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71回国会衆議院1973/07/12

地方行政委員会 第43号

発言数
298
登壇者
22
会派数
5
開催日
1973/07/12

会議録

三ツ林弥太郎自由民主党

○三ツ林委員長代理 これより会議を開きます。  この際、申し上げます。委員長所用のため、委員長の指名により、私が委員長の職務を行ないます。  内閣提出にかかる特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川省吾君。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 本法律案の審議に先立ちまして、私どもは、農地の宅地並み課税について、再び考え方を明らかにして、政府の意図をただしておきたいと思うわけでございます。  市街化区域内の農地の固定資産税の宅地並み課税のむちに対して、本法は、いわゆるあめ法案と言われているわけです。ほんとうにあめなのかどうかという点について、以下順次お尋ねをいたしてまいりたいと思っております。  さきに、私どもは、宅地並み課税が日本列島改造論の一つの布石であるという観点から、実際には農地の所有農民から土地を手放させて大企業の土地の買い占めを助長するものである、住宅、土地問題の根本的解決に資するものではないという点を追及いたしてまいったところでございます。私どもは、政府・自民党の土地、住宅政策に対する無策が、現状のような、土地を投機の対象とさせ、地価の高騰を招いて、勤労国民のマイホームの夢を遠のかせてしまって、大企業の土地投機や住宅用地の不足を現在もたらしているというふうに考えているところでございます。ここで、公有地の拡大法の際にも関連をしてお尋ねをいたしたのでございますが、これが、田中首相のツルの一声によって、臨時措置法として突如出てきたという感じがいたすわけでございます。政府の土地政策の基本といいますか、あるいは住宅政策という点について、この際、この法案と政府の土地政策、そして住宅政策との関連について、まず大臣にお尋ねをいたしたいと存じます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 本法案は、さきの固定資産税の適正化に関する法案、これを受けて提出したわけでありまするが、そもそも、この都市計画区域の指定がなされましてから、農地と都市計画区域内の、特に市街化区域の固定資産税の課税が非常な不均衡をもたらしておる。これは是正しなければならぬのではないか。これは、御承知のように、前の国会以来、本年の通常会までに、この不均衡是正の何らかの措置をするようにということになっておったわけであります。したがいまして、その線に沿って今度立法をしたというわけであります。  たまたま、政府全体として、土地政策を推進するにあたりまして、この固定資産税の不均衡を是正するとともに、これが宅地化を促進しよう、その宅地化の促進のためには、それぞれの特例措置を設けて、いま御審議をいただいておるような形でこれが実現をはかっていこう、こういう考えに出たものでありまして、にわかにこれに着目して宅地化しようというだけのものではありません。その根本には、税の公平な負担という思想があることを御承知願いたいと思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いまの御説明によれば、政府の地価対策といいますか、閣僚協議会の「土地対策について」という資料によりますと、土地の計画的利用によって、宅地の大量かつ計画的な供給をしていくのだ、また、税による措置で、いまも説明がありましたように、非常な不均衡の是正をはかりながら、あわせて宅地を供給していくのだという御説明でございますが、あるいは税制による措置であるとか、届け出制の措置であるとか、あるいは農地の賃貸方式であるとか、いろいろうたっておりますし、そういう線に沿ったものだというふうに思います。特に、市街化区域内の農地については、宅地開発予定区域制度を設けて、この区域については公共施設整備をして、区画整理事業を促進する助成措置を講じて、一定期間までに事業が行なわれない場合には、公的機関が事業を行ない、農地の宅地化の促進をはかることを検討するというように土地対策の中でうたっておるわけです。そうすると、本法はもちろんこの考え方に立って発したものだというふうにただいまの説明を伺っても思うわけであります。  そこで、この法律案を提案する過程で、おそらくいろいろ論議がかわされたであろうと思うのでありますけれども、市街化区域内における住宅政策の展開の具体的な方法といいますか、宅地開発予定区域制度とこの法案との位置づけといいますか、そういう点について、この法案提案の過程でどのように検討をされたのか、宅地開発予定区域制度というふうなものがまだ具体的に明らかになっておらないと思うのでありますが、土地対策の中でうたっておりますその点と、そしてまた、この法案を提案してくる段階の中で、どのような検討がされたのか、その点を重ねてお尋ねをいたしたいと存じます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 御質問の点は、私ども、A農地、B農地と、極端にこの税が不均衡であるばかりか、すでに市街化が相当程度進んでおる地域で、いわゆる農家が土地を手放さないで住宅建設ができて、いわゆるこの農地によって農業を営む、その収入のかわりに、持ち家が簡単にできるような助成方途を講ずることによって、この農地から、いわゆる家作による収入に切りかえていただこう、こういうことで法案を作成したというわけでございます。  それから、宅地開発予定区域は、むしろC農地に重点があるというふうにお考えいただいて差しつかえないというふうに思います。この法案はA農地、B農地が対象であるというわけでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 お答えいただいたわけですが、政府の土地対策の中で、先ほど一つ申し上げたわけでありますが、この中にこううたってあるのです。「市街化区域の農地については、上記の措置とあわせて、住宅開発予定区域制度を設け、この区域については、公共施設を整備するとともに、土地区画整理事業等を促進するための助成措置を講じ、一定期限までに事業が行なわれない場合は、公的機関が事業を行なうことにより農地の宅地化の促進を図ることを検討する。」この法律案自体が、まさに農地の宅地化を検討する法律案だと思うのですが、そうなってまいりますと、いまの御説明にありました宅地開発予定区域というのはC農地にやるのだというふうなことですが、農地のいわゆる宅地化で、宅地として供給するとするならば、この時点で農地を宅地化していくのには、少なくとも宅地開発予定区域というものはどういうものだということが明らかにされなければ、それらの一環の中でA、B農地についてこうなんだということにならなければおかしいので、その宅地開発予定区域について具体的に説明してもらいたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 御質問の御趣旨はよくわかりましたが、先ほども申し上げましたように、この法律案はA農地、B農地をどうするかということが前提であります。それから、いまの宅地開発予定区域制度については、これはまだ法案として最終的な成案を得ておりません。まだ検討段階でございます。  しからば、なぜA農地、B農地もその法案に組み込まないのかといういまの御質問ですが、これは、税の不均衡を何とか解決しなければならぬ、それは今常会までに自治省においても考える、各党においても検討をしょう、こういうことが、前の国会で、共産党を除く全会一致ですでに通っておるという経緯があります。したがって、それを受けて、税の不均衡を是正しながら、一方では時代の要請である宅地供給というものに焦点を合わせて、農家に、先ほど申し上げたような特例措置をとることによって家づくりを推進しよう、そういうものでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 そうしますと、あくまでも、税の公平化、適正化から来るところの農地の宅地利用であって、本来の住宅政策の一環から出てきているところの農地の住宅化というものではないというふうにおっしゃるわけですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 決してそういうことを言っているわけではありません。第一には税の適正化、第二には時代の緊急課題である宅地及び住宅の建設促進、この両方に重点があるわけでありまして、これはそういう一方的なものではございません。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 両者に重点があるということはわかりました。しかしながら、全体的な確固たる政府としての住宅政策というものはまだ確立されていないので、これが若干先行をした、こういうことでございますか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 この宅地開発予定区域制度は、都市計画中央審議会で結論を得つつあるところでありますから、来たるべき四十九年度の常会までには本格的なものという形になって、御審議の場に供することになると考えます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 私見を申し上げれば、私は、この法案が、課税の適正化とあわせて、住宅供給という形で出てくるとするならば、やはり、本来のものがなければおかしいし、検討中であるというふうに言われ、来国会に出すと言われるけれども、少なくとも、そういうものが出て、その一環としてこうなんだという位置づけがなければ、これ自体が、住宅政策の中で、ある意味でスプロール化といいますか、そういう現象をつくり出すものにもなりかねないという観点から実は私はお尋ねしたところなんです。  そこで、あと一つは、一定期間までに事業が行なわれぬ場合には公共団体が事業を行なうのだということを土地対策要綱の中でうたっているのですが、この法律が五十一年三月までの時限法でできたということに関連をしますと、一定期間までにこの法律をやっても事業が実施されない場合には、ということですと、少なくとも、一定期間というのは五十一年末までだ、五十一年度までを一定期間と定めて、そのあとは公共団体が積極的に乗り出すのだ、こういう理解でよろしいわけですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 そういうわけではございません。宅地開発予定区域制度は、中に、A農地、B農地も将来は見込まれてまいりましょう。というわけで、これは将来にも永続するものです。だから、臨時措置法ですから、三年くらいということになっておりますから、これを延ばすか延ばさぬかというのは、また、その時点へいって考えることであります。まあ、三年くらいというのが他の法律にも見られる例でありまして、そういうことにしたわけです。  なお、詳しいことは政府委員のほうからお答えいたします。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 大臣のお答えで尽きているかと思いますが、技術的な問題を多少ふえんして御説明申し上げたいと思います。  御質問の区画整理の宅地開発予定区域制度は、いまお読み上げをいただきましたように、土地区画整理事業の強制をある地域に対していたしまして、一定期間内に土地所有者の方々が区画整理事業をやらない場合には、公共団体がかわってこれを行なうということを内容とする制度でございます。大臣からお答えがありましたように、現在、都市計画中央審議会で御審議を願っているものでございます。したがいまして、一定の宅地開発予定区域というものを指定いたしますと、その地域内の土地所有者は、まず区画整理事業を行なう義務を負うわけでございます。  ところが、今回のA、B農地は、御承知のように、ほぼ都市計画施設、たとえば街路等がある水準まで整備されている地域が多いというようなことから、必ずしも区画整理を強制するというようなことには当たらぬじゃないか、むしろ、道路その他の整備が例外的に足らないとか、あるいは土地の所有者が、あちらに一筆、こちらに一筆持っておりまして、間に住宅が建っているというような場合に、だんごの土地にまとめ上げる必要があるというような地主側の判断に基づきまして、区画整理をやりたいという場合にはやれるようにしてやる、その場合には、公共団体に要請をいたしますと、公共団体は、地主に強制はしませんが、地主のイニシアチブがあれば引き受けてやらなければならない、そういうひっくり返った仕組みが正しいのではないかということで、今回の、いわゆる俗称あめ法案の中身ができているわけでございます。そこで、現在審議をいたしておりまして、来国会に提出いたします宅地開発予定区域制度とはちょっと違うというふうに観念いたしております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 宅地開発予定区域と、一定期間ということについては、一応お答えを承りました。  次に、地方税法や、あるいは宅地並み課税については論議をしてきたところですが、その後の状態に関連をして、この際お伺いしておきたいと思うのであります。  私どもが提出をした修正案は採用するところとならないで、自民党の修正案が通過をしたわけでありますけれども、私どもの警告をしていたとおり、固定資産税の大幅な引き上げで、いま、国民といいますか、わけても大都市の住民はたいへん苦しんでいるところであります。都内等においては、大体四割程度固定資産税が上がっているというふうに言われているところです。このことは、法案審議の段階でもつとにお互いに承知をしていた事実だと思うのであります。法律がついこの間成立をしたばかりなんですね。しかしながら、成立をして一カ月もたたない間に、固定資産税の引き下げの論議がいろいろ展開をされているわけであります。都議選があったという理由もあるでしょう。自民党の幹部の方々までが、二百平米以下の宅地については二分の一にしていくんだ、あるいは税調で検討するんだというふうに言明をしておるわけであります。現内閣の責任政党が、法律を成立をさせて一カ月もたたないこのときに、まだ国会が開会中でありますし、そういうことを言い出されるのは不見識きわまりないというふうに私は感じます。固定資産税が事実高いというならば、あの際に法律の修正をはかるべきであったというふうに思いますし、これは自治省がなめられたといいますか、そういう状態なんだと思うのですね。  自治大臣といいますか、自治省は、こういうことが横行している、固定資産税は下げるんだ、二分の一にするんだ、税調で検討します、こういう事態を見て、どういうふうにお考えになるのか。固定資産税を成立をさせたことについて、自民党の幹部と同じ立場に立って、やはり大臣も同じような反省と感慨を持って固定資産税についてはお考えなんですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 重要な御指摘だと思います。  政府としましては、四十八年度の税制改正において、負担調整措置を講じながら、本来のあり方に即して、評価額に基づいて課税する、住宅用地については、住宅政策の見地から、四十八年度、四十九年度両年度は、従来の負担調整措置を継続しながら、課税標準額を、その価格の二分の一に一・四%をかける、こういうことできまったわけですね。それを、選挙があったかどうか知らぬが、またその二分の一にするというのは不見識じゃないか、一面そういう議論も成り立たぬわけではないと私は思います。  これは、やはり、党の税制全般について、そのあたりについても、関係者がおられますが、もう来年の作業に入らなくちゃなりません。これは、御承知のように、役所では、来年度の予算要求が各省でもう始まっておりますね。そういうことになると歳入の面をどうするかというときに、税の軽減をどうするかということで検討に入ったというわけです。その検討段階で、二百平米以下の土地については、国会でも、審議の過程において、ここでいろいろ議論がなされましたし、附帯決議において十分考慮しろ——これは、やはり、政府としては附帯決議の方向も尊重しなければならぬ。このことはしかと党の政調にも申しつけてございますので、政調側では、また、それらを勘案しながら、来年はどう押えるかという試算をした。その試算がたまたま、二百平米以下の宅地については標準価格の二分の一のまた二分の一、いわゆる二五%に一・四%をかける、こういうことでやったらどうであろうかという方向を打ち出したわけでございまして、まだ、最終的にきめたわけではございません。  これは、政党は絶えずそういう努力をすることはやはり必要でございまして、かねて当委員会の御期待にこたえる努力をしておる、こういうふうに御理解いただくとすらっと御了解いただけると思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 すらっと理解できないのですがね。大臣が言われるように、自民党が当然そういう論議をし、論議を起こした過程の中でそういうものが出てきたという点は理解できますが、少なくとも、ついこの間責任をもって成立をさせた法律案です。それならば、一カ月前に、その固定資産税なら固定資産税を論議をしている段階でそのような論議が起きてこなければ、少なくとも時代の先取りをする政党ではない、私はそう思います。そういう意味で、あなたはいま大臣ですから別でありますけれども、そういう点があるとすれば、少なくとも地方税法の番人をもって任ずる自治省とするならば、これはやはりその辺をリードしていくものがなければいかぬ、こういう立場で実は申し上げた次第でございます。  そこで、いずれにしても、与党の多数で通っていった法律ですから、三大都市圏なり、あるいは各地方自治体で、おそらく六月議会等で条例の制定をやっておるんだというふうに思っていますが、その辺はどうなっておりますのか。また、真に地方住民の実態を承知をしておる自治体では、やはり、宅地並み課税というのはあまり芳しい法律ではない、実態に即していないということで、緑地保全というふうな名目で、一たん徴収をした税を補助金とかあるいは奨励金というふうな形で還元をしているところがあるというふうに私どもは聞いておるわけであります。その点について、実情はどうなっておるのか、具体的にお尋ねをいたしたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 市街化区域農地につきましての条例関係の改正の状況でございますが、先般の委員会で申し上げましたように、今回の市街化区域農地について新しい課税方式が適用されます団体が、本年度の場合百八十二団体ございます。そのうち、すでに条例の改正手続が完了いたしました団体が百六十五団体でございます。条例が否決ということになりました団体が、現在の段階で三団体ございます。それから、そのほか条例案が未提案の団体、それから専決処分がまだ議会において承認を得られておらない団体、そういうものが現在十四団体ございます。したがいまして、条例に基づく賦課処分がまだできておらない団体が十七団体あるということになるわけでございます。  それから、この条例の制定に伴いまして、一定の市街化区域農地につきまして、緑地保全というような趣旨から、条件を付しまして、補助金等の交付を行なっておる団体、これが現在九団体あるというふうに現在のところ報告されております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いまの税務局長の説明のように、否決のところが三団体あった。あるいはまた、九団体が補助金を交付をするような措置をとっている。こういうことは、あの法律が多数で成立をしたというけれども、実施の第一線の自治体の承認を得るに至らなかったのではないか、言うならば、自治体におけるところの批准を得られなかったということが言えると私は思うのであります。ある意味で、実情を無視したというか、現実に沿っていない、生きていない法律じゃないかというふうに言うべきだと思うのであります。誤りを改めるのにはばかることはないわけでありますから、そういう意味で、宅地並み課税について再検討し、次国会で改正をしていく意思がおありかどうか、お尋ねしたいと思うのであります。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 従来、昭和四十六年の市街化区域農地につきましての新しい税法がきまりました段階におきましても、若干の団体におきまして、条例否決というような事態が出ましたことは御承知のとおりでございます。ただ、四十六年の改正並びに四十七年の改正に伴います税条例の措置は、すべての団体において最終的には完了いたしたわけでありますが、本年の改正に伴う税条例の制定につきましては、いま申しましたように、若干の団体において問題が生じておるということは御指摘のとおりでございます。そういう意味におきましては、私どもも、今回の改正の趣旨をさらに徹底をいたしまして、十分納得の上で条例制定の手続が完了するように指導してまいりたいというふうに考えております。  また、生産緑地につきましての補助金の交付という事例が、ただいま申しましたように、九団体においてその措置がとられておるということでございます。これらの団体におきましては、すべての営農地について補助金を交付しているというのではございませんで、たとえば、面積的に、三千平米以上とか、あるいは五千平米以上とかいうような面積的な条件、あるいはまた、今後五年ないし十年間以上農業生産を継続していくというような条件のもとに補助金の交付をする。補助金につきましても、そのやり方としましては、一定の定額的な補助金、あるいは増加した税額の二分の一といったような方式による助成方法をとっている事例があるわけでありますが、これは、その市におきまして、今後、将来の都市計画上の観点から見て、なお空地を保全しておく必要があるという部分について、補助金の交付によって生産緑地として農地を保全しておきたい、こういう観点からの補助制度でございますので、これは、それぞれの市の実態に応じて、将来の緑地保全という趣旨からの制度であるというふうに考えております。特に、これは、一般的な市街化区域農地に対する新しい課税方式を否定しておるというふうには私どもは考えておらないわけであります。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いま期せずして佐々木さんから御答弁があったわけでありますが、一定の基準があったり、あるいは緑地や空地の保全を必要として条件を付して出しているんだという御説明でございますが、少なくとも、あの法律の審議の際に、私どもは、営農を継続する意思を持ってというふうな点や、さらに、緑地として保全すべき地域についてやるのであって、ただ単に値上がり待ちであるとか、あるいは擬装農地なんというものは対象にならないんだということを主張してきたわけでありますから、そういうことから考えると、そういう意味で、それらの自治体は市街化区域内の農地を考えているということが明らかになってきているわけですね。だとするならば、あれは、少なくとも地方自治体の場で批准をされなかった法律ではないかというふうに私は思うのです。そういう意味で、これは後ほど触れますけれども、ぜひ改正を検討していかなければならぬ要素が、具体的な実戦部隊である市で出てきている。こういう事実は自治省としてもよく御承知のはずでありますから、留意をしていただきたいと思うのであります。  次に、自民党の農林部会の都市農業問題小委員会というのがありますね。そこの中で、宅地並み課税のねらいははずれた、市街化区域内の農地で生産される野菜が大都市に供給されており、それを確保する必要があるということを言っておるわけであります。これは、宅地並み課税審議のおり私たちが指摘をしたことなんですね。こういうような状態で、さらにいま局長の答弁があったように、宅地並み課税を本年度以降も継続していくのかどうか、重ねて局長にお伺いをいたします。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 生産緑地の問題につきましては、前の地方税法の審議の際に、附帯決議といたしまして、生産緑地制度というものを、都市計画上の制度としてできるだけ早く制度化するようにという御決議もございまして、私どもも、建設省のほうと十分打ち合わせをしながら、そうした制度について考えていく必要があるというふうに思っておるわけでございます。  こうした制度が、単に営農の条件ということだけではなしに、都市計画上のそうした緑地保全という観点から見て、一定の要件に該当する空地がその都市内において保全をされていくということは望ましいことであるというふうに考えるわけでありまして、そういう意味におきましては、制度的に明確にされることが望ましいというふうに考えておるわけであります。  いま、こうした制度は、都市計画法上明確な制度がないわけでありますので、いまこの補助制度としてとっておりますものは、将来とも緑地として保全されるであろうということで、営農がなお五年ないし十年継続するという意思が表明されるということで、将来相当期間そうした農地が保全されるという一つの目安に置いておるというふうに考えるわけであります。これらの問題につきましては、早急にそうした制度化を担当省のほうにお願いをしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 昨日、委員会の調査で、横浜と川崎の市街化区域内のA農地、B農地を見せていただきました。おそらくねらいがあって選んだんだというふうに思っておりますが、大体見たところは、私どもが見ても、あるいは擬装農地といいますか、宅地並み課税にしても適切であるというふうな、いわゆる営農をする意思を持って農業をやっているというふうには見られないところでございました。宅地並み課税の審議のおりにも私どもも主張をしておりますが、いわゆる擬装農地であるとか、もっぱら営農の用に供しないところは別なんだということを主張してきたのですが、そういうところばかりを昨日は選んだようであります。ちょうど昼食をとっていたおりに、横浜の助役が、きょうお見せするところは、実はほんとうは宅地同様なところなんですけれども、それ以外に緑地として適切なところがたくさんあります、私どもはそういうところはっとめて残す努力をしていきたいというふうに思います、ということを語っていたことばがたいへん印象的でございました。各自治体は、自治省と違って、住民と密着の度合いが違いますから、何といっても実情を具体的によく知っているのです。そういう意味で、宅地並み課税というのは必ずしも適切なものではないということを承知をしていることが、このようなことばの中にもあらわれていたんだというふうに思われます。  先ほど税務局長のことばの中でちょっと触れましたが、大臣にお伺いしたいのですが、去る十日の参議院の建設委員会で金丸建設大臣が、いわゆる生産緑地の問題にお触れになりましたが、税の面から見れば、生産緑地なるものは、当然宅地並み課税としてははずしていくというふうな考え方に立つべきだというふうに思うのでありますけれども、その辺についてはどうなのか。  また、そのようなことも論議をされておられるようでありますが、税の面から進めている市街化区域内農地の宅地並み課税という関係を自治大臣はお持ちでありますけれども、建設大臣の発言の前に、そのような相談といいますか、協議といいますか、何らかの打ち合わせがあったのかどうか、まずお尋ねしたいと思うのです。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 私個人にそういう打ち合わせはございませんが、これは、事務当局同士で、いろいろな情報交換や打ち合わせば当然いたしておるわけでございまして、その点は少しも差しつかえないと思います。  それから、私は、A、B農地についての宅地並み課税は当然だと思っておりますが、先ほど局長から申し上げましたように、生産緑地という形で五年なり十年なり営農されるということになれば、それを市町村が指定をし、新しい法律ができるということになれば、これは附帯決議の線もありまするし、当然尊重していくことになると思います。しかし、そういう法律のないこの場面では、とりあえず税の不均衡を是正する、これが大事なことであるというふうに思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いま、大臣のお話しがあったわけですけれども、生産緑地ということになれば、都市計画法上そういうものがなるとなれば、生産緑地というものは宅地並み課税からははずすべきだというふうに思うのですけれども、そうなってくれば、やはり、宅地並み課税のほうは改正をしていかなければならぬというふうに私どもは思うわけです。私ども、生産緑地という点はあのとき主張してきたわけでございますから、そうなってきた場合には、宅地並み課税等については改正をしていくことになるわけでしょう。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 生産緑地の制度を都市計画法上どういう位置づけをしていくかという点が、まだ具体的に煮詰まっておりませんけれども、従来の施設緑地といったようなものに準じた相当な規制が行なわれるというような場合におきましては、やはり、税制上はぜひ相当の措置をとる必要があるというふうに考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 建設省のほうにお伺いいたしたいのですが、十日の建設大臣の言明の生産緑地というのは、具体的に言えばどういうことなのか。  それと、いわゆる都市計画区域内、市街化区域内の農地と、都市計画の中における緑地、あるいは空閑地というものと、市街化区域内の農用に供されている土地との関連について、建設省としての率直な意見をこの際お聞きをしたいと思うのですが、どんなふうにお考えなんですか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 お答えいたします。  建設省といたしましては、ただいまのような御趣旨を受けまして、積極的に前向きに検討を現在いたしております。原案ができ次第、都市計画中央審議会の御意見をいただきたいと思って準備をいたしておる段階でございます。おそらく、この場合に、この生産緑地という制度は、都市計画法によります地域、地区の一つとして創設するということに相なろうかと思います。でございますが、この生産緑地は、やはり、緑地を含めたオープンスペースとしての機能に着目して構成されるということになろうかと思いますので、少なくとも宅地化のおそれがないようなものでなければなりませんし、建築行為等を抑制するための許可制度か、非常に厳重な規制が必要であると考えております。ただ、都市計画上の位置づけとか各般のいろいろな問題がございますので、目下いろいろな面から検討いたしておる次第でございます。都市計画審議会の議を経まして、通常国会への提出を目途に検討を進めておるところでございます。  それから、先ほど先生からお話しがございました横浜の件でございますが、横浜はわりに農業経営をやっておる、将来も残すべきところは、図面をごらんになっておわかりと思いますが、相当調整区域に編入をしておりまして、相当ゲリマンダーの形になっております。それが、大体、第一義的には、いわゆる横浜市なら横浜市の緑地というものをまず調整区域の外側から押えていくという形で計画をしておりまして、その中の市街化区域につきまして、現在、生産緑地の制度をどのようにするかということについて検討いたしておるという段階でございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いまの審議会を経て来国会に提出するということですけれども、都市計画の中におけるところの緑地であるとか、あるいは空閑地、空地というものの必要性については、いまお述べになったとおりなんですね。そういうものを早く確定をしていただかぬと、大体、農地の宅地並み課税を出されたこと自体、そういうものがきまっておらぬ段階で出たから現状のような混乱が生じておるのだというふうに実は私は思っておるわけであります。  しかし、そういう形で進められていくわけですから、先ほどの九団体で、還元金なりあるいは補助金というような形が出てくる。むちがむちではなくなってきている。むちを当てること自体が大体悪いのですから、そういう状態になってきているわけですね。そうだとすれば、私は、あめのほうもこれは変わらざるを得ないというふうに実は思うのです。いままでのお話しをいろいろ聞いておりましても、私は、農住法の改正であるとか、あるいは税法の改正であるとか、土地区画整理法の改正で済んで、何もこんな単独法を提案していく必要はなかったのではないかと思っています。住宅問題は住宅問題で、住宅政策として打ち出してくればよろしいのであって、そという点では、こういう単独法はいさぎよく撤回をしていって、他の法律の改正でこの意図は済んだのではないかというふうにすら実は考えるのでありますが、そういう見解について、税務局長、いかがですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 昨日A、B農地というものをごらんいただいたわけでありますが、交通事情等のいろいろな関係におきまして、農地という条件よりは、比較的宅地に近いところが多かったような感じでありますが、それにいたしましても、A、B農地は、その評価額にもあらわれておりますように、街路等の施設がほぼでき上がっている地域にA、B農地があるわけでございます。そういう意味におきまして、A、B農地は、どちらかといいますと、点あるいは線で表現できるような状態にございます。それから、また、直ちに宅地化するという条件も整っておるのがほとんどでございます。そういう意味におきましては、C農地のように、これから道路をつけるとかというような特別な事業の施行が必要ではございません。宅地化しようということにいたします場合には、宅地化が非常に容易に可能だ、こういう観点から、今回の宅地化のためのいろいろな助成措置ということを準備することによって、住宅の建設が非常に進められる、こういう意味におきまして今回の特別措置をお願いをしておるわけであります。その点は、今後C農地等の問題を考えます場合には、いろいろな前提条件というものを十分整備しながら課税の方法というものを考えていかなければならないというふうに思っておるわけであります。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 税務局長に税について一、二お伺いをしたいと思うのですが、今度も、いわゆる固定資産税の課税の適正化ということでやるわけなんだけれども、適正化ということばの中で、そういう形の中で、固定資産税がどんどん上がっていくわけですね。まるで、適正化ということばは税の引き上げだということばであったのかというふうな錯覚すら実は持つわけなんでありますが、おそらく税の公平の原則というお答えが返ってくるのでしょうけれども、課税の適正化ということは一体どういうことなのか。  それから、いわゆる税の概念についてなんですけれども、ただ単に、税源の徴収という形での課税というものが、実際に租税特別措置法を見ればわかるように、保護制度であったり、あるいは保護制度としての軽減であったり、あるいは社会政策上の減税というふうな形になって税というものが扱われるわけですね。現行の社会情勢の中では、そういう形の中で税というものが生かされ、運用をされている、こういう面があるわけですね。そこで、国税は別として、地方税法の中における減税の政策といいますか、あるいは税の軽減の持っている所得政策以外の意義について、税務局長の見解をあわせてお伺いをいたしたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 今回の固定資産税の課税の適正化という点は、やはり、税負担の不均衡を是正していくという観点と、固定資産税が本来評価額に基づいて税負担を求めていくという、この二つの面をねらいにしているということが言えるだろうと思います。これまでの土地に対する負担調整措置というものは、昭和三十八年の評価額を前提にいたしまして負担調整を行なってきております。昭和三十八年の評価額といいますものは、その実際の評価は昭和三十六年でございます。したがいまして、昭和三十六年から現在まで十数年たちまして、その地域におきましては、非常な社会環境の変化が起きておるわけであります。昭和三十八年の評価額を前提にして、毎年何割かの負担調整を継続いたしましたために、その後の社会情勢の変化というものが税負担の上に十分織り込まれない。したがって、従来までの時点におきましては、評価額の高い土地の税負担が、評価額の低い土地の税負担よりもさらに下回るというような事態も相当見受けられるような状況もございました。やはり、最近の評価の実態に応じまして、その地域の実態に応じまして課税をしていく、負担を求めていくということにいたしたわけであります。その点におきましては、確かに、特に大都市周辺の地域におきまして税負担が急増したところもあるわけでありますが、それが絶対額の面から言って、はたして耐え切れないほどの非常に大きい負担になっているかどうかという点はいろいろ議論があるところだろうというふうに考えております。また、将来さらに地価の上昇が見られ、さらにそれが税負担に反映をしていくという段階におきましては、こうした今回の課税の適正化を行なった段階におきまして、税負担の面はさらに検討していく必要があるだろうというふうに思っておるわけでございます。  それから、また、租税特別措置、特に、地方税において、固定資産税におきましてもそうした特別措置的な制度がとられておるということは御指摘のとおりでございます。確かに、この特別措置というものは、税負担の公平という観点から見ますならば、その限りにおいては、税負担の公平を阻害しているということが言えるだろうと思いますが、その場合に、その判断としまして、税負担の公平をある程度犠牲にしておいても、それ以外の政策目的を実現するということも重要性が大きいという場合にそうした特別措置がとられるわけでありますが、こうした特別措置につきましては、いろいろな社会情勢の変化あるいは経済情勢の変化というものがあるわけでありますから、そうした特別措置というものが既得権化することのないように、私どもとしましては、それに対する点検を常に行なっていかなければならないというふうに考えております。そういう意味で、来年度の改正におきましても、そうした特別措置につきましての点検というものを十分行なっていきたいというふうに私どもは考えておるところでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 農地の所有者は、この法によって低利の融資を受けたり、税の軽減を受けるわけですね。しかし、税の軽減措置を講ずるということは、ある意味では、固定資産税が高いからまけてやるのだという考え方が、その中にひそんでいるというふうに私は思うのです。そうでなければ、それが優遇措置にはならぬはずであります。自治省自体が優遇措置だと言う以上は、今年度の固定資産税は高いのだという考え方が底にひそんでいると思うのですが、農地の所有者の側では、融資を受けたりなんかいたしますと、その間に売買の規制を受けたり、譲渡制限であるとか、家賃の規制があるわけですね。そういう点では、民間資金でやったほうが制約がなくて世話がないという考え方がかなりあるのだというふうにも実は聞いておるわけでありますが、こういうような農民心理について、税をあずかる側とすれば、どんなふうにお考えですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 今回の措置法におきまして固定資産税の軽減を行なっておりますのは、この固定資産税の負担というものは、地代、家賃を通じて、その借り主に転稼をされるという性質のものでございます。したがいまして、貸し家住宅というものをこの措置法によって推進していこうという場合に、そうした住宅の家賃が非常に大きくなるというものをできるだけ抑制していこうという観点からの措置でございます。税負担が一般的に高いという場合には、こういう方法ではなしに、地方税法自体の一般的な改正によって、税負担につきましては全体的に措置すべきものだというふうに考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 はしなくも、いまの答弁の中に、いわゆる農地の所有者、地権者に対してはそういう形で軽減をする、そして、ある一方では、住宅を利用しようとする人に対しても家賃を低く押えるというふうなねらいを持っているのだというお話しがあったわけでありますが、これはおそらく答弁は建設省のほうになるのだろうと思いますが、それならば、この法律で供給を促進する住宅ですが、国民の住宅不足を解消していくのだということがねらいの一つですけれども、国民のどの階層を対象にした住宅政策なのか、どの程度の数をこの法によって期待をしていくのかということなんですね。ある層を対象にして建築をしていく場合に、住宅の家賃はどのくらいにするのか。実はきのうも見てきたわけですけれども、それはどのぐらいになっていくのかということですね。簡易耐火の中高層住宅というのは、これは技術指導をしていくわけなんだけれども、どの程度のコストになり、家賃はどのくらいになるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 お答えいたします。  A、B農地を利用いたしまして建設されます賃貸住宅につきましては、二つあると思います。一つは、地主の方が土地をみずから持ったままで、みずから経営なさる場合でございます。それから、A、B農地を地方公共団体等に売り渡されまして、そこで公共住宅が建設される場合。その両方のケースがございます。  本法案の六条で規定しております公庫融資等によって建設されます民間住宅につきましては、土地の立地、質等によりましていろいろと差があると思いますけれども、最も標準的なものといたしまして、中層五階、戸当たり床面積が五十四平米くらいのところ、三DKで六畳、六畳、四畳半というような家ができるかと思いますが、そういうものを頭に描きまして、民間の金利でおやりになった場合と今回の場合と比べてみますと、今回の措置によりまして利子等の軽減を行ないますので、おおむね三万一千円を若干こす程度の家賃になろうかと思います。  それから、地方公共団体が買い取りまして、そこに公営住宅をつくるというふうな場合には、公営住宅につきましては、一種については二分の一、二種につきましては三分の二という国庫の補助金が出ます。その補助金分は家賃の対象から除外をされるということになっておりますので、先ほど申し上げましたものと同じように中層五階建て、五十四平米くらいの公営住宅が建つ。第二種は若干少のうございますけれども、そういうものを想定いたしまして家賃計算いたしますと、一種の場合がおおむね一万五千円、二種の場合が一万円という程度になろうかと思います。  所得階層別で申しますと、大体五分位の中の下の二分位は公営住宅の対象になると思いますが、第三分位以上のところがこの三万円以上のところにお入りになるということを期待いたしておるわけでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 私どもは、低家賃の公営住宅という主張でずっと一貫してきているわけですけれども、この法律案は、公共団体に土地を売り渡しをして住宅を建てていくのだという趣旨でつくられたものではないわけですね。土地所有者が住宅をつくり、賃貸なり分譲をしていくというふうなことでできているわけでありますから、いま言われるように、三万一千円程度の家賃になってくるという御説明なんですけれども、三万一千円程度の家賃を払うところの住宅困窮者、これはどの程度の階層の人を対象にしたのですか。私が承知をしている限り、ここにもおられるでしょうけれども、本省の課長補佐の諸君は、大学を出て十年か十五年たつと、大体手取りが十二、三万、四万くらいのところだろうと思うのですね。その人たちが、少なくとも最低三万一千円以上の家賃を払って、この種住宅に入ることができるだろうかというふうなことを考えた場合に、家賃が収入の中に占める問題を考えてみても、これがどの階層の人を対象にした住宅政策であるのかということになると疑わざるを得ないと思うのですね。この法律案で期待をしている住宅困窮者に対する住宅難解消というのは、一体どの層を対象にしているわけですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 住宅費の負担限度につきましてはいろいろと議論がございます。二〇%、一五%、二五%、いろいろの御提案があるわけでございますが、大体、そういうところにお入りになる方々につきましては、成長階層とわれわれ考えておりまして、いろいろな場合に家賃の四倍程度の総収入を見込んでやっている例が多うございます。たとえば、三万円ちょっとの家賃で、その支払い限度が二五%と想定いたしますと、年間収入約百五十四万円くらいの方になります。それから、負担率二〇%ということで考えますと、百九十二万円くらいの階層になります。南関東地域、特に南関東四県の平均でございますが、五分位階層別にいたしますと、その平均が大体百九十六万円ということになっております。現在の、たとえば二五%と見まして、百五十四万円をそれにぶっつけますと、第二分位のちょうど中間くらいということになります。それから、特に二〇%と見まして、百九十二万円というほうで見ますと、大体第三分位がそれに当たるということになるわけであります。大体そのようなところの所得階層を予定いたしておるということになろうかと思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いまの御説明によっても、特にこれが三大都市圏を中心にしているわけですけれども、少なくとも、住宅困窮者に対する住宅難の解消に資するものとは若干距離があるのではないか、このように私は思います。実際にそういう形とするならば、少なくとも、全体の住宅政策の一環として、公共団体が公共用地を取得をして住宅を建てていくという公営住宅に切りかえていかなければ、地方自治体がそれにかんでいても住宅問題の解決にはならぬというふうに私は考えるわけでございますので、ぜひそういう点についての再検討をなさるよう、特にお願いをいたしたいと思うのであります。  この法律の中にもあるわけでありますが、農住法でありますけれども、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法というのですか、今回これで水田要件をはずしたわけですけれども、従来の実績はどういうぐあいですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 御案内のとおり、四十六年度からこの新制度を発足させたわけでありますが、農協を通じます事前の制度の周知等につきまして、われわれ欠くるところがございまして、四十六年度には、予算戸数二千戸に対しまして三百五十一戸、それから、四十七年度には、予算四千戸に対しまして千三百九十二戸という実情でございます。   〔三ツ林委員長代理退席、委員長着席〕  ただ、四十八年度につきましては、戸数二千戸の予算を計上いたしておりまして、現在ヒヤリング中でございますけれども、二千戸を上回る要望が来ておりまして、本年度くらいから順調にいくのではないかと考えておる次第でございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 四十八年度は農住法の関係の予算を使っていくわけですよ。この法律には予算がついていないわけですから、農住法の予算を使うわけでしょう。そうなってくると、これでいわゆる課税の適正化をはかりながら、不均衡を是正しながら、あわせて住宅の供給を促進するのだと言いながら、四十七年度で予算が四千戸、四十八年度は減って二千戸ですよ。ヒヤリング中ということですが、あとでふやすんだと言われればそれまでですけれども、少なくとも、この法律を出して、この法律によって住宅問題もあわせて解決をしたいのだということで、農住法の関係は、前年度よりも半分に減って二千戸、こんなふうな考え方でこの法律を出してくるなんという心理がわかりません。本来ならば、この法をいいと信ずるならば、少なくとも、法をPRして、これによるところの供給を促進するという考え方があるならば、この予算が、四千戸が二千戸に減っていく、これを使うんだという考え方自体がおかしいと私は思うのであります。  そういう点で、実際には、それでは五十一年度までにこれによって課税の不均衡は是正をされるかもしれぬけれども、住宅供給として大体どの程度をこの三年の間に期待をしているわけですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 ただいま先生からお話しがございましたが、四十八年度から、前年度四千戸の予算を二千戸に減しておりますのは、新制度といたしまして、四十八年度から特定賃貸住宅建設融資利子補給補助制度というものを新して始めております。約八千戸計上いたしておりますが、これは事業者利回りが五%になるように、しかも二十五年くらいの金が回るものを対象にいたしまして、八分五厘くらいの民間の金利、まあ主として農協を予定しておりますが、そういうものを五%金利まで引き下げたいということで、自治体がその三・五%を利子補給する、その利子補給の二分の一を国が補助をする、こういう制度でございます。それを新しく八千戸今年度予定いたしておりますが、いまの水田要件がございました時代の農住と、それからこういう新制度、これはもちろん対象といたします住宅の形式にも差がございますが、農住のほうは簡易構造をとります木造を認めないというような制度になっておりますけれども、それらの制度をうまく組み合わせて今後やってまいりたいというふうに考えております。  大体どういう戸数を考えておるのだという御質問でございましたが、三大都市圏内のA、B農地の面積が約一万六千八百ヘクタールということになっております。いろいろと問題があろうと思いますが、安全側に立ちまして、そのうちの五%が住宅用地になるということを想定いたします。また、住戸一戸当たり五十四坪くらい、これはいろいろな中層もあれば、高層もある、いまの連続建てもあれば一戸建てもあるということを想定いたしまして、平均してやってみますと百八十平米くらいの敷地が要ると思いますが、それで逆算いたしますと、約四十六万戸分の敷地が何とか確保できるだろうというふうに思っておるわけでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 数字の上ではそういうものが出るでしょう。しかし、農住法の具体的な四十六年からの実績を見ても、この法案のPRもいろいろあるでしょうけれども、私は、いま言われるような形にはとてもじゃないがならないと思う。特に、A、B農地という従来の農住法の関係とは違う、かなり土地の価格の高いところの農地なんでありますから、そういう点で、私は、いま言われるようなことは、住宅供給という面からは期待ができないのじゃないかということを申し上げておきたいと思います。  土地区画整理事業の関係についてお尋ねをしたいと思うのですが、所有者の三分の二の同意を得て区画整理事業の施行要請をすれば、自治体は障害となる事由のない限りこれに応じていくということですね。これは法十条との関連で、地方公共団体は、「財政上、金融上及び技術上の援助に努めるものとする。」ということになるわけですね。  そこでお尋ねをいたしたいわけなんですが、土地区画整理事業というのは多額の金を必要とします。特に、そういうことで、公共減歩なり保留減歩なりがあるわけですが、施行の方法にしても、個人施行とか組合施行とか、あるいは公共団体施行であるとか、あるいは住宅公団の施行であるとか、機関委任事務に基づく行政庁の施行であるとか、いろいろあるわけですが、そこで、土地区画整理事業は、事業費がおおむねどのくらいかかっていくのか。保留地の処分等があるわけですけれども、現在までやってきた土地区画整理事業の平均というのは大体どのくらいの費用になっているのか、まずお尋ねをしたいと思います。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 お答えいたします。  土地区画整理事業と申しましても、町の中から、あるいは市街地の外までいろいろな形で行なわれておりまして、事業費の単価と申されましても、非常に幅がございます。市街地の中でございますと、平米当たり一万円をこすようなところもございますし、また、郊外になりますと、平米当たり大体二千円くらいかと思います。このA、B農地の区画整理の場合には、おそらく平米当たり二千円程度というふうにお考えいただいてけっこうだと思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 大体、組合施行とは補助が違うわけでありますけれども、先ほど言ったように、土地政策要綱の中で、やらない場合には最後は公共団体が行なうのだということになれば、組合施行よりも行政庁施行あるいは公共団体施行ということになれば、いわば安上がりといいますか、農業者にすれば金がかからないということになるのではないかと思うのです。  そこで、私は、自治体の財政のほうの影響についてお伺いしたいわけであります。町村段階で支障がない限りということは、少なくとも、自治体に金がないからとか、あるいは財政上の理由だからということで、そこの人たちが組合をつくって、三分の二の同意を得て区画整理事業を要請すれば行なうのだということになっているのです。支障のない限りというのは、財政上では、少なくとも地方公共団体には迷惑は一切かけない、こういうふうに承っておりますが、そういうことでありますか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 建設省側としてのお答えを申し上げます。  現在、公共団体の区画整理事業につきましては、ある一定の規模以上——五ヘクタール以上でございますが、五ヘクタール以上の区画整理事業につきまして、その中に、都市計画できめました幹線街路——これは、大都市の場合には十五メートル以上、あるいは一般都市が十二メートル以上でございますが、そういう道路の改良が区画整理事業の中に含まれております場合には補助事業として取り上げております。そして、道路整備特別会計のほうから三分の二の補助をいたしております。この道路の改良費に相当額を出しておりますが、今回のこのA、B農地の要請区画整理につきましては、この十五とか十二とか申します幹線街路の幅員を下げまして、八メートル程度まで都市計画としてきめまして、それに相当する道路改良費を区画整理の補助金として流したいと思っております。したがいまして、従来の区画整理に比較いたしますと、補助対象額が非常にふえてまいりまして、おそらく保留地の減歩は必要がないものだというように考えております。できる限り地方公共団体に財政負担をかけないように努力してまいりたいと思っております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 地方自治体の財政とは関係なしに区画整理事業を行なうのだ、御迷惑をかけないのだ、こういうお話しですね。私は、現在市街化区域内でA、B農地になっているところというのは、大体公共施設がおくれている地域だというふうに思うのです。下水道事業をはじめとする公共施設の建設にも、それでも財政上の心配は一切かけない、こういうふうにお答えになるわけでありますが、それならば、一般の要望に基づいて、各自治体がやはり公共施設等の要望をたくさんかかえているわけであります。あるいは区画整理事業もかかえているわけであります。そういう自治体が現在までにかかえている区画整理事業の要請や、あるいは必要とするところの公共施設を整備してほしいという要請と、市町村の固有の計画自体との間に関連が出てくるわけですけれども、この法に基づくものは、こういう単独法でやるわけですから、少なくとも、いままであるような地域の要望に基づくものよりも優先をして、財政には心配をかけないでやるのだ、こういうふうな理解をしていいわけですか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 本法におきます要請区画整理事業につきましては、当然、公共団体が現在持っております区画整理事業計画に優先して取り上げたいというように考えております。ただ、いろいろの事務能力等で検討しなければならぬ点が当然出てくると思いますので、その点は、市長に意見を聞く際に十分調整をはかってまいりたいと思っております。  それから、きのう現場をごらんになりましておわかりかと存じますが、ああいう場所で、まだ区画整理の進んでいないところがずいぶん多うございます。しかも、この区画整理事業は、権利者等のいろいろな思惑が非常にございまして、あちこちからひとつやってくれという要請がたくさん出ておるという状態では現在はないわけでございます。区画整理事業をやります場合に、地方公共団体は非常に苦労してやっておるというのが実態でございまして、たくさん要請があってとても応じ切れないというような実態ではございません。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 区画整理事業はそうであっても、公共施設の整備要請は非常に強いのですよ。あなた方のほうは、そういうわけですから、自治体全体の財政をめんどうを見るわけじゃないのでしょう。だから、全体の地方財政という観点から、いまの建設省の答弁は、優先的にやるんだ、財政的には一切迷惑をかけない、それには応じていきます、地方には迷惑をかけないという御答弁ですが、自治省、そのとおりでいいわけですね。

福島深自治省財政局指導課長

○福島説明員 土地区画整理事業につきましては、先ほど建設省のほうから御答弁がありましたようなことで、国の三分の二の補助率の問題もございますし、また、自治省といたしましても、地方交付税における事業優先の問題、あるいは地方債の充当等におきまして配慮しておるのでございます。  また、一般の公共施設につきましては、確かに御指摘のような問題がございます。これにつきましては、私ども、一般的には、人口急増市町村における公共施設はどのような形で必要になってくるかというようなことで、数年前からいろいろ対策を考えているわけでございまして、たとえばことしにおきましても、そういったことに伴って一番問題になってまいります義務教育施設については、二分の一の補助率を三分の二に国庫負担率を引き上げる、そのような措置をとっておるわけでございますが、そのような人口がどのように張ってくるか、それによってどのような公共施設が必要になってくるか、そういう実態に応じまして公共事業の重点配分を各地方にお願いをしなければなりませんし、また、その地方負担につきましては、交付税並びに地方債の措置においても十分措置を考えていきたいと思っておりますし、今後その措置の拡充につとめてまいりたい、このように考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 その点はいろいろ問題が多いというふうに思っておりますし、自治省として一切迷惑をかけないという観点に立つならば、私は非常に危具を持っておりますけれども、ぜひひとつそういう点は配慮てもらいたいと思っております。  それから、固定資産税の減額の観点で、価格が一平米三万六千円、耐火構造五万五千円、簡易耐火構造四万五千円となっておるようでありますね。建築費が大幅に値上がりをしておるようであります。これは台帳価格がそうでありますけれども、現在の工事の施工価格と、評価といいますか、いわゆる台帳価格ですが、これはどういうふうになっているのか。建築費は大幅に値上がりをしても、この価格で支障のないものかどうか、大臣の時間の制限がありますから、答えは簡潔にお願いしたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 ただいま御指摘のとおり、新築住宅についての軽減措置をとります場合、その単価について一定の限度を設けております。この単価は、本年の固定資産の評価基準の改正に合わせまして、従来の価格から約五割引き上げたわけであります。そのために、中高層の耐火建築の場合には平米当たり五万五千円ということにいたしており、今回の評価基準の改正によりまして、評価額の上昇は大体三割ないし四割というふうに考えておりますので、今回の限度額の引き上げというものは、従来の線よりもやや多い目に、軽減措置の対象になるだろうというふうに考えております。これまでの実績から見ますと、昭和四十七年度の実績を見ますというと、新築住宅の中で、この軽減措置の対象になります割合が九八%であります。したがいまして、鉄骨、鉄筋の相当高級なマンション、あるいはまた非常に手の込んだ工事をやっておる住宅というような特殊なものを除いては、ほとんどが軽減措置の対象になる単価というふうに考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 私は、住宅供給政策の基本というのは、やはり政策的に低家賃の公営住宅を大量に供給していく以外にはないというふうに思っています。現在深刻化をしている土地住宅化の問題は、ある程度私権の制限がついていってもやむを得ない面もあるというふうに思います。自治体が大量に住宅用地を確保していく以外にはないのだというふうに思っているわけであります。そういう意味では、この法律もどうも小手先で、住宅供給に役立つものではないというふうに考えます。また、別の観点から、先ほども御答弁がありましたように、現在、都市の中では、公園や緑地といいますか、空閑地の確保が必要ですし、これはいまをおいてはほかにないというふうに思っております。いたずらなる税負担の調整だとか、あるいはそれによる住宅供給というようなことで、都市政策の中で本末を転倒してはならぬというふうに思っています。  大都市周辺における大企業や大商社の買い占めは異常なほどに進んでおりまして、首都圏においても大体二万ヘクタールくらいを持っているというふうに言われているわけですね。これらのうち六六%が、東急不動産とか、西武だとか、伊藤忠だとかいうふうな、上位二十社等による買い占めというふうに言われているわけですね。都内二十三区のうち十四区に匹敵するくらいの面積の土地を持っていると言われております。そのほかに米軍の接収地もあるし、あるいは未利用の国有地もあるわけであります。できれば、農地などと言わないで、これらの土地を、買収価格に応じた程度の価格で、公有地に応じた形で自治体が吸い上げていって、確固たる住宅供給計画を立てて、公共施設等も集中的に投資をして、国が自治体に対しては財政的に負担をかけないという方向でいかなければ、真の住宅政策にはならぬというふうに私は考えています。このことがいま緊急に必要な状態ではないのでしょうか。農民をいじめるような形になっているが、暴利をむさぼっている大資本にこそそういう政策のほこ先を向けていくべきだというふうに考えています。もしも、かりに農民の中に悪徳な地主がいるとすれば、これは大衆も承知をしているわけですから、そういう点だったら、公有地に吸い上げるなり、あるいは緑地なりに指定をして、地権の移動の禁止をするなりして、農転の禁止をする方向をとっていけば多少はよろしいのだというふうに思っております。  聞くところによれば、住宅公団が最近建設が遅々として進んでいないと伺っています。特に、関連した学校だとか保育園等の公共施設の関係で、人口増はもうごめんだというような都市周辺の自治体が多いわけでありまして、住宅供給政策がはかどっていないというふうに聞いております。現在、住宅公団の手持ちの用地はかなりの数がある、戸数にしてもかなりの数があるというふうに聞いていますが、一言でけっこうですから、住宅公団の手持ちの面積は三大都市圏にどのくらいあって、大体どのくらいの供給ができる住宅戸数になるのか、お伺いしたいと思います。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 住宅公団が三大都市圏に現在持っております土地面積のお尋ねでございますが、約八千七百ヘクタール程度でございます。ただ、この中で、住宅建設用地というものだけではございませんので、流通業務用地あるいは工業用地等もございますので、住宅に向くものはそれの約八割がけ程度ではなかろうかというように思います。戸数にこれを換算いたしますのは、場所場所によりますのでなかなかむずかしいかと思いますが、かりに、八千ヘクタールに約三十戸建つというのが平均的なものではなかろうかと思いますから、掛けてまいりますというと二十四万戸分くらいというふうになろうかと思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 大臣、いまお聞きのように、二十四万戸の手持ちを持っておって、これがおくれている。こういうところにこそ政府は、それこそ困難を排除して住宅供給政策を打ち出すことがまずもって先決ではないかというふうに私は考えているわけであります。  いろいろお尋ねをしたわけですけれども、そういう意味では、税の不均衡の是正という一面はあるにしても、住宅供給という一面については、ほとんどこれは実情にそぐわないというふうに私は考えているわけであります。何としても、自治体が土地問題に関与するような形をもって住宅政策を打ち立てていくということがまずもって肝要であるというふうに私は考えているわけであります。宅地並み課税についても、本来大都市がかかえている税源として、事務所・事業所税とか、そういうふうなものの確保を先にしていくべきであって、固定資産税を引き上げて、そのかわりに住宅をつくれば税をまけるんだというふうな税の政策であってはいかぬというふうに実は考えているわけであります。これはやはりこそくな手段だというふうに考えますので、内閣の国務大臣としての江崎さんはそういう広い視野を持たれておる方でありますから、ぜひ、大きな観点に立って、これらの法律案について再検討していただいて、全体の観点から、いわゆる地方公共団体を預かる自治大臣として住宅問題にしても対処してもらいたいし、農地の宅地並み課税の問題について、冒頭にいろいろ申し上げましたような矛盾が現実に出ておるわけでありますから、そういう観点の上に立って対処をしていただくことを強く要望をして、大臣も参議院へ行く時間のようでありますから、一応質問を終了させていただきます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 ちょっと、重要な点ですからお答え申し上げておきます。  今度の宅地化促進法なるものは、農地が、税の負担の上から言っていかにも不均衡であるから——A農地、B農地については、きのうごらんになりまして特に御理解を深めていただいたと思うわけでありまするが、この不均衡の是正は非常に重要なことです。それで、従来のように、そこで稲をつくり、あるいは野菜をつくるというだけでは収入が及びません。したがって、目下の喫緊事である住宅供給というものとからみ合わせて、農家に対する一つの助成政策といいまするか、転換政策と言ってもいいと思いますが、その意味を含めて、いわゆる住宅を建設し、家作によってその土地からの果実を得るという形に転じていただこう、その選択のとりやすいように便宜をはかった、これが重要な点なんです。  ですから、何も、農家に非常に不当な圧迫を加えて、その土地を住宅に何が何でも切りかえてしまおうというのではない。税の不均衡をまず是正する。これは、その近隣住民の住民感情から言って当然だと思うのです。ですから、それを切りかえて、いまも申し上げましたように、農業から家作への転業を容易ならしめるための努力でございますから、どうぞこの辺は御了察願いたいと思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 大臣から最後に一言あったのですが、実は、ちょっと誤解をされているといいますか、私の発言を十分理解をしていない部面がありますので、一言だけ申し上げさせてもらいます。  私もきのう見てきました。確かに、新横浜駅前の畑に、晩のビールのおつまみにするのか、豆を十本や二十本つくっている。あれが農地であるとは私ども思っていません。地区の農業委員会であっても、値上がり待ちの隣の農地と同じとみなして——現在の農業委員会の中で是正しても、農業を経営している、営農をしているとは認められない地域なんです。そういう問題はそういう問題で解決できる方法があるのだというふうに私どもは言っておるのでありまして、いま言われるような趣旨ではないのでありますから、その点はひとつ誤解をなさらぬでおいてもらいたい。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 御趣旨はよくわかりました。  それからもう一つ。さっき答弁を失しましたが、いわゆる土地会社、特に、大手の土地会社が持っておる土地を地方公共団体に適正利潤で譲り渡して、これが公のために有効適切に使われるように——このことは先ごろ建設大臣にも聞きましたが、目下、連日のように、土地会社側に、特に大手の会社に協力を求めるという形で説得を進めておるというわけですから、さっき御質問の点は着々実行に移しておりますから、どうぞ御了解願います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 終わります。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 この際、午後一時から再開することとし、暫時休憩いたします。    午後零時六分休憩      ————◇—————    午後一時十九分開議

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。林百郎君。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 本法は、いわゆる農地の宅地並み課税の裏法として、いわゆるあめ法と言われておるのですが、これはもう宅地並み課税のときに私たちが主張した論点でありますけれども、近郊農地、それから近郊の農業が果たしておる役割りとして、都市居住者に提供する新鮮な野菜あるいは動物性たん白質の比率が相当の比率であるのに、みなし課税によってこれが破壊されることによって、都市住民に対する新鮮で低廉な野菜や動物性たん白質の供給源が閉ざされることになる。そういう論戦を私たちは展開したのですけれども、最近の新しい情勢として、アメリカ側からの大豆あるいは小麦等の日本への輸入の規制が相当強い規制が行なわれるという情勢にもなっておりますので、一そうこのことが重要になってきているように思われます。  その点を第一にお聞きしたいのですが、まず、農林省にお聞きしたいのですが、小麦と大豆と飼料の自給率はどのくらいなんでしょうか。

田中信成農林大臣官房参事官

○田中説明員 お答えいたします。  現在の小麦の自給率でございますが、昭和四十六年度で八%でございます。それから、大豆につきましては四%、濃厚飼料につきましては四〇%でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 小麦、大豆が八%、四%、濃厚飼料四〇%ということですが、小麦、大豆というのはほとんど外国に依存しておるという状態なんですけれども、これに対して、最近、アメリカ側が日本への輸出を相当強く規制してきているということなんですが、これはどういう状態になっていますか。

田中信成農林大臣官房参事官

○田中説明員 アメリカは、大豆につきまして、七月二日だと思いますけれども、既契約分につきまして五〇%の削減、それから大豆かすでございますけれども、一律六〇%削減という措置を発表いたしました。大豆につきましては、六月末の在庫がかなりございますし、先々に早め早めに手当てをしていることもありまして、当面特に大きな需給の混乱が起きないように、大豆の需給調整協議会を設けましたり、いろいろ手当てをしている段階であります。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 当面はそういう状態でいくとして、長期の見通しとしてはどうしたらいいですか。大豆の五〇%輸入の削減、大豆かすの六〇%輸入の削減ということですね。

田中信成農林大臣官房参事官

○田中説明員 大豆につきましては、農林省は、十年後の農業生産の目標というものを掲げておりますが、それによりますと、大豆の現在の自給率が四%と非常に低いのでありますけれども、これを一二%まで引き上げたい。(林(百)委員「三倍ですね」と呼ぶ)はい。一応そういう計画になっております。それは、大豆の中でも、とうふでありますとか、みそ、納豆用等の食品用大豆につきまして、おおむね八割は国内生産によって充足をいたしたいというのが一応の目標でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 小麦のほうはどうですか。どういう対策を講ずるつもりですか。

田中信成農林大臣官房参事官

○田中説明員 小麦につきましては、同じように生産目標で示しておりますのは、一応現在八%でございますけれども、大体八%程度、現状程度の自給率でいきたいという考え方でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 次官、こういうように農業事情が最近だいぶ変わってきております。それから米の需給関係も、ここ一年ほど、必ずしも前のような状態でもありません。こういう中で、神奈川では、市街化区域内の農地が、県内の野菜だとか、そういうものの消費量の約六割を提供し、大阪では、府民に対して約四割を提供している。また、神奈川、大阪では、市街化区域内の農地がそれぞれの農地の四〇%を占めている。そして、食糧の需給関係がこういうように急迫した状態の中で、農業を休耕させるとか、あるいは農業の生産を規制していくというような、従来の政府の方針をそのまま踏襲していいというふうにお考えになっているでしょうか。政府としてはどうでしょうか。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 最近新聞紙上をにぎわしておりますように、政府といたしましても、農業政策の転換を考えておるわけでございます。特に、食糧の自給度を高めるという意味からまいりましても、農業政策を、今日まで米の生産調整をやるとか言ってまいりましたことも、思い切ってある程度ここで方向転換をしようといたしておりますし、また、特に、先ほど農林省からもお答えがございましたように、今後の米以外の生産についても極力奨励をしていかなければならない、こういうことで、いま農業生産の転換をはかりつつございます。  ただ、そういう中にあって、いま御指摘ございましたように、神奈川においては六割、大阪においては四割と、消費の六割、四割を占め、いわゆる市街化区域の中の農地において、その四割がつくられておる。こういうことから言って、市街化区域の農地に対して宅地並み課税をするのはどうかという問題になってまいりますと、大阪、神奈川だけを見ますとそういうことになろうかと思いますが、正直、全国民の食糧を確保するという意味においては、神奈川、大阪だけで見ていくということも問題があろうと思います。やはり、全国的に相当の食糧をつくって、それによって国民の食糧の自給度を高め、確保していくということが必要だろうと思います。また、そうかといって、市街化区域の農地の中にも、この間から話題が出ておりますように、ある程度の規模の農地をそのまま残していくことが、農業の生産の一翼をになうという面からもプラスであろうと思いますし、また、一面からいけば、その地域の緑地の保全という観点から、自然環境を守っていくという、環境保全の面からもプラスだろうと思います。そういう面で確保しなければならないところは、これは今後の問題として、当然農地として確保していただかなければならないと思います。しかしながら、また一面からいけば、いま御指摘の神奈川六割、大阪四割、そのうち市街化区域が四割というお話しでございますが……。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 ちょっと途中ですが、正確に言いますが、神奈川、大阪の市街化区域内の農地が、その神奈川、大阪の農地の四割を占めている。その市街化区域内の四割の農地からの生産が、神奈川県内の野菜消費量の六割、大阪府民に対しては四割を供給しているということですから、要するに、農地の四割が市街化区域内にあるという状態なんですね。そこから生産される野菜の消費量は、神奈川県民の六割、大阪府民の四割というところですから、そこのところを正確に理解しておいてもらいたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 その辺の数字をあれいたしましたが、いずれにいたしましても、市街化区域の中でつくれるもの、特に、野菜関係だろうと思いますが、それがその地域の六割、四割を占めておるということについて、そういうもののために必要な農地というものは、今後とも当然ある程度確保しなければならないだろうということはよく理解ができます。また、逆に、そこを確保することが緑地として、その環境を守る面においても一つのプラスであろうということもよくわかります。ですが、しかし、一方から言って、たとえばこの間地方税法の改正案でお願いをいたしましたA、B農地で、それがはたしてどれだけできておるのか。私はこれはよく実態を承知いたしておりませんので恐縮でございますが、相当部分はC農地ではなかろうかという感じがするわけでございます。でございますから、C農地はそのまま据え置いたわけでございますし、また、A、B農地においても、もしそういう点があれば、この間から議論が出ておるように、生産緑地として今後確保していただければ、その分については結果的に農地並み課税にまた戻る、こういうことになることになろうと思います。ですから、その辺は、いま御指摘の点は十分配慮しながら、できるだけ早い機会にそういう結論をわれわれは出したい、こう考えておるわけでございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 参考までにお聞きしますが、日本の国民一人当たりの占める公園面積の割合と、他の主たる資本主義国の国民一人当たりの公園緑地面積との比率はどこかでわかりますか、総理府かどこかでわかりますか。建設省でしょうか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 お答えいたします。  現在、日本全体で申しますと、都市人口一人当たり二・八平方メートルというのが現状でございます。もっとも詳しく申し上げますと、東京が一・一五でございます。名古屋が二・八六、大阪が一・四二、大体大都市はそのくらいの感じでございます。  それから、諸外国の例でございますが、いまちょっと手持ちが見当たりませんが、大体けたが  一つ違うパーセントでございます。——数字がわかりました。ロンドンで二十二・八平方メートル、ニューヨークが十九・二平方メートル、それから、大きいものではベルリンが大きゅうございまして二十四・七平方メートル。大体そのくらいでございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 くしくも、けた違いという答弁が出たのですが、私たちは、ただいたずらに農民の味方だからというだけでそういうことを言っているわけではなくて、こういう近郊農地の農民の果たしている生産的な役割りと、そして、無政府的・に形成された日本の都市の中における緑地だが、それは都市住民の健康の保全あるいは防災の点から言っても必要であるという観点から、都市近郊の農地というものはむしろ保護していく必要があるのではないかという立場から、従来一貫して宅地並み課税に反対してきたわけです。  それで、自治省にお聞きしますが、その後、つい最近の新聞によりましても、神奈川県の大和市、で、市街化農地の課税分を全額補助して、従来どおりにするという記事が出ておりました。そして、その目的は、一つは、都市施設用地として考えなければならないし、第二は、市が借りて公共用地として考えなければならないし、第三は、生産緑地として農業を続け緑化を進めるということで、この市街化区域内農地の宅地並み課税に対して保助をして、地権者が土地を手放して無秩序な開発が進むのを防ぐねらいだというふうに新聞に出ておりました。これは七月十一日の日本経済だったと思いますが、その後、私のほうの調査によりますと、神奈川県の藤沢市、相模原市、それから東京都の青梅、立川、武蔵野、昭島、東大和、三鷹等で、同じ法律で宅地並み課税がかかることになったものですから、それはそれとして、今度は自治体で還元するという方向に動いておる。神奈川県では小田原、茅ケ崎、秦野、座間、鎌倉、川崎、横浜がそういう方向に動いておる。千葉県では、船橋市が市長の権限で行ないたいと言っている。それから、やはり千葉県の鎌ケ谷市、愛知県では岩倉市、大府市、東海市、大阪府では泉南、堺、岸和田、貝塚の四市、兵庫県では川西市、神戸市、三田市等において要請している。それから、茨城、埼玉、三重、京都、奈良もそういう方向にあるということで、地方自治体で、宅地並み課税については、計画的な都市形成の上から言っても、また、それが果たしている生産的な役割りから言っても、相当これを保助する方向へ動いてきているようですが、自治省ではこの動向をどういうふうに把握しておいででしょうか。そして、こういう動向に対して自治省としてはどういう行政指導をしているのでしょうか。それを妨害するようなことをしてはいかぬとか——まあ、適当なことばがありませんからはっきり言いますけれども、そういう方向で自治体が考えるならば、それは自治体の自主性にまかせるという方向で行政指導をしているのでしょうか、どうでしょうか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 市街化区域農地についての新しい課税方式が本年から適用される団体の中で、補助金等の交付を予定しているという市は、きょう現在の調査で、全国的に見て九市でございます。そのほか、あるいは検討している団体があるかと思いますが、まだ、私どものところには上がってきておりません。   〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕  私ども、現在のそういう補助金交付を考えておるという団体九市について見ますと、農地について、一応面積的な要件、たとえば一千平米以上であるとか、あるいは三千平米以上であるとかいうような一定の広がりを持った農地について適用する。そして、さらに、所有者については、五年以上営農を継続するという約束、あるいは十年以上というような約束、そういうような条件で補助金を交付しておる。その補助金の交付のしかたも、一坪当たり幾らというふうな定額でやっているところもございますし、あるいは、固定資産税額の二分の一とかいうようなことで補助金を出すというような方式できめているところがあります。こういうふうに、その都市の実態に応じまして、将来の緑地あるいは空地というものを確保するために、将来とも農地として保存されることが営農の意思等によって確実と思われるのについて、そうした補助制度をとって空地を維持していく。そういうふうに、その市の実態に応じて判断をしていくというふうな措置をとります場合には、私どもとしまして、それぞれの市の必要な施策であろうというふうに考えておるわけでございます。その点につきましては、私どものほうとして、別にどうしようということは特に申さないつもりであります。  ただ、もしも、これらの市の中で、たとえばことしの場合にはA農地でありますけれども、A農地の全部について補助金を交付するのだ、それも、今回の制度による税額の全部を返すのだといったような、いわば、法律の趣旨から見て徴収すべき税金というものを全部返してしまうというような形の制度をもしとるとするならば、この点は、私どもとしましては、問題があるというふうに考えております。ただ、現在調査いたしまして私どもが報告を受けておりますものは、一定の指定要件というものを定めて、その市の実情に応じて一定の補助金を交付するという方式をとっておるようでございます。全部返してしまうというようなことはないようでございます。これは、私どもとしまして、別に特段の行政指導をやっていくということは考えておりません。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 しかし、それは、税金として、一応税法に基づいて徴収しておいて、条例で、その市の特殊的な事情によって全部還元したって、それに自治省が介入する権限はないのではないですか。合法的に税金は取る、あとは条例で、そういう緑地として温存する必要があるから、それを特別に保護してやるということで返してやってもいいじゃないですか。佐々木税務局長まで自民党の考えべったりにならなくても、そこは、公務員としての公正な立場で考えてもいいでしょう。政権だってわかりますからね。必ずしも自民党ばかりの政権ではありませんからね。自民党がそうやるからといって、何も、佐々木税務局長までがそのとおりに、条例できめて返すことは不届きだ——不届きだとはあなたは言いませんでしたけれども、それは自治体にまかせておいていいと私は考えますが、何かおやりになるつもりなのです、か。  それから、念のために、九つの市というものをあげてみてくださいませんか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 税金を実質的に全部返してしまうというような方式をとっております市がいま出ておりませんので、特段に私どもどういうふうに措置するかというこは、具体的にはまだ検討しておるところではございませんけれども、地方税法に定められております内容が、他の方法によって具体的に実現されないというような場合においてはやはり問題があるだろうというふうに考えておるわけでございます。  それから、第二の、そういうものをきめておる団体はどこかということでございますが、埼玉県が川口市と所沢市、東京都が三鷹市、それから神奈川県が藤沢、相模原、秦野、座間、それから愛知県が大府市、岩倉市、以上でございます。(「高槻が落ちてるぞ」と呼ぶ者あり)

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 高槻市が落ちているという発言がありますので、ひとつ調査しておいてください。  そこで、次官にお尋ねします。大臣がいれば大臣の責任ある答弁を聞きたいのですが、地方自治体がこういう方向をとってくるということは、佐々木税務局長の答弁もありましたが、やはり、市街化区域内の農地を持っている当該自治体が、その農地を必要とする将来の都市形成の上から、あるいは農業生産の上から、そういうことから出てくる一つの国の法律に対して、これは野党は全部反対したのですけれども、自民党で通ったわけですけれども、一つの抵抗と見てもいいと思うのです。しかし、これは、何も違法な抵抗ではなくて、法律で許された範囲の一つの抵抗を自治体が示していると思うのです。これはやはり自治省としては謙虚に考えなければならないのであって、これが国会できめた法律を実質的にネグレクトするから好ましくないとかなんとかいうような考え方は、官僚的な考え方に通ずるのではないかというように思われるわけです。  そこで、次官も言われましたけれども、政府の方針として、市街化区域内の農地を、生産緑地として、将来ある条件に該当したものは温存していく必要がある、何もかもみな四階から五階のコンクリートの建物にしてしまうというようなことは考えてはおらないということでしたから、それをもう少し詳しく説明をされたいと思うのです。  それから、次官は、これはとりあえずはA、B農地だけで、C農地は別個にまた考慮をするのだと言いますが、C農地に対しては将来どういう方向を考えておられるのか、その辺の説明をされたいのです。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 この間、これは一応議員立法の形でございますけれども、出ました中には、C農地は昭和五十年度末まで据え置いて、それまでに考えるということになっておるわけでございます。これはあとから建設省のほうから答弁をいただきたいと思うのでございますけれども、市街化区域、市街化調整区域とやりましたときには、一応十年の間に大体市街化するというところが市街化区域となったわけでございますし、その中で、それぞれ早く市街化するところと、ある程度おそく市街化をするというテンポの違いもあろうと思いますけれども、A、B、Cという形に分けて行なわれたわけでございます。そういうことから言って、ちょうど線引きの見直しということも起きてくるわけでございますから、正直言って、C農地というものが、今後の過程においてあくまでも農業をやっていくべき地域であるということになれば、おのずと線引きの中で市街化区域の中から除外するのがほんとうは都市計画上一番望ましことだと私は思います。市街化区域の農地ということにいつまでもしておくという形よりも、生産緑地の考え方は、とりあえず線引きの見直しをするまでは市街化区域の中の生産緑地として考えていかなければならないと私は考えますが、将来の都市計画という考え方からいけば、やはりそれは農業をやっていくのが望ましいのだということであれば、これは、いまの都市計画法上の線引きからいけば、いまの都市計画の線引きがいいかどうかは別の問題といたしまして、いまの線引きが今後とも続けられるのが望ましいとするならば、そういうところは将来の線引きの見直しのときに調整区域に入るべきことだろうと思っております。ですから、そういうことを考慮の上に置いていくならば、結果的には、C農地というものの大半がたぶん農地並み課税になるという結果になるのではなかろうか、私はこういう感じがするわけでございます。いま、自治省といたしましては、そういうところまでまだ踏み込んで議論はいたしておりませんが、私、考えますのに、実態としてはそういうことになるのではなかろうかと思います。  そうなれば将来C農地の宅地並み課税をするかどうかということは、結果においては宅地並み課税をしないという方向に実体論としていくのではなかろうか、そういう感じがするわけでございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 建設省のお考えはどうでしょうか。さっき公園の比率も出てまいりましたし、それから、日本の都市形成というのは、西欧諸国の都市のように非常な長い歴史を持ち、しかも非常な長期の計画をもってなされたのではなくて、非常に急造的な、そして無政府的な都市形成がなされている中で、市街化区域内の農地を緑地として残すことが、農業生産上からも、都市住民の健康上からも、あるいは防災の上からも必要だというような見方があるわけなのです。したがって、さっき私が例にあげたように、地方自治体としてもそういう方向で動く自治体が漸次ふえてきていると思うわけですけれども、そういう場合において、新しい概念として、生産緑地として、生産をしておる緑地としてそこに残していくという構想を建設省自体としてはお持ちではないでしょうか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 お答えいたします。  主として都市計画の観点からのお答えになるわけでございますが、先ほど御答弁申し上げましたように、確かに、日本の公園緑地のオープンスペースが諸外国に比較しまして非常に少ないというのが実態でございます。それで、建設省としては、御案内のように、昨年度から公園整備五カ年計画をつくりまして、先ほど申しましたように、二・八平方メートルを四・二平方メートルまでに五カ年間で引き上げるという五カ年計画をつくりまして、四十八年度が二年目になるわけでございますが、積極的に事業を進めておる次第でございます。  ただ、こういった施設緑地以外に、現在のところ、都市計画法でございますと、風致地区という制度がございまして、民有の土地に対しまして緑の保全ということを考えて実施しておったのでございますが、いかんせん、制度そのものがあまり強くない制度でございます。したがいまして、民有の緑の保全というものを強力に推進いたすために、都市緑地保全法案というものを準備いたしまして、ただいま参議院で御審議いただいておる状況でございます。この法案の制定によりまして、都市内にございます樹林地とか、水辺地とか、草地とか、こういった自然的な非常に良好な環境を有しておるような土地に対しましてはいろいろな開発を規制いたそうということで、緑のオープンスペースを確保していこうという考えで現在おるわけでございます。  さらに、いま御指摘がございました農地のオープンスペースをどういうふうに考えるかということでございますが、ただいま政務次官のほうからお話しがございましたように、市街化区域は、おおむね十年間で計画的に整備する場所でございます。したがいまして、私どもも、そういう方向で、十分に緑のオープンスペースをとりながら計画的に整備を進めていこうというふうに考えておるのでございますが、この農地につきまして、これを緑地として保存すべきであるというお考えがございますし、さらに、この間の地方税法の一部改正の審議に際しましても、生産緑地の制度化ということの附帯決議がございました。それを受けまして、午前中にもお答えを申したのでございますが、その生産緑地というものを制度化する方向で現在検討いたしております。現在、都市計画ではいろいろな地域、地区というのがございます。たとえば住居専用地域でありますとか、あるいは高度地区でありますとか、いろいろな地域、地区というものがございますが、それの一つとして、生産緑地という制度を創設してはいかがかというふうに考えておるわけでございますが、いろいろ問題も多うございますので、鋭意検討いたしておる、そういう段階でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それでは、次の問題に移りたいと思います。  御承知のとおり、この法律は時限立法で、臨時措置法になっておりますので、一定の限界があるわけなんですけれども、その限界は三年を大体のめどにしているようです。この中で、A、B農地は一万六千八百十二ヘクタールですけれども、これは建設省にお尋ねしますが、このA、B農地の中で建設されると予定される戸数は何戸くらいになるでしょうか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 いま先生のおっしゃいましたとおり、三大都市圏内のA、B農地の面積は約一万六千八百ヘクタールでございます。具体的に、コンサルテーションと申しますか、現地の皆さんに聞いて歩くというようなことをこれからやろうとしておりますが、まだやっておりません。したがって、デスクプランでございますけれども、いろいろな条件をつけて検討してみますと、一万六千八百ヘクタールのうち大体五〇%ぐらいを当面住宅用地に転用されたという前提を置いて検討いたしまして、約四十六万戸ぐらいの建設が可能であろうというふうに考えております。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 初めから大臣に質問すればよかったのですが、大臣の来る前に問題を一つだけ固めておきたい問題があるのですが、実は、近郊農地の果たしている生産的な役割りと、それから、日本の都市住民の諸外国と比べての一人当たりの公園面積がけた違いになっているという数字が出ているわけなんですね。それから、各地方自治体から、みなし課税、いわゆる農地の宅地並み課税の法案が通った後に、一応の課税はするけれども、自治体が土地権者に税金を一部還元して、負担を軽減して、農地としての温存をしていくというような傾向が、自治省だけでも九つの市があるという数字が出てきたわけです。ただ、こういう中で、このA、B農地に全部コンクリート建ての四階か五階の建物を建てていくという、そういう計画的な都市建設計画——計画と言えないことになると思いますが、農民が自分の持っている農地に家を建てるのですから、そういう状態ではいろいろ差しつかえが起きますし、それから、そういう農地を緑地として温存していきたいという地方自治体が出てきておるというわけで、生産緑地として、市街化区域内の農地を何らかの方法で温存していく必要が出てきはしないか。それから、さらに、C農地については、これはA、Bと同じようなやり方ではまずいではないかという意見が出たわけであります。いま、内閣としては、この生産緑地ということを、自治省の都市形成の上から言っても、あるいは建設省の都市形成の上から言っても、考えているのかどうか。また、将来C農地に宅地並み課税をするかしないかという問題が十年間の間に検討されるとして、そういう場合は生産緑地という概念に該当する土地を考慮していくようなことが検討されているかどうか。その辺をちょっと説明していただきたい。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 参議院へ行っておりまして失礼をいたしました。  生産緑地の問題は、皆さん方の附帯決議にもございまするが、今後の問題として、土地利用計画全般とにらみ合わせながら検討されるものというふうに考えます。ただ、現在のA農地、B農地を、無計画に全部生産緑地であるとするということについては、私どもは賛成できません。現に、御指摘にありまするように、全国で数カ市町村が税を取るが、あとは生産緑地的な必要なものであるということで、これを還付しようとしておるものがあることは私も聞いて承知しております。これは、私は愛知県の人間ですし、愛知県にありますからちょっと調べてみたわけですが、そうしますと、この中部圏のいわゆる市と称するところが対象になっておるわけですね。これがまだ最近市になったばかりである。というのは、例の市への特例措置による促進法が出されて、一昨年ごろ市になったばかりであるが、他の町村を合併していないという実情のために、町長はすなわち市長であり、町会議員は即市会議員になっておる。そういう便法がとられておるならば、これはにわかに市になって、市になるといいということであったが、どうもこういうことになったんでは困るというような議論があって、それでは、暫定措置として、自治省の指導を受けるまでひとまずこういうかっこうで取りはするが、戻しましょうということで、目下自治省の指導を仰ぎに来ておるというのが実情でありまして、これはやはり例外の範疇に属する市町村というふうに申して差しつかえないと思うのであります。したがって、御心配になるような点はございません。  なお、C農地の見直し等については当然でありますし、今回手をつけなかったC農地をどうするかということは、今後の問題として十分検討されなければならぬと思います。  なお、申し落としましたが、A、B農地のうちでも、ほんとうに営農が継続されるということがはっきり認められるもの、また、だれが見てもそれが適当であろうと考えられるものについて除外措置を受けることは、すでに先般の法案審議以来しばしば議論がかわされたところでございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 大臣は、自分の選挙区の愛知の特定の市だけ引用されて、他についても、それと大体同じように御心配はないというような話ですが、しかし、首都圏、中部圏、近畿圏を見ますと、重要な都市でそういう傾向が出てきているわけですね。さらに検討中というところも相当あるわけなんですよ。これは、現実に市街化区域の中に農地を持っている自治体が、農地を温存することが必要だということで、議員立法した農地の宅地並み課税に対する一つの自治権の行使というか、抵抗と申しますか、そういう傾向の萌芽として出てきているものというように考えなければならないのじゃないか。だから、こういう傾向は慎重に受けとめて、どうしてこういうものが出てくるのか、そういうところの実情はどうかということを、あなたの選挙区だけでなくて、大臣だから、全国的にそういう傾向をごらんになって、市街化区域の中の農地も、保存していく必要があるものは、新しい制度として保存するという方法を積極的に考えていく必要があるのじゃないか。ましてや、C農地を検討する場合は、そういう点を全面的に考慮していく必要があるのじゃないかと思うわけですが、それをやっておりますと、また同じことを繰り返しますから、次に進みます。  建設省にお聞きしますが、先ほど、A、B農地が一万六千八百十二ヘクタール、約四十六万戸に該当すると言うんですが、しからば、住宅金融公庫は、最大限度の融資として、二戸当たり幾らの融資ができるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 先ほど申し上げました仮定の中では、一戸当たりとして、事業費は大体四百二、三万円を見込んでおりまして、そのうち公庫融資を二百五十三万円というふうに見込んでおります。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 そうすると、二百五十三万円として、四十六万戸が、この法律にあるように金利の安い住宅金融公庫から借りるとすれば、総計幾らになりますか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 仮定として四十数万戸ができるだろうと申し上げたわけでございますが、実は、A、B農地につきましても、この賃貸住宅を土地所有者の方々が全部おやりになるということはなかなかむずかしいだろうと思います。先ほどのように、五割という仮定を設けましたのは、きわめて大ざっぱな推定でありますが、残りは、やはり、生産緑地その他もあろうと思います。  なお、実際に家が建つと思われる五割の中で、A、B農地の所有者の方々の御意見を聞きながら、公的資金による農地の買い上げ——公営、公団、公社等が農地を買い上げまして、直接に供給するというようなものも大体十万戸くらいはあるのじゃないかと考えております。残りの十数万戸につきましては、公庫融資を今後考えていかなければならないのじゃないかという次第でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 大臣、建設省ですら、この市街化区域内の農地は五割程度だろう、そのうち、住宅金融公庫資金が借りれるのは、またその半分だろうと言っている。そうすると、あとの農民はどうしたらいいのですか。農地として持っていれば、税金は何十倍にも百倍にもなる。ところが、政府のほうは、おそらく半分くらいは家は建たないだろうと言っている。建設省のほうもそう言っているわけです。そうすると、家を建てない農民というのはどうしろと言うのですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 家を建てない方は、またそれなりに、それ相応の思惑もあるわけでしょう。そこに各市町村の土地利用計画が立ってまいりますと、それに合わせて、先ほどから議論になっておるような生産緑地であるとか、あるいはほんとうの緑地であるとか、いろいろなふうに指定されていくという中に入るところもありましょうし、入らないところは、家はつくりたくない、固定資産税は町の中心部に近いところだから、それだけ払って、いずれ転売をしたいという方もありましょうし、それを一々束縛するわけにはまいりませんですね。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それじゃ、大臣自体、市街化区域内の宅地並みに課税した農地に、この法律で奨励しているような住宅が建たるとは必ずしも考えておらない……(江崎国務大臣「そんなことはありません」と呼ぶ)だって、建設省はそう言っているのです。  それじゃ、建設省にお聞きしますが、四十六万戸全部、自治大臣の言うように、五階建ての鉄筋コンクリートのマンションを建てるとして、お金は総計幾らですか。理屈は要らないから、数字だけ出してください。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 約一兆一千億円でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それを三年でやるというのだから、三年平均として割ると約三千七百七十九億円ということになりますね。本年度の住宅金融公庫は幾ら予算を組んでますか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 四十八年度の融資額でございますが、三千八十億計上いたしおります。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 そうすると、住宅金融公庫は全部これを使うわけじゃありませんね。住宅金融公庫のうちのどの程度が本臨時措置法に回るとお考えですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 本年度は、とりあえずこの資金の中から回すわけでございますが、当初、年度内におおむねの暫定の計画として出てくるであろうと推定しておるのは、本年度は一万戸程度だろうと推定いたしております。そうしますと、二百五十億くらいだろうと思います。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 そうすると、今年度一万戸、それから三年として、来年、再来年はどうなるのですか。私たちの計算ですと、とにかく一兆千三百三十八億、一年に三千七百七十九億必要なのが、二百何十億しかないということになりますと、この法律でいっておるように、住宅金融公庫で借りて建てろといったって、これはもうほんのわずか、一部分しか住宅金融公庫で借りれないということになりますね。あと公的な資金ということになると、それじゃ、何がどのくらい毎年借りられるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 公庫では、大体この三カ年間に、おそらく五十年の三月までに契約いたすということを予定いたすと、約十万戸程度だろうということを推定いたしております。そのほかに公営住宅、公団住宅、それから農住等に基づきます住宅等がございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 どうもわかりませんがね。四十六万戸だというのでしょう。A、B農地が一万六千八百十二ヘクタールだ。一戸平均百八十三平米として、四十六万戸だ。ところが、実際は十万戸だろう。住宅金融公庫から借りて建てるものが十万戸だというのですね。そうすると、そのほかの資金を借りてもいいのですけれども、四十六万戸のうちで、実際この臨時措置法の適用を受けるような、そういう住宅として考えられるものは、このまた五割の二十三万戸程度だろう、こういうことですか。そう聞いておいていいのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 全体で四十六万戸くらいの家が建つだろうと考えておりますが、そのうちの半分くらいは民間自力によるものがございます。それから、残りの二十三万戸の内訳といたしまして、先ほど申し上げましたように、公庫等の融資によりますものが十万戸、それから、農住の利子補給によるその他住宅が五万戸、それから公営の四万一尺公団の四万戸等が想定されるだろうと考えております。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 そうすると、民間の自力で建てるとして、標準の一戸を建てるとどのくらいの資金が必要になってくるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 一戸の建築費といたしましては、民間の場合も、事業費そのものはあまり変わらないわけでございますが、実際に使います資金の内訳が違うわけでございます。たとえば、金利九%くらいの資金で民間で家をお建てになるとすれば、少し高い家が建つということになると思います。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 少し高いはいいのですけれども、大体どのくらいですか。先ほど、住宅金融公庫から借りて建てるとして、一億一千万程度というように聞いておりましたけれども、これで考えているのは、鉄筋コンクリートで、耐火で、四階から五階が好ましいということでこの法律ができているわけですね。それを金利九%の民間資金で借りてやれば幾らか高くなるというのですが、どのくらいになるというのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 民間資金でございますので、貸し付けの期間の差もございます。大体金利九%くらいの金が回っておると思っておりますが、償還期間十年ということで計算をいたしますと、大体五万六千二百円くらい。これは、やはり、先ほど申し上げました中層五階建て、床面積……。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 一戸建てるのにどのくらいかかるかと聞いておるのです。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 建築費は、先ほど申し上げましたように、同じでございます。大体、事業費といたしまして、四百五十三万円くらいでございます。そのほかに、土地を買い上げられますと、土地費が入っておるわけでございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 五階建ての鉄筋コンクリートの建物が四百五十三万で建たるのですか。それはどういうことですか。あなた方の考えているようなティピカルな五階建ての鉄筋コンクリートの建物を建てるとして、総建設費が幾らかかるか、そう聞いているんですよ。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 一戸当たりが四百五十三万と推定いたしておりますので、約九千万くらいになります。端数がつきまして約一億円くらい——一棟でございますと九千万円でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 九千万。私たちがこの前聞いたときには、一億一千万程度、一億をこすと聞いておりますが、九千万円でできるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 一戸建て四百五十三万円を約二十戸ということで二十倍したわけでいざいます。一億といたしました場合は二十四戸建てで、二十戸という場合に大体九千万程度ということでございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 かりに、あなたの言のように九千万としましよう。そうすると、それを自力で建てるとすれば、その資金をどういうようにして借りてこいと言うのですか。十年償還で九千万銀行から借りてくると、一年に九百万償還していかなければならないことになりますね。そういうことになるわけでしょう。そして、それに金利がつくわけでしょう。そうするとその住宅の一棟を償却するのに幾らの償却費と見たらいいんですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 われわれが想像いたしておりますのは、民間のデベロッパーがそういうところに行かれまして、やはり九%の金利で家をお建てになる者も相当あるだろう、そういうものにつきまして、期間十年であれば、五万六千円くらいの金でそういう家が建つだろう、こう申し上げたのであります。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 どうもわからないな。五万幾らで建たるというのは一平米ですね。そうすると、民間デベロッパーがどういうふうにして、どう建てるんですか。民間デベロッパーが建てるなら、何もこんな法律をつくらないで、民間デベロッパーが建てると言えばいいじゃないですか。これは、農地の所有者が自分で建てるという場合でしょう。だから、住宅金融公庫の金も借りて建てるということになるんでしょう。民間デベロッパーが建てるのなら、何もこんな法律をつくらないでもいい。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 公庫借り入れ金を使いまして、現行制度で個人が持ち家をつくるという場合には、五分五厘の金が借りられます。それは、借り入れ金償却費、自己資金の償却費、維持管理費、公租公課、損害保険料、地代に対します公租公課、それから引き当て金等を入れまして償却するわけでございますが、その額が大体三万三千六百円くらいだという試算をしております。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それは、住宅金融公庫の金を借りた場合ですよ。あなたは大体四十六万戸建たるという数字が出るけれども、このうち実際建たるのは、その半分の二十二、三万戸だろう、二十二、三万戸のうち、住宅金融公庫や公の金で建たるのは、またその半分の十一、二五尺十万戸前後だろう、あとの十万は自分で資金をさがしてくる、九%ぐらいの金利の金を借りてきて建てることになるでしょう、こうあなたが答弁されたんですよ。それじゃ、自分で金を借りてくるとすれば、約九千万くらいかかると言い、その九千万については、あなたの先ほどの答弁では、十年償還で九%くらいの金だろうと言うから、そうすると、年間九百万の償還をしなければいけないということになるわけですね。十年間で償還するんですからね。そうすると、そのうちの一間を貸すとすれば、年にどのくらいの賃料になるんですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 いまいろいろな資金の操作がございますので、そういうことで二十戸建ての中層をつくられて、金利九%で、十年の場合は、五万六千円くらいになると先ほど申し上げたわけでございます。(林(百)委員「それは一戸ですね、五万」と呼ぶ)はい。それから、五・五%で公庫から借りるといいますのは、やはり、個人のばら建てでも相当あると思います。そういう個人のばら建て分につきましては、先ほど申し上げましたような三万三千六百円ぐらいの償却になるだろうという想定をいたしておるわけであります。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 家賃を毎月五万払える人というのは、これは、先ほどの建設省の答弁によると、大体給料の四分の一と言いましたから、そうすると、五万のこの家を借りることのできる人というのは、二十万の月収がある人でなければ借りられないということでございますね。二十万という人は、分類で言うと、第何分種ぐらいの人がそのくらいの給料をもらっているのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 南関東の例で申し上げますと、第四分位の中ほどぐらいだと思います。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 第四分位というのは特殊なことばで、しろうとにわかるように言えば、要するにサラリーマンの何%が五万の家賃を払っても生活できるという地位にいるんですか。第四分種というのは、要するに、サラリーマンを五分類して、五分類したうちのその一・五分種ということになるわけですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 上から三〇%以上ということになっております。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 大臣、そんな高い家を建てて、これが庶民の住宅になるのですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 庶民の住宅は住宅金融公庫や、住宅公団や、住宅公社等でもう懸命に建てておるわけですね。これは農地の税の不均衡を是正するためですが、A農地に対して相当な税金がかかっていくことになる。それは、青ものや米の生産では生計が成り立たぬから、家作に転じてくださいという政策を行なっておるのですからね。いまのはちょっと質問の視点が違いますからね、事務当局と食い違いがくるのです。  それから、もう一つ重要なことは、なるほど年に九百万ないし一千万の償却をしていかなければならぬが、そのあたりの、五層建ての建物の下は、必ずしも住宅じゃないのですよ。これは、非常な権利金を取って商店に貸すことだってできるし、中へ信用金庫だって入ってきますから、そうなると、その分でペイして、上のほうはもうちょっと安いものにいくわけです。これは、答えるほうも少し大まじめに住宅と言うものだから、何だか高い住宅をつくることを奨励しているように見えますが、われわれが実際に当たってみますと、きのうごらんになってきた代表的な地域なんか、完全な商店街になるでしょう。そういうところは、一階、場合によると二階ぐらいまでは商業地域で、商店あるいは事務所というようなことにも転用が可能なんです。そのまた上のほうに住宅があるということになると、この住宅は割安にまた提供することもできる。ここらが自由経済の妙味でございまして、やはり、統制経済とは違ったところがあるんです。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 自治大臣、いかに自由とはいえ、それはごまかしですよ。いいですか、よく聞いてください。宅地並み課税をするというときには、地方行政の与党の理事まで入れて、こういう法律はつくるべきじゃないんだ、農民にそう一挙に重税をかけるべきじゃないんだと言っているのです。私のほうでどのくらい高くなるかということをいま調べてみましたけれども、たとえばA農地は、五十一年には、都市計画税のごときは三百七十三倍、固定資産税に至っては百八十八倍になるんですよ。それは周囲の土地の固定資産税に比べて安いからということもありますけれども、しかし、安いには安いだけの歴史的な経過があったわけですよ。日本の農業生産が非常に生産力が低いとか、あるいは、歴代の政府の農業の保護政策が欠けていたために、農業では十分の所得がないために、そういう農業経営をしている土地は安い税金にしておいて、そして、農業でまかなえるようにしておこうという歴史的な経過があったわけです。それを一挙に百八十八倍なんかにする。都市計画税は、A農地で三百七十三倍になる。B農地では、五十二年には固定資産税が百三十七倍、都市計画税が二百七十八倍になるんですよ。これは、与党の理事の皆さんもわれわれと一緒になって、こういうことはもう一度慎重に検討すべきだと言ったんですよ。  ところが、田中総理がなぜやったかというと、いま住宅問題が非常に困難を来たしておるのだ、その住宅問題を解決するためには、市街化区域内の農地も宅地として提供しなければならないのだということで、そのときの住宅問題に困難を来たしているというのは勤労者のことですよ。何も、あなたの言うように、信用金庫だとか、あるいは相当の収益をあげる商店のことなんか言っていたわけじゃないはずですよ。われわれもそういうように理解していたのです。それが、大臣の言うように、上のほうに人が住んで、下のほうは、信用金庫とか、保険の事務所か何かが来てやるんだなんて、そんなことは、急に思い出して、江崎さんが言い出してきたんじゃないですか。だって、われわれがこの構想を聞いたときは、三DKですか、これの二十戸建てだとか三十六戸建てだと言っていただけで、これはみんな勤労者の住宅としてこういう高層の住宅を建てるんだと言っているんですよ。それは違うのですか。  そういうことと、それじゃ、そういう住宅をいまの公的な資金で建てるのは、予定の建設住宅の四十六万戸のうちの半分の、そのまた半分で、十万戸になるわけなんですけれども、それを建てるというのは、農民が自分で建てることになるのですか。さっき建設省も言ったように、デベロッパーが来て、そして、そういう専門的なマンションというか、五階建ての鉄筋コンクリートの住宅を建てるようになるのですか。  その点が一つと、それから、あなたの構想は、勤労者の住宅ばかりではなくて、信用金庫の建物だとか商店だとかと言いましたけれども、そういうものも考えておられるのですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 私はわかりやすく御答弁したのですが、A農地地域というのは、何も一階分は必ずしも住宅でなければならぬというものではないわけです。そのかわり、住宅金融公庫は、この一階分については貸しませんわ。それは中小商工業者の店舗になったり、信用金庫にしろ、信用組合にしろ、そういったものが入るということでちっともおかしくないのです。そうして、むしろそういうものによって、ある程度の権利金が入ったり、ある程度の資金が回れば、上の住宅部分については、比較的安くすることも考えられるじゃありませんか。目的は、もとより、勤労者のための住宅が一軒でも多く建つことが望ましいのであって、これはもうわかり切った議論だから申し上げなかったのですが、町部について、一階から全部住宅にしなければならぬことはないでしょう。これは共産党でもやはり一緒に御同調願えますわね。(林(百)委員「私のほうはこういう法案に反対だから、あなたと合わないんですよ」と呼ぶ)ああ、そうですか。そういうわけですから、これは誤解のないように聞いておいてくださいね。  それから、もう一つは、デベロッパーが来てこういう建物を建てる、それはどうするのかというのですが、それは、本来、この法案の求めるところではありませんが、A農地、B農地について、何も、完全都会化したところで米をつくらなければならぬわけじゃない。C農地や無指定区が一ぱいあるのですから、そこで、農業をほんとうにやりたい人はこれを売って——それは市が買う場合もありましょうし、公有地として確保する場合もありましょう。そして、それが望ましいのですけれども、それは市の利用計画等から言って、デベロッパーが来て、しかも、そこに、有効な優良住宅をつくってくれるということであるならば、民間デベロッパーが全部悪ということは言い過ぎだと私は思いますよ。住宅供給のために、妥当な利潤で、しかも、消費者側といいますか、持ち家を望む人たちにも歓迎されるデベロッパーなしとしないのですから、それは相手によりけりです。それが悪質な者があるならば、今後は、国総法さえ通していただければ、解約を指示したりいろいろすることもできるようになるわけですから、あまり悪い面だけをごらんにならないで、いい面も見ていただくと、こういう法案というものは非常に効果があがるもので、私どもも、行政指導の上からは、十分妥当な、しかも万民が見てなるほどと思えるような運営がなされるように、側面指導をしてまいりたいというふうに考えます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それでは建設省にお聞きしますが、いま大臣の言うように、下を信用金庫や商店に貸せば、上の人の家賃は低くなる。平均すれば一戸五万円だ。そうすると、下にどのくらいの家賃で信用金庫なり商店を住まわせれば、上の家賃は幾ら安くなるのですか。大臣の答弁を数字で裏づけしてください。そんな思いつきのことを言われたって困るのです。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 別途試算をしたものは向こうにあると思いますけれども、中高層賃貸住宅という貸し付けがございます。それがいまおっしゃった貸し付けと非常に似ておりまして、それによりますと、上ものが大体三万円くらいということに相なろうかと思います。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 私の聞いているのは、金利九%の民間資本を借りてくれば、約九千万円くらい建築費にかかるだろう、それが二十戸ぐらいということで、十年間で償却していくということになれば、一戸当たりは五万円ぐらいになるだろう、五万円が収入の四分の一ということになると、二十万円ぐらいの収入がなければならないだろう、そういう人は、勤労者の分類のうちの三分の一より上になるだろう、それは庶民の住宅にならないだろう、こう聞いたら、自治大臣は、庶民の住宅にするためには、下のほうに、金の支払いのいい、高い家賃でも払える商店なり信用金庫なりを持ってきて、上を住宅にしたらいいだろうと言うから、それじゃ、下を幾らの家賃で貸せば上はどういうように家賃が減ってくるのかと聞いたのです。元来、この建物は、どう見たって居住用の住宅ですよ。勤労者の居住用の住宅で、大臣の言うような、信用金庫だとか商店なんというのは入らないのですよ。この法律の用語だって、中高層貸家住宅ですよ。それは、大臣が私の質問に対してはぐらかしているだけですよ。あなた、一例をとって数的に説明してください。こうなれば五万円になる、下のほうにこれだけのものを住まわせれば、上のほうはこれだけ下がって、三万円なら三万円になるというように説明してください。——数字が出なければ出ないでいいですよ。急な質問ですからね。大臣がそんなこまかい数字まではわからないと言えばけっこうです。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 この数字は、私は出ると思いますから、それぞれの担当省で積算していただきましょう。  私は、決して、そんなはぐらかしたり、いいかげんなことを言っているんじゃないのです。また、事実、一階ぐらいは商店にするという地域は、首都圏でも、近畿圏でも、どこにでもありますよ。だから、それは一階から全部住宅でなければならぬというていのものではありません。その分は民間資金を導入しなければ、これはどうにもならぬでしょう。そのかわり、それは相当な権利金も取れるでしょう。だから、公的な資金で上に積んだ住宅部分については、やはり、住宅金融公庫などが、家賃はこの程度になさいよという指導はできるということを申し上げておるわけでございまして、決して、そんな、はぐらかしたり、いいかげんな的はずれのことを申し上げておるつもりはございません。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 法律のどこを見ましても、貸家住宅とか、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進ですよ。まあ、常識で考えれば、いま一番住宅に困っておるのはつとめ人なんです。サラリーマンあるいは勤労者ですね。ですから、この法律の中で住宅という以上は、そういう人の住宅難を解決する、そう考えるのがあたりまえである。われわれも当然そうだと思ってきょう大臣に質問したら、いや、市街化の中で、そんな勤労者の住宅ばかりじゃなくて、下は何に貸したっていいじゃないか、採算の合うものに貸したらいいじゃないかと言う。それなら、一階ばかりじゃなくて、二階だって三階だって貸したらいいじゃないですか。なぜ一階だけ貸さなければならないのですか。そんなものは住宅になりませんよ。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは誤解があるといけませんから、私はよく申し上げておきますが、この法案そのものは、農家に、住宅をつくってください、いま農作物をつくっているその土地を利用することによって家作に転じてください、転じやすいように特別措置をいたしますという法律であることに間違いございません。住宅でなくて、A農地がそれじゃ貸しビルになったらいかぬのかというと、貸しビルになっていかぬという規定はございません。できることならば、貸しビルをつくって大いに収益をあげていただくことも農家のためにけっこうでございます。しかし、そんなかっこうの土地ばかりじゃございますまい。あなたが言われるように、ほとんどは一階から住宅にしなければならぬ土地が多いと思います。したがって、この法律が要るわけです。だから、おしなべての話を言うならば、それは全部住宅である。また、ほんとうに収入の薄い勤労者のための住宅はどうするのか。これは農家の建てる中高層ではなかなか思うようにいきますまい。民営ですからね。だから、これは住宅公庫が建てるものになるべく入ってもらう。また、住宅公庫もこの土地を適正価格で買い上げていく。そうして、上に何十階かのものを建てて、安い家賃でこれを勤労者に提供する。これは並行して住宅政策をやっていこうというわけで、これだけによって全部の住宅をまかなおうなんということは、私ども初めから申し上げておるところではございません。おわかりいただけたと思います。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 全然わからないですけれども、やむを得ないです。見解が違うのですからね。われわれの理解していたところでは、いま、勤労者が一番住宅に困難を来たしておる。その住宅に困難を来たしておる勤労者のために、いま、市街化の中に宅地として利用できる農地があるから、その農地を解放して勤労者のための住宅をつくるんだ、そういうふうに理解していた。ところが、大臣は、だんだん私が質問しているうちに、いや、それは何も住宅ばかりに限らないんだ、いろいろ貸していいんだ、金融機関に貸してもいい、商店に貸してもいい、一階を貸せば上のほうは安くなるだろうと言う。何も、農民はそんな社会事業をやる必要はないんだから、あなたの言う論理から言えば、一番採算の合うものに貸していくということになれば、オフィスにしたっていいのですよ。みんなデパートにしたっていいわけでしょう。そこはデベロッパーが行って建ててもいい。金のあるデベロッパーが行ってビルディングを建てて、それを金融機関の事務所に貸したり、あるいはデパートに貸したりしてもいいということになる。われわれが最初この法案で考えたこととは全く違う答弁が大臣から出た——もうこれでいいですよ。  建設省にお聞きしますが、大臣は、勤労者のためには安い家賃の公営住宅を建てることに全力を尽くしていると言うけれども、公営住宅——公団でも公社でもいいでしょうが、それも入れて、日本の国では、一年間の建設家屋のうちの何%が大臣の言う安い家賃と称する公営住宅に該当していますか。それから、それに対して外国、たとえばイギリスとかフランスでは、これは機構が若干違いますけれども、公的な色彩を持った建物は、年間建設住宅の何%を占めていますか。それを建設省、ちょっと言ってください。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 現在、日本におきましては、約四割が公的資金による住宅でございまして、これは、いずれも低家賃を目ざす住宅でございます。残りの六割が民間建設ということになっております。諸外国はいろいろございまして、ここに資料を持っておりませんが、日本と変わりまして、たとえばアメリカでございますと、民間自力がほとんどでございますし、フランスでございますと、若干民間の第三セクターが中心になっておるというようなことでございまして、安い高いの議論でございますと、いま直ちに手元に資料は持っておりません。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それじゃ、第一種、第二種の公共住宅は、全住宅建設のうちの何%ですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 公営住宅が約一割でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 一割ですね。あなた方はわかっていないじゃないですか。私が聞いたときは、公的なそういう勤労者向けの住宅で、公団や公社を入れて約一七%、イギリスの場合は五一・二%、フランスの場合は、あなたの言うような若干の特殊な事情があるけれども三十何%、だから、ほんとうに勤労者のための低家賃住宅は一七%程度で、外国の公的な住宅の建設の比率よりはずっと低いのだということをあなた方は私のところへ来ては言っておいて、こういうところでは四割と言う。何と何の資金があるから四割の公的な住宅になるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 公営住宅、改良住宅、金融公庫融資住宅、公団住宅、それから厚生年金住宅等を含めております。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それはいいでしょう。そういうわけで、勤労者の真に望んでおる公営一種、公営二種、こういう住宅は約一割程度、こう聞いておいたらいいのですね。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 はい。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それでは、時間が参りますので、私は次の三谷委員に譲らなければなりませんから、最後にお聞きしますが、これは最近の新聞にも出ておりますけれども、私たちは住宅問題の根本的な解決、ことに住宅用の宅地の根本的な解決としては、大企業が買い占めておる土地に対して、もっと強力な買い取り請求権、いわゆる収用的な権限を自治体に与えて、そして、自治体には、インフレーションにならないように交付公債を交付してやって、それで買い取るようにする、こういう立場に立っているわけなんです。念のために申しますと、東京首都圏だけ、千葉、埼玉、神奈川、東京の八王子、町田、青梅だけで、約二万ヘクタールの宅地が買い占められている。これは百七万戸分です。それから、日本全国で申しますと八万七千ヘクタールで、約四百七十五万戸分が買い占められている。こういう広い土地が買い占められている。これを開放することが、真に今日勤労者の望んでおるところの、安い家賃の住宅を建設するという、土地問題の根本的な解決になる。  したがって、私たちの党としては、第二次土地改革が必要になってきているということを主張しているわけなんです。第一次というのは、言うまでもなく、封建的な地主・小作制度から小作に土地の所有が移行した第一次土地改革で、第二次は、こういう独占が買い占めているばく大な土地を、強制的な権限で買い取ったときの値段に、それを維持するために必要な経費程度のものでこれを自治体が買い取る、買い取る対象として、交付公債でこれを買い取るというような権限を与えるべきである、土地の価格は凍結する、民間法人の投機的な土地の売買は禁止する、こういうような第二次土地改革を考えているわけです。  最近の新聞に出たところによりますと、建設省も、土地のそういう買い占め不動産業界に対して、代表を集めて、適切な価格で売り渡してほしいという要請をしている。これは自治大臣も、午前中、ちょっとそういうような意味の話をされましたけれども、この要請という意味はわかりませんが、政府としては、どういう話を、不動産業界の代表に、買い占めている土地の開放のためにやっておられるわけなんですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 民間デベロッパーの所有する土地が開発適地であり、しかもそれが適正な価格で入手できるということになれば、これは地方公共団体が買い取りをして、そこに住宅建設を進める、それを交付公債のようなものを発行して促進する、この点は意見一致です。それはもう……(林(百)委員「やるんですか」と呼ぶ)やっていますよ。地方公共団体の土地取得等のための交付公債というやつは、四十六年は千二百十三億円、四十五年は七百七億円ですから、どんどんふやしておるわけです。これはもう現にやっております。凍結はちょっといけませんがね。これはいまの土地政策閣僚懇の、ああいう十二項目にわたる、あの政策で押えていくわけですから、それは、凍結はしないでも、実質そういう形になる効果をわれわれがちゃんと計画して、いま実際実施に移しておるわけですね。土地税制の強化とか、土地の利用計画とか、その規制とか、いろいろやっておるわけです。  それは別としまして、民間デベロッパーに対して、特に大手に対して、ぜひ適正価格で譲ってもらいたいという申し入れは、建設大臣においてしきりにやっており、詳しいことは宅地部長から答弁があると思いますが、これはしきりにやっておるところであります。まあ、そのときに、業者側からは、どうも共産党さんが国会等でわれわれを悪者呼ばわりをされるが、それは困るということを言うたようです。だから、それはそうでもないだろう、それぞれ党は思い思いで、あなたたちの効果を認めぬわけだから、それはなるほど悪者扱いを受けて、持っておるものをさあひとつ安い値段で渡せと言っても——相手もいやと言うでしょうが、そこは、われわれのほうは穏健妥当なところで、値段を規制しながら取得する方向で一生懸命努力をいたしております。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 今日、土地をこのようにつり上げて、そして勤労者の住宅問題をこのように困難にさしており、しかも、衣食住というのは近代人の社会生活の根源をなすものなんですが、それをこのように混乱におとしいれている民間デベロッパーの、土地をこのように広大に買い占めている者は、私たちは悪者と思います。そういう民間デベロッパーに、われわれは悪者と言われてもけっこうです。われわれは何も民間デベロッパーをおそれているわけじゃありません。われわれは、一般の国民、勤労者の利益のことを考えているわけです。  そこで、あなたは、非常に自由にというか、非常に穏健にやっていると言いますが、穏健にやって土地が取得できるんでしょうか。これで見ますと、建設大臣は売り渡してほしいと要請しているというのですよ。売り渡してほしいと言っただけで、それじゃ、民間業者の、大企業の土地を買い占めておる者が、政府がそう言うから出しましょうと言っているんですか。私はそうはいかぬと思うのです。さっきあなたの言われたように、土地公債を発行して、そして、取得する先買いの資格を与えてやっている。しかし、先買いも、国総法によっても協議権ですからね。まあ、売らない場合は、売買の中止を勧告して、勧告に応じない場合は新聞で公表するとか、いろいろな方法がありますけれども、究極的には協議権だけですからね。まだ取得権がないのです。何としても、この先買い権をもっと強化するなり、あるいは収用権まで与えなければ、今日のこの緊迫した土地問題の改革はできないと私は考えています。  そういう意味で、あなたのほうは要請をしていくが、要請に応じなかったらどうするのですか。それじゃ、要請の事情をまず建設省から、どういうお願いをしているのか、お聞きしましよう。そして、それに応じない場合は、自治大臣はどうするのですか。この緊迫した土地問題を大企業家にお願いをしているというだけじゃ、私は解決できないと思います。(江崎国務大臣「いい名案があるから、あとから」と呼ぶ)名案があったら説明してください。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 たいへんホットな問題をお取り上げいただいているわけでございますが、私ども、先ほど自治大臣のお答えにございましたように、年間必要といたします宅地の需要に対します供給数量の中で七割方を占めて、その供給に努力をしていただいております民間デベロッパーの役割りを、特に悪であるとは考えておりまません。しかしながら、公的機関による宅地開発と、直接国民に対する供給ということもまた非常に重要な役割りであると考えております。なぜならば、公的機関の宅地供給は、原価主義によりまして、非常に安い、良好な環境のものを国民に供給することができるからであります。  そこで、新住宅市街地開発法であるとか、あるいは新都市基盤整備法等で実際ある一定規模以上のまとまりのある都市づくり、町づくりの必要な土地につきましては、土地収用法の発動によりまして、民間大企業家の持つ土地であろうといなとを問わず収用できる形になっておりますし、いままでもたびたび発動してきております。今般の民間不動産大企業に対する要請は、そういった形ではなくて、宅地供給に緊急の対処策が必要であるという昨今の情勢にかんがみまして、民間企業もお持ちの土地がたくさんございますが、その中で、民間でも開発していいのだけれども、公的機関がこれを買い取ることによりまして開発が一段と促進されるような土地に特に目をつけまして、これに対して御提供方をお願いをしているわけでございます。もちろん、都市計画の手続によりまして計画確定をいたしますれば、収用対象適地になり得る土地もあるのでございますけれども、しかし、そういう手続を経ないで、早急に公的機関による開発に着手できるような土地を要請いたしております。しかも、その場合の価格は、収用委員会等におきましての適正価格、いわゆる適正な時価というものではなくて、当該企業が取得いたしましたときの価格を基礎とした価格を原則といたしまして要請をいたしております。  そこで、新聞情報にありましたように、企業サイドでは必ずしも十分喜んで協力するという体制にはなっていないように見受けるわけでございますが、今日までのところ、まだ返事をちょうだいいたしておりませんが、なるべくわれわれの要請に応じた御協力がいだけることと期待を今日のところしているような次第でございます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 大臣、いい方法があるということですから、ひとつ言ってください。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これはまだ交渉中ですからね。あまり先回りしてああだこうだと言いますと、世の中、できる話もできなくなりまするから、いま全部申し上げることもどうかと思いますが、これは、いまお話しがありましたように、やはり要請するわけです。幸い一流企業が土地を思惑の対象として買ったというのであれば、これはやはり、公的機関に、だれが見ても納得のいく適正な価格で譲り渡してもらうということが商業道徳の上から言っても大事なことだと思います。そうして、幸い、先ごろのモチ米等で私が注意喚起をいたしましてから、大商社等には反省の色もだいぶ濃厚なようで、土地会社においても、当然われわれの要請にこたえてくれるものと思っておるわけです。  それからまた、優良デベロッパーがみずから宅地開発をすることは、民間のエネルギーを活用することは必要ですから、当然今後も期待していかなければならぬと思っております。民間でつくった住宅が列をなして飛ぶように売れる。これは、自民党の経済政策が高度成長だといっていろいろ批判は受けますが、何といっても、国民所得が潤った証拠ですね。ですから、それをしも全部否定してしまうということは、これはいけません。だから、ここは自分がやるが、ここは公的機関でやっていただけますかということになれば、これはやはり話し合いの余地は大いにあると思うのです。  それから、国総法を通していただきますと、御承知のように、これは取引の段階ですけれども、中止勧告をしたり、あるいは買い取り要請に応じない商社あるいは人を公表したりするでしょう。そういうような例にならって、これは何々市においてぜひ必要だと思うけれども、どうも何々土地はお譲り願えぬというようなことが公表されたりいろいろしてまいりますと、地域社会を相手に仕事をしておる優良不動産会社としては、これはえらい信用に影響しますから、それはやれるもんじゃありませんよ。そう人を悪とみなさないで、善なるところを信頼してよくよく話し合っていけば解決するものと、これは相当確信を持って私はお答えできると思っております。うまくやりたいと思っております。まあ、見ておってください。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 私、これで質問を終わりますが、人を善と見るか悪と見るかでも、ほどほどですよ。民間企業が買い占めている全国の土地は、宅地適当地を含めて四十七万ヘクタール、これは国土総面積の二・一八%で、東京都の総面積の二つ分にものぼるという土地が全国的に買い占められているんですよ。あなたも御承知のとおり、地価がこんなに上がることは、公示価格が対前年比から言ってもこんなに暴騰を続けたということは、歴史上かつてないんですよ。そうして一方、あなたは、民間デベロッパーが建てた家は売れていくと言うが、一千五、六百万とか二千万とかいう家は売れるでしょう。しかし、ほんとうに勤労者の望んでいる安い家賃の公営住宅なんかは、くじに当たるのは、三十人に一人か四十人に一人じゃありませんか。あなたは、ほんの一部の上のほうだけを見て、大きなデベロッパーが建てた一千五百万とか二千万の家を買う人がいるのを見て、自民党の政策はどうだとおっしゃっているけれども、見る目は、もっと下を見なければならない。これはどちらが正しいか、歴史が判断するから、ここであなたといろいろ論争をしていてもしかたがないと思います。  最後に言いますが、自治大臣がそういう姿勢ですから、「住宅産業」の九月号で、三井不動産の社長の江戸氏がこう言っているんですよ。「しかし当の地方公共団体が民間業者に対してその土地の開発許可権を有し、開発に伴う公共負担をめぐっての注文をつける立場にある以上、その地方公共団体の意に逆ってまでも土地を取得するということは事実上はなかなかできないことである。したがって、民間が取得しようとしている住宅団地用の素地を、公共側が自己の住宅団地建設のために、言葉は悪いが横から手を出すような法の運用は、くれぐれも行われないよう当局にお願いしたい。」というのです。民間業者が買おうとしているところへ、地方自治体が横から手を出して買い取るようなことはしないでくださいということを不動産協会の理事長の江戸さんが言っているんですよ。これは全く自治体をなめた話ですよ。土地というものは地球の一部であって、個人がもうけるために買うものじゃありませんから、地方自治体がほしいというならば、地域住民のために地方自治体がまず優先的に手に入れるようにすべきであって、それを横から手を出すのは何ごとだというようなことを三井不動産の社長が言うなんということは、全く自治体をなめた話ですよ。ということは、江崎自治大臣の。民間デベロッパーも善人もいますよ、そう悪とばかり見るべきじゃないですよというような甘い姿勢と甘い態度がこういうことを言わせているのだと私は思います。だから、十分御注意をなさって、大企業の土地の買い占めに対してはもっとき然とした態度を自治大臣がおとりにならなければ土地問題は解決できませんから、その警告を発して私の質問を終わります。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは理由なき警告でありますから、ちょうだいするわけにはまいりません。私はもういまさらくどくど申し上げませんが、民間エネルギーの活用ということを考えなければならぬ。しかし。民間が、いま御指摘になるように、かりそめにも地方公共団体をないがしろにしたり、あるいは公共優先というたてまえを乱すようなことがあるというならば、その時点で善悪是非をきっちりただしていくべきだ。見ておってくださいという意味はそれを申し上げておるので一いまから相手を悪党呼ばわりをしながら、そのきびしい規制措置について私がここで声を荒らげてみることは、これはおとなげないし、また、正当な発言ではないと思います。ですから、今後をひとつ期してください。十分これらには公正に当たって、宅地化を促進したいというふうに考えます。

林百郎日本共産党・革新共同

○林(百)委員 それでは、私の質問はとにかく終わります。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長代理 関連があるので、これを許します。三谷秀治君。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 先ほど佐々木税務局長が答えておりましたが、農業奨励金、緑地保全補助金などを出しております自治体がある、しかし、これは、この宅地並み課税方式に反対する性質のものではない、こういうことをおっしゃったが、それは少し認識が足りません。たとえば京都の市街化区域農地に対する考え方が出ております。これによりますと、地域における農産物の供給を円滑にする、これが一つの原因になっておる。二つ目には、緑を豊富にする、こう言っておる。三つ目には、防災対策上からも必要である。この三点を指摘して、農地を維持する立場をとっておる。そして、農地には農地として課税すべきだとして、差額援助に踏み切る方針だと言っている。大阪でもいま検討を始めている。すでにいま踏み切りました自治体、これはさっき数を言っておりましたけれども、少し足りません。それ以後またできてきておる。この事態をどう受けとめておるのかということです。あなたは、宅地並み課税に反対じゃないとおっしゃいますけれども。こういう制度をつくりました論拠を見てみますと、宅地並み課税は困るのだという立場に立ってはっきりやってきている。この点はどうでしょうか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 市街化区域農地の新しい課税方式が適用されます都市におきまして、生産緑地保全を目的とする補助金というものについて、その交付をするという方針をきめております市の場合、いま、私どもの手元に、その交付が確定しておるという市が九団体報告されておりますけれども、その内容を見ますと、市街化区域農地とされております全部の農地がその対象としてやられているのではなくて、一定の要件のもとに緑地保全あるいは空地保全というような観点から行なわれているようであります。  そういう意味におきまして、それはそれぞれの都市の実情に応じて、その都市のいわば都市計画上の要請からそういう措置がとられているものというふうに私どもは考えて、したがいまして、これについて、私どもとしまして、特に別段の行政指導を行なうということを考えておらないということを申し上たわけでございます。  なお、今回の法律の成立が四月の未になりました関係で、各市の本年度の当初予算がすでに成立後に税法改正が行なわれたというようなこともありまして、各市におきましては、あるいは今年九月ないし十月ごろの議会においてこういう方法を行なうということを考えている都市もあるかと思います。そういう意味におきまして、いま確定しておりますものは九団体ということを申し上げたわけでございます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 全部の農地が補助制度の対象になっていないということからして、宅地並み課税の問題とは別個なんだという考え方は根拠のないことです。先ほど説明されましたように、全部の農地に適用するということは非常にむずかしい。だから、一定の選択をやっておる。しかし、この制度をつくりました根本というものは、明らかに、都市近郊における生鮮食料品の供給の問題だとか、あるいは緑地の問題だとか、あるいは防災対策上の防災空地の問題だとか、こういう観点というものを前面に出して実行されている。そのことは、あなた方のいまおやりになっている宅地並み課税という問題に対する一つのアンチテーゼなんです。  それで、特に、最近のように野菜の価格が非常に上がってきて、三〇%−八〇%も急騰しまして、需給が不安定な状況では、都市住民は、生活防衛のために、一坪農園などをつくりまして、その栽培に取りかからざるか得ないという状況が出てきておる。ですから、これは、単に家庭におきまして一坪農園で栽培するだけでなしに、地域的にも、国家的にも、一定の需給体制が必要になってきている。この間放送討論会を聞いておりますと、官房長官はこんなことを言っておりました。東京の物価問題を討論するにあたりまして、美濃部知事が近県に出荷要請をしなかったことが東京の生鮮食料の急騰の原因であると非難しておった。こういう論理が成り立ちますならば、府県単位でどうしても農地を確保するという必要がますます重要になってくるわけです。ですから、物価対策の上からも必要だという論理がでてくるわけなんです。この点についてはどうお考えですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 いま物価対策の問題として、A農地、B農地が住宅に転用されることによって野菜が上がるというのは、それはまた極端な話ですね。いままだこの間法律案が通ったばかりのところでして、現時点ですぐそれが影響するということにはなっていません。来年あたりそうなるということなら、これは三谷さんのおっしゃることも謙虚に耳を傾けなければならぬと思います。  それから、美濃部さんのことについて、どういうふうに言いましたか、私は官房長官の話を聞いたわけでありませんので、ちょっとよくわかりませんが、以前には、米の足りない時期には、消費地から生産地に出向いて謙虚に供出方をお願いするということが、日本の地方公共団体の首長の一種の純風美俗だったのです。あるいは、そのことについて、美濃部さんが、顔はやさしいが少しお高いというふうなことでも言ったのか、それは聞いておりませんからわかりませんが、純風美俗の問題という程度に、これは軽くお考えいただいておいてはいかがでしょうか。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 極端な話とおっしゃいますけれども、いまでさえこうなってきている。しかも、都市近郊における消費地と直結しました生産地というものが壊廃させられてしまうという事態になってきますと、いまでさえこういうよくない状態になってきておりますから、これがさらに拡大するという可能性は十分な蓋然性を持っているわけなんです。ですから、出てきたときの話だとおっしゃったが、それじゃだめなんですね。それじゃ政治は担当できませんです。出てくる条件について十分な検討をしていくということが必要であります。そういう観点に立ってお尋ねしているわけなんです。  もう一つは、過密都市の防災空間の確保の面におきましても、この農地が都市機能の重要な一部を占めている。ですから、これは税金が不均等だとおっしゃいますけれども、そこで、単なる農地という単純な見方でいきますと、あるいは不公平というふうなことが言い得る根拠があるかもわかりません。しかし、これは、都市を構成します重要な機能である防災空間である、あるいは緑地であるという観点から見ていきますならば、公園と同じようにものごとを考えていきますならば、税金が不均等であるというふうな論理をそれほど強調する根処はない。  そういう面から見まして、あなたの御説明を聞いておりまして、実際は都市の状況はあまり御承知ない意見だというふうに私は考えておりました。このいまの食糧自給農地としての位置づけ、それから防災空間としての役割り、それから緑地的な環境保全の役割り、これを評価すべきではないかというのが私の考え方でありますけれども、あなたはどうお考えでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 食糧につきましては、C農地をはじめ無指定地区がありますから、これはやはり農業生産地域として、それによって考えられる。  それから、災害のための予備地域と申しまするか、そういう地域、それから緑地空閑地、これについては、今後、各市町村を単位にして、県が御承知のように土地の利用計画を策定してまいります。したがって、そういう土地の利用計画において適正に盛り込まれていくことが望ましいというふうに考えます。もとより私はそういうものは必要であるというふうに思っております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 いまのA、B農地というのがその役割りを果たしてきましたし、現実に果たしているわけなんです。そこに問題があるわけです。災害対策上、緑地対策上、あるいは蔬菜その他の自給対策上、地域住民と地方自治体独自の農地防衛策をとる農地防衛戦争、これが起きてくるのは当然である。ですから、たとえば六月の二十五日に全国の革新市長が集まって、七十五名の市長が参加しまして、この宅地開発に伴います促進臨時措置法の法案に対して反対の決議をしておりました。これは御承知でしょう。この反対の根底にあるものは一体何かということを分析されたでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 税の不均衡を是正するということでこの政策が始まり、そして、農家にそういう有効な土地は宅地化してもらいたい、そのためにはこういう特別措置も行ないますということで、政府としてはあとう限りの妥当な線をいっているはずですが、世の中にはいろいろな考え方を持つ人がありますので、そういう反対の方も一部にはあろうかと思いますが、私どもとしては、まあ適正妥当なところを政策化したというふうに考えております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 地域の住民と密着しております自治体の動向や自治体の考えを無視してはだめですね。民主政治の根本は地方自治制度にあるわけですから、その自治体の動向を無視した、天下りの観念的な方針というものは成功しない。これははっきり示していますね。  そこで、この法案の前提としまして、重大な欠落としては、都市近郊の農地の持ちます土地機能の環境的な維持、これに対して非常に無理解だ。それから、都市の過密に対する認識の欠如もある。そして、もう一つこの法案で欠落しておりますのは、地方自治体の財政対策ですね。これは全部抜けてしまっている。土地区画整理事業の施行を義務づけておりますが、国が出しますのは三分の二なんでしょう。市が三分の一を義務づけられております。しかし、そのことを通じまして、ますます過密状態が進行するだけです。住宅建設に伴います道路、下水道、屎尿処理、幼稚園、保育所、学校などの行政需要がすべて市の負担にかかってくる。もちろん、これは、地方交付税とか国庫補助金の問題は一定のものがあるわけですけれども、しかし、こういう人為的な住宅増設計画に伴う特殊な対応策としては何一つ出ていない。これは大きな欠落ではないでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 自治省においては、あとう限りの地方債を認めたり、あるいは交付税措置をしたり、今後も継続的に努力をしていく予定でおります。  資金量においては、これがことし始まりましてから、あと半年ぐらいということになりますから、来年度は大幅にふやしていくということも可能でありまするから、今後に十分対処したいというふうに考えます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 あなたはまだ自治体の実態をよく御承知になっておりません。少し古い資料ですけれども、四年前に大阪の枚方市というところで団地が建設されました。そこで、負担と、そこから入ってくる収入につきまして調査したことがあるのですが、この団地の入居者一世帯当たりの租税負担が、個人市民税、固定資産税、軽自動車税、電気ガス税、都市計画税、償却資産税、たばこ消費税、法人市民税、全部含めまして五万九百九十九円でした。それが一世帯から出てくる市に対する税なんです。ところが、これに対して地方交付税が若干増加しまして、それを世帯別にして見ますと、一世帯当たり五百九十円になっておる。ですから、一世帯当たりの市に対する負担というものが五万一千五百八十九円でした。ところが、これに対しまして一世帯当たりの行政需要というものを調べてみますと、一般行政費で見ますと五万四百三十円になったのです。これは、児童福祉あるいは一般管理費、老人福祉あるいはじんかい処理、生活保護一切合わせまして五万四百三十円。投資的な事業費、保育所、幼稚園、小学校、中学校、これが一世帯当たり十二万七百六十三円になったわけです。合わせてみますと、十七万千百九十三円、差し引き、一世帯当たり団地がふえましたために十一万九千六百四円という持ち出しになってきたのです。  ですから、今日住宅建設が困難になっておりますのは、土地の問題だけではありませんですよ。要するに、地方財政の窮乏が、新しい負担の追加を求めるそういう住宅建設というものを許さないという事態になってきておる。こういう実情についてどのようにお考えになっておるのでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは、しばしば当委員会でも問題になりましたように、深刻な問題だと思っております。これは、やはり、都会に過度に集中することを排除するべく、今後地方中核都市をつくるとか、大都市に人口が流入しないような方途を講ずるとか、いろいろありましょう。いろいろありましょうが、この法律案に関する限りは、これは都市計画地域の市街化区域ということで、都市計画によって、専門家が、これは市街化になることが適当であるという前提で計画した地域の対策ですから、これによって人口がふえることによって、その都市全体の緑地が失われたり、また、野菜生産がそこなわれるとか、そういうことにはならぬ。そのために、専門家が、都市計画を長年かかって検討の上、議会を通して決定しておるわけですね。それに基づいたところの、いわゆる都市計画によるA農地であり、B農地であるというたてまえ、この前提が議論されないで、ただ局地的な議論をされて、全体の議論に都合のいいところだけ、すりかえると言うとおかしいですが、つけ加えられますと、非常な矛盾を来たしますが、そもそも、これは、十年単位には必ず市街化するところである、それが妥当であるという都市計画が前提にあるという点は十分御留意いただきたいと思います。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 私は、すりかえはしておりません。すりかえのほうは、あなたのほうがやっぱり専門家だ。議会のめしを長く食っていらっしゃるから、われわれが遠く及ぶところじゃない。  そこで、いまおっしゃいますように、都会への過度の人口集中を排除するということが必要だとおっしゃっていますけれども、いまおっしゃいました都市計画法、これはむしろ都会にますます人口の過度集中を進めるものだ。特に、三大都市圏、東京、名古屋、大阪周辺、このA、B農地だけが特に宅地化を進めるわけでありますから、この三大都市圏におきましてますます人口が集中する。これはだれが見たってわかることなんです。専門家が建てた都市計画とおっしゃいますが、大体、いまの政府の政策というのはみんな専門家の委員会にかけましておやりになっていますから、そうしますと、専門家の審議を得たものだから全部間違いがないということになると、政府のやっていることは全部間違いがないという論理になっていく。これは問題外なんですよね。  そこで、ひとつ具体的に申し上げますが、問題は、具体的な話でないとわからぬ。もう一つ大阪に大東市という市があるのですが、この大東市で、この三月から開発指導要綱を実施しました。この指導要綱によりますと、大東市内における開発は一戸建て以外は認めないというのですよ。一戸建てに限る。敷地は、一種の住宅専用地域では、一戸の敷地が百五十平米、それ以外の地域は百平米となっている。ですから、長屋とか、文化住宅とか、マンションは認めない。長屋、文化住宅の入居者では、担税能力が低くて、持ち出しがひどくなってかなわぬ、だから認めない、こういうわけです。こういう指導要綱をつくってきた。つまり、一戸建ての高給俸給生活者を対象として市民の選別をする、こういう指導要綱をつくっています。しかも、一戸当たり四十万円の負担金を課している。こういう手段をとる以外、大東市の市財政は立ち行かぬというわけですね。ですから、これは、地方財政の窮乏というものが地方行政をゆがめてしまっているところの具体的な実例なんです。こういう指導要綱とか、あるいはこういう実情に対して、大臣の所見を伺ってみたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 いまお聞きした範囲では、はなはだ不穏当なやり方だというふうに考えますが、私、実情をつぶさに知りませんので、実情に即してよく調査の上、また感想等は述べたいと思います。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 これは実情を調べていただけばよろしいけれども、違法性の問題とか何とかいうことよりも、こういう状態に市がなってきた、ならしめたという、体制自体の問題でもあるということですよね。ここを抜きにしてはだめだと思うのです。そういう実情にあるということなんです。  大阪府下に高槻という市がありますけれども、ここでもきびしい開発指導要綱を七月一日から実施しましたが、これによりますと、マンションの建設は地域的に階数を制限しております。地域住民の同意を得なければならぬことになっているわけなんですね。そうしますと、事実上建設が困難になってしまっている。それから、同市の日照権要綱というのがありますが、この日照権の要綱によりますと、三階以上の建築は建設困難になってしまっている。そして、この指導に応じなければ、電気、ガス、水道などの供給拒否を要請するというきびしいものなんです。これに対しては、地域の農事実行組合が反発しまして、十八組合、約三千人ですけれども、合同で、そういう処置をとるならば今後一切公共用地の買収には応じないという申し入れをしまして、市との間にもめております。こういう実情が出てきている。しかし、これも、こういうことがあるわいというような傍観者的な立場で見ておれるものじゃないんですね。これも、一つは、結局は地方財政の問題、それから人口の過度流入を阻止する問題、これが大きな原因になっておるわけですね。これについてどう考えておられますか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 人口の過度流入については、私どももその弊害を十分承知しておりますし、今後の施策においてこれを緩和する、適正な形に調整する、これが日本列島改造の一つの根本の思想にもなっておるわけです。したがってこれはぜひ推進したいと思います。  それから、不幸にしてといいますか、今日、過密状態になった地域においては、公共施設等の国庫負担率を十分引き上げて、地域住民に過重な負担になりませんように——そう申しましても、事実上過重になっておりますから、今後も、継続的な負担率引き上げ等によってできるだけ措置したい。それから、また、そういう地方都市の財源についても十分考慮したいというふうに考えております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 お尋ねしますと、考慮をしたい、善処をしたいとおっしゃるのですが、これは地方議会でも経験してきました。しかし、こういう臨時の措置法を出す場合には特別な事態が生まれてくるわけですから、それに対応する特別な処置というものを関連して考えていかぬとだめです。言われると、考慮するとか、あるいは善処するとおっしゃっているが、それでは、結局、その場面を糊塗するごまかしになってしまう。やはり、一定の方針というものがなくちゃだめです。しかし、それがありません。  もう一つは、横浜でもそうでしょう。横浜でも、住宅は最高十メートル、二階建てまで。新規開拓ですが、共同住宅は建てない、こういう方針で、農住都市構想が挫折したという実例がありますね。これも出てきている。つまり、いま、この宅地並み課税あるいは宅地促進法などによりまして、住宅の大量の増設、人口の集中はかなわぬというのが地方自治体の一貫した態度になってきているんですね。これに対して、この法案では、何一つそれに対応する処置がないわけなんです。それでいいでしょうか。そのことが、地方自治をこういうように造反せしめておる大きな根拠になってきておる。大きな欠落がある。その点はどうでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 中にはそういう実例もないわけではないと思いますが、ほとんどはそうでもない。  それから、これはドーナツ現象で、人口がだんだん郊外へ移っておりますね。それは埼玉県などが顕著な例だと思います。あるいは東京都内でも、三多摩地方にだんだん住居がふえる。これは、安い住宅を求めるということと、もう一つは、中心部はビジネス街、周辺部は住宅地域、そういうことになるならば、全体のバランスから言うならば、都市計画地域内のA農地、B農地というものはこのドーナツ現象に即応するものであるし、あなたがおっしゃるような、そう悪い面ばかりでなくて、なかなか感心するいい面もあるわけですから、政治というものは、いい面も着目していただきませんと……。ひとつ、そのあたりを十分御理解願いたいと思います。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 中にはそういう例もあるとおっしゃっておりますけれども、これはこれからかなり普遍的に広がっていく要素を持っております。いま税務局長が説明しましたのは九市でしたけれども、すでに交渉を開始しまして、ほぼ話し合いができましたのがもう十四、五市できております。府県段階におきまして、そういう処置を進めていこうという方針を固めておりますのが二つほどあります。そうしますと、あなたはさっき愛知県のどこやらの町が市に昇格したところを例にあげておっしゃっておりましたが、それは、特殊と一般をすりかえてはだめなんですよ。むしろ、これが一般的な傾向であるということを見ていく必要がある。  もう一つ指摘しておきたいのは、先ほど引例しました大東市というところですね。これは、ことしに入りましてもう二度水がつきました。去年の七月と九月にも水がついたのです。これは大東、東大阪、八尾地域で、七月で三万三千九百八十一戸九月で四万九千二百五十二戸浸水したのです。ことしになりまして二十ミリ前後の雨なんですが、これで、大東市におきまして、五月に三百三戸、七月に百七十三戸浸水被害を出しております。この主要な原因というのは、河川の流出係数を無視した宅造が進んだところに最大の原因がある、こういう分析をしております。  そこで、宅地開発にあたりましては、基礎的に整備すべき河川流量の問題などを全く無視して宅地化を無計画に進めるというふうな方針では、自治体は絶対納得しません。住民も納得しません。ところが、この法案を見ますと、そういう点につきましての具体的な国の責任が何一つ明らかになっていない。これも大きな欠陥になっていると思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 それは、これにはありません。これは別な法律で、御承知のように、新都市計画法もできたし、それから、開発の許可制度もあるわけでしょう。ましてや、不良デベロッパーの開発行為というものは完全にシャットアウトする。これはまじめにやっておりますよ。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 この法律にそれを盛り込む、盛り込まぬは別としまして、これだけの宅地開発をやろうという場合には、こういう被害の実情からしましても、その解決策というものを一方では取り上げながらやっていくということがなかったら、宅地化はますます進んでくる、ますます河川に一時的に水がはんらんしてくる、ますます浸水がひどくなってくる。この状態ではたまったものではない。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 御指摘の点を是正するいろいろな法律はかまえたわけですから、今後はそういうことはないわけですが、従来なかったわけではないと思います。きのうも社会党の山田さんが御指摘になっておった話を、私、実は、深刻に承っておったわけです。今後の開発許可等を通じまして、これは十分厳正にしなければならぬというふうに考えます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 この地域の問題などは、二十年来の課題なんですが、一向に改善が進みません。かつては、土手が破堤しましたときにだけ水が出てきた。最近は、土手がそのままなのに、どんどん浸水するわけですよ。そういう地域の状態というものについて、地域の住民というものはなかなか信頼感を持っていませんですよ。今後とおっしゃいますけれども、一向に解決していない。これは建設省が答えるべきでしょうけれども、時間がありませんからおいておきます。  そこで、こういう非常な欠陥があるのです。つまり、宅地化をしゃにむにやっていこうということで、それに伴うさまざまな自治体の財政対策にしても、国が施行すべき公共土木事業にしても、これとの関連において柱を立てていくという点が全く抜けてしまっているのですね。そこに一つ大きな問題が残されております。これはやはり考えてもらう必要があると思うのです。  もう一つは、この政府統計によりましても、農用地が一九六〇年の国土総面積の二〇%、一九七〇年では一七%に下がっている。急減してしまいました。裏作の減退という問題もあります。仮登記のまま放置されておる農地もある。こういうものを加えますと、実際の農地の減少率はもっともっと大きくなっている。そして、いま日本の食糧農産物の自給率というものは、カロリー計算で、一九六九年の六一%から七一年の五三%に急減してしまっている。食糧自給率がどんどん減少してきている。そういう中で、世界的な食糧不足の問題が発生してきている。ですから、輸入農産物価格が急騰してきている。大商社の買い占めなどによって国民生活が脅かされてきているという状態になっている。そうなってきますと、日本農業の破壊をこれ以上進めることはきわめて危険なことです。   〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕  これはできるだけ阻止しなければならぬ。その面からしましても、この宅地の促進というふうなことは好ましいことではないのではないか。むしろ、多面的な農業生産を奨励すべきことが、いまの日本の食糧の現状からしますならばきわめて重要な問題になってきているというように思うわけです。時間がないそうで、一つ一つできませんが、これが一つの問題です。  そこで、それじゃ住宅はどうするのか住宅はほっておけばいいのかというと、そういうことを私たちは言っておりません。この一、二年の間におきまして、大資本、大商社が買い占めた土地は、全国で四十七万ヘクタールという数字が出ておる。これは東京都の総面積の二倍、大阪府の総面積の二倍半になっておる。全国の既成市街地面積が五十四万ヘクタールといいますから、大体それに相当するだけの土地を一年の間に商社が買い占めてしまった。大手の業者が買い占めている。しかも、調べてみますと、この大部分が県外大資本、あるいはそのダミーの買い占めになっている。つまり、土地投機になってきているということが非常にはっきりしている。これを適正価格で放出させるということ、これは緊急に必要だ。だから、私たちは、農地は農業生産をどんどん高めていく、宅地は、こういう四十七万ヘクタールというふうな、いまの全日本の既成都市の面積に匹敵するだけの大商社の買い占めた土地の放出をやらしていく、これで解決するのだ、こういうことを主張しておるわけであります。これについてどう考えるか。  先ほどから宅地部長か何か、盛んに商社が悪であるというのは違うと言っておったが、悪とは何ぞや。自己の利潤のためには多数の公共の利益を無視してもかまわない、そういう考え方や行為を悪と言わずして、何と言うのか。それこそが悪である。そういう立場に立っている商社に対しては、厳正な法的な規制をやっていくべきである。農民は規制をして、農民からは土地を取り上げてしまおうとしているが、ところが、こういう土地投機に膨大な金を使っている大商社、大企業に対しては、お願いします、お頼みしますなんてことを言っています。これこそ不均衡と違いますか。税金の場合にあなた方が主張されますところの均衡のある措置をとっていくべきだ。これが私どもの考え方ですが、これについての大臣の見解をお尋ねいたします。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 食糧生産を農地において第一に考える、これは私も大賛成です。農業政策は、私ども自民党も非常に熱心ですから、これはっとにとってきた政策ですね。いま問題になっておるのは、市街化区域だけの、市街化することが適当であると思う地域の農地で、それは野菜生産適地ではありません。米の生産適地でもありません。農業をやりたい方は、調整地域やC農地や、楽な、また効率のあがる農地が幾らもありますから、どうぞそちらにおかわりくださいと言うのです。しかし、かってにおかわり願うわけにはいかないから、国として、あとう限り手厚い政策をいたします、ひとつ家作で利潤をおあげくださいというので、これは行き届いた政策だと考えます。  それから、第二の四十七万ヘクタールを大商社が買い取ったということですが、これは私も調べたわけではありませんが、一応共産党のお調べを認めるといたしましょう。しかし、これは間もなく暴落いたしましょう。見ておってごらんなさい、今度の土地政策で、しかも、国土総合開発法が施行されて、土地の利用計画、土地の利用規制が厳密に行なわれていくようになって、いま不足しておる住宅というものが充足されれば——ちょうど繊維が不足した時代に、一体いつまで繊維は上がるんだろうか、食糧が不足した時代に、いつまで食糧がこんなに希少価値が続くのだろうかという時代がありましたが、もういまはそうじゃありませんね。大体、二・七%の地域に五千三百万人も住んだり、一%の地域に三千百万人も住んでおるから土地が上がるのです。だから、日本列島改造を促進して、国総法をすみやかに通過させていただいて、国土の均衡ある発展調整をはかっていけば、商社が買い占めた地域というものは、横ばいないし値下がりをする時期もそう遠くない。私もまだ当分政治家でおるつもりですから、お互いに先行きをほんとうに見守ってみようじゃありませんか。  いま、学者の間でも両論あるわけです。いや、土地はまだ上がるのだという説と、いや、土地は間もなく頭打ちをして、暴落とまではいかないにしても、こういう都会地の隣接地は、相当だぶついた宅地供給によって、横ばいないしだんだん騰勢は静まるという見方をする学者と、両々あるわけです。私は後者をとるわけでありまするが、もうしばらく見ていただきたい。そして、政府もあらゆる土地政策と勇敢に取り組んでいこう、こういうふうに考えております。  それから、大商社の土地を入手するに対しては、適正な価格というのは、利息、事務費、そして年間の物価の高騰率といったものをあんばいした価格を言うのであって、だれが見ても不当なものを適正価格と言うはずのものではございませんので、念のためにこれもつけ加えて申し上げておきます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 土地相場の展望について、お互い議論しておるわけじゃないのです。私が言っておりますのは、これだけの大きな土地を一部の商社や大資本が買い占めている。これを当然公共のために吐き出させるべきだ。吐き出させる手段としてはいろいろあるでしょう。そういう立場、そういう方法によりまして住宅問題の解決を一方ではかっていく、そうして農耕を希望する農民に対しては農地を提供していく、それが一番妥当な処置だということを申し上げてきたわけです。  もう時間がないようで、さっきからだいぶそちらのほうでやっていらっしゃるからやめておきますが、ただ一つ申し上げておきますが、レクチュアで聞きましたところで、三万二千円、光熱費を入れまして四万円という賃貸住宅というものは、今日の労働者住宅としては決してメリットはないものだということはもうはっきりしている。一体、いまの日本の労働者の平均賃貸金は何ぼですか。これは、去年の調査では六万八千四百円。一万五千円のベースアップをことしいたしましたから、それを加えまして八万幾らにすぎません。それがいまの日本の労働者の平均賃金になっている。その八万幾らの収入しかない労働者に対して、四万の光熱費を含めました家賃を払えと言ったところで、払えるものではない。したがって、勤労者住宅をつくるのが目的だというこの宅地並みの課税の一つの柱というものは、全く根拠がないということです。  このことだけ申し上げまして、時間ですから、残念ですけれども、おいておきます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 簡単にお答えしますが、大商社の買い占めた土地というのは、あなたのおっしゃる意味はちょっと違うのです。商社の買い占めた土地というのは、既成の宅地ないし山林ですね。A、B農地は買い占めていないのです。買い占めているのがあるかもしれませんが、仮登記している。それは、きょうは来ておりませんが、この間農林大臣にも私はしかとくぎをさしておきましたのは、断じて転換させてはならぬぞ、断じて転換はしない、こう言うのですよ。ですから、今後都市計画地域の見直しをやる場面におきましても、これはもう持ち主が歴然としますから、相当そういう場面で規制していくこともできますし、御指摘の点はそんなに御心配は要りません。手配はいたしておきます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 買い占めました土地ということで、A、B農地とは言っていないですよ。山でも原野でもかまやしません。住宅が建てばいいわけです。そういうことを申し上げたのですよ。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 初めに、宅地化臨時措置法案の審議を行なうにあたりまして、私は次の三点を前提として質問するわけですが、一つには、地方税法の改正にする市街化区域内のA農地三千六百十二ヘクタール、B農地一万三千二百ヘクタール、合計一万六千八百十二ヘクタールに対する宅地並み課税の実施が決定したわけであります。二つには、日本列島改造論、あるいは政府の総合的な土地対策がこれから推進されようとしている。三つには、宅地並み課税、いわゆるむちに対してのあめとしてのこの法案が同時に提出されているということであります。  こういうような前提のもとに、私はこの問題に対して論ずるわけですが、一つには、市街化区域内の農地の宅地並み課税そのものについて反対である。二つには、日本列島改造論、あるいは産業人口のこれ以上の大都市への集中についてははなはだ疑問である。三つには、土地政策税制として、今回のむちとあめとを並べて考え、国民に対して強制あるいは誘導するという発想自体について大きな疑問を持っている。こういう三つの考えを私は持っているということをお含みおきいただいて、順次質問してまいります。  本法の前提となる宅地並み課税について、大都市周辺の宅地難解消ということで、田中総理が自民党の反対を押し切って実現させた市街化区域内の宅地並み課税については、自民党の中に、あれは失敗だったという声が強まっているということを私は聞いている。都市の中に生産緑地を確保するという名目のために、再び農地課税に戻そうとの動きが活発化しているようであります。このような事実というものが一体ほんとうに自民党の中にあるのかどうか。これは自由民主党ですから御自由ですし、いろいろな政策があることは自由でありますからけっこうですが、私ども選挙のたびにいつも言われることは、わが党は自由であり、民主である、自由民主党であるということですが、だから何でもいいんだというわけにはいかないと思うのですよ。なぜかならば、大臣はじめ皆さんにお尋ねしますと、わが党は政権担当の責任政党であるということもおっしゃられますが、そういう考え方が急速に出てきたということを、大臣は一体どのようにお考えになっておるか、まずその点をお尋ねしておきます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 A農地、B農地に対する今度の税の均分化による改正は、党内であまりむずかしい議論を呼んでおりません。それはよかった、まあ妥当なところへ落ちつけたじゃないかと言う人が大部分なんです。ただ、一時期、ちょっと困ったなという話がありましたのは、選挙の演説などで、これは名古屋の市長選ですけれども、三谷さんの属される系統の方面から、あの農地全体が宅地並みに課税されるような——これは、ような、ですよ。そういう説明があったのかどうか、そこにたいへんな誤解が生じまして、これは大騒動だというので、実際名古屋のかいわいであわてたという事例は私も耳にしておりますけれども、党全体としましては、だんだん事がわかってきて、なるほどということになっておるわけです。生産緑地等、いわゆる、また緑を戻そうということ、それからまた、営農の希望のある人にどう配慮をしていくかというような問題については、これは、今後の、その都市自体における土地の利用計画を待って処置すべきじゃないかということ、あるいは、それと並行してといいましょうか、そういう形でございまして、いま飛びはねた議論が直ちに実現するというようには思いません。何せ、二百八十三名もおるものですから、いろいろな議論があることは事実ですけれども、それが党全体としての方向づけにはまだなっていない。これは念のために申し上げます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それは、いま聞いたとおり、選挙のために、こういう大きな住宅、土地、都市対策の政策が党利営略に使われるおそれが出てくるし、何といっても、野党の立場というものは、政権を担当しておりませんから、大臣の所属している政党、自民党の考え方というものは非常に敏感に反映しているわけです。これは責任政党として当然責任を持っていただかなければならぬと思うのです。それが東京都議選を戦うためにうまくいかないとか、また、名古屋、大阪の参議院の補選といった、一連の都市の選挙にそういう考え方を利用されているということがちらほら新聞紙上に載るということは、われわれとしては、政府の考えていること、自民党の考えていることを一体どういうふうにとらまえたらいいかということに疑念を持つことは事実です。これはひとつお考えいただきたいと思うのです。これは政府の考え方ではない、党内の一部の意見であるというならば、私はそれでけっこうです。  そこで、A、B、Cの農地の立て分け方なんです。このA農地、B農地、C農地の立て分け方について、西ドイツの都市建設促進法を見ますと、農地であるかどうかということは、そのできていく生産物によっていろいろと判定されていく。ところが、日本のA、B、Cの農地の立て分け方は、土地の値段だけで判定している。こういう点でいろいろな疑問がいま出てきているのですが、やはり、都市人口に対する野菜もしくは農産物の供給の量という問題で、C農地とか、B農地、A農地ということを判定すべきだという、西ドイツ方式というものを取り入れなければならぬと思いますが、これはいかがですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 農地の判断を、いわば農産物の貢献度といいますか、そういうもので判定をするということは、あるいは、一つの考え方として検討に値するだろうと思いますけれども、現実の問題として、現在のそうした農業生産物というものが、特に畑作等において非常に多様化している現実の場合、はたしてそういうものが毎年度の基準として適用し得るかどうかという点は、私ども相当検討してみなければならないだろうと思います。現在価格を基準にしておりますのは、この農地が市街化区域内の農地である、そして、その市街化区域というのは、十年を目途として市街化されるべき区域というようなことになっておるわけでありますから、そうした都市施設の整備の段階に応じて、他の土地と同じような評価を進めていく、その一つの手がかりとして価格というものを用いておるわけでございます。この価格を使うというのは、そうした都市施設の整備状況というものがその価格に反映しているであろう、こういう観点からの判断であるわけであります。現在の段階におきましては、この市街化区域の農地についての区分というものは、その価格の基準というものが一番妥当なところじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そこで、私は行管庁にお尋ねしたいのですが、土地問題についての政府部内の不統一な見解、また、いろいろな問題等大企業、大資本の買い占めの問題等、この九月ごろに、その土地に関する行政監察がまとまるということを聞いておりますが、行管庁は、行政監察計画の中に土地問題をどのように盛り込まれておるのか。また、国有地の活用についてはいろいろと御提言がありましたが、これに対してどういう反応があったのか、この二点を伺いたい。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 お答えいたします。  行政管理庁といたしましては、四十八年度の監察計画といたしましては、住宅あるいは公害、あるいは物価というような問題を重要な柱といたしましてやっておるわけでございますが、その中で、住宅につきましては、その後、これを促進するために、問題解決の最大の障害はやはり土地問題であるという観点から、ことしの二月の二十一日でございますが、行政管理庁長官から行政監理委員会に、住宅対策のための土地行政の機構及び運営のあり方に関する検討を諮問いたしました。そして、同委員会におきまして、現在のこ問題に鋭意取り組んでおるところでございますが、行政管理庁といたしましても、この委員会で適切な改善策を見出していただくために、全力をあげてこれに協力するため、土地の調査を四月から実施しております。それで、現在調査結果を鋭意取りまとめておりますが、この調査結果につきましては、取りまとめ次第同委員会に提出いたしまして、その委員会の審議に資したいというふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 国有地は。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 国有地についても調査して、現在取りまとめ中でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そういたしますと、その提言はいつごろ出るのですか。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 提言は……。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 渡辺君に申し上げます。速記をとっておるから、一々発言許可を求めないと速記がむずかしくなるから、発言許可を求めて発言してください。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 提言は、私どもが調査結果を取りまとめます前に、もちろん監理委員会でいろいろ検討しておりますが、それで、調査結果を監理委員会のほうに提出いたします。そこでいろいろ多角的に検討いたしまして、その後に提言があると思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それから日程、これは大体いつごろ出るのかを聞いておるのです。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 提言の……。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 渡辺監察官、発言を求めて言ってください。速記をとっておるから、速記がとりにくいから、それで言っておるのです。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 提言の具体的時期については明確にわかりませんけれども、その審議をなるべく促進されて、早く出せるのじゃないかというふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 九月ごろ出すというと、もう七月ですね。来月か再来月なんですよ。そこで、中間報告もしくは最終のやつが出るか、私はわかりませんが、そこまで、部内で各省庁に対して、土地問題に関して行管からいろいろな提言が出るということを知っているのに、この席で、委員会の大体の日程もわからないなんというのはちょっと私は困るのですがね。それを言っていただきたいのです。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 その委員会の審議も、私どものほうの調査は極力早く取りまとめまして、そしてそちらへ出す。そちらからの審議の日程は、私が明確に何日と申し上げられないわけであります。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そうすると、その調査のまとまるのはいつですか。

渡辺睦雄行政管理庁行政監察局監察官

○渡辺説明員 私どもの調査は、いま、全国で、大体十七都道府県に実施いたしましたが、それを鋭意集計取りまとめ中でございますから、大体今月ぐらいには——その目途で取りまとめてそちらのほうへ出すわけであります。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 大臣、行管が実際にそういった住宅問題も含めた土地問題に関する各省庁に対しての提言をする調査が、今月中にはもうまとまるということなんです。これは非常に大きな問題でございますので、私はいま行管から御答弁をいただきましたが、今月中にはその提言がまとまり、さらにそれを委員会のほうへ出して、それが正式にまとまるということでございますが、こういうふうに土地問題で行管がいままでメスを入れてきたということについては、これは、やはり、非常にいろいろな問題が政府部内または各省庁にあるということを認識しているわけです。どんなものが出てくるか、私はわかりません。見てないのですからね。だけれども、その中の柱というものは相当出てくると思うのですが、これは、大臣、閣僚会議か何かでそういう議題が出ているのですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 土地問題につきましては、田中首相がほんとうに熱心でして、しかも、この高騰をどうにかして押えたい、また、宅地供給を促進したいというわけで、非常に力を入れておるわけで、それを反映して、行管としてもひとつやったらどうだというような相談があったというふうに聞いております。  そしてまた、それが出てくれば、当然、その線に沿って、土地政策推進に大きな参考として取り入れていくというふうに、私ども考えておる次第でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それはわかりました。じゃ、そういう点でひとつやっていただきます。  建設省にお尋ねいたしますが、住宅建設の関係についてですが、本法案の対象地域全体における住宅不足数は幾らあるのですか。資料によりますと、関東臨海百十二万三千世帯、東海二十三万二千世帯、近畿六十二万二千世帯、合計百九十八万七千世帯、昭和四十五年現在住宅が不足している。これが一点。これは数字を教えていただきたい。  そのうち、中高層の公営、公団、公社住宅に申し込んで、この地域ではずれた人はどれくらいか。これが二点目です。  三点目は大臣にお尋ねしたいのですが、こういう農住、農家の方々が住宅をやるのは、政府施策住宅に入るのか、民間自力建設の中に入るのか。第二次住宅建設九百五十万戸の中で、今回の市街化区域のA、B農地の中高層建築に対する融資は、宅地の促進についてどれくらい見込んでいるのかということから私は御質問しているのですが、これは政府施策住宅というんですか、それとも、民間が建てるのですから、民間自力建設なんですか、どちらなんですか。この三点。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 最初に御質問がございました、地域別住宅難世帯数の内訳につきましては、関東臨海百十三万三千世帯、東海二十三万二千世帯、近畿六十二万二千世帯、計で百九十八万七千世帯、こういう数字が四十五年の数字でございます。  それから、応募して落ちた者の数というのは、実は正しくつかんでおりませんが、一例をあげますと、公営住宅におきましては、四十七年度の応募者のうちで、一種、二種両方平均いたしまして、応募倍率約七・九倍ということでございました。それから見ますと、十二、三万戸建っておりますが、それも七、八倍の人が落選しておるということに相なろうかと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 農住住宅は、政府がこれだけの特別措置を講じて住宅建設に資しようというわけでありますから、広い意味の政府施策ということが言えると思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そうすると、政府施策住宅の配分率というのは、これをやることによって変わると認識するのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 政府施策住宅の実数としては変わりはございません。全体の九百五十万戸のうちで、大体三百四十五万戸というのをすでにいろいろ計画しておりますが、そのほかに、調整戸数というのがございます。それから、既存の計画戸数の中にも含まれるものと考えられますが、全体としてのワクは変わると思っておりません。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 第二期住宅建設五カ年計画の三大都市圏における住宅建設必要戸数は幾らあるのですか。このうち、実現可能の戸数は何戸あるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 全体の民間自力を加えました総数におきまして、三大都市圏では六百三万九千戸、それから、公的資金によります住宅は二百三十四万四千戸でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それに必要な市街化区域内農地の転用期待分は、面積は幾らですか。——では、私のほうで建設省からいただいた資料がありますからお読みいたします。「宅地並み課税法案により見込まれる住宅の供給戸数は、宅地並み課税されることとなる三大都市圏内のA農地及びB農地の合計面積は約一万六千八百ヘクタールであり、このうち五〇%が住宅用地に転用されるものとすれば、当該地域に建設される住宅の戸数は、かりに住宅一戸当たり土地百八十平方メートルを要するとの前提で算出すれば約四十六万戸である。」これはそちらからいただいたものですけれども、このうち、なぜ五〇%に見たのか、それと、百八十平方メートルを要するという算定は何から出したのか、この基準、これがわからないために私はいまお尋ねしているわけです。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 まず、最初に五〇%というのを出しましたのは、大体、過去におきます官民の割合等も考えまして、さらに、最近の関東におきますいろいろな土地等の活用される限度等も考えまして一応想定した、安全側に立って考えたということでございます。  それから、百八十平米の基礎でございますが、これも試算でございますけれども、やはりいろいろと使われると思います。一戸建ても建つと思います。タウンハウス、連続建てでございますが、これも建つと思います。中高層も建つと思います。それぞれにつきまして、二月建てでは大体六十五平米くらい、タウンハウスでは大体七十一平米くらい、中高層では約七十七平米くらい。最近の実績等によりまして、戸当たり敷地面積で想定いたしますと、一月建てが二百十七平米、タウンハウスが百十八平米、中高層が七十七平米。さらに、それがどのくらい建つであろうか、これも机上のプランでございまして、たいへん変わるかと思いますけれども、一戸建てが四割くらい建つかもしれない、タウンハウスが二割くらい建つかもしれない、中高層が四割ぐらいの面積で、それを加重平均いたしますと、百八十平米ぐらいというふうに一応推定してみたというものでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そこまで数字があるのでしたら、もう一つお尋ねしたいのですが、このように、約四十六万戸の住宅が建つということになりますと、公共投資は現在でもかなりおくれておりますが、新たに市街化農地の宅地化に伴う学校、道路、公園、下水道などの公共投資は一体幾らに見た数字が出てきていますか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 今回の対象になりますA、B農地は、どちらかといいますと、地価などもある程度高いところでございまして、すでに、まわりの関連公共施設がある程度整備されておるとわれわれ思っておりますけれども、さらに今後も整備の必要があると思います。その辺につきまして、具体的積み上げはまだやっておりません。今後、この法案でも通過いたしましたら、われわれ、地方公共団体と力を合わせまして、相当じみでございますけれども、各A、B農地等につきまして、コンサルテーション、一々聞いて回るという作業をやりたいと思っております。それらの結果等によりまして、実情に応じていろいろな積み上げをまたやってみたいと考えておる次第でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 たとえば、第四次の下水道五カ年計画の手直しが行なわれたように、建設省としては、これらの四十六万戸の新しい住宅ができることによって、現在計画されている道路または下水の建設五カ年計画というものの手直しはいま考えておりますか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 まず、最初に申し上げましたように、いままで宅地がなかったところが、こういうふうなことで農家の方々に協力していただいて宅地ができるということでございまして、総体の供給戸数の五カ年計画については、現在のところ、まだ、総ワクの変更等は考えておりません。したがって、住宅の五カ年計画にぴったり斉合したとは申し上げておりませんが、いろいろな意味で斉合しておると思います在来の五カ年計画等をこのために改定するということは考えておりません。ただし、最近のいろいろな環境問題等にかんがみまして、まだ建設省で省議決定したわけではありませんが、下水道につきましては、五カ年計画を相当大幅に改定したいと考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 市街化区域内農地をめぐる問題の中で線引きが行なわれましたが、全国で八十万ヘクタールと予想された市街化区域が、百二十万ヘクタールに拡大されたことに原因があると思います。そこで、本法案の対象都市では、当初予想面積は幾らあったのか。現在は市街化区域面積が五十二万六千八百十九ヘクタールになっておりますが、この問題から発想いたしまして、昭和五十年に予想される線引きの見直しに際して、農地所有者の農業継続の意思の有無を確かめた上で、今後農地として残すところと都市用地化するところとを明確に区分するために、もう一つ市街化区域の中に緊急宅地化地域というのを自民党さんが考えた。これは、八十万ヘクタールから百二十万ヘクタールに拡大されて、関連公共施設が間に合わないために、さらにしぼって、その中に緊急宅地整備地域というものをつくるんだという考え方から出たんだと思いますが、その辺のところは、大臣はいかが考えていらっしゃいますか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 いま先生の御質問の点は、先般都市計画中央審議会に市街化促進部会という部会からの報告のあったことではないかと思います。あの緊急宅地開発区域と申しますのは、A、B農地のほうではなく、C農地のほうにつきまして、緊急に、計画的に宅地開発をすべき地域として指定をしながら、そこでは組合をつくってもらって区画整理をやっていただく。もし、その組合ができないで一定期間が過ぎた場合には、公共団体がみずから施行するという内容の報告だと存じます。このA、B農地とは別の、外側のC農地のほうの問題でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それは、市街化区域が拡大して公共投資が間に合わないために、それに伴うところの緊急宅地地域というのをさらに小さく煮詰めて、そこへ集中的に十年間投資をするという考え方から諮問されたものだと私は思うのですが、建設省は、この百二十万ヘクタールの十年間の公共投資完備ということは、自信を持って言えるのですか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 百二十万ヘクタールの市街化区域の整備につきましては、法律に明定してございますように、おおむね十年以内に、少なくとも新市街地につきましては整備をしなければならぬということに相なっております。その方向で努力をしておるところでございます。はっきり十年で完成いたしますとは私は申し上げかねるのでございますが、おおむね概成はしたいというように考えております。  いまの緊急宅地開発区域につきましては、そういう意味で取り上げたのではございませんで、三大都市圏の住宅事情あるいは宅地事情が非常に逼迫しておるというところから、そこに早く公共投資をして、あるいは区画整理事業をして、ひとつ基盤をつくろう、こういう意味合いから出たものでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そこで、この宅地促進法案と昭和四十一年の住宅建設計画法との関係でちょっとお尋ねいたしますが、わが国で住宅、ことに公団住宅の建設が促進されない大きな理由は、土地取得の困難と地価の異常な高騰にあることはもう御存じのとおりであります。ところで、この宅地促進法案においていう宅地のうち、住宅建設計画法の第三条「公的資金による住宅」に関する定義、特に第五条「地方住宅建設五箇年計画」に関する規定のうちで取り上げている第二種公営住宅並びに第一種公営住宅建設のための用地確保については、具体的かつ特別の措置を行なうという考え方がはっきりしているのでありますか。その点がはっきりしていないと、このA、B農地の問題というものは明確にされてこないので、私は、この宅地の定義の中から、ただいま申しました住宅建設計画法の三条と五条についての御見解を聞いておきたいと思います。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 住宅建設計画法でいいます「地方住宅建設五箇年計画」の中で、特に公的資金のうちで公営住宅に関するものにつきましては、抜き出して府県別の計画をつくるということになっておりますが、実際を言いますと、これは届け出をいただくということになっておるわけでございます。届け出をいただいた数字で各府県別の全体計画をつくっておるということでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そうすると、A、B農地のところでは、この三条、五条を適用しての公有地拡大の問題というのはどういうふうに理解したらいいのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 公営住宅の敷地につきましては、やはり、A、B農地、山林原野その他の在来の宅地、いろいろなものが敷地に転用されると思います。それから、建てかえによります敷地もそのまま活用されると思います。それを含めて地方自治体の計画が報告されまして、地方の計画になるということでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そこで、関連いたしまして農林省にお尋ねいたしますが、農住構想というのはどういうものをいうのですか。

佐々木富二農林省農林経済局農業協同組合課長

○佐々木説明員 農住構想と申しますけれども、具体的な定義は必ずしも一定しておりません。一般的に言いますと、都市化に伴って無計画、無秩序な農地の壊廃が起こるのを防ぎ、計画的な都市開発をはかるために、土地所有者である農業者側の主導によって宅地及び住宅の供給をはかろうとする構想というようなことであろうと思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 緑農住区とは何ですか。

長高連農林省構造改善局計画部技術課長

○長説明員 緑農住区でございますけれども、この緑農住区という事業の設定の趣旨は、市街化調整区域並びに市街化区域のボーダーラインのところにおいて開発行為が行なわれて宅地ができる、あるいは市街化区域の中に農地が編入されて、依然として農業を続けたいという方が、自己の宅地を市街化区域のほうに集積する、それで、農地はまた市街化調整区域のほうに集積したいというような御希望があるときに、御援助しようという事業でございます。大体、県営事業として二百ヘクタール以上、団体営で二十ヘクタール以上、そのうち二分の一以下が市街化区域に入っておってもよろしいという趣旨でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 農村住宅団地建設計画とは何ですか。

佐々木富二農林省農林経済局農業協同組合課長

○佐々木説明員 農村住宅団地建設計画と申しますのは、これは、先ほど申し上げました農住構想というものが昭和四十三年ごろから一部に提唱されまして、それを受けて、農林省としてこういう構想の実施方式を開発するということで、四十五年度から三年にわたって、調査研究といいますか、そういうことをやったわけでございます。それが農村住宅団地建設計画ということでございまして、その推進のために、農林省が、四十五年度から五、六、七と三年間にわたりまして、計画策定のための補助金を出しております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 経済企画庁にお尋ねいたしますが、新全総計画の中の住宅公園方式とは何ですか。

北川博正経済企画庁長官官房参事官

○北川(博)政府委員 住宅公園方式と申しますのは、大都市、特に市街化区域内の問題でございますが、御承知のとおり、市街化区域内では、土地の有効利用がきわめて必要である。要するに、利用すべき土地がきわめて少ない。そういうところには、個々の住宅を建てるというよりは、極力集団的な家を建てまして、たとえば高層住宅等を建てまして、そこに緑地的な保全を行なう。いわば、個々が庭をつくってやるというよりは、一つの高層住宅を建てて、その周囲に大きな庭をつくる、公園をつくるというふうな感覚で考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 この四点について、建設省の御見解を一つずつお願いいたします。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 必ずしも専門家ではございませんが、一応見解を申し述べてみたいと思います。  農住、緑農住区、農村住宅団地建設計画、この三者に共通しておりますのは、農業経営者の方々、農地所有者の方々でございますが、その気持ちの中では、都市近郊にある農地の場合には、一部の土地は住宅を建設して、これを経営したい、しかしながら、同時に、一部の土地につきましては、依然として農業経営をしたい、この二つの希望をお持ちの方々が大多数である。これに対しまして、市街化区域、市街化調整区域の線引きというものは、ある意味で非常にむずかしい関係をこれに対して与えたわけでございまして、そういう関係から、本来の農民の方々の意思を何とかくみ取りながら、調和のとれた農村と調和のとれた市街地の建設というものを目ざしたいというところに問題意識があったのではないかと思うわけでございます。この三つをくるめまして、そのこまかい差異は別といたしまして、その基本的なものの考え方、問題の把握のしかたということは、ある意味では妥当な点がございます。町をつくるという場合に、やはり、そういうことをもある程度は考慮いたしまして、都市の建設手法というものをつくる必要があるのではないかということを、建設省も従前から考えておりました。都市局の一部、計画局の一部等も、農林省とともども、研究に当たってまいったのでございます。  そこで、今後の目的、方向でございますが、先ほど来都市局がお答えいたしておりますような生産緑地制度の都市計画法上の位置づけ、これを来国会を目ざしまして現在検討いたしておりますが、その先行きを見通しながら、それと合わせた形で、農住構想的なものの制度化をある程度はかってまいるべきではないかというのが基本的な姿勢でございます。  最後の住宅公園方式は、ある意味で、最近の環境整備ということと土地利用の効率化ということのかみ合わせという意味合いで、部分的には公的宅地開発あるいは公的の住宅団地建設等に取り入れつつあるところでございますが、今後ともそういう点の配意が必要ではなかろうかというふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そこで、大臣、私がいまなぜこの四つの問題を聞いたかと申しますと、都市の住宅を供給する土地というものは、宅地になるものはもう農地しかない。この農地をどういうふうにして住宅に結びつけるかということが、農林省は農林省のサイドに立って、いろいろと都市に御協力していこうじゃないかということで、それにはまず、昭和四十六年の農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法という長たらしい法律、これを約すと農住法と言うのですけれども、これが農林省のほうで出ましたね。これは、ばらばらに一戸、二戸と建てる人たちに対しては利子を補給してあげましょう、これが一つですね。二番目は、今度はもう少しまとまった地域、たとえば今度のやつがそうなんですが、市街化区域のA、B農地については、今度は高層だ、高層にするにはこういうふうに固定資産税もまけてあげましょう。区画整理方式では融資もしてあげましょう、それから金融関係も緩和させてあげましょうというやつです。その中で農住構想というのはどうか、緑農というのはどうかとなると、今度は大きな都市構想になってくる。そこで、もっと大きなのが田中角榮さんの言う二十五万都市の散在のやつの新都市整備基盤法ですか、こういう法律が昭和四十七年に用意されたのです。私もだんだんこう整理してまいりまして、土地というものの利用の方法が多角的になってきた。そこに新都市計画法の線引きの中の市街化区域という定義が明確にされなければならないので、両省、農林と建設で意見が多少違いがあるのじゃないかという気がしてならない。それはどういうわけか。大臣は、ただ土地を出せば住宅が建つとお思いになっていらっしゃるでしょうけれども、そうはいかないのです。お百姓さん側から言わせれば、たとえば緑農住区にしても、何とか団地にしても、何とか構想にしても、農家はここでやっていきたいのです。それをやっていくために、市街化区域の中で農家をやらせるかやらせないかということが、建設省との意見の食い違いが出てきた。やらせるためにはどうするか。方法は二つしかない。  一つは、土地区画整理方式でいくか、農業のほうも土地改良事業法でいくか、この二つしかないのですよ。農業を主体とするんだったら、土地改良法でいく以外にないのです。建設サイドに立つならば、区画整理方式でいかなければならない。これははっきりしていないのですよ。だから、私はさっきから聞いているように、何とか構想とは何だ、縁農住区とは何だ、新全総で言っている住宅公園方式とは何だと言ったって、そのやっていく方法は不明確だ。  たとえて言いますと、建設省都計発第一九号、四六農地B第五四八号、昭和四十六年三月十五日の「土地改良法の一部を改正する法律案の提出について」という中で、「土地改良法の一部を改正する法律案の提出について下記のとおり了解する。」として、建設省都市局長吉兼三郎、農林省農地局長岩本道夫、と、二人の判が押してある。その中に、「非農用地区を定める」これは緑農住区ですね。「土地改良事業(以下「特定土地改良事業」という。)が農業との調整を了して定められた市街化区域で」ここが大事なんですよ。「農業との調整を了して定められた市街化区域で行なわれることのないよう」大臣、だいじょうぶですか。お眠いようですけれども聞いてくださいよ。市街化区域では絶対農住構想などやってはならぬというのです。こういう指導でいっている。  ところが、「農村住宅団地建設計画の推進に関する調査研究等実施要領」制定昭和四十五年七月二十五日、四六農政第三七七一号、改正昭和四十六年六月二日、四六農政第二三八〇号によるとどうなっているかというと、「住宅開発地区が次の区域にあること。」として、「ア 市街化区域と市街化調整区域との区域区分のある地域にあっては、県知事が市街化区域として公示した区域」に限るとしている。  もう一ぺん申し上げますと、農村住宅団地、要するにこれからできてくる農村住宅団地の中でも、市街化調整区域じゃなく、市街化区域の中に、公示した区域に限って県知事がその推進をやっていけという指導をやっておきながら、昭和四十六年三月十五日では、こういうふうに二つになっていて、ここで、「市街化区域で行なわれることのないよう政令で所要の規定を設けることとする。」という、二者全く相反した指導の農村住宅建設計画というものが出てきたのですね。  そこで、困るのは、たとえば川口市の例を申し上げますと、農住都市構想の中で、そのどっちをやるかというのですよ。どっちの方法でやるか。土地改良法でやっていくのには、耕作物、農地を主体とするほうに住宅地を乗せるのですよ。そうでなくて、今度区画整理方式でいけば、絶対この市街化区域の中で改良事業というものは認めないのです。改良事業というのは、御存じのとおり、都市の住宅をきちっとするような区画整理方式に匹敵する農業の交換分合をやったり、減歩をやったり、いろいろなことをやって、もうりっぱに農業をやっていきますという土地改良事業法ですね。市街化区域の中で、この農住構想の中で、一体どっちを優先するか。これがいま行き詰まっちゃって大問題になっております。こういうふうに二つの相反した指導が行なわれておるけれども、これはどう理解したらいいのか。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 まことに、仰せのごとき問題が過去の経緯ではございました。現在まだすっかり解決がついているわけではございません。  そこで、昨年来、農協中央会等とも累次にわたる研究会を開いております。今後具体的な政策の立案に漸次入っていくわけでございます。その間で、先ほども申し上げましたけれども、市街化調整区域内は市街化を抑制すべき区域でございますから、農業経営を本旨とすることはできるわけでございますが、市街化区域内につきまして、これは十年内に市街化すべしと都市計画法上きめた地域内でございますから、そこで農業経営を本旨とするようなだんごの土地をつくるということが、現行法上はなかなか問題があるわけでございます。そこに、いまおっしゃったような両省のいままでの苦悩があったわけでございます。  そこで、市街化区域内の生産緑地問題がたまたま当国会の附帯決議等もございまして政府としてはいま詰めておりますが、その検討結果の方向づけというものが、やはり重大な影響を、この農住の基盤整備事業そのものの将来に投げかけるわけでございますので、その点の生産緑地制度の帰趨等を見合わせながら、相当規模にわたる土地につきまして、先ほど申し上げたような農民の方々の御意思に相当考慮を置いたような形での新しい町づくり、農業との調整、調和のとれた町づくりという方式を集大成していくという段階が参るのではないかというふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そういたしますと、これは大事なところですよ。よく聞いてくださいよ。生産緑地が都市計画法の一部改正法律案で盛られたときには、それじゃどうなるんですか。それはどうなるんですか。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 先ほどおっしゃいましたように、土地改良法の一部を改正する法律によりまして、土地改良事業の中でも、宅地、いわゆる非農用地としての換地処分ができる形になりました。ところが、やはり、土地改良事業でやるということは、農業の生産を高めるというところに法律自体の目的があるわけでございますから、土地改良法一条の目的を改正しないならば、市街化区域内でその事業をやるということはなかなかむずかしいというようなたてまえから、両局長の覚書にもなったわけでございます。  しかしながら、生産緑地制度そのものが都市計画法の中に盛り込まれるというようなことになってまいりますと、市街化区域内でも、そういった種類の事業が、位置づけが明確化されるということになってこようかと思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 農林省、そうしますと、農民を守る立場から言って、要するに、先ほどから言っている市街化区域のA、B農地をどんどん追い出されるわけですね。これからだんだん市街化の波で、ね。だから、自衛手段として、総合農政という立場の中から、菜っぱや大根を植えると同じ収益以上のものがあるならば、団地をつくって、アパートをつくって、それをさらに大きな規模で緑農住宅構想というものをつくってくるんだということを理解して、どれくらいの規模のところだったら、このくらいの面積だったら土地区画整理方式でやる、これくらいまで拡大されたら土地改良事業法でやるという、その定義というものをここで打ち出していただけませんか。

佐竹五六農林省構造改善局農政部管理課長

○佐竹説明員 お答えいたします。  先生は土地改良事業の性格をよく御承知でございますので、繰り返すことはいたしません。建設省側から生産緑地に関する具体的な構想についてお話しがありました段階で、その内容をよく伺いまして、私どもとしては態度をきめていきたいと思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そういたしますと、先ほどからその定義を聞いておりますと、もっともらしい定義ですね。そういうように農民を守らなければならないという定義を農林省が打ち出しておいて、じゃ、たとえば四十ヘクタールから百二十ヘクタールの大型団地開発をやるのには、農住法ではしようがないじゃないですか。それとも今回の宅地促進法でいくのですか、何法を使うのですか、これくらい大きくなってきたら。

佐竹五六農林省構造改善局農政部管理課長

○佐竹説明員 現時点におきましては、市街化区域は、先生よく御承知のように、十年以内に計画的かつ優先的に宅地化を促進すべき地域というふうにされておりますので、その中におきましては、先ほど宅地部長からお答えがありましたように、原則的に土地改良事業に基づく圃場整備事業は実施しないことといたしております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そうすると、さっきから述べていた、やっていくということは認めないという、その何とか団地とか緑農構想なんというのは、市街化区域の中ではできないということですか。

佐竹五六農林省構造改善局農政部管理課長

○佐竹説明員 ただいまお答えいたしましたように、原則的に実施いたさないということでございまして、たとえば災害復旧事業、それから、先ほどお答えいたしました緑農住区の制度等につきましては、両地域にまたがった、つまり市街化区域と調整区域にまたがった事業というのはございます。しかし、これも農林省の立場といたしましては、いわば市街化区域内で農業を継続する意思のある人たちを調整区域のほうに換地するために、必要最小限、やむを得ず建設省と御相談しながら進めていくわけでございますので、基本的な考え方におきましては、私が先ほどお答えしましたものと矛盾するものではないというふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 大臣、そうなってきますと、どうしても市街化区域の中で農業をやりたい、ただし国の宅地政策にも御協力したい、だから半分は住宅宅地のほうに供給して、残りは整備をしてやっていきたいというふうな願いが出たとして、たとえば農協や何かがあったにしても、これは絶対受け付けない、これはもうあくまでも区画整理方式でやる、こういうふうに理解していいのですか。

佐竹五六農林省構造改善局農政部管理課長

○佐竹説明員 先ほど御答弁申し上げました線で処理いたしております。原則的には実施することとはいたしておりません。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 大臣、こういう大きな問題になってきたのですが、そこで、都市計画法にも土地改良法にも左右されない第三区域制度というようなものを考えないかということを私は農住構想の中で持っているのですが、どっちの方法をとっていったら一番いいかということになると、いま言ったとおりになりますので、確かに、市街化区域の中では、これは市街化にするのですから——だけれども、今度は、生産緑地というものを都市計画法の一部手直しで法律にうたってもらうことになると、ここへ浮き上がってきたわけですからね。そうでしょう。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 昨日来建設省側でお答えいたしておりますようなことでございまして、生産緑地制度は、何とか来国会までの間に明確な制度化をはかりたいというふうに考えております。  さて、お尋ねの第三区域制度でございますが、農協中央会と私どもが相当回数研究会を開いておりました過程で、都市近郊の農地所有者の方々に対しまして、現実に、先生のおことばで言う、宅地化に協力するという面積部分と、暫定的に農業経営をやるが、将来は漸次宅地化したいという部分と、それから、永遠にというか、まあ、この世の中に永遠ということはございませんが、相当長期間にわたって、農業を本来の職業としてじっくりと取り組んでいきたいという面積部分と三つあるのだが、どういうふうに割り切ったらいいだろうか、このことが、実は先生がいま提案されました問題に非常にかかわりが深いわけでございます。ところが、農協中央会の諸君の御意見は、その第三番目のものが一つまり、相当長期間にわたって農業をほんとうにやるのだというもの、したがって、その面積部分につきましては、場合によっては、換地後市街化調整区域に落としてしまうというようなことができるわけでございますが、そういうようなものは、大体の意見が、農民としては選ばない。そういうものの配慮があると、今後にわたる農村住宅団地の計画というものはなかなか進みにくいですね。また、現に、四十五年以来三年間、いろいろ調査、指導を農林省がやりました農村住宅団地建設計画の現場の経験から言っても、それがむずかしいから、線引きの両境にわたってある事業をやって、こっち側に農業をやりたい人は調整区域に換地しちゃう、こう言ってもなかなか賛同が得にくかったことでもあるのだというような意見が相当強いものでございますから、今後にわたる検討事項でございますから、本日何も結論を申し上げるわけではございませんけれども、感触としては、第三区域制度を設けるというようなことはどうもむずかしいんじゃないだろうかという感じがいたしております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それじゃ、農住構想とか緑農構想なんというものは、市街化区域でだめならば、市街化調整区域にやるんですか。どっちなんですか。そうしたら、いままで指導してきたことが全部いいかげんなことになっちゃうじゃないですか。  そこで、二番目に、「農村住宅団地建設計画の推進に関する調査研究等実施要領」で農林省がやっている中に「選定基準」というものがあるが、「都道府県知事は、次に定める選定基準に従い、市町村を経由した農業協同組合の申請に基づき、農住計画推進地域を選定するものとする。」として、「(1) 農業協同組合が地域内における農業者の農業経営および住宅経営を」——ここが大事ですよ。「住宅経営を一体として指導することが、適当と認められる地域であること。(2) 当該地域のうちに、自然的、社会的、経済的条件を考慮して、計画的な市街地開発の可能な土地であって当該農業協同組合の組合員の所有するものがおおむね二十ヘクタール以上の団地」となっている。これが住宅開発地区というのだと言ってますね。そして、その三番目に、「住宅開発地区が次の区域にあること。」として、「ア 市街化区域と市街化調整区域との区域区分のある地域にあっては、」要するに、新都市計画法で市街化区域、市街化調整区域の区分をきめたところにあっては、「県知事が市街化区域として公示した区域」でなければならないと指導している。だから、私が言うのは、市街化調整区域で農業をやっていく、あるいは住宅をやっていくんだったら、大臣、農民の方が一戸二戸ばらばらに出していくのは、これはあとで私はまた質問しますけれども、農住法のときに出た法律の中にありますが、わずかに三十平方メートルくらいのところにお金を貸すのでしょう。三十平米なんというのは十坪でしょう。十坪くらいのところの農地に農住法でお金を貸してやっていては、どこの市町村や公共団体へ行ったって、そんな十坪くらいの開発は、宅地条例違反で許可してくれませんよ。だから、いま農家の方々が考えていることは、大型団地で、市街化区域の中で、宅地供給に協力もしましよう、だけれども、おれたちも、農地として残してもらいたいためには、農地改良事業法できちっと交換分合も整理してやっていきたい、しかし、県知事の指定した区域でなければだめなんだ——それが、さっきから農林省がだめだ、だめだと言うのだから、そういう構想は全部調整区域に持っていく以外にないじゃないですか。それだったら、調整区域に開発するんだったら、市街化区域のさらに大拡大ということにどんどんなってしまいますよ。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 ただいまの先生のお話しの中に、農住法の一戸当たり三十平米以上というお話しがございましたが、農住法を実施いたします場合に、利子補給をいたします対象といたしまして、一ヘクタール以上の住宅団地または五十戸以上の団地ということでございまして、その中の一戸が三十平米でなきやならぬ、こういうことでございます。

関谷俊作農林省構造改善局農政部農政課長

○関谷説明員 いまお尋ねのございました点について、若干制度的な問題も含めましてお答え申し上げますと、農住構想なり緑農住というものの中に、一つは計画要素、それから事業要素、この二つあると考えます。農住構想なり農住計画と言ってもよろしいわけですが、そういうふうに農地として存する地区あるいは緑地、それから住宅地区、そういうものの相互の配置を考えた一つの地域計画、こう考えますと、それは一つのマスタープランであったり、土地利用計画であったりする。こういうものとしては当然のことでございまして、これは市街化区域内及び調整区域の両者にまたがってちっともかまわないわけですけれども、先生のお尋ねのございました土地改良法の区画整理、いわゆる圃場整備事業とか土地改良事業として土地改良法を使うかどうか、これは若干質の違う問題ではないだろうか、こう考えるわけです。  たとえて申しますと、市街化区域の中で、かりに今回生産緑地制度ができたといたしますと、その生産緑地を取り込んで、緑地、農地、それから住宅を配置した一種のマスタープランなり、土地利用計画、これは農住とか緑農住計画という名前をつけてちっともかまわないわけです。ただ、その市街化区域の中で現実に土地をいじる事業について、土地改良法を使うか、あるいは区画整理法を使うか、これは、それぞれの事業法の、さっきの宅地部長のお話しにもございましたような目的なり、その内容規定で、どちらを使うのが適当か、ふさわしいか、こういう問題で、問題としては少し違うのではないか。ですから、従来の農住と申しておりましたものが、市街化区域の中と調整区域の両者にまたがっておるとか、あるいは、場合によっては市街化区域をもっぱら主体にして農住の計画をつくる、こういうことはちっともおかしくはない、こう考えるわけであります。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そうしますと、この覚書に「市街化調整区域の区分のされていない都市計画区域において特定土地改良事業を行なおうとする場合において」云々とありますけれども、この覚書では、指導と全然変わっていっちゃうんですね。これはどう理解するんですかね。

佐竹五六農林省構造改善局農政部管理課長

○佐竹説明員 お答えいたします。  御指摘の点は、市街化区域及び市街化調整区域の区分されていない都市計画において特定土地改良事業を行なおうとする場合において、その施行地域に用途地域が含まれているときは両方で相談してやる、こういうことでございますので、これは線引きはされておりませんが、しかし、そこで事業をやります場合、まあ、特定土地改良事業というのは、非農用地を捻出することを含む土地改良事業でございますが、一項の覚書の趣旨と同様な運用がなされるように、結局、用途地域が現にきめられておるわけでございますから、具体的な都市化の進展の見込みその他を考慮しながら、農業投資が無効にならないように事業をやっていこう、こういう趣旨でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 この一番目のところに、「農業との調整を了して定められた市街化区域で行なわれることのないよう政令で所要の規定を設けることとする。」と出ているじゃないですか。市街化区域では行なわれることのないよう政令で定めると言っておきながら、四十五年までは、県知事が市街化区域として公示した区域で、緑農地域の、要するに住宅政策と農業との指導を行なってきた。四十六年の覚書では、今度は、「市街化区域で行なわれることのないよう」云々となっているんですよね。そういうふうに変わっていっちゃった中から今度あめ法案が出てきたから、私はさっきからわからないと言っているんです。これでは言っていることが全然違っているじゃないですか。最初のほうでは、それが行なわれることのないようにしようと言っているんです。

佐竹五六農林省構造改善局農政部管理課長

○佐竹説明員 先生非常によくおわかりのようでございますので、私から御答弁するのもたいへん失礼でございますが、この覚書の一項の趣旨は、都市計画法の市街化区域の性格に関する規定から出ているわけでございます。要するに、計画的、優先的に十年以内に市街化を促進すべき区域で、農用地としての効率を高めるための土地改良事業をやるというのは、まあ、政策の矛盾でございますので、これは先生よく御承知でございますが、一応お答えいたします。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 私、もうこれ以上議論しませんけれどもね。要するに、どっちのサイドに立つかということなんです。これは農林省が一番よく知っている。農民の側に立ってやるんだったら、市街化区域の中で緑農計画とかいうようなものをやるときには、土地改良事業で進めてやったほうがいいんですよ。そうして農業を守ってあげろと言うんです。それで、半分は区画整理方式でやればいいじゃないか。だから、私は、その中間をとってやれと言っている。それは自民党でも言っていますよ。中西試案というのがあるじゃないですか。  これは大事な問題ですから大臣にちょっと聞きますが、農住区開発構想というのが市街化と農業の調整というんで、四十八年六月二日の日本経済新聞にこういうふうに対案として出ている。これはいみじくもこの問題をついているんです。自民党さんのほうでこういうものを用意して次の国会に出すという。(「そんなこと、自民党はまだきめておりゃせぬぞ」と呼ぶ者あり)あんたに聞いておりゃしないよ。(「きめておらぬのは事実だから言っているんだ」と呼ぶ者あり)きめておらなくたって、そういうことがあることは事実じゃないですか。だから私は聞いているんですよ。あるとかないとか、おたくの党のことはわからないから聞いているんです。あんた、あとから来てよけいなことを言わなくてもいいじゃないですか。大事なことでずっと続いて議論していたんだから。  それじゃきめないでいいです。こういう御計画がある。それならいいでしょう。事実あるんです。自民党の中にもこういう考え方があるんだから、さっきから私が言っているように、市街化区域の中の農民を守るために、農民のサイドに立って、たとえば安行の四十ヘクタールから百ヘクタールくらいまでのところは、この二つを併用していってもいいんじゃないかと思うのですが、いま言ったとおり、市街化区域という定義の中では、農地というものはできない。確かに私はよくわかるのです。農林省も言っている。だけど、その指導がまるっきりちぐはぐになってしまっているから、いまの総合農業政策の立場からこの住宅問題を論じたときに、朝令暮改のようになってしまうんじゃないかという危惧感から私はいま質問しているわけなんです。緑農構想とか、こういった大きな構想が問題になっているんで、そのやり方についての考え方が違ってきたことで聞いているわけです。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 御指摘のような場合についてでございますが、建設省側といたしましては、市街化区域内につきましては、原則として、土地区画整理事業等による当方の事業で市街化をはかっていきたいと思っております。その際に、今後の問題としてあります生産緑地でございますとか、あるいは当分農業経営を継続したいというような方々に対する問題につきましては、換地上の操作でそのようなことができるように配慮をしてまいりたいと思っております。  具体的に申しますと、たとえば用排水施設等につきましても区画整理事業で解決をしていきたいと思っております。原則として区画整理事業で処理していきたい、こういうふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 じゃ、まあ、それ以上のことは申しませんが、そういう大事な問題でございますので、ひとついろいろ御配慮いただきたいのです。  そこで、農住法ですが、農住法の特例の中に水田要件は適用しないことになっているが、なぜこのような特例措置を講じなければ住宅建設が促進されないのですか。これが一点。  それから、三大都市圏ですね。農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法によるところの、首都圏、近畿圏にはこのような該当はない、中部圏の十団地からの調べでも構想の実例はないという調査が、これは建設省でしたか、いただいたのですが、これはどうなんですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 農住法の特例として、水田要件の適用をしないといたしました理由でございますが、農住法におきましては、農地所有者等によります賃貸の住宅の供給を促進するとともに、水田の宅地化の実現を目的としてつくられた法律でございます。市街化住宅の建設並びに一定量の水田の宅地化を義務づけております。したがって、水田の宅地化を伴わない場合におきまして、同法の適用を受けることはできないということになっております。  ただ、本法におきまして、今回特定市街化区域農地の宅地化をより一そう促進したいということでございますが、宅地並み課税の実施に伴います農家の生活の安定をはかるために、必ずしも水田の宅地化を伴わない場合であっても、特にこういうふうな有利な利子補給等の対象といたしまして、農住法の前向きな施行をはかるほうが農民の方々のためになるということで、水田要件をはずした。水田要件がございますと、なかなか対象にならないところまで対象にして、今回の税金の増徴に際して転職なさる農家の方々の応援をしたいということでございます。実績といたしまして、兵庫県、愛知県、山形県、それから長野県等について実例がございますが、先生おっしゃるとおり、首都圏につきましては、現在のところまだございません。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 私の持ち時間が参ったようでございますし、あとの折小野さんの関係もございますので、残念ですけれども、保留しておきたいと思います。いつまでもやってるわけにまいりませんけれども、私は、この問題をもう少し掘り下げて、お時間をいただいてこれ以下をやりたいと思います。以上です。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 折小野良一君。

折小野良一民社党

○折小野委員 あと簡単に御質問いたします。  さきに、地方税法の改正によって、いわゆる市街化区域内農地の宅地並み課税というものが行なわれました。これがいわゆるむちと称せられるものです。それから今度のこの臨時措置法、これがあめと称せられるわけでございますが、こういうように、片一方でむちと称し、あるいはあめと称するというのは、やはり、一つの目的があってのことでございます。先ほど来いろいろお話しがございましたが、ただ単に税金面の不公平を是正するんだということだけでなくて、やはり、これらの地域に住宅をつくりたい、特に、大都市の住宅問題の解決の一助にというのが当然立法の目的であったわけでございました。  そういうような点からいたしまして、今回、このA、B農地につきまして宅地化の促進というようなものが行なわれるわけでございますし、この法律によりまして、一方区画整理を進めていく。また、一方、個人が住宅を建てる場合にいろいろの優遇措置を講じていく、こういうようなことで住宅を少しでも多く建てよう、大都市の住宅難をそれによって解消しよう、こういうようなことになってまいっておるわけであります。  ところで、その一つの区画整理でございますが、これにつきましては、これも先ほど来の質問に対する答弁にございましたが、全体のこの対象面積が一万六千八百十二ヘクタール、そのうちの約半分が区画整理の対象になるであろう、これを区画整理した場合には、約四十六万戸の家ができるということでございますが、その御説明の中で、約半分の土地ができたとすればということなんでございますが、これは、この法律が目標としておるところでありますか。単なる推定でありますか。この法律によって、この程度は、すなわち対象面積の半分は区画整理ができると、こういうことでお考えになっておりますのか、どうなんですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 先ほど来御説明してまいりましたのは、住宅用地に、たとえばA、B農地の面積一万六千八百ヘクタールのうち約半分が転用されることがあったと仮定いたしますと、という単なる推測でございまして、ほぼ予定をしているというところではございません。  それから、住宅用地に転用されます場合も、先ほど来申し上げておりますとおり、区画整理によるものもございますし、それから、公団、公社等の一団地の住宅経営によるものもあろうかと思いますし、いろいろとプランがあろうかと思っております。

折小野良一民社党

○折小野委員 いまの答弁によりますと、単なる推定の数字だというふうに承っておきます。せっかくこういう法律をつくって、一つの目的を達成しようとする場合に、少なくともこれだけはやるのだという目的があっていいのだと思うのですけれども、おそらく、いまおっしゃった推定の数字の中だと思いますが、その中で、どの程度はこの法律によってやれるのだというふうにお考えになっていますか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 土地区画整理事業につきましてお答えいたしたいと思いますが、仰せのように、一万六千八百ヘクタールありますA、B農地は、そのうちで、すでにもう区画整理事業等が済んだ面積が相当ございます。幾らあるか、これははっきりわからないのでございますが、昨日ごらんいただきましたような横浜の新駅の前でございますとか、すでに区画整理済みの農地が相当ございます。ですから、そういうものを差し引きまして半分程度、さっきの住宅のほうでも申しました半分程度は区画整理として出てくるのではないかという期待をしておるわけでございます。  おっしゃるように、幾らという目標がなければならぬのでございますが、私どもとしましては、いまだに区画整理の済んでいないものは、ほんとうはもう全部出てきてほしいわけでございます。全部出てきましても、国としてはそういう助成の道を受け入れるだけの準備もございますし、そういう方向で公共団体を指導してまいりたいというように考えておりますが、幾らというふうにお聞きになられますと、まあ、およそ半分程度は、というふうに現在のところ考えておりますが、多々ますます弁ずでございまして、まだ整理されないところにつきましては、できるだけ積極的に計画的に整理するように地方公共団体を指導してまいりたいというように考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 いまおっしゃったのは、半分ができたとすればという四十六万戸の、さらに半分ということなんですね。一応そういうところが目標であるというふうに承知さしていただきます。  もう一つ、この法律によりまして、住宅金融公庫の貸し付け、それから農住関係の利子補給というようなことで、個人の住宅建設につきましても優遇措置を講じて、住宅建設を促進しておられるわけであります。こちらの面では大体どれだけを目標にして考えておられるのですか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 本法によります公庫の応援措置といたしまして、一応初年度は一万戸くらいと考えておりますが、全体ではやはり十万戸くらいは対象になろうか一これもいまだ机上の相談でございまして、実際には、コンサルティーションをやりまして出てきましたならば、できるだけたくさん対象になるように、今後のことでございますので、予算要求等にもつとめたいと思っておりますが、試算といたしましては、十万戸程度出るんじゃあるまいかと思っております。  それから、農住の利子補給といたしましては、おおむね五万戸くらい出るんじゃあるまいかというふうに考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 せっかくの法律でございますから、できるだけ多くの目的を達成して、本来の目的である住宅難の解消につとめていただきたい。また、そういう効果があがることを私ども期待するわけであります。  ところで、その計画を進めていくに際しまして、本年度は、この法律が通ったといたしましても、一年まるまるというわけじゃございません。ですから、どの程度行なわれるかわかりませんが、ただいまおっしゃった全体計画の中で、本年度の目標としては大体どれくらいできるというふうにお考えでございますか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 現在考えておりますのは、公庫のものでは約一万戸農住で約二万戸くらいは本年度でできると思っております。

折小野良一民社党

○折小野委員 区画整理のほうは、本年度の事業量として大体どれくらい考えておられますか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 区画整理事業につきましては、いろいろな準備、調査に時間を費やす事業でございますので、今年度中に事業計画が成立するというものはおそらくないであろうというふうに考えております。いろいろな調査はできるだけたくさん出てくるように指導していきたいと思います。

折小野良一民社党

○折小野委員 ところで、ことしは初年度でもありますし、そしてまた、準備というものもありますので、当然やむを得ないということになるのでしょうが、区画整理をいたすにいたしましても、住金のワク、農住のワク、あるいはその他の関連施設、この法律でいわれる国あるいは地方団体の援助、こういうような面もいろいろ関連をして出てまいるわけであります。本年度は、もう、申し上げるまでもなく、これに伴う予算というのは全然計上をされていないはずでございます。これはどういうふうにお考えになるのか、今後補正予算等で追加されるのかどうか、その辺の予定をひとつお聞かせをいただきたい。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 公庫資金の貸し付けにつきましては、先生がおっしゃいますように、年度途中から発足する制度でございますが、現在賃貸住宅で約二万戸分、分譲住宅で六万三千戸分、計八万三千戸分を予定いたしております。  公庫の事業と申しますのは、お客さまがあって、申し込みを受け付けてから貸し付けるというものでございますので、毎年度事業変更のワク内で一万戸くらいは大体吸収してまいっております。そういう意味で、公庫のほうは、必要があれば、将来申し込みが非常に多ければ変更することがあろうかと思いますけれども、現在のところでは、既存の中でうまく吸収されるのではないかと思っております。  それから、利子補給のほうも、本年度から始めました特定賃貸住宅の関係の利子補給金、農住の利子補給金等がございますので、大体二千戸程度のものがもし出ました場合でも、当該年度におきましては十分消化できるのではないかというふうに考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 せっかくこういうような制度ができまして、それを実行していくということになってまいりますならば、せめてそれだけの効果においてプラスがなければおかしいのじゃないかと思うのです。区画整理につきましても、一般的な区画整理はもちろんいろいろ行なわれておりますでしょう。しかし、この法律で特別な優遇策というものを講じてやられる以上は、そのような区画整理がいままでのものに新たに加わっていかなければならない。また、加わっていくのが当然だと思います。  それから、住金その他の対象になる住宅にいたしましても、いままでの予算があるから、その中からやりくってということは、一応、操作としてはそのとおりかもしれませんが、しかし、この法律をつくって、せめてA、B農地だけでも宅地化していこう、それだけでも住宅難の解消に役立てていこうとする以上は、やはり、ただ単に予算上差し繰っていくというだけでなしに、それだけ効果をプラスしていかなければ意味のないことだというふうに考えます。特に、住金あたりにおきましては、私どもの聞き及んでおるところでは、今日まででも一般住民の要望に対して十分こたえていない。たとえば宅地担保の中高層住宅の資金等におきましては、大体希望の半分くらいしかかなえられていないというふうに聞いております。この資金のワクをふやすだけでも、実際は住宅をふやしていくことができる。しかも、今回こういう制度ができたのですから、それだけまた効果をプラスしていかなければならない。それに応ずる体制というものは当然とっていかなければ、せっかく法律をつくった意味というのは一つもないんだというふうに考えます。  ですから、そういう意味におきましては、今後も十分ひとつ対処していっていただきたいというふうに考えるのですが、特に、ことしここに出てくる住金面につきまして、そういう点の気持ちをひとつお聞かせいただきたいと思います。

山岡一男建設省住宅局参事官

○山岡説明員 先生おっしゃいますとおり、表面づらは土地担保賃貸で九九・何%と言っておりながら、実資は大体七七%くらいになっておるかと思います。その点につきまして、われわれ、現在、関係各省ともいろいろと、協議をいたすようにいたしておりますが、おっしゃいますとおり、今後につきましては十分努力いたしたいというふうに考えております。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 現在、五ヘクタール以上の公共団体施行の区画整理事業につきましては、道路特別会計のほうから助成をいたしております。今回のこのA、B農地の要請区画整理事業につきましても、同様に、道路特別会計から助成をいたすことにいたしてございます。ただ、この場合に、普通の公共団体施行の区画整理でございますと、その補助基本額を算定いたします場合に、十二メートル以上の都市計画道路の改良事業費が幾らかかるかというのをはじきまして、それを限度にして補助金を出しておるような状態でございます。  今回のこの要請区画整理事業につきましては、この十二メートルという道路の基準を少しく下げまして、八メートルまで都市計画道路としてきめまして、それを基準にして補助金を出したいというように考えておりまして、非常に有利な取り扱いにしたいというふうに考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 いずれにいたしましても、現実に具体的にやっていただかなければ、法律ができただけではなかなか事業の効果はあがらないわけであります。もちろん、この直接の予算は住金の予算であり、あるいは建設省所管の予算であろうかと思いますが、しかし、同時に、自治省関係でも、いろいろと、それぞれの関係市の財政についての配慮というものもなければなりませんでしょうし、あるいは、あわせて起債の問題も出てまいろうかと思います。特に、この問題が自治省所管と言い切れるかどうかわかりませんが、自治省の関係から出てまいっておる事業でございますので、そういう面では、自治省においても、特に事業が十分に推進され、その目的が達成されるような配慮をひとつお願いしておきたいと思うのでございます。  それに対する自治省の、特に本年の取り組み方、こういう点について御意見があったら、お聞かせをいたただいておきたいと思います。

福島深自治省財政局指導課長

○福島説明員 自治省といたしましては、御指摘にもございましたように、こういったことに関連をいたします事業は各省で所管をいたすものでございますから、各省の公共事業等の予算の優先配分等につきましていろいろお願いをしていかなければならないと考えております。  なお、自治省といたしましては、この問題に対しては、やはり、人口が宅地化によりまして急激にふえてくる、それに対処するというような面から取り組んでいかなければならないと考えておるわけでございまして、現在各省ともいろいろ協議をいたしまして、義務教育施設等につきましても、御案内のような制度がとられておるわけでございますが、自治省自体といたしましても、地方債の配分の問題、あるいは交付税の算定等につきましては、十分配慮してまいりたいと考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 ところで、昨日現地調査に参加さしていただきまして、横浜市、川崎市のA、B農地関係の実態というものを数カ所見せていただいたわけでありますが、そこで私が端的に感じましたのは、一体、農地とはどういうものを農地と言っているんだろうかということでした。確かに、これがA農地だ、これがB農地だというふうに指摘をされましたので、なるほどこれがA農地か、これがB農地かということで見たのでありますが、しかし、あの実態から見ますと、そこにそういう農地があるのがきわめて不自然であるという状態がありました。  それから、また、それを取り巻いておりますところの雑種地との比較において、農地との差がほとんどないというような面もございました。また、それが農地ならば、最近は、いわゆる米の生産調整ということで遊ばせておる農地というものはあちこちにたくさんあるわけでありますが、それと、見せていただいたA、B農地とどういうふうに差別をしていったらいいかというような点も大きな疑問として残りました。  いずれにいたしましても、専門家がいろいろやっておられることだと思いますが、私どもしろうととして、税法上、特に地方税法上、固定資産税の評価という立場に立って、農地というものはどういうものなのか、一体どういう基準をもって農地というものをきめられておるのか、そういう点わからなくなったわけですが、どうぞひとつ教えていただきたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 確かに、きのうの実例は、交通の条件でありますとか、その他の事業をあわせて視察をお願いするということで、A農地にいたしましても、宅地化の非常に進んでいる地域にありました関係で、農地の問題についてやや疑問を生ずるような形になったと思うのでございますけれども、私どもが農地を判定いたします場合には、現在の農地法なり、あるいは不動産登記法の規定の趣旨を中心にして判断をしておるわけであります。  これが市街化調整区域になりますと、現在は農地法の規定がそのままかぶっておりますので、この判断は、主として農地法の規定をそのまま適用される土地が農地であるという判断ができるだろうと思いますが、市街化区域になってまいりますと、実質上農地法の適用がされないということになります関係で、農地であるかどうかという点が、やや疑問になる土地も出てくるということになるかと思います。  現在、農地という場合には、まあ、字句どおりの解釈をいたしますと、耕作の用に供されている土地である。そして、田というのは、用水を使用して耕作をしている土地であり、用水を利用しないで耕作しているものは畑であるというようなことになっておりますけれども、市街化が次第に進行してまいりまして、特に昨日ごらんいただきましたような中原街道の周辺は、最近非常に宅地化が進行してまいりましたために、農地だけが孤立して残っておるというような状況になりますと、その判断にやや苦労する場合が出てくるわけであります。  ただ、この場合におきましても、その土地が従来から農業の用に使用されてきておるという過去の実績、あるいはまた、その農地を使用している人が、やはり、農業として、業として耕作をしておるというところで、その所有者の職業の実態と、それから、その土地のいままで利用されておった経緯というものもあわせて判断をしなければならないだろうというふうに考えておるわけであります。したがいまして、現在、休耕地等におきまして、何にも転用しないで休耕地のままになっております土地は、やはりその農家がなお農地として使用するという限りにおきましては、一応農地として判断をしていくということにいたしております。それから、水田を土盛りをいたしまして宅地として転用するつもりなのか、あるいは畑に使うということにするのか、こういうようなことになりますと、これはある程度専門的な判断も必要かと思いますけれども、若干の時日の経過というものを見ながら、それが転用される状態にあるのか、あるいは畑にして使用するのかということを実地に判断をしていく、こういうことにいたしておるわけでございます。  それから、また、それでは家庭菜園やなんかの場合とどう区別しているのかということになりますと、家庭菜園の場合は、その家屋の一かまえの中で、その小部分の土地が、いわば自家用の野菜をとるために耕作されているということになりますので、その場合には、やはり、その一かまえの土地を見て、それが家屋の維持をしておると見られる限りは宅地でありましょうし、そしてまた、これが業として耕作されておらないという点から、そういう意味で区別をしていかなければならないのではないかというふうに考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 いろいろおっしゃることはわかるんですが、しかし、きのう現地であのような現況を見まして、それならこうだから、こちらが農地であり、こちらが宅地であるというはっきりした区別というものはほとんどつきかねると思います。はたしてそれを業としてやっておるのかどうかということもわかりませんし、また、業としてやっておるというのは、はたしてどういうことを言うのか、あるいは、その人が得ておる所得のうちのどの程度をその農耕から得ておれば業としてやっておるということが言えるのか、その辺も非常に疑問があります。たとえば、きのうも、田と見られるところもございましたが、しかし、いまおっしゃるように、用水を使っておるかどうかということになりますと、これはわからないと思います。あそこの場合用水が流れてくるところもありませんし、おそらく、現在は天水を使っておるんだろうというふうに考えられるわけであります。  そういうような面から見ますと、これには何とか基準を立ててやってまいりませんと、市街化区域内農地というふうに言いますけれども、あれがはたしてそういう農地であるのかどうか。これは常識的に見ましても、あるいは客観的見ても、そういうふうに言えるような状態にはないというふうに私は考えるわけです。こういう点につきましてはどうなんですか。それぞれの固定資産税を賦課しております地方公共団体というのは、一定の基準を設けてやっておるのでしょうか。あるいは、いまおっしゃるような考え方を基礎にした判断でやっておるのでしょうか。その辺はどうなんでしょうか。実際の運用で……。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 考え方としましては、ただいま申し上げましたような考え方を基本にして判断をしておるわけでございます。  ただ、具体的に、一応現地に当たって、これが耕作の用に供しておるかどうかを判断いたしましたのは、昨年の課税にあたりまして、耕作ということが一応要件になりました際に、これがいわば耕作を放棄されたような、あるいは耕作を擬装しておる農地であるかどうかということを、農業団体等の方も参加していただいて判断をしたわけでございます。その辺のところで、ことしの判断が、一応去年の実績等をもとにして判断が行なわれたであろうと考えておりますけれども、区画整理地に近いところでの農地になりますと、耕作していることがはたして農地として見るべきかどうかという点については、非常に疑問な状態があったことは確かでございますが、これが雑種地か農地かということになりますと、いまの段階では農地として判断せざるを得ないというような形での判断ではなかったかと思います。

折小野良一民社党

○折小野委員 今回の宅地並み課税の一つの目標は、結局、税が不公平であると見られるものを何とか是正したいというところにあったわけであります。といたしますと、現実にいろいろ見た状況からいたしますと、それは、結局、実際の取り扱いがはっきりしていないどいうことと、客観的に見た場合、筋の通った農地あるいは宅地、雑種地というものの区別がなされていないというところに一番の原因があるように考えられます。確かに、きのう見た状況では、家庭菜園とほとんど変わらないようなA農地を農地として評価をし、農地として課税をし、その隣の宅地を、それの何百倍というような宅地課税をする。これは不公平が出てくるもとになるのは当然のこと、だと思います。また、区画整理が行なわれておりまして、ほとんど埋め立てて、雑種地という状態の中で、従来それは畑をつくっておったのかもしれませんけれども、多少の農作物がつくられておるという程度の状態を見ますと、片一方は非常に高い税金で、片一方は非常に安い税金ということは不合理ではないかと考えるのは当然なことだろうと思います。ですから、こういうような実際の扱いというものを、一つの基準を立てて、現況並びに客観的な見方、そういう面を考慮してやっていきますならば、税の不公平あるいは不公平感というものも非常に少なくなるのではなかろうと考えるわけであります。そういう面では、自治省あたりの指導が大切じゃなかろうかというふうに考えます。  特に、きのう聞いた話の中では、川崎市にA農地がないということです。これは、従来A農地と見られておったものはあった、しかし、よく調べてみたら、これは全部法人の所有であった、だから、それは話をしてやめてもらった、こういうことなんです。農地法上から言って、農業関係の特殊法人は別といたしまして、その他一般の法人が農地を持つということはないはずなんであります。ですから、これは調べてみればすぐわかる。ところが、そこまで調べてみないでほうってあったために、いわゆるA農地というようなかっこうで、市街の中心部で、非常に高い地価のところに、外見上耕作をしながら農地と見られるような土地があって、しかもそれが非常に安い課税で、不公平な処置をされてきておる、こういうところに一つの大きな原因があるんだというふうに考えます。  したがって、農地とは何ぞやという問題、これは私どもしろうととしての率直な疑問なんです。しかし、それによって税金が大きく違うわけですから、それはやはり十分指導していただいて、納税者が納得できるような評価なり、あるいは課税なりをしていくことが大切なことではなかろうか。しかも、それに対しましては十分市町村を指導していただくことも特に必要なことであろうというふうに感じたわけであります。  そういう点について、自治省としては今後どういうふうに処置しよう、あるいは対策を講じようというふうにお考えになっておりますか、その点をひとつお聞かせいただきたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 私どもも、現地に当たりまして幾つかの事例を見ておりますと、確かに、A、B、Cの三段階の農地の間に、耕作の態度についていろいろ差があるということは、一般的には感じられるところでございます。ただ、一体どういうような耕作の状態があった場合に、これは農地でないというふうに判断をするのかということになりますと、やはり、それぞれの現地に当たって判断をしていかなければならないであろうと考えますし、これを一定の基準で示していくということはなかなかむずかしい問題でございます。特に、A、B農地というものは、大体は道路に沿った地域でございまして、実際に、農耕の条件から見ますと、非常に悪い地域にございますが、作物の生育状況等から見ましてもあまりよくないということから、現実には、私ども、判断が非常にむずかしいと思っております。  それに、もう一つの問題としましては、農地については非常に低い課税をしていくという関係で、農地に対する調査がやや不十分であったという点もなきにしもあらずということで、昨年の段階におきまして、耕作の有無を判定する際に、意外にたくさん、いわば雑種地が見つかったというような事例もあったわけでございます。もう少し調査の目を、私どもも農地関係につきましても注げるように、調査体制を整えるように指導してまいりたいと考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 現地をいろいろ見ますと、いろいろ教えられるところがあるわけです。そういう点については十分指導してしかるべきであると私ども考えます。  それに関連をいたしまして、これもいろいろと今日まで論ぜられてまいっておる問題でございますが、いわゆる生産緑地という考え方は、現在、建設省においてもいろいろと考慮されておるわけでございます。私どもは、そういう考え方それ自体には別に反対するわけでもございませんが、しかし、きのう見せていただいたA、B農地の中の、現在農耕地と考えられておる地域、こういう地域の実情を見てまいりますと、あれがそのまま生産緑地になったのでは非常に困ったものじゃないかという考え方が一面しないわけじゃございません。さっきちょっと申し上げましたが、たんぼがある。それが、確かに見た目にはたんぼでございますが、しかしながら、それは用水によってまかなわれておるというわけでもありません。ただ単に天水をためて、そこでたんぼが耕作されて、排水も非常にきたなくなっている。ああいう状態のまま放置されるということになりますと、これはもうボウフラのわく原因になってまいりましょう。むしろ、きのう見たところの状態あたりでは、もうボウフラもすみつかないような状態であります。こういうような状態がそのまま市街地のまん中にあるということは、その地域の環境を決してよくするものじゃございません。  そういう点等から考えますと、生産緑地の考え方というのも、よほどしっかりした考え方で、一つの基準というものをつくって、しかも、生産緑地らしい生産緑地をつくっていくということが特に大切なことじゃなかろうか。特に、それがたんぼ等でございました場合には、周囲が宅地化してまいりますと、必然的に用排水というものがだめになってきてしまうわけです。そのことによって、農地も農地としての機能をだんだん果たされなくなっていってしまう。それだけでなしに、かえってそれが環境を悪化させていってしまうというようなことになってまいります。ですから、生産緑地とする以上は、そこで十分な営農ができるようにして、むしろ、模範的な営農がそこで行なわれておるのだというようなものをつくっていくということでなければ、生産緑地というものをつくる効果はないというふうに考えております。  現在のA、B農地、特に大都市の市街化区域内のA、B農地というようなところにおきましては、私も全部見たわけじゃございませんが、おそらく、そのような意味の、ほんとうに生産緑地を指定していいようなところは数多くはないんじゃないか。むしろ、早く整理をして、そして都市の環境を整備する、そういう面の都市計画というものを進めることのほうがより緊急の課題である、そういうような地域が大部分であるというふうに私は感じたわけでございます。  現在、建設省におきましていろいろと検討をしておられる途中であるというふうに聞いておりますので、具体的なものはまだ固まっていないかと思いますし、まあ、私の考え方にこだわる必要はございませんが、建設省で考えておられます生産緑地というもののアウトラインでもお聞かせいただけますと幸いだと思います。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 先ほど申し上げましたように、生産緑地制度につきまして、ほんとうにただいま検討に着手したという段階でございます。したがいまして、まだ具体的にどうこうということを申し上げる段階に至っておりません。この制度の検討にあたりましては、非常に貴重な御意見でございますし、都市計画的な見地から、いろいろこういった制度はきめていきたいと思っております。

折小野良一民社党

○折小野委員 私の申し上げているのは、別に、特別貴重な意見じゃないのです。ああいう現地を実地にごらんになったら、だれでもおわかりになるわけです。現在A、B農地と言われております地域の多くは、大都市のスプロール化に、悪く言えば取り残されたかすみたいなところです。ですから、そういうようなところをよくしていくということは大切なことなんでして、そういう意味で、現状というものを十分お考えになって、いろいろな施策を講じていただくということが非常に大切なことじゃなかろうかというように考えます。  現在のA、B農地を今後宅地化することによって、もっと悪いような環境をつくっていくということでは、何のためにこういう法律をつくり、何のために助成をし、何のために優遇措置をやっていくかわからないわけなんです。したがって、そういう点は十分に現実をつかんでいただいて、よく見ていただいて、そして、その上でよりよい施策を講じていただきたいと思います。  私は、実は、A、B農地をいろいろ見せていただいて思ったわけですが、従来私どもが主張しておりますような、どうせ将来都市化が進むのであるならば、この際A、B農地とともにC農地まで含めて、そして十分な都市計画を早急に進めることが必要だ。この点につきまして、現地を見せていただいた上で、なお私自身の主張が正しいのじゃないかというふうに考えるわけでございます。結局、都市計画が進まない。そのために現在のようなA、B農地が残っていってしまっております。C農地も含めまして、市街化区域は今後十年内に都市化するということにはなっておりますが、これも放置されてありますと、やがて現在のA、B農地と同じようなことになっていってしまう、結局、行政がそれをあとからあとから追っていくにすぎない、こういうようなことで、金はよけいかかる、効果はあがらない、こういうことになってまいります。  いずれにいたしましても、C農地は今回のこの対象にはなっておりませんが、しかし、これは市街化区域でございますから、都市計画を進めていくには一向支障はございません。できるだけ早く都市計画を進めていただく。特に下水ですね。こういう面につきましては、できるだけ促進をしていただいて、そして宅地としても、あるいは生産緑地というようなことで残されるというようなことになったにいたしましても、それがりっぱに効果のあるものとして残されていくように、積極的な施策を特にお願いをしておきたいと考えております。  それから、これもきのう見たところで感じたわけでございますが、現在の宅地、これは非常に貴重な土地でございますので、できるだけ有効に使われなければならないことは、これはもう当然なことでございます。数少ない土地を住宅地に使うということでありますならば、もちろん環境問題も考慮しなければなりません。と同時に、少しでも効果的にその利用をはかっていく、効率化をはかっていくということが必要であろう。ところが、きのう見ました農住アパートは、参りましたときは午後でございましたが、ちょうど西日が一ぱい当たっておりました。確かに、環境のいいところにいいアパートが建っておる。しかし、ここに住んでいる人たちは、この西日に困っておるのじゃなかろうか、夏はおそらく暑いのじゃなかろうかということで、私たち外から見たわけなんですが、どうして東西向きの住宅を建てたのか、これだけ広いところで、これだけ環境のいいところで、南向きの住宅がどうして建てられなかったのかと聞いてみましたら、こういうことなんです。一人の所有の一筆の土地に一棟のアパートを建てなければならない、といたしますと、そこが矩形で南北に長い土地であるといたしますと、効率化という面から考えましても南向きの家は建てられない、やはり東西の家しか建てられない、それは何人も一緒におるが、その土地その土地でアパートをつくっていかなければならないので、現在のこの一筆の土地で建物を建てなければならなかったのだ、そうでなければ認証されなかったのだ、だから、結局、南向きの家を建てるのがいいのですが、東西向きの家しか建てられなかったのだ、ということなんです。それで、その所有者は並んでおるのですから、その土地全体を合わせて建てればいいという考え方が当然あるわけですが、しかし、それじゃ認証されませんと、こういうわけなんです。そういうようなおかしな制度が現在もまかり通っておるわけであります。そのために、せっかく建てるアパートが健康的でない、住むのに快適でない、効率的でない、こういうことになっておるわけなんです。そのアパートは去年できたわけですが、いまなおそういうような制度の障害があって、私どもが考えるように、家が、もう少し合理的に、もう少しよく建たないものかと思うのですが、それができないということなんですが、こういう点についてはどういうふうにお考えですか。

河野正三建設省計画局宅地部長

○河野説明員 まことに仰せのごとき問題がございます。  それから、一筆のところにアパートを建てて、ちょうど中間の均等間隔の筆のところが駐車場あるいは公園に該当するというようなことになった場合には、その地主が収入があがらないから困るというようなことで、非常に環境上いい団地が、できないというようなこともございます。そこら辺の問題を区画整理を中心にしまして解決するというようなことで、建設省のほうでは、関係方面の要請を受けまして、ずっと検討を進めてきておるわけでございます。おそらく、来年度出ますところのいろいろなC農地を含めました対策の中にそういう諸点は織り込まれるのではないかと思うのでございます。

折小野良一民社党

○折小野委員 ただいま申し上げましたような具体的な問題は、いまおっしゃるように、区画整理とかなんとかいろいろな方法をうまく考えればできるはずなんです。そしてまた、できなければおかしいと思うのです。今後何十年住まわなければならない住宅が、わずか一片の指導で、あるいは、何かきまりがあるのか、通達があるのか知りませんけれども、そういうようなことによって、そういう状態で建たざるを得なかったということはまことに残念なことだと思います。こういう問題は今後も非常に関連してくる問題でございますので、ひとつ十分実情を見ていただいて、そして、適切な指導をやっていただきたい。相手方はそういうことがわからないのですから、区画整理でやればよかったと、それは言えますでしょう。しかし、そのときにはそういう指導はされなかった、そういう点については何ら知識を持たない、こういうようなことでございますので、結局ああいうような建て方をしたというのが現実になされてしまったわけなんです。ですから、こういう面につきましては、今後は、行政の運営面におきましてもひとつ十分考えていただきまして、せっかくやる仕事を少しでもいい仕事にすべきだと思います。特に、土地につきましては、わが国においては非常に少ない土地なんでありますから、できるだけ効率的に利用するということは特に大切なことであろうというふうに考えるわけでございます。そういう面に何か支障があることがありましたら、そういう面の改善もぜひお願いをいたしたい。また、指導面についてもよろしくお願いをいたしたいというふうに考えます。  それではあと一つお願いいたしますが、この法律の一つの大きな目玉になっております区画整理なんですが、一般の区画整理の方式にはいろいろあるわけなんであります。今度この法律におきまして、地域住民が要求をしたら、それぞれの市で区画整理をやらなければならないという義務づけをしてある。ここが一番のきめ手になっておる点だというふうに考えます。しかし、現実の区画整理といいますものには、地域住民から要請があって行なわれるということはほとんどないのであります。もちろん、今日までも、地域住民が主体になって組合をつくって、組合施行の区画整理をやるということはいろいろ行なわれております。しかし、それはやはりそれぞれの自治体が中心になってそういう話をかけて、そうして組合ができるようにすすめて、技術的にもいろいろ指導をして、そうして組合施行の区画整理というものが行なわれるわけでございます。それがほとんどの組合施行の区画整理の実態でございます。  そういう点から見まして、今回、このA、B農地につきまして、区画整理を少しでもやりやすいようにということでこういう方式がとられておりますのですが、私は、これだけで十分な成果があがろうとはとうてい考えられません。やはり、区画整理を進めるにつきましては、それぞれの関係市の当局が、極力、それぞれの地域について、地主その他をすすめて、そうしてこの法律で掲げられているような方式をとる、こういうようなかっこうにしていかなければ、現実にはなかなかできないんじゃなかろうかと思います。  したがって、ただ法律に書いたから、これでA、B農地の区画整理が進んでいくというふうにお考えになっておりますならば、これは間違いじゃなかろうか。むしろ、それぞれの市に極力すすめていくという方法をとらなければ、さっきおっしゃったのは、半分はできるんじゃなかろうか、半分できたらというようなお話しでございますけれども、なかなかそう容易にはできるものじゃないというふうに考えられるのですが、いかがでしょうか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 お話しのように、この区画整理事業というものは、技術的にも、それからいろいろな制度の面からも非常にむずかしい仕事でございます。したがいまして、おっしゃるように、要請がすぐに出てくるとは全然考えておりません。むしろ、お話しのように、市の職員が地元に行きまして積極的に要請をする——要請すると申しますか、いろいろな技術的な援助なりをいたしまして、この法律に書いてございます事業概要を市のほうでつくってあげるというようなことまでしませんと、おそらくこの区画整理は出てこないだろうというふうに思っております。お話しのように、そういう形で私ども公共団体を指導したいと思っておりますし、公共団体のほうも、この要請をただ単に待っておるというようなことはおそらくないものと考えております。  お話しのように、積極的に地元に入りこみまして、いろいろな意味でのPRを行なうように指導していきたいというように考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 その区画整理に関連をしてでございますが、市町村が区画整理をやります場合には、その財源として、いわゆる保留地をとって、それを処分してその財源に充てるということになっております。今回のこれによる区画整理につきましては、その保留地をできるだけ少なくするという方針のように伺っております。それはそれなりでけっこうなんでございますが、この保留地処分についての考え方は、ただ単に、その財源を生み出すために保留地というものをとるのか。その辺、制度としては、どういうふうな考え方で保留地というものをとるということになっておるのでしょうか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 保留地は、区画整理事業の費用に充てるためにとる土地でございます。したがいまして、その区画整理事業費以外に土地の処分金を充てることはできない仕組みになっております。

折小野良一民社党

○折小野委員 といたしますと、その保留地はできるだけ高く売ったほうがいいということなんでしょうか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 保留地の処分につきましては、施行規程に明定するようになっておりまして、その処分の方法等について明足することになっております。建設省の指導といたしましては、この保留地がどの程度とれるかによりますけれども、少なくとも、競争入札によりまして高く売るというような指導はいたしておりません。その保留地を処分することによってその辺の地価をつり上げるというようなことはできるだけいたさないように、適正な価格で処分するように指導しております。

折小野良一民社党

○折小野委員 適正な価格で処分するということは非常にけっこうなんですが、その保留地の処分の方法ですね。通常入札で払い下げるということになるのだと思いますが、その処分の方法についての根拠は何によって行なわれておるわけですか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 これは、区画整理を行ないます場合に、施行規程というものをつくることになっておりまして、施行規程の中に書くように、たしか政令だったと思いましたが、きめてございます。

折小野良一民社党

○折小野委員 実は、市町村が市町村の土地を売る——土地だけじゃないですが、その売る場合には、自治法に契約についての規定があるわけなんです。一般原則としましては、物を売る場合には、できるだけ高く売ればいいということになっているわけなんです。ですから、最低の札を置いて、それよりか上回る最高のもので落とすというのが原則になっております。ところが、そうしますと、現在地価が非常に高い時期でございます。結果的に、地方公共団体が地価の高騰をあおるという形になってまいります。これを非常に憂慮されてだと思いますが、所沢市におきまして、区画整理の保留地を一般市民に払い下げた。しかし、できるだけ安くといいますか、いまおっしゃる適正価格ですね。地価の高騰の時期ですから、できるだけ高くならないようにということで、上の線を引いて、そうして一定の上限を置いて入札をやった。ところが、市町村の一般の入札制度として考えますと、これは自治法に違反をするということになるのじゃないかということになるわけであります。これについて、自治省の行政局長は、これは違法のおそれがあるというふうに言われたわけなんですが、しかし、それは何かほかの論拠があってされておるならば、それに基づいてやられるわけですから、それは差しつかえないと思いますが、その点はどうなんでしょうか。

今野博建設省都市局技術参事官

○今野説明員 ただいま政令と申し上げましたが、法律に、処分の方法について書くようにという規定がございます。したがいまして、いままでも、対立法かと存じますが、少なくとも、区画整理の保留地の処分によって、区画整理法に基づいてなされるものでございまして、決して違法であるとは思っておりません。

折小野良一民社党

○折小野委員 では、これで終わります。どうもありがとうございました。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 次回は、明十三日金曜日、午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午後六時三分散会

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