内閣委員会 第48号
- 発言数
- 305 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1973/08/28
会議録
○三原委員長 これより会議を開きます。 公務員の給与に関する件について調査を進めます。 去る九日の一般職の職員の給与等の改定に関する人事院勧告につきまして、人事院より説明を聴取いたします。佐藤人事院総裁。
○佐藤(達)政府委員 九日に国会及び内閣に勧告申し上げましたのでございますが、本日、説明お聞き取りの機会をお与えいただきまして、たいへんありがたく存じます。 例年のとおりでございますけれども、袋の中に「給与勧告についての説明」という横長の印刷物が入っておりますので、私が便宜それをながめながら御説明を進めてまいりたいと思います。 人事院は、例年のとおり、官民給与の精確な比較を行ないますために、一般職国家公務員の全員について給与の実態調査を行ないますとともに、民間のものにつきましては、企業規模百人以上、事業所規模五十人以上の全国で約七千四百の民間事業所を抽出いたしまして、その従業員五十四万人についてきわめて精密な給与の実態調査を行ないまして、その結果、官民の給与の比較をいたし、ましたところ、その較差は一五・三九%であるということが明らかとなりました。したがいまして、この較差を埋めるために今回給与改定の勧告を申し上げた次第でございます。 改定の内容は、第一に俸給表の改善でございます。俸給表の改善につきましては、民間における初任給その他職務の階層別の給与上昇傾向などを考慮いたしまして、私どもの勧告でも特に初任給及び中位等級の改善に配慮いたしました。なお、あわせて、職務の実態の変化等に応じまして、特一等級というような等級の新設をいたしますとともに、一部号俸の間引きによりまして、昇給間差額の改善等を行なうことといたしたのでございます。 そのうち初任給につきましては、一般の事務・技術の場合について申し上げますと、その俸給は、大学卒、つまり上級乙試験合格者でございますが、大学卒程度で五万三千五百円にいたします。現行は四万五千三百円でございます。それから高校卒程度の者につきましては、すなわち初級試験合格者でございますが、四万四千八百円にいたします。現行は三万七千五百円でございます。 次に、先ほど触れました特一等級を設けますのは、行政職俸給表の(二)、税務職俸給表、公安職俸給表の(一)及び(二)、海事職俸給表(二)、医療職俸給表(二)の各俸給表に、現在の一等級の上に特一等級を設けたわけでございますが、たとえば行政職俸給表の(二)で申しますと、大型作業船舶の長でありますとか、あるいは大規模な車庫の車庫長であるとかいうような人々が特一等級に格づけされることに相なるわけでございます。 次に、号俸の間引きでございます。これは、各俸給表の中位号俸以上において号俸を間引きいたしまして、昇級間差額を広げたわけでございますが、これらについては、場合によっては、新号俸に切りかえになりますまでの間、中間的に暫定俸給月額を支給するなどの技術的のいろいろな措置を考えております。 それから指定職俸給表でございますが、これは現在甲と乙とに分かれております。これができました当初は意味がございましたけれども、現在では特に甲、乙に分ける必要性を認めませんので、これを廃止いたしまして、俸給表としての体系の整備をはかりました。と同時に、民間役員給の調査も本年いたしましたので、これに応じまして俸給額の引き上げをやっております。 次は、諸手当関係の改善でございます。諸手当につきましては、かねて御報告申し上げておりましたように、今回の民間調査では、ほとんど全部にわたって民間の調査を行ないました。したがいまして、その結果に応じまして手当てをいたしましたものも相当幅広くなっておるわけでございます。 その第一は扶養手当でございます。これは相当力を入れたものの一つでございますが、扶養家族のある職員の処遇ということに特に重点を置きまして、その中でも配偶者に対する手当を三千五百円にいたしました。現在は二千四百円でございます。次に子供のうち二人、これは各千円といたしました。現行はそれぞれ八百円でございます。なお、母子家庭の世帯主など、配偶者のない職員の子のうち一人は二千五百円、現在は千六百円というような改善をしております。 次は住居手当でございます。これは現在では、一カ月当たり三千円をこえる家賃、間代を払っておる者を対象といたしておりましたけれども、公務員宿舎等の値上げもございまして、今回は一カ月当たり四千円をこえる家賃、間代を支払っておる職員を対象にいたしております。しこうして支給月額は、家賃、間代と四千円との差額が三千円に達するまではその額、その差額が三千をこえるときは、そのこえる額の二分の一の額を二千円を限度として三千円に加算した額ということにいたしております。最高支給限度額は現在の三千円から五千円に上がることになります。 なお、この改定によって支給額が減る人もございますので、そういう方々については、昭和四十九年三月三十一日までの間、暫定的な経過措置を設けておくつもりでございます。 なお、持ち家居住者の問題はかねがね懸案で、今回も相当熱心に検討いたしたのでありますけれども、遺憾ながらまだすっきりした結論を得ませんので、なお今後力を入れて検討を続けてまいりたいという心組みでおります。 次は通勤手当でございます。これは交通機関等利用者の場合につきましては、全額支給の限度額を現在の四千円から今度五千円に引き上げました。次に、二分の一加算額を加えます場合の最高支給限度額を、現在六千円のものを七千円に引き上げることにいたしております。 次は自転車等の交通用具使用者の場合でございますが、これも引き上げまして、片道十キロメートル未満の者については、現行の千円を今度千百円に引き上げます。片道十キロメートル以上は、現在の千五百円を千八百円に引き上げます。なお、通勤不便地から通っております者につきましては、十五キロメートル以上の区分を新たに一段階設けまして、現在の段階を二段階にいたしました。しこうして、片道十キロメートル以上十五キロメートル未満の者については二千円、これは現在は千八百円になっております。それから片道十五キロメートル以上は二千五百円、現在はもちろん一段階でありますから千八百円でありますが、これを二千五百円に引き上げるということにいたしております。 なお、交通機関と自転車等を併用する人々についても同様な措置をとることにしております。 次に宿日直手当でございますが、これは支給額の引き上げを各種についていたしております。普通の宿日直勤務については一回千円といたしました。現在は六百二十円でございます。それから矯正施設等における管理または監督の業務を主として行ないます宿日直勤務につきましては一回二千円といたしました。現在は千二百円でございます。それから常直勤務、これは登記所などの一人庁の場合でございますが、現在の四千四百円を今度は月額七千円といたしました。これは月額で支給することにしておるわけです。なお、そのほか、学寮当直などについては、その適用範囲を一部拡大いたしますとともに、身体障害者の収容施設その他の更生援護施設、あるいは盲ろう学校等における入所者の生活の介助などを行なう特殊な宿日直勤務をしております方々につきましては、勤務一回について千五百円の手当を支給することにいたしております。これらの方々は現在は普通の宿日直の扱いをしておったのでありますが、今回特段の措置として、これを切り離して勤務一回千五百円を差し上げるということにいたしておるわけでございます。 次に医療職俸給表の(一)でございますが、これはもう例年御説明をいたしておりますように、民間の病院のお医者さんと国立病院のお医者さんとの間の給与の較差は非常に幅広いものでございまして、それを埋めるべく四苦八苦してまいったその処置の一つでございます。ことしは幸いにしてその隔たりがだいぶん狭くはなってまいりましたけれども、なお放任できないということで、いわゆる初任給調整手当、この支給限度額をさらに最高一万円引き上げまして、現在十万円のものを今回十一万円、これを最高といたしております。それから初年度月額を据え置く期間も延長することにいたしております。 次は調整手当でございますが、これはずっと引き続き各地方の特殊事情について私ども検討を続けてまいっておるのでありますが、今回は、支給地域とされております市町村の地域、これを昭和四十八年四月一日現在のものに改めます。その結果、地域的には相当広まることになります。なお、東京その他の大都市周辺の地区についての官署指定の基準を若干緩和いたしまして、これを拡大することにいたしております。 次に特殊勤務手当等でございますが、中でも、交代制勤務に服します職員に対する夜間特殊業務手当、たとえば航空管制官というような人々の夜間特殊業務手当の額を、勤務一回について深夜の全部にわたる場合は四百五十円、深夜の一部にわたる場合は三百円に引き上げます。現在は、深夜の全部の場合は三百円、深夜の一部にわたる場合が二百円ということになっておるわけです。そのほかの一般の特殊勤務手当につきましても、最近、給与水準が非常に上がっておりますので、定額できめられておりますこれらの手当の額についても、幅広く改善をいたしたいと考えております。 なお、期末・勤勉手当でございますが、これは民間調査の結果、現在の公務員給与の場合と大体均衡が保たれておるということが明らかになりましたので、これは現行のままに据え置くことにいたしております。もちろん給与が上がりますから実額はアップするわけでございます。かくして、以上のうち、官民給与の比較の基礎となる給与についての改善の内訳を申し上げますと、俸給で一三・三六%、諸手当で一・一七%、その他で〇・八六%、合計一五・三九%、これを平均の金額にいたしますと、平均一万四千四百九十三円ということになります。 次に、宿題の問題になりますけれども、これは昨年の報告で触れたと思いますが、俸給の調整額制度の検討の問題、それから先ほども申しました調整手当の支給地域区分などの問題につきましては、今後なお引き続いて検討いたしたいと考えております。 それから次は給与の口座振り込み制度の導入でございます。これは民間会社におきましても相当普及しつつありますので、公務部内においてもその導入を検討してもいい時期ではないかということで、これは検討してまいりたい。それからもう一つは死亡退職者の退職月分給与支給の合理化で、月の途中でなくなりましてもその月分は全額差し上げるべきではないか。これは国会職員の方々については、もう前からやっていらっしゃるというようなお話も聞いております。そういうととも検討すべき事柄であるというふうに考えております。 それから、その(3)といたしまして、教員あるいは看護婦の方々の給与の改善については、私どもかねてから努力を重ねてまいったところでございますが、なお今後も一そうの改善をはかる必要が認められます。このことに関連いたしまして、従来から私どもとってまいりました官民比較の基本原則、これはもちろんあくまでも堅持いたしますけれども、その適用の方式については若干の変更を加えることがむしろ合理的ではないかということも考えられますので、これはすみやかに検討を行なってまいりたいという考えております。 それから最後にいわゆる週休二日制の問題でございます。今回報告書においてこれに触れましたのでありますが、民間における勤務時間及び週休制度の実態について、この四月調査の機会に昨年に続いて調査いたしましたところ、週休二日制の普及状況については、去年に比べますというと顕著な進展が認められたわけです。去年の場合はたしか一七%でありましたものが、ことしは三七・六%ということに飛躍しておりますし、なお、実施予定をはっきりきめておる事業所、これも調べたのでありますが、それらの予定の事業所をも加えますと、昭和五十年中にはおおむね半数の民間事業所が何らかの形の週休二日制を実施することとなることが明らかとなりました。したがいまして、このような状況にかんがみて、職員につきましても週休二日制の採用を考えるべき段階に達したものと認めます。したがいまして、本院といたしましては、行政サービスの維持でありますとかその他諸般の事情に留意しながら、また関係機関とも連携をとりながら、当面、昭和五十年実施を目途としてその具体化について検討を進める所存でございます。 なお、勧告に掲げます改定の実施時期は本年四月一日、宿日直手当については本年九月一日といたしております。 以上が内容でございますが、今年の勧告につきましては、当委員会におきましての御激励もございます。われわれもできるだけ勧告期日を早めようという心がまえで、かつまた、総務長官もいらっしゃいますが、総理府の統計局の格段な御努力を得まして、幸いに昨年よりも六日早く勧告を申し上げることができたわけでございます。幸いにして、国会も再延長になりまして会期中になっておりますので、この勧告に基づく法案が一日も早く成立するようにわれわれとしては望んでおりますわけで、これが九月にでも差額支給ということになりますれば、これはこれとしてたいへん画期的な一つの成果ということにもなりますので、法案が提案されました暁においては、何とぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 以上で終わります。
○藤尾委員長代理 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
○大出委員 今回の勧告を読ませていただきまして、まず第一に、ことしの経済情勢その他を踏まえまして、何とか一日も早く公務員の皆さんの手に、あるいはこれに準ずる職員の方々の手に、この差額あるいは改定給与が支給されますように。三月期東京における消費者物価九%、あるいは四月期一〇・六%、五月期一一%をこえるというようなことでございますから、どうしてもそうしなければいけないということで、早くからこれはこの席でも申し上げましたが、総務長官、また人事院総裁にお願いをしてまいりましたが、いま総裁からお話しございましたように、総理府におかれましても、私も直接おじゃまをいたしましたが、統計局の皆さんが二日も徹夜をなさるというようなたいへんな御苦労をいただきまして、六月の十五日にコンピューターでインプットした結果を出して、人事院に一次、二次の調査結果を渡す、こういう予定を五日ばかり繰り上げていただきまして、たいへんこれは長官以下御努力をいただいた結果であろうというように思っているわけであります。人事院のほうは人事院のほうで旧来のシステムがございますから、五日間繰り上げていただいたことが何ほど役に立つかという点については、それなりのやはりまた苦労がおありのようでございまして、最終段階、私は無理ばかり申しましたが、中心の尾崎給与局長が倒れてお休みになる。これはだれの責任かわかりませんが、アルバイトを募集したらさっぱり集まらぬ。ずいぶんこれはそういう意味の御苦心の末に、それでもいまお話があったような六日ばかりの短縮をなさって出していただいた。感謝を申し上げる次第でございます。 かつ、もう一つ、私もここで質問をいたしましたが、公労協賃金が一四・七四%ぐらいになっておるはずでありましたが、そういう意味で、例年の公労協、人事院勧告の比較等からいきまして、もう少し高くなければということでいろいろやってまいりましたが、その後の物価上昇その他もいろいろ踏まえまして、結果的に一五・三九、一万四千四百九十三円という勧告が出てきたわけであります。おのおのの党の立場からするといろいろ言い方はありますけれども、担当を長らくしてまいりました私からすると、その労を多とすると申し上げておきたいわけであります。 さてそこで、何よりもいま必要であることは、お話にございましたように、何とか早くこれを解決したい、こう思っているわけであります。そういう意味でまず総務長官に、早く勧告したのは早く公務員の皆さんの手に新賃金が渡るようにという人事院の意思表示であるという受け取り方を私はいたしますので、早く給与法をこの国会に御提出をいただきたいのですが、ついては大体いつごろにどういう手順で法律を国会に提案をしていただけるのか。それによってどういう審議の日程を私どもが組めるのかという点とからみますから、そこのところをまず総務長官からお答えをいただきたいのと、あわせて、閣議決定をいただきましたが、この中でたいへんに高額の人事院の勧告であるから旧来より以上の節約をしなければならぬということが言われております。そうなりますと、これは予算財源の見通しその他とからんでまいります。したがって、どういう御相談をそこでなさったのか、あわせてひとつ冒頭にお答えおきをいただきたいのであります。
○坪川国務大臣 大出委員が、公務員給与関係に関連するお考え方、あるいはその提出の時期等について、延長前の特別国会の当委員会において強く要望され、われわれを励ましていただきましたことを、ここに厚くお礼を申し上げておきたいと思います。そうした立場を踏まえましておほめをいただきましたが、私といたしましては、統計局の局長以下職員にお願いいたしまして、酷暑の中ではございますけれども、作業の促進に精一ぱいの配意はさせていただいたようなことでありますとともに、人事院の非常な熱意のある、それを踏まえての作業が続けられましたので、先ほど佐藤総裁のお述べのごとき答申がなされたような次第でありまして、お互いに御同慶のきわみだと、私はこう考えております。 したがいまして、八月八日の午前十一時に内閣総理大臣に人事院総裁から、私もお立ち会いいたしまして受けたわけでございますので、直ちにその日午後二時半より総理官邸において関係閣僚協議会を開きまして、その問題点、また私としての考え方を申し上げまして、また財政当局としての立場からの大蔵大臣等の意見も開陳されまして、それをそんたくするという方針で、しかも四月一日に遡及するという方針のもとにおいて各省庁がこの取り扱いの最終的決定をいたそうという、おかげで話し合いもできまして、そしてぜひとも私としては、この国会に間に合わせたいという気持ちもありましたので、正式決定をリミットをきめまして、八月の二十一日の閣議で正式におかげで閣議決定、政府の方針が決定されたような次第でございます。 以上のような状況でございますので、私といたしましては、前段で申し上げましたように、ぜひとも本国会で関係法案の御審議、議決を賜わって、そして実施に移したい。御承知のとおりに、関係法案といえばもう大出議員御了承のとおりでございまして、これらの関係法案、すなわち一般職の職員の給与に関する法律の一部改正、特別職の職員の給与に関する法律の一部改正、防衛庁職員給与法の一部改正並びに裁判官の報酬等に関する法律の一部改正、検察官の俸給等に関する法律の一部改正、この五つの関連法案をなるべく早く出していただきたい、こう考えておるわけでございまして、御承知のとおりに、八日に一応内定した、そして政府の大体の方針が決定いたしましたので、その次元で各関係閣僚に、今国会に提出したい旨の話も私の私見も申し上げて、ひとつ作業をいまからやっていただきたいということをお願いいたし、各省庁もこれに対して協力しようということになり、正式に二十一日に決定されたというのでございますので、大体これに要するのは、専門的な大出委員御承知のとおりでございます。防衛庁職員等の特別の作業などもかなり広範多岐にわたっておる。また特別職の問題等もありますので、私といたしましては、まあ少なくとも三週間以内にその作業を終えてもらいたいという心組みでおるわけでございまして、閣議決定の際にもその旨をお願いいたしましたので、大体九月の少なくとも初旬、十日以前にはひとつこの関係法案を提案させていただきまして、そして両院において十分なる御審議を賜わりたい。会期は御承知のとおりの状況でございますから、その間十分御審議を賜わり得るとこう期待もいたしておりますので、その方向でひとつ御協力と御審議のほどをお願いいたしたい。私の考えを申し上げて御理解をいただきたい。 また財源の問題でございますが、一応既定財源の中で、大蔵大臣としての考え方は、十二月まではこれをまかない得るという話もございましたので、この十二月前後の既定財源でまかないながら、いずれ大蔵省としても、また政府といたしましても、いわゆる補正の提案をいたさなければならぬということも御理解いただけると思いますので、そうした状況のもとにおいて私は、人事院勧告を正確に守りながら法案の御審議をいただいた暁には、早急にそれを実行いたし、国家公務員、地方公務員の各位の生活の安定に幾らか寄与していただき、また喜んでもいただきたい、こういうような希望でおることを表明申し上げて御理解いただきたいと思います。
○大出委員 いまの御答弁で、人事院が今回勧告されました勧告の趣旨を完全に実施をなさるというのが一つだというように理解をしたいのでありますが、それはよろしゅうございますね。 それで、財源は十二月一ぱいは本年度予算でまかない得るという財政当局の考え方である、したがって、それらを踏まえてできるだけ早く、時期的には九月の上旬、つまり九月十日以前に五つの法案を国会に出したい、こういう話でございました。そこで私、実は地方議会の動きを一応調べてみたのでございますが、ほとんどの全国の地方自治体が、ここで二つばかりお願いがございますが、九月の上旬に議会をお開きになる。私のおります横浜などは、九月十日に市議会を開きまして、二十五日までの会期になっております。多少の延長は可能だということでございますが、川崎などを聞きましたが、やはり九月上旬開会のようであります。大体九月の二十日過ぎまでどこもやるような形であります。 そこで、旧来よく労使間で、おのおの自治体内部の要求などもございますから、一カ月ぐらいの交渉期間などがあるわけでありますが、なぜそういう長期にわたり交渉が続くかといいますと、一面では、どうせ九月議会には間に合わないのだからという、労使双方そういう前提に立ってしまって、だから十二月しかしようがないということで腰を据えたことになってしまう、これが旧来の慣行でございます。それを昨今の経済情勢、物価の上昇等を踏まえまして、おのおのそれなりのあせりが、自治体理事者側にも、あるいは職員関係の団体の側にもある。そこへ人事院がたいへんな御苦労をなさりながらも前に出て、早く勧告をしようという姿勢になった。そのために、全国的に九月議会に何とか間に合わせよう、こういう労使双方の動きが顕著になっている。だから、九月に間に合わないとなると、非常に期待はずれということになりかねない職場の空気であります。だから、可能な限りひとつ九月議会に間に合わせようという、全国自治団体をかかえておる自治労などの動きもそういうふうに見えます。したがって、何とか九月上旬とおっしゃっておられる提出の時期を、ひとつ一日も早くお出しをいただけるように。 実は九月十日でございますと、この委員会で各党の御承認をいただき、御理解をいただいて、みんなで、かりにひとつそれじゃ十一日なら十一日と、火曜日、定例日でございますから、通そうじゃないかということになりますと、十一日に通過して、さて参議院というのがございますから、九月二十五日までの会期ですと、会期末ぎりぎりということになる、この作業の手順が。なぜならばその間に地方人事委員会の勧告をとらなければならない。そしてこれは勧告の中身は、多少ずつ人事院の勧告と違いますからね。そこらのこともございますから、そういう意味で自治体の作業という問題も時間的なワクがかかってくる。そういう意味では、どうしてもやはりこれはできる限りひとつ急いでいただきたいというふうにお願いをしたいのであります。 そこで、二つだけお願いしたいと申し上げましたのは、今月二十八日の日に十都市の人事委員長会議、地方人事委員会の人事委員長会議などが開かれるわけであります。 〔藤尾委員長代理退席、委員長着席〕 この辺でおそらく各地方の人事委員会の線もそろうだろうと思うのでありますが、横浜の人事委員会などの様子を聞いてみますと、今月中に地方人事委員会が勧告を出す、こういうことであります。したがって、ここらのこともいろいろな関係が人事院にございますので、スムーズに地方の作業が進んでまいりますように、ぜひ側面的な御援助をお願い申し上げたいわけであります。これが一つであります。 それからもう一つは、自治省の方にお見えをいただいたのでございますが、国会で通らなければ云々というようなことがよくあるのでありますけれども、ことしはお互いに早く公務員賃金の決着をつけようということで出発をしておりますから、地方自治体の皆さんに対して、自治省の皆さんの側も、そういった給与条例の改正が必要でございますが、それらの諸準備その他につきまして、これまたひとつ前向きで御援助を願いたい、こういうふうに希望したいのでありますけれども、そこら二点についてお答えをいただいておきたいのであります。
○坪川国務大臣 大出委員が冒頭に御質疑になりました、いわゆる地方公務員を含めての立場からなるべく早く提案してもらいたい、全く私も同感でございます。閣議の席におきましても、またここの立場においても、総務長官という立場から、山中防衛庁長官に対しましても、非常になんであろうが、ひとつそうした時点で早急に作業をしてほしいということを特別要望もいたし、山中長官も、その御期待に沿いたい。それだから、従来の方針からいいますと、勧告をなされてから一カ月という状況でございますのを踏まえ三私は十日、こう申したのでございますが、私の考えといたしましては、ぜひ五日、六日ごろまでにはひとつ各省まとめてもらいたい、こういうような気持ちも要望いたしておりますので、一日も早く提案できるよう政府は全力を尽くしますことを表明申し上げておきたい、こう考えております。地方財政の件につきましては、自治省からそれぞれ御発言があると思います。
○小林(悦)説明員 ただいまお話ありましたように、ことしは人事院勧告が早まりまして、関係給与法等は今国会に提案される見通しが立っておりますので、各県の人事委員会の勧告でございますが、これが九月ないし十月に予定されております地方議会に間に合う場合には、国の動きに対応いたしまして給与条例等を提出しても差しつかえない、こう考えておりますし、また、その趣旨により指導しておるところでございますが、ただいま御指摘がありましたような準備の手続等につきましては、関係省庁と連絡をとりまして十分やっていきたいと考えております。
○大出委員 地方自治体関係の方々から再三電話などをいまいただいておりますが、いま課長おっしゃっておられましたそこのところを非常に心配しておりまして、実はきょう特に自治省にお出かけをいただいたのでございますが、何とかひとつ国の動きに対応した自治省の動きがいただきたいという。これは私のところなどは、そういう性格の自治体でございますだけに、組合もさること汁がら、自治体の理事者側のほうからもそういう託もございますので、ぜひひとつ、いまの御答弁の趣旨に従いまして急いでいただきますように、お骨折りを賜わりたいと思います。そしてせっかくの人事院の前に出ての勧告に対応した形で、何とかことしは、まあ間に合わぬところも、いろいろな事情がございますから出てくるかもしれませんけれども、大筋ひとつ九月議会で処理ができたということにこぎつけたいものだという念願を持っておりますが、ぜひひとつそういうことで格段の御配慮を賜わりますように、重ねてお願いを申し上げておきたいわけでございます。 それから、あわせて自治省の方にちょっと承っておきたいのですが、まず心配が出てまいりますのは公営企業、交通財政などの関係でございまして、ここらのところ十二月までに、再建法といったらいいのですか、再建計画を出さなければならぬことになっているわけでありますが、企業会計にいたしますと合理化すべきものはしてしまった。至るところワンマンバスが走っているわけですから。路線電車はみんななくなってしまっているわけですから。そうした中でさてどうするか。財産はみんな売り払ってしまって、ないというわけであります。そうなると、再建計画の手直しをして、横浜市の交通会計だけでいえば、概算約七億ぐらいかかるだろうと思っております。それだけのものを何とかしませんと、他のほうは何とか九月ぐらいに間に合うように済みますけれども、交通会計等がまた取り残されていくという悲劇が起こる。そこらのところを、出た勧告の一五・三九、一万四千四百九十三円というものを踏まえまして、自治省の皆さんが、特に六大都市等をながめましてどういうふうに判断をされておるかという点を、一言承っておきたいわけであります。
○坂田説明員 公営企業の職員の給与改定でございますが、一般職の公務員について給与改定が行なわれる場合には、公営企業の職員についても同様に行なわれるというのが一般的には望ましいと考えております。ただ公営企業の場合には、その前提といたしまして、その財源をどうするか。料金改定までしていくか、あるいは経営の効率化によって所要財源を生み出さなければならないわけでございます。その点につきまして、各地方団体が、企業の実情に応じましてどのようにするか、具体的な対策、措置を考えていきたい、十分な指導を進めていきたいというふうに思っております。
○大出委員 ちょっともう一言承りたいのですが、これは長年の懸案でございまして、私もずいぶんこの問題は、皆さんと直接討論もし、また委員会で質問も重ねてきておりますから、知り過ぎている一人でございます。当面、この勧告を踏まえてスムーズに進まないと考えられるところは、大都市のうちでどの辺だという御判断でございますか。
○坂田説明員 特に大都市といいますか、五大市、東京も含めまして六大都市でございますが、公営交通経営の収支を今後どのように合わしていくか、これは中小都市に比べて特にむずかしいのではなかろうかというふうに考えております。
○大出委員 これはもうわかっていることで、人事院が勧告をする時期も明確であり、多少のズレがありましてもその前後に出る。民間の春闘の上げ幅その他から見まして、これまたどのくらいのものになるいうことは、見当はおおむねつく。にもかかわらず、公営交通などというところが、いつもは一般会計のほうは先に上がっていくんだが、あとに取り残されている。やはり家族をかかえた同じ職員でありますから、そういうことが続き過ぎることについてはいささかどうもこそくな感じがする。いろいろ難航はいたしますが、最終的に新賃金への改定は行なわれているわけでありますから、しょせん行なわれるのである限りは、そういうたいへんなズレをつくるということは、その方々に罪があるわけじゃない。一生懸命働いている。その家族の皆さんが、いつもどうもよけい賃金が上がるといやな感じを受ける。なぜかというと、御家族にすれば、ことしの人事院勧告は一五・三九で、このインフレに見合う高額なものが出たとほっとする反面、またうちのおとうさんのところだけはもらえないんだなという形を毎年毎年続けてくる、難航の末に実施をする、このズレの間は、片方は差額が入って、同じ近くにみんな寮などがあっているんですから、そういう形をなぜ私は放任をしておかなければいかぬのかという気がする。だから、しょせん再建計画の手直しをするならするで、あわせてなぜそういう準備ができないかという点が非常に私は不合理千万だという気がするんですが、そういう意味で、長い議論をする気はありませんが、もう少し自治省なら自治省の側に積極的にものを考える姿勢があっていいように思うのですが、いかがですか。
○坂田説明員 確かに従来までは、公営交通企業につきましては、特に再建企業にありましては、給与改定が一般職に比べておくれるという状況で来たわけでございますが、ことしから公営交通企業に対しまして、過去の赤字に対しましては、国と地方団体の一般会計で全額これは再建債ということでたな上げして措置をするということになりましたので、四十八年度以降は、過去の赤字の心配はしないで今後どのようにして収支を合わせていくか、そういう前向きの方向で、料金の問題、あるいは最近の新しい企業環境の変化に対応する問題、公共大衆輸送機関が優先通行するという問題、経営の効率化の問題も含めまして総合的に検討して対処していきたいというふうに考えております。
○大出委員 ことしは御存じのとおり自治省がお出しになった改正案があって、これは私どものほうからの対案の提案もございましたが、地方行政委員会で議論されたところでありまして、ことしはそういう意味で結論として、交通を含めて決着がつく、こう考えてよろしゅうございますか。
○坂田説明員 今年度の新しい財政再建計画が十二月末までに各地方公共団体から提出があるということになっておりますので、具体的にはそういう各地方団体からの再建計画の提出を待ちまして対処いたしたいと考えております。
○大出委員 冒頭に申し上げましたように、十二月までに提出をすることになっておるがということを私は初てっぺんから申し上げているのですけれども、そうなると、ことしはまたずれることになりはせぬかと思うので実は承っているわけでありますが、くどくなりますから、せっかく地方行政委員会で議論をしてきたところでございますし、ことしはちょうど改正法律の過渡期にあるわけですね。だから、そこのところを自治省のほうで政治的な判断をなさって、何とかひとつおくれずについていけるような御努力を、まだ日にちがございますから、いただきたい、この点お願いいたしておきます。いいですか。
○坂田説明員 ただいまお話がございましたので、そういう線を十分踏まえまして、検討また指導いたしたいと思います。
○大出委員 質問通告をお出しになっている方々多数おいでになりますので、実は、勧告の中身その他に触れて申し上げますと、こまかく言えば切りのない論議にこれまたなるわけでありまして、できるだけ省略いたしまして、中心となるべきものを幾つか承っておきたいと思うのであります。 追加勧告というものの考え方が一面ございます。教員に関しまして人材確保にかかわる法案がこの国会にあるわけでありますがこの扱いは触れられてはおりますけれども、もうちょっと具体的に言いますと、十月くらいだろうと思いますけれども、いつごろどういう形で勧告をお出しになろうとなさっておるのかということ、まずこういうことについて伺いたい。
○佐藤(達)政府委員 目下これは衆議院で御審議中でありまして、私どもとしては、一日も早く成立させていただきたい、そうすればわれわれの作業も非常にうまくはかどるだろうという大きな期待をもって御審議の経過を見守っておるわけでございますが、おそらくこれは早期に成立するものと思いますので、成立いたしましたら、さっそく勧告のほうに取りかかりまして、そしてこれはかねがね申し上げておりますように、私どもの念願しておりました筋と一致する筋でございますので、待ちかまえてひとつりっぱな勧告を申し上げたい、そういうことでおるわけでございます。おそらくこの秋くらいに勧告できるようにあげていいただけるだろうと期待をしておるわけでございます。
○大出委員 どうも早急に通るだろうなんて言ったって、まだ衆議院にあるのでは、なかなか参議院にいかないかもしれない。どうですか総裁、あの法律、人材確保などというものはこの際やめて、それで、人事院は勧告しなければならないとかなんとかというふうな、あの法律は大きなこと書いてありますから、これは人事院の性格にかかわりますから、あの法律はあまりこだわらずに、金のほうだけは総裁が前に私にお答えになりましたが、たっぷりとっていただいてありますからということでございますから、金があることははっきりしているのですから、そういう意味で人事院が独自な勧告をなさるということだって、これはふしぎはない。学校の先生方が苦労されていることは周知の事実で、いわゆる役付ポストその他が少ないわけですから、四十歳という年齢を数えましても、五等級相当額ぐらいにしかなってないなんということになっておるわけでございまして、一般行政職でいえば四等級に渡っているのがまだ五等級だなんということになる。だから、積年、人事院はそこらをお考えになって、多少の手直しはしてこられているわけでありますから、私もそこはわからぬわけではない。ただ何年計画だとかどこまでワクを広げるんだとかいろいろあります。そういう制約は、これはあとから申し上げますが、事、人事院の機関的性格から見てあまり好ましいことではない、私はこういう気がするわけであります。 だから、私はそういう意見を持っておりますが、あれが全くそういういま私が触れた三点ばかりの問題に関係のない形で通るならば、これは人事院の性格を何ら拘束するものではないわけでありますから、それでいいわけです。つまり基本的にはそうした考え方にお立ちをいただいて、この問題は、法律が通ろうと、あるいは通らなかろうと、人事院は教員に関してこういうふうにものを考えている、予算があるんだし、そこらのところの基本的な人事院の考え方というものをひとつ聞いておきたい、あとの問題とからみますので。通らなかったから出さないとか、通ったから出すという筋合いでなしに、人事院は基本的に教員の給与というものをながめて一体どう考えているか、予算的なものをことしは考えられているという前提に立ちまして。その上で、いま法案があるんだからといって、そこから先はものを言えないということになると、あとの質問とからみますから……。
○佐藤(達)政府委員 あとの御質問はまたそれはそれといたしまして、とにかくいま国会で御審議中であることはもう歴然たる事実でございます。それをわれわれはちょろちょろっと横からトビが何かをさらうようなかっこうで勧告を申し上げるということは、これはたいへん不遜な企てになるわけで、こういうことはわれわれとしては夢にも考えてはならないことでございますからして、一たん法案が出ました以上、一日も早く成立を祈るほかはない、それはその考え方に間違いはないと私は思います。
○大出委員 人事院も政府機関でございますからという答弁なんですがね、これは。だがしかし問題は、人事院が教員給与というものを基本的にどう考えているかということは言えないことはない、そう言っているわけです。そうでしょう。 そこで、じゃあと一緒に聞きますが、私はこの新聞記事がどうも気に食わないわけですよ。だれがどうお書きになったのか知りません。だが、どこまで一体実情を把握の上でこういう記事をお書きになったか知らぬ。あるいはまた、こんなことがそう簡単に世の中に伝わっていくということもふしぎな現象だと私は思うわけです。だれかが言わなければわからぬのではないかという気がするようなことを新聞がお書きになる。 一ぺんこれと同じケースがございました。実は満州からお帰りになって、満日ケースだ云々だという恩給問題で、私が粘りに粘って通算さしてしまおうと思っておりましたら、財源まで全部明らかにして新聞にぼんと出た。出所は大蔵省でございました。恩給局の中身は大蔵省ががっちり押えている関係で、私が強引に押し通そうとしたところが、三日にわたって私は新聞にたたかれた経験がございます。 いま私がものを言わぬとしている記事が見つかりませんが、見てみなくても同じことですけれども、私は旧来から、総合較差という人事院のものの考え方はおかしくはないかと言ってきた。しいていえば間違いではないか。行(一)、行(二)のような方々の立場に立てば、私は実はこれは人事院を訴えたいところです。不利益取り扱いを受けたなんていう公平審理というのが人事院にはありますけれども、これは長年にわたって六割を占める行政職の方々が、財源というのはどんぶり勘定ですから、そのたびに、やれ看護婦さんが低いとか、教員がどうだとか、三十五年ごろから次々に引きちぎられて、そっちに財源を持っていかれる。それはでたらめなんですよ。 看護婦なんというのは、昭和二十八年に、想定看護婦総数で正看の免許証を持っている人の数を調べて、日本の一年間の想定患者総数というのを厚生省が出して、それを割った。割ったら四対一になったから四ベッドに一人だという看護婦定数をきめた。これはそもそもそっちに問題がある。だから、なるべく看護婦さんを表へ出して、家庭で奥さんなんかやっておる正看の方々などを引っぱり出して、私が保助看法で質問したときに年間二千七、八百人厚生省は引っぱり出すのに成功しているという時期でございました。だがなおかつ足りない。患者総数を看護婦の正看の免許証を持っている人の数で割って四対一になったから四ベッドに一人だという、何の合理性もない二十八年の基準、いまだにそうです。そうだとすると、これは看護婦さんの問題は抜本的な問題だから、一つの官民比較のワクの中で総合較差方式だというので、行政(一)表や(二)表のほうにいかなければならぬ財源をそっちに持っていくなんというばかなことがあっていいはずはない。 学校の先生も同様です。国家公務員である学校の先生とそうでない先生と比較をしてみた、そしてこっちに積み上げるのです、これを年百年じゅうやっていたわけですね。そのたびに行政職の方々は損ばかりしてきた。積年一体幾ら損したか調べて、人事院総裁を相手どって、国を相手どって訴訟を起こさなければいかぬと私は言ったことがある。 ことしの勧告になって、ようやく旧来の総合較差方式を変えなければならぬという表現になっている。なぜそういう表現になったかという一面に人材確保の法案というものがある。言いわけをなさるかもしらぬけれども、基本的にいまの筋を正しいと、しばらくぶりで十年ぶりでお認めになるなら、これはやはり四月にさかのぼって行政職のほうを手直しをしてもらわなければ困る。そうじゃなくて、人材確保の法案に合わせて一月からなんということを言うならば、人材確保の法案に便乗したということになる。そうすると新聞記事の半面の真理、半分だけ当たっていることになる。そこらの問題がある。 そこで、片方、教員を一〇%この際追加勧告で上げるなら、行政職の諸君からいつも引っぱっていったわけだから、そこのところに何がしか積み上げなければならぬということで皆さんが相談をなさったはずです。私は何となく給与局長は割り切ったように見えた。そうしたら、どうも事務総長増子さんのところと総裁のところとうまく話がつかない。つかないと言っているうちに新聞がぼかり発表した。どうも私はその三者以外にそうたくさん知っている方はないはずだ。これは一体どうなっているのですか。それはそっとやりましょうとお考えになっているのかもしれぬけれども、あれだけ新聞に書かれればそっとというわけにいかぬ。東京新聞に書いてあるんだから。私は声を大にして聞きますけれども、あなたのほうは、そっと答えるならそっと答えてください。
○佐藤(達)政府委員 私よりもたいへんお詳しい情報をお持ちのようなので、事務総長がどうのこうのと私は全然初耳で、もっと詳しく教えてもらいたいと思うくらいでございますけれども、それは別にいたしまして、大体御趣旨はよくわかりますし、考え方として、総合較差主義というものは絶対に正しいかどうかということについてはもちろん別の考え方があると思います。私どもとしては、従来やってきたことであるということだけからこれを正しいという弁護はいたしませんけれども、それはそれとして、やはり理屈があってのことであると考えますけれども、いみじくもいま御指摘のように、人材確保法案のようなものが出てまいりましてもう来年の較差をやろうといったところで全然ナンセンスになってしまうということから見ても、検討するなら至急にその辺の解決策を検討すべきである、それが率直なところでございまして、ただいま御指摘の新聞にはたまたま私の写真が出ておりまして、いかにも私がばかげたことをしゃべったようにお受け取りかもしれませんけれども、私がしゃべったのではございません。
○大出委員 総裁の写真入りでここに書いてあって写真が載っていますが、私がしゃべったのじゃございませんと言ったのですが、だれがしゃべったのでしょうか。別な人の写真は載ってはないのですけれども。
○佐藤(達)政府委員 質問ですか。
○大出委員 質問したつもりですがね。
○佐藤(達)政府委員 私がしゃべった覚えはないということを申し上げるだけで、その話はこの辺でひとつお打ちとめ願って、前向きの話を伺いたいと思います。
○大出委員 私も、公務員の皆さんが賃金が高くなることを望んでいるので、別にこれから私が舌禍事件を起こしたことによって、人事院が上げるものも上げられないなんということになるとすると、私の責任重大でございまして、前向きでここから先は、というお話でおとめになりましたから、その限り総裁に責任を負っていただきまして、総裁の写真が載っているあそこに書いてある人事院側の考え方、この旧来の考え方はお変えにならない。つまり、来年からは総合較差といったって成り立たぬ、人材確保法案というものもある、そうだとすると、そこで、落ち込んでいる行政職等についてやはり何がしかのことをここで考えなければならぬという踏み切り方、これはお変えにならない、その考え方で進む、こう理解してよろしゅうございますか。
○佐藤(達)政府委員 先ほども御説明申し上げましたし、また報告書にもはっきり書いておりますようなことでございまして、結局、従来から問題点とされてきたところでもございますし、私どもとしては、総合較差のやり方というものについてはこの際大いに検討していいんじゃないか。官民比較の原則は、これは鉄則として守ってまいりますけれども、そういう具体的な方式については検討の余地がある。「速やかに」と書いてある。すみやかに検討したいという気持ちでおることははっきりしております。
○大出委員 ああ、ここにございましたね。先を言いませんけれども、言うなとおっしゃるから。「さらに二〜三%アップ」、上のほうに「一般職の国家公務員給与」と、こうなっておるわけですね。総裁の写真がちゃんと載っている。ここに「教員・看護婦に“便乗”」という表現でお書きになっている、記者の方が。便乗じゃないですよ。長年にわたって行政職の方々は損をしてきた、人事院の総合較差方式というものの考え方で。だから、こういう記事が出たからということで、あとへ引っ込んじゃったんじゃ困ると私は言っている。 もう一つつけ加えますと、行(一)、行(二)の方々、これ六一・六%あるのですね、数字の上で。おたくのほうの資料に基づきますと、ここに各職種別の職員分布の数字がございますね。これは参考資料の一ページですね。全俸給表ということで職員が四十八万九千九百七十四人おいでになるわけですね。そこで行政職の(一)表の方が二十四万五千四百八十二名おいでになる。行政職の(二)表の方が五万六千四百八十五人おいでになる。そうすると、行政職の(一)表、(二)表で三十万一千九百六十七名になる。これを四十八万九千九百七十四人に対比いたしますと、行政職(一)表、(二)表においでになる方々が六一・六%になる。 本来、官民比較というものは、行政(一)表、(二)表だけでやればいいのですよ。あとは、お医者さんだとか、学校の先生だとか、看護婦さんだとかいうような方々は、職種別にものを考えればいい。だから人材確保法案も出てきた。これは学校の先生は学校の先生独自に考えようということです。いままで一つのワクの中で原資はきまっているのですから。今度だって、調整手当を東京一〇%にすれば、それだけ原資は減るのですから。だから、ことしは調整手当をいじりたくない、原資とからみますから。これは組合のほうだってそうだ。同じなんですよ、そういう関係は。 だからそういう意味で、ここに書いておられる新聞の扱い方は誤りがある、私に言わせれば。そうではない。旧来から行政職(一)表、(二)表のところに常にしわが寄っていた。損をしていた。だから、この際あらためてその総合較差方式を手直しをなさるなら、あるいはやめるなら——そういう考え方は旧来からあるとおっしゃる。私は十年前から言っている。そうなちば、行政職(一)表、(二)表というところに対して多少のことはしてあげなければ筋が通らないと私は言っている。だからそれならば、人材確保に合わして一月なんていわず四月からおやりになればいい、これは。そういう基本線にお立ち願えないかと言っている。いかがでございますか。
○佐藤(達)政府委員 もう新聞記事の話はやめましょうと申し上げながら、ただいま便乗ということをおっしゃいましたので、私もこのコピーを持っておりますので見ましたら、なるほどクォーテーションがついて便乗と書いてある。これはもう私どもは全然、それをかねがね打ち消してきたところで、便乗なんかではありませんよ、これは文教委員会なんかの速記録をごらんになれば、いつもそう言っている。便乗じゃございませんよということを必ず言ってきているのでございまして、真意とは非常に離れた考え方がここに出ているということを申し上げれば、おのずから賢明なる大出委員はわれわれの気持ちはおわかりいただけるだろうと思います。
○大出委員 それならば、私が申し上げたことと変わらないという、基本的にそういう考え方に立つ、論理的にそうなるということですから、便乗ではない、こういうわけですから、それならそれで私は理解をいたします。これは非常に大きな問題でございますから、ぜひひとついまの筋をお通しをいただきたい、このように申し上げておきたいと思います。 次に、ここでもう一つ承っておきたいのは、期末、勤勉等の手当ですね。これは私はずいぶん長年口をすっぱくして言ってきているのですが、またまた本年〇・〇六%をお切りになった。初任給なんかでもそうでございますが、長年、どうも人事院の方式はおかしくはないかと言ってきたのですけれども、民間の上昇その他との関係で人事院方式破産をした。いままた総合較差方式が破産をした。これは次々に破産する。期末手当も、これはやがていまの人事院のものの考え方は破産する。早くしてもらったほうがいいんですがね。この辺で破産宣言を出して、考え方を変えていただけぬかと思うのですが、いかがでございますか。何でまたこれ、〇・〇六をお切りになったのですか。これを見ますと、公務員が四・八カ月、民間が調べてみたら四・八六だった、四・八六だから見るべき較差がないという。見るべき較差あるじゃないですか。〇・〇六じゃないですか。世の中四捨五入がまかり通る通常の常識ならば、切り上げてひとつもおかしくないじゃないですか。見るべき較差〇・〇六あるじゃないですか。何で見るべき較差ないのですか。〇・〇六は較差と目ないというわけですか。そんなべらぼうな話あれますか、あなた。おかしいですよ、総裁。これは破産だ。
○佐藤(達)政府委員 これは毎年御指摘を受けていることなんで、小数点以下二位のところがどう出るかというのは、われわれの重大なる毎年の関心になっておるわけで、ことしもまずい数字が出たなということで、これは必ずまたおしかりを受けるぞというようなことで用心して出てまいっておるわけでございまして、これが九とか八とかですと、それはまことにかっこうの悪いことになりますが、まあ幸い六だったから、これはごかんべん願えるだろうということでありますが、基本的な考え方は、たびたび申し上げておりますように、この民間の特別給というのは非常に浮動的で、その年その年の景気に左右されるものだ。片やわがほうは、とにかく法律の条文の中にこれが入りますことから申しましても、相当固定的な形になる。だから下がった場合に、それじゃすぐそれに応じた下げ方が気楽にできるかどうかというと、これもなかなかそうもいかないだろうというような、いろいろ差し引き勘定してみますと、うまみもあるということで、ことしのような場合は、これはもう十分御容赦願えることと思っておるわけでございます。
○大出委員 御容赦いたしようがないのですよ。 ここに昭和二十七年の八月から四十八年の八月まで、皆さんの調査結果を全部並べてみた。あなた方は全くつじつまの合わぬことばかり言っている。これは昔はあなた方は端数だってちゃんと切り上げて勧告したことがある。途中から今度はうまいことを言いだして、〇・〇六なんというのは数字にあらず式なことを言って、見るべき較差はなかったという。こういう端数というのは、どうも民間のほうは好不況に左右されて非常に変動性が高い、公務員のほうは一ぺん上げたらそれは安定するんだからなんというようなことで、〇・〇六ぐらいじゃ、どうもちょっと見るべき較差と見られないとかなんとか、あなた方のほうは理屈を言った。そんなことを言ったって、民間のほうは上がりっぱなしじゃないですか、これは。そうでしょう、幾ら理屈を言ったって。そこでいま二人で話しているけれども、ぐあい悪いなという話をしているのじゃないですか。 例をあげますよ。昭和三十三年七月、〇・〇七、このときは認めている、プラス〇・一増なんて書いてある。認めているときもある、ちゃんと。もっとも、三十三年なんというのは私がいた時期じゃないなんてことをおっしゃるかもしれないけれども、最近はみんな切っている。べた切り。これを見てごらんなさい。〇・〇九まで切っちゃっている。四十四年の八月、この勧告では〇・〇八を切った。四十五年の八月・〇・〇九を切っておる。〇・〇六でぐあい悪い数字だといったって、〇・〇九はどうなんですか、ずいぶんぐあい悪いですよ。前の年は〇・〇八を切っておる、翌年は〇・〇九を切っておる。それで今度四十六年は〇・〇七を切っておる。今度はまた〇・〇六を切る。毎年切りっぱなしじゃないですか。それじゃあなた公務員が少し気の毒じゃないですか。〇・〇九でも見るべき較差はないのですか。これは筋が通りませんよ。それで端数が云々のと言うのなら、支給割合の総計、公務員の手当というのは三十年に二・二五カ月分、三十二年の七月が二・五五、三十三年の七月が二・六五、こう変わってきておる。これは全部端数がついている。二・九とか二・七とかいうまるい数字じゃない。その先に二・五五とか、二・六五とかくっついている。期末手当の総計は、零の次の五が入っている。そうでしょう。だから〇・〇六をくっつけたって、トータルでいってごらんなさい、何もおかしなことは一つもない。私は、そういう考え方というのはどうも……。これは総裁、さっき、ちょっとぐあいが悪い数字が出たと言うけれども、たまたま〇・〇五をこえたからますますぐあいが悪いのでしょうけれども、ぼつぼつこの考え方も変えませんですか、破算ついでに。いかがでございますか。
○佐藤(達)政府委員 相当気持ちはあります。ありますけれども、先ほども、それが気になるものですから、わざわざ説明でつけ加えまして、べースのほうが上がりますから実額では相当いいところまでいきますというようなことまで申し上げておるわけです。この表も、いまお持ちの表と同じ表をしょっちゅうにらみながら、〇・〇九はひどかったなあというような気持ちで常に反省しながらやっておりますので、その心根に免じて、ひとつ今回はこれでごかんべんを願いたいと思います。
○大出委員 どうもそう率直におっしゃられたんじゃ、私のほうも二の句が継げないので、これでやめます。一つは、先ほど私、懸案で、今後の追加勧告にからむ行(一)、行(二)の話もいたしましたが、新聞関係の皆さんが、公務員給与というものをにらんで、民間との関係でいろいろお書きになることがわからぬではない。ないけれども、こういう非常にインフレ傾向が強い昨今の事情からすると、私はやはり、公務員給与というものは民間に比べてずいぶんひどいことになっておる、これは実感です。だからそういう意味で、先ほど人材確保との関係で触れましたけれども、いま〇・〇九というのはいささかどうもというお気持ちもわかりますから、そこらも含めて、ひとつ将来に向かって善処をいただきますようにお願いをしておきたいわけであります。公務員の期末手当というのは、まして一年おくれですからね。それを切るということなんですから、どこかでまたひとつ大きな視野で埋めていっていただくように、公務員給与全体としてとらえて御回答を願いたいというように思うわけであります。 忘れないうちにここで申し上げておきますが、住宅手当の中の持ち家の問題ですが、これ、何か人事院の調査で妙な数字が出たようですな。どうなんですか、百円だか百二十円だか五十円だか知りませんけれども、私もあまり妙なものをくっつけてもらうことは迷惑なんですけれどもね。どうですか、ローンその他、借金をして自分の家に住んでおる方。これは国家公務員共闘と人事院の交渉でございましたか、持ち家で借金で払っている方々については利子補給程度のことは考えにゃならぬだろうというようなことを、人事院御当局、総裁か局長かわかりませんが、言うている情報を目にしたことがある。したがって、持ち家の問題について住宅手当の支給対象にする、この基本的な問題について、する方針であるならある、なお検討を要するなら要する、そこらは私、はっきりしておいていただきたいと思うのです。 というのは、公労委のほうの関係もございまして、こっちで労使で話し合いをやってきめろというわけですよ。これは認めているのです。だから逆に公労協のほうからすれば、人事院がけちな数字を出してきて変なことをされるよりは、持ち家で借金で払っている人たちのやつは、公労委段階では労使の協議できめろというわけですから、そうすればまさか百円だの二百円じゃあがらない。そうするとへたなことをしてもらいたくないという、それとない話も私に伝わっておる。そこらでひとつ基本的な点を承って来年に残したいと思いますが、いかがですか。
○佐藤(達)政府委員 かねがねこの住居手当発足の当時から問題として検討は続けておったわけでありますけれども、ことしは特に私どもとして、一ひざも二ひざも乗り出したような形で、何とか解決策はないかということで検討してみたわけであります。どうも、借金をした人だけということで、それでおしまいにできるかどうかということから考えてまいりますと、具体的の立案段階としてあれもこれもといろいろな面を考えてまいりますと、必ずしもそればかりにとどめるわけにいくまいということで、どうするかという大きな問題に当面したことと、それから御承知のように、民間調査もその辺十分詳しくやっておりますけれども、なかなかこれがまた各社各様でありまして、ことに都会地の会社はこれはやっておりますけれども、地方の会社はほとんどやっていない。ところがわがほうは、地方の方々のほうが実は数からいうと多いわけです。都会と地方を通じて公正なる基準というものを立てる場合に、一体どういうふうに筋を引くべきかという問題がございまして、とうとう今回はまだはっきりした結論を得ないままに、なお検討を継続していきたいということにしましたけれども、これはもう大きな問題としてますます腰を入れて取り組んでいかなければならぬという気持ちでおります。 それから公労委の関係のお話がありました。たしか公労委の場合は、あれは配分の外にくっつくわけですな。ところがわがほうは、これは配分の中で、較差の中でやっておりますから、これが持ち家の人に全然いかないということじゃないので、これは本俸のほうの配分の中に入っておりますから、いつも申し上げますように、民間では全職員に一律行き渡るような住居手当を出しておるところもある。そんなことをやるなら、本俸のほうに入れたほうが、万事はね返りなどを考えれば得じゃないかという面もございまして、決して取り上げっぱなしということにはなりませんということだけは御了解を得ておきたいと思います。
○大出委員 ちょっと総裁、最後に一言多いので、その多いところをそう言い切られると私は迷惑なんで、本来何々手当なんというものは要らないでしょう。給与の絶対額が多ければ要らない。うちの中にいるから家族手当でございますとか、電車に乗って通うから通勤手当でございますとか、家に住むから住居手当だとか、そんなものはほんとうは要らないのです。そうでしょう。特殊勤務手当だってそうですよ。官庁の職場に入った、五年くらいたつと世の中わかってくる。そうすると、年功序列賃金だから、若い諸君は年寄りの倍も仕事をする。おれの半分しか仕事をしないやつが給料をおれの倍ももらっておる、おもしろくないからやめようという。やめさせないように、やれ重労務手当だとか、やれ道順の組み立てだとか、一ぱい手当をくっつけて、試験制度にして、若いから受かる。受かって三千円なら三千円もらう。優越感もある。それがプラスされてまあがまんできるといって、やっとこさっとこやめないでつながっておる。そういう政策ですよ、手当なんというものは。 だから、総裁がその基本線をおっしゃるなら、手当なんかみんなやめちゃって、人事院は本来に立ち返って、これは国家公務員法六十四条に書いてある、俸給表は、生計費、民間における賃金その他人事院の決定する適当な事情を考慮して定められるのだから、あなた方定められる。そうでしょう。そこまでおっしゃるなら、根本的に国家公務員の給与というものを考えなさいよ。恩給だの何だの対象にするならもったいない話で、何とか手当、何とか手当なんというものは、絶対額を上げないからある。そこのところ一番の基本はどうなんですか。そこをさておいて、住宅手当の、持ち家制度のという件だけについて、ワク内でございますから、本俸のほうに入っておりますからなんというようなことを言うのは、少しこれは言い過ぎじゃないですか。いかがですか。
○佐藤(達)政府委員 その一言多いのは、重大なポイントに触れての一言でございまして、大体基本的には、いまおっしゃるとおりに私どもは考えるべきだろうと思います。したがいまして、手当として支給する面をそうむきになって無理をしてまでやらぬでも、本俸のほうでそれはおさめるという考え方も十分成り立つではないかということを申し上げたのでありまして、御承知のように、例年私どもの勧告では、本俸と手当のバランスを、御承知でありましょうけれども、見ますと、民間の場合に比べまして断然本俸中心主義でいっておるということは、もうおっしゃるとおりでございます。
○大出委員 そう言いたかったとおっしゃるなら、それなりにわかりますがね。ただ、持ち家制度の件に関してそれがつけ加わると、どうも少しこれはまゆつばだという気がするので、来年ひとつぜひ先ほどの御答弁に従ってこれは御検討いただき、決着をつけていただきたい、お願いいたしておきます。 それから、少し急ぎますけれども、指定職の甲、乙、これは一本になるのですね、さっきの総裁の御報告によると。私は時間がなくてこまかく読んでおりませんが、さっきの総裁の御説明を聞いておりますと。ずばっと聞いてお答えをいただきますが、時間がありませんから。これは指定職の甲の性格と乙の性格は違いますね、従来から。これは指定職甲で言えば一官一給与方式で、年齢だ、だれだということでなしに、東大の学長なら学長で甲の七号である、事務次官なら甲の六号である。年齢その他いろいろあるけれども、東大の総長という官職が甲の七号であり、事務次官という官職が甲の六号だ、甲はそうでしょう。乙はそうじゃございませんね。乙はこれに準ずる準一官一給与ですね。そうなると属人的に変わる。ある局長はこうだけれども、ある局長、ある部長はこうだというふうに変わる。そういう性格の異なるものを一本になさるという考え方の基礎は一体どこにありますか。そうして結果としてどういうことになるのですか。いかがでございましょう。
○尾崎政府委員 指定職俸給表につきましては、現在、上級の官職につきましては指定職甲を適用しておりまして、これはいわゆる昇給のない一官一給与ということにいたしております。で、大体、本省の局長級以上につきまして一官一給与制を適用するということにいたしておるわけでございます。それに次ぐ官職といたしましては指定職乙表がございまして、この関係につきまして一官一給与制はなかなかとれませんので、つまり一等級から昇格して指定職乙に入りますわけですが、一等級の場合には一年一号の昇給がございますので、それとの関連によりまして、いわゆる指定がえということで二号ないし三号の指定がえを行なってまいった。一官一給与制と毎年の昇給とのいわば中間的なスタイルをとっているわけでございます。それが局長級に次ぐ官職ということで、局次長あるいは大きな管区の局長等に適用いたしております。 ところで、その指定職の甲の一番下の号俸と乙の一番てっぺんの号俸とは同じ金額にいたしておるわけでございますけれども、その指定職甲と乙とのいわば中間的なところにある職員、たとえば研究所の所長につきましては、その中間的なところにいる方がおります。それから病院長等についてもおるわけでございますけれども、あるいは行政機関におきましても、いわば中間的な官職というのがございます。そういう官職につきましては、乙としての最高号俸として同じ給与を支給しておりましても、やはり乙じゃなくて甲にしてほしいというようなことが盛んにいわれまして、甲か乙かというふうに指定職を分けておくこと自身にあまり実は意味がないという、運用上そういう問題になってまいりましたので、従来の運用のやり方というのは原則として変えないということで、ただそういう甲と乙というのをやめて通し号俸にするということだけ、原則としてそういうことだけの改正ということで今回改正をいたしたわけでございます。
○大出委員 これ、長く中へ入りますと時間がかかりますから、承るだけにいたしておきます。 それから報告事項の中で、給与の支払いについて口座振り込み制度の導入をしたいという意思があるのですね、人事院は。これはどうなんですか。これはかつて私、聞いたことがありますが、人事院から当該職員団体等にそういう話があったということを承ったことがあります。そのときに当該職員団体の皆さんに私、聞いてみた。そうしたところが、天引きのうちには月賦だとかいろいろあるというのですね。したがって、どうもこの方式だと普通の職場でなら引いてくれるものが引かれない。公式のものしか引かないですから。そういうふうなことがあって、あとでそれらが取れなくなってしまうとかいろいろなことがある。だから、そういう点から見てにわかに、離島だとかなんとかというのは別として、こういう方式はいかがなものかというだいぶちゅうちょがある、職場の中の方々に。こういう反論が出てまいりました。ごもっともな反論も中にございます、六つ、七つ理屈がありましたが……。 さっき申しおくれましたが、各種職員団体の方々とずいぶん人事院は精力的に会っていただきまして、地方からお見えになった方々と人事官は手分けをされたりして、総裁がこっちに来ておられる、向こうで他の人事官の方が会っていただいておるなどということをよく見かけました。そしてずいぶん職場の主張というものをこの中に取り入れておられます。敬意を表するところでございますが、それだけにちょっとこれは残念な気がするのですが、やはりこの種のことは職場の個々の生活につながりますので、だから何とかこれは、そういう諸君ともっと話し合って詰めていただいて、納得づくで、これは技術的な問題を含みますので、ぜひひとつお進めをいただけないかという気がするのですが、その点だけ承っておきたいのです。
○佐藤(達)政府委員 先ほど申しましたように、民間企業でもだいぶんこれは導入しておるという点もありますし、公務員関係でも一つの行き方ではないか。それにいたしましても、私ども基本的に考えておりますのは、これは無理じいをしちゃいけないということです。本人が希望される場合だけに限ってこういう便法をつくること。それからその役所自体としても、それはやりましょうというところに限ってこれはやらぬことには、たいへんな弊害を生ずるだろうということです。いまでも実際はこれをやっておるところはあるわけです。遠いところに勤務されている方は家族のほうへ口座で送っておりますから。したがって、本人が希望され、役所もよかろうというなら、やって悪いことはないじゃないかというような形で、いまお話しのように、たびたび職員団体の代表者としょっちゅうひざ突き合わせてはそういう話を出しているのですけれども、これに対しても、どうも困るということがまだ私どもとしてちょっとはっきりつかめませんので、あるいは奥さんたちに対してアンケートをとってみるということも、冗談話ではありますけれども、やってみると案外賛成者が多いかもしれぬぞというようなことまで言いながら、ひざを打ち割っていまいろいろ話を聞いているところで、まあこれはやってもいいじゃないかというのがほんとうの基本的には私の気持ちにございます。しかしそういうことで検討は進めていきたいということでございます。
○大出委員 ここで、外務省の大河原さん等に来ていただきましたので、実はいまの人事院の勧告に触れまして、週休二日制の問題、それから公務員制度審議会をめぐる素案なども出ておりますが、人事院に触れての問題ございますので、これを承りたいのですが、その間に一つはさましていただきまして、これまた公務員給与と関連ございますので、特にいま沖繩で問題になっております四種の——旧四種と言ったらいいと思うのですが、復帰いたしましたので、旧来から全駐労の方々などは公務員に準ずる給与の形になっております関係で、一種、二種含めましてずいぶん問題になったところであります。全体に触れるわけにまいりません、時間がございませんので。そこで当面問題になっております四種対策、こういうふうに言ったらいいと思うのでありますが、特徴的なものを幾つかあげてその点を明らかにして、ひとつ責任を負っていただきたいというふうに思うわけなんであります。 つまりそれは、まず政府の各機関のうちでどこが一体責任を持つ官庁であるのかという、もっと平たく言えば、どこが一体窓口として責任を負っていただくのかというこの点。一つ例をあげて申し上げますと、これは警察庁の方に承りたいのですが、私、先般、沖繩の那覇市の市会議員の選挙の関係で参りましたときに、あちらの新聞に非常に大きく載っておりました。ダニエル・バックという会社がございまして、これは人の名前でありますが、ここに空軍百四十五人、陸軍二百十七人、那覇空軍三十六人、マリーン九人、学校九十四人、辺野古教会が二人、ハンビー飛行場が三人、那覇海軍三十八人、これで五百四十四人になります。それからメスホール関係でトリイ・ステーション五十八人、砲兵旅団四人、これで六十二名。それから給食関係で学校が九十六人、移動スナックが三十六人、小計百三十二名。総合計で七百三十八名になるのでございますが、これは四種でございますから、このダニエル・バックなる会社がいまの七百三十八名の方々を雇っている。七百三十八名の方を労務提供の形で軍に入れている。その間にこの会社と軍との間の契約が結ばれている、こういうかっこうであります。 この六月の三十日付でバックが雇用していた従業員七百三十八人の六月分給料の総計二千二百三万八千五百八十一円ございました。これをこの社長ダニエルなる人が持って逃げちゃった。いなくなっちゃった。新聞によりますと、家族を台湾に前もってやっておきまして、そうしてこの給料総額を受領してきたら、それを持って今度は本人が逃げちゃった。雲をかすみと逃げたものですから、あと何も残らない、こういうわけであります。したがって今日なおかつこれは解決をしない。もらえない。現地で私が聞いた限りの話では、二千二百万どころじゃないんだ、五千万ぐらいになる。何だと言ったら、手当も入っているからという。 この事件について、私、当時、現地の警察関係の方には、精力的な調査をお願いをした経験があるのでありますが、今日承るところによりますと、やれ台湾だといっていたのがベトナムに行っている。そのうちには、ベトナムを調べたらそうじゃない、マニラだ。マニラを調べたけれどもいない、わからない。家族ぐるみでいなくなったものが、米人でございますが、これはわからぬで済む筋合いのものじゃない。給与をもらえないままだ。 さて、これをどこに持っていくかといったって、どこもかしこもみんな適当にお逃げになるものだから、これは総理府だって、四種の問題をと言えば、総務長官おいでになるけれども、わがほうは振興開発専門でございまして関係ない。防衛庁に言えば、うちのほうは一種、二種なら関係ございますけれども、間接雇用ではございませんから関係ない。労働省に申し上げれば、労働省は、首になっちゃった失業のほうなら失業対策をやるけれども、働いているうちは関係ない。関係なければこれはどこへどうすればいいのですか。日本人であり、間違いなく米軍基地に行って働いているのに、全くどこも関係ないなんてばかなことで……。これは一体どこが責任をどう負う筋合いのものでございますか。四種関係全般一緒でございますが、いかがでございますか。
○坪川国務大臣 旧四種の雇用者に関連する問題は、いま大出議員がおっしゃったとおり非常に重要な問題であります。また、問題点の複雑な点も十分御指摘のとおりであること、大出委員のお話のとおりでございますが、私といたしまして、やはり開発庁の長官といたしましての立場から考えてみ、またいままで各省庁において対策がいろいろと協議されました点等を考えてみましたときに、窓口は一応労働省にお願いをいたしておる。しかもその連絡調整の対策協議会という立場においては総理府がこれを所掌する、こういうような状況になっておるわけでございますが、先ほどからのお話のごとく各省庁にわたって、大綱、問題点を見ましても、いま非常に理解と勉強されておる大出委員に申し上げるまでもなく、五つ、六つにわたる多岐な点に及んでおるというようなことを考えておりますので、田中内閣、またわれわれ政府関係者といたしましては、そうした重要な離職者対策の問題でございますので、われわれは、どこの関係庁の責任所管のなすり合いといいますか、あるいはセクショナリズム的な考えでこれを対処すべきでない、こういうような気持ちで、政府あげて共同責任の上においてこれに取り組むべきである。きょうも閣議終わりましてから二階堂官房長官とも、この問題について政府はやはり一体となって早急に何らかの結論を出すべきであるというような話し合いを二人でいたしておるような次第でございますので、そうした方針でひとつこれに取り組んでまいりたい、こう考えております。具体的には政府委員に答弁させます。
○大出委員 いまたいへんありがたい御答弁なんですが、実は先般、総評の議長の市川さんが二階堂官房長官に、特に沖繩の皆さんの給与、四種問題で数々問題があるのでお目にかかりたいという。総評の議長が二階堂さんに会見を申し入れたら断わられたという。まあ山中君に会ってくれというお話だった。そちらのほうがなかなか進まぬというので私のところへ話がまいりましたので、防衛庁に話しまして、山中さんと総評市川議長と会っていただきました。実はその中で、おれが総務長官のときに一生懸命やったんだ、いまは坪川さんだ。だからバックアップするから、おれもやるからというお話だった。簡単にいえばそういうこと。 ところで、どうも話がなかなか詰まりませんので、昨日、官房長官に私、電話で、沖繩から現地で困っておられる方々もお出かけになっているので、ひとつ会ってあげていただけぬかという連絡をいたしましたら、いや、四種問題については実はお断わりしたいんだ。そこで、さらに話を詰めてみたところが、官房長官も、山中さんが総務長官のときに軍港湾の問題で四億何がし大蔵省とこうやって話をした、幾らかあとで防衛庁内部予算の積み上げをした、そこらで払ってある。そのときに野党のさる代議士諸君との約束もこれありというふうに山中さんは二階堂さんに言うておるということで、したがって、この辺でうっかりお目にかかってものを言うと、どうも山中君の立場もあるというようなことでお目にかかりたくないということなんだ。いや、これはそうじゃないと、いまダニエル・バックの話からずっとした。そうしたら、二階堂さんサイドからのお話は、実は私ども困っている。総務長官のほうは沖繩担当に違いないが、振興開発専門でございます。だから四種といわれても困る。山中さんのほうは、一種、二種は、間接雇用は関係あるけれども、そうでないのは私どもの所管ではない、こう言っている。さあ労働省にものを言ってみると、労働省も、失業対策だ、やれ職業訓練だというならわがほうだけれども、そこまでいかない段階だからどうもわがほうではと、こう言う。何がどうなっているのかさっぱりわからぬと二階堂さんは言う。 だから、何がどうなっているのかさっぱりわからぬじゃ困るじゃないか、やはり何とか会って何がどうなっているかがわかるようにしてくれなければ困るということで、きょうお目にかかることになっておるわけなんですが、いま長官が、たまたまきょう閣議のあとで二階堂さんと御相談をいただいたというわけでありますから、その意味でともかく総がかりでやろう。それにしても、道正さんそこにおいでになるけれども、いま労政局長におなりになって、前安定局長ですから前官礼遇でお出かけをいただいた勘定でございますけれども、これは道正さんに私は話をした。そう言ったって大出さんどうしようかなんて、そこのところどうしようもないと言うんですよ。これじゃ話のしようないですよ、窓口なんですから。それじゃ窓口の役割りできない。 だから、どうしようもないんじゃ困るんで、これはやはり、総務長官なら総務長官がぴしっと所管をしていただくならいただくということにしていただけぬですか、いかがですか、窓口問題は。
○坪川国務大臣 先ほど市川総評議長とのお話がありましたが、つい四、五日前であったと思いますが、市川議長からもこの問題に対する会談の要望もありましたので、総理府において市川議長とも私お会いをいたしまして、総評としての立場から考えられる問題点の御要望、解明等もお聞きいたしておるような次第でございますので、政府はこれを放置するような考えはみじんもございません。したがって、きょうも官房長官と話し合うような熱意を持っておりますので、いわゆる総理府が中心となってこれをやるべきである、こういうことは私の立場、私の政治的良心から言いますならば、お答え申し上げたい気持ちは一ぱいでございますけれども、各省庁間、考えてみると十二、三省にわたっておるのです、詳しく調べてみますと。そうすると、やはり労働省に窓口になっていただいて、そしてその調整、まとめ、推進役を私のほうでいたしたい、こういうような行政の配慮を私いたしておりますので、御案内のような沖繩県民の当面する重要な労働問題でございますので、そうした気持ちでひとつ取り組んでまいりたい。また私、この間、屋良知事も見えましてこの点のお話も承り、本国会が終了いたしましたら、十月に現地に一ぺん行って参りまして、現地の声も十分ひとつ検討、お聞きしたい、こういう心組みで、政府は決して放置はいたしておりませんから、今後なお一そう御協力をいただきたい、こう思います。
○上原委員 一点だけちょっと関連でお伺いをしておきたいのですが、いま大出先生御質問のように、一つはマリーン関係、いわゆるバック・サービスの賃金持ち逃げの問題があるわけですね、七百三十八名。あと一つは、これもマリーンですが、六月二十七日、正確にはアメリカの新しい会計年度、七月一日から九百二十六名。正確には八百六十八名だという数字もありますけれども、これが即時解雇になっているわけです。 旧四種雇用員の問題というのは、もう本委員会でも、あるいは沖特その他でも、今日まで軍港湾の問題も含めて、何回か大出先生あるいは私も取り上げてきたわけですが、いま総務長官、大臣が御答弁するような方向で解決をしていないわけですよ。私たちが委員会で取り上げると、そのつど政府は、重要な問題なんで積極的にやるという御答弁があるわけですが、なかなか解決しない。したがって、ここで先ほどの長官の前向きの答弁あったわけですが、当面、何としても持ち逃げされた賃金について一体どうするのか。この点、私はさっそく外務省のほうにも、電話でこういう事件があるので調査をしていただきたい、あるいは現地でも警察当局なり施設局にも総合事務局にもいろいろ要望したのですが、なかなか政府の取り組みというのがどうなっているのかわからない状態です。したがって、この件どう政府は今日まで捜査をし、解決をしようとしておられるのかとうこと あと一つは、マリーンの九百二十六名の七月一日で解雇された人々は、いまだに即時解雇のままで解雇手当もない。何らの手当てもされずに放置をされている状態なんですね。当面何としてもこの二件については政府の立場でやっていただかなければいかない問題だと思うのです。 ですから、先ほどの答弁がありましたが、一体この二点について当面どうなさるのか。窓口は労働省ということ、あるいはまた総理府で所掌するという両面あるようですが、連絡会議を置いても、なかなか自主的にそれをやっていこうという姿勢がうかがえないわけなんです。この際この問題放置はできないと思いますので、ぜひ大出先生の質問と関連さして政府の明確な御答弁を承っておきたいと思うのです。
○坪川国務大臣 旧四種の雇用者に関する問題についての基本的な考えは、先ほど申し上げておるような方針で取り組み、また推進してまいりたい。いま先生御質問になりました二点につきましては、労働省あるいは外務省等の政府委員から具体的な事実としての現状を御報告、御説明させたいと思っております。
○大出委員 いまの点は、警察庁、外務省にけさ私が連絡をいたしましたので、大河原さんおいでいただきましたが、時間がなくてあるいは御迷惑をかけたかもしれぬと思うのですが、ただ上原さんの御質問しているのは、いまに始まったことじゃないので、これは当面、従業員、家族をかかえて金がもらえないという現実。それからいまお話がございましたマリーン・メス・アテンダントの従業員キャンセル問題ですね。これも、いま上原さん言っておりますように、全く猶予期間もない。暫定認可という形での約束ができているにもかかわらず、突如として、しかもこれはユニホームまで全部そろえていたわけですね。それを八百六十八名首切ったということですから、当面の問題ですから、ひとつわかる範囲、できるだけこまかに、持ち逃げ事件を含めましてお答えをいただきたいわけでありまして、これは警察庁、外務省のほうでひとつお答えいただけないかと思うのですが……。
○小林(朴)説明員 警察庁のほうの捜査の経過でございますけれども、先ほどお話がございましたような事案につきまして沖繩の県警察で調べたわけでございますが、この問題は、請負がダニエル・バック個人の事業になっておりまして、結局、六月分の給料も含めてとにかく請負の額を米軍からもらって、それを支払わないという形で逃げてしまったわけであります。 刑法の立場から申しますと、これはやや横領罪のケース、業務上横領のケースになる問題でございますけれども、業務上横領という形になりますと、金の性格が、これは特定の使途がきめられて、それを預っておる間に自分がかってに使うというようなケースになる場合には犯罪になるのでございますけれども、こういうように一括して受けて、その請負代金という中から自分が雇用した者に支払うということになっておりますので、支払い関係といたしましては、これ自身をもって直ちに犯罪というわけにはいかない。あと残りますのは、この面から申しまして労働基準法の違反。これは賃金の不払いという条項がございまして、これには罰則がございまして、罰則は五千円の罰金という比較的形式的な軽い問題でございますので、警察側の措置といたしましては、そっちの犯罪の追及ぐらいがまあできるということでございまして、ほとんどがやはり民事関係の問題になるのじゃなかろうか、こういうことでございます。
○大河原(良)政府委員 旧四種の問題につきましては、この春以来いろいろな問題が現地において起きておるわけでございまして、港湾労務者の問題、メスの問題、ただいまのダニエル・バックの問題、非常に遺憾なケースがずっと続いておりまして、政府といたしましてもまことに遺憾に考えてきているわけでございます。 これに対する対策といたしまして、国会でも種々御議論また注文承っておりますけれども、政府といたしましても、先ほど総務長官御答弁いただきましたような態度でこれに臨んできておりますけれども、米側との関係におきまして必ずしも思わしいような進展が見られないことを、私どもも遺憾といたしております。 ただいまのダニエル・バックの問題につきましては、警察庁から御答弁ございましたように、七月二十六日に労働基準法違反ということで逮捕状が出されておりますけれども、何ぶんにも本人が計画的に持ち逃げをはかったということで、本人の所在がわかりません。これを確認する、所在を明らかにするということに重点を置いて米側と接触を続けてきているわけでございまして、事件が起きまして以来、たとえば八月の三日に米側に対しまして遺憾の意を申し入れるとともに、所在の確認を強く要望し、また警察庁といたしましても別途の処置をお願いしているわけでございますが、米側からは、当初台湾に逃げたということを言っておりましたが、その後ベトナムに動いたという趣旨の情報がございまして、これをまた追っておりましたところが、先週の終わりになりまして、フィリピンに行ったようである、こういうような状況が出てまいりまして、これにつきまして、米側に事実関係の確認を急ぐように重ねて申し入れておる状況でございます。
○加藤説明員 基準法違反の関係につきまして、賃金債権そのものをとにかく確保する必要がある、こういうことで横浜銀行を差し押えしてございまして、本人がマニラから小切手の支払い請求を求めてきたようでございますが、現地マニラから横浜銀行に対して、支払っていいかということで、いや実はその債権はこういう問題のあることだということで、一応賃金債権は押えてございますので、その面での支払いの確保は一応できておるということでございます。 それからマリーンの関係の離職者につきましては、率直に申しまして、こういう突然の解雇ということを私どももたいへん遺憾に存じますが、将来の就職先につきましては、いま現地段階におきまして、ホテル関係とかそういう類似の職場についての求人開拓につとめておるところでございます。とりあえず現在現地の公共職業安定所におきまして求職の受理と職業相談を行なっておる、こういう段階でございます。
○上原委員 あと一言だけ御要望申し上げておきたいのですが、先ほど大出委員の御質問の中にもありましたように、県労協の亀甲議長、全軍労の友寄委員長をはじめ八名の方々が本委員会でいま傍聴しておりますけれども、この問題が長いこと未解決のまま進展しないということで政府折衝に上京しておるわけなんです。後ほどまた基地労働全般について、本委員会なり別の委員会でもいろいろお尋ねしたい点、要求したい点もありますけれども、特に総務長官に、沖繩担当の大臣として、ぜひ早急にこの四種の問題について、当面する、いまさっき申し上げた二点については解決しなければいかない問題ですので、閣議でもお話しをなさったということですから、要請団が上京している間に前進せしめる解決策と、そして四種全般についての対策というものを具体的に打ち出していただきたい。このことを強く御要望申し上げておきたいと思うのです。それに対する長官の御答弁ありましたらいただいて、私の関連を終わりたいと思うのです。
○坪川国務大臣 上原委員の重要な問題の御質疑としまして、総務長官としてお答え申し上げたいと思うのでございます。 その方針につきましては、先ほど大出議員が御質問になりましたとおりの姿勢で、あり方で進めてまいりたい、こういうような気持ちを持っておる次第でございます。ただ総理府といたしましては、御承知のとおりに、もう申し上げるまでもなく、われわれは百万県民の父というような気持ちで取り組むという一つの心情的な問題が主になっておって、実務的な問題になってくると沖繩開発庁という、仕事は御案内のごとく開発振興、沖繩の県民のしあわせづくりをやるという立場でありますので、非常にそこが私として、決して責任のがれをいたすのではございません、抽象的な心情的な立場から、私は大いに中核の推進体といいますか、原動力となって進めてまいりたいという気持ちを持って、真摯に真剣に各省庁に督促をいたす、また調整もいたすという気持ちであることを御理解願い、リミットの点につきましては、その気持ちを持って推し進めていくという方針で御理解願いたい、こう思います。
○大出委員 それじゃ少し急いで要点を申し上げますが、その前に、いまの横浜銀行のはどのぐらいの額でございますか。
○加藤説明員 私、直接の担当でございませんで、労働基準局のほうでその辺やっておりますが、約二千万円程度押えておるということであります。
○大出委員 そうすると、皆さんのほうで、私の手元には、さっき申し上げたように、二千二百三十万八千五百八十一円、こうなっておりますし、現地で私が聞いたときには、もっとあるようなお話でしたが、ここらの金額を押えておられますか。どのくらい持ち逃げしたかという点はいかがでございますか。
○小林(朴)説明員 私のほうでは、大体賃金その他の請負額が五千万円ぐらい、こういうことを聞いております。それで、いまおっしゃいました賃金の不払い額につきましては二千二十二万八千八百五十七円。ちょっとこまかいのでございますが、若干違うかと思うのですが、確かめてみなければわかりません。
○大出委員 多少の相違はいいのですが、ここに数字がございまして、これを読み上げたのですが、現地で私が聞きましたら五千万、こういう話でございました。浜銀で二千万円押えられて、それを処理できるにしても、だいぶ足らないことになる。そこのところを総務長官どうしたらいいか。 四種については本来制度的な欠陥がある。前からこれは私の持論でございまして、なぜ一体これを間接雇用にしないかということですね。おまけに、私の先輩の石橋政嗣さんが当初おつくりになった議員立法の臨時措置法がございますが、これは時限立法でございまして、期限が切れましたので、私の手元で、本委員会の長老である伊能繁次郎先生なり、民社党の受田新吉先生なり、参議院においでになる自民党の岩動道行先生、四人で小委員会をつくりまして、勲章と年金法、それから駐留軍の被害にあった方々を救済する法律それと臨時措置法と、議員立法を三つこの委員会が出して一緒に通したことがある。時の大蔵大臣が福田赳夫さんでございまして、私も実は、金がかかりますので八回折衝をしてやっと話がついた、こういう経過がこの委員会でございます。そのときにも雇用奨励金という形で、当時の金で一カ月八千円雇う方に差し上げる、就職促進手当を一万二千円ばかり差し上げるというようなことを含めてこしらえたわけなんですが、それがその後それぞれ上がって今日に至っている、こういう経過があるわけです。 で、特別給付金制度というものもこういう中でこしらえたわけでありますけれども、まあ予告月数なりあるいは給付金なりという、そういうところにやはりのせて、額的に一種、二種とどうしても多少の差をつけなければならぬというならばこれは政治的な相談になりますが、何かやはりそこに法的根拠、制度としてのせていただかないと、どうしてもこの種のものが次々に起こってしまう。これは根本的な問題です。やはり同じ米軍に働く方々だから、労働省の法律を多少使うということも考えられますけれども、やはり将来の問題としては臨時措置法にのせるというのが筋であろう。これが一点です。 それからもう一つ、これは外務省にお願いをしたいのですが、かつまた御答弁をいただきたいのですが、どうも沖繩の米軍を見ておりますと、復帰前と全くものの考え方が変わっていない、やりたいほうだいなことを平気でやりまくるという姿勢なんですね。これは根本的な問題ですから、外務省側から相当強く言うていただかなければならぬ。相手は軍ですから。この点は、外務省のほうでいままで折衝された経過もございましょう。どういうふうにお感じになっているかを含めて、これはお答えを願いたいのです。 先ほど上原さんが取り上げましたマリン・メス・アテンダントの従業員のキャンセル問題なんというのは、これは六月二十七日に請負契約の暫定認可を軍のほうが与えているわけですよ。それで崎山商事というのが請け負って一年間やった。これは請負契約者が毎年かわる歴史的な経過がある。かわるけれども働いている人はかわらないわけだから、一年更新で、更新のときに契約者がかわるということはあっても、働いている人は長年勤務しているのだから、何の心配も感じないまま今日まで来たわけですよ。そこでこの八百六十八名の方は、経営者もかわって、契約者もかわるということで、崎山商事から八建産業が契約をした——暫定契約です。という時点で、ユニフォームや何かまで全部そろえて働くつもりで安心していた。そこへ突如として予算が削減されましたからというので、寝耳に水なんですね、暫定契約があるわけですから。ぽかり切ってきた。予告期間もなければ、解雇手当もなければ何もない。そういうふざけたことを、本土に返ってきている沖繩の県民の方々に、本来なし得る筋合いのものじゃないですよ。 だからここにも制度的な問題が一つある。予算が削減されたというならされたで、その時点で契約がどうなるかということはわかるわけだから、その場合には米側に義務づけて、やはり予告期間というものを明確にしてもらわなければ困る。そして、こういう不当な解雇をするのならば、一体それに対してどういうふうに金の手当てをするかということも、だから臨時措置法という問題になるんだが、はっきりしておいていただかぬと、これはたまったものじゃないですよ。八百六十八名もの方がいきなりほうり出されたらどうにもならぬです、生活をかかえているのですから。 こういうばかげたことを行なわせている政府の責任というのは、私は重大だという気がします。制度的な問題、政府の責任の所在という問題、そして将来どうするかという問題、ここらのところをはっきりしていただきたい。いかがでございますか。
○坪川国務大臣 大出議員が長い期間にわたって取り組まれました、非常に大事な体験から割り出されての御議論の中にあっての結論、いわゆる法的な制度の裏づけといいますか、確立をすべきであるという点、非常に重要な課題であり、また懸案事項だと私は考えておりますが、とれらに関連する従来の各関係法案の関連性もいろいろ調べたり勉強いたしておりますと、いろいろそれによって言うべき筋もあり、また改正せなければならぬかかわり合いのものもあるということを、私もよく理解いたしておるのでございます。したがって、それがそうした方向でとることが可及的にいい方法であり、また、あなたのおっしゃったような制度上の裏づけというものを抜本的に考えるべきではなかろうか。これも意見として私は非常に大事な御意見だと思っておりますので、これら各般の諸方向をひとつ十分検討して、連絡対策会議の場において、こうした問題のもつれを一つ一つ早急に、やはり政府としての一致した見解として出すべきではなかろうか、私はこういうような気持ちを持っておりますので、そうした方向で私は所掌いたしたい、こう思っております。
○大出委員 坪川さん、法的根拠が何にもないということになると、米軍に働いているわけですから、間接雇用じゃないから、こういう場合に手の打ちようがないのですよ。だから、前から申し上げているので、これは皆さんのほうの御検討にまかせますけれども、何らかのことでよるべき法的根拠を明らかにしておく、その方向で御努力を願いたいのですが、いかがでございますか。
○坪川国務大臣 お説のとおりの方向でございます。きょう幸いに各省庁のそれぞれの政府委員も来ておりますので、そうした姿でひとつ対策協議会の大事な問題点として進めてまいりたい、こう考えております。
○大出委員 もう一つここで明らかにしておきますが、時間をかけませんけれども、実は、よく口の端に出てくる政府要路の方々の答弁なり、あるいは陳情団にお答えになることばなんですが、旧四種の方々にはそれなりの金を払ってありますよということなんですね。二階堂さんもそういう話をされたことがありました。だが、これは事情が少し違う。 なぜかといいますと、軍港湾の方々がかつて百日ストライキというストライキをおやりになったことがある。沖繩の商港のほうでなくて軍の港湾においでになる千余名の方です。実は復帰直前でございまして、まあいろいろ大きな問題が当時出てまいりました。このときに、何とかこれを片づけなければいかぬということが時の沖繩対策を進めておられた山中さんの頭の中にもあって、私と山中総務長官でずいぶんこれはやりとりもいたしました。また非公式に話し合いもずいぶんいたしました。そこで大蔵省といろいろ話して四億の金を何とかしよう。これは國場さんがやっておられた國場村などといわれた時代で、かつては強引に軍が港湾に働く人々を集めさせた歴史があり、契約者が変わるたびに身分の更新をしていって、だから長年満足な退職金一つもらってないわけですよ。つまり形の上で永年勤続にならないわけですよ。そういう点等がありましたから、一種や二種とうんと違うその不合理をどう解決をするかといったら、復帰にあたって見舞い金を出そうということで、言うならばつかみ金ですよ。つまり、一種、二種並みにするとかいうことでない、ああいう特殊な事情にあるからということで、軍港湾の方々を対象につかみ金で見舞いをしようということだった。それが四億という額です。 ところがそのあとで、四種対策だとなってしまえば、同じ四種はたくさんある。ほかのほうにいろいろ議論がございまして、そこまで話が進んでしまいまして、全軍労傘下の四種の皆さん、ここから始まりまして、やあ国際興業をどうするか、カルテックスをどうするか。沖繩のバン労働組合というのがありますが、ここらをどうするか。全部、四種、四種、四種ということで出てしまった。そこで、問題がそこにあったのではない、軍港湾にあったのだけれども、やっぱり行政官庁の立場からすると、全くそちらは手つかずというわけにはまいらぬということから、傾斜配分で軍港湾に主たる金はおろすのだけれども、同じ四種なんだから何がしかの見舞い金を差し上げておこうということで、あとは涙金になったわけですよ。 私はそのときに、個人判断でいえば、軍港湾は軍港湾で片づけて、そうして四種全体をどうするかということをあらためて提起をして、軍港湾の例を一つとらえて、それなりの措置を考えていくということを主張したことがあるのですけれども、しかし全体の政治情勢を考えて、つまり涙金的な処理をした、こういうことなんですね。これを、四種の方々にはそれなりの金を払ったから、今度も一種、二種等と同じようなことをしている、そういうふうなことなんだけれども、それは済んでいるんだと言われたんでは、あまりといえばこれは天と地の違いがある。だから、そこのところを御理解をいただいて、復帰の時点であまりにも気の毒だから、それなりの見舞いをしたということなんだから、そういう理解をして、制度は制度としてよるべき根拠を法律的につくっていただくということとあわせて、四種の方々のあまりに気の毒過ぎる今日までの状況にかんがみ、一種、二種の方々などとの均衡を全部とは申しませんけれども、どこかで考えていただく、こういうふうにこれをお進めいただきたいのです。ここのところをきちっとしていただきませんと、何か済んじゃったんだという認識でおられたんでは、現地の実情を行ってお調べいただけば一ぺんでわかりますが、あまり沿いませんので、念のために一つ申し上げておきたいのですが、所見をいただきたいのです。
○坪川国務大臣 大出委員のその背景に立つ既応の大事な事実、それを踏まえましてのお話でございます。私たちも、また政府の関係者も、そうした事実を踏まえながら取り組んでまいりたい、こう考えております。
○大出委員 そこで、あと幾つか残っておりますのでお許しいただきたいのですが、具体的に当面さてどうするかという問題の中で、たとえば国際興業のバスなどの関係がまずある。これは米軍の学校のスクールボーイを運んでいるバスの運転をしていた国際興業、この方々などの問題もございました。五十八名といい、六十四名といい、いずれがほんとうかわかりませんが、そういった数でございます。これは実は、会社側のほうがしっかりした会社でございますだけに、私のところには約六十名とここに書いてございますが、退職金の五割増しの措置であるとか、まかり間違えば本土に来て働いていただくとか、いろいろなことで企業なりの解決が、私鉄関係でございますけれども、これはできそうでございます。だからこちらのほうの四割はそれで片づけられる。 もう一つ、軍港湾のその後の事情でございますけれども、実は國場さんのところが、三十万トンあったアーミーカーゴーが三万トンに減ったというようなことで、企業を投げてしまった。私も現地に参りまして、沖繩開発庁の岡部事務次官、富田運輸部長などにお目にかかりましたり、沖繩県の前田労働商工部長と話をいたしましたりということで、ようやく琉球港運なる会社に六百五十名ばかり採用がきまって契約ができました。内訳は四百五十名が常勤で二百名が日雇いというかっこうでございますが、それでも六百五十名の方々の行く先がはっきりした。三百余残っておられるわけであります。 この件については、現地の皆さんの中に、金で解決を望む声もございます。何がしかの手当てをしていただいて、ここで政府側にそのお骨折りいただいて、三百名ばかり残った方々の、あとはひとつおのおの先の職業を見つけていっていただくという声もございます。だが私は、現地の岡部局長なり富田運輸部長なりと話している間に、この方々について、沖繩の海洋博もございます。たいへんに仕事もいまいろいろな仕事がございます。商港のほう、つまり商業の港のほう、こちらは二千名といわれ二千五百名といわれる需要もございます。かりにそれが満ぱいであるにせよ、似たようなところに三百名の方を、まとまっておられるわけだからお世話する。これをばらばらにしてしまって、おのおの労働省が職業指導なんてなこともたいへんなことから、まとまっておるのだから、その三百の方をそっちにまとめてお世話をするような方向がとれないものかというやりとりをしたいきさつもございます。 そこらのことが政府側の御努力でお骨折りをいただけるなら、当面そういう解決の方法はあり得るわけでありまして、ただ問題は、海洋博が終わったときにどうするかという問題が一般論として残ります。残りますが、これはやはり、沖繩でいま、三万人ぐらいの方がサトウキビ畑をやっていた方がやめちゃって労務提供で働いておられる。じゃ、海洋博が終わったらこの方は帰農するかというと帰らない。そういう問題等も含めた、三万人も浮いちまう人をどうするかという、これは国として考えなければならぬ一般的な問題なんです。だから、そのときはそのときでそういう処理の中で考えるということにしていただいて、当面この三百余の方々をどうするかという点などは、もう少し皆さんにお考えを願いたい。 そうすれば、国際興業のバスのほうの四種の関係はそれなりのおさまりがつき、軍港湾関係はそれなりのおさまりがつき、さてメスホール、先ほどの八百六十八名の方々の問題をどうするかという、そういう個々の処理のしかたをし、将来に向かっては制度に乗せるべく法的根拠をつくる、こういうふうに処理をしていけば問題は片がついていくと私は思っているわけなんですが、その軍港湾の残る方々等について、運輸省の高橋参事官とも何べんか御相談したこともあり、道正さんお見えになっておりますが、労政局長以前の安定局長時代にいろいろお願いしたこともあるわけでありますが、そこらについてお答えおきをいただきたいわけでございます。
○加藤説明員 いまお話ございましたように、六百五十名の方は琉球港運という形で以前の仕事にまたおつきになる、こういう形で帰趨がはっきりしたわけでございますが、残りの方につきまして、当然その次の就職の場所をどうするかという問題が御指摘のとおり出るわけでございまして、いまその再就職対策に、例の沖繩失業者求職手帳という三年間の促進手当を出しながら職業相談、職業指導を続けていく、こういう制度を使いながらあっせん先を懸命にさがしておる、こういう段階でございまして、現時点では沖繩通運等へ約二十一名の方の就職がきまったということでございまして、なお他の港湾業者に対しても、いま懸命の求職対策を行なっておりまして、ある程度の就職は可能でございますが、率直に申しまして、全員の再就職をここしばらくの間で全部片づけるというような情勢にはございません。今後のこれらの方の再就職については、いまお示しのような全体の計画の中でこの再就職計画を強力に実施できる体制を固めていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○大出委員 昨日も、きょう運輸省の高橋参事官お見えになっておりますが、お願いをいたしまして、労働省との御相談等をお進めいただくようにお骨折りをいただいておるわけでありますが、どうかひとつ、これはたいへんきめこまかくやっていかなければならない問題でございますから、そこらは、さっき総務長官がおっしゃっておりますように、中心的にどなたがという点を、これは長官、たいへんでも、この業務課長なら業務課長の窓口で、安定局長がバックアップするなり労政局長がバックアップするなりでやるならやると、政治的に問題をというなら総務長官のところでお引き受けいただくということで、少し回転が早くなるようなそういう御連絡をいただいて、それへ乗せていくというふうに、これはぜひひとつ軌道に乗せていただきたいんですよ。 いま幾つか論点を申し上げましたが、そういうことで、たまたま現地からも代表をなさる方々がそれぞれお見えのようでございますから、できるだけひとつ、おいでになっておられる期間の間に精力的にお進めをいただいて、一日も早く現地で御家族をおかかえになっている方々に安心して生活をしていっていただけるような御措置を願いたい、この点を最後にいまの点については申し上げておきたいわけであります。
○坪川国務大臣 全く政治的の立場からも、また事務的な立場からも、いまそれぞれ申されました点なども含めましてひとつ推進いたしてまいりたい、こう考えております。
○大出委員 簡単に承りたいんですが、公務員制度審議会が素案をお出しになっておりますが、総務長官並びに労働省の皆さんに承りたいんですけれども、進行中だから、九月三日の任期でもこれあり、公務員制度審議会の動きを見守るというお答えが出てくるのではないかと思うのです。思うのですが、どうもそういうわけにまいらない事情にございます。騒ぎが起こりそうな感じでもございます。したがって、基本的にどうお考えかという点を承りたいのでございますが、公務員制度審議会というものは、どういうことでできた審議会でございましょうか。
○皆川政府委員 これはもう先生御案内のように、ILOの条約批准に伴いまして、日本の労働関係の基本的なあり方の問題をどういうふうに措置したらいいだろうかということで、当時、国会の中のいろいろな議論を受けて設置されたわけでございます。
○大出委員 私、三十八年当時、ILO特別委員会の委員をいたしておりまして、議論に参画をいたしました一人でございますが、かつまた、田中現総理大臣が私の首を切りましてから、三十四年の五月にILOに私自身の問題を含めて提訴をいたしましたのが発端でございまして、百七十一号事件でございますか、結果的にドライヤー氏の調査団が日本に参りまして、その後ジュネーブでいろいろ聴聞等が行なわれまして、ドライヤー勧告が出た。この中でストライキ権の問題が一つ中心でございますが、公務員制度審議会がそれを扱うべきである、こういうことでございまして公務員制度審議会が発足をした。八年ばかりになるわけでありますが……。それだけに、数々ILOという場所で論議をされたものをこの審議会が一つの整理をして、日本の労使関係、特に公務員における労使関係というものを、信頼の回復等を中心にして決着をつけなければならぬ、そういう責任があると私は思っておるわけであります。 そこで、結論としてストライキ権等の問題が何ら前進を見ないということになるとすれば、つまり、国鉄なり、あるいは全逓なり電通なりというふうなところに、このストライキ権が返ってこないままで過ぎてしまうとすれば、やはりそれでもストライキはこれらの団体は打つわけであります。そうすると、今日法律上、裁判上問題になっておる法体系のままで依然としてストライキは続いていくということになる。これはILO調査団が報告した中身に相反する。そうだとすると、これは制度審議会は審議会として、政府の立場としてドライヤー勧告を当時のんだわけでありますから、時の総理大臣以下。労働大臣は石田博英さんでございましたが……。そこで、使用者としての政府と労働者側との定期的な会談まで行なわれるようになったわけでありますから、のんだ趣旨に反することになる。そういう意味で、政府は一体どういうことをこの審議会に期待をし、どういうことをこの審議会に対して諮問をしたかという、つまり諮問をし何を期待したかということ、そこの点がはっきりしないままに過ぎていったんでは、私は、何年この審議会をやってみたって意味がないことになる、こう思っているわけであります。だから、そこのところをまずもって、これは所管の総務長官に明らかにしていただきます。それでもしぐあいが悪ければ、道正さんお見えになっておりますから、新労政局長の立場で——今度は首切られたのを相手にするのじゃないですから、道正さんは。労政なんですから、そちらの立場でひとつお答えをいただきたいと思うわけであります。
○坪川国務大臣 公務員制度審議会は、先ほどから御指摘になりましたごとく、昭和四十年十月以来、第一次、第二次、第三次と、長い三次にわたる審議会の場においてそれぞれ真摯な協議が続けられておったようなわけであり、第一次、第二次の答申等も御承知のとおりでございます。政府といたしましては、この第三次のいよいよ最後の場を迎えてきておるような次第で、私も、御承知のとおりの二十七日の公益委員側の素案といいますか、こうした点も新聞を通じて拝見もいたし、知悉もいたしておるような次第でございます。 しかし、いよいよ三十日にこの公益側の素案を中心にして、労使との間にそれぞれの場をもって協議、懇談がされるというようなことでありまして、その懇談の結論によって最後的な答申をされるというような状況で、非常に重要な段階に入ってきておるのでございますとともに、三十日の労使の各意見等もそれぞれ出るであろうというこうしたときに、政府といたしまして、かくあるべきであってほしいとか、あるいはかくあるべき結論を望みたいとか、あるいは政府といたしてのこれに対するところの態度を申し上げるということは、せっかく御審議を願っている公正、中正な第三者機関の公制審議会を冒涜するものでもございますので、私はいま、謙虚にその推移をながめておるという姿での明鏡止水の気持ちでおることを、ひとつ御了承願いたいと思うのでございます。
○大出委員 総務長官が明鏡止水でいるうちに、労使、公益いずれもばらばらで何もまとまらなかった、そうすると、ドライヤー勧告を受けた日本政府の立場から見て、またまた公務員制度審議会は何にも結論が出なかったということで、明鏡止水でおいでになるうちに、公務員における労使関係は何も前進しない、いままでのいろんなこの複雑な形がそのまま残る、こういう結果になる。そのことをあなた方は、そのほうがいいとお考えなんですか。
○坪川国務大臣 基本的な私の気持ちはさっき申し上げましたとおりでございますので、いま予想の上に立って、想像の上に立って、その期待感なり予想感を申し上げることはいけないというような気持ちである私の心境は、賢明な大出委員、ようおわかりじゃないか、こう思いますので、ひとつお察し願いたいと思います。
○大出委員 もう一つだけ、くどいようですが承っておきますが、だとすると、私はいま、ばらばらで結論が出ない、それでは労使関係は複雑な形のままで将来とも残ってしまう、ILOのドライヤー委員会が期待したものでない結果になってしまう、明鏡止水だと言っているうちにそうなって、それでいいとあなたはお考えかと聞いたら、明快な大出さん、あなたはお察し願えると思うとおっしゃるんだから、そうだとすると、ばらばらになっては困る、やはりまとまって結論が出て、ILOがドライヤー委員会を通じて報告をし、かつ勧告を日本政府がお認めになった、おのみになったたてまえからすると、この複雑な労使関係というものの改善が、相互信頼を前提にして生まれてこなければならない、そのためには一つの結論が出なければ困る、こういう筋道になるはずなんです。結論を求めたいという気がおありになるのじゃないですか。
○坪川国務大臣 私はいま大出議員に、賢明な大出委員でありますからよくお察し願いたいということは、もう結論が予想された上に立っての大出委員の願望の線によってこれがなされるものであるということで、賢明な大出委員の御推察にまかせると、こういうような気持ちで申し上げたことではないことはひとつ御理解願っておきたい。いわゆる政府はこうした姿でおることが一番正しいという立場である事情、すべてを御理解願える意味において賢明な大出委員の御推察を願いたいと、こう言ったことでございますから、その点、非常に大事な問題ですから、誤解のないようにひとつお願いしたいと思います。
○大出委員 いまの一番最後の、話の途中まではそうかと思って聞いていましたが、一番最後、一言違うですな。つまりみんな違うですな、そうなると。 そこで、これはいろいろな話が流れてきて耳に入るので、これは田中総理がどう言ったとか、日本列島改造政策で国鉄だけは認められない、国鉄だけはどうしてもだめだ、こう田中総理が言ったんだってね。それぞれその衝に当たる、ここにおいでになる皆さんが、いろんなことをいろんな人に言うもんだから、これは耳に入ってくる。いや、国鉄だけと言ったのじゃないんだ、国労と全逓なんかもひっついているんだなんという話が出てきましたりね。つまり政府のほうで、いま総務長官はそういう言い方、逃げ方をするけれども、陰のほうでどうもそういう話がやたら伝わっちゃったのじゃ、穏やかじゃないのです、これは。 そこでこれは、ここにおる人をつかまえて、陰で言ったことをものを言う気はありませんが、そこでひとつ結論を出しておきたいのでありますが、公益委員が何人もおいでになりますけれども、この中でつまり非現業と現業に分けまして、現業にはストライキ権を回復すべきであるという意見を吐いておられる方が今井さん、山内さん、石川さん。これは石川吉右衛門さんですが……。有泉さん、氏原さんというような方々は態度を明らかにしておられる。三宅さんなり斎藤さんなりという方々は、少し違った意見をお吐きになっている。会長の前田さんは何も言わない、こういうかっこうであります。したがって、公益側の大体のこの雲行きは、あなた方はおわかりになっているはずなんですね。 そういうわけで、私は時間の関係もありますから結論めいて申し上げますが、この際、長年やってきたのですから、公益側の良識に従ったもののまとめ方を、事務局は皆川さん、あなたのところなんだから、この辺でおまとめになる気におなりにならぬのかということを承りたいわけですよ。あなたが最後のところをちょっと変えなければそれで済むんだけれども、変えるから……。
○坪川国務大臣 非常に関心を深く持っておられ、また、それぞれの立場での内容についての御勉強と、また関心を深くされておられる大出議員のただいまの御発言、また、いろいろの揣摩憶測を通じての情報の意見をまじえてのお話等、十分大出議員の御意見としてお聞きいたしたわけでございますが、政府といたしましては、また担当大臣の責任大臣である私といたしましては、全く純正な立場で心境を明鏡のごとくいたしながらこれの推移をながめておるということで、ほんとうに賢明な大出議員、ひとつお許しを願いたい、こう思います。
○大出委員 えらいどうも賢明賢明言われちゃいましてね。これは賢明賢明と言われますと、私のほうも少しくすぐったくなってくるのですが、この中に一つだけ、人事院総裁、総務長官両方に関係があるのですが、締めくくりでございますが、素案の中に「国家公務員の給与については、当分の間、人事院勧告制度によるものとするが、その基礎となるべき調査等に、職員側および当局側の意見を聴く制度を設けるものとする」、こうなっているのですね。これは総務長官の所管でございますから承りますが、ILOのいう代償機関というものの言い方がございます。しかも完全な代償機関。そういう意味で、日本の公務員給与というもの、ストライキ権か代償機関かというILOの論法からいきますと、完全な代償機関という意味にはほど遠いという見解をILOは何べんか発表しております。公平審理その他の制度までかかえている人事院でございますから、これは制度的に言っているので、属人的にものを言っているわけではない。そういう意味で私は、やはり総合較差問題などがここで少し変わってきている段階で、公務員の賃金判定の機関というふうなものはあらためて考え直すべきときに来ている、こういう気がする。たまたま素案の中でも「当分の間」といっている。「当分の間、人事院勧告制度によるものとするが」、こういっている。つまり「基礎となるべき調査等に、職員側および当局側の意見を聴く制度」——制度ですね。こういう素案が出ている。 いままで長い論議を何べんか人事院勧告をめぐってしてまいりました。総務長官の立場で、ILOのいうところの代償機関というもの、人事院という存在、制度的にこれをながめて、いまの点が完全な代償機関であるかないかという問題等含めまして、私は新しい公務員の賃金の判定の機関というものは、外国にも例がありますが、別につくる筋合いではないかという気がするのでありますが、そこのところをどうお考えになりますか。
○坪川国務大臣 非常に重要な問題点にお触れになっておられ、御質問を受けておるようなわけでございますが、公益委員側のそうした素案というものの正式な報告なり、あるいは正式な情報を私は受けておりませんが、いまの公務員給与の第三者機関である、公正な立場に立って、科学的な基礎の上に立って勧告される人事院制度というものは、私はもう、りっぱな機能を果たしつつあるという期待と、またその事実を肯定いたしまして、いま私は、想像の上に立ってのこれらに対するところの別な考え方は、申し上げる気持ちもありませんし、申し上げる段階ではない、こう思っております。
○大出委員 あなたの考え方だけ承っておきまして、あらためて問題を提起いたしたいと思います。 最後に週休二日制問題で総裁この報告をお出しになっておりますね。長い報告でございますから、中身に多く触れませんが、五十年、こういうことなんでございますが、人事院としては、この表現ではかりかねる面がございますから承るのですが、これからどういう手順をお考えの上で「週休二日制の普及状況については顕著な進展がみられ、実施予定の事業所をも加えると、昭和五十年中にはおおむね半数の事業所が何らかの形の週休二日制を実施することとなることが明らかとなった。このような状況にかんがみ、職員についても週休二日制の採用を考えるべき段階に達したものと認められる」。この限りは週休二日制をやろうということなんですね。「本院としては、行政サービスの維持その他諸般の事情に留意し、関係機関とも連繋をとりつつ、当面昭和五十年実施を目途としてその具体化についての検討を進めることとしたい」。五十年実施を目途としてやろう、そういう前提にお立ちだと理解してよろしゅうございますか。
○佐藤(達)政府委員 いまお読みいただいたとおりの報告文でございまして、もう実施を考えるべき段階に達したということは一番の前提であります。ただ、実施の準備といいますか、研究は前々からずっとやってきたわけでありますけれども、では、めどをどこに置くかということは当面の一つの標準として考えられることなんで、それには、民間の大体予定をも含めて考えますと、昭和五十年にはもう半数にはなる、いわんや従業員数でいったらもっと大きなパーセンテージになりはしないかということからいって、やはり昭和五十年というめどは、これは適正なめどであろう。そういうめどのもとに、これは人事院だけで独走できることではございませんから、各省と緊密な連係をとりながら努力を続けていきたい、そういう意気込みを示したと御了解いただいてけっこうでございます。
○大出委員 私はかつて、郵政省の日曜の郵便配達を廃止をするという運動を続けて、西ドイツの例なども参考にしながらやってまいりましたが、これは定員をふやさないでやるとなりますと、たいへん単位時間内の労働密度が高くなる、こういう結果が生まれます。そうすると、やはりそこに至る間の、私がかつてこの席上で提案いたしました、私以下数名の、週休二日制に関する四十九年度からといろ提案をしておるのですけれども、そこらのところをある意味のサンプル事業所等をつくって詰めてやっていきませんと、特に交代制、週休制の方々等の場合などは非常に複雑な研究が要ります。郵便物を日曜日配達しませんから、月曜に回る。局幅等によっては非常な違いが出てくる。それをどういうふうに具体的に繰り回していくかということはたいへんな努力が実は要るのです。ただ単にこれは五十年目途というだけではないと思いますけれども、そこらのプロセスをどういうふうにあなた方のほうとしてはこれからお進めになるかという点、ここらを少し表に出してものを言っていただきませんと、こういったからといって、なかなかそうかというわけにまいらぬ面がございます。そこらのところをこれからどういうふうな手順で皆さんはお進めになるか。 たとえば各省ごとに検討をさせてみて、五十年から土曜、日曜の休み、こうなった場合に、こういう職場はどうなるかといろ、そこらまで人事院のほうでものを言って、たとえば気象庁なら気象庁というのはどうなるのだ、富士山頂レーダーというのはどうなるのだというぐあいにあげていかないと、なかなかこれは前に進まない、各省に預けただけでは。そこらのところまでこれは御配慮いただかないと前に進まぬと思いますから、そこらはどういうふうにお考えか、お聞きしたい。
○佐藤(達)政府委員 これはなかなか各職場の違いがございますし、むずかしい問題でありますことはもう承知の上で、いまおっしゃるような点もずっと表をつくりまして、どこどこ省のどういう職場というようなことの目星をつけて、これは総理府でも非常にお力添えをいただいておるわけですが、われわれもそれと一緒になって各省各庁と緊密な研究検討の場をつくって、いますでに積み重ねておるわけであります。それにしても、五十年くらいの目途を立てておきませんと、とても励みがつかないだろう、非常に率直な言い方をしますとそういうこともあって、そういう目途をみずから定めながら大いに努力をしていこう、こういう気がまえでおります。
○大出委員 あわせてひとつ、これは労働省もおいでになりますが、余暇施設というのは国際的にも非常に大きな問題であります。週休制がだんだん二日制に移行する過程で、国としてどういうふうに余暇を利用する施設というものを考えるかという点、これなども、今度の休みなんかもたいへんな交通混雑を重ねているわけでありますから、そこらも含めて大きな意味での政策が必要であろうと思いますが、そこらは総務長官どうお考えでございますか。
○坪川国務大臣 週休二日制にする人事院の勧告もいただきました政府といたしましては、先ほど申しましたように、直ちに閣僚協を開きまして、そして基本的な方針をきめ、完全実施、四月一日から行なう、しかも今国会に提出するという原則を打ち立てました。その際、私が総務長官という責任担当の立場から声明を出さしていただいた。そのときにも声明にうたっておりますがごとく、週休二日制という問題については非常に重要な問題であり、民間の動向等も十分洞察、勘案する必要もあるので、これらを踏まえながら、週休二日制に対する閣僚協議会の場において前向きで進めていこうという声明を出して、ごらんいただいたとおりでございます。 したがって、いま御指摘になりましたレジャーの施設、受け入れ体制、その実施に対する具体的な問題、これが私は一番重要なことでもございますので、関係閣僚間で、そうした論議も関係閣僚協議会の場においてかわされてもおりますし、全く重要な大出議員の御意見、そのとおりと思いながら、政府はこれらの万全の対策を講じ、その内容を検討いたしながら、人事院勧告の方針をそんたくいたしながら進めてまいりたいと、こう考えておることを御理解願いたいと思います。
○大出委員 予算的に、今度の給与を実施いたしますと、国、地方含めましてどういうふうにかかりますでしょうか、数字をお述べいただきたい。
○田中(敬)政府委員 人事院の勧告に基づきます給与改定の所要財源は、一般会計で約三千七百七十九億円、特別会計で八百八億円、合計で四千五百八十七億円となりますが、一般会計の中には特別会計への繰り入れ分も含んでおりますので、これを純計いたしますと、差し引き三千九百七十一億円が必要ということになります。
○大出委員 地方公務員のほうはありますか。
○田中(敬)政府委員 地方公務員につきましては、所要額約四千八百余億円と計算されております。
○大出委員 どうも長いことありがとうございました。
○三原委員長 午後二時二十分より委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後一時十三分休憩 ————◇————— 午後二時二十二分開議
○三原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 公務員の給与に関する件について、質疑を続行いたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大石千八君。
○大石(千)委員 春闘の大幅ベースアップに伴う官民給与の均衡をはかるという意味合いもございまして、今回一五・三八%、定期昇給も含めれば一八・三八%という大幅な公務員給与のベースアップの勧告があったわけでございます。これは当然、国家公務員というものが国民の生活を守る、国民の奉仕者であるという特殊な職業にありながら、国民の一人という意味においては何らほかの職種に携わる人たちと変わりないという意味合いからいいましても、その職務の重大さはともかくといたしまして、ベースアップを受ける国民の権利を持った一人ということは、当然これは論をまたないことでございまして、この勧告というものは非常に評価を高くしていいものではないかと思います。 しかし、その間におきまして、給与の改定、べースアップというものが、民間におきまして、最近の経済情勢の非常にきびしい中で、激動の中で耐えるという、労働者一人一人のきびしい戦いがあるわけでございます。その間におきまして、当然生産性向上というノルマを課せられて、きびしい労働条件、そして能力の評価を受ける、そういうような中にありまして、民間の企業に働く労働者は精一ぱいの努力をしているわけでございますけれども、単に官民平等という論を給与の上であらわすのは簡単であると思いますが、やはり生産性という意味におきましても、公務員の場合、民間に劣らぬものでなくてはいけないというふうに考えるわけでございます。 その点、総裁も談話の中で「公務員の勤務の密度及びその質においていささかも民間のそれに劣るとの批判を招くことのないよう、全体の奉仕者としての使命感に徹しつつ、厳正な紀律の下に行政能率の増進とサービスの向上に一層精励されることを強く要望したい」、このような勧告の声明を出されております。この勧告の総裁の御意図が十分に徹底されるように望むわけでございますけれども、現在の生産性という見地からいたしまして、民間と公務員を比較いたしまして、総裁はどのように見ておられますか。非常にむずかしい問題もあると思います。生産性という比較がむずかしいとは思いますけれども、そのあたり、率直な感想、所感をお聞かせ願いたいと思います。
○佐藤(達)政府委員 きわめて適切な御指摘であると拝聴いたします。もちろん、いまおことばにありますように、生産性ということ自体から公務員の仕事をとらえるということは、これは職場にもよりますけれども、非常に困難なことで、生産性云々を尺度にすることは、これはちょっとむずかしいと思いますけれども、それにいたしましても、前段のおことばにありましたように、給与を民間に比べているならば、その勤務の密度なり質なりが劣るということでは、これはもう申しわけの立たないことだ、それが一番の眼目だと私は思います。 したがいまして、たまたまお目にとまりました談話も発表いたしておりますし、私どもとしては、たとえば各省の公務員を集めてのいろいろな形の公務員の研修がございます。それから、人事院では毎年一回各省の人事主任官を集めて、私も直接出て打ち合わせをやるような機会もございますので、そういうような際は、すかさずできるだけ私が繰り合わせて出てまいりまして、とにかく公務員生活四十五年の大先輩の言うことだ、ぜひこれは聞いてくれというわけで、いまのような私の感じておりますところを切々と訴えてきておるわけですが、ただ公務員一般に、世間からはいかにも全体がなまけているように見られているのは、またこれは私どもとして非常に残念なことでございまして、大部分の公務員はまじめにやっておりますし、ことに職場によりましては、ほんとうに昼夜をあげず仕事に忙殺されて、健康を心配せにゃならぬというような職場もあるくらいなんです。民間の方々には私どもはそういう点も強調して、決して公務員がみななまけているということは絶対にないということと、かたわら、しかしこういう世間からの目はきびしいということを部内には訴えているということで、これからもさらにまた努力を続けていかなければならぬと思いますけれども、私はそれを一つのキャンペーンと心得て、従来もがんばってまいりました。今後もそのつもりでおります。
○大石(千)委員 ちょっと長官にお聞きしたいと思いますが、これは非常に広い範囲の問題になりますので、一がいにいまここで即答はいただけないかもしれませんけれども、行政機構というような面で、やっぱりフルに公務員の能力が発揮できるようなシステムというものが必要じゃないかと思います。特にアメリカなどにおきましては、個人の能力を最大限に発揮するようなシステムがうまくしかれているというふうに聞きますし、たとえばキャリアシステムといったものを導入されているといったような話も聞きまして、終身職制といいますか、そういうような、仕事をしていく上でも一つの張りを持ってもらう、そしてまた自分の能力が十分に発揮できるのが目に見える、こういうことが職場に一つの活を入れるという意味でも大事なことじゃないかと思いますが、なかなか端的にはお答えになりにくい問題かと思いますが、そういう面も含めまして、現在の公務員行政ということに関しまして、能率的な面で、総裁同様、大臣の所感をお述べいただきたいと思います。
○坪川国務大臣 大石委員の適切な御質問でございます。私も地方の市長などをいたしておりますと、地方の行政部門において、市長さんなりあるいは町長さんなりが、新たなる一つの行政能率の増進をはかるという角度から、あらゆるシステム、また考え方を持たれまして、市民へ、あるいは地域住民への奉仕の場をいろいろの面で改革をやっておられる。私は深く敬意を表し上げておるような体験も持っておるのでございますが、中央の国家公務員の立場から考えての行政の事務の刷新、能率の増進、また国民への奉仕の場の大事な職場というものの刷新というものは、新しい時代の英知と感覚の上に立ってこれに取り組むべきである、こういうような気持ちも持っておりますので、そうした面から、給与担当の立場ではございますけれども、各省との人事担当の関係者会議等もありますし、あらゆる機会を通じて、私は、そうした新たなる新機軸を打ち出しましての、国民への公僕としての職責を果たし得るような姿の職場に極力変えていく方針のもとにおいて行政指導をとっておるような次第でございますので、大石委員御指摘の点は全く共感をともにする立場であります。
○大石(千)委員 ますますそのようなことに、何よりわれわれも期待するのでございます。一そう大臣はじめ総裁の気持ちが公務員に徹底いたしますように希望いたしまして、次の質問に入りますが、こういう大幅なベースアップの勧告を出され、しかもことしはたいへんな諸物価高騰ということもありまして、早期に実現を実施されるということは、公務員はもちろん期待していることでございましょうし、それがまたふさわしいことであると思います。先ほど午前中の大出委員の質問にもそれはございましたので割愛をさせていただきますが、これからのことになりますと、いままでですと勧告がかなり時期的におくれていた、ことしはいろいろな諸般の情勢もあって早められたということで、勧告が出たばかりで来年以後のことをお聞きするのもどうかと思いますけれども、やはりこういう慣行というものはこれからも守られたほうがいい。ベースアップが四月にさかのぼるのに、一月、二月ぐらいから実際に給料が上がるのでは、これはベースアップの恩恵に浴する時期があまりにもおそ過ぎるという面からいいましても、ことしのようにこれからも早められるということがいいのではないかという気もいたしますが、その辺のところはいかがでございましょう。
○佐藤(達)政府委員 ことしは、先ほどのお話に出ましたように、若干早く勧告申し上げることができましたし、また、たまたま国会再延長で会期中にありますものですから、これで一安心ということもありますけれども、来年以降、国会の関係等がそういうふうにうまくいくかどうかということがひとつ一番大きな条件でございまして、例年でございますと、通常国会というものはもっと早く終わってしまう。それに間に合わせるために一体どうしたらいいかというのは一番むずかしい問題でございます。私ども非常に精密な民間給与調査をやっておりますものですから、したがってその調査の集計そのものがどうしても若干の日を食ってしまうわけで、それからスタートをして何とか結論にこぎつける、そこのプロセスの問題は、実は率直に申しまして、これからの一つの大きな研究課題だと思います。 民間調査を非常に簡略化してしまうというようなことをすれば、それはまたそれで考えられますけれども、いままで人事院勧告が各方面の御信頼を得てまいりましたのは、きわめて精密な民間企業の調査の結果、それとの較差を求めての作業であるということにありましたし、その信頼性を犠牲にするということになると、これまたなかなかたいへんなことになりますので、そことのかね合いの問題を目下、来年のことだとおっしゃいますけれども、ほんとうにわれわれとしてはいまから苦慮しておるのが実際でございます。いまここで、こういう名案がございますというところまでお答えする段階には行っておりません。
○大石(千)委員 たまたまことしは延長国会、国会の会期が二度延長されましたけれども、その辺の見通しをつけて早く出されたということもあるわけでございますか。
○佐藤(達)政府委員 見通しをつけてということも、それは国会の御審議権をこっちがまた憶測をしてということになりますから、そういうことはなかったと申し上げるべきだと思います。むしろ初めの話の発端は、七月二十七日ですか、最初の、あれに何とか間に合わせられないかという話からスタートをして、それから大いに馬力をかけて、その結果こういうことになった、現実はこうなりましたと申し上げるのが一番すなおなお答えのしかたじゃないかと思います。
○大石(千)委員 次に、週休二日制を五十年をめどに実施したいという回答を、給与以外のこととして今回は特別な勧告を出されたわけでございますけれども、先ほどもお話にありましたように、民間の週休二日制の進行のぐあいと兼ね合わせまして、これからいろいろむずかしい問題が出てくると思います。しかし週休二日制ということを公務員のほうでやるとなれば、かなりの一つの社会的な基準ができるという意味からも、逆の意味で非常に重要な問題をはらんでいると思います。 そこで、民間との比較においてもそうでございますけれども、公務員の中で、実際に週休二日制を完全にすべて実施することができるかどうかという問題も派生してくると思います。特に、交代制勤務者は官執勤務の方々に比べて、労働条件でも現状に照らし合わせて非常にむずかしい問題があると思いますけれども、五十年をめどにというそのことを、もう少し具体的に言っていただけたら、全部がはたして適用になれるのかどうか。職種によってはなかなか実現が不可能だと思いますが、その辺をお伺いしたいと思います。
○佐藤(達)政府委員 大きく週休二日制と申しておりますけれども、実は民間の調査の結果によりますと、いわゆる毎週二日というような厳格な週休二日制をとっている事業所は、まだ残念ながら非常に少ないのでございまして、大体一カ月に何回とかというような変形のものが日本の現状としては大部分であります。したがいまして、われわれがこれに取り組みますについても、初めは完全な週休二日制ということは無理じゃないかという懸念を持ちながら、できる範囲でという幅広い態度で立ち向かっておりますけれども、いずれにせよ、いま御指摘のように、交代制勤務のきびしい場所その他、職場によって非常な窮屈な職場がございますので、これは先ほど来も申しましたように、その省庁の方々と額を集めまして、何とかその辺をじょうずなやりくりによってカバーできないかと考えております。 実はよけいなことを申し上げますけれども、従来、刑務所その他においては、交代制勤務で五十一時間という労働時間でやっておるきびしい職場がありました。これはそのままほっといて週休二日制も何もあったものじゃないというわけで、われわれ死にもの狂いになりまして、それをせめて四十八時間に押えようじゃないかと、当局者と鳩首協議してやっと何とか形をつけることができましたので、そのような意気込みで努力をしていけば、いまからもうさじを投げて、だめでございますというのは早いだろう、できるだけ粘って、何かいい方法を探りたいというのがほんとうの気持ちでございます。
○大石(千)委員 それから、週休二日制という問題、一応給与以外の労働条件に関する勧告も出されましたということで、それにからんで、ちょっと別の観点から公務員の雇用制の問題に関してお伺いしたいと思うのですけれども、民間では、五十五歳という定年制が設けられてからもうずいぶんたつのですが、実際には五十五歳定年制がまだ多い。しかしそれが少しずつ民間企業のほうでは延びてきている。五十八歳になったり、あるいは六十歳ぐらいになっている企業もぼつぼつ出てきているように思うのでございますが、国家公務員の場合は、定年制はないとはいえ、一応ある程度の線を引かれているという現状にもあると思います。これはどなたでもけっこうですが、現状としては、国家公務員の場合、何歳ぐらいで退職する方が多いのでございますか、年齢構成をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○茨木政府委員 公務員の場合には、御案内のように一応いわゆる定年制というような形のものは法律上はないわけでございます。一部のものについてはございますけれども、大半はございません。それで各省まちまちに勧奨退職と申しますか、いわゆる肩たたきといわれるものをやっておるような実情でございます。退職の実情を見てみますと、五十五歳から五十九歳あたりのところが毎年二千人前後、それから六十歳以上六十四歳のところがやはり同じような程度。それからあとずっと少なくなりますけれども、五十五歳から六十歳、六十五歳あたり、その辺のところが多いことは間違いないわけでございます。その辺をめどに各省が肩たたきをやっておる。御案内のように、大体行(二)の関係でございますと六十歳以上、それから行(一)のほうの方でございますと五十五から六十歳の間、役職になりますと少し早い、そんなことで、やむを得ずこんなかっこうをとりながら新陳代謝をはかっておる、こんな実情でございます。
○大石(千)委員 だんだん時勢というものに反応して、自然にそういう雇用問題も流れていくという面はあると思いますけれども、実際問題としてこういうことをある程度きちんとしておく必要があるんじゃないかとも考えられます。たとえて申しますならば、勧奨、勧告を受けて天下りをする例が相変わらず多いんじゃないかという批判もあるわけでございまして、そういうような誤解を受けないようにするためにも、ある程度定年制というものを考えるとか、安心してある年齢までは十分にその能力を公務員として発揮することができる、そういう制度をつくるとか、いろいろ世間の誤解を招かないためにも、あるいは公務員としての職務を十分に発揮するためにも、そういう制度の再検討というものも必要じゃないかと思うのですけれども、今回の勧告にはございませんが、そういうことをお考えじゃございませんでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 これは、いまおことばにありましたように、人事院総裁が天下りということばを使うわけにはまいりませんけれども、そういうような世間でいわれているようなことに関連していつも考えさせられることでございますが、第一、せっかく事務次官になった優秀な人が、一年やそこらでやめてしまうというのはもったいない話じゃないかということは、どなたにもお気づきのことだと思いますけれども、さてそれを引きとめる方法となりますと、定年制はその引きとめる方法の役には立たないわけですね。何年までつとめろという意味は全然ありませんから。何歳になったらやめろという意味しかないものですから。そうなりますと、やはり結論は人事の運用の問題になりはしないか。 運用の問題になりますと、大ぜい待機をしている、後輩がずっと順番を待っておりまして、早く次官があかないか、おれは何年目にはなれるはずだというような計算を、非常に素朴な言い方ですけれども、そういう意味で待ちかまえておる部隊がまたおるというようなことから、新陳代謝という面で公務員に励みを与えるという作用もまた考えねばならぬということで、そこのかね合いを一体どういうふうに持っていったらいいか。私どものいままで考えましたところでは、制度でそれを調整するということはおそらく困難ではないかというのが結論でございます。したがいまして、制度を離れての一つの運用の妙のほうで適当な方法はないか。これはもちろん人事局の所管にもわたりますので、総理府とやはり検討しなければならぬことだと思いますけれども、問題の焦点は、どうも制度の問題ではないような気がするというのが率直なお答えであります。
○大石(千)委員 確かに新陳代謝を求めるというのも、仕事に、そして職場に活気が出てくるという意味で非常に大事な問題だと思います。一がいに六十歳まで高級公務員として職を全うされるということでなくて、諸外国などでも、ある年齢に達すると要職を退いて、しかしその中において別の職場でその経験を生かして六十歳なら六十歳、六十五歳なら六十五歳まで働くというようなシステムを取り入れているところもあるようでございますが、そういう方法などもお考えいただいて、あくまでも、公務員というものが意欲に燃えて、その使命観のもとに国民に奉仕できる、サービスできるような職場をつくっていただきたいと思います。 いろいろベースアップ問題ということになってまいりますと、一般公務員の方だけでなくて、先ほど言われましたが、指定職の方々、あるいはわれわれ国家公務員の特別職ですか、自分のこともあまりよくわかりませんけれども、そういうところにもすべて影響が出てくるものだと思います。これは単に一般公務員の方々に反省を求め、ことしからベースアップを機会にますます精励努力をされるということでなくて、全部、特別公務員、指定職含めてに問題が波及するのではないかと思います。われわれもそういう点は非常に自覚をして、これはすべての公務員の問題ということで大いに発奮しなければならないというふうに考えるわけでございます。 今回の調査は、いままでもそうでございましょうが、百人以上の企業、そして五十人以上の事業所というのが条件になっております。これが全体の大体二分の一を網羅されるようでございますが、大体、事業所の規模からいいまして、おそらく半分よりも給料がいいというところの調査だと思うのですが、それ以下非常に零細企業の方も恵まれない条件のもとで一生懸命がんばっておられるというようなことにかんがみますと、ますます国民の奉仕者として努力をされるよう督励されますように強く希望を述べまして、質問を終わらしていただきたいと思います。
○三原委員長 竹中修一君。
○竹中委員 けさほどから、先輩委員、同僚委員から、去る九日に行なわれました勧告についての御質問、さらには御要望等があったわけでございますが、この際、重複を避けて二、三御質問したいと思います。 質問に入る前に、このたびの勧告を拝見して、私は佐藤総裁が日ごろの御主張を真剣に、非常に一生懸命実行されたと思うわけであります。それは、いままでにない一五・三九%、金額に直して一万四千四百九十三円という、かつてない大幅のベースアップを勧告されたということとともに、週休二日制を五十年実施を目途として、いわゆるいままでなかった国家公務員法二十八条の第一項の適用を始められたということで、私は非常に敬意を表するものであります。 この質問をするについていろいろと古い議事録を拝見させていただきましたが、非常に残念だと思うのは、昨年は八月の十五日に勧告が出たわけです。そして翌々日の十七日にはこの内閣委員会で、伊能先生、大出先生、東中先生が非常に熱心に審議をされた。おそらく勧告を、全国に散らばっている国家公務員がどういうふうに取り扱いを受けるだろうというふうに首を長くしてその結果を待っていたということで、翌々日にはもう審議が行なわれたわけです。それが残念ながら、ことしは国会の運営が異常であるために、きょう初めて審議が行なわれるわけです。私は国会議員の一人として、いままでせっかく努力をされた佐藤総裁に何か水をかけるような気がして、非常に反省をして遺憾に思っているわけであります。先ほども大石委員からお話がありましたが、勧告とともに総裁談話が発表されて公務員に対する呼びかけをなされた、あの真摯なお気持ち、佐藤総裁の御心情を考えて、非常に感激しているわけであります。これからもどうぞいままでのお気持ちを貫いていただきたいと思うわけであります。 そこで、最初にお尋ねを申し上げますが、このたびの勧告について冒頭御説明がございましたが、最も重点を置かれたことを一つ二つお示しをいただきたいと思います。
○佐藤(達)政府委員 ことしの勧告は、先ほどおことばにありましたように、わりあいに上げ幅が広かったものでございますから、卑俗なことばで申しますと、かねがね果たしたいと思っておりましたいろいろの懸案を多少なりともまんべんなく果たすことができた。言いかえれば総花主義じゃないかという御批判もあろうかと思います。そういうことを申し上げたいと思いますけれども、私どもとして、毎年のことではありますけれども、一番注目いたしますのは、何と申しましても初任給をどのくらいにすることができるかということなんです。これは人事院は、御承知のように公務員の採用のほうの責任官庁でもありますために、実は民間企業とはその点では競争関係にある。露骨なことばはあまり使いたくありませんけれども、本質的にはそういう立場にありますので、あまり低い初任給ではとても来る人がない。特にことしの場合は御同情を仰ぎたいのですけれども、これは勧告の発表の前に締め切ったせいもありましょうけれども、高校卒の初級試験の応募者が去年に比べて二割近く減りました。一割六、七分というところになって相当ショックを感じておるわけであります。そういう面も当面ありますものですから、何としても初任給には力を入れております。ただし大手企業とは、もちろん百人以上で押えておりますから大手企業には太刀打ちできませんけれども、あとはわれわれの努力で人材を獲得するほかはないということでございます。 それからもう一つは、初任給を上げまして影響を受けるのは、結局、中堅どころが、やはりどうしても配分の関係から申しますと手薄になってしまう。これは国鉄その他いわゆる公社、現業の関係は、配分は御承知のように団交でやっております。団交でやりますせいかどうか知りませんけれども、初任給はものすごく高く毎年きまっておりますけれども、その少し上のほうの中間層になりますとまさにへこんでおるというと語弊がありますけれども、非常な中だるみの形になっておるというのがございます。われわれのほうとしてはそういうことは許されませんから、ここをささえなければならぬということから、先ほど申しましたような間引きとか号俸の間差というような技術的な措置をとりますとともに、どうしても生活のほうからいうと扶養手当に、しかも配偶者に力を入れてその辺の調整をとる必要があるだろうということで配偶者のほうの引き上げ額も従来にあまり例のない大幅の引き上げをやっております。その他、特一等級をつくりますとか、そういうようなこともそれに関連するものでございますけれども、非常に形はじみでございますけれども、力を入れた点はそういうじみちな面に力を入れておりますということを御了承いただければ幸いだと思います。
○竹中委員 いま総裁から重点の御説明がございましたが、初任給についてはもちろんでございますけれども、いつも配分をやります場合に、初任給と上のほう、ちょうどそこの中心の中堅が中だるみをするわけであります。それについて総裁から、じきじきこの点については十分配慮したという御答弁をいただきまして、まことに心強く思うわけであります。 次に移らしていただきますが、報告の中で「教員、看護婦の給与の改善については、かねてから努力を重ねてきたところであるが、今後更に一層の改善を図る必要が認められる」、こう書いてあります。特に教員と看護婦を抽出して特記してあるわけでありますけれども、先ほど大出先生から人材確保法案に関連して教員の話がありましたので、省略いたしまして、看護婦についてちょっとお尋ねをしたいと思うわけであります。 民間の看護婦との給与の差は、現行では民間のベースアップ後の給与よりも〇・四%だけ低いのだというふうに承知しておりますが、それでも今度の勧告で待遇改善が行なわれると一六・七%のベースアップとなり、民間よりもずっと高くなるというふうに聞いているわけであります。いわゆる逆較差を生ずる結果になるというふうに新聞等でも報ぜられているわけでありますが、国家公務員法の二十八条の二項によるといわゆる五%条項があるわけであります。それでこの点の御説明を伺いたいわけですが、従来民間との較差の比較について、この条項を見ても、職種較差を重点とするのか、総合較差を重点とするのか、法文では明示されていないわけです。それで私の勉強が足りないのかもしれませんが、いままでは職種較差を主としてとっていたように思うのでありますけれども、これは間違いかどうか御答弁をいただきますが、そういう場合に、今回、職種較差を総合較差の中にのみ込んでしまって看護婦の給与が大幅に上がったのだというふうに理解されるわけですが、間違っていたらひとつ御答弁いただきたいと思います。 とともに、そのあとに、「官民比較の基本原則の適用方式に若干の変更を加えることについて、速やかに検討を行う考えである」というふうに述べてありますけれども、この関連等についても御説明をいただきたいと思います。
○佐藤(達)政府委員 従来の較差の算定の方式は、行政職は行政職なり、あるいは看護婦は看護婦なり、お医者はお医者なりの職種別に、一応同じ職種の民間の企業との対応関係を求めまして、今度はそれを加重平均と申しますか、しました結果、積み上げて、それで総合較差を求めているわけです。ですから、逆較差のものが入っておりますと総合較差のほうでは損をする勘定に大体なっておるということが一つあります。そうして今度は各俸給、手当の配分をいたします際には、そのかくして得ました一五・三九%というような総合較差の中で配分いたしてまいります。その配分になりますと、たとえば看護婦さんはすでに逆較差だからもうこれでほっといてもよくはないかということで済めば、それはそれでよろしゅうございますが、これはもう一般の社会の要請から申しましても、公務部内の要請からいっても、とても看護婦の人手不足で、何とかして人を集めなければならぬという要請が非常に強い。学校の先生についてもそうです。したがってわれわれとしては、その総合較差のやりくりの中で、本来逆較差であるにかかわらずさらに積み上げなければならぬ。したがって、どこにそのしわが寄るかといいますと、本来較差をかせいでくれたところの職種の方向へどうしてもその犠牲としてしわが寄っていくという面があります。しかし、この総合較差ということは、民間と公務員という大きな集団として見ました場合には、やはり総合較差でつかまえていきますということが御納得を得る一つの方法でもあります。私は、従来それをやってきたことは決して誤りとは思いませんけれども、今度のように、たとえば人材確保の教員の関係の法案のように、特別の予算がついて一〇%近い引き上げが行なわれるということになりますと、いまの逆較差がまさにものすごい逆較差になって、そうして今度は総合較差にそれを求めようということになったら、これは幾ら何でも総合較差主義はもちません。ということで、まず踏み切るべき段階が一つあると思います。 それから、大出委員のお話にもありましたように、従来のそれは行き過ぎではないか、むしろ行政職なら行政職だけをつかまえて比べて、あとは部内の均衡でやるのが正しいのじゃないか、これは考え方としてはそういう考え方もあります。その辺のところをいよいよ今度は早急にひとつ検討して解決しようじゃないかという心組みでおるわけであります。
○竹中委員 ありがとうございました。 それでは、ちょっとこまかいことになるのでありますけれども、ことしの勧告の中には寒冷地手当について何ら触れていないわけであります。いろいろ御理由があると思いますが、今回のベースアップでいわゆる定率分はもちろん上がるわけです。しかし定額分は、私は青森県でございますけれども、薪炭加算分が変わらないわけです。北海道ももちろんそうだと思うのですが、いまどき幾ら青森県でも、山の奥でもまきや炭をたいて暖房をとっているところはないわけです。北海道では石炭加算と、こうなっておりますけれども、だいぶん前からもう灯油に変わっているのです。したがって、名前が大体おかしいと思うのですが、去年のいまごろ灯油がドラムかん一本が三千円ちょっとだったのです。ところが、ことしは予約をしようと思っても、品不足の不安、先行き高いという不安から、五千五百円でも予約してくれないのです。そうしますと、倍近く灯油が上がっているわけです。という状況の中で寒冷地手当に何ら触れなかったということはどういうことか、お示しいただきたい。
○佐藤(達)政府委員 寒冷地手当の関係は、例年一般の給与勧告とは別に勧告を申し上げ、現に昨年の十二月に寒冷地手当の勧告だけを申し上げて、そうしてことしの三月に法案成立させていただきました。このときは実は北海道が中心で、そのときもお耳に入ったかどうか知りませんけれども、函館を据え置きにしたのはどういうわけだ、それは海峡を隔てた青森と比べて北海道はそんなに上げる根拠は出てこないと、青森さんに非常に遠慮しながらやったのだと言わんばかりのことをお答えしたことがあるいはお耳におとまりになったのかもしれませんけれども、そういうようなことで、ことしは北海道についてはやりました。ついては、この間の委員会の附帯決議等の、世帯の変更があった場合にどうするかというような宿題もいただいております。いずれまたそのほうの勧告も申し上げなければならぬだろう。それから地域別の、いまたまたま御指摘の地域を押えての関係、あるいは寒冷増高費の積算なども、これはわれわれしょっちゅう心がけて検討はしております。これはちょっとでも寒冷対策の費用が上回るようになれば、それはもうすかさず手当てをしなければならぬという気がまえでおりますけれども、そのほか地域別の関係も一通り一応は安定したとは思っておりますけれども、しかしわれわれとしては、なお執拗に検討を続けておりますので、御趣旨は御趣旨として十分承って、なお検討の一つの材料にしたいと思っております。
○竹中委員 いま御答弁いただきましたが、寒冷地手当を変える必要があった場合には早急にこれを勧告するというお答えのようでございますけれども、それでよろしゅうございますか。
○佐藤(達)政府委員 この間の附帯決議の関係で、世帯の変更があった場合というようなことは当面のわれわれの宿題になっておりますけれども、なお寒冷地手当の関係も一回限りというわけじゃございませんから、先ほど申しましたように、しぶとい体制でデータを刻々追及してまいりたい。そうしてまた適切な処置をとる必要があればすかさず処置をとりたい、そういう気がまえでおるわけでございます。
○竹中委員 わかりましたが、先ほど御説明の中で、昨年函館地区を据き置きにしたときに、その理由づけとして、青森を変えないのだから函館を変えないのだというようなお話でございますが、全然逆でございます。私がこれからお願いすることは、現在、函館と格差があるわけです。どうして津軽海峡を一つ隔てた函館を変えなければいかぬのか、これは納得ができないのです。この質問をするについて、国へ帰って県庁といろいろとデータの打ち合わせをしましたのですが、きょう正確なデータがございませんので、最後の詰めができませんけれども、ぜひともこれは同じにしていただかなければ私の顔も立ちませんし、総裁何とかそれをお考えいただけましょうか。
○佐藤(達)政府委員 どうもすっかり恩着せがましいようなことを申し上げたのでございますが、それでもうばちが当たりまして、逆効果になってしまいました。これはもう深くおわびいたしますが、根本的には、先ほど申し上げましたような心がまえでなお目を離さずにまいりたいという気持ちでおります。
○竹中委員 総裁からたいへんありがたいおことばを賜わりましたので、青森県を督励して直接陳情にあがるようにいたします。その節はよろしくお願い申し上げます。 それでは総務長官にお伺いするわけですが、ポイントとしては、この勧告をどういうふうにして実施していただけるかということなんです。これはもう午前中にも大出先輩から話がありました。しかも二十一日の閣議で決定を見ておりますので、心配はいたしませんけれども、せっかくおいででございますから、もう一回同じ答弁でけっこうでございます。
○坪川国務大臣 竹中委員にお答えいたします。 午前の質疑のときにもお答えいたしましたごとく、人事院におかれましての公正適切な答申がなされましたので、政府といたしましては、これと緊急に取り組んで早急に対処すべき方向を決定する必要があると私は判断いたしましたので、直ちに総理に渡されました答申書を踏まえまして、午後二時半から関係閣僚協議会を開きまして、そうしてこれを全面実施する、全面受けて立つ、しかも四月一日に遡及、そうした点と、もう一つは可及的すみやかにこれを立法化する、この三つの大前提のもとに関係閣僚の御了解も得、また財政当局におきましても、大蔵大臣から、当分の間十二月までは既定の財源でまかない得るという確報もいただき、しかる後において補正予算に取り組むつもりであると言われましたので、そのありがたい現実を踏まえまして、御承知のとおりに、さっき申しましたような関係法案五つの改正作業に目下取り組んでおるようなわけでございますが、竹中委員御承知のとおりに、さっきも申しましたが、いわゆる特別職の問題がいつも論議をされて、その方針がなかなかちゅうちょしておったということと。それからもう一つは、防衛庁等の職員の作業がかなり時日を要するというような点もありまして、先ほども一カ月と私は申しましたが、現実のいままでの作業を見ますと一カ月以上かかるというような実態でございますので、十日をめどにしたい。しかし、何といってもそれよりも早く議決申し上げたいというような気持ちを持っておりますので、作業の完了次第閣議を開きまして、政府の方針を決定いたしまして法律案に取り組む、そうしてすみやかに御審議をちょうだいいたしましてこれを実施に移したい、こういうような心組みでおりますので、そうした立場で、そうした方針のもとにおいて公務員の方々に喜んでこれを引き受けていただくという体制を整えながら御期待の線に沿いたい、こう考えておる次第であります。
○竹中委員 総務長官から非常にありがたい御答弁並びに御決意を伺って心強く思うわけであります。ぜひともそのとおり実施をしていただきたいと思うわけであります。 そこで、大出委員からの御質問の際にも、またいまの総務長官の御答弁の中にも、国家公務員の場合は十二月まで財源措置が一応できるのだというお話がございましたが、自治省の方お見えでございましょうか。 そうしますと、先ほども地方公務員分が四千八百億財源が必要であるというようなお話でございましたけれども、私が伺っておりますのは、地方財政計画において措置済みのものが二千四百三十億ある。したがって、まだ差額は二千三百七十億あるわけですが、それについて、国のほうは十二月まで何とかやりくりできるのだというようなことでございましたが、地方財政のほうではどうなるのでございましょうか。
○森説明員 ただいま御質問にありましたように、現在までの地方公務員に対しまする企業会計の財源措置といたしましては、四月から八%アップした場合の一般財源所要額二千四百三十億円というものが地方財政計画並びに地方交付税に算入してございます。さらに今回の人事院勧告に準じまして地方団体が給与改定を実施いたしました場合には、仰せのようにあと二千三百七十億円必要なわけでございます。これにつきましては、地方団体の税収の増加等を考慮しながら、例年のように地方交付税の再算定を行なうことによりまして、各地方団体が支障なく企業会計が実施できるようにいたしたい、こういうように考えております。
○竹中委員 そうしますと、けさほどの論議にもありましたが、各地方においては九月の議会が開かれるわけでございます。それに間に合わせることができるものでしょうか。どうでしょう。
○森説明員 交付税法の改正がこの国会に間に合うかどうか、ちょっと技術的にあるいは税収の見込み等の関係からむずかしいかと思いますが、個々の団体の御相談には現在までも応じておりますし、今後も十分御相談に応じていきたい、こう考えております。
○竹中委員 わかりました。これは大蔵省のほうの関係かもしれませんが、国家公務員の場合は、五%、四月から織り込んでいるわけです。地方財政のほうでは四月から八%織り込んでいるわけです。この五%と八%の違いは何か意味があるのでございましょうか。
○森説明員 地方財政計画並びに地方交付税におきましては、先ほど申し上げましたように八%計上しております。
○竹中委員 ですからなぜ五%と八%と織り込みの数字が違っていたかということなのですが、大蔵省がいなければよろしゅうございます。
○田中(敬)政府委員 私も不明にしまして、その五%と八%の違いが何に基因するかよく存じておりませんが、お説のように、公務員につきましては五%、地方財政計画上は八%という現実であることは事実でございます。
○竹中委員 現実でございますので質問したわけでありますが、きょう御答弁ができなければ、後日また私の手元でけっこうでございますから、御答弁をいただきたいと思います。 けさから非常に質問が長くなっておりますので、これで終わらしていただきますけれども、冒頭に申し上げましたように、非常な御努力でこの勧告ができ、しかも総務長官からいま、非常な御決意でこれを実施するという決意のほどの御披瀝があったわけであります。ゆうべの新聞、けさの新聞に公務員制度審議会の一応の素案が出たようでありますが、現在、結局、人事院の勧告によって自分たちの勤務条件あるいは給与が改正されるという日本特殊な形態において、ますます人事院がこれから真剣に努力を積み重ねることを心から要望して質問を終わらしていただきます。どうもありがとうございました。
○三原委員長 木下元二君。
○木下委員 私は、人事院勧告の中身に触れます前に、この人事院勧告制度と表裏一体の公務員労働者の団結権、団体交渉権、ストライキ権などの労働基本権につきまして、政府の基本的な態度をただしたいと思います。 現在、公務員制度審議会におきまして、公務員、公共企業体などの労働者の労働基本権のあり方につきまして審議され、昨日、公益側のいわゆる素案なるものが新聞等で発表されました。私は、この発表されました公益側委員の素案については、多くの重要な問題を含んでおると思いますが、これに触れるつもりはありません。ただ政府は、官公労働者のストライキ権回復の戦いの高まりの中で、一部にだけストライキ権を認める態度を示しており、あくまで官公労働者のストライキ権を認めない方向を固執しておるように思われます。政府としての立場というものは、先ほどもお話がありましたように、公務員制度審議会で審議の山場を迎えておる段階でありますので、具体的にどのように考えていられるか、これは軽々に述べにくいものと思います。明鏡止水ということも言われましたので、私はそれ以上聞こうとは思いませんが、ただ、このストライキ権の全面一律禁止を鋭く批判いたしましたあのドライヤー報告を受けまして公務員制度審議会が持たれるようになった経過から見ましても、労働基本権を回復させるべきだという前向きの基本姿勢というものは、政府はお持ちのことと思うわけでございます。この点を具体的にどのように考えているかといったことではなくて、この基本姿勢について確認をいたしておきたいと思います。いかがでしょう。
○坪川国務大臣 先ほどの大出委員の御質疑に対しましてもお答えを申し上げましたごとく、四十年から発足いたしまして第三次に及ぶ審議会が慎重に取り組まれながら、まじめに力を入れてそれぞれの立場での御審議が続けられているほどまで、私はこの問題は重要的なる国民的課題であろうかと思うのであります。したがいまして、重要であればあるほど、こうした点につきまして、いま公制審におかれまして、二十七日には公益委員側の立場に立っての素案が打ち出された。そしてまたその素案のもとにおいて、三十日に労使両間にわたっての協議の場が持たれていくというようり最終的段階にも来ておるような次第でございますので、私がその時点の上に立って、かくあるべきであろうという願望とか、あるいは期待とか、あるいは結論がましい想像というようなことは、あくまでも私は申し上げる時期でもなく、申し上げる筋合いでもなかろうと思いますので、ただいまは午前中に申し上げましたような心境でその推移を注視しておるということのみを申し上げて御理解をいただきたい、こう考えております。
○木下委員 それ以上伺いません。ただ要請だけいたしておきます。 私から多くを申すまでもないのでありますが、公務員労働者のストライキ権をはじめとする労働基本権は、二十五年前にアメリカ占領軍の指示で不当に強圧的に剥奪をされたものであります。これによって官公労働者は長年にわたって民主主義的権利を奪われておるわけでありまして、いまなお政府がアメリカ占領軍と同じ態度をとり続けておるということは大きな問題だと思います。さらに政府みずから憲法第二十八条を踏みにじって、労働組合法にも違反をしておる、こういうことであります。私は、労働者の権利を不当に制限する一切の法律と条項を廃止し、公務員、公共企業体労働者などすべての労働者に団結権、団体交渉権、ストライキ権を保障し、これらの労働者に労働組合法、労働基準法を全面的に即時適用するよう強く要求いたします。それとともに、このストライキ行動に参加したことを理由とする不当な処分は、ことごとく撤回するように強く要請をいたしておきます。 そこで本論に入るわけでございますが、八月九日に出されました人事院勧告について幾つかの質問を行ないたいと思います。 従来から政府が行なっております人事院勧告制度には、公務員労働者の労働基本権の全面復活の問題など基本的な問題があることを指摘してきたのでありますが、この基本的な問題が解決していない現在、公務員労働者の労働条件が今回の勧告によってどの程度改善され、また問題点がどこにあるかということをはっきりさせることは必要なことだと思います。 まず、この人事院勧告が民間と公務員の給与を比較しまして、その較差を是正していくという方式をとっておる現在、一体どのような比較のしかたをしておるのかは、直接賃上げ幅を規制するものだけに重要なことだと思います。この人事院の四日本較差は、民間と比較することの可能な十種目を選び出しまして、時間外賃金を除く月例賃金ということで、本俸をはじめ十種類の手当の合計額について民間との比較を行なっておるわけであります。いわゆる総合較差方式でありますが、この人事院の行なっている総合較差方式では、いろいろ午前中から指摘されましたけれども、行政職のような民間先導か、あるいは海事、教育職のような公務先導かという賃金相場のきまり方の違い、あるいは職種ごとの賃金水準の社会的な違い、あるいは企業ごとの職員構成や序列の違い、こういった歴史的な、あるいは社会的な複雑な賃金事情というものが無視をされまして、すべてどんぶり勘定的な非科学的な比較方式になっておる、こういうふうに私どもは思うわけでありますが、端的にお尋ねしたいのですが、人事院といたしましては、このような総合較差方式を次回から改正する考えがあるというふうに伺っていいわけですか。
○尾崎政府委員 人事院といたしましては、公務員の給与を民間と比較をいたしまして、その比較したところで較差がございますれば、それに追いつかさしていただくということは基本として考えておるわけでございます。その場合の比較方式についていまお述べになりましたけれども、その比較というのはどういうふうにしたら一番いいかという点は、結局、日本における賃金がどういうふうに決定されるかということの裏返しでございまして、たとえばアメリカの場合ならば職務と責任だけできまる。したがって職務と責任で比較をするということになるわけでございますが、日本の賃金決定におきましては、職務の種類、段階、それに学歴、年齢、地域、それに経験等を入れまして賃金決定がなされておる、そういう賃金決定において主要な要素を占めるそういう要因につきまして、同じ条件において、公務員と民間をこまかく比較するというのが現在の人事院の方式でございまして、私どもとしてはこれ以上の方式というものはないというふうに考えております。 そういうことで、ある具体的な公務員がおりまして、つまり事務という職種、それに課長なら課長、大学卒で四十歳、四十五歳、東京といったような条件を持った人がかりにこちらのほうで十五万円もらっておりましたならば、それが民間の場合に十八万円もらっておるという場合に、三万円の較差がございますれば、その三万円をその個人について埋めさしていただくということを、五十万の公務員の個人個人についてやりまして、そしてそれを総合して、それを平均をいたしまして、幾ら較差が出るかということでやっているわけでございます。 そういう精密な比較という関係でやっておるわけでございますが、その職種といたしましては、いま公務員にも民間にもございます職種につきまして比較をいたしておりまして、民間にございません職種につきましては、いわば部内均衡ということでやっているわけでございます。そういうことで、公務にもあり民間にもあるという場合の職種につきましては、民間の賃金決定がどちらが先導であるかという点は、そのときどきの状況によっていろいろな場合がございまして、一がいになかなか言えない問題がございます。 そういう点で、私どもとしましては、両方にあるという職種につきましては、総合的に比較をしてその較差をきめる、かつ部内均衡的に配分をするということで、同じような内容につきましては同じように配分していくということでやっているわけでございますが、ただ、従来から、教員あるいは看護婦等につきましては、民間の給与は相対的に低い。つまり同じ学歴、経験等のほかの職種に比べて相対的に低いというのが民間の実態でございまして、それを公務部内の均衡で配分した場合に、こちらより低くなる、こちらのほうが高くなるという点があるものですから、そういう点で、そちらのほうにいわばとられるじゃないかという点があったわけでございます。それで、今回、いわゆる教員の改善ということで人材確保法という問題が出ておるわけでございますけれども、そういう関係が出てまいりますと、やはりそういう特別な改善について、ほかの職種からさらに持っていくということは問題がございますので、今後の比較方式につきましては、特に教員あるいは看護婦等の比較方式については今後真剣に検討しなくちゃならぬ、そういうつもりで報告書にも書いてあるわけでございます。
○木下委員 いわゆる逆較差とかマイナス較差といわれておる職種ですね。四十八年度で申しましても、海事(一)であるとか、あるいは教育(一)、(二)、こういうのがある。この結果、行政職の職員の較差が、十の職種の全体の較差算定をすることによりまして常に薄められてしまう、足を引っぱられる、こういう結果になるわけでありまして、行政職の職員が大きな損失をこうむっておるということは指摘をされました。 私のほうで調べたところによりますと、これは人事院が公表しておる資料に基づいて、行政職(一)、(二)表の官民較差を計算いたしますと、毎年のように総合較差方式の勧告より較差が上回っておるのであります。今度の人事院の資料「官民給与の較差」というのがあります。別表第一です。これを見ましても、行政職(一)は、民間が十万四千五百三円、公務員が九万九百八十一円、較差は一四・八六%。行政(二)は、民間が八万七千三百七十円、公務員は八万三円、較差は九・二一%であります。これを人員ウエートで加重平均してみますと一三・九一%、四月遡及改正分を加えますと、これは四・一八%でありますが、一八・〇九%という結果になります。これだけの較差がある。本来ならば、行政職の改善は当然この一八・〇九%、これは金額で申しますと一万六千八十九円になります。この改善が行なわれるべきであるのに、これが一五・三九%にとどまっておる。結局、差し引き二・七%の損失ということになっておるわけであります。これは金額にいたしますと約千六百円の損失であります。これは今回ばかりではなくて、長期にわたってこの損失が続いておる、こういうことであります。 しかもマイナス較差の職種、これは民間より公務のほうが賃金が高い場合でありますが、それはいろいろ先ほども言われましたけれども、社会的に見まして、公務のほうが民間よりも大きなウエートを持っておる場合であります、教育のように。言うならば、公務先導型の賃金決定構造がつくられておるといえるわけであります。これらの職種の賃金はいわば公務員賃金追随型であります。 ひるがえって考えてみますと、何のために官民較差の計算をするのか。官民匹敵ということを人事院もいわれますけれども、官民を匹摘せしめる、こういうことでありますが、公務員賃金追随型の民間賃金を取り上げまして、官民較差の計算を試みることは、これははっきり申しましてナンセンスだと思うわけであります。だから、こうした職種、こうした民間賃金は、できるだけ比較職種からはずすべきだ。これは私どもばかりではなくて、労働組合のほうもこうした主張をしてきたと思いますけれども、こういった不合理な面が総合較差方式には横たわっておるわけであります。 確かに私は、全面的に何もかも、これまで人事院がやってきた総合較差方式が悪いとは申しません。しかし、私がいま指摘をしましたような、そういった不合理さというものがある。この点はお認めになるのでしょうか。こうした点を認められて、その上に立ってこの教員等の賃金アップを契機としてひとつ改正を考える、こういうふうに伺っていいわけですか。
○尾崎政府委員 御指摘のように、教員及び看護婦につきましては、長い間比較をいたしますと、公務のほうが高くて、あるいは公務とほぼ同じ水準であって、さらにその職種だけでいえば改善をする必要はないという関係がございました。したがって、そういう関係でございますから、平均いたしまして較差がかりに一万円なら一万円ございますと、そういう較差のない教員あるいは看護婦にも、一万円程度はやはり部内均衡上改善をいたしたいというふうになるわけでございまして、その分は結局行政職のほうから持っていかざるを得ないというのが従来のやり方の現実であったわけです。しかしながら、それはどこから持っていっているかといいますと、大学卒にしましても、高卒にしましても、初任給のほうはそういうことにかかわりなく民間水準を反映させておりますので、結局いわば上のほうからその分を回しておったというのが現実でございます。つまり若い人については、そういう点は毎年の初任給相場をそのまま反映いたしておりますので、結局、中年層以上についてそういう問題が生じておった。 分析いたしますとそういう問題になってまいるわけですけれども、そういう関係を、従来のような、比較的に、相対的に少ない時代はともかくといたしまして、人材確保法のような大幅な特別な改善ということが日程にのぼってまいりますと、さらにそういう関係を大きくしわ寄せをするということは、これはもうとても問題があるということで、今回、そういう点について従来からの問題点がさらに明らかになってきたということで、その点の合理化と申しますか、改善をいたしたいということで、至急検討をする必要があるという気持ちでございます。
○木下委員 この人事院のほうの「給与勧告についての説明」の中で、人事院は官民比較の基本原則の適用方式について触れて述べておられます。「官民比較の基本原則の適用方式に若干の変更を加える」、これは総合較差方式を検討するということでありますので、私はけっこうだと思います。また当然のことだと思います。けっこうなんですが、ただ、書き方が全体として非常に問題があると私、思うのです。「教員、看護婦等の給与の改善については、かねてから努力を重ねてきたところであるが、今後更に一層の改善を図る必要が認められる。これに関連して」——何も関連する必要ないと思うのです。「これに関連して、従来からとってきた官民比較の基本原則の適用方式に若干の変更を加えることについて、速やかに検討を行う考えである」。この変更を加えることについて検討を行なう、これはけっこうであり、これはむしろ独立してこのことをうたうべきであったと私は思うのです。こういうふうに「関連して」なんということをお書きになるから、こういう質問をしなければならなくなる。 結局、「関連して」というのは意味深長でありますけれども、午前中からお答えがありましたように、教員の人材確保法を制定するのだ、そして制定することとあわせて官民比較の基本原則の適用方式を変えるのだ、こういう意味のように受け取ったのですけれども、もう一度確認いたしておきますが、そうでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 もう文章をいまさら直すわけにはまいりませんけれども、私どもの書いたその「関連して」の趣旨は、先ほど来局長が言っておりますように、また私どもも言っていますように、学校の先生、それから看護婦さんは逆較差の一番典型的なものだ、それにもかかわらず、努力に努力をしてきたけれどもなお徹底した措置がとれなかった、このことにつけても考えられることはということだけでして、その人材確保法案とかなんとかというのは、これはさっきおことばにありましたように、確かにきっかけにはなりましたけれども、そういうような関連しての意味では、関係はほんとうはないのです。
○木下委員 わかりました。そういうふうに伺っておきます。 特に私、人材確保法案なんということが出ましたので、非常に問題だと思いましたのは、これは大体与野党が一致していない問題法案であります。もともと不偏不党であるべき人事院が、こうした与野党一致しない問題法案、政治的にも問題のある法案。まあ国会には出ておりましても、一体通るか通らぬかわからぬ法案であります、少なくとも形の上では。そういう法案が制定されるということを前提にして、こういうふうに制度を変えるんだというふうなことをもしお考えだとすれば、私は非常に問題がある、こう思ってお尋ねをしたのですけれども、そうではなくて、人確法というのは、単に契機にはなっておるという意味であるけれども、それ以上に、この人確法をつくって、それとともにこの総合比較方式の改正をするのだという意味ではないんだ、こういう趣旨で私いま受け取りましたので、それはけっこうだと思います。それでいいわけですね。
○佐藤(達)政府委員 そう念をお押しいただくとやはり明確にしておかなければいけませんけれども、いまお読み上げになりました文章で「関連して」といっておるその教員そのものは、いまの人確法には関係ないので、たとえて申しますと、大学の医学部の先生で病院で普通の国内病院の先生と同じ診療をやっていらっしゃる方があるわけですよ。国立病院のお医者さんには初任給調整手当、たいへんな手当がついて、同じような仕事をしている自分たちにはそういう措置がないのはどういうわけだというような要望もありまして、実はその文章自体はそういうことを念頭に置いて書いているので、したがって関連は、文章にあらわれた限りでは人確法とは関係ありません。しかしながら、契機は大きな契機でありまして、人確法そのものは、これはもう全面的に人事院勧告におまかせいただいた。これはいい法律だと思いますから、これはこれとしてぜひ成立さしていただかないと困るということを陳情を申し上げておきます。
○木下委員 繰り返しませんけれども、ただ私は、人確法を人事院がいい法律だと言われますけれども、少なくともやはり与野党で一致していない法律だと思うんですよ。そういう問題法案について人事院が、それはいい法律だからぜひ通してもらいたい、これをひとつ契機としてやるんだというようなことを言われるのは、私は問題があると思うのです。そのことを指摘しておきたいと思います。 それから次は、配分の点に関して質問をいたしたいと思います。 私が勧告の説明を受けました際に、人事院としては民間の配分傾向にならったと言っておりますが、昨年のこの勧告で一たん縮まった等級上下間の開きは再び拡大の方向に向かっておるようであります。公務員の場合、これは公務員に限らないわけでありますが、物価の値上がりに追いつかないほど苦しんでおる、たいへん生活が苦しめられておる、そういう状況というのは、これは中等級以下の労働者であります。上級公務員の場合には、仕事に励みを与えるとかいった理由はありましょうけれども、まず何よりも下級公務員の生活を安定させることが先決であると思うのでありますが、この点は人事院としてはいかがお考えでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 これはもうおっしゃるとおりで、絶対額の給与の高低が生活に直ちに響く、それはむしろ若い人たちのところにそれが直接的である、これはもう十分承知の上でございますし、したがって、初任給及びその辺に近いところですね、それについては大いに力を入れておりますし、なお中堅のところには扶養手当等においてさらにささえも設けております。 民間の配分傾向はことしは、まあ卑近なことばで言いますと、ずん胴型と申しますか、いわゆる上薄下厚のあまり顕著な形は出ていないわけです。私どもとしては、やはり先ほどのお話にもつながりますけれども、何年勤務した人はやはり民間の何年勤務した人というところにバランスをとりませんと、それこそまた逃げられてしまうという面もございますので、全然これを無視するわけにいかないということが今度の勧告の基礎になっております。
○木下委員 そのずんどう型と言われますが、確かにこの引き上げ率のパーセンテージで見ますと、そう問題はないように思うのです。八等級で一八・八%、七等級で一七・一%、三等級で一三・九%、一等級で十三%、こういうことでありますので、むしろこれは、人事院が説明しておりますように、上薄下厚の形が、そういうパ一センテージの数字から見ればあらわれておる、こう思います。ところが、一昨年、昨年と比較してみますと、四十六年勧告では、八等級で指数を一〇〇といたしますと、一等級では二六四・七。四十七年、昨年は二三二・二というふうに縮まってきておるわけであります。ところがことしは、八等級で一〇〇に対しまして一等級は二八二・七というふうに再び拡大しておるのであります。パ一セントでは下を厚くしたといいましても、八等級で七千六百三十四円の引き上げに対しまして一等級は二万一千五百八十三円。最高の指定職の特権官僚に至りましては一挙に七万円もの引き上げになっております。四十六年勧告から四十七年勧告にかけまして一たん縮まってきたこの上下配分較差、これを私はさらに縮める方向で今後検討してもらいたい、こう思うわけであります。総裁いかがでしょうか。
○尾崎政府委員 上下間の配分と申しますか、これにつきましては、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、それぞれの等級あるいは学歴、年齢その他非常にこまかい比較をいたしておりますが、それをかりに各等級ごとに集約をいたしてみますと、こういうふうになるといったような関係のデータがございます。一方におきまして、民間におきましての各部長、課長、係長段階でどう上げたかといういわゆる上下配分の傾向という関係がございます。民間においてことしは部長、課長、係長で上下配分の傾向がどのように上げてきたかという関係と、私どもが官民の比較をいたしております各等級ごとの官民較差という点を突き合わしてみますと、大体傾向が似ておるわけでございますけれども、そういう関係を見まして、大体そういう民間の上がり方及び官民の比較に基づきまして上下配分の傾向をやっておるわけでございます。 いま御指摘の関係で申しますと、たとえば昨年の場合には、上のほうが一〇%、下のほうが十数%という形であったわけでございますけれども、ことしの場合には、民間の場合には上のほうが一四%、下のほうが一六%というような形で、従来この二、三年に対しましてことしは、さっき総裁がおっしゃいましたように、非常に民間における上げ方というのがいわゆるずん胴型であって、そして官民の較差も上のほうに相当較差が出てきておるという傾向があるわけでございます。そういうことで、私どもとしましては、やはり民間における各等級の給与水準に大体合わせるように、較差を埋めるように配分していくということで、大体民間の傾向に合わせるような方向で従来から配分をしてまいっております結果が、先ほど御指摘のような結果になったということでございます。
○木下委員 私が質問しておるのは、四十六年勧告から四十七年勧告にかけまして、一たん縮まった上下配分較差、これを今度は拡大する傾向が出てきたわけなので、これは民間にならったというような御説明ですけれども、このこと自体私はよくないことだと思いますし、特にこれは下のほうが、ほんとうに生活もできないような、そういう非常に苦しい状態に追い込まれた上での較差でありますから、だから私は特にこれを問題にして申しておるわけであります。これまでどうであったかということでなくて、今後こういうような傾向を是正するような方向で御検討を願いたいというふうに私は質問とお願いをしておるのですが、いかがでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 開きっぱなしということも言いえないと思います。開いたり縮んだりというのが正直な観察だろうと思いますけれども、私どもの立場は、たとえば今度の勧告について、上薄下厚でございというようなことをいかにも手柄めかして公表するようなこともいたしません。大体、新聞の批評として、上薄下厚とかというようなことはちらちら出ますけれども、私どもは、上薄下厚がいいことで上厚下薄は悪いことだというような先入観は持っておりません。したがって、いま給与局長が申しましたようなことから、やはり民間の動向というものをよく押えて、それに合わせていきませんと、各階層の人がおるわけですから、逃げたり引きとめたりというような問題もありますから、そこは相当神経を使っておる。その結果がことしのようなことで、それは民間がずん胴型だからということになるわけでございます。 ただし申し添えておきたいのはやはり初任給ですね。これだけはことしは猛烈に力を入れていますことは、おわかりいただけると思いますし、したがって初任給周辺のところは、それらの考え方から申しまして多少配慮し過ぎたといいますか、してあるというような申し上げ方はできますけれども、大量観察をすればそういうようなことではないかと思います。
○木下委員 次の問題に移ります。 手当の問題。調整手当ですが、これは支給地域とされている市町村の地域を昭和四十八年四月一日現在のものに改めるという方向が出されております。支給地域とされている市町村合併等の地域を組み込むことになると思うのでありますが、これは何年ぶりの改正ということになるでしょうか。
○尾崎政府委員 三年ぶりの改正であります。
○木下委員 合併等があった場合に、そのつど、あるいは毎年四月一日に改正をするというふうな方向にはできないのでしょうか。これは二年も三年もほうりっぱなされておって、その間にそういう不公正がそのまま積み残されるという結果になりますので、即時もしくは一年に一回はそういう改正をするというふうにお考えいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○尾崎政府委員 調整手当の支給地域区分の問題につきましては、前回、昭和四十五年の際に、いろいろ今後の制度の検討につきましては三年くらい検討をいたしましてから内容を整備したいということを申し上げてきておりますが、地域給問題というのは非常にむずかしい問題でございまして、たとえばドイツやイギリスなんかでも、同じように二年とか三年とかというふうなことでやっている例もございます。そういうことで、今回ちょうど三年目ということになりましたので、検討の結果といたしましては、たとえば賃金あるいは物価等の地域差の動向、そういう指標の動向というのは緊急に改正しなくちゃならぬというほどのことはないものでございますから、さらに来年も継続して検討しようということで、三年後ということは今回は決して申しておりません。しかしながら、当面の問題といたしまして、合併地域の関係とか、あるいは当面の官署指定の問題とかいうことを、さらに検討していこうというふうに考えておりますけれども、今後の問題といたしまして、先ほど申しましたように、来年も継続検討というふうに考えておりますので、いま御指摘の関係につきましても、それにあわせまして検討いたしたい。ただ三年間と申しましても、支給地域区分の問題といたしましては、たとえば広島とか岡山とか、そういう関係市町村というのは二つか三つぐらいの話でございます。
○木下委員 わかりました。 それから勧告では「大都市周辺の官署指定を一部拡大すること」ということになっておりますが、その「大都市」というのは「特に東京」ということにカッコで書かれております。大都市周辺の官署指定を拡大することにつきましては異論がないと思います。むしろ実情に即して、「特に東京」というふうに限定せずに適用官署を拡大すべきだと思います。 私はここで一つの例を申し上げますが、大阪府の熊取町にある京都大学原子炉実験所。この熊取町というのは、甲地八%支給地域であります貝塚市、泉佐野市に囲まれた地域でありまして、昭和四十五年ごろより人口が急激に伸び始めまして、いまや大阪市、堺市のベッドタウンとなっております。熊取町役場の調査に基づく消費者物価の比較を見ましても、これは四十六年十月のものでありますが、大阪市を一〇〇といたしまして一一五、隣接をする貝塚市、泉佐野市と比べましても物価指数は高いのであります。さらにことしの三月には、熊取町役場職員に対する地域調整額を四%から八%に増額する町条例の改正が行なわれております。熊取町を甲地に指定、あるいは原子炉実験所を官署指定すべきだと思うのですけれども、これがされない理由というのは特に何かあるんでしょうか。
○尾崎政府委員 官署指定につきましては、特に都市近郊につきまして今後検討いたしたいと考えておりますけれども、従来、市町村の地域指定の大体の関係を見てまいりますと、大阪周辺、京阪神のまわりの辺が比較的多く指定されてきておりまして、東京、京浜地区関係が相対的に少ないという点がいろいろ検討した結果わかったわけでございます。そういう点で申しまして、東京を中心としたところで官署指定をより拡大したいというふうに考えておるわけでございますが、もちろん京阪神関係等につきましても、そういうところがございますればさらに検討する、そういうつもりにいたしております。 それで、いま御指摘の熊取の原子炉施設の問題は、隣接の貝塚市あるいは泉佐野市等につきまして、これは昭和二十六、七年であったかと思いますけれども、最高級地に格づけをいたしたことを覚えております。そういう関係で海岸地帯の市街地帯について指定をいたしたわけでございますけれども、その後いわゆる合併市町村ということで山の上まで市町村地域区分がみな八%という形になったわけでございます。そういう関係から申しますと、従来熊取町につきましては一級地ということで格づけされまして、そしてその後三級地以下は無給地ということになったわけでございます。 そういう点で現在無給地になっておりますが、なお三十九年に原子炉施設を設けました際に、京都大学の職員をそこに持っていくという関係で、何とか地域手当の落ちる分をカバーしてもらいたい、そういう要望が強くなされまして、同時に危険手当的な面もあるものでございますから、そういうものをすべて総合しまして調整額というものをつけたことを覚えております。で、そういう関係がございますものですから、熊取につきましての官署指定につきましては、検討はいたしておりますけれども、そういうことも総合的に検討したいという気持ちで考えているわけでございます。
○木下委員 すみやかに検討を進められて官署指定をされるように、特に強く要望いたしておきます。 それからその他特殊勤務手当についてであります。これは、気象庁で働く職員、あるいは航空管制官、ほかにも多くあるわけでありまして、これらはやむを得ず、交代制勤務についておる者には、夜間特殊業務手当といたしまして、勤務一回につき四百五十円、支給されることになっておりますが、肉体的な疲労、生活サイクルのズレなどを考えますとき、あるいはまた医学的にも交代制勤務者は疲労度が高いということを考えますとき、あまりにも低額ではないかと思います。 公務員の場合の変則勤務というのは、民間の利潤追求が目的の場合のそれと違いまして、社会的な要請が非常に強いわけでありまして、ただ単に夜間のときにだけ手当でカバーするというのではなくて、日勤の場合でも他の労働者と勤務時間が異なる場合もありますし、また休日につきましても、ほかの者よりもズレがあるわけであります。たとえば子供との団らんにしましても、変則勤務者は休みが日曜日になる率が少ないわけでありまして、こういった変則勤務、交代制勤務の体系に組み込まれるということ自体に対する何らかの手当、たとえばシフト手当的なものを月、定額で支給してもよいのではないか、こう思うわけであります。むしろそうした手当を新設すべきではないかと思います。この点はいかがでしょうか。
○尾崎政府委員 気象庁その他航空管制官等の交代制勤務者につきましては、確かに非常に変則的な生活関係になるわけでございまして、私どもとしましても、それらの勤務者に対する処遇ということについて注意してまいらなければならないというふうに考えております。したがって、この関係の民間における処遇の関係を絶えず調査をしていくということで、ほとんど毎年のようにこれは改正していくという方向で従来からやってまいっておりまして、今回も民間の関係を調査いたしましたところ、深夜に従事する者につきましては若干の割り増し賃金が出るわけでございますけれども、それ以外に夜間業務手当というものを支給するということでいたしておるわけでございまして、それを増額していくという関係にいたしておるわけでございます。 それで今後、まあ、ことしは一応四百五十円ということで五割増しにいたしてございますけれども、もちろんこれでいいというわけにはまいりませんので、さっき問題になりましたような週休二日制その他の問題がだんだん出てまいる方向でもございますし、夜間交代制勤務者等につきましては、処遇の問題についてますます配慮をしていく必要が出てくるだろうというふうに考えております。
○木下委員 そういたしますと、夜間勤務の場合ばかりではなくて、交代制の勤務の問題についても積極的に検討を進めていくというふうに伺っていいわけですか。
○尾崎政府委員 そういう方向で検討いたしております。
○木下委員 一時金の問題でありますが、これは午前中質問がありましたので、もう簡単にいたしておきますが、結局、官民の較差はわずかかどうかはともかく、〇・〇六カ月分だということなんですが、これは公務員全体で一体どのくらいの金額になるかということはお調べでしょうか。——いまわかっていなかったらけっこうでございます。
○佐藤(達)政府委員 ちょっと間を縫って……。われわれあるべき姿というのをつかむのがまず第一でございまして、これはお金が相当かかるからちょっと遠慮しておこうかというようなものじゃないものですから、いま計算もふだんからそういうふうにしつけておりませんので、御了承願いたいと思います。
○木下委員 全体の金額はともかくとしまして、一人一人について金額見ましても、〇・〇六カ月でありましても月額俸給が十万円であるとすれば六千円であります。毎月多額の給与をもらっている高級官僚からすればたいした額ではないかもしれませんが、多くの公務員労働者にとってはたいへんな金額であります。これも午前中にもありましたけれども、ひとつ再検討を願いたい。お願いをいたしておきます。 それから週休二日制の問題でありますが、従来からの検討事項が昭和五十年中を目途に実施を具体化したいということで前向きの姿勢になっておる点は、私も評価をするのにやぶさかではありません。ただ、労働時間については触れられておりませんので、一体これはどのようにお考えなのか。特にこれは民間の場合など見ましても、週休二日制が実施されまして労働時間が長くなったりして、かえって労働強化を招いておるという事態も多々あるわけであります。そこで私は、この週四十時間というILOの勧告の線は守るのかどうか、この点を伺いたいと思います。
○佐藤(達)政府委員 それはもう当然そうあるべきでありまして、週休二日制のかわりに労働時間が延びるというようなことは、これはわれわれ毛頭考えておりません。と同時に、またそのために定員をふやしていただくというわけにもこれはいかぬだろう。両方をささえとして考えながら勉強しておるという現状でございます。
○木下委員 定員をふやすわけにはいかないというお話があったのですけれども、人事院勧告では、「本院としては、行政サービスの維持その他諸般の事情に留意し、関係機関とも連繋をとりつつ」云々と、こう書かれております。行政サービス等については非常に大切なことでありますが、行政サービスを向上させるためには、公務員労働者の労働条件向上をはかっていかなければならないという関連にあると思います。大学における定員外職員の問題であるとか、あるいは登記所で働く労働者の労働条件の問題であるとか、あの悪名の高い総定員法のもたらしている影響が非常に大きな問題となっておるわけであります。ILO勧告に基づいて週四十時間制を実施しまして、さらに行政サービスをよくするためには、総定員法を撤廃して、必要な部門にはそれなりの人員を配置するようにしなければならないと考えるものであります。この点について、総理府なりあるいは人事院としては、どのようにお考えになっておられるか。
○佐藤(達)政府委員 ちょっと定員のことをよけいなことを言ったと思って反省しておるのですが、われわれの仕事としては、定員増を前提とした作業をするわけにはいかない、そういう気持ちでおるわけです。定員増というのは、これまた各方面の大所高所からの御判断で、定員はかくあるべきだ、これはふやしたほうがいいという御判断が出てくると思いますけれども、私どもとしては、これを実施するからこれは定員をふやしてもらわなければできませんよという寄りかかった立場ではやれない、そういう気持ちを申し述べたわけであります。
○木下委員 いまの点については総理府のほうはいかがでしょう。
○坪川国務大臣 ただいま佐藤総裁がお述べになりましたとおりでございます。そう解釈しております。
○木下委員 私がお尋ねしました点、総定員法というものが公務員労働者の労働条件を非常に悪くしておる、これはいろいろ例があるわけでありまして、ここでも一々申しませんけれども、労働条件の向上、特にいま問題になっております週休二日制の実施といったことにつきましても、あるいは労働時間の点につきましても、労働条件の向上をはかっていくためには、総定員法の撤廃といった方向もひとつ御検討をいただくことが必要ではないかというふうに思うのですが、この点についてどうお考えになっておるかということを伺っておるのです。
○皆川政府委員 定員法の関係は行政官庁が所管しておりますので、もちろん私たちのほうから答弁する限りではございません。御了承のとおりだろうと思いますが、先ほど来人事院の総裁からお話がありましたように、週休二日制という問題という角度から考えました場合に、安易に定数増がなければこれが実施できない——職場によってはこういう事態も起こるところもあるわけでございますが、全体的に見ると、そういう問題も一つの大きな前提問題として考えざるを得ないのじゃないだろうか、こういう角度から申し上げておるわけでございます。
○木下委員 もうこの程度にいたしまして、最後に要望いたしておきますが、今回の勧告内容は、いわゆる頭打ち層の昇給間差額の是正であるとか、扶養、住居、当宿日直、特殊勤務手当などの改善が盛り込まれております。これが国公労働者の切実な要求にこたえた一定の積極面があるというふうに私どもも考えております。しかし、たとえば高卒初任給はわずか七千三百円の増額、係員など行政職(一)表の下位等級職員で約一万円前後、用務員など行(二)適用職員で約九千円の増額にとどまっておりますのに、次官級は一挙に七万円もの大幅増額で、すでに指摘しましたとおり上厚下薄が強化をされておる。さらに四十歳前後の主任、係長クラス、いわゆる中堅層を見ましても、本俸で一万三千円程度の増額でありまして、生活改善にはほど遠い実態であります。また、たいした額ではないといたしましても、さっきから問題にいたしましたように、一時金支給率はそのままにされております。私は人事院に対しまして、公務員労働者の要求する手当の増額、あるいは下に厚い配分を行なうのに必要な原資を確保し、さらに〇・〇六カ月の一時金の格差を解消するために再度勧告をするように強く要求をいたします。何かお答えがございましたら……。
○佐藤(達)政府委員 十分拝聴いたしました。
○木下委員 終わります。
○藤尾委員長代理 鈴切康雄君。
○鈴切委員 人事院は去る八月の九日に公務員給与の改定を内閣と国会に勧告をいたしました。勧告は公務員の給与については平均一五・三九%のアップという内容であります。勧告につきましては、先ほどからいろいろとお話がありましたように、昨年に比べまして約六日間早く行なわれたということ、その努力については画期的でありたいへんに評価されると思うわけでありますが、しかし要は、その勧告があった内容を完全実施し、早く公務員の方々に給与をお支払いするということが一番大きな問題ではないかと思うわけであります。そこで、完全実施の問題については、これは坪川総務長官から完全実施ということを閣議決定されたという御報告がありましたので、私は、まことにけっこうな話である、そのように思うわけでありますけれども、しょせんは、完全実施をされますと、今後はやはり人事院勧告のあり方また内容等に論議が進んでいくのではないか、私はそのように思うわけであります。 そこで、人事院の給与の勧告は、公務員の給与と民間の給与の比較によって民間の水準と均衡させる考えで行なわれるわけでありますけれども、その官民給与の比較のあり方についてまずお伺いをしていきたいと思います。少し重複する点があろうかと思いますけれども、私、午前中ちょっと席をはずしておりましたので、あえてお聞きいたします。 教員とかあるいは看護婦等の給与の改善について、この勧告の中には「かねてから努力を重ねてきたところであるが、今後更に一層の改善を図る必要が認められる。これに関連して、従来からとってきた官民比較の基本原則の適用方式に若干の変更を加えることについて、速やかに検討を行う考えである」ということを指摘をされておりますけれども、その内容については具体的にどういうことなんでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 私どもの官民比較の原則は、これはたびたび申し上げておりますように、勧告の信頼性と申しますか、あるいは納税者を含む国民の皆さんの御納得をいただく上においてはどうしても堅持をしてまいらなければならぬ、この鉄則は今後も守り続けてまいりますけれども、ただし従来のやり方については、御承知のように全体の総合較差、ことしの場合で言えば一五・三九%というようなものを一つのワクにいたしまして、その中での配分のやりくりということで徹底してきたわけです。これはこれとして確かに理由もあることでございますけれども、たとえば今回の人材確保の法案のようなことで、従来すでに逆較差であった教員の方々に対してさらに一〇%近いかさ上げが行なわれるということになりますと、これらの方々も含めて総合較差を考えてみたところで、ほとんどこれは意味をなくしてしまうではないかという一つの差し迫った機会というものがあるということ。それからもう一つは、従来もお話に出ておりましたように、総合較差主義の中でのやりくりというのは少しゆがんでいるのじゃないか、行政職その他の職種に対して不当なしわ寄せが行なわれる結果になりはしないかというような問題点も、これは一つの問題点としてわれわれ検討してきたことでありますし、それらのことが二つ結びつきまして、今度それを打開する方向へ向かって、すなわち総合較差主義というものをもうちょっと変わったものに変更するのが適当ではないか、そういう方向に向かってすみやかに検討したい、一口に申し上げればそういう気持ちでございます。
○鈴切委員 現在国会に提案されておりますいわゆる教員の人材確保法案が成立をしなくても、別途教員の給与改善勧告を予定していることを明らかにされたものであるかどうか。あるいは、教員の人材確保法案は、すでに政府として一〇%のアップというものを来年の一月から予算として組んでおられるのでそういうふうにされるのか、どちらでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 先ほども触れましたのですが、この報告書の中に書いております文章は、別段、人材確保という文字も出ておりませんし、表にそれとの関連をうたったわけではございません。しかし実質的に考えますと、いま人材確保の法案は国会で御審議中でもございますし、その内容は全部人事院の勧告におまかせいただいておる内容でございまして、これはもう成立は間違いないという気持ちで臨んでおりますし、かたがた、人材確保の法案の成立などというのはこれは非常にいいきっかけになるという気持ちを持っておることは事実でございます。
○鈴切委員 本来から言うなら、やはり私は、人材確保法案が出る前に、人事院としては当然こういうものに対して勧告すべき筋合いのものである、それが言うならば人事院の公平性というか、人事院のあり方として正しい方法じゃないかと思うのですが、今度の人材確保法案は、すでに政府として予算は一〇%組んでいるという、もうすでにお墨つきのような法案が出されるということは、はたしてこれは正しい方向であるかどうかということについてちょっと疑問に思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 たびたび申し上げておりますように、人材確保の法案は、第一にかねがねわれわれの意図しておった方向に沿うものでございますし、しかもその内容は人事院勧告にすべておまかせいただいている、その上に予算までついている、これほどけっこうな法案はないわけなんで、これはもうおそらく成立は間違いないだろうと思いますし、ぜひ成立さしていただきたいということを前提にして話を申し上げれば万事すっきりした形になるということになるわけでございます。
○鈴切委員 実は人材確保法案は、そういうふうに政府としては予算をすでに組んでいるということで、今後やはり、いわゆる公務員の確保を必要とするところがそういう方式をとった場合に、いつも追随型において人事院は、全くそのとおりでありますということばを投げかけなければならないという状態になってしまう、それでいいかどうかということが、今後私は非常に大きな問題じゃないかと思うのですが、その点はどうなんでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 その点は大事なことでございます。私どもの基本的な気持ちは、法律案が法律として成立してしまえば、これはもう国権の最高機関であり、唯一の立法機関である国会がおきめになったことですから、それについてはもう当然従うほかはない。しかし法律案の段階においては、われわれとしては当然これを批判申し上げ、意見を申し上げる機会を持つべきであり、従来もそういう機会をお与えいただいて意見を申し上げてきたわけです。今回の法案についても、まだ法案でありますからして、われわれは十分に意見を申し述べる機会をお与えいただいております。また意見を述べておりますが、これは先ほど来申しますように、われわれとして多年念願しておった方向のことであり、しかも内容は、人事院勧告にすべてまかしてくださる、予算までついているということでございますから、反対のしようがない、たいへんけっこうなんですということを申し上げるほかはないので、一日も早く成立さしていただきたいというのは、そういう点から申し上げている。これは法案の内容によりけりで、われわれとして責任の負えないような内容、われわれとして筋がいかがかと思うような法案の場合には、それはもうはっきりと御審議の段階において意見を申し上げます。過去においてそういう実例もあったわけでございます。それだけのけじめを持ちながら事に臨んでおるということだけは御了承をいただきたいと思います。
○鈴切委員 このところに、人事院の勧告でいただいた「給与勧告についての説明」ですが、実はこれはページをふってないのですけれども、何か特別にページをつけてはまずいあれがあるのですか。なかなか見にくいですね。その点どうでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 これはいま気がつきましたが、おそらく大あわてにあわてたせいじゃないかと思いますけれども、従来はどうなっていたか。——あわてたせいじゃないらしいんで、従来ページがなかったそうでございます。これは今度ひとつ改善いたしたいと思います。
○鈴切委員 「速やかに検討を行う考えである」というふうにここに書いてあるわけですけれども、大体めどをどういうふうにお考えになっておられますか。
○佐藤(達)政府委員 官民比較の原則は鉄則として守りながら、いま申しましたような点からいいますと、どうも総合較差にとらわれて配分を考えるということに問題点、ポイントがあるだろう、そこを何とかしよう。たとえば教員や看護婦の方々は総合較差の問題からはずしたらどうか、そっちの方向の問題に発展することでございます。いずれこれから研究問題ではございますが……。
○鈴切委員 すみやかに検討をするという考え方ですが、いまの考え方ですと、来年はそういうふうな方向になりそうでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 すみやかに検討をして結論を得たいと思っております。
○鈴切委員 小中学校の教員の給与、いわゆる教(三)については、職種別の民間給与の実態調査の対象職種としないで、いわゆる部内均衡できめられておりますけれども、さらに勧告をされる場合の改善の基準というものはどういうふうになりましょうか。
○尾崎政府委員 官民給与の比較をいたします場合に、同じような仕事が両方にございまして、民間に相当の数がいるという場合に比較をいたしております。そのために、大学あるいは高校は比較をいたしておりますけれども、義務教育の場合、それから高等専門学校の場合については比較をいたしておりません。しかし、その給与の内部における改善のしかたといたしましては、たとえば大学を出ましてすぐ教員になった場合、それが高等学校に行った場合、中小学校に行った場合、あるいは大学の助手になった場合、従来一つの均衡がございまして、そういう関係で内部均衡ということできめているわけでございます。
○鈴切委員 八月十二日の朝日新聞に書いてあったのですけれども、看護婦の医療(三)の改善について今秋別途の勧告をする方針というふうに書かれておりますけれども、その理由についてどういうふうになっておられますか。 また、人材確保という立場からすれば、公務員給与は民間追随という従前からの方針を転換したことになるようになるわけですから、その考え方についてはどうなんでしょうか。
○尾崎政府委員 看護婦にいたしましても、教員の場合と同じように、民間の給与と公務員の給与とを四月一日現在で比較をいたしますと較差があまりないということ。しかし、その引き上げ方といたしましては、ほかの公務員と均衡をとって配分をしているということでやっているわけでございます。そういう関係でやってまいっておりますけれども、御承知のように、看護婦につきましては、現在の給与ではなかなか看護婦のなり手がないという点が非常に強く指摘されておりますし、あるいは労働条件も非常に悪いということがいわれているわけでございます。 現実問題といたしまして、たとえば一般の看護婦の場合には、高等学校を出まして三年も訓練を経まして正看護婦になるわけでございますが、そういう大学卒とほぼ匹敵するような高学歴の職員がほかの職種に参ります場合には、たとえば教員とほぼ同じような学歴比較になっておるわけでございますけれども、そういう教員と比較をいたしましても一〇%も現実に低いというような状況に現在なっております。 〔藤尾委員長代理退席、委員長着席〕 いわば高等学校を出まして事務をしている女の子の給与とあまり違わない、そういうのが現実の姿でございます。そういう現実の姿では、看護婦になろうか教員になろうかという選択の上で、なかなか看護婦になり手がないのはもう当然だという感じがしてまいるわけでございます。そうするとやはり、同じ学歴の者は同じぐらいの給与という方向に思い切って変えてまいりませんと、これはなかなか看護婦についての根本的な増員というものはむずかしいという感じでございます。そうなりますと、現在の民間の給与を強く考慮していくというやり方におきましては、看護婦の根本的な充員というものはなかなかむずかしい、悪循環であるという関係がございますので、そういう民間との関係をもうちょっと離しまして、公務部内として同じ学歴なら同じ給与ぐらいという方向に若干近づけてまいりませんとなかなか充員ということはむずかしいという方向でございます。官民較差を考慮してやっていくという方向でやりますとなかなかむずかしい問題がございますので、従来の官民較差関係を改めてまいらないと、むしろほかの職種との均衡というような関係をより重視していかないと、なかなかむずかしいのではないかというような気持ちでいるわけでございます。
○鈴切委員 八月十二日の朝日新聞に、看護婦の給与改善について今秋別途勧告をする方針だということが書かれているのですが、これはそのとおりなんでしょうか。それともこれは全く根も葉もないことだとおっしゃるのでしょうか。
○尾崎政府委員 いま申し上げましたように、やはり社会的な看護婦の充員についての強い要望がございますので、しかも当面の勧告につきましては、いわゆる総合較差方式の中で従来よりも看護婦にかなりの改善をいたしてございます。しかし、その改善のしかたというのは、ほかの職種から若干持ってきて改善をするという感じになりますので、これは思い切った改善はとうていできない、そういう感じでこの勧告の中ではやってございますけれども、これでは不十分であるということで、さらに看護婦につきまして、当面の総合較差方式をはずれた方向で改善の検討をする必要があるのではないかということで、検討いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○鈴切委員 今回の勧告において、看護婦の給与は、官民較差で〇・四%、約二百八十円低いわけですけれども、今回の改善によって本俸の平均でどれぐらい改善をされることになるのでしょうか。
○尾崎政府委員 大体、改善のしかたといたしましては、従来の同じ金額のものにつきましては、どの俸給表におきましても同じ金額を改善するという方式をとっております。つまり、看護婦につきましても、十万円の者は行政職の十万円の場合と同じ金額を引き上げるという方向ですべて行なって、同一金額は同一ベースアップという方向でやっておりますが、看護婦の場合には、それにさらに若干の積み増しをいたしまして、たとえば准看護婦の場合には最高六百円、看護婦の場合には最高千三百円、婦長の場合には最高八百円ほどよけいそれよりも積み増すというふうなことで、若干の積み増しを行なっておるということでございます。
○鈴切委員 そうしますと、何%、どれぐらいの増額になるのでしょうか。
○尾崎政府委員 看護婦に適用されます俸給表、医療(三)平均といたしまして十六・七%の改善をいたしておりまして、平均一万八百二十三円の改定をいたしております。
○鈴切委員 そうすると、言うならば民間からかなり大幅に上回るわけですよね。そうしますと、さらに、先ほどのお話のニュアンスじゃないですけれども、別途勧告するという場合の給与改善の基準というのは何に置かれるかということなんですけれども、この点どうでしょうか。
○尾崎政府委員 先ほど申しましたように、看護婦に人をたくさんとる、あるいは看護婦に希望者がというか、看護婦という職業を選択するという場合のポイントと申しますのは、結局、同じある学歴を経ました場合に、看護婦になるか、先生になるか、あるいはほかの事務をとるかという場合に、ほぼ同じ給与でなければ来ないだろうということが一つの原則だろうと思います。そういう点で見ますと、ほぼ教員と同じ学歴であるにもかかわらず、現在の水準におきましては教員よりも一〇%も低いという状況でございます。行政職よりもそういう点でもちろんやはり低い。行政職で申しますと、高等学校出の学歴が低い段階の者の女子職員とあまり変わらないというような状況でございますから、やはり最終的な理想的な姿というのは、同じ学歴ならば同じ給与、ほかの職種における給与と同じぐらいにしていくというのが、これが理想だと思うのです。そういう方向に少しでも近づけるということがやり方のポイントじゃなかろうかというふうに考えております。
○鈴切委員 看護婦の場合は民間よりもより優遇するというようなかっこうで、結局、従前からの公務員給与の民間追随という方向を言うならば転換をしたというかっこうになってくるわけであります。となりますと、人事院が従来からとってきた官民給与の比較の方針を転換をしつつあるというふうに考えるならば、前から指摘されておった行政職(一)と(二)の職種のみを調査、比較をして、これを基準として、海事あるいは税務、看護婦等は公務の特殊性を考慮して決定すべきと考えるけれども、そういう方向性で人事院は考えられておるかどうかということですね。この点について……。
○佐藤(達)政府委員 いまお話に出ましたところも、一つの大きな研究課題だと思って、一つの考え方だと思います。
○鈴切委員 いま一般職の全部の職員数というのは大体どれぐらいありまして、それから行政(一)、行政(二)は大体何名ぐらいいるのでしょうか。
○尾崎政府委員 ことし調べました一月十五日現在ですと、給与法の適用者は四十八万九千九百九十四人、約四十九万でございます。そのうち行政職(一)が二十四万四千でございます。それから行政(二)が五万六千というふうになっております。
○鈴切委員 そうしますと、大体全職員に対する割合が六一%になるわけですね。その六一%の方々が総合較差方式によって、言うならばどちらかというと割りを食っているという状態。私はこれは、人事院総裁、やはり考えていかなくちゃならない重要なポイントではないかというふうに思うのです。やはりそういう点も十分考慮の上で人事院総裁は次の勧告等にも盛り込まれていかれるかどうか。
○佐藤(達)政府委員 これは大きな研究課題だろうと思います。すみやかに検討しようと申しておりますのは、そういう点をめぐってのことでございます。
○鈴切委員 特別給についてちょっとお伺いいたしますけれども、特別給の年間の支給の割合の調査は、公務員が四・八カ月分に対して民間が四・八六カ月分の結果が出ているのに、人事院は均衡が保たれているとして改善の勧告をしておりません。昨年は〇・〇二カ月分を切り捨て、本年は〇・〇六カ月分の較差を切り捨てておられますけれども、その理由とするのはどういうことなんでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 民間の特別給は、申すまでもありません、その年その年の業績によって上がったり下がったり、非常に浮動的なものであるわけであります。ところが、私どもの公務員給与となりますというと、これはやはりそのつどというわけにはまいりませんので、法律にちゃんと四・八カ月分というようなことまで規定をして、一種の固定した形になるということが前提としてあるわけでございます。したがいまして、本来非常に窮屈に小数点二位から下までもこれを取り込むべき性格のものかどうかというような問題があるわけであります。四捨五入というような考え方も成り立たないではありませんけれども、それはわれわれとしてはいままで切り捨ててまいった。 これについて猛烈な御批判がありまして、先ほども大出委員にお答えしたのですけれども、ことしもこれはまずい数字が出たなというようなことを率直に申し上げたわけですけれども、しかし基本はそういう基本なんで、いままで民間の特別給はあんまり下がった例が——まあ去年は〇・五下がりましたのですが、これはもちろん据え置きで、かりにその前の年に切り上げで四捨五入か何かでやっておれば、去年はなぜ落とさないという話が出るはずだったのですけれども、それが幸いにして出ないで済んだ。そういうような非常に浮動的なものでありますから、そう克明に追随すべきものかどうかという本質を持っている問題であります。しかし、あまりじゃけんなことはもうよそうやというようなことを内々うちうちでは申しておりますけれども、そういうことだと御了承願いたいと思います。
○鈴切委員 では、過去において小数点二位まで勧告した例はございませんか。
○尾崎政府委員 だいぶ昔にはございまして、昭和三十年、三十二年のころに〇・〇五というような勧告がございます。
○鈴切委員 三十年と三十二年、だいぶ前だというけれども、三十七年はどうですか。三十七年に勤勉手当〇・〇五。
○尾崎政府委員 それは振りかえでございまして、勤勉手当〇・〇五と期末手当〇・二五ということで、合わせて〇・三引き上げたということでございます。
○鈴切委員 事実はやはり過去においてもそういう事例があって、小数点二位以下はやはりちゃんと勧告をしているわけですね。そういうときもあるのに、昨年とことし、この切り捨てをされるということは、これは公務員にしてみれば、個々の場合においても、私はかなり大きな影響を与えるものであると思うのです。特に公務員の特別給は民間の一年おくれとの比較になっているわけですね。そうなった場合にさらに切り捨てということは、もうほんとうに情けも容赦もない、そういうふうにいわれてもしかたがないのじゃないかと思うのですけれども、総裁、どうですか。
○尾崎政府委員 ちょっと補足をいたしますけれども、当時はベースアップが行なわれませんで、期末手当だけこまかく引き上げたという状況でございます。
○鈴切委員 いずれにしても、小数点二位以下をそのようにしてこまかく官民の比較において勧告をしているわけですから、そういう点も十分御配慮いただけるものであるかどうか、人事院総裁。
○佐藤(達)政府委員 先ほども自白したわけでございますが、たいへん気にしながらやっているわけで、ことしは〇・〇六でございますから何とかごかんべんをいただけるだろうけれども、これがまた〇九になったらきついぞということは、われわれもじっくり胸の中に置いております。
○鈴切委員 指定職の給与改善についてですが、指定職の俸給表の甲と乙の区分を廃止し体系を一本化しておりますが、その理由についてはどうなのであるか。それから、いままで、甲は御存じのように一官一給与体系、乙は準一官一給与体系と性格づけられておったわけですが、一本化することによってその性格はどういうふうに変わってくるのか。
○佐藤(達)政府委員 これは実質的には、一官一給与であるものとそうでないものの区別は、ほとんどもう従来と変わりなく今後も踏襲していくつもりでおります。ただ、甲乙の区別というのは、先ほども給与局長がちょっと御説明しましたけれども、実におかしな話ではありますけれども、甲の欄の一番下の金額と乙の一番上の金額はいま同じ金額になっておる。お金は同じでいいからぜひ甲にしてもらいたいというような非常な要望などもございまして、そういうところまで気にされるならば甲乙やめたほうがすっきりするんじゃなかろうか。きわめて単純な笑い話みたいなことでございますけれども、結論はそういうことで御了承いただきたいと思います。
○鈴切委員 これは給与体系の問題ですから、一本化されるとすれば、甲か乙かどちらかを踏襲するのか、あるいはまた別の性格的な立場に変わっていくのか、その点に明快な御答弁がないわけですが……。
○佐藤(達)政府委員 そういう基本的な変更を加えるつもりはございません。おそらく実質的には将来人事院規則でその官職をきめます。それをごらんいただければ従来とあまり変わりないなということを御了承願えると思います。
○鈴切委員 指定職の俸給表及び行政職の俸給表(一)の平均の引き上げ率は幾らでありましょうか。
○尾崎政府委員 行政職(一)の場合には一五・二%でございます。指定職の場合には一五・六%ということになっております。
○鈴切委員 指定職俸給表は、行政職の俸給表(一)のアップ率及び総合較差のアップ率を大幅に上回る改定が行なわれていますが、その算定根拠についてはどうでしょう。
○尾崎政府委員 いわゆる官民比較をいたしております職種というのは、民間にもあり公務員にもあるという職種ということで、行政職(一)の一等級以下、あるいは行政職(二)、そういうところで比較をいたしておりまして、指定職については官民比較をいたしておりません。つまり一万四千四百九十三円の平均額の配分という関係では、行政職(一)、(二)職種についてはそういう配分ということでやっておりますけれども、指定職については、ときどき民間の重役の給与を調べまして比較をいたしております。前回は、四十五年に民間の重役給与を調査をいたし、今回三年ぶりに調査をいたしたわけでございます。その場合に、五百人以上の民間企業でナンバーワンと申しますか、社長を除きます専任重役につきまして、その平均をとりますと五十二万五千円でございます。これを前回も指定職の一番てっぺんのところと合わせておりまして、それを五十二万というふうにいたしたわけでございます。前回はそれを四十万ということで四十五年に行ないまして、四十五年と今回との間は、下のほうの行(一)の一等級よりやや低目に改正をしてまいっておる、そういう形でございます。
○鈴切委員 いまの御説明によりますと、民間のいわゆる役員報酬の調査をして、四十五年から三年ぶりで四十八年の調査をした結果がそうなんだ、こうおっしゃるわけですけれども、そうであるならば、当然資料か何かでそういうものをお出し願わなくちゃはっきりしないわけですよね。それはこの資料のどこにあるのですか。
○尾崎政府委員 恐縮でございますけれども、参考資料にはつけてございません。
○鈴切委員 それじゃ、人事院の公平性を保つという意味において、そういう役員の報酬の調査について、その資料を提出していただきたい。いかがでしょうか。
○尾崎政府委員 調製しまして提出いたします。
○鈴切委員 住居手当の支給についてちょっとお伺いしますけれども、今回の勧告において、持ち家居住者に住居手当を支給をしないことになりましたけれども、その理由はどういうことでしょうか。
○尾崎政府委員 住居手当につきましては、従来、借家、借間居住者に対してその家賃について補助をするということでやってまいっておりますけれども、それならばやはり借金をして利子を相当払っている者にも出すべきではないか、出すのが望ましいじゃないかという意見、要望がいろいろございましたので、本年はそういう見地からいろいろ検討をしてまいったわけでございます。 しかし、そういう借金をして、その利子に対して補助をするという見地で検討をいろいろいたしてみますと、それでは借金をした場合にどういう種類の借金ならばいいかというような問題。つまり非常に公的な借金ならばいいわけですけれども、だんだん私的な話になってまいりましたり、あるいは家を建てる、家を買うといった場合に、その家が居住ばかりでなくて、店舗があったり土地つきであったりといったような問題。あるいは持ち家の場合につきましては、修繕費もかかるではないか、あるいは固定資産税もかかるではないかといったようないわばプラス面と、それから、持ち家をしていれば相当安定感があるのだから、公務員宿舎に入っている者に何にも出さないのに持ち家に出すのはいかがであろうか、そういったようなバランスの問題。そういったような問題がいろいろございまして、組合、職員団体等からも、いろんな意見をいい意見があったら聞かせてもらいたいということも申しまして、中でいろいろ検討してみたわけでございますが、しっかりしたやり方として支給するという方法につきまして、これならいけるという意味の最終的な結論が出なかったものでございますから、さらに検討していこうということになりまして、今回はそういう点で結論が得られなかったという状況でございます。
○鈴切委員 人事院は国公賃金共闘の代表者に対して、借金返済中の持ち家に対しては利子補給として若干考えるというようなことをお約束もし、また表明されているわけでございますけれども、勧告において実現しなかった理由というのはどういうことなんだろうか。非常にむずかしい問題は当然あろうと私は思うのです。たとえば、持ち家になっても遺産相続の場合、あるいは借金で土地とか家とかいうものを買っているという場合、あるいは土地だけ借金で買って公務員宿舎に入っている人、借金しないで貯金で建てている人、いろいろなケースがその点はあると思いますね。しかしやはり何らかしてあげなくちゃならない。そこで、何らかしてあげるということについて、たとえて言うならば、公務員宿舎に入っている人を除き、世帯主に対しては幾ら幾ら、あるいは独身者に対しては幾ら幾らというような、そういうような勧告のしかたもあるんじゃないかというように私は思うのですが、何かもう少しくふうをされたほうがいいように思うのですが、その点、人事院総裁どうでしょう。
○佐藤(達)政府委員 仲裁裁定の関係でも公労委でその関係が問題になっていることでありますし、われわれのほうとしても、従来からいろいろ御指摘のあった問題でもあります。ほんとうにことしは腰を据えて具体的に案を書くことまで、一応、第一案、第二案、第三案ということでやってみました。どうも議論をしているうちにこれはというのが出てこない。それから民間の関係でも、ずいぶん従来からも、ことしもまた調査を詳しくやりましたけれども、民間はわりあいにラフにやっていらっしゃいますので、それを直ちにまねをするわけにいかない。ことに地方の関係の会社には住居手当がないのが大多数で、大体都会地の会社が出していらっしゃる。われわれのほうはむしろ地方におられる公務員のほうが数は多いものですから、都会、地方を通じての模範的な一つの案を考えなければならぬということになるわけで、これはいまお察しいただきましたけれども、なかなかむずかしい問題で、ことしはとうとう間に合わなかった。しかし、これはわれわれとしても本腰を入れて検討すべきことでございますから、なお引き続いて熱心に検討をしたいという気持ちでおります。
○鈴切委員 週休二日制の件についてちょっとお尋ねをいたしますけれども、人事院が主要三十五カ国の調査をされて、もう週休二日制は日本においては非常に立ちおくれである、二十四カ国ではすでに実施をしているというような内容等をキャッチをされたということでありますが、しょせんはそれは官民の比較において週休二日制というものもとられるわけでありますが、わが国の労働時間は相変わらず長時間労働となっているというふうにいわれておりますけれども、実態はどういうふうなものでしょうか。
○渡邊(健)政府委員 わが国の労働時間につきまして申し上げますと、以前は、先生御指摘のように、かなり長時間の労働がございましたけれども、逐次わが国におきましても時間の短縮が進んでおるわけでございまして、毎月勤労統計、これは規模三十人以上でございますが、その月間実労働時間の推移を申し上げますと、三十五年当時、調査産業計で二百二・七時間でございましたものが、四十年には百九十二・九時間、四十五年には百八十七・七時間、昨年の四十七年の調査によりますと百八十四・七時間ということで、これは所定内も所定外も全部含めた時間でございますが、逐次最近は改善の方向に向かってまいっておるわけでございます。
○鈴切委員 それでも週四十八時間の労働者というのが平均して大体二七%、それで中小企業が三一%で小企業が六一%というような、そういうデータ等も出ているわけでありますが、わが国が相変わらず低賃金長時間労働から脱し切れない理由というのはどういうところにあるんでしょうか。
○渡邊(健)政府委員 大企業におきましてはかなり改善が進んでおると思うわけでございますが、日本の場合非常に多数ございます中小企業におきましては、その生産性等も逐次上昇はしてきておりますけれども、なお企業の力、生産性等におきまして、まだ大企業に比べますとかなりの格差がある。そのためにやはり労働時間等も、先ほど申しましたように改善は進んでおりますが、先進国に比べますとまだまだ追いついておらないというのが現状であると考えております。
○鈴切委員 労働省としては、いずれにしても週休二日制を大きく推進をされるというふうな立場の考え方に立っておられるわけでありますけれども、いわゆる中小企業、零細企業の生産性の低さということはいまあげられたとおりであります。そうなりますと、中小企業、零細企業の省力化を目ざして設備の更新をしなければならないと思いますけれども、具体的に週休二日制を実施するために省力をしていくという中小企業、零細企業に対して、労働省は今後どういうふうな計らいとお考え方をお持ちであるか。
○渡邊(健)政府委員 私ども、労働者の福祉のためには時間短縮、週休二日制を進めなければならないと考えております。その実現につきましては、中小企業は、先ほど申しましたような理由から、実際上のむずかしさはいろいろあると思いますけれども、やはり中小企業の労働者の方々も社会全般の改善におくれをとらないようにしていくためには、週休二日制を進めていく必要があると思います。中小企業につきましてもまた、そういうことでございませんと労働者の福祉をはかることができない、企業の健全な経営もひいては望めないということになりますので、実情を十分に考えつつも、実態に即して漸進的な方法でやはり週休二日制を進めなければならない、かように考えております。 そこで、その導入のしかたにつきましても、一挙にということでなしに、たとえば月に一回の週休二日制から始めて逐次改善していくとかというような実情に合った方向で指導を進めておりますが、そのためにつきましては、地方で通産行政、商工行政をやっておられる部局とも十分に連絡をとりまして、必要な場合にはそのためのいろいろな設備近代化融資等も配慮してきた等々の行政の横の連絡をとりながら進めておるところでございますが、さらに労働省といたしましては、そういう点十分に考えまして、来年度の予算要求等でもいろいろな面を考えて、実際に中小企業が具体的に導入できるような方法を考えてまいりたいと考えております。
○鈴切委員 やはり私も、そういうような週休二日制に踏み切るためには、どうしても中小企業の省力化、設備の更新というものが必要であると思います。そういう意味において先立つものはやはり資金であります。資金についてどのようにそれを確保するかということが一番大きな問題になってくるわけでありますが、労働省として当然大蔵省に、中小企業、零細企業の週休二日制を進めていくための近代化資金の推進をはかるために、概算要求でいまやっておられる最中だと思いますが、大体どれくらい概算要求で大蔵省等にお話しになっているのでしょうか。
○渡邊(健)政府委員 中小企業の設備改善につきましては、前からございます設備近代化融資等があるわけでございます。これは週休二日をやる場合に限らず広く非常に一般の場合でございます。したがいまして、週休二日をやるために特別に考えるということでは十分でございませんので、何か週休二日を新しく始める場合に必要なというようなものについて融資の道はないかということで、ただいま概算要求の中で労働省の中でも、そういう融資について別途要求をいたしたいということでいろいろ考えておるわけでございます。融資ということでまだ確定的な額ではございませんけれども、五十億前後の融資のワクを設けたいというようなことで、ただいま検討をしておるのでございます。
○鈴切委員 行政指導も大切であります。しかし現行の労働基準法をやはり改正すべきときに私は来ているのではないかというふうに感ずるのです。たとえば労働基準法の三十二条は、「使用者は、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間、一週間について四十八時間を超えて、労働させてはならない」。これはILOのいわゆる規約の最低の水準であって、しかも一九一九年につくられたILO第一号条約に沿ったもので、旧時代の遺物的な感じがするわけであります。そういう点において、これはやはり少なくとも一日七時間、一週四十時間以内に改正すべきではないかということが一つと、それからまた同三十六条には、労使の協定があれば時間外労働が際限なく認められているという点について、私はこれをある程度なくしていかなくてはならないのではないかというふうに思うのですけれども、その点はどうでしょうか、お伺いいたします。
○渡邊(健)政府委員 先ほども申しましたように、日本でも時間短縮は逐次進んでまいっておるわけではございますけれども、なお中小零細企業におきましては、基準法の限度一ぱいの労働時間、あるいは三十六条に基づく手続によりまして時間外労働をかなり恒常的にやっている企業もあるわけでございます。したがいまして、これを一挙に法律で短縮するということになりますと、実際問題としてそういう中小零細企業では実行が直ちにできがたい面も、現在の段階においては考えられるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、最近も通牒を出しまして、基準法の限度内であってもできるだけ時間の短縮をはかるように、さらに時間外労働についても恒常的なものはなるべくなくしていく。そして三十六条協定による場合におきましても、労使間においてあらかじめ一日何時間以内といったような限度を定めるといったような指導をする等、行政指導によって時間短縮を進めるべくいま努力をいたしておるところでございます。
○鈴切委員 いますぐそれをやるというのではなくて、やはり将来は一つの課題として考えられなくてはならない問題ではないかということを申し上げたわけであります。 それに伴って、官民の較差で週休二日制というのがクローズアップされてくるわけでありますが、勧告によれば、週休二日制の実施事業所は三七・六%で、昨年の一七%に比べて顕著な進展が見られるとしております。また実施予定の事業所を加えると、五十年中には約半数の四九・二%の事業所が実施することとなっております。 しかも人事院が行なった英、米、ソ連、中国等主要三十五カ国の国家公務員の勤務時間、休暇制度の調査結果を見ると、週休二日制は二十六カ国で採用。勤務時間は、日本の一週四十四時間以上の国は、スイス、ポーランド、中国の三カ国のみで、約七割の二十三カ国が約四十時間以下になっているというふうに、人事院のほうとしては大体そのように調査がついているわけであります。 そこで人事院は、公務員について昭和五十年実施を目途として具体化の検討を進めることとしたいというふうに言っておられますけれども、実施のための行政サービスの維持、交代制勤務者の扱い等、体制の早急な整備を行なうべきであると考えられますけれども、その具体的な案についてはどのようにお考えになっていらっしゃいましょうか。
○佐藤(達)政府委員 全くおっしゃるとおりでございまして、その点が一番むずかしいポイントでございます。各役所それぞれ職場の事情が違いますし、また窓口を持っておられるところ、そうでないところ、交代制勤務のところ、そうでないところというようなことがございますので、これはとうてい、われわれが独断的に、あるいは独善的に処置できることではありませんから、かねて各省の関係の当局者と研究会的なものをしばしば開きまして検討いたしておりますが、まずそれについて、たとえば一覧表をつくりまして、こういう特殊な職場、こういう特殊な職場ということをつかまえながら、さてどういうふうに処置をすべきかということで、目下知恵をしぼっておる段階でございます。それにつけても、五十年というようなめどを一つ大きく掲げていわば一つの背水の陣をしきませんと、それによって一そう気合いがかかるだろうという気持ちもあって、われわれさらに意気込みを強めて取り組んでまいろうという気持ちでおります。
○鈴切委員 先ほど過重労働にならないようにという人事院総裁からの話があったということは、しょせんは二日休んでしまえ、こういう端的な考え方だと思うのですが、その点お聞かせ願いたいと思います。 それから、特に学校の五日制に対する五十年の実施ははたして可能であるかどうかということは、たいへんむずかしい問題を含んでおると思いますけれども、その点についての御見解をお伺いします。
○佐藤(達)政府委員 学校の問題はまた教育制度そのものの重大な問題でございますから、われわれがそれこそ独断的に考えるべきことでもありませんし、文部省でも幸いに非常に熱心にこれと取り組んでいらっしゃるので、それはそれといたしまして、学校の先生の面について言えば、あるいは交代でやっていただいて授業は休まないという手もあるわけでございます。そういう点はのみ込みながらわれわれとしては研究をしているわけでありますけれども、いずれにいたしましても、この二日制のために労働時間がふえるとか、そういうことがあっては何にもならぬことだというのがわれわれの基本的な立場でございます。したがいまして、一方においては行政サービスを低下させても困るという二律背反的ないろんな条件の中でやらなければならぬことでございますから、われわれとしては、これは相当慎重に、かつ情熱を持って取り組まなければならぬ問題であろうというふうに考えております。
○鈴切委員 給与法は今国会に出るということでありますけれども、補正はお組みにならないわけですか。
○坪川国務大臣 午前の大出委員の御質問等にもお答えいたしておるのでございますが、一応既定財源として十二月までは実施できるというようなことになっておりますので、いずれ残余の予算につきましては補正予算の御審議を願う予定であります。
○鈴切委員 いずれということは、臨時国会を開いてということであるか、あるいは通常国会で間に合うということでしょうか。
○坪川国務大臣 私のほうから、臨時国会を開いて補正予算を組んでいただこうとかというようなことは、申すべき筋合いのものではございませんが、御承知のとおりに、既定財源は十二月まではだいじょうぶという財政当局の御報告であり方針でもありますので、その上に立って予算編成を提案いたしたい。その審議の場は、いずれ国会みずからがおきめいただくということになろうかと思います。
○鈴切委員 いずれということでありますけれども、今国会においてはお出しにならないということですね。
○坪川国務大臣 大蔵省の政府委員もおいでになっておりますけれども、今国会に補正予算を組む必要はないというように考えております。
○鈴切委員 いわゆる給与費を支払うについて、十二月までは先食いでだいじょうぶであるということなんですけれども、その十二月まで先食いでだいじょうぶであるという算定根拠はどこにあるのでしょうか。
○田中(敬)政府委員 政府の個々の機関の給与費を今回の改定で四月に遡及して支給いたします所要財源というものは、おのずから計算できるわけでありますが、既定予算の中の給与費の範囲内で、大体本年十二月のボーナスを含めましたところまでは、現行の給与費の歳出権限の中で支払えるという計算をいたしております。
○鈴切委員 四月から十二月までで九カ月ですね。それからボーナスが大体四カ月ですから、十三カ月ということですね。十三カ月ということになりますと、結局は一五・三九%ですから大体二カ月分ということでしょう。となりますと、三月から二カ月分引くということは、一月の終わりまではあるという換算になるのじゃないですか。
○田中(敬)政府委員 御承知のように、現行の一般会計の給与費の中には、給与改定分としてすでに五%が含まれてございますので、その五%も含めて使用いたしますと、十二月までの給与の支払いが可能だと考えております。
○鈴切委員 給与の中で月に考えてみますと、〇・五%は大体何カ月分になるのでしょうか。
○田中(敬)政府委員 一般会計で例にとってみますと、五%分に相当する金額が千百三十五億になっております。それと、いま公務員の給与費の総額が年間で約二兆三千百七十億、月当たり約千三百七十九億ぐらいでございますので、大体ほぼ一カ月分の給与に見合う額でございます。そういう意味で十二月末までの支払いは可能でございます。
○鈴切委員 大体、千百三十五億、千三百七十九億ですね。そうしますと、〇・七、八カ月分ということになりますね。そうした場合、先ほどお話がありましたように、九カ月とボーナスの四カ月で大体十三カ月分ですから、一五・三九%をそれにかけますと、大体二カ月ということになるわけですね。要するに二カ月分はあるということになるわけですから、そうなりますと、二カ月分先食いをするということになりますから、それに〇・七カ月分を加え、そしてまた、不用額とかあるいは経費の節減等加えれば、十二月なんていわないで、けっこうもう少しありそうじゃないですか。その点どうなんです。はっきりした数字が出てくるんですから、一応出してもらいたい。
○田中(敬)政府委員 まだ個々の機関につきまして一々現員現給でチェックをいたしておりませんので、大数観察で申し上げましたけれども、私どものめどといたしましては、少なくとも十二月末までは絶対だいじょうぶであろうという推測の段階でございます。
○鈴切委員 それは絶対だいじょうぶもだいじょうぶ、ちゃんと計算で出てきているわけですから、寝ていても十二カ月まではだいじょうぶということになるわけですけれども、少なくとも今度はかなり公務員としての給与もアップされるわけですから、経費を節約するようにという努力目標もおそらく各省に出されておると思うのですが、要するに何%ぐらい各省にそのようにお話しになっておりますでしょうか。
○田中(敬)政府委員 先般の閣議におきまして、大蔵大臣から各省大臣に経費節減のめどを八%ということでお願いを申し上げてございます。
○鈴切委員 それじゃ八%という経費節約の財源は、総額にすると大体幾らぐらいになるのでしょうか。
○田中(敬)政府委員 経費の節約の対象財源というのがいろいろございまして、節約のできない性質のものもございますので、節約できる経費を対象といたしまして私どもがいまめどにいたしておりますのは、八%の節減をお願いいたしますと約百八十億から二百億円見当のものがそこで生み出される、かように考えております。
○鈴切委員 いずれにしても、これからの景気の動向とかそういうことがかなり問題にはなってくると思いますけれども、昨年度に比較して、一般会計の組税及び印紙税等の収入は決算額に対してどのような割合になっておるわけでしょうか。
○田中(敬)政府委員 本年度の歳入予算につきましては、まだ九月期決算がはっきりいたしておりませんので、現在のところ、税の自然増収がどれくらいであるかという見通しは非常に立てにくい現状でございます。
○鈴切委員 ですけれども、大体六月にある程度のめどをおつけになるわけですから、六月の時点において、これはことし全般的なというわけにいかないでしょうけれども、それと比較した場合には、かなり税の増収が見込まれておるというのがもっぱらの私の感触なんですけれども、その点についてどんなふうにお考えでしょうか。
○田中(敬)政府委員 主計局といたしましては、所掌外のことでございますのではっきりしたこと申し上げられませんが、私どもが一般に伺っている数字では、五千億は下らない増収があるのではなかろうかというふうなことを伺っております。
○鈴切委員 それ以上お聞きしても、まだいまの時点ではなかなかお答えにくいことは多々あろうかと思いますので、その程度にして、委員長からお約束の時間が経過をしましたというメモが届いておりますので、これで質問を終わらせていただきます。
○三原委員長 受田新吉君。
○受田委員 夏の午後ですから皆さんお疲れでございましょうから、きわめて短時間できょうは終わります。 主計局次長さん、ちょっとだけ最初に、いま鈴切さんがお尋ねになったことで、今度の給与改善に伴う所得税の増徴部分がどれだけと計算されておりますか。これだけひとつ。
○田中(敬)政府委員 申しわけございませんが、歳入を担当いたしておりませんので、主税当局がおりませんので、どれくらいの金額であろうかは、私、しかと存じておりません。
○受田委員 給与改善に伴う税の自然増というのはどれくらい出るか、ちょっと比較検討させてもらいたかったのですが、御担当以外でございますので、それじゃどうぞお帰りをいただきまして……。
○田中(敬)政府委員 後刻、当局に報告させるようにいたします。
○受田委員 どうも御苦労でございました。 総務長官及び人事院総裁、お疲れの色がありありと見えるのですが、すかっと短時間でやるからすかっとお答え願いたいのです。 今度の改善措置、率直に申し上げて人事院総裁ほめておきたいと思います。懸案が幾つも改善されておる。それからあなたも勇気をもって求むべきものはすかっと求めておられて、ある意味においては、公務員の待遇を担当される官庁としての面目を八〇%程度発揮されたと了承します。長い間この問題を扱った私としても、ことし久しぶりに懸案が幾つか解決しているのを拝見したときに、静かに考えてある程度ほめて差し上げたい。とかく人事院廃止論などの起きているさなかにおいて、その存在意義をある程度顕示していただいたということ。しかし、ここでまた新しい問題も起こってくるわけなんです。改善をすると、それに対するまた別のアンバランスもできてくるというような問題。それから官民給与差の比較検討等において、民間よりも逆に上へいく場合も起こるというような問題も起こってくるわけですけれども、しかしいま、日本の公務員がえりを正して国民全体の奉仕者として精励恪勤していただくためには、ある程度処遇を思い切ってふるまいをしてあげるということ、これが労に報ゆるに適切な方法であると思います。 もう一つは、民間給与をむしろ政府がリードして、民間がインフレに便乗して待遇などを一方的に片寄らせる危険もあるようなときに、国家が待遇の原則をきちっと打ち立てて、職務と責任における本則に照らしたお報いをしてあげるような、そういう国が中心であるといろところへ頭を向けていかなければならぬと思うのです。 そこで、今度の勧告の中にひとつ私問題として残ることは、特一という制度を幾つも創設されたわけですが、その級別定数をどう考えているのか。それから、すでに特一を持った海事職の(一)、医療職の(三)、こういうものが特別、特一を設けたことによって現実にどのように級別定数が動いてきたか。そしてその特一を設けたことによって、その職種にどのような活路が見出されたかという反省を含めて御答弁を願いたいのです。
○尾崎政府委員 今回、行政(二)及び海事(二)、税務、公安につきまして特一等級を設けたわけでございますが、それは結局、昭和三十二年のころに同格関係がございましたのが若干ずれてきたような関係もございまして、新しい特一等級を設けて、若干の定数におきまして格上げをするということを考えたわけでございますが、行政職(二)におきましては、大型作業船の船長、機関長、及びきわめて多数の自動車運転手を指揮監督しております車庫長について、当面百五十ないし二百程度を格づけをしたいということでございます。それから海事(二)表につきましては、特に大きい大型船舶等の甲板長または操機長につきまして当面十六ないし二十程度を考えております。さらに税務職の場合には、きわめて規模の大きい税務署の長、それから管区の部長等を考えておりまして、当面二十ぐらいを考えております。それから公安職(一)につきましては、きわめて規模の大きい警察署または刑務所等の長、それに県の警察本部長、重要部長等を入れまして当面八十ぐらいを考えております。それから公安職(二)におきましては、きわめて規模の大きい少年院等の長あるいは最高検の事務局長等の格づけを考えておりまして、当面十五ぐらいを考えております。また医療職の(二)の場合には、特に規模の大きい病院の薬剤の部局長につきまして、当面十ぐらいの官職について格づけを考えているわけでございます。なお、従前看護婦について特一等級をつくったわけでございますが、現在格づけしておりますのは七十でございます。それから海事の(一)につきまして特一等級を設けましたが、これは大きな船の船長等でございまして、十一でございます。
○受田委員 私がもう一つ質問した、成果についてお答え願いたい。
○尾崎政府委員 いま申し上げましたように、従来の関係では、たとえば看護婦の関係で特一等級を七十ほど格づけておりまして、そういう関係の波及ということで、一等級等へのいわば連鎖反応という点があるわけでございます。
○受田委員 総裁、この特一、そういう意味でごく少数の人のために道を開こうとされておられるわりに、該当者は非常に少ない。にもかかわらず、特一の対象号俸になるものが、海事職俸給表(二)を見ましても一から二十四まである。むしろ一等級よりもよけい号俸が配列されてあるわけなんですが、こんなに要るものですか、実際の問題として。
○尾崎政府委員 俸給表の耐用年数といたしましては、やはり在職している現在の人の号俸、金額がどういうふうになっておるかという点が一つございます。それからもう一つは、やはり耐用年数と申しますか、何歳ぐらいまでそこへおれるかという関係がございますので、一番てっぺんの等級につきましては、大体六十歳ぐらいまではおれるという形で年数を計算をしてその号俸をつくるという形にしております。
○受田委員 行政職の場合に、指定職の規定を設けたときに、甲と乙とでそれぞれ七号俸ずつ。今度それを一本にして十二号。私は、特一をこんなに多く設けないで、もっと圧縮して、そこに適切なる人材簡抜の処遇の改善をはかるべきではないか。むしろ一等級よりもよけいの対象号俸を用意しておるなどという、これでは特の意義がなくなってくる。特ということであれば特別の操作をするわけですから、数も少なくて能率を高めるようにすべきだ。行政職(一)の例に徴して今後検討をされるべきであると思います。 指定職の場合、これを一本にされるということ、これを整理するのにはいいことだと思います。甲と乙とを分けないほうがむしろよかったと初めから思っておったわけです。ところがこれを一本にするときのやり方にまた問題がある。指定職の乙の六と七を一本にするわけです。これを一本にすると、六はちょっとサービスがよ過ぎるのですが、六万五千円から今度上がるようになる。たいへんなサービス。これに対して暫定措置をとるものかどうか。つまり次の昇給期間を延伸するとか、あるいはそのほか便法があれば御答弁を願いたいのです。
○尾崎政府委員 今回、原則としまして従来の甲と乙をいわば並行的に移動させまして、そして通し号俸制で運用するということで、したがって格づけの面におきましては、大体並行移動というふうに考えておるわけです。したがいまして、現在乙につきましては七号俸、それから甲につきましては七号俸ございまして、乙のてっぺんと甲の一番下とが同格でございますから、全部で号数は十四号俸ございますが、金額そのものは十三種類、十三項しかございません。 今回それを十二号俸にいたしましたのは、甲の二号俸というのはいわば重要局長を格づけしておりまして、甲の三号俸というのは次官補的なものの格づけをいたしておりますが、この両者につきましては、実際の運用が各省によりましてばらばらでございまして、ほぼ同じように運用したほうがよかろうという実態でございますので、この甲の二号俸、三号俸は合併をするということだけでございまして、したがって十二号俸というふうになったわけでございます。したがって、形式的には従来の十四号俸が十二号俸になったわけでございますが、いわば現在からの切りかえといたしましては、大体一四、五%、平均的に大体そういう形になっておりまして、いま御指摘のございます問題といたしましては、合併いたしました甲二号俸と三号俸が同じ金額にいくという点が一つ問題がございまして、その場合に、下のほうから上がった場合には一八%上がりますが、上のほうから格づけされたものは一一%しか上がらない、平均しまして一五%という形になっております。
○受田委員 私が指摘したような、一八%と一一%というものの開きを縮めていく方法はないのか。つまり昇給の関係等で次の機会に何とかするというようなことがあるのかないのか。そのときちょうどそこにおった者が歩がよかったというようなことでは給与法の精神に反しますから、そういった歩がよかった者が運を当て込むような行き方は、給与法としてとるべきではないということです。
○尾崎政府委員 その辺、いま御指摘のところにつきましては、いわゆる一官一給与制でございまして、昇給がございません。したがいまして、甲の二号の者と甲の三号の者とは従来一号の格差がございましたけれども、今度は同じ評価というふうに評価をいたします。大体各省の人事運用におきましても、ほぼ同年次の者がそこに格づけされるという関係もございます。また各省において、次官補的な官職があるところとないところとがございまして、あるところは重要局長的になっておるというところもございますし、あるところは次官補のあるところもあるというようなこともございますものですから、やはり全体の関係を見ますと、重要局長的なところと次官補的なところは同じ金額で格づけしたほうがよかろうというふうに考えまして、今回、現在は二つに格づけされておりますのを一本に格づけする。したがって、従来低いほうから格づけされる者は一八%になりますが、高目におった人は一一%にしかならないということで、平均して大体一五%という形で、ほかの号俸と同じくらいの格づけになるということでございます。
○受田委員 それはやっぱりその部分について不公平です。これはやはり公平を期する精神から何かの措置を検討してもらいたい。 もう一つ、ちょっと奇異な質問になるのですが、現在の指定職の甲、百人前後の少数ではありますが、この方々の同じ号俸対象、次官は次官というところで、公務員勤務年数の比較をちょっと資料としてお出しいただきたい、何省は何年で局長になり次官になるかという比較検討が明白にできるように。それはやはり非常に必要なことで、同じ国家公務員でありながら、ある省は出世が非常に早い、ある省はおそい、そういうようなことは国家行政組織上は適正を欠く。 これは総務長官、あなたが総合調整の人事局長を部下に持って、そういう意味の調整をなさる責任があると思うのです。人事の交流などをやるときに非常に支障が起こる。私、たいへん具体的なお尋ねをして奇異な質問になるようでございますが、いまの日本の行政府の最高級の皆さんがどういうかっこうで行っているか、実際つまびらかにさしてもらって、行政運営の適正を期する上に参考にさしてもらいたい。いま資料を出されるということでございますので、それをもとにひとつ検討させていただきたいと思います。その調整任務は総理府にある。人事院がおぜん立てをするけれども、実施は総理府が人事をなさらなければならぬ。あなたのような公正なお方が国務大臣であられる間に、これのひとつりっぱな実りをあげたいものだと思います。 そこで人事院総裁、東京都は管理職の課長とか局長になるときに試験をやるわけです。国家公務員もこれをやられてはどうですか。上級にパスをしたらところてんでどんどんと局長、指定職、次官にまでなっていく。つまり官途につけば、それから先は曲がりなりにも、誤った道をたどり汚職をやったり破廉恥罪をやったりしなければ、大体とんとん拍子に行く。ここに官途における堕落が起こる危険があると思います。そのときに課長補佐あたりから課長試験というものをぴしっとやる。それは人事院がやられる。つまり、時の流れに乗って平穏無事に人生を、出世コースをたどるというような形でなくして、時に課長試験、局長試験であぶらをしぼって、人間として完成できるように鍛えあげていく、こういう措置をとって、適切でない者は、たとえ年限は来ても局長にしないで課長で首を切る、こういうくらいのきびしいものを持っていくと、官庁がもっとぴしっとして、官途における緊張さがみなぎってくる、こう思うのですが、少しすかっとやられてはどうですか。
○佐藤(達)政府委員 一つの筋の通った御意見であると思います。ただ私は、実は昭和二十三年か四年かに例の高級公務員試験というのを受けさせられまして、いまの人事院総裁室で答案を書かされた記憶がありますけれども、試験となりますとおちおち仕事もあまり手につかぬので、何とかとらの巻というのを役所で買ってくれまして、次の答えはどれが正しいか、一、二、三、四、五にマルをつけろというようなことで一生懸命勉強した覚えがございますけれども、これはやはり、そういう局長級とか長官級というようなことになりますと、そういう学力テスト的なものもさることながら、その人の人物とか、もっと幅の広い点にわたっての評価をなさらないと、私は別に反感を持って言うわけではありませんけれども、なかなか試験そのもののやり方自身がむずかしいのじゃないかという気持ちを持っておりますので、方向としては私はたいへん正しい方向だろうと思いますけれども、運用のほうをあわせ考えますと、自分の経験に照らすわけではございませんけれども、なかなかむずかしいことだなという気持ちになって承ったわけでございます。
○受田委員 私は別に、マル・バツ方式のそういう学力テストをやるというような意味で指摘しているわけじゃないのです。やはり人物テストをやればいいわけですね。これはいろいろな角度からテストの方法は幾らでもある。つまり、局長や課長になる者が試験勉強ばかりやっていたら、下から書類を持っていってもとぼけたような顔で返事をしてくれては困るわけです。そういうことではなくして、テストの方法は幾らでもあるわけです。そういう方式をひとつ考えて、一応その難関を通って課長、局長になっていくのだという意識を高める上において私は提案しておるわけです。学科試験みたいなことをやるだけで局長、課長になるというのでは、そのころはものを忘れて、自分の専門以外のことは知りませんよ。いまでも主計局の次長が、税金のことは一切わかりませんと言って帰っていったでしょう。そういう調子ですから、自分の専門以外はわからぬということでなくして、他の部面についても、幅広く国家公務員の上位にある人としての適正な判断があるかないかを調べればいいわけですから、それをひとつ研究しておいていただきたいのです。あなたのような優秀な人でも、一ぺんやって試験勉強で頭を悩ましたことがあるということですから、これはまずいね。 次に、人事院総裁、あなたが勧告とかあるいは意見の申し出をなさったことで、まだ実りを得ていないことがありますかどうか。人事院は過去において、せっかく権限に基づいて勧告しあるいは意見の表明をしたにかかわらず、それに対して政府が沈黙しておるというようなのがあったらお示しを願いたいのです。
○佐藤(達)政府委員 これはたしか去年の暮れ提出したと思いますけれども、いわゆる産振手当の法律、それから定時制の学校の関係の手当、その二つの法律につきまして、これは現在文部大臣が人事院の意見を開いて規則をきめるというような形になっております。現在の法制上、給与関係のものでそういう形をとっておるのは、その二つしかないわけです。ほかはみんな人事院の勧告ということを表からうたっていただいておる。これはぜひひとつ勧告事項としてはっきり条文を入れていただきたいという趣旨で意見書を出しておりますが、いまのところまだそのままになっておるようでございます。
○受田委員 私もこれはよく覚えております。昨年の暮れに意見の開陳を政府にしておるわけです。これは国会にも政府にもしている。それは定時制通信教育手当、産業教育手当、これは教職の調整額との関連もあるので、人事院が大所高所から判断をする必要があるので、そういう意味で勧告権を人事院に与えてほしいという意味のことであったようです。ところが文部省は、そのいま総裁が指摘された意見の申し出をなさったにかかわらず、そのほうは、いまお答えのところでは答えがない。つまりほおかぶりをして、逆に人材確保法案の一〇%給与アップを要求して、それを人事院に勧告せよという、勧告権の行使を要求する法案を出されたというのは、お客さんに対して、お客さんの要請を全くそら吹く風で聞き流して、いやいや私はこっちのほうがこうだというふうなやり方であって、文部省としては、文教の府で、人を教育し、そして正義の味方であって、人間を善良に育てる立場のものが、せっかくの意見の申し出をそら吹く風で聞き流して、逆に人事院に勧告を要求するというような法案を出されるというのは、文教の府であるがだけに私はけしからぬと思うのです。文部省初中局長さんの御答弁を大臣にかわって承りたいと思います。
○岩間政府委員 ただいま先生御指摘のとおりでございまして、私どもも、この意見の申し出に対しましては口頭で、意見の実現がはかれるようになるべくすみやかに措置をしたいということを申し上げているわけでございます。政府部内、私どもの内部、あるいは自民党の文教部会と申しますか、そういうところにも、一応文部省としては、人事院の御意見の線に沿って措置をしたいということを申し上げているわけでございますけれども、これは適当な機会がございましたら、法案という形で国会の御審議をいただきたいというふうに考えておるのでございます。
○受田委員 これは局長さん、文部省の勧告のほうが先なんです。人材確保法案はあとなんです。そういう意味で先後するところを誤ってはいけない。本末転倒をしてはならない。したがって、人事院が非常に苦心して、教職調整のために非常に頭脳をしぼって答えを出して、他とのバランスを考えて法律事項としたい、勧告権を与えてほしい、法律をあらためてつくってほしいという要望をされたら、すなおにこれを受ける。人事院はやはり公務員の全般的なにらみからものごとを判断されておるのであって、小さな世界で一部局、教員だけのことをにらんでおるのじゃない、ほかのすべてのものをにらんで検討しておる役所なんでありまして、この人事院の勧告とかあるいは意見の表明とかいうのはすなおに聞く、こういう風習をつくる。人事院勧告はすなおにのんで、そのまま法案にするというふうな政治情勢にいまなっておる。総務長官、あなたは、人事院が言うたら言うたのを聞くというふうにいまでも考えているかどうか、それを先に聞いておきます。勧告があったらすなおにいまでも今後も聞くかどうかです。
○坪川国務大臣 こつ然とした、内容のあまりはっきりとしない、賢明な受田委員にしては珍しい御質問なんですが、人事院制度はあくまでも堅持して、そして人事院の正当な答申を受けて立つという方針は、いまの時点では何ら動いてはおりません。
○受田委員 国務大臣としての御答弁でもあり、給与担当国務大臣としての御答弁でもあるということですからね。これは文部省もすなおに聞いてもらっていいことだと私は思うのです。これは私たち、勧告権を与えてもらいたいというこの内容を読んだときに、私、教育に関与しておっただけに、特に勤労学生のめんどう見を長くやってきているだけに、その勤労学生の教育を担当している先生方の処遇というものはよくわかるのです。非常に困難な情勢を克服してやっておる人たち。産業教育手当などは高専にも及んでおるわけです。こういう意味から、定時制通信教育ということになると、いま現にその機関はないけれども、それが当然あるものとしての意見の表明でございますので、私は、そう時間をかけて、口頭で検討さしてもらいますというようなことではなくして、すぐやられていい問題で、自民党の文教部会などにそう一々気がねをされぬでも、筋が通ったことは自民党の文教部会だって承知しますよ。 私は東京で各大学の夏休みのスクーリングの実態調査をずっとやりました。あの勤労学生が、夏休みを無理を言うて雇用主に頭を下げて東京へ勉強に来ておる皆さんが、たった三百円しかもらっていない。これはかわいそうです。ああした勤労学生が夏休みを利用して、ほかの人がスポーツその他でレクリエーションに楽しんでおるときに、熱心に一カ月学ぶ通信教育のスクーリングの学生さんたちに、せめて一日千円ぐらいの金を渡してもいいんじゃないですか。かわいそうですよ。一日千円ぐらいの手当を出して、一月なら三万ずつサービスしてあげる。これは文教の府としてはほんとうに勤労学生に報いる道だと思うのです。それが百円とか百二十円とか小刻みに上げておったが、これがやっと三百円にいまなっておる。これはかわいそうな金額ですね。 こうした職務の片手間に学問にいそしむ人々を大いに激励するところに、日本の文教の責任者の使命があると思うのです。局長さんはその任にあられてよくおわかりと思うのですが、ひとつ文部省の中を十分リードして、局長さん自身が陣頭に立って結論をすみやかに出すような配慮をなさって、そして、いまの人材確保のようなところにいたずらに血道を上げるようなことで、大事な向こうさまから先にごあいさつがあったほうはそこのけにして、こちらは先に押し込んでいくというのは、これは礼儀にも反するのです。礼を重んずる国としてはとるべきではない。 局長さん、ひとつこの問題は、きょうは大臣にお願いしようと思ったのですが、文部大臣もいろいろと御多忙のようでございますので、局長さんに御苦労願ったわけです。局長さん、私の要請、それから坪川国務大臣の答弁のしかた、人事院総裁のすなおな御意見の発表等を勘案して、直ちにこれに答えを出してもらうことができるかどうか。帰られたら早急に省議を開いて、この問題の処理に当たるお約束をしていただけば質問をやめますが、それができなければ、さらにさらに質問を続行します。
○岩間政府委員 文部省の内部でも、また閣議の席でも、文部大臣から人事院の御意見に対しまして、私どもはそういう方向で行きたいということを申し上げていることでございまして、したがいまして、政府部内におきましても、それから先ほどちょっと言わずもがなでございますが、自民党の部会のほうでも御了承いただいている問題でございまして、できるだけ早い機会に、機会を見ましてこれの処理をするという方向で臨みたいというふうに考えているわけでございます。
○受田委員 そうしますと、人材確保法案の処理の前にこれを一応片づけるというお考えであると了解してよろしいかどうか。
○岩間政府委員 人材確保法案は、これは先生御案内のとおり、この機会に人材を得たいということで考えておる非常に大事な問題でございまして、これは並行して御審議をいただいて、できるだけすみやかに御可決いただきたいというふうに考えておるわけでございます。
○受田委員 私、この機会に国務大臣としてお答え願いたいことがある。唐突な質問ではない、通告はしてありますから。 いままだ夏です。もう二、三日ある。「夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいづこに月宿るらむ」と百人一首に歌っておる。夏の夜はまだ宵と思うておったらいつの間にか夜が明けた、どこに暁の月がおるだろうかという歌ですね。孟子には夜気を存する、「存夜気」ということばがある。好きなことばです。その意味からいって、このあたりでお日さまを大事にする国の政治。夜が明けても公務員が朝寝をしない。いまはもう四時半ごろに日が出る。できれば出勤時間を、午前八時半とか九時とかいうことでなくして、午前七時半あるいは八時。時差出勤なら一時間ずつ繰り上げて、早く勤務について早く帰れるようにするという、出勤時間の一時間ないし一時間半の繰り上げ、これをやると、太陽が出るとともに目をさまし勤務に服して、そして太陽が西に没するとともに休みに入るという形。 また、いま午前八時半と九時との出勤時間になっておるようです。この時差出勤の二十四年の総理府令の二項によって、人事院は八時半と九時に来ておるようです。(「来やしない」と呼ぶ者あり)来ぬかね。困ったものだな。これは、そこがだらだらしておったら国の政治は乱れるですよ。(「無理だよ」と呼ぶ者あり)無理かね。それで、これをひとつ一時間早めることによって、夕方はもう三時から四時ごろにはみな退庁していく。そうすると、帰りしなにだんなさまが買いものをして、夕飯のしたくを奥さんと一緒に手伝えば女房孝行にもなる。 それから、早く起きて早く休むということになると、電力の節約になる。こうして夜の灯をつけてからやらなければならぬような、こういうことにおける電力の消耗というのはたいへんなものですよ。いま電力会社が発電所をつくろうとしておるが、至るところで公害に災いされて反対反対となっている。電力需要を緩和するためにも、太陽とともに起き太陽とともに休むというやり方に日本の政治を変える。そのためには、まず公務員の勤務時間を早くして早く帰る。民間の出勤時間は、私、大体八時出勤の会社が多いと思うのですが、そして四時には帰っておる。民間との給与比較はされるけれども、出勤時間の検討をされたかどうか。これはやはり国が先頭に立って、日照時間を最高に利用する国の政治に切りかえる必要があると思うのです。その意味で出勤時間の改正をやる必要があると思うのですが、唐突の質問でなくしてきわめて適切な質問として御答弁を願いたい。
○坪川国務大臣 まことに適切な御質問でございますが、御承知のとおりに、総理府令第一条によって勤務時間の変更を規定いたしておるような次第でありまして、月曜日から金曜日、また土曜日、また天候、自然・天然現象等の立場から、それらに対するところの時間的な操作も考えなければなりませんとともに、また出勤時間におけるところの交通渋滞の面からも考えなければならぬというような、非常に大事ないろいろの要件がこれに並行して備わっているものだと私は解釈もいたしておりますとともに、やはり行政府は国家公務員として国民への奉仕を考える立場にもありますので、国民一般の立場も考えて勤務時間というものを考えなければならぬ、こういうような気持を持っております。 私はやはり、基本的には秩序あるきびしい態度で規定しておかなければならぬ。しかし、いまおっしゃったような、太陽とともに出て官庁に入っていくというような、一つの何といいますか、受田議員らしい一つの正義感を持った御希望でありますけれども、いま直ちに私これに対して、最終的決定を即断をもってお答えするということは、いま前段で申し上げましたような事情も勘案して総理府令の第一条をきめたようなこともございますので、十分ひとつ御意見は貴重な御意見として拝聴いたし、そうした点を配慮いたしながら取り組んでまいりたい、こう考えております。
○受田委員 そこでちょっと、官庁の課長以上の方々が午前八時半にはきちっと出勤しているか、あるいはおそい番でも九時にはきちっと出勤しているか、各省別の実態調査を要請をいたします。これは係長以下でなくして各省の課長でいいです。つまり課長クラス以上の方々の出勤時間を全行政機関にわたって実態調査をやられた結論をお出しいただいて、これが可能かどうか。現に出勤時間八時半、九時となっておるにかかわらず、課長は九時半、十時に御出勤になるというようなことでは、指導的立場にある方々自身が、出勤時間がちゃんと規定されてあるにかかわらず、三十分ないし一時半おくれて御出勤になる。課長以上局長はもう一般公務員が出る前にきちっと出て、そして本日の執務の先頭に立たれるというような形ができておるかどうか。たいへんきびしい御要望になるかもしれませんけれども、これはやはり官紀、綱紀の粛正。 今回のこの勧告の書類を見ると、ここにこう書いてある。「全体の奉仕者としての使命感に徹しつつ、厳正な紀律の下に行政能率の増進とサービスの向上に一層精励されることを強く要望したい」と総裁談話が出ておる。この談話によって、人事院は八時半と九時の時差出勤になっておるが、八時半に人事院の課長以上は何人御出勤になっておるか。おそくても時差の九時には総裁以下課長までがきちっと出勤しておられるかどうか。これは非常に大事なことで、ここにせっかく総裁談話として、「公務員の勤務の密度及びその質においていささかも民間のそれに劣るとの批判を招くことのないよう、全体の奉仕者としての使命感に徹しつつ、厳正な紀律の下に行政能率の増進とサービスの向上に一層精励されることを強く要望したい」。この総裁談話を金科玉条と心得て、この談話に基づいて全国家行政機関が全く必死に国民のために奉仕するという模範を示すのには、各省庁の課長以上の方がまず陣頭に立っていただかなければならない。総務長官の御答弁を願いたい。
○坪川国務大臣 全く同感でございます。私は、国家公務員の事務能率の増進、また国民へのサービスの点からいいまして、いま局長がおりませんので、あるいはまだ課長が出ておりませんので、せっかくいなかから出てきた陳情の国民ががっかりして貴重な時間を浪費する、こういう風景が役所等に多々見受けられることを私は思うときに、この点はやはり受田議員と御同様な気持ちで、綱紀の粛正からいいましても、勤務時間の励行からいうてもぜひ実行すべきである。 かつて私は、さすがはえらいなと思いましたのは、なくなられました河野一郎先生が建設大臣のときに、陳情に対するところの時間と、そしてまた各部局長のこれに対処すべき時間の厳守を命ぜられた、そうした内容を覚えておりますが、私もやはり国務大臣の立場から、行政庁の長官、責任者として、そうした点は十分配慮もいたしてまいる覚悟であり、また総理府といたしましては、各省の人事担当官との会議を持ちますので、そうした場を通じまして、いまいろいろ御要望になりました点は十分周知徹底いたすべき方針で臨みたい、こう考えております。
○受田委員 非常に私としては、質問に対してまじめな意味で御答弁をいただいてありがたいと思います。 私は、そこに綱紀、官紀の粛正もあるし、国民が全体の奉仕者としての公務員に対し高い信頼もわく。そして残務整理があるからというて、あかり、ともしびをつけてやるようなことにならぬように。これはやはり家庭の紛争のもとにもなる。夜なべというのはわれわれの郷里のことばでございますが、夜やることですね。そういうことにならぬように、もうきちっとやって、そして早く行けばもう超過勤務をやらぬで済むようになるのです。朝というのは非常にすがすがしい。能率があがる。そしてもう一つは、夜の十二時前一時間の眠りは十二時後二時間の眠りにまさると、これは健康上もいわれておる。十時ごろには寝て朝はもう五時には起きるという習慣にも通ずる。そうして、局長さん自身が、課長さん自身が、きちっともう七時には家を出られる。そうなると、とたんに役所は明るくなって、おはようございます、おはようございますという明るい雰囲気ができる。これが、局長、課長が十時ごろにひょろっと出てきて、そして夜はゆっくり遊んで——遊ぶというわけではないのですが、なるべくおそうに行くというような風潮は、私はおかしいと思うのです。 それはやはり総理府が、そうした人事的な総合調整役を持つ人事局長のところで、そういうものをこれこそひとつやっていただきたい。そして勤務の能率についての基準は人事院が示していただけばいいわけです。人事院総裁、私の提案に賛成していただけますね。御答弁を願います。
○佐藤(達)政府委員 全くおっしゃるとおりだと思います。ただ、太陽とともに帰れるかどうかということが実際の問題としてはむずかしいことなんで、それは職場にもよりましょうけれども、ほんとうに夜中までかからなければできない仕事などもあるわけで、国会の答弁資料をつくるにしても大体徹夜でやっているわけでございます。(受田委員「そのことは別ですよ」と呼ぶ)というようなことがありまして、太陽とともに帰れることは、これはむずかしいかもしれません。しかしながら、そのために、たとえば朝おくれるという——私の身近な者はたいてい夜中の二時か三時ごろ家に帰ってまいりますけれども、朝はやはり大急ぎで出かける。それは三、四十分あるいは二十分くらい遅刻するでしょう。それは有給休暇、どんどん差し引かれてやっておりますから、そういうようなけじめはちゃんとついておるという職場が大部分であるということだけは御了承願いたいと思います。
○受田委員 夜、十時までも、十二時までもやらにゃいかぬときがある。予算編成期とか人事院が勧告案を出すときは、それはそうですよ。一ぺん勧告を出してしまうと、いまでも十二時とか二時までやられるかどうか。総裁、人事院の局長、課長で、現在、夜の二時ごろ家に帰られる方はどういう立場の方がおられるのか。予算編成期とか勧告案の処理をするとかというとき、それはある限られた期間です。多くの人はやはりきちっと出ていける。それから、おれは夕べおそかったから局長以上は出勤がおそうてもいいというようなことではいかぬし、それで、もう書類の点検なども九時からぴちっと始めれば、それは能率があがって、昼までには午後の分まで片づくということを私は思います。ほんとうに官庁能率を高める方法は幾らでも私はあると思うのです。 じゃ、このあたりで総務長官、ひとつ私が指摘したことが困難でない限度においての調査を要請をさしていただいておきます。 最後に、もうこれは一言だけ総務長官ですが、あとのことは今度に譲ります。皆さんにお待ち願ってすみませんが……。 大出さんからも御質問があったようですが、公制審の答申は九月三日までで期限切れであるのですが、四十一年以来三次にわたって足かけ八年間進められたこのような長い審議会というのは、国会が承認した審議会では、私はあまり例がないと思います。きわめてわずかな例しかないと思うのです。それで素案が一応できておるわけですけれども、その中に、スト権その他については別の審議会をまた設けてとかいうような新聞報道などもちょっと見たのですが、そういうことでなくして、この三日までにひとつ懇談会その他で精励恪勤していただいて、できるだけ、長期にわたって審議したこの審議会に国民のためのよい結論が出るような努力を、総務長官、やっていただけますね。
○坪川国務大臣 午前、大出委員からも非常に真摯に討議を重ねていただいたわけでございます。それに対しましての私の考え方もそれぞれ申し上げたとおりでございますが、第三次にわたっての三者のそれぞれの委員の各位が、それぞれの立場において真摯に、その問題点の解明に、また、そのよりよき答申のために日夜努力をされていることに対して、深く私は敬意を表し上げたいと考えておるのであります。そうした点を心に踏まえながら、二十七日には公益委員側の一応の素案ができた、そして三十日には労使の委員とそうした点を基礎に置いて論議がかわされて、そしておのずから結論が出されるものと私は期待をいたしておるわけでございますが、この重要な段階に入ってきておりますので、私といたしましては、よく心情的には理解できますけれども、政府が、ここの段階に立ち至ったときに、どうあるべきかという願望を述べたり、あるいは予想を述べたり、あるいはその結論の判定を下したりすることは、私はこの時点では慎むべきであるというような気持ちで、まあありふれたことばではございますけれども、明鏡止水な気持ちでいまおりますと、こう答えたのでございますので、この点ひとつ、ほんとうに受田議員もまじめに考えておられる立場から、私の気持ちもひとつ十分御理解賜わりたい、こう思います。
○受田委員 質問を終わります。皆さん方、おそくまでどうも御苦労さま。
○三原委員長 次回は、来たる三十一日金曜日、午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時八分散会