれば、もう少し国内糖価が上がりませんと、現在のような低い国内糖価では国産糖のメーカーが非常につらいという状況すらあるわけでございます。しかしながら、長い将来を考えますと、やはり安い砂糖を国民に、自給度を高めながら供給していくということを考えますと、むやみに価格の水準が上がるということはむろん好ましいことではないわけでございます。 そこで、私どもとしては、適正なる規模で適正なる施設を持った砂糖企業がこの輸入糖の処理をする、または国内産糖の処理をするという形で、適正に競争関係が結んでいけるようにということを一つの行政指針として考えておりますけれども、かりにいま先生がおっしゃったような形で寡占的な形態が起き、それが買いだめの傾向等によって価格の意識的なつり上げを行なうといったような状況がかりにも起こりませんように、私どもとしては常時指導を強めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○諫山委員 もう一つの問題は、当面の課題である最低生産者価格が異常なほど低いという問題であります。さっき毎年三%しか上がっていないではないかという指摘がありましたが、まさにそのとおりです。制度が発足した四十年度がトン当たり六千五百五十円、昨年が八千二百五十円、これでは労働者の賃金上昇に比べてもお話になりません。また一般の消費者物価の上昇に比べても問題にならないような低さであります。昨年度は特別な状況だということが指摘されましたが、それにしましても、制度発足以来現在まで、てん菜農民の一日当たりの家族の労働報酬は米の労働報酬に比べてどういう関係にあったのか、どちらが高かったのか、御説明願いたいと思います。
○池田政府委員 前年度はまだ米は出ておりませんが、四十六年度について申し上げますと、一日当たりの家族労働報酬は二千四円、一時間当たりに直しまして二百五十円になっております。それに対しましててん菜のほうは、四十六年に引き直しますと一時間当たりの家族労働報酬が三面十円でございまして、米の二百五十円に対してやや上位にあるということが言えようかと思います。
○諫山委員 北海道は、初めにも申し上げましたように、もともと非常によく米のとれるところです。ところが、現在では減反、減反で米の生産が減ってきた。昨年だけでも二十二万トンの減反だというふうにいわれております。そしてこういう中で政府は畑作物あるいは酪農というようなことで、ずっと米作からの転換を奨励してきたわけです。しかし、やってみると、なかなかうまくいかないということは、この間の乳価の価格を審議する中でも突っ込んで議論がされました。この点、私、北海道の農民団体とかあるいは共産党の組織の人たちに聞いてみると、やはり深刻さは同じだ。もっとこの価格を引き上げてもらわなければ、北海道の農業は成り立たないということが真剣に訴えられております。そしてこの問題についてはいろいろ専門的なあるいは技術的な数字のやりとりがすでに行なわれております。 私が感じるのは、いかにももっともらしい計算方式が示されておりますが、しかし、はっきりしておることは、いまのような物価高の中でとても農家の経営が追いつけるような数字にはなっていないということであります。私はこういう中でほんとうに農家の経営を安定させるためには、完全な意味の二重価格制度、生産農民については生産価格を十分償うような高い価格を保障する、一般消費者に対しては生活を圧迫しないような安い消費者価格を保障する、そしてその差額は政府が補てんするという制度をとる以外に方法はないと思っております。もちろんそのためには予算が必要になります。しかし、いま田中内閣が進めている大企業に対する支出あるいは膨大な軍事予算、こういうものをほんのわずか削っただけでも、完全な意味の二重価格制度というのは実現できるはずだと思っております。この点について農林政務次官の御見解を聞きたいと思います。
○中尾政府委員 確かにいまの農業を考えますると、他の産業に比べましていろいろと価格の差において、あるいは他の工場に働く労働者並びにウエージアーナーと呼ばれておるホワイトカラー族等と比べますと低いといわれております。それをどのように埋め合わせをしていくかということが一つの大きな課題である。それには高能率、高生産をし、そしてまたりっぱにいまからの価格の安定をしていくような方向づけの中に適地適作主義を推進していこうという農業基本法の精神が、今回の農業の目標の中にも示されたとおりだと思うのであります。 ただ、先生が御指摘になりました、だからというて、それを自由民主党の防衛政策の一環がいささか行き過ぎておるのであるとか、あるいはまたそれが四次防等の一部を割愛することによって農業が救われるのではないか、こういう仰せでございますけれども、これは国防問題という一つの大きな前提、世界の、グローバルな政治の中における日本の国防という問題に対しての見解でありまして、これが、政党からいたしますると、自由民主党と先生の所属いたしまする共産党とのいわゆる差でございますから、それをいまこの農林委員会の舞台で討議をするという前提で討議をすることはあくまでも避けて、そして農林行政というのは、現今確かに自由民主党にも自由民主党の農林行政があれば、他の政党にもその政策がある。それをお互いにここで十分開陳し合うことによって、でき得るならば、行政を担当いたしまするわれわれが、先生方のお声を反映することによって、農林行政の中にこれを十分にそしゃくして入れていきたい、それが一番私どもに課せられた責任である、このように感ずるわけでございまして、何とぞひとつ政党論議は別の場に譲っていただければありがたいと思うのでございます。
○諫山委員 最後に、私は委員長に要望いたします。 きょうのように、農林大臣が責任を負わなければならない問題を審議するとき、農林大臣がいないというのはやはり正しい審議のあり方ではないと思います。もちろん私も、一方では参議院の審議が行なわれておりますから、技術的にそれが困難だということは知っております。しかし、やはりこういう場合には何とか農林大臣が出席できるような措置を講ずる、このことがこれからの審議でどうしても必要ではないかと思います。私は、この問題について機会があればさらに農林大臣にお聞きしたいという権利を留保して、質問を終わりたいと思います。
○佐々木委員長 諫山君に申し上げますが、御趣旨のほどはわかりましたけども、委員会の運営は理事会の決定に基づいてやることになっておりまして、先ほども申しましたように、共産党の代表の理事が私どもときめましてこの運営をやっているのでございますから、どうぞ私にのみ議論を申すのではなくて、共産党の理事の方にも御意見を申し上げてください。右、お願いしておきます。 瀬野栄次郎君。
○瀬野委員 てん菜の生産者最低価格問題について農林省当局に質問いたします。 来たる四月七日、農林省特別会議室で甘味資源審議会が開かれて、二十五名の委員によって意見を聞き、さらに生産者の意見を具申するというようなことになっているわけで、いよいよてん菜の価格がきまるということでございます。そこで、この際私も、ぜひてん菜の価格については十分検討してもらいたいという意味から、若干の質問をして当局の御見解を明らかにしていきたい、かように思います。 さっそく質問に入りますが、てん菜は昭和三十九年を一つの節にしまして、四十七年度は作付面積が五万七千二百ヘクタール、生産量が二百七十五万九千トン、そして産糖量が三十七万七千トン、こういうふうになっております。歩どまりが一三・九三%と、昭和四十四年の一四・五六、四十五年の一五・〇五、四十六年の一五・五三に比してことしはずいぶん落ちているわけですね。もちろん天候その他のせいで状況が悪かったということも言えると思うのですが、政府はこの歩どまりの悪かったことについてどういうふうに踏まえておられるか。作付面積はふえておるし、反当収量もふえておるのですが、その点をまず最初に明らかにしていただきたいと思うのです。
○池田政府委員 これはもう先生も御承知だと思いますが、昨年秋口に非常に干ばつが続きまして、そしてそのあと今度非常に多雨がありまして、まあ台風の影響でございますが、集中豪雨がございまして、そのあとさらに暖冬という形が出まして、そして一番最後にはやや気温が低下いたしましたので持ち直したのでありますが、ちょうどこの生長時期にかかっていろいろと気温それから降雨量の条件が非常に悪かったために、全体としては二次生長と申しますか、一ぺんだめになりかかった大根から再び芽が出てそれから二次生長するという形で、大根自体の重量は非常に大きくなったのでございますけれども、その大根の中に含まれております糖分、含糖量が非常に低いということで、実はこういう異常な事態というのは北海道でもきわめて希有のことでございまして、技術的にかなり詳しい方々でも最終的な予測ができかねるほどの状態であったという意味において、確かに異常な作柄であったということは言えようかと存じます。
○瀬野委員 天候または多雨のためということでありますが、確かに現地ではことしはこういった天候異変によって相当困ったのであります。大根に含糖が少ない、しかも二次生長で葉っぱに養分が上がったということでたいへんなんです。まあ希有のことであるということを当局は言っておられますが、こういったことに対して今後またいろいろ対策、指導等をやっていただかないと、今後は農家戸数も少なくなってくるし、こういうことがたびたび起きるとたいへんまた苦境に立たされる。北海道の農家はもう限界に来ているということを言われておりますので、十分留意をしていただきたいということを申し上げるわけであります。 そこで、地域別に今度のてん菜の生産実績等を並べてみますと、主産地北海道の中でも十勝と網走が中心になっておりまして、特にその中でも十勝が、全面積五万七千百六十六ヘクタールの中で二万七千三十四ヘクタールで、全面積の約半分、それに網走が一万八千六百九十ヘクタールで続いておりまして、この十勝と網走二つで全面積のほとんど三分の二に当たる、こういう状況であります。 作付面積を見ましても、三十九年が四万三千五百十八ヘクタールでございまして、四十年から四十六年の間はほとんど五万三千から五万四千台で来ている。四十七年になって五万七千百六十ヘクタール、こういうふうに資料ではなっております。 それと、私、疑問に思うのは、ヘクタール当たりの収量が、この主産地の三分の二のウエートを占める十勝、網走が反収は一番よいという結果が出ております。十勝においては四九・〇八トン、網走において四九・四一トン、こういう状況でございます。そこで、ほかの地区を見ますと、たいてい三十四トン、三十二トンとかいうふうなことでございますが、主産地が特にこういった反収が多い。それだけ指導を徹底化しているとか、または構造改善が進んでいるとかいうことが言えるかもしれませんが、これはどういう理由でこういうふうになっているのか、農林省はどういう見解をお持ちか、これを明らかにしていただきたいと思います。
○池田政府委員 御案内のように、北海道の中におきましては、十勝と網走地帯というのは、いわゆる純畑作地帯でございまして、酪農もあわせてきわめて盛んなところでございます。したがいまして、きわめて長期間にわたる技術の積み重ね、あるいは他の畑作物との間の輪作体系の確立といったような全体の条件のよさもございますが、同時に、北海道の中では地質学的に見てもきわめてよいほうの地質に恵まれた、ビートに対してはわりあいに恵まれた地帯であるというふうなこと、それからもう一つは、気候の条件もよろしいといったようなことが重なりまして、比較的両地域が大面積のビート栽培を続けているという状態にあると考えております。
○瀬野委員 そこで、糖価安定事業団の横尾理事長にお聞きしたいのでありますが、現在、てん菜耕作農家戸数が、十勝が三十九年の一万三千三百九十八戸から四十七年は二万二十四戸とずっと減ってきております。また、網走についても、三十九年二万五千九百六十四戸から四十七年度は八千八百四十二戸と減っておりまして、総体的に見ましても、三十九年度五万二千三百九十四戸から四十七年度は二万九千三百十戸と毎年減ってきております。もちろん、離農の多いことが明らかでありますし、面積、反収がふえているのにかかわらず、農家戸数はぐんぐん減っていく。北海道の農業も畑作は限界が来ているというようなことが一部いわれているのも、この辺に一つの理由があるわけでございます。また、てん菜の一戸当たりの平均作付面積等見ましても、三十九年八十三アールだったのが、四十七年では百九十五アールということで、一家の経営拡大がかなり進んできているという状況下になっているわけですけれども、先ほど参考人からいろいろ意見が開陳された中に、八〇%近く外糖に依存している、需給が逼迫していて、相場等も現在暴騰している、これは当分続くであろう、しかし、長い期間は続かないというような見方もしている、そこで、自給率の確保につとめていかねばならぬ、二六ないし二八%ぐらいを確保して、百万トンぐらいを考えている、これをその自給率のめどとしている、この辺に限界があるんだというふうな意味のことを先ほど申されましたが、相当なスピードで農家の戸数が減っていく。反面、今度は、農家一戸当たりの作付面積はぐっと、さっき申しましたように、三十九年度から見ますと、倍以上にふえてきているという現状でございますが、この百万トンを考えているというのは、どういう根拠で見通しを立てておられるのか、ひとつ御意見をお聞かせいただきたいと思うのです。
○横尾参考人 お答え申し上げます。 先ほど自給率の問題につきまして、ただいま先生から御指摘のございましたような答弁を申し上げたのでございますけれども、将来百万トンをこえる、具体的に申しますと、昭和五十七年を目途として百万トンをこえる目標が農林省で立てられておるけれども、それは妥当ではないか、こういう意味のことを申し上げましたが、現在からそうした産糖量に達します。ポイントは、てん菜につきましては、主として反収を増加せしめるということと歩どまりの向上をはかる、そういうことを通じて、先ほど申し上げましたような数量を確保する、こういうふうに考えていくべき筋合いだろうと考える次第であります。
○瀬野委員 横尾参考人にもう一つ関連してお聞きしたいと思うのですが、価格についてもこれは十分評価せねばならないということをさっき申されましたし、私たちこうして審議をしておりますと、今後価格の問題が関係して、相当生産意欲に影響してくることはもう当然でありますが、先ほどの意見の開陳の中で、潜在生産力はたくさんまだあるやに述べられましたが、事実北海道の関係者に聞いても、現在北海道の畑作はほとんど限界に来ているというふうにいわれておるのですが、この潜在生産力についてはかなりあるように参考人はおっしゃっておりますけれども、どういうふうにあるのか、ひとつ具体的に参考までに述べていただくとけっこうであるわけでございますが、よろしくお願いしたいと思うのです。
○横尾参考人 まず第一に、対象たる土地利用の面から申しますと、現在の畑作面積、あるいは南の南西諸島、特に沖繩でございますが、そういう地域におきます畑作面積と、そこでの栽培可能性、そういうものはさらにまだ余地があるというふうに考えられる、それらを含めて潜在生産力はなおあるのではないかということを申し上げた次第でございます。
○瀬野委員 どうも参考人にはありがとうございました。 それでは、農林省当局に次の問題をお聞きします。時間の制約があるので、はしょって質問します。 去る三月二十八日、日本てん菜振興会の解散に関する法律案の審議をいたして、本会議を通過したわけでありますが、その審議の過程で、熊本のかつて振興会の研究所支所でありました研究所においててん菜「支六号」「支七号」「はづき」「はるまさり」等の新品種が開発され、それで北海道で「支七号」については有望だということで、「きたまさり」というふうになって開発しているということでございました。そのほかの品種についても、せっかくばく大な金をかけて長年かかって検討してまいったわけでありますので、品種保存をして暖地ビートその他のことも将来あわせ考えて、今回北海道農業試験場のてん菜部で今後保存をするというふうに回答をいただいて検討を願うことにしたのでありますが、いろいろ資料を見てみますと、確かに「きたまさり」は昭和四十七年度初めて〇・三%これを取り入れておるが、あとは全部とぎれている。すなわち「導入二号」も「合成二号」も「台糖一、二、三号」についてもとぎれてしまっておるということで、暖地ビートは完全に大失敗したことは間違いないのですが、こういった品種がとぎれて全然つくってないけれども、これはどういう理由によるものか。特にプリラーべ系統のオランダより輸入したところの品種等は二七・六%とか、「KWISポリベタ」これは、ドイツより輸入した品種でございますけれども、三三・八%、そのほか若干従来の品種をやっておるようでありますが、こういった品種はついにとぎれてしまっておるのですけれども、この点は、ばく大な金をかけてやってきたものが全然役に立たなかったものか、現在、品種は試験場には残っておるのか、ちょっと心配なんですけれども、この前の委員会のときの答弁とだいぶ違っている感じを受けるのですが、この機会に明らかにしておいていただきたい。
○須賀説明員 暖地ビートの問題から、いろいろ品種の改良がてん菜振興会の熊本支所で行なわれたわけでございますが、その当時、育種の目標はわが国の暖地てん菜におきましては、やはり非常に褐斑病が多いということから、褐斑病に強い品種をつくる必要があるということが第一の目標で育種がなされたわけでございます。いま先生がいろいろおっしゃいました「きたまさり」というような褐斑病に強い品種も育成されておるわけでございますが、その後でん菜振興会におきまして褐斑病に対する防除方法をいろいろ研究いたしまして、相当防除効果がある防除方法が開発されたということから、比較的褐斑病に弱いヨーロッパ系の品種も導入されて北海道で栽培されておるということがあるわけでございます。 しかし、これからのてん菜栽培におきましては、褐斑病に強いとかあるいは多収であるとかあるいは台糖量が高いとかいろいろな特性を備えた品種が育成される必要があるということで、これまで育成されました品種の特性、特に褐斑病に強い形質を生かしまして、これからの育種の母本にもなるということで、これまで育成されました国内産品種も貴重な財産である、蓄積された財産であるというふうに考えておりまして、これからの育種におきましても、そういうものが母本となって優良な品種がつくり出されるということから、決してむだな蓄積ではないというように考えておる次第でございます。
○瀬野委員 これを論議すると時間がかかりますので、次の問題に入りますけれども、てん菜糖の目標生産費のことでございますけれども、たしか昭和四十三年に、四十八年を目標にしてきめた価格、これは作付面積ヘクタール当たりの収量とかあるいは製品トン当たりの価格というものは九万四千円ということで農林省は試算をしてきたはずであります。ところが、昭和四十七年度の買い入れ価格の積算基礎が十万二千六百円ということでオーバーしておるわけですね。これについてはどういうふうに農林省は検討しておられるのか。これは十分検討せねばならぬ問題だ、こういうふうに思うのですが、言うまでもなく、合理化が進まなかったり、コスト高になったり、あるいは物価、賃金等が上がったり、いろいろな問題や要素があるわけですけれども、この点について検討の用意があるのか、御見解を承りたいと思うのです。
○池田政府委員 御指摘のように、四十七年産のてん菜糖の買い入れ価格が十万二千六百円でございますから、したがって、四十八年の目標生産費九が四千円をかなり上回ってしまっておることは事実でございます。その原因といたしましては、ただいまのお話の中にもございましたが、コスト面で、たとえばトラヨク運賃が当初見込んでおりましたよりもかなり高くなった、あるいはヘクタール当たりの収量が非常に伸びたけれども、逆に面積の伸びが人口の流出その他によって伸びなかった、そういうふうな形から、いわゆる経済規模と申しますか、一工場当たりの操業度が、当初私どもが見込んでおりましたよりも低目になってしまったというふうなことも二部の原因でございますが、最大の原因は、四十七年の異常気象で、先ほども申し上げましたが、てん菜の根中糖分が非常に——非常にというよりも、異常に低くて、製糖歩どまりが例年になく低くなってしまったというふうなことから、こういう特有な現象から、ただいま申し上げたような形が出てきたというふうに考えておるわけでございまして、政府の通常の見通しを越えて異常状態があったということがこういった状態を現出したことの一つの原因であるというふうに考えておる次第でございます。
○瀬野委員 そこで、通常の見通しを越えた状況にあったことが原因だ、こうおっしゃるのですが、どうなんですか、政府はこれは検討の用意があるのですか。
○池田政府委員 御承知のように、目標生産費は五年目五年目にきめるわけでございまして、五十九年には最終の年度を迎えるわけでございます。したがって、最初にきめましてから以降の足取りを見てみましても、五年間という流れはわれわれが想像する以上のいろいろな要素の動きもございますので、この際、この次の時期の目標生産費をどういう形に据えるかということは、当然早急に検討に落手しなければならない問題であるというふうに考えております。
○瀬野委員 九万四千円が十万二千六百円と、こういうふうにオーバーしておるわけですから、当然これは検討しなければなりませんね。こういったことがかなり見込み違いでありますから、十分ひとつ当局においても検討されるように望んでおきたいと思うのです。 そこで、これは政務次官にあと若干聞いて質問を終わることにしますが、てん菜の最低生産者価格及びてん菜糖の事業団買い入れ価格、こういったものを見ましても、大根、いわゆる最低生産者価格の大根のほうですね、これは八千二百五十円、買い入れ価格が十万二千六百円というふうに四十七年度はなっておりますが、従来四十年度からずっと見ましても、たいてい二百円から二百五十円、まさにこれは判こを押したようにずっときまっておるわけですね。価格をきめて逆算したのではないか。この調子でいくと、ことしはおそらく、農家は減ってきた、反収は多くなってきた、歩どまりは悪いけれども、実際困るのは製糖会社が糖分が少ないから困るわけで、てん菜農家は歩どまりが悪くても目方は相当重いわけですから、水分が多いわけですけれども、かなり農家のほうには迷惑がかからない面もあると言えるわけですが、こういったことから見まして幾らか下がるのではないかという、二百五十円をまた下回るのではないかという心配さえもある。トン当たり二百五十円は据え置いても上がったうちに入らぬわけです。生産費の調査等も発表されると思うのですが、四十七年度を見まして、実際に価格をもっと検討して再生産に見合う価格に上げてもらいたい、こういうふうに思うわけですけれども、この点について政務次官は十分ひとつ検討していただきたいと思うのですが、政務次官の見解を伺いたいと思うわけです。
○中尾政府委員 農家経営の実態を十分考慮して最低生産者価格をこの際上げたらどうかという御意見だと思うのでございますが、統計情報部等によりますと、四十七年度産のてん菜の生産費調査結果が本日公表されるわけです。それによりますと、十アール当たりの収量の増大もございますし、トン当たり生産費は六千三百十二円となり、前年度より約一割近く安くなったことは先ほど来討議の的になっておる点でございます。 てん菜の最低生産者価格の決定にあたりましててん菜の生産費を参酌することはもちろんでございますけれども、これのみではなくて、糖安法により農業パリティの指数に拳ついて算定される価格を基準といたしまして、これもずっと先ほど来お話をいただいた点でございますが、物価その他の経済事情を十分参酌いたしまして、そしててん菜の再生産を確保することを旨として決定することとなっておりますので、四十八年度産てん菜最低生産者価格はパリティ指数並びに本日公表された生産費の調査結果などを十分検討の上で決定していきたい、こう考えておるわけでございます。
○瀬野委員 最後にもう一点政務次官にお尋ねして終わりにしますが、いまもおっしゃったように、毎年三%値上げというようなことになっておりますが、再生産に見合うようにパリティ方式を改めて、ビートの価格の方式を十分検討していただきたいということでありますが、結局、この甘味資源審議会に四月七日かけられますけれども、従来の経過から見ますと、これはもう米価の諮問、答申とは違いまして、二十五名の委員によって農林省の特別会議室でいろいろ審議をする。そしていろいろな生産者の立場から、この中にはてん菜ばかりでなくて甘蔗等も入るわけでございますので、沖繩、鹿児島県の知事、北海道の知事等も加えていろいろな角度から意見を述べる。そして生産者の意見というものをまとめて農林省に口頭で答えるという程度の審議会である、私、こういうように思っているのですが、結局は農林省当局と大蔵省の折衝いかんによって価格がきまる、こういうことでございます。 そこで、農林省のほうで強力な積算基礎を踏まえて財政当局に当たらなければ、なかなか価格は、毎年逆算されたような、いわゆる三%、二百円から二百五十円くらい、そういったような価格が決定されて、むしろことしはいろいろな状況から見るときょう生産費調査も公表されるということでありますけれども、おそらくは昨年よりもまた下がるのじゃないかということさえ懸念される。そうなったのでは北海道農民もたいへんであります。先日の乳価、豚肉価格の問題等から見まして、米、畜産、果樹という三大柱の中の大きな分野を占めることになりますので、今度は農民に対して十分配慮をして、価格決定に強力な態度で財政当局にも臨んでいただきたい。大臣にも、特にそういった点に留意をして、価格決定をするように望みたい、かように思うわけです。それについて力強い折衝をされるように政務次官に要望したいのですが、政務次官の決意を聞いて、質問を終わることにしたいと思うのです。
○中尾政府委員 たしか先ほど先生の御指摘がありましたように、このところの生産費の目標価格にいたしましても相当な開きがございました。こういう点も十分勘案して、それだけ、私どもてん菜をやっていく、あるいはまた総合的にいって、農業というものはそういう大きなデメリットがあるのでございましょうけれども、特にてん菜もその例に漏れず、これまた天候現象によるデメリットもございましたし、それから先ほど局長が答弁いたしましたように、トラックの運賃その他の値上げというようなわれわれの計算し得ない面も相当に加味したという点もございましたし、そういう生産費の動向等もかみ合わせまして考えていかなければならぬことは当然のことだと思いますし、その点は十分私個人といたしましても検討して、また大臣とも討議してみたいと思っておる次第でございます。
○瀬野委員 これで終わります。
○佐々木委員長 参考人には本日御出席され御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十四分散会