内閣委員会 第29号
- 発言数
- 266 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1973/06/14
会議録
○三原委員長 これより会議を開きます。 理事の補欠選任に関する件についておはかりいたします。 理事笠岡喬君及び理事中山正陣君が去る八日委員を辞任されましたことに伴いまして、現在理事二名が欠員となっておりますので、これよりその補欠選任を行ないたいと存じますが、先例によりまして委員長において指名することに御異議ございませんか。
○三原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に笠岡喬君及び中山正陣君を指名いたします。 ————◇—————
○三原委員長 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を議題といたします。 去る六月十一日より昨十三日まで、本法案の審査のため沖繩県に委員を派遣し、現地の実情を調査いたしたのでありますが、この際、派遣委員より報告を聴取いたします。藤尾正行君。
○藤尾委員 沖繩の実情調査について、派遣委員を代表してその結果を御報告申し上げます。 沖繩派遣班は、私、藤尾正行と奥田敬和、木原実、中路雅弘、旗野進一、三塚博、吉永治市、和田貞夫、鈴切康雄、受田新吉の十委員で構成し、現地において大出俊、坂本恭一、上原康助の三委員の参加を得て、六月十一日より同月十三日までの三日間の日程で、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案の審査に資するため、沖繩に配備されている陸、海空の各自衛隊の基地等を視察、調査するとともに、屋良沖繩県知事、平良那覇市長と懇談いたしました。 各自衛隊の配備状況を申し上げますと、まず、陸上自衛隊は、臨時第一混成団準備本部及び臨時第一混成群が那覇基地に、第本局射特科群(ホーク)が南与座、知花、勝連、知念及び与座岳の五カ所に配備されており、隊員は一千八百人となっております。臨時第一混成群の主要部隊は普通科中隊、施設中隊、飛行隊等であり、所属航空機はV107(輸送ヘリコプター)六機、HU1(多用途ヘリコプター)二機、LR(連絡偵察機)二機となっております。 なお、ホーク基地は本年七月一日を目標に防空任務につくこととなっております。 次に、海上自衛隊は、臨時沖繩基地派遣隊がホワイト・ビーチ地区に、臨時沖繩航空隊等が那覇基地にそれぞれ配備されており、隊員は四百人で、支援船二隻、掃海艇二隻、輸送艇三隻、P2J(対潜哨戒機)六機が配属されております。 なお、臨時沖繩基地派遣隊は、本年一月に、ホワイト・ビーチの返還地区六万七千八百五十四平方メートル内に庁舎と隊舎が完成し、掃海艇棧橋及び支援船桟橋は米軍と共同使用となっております。 次に、航空自衛隊は、臨時那覇基地隊、臨時第八十三航空隊、臨時沖繩航空警戒管制隊、臨時那覇救難隊及び臨時高射訓練隊が那覇基地に配備されております。また、ナイキ基地が那覇、知念、恩納に、レーダーサイトが与座岳、久米島、宮古島、沖永良部島に置かれており、、いずれも本年七月一日よりの運用開始を目途として準備を進めております。隊員は二千五百人、所属航空機は、F104J二十一機、F104DJ二機、T33A(ジェット練習機)六機、MU2(救難機)二機、V107(救難ヘリコプター)二機となっており、F104Jは本年一月よりアラート体制(航空警戒待機体制)に入っております。 なお、那覇空港における航空機の離発着回数は本年五月では約五千回で、うち民間機が約二千五百回、自衛隊機約八百五十回、米軍機約一千六百五十回となっております。 これらの調査の内容等につきましては、今後委員会における質疑を通じて明らかにされることと存じますので、省略させていただきます。 なお、各機関より受けました資料等は、当委員会の調査室に保管してありますので、適宜ごらん願いたいと存じます。 最後に、今回の調査にあたり、各方面から派遣班に御協力を賜ったことを御報告申し上げます。
○三原委員長 これにて報告の聴取は終わりました。 —————————————
○三原委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
○大出委員 いまの報告にもございましたが、大量の自衛隊のやみの部隊がおりまして、やみの部隊が栄誉礼というので、これはまあ解せぬ話でございますが、これは国会審議は要らぬことになっているのじゃないかと思うのですけれどもね。したがってこの法律は、簡単に通すわけにはまいりません。何とかこれはつぶさにゃならぬと思うのですけれども、そこでその問題は、これからじっくりひとつ時間をかけて承りたいのであります。 その前に、どうも日本政府の、特に防衛庁というところはあきれたことをする役所だなという感じのする問題がございます。これは沖繩に対する姿勢という問題で非常に大きな問題だと思っておりますから、そういう意味で、まず最初に、あきれた役所防衛庁にひとつ承りたいわけであります。 最初に、リージョンクラブというクラブがあるのを御存じでございますか。
○山中国務大臣 存じております。
○大出委員 このリージョンクラブというのは一体何をやっておりますか。また、どのくらいの面積があって、どういう人間が経営をされておりますか。
○山中国務大臣 これはアメリカの在郷軍人の団体によって運営されている一種の娯楽施設に入るものでありますが、その坪数その他については事務当局より説明させます。
○平井(啓)政府委員 アメリカン・リージョンクラブはキャンプ瑞慶覧の一角にありまして、施設、区域からは除外されている地域でございます。その面積及び中の人員の詳細につきましては、手元に資料がございません。
○大出委員 キャンプ瑞慶覧の一部で除外されているというんだが、いつ除外されましたか。
○平井(啓)政府委員 昨年五月十五日、日米間でキャンプ瑞慶覧を地位協定上の施設、区域として提供いたします際に、アメリカン・リージョンが使用している部分は除外するという合意ができております。ただし具体的にその範囲等につきましては、復帰後、日米間で現地を調査した上で決定するということになっておりまして、実は最近に至りますまで、いろいろ日米間に問題等もございましたので、はっきりとした地籍の確定等はまだ終わっておりません。
○大出委員 地籍の確定が終わってないのに文書を出すのですか。あなたのところは地主さんに文書を出しておるじゃないですか。地籍の確定が終わらなければ出せぬでしょう。何を言っているんだ、あなたは。十五日という日と、あなたはそう言ったんだが、五月十五日でいいんですか。もう一ぺんはっきりしてください。
○平井(啓)政府委員 日米間の安保条約地位協定上の取りきめといたしましては、昨年五月十五日をもってキャンプ瑞慶覧の地域から除外するという合意ができております。
○大出委員 それじゃ十五日に瑞慶覧から除外したわけですな。そうすると復帰後になりますよ。復帰と同時にということになりますよ。よろしゅうございますな。
○平井(啓)政府委員 表現が正確を欠きましたが、五月十五日に地位協定の施設、区域として提供します場合に除外しているわけでございますので、五月十四日二十四時でございます。二十四時をもって軍の施設ではなくなっているわけでございます。
○大出委員 そこをあなたは十五日なんて言うと、えらいことになりますよ。十四日なら布令二十号は生きているのですよ。十五日なら布令二十号はなくなるのですよ。そういういいかげんなことを言われるんじゃまことに迷惑です。いいかげんなことをやるより、なおいいかげんになる。 地籍のほうはどうなんですか。確定はしたのですか、しないのですか。
○平井(啓)政府委員 先ほどの答弁を訂正させていただきます。 いろいろと日米間でやりとりが復帰後ございましたが、最終的にはこの三月に範囲と地籍も確定いたしまして、地主さんにこういう経緯であったということで通知の文書も出しております。
○大出委員 あなた、この簡単なことを、しかもこんなに重要な問題を、沖繩の地主会がわき上がるような問題を、そうころころ、しょてっぺんから答弁が違っちゃっていては質問ができぬじゃないですか。
○山中国務大臣 私自身もこの問題については、きわめて部分的ではあっても重要な問題でありますから、詳細な報告並びに指示をいたしております。ただいまの部長の答弁は、当初から私も疑問を抱いた答弁でありまして、あとの答弁は私自身も、ここに私は坪数を持っておりませんけれども、坪数、境界確定並びに地主への通知、それぞれの手段が行なわれていることを確認いたしておりますので、私がおわびをいたします。 さらにそれに対しては、後ほど御質問があるとすればお答えをいたしますが、賃借料その他についても、地主は提供された土地と思っていたわけでありますから、当然その間の支払いをすべきであるということ等も命令をいたしております。
○大出委員 そこが違いましてね。最初のおわびのところまででおやめになっておけばいいんだけれども、あなた、そこから先しゃべるからいかぬのです。賃借料はやっちゃってるんですよ。地主はもらっている。指示しておきましたじゃなくて、とっくの昔に地主はもらっちゃっている。ずうっともらってきたんです。だから問題なんです。私の言うのは逆なんです。ただ、あなたは総務長官時代、長いおつき合いをいただきましたから、いまの一点はないことにいたしますが、ここから先はそうまいりません。 申し上げましよう。これは返還協定A表でございまして、キャンプ瑞慶覧の一部になっている。地積は七千三百三十六坪でございます。そこで、那覇の防衛施設局が地主と契約をいたしておりますが、何人ぐらい地主がおりまして、どういう契約などをいたしましたか。
○平井(啓)政府委員 手元に資料がなくて答弁がおくれて申しわけございません。関係所有者は二十六名でございます。そのうち十六人の方と一応契約をいたしております。
○大出委員 そのほかはどうなりました。
○平井(啓)政府委員 あとの十人の方は契約には応じられておりません。
○大出委員 あなたのいま言っておられることは、地元を調査した結果と食い違います。食い違いますが、そのことは責めれば切りがありませんから、あなた初めから違っているんだから、がまんをいたします。筆数にして四十五筆、三十名の地主、そこで十九筆は契約をされております。そのほかの二十六筆は、あなたのほうは公用地収用法で収用通知を出して強制収用をした。そうでしょう。
○平井(啓)政府委員 さようでございます。これは復帰の五月十五日の時点で、施設、区域に提供する部分と、そのアメリカン・リージョンの部分を除くという問題につきまして、日米間の折衝が復帰ぎりぎりまで結論が出なかったわけでございます。そこで、公用地等暫定収用法に基づきます土地の告示はそれ以前にいたしておりますので、これらの方々の部分はその中に含まれております。
○大出委員 またここであなたは食い違いが出てくる。あなたが言うように、もし五月十五日でということになっているんだとすれば、十五日の時点ではキャンプ瑞慶覧から抜けたのだから、この土地は十五日付で地主に返っている。十四日という日に抜けたのならば布令二十号だから、復元補償の対象になる。そうだとすれば、布令二十号に基づく成規の手続を地主に対してとらなきゃならない。それが何にも行なわれていない。どっちがほんとうなんですか。十四日の二十四時だというならば布令二十号なんだから、返還協定四条に基づく請求権がある。横路君が明らかにいたしました例の秘密公電の中の那覇空港の返還と同じ意味のこれは目玉だ。米側が払う四百万ドル、実は日本から金を出した。こんなばかな話はないが、そうでしょう。そういうからくりまでやって日本から金を出して、四百万ドル、アメリカが払ってあげた形をとる、沖繩県民の頭をなでるのに。その手続が四条に基づく請求権じゃないですか。復元補償じゃないですか。その手続をとらなければいかぬじゃないですか、十四日に切れているのなら。何にもとらぬというのは、一体どういうわけですか。
○平井(啓)政府委員 これは復帰の直前ぎりぎりにそういう話がきまった問題でございます。そこで、アメリカ側には、復帰の直前にきまったその取りきめを踏まえまして、アメリカン・リージョンの範囲等が日米間で確定した場合、それに関係します地主さんたちに対しては、ただいま御指摘のとおり、布令二十号としてこの土地の使用は終わる、復帰後はあらためてアメリカン・リージョンという法人と土地所有者との間の私契約に基づいて使用することが認められるならば、私契約に基づいて使用を継続していく、したがってその場合に復元補償の責任というものは、その私契約の中に継続した形で、アメリカン・リージョンのほうがその責任と申しますか、義務を承継する、そういった形で地主さん方と円満な話の解決をつけるべきである、そういう話をアメリカ側とはいたしております。また地主さん方とも、復帰後、そういう地籍の確定に従いまして、そういう趣旨の点も説明を申し上げているはずであります。
○大出委員 それもまたでたらめ。そうあなた方うそで固めると、次から次からみんなつじつまが合わなくなってしまう。 それなら聞きましょう。返還協定A表というのは、返還する土地なんですか。それとも引き続き米軍が使用していく土地なんですか。A表に書いてあるのはどっちなんですか。
○平井(啓)政府委員 返還協定A表に載っかっていた土地を、五月十五日午前零時から安保条約に基づく地位協定に基づく施設、区域として日米間が合意したわけでございますから、そのアメリカン・リージョンの土地そのものは、そのいわゆるA表あるいは地位協定の施設、区域になるものには該当していないわけであります。
○大出委員 それならば何で強制収用するのですか。しかもあなたのほうは十六人とおっしゃった。実は十六人じゃないが、かりに十六人としてもいい、同じケースだから。それならば、十六人の地主と契約を結ぶというのは、どういう契約なんですか。引き続き使用する契約じゃないですか。米軍側が引き続き使用するということを、琉球政府でなくなったから、日本政府が代表して一括契約しているんじゃないですか。あなたがおっしゃっている十六人の契約というのは、キャンプ瑞慶覧の一部のこのリージョンクラブの用地は、A表にあるとおりこれは引き続き米側が使っていく、それが返還協定できめられた手続として。片や応諾を得た地主に対しては、日本政府が代表して契約を結ぶ。だからこれは、復帰の日から一年間となっているわけだから、四十八年三月三十一日までの一年契約になっている。成規の手続じゃないですか。米側が引き続き使っていく土地はすべてその方式をとっている、地主連合会の応諾したところは。そうでしょう。応諾しない、いやだという地主に対しては、返還協定に基づいて返す土地ではない、米軍が引き続き使っていく土地だからこそ強制収用の手続がとれるんじゃないですか。公用地収用法でやるんじゃないですか、あなた方は強制的に。その法律を国会を通したじゃないですか。あなた方は押し通した。 この両方の手続に従っている限りは、A表に基づくキャンプ瑞慶覧の一部、リージョンクラブの用地は、応諾をしたものは国が代表して一年間の契約で米軍に、応諾しないものは公用地収用法で強制収用して同じように補償を払う。あなた方は成規の手続を二つとっているじゃないですか。何が一体、A表の中のキャンプ瑞慶覧だけ切り離して——待ちなさい、高松さん、なお混乱するから。何で切り離されたんですか。切り離したものならば、返還するんだから、あとは民事契約じゃないですか。民事契約は地主の意思ですよ。他の介入は一切法的にできませんよ。そんなべらぼうなことがありますか。質問にならぬ。質問できぬじゃないですか。あなた、沖繩に対してそんな姿勢の行政がありますか。
○平井(啓)政府委員 復帰の時点直前にこの話がきまりましたという非常に特殊な事情で、復帰後特異な手続をとらざるを得なかったという事情があるわけでございますが、アメリカ側とも、先ほど申し上げましたような趣旨で、このアメリカン・リージョンの使う土地そのものはあくまで施設、区域とは違うのだ、布令二十号というものが終わったあとは、私契約で、所有者と話し合った上で、アメリカン・リージョンという組織そのものが責任をもっていくべきものなんだ、そういう点は十分話しております。 それから復帰後、那覇防衛施設局で契約いたしましてとりあえず賃借料はお支払いしておりますが、この地積の範囲等がきまってアメリカン・リージョンが所有者の方と契約を締結した場合には、それは復帰の時点までさかのぼった形で契約が結ばれるわけであります。その場合には、その借料につきましてはこちらのほうに償還もいたしますし、それから復元補償の責任と申しますか、義務を当然アメリカ側が負うということにつきましても、アメリカ側にその点を申し入れて確約をとるようにいたしております。
○大出委員 そういうでたらめを言ったって意味ないじゃないですか。当然その地料は払います、あたりまえじゃないですか。引き続き米軍が使っていく土地なんです、A表にあるんだから。A表というのはそれでつくったんでしょう。これは国会が批准したんですよ。引き続き使っでいく、そういう土地をあなた方A表に入れたんじゃないですか。全部そうじゃないですか。どこにほかに切り離す土地がありますか。A表に基づいて引き続き使っていくのですからということで、地主はしかたがないから、それならばといって応諾をした。応諾をした者は、A表に基づいて日本政府が責任者になって契約を結んだ。あなたの説明によれば、本来切り離されているものを——切り離された限りは、地籍が確定しようとしなかろうと個人の所有権があるんですよ。地主の土地に間違いない。これは返ってきたんだ。十四日付で返されて個人の土地になった。あなた、さっきから何べんも言ったとおりだ。山中さんもそれを追認された。十四日でこれが明確に地主の所有土地に返った。返った土地を何であなた、日本政府が代表して、引き続き使用する土地という形にして、泣く泣く契約をさせたんですか。しかも個人の土地を一体何で収用できるんですか。この手続をとった限りは、国に地料を払う責任があるのは法的にあたりまえじゃないですか。補償金を払うのはあたりまえじゃないですか。払わなければ国が賠償を請求されますよ。こんなものは一ぺんで負けちゃう。法律できまっているんだから、あたりまえじゃないですか。そんないいかげんな話がありますか。答弁にも何にもなりゃせぬじゃないですか。 切り離されていたものならば、以来今日まで切り離されているとあなた言うんだから、それはあくまでも個人の土地だ、継続使用するのじゃないんだから。個人の土地に、使用目的がないのに強制収用をかけられますか。基地に使うのじゃないのに、使うがごとく契約したのなら、あなた方がだましたんじゃないですか。地主は一言も日米間の事情は知らないし、聞かされていないじゃないですか。あなた方のやっていることはペテンと詐欺だ。
○高松政府委員 この問題につきましては、リージョンクラブほか二件ばかり同じような問題がございます。いずれにいたしましても、ただいま御答弁申し上げましたように、復帰時の一つの混乱の中で生じた問題であり、そうしてそれに伴う手続も、必ずしも私も正当なようには思えません。それにつきましては、先般山中長官からもこの点について御指示がございました。事実をしっかり調べて必要な措置を至急とるように、こういうことで現在やっているところでございます。手元に記録がございませんので、ちょっと私、正確に申し上げる自信がなくてまことに恐縮でございますけれども、そういうことで、私どもとしては、これについての適正な処置をとってまいる、かように考えておるわけでございます。
○大出委員 知らない人が答えたって意味がないじゃないですか。あなた何を言っているのですか、ほかに二つぐらいあると。二つありませんよ。同じケースはもう一つだ。沖繩全島を調べるとほかに二十数件ある。あなた方は全然知らない。いいですか。沖繩の地主の、長年、四半世紀も苦労した諸君の姿。形も変わってしまっているところもあり、三人に一人死んでいるのに、こういういいかげんなことばかりたくさんあって、自衛隊だけ持っていくのですか、あなた方は。だれが考えたって納得できやしないじゃないか、満足なこと一つもしないで。防衛二法の審議どころじゃないですよ。入りようがないじゃないですか。 あなたはあと二件というから、もう一件だけ正確なものがあるから申し上げましょう。VFWというのはどういうことをやっているところですか。
○平井(啓)政府委員 これもアメリカン・リージョンと同様にいわば在郷軍人会的な組織でございまして、牧港補給地区の一角に所在しております。
○大出委員 麻薬の巣くつですよ、ここは。麻薬の巣くつに土地を貸してやるのに、地主をあなた方だまくらかして、とんでもない文書を出して、何ということをするのか。麻薬の巣くつだ、ここは。年間十八億もの。とんでもない話だ。 厚生省の方おいでになりますか。沖繩で例の問題になったたいへんな麻薬の密輸ルート、中身をちょっとおっしゃってください。たいへん御苦労されている。 私は那覇県警本部に参りまして、麻薬取締官、麻取の皆さんのたいへんな御苦労を聞いた。どういう事件だったか説明してください。
○豊田説明員 お答えいたします。 沖繩の麻薬事情につきましては、先生御指摘のとおり、きわめて悪い状態でございまして、復帰と同時に、厚生省といたしましては、国の麻薬取締官事務所を設置いたしました。関係機関と相互に協力してまいって取り締まりを実施してきております。 沖繩で不正事犯に供される麻薬はすべて密輸でございまして、海外から入ってくるものでございます。特に麻薬組織の追及につとめてまいりました結果、新聞にも出ておりましたように、本年の六月二日にこの組織の主要人物と目される米軍人ら三人を逮捕いたしまして、ヘロイン二キログラム及びLSD約一万錠相当のものを押収いたしました。 なお、この事件につきまして、麻薬の入手経路並びに密売先等につきまして目下捜査いたしておりますので、いずれ詳細な事項がわかると思います。
○大出委員 私から言いましょう。 九州地区の厚生省傘下の麻薬取締官事務所、白石省三さんという方が所長です。私は、那覇の県警本部の中にございます取締官事務所をお尋ねもいたしましたが、ここでたいへんな苦労をされまして、アメリカの退役軍人を中心とする——この中には特殊部隊に現に勤務している現職の方々がおるが、退職軍人を中心とする国際的麻薬密輸組織を摘発した。六月三日までに、組織の幹部三人、いずれも米人を麻薬取締法違反の疑いで逮捕するとともに、ヘロイン二キログラム、二億円相当、LSD一万数千錠を押収、これは十一日に発表したわけであります。 そこで、経路も全部聞いてわかっておりますが、ノートに書いてありますが、新聞に公表されている面だけ申し上げますと、ここの麻薬密輸ルートの一番のキャップ、一番の大ボス、この人が、いま私が指摘した、防衛施設庁が一生懸命になって、個人所有の土地をVFWに貸してやってくれといって文書を出したこのVFWの支配人ティモシー・G・ケパート、もと陸軍軍医少佐。このケパートなる大将のところに、VFWに関係者はみな年がら年じゅうたむろしている。巣くつだ。キャップなんだ。在郷軍人組織ですから。支配人が一番えらいんだから。所有者はアメリカの在郷軍人会なんだ。ケパートというのはVFWのクラブのキャップなんだ。 このクラブの中でやっていることは一体何かといえば、ばくち、酒、女、麻薬、とんでもないことだ。明らかな事実です。しかも現職で何をやっているかといえば、米陸軍病院の医師として勤務しているウィリアム・C・コーセー、こういう人物も入っている。それから特殊部隊。全く何をやっているかわからぬ、この特殊部隊というのは。あなた方平気で置いておくんだから。この一等軍曹ヒュー・R・ハーバード、この三人が主犯なんです。見てごらんなさい。六月十二日の琉球新報などは「約十八億円の麻薬を押収、十八億円」と書いてある。こっちは沖繩タイムスです。VFWクラブ支配人ティモシー・G・ケパート、この人が首魁、主犯、最高のキャップ。何と沖繩に入ってくる麻薬の密輸の七割を押えている。キャップが常にいるところなんだから、みんな集まるのはあたりまえです。それがVFW。 そのVFWにあなた方一体何事をやったのですか、一生懸命ちょうちん持ちして。VFWは、牧港補給地区、コマンド部隊、第二兵たん部隊、ヘイズ少将のところです。退役軍人が経営するクラブには間違いない。これは御答弁のとおりです。だがやっている中身は、ビンゴだとか、スロットマシーンというところから始まってルーレット形式のものまで、ばくち場ですよ。ばくちと麻薬と酒と女と、そろい過ぎている。これはベトナム帰りの米兵がたむろしている。五千八百七十三坪、地主が三十人いる。これもまた復帰の際に、返還協定のA表の牧港補給地区、この一部に入っている。御丁寧なことに、このVFWの隣は、私が沖繩協定特別委員会のときに取り上げました極東放送の建物です。これもあれだけ問題があるのに、いまだにあなた方は置いている。 VFWのほうから申しましょう。 日本政府は、返還協定に基づけば、復帰の日からでなければ契約の当事者にはなり得ないはずだ。まずここから聞きましょう。いかがでございますか。
○平井(啓)政府委員 そのとおりでございます。
○大出委員 何で前からこれを、あなた方は権限があってやったのですか。そのとおりなら、ないのだ、あなた方に権限は。一体このVFW、この敷地、五千八百七十三坪、地主さんと日本政府との関係はどういうことになっていますか。
○平井(啓)政府委員 先ほどアメリカン・リージョンのときにも御答弁申し上げましたように、これも復帰の時点直前に除外することがきまったわけでございますので、とりあえず復帰後アメリカ側と話がつくまでの間、所有者との間の契約という形で、一方アメリカ側とも、先ほど申し上げたと同様の趣旨で話し合いを進めたということであります。
○大出委員 先ほどと同様の趣旨で続けたのならば、これは牧港補給地区の一部としてA表に基づき米軍が引き続いて使っていきますということで、応諾をした地主とは、あなた方ができないのに代表者になって契約を結ぶ。そしてあなた方は米軍に提供している。言うことを聞かない地主には強制収用をかけて強制収用をする。そういう行為をあなた方はとっている。麻薬の巣くつで、沖繩の県民の七割にも及ぶ人間に、みんな苦労して四半世紀も泣いてきた方々に、片っ端から麻薬患者をこしらえる。そういうことをやっている直接の御大将がそこで支配人でやっているのに、そこに関係者、売人がみんな集まっている。そんなもの、あなた、安保条約六条とどこに関係があるの。そんなばかげたことを黙っていられますか。単なる間違いで済みますか、こんなこと。考えてごらんなさい。あなた方は幾らかもらっているんじゃないか、ほんとうに。
○平井(啓)政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、日米間の取りきめの形といたしましては、VFWの使用しております施設は、五月十四日でもって在日米軍としての使用は終わっております。したがって、五月十五日以降の地位協定上の施設、区域の範囲には含まれていないわけでございます。ただ、その正確な範囲を日米間で現地に当たりながら分離するという作業が、復帰後にまたがらざるを得なかった。そのことのために、特異なケースとして、復帰後、御指摘のような状態になったわけでございまして、この点、今日まで手続がおくれておりますが、できるだけ早く問題を解決したいといま努力しているところでございます。
○大出委員 おくれていますじゃない。いいですか、おくれていますじゃないんだ。大臣、これはたいへんなことなんだ。だれが一体責任をとるのかわからぬけれども、たいへんなこと。あなた方は、いま、ていさいのいいことを言うが、みんなうそっぱち。私は地区工兵隊にも軍にも行って全部調べてある。あなた方うそばっかり言ってもだめです。全部あるのだ、ここに。何もかもある。知らぬことはない。アメリカ側に在郷軍人との関係で、あなた方はねじられて手も足も出ない。 境界が確定しないなんて、うそばっかり言って。あなた方は何を言っているのですか。境界なんというものはそこへ行って一々線を引いて測量してきめていますか。返還協定の各表をつくったのはだれがつくったのですか。アメリカだけでつくったんじゃないでしょう。一緒につくったんじゃないですか。あなた知っているじゃないですか、そんなことは。どこの土地を一体実測して、測量して境界をきめましたか。全部図面作定じゃないですか。うそばかり言ってもだめですよ、そんなことは。例なんか幾らでもここにある。境界は全部図面でやっている。キャンプ・ヘーグでもキャンプ・ハンセンでも、一部返還が全部あるんだ。知っているじゃないですか。あなた方やったんでしょう。全部図面上で線を引いてきめただけだ。あとで地籍確認ができないのは、当事者ができないだけだ、返ってきたあとで。そんな丁寧なことをしてはいないんだ、あなた方のほうは。図面の上で線だけ引っぱって、一部返還はここからここまでだと返すんだ。現地に即していないから、返された三十人もの地主が大騒ぎして、たいへんな金を払って測量屋を雇ってきて苦心惨たんしてこれ声きめているんだ、みんなで。ただ一つといえども、実際に調べて地籍を確定してくれたところなんかないですよ、そんなものは。うそを言うのもいいかげんにしなさい。この件の地籍確定についても調べてみた。図面でちゃんときまっている。一年間も地籍が確定しないで三月まで延びる、そんなばかなことがありますか。そういううそばかり言っては質問できぬ。
○平井(啓)政府委員 VFWの範囲を除外する、その範囲をきめるにあたりましては、まず小字マップというのがございます。その小字マップと現地とを照らし合わせて、小字マップに除外すべきVFWの範囲を現地に即しながら落としていく除外作業をやったわけでございますが、VFWにつきましては、その範囲を確認いたしまして、関係所有者の方々とその問題についてお話し合いをしたのは昨年の九月でございます。
○大出委員 正確に言いましょう。それもわかっているんだ。四十七年の九月の一日なんだ。九月の一日付なんだ。こんなことは百も知っている。百も二百もわかっている。調べたんだから全部。裏のからくりもみんなわかっているんだ、これは。人がたくさんいるんだから。その調べた結果、こんなふざけたことを日本政府の正規の機関がやるべきものじゃないんだ。みんな知っているんだ、そこで麻薬やっていることも。アメリカ側は日本側に、何とかそれをそっくりそのまま持っていけるように、地主を押えて継続して使わしていけるようにしてやれと言うんだ。あなた方はそれに対して、一生懸命協力して、ごまかしてきた。 だから、事もあろうにVFWに対するあなた方の文書、ここにある。何でもみんなある。極東放送及びVFW使用土地を提供施設から除外することについて、四十七年の九月一日、ここで、「FAC六〇五六」、これは牧港補給地区ですね。「内の上記五の二法人が使用の土地は、去る五月十五日付の日米合同委員会の合意に基づき」——いいですか。四十七年の五月なんですよ、復帰は。復帰してから九月でしょう。九月にもなってから、実は何カ月も前にこうなっていたんですというんだ。あなた方に返っていたんですというんだ。返っていたんですといったって、あなた方はちゃんと手続をとって、日本を代表して契約しちゃっているんだ。地主は知らないんだから。引き続き米軍が使っていくものだとばかり思っているんだから、地主は。しかもA表に入っているんだから。明確にうそとペテンでだましたんだ。しかもこの中身は、「去る五月十五日付の日米合同委員会の合意に基づき、政府が米軍に提供する施設及び区域から別添のとおり除外することになったので」という。この六〇五六という施設のある牧港地区、この中の関係二法人、つまり極東放送とVFW。「関係二法人が使用の土地は、去る五月十五日付の日米合同委員会の合意に基づき、政府が米軍に提供する施設及び区域から別添のとおり除外することになったので、関係地主各位の御了承を得られるようよろしく取り計らい願いたい」。このあとがたいへんなことです。いいですか、「また継続して土地使用を希望しているこれら二法人に」。これら二法人とは、VFW、麻薬の巣くつ、これと極東放送、この二つ。「継続して使用を希望しているこれら二法人に好意ある御配慮がいれられれば当局としてきわめて幸いであります」。何ですか、これは一体。合同委員会できめたから返還になったんでしょう。返還になったのを何カ月も隠しておいて、あなた方が代表して契約を結んじゃっておいて。地主は知らないから、したがって結んだ、継続提供のつもりで、だまされて。そうしたら、忘れたころに文書を出して、実はさかのぼること五月十五日にこれは除外されていました、提供義務はなくなっていました、だけれどもこの二法人は継続してこの土地を使用していきたい意思を持っているんだから、この二法人に地主さん皆さんは好意ある御配慮をしてやってくれ、当局としてもそのことが認められればきわめて幸いだという。当局とは防衛庁だ。 〔藤尾委員長代理退席、委員長着席〕 あなた方、おかしげな麻薬の巣くつに一生懸命。だまされて使われてきた地主に対して、ごまかして、ペテンにかけておいて、何カ月もたっちゃってから、継続して使用したいと希望しているんだから貸してやってくれ、配慮してやってくれ、当局にとってもきわめて幸いなことなんだという。防衛施設庁当局がそう言えば、地主だって、そんなに当局が幸いなら何とかしてやろうかということになるじゃないですか。ところが、どっこいそれでもそれはだめだといって、みんな突っぱっちゃっている。何のためにあなた方がこんなにちょうちん持ちしてやらなければいけないのですか。苦労している沖繩県民なんかそっちのけで、何でこんなだますようなことをやらなければいけないのですか。ペテンにかけなければいけないのですか。 しかも麻薬の首魁でつかまっている支配人が交渉相手です。沖繩に入ってくる麻薬の七割近いものを握っているのに、世の中に金がどう流れているか知らぬけれども、あなた方はこんな麻薬に対して、日本政府として何でそんな協力をしなければいけないのですか。こんなふざけたことをやられておって、防衛二法の審議どころじゃないですよ。ふざけなさんな。論議できません。責任とってください。
○山中国務大臣 この問題は私が当時の責任者ではなかったわけでありますが、現時点の責任者として、早々の間にとられた措置であってもやはり正当でない、私はさように考えます。本来ならば、アメリカ側と合意した五月十四日ぎりぎりにおいて、日本政府が提供せざる施設として明記しておくべきでありました。そしてその施設の境界がきちんと設定されて、地主さんに対してそれぞれの通知がなされる。確定がなされるまでの間は日本政府において賃借料相当のものを支払ってまいりますから、しばらくお待ちくださいというような姿勢をせめてとっておったら、このようなことはなかったであろうと考えます。したがって、現時点の責任者として、当事者の地主さん並びに県民全体に対する姿勢を疑われたことについて、心から深くおわびいたします。
○大出委員 念のためにもう一言申し上げておきましょう。 リージョンクラブのほうはどういう文書をあなた方出しているかというと、同じようなことなんだ。「アメリカン・リージョンクラブ用地を提供施設から除外したことについて」、これは御丁寧な話だ。四十八年三月二十二日、一年にもなっている。「那覇防衛施設局三三一号(AFA昭和四十八年三月二十二日)」、ちゃんと判こをついてある。「貴殿所有の下記の土地は、日米合同委員会の合意に基づき、昭和四十七年五月二十五日から日本政府が米軍に提供する施設、区域から除外されました。この通知がおくれましたのは、米軍が実施した施設及び区域との境界の確定作業が意外に多くの日時を要したためでありますので、御了承願います」。VFWのほうは境界の争いなんて一言も書いてないんだ。明確に違うんだ。あなた方は基準マップとどうのこうのと言っていたけれども、VFWのほうはぴたり五月十五日付ではずれている。そう書いてある。争いも何もない。いいかげんうそを言うのはよしなさい。こちらのほうは確かにそういう理由がついているが、これもいいかげんだ。「なお、除外の日以後もアメリカン・リージョンクラブが継続して使用している関係で、当局としては同クラブに対して早急に地主の方々と契約交渉を実施するよう要請してあります。」これもふざけた話よ。 この文章をもう一歩突っ込んで言うと、あなた方の御都合主義とうそとペテンがなお重なるんだ。ほんとうに五月十五日あるいは十四日——あなたさっき十四日と言った。五月十四日の二十四時に除外されておるのならば、布令二十号に基づく手続を何があってもとらなければいけない。市町村に通知をしなければならない。十日以前に地主に通知が行かなければならない、返還協定なる国会が批准した協定に基づいて。四百万ドルは日本から出すんだという密約があって、ばかな話だ、これは日本国民が出すんだ。その復元補償請求、これは沖繩復帰の目玉ですよ。その手続をとれば当然復元をしなければならない。復元するところはDEですよ。地区工兵隊だ。金は軍だ。そうでしょう。こういうことをされたんじゃ、地主には復元補償を請求する余地はないじゃないですか。 日本政府は返還協定できめられて国民に義務を負ったんだ。その個々の所有者に、地主さんに、しかも四半世紀も苦労した方に、国会が批准をした補償請求の機会も与えない、これは明確な違法じゃないですか。しかも違法の上塗り。一年近い間あなた方は地主さんに地料を払っている。その地料は一体どこから出た金ですか。国民の税金でしょう。あなた方は払えないものをなぜ払ったのですか。国民の税金を、何で払えぬものを一年間払ったのですか。だから、こそこそ現地のほうでは、地主さんに返してくれ——返してくれと言うほうも言うほうだ。ふざけた話。地主は何にも知らないで、A表に基づいて提供したんだから。しかもこのリージョンクラブの用地は、話し合いがついてあなた方と契約した人よりも、強制収用された方が圧倒的に多いじゃないですか。理由もないのにあなた方は強制収用した。これも違法だ。収用されちゃったり持っていかれたりしたものを、ほかにこの土地使いようがないじゃないですか。収入の道がないじゃないですか。あなた方は払った地料を受け取るのはあたりまえじゃないですか。返してくれとは何ですか。払えないものを払った責任はどうするのですか、国民の税金を。違法だらけじゃないですか。まともなことは一つもない。そんなことで、あなたはいいかげんなことを言われてみたって、沖繩問題の論議どころじゃないですよ、これは。できません。何とかしてください、これは。義憤にたえぬ、こんなことは。いいかげんにしろ。審議どころじゃないですよ。
○平井(啓)政府委員 沖繩復帰直前に日米間で話がきまったという特異な事情、以後のいろいろな事務手続の不手ぎわ等とはいえ、これら御指摘の問題についていろいろ関係地主さん方に御迷惑をかけていることははなはだ申しわけない。至急にこの問題を解決するように努力いたします。
○大出委員 責任の所在も何も明らかにせぬで、直前にきまったこととはいえとかなんとか言ったって、そんな話に乗れますか。まだひどいのがこのほかにある。あなたは二つと言ったけれども。ますますもってどうにもならぬものまでこの中にはある。A表、B表、C表のどこにも入ってないものまである。復元補償の義務なんか何も果たさない、あなた方は。質問できぬ。麻薬に手を貸すことはないよ、こんなものは。
○高松政府委員 先ほども申し上げましたように、この問題につきましては、私どもといたしましても、手続の過程におきましても、あるいは手続のやり方におきましても非常に遺憾な点が多いと思います。 責任の所在をどうするかというお話でございますけれども、これこれの問題につきましての責任が現地にあるのか、あるいは本庁のわれわれのほうにあるのか、その辺を十分調べまして……(発言する者あり)もちろん、これは突き詰めていえば私の責任でございます。その点につきまして、いま施設部長も答弁いたしましたように、米軍、地主、私どもも含めまして、この問題につきまして急速に納得のいく解決ができるように努力をしてまいりたいと思います。(「麻薬組織に土地を貸しておるのはどうなるんだ」と呼ぶ者あり) 麻薬の問題は、私も新聞で見ましたけれども、これは最近のことでございます。当時こういうことを、私どもとしては——まあ、当時まだ私いない時期でございますけれども、関係の者としては、麻薬の巣くつであるということを当然予測してはいなかったと思います。
○大出委員 現地に責任があるのか、当方にあるのかなんというたわごとを言ったってしょうがないでしょう。現地の銅崎さんという方ですが、あなたは知っているでしょう。きわめてまじめな方で、言われたとおり懸命にやる人だ、あの人は。ぼくも長いつき合いだからよく見ている、銅崎さんという人は。彼が悪いことをするとは思えぬじゃないですか、そんなことは。一生懸命言われたとおりやっているんじゃないですか。あなた方のほうに責任があるんじゃないですか、明確に。何が現地の責任なんですか。現地で一生懸命に本土を離れて苦労している人に、責任をおっかぶせるようなことを言っちゃいけませんよ。なおけしからぬ、そんなことは。
○高松政府委員 そういう意味で申し上げたのではございません。最終の責任はもちろん私にあるわけでございます。
○山中国務大臣 これは復帰に伴う事務の明らかな処理上のミスであります。したがって、ミスのために地主である沖繩県民の関係各位が迷惑を受けられた。しかも、それは本来収用すべきではなかった対象であったもにもかかわらず収用をかけられたという問題において、いまさら申し開きのできないことでありますが、しかし、この過程を振り返ってみて、これらの方々に対してはきちんと処理をする。すなわち、リージョンクラブあるいは牧港のその地域というものに対しては、当然私契約においてそれが結ばれるならば、それは当事者同士の民法上の合意でありますからわれわれの関与するところではありませんが、その通知の文章の末尾に、引き続き提供するようなことに協力してもらえばわれわれも幸いであるというような文章が入っていることは、私も本時点において初めて知りまして、要らざるおせっかいであると私は思います。それは地主の方々の意思によってきまるものである。したがって、これが契約に到達しないということであれば、地主の人々は提供義務はないわけでありますから、したがってリージョンクラブは、それに対して返済に応じ、もしくは返済に応じた後、復元補償等の地主の要望に対して総責任を持っている、そのように考えますので、具体的な処理方法をそのようにとることによって、精神的に与えたミスによる、あるいは違法に近いやり方に対する申し開きは立ちませんが、しかし、せめてそういう処理をきちんとすることによって始末をつけたいと考えます。
○大出委員 違法に近いとは何ですか。違法じゃないですか、明確に。返還協定から除外されたものを強制収用、これ、どうなんですか。できますか、一体。引き続き軍が使っていけない。安保条約六条違反じゃないですか、こんなクラブは。安保条約六条違反じゃないですか、こんな提供したこと自体が。そんなものを、強制収用したって、これ、違法でないっていばられたら、たまったもんじゃない。復元補償手続も一つもとらない、十四日だというのに。布令二十号、どこに行っちゃったんですか、それならば。返還協定の復元補償請求はどこに行ったんですか。何にもやっていない、あなた方は。全部違法じゃないですか、これ。できません、こんなことは。あなた、二十六筆も強制収用かけているんじゃないですか、できもしないことを。何だ、これは一体。
○高松政府委員 いま御指摘の復元補償その他の問題も含めまして、できるだけすみやかにこれに対する措置をとります。
○大出委員 金を払ったのも、払えないのに払ったのだから違法だ、これは。国民の税金を、復帰で切り離されている、そんなものになぜ金を払うんですか。払えないじゃないですか。それも違法だ。六つも七つも片っ端違法じゃないですか、これ。それで、間違いましたで済みますか。間違いついでに、自衛隊行ったのはちゃんと全部引き揚げなさいよ、あなた。間違いだったんだから、これも。
○高松政府委員 賃借料その他の支払いの問題につきましては、これは当然に日本政府が払うべきものではない。それからアメリカン・リージョンなりあるいはVFWなるものが当然に支払うべきものである、かりに使用している以上は。したがいまして、所有者はそういう点では日本政府から支払いを受けているわけですから、その間の調整はもちろんわれわれのほうでやります。アメリカン・リージョンあるいはVFW自身から、そういういままで使用してきた対価は当然支払わすべきものであると思います。それから、日本政府が支払ったものにつきましては、これはその限度においてこちらも返還を受ける、こういうふうな措置をとるべきものであろうと思います。 いずれにいたしましても、御指摘のように、手続その他については、私どももこれは非常に間違った措置であると思います。そういう意味で、御指摘のような点につきましては、私どもとしては極力すみやかにこれを措置をする、こういうふうにいたしたいと思うのでございます。
○大出委員 だめです、それじゃ。あなたは日本の政府が支払うべきものではないと言っている。支払っちゃっているんじゃないですか。支払うべきものでないものを何で一年間も支払った。国民の税金じゃないですか。支払うべきものではないもの、支払えないものでしょう。支払えないものを何で払った。しかも一営利企業ですよ、これは。ちゃんと利益をとって飲ませるのだから、ばくちのテラ銭をかせぐのだから営利企業でしょう。営利企業のために、五月十四日に切れているのを、何だって日本政府が代表して契約を結ばなければいけないのですか。提供してやらなければいけないのですか。提供できないじゃないですか、リージョンクラブなんというようなものに。あなた方はそんな権限はないですよ。何で強制収用しなければいけないのですか。あなた方はそんな権限ないでしょう。二十六筆も、むちゃくちゃじゃないですか。法律のない国に行ったようなことをやる。早急に解決しますと言ったってだめですよ、一年間も払っていて。一体どうするのですか。
○平井(啓)政府委員 支払っておりますのはアメリカン・リージョン関係の所有者の方々でございますが、この方々に対しては、お支払いをした後、そのアメリカン・リージョンの用地については、このような趣旨のものであるので、後日アメリカン・リージョンとの契約が結ばれ借料が支払われた時点において返納していただくというお話を所有者といたしております。
○大出委員 でたらめ言ってもだめですよ、あなた。VFWなんというものは、見てごらんなさい、フィリピンまで行ってこの建物を売る契約までしているのですよ。第三者である外国人に売り払ってしまうというものが、払うはずがないじゃないですか、そんなものを。何を言っているのですか。冗談言ってはいけませんよ。これは沖繩県の法人じゃないのだ。法人登記も何もしていない。建物登記もしていないのだ、これは。リージョンクラブもVFWも、法人登記もしてない。しかも台湾だかフィリピンにいま売ろうとしているじゃないですか。そんなでたらめを言ったってだめですよ。みんな調べたのだから。
○平井(啓)政府委員 VFWについては、所有者にはお払いしておりません。また御指摘のあった事情があるということも、私、内局からの報告で聞いております。アメリカン・リージョンのほうにつきましては、先ほどのような形で、一たん入りました借料の問題につきましては、後日問題を解決する手はずは一応やっております。いずれにいたしましても、暫定使用の告示の問題、契約の問題その他を含めまして、至急に正常な姿に戻すように努力いたしたいと思います。
○大出委員 これで議事進行ができると思いますか。違法だらけの責任は一体だれがとるのですか。明確にしてください。
○高松政府委員 この問題につきましては、先ほども申し上げましたように、ここしばらく前に、こういう問題について私も新聞その他によって承知いたしました。現在これにつきまして、どうしてこういう変な形になっているのか、その点につきまして、私自身としても、大臣からの御指示もあり、その点について調べているところでございます。十分に確信を持ってここのきょうの時点で御答弁申し上げられないのはまことに遺憾でございますが、責任ということにつきましては、それは、終局的な責任、あるいはそれの責任というものは私にあるということは重々に考えております。
○大出委員 あなた、そんなことを言ったって、四十七年の九月一日じゃないですか、文書を出しているのは。最近知りましたとは何ですか。去年の九月一日じゃないですか、文書を出したのは。そんな無責任なことを言ってもだめですよ。
○高松政府委員 私自身として、九月一日にそういう文書の出たことは知らなかったことは事実でございます。それは正直にそういうように申し上げられます。それは私自身の仕事が非常に不十分であった、こけいうふうにおっしゃられれば、それはそのとおりというふうに私は思わざるを得ません。
○三原委員長 不規則発言はひとつ御注意願います。——お静かに願います。
○大出委員 これは委員長ひとつ、御存じない答弁をしておられるわけですから、先ほど来何べんも食い違うので、正確にこれは一ぺんお調べいただきたいのです。先ほどお話に聞くと、四十七年九月一日に出している文書もあなたは御存じない。知らなかったとおっしゃっているわけです。知らないままでここでお答えいただいても、知っている人間が知らぬ人に聞いたって、これはしょうがないんだ。そうでしょう。だからひとつ、あなた方が調べていただきまして、地主さんはおのおの三十人近くずつおるのですから、六十人もの方々にこんな迷惑をかけてはいけませんよ。復帰一年なんだから。だからやっぱりきちっとすべきものはする。私は何も銅崎君の責任を問うとかなんとかじゃないのです。責任のとり方というのは、こうこういうふうにして片づけてあげるということでなければならぬ。片づけてもらわなければ意味がない。だから地主さんは、たいへんふんまんやるかたないわけですよ。二重にも三重にもだまされたと言っているのですよ。長官、沖繩問題を手がけてこられた山中さんですから、わからぬことでないだろうと思います。ただ、これは施設庁にかかわる問題で、総理府の分野の問題ではないわけでございますから……。 で、おまけにこれは、土地建物法その他をめぐりまして、既存の怪しげなクラブの所有者は弁護士を立てまして、法的に一切責任を負わないという措置をとっているんですから、あなた方簡単にこのリジョンクラブに云々なんと言うけれども、そう簡単にいかない。いかないところへ、両当事者間で話し合えという文書をあなた方出しているんだ。それじゃ一体、こういう違法行為を続けてきた結果として、クラブの所有者と地主と双方で早急に話し合ってくれなんて、自分の違法はたなに上げちゃって。復元補償請求の余地もない。引き続きという形であなた方は契約させちゃったし、強制収用しちゃったんだから。そうでしょう。返還協定に基づく復元補償請求を本来なら地主がすべきなんだ。その機会も与えない。そうしておいてしまいには何をこの文書であなた方言うかといえば、実は一年前に除外されていましたと。だから建物は建っている。一年前のそのときならば、建物をどけて復元する責任が米側にあるんです。そうでしょう。それを一年間すっぽらかしておいて、実は一年前にこうなっていたんだ、だから両当事者で話してくれ——そうじゃないんだ。復元補償のたてまえからいけば、米軍が建物も何もどけて、ちゃんとして地主に返すのが返還協定の中身なんだ。それをこういうばかげた文書で、当事者同士話し合え。話し合えば民事問題になるだけじゃないですか。政府はそれじゃ何をやったんですか。そうでしょう。 だから、そこらをあなた方御研究ください。それでもう一ぺん私の質問時間をおつくりをいただいて、これははっきりしてください。よろしゅうございますね。長官、よろしゅうございますか。
○山中国務大臣 いいです。
○大出委員 続けます。もう一点承りますが、先ほど高松施設庁長官から、そのほかに二カ所というふうなことをちらっとおっしゃった。これも施設庁にかかわる問題でございますからはっきりしていただきたいのですが、カルテックス・エリアというのがございます。これまた防衛庁の沖繩防衛施設局が所管でございます。このカルテックス・エリア、通称ブラック・オイル・ターミナルといっている場所であります。これはいまどういうことになっているのですか。
○平井(啓)政府委員 那覇港湾周辺に米軍の地位協定上必要とします貯油・送油機能というもので提供した分もありますが、御指摘のブラック・エリアにつきましては提供施設の対象にはなっておりません。
○大出委員 提供施設になっておりませんて、これ、提供しておりますでしょう、いままでずっと。場所を言いましょう。那覇市西新町、これは那覇港の地先です。皆さんこの間おいでになって、あの高いところから見てすぐ目の前、右のほうにあります。これは復帰前に米軍がつくった貯油施設です。那覇軍港に停泊している艦船に油を補給する軍の施設でございます。ここには民有地が三千五百坪、これを持っている人は琉球王家である尚家の方でありまして、現在持っている方は尚詮という人です。これは有名な沖繩の一番トップにおいでになる方であります。 復帰前に米軍がこれを埋め立てました。三千五百坪の尚さんの民有地、これを接収いたしまして、その地先を埋め立てた。埋め立ててこれをブラック・オイル・ターミナルと称して米軍が使ってきた。これが復帰の日の六月三十日までは軍用地料を米軍からもらっていた。だから明確に提供地でございます。軍用地料を払っておりました。ところが、貯油施設を米軍が入札に出した。土地じゃないんですよ。上の施設だけですよ。五十万ドル、入札価格が一億五千万円、こういうことでこれを売りに出した。その後の扱いが問題なんですけれども、あなた方は御存じでございますか。
○平井(啓)政府委員 このブラック・オイル・エリアという部分につきましては、返還協定のA、B、C表にも載っかっておりません。復帰の時点以後、地位協定上の施設、区域として提供するかどうかという検討の対象にもならなかった区域でございます。ただ、御指摘のような事情があるということにつきましては、私も最近承知いたしております。
○大出委員 返還協定A表、B表、C表は、当時私は沖繩協定特別委員会の理事をやっておりましたから詳しく知っておりますが、日本側がノータッチでつくったものじゃない。沖繩というのは日本に潜在主権ありということになっておったわけでありますから、しかも復帰ということで協定をつくったわけでございますから、明確に日本の土地であります。そうすると、その日本の土地が、たとえそれが一坪の土地であってもどういうことになって米側に提供されていたかというのは、あなた方お調べになる義務がある。あたりまえであります。その上でA表、B表、C表というものがつくられなければならない。また、つくられてきた。だから、沖繩にある提供施設、それが継続して提供されるもの、共同使用で自衛隊等が入ってくるもの、返されるものとA、B、Cにお分けになった。どこにも入っていない提供施設などが存在すること自体が日本政府の責任、入っていないとすれば。あなたは、どこにも入ってない、交渉にものぼらなかったと言うのならば、あなた忘れたんだ。提供されていた。軍用地料をもらっていたんですから。明らかに提供されていたこの三千五百坪の土地が六月末まで軍用地料をもらっている。それがA表にもB表にもC表にも載っていないとすれば、だれが一体どこでそういうことをしたんです。
○平井(啓)政府委員 私個人としましては、返還協定の際のA、B、Cの対象になります施設と申しますか、それの分離作業はどういうふうな形で行なわれたかは、申しわけありませんが、承知しておりません。しかしながら、復帰前にいわゆる米軍が布令二十号で使っておりましたものの中に、たとえば例のバクナーの記念碑、あの用地の部分とか、そういったものもC表の中に入らない形で処理されているのと、規模はいま御指摘の点はだいぶ違うとは思いますけれども、問題はたいへん大きい問題だとは思いますが、事の性質としてはそれと同じようなものではなかったかと思うわけでございます。
○大出委員 これはあなた、三千五百坪もあって、そこに塔が一つ、モニュメントがあるというのじゃないですよ。個人所有地で、しかもブラック・オイル・エリアという有名な地域であって、だれも知っている。名前は皆さんが知っているとおり。この地域がどこにも入っていないと、こう平井さんおっしゃる。そうだとすると、これは一体外務省どういうことになっているのですか。 大河原さん、私は沖繩に皆さんと一緒に行ってまいりまして、いろいろ承ってまいりましたが、一番大事なことは県民感情なんですね。やはりこの一年間、日本政府は沖繩に対して、山中さんが総務長官でずいぶん御苦労なさったことも高く評価をしておられる。一生懸命努力をすればしただけの評価は、現地の方はしているのですね。一年間という時間がたっている。そうでしょう。沖繩には現地に防衛庁の施設局があるのでしょう。開発庁の総合事務局もあるのでしょう。海洋博だけに血道をあげるものじゃない。自衛隊を持っていくだけに血道をあげるものじゃない。沖繩県民の米軍との関係における数々の問題をいかに処理するか。対米請求権というものも非常に大きな問題です。だから、アメリカに払う義務がないというかっこうに決着をつけたのならば、しからば日本政府はこれをどうするかという問題もある。あるいは沖繩の開放土地、この問題だって所有権の確定は遅々として全く進んでいない。はめ込み測量をやったあと話し合って確定したところも、つい最近、西原のようにひっくり返っちゃったところもある。そこらは、私の当時の質問に答えて、経済企画庁長官も、法務省の方も、この所有権の確定については特別立法の用意まですると私に言っておいて、現地の新聞にも載っておって、期待を持っている方々はたくさんある。また一〇・一〇空襲前のB52がとった写真、原形を全部とどめている。わざわざ伊江島全島の写真を私、提示をて、写真の所在まで皆さんにここで明確にして、なぜ国家間折衝をやってこれを早くとらぬか、天願・安慶名地域の大きな争いだってこれで片づくからと、一々指摘をしているわけでしょう。あかた方はこれとても何もしない。山中さんが防衛庁長官になって、電光石火のごとく、浦添周辺の米軍の住宅、これも基地の中に入れるとか、P3問題もこうするとか、基地内の軍用地問題も、基地内であっても所有権の確定に努力するとか、幾つかもうすでにおっしゃっておられる。あなた方はその衝にあり、その責任があるのでしょう。何にもしないで今日まで来て、これは私どもも義務ですから法案審議はいたします。いたしますが、やることを何にもやらないという、それじゃ一体沖繩県民はどうしてくれるんだということになるでしょう。二十幾つもありますけれども、二十幾つもあげる気はない。せめてこの審議の冒頭に二つや三つの問題をあげて、あなた方の姿勢をただしておかなければ、沖繩国会をやった議席のある国会議員の責任というのは、沖繩県民に対してどうとるのですか。だからわずか三点、取り上げようと思って出している。ひとつまともに取り組んでください。 あなた方調べればすぐわかることです。現在この尚さんという方の持っておる土地、どういう経緯で入ってないかということと、それがわからなければお調べ願いたいんだが、入らなければ入らないでしからば現状どうなっておるかということ。大河原さんどうですか、あなたアメリカ局長なんだから、私は返還協定にからむから御出席いただきたいと委員部に申し上げてある。いかがでございますか、
○大河原(良)政府委員 先ほどから御質問、また御指摘ございますように、たとえばVFW、アメリカン・リージョンクラブ、ただいま御指摘のカルテックス・エリア、これらにつきまして、私、返還交渉の詳細はまだ十分承知してない面がございますけれども、一般的な考え方といたしましては、復帰後に米軍に対しまして施設、区域として提供しますものは、地位協定の規定に基づいて正当性を有するものに限る、こういう前提での話し合いが行なわれてきたわけでございます。したがいまして、たとえばVFWのごとき在郷軍人の団体が使います建物などは、当然これは施設、区域として提供することはできない、こういう考え方からして、施設、区域外に置くという考えでこの問題が米側との関係では措置されたというふうに心得ております。 カルテックス・エリアの問題につきまして、申しわけございませんけれども、私、実情を承知いたしておりませんので、至急調べさせていただきたいと思います。
○大出委員 それじゃ私のほうから申し上げますから、責任を負っていただきたい。こういうことです。 先ほど申し上げましたように、埋め立て地を含む土地、これについては手を触れていないで、上の施設だけでありますが、これを米軍が売りに出した。入札という運びになった。で、入札をされまして、民間の営利企業がこれを落札をした。一億五千万円、つまり五十万ドルというのが米側の入札価格だったんです。そこで、この入札をいたしましたあと、これも本来ならば当然復元補償の対象になる筋合いのものです。ところが、尚さんというこの持ち主の方は、三千五百坪持っているんですから軍用地料もらっているわけですから、これが米側に対して、四十七年の五月一日——入札のときですね。これは復帰が十五日ですから、十何日前の四十七年五月一日に、ここにはこうこういう私の土地がある、復元補償という形になるとすれば建物撤去をするわけですから、当然なくなってしまう、そのことをあらかじめ軍の側に申し入れをする。また関係の各方面に、これ全部申し入れしている。 なぜ、こういうことになるかといいますと、当時は布令二十号というものがございましたから、布令二十号の適用を受けている用地でございますから、琉球政府が一括借りて米軍に提供していたわけであります。したがってこの土地は、布令二十号で強制収用した土地でございます。だから返還手続としては六十日前に予告が必要である。三十日以内に復元請求を関係市町村に通知をして、関係市町村を通じて地主に通知が行なわれなければならないわけであります。それに基づく手続をとる復元補償の責めを米側は負うことになります。この関係を明らかにしているのですね。 ところが、入札の結果、沖繩食糧というところがこれを買い取った。そうしたら復帰という段階で米側もすっぽり逃げた。日本政府も逃げた。だからA、B、C表に何にも載らない。つまり布令二十号に基づく手続は一切とらない。六十日予告もない。三十日以内に通知もない。そうすると本人は復元補償の請求のしょうがない。そのまま今日に至っている。そうすると、これは返還をされているのやらいないのやら、それも明らかでない。日米両政府の責任が明確なんです。復元補償の責任もある。だからこれは、結果的にいえば、米側が復元義務をのがれる、日本側はそれを手助けをしている、こういうことにしかならない。こういうばかな扱いが三千五百坪の土地についてあっていいはずはない。これは明確に政府側に責任があります。このままでほっておけば民事上の争いが出てくるだけです。復元補償は米側の責任ですから、復元ということならば消えてなくなるわけです。そして三千五百坪という土地はそっくり返ってこなければならない筋合いです。ここのところは一体どういうことになりますか。
○大河原(良)政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、私、事実関係を承知しておりませんでしたので、いまの布令二十号との関係、復元補償との関係、あるいは復帰後にどういう法律関係が働くべきものか、そこらにつきまして調べさしていただきたいと思います。
○大出委員 これは手続的には施設庁の皆さんも全く無関係ではない。したがいまして、そこらは外務省、防衛施設庁、よく相談をいただきまして、これまた後刻、その結果について、私の質問の時間の場所で、継続をして質問をさしていただきますので、そのようにひとつ委員長にお願いいたします。よろしゅうございますか。
○三原委員長 承知いたしました。そういたします。
○大出委員 私は二十幾つございますが、時間の関係もございますのでわずか三つしかあげません。ただし、いまの三点でおわかりいただけると思うのでありますが、やることはちゃんとおやりいただきませんと、沖繩の苦労されている皆さんの感情というものはなかなか抜けていかない。あたりまえのことです。あまりといえば、どうもこのような無責任きわまることが続いていたんでは、基本においてやはり政治姿勢が誤っていることになる。そこのところを踏まえていただきまして、これは新防衛庁長官に、そのところは責任ある解決の方法をひとつ御検討いただきたいのですが、公式にお答えをいただきたい。
○山中国務大臣 私、就任して、私自身がそうなっているはずであると思う問題について、いろいろと追跡もしてみました。しかしながら、どちらに原因があるか、まだそこまで明確に言えませんが、私の考えていた復帰当時の姿より、その後の約束事の進捗状況もはなはだもって遅延している実情である。私自身も憤慨にたえない事柄もあります。これらの問題を、私が就任いたしました以上は、かつての立場とは違いますが、その当時タッチした一人として、協定あるいは施設、区域の提供その他の手続等については、部外者でありましたけれども、少なくとも沖繩県民の立場を代表する大臣としての立場において参画した立場から言うならば、心外千万なことがずいぶんあります。これらの問題は、私一人の力でどこまでやれるかわかりませんが、外務省、外務大臣、総理大臣にも協力を求めて、本来あるべきであった姿、これはすみやかに明らかにして決着をつけていく。そして誤ったことはすみやかにこれを正す。そしてこれらの諸問題について、いまは基地の問題でございますが、提供施設その他の問題についても疑念の存するところの全くないようにしたい。 賃借料その他についても御質問があるかもしれませんが、沖繩について当然やっておけばよかった本土並みの措置をとらなかったばかりに、上京旅費を使って陳情に来られまして、これらのものは、私の強固な指令によって初めて、それが本土並みの内払いという形がとられた。一部、見舞い金等の形も政令改正の問題がありますが、これも大蔵との間に詰めて終わっております。したがって、それらの本来あるべきであった姿等においてきわめて遺憾な点がありますので、これらは私の責任においてこれからびしびし正してまいります。
○大出委員 この際もう一つだけつけ加えて申し上げておきたいことがあるのです。それは、たとえば読谷なら読谷という地域一つつかまえましても、たいへんな広大な軍用地が復帰直前に開放されている。ところが米側は、どこから開放になったのかといって聞いたところが、担当官が出てきて手を広げて、この辺からでしょうという。この辺からでしょうと大手を広げられた広大な地域のまん中で、さあわからぬわけですね。だが返ってきたんだからというので、農民の皆さんは畑に出ていく。農耕はそっちのけでおのおのの境界の争いがいまだに続いているという現実があるのですね。ある農道を通っていくと、その人がたまたまなわなど持っていると、一人ふえ二人ふえ三人ふえ五人ふえ十人ふえということで、あとに予定地主さんがぞろぞろついていってしまう。おれたちの土地のところを測量するんじゃないかというようなことになる。そういうことが復帰一年たって今日なお続いている現実。 西春あたりの例からすると、はめ込み測量をやって、Aさん、Bさんと書いてあるのだから、話し合いをやって所有権の確定が済んだ。ところがここに東洋石油が工事を始めた。始めていったら家屋の入り口の囲いが出てきた。ああこの家はだれかさんの家だとだれも知っている。そうしたら、それはほかの地主さんになっていた。御本人が自分の所有権をここで主張したら、当然のことながら登記は、一切錯誤に基づく登記で無効、ふっ飛んでしまった。一人動いたから全部御破算、元へ戻った。所有権が全部無効です、こういうかっこうに現になっておる。つまり復帰直後よりなお悪い。 この開放軍用地の所有権の確定問題は、あれだけ長い国会をやりましたが、沖繩特別委員会を含めまして、あまりそれらしい質問は見当たりませんでした。私、長い時間質問いたしましたが、このときは木村経済企画庁長官でございまして、ほかの関係の省の方々がみんなお見えになりました。そこで約束事がある。経済企画庁が坪当たり幾らというような金を出したからといって片はつかない。だから、特別立法などの措置まで考えて解決のために全力をあげて努力する、実はこういう約束になっていた。今日まで何もおやりになっていない。こういうことでは困る。 そこで、法務省の方にもお見えいただいているのですけれども、民事局の一課、三課、特に三課は関係がございますけれども、枇杷田課長、一課の廣木課長等がおいでになるはずでございますけれども、一体これはどうするつもりなのか。軍用地内の土地も含みますので、これから自衛隊配置その他、一々これはぶつかる。あるいは総合開発を考える場合に、道路の拡幅を一つしても、その拡幅した補償は一体どこに払う。所有権が確定していない限り払う相手がない。振興開発計画だって実施できない。何よりも一番大事なことは土地の個々の所有権を確定させることなんです。天願・安慶名地域なんかでも新しい道路ができた、天願から安慶名に向かって。もとは土地がそっちまで天願だった。道路ができたら、そこから上は安慶名で、そこから下は天願だというようなことになった。当時小字を米軍がつけたものですから、さあ所有権の確定といったって、これまたどうにもならぬ。これはあげて沖繩県の責任じゃないのです。日本とアメリカの二国家間の問題です、出発は。そして、あげてこれは日本政府の責任なんです。そのことの所在を明らかにして、どうするつもりなのかここで承っておきたい。あらためて別な場所でこまかい質問はいたします。これは大筋前向に進んでいただかぬと、沖繩に参りまして、関係のところを幾つか歩いてみましたけれども、たいへんな不満です。自衛隊がどっちへ向くどころの騒ぎじゃないのです。そういう前提になる問題を何ら前向きに努力しないで、沖繩に対してものを考えること自体私は間違いだと思いますから、お答えを願いたいのです。
○清水説明員 清水でございます。 先生御指摘のように、沖繩の軍用地につきましては、所有権の境界確定等をめぐりまして非常に大きな問題があるということは承知いたしております。この点につきましては、復帰後におきましては、原則として国土調査法の規定に基づきまして、これは経済企画庁の所管でございますけれども、そちらのほうで地籍の確定作業を進めております。ただしかし、御指摘のような地域につきましては、国土調査作業をするということは実際上不可能であるということでございますので、現在におきましては、沖繩開発庁におきまして、相当額の予算をもちまして、はたしてこのような地域につきましてどのような方法で境界を確定することが適当であるかというような点について、現在調査中であるということを聞いております。私どもといたしましては、不動産登記行政を預かる立場といたしまして、重大な関心を持っているわけでありますけれども、この開発庁の調査結果を待ちたいということでございます。
○大出委員 いま詳細なというお話でございましたが、私のほうも詳細に知っておりますので、あらためてかみ合う論議をさせていただきたいと思います。 そこで、沖繩視察をさせていただきましたが、私はどうしても納得いたしかねる点がございます。 それは、法案がいま国会で審議をされ始めようとしている、そのほとんど大半は自衛隊の沖繩配置に伴うものである、にもかかわらず現に臨時等の名をもって部隊配置がほぼ完了してしまっている、この大きな矛盾についてどうも納得がいかない。シビリアンコントロールと名がついておりまして、私は、シビリアンコントロールというものは、主権在民と名がついている限りは、最終的には国民であろう、ならば当然、戦後の議会制民主主義のたてまえからするならば国会だろうと思う。国会論議というものが行なわれていない。しかも法案という形で出ている。その法案の扱いがきまっていない。にもかかわらず配置をされているということ。いかにも納得のしょうがない。だから本来ならば、この法案の審議はごめんこうむって、沖繩におる臨時の名がつくこの方々、これを本土にお返しをいただきたい、これが私どもの主張なんです。なぜこういうことになっているのか、まず御説明をいただきたい。
○山中国務大臣 これは、佐藤・ニクソン会談による沖繩の返還に対する最終的な合意、それに基づいて、アメリカが沖繩からいわゆる局地防衛という問題については撤去してもらわなければならぬ。したがって、そのためにアメリカが必要とするものと申しますか、日本の力で代替できるものというものは、やはりすみやかにアメリカに帰ってもらわなければならないということもありまして、久保・カーチス協定といわれているものが結ばれた。その結果、ただいまおっしゃったような、臨時の措置として肩がわり措置を日本が行なうことによってアメリカ側が撤収していったという経過になろうと思いますが、久保・カーチス協定の経緯等については、本人がただいま局長でおりますので、その本人の説明にまかせたいと思います。
○大出委員 確かに本人がおります。カーチス中将はいま大将になったんでしょうけれども、その片っ方の久保さんはそこにおいでになるが、けっこう長い期間、政治協議ではない事務協議をおやりになったはずでありますから、おわかりだと思います。だが、いまの長官の答弁の結論は、久保・カーチス協定とおっしゃいましたが、この久保・カーチス合意書に基づく、実はこういうお話でございました。 そこで、さらに長官に承りたいのですが、久保・カーチス合意書と申しまするものは、これは何かということなんです。われわれ国会は関知せざるものです。この中身というのは、例のフランス大使あての外務省の秘密公電、あの中で六月の十七日に沖繩返還協定が締結をされた、本来この久保・カーチス合意書なるものはこの協定の一部である。がしかしアピアランスということばを使っておりますが、日本国民への見せかけで、それじゃぐあいが悪い。悪いので、わざわざタイミングをずらして二十九日におくらせて持っていって、全くの事務レベルの合意である、こういうことで調印された。したがって、返還協定の一部だから国会に出して国会の批准を受ける性格のものであろうとずいぶん言いましたが、そうでないというので、ついに批准の対象になっていない。つまりわが議会は全く責任を負う必要のない全くの事務レベルの合意書であります。全く国会に責任がない批准をしていないもの。いま防衛庁長官はそれを理由にされるが、全く理由にならぬです。そこのところはどうお考えでしょうか。
○山中国務大臣 私は、筋道としてそういう道を通った結果現在に至ったということを申し上げたわけでございまして、国防省と日本の防衛庁との間において、沖繩から米軍が撤退してもらうために、日本側がどの程度それに対して対応するかという問題の話し合いをしたもの、それは久保・カーチス合意書ですか、そういうふうに考えております。
○大出委員 だからそれは理由にならぬ。返還協定の一部ではない、このことを明らかにして批准を求めていないのですから、これは全くの事務レベルの事務的な話し合いであり、事務的に判こをついたんだという。したがってそれは理由にならぬ。あなたはいま、経過として久保・カーチス協定、これがあるからとおっしゃった。それは国会が批准した協定でもなければ合意書でもない。理由にならぬ。そうすると、これ、臨時臨時ということであわてて制服の諸君を沖繩に持っていく理由はない。なければお帰し願いたい。
○山中国務大臣 私の説明が誤解を招いているようでありますが、これは確かに事務レベル協議であります。しかし、あと日本はそれはどうするかという問題は、これは国防会議あるいは国防会議議員懇談会の議を経て、日本側の配置すべき要員、装備、あるいはその時期等については日本側が自主的にきめていったものである、さように考えます。
○大出委員 だから冒頭申し上げた。戦後の議会制民主主義といわれる政治体制の中でシビリアンコントロールという問題が出てくるが、最終的にこのシビリアンコントロールというのは一体どこのコントロールなのか。これは議会でしょう。国会でしょう。そうすると、本来、あなたが理由にされた久保・カーチス協定というもの、あなたそういう表現をお使いになったが、これが何ら国会の批准を受けていない。根拠にならない。われわれは何べんか付属協定、付属合意書を出しなさいと言ったが、出さなかった。そういうものは理由にならぬ。そうすると、一番最高の機関である、シビリアンコントロールの中心である国会の議を経ていない。いない合意書があり、それに基づいて配置をしたこれは無効。この法案が通らないから臨時となっている。なぜそういうものをやみで持っていくのですか。お帰しいただきたい。
○山中国務大臣 これは先ほど申しましたように、そういう久保・カーチス、事務レベルの合意はあった。しかし、それに対してわがほうとしては、正規の政府内のシビリアンコントロールというべき長官の、部隊の配置に関することでありますから、まず当時の長官、そしてさらに国防会議、国防会議議員懇談会、そしてその議長は自衛隊の最高かつ唯一の責任指揮者である内閣総理大臣という経緯を経ておりますので、したがって最終的なシビリアンコントロールは国会にある、これは私も異存はありません。しかしながら、政府側の措置でなし得る範囲においてはシビリアンコントロールの手順は踏んでおる。しかし、最終的に、たとえば南西航空混成団のようなものについてはやはり国会の御承認をいただかなければならない範疇のものとして、最終的なシビリアンコントロールと考えなければならない議会においての御審議をお願いしているということであります。
○大出委員 あなた方は、いろいろいまになってつい口から出るように、アピアランスだったんですね。見せかけだった。見せかけだったんだけれども、われわれを含めて国民をごまかした、秘密公電にあることが正しければ。正しいんでしょう。裁判までやっているんですから。あの秘密公電が事実無根のものであれば裁判も何もない。それを出してきた人もこれ罪を問われることはない。本物だからそうなった。間違いない。いまあなた方は非常に困っているんだろうと思う。だけれども、これは沖繩国会の当時の委員部がこしらえた議事録です。この議事録によると、全くの事務レベルの合意でございますから変更することは自由だと書いてある。答えている。正当じゃない。正当でないことをやっちゃいけませんですよ。全くのこれは事務的な合意だから変更することは自由にできます、こう言っている。あなた方は自由にすればいい。どっちがほんとうなんですかな。 これは、あなたは当時そう答えていますけれども、もう一つここで念を押しておきますが、前の防衛庁長官がと、いまあなたおっしゃいましたが、つい口に出たのでしょうが、前の防衛庁長官はおやめになりましたが、責任継承の原則というのがありましてね、やはりあなたに責任があるのですよ。そうでしょう。だから、前の長官がなんて言って、わしはピンチヒッターで新しいんだから、なんというわけにはこれはまいらない。久保・カーチス協定、合意書というものについての性格がるる論議されておりますけれども、これは全くの事務的な合意なんだから、いつでも変えられますと、佐藤総理以下何人も答えている。そうするとどっちがほんとうなんですか。変えられないから持っていったのか。ここでこんなことを言っているけれども、実は本来、返還協定のときに、これは付属協定だったんだ。ただ、ぐあい悪いからそうなっているので、アメリカとの関係でいえば、にっちもさっちもいかないのですということなのか。それとも、こっちにあるように、かってに変えられるような筋合いのものなのか。一体どっちなんですか。長官いかがですか。
○山中国務大臣 先ほど私が申したのは責任のがれではありませんで、当時の防衛庁長官がという意味であります。したがって、自今責任は全部私にあることは承知いたしております。 したがって、いまの問題について申し上げますならば、私はそのとき国防会議の議員懇談会のメンバーでも何でもありませんけれども、私の総務長官として知っております範囲において、当初の久保・カーチス合意による配備の計画等は、総理の意思もあって、それが一部おくらされたり、あるいは兵員が減らされたりという計画の変更があったことは、私も承知いたしておりました。したがってその意味において、その当時の総理以下の答弁は全部間違いであるとは申せないと思います。
○大出委員 一分か二分か間違いだったわけですな。だいぶ苦しいところでしょうから、まあいいですがね、そこのところは。秘密公電などが出てくるというふうに予測して答えたのではないでしょうから。出てきちゃったんだから、一分や二分は間違いますから、これはしようがないでしょう。 だが、一点明らかにしておきたいのは、この前の答弁にございましたが、シビリアンコントロールの終局は議会であろう、国会であろう、こう私、申し上げましたが、これはよろしゅうございますな。
○山中国務大臣 全く異存はありません。
○大出委員 異存がない、異存がないという答弁を重ねていただきましたが、それならば承りたい。 今回のこの防衛二法案というものは、もちろん全部ではございませんが、初めて出てきたものではない。今日まで出されていた。四十七年に法案が出されましたときに、沖繩配備ということが予測されて、そのための配備に伴う増員というものが法案として出されている。第一混成団等の沖繩配備に伴う増千名、これは陸上自衛隊でございます。いいかげんに出たんじゃない。沖繩に配備をする千人ばかり必要だということでこれは出した。これはそっくり沖繩です、陸上は。海上自衛隊の中でも、航空隊等の沖繩配備に伴う増百五十八名、当時これが四十七年の法案に入っております。航空自衛隊も、南西航空混成団などの沖繩配備に伴う増、四十七年度千二百四十六名入っている。第四高射群の新編に伴うもの、これも増。これあたりは四十六年から入ってきているものであります。つまり四十七年の例をあげれば、国会にこれは出された、沖繩に持っていくのに千名ばかり要るのです、これはこれに伴う増なんですよと。また南西航空混成団の沖繩配備、これで千二百四十六名ばかりこれに伴ってふえるのです、こうお出しになった。ところが国会がこれを認めなかった。国会へ出したが認めなかった。国会が認めなかったものをなぜ持っていくのです。
○山中国務大臣 これは法案が通っていないわけでありますから、定員はやりくりでするしかないということでありますので、国会で法案が通っていないことを前提に、既存の定員の中の実人員の割り振りをもって長官の部隊の配置権限の中で行なわれたものと承知いたしております。
○大出委員 長官の訓令に基づいて臨時編成ができる、そのことを知らぬわけじゃない。できても、沖繩にこれこれ人が要る、これに伴う増員はこれこれですということで法案を出しておいて、それを国会が認めない。認めなければ認めないでいい長官権限で、その限り違法ではないのだから持っていくのだということで持っていくなら、シビリアンコントロールもへちまもないじゃないですか。議会に最終的なシビリアンコントロールといわれるものの中心が置かれているならば、これは長官のやった措置が違法であるとか適法であるとかいう問題ではない。議会がコントロールすべきものを、議会に法案で出されたものを、沖繩配備に伴う増と明確になっているものを、それを一切認めなかった。認めなかったのに持っていくというふざけたことはないでしょう。それでは一体シビリアンコントロールというものはどうなる。議会もへちまもない。これは政治をおやりになっている長官と私の問題だ。事務レベルの問題ではない。どうお考えになりますか。
○山中国務大臣 法律が通りませんでしたから、したがって、その法律で予定しておりました定員というものは実際上に充足できないし、またその定員は動けないわけでございます。全くなかったことになりますから。したがって既存の定員でもって部隊の再編、配置ということが許されている範囲で行なわれた。したがって名称も臨時という名前をつけざるを得ないということになったわけであります。
○大出委員 それならばこれはやみだというのです。さすがにどうも、訓令は違法ではない、こう言うのですが、しかし臨時と名をつけざるを得ない。そうして沖繩に参りましたら、麗々と何を出してきたかといえば、「四十八年七月一日計画」ということで、臨時がみんな取り払ってある。かってにこんなものを現地の軍の方々が出してきたのでは、これはどうにもならぬ。シビリアンコントロールもへちまも全くない。われわれに力があれば断じてこれは認めません。栄誉礼どころの騒ぎではないですよ。やみの、やみというのはこれはまつ暗やみなんですから、やみなんです。やみの諸君にささげつつされてみたって、それもやみなんだから。やみの栄誉礼なんか用意している。まことに迷惑千万だ。私は横を向いておりましたがね。人のいい皆さんに頼まれますから立っておりましたが。ところでこれは、この国会で通るか通らぬか、やってみなければわからぬ。これから先何が出てくるかわからぬですからね。法案が通らなかったらどうしますか。
○山中国務大臣 私たちは、二年もこれが通っていないということにおいて、本土を含めた隊員の実際の日常活動というものが非常なオーバーワーク、あるいはまた機能において十分に発揮できない編成のままに置かれている。このようなことは、やはりわれわれとして、責任者としては忍びないところでありますので、今国会においてはぜひとも通過さしていただきたいと念願しております。そのために、先ほどお話のありました、現地で資料を出したということでありますが、本庁にあります資料と同じでありますならば、その下のほうに「この計画は、現在国会に提出されている「防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案」の成立を前提としたものである」という注がついていなければ、これは明らかに間違いでありますので、注がついているかどうかわかりませんが、ついているはずだと思います。
○大出委員 国会がまだこの審議を始めていませんので、前提とするもしないも、新聞の書いておりますことも、新聞を見ればおわかりのように、法案通過を前提として配置をしている、まことにけしからぬ、そういう書き方をしている新聞もある。私どもの意識とこれは同じであります。その辺は慎重に運んでいただきませんと、これは政治ですから、多い少ないというグループがありますから、それ以上言いませんけれども、私どもは、まさにやみの配置であり、これではシビリアンコントロールは成り立たない、こう考えております。そこのところだけ明確にいたしておきます。反対である。 そしてもう一点ここで承っておきたいのですが、いま陸上自衛隊は十七万九千の定数でありますけれども、欠員が何名ございますか。
○高瀬(忠)政府委員 ただいま陸上自衛隊の欠員は二万五千名でございます。
○大出委員 相変わらず二万五千名。埋まらない。埋まらないのになぜ定員増の法案をお出しになるのですか。
○久保政府委員 陸上自衛隊の定員というものと、一般官庁及び海空の自衛隊の定員の性格の相違を御認識いただきたいと思います。再三昔からこの委員会で御説明しているとおりでありますけれども、海空の定員でありますると、それぞれの所要に応じてそれの積み上げになります。たとえば一つの船が就役いたしますると、それが二百人要するというのであれば、乗員二百人分を予算につけてもらう、法律にもその二百人分を載せるわけであります。ところが陸上自衛隊の場合には、人の定員というよりもむしろ部隊のワクの定員総数というふうな受け取り方をしていただいたほうがよろしかろうと思います。といいますのは、たとえば十七万九千の中で部隊がつくられております。十三個師団とそれの関連部隊ができておるわけでありまするが、それにプラス新しい部隊をつくる場合には、そこに定数、定員のワクというものが必要になります。そうしませんと、十七万九千のでき上がっております編成そのものをくずして、編成をいびつな形にして新しい部隊の定員を持ってこなければなりません。したがいまして、これは新しい部隊をつくるときに、言うならばワクとしての定員が必要かどうかという問題であります。 ところで二万五千というのは、十八万であれ、あるいは十七万九千であれ、その中にどの程度の充員をするかということであります。したがって、たとえば予算的には十七万九千のときに八六・五%、それから十八万人のときに八六%が、かりに実員がほぼ同じであろうと思いますけれども、それをどうするかというのは予算あるいは充足率の問題であります。そこで、実員つまり二万五千があるかないかということとは別に、新しく部隊をつくるというときには、その部隊のためのワクというものが必要である。そういうことでいま千名の増員というものを欠員と別個の問題としてお願いをしている、こういう実情であります。
○大出委員 そういうのをへ理屈というのですよ。何もわからぬ。十七万九千人あって、一割、千七百人欠だとか、せいぜい二千五百人欠だというならまだわかる。二万五千人足らないのでしょう。十七万九千のうちで二万五千人いないのでしょう。理屈のほかです。これはどんな理屈をくっつけたってだめです、十七万九千で二万五千人いないのですから。いつも二万五千人ぐらい足らない。私は二万五千人逆に定数を削りたい。幾らへ理屈並べたって、二万五千人いなければ、これは話にならぬです。つまり集まらない。あなた方は、ダイレクトメートルみたいにそこらに募集要項をほうり込んだって集まらない。どこに集まらぬ原因がありますかな。
○高瀬(忠)政府委員 私ども、募集につきましてはいろいろ努力をしておりますけれども、いろいろ募集難の原因などを探求いたしますと、一つには、特に二士、二等陸海空士の募集におきましては、十八歳から二十四歳までの年齢の者を集めておりますけれども、そういった年齢の者が、四十六年度を契機にいたしましてだんだん減ってまいります。毎年三十万前後どんどん減っていくというような状況とか、それから高校、大学への進学率が向上しておる。あるいは世の中のいわゆる経済発展との関係におきまして、そちらにいく若い層の人口がふえておるというようなことで、いろいろ努力いたしておりますけれども、なかなか募集ができないというのが現状であろうかと思います。
○大出委員 これは私は、久保さん、まじめな質問をしているんですから、そういうつもりでお聞きいただきたいのです。立場は違いますけれども、何か意図あって言っているんじゃない。 いずれにしても、現実に法律があって、国の制度できまっているんですから、それが、私も十年手がけてまいりましたが、いつになっても埋まらないという現実。昔は上野のドヤ街みたいなところに集まった人まで連れていった例まである。仮採用、仮採用と言って、前科何犯というのが次々出てきて、あわててやめたこともある。三十点満点でやってみたら三点しかない。それでも採ったなんて苦しい時代があった。いまだって同じだ。これは重いから持ってこなかったけれども、皆さんの募集十年史というのがある。あれ、この間皆さんのところでお借りして、私、読んでみた。書いてあります。三十点満点のところ三点で採っちゃっては、これはとんでもない人ができちゃいますよ。あなた、もうあらゆる手を尽くしたなんて言うけれども、たいへんな金を使っておやりになっている。バー、キャバレー並みに年百年じゅう募集しているのです。だから、そういうむちゃをして募集してみたって、決して満点なことにはならぬ。私はそういう考え方を根本的に変えなければいかぬと思っている。いままで軍事問題につい中心がいってしまって、私もたくさんそっちのほうの議論をしたいんだけれども、きょうは、こんなにまで無理して定員をふやさなければいかぬ理由はどう考えてもないから、そこで皆さんに少し聞きたい。何が一体原因なのか。 まず一番てっぺんの防衛大学。防衛大学の方々もどんどんやめちゃうんですね。あまりといえばこれまたやめる人が激しい。ちょうど防衛大学ができて二十一年じゃないですか。どのくらい卒業して、現在どのくらい隊内におりますか。
○高瀬(忠)政府委員 防衛大学校は現在までに十七期の卒業生を出しております。その卒業生の合計は七千九百九名でありますけれども、そのうち、退職者の数は千二百九名、全卒業者教の約一五%、こういう関係になっております。
○大出委員 議事録に残りますから、追っつけ仕事で言わぬで、ちゃんとやってくださいよ。防大卒業者、十六期まで。十七期はまだ私のところに入っておりませんから、十六期まで、四十七年卒業ですね。この総数七千四百十二名、このうち自衛隊への入隊を拒否した人が千三百九十一人、パーセンテージにして一八・七%。つまり一八・七%の人は退職してしまっている。防衛庁に行っていない。防衛庁の最高学府でしょう、七千四百十二名の防衛大学を卒業した方、当然これは自衛隊に入る筋合いの人。このうち千三百九十一人、これが入隊を拒否をしている。一八・七%の人が入隊を拒否した。入隊していない。このうち八百二十九人は一期から八期までの卒業者。同期間中の卒業者の二二・九%に達しているのですね。話にも何もならぬ。これはやはり原因がどこかになければならぬ。これは一人卒業までに国費が四百万からかかるんでしょう。前に私は調べたことがある。物価が上がりましたから最近はまだかかるでしょう。四百万じゃ済まないでしょう。そうでしょう。——肯定されておりますからいいですけれども、たいへんな金をかけて、これを一人頭この金をかけてごらんなさい。ずいぶん非生産的な話じゃないですか。 長官がおいでにならないときでしたからもう一言言います。久保さん、長官が聞いておっていただければいいです。 自衛隊が陸上で定数が十七万九千人ある。大騒ぎして、たいへんな苦労をしてこれは成立しているんです。ところがこのうちで二万五千人欠員が現にある。一つも欠員が減らない。これはいろいろ理屈を並べても理屈にならぬのですよ。十七万九千人のうち二万五千人いなくちゃ……。千人とか二千五百人とかいうんならまだ話はわかる。十七万九千しか定数がないのに二万五千いない、欠員でございますで理屈を並べるだけやぼな話。ならばどこかに欠陥がなければならぬ。何かがある。 そこで、防衛大学の卒業者の場合、一番最高学府、この方々が昨年の十六期生まで、四十七年までの卒業者、総数七千四百十二人のうちで、卒業して自衛隊に入隊を拒否した人、断わった人が千三百九十一人いる。一八・七%の人が入隊を拒否している。一人四百万以上も金がかかっているんですよ。こういうばかげた非生産的なことを平気でやっている神経がわからぬ。これは一体どうなっているのですか。こんなことじゃ、私は自衛隊というものは解体をすべきであろう。どうしても皆さんつくるというのなら、一ぺんあらためてつくり直したほうがいいだろうと思っている。犯罪だなんていうのは至るところにある。脱棚だなんてどんどん逃げていくのが一ぱいいる。最近私は調べてみてびっくりした。これは昔の脱走だ。こんなことになっておって、満足なものじゃないですよ。全く非生産的な話です。長官、これどうお思いになりますか。
○山中国務大臣 十七万九千の定員中の二万五千、すなわち一四%というものが欠員である。しかもそれは、きのうきょうのことではなくて、相当永続しておる。このことを考えますと、いまの防大生の問題は、またさらに別な意味もあるようでありますが、やはり自衛隊、ことに陸上に対して若い諸君がどういうふうに見ているのだろうか。すなわち、自衛隊に入りたい、あるいは入ってもいい、そういうような気持ちにならない何ものかがあるのではないか、私はやはりそこから出発して考えなければならぬと思います。したがって定員上は、沖繩配備の問題はこれから御議論があるでしょうが、十七万九千で二万五千も欠員をかかえながら千名増員というのはどういう意味だということにも当然議論があると思うのですけれども、十八万人体制というのが一次防からの目標でありましたから、本来ならば沖繩配備の一万一千八百、すなわち十八万一千八百という形になるのが理論上あたりまえなんですけれども、いまおっしゃったようなこと等のこともありまして、定員のみをいたずらにお願いしてみても、かりにお許しを願っても充足率において満足できない、こういう状態にありますから、したがって千名増で、八百名は定員の十八万を変えることなく中にめり込ませて高射砲群等のミサイル化による配置がえ等をやったということでありまして、この点は今後、自衛隊を大出さんはぶっつぶすべきだと言われますが、一応私たちは続けるべきだと思いますので、続ける以上は、やはり国会から御承認をいただいた結果の定員というものはきちんと充足をして、本来議論された体制というものは私たちの責任において維持する義務がある、このように考えます。 この問題は、私としていまその原因その他について真剣に検討中であります。そしてそれに対処するには何があるか。心の問題も第一に考えていかなければならぬと思います。 防衛大の問題は、現在の自衛隊の中の曹の身分の問題とか、あるいは停年の問題とか、いろいろと問題を含んだ背景がまた別途あるようでございますので、これらの問題も現在検討中であります。
○大出委員 そこで長官に少し承りたいのですが、自衛隊を脱走する諸君、犯罪を起こす諸君、これはひどいですな。ここに新聞が一つありますが、「隊友はね殺し、埋める」。これはぼくは実は、どこかで出ると思ったのだが、参議院で上田哲君が中身を一言言っただけで、増原さんがそれに対して、もっともらしい、しかつめらしいことを答えてわびただけだ。それでは困るのですね。 これは弘前大学を出た自衛隊の幹部ですよ。埋められた方もずいぶん気の毒な話です。この人は三上一等陸尉、岩手県の陸上自衛隊岩手駐とん地。埋められたほうの人は鶴飼陸士長です。その人は知らぬ顔で株屋へ行って株を買ってもうけるやつをやっていたり、部下を連れて慰安にいって一ぱい飲んだり、しらばっくれている。私はこれル読んでみると、自衛隊の隊内の空気に疑問を感じますよ。 鶴飼陸士長が一日、二日、三日と帰ってこない。隊内の幹部同士一ぱいやりながら何を言ったかというと、どうせやつは女でも引っぱっていって、女の家にでも泊まり込んで居続けているのだろうと全然心配しないのです。これは私、実は記事を書いた記者の方にもお目にかかって聞いてみたら、ほんとうなんですね。私は赤線を一ぱい引っぱってありますが。そうしたところが、松林のところで殺された鶴飼陸士長さんのくつが見つかった。血痕がついているというので騒ぎになった。それで全員総出ということで捜査をした。本人を埋めたところは見つからなかった。そうしたら、この三上一等陸尉が体みの日だけ措りているアパートがあったのですが、そのアパートの前に前がつぶれた車があって、血痕が付着しているのがわかって、だれのだと言ったら三上一尉のである。それで本人を連れてきても、本人はしらばっくれている。たいへんな時間がかかって、とうとう本人がこの事実をしゃべった。こういう中身です。しかも、頭を刈って坊主になった。何で坊主になったかというと、せめて死んだ鶴飼君に悪いからと、てんたんとしているのですね。それでまた本人いわく、辞表を出したけれども上官が受け取らなかった。何で受け取らないのか。坂本司令は、辞職するだけが償いではないだろうと言った。こうなってくると神経がわからないですね。 こういう人間関係にしておいてあったのでは、これは、自衛隊というものは一ぺん解体して、あなた方おつくりになるなら根本から考え直しなさいよ。こんな方々に国費のむだづかいをされたのではたまったものじゃない。こんなふざけた話をあなた方は一体どう考えているのですか。
○高瀬(忠)政府委員 この事件は、いまお話しのように幹部自衛官としてあるまじきたいへん遺憾な行為でございまして、遺族をはじめとする方々にはたいへん申しわけない次第であるというように考えております。 事件の内容がきわめて重大でございましたので、三月二十二日、本人を懲戒処分にいたしました。それから同時に、指導監督の衝に当たる大隊長、連隊長、師団長等に対しまして訓戒等の処分をいたしました。その後、この問題は自衛隊に対する国民の信頼感を傷つけるということで、隊員に対する士気高揚、幹部に対する信頼感の維持に万全を講ずるという意味で、その反省をいたしますとともに、私有車両の運転等につきましても、しっかり運転法令を順守して運転をしなさいというようなことや、それから隊員として自覚のある行動をとりなさいというようなことで、部内を引き締める等の措置を講じました。
○山中国務大臣 ちょっと局長はいま明確に言わなかったと思うのですが、御質問の辞職を認めなかったというのは、懲戒免職にする以上は本人が辞職することは認められないということで、先ほどは処分と言いましたけれども、懲戒免職にしたわけであります。 なお、私になりましてから、全国二十五万以上の散らばっておる隊員でありますから、どこでいつどんなことが起こるかわからないわけでありますので、私としては、毎日、事件がいかなるささいなことでも、休暇中のことであっても、自分自身の過失でけがをしたことであっても、何でもすべて一件残らず報告を上げさせております。それに対する処置等も私がそのつど指令をいたしておりますし、またこれは問われもしないことでありますが、解雇等が相次ぎます駐留軍労務者の離職者等の方々に対しても、いままでは五十名以上ないしは百名以上というような基準があって発表しておった、長官に上げていなかったということでありましたけれども、私は、いかなる少数の人数でも、そのつどその日のうちに報告をして理由を説明させ、それの対処策を講ずるようにいたしております。 今後は、全隊員の全国のすべての事故というものは、私の手元に絶えず掌握されて、それが二度と起こらないようにするにはどのようにすればいいかをそのつど指示するとともに、全体としてはこのような、国民の税金とおっしゃいましたけれども、そういうものによって身分を保障されている者が、いやしくも国民の生命財産を守るべき立場にありながら逆に国民の生命財産を傷つける等のことも間々ありますので、そのようなことの絶対にあり得ない自衛隊にしていきたいと考えます。
○大出委員 問題はなぜこういうことがひんぴんと起こるのかということなんです。もう一つ例をあげましょう。沖繩にやみ自衛隊がおいでになった。やみ、やみと私は十ぺんくらい言ったのですが、まだ言いたいのですけれども、このやみの中でまたやみの事件が起こった、しかもまっ暗やみの中で。 これまたひどいんですな。私は那覇警察まで行って調べてみた。ひどいものですね。こんなことをやっては、百の説法何とかということで、沖繩県の皆さんの信頼なんて全くとんでもない話ですよ。司令の方々が大きな口をたたきましたが、がまんして聞いてましたが、話にも何もならぬ。 沖繩上陸三週間後、日にちは昨年の十月二十九日午前一時、まさに夜中であります。まっ暗やみであります。那覇市辻町、これは未婚の方でございますからA子さんにしておきます。二十歳の方であります。自衛隊員による婦女暴行未遂事件と実は新聞に出た。警察を調べてみましたら、傷害が何カ所もございます。暴行傷害とちゃんと書いてある。説明を全部受けてみました、那覇警察の署長さんから。 この方、A子さんが戸を締めて床につこうとしたときに、航空自衛隊所属の杉村徳也三等空曹、昔でいうと伍長さんでしょうな、これは。下士官、二十六歳の方、これが雨戸をあけて入り込んできた。千円札を両がえしてくれと言いながら、こうやって入ってきたという。それで上がり込んだ。上がり込んで、いきなりA子さんをねじ伏せる。北海道の函館市の中島町三十の九というところの本籍の方です、杉村徳也というこの本人は。強姦致傷と明確に書いてあります。そして下着から何からみんな引き裂いている。小禄という方の間借りをしていた娘さんです。被害者は辻町二丁目二十八番地七の二というところにおいでになった。 傷害の程度というのは、背中、左の足の上のほう、左上肢、咬傷、かみついた傷のあと。かみついたあとまであるのですよ。左肩、頭部打撲、右のひざ擦過傷、こういうことなんですね。 判決がこれは十二月十六日に出て、懲役三年、執行猶予三年。これは、この隊員のおかあさんの方が非常にりっぱな方で、全部明らかにしろ、母親が命にかけてわびるからということで、この妹さんはねえさんと二人暮らしの方だそうでありますが、非常にしっかりしたおかあさんだったそうであります。まあ温情ある措置を、一から出直すのだと言って、おふくろさんが全部あやまって歩いたりいろいろしまして、結果的にこの程度におさまったと言っておりましたが、これはあり得べからざることです。 どんな空気に沖繩の現地の方々があるかということは皆さんが御存じのはずなんだから、先ほどのような問題も片づかない、県民感情というのは何ともどうもがまんならぬ状態にある中でこんなことが平気で起こったんじゃ、これはとんでもないことですよ。これは一体山中さん、どう考えればいいのですか。何がこういうことになるのですか。
○山中国務大臣 私は当時、復帰に伴って自衛隊が沖繩に行くことについていろいろ心配をいたしましたので、総理とも絶えず相談もしていたわけでありますが、総理の意向としても、私の関知しておる範囲でも、沖繩に配備する隊員については厳選をし、ことに人格その他について十分注意して配備するようにということが確かにあったと私は記憶しておりますが、その中でも、そのような一般人においても考えられないような破廉恥な行為が行なわれた。しかもそれがれっきとした自衛隊員であり下士官であった。まあ下士官ということばはありませんが、三等空曹であったということでありますことは、これはその当時私は部外若として新聞で見て、あれほど注意して配備されたはずなのに、どうしてこういう者が入っていたのだろうかということで慨嘆した気持ちを抱きながらその報道を見た記憶があります。 現在は、今後沖繩においてそのようなことが起こらないように、各司令も、隊の司令も、あるいは人事局はもちろんのこと、それぞれの制服においても、十分それを契機として訓示もし、あるいは心得も説いておると思いますが、自衛隊の数多い中に、募集の問題等もいずれ問題になるでありましょうが、やはり自衛官の質という問題は、よほど今後考えていかなければならない問題を含んでいるのではないか。私は大きな教訓としてそれを受けとめたいと思います。
○大出委員 これは根本的な問題があるのですね。私は軍事問題を進めたいのです。だが、いままで私の経験で、自衛隊の隊内の問題について議論したことがない。私の知る限りないです。私も何べんか取り上げようと思ったことがありましたが、まあまあという気もあったりいたしまして、いままで過ぎてしまった。まことにこれは相すまぬと思っているのですけれどもね。ただ、事、沖繩に至ってなおかっこういうことが起こるようでは、ほうっておけない。だから取り上げる気になった。したがって、だいぶ詳しく調べてあります。 そこで承りたいのですが、あなた方は、自衛隊の皆さんの犯罪というものを、統計的になかなか明確にしたがらぬようであります。一体どの程度の犯罪が起こり、その内訳はどうなっておるか。あなた方は何かといえば隊内でもみ消そうとする。もみ消し専門。さっき長官が辞表を認めなかったと言うが、中身はそうじゃない。司令に会ってやめたいと言っている。ところがやめるばかりが能じゃないと言ってとめている。つまり、すべてものごとは隊内で片づくものならばということなんですね。 そこで、どの程度の犯罪があったのかという点、四十年取り上げますと二千件あるのですね。中身は交通事故、殺人、暴行、傷害。四十年に二千件が概数です。三十八年から四十年までの間に、年間二百六十人から三百人懲戒免職になっているのですね。いま私、四十年の例をあげましたが、あなた方のほうから、まず、四十年どのぐらい犯罪があって、中身はどういうふうな区分けになって、懲戒免職などというのは、いま懲戒免職が二人出てきましたが、どのくらいになっているのか。私の資料は朝日新聞の七一年八月十日の記事です。あわせて、四十年から四十八年まで、自衛隊の犯罪件数、内訳を資料で出していただきたい。御答弁願います。
○高瀬(忠)政府委員 資料でいまの犯罪発生件数につきまして御報告いたします。
○大出委員 次に、脱走と称する人たちはどのくらいありますか。これも皆さんのほうから資料を出していただきたい。一九六七年二百十七人、六八年三百九十六人、七〇年四百九人。ただこの脱走というのは、脱走後二十日以内につかまらなかった人たちだけです。二十日以内に部内的処理をした人はこの中には入っていない。一九六七年二百十七人、六八年三百九十六人、七〇年四百九人と年々ふえている。二十日以内につかまった人は入っていない。二十日以上わからなかった人ばかり。 これは、自衛隊というところは全くの自由がないところだとしみじみ感じますけれども、簡単にやめられないのですよ。この募集のパンフレットには簡単なことが書いてあるのですよ、全く夢と希望にあふれた職場だなんて。中身を見てみると、夢も希望もないですよ。全く夢も希望もない。 名古屋なんかで起こっている事件というのは、監視がついて監禁されちゃって、しょうがない。それでも逃げ出して、名古屋市内の弁護士さんのところに飛び込んだ。弁護士さんが付き添っていってやっとやめさしてもらった。何かといえば命令服従の義務なんか隊法にあるから、それにひっかけて懲役だ何だっていう罰則がある。とんでもない話だ。人権じゅうりんもいいところだ。これじゃ何かの事件が起きないほうがおかしい、隊内の事情からすると。 ところがあなた方は、脱走のことを何と言っていますか。
○高瀬(忠)政府委員 ただいまのお話で、自衛官は退職の自由がない、こう申されましたけれども、退職したい者が退職の申し出をした場合には、そのままで直ちに退職となりませんけれども、任免権者の承認を得れば退職ができるということになっておりまして、それも、いまのように窮屈に、どうしてもやめさせぬというような措置はとっておらぬと思います。 それから脱走者というお話がございましたけれども、私どものほうでは、先ほど申しましたように、まあ無断離隊者というふうに称しております。
○大出委員 無断離隊者でいいですよ。あなたはそういうふうに対外的には言うことになっているんでしょう。それでいいですけれども、その無断離隊者の統計を二十日以内と二十日後に分けまして、私、一九六七年からあげましたから、六七年から今日まで出してください。よろしゅうございますか。
○山中国務大臣 よろしいです。
○大出委員 よろしいそうですから……。 あなた方のやつを見ると、脱さくになっていますな。脱さく、おりだよ。まるっきりおりで、くい打って、自衛隊の隊員をおりの中に入れて、昔の中国の、蒋介石さん以前の兵隊募集みたいだ。サーカスやって、サーカスへ集まったやつに網かけちゃっておりの中へ入れちゃう。ちょうど同じだ、考え方は。あなた方の書物に書いてあるのですよ。「訓育指導の参考」なんというのがございますでしょう。いかがですか。うそ言っているんじゃないですよ。資料は一ぱいあるんだから。
○高瀬(忠)政府委員 先ほど申しましたように、無断離隊とは申しますけれども、脱棚というのは俗称ではないかと思いますが、さようなことばは使っておりません。
○大出委員 俗称ではないかって、「訓育指導の参考 第一教育団編」じゃないですか。あなた方読んでないでしょう、これ、厚いから。不勉強で読んでないでしょう。こんなに厚い。これ、私、読むのにたいへんなんですよ。べらぼうにこまかいんですから。「第一教育団編」、おたく使っているんだ、「訓育指導の参考」。そうでしょう。だれかものを言った人があって、あわててまた廃棄処分にしたなんというのじゃないですか。ちょいちょい私は、こういうのを出せと言うと、何月何日廃棄処分にしました。どうしたんだと言ったら、中身に問題がありましたから。ここにも一つありますよ。人がせっかくそれを出してくれと言ったら出してくれなくたってわかっちゃいるんだけれども、そうしたら、四十七年一月二十一日廃棄済みでございます。中身何だ、問題がございました。「使命教育編」、新戦陣訓といわれるやつ。ちょうどいいぐあいに去年の一月だというのだ。うまいぐあいに廃棄したものだと思ってね、私は。 そういうことをちょいちょいおやりになるが、しかしここにはある。「訓育指導の参考」、この中に「退職を目的とした脱棚対策の要旨」と書いてあるんですよ。さくだ。おり。ア、イ、ウ、エ、オとこうなって、イはA、B、C、D、Eまであり、ウはA、B、Cと、こうなっている。ほんとうにあなた知りませんか。
○大西政府委員 第一教育団で、ただいま先生が御指摘になりましたような隊員の訓育指導の図書を出しておりますことは事実でございます。私もざっと目を通しましたけれども、ただいま先生が御指摘になりました「脱棚」ということばのところは、私は見落としました。ことばとしては不適当であったと思います。
○大出委員 率直にそう言ってくれればいいですよ。直していただけばいいんだから。 「ア 脱棚の時期 俸給日の直後のころが多い」。実に詳細なものが書いてある。「イ 脱棚の徴候(脱棚の徴候を示す事項)A 俸給日等に何らかの理由をつけて貯金を拒否する」。どうもこれはおかしいということになるわけですな。「B 各種の症状を訴え診断が多くなる。」昔の軍隊でもありましたよ、練兵休なんといって。物干場当番なんというのはあぶないんだ。「C 何らかの手段で私服を入手する」。私服がなければ見つかってしまう。「D 金策を行なう。(隊友から借金などをする)」。詳細なものです、皆さんがやっているのは。「E 退職を申し出る」。ア、イ、ウの今度はウです。「対策 A 退職を申し出た場合、直ちに面接し、よくその真意を聞いてやる。この際すぐに納得する者は脱棚の危険きわめて大である」。わかりましたと言うのはあぶないというのですよ。「B 貯金は半強制的に行ない、絶対に大金を持たせないことにする」。半強制的に貯金をさせちゃうのですよ。自由はないですな、これは。夢と希望があると書いてあるのですよ、この募集には。自由になると書いてある。うそばかり言って。「C 私服などは絶対に個人で保管させない」。きびしいですよ。 こういうことになっていると、あなたは先ほど簡単にやめれるようなことを言いましたが、こんなにあなた、厳重にきめられちゃっていて、そこで最後には、これは班長室に寝かせろというのですから、監禁ですよ、それじゃあなた。だから飛び出しちゃって一生懸命逃げ隠れして、二十日間逃げているのがいるんです、これはたくさん。それが二百だ、三百だ、四百だとふえてきている。これじゃ脱さくなんといって、あなた、木へんの棚なんですよ。こういうことで人権もへったくれもないじゃないですか。そうあなた方はお思いになりませんか。長官どうですか、これは。
○山中国務大臣 私はそこまでまだ目を通しておりませんが、いまの自衛隊には軍法というべきものはありませんから、したがってその意味では、法律的にはほとんど公務員法、特殊なものを除いては引き写しと思います、したがって隊員の諸君が、夢と希望と言われましたけれども、本来の若人としての自分の意思を持って、望みを持って入って、そして幻滅を感ずることがあるいはあると思います。あるいは現在の若い諸君では耐えかねる訓練等もあるいはあるかもしれません。そういうときに、そういうあなたのおっしゃる脱走あるいは無断離隊というものが起こり得ることもまた考えられます。しかしそのために、本来、募集のときに公然と約束をした条件を、それを否定し去るような手段をもって、本人の意に反して拘束する手段を使うということはいかがかと思いますので、私の責任においてそれは善処いたします。
○大出委員 この中には、「退職者の他隊員に与える影響を考え」というところから書いてあるのですよ。「その対策として次のような措置をする。他隊員を扇動し退職を勧誘するなどの行為が考えられるので、常にその者の言動を監視し」——監視するのですよ。「監視し、かつでき得れば班長室に起居させるなどの措置をとる必要がある」。これじゃ監禁じゃないですか。人権じゅうりんですよ。 いまおっしゃったように、軍法も何もない、憲法はある、強制労働はできないからというので徴兵制度はつくれないと前高辻法制局長官は答えている。憲法は及ぶのですよ、隊内に。ところがどうですか、これは。団体交渉でもやろうなんて人が集まったら懲役です、隊法というのは。ひどいものですよ。それに名をかりておどかされたら、出られないのですよ。だからたくさんの不満が残る。上司いかんによっては半殺しの目にあっているんだ。例は幾らでもあげますよ。 資格を何とかとれるようにとか、一ぱい書いてある。大企業が優先的に採用する、いろんな資格がとれるとここに書いてある。これは横須賀市で三部作になっているんだ。ダイレクトメールと一緒だ。無差別抽出でこれはほうり込んだ。郵送です。その中の一つです。こういうことになっておって、隊員の不満というのはどうなるか、お考え願えばわかるでしょう。隊内の問題は、そしてやみからやみ。資料を出していただきたい。 そこで申し上げたいのですが、時期は一九七〇年七月、場所は三重県陸上自衛隊久居第三十三普通科連隊、レンジャー要員の持久走訓練というのが当時あった。二名が熱射病で死んでいる。出どころをいいますと、「整列やすめ」という文書があります。隊友社というのが出しています。七〇年九月号に載っております。この隊友社のありますのは新宿区神楽坂六の四四石井ビル内。これに七〇年七月久居駐とん地の持久走訓練の様子が詳しく書いてある。二人死んでおります。知っておりますか。
○高瀬(忠)政府委員 私、詳しく存じませんので、調査をいたしまして御報告さしていただきたいと思います。
○大出委員 これは、その日午前九時二十五分、久居駐とん地を出発した隊員二十四名。九・五キロの行程を約一時間三十分でかけ足する予定。八キロを過ぎたころ、午前十一時、熱射病で目に見えて体力が落ちていった。この日の気象条件が、直射日光の下で風速一・二メートル、無風状態と同じ状態。おまけにつゆ明けで湿気が多い。異常な高湿状態。そして、久居の多くの市民の方がみんなこれを見ている。土橋という教官が指導しているのですが、これが三重県自動車学校付近を酔いどれのように走っている。そこでうずくまる隊員がいた。通りかかった老婆が、休んだほうがいいんじゃないかと言って声をかけた。上官がかけつけ、進めと言って一喝くれる。走らせる。この自動車学校から約三百メートルの地点で吐きけを催す隊員が出てくる。工場労働者がそれをつかまえて、医者に行かなければいかぬ、私の家はそばだから休めと言っている。指揮官が来てそれを突き飛ばした。同僚におぶさるようにして走っていった。ここから先は死の行進であったというわけです。 見ている人がいる。見ている人の名前も載っている。こういうふうな事件がある。しかも、死亡原因を家族に知らせないようにしておる。いまの件は資料をいただきたい。 七一年三月、札幌地方裁判所に千六百三十万円の損害賠償請求の訴訟が提起されている。これは海上自衛隊救護訓練中の事故死亡の人の件であります。これもあなた方のほうの資料がほしい。 少年自衛官の水死事件がございました、神奈川で。当時の皆さんの言ったことと違う事件が起こっている。七一年に二億一千九百五十八万円の損害賠償請求が提起されている。 それから、青森県八戸陸上第三十八、ここで澁川隆久君という人が死んでいる。このいきさつは七一年八月十一日の新聞なんかにも出ております。 以上のように幾つかあげましたが、これは裁判も提起されているのですから、皆さんのほうで知らぬはずはない。どうしてこういうことになったか。中には死亡事件を四年も知らせないものまである。自衛隊というのはずいぶんひどいものですね。親は納得できないですよ。そのときは調子のいいことを言うけれども、あとになってみんな損害賠償請求が出てきているのですね。当時の新聞記事や自衛隊の上司の方が新聞記者にものを言ったり何かしておることと結果は全然違う。しかもなぐられて死んでいる人までいる。皆さんから資料をいただいて、あとから申し上げる。 あなた方は、こういうことを、隊内をながめて一体どうお考えになっているか。つまり内局の方々というのは隊内を知らない。それでコントロールなんかできやしませんよ。皆さんは隊内のことは何にも知らない。実際ふざけた話でございましてね。資料をいただけますか。
○山中国務大臣 よろしゅうございます。
○大出委員 もう一点、ここで明確に聞いておきたいことがございます。隊内の問題でございます。 皆さんは人殺しのしかたをきわめて詳細に教えておられるのですね。私も旧軍時代、士官学校の教官などをやりましたが、こういうところまでは教えていないですよ。人を殺すときの殺し方、御存じですか。
○大西政府委員 ただいま先生が御指摘になりました問題は、教範の「各個の戦闘訓練」にかかわる問題だと思います。これはたしか数年前に国会で指摘をされまして、その時点におきます状況は、米軍の教範の記述を引用したところがだいぶあったようでございます。そこで、教範の作成を進めました過程におきまして、もう一度見直して整理をいたしておりますので、現在はそのような記述はございません。
○大出委員 あなた方は、変えた変えたと言いながら同じことをやっているから困るのですよね。隊内のことをあなた方はほとんど御存じないですね。ここには陸自教範が幾つもあります。陸自教範の二四−四というやつに載っておった。この間、持ってきてくれと言ったら、二一−四しか持ってこない。二四−四をお持ちにならない。 二四−四にはこう書いてある。「各個の戦闘訓練陸自教範二四−四」「B 無音武器の使用(夜間)隠密に敵を殺傷するか、あるいは捕虜にする場合においては、無音武器を使用する。この際、敵の背後から接近することが望ましい。使用する無音武器は、銃剣、手斧、梶棒、円匙、銃の床尾などがあり、また綱あるいは手で首を絞めることによっても目的を達することができる」。「一、銃剣を使用する場合の要領は次のとおりである。A 背後から襲うには、静かに敵に近づく。銃剣は右手に持ち、左手ですばやくあごをつかみ、口をふさぎ、頭をときに引き戻して声を立てないようにし、銃剣を肋骨の一番下に深く突き刺して、静かに相手を地面に倒す。B 正面から襲うには、前と同じように銃剣を握り、腹部を突き刺してえぐる。もし腹部をねらえないときは、のどを突き刺すか、顔面を切りつけるか、または銃剣の握り方でこめかみを強打する。二、手斧で敵を殺傷するときは、敵の背後にしのび寄り、肩または背を切りつける。敵を気絶させるか捕虜にする場合は、手斧の背で背骨を強打し、騒ぎ出す前に捕える」。なかなか合理的なんです、これは。「三、梶棒、円匙、銃の床尾を用いて敵を気絶させる場合は、通常腹か背骨を打撃し、殺す場合はこめかみ、首のつけ根を強打する。もし梶棒、円匙等がない場合は、ぬれた砂を袋に詰めて代用することができる。首を絞めるには、約一メートルの綱の両端に棒をつけ、両手をもって輪をつくり、これで絞める。敵の背後から接近するときは、綱を頭上から首にかけ、ひざを相手の背に当て、徐々に絞める。急激に強く絞めると、頸動脈を切断して殺すことができる。敵が気絶するか死亡した場合は、体を静かに抱いて地面に倒す」などなどと、こうある。 これは皆さんの教範の中にはいろいろなことが書いてある。特殊防護なんというのもいろいろありますが、よほどこれは皆さんの教育というものは考えてやっていただきませんと、いろいろなことを教わるわけだから。背骨を強打してつかまえてなんということになっちゃったのでは、これは先ほど私あげましたが、とんでもないところにそんなものを使われてはたいへんなことになってしまう。 こういう自衛隊の隊内事情というものをどこまで皆さんは御存じなんですかな。ないことにしたはずのものが行なわれていたり、いままでたくさんあるじゃないですか。こういう教育をいままでやってきた。私はだから根本的に改めなければならぬ時期に来ている気がする。隊内の問題というのは根本的に洗い直して、根本的に考え直す必要がある。長官、いかがでございますか。
○大西政府委員 ただいま先生がおあげになりました教範はすでに廃止をされている教範でございまして、現在、陸自教範二一−四というものにかわっております。
○大出委員 さっき私申し上げたように、新戦陣訓だって、いいですか、去年の一月に廃止したというのでしょう。読み上げませんけれども、とんでもないことが書いてある。去年の一月廃止したのなら、去年の一月まで使っていたわけでしょう。あなた方が持ってきたやつに廃止したと書いてある。四十七年一月二十一日廃棄済みなんて書いてある。それは悪いものは廃止していいですけれども、やはり根本的に見直す必要がありはせぬかと私は言っている。そうしないと、これは今日二十数万ある自衛隊の隊内事情というものを皆さんがどこまで知っているのか知らないけれども、これだけ犯罪が起こり、これだけ脱さくが続き、二万五千人欠員がある。だからまず中身を一体どうするかということを皆さんが真剣に考えなければ、その上に千名また増員だなんてばかげたことを考える筋合いのものじゃないですよ。あなた方は足元は一体どうなっているのですか。沖繩に派遣したとたんに、午前一時に雨戸から入っていって、さっきも例にあげましたが、そういうことが起こっちゃしょうがないじゃないですか。だれが一体責任を負うのですか。これは根本的に検討し直しなさいよ。いかがですか。
○高瀬(忠)政府委員 隊員に対する教育、それから隊内における指導、確かに先生のおっしゃったとおりでございまして、私どもは、部隊の現状につきましては、教育、隊員の隊内における生活、それから隊員はどういうことを一体希望しておるか、どういうことを考えておるかというようなことを実際に知りまして、その上で教育なり指導をしなければならないという基本的な立場に立ちましていろいろ努力をしております。最近では、世の中の若い人のいろいろな考え方が、価値観が変わってきたというような話がありますが、そういったことにあれを当てまして、できるだけ若い隊員の気持ちに接して教育をし、訓練をし、それから指導をするというようなことを考えておりまして、それには、いまわれわれ一生懸命やっているところは、隊員に対する処遇改善とか隊員の隊内における生活を快適なものにするというような環境改善、そういったことにつきまして配慮してその中でりっぱに教育をする。それもしっかり自衛隊の任務をたたき込むような教育をする。と同時に、生活は快適なものにする。そして、出るときにはりっぱな教育を受けた者がりっぱな処遇を受けてりっぱに就職をするというような考え方でやらなければいかぬということで一生懸命やっております。中におきましては、いろいろ隊員の苦情もあろうかと思いますので、苦情処理あるいはカウンセリングというようなことも考えつつ、そういったことを活用しながら、なるべくいまおっしゃられましたようなことの起こらないようにということでいろいろ対策を考え、それから指導をし、教育訓練をしたいという意気込みでおります。
○大出委員 私は沖繩に行きまして、辻町のこの事件を調べてみまして、取り調べの人にも聞いてみた、どういう態度の人だったかということを。ところが本人はたいへん不遜なんですね、聞いてみると。私は、そういう教育を一体自衛隊はしておるのかという気がする。だから、当時の新聞に載っておりましたが、ある沖繩の女性は、沖繩の女性を一体頭から侮べつしているのではないかというようなことが出てくるのですね。やはり私はこれは教育の問題だと思うのですね。だから、そういう意味で私はいま中身に触れたのです。 委員長、時間を御心配になっておりますから、ポスト・ベトナムという問題四次防という問題、レアードの国防報告、それから防衛二法、いま提案されておりますものと直接からみ合います。そこのところを、ポイントでございますから承りたいのでございますが、時間の関係で、一番最初の問題に、皆さんの答弁のしかたもございまして、おわかりにならないものだからたいへん時間をかけてしまいましたので、そういう点がちぐはぐになりましたことは残念でございますけれども、本会議後でも少しやらせていただきますようにお願いをいたしまして、終わります。
○三原委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後一時四十七分休憩 ————◇————— 午後三時五十三分開議
○三原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。大出俊君。
○大出委員 少し急いで承りたいと思いますが、最初に長官に、先ほど党本部のほうからものを頼まれまして、この際はっきり申し上げておいてくれということでございますから、ちょっと一言だけはさませていただきます。 場所は広島なんですけれども、尾道の港の件でございますが、ここに自衛隊の自衛艦が入る、こういう問題がかつてございました。昨年の七月ごろだと思いましたが、まあ地元に賛否の意見がたくさんございまして、賛否の運動が起こったということで、市長がその意思があったやに承っておりましたが、おやめになった。で、自衛隊の協力会が代行したような形になったんでありますが、市民の世論を二つに分けた形の運動になってまいりましたので、昨年はとりやめた形になったわけでありますが、これによりますと、自衛隊協力会の方々が、県連会長の大木さんという元中将、こういうのですが、この方々などが中心になって自衛艦隊の受け入れという問題が再現をいたしました。七月ごろ、こういうことのようでありますが、実は自衛隊の艦隊が入るというようなことで、非常に大きなそれぞれの団体の行動が相反して起こる、こういうふうな形の中であんまり強引に艦隊を入れるというようなことは、いささか疑問がある気が私はいたします。 長官が御就任にあたっての抱負がある。もちろん、安保の基軸を貫く、それが悪いわけではありません、おたくの立場ですから。だが、この中で長官も、何とか国民的なコンセンサスを求める方向で自衛隊というのは努力をしなければならぬ筋合いのものだという前提がおありになる。私は念のためにここに張ってあるのであります。これをずっと読ましていただきまして、長官のそれらの筋からすれば、確かにこれはおのおのの立場立場で長い間の論争でございますから、それぞれの筋の意見はわかっているわけです。わかり切ったことではありますけれども、それにもかかわらず、なお私は求めるべきものを求むという立場が必要であろうという気がいたします。 そういう意味で、無理に当たること、つまりそのことの結果けが人が出るとかなんてなことになるとすると、これは私は当然避けなければならぬ筋合いなんだろうという気がするのでありますが、こういうふうなものに対して、基本的な立場からまずもってどういうふうにお考えかという、一般論でけっこうでございますが、承っておきたいのであります。
○山中国務大臣 事柄自体は、あるいは組織のたてまえからいって、海幕においてきめて行なえることかもしれません。しかし、それらの問題は、たとえば遠洋航海で外国に参ります際の訓練の寄港地をどこにするか等の配慮等についても、やはり高度の政治判断を私は加えていくべきものと思っております。ましてや国内において、あるいは地元から寄ってくれという陳情等があったことかもしれませんが、そういうことに対しても賛否両論があるというような場合においては、慎重な配慮を政治レベルまで上げて加えていかなければならぬ、そのように思いますから、自今そのように処理いたします。
○大出委員 御無理をなさらぬように、そこら辺慎重にお願いをいたしたいと思いまして一言中にはさませていただきました。 それからあわせてここでもう一点だけ。私の立場からすると実はきわめて不可解な書き方になっておりますので、これまた基本的な立場から承っておきたいのでありますが、私どもは社会党の立場からいたしますと中立論を唱えております。もちろん非武装中立という考え方であります。これも鈴木茂三郎委員長以来ずいぶん長い歴史がございます。国民の中でどの程度が賛成をし、どの程度が反対かというような点についてはしかとはわかりません。もちろん数多くの批判のあることも知らないわけではありません。また私どもの党でない他の党の中でも、等距離という立場の中立をお考えになっておるところもあります。また私どもはかって、民社においでになりましたが、曾祢さん等おいでになるときに、ロカルノ方式なる方式を考えた時代もあります。したがいまして、そういう立場の国民各層の方々もおいでになる。特に非武装といわずに中立、こういう立場をおとりになる方々となりますと、前々回の選挙の前等にも新聞社の世論調査等もありまして、五二%という数字が武装中立を含めると出てきていた例もあります。これは政党政治でございますから政策でございます。私どもも政策として考えているのであります。 したがいまして私は、自衛隊というものが、日本という国は本来中立ということがとり得ない国であるなどということを前提に、そこまで触れてものを考えて世の中に明らかにするということは、いささかどうも分に過ぎるのではないかという気がいたすのでございます。つまり、政治をおやりになる方々がものを言う分には一向差しつかえありませんが、自衛隊法という法律を控えて自衛隊は存在いたしておりますから、そういう立場でものを言うときに、どうも日本という国は中立というのはとれる状況にないんだということをおっしゃる、あるいは明らかにされるというふうなことは、どうも納得いたしかねる面が多々ございます。そこらの点をこのたび長官におなりになった山中さんから、どう考えたらいいかという点について御答弁いただきたい。
○山中国務大臣 われわれの最も望ましい、第二次大戦の敗戦の結果得た日本の将来のあるべき姿というものからいえば、国際連合における憲章にいわれているような機能が完全に充足されて、どこの国も、自分の国あるいは地域というものを、独自で紛争の発生を予期して、あるいはその場合に備えるための武力を持たないで済む地球社会というものが実現すれば、われわれの最も歓迎すべき時代だろうと思います。しかし国際連合自体でも、安全保障理事会等で数々の事例がありますように、そこまでまだまいっておりませんし、そういたしますと日本の場合にも、日本はいかなる紛争にも巻き込まれたくない、したがってそのためには自分の国を守らなければならないということが出てくるわけでありますが、そういう意味において、日本自体が、平和でいつまでも国民の豊かさあるいは繁栄への追求というものが、外国の脅威なしに行なわれていく環境というものをつくることが必要だと思います。 しかしその間において、私どもはやはり、わが国の自主独立、あるいはわが国の国民の生命財産というものを守る力というものは、いろいろの立場において違いはありましょうけれども、最小限国民の許容限度の範囲内において持つべきことが至当ではなかろうか、そういう気持ちを私としては持っておるわけであります。
○大出委員 その立場はそれでいいわけでありますが、自衛隊がということになると、これは私は疑問がある。自衛隊がそういう発想でものを書いて世の中に公にされることは、世の中には、国民の立場からすれば、私どもに集まる票もございますように、賛否の意見があるわけであります。 そこで、ずばり申し上げますが、ここに最近町で売られている「自衛官への道」という書物がある。これは成山堂書店という書店が発行いたしております。「自衛官への道」、いわば自衛隊に入隊したい人への案内であります。この一番最初のところに「わが国は、中立を維持して独立を完うできるような環境ではない」、こう言い切っておられる。これは山中さんがおっしゃられるなら私はわかる。これは麗々と「防衛庁監修」という印刷がそのまま載っている。それは、国防に対する努力を説明することは、私は反論を唱えません。そのためにある自衛隊でございますから。ただ、政策にわたる、つまり「わが国は、中立を維持して独立を完うできるような環境ではない」、そして「また、われわれ国民の願っている」——「われわれ国民の」というと私も入るのですがね。「われわれ国民の願っている真の自由と繁栄は、自由主義陣営のうちに求めることのできるものである」、こう言い切っているですね。つまりこういう書き方を「防衛庁監修」という名前でお出しになる。この点は私はまことに穏当を欠くという感じがする。「われわれ国民」の立場でと、よけいなことをいってもらっては迷惑です。これは政策を訴えて、その意味では国論が分かれるわけでありますが、相当多数の方々が中立論を支持されている。 私が自衛隊の幹部学校に御招待をいただきまして、私どもの党の安全保障政策をお話ししたときに質問が出た。幹部の方です。その国の国家体制が自由主義国家体制をとろうと社会主義国家体制をとろうと、それは国民の選択であるはずであります、そのことを前提にして承りたいのですがという質問が出た。私も心を打たれるところがありましてね、制服の方ですから。しかも相当なレベルの方です。その方が明確に、その国の国家体制のあり方をきめる、それが自由主義であれ社会主義であれ、それは国民の選択による、私はそう思っておる、これを前提に承りたいという質問の出だしでございました。私もまさにそのとおりだと思っている。これは一つ間違えると、議会制民主主義という制度をとっておりますから、社会主義的な方向にものを考える政策を唱えている政党が政権をとる場合もあり得る。その場合に、しからば自衛隊というのは一体どうなるんだということになる。一つの党の自衛隊ではないはずでございますから。 しかもこれは、防衛事務次官の島田さんがちゃんと推薦のことばをここにお書きになっている。こんなに長い。これは島田さんの思想も多少入っておりますが、そのことは問いません。現職の事務次官が推薦のことばをここにお並べになって、その中をあけてみると、いきなり日本は中立なんというのはとれない国ですよという。そして、われわれ国民の願っている真の自由というのは自由主義陣営のうちに求めることができるんだという前提に立つ。わが国はこのような立場に立って友好、協力を得つつ国防をやっていくのだという。あとのほうはいいですけど。これは、いま現に売っている、つい最近の本です。私はこういう行き方というのはまことに不穏当であると思う。四十八年三月二十八日、本年三月二十八日にこれは初版が発行されている。この辺のところは長官どうお考えになりますか。
○山中国務大臣 ただいまのその発行された本並びにその内容、あるいは経緯等については、私つまびらかにしていないのが正直なところであります。しかしながら、自衛隊法は明らかに自衛隊の任務というものを第三条に定めておりまして、したがって、その任務の範囲においてそういうことを書いてもらえばよろしいのでありますが、一方「国防の基本方針」、三十二年五月二十日国防会議、閣議決定において、「民主主義を基調とするわが国の独立と平和を守ることにある」ということも一応いっておりますが、じゃ民主主義とは何ぞやということになれば、これはたとえば社会党は、いまあなたは社会党でありますが、社会党でもやっぱり議会制民主主義を否定してはおられない。そうすればやはり民主主義を基調とするということにおいて何ら変わりはない。だから国民が選択した政権というものが国の安寧秩序を守っていけば、あるいはまた、守り方はいろいろありましょうが、独立、安全というものを守っていくわけでありますから、その限りにおいては、私としてはそう特別に不穏当なことばでもないのじゃないかと思いますが、何しろ事実を知りませんから、もし必要だったら事実関係を知っている者から答弁させます。
○大出委員 「自衛官への道」というのは「防衛庁監修」というのですが、防衛庁は一体どのくらい金を出しているのですか。
○高瀬(忠)政府委員 一部防衛庁で買い上げております。その限りにおきましては防衛庁から金が出ているわけでございます。
○大出委員 「自衛官への道 防衛庁監修」ですね。監修ということばがついているんですが、いですか、島田事務次官が推薦のことばをここに書いているんですよ。これは現職です、島田さんですから。そうでしょう。それであなた、一部買い上げていますで済むのですか。監修じゃないですか、これは。かつて防衛年鑑だって防衛庁監修だった。そうでしょう。いろいろ問題になったことがあっておやめになった。防衛庁監修というからには、防衛庁の責任があるでしょう。どういう形で監修なんですか、これは。この中身について、あなたのほうが監修という形で、政治的な政策に触れることをここでるると述べておられる。「わが国は、中立を維持して独立を完うできるような環境ではない、」ここから始まる。「われわれ国民の願っている真の自由と繁栄は、自由主義陣営のうちに求めることのできるものである。」あなたのほうで監修して成山堂という本屋が出したものに、一番最初にこういう書き方をしている。それじゃ、国民の選択によって国家体制がきまってまいりますが、自衛隊は一体だれの自衛隊だ。国民といったら私も国民です。かってなことを迷惑な話だ。「われわれ国民の願っている真の自由と繁栄は」——「われわれ国民の」といえばわれわれも国民だ。不遜きわまるですよ、これは。こんなものを世の中に売りに出しておいて、一部買い上げております、そんな無責任な答弁がありますか。ふざけなさんな。
○高瀬(忠)政府委員 この本の性質は、いま先生おっしゃいましたように、防衛庁が監修でございまして、監修のしかたは、この業者、本屋が原稿をつくりまして、そして私どものところでその内容を見まして、そして印刷して世の中に出す。で、これの目的は、自衛隊に応募する、まあ一般の隊員もございますが、高校を出て航空学生に入る者もありますし、それから防大に入る者も、いろいろあります。いろいろ応募者がありますが、そういった人の参考にするというので、受験の技術とか、受験のためにはどんなことをしたらいいのか、それから将来どうなるかというのが主たる目的でこれはつくった。いわゆる受験者のためのまあ参考書、案内書というようなつもりでつくってございます。
○大出委員 一部買い上げたというのは、どのくらい買い上げたのですか。
○高瀬(忠)政府委員 ただいま、部数、それから金額はわかりませんが、調べさせておきます。
○大出委員 金はどこから出ているのですか。
○高瀬(忠)政府委員 募集関係の経費から出ております。
○大出委員 幾らぐらい出しているのですか。
○高瀬(忠)政府委員 その点ただいまつまびらかにしておりません。
○大出委員 あなた方はいずれにしても、いまの話によれば金を出している。自衛隊は、隊法六十一条にもありますように、政治的なことについてのいろんな規制があります。私は、熊本の四師団でいろいろ問題がありまして、お伺いいたしましたが、政党の政策に関するようなことについては、もちろんこれは施行通達もございますけれども、全くもって中立でございますと、司令官がそうお答えになっている。制服の方々いずれも、どこへ行ってもそうおっしゃる。ところが、これは一つも中立でも何でもない。われわれが長年唱えている中立政策というものに対してまっこうから否定をなさっている。そういうものを世の中じゆうにばらまかれて、私ども黙っているわけにまいらぬ。党執行委員会の問題にしたいと思っております、これは。だれが一体これをおきめになったんですか。
○高瀬(忠)政府委員 募集、広報の責任は人事教育局にありますので、私のところの責任になっております。
○大出委員 あなた、直接全部この原稿をお読みになりましたか。
○高瀬(忠)政府委員 実はたいへん不勉強なんでございますが、原稿は読んでおりません。というのは、これはもうずいぶん前から出ておりました本でございまして、実はいま御指摘を受けまして、しっかり読んで、そして実質的な意味のある監修ということをしなくちゃいかぬというふうなことであろうということで、反省をしているところでございます。
○大出委員 これは、あなた、四十八年の三月なんですよ。本年三月なんですよ。島田さんがここへ推薦のことばを書かれている。島田さんのことば自体はこの時期の推薦の文章です。島田さんの文章の一番最後に、昭和四十八年三月と、ちゃんと書いてある。ずいぶん長いこと出されておりますと言うが、出されていませんよ。本年三月じゃありませんか。いまあなた、六月でしょう。それをあなた、原稿も何も読まずに、ずいぶん前から出されておりましたなんて適当なことじゃいけませんよ。本年の三月の八日なんだ、これは。ずいぶん前から出ていないじゃないですか。あなたは責任者でいて、読みもしなければ何もしないで監修だなんて、そんな無責任な話がありますか。事の内容のとやかくの問題より、まずもっとそこに問題がある。そんな無責任な責任者どこにある。
○高瀬(忠)政府委員 確かにただいまの本は本年三月でございますけれども、これは毎年、年度ごとに出しておりまして、そして中身は私どもよく見なかったわけでございまして、たいへん申しわけないのでありますけれども、これは毎年出しておるわけです。従前から出ておりますというのはそういう意味でございます。 それから先ほどの経費の関係でございますが、募集庁費から出ておりまして、定価は五百円。八千三百部を買い上げておりまして、そしてわれわれの募集案内、広報という意味で地方連絡部に配付をしまして、そして応募をする人たちにも配っていく、こういうふうなやり方をしております。
○大出委員 責任ある局長が読んでいないというのじゃ話にならぬ。これはあなた、一ぺん読んでください、あらためて聞きますから。時間の関係もございますので、お読みにならぬ局長がおったんじゃ、読んでいただきまして、あらためてひとつそのことを……。、 次に、山中長官に承りたいんですが、ベトナム戦争が終局を迎えまして、昨日、本日の新聞等にもございますように、あの平和協定の中身についての補足の交渉が続けられている。一日も早く片のつくことを私どもも願いたい一人でございますが、そこで、一九七三年一月二十八日の例のパリ平和協定の調印、ここを起点といたしまして、米国の特殊戦争期を含めまして十三年間の軍事行動の終息、こういう時期が来たわけでありますが、この時点をとらえてアメリカの軍事力の再編成が次々に行なわれ、再配置が行なわれている。このことは四次防というものを踏まえてのアメリカの全体的なポスト・ベトナム戦略というものとからんでくる。その背景にニクソン・ドクトリンも存在をする。幾つかの国防報告が介在をしている。そして今日、沖繩配置という問題まで連動をしてきているわけでありますが、そういう意味で非常に大きな関係を持ちます。 私はまず前段に、アメリカの軍事力の再配置というのは、ベトナムを中心といたしましてどういうふうに変わっていっているかという点、まずそこのところをどう防衛庁側でおつかみになっておられるのか、そこからひとつ入っていきたいのでありますが、お答えをいただきたいのであります。
○久保政府委員 数字はいま手元の資料から出して御報告しますが、大体の傾向で申し上げますると、インドシナ三国、すなわち南ベトナムを中心としまするピーク時五十数万の兵力が、今日ほとんど大使館の警備員その他若干名にしかなっていないということは御承知のとおりでありまするけれども、全般的に見ますると、たとえば台湾でベトナムがらみで一部撤退が予想されるというような問題。それからタイなどでは、むしろベトナムにありました空軍をそのまま置いておるというような状況。フィリピンはあまり変わっておりません。したがって、従来のいわゆるニクソン・ドクトリンの傾向に従っての兵力削減は、あとで申し上げますように、少しずつございまするけれども、ベトナム停戦ということに伴って他の地域において顕著な削減が行なわれているということではございません。私どもの知っている範囲では、韓国でありまするとか、あるいはタイでありまするとか、そういうところも、全般的な、平和的な、確定的な見通しができるまでは米国はなかなか兵力を撤退しないであろう、そういう見通しを持っております。
○大出委員 当分の間そこに一つの戦略的なポイントがある。再配置のポイントもそこにある。いま久保さんが述べておられる傾向を顕著に指摘しております。 これは一つの前提でございますから私のほうから申し上げておきますが、いまお説にございました一九六八年のピーク時、ここの南ベトナム派遣米軍は五十四万六千人おりました。今日タイに五万四千人、フィリピンに一万八千人、グアムに一万四千人、これはB52爆撃隊中心であります。変わっておりません。米第七艦隊、ベトナム海域六万人、台湾六千人、日本本土、沖繩を含めまして七万五千人、ハワイに二万五千人、韓国に四万人、つまり直接、間接インドシナ戦略に対応し得るアメリカの極東軍事力は以上で計三十万人、こういう数字になるのですね。いまの御答弁にありましたが、当分これは変化がない、こういうかっこうになっていくのではないか、ここがまず問題の一点であります。 そこで、ここで一つ特徴的に考えなければなりませんのは、ニクソン・ドクトリン以来トータルフォースということばが使われておりますように、総合戦力構想なるものがいわれておりますように、同盟国の相手方の軍事力というものを高めようという努力が続いている。そこで南ベトナムあるいはラオス、カンボジア、いまおっしゃったインドシナ三国、ここらの軍事力というものをどういう評価をなさっておられますか。
○久保政府委員 韓国につきましては、韓国軍の近代化五カ年計画というものが立てられまして目下進行中であります。これは、米国におきまして約十億ドル程度の軍事援助を行ないまして、その近代化を行ない、そして朝鮮半島におきまする国際関係の安定が見通し得ればおそらく一個師団を撤退したいというのが米側の希望であろうと思います。そういうこととの関連での近代化が進んでおりまするけれども、おそらく韓国側が希望しているようなペースでは進んでおらないというのが実情であろうと思います。 それからタイにつきましては、これまた明確ではありませんが、米軍の存在が特にタイにおきます治安状況を安定させるという意味においても非常に必要であるし、米側の立場及びタイの立場からいたしましても、インドシナ三国の安定を見通し得るまでは相当の、特に空軍兵力を主として置いておきたいというような状況のようでございます。 それから南ベトナムにつきましては、概数五十万くらいの正規軍がおりますけれども、たしか航空機は二千機をこえ、ヘリコプター、それから韓国、米軍の残していった比較的新しい兵器及び台湾から提供しましたF5を中心とする戦闘機、そういうものによる近代化というものが相当進んでおるというふうに思います。
○大出委員 ここにアメリカの意図が顕著に見えるわけでありますが、南ベトナムの正規軍四十一万四千あるわけでありますけれども、地方軍をこしらえて、これが二十八万五千、民兵は二十五万人、警察隊は二万人、これはアメリカは方々でそういう傾向を持っている。海軍力が南ベトナムに三万一千人、海兵隊が一万五千人、艦艇百二十八隻あるわけですね。そして空軍兵力が四万人、航空機が千七百五十機。ラオス、カンボジアおのおのそれなりに、ラオス国軍は五万二千の陸軍を持っておりますが、カンボジアでも十七万五千の陸軍の正規軍がおります。言うならばこれは代替戦力の維持という考え方。だからアメリカはサイゴン政府に対する軍事援助三十三億ドルを組んでおる。日本円にして一兆円。そのほかに、経済援助八億ドル、二千五百億円、チュー大統領の国家警察隊に対して七千万ドル、二百十億円の予算を組んでおる。まさにほとんどの資金はアメリカが持って、これだけの軍事力を維持させて、代替戦力として平定化計画、ベトナム化計画を進めていこうというわけです。これだけの予算をアメリカが握っていてやらしているということになるとすれば、キッシンジャーが確かにチュー大統領の意向を全く無視して賛成をすることができるのかもしれない。明らかにこれは代理戦争の段階に入ってきている。アメリカの予算書を見ますと、インドシナ援助はかくて約八十億ドル、日本の円にすると約三兆円ですね。そうして米軍人の顧問団が一万五千人、こういう仕組みに再配置をしてきた。だからキッシンジャーは、タイ基地と第七艦隊は平和協定のワク外に置かれている、抑止力としての大きな作用を果たすことになる、こう言っておりますが、まさにそういう段階に来ている。この辺に私はやはり、ポスト・ベトナムの新戦略目標というのがそういう意味ではっきりしてきている気がするわけであります。 なぜ一体こういう再配置をしてベトナムから米軍は撤退方向を選択したのか。アメリカの選択であったと私は思う。つまり米軍が撤退をしても、これだけの予算投入をしている。予算的には減っていない。いることはできた。つまりなぜこういう政治的な選択をしたのかということ。これが実はこれからの日本を取り巻く、あるいは日本の防衛という立場で軍事的にものを考える中心でなければならぬという気がするわけでありますが、大局的な戦略的な選択、なぜこういう選択が行なわれたかというところはどうお考えでございますか。
○山中国務大臣 私はこのようにとらえております。一国の政治の指導者、責任者というものに対して国民が切実な問いかけをしたときに、それに対して明確な答えがないという場合はその国は混乱をいたしますが、その中でも、本来国家権力によって一つしかない生命を断たれるという行為についての回答があいまいである場合においては、これは一そう顕著な傾向を示すと私は思います。アメリカの国民の中に、自分の夫は、子供は、父はなぜベトナムに行くのか、あそこで戦うのか、だれのために死んだのかということを政治に向かって問いかけても、現職の大統領も、再選のために、公約としては、なるべく早く全部を引き揚げますという答えしか返ってこない。あるいは野党のほうは、対立党のほうは、まあマクガバンということになりましょうが、自分がなったらすぐ引き揚げるのだという答えしか返ってこない。その間にも、その日のうちにも、やはり死んでいくアメリカの若い兵士たちがいる。その現実の中にやはりアメリカは相当な苦悩を味わっていたように私としては思います。したがって、泥まみれの撤退であっても、ドミノ理論はもう自分でも捨てておりますが、少なくとも自由主義というものを自分たちが自分たちの手によって捨てたのだということでない最後の立場を守ることによって、かろうじて泥沼からはい上がっていったのだと、私は率直にそういうふうに見ております。 したがって、そのような見方からするならば、私は、ニクソン大統領の第二期の就任演説も目の前で聞いておりました。語学力に乏しいのですが、私が感じたことでも、第一次大戦当時のモンロー主義的なものとまでは言いませんが、しかしアメリカは、自由主義社会の警察官ではもうないのだという考え方は相当はっきり出ておりましたし、事実それは数日後に迫った停戦の発表、合意ということが彼の胸裏にはあったのであろうと私は思います。 したがって、アメリカのポスト・ベトナムを、われわれ日本としては極東戦略という立場から考えますと、その後アメリカは、前後して中国との国交回復もはかろうとしておりますし、ソ連ともまた友好の手を差し伸べて交流を盛んにしようとしております。この元首間の交流と申しますか、そういう接触等もあって、多極化している反面、やはり緊張緩和というものは好ましい方向に進みつつある、これが定着してほしいということを私たちは願うということでありますが、何ぶんしろうとでありますので、私自身がそういう気持ちでアメリカは引いていったのではないかということを一応とらえておるということだけ申し上げておきます。
○大出委員 山中長官がおっしゃられることは、それなりにわかるのでありますが、これをいまここで議論をしようと思っておりますのは、防衛庁という立場での、つまり軍事的にあるいは軍事戦略的にどうとらえるかという点、たいへん大切なことでございまして、なぜならば、数々の国防報告が出されております。レアードの国防報告もございますし、あるいはNATOの国防報告も出ております。レアード氏の後任の方の国防報告もそう変わったものじゃありませんが、ちらっと出ている。 私はやはりここで一つ大きな問題は、ニクソン・ドクトリンというものはいまお話がございましたが、アメリカモンロー主義的な閉鎖的な場所に返っていくわけにもいかない。かといって世界の警察官的な手の広げ方もできない、ベトナム戦争で長くくぎづけになってすべての戦費をそこに注入したアメリカからすれば。そのまん中にトータルフォースなる、総合戦力なる構想を出してきた。だから同盟国の相手方の、つまり日本でいえば自主防衛、これを規定づけている。そしてその国の軍事力というものを合わせたトータルフォースなんですね。 つまりこの十三年間に、ソビエトの軍事力の飛躍的な拡大、この現実に直面をし続けてきた。だから、いま私が申し上げた各種の国防報告は、このソビエトの巨大な軍事力の伸長のしかたに対する警戒と不安の色を隠していない。NATOの最近の国防報告もそうです。明確にソビエトの軍事力を評価をして、NATO軍の彼我の戦力評価というものの中で、格段に向こうが高くなっていることを指摘をして、何とかしなければならぬ、こういう形の書き方になっている。 つまり、ここで大きく変わってきておりますのは、アメリカは明確に戦略的な目標をソビエトに置いた。対ソ戦略第一主義という形の大きな転換を、これから将来、十年あるいは二十年にわたってやっていこうというふうに見える。ベトナム戦争が終わったんだから、戦費は減ったはずだがそうではない。逆にふえている。そこを突かれて、物価が上がったんだなんて逃げているけれども、予算規模としては一つも減っていない。ところが、その中身はどっちに向いているかといえば、研究開発に非常に大きなウエートを置いている。さらに大きなウエートは核の開発。これも明確に対ソ戦略第一主義に返った証拠であろうと思うのですが、そこらのところは久保さんどうお考えですか。
○久保政府委員 この種の問題はいろいろな考え方がありそうでありまして、正しい結論というものを証明すべくもありません。ただし、いま先生のおっしゃった中で、前段は賛成でありまするし、後段には若干疑義を感じます。 と申しますのは、前段のほうで、米国が世界の責任を自分でひとりで負うことはできない、したがって主要な国々がそれぞれに責任を分担をする、かといって西欧なりあるいはアジアを放棄するわけにもいかないということで、中間の方策がニクソン・ドクトリンであるという分析は、私は正しいであろうと思います。 次に、対ソ戦一本であろうかという問題については、これはマーシャルプラン、一九四〇年代末から五〇年代にかけての米国がむしろそうであったのであって、六〇年代まん中以降の米国の政策というもの、特に現在のキッシンジャー・ニクソン大統領のラインの考え方というものについては、若干私は違うのであって、いわゆる五つの極のセンターによる国際平和の維持と同時に、もう一つかぶせて米ソの協調。しかしその協調というのは、これはニクソン教書にも再々出てまいりますように、力とパートナーシップを基礎にして交渉を成立させるという方向になっているということで、これはアメリカの専門の学者なども分析しておるわけでありますが、そういったいわゆる五極構造、政治的な五極構造と同時に、軍事超大国、核超大国としての二極構造、これをかぶせたものがいわゆるニクソン大統領の外交の基本政策ではなかろうか。防衛庁の立場ではちょっと言い過ぎの分野もあるかもしれませんが、そういうことを言っておるのは私は正しいのではなかろうかというふうに思います。
○大出委員 どこかでやはりこの辺の議論はしておきませんと、いまだかつて、私がそういう議論を持ち出しても、皆さんが逃げるからどうしてもかみ合わない。そうするとしらじらしい。つまり、防衛二法にいたしましても、四次防にいたしましても、防衛庁というのは一体戦略的にはどうながめているのだろうか、あるいは日本を取り巻く軍事的な情勢というものをどう見ているのだろうかと、幾つか疑問を持ったりいたしまして、そのことを表に出して言っても、ほとんどあなた方はそこは逃げようとする。それでは済まない時期が来ている、こう思いますから、それで実はこのところをはっきりさせておきたいと思っているのです。 そこで、いまお話しの核の二極構造、これは全くそのとおりだと私は思っている。これは中国の核開発、あるいはイギリス、フランス等の問題。フランスのいまの実験問題がありますが、これは大きな核戦略構想からながめてみればたいしたものではない。結局、核というものは、巨大な第二撃以後の報復能力を持たない限りは意味がない。ということになると、明らかに核の二極構造が根底になって動いていく。SALT交渉を見たってすぐわかるとおり。つまりその上に同盟国の戦力というものを考えていった場合に三極、五極という問題が出てくる。だが一番基本を詰めていけば、今日の戦略的な中心は一体何かといえば核です。核の抑止力です。そうなるとその意味では二極構造ですね。つまり核ミサイルの核ギャップというやつが非常に大きくなった。ソビエトが高くなってきている。キューバ危機のときに、ミサイルギャップというのはアメリカがうんと高かったわけですから、フルシチョフが引いた。ソビエト側はたいへんに一生懸命追っかけたわけであります。キューバ危機以前というのは、フォレスタルというアメリカの空母の名前がありますが、彼は狂い死にをした人ですけれども、彼が核開発の巨大な予算を議会に出して、け飛ばされた。二次大戦以後でありましたから。その間にミサイルギャップがソビエトが高くなった。追っかけたアメリカはキューバ危機のときに逆に高くなった。ソビエトは追っかけた。そういうかっこうになっている。その限りでは明らかに二極構造なんですね。政治的にはアメリカは、中国、またソ連、特にソ連との平和外交の形をどんどん進めている。いるけれども、軍事戦略的に見れば、明らかにそうではない。ソビエトとの大きなギャップ、近い将来そうなるであろうことをおそれて、たいへんな予算をそっちに集中していっている。こういうことになっているんだと私は思っているわけであります。現実的抑止戦略といわれるものも、このからみ合いの中から抜け出て考えることはできない。こういうふうに思わざるを得ないのであります。 そこで、そのソビエトとアメリカの核のギャップあるいは核ミサイルのギャップ、これは一体どういうふうになっているとごらんになりますか。
○久保政府委員 最初、数字的に申し上げますと、たとえばICBMの数が米国の場合に千五十四基であるのに対しまして、ソ連が千六百基をこえているということ。それから、ポラリス型の潜水艦が、御承知のようにアメリカが四十一隻で長年とまっているのに対して、ソ連は、建造中を含めれば四十数隻、おそらく四十七、八隻になっているであろうと見られていること。それに対して、数的に米国側が有利でありますのは、長距離の爆撃機は米国が四百数十機でありましたか、五百機前後持っているのに対して、ソ連は三分の一程度といったようなことであります。 そこで、むしろソ連側に核バランスは傾いたのではないかという批判が、世界的にも、あるいはアメリカ国内にもあるわけでありまするけれども、米国政府側では、現在、御承知のMIRVでありまするとか、将来のトライデン型のミサイルの開発でありまするとか、それからミサイルの精度そのものでありまするとか、そういういわゆる技術というものはまだ米国がすぐれているということで、米国のことばを使えば、妥当な十分性、アディクィット・サフィシエンシーというものを維持している。数年前であれば米国側は優越性ということばを使ったでありましょうけれども、現在では、特にことしの報告書などでも、妥当なということばがついているのがちょっと目立ちました。そういう十分性を持っているということで、一応当面十分性を維持していける。しかしそれについては、まだMIRVをはじめとする技術についての制限がないというようなことから、SALTの第二次交渉が進んでいる。したがって、米ソともやはり国内需要ということがプライオリティーの一番目になると申しますか、そういうような国民の要請が続いておりますから、やはりそういったバランスを維持した上での制限交渉というものは、いずれは成立するのではなかろうかというふうに思います。
○大出委員 いまの答弁に出てまいりましたが、伝えられるところによりますと、確かにいろいろな人たちがいろいろなことを書いております。おりますが、このあたりのところはそう違った分析にはなっていない。いまお話にございましたように、国際的に周知の事実がたくさんあるからであります。 そこで、ICBMの例を見ましても、おっしゃるとおり、アメリカの千五十四基に対してソビエトは千五百十基というのが英国あたりの分析であります。アメリカのミニットマン2型、あるいはソビエト側のSS9という型、タイタンの改良型でございましょうが、これが三百基。FOBSと書いてありますが、軌道爆弾の実用をどうするか、いろいろな問題が出てきております。 しかし、時間の関係もございますので、こまかいことは申し上げませんが、全体としてながめたときに、ベトナム戦争のこの十三年間というのは、その意味ではアメリカにとって軍事的にはたいへんに痛手だったことになる。形が変わってきたことになる。だからそこに集中的な、つまり軍事費の使い方というものが変わってきているということになる。こまかい比較をずうっと出してみましたけれども、確かにこれでは、アメリカの中国国交回復等々の問題、あるいはそれ以後におけるキッシンジャーの中国行きなどという問題が出てくるわけだという感じがする面がたくさんある。そこで、この核問題についての中国の状況というのはどういうふうにおとらえでございますか。
○久保政府委員 これも中国の核装備の状況が確認をされるわけではございませんけれども、比較的有力な筋の見方によりますれば、IRBMもしくはMRBMの双方について五十基程度、英語でいえばオペレーショナル、ですから現に運用可能のようになっているであろうというふうにいわれております。それからICBMにつきましては、まだ四、五年の間は運用可能ではないだろうけれども、少なくとも七〇年代末には米国に届くようなICBMの配備ができるのではなかろうかというのが一般の見方であります。もちろん核爆弾を積みまするTU16、これはちょっと機数は忘れましたけれども、二、三百機持っているはずでありまするので、この点についてはアジア諸国の大部分をカバーし得る能力を持っておるというふうにいわれていると思います。
○大出委員 これまた、いまお話が出てきておりますように、IRBM、射程四千キロといわれているもの、展開済みといわれているものが二十基、MRBM、射程千二百キロといわれているものが三十基、いずれも中国の北西部、北東部に展開をされている、こういうことになっているわけであります。いま答弁の中にございましたTU16、これは国産機でありますが、月産二機ないし三機継続的につくられている。保有機数がすでに百機をこえたという。これは水爆塔載可能な機種である。こういう進み方が最近はいろいろ出てきております。だから、ミサイルギャップといわれるものの中で、どうやらベトナム戦争が長期にわたる間に逆になっていった。中国の核がソビエトを向いているんだということになるとすれば、核の原理、原則からいって、これは形の上では報復力はアメリカが持つということになるのかもしれない。そうなると、軍事的な面でいえば確かに、中ソ対立の中で生まれてくる政治情勢として米中接近というのは必然的にあり得たのかもしれない、そういう気さえ実はするわけであります。英国の核にしても、フランスの核にしても、結果的に、核戦力という意味においては、報復力を持たないわけでありますから、NATOならNATOというグループで考えなければならぬことになる。同じ意味でございましょう。 そういう中で、しからば沖繩基地というものは、アメリカのこれから相当長期にわたるであろう戦略的な展望の中で、一体どういう位置づけになっているのか。山中長官が就任をされて、しきりに沖繩基地の縮小という問題で御努力を始めておられますけれども、基本的にアメリカの戦略体系の中で、沖繩というのはどういう位置づけなのかということをはっきりしておかなければ意味はない。ただ単に、いつになっても減らぬじゃないか、こう言っているだけじゃ意味がない。アメリカのポスト・ベトナム戦略の長期展望の中で一体沖繩基地というのはどうなっているのかという点がそこで出てこなければならない、こう私は思っているわけであります。 沖繩視察に参りましたら、TU95が二機編隊で三回やってきたという。ソビエトの航空力というものはどんどん伸びている、海軍力もたいへんな勢いで伸びている、こういう状況でございますから、当然出てくるわけであります。そこのところで、防衛庁側は沖繩をどうとらえているのか、そこをひとつ聞かしていただきたい。
○久保政府委員 アジアの安定がどういう構造のもとに成立するかということにつきましては、たとえばリチャードソンの国防白書の中で、新しい国際構造、インターナショナル・ストラクチュアをつくっていくということは書いてありますけれども、その中身については触れられてないというようなことから、関係国はやはり模索をしているのであろうというふうに私は思います。 そこで、いまのアメリカ政府のアジア戦略と申しますか、そういうものについては、ベトナムからは手を引かなければいけない、しかしながらアジアから米軍の軍隊そのものを撤退することはアジアに再び不安定をもたらす、したがって何らかの実証された国際機構、構造というものが確立されるまでは米軍は残らざるを得ない。またそのことが、私もわかりますけれども、アジアの多くの国の希望であろうというふうに見ていると思います。そういう観点からしまして、韓国からの米軍の撤退ということが米議会筋で非常に強くいわれながらもなかなか実現しない。タイにおきます米軍の部隊についてもやはり同じでありまして、当面米軍の存在というものは、若干の削減はありましょうけれども、大きな削減はない。 そういう中で、地理的に申しますと、沖繩というのは、極東につきましても、あるいは南のほうにつきましても、地理的に非常に便利な、戦略的には意義の高い地域でありますので、ここにおける軍事基地機能というものは、米軍としては確保したいであろうというふうに思います。ただし、いま問題になっております基地の整理統合というのは、いかにも広い基地を整理して統合しょうということで、その場合には、基地機能というものは残しながらも整理統合するという、二つの要素を統合した方針で臨んでおるのではなかろうか。いずれにせよ米側の方針としては、沖繩の戦略的な価値というのは、従前と変わらず今後も認めていくであろうというふうに思います。
○大出委員 七二年の沖繩返還をめぐりまして、最近幾つか資料を入手いたしましたが、アメリカ議会でも沖繩をめぐるやりとりはずいぶん行なわれている。「沖繩の位置は敵の攻撃からも相対的な安全性に恵まれている」、これはランパート高等弁務官。「ソ連及び中国の沖繩に対する攻撃計画も樹立は困難であり、可能性を考えることすらナンセンスである」、スミス空軍大将。これはサイミントン委員会の証言です。つまり沖繩は、その意味では要塞島としてアメリカ側は軍事的な価値をいまだにたいへん高いものにしている。となると、まずここで沖繩の基地の返還を求める、あるいは縮小を求めるという立場に防衛庁長官がお立ちになるならばどうしたらいいんだろうか。具体的な問題はそこにある。 さてそこで、日本の防衛力とのからみ、トータルフォースなるものの言い方、現実的抑止力といわれるものの言い方の中で、どういう関連を日本の自衛隊と米軍との間に持つのかという問題がもう一つ出てくる。その役割り、分担、位置づけは一体どうなんだ。つまりいまの現実をながめれば、那覇空港のP3問題一つ片づかない。長官就任なさってから海洋博までと、こう言う。この間に、いつまでいつまでといった食言を残した大臣は、何人もおいでになった。木村元帥のような方もおいでになった。何言っているのかさっぱりわけのわからぬことを言っている。しかし大臣なんだから、言えばみんなが信用する。またかということになる。それなりの理由があるからです。このP問題一つ片づかない。一体どう考えるか。いま那覇空港をながめてみれば、P3は依然としている。自衛隊の飛行機は次々に入っていって二十一機のアラート体制ができている。しかもついこの間、104Jが飛び立ったところが、速力が足らなかった、あわてて燃料タンク二つ切り落とした、滑走路にころがって発火した、黒煙をあげてえらい騒ぎ。空港タワー、ターミナルから五十メートルしか離れていない。そこへ民間機が入ってくる。県民の諸君に聞いてみると、すぐそこが海じゃないか、何であそこに切り離さなければいけないんだという問題まで起こっている。怨嗟の声が高い。嘉手納空港一つつかまえてみても、東洋一の機能、施設。百三機のB52を一ぺんに軽くのみ込む。空中給油機のC135だって五十機ちゃんといる。常駐兵力四万人の海兵隊もちゃんといる。戦略通信情報部隊も全部そのまま。特殊部隊も一つも消えてなくならない。これはペンタゴンでないほうの組織さえ国会で問題になって看板をはずしただけ。みんなペンタゴンにつけちゃっている。海軍の施設部隊までいる。戦略上必要な部隊のすべてを網羅していまだにそのまま一年たっている。 そうすると、これはやはり、アメリカのポスト・ベトナム、太平洋戦略全体、こういうとらえ方を皆さんがきちっと分析をした上で、一体どうして沖繩の基地を縮小するか、そういう進み方でなければ、ただ単に何々をどけますと言っても、すべてが見せかけで終わってしまう。それなら初めから言わないほうがいい。そこらのところをまずどう考えていますか、沖繩について。
○山中国務大臣 沖繩の問題については、これは確かに、嘉手納基地の持つ、アメリカ側から言うならば極東戦略のキーストーン的な機能というものは、私は減少してないと思うのです。しかし復帰したことによって、まず日米安保条約でも明確にしているように、日本の国の憲法に定めた以外の行為は、日本との合意の上においてとれないことになっておりますし、したがってまた、事前協議というものがそこにかぶってまいります。現にアメリカの責任者の一人も、沖繩が日本に返されたことの影響の中で、事前協議を必要とする沖繩基地というものは、彼らの立場から言えば、復帰前に自由に行動できたという意味の基地でありましょうが、非常な制約を受けることになる、その意味において機能において大きな後退があったことは否定できないということも、言っている人もおります。またB52も、その後台風避難と称して来たこともありますが、少なくともあそこを基地にして活動することについて、日本国政府は、事前協議においても、あるいはその前の約束においても、それはしないということにいたしておりますから、そうすると相当な変革がそこに起こっていると思います。 またP3の問題は、ほかに大臣が何人、どういうことを言ったのか知りませんが、私自身は、公害閣僚会議で参りました際に、キッシンジャーとの間に、復帰の日までに嘉手納基地に移すことを、しかも新規土地の取得をしないで約束をしてきておるわけでありますから、そのことが実行されないでいま居すわっていることについて、私としては心外千万なものの一つであるということで、就任直後から外務省にも話し、また私自身も直接行動を開始していま盛んにやっております。残るのは、アメリカの合意ではなくて、アメリカとの約束が遅延したことに伴って、わがほうがそれに対してリロケーション、代替をする施設を私の注文どおりに建設して移せるかどうかの問題にかかってきておりますし、同時にそれは、海洋博に備えてのターミナルビルの建設の場所の問題にもなりますし、運輸省当局とも相談をして、もとの私のおりましたときの、総務長官時代の原案である、現在アメリカのグラウンド等に使用されております滑走路の中間にターミナルビルを建設する案にまた戻しました。これを可能にするためには、あとはいろいろな工事消化能力、日程の問題にかかるということであります。 これは一例をあげたわけでありますが、私が見ましても、たとえば黙認耕作地になっておるところ、北谷村のように押し込められて、小学校すらよその村に置かなければならないところ等を、嘉手納、北谷、読谷、そこらのところを中心に、私はよく承知いたしておりますから、それらの問題を全部洗いざらいやりながら、アメリカに対して、ここは必要ないはずである、あるいは代替施設もなしにここは開放できるはずである、返還できるはずであるというような姿勢をもっていま進んでおるわけでありますから、私のやっておりますることは、アドバルーンをあげて模様を見るなんというものでは決してない、一貫した姿勢であるということだけは御理解を願いたいと思います。
○大出委員 いまのお話のP3というのは、那覇空港というのは返還の目玉商品だったですね。これはもうとっくの昔に片がついていてあたりまえであって、いまごろまで、一年もたっておること自体がふざけた話。何が一体返還の目玉だったのだ。もう一つの目玉は、午前中に私が申し上げた四百万ドルの復元補償です。これとてもけさ申し上げたようなことになっているわけですから、これでは沖繩の皆さんの立場からすれば納得のしようがない。屋良さんが嘆くはずだ。これは異常な決意で進めていただかぬと、これだけの戦略的な価値判断を、相変わらずより高く評価してきているのですから、なかなか手をつけようとしない。そういう前提で沖繩問題に取り組むのでなければならぬと私は思っておるわけであります。 そこで、ひとつ承っておきたいのですが、最近の新聞にミクロネシアの米軍の軍事基地の問題が相当大きく取り上げられるようになった。これは何も最近取り上げられる筋合いのものじゃなくて、テニアンには一九七二年にすでに着手している。B52着陸可能の沖繩の嘉手納並みの滑走路をつくろうとしている現実がある。いまに始まったのじゃない。だが、ミクロネシアの軍事基地計画というのは一体どういう性格のものだとお考えになっておられるのか。いろいろな民族がおります。アメリカ側にぴたっとひっついている民族もある。テニアン、サイパン等については、そういう意味ではやはりいいでしょう。これをどういうふうに軍事的にはお考えになりますか。久保さん、お答え願えますか。
○久保政府委員 幾つかの見方が可能であろうと思います。私は三つぐらいの理由を申し上げたいと思いますが、一つは、ただいま長官が申されましたように、米国の陸軍参謀総長が沖繩返還の前、ですから六九年ごろの議会証言で申しましたと伝えられますが、沖繩の自由使用ということができなくなる、したがって弾力性というものが欠けるものを、このミクロネシア、特にテニアンにおいて補いたいというような考え方が一部示されているようであります。つまり、沖繩にかわるものではないけれども、沖繩の弾力性というものをある程度ミクロネシア地域において代替をしたいという考え方が一つ。 それから、聞くところによりますと、グアムは人口が相当多くて、基地も稠密化しているということで、しかも最近は観光事業でけっこうやっていけるということでの基地に対するある種の反感と申しますか、そういう問題が出てきているので、やはり一部基地網を粗にしたいというような考え方。それから、ミクロネシア全般にわたって基地があちこちに小さいものがあるようでありますが、そういうものを集約したいというような問題、それが第二点の問題。つまり、グアムもしくはミクロネシア海域の諸群島内の事情というような問題。 それから、第三番目のグループとしましては、たとえば台湾からの米軍の撤退でありまするとか、あるいはフィリピンでなかなか使えなくなるというような問題、そういった将来のアジアの各地における基地が使えなくなるときに、これは場合によりては若干の防衛線の後退にもなるかもしれませんが、そういうことについての配慮も、これはいまそういう方針で政策をきめるということではなくて、おそらく米国の政府の内部ではそういう考え方も念頭に置きながら配慮しているのではなかろうかということであります。 ちなみに、この島は沖繩本島の十二分の一でありますし、いま基地を設置しようとしているところは、このテニアンの島のうちの三分の二ぐらいでありますから、沖繩の代替になるような島ではさらさらないということだけは言えるわけでありまして、いろいろな要素を加味しながら、主としてテニアンにある種の基地を構築しよう、ただしわれわれの情報を得ている範囲では、大規模なものはできない、補給飛行場。これはテニアンの飛行場は、一番大きなもので北にあるものは千六百メートルと聞いておりますが、そういうようなもの。それから貯油施設でありますとか、小さな規模の演習場でありますとか、そういうようなものが現在構想されているようでありますけれども、それが現実にどの程度実施されるかは、また別の問題のように考えております。
○大出委員 最近の予算編成をめぐっての米国内のやりとりがいろいろ伝えられてきております。なぜ一体これだけばく大な予算を組むのか。集中的に使用方向を変えている。この中で説明が行なわれている。幾つか私も入手をしまして、ここに総合的に書いてみた。つまりこの中で、テニアンは、先ほどの七二年着手、これはもう進んでいる。核兵器の地下兵器庫、そういうふうなことまで含めているようであります。パラオ諸島の西端のバベルトアプという島がありますが、これは海軍の潜水艦基地、十六万平方メートル、核貯蔵も可能だろうということになる。海兵隊の訓練基地もここにつくる。カロリン諸島が海軍の艦隊の停泊地。グアム島の強化計画、七一会計年度から。これは飛行場の強化が進んでいます。当然これは地下弾薬庫十七むねの増設、軍港の補強、修理、艦船の補修施設をつくる。 これは私は、見方はいろいろありましょうけれども、いまの中国の核その他いろいろ考えていきますと、こまかいことを申し上げている時間はありませんけれども、対中、対ソという、中国まで入れていいと思うのでありますが、将来の七〇年代、むしろ八〇年代につながる中部太平洋戦略、そう言ったらいいのではないかという気がするのであります、中身をいろいろ調べてみると。そうなると、この時点で、つまり日本列島にある米軍基地、沖繩に至る基地、つまり日本列島線にある米軍のいままで考えてきた戦略ライン、これが大陸との空間が六百キロから千キロです。確かにそういうことになりましょう。早い話が、石川県の小松にF4Eファントムを置くとすれば、あれから北朝鮮の平壌まで八百キロしかないのですから、ファントムなら二十分で行ってしまう。そうだとすると、これでは確かに近過ぎる。そうなると、これならIRBMを撃ったって六分か七分で来ちゃう。そういうことになると、八〇年代というとらえ方をすれば、ミクロネシア軍事基地計画というのは、なるほどこれは相当な構想であり、相当な意欲で進めようとしているのだなという気がする。これは安保と大きくからみます。 そのときに、一体日本の自衛隊は、この久保・カーチス協議、これはあなたにほんとうのところを聞きたい。秋ごろからお始めになって春までかかったのじゃないかと思う。何べんかの事務的な打ち合わせをやっておられると思う。それらを全部ひっくるめて、佐藤・ニクソン共同声明、沖繩返還協定、サンクレメンテ会談、いろいろなものがある。ずっと話し合われている。密約と称するようなものも幾つかあったような気がする。あなたはその中心にすわっておられるわけだから、わからぬことはない。黙っているとすれば、言わぬだけだと私は思う。そうすると、そういう大きな構想が進む中で、自衛隊というのは、沖繩というものを一つ視点に置いておりますが、どこまで一体肩がわりをしていこうとするのかということ。この辺のところをぼつぼつはっきりしておかぬと、ただ単に沖繩の基地をどけどけと言ってみたって意味がない。そこらのところを一体防衛庁当局は、そういう将来展望を考えてみて、日本の自衛隊の役割りというのはどうなんだ。それは、勝連半島の向こうのほうの、はるか沖合いのホテル・ホテルとかマイク・マイクとかインディア・インディアなんというところであなた方は演習をやろう。もういままでやっている。今回私どもが行ったからかどうか知らないけれども、演習まで中止している。 田中総理に私が質問をした。どうも演習艦隊に皇太子を呼んでいるのじゃないか、こういう言い方をした。いや実は高松宮さまだった、これもやめた。隣に何書いてあるかと思ったら、沖繩の勝連の沖のほうの例のインディア・インディアで演習をやることになっていたが、やめた。それは、視察をこれからやろうというところで始まっちゃったんじゃ。そこまで気を使うのかなという気がしたのだけれども、そこらを含めて、つい最近ではまた新しい沖繩の演習場なんという問題が山中長官のところに出てきている新聞記事がある。そうなると、そこらのところを一体どう考えているのか。わが日本の自衛隊というものは、つまり防衛庁はどう考えているのかということ。 つまり、極東戦略におけるこれからのアメリカのポスト・ベトナム、対ソ戦略というものが中心になっていくというふうにみんな見なければならぬアメリカの戦略の中で、トータル・フォースなる構想がある。その中で日本の自衛隊の置かれている立場というのはどうなのか。沖繩に大きく肩がわりをしていこうということになるのかどうか。そこらの問題も含めて、あなたは防衛庁側のその衝に当たってずっとやってこられたわけだから、どういうふうに判断をなさるのか。ここまで来たのですから、やはりきちっと言うべきことは言っておいていただきたい、こう思いますので、お答えをいただきたい。
○久保政府委員 トータル・フォース・コンセプト、総戦力構想といいますか、そういうものから自衛隊あるいは沖繩の問題に発展してまいったわけでありますが、そこで総合戦力という場合に、韓国でありますとかベトナムの場合と日本とはやはり趣を異にするのではなかろうか。つまり、韓国なり南ベトナムには米軍が駐留をしておりまして、それを撤退させるためには、経済援助をやり、軍事援助をやり、そして軍事力の近代化を行なって米軍を撤退さしていくという大きな構想があって、言うまでもなくニクソン・ドクトリンの、人力の提供をいわば現地国にやらせるという構想が、まさに韓国なり南ベトナムに実現されようとしているわけであります。 ところが日本については、ずっと以前は格別といたしまして、だいぶ前から米国からの軍事援助があるわけでもなし、米軍のいわゆる駐留という形は、沖繩は確かにございますけれども、本土においてはほとんどいわゆる駐留というものはないような形。第一線部隊というのは岩国にはおるかもしれませんが、ほとんどないという形になっております。 そこで、そういう形の場合に、日本が特に沖繩において肩がわりするという分野は、私はどうしてもないと思います。つまり、沖繩にありまする米軍、それから岩国の海兵隊にいたしましても、主としては極東の安全に寄与するというたてまえで駐留をしておるわけでありまして、日本がそれの肩がわりするためには、日本が極東の安全に寄与するという役割りを果たさねばならないわけでありまするけれども、日本はそういう役割りを果たすべきいわれは当然憲法上ございません。したがって、日本本土のと申しますか、日本そのものの防衛のみに当たるという自衛隊の役割りから申せば、米軍の肩がわりする余地というものはきわめて限られている。たとえば沖繩におきまする防空の問題でありまするとか、せいぜいまだ残っているとすれば、将来の問題として通信機能なんかがあるいはあるかもしれませんけれども、米軍の第一線兵力が持っている役割りを日本が肩がわりする余地は全くないものと確信をいたします。
○山中国務大臣 誤解があります。これは明確に誤解がありますので……。 沖繩の陸上自衛隊の演習地云々の話がありましたが、これはそうではありませんで、私自身が、沖繩に移駐いたしました自衛隊、ことに陸上自衛隊が那覇市内におることについて若干疑問を持っておりましたので、したがって、自衛隊があそこにいなければならないという理由は乏しいではないか。事務当局は、もう宿舎の建設その他にも入っておりますというようなことを言っておりますが、私としては、やはりもっと県庁所在地から引っ込んで、できれば中部の市街地の稠密でないところ、できれば米軍が基地を現在使っているところの中に共同使用ででも入ったらいいじゃないかというようなことを私が検討を命じたのであります。したがって、陸幕長からそういう進言を私が受けたというわけではありません。これは私自身の配慮です。
○大出委員 記事の間違いですな。
○山中国務大臣 間違いというか、そういうことはないわけです。 それから、私自身の考え方の中でぜひここで聞いておってほしいことがあります。それは、沖繩の基地というものは、現在本土の基地と同じ態様で取り扱ってはおりますが、しかし、六月の二十三日の戦闘が終結した後の沖繩。本土はまだ戦っております。八月十五日までの間は、沖繩において沖繩県民たる日本人と戦闘の勝者であるアメリカ人との間に存在したいわゆる国家的な機能というものはなかった。せいぜいヘーグ条約が理論上かぶっていただけでしょう。その中でアメリカは本土を目ざしての戦略的な最終的な基地固めをしたわけでありますから、勝者が戦勝国の占領地において戦闘中においてなし得るあらゆる可能な手段を駆使したと私は見ます。したがって本土の基地は、敗戦国の立場であっても、独立国家日本とアメリカとの間において、国家を代表した者が国の意思によって提供された施設であります。したがって国有地の比率が高いのもそのためでありましょう。しかし沖繩においては、全く沖繩県民の意思をその間代弁する者もいなかったし、また不幸にして、その後二十七年にわたる切り離し、日本の国家威信というものを、救いを求める手だてがなかったということから、戦闘遂行のために必要と思われる地域、したがって、沖繩の中部以南、北部の山岳地帯の演習地は、常時いるわけではありませんから、面積は広いのですが別として、常時占拠しておる地域は、自分たちの一番便利なところをかってにくいを打って基地にしたということ、それが永続して、定着して賃借料が払われるようになり、そして復帰の時点において、国家意思において結ばれた本土の提供施設と同じ条件の立場に法律の取り扱い上置かれてしまった、私はそういうふうにとらえております。 したがって、沖繩の基地はほとんどが返還されれば個人に帰するはずであります。地主の方々が皆さんおられる。きょうも事務レベル会議で、秋の予定されておる閣僚レベルの会議を待つまでもなく合意すべきものはどんどん合意せよということで、明日の閣議にかけたいと思いますので、まだここでは発表の段階まで来ておりませんけれども、このことはお許し願いますが、私としては積極的に、沖繩の基地はその原点が違うのだということからとらえて、この姿勢をくずしてはならないし、このことはアメリカにも、友好というものは真実をお互いが述べ合って知ることである、そこに初めて共通の理解が生まれる、だから、軍事戦略上とかそういう立場だけで沖繩をとらえて議論しがちなアメリカ側にとって、私は全く正反対な立場から基地の問題について取り組んでいるわけであります。 以上だけ私の基本的な腹がまえをぜひ聞いておいていただきたい、そう思います。
○大出委員 私がなぜこういう議論を始めたかといいますと、沖繩に十七、八回も私は行っている経験がありますので、これを戦略的な位置でとらえたのでは、沖繩の基地の縮小も整理もできやせぬ。だめだ、そのベースでは、その土俵では。だから、それをこわし、はずさなければ、沖繩基地の整理も縮小も絶対できない、こう私は思う。だから話をずっと進めてきて、つまるところ、どこで一体向こうの戦略的なものの考え方、ねらいをこわすのか、その腹を防衛庁はどこできめるのかというところを実は私は結論を出したい、そういう意思がありまして進めてきているのですが、あなた、本来そうお考えだったからかもしれませんけれども、あるいは勘がよ過ぎるのかもしれませんけれども、いまそうおっしゃいましたが、その点は全く私も同感でございまして、戦略的なものの見方、ものの考え方をはずして話を進めないと、沖繩基地の整理も縮小もできない、私はそう思っている。 そこで、長官が新聞に幾つか出しておられまして、何か十五日ごろ発表なさる、こういうことでございますから、発表する前に言えというようなやぼなことは言いません。要するに沖繩の基地が県民の期待にこたえて減っていかなければならぬのですから、そういう努力をしなければならぬのですから、そういう意味で、ぜひひとつ、それはいまのお考えのように御検討いただきたいのですが、はずした攻め手をお考えいただかなければならぬ、こう思っているわけであります。 そこで、いま久保さんがお答えになりましたように、戦略的な、あるいは戦術的なという意味の肩がわりはしない、こういう趣旨に聞こえるのですけれども、そうすると、せいぜい、あるいはたかだか、これからどの程度の肩がわりになっていくのか。そこらのところは、いま通信システムをとらえておいでになりましたが、これは確かにありましょう。私はそれのみではないと思う。これから、たとえばレアード報告などを見ましても、ここにも訳したものがございますけれども、これは「海外国防資料」というのですか、ここで訳しておりますから、はたしてこれが正しいかどうかわかりません。わかりませんが、レアード報告なんか見ましても、日本に対する防衛分担範囲の拡大、これはレアードも非常に強く求めるところです。同時に、日本の軍事力及び基地群の米戦略への組み込み。組み込みというとあなた反発するかもしれませんが、結果的にそうなるという。これは相手方が非常に強く押してくるところ。そうでなきゃならぬと思う。これは、一九六九年十一月の日米共同声明でも、韓国条項なり台湾条項なりが生まれてくるというのは、そこに問題があるからです。 いま長官が答えておられた沖繩の、つまりその角度でない、こわしていくという、そしてどうしても狭めなきゃならない、そこのところは、締めくくりは現地出身の上原委員がおいでになりますから、最終的にそれはそこで詰めなきゃならぬと私は思っておりますが、そこのところは、ひとつぜひ長官のサイドで練っていただいて、つまり組み込ませる、組み込ませないという戦略的な立場を離れた返還要求というものをどんどんぶつけていくということでなきゃならぬ。そうなれば県民だっておそらく懸命についていくでしょう。それは政党政派の問題でない。ぜひそれは進めていただきたいわけであります。 そこで、いまの久保さんの言っておられたことについて、私はどうもレアード報告その他から見ると、そうあなたが言うような簡単な、肩がわりすべきものはほとんどないなどという、そういう筋合いのものではない。 早い話が、一昨年の四月にもなりますか、ここに私、持っておりますが、レアード氏は横須賀母港化を日本に要請をする、このことを明らかにしたときに、あわせて、これは秘密聴聞会の形になったものを発表されたのですけれども、日本のペルシャ湾からインド洋を通ってマラッカ海峡を入ってくる長大な輸送路、これについての軍事的寄与をすべきであるという趣旨の言い方をしている。当然出てくる。最近でも、最近の新聞記事にございましたけれども、海上における日本の防衛範囲、この問題に触れだアメリカ側の言い分だってあるはず。これはあとから承っておかなければならぬ問題でありますが……。 ここに当時の新聞記事が一つございますが、場所は下院の歳出委員会ですね。レアード長官がしゃべっておる。日にちは昨年の四月十一日です。ここでレアード長官は、空母の母港化についてはすでに日本の側にそういう要請をしてある、のみならず日本は海上の輸送路に対する軍事的な寄与をすべきである、このことも日本に強く言ってある、こういうことを証言しておるのですね。 以たようなことは、最近の例の、いま申し上げました海上における日本の防衛分担というもの。これは領海その他の関係が出てきます。安保条約との関係も出てきます。だから私はそう簡単でないと思っているのですが、何をもって、肩がわりすべきものはほとんどない、こうあなたはおっしゃるのですか。
○久保政府委員 日米の防衛分担というのは、ことばとしては非常に興味のあることばなんですけれども、実態を考えてみますと、実はあまりございません。たとえが岩国におります海兵隊の航空隊の任務、これはもちろん日本の防空ということではありませんで、地上攻撃用でありますから、これらを日本が肩がわりするわけはございません。沖繩における海兵隊も、御存じのような任務でありますから、そういうものをわかほうが機能するわけはございません。 そこで、往々にしていわれますのは、海上における防衛の分担があるではないか、こういうお話で、この点も新聞に出たこともございますが、さて考えてみますと、たとえば一千マイルなら一千マイルは日本の担当区域である、そのほかは、どこかの国、あるいはアメリカがやりますというようなのも案外妙なものでありまして、アメリカのような国が、かりに日本の弱少の艦艇が防衛している範囲に裸で入れるはずではない。やはりわれわれが従来から言っておりますように、ややあいまいではありますけれども、数百マイルの範囲内においては、日本の防衛ということで対潜作戦を行なうということで事足りるのであって、それ以外に、それを越えて、この分は日本が絶対に守る、米側は何ら関与しなくてよろしい、そのかわりに米側の範囲のところは絶対に頼みますよというようなことが成り立ち得るものではないのではなかろうかというふうに、私はこれ、まじめに考えているわけでありまして、海上における防衛分担ということは、興味のある話題ではありますけれども、具体的にどういうふうにして実行するのかということが問題であります。 それから、インド洋におきますレアード国防長官の話も、これまた当時アメリカのほうでは、実はあとで打ち消されたようなことを私、仄聞をいたしております。また、最近のズムワルト海軍作戦部長が議会で証言いたしましたように、アメリカといえども太平洋からインド洋にわたる長大な石油のラインを確保することはきわめて困難である、ということを言っておるような次第もありまして、わが国がインド洋に軍事的寄与ができないことは、おそらく米側としては、少なくとも政府としては承知をしておるのではないか。われわれとしてもまた、そういう計画を持つ考えもなし、そういう能力も持ち得ないであろうというふうに思います。
○大出委員 このデータから申し上げますが、いまの海上における分担の例、これはいままで歴代の長官が答えておりますね。たとえば中曽根氏の答弁の中には、ここにございますけれども、本土を中心に千海里、こういう範囲ですね。江崎さんの段になりましてから、江崎さんは、沖繩を含む日本列島の周辺六百海里。これは議事録によってこの人は書いております。これも専門家の方です。また、ここにある新聞には、日本を表、裏に分けまして、表日本が約三百海里、裏日本が百海里、これが訓練のめどとなっている。これはあなたのところの話のようでございます、新聞の書き方は。 だが、これは気をつけないと、一つ非常に大きな問題は、安保条約の五条、六条とからむ。あなた方の防衛分担が、米国の船舶を含めた地域ということになると、事があったときにこれはどうなるか。安保条約五条は、日本の「領域における」ということばを使っている。六条の事前協議の条項では五条を除くことになっておる。つまり日本に関係のない紛争になる。この二つの関係、これは非常に大きな問題であります。だがしかし、アメリカ側からこの種の要請がない限りはこういう記事も出てこないし、ちょいちょいこれがあらわれることもない。つまりいまの時点と先の時点とは違う。そこに私は、あなたが考えるような簡単な、つまり肩がわりすべきものはほとんどないなどということにはならない。アメリカの戦略的な変化という中で、ますますもって組み込まれていく。沖繩の場合が現在そうであります。 そこで、いまの四次防について、私はだからそこに一つ大きな心配がありますのは、一九六九年の共同声明、七〇年の、これは四十五年でありますが、愛知・ロジャーズ会談、東郷・シュナイダー政治協議、七〇年春から七一年春までの、久保さん、あなたとカーチス軍事代表の間の軍事協議。結果的に四次防というものが出てきている。こういうふうに実は四次防ということは継続してやってきているわけです、三次防以来。 ここにレアード国防報告がございます。この中で、これは問題になりましたように、日本は自衛隊を質的に改善しようとする第四次五カ年防衛計画に乗り出したと書かれているわけですね。これは当時国会で問題になった。米国との関連なしとしない。明らかであります。一体、あなたとカーチス中将との間で話し合われたそのポイントというのは何ですか。肩がわりすべきものはほとんどないなどということを言っているけれども、それは一体何ですか。
○久保政府委員 カーチス中将と話し合われた内容というものは、まさにこの取りきめに集約されておりまするように、米側として従来持っておりました、領空侵犯でありますとか、防空でありますとか、あるいは地域の防衛、救難、そういったことをいつまでも返還後も米側がやるのはかなわないので、日本に返還されれば日本側が引き受けるのは当然であろう。わが国は当然、米側からとやかく言われるまでもなく、もう一つさかのぼれば六九年の佐藤・ニクソン共同声明の中にも触れられておりまするように、日本側の意思でもって局地防衛は日本側が引き受けるということが書いてあります。その範囲内のことしかカーチス中将との間では話し合われておりません。
○大出委員 それじゃ、ひとつテンポを早めまして、局地防衛しか話し合われていないと、こうおっしゃるのですから、そこらの問題を中心にひとつ承ってまいりたいのでありますが、この当時、あなたを中心にいたしまして、幾つか米側との間の約束ごとがあったということがしきりに当時伝えられていた。たとえば、日本とアメリカ側の制服幹部諸君による図上共同作戦計画などというものを策定しようとか、あるいは共同軍事演習計画などというものをつくろうとか、日米間の制服幹部を含めた常時協議機関の設立をやろうとか、米軍の有事来援を確認する取りきめなどを考えようとか、また、米軍の有事再使用を保障する自衛隊による基地の管理保全対策の確立などなど、当時いろいろございました。 私は、これ以後ずっとながめておりまして、一番最後に申し上げた有事再使用を保障するための自衛隊による基地管理、これは至るところでそうなってきましたね。厚木にしてもそうです。立川だって使おうと思えば使える。もっともあそこは滑走路は短いわけですが。そういう形が方々に見られるようになっている。共同使用なら共同使用という形を残す、あるいは米軍の管理地域を一つ残しておく、出入権というものを使って入っていくことはできる。つまり、有事再使用は可能である。また、制服幹部の諸君を入れましての常時協議、これは安保の運用協議会ですか、おつくりになっている。どうもいまあなたがここで言われたようなことではない。もう少し突っ込んだものがあったように見ざるを得ない。そこらはどうです。
○久保政府委員 これは全くそのようなことはございません。私は何回かカーチス中将と会議をやっておりまするけれども、その席にほとんど必ず、全部ではありませんが、私のほうの伊藤防衛課長が出席しておりまするから、別の機会に個人的にお聞きいただいてもけっこうでありますが、このような会議でそういう種類を扱うものでは絶対ございません。あくまでもいまのいわゆる久保・カーチス取りきめの範囲内のものであります。
○大出委員 ここで分かれ目が一つありますから聞いておきますが、アメリカ議会におきまして、沖繩返還をめぐってシュライバーという議員がロジャーズ国務長官に当時質問しておりました。沖繩返還後日本がその防衛責任を引き受けることは、日本自体の防衛とアジア全体の防衛努力を意味しているのか、こうシュライバーという議員は聞いている。沖繩返還後日本がその防衛責任を引き受けることは、久保・カーチス協議、日本の沖繩防衛に関する日本の責任の引き受けについて、これを取りきめたということは、つまり日本自体の防衛とアジア全体の防衛努力を意味しているのかと聞いている。ロジャーズ国務長官は、そのとおりであると肯定をしている。その意味では、日本の防衛、これにプラス、アジア全体の防衛努力が新たにふえたということにならなければならぬ筋合いですね。基地機能を低下しない、この前提に立つ限りは、自衛隊がかわって入っていくということは、アメリカ並みのこと以下に落とすわけにいかない。この点は日米共同声明の中に明確なんですから、そこのところは、あなた方はどう受け取っておりますか。
○久保政府委員 もちろんこの質疑について知識があるわけではございません。想像すれば、あるいは共同声明におけるいわゆる台湾条項、韓国条項との関連を念頭に置いた質議かも存じませんけれども、少なくとも沖繩返還に関連してカーチス中将との間に、沖繩のいわゆる局地防衛というものをわがほうが担当するという場合に、アジアの防衛ということの関連は全く出てまいりません、日本の防衛力については。
○大出委員 それなら少し承っておきたい。時間の関係もございますから、これが結論めいたことになると思うのであります。 この四次防は、ここにございますが、四十六年四月二十六日、新防衛力整備計画、これがおたくの当初原案であります。その後いろいろなことがございました。衝突事故であるとかいろいろなことがありました。たいへんこの中で出入りがございまして、最終的に、これもここにございますけれども、外務省がつくった情勢分析などが出てまいりました。全くどうも防衛庁原案から見ると似て非なる感じのする書き方であります。「第四次防衛力整備五か年計画の策定に際しての情勢判断および防衛の構想 昭和四十七年十月九日閣議決定」。そうして大綱めいたものがございまして、「第四次防衛力整備五か年計画の取扱いについて」というのも一つここにございます。そうして「第四次防衛力整備五か年計画の主要項目」というのが四十七年の十月九日に出てきている、こういう経過です。 しかし、いずれにしても、防衛庁原案というものが四十六年に出されまして以後、今回の四次防というものをめぐる中身というのはきわめて陳腐なものであります。中身がない。これは、相手方のアメリカの傾向が変わっていない限りは、それは単に中曽根さんが先取りをしたんだということだけじゃ済まない。先取りをするにはそれだけの理由があったからした。佐藤・ニクソン共同声明もだてや酔狂で出たんじゃない。いま問題になっております点と局地防衛について話し合った。だがしかし、ロジャース長官は、日本の防衛並びにアジアの防衛、その責任を日本が引き受けているのかと聞かれて、そうだと答えている。そうだとすると、この関係をこの四次防原案の中で明らかにしていただきたいわけであります。聞きます。 この中で、どうも防衛庁原案というのは、旧来の考え方からたいへんにワクが広がっている。具体的に聞きたいのですが、一つは核の抑止力及び局地戦事態に必要な戦略攻撃力については引き続きアメリカに依存するという項があります。これは「前提」というところの項です。これはページが書いてありませんが、あなた、私に詳しく説明なさったんだから頭に入っていると思うのです。「抑止力についてはもちろん、局地戦事態における必要な戦略攻撃力等についても引続いて米国との安全保障体制を堅持し、その支援に依存することとする」、こうなっていますね。ここで依存をするのは局地戦事態に対する必要な戦略攻撃力なんですね。ここには戦術攻撃力ということばは使っていない。戦略攻撃力はアメリカに依存をするが、戦術攻撃力はここにはうたわれていない。つまり日本が受け持つということになる。そう読まなければ読めない、この文章は。そうすると、局地戦についての話し合いはいいかもしらぬが、戦略攻撃力は相変わらずアメリカ依存だが、こちらのほうの戦術攻撃力には触れていない。つまり局地戦事態に必要な戦術攻撃力は日本が保有するというとになる。私は当然アメリカとの関係でこれはそうなっていくのだろうと思って当時読んだ。そういうことになりますでしょう。
○久保政府委員 厳密に解釈すればそういう読み方も可能であろうと思います。ただこの場合に、戦略攻撃力というものを、必ずしも厳密にことばを選んだとも限りませんで、責任は私にありまするけれども、ここでの意味は、相手国からの侵略があります場合に、わが国防衛のため必要最小限度の範囲内で相手国の基地を攻撃する必要がある場合に、その攻撃力はわが国では持てない、米国に依存せざるを得ない。そこで念頭にありましたのは、たとえば第七艦隊のタスクフォースの機動打撃力というようなものを念頭に置きながら書いたわけでありまして、必ずしもこの反面解釈といたしまして、戦術的な攻撃力、たとえばわが本土に押し寄せてくる艦艇あるいは上陸した相手方の軍隊に対して攻撃する航空機、支援戦闘機はすべて日本側だけであるというところまで割り切って書いたわけではございませんでした。これは当時の起案者の考え方としてはそうでありました。
○大出委員 ここまできて久保さん逃げちゃいかぬじゃないですか。書いてないじゃないですか、そんなことは。局地戦事態における必要な戦略攻撃力、これはアメリカに依存する、そうなっているわけです。これは何もここに書いてあるだけじゃないんですよ。あなたのところがつくった防衛白書を読んでごらんなさい。B52のような戦略爆撃機、攻撃型航空母艦、ICBMは持てない。それ以外は持てるのかと当時私が聞いたら、持てると言ったじゃないですか。四次防というものは五年先を考えている。しかもそれはさらにその五年先を考えている。十年。防衛白書は、B52のような戦略爆撃機、攻撃型航空母艦、ICBM、これはだめだ、それ以外は持てることになっているじゃないですか。ここでこれに合わせてある。戦略的な攻撃力、これはアメリカに依存する。戦術攻撃力をアメリカに依存するなんて書いてない。これは五年のみならず十年計画だった。そこまでいくあなた方の姿勢なんだ、これは当時。 だということになると、さっきのところに戻りますが、アメリカの議事録ですが、ロジャーズ国務長官が議員に答えているように、沖繩返還というものを中心にして日米共同声明が出ている。プレスクラブの佐藤演説もある。防衛白書ができた、四次防原案ができた、一連のものですよ。だからこそ、日本の防衛分担、それは日本の防衛だけなのか、そうじゃないだろう、アジア全体での防衛努力を意味しているのか。防衛努力ですよ。これも努力だ、そのとおりである。それが形になっている四次防原案の中で、戦略攻撃力はアメリカに確かに依存をするが、戦術攻撃力については触れない。防衛白書にも、持てることに明確に書いてある。 もう一点承っておきますが、これは当然ヘリ空母などというものも持てる。原潜も持てる。IRBM等は、これは憲法等からいって、防御用の核は持てるというようなことを、わざわざただ政策的にやらないということだけでございますから、そこまでの意欲がこのときには出ている。二番目に、四次防原案の「基本構想」に「限定された直接侵略については、わが防衛力をもって第一義的に対処し、わが国周辺において必要な限度における航空優勢、制海を確保しつつ、被害の局限、侵略の早期排除に努め」、こうなっている。いま読み上げたのが防衛庁の四次防原案です。あなたは逃げちゃいけませんが、これは一体どういうふうに読めばいいのかという問題が出てくる。「必要な限度における航空優勢」、必要な限度とはしからば何だ、つまり航空優勢、制海に必要な戦術攻撃だ。それでなければ制海も制空も確保できません。必要な限度における航空優勢を確保する。制海を確保するためには、戦術攻撃が行なわれなければ、制海、制空の確保は断じてできない。そうなるでしょう。そうすると当然この防衛庁原案は、戦術攻撃というものは日本側がやる。もちろんこれは、ここに書いてありますように、「必要な限度における」と、必要な限度という制限が確かにある。あるが、必要な限度の中における航空優勢、制海の確保。必要な限度というワクはあるけれども、その中で戦術攻撃が行なわれなければ、航空優勢も制海も確保できはしない。当然そこまで進んでいる。これは率直にあなたのほうで答えるべきですよ。書いてあるんだから、あなた自身が。
○久保政府委員 四次防原案にありましたいろいろの表現は、この文章をごらんいただきまするとわかりまするように、十年後の長期目標における防衛力の意義というものをそこに書きました。したがって四次防そのものではないことを、一応御了承を得ておきたいと思います。 そこで、先ほどの、戦略攻撃力は米国に依存をする、そうすると戦術攻撃が云々と、こういうことでありましたが、戦略攻撃なるもの一般は米国に依存してわが国は持たない。戦術攻撃力については、この内容をどう見るかはあとで申すことにいたしまして、その分は米国に依存するということを書いてないということは、あるいは米国に依存するものもあり、日本が持つものもあるというふうに御理解いただいてもけっこうかと思います。 そこで、その次に「限定された直接侵略」ということで、「限定」というところに一つの制約をまずつけ加えているのが四次防原案の一つの特徴であります。「局地戦」というものをさらに「限定された」というところで制約を加えているというのが一つの特徴でありますが、そういった侵略事態の中で制海と航空優勢は「必要な限度における」ということで、これはいまおっしゃいましたように、一種の制約であって、全面的な制海であったり、あるいは全面的な航空優勢であったりするものではないということは御了解をいただきましたが、そこで、どの程度が必要な限度かということがいろいろ議論になりまするけれども、たとえば相手方の上陸作戦時における防空、その場合には航空優勢もわがほうは保持していたいという問題がございます。あるいはまた海上交通、海上路線、海上レーンを確保する場合に、その海域についての制海を持っていたいという考え方もございます。二次大戦の例によりますると、米国の潜水艦は特定海域に蝟集しております。そういった海域においてわがほうが制海を持つということをねらいとしたことは確かでありましょう。 それでは、その場合の戦術攻撃力というのは何であったかといいますると、これは格別のものを持つわけではありませんで、御承知のような支援戦闘機でありまするとか、あるいは各種の対潜兵器でありまするとか、そういうものを総合して、これは日本の防衛のものであるけれども、その防衛の兵器が、攻撃力を持たない防衛の兵器というものは理論的にはあり得ないわけで、そういった、わが国を防衛するために、あるいは海上路線を確保するために、また特定地域を防空のために相手をキルする力というものは持っていたいというようなものを戦術攻撃力といえば、それはいまの四次防原案の中に入っておったといわざるを得ないと思います。
○大出委員 三次防と四次防の大きな変化を私は申し上げている。質的に変わってきているということを申し上げている。これは長い間あなた方と議論をしてきておりますから、そのつど短時間の議論をしているんじゃない。つまりこの質的な変化というのは、さっきあなたがお答えになった、肩がわりするものはほとんどないという簡単なものではない。いまあなた自身がお認めになっているように、領海防衛をやっておったわけですから、三次防段階は。領海防衛。公海防衛ではない。四次防というものを想定するようになって、自主防衛というものを考えるようになって、つまり日米共同声明以後であります。沖繩返還とからみました。このときから、だから台湾条項が出てくる、だから韓国条項が出てくる。取り消したと言ってみて、取り消したのはとんでもないというので、これはアメリカ側からもあったんでしょう、あとであわてて直された。だから生きている。佐藤さんの気持ちの中では取り消そうと思ったのかもしれぬと、私はあのとき思った。つまりそれはアメリカとの関係においてそう進まざるを得ない。当然そうなる。おっしゃるとおり、これは十年先を見通している問題。さっきから申し上げたとおり、しかもこの段階ではなおかつ一定の制限を置いてある。「限定された直接侵略」と、「限定された」という一つのワクを置いている。それにしても、領海防衛から公海防衛に変わり、やりとたての関係で、すべてたてであって、やりはないはずであった。しかし、いま局長答弁なさっている中からすると、小さいやりは持つことになる。しかも将来のこの十年先ということになると、まだ十年がたっていない、四十六年、二年しかたっていない。 そうすると、防衛白書というものもまたつくるので、だいぶお困りになっているようですけれども、あのときの雰囲気。自主防衛が佐藤総理の口から本会議で言われて、日本を守る気概を持て云々から始まった施政方針演説ですよ、帰ってこられて。それに合わせて、これはどんどん進められた皆さんの作業なんだ。そうでしょう。そうすると、将来に向かってこの四次防原案をつくったときから、防衛庁のものの考え方は質的に大きく変わっている。レアード国防長官の言うとおりなんです。先ほどレアード国防報告を取り上げましたが、この中で明確にしておられる、相手方は。あなた方と話し合っているのですからあたりまえでしょう。自衛隊を質的に明確にしている。質的に変わったんですよ。この四次防原案は質的に変わっているから。ようやくあなたが、小さい限定された戦術攻撃力とおっしゃるなら、それを含むという、そこまで来たのです。そのことを私は率直に言うていただいていいと思って聞いている。 そこで、もう一つここで問題がございます。わが防衛力の及ばないところの防衛については従来アメリカに依存してきたが、今後は「日本を含む極東に展開された米軍は逐次削減傾向にあり、一方、わが国力も著しく向上しているので、目的、態様、手段等の限定された」——ここにも「限定」が入っています。非常に用心深くお書きになっている。久保さんの頭だからわかる。「目的、態様、手段等の限定された侵略事態に対しては、専守防衛の面ではわが国がこれに対処することとして自主防衛の努力を進めなければならない」。これは「前提」という項にございます。 ここで、わが国の防衛力の及ばないところとは一体何か。たとえばレアード国防長官が四月十二日の下院の歳出委員会で述べた証言、これがこのあとになって発表された。私、持っておりますが、それを取り消されたと、こう言っておりますけれども、片方、空母と抱き合わせで横須賀の母港化と一緒に言っている。確かにこれは海上防衛という問題と大きくからんでいる。 そこで、あらためてさっきの海上防衛の問題を聞きたいのですけれども、わが防衛力の及ばないところの防衛。足の関係がありましょう。確かに及ばないところはいろいろある。ここのところをとらえてあなた方は、極東に展開されている米軍は削減傾向にある、わが国の国力はうんと向上している、そうすると、目的、態様、手段等の限定された侵略事態に対してはわが国がこれに対処する、こうなるのですね。そうすると、ここに海上防衛その他のあなた方の意欲というのが当然出てくるわけです。四次防で海上に相当な重点を置いておられる。特に対潜水艦能力というものを非常に高めようとなさっている。ここをさっきあなたは、失礼だが、わかったようなわからぬように聞こえた答弁だったのですけれども、きちっとこれは、一体海上における防衛能力というものをどの辺に見ておられるか、どの辺までのところを防衛できるとお考えなんですか。やれ大東島だ云々だと言う人もありました。日本という国を裏と表に分けまして、どの辺までをあなた方は想定をされるということになりますか。
○久保政府委員 これはこの四次防原案の次の現在の四次防について歴代長官が御説明されておりまするように、日本周辺の数百マイル程度というものはわが国の防衛力でもって防衛しなければいけないであろう。その場合にどの程度の防衛力が必要であるかということは、これはなかなかいろいろ議論があるところでありまして、一がいにその量的なめどというものは出てまいらないわけでありますが、この前は平和時という限定を置いての一つの考え方を申し述べたこともあったわけでありますが、いずれにせよ数百マイルの範囲内ならばどの程度の対潜キル能力、つまり撃沈能力といいますか、あるいは阻止率といいますか、そういうものとか、それから海上護衛能力、つまり全般のうちの四億トンないし五億トンのうちのどれだけを運べるかといったようなことは、必ずしもいまの想定されている防衛力の中からは計算は出てまいりません。 つまり四次防の原案のときには、おっしゃいますように、いろいろの思想を入れまして、十年後ではあっても何らかの意味合いというものを考えようとしたわけであります。しかしながら、これについては、相当の防衛力になるし経費も多額になるということで、それをやめた。つまり三次防の延長として現在の四次防をとらえた関係上、その辺の計算というものができておらない。四次防原案のときにはある程度やったわけでありますけれども、三次防延長としての今回は、一応できておらない。そこで、将来防衛力の目標というものをもし設定するかどうかという問題がございましょうけれども、そういった問題のときには、そういう問題を十分に詰めていかなければならないんではないかというふうに思います。
○大出委員 防衛庁がつくった原案でございまして、国内の政治情勢というものを踏まえて、思想的なものをみんな落としたというだけ。八千トンの空母が四千何百トンになったというだけです、簡単にいえば。たいへん違った中身じゃない。金にしたって、そうたいへんな違いじゃない。一貫したあなた方の一つの思想が流れている。だから私は確かめておこうと思って詰めてきたわけであります。そうでないと、これから沖繩というものをとらえて、冒頭から申し上げておりますような全体的な規模、戦略体制というものを考えたときに、皆さんのほうも、三次防の延長だということにしてみたり、防衛庁原案ということでこれだけのものをお書きになってみたり、そうころころ変わったんじゃ困る。先ほどうしろのほうから声があって当然だという。当然なんでしょう。それならばそのように、率直にあなた方はおっしゃったほうがいいのです。一々何かにおびえて引っ込んじまって、せっかくこれだけ前へ出て防衛庁がものを言い始めた、かみ合う議論になりそうだと思っているとたんに消えていってしまう。そういうことを一々やったりなんかしながら、しかし制服の諸君だっているんですから、最近のこの軍事論争というものはきわめて科学的な側面を持っている。譲らないでしょう。譲れないでしょう。そうすると、一々内局が政治的な立場でそれを押えていく、表面に出さぬようにしていこうとする。何かが出てくると問題になる、それでは困る。もう少しフランクに考え方は言ったほうがいい。かみ合わなければ国民にわからぬ、そう私は思いますから、それで実は、久保さんが苦心しておまとめになった——これはたいへんな労作ですよ。これはことばだってずいぶんこまかく、私も何べんか読んでみましたが、ずいぶん慎重に使っている。選んでいる。その中にそれなりに何を考えているかがわかってきている。ところが、今度の四次防を見たんでは、情勢分析を私が質問してみたら、久保さんたちはお答えにならぬ。外務省の大河原氏がお答えになる。何だと思ったら、外務省がつくったという。軍事戦略的な意味が何もない。で、概要だとか、あとから今度は、言うならば目録ですな。こんなものを、どのくらいつくりますよというようなことを載っけた。私は、そういうことをおやりになるべきではないというふうに思いますから、いま久保さんの答えている範囲が、たいへん不満足ではありますけれども、一つの思想として流れてきた防衛庁の流れであろう、こうとらえておきたい。いかがでございますか。
○久保政府委員 四次防原案の兵力そのものにつきましては、実はその前の年にほぼアウトラインはできておったわけでありますが、若干修正をしまして肉づけをしたものが、特にまた意義づけをしようとしたのが四次防の原案であって、当時の中曽根長官の御意図もあって、それなりに世間の御批判を仰ごうということで出したわけであります。しかし、当時のいろいろな世論なり国会での御議論なりからしまして、また、政府自身も必ずしも適当ではなかろうというので事務当局の案がのまれなかったということで、いまの案になっているということでありますが、現在はそういう意味では、四次防原案のようないろいろな考え方というものが入ってないことは確かでありまして、その意味では私も満足しておるわけではさらさらございません。したがって、将来防衛力のあり方というものをどう考えるべきかということは、まさに私どもに課せられた課題であると思って、その答えを勉強したいと思います。
○大出委員 三、四点皆さんに承って決着にしたいと思っておりますが、妙なことが千葉県なんかでもございまして、ゴルフ場だと思っていたら自衛隊の演習場になっていたとか、いろいろある。そこで、やはりそういうものははっきりしておいていただきたい。 北海道の沼田に大演習場をおつくりになるというのは、どういう考え方に立っているのですか。 〔委員長退席、藤尾委員長代理着席〕 だとすれば、これは初めて、きわめて広大な、いまだかってない、北富士の倍もあるようなものをお考えになっているんだということになるので、これは一体いかなる発想に基づいてこういうことになったのか、承っておきたい。
○長坂政府委員 ただいまお問い合わせの沼田の演習場でございますが、これはまだ調査の段階と申しますか、陸幕長から施設庁長官に実態の調査を依頼しておる段階でございまして、まだこれを方針として、取得するかどうかということは確定をしておるわけではございません。しかしながら、例の島松演習場等の札幌周辺の演習場なども、だんだん都市化の波に押されまして、使いがってが悪くなると申しますか、一つは安定的な使用が将来にわたっては困難である面が予測されます。そこへもってきまして土地所有者のほうから、ひとつ、部隊誘致とか、あるいは演習場として買うことをされてはどうだろうかという話が出てまいりましたので、両方勘案をいたしまして、これがもし将来にわたっても安定的に使用ができる、あるいは経済的な効率も高いというふうに、いろいろの側面から考えまして適当であるとするならば、ひとつ上司の御判断もいただきまして進めたい。いまば調査の段階でございます。
○大出委員 これはいまだかつてない、たいへん大規模なことになるというふうに見たいわけでありますが、これだけ大規模なものをおつくりになるとすると、大体予算的なものもございましょうし、どのくらいの規模ということをいま正確には承りませんでしたが、大体、北富士なら北富士を例にとって、どのくらいのものになるのかということ、予算的にはどのくらいのものになるのかということ。地主さんがと言うんだけれども、それは一人地主か多勢の地主の総意なのか。車力村じゃありませんけれども、また大騒ぎを起こされると私のほうは迷惑するので、したがって、やるとすれば年度計画としてはどういう計画でおやりになるのか。これは相当なことになると思いますのでね。いまだかってないことですから。私もいささか驚いているわけですから。 この間、久保さんに私の部屋にお見えいただいたときに、演習場をおつくりになるのですかと聞いたら、北海道だけはやりたいのだというお話だった。そうすると、これは久保さんがそうお答えになったんだから間違いない。これはただ単なる記事だと思って見過ごせないと私は思いましたから、将来のこともありますので、もう少し詳しくひとつお答えいただきたい。
○長坂政府委員 現在までにわかっております周辺の状況におきましてもいろいろな問題点がございます。まあ、広くとるという考え方のほかに、最小限と申しますか、現実の可能性の高い部門だけをとってまいりますと、大体射程五千から六千ぐらいが実現可能なところではないか。あまり困難を要さないでといいますか、いろいろなむずかしい問題が付近に潜在しておるようでございますので、慎重にいま調査をしておりますが、大体問題点の比較的少ない部分だけをとりまして射程五千から六千の間ではないか。それで面積的にも、したがいまして、非常に広く考える場合と少なく考える場合とございますが、矢臼別の演習場よりやや小さいくらいのところでございます。
○大出委員 これは一大演習場になりそうですが、長官、ちょっといま聞いた限りで言うと、かつてない大演習場をおつくりになることになる。おそらくこれはまた、私どももいろいろな問題に巻き込まれかねないことになりそうに思うのですが、長官は、この大演習場をおつくりになる、やろう、こういう腹でございますか。
○山中国務大臣 まず基本的な姿勢としては、だんだん刑務所移転なんかで象徴されますように、自衛隊の補給処その他演習場も含めて、弾薬庫その他、だんだん宅地化の波の中に包まれてまいりますと、やはり御遠慮申し上げなければならないような地域がだんだん出てきます。したがって、そういう検討は全般的にしていくべき時世の流れであろうと私は見ております。 ただ現在の、いま答弁をいたしておりますように、沼田地区でありますか、ここについては、私はまだ説明を受けただけで、ただ、地元の町議会が誘致に関する決議を四十年にやったということと、売りたいという希望があるというようなことは聞いておりますし、この問題を、いまのところ私がストップを命ずるつもりはありませんが、しかし調査というものは、環境破壊問題も今日は考えてやらなければなりませんから、したがってその問題も新たに念頭に置いて十分に調査をする、そして、これがほんとうに全体の分布図から見て適正な地域に取得さるべきものであって、そのかわりに稠密地のものは開放されるというようなこと等が伴って、そして環境破壊等の要因も考えながら、大体において一応了解を得られるものであるということがありますまでは、私としては、車力村の二の舞いを踏むようなことを軽々にやってはならぬということを申しておりまして、全く調査中であるということが実際上の段階であると考えてよろしいと思います。
○大出委員 そうしますと、これはいまのところはそういう計画があるということ、それでいいのですか。あるということですか。そこまでですか。
○山中国務大臣 私はまだ計画そのものも認めていないということであります。これらの私の言いました諸点を憤重に配慮をして、それで調査をやってみて、いいならば、そこでどのような計画をするかという、射程の問題もありましょうし、そういうことに移ってまいりますが、まだその以前の段階だということでございます。
○大出委員 念のためにもう一ぺん聞いておきますが、キャンプ・ハンセン、沖繩本島の中部のアメリカの海兵隊基地、これを日米地位協定二4(a)での共同使用という記事がありますが、これはさっきからちょっとお触れになっておりましたが、これだけの記事になっておりますと、やはり地元の人はいろいろ心配をなさると思うのですが、これはさっきちょっとお話があったように、この記事が間違っている、こういうことですか。
○山中国務大臣 これは、キャンプ・ハンセンということを言ったのではなくて、那覇市に部隊が駐とんするのに、ホイールエリアなんという名前をつけられて呼ばれていることも私は疑問に思います。そういうような形で、県庁所在地の人口密集地の都市計画すらまだほとんど行なわれていない状態の中に、自衛隊、しかも陸上自衛隊というものがおる必要があるのか、いなければならないものかという問題を基本的な疑念として、相なるべくんば沖繩の人たちの心情その他から考えて、そういうところではなくて、他に適当な、少し引っ込んだという表現をさっきいたしましたが、そういうところに置いてもいいのではないかということで、私のほうで、そういう具体的な検討でもありませんが、そういう考えを持っていたほうがいいのではないかというようなことを言ったことはあります。
○大出委員 そうすると、これは皆さんに承りたいのですけれども、キャンプ・ハンセン、これはたいへんな場所でございますが、ここを地位協定に基づく共同使用、これは陸上自衛隊なんですね。この久保・カーチス取りきめに基づく沖繩防衛責務の引き受けに関する取りきめに基づいて、沖繩の陸上防衛、防空の一部などを担当するため、普通科中隊二、施設科中隊一を中心とする臨時第一混成群と第六高射特科群、これが沖繩に配置された。まあいまは第一混成団準備本部になっておりますが、この主力になる普通科二個中隊、これが那覇市の那覇ホイール地区にいまお話のとおり駐在している。ところが、演習場が一つもない、ホイール地区も手狭である、だから実弾射撃のような本格的な演習ができない、まさに大きな悩みになっている。そこで目をつけたのがキャンプ・ハンセンで、これを二4(a)で米軍管理のもとで共同使用する。防衛庁内の意向が最終的に固まれば、政府は日米合同委員会を通じて米側との折衝を始めることになる。中身はだいぶ詳しいのです。これがそう簡単に、こんな話はございませんで済むのかという気がする。断じてありませんか。
○山中国務大臣 これは私が就任いたしましてからのことですが、陸幕長からそういう相談があって、私が考え方を示したものではないのです。私はもっぱら那覇市の現在の地点にいることが問題なのではないかということを投げ与えたのであります。したがって、その後私たちの部内において検討すべきことでありますので、外務省もここに来ておりますが、私は、行動開始するとすぐ外務省に通知をし連絡してやりますけれども、この問題はまだ何ら大河原局長にも連絡しておりませんし、私たち自身が、沖繩において今後おることを許される場合、法律成立した場合のことでありますが、永続していなければならない場所はどこかという問題を慎重に考えておきたいということを私が言ったにすぎない。その時点だけの問題であります。
○大出委員 それではその次に、従来私が何回か質問いたしましたが、米軍がベトナム戦争終局にあたって帰ってきまして、各所に訓練区域を要求いたしました。前かちのものと新しく要求したものとがあるわけでありますが、この十一カ所の新規提供を要求しているこの訓練区域、この中で横須賀母港化の問題がございますけれども、空母ミッドウェーこれは五万一千トンございますが、このミッドウェーが使用するということで、このための訓練空域を要求している、これが明らかになったわけであります。鹿島灘沖のV空域、房総沖のS空域、伊豆半島の丁空域、駿河湾のU空域、この各上空がいままで海軍と海兵隊の訓練空域だといってきたわけですね。ところが、ミッドウェーが載せているF4戦闘機あるいはA4、これは軽攻撃機に入りますが、七十機ばかり載せております。この訓練空域を要求していたということなのでありますが、ここらのところはどこのところをどう米側は要求しておられますか。
○金井政府委員 昨年の九月、米軍は、十カ所の訓練空域と、それから一カ所舟艇、合計十一カ所、御指摘のように要求しております。ただいま御指摘になった空域は確かにそのとおりでございます。これは外務省から連絡を受けまして、運輸省としましては、民間機に支障のない範囲内で実現可能なものはどこかということで検討を続けておりますけれども、その一つとしまして、島根県沖合いのR空域と房総沖のF空域、それを検討しております。そのほかのものについてはまだ検討しておりません。また逐次検討していこうということであります。房総沖のF空域も現在検討しておるわけで、まだ結論は出ておりません。
○大出委員 外務省、これはどうなんですか。大河原さん、しかとこれは空母ミッドウェーのための訓練空域、こういう形で要求をされておるわけでございますか。
○大河原(良)政府委員 訓練空域の問題につきましては、四十六年の夏の自衛隊機と全日空機の衝突事件を契機といたしまして、航空路の安全確保という見地から問題が提起されたわけでございますが、その段階におきまして、米側といたしましては、日本の空の安全をはかるということについては自分たちとしてもよく理解するところであり、できる限りの協力をいたしたいという申し入れが、当時のマイヤー大使からあったわけでございますが、その後、具体的な訓練空域の問題につきまして、運輸省の航空当局におかれて、専門的な見地から米側との間の検討が行なわれてきているというふうに私ども承知いたしております。したがいまして、先ほど鹿島灘その他の空域につきまして、空母ミッドウェーとの関係だ、こういうふうな御指摘がございましたけれども、その点については、私ども直接には承知いたしておりません。
○大出委員 運輸省の技術部長さん、空母ミッドウェーの空域であるということは明らかなんでしょう。
○金井政府委員 F空域というのは房総沖の空域ですけれども、一番近い米軍の基地といえば関東地域の米軍の基地だと思いますけれども、現在、三宅島の東方にR116通称チャーリー海域というのがございますけれども、その南にF空域というチャーリー海域よりも若干広い空域を要求しております。ただ正確にこれは何用であるということは聞いておりませんけれども、考えられるのは、あるいはそのような御指摘のためのものかもわかりません。
○大出委員 考えられるのがミッドウェーの訓練空域かもしらぬ、こういうわけですね。これは池子問題等々とからみまして、たいへん広範囲にこの問題が影響を与えているということになるわけであります。 そこでもう一つ運輸省の技術部長さんに聞きたいのでありますが、大河原さんがいま言っておりましたように、例の衝突事故以来、航空安全緊急対策要綱、たしかそう言ったと思いますが、要綱を運輸省と防衛庁の間でおきめになった。ところが、成田空港の飛行コース、これは木原さんおいでになりますが、自衛隊機との立体交差という問題が出てきている。これはひとつ考えていただかぬと、これまたたいへんな議論を呼ぶことになる。ここのところは安全対策要綱からいってはたして安全なのかどうかという点等について、いまから心配でございますから、ひとつ承りたいのであります。いかがでございますか。どういうことになりますか。
○金井政府委員 成田の出発、進入経路と自衛隊の訓練空域、自衛隊はここに訓練空域を要求しておりますけれども、その訓練空域のことに関しまして一部報道されたわけですけれども、まだああいうことは全然きまっておりません。まだ検討中でございます。 それから、御指摘のように、四十六年八月七日の緊急対策要綱に基づきまして、自衛隊の訓練機と民間機との関係に分離せよということで、いま検討しておりますけれども、分離の方法としまして、平面的に分けるのと、コースで分けるとか、時間で分けるとか、いろいろの分離の方法がございますけれども、現在そういうことを含めまして検討中でございます。
○大出委員 いまミッドウェーの話を申し上げましたが、ここで一つ見解をいただきたいことがある。これは当該の自治体にとってはたいへんなことになる実は事件がある。これを承りたいのでありますが、神奈川県に景勝の地であり保養地である葉山という町がございます。自治体の葉山という町がございます。この葉山という町、ここはこの空母の母港化等とからみましてだんだん人がふえてきている。人というのは米軍であります。米軍の家族であります。何と葉山町の推定で、現在同町に住む米軍人や軍属その家族が四百四十世帯ある。ところが、御存じのとおり、地位協定に基づいて税金だのその他の免除条項がある。免除条項がございますから、住民税も免除されておる。税金を一銭も払わない。しかも小さい町の中に四百世帯も入ってきておる。住民登録は要らない。要らないのだから登録してないからわからない。わからないから町はずいぶん苦労して調べた。まるっきりただでこの町は、やれ上下水道だわ何だわというので、この四百何十世帯のために町の予算を使ってサービスこれつとめている。基地がこの町の中にあるなら話はまた別です。それなりの金の入ってくる場所も出てまいります。いま正規に普通の町の人、皆さんがおいでになって葉山にお住みになる、四百四十世帯分の市に入っていく税金、これが幾らかというと四千万円。半年間で四百世帯にもなってしまった。こういうばかげたことになる。これは一体どこがどうしてくれるわけでございますか。これは地方議会の大問題。基地はない。ただ母港化だ云々だといって昨年来どんどんやってきておりますから、米軍軍人軍属の家族が半年間で四百四十世帯もふえてしまった。そうすると、これは新しい税金でも立法化しないことには町はたまったもんじゃない。地方財政が成り立たない。これは一体防衛庁はどういうふうに御判断でございますか。諸外国の例はどうなっておりますか。 大河原さん、西ドイツの場合には約二十万人の米軍が駐留している。これはアメリカが年間十一億ドル駐留費を払っている。つまり、こういうケースについては何らかの形で考えてあげなければ。これはいまミッドウェーの話をいたしましたから関連をして申し上げているわけでありますが、こういう不合理なことを、アメリカが要請してきたんだから断われないんだから、ミッドウェーを入れるんですということで付随してふえてしまう。これは町の中に住まわせるからいいんだとアメリカが言うのだから、皆さんそれをのんだんだから、そうなると集中的にこういうところに住んでしまう。町はお手あげです。これは法的に、かつまた手段、方法として、西ドイツのように、十一億ドルもアメリカ側が西ドイツに払っておるというところもある。一体この辺のことは、アメリカとの関係はどういうことになるのですか。
○大河原(良)政府委員 ミッドウェーの乗り組み員の家旅を横須賀周辺に居住させるという問題につきまして、米側が当時言っておりましたことは、約千世帯の乗り組み員の家族を横須賀の基地内並びにその周辺地区に住まわせたい。もし基地外に、いわゆる施設、区域外に住宅を見つける場合には、これは米側として民間のしかるべき持ち家の持ち主と私契約の形で契約を結びたい、こういうことを言ってまいってきたわけであります。で、ミッドウェーの寄港自体については、いつごろということを米側からの情報をまだ持っておりませんけれども、家族そのものは夏ごろからそろそろ入ってくるだろうという程度の話を私ども聞いておりました。現在、いま御指摘のとおりに四百四十世帯の家族が葉山に居住している。この数につきましては、私、残念ながらつかんでおりませんので、この問題は至急に検討してみたいと思います。 ただ、西ドイツの場合には、二十万人の米軍の駐留に対して十一億ドルの金を米側が払っておる、こういうお話でございましたが、ドイツ自体といたしましては、米軍との間にいわゆるオフセット協定というかっこうで、別途の資金なりあるいはサービスの提供をいたしております。したがいまして、駐留に伴う経費につきましては、西ドイツは西ドイツの特殊の状態を持っておりますが、わが国といたしましては、地位協定に基づく規定によってこの関係が規定いたされております。ただ、現実に葉山の町におかれて、四百四十世帯の米家族が居住し、市民税その他全然負担していないということで問題があるという御指摘でございますので、この問題につきましては、至急実情を調べまして、いかなる対策が講じ得られるものか、関係のところと御相談してみたいと思います。
○大出委員 これは、神奈川新聞なる神奈川中心の新聞が、こんな大きな記事に取り上げているわけですよ。非常に大きなものです。「頭かかえた葉山町」というわけですね。これは聞いてみましたが、たいへん地方財政としては困ったことである。これは横須賀の隣です。トンネルをくぐってくれば葉山なんですから、周辺の町に間違いない。だが、そこには基地があるわけでも何でもない。そういうところに財政的なこういう問題が起こってくるとなれば、これはやはり何らかの救済措置をお考えいただかないと、不平等であり居住者に不公平である。ぜひひとつこれは早急に御検討いただきたいと思います。 久保さんに、同じこの横須賀にからんで承りたいことがあるんでありますが、楢崎弥之助さんの質問に答えて、ハンターキラーグループなる特殊部隊をつくらないという御答弁があったように記憶をいたします。ところが、どうも経過を振り返って調べてみますと、必ずしもそうばかり言えないのではないか。つまり編制は防衛庁の高官がどうでもできる。それだけの能力のあるものが集まって一つの群を構成しているとすれば、対潜能力のいずれもある艦船でございますから、それだけのことをやろうと思えばいつでもできる、こういうことになる。 したがいまして、この点についてまず承りたいのですが、この中身に入りますと、実はこれは海上自衛隊がいまやっております演習とからんでまいります。そこらを全部取り上げてこれはものを言わなければなりませんので、とりあえず一つ承りたいのでありますが、海上自衛隊の第一護衛隊群、ここに「はるな」を配備されたのですね。そうすると横須賀の第一護衛隊群、この護衛隊群はヘリ積載の護衛艦が一隻、ミサイル護衛艦が一隻、対潜護衛艦が五隻、計七隻になる。いずれもこれは対潜能力を備えている艦であります。私はこれは明らかに、自衛隊の対潜作戦、これは領海ではなくて、公海における対潜水艦部隊の編制ということになっていく、こう思わざるを得ない。 四次防段階で、先ほど申し上げました一番最後の、あなたのほうでお出しになっている目録みたいなもの、陸海空、何がどういうようにふえる、戦車がこうと、こう書いてある。あの中に中身は書いてありますが、いままでの経過の中で、さっき久保局長が答えておるように、押えるべきものを押える努力をした、ところがこの中で、四次防末の四護衛艦隊群に対して対潜掃討部隊一群、これを加えて五群とするということになったはずです。四次防末の二十一万四千トン、これに対潜部隊の新設三万トン、これはこういうことなんですね。そうなると、これはどうも対潜部隊の編制をしないと言うているのはうそになる。いまはしないかもしれません。しかし、つくろうと思えばすぐできる態勢になっている。これからますますそうなる。だからこのあたりは明確にしておく必要がある、こう私は思う。そこのところを、あなたのほうはどういうふうなお考えで対潜部隊の編制をしないと答えたのか。これは横須賀とからみますので、ちょっと承っておきたい。 ここにミッドウェーも入ってくる。関係の艦船がたくさん入ってくる。まさにこれは日米共同の一大海軍基地になってしまう。自衛隊の場合は対潜能力が中心になっていく。どうも私は、沖繩も実は目下のところ、行ってみると、巨大な米軍基地のガードマンを日本の自衛隊が引き受けている感じがする。これはガードマンです。沖繩も、空母ミッドウェーを中心にして、いろいろな潜水艦その他を含めてガチャンと入ってくる関係になっている。これをガードする、その中心は対潜能力である、こういうかっこうで七隻そろえる。まことにもってこれは不可解な感じがする。一体このあたりはどうなっているのですか。
○久保政府委員 いわゆるハンターキラーグループの構想がかつて海幕の中にあったのは確かであります。ただ四次防の中では、これは全く考えておりません。いまでもそうです。 そこで、私が委員会で、ハンターキラーグループというものをつくりませんと申し上げました趣旨は、現在四つの護衛隊群がございます。まだ隻数が全部そろっておりませんが、いずれ隻数がそろえば八隻ずつになると思います。その中には、これはわれわれの事務当局の計画、考え方でありますけれども、いまおっしゃいましたようなヘリコプター搭載の護衛艦あるいはミサイル護衛艦、そういうものを加えるということで、その四つのうち二つが内航護衛になり外航護衛が二つである、こういうのが従来ずっと来た思想であります。 そこで、これらに対してやや異質なハンターキラーグループとして、たとえばある時期海幕が考えましたのに、DLHを二隻持ち、DDGを二隻持ち、他の四隻を一般の護衛艦とする。そうしますと、この運用といいますのは、ヘリコプターがふえますから対潜能力はふえますが、それ以外に二つに分けて運用もできるというような構想もあったわけでございます。つまり、DLHは本来一隻のグループで、それだけでも護衛艦までくっつければ相当効果があるわけですから、そういうものを二つつけ、さらにDDGを二つつける。他の護衛隊群では一隻しかございませんけれども、そういうふうに分けても単独の能力を持ち得るような、いわばヘビーな、重過ぎるようなそういうもの、しかもそれがハンターキラーのみに充当されるというようなことは必要ないのじゃないか。もし考えるならば、従来ありまする内航護衛と外航護衛にほぼ似たような構成になりますけれども、普通ならば同じ程度のものでいいのじゃないかということで、これを特別にハンターキラーグループとして、特殊な性格を持ち、特殊な任務を持たせるものをつくる必要はない。もし必要ならばいまの四隊群を補強する、補充する意味で、つまり交代とかあるいは訓練の関係で補充する意味で、稼働率なんかを考えて同様なものをつくるならばつくるということで、これはもちろん将来の話でありまして、四次防以降どうするかということは別でありますし、当面なかなかできそうにもないとは思っておりますけれども、考え方としてはそういうことでいいのではないかということを申したつもりであります。
○大出委員 包括的に少し承りたいのですが、このハンターキラー作戦、これは自衛隊の演習でいろいろいまやっておられますね。 例をあげましょう。なぜ一体これだけ海上自衛隊はハンターキラー作戦に重点を置いて演習をやっているか。あなたはつくらぬと言うんだから、海上自衛隊が長年持っている構想だけれども。いろいろ考えてやっているんでしょう。私どもにはわからない、見ているんじゃないんだから。 朝鮮で紛争が激化した、わが国の船舶、国籍不明の潜水艦に攻撃される、自衛隊に防衛出動命令が発令された、九州、四国沿岸海域に出動した自衛艦隊、呉、佐世保各地方隊の総勢力、艦艇約九十隻、航空機約七十機。これは四十四年度の海上自衛隊の演習の想定です。ここで、朝鮮情勢が緊迫化の防衛出動命令、こういう想定で演習が報道された。新聞に載ったんです。これは初めてであります。 ところが、この二ヵ月前に、同じ海域、九州の北のほうと西のほうで海上自衛隊が対潜捜索、攻撃、海上防空、海上補給、潜水艦の日米合同演習をやっている。この目的には、当時いろいろございましたが、統一文書による統合対潜演習、さらに遮蔽演習。米軍との間でこういうことが行なわれている。空からの対潜水艦作戦能力向上のため日米合同演習が、六八年、六九年ハワイ水域。七一年には、空から対原潜捜索、攻撃が、標的艦原潜を借りて——借りてということはない、一緒にやったんでしょうが、行なわれている。 六九年の海上自衛隊の日米合同演習というのがございます。時間がありませんから並べて言うのですが、津軽海峡で行なわれた。敵国に対する一年以上にわたる掃海作戦の後、数次にわたり上陸支援作戦を展開。これはうまくいかなかったわけですが、ここでアメリカとの合同演習の形になっている、こういう演習もある。 七一年の三月と七二年の五月、房総沖で、アメリカの原潜を標的とした海上自衛隊の演習。これは公表されました。自衛隊としては、当時、原潜を標的とした訓練は欠かせないから、今後も年十二回は共同訓練を実施する予定だ、こういうふうにものを言った。 ところが、この形をずっと調べてみますと、七〇年の十月、日米合同演習がございまして、対馬海峡——ここから従来とは形が違うんですね。どう違うか。つまり対潜空母抜きなんですよ。さっきちょっと話が出ましたが、対潜空母抜き、ミサイル艦を中心とした対潜演習なんですね。これまでは、アメリカの対潜ヘリ積載ミサイル艦などなどを中心にして、つまりハンターキラーグループの一員という形の日本の海上自衛隊の参加。ところが、いま申し上げたこれからは、一戦術単位として原潜掃討作戦という形で日本が演習をやっている。形が変わってきている。 こうなりますと、海上自衛隊は現在、おっしゃるとおり四つの護衛艦隊群があります。これを四次防で五護衛艦隊群に増強をする。そうすると、海上自衛隊の根強く持っているものの考え方は、これができ上がると、このうちの二、三群というのは、この演習にあらわれている独立の戦術単位としての対潜能力という形のものになっていく。またそうでなければおかしいんですよ。 時間がないから言ってしまいますが、じゃ日本の海上自衛隊は何で一体対潜能力をどんどん高めようとしているか。演習をずっとやってきていますが、形を変えてきているか。これは目標はソビエトの潜水艦です。ウラジオストックに九十隻が云々といわれているじゃないですか。これが、宗谷海峡、津軽海峡あるいは対馬海峡、三海峡封鎖が行なわれるとすれば太平洋には出られないのですから、そうすれば制海の確保というのは表日本じゃ完全にできる。あたりまえです。これはかつて中曽根さんが、南鳥島、隠岐島、尖閣列島、これに囲まれた西太平洋海域での敵潜水艦の跳梁は許さない、そういうような制海なんということを言ったことがありますよ。これは同じことですよ。そうだとすると、海上自衛隊がハンターキラーグループを持ちたい、これはあたりまえのことじゃないですか。それを内局の久保さんのほうで、四次防段階で一群をふやしてもそういうことは考えない、こうしきりに言い切られるのですけれども、やっている演習の形というのはどうもそうではない。やはりそういうふうに進んでいかなければならぬ必然性を海上自衛隊は考えるからこの見解を捨てない。ならば、いまここでそういう答弁をなさるけれども、いまの配置を見ていると当然そこにいかざるを得ない。必然性がありますよ。そのところをあなたは否定されますか。
○久保政府委員 ハンターキラーグループという場合に、特殊な編制、任務を持った護衛隊群を考えるのか、あるいは既存の護衛隊群をどういうふうに使うかという、この区別の問題ではなかろうかというふうに私は思います。先ほど、内航護衛二群、外航護衛二群、三次防に引き続いて四次防でもその勢力を維持する、こう申したわけでありますが、これらの護衛隊群の任務は何か、使い方、運用は何かと申しますと、一つは上陸阻止に使われる場合がありましょう。この場合は編制をくずすかもしれません。つまり、水上戦闘能力の高いものだけに再編成して向けるという使い方もあります。これが一つ。それから通常の護衛隊群、四つの護衛隊群の形で使います場合の一つの任務は、船団護衛の形になります。しかしこれも、船団護衛にしましても、膨大な輸入量をこの程度の艦艇でもって十分に護衛できるわけではございません。また船団護衛自身には、ズムワルトも言っておりますように、ある程度のロスというものがあります。しかしながら必要な場合には船団護衛もやる。その次の任務というのは哨戒。これは場合によって、いまおっしゃいましたようなハンターキラーといいますか、ハンターキリングといいますか、そういうような任務を持つことになります。 ただ、私が言いたいことは、従来の既存の護衛隊群が船団護衛をやったりあるいは哨戒をやっている途中に潜水艦の情報をキャッチすれば、それに向けて艦艇が走っていくのは当然でありますが、ハンターキラーグループとして特殊の任務を持ち、特殊の編制、装備を持ったようなものを一群別個につくる必要はないのではないか、こういうことを言いたかったのであります。
○大出委員 ここに藤井治夫さんが書いておられるものの中に、ハンターキラー作戦、グループを含めましてなかなか合理的に書いております。ただ、久保さんのいまの答えは、用心してそう答えるのですが、つまり、ハンターキラーグループなるものを、特殊編制をしたものを使ってこの対潜作戦をやるとなりますと、これは私に言わせると、はたして自主防衛というものとどうからむか、そこがあなたは頭にあるから、あなたのほうもいろいろとそういう用心深い答弁をされる。しかし、おそらく、レアード国防長官が言った海上輸送に対する軍事的寄与なんというものは、そこらのところまで触れているものと思う。考え方はあると思う。向こうは専守防衛だという日本国憲法のような国じゃないから。しかし、一つ間違うと、そういうグループが編成されれば、これは憲法との関係、専守防衛との関係が出てくる。これは公海に出ていくのですからね。しかも敵潜水艦を能動的にさがすのですからね。これはソ連艦の誤爆事件のときに私ここで聞きましたが、敵の船をさがせという命令を出した。これは、やってくるやつを守るんじゃなくて、さがしてこい。それが例の誤爆事件になった。同じ意味で、公海に出ていって敵の潜水艦をさがしてハンターキラーをやるということを海上自衛隊が考えているんだとすると、これは私は大きな疑問を持たざるを得ない。 ここに入っていきますと時間がかかるので、さっき申し上げたように、時間がないから一括申し上げてお答えいただきたいと申し上げたのだが、いま私が申し上げた論点、ハンターキラーグループをつくって出かけていってということになった場合に、これはわが国の防衛の限界というものとどうからみますか。
○久保政府委員 これは運用方法などは法制局とも相談してみなければいけませんけれども、単に周辺海域において艦艇が哨戒をしているその途中で、日本を攻撃するおそれのある潜水艦をわがほうが攻撃するということは、専守防衛と必ずしも矛盾しないのではなかろうかというふうに思います。ただし、御疑念でありまするように、非常に遠いところまでハンターキラーグループとして編成して出かける、あるいはインド洋まで出かけるというようなこと、それが必ずしも日本の必要最小限度の防衛の範囲内のものではないといったような場合にはたいへん問題になるというのが、おそらく常識的な見解ではなかろうかと思うのです。いずれにせよ、いまの四次防では、内航防衛、外航防衛の四群しか使いませんで、このハンターキラーグループをつくるかどうかという問題は、実は平和時の防衛力というあの問題のときに五群目のものが出ておったんで、その際に問題になったわけでありまして、いま四次防しか決定されておりませんし、その四次防遂行中の政府としては、その先のことを私が申し上げるのは実は僣越であったように思います。
○大出委員 実はいまの、法制局とも相談しなければならぬという、ここに私は、台湾海峡紛争と自衛権について、あるいは在留邦人の権益と自衛権について、いまのハンターキラーの問題、各種のきわどい解釈をめぐる議事録をここに用意してあるのです。だが本日は、実は法制局の長官を呼んでということになると長くなるという気持ちもございましたから、呼ばずにおりますから、ここから先に入っていっての議論はできません。したがって、そこまでにしておいていただいて、この問題は非常に大きな問題を含みますのであらためて取り上げたいと思っております。 そこで最後に、これまた横須賀とからむのでございますが、横須賀の艦船修理部、SRF、これは最近どうやら結論めいたことになってきたわけでありますが、運輸省との関係が出てまいります。結果的にどういうことにまとまり、どういうことになるのですか。
○高松政府委員 昨年の三月来、これについていろいろ運輸省と海上自衛隊の調整、それから対米海軍との調整ということで仕事をやってまいりました。それで、一号−三号ドックは海上自衛隊、それから四、五ドックについては民間の会社が運営するということを大体考えてやってまいったんですが、事実的にそのほかの陸上部門の使用その他の問題もございまして、いろいろ協議を進めてまいりました。特に本年一月、日米特別作業班を設置して、これをやってまいりまして、その結果、一応それぞれ地位協定二条4項(a)に基づく共同使用をやるということで、民間会社及び海上自衛隊が共同使用する地区についての調整も終わりまして、六月八日、旧軍港市国有財産処理審議会、俗にいう軍転審議会でございますが、この審議会における審議も終えましたので、近く日米合同委員会の合意を取りつけられる見込みである、こういう状態でございます。
○大出委員 日米合同委員会の合意というのは、いつごろになりそうでございますか。
○高松政府委員 まだ日をはっきりきめておりませんが、ごく近い合同委員会において決定を見る、こういうふうに考えております。
○大出委員 もう一つ聞いておきたいのですが、その場合に国が持っているわけですね。そうすると国有民営ですな。一−三号は自衛隊、四、五は民営なんですから国有民営。売っちゃうんじゃないですから。そうでしょう。そうすると、あわせて、いままでは六号ドックというのは、これは船を入れてきますと、一日に十一万七千円払うのですよ。損料取るんですよ。五号ドックが一日七万円ですよ。四号ドック一日使うと五万四千円です。四、五はしたがって民間と、こうおっしゃるんだが、そこらのところら具体的にどういうことになっていますか。
○高松政府委員 使用の形態は、地位協定による二4(a)である、したがって米側の施設、区域であることには間違いない。ただ、当分の間、それを二4(a)ということで米側と海上自衛隊と民間とで共同使用する、こういうことでございます。したがって、売り払ってしまうということは現在ないわけでございます。 それから、使用料の点については、現在さらに調整を進めている状態でございます。
○大出委員 いままででも使用料を払っているのですよ。払って使っている。今後もだから払うわけです。それが今度は、おかしな形ということはありませんが、住友にやらせるのでしょうけれども、そこらの関係は、民間も使うわけですから、その間の使用料というものは具体的にどうなっているか。これは実は、現実にいまいる人たちをどう引き継いでいくかという問題とからむ。人の問題とからむ。いまいる方々をどうするかという問題とからむ。だから承りたい。いかがですか。
○平井(啓)政府委員 この横須賀艦船修理部の一号ドックから五号ドックの問題につきまして、当初、返還という方針で進んできたわけでございますが、なお米軍との間にいろいろ、共同使用ないしは契約ベースでお互いに満足いく形という点において、さらに若干詰めを要する期間が要りますので、当面、共同使用という線での解決をはかったわけであります。 そこで、御指摘の国有民営という形になりますと、その使用料の問題につきましては、従来も共同使用という形で随時このドックを使います民間造船業者に対する使用料の一つの基準があったわけでございますが、御指摘のようにかなり高額のものになっております。そこで、今後、この共同使用と申しましても、かなり従来よりは安定的な共同使用に変わるわけでございますけれども、これに伴いますところのドック等の使用料の問題につきましては、会社の経営等との問題等も勘案いたしまして、大蔵省、運輸省、当庁との間で、目下それについていかなる改善の方法があるかということについて検討しております。
○大出委員 これは、ついでということはないのですが、もう一つ聞かせていただいておしまいにいたしますが、横浜の上瀬谷に有名な通信隊がございます。これもどうも妙なあおりで、ここに通信隊の司令部が入ってきておるわけでありますが、受信用のたいへん大きな強力アンテナ二基の新設工事が始まっている。ほとんどこれはなくなると思っていたところに、とたんに新設工事。これは大きな疑問があり、おそらく将来に向かって大きなことになるだろうと思っているのでありますが、これは一体何をするのか。上瀬谷の通信基地、十六日からくい打ちを始めまして七月末に完了だというのです。二月の第七艦隊哨戒部隊移駐に伴う質問を当時私いたしましたが、どうも基地の拡充は居すわりにつながる。二十四年にわたっていろんなことがあったところでございます。こういうことまでやるならば、市当局なりあるいは住民に何か話があってもしかるべきだろうと私は思う。何もない、始めている。これは一体どういうことなんですか。簡単に答えてください。
○平井(啓)政府委員 上瀬谷通信施設につきましては、最近の動きとしては、御承知のように、第七艦隊哨戒部隊司令部があそこに移るという変化がございまして、御指摘の新しいアンテナ、あるいは改築かもわかりませんが、いずれにしましてもそういう工事が始まったという事実については、私、承知しておりませんので、さっそく調査いたしたいと思います。
○大出委員 じゃ早急に調べてください。事実でございます。 そこで、もう一つ長官に承りたいのですが、VOAの問題、これは沖繩返還協定云々のときに非常に大きな問題になったのですが、米側の予算通らずということなんですが、これは一体将来に向かってどういうことになりますか。
○大河原(良)政府委員 VOAの主管官庁でありますUSIAが、ことしの初めにアメリカの議会に対しまして約千六百万ドルの予算要求をいたしました。この予算要求に対しまして、六月の初めに、下院の外交委員会対外活動小委員会のヘイズ小委員長が、この予算をつけることは考えないということを言ったというふうに伝えられております。ただこれは、ヘイズ議員が小委員長をしております対外活動小委員会としてのことでございまして、下院といたしましては、今後下院の外交委員会、その上の本会議という手続を経ました上で下院の意思の決定が行なわれるわけであり、また上院との関係がございますので、最終的にこの予算措置がどういうふうになるか、まだはっきりわからない状況でありますが、いずれにしましても、米会計年度といたしまして七四会計年度に対する予算要求が下院で足踏みしているという状況でございまして、かりにヘイズ小委員長が言ったと伝えられておりますように、予算が通りません場合には、七四会計年度に関する限りは移転の作業ということはできなくなる、こういうことであります。
○大出委員 長官、これは沖繩の米軍基地を防衛施設庁がお調べになって、三十カ所程度遊休施設があるというふうなことを明らかにされております。ここに記事がございますが、いろんな理屈がございます。しかし、せっかく希望を持って復帰という時点に来て一年たった、だが行ってみてしみじみそう思うのは、さっぱりそれらしい形にあらわれたものがない。いまのVOA一つにいたしましても、好ましからぬ情報しか流れてこない。このまま放置して自衛隊を派遣する、それだけが急がれる一国会が議論を尽くさないうちにすでに行ってしまっているという、このままではどうしても捨ておけないわけであります。そこらのところをこれからどうするか。いままで質問の過程で幾つか承ってまいりましたが、最終的にひとつ締めくくり的にもう一ぺん長官の考え方を承りまして終わりたいと思います。
○山中国務大臣 沖繩の基地については先ほど私の考え方を聞いてもらいました。したがって、その方向で私としては急速に作業を進めてまいりたいと思います。事務当局の検討いたしましたものよりも、私自身が、沖繩の米軍作成にかかる陸、海、空、マリーン四軍のそれぞれ色分けした地図、並びに防衛施設庁自身が作成いたしました地図、それらをもとにしてこまかに実態に応じて作業を命じておりますので、今後私としては、アメリカ側のそれぞれ枢要なる人物とわずかの期間に会う機会を幸いにして得ました。私のことでありますから単刀直入に、日米友好のためにやらなければならないことという立場から説明をしました。向こうのほうもおおむね了解をしてくれておるという感触を受けておりますから、今後具体的にスピードアップして作業を進めてまいりたいと思います。当然、私がなりましてから、新しい考え方と新しい角度の、あるいは新しい問題点の提起ということを、いま行ないつつあるということをはっきり申し上げておきます。
○大出委員 あした発表なさるというのはほんとうでございますか。だいぶたくさん数あるのですか。
○山中国務大臣 明日閣議までということで、日米双方一応発表しないたてまえの約束になっておりますから申し上げませんが、今回返還されるところ、たとえば、アメリカの基地になっておったところが返還をされたら、自衛隊がそこに当然入っていく権利があるというような姿勢を一つもとる場所がないということだけは、明確にしておきたいと思います。
○大出委員 わかりました。長い時間恐縮でございました。
○三原委員長 中路雅弘君。
○中路委員 この委員会の運営が常識的な線で毎日審議をやっていこうという申し合わせですから、すでに七時を回っていますから、大出さんの質問で終わるということで話をしたのですが、まあどうしてもやれという話ですから、先ほど理事さんと相談しまして、最初二、三十分だけきょう御質問しまして、残りはあすに回させていただきたい。 私も三日間、沖繩を皆さんと一緒に視察をしてまいりまして、アメリカの米軍基地、施政権返還になってから一年たった今日、全く縮小されていない、基地の機能もむしろ強化されている部面もある、そして一部返還されたところに自衛隊が入り共同使用になっている沖繩の姿というのは、いまの日米安保条約のもとにおける日本の姿を全く象徴的にあらわしたものじゃないかということを痛感したのです。 私は沖繩へ行って、最初に御質問したいのですが、現地の琉球タイムスという新聞に出ている記事ですが、六月四日に沖繩県へ行った石川航空幕僚長が新聞記者会見をやっています。記事の一部を読みますと、「現在航空自衛隊は約二千五百人が配備されているが、防衛庁では今国会で提出している防衛二法の通過で、南西方面航空団として人員も三千百人まで増強する計画である。これに関連して同空将は」ということで、記者会見の談話が出ていますが、「仮に防衛二法が通らなくても今後も配備計画に変化はない」ということをわざわざ新聞記者会見をやって空幕長が言っているわけです。沖繩タイムスに出ています。 先ほど、シビリアンコントロールというのは、国会での審議というのは最も重要な問題だということを長官も答えられた。自衛隊法によると、幕僚長というのはどういう任務があるのですか、まずそれをお聞きしたい。
○山中国務大臣 陸海空それぞれの幕僚長でありますが、長官の指揮監督を受け、それぞれの自衛隊の隊務及び所部の隊員の服務を監督する、これが自衛隊法の第九条であります。「陸上幕僚長は陸上自衛隊の隊務に関し、海上幕僚長は海上自衛隊の隊務に関し、航空幕僚長は航空自衛隊の隊務に関しそれぞれ最高の専門的助言者として長官を補佐する」。第三項に、「幕僚長は、それぞれ部隊等に対する長官の命令を執行する」。こうなっておりますから、一面においてそれぞれの海陸空の責任者であると同時に、私に対する専門的助言者であり、そしてその行なう行為については、部隊等に対する長官の命令というものを執行する立場にあるということであります。
○中路委員 いまお読みになりましたが、自衛隊法九条で、幕僚長は隊務に関し最高の専門的助言者として長官を補佐するということが明記されているわけです。かりに防衛二法が国会を通らなくても、実態は、沖繩にいま実際に配備されておるこの部隊は計画どおりやるんだ、こういうことを幕僚長が記者会見で発表する。どこにシビリアンコントロールがあるんですか。責任はどうなんですか。(「そんなことは言ってないだろ」と呼ぶ者あり)沖繩タイムスに出ている。言っていないなら言っていないとはっきり言えばいい。
○山中国務大臣 その言ったか言わないかの事実関係はあとで調べますが、その部隊の配置等については、ことに国会にかけられておりまする部隊名並びに定員等について、それが通らなかった場合でも実行できるということは間違いでありますから、そういうことは言っていないと思います。したがって、私がいま感じたことは、通らなかった場合、従来の新しい防衛二法の中の沖繩配備に関する部門というものがなくなるわけでありますから、配備をいたしまする場合には、既定の定員のやりくりでもってそれを行なうということを言ったのではないかと思いますが。しかし、幕僚長として政策的な、政治的な配慮ができるような発言に受け取られておるとすれば、そこらの事実関係は調査の上お答えいたします。
○中路委員 先ほど、臨時という名前をつけて部隊を配置するということについては、長官の権限でやりくりをして配備したんだというお話ですが、先ほど質問のように、前回はこの沖繩配備のための人員増を中心にした法案は国会を通過していないわけです。国会を通過していないわけだけれども、これを送っている。しかも今度の場合は、まだこれから審議するその段階でも計画どおり配備をしていくということが行なわれているわけですが、いま国会の審議を待たないで、緊急に臨時と名前をつけても送らなければいけない、そういう緊急性というのはどこにあるのですか。
○山中国務大臣 これは先ほど来議論いたしておりました中の佐藤・ニクソン会談において、本来日本が局地防衛の責めに任ずる第一義の立場は沖繩においても果たす、そして久保・カーチス取りきめ等に基づいて国防会議、国防会議議員懇談会、閣議等の正式なシビリアンコントロールの政府部内の手続を経て配置をするものであります。したがって、いわゆる防衛二法といわれております法律が、最終的なシビリアンコントロールの立場にある国会の与野党の合意を得られずして、国会で成立しなかったということを前提にして考えますならば、それによって求め得られていた南西航空混成団の名称、あるいはまた定員の増というようなもの等は、これは実際上あり得ないことになりますから、したがってそれらは、先ほど申しましたとおり、やりくりをしていかなければならないということに結果なるだろうと申し上げたわけであります。
○中路委員 これは防衛庁長官官房の広報課が出しているパンフレットです。その中にシビリアンコントロールはどのように保たれているかという解説が出ています。一部を読みますと、「自衛隊の人員、組織、編制の大綱、予算、人事制度その他の重要な事項は、法律、予算等の形で国会で議決されますし、防衛に関する国政は国会の調査を受けることになっています」。その前にも説明がありますが、人員の増やあるいは予算を伴うものは国会の議決を経なければいけないんだ、これがシビリアンコントロールの最も重要な問題だということは、あなたたちもこのパンフレットで出してあるわけです。沖繩の施政権が日本に返ってきて、あなたたちが言う沖繩の防衛の必要性ということで、長官の権限で送られた。しかし、その臨時に送られたのが、法案が通らなかったということは国民の意思の問題ですから、その通らなかった時点でなおその配備を続けるということは、国会審議を無視していることになり、法律が審議中あるいは会期内に通らなくても予定どおりあくまで配備していく、それでは国会の審議、法律というものは要らなくなるのじゃないですか。沖繩の施政権が返ってきて、必要だということであなたたちが送られた。しかし、その問題についての増員は国会の審議では通らなかったという時点では、いかにあなたたちがそれが必要だと思っても、国会の意思なんです。だから当然これは、その時点でさらに配備を計画どおり続けるというのは取りやめなければいけない。これが当然だと思うのですが、その点はどうですか。
○山中国務大臣 定員とか部隊名とかいうものは、確かにおっしゃるとおりであると私も思います。しかし、アメリカと日本とが一応返還に際して取りきめたもの、これはやはりいい悪いは別として存在をするわけでありますから、そのことを実行しないでおけるか。局地防衛の責めは自分たちで任ずる能力もあり、またやりくりで何とかできるというときに、それをやらないで約束を一方的に破れるかと申しますと、これは外務省マターでもありますが、国際信義の問題等もわれわれの立場からもございます。 また沖繩の配備について、日本側が局地防衛の能力によって行くことによって、米軍自体がそこから引き揚げてもらうことが日本人として好ましいことでありますし、もし配備をしない場合に、向こう側は約束違反としてあるいはこれを受け取るかもしれませんが、おそらく居すわるであろう。いわゆる基地機能は変化させない希望を向こうは持っているのでありましょうから、その局地の防衛というものは裸にしておくわけには向こうはいかぬと思いますから、おそらく居すわるであろう。しかしやはり、自衛隊がレーダーサイト、ナイキ、フォーク、そういうところに出ました人員にほぼ匹敵する、それ以上の人員がアメリカはそこから引き揚げておりますし、核装備があった、なかったは別にして——なかったことにして帰ったわけでありますが、装備可能な弾頭等も、それは日本側のミサイルにかえておりますし、したがって今後は、いま配備されているものも核弾頭装着不能であります。受け取ったものもそれは改装して絶対に装着できないようにする。そういうことにしてあるわけでありますから、私どもとしては、やはり既定の約束の線だけは守らなければならないだろう。これは対外的な信義でもありますし、また、日本が独立国としてその能力を持ちながら、そしてそれをやらないということもできない、しかし、国会のお許しがない意味の定員とか名称とかというものは、これは絶対にしちやいけない、そう考えております。
○中路委員 先ほどのあなたの大出議員への答弁と違うのじゃないですか。もう一回聞きますけれども、では久保・カーチスの協定とか取りきめ、これは国際的な義務を課せられている文字どおり国際条約なんですか。先ほどの答弁と違うじゃないですか。
○山中国務大臣 私は、向こうのほうはそう受け取るかもしれませんしと申し上げたつもりですが、私どもはそれに従って、それを日本側がどうできるかということについて、日にちをずらしたり定員を減らしたり、その他のことも実際上いたしましたから、国防会議、国防会議議員懇談会、そして閣議という手続を経てやっておりますということを申し上げたわけであります。
○中路委員 本来、一国の軍隊を自国内にどう配備するかという問題は、主権に関する最も重要な問題であります。外国と協議しなければどこに部隊を配置するかきめられない、そういう事柄ではないと思います。また、これがはっきりとそういう広い意味で条約、約束ということになれば、当然これは国会の審議を経なければならない。事務レベルのいわば取りきめなんだというお話ですね。だから防衛庁長官の専権事項に属するということで、その前提で配備をされる、沖繩に自衛隊を送るということは、ただ府県の間で部隊を移動するということでなくて、これはこの前の国会の審議でも総理も答弁していますけれども、新しい問題なんです。当然、この問題について、私は国会の審議を経なければならないと思うのですが、それがいま、おくらしたとかなんとか。おくらしたときだって、久保さん手紙を出したじゃないですか。わざわざ、こういう事情でおくれますと断わりの手紙まで出して、事実上、今日はおくらしたりなんかしていっても、現に私たちが見ていったのは、結局七月一日を前にして、そのとおり、約束どおり送っているじゃないですか。あくまでこの久保・カーチスという取りきめに縛られて、これが二国間の軍事条約と変わらない、そういう取りきめになっているということは、沖繩のいまの実態がはっきりしているじゃないですか。それでも、これは単なる事務的な取りきめだったんだというふうに言われるのですか。
○山中国務大臣 久保・カーチス問題は、文字通り事務的な当事者同士の取りきめでありますけれども、それに対して、日本政府自体として、返還に伴う特殊な形態でありますから、ほかの各県と同じような環境とは少しく違うわけであります。そういうような米側の要請等もあることについて、日本側は日本側の成規な手続をとって処理をしておる。しかし、定員、名称その他は国会の御審議を経なければ、私どもとしては、シビリアンコントロールの最終の権限においてその御承認を願わなければ、それは名のることも定員をふやすこともできない、やりくりしかできない、こう申し上げておることは変わりはありません。
○中路委員 きょうは長くやるつもりはありませんし、これで一区切りしますけれども、沖繩へ行って、沖繩に配備されている自衛隊がどういう仕事をやっているのか。私たちにずっと説明したのは、救難対策、不発弾の処理、ハブとりまで実演してくれた、ハブを箱に置いて、自衛隊がいかにハブをとるかという。ハブをとるために沖繩に行っているのじゃない。沖繩県知事が私たちに言ったのです。救難対策でこれだけ自衛隊の飛行機が離島に飛ばなければいけないのは政治の問題なんです、国の政治の責任なんです、医者もない、そういう行政がおくれているということです。それにつけ込んで自衛隊が行ってやっているから、自衛隊の配備の口実にもしようとしている。私は三日間視察して、自衛隊の皆さんが私たちに説明した。その説明しなかった部分に沖繩派遣の自衛隊のほんとうの役割りと任務があるんだということを行ってみてよくわかった。 この問題について、私はまとめてある質問していきたいと思うのですけれども、いま言われた事実から見ても、この沖繩派遣の部隊が久保・カーチスの取りきめだと言いながら、実際には対米誓約に縛られて、日本の責任の分担、それからアメリカとの共同作戦の体制、いわば先ほどお話しにあったような沖繩の基地を守るガードマンの役割、こういうために送られたということは非常に明確になっていると思うのですが、この航空及び陸上自衛隊、海上自衛隊の実態について、あす具体的な実例で質問させていただきたいと思うのですが、約束の時間ですから、きょうはこれで終わります。
○三原委員長 次回は、明十五日金曜日、午前十時理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後七時二十五分散会