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71回国会衆議院1973/07/06

内閣委員会 第39号

発言数
153
登壇者
20
会派数
4
開催日
1973/07/06

会議録

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 これより会議を開きます。  航空事故調査委員会設置法案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中路雅弘君。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 この航空事故調査委員会設置法案は、六十八回国会の内閣委員会でも審議されておりますし、私たちも賛成の法案ですから、時間も短く御質問したいのですが、運輸大臣はまだお見えになっていないので、最初にアメリカ局長に短時間お尋ねしまして その部分だけ終わりたいと思います。  航空機の事故の対策を考える場合に、特に空の主権の問題が大きな前提になるわけですが、この問題についてはいままで国会でもしばしば論議になっていますので、私はきょう一つだけお聞きしたいのです。  昭和二十七年六月二十五日の日米合同委員会におけるいわゆる航空交通管制に関する合意、さらに昭和三十四年六月四日の日米合同委員会承認のいわゆる航空交通管制に関する合意第三附属書を含めた三つの合意附属書、この問題についてお尋ねしたいのですが、たとえばことしの三月八日の衆議院の予算第一分科会で、社会党の楢崎委員もこの問題について質問をされておりまして、その中で大河原局長が、会議録を読みますと、「昭和三十四年の航空交通に関する合意につきましては、その後のわが国の航空の発展というふうな新しい事態に即応するための改定を行ないたい、こういうことで現在交渉中でございます」というふうに答弁をされています。それから四カ月たっているわけですけれども、いまなおこの問題は交渉中であるのかどうか、最初にその点をお伺いしたいと思います。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 ただいま御指摘ございました昭和二十七年六月並びに三十四年六月の航空交通管制に関します日米合同委員会の合意ということによりまして、わが国の航空管制につきまして、日米間の航空交通の管制が行なわれてきているわけでございますが、いま御指摘のとおりに、国会で私、御答弁申し上げましたように、新しい航空交通の情勢にかんがみて、民間航空の発達及び航空交通の安全確保という要請と日米安保条約上の要請との調整をはかる、この目的のもとに交渉に当たってきているわけでございます。具体的には、作業部会を設置いたしまして、日米双方の代表によりまして技術的な角度から交渉がずっと行なわれてきております。今日まだ結論を得る状況に至っておりませんが、鋭意交渉が進められておるという状況でございます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 この航空交通管制に関する合意に対する改定の問題というのはいま始まったものではなくて、議事録を調べてみましたが、たとえば昭和四十六年に雫石の事故に関して東中議員がやはりこの問題を質問しています。そのときの議事録を見ますと、当時の佐藤総理も、十分検討してみる、状態が変わったのだからマイヤー大使にも話をしてあるので、もうすでに口火は切ってあります、という答弁もされています。その検討してみるというお話からすでに二カ年間たっているわけですね。  また最近では、四十七年六月七日に当委員会で東中議員が航空局長にこの問題について質問をしていますが、このときの議事録を見ますと、これは内村さんの答弁ですが、「基本的な日米間の合意書、昭和二十七年と三十何年かの合意書でございますが、これがただいま先生御指摘の改定の問題でございますけれども、これにつきましては、去る二月に米軍との合意でもって、実態的にこういったものについては相当時代おくれであるから直そうではないかということについての合意ができております」というふうに述べています。相当時代おくれのものだということについても日米双方が認めていたのであるし、この議事録を見ますと「沖繩復帰前の段階におきましては、沖繩航空管制業務をどうするかということに双方の当事者が忙殺されておりましたために、若干作業がおくれましたけれども、日米間にこれをより合理的なものに改めるということについての基本的な意見の一致はございますので、あとは、日本側から対案をつくり上げて米側に提示をし、それを基礎に協議を進めていくという段取りになろうかと思います」というふうに答弁されているわけです。日米双方で、これは相当時代おくれだという認識ですね。これはこの答弁でも認めておられるわけですし、四十六年から七年にかけて沖繩返還問題があって話し合いができなかったという事情も述べておられますが、しかし、それからもう一年以上たっているわけです。  特に、この交渉について、いま私お読みしたのは、安保課長の松田さんの答弁ですが、この答弁を見ますと、「日米間にこれをより合理的なものに改めるということについての基本的な意見の一致はございますので、あとは、日本側から対案をつくり上げて米側に提示をし、それを基礎に協議を進めていくという段取りになろうかと思います」と答弁されているわけですから、この交渉、改定の話し合いというのは、日本側から対案を提示して、これを基礎に協議を進めていくというような方法だろうと思うのですが、その点で私は、日本側から何をどういう立場でこの改定の問題を楯示されるのか。この問題について何を改定されようとしているのか。全面的な改定なのか。あるいは部分的であるならば、どの条項が特に改定の問題になっているのか。この点について、もうすでにこのことを約束されてから一年、二年たっているわけですから、できれば要点だけでもお話し願いたいと思います。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 この交渉を行なうにあたりましての基本的な考え方は、昭和二十七年あるいは昭和三十四年という時代に比べますと、日本の航空事情はすっかり変わっているわけでございますから、そういう新しい情勢のもとに、航空管制をいかに安全を確保しつつ実施するか、こういうことであろうかと考えております。そういう基本的な考え方のもとに、古い合意をこの際新しい情勢に即応したものに改定いたしたい、こういう考え方のもとに作業を行なっているわけでございますが、まだ具体的なめどを立て得る状況に至っておりませんので、引き続き作業を進めたい、こういうように考えております。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 この問題は、単に航空機事故の対策というような部分的な問題でありませんし、いわばその内容は主権に関する問題にも大きくかかわりあっている問題だと思うのです、この改定の交渉という問題は。その点で、日本側から対案を提示して交渉をするんだ、話し合いをするんだと国会で答弁もされているわけですし、それから一年たっているわけですから、少なくとも、どういう立場でどの点を改定するのかという政府の考え方については、国会で基本的な点はお話しになる必要があるのではないか。  この前、別の問題、海域の問題で防衛論議のときにも問題がありましたけれども、国会でなかなか答弁されない。また違った答弁をされている。アメリカと実際交渉している、話し合っている、あるいはアメリカに出した資料やメモと違った答弁を国会でされているわけですが、こういう非常に重要な問題、ある意味では国の主権にも関する重要な問題の交渉ですから、そして日本側のほうから対案を提示して話をするということを約束されているわけですから、この問題については、交渉に当たるについての日本政府の基本的な考え方は当然国会でお話しになるということ。こまかい外交交渉の内容についてお尋ねしているのではなくて、相当時代おくれだということを日米がおっしゃっているわけですから、どの点が時代おくれであって、どこを中心に改定されようとしているのか、そういう考え方だけでもやはり明らかにされておく必要があるのではないかと考えるのですが、もう一度あらためて、その点、基本点だけでも問題を明らかにしていただく。時代おくれだと言っておられるのですから、どの点が時代おくれであって、どこを中心に改定されようとしているかということだけでも、ひとつはっきりとお話し願いたいと思います。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 たとえば昭和二十七年の合意におきましては、日本の領空において、日本側が完全かつ排他的な主権を持ち、かつ行使するという原則については合意しつつも、暫定的な措置として、航空交通管制の実施に関して米側にかなり大幅な業務の委託を行なった、こういうことがございますが、三十四年の合意におきましては、その点は、米軍に提供している飛行場周辺の飛行場進入管制業務、これを除いてはすべて日本側において運営するというふうに、体制を完全に変えたわけでございます。  しかしながら、昭和三十四年以来十数年をたちまして、わが国の航空交通事情もすっかり変わってきておりますので、そういう新しい情勢のもとに、この航空交通管制業務その他を含めまして全般的なレビューを行ない、それをもとに新しい情勢に即応した合意をまとめ上げよう、こういう作業をいたしているわけでございまして、米側といたしましても、二十七年並びに三十四年当時の合意が今日の状況に必ずしも即応しない面があるという事情につきましては、基本的な認識を持っておるわけでございます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 この問題については、先ほど幾つか例をあげましたが、国会の各委員会でたびたび提起されている問題ですし、きょうこの問題だけを詰めて私、論議するつもりはないので、交渉の経過がいまどういうようになっているのかということをこの中で明らかにしておきたいという考えで御質問したわけなんで、こまかくは御質問しませんけれども、あとで、この航空機事故の問題で羽田の東京国際空港の問題を私は質問したいと思っているのですが、アメリカ局長の終わりに一言だけ関連してお話ししておきたいと思います。  東京国際空港の問題を調べていく中で、たとえば空域の問題ですね。これが非常に制限されているということを痛感するのですが、たとえば国際空港の北側は、霞が関ビルや東京タワーなどのために、離陸した航空機が七・四キロ以内で旋回しなければならないという条件の中で、横田基地を飛び立ってアメリカ大陸へ向かう軍用機が通る航空路、これが空港の北側を東西に走っているために高度制限をつけられている。あるいは北側への出発経路の真下は自衛隊の下総の基地がありますから、多くの訓練機が飛んでいるためにやはり高度制限がある。南側も横田基地の空域のために飛行空域が制限されている。名古屋、大阪あるいは福岡に行く航空機は、一たん南下してこの空域を避けるか高度を上げなければならないというよう一な、東京の国際空港の四方が、米軍を中心とした、あるいは自衛隊などの訓練空域や基地の空域があるために、安全飛行についても非常に阻害されて  いる。  先ほど取り上げましたこの合意文書は、やはり軍事優先ということが非常にはっきりとその中を貫いているわけですが、この空域の問題を考える場合に、どうしても民間優先という方向を貫いていくということの立場に立てば、当然大幅の改定、ないしはこの合意については廃止するということが必要ではないかということを痛感しているわけです。  そういう点で、いま交渉中だということなので、詳しくまだお聞きしませんけれども、少なくともこの合意が時代おくれであるということは日米双方で認られているわけです。改定については、やはりいまの空の安全を守っていく、民間の優先という立場から十分交渉に当たっていただきたいし、非常に不当な軍事優先の条項がたくさんありますけれども、この問題についての条項を検討するということについて、国民の安全あるいは民間航空の安全という立場から臨んでいただきたいということを要望してお話ししておいて、きょうはこの問題については詳しく御質問するのは、時間の関係もありますからやめたいと思うのです。以上、要望をひとつお話ししておきたいのですけれども、その点についてアメリカ局長のお考えがもしありましたら、一言もう一度お伺いしておきたいと思います。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、今回の作業にあたりましては、日本側の立場といたしまして、民間航空の発達並びに航空交通の安全の確保、こういうことに重点を置きつつも、他方日米安保条約上の要請、これをいかに調整するかという問題があるわけでございますが、その点の調整をはかりつつ航空交通の安全については十分な確保が払えるように配慮してまいりたい、こういう基本的な方針で作業が行なわれておるわけでございます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 アメリカ局長、あとはありませんから。  私は、この設置法に関連して、きょうは羽田の航空管制の問題を中心に幾つか具体的な事例で御質問したいと思うのです。  私も最近、羽田の空港を利用する機会が非常に多いのですが、ほとんど遅延をしたりダイヤが狂うのに直面するわけです。管制官やパイロットの人たちにもお会いして事情を最近聞いたのです。この飛行機の遅延は日常的になっているわけですが、この問題が、気象条件が悪かったり、また何か特別な事故でもあっておくれるというのではなくて、実際に調べてみ、また関係者に聞いてみますと、ダイヤの組み方や、あるいはそのダイヤをさばく管制官の現状、そういったものにおもな原因があるというふうに痛感するわけです。ちょっとしたことで非常な大事故が発生するかもしれないという実際危険な状態になっているんじゃないかということを痛感するわけなんで、その点に関連して具体的な例で御質問したいのですが、これは全運輸の労働組合が最近まとめて発表しました「空の安全を点検する」という、昨年からことしにかけての実態と問題点をまとめたものが発表されていますが、その中で扱われている事例です。  四十八年の四月某日ということで扱われていますが、四月十二日をとった例がそこに出ています。そちらもお持ちになっていると思いますが、時間の関係で私のほうでそのまま読んで御質問したいのですが、四月十二日のたとえば十九時から二十三時五十九分までの五時間をとってみまして、大島から御宿と、それから大子から佐倉までの二つの区間での空中待機数の合計が時間ごとにこまかくデータが出ています。また、そのときの最高遅延時間、最低遅延時間、そういったものも詳しく出ていますが、この実態で見ますと、ことしの四月十二日の例で、十九時から十九時五十九分まで二十四機、二十時から二十時五十九分まで十九機、二十一時から二十一時五十九分まで二十機、二十二時から二十二時五十九分までが十二機、二十三時から二十三時五十九分まで三機という遅延機数が出ていまして、それぞれ最高遅延時間は一時間近くおくれています。それから最低遅延時間というのも詳しく出ていますが、この表を見ましても、ある一日における一定時間の飛行機のおくれを明確にしているわけですが、この同じ四月十二日に空中待機を余儀なくされた飛行機を調べてみますと、全到着機数の二百二十三機中約半分の百十五機がそうなっているわけです。このような日が月に何回かあるということも聞いていますし、これがみんな管制官、パイロットにしわ寄せが来ている。  たとえば、いまお話ししました例の十九時から十九時五十九分、これが二十四機空中待機ということで、この時間帯で見ますと一番多いわけですけれども、この二十四機を処理する担当管制官は何人いるわけですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 たしか八人であるかと思います。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 私が羽田へ行きまして関係の管制官の皆さんに聞きますと、大体一人で瞬時に十機くらい、こういう時期は扱うというのですね。管制官が同時に十機ぐらいの人と通話ですか、話をしなければならないこともしばしばあるという話もしています。いまお話ししました例で言いますと、一時間に二十四機を着陸させるわけですね。そうしますと、一機平均二分三十秒ぐらいになるわけです。その間に出発機がある、処理しなければならない。聞いてみますと、この時期ですと大体一分五十秒前後に一機ずつ着陸、出発をさせることになるということになりますから、国電のラッシュ並み、全く変わらない状態、これではパイロットも管制官も非常にたいへんなのじゃないか。着陸、出発合わして一分五十秒前後に一機ずつ処理していくということです。一歩間違えば非常な重大事故になる、こういう点についてどのようにお考えですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 確かに航空交通管制の問題は、空の安全のために非常に重要な問題でございます。航空交通管制官は、いわば航空機に乗っておられる多数の方々の人命を預かっているというふうな重大な責任を持っているわけでございまして、その点につきましては、私どもも、決してこれがオーバーロードにならないように、適正量においてこなせるようにというようなことは、かねがね考えておるわけでございます。  そこで、東京国際空港におきまする便数もだんだんふえてまいっているわけでございますが、かつて昭和四十五年ごろにおきましては、東京国際空港におけるふくそう度は、定期便について大体一日四百六十件ぐらい離発着、不定期も入れますと四百八十ぐらいございました。そういうふうな多数に及びましたので、同年八月にIFR機の発着回数を制限する、さらに小型機の発着回数をも規制するというふうな思い切った措置をとったわけであります。しかし、それでもまだホールディングが多い、遅延が多いという状況がございましたので、航空会社等とも十分協議をし、安全のためにはやはり便数制限もするべきであるというふうなかたい決意をしまして、昭和四十六年八月以降になりまして、航空の安全を期するべく発着回数の制限をさらにきびしくいたしました。そこでIFR機につきましては、一時間の中の発着回数は三十四回、それから連続する三時間の発着回数八十六回、そのうち到着回数は五十七回、それから一日の発着回数は四百六十回、、うち定期便の発着回数は四百四十回というふうにきびしい制限を行なったわけでございます。そういうことによりまして適正な交通量をさはく。いわゆる需要がいかに多かろうとも、これは管制官のワークロードの適正化によって押えてしまうということを思い切ってやったわけでございます。  したがいまして、たとえて申し上げますと、管制官の定員と一人当たりの取り扱い機数というものを念のために申し上げてみますと、昭和四十三年を一〇〇といたしますと、四十四年が一一〇。これは東京管制部の場合でございますが、全体の傾向として申し上げられると思います。それから四十五年が一一七というふうに上がってまいっておるところでございます。四十五年の八月以降規制し、さらに四十六年の八月以降にさらにきびしい規制をしくという結果、一人当たりの取り扱い機数というものは、四十三年の一〇〇に対して、四十四年一一〇、四十五年一一七と上がっておりましたのが、四十六年で一一、四十七年には一〇〇を下回るというふうな状況になっております。もちろん、その日によりまして、先生御指摘ございましたように、天候その他の状況もございます。あるいは外国から飛んでまいります場合は、その途中に、必ずしもその時間が汽車のごとく一定してまいりませんので、時によりましてはそういうふうな遅延もございますけれども、全体といたしましては前よりはよくなっておるというふうに考えております。  しかし、この点につきましては、管制官の責任は非常に重いわけでございますから、その点は私ども十分考えまして、今後ともそのロードを軽減すべく、もっと情報処理化をはかるとか、レーダーをよくするとか、機械をよくするとか、そういったような方向と同時に、研修その他によって能力を増す、あるいは待遇も改善するというふうな方向で、管制官というものにしっかりと仕事をやってもらうような機構をつくりたいというふうに考えております。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 いまおっしゃった規制の問題についてはあとで御質問したいと思いますが、規制も実際はオーバーしておるのですね、調べてみますと。  もう一つは、先ほど例をあげました同じ日の夜の八時四十分の時点で、やはり発表になりました組合の出した地図も入っていますから、これで見ますと、東京国際空港に到着する飛行機の状況が図解してあります。これを見ますと、御宿上空で八機の空中待機があった。三、四分後にはスペンサーを通過した三機が続いて空中待機の指示を受けていますから、十一機が上空で空中待機を余儀なくされているわけですね。こうして空中に十一機待機させられる一方、一分五十秒程度の間隔で、先ほど言いましたように、六機をレーダーを使いながら安全に着陸させるという仕事を処理しなければならない、こういうふうになっているわけですね。また着陸の合い間を縫って出発機を出さなければならない。これの図解を見てもたいへんな状態なんです。こういう状態の中で、管制官の意見、要望、そういったものを十分お聞きになっておるのかどうか。また管制官の人数がいまのこの状態の中で十分であると思われているのかどうか。  しかも、こういう中で事故が起きると、管制官の責任にされる場合が非常に多いわけです。たとえば、四十五年五月二十三日に起きた、着陸しようとした航空機の車輪が滑走路中央で作業中の監督をしていた空港事務所のライトバンの右側にぶつかって、車が大破して一人死亡者が出たという事故がありますが、この事故につきましても、管制官が起訴されていま東京地裁で公判中のものもあります。  このように、事故が起きた場合は、管制官にみなかぶせられる。それは単なる管制官の責任というのじゃないのですね。しかし、管制官の不注意ということが主として問題にされる。しかし、一分五十秒の間にこれだけのものを処理していかなければならないという状態ですから、私は、航空の安全という立場から、この管制官の状態については、いまの現状について十分意見なり要望を聞くべきだ。私が行ったときも、この問題については皆さんからたくさんの意見が出されているわけですけれども、日常こういった問題について皆さんのほうで十分検討されているのか、意見をお聞きになっているのか、この点についても少し疑問も持ったのですが、どういう状態にあるのですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 確かに先生の御指摘のように、管制官の仕事はたいへんな仕事でございます。私どもといたしましては、これは現場の第一線でございますから、絶えず現場の意見を吸い上げながら行政をしているつもりでございます。先ほど申し上げました便数規制、昭和四十六年あるいは昭和四十五年にいたしましても、この問題につきましても、現場の意見というものを十分すりあわせた後にやったつもりでございます。ただ、このときの話し合いというものは、現場等の意見は十分すりあわせましたが、一時から二時、二時から三時、三時から四時というふうな時間帯をとりました場合に、先ほど申し上げましたような便数規制をするというふうなことでやってまいったわけでございます。最近におきまして、なるほどその定時、定時のと申しますか、その一時間、あるいは三時間、あるいは一日、これは全部入っておる。しかし、任意の一時間、たとえば十時三十分から十一時三十分までとか、極端に申しますと十一時十五分から十二時十五分とか、そういう任意の一時間をとってみると必ずしも入ってないというふうなことから、やはりこの辺が問題ではなかろうかというふうな意見は若干出ております。  したがいまして、これに対しまして私どももよく実情を調査いたしまして、これがやはりワークロードのほうに非常に無理なものであるというふうなことから、やはりこの辺が問題ではなかろうかとも考えております。もう少しこの辺は現場の意見を十分聞きまして、合理的妥当な解決をはかりたいというふうに考えておるわけでございます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 管制官とともに、こういう現状ですからパイロットもたいへんなんですね。やはり非常に危険な状態に置かれていますし、事実上パイロットの話を聞きましても、これだけのラッシュですからいつ接触事故が起きるやら、そういう状態にもなっている。  それからもう一つは、プロペラ機が浦賀のデパーチャーを出るときに、やはり解説の地図で見ますと、米軍の横田空域とプロペラ機の間隔か実際の規定の三海里よりも狭くなっておりますね。二・五海里しかないわけです。これでは万一のときを考えると非常に危険だと私は思うのです。先ほどはこの空域の問題について、日米の合意事項についても、改定の交渉についてお尋ねしましたけれども、とりあえずこの横田空域の問題は、規定のあれを確保するということになれば、狭めるというようにしないと規定を守れないという問題にも、この浦賀のところはなっているわけです。この問題についてはどういうお考えです。実際は規定どおりなってないわけですね。もっと狭いところでパイロットは……。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 本件につきまして、浦賀デパーチャーの問題、出発、進入経路の問題というふうな問題が、先般も実は現場のほうから提起されました。それについては、新たな出発、進入方式というふうなものについて現在検討中ではございます。しかし、その規制以内に入っていないということは必ずしもないようでございますが、より安全を期するためにはどういうふうにしたらいいかということは、現在慎重に検討しておるということであります。なお詳細、管制保安部長のほうから補足説明させていただきます。

松本操運輸省航空局管制保安部長

○松本説明員 お答えいたします。  ただいま航空局長が申し上げましたようなことでございますが、規定上は羽田の滑走路のCランを、木更津側のほうから大森方面に向かって離陸いたしました飛行機のうち、ジェット機につきましては右回り、プロペラ機につきましては左回りをいたします。回った次に南の方へ下がる。それで横須賀の上空から横田の空域の中を突っ切って名古屋の方面へ向かう、こういう出発コースがございます。  そこで問題が二つございまして、右回りをして参りますジェット機の経路と、木更津から入ってまいります着陸機の経路は平面的に交差をしておるという問題がございます。これは現実問題といたしましては、通常のジェット機の上昇率というものを考えました場合に、上下に千五百フィートから二千フィートの高度差というものがあのずからとれるようにもなっておりますし、また、管制上の配慮によってその差が十分にとれるように措置をいたしております。  しかし、この経路は、私、申し上げましたように、平面的に交差しているということは事実でございます。現在この六月からフライトチェックを続けておりますが、この浦賀デパーチャーを含めまして、出発経路の全面的な改正を行なうことにより、こういった平面的交差を可能な限り避けるという方面でいま研究をしております。また、左旋回をいたしますプロペラ機につきましては、離陸して四マイル以内に左へ回るということになっておりますが、この四マイル以内というのは、滑走路の延長方向を四マイル以内に左旋回を始めなさいということでございまして、YS11の旋回性能から申しますと、旋回半径というものは大体一・五マイルあれば十分でございます。現実に、羽田の滑走路と、現在東側に張り出しておりますブルー14の東側の端との間は六海里半あいてございますので、そのところで通常の旋回を行なう限りにおきましては、十分なバッファーがとれるというはずでございます。ただ、非常に操縦がまずくて大きく左へ回ったような場合には、あるいはバッファーを切ることがあるかもしれません。しかしこれはパイロットのむしろ操縦上の問題ではないだろうか。かりにこれを左に大きく回りますと、先生も御承知のように、都会地の中へ飛び込んでしまいます。これを大きく回らせることが別の要因からできないという制約もございます。しかしながら、この点をも含めまして、先ほど申し上げましたように、羽田の出発経路につきましては、現在フライトチェックを行ないながら、全面的といっていい程度の改正をいたしたいということで、来月早々あるいは中ごろからは実施に移せるというふうな目途でございます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 私は、この問題は、一番最初お尋ねした、羽田を中心にした空域全般をほんとうに民間優先にしていくかどうかというものと、非常にかかわり合いがありますから、その問題の解決と関連するのですけれども、しかしその中でもいまできる改善がいろいろあります。その点については、十分パイロットの意見も聞きながら検討していただきたいと思うわけです。  それからもう一つ、調べてみますと、安全との関係でスケジュールの組み方の問題があると思うのですが、東京、大阪の、先ほどお話しになりました組合とも、乗り入れの制限について話し合いをされていて、先ほども、着陸機数を、東京国際空港の場合、規制数三時間以内で五十七機ですというお話もありましたね。この点で調べてみますと、たとえば東京国際空港の四月のスケジュールがここに全部あります。曜日ごとにありますけれども、これを見ますと、たとえば十八時から二十二時四十九分までの間を、十分刻みで三時間以内の着陸機数をとってみますと、先ほどきめられたと言った規制数の着陸で、五十七機以上というのを見てますと、たとえば火曜日は十八時から二十二時四十九分までは、全部規制数の五十七機をオーバーしているわけですね。ひどいのは十九時から二十一時五十九分までは六十三機も着陸しています。五十七機までという規制を約束されているわけですけれども、この点とってみますと規定より七機オーバーしていますね。木曜日をとりてみても、ほとんどの時間帯が規制以上です。日曜日以外では十八時五十分から二十二時二十九分までの間で、どの三時間帯をとってみてもみんな規制以上になっている。大阪空港の場合でも、これは一時間帯で見ますと、十九時十分から二十時四十九分までは、規制の着陸回数十八機を全部オーバーしています。これでは、規制数を話し合って取りきめたといっても、実際の現状を見た場合に規制をオーバーしている。これでは規制をした意味がなくなってしまう。こういう状態はどうしても改善しなければいけない。これだけは規制するんだということを安全の立場から話し合って約束されたわけですよ。組合ともそういう話をされて、規制数というものがきめられている。実際は全部規制をオーバーしている。これでは規制した意味がないんじゃないですか、この点はどうされますか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 お答えいたします前に、先ほど私が申し上げました数字にちょっと誤りがございますので、訂正させていただきます。  羽田の管制官の数を八人というふうに申し上げましたが、これにはスーパーバイザー、いわゆるダブルウオッチの役をする者も加えまして、一直当たり多いときには十三人から十四人ということでございます。そのときによって直の数は必ずしも一致しておりませんが、大体そういうことで訂正させていただきます。  ただいまの便数規制の問題でございますけれども、先生も御承知と思いますけれども、私もこのデータをもらっております。よく読んでみまして、このスケジュールがいままでの取りきめから見ておかしいではないか。少なくともいままでの取りきめというのは、任意の一時間をとってというふうなことは考えておりませんでした。たとえば一時から二時、二時から三時、三時から四時、これを一時間とし、それから三時間というものについても、そういう定時の時間帯、それにおいて八十六回とか、あるいは到着五十七回とか、こういうふうな規制でもって四十六年以来続けてまいったわけでございます。それに対しまして最近は、これはあくまでもスケジュールの問題でございますが、実際の場合にはいろいろなおくれとかなんとかございますから、必ずしもそういうふうにまいりませんけれども、少なくとも定期のスケジュールはこういうふうにしましょうということでやっておるわけでございます。  それから、定期のスケジュール、それから不定期も入れまして、漸次入れるという、つまり予定としてはこの中に入れるということが一つあります。実際とはあるいは若干違う点はいたし方ないということであります。そういうことで、私どももこれを調べさせまして、こういうことでは話が違うのではないかというようなことで、きのうもよく調べさせたのであります。確かに、任意時間帯、たとえば十五分から十五分までとか、あるいは八分から八分までとか、こういう任意の全部の時間帯をとってみると、あるいはオーバーすることはあるかもしれない。しかし、一時から二時、二時から三時とか、そういうことはどうも少なくともダイヤの作成上はないはずです、こういうふうに申しておりましたので、これはまたさらによく調査いたしまして、そういうことのないようにいたしたいとは思います。  ただ、最近になってむしろ現場のほうから申し出てまいりましたことは、いわゆる一時間、十八時から十九時、十九時から二十時とか、そういうもののスケジュールが出るということではなくて、むしろそれは合っているのだけれども、任意の時間帯をとった場合にはやはり出る場合がある、それでは困るではなかろうかというふうなことが、特に伊丹を中心として出てまいりました。それで最近また羽田についても若干そういう問題が出るというような実情でございます。私ども、現場につきましては必ずこれは安全第一でございますから、現場の言うことはよく聞き、合理的でないことはこれはいたし方がない、しかし合理的なものは全部これを取り上げてやるという態度で進んでおりますので、本件につきましてもそういう方向でやりたい。ワークロードのピークが長時間にわたって持続するというようなことは避ける、ある程度の余裕をもって管制ができるようにというような方針を持って、さらに実情を調べまして、必要があればダイヤの調整についてもさらに考えたい、こういうふうに考えます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 この点でも、私はいま夕方の帰りの例だけあげましたけれども、どの時間帯をとってみても、私のこの表で見ますと、全部オーバーしているわけですから、非常に危険な状態があるわけですし、そのしわ寄せが、いまお話しましたように、みな管制官やその他に来るということですから、この点についても、十分管制官の意見を聞いて、相談をされて、このスケジュールについてももう一度検討していただくということが必要ではないかと思うのです。  時間もありませんから、管制官のことについてもう一つ、二つお聞きしたいのですけれども、東京管制部の管制官ですね。これも私のほうから、そちらも資料をお持ちですから話しますけれども、管制官のうち全資格者は全体の三二%しかいないですね、表で見ますと。あとは全部、一部資格者か、全部資格かないいわゆる訓練生で、有資格者は、この一部資格者や資格のない人を教育しながら、いわば自分でも管制するという状態になっている。また一部の資格者も、無資格者と同様、実際は資格のない部分の管制までやっている状態ですね。この忙しさに加えてこういう現状。三二%しかほんとうの資格を持っているのがいない。あとは訓練生でやっている。非常にこの中にも大きな問題があると思うのですが、この管制官の定員、またこういう問題について、これはまさに航空行政の非常な貧困を示している以外の何ものでもないと私は思うのですが、こういう現状をどのように改善しようとお考えになっておりますか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 いまの有資格者の問題でございますけれども、これは実はいろいろな考え方があると思うのです。それで、黒書というものの中に書いてございますのは、いわゆるフルレーティングを持ったもの、これが相当少ないということであろうかと思います。フルレーティングと申しますのは、レーダー管制から、あるいは着陸誘導管制、進入管制、飛行場管制全部ができる、それからマニュアル管制もできるというものをフルレーティングをとる、こう申しておりますけれども、現実に行ないます場合には、たとえば飛行場の場合におきましては、レーダー管制はレーダーのIFRルームで行なう、それから現実にタワーにのぼる者はタワーで行なう管制の資格があればいいというふうなことで、それぞれの個々の部門についてはそれぞれの資格を持っている者が大部分。ただ、厳密に申しますと、空港あるいは管制部も含めまして、全部が全部そういう意味の有資格者ではないということも言えます。しかし、大体におきまして、管制部で申しますと、それぞれのセクターがいろいろございまして、そのセクターについての資格、このセクターについての資格というふうなもの全部をとり、なおかつ、IFRのいわゆるレーダー誘導の資格もとらなければフルレーティングでないということでございますが、大体、個々のセクターの資格はそれぞれとっている者がやっておるわけです。  ただ、その場合に考えなければいかぬことは、確かに先生のおっしゃるようなレーティングのない者もおります。これはなぜかと申しますと、航空交通管制官を養成する場合には、航空保安大学校、これが唯一の養成の場所でございます。そのほかに防衛庁もございましょうけれども、原則としてこういうものは航空保安大学校以外においては養成できない。そこで基礎研修を行ないまして、その基礎試験に合格した後に各管制機関の現場に配属いたします。そこで、OJTと申しますけれども、現場訓練を受けて、技能試験に合格して技能証明をとるということでございます。したがいまして、こういった管制官というものは、学校を出ましても、いかに学校で努力をしようとも、すぐに直ちに現場に配属して一人前になるということはとうてい不可能で、オンザジョブ・トレーニング、現場訓練というものが必ず必要でございます。そこで、六カ月間現場に投入いたしまして、それに対して一対一でもって、今度は先生と申しますか、教官がつきながらそれを訓練していくということによって、約六カ月たちますとその当該セクターについての技能証明がとれるということで、まず一人前になるというかっこうをとりますので、やはり一部は無資格者がどうしても入らざるを得ない。これはオンザジョブ・トレーニングをやってまいります関係上、継続的にそういうものがなければいかぬというふうなことは言えるわけでございます。  ただ、それにしましても、現在、率直に申し上げますと、管制官の養成というものはなかなか現実の需要にマッチしないというのが実情ではございます。と申しますのは、先般から、板付が返還をされる、成田が新しく開港される、それから沖繩の那覇をすでにテークオーバーしました。それから今度さらに那覇の航空交通管制部のほう、これも引き継ぎをしなければいけません。そのために急速に管制官の需要というものが起こったわけでございます。したがいまして、それをわが日本の手でもって安全かつ確実にやるためには、大量に急速にその管制官を養成しなければいかぬというふうな現実にこたえまして、これを何とか充足するということでやっておるわけでございますが、そういう関係から、普通のノーマルな状態に比べまして訓練生の数がやや多い。そういう訓練生、たとえば那覇の沖繩のほうの航空交通管制部でこれから携わる者を、たとえば東管のほうに預けましてある程度訓練をしてもらうといったふうなこともございまして、無資格者の数は若干多くなっておるというふうな点もございますが、そういう点は確かにございますけれども、私どもといたしましては、何とかしてその養成能力というものを充実し、無資格者の数を少なくしてまいりたいということは常に思っておることでございます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 いずれにしましても、いろいろこの点で御意見もありますけれども、いわゆる一人前の管制官というものの絶対数が非常に少ないということは事実なわけです。そして実際の業務は訓練生で相当行なわれているという実態も事実なんです。この点、結果的には、空の安全ということを考えた場合に、この問題も非常に重要な問題だと私は思いますし、この点の改善か非常に要請されているのじゃないかと思うのです。  それで、これも資料にありますが、四十五年七月一日から四十七年十二月三十一日までに、東京空港の管制官の転出、転入の状況を調べてみますと、これも私のほうから話してしまいますが、この訓練生と資格者の内訳を見ますと、転出の二十四名のうち資格者が二十三名、訓練生が一名。転入のほうを見ますと、資格者は五名、訓練生が四十名。転出の九六%が有資格者ですね。そして転入のわずか一一%が有資格者だ。管制官が現在の職場から転出していくというのが、この表を見てもよくわかるわけです。  なぜこういう状態にあるのか、一つの資料としてその点について見てみますと、東京国際空港の東京管制部の合計三百二十三人に対してアンケートをとった中で、管制官の三二%が、いずれやめたいという答えをアンケートで出しています。あるいはまた、すぐやめたいという回答も出している。あなたは管制官を続けたいと思っていますかということをはじめとしたいろいろの質問に対する回答で、そういうのを出しているわけですけれども、私はこういう中で感じるのですが、いまの日本の空、特に航空問題で非常に重要な責任ある立場にある管制官がきわめて少ないわけです。またその管制官が、自分の職場について、いずれはやめていきたいという希望を相当多くが出している、意見を出しているという中に、事故が起きれば管制官の責任なり刑事問題にまでされるという状態で、しかも待遇も、これは時間がありませんから例をあげませんが、手当を見ても非常に低いのですね。一日百二十円から三百円ですね、手当を見ますと。これはパイロット、スチュワーデスと換算してみても、非常に低いわけですし、しかも緊張はしっぱなしというような職場である。いまお話ししたように、事故が起これば管制官の責任にされるという状態ですから、私はぜひとも要望しておきたいのですけれども、この管制官の定員の問題や、あるいは賃金をはじめとした労働条件の問題あわせて飛行機の発着回数についての労働との関係で、もう一度検討も十分していただき、また、管制官やパイロットの意見も聞いていただいて、この点についての根本的な改善が必要じゃないか。そうでないと、いつ事故が起きるかわからないというような危険な状態に、人命を預かる非常に重要な部門が現状はあるのじゃないかということを痛感するわけです。  いろいろ幾つかの例でいま御質問しましたけれども、大臣も聞いていただいていて、幾つかの改善の問題について、私はこれはぜひとも緊急にやらなければいけないということを痛感したのですけれども、お考えをお聞きしたいと思うのです。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 管制官の問題は、るるお述べになったことは私も原則として同感でございます。政府委員から御説明いたしましたように、管制官の需要が最近非常に急激にふえてきております。しかし、われわれとしては、航空機につきましてはどこまでも安全第一ということで指導をしてきておりますから、運輸省自体が、この管制官が非常に足りなかったり、あるいはオーバーワークになったりというようなことのために、みずから航空の安全を阻害するようなことになっては申しわけないと思っております。しかしこれは、非常に専門的な、また個人としても非常にむずかしい仕事でございまして、これはだれを持ってきてもいいというわけにはいかない。やはり資格とかその人の素質というものが大事でございますから、これは人間的にもいい人間をなるべくたくさん選ぶということ、したがって、それに対する待遇なんかにつきましてもできるだけの考慮をすること、それからオーバーワークにならないような配慮もすること、これはいずれも、一般的にはおっしゃるとおりだと思います。そういうことを十分考慮いたしまして、航空業界としては、非常なある意味では転換期にございますから、それに対処するためにいろいろの施策をこれからあらためて検討しようと思っております。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 時間になりましたのでこれで終わりますが、この機会に一、二点だけちょっとお聞きしておきたいのです。なかなか機会がないのですが、運輸大臣もおられますから。これは航空機の問題じゃなくて鉄道の問題なんですけれども、私の地元の問題で、ごく短時間に二点ばかりお尋ねいたします。  一つは、川崎市の交通問題といいますか、それだけじゃなくて、首都圏全体の交通問題を考えた場合に、非常に大きい問題になっているのですが、川崎市の南北を縦断している南武線、これの高架化問題というのは、ずっと以前から大きな問題になっているわけです。これについては四十八年からは国庫補助が六百万円つきまして、市のほうと含めて二千七百万円余りで調査費の計上が行なわれています。小杉と武蔵新庄の三・五キロですね。全体に二十キロにわたっての高架を中心にした立体化の問題を進めていくわけですけれども、大体どのくらいの見通しで進められようとしているのかということが一つ。  全部聞いちゃいますけれども、もう一つは、費用の問題で私ども調べてみますと、これは四十四年ですか、九月に運輸省と建設省の事務次官協定というのがあって、都市における道路と鉄道の連続立体交差に関する協定及び細目協定というのがありますが、これによりますと、費用は国鉄が一〇%、そして建設省とあと自治体のほうで負担するということになっていますが、これだけの大きな事業をやりますと、どのくらいかかるのか、概算もちょっとまだわかりませんが、相当地方自治体に大きな負担もかかる。この協定があるからというお話ですけれども、私はこの点でも、ぜひとも一日も早くこれを実現したいというのが、交通問題の解決、都市問題解決の中心でもありますから、この点について、国鉄や運輸省、建設省含めて、国のほうでも大きなやはりこの解決について援助が必要なんじゃないかということを痛感するわけです。この点で、この南武線の高架化の問題について、運輸省なり国鉄のほうでどういうふうに進めておられるのかという見通し。あるいは市のほうで、特に財政のほうで困っているわけですけれども、この点について、県のほうももう少し援助をしなければいけないと思いますけれども、国のほうのお考えですね、一言この機会に最初にお聞きしておきたいと思います。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○秋富政府委員 まず最初に南武線の高架化の具体的問題でございますが、ただいま先生から御指摘のございましたように、現在四十八年度につきましては、一番緊急度の強い武蔵小杉-武蔵溝ノロ間、これにつきまして調査費が川崎市についておりまして、現在その調査を急いでおられるところであります。これは当然、その結果都市計画ということが決定されるわけでございますが、これとあわせまして、運輸省といたしましても、この高架化ということは、きわめて大事な、また緊急度の高い問題でございまして、国鉄を指導いたしまして、これは至急着工に移す、かように考えております。  なお、これ以外に、川崎市におきましては、総延長二十・七キロにつきまして立体交差化ということを検討中でございまして、これにつきましても、一番緊急度の高い武蔵小杉--武蔵溝ノロ間につきまして、市側も、建設省のほうともよく協議いたしまして、これは引き続きまして工事を進めていきたい、かように考えております。  それから第二点の、いわゆる運輸省と建設省との間のいわゆる負担率の問題でございますが、昭和三十年代に国鉄と建設省の間におきまして、いわゆる単独立体交差につきましては国鉄が三〇%ということがございました。ところが、御承知のように、国鉄の財政状況がきわめて悪くなりまして、いわゆる工事費というものもなかなか持てませんで、十分にそういった地元の御要望にも沿えない、しかもいわゆる連続立体交差というのはきわめて重要でございまして、建設省と運輸省の間で種々この促進につきましての具体的な措置を検討いたしました結果、ただいま先生から御指摘のございましたように、昭和四十四年に国鉄といたしましては工事費の一〇%持つということで工事を促進してきている状態でございます。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 この協定は一応あるわけですけれども、見てみますと、たいへんなものですね、自治体の負担は。何年か事業でかかるわけですから。この点はきょう深くあれしませんけれども、これは市だけじゃないんですね。この南武線の立体化ということは、市内交通だけじゃなくて、首都圏を含めた交通問題都市問題の解決の上で非常に大きな比重を持っているものですから、ぜひ国のほうも積極的な援助について配慮をしていただきたい。あらためてまた別な機会にこまかく御相談したいと思います。  最後にもう一点だけお尋ねしたいんですが、やはり鉄道のことで、日本鉄道建設公団がいま建設中の武蔵野線ですが、貨物線ですね。武蔵野南線といっておりますが、この武蔵野全線のうち東と西のほうはいま貨物は優先にしろ。一応貨物と客車が併用線になっているわけです。いま建設中の南線だけ貨物専用ということで計画をされているわけですが、この南線の沿線というのは、御存じだと思いますけれども、川崎、横浜にかけて一番団地がいま集中しているところなんですね。大きい住宅地、西三田、高山、菅生、初山、南平台・野川、宮前平。私もそこに住んでいるのですけれども、その団地、住宅が集中しているところで、しかも地上線になる梶ヶ谷、馬絹というのは、川崎市では交通でいうと最も不便なところということになっている。学校もあります。明治大学、専修大学という学校や公共施設もあるということで、この周辺の、きょうここにもありますけれども、これは国鉄の総裁と運輸大臣、それから首相には出してあるということですが、陳情書が出ております。これは周辺の大きい団地二十二の団地自治会が連名で出していますけれども、この武蔵野南線もぜひ客車を通してほしい。ほかの線には通っているわけですから、そのようにひとつはかってもらえないかという強い陳情が出ているわけですが、武蔵野南線に客車を通す会という、ほとんど地域の団体全部網羅した形で出ていますが、これについてのお考えですね。  それからもう一つは、川崎市議会で最近採択されましたけれども、この地下になった上を緑地公園にしてほしいという請願が出ています。小杉と千年の間ですけれども。これは先日、川崎市議会でこの請願が採択になっているわけですけれども、私が聞きましたら、日本鉄道公団の東京支社の環状線第一部長も、この点についてはそうするように検討したいという回答もされているそうですけれども、この点はこまかい点ですから、きょうすぐ御回答いただかなくてもいいんですが、いまの南線にも客車を通すという問題ですね。この点についてのお考えだけ最後に一言お聞きしておきたいのです。これは総裁のところにも行っているはずなんです。

秋富公正運輸省鉄道監督局長

○秋富政府委員 先生御指摘のとおり、いわゆる武蔵野東西線、これにつきましては、先般、四月一日に完了いたしまして、旅客、貨物両方を併用しておるわけでございます。ところが、いわゆる武蔵野南線、これはいわゆる東京の首都環状線の一部として建設をしておるわけでございますが、実は御承知のように、いまお話のございました南武線とも非常に近接してできております関係で、しかも大体、外環状線と申しますものが貨物の輸送ということを主体といたしますために、御承知のように、このほとんど七五%が地下につくったわけでございます。しかも、この工事のときには、御指摘のように、団地の下を通りますことがございまして、鉄道建設公団が、その工事につきましてもいろいろと地元とも折衝いたしまして、極力地下にしたといったこともあるわけでございます。  その結果、現在これにつきまして、これをいわゆる旅客駅に併用するということになりますと、地下駅をつくらなければいけないということだと思います。それからもう一つは、最終が新鶴見の操車場になっておるわけでございます。したがって、もしこれを旅客駅にするということになりますと、武蔵小杉において南武線と東横線と接続するというような形をとらないといけないわけでございまして、五駅で約百億ばかりかかると思うわけでございます。したがいまして、最初の工事が貨物線として構想した関係でございますので、なかなかむずかしい問題があるわけでございます。しかし、御指摘のように、いろいろとずいぶん団地もできてきておりますし、そこの交通渋滞という問題もございますので、そのあたりを、いわゆる新交通機関と申しますか、あるいはモノレールと申しますか、そういったものでいくべきかどうか、もう少し総合的に検討させていただきたい、かように考えております。  それから、第二の緑地化の問題でございますが、これはただいま初めて承りましたことでございますが、十分検討させていただきたいと思います。

中路雅弘日本共産党・革新共同

○中路委員 時間が過ぎましたのでこれで終わりますが、特に国鉄の場合、こういう都市化の中で、できるだけ地元の要望にはひとつ積極的にこたえていただきたい。ちょっと技術的にむずかしい点もありますけれども、貨物の併用ですからというのですけれども、いまの交通問題を解決する上で、モノレールという話もいまのお話の中にも出ておりますが、そういう点も含めてひとつ十分検討していただきたいということをお願いして、ちょっと時間が延びてすみませんが、終わります。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 和田貞夫君。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 一昨年の雫石町上空における全日空機と航空自衛隊機の追突事故、実に世界航空史上における最大の惨事となったのでありますが、これはまた今日の日本の空の状況というものを全く露骨にあらわしたものである、こういうように思うのであります。  昨年の七月に、この事故から一年後になるわけですが、全日空機の接触事故調査委員会が設置されまして、それなりの調査をなされて、調査報告書が発表されたのであります。四項目にわたりまして、法制面の整備と事業面の具体化、これを勧告いたしております。今回議題になっております航空事故調査委員会設置法案もこの勧告に基づくものであるわけでございますが、同調査委員会の調査報告書に対しまして、航空関係に従事しておる労働者でつくっておる航空安全推進連絡会議というのがありますが、この連絡会議から、この報告書に対しまして幾つかの疑問点が指摘されておるのであります。私もこの報告書も読ませていただきましたし、また、同連絡会議の疑問点の指摘、公開質問状という形で運輸省のほうに出ておりますが、それも見させていただきました。  いずれにいたしましても、事故の原因の真相を究明していくということ、これが犠牲者の霊を慰めることになりますし、事故発生の防止のためになるのでございますから、今回の調査委員会設置に伴いまして、委員の選出にあたりまして、法文を読ましていただきますと、国会の議を経て運輸大臣が任命するということになっておるわけであります。きのうも厚生省の付属機関の中で、委員の選出についてもっと民主的に選考していけという意見も述べさせていただいたのでありますが、この面につきましても委員の構成については、それぞれの立場から真相の究明をしていくということが必要であろうと思いますので、航空関係に働いておる人たちの推薦する者も、あわせてこの委員の中に選考にあたって御配慮いただくと、こういうことになりはしないかというように私は希望するわけなんですが、まずこの点について大臣の所見をお伺いしたいと思うのです。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 この問題については、他の同様な種類の委員会もないことはございませんが、これにつきましては、委員の一人一人が公正な立場から判断し得るというような資格を持っている人を選ぶわけでございます。しかも、五条に書いてございますように、委員会の所掌事務の遂行につき科学的かつ公正な判断を行なうことができると認められる方々の中からということでございまして、別に範囲は限定はしておりませんが、この点はいずれ国会の御承認を得ることでございますから、最適任の人たちをわれわれとしては選任したいと思っておるわけでございまして、どの方面から何人とか、どの方面から何人というようなことは、いま前提としては考えておりませんが、全体の中からそういった人を選びたいと思っております。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 任命されるのは大臣でありますから、いま申し上げましたように、あの調査報告書に対しましても、航空関係事業に働いている人たちから見てみれば幾つかの疑問がある、こういうように言っているくらいでありますので、そういうような意見もいれた調査活動というものをやることによってより真相というものは究明していける、こういうことになるのでありますから、願わくは、申し上げましたように、この関係者の意見もいれた委員の選考になるように、ひとつ要望しておきたいと思うわけであります。  さらに、調査委員会が持たれまして、起こった事故に対しての真相究明をやっていくということ、これも必要であります。しかし、事故の発生条件をことごとく取り除いていく、こういうこともまた努力を傾注しなくてはならぬと思うわけなんです。先ほども申し上げましたように、雫石上空における事故というものは、全く今日の日本の空の状況というものを露呈したものであります。アメリカの空軍機が日本の領空をわがもの顔して飛び回っておる、自衛隊機が民間機よりも優先して飛び回っておる、その間を縫って民間機が飛んでおる。しかも、その民間機につきましては、政府は非常に過保護です。そうして航空会社が旅行社と一緒になりまして宣伝これつとめる、あおり立てまして、あなたも乗ってください、皆さんも乗ってくださいということをあおり立てて客を募集する、こういうことで過密の上に過密化した今日の空の状況であろう、こういうように思うわけなんです。  これまた、先ほど申し上げましたところの、航空安全推進連絡会議のほうからは、軍用機は主として有視界飛行をやっておるわけなんですが、そういう有視界飛行というようなものを禁止をしてしまって、むしろ管制を一元化していく、こういうことが好ましいんじゃないかという意見も出されておるわけなんです。この点についての御見解をひとつお伺いしたいと思います。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 まず端的な問題として、管制一元化の問題があると思います。それからVFRの問題がございます。  これはVFRとIFRの問題でございますけれども、この現在の飛行機の飛び方は、目で見える気象状態、つまり有視界気象状態と申しておりますが、このときは、目で見て飛んでよろしいのです。それから、いわゆるIMC、計器気象状態、この場合には有視界飛行で飛んじゃいけません、こういうことになっています。そこで、普通の場合におきまして、目で見える範囲において飛行機が飛んでいるということは、安全上差しつかえないと思います。ただ、これが、航空路でございますとか、空港周辺でございますとか、そういうふうに飛行機が集まってくる場合、こういうふうなところは、これは管制を行なって、VFRにつきましても同様に管制をさせるというふうなことは考えておるわけでございます。しかし、空全体というものを全部管制するということになりますと、これは必ずしもその必要はございませんし、その管制能力たるや、もう膨大なる管制能力を持たなければそれはできないわけでございます。したがいまして、その点は御趣旨はわかりますけれども、やはり、航空機の通常通るところ、密集するところ、そういうところについて管制を向けていく。それから特に定期航空旅客機等につきましては、天候のいい日も管制に従って飛ぶ、IFR方式をもって飛びなさいというふうな指示をいたしておるわけでございます。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 私もしろうとでありますのでわからないのでありますが、航空関係に働いておる人たちがそういう意見を安全確保のために出しているわけなんですね。いやそれはそうじゃないんだ、必ずしもと言われればこちらもわからないのですが、やはり働いておる人たちが出しておる意見というものも、そのまま一〇〇%聞かぬということなら別問題でありますが、一応彼らは彼らなりの研究の上での意見でありますので、それはそれで耳を傾けるという、こういう態度はひとつぜひとも必要であろうかと思いますので、御検討願いたいと思うわけなんです。  さらに、ある管制官がこういうように言うておる。今日の航空路の過密状況から従来の管制方式はもう古い管制方式だ、こういうことじゃもうさばき切れない、もう至るところで勘違いを起こしたり、見落としによって無管制の混乱が生じたり、一たん間違ったら計器飛行の航空機同士が追突するというような、こういう危険性もないとはいえないんだ、こういうようなことも言っているわけなんです。今日のこの過密状況と管制の方式についてもう少し改善する必要があるという意見なんですが、その点についてはどうですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 全般として私、先生の御意見に賛成でございます。それで、先ほどちょっと誤解を与えるようなことを申し上げたかと思いますが、つまりVFRを全部なくすのは無理であるということは確かにそうでございます。これはまた現場の人も、必ずしも全部IFRにしろという意味ではないと思います。ただ、いままで航空路につきましても、VFRで飛ぶことを許されているわけでございます。しかし、特に交通の過密な地域、そういうことについては、たとえVFRの飛行機でも管制に従う、いわゆる特別管制空域というふうにいっておりますが、そういうものをもっと設けてくれよ、こういうふうな主張もございますし、そういう意味で私どもも、空港周辺の特別管制空域の拡大、あるいは増加あるいは航空路における特別管制空域の設定というふうなことも十分考えて、これは着々といま進めておる状態でございます。おそらくそういう意味であろうかというふうに考えます。  それから、先ほど申しおくれました一元化の問題でございますが、これは現在、航空法上、管制は運輸大臣に一元化されております。ただ、自衛隊に対しましては、これを防衛庁長官に委任するということにいたしておりますが、そのあとは同時にこれを統制するということになっておりまして、自衛隊の管制に対しましては、委任は申し上げるけれども、その管制官の資格試験その他につきましても、全部私どものほうで見まして、同様な資格試験によって同様な資格を付与することをやっておりますし、それから自衛隊に委任しておる管制につきましても、しばしば監査をさせていただきまして、それによりまして、いままでのところは、十分指摘して御改正願っているというふうなことにいたしておりまして、まずこれは私どもに一元化されているというふうに考えてよろしいかと存じます。  それで、いわゆる全日空の衝突以前におきましては、これはいわば相当に自衛隊の飛行機が自由に飛んでいたという事実がございますが、それ以後、訓練空域というものを設定いたしまして、訓練する場合にはそういう特定の空域で訓練してください、いやしくも航空路における訓練などは絶対に避けてくださいというふうなことははっきりいたしまして、いわゆる交通分離方式というものを考えて、この点ははっきりといたしたつもりでございます。  それから、管制がだんだんむずかしくなってくるというのは、ただいま御指摘のとおりでございます。だんだん空が過密になってまいりますと、いまはマニュアル方式で、いわゆるストリップを見ながら、情報を聞きながら大体管制をする。その場合にはあるいは十分間隔をとるというふうにしておりますけれども、だんだん交通が多くなると、それではさばき切れません。また官制官の労働も非常にふえてまいります。したがいまして、私どもといたしましては、これはいま航空路につきましては、全国をレーダー化する。さらにそのレーダーを情報処理システムでいたしまして、これは直接フライトデータも入ってくるし、飛行プランも入ってくるし、それからレーダーによる飛行機の機影も入ってくる。現実にここで飛行機の高度、便名、方向、速度、そういったものが目の前に映ってくる。そういうものを見ながら管制するというふうな情報処理システムをつくるべく、レーダーについては何とかして四十九年度一ぱいでやりたい。それからさらに、そういうふうな情報処理化につきましても、五十一年あるいは五十二年にはこれを完成したいという方向でやっております。それから、その一部でございますいわゆるフライトデータのほうの情報処理システム、これは東京管制部においてはすでに行なっております。これをさらに、ほかの札幌、あるいは福岡、沖繩の管制部へも早急に伸ばしたいというふうに考えています。先生の御指摘のような方向でひとつ極力進めるつもりでおります。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 一元化の方向も、これは自衛隊が主体になっているようなことにならぬように、これはやはり航空局が主体になってこの一元化の方向をなお強化していく、こういうふうにひとつお願いしたいわけなんです。  先ほどの中路さんの質問に重復することは避けたいと思うわけなんですが、計器飛行によりますと、ちょうど、プラモデルで電池を入れて、こうやってばあっと飛んでいるのと同じことで、管制官の任務というのは非常に大事であるわけです。ところで、先ほども指摘されておりましたように、この管制官というのは、もう非常に経験の豊かな者が少なくて、経験の浅い者のほうが非常に多い。資格ある、資格ないということは別問題といたしまして、経験の古い人ほど少ない。何かものさびしく飛行機に乗っていても思うという、こういうことであるわけです。  なぜそういうようになっていくかというと、これはやはり一つの原因があると思うのです。せっかく採用された管制官が、あるいは気象庁の予報官も同じことですが、汽車でありましたならば、駅員も、車掌も運転士も、出札も改札も、これみな国鉄の職員でありますから、大体賃金、給与関係は同じことです。ところがこれは、飛行機にいきましたらそうじゃない。乗務員も、あるいは下車勤務の者も、民間の航空会社は非常に給与が高い、賃金が高い、優遇された扱いを受けておる。片一方は、気象庁の職員も運輸省の職員も、これに比べましたら格段の開きがある。同じその中で働く、常に接触する、そういう中で、もうばかくさい、おもしろくないということ。やはり職制も限られた数しかないわけですから、その職制にっかなくては賃金が頭打ちする、賃金がそれ以上進まないということでばからしくてやめていく、こういうことでありますから、かなりの経験を持った者がやめていくために、次から次へと新米さん、経験のそうない者が主体になって管制業務をやっておる、こういうような実態ではなかろうか。これも空の安全を確保するためにやはり大事な問題でありますので、経験豊かな管制官を定着させて確保していくためには、私は給与の問題を取り上げましたけれども、それも一策でありますが、その管制官を定着して確保していくためにどういう方法がおありと思うか、ひとつお尋ねしたい。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 いわゆる航空管制官の定着率でございますけれども、これは確かに昭和四十三年度ごろは、定員と退職数を比べますと大体一・五%ぐらい。それから一番多かったのが昭和四十五年度の一・八%でございますが、その後漸減いたしまして、四十六、四十七は〇・五、〇・四%程度でございまして、平均して一・一%程度でございます。したがいまして、確かに先生御指摘のように、必ずしも熟練管制官がそう多いというわけではございませんが、しかし、これは必ずしも管制官の定着率が悪いということだけではございませんで、むしろ先ほど申し上げましたような、板付の返還とか、沖繩の返還とか、あるいは成田の開港とか、こういうふうに一時期に管制官の需要が急速に膨張したということが一つの大きな原因であろうかというふうに見ております。  しかし、いずれにいたしましても、管制官というものは、一般の人と違いまして責任が非常に重いわけです。一回事故でも起こすと刑事責任を問われるというふうな特殊性格を持っておりますので、こういう人に対しましては、単なる労働のロードというものだけではなくて、責任の度合いからいたしましても、給与も改善し、しかるべき手当をつけていくということはやらなければいかぬと思っております。私ども、いままでもその改善に相当努力はしてまいりましたけれども、今後ともそれについて待遇の改善を努力すること。それからもう一つは、先ほど先生に申し上げましたような機械、施設、訓練施設、あるいは現場の施設をよくする、情報処理化ということによってワークロードを減らしていくというふうなことを十分考えていくべぎだろうというふうに考えております。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 給与面では、特別の昇進、昇給をする者を除きましたら、管制官は四等級でストップという形になるわけでしょう。そうではないですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 三等級まででございます。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 三等級まで行けるとしても、本俸に調整額八%だけが他の行政職の該当公務員と違うというだけのことですね。一割欠ける八%しか差がない。ことしの夏あたりでも、全日空の社員やら、あるいは日航の社員あたりのボーナスといったら、女子職員を含めて平均で五十万円、六十万円です。同じ場所で働いている運輸省や気象庁の職員というのはその五分の一ぐらいしかない。これではいやになりますよ。だから厚生省あたりでは、医者の確保のために俸給表を別につくるというようなことはできなくても、その中で何とか格付けをしていって確保しているという道もあるわけなんですから、管制官というのは、特別に専門官制度というような形で、総理府の人事局が検討するのか、人事院が研究するのかわからぬけれども、やはりそれには運輸省のほうから、管制官の定着化のために特別専門職の俸給を新たにつくって給与の改善をはかっていく、待遇の改善をはかっていく、こういうような道も開けるように努力をすべきではないかと思うのですが、その点はどうですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 確かに管制官の待遇については、私どもも、その責任の度合いから申しまして、もっとよくしなければいかぬというふうに考えております。そこで俸給の調整額は、先生御指摘のように八%でございますが、そのほかの手当てといたしまして、いままで十数次にわたりまして、手当の引き上げ、あるいは適用範囲の拡大というようなことをやってまいったわけでございます。現在あらゆる航空管制部及び空港の航空管制官には全部この手当が支給されておりますが、残念ながらその手当の額は必ずしも十分とはいえないというように私どもとしては思っております。  そこで、今後の問題といたしましては、特別俸給表をつくるかどうかという問題もございます。これは内部でも実はいろいろ組合あたりとも話し合いをしておりますが、必ずしもそれがいま得策かどうかわからないということで、なおこれは研究の一つのテーマになっております。しかし、それはそれといたしまして、さしあたりどういうようにするかということにつきましては、少なくとも交代制勤務というような特殊な勤務でございますので、ことしですか、厚生省の看護婦さんが相当な手当をつけていただいたというふうにも聞いておりますので、私どもといたしましては、交代制勤務の場合の夜間の特殊業務手当というものにつきましては、格段のアップをお願いしたいというふうなことで人事院のほうにはお願いいたしております。なお、管制官手当等につきましても、あまり小刻みじゃない、少なくとも従来の倍くらいにしてほしいということで要求しているわけでございます。一般のベースの問題とは必ずしもなかなか比較できませんが、私ども自体が会社の人と比べるとはるかに低いということもございますけれども、まあ、それはそれなりに、少なくとも公務員の中では特殊な勤務でございますから、その中では特に待遇をよくしたいということで考えております。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 余人をもってかえがたい職種なんですから、これはやはり、一般公務員の行政職と同じように扱うべきじゃなくて、先ほど申し上げましたようなことも一策として、今後なおひとつ検討してもらいたいというように思うわけなんです。  時間もありませんので次に進みたいと思うわけですが、先ほどもちょっと触れましたように、政府は、日航、全日空といった航空会社に対しましてまことに過保護政策である。国鉄の運賃改正案が参議院に行っていますけれども、国鉄に対しましては運輸省は利子を取って貸し付ける。ところが航空会社に対しましては、その出資金、さらに出資金の増額、これは出資だから返してもらわぬでもいいし、利子も取る必要がない、こういうやり方で、航空会社に対しては非常に過保護政策をとっている。あるいは航空会社が族行社と結託をいたしまして宣伝にこれつとめて、やれ海外旅行に行けとか、ハワイ旅行に行けとか、東南アジアに行けとか、北海道に行けとか、九州に行けだとかということで、客をかり集めてどんどん便数をふやしていくようにしている。とにかく、それを通じまして航空会社の金もうけ、利潤追求、そのことばかりに走るような航空行政を打ち出している。そういうやり方でありますから、国鉄やあるいはバスその他の交通機関と比べましたならば、航空運賃というものはまことに安い。十年前、十五年前、二十年前と比較したら、この航空運賃が他の交通機関の運賃の値上がり率と比べて格安である。こういう三つの要素が今日非常に大量の交通需要を生み出しておる。そのことがまた安全性を無視した航空政策となって、空の安全確保になっておらない一つの大きな要素になっておりやしないか、こういうように思うわけなんですが、なおこういうような航空政策を続けていこうとしておられるのか、改めようとしておられるのか、その点についてひとつお聞かせ願いたい。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 ただいまいろいろな御指摘がございました。まず、航空会社は過保護ではないか、いたずらに便数増をしておるのではないか、こういうふうなことでございましたが、私どもは営業の内部に立ち入ってどうこうということはあまりいたしておりませんが、少なくとも安全については絶対に確保すべきだというふうなきつい態度で大臣以下臨んでおるつもりでございます。  そこで、便数につきましても、先ほど来申し上げておりますように、羽田-大阪につきましては、日本の航空というものの中では、やはり東京と大阪を中心として動いておるわけでございますけれども、この便数を規制しております、安全上の見地から。四十六年ごろからもうふえておりません。国際線も国内線も、それ以上ふやさないということで押えております。したがいまして、その乗客の内容がどうこういうことは、これはまた別といたしまして、一応私どもとしては、安全の見地から押えるべきものは押えておるというつもりでございます。  それから運賃の問題でございます。確かにこれは、いいことか悪いことかは別といたしまして、長い間航空運賃というものは上がっておりませんでした。これはほかの交通機関には見られないことでございます。それは一つの原因といたしましては、航空機というもののいわゆる技術革新というものが非常に大きかったということ、小型の飛行機からだんだん大きくなってきた。したがって、一面において一般企業と同じように、人件費のアップ、あるいはコストプッシュというもののアップはあったわけでございますけれども、飛行機が大型化することによってそれを吸収し得たというのがいままでの状況でございました。そういったために比較的運賃というものも上げずに済んできたわけでございます。ただ、この大型化にもだんだんと限界も出てまいりました。  それからもう一つ、つまり過保護である、出資をしている、そういうふうな問題もございました。確かに日本航空に対しては政府出資をしております。しかし、ほかの航空会社に対しては出資はしておりません。それぞれの負担でございますけれども、これは実は相当部分が受益者負担になっているような状況でございます。と申しますのは、飛行場、これは国の予算でやっておるわけでございますが、これは空港整備特会というものの中で、空港の整備も、あるいは騒音対策も、それから航空保安施設、あるいは管制官、管制業務、そういったものの費用、これは全部出しております。その空港整備特会と申しますものは、実はその財源は、航空機の離着陸料でございますとか、あるいは航空援助施設利用料、これはみな航空会社から取ります。それから航空機燃料税、これは先般創設されたわけでございますが、これはやはり航空会社から取ります。それからいわゆる通行税、これも実際に航空機に乗る方々から取る税金でございます。これは形式上一般会計に当然入りますが、そのままの額が航空特会のほうに流れていくことになっております。したがいまして、一般に航空というものは自分で金を払わないで政府の一般の税金によってやっておるのではないかというふうなことが、もちろん、私どものPRの不足もございましてそう思われがちでございますが、事実はそういうことでございまして、たとえば北海道、離島、あるいは沖繩とか、そういったようなところにつきましては、いわゆる一般会計によるかさ上げと申しますか、そういう補助がございますから、そういうところにつきましては、いわゆる一般会計の税金による金が入っております。大体大まかに申し上げまして、いわゆる一般会計の税金から入ってくるようなものは、航空特会の約二〇%くらい、いま申し上げました実質的な受益者負担というふうなものが約八〇%を占めておるわけでございます。  私どものPRの不足でまことに申しわけなかったかと存じますけれども、そういうふうなことが実情でございますので、よろしく御了承願いたいと思います。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 これはしかしいい商売ですよ。飛行場はちゃんとつくってくれるし、飛行機を買おうと思って借金したら政府がちゃんと裏づけしてくれるし、そこへ政府が金を貸してくれるのじゃなしに出資してくれるのでしょう。これは私もやりたい、やらしてくれるのであれば。こんないい商売ないですよ。これは、どの産業を見渡しましても、そんな産業、そんな会社はないです。これはあなた方が将来おりていかにゃいかぬ会社だから大事にしているかもわからぬけれども、こんな会社はないですよ。これは過保護といわざるを得ない。  そういうようなことで、これは便数に制限があれば大型化していかにゃいかぬ。いずれにしてみても客寄せ商売をやっておるんですね。国際線は赤字、国内線でそれを償っていくというような航空会社の会計の実態です。それには便数をふやすか、便数をふやせなかったら大型化していく。そこで起こってきているのが大阪の新空港の問題もそのとおり。伊丹は狭いから、伊丹は便数が制限があるから、特にその付近の住民がやかましいから、他に移さにゃいかぬ、他に新しい新空港をつくらにゃいかぬ、こういうようなことで、関西新国際空港の構想が立てられておるわけなんです。  私、予算分科会で大臣にお尋ねしたときに、具体的には、地域の住民が反対している限りは、地域の住民が反対するということは、それぞれの自治体が議会で反対決議をしておる限りかということを言いますと、そのとおりだと言われた。いまもなお、あれから後も堺の市議会が反対決議をした。それから岸和田の市議会も反対決議をした。これで泉州の沿岸は、堺から岬町に至るまで、全部市町の議会がそれぞれ反対決議をしておる、その上に大阪府議会が反対をしておる。にもかかわらず、なおちょこちょこと新聞記事に出てまいりますのは、どうやら七月か八月から作業にかかって、九月ごろに航空審議会が答申をさせるようにしておく。そして大体位置と規模というものをきめるんだということがちょこちょことにおいがしたり、新聞記事になってあらわれてきよるわけです。そういうような状態。付近の地域の住民、地域の住民を代表する議会がことごとく軒並み反対を決議しておるにもかかわらず、なおそういうような作業を進めて答申の作業を進めさせていく、そういうようなことはなぜおやりになるのか、その真意を一回この機会に聞きたいんです。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 関西新空港の問題のお尋ねでございますが、いまの伊丹が非常に行き詰まってしまってどうにもならないという状態にあることは、私も同じような認識をしております。そこで、日本の商工業の中心である近畿圏、どこかにやはり国際的な空港がほしいという要望が起こってまいりまして、それに応じて私どものほうは、それももっともだということで、どこに空港をこしらえたらいいか、どの程度の規模の空港が必要であるかというようなことにつきまして、いま航空審議会に諮問をしておりまして、そういう点について航空審議会は慎重に調査研究をしておる最中でございます。まだ答申は出ておりません。大阪、兵庫の地方自治体のほうで、それぞれもう新空港は困る、自分のほうの区域内に持ってこられるのは困るというような決議をされておることもよく知っております。しかしまだ具体的に案が出てないんです。私のほうでは、そういった具体的にどの程度の規模の空港を、これはどんな答申になるか知りませんが、どこにつくるのがいいかというようなことが――これは航空審議会というのは、御承知のように、日本の航空界の権威者の集まっているところでございます。そういう権威者の会合から御意見が出ました場合に、それをどうさばくかということが運輸省の仕事でございます。私どもは、答申が出ましたならば、いまおっしゃったような、地方自治体がもう絶対に困るんだというところに手のつけられるはずはないのです。ですけれども、まだ具体的な計画が出ないのです。  ですから、地方自治体との間でも、ただ空港はいやだいやだということだけではなしに、やはり日本全体の立場から見て、関西にも国際的な空港かほしいという要望も一部にありますから――一部か全体か知りませんが、とにかく地方にありますから、そういったものとどういうふうにしてこれを調和するか。で、計画が出た場合に、具体的にこういう空港になってこんな規模になる、そして騒音その他の公害はどういう程度になるんだ、どうしたらいいんだというようなことについて具体的にいろいろと御相談をしないことには、最終的な結論は出てこないと思っておるわけです。で、そういうふうな段階が残されておりますから、私のほうはその答申が出次第、われわれのほうで技術的な、経済的な検討もいたしますけれども、どの場所にどの程度の空港をつくるかということについては、地方自治体の意見も十分聞いた上で処理をするというたてまえでいまその答申を待っておるのでございます。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 答申を待っておるんじゃなくて、その答申を早うやれ早うやれと裏からけったたいておるんじゃないですか。  伊丹の周辺の住民は、従来伊丹の空港はどうもかなわぬ、よそへ持っていけ、第二の新空港をつくれ、こういうような要求もあった。しかし自分らのそういうような要求は、これはやはりひとりよがりだろうということで、最近では、この伊丹市の北部地区の対策協議会、ここの自治会の住民が参加している協議会ですか、ここでは新空港の促進というようなこういうことばは一切使わぬでおこう、そういうことは言わぬでおこう、自分らも困っておるんだからどこへ持っていっても困るだろう、こういうようなことで、ここの自治会か新たな運動方針を打ち出したというようなこういう記事も載っておるわけなんです。  それから少なくとも大阪の泉州海岸になってまいりますと、御案内のとおり、三月の三十日にゼネラル石油の会社がガス爆発をやっておる。それから半月たちました四月の十四日に、これまたLPGのタンクが、これは爆発しなかったけれども、ガスが吹き出るというような、こういう騒ぎが起こった。このゼネラル石油が泉州に進出してから、四十五年の九月でありますが、実にもう二十二件もの事件が起こっているというような実情です。そして三月三十日のガス爆発のような爆発事故というのは前後三回に及んでおるというような事故です。  これは単にゼネラル石油の問題でありますけれども、関西石油もありますし、興亜石油もありますし、とにかく飛行機の上からながめていただいたらわかりますように、まんじゅうを並べたように石油タンクヤードが林立しているという、こういう姿であります。地先がどこであろうとも、この泉州海岸ということでありましたら、岸和田の地先であろうが、高石の地先であろうが、あるいは泉大津の地先であろうが、佐野の地先であろうが、そう変わりはしないわけなんです。沖合い二キロであろうが六キロであろうが、これまたそう変わりはしないわけなんです。  皆さん方のほうで、この試験飛行をやるんだということで試験飛行をなされたときに、口では横風用の滑走路というものは、これは考えないんだというようなことを言いながら、ジャンボによるところの試験飛行は横風滑走路を前提とした試験飛行を行なっておる。そして。パイロットの諸君は、海上で急旋回しなければならないような、そういう滑走路というものは危険千万だ、こういうことを言っておられます。ところがこの横風滑走路も、パイロットが危険だということであれば、飛行場がどこの地先にできましても、泉州海岸に飛行場ができるということであれば、紀泉山脈から、内陸から回って海のほうに着陸していく、こういうコースになるのは明らかなんです。だから沖合いに島ができて、いままでにない初めてのケースであるんだ、公害も非常に少なくなるんだ、あるいは音もどうであるということはいうものの、このタンクヤードの上には全然かかわりのない、内陸には全然かかわりがないというような飛行場にはならないわけなんです。ここから、この災害対策というものが保証できないというところから、この付近の沿線の住民は非常に危機感に迫られた反対運動を起こしている。伊丹空港の周辺やらよその空港の周辺で起こっているような、騒音公害だとか、あるいは大気汚染の公害だとかいう、いわゆる飛行場公害にプラスするところのこれだけ危険千万な地域にいる住民としては、これは当然の反対意見であろうと思うのです。だからこそ、保守、革新を問わず、それぞれこれらの自治体が満場一致でこの決議をしているというのが実情であり真相であるわけです。  だから、第二の空港が、私たちは要らないと思うけれども、あなた方のほうが必要であるとするならば、少なくとも、泉州海岸のどこの地先であろうとも、泉州海岸にこういう不届き千万な危険性を伴う場所に持ってくるというようなことだけは考えをひとつ改めてもらって、むしろ審議会のほうに運輸省のほうから、そういうような答申をなさらないようにという意見具申があってもしかるべきじゃないか、こういうように思っているくらいでありますが、その点についてのお考えをお伺いしたいのです。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 諮問機関でございますから、私のほうは全体といたしまして、さっきも申し上げたように、どの場所にどういう規模の国際空港をつくるのがいいかという諮問をしておるのでございまして、ここはだめだよとか、ここはまだいいんだよとかいうようなことを前提としての諮問をしておりません。でございますから、審議会が公平な立場から、日本全体のためにこの場所でこういった規模の空港をつくるのが一番いいでしょうと思います、ということを答申いたしました場合に、それを踏まえて、私どもが政府として、政治的な配慮も加えましてどうするかということをきめていく段階になるのでございまして、諮問機関に対してそういう指示をするつもりはいまございません。また、そのすることが不適当だと思っております。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 これは、審議会のほうからいかなる答申がなされましても、再度確認になるわけなんですが、自治体が反対をしておる、その自治体の反対ということ、住民の反対ということは議会の決議ということですね、これをもって私は言うておるわけなんですが、その各自治体の反対決議のある限りは、いかなる内容の答申がなされたとしても、運輸省としてはこれを強行して工事に着工するということはないというように私は解釈してもいいですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 先ほど申し上げましたように、その決議は尊重しなければならぬと思います。しかし、まだ現在答申の内容が出てないのです。どういうふうな工法で――そう言うとおかしいですが、たとえば海岸とか海の中にこしらえるというような前提ですね。これはどんなのが出てくるか知りませんが、そういう前提を考えましても、どういう工法でやるか、これは全然まだ具体的な意見も表示してないわけです。海の中にやるなら、海岸を全部埋め立ててしまつで、公害とか、あるいは潮流の変化とか、そういうのが必ず起こるんだという前提で考える必要がある。ですから、たとえばこれは極端な話ですけれども、海の中に浮かすような、そういう飛行場もないことはない。いろいろな工法があると思います、経費は別として。ですから、そういったものを全部包括的にきめまして、こういうのではいかがでしょうかということは、これは地方自治体にも十分説明をし、そしてそれで合意が得られるならそこにきめていこうというような作業は、当然政府としてはなすべきだと思うのです。ですから、そういったのがすべてまだ答申が出ておらない現在の段階においては残っているのでございます。その答申が出ました暁には、そういう地方自治体の意見は十分尊重いたしますが、それからがほんとうの交渉になると考えておるわけでございます。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 答申が出ておらなくても、その答申がかりに泉州沖というような答申が出てしまったら、いま大臣言われるように、どういう形の、どの場所の、どういう位置に、どういう工法でということは別問題として、どんな方法になろうともとにかく形としては飛行場ができた、こうするならば、これはもうそこはヘリコプター専用の飛行場じゃないのですからね。ヘリコプター専用の飛行場であれば、垂直に上がったり下がったりして離着陸したらいいのですけれども、そうじゃないわけなんですから、やはりかなり次第に低空におりてくる、離陸のときもかなりの距離から離陸していく、こういうことでありますので、島ができても内陸とは無関係に離着陸するということはできない。そこで、先ほど申し上げましたように、石油タンクヤードが林立しておるという中で、かりにこれを強引にやってしまって、そこで事故が起こったら、これはもう取り返しのつかない結果になるということを私たちはおそれておるし、付近住民もそのことが一番頭にこびりついての議会におけるところの反対決議なんですよ。  だから、そういうことをプラスして御考慮をいただきまして、大臣の答弁の中に触れられておりましたように、議会の決議というものを尊重する、いかなる答申が出ようとも議会が反対をする決議を厳守していく限りにおいては強行工事を着工するということはないんだ、こういうように解釈したいと思うのですが、もう一度どうですか。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 地方自治体とは十分に相談をいたしまして、合意を得た上で着工するという方針は変わりはございません。

和田貞夫日本社会党

○和田(貞)委員 ひとつこの自治体の決議というものを十分尊重していただきまして、住民の意思に反するような強行工事というのはないように強く要望いたしまして、時間も来ましたので質問を終わりたいと思います。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 松本忠助君。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 昨年の六月六日に当内閣委員会におきまして、私もこの問題につきまして質問をさせていただきました。その後、私の意見あるいは他の委員さん方の意見、そういったものが相当に取り入れられまして航空事故調査委員会の設置法案、十三ぐらいの加筆削除、こういうものが行なわれておるわけでございます。私は、このような訂正と申しますか、加筆削除が行なわれるということは例を知らないわけでございますが、政府も、この法案を一日も早くものにしたい、そして事故の絶滅を期したい、こういうお考えのもとにわれわれの考えを大幅に取り入れられていらっしゃることもよくわかるわけでございます。完ぺきなものにつくりたい、これは当然のことであろうと思いますので、こういったいろいろの案が出、それがこの中に加えられてくる、あるいはある場合においてはそこを削除する、こういうことが行なわれたことについては、私はたいへんけっこうなことだと思っているのです。  そこで、ある人から言わせると、これは内容がお粗末だからこんなに削除しなければならないんだ、こんなに加筆しなければならないんだ、こういうことを言っていらっしゃる方もあります。それは一つの言い方だろうと思うのですが、いずれにしましても、私は、航空事故が非常に続発した、それを今後そうさせないためにも、一刻も早く、この問題については与野党あげてこの委員会設置法案をなるべく早くものにしたいという気持ちに変わりはありません。しかし、どうしてもこれは完ぺきなものにしておかないと、後々まで大きな禍根を残すのではないかと思いますので、あるゆる点から、この点について前回も、伊能委員長の当時でございましたが、私、質問をさせていただきました。きょうは時間も限られておりますので、たくさんの点に触れるわけにはいかないと思うのでございますけれども、何点かについて触れさせていただきたいと思っております。  そこで、これを見ましても、確かにいまお話し申し上げましたような第四条「職権の行使」というようなものがここに新しく加えられた。「委員会の委員長及び委員は、独立してその職権を行なう」というような条文が入ったことによって、私はこの航空事故調査委員会というものが非常に生きたと思うわけでございます。それからさらに、新しい八条ではごく小さな部分でございますけれども、さらに新しい十二条の二項として「専門委員は、学識経験のある者のうちから、委員会の意見を聞いて、運輸大臣が任命する。」あるいは「航空事故調査官」というものが十四条の中ではっきりうたわれた。それから事故調査について最も重要な問題これは討議されたわけでございますが、この十五条に、「委員会は、国際民間航空条約の規定並びに同条約の附属書として採択された標準、方式及び手続に準拠して、航空事故調査を行なうものとする」というような大事なことがここに加えられましたことは、私はほんとうによかったと思っております。  さらに、新しい二十条になりますが、「報告書」の中にも二項、三項というようなものが盛られて、特に少数意見がここに加えられたことは私は非常によかったと思います。この前のいわゆる727の羽田沖の事故についても山田先生の問題がございました。少数意見が全く抹殺された、こういう問題についてたいへんな世間の関心を呼んだわけでございますが、今回はとにかくここに「少数意見を附記する」ということがはっきりうたわれたという点もよかったと思います。それから三項で、必要があると認めるときには中間の報告をなさる、しかもこれが公表されるというように点。それから新しい二十四条として、陳述者の不利益になるようなことが行なわれないというような点が各種できましたことは、私はほんとうによかったと思います。  そこできょうは一つお伺いしたい点は、この前も航空局長とさんざんやり合った十条の問題をもう一度はっきりしておきたいと私は思う。これは服務の問題です。ここに「委員長及び委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職務を退いた後も、同様とする」というのがございますね。これは局長と私がずいぶん論争いたしましたことは御存じだと思います。この秘密の保持について局長もずいぶん心配されておる点、私もよくわかります。しかし私は、ここにもう一項加えてもらいたい、こういうふうな考え方を持っておる。これは「職務上知ることのできた秘密」、こうなっておりますが、個人の利益を守るためプライバシー、これはどうしても守らなければならない。基本的人権を守るということは当然のことだと思います。そこで、個人の不利益になるものを取り除く、要するに秘密のベールに包んで何でもかでも秘密だということでなくて、物理的な現象についてはすべからく中に盛り入れられるような公表できるような体制にしておいたほうがいいんじゃないかと思うのです。そこで、これを条文の中にあらわすようにしてはどうか、こういうふうに思う。それは秘密、秘密ということで何も表に出さない、表に出さないということでくると、どうしてもこれは事故調査の本質を誤ってしまうのではないか。ですから、事故調査の発展も事故防止への寄与も何もなされなくなってしまうと思うので、この十条について、私の考えとしては、前のところは現在のままでよろしいのですが、「委員長及び委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職務を退いた後も、同様とする」のあとにただし書きを一項つけてはどうか、こういう考えがあるのです。ただし書きは、ただし、事故に関する物理的事実についてはこの限りでない。物理的な事実は、これはもう公表することが当然だということをこの中に私は盛っておいたほうがいいんじゃないかというふうな考えを持っているのです。物理的な事実についてのみですよ。個人のプライバシーを侵すようなことは、これは当然いけません、やる必要はないと思います。しかし、この物理的な事実というものは、やはり当然公表するというようなことがよろしいんじゃないかと私は思うんです。そういう見解について、大臣のお考えをまず伺いたいわけでございます。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 この条文は非常に法律的なものだと思います。おそらくこれは前に政府委員からも御説明したと思いますけれども、国家公務員法にもあり、それから特別職の公務員にもいろいろの秘密保持の義務を負わしてございまして、この秘密の内容というものについては、これは大体法制局なんかで御答弁をしたほうがいいかと思いますけれども、これはそういった法令を通じまして大体これは確立されておる観念だと思います。  そこで、この問題で秘密は漏らしちゃいけないのだという、この表現のしかたでございますけれども、私ども、事故の原因になった事実というものは、これは事実は事実として知らしたほうがいい。これはほかにもそういった規定があったと思いますけれども、それは当然のことだと思うのです。ただ、その秘密ということが書いてございますと、それとの関連性において、物理的事実といういま表現をお使いになりましたが、法律上どういうふうな観念でこれを区別するか、秘密というものと全然別個に物理的な事実というものがあるかないか。それが、秘密であるけれども物理的な事実というものもあるんじゃないかというようなことになりますと、そこを法制的にどう整理するかという問題が起こってくるだろうと思うのです。ですから、表現は別としまして、申し上げられることは、事故の原因になったその事実ですね、これはなるべく公表して、そういったことが二度と起こらないようにするのは、これは当然のことでございますけれども、秘密ということを冒頭に書いておいて、それは漏らしちゃいかぬよ、しかし物理的事実はいいのだ、こういうことになりますと、ちょっと私は法律的に見まして、それをどういうふうに整理するのか正しいか――法律的にですよ。というようなことについて的確な判断がちょっとできませんので、この点はひとつ、関係の方々、あるいは法制局等の意見を、十分お聞きくださって処理していただくほうがよいのじゃないかと思います。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 ちょっと補足説明させていただきます。  先ほど先生御指摘ございましたように、私、この法案につきましては、原案提出者として考えておりますのは、決して私、原案にこだわるつもりはございませんで、何よりも皆さま方の衆知によっていろいろ御議論いただき、いいものができればいい、それが私の基本的な考えでございます。そこで、先ほど先生おっしゃいましたのは、現在までに先生方でお考えになっておる、まだこれはさまったものでも何でもない、修正案の一部をおっしゃったわけでございましょうと思うのですが、私どものいま出しております原案は、この前出した原案、それに対して委員の数が一人ふえているというのが提出原案でございます。一応その形といたしましては、その提出原案に基づきまして御説明せざるを得ないと思いますので、申し上げるのでございますが、いろいろ秘密の保持というものと事実の公開というもの、これは秘密の保持と公開というものがその事故調査の目的からしてともに重要なことであると同時に、ともにやや二律背反するものがあるということが一つの大きな問題ではないかと思います。まずその事故調査というものは公正、妥当、科学的でなければいかぬということ、これについてはもう先生も当然御同意下さると思いますけれども、このためには、真実を探求するというためには相手の人に何でも言ってもらいたいという気持ちがあるわけでございます。そのためには、聞くほうの委員の側で、あなたの言うことはもう外へは絶対に漏らしませんからほんとうのことを言ってくださいということによって、ほんとうのことを言ってもらえるだろうということが秘密保持のおもな意味ではないかと思います。  もちろんこの規定は、国家公務員法に基づきまして一般の国家公務員は秘密保持の義務がございますが、これは特別職でございますから、そういう秘密保持の義務はないので、ここで秘密保持の義務を国家公務員法同様に入れたというふうなこともございますけれども、それ以上実質的な意味は、ほんとうのことを言っていただけるんですというために、秘密を守りましょう、少なくともプラィバシーとか、あるいは自分が言ってもらっては困るというふうなことについては外には漏らしませんということが、真実探求の一つの重要な手段である、こう思うわけでございます。と同時に、一方におきまして、やはり公正妥当にやるためには、ガラス張りの中でやったらいいではないかという御議論が必ずあると思います。どこから見ても恥ずかしくないように、堂々とガラス張りの中でやったらいいではないか、こういう御議論があるし、これまた確かに公正妥当というふうな面でいいことであります。  ただこの場合に、先ほど申しましたように、この秘密の保持というふうなことによる真実追求の問題と、それから公正妥当のためのガラス張りの中ということには、目的においては一つながら手段においては相反するものがあるということをどうしたらいいかというのが、やはり具体的な問題だろうと思います。それで私の考えといたしましては、個人的な考えを申し上げて恐縮でございますが、秘密というものは、プライバシーとか、あるいは企業の秘密もございましょう。それから、こういうことを言うと裁判所の判決とか行政処分とかいうことにも関連するから、こういうことはよそへ漏らしてくれるなということもございましょう。そういったような秘密というものは関係者の同意かなければ秘密保持をやる。しかし、先生おっしゃいましたように、物理的な事実というものはやはりガラス張りの中でという意味で、こういった秘密に関係ない限りにおきましては、やはり堂々と表へ出して皆さまに見ていただき、だれが見てもこうなんだということをやるべきだろうと思います。  ただ、先ほどおっしゃいました表現によりますと、いまの原案の九条第一項で「職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職務を退いた後も、同様とする」として、ただし、事故に関する物理的な事実はこの限りではない、こういうふうな御表現でございましたけれども、これは先ほど大臣御指摘のように、そういたしますと、事故に関する物理的な事実であるならば秘密であっても出していいんだ、こういうことになってしまうと思います、そういうふうな法文になりますと。したがいまして、私、先生の御趣旨には賛成でございますが、その法文の形というものは、先ほど大臣もおっしゃいましたように、いろいろ考えていかなければならない、こう思います。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 いまの語句の問題は、私は別にこだわるわけじゃないんですが、要するに物理的な事実というものは公表できるようにしておいたほうがいいのではないか。何でもかんでも秘密の中へ入れてしまってはいけないので、あなたも、去年の私に対する答弁でも、そのことは原則的にはもういいということを言っているわけですね。ですから私、別にその語句にこだわるわけじゃないんですが、とにかくあまりに秘密、秘密でおくということは、かえって疑惑を及ぼすんだから、物理的な事実に関してのみは、もう秘密というようなべールで包まないで、公開を原則にしたほうがいいのじゃないか、こういうことなんです。それで、その字句について、私は何でもかんでも自説を固執するものじゃありません。また法制局の見解も聞いておりません。したがいまして、それをどのように表現されるか、この中に取り入れるかどうかについてもまた、委員の皆さん方と御相談しなければならないだろうとは思います。ですけれども、一応そういう考えがあるということを私は申し上げておきたいわけなんです。  それで、この設置法案そのものにいろいろ加除訂正が行なわれていますが、これは結局まだ政府原案としてじゃないわけですよね。それは私も理解しています。ただ、要するに新しい四条とか新しい八条とかということを私が言っているのは、原案に対して順を追って変わってくれば当然そうなるので、またそのために、特に新しい四条としては「職権の行使」というふうなことを入れて御説明したわけですが、これがこのままはっきりきまったわけじゃないのですけれども、これは私はこう直すべきだと思うのです。けっこうなことだと思うのです。やはりこれに対しては、運輸省も全面的にこの意見を取り入れるべきじゃないかと私は重ねて申し上げておきたいのですね。いろいろまた御意見もあるし、各党間で調整をとらなきゃならない問題もあるだろうとは思いますけれども、一刻も早く事故調査委員会を設置し、発足させ、仕事をさせる。それが事故の絶滅につながってくるという方向に向かうように私たちは考えたいわけですね。  それで、いまの秘密保持の点について、一応その程度にしておきます。時間の関係もございますからやめておきますが、あと問題は十九条でございます。十九条も、いまの局長の話でいけば、まだいまのところ決定しているのは前の十八条でございますね。「原因関係者等の意見の聴取」という、「等」という字が新たに加わった、ここだけですね。あとは何ら変更してないわけですね。それで「委員会は、航空事故調査を終える前に、当該航空事故の原因に関係があると認められる者に対し、意見を述べる機会を与えなければならない」、こうしたわけですね。ここで私は、意見を述べる機会を与える場所、これは一体どういう場所なのかということなんですね。どういうところでやるのかということ、公開なのか非公開なのかということ、この辺に対してお考えはどうなんでしょうか。まず、この陳述を与える場所が公開か非公開かですね。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 原案といたしましては、必ずしも公開ということは考えておりませんでした。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 必ずしも公開とは考えていないということは、公開してやる場合もある、こう理解していいわけですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 第十八条は、航空事故調査を終える前にもう一度念のために利害関係者に対してよく聞いてみる、それで客観的、公正な判断を下すために念のために聞くのであるという最後のだめ押しでございますから、したがって、いろいろ意見を聞きまして、取るものは取り捨てるものは捨て、それで最終意見がきまるというのは、これから間もないころだと私は思います。したがいまして、その間もないころになりますと、報告書が正式に出まして、それはちゃんと公表されるわけでございますから、この段階においては必ずしも公にする必要はないのではないかというふうに私は考えます。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 ちょっと元へ戻しますが、「航空事故調査を終える前に」というその時点ですね。航空事故調査がある程度進んできて、そしてもう終末に近づいてきた。そしていま局長が言われたように、最後のだめ押しというか、念のために聞くのだというその段階というのは、一〇〇に対して幾つぐらいの段階になったときをいうのでじょうか。一〇〇中九九とか九八とか九五とか。もうほんとうに一〇〇中一〇〇はきまっているのだけれども、念のために聞くのか。数字で示したらどの辺のところになりますか。むずかしいかもしれないけれども……。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 確かにむずかしい問題でございますが、私は私見をあえて申し上げれば、一〇〇中八〇ぐらいではないかと思います。その辺でもって一応確認してみるということがやはり必要である。それによっていままでの見解が変わることもあり得るというふうな意味での意見の聞き方でなければいかぬと思います。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 一〇〇中八〇ですか。そうなりますと、新しい二十条、昔の十九条の三項に入れようとしている問題がありますね。挿入しようとしている問題。「3 委員会は、航空事故調査を終える前においても、必要があると認めるときは、航空事故調査の経過について運輸大臣に報告するとともに、公表するものとする」。これは一〇〇中幾らぐらいのところにありますか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 これは私のほうから実は申し上げられないのでございまして、党のほうからの御提案でございますから、私からこの説明をするわけにはまいりません。ただ、念のために、アメリカにおいて公聴会という制度がございます。そのことを御説明さしていただきましてごかんべんを願ったらいかがか、こう思いますが……。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 いま局長が、これは確かに党の意見だ、自分のほうの意見ではないからこれに対して答弁できない、こう言われればそれまでなんですけれども、こういうものを一応運輸省としても認めまして、この内容について了解して、この程度ならばよろしい、各党の先生方に御相談してきめていただく、それでそれをのむことができるということによってここへ入れたのと違うのですか。そこをまずひとつ確認したいと思うのですよ。答弁できないでは困っちゃうのです。これは全く案であって、これに対しては答弁てきない  しかし、これを認める考えはもう前提にあるのでしょう。そこはどうなんですか。

内村信行運輸省航空局長

○内村(信)政府委員 これは、はっきり申し上げますと、議員修正のものでございまして、国会議員の各党の方々が意見が一致すればそれに従うというたてまえでございますから、私どもといたしましては、これがいいとか悪いとかいう判断は申しかねると思います。そこで、皆さま方の御判断によって、いいと御判断になれば、私どもは当然それに従うということになる筋合いだろうと私は考えます。  そこで念のために。アメリカの場合に公聴会をやっております。この場合には、社会的影響の大きい航空事故が発生した場合には通常公聴会は開催される。これは規則によってきまっているものでもないようでございます。法律上の問題ではないわけでございますが、実際上そういうことをやっておるようでございます。  この公聴会の目的は、初期の段階において実施しました技術調査、これには欠ける部分もあるだろうということから、そういう欠けた部分を補充し、もっと徹底した事故調査を実施するために、これは公開によって、航空事故の関係者、たとえば目撃者とか、パイロットとか、管制官とか、そういった者の証言を通じて事故に関する情報を獲得することである、こういうふうに考えております。したがいまして、この場合の公聴会はむしろ常に初めの事実調査の段階においてやられるように思われます。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 局長の御念のいった答弁ですが、私は、公聴会といういま御説明があったのが、アメリカの制度の中にあるということも知っておりますけれども、どうも、日本の私たちがいま公聴会といっているものと、だいぶ違うような気もするのです。日本の国情にはたしてなじんでいるかどうかというと、航空事故の調査における公聴会というのは、ちょっとどうも疑問に思うのですね。私たちがいままでとっている公聴会ということばなんかは、国鉄運賃値上げの場合なんかの公聴会というのは、要するに一方は値上げするのだ、一方は反対なんだという、こういう半々の公述人を出して、そこで意見を聞く。この公聴会はそういうようなことと違うわけですよ。また、事故調査委員会というのは犯人をさがし出す機関ではないと私は思うのですよ。決してその犯人さがしのための機関であってはならないと思うのです。どうしてもこれはいろいろな事故が出てくるでしょう。あってはならないわけですけれども、軽微な事故も、人身事故を含んだ大きなものもあると思いますが、いずれにしても、その事故を一つの契機として、それを徹底的に、ふだんからの研究と、その事故によって起きた現象をとらえて、今後そういった事故を起こさないようにあらゆる原因の追及をしておくということで、ですから何も私は、前の727の羽田沖の問題のような、原因不明というので片づけないで、これも一つの原因だ、これも一つの原因だ、これもそうだ、これもそうだ、いろいろな原因が出てきていいと思うのですよ。一つに限る必要はないと思う。何でもかんでも一つに締めてしまって、パイロットが悪いのだとか機体が悪いのだとかいうことにしないで、これも事故につながった、これも、これも、ずっとそういったいろいろなものがあって、そして確かに事故になったのだと思うのですよ。だから、犯人捜査ではないのだから、事故を今後起こさないために、いろいろな要素を取り上げて、それに対して十分な検討をするというのがこの委員会の問題ではないかと思うのですよ。  私はこの委員会に常時出ているわけではないものですから、いままでのいろいろな変わった点が、政府としては、まだ確認というか、認めていないけれども、要するにこういう御意見がある、こういうわけですね。それがどう変わったか、どういうふうになったかということについて、最近のものを私はいただいたので、それが変わった段階というか、経過、そういうものを私、知ってないわけです。そういう点、私も十分な時間がとれなかったことを残念に思っているのですけれども、そういうものですから、これは政府としては認められないというけれども、聞くところによりますと、いわゆるあなたのいう十八条です。訂正された十九条の「原因関係者等の意見の聴取」のところにさらに二つの意見かあるというようなことも、私、情報を入手しております。これは運輸省としてはまだ知らないことかもしれませんけれども、委員の中では考えられている。  その一つに、いまあなたが説明された公聴会の問題等も含んでいるように聞いております。私はそういう公聴会の問題を、むしろこの委員会に公聴会という形で置くのがいいのか、あるいは公開の場所というようなことにして置くのがいいのか、その点もまだ詰めておりませんけれども、ただ公聴会という字句がどうも日本のいまの事故調査においてはなじまないような気がするのですよ。だからこれはあんまり公聴会ということばにとらわれて、アメリカでそうだから日本でもそれをそのまま日本の訳にして使うんだということでなくて、もっと新しいことを考えたほうがいいんじゃないかと思うのですよ。要するに、いまのウオーターゲート事件の公聴会のような、ああいうものと、いままで私どもが見聞きしている日本の運賃値上げの場合の公聴会のようなものとは全く違うわけでありますから、ここで新しく考えようというある一部の野党の意見の中にある公聴会というものの字句、あるいはまた関係者というようなばく然としたとらえ方、こういうものはよく研究しなければならないんじゃないかと私は思うのですね。  さらにことばを続けて言わしていただければ、参考に聞いたところによりますと、旅客の問題だけにこの公聴会を義務づけていく、一般的関心を有するものだけに義務づけていくというふうなお考えがあるやにも聞いております。もちろん、これに対して政府の答弁を要求しているわけじゃありませんよ。あなたに答えてもらいたいと言っているわけじゃないのですけれども、ただ私は、そういうことが出ていることを聞いておりますので、あなたから公聴会の話が出てきたので言うわけでありますが、とにかく旅客を輸送する場合の事故だけは公聴会をやる、貨物の場合等はやらないんだとか、あるいは一般的関心を有するものについてはやるけれども、そうでないものはやらないんだということじゃなくて、航空事故の調査というものはあらゆる問題に対してやらなければいかぬと思うのですよ。旅客ばかりじゃなくて貨物の場合も当然だと思うのです。たいへん失礼な言い分ですけれども、事故が起きて死亡した人の数がわずかだった、こういう場合は一般的関心が薄いから取り上げないんだということじゃなくて、事故となった以上はあらゆる事故について取り上げ、研究する。特に公聴会というようなものは、野党の一部で考えられているような、いわゆる参考というようなものであると、一部の者に限ってしまう、それを義務づけてしまう、それは全くアメリカのやり方をそのまま取り入れたみたいな気がするのですよ。そうでなくて、日本は日本の独自の行き方があると思うのですよ。ですから私は、事故一切についてあらゆる検討をし、公開の場所で関係者にも来てもらって聞く、それから学識経験者にも聞くというような方向をきめておかなければいけないと思うのです。  そこで、あなたのいうところの十八条、私のいうところの新しい十九条において、いわゆる公開の場において意見を述べるということですが、この場所も限定し、しかも公開の場所というからには、私は報道関係者だけは入れるべきじゃないかという意見なんです。やはり報道関係者を入れて、公開の場所というそこにはまた、ほんとうに関係ある者、これは原因関係者だけにするか、それとも遺族まで含むか、いろいろの問題があると思いますけれども、こういう問題についても十分の討議をしないと、この問題もたいへんあとに尾を引くようになるんじゃなかろうかと私は思うのですね。そういう点を私、一言だけ申し上げておきたいわけでございます。  いずれにしましても、この委員会をなるべく早い機会につくることについては、私はなるべく皆さん方の御同意を得たいと思います。私たちのほうだけでただっくりたいと言っても、こういう問題のために、政府のほうではこれはどうものめないということで、お互いに突っつき合っている、そのうちに事故が起きた、こういうことでは困るので、なるべく譲れるものは譲り、いれるものはいれ、そして合意を早く得てやるようにしたらいいと思うんですね。  大臣も非常に時間が制限されているようでございますし、私この程度にとどめまして終わりにいたしたいと思いますが、ただ願わくは、今後事故というものの絶滅を期す意味からも、ぜひとも完ぺきな事故調査委員会をつくってもらいたいと思うのです。そのためには、野党のわれわれも大いに意見を言い、そしてまたその意見もいれられるものはいれて最終的にりっぱなものをつくりたい、こういうふうに考えております。  そこで最後に、大臣に一言だけ、この事故調査委員会についての大臣としての所見、これを述べていただいて終わりにしたいと思います。

新谷寅三郎自由民主党運輸大臣

○新谷国務大臣 事故調査委員会を常置したいということは、提案理由でも述べたとおりでありますが、ただ単に起こった事故を調査するというだけではなしに、期待いたしておりますのは、常置機関でございますから、絶えず事故防止についての研究をしていただきまして、あらゆる面、あらゆる角度から衆知を集めて、こうすれば事故はなくなるじゃないか。場合によりましては、地上設備といったものについても、具体的にここはこういうのではいけないんじゃないかというようなことも十分見ていただいて、それを勧告なり、この法律に書いてございますが、そういったことを十分活用していただいて、ふだんから事故が起こらないような体制をとる。航空会社もそうでございますし、運輸省もそうでございますが、関係者すべてがお互いにそういった方面にふだんから注意をしていくというようなことをねらっていただくのが一番ありがたいと私は思っております。  それからついでに一言申し上げておきますが、これはいままで各党の間でいろいろ御研究くださいましたので、もちろんわれわれとしては尊重しなきゃなりませんけれども、こういうように付属機関でありますけれども、運輸大臣が内容についてタッチできない非常に独立した権限を持ち、独自の見解でもって事故調査をされる機関でございますから、いかなる方法によるのがいいか、どんな方法で調査したらいいかというようなことにつきましても、法律にはございませんけれども、こういう方向でこんな方法をとってやるのが一番いいんだというようなことを委員会自体が独自にきめられなきゃならぬ部分が相当あると思うんですね。  それで、その点について特に御配慮をいただきまして、委員会をつくったけれどもいろいろの制約があって自分たちの思うような調査活動ができないというようなことにならないように、非常に自由な立場で、委員会が自分の思った方法で思ったような調査ができますような、何といいますか、委員会が独自の見解を持って活動できるような、そういう余地を残しておいていただきたいということを私は個人としまして希望をしておるのでございまして、いろいろ各党でお話し合いの場合にも、そういった点について御配慮をいただいたらありがたいと思っております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 大臣からいまお話がありましたけれども、私も起きたその事故についてのみ調査するということでないことは先ほども申し上げたとおりで、事故の処理のために、事故の調査研究のために忙殺されて何にもできないんじゃなくて――それは事故のないことが一番いいことです。それで、事故が起きたらこの調査委員会が発動するけれども、やはりふだんから事故調査の専門官がいて、いろんなデータを調べておいて、そして万が一事故が起きた場合に事故原因を早く掌握できるような方法を講じるためにも、私は欲をいえばもっともっと予算もつけて、そしてもっともっと人員もつけてやりたいぐらいの気持ちがあります。しかしなかなか無理な話で、政府が変なふうに金を使っているもんですからこっちのほうに金を使わない。これはまことに残念だと私は思うのですが、いずれにしましても事故を起こさないことが肝心でありますし、まあその方向に向かって全部で総力をあげてこの問題に取り組んでいく、こういうふうな考えでひとつやってもらいたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 午後二時より委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。    午後零時四十分休憩      ――――◇―――――    午後二時五分開議

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。津川武一君。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 きょうは中央精神衛生審議会の機能、結核予防審議会の機能を強める意味で若干質問を続けてみたいと思います。  一つは結核患者のことですが、患者がけい肺になっておりまして、いろいろ社会的機能を果たすに困難な面がありますので、どうしてもリハビリテーションというものを結核の治療の中心に取り入れる必要があると思いますので、そういった方針を伺わしていただきます。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 けい肺機能の患者さんにつきましては、全く社会復帰の見込みのない方につきましては、これはやはり医療加護と申しますか、医療処置が必要でございます。したがいまして、こういう方は終生結核療養所等においてお世話する必要があろうかと思いますが、まだ労働能力の若干残っておられる方につきましては、すでに療養所等におきまして、作業療法等によります能力開発を行ない、その後、社会復帰施設といたしまして後保護施設。これは全国的に十分とは申せませんけれども、若干施設がございまして、そこに収容していただきまして職能訓練を受け、そして社会復帰していただく、こういう手順になろうかと思います。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そういう社会復帰が可能である結核患者を収容している国立病院でさえ、リハビリのための医師も訓練士も施設も、したがって運営費もないところがまだかなりございますので、こういう点で、それをいまみたいなかっこうで進めていく方針を厚生省はお持ちになっておりますか。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 私どもといたしましては、結核対策の中で当然それは必要だというふうに考えております。ただし、今後将来とも、結核患者の収容対策の中核をなすのは、医務局の所管いたします国立療養所が中心になろうかと思いますが、すでに国立療養所におきましては、従来からそういう作業療法を通じまして、社会復帰へのいろいろの施策が実施されている施設がございます。その施設につきましては、これは医務局長からお答えするのが当然かもしれませんけれども、当然そういう施策は伸ばすべきであると思いますし、現にその施設についての充実ははかられているというふうに考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 厚生大臣、きょう医務局長が来てないので、来てればもう少しゃるのだけれども、実際、国立の療養所の中で、そういう人も施設も運営費もないところが、いま局長の答弁のようにあるのです。あるところで、それをやる人たち、雇う人たちのそれに相応した分の経費が医療費の単価の中に組み入れられていない。リハビリの場合、少し組み入れられてあるけれども、患者さんや社会が要求しているものを満たすためには人が足りない。この点をひとつ考えて前進せしめていただきたい。お気持ちがあったならば厚生大臣から答えていただきます。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 この問題は先般の社労の連合審査会でもお尋ねがあったと思います。それについて私もお答えいたしましたが、その必要性は私も十分認めておるわけでございまして、それに対する経費の関係でございますが、中医協と十分相談をいたしまして善処いたしたいと考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 もう一つ結核患者のことでありますが、回復しても十分社会が迎えてくれない。これ、だいぶんよくなったのですが、結核の患者に対する差別感が社会の中に幾らかまだ残っておる。そういうこともあったり、また作業能力も劣っておったりするために、かなり困難な状態がありますので、こういう人たちに特別にコロニーをつくってあげなければならないと思うのです。  このコロニーは国立のものがきわめて少ない。国立でなく、いろいろな慈善事業団体がやっておる、義援金など、ああいうお金でやっている部分が国立の十倍近くある。こういう状態だと国としての責任が果たせられないのではないか。この際思い切って、国が先頭に立ってコロニーをつくって、民間病院を引っぱっていかなければならない。民間でそういうコロニーを慈善事業の形でやっているものだから、きわめて粗末な施設でやっている。でき上がって、つくった製品も売りものにならないというかっこうになりますので、ここに結核患者、回復患者のコロニーの模範があるというふうなかっこうの展示的なものまでつくってみなければならないと思うのですが、ここいらあたりの厚生省の方針はいかがでございます。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 御指摘のように、結核患者、特に低肺機能者に対するコロニー、これは非常に必要な施設であろうと思います。しかしながら、私どもといたしまして、この結核患者だけの特定のコロニーをつくるということにつきまして若干問題があろうかと思います。したがってこれは、内臓疾患のいわゆる機能低下者の収容対策と申しますか、社会復帰対策の一環といたしまして当然考えなければならないと思っております。  社会復帰のために、先ほど申し上げましたような作業能力の若干ある者につきましては、これは職能訓練ではなくて職業補導という段階になりますので、労働省におきまして、すでに国立のものを兵庫県に設けて、その先駆的な役割りを果たしておる事実もございます。しかしながら、やはり十分作業能力がございませんので、それを補う意味におきまして何らかの措置が必要であるということは、御指摘のとおりであろうと思います。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 この点はあとで、精神病の回復患者をどうするかということで、差別の問題がありますので、もう一回お尋ねしていくとして、そこで大臣、この間から話したように、まず結核の検診、診断のために、結核の治療のために、こういった機能回復のために、いろいろこれからやらなければならぬ。  私たち、日本の医学は軍陣医学として発達してきた、こう考えている。もう一つの問題は産業医学として出てきている。労働力の回復ある者に対してはかなりのものを突っ込むが、もう富を生産しない人たち、そういう労働力のない者に対してはかなり冷たかったと思うわけです。したがって、結核の予防審議会などというものをこういう点でさらにさらに活用して、縮小することのないように機能を高めていかなければならぬと思うのですが、そこらは大臣いかがでございます。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 結核は前は国民病とまでいわれましたが、最近における医学、薬学の進歩や国民の栄養の改善等によりまして非常に減少してまいったことは、私は非常に善ばしいことだと思います。しかしながら、現実問題としては、入所せしめておる結核患者もやはりまだ相当数にのぼっておるわけでもございますし、特に老齢化に伴って、年をとってから結核になるという方々も、やはり相当まだあるわけでございまして、結核対策の充実にはもっと力を入れなければならぬことは御意見のとおりだと思います。それがためには、先ほど来お述べになりましたようないろいろな問題があるわけでございまして、そういう問題につきましては、今後ともできるだけの力をいたして努力をいたしてまいりたい。それがためには、審議会の方々の御意見も十分承りながら努力をいたしたいと考えておる次第でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 次に、中央精神衛生審議会のことについてお尋ねしますが、これも何か各党のあれで残ることになったそうでありまして、廃止するとなればかなり激しく追及しようと思っていたのですが、残るそうなので、その仕事の内容を前進せしめる意味において若干質問してみたいと思います。  最近の精神病でございますが、社会的要因が非常にめんどうになったために、社会的要因との摩擦で精神的な疾患で病気になる人がかなりふえてまいりましたし、それから産業構造か非常に複雑になって、いろいろな化学物質を使うようになったので、そこからの中毒症状としても出るのが多くなったし、労働災害が依然として減っていない。労働災害のかなりの部分が頭部、頭のほうに来ている、それから自動車災害が特に頭のほうに来ている、こういう状況。最近では、水銀中毒でかなり脳神経系統がいかれて、精神病患者として最初に出てくるという患者も非常に多くなっているのですが、ここいらあたりに対する検診や治療指針などというものが立っているのでございましょうか、この点をお伺いします。立っていないとすれば、すみやかに中央衛生審議会なんかにかけて、答申を求めるべきだと思うのですが、いかがでございます。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 御指摘の幾つかの要因に基づく精神障害につきましては、まだそれに対するはっきりした原因究明、あるいは診断基準、治療方法、そういう問題につきましての検討はなされていないと思います。ただ、私ども、最近非常に大きくなってまいりましたアルコール中毒につきましては、一応の診断基準をつくっていただきまして、実態調査に移っております。そういうふうな形におきまして、いま幾つかあげられた問題につきまして、今後私どもといたしましては、やはり早急に、いろいろの原因の究明、それの予防、それからそれに対する対策、これは立てなければならぬと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 ぜひひとつそのように進めていただきたいと思うわけです。  その次の質問は精神病ですが、やはりおとといも話したように、われわれ医者が、医学者が、医学徒が、そういうものを、自分の持っておる技術とヒューマニズムから治療すると同時に、患者の側からの要請が医療を構成する重要なモメントだと思うのです。精神病の患者は、自分で口で言えない、自分の意思を表現できないとすれば、家族の方たちがこれをかわって育てなければならぬ。そこで、全国で精神障害者の家族の会が最近できて、厚生省ともいろいろ相談されているようでございます。全国精神障害者家族連合会、全家連という形で皆さんのところへあると思いますが、これはかなり厚生省一緒に相談していかなければならない大事な団体と思うのですが、この団体、この会に対して厚生省はどんなふうに考えておるか。まず厚生省の意見を伺わしていただきます。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 精神障害者の家族会の方々は、しょっちゅう、私どもの精神衛生課、あるいはときどき私もお会いいたしております。したがいまして、そのいろいろの問題点につきまして御意見を聞く機会は非常に多く持っておるつもりでございます。それからまた、この家族会の方々は、日本精神衛生連盟というものがございまして、そこにも加入されておりますので、私どもといたしまして、そういう全国精神衛生連盟を通じまして、いろいろまた私のほうからもお願いすることもございます。そういう点を利用いたしまして、私どもはできるだけ、私どもの行政の立場では手の届かない点につきましていろいろ御協力をお願いいたしたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、ここの会、私の病院で言うと、入院患者百七十人に対して現在二百二十家族ぐらい、外来も入れて来ておるのですが、全国的に非常にまだ少ないが、少ないなりに患者の気持ちを代表しているが、非常に望んでいるものは、精神障害者として身寄りのない形――施設に入る、あるいは病院に残っておる、そういう場合に、精神病患者の里親制度というのをかなり望んでおるのでございますが、これはやはりぜひつくってあげるほうが、症状を軽くしたり、治療を早めたり、また縁あっては社会復帰への非常に大きな糸口となるのですが、制度として精神病患者の職親制度というものをつくってみたらいかがと思うのですが、そういうお考えはございますか。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 精神障害者の治療は、特にほかの疾病と違いまして、やはり人間関係というのが主体になると思います。したがいまして、御提案のような里親制度、これは、人と人とのつながりによりまして治療効果をあげるということは、非常に期待されるところだろうと思います。したが  いまして、職親制度も含めまして、私どもといたしましては、もしこれが十分効果があげられるという実証が得られれば、制度として取り上げるのも当然であろうかと思いますけれども、現在まだ残念ながら、私どもといたしましては、社会の方々がこの精神障害者に対する御理解が十分ではないと思っておりますので、しばらくの間、試行段階を経させていただきたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 厚生大臣、たとえば厚生大臣なり私たちなりが、精神病のこういう人の職親、里親になってくると世間の関心が非常に違ってくるわけです。ひとつ大臣、あなたの就任の時期にこういうのを踏み切ってみませんか。いかがでございます。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 精神病患者の治療対策としてお述べになりましたような制度も、これは人間関係が中心でございますから、治療を早め、事後の回復を早めたりする上からいっても、私は医学の専門家ではございませんが、非常に私も理解できるような感じがいたします、直感的に。そこで、やっているよその国の例もあるようでございますから、そういうこともひとつ調べてみたり、専門家の方々の御意見も聞いてみまして、今後の問題として検討いたします。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 それから精神障害者のさっきのコロニー、職業訓練、この問題ですが、一般の労働行政としてやっている職業訓練、そこでもやっているのです。先ほど局長が言った結核もやっているのです。だが世間は結核と精神病はやはりあと受け取らない。そこに問題があるので、これは特別に施設して、そこで特別に訓練して、社会の人にたくさん見てもらって、そこで座談会をやったり、そしていまの里親だとか職親だとか、そういう人たちをたくさんそこでつくる、そうしなければ、私はいまの日本の差別されている状態から抜け出せることができないと思うのです。さっき局長は、一般の労働行政としての職業訓練でいいと言っているわけですが、実際はだめなんです。この間テレビにも出ていて、どれほど苦労したか出ておるわけ。こういう点の具体的な施策が必要だと思うのですが、これは局長答弁していただいて、局長ずいぶん大臣に教えていただいて、最後に大臣からも答弁を聞きます。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 すでに私どもといたしましては、この問題はやはり、社会復帰する前の中間施設、いわゆるデーホスピタルあるいはナイトホスピタルというものから徐々に移行していかなければならないというふうに考えまして、すでに川崎市等におきまして、その試みを実施いたしております。しかしながら、これはやはり社会復帰する前の段階でございまして、そういう施設を中心といたしまして社会の方々に精神障害者に対する理解を深めていただくということが、これは一つの先生が御指摘になるような早道だろうと思います。したがって、この制度をできるだけ全国的に早急に広げてまいりたいと思っております。そうしてできればナイトホスピタルというような形で、精神障害者の方も、安心して治療を受けながら作業あるいは労働を通じて社会復帰をする道を早くっけるべきであろう、かように考えておりまして、明年度も若干この施設を拡充するような予算要求もいたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 大臣、局長はいま中間施設と言っている。これは、治療する、また患者さんに投薬する、それから患者さんから話を聞く、悩みを聞くなどということで、主治医なりケースワーカーなり看護婦さんなりが夜話をして、昼はデーホスピタルとしていろいろな仕事ができる、こういう体制。もしくは、今度は逆に夜と昼をかえてやる。夜仕事していて昼そういう形でやるといういろいろの中間施設、これはかなり治療的な要素を持っている。これは病院と社会との中間にある。これは必要なんですけれども、局長はいまそのことを言っているのです。私はそうじゃなくして、それよりもっと進んで、どうせ精神障害者というのはかなり長いこと入っている、職業を持っていない、現に社会に生きていく方便を持っていない。しかも、そういう完全になおって方便を持っていない人に職業訓練する、これは特別なものをつくる必要があるかと思うのですが、中間施設もまだ足りないが、局長はその中間施設で私に答えている。もう一つ、局長と大臣に、精神病もしくは肺結核の特殊な訓練所を日本に一つ、二つか、もっと多ければこれに越したことはないけれども、まずやってみたら、そのことが非常に大きく問題を前進せしめるきっかけになると思うのですが、この点はいかがです。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 この問題につきましては、医務局長からお答えしたほうがいいかもしれませんけれども、すでに国立療養所等におきまして、職業訓練と申しますか、そういう指導を兼ねました施設もございます。それから精神病院の中にそういう施設を持っておるところもございます。したがって、それをさらに発展するような形において伸ばすのがいいのか、全く独立さしたものが必要であるかということにつきましては、やはり何といっても、まだ精神障害者に対する日本の国内の国民の方々の理解というものも十分見きわめた上でやらなければならぬというふうに考えておりますが、私どもは、その努力は将来とも続けてまいりたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、社会の目をよくなおすためにも、国をあげてあたたかい形で精神病者を迎えるためにも、ぜひひとつ大臣の決意で職親、里親制度というものを確立していただくよう。それから、精神障害者で治癒して社会復帰のための特別の訓練所を設けることを厚生大臣が検討する、それを強く要求して私の質問を終わります。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 前回いろいろ承りまして、資料をお出しいただきましたものも数々ございます。ただ、これをこまかく承ってまいりますと相当めんどうな議論になりそうでありますし、片や都議選のさ中で私自身どうも時間もありませんので、中心点を幾つか承りまして結論にしたいと思います。  そこで、四つの審議会を一本にまとめる、こういうのがございますけれども、その発想として、どういうところからこういう提案をなさるような結果になったのかという点を、一応聞いておきたいわけであります。  たとえば結核なんかにいたしましても、私の兄貴も結核の専門の学者でございますが、最近は予防医学がたいへん発達をいたしましてぎりぎりの段階にきている。しかし、この段階で結核を絶滅させるとなると、いままでかけた努力より以上の努力を予算的にもしなければならぬ時期であろう。この時期をはずすというと一また将来たいへん心配な状況が起こりかねない。先般も、国立浩風園という結核の多くの病棟をかかえた病院がございますが、ここの院長さんは、そのために受賞までなさっている有名な永井博士でございます。この方とも長い話をする機会がございましたが、いまあげましたと同じというか、より強い意見をはいておりました。一生かかって結核対策に取り組んだ学者である私としては、また医者である私としてはという前置きで、いま私が申し述べたようなことを言っておりました。それを、かつて臨時行政調査会の答申がありましたけれども、かといって、きわめて事務的に何もかも一緒にすればいいのだということにはならぬと実は思うわけであります。そこらを少し専門的な立場でお答えをいただきたいと思いますが、いかがでございますか。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 いま御指摘がございました四つの審議会を一本にするということでございますが、従来は疾病ごとにそういう審議会を持っておりまして、その疾病に対する対策について突っ込んでいろいろ御審議をいただいたわけでございます。しかしながら現在の疾病構造等の変化もございまして、私ども公衆衛生の立場からいたしますと、結核も含めましたいわゆる公衆衛生施策について、包括的にいろいろ論議していただく必要が非常にふえてまいりました。たとえば、いま非常な転換期にあるといわれております保健所の問題にいたしましても、これはやはり、結核も含めました、あるいは伝染病も含めました地域医療のあり方という中で御審議をいただく必要があろうかというふうにも考えておるわけでございます。ただ、従来ございました審議会につきましては、部会という形でその専門的な御審議は続けていただきますけれども、共通的な部分につきましては、その新たな公衆衛生審議会の中でまた部会を設けて審議していただくほうが、私ども実際に行政に携わる者といたしましては、ベターではないかというような気持ちから、一応いつでも機動的に動かせるような形にお願いするのが筋じゃないかということで、四つの審議会を一つにまとめてさらに新たな問題の審議ができるような体制をとりたい、こういうことでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 一応はそういう答弁でもしないことには、答弁にならぬだろうと思うのですがね。いま保健所の話をなさいましたが、保健所なども、全国の都道府県並びに人口二十万以上の市になっている。だから八百二十八カ所ぐらいございます。はたしてそれでいいか、あるいは機構的にどうなのか、これはずいぶん問題があります。が、しかし、だからといって何も四つを一緒にしなきゃならぬ理由にはならぬ。そんなことははっきりしていることですから。私も保健所がいまのままでいいなどとは一つも思っていないです。保健所の職員の話を聞いてみれば一ぺんでわかる。これはもうやりようがないですよね。まして私のところの横浜みたいな過密都市になりますと、保健所は、もう昼の休みだって、きちっとかぎを締めておかなければ人が入ってきてしまって、めしも食えなきゃ休むこともできない、そういう状態ですよ。そうなると、これでいいことにはなりません。しかしそれは、だからといって審議会を一本にしなければならぬ理由にはならぬ。  だから私は、もっと端的にいえば、行政管理庁がおいでになればお答えいただきたいのですが、臨時行政調査会の答申が出ているわけでありますから、だから一緒にしなきゃならぬといういい方が常にある。皆さんの省とは申し上げないけれども、何でこういうことをなさるんだと聞いていくと、一番最後に小さい声で出てくるのは、行政管理庁がやかましく言ってきてしょうがないのだという。機構改革なんな持ち込んだときにぎゃんぎゃんやられちゃ困るからという。そうすると、全く事の本質を離れた事務レベルの統合案、機構の改革になってしまう。私はこれでは本末転倒で間違いだろうと思っている。  たとえば、これはほかの省の話ですけれども、大蔵省関係の地方にございます財務部、これを出張所にする。財務部長を出張所長にしてみたって意味はないですね。何をどうするんだって聞いてみたら、主計部門、経理の部門を、横浜でいうなら関東財務局に上げるのだ。人を減らすのか、いや減らしません。減らなきゃ足代が横浜からよけいかかるだけです。全く意味がない。そういうことばかり考えている行政管理庁なら、正直に言?てこれは要らぬのですよ。  だからそういう意味でひとつ基本的に、審議会の調整統合というものにせよ、あるいは公団、公社の問題にせよ、もう少し突っ込んで、一体行政管理庁はどういう方針を持つのかという点。これは長い論議をしてきておりますから、一応いままであなた方のおっしゃっていることは承知です。その上で、そこまで毎年いろいろやってきた中に、私どもから見てずいぶんこっけいないきさつがある。それじゃ困るんで、ここまできた行政管理庁の行政機構に対する基本的な方針、これはどういうふうにお考えでございますか。

平井廸郎行政管理庁行政管理局長

○平井(廸)政府委員 御質問の途中で入ってまいりましたので、全体的な御質問の趣旨をよく理解していないかもしれませんが、行政機構全体についての考え方ということでございますか、あるいは審議会の整理統合という点についての御質問でございましょうか、その点ちょっと伺いたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 みんな同じじゃないですか。国家行政組織法の八条機関も明確にあるわけですから。これは間違いなく行政機関なんですから。そうでしょう。そんなことは再質問にはならぬのですな。行政機構というからには、すべてを含むわけでございますから。その意味で、いま私の質問は聞いておられたわけでしょう。

平井廸郎行政管理庁行政管理局長

○平井(廸)政府委員 いや、実は途中で入ってきたもんですから……。

大出俊日本社会党

○大出委員 ああ、そうですが。タイミングのズレでございまして、たいへん愚問を発しましたが、おいでにならぬのじゃこれは話にならぬ。それじゃ、時間ございませんから先へ進みましょう。平井さん聞いておいていただいて、ひとつあとで伺いましよう。  そこで、もう一つここで調理士の皆さんに関する問題を……。  調理士法ができましたのは昭和三十三年でございましてね、議員立法でございますか。私も、この調理士法というものは、ずいぶん勉強させられた時期がございました。そこで、この調理士の皆さんの現状を皆さんは一体どう把握をなさっているか。調理士法というものをこしらえて、どういう意味の効果があり、一体何がよかったのかという、これはどう見ておられますか。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 調理士法を制定いたしました趣旨といたしましては、調理士の技術の向上並びに衛生知識の向上、これが一つの大きなねらいだったと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうじゃないのです。これはあなた方しろうとがそんなこと言ったって、板前やっている人は、板前の親方がちゃんといて、子弟関係というものは血縁以上に強いのです。ほうちょう一本ですから、歌があるとおりですよ。すし屋さんだってそうですよ。米のたき方から、それこそ毎日頭たたかれている。技術の向上も、何もそのために調理師法ができたわけじゃない。こんなことは一つも関係ない。  たった一つだけいいと思われるのは、十条だと思いましたけれども、つまり調理師の皆さんを集めて一つの団体構成ができる、率直にいってここだけです。集団的な組織を持っている。そうすると、いま言われたいろいろな親方がいる。だから親方同士の関係が全部つながりがある。何々調理師会、何々調理師会というものがもともとあって、そこにみんな口がかかっていて、自分の弟子をどこかへすぐその人が世話するというシステムが初めからあった。あったのだが、それをもっと幅広くそういう団体が――たとえば横浜ていえば、萬屋睦社という有名な歴史と伝統のある調理師の会がございました。あるいは三共調理師会という会もございました。あるいはおすし屋さんの会もございました。合木トリさんという方がいまやっていますが、これはおすし屋さんの関係。そういう方々が一緒になって、そういう横の交流という形で、おのおのそういう中で非常に教えられて、個々の方々が、一つの自分の技術というもの、社会的地位というものの自覚というものまで出てくるということ、それは非常にいいことです。だがこの種の法律の一番欠点は何か。いろいろな義務ばかりおっつけておりますけれども、法律的には何の権利も認めない、そういう意味の身分法なんですね。  これは何も調理師会に限ったことではない。これはあらゆる法律がそうです。たとえば一番レベルが高いと考えられる診療エックス線技師法でもそうです。あるいは衛生検査技師法でもそうです。すべて身分法でございますけれども、すべてこれらは義務づけだけしてある。権利がない。たとえば調理師法ができたからといって、調理師の方々が、正規の法的な調理師という身分を持ったら給料がいきなり上がるか。何の関係もない。一銭もふえるわけじゃない。やはり調理師の法律がある前から集団のてっぺんに立つ方々が、全部弟子を押えて、そしてそれを雇っている各店舗の方々に話をしてあげていく、それしかない。いまでもこれは同じです。だから、せっかく調理師法による資格を得ても収入の面につながらない。そういう点はやはりこれから先考えなければいかぬ問題がたくさんございます。  診療エックス線技師法だって改正案が技師会から出る。衛生検査技師法だって技師会から改正案が出る。だから、これは政府立法で二つともお出しになりましたが、いずれも厚生省なら厚生省の側が受け身なんですね。技師会が先行しているんです。調理師法だってやがてそういう時期が来る。  だから、そこらのところをとらえてみると、単に日本調理師会の方々が何を言ったからなんというふうなことで、さて、いままである栄養課のほうから、環境衛生局のほうの食品衛生課にぽんとほうり込んだらそれでいい、将来、環境公庫にぶら下がって幾らか金にでもなればなんてね。それは店舗を構成しておる店舗の旦那衆にはいいかもしれぬ。しかし、そんなことはほうちょう一本の方々には無縁です。安易にそういうことをおやりになると、問題は、集団給食のような形になっているような病院であるとか、横浜で言うならば芹香院なんという精神病の方々の病院なんかもありますが、そういうところにみんな調理師さんがおいでになる。この方々は栄養士と組んで、生鮮食料品を予算に合わせて安く買ってきて、いかにして栄養価値の高い食事を、調理技術というものを一〇〇%使ってつくるかということで連日苦心しているわけですね。片一方、冷凍医療食なんというものが最近はふえてきつつある。背景はみんな大きな資本です。そうすると、冷凍医療食を持ってきて、それがどんどん入ってくるかっこうになると、一つ間違うと調理技術も栄養士も、そういう観点でない方向に行ってしまう。それはそこに入っている患者さんにとってみればたいへんなことです。そんな簡単なもんじゃない。だからそういう点まで突っ込んだ議論なしに、安易にものごとを所管がえをして、旦那衆の集まりであるところの日調の方々が言うような、あるいは衛生管理者に調理師の方々がなる人が多いからというようなことで考えると、これは本末転倒になってしまう。そういうふうに実は私は考える。  しかも、あなたのほうがお出しになった今回のこの機構改革に伴って、部内の厚生省の広報紙に書いたものなどを読みますと、営業対策を確立するなんということばが使ってある。それなら一体営業対策とは何だということになる。片一方の栄養課のほうから環境衛生局のほうに持ってきて、それを食品衛生課に所管がえをした、これが何で営業対策の確立につながるのか。しいて言えば、環衛公庫ができている、そこらとつなげてあげるということになる。そういうものの考え方は本質をはずれている。だから、この法律ができ上がって今日まで栄養課が所管してきたのには、それなりの理由があるのですから、それをあえて変えようとするならば、十分にそこらの関係の方々は、三十四年からそれぞれ苦労しているのだから、そういう方々の意見を十分に聞いて、同じ調理師という立場の方々の中で争いが起こるなんということでは、平地に乱を起こすのだから無礼千万な話ですよ。  栄養課なら栄養課というものは県までつながっているのです。だから私の神奈川県なんかは、中央でてっぺんの諸君が何を考えようと、神奈川は神奈川方式でいくなんということを逆に神奈川県当局と話し合ってきめている。そういうところまで持っていってはいけません。だから将来に向かって、そこらのところは十分慎重に、事前にそれなりの御努力をなさって、それでものをひとつ世間一般のわかるように持ち出すのでないと、こんなもの一枚私がもらったって――これだって議案についてきたんじゃないんだ。わかりやせぬじゃないですか。だからそういうふうにやはり慎重にやっていただかぬと困る。いかがでございますか。

加倉井駿一厚生省公衆衛生局長

○加倉井政府委員 調理師法を食品衛生課に所管がえにいたしますにつきましては、御指摘のように、やはり全体的なこまかい詰めが足りなかったということにつきまして私ども十分反省いたしております。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは先々のこともありますので、私は栄養課長さんのところに電話を入れて聞いてみた。一体これはどういうことになっているんだ、いや別にどうってことはないのでございますが――どうってことなければ、初めからそんなことする必要はないんだ。どうっていうことはないんでございますが、どうも環境衛生局ということで、そっちのほうに食品衛生課もございまして、まあしいて言えば調理師会の方も御賛成で、前々からそういう御意見もありましたからという程度のやりとりをいたしましたが、そのくらいの回答しか返ってこない。それは私は浦田さんとは、長いいろいろなことのおつき合いだから、冗談めいたお話も出るのだけれども、こっちに来るというのだからと言う。来るものを拒まずということになると、これもずいぶん無策な話でございましてね。そうでしょう。私が好きだから来るんじゃないかなんという話になると、これは話のほかでございまして、これは冗談でございますからお気にしないでいただきたいのだが、そういうことでなしに、問題を提起しようとする方はそれなりに真剣なんですから、それはやはりすなおに受けていただいて、それがどの部分であっても、これは自分の身分にかかわる法律なんですから、だからそこらのところを皆さんがお考えいただかぬと、私は間違いが起こると思う。どうかひとつ将来に向かっては、この際ぜひひとつもとに戻しておいていただいて、各レベルの調理師さんと十分な話し合いをなさる必要がまずもってある、こう私は思います。  片や調理師法の単なる身分法では困る。社会的な地位という意味では金銭も伴います。そういう意味で、義務ばかりおっつけて、何の権利もない法律をこのままおいておけないという空気もたくさんございます。したがって、それらも含めて御検討をいただく必要があろうという、これは私の意見でございますから、大臣、そこらのところいかがでございますか。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 お述べになりましたこと、一々実はごもっともに拝聴いたしておったわけでございまして、こういう問題については、やはりそれぞれ長いことの沿革があるわけでございますから、その点は慎重に考えなければならぬ問題がたくさんあったと思います。多少こちらにも言い分を言わせていただけばいろいろあるのでございましょうが、きょうの段階では何も申し上げませんで、委員会の御審議の結論にまちたいと考えておる次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 どうも大臣にそう言われたのでは、私も一言もございませんで、ひとつ慎重にお取り扱いをと申し上げて、この点は終わらせていただきます。まあずいぶん調理師法関係の問題では、私も実は長い苦労をいたしまして、したがって、関係の団体ともずいぶん深いおつき合いをいたしておりますが、それだけに問題がございます。ぜひひとつ御検討いただきたいと思います。  次に、この間の懸案を申し上げます前に、私が非常にいま困っておる問題がございますので、大きく申し上げて二点承りたいのであります。  一つの点は、ほかの委員会でも一、二出ておったようでありますが、そこらを拝見させていただいたりいたしまして、なお不納得でございますので承りたいのでありますが、それは、今後どうするかという問題も大きくかかわり合いを持つ、こういうふうに思いますから、皆さんのお考えをはっきり承っておきたいのでありますが、それは、先般、御発表になりました、四十八年六月二十四日でございますか、「水銀汚染から健康を守るために」ということで厚生省の記者クラブにお配りになった。つまり魚が食えなくなるのではないかという大きな騒動になったこれは発端でございますが、私の足元も横浜でございまして、漁業をおやりになる方もなお残っておられます。大きく釣り船にやむなく転換をされた方々の集団もございます。実はこれらの方々がたいへんな心配をされている。営業に直接的にかかわっているわけですから。ぼんぼんキャンセルが来る。  実は漁業と釣り船と一緒の組合をつくっておりますのは、横浜の金沢というところが中心であります。これと本牧の北方というところでございますが、ここはまあ非常に少なくなっておりますけれども、この二つを除く――皆さんの中でおいでになる方もあると思うのですけれども、八幡橋の横浜市がいろいろやりました釣り舟センターというのがあります。これは全部一人残らず私の後援会員でございますし、根岸から神奈川、鶴見に至る釣り舟も全部私の後援会員でございますからほかの人はいないんでございまして、至るところ実は今度の発表で大きな騒ぎになっておるわけでありまして、皆さんが横浜の八幡橋の釣り舟センターにおいでになりますと、これは私の後援会の会員がお連れしているわけですが、したがって、これは私も直接的にかかわりがありまして、厚生省はまことにもってけしからぬ、これじゃ一体東京湾で釣ってきた魚は何にも食えぬことになりゃせぬかという騒ぎがまず起こった。しかしその前に、新聞もけしからぬと、こう言う。厚生省が、いや、あれはそういう意味で発表したんじゃない、〇・三PPM全部の魚が汚染されたら  これはよけいなことでありますが、たらということであるというので、それじゃ新聞がけしからぬなんて言っているうちに、じゃ、大体たれ流しているほうはどうするんだと話はもとに返ってきまして、それこそ、全国の消費者がほんとうなら通産省を取り巻いて動かぬぐらいのことをやらなければいかぬのじゃないか、そういう議論をしてきているわけです。  そこらのことを踏まえまして、方々でいろいろおっしゃったのかもしらぬけれども、私はこれを見て、ここに資料の説明というのをいただきました。これはおたくがお出しになった資料でございます。ところが、この中に「現実にはそのようなことはあり得ないので」「一は、魚介類のすべてが〇・三PPMのメチル水銀を含有していたと仮定した場合の例示であり」、これですね、一番最初にありますやつは。この一週間に食べられる魚介類の量、アジが十二匹、イカが二・三枚、スズキは十・三匹、サンマが五・八匹、イワシが十・二匹、マグロのさしみが四十七切れ、ヒラメが一・八匹、マダイがいずれも中でございまして七・三匹、サバが一・二匹、タチウオが一・七匹、コハダが十匹、クルマエビが六・六匹と書いてあるのですが、このスズキなんていうものは、私は浜育ちでございますからよく知っておりますけれども、これはたいへん大きなものでございますけれども、一メートルもあるような魚を、これを十匹だの十三匹だの一週間に食ってしまうなんとすれば、これは齋藤厚生大臣、まずスズキを一週間で十匹も食うことはとてもできないですよ。めしも食わぬで食ったって、これは食い切れるものではない。こういうことまで発表しなければならぬというのは、私はわからぬですがね。それにもかかわらず、これは「現実にはそのようなことはあり得ないので」、これは念のために読んでおきますが、「一は、魚介類のすべてが〇・三PPMのメチル水銀を含有していたと仮定した場合の例示であり、現実にはそのようなことはあり得ないので、かりにいままでの調査で把握できる魚介類の実測値(水銀による環境汚染調査における魚介類のメチル水銀の平均値である〇・〇八PPM)のメチル水銀を含有しているものとして試算し直すと」と、こうなっているのですね、これを見ると。「一人当たり一週間に摂食することのできる魚介類の量は次のようになる」というので変えたのですね。そうでしょう、最初の発表から。これは一体どういうことを意味しているか、何を言おうとしているのか、ここは私はわからぬのですけれども、さっき一番最初に申し上げたスズキが入っているやつ、これはアノ、ヒラメ、イカ、マダイ、セイゴ――スズキがこっちはセイゴになっちゃいましたね。ちっちゃい子供のうちはセイゴなんです。これは大人になるとスズキになって川をのぼるのですが、これは最初のほうは大人を書いて、あとのほうは子供を書いているわけですけれども、これはこの中にはどういう意図があるのですか。

浦田純一厚生省環境衛生局長

○浦田政府委員 今回設けました水銀に関する暫定的基準あるいは規制値、これの考え方をごく概略御説明申し上げますと、まず総量規制という考え方でもって、一週間を単位として、毎週メチル水銀であるならば〇・一七ミリグラム、大人の五十キログラムの体重を持っている方を想定いたしまして、〇・一七ミリグラムという総量規制をひとつ行なっているわけでございます。これが実は学問的に割り出すいろいろないままでの、たとえば水俣病の治験、あるいは国立衛生試験所でサルを便って実験をしておりますそれから得られた知識、あるいは国際的にきめられました基準等々を参考といたしまして、〇・一七ミリグラムという数値が出てきているわけでございます。これは総量規制でございます。  さて、この総量規制を実際に行政に移して実効を期するためには、どうしても濃度規制というものをあわせ行なう必要があるわけでございます。その濃度規制が専門家会議の意見では、総水銀で〇・四PPM、メチル水銀といたしまして〇・三PPM、こういう濃度の数値でございます。当初お手元にというか、いま先生がお持ちの「水銀汚染から健康を守るために」、これは未定稿でございますが、これを記者クラブのほうに提示いたしました目的、趣旨は、ただ単に、PPMとか、あるいはミリグラムとか、あるいはメチル水銀とか、こういったようなことでもってこの暫定的基準ないしは規制値を発表するということは非常にわかりにくいではないか。     〔委員長退席、藤尾委員長代理着席〕 大方の皆様方のいろいろな御希望、御意見もございまして、できるだけわかりやすく絵解きしてくれ、たとえばアジで言えば何匹だといったような、これはかなり広範囲にわたる御要望がございました。それで私どもは、そのような発表方法も解説としてとるべきであると判断いたしまして、一つの例示として出したのがアジ十二匹分以下の「水銀汚染から健康を守るために」という資料でございます。実は私どものほうから用意し提示した資料はそれだけでございます。  ところが案に相違してと申しますか、はなはだ不明をいま悔いておるわけでございますが、一般の国民の皆さま方に、これは全部とは私は思ってないのですが、一部の方に、あたかもそれだけしか食べられないのだ、アジならば十二匹しか食べられない、これはたいへんだといったような受けとめ方をされ、ついに水産王国日本も魚の食べ方まで規制されるというふうな受けとめ方までされまして、たいへんな御心配をかける結果になったわけでございます。  そのような反響に対しまして、私どもはさらに真意を伝えるために、いやこれは一つの例示でありまして、〇・三PPMぎりぎり満度一ぱいにすべてが汚染された場合の仮定の数字であるということの趣旨を徹底されるために、もう一つの例として、これを〇・〇八PPMと置きかえた場合には、単純に計算いたしましても〇・三PPMに比べまして約四倍近い魚が食べられますよということで、この規制値の持っておる意味というものをさらにわかりやすく、また〇・一二PPMという限度ぎりぎりまで満度一ぱいによごれておるというふうな印象を与えたことに対しても、これは事実と反しますので、その点もおもんばかりまして一つの計算例を示したわけでございます。いま先生のお手元に解説書として行っておりますのは、私どもが一般に出しておるものではございません。たしか二十五日、二十六日になりまして私どもは、〇・三PPM、アジ十二尾の趣旨をさらに詳しく関係者の方々に御説明申し上げましたので、〇・ ○八PPMという実測値の数字が出たわけでございます。  このようなことでございまして、暫定的基準並びに規制値そのものは動いておりませんし、またその後の説明を追加したことは事実でございますけれども、それを修正したとかなんとかいう性格のものではないと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは実はこまかく詰めてみたいことがたくさんあるのでありますが、時間がございませんから、きわめて重点的に伺いたいのでありますけれども、このあとから出されております資料。最初のものはここに書いてございますように四十八年六月二十四日でございます。あとから出されましたのはゼロックスでとったものでございますが、こんなかっこうになっているのですから、おそらく応急措置でお出しになったんでしょう。こっちはたいへんに丁寧な資料でございますから。  これを見ますと、つまり魚介類のすべてが〇・三PPMのメチル水銀を含有していたと仮定した場合の例示だ、いまのあなたの説明でもそう言うのですね。ここには現実にそういうことはあり得ないと書いてあるのですね。現実にそのようなことはあり得ないのに、何であり得ることにして発表したのですか。現実にそのようなことはあり得ない、そんなことはないのだと言うのだから、ないなら何も発表する必要はない。そうでしょう。これは、魚介類が〇・三PPMのメチル水銀を含有していた、そう仮定した数字だ。だが現実にそんなことはない。ないから、四十五年から四十七年の数字に基づいて計算をするとこのときが〇・ ○八PPMだった、だから修正をするとこういう数字になるということで、あなたのほうはあとから読み上げた数字に改めたというのでしょうね。そうでしょう。  そうすると、一体何で現実にありもしないことを、御丁寧にスズキなんというこんなに長いものまで入れてこんなことをしなければならなかったのですか。その一番根本のところを聞かせてくださいよ。さっきからそれを聞いているのです。なぜこんなものが出てきちゃったのですか、そこを聞きたい。

浦田純一厚生省環境衛生局長

○浦田政府委員 それはあくまでも、規制値の〇・三PPMがどのような意味を持つものであるかということをわかりやすく説明するための説明資料でございます。そこには、〇・三PPMの場合というふうに断わり書きがしてあるはずでございます。現実にあり得ないということも確かに事実でございますが、この解説書の目的は、かりに〇・三PPM全部よごれたにしましても、まだ日本人はほほいままでどおりの魚の量は食べられますよということをさらにつけ加えておけばよかった。あるいはもう一例といたしまして、〇・〇八PPMが現実の数値であるからそれに当てはめると四十数匹食べられるのだというふうに、さらに追加してあげればよかったと思っておりますが、まことにその点こちら側の趣旨に反しまして、いわば発表のそういったデータの並べ方の不手ぎわ、説明の不十分という点について、私は皆さま方に心配をおかけした点について、まことに心が痛み、すまなく思っている次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ちょっと念を押したいのですが、浦田さんは、ここにつけ加えておけばよかった、〇・三PPMまで魚がよごれてもなお魚はこれだけ食べられますよ、アジは十二匹食べられます、イカは二枚か三枚食べられます、スズキもたいへん大きなものを十匹も食べられます、ハマチも食べられます、そういうふうにここにつけ加えておけばよかったとあなたは言う。しかし、あなたはとんでもないことを言いますな。そういうことなんですか。〇・三PPMまでよごれてもなんということを厚生省は夢にも考えてもらっては困るのですよ。何ですか。  大臣はいま、こっくりしましたが、大臣に承りたいのですが、あなたはこの資料を初めからごらんになったのでしょう。一番最初の表題は「水銀汚染から健康を守るために」というのでしょう。まず、これ以上汚染をされるようなことになっては困るのじゃないですか。汚染がこれ以上ひどくなっては困るのでしょう。この資料はそう読まなければいかぬのでしょう。まだこれから汚染がひどくなって〇・三PPMになる、それでも食べられますよというようなことを証明するものじゃないのでしょう、この資料は。これは水銀汚染から健康を守るのでしょう。そこで、「魚介類にふくまれる水銀を規制する理由」、ここに書いてあるじゃないですか。日常のたん白資源として魚というものは私どもにはたいへん大切なんだ、水銀をある濃度以下に押えておけば人の健康に影響はないわけだから、専門家を集めて学問的な根拠をもとに暫定基準をつくったというのでしょう。御説明いただかぬでもわかっている、読んでいるのだから。そこで暫定的な週間許容摂取量、成人で〇・一七ミリグラムをきめた。それは、国立衛生試験所のサルであるとか、熊本大学水俣病研究班の資料であるとか、世界保健機構、WHOの資料であるとか、これらによりましたというのでしょう。これは基準を定める資料だったわけでしょう、ねらいは、これ以上汚染が広がって人体に害があっては困るということ、このことを明らかにしなければいかぬわけでしょう。そうでしょう。  だとすればなおのこと、四十五年から四十七年の間の調査で〇・〇八PPMであった、それが進んじゃ困るわけでしょう。にもかかわらず、〇・三PPMまでよごれてもだいじょうぶなんだ、食べられるんですということを明らかにする、そういうべらぼうな厚生省の姿勢が大臣どこにありますか。ふざけなさんな、大臣、冗談じゃないですよ。考えてください。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 これは先ほど局長からもお答え申し上げましたように、安全基準というものは非常な安全率を見込んで国民の健康を守るということでございまして、〇・三PPMのような魚がそうたくさん出られてはたいへんなことでございます。おっしゃるとおりでございます。そうならぬようにしようというのが私どもの考えでございますが、私、何も局長の言うたことを弁護するとかなんとかといろ意味じゃございませんが、〇・三PPMというのは、安全基準というのは非常に科学的な学問的な話なんでございますね。その学問的な話のPPMなどというものは、ほんとうは私らもなかなかわかりにくい話でございます。そこで、それを今度は現実的な魚に結びつけて説明をした。しかも、ありもしない――現実にないのですから、そういう仮定のものを頭に描きながら現実的に結びつけたということについては、私はほんとうに不行き届きであった、私もそう考えております。したがいまして、先般の衆議院、参議院の本会議におきましても、説明の不十分であった点ははっきり私は申し上げて、こういう点は直さなければならぬと考えております、こういうことを申し上げておるわけで、この点は確かに不行き届きであった、私ははっきり申し上げます。  要するに学問というのは、科学的なことは非常に仮定的な前提に立ってすべて動いておるわけでございます。それは当然だと思うのです、安全率をたくさん見なければならぬのですから。そういうふうな科学的なことをすぐ現実的な問題に結びつけて、そして現実的な問題がそこで出たものですから、国民に非常な不安を与えた、こういう結論になってくると思うのでございまして、私どもは、その点はまことに申しわけない次第である、かように考えておる次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ここであまり深く突っ込んでどうこうというところまでやる気持ちがあるわけではないのです。相当な時間がかかりますから、調べてはみましたが……。  ただ、ここで一つ大きな問題は、国民の全体が非常に驚いたわけですね。一部の人とあなたはおっしゃいましたが、そんなことはありません。私の周辺の町の中でも、魚屋さんの知り合いもたくさんあります。聞いてみたのですが、店の前に、夕方ですから奥さんたちが一ぱい集まる。魚屋さんの前に張り紙がしてあるんですね。当店の魚は汚染魚は一切取り扱っておりませんと書いてある。そこへまた赤まるをつけている。汚染魚なんて売ってませんよとやっているんだけれども、奥さん黙ってみんな見ている。買わないのですよ。一人がアジを三匹くださいと言って買う。それもいつもならもう少しよけい買うんだけれども、どうもこわいものだからアジを三匹くれ。そうしたら、奥さんそう言わないで五匹くらい買ってくださいよと言っている。私、見ておったんだけれども。そうすると、一人が買ったら、ほかのお客さんが見ていて、ぽつぽつみんな少しずつ買う。ここに十二匹なんて書いてあるから、せめて一匹か二匹ならだいじょうぶだろうという調子なんですね。奥さん、そんなけちな買い方をされたんじゃ私は死んじゃうよとかなんとか、魚屋のおやじが言っている。現実なんですよ、これは。それが実際にいまだに続いているんですよ。  そうだとすると、こういう世の中をたいへん大きな騒動にさせた対策というのは、一体どうすればいいんだ。私は二つあると思っているのです。あなたのほうがあわ食って数字を直した。直したという意味はあなたの説明を認めますよ。〇・〇八PPMだったとすれば、この四十五年から四十七年までの調査がどこまでのものかというのを一ぺん調べてみなければいけませんが、万全なものであるはずがないという気がするんだが、厚生省のいまの陣容で、全国でどのくらいの個所の、どのくらいの量の、どのくらいの種類の魚を調査をしたか、これはあとで聞かしていただきたいのですが、水銀による環境汚染調査、これは四十五年から四十七年、このときの魚介類のメチル水銀の平均値である〇・〇八PPM、こういう使い方をあなたはなさっている。これはどの程度の規模で、どの程度の個所で、どの程度の魚を調査をなさったのか、あとでこれは資料をいただきたい。それがはっきりしないと、〇・〇八PPMなんということを言っているけれども、それがはたしてどっちに向いているのかわからぬ。そうでしょう。  そこで私は、まず第一に、これは大臣に申し上げたいのですが、やらなければならぬことがある。つまり調査をとことんまで徹底してやるということ。金はどうかかってもやるということ。ここまで国民が心配を持った以上は、その責任が私は時の政府にある。間違いなくこれはある。だからとことんまでの調査をやらなければいかぬ。そうでないと、ここに一つ例がございますが、横浜市の金沢沖でとれたフッコ。フッコというのはけっこう大きなものですよ。まず小さくてもこのくらいあります。これくらいないとフッコといわない。この金沢沖のフッコから、国の暫定基準値である総水銀で〇・四PPM。これはこの資料にございます、いまさっきお話しになりました。国の暫定基準値総水銀で〇・四PPMを上回る〇・四六PPM総水銀が検出された。〇・四六、さっきお話しの暫定基準値を上回っている。そうでしょう。そうすると、よほど食べ方を規制しなければ、あるいは食べてはいけないということにしなければならぬ性格のもの。この数字が正しい数字であれば。そうでしょう。これは中央市場に入ってきた魚の中で検体に使った魚というのは金沢沖であって、七匹のうち三匹調査をしている。これは明らかに、厚生省の基準値からするならば、国もこの数字が正しければ入荷をとめなければいかぬ、基準をこえるんだから。そうでしょう。そうすると、はたして一体今日までどこまで厚生省が責任を負って汚染を調査したのかという点と、金沢で横浜市が調べてみたらこういうのがぽんと出てくるという、四十五年から四十七年のものの調査と、横浜なら横浜がやってみたら違うというこの関係の説明ができない。まず調査の前に、四十五年から四十七年のものは一体どうなっているのかという点を概略、短い時間でけっこうですから御説明願いたい。

浦田純一厚生省環境衛生局長

○浦田政府委員 〇・〇八PPMの根拠になりました調査は、厚生省並びににその後環境庁が水銀などによる環境汚染の指標として、生物汚染、すなわち魚介類の汚染を調べたその調査結果に基づくものでございます。その規模は問題の九水域を含む二十三水域でございます。それで、検体数は全部で千九十九検体ということになっております。  また、御指摘の横浜あるいは東京の市場におきます一部の抜き取り検査の結果、それといま申し上げました環境汚染の調査の結果との食い違い等々ということでございますが、これはその調査の時点とか、あるいは水域の違いとか、いろいろとあると思います。私どもは、今回暫定規制値をきめまして、さっそく二十九日に全国の主管課長会議を開催いたしまして、流通市場における抜き取り検査の即時実施、これで実は東京都もその一環として抜き取り検査を開始したということでございますが、それと問題水域に関係しております十県の産地市場の検査、これを即時実施するということを指示いたしました。  初めの流通市場における検査は、先ほど言いましたように、一部スタートしておりまして、すでに検査の結果も出ております。第二点で申し上げました問題九水域における産地市場の検査、これはやはり国としても統一的にやるという必要もございますので、それに必要な資材、器具並びに人員でございますが、これは他府県からの応援体制も含めまして、国で責任をもって補助しようということでございますので、現在計画書を出させて聴取中でございます。来週中には何とか一斉にスタートするようにいたしたい、この見込みでございます。  そういったようなことでございますので、やはり現時点における調査、検査というものと並行して、いやしくも市場に出回る魚には基準値をこえるものがないように、したがいまして、国民の皆さまに安心して魚を買っていただけるような体制を至急とったところでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは大臣、たとえば今度の場合でも、神奈川県が東京湾の魚の検査などをやり、相模湾などもやり、安全宣言みたいなことを出した。厚生省は数字を〇・〇八PPMに落として数字を入れかえて出した。横浜市が調べるとすぐ基準値を上回るものが出てくる。出したばかりの県の安全宣言なるものが一ぺんでくずれてしまう。一ぺん新聞に載ったのです。あわててこれまた違うのが出てくる。国民の目から見れば、何が一体どうなっているんだということになる。そうでしょう。そうだとすると、そんないいかげんなことじゃだめですよ。これはやはり国が主導的な立場で、環境庁もあるのですから御相談の上で、統一的なしかも長期にわたる詳細な、金も思い切ってかける。国民の目の前でそれで調査をする。おのおの機構はあるのだから、神奈川県だって試験場を幾つも持っているのですから、横浜市だっていま一生懸命公害関係の機構をふやしているのですから、川崎だって新たにつくっているのですから、センターまでこしらえているのですから、そういうところを総動員をする。政府あるいは公共団体の持てる機関をすべて総動員をする。そして思い切って金をかけて、こんな二十三水域で千九十九検体などというなまやさしいことをやっておったんじゃ信用できやしませんよ。そうじゃなくて、学者も動員して思い切った調査に入る。そういうことにして、しかもそれが全部の機関が総合的に集まって資料を持ち寄って検討する。それを一次、二次で国民に発表する。そうしていかなければ、片や一番根源になっている汚染源というものをどう押えるかという形のものを厚生省だけではできませんから、これはやはり、それこそ内閣ということで、これは閣議で相談をしていただいて、汚染源というものを、これだけ大きな国民的騒ぎになっているのですから、そこまでのことをやり切らなければいまの国民的な風潮は変わりゃしませんよ。安心をもってできませんよ。次の世代に対して責任を負えませんよ。だからこれを機会にそこまで踏み切る必要があると私は思う。いかがでございますか。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 魚の問題は国民に非常に不安を与えておる問題でございますので、政府全体としてこの問題の解決に当たらなければならない、かような基本的な態度を持っておるわけでございます。先般、環境庁を中心として関係各省の連絡協議会ができておりますので、連絡協議会できめましたことは、すなわち監視体制、魚の産地市場において監視体制を厳格に行ないましょう、これが第一点。主としてこれは私のほうで受け持つわけでございます。それから第二点の問題は、いまお述べになりましたように、抜本的にやるためには、水銀関係工場についてそのリストをはっきりとつかまえて、そして水銀が海水に流れ出て魚の汚染を来たすということのないようにしなければならない。これは通産省が担当することになろうと思います。これは環境庁と中心になってやろう。それから第三点には、いろいろな補償問題これが大きな問題になるわけでございます。これは関係各省にまたがるわけでございます。こういうふうな三点に重点を置いて思い切った施策をこの際やろうではないか。補償につきましては、すでに御承知のように予算もある程度の措置を講じておるわけでございます。  監視体制の強化につきましては、ただいま大蔵省と相談をしておりまして、二、三日中に決定をするわけでございますが、まずさしあたり問題になっておる九水域につきまして、先般来、関係衛生課長を呼びまして、それが水産関係の部局と相談をして、その海域の中において産地市場が幾つあるか。一つの海域でいいましても、一つばかりじゃございませんから、五つも六つもありましょう。その海域における産地市場というものをはっきり調べて、そしてそれを検査するためにはどの程度の資材が要るか、どの程度の検査のための器械が要るか、それから地元にそれを検査する職員がおるかないか、いなければ、よその県から、どこから何人応援すれぱいいか、こういうふうな具体的な計画を持ってこいということを指示しておりまして、きょう、あす、あさってあたりまでにはこの問題の九海域から具体的な計画書が厚生省に出てまいります。そうしますと、いま大蔵省と予算の折衛をしておりますから、これは二、三日中にきめるわけでございますから、国としても思い切った金を出しまして、この問題については大蔵省も、全面的に金を出します、こう言うておりますから、具体的な計画ににらみ合わせながら予算額をきめて、そうして今月の十日から十五日くらいまでの間に、この九府県についての監視というものが一斉に開始される、かようにいま準備を進めておるところでございます。  そのほかの水銀関係の工場のリストその他等につきましては、環境庁が、九月末をめどといたしまして、全国的に環境調査を問題の九水域を中心にしてやっていこう、こういう計画で進めておるわけでございます。しかし、私どもは一応、いま、さしあたり九水域ということで監視体制の強化ということをやるわけでございますが、同時に、一番大きな市場であります東京、大阪の市場につきましても、消費者の方々に安心していただけるために、これの抜き取り検体もやっておる、こういう実情でございます。なお、さしあたり九海域に限っておりますが、必要に応じてはこれは広げていく必要がある、私はかように考えておる次第でございます。  この点につきましては、ほんとうに国民にいろいろ御迷惑をおかけし、不安を与えておりますから、検査の結果はその科学的なデータを公表いたします。はっきり公表いたします。今月の十日から十五日までの間にやるわけでございますが、一つの魚種について何十体も検体するわけです。カレイならカレイ何十匹もやるわけですから、それが全部でき上がらなければ平均値というものが出ないわけでございますが、そんなにゆうちょうなことを待っておれませんので、中間的には随時そのデータを発表していく、こういうふうにしたいと考えておるような次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 それじゃ自治体の側のお話もいろいろ聞いておりますけれども、ほかのことじゃございませんから、何を差し繰ったってできる限りの金を集めて自治体でもやろうというのでいまやっております。しかしこれは、ほんとうならば今日までの間に、とっくの昔に、いま大臣がおっしゃっているようにやらなければいけないわけですよね。それがないところにこんな妙な発表のしかたをなさるから、たいへんな問題が起こる。あたりまえです。  そこで、さっき補助ということをおっしゃいましたけれども、どのくらいのことをお考えになっていますか。私は地元の市の予算も知っておりますし、今回どのくらいの金をかけなければならぬかという中身も知っておりますけれども、どのくらいと踏んでおられますか。

浦田純一厚生省環境衛生局長

○浦田政府委員 これは補助と申しましても、実質上全部委託してお願いするというような形で考えたいと思っております。したがいまして、金額もできる限り必要なものはこれは見るという形で、たとえばガスクロマトグラフィーといったようなものがないところにはそれを見る、あるいは資材についてないところはそれを見る、あるいは人員の応援体制についても必要な限度は見る、こういったことで、金額はいまのところ全部はじいておるわけではございませんけれども、必要な限度は全部見るという考えで臨んでおります。

大出俊日本社会党

○大出委員 厚生省はいままで、とかく口は出すが金は出さぬというシステムなんですな。これは奨励補助なんという名がくっついていると、刻むこと、往生するわけですよ。だがしかし、事ほかのことじゃないのです。だから、いまお話しになったように、大臣、ほんとうにこれは、それこそ口でそうおっしゃるだけじゃなしに、全国の自治体はやる気でいるのですからね。直接的にそこに住民がいるのですから。そうでしょう。魚屋さんなんなの団体に承ってみましても、ほんとうに基準値を上回るものが自分の店にあっては困るといっているのです。その店がつぶれちゃうのですから。そうでしょう。だからそれはやってもらわなければ困るのです。  それで、腹が立っておこってみたけれども、結果的に、汚染源を押えてくれなければ困るというところに考え方が集まってきているわけですね。だからそういう意味では、これは思い切って、それこそ金に糸目をつけぬといっていいんじゃないかと思うのです。とことんまで調べる。そして国民の前にガラス張りで明らかにする、総合的な対策を立てる、大臣、これはそういうふうに進めていただかぬと、せっかくの機会ですから、国民の関心はそこに集中しているのですから、ぜひこれはそういうふうにお願いをしたい。金は使ってください。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 この問題は国家的な緊急な問題でございますから、完全なる監視体制を強化するための必要な予算は思い切って支出することにいたしたいと考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは大臣が談話をお出しになって、あわててまた配ったものを一時間後に取り集めたり、これはたいへんだったと思うのですが、しかしそれだけに、やはりこれは国民的な視野で問題解決に前進をしていただければ、これは一つの契機として、将来に向かっては好結果を生むわけでありますから、ぜひそういうふうにお願いをいたしたいのであります。  そこで、もう一つだけ申し上げておきたいのでありますが、この前の国会に、東京大学の白木博次さんがお見えになって証言をなさっている。白木博次さんは脳病理学の日本のたいへんな権威といわれる方であります。この方のデータの中に、これは本年初めの「世界」などに詳細に発表されておりましたが、これを見ますと、毛髪で人間の水銀の蓄積度合いを検査をする方法が発見されて以来、比較的簡単に検査ができる。それで調査をしてみると、西ドイツのデータなどを入れて書いておられますけれども、人間の体内に蓄積されている水銀の量、これはもちろん、水銀といったって無機水銀もあれば有機水銀もあるわけですから、一がいには言えませんけれども、西ドイツの人の場合は〇・一PPMである。日本人の場合は六・二五PPMである。何と西ドイツに比べて六十二倍をこえる。こういうデータを使っておるわけであります。ところが、最近の同じ白木さんの資料によりますと、毛髪を調査して東京の人の平均が一〇PPMになっている。西ドイツが〇・一PPM。何と日本人の水銀の蓄積量は確実にふえている。この間の「世界」に載っておりました白木さんのデータは前のデータ。あとの最近のデータによると六・二五が一〇になっている。西ドイツの百倍でございます。  彼はここで何を言っているかというと、いま世の中に生きている日本人というのは、次の世代の日本人に対する加害者だというのですね。この水銀の蓄積量というのを脳病理学的に専門分野で研究をすると、脳細胞を徐々に侵食をする、だから次の日本人に脳欠陥の集団があらわれるということが学問的には立証できるというのですね。そう書いてある。  だとすると、いま日本というこの国の政治は一体何をすべきなのかという、それに触れているわけですね。そうするとこれは、何も海の魚のみに限らず、魚の騒ぎはいまおっしゃることはわかるけれども、それなら農薬その他を中心とする生鮮食料品の分野は一体どう考えるのかという問題が大きく残る。ここらのところは大臣、一体どうお考えになっておられますか。

浦田純一厚生省環境衛生局長

○浦田政府委員 まことに大出委員のおっしゃるとおり、水銀汚染、あるいはその他の化学物質、あるいは微量重金属によります環境汚染の進行というものについては、私ども国民全体の問題として、真剣にこれ以上汚染が進まないように対策を打たなくちゃならない時期が来ておると思います。今回の魚介類の水銀の暫定的基準にいたしましても、実は先生もおっしゃったとおり、何もこの限度までよごれてもいいという一つのいわば言いのがれとしてきめたものではないのでございまして、こういった基準を設けること自体、私ども食品衛生をつかさどっている者としては、非常に残念な気持ちがしておるわけでございます。  日本人の体内における水銀量、これはいろいろと測定のデータもございます。白木先生もその道でいろいろと調査研究しておられる方でございますから、あえてここで反論申しませんが、いろいろとございます。しかしまた、スウェーデンなどにおきますような、非常に日本と似たような状況でもって、毛髪等の水銀の含有量も日本人と同じくらいのレベル、場合によってはそれ以上といったようなこともございますので、一がいにこれが直ちに、いまの世代、あるいは後の世代に影響があるというふうなことは、いままでのところ断じ切れませんし、そういったような報告はございませんけれども、しかし、いずれにいたしましても、私どもは、環境汚染をこれ以上進めることは絶対に防止しなくちゃいけない、そういうたてまえでもって、今回の暫定規制値にいたしましても、このそもそもの趣旨は、汚染水域を限定し汚染源を封じ込めていくという趣旨でもって、その第一の手がかりとして基準をつくったものでございますので、私どもはこれを食品衛生の立場からも大いに訴えてまいりたい。そして少なくとも食品につきましては、またわれわれの環境につきましては、安心して生活が営めていけるように。さらには次世代まで考えた上で、これからの新しい技術の導入にあたっては、いわゆるテクノロジーアセスメントといいますか、そういったような手法によりまして遺憾なきを期していかなければならない、かように考えておる次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 この際、水産庁の方においでいただきましたので、一つだけ承っておきたいことがございます。  最近たいへんな異変続きでございまして、おかしなことばかり起こるわけでありますが、私は横浜におりますけれども、東京湾の横浜の大桟橋の、皆さんが船に乗る岸壁にサンマのまさに大群があらわれてみたり、私どもが小学校時代にさんざっぱらとったイシガニなんていうカニがたくさんおりましたが、つい一週間ばかり前でありますが、その大群が同じ大桟橋に入ってまいりまして、網ですくってたちどころにバケツ一ぱいなどという。これは私も浜育ちでありますけれども、まかり間違ってもここ二十何年かイシガニなんというのを横浜の岸壁で見たことがない。そういうふしぎなことが起こる。海流の関係だ云々だとありますが、あわせて横浜、金沢周辺でも、釣りに行ってもそうなんですが、至るところに奇形魚が出てきておる。そこでこの水産庁が調査研究をなさいました奇形魚、こぶができたり、魚介類のガン発生といわれるような形の奇形魚の調査報告がここにございます。ここにちょっと地図があるのでありますが、全国至るところで、あらゆる魚種の奇形がとれた魚の中に発見をされておる。ずいぶん多いので私はびっくりした。ここのところを、水産庁は調査をなさっていて、それらの資料を一体どう使っておられるのか。私が目にしたのは初めてなんですけれども、この辺のところを国民は知らないだろうと思うのでありますけれども、もう全国それこそ、これはという漁場至るところにございますね。一体これはどういう判断をなさるのかということ。それから、とてもとれたことがない、とれるはずのない地域にいろいろな魚がやたらとれる。これはふしぎなんです。これもまた資料がございますから見ているのですけれども、ここらのところは、一体水産庁は大局的にどう判断をなさっているのか承りたいのです。

増満二郎水産庁漁政部長

○増満説明員 私、突然参りまして、ただいまの問題につきましての専門でないものですから、十分お答えできませんので、後ほど資料等で御説明にあがりたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは相当な調査をなさっておるようでありますから、資料をあとからひとつお出しをいただいて、調べさしていただきたいと思うのであります。専門の方がおいでにならぬのであれば、むしろ御発言をいただくとかえって逆になりますから、おやめいただいたほうがいいと思いますので、後に譲ります。  もう一つ、農林省の関係の方に承っておきたいのでありますが、どうも最近たん白源といわれる魚がさっぱり売れない。だからそうなると植物たん白源を求めることになる。下の食堂、中央食堂へ行きましても、朝からその冗談が出る。納豆くらい食っておかなければ、魚が食えないのだからという。議員諸君の中でそんな話が出ている。これは一にかかって厚生大臣の責任でございますけれども。  そこで、大豆の規制の問題がいま起こっているのでありますが、これに対して農林省は、大豆の完全自給という形を考えての自家生産、つまり日本でつくる、こういう計画を、新聞紙上で見ているだけでありますけれども、お立てになった。ここらのいきさつは、国民、魚とあわせてえらい心配しているところですから。またこれは、大豆がやってこないということになると、これは前に値上がりのときに調べましたから、国際的な作柄その他、なぜこうなったかという事情はよく知っておりますけれども、アメリカの規制措置というのはどういうことで出てきて、将来に向かってどういう展望をお持ちなのかということと、昔、英国が食糧の自給ということを中心に、これは土地改良から始まりまして、それこそたいへんな金をかけてやった先例があります。だから、ほとんど輸入に仰がなければならぬ日本の食糧という問題について、これは専門家の方々の長く指摘しているところでありますけれども、いま大豆についてそういう考えをお持ちになっているのだとすれば、その発想は一体どこから出てきているのか。そうすると、大豆のみならず、一体日本人の食糧の自給という問題についてはどう考えるのか、そこらのところをあわせて、同じ角度でいま新聞に出ていることですから、一言お答えおき願いたい。

池田正範農林省食品流通局長

○池田政府委員 お尋ねのアメリカの大豆規制の問題でございますが、御承知のように、この七月二日にアメリカ側から一方的に、この七月、八月積みの世界に向けての大豆の既契約量、これの二分の一を輸出許可で許す、それ以外はカットする、こういう通告があったわけでございます。そういたしますと、今年度日本の全体の大豆消費量は、これは御承知のように、大部分が搾油用大豆、一部が食品用大豆、こういうことになりますが、約三百六十万トンという大体需給のワクになっておりますが、その中でこの七、八月積みが五十九万トンということになるわけでございます。約六十万トンというものが半分カットされますから、したがって三十万トン、これはちょうど一ヵ月の日本全体の大豆の消費量に匹敵をいたします。現在までの日本の国内における大豆需給の操作からいたしますと、ほほ一カ月分に相当いたします大豆量を常にランニングストックとして持って運転をいたしてきております。ところが、ちょうどこの三十万トンという大きい数量がこの七、八月の分から切って落とされる、こういうことになりますと、これは私どもとしても、非常に需給の操作の上に大きな問題となってくることは当然でございます。私どものいまの見通しからいたしますと、九月末現在におきまして約二十一万トンのストック、これはもう三分の一なくなるということになります。さらに十月の末になりますと、アメリカから入ってまいります旧穀のみを一応勘定の中に入れての計算では、ほとんど在庫は品がすれになる、こういうことになるわけでございます。  これはゆゆしきことでございますので、私どもとしては、まず第一には、この一方的なカットを復活する努力をしなければいかぬということで、実は六月二十七日、日本時間では二十八日になりますが、輸出禁止措置をとる、二分の一カットするという前でございますが、禁止措置をとるということを聞いた直後に、農林大臣がインガソル駐日大使を招きまして厳重な抗議と善処方を要望いたしましたが、それが七月二日において、きわめて伝統的なお客さんである日本に配慮したあとが必ずしも十分に見られないという措置になりましたので、さらに六月末出発をいたしました農林省の大豆関係の調査団、これはいまアメリカで本日あたりから交渉を開始いたしておりますが、これを通じてこの旧穀のカット量を復活しろということと、これはどうも様子から聞いてみますと、世界的な一律カットなものですから、そう思うような形にはなかなかならないようでございますけれども、一律カットの復活、それから新穀について少なくとも制限を続けるというようなことはぜひやめてもらいたいというふうな事柄等を含めて現在やっておるわけでございます。  それからさらに、十月ごろになりますと、これはアメリカの大豆の新しい年度は九月から始まりますが、したがって新穀をなるべく早く繰り上げてできるだけ輸入する。現在のアメリカの大豆の第一回の作付予想が七月十日に出てまいります。したがって、おそらくアメリカは、穀物全般の第一次の作付予想というものを踏まえて今後の輸出制限措置をどう措置するかをきめるだろうと思いますけれども、現在の段階で、私どもの情報からいたしますと約二割増、前年度三千五百万トンの生産が、普通の生産状況でいきますと四千二百万トンという予想が立てられておりますから、そうしますと、日本の消費量の約倍くらいのものがアメリカの作付制限解除によってふえるということにもなるわけでございまして、一つは、当面の問題としてはそういうことを考えざるを得ない。  さらにもう一つといたしましては、やはりこの輸入の先を多角化していく必要がある。特定のところにおんぶをしておりますと、今回のように、どうしてもやはり一つの国の作況のよし悪しで直ちに国民生活に影響が出てくる。そこで私ども、先年来ブラジルを新しい産地として、これに積極的に接触をしてまいりまして、昨年度は試験輸入を一万四千トンほどいたしましたが、本年はもう十万トンをこえる数量がほほ輸入できる。今後もますます伸びていく可能性があると思います。アルゼンチンあるいはオーストラリア等につきましても輸入ソースを多角化する。あるいは契約につきましても長期の協定を結んで計画輸入をやるというふうなこともあわせて考える。それから油脂資源としましては、同時に大豆以外の油脂資源の開発もやる。たとえば東南アジアにおきますところのパーム油のごときものをいっておるわけであります。  これはついででございますので申し上げますと、国内的には、現在先生も御承知のように、わずか生産十二万トン、流通の経路に乗りますものは五万トンないし六万トンでございます。したがって自給率は四%を割るという程度でございますけれども、これもかっては五十万トン程度つくった時代がございます。しかしその時代の五十万トンの確保というのは、これはいわゆるあぜ豆と称するものが中心の、ほとんど労賃を正当に評価しないでつくった時代の数量でございまして、現在のように労働報酬が米の四分の一というふうな形ではとても引き合わない。そこで問題は、やはり生産性を上げていくということをしないとどうしても産物としての存在はできません。私どもとしては、現在長期の需給目標を立てまして、これをいま農政審議会のほうで御検討をいただいておりますけれども、五十七年に全体の需給ワク四百四十万トンに対してほぼ五十四万トン。つまり現在大体食品用大豆として年内に使っておりますのは八十万余トンてございます。大体それの六割ないし七割程度のものはひとつ五十七年程度までの間に何とかひとつ復活していきたい、そのためにはかなりやはり努力を傾注する必要がある、こういうふうな感じでいるわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これはいまお話がございましたが、時間かけずに簡単に申し上げますが、日本で消費する大豆の量、これは年間三百四十万トン。三百四十万トンのうち三百十万トンをアメリカから輸入する。だから、そのうちで二百六十万トンが製油用、油をとる。これはもちろん油のしほりかすは家畜のえさ、こういうわけですね。だからこれは単に油だけじゃないのですね。飼料に使っているわけですね。八十万トンがみそ、しょうゆ、納豆、とうふ、こういうかっこうになっている。  そこで、これはいまお話がありましたが、私は、アメリカの大豆を買った分をふやすというのは不可能に近い状況にあるのじゃないかと思う。なぜかというと、ここにありますけれども、アメリカの手持ち大豆、つまり在庫大豆、これが四百万ブッシェルだというのですね。これだけだというのです。これはアメリカの国内需要のわずか二週間分だというのですね。深刻な話がいま出ましたが、なぜそうなったかというと、南米のペルーで潮流異変で、ここでイワシがとれなくなって、これは世界的なアンチョビーというのは飼料なんですけれども、これを大豆へ転化しないとやっていけない。アルゼンチン、チリ、ここがトウモロコシが不作で、飼料として大豆が引っぱり合い。ここから始まりまして、ソ連のヒマワリの減産だとか、インドの落花生の干ばつだとか、これはまあ製油関係にも大きな影響がある。こういうわけでございますから、アメリカ大豆といったら底をついている。  そうなると、もとに戻って、何が一体必要かといえば、食糧の需給関係の中で自給という形のことが基本的になければならぬ。これは私は、三十八年に初めてこの国会へ出てまいりましたときに、八郎潟の、これは池田さん御存じだと思いますが、干拓をするというのですね。何をつくるのだと言ったら米をつくるという。国でそんなことを何でやらなければいけないのだと言って、私はさんざんごねってヘリコプターで八郎潟へ行って見てきた。おおむね理屈をあなた方はさんざっぱらお述べになって全部干拓した。第一次入植なんて募集した。打ち切りだという。何でそんな不経済なことをするのだ、国がやっておいてと言ったら、減反だというのです。全く話にも何にもならぬ。そういう状態を続けてきたのですね、日本の農業というのは。だから、そういうことになると、いまここへきてあわててあぜ道大豆を労賃まで加味してひとつ考えなければならぬといったって、そう思いつきのようにいきはしない、農民の気持ちもあるのですから。もう少しそれは計画的に食糧の自給ということを考えないと。これは小麦だって大変な輸入でしょう、いま。そうすると、基本的な問題がこの問題にはある、今回の問題を契機に。そこらのところを、実はせっかく大豆について発表なさったのだから、全体的にどう考えるかという点を聞いておきたかったわけなんです。小麦は大体五百万トン、こういうことですけれども、これも全くの輸入ですわね。  だから、そうすると、そこらは、今回の魚の問題ちょうどダブルパンチじゃありませんけれども、大豆の輸入規制の問題、こうなったわけですね。たん白源がなくなるわけですから、だからそこらのところを含めて、基本的に一体どう考えていけばいいのかというここらあたりを、農林省ももう少し、それこそさっきの話じゃありませんけれども、深刻に考えて、計画をお立てにならぬといかぬのではないかというふうに思うのですが、単に大豆の問題で人をやっていま折衝中なんということではなくて、そこのところはいかがでありますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○伊藤(俊)政府委員 国内の食糧の安定的な供給をはかるというようなことのためには、できるだけ自給をはかるということが望ましい、先生、御指摘のとおりであろうと思います。われわれもいろいろとそういう面で努力をいたしておるわけでありますけれども、大豆でございますとか、あるいは小麦というようなもの、いかにも日本と諸外国の生産性の格差が大きいというようなことがございまして、その需要量の全量を国内でまかなうということはなかなかむずかしいということでございます。私どもといたしましては、大豆につきましては、国産の大豆はたん白量が多いものでございますから、とうふでありますとか油あげ、あるいは納豆というような、そういった食品用大豆を中心として国産の大豆の自給率を伸ばしていくというような考え方を持っております。それからまた麦でございますけれども、麦につきましては、たとえば、ビール麦でありますとか、あるいは大麦、裸麦、これはそれぞれ固定の需要がございますから、そういったものを中心に自給率の向上をはかっていくというようなことで努力をいたしたいと思っております。さきに、昨年の秋でございますが、「農産物自給の展望と生産目標の試案」というのを農林省が発表いたしておりますけれども、そういった線で私ども努力いたしたいと思っておりますけれども、なお、こういった長期の目標につきまして、現在農政審議会で御検討をいただいております。そういった線に従って、私どもとしましては、できる限り国内の自給をはかるという方向で努力をいたしたいと思っておる次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 八郎潟じゃありませんけれども、第一次入植で打ち切って五百何人でやめました。今度四次防で飛行場が必要だといったら、あそこは全部国有地でございますからなんて、ずいぶん効率的なものの考え方に見えるけれども、やはりこれは基本的には、あそこは食糧をつくるのだということになっておったわけだから、審議会というのはおたくが事務当局なんだから、あなたのところでいじくれば審議会の結論は目に見えちゃうので、基本的には、あなたはていさいのいいことを言うけれども、あなたのところの考え方なんだ。だからそこのところは、この際こういう問題に逢着をしたんだから、転換をしないといけない。日本が減反政策をとったのは、ちょうどカナダ、アメリカあたりがどんどん減産体制に入った時代ですよ。そうでしょう。ところが、アメリカだって、カナダだって減産をすでにやめちゃった。だから、そこらのことも考えて、やはり自給体制というものを抜本的に考える、そういう時期だと私は思いますから、それだけ申し上げておきます。  もう一つ、さっき二つと申し上げた一つを承りたいのでありますけれども、これ、実はどこで所管をなさっているのかという点で往生したんですけれども、中身というのは、東陶という陶器をつくっている会社。これは東陶というのは一番大きいのでありますけれども、七〇%のシェアを持っておりますが、これはいま方々の府県で住宅公団だの、やれ公営住宅などというものを建てておりますが、その中の白い便器がない。買い占めている。だから、建てたんだけれども、人を入れるようにできない。横浜でもたくさんあります。これは私の地元の新聞に「くさいゾ 買い占めプンプン 衛生陶器」、衛生上よくないというわけです。これは上下水道、みなからむ。「値上げ控え姿消す商売出来ぬと工事業者」、工事業者が工事ができぬ。  そこでこれは、いろいろ詳細な資料を調べてみましたところが、どうやら出荷協定その他でたいへんなことになっているという感じがいたしました。そこで公正取引委員会に。出荷協定ですね。シェアからいきますと、さっき申し上げたのが一番大きいんですが、東陶という。ローマ字でTOTO。この東陶の下に、丹羽窯業とか、エイワ商事とか、セイトウ商事、高松商事なんというのがございます。この東陶が七〇%のシェアを実は持っている。ある種の資本が入ってまいりまして、ここが押えますと一ぺんでとまってしまう仕組みになっている。この公正取引委員会の出荷協定破棄の勧告でございますか、これは、どういうところからどういうふうに皆さんはお考えになってこういう措置をおとりになったのか、これをひとつ聞いておきたいわけであります。

妹尾明公正取引委員会審査部第一審査長

○妹尾説明員 お答えいたします。  衛生陶器の関係につきましては、このうち非水洗の便器につきまして、本年五月十九日に、価格協定と出荷数量の制限の協定の事実があることがはっきりいたしましたので、この行為をやめるようにとの勧告を出しまして、組合のほうで、これは組合がやっておったのでありますが、これを受けるということで、そのような審決が出されました。それをもちまして一応事件は終わっております。そういうことでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは、時間がありませんから、深く申し上げることはやめますけれども、ここに書いてありますのは、「公正取引委員会は、非水洗トイレ陶器の価格引き上げと出荷量制限を協定していた日本衛生陶器工業組合」、名古屋市でございますが、「十九日、独禁法に触れるとして協定を破棄するよう勧告した。勧告書によると、同工業組合は、昨年三月二十七日の臨時総会で①非水洗式陶器の価格を二〇%上げる ②出荷量を五-一五%減らす」、このことをきめたのですね。同年五月一日から実施した。これはなくなるわけですね、出荷量を規制して値上げしようというのですから。これは、いまお話しのように、ものをおっしゃったようですけれども、向こうはそれを認めた。その後どういう状況になっているかという点についてお調べでございますか。

妹尾明公正取引委員会審査部第一審査長

○妹尾説明員 法律上は、私どもが勧告をいたしまして、これを業者のほうが事実を認めまして受け入れましたあと、一応監査という手続がございますけれども、本件はまだ勧告直後でございまして、監査の事実をやっておりません。しかし、この勧告の実行につきましては、この違反の協定行為がなくなるように、十分周知徹底方等を含めまして考えておりますので、現在は、この非水洗式の便器につきましては、違反協定の事実はなくなっているものと私どもは考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 念のために申し上げますが、これは、神奈川県管工事協同組合というのがございまして、つまり上下水道工事をやっているわけです、この水洗その他の問題も含めまして。三百二十業者がございます。理事長は鈴木さんという方なのでありますが、みんな二人から五人くらいの零細業者が山ほどおるわけです。この東陶のいまの流通経路の中に三井系統の資本が入っている。出荷規制をしながら値を上げていく、こうやられると、末端のほんとうの零細企業というのはばたばたいってしまうのです。こういうかっこうになっているのを、出荷協定について勧告だけしたままで、あと一体どうなったかということをお調べにならぬと、わかりましたと言っているままで置いておくと、ますますこれは進んでしまう。ここらのところは、時間がありませんから多く申しませんが、せっかく出荷協定を破棄しろこういったのですから、それがねらった、つまり独禁法違反だという疑い、あるいは独禁法違反だといってやったのですから、そうだとすると、それがそのように行なわれているかどうかについての監査をやはりなさらぬと、これは時間がかかりますから、あとからこの席でなくて申し上げますけれども、せっかく公正取引委員会があっても意味をなさなくなりますから、この点はひとつあなたのほうで調査をしておいていただきたいのでありますが、いかがでございますか。

妹尾明公正取引委員会審査部第一審査長

○妹尾説明員 御趣旨はよく承っておきます。

大出俊日本社会党

○大出委員 時間がございませんのでかけ足で申し上げましたが、最後に念を押しておきたいことがございます。  一つは、ポリ容器等について、この間皆さんのほうで明確でございません点がございましたから、資料を私お出しをいただきましたが、どうもあまり感心した回収率じゃない中身であります。特にたいへんにたくさんつくっているところが六〇%というふうになっておるとすると。  ここでは一番大きいのはヤクルトでございます。ヤクルト本社東京工場などというのがございますが、ポリ容器を回収しろということをあなた方が命令したのですが、六一・七%。これは単に六一・七%ですけれども、扱いの本数がたいへんな数ですね、四千万本ですか。ですから、この六一%ということになりますと、たいへんな本数が回収されずに残る。なるほどこれは各自治体の清掃関係のところで小さなのがころころしているわけです。例のごみの車には入らず、あっちもこっちもまことに困っている状況でございます。ほかのほうの扱い数の少ないところは、多少回収率が落ちてもやむを得ぬと思います。またそれほどの被害はないと思います、本来少ないですから。ところが、けたはずれに多いところがこういうことでは、どうも感心をしない。資料をいただきまして一そうその感が強いわけでありますが、ここらは一体厚生省はその後どういうふうにされておりますか。

浦田純一厚生省環境衛生局長

○浦田政府委員 確かにポリ容器の回収義務については、なかなか当初の計画どおりに回収率が上がらないという事実は私どもも承知いたしております。御指摘のヤクルトでございますが、これも昨年あたりの回収の実績に比べますと、実はかなり改善されてきていると思います。先ほど先生の御指摘もございまして、特に責任者を呼びまして、いろいろとその回収率が上がるような指示をこまかにこちらから直接にいたしておるといったようなことでございます。たとえば、消費者の方々に対する協力の呼びかけ、あるいはさらにあの社はテレビ広告なども持っておるわけですから、そういったあらゆる媒体を通じての呼びかけ、それから個々の消費者に対する働きかけ、また回収されたものの的確な処理といったようなことで、一つ一つ事こまかに指示いたしております。しかしながら、その後どのようにそれが徹底されておるか、さらにそれを調査いたしまして、私どもはこの回収率の向上になお一そう協力し、実現するように強力に指導いたしたいと考えております。その他の中小の業者につきましても、これは同様にやっておるわけでございますが、一番問題はやはり大手の業者ということでもって、重点的にやっているわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは野球のヤクルトではありませんけれども、たいへんにどうも利益をあげて、そこらここらに政治献金もだいぶなさっている会社のようでございますから、そのぐらいのことは国民的に責任をもってやっていただいて差しつかえないんじゃないかと私は思います。各自治体の清掃関係に携わる職場の諸君あたりが年じゅうぼやいている問題です。これは国民一般への影響も非常に大きいわけでありまして、せっかくのこれだけの資本の会社でもあるのでありますから、ぜひいまおっしゃった方向でさらに進めていただきたいと思うのであります。そうでなければこれは禁止していただきたい。ポリ容器を使ってはいけない。これはだって、焼却炉に入れれば炉がとけてしまうのですからね、どうにもならぬ。処理のしょうがないのですから。だから、廃棄物に関する法律も変わった、清掃法も変わったわけですから、これは禁止するしないでさんさんもめた問題で、それを回収するからということで認めた形になっているわけでありますから。ヤクルトはその以前から使っておりましたが……。その点はもうしばらくがまんをいたしますけれども、どうしても、これを残すというなら、これは禁止をしていただかなければ困る、こう私は思います。  最後に、時間ががございませんので、行政管理庁の皆さん、これは社会保険庁の三保険その他に関係がございまして先般承ったのでありますが、IDカードの問題、国民身分証明書といわれる問題背番号制度でございます。  これは当時、私はたくさんの資料を持ち合わせておりますが、穏やかならぬ議論を皆さんがされておる。四十五年の四月に、行政管理庁が関係の十二の省の方々を集めて、そしてコンピューターを使って保険行政その他をやるにあたって、国民一人一人のつまりIDカード、国民身分証明書、いわゆる背番号制度、この問題の議論をなさっている。  その中で外務省あたりは、将来査証免除で旅券そのものがなくなるために、IDカード、背番号制度というものはどうしても必要だという発言をなさっている。行政管理庁では、個人コードをつくるこの制度を推進する上で、IDカード実行の方針を打ち出さないでいまこう見ているのは、戦略的な考え方なんだ、やるんだがいまちょっと様子を見ているんだ、国民が反対するから。さらに自治省あたりは、IDカードの取り扱いを最高機密戦略と表現をして、IDカードを配らなければコンピューターを使ってやっていく意味がないということから、厚生省までずっとある。十二ありますから言いませんが。これは穏やかならぬではないか。  こういう方向で、大臣もこの間お認めになりましたように、厚生省も保険関係は進めていくんだと言っておられる。  これは私、行政管理庁の平井さんに承ったところが、いや、そんなことはございません。ございませんと言ったって、資料があるんだから、そんな言い抜けてもだめだ、資料を出してくれとやかましく申し上げたんですが、結果的に資料をいただきましたら、ちゃんとここに載っておりますね。私が申し上げたとおり載っている。これは四十五年三月五日でございますね。総理府庁舎の会議室四百二十九号室、場所までございます。  これは最高機密戦略で、いま出すとぐあいが悪いから、やるんだけれどもごまかしておくんだ、こういうよからぬことをあなた方はおっしゃっていて、そして国民には知らせないでおく。国民背番号制度というものは、アメリカでもたいへん大きな問題になり、幾つか先進国といわれる国々でいずれも国民的な反対を食っている。これは中山太郎さんが書いておられる本の中にいろいろあげております。こちらにおいでになりますが、お兄さんがいろいろお書きになっておりますよ。しかし、これは非常に気をつけなければならぬことだという指摘はおのおのしている。そうすると、これを知らせずに陰で背番号をつけていこうという魂胆でおやりになるということには賛成できない。あなた、ないとおっしゃったが、明確にある。これだけのやりとりがあり、これをたなにしまってお進めになっているということでは、あぶなくてしかたがない。その一点だけひとつお考えを聞いておきたいわけであります。

平井廸郎行政管理庁行政管理局長

○平井(廸)政府委員 先生ただいま御指摘のような議事録、あとで帰って調べまして、ございましたので提出した次第でございますが、当時の議論は確かにかなり気負ったものがあったようでございまして、課長レベルの委員の方々の御意見でございますけれども、全国民について一斉にいわゆる国民総背番号といわれます統一個人コードを付与しよう、それと関連してIDカードをつけるという問題を議論しておったようでございます。ただ、いわゆる総背番号制とIDカードというのは必ずしも絶対的に結びつくものでないということは、たとえば、いわゆる統一個人コードを実施いたしております北欧のデンマーク等についてもございませんので、それ自体は必ずしも絶対的に結びつくものではないと思います。  それから外務省の方の御意見として、私どもあとでちょっと疑問に思いまして、検討してみたところでございますが、いわゆる旅券制度が廃止されるであろう、したがって、IDカードが要るであろうという議論は、いまの世界的な傾向から見て、旅券制度の廃止論というような議論はないようでございますし、この点は少し未来論的な議論でされているような感じがいたしますので、そういう点はやはり誤りではなかろうかと思います。  ただ、その前提として、いわゆる国民総背番号を実施するという問題につきましては、先般この委員会でも申し上げておりますように、また他の機会に行政管理庁長官も申し上げておりますように、いわゆる統一個人コードというものを実施する考え方は、現在政府としては持っておりません。  まあ最高機密戦略としてIDカード云々ということが出ておりますけれども、それは当時いわば行政能率中心主義で若干議論されておったきらいもございまして、その当時の気負いの議論としてはあったと思いますけれども、その後の七省庁会議の結論、さらには、行政管理庁長官からも申し上げておりますように、現在のところ、そういった全国民を通じての統一個人コードを考えてはおらないということを確認いたしております。

大出俊日本社会党

○大出委員 あなた、そう言うけれども、これは一つの結論なんですよ。行政管理庁は、まず個人コードを推進するにあたって、IDカードを打ち出さないのは戦略的な考えによるものだと、こう説明している。そして各省から意見が、厚生省も含めてありまして、さらに実施の場合については、国民との結びつきの行政をやっていくんだから、いきなりPRするという方法もあるけれども、それはうまくない、慎重に考えなければいかぬ。そこで三段階程度に分けて実施をはかりたい。いまIDカードなんということは考えていませんという一段階でやっていく、二段階でやっていく、全部やってしまって最終段階になって、最高機密戦略ということにしておいてIDカード、こういう三段階に分けてやる。ちゃんと書いてある。それは三段階に分けてやるので、いまPRすることは国民の反対もあって慎重に扱わなければいかぬ、こういうわけだから、いまあなたは、やらないことになっていますと言うに違いない。そう言うだろうと思うから、あなたのほうに関係十二省庁集めておきめになった中身があるはずだと言ったら、あなた、この間ないと言ったが出てきた。ある。そうすると、これはないことにしているんだから、三段階に分けてやることにしているんだから、最高機密戦略なんだから、あなたはいまやらないと言うに違いない。  だから私は、きょうは時間がありませんから、この問題で深く突っ込む気はありません。ありませんが、事実こういうことになっているんだということだけはちゃんと指摘をしておいて、あらためてこの問題は、厚生省の所管の中でも三保険機関中心になっていくわけでありますから、そういうことを将来お考えになってやっているんだとするとまさに、そのための団体等も最近はできておりますが、たいへん大きなことになりますよと、これは私は警告をしておきたいわけであります。  大臣、これはそういう意味で慎重にひとつお進めをいただきたいのでありますが、三段階にして第一段階なんで、最後のIDカードは隠しておくんですなんという魂胆でやっていると、それこそ総背番号ではない総反撃を食ってしまう、こうなりかねませんということを念頭にお置きいただきたいのですが、いかがですか。

齋藤邦吉自由民主党厚生大臣

○齋藤国務大臣 この問題は慎重に対処すべきものであると考えております。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 ただいま委員長の手元に、加藤陽三君外四名より自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の各派共同をもって本案に対する修正案が提出されております。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 提出者より趣旨の説明を求めます。加藤陽三君。

加藤陽三自由民主党

○加藤(陽)委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の各派共同提案にかかる厚生省設置法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  案文は、お手元に配付いたしてありますので、朗読は省略させていただき、その要旨を申し上げますと、まず第一に、公衆衛生審議会の新設に関する問題であります。  原案では、中央精神衛生審議会、栄養審議会、結核予防審議会及び伝染病予防調査会を廃止し、新たに公衆衛生審議会を設置することとしておるのでありますが、これらの廃止しようとする審議会、調査会は、それぞれ個別の分野、個別の疾病に対応して設けられているものでありまして、さらにその対策を推進していくためには、ますます整備拡充を行なっていくことが必要であり、単なる統合は適当でないと考えられますので、これらの審議会等の廃止統合に関する規定を削ることであります。  第二に、所掌事務の問題であります。  原案では、調理師に関する事務を公衆衛生局から環境衛生局に移管することとしているのでありますが、調理師に関する事務は従前どおり、公衆衛生局において栄養行政の立場から処理させることが適当であると考えられますので、この改正規定を削ることであります。  第三に、施行期日についてであります。原案では、昭和四十八年四月一日としているのでありますが、すでにその日は経過いたしておりますので、これを公布の日に改めようとするものであります。  よろしく御賛成をお願い申し上げます。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。  これより原案及び修正案を一括して討論に付するのでありますが、別に討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  厚生省設置法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。  まず加藤陽三君外四名提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。          ’  これに賛成の諸君の起立を求めます。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。  なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 ちょっと速記をとめて。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 速記をお願いします。

三原朝雄自由民主党

○三原委員長 不規則発言を禁止いたします。  次回は、来たる十日火曜日、午前十時理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後四時二十六分散会      ――――◇―――――

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