P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
71回国会衆議院1973/06/14

逓信委員会 第22号

発言数
101
登壇者
15
会派数
3
開催日
1973/06/14

会議録

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を進めます。  昨日に引き続き、国際電信電話株式会社から参考人の方々が出席されております。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中昭二君。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 昨日に引き続きまして、国際電電の皆さんにおいでいただいて、御質問申し上げるわけでございますが、大臣が所用がありましておくれておりますから、大臣の質問時間をあとに回しまして、菅野社長さんをはじめ国際電電の方々にお尋ねしたいと思います。  国際電電株式会社の創立は二十年前になるわけでございますが、この事業の性質上、聞きますと、専門的なことも要します関係上、郵政省出身の方がKDDの重要な部門を占めるということによりまして、ほとんど郵政省関係出身者によって占められておった。そういうお役人さんが出発当時あったわけでございますが、今日二十周年を迎えまして、大きな発展を来たしておることは私は高く評価しなければならない、このように思います。  そこで、今日、このように発展しましたKDDの職員の構成は設立当時とどう変わっておるのか、そういう面につきまして概略的にお答えを願いたいと思います。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 ただいま御質問の、二十年前当社が創立いたしました当時と現在と、人事構成面においてどう変わっているかという御質問だと承知いたしましたけれども、創立のときには、原則として当時国際通信に携わっておった者、あるいは直接あるいは間接にそれに関係しておった方々を会社の役職員といたしたのでございますので、会社の者になりました方々は、ことごとくそういう面の専門家でございます。これは郵政省からおいでになった方もありますし、また電電公社からおいでになった方も多かったのでございますが、当時、実際の第一線において仕事をしておりました、ことに電話関係の職員、これは非常にお若い人が多かったのでございまして、たとえば年齢から申しますると、二十一歳から三十歳ぐらいの人が全体の五七%を占めておったようなわけでございます。そういう関係上、当社は創立以後三、四年間はそういう新しい電話関係の職員を採用することを控えておりました。現在におきましては、その人事構成は非常に是正されまして、二十一歳から三十歳までの方は三五%という、大体平常の比率になっております。ただ、この五七%も、その後ずっとその方々が年をとってまいりまして、いわゆる中高年齢層になっておりますが、その辺が現在でも多少普通よりか多く見られるのでございますけれども、若い人たちが入ってまいりましたのでこれは何ら差しつかえないのでございまして、たとえば四十一歳から五十歳までが現在でも三〇%になっておりますが、これは普通の企業でもそのくらいの比率と似ておりますので、一向差しつかえない限度になっております。そういうわけでもって、創立当時、直接あるいは間接に国際通信に関係しておられた方々がおいでになりましたが、その後の調整によりまして、現在におきましては非常に平常な人事構成になっておるような次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 その平常になっております人事構成の中で、私、先日も私の部屋に役員の方に来ていただいていろいろお尋ねなり御説明を聞いたわけでございますが、その中で感じましたことは、またお話が出ましたことは、KDD——私はきょうの質問を通しましてKDDのことを会社と呼ばせてもらいます、電電のほうを公社と。簡単に言うために……。その会社のいわゆる重要なポストにはまだ郵政省関係の人が大部分を占めておる。そうなってきますと、会社のほんとうに仕事をする中堅クラスの人、いわゆる有能な仕事をする人たちが、どうも上の重要ポストに郵政省から来るために頭打ちになるというようなことも聞きました。そういうことが、会社経営の中で、働いておる人たちの労働意欲も悪くなっておるというようなことを聞いたわけでございますが、この点につきましてはどういう現状になっておりましょうか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 先ほど第一線の電話の交換に当たるような若い職員のお話を申し上げたのですが、将来幹部になるような大学卒業生も実は当時相当数がございましたので、二年ばかりは採用を差しとめまして、昭和三十年ごろから新しく大学卒業生も会社の職員として採用しておるような次第でございまして、そういう人たちはすでに十八年の経験を経ております。したがいまして、そういう人たちは現在相当重要な地位にのぼっております。私どもとしましては、あくまで国際通信における経験とか力量とか、そういうものを基準にして見ておるのでございまして、その点につきましては、決していま仰せになったような、どこどこ出身であるから特に重く見るというようなことはございません。今後もその方針でまいりたいと思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 おことばを返すようでございますけれども、先ほど言いました会社のいわゆる重要な最高ポストにおられる方は、電電も含めてほとんど郵政省関係の御出身者であるということは事実でございますね。そうしますと、いま社長さんは三十年当時から大学卒も入れたといいますが、私の聞いたところでは、その人たちがそういう取締役なり役員になるということの希望が持てないというようなことで、労働意欲の低下というものを来たしておらなければいいのですけれども、しかし、そうでなければそういう話も出ないのじゃないか、私はこう思います。この点は会社の内部の構成にわたっての問題でございますから、私はこれ以上の質問はいたしませんけれども、どうかひとつそういう実情があるかないかぐらいのことにつきましては——おたくの方から聞いた話でございますから、間違っておれば私訂正いたしますけれども、そういう声が出るということについてはこの機会を通しましてよく見ていただきたい、こういうことをお願いしておきます。  次に、きのうも御説明がございました四十八年度の事業概況報告によりますと、最後のほうに通信非常障害対策、いわゆるいままで東京にありました電話局に相当するものを、大阪に新局を開設するというようなこと、関門局の開設をここに載せてあるわけでございます。これに関連いたしまして、私、国際電話までがどんどん自動化していきます状況も聞いております。その国際電話で自動化されましたものは、聞くところによりますと東京で集中管理をしておる、東京がいわゆる統一局になっておる、こういうように聞いておりますが、非常障害対策用ということを考えるならば、国際電話の自動化というものを東京に集中し、統一して運営するということについては非常対策用にはならないのじゃないか、このような疑問もするわけでございますが、この点はいかがなものでございましょうか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 大阪に今度国際電話局の建設を計画しましてそれに対応いたしておりますが、これは主として災害の対策でございますけれども、災害が起こったときだけ使うというのではまことに不経済でございますし、またとっさの用にも向きませんので、その電話局は東京で現在全部集中してやりましたものの一部を大阪の局でもって取り扱うのでございます。そういうふうにいたしまして、ふだんから相当の職員と施設をもって国際通話を取り扱っておって、いざ災害が起こった場合におきましては、それぞれ計画にのっとって非常災害の対策の用に切りかえる、こういうふうに考えておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そうしますと、ことしの四月の参議院での御答弁はちょっと違うようでございますね。ここには明らかに、集中して統一して国際電話についても自動化を行なうというようなことを御答弁なさっておるようでございますが、これは一ぺんあとでひとつ——そんな答弁が変わっては私は納得できませんから……。  そうしますと、今度関西につくります非常対策用のための局でも、一部国際電話の自動化にも対応できるようなものをつくりたい、こういうことでございますね。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 仰せのとおりでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そうしますと、私は東京と大阪だけが災害が起こるというようなことも考えられないし、もう東京、大阪ともにやられたというような場合も想定しなければならないと思いますが、これは今後の問題かと思いますが、まずそういう国際電話が自動化しますと、設備そのものの費用というものはどのくらいかかるものでございますか。

有竹秀一国際電信電話株式会社常務取締役

○有竹参考人 お答え申し上げます。設備といたしましては、交換機、交換台、電源、そのほかをひっくるめまして概算十億ぐらいかかると思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 社長さん、これは十億ぐらいでできるのであれば、東京と大阪に新しくつくられるだけじゃなくて、いま私が申し上げましたように、災害というのは東京、大阪以外でも起こるわけでございますから、ほかの地方でもつくってもらいますことが、私は電話利用の公平化といいますか、そういう面からも当然のことではないか、また当然考えておかなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 田中先生のおっしゃったように、従来KDDは国際電話に関する限りは東京に一元的に集中しておったのでございますが、これは非常災害対策としてはいかがかと考えまして、今回大阪に新しく国際電話局をつくることになったのでございますが、経営の効率から申しますと一元的に集中するのが一番いいのでございます。しかし、そればかりではいきませんので、非常災害対策も十分考えなければならぬというので、まず大阪に国際電話局を新設することになったのでございます。  仰せのごとく、至るところに置けば一番いいのでございますが、これはひとり設備だけではございませんので、所要の職員の訓練その他そういう人たちの宿舎とか、こういったようなもので相当な金額を必要といたしますし、また現在のところ、東京と大阪が同時に非常災害を受けるというようなことはまず考えられない。まず東京か大阪かどちらかを生かしておけば、非常災害のときにおきましても相当の通信需要をまかなうことができるという推算のもとに、まず大阪に非常災害対策及び二元的に取り扱う局を新設することを計画したのでございます。その後の情勢を見まして、仰せのようなことが必要ならばもちろん考えたいと考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 当然考えてもらわなければ、先ほど言いましたように、電気通信法の三条、二条等にありますいわゆる通信役務の提供、利用の公平化というものから見れば、設備費用にしましても十億、また現在のおたくの会社の経理内容というものも、どこの社にもないようなものすごい資産内容でございますし、当然そういう方向で考えてもらわなければ、私は公共の通信業務の提供には不公平が出てくるんじゃないかということを心配するわけでございます。  そこで、もう少し国際電話の自動化につきまして具体的にお尋ねしますが、現在電電公社のほうは自動化がだいぶ進んでおりますが、国際電話につきましては東京の一部と大阪の一部、名古屋の一部、こういうふうに聞いております。この国際電話の自動化は、そのほかの大都市でも当然利用者もありますし、また、いま特に日中海底ケーブル等が話にのっておりますが、当然日本全国において国際電話の自動化というものは考えなければならない。そういうことを考えますと、どうしても会社のほうも電電の自動化に先んずるか、公社と同様な自動化を進めていくのが国民全部に対する利用の公平化ということにつながると思います。そういう意味から考えますと、現在公社はほとんど日本全国の主要都市の自動化が進んでおりますが、これとの関連上、今後の方向としてはどういうことを社長としては考えておられるのでしょうか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 先生のおっしゃることはまことにごもっともだと私どもも存じております。ただ、国際電話をダイヤル自動でもってかけるということは、その端末はやはり国内電話でございまして、これは一たん公社の交換機に入りまして、それでKDDのほうの関門局に参るのでございますが、その公社の交換機がだんだんと電子交換機に移りつつございます。電子交換機に移りませんと、国際電話の自動化は技術的にできないそうでございます。それで今回東京、大阪、名古屋の一部の局のダイヤル自動化を行ないましたのは、そこの局が電子交換機に移ったからできたのでございまして、単に国内電話がダイヤル自動化だからすぐできるというものではないそうでございます。そこでわれわれのほうといたしましては、電電公社と緊密な連絡をとりまして、公社のほうの電子交換化に沿いまして、もちろん将来には日本全国どこからでも国際電話が自動的にかけられるようにするということを目標として今後進めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それでは公社のほうにお答え願いますが、いま電話局に電子交換機を入れる計画は、ことしを含めて今後どういう計画になっておりましょうか。

三宅正男日本電信電話公社総務理事

○三宅説明員 お答え申し上げます。  電子交換機は、昨年度初めて加入者を入れました実際の交換機が動き出しております。したがいまして、現在動いておりますのは東京、大阪、名古屋及び先月末に神戸で一局動き始めまして、合計で六局でございます。したがいまして、今後さらにこれを次々入れていかなければいかぬわけでございますが、今年度から始まります第五次五カ年計画中に、全国で約三百七十局程度これに導入を予定しております。四十八年度は全国で二十局程度、そのほかに四十七年度から工事を始めまして現在工事中のものが十局余りございます。大体そういうテンポで電子交換機が導入されていくわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 社長さん、いまお聞きのとおり四十七年、四十八年に電子交換機がだいぶ入る予定があるようでございますが、先ほど社長さんは公社のほうともよく協議して検討なさっておるというような御発言がございました。そうしますと、いまの公社の計画に従って電子交換機が入れば、国際電話も自動化ができるということになりますね。そうしますと、公社の電子交換機が入りました中で、それを全部一ぺんにやるのか、それとも何らかの理由によって優先順位をつけて国際電話の自動化ができるものかどうか、その辺はいかがでしょうか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 ちょっと技術的な問題になりますので、他の参考人からお答えさせます。

有竹秀一国際電信電話株式会社常務取締役

○有竹参考人 お答え申し上げます。  電電公社の電子交換局は、ただいま三宅総務理事から御説明がございましたように逐次ふえてまいりますけれども、そこに収容される加入者がすべて国際の全自動発信サービスを希望されるわけではないし、また御利用になるわけではないわけでございます。したがって、現在でもごく限られた数の東京、名古屋、大阪の加入者が全自動発信ができるようになっておりまして、現実に平日全自動発信コールを御利用になっておりますお客さまは大体二十ないし三十通話くらいにとどまっております。これに対しまして、現在私どもが用意しております全自動発信コールの交換装置は一日大体五千通話ぐらいの発信コールを処理できるような容量を持っておりますので、今後公社のほうで電子交換局がふえてまいりました場合に、十分の余裕をもってサービスを提供できることになると考えておる次第でございます。以上でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私もそういう技術のことについてはしろうとでございますから、いまお聞きして一つ一つ積み重ねていっておるわけでございますけれども、需要者がいないだろうとかなんとか、そんなことを言ってもらっては困りますよ。九州の果てにおろうと、北海道の果てにおりましょうとも、外国に電話をかけたい、即時電話をかけたいという希望がありますよ。それを会社の一方的な事情で、そういう需要がないからなんて言ってもらったら困ります。  もう一回お伺いします。公社の電話交換機が入るのは、四十八年度できる分だけでも東京二機、横浜一機、名古屋、大阪、広島、福岡、仙台、札幌、このように全国のおもな都市には四十八年中に交換機が入るのです。これについては、会社としてはどのくらい自動化のできる見通しがございますか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 ただいま有竹参考人からお答え申し上げましたのは、ことばが足りなかったようでございますが、現状の説明だけでございまして、将来のことにつきまして触れなかったのをまことに残念に思って、おわびを申し上げます。  私どもの社の方針といたしましては、先ほどお答え申し上げましたとおり、電電公社のほうの電子交換機が普及いたしますそのあとを追って、できるだけ早く全国に、そういう電子交換化したところは国際電話がダイヤルでできるというようにしたいと思いまして、四十八年度中にできますものは、全部これを引き受けても私どものところの設備は余裕がございます。そのつもりでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私の質問も悪かったかとも思いますけれども、そこを聞きたかったわけです。十分ひとついまの御発言が完全に実行できるように御努力願いたいと思います。  次に問題を移しますが、きのうも問題になりましたが、この国際電話の料金の滞納額でございます。きのうも、社のほうもこのことについて触れられることはたいへん感謝するという御発言がございましたが、私は、それには深い問題を含んでおると思うのです。大臣もひとつこれを聞いておってもらいたいと思うのです。滞納額がたいへん増加しておる。四十六年度までに七億円以上の滞納があります、また四十七年度についてはいままでの滞納額以上の、一応一年未満のものが十一億何ぼございます、こういうことでございましたが、このことにつきましては四月の参議院の場でも問題になっておりまして、それに対して社長さんのほうからですか、この問題については最大の努力を払って、何かこれ専門の組織というものを考えておる、こういうような御発言もあって、努力されておることは私もわかります。またこの会社の監督者であります郵政大臣のきのうの御発言も聞きましたが、私は、これはいまの御所見と会社が努力されるということをお聞きしただけではどうもまだすっきりしない。といいますのは、いま申し上げましたように、滞納が四十七年度で当年度の利益の一六%をこえております。十一億八千万といいますと。累積額では十八億円をこえます。当年度の利益の四分の一ぐらいは滞納金があるわけです。この滞納金が取れるか取れないかによっては利益もそれだけ違うわけでございまして、これを放置することはできないわけでございますが、まず、この滞納の原因となったものはいろいろの種類、態様があると思います。そういう面について社長さんのほうからひとつ明らかにしていただきたいと思います。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 国際通信の料金の滞納、未納の問題は、最近急に起こったわけでございませんで、だんだんにその額が多くなってまいったのでございまして、私も実は最近の増加の趨勢に対して驚いて、これは何とかしなければならぬというので、一年前から特別の研究委員会をつくりまして種々検討いたしました結果、この四月一日から特別の組織で、人員もふやしまして、きめのこまかい督促をいたし、万やむを得ない場合には訴訟にまで持ち込んで滞納を解除するように努力をいたしておるような次第でございます。  どういうわけでこういう滞納がだんだんふえるかということにつきましていろいろ検討いたしましたが、第一は、需要がふえるということは当然でございますけれども、最近の趨勢といたしまして、国際通信の利用者が非常に大衆化しまして、個人のお客さまが全体の三分の一をこえるというような状態でございます。しかも、個人のお客さまというのは、加入者と実際に電話をかけた人とは必ずしも一致しない場合が多いのでございまして、電話を借りて国際電話をかけて、加入者は払わないと言うし、その人はわからないと言うし、こういうよなことがよくございまして、そういったようなことがこのふえる趨勢になったのではないかと思います。昔は国際通信をするのはたいてい大口の顧客でございましたが、だんだんとこれが大衆化しまして非常に細分化してきた。そうしますと特別の措置をしませんとなかなか滞納が少なくならないというので、私どもはまず第一にやりましたことは、料金の通知を早く出す。従来は料金センターという一括した組織がございまして、そこで全部の料金を計算し、それから通知書を出しておったのでございまますが、それではどうしてもおくれるというので、なるべくこれを分散いたしまして、なるべく通知を早く出す。そうして期限が来てまだ未納なものにつきましては、あるいは電話で、あるいは手紙で、あるいは実際に職員が訪問して督促をして、少しでも滞納を少なくするというふうな方向に進んでおります。そういう組織も四月からやりましたけれども、だんだんと地についてまいりまして、最近の徴収はやや上回っております。  私どもとしては今後もこの点につきましては油断なく努力をいたしまして、できるだけこの滞納額というものを少なくするように、社をあげて努力をするつもりでおります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いま御説明いただきましたが、何か国際電話が大衆化することが滞納の原因になったということは、ある意味でわかるのですけれども、大衆化することは何も悪いことではございませんし、大衆化することによって滞納がふえるから、それをどう滞納がふえないようにするかということが問題ではないか、こう思うのです。その点はひとつ誤解のないように理解をしてもらっておかなければいけないと思うのです。私、おたくからいただきました資料によりますと、滞納になっておる人たちの状態はどうなっているかといいますと、一番多いのは、かけた人が行くえ不明になった、こういうことでございまして、この行くえ不明というものが、どこまで追及して行くえ不明なのか、こういう面で私は疑問が残るわけであります。  そこで、もう時間もあまりございませんから、いまお聞きしたりきのうの御答弁を聞いておりますと、この滞納の発生について完全な防止策はない、こういうふうに一応言えるのじゃなかろうか。そうしますと、先ほど言いましたように、わが国も半自動よりも完全自動化が進むわけでございますから、なおさら滞納の問題は深刻になってくる、これはそう理解できますね。そうしますと、わが国よりも進んだ外国あたりでは国際電話の自動化はなお進んでおると思いますが、外国ではどのようなことをやっておるかお調べになったことはございますか。

有竹秀一国際電信電話株式会社常務取締役

○有竹参考人 簡単にお答え申し上げます。  アメリカは現在ニューヨーク市の一部から全自動の発信コールができるようになっております。なお逐次そのサービス区域をふやすようにアメリカの電話会社は努力しておりますけれども、現在のところそれを利用しておりますアメリカの利用者というのはごくわずかでございます。それから一番国際電話の自動発信が進んでおりますのは西ドイツでございまして、これは外国通話の九〇%ぐらいがダイヤルで全自動発信を利用されております。その次にイギリスがかなり進んでおりまして、対外国通話の五〇%ぐらいが全自動通話で利用されております。そのほか、小さい国ですけれども、スイス等もかなり発達しております。それ以外の国におきましては現在まだ試験的に施行しているという段階でございます。以上でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 よく私の質問を聞いてください。外国でそういうふうに自動化が進んでいることはいまお伺いしましたが、そういうところは滞納はどうなっているか、そういうことをお聞きしたわけですよ。外国の自動化を聞いたわけじゃないのです。じゃ、その問題はあとで資料で出してください。どういうものがあるか。調査してないか、あるかだけでよかったのですけれども……。  そこで大臣、聞いておってもらいたいのですけれども、こういう問題を考えてみますと、いま言いましたように外国も相当全自動の、いわゆる即時ダイヤルで国際電話をかけられるというようなこと、わが国もそういう方向に徐々に進んでいく。公社の第五次計画によりますと、全国三百七十局に電子交換機を入れていくわけですから、もうほとんど主要都市からは全自動でかけられる。こういうことを想像いたしますと、その前に手を打たなければならないということが一つです。だから、きのうの大臣の所見ではまだ不十分だと私は思うわけですよ。  そこで、もう少しこの国際電話のことでこまかく入っておきますが、まあ私なら私がどこからか国際電話を自動でかけます。そうしますと、まず公社の国内回線のある特殊な線を通しまして、つまり国際電話をかけたことによって公社の回線を連動され、いわゆる使用されまして、料金がちゃんと取られるようになっております。そういうふうに聞いております。いわゆる電電公社の料金はあとで国際電電のほうから支払われる、いわゆる返納されるといいますか、公社のほうの内線を使った料金として国際会社から支払われる、こういうシステムになっていると聞いております。そうしますと、加入発信者に、私なら私に電電会社から料金の請求が来たとします。その場合に、かりに私が行くえ不明になっておったというような場合には、いまのその滞納になるわけでございますが、そうしますとその滞納になった料金の分は、いわゆるKDDのほうは料金が取れませんから、取れませんにもかかわらず公社のほうにはその使った内線の——内線といいますか、公社持ち分の料金は、KDDのほうはもう取れる取れないにかかわらず支払わなければならない。KDDのほうはこういう二重の損害になると思うのです。そうですね。これは私、国際電電の立場に立って言うわけですから、損をするものは払わなくていいじゃないか。公社のほうはもうかること一本でやってやるのですから、通話料金を納めなければ通話停止もできますし、結局こういうことになってきますと、公衆電気通信法の第一条の合理的な料金で、そしてあまねく、公平に提供するということ、また第三条の利用公平というようなものにどうしても合わないということになってくるわけです。それでその半面、先ほど言いました行くえ不明の利用者からも確実に料金を受ける公社と、いわゆる料金の未払いになった者に対して通話停止もできないようないまの国際電電の置かれた立場、こういうものを考えますと、私はこのような矛盾を放置することはできないと思うのです。これは当然監督者としての大臣にひとつ勇断をふるってもらわなければならないことだと思いますが、いかがでございましょうか。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 御指摘のように、滞納料金が非常に累増しておることにつきましては遺憾に存じます。  この請求方法とか収納方法等につきましてはいろいろ問題点があるようでございます。でありますから、KDDに対しましては、これらの方策について何らか改善する余地はないものかと指示をいたしておるような次第でございます。郵政省といたしましても、十分そうした点を勘案しつつ、できるだけ早い機会に検討し結論を出したい、かように考えておるような次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 はなはだまだ納得できません。公社なり会社のほうにそういうことを検討させるということよりも、私はこれをほうっておくことは郵政当局の問題だと思いますよ。それじゃ、検討すること自体からおかしくなってきますよ。いままで利用した人に対して不公平な状態がありながら、検討された時点においてそれが直るかといいますと直らないというような問題もございますから、私はいまの御答弁ではまだ満足できませんので、また後ほど議論することにします。  次に、この電信電話株式会社は特別法によって規制を受けておりますが、この会社法の中の十三条を読んでいただきますと、大体これは重要な資産の譲渡禁止をしたところの法律だと思います。それはわかりますが、ひとつ当局のほうからこの十三条についての少し詳しい説明を聞きたいと思います。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘の会社法十三条は「会社は、無線設備及びこれに準ずる重要な電気通信設備を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、郵政大臣の認可を受けなければならない。」という条文でございますが、お話しのように、無線設備及びこれに準ずる重要な電気通信設備を譲渡し、または担保に供する際に、まあ株式会社の原則からいたしますると当然当該会社の自由でございまするけれども、この会社の特殊性——独占的にわが国の国際通信の業務を行なっているという特殊性にかんがみまして、この国際通信業務の確保をはかるために主務大臣の認可にかからしめたものと理解しております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 国際通信という重大な仕事を確保するために、こういう禁止事項なり協議事項を設けたとするならば、無線設備といいましてもいろいろあると思うのです。その中で、また無線設備に準ずる重要な機械というようになっておりますが、何をもって無線設備なり重要な機械としますか。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 通信関係法令上、無線設備につきまして明確な定義を与えておりますのは電波法がございます。電波法の定義そのままが会社法に適用されるということではございませんけれども、この会社法の無線設備というものを理解する上で重要な参考になるかと思います。一応電波法の定義のところにございますが、それを読み上げますのは省略いたしますが、立法の際におきましては、御案内のように、二十年前国際側線の主要なもの、むしろ大部分といってもいいほど短波通信回線でございました。したがいまして、国際業務を行なう通信回線の設備といいますると、短波無線、この設備が最も重要かつ大部分のものを占めていたと存じます。したがいまして、ここに「無線設備及びこれに準ずる重要な電気通信設備」と書いてございますが、現時点において解釈いたしますると、この「無線設備」というのは「重要な電気通信設備」の非常に大きな例示と理解できるのではないかと思います。したがいまして、現時点におきまして、通信回線が広帯域海底ケーブルあるいはまた宇宙通信というようなもので構成されております現在におきましては、広帯域海底ケーブルというようなもの、それからまた回線自体に関係いたしません重要な電気通信設備といたしましては、主要な交換設備等が該当するものと理解しております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 会社のほうと大臣にお尋ねしますけれども、この法律の運用によって実際行なったことがございますか。会社のほうは、無線設備を譲渡するということについて、大臣に許可を申請されたことがありますか。大臣のほうは、その協議を受けたことがあるかどうか、認可の申請を受けたことがあるかどうか、それが第一点。  それと、もう時間がありませんから、もう一点お尋ねします。はっきりお答えいただきたいと思います。会社のこの五年間の営業報告からいろいろ財務内容を調べてみました結果、取得価格で毎年十億円以上くらいの資産が譲渡、除却されております。四十三年が十億円、四十四年が七億六百万円、四十五年が十五億四千七百万円、四十六年が十五億円、四十七年が十二億九千万円、こういう資産の除却、譲渡が行なわれていることについて、どのような処置と、見解をお持ちでしょうか。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 お答え申し上げます。  本条によりましての認可申請及びそれに対します認可というケースは、いままでございません。  なお、ただいま御指摘の資産の譲渡に関しましては、本条にかかわらない資産あるいは無体財産権等の譲渡を含んでの経理でございまするので、これは会社のほうからお答えしたいと思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 会社のほうからお願いします。

鶴岡寛国際電信電話株式会社取締役

○鶴岡参考人 お答え申し上げます。御説のように、たとえば四十七年度であれば、十二億の取得価格のものを……(田中(昭)委員「私の質問に答えてくださいよ、あったのかなかったのか」と呼ぶ)  本件につきましては、いわゆる会社法に申します国際通信の確保ということと関係がないものと考えまして、認可の申請等はいたしておりません。われわれが、主としてこのような財産除却を行ないました分は、大部分が売却でございます。その他、一部は学校等への寄付とか、あるいは全然もう役に立たない、買い手もないというようなものにつきましては、廃棄処分をいたしておる現状でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私は内容を聞いているのじゃないのです。法律の解釈を聞いているのです。先ほど当局から、そういう法律に該当するような設備がないということを簡単にお答えになりましたけれども、その法律を適用する設備がないとかあるとかということは、それではどうやって判定しますか。また、あなたがそういう判定をされるわけじゃないのですから、当然これは、こういう法律があるならば、会社のほうのどういう設備が無線設備なんですよ、並びに重要な電気通信の機械ですよということを会社に指示しなければ、会社はわからないじゃないですか、どうですか。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 お答え申し上げます。  ことばが不足でございましたけれども、十三条に掲げまする「無線設備及びこれに準ずる重要な電気通信設備」と申しますのは、当然現用——現に通信の用に供している、スペアも含めまして、あるいは予備品も含めまして、現用のものであるというふうに、立法の当初から郵政省は解釈しております。したがいまして、その旨は会社にもよく説明し、指導してございます。  なお、申請がございませんで、一方財務諸表上、資産の譲渡ということがあがっておりますのは、本条に該当する「無線設備及びこれに準ずる重要な電気通信設備」以外にも資産の譲渡がございましょうから、その点につきましては、会社から御説明申し上げることにしたい、そういうような意味で先ほど申し上げた次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 どうも私、おかしいと思うのですよ。まず、この法律に該当したことは一回もないというのですね。それは、いま当局の説明を聞きますと、無線設備並びに重要なものは、それじゃそのつど会社に指示するものか。あなたのいまの説明では、無線関係の重要な基準というものについては、何も明らかな説明はないですよ。いままで私が申し上げた金額の中には、無線設備なり海底ケーブルなり、宇宙衛星に使っておった何億という資産もあると思うのですよ。ですから、大臣、これはだれが考えてみても、これだけ無線設備なり重要な機械を譲渡してはならないということを会社に規制するならば、その基準を明らかにしなければならないというのは当然じゃないですか、どうですか。ただ、それは電波法によるといいますけれども、じゃ、電波法による無線設備というものについて会社がどのように理解をしておるか。私がお聞きしたところにおいては、何の理解もないのです。何の理解もないものをここに答弁のときには、そういう一つの基準がありますというようにお答えになるが、私は納得いかないのです。この点はまたひとつ両方からいろいろ御意見を聞きたいと思います。いずれにしろ、この十三条は発動されたこともない。  次に、十四条を見てみますと、これも十三条、十二条に関係するわけですが、十四条によりますと、十条、十一条、そして前二条の認可については、大蔵大臣の協議も経なければならぬとなっておる。そうなってきますと、さらに重要であります。大蔵省、この十四条の規定をどのように解釈すればいいのですか。

藤原重信大蔵省理財局国有財産総括課長

○藤原説明員 お答え申し上げます。  十条、十一条、それから十二条、十三条、これは会社の運営に関します基本的な重要な事項であろうと存じます。そういう事項につきましての変動等につきましては、大蔵大臣としてもその内容を十分検討しておく必要があるということで、協議を受けておる、こういうふうに理解しております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いまの御答弁なさった方、どなたかわかりませんけれども、私はそんな簡単なものじゃないと思いますよ。——国有財産の総括課長さんですね。私は、この条文は、そういう重要であるからここに大蔵大臣の協議ということが入っているというような説明だけではなおさら納得いかないのです。  前に戻ります。大臣、いまのこの資産譲渡を禁止した、いわゆる私が問題にしました無線設備というものなり、それに準ずる重要な機械というのははっきりしておくべきじゃないでしょうか。こういう法律項目について当局から納得のいく説明ができないで、これは会社の事業計画等について大臣が認可を与えたということについて問題になりますよ。どうでしょうか。常識的に判断してくださいよ。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 私は一定の基準は設けられておると思います。法律上の内容の解釈でございますから、事務当局に答弁をさせます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いや、事務当局に聞きましても、いまのように無線設備のことについては、会社側にもどういうものを無線設備またこれに準ずる重要な機械というような御指示がないのですよ。これをここで論議をしておりましてもあれでございますから後に譲ります。だけれども、会社にそれだけの規制をするならば、当然そういう問題をはっきりしなければ会社は困ると思うのですよ。そうでしょう。いまの除却資産の中には、私が先ほど言ったように取得価格で何億円もする資産が、この技術革新の時代においては一年も半年もたたないでそれが陳腐化する場合もありましょう。ある機械については、取得価格以上の価値があるものが除却される場合もありましょう。いろいろあると思うのです。ですから、せっかく法律に資産譲渡の禁止の項目を入れても、それがそういうふうに一回も協議もなされておらない、また基準というものもはっきりしてないということになると、いよいよもって問題が出てくるわけであります。特にこの十三条によりますと譲渡ということになっておりますけれども、譲渡というものも、ことしNHKの資産の譲渡のときに、あの建物土地を売ったときに問題になりましたね。あれは何条でしたか……。結局ああいう重要な資産を他人に使わせるというようなことを禁止した法律、そういうふうに理解するのですけれども、譲渡というのは、他人が譲渡を受けたものを使用するという目的と、それからただ譲渡しっぱなしで、先ほど御説明があったように他に売るという場合と、それからただで捨てるという場合といろいろあると思うのです。そうしますと、この譲渡ということについてもう少しはっきりしておかなければ、そういう問題が起こってくるということを一応指摘しておきます。  時間がございませんから、この問題については、ほんとうはこれが納得いかなければ先に進めないのですけれども、まだほかの問題がございますから、さしあたっては次の問題に行っておきます。  そこで、短波放送のことにつきましてお尋ねしますが、先ほどから短波放送につきましては、事業概況報告にありますように、そのほかの海底ケーブル、また宇宙衛星等の利用によって短波通信がたいへん減っておるということでございますが、この短波の送受信所の有効利用ということにつきましてお尋ねいたします。  国際通信の中で、海底ケーブル、衛星通信が発達したために短波通信はどのような地位を得ておるのか、それを簡単にお聞かせ願いたいと思います。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 会社の概況報告で御説明申し上げましたように、会社発足当時はほとんど短波無線でございましたが、最近は広帯域通信といいますか、海底ケーブルあるいは通信衛星の利用による通信が圧倒的に多くなってまいりました。しかし通信はあくまで相手のある仕事でございまして、先方に地球局がなければ衛星通信はできませんし、相手国との間にケーブルが敷いてなければケーブルを利用できないのでございまして、発展途上国の中にはまだ地球局もケーブルもないところがたくさんございます。そういうところは、やはりこの短波無線でもって通信をしなければほかに方法がないので、短波通信はなかなか重要であると私は考えております。また船舶との間の通信ももちろん短波でございます。またNHKの国際放送というようなものも短波でもって送っておりますので、これも相当重要な役目を持っておると思うのでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 一応の推移はわかりますが、私、時間がございませんから私のほうから申し上げますから確認していただければけっこうです。  この短波回線だけを調べてみますと、ここ七、八年間に短波回線の相当な減少を来たしております。需要がいろいろな面にあるかと思いますけれども、回線そのものが昭和四十年度には百八十八回線あったのが、四十四年度には百十回線、昨年、四十七年度は三十八回線、もう回線数だけでも五分の一ぐらいに減っておりますが、これは大体間違いございませんね。——そうしますと、そういう短波のための送受信所というのは、膨大な設備といいますよりも土地が要ると聞いておりますが、回線が四十年度の五分の一にも減ったということについて、送信所や受信所の土地というのはそのままになっておるということを聞いております。私は、これだけ土地の問題がやかましい時代に、この回線が減り、また土地が遊んでおるとでもいいますか、そういうものが当然できておるのではないかと思いますが、その辺の、遊ばせてないならば遊ばせてないところの具体的な理由をひとつ簡単にお述べ願いたいと思います。

新川浩国際電信電話株式会社常務取締役

○新川参考人 お答え申し上げます。  短波通信の現状につきましては、先ほど先生からお話のございましたとおり、近来急速に減少しておりますが、この短波には短波でまた非常に利用価値のある面がございます。当社といたしましては、今後もさらに引き続きまして短波によりまして、短波でなければできない国との間の通信を確保すること、それから船舶その他移動体との通信を確保する、それから放送、いわゆる音声の放送あるいは電報の放送というような、短波を用いまして全世界に同時に情報を流すというような放送中継の業務をやる、さらに衛星通信あるいは海底ケーブル等の障害が起こりましたときに、バックアップといたしまして短波を活用して通信の途絶を防ぐ、こういうような目的のために短波の施設をさらに——拡充とは申し上げませんが整備いたしまして、その目的に沿うように努力しております。そのために、先ほど来、短波無線送受信所整理統合計画というものを実施いたしまして、各施設の有効な分配、配置等を行なっている次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 どうもその辺すっきりしないのです。私がしろうとでございますから、そういうふうにお述べになりますと、ああそうかといわざるを得ない面もあります。それにしましても、七、八年前にそういう回線があったのが、事実上送信所を連想しまして、それに対する設備というものもあったと思いますが、百八十八もあったものが三十八に——対地とかなんとかおっしゃるが、対地自体も、いろいろ資料をいただきましたものによりますと相当減っておりますね。ただ船舶無線のための短波ということは、これはおたくだけではなくて、公社のほうも運輸省のほうもいろいろそういうことはよく言います。船舶無線のために必要だ、こう言いますけれども、現状は送受信所でKDDの会社の所有土地は百九十五万坪とこの前参議院でお答えになっておりますね。百九十五万坪の土地に百八十八の回線が四十年にあったんだというんですね。どうもその辺が納得いかないのですが、送受信所、それに付随する土地は大体百九十五万坪、間違いございませんか。

板野學国際電信電話株式会社取締役副社長

○板野参考人 お答え申し上げます。  ただいま先生のおっしゃいましたように、送受信所の簿価、帳簿価格によります土地は百九十何万坪、約二百万坪でございます。  それから補足して申し上げますけれども、ただいま会社は、常務から御説明申し上げましたように、送受信所のこれからの土地の有効利用あるいは電波の利用につきまして委員会をつくりまして、検討いたしておる次第でございます。その結論の出次第、この土地をいかに有効に利用するか、全部が全部要るというふうにはいまのところ見当をつけておりません。しかし、御承知のように、朝鮮民主主義人民共和国とか、あるいはベトナム民主共和国とか、あるいはネパールとか、アフリカ地帯とか、まだまだこれから無線をもってやらなければならない地帯もございます。船船につきましてはなお相当拡充しなければならぬものもございますので、それらを含めまして、総合的にひとつ検討をいたしまして、土地の利用その他が十分に生きますようになるべく早く検討いたしたい、こういうように考えておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 おことばを返すようでございますけれども、いまの送受信所の土地の余った分もあるかもしれないから、有効利用のためによく検討するということについては、私了解します。やってもらいたいと思いますが、私は具体的に坪数をお聞きしたわけです。いま申しましたごとく、参議院でお答えになったのでは百九十五万坪、それは正しいのですか、こうお尋ねしたのです。大臣、聞いておいてもらいたいのですけれども、時間がございませんから私のほうかう申し上げますが、いま簿価で大体二百万坪ぐらいあった、こうおっしゃいますけれども、私は台帳の簿価とかいうことは関係ないと思うのです、土地の広さですから。全然関係ないことはないと思いますけれども……。ところが、会社のほうから説明に来ていただいたときにはそれが百九十六万坪であります。それはわずかな相違ですからあれでございますが……。またおたくのほうで公表されました収支計算、有価証券報告等の載っております会計書の中に出てきます送受信所の坪数は二百四万坪なんです。全体の坪数も二百万坪じゃない。私はこういうことが疑いをかけられる、疑問を持たれる一つの材料になると思うのですね。送受信所で百九十五万坪といってみたり、百九十六万坪といってみたり、二百万坪といってみたり、また公式の書類の中には二百四万坪、全体は二百十五万坪というような数字が出ておる。これも私は会社が所有している土地のほんとうの面積だとは思いません。こういう問題を監督官庁の大臣はいままでお気づきになったことはないと思うのです。  その責任はあとで追及することにしまして、私はここでいかに有効利用を考えなければならないかという一つの例を指摘しておきますが、ある大都市に会社が所有しております百二十七坪、平米で四百二十三平方メートルの宅地がございます。この百二十七坪、約百二十八坪、この大都市の坪当たり相場というものは数百万いたしております。それで百坪といいますと土地だけで数億円の財産なんです。これは会社の目的に使用されずに、ある建築材料置き場になっておりまして、これはおそらくわずかな貸し賃で会社は貸してあるのだろうと思います。そういう土地もあるわけであります。これは土地の問題がやかましいときに会社のほうは見落とされておるのか何か知りませんが、坪数が二百万坪が二百十五万坪になったりしておりますから、まだそういうことがほかにあるとも思われますけれども、こういう一点を指摘しましても、監督者である郵政大臣の責任は重大であると私は思います。これはまたあとでよく調査しますでは困るのです。調査してもあるのです。事実なんですから。こういうことにつきまして、認可なり命令を発する郵政大臣としてはどのようにお考えですか。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 KDDの運営業務というのは、国際的な電気通信業務を独占的に扱っておる株式会社でございます。しかもきわめて公共性の高いものでございます。であるだけに、ただいま御指摘のような事態があるとすれば、いろいろ検討を要する必要があろうかと思うのでございまして、事実関係につきましてはよく調査をいたしまして、その上で検討させていただきたいと存じます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 結論を急げというメモが回ってきておりますから結論を急ぎたいのですけれども、いまの御答弁では責任ある監督官庁の大臣の御所見としては——検討することはいいのですが、私前もって申し上げたようにこれはたいへん問題であります。  またあとに問題を残すことになりますが、会社が予定をしております国際通信センターの建設につきましても、昨日の委員会でも社長さんは、この技術革新のときにはあのセンターは十年と用をなさないというような御発言があったようであります。そうしますと、二百億以上の金をかけて、ことし着工しましても二年半実際使用するまでにかかるとしますと、七年ちょっとで二百億の金を償却しなければならない。そういうことはKDDだからできるのじゃなかろうか。またKDDだからそういうことも必要だ、そういう技術革新についていかなければならないということもわかりますけれども、効用面を考えますと、きのうから論議されましたが、事業計画、今後の将来の見通しというものもしっかりしなければ、監督官庁もりっぱな指導はできないと私は思うのです。  その問題ともう一つ、そういう膨大な計画をするためには自己資金だけではどうだろうか。財政的な収益率等をいろいろお聞きしまして、類似の公社との比較検討もしたいと思っておりますけれども、時間がございませんから、一括問題として投げかけておくつもりで申し上げておくわけでございますが、そういう問題を考えますと、どうしても自己資本以外の外部資本の導入ということも考えなければならない。それで、最初のKDDの今後の見通しというものを考えますと、きのうも事務当局からは、何か会社が計画については発表なさってもいいのだけれども遠慮しているという御答弁があった。会社のほうは、それを発表すると仕事がやりにくいから発表しません、簡単に言えばそういう意味での御発言がありまして、私は、両者がそういう相反する考え方では指導監督もできないと思うのです。そうでしょう。一つの今後の見通しについて、事務当局のほうは当然計画も検討されますから、ありますと言う。会社のほうはそれを発表するといろいろな問題があることは私わかりますけれども、その問題を乗り越えて、いわゆる国民の財産としてのKDDが発展していく上においては、納得の上で進めていくのが当然ではないか、こういうような疑問がしてならないわけであります。  もう一つは、従業員の待遇改善等につきましても問題を持っておりました。時間がございませんから私きょうはやめますけれども、どうかそういう意味で、私がいま申し上げましたことにつきまして最後に大臣と社長さんから御説明を聞きまして終わりたいと思いますから、明確にお答えを願いたいと思います。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 情報化社会のいわゆる近代化あるいはその社会に対応するような設備の拡充、それは急速に変転しつつあると思うのであります。それに対処するための長期的なビジョンを持てというような御意見のように私は拝察をするのでございますが、やはり変転きわまりない国際情勢化におきまして、長期的なビジョンだけでは対処することはなかなか困難であろうと私は考えるような次第でございます。ある程度のめどを置くことは必要ではございますが、しかしそれのみにとらわれることは困難ではなかろうか、かように考えるような次第でございまして、十分そうした点等につきましては配慮をしつつ指導をいたしていきたいと存じます。  労務管理の問題につきましては、遺憾なきよう処置するようこれまた指導監督をいたしていきたい、かように存じます。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 ただいま田中先生あげられましたいろいろな問題は、会社といたしましてもことごとく重要な問題でございます。私どもお答えをすることになれておりませんので、ことばがずいぶん足りないようで、一部十分な説明ができなかった点もあるようでございますので、そういう点につきましては後ほど先生のところに参りまして御説明もいたしたいと思いますけれども、しかしおあげになった問題はすべて大事な問題で、私ども慎重にこの処理に当たらなければならないと考えておるような次第でございます。おことばの趣旨は十分私たち服膺してまいりたいと思います。ありがとうございました。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 以上で終わります。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 次に、小沢貞孝君。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 ちょうど田中先生が質問していただいたので、私は、こまかいことをいろいろお尋ねしますが、これは郵政大臣もそうですし、委員長もとくとお考えいただきたいと思いますが、国際電信電話株式会社法ができたのは昭和二十八年で、会社からいただいた資料を見ても、回線が、二十八年のときには七十一回線、今日においては、この表によれば、予定が若干入っておりますが、四十八年千九百五十回線。それから設備においては、昭和二十八年は六億五千万が、二百三十三億四千百万、こういうふうになって、二十八年のときには国民のごくわずかしか利用しておらなかったが、いまや国際化の時代になって国民全体の権利義務と深い関係を持つようになってきた。こういうわけで、ちょうど二十年を迎えて、私は法律のできたいきさつはよくわかりませんけれども、国際電信電話株式会社法という、法三章式のもので十七条ばかりしかありませんが、こういうことだけではたしていいだろうか。電電公社の予算は国会へ提出し議決をする、こういうようなぐあいになっております。NHKもまた報告して承認を求める、こういうようになっておりますが、これほど膨大な、設立当初には予想もされなかったような、七十一回線から二千回線になろうとする、こういうような時代にあって、この法律だけではたしていいだろうか。きょうも参考人としてただお尋ねするだけでありますけれども、国会はどこにも承認をし、議決する場もないような状態で、はたしていいだろうか。私はいろいろお尋ねする中で、最終的にはそういう根本的な問題になっていくのじゃなかろうか、こう思いますので、国会のほうは委員長を主体にあとで理事会で相談をし、国対で相談をし、大臣のほうは大臣のほうで、二十年間経てきてこういう状態でいいだろうか、こういうことについて最終的にはお尋ねをしたいと思うわけであります。そういう全般的な関係から若干の部分的な問題をお尋ねいたしたいと思います。  最初に日中海底ケーブルのことから入ってまいりますけれども、五月五日の新聞を見ると、郵政大臣は向こうへ行かれて協定を結んで、協定の案文も拝見をいたしましたけれども、中国側は上海を陸揚げ地点としたい、日本は長崎、鹿児島、沖繩を陸揚げ地点としたい、まだきめてはいない、それは日本側はKDD、向こう側は上海電信総局でやる、こういうようになっていると思います。その後この日本側の陸揚げ地点については何か構想が固まってきたかどうか。これはKDDのほうへお尋ねをいたしたいと思います。その三地点について、技術的にはどういうことをめどにして地点をきめるか、この二点についてお尋ねしたいと思うのです。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 お答えいたします。  日中ケーブルの日本側の陸揚げ地の問題でございますが、百年前には御承知のとおり長崎から上海へ行っておったのでございますけれども、その当時のケーブルと今日のケーブルとは、働きもまたその構造も非常に違うのでありまして、技術的には最も適当な地域に最も適当な構造のケーブルをつくるというのが要請されておるようでございます。そこで、一応上海を基準にいたしまして、なるべく近い距離で等間隔のところをとりますと、九州の南西部と沖繩になるというので、大体の候補地を長崎、鹿児島あるいは熊本、あるいは沖繩というふうにきめておるわけでございますが、そのためにはまず海洋調査、これは詳細な海洋調査をやらなければ、先ほど申しましたケーブルの構造等に非常に影響がございますので、どうしてもしなければならぬのでございます。その結果海底の状況がわかりますと、今度はその陸揚げしましたところに中継所という、相当の設備をつくらなければなりません。その場所があるかどうか。その中継所から今度は国内の通信幹線に至る連絡線をどういうふうにつけるか、これが非常に遠いところですとまたいろいろな問題も起こりますし、いろいろそういう点も考えなければならないわけでございます。それから日中海底ケーブルは御承知のとおりひとり日中間の通信ばかりではございませんで、中国以遠あるいは日本以遠の中継信も取り扱いますので、今度はそういうほかの回線との連絡の便宜、こういうようないろいろな点を考えてきめるわけでございます。ただいまのところはまだ海洋調査も進んでおりませんので、その候補地をどこにきめるかということは申し上げられませんが、大体考慮すべき要素は以上申し上げたとおりでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 普通これは取りきめということが私もちょっとおかしいと思うのです、大臣の取りきめてきたものについては。取りきめのスタイルとしては、あなたの国は上海か、私のほうの国は長崎なら長崎とか沖繩なら沖繩というような、地点もきめてやるのが、大体二国間でやる取りきめですから普通ではないでしょうか。これがまだきまらないということは、技術的な問題が背景にあったからでしょうか。大臣、ちょっとその点を……。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 これは、御存じのように建設当事者というのは日本側はKDDで中国側は上海電信局、こういうふうに取りきめの文章の中では規定をされておるのでございます。この取りきめというのは、条約とか協定とかいうような外交文書に類するようなものではないのでございます。これは郵政省設置法第四条に基づきます規定によりまして、私の権限内における両国間のケーブルの敷設に関する取りきめでございます。でありますから外交的な協定ではございませんので、この建設当事者間において今後実務的な協定を結びまして、その協定に基づいて実施が進められる、こういう経過を踏むことになるわけでございます。でございますから、この陸揚げ地点その他につきましては今後の調査検討によってこれをきめるということをこの取りきめ文書の中で明示してあるだけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 私これにこだわって質問をするのは、実は新聞の報道によると、長崎、鹿児島、沖繩の三候補地が技術的に固まらないのを理由に双方とも明示を避けた、こういうことだと思いますから、これから、いま社長の言われたように条件が五つ六つあったようでありますが、距離の問題、海洋調査の問題、中継所の問題、国内連絡線の問題、それから外国との中継の問題、おそらくこの五つばかりの条件を検討してきめるのではなかろうか、私もそう思います。ただその場合に、そこに引き続いて、中国側は沖繩を除きたいと強く要請したといわれる、こういうわけであります。私は実はここにひっかかるわけであります。日本側が、いま社長の言われるように距離的な問題以下五つばかりの技術的な問題を検討されて、沖繩が一番よろしいと言ったときに、中国はいけないと言っても、日本は沖繩が技術的に一番よい、こういうことでちゃんと実務協定の中で締結できるか。私は、単なる会社の協定以上に、もはや外交上の問題にすら発展するような重大な問題があろう、こういうように感ずるわけであります。なぜ技術的な検討もないのに沖繩ではいけないということを向こうは言っておるのか、そういう点をひとつ大臣にお尋ねをしたいと思うわけであります。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 私と鍾夫翔電信総局長との間で話し合いました際には、そのようなことばはございませんでした。両国間の実務者間の話し合いの際に、陸揚げ地点の事柄についていろいろ話し合いが行なわれたようでございます。そういう際に、その内容は私といたしましてはあまり公表すべき性質のものではないと思いますので申し上げていないのでありますが、あくまでもこの陸揚げ地点につきましてはこの第四条に規定されておるだけでございます。それ以外には何も両国の間で話し合ったわけではございません。そのことをひとつ申し上げておく次第でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 将来非常に大事な問題だと思いますので、ここでしっかり確認をしておきたいと思います。  これは一会社がやるわけであります。会社がやって、沖繩が最善であった——五項目か六項目あるのですね、それで沖繩にきめたい、こういうことになれば、向こうは日本の要望どおり沖繩でよろしい、こういうことになるのかどうかということであります。中国は御案内のように国営の相手であります。政治主義の国であります。日本は簡単にいえば株式会社がやるので、もうけ主義、技術主義、こういうように言ったほうがいいかもしれません。ことばが過ぎるかもしれませんが、もうけ主義、技術主義の立場でやろう、向こうは国営であり、政治主義である。その場合に、沖繩にきまったとしたら両方の実務協定できちっと沖繩になることは間違いなくできるかどうか。これはここの場で一回確認をしておきたいと思うわけでございます。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 先ほど来申し上げましたように、陸揚げ地点につきましては、第四条の規定以外には私といたしましては何も中国側と話し合っていないのでございます。この条文のとおりでございますので、どうか御理解をいただきたいと思うのであります。  これはあくまでも実務的な問題でございますから、両実務担当者間においていろいろ協議をいたしまして、早急にこれは決定すべき問題であろうと思うのであります。その場合に当然どの地域が適切であるかということはいろいろ出てくるであろうと思うのであります。そのために現在実務担当者が上海に行かれまして、中国側関係者の皆さんと話し合いを行なっておられるような次第でございます。その際にもこの陸揚げ地の問題について話し合いが出るものと私は推定をいたしておるのでございますが、ただいまそのような情報はまだ受けていないような次第でございます。でありますから、この点につきましては、お互いに政治的にこの問題を処理するというような考え方は毛頭持っていないのでございます。でございまして、先ほどKDDの社長が申し上げましたように、使用目的、海底の状況の調査、あるいは国内通信回線との接続等につきまして、そうした問題を十分勘案の上、陸揚げ地は決定すべきものである、かように存ずる次第でございまして、政治的に云々すべき問題ではない、かように存じます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 いま大臣のそういう言明ですから、社長からも、そういう政治的なことにゆがめられることなく、技術的に最も正しいことをやる、まあやるのは会社ですから、そういうようにひとつ明言をいただきたいと思うわけです。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 いま郵政大臣が申し上げましたとおり、会社としては、もちろん全く技術的な見地からこの問題を解決したいと考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 国際電電のほうからいただきましたが、インテルサットの恒久制度は、これは条約として批准をされて発効をしていると思うわけです。ところがこの有線の海底ケーブルのほうは条約としてやらないでよろしい、これは法律上は何か公衆電気通信法及び会社法でそういうことができるわけですが、技術的に見て、インテルサットのほうは条約にしなければならない、片方は条約も何もないわけであります。  ここで申し上げますけれども、日中間において田中総理と周総理がお会いして、平和宣言ですか何か宣言をしてきた。これは国会においては何ら承認も審議もなし、郵政大臣が向こうの海底ケーブル建設に関する取りきめをやっても、その条文等については、何ら国会に報告し、承認を得るというような条約上の手続もなければ国会の承認もない、こういうわけであります。それを引き継いで、今度は業務協定で日中間のケーブルの問題は会社がやるわけであります。ところがインテルサットのほうは、これは条約として国会で承認をしておる、こういうわけですが、国際通信の上において、インテルサットのほうは条約で国会の承認を経るが、海底ケーブルのほうは経ないでよいということは一体——これはきめられた法律を実施するのは政府だから何とも答弁のしようがないかわかりませんけれども、これに関して何か御答弁があったら、郵政省、お答えをいただきたいと思うわけです。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 いろいろ御意見もあろうかと思うのでございますが郵政大臣としての権限の範囲内において私はこの取りきめをいたしたような次第でございまして、この取りきめ文書につきましては、御指摘のとおり国会の承認案件ではないということでございますので、どうか御理解を賜わりたいと存じます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 その問題はまだあれですが、第二太平洋ケーブルの構造については、あとで詳しく聞きますが、TPCの1、昭和三十九年にスタートしたときのものであります。これは政府間協定その他のものはないわけですが、当事者間同士だけでやったわけですか。  それからいま一点、この政府間協定なり当事者間の実務協定だけで、昭和三十九年のTPC—1の協定をやったとしても、それは私が聞くところによると、日米通商航海条約というような条約があって、その中にこういうものをやりましょうというような何かがあって、そしてそれに基づいてというようにも理解できるわけですが、日米通商航海条約と、このTPC—1を協定してきた関連性というものはありますか、もっと簡単に言うならば。

板野學国際電信電話株式会社取締役副社長

○板野参考人 お答えいたします。  第一太平洋ケーブルにつきましては、当事者間、いわゆるKDDとAT&T、それからその関係の会社との間の協定でいたしたわけでございます。  それから、日米通商航海条約との関連でございますけれども、私はまだつまびらかにしておりませんけれども、これは直接の関係はございません。そのように私は考えてございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 ついでですから、これは技術的な点でけっこうです。第二太平洋ケーブルの構想、営業報告か何か見ると、五十一年にやりたいということですから日中間と同時の時期だと思いますが、建設の構想、予算、概略の設計、工事計画その他、時間もないので急いでその点を御報告いただきたいと思います。

板野學国際電信電話株式会社取締役副社長

○板野参考人 お答え申し上げます。  大体、目下、アメリカ側におきまするFCC側の認可はおりておりませんが、近い機会にそれが認可がおりるというふうに私ども連絡を受けております。認可がおりましたら、さっそくケーブルの製造に着工いたすわけでございますが、ただいまお話がございましたように、五十一年あるいは少しおくれましても五十二年には、これを完成させる計画でおります。使用いたしますケーブルは八百四十五チャンネルという大型のケーブルでございまして、そのルートは米本土−ハワイ間、ハワイからグアムに参りまして、グアムから沖繩に至る、こういう計画でございます。  その総建設費は、約四百九十億円でございまして、そのうちKDDが分担いたしまする額は七十八億円、こういうことを予定いたしておる次第でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 私もよくわかりませんが、第二太平洋ケーブルは米—ハワイ—グアム—沖縄、こういうわけであります。この沖繩を日本は選んでいる、こういうわけであります。そうすると、日中のケーブルについても、日中間のみならず、さらに諸外国へも中継としてやっていく、こういうことになれば、われわれしろうとが考えるわけですが、沖繩が適切だというように考えられるわけです、この件についてだけいえば。第二太平洋ケーブルの構想が、沖繩を日本の陸揚げ地としたいということと関連をすれば、日中間のケーブルも沖繩のほうが好都合だ、この件だけでいうならば。これは政治的なことは何も考えないで、技術的にどうでしょう。

板野學国際電信電話株式会社取締役副社長

○板野参考人 お答えを申し上げます。  ただ、アメリカとの間の距離という観点からいえば、沖繩がいいと思いまするけれども、それはルート、線路の関係だけでございまして、その他、先ほど答弁をいたしましたような海底の状況とか、いろいろな技術的検討は加えずに、ただ距離と、それから対米通信ということに関する限りにつきましては、沖繩のほうが少しはよろしいということがいえると思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 わかりました。これ以上、その問題についてはお尋ねをしません。ただ、第一項に会社が申された中国との距離、他の国との中継という、五つ言われた条件の中ですでに二つは満たされているわけです。あと海洋調査とか、国内の中継とか、そういうような問題さえよければ沖繩が最良の候補になる、こういうようにわれわれは理解できそうなんですが、さらにこれは三項目、四項目の検討をされた後に、技術的な結果を聞いてからお尋ねをいたしたいと思います。  そこで、こういう問題について先ほど来、まだ郵政省からも御答弁がないのだけれども、日本の外交にかかわるようないろいろの問題がこの海底ケーブルには含まれておると私は思うわけです。ところが、それが田中・周会談においては、何とか宣言みたいなもので、国会で承認なし、批准なし。郵政大臣のは、郵政省設置法第何条かによって、たぶん中国のほうは政府間協定、条約によらなければおかしいじゃないかというような御発言もあったようですが、そこがだいぶもめたところで取りきめ——これは郵政省設置法だから取りきめ、こうなってきているようですが、インテルサットのほうほ、先ほども聞いたけれども条約でやって、なぜ、日本にとって外交上の大きな問題でもあるし、国民の権利義務に重要な関係があるようなものが条約によらないでできるのか。ここが私はふしぎでしようがないのです。まだ積極的な御答弁を郵政当局から聞いていないわけですが、どうでしょう。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 お答え申し上げます。  インテルサットの場合は、御案内のように、暫定制度から恒久制度に移ります際に、特に暫定制度に入っておりました各国が、各国の主権の発動としての条約の制定、その基礎の上に各通信事業者、まあヨーロッパ等におきましては国営あるいは政府直営の通信事業体でございまするけれども、その主権国同士の約束のワクの中で通信事業体の集まり、出資というものをつくりまして、この国際機構で国際的業務を行なっていこうという要請といいますか、がございまして条約が結ばれたわけでございます。海底ケーブルにつきましては、歴史的あるいは現状といたしまして、二国間の主権の発動としての条約の締結ということを国によっては原則としているところもございますけれども、一般的に申しまして、そういうことを必ずしも求めあるいは希望していないところが現にございます。これは沿革的な事情もあるかと思います。たとえば海底ケーブルの敷設ということが、歴史的にヨーロッパの大北電信会社といったような私企業によって行なわれた。ただしその際には、陸陽げ国から主権の発動としての陸揚げ権というものを与えられてAの国からBの国に海底線を敷設するというようなことはございましたけれども、協議の主体あるいは敷設の主体というものが少なくともヨーロッパにおきましては——アメリカもそうでありますけれども、民間の企業によって行なわれてきたというようなこともありまして、現在、国によって違いますけれども、主権の発動であるところの両国間の条約、協定というものを必要としないところが、むしろ数から申しまするとそのほうが多いというようなことになっているわけでございます。  日本といたしましては、これは政治論としていろいろ考えがあり得るかと思いまするけれども、現在の実定法上の考えといたしましては、海底ケーブルの敷設については、通信事業体が直接他の国の通信事業体との約束、協定によって敷設してもよろしい、あるいは敷設するのが適当であるというたてまえに立って今日まで至っているわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 よく説明はわかりません。だから、インテルサットならば会社が出かけていって実務協定をやってきてはいけないという積極的理由にならないような気がしてよくわからないが、これは重要な問題なので、後ほどまたひとつ郵政省も検討していただいて、国会自体としても検討をする必要があろうかと思います。  そこで、時間がないので次に進みます。本日の国際電電の株価は、いま新聞を取り寄せてみたら、五百円株で二千八百円とこういうわけであります。株は毎日自由自在に売り買いされておるわけであります。それで国際電電会社法によると、株式の取得について何か制限があるわけです。けれどもこれは自由の市場で株が売買されて、それをチェックして——何か半年か一年ばかり前の三光汽船か何かのように、どこかの会社が株価をどんどんつり上げて買い占めてしまうということが起こり得ないこともないのですが、そのチェックの方法というものはどういうようにできておるのでしょうか。日本人の名前で外国人がどんどん買い占めていくかもしれませんが、電電会社ではどこがどういうようなチェック機能を果たして、郵政省ではどこがそこのチェック機能を果たしておるか、これをお尋ねしたいわけです。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 幸いにといいますか、私どもの会社の株主はほとんど安定株主でございまして、実際に流通しているものは株数にいたしまして約一二%ぐらいにしかならないと思います。それも非常に品薄でございまして、株価が高いのも品薄であるのが一つの原因になっておるようなわけでございます。仰せのとおり、外国人あるいは外国法人は当社の株主になることはできませんので、私どもといたしましては、株式課というのがございまして、名義書きかえは厳重に調査をいたしましてそれを承認するかしないかということにいたしておるようなわけでございます。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 お答えいたします。  ただいまの株主としての欠格条項につきましては、これは会社法に郵政大臣の監督ということがございまするけれども、一般的な株式につきましては証券取引法その他株式の正常流通といった制度によって確保いたしておりまして、特別に郵政大臣がこれに対して規制あるいは監督ということは行なっておりません。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 三光汽船の例も私はよくわかりませんが、株価をどんどん上げちゃってある会社が買い占めたということなのですが、幸いにして二千八百円だからあまり買い手がないかもしれませんが、これを買おうと思えば、五千円にしようが一万円にしようが、だれか個人であろうと、個人が数名であろうと、買おうと思えばどんどん——その値段になれば売り手もあるでしょう。ということになると、表に出てこないのをどうやって会社の株式課でチェックすることができるわけですか。そういうことが重なっていくならばこの法律の趣旨に沿わないようなことになりはしないか、こういうことを心配するわけで、その心配はないでしょうか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 ただいまのところは外国人あるいは外国法人の所有を禁止しているだけでございまして、ほかの制限はございませんので、また買い占めというようなことが起こります場合には、もちろんこれは経営者として関心を持って対策を考えなければなりませんけれども、そういうチェックもいまの会社の組織でもって十分できると私どもは考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 社長、それはできっこないじゃないですか。株が上がって個人が買って、個人の裏に外国人があったとしてもできるわけですか。どうやってできるのです。そんなことはできるはずはないと私は思うのです。個人が何名かおって、外国人のだれかが金を出しておる、こういうことになれば、株価を一万円、一万五千円と上げていけば売り手はどんどん出しくるでしょうし、そういう一般市場に——これは自由市場に乗っかっている株じゃないでしょうか。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 実際、外国人が金を出して日本人の名前でもって買う、これは何とも防ぎようがないと思います。そういうものについては名義書きかえが日本人同士でありますから、私どものほうでもこれは承認せざるを得ないと思いますが、外国人の名前とか外国法人になるということは実際はできないと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 私が冒頭に申し上げたように、外国通信もたいへんふえてきて何百倍、何十倍といわれるほどの量になってきたわけであります。したがってこの料金の問題は国民とたいへん密接な関係があると思います。ところが電電公社の料金については別表で法定料金があり、ごくわずかのものだけは大臣の認可料金というようになっているはずであります。国際電電の料金については全部が全部大臣の認可料金、また先ほどに戻りますが、われわれ国会においてはあずかり知らざるところにおいて、膨大にふえてきた国際通信、国民の権利義務にかかわるものがすべて認可料金になっている。こういうことは私はたいへん不自然ではないかと思います。そこで私は、会社が創立以来料金の改定なり何なり、これがどういう経過を経てきておるか、この料金値上げ——何か一度引き下げが対米関係では行なわれたといわれておりますが、時間がないので、主要国だけでいいわけですが、どういう料金になってきているかお尋ねしたいわけです。

増田元一国際電信電話株式会社常務取締役

○増田参考人 お答え申し上げます。  会社の料金につきましては、先ほど先生が申されましたように、すべて郵政大臣の御認可をいただいております。会社の料金の中には二種類ございまして、外交交渉を必要とする料金と外交交渉を必要としない料金とございます。たとえば専用線の料金、こういうものにつきましては外国との交渉を必要といたしませんで、会社でコストを計算いたしまして認可申請をいたしまして、郵政大臣の御認可をいただいております。それから外国と交渉を必要とする電報、電話、テレックス、こういうサービスの料金につきましては、いわゆるゴールドフラン建て料金と申しまして、外国と交渉いたしましてその額をきめます。それをきめましてから、すでに郵政大臣の御認可をいただいております一定の換算率を用いまして日本の円に換算いたしまして、その換算いたしました料金を郵政大臣の御認可をいただいてお客さまからいただいておるということでございまして、すべて先生のおっしゃいますように郵政大臣の御認可をいただいた料金でございます。  会社が発足いたしましてからいままで、会社の経営上の立場から、たとえば需要を促進するとかあるいは対外競争力を強化する、こういうような立場から料金の値下げを実施いたしております。専用線につきましても何回か値下げをいたしておりますし、それからテレビの料金につきましても値下げをいたしております。それから電報も対米につきまして値下げいたしております。それからまた、国際間の電話につきましても、太平洋ケーブルができましたときに値下げを実施いたしております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 値下げの方向をたどっておるということはたいへんけっこうなことで、いいわけです。ただ私が冒頭に申し上げたと同じように、これもまたみんな郵政大臣の認可料金のみであって、これだけ国民に広く行き渡ったものが国会の場で何にも審議する場がないというところに私は問題があろうかと思いますので、最後に私はこの点についても申し上げたいと思います。  いま一つ質問をいたしたいと思いますが、これは社長の御説明にありましたようにたいへん技術的な研究をなされておるようであります。この営業報告だか事業計画を拝見すると、人件費及び機器の設備等で年間二十億にわたる膨大な研究費です。そしてまた会社の業績がきわめて優秀で、りっぱな技術開発をされている、こういうことについて敬意を払いたいと思います。私たちは技術的な内容についてはずぶのしろうとですが、私がわずかばかり国会で郵政関係の技術研究のことに携わって以来、通信衛星それからこういう電波関係、そういうような関係で技術研究をやっているセクションがたくさんあるわけであります。郵政省の電波研究所あり、ことしも二十何億予算がついた、途中でとられてしまったという問題があって、放送衛星だとか通信衛星を上げたい、こういうことで急速に研究したいといってそちらで予算を使っておる。それから電電公社はまた電電公社でこの面の研究に膨大な研究費をつぎ込んでおる。それからNHKはNHKで同様にやっておる。それから事業をやる面かどうか知りませんが、宇宙開発事業団、こういうようにそれぞれ若干任務や研究対象は違うであろうけれども、大体研究の方向というものは一定の方向だと思います。だから、これに関して相互調整、任務分担、技術公開、こういうような面についてはどういうような方針で郵政省は臨んでいるか、また会社はどういう方針でやるか、この点についてお尋ねしたいわけです。

牧野康夫郵政大臣官房電気通信監理官

○牧野政府委員 お答え申し上げます。  ただいま先生のおっしゃるとおり、技術の研究において通信の分野だけでも、電子技術の研究も入れまして五つの研究所があるわけでございます。それらが全く同じ研究をやっては意味がない、またおっしゃるように、少なくともそれらが調整されて行なわれなければならない、これは当然のことでございます。そこで電気通信に関しましても、ただいま電電公社と国際電電会社、この二つの研究所が、規模において大小あるいは研究の内容もいろいろございますが、これが重複しないようおのおのの研究計画というものを一応調整いたしておりますし、その調整する以前に両者の間で総合研究の打ち合わせと申しますか連絡会を催して、絶えず研究を相互に重複しないようにするばかりでなしに、お互いのデータを交換し合って、よりよい成果を得るように努力させておる次第でございます。また、この調整には、両者の間に確かな書面をもってその調整をしようという取りかわしをいたさせておる次第でございます。また、そのほかの電波研究所あるいはNHKの研究所、それから通産省の電子技術総合研究所、これと公社、会社を含めまして五つありますが、五研会というのがございまして、月に一回あるいは二カ月に一回研究管理者が集まりまして、たとえば一つのトランジスタならトランジスタの研究の課題について、それぞれの情報を交換し合って研究の調整をはかっておる、こういうのが現状でございます。

大島信太郎国際電信電話株式会社取締役

○大島参考人 お答えいたします。先ほど牧野監理官からお話があったような形で有機的な話し合いの場、調整の場を持っておりますが、先生御指摘のように、国際通信は技術がどんどん進歩してまいりまして、国内では独占事業でございますが、外国との競争の立場につきまして技術的におくれることはすなわち社業に直ちに響いてくるという状況でございますので、研究には非常に力を入れております。  たとえば協調の問題でございますが、協調の問題では、先ほどからお話がありました海底ケーブルの問題、これも電電公社も同じ関係のものをやっておりますので、基本的な、たとえばいろいろな部品、あるいはこれを何百メートルという下に敷設します際の圧力の問題がございますので、それを入れます容器等、その他基本的な問題ではお互いに協力しまして、なるべく同一のものを使っていこう、しかし使用目的は国内と国際とは非常に違いますので、違った部門についてのみお互いに別に連絡しながら進めていく、その間でも、そこに得られました技術的な資料につきましては公開をいたす、そういう形をとっております。以上のようなかっこうで協調関係は十分保っておるつもりでございます。以上でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 たとえば、郵政省は郵政省で研究した技術を一民間に公開すると同じような形でKDDに対してもやっておるわけですか。民間のある会社においてもそういうことを研究しておるとするならば、民間の会社とも同じようにやっておるのか、KDDだけ特別にやっておるのか、何かそこに違いがありますか。技術の公開、連携、いま言うお互いの共同研究、こういう問題について、一民間の日本電気だが日立だか三菱だか知りませんが、そういうところとKDDと同じでありますか、何か違いがあるか。

牧野康夫郵政大臣官房電気通信監理官

○牧野政府委員 お答え申し上げます。  ただいまの先生の御質問は、民間との協調も含んでいるかという意味でございますか。——さようなことになりますと、これは実際問題として民間の会社での研究ということになりますと、その会社の製品その他の営業、事業活動というものとかなり直接に結びついておりますので、実際にわれわれが、公社、会社そのほかが用いますものについて、それをどういうふうにつくらせるかという問題については、会社とそれぞれがよく連携して、共同して研究することがなされていると思います。郵政省自体は、電波研究所というのは電波の行政上必要なる研究をやっておるわけでございますので、そこに直接製品に結びつくというようなケースも少ないわけでございますので、電波研究所自身の研究が直接それらに関連しているということはなかろうかと存じます。ただ、その研究の中の調整したあるいは共同した中において、メーカーとの間の関係につきましては、それぞれの発注すべき立場にある企業が製造会社の研究と連絡をしておる、こういうふうになっておる次第でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 純粋な民間とは違うわけですね、技術の連携その他について。それでは、KDDは配当は幾らやっても自由ですか。幾らもうけても自由ですか。これは大臣の認可だけが必要ですか。だからこの会社だけは株式も上場しています。配当もやっております。役員賞与もたくさん出ております。だから幾らでもこれはもうけることができるわけです。だから、一般民間とそういう意味においては変わらないわけです。法律できめられているので、先ほど来NHK、電電公社、そういうところと技術的な提携をしておる。こういうわけですから。どうでしょう。そこはなかなかむずかしいか——それではあとで……。  私、最後に経理的なことでお尋ねしますが、四十期営業報告書、これの八ページをちょっと見ていただきたいのです。私もよくわからないので……。八ページの貸借対照表の固定資産、これは有形、無形、投資、合わせて四百九十一億四千万、こうあるわけです。そのうちにずっと下のほうにきて、減価償却引当金、マイナス二百九十八億一千万とここにあるのですが、この意味が私はよくわからないので、しろうとに教えてもらいたいのです。減価償却引当金二百九十八億一千万、減価償却したのちにそういうものをみんなプラスマイナスして、この営業期における固定資産は四百九十一億四千万、こういうふうに理解していいわけですか。

鶴岡寛国際電信電話株式会社取締役

○鶴岡参考人 おことばのとおりでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 そうすると、技術革新の進む中において償却はたくさんやらなければいけないが、四十期だから、ことしの三月三十一日現在の固定資産は約五百億ということなんだが、この半期において約三百億の償却をした、そして現在五百億固定資産が残っておる、こういう意味ですね。約八百億あった中で、この期に約三百億減価償却をして、引き当て金という意味だからして、約五百億残っている、こういう意味ですか。

鶴岡寛国際電信電話株式会社取締役

○鶴岡参考人 ただいまの貸借対照表における減価償却引当金の二百九十八億は、これは累積でございます。したがいまして、今期におきます減価償却費は、その右隣りに損益計算書がございますが、そこで営業費用の下から三番目のところに減価償却費三十一億三千二百万をあげてございます。これが四十期における減価償却でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 三十一億の償却と、先ほど田中委員のお尋ねのように財産除却費が一億七千万、約二億、片方は除却、片方は償却ですから、合わせて約三十三億、こういうように理解していいわけですね。

鶴岡寛国際電信電話株式会社取締役

○鶴岡参考人 おことばのように、減価償却費と財産除却費を単に足しますとさような数字になります。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 それで先ほど来の未収金、これは焦げつき同然のここの表にある未収金とは意味が——これは百十六億八千七百万ですから、いろいろの、料金を徴収してなかったものも含まれていると思いますが、いよいよ料金が取れそうもなさそうな未収金が約七億五千万、以上足すと約四十億に私はなろうかと思います。償却と除却と未収と、そういう額というものは、この当期利益三十九億九千万に相当するほどの額になりはしないか、こう思います。これは大体会計上のいろいろなむずかしい問題をおいて、政治的に見ると、私はそのくらいな、当期利益の三十九億、約四十億に相当するものではなかろうか、こう思います。  私がこういうことをいろいろお尋ねしていくのは何かというと、定率法か何かで償却されていると思います。技術革新の中だから償却は激しいと思います。また要らないものは除却するという御答弁がさっきの田中委員にありました。というようなことをやっていくと、私は株の配当というものはもっと節約して、もっとうまく合理的にやっていけば、一割も二割も配当ができるのではないかと思います。どうしてかというと、この間増資する前までは三億三千万の配当をやっておりましたが、増資しても六億六千万、約七億の配当をやって、利益その他には変わりがありませんから、これはもっと合理的に運営していくということになると一割五分、二割という配当ができるほど営業の成績はよろしい。会社は健全である、含み資産はたくさんある、こういう形でないか、私はこう思います。うんと概念的に言って、どうでしょう、それほど健全な、りっぱな経営ではなかろうか、私はこう思います。

菅野義丸国際電信電話株式会社取締役社長

○菅野参考人 仰せのとおり、当社の財務状況は他社に比べますと非常に良好でございます。現在の収益の状況から判断いたしますと、仰せのとおり一割でも一割五分でも、あるいは二割でも、できないことはないと思います。しかし、公益事業でありますし、株主に報いるだけが目的でもございませんので、われわれは一割以上の配当をするつもりはいまのところはございませんが、やってやれないことはないような財務状況であることはおっしゃるとおりでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 そういうことに関する限りまことにけっこうなことだ、私はこう思います。  そこで私は冒頭に戻るわけであります。一つは、この会社が外交上の重要な問題も扱う、中国との陸揚げ地点も会社でもう決定する、これだけの外交上の重要な問題までこの会社はやるようになっております。それから一つは料金、いま言う料金の問題については、ことごとく大臣の認可料金になっているわけであります。これは私はこれだけの国際化の中においては国民の権利と義務にたいへんな影響があると思いますが、みんな認可料金になっておる。それから技術交流においても、これは政府や電電公社やNHKは公の立場からの技術援助、技術交流を十分やっているのではなかろうか。だから私はさっき民間と区別して聞いたのは、一般の民間の経営している会社とは違う、やはり技術交流の上においてもこの会社は恩恵を受けている。そしていま最後にお尋ねしたように、膨大な含み資産を持って二割、三割配当できるような状態だが、ちょっとかっこうが悪いからまあ一割くらいに伏せておかなければ、対外的にも法律でできた会社だからまずいぞ、こういう形ではなかろうかと私は考えるわけであります。  以上のようなことを考えるならば、昭和二十八年にスタートしたときにはさっき申し上げたように七十一回線、今日においては二千回線、そして国際化の中において国民がたいへん利用するような状態になっても、なおかつこの会社法という法三章式のものだけでいいのだろうか。田中さんの質問も、要点はそこに帰着するような気がして私は先ほど聞いておったわけであります。これだけの状態になって、なおかつ二十八年につくった法律のままでいいと私は考えないわけであります。というのは、この事業計画なり何なりをNHKの予算、決算と——予算は報告承認、決算は報告、電電公社は議会で議決、こういうようになっております。今日はそれと相当するほどの会社の業務であり、国民に重大な影響がある。いわんやそれ以上に、技術的な問題から対外的な問題については、重要な任務をこの国際化の中でますます受けてくるのではなかろうか、私はこういうふうに考える。したがって、この会社法というものを二十八年のままで置くということは、新しい時代に対して私はたいへん不自然なことではなかろうか、かように考えます。もっと国民がこの会社に積極的に、ひとつ料金を下げてくれないか、そういう意見を言える場、あるいは事業内容というものを審議議決する場、こういうところまでいかなければならない時代になっているのではなかろうか、こういうふうに私は考えるわけであります。これは委員長にも申し上げて、ひとつ各党の中でも十分御相談をいただかなければならない問題だし、郵政大臣としても新しい時代に対処するためにそれを御検討いただきたい、こういうように考えるわけであります。  以上でございます。大臣からひとつ……。

久野忠治自由民主党郵政大臣

○久野国務大臣 まことに示唆に富む御意見で、私は拝承いたしましたが、しかし重要な問題でございますので、今後十分御意見等も参酌しながら検討させていただきたいと存じます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 終わります。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 ただいまの小沢君の御提案の件につきましては、重大な問題でございますので、理事会で協議いたしたいと存じます。御了承願いたいと思います。  これにて国際電信電話株式会社に対する質疑は終わりました。  参考人各位には連日長時間にわたり御出席をいただき、まことにありがとうございました。  次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後一時二十四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗