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71回国会衆議院1973/09/19

逓信委員会 第31号

発言数
156
登壇者
17
会派数
3
開催日
1973/09/19

会議録

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣にお伺いいたしますけれども、簡易保険事業で、募集の強制的な勧誘であるとかあるいは誇大宣伝とか超過契約とかそういう問題が社会的に指摘をされて、社会問題になって、この委員会でもいままでしばしばそういう点について議論をしてきた。そういうような経過の中で、今回はまた、団体保険の集金の委託を受けておる集金会社が一億七千万という膨大な保険料を流用をして、加入者の皆さん方にたいへんな迷惑をおかけしておるということを聞いておるわけですけれども、この簡易保険事業のたび重なるこういう不祥事と申しますか、こういう事件の発生の原因が、一体どこにあると大臣はお考えなのか。大臣のお考えをひとつ承りたいと思います。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 ただいま御指摘の件につきましては、阿部委員をはじめ当逓信委員会の委員の各位からいろいろ御指摘のあったことは、よく承知をいたしておる次第でございます。このような不祥の事態が起きないように監督を強化をし、また十分行政指導をいたしてまいっておるのでございますが、現にただいま御指摘のありましたような都信用の資金の不正流用事件というような不祥事が起きたわけでございます。このことにつきましては、省自身としてもたいへん遺憾に存ずる次第でございます。このような同趣同好団体保険の扱い等につきましていろいろ御批判はございますが、しかし、このような団体保険のあり方につきましては、やはり改むべきものは改め、内容においてまた皆さんの御不審の点等がありますれば、十分各方面の意見を拝聴いたして、今後とも行政また監督につきまして注意をいたしていきたい、かように存ずるような次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私の質問に対して大臣の答弁は少しずっておるようですけれども、私は、政府管掌の保険事業がこういう社会の指摘を受けなければならないようなたび重なる事態を発生せしめている原因が一体どこにあるのか、そのことを大臣がどうお考えか、承りたいのです。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 先ほど私が申し上げましたように、この同趣同好団体の保険勧誘のあり方について幾多の問題点があろうかと私は思うのでございます。でありますから、これらの問題点等につきまして十分洗い直しまして、そして今後このような不祥事が起きないように努力をいたしたいと考えておる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私は、これが単に同趣同好の会だけで起きた問題ならば、それはそれなりに、その措置の方法、やり方によって変わってくるものがあるだろうと思います。しかし先ほど指摘しましたように、単に同趣同好の会だけでなく、今日の簡易保険の募集のあり方が非常に強制的にわたっておるとか、誇大の宣伝を行なっておるとか、あるいは超過契約が平然と行なわれておるとかいうようなことについて社会から非常に指摘をされ、この委員会でもいろいろ議論を重ねてきた、それにもかかわらず、なお今日それらの社会の指弾があとを断たない、その原因が一体どこにあるのか。簡易保険事業の運営全体を通じての不信感を生んでいる原因がどこにあるのか、そのことをお伺いしたい。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 ただいま御指摘のような点につきまして、このような事態が起きないように、十分問題点の洗い直しをやりたい、省としてはかように考えておるような次第でございますので、今後とも御理解と御協力を賜わりたい、かように存ずる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 特に今回問題となっておりますところの同趣同好の会、いわゆる不特定多数の人たちを同趣同好という名目で保険に入れて団体を組成をする。これは私は法の精神にももとっておると思いますけれども、四月十八日のここの委員会で同僚の米田委員からこの問題について詳しく指摘をして、同趣同好の会を団体として扱うことについて法的に無理があるのではないかというようなことを質問を申し上げておりますし、また特に営利会社に集金を委託することはたいへんな事態を招くだろうということも申し上げてあるはずです。それにもかかわらず、こういう事態が発生をした。郵政当局は国会を軽視しておるのではないか。そのことは、第一線で現実に保険の募集等に当たっておる労働者、職員の意見を十分聞かないで、机上でかってに計画をし、国会に対しては適当に答弁して、それでその場が過ぎればいいというふうな感覚があるから、こういう問題が起こる。四月の十八日にこれも指摘をしておった問題であったのに、今日こういう大きい事態を引き起こしておる。私は、どうも郵政当局の国会軽視と第一線で働く労働者の意思を無視した一方的な施策にその原因があるというふうに思えてならないのですが、大臣、この点はどうお考えですか。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 委託業務のあり方につきまして従来ともやってきたところでございますが、しかし、これが無制約また無反省にこのような委託業務が行なわれ、しかもこの業務がだんだんと拡大の傾向にあったという事実は私は率直に認める次第でございます。でありますから、このような事態が起きた以上は、この委託のあり方等につきましても再検討をする必要があろうかと思います。  それから、この団体の組成につきましてもこれもいろいろ問題のあるところでございますから、現行制度のもとにおいては、あくまでもこの団体組成における保険勧誘は継続していく考え方でありますが、しかし組成そのものについていろいろ問題点もあろうかと思いますので、今後十分御意見等も拝聴しながら検討させていただきたいと存ずる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それでは、まず今回の事件の内容に少し触れさせてもらいたいと思います。  新聞等の報道あるいは郵政当局からの報告みたいなものによりますと、株式会社都信用なるものが払い込み団体の委託を受けて集金事務を行なっておった、その集金した金の一億七千万にのぼる膨大な額をレジャー産業とかあるいはギャンブルの投資等に流用しておる、大体こういうふうになっておるようでございますが、まず心配になるのは、この金の回収がどうなるのか、どういう見通しを持っておるのか。これは事務当局でけっこうですから、お答え願いたいと思います。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 ただいま御指摘の流用しておる金の回収の見込みでございますが、都信用から提出せられました未払い保険料の返済計画書によりますと、ほとんどが本年の十二月末日までに返済することになっておるわけでありまして、省としましては、保険契約者の債権の保全をはかるため、公正証書を提出させる等の法的手段によりまして債権保全につきましては万全を期したい、かように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 万全を期するのは、これは当然だと思うのですが、回収できないときは一体どういうことになりますか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 ただいま申し上げましたように、十二月末日までにこれを完済するという趣旨で公正証書をこちらが徴しておりますし、一応法的に許されましたあらゆる手段によりまして何とかこの回収をはかる、こういうことにいたしておるのであります。  なお、それでも回収できなかった部分の解決につきまして、これはその時点におきまして十分団体の代表者、もちろん中身としましては当然団体の構成員と話し合いまして妥当な解決方法を見出したい。いずれにいたしましても、団体の代表者及びその団体に加入しております保険の契約者につきましては、できるだけ迷惑をかけない方法で対処していきたい、このように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 法的にはいろいろあれがあると思うのですけれども、おそらくこういう大きい事件が起きたら、普通民間であったならば私はたいへんな騒動になっておると思うのに、わりあいに加入者の方々も平静である。その平静である理由は、これは郵便局がやっておるのだから、政府がやっておるのだから、まさか私どもには迷惑がかからないだろう、そういう安心感があるから比較的平静なのではないかと思うのですけれども、努力をされることは当然ですが、前に一度不渡り手形を出したときに、約束をしておるのに約束が守られなかったという経緯がある。したがって、前にそういう不渡り手形を出したときでさえ約束が守られなかったものが、いま公正証書を徴してあるから、それでもって約束が守られるとは私はなかなか措信しがたい点があると思うのです。私は、約束が守られるならばけっこうですが、約束が守られなかったときにその責任を郵政省がとるかどうか明確にしておいてもらいたいのです。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 今回のこの事件の処理につきまして、最終的には法的に解決をしなければいかぬことは当然でありますけれども、簡易保険の保険料の払い込み団体をめぐります法律論といいますか、これの構成がなかなか複雑になっておることは御承知のとおりでありますが、いずれにいたしましても、これは団体の代表者が、任意にその集金の事務及び郵便局に対する払い込みの事務を第三者に委託いたしたわけであります。本来的にはその当該団体とその委託を受けました第三者の間で解決をせられるべきものでありますが、簡易保険の募集及び団代の組成、運用につきまして、郵便局の側に指導の責任というのは当然あるわけでありまして、具体的な法律論の結果がどうなるかということは別にいたしまして、包括的にそういう意味での指導の責任というのはあるわけであります。その部分の責任については当然負わなければなるまい、このように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 指導の責任とかいうむずかしいことばを使っておられるのですけれども、私は現実的に、たとえば極端に、一億七千万がそのまま焦げついて取れなかったときは、一体保険加入者のほうの負担になるのか、その分については郵政省が責任をもって措置するのか、そのことをお伺いしたいわけです。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 先ほど申し上げましたように、当該団体の代表者及び団体の構成員と相談いたしまして、妥当な救済あるいは解決の方途を見出したい、こういうわけでありまして、先生御指摘のように、省が法的に責任を全面的に負えるかということになりますと、いまの体制では簡保特別会計の中でこれを処理する手段はなかなか見出しがたいのではないか、このように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 たぶんこれは簡易保険局だと思うのですが、「株式会社都信用における簡易保険料流用の経緯について」という文書をちょっと私見せてもらったのですけれども、その中にも明らかに「簡易保険保険料払い込み団体が、郵便局のあっせんにより、都観光社」云々、こうなっておりますね。郵便局があっせんをして集金を委託させておるのです。これが一つ大きい問題点。  もう一つは、団体を組成する際のあり方です。団体組成は、米田委員も前に指摘されておるのですけれども、保険約款の五十二条にもありますが、「官公署、学校、事務所、営業所、工場、事業場又はその他の団体に属する者が十五個以上」云々、こうなっておるわけです。ところがいま郵政当局は拡大解釈をして、この「官公署、学校、事務所、」云々とあって、そのあとの「その他の団体」という項でいわゆる同趣同好の会というものを団体だというふうに考えておる。ところが実際問題は一体どうでしょう。ここにあるものは「その他の団体に属する者が」こうなっておるのです。団体に属しておる者が併合払い込みを十五以上やった場合に団体扱いにする、こうなっておる。現実は逆でしょう。旅行なら旅行という目的のために保険に加入させて、そのあとで団体ができ上がるのです。これは明らかに法律違反ではありませんか。そういう法律違反を犯して郵便局の職員が保険に加入をさせ、それを団体扱いにしておきながら、法律的には責任がありません、そういう逃げ方というのは一体できるのですか。この点は米田委員が前にくどく追及しておるところなんです。大体団体組成のあり方が違法じゃないかということを追及しておるのです。私もこの五十三条を読む限りにおいて、団体に所属しておる者が併合して払い込む場合に団体組成ができるのであって、保険に加入させたものを団体に組成する、これは逆でしょう、法の精神からいけば。それを拡大解釈して無理をしたところにこの事件の発端があると思うのです。この法解釈について局長はどうお考えか、承りたい。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 この約款の規定の解釈をめぐりましては、すでに数次にわたって私のほうからもお答えを申し上げておるはずでございます。  確かに、団体をつくります際、特に同趣同好団体に限らず、保険料払い込み団体をつくります際に、どういう形でできるかというのはやはり十五人というのが最低の要件になっておりますので、十五人の契約者を核としてこれをまず組織すると、そこに一つの団体ができるわけであります。それに逐次追加をして入っていく、こういう形が一番多い一般的な形だろうと思います。これは職場あるいは事業所あるいは学校あるいは地域団体、商店の連合とかあるいはPTAというようなものでもやはりそういう形だろうと思うのです。  同趣同好団体、たとえば旅行の団体につきましても、最初核になる十五人が最低要件でありますので、十五個の契約を集合する場合には、これは確かに郵便局のあっせんなり何なりというものがある、これは事実だと思うのです。ただし、団体の組成の態様は私はいろいろあろうと思います。一般的にそういう形が多かろう、こういうことで申し上げておるわけであります。その核ができました後におきます団体の拡大といいますか、これにつきましては、むしろその核になった十五人の一番小さい団体にどんどん入っていっていただく。これは必ずしも同趣同好団体だけではなく、そのほかの職場における団体等々につきましても大体そういう形でいくのではないか、またいっておるのではないか、こう思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこの解釈がおかしいのです。たとえばPTAというのは一つの団体とみなすことができますね。その一つの団体の中で、十五人以上の新しい加入者を組成して、併合払い込みによって団体扱いにするとか、あるいは会社なら会社がある、工場なら工場というところに団体がある、その団体の中で、十五個以上の併合加入をやったときに、これは当然団体扱いができるのであって、いまの局長の言い方では、十五人の保険加入者を集めて団体をつくる。これは間違いなんですよ。最初から団体がなければいけないのです。団体があることが前提であって、その中の十五人以上が併合払い込みをするときに団体扱いができるのであって、加入者を十五人集めて団体をつくるということに初めからなっていない。特にいまの同趣同好の団体というのは、いみじくも局長が言ったように、保険の加入者十五名を集めて、それから団体をつくる。これは逆なんです。そもそもこの法律の趣旨は、団体が先にあって、その中の十五以上が一緒にやるときに団体扱いにすることが法の精神のはずです。だから、これは明らかに拡大解釈になる、こういうことになると思うのですが、どうです。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 私のほうの答弁がどうも不十分でございまして、たびたび申しわけないのですが、現在の保険の加入の場合におきまして、確かに生命保険本来の機能である保障なりを求める、あるいは貯蓄の機能をそこで果たしたい、こういうことを求めてまず生命保険に加入される方がほとんどだろうと思いますが、最近の情勢におきましては、そのほかにさらに、たとえば旅行をしたいとかあるいは観劇をしたいというニーズが、こういうふうに多様化した、また高度化した経済社会におきましては、相当多いと思うのであります。それがたまたま保険の契約と結びつきまして、旅行をしたい、特に保険料払い込み団体の割引額をもって旅行したい、こういう考えを持っておられる。要するに加入の見込み客というのは相当おるはずであります。そういう方々をとらえまして、一つの共通の意思として団体をつくって旅行をする、その団体の具体的な活動というものは保険料の割引額の積み立てをもって旅行をする、こういう共通の意思があり、かつその団体の具体的な行動としては旅行ができる、また現実に旅行をするという事実がある限り、団体として認めてしかるべきであって、約款の規定にいいますところの「その他の団体」、確かに解釈としましては微妙なところがあると思うのでありますが、あえてこの規定に違反しておるというところまでは考えなくてよろしかろう、このように解釈をしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 同趣同好の者を集めるというところにも問題があるのですが、まずすなおにこの五十三条を解釈すれば、「その他の団体」じゃないですよ。「その他の団体に属する者」ということが前提になるのです。だから、たとえば官公署なら官公署、会社なら会社、そういう団体の中の十五人以上あるいはそういうPTAというような団体、その中の十五人以上の者が云々ということになれば、これは団体組成をして団体保険の取り扱いをすることができるのです。しかし、いまのは「属する者」ではなくて、加入者が集まって団体をつくるわけでしょう。そういう組成のしかたを現に郵政省はやっておるのです。私は入っておりますから知っておりますよ。ハワイに行く保険に入ってくださいというわけです。先に団体がないのです。どこの団体にもその意味では私は属していない。どこの団体にも属していない私に、ハワイに旅行に行く保険に入ってくださいといって勧誘に来るのです。そして入りますね。属してない者が団体扱いの保険に入るということになる。入ってから団体に属することになる。法の精神からいけば、属してない者を加入させて団体をつくっていく、これは明らかに法の拡大解釈であり、違反ではありませんか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 ただいま先生があげられました、先生が具体的にその所属をさせられておるハワイに旅行をしようという団体、先生は加入をせられておる、しかも自分は団体員ではない、こういうお話でございますが、この点につきましては現実をもう少しよく調べてみなければわからぬ点があるかと思います。これは団体の規約なりあるいはその運営のあり方に問題があるだろうと思いますが、私ども考えますに、先生はハワイ旅行団体の団員だろうと思うのであります。いずれにしましても私どもの考え、先ほど申し上げましたように、確かに保険に加入したあとでその団体の構成員あるいは加入と同時にその団体の構成員になるか、その辺いろいろ考え方があろうかと思います。あるいは場合によってはあとからその団体員になることも約款の規定からいって一向問題はなかろう、このように解釈をいたしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 もう少しすなおに法律を勉強してもらわないと、そんなに曲げて言われるとわからないのですが、明らかに「その他の団体に属する者が」と書いてある。団体に属することが前提なんですよ。ですからいま局長の言う場合でも、ハワイに旅行しようという同趣同好の者が集まって、その旅行の手段として簡易保険に十五人以上が団体をつくって加入をしたというなら、これはあなたの言うとおりになるのです。しかし私が明確に例をあげたように、ハワイに旅行に行きませんかといって保険に誘った。どこの団体にも属していないのです。そして入った者があとで団体をつくってもいいじゃないか、こうあなたはおっしゃる。しかし約款には明らかに「団体に属する者」というように、属することが先になっているのです。団体に属するということが前提にならなければならないのです。ところがあなたは、入った者があとから団体をつくってもいいんだ、こうおっしゃっていますが、しかし現実の運用は、あなたのおっしゃるとおり団体員でも何でもない者が保険に加入をして、そして団体組成をしていく、こういう取り扱いにいまはほとんどがなっているのです。おそらく詳細な団体の規約があり、その団体の規約を熟知した上で団体に加盟してそれから保険に入るなんという加入者は、いま旅行とかあるいは観劇というものについてほとんどないのですよ。逆に言えば、現実問題は、入ってから団体員にさせられるのです。そしてハワイに行くとか、あるいは二年に一回九州に行くとか北海道に行くという措置をとっておるわけです。これは法的に明らかに解釈を誤っておる、こう理解をすべきだと思うのですが、いまあなたが直ちに誤っていると言えば、いままでのがみんなたいへんなことになるでしょう。だから誤っているというふうになかなか言いにくいことはわかりますが、この約款を解釈する限りにおいては、団体に属していることが前提になるのだ、これだけは明確にしてください。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 いま先生から具体的にハワイに旅行する団体のお話がございましたけれども、たとえば先生が保険の契約を締結せられましたときはどこの団体にも属してない普通の契約です。ただ途中において、こういう制度があるならば自分はその団体に入ってその団体割引の適用を受けて、その積み立て金をもってハワイに行く、こういう団体に先生が加入される場合には、これは私が先ほど申し上げましたようにあとから団体員になる、保険契約の前に団体員であることを必要としないだろう。こういうふうに本人が申し出られて、あるいは郵便局の勧奨に従ってそういう団体に所属をせられるということは、最初に契約者ではあっても団体員ではなかった、こういうことの例も往々にしてある。特に追加加入というのはこういう例がほとんどでございますが、そういう点からいきますと、保険契約のあとに団体割引の適用を受ける、こういう団体というのは十分あり得ることじゃないか、このように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 保険局長がそういう詭弁を弄するから、一線の外野の人たちが信用を失うようなでたらめな募集の言辞を弄することになってくるのですよ。団体保険でなくて二年に一回北海道に行く予算がどこから出てくるのですか。十五年先にハワイに行く予算が一体どこから出るのですか。それは団体加入を前提としているからこそ出るのでしょう。そういう七%の金が浮いてくるから、それで行くことができる。明らかに団体加入を前提にして、ハワイに行きましょう、二年に一回くらいはどこかに旅行に行きますと言えるのです。団体加入を前提にしないものがどうして加入ができますか。団体加入を前提にしておるからこそハワイに行くだとか、二年に一回くらいは北海道に連れていくということが言えるのであって、団体加入でなかったらそういうことができますか。詭弁でしょう。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 あるいは私のことばが足りなかったかと思うのですが、私、別に詭弁を弄したつもりはございません。ただ団体加入の場合に契約の成立後団体員になってもいいじゃないか、どこかの団体の所属員だけが団体を組成できるのだ、あるいは割引の恩典を受けるのだ、こういうことにはならないのであって、いまおっしゃいました旅行等につきましてはまさにそのとおりだと思うのであります。ただ旅行を目的とする保険につきましても、団体割引の額をもってする旅行の保険、あるいは非常に高額な、たとえば世界一周をしようというような保険につきましては、これはこういう割引額の積み立てでなくて満期保険金で旅行をしよう、こういう旅行保険といいますか、こういうものもあろうかと思いますが、私ここで詭弁をもってお答えしておるというつもりは毛頭ございません。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 一般に加入を勧誘された側から見れば、ハワイに行く保険、二年に一回くらいはどこかに旅行に行く、そういう保険に入ってくださいと言われれば、それは明らかに団体に加入することを前提にしておるじゃありませんか。それでなければ、普通の保険でそういう金が出るわけがないじゃないですか。  それからもう一つ、あなたがいまおっしゃった、あとから加入してもいいではないか、——あとから加入するのじゃないのです。団体に所属することが先なんです。団体に所属して、それから保険の団体加入ができるのであって、団体に所属しないうちに保険の団体加入はできない。この約款を読むならば、団体に属しておる者が初めて加入ができるのであって、属さない人はできません。この約款はそうなっている。ですからあくまでも団体に属するということが前提であるということをあなた方は考えていなくて、あとからかってに団体をつくってもいいのだというような考えが今日のこのあやまちを生んでいると思うのですが、どうでしょう。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 この団体の理論につきましていろいろむずかしい理論もあろうかと思いますが、たとえば労働組合におけるクローズドショップというような形での厳格な団体といいますか、要するに団体の構成員、それ以外というふうな形では現実の保険料払い込み団体というものは組成もむずかしいし、また運営もむずかしかろう、このように思います。たとえば同じ工場で働いていたけれども、別の工場に転勤をした、そこには団体がないので昔の団体で保険料を払い込んで割り引いてもらう、こういう形も可能でありましょうし、ここでいう団体性というのは、たとえば一緒に旅行をしようという共通の意思と、それから現実に旅行をする、また旅行をしたという事実がある、それをもって一応足りる、そういう程度の非常にゆるやかな団体性であって、要するに中の問題というものは、その団体の規約なりあるいは加盟の趣意書なり、そういうところできまる問題ではなかろうか。したがって、これは法律なり約款なりで、この団体はかくあるべきものであって、学校を卒業したら、その時点においてすでにもう団体の構成員でないのであって、保険料の割引の恩典を受けられない、しかく厳格に解釈すべき団体ではない、私どもはこういうふうに考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私そういうことを言っていないのですよ。その保険の団体扱いを受けるときに所属しておるのがこの規定の趣旨であって、そのあとのことを書いてないのです。団体を抜けたらやめなさいと書いてないのです。入るときに所属しておるかどうかが問題である。団体扱いを受けるときに、団体に所属しておるかどうかがこの約款の前提になっておる。そのあとはあなたがおっしゃるとおりでしょう。その団体の構成員でなくても、加入するときに、あればいいということにおそらくこれはなるでしょう、この約款からいくと。そういうふうに理解をします。したがって、いまあなたのおっしゃるお話は私は了解ができません。この規定をすなおに解釈すれば、少なくとも団体組成をする場合にはその団体に所属しておる者はやるんだ、それ以外の者を集めて保険に加入させて、それから団体を組成するというやり方は間違いである。そもそもこの立法の趣旨を考えてみてください。これは明らかに官公署とか学校とか会社とか事業所とかそういうようなところでまとめて、加入者にとっても便利がいい、郵便局にとっても便利がいい集金事務をやってもらう、そういう意味で割引をしましょう、これが法の趣旨なんです。いま率直に言って、あなた方の考えていることはそういうことじゃないのです。この組成をすることによって、新しい保険契約をつくろう、これがあなた方のねらいでしょう、そもそも法の趣旨が基本においてゆがめられている。やり方が間違っている、そうじゃないなら、そう言ってください。私はそう理解をしている。新しい保険をつくるために、募集をするために組成しようというところにあやまちがある。約款の趣旨は、もっと便宜的に集金事務をやって、両方とも便利がよくなるから割引をしていきましょうというのがその趣旨なんです。その集金の事務でなくて、いまあなた方の考えている一番大きなねらいは、募集をするというところが大きなねらいになっている。そこに法の趣旨を曲げなければならぬ理由がある。どうでしょう。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 確かに、この団体払い込み制といいますか割引制度は、沿革的に申しますと阿部先生御指摘のとおりだと思います。ただ先ほども申し上げましたけれども、このように高度化、多様化した社会生活の中での保険に求める要請というものは、ただ保障なり貯蓄の機能ということだけではなくて、やはり旅行なり観劇なりレジャーなり、そういう方向に国民の嗜好が非常に向いておるという際に、私は現在の同趣同好の団体の組成なり運営なりというものは、現在の法律及びこの簡易保険の約款の中で読める程度のものである、こういうふうにわれわれは考えておるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 その問題はあとでもう少しやります。  そこで、時間が少なくなったからあと質問しますけれども、四十七年の一月三十一日に都信用の保険料の小切手が不渡りになった、このときに関東郵政監察局が調査をしておる、こういう報告になっておりますが、この時点で流用が発見できなかったのはどういうわけですか。

田所文雄郵政大臣官房首席監察官

○田所説明員 お答え申し上げます。  一月三十一日、関東郵政監察局の監察官が郵便局を調査し、あわせて都信用の説明を求めたわけでございます。その結果、実は都信用と取引先の金融機関との間の行き違いによって預金が不足しておった。これが原因でこういうことになりましたということがわかったわけでございます。当時監察局におきましては、今後このようなことを起こさないように要望するとともに、郵政局のほうに連絡したわけでございます。  それから一億七千万円の問題はどうして監察官においてわからなかったかという御質問でございますが、監察官が部外に対して調査し得ますのは、郵政事業に関する事故、犯罪事案もありますが、郵政事業に関することという前提がございまして、郵政事業に関する限りにおいて調査ができるわけでございますので、都信用のこの不渡り手形の問題以外につきまして、経理内容全般と申しますか、そういうものに範囲を広げて監察官のほうでかれこれ調べるということはできないという解釈でございます。そういう次第で、一億七千万円の件は監察官は知らなかったわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 監察官のほうではそういう権限がなかったからわからなかった、いわゆる不渡り小切手についてのみ調査した。これは行き違いであった。では郵政当局、保険部門のほうでは、この流用されておったのを知ったのはいつごろですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 東京都内の郵便局を直接管理、監督をいたしております東京郵政局からわれわれのところへ届きましたのは、四十八年の四月でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 この資料によりますと、「東京郵政局は」云々になって、「四十八年五月及び六月の二回にわたって都信用から実情を聴取した結果、多額の流用の事実があることをつかんだ。」といっております。いま四月とおっしゃった。こっちの報告には五月及び六月に調査したということになっておりますが、何がほんとうですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 四月と申し上げたのは誤りでございまして、五月でございます。五月、六月に都信用からいろいろ事情を聴取いたしまして、これがはっきり確定いたしましたのが七月、こういうことでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ちょっと私はふに落ちないのですが、それならば、なぜ四十八年五月及び六月、いまのお話では七月が確定ということですが、その時点でしか流用を発見できなかったか。それから同じく四十七年の一月時点での不渡りについても、これは行き違いであった。行き違いであり、それから次に発見したのは四十八年だった。ところがあなたのほうは、四十七年にいわゆる都信用の不渡りが出てから、それは行き違いだったそうだけれども、間もなくの四十七年四月から十数回にわたって都信用との委託契約を解除するように動いておる。それならば、この時点にあなた方は知っておったはずですよ。四十八年の五月を待たずに、四十七年四月からなぜ契約解除の勧告をして郵政当局は動いたのですか。行き違いであったものならば納めればいいのであって、何も契約解除を勧誘する必要はないでしょう。これはどういうわけですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 払い込み団体が保険料の取りまとめを営利法人に委託することにつきましては、これは本来方針としてとっておりません。と申しますのは、加入者の利益を擁護する上から営利法人に保険料の取りまとめの委託をしない、こういう方針をとっておりましたので、いずれにいたしましても、この都信用は株式会社であります。委託契約を解除するという主張を持ちまして解除の方向に進んだわけであります。当該都信用としては、設備投資の回収あるいは累積いたしております延滞保険料立てかえ分の回収というようなことで、三年間は絶対に必要であるということでこの契約解除に応じなかった、そういう関係から比較的長い期間にわたって折衝を続けた、こういうことであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私が聞いておるのはそうじゃないのですよ。流用が発見されたのは四十八年五月及び六月だ、こうおっしゃるのです。流用が発見されてから、郵政当局が払い込み団体とこの都信用との間の契約を解消するように動いたのならばそれなりに理屈がわかるのです。しかし流用が発見されるはるか一年前の四十七年の四月から契約を解除するようにあなたのほうは行動を起こしておる。だから端的に言うならば四十七年の四月、もっと極端に言うならば、四十七年一月三十一日監察が調査したこの時点で大体流用の事実があったことをあなた方は知っておったのではないか、こうお伺いしておるのです。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 先ほど首席監察官からもお答えをいたしましたように、四十七年の一月の時点におきます不渡り小切手の発行につきましては、都信用と金融機関との事務の行き違いということでありまして、その時点におきましては、流用の事実というのはわれわれ掌握いたしておりません。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 流用の事実がなかったということが明らかになったのに、しかも郵便局があっせんをして都信用と払い込み団体との間に契約を結ばせてきたのに、なぜ四十七年の四月から契約解除をするようにあなた方、十数回にもわたって動いたのですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 先ほど申し上げましたように、事由のいかんを問わず、とにかく不渡り小切手を出したということが一つ、それから先ほど申し上げましたけれども、基本的に団体保険料の取りまとめ、集金を営利会社にはまかせない、まかせることはふさわしくないということから、営利会社に委託することについて反対である、こういう基本的な方針がありまして、この二点から契約解除に動いたわけです。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それは非常におかしいのですが、郵便局があっせんしたことは明らかに誤りであった、これが第一点です、二点目に、保険料の集金の事務を営利会社にはまかせないという郵政省の大方針があったから契約を解除するように仲に立った、こういうお話のようでございますが、そうすればこの組成はもとより——組成の問題はさっき私が申し上げましたが、払い込み団体とそれから集金をする方、あなた方は公益法人にしたいといっておるようですが、この集金をする方々との契約にまで郵政省は非常に強い規制を加える、こういうことになりますね。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 御指摘のように、営利会社等に集金あるいは取りまとめを委託することは結果において契約者の利益を擁護するゆえんでない、こういうことでありまして、本来的には自由であります当該団体の第三者に対する委託等につきましても、いわゆる契約者保護という観点から、今後につきましては相当指導というものを強化していきたい、このように考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで大臣、お聞きのように経緯は明らかです。まずこの団体を組成することにも大きい問題点が残っております。しかし組成をして、郵便局のあっせんで幾つかの払い込み団体と都信用との間に集金契約を結ばせた。これは郵便局のあっせんでやらせておる。これは好ましくないというので今度は契約を破棄するように、これまた郵便局がやっておる。明らかにこの運営の中には郵便局が介入をしておる、というよりも、郵便局が指導的な役割りを果たして今日まで来ておるわけです。したがって、一番初めの私の理論に返りますけれども、この問題でもしも加入者が損害をこうむるような事態が起こったときには郵政省にあげて責任がある、こう私は思うのですが、大臣どうお考えですか。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 団体の組成並びに運営のあり方、特に業務の委託等につきまして、被保険者に非常な御迷惑をかけたような事態が今回起きたということはまことに遺憾に存ずる次第でございます。今後このような事態が二度と起きないように、特に指導を強化していきたい、かように存ずるような次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私は、加入者に迷惑をかけるような事態が発生したときに郵政省が責任を持ってもらえますねと、国民を代表してこうお伺いしております。持ってもらえますか、もらえませんか。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 まことに遺憾な事態でございまして、このようなことが二度と起きないように、今後とも指導を強化していきたい、かように存ずる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣もなかなか答えにくいところがあるように思います。これは法的にむずかしい問題だと私は思います、率直に言って。法的には非常にむずかしい問題ですけれども、これから長い簡易保険の政府管掌の事業としての将来を展望するならば、このために加入者に負担をかける、迷惑をかけるというようなことが簡易保険事業のイメージのダウンにもつながろうし、これからの事業の運営にも大きい支障を及ぼす。したがって私は、道義的に十分な責任を感じて善処する、これだけは大臣に約束しておいてもらいたいのです。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 今回このような不祥事を起こしました払い込み団体等につきまして、また御迷惑をおかけいたしました被保険者等につきまして、このような事態が二度と起きないように、また何らかの措置を講じて、皆さんの御迷惑のかからないように善処いたしたい、かように存ずる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いまの大臣の、何らかの措置を講じて迷惑のかからぬように善処をする、そのことを私は確認をして次の質問に移ります。  保険局長は、郵保業第二百七十三号、昭和四十七年十二月二十五日「保険料払込団体の組織運営について」というような通達を発せられております。こういう冊子です。その中に、まず払い込み団体の上に郵便局単位の局連合会というものをつくりなさい、その次に、その局連合会の上に都道府県単位の地区連合会というものをつくりなさい、さらにその上に郵政局を単位とする地方連合会というものをつくりなさい、その達成率は、何月までに何%、何月までに何%でこういうものをつくらせる。こういうものをちゃんとここで基準として書いてあるんですね。基準としてこういうものをつくれということを指導しておるようでございますが、さっきもちょっとお話が出ましたけれども、きわめて任意な自主的な加入者の団体に、こういう連合会を強要するというような権限が郵政省にあるのですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 この保険料払い込み団体の組成及び運営につきましては当委員会でもたびたび問題になっておりますし、また現実に相当の混乱というものがあることをわれわれは承知をいたしております。これを整序するといいますか、すでにあります団体につきましてはこれをあるべき姿に矯正をして、今後つくります団体につきましては一定の基準を示してそれに合うように適正な組成、運営というものをやっていきたい、こういう趣旨からこの通達を出したわけであります。権限的にやるということでなく、こういう基準をもって指導していく、こういうことでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これは次の五十四条のいわゆる七%の問題に関連してくるのですけれども、団体取り扱いの場合には七%の割引をする、その中で二%、百分の二のいわゆる手数料を含むのだ、こういうように規定をされておるようです。したがって、保険料の七%をその団体に還元するけれども、そのうちの二%は手数料でございますよと、こういう趣旨になろうかと思います。残る五%は一体だれのものになるのですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 これは、その帰属につきましては内部の取りきめによってしかるべく決定をせられる、こういうように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それでは七%のうち二%が手数料であるという理論はどこからくるのか。あるいはおそらくそういう一つの目標を設けたものだろうと思いますけれども、どう使うかはその団体の加入しておる皆さんの意思によって決定される。しかし、意思によって決定されるということは、それが少なくとも加入者のものであることに間違いがない、こう考えていいですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 そのとおりでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうしますと、いまあなたのほうから指導文書で出しておるこのいわゆる郵保業第二百七十三号でまず加入者団体、払い込み団体がある。私はあると言いますよ。組成も間違いですから、初めからある。この団体になぜその上に郵便局単位の局連合会などというものを無理をしてつくらせなければならぬか。ここにも役員を置くのでしょう。場合によっては役員も置けとなっていましょう。またその上に県単位で何で地区連合会をつくらせなければならぬのですか。その上になぜ郵政局単位で地方連合会というようなものをつくらせなければならないのですか。任意な加入者団体が払い込みをするのですから、それだけで事が済むのではないか。その上に屋上屋を重ねてつくらせる。これはただでできないのですよ。みんな金がかかる。その運営費は少なくとも二%でまかなわなければならない。そうすると、払い込み団体で二%、保険の集金人に集金手当といいますか賃金を払う、その上にまた運営する費用を払うとなれば、本来各個人に所属するべき五%に食い込んでいかなければ運営ができないという財政上の懸念も生まれてくる。さらに、さっき申し上げたそういうものを強制もできないという基本的な原則もある。強制もできないし、しかも各加入者の負担にさえ転嫁しかねないようなこういうものを屋上屋を重ねて、あたりまえの——いま法律で定められているのはこれは払い込み団体だけですよ、払い込み団体の上に局連合をつくれとか、あるいは地区連合をつくれとか地方連合をつくれという法的な根拠は一体どこにあるのですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 私ども考えまするに、この保険料払い込み団体が非常に数多く、かつ細分化されております。これは地方局におきます事務の軽減等から、われわれ各団体につきましては契約者五十人以上二百人以内というような形で指導をいたしておるわけであります。そういう関係からいきますと、これは細分いたせばいたすほど事務経費がかかるわけでございまして、たとえば局を単位にいたしますと、あるいは県で一まとめにするということによりまして、相当事務関係の経費が節減できる。先生御懸念のような本来団体あるいは団体構成員に所属すべき五%まで食い込む、そういう懸念は全然ございませんで、むしろ逆に私どもの予想、また現実に一部の地域で行なっておりますこういう形での運営によりますと、事務経費というものは、現在たとえば都信用あるいはそのほか個人の第三者に委託しておるところがございますけれども、非常に軽く済む、こういう実例を数多く持っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それはおかしいですよ。まず払い込み団体が一つあるのですよ。それは一番小さいのは十五でしょう。十五の加入があればできるのですけれども、大体いまおっしゃったように五十とか百とかあるいは二百という団体がある。そういう団体があって、そこで当然それが一つの目標を持った団体でしょう、あなたのほうからいうならば。旅行なら旅行という目的を持った団体があるわけでしょう。その上になぜ局連合というものをつくらなければならないのか、なぜ局連合へ事務を集中していかなければならないのか。それで事務を集中してみたところで一軒一軒歩く集金事務というのは変わらないのですよ。これが一番大きいのです。よく考えてください、集金事務というものが一番大きいのです。局連合になろうと県単位であろうと、一軒一軒歩く集金事務に変わりはない。これがまず第一点。  かりに百歩譲って、あなたのおっしゃるような局連合というものができたとしても、その上になぜ県連合が要るんですか、なぜ郵政局単位の連合が要るんですか。全然わからない。それがしかもあなたは屋上屋を重ねて、経費を安くすると言うが、逆ですよ。まず単位で要る、局連合で要る、それからその次に県連合で要る、その次に地方連合会で経費が要る。それぞれ経費がなければ運営ができないのですよ。それで金が安くつくという理屈は一体どこから出てくるのですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 ちょっと私ども説明が足りませんでしたけれども、県単位の連合ができました場合には局連合というのはその事務局を廃止をいたします。それから郵政局単位の連合ができました場合は県単位以下の連合組織の事務局というのを廃止をいたします。そういう点からもその事務経費の増高ということは考えていないわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大きくなれば安く上がるという経済の法則はあるそうでございます。しかし、実際問題として、私が申し上げたように、それではそういうものは会合も何も持たぬのですか。地方に連合ができたら、九州なら九州郵政局連合ができたならば、そこの頭だけの何人かで運営をして、事務局だけで運営ができるものでしょうか。一体、まず第一に民主的であればあるほど加入者の代表を集めて意見を聞かなければならない。その意見がまた次の機構、上の機構に反映していかなければ、これは運営ができないはずですよ。そういう会議の費用であるとか、それからそれぞれ役員をみな置くことになっている、役員のない会はないはずですから役員を全部置くことになっていますが、役員はみな無報酬でやれということになっているのですか。そのことをみんな考えずに屋上屋を重ねて、それはなるほど郵便局にとっては都合がいいかもわからぬが、そこに行けばずっと下までおるのですから、加入者にとってはきわめて迷惑きわまる話ですよ。いま法律で許されているのは加入者払い込み団体を組成する、これだけが法律で許されておりまして、それ以上のことをやるのはやり過ぎです。どうですか。自分に都合がいいからといってかってなことをしては困りますよ。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 数々の御指摘があったわけでありますが、われわれ考えております当該集金受託のこの組織につきましての役員は無報酬、こういうことでありまして、たびたび繰り返すようでありますが、事務局経費の節減、個々ばらばらに契約者の団体が第三者に委託する場合に比べて非常に軽減をされる、こういうことでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 きわめてこれは自主的でなければならない加入者の団体に対して、郵便局の介入で無報酬でこれをやらせるとかやれとか、そういうことがそもそも行き過ぎですよ。あなた方にできるのは、この契約約款に許されておる団体の組成、加入者の団体、団体払い込みまでしかできないのですよ。それ以上のことをあなた方が指導して、こういう通達文書を出してつくらせるということがそもそも行き過ぎじゃありませんか。そういう法律に定められてないことをかってに考え出して、これをつくれあれをつくれといってつくらせる。郵便局にとっては都合がいいかもわからぬが、加入者にとってはたいへんな迷惑ですよ。しかも、どこに一体無報酬でやらせる基本があるのですか。運営はその団体の自主的な判断によって、五%に食い込もうと食い込むまいと、それはかってにやれるのでしょう。当然そういう問題が出てきますよ。今日の時点で無報酬でするばかはおりますか。幾らかずつ差し上げなければ気の毒だ、本人が無報酬と言っても、加入者のほうで差し上げなければ気の毒だということになってきますよ。それを屋上屋を重ねていって、何のためにそういうものをつくらなければならぬのか。そういう、法律にないことをかってに郵政局が加入者に押しつけることはやめてください。ですから、いま法律に許されておる団体、加入者団体、払い込み団体の組成は、ここまでは——まだ問題を残していますよ。さっきの同趣同好については私はうんと問題を残していますが、普通の場合そこまでしか行けない、それ以上は行き過ぎだと私は思いますが、どうですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 数々の御指摘でございますが、私ども現在の保険料払い込み団体の組成並びに運営の現状を見ます場合に、昨年の十二月に出しました郵保業第二百七十三号、決して行き過ぎである、このようには考えておりません。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いかにこれが誤っており、行き過ぎであるかということで、ひとつ私は例をとりましょう。いいですか。この冊子の一八ページの3にありますね。それからまだたくさんありますよ。この中に「事務局職員を任免する」という仕事があって、この事務局の職員は「事務練達者で、身体健康の者を任命すること。」「身元保証書を提出させること。」その次ですよ。「身元保証人は、原則として郵便局主事以上の役職にある者であること。」こういう連合会に郵便局の主事以上の者が身元保証人にならなければならないという理由は一体どこから出てくるのですか。国会議員であったらなぜいけないのですか。県知事が身元保証人になったらなぜいけないのですか。郵便局の主事でなければならぬという発想はどこからくるのですか。郵便局の職員ならだれでもいいじゃないですか。そういう身元保証人というのはだれでもいいじゃないですか。原則として郵便局の主事以上を保証人にせよ、こういう発想は一体どこからくるのですか。ちゃんと答えてください。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 この身元保証人の資格要件につきまして、主事以上であるということにいたしましたのは、団体の適正化を進めます場合に、現在までだれが担当で、だれが責任を負うかということの責任体制、管理体制というのがはっきりいたしておりません。今回のいろいろな事案を——今回と申しますのは、四十五年以降いろいろ団体につきまして論議があったわけであります。この実態に対処するために指導担当者というのを各郵便局に定めまして、これを保険課の主事以上、こういうことにいたしております。そういう関係から保険の主事あるいは課長代理、課長というものを保険料払い込み団体の指導責任者、こういうことにいたしておりますので、その者に保証人としてなってもらう、こういう趣旨であります。別にそれ以上の他意はないわけであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 たいへんおかしな話じゃありませんか。それでは地区連合会とか地方連合会というときには、どこの郵便局の主事が保証人になればいいのですか。保証人を限定するわけだ、あなた方は。これは明らかに憲法違反ですよ。郵便局の主事以上の者を保証人にしなさい、これは差別扱いじゃないですか。知事だったらなぜ悪いのですか。国会議員はその保証人になれないのですか。しかも任意団体ですよ、郵便局の職員を任命するのじゃないのですよ、これは。自主的な加入者団体がそこに職員を雇うのに、郵便局の主事以上を保証人にさせるということは一体どういうわけですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 郵便局の主事以上ということで限定をいたしましたのは、先ほど申し上げたとおりであります。そのほか、たとえば集金あるいは事務局の職員を現実に知っておるということを当然考えてやったわけであります。  もう一つは、原則としてということでありまして、これは保証人がある場合には、数がよけいあればあるほどけっこうだと私は思います。最低の要素として主事以上の、要するに団体の責任者がその人の保証人になりなさい、こういう趣旨であります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それではもっと具体的にお伺いしますが、大分県の地区連合ができました。どこの郵便局の主事さん以上にお願いしたらよろしゅうございますか。連絡の関係がありますから、県下各地に関係があるのですから、全部の郵便局の主事さんに保証人になってもらいましょうか。詭弁ですよ、大体あなたの言うことは。どこになってもらえばいいか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 大体先ほど申し上げましたように、顔見知りの方になっていただく。それからもう一つは、その方本来のおられるところ、住所といいますか、そういうところを管轄しておる局の保険団体の指導責任者という方がなられるのが筋かと思います。これは一応の原則でございます。必ずしもそれでなければいかぬわけではない。それは先ほどおっしゃいました国会議員の方がなっていただくのは非常にけっこうなことであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いま私が例をとった県に地区連合会を置きます。そこの事務局の職員の保証人が郵便局の主事以上でなければならぬという原則がそこにあるわけです。どこの郵便局の人と知り合いであればいいのですか。管轄しておるといいますが、扱っておる事務は全県下にわたっておる。そこの職員がどこの郵便局の主事さんと顔見知りであればいいのですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 先生具体的に大分県の例を出されましたが、大分県に地区連合というものをつくることになると、大分市といいますか、その事務局の所在地はたぶん大分市になるだろう、これは推測でございますが、そのようになるだろうと私は思います。事務局員で中津市あるいは佐伯市の出身の方がおられたら、当該中津郵便局の保険の課長あるいは佐伯郵便局の保険の課長代理、こういう方が保証人になられる、私はこういうふうに予測をいたしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これはなってくれればけっこうだが、なってくれぬときはその人は職員になれないのですか。なってくれればけっこうだが、なってくれぬときは一体どうなんです。中津の出身の人が大分地区連合会の職員になった、中津の郵便局の主事さん、課長さんが私は保証人になりませんと言ったら、原則を曲げるのですか。どうなるんですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 私どもの考えておりますのは、これはあくまで原則でありまして、一番事務的にも都合のいい指導責任者ということで考えたところからこういう発想が出てきたわけでありまして、ある場合にはそれより非常に程度の——どこかの市長に保証人になっていただく、そういうことは一向差しつかえない、私はかように考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これはあたりまえのことですよ。保証人というのは本来保証能力があればそれでいいのであって、それに郵便局の主事以上だという発想が私は誤っておると思うのです。主事よりも課長よりも、あるいは課長代理よりも、案外主任のほうが現場に出ていって顔見知りで、しかも保証能力があれば、そのほうがあなたたちの趣旨に合致するわけですよ。本来郵便局とは直接には関係のない加入者団体の人事についてまで指導するというあなた方の発想が、いかに深く介入しておるかということを物語っておるじゃありませんか。おかしくないですか。これはどうです。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 まあ、われわれそう深く詰めて考えたわけではなく、ただ払い込み団体の運営等がスムーズにいくということ、とにかくよそから指弾を受けいろいろ問題が起こらないように、こういう発想でありますので、やはり現実にその契約を管理し、あるいはいろいろな関係で接触を持たなければいけない郵便局の保険の責任者が保証人になるということは、しかく先生がおっしゃいますようにおかしいというふうにも感じております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 おかしいのですよ。これはおかしいことははっきりしているのです。この発想が、あなた方がこの団体に介入しようという意思が非常に明確であるということを私は指摘したいのです。加入者がかってな団体をつくっておる、そこの集金事務を扱う職員の任免にまで何で郵便局は介入をし、その保証人にまで介入をしなければならないか。そこにあなた方の考え方が、やはり法律の上ではよその団体で責任はありません、こう言いながら、実際には完全にこれを自分たちの思うように動かそう、こういう発想があるからでしょう。だからさっき言ったように、連合会というものは要らない、任意団体でけっこうだ、これが法律に許された限度だ、こう言っているのですよ。  もう少し詰めて聞きます。それでは旅行目的の保険の会ができますね、一年に一回か二年に一回旅行しました。その人たちが事故にあったときに一体だれが責任を持つのか。これは会の自主的な運営ですから郵便局には責任がありません、こうあなた方は必ずおっしゃるでしょう。しかし旅行をされますと、この保険に入ってくださいといって入れておいて、そして、あなたは知っておるかどうか知りませんけれども、添乗という名のもとに郵政の職員がお世話をするためについていく、しかもこれは公務ではない、休暇をとらせてついていっておる。こういうでたらめな運営がありますか。大臣、あなたどう思いますか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 ただいまの御質問は、保険料払い込み団体の旅行中に起きました事故についての郵便局なり何なりの責任の問題と、それから添乗についての問題だ、このように理解するわけであります。  まず郵便局の責任について申し上げたいと思います。旅行を目的としました保険料払い込み団体の旅行は、その団体が独自に自主的に実施する行事でありますので、団体側から郵便局の職員に対して、旅行の実施にあたって協力方の要請があった場合でも、その実施計画等について助言するにとどめ、旅行中の世話活動は当該団体あるいは旅行業者にまかせるよう私どもは指導いたしております。したがって、何か旅行中に事故が発生したような事態が生じたといたしましても、直ちに当該郵便局が責任を負う、こういうことにはならないだろう、このように考えるわけであります。しかしながら、いずれにしても加入者に非常に迷惑がかかるようなことがあってはなりませんので、旅行に際しましては加入者全員に傷害保険をつけるなどして万全をはかるよう、この旅行団体に対して助言なり指導を行なっておるわけでありまして、現実に簡易保険近畿旅行友の会というようなところでは、会員旅行に伴う事故の見舞い金贈呈細則というようなものをこの団体の中できめておりまして、旅行いたします際、特別に傷害保険をかけておる、こういう事例がございます。私ども、こういうふうに指導をしていきたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 指導がどうなっているか私知りませんが、現実に郵便局で行なわれておるのは、そういう加入者の団体が旅行をするときには郵便局からお世話に行くのです。さっき添乗ということばをあなたは知っておったから、添乗ということばを知っておる以上は内容を知っておるはずです。しかもそれが当然でしょう。保険の募集に行って、こういうふうにして保険をつくって、そうしてこういう団体をつくって旅行に行きましょうという計画を立てるのは、みな大体募集に行く郵便局の職員がやるのです。   〔委員長退席、羽田委員長代理着席〕 したがって、その旅行に行くときに、その職員に一緒に行ってくださいというのは、これは加入者の当然の情でしょう。そこにくると郵便局は背を向けて、あなた休暇をとって行くのはかってに行きなさいと言うのですよ。そうでしょう。そうして休暇をとってかってに行った職員が事故を起こしたら、これは一体どうなるのですか。公務上の災害にならないでしょう、いまのあなたの解釈では。それは本人が休暇をとってかってに行ったのでございますから知りません。仕事はしなさい、募集はしなさい、そして事故が起こったときは知りませんよ、維持はちゃんとやりなさい。そんな無謀な話がありますか。もしこの旅行を目的とする団体を組成をさせ、そのお世話をし、しかもその職員の身元保証人にまで郵便局の人になれというようなあなた方思いやりがあるのならば、その旅行についての添乗を要請される郵便局の職員は、当然これは公務として扱うべき筋のものだと私は思うのです。ところがそこにいくと通達一本で、それから先はやらぬでいいのだというふうにあなたいまおっしゃったけれども、やらぬでいいのだといったって、それじゃ間に合わないのです。それではみんなが協力してくれないから、しかたがないから自分で行くのです。しかも休暇をとってついていく。これが事故を起こしたときは一体どう扱うつもりですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 この問題につきまして、やはりだいぶ前からいろいろ問題があったのでありますが、昭和四十六年の二月の「旅行を目的として組成された貯金団体または保険料払込団体の旅行への郵便局職員の同行について」という通達によりまして、省の方針というのできまっております。これによりますと、この旅行というのはいずれにしても「当該団体が実施する行事であるので、その旅行に郵便局職員が世話活動のために同行することは、業務上直接必要であるとは認められない。」こういう形になっておりまして、現在の段階では直接必要であるというふうには認められないということから、これら旅行中の世話活動は団体あるいは旅行業者にまかせる、こういう基本的な態度をとっておるわけであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 あなた方の態度は基本的にそういうことになるかもわかりません。しかし、現実さっき私が申し上げたように、繰り返しては言いませんが、下部で実際に保険団体の組成に当たった職員が、その旅行の計画等についても実際はほとんど計画してやるのですよ。私のところに会長から直接どこの旅行に行きましょうと来たことありません。郵便局長から来ますよ。今度これこれの加入団体がどこどこに旅行しますから出席してくれますかと、郵便局長からちゃんと来ますよ。だから当然郵便局の職員が一緒に行ってお世話してくれるものと加入者はみんなそう考えております。したがって、その期待を裏切らないためにはやはり職員はついていかなければ、あとの仕事があるからついていかなければならない。それを一片の通達で、行く必要はないのだ、こう言い切ったところで下部ではそうはいかないから、現実の問題、それではどの程度把握しておりますか。添乗というのがいまあると思っているのですか、ないと思っているのですか。

野田誠二郎郵政省簡易保険局長

○野田政府委員 現実にわれわれは全部把握いたしておりませんが、ときたま交通事故等あります際に、やはりいま申し上げました通達に基づいて当該局の責任者が休暇をとりまして同行しておる例をわれわれよく聞きます。ただし、全般的にどの程度かということについては掌握をしておりません。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 あなたのほうは、そういう通達を出したけれどもその通達のとおりにはいけないので、しかたがないから職員は休暇をとってそしてやはり添乗、一緒に乗ってお世話をさせてもらっておる。これが現実の姿でしょう。こういう大きい矛盾もこの制度の中にははらんでおるわけです。そうでしょう。  それで、私はもう時間が来ましたから結論を申し上げますが、これはあなた方いま当面募集ができるから、法を曲げて拡大解釈をしてやっておればいいのだというふうにお考えでしょうけれども、この政府管掌の簡易保険事業の将来をずっと展望してみると、これは決してプラスになるといえないのです。簡易保険の一番の妙味は、少額でしかも集金まで行ってあげる、世話が行き届く。集金に行く間に、赤ちゃんが生まれたあるいは学校に行くようになった、そういう人と人とのつながりの中から新しい保険の加入が開拓をされていくものだと思うのです。これが今日までの経過です。ところがいまや団体というものをあなた方が組成する。そうすると大口で医師会とかあるいは理髪組合とかそういうところをとってしまう。もうここには行く必要がなくなるのです。団体で郵便局の職員以外の方が集金をするのですから、郵便局の職員は行く必要がなくなる。もう顔つなぎができなくなってしまう。そうすると、いままで一生懸命がんばってとっておった保険は団体のところに行きさえすればとれるのですから、それをする必要がなくなってしまう。つながりがなくなってくる。やがてこの団体がいろいろな関係からこわれてきたときに、もう郵便局の簡易保険は衰退の一途をたどる以外にない。ほんとうに国民にサービスをするという精神があるのならば、一軒一軒に保険の趣旨を説明をし、一人一人にサービスをし、一人一人、一軒一軒をたずねて集金をして人のつながりを持ち続ける、これが私は簡易生命保険の原則でなければならぬと思う。やすきについて、団体組成などということをやって、当面保険の募集はできるかもわからないけれども、保険事業全体の趣旨からいっても、展望を見ても、決してそれが長い歴史の上でプラスになるものでないと思います。したがって私は、特にいまこの法の趣旨にもとるところの同趣同好という名の会をつくって団体取り扱いをし、代表払い込みをさせるというこの制度についてはこの辺で改めるべきだ、こういうふうに考えておるのです。  さらに二点最後に申し上げておきます。一つは法の精神を十分守ること、二点は、第一線で一生懸命になって募集に当たっておる労働者の意見を十分に聞いて善処すべきである、こう私は考えますから、これについて大臣の所信を伺いたいと思います。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 先ほど来阿部委員よりるる具体的な事実に基づいて団体組成のあり方、また運営の行き過ぎ等について御指摘がございました。私といたしましては、十分この被保険者の利益を守るためにこのような行き過ぎがあってはならない、かように存ずるような次第でございまして、今後とも指導は強化をいたしますが、改むべきものがあるとするならば、十分そうした点等につきましても検討を加え、善処してまいりたい、かように存ずる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 終わります。

羽田孜自由民主党

○羽田委員長代理 島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 きょうは、まず先に大臣の考えを聞きたいと思うのですけれども、最近の顕著な事例と申しますか、それは公害と労働災害の激増だ、こういわれているのですが、これには共通のものがありまして、公害は四十五年の十二月以来法改正してそれに対処しておりますが、依然として激増の一途をたどっておる。労働災害についてもこれまた新しい労働災害が続々としてあらわれておる。頸肩腕症候群という名前も新しいこういうような一つの労働災害もあらわれておる。こういうようなこと御存じのとおりでありますが、何としてもこの予防対策が必要だ。と同時に、一度罹病した者に対しては徹底治療を行なう。この二つの原則が必要だと思うわけです。したがって、この認定であるとか手続であるとかということで争うのはこそくである。高い見地から労働災害の絶滅を期すべきが当然だ、私はこのような考えを持ってこれに対処すべきだと思いますが、大臣のこれに対する御高見を拝聴いたしたいと存じます。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 労務災害につきまして、監督官庁である郵政省が、予防措置あるいはまたはこの災害が未然に防止されるように努力をすることは当然であろうと思うのでございます。さような見地から、この労務災害が起きないようにでき得る限り努力をするよう監督を強化していきたい、かように存ずる次第でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 大臣のそのような見解に基づいて、労働省、電電公社並びに郵政省当局、この順でひとつ質問を試みたいと思います。  渡邊基準局長、前回あなたは、電電公社については業務上の疾病、負傷については、電電公社がその規制に基づいてやっている、しかし労働基準法の適用という意味においては労働省の所管であるので、労働省としては十分に電電公社を指導して、認定基準等の公正な適用によって適正な認定、補償がなされるように指導していく、これは二月二十七日の社会労働委員会での頸肩腕症候群について、労働大臣に続いての基準局長の答弁であります。これは御承知のとおりなんでありますが、したがって電電公社における頸肩腕症候群の発生状態、これに対してどのようにつかんでおられますか。その罹病者、認定申請者はどのくらいおりますか。これは十分把握しておられると思いますが、この際御開陳願います。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 電電公社におきましては、全国において約八万五千八百人に及ぶ電話交換手等の手指を使用する作業に従事しておられる方がおられるのでありまして、これらの方々で頸肩腕症候群に罹患しておられる方が相当数おられるということは十分承知いたしております。電電公社から承っておるところによりますと、本年八月末現在で千三百九十二名の方が罹患しておられるということでございまして、そのうち業務上災害として申請された方は、昭和四十年以降本年の八月末までに百三十六人で、そのうち公社が業務上として認定したものが八件、業務外としたものが十九件、未処理が百九件であるというふうに承知をいたしております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ずいぶんな数だということがよくわかりましたが、この頸肩腕症候群の受理数というものをつかんでございますか、当局で。頸肩腕症候群として各下部機関で申請がありますが、それを受理しておられると思いますが、それを含みますか。その点を別につかんでおりましたならば、この際ひとつお知らせ願いたい。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 私ども電電公社から聞いておりますところによりますと、本年八月末までに受理しているのが百三十六人というふうに聞いております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 いままで全然なかったのが今度急にふえたということで、その数を確かめたわけですが、わかりました。  次に、局長は同じ前回の答弁で、二月二十七日でしたか、基発第七百二十三号、四十四年十月二十九日、これについて第3の点、特に検討を要するとして「この通達を再検討するかあるいは別個に作業管理基準のようなものを明確にして、それによってこの業務量の判断の基準を明確にするか、いずれかの方法を今後講じてまいりたい、」こういうような御発言があったわけです。したがって、これはどういうふうにして処理をしておったか、指導しておったか、この問題について労働省の検討経過をお知らせください。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 頸肩腕症候群につきましては、先生ただいまおあげになりましたように、四十四年に私ども専門家の御意見を伺いまして、「キーパンチャー等手指作業にもとづく疾病の業務上外の認定基準について」という取り扱いの通達を出しました。これが四十四年の基発第七百二十三号の通達でございます。それに基づきまして、一般にこれら手指作業の方の頸肩腕等の業務上外の認定をしておるわけでございますが、前回の二月のときに先生から御指摘もございましたように、これらの点についてはなおいろいろの問題点があるわけでございますし、またこの通達は、通達の表題にもございますように、手指作業に基づく頸肩腕症候群を主たる対象にいたしておりますが、最近は手指作業以外の方についても頸肩腕症候群になられる方が、いろいろな業種、職種に出てまいっておりまして、それらの点を考慮いたしまして、前回も私からお答え申し上げましたように、これを早急に検討しなければならぬ、かように考えまして、本年の三月二十九日に、いわゆる頸肩腕症候群の業務上外の認定基準の検討についての専門家会議というものを設置いたしまして、労働サービスセンター所長の久保田重孝先生をチーフといたしまして、関係大学の教授の方あるいは労働科学研究所の専門家、労災病院の専門家等々を委員に委嘱いたしまして、この専門家会議で四十四年の認定基準について再検討していただくようにいまお願いをいたしておりまして、現在数回にわたってすでに会議を開催し、再検討に着手していただいておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 早くその検討の結果が出るように期待したいのでありますが、これは認定するということと認定しないということでは、労働者に対する影響がばく大な相違があるわけです。ことに、私も二、三カ所調査させてもらいましたけれども、その場合に、認定されない人は、まさにされた人と違って、精神的にもおそらく肉体的にもそうでしょうけれども、疑問というか疑念というか不信というか、こういうようなまことにデリケートな感じにおちいっております。ここは私どもは十分考えていかなければならないし、先ほど郵政大臣が申されましたように、これは当然その徹底的な治療を行なうためには、こそくな手段であるところの認定や手続で争う段階じゃないのだ、このことと一致するわけなんですけれども、業務上の認定について電電公社にどのような指導をしてきたのですか。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 電電公社におきます頸肩腕症候群の業務上疾病としての認定につきましては、適正な補償がなされるようにかねてから指導してまいっておるところでありますが、本年の二月の社会労働委員会の先生の御指摘もございましたように、三月以降、特に三月五日、十二日、二十日、数回にわたりまして電電公社の方、それから労働組合の方それぞれ来ていただきまして事情をお聞きしますとともに、さらにその上に立って、電電公社のほうに対しまして、頸肩腕症候群等について労働省が先ほど申しました通達によりまして認定をやっておるその考え方について詳細に御説明をいたしまして、電電公社におきましても同様な基準に従って適正な認定を行なわれるように御指導いたしたわけでございます。また四月には私どものほうの労働衛生課長が、電電公社の方に来ていただきまして事情を聴取いたしますとともに、健康管理につきましても御指導申し上げました。  そういったこともございまして、電電公社のほうでかねてからプロジェクトチームを設けて検討したいというお話でございましたが、その後関係専門医によりますプロジェクトチームを電電公社が実際に設置され、そこで頸肩腕症候群についての予防のための健康管理、それからさらに診断基準等について検討に着手しておられるというように承知をいたしております。  なお、いま申し上げました以外にも、電電公社の関係の担当の方とは引き続き緊密な連絡をとっておるわけでございまして、今後につきましても、これら頸肩腕症候群の業務上外認定につきましては十分に連絡をとって指導してまいりたい、かように考えておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 プロジェクトチームをつくって、その後治療やその基準についていろいろ検討中だということですが、公社のほうではこのプロジェクトチームからその後どういう結論が出ましたか。

小沢春雄日本電信電話公社厚生局長

○小沢説明員 お答えいたします。  ことしの二月二十七日に島本先生から社労委員会でいろいろと御指摘をいただきまして、認定につきましても労働省の御指導をいただきながら前向きで対処しております。特にその中の重要な施策として、お話しの関東逓信病院を中心とする専門医によりますプロジェクトチーム、これが一番重要でございますので、関東逓信病院の沢崎院長に委員長になってもらいまして、二十八名の専門医から成りますプロジェクトチームが活発に現在活動中でございます。たとえば東京市外電話局、東京番案局、郡山電報電話局、それからその後船橋電報電話局等に十日前後ずっと駐在いたしまして、特に河井整形外科部長、この方がエキスパートでございますので、河井先生が六人ほどの特別のチームを引き連れまして、電話局のあらゆる状況あるいは職員の罹患状況、そういうものをつぶさに調査しておりまして、きょう現在、岐阜県の大垣の電報電話局で調査中でございます。私どもといたしましては、チームのほうへ、少なくとも本年中に、先ほどお話のありました発生原因の究明、予防方法の御指示それから診断基準といったようなものについての答申をちょうだいいたしたいということをお願いしておりますが、チームの先生方非常に熱心でございますので、年内には答申がいただけるものと思っております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 年内に答申が出た場合は、この点は労働省もやはり新たに考えなければならない段階じゃないかと思います。  労働省自身も御存じのように、昭和二十二年四月七日、法第四十九号として成立したのが労働基準法なんです。現在四十八年でありますから、こういうようになると相当変遷も多いわけであります。したがって労働基準法の第七十五条には「労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。」として、第二項には「業務上の疾病及び療養の範囲は命令で定める。」すでにきまったのが二十二年のことであります。そして同法の施行規則の三十五条の十三号に「電信手、タイピスト、筆耕手等の手指の痙攣及び書痙」、こういうのがあるわけであります。あとは三十六号まで具体的な職種と疾病がずっと並べてあるだけであります。三十七号にいってようやく「前各号の外中央労働基準審議会の議を経て労働大臣の指定する疾病」、こうあるわけです。三十八号には「その他業務に起因することの明かな疾病」ということになっておって、これに基づいて労働省ではそれぞれ通達がなされておるはずであります。そうすると、キーパンチャー等の手指作業に基づく疾病が業務上であるとか業務外であるとかの認定の基準については出されておりますが、交換手の場合やそれに類するようなものに対しては、まだはっきり例示がなされておらないというようなことであります。したがって、さらに電話交換手業務が手指作業職種として業務上の疾病としてこれを追加する、こういうような段階にあるのではなかろうか、こう思うわけです。これに対して基準局長は、二月といまですからまだ半年くらいしかたっておりませんが、情勢の変化とそれから自分の考えの変わりということもありますから、相当この問題に対しては深く考えておられると思います。いまの件についてどのような考えを持っておられますか。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 先生御指摘のように、労働基準法の施行規則の三十五条で業務上の疾病が列記されておるわけでございます。しかしながら制定当時からいろいろ産業の事情、労働の態様の事情なども変わっておりますので、私どもそれらの最近の趨勢に対応いたしまして、医学の進歩等の上に立ちまして、業務起因性が明らかであると認められるものは業務上の疾病として取り扱うように積極的に取り組んでおるわけでございまして、そういう意味におきまして、同条の規則に列記されております以外のものにつきましても、その後手指作業などで業務起因性の明らかな頸肩腕症候群は業務上と認定をいたしておるわけでございます。  しかしながら、三十五条の列記にさらに頸肩腕症候群を追加するかどうかということにつきましては、三十五条の列記の中に掲げられております疾病というのは、長期にわたる統計的、臨床的、病理解剖学的な総合的研究に基づいて、その職業に従事する労働者に発生することが確実と認められる疾病を列記いたしておるわけでございます。ところで手指作業をやっておられる方などはこの頸肩腕症候群にかかられる場合が非常に多いわけでございます。ただ頸肩腕症候群というのは、そういう職業に従事される方が業務に基づいてそういう疾病が発生するというだけでなしに、そのほかのいろいろな原因に基づいても発生するということは、これは先ほど申しました私どもの四十四年の通達の中でも明確に述べて、専門家が言っておられるわけでございます。そこで業務によらない頸肩腕症候群と、業務による頸肩腕症候群との認定ということが問題になってくるわけでございます。したがいまして、それら手指作業の方の頸肩腕症候群全部を三十五条に記載するということは困難だろう、かように考えておるわけでございます。そこで、現在は三十五条の三十八号によりまして「その他業務に起因することの明かな疾病」ということで、頸肩腕症候群の中でも業務に起因することが明確なもの、こういうものを職業性の疾病といたしまして補償の対象にいたしておりますので、その業務上外の認定が的確に行なわれるならば労働者の保護に欠けることがないのではないか、かように考えておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 いままでと同じようなやり方でこれが救済可能だというふうに私は受け取りましたが、なお局長にもう一つ。  先ほどあなたが答弁してくれたこの内訳なんであります。これには、昭和四十三年に交換職は二十二名です。三十九名のうち二十二名。四十四年には総計六十八名のうち交換職は四十二名です。四十五年には総計百十五名のうち交換職は七十七名です。四十六年は二百二十名のうち電話交換職が百五十九名です。四十七年は七百六十四名のうち六百五十九名です。そして先ほど発表があった今度の四十八年度八月現在で、千三百九十二名のうち千二百二十三名。これならどのような状態をもってしてもその辺に集中される症状である、こういうようなことは歴然としているのです。したがって、筆耕まで加え、電信手まで加えるようになっているわけです。もうすでに電信なんかないのです。私も電信手なんです。もうモールス符号でやる電信はないのです。日本の中でこういう通信をやっているところはないのです。無線以外にはないのです。陸上ではないのですよ。そういうようなのが歴然としてまだここに載っておるのに、新しい業務、交換職がないというのは、そもそも時代にそぐわない。昭和二十二年当時のことだからこういうふうになっておる。四十八年です。二十二年以来高度経済成長によって自由主義国のうちGNP世界第二位になっている日本であるわけです。したがって二十二年といまと——二十二年のころはモールスはありましたよ。だから電信手なんかあった。いま電信手なんかありますか。どんなのが電信手なんですか。モールス符号によって手元を動かすというのがありますか。あるいはタイピスト。もう変えてもいい時期ですよ。ましていまプロジェクトチームによって結論が出るというのでしょう。ここで決断をしないとまた労働省は時代おくれになるのですよ。この点をもう一回検討してもらいたいと思うが、ひとつ御答弁を伺います。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 基準法の施行規則の三十五条の十三号に「電信手、タイピスト、筆耕手等の手指の痙攣及び書痙」というのが確かにございます。しかし、もちろんこの「等」の中には電話交換手等もけいれんや書痙のある方は入るわけでございますが、いま問題になっております頸肩腕症候群というのは、その中の一部はこの十三号の「痙攣及び書痙」というのに該当いたしますが、このけいれんや書痙以外の症状による頸肩腕症候群、それが非常に多いわけでございまして、そこがむしろ現在は問題になっております。それをいま三十八号で認定をしておる、かように申し上げたのでございまして、問題はむしろ十三号よりもその三十八号で認定しているけいれん及び書痙以外の頸肩腕症候群が問題なわけでございます。  しかしながら、頚肩腕症候群の疾病の原因としては、作業に基づくもののほかに、専門家の方々から出ております御意見によりますと、たとえば頸部の脊椎骨軟骨症だとか、あるいは頸部の椎間板ヘルニアだとか、頸部の脊椎腫瘍だとか、あるいは斜角筋の症候群、あるいは手根管症候群、あるいは尺骨管症候群といったようないろいろな疾病で頸肩腕症候群になられる方もあるわけでございまして、そういう他の疾病による頸肩腕症候群と業務上の作業によるところの頸肩腕症候群、そこがどうして判断するかということが非常にむずかしい。そこをいま専門家から検討をしていただいているわけでございます。したがいまして、一定の職種の方の頸肩腕症候群全部を三十五条に列記するわけにはいかないわけでございますが、それら職種の頸肩腕症候群のうち、さらにこれこれのものといったような限定が医学的にできますかどうか、それらについては専門家の御意見も十分に聞きましてさらに検討していきたい、かように考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 郵政大臣、公衆電気通信法というあの膨大な法律があります。あの中にまだ逓信大臣、というのはあなたの名称ですよ、逓信大臣という名称が残っているのです。ただしあれは読みかえ法がございまして、逓信大臣とあるは郵政大臣と読みかえるとなっております。まだ法律上残っております。これまた電信手というのがまだ残っているのですから、これを電話交換手と読みかえるぐらい、簡単なことです。まだほかに前例もありますから、そういうふうにして現状に沿うような行き方に検討されるようにしてもらいたい。せっかくプロジェクトチームで今年中に結論が出るといいますから、その節を期して読みかえてはどうか、あるいは新たに項を設けるかどうか、これを検討してもらいたい。検討議題としてこれを提供したいと思いますが、それはよろしゅうございますか。うんとかすんとか言ってください。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 検討させていただきます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 急ぎます。  電電公社にお伺いいたしますが、認定がおくれているわけですよ。一体本社のほうではどういうようにして指導を通信局に対して行なってきておりますか。

小沢春雄日本電信電話公社厚生局長

○小沢説明員 お答えいたします。  私どものほうでは、先ほど労働省のほうからいろいろとお話もございましたように、労働省と密接に連絡いたしまして御指導を受けながらやっておりますが、現在のところ基発七百二十三号の中のいわば私どもとしては三つの条件、すなわち相当期間その業務に引き続き従事しているということ、それから二番目は他の同種の労働者の業務量に比して過重であるという点、それから第三は業務量に大きな波があるという点、この三つでございますが、あとの二つの点につきましては労働省のほうでも弾力的な解釈の余地があるという御指導を受けておりますので、私どものほうでは現在医学的に、医学的といいますか、他覚的な明瞭な所見のある職員で、しかも業務上以外に原因が認められない者につきまして業務上疾病として認定をしていくというような考え方を立てております。そこで現在は、先般も二月二十七日にもお答えいたしましたように、本年度から労働組合との話し合いで認定権を全国の通信局長のほうに移しましたので、通信局長がもっぱら認定ができるということになっております。これも、認定を早くする、本社に上申して本社の厚生局長が認定するというようなことでは時間がかかりますので、できるだけ現場においてすみやかに処理をするという趣旨でやったわけでございますが、各通信局の担務者であります職員部長あるいは保健課長を何度も私のほうに呼び寄せまして、頸肩腕症候群に関する会議を数回開きまして、先ほど申し上げましたような考え方で、認定申請の出ている先ほどの百九件につきましてできるだけすみやかな処理をするようにということを強く指導しております。その結果、現に逐次その処理が相当促進されておるというふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 公害行政と労働災害とは一致した点があるということを先ほど言いましたが、公害行政の中で、いま三木環境庁長官を長にして、疑わしきは救済するという方向に変わってきております。大臣、今度の労働災害の点では、この頸肩腕症候群、疑わしきは認定する、疑わしき者は救済する、当然こういうように考えを変えてもいい段階ではなかろうか、こう思っているのでありますが、この点は、副総裁きょうおいでになっておりますが、もうすでに世の中そう変わりつつありますが、この問題に対してどのようにお考えでしょうか。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 前回も先生から御指摘がございまして、この問題は私どもとしても前向きに取っ組んでおるわけでございますが、電話業務は明治、大正、昭和、すでに七十五年間やっておりますが、特に明治は別としても大正、昭和の初期にこうした症状の問題というのはあまりなかったと思うのでありますが、先ほど労働基準局長の御説明でおわかりのように、キーパンチャーあるいは電信手、そういう極度に手指を使う者と電話交換手の障害というものは多少違って、むしろ電話交換手は耳で非常に苦労をし、また心労の多い商売であります。電話交換業務の手指を使う分野におきましては、近代化され、職場環境も改善されれば、特に手指を前以上に激しく使わなければならぬという問題もないように感じるので、そこに認定基準の非常にむずかしい問題があろうと思います。しかし、これも一つの近代病というか、新しい産業の避け得られない病気であるとするならば、やはり公社もこれに前向きで取っ組んで対処しなければならぬと私は思うのであります。したがって、私どもは病院を持っておりますので、このドクターグループを十分に活用する。先般も内々の報告を聞きましたけれども、いろいろと考えさせられる点があるのであります。そういう点もこれから多少職場環境の改善も実施して、要は少なくともこの患者を減らしていく、絶無にしていくということが一番大事なことであって、病気に認定されるとかされないとかいうよりも、そういう病気にならないように前向きで予防措置を考えるということのほうが、やはり遠いようで早手回しだと私は思うのであります。  以上、私の考えでございますが、所見を申し上げたわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 大体わかりましたが、やはり大臣、こういうような問題に対しましては、高度経済成長の中で公害を出さないで産業の中核として伸びたのは電電公社の業務だけである、こうさえいわれておる。その中にはこういうような人たちが日夜交換手のようにして人にも言わないままに仕事をしておった、こういうような実態がわかった以上、一種の公害と同じ認識の上に立って、これはやはり徹底治療させてやるべきだ、疑わしきは救済する、この基本原則の上に立ってこの問題と取り組むべきだ、したがって、業務外であるという反証のない限りは、これはやはり認定してやるという考え方に立つほうが現代の新しい考え方じゃなかろうかと私考えているのです。業務外という認定、これは因果関係がないから医者がわからない、だから業務外ということになるのです。こういうようなことに対しては、やはりこの際疑わしきは救済する、こういうような考え方の上に立って行政を進めていくべきじゃないかと私は思っているのですが、そういうような意味からして、業務外であると反証のない限りは業務内だ、業務上だ、こういうような考え方に立って指導すべきだ、私はこう考えておりますが、大臣の御高見をひとつ拝聴させてください。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 先ほど来御議論を承っておりましても、認定につきましてはなかなかむずかしい面があるように拝聴いたしました。しかし、公社として日常職員の健康管理に十分配意すべきは当然であるし、また業務上疾病と認定された者についてはすみやかに救済することも当然であると私は思います。ただいまの御意見を十分頭の中に置いて、今後職員の業務上の疾病あるいは業務外の疾病であるという認定につきましても、配慮の上公社が適切な措置を講ずるように指導してまいりたい、かように考えます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それで、公社自身も認定に対して医学的に解明していないけれども、それとは別問題として認定した、こういうような御発言があるようでありますが、業務外としたのは医学的立場から他の素因との関係があるので認定からはずした、こういうようにも言っておりまして、認定に対してのはっきりした基準というものになかなか混迷があるのではないか、こうさえわれわれには考えられるわけです。こういうようなものに対しても、疑わしきは救済する、こういうような上に立って、これを認定を執行してもらいたい、基準を執行してもらいたい、こういうように思っておるわけです。まだ混迷はあるということはわれわれは現地を調査してわかりました。しかしながら、やはりプロジェクトチームができて、ことしじゅうにはっきりした結果を出すでしょうけれども、その上に立ってはっきりした対処をしてもらいたい、このことだけは強く要請をしておきます。  これは監督官庁として郵政省にお伺いしておきたいのでありますけれども、電電公社がいまこういうような状態でありますけれども、監督官庁としてこういうような事態に対してはどういうふうに指導しておられますか、その点についても一言聞かせてください。   〔羽田委員長代理退席、委員長着席〕

浅見喜作郵政大臣官房電気通信監理官

○浅見政府委員 事柄がいわゆる職業病と申しますか、業務上疾病の問題でございますので、直接的には公共企業体である公社と労働省、具体的には労働基準局との間の関係であろうと思いますが、私どもも公社がこの問題に前向きに積極的に対処していくことにつきまして従来報告を受け、それに対しまして私どもでも気がつく面がございますれば助言をする、こういう立場でやってまいっております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 まあこの点では私のほうから要望にとどめておきますが、予防措置であるとか、早期認定、この指導強化についていま大臣もその趣旨に沿うて今後行なうということですから、監理官のほうでも十分この趣旨を体して、電電公社のほうに対して認識を新たにしておいてもらいたい、このことを要請しておきます。  私もまだまだあるわけでありますけれども、時間になってしまったので、このあと金子みつ代議士のほうから、女性の立場に立った鋭い質問がございますから、それをひとつ十分拝聴していただきたい、こういうように思うわけであります。ひとつ大臣の疑わしきは救済する、この一つの基本的考え方だけはお忘れにならないように、また労働省自身も、電信手なんていまありませんから、あれはもうすでに電話交換手と読みかえてもいい文句でありますから、電信手なんて現存しておりませんから、それも考えて——そんなことしなくてもりっぱにひとつ列挙できるようにしてこれを救済するように心から要請して、私の質問を終わらせていただきます。たいへんありがとうございました。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 次に、金子みつ君。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 私は、いま質問が続いておりました電話交換手の人たちに関する頸肩腕症候群の問題につきまして、少しく具体的な面を取り上げて質問させていただきたいと考えておりますけれども、副総裁、時間の都合がおありのように承りましたので、電電公社の方々に先に質問をさせていただいて御意見を承りたいと考えております。  いま島本議員からの質問に答えていただいて、全国的な頸肩腕症候群の罹病発生状況というのをお聞き取りいただいたと思うのですけれども、その中でさらに全国的な分布状況を見てみますと、東北地方が一番多いのでございます。そしてさらに東北地方の中でも福島県が多いということ、こういうようなことは資料をごらんいただきますればおわかりいただけると思います。私どもは、その中で福島県の中でもきわ立って罹病率の高い患者が多い郡山電話局を調べさせていただいたのですけれども、昨年の十二月からことしの最近の八月までにかけましてぐんぐんと罹病者がふえております。この問題につきまして私はお尋ねしたいことは、なぜこんなに急速に罹病者が発生したのかということについてどのように受けとめておいでになるのかということなのでございます。たとえば職場の環境条件ですとかあるいは作業実態、すなわち労働条件などが適切でないためではないかというふうにお考えになっていらっしゃるのかどうか、あるいは、それはそうでないというふうにお考えになっていらっしゃるのかどうか、その辺を副総裁のお考えを聞かせていただきたいのでございます。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 お答えいたします。  いま金子先生の質問の点は私も非常に問題のあるところだと思うのでございますが、詳しくは厚生局長からまた答弁をさせますが、特に労働条件がきわ立って忙しいとかあるいは職場環境が、局舎が非常に古くて暗い、あるいは非常に不便な状況に置かれている、そういうことをまずもって考えるしかありませんが、郡山の問題はそう局舎も狭隘とか古いというものではないと思います。ただ全体的にはそう新しい部類ではないように聞いております。それから雰囲気というようなものが非常に影響するという話も聞いておりますが、雰囲気は労使関係なども含めて確かにこれはほかの局よりも多少問題のあるところに聞いております。それだけでそういう病気がたくさん出るかどうかというのもまた非常におかしな話だと私は思います。要は全国的に見ますると、非常にきわ立って多いところがあったり、また比較的コードが多い激しい業務であってもわりあいに少ないとか、そういう点がやはりこの病気の非常に本質的な解明のしにくい、いろいろの社会環境とかあるいは通勤時間とかあるいはスモッグとか、いろいろの複雑な要素もはらんでいるということが学者の説にあるようでございます。そこらは私自身も正確には先生と同じふうに疑問を持っているところでございます。詳しくはまた厚生局長から先生の御質問に対しまして答弁させますが、私の考えも全く先生と同じような考えを持っておるわけでございます。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 いまの副総裁のお話で、実情をつかんでいらっしゃるようにも伺えますし、そうでないようにも伺えるわけでございますが、局長が御説明くださるそうでございますが、時間がたいへんに制約されておりますので、まだほかにも質問させていただきたい問題もございますから、この問題につきましては私が申し上げたい点を質問させていただきたいと思います。  いま私が申し上げました職場の環境条件とかあるいは作業の労働条件なんというのは——私は郡山の局というのは初めて入って見せていただいたのですけれども、一般的に申しまして非常に交換手の人たちの働く条件というのがよくないということがわかりました。作業場なんか、部屋でございますが、一つの部屋に、これはどこの交換局でも同じかもしれませんけれども、問題になると思いましたのは、交換台だけが部屋にあるのではなくて、ほかの事務をとる人たちも同じ部屋に入っている。そしてその間に遮蔽も何もないわけです。つい立てもなければ何もございません。非常に注意が散漫になるおそれがありまして、疲れやすくなることは一目でわかりました。それから部屋が暗いということも入ってすぐ感じました。二百ルクスしか発しないそうでございます。それから、働いている人たちは冷たい冷房のことをたいへんに訴えておりましたけれども、冷房の問題に関して湿度の関係に何も関心が払われていない。温湿度計もございません。こういうようなこと、あるいは交換台と作業をする人との体位の関係、これがいわゆる人間工学的な立場から適正に考えられていなくて、足をぶらぶらさせていたりして一つも安定しないというような姿勢で作業をやっているというような問題、あるいはブレストの問題、そういったたいへん基本的な、原則的な条件が整っていないということがしろうとの私が見てもわかったのです。ですから、こういうことはほんとうに問題だというふうに思いました。これはやはり労働条件が適切でないという一つの証拠ではないかというふうに思ったわけでございます。  それからいま一つは、副総裁も御指摘なさいましたけれども、精神的な問題というのは、これはいわゆる背面。パトロールという言い方をしておりますけれども、働いている人のうしろを、交換手の人たちを責任をもって指導する主任の人は当然だと思いますけれども、それ以外に、直接その責任を持っているかどうかわかりませんが、課長さん方がときどきそのうしろを歩いて、近づいてきて顔を寄せてのぞき込んだり、早くしなければだめじゃないかとかなんとか言われるそうです。そういうことはほんとうに精神的に苦痛で、しょっちゅううしろをだれかに見ていられると考えるだけでも非常に神経がいら立ってきて疲れるということが一つの大きな原因になっているんじゃないかというふうに考えられております。  こういうような条件のほかに、いま一つ私どもがあれしましたのは、電話の加入率というのが非常に急激にふえたんだそうでございますね。四十二年には一二・一%だったのが、四十三年以来急にふえて四七・三%とか、四十七年には四八・九%とかいうふうに電話の加入率が非常にふえたにもかかわらず、人が少しもふえていない。働く人のほうが増員されていない。したがって、その結果は労働過重になるということは当然のことなんでありますけれども、これが例の一号応答装置というもののデータではっきり出てまいりました。このデータが、実際には三二・一%にもなっておるのに一七・一%だといって報告をして、労働強化を隠蔽していたというような事実も出ました。この問題は電話局でも認めておられて、今度はそういうようないいかげんなごまかしたような報告はしないというような返事をなすったんですが、私はそういうようなことが行なわれているのかということでびっくりいたしましたし、それをまた認められたというので、何とも言いようがないと思って私はほんとうに驚きまして、このような労働管理をしているのでは働く人たちはほんとうにたいへんだなということをしみじみと思ったわけでございます。このような問題。  それからさらに電話交換手の人たちの一回の着席時間というのが、短いのは三十分でございますが、長いのは二時間もすわっていらっしゃる、そうなりますと非常に疲れます。それで、こういうようなキーパンチャーの人たちでもあるいはチェッカーの人たちでも、最低一時間ということになっておるのですね。そして十分間なり十五分間は休憩するというふうになっているのですけれども、交換手の人たちは二時間も継続してすわらなければならないというような状態になっているようでございます。  こういうような点、一つ一つあげていったら切りがございません。時間の関係もございますのでこの辺でとめたいと思うのでございますが、こういうようないわゆる作業条件、労働条件というものや部屋の環境状態なんかが適切に行なわれていないということから考えて、私はこれはぜひ改善しなければならないと思うのですが、改善させなければならないというふうに考えていただけますでしょうか、そのことをひとつ御回答願いたい。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 ただいまのいろいろの労働条件が公社の成長とともに変わってきて、特に悪化してきた、これは先生にもう少しいろいろと御説明申し上げないとわかりにくいと思いますが、特に福島県だけじゃなくて、日本全国同じように燃え上がっておりまして、全体としましては、交換手が減少する方向にきております。部門によっては非常に労働密度が上がってくる分野もあると思いますが、電話運用の分野におきましては、全体的にはやはり減少あるいは減員の道をたどってきておるわけでございます。  それから職場環境につきましては、先ほど申しましたのは、日本全体のレベルは過去から見れば相当上がってきているということで、局所的にはまだ至らない点もございます。なぜ福島県だけに非常に多いかということも、よく御説明申し上げないとなかなか御納得いかないと思いますが、職場環境の悪いところでこの問題が片づきますれば、これは私はまだ幾らでも努力する余地がございますし、そういう設備の改善によって職場改善ができてこの病気が減るということになれば、これは非常にまだまだ私でもやれる余地がございます。また、そういうお金はそう大きな問題ではないと思っております。  ただ、全体の成長とともにだんだんと過重になってきているという点は、もう少し御説明申し上げないと御納得いかないと思うのでございます。

小沢春雄日本電信電話公社厚生局長

○小沢説明員 金子先生先ほどお尋ねの設備、環境についてお答えいたしますが、先生が福島、郡山地区を御視察になりまして御指摘くださいました点については、すぐ私どものほうに連絡が入りました。それで、実は私期せずして思ったのでございますが、先ほどお話ししましたプロジェクトチームのお医者さん方が、やはり同じところをその前に視察しておりまして、その先生方は、むろん公式の答申は、先ほどお答えしましたようにこれからでございますが、個人的に先生方に会っていわゆる雑談をいたしますと、やはり金子先生が御指摘になったとほぼ似たようなことを初めて電話局の中に入って感じたということは承りました。  そこで私どもといたしましては、たとえば照明の問題などは、調べましたら、事実先生のおっしゃいますように、二百ルクス程度しかないということでございますので、これは少なくとも三百ルクス程度以上確保しないとまずいということで直ちに照明を直しまして、三百ルクスに現在はいたしました。それから温湿度の問題なども極力注意して、作業環境を良好に保つようにというようなことの指導もいたしました。  しかしいずれにいたしましても、先生が御視察になって照明の二百ルクスを発見されて御指摘になるというようなことは、私どもといたしましてはたいへん怠慢でございますので、反省いたしました。いま私どもといたしましては、全電通労組と安全及び衛生に関する協約というものを結んでおりまして、いわば環境問題もこの中でいろいろと話し合ってやっておりますが、さらに十分、特に交換オペレーターの作業環境につきましては、全国的に、プロジェクトチームの作業と並行して、直すべきものは積極的に直してまいりたいと思っております。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 そこで私は考えるのですけれども、労働省の基準局長にお尋ねしたいのですが、労働省ではことしの三月三十日に基発第百八十八号「金銭登録作業の作業管理について」という通達を出しておりますね。この通達の内容を拝見しまして、これは金銭登録の人たちのためにつくられたものだと思いますので、それ以外には適用されていないのかと思われますけれども、私は、この通達自身を電電公社の電話交換作業にも範囲を拡大して適用するようにはかっていただいてはどうかというふうに考えるのでございますが、そのことについてやっていただけるでしょうか。

渡邊健二労働省労働基準局長

○渡邊(健)政府委員 頸肩腕症候群につきましてはいろいろな職種で発生しておりまして、私ども従来はキーパンチャーの作業管理についてやはり同じような作業管理の基準を出しておったわけでございますが、近時スーパーというものがだんだんふえてまいりまして、スーパーを利用される方が非常に多くなってまいった、それに伴ってスーパーにおけるチェッカーの方のお仕事が非常に増加をいたしました結果、近時そういうスーパーのチェッカーの方の頸肩腕症候群というのが多く出まして、社会的に問題になってまいったわけでございます。  そこでことしの三月、御指摘のように「金銭登録作業の作業管理について」という通達を出しまして、予防のためのいろいろな指導をそれによってやっておるわけでございますが、疾病は同じ頸肩腕症候群でございましても、それぞれの業種、職種の様態によりまして作業に違いがございます。したがいまして、作業の管理指導につきましてはそれぞれの業種、職種の実態に応じてやはり指導する必要がある、かように考えております。  チェッカーにつきましては、一日じゅう同じというのじゃなくて、買いもの客が一日のある時期に非常に集中する繁忙期という時間帯がございます。そういうあたりが一番問題でございますので、先生も御承知と存じますが、この指導要領におきましても、繁忙期を中心にこういうふうにしろというようないろいろな作業の基準を設けておるわけでございます。  なおそれから、金銭登録作業をしておりますチェッカーは、単に金銭登録機の打鍵をするだけではなしに、来客の買い上げの品物の点検、それから金銭の受け渡し、場合によりますと包装の作業なども同時にやっておるといったような問題もございまして、そういう作業の実態に応じてこの指導要領をつくっておりますので、直ちにこれが電話交換手にそのまま当てはまるかどうかはいろいろな問題があるのではないかと考えております。  ただ、先ほども申し上げましたように、いま電電公社のほうでプロジェクトチームをつくっていろいろ御検討でございまして、このプロジェクトチームの任務の中には予防の問題なども含まれておりますし、そのためにすでに作業姿勢その他についての調査などもやっておられるようでございますので、プロジェクトチームの結論が出ましたのを拝見しました上で、何らか電話交換手などについても類似のような指導の基準ができるかどうか検討してみたい、かように考えるわけでございます。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 職種が違いますから、全く同じというわけにはいかないともちろん思っております。しかし電話交換の人たちというのは、電話が鳴ってきて応答するのに十一秒以内というたいへんにきびしい約束がございます。十一秒以内に答えるというためにはしょっちゅう神経を集中していなければなりませんし、途中で休むということがないわけですね。まだしもパンチャーの人たちなんかは、たたいてばかりいないで客と応答するということが、マイナスの面が出るかもしれませんけれども、一時違った形に変わるということで、私はその点疲労度の上では非常に違ってくると思います。有利に働いておるというふうに考えることもできるかと思うのでございます。プラスマイナス両面出てくると思うのでございますけれども、そういう意味におきまして、私は電話交換手の人たちの仕事の条件を考えてみますと、連続にそれがあるわけですから、むしろきびしいというふうに考えていいんじゃないかと思います。ですから、いまの問題につきましては、いま直ちに回答いただくことは無理かもしれませんけれども、ぜひ考えていただきたいと思うのです。  それから、もう一つ質問させていただきたいと思っております職員の健康管理の問題なんでございますけれども、先ほども島本議員がおっしゃっておられた認定するかしないかというむずかしい問題もございますけれども、認定するしないに関係なく、発病しているという事実は事実なんでございますから、病人がいるということは間違いないわけなんです。ですから、こういった病人をつくらないための予防を中心とした健康管理がどのように機能されているかということでございますけれども、これは健康管理組織というものをお持ちになっていらっしゃると思うのですが、その組織がどのように機能しているかということをちょっと御説明いただけますでしょうか。

小沢春雄日本電信電話公社厚生局長

○小沢説明員 お答えいたします。  電電公社は、いま全国に十六の逓信病院を持っております。それから主要なところに診療所、健康管理所、医務室というものがありまして、これを全部合わせますと、部内医療機関の数として全国で百五十五機関ございます。たとえば先生、先ほどお話しの福島地区でございますと、福島に診療所、それから平に診療所がございます。これも医者、看護婦、保健婦等が配置されております。  こうした医師に、もしくは保健婦によりまして定期的な健康診断それから職場巡回というようなものを、特に本年から産業医というものの職分が法律でも定められましたので、これにのっとりまして職場の衛生管理、健康管理というものを十分やるように努力しております。  頸肩腕症候群の予防対策といたしましては、昨年までは定期の健康診断、これは年一回ないし二回徹底的にやるわけですが、頸肩腕症候群に関する診断項目がございませんでしたが、これを本年度から、労働組合との話し合いに基づきまして実施するようにいたしました。  それから先ほどお話しの、罹病している者に対しましては、あるいは罹病の疑いのある者に対しましては、さらに別に精密検診を行なうようにいたしております。たとえば血液検査とか、そういうものを含めまして精密検診を実施するようにいたしております。  それからプロジェクトチームも、やはり先生方のおすすめがありまして、職場体操をなるべく多く実施することがいいということでございますので、おも立った職場にはいまそれを取り入れさせまして、始業時とかあるいは仕事の合い間にできるだけ——これも頸肩腕症候群用の体操というものが考案されておりますので、これを実施いたしております。  それから先ほどお話しの作業環境を整備するため、交換室、休憩室、宿直室の照明、温湿度、騒音等の環境測定を実施いたしまして、不備な点は直ちに改善するようにいたしております。  それからマッサージ機の買い入れ、それから健康管理、ことに頸肩腕症候群に関する知識を深めてもらう関係もございまして、医師自体のこの病気に関する研修会もすでに数回実施しております。  以上のようなことで、予防対策につきましては努力いたしております。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 いま御説明くださったのは公社として計画していらっしゃることですね。かようにいたしておりますということでございましたが、実際には運営されていない面もたくさんございました。それは私はいまここで時間がありませんから一々あげつらいませんけれども、局の方たちとお話しいたしましたときにはっきりいたしました。それで私申し上げておるわけなんでございますけれども、いわゆる健康管理というものが不十分であるということが非常によくわかったわけでございます。いまお話しの産業医の問題も、いらっしゃいませんね。おいでになりません。それで過去一年間はいらっしゃらなかったからほんとうに不十分だったということを局の方もおっしゃっております。なされていないのです。産業医の方がいないならば、保健婦の方か衛生管理者でもいるかと思いましたら、衛生管理者の人は一人で、しかも事務の方が兼務なんです。労働安全衛生規則によりますれば、医師がいないとき、二百人以上五百人までの施設では二人衛生管理者を置かなければならないということがちゃんと規定されているわけなんです。ですけれども、それはありませんでした。そしてまた、お一人いらっしゃる衛生管理者の方が、資格を持っていらっしゃるだけで、そういっては失礼ですけれども、事務の方なものですから、みんなの日常の健康管理とかあるいは健康生活指導というものが具体的になされていないわけです。無理もないと思います。ですからこういうときには、労働省の基準局から出ております「労働安全衛生規則の施行について」昭和四十七年九月十八日、基発第六百一号の一というものの中に、「専属の産業医の選任を要しない事業場においても比較的多数の労働者の勤務するところについては、労働者の健康管理に資するため、衛生管理者の免許を有する保健婦の活用等を行なうよう指導すること。」と書いてありますけれども、これもございません。郡山は職員が四百七十九名おります。ですから、五百名には満たないかもしれませんけれども、五百名に近い数を持っております。五百名以内だったならば二名置かなければなりませんのに、そういうことがたいへんに不徹底であるということもわかったわけでございますが、こういうような問題につきましても、先ほど基準局長にお尋ねいたしましたこの通達ですね。この通達の中ではそういう面にもこまかく行き渡った指導が通達されているということを私は拝見いたしたわけです。ですから、この通達をぜひ適用していただきたいということを局長にお願いしてあったわけです。健康管理を進める面からも、予防、治療、リハビリテーションの一貫した職員の健康管理の立場からも、いまの通達をもう一ぺん基準局長は考えていただきたい、そして公社の方々は少なくとも安全衛生規則の中にうたわれておる点については実施できるだけのことをしていただかなければならぬ、私はまずその点をお願いしたいと思います。  あと時間の関係がありますので、一つ二つ聞かしていただきたいのは、やはりいま申し上げました予防、治療、リハビリテーションの一貫した職員の健康管理の面からでございますけれども、治療の面についてでございますが、治療の面について私どもが知り得ましたところでは、郡山の電話局では十四カ所の指定病院をきめていらっしゃいました。そしてその十四カ所の指定病院に、職員たちが適当な、地域的に考えて行くのだと思いますけれども、十四もあるということで、十四の施設の名前もいただきました。ところが十四の施設の中で、整形外科を全然診療科目に持っていない病院が五カ所あるのですね。そうすると、一体整形外科を持たない病院を指定病院になさった理由というのはよくわからないのですけれども、これはお取り上げになってお取りかえになるかどうか、そういう方針がおありになるかということをひとつ伺いたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。

小沢春雄日本電信電話公社厚生局長

○小沢説明員 お答えいたします。  指定病院は、昨年まで逓信病院、それから大学附属病院、労災病院がいわゆる指定病院で、この指定病院の仕事というものは、たとえば先ほどの業務上疾病に認定する場合には指定病院の診断が必要だ、それから勤務を軽減する場合にも指定病院の診断が必要だ、この意味の指定病院でございますが、これは本年から労働組合と話し合いまして、従来百四十程度の指定病院をいま全国で六百四十にふやしまして、その中の福島地区がお話しの十四病院ということでございますが、ふやしましたのは国立病院、それから都道府県立病院、市立病院で、しかも外科もしくは整形外科を持つ病院というふうにいたしております。したがって、整形外科という分科はなくても、一応外科を持っておる病院は指定病院に加えておるわけでございますが、今後もし指定病院の場所とかあるいはいろいろな意味で不便な点があれば、これは労働組合との話し合い事項になっておりますので、加えたり減らしたりというようなことは十分可能でございますので、福島地区の実情をさらに十分調査をいたしまして善処いたしたいと思います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 わかりました。整形外科の診療科目を持たない病院でも一般外科ならばよろしいということにつきましては、専門の方々の御意見をよくお聞きになって、そして専門的な審査ができるかどうかということを前提としておきめになっていただきたいと思います。  それから指定病院の関係でもう一つございますが、これは厚生省の方にも伺いたい点で、両方に聞いていただきたいのですが、いま局長がおっしゃいました国立の郡山病院というのが指定病院になっているわけでございます。この国立郡山病院というのが地域的にいいましても郡山の電話局では一番近いところですから、ここと猪苗代と両方に行くと思いますが、特に局の人たちはここへ診察を受けに行くのでございますけれども、私どもが参りましてびっくりいたしましたことは、国立郡山病院では、郵便局の人が参りますと、郵便局の人は火曜日と水曜日と金曜日に一人ずつだけしか見ませんというふうにきめられてしまっているわけです。これは制限診療だと思うのですけれども、その点を厚生省の方に伺いたいと思います。  それから、時間の関係がございますのでもう一つ一緒に質問させていただきますが、同時に郡山病院では、郵便局の人が来て共済の証書を見せますと、ああ局の方ですね、それでは頸肩腕症候群という診断書は書けませんよ、こういうふうに言われてしまうわけですね。これは一体どう解釈したらよろしいでしょうか。病院としての責任と義務が果たされていない。しかも国立病院の運営としてこれではどういうふうに人に説明したらいいでしょうか。病院課長さん来ていらっしゃいますか。どうぞ御説明いただきたいと思います。

山中和厚生省医務局国立病院課長

○山中説明員 御指摘の国立郡山病院は、現在整形外科医二名配置しております。それで、実は頸肩腕症候群の診断になりますけれども、頸肩腕症候群は、大きく言いますと機能的疾患なので、診断行為としては既往症を考えたり、それから上腕の神経の伸展試験とか上腕の動脈の圧迫試験とか、こういうさまざまな機能的な試験がございます。それで非常に時間をとりまして、一人三十分ぐらいかかるというのが実態でございます。しかし、火水金で一人ずつだけだといま初めてお聞きしたわけですが、国立病院の責務からいいましてこういうことはさっそく改めたいと思います。ただ、先ほど申しましたように、この診断行為に対して非常に時間がかかるということで、一度に五、六人の人がある日に集まりますと整形外科の機能がほとんど停止します。それで、さっそく現地ともいろいろ情報を交換いたしましたけれども、ただいま指定病院のお話がございましたが、現在福島県には、公的医療機関として整形外科を標榜しておるのは国立郡山病院以外に七カ所ございます。もちろんこれは立地条件の問題でこれを全部散らすということはできないと思いますが、やはり現地で相談の上、たとえば日を割り振ってやるとか、公的病院に近い人はそちらに行くとか、そういうことで十分需要に応ずることはできると思いますので、その点はこれから現地とも十分相談しまして遺漏のない指導をいたしたいと思います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 もう一つ、診断書を書いていただけないという問題はいかがでしょう。

山中和厚生省医務局国立病院課長

○山中説明員 局の人だと診断書を書かないというのはちょっと初耳でございまして、たとえば郡山病院にただいま九十名の患者が来院しておりますが、そのうち七十七名にこの診断書を書いたという情報をいただいております。診断行為というのは何ものにも左右されないものですし、病気の事実をそのまま診断するということでございますから、もしそういう事実がありとすれば厳重に指導いたしたいと思います。なお、この点は現地によく連絡いたしたいと思います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)委員 私は実例を持っております。実際にその人に会って話を聞いておりますので申し上げてもいいのですけれども、時間の関係もございますので省略いたします。事実そういうことがあるのでございます。しかもお医者さんに言われるのじゃないのです。受付で局の職員のあれを見せただけでもう言われちゃうのです。ですから、局の人たちとしては非常に疑問を持つわけです。非常に疑心暗鬼になって、あまりたくさん病人が出たら認定するのは困るから、ひょっとしたら公社のほうと病院のほうと何かつながっているのじゃないかというような、そういう考えつかないようなことでも何となく疑わしく思ってしまうわけですね。私は非常に問題だと思うのです、そういうことを考えさせてしまう実態があるということについては。ですから、この問題は公社のほうでも局のほうによく言っていただきたいと思いますし、それから国立病院に対しては厚生省のほうから正しい指導をしていただきたいと思います。そしてこのようなことがこれから起こらないようにしていただきたい。初めのころはちゃんと診断してもらっていたのだそうです。それが、してもらえなくなったのはここ一年くらいの問題でございます。ですから、一ぺんに十人も二十人も行くわけではございませんし、いまお話しのように話し合いをよくして、一日一人しか見ないというような診療制限をするようなことがないように、ぜひきびしく御指導を願いたいと思います。  それから電電公社の方は、局のほうにもそのことについて同じように御指導を願いたいと思います。そしてそのような事実があれば、直ちに改善してもらうために努力をしていただきたい。それをそのままにほうっておかないで、そういう事実は改めるようにするように指導していただきたいと存じます。  最後になりましたが、重ねて労働省の基準局長にお願いいたします。あの通達を、プロジェクトチームの結果が出たならばそれが一つの根拠になると思いますけれども、考え方としてはプロジェクトチームの結果いかんにかかわらず、そういう別の角度から考えていただいて、このことをぜひ実現させていただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 午後二時再開することとし、この際、暫時休憩いたします。    午後一時十八分休憩      ————◇—————    午後二時十分開会

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  逓信行政に関する件について質疑を続行いたします。土橋一吉君。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 委員長のたっての促進でありますので、私はやむを得ず発言をする次第でございます。  本委員会は、御承知のように、過半数の定員をもって開会することを国会法その他の規定によって認められておるわけであります。にもかかわりませず、ただいま開かれておる委員会は、ごらんのとおりであります。このことは、後ほど、やはり今後の逓信委員会運営にあたりまして厳に慎むべきことでございますし、国会法の規定を順守するゆえんでありますので、私はやむを得ず発言をせざるを得ない状況であります。そのことを冒頭速記録にとどめておきまして、発言をいたしたいと思うのであります。  八月の三日、私は秋草副総裁に北陸通信局管内の二、三の局を訪問させていただくことを御了承いただきまして、四日に二局を訪問いたしました。基本的な問題については後ほどに質問を展開いたしますが、時間の関係上まず最初に、すでに今年の春先、山本総務理事に日本共産党を代表いたしまして平田議員と私がおじゃまをいたしまして、日本共産党は衆議院の第三党になったのであるから、またわが党の政策は御承知の議会制民主主義を中心として進めることを考え、しかも、逓信業務あるいはこの電通の業務についてもやるべきことはやるし、意見のあるべき者は意見を述べて今後やる所存である、しかしながら、私どもの今日まで聞いた範囲におきますと、たとえば松山電信電話局であるとか、あるいは高知電信電話局であるとか、あるいは厚木電話局であるとか、あるいはまた東京市外電話局その他全国的にわたって、日本共産党とまた民青同盟、これに同調する者に対する遺憾な差別、あるいは待遇その他の面において非常によくない事態が現在全電通の中に行なわれておる、したがって、これから将来再びかようなことがないように、電電公社の幹部として各局長にその内容を指示していただきたい、もしかような事態が発覚するならば、私は山本総務理事をはじめ、幹部に対して厳重な責任を要求するし、またその責任をとってもらわなければならないということを言明したことはすでに御承知だと思いますが、そういう事件について、山本総務理事は、さような事実があったかなかったか、ないならない、あるならあるということを簡単に答えてもらえばけっこうです。

山本正司日本電信電話公社総務理事

○山本説明員 ただいま土橋先生御指摘の点につきまして、さっそく各通信局に照会をいたしまして、かかる事実があるやなしや厳重に調査をいたしました。結果といたしましては、さような事実はないという報告を私ども受けておるわけでございます。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 いま申し上げたその要請あるいは抗議といいましょうか、その内容はいま御本人が認められまして、全国にさような通知なりあるいは通達を出したということの言明がございました。  この問題は続いて質問いたしますが、まず、私はこの間石川県の鶴来局に参りまして、ここではからずも、電柱が約三百本くらい、大体七・五メートルと十四センチの直径でございましょうか、その電柱が俗にコケといっておりますが、いわゆるサルのすわるようなああいうキノコがはえておって、これを架設をするというと数カ月にして、早いものは二カ月くらいでぽきっと折れてしまう。こういう不都合な電柱が購入されておるということをわれわれの同志のほうから厳重な抗議が出ております。ところが石川通信部ではこれを意に介しないで、昭和四十二年から昭和四十六年までかような電柱を数百本購入しておるようであります。そしてその電柱が、あるところではけが人が出たとか、あるところでは災害を呼んだとか、特に小松電信電話局の管内においてはさような事件も起こっておるように本人から通知が来ております。  この問題について問題の中心は三つあります。つまり現地調達としてそういうものを購入したとすれば、これは北陸通信局管内の責任者あるいは石川通信部の購入者、これらに一つ問題があるではないかという点が考えられます。第二の大きな問題は、昨年ちょうど会計検査院がこの鶴来局に検査に来るというときに、石川通信部の資材購入係から、そういう余分なことは言わないでくれ、それは通信局のいわゆる指示であったからそれを守ってもらいたいというような、まことにけしからぬ電話をかけておるのであります。第三番目に、問題は、さようなことによって業者の中でも、あるいは従業員の皆さんの中におきましても、あるいは下請工事をする中にも大きな犠牲が現にあらわれている。こういう事態を一体秋草副総裁は知っておるのかどうか。かようなことが一体電電公社において許されるのであるかどうか。簡単に、許されないというようなことならそれでけっこうですから、答えていただきたい。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 いま土橋さんの御質問の電柱の問題は、つい最近初めて私そういう事実を聞きました。しかしその事実の真相がどの程度のものであるか、それに至ってはここで直ちにそれがいい悪いということは、もう少し詳細に調べなければ私からは申し上げられませんが、そういう事実があったというようなことを担当の者から聞きました。したがいましてただいまお答えできるのはその範囲でございまして、非常に遺憾なことだと私は思っております。詳細はまた担当の者からお答えさせます。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 いまあなたの御答弁でございますと、何か事実があったかなかったかわからないような、あるとすれば調べていろいろやりたい、こういう趣旨にも受け取れるような御発言でございますが、これは歴然たる事実であります。でありまするから、この問題についてすでに山本総務理事にも私はすぐ二日ほどあとで電話をかけて、このような事態が起こっているがよく調査をして、来たる十九日の逓信委員会では質問するから内容を調べておいてもらいたいということを連絡をしたはずであります。どういうようになっていますか、山本さん簡単に答えていただきたい。

田中浩太郎日本電信電話公社資材局長

○田中説明員 お答えいたします。  先般、先生が北陸へいらっしゃいましてただいま御質問のような件がございました。それで当方でもさっそく山本総務理事にもお聞きいたしましたので報告を聞きましたところ、昨年の秋に、冬の雪害対策といたしまして、石川通信部管内の電柱約三万四千本ほどございますが、これの巡回点検を行ないましたところ、三百本ほどの腐朽電柱が認められたという報告がございました。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 三万数千本の電柱の中で、いまのお話のように三百本以上がキノコがはえておって、それはがっぽり腐っておる。しかも京都大学へその上部と中間部と下部のところまでいわゆる科学的な検査を要求した。その検査の内容についても、きわめてあいまいで的確なものがないということがいわれているわけです。したがって、こういうものを購入するに至った大日本木材会社なるものとの関係は一体どういう関係になっておるのか、その責任者はだれであるのか、明確にひとつ答えていただきたいと思います。

田中浩太郎日本電信電話公社資材局長

○田中説明員 ただいまの御指摘の三百本のあれでございますが、この不良品の状態を公社で見ましたところ、これはかなり建柱の自然的条件によりましても、田畑であるとか沼地、あるいは日当たりのよろしいところ悪いところで違っておりますが、今回の北陸でのこの腐朽状態を調べたところでは、胴中部、電柱のまん中の辺が腐れているものが比較的多く目立ったという状態でございます。大体の数といいますか、パーセンテージだけはわかっておりますが、基礎部、電柱の立っております根元の腐れておりまするもの、それから胴中の部分が腐れておるもの、両方合わせまして大体五〇%ほど見られたということでございます。  なお、この石川県管内の電柱は、先ほど先生からお話がございましたように、大日本木材から購入したものでございます。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 この問題は単に田中資材局長だけの問題ではないのであります。要するに電電公社自身が、資材の購入にあたりまして、こんなキノコのはえた、初めから腐ったようなものを購入しているという点に問題があるわけです。しかもそういう意見を出した者を押えておいて、そして電柱を昭和四十二年から昨年まで敷設をしておったというところに問題がある。あるところでは電線を締めるためにやったらばきっと折れた、そういう現象も起こっておるのであります。これは電電公社がかような不正な売買契約、つまり電柱にもならないようなものを何千本と買い込んで、それでその責任はその仕事を取り扱った線路課の課長であるとか、現にそこで仕事をする人に責任を転嫁するような結果が生まれているのであります。これは頸肩腕症候群と同じように、断じて電電公社がやるべきことではないし、かような契約を取り結んだ責任者または金の支出、かようなものは即座にやめなければならないし、同時にかようなことについて警告を発した日本共産党の党員に対して、いま申し上げるように、言わないでくれ、会計検査院が来てもこれは言うんじゃない、これは要するに石川通信部の指令だ、指示だ、こういうでたらめなことを言って、まじめな意見を出す人に対していわば制肘を加える、制限を加える。これは何ということでしょう。こういう資材購入計画は郵政大臣一体どうお考えでしょうか。こんなでたらめなものを買い込んで、これは必ずそこには不正があるように私は思うのですよ。あるいは電電公社そのものが、そういうものについてはツーツーであるという一つの内容を示しておるものと思う。将来の電信電話業務の建設的な意味においては、一つの小さな問題かもわからない。しかしこれはゆるがせにできない問題だと私は思いますけれども、大臣どうお考えになっていますか。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 購入をいたしました電柱の中に不良品があったという御指摘でございます。そのようなお話を事前に伺いましたので、公社のほうに調査を命じましたところ、そのような不正購入だとか、あるいは検査院の検査を不当に免れようとしたようなことはないという報告を受けておる次第でございます。  なお、今後とも資材の購入、工事の実施の適正化につきましては、ただいま御指摘のような事実がかりにあったといたしまするならば、これはゆゆしい問題であろうと思いますので、監督官庁として、郵政省といたしましては十分その指導監督に留意をいたしたい、かように思っておる次第でございます。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 郵政大臣は監督官庁としてさような決意を持って臨んでいただきたいと思いますが、電電公社はおそらく他の機械面においてもあるいは他の工事面などにおいても、かような傾向があるのではなかろうかと私は推定せざるを得ないのであります。それはついいまから一月半ぐらい前の当委員会におきましても、工事の過程においてさような問題がやはり取り上げられまして大きな問題となっております。でありまするから、これは一電柱だけの問題ではないと思うのです。つまり電電公社の業務全般に関する、工事とかあるいは機械の購入とかあるいは付属をするところの諸般のものについて、やはり厳重な監督とそれに対する対策をとらなければならぬと考えております。  これで私のこの問題についての質問は時間の関係上打ち切りまして、次の問題で質問をいたします。  憲法第十四条の規定はすでに御承知と思いますが、この条文は、これから質問をする内容にとってはきわめて重要な問題でございます。わが国のいわゆる法的な体系の基礎をなすものでありまして、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」かように憲法第十四条は明確に規定をしております。次いで第十九条は「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」これまた近代的な民主主義の見地から考えて当然の規定だと思いますが、こういう諸規定をわが国の憲法は持っております。  ところが電電公社は、長い間日本共産党及び民青同盟あるいはこれの同調者に対しまして、異常な圧迫あるいはみせしめ的な干し上げ政策あるいは分断政策、あらゆるものをとってまいりました。冒頭私が申し上げましたように、日本共産党員であるがゆえに長い間、一定の職歴を持っておるにかかわらず、たとえば役職につけないとか、あるいは日本共産党員であるということによって職場を分断をして、そしてちりぢりばらばらにしてしまうとか、あるいは中には干し上げてしまうというような政策を一貫してとってまいりました。御承知のように、郵政のマル生運動につきましてもそのような傾向があったことはいなめない事実でございました。  今度電電公社が再びかようなことを具体的な事実によって天下に示すような事態が起こったのであります。それはことしの春先、日本共産党に対して、北陸通信局管内の十数個の電信電話局から、A、Bという名前で、つまり最後はKでございますが、約十局以上にわたる局の労務担当者及び局長などを中心にして、労務対策上つくり上げた文書をわが党が入手したのであります。この内容を検討いたしますと、これは局名を書いておりませんが、局の具体的な人員あるいは事情その他をずっと推理をいたしまして、この局名は明らかに金沢市外電話局であることは明瞭であるし、あるいはこれから申し上げる鶴来局であることは明瞭であるし、あるいは新湊電報電話局であることを明瞭にしておるのであります。そしてその内容は常識では考えられないような労務対策を堂々と書き連ねておるわけであります。これを全部読み上げるわけにまいりませんが、この内容は全く言語に絶すると申しましょうか、日本共産党員に対しまして、あるところでは左翼分子ということばを使っております。あるときには特殊分子ということばを使っております。あるときは特異な分子というような名称も使っておる。日本共産党の党員が、どういうことを今日までやったのか。私はこういう文書を拝見するに至りまして、まことに慨嘆にたえません。特にこの中について最もけしからぬことは、労働組合運動に介入をしておるということであります。労働組合にあらゆる方法で介入をしております。これが第一であります。第二番目には、日本共産党や同調者に対するあらゆる攻撃を、いま申し上げたような名称を用いて随所に展開しておるということであります。第三番目には、最もわれわれがやってはならない、警察、公安当局と彼らは結託をして、この情報の収集その他をやっておることであります。第四番目には、これは局内においてすべての管理職がこれをそれこそ金科玉条として実施せいという体制をとっておるわけであります。そして、その内容が北陸通信局管内を通じて電電公社本社に全部上がっておると考えても差しつかえない事態であります。  これは、一つの具体的な例から申し上げますと、たとえば、これは金沢市外電話局のことであります。「昨年二月〇〇局の設置に伴い、元〇〇局細胞は分割されて、キャップおよびリーダー格の主要人物はすべて〇〇局所属となった。」、こういう書き出しで始めておるのであります。そして、第二番目に「現在時点その総数は二十四名であり、分類すると次のとおりである。」ランクA、B、Cとしまして、Aランクは十一名おります。Bランクは二名であります。そのうち男子一名。Cランク十一名。これで二十四名になります。年齢別には、二十五歳から四十歳までそれぞれ分類をしております。職種別では交換職が二十二名、あとは業務職、機械職一名ずつと書いてあります。ここに書いてあることは、非常にふるったことを書いております。そして「具体的施策とその実施状況」というところにきまして、労働運動に対する異常な立ち入りをやっておるわけですね。そして、基本的なことは、「情報収集のため、部門別労担者のほかインフォーマル・グループ・リーダーを重視し、定期的な情報交換を行なっている。」ということを書いております。それで、たとえば「穏健派幹部を通じて」動向を把握しておくというようなことも中には書いております。「日常活動の監視と確認のために、所属課長は対象者に対し、目的意識的に積極的な接触を持つとともに、日常観察を行ない、これをメモ化して、毎月一回関係課長会議に持ち寄り、情報交換を行なっている。」というふうにも書いておるのであります。第七番目のところには、「公安並びに警備当局と密接な連絡をとり、必要な情報交換を行ない、対策措置している。」「全管理者に対し、日共の現況とその社会に与える影響、党拡活動の方法等について特別講習会などを行ない、企業防衛の意識高揚につとめている。」というようなことも書いております。憲法第十四条の規定に違反をしませんか、こんなことをしておいて。また、日本共産党と民青同盟、同調者がどんな悪いことをしたのでありますか。それを聞きたいのであります。  さらに、ここに書いておる「当局のように女子が中心であるために、日共の本質についての理解がきわめて乏しく、したがって、これら左翼分子と確固たる態度をもって一線を画するという風潮が一般に薄く、人間的な接触、世話役活動によって容易にこれら分子の誘いに応じて、行動をともにする傾向がある。」、何のことを書いているのか。日本共産党が職場でどんなことをしたというのでありましょうか。  さらにずっと書いておりますが、「今後の対処策」というところを見ますと、こういうふうなことも書いております。「細胞活動の確認、潜在対象者の発見につとめ、職場内における党拡活動の阻止と、職場撹乱の未然防止につとめる。」「本年度のメモ化資料を分析して、各対象者に対する将来における転向工作の資料にしたいと考えている。」こういうことを書いている。  そうして、身上調査をみんなこういう形でつくっておるのであります。この中にはこういうことまで書いてあります。休憩時間、それをどのように利用したか、「利用状況」。「立話、会話、私用電話」、対話者と内容もちゃんと書いてある。「交友関係(相手、行先、目的など)」「その他(家庭事情、地域活動など)」について書いてくれと言っている。  さらに「(様式3)」というようなものには、こういうふうなことも書いております。「一、この調書は、六月、九月、十二月及び三月末をもって記入し提出してください。ただし、必要と認められる場合は、そのつど提出して下さい。」「二、事象は、次の事例を参考として記入してください。」として「勤務態度の変化」、これは退社した時刻、職場離脱とかこういうことを書いております。  第二番目が問題です。「交友、集会参加(グループ、来訪者、局間での立話、集会への勧誘)」「私用電話状況」、これは方面、回数、日時、仕事に関係があるかどうか、その他連絡の人。  第四番目が問題です。「読みもの(ビラ、アカハタ、左系機関誌)」、こんなことを書いております。「服装、金銭(スタイルの変化、金使いの状況)」「その他(地域活動、時の話題、話しぶり、etc)」を全部書け——一体、これは電電公社で労務の関係でやっているのか。これは警察の犯罪捜査のためにやっているのか。なぜ一体こんなことを書かざるを得ないのか。だれが一体こんなことを指導しているのか。これは電電公社の労務担当関係者の指導者がしなければ、普通は局長や労務担当ではできないことであります。そしてこういうことをずっと積み重ねて、これが金沢市外電話局の内容であります。  鶴来局の内容を見ますと、これまたふるっておる。鶴来局では、ある人が共産党員と結婚をした。その結婚式に行くなということで、局の課長全員がそういう宣伝を行なって、その結婚式場へ行くところを、みんな自動車であとをつけて、だれが行ったのかみんな調べてそれを報告せよということをやっている。こんなことが一体許されますか。いまあなた方が説明したことと全然逆なことをやっているじゃありませんか。しかも、この文書はそれを全部はっきり書いているわけです。七尾の電話局においては、共産党員は干し上げてしまえということがちゃんと書いてある。大体ここに書いてある内容は、先ほど金沢市外電話局で述べたのとほぼ大同小異であります。すべての共産党員、民青同盟、また同調者に対しては、いま私が読み上げたと同じような、大体その前後の模様でこれをやっておるわけであります。この鶴来局では「異分子」という名前を使っておるのであります。  次の富山、これは新湊の電信電話局でございますが、ここではこういうことすらも彼らはやっておるのであります。これは富山県の先生もおられますので、ひとつ参考にお聞きくださることをお願いしたいと思います。ここでは、この発端にこういうことを書いております。「市民性」という題で、「当市は昔から漁師町として発展してきた関係からか、素朴ではあるが反面激情的で、生活態度においても場当たり的な面が見受けられる。また、非常にはで好みで安定性に欠け、自主性が乏しく付和雷同的市民性である。とくに新港開発計画に伴う用地買収、工場誘致などにからんで、取れるものはなんでも取ってやろうとする、いわゆるゴネ得意識が相当深く浸透していて、公社の増設計画による地下管路布設工事や、局舎増築工事にも少なからぬ影響が見られた。」一体電電公社は、そこで営業する市民に対して——それは中には、数多い市民の方の中ですから、こういう方が全然いないとは私は言いません。あるいはおられるかもしれない。しかし、市民がこういう性質を持っておるということを言っておることは、一体電電公社の幹部諸君はこういう目で、それぞれの町あるいは市において市民に対してこういう態度で臨んでおるのか。そうするとするならば、日本共産党が考えておる以上に下劣な思想性と、しかも市民に敵対する行動を持っておることはきわめて明瞭であります。  そしてこのあとを受けて、これと同じように労働組合運動をやはり誹謗しながらいろいろなことを書いている。ここでは「分会の特異性」というので、組合員四十九名、日共党員二名、民青同盟一名、同調者が十二から十三名というふうに書き連ねておるのであります。これは富山県の新湊電報電話局の内容であります。そしてここに書いてある内容は、先ほど申し上げたように、聞くにたえないような誹謗を行なっております。聞くにたえないようなことをずっと書き連ねておるのであります。  そうして最後に、ここでこういうことも書いております。ここでは「特殊分子」という名前を使っております。この「特殊分子の動静についての情報は、ことのほか慎重かつ迅速な対策検討が必要である。」というふうに書いてあります。そして、局内の会議とか上部機関とか並びに公安警備当局との連絡等による綿密な連絡と情報を行なっている、こう書いてあります。これでも一体電電公社の幹部はいまのようなしらを切るというのですか。秋草副総裁、どうですか。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 先ほど土橋先生もおっしゃったように、御出発のときに私に電話をかけていただきまして、直ちに職員局長に命じまして、落ちのないように連絡するようにということを命じました。ただその結果、先生のような報告があったということは、つい二、三日前に知ったわけでございまして、直ちに職員局長に命じまして、そういう事実があったのかどうかということを厳重に調査を命じましたところ、全くそういう事実はない、そういうことは関知するところではございませんということの返答を受けまして、職員局長もそういう思い当たりは全然ございませんということでございます。  また私どもも、日ごろ思想、信条についての差別待遇をするというようなことは、いまの時代において全くずれた話でありまして、そういうことは想像できないことでございます。ほんとうに私は初めて、そういう事実があったかどうか知りませんけれども、二、三日前にそういうことを先生の御報告があったということを聞きまして非常にびっくりしたのでございます。十分調査したところによりますと、そういう事実は全くないということになっております。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 私は秋草さんは相当りっぱな方だと思っておりました。しかしいまのあなたの報告を聞きまして、まことに残念ですが、私たちはかようなものをでっち上げるほど能力はございません。しかもこの内容は、御承知のように、しろうとでは書けない文章であります。たとえばここにも表がございます。これは金沢電話局です。これらの事実は労務担当とかあるいはその局の幹部でなければ書けない表であります。あるいはさらにここにこういう表もございます。各青年層のアンケートをとった表がございます。こんなものはしろうとじゃ書けません。しかもここには図解までしておるのであります。業務の内容とその関係をみな図解をしております。こんなことはしろうとじゃ書けないのです。労務担当官でなければ、局長でなければ書けないことです。あなただって書けませんよ、こんなこと。そのほうを専門にやっている者でなければ書けないのです。この資料を知らないとは、一体どういうわけですか。必ずあなたのほうの本社に集まっておるはずですよ。国会をごまかしてはいけませんよ。あなたは国会をごまかす考えでそういうことをおっしゃるかもしれませんけれども、国会をごまかすことはできませんよ。現にこの物件がちゃんとあらわれて、しかもこの経路は明確であるわけです。北陸通信局のものであることはちゃんと明瞭なんです。これは私のほうで複写したものです。現物はこの種のものです。これは現物と同じように私のほうで印刷をしたものなんです。これらは増し刷りをしたものです。このうち、しかも御丁寧に各局長ごとにちゃんと青い紙を入れているわけです。局はAからKまでの局になっているわけです。しかも内容は、いま申し上げるように、こんなことはしろうとでは書けないことですよ。赤旗を読んだ人、ビラ、左翼系機関紙だとか、私用電話を使っている状況はどうであるとか、こんなことはしろうとでは書けないのです。それでもあなたはそういう否定をするのですか。私は、この問題について、金沢市外局の局長さんにいろいろお話をしました。そうしたら、中田賢士さんという人が現在の局長さんです。これは通信局の労務係長をしておりました。よく知っておる男です、こういうことについては。これが、土橋さん、そんなものは初めて見ました、もしそういうふうな方向でやるということならば、私は職務違反をしておりました、こういう言いぐさで私に答弁をしておりました。何ごとですか。これは彼らが参画してつくったものです。私が追及すれば、土橋さん、このように私のほうじゃやっておりませんので、これが石川、つまり北陸通信局の文書とすれば、私は職務違反をしております、こういうでたらめなことをしゃあしゃあと私に答弁をしております。と同じ答弁を副総裁もいま、しておるのであります。そんなことは許されません。  じゃあ、あなたがそういう逃げ道を言うなら本物の証拠を見せてあげましょう。これは新湊の局、つまりここにもありますように、新湊の警察署の長谷川という刑事とある料亭において局長及び、このときの会計主任は庶務課長の水野節雄君です。これが三角という料理屋ですが、これは桶谷清子さんという方が経営しております。町もちゃんとはっきりしています。新湊立町の三角という料理屋で警察の刑事にこれだけの贈りものをしているのです。金額は些少です。これは大体席料が二百五十円、使いものが千二百円、かん代が二百円、これもかまぼこのようなものを贈っております。何の必要があって新湊の警察の長谷川という刑事にこんなものを贈らなければならぬのですか。しかもこれは新湊の判こが押してあるのですよ。はっきりしている。新湊電報電話局の判こです。次は三百円、はかま家というところで、やはり長谷川という新湊の警察の刑事ですよ。これに三百六十円ばかりの品物を贈っておるのです。これは新湊の判がありますよ、新湊電報電話局。まだたくさんありますよ。ごってり出しますよ。これでもあなた方はうそだと言うのか、警察とぐるになってこんなことをしておいて。これでもうそだと言うのかね、秋草さん。山本君、どうかね。これでもあなた方はうそだと言うのかね。しかもこのとおり局長名、はっきりしておるよ。料理屋の場所もちゃんとはっきりしておるよ。これは二百七十五円だ。かまぼこ十本だ。「電報電話局様、三平蒲鉾店」しかもあて先は、やはり同じように春闘対策等のため、これは使っておるわけです。これは通信部でもちゃんとお使いものをしている。同じように労務対策だ。金額は大体千五、六百円程度のものです。これも料理店ですよ。そのほか、そういう人に対する写真の引き伸ばしの領収証、ちゃんと出ておるのです。これは富山県の新湊の電報電話局のものしか私のほうへまだ手に入っていないけれども、これは金沢の局だって鶴来局だって、あるいはまた先ほど申し上げた高知県の高知電報電話局においても、あるいは松山電報電話局でも、みんなこういうことをやっているじゃないですか。これでもあなたはうそだと言うのですか。どうですか。明確に答えてもらいましょう。こんなものをやりとりしておって、それで知らぬ存ぜぬで済むと思うのですか。答えてもらいましょう。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 ただいまのかまぼこの領収証の話はいま初めて聞きましたけれども、ただその領収証の目的等も、私どもも警察等にはしょっちゅうごやっかいになっておりまして、警察には一文もお礼する必要はないと思いますけれども、世のしきたりとして多少そういうことは各地域ではあろうかと思いますが、それが直ちに先ほど先生のおっしゃった共産党対策で、情報交換の秘密の資料提供のお礼だというふうにはつながらぬと私は思うのでございます。その領収証は事実だと私は思います。しかし、その目的なり用途というものが那辺にあったかということは、もう少し調査をしないと一がいにはわからぬことだと存ずるのであります。ただ、警察等には多少お世話になっておっても、こうした社会通念に基づく程度のお礼も厳に慎むべきことだと以後注意いたします。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 もしそういうあなたが仰せになるようなことがあるとすれば、業務上いろいろお世話になることであるし、たとえば警察署長なり、あるいは町長さんなり、あるいは地元のそういう責任者の方にお会いをして、それで顔つなぎの意味もありましょう。業務を円滑にする意味もあります。しかし何で刑事なんかにそんなものをやる必要があるのですか。刑事というのは、犯罪の被疑者あるいは司法関係における担当の者であります。あなたのほうではそういうことと何の関係がありますか。電電公社の業務とすれば、署長さんを呼ぶとか町長さんを呼ぶとか市長さんを呼ぶとかして、実はこういうようなことでやっておりますのでよろしくというのがあたりまえです。何でこんなことを、こんな長谷川という刑事とツーツーでやっているのですか。これはあなた答弁になりませんよ。あなた方が業務を円滑にするために市とかあるいは警察とか、あるいはその他そういう方々を御招待することにわれわれはそんなにとやかくは申しません。それは時によっては当然やるべきです。こんな一刑事に何でこんなことを何回も何回もしなければならないのですか。それほどあなたのところでは犯罪が多いのですか。北陸通信局の富山県新湊では、この刑事さんにかまぼこを送ったり何かしなければならぬほど犯罪があるのですか。ないでしょう。秋草さん、そう見え透いた言いのがれはやめてください。それは小細工的な答弁にすぎないのであります。  ここにもはっきり書いてあるのですよ。これは先ほど申し上げた富山県の新湊ですが、局員の数なんかはっきり——約五十名の局ですが、私たちはここまでちゃんと調べておるのですよ。そしてここにこういうことが書いてあるのです。「(5)情報網の確立」という題で、「部内外の入手情報については、局内対策会議、上部機関並びに公安警備当局への報告等による密接な連絡と情報交換を行なっている。」と報告に書いてあります。それでもこれが普通世間でいう顔つなぎの、仁義のための宴会であるとでも言うのですか。私たちはそういうことがあろうかと思って、ちゃんと書類も綿密にその内容を調べて取り寄せてあるのであります。「この文書は、北陸電気通信局が作成した「党対策」文書中のK局(新湊電報電話局=富山県)のものです。この労務対策費の支出責任者は、水野節雄庶務課長であり、現在は故人です。」この方は気の毒に、なくなっておられます。そしてこの局長の名前もちゃんと出ているわけであります。  これが昭和三十六年当時の内容であって、この当時の状況も私のほうにはちゃんと入っておるわけであります。ですから、そういう言いのがれでは答弁にならないのです。それならば、警察には司法もあれば交通もあり、建築もあれば飲食関係の取り締まりもあるし、あるいはまた人身保護の問題もある。その責任者を呼んでやるのがあたりまえじゃありませんか。刑事というのはいわば犯罪捜査の職員であります。犯罪捜査あるいは思想調査、公安関係、そういうことには刑事さんが立ち会う。そうでしょう。あなたは考え違いしていませんか。刑事を呼ぶ必要はない。全般的な業務内容なら署長か次長を呼んだらいいじゃないですか。はっきりしておいてください。どうぞ明確な答弁を願います。そういうインチキ答弁ではいけません。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 ただいま初めてその領収証というものを私は見せてもらいましたし聞きましたので、原則論的にはそういうことも各地域社会ではあろう、しかし多少なりともそれが警官であるならばあまりいいことではない、しかしそれが直ちに共産党対策だとか情報交換とはつながらないと申し上げたので、私は事実を——その領収証を受け取った人あるいは品物を受け取った人の名前もいまだに承知しておりませんから、そういうことを申し上げただけであります。もしそうだとすれば、先生のおっしゃるように交通問題でお世話になっている問題でもないようですし、人身保護でお世話になっている場合でもないですし、先生のおっしゃるような思想調査というようなことのお礼になるのだと私は思います。またそれはもう少し私のほうでも調べさせていただきまして、事実関係を明確にして、これから改めるものは改めなくてはいけないと思っております。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 いま委員の皆さんや事務関係の皆さんもお聞きのとおりであります。この明瞭な事実を依然として彼らは否定をしております。  しかし委員長、こういう事実もあるのであります。これはことしの六月二十日であります。いまから二カ月以上前です。午前十一時ごろ、金沢市外電話局第一機械課本川栄吉課長というのが、名前は省略してTという局員に対しましてこういうことを話しかけております。「A君に誘われたことはないか。」このA君というのは、橋本光行という日本共産党同調者、そういう関係等に対して非常に好意的な方であります。「誘われたことはないか。共産党はサークルなどで仲間に近づいてくるが、共産党に一度入ると抜けられなくなる。彼とはつき合わないほうがよい。」と訓話している。また、本川課長は二十一日午後にも他の同課社員を呼び「君は共産党に関係しているのか。」と問いただし、「なぜそんなことを聞くのか」の質問に対して「課員の思想状態を知っておく必要があるからだ。」と答えている。その他社員の保証人や親類に当たる幹部職制が「共産党に入るな。入っているなら脱党せよ」などと強要している例が、北陸電気通信局管内で最近何件も起こっている。どうですか。   〔委員長退席、羽田委員長代理着席〕 山本さんは、ないと先ほどきれいな口をききました。現にことしの六月二十日、金沢市外電話局の本川栄吉という課長さんがT君を呼んでこういうことをしゃべっている。これでもないと言うのですか。話が違うじゃありませんか。このときに私は中田という局長さんにこの問題を出したら、てんやわんやでおりました。その課長も答弁ができなくててんやわんやで、私が本川さんにお会いしたいと言ったら、本人は出ておるけれども職務だということでお会いできませんでした。そして、くさいものにふたをするように、あらゆる努力をしてこのような反共運動、しかもここに書いてある内容を見ますと、共産党員はまじめだということも書いてあります。仕事もちゃんとやっておる。難くせのつけようがないから困っているんだという局もあるわけです。そういうことを書いた個所もあります。なぜ一体こんなことをやるのですか、あなた方は。共産党がどういう悪いことをしたのですか。  しかも電柱問題について、先ほど私がお話をするように、そういう正しい意見を出して、これはもう何とかしなければいかぬ、こういうものを購入するのはやめなければいかぬと主張した者に対して、それはやめないで、黙っておってくれ、会計検査院が来るから。それは主張しなければいかぬと言ったら、そんなことは通信部の指令だからやめてくれ、言わないでくれ、こういうでたらめな状態をあなた方は依然として続けるつもりですか。これを全部読み上げるなら、あなた方は全く穴があったら入りたいような状態ですよ。よくもこんなでたらめをあなた方はしゃあしゃあとして労務担当の職員に教え込んで、これをあらゆる方法で実施しておる。まことに遺憾千万といわなければいかぬ。ここに書いてあるこの資料をあなた方は知っておるはずですよ。知らぬ存ぜぬじゃないのですよ。もう一回読んでごらんなさい。  こういう仕打ちを受けたまじめな人、日本共産党員、二十何年間も下積みで、係長にも主任にもしないで、そしてそれを干し上げておく。この間質問して、あなたも知っておるでしょう。あの通研ですよ。武蔵野市の電気試験所において、黒沢君という人、京都大学を出て、しかも彼は非常に優秀な技術者でした。彼はついに奥さんと子供さんを残して自分の郷里の京都に帰って、しみじみと話して、相模湖で自殺をしたのです。その黒沢君には何のテーマも与えない。そして電話は全部室長やあるいは責任者のところに通じて、本人には全然外部に連絡津させない。こういう仕打ちで座敷牢みたいなところに入れて、とうとう黒沢君は三十何歳かで——非常に若い優秀な職員で、しかも彼は全電通の支部の書記長をしておったというだけで、あなた方は痛めつけて自殺させたのであります。  そのほかにどれだけ多くのまじめな共産党員が被害を受けておるのか、えたい知れないほどあるのですよ、皆さん。憲法第十四条はどうしたのか。また思想、信条の自由を保障しておる第十九条は一体どうしたのですか。暮らしの中に憲法を生かそうと言っておる都道府県の首長さえおられる。東京でもそうでしょう。それが電電公社というところでは、いまお話ししたようなでたらめな労務行政をやっておって、しかもあるところではこういうことを書いておる。労働組合と癒着している関係が暴露されないように、またその問題について反駁をされないように警戒せよとこの中にはっきり書いたところもあるよ。労働組合と癒着しておる関係が暴露されないように、反論されないように十分警戒せよということが書いておる個所があるのですよ。これは一体何事ですか。あなた方は不当労働行為をしてよろしいという権限がどこから与えられたのか。労働関係法規に従って当然あなた方は労働組合にとやかくすべきじゃないじゃないですか。鶴来局のごときはひどいものですよ。全部これは労働組合の発言者までちゃんと指名をしておる。それであなた方は、そういうことをやらせるようなことも組んでおるじゃありませんか。そして万一それが発覚したらたいへんだからして、その発言をさせた者については、最大限にそういうことをしゃべらないようにあらゆる措置を講じなさいということも書いてある。何ですか、一体。こんなことは近代労働関係法規のもとにおいて許されない行動じゃございませんか。一々私が読まなくたって、ここまで言えば大体あなた方がやっている行動が何であるかは、——中林君どうですか、職員局長。

中林正夫日本電信電話公社職員局長

○中林説明員 公社としまして、思想、信条のいかんによって差別をしない、こういう基本的な方針で指導しておることは、先ほど副総裁のお答えのとおりであります。ただいま先生がいろいろ御指摘になっておるパンフレット、文書につきましては、おそらく先生が先般、九月の四日でありましたか、北陸通信局に御臨局の際にお示しのものと思いますが、その文書につきましては北陸通信局から、北陸通信局としては全く関知しないものであるという報告を受けております。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 関知しないという分析は、どういうふうに分析したらいいんですか。知っておったけれどもいまは知らないというのか、新任者で古いことはわからないという意味で関知しないということなのか、それとも知っておるけれども、この国会の議場における答弁としては関知しないという答弁でそこを糊塗するのが適当だと考えて答えておるのか。関知しないというのは一体どういうことか、知らないということでしょう。知らないものが、どうしてこういうものが生まれてきますか。知らないというものがなぜこういう証書、かような受け取りや刑事なんかと飲み食いしたこういうものが出てくるのですか。知らないならばよろしい。なぜこれを調査しないのか、私ども資料を提供するから厳重に調査しなさい。あなたのほうでわからないというなら、これを一冊上げてもいいよ。それを調査しなさい。する気はないじゃないか。君らは幾ら言ってもそういうでたらめな答弁をしていて、この場はかりにそういうことで逃げられても、下部大衆はあなた方のような政策をもってやっておれば、自然と課長なり局長に対する信頼は失われるんですよ。あの人はいい人だ、あの人はまじめな人だ、あの人はほかから来たあの人だけは登用しておる、でたらめな人事をやっておるじゃないかということは、局員の中ではわかってしまうわけですよ。そのことは、電電業務の全般の発展の上からどんなにマイナスのものか、きわめて明瞭じゃありませんか。この電柱一本の問題にしても、なぜこういう問題について局員に給与を与えないのか、なぜ一体刑事なんかにこんな贈りものをするのか、まじめに働いておる人にむしろ給与として与えられたほうが、もっと発展するじゃありませんか。こういうばく大な金を使っておって、そうしていわゆる監視労働あるいは監督労働といいましょうか、近代法でそういうことは許しておりませんよ。思想、信条の自由は、もちろん寮であろうと何であろうと、あるものなんかは寮まで入っていって徹底的に工作せよと書いてあるところもある。そんなことは許されないじゃないですか。こういうでたらめな労働行政はすみやかにやめるべきであるし、その責任を痛感をして、さようなことを行なった諸君に対する処分をすべきであります。  私は、最後に郵政大臣と秋草副総裁に申し上げます。あなた方が知らぬというならば、こういうことを知った以上は直ちに調査をして、さようないわゆる中堅幹部というか、あるいはそういうことを陰で指導しておった職員局長なりそういう人たちに対して、厳重な処分なりある一定の処罰をすべきであります。これは憲法違反の行動であるし、労働関係法規の違反行為であります。いかがでしょう。郵政大臣と秋草副総裁にお尋ねいたします。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○秋草説明員 先ほど来、先生からいろいろ御質問を受けましたその原本の資料は、私まだ見ておりません。もし貸していただけるならば、それをまず貸していただいて調査の材料にしたいと思います。これが第一点のお願いであります。  それでるる申し上げますように、新憲法以来世の中も非常に大きく変わっておりまして、思想、信条等について差別をすべきことは絶対われわれとしては考えておりませんし、もしそういうことがありとすれば、それは厳に改めなければならぬということは深く考えております。どうかそのつもりで、今後のわれわれの労務対策等も御理解いただきたいと思います。最後にそれだけお答えして、私の答弁といたします。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 私は、ただいま初めて土橋委員から、いろいろ具体的な問題についてお話を伺いました。  そこで監督官庁であります郵政省といたしましては、電電公社の行政のあり方について行き過ぎがあるとすれば、これは十分調査検討すべき事柄であろうと思う次第でございます。先ほど来秋草副総裁からるるお述べになりましたように、思想、信条の自由、言論、行動の自由を認めております現憲法下におきましてそのようなことがあり得るわけはないと私は思うのでございますが、しかし具体的な資料に基づいていろいろ御指摘があったのでございますから、こうした点について電電公社に十分調査検討するよう指示をいたしたい、かように考える次第でございます。

土橋一吉日本共産党・革新共同

○土橋委員 全く郵政大臣のおっしゃるとおりだと思うのですよ。初めて聞いた人もおられると思う。したがって私はこの文書はお貸しします。十日間の期限をつけて秋草さんにお貸しをしますから、ページ数は一ページから五九ページまであります。落丁はございません。よくこれを研究して金沢の局長のような答弁をしないでやっていただきたいと思うのであります。私はそのような状態はまことに残念なことであります。かようなことをねじ伏せるようなかっこうで、ただ知らぬとかいうことでは済まされない。しかもこれだけじゃないのです。厚木の電話局の問題にしてもあるいは大阪新町電報電話局の問題にしても、その他の多くの局所においてこの事実を認めるがゆえにこの信憑性を一そう高めておるのであります。ですから、あたかも何か私が特別なものをつくり上げて言っておるかのような言いっぷりのように聞こえますけれども、まことに残念なことです。これも必要ならばお貸ししておきます。これも八枚、私も覚えておきますからどうぞ点検をしてみてください。まことに残念千万なことでございまして、これは総裁、副総裁はあるいは知らないかもしれないが、少なくとも職員局長及び労務関係担当の山本総務理事はたしか知っているはずであります。これを知らないで私は職員局長やあるいは現在の労務担当関係の総務理事などがつとまるものでないと見ております。ですが、知らないということでありますから資料を提供します。この該当者について、詳しいことは私のほうで文書がたくさんありますから提供して、あなたのほうが知らないと言うのですから世の中は非常に変わってきました。どうかひとつこれを厳重にやっていただくよう要請をいたしまして、私の質問を本日は終わらしていただきます。

羽田孜自由民主党

○羽田委員長代理 次回は明二十日木曜日午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午後三時十三分散会

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