逓信委員会 第12号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1973/04/18
会議録
○久保田委員長 これより会議を開きます。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。米田東吾君。
○米田委員 私、最初に大臣から、今回、この十四日に六千三百二十六名の大量処分が出ておるわけでありますけれども、この関係につきまして、私事態を非常に憂慮いたしておりますので、とりあえず二、三の問題についてお聞きしたいと思うわけであります。 まず、今回の処分が昨年十一月の、当時のいわゆる年末闘争——選挙があるという想定もありまして年末闘争がやや時期が早まったように思うのでありますけれども、この年末闘争、そしてまた長い間全逓と郵政省との間に対処をしてまいりましたいわゆるマル生問題、これらの問題を課題といたしまして行なわれました全逓労働組合の合法的な戦いに対しまして、あなたのほうではそれを違法として今回大量の処分を出されたというふうに聞いておるわけであります。私非常に懸念を持ちますのは、いまたまたま日本の労働者は八百万名をこえる大きな戦いの波として春闘が戦われておるわけであります、しかもそれはいよいよ本格的な賃上げあるいは年金獲得等の闘争に入る時期を迎えておるわけでありますが、ちょうどタイミングを合わせて、その出ばなをたたくという配慮でこの十四日にまず全逓が大量処分をかけられた、こういう政治的な陰謀もあったのじゃないか、こういうふうに私は思うのであります。昨年十一月のものがこの四月の十四日に半年も過ぎて出てくるというのは、そういうような感じを私は持つわけでありますので、この時期にいかなる理由で出されたのか、ひとつ大臣の所信を聞かしていただきたいと思うのであります。
○久野国務大臣 昨年行なわれました違法ストに対しまして、その処分を決定いたしまして、去る十四日にこれを発表いたしたことはただいま御指摘のとおりでございます。 私といたしましては、日常まじめに働いておられます職員の皆さんを違法な闘争を実施したことによって処分するということは、やはり耐えられないことでございます。でありますから、事前においてこのような違法ストを行なわないように注意をしておられたということを私は聞き及んでおるわけでございます。ストライキ権問題や懲戒処分問題をめぐる最近の諸情勢につきましては、私は十分関心をもって注視をしておるところでございますが、今回の処分が先制攻撃をかける意味で労働者の春闘に対する挑戦であるというようなおことばがございましたが、私は、そのような意味で今回の処分を決定したわけではないのでございます。この処分につきましては、長い間かかりましてその内容について事務当局に調査を命じました。私の聞き及んでおるところによりますと、通例でいきますと本年の一、二月ごろにこの処分が行なわれるということのようでございますが、しかし私は、その内容につきまして十分に調査をした後これを行なえということで事務当局に指示をいたしておった次第でございます。そのために事務的に非常に時間がかかったのでございます。それがこの春闘を前にして行なったというか、この時点まで延びた最大の理由でございまして、どうかこの点についてはひとつ御理解を賜わりたいと思うのでございます。 特に、この処分の内容等をごらんいただきますとよくおわかりいただけると思うのでございますが、従来行なってまいりました量刑とは相当違ったような形にしたつもりでございます。この点につきましても私は十分配慮の上処置をしたつもりでございますので、先ほど来の御指摘の点については全然関係のないことでございますので、この点は御理解を賜わりたいと存じます。
○米田委員 大臣のいま御答弁の中に、違法ストをやったということを言われておるわけであります。違法か合法かは、これはかつて公務員の行なう争議行為の中の休暇闘争等につきましては議論のあったところであります。それを私はいまここで、割り当てられた時間の中で繰り返すつもりはございませんけれども、ただこういうことだけは大臣に申し上げておきたいのです。 いまそれが違法であるか合法であるかの議論は別としまして、公務員という名のもとに、郵便のような現業労働者まで一括してストライキ権を剥奪しておる。公労法適用職員としてストライキ権を奪っておる。これがいま問題になりまして、国内的にも公制審あるいは国際的にはILOの舞台でこれが議論されておる。しかも趨勢としては、これはやはり行き過ぎである。当時の、占領直後のこの公務員法が制定された時期あるいは公労法が制定された時期、その時代とは現状が違っておるから、しかもこれはやはり国際法に照らしても、公務員という包括的な規制で現場労働者、郵便の配達の労働者、保険の募集の労働者、こういうものまでひっくるめて、基本的な人権として一番大事にされなければならないこの労働権、その中のストライキ権、こういうものを剥奪していることについてはこれは間違いである、したがって何らかの方法で是正しなければならないというのがいま一つの趨勢になっておることは、大臣はお認めにならなければならぬと私は思うのであります。こういう時期でありますので、したがって各省とも——私が承知しているところでは、この行政処分という点については従来と違った形がだんだんと出てきておるように私は思います。もう一つは、やはり裁判の判例であります。これも漸次、たとえば刑事罰を科することが過酷であるということでこれが抜かれたとか、あるいは量刑の内容についてもきわめてシビアになってきているとか、確かに変わってきておるわけであります。こういう情勢の中で、また同じパターンを郵政省が繰り返しておる。中身を薄めたという大臣の御答弁もありましたが、しさいに検討すればあるいはそういうものもあるかもしれませんけれども、しかし総体的には六千三百二十六名という、これはもう大量の処分であります。こういうことは明らかに今日の労働情勢に逆行するんじゃないか、実はこういう指摘をせざるをえないわけであります。この点について大臣の御見解はいかがでございますか。
○久野国務大臣 労働者の基本的な権利であります労働基本権、いわゆる団結権、団体交渉権、スト権、この三つの権利のうち、最後のスト権が、御承知のとおり公務員法、公労法の規定によって今日認められていないことはよく御存じのとおりであろうと思うのでございます。そうしてこのスト権の回復につきまして、政府におきましても公務員制度審議会を設けまして、この公制審の場において何らかの具体的な考え方をまとめたいということで、目下その協議が進められておるような次第でございます。そこで、その結果を待って、私たちはこの問題については対処していきたい、かように考えておるような次第でございます。
○米田委員 それは大臣の御答弁で私はいいと思いますけれども、この公制審がいま検討しておるスト権そのものについての見解を求めているのじゃないのでありまして、そういう時期に郵政省が同じパターンを繰り返しておるじゃないか。そしてこれに対してはもう全逓は処分反対あるいは処分撤回の闘争を組む、また処分を行なう、また処分撤回の闘争を組む、これは大臣も御承知だと思いますけれども、郵政省の労使関係というものはそういう繰り返しによって不信が拡大し、結局郵便その他の国民へのサービスの面にしわ寄せされて、国民が迷惑をこうむっておる。したがってこれは何とかしなければならぬということで、大臣の前任者の、名前をあげて恐縮でありますけれども、三池あるいは廣瀬、井出、こうした大臣の時代から、何とかこれはひとつできるだけコミュニケーションの場をつくりながら正常に戻して、労使の関係というものをまともにしていこう、その中には処分の問題ももちろんございます。また当局自身の管理者のはね上がり等についてもチェックしていこう、組合の行き過ぎがあれば、これは組合はチェックしましょう。お互いそういうふうに出し合いまして、今日まで正常化といいましょうか、労使の関係というものをとにかく、基本的に立場は違いますけれども、共通の討議の場を求め、あるいは理解の場を求めるという方向で努力をしてきておる。このことは大臣お認めになると私は思うのであります。一番よく知っておるのは人事局長だと私は思う。そういう一つの方向があるのに、またここでそれに水をかけるあるいは逆戻りをさせるような同じパターンの処分というものを、あなたのほうは経営権、人事権のメンツでやるのかもしれませんけれども、これは、よって来る影響を考えますときに、ここではもう少しあなたのほうは一歩押える、そういうことが当然政治的に配慮されなければならない今日の労使間の事情もあると思う。そういうようなことも総体的に見まして、この処分というものはあなたのほうの行き過ぎではないか、こういうふうに実は私は思うわけであります。事実、全逓はさらにこの十七日のきのうの年金ストライキに戦術を強化する、また二十四日以降のストライキに対して、処分撤回という、それまでなかった課題もさらに入れて強力な闘争を組む、こういうことになっておると私は聞いておるわけであります。まことに遺憾だと私は思いますが、そういう事態を招来するのはあなたのほうの今回のこの処分ということから出ておるのじゃないか。したがって、今後来る事態というものはこの処分によって発生する以上、あなたの責任だと言われても抗弁の余地はないのじゃないか、こういうふうに実は私は思うわけでありまして、これらの関係については大臣はどう思いますか。それから人事局長からも、いま私が申し上げた点について答弁がいただきたいと思う。
○久野国務大臣 今回行ないましたこの処分につきましては、御質問の中にはございませんでしたけれども、私は撤回をする意思は毛頭ございません。そこでこれが違法ストであるかどうかという議論があることも私はよく承知をいたしております。しかしながら、郵政事業というのは国民生活の中に欠くべからざる密着した部門であるだけに、やはり職場が明朗であり、そして働く方たちの環境をよくし、そして皆さんが親切に国民に奉仕していただけるような態度であってほしいということを、私は日ごろ皆さんにも何回も繰り返し申し上げておる次第でございます。そういうようなことから、私自身といたしましても、やはり従来行なわれてまいりましたようなこのパターンを繰り返したくないという気持ちがあったことは事実でございます。事実ではございますが、さればといって法律に定められたところに対してこのストが違法であることが明らかである以上は、それについて何らかの措置を講ずることはこれはやむを得ないことである、かような考え方に立ちまして、でき得べくんばその時期、内容等について何らか考える余地はないかということで、事務当局に命じましていろいろと検討をいたしてまいりましたために、時間が延びたのでございます。先ほど私が申しあげましたように、挑戦するなどというような考え方は毛頭持っておりません。この点を御理解をいただきたいと思う次第でございます。
○北政府委員 私もいま大臣が答えられたとおりの考え方を持っておるわけでございます。やはり現に法律がございまして、その法律に違反する行為があれば、これに対して相当の措置をとることはやむを得ないことだと存じます。ただそのために、先生先ほど御指摘の、具体的には昭和四十五年の暮れ以来一貫した方針をもって、当方、組合それぞれお互いに努力をして、労使関係の不信を除去しよう、新しい、よい信頼関係を確立しよう、こういう基本線につきましては、この処分をもってしてもいささかも変更があってはならない。やはり処分は処分、しかし労使関係のより正常化を目ざしての努力はさらに強力に進めていかなければならない、かように考えておる次第であります。
○米田委員 この問題は、いま議題になっております簡易生命保険法の一部改正、その議題と実は十分関連を持っておると私は思いますけれども、処分というサイドから入りましたので、あるいは関連がないという理解の方もおられるかもしれませんけれども、十分関連がある。ことにこの処分の対象は、六千三百名の九九%は貯金と保険と郵便の現場労働者である。それだけにこのような処分、右手でほっぺたをぴしっとたたいておいて、保険をしっかりやれ、郵便を配れ、貯金の募集をやれと言っても、これは人間である以上、そう使い分けはできないわけです。したがって、私は十分関係があると思って申し上げておるわけでありますけれども、いずれまた場を改めます。どうせ一般質問の時間もあるわけでありますから、場を改めますが、私がいま提起した問題については十分考えていただきたいと思います。 なお、人事局長に申し上げておきますが、現にある法律に反するようなことがあれば処分せざるを得ない、それも私は綱紀粛正あるいは信賞必罰の面からいきまして、わからないわけではありません。しかし、あなたのほうは労働者敵視といいますか、組合にだけ違法性の追及に急であって、その違法性の追及は組合だけに向けられておる。あなたのほうが処置すべき、姿勢を正すべきもの、あなたのほうの違法性については寛大じゃないかと私は思うのです。そういうような二面作戦をとられて、処分の真のねらいが一体達せられるかどうか。こういうふうに私は思うのです。何のことはない、ことばを変えますと、組合に対する一つの処分という名によるところのおどかし、弾圧、そういう材料にしか使われておらない。したがって私は従来のパターンをということを申し上げたわけなんでありまして、従来はそういうことであなたのほうは十分効果を求められて、処分を乱発されたこともあるわけであります。ですから、私はそういうこと申し上げたのでありますが、そうだとするならば、私どもが提起しておる違法な、法律違反をやっておる現場管理者、そういうようなものに対しても、もっと適正にきびしく、信賞必罰の体制で臨むべきじゃないかと私は思うのでありますけれども、そういう点になりますと、あなたのほうはむしろ粉飾をしたりあるいは弁護をしたり、そして組合にだけ姿勢のきびしさを求められる。現場の労働者はみんな知っているものですから、あの局長はああいう悪いことをしているのに一向かまわぬでおいて、おれがちょっとやったら、すぐ違法だ違法だといって処分をやる、これでは処分が生きてこないのです。私はそういうことを申し上げたのですから、あなたのほうの正すべき姿勢としては、十分これからも正されますか、いかがですか。
○北政府委員 従来もそういう態度できたつもりでございますが、今後も当然そういう態度でまいりたいと思います。管理者側においても違法もしくは不当な行為があるということが明らかであれば、それに即した適正な措置をとるということは、かつても当委員会で大臣からもお話があったと思いますが、今後もそういう方針ではっきり対処してまいりたいと思っております。
○米田委員 ただいまの人事局長の答弁を私は確認しておきたいと思う。特に四十六年、廣瀬郵政大臣のときだったと思います、あなたのほうの通達、三十号、五十号が出たあのときでありますけれども、大臣や人事局長がここで、委員会ではそのようなりっぱなきれいな答弁をされても、現場の管理者にはそれが徹底していない。私どもは具体的な資料とその事実を直接大臣に披瀝をして、そして、親の心子知らず、というあのことばが入った通達が出ている経過もあるわけなんです。郵政省の現場を見ますと、いまなお親の心子知らずというような、はね上がり管理者がいるのであります。局長、課長がいるのであります。ですから、そういうものに対しては、私は今後も材料を提供いたしますから、ひとつきびしく措置をしてもらいたいと思います。よろしゅうございますか。
○北政府委員 個々の案件につきましては私どもとしても十分に調査をいたしまして、その結果、非難さるべき事項が明瞭にあるということになれば、先ほど申しましたように、それにふさわしい措置をとるということは、そのとおりいたしたいと思っております。
○米田委員 それじゃ、保険の関係について質問をいたしたいと思います。 まず、今回の法改正、主要な柱が三本ございますけれども、総体的に今度の改正、たとえば新種保険としての定期保険、加入者サービスとしての家族保険の支払い条件の優遇策とか、あるいはもう一件ございましたね。そういう面で、一般的にいって、保険の加入者といいますか国民の側に対して、簡易保険がサービスをよくするということになるのじゃないかと思いますけれども、簡易保険事業それ自体は、今回の法律改正によって健全化の方向に進むのか、それともサービス過剰になって不健全な方向に進むのか。そこらあたりは基本的な非常に重要なポイントじゃないかと思いますが、この点については、局長、どういう見解でございますか。
○野田政府委員 ただいまの御質問でございますが、簡易保険が、現在あります保険種類の給付内容を改善いたします、あるいは民間の保険需要に対してこれにこたえる意味で新種の保険を売り出すということにつきましては、現在確かに保険業界は相当競争が激しい。これは民間あるいは簡易生命保険、農協の生命共済を含めまして相当競争が激しいのは御承知のとおりでございます。簡易保険の今後のやり方としましても、そういう新しい保険商品をそろえる、あるいはすでにあります保険の種類につきまして給付内容を改善するということにつきましては、簡易保険の従業員がこれを販売しますにも非常に競争しやすくなる、というと語弊がありますが、働きやすくなるし、お客さんにも喜ばれる、簡易保険の経営としましては非常に前向きで進んでいく、このように理解をいたしております。
○米田委員 この改正を見ますと、定期保険にいたしましても疾病傷害特約にいたしましても、サービスの間口が広がったというだけでありまして、最高制限額は三百万で抑えられておるわけであります。よい意味でも悪い意味でもそこに一つの歯どめがあるようにも私は思うのであります。したがって、いま局長が言うように、文字どおり健全化の方向に実際は行かないのじゃないですか。これはどうですか。
○野田政府委員 御指摘のように、簡易保険におきます被保険者一人について最高制限額三百万ということでわれわれ満足いたしておるわけではございません。できるだけ早い時期にさらにこれを五百万なりあるいはそれ以上に引き上げたい、このように考えております。簡易保険に最高制限額が設けられました沿革的ないろいろな事情、これはご承知のとおりのことと思いますが、民間生命保険会社が売り出しております無診査保険の最高制限額というのが現在やはり三百万でございますし、農協の生命共済におきましても同様に三百万であります。そういう同じ保険を営んでおる他の経営主体との均衡の問題、これも考えなければいけない問題でございますし、さらに簡易保険が対象としております国民全般の保険料負担能力、あるいは保険の目的であります万一の場合におきます遺族の生活保障あるいは満期保険金を受領します場合の老後の生活費等々勘案いたしますと、まずおおむね三百万程度でよかろうかということで、前回の通常国会かと思いますが、法案改正を御審議いただいて可決をいただいたのでありまして、昨年の五月十五日に従来二百万円でありました最高制限額が三百方に引き上げられました。したがいまして、現在まだ一年を経過していない状況でございまして、最高制限額の引き上げの問題につきましてはなおもう少し推移を見守って、ただいま申し上げました簡易保険以外の他の生命保険の動き等々も十分にらみまして対処していきたい、このように考えております。
○米田委員 私、局長の答弁は、いまの段階では事務当局として、率直に申し上げていまお答えいただいたような程度の答弁しかいただけないと思うのです。ただ心配するのは、保険の第一線の諸君はそうきれいごとで保険募集もなかなかできないものでありますから、一方においては成績が云々される、俗に言えばしりたたきであります。外野の奨励策が強化される、頭は三百万で押えられておる、どこかにこのはけ口を求めてとにかく募集していかなければならぬ。そうなってまいりますと勢い超過契約というようなことにもならざるを得ない、そういうような事態も出てくると私は思うのでありますけれども、私はいま三百万の最高制限をまた五百万にせいとか四百万にどうとかというようなことを実は申し上げておるのじゃないのでありまして、またそういうヒントを与えておるわけでもないのでありまして、私はむしろ逆であります。しかし、一面において制限を押えられておる段階でこの新種保険ができた、サービスがよくなる、そうして奨励対策というものが強化されるということになりますと、どこかに無理がかかるわけであります。そういうような点から考えて、この三百万に制限されましたのはたしか前回の通常国会であったと思いますけれども、大臣、郵政大臣として最高制限額の三百万を引き上げるというようなことについて何か御見解をお持ちでございますか。それとも、やはり現状においては民間の無診査保険その他客観情勢を考えて、この程度で簡易保険のここ二、三年の事業計画というものは進めるのだという御見解でございましょうか。大臣として、政治家でもございますので、大臣の御見解を聞いておきたいと思う。
○久野国務大臣 ただいま御指摘の点につきましては私としても理解できるところでございます。しかしながら、社会経済情勢の推移に伴いましてこれを勘案すべき事柄であろうと思うのであります。特に現在の経済社会というのは非常なテンポで変革をいたしておるわけでございますから、このような情勢に応じながらやはり考えていくべき事柄ではなかろうか、かように思うような次第でございまして、ただいまの御提案につきましては私たちは十分配慮いたしまして検討していきたいと思う次第でございます。
○久保田委員長 速記をとめて。 〔速記中止〕
○久保田委員長 速記を始めて。米田君。
○米田委員 先ほど局長から御答弁ですけれども、どうでしょうか、実際は最高制限というのは、もう法律の規定事項でございますから当然これは守られなければならぬし、生かされていると思うのでありますけれども、どうも超過契約というものが慢性化しておるというようなことも一面では聞くことがあるのであります。現状はどうなっておりますか、簡易保険の超過契約。
○野田政府委員 簡易生命保険の被保険者に対します保険契約の最高制限額は、明らかに法律で定められております。これは戦前の簡易保険独占時代におきます規定の解釈につきましては、強行規定である、こういうことから制限額を超過いたします契約につきましては無効であるという説が一般説でございまして、そのように措置をいたしておりました。昭和二十一年、戦後になりまして、簡易保険は無診査、月掛け、小口の生命保険契約につきまして独占規定を廃止をいたしまして、民間もこういう形の保険を募集するようになりましてから以降の最高制限額の規定につきましては、戦前のような効力規定という解釈ではなくて、一応善意無過失に締結せられました契約につきましては、制限額をオーバーいたしておりましても有効な取り扱いをいたしますので、一たん保険事故が発生をいたしました場合には保険金の支払いの責めに任ずる、こういう取り扱いをいたしております。 これが慢性化して非常に多くあるのではないかという御指摘でございますが、法律で明らかに規定をされております限り、われわれはこれを順守すべき各般の手段をとっております。通達を流す、あるいは会議等におきまして、募集に当たります人たちまでこれを徹底せしめるような措置をいろいろとっておりますが、あるいは先生御指摘のように、間々この制限額を超過する契約がございまして、契約者の間にトラブルが発生するというような事例がございますので、でさるだけそういうことのないように措置をしていさたいと考えております。
○米田委員 私が心配するのは、家族保険制度ができましてから、一契約で家族の方の被保険者は、同じ家族であれば全部最高三百万まで入れられる。子供の小さいのはあれがありましても、原則的にはそういう制度が開かれたわけでありますね。そうして今度またかけ捨ての定期保険。どちらかといいますと、現状に対応する一つのシステムであるということと、あわせて、あなたのほうでは保険料の蓄積といいましょうか、保険料を増大さして国の要求に、あるいは国の経済に協力するという二つの側面からいきまして、これはあとでまた聞きますけれども、この面についての保険というものはどんどん拡大しているように私は思うし、定期保険というのもおそらく拡大するだろうと思う。そういうときに、いまあなたがおっしゃったような程度の超過保険に対する態度——強行規定ではない。したがってかりに契約があってもそれは有効として保険の効力は発生させるのだ、しかし十分気はつけておりますよと言いましても、相矛盾するこの問題を一体どうして解決するかといえば、結局は現場第一でありますから、超過契約なんというものは目をつぶってもらい、どんどん新しい商品を売っていこう、こういうことになって、押えがきかないようになりはせぬかという懸念が私は実はするわけであります。またそうしなければ、逆説でありますけれども、実際問題としてこの新種保険は売ることができない、そういう結果になるのじゃないかと思うのでありますが、どうです。
○野田政府委員 御指摘のように、確かにいままで売っておりました家族保険につきましても、配偶者あるいは子供につきます保険は、これは定期保険、かけ捨てのものであります。したがって相当保険料が安い。今後この法律が審議、御可決をいただきましたあとで売り出します定期保険につきましても、これはかけ捨ての保険でありますので、非常に保険料が安い。したがって、現在われわれが経営のあり方としてとっております保険の推進の目標につきまして、これを保険料目標ということで郵政局、それから郵便局に目標を令達といいますか、目標を課しておるわけでございますが、これの消化につきまして定期保険なりあるいは家族保険というものは必ずしも非常に有力な、有効な商品の種類であろう、このようには考えておりません。したがいまして、われわれ今後この新種がたとえ設けられましても、これを主力の商品として売っていく、こういうふうなつもりもございませんし、また現実の保険需要の動向からいたしましても、簡易保険の現在の年齢によります階層別の分類からいたしますと、やはり十五歳以下の子供あるいは五十五歳以上の老年層あたりに非常に普及しておる関係からいきますと、この商品によって、ひとまず保険のほんとうに必要な青壮年層を開拓するという程度の期待をかけておるだけでございまして、このことによりまして非常に大きな成績をあげる、こういうふうには期待をいたしておりませんので、こういう商品を売ることによって超過契約がどんどん発生するのではないかという先生の御懸念に対しましては、そういうふうな指導をしていきたい、このように私は考えておるわけであります。
○米田委員 それは局長、家族保険についても同じ見解でありますか。
○野田政府委員 家族保険につきましては、現在四十六、七年度の販売の実績からいきますと、全販売量の一%以下という程度でございまして、これを改正いたしましても、そのように飛躍的な進展というのは期せられないか、このように思います。 それからもう一つ、この家族保険は被保険者全部に三百万がかかるというあれでございませんで、主たる被保険者——夫婦の場合、夫のほうにこの家族保険をかけます場合に、妻が当然いまは主たる被保険者の四割の保険金額ということで、家族全員に一つの契約で三百万円の保険金がかかる、こういう性格の保険種類ではございませんで、家族保険の中でも最高制限額の保険がかけられますのは主たる被保険者一人、こういうことになるわけでございます。
○米田委員 家族保険は一%程度ということでございますからわかりましたが、ただ契約は、いま局長の答弁によりますと私の理解と違うのであります。やはり法律の制限の三百万は、原則的にその契約者の意思さえあればそれは三百万まで入れられるのでしょう。四〇%あるいは——いまあなたのパーセントの説明がありましたけれども、それはどういう性質のものなんですか。三百万の四〇%、百二十万で最高なのだという理解でいいのですか。それは私が知っておるのでは、みんな三百万入れているのですよ、子供まで奥さんまで一律に、それは違法ですか、そうしますと。
○野田政府委員 私の説明どうも不十分であったかと思いますが、確かに個人個々にとりますと三百万までは加入ができる。法律上当然そういうことになるわけでございますが、家族保険の種類からいきますと、一家の構成、夫婦がございまして、主人に三百万の保険をかけました場合に、家族保険によって当然にかかります保険金額は、妻の場合が四割の百二十万、子供の場合は二割の六十万、こういうことになるわけでございます。奥さんなり子供なりが三百万までになりますためには別な保険種類、たとえば養老保険なり終身保険なり、そういうことで奥さんの場合には残りの百八十万まで入る、あるいはほかの家族保険にその奥さんが主たる被保険者になっても入れるわけであります。子供の場合は別な保険で三百万まで入れる、こういう計算になるわけでございます。
○米田委員 それはあなたのほうの支払いの責任がそうだということじゃないですか。契約は三百万までできるのでしょう。私がいただいておる資料によりますと、契約者一人に対して八名、奥さん、子供を入れまして八名、家族保険として最高三百万の契約を一括してやっております。これはどういうことですか。違法なんですか。あなたのほうの支払い義務は、奥さんに対してはそういうパーセントで支払いに応ずるということであって、契約は法できめられている三百万までは入れられる。また、そういう募集をしなさい、そういうことできているのじゃないかと実は理解しておったのですけれども、これは誤りですか。もっとはっきりひとつ聞かしてください。
○野田政府委員 ただいま先生御指摘の家族全部九人が入っておられます保険というのは、家族保険という意味じゃなくて、ただ、家族全員が養老保険なり終身保険に入っておられる意味の簡易保険の契約だ、こういうふうに考えるわけでございます。ちょっとただいまの先生の御説明といいますか、おっしゃった限りでは私理解いたしかねますが、家族保険の制度といたしましては、配偶者が四割、子供が二割、こういう形になっておりまして、それは家族保険という保険種類の保険金額であります。したがって個人個人にとりますと最高三百万までの契約、これはいろいろな保険種類ございますが、三百万まで入れる、こういうことになるわけでございます。
○米田委員 私は、いまここで新潟県長岡郵便局の資料を一つ持っているのですけれども、これは全国の中のたった一つの局を対象にしておりますからあるいは不正確かもしれません。ここでは昨年の九月一日、三百万のこれは家族保険、というのは、局長に会って調べたところが、これは家族保険で入れたのですと、こういうのです。そういうことで答弁がありましたから申し上げておるわけなんです。八名の方を家族保険として最高三百万入れておる。これを調べてみますと、契約者何人かに超過契約があります。こういうことが出てくるじゃないかと私は思ったのです。これはあとで契約者の名前その他申し上げますから、ひとつあなたのほうで調べてくれませんか。 いずれにしても、私の心配するのは、超過契約が必要悪として慢性的に第一線の諸君の認識に、もうこれはいいのだというそういうかっこうになって、保険募集という強行な募集政策のためにそういうふうになりはせぬか、結果的に法律の三百万の最高制限というものが無視されるということになりはせぬか。そうなったときに、私は、簡易保険としてたいへんなことになりはせぬかという心配をしているから聞いたわけです。いま局長の答弁で、大体そういうことはないということがわかりました。これはぜひあなたのほうではきびしく指導されまして、法違反の公然とした超過契約が行なえないように、特に私は徹底をしていただきたいと思う。この分はわかりました。 あわせてここでもう一つ、私は、そもそも簡易保険とは一体何かということを局長と少し意見交換をしなければならないと思うのでありますが、それは団体保険の取り扱いであります。これからあとでずっと聞いていきますけれども、一口に言って、団体保険のあなたのほうの取り扱い対策、これはきわめてずさんである。もっとはっきり言えば、いまのままでいきますと、多分に法律の意思を無視して、奨励対策のためにあえて不健全な保険の加入者の団体を育成助長して、そうして結果的に加入者に迷惑をかけるように、また簡易保険それ自体に社会の非難を受けるような事態が出てきはせぬかという実は懸念を持っているわけであります。 そういう点で一つお聞きをしたいのでありますけれども、どうでしょうね、簡易保険の使命については、保険法の第一条にうたわれておるのでありますけれども、ここでは国民に簡易に利用される保険、それから確実な経営による保険、安い保険料、このことが第一条で明確に実はうたわれておるわけであります。この第一条の簡易に利用される保険、これを受けてたとえば無審査の保険にするとか、あるいは募集の公務員が面接という簡易な方法によって契約を成立させることができるとか、あるいは集金に出向くとか、いろいろそういう具体的な施策というものが出てくるだろうと私は思う。それから確実な経営、これが最近の傾向を見てずさんじゃないかと思う点が実はここにあるのであります。この法律でいう「確実な経営により」ということは、一体何をここではいっているのか。たとえば団体保険を——あとでこれから聞きたいと思いますけれども、いまあなた方がやっておられるような同趣同好の不特定多数の加入者を集めて、そうして団体保険の取り扱いをして一定の集金手数料、事務費を払い戻ししておる。あなたのほうの意思がどうであろうと、現実に、それがやがて一つの社会問題になりかねないような事態が予想されるようなこともある。こういうようなことを考えますと、あらためてこの第一条の「確実な経営」というものについて、これは保険人といわれる皆さんも、これから国会のわれわれも吟味してみる必要があるのではないかと思うのであります。これは一体どういうふうに理解しておられますか。
○野田政府委員 ただいま御指摘の簡易生命保険法の第一条の「確実な経営により」ということは、やはり収入支出が明確であり、その中でかつ非常な企業努力が払われ、企業が合理的に運営されるということの意味だと思います。非常に広い意味にとりますと、ただいま先生御指摘のように、保険募集の態様あるいは外野のあり方等々も含むと考えられるわけでありますが、普通われわれ、通常一般には収支が相償うような形で経営が合理的に行なわれておる、特に経理の面を中心にしてわれわれ理解しております。広い意味でとりますと、ただいま先生言われましたような形のものも全部「確実な経営」の中に入る、こう思います。
○米田委員 それは局長、全然根本的に認識を誤っているのじゃないでしょうか。あなたのほうの内部に向けて、経理が確実に収支の関係が確実に、それはもう法律規定事項以前の問題だ。国民の負託にこたえた国営の保険事業であります。この「確実な経営」というのは、第三条にあります「簡易生命保険の契約の締結及び契約上の権利義務に関する事項は、郵政省簡易保険局長が行う。」簡単に言えば、契約行為によって債権債務が生じたといいますか、保険に関する限り一切の責任は簡易保険局長、こういうふうに第三条に私は明確に規定しておると思う。そうだとすれば、集金の取り扱い、募集の取り扱い、あるいは財産を預かってからの満期までの管理、支払いまでの管理、それを総括いたしましてこの「確実な経営」ということは保険局長の責任として、第三条に裏づけされておる責任としてこの「確実な経営」ということが総体的に順守されなければならないものじゃないか。あなたのほうの、収支だけの関係であって、契約者、加入者との関係はこの「確実な経営」という、要するに信頼の問題でありますけれども、これには含まれておらないのだというような解釈は、私は間違っているのじゃないかと思いますけれども、どうですか。
○野田政府委員 保険法第一条の「確実な経営」という条章の解釈の問題になるわけでありますけれども、事業経営上の問題としては、良質な契約を数多くとる、あるいは契約から生じます保険料の集積である積み立て金の運用については、これをできるだけ高利回りに回していく、さらに事業費についてはできるだけ節減をして契約者のほうに還元をしていくということが第一義的な「確実な経営」ということに入ろうかと思います。先生御指摘のように、業務取り扱い上の問題として迅速なかつ正確な取り扱い、これは募集、集金につきましても、やはりそういう正確な取り扱いということは当然含まれると思いますし、これがまた募集がスムーズにいきあるいは契約保全がりっぱにいく、こういう一つの大きな要素だろう、このように考えます。したがいまして「確実な経営」ということの中には、当然先生のおっしゃいましたようなことも含まれる、こういうふうに考えております。
○米田委員 そこでお聞きしたいのでありますけれども、要するに団体保険の関係でございます。約款の五十三条にこの団体保険の規定があると思うのであります。現在郵政省が団体保険の制度を創設してその取り扱いをやっておられますが、その根拠は五十三条でございますか。どこにその根拠がございましょうか。
○野田政府委員 保険料の団体払い込みに関します事項は、法律といたしましては簡易生命保険法の第六条の第一項第六号、保険料の払い込みに関する事項ということで、全面的に簡易生命保険約款に委任をされております。したがいまして、この団体払い込みができます法的な根拠は、先生が御指摘になりました約款の第五十三条であります。
○米田委員 この五十三条によりましていまあなたのほうでいわゆる団体保険としてこの取り扱いをやっておられるものの内容を少し説明していただけませんか。どういうものをやっておられるか。ここでは明確でありますが、これを受けてあなたのほうが現に団体保険の取り扱いをやっておられる内容について、しろうとの私がわかるようにひとつ説明してください。
○野田政府委員 先ほど申し上げましたように、団体払い込み、それから団体組成についての根拠規定といいますのは、簡易生命保険約款五十三条であります。ここに明らかにございますように、まず沿革的に申し上げましても、簡易生命保険の保険料払い込み団体の一番初めの形、あるいはあるべき姿と申してよいかと思いますが、それはここにありますように、官公署、学校、事務所、営業所、工場、事業場、これらに属しております方が十五個以上の基本契約、これは被保険者が十五人以上あることが必要であります。とにかく十五以上の契約があります場合、これの保険料をまとめて払い込む。これをまとめて払い込んでいただく場合には、これは当然外務員が保険料の集金という活動を要しないわけでございますが、代表者をきめまして毎月の保険料を取りまとめて払い込んでいただきます場合には、保険料の百分の七の割引をいたすということによりまして、保険加入者の保護、それから簡易生命保険契約の保全と、両方の便に資するようにこういう取り扱いの制度が設けられておるのであります。現在はここにありますような官公署なり事務所なり工場というような、要するにこういうはっきりした職域団体のほかに、その他の団体に属するということで地域団体、たとえば一定地域におきます婦人団体あるいは商工団体、あるいはPTAの団体、これは学校に入りますか地域に入りますかいろいろ分かれると思います。そういう団体につきましてもこれを団体取り扱いということにしまして、七%の割引をいたしておるのであります。特に先ほど先生も御指摘になりましたように、確かに社会経済生活もどんどん動いていっております。また保険の事情あるいは保険者側のサービスというのもいろいろ変わってきておりまして、現在におきましては、これら職域団体及びただいま申し上げました地域団体のほかに、先ほど御指摘の同趣同好団体といいますか、趣味を同じくする団体というものにまで広がってきております。たとえば、この七%の保険料の割引を積み立てましてひとつ旅行をしよう、あるいは観劇をいたそう、あるいはこれらを積み立てたその集積によりまして年に一回ずつ人間ドックで検診を受ける、こういうふうな団体までも組成されておりまして、現在相当数こういう形の団体ができつつある、これが現状でございます。
○米田委員 私あえて確認をいたしますが、五十三条の趣旨は、官公署、学校、事務所、営業所、工場、事業場またはその他の団体に属する者が十五個以上の基本契約の申し込みをしようとする場合において、これを一団として保険料の併合払い込みをするものにあっては、保険料の払い込みについて団体取り扱いの請求をすることができる、こういうことでございますね。ですから、ここで明確であるのは、いまも答弁がありましたけれども、官公署や学校や事務所や、要するに同一職場、事業所、これについてはまず明確でありますね。それから「その他の団体に属する者」が、これがいまの答弁によりますと、地域の中における団体、たとえば婦人会とか商工会とかPTAとかいうところにこれが適用されるということがわかりました。それから、さらに最近は拡大をして同趣同好の団体もこれに含める、こういうことが答弁されております。 この五十三条の規定からいきまして、ここに「併合払込をするものにあっては」こうなっておりますね。この併合払い込みというのは、あなたの答弁によると、まとめて払い込む、こういう答弁をされております。私はこれが一つの条件あるいは団体保険の資格になっているのじゃないかと思うのでありますけれども、この併合払い込みというのはただまとめて払い込むという答弁だけではどうも不正確のように私は思うのであります。この法律にいう併合払い込みとは、少なくとも法律用語として使われている併合払い込みというのはどういうものをいっているのか、これをひとつ答弁していただきたい。 それから同一地域、これについて二つのケースが——婦人会とか商工会とかPTAとか、歴然としてその地域にある、しかも社会的な一つの確固とした団体としてのものと、それから不特定多数を対象とする同趣味同好者、何か芝居を見るとか旅行するとか、そういうようなものと二つをこの「その他の団体に属する」という範囲の中に入れておられるようでありますが、この解釈はそういうふうにあなたのほうは運用されておるのですか。いまあなたのほうの答弁ですと、最近はそこまで拡大をしておりますというような答弁であります。拡大をしたのはあなたのほうなのでありまして、どういう解釈で不特定多数を対象とした同趣同好の団体まで拡大をされておるのか。私は、はっきり言えば五十三条の解釈の行き過ぎじゃないかと思う。ここに問題が起きておるように実は思うのであります。けれども、あなたのほうの答弁では人ごとのように、いまそこまで解釈は広がっております、あなたのほうで広げたのですから、これはどういう理解か聞かしてもらいたい、この二つですね。
○野田政府委員 第一点の五十三条の併合払い込みでございますが、これは法令用語として約款の五十条に、保険契約者が二個以上の保険契約を有しているときはその保険料は併合して同時に払い込むことができるという規定がございまして、われわれが一般的にいう併合払い込みということば、また併合払い込みの持っております概念は、ここでいいます保険契約者が二個以上の保険契約について保険料を払い込むときに、片方は月の五日に払う、片一方は二十五日に払うということでは非常に不便でございますので、まとめてこれを二十五日に払い込んでいただくという取り扱いが併合払い込みの取り扱いでございます。なお、保険約款の五十三条で規定しております団体払い込みの保険料について併合払い込みということばを使用いたしておるのでございますが、これはただ団体構成員の保険料をまとめて払い込むという趣旨で書かれたことでございまして、約款の五十条でいっております併合払い込みとは違うということでございます。 次に約款の五十三条にございます「その他の団体」の内容につきましては、これは簡易保険が大正五年にできました創業のときからこの団体払い込みの制度を設けてございまして、その当時におきましてはまさに官公署、学校、工場等職域を一つにするものの簡易生命保険の保険料の団体払い込みをもってほとんど全部を律し得たと思うのでございますが、先ほど申し上げましたように経済生活、社会生活の幅の拡大、内容の充実に伴いまして、やはり「その他の団体」ということについての解釈も非常に広がっていくべきであるし、またそのことが簡易保険の運営上正しいかと、このように考えるのであります。現在取り扱っておりますのは、先ほど先生御指摘のたとえば町内の自治会、婦人会等が主たる対象であります。地域団体のほかに同趣同好の団体がございますが、これはわれわれの取り扱いといたしましては、原則として同一受け持ち局区内にあります同趣同好団体、なおさらに、同一行政区域内に普通局集配局等がたくさんある場合が最近多うございますが、これらにつきましては受け持ち局区内を広げまして、一応同一行政区域内までの団体というのを認めていっておるわけでございます。 さらにこれは団体払い込みでございますので、本質的には団体にはやはり契約者を結びつけます要素として団体性ということをわれわれ要求いたしております。したがいまして、ただ保険料の割引を受けるためだけの団体を結成するということにつきましてはこれを団体とは認めていかない、こういう方針を打ち出しておりまして、その団体において何らかの独自の行動を伴うものにつきまして、その行動の種類によって団体性を認めていく。したがいまして、先ほど申し上げましたような構成員全部が了解をいたして旅行をしよう、あるいは観劇をしよう、こういうものにつきましては、地域団体のほかに、われわれの分類といたしましては先ほど申し上げました同趣同好団体としての保険料の割引を認める、まあ認めるというと語弊がございますが、保険料の割引をいたします払い込み団体として取り扱っておる、こういうことでございます。
○米田委員 一つの法律の法令用語の解釈が違うというのは、私は問題だと思うのですね。いま御答弁ありました約款の五十条、ここに同一家族の中で認められる併合の取り扱いが規定されております。この場合の併合と、同じ約款の今度五十三条の団体に適用される併合と全然解釈が違うということは、これは私は承服できない。そんな使い分けができるはずはないと私は思う。保険法の第六条を受けて、この約款ができておるわけであります。そうして、この約款は、ここにありますように法律と同じ効力を持って契約者に適用されるわけであります。要するに、これは保険の保障の証文であります。その上に、五十条で併合という手続をとらせて、私も保険をやりましたからわかりますが、同一家族の場合は、併合さるべき保険の番号とか保険料等を通帳に記入して、そして総計幾ら、こういう取り扱いをし、それを郵便局の原簿に登録して取り扱いをやられているはずであります。これは相当厳重であります。ところが五十三条の団体保険のほうは、これはまとめればいいのだ、こういう解釈でルーズにやっているというのは、私はやはり承服できません。もしあなたの解釈でいくなら、用語を改正しなさい。この次の国会なりこの国会に法律改正の提案をしなさい。こんなはずはないんです。これは、団体といえども、明らかにこの第五十三条の精神にのっとって、しかも保険法の精神にのっとって、確実な——保険というのは契約者の財産を預かるんですからね、当然、家族の場合の併合と同じ審査と取り扱いをして、登録をして、そして、その団体の取り扱いをしてあげましょう、それには何%かの手数料を還元しましょう、そういう解釈とそういう取り扱いをしないところに問題がある。だから、集金会社ができたり、団体がかってに集金人を頼んでやったりという現状がいま出ているんじゃないですか。私は問題のポイントはここだと思うのです。これはひとつ、もう一ぺん正確に答弁してください。そんなばかなことはないです。
○野田政府委員 正確に申しますと、ただいま先生御指摘のように、この第五十三条の併合払い込みという用語の使用につきまして、この約款を改正をすべきだ、このように考えております。 約款の五十六条にございますが、「団体の取扱を受ける団体に対しては、一団体につき保険料領収帳一通及び団体内訳簿を代表者に交付します。」ということで、団体の保険料の払い込みにつきまてはこれを一体として取り扱うということで、保険契約者と保険者である郵便局との関係におきましては、やはり併合払い込みによります効果と、団体払い込みによります効果といいますか、要するに団体保険料も、十五人の契約者のうち一人でも保険料がその月に払えないというようなことになりますと、対郵便局との関係におきましては、その一人だけを抜いて払い込みを完了するというわけにはいきませんので、そういう意味で、保険料の併合払い込みの効果、団体保険料を取りまとめて払い込む効果というのを、やはり一まとめにしてといいますか、そういう意味で使ったわけでございますが、ここでいいます併合という意味は、同一保険契約者が幾つもの契約を持っております場合に、先ほど先生がおっしゃいました併合の手続をとって一本で払い込む。団体におきましては、同じように、先ほど読み上げました、一団体については保険料領収帳一通及び団体内訳簿を代表者に交付し、それによってまとめて払う。したがって、一件でも保険料払い込みができない場合には、その保険料の払い込みがずっと延びていくという形でありまして、確かに御指摘のように、この用語につきましては改正するのがほんとうか、このように思います。
○米田委員 これは論争はしませんが、しかし、私は、改正するというふうに考えられたあなたのほうがむしろ問題じゃないかと思う。改正する必要はなくて、ここに、五十三条で規定しているとおりに、厳正にやられるという姿勢のほうがむしろ大事じゃないですか。 それから、いまおっしゃった五十六条、これは団体と同一家族とは違いますから、したがって、それぞれの団体の個々の契約者に対しては、郵便局のこれは一つの保障なんです。これは郵便局、簡易保険の一つの保障でございますので、このような領収帳一通を備え、それから内訳簿を代表者に交付しておいて、団体の中の個々の契約者が郵便局との関係、団体責任者との関係に誤解や手違い等が起きないように、安心して保険料が徴収されているということを確認するために、その一つの措置として五十六条というものが設けられておる。かりに五十三条の併合払い込みというものを改正しましても、五十六条というのはこれは重要な部分でありますから当然生かされなければならぬと私は思う。ですから五十三条の併合払い込みという用語を改正するというのはうしろ向きであって、現にいまあなたのほうでは、この団体の取り扱いについて、保険の目的に沿って姿勢を正していこう、契約者の財産の安全を守るために正していこうという方向にあるように私は聞いておるわけなんでありますけれども、そうだとすれば、逆行するような、用語を変えるなんということは不適切ではないかと私は思う。しかしそれはあなたのほうの権限でありますから、もしそういう法案が出てくれば私どもはまた国会でやればいいわけでありますからそれは別にしますけれども、私としては問題を指摘した手前からいきまして、あなたの御見解はちょっとうしろ向きではないか、こういうふうに思いますので、申し上げておきます。私はあくまでも五十三条については、あなたのほうの内規として併合払い込みの取り扱いをしておるわけでありますから、それを厳正にやられる、そうして団体のいろいろな非難をそこでチェックできるような方法をとるべきではないか、こういうふうに申し上げておきたいと思います。 それからもう一つの問題点の同趣同好の関係でございます。これは局長、五十三条ですが、これをよく読んでみましたが、「その他の団体に属する者が」というのは、「官公署」以下のこの関連と無関係で、これだけを独立して読むことは私はこの約款の精神に反すると思うのです。五十三条でいっているのは、あくまでも同一職場ですね。官公署とか事業所とか学校とかあるいは工場とか、同じ勤務場所で勤務をしておる、そうして大体収入も給料その他共通の場で収入を得ておられる。そこでは同一条件でありますから保険料を払いやすいわけでありますね。この優位性をとらえて、同じ職場であれば相手のほうが希望するならば団体のほうの取り扱いもしてあげましょう、これは郵政省も手数が省けてプラスでありますから、したがって一定のパーセントで手数料を払うという制度が出てきたと私は思う。これが第一義的なものであるけれども、なおそれに関連して二義的に、ある程度の弾力の取り扱いをやはり生かしていかなければいけませんから、したがって「その他の団体に属する」ということをいったのであって、原則は同一職場だと私は思う。ですから、この不特定多数を対象にした同趣同好というようなグループを団体取り扱いをするというのは全くこれは違法ではないか、あなたのほうの解釈の行き過ぎではないかと私は思います。これはひとつ虚心たんかいに局長考えて答弁してくれませんか。これはそうなりませんか。
○野田政府委員 冒頭申し上げておりますように、この保険料の払い込み団体が契約者の保護とそれから簡易保険契約の保全ということを目的にいたしておりますので、先生御指摘のようにわれわれもこれは真剣に考えて、この団体組成といいますか、取り扱いにつきまして、先ほども申し上げましたように、これは大正五年の創業以来この制度がございまして、沿革的にいろいろ変遷を経てきております。ただいまの約款の五十三条にありますああいう形の規定から逐次取り扱いの幅が拡大されてきております。したがいまして、私ども、現在の五十三条の官公署なり学校なり事業場ということの各具体例が列挙されておるわけでございますが、これにつきましては一応例示的な列挙であり、制限的なものというふうには考えていないわけでございます。 さらに同趣同好団体というようなものにつきましては、この五十三条の本旨からはずれるので少し考えてみたらどうかというお話でございますが、この払い込み制度の本来からいきますと、やはりこの団体払い込みの制度は加入者の側において保険料をまとめて払い込んでいただく、このことによって、先ほど来申しております加入者の利益と契約の保全をはかることを目的として設けられた制度でございますので、団体の目的、たとえば旅行をしていきたいという団体の目的、あるいは割引保険料の使途、この割引保険料をどういうふうに使うかということによってこの団体の差別をし、取り扱いの差別をする、あるいは基本的にそういう団体を認めないのだ、あるいは認めるというふうな取り扱いは本来的にできないのではないか。ここで一番大事なことは加入者の共通の意思なり、あるいは一つの具体的な団体性の表現としての行動が伴うことは当然でありますけれども、現在約款におきましても、この団体の組成等々につきまして、この団体の目的なりあるいは割引保険料の使途等については何ら触れていないわけでございまして、したがって一番大事なのは加入者の共通の意思、それから何かその共通の意思に基づく行動だろう、このように考えます。したがいまして、たとえこれが職域の団体でない場合におきましても、あるいは地域がある程度広がったような団体におきましても、その団体がひとつ保険料をまとめて払い込みたいという申し出がありました場合には、一応これを認めていくというのがわれわれの基本的な態度である、このように考えております。
○米田委員 局長、私はさっきも提起いたしましたように、そもそも簡易保険とは何か、簡易保険とは何を一体契約者に約束しているかということを実は冒頭に申し上げて、保険法の一条とか三条とかということを申し上げたわけなんであります。加入者の側のみずからの意思によるならば、あなたのほう、当局としては受けざるを得ない、チェックできない、これは私はどうかと思います。あなたのほうには権限がちゃんと付与されておるわけです、法律、約款。早い話が、極論かもしれないけれども、あなたの目の届かないところは、少なくとも保険の契約者とそれからあなたのほうの関係においてはあってはならないはずなんです、この法の精神からいきまして。もっとはっきり言いますと、団体の意思だからということによって、簡易保険料の徴収をどのようにやろうと、あるいはその金をどういうふうに保管しようと、郵便局の払い込み以前の段階でその団体がどうやろうとそれは自由なんですということは、私は少なくともあなたのことばとしては理解できない。第三者が判断するなら別でありますよ。法律にちゃんと、国民のためには財産を預かるのだから確実にやりなさい、厳正にやりなさい、しかも簡易保険は底辺の国民の財産なんですね。そういう基本精神があるわけでありますから、いまあなたが答弁されたようなそういう答弁は、あなたの口からは出てきてはならない答弁じゃないかと私は思う。むしろ加入者の側にそういう意見が出てくるかもしれない。これはおれのかってじゃないか、払い込んでから郵便局との関係が出てくるのであって、払い込む前の団体の内部、団体の段階でどうしようとこれはおれのかってじゃないかという意見は、相手のほうから私は出てくると思う。しかし、そうやって見のがしておいたのでは——もともとそれは簡易保険事業に付随する、抱括的には簡易保険の事業なんですから、少なくともこの契約者が自分の意思で、団体の集金人であろうと代表であろうと毎月一定の金を払い込むわけですね。最近保険料も高くなっている。八千円、一万円という保険料も出てきているわけですが、払い込むわけです。その本人にとっては、そのときからすでに郵便局との関係、簡易保険との関係においては確実、安全、そうして約款に示すところの債権債務というものが発生していると理解していると私は思うのです。あなたのほうでは団体の取り扱い者が集めて、そして保険料を払い込んで郵便局は受け入れて、それから債権債務は発生するのですよという見解に立つものだから、それ以前の関係は団体のごかってでございますからわかりません、こうやって逃げるわけであります。私はこれから触れたいと思いますけれども、その姿勢からいまの団体取り扱いのいろいろな混乱が出てきているのじゃないか。同一職場なんかにはそういう問題は出ておりませんよ。同趣同好という不得定多数のグループ、しかもあなたは、これはこの同じ郵便局の集配受け持ち局の区内に限りますとか、同じ町村に限りますとか答弁されておりますけれども、それはあなたのほうの指導とたてまえの関係でございまして、現場のほうにはそういうふうには行なわれておらない。特に大都市等においては広範に行なわれておる。姫路の例がそうじゃないですか。あなたのほうであるいは何か指導されたようでありますけれども、そこに問題があるのでありますから、私はそういう答弁をなさらずに、いまにしてここで簡易保険のこの団体取り扱いの姿勢を正していかないとたいへんなことになると思いますので、これはひとつ同趣同好というようなものについてはどうしてもあなたのほうでチェックしなければならぬ、そういう態度をとられるべきではないかと思うのでありますけれども、どうですか。私の言っておることは無理でありますか。
○野田政府委員 われわれも現在のこの保険料払い込み団体の実態につきましては相当調査もしておりまして、大体実態を把握しておるつもりでございます。ただいま先生御指摘の万般の実態というものが相当数あることもわれわれ承知をしておるのでありますが、一応先ほど申し上げましたのは私原則論を申し上げたのでありまして、この団体払い込み制度というもののありますところの根本的な趣旨は、すべての団体が団体内部の自主的運営によってその団体業務を円滑に行ない、団体保険料を滞りなく郵便局に払い込んでいただくということを想定をしておるのであります。ただ、御指摘のように一部の同趣同好団体の中には郵便局側の相当の援助がなければ団体業務を円滑に行ない得ないような団体もございます。さらに形式的には払い込み団体としてのていさいを備えているようなものもございますが、その実質は約款なり何なりできめております制度本来の払い込み団体にふさわしくないというような団体も相当数ございます。したがいまして、先ほど申し上げたのは基本論でございますが、ただ団体のかってだということではなく、これらの団体に対します適正化の措置を現場に指導をいたしておるのでありまして、その運営の方法としましては、郵便局が団体の運営に直接タッチをするということは相当むずかしい面もあるわけでございますので、具体的な基準を示しましてこの運営に関与をしていきますとか指導をしていく、こういう態度をとりまして、少なくも各個別の契約者に迷惑が及ぶことのないように、また事業の運営といたしましては、保険料が非常に滞るというふうなこと、あるいはその団体のいろいろな行為によりまして事業の信用を失墜するというようなことのないように、確かに団体内部でございますので、郵便局がいろいろ手を入れましてこれを直接チェックをしていくというような面につきましてはなかなかむずかしい面が現実には存在いたしますが、できるだけ話し合いによってこれを指導していきたい、このような方法で現在運営をいたしております。
○米田委員 それじゃもう少し私は内容について質問いたしますけれども、この団体保険というものの現状をひとつ聞かせてもらいたい。あなたのほうから資料をもらいましたけれども、現在団体取り扱いをしておる団体は、私がいただいた資料では二十四万七千八百九十団体、これは間違いありませんね、私、時間の関係がありますから。
○野田政府委員 間違いございません。
○米田委員 そうして、そのうちにこの五十三条の第一項的な——あなたはこれは例示だというけれども、私はそうじゃないと思います。官公署とか学校、事務所、要するに同一職域で構成している団体五万九千二百九十、これは間違いありませんね。それから地域団体、PTAだとか商工会だとか婦人会だとか特定されておりますが、地域を根拠にした団体十六万七千三百七十一、これは間違いありませんね。それから同趣同好団体、いま私が問題にしているボーリングをやる会だとか旅行の会だとか人間ドックの会、観劇の会——簡易保険は何本農協や何かのまねをせぬでいいのですよ、サービスは保険料をよくして返してやる、これが中心だと思いますが、この同趣同好団体が二万一千二百二十九、これは間違いありませんね。そうしますと、全体のパーセントでいきますと、同趣同好の団体が八・六%、それから地域団体が六七・五%、職域団体が二三・九%、間違いありませんね。このパーセントでいきますと、八・六%だということになりますけれども、あなたのほうからいただいた資料によりますと、私がおそろしいのは、この同趣同好団体が扱っている保険料が非常に高いのです。同趣同好団体が扱っている保険料の平均額、一契約者四千三百十七円であります。ところが、職域の場合は千百九十八円で、約三倍強であります。これは非常に問題だと私は思います。団体のパーセントは少ないけれども、扱っている金は非常に、三倍も多いということであります。そして、同趣同好の団体は、地域団体等含めまして、全体の八三・九%が、その他の属する団体の範囲に入っている保険料なんですね。同趣同好団体が三八・一%、地域団体が四五・八%、合計いたしまして八三・九%が、この不特定多数といわれる不安定な状態の団体から入ってくる保険料だ。そうして当然毎月の保険料は高い。全体で二十四万七千八百九十という団体の中でも、地域団体と同趣同好団体というのがやはり高いのであります。全体の約七六%を占めておる。そうすると、約款の五十三条に許してある同一職場という条件で認めた団体保険はもうその趣旨をはずれて、この目的以外のその他に属する七五%の団体の優遇策になっているわけですね。一体、これでいいのでしょうか。私はどうしてもここらあたりは理解できないわけです。こういう実態が明らかになっておるのに、同趣同好の保険というようなものをあなたは答弁されて、いまやっておるわけなんでありますけれども、はい、よろしゅうございますというふうにこれは私もできないし、わが党もできないと思うのです。これは相手のあることでありますから、その点はあなたのおっしゃるように、やめるといっても、あすからやめるわけにいかぬと思いますよ。しかし、規制するというところまでいまあなたのほうでは踏み切っておられるわけであります。もう一歩進めて、順次なくしていくように、段階的に解消していくために、本来の職域団体、せいぜい私は地域団体まで認めます、これは現状はもう定着しておりますから地域団体は認めますが、芝居に行きましょう、ドックに入る金を出しましょう、観劇に行きましょう、ゴルフに行きましょう、そういうことを目的とする団体に手数料を還元して需要に合わせる、そういうようなところは、何といっても簡易保険事業としては行き過ぎですから、そういう方針をきめるべきではないかと私は思う。 私はいま問題提起をしておりますけれども、大臣お聞きになっておられて、どうでありますか。これは明らかに、簡易保険の保険事業の目的に反しているとは言えないにしても、行き過ぎになっている。これは、いまにして十分規制しなければ、たいへんなことになりますよ。しかもあなたのほうは、やはりこれを認められて、何とか集金や何かを郵政省の目が届くように、したがって、これはある特定の団体に請け負わせるとか、あるいは郵便局のほうで資格の適性検査をして規制をきびしくやっていけばいいじゃないかというような指導が出ておりますけれども、もうここまできている。二万一千二百二十九、地域団体十六万七千、合計で約十九万になっている。この膨大なふくれておる団体の規制なんかできませんよ、あなたのほうの基本姿勢が変わらない限り。ですから、同趣同好、これは行き過ぎですから、こういった団体については、これから解消していく方向にあなたのほうは方針を変えられるということが、いまどうしても必要だと思いますので、この点については大臣からもひとつ見解をお聞きしたいと思う。
○野田政府委員 先ほど御指摘の同趣同好団体が平均保険料も非常に高い、こういうお話がございましたけれども、確かにそういう数字になっておりますが、同趣同好団体は非常に新しい団体でございまして、職域等におきます五年あるいは十年さきからのそういう団体でありませんで最近の団体でございますので、平均保険料が非常に高い。昨年の新契約の平均保険料は大体五千円弱になっておりますが、そういうものが同趣同好団体のほとんど全部でありまして、職域とか地域の団体は古くからの契約でございますので、平均保険料が安くなっている。こういうことでございます。 それから同趣同好団体につきましての御指摘は、確かにある意味で非常に危険なものといいますか、こういうものを含んでいることは事実でございます。そういう意味で、われわれはいろいろな規制あるいは指導に乗り出しているわけでございます。団体性というものがはっきりしております、たとえば野球を見にいく団体あるいは旅行をする団体という程度までは、加入者からの要望があります場合には、これははやはり団体としての取り扱いを認めていかざるを得ないのではないかというのが、われわれの基本的な態度であります。ただ特段に何も団体的な行動のない、独自の行動のない、物品の配布をすることを目的とするような払い込み団体につきましては、これは非常に誤解を生ずるおそれもございますし、いろいろな問題点を含んでおりますので、そういうふうなただ商品券を配るとか、あるいは品物だけを配るというふうな団体につきましては、新規の組成並びにこれを拡充していくというようなことがないように現場に厳重に指導をいたしたい、こういうことでございまして、現在の段階におきましては旅行の保険、これは貯金等でも積み立て貯金によりまして旅行をしていく団体があるはずでありますし、(米田委員「貯金と違いますよ、冗談じゃない」と呼ぶ)そのほか保険の割引額を利用する団体としては国内、国外の旅行の団体、あるいは観劇あるいは人間ドックというような程度の具体的な団体としての独自の行動が伴いますものにつきましては、やはりわれわれ認めていってしかるべきではないか、こういう考えを持っております。ただ問題は、行き過ぎがないように、また制度の誤解を生じ、あるいはいろいろな保険料の郵便局に対する払い込み等についてそごがないように、また取り扱い手数料をめぐっていろいろなトラブルがないように、そういうマイナスの面が起こらないような措置を十分に講じていく、そういうことでいいのではないか、かように考えておるわけでございます。
○米田委員 旅行とか観劇、芝居を見るなんというのまではいいでしょう。しかし商品券を配るとか、要するにリベートだけの団体みたいのもあるそうです。そこまで来ているわけです。そういうのはいけないとおっしゃいますけれども、私はあえて申し上げますが、企業の社会性が問われている今日、あなたのほうの簡易保険事業の寄生虫みたいのがたくさん出ているのじゃないですか。私は一々ここで言いませんけれども、あるものはいい、あるものは悪いとあなたのほうの判断だけで、芝居——芝居といったってピンからキリまであります、旅行だってピンからキリまでありますよ。そういうことだけで規制できないでしょう。私は、今日まであなたのほうが野放しで団体に対処してきたとは思わないのです。現に資料をもらいましたら、四十五年ごろからもう団体の組成についてのいろいろな指導の文書が出ている。繰り返し繰り返しあなたのほうは指導文書を出しておられることを私は承知しております。しかしなおかつ規制できない。そして、いよいよあなたのほうはこの春にさらに最後的な保険局長通達を出しておる。郵保業第二百七十三号、これも資料をもらいましたけれども、こういうものでも規制できないから今日のような事態が起きておると私は思う。いまあなたのような答弁で、あえて言いませんけれども、ジャの道はヘビの業者、寄生虫のような業者が一体規制できますか。一体責任を負えますか。私はそういうことはできないと思うのです。 それから、局長がいかにがんばったところで、あなたの系列の郵政局、現場の郵便局長、保険課長、それから第一線者、それらの関係の中で、やはり事態の認識についてのズレがあると思うのです。そうしてもっとはっきり言えば、それぞれの業者とすでにもう癒着しておるのがおるのじゃないですか。名前はあげませんけれども、たとえば旅行業者、もう長期あるいは中期の契約ぐらいしている、ですからなかなかやめられないというのもあるんじゃありませんか。そうでしょう、それは業者がだまって見ているわけはないですよ。五%の還元、全部で七%ですからね。手数料二%が団体にいっても、五%はその業者にいくわけですね。七%ですから、千円の保険料に対して七十円、そうですね。そのうち二十円と五十円に分けるとしましても、一万円で七百円ですね。これぐらいの大きな団体は毎月の集金が十万円や二十万円はあるんじゃありませんか。もっと多いでありましょう。それでもって、あるときは商品券で加入者のところに返してやるとか、その商品券もある業者とちゃんと話がついておって、うちの店の商品券を出してやってくれとか、旅行団体だってうちの旅行社の団体取り扱いにやってくれないか、みんなスポンサーがきまっておる。芝居だってそうじゃないですか。そういうふうになってまいりますと、あなたのほうが規制しようといったってこれはできないでしょう。あるものはいい、あるものは悪いというのが一体できますかどうか。あなたのほうの態度はわかりますよ。いま真剣に何とかしようというふうに取り組んでおられることについてはわかりますけれども、私はそれはできないと思う。ですから、どこかできちっと線を引いて——現にこの同趣同好なんというのは、さっきから私が申し上げたように同一の郵便局の中でなんか絶対ありませんよ。それは主たるものはそこにあるかもしれません。はなはだしいのは赤電話の会というのがあるんですね。電電公社の赤電話を店につけているものだけを対象にして簡易保険の団体をつくって、そうしてそういうものに対しては、やはり旅行だとか芝居を見るとか野球を見に行くとか、電話の新規加入なんかについても便宜をはかります、そんなようなことをしながらやっているのがあるわけですね。これはたいへんなところまで進んでいるのですよ。これはあなたのほうが一番よく知っているでしょう。私は国会の権威もありますから一々ここに暴露するような追及はしません。たいへんな事態になっていることだけは認識していただかなければならぬと私は思うのです。ですから同趣同好という、ここまではもう認められない、この五十三条がある以上は同一職場、そうしてその他これに属する団体という範囲では地域団体——婦人会とかPTAとか、そういうものだけはいいけれども、同趣同好という不特定多数の人を相手にしたリベート団体のような、もうこれは明らかに保険の目的から逸脱しておるわけでありますから、そういうものについては規制してこれをやめていく、そういうふうにはっきりさせるべきではないか、私は簡易保険事業のために言っているわけです。これはどうでございますか。
○野田政府委員 非常にありがたい御意見をちょうだいいたしまして、われわれただいま先生御指摘のような方向でいっておりますことを大体御了解いただいておると思うのでありますが、要はその団体がいろいろな業者なり何なりの食いものにならぬように、また簡易保険の契約が持続的にずっと続いていく、契約者に何らの不利を及ぼさない、あるいは迷惑をかけないようにというのがやはり基本的なわれわれの態度だと思うのでありまして、したがってそういうことを目的としていろいろ現業を指導し、あるいはいろいろな基準などをつくっていきたい、このように考えておるものでございます。少なくもいまの簡易保険の運営におきまして、現状におきましては先生いろいろ御意見もあろうかと思うのでございますが、先ほど申し上げております団体につきましては、団体構成員の共通の意思によりましてその団体が団体の共通の独自の行動を持つような団体についてまではこれを認めていこうということにいたしております。したがいまして、そういう独自の行動を伴わない、たとえば品物だけ届ける、あるいは金品で契約者に還元をする、こういう団体につきましては、先ほど申し上げましたようにこれは新規の組成というものを排除する、すでにありますものにつきましてはこれを逐次ほかのほうに転換をさせていく、こういうような指導をとっておりますが、現状におきましては、やはりそういう団体としての独自の行動、その前に共通の意思というものがあります限り、やはり少なくも旅行の団体と観劇の団体、それから人間ドックの団体というところまでは私ども団体として認める、団体割引をいたしていく、こういうことにいたしたい。ただ、その運営がうまくいきますように万全の措置を講じていきたい、このように考えます。
○米田委員 私が言っていることを局長わからないはずはないと思いますが、あなたのほうはそう言ってやはり方針を変えないというのは、私は、簡易保険事業の募集維持という関係でこれは捨てられない、そういうウエートもあるのじゃないかという気がするのですけれども、そういうことだったら、私はあなたのほうはますます考えを変えてもらわなければならぬと思うのですね。これは必ず社会問題になってきますよ。いまのままでいきますと、もう簡易保険のイメージが根本的にくずれるような事態が出てこないという保証はないです、この内容は。ですから、私はそこだけ申し上げますが、あなたどうです。こんなのはたいしたことないじゃないですか。優秀な外務員がいるんですから、同趣同好の関係なんかやめたって、私は募集なんかたいしてあれはないと思う。ことに今度定期保険とか疾病傷害特約とかあるいは家族保険のサービス拡大とか、そういう新しい商品も出ているわけであります。いま募集の関係を気にするよりも、そういう業者との関係を切ることがあなたのほうの最大の課題じゃないかと私は思うのですけれども、もう一回どうです。
○野田政府委員 ただいまここでそういう種類のものを即座にやめる、こういうことを明言いたしかねるわけでございます。先生の御意見もございますし、少なくとも簡易保険の基本的なイメージにかかわる、あるいはこれが社会問題になるということのないように十分ひとつ検討さしていただきたい、このように思います。
○米田委員 大臣、どうであります。私と局長との質疑を聞いておられたと思うのでありますけれども、やはり私は大臣も真剣に保険をひとつ見ていただいて、政治家として、大臣として、最高責任者として、事務当局に対処の姿勢を誤らせないように配慮をいただかなければならぬ問題があると思うのでございますが、大臣の見解、いかがでございますか。
○久野国務大臣 ただいまお話を伺っておりますと、同趣同好に関する簡易保険の問題につきましては非常に問題点が多々あるように感じます。今後運営にあたりましては、十分注意するよう私も指導いたしていきたい、かように存じます。
○米田委員 次に入りますが、簡易保険局長通達のさっき申し上げた郵保業第二百七十三号、四十七年十二月二十五日付の通達文書を私資料としていただいております。この通達は、いま質疑がありました同趣同好保険に対する、いわばあなたのほうの対策としての最も新しい通達じゃないかと思うのであります。いまあなたの答弁で、私が心配しているような事態については、大臣はじめ局長の努力によってほぼ解消でき得るという確信を私は持っておりますが、なお念のため聞きますけれども、そういう団体についての集金については、公益法人に委託をするという構想がこの中に出ているわけであります。したがって、このことは同趣同好だけじゃないですから、地域団体とかそういうものも含まれるといえば含まれるでありましょうけれども、この集金委託の構想は現にあるんですか、それともこれはひとつ再検討されますか。
○野田政府委員 ご承知のとおり、保険料払い込みの団体の中には、その集金なりあるいは保険料の取りまとめを第三者に委託しておるものが相当数ございます。特に同趣同好団体にありましては、団体代表者が保険料の集金なり取りまとめを団体の規約等に基づいて第三者に委託しているようなものが通例のようでございます。またこの委託は、形式としては団体代表者と第三者との任意の契約ということによってなされているものであります。 しかし考えてみますと、保険契約は非常に長期間にわたる契約でございますし、またわれわれとしては加入者の利益の擁護、保険料収入を確保する、この両面の立場から、基本的には団体代表と第三者との任意の契約ということになっておりますが、この第三者につきましては、郵政省の監督が行き届いておりますものに委託するほうが、われわれとしては非常に指導なり監督ということができやすいわけでございます。そういう方向に団体代表者を指導していきたい、このように考えておるわけでございます。現在の団体代表者と第三者との任意の契約という場合には、われわれの指導なりチェックがなかなか徹底しかねる、こういうことでございますので、いま申し上げましたような郵政省の監督が行き届き得るような第三者にこの集金取りまとめなり何なりをやっていただくことが非常に便利であろう、こういうふうに考えております。ただここで申し上げたいことは、現在郵便局で行なっております集金事務、これを部外に委託して行なわせるということではなくて、ここでいっております委託といいますのは、保険料の取りまとめということでございます。
○米田委員 そうなりますともう少しお聞きをしておかなければなりませんが、大臣の監督の行き届く公益法人——この中に大臣の監督が行き届くという表現は使っておりませんが、「公益法人に委託を行なう」とはっきりございますね。この九ページ。あなたの通達の九ページの実施要領の中に、「委託先は公益法人あるいは個人とするが、個人委託については公益法人委託を行なうための経過的措置とする。」とはっきり方針が出ておりますから、ここの公益法人というのは具体的にいうと、大臣の監督の行き届いておる公益法人。あなたがいま考えておられる公益法人はどんなのがあるのですか。
○野田政府委員 現在関西のほうでは非常に旅行が盛んでございまして、保険料払い込み団体としても相当大きな旅行団体がございます。これの集金につきましては、現在公益法人であります簡易保険加入者協会というのがございます。そして相当部分の団体代表者との間に個別に委託の契約を結ばせて、保険料の取りまとめが行なわれている、こういう実情でございます。
○米田委員 そのほかにありますか。
○野田政府委員 公益法人といたしましては、それ一つでございます。
○米田委員 そうなりますと、ここでいう公益法人委託をさせたいという公益法人は、具体的には簡易保険加入者協会を意図しているということでよろしゅうございますね。
○野田政府委員 現在のところそれ一つしかございません。ただ、団体代表者がそれと結ぶかどうかはまた別の問題かと思います。
○米田委員 そうなりますと、この公益法人簡易保険加入者協会、この関係について、はたしてあなたのほうが考えているような大臣の監督が行き届いて、そしてこの大事な団体の保険集金事務を契約して当たらせることができるような——それはあなたのほうの契約でないとしても、加入者団体との契約でありますれば、これは非常に重要な問題であります。しかも団体内部の問題だといって済まされない実は基本的な問題も含まれておりますけれども、まず順序として、加入者協会そのものについて質問しなければならぬわけでありますが……。
○久保田委員長 この際、午後二時再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時五十一分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕