地方行政委員会 第40号
- 発言数
- 258 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1973/07/05
会議録
○上村委員長 これより会議を開きます。 この際申し上げます。 去る六月二十九日、地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案について山口鶴男君から提案理由の説明を聴取いたしましたが、その説明の一部について、同君から訂正の申し出がありましたので、委員長において処置いたしましたので、さよう御了承願います。 ————◇—————
○上村委員長 内閣提出にかかる地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案及び山口鶴男君外五名提出にかかる地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。島田安夫君。
○島田(安)委員 私は、ただいま議題となりました二つの法律案につきまして質問いたしたいと思いますけれども、きょうは大臣が見えておりませんが、幸いに有能な政務次官がおいでになっておりますので、大臣でないとお聞きできないような件につきましては保留いたしまして、とりあえず、政務次官なり、あるいは担当の政府委員にお伺いしたいと思うわけなんです。 まず、具体的な質問に入る前に申し上げますが、この法律案件につきまして、昨年の国会で附帯案件が出ておる。今回改正されております内容を見ますと、この附帯案件の中で処理されずに改正されないものがあるようでございますけれども、私があえてこの問題を引き出しましたのは、大臣並びに政府におきましては、私どもが院の決議において行なう附帯条件というものをどのように考えられ、あるいはどのように処理されるべきであると考えておられるかということについて私はいささか疑念を持っておりますので、質問に先立って、明らかにその考え方について示していただきたい。 たとえば、具体的に申し上げますと、昨年度八項目にわたる附帯決議がなされております。この中で、今回改正案として示されております内容と対比いたしますと、全然放置されておるものがございます。これはどういう理由によるものか。私の一つの考え方としましては、法案の審議にあたって、あるいは議決をするにあたって、この附帯決議というものは、政府において真剣にこれを取り上げ、できるだけすみやかに具体的な措置をしろということだと思うわけでございますが、ほとんどの議案で、われわれ立法府、議会というものは附帯決議をします。これは、国民の要望に基づいて、われわれがこうあるべきだという一つの理想的なものを示しながら決議するわけでございますから、最優先に取り扱わなければならないと思うのですけれども、従来、ややもすると行政府というものは、やれやれこれで法案の議決も得た、これはおいおいと、というような甘んじた考え方があるんじゃないかと思いますので、まず、この点について政務次官の御答弁をいただきたいと思います。
○武藤政府委員 先生が御指摘されました点は当然のことでございまして、院の審議の過程において、国民の声を十分反映をさせながら附帯決議を付されるわけでございますから、それを尊重することは、行政府として当然やらなければならないことでございます。この地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律案につきましての附帯決議が前のときにも出されておりまして、当然、それについてもできる限り努力をしてきたわけでございますけれども、正直言っていろいろ財政的な問題もあることは御承知いただけると思います。あるいはまた、すべてが国家公務員の年金との関係その他があるわけでありまして、そういうものとのかね合いというものもございます。そういう面で、自治省だけでできる問題とできない問題があるわけでございますから、その辺は十分御理解をいただけると思いますけれども、まだ措置のできていない問題につきましては、一日も早くそういう方向に向かうように、今後とも一生懸命やってまいるつもりでございます。
○島田(安)委員 いま、政務次官のほうから非常にいい答弁があったのですけれども、要は、実行だと思います。 そこで、この答弁につきましては保留しておきますので、大臣に、あとで、こういうものの取り扱いについて、どのように省内に指示し、どのように将来考えていくかという点についてお伺いをしたいと思います。というのは、せっかく附帯決議をいたしましても、従来これがほとんどなおざりになっておるのじゃないかという気がいたします。今国会におきましてもいろいろな法案が出ておりますけれども、ほとんど附帯決議がつく。何か附帯決議がつくことが慣行みたいになっておる。それは、一つには、与野党の調整上そうした弾力的な取り扱いもしなければならないということもありますけれども、しかしながら、その内容は、一つの法律なら法律を施行するにあたって、そうあることが当然理想的であるということと、あるいは、国民的な要望を踏まえて、この程度は国でやるべきだというような内容がほとんどでございます。これは各省にわたる問題だと思いますけれども、しかし、自治省あたりはこういう問題について——特に、自治省の所管される事項というのは、府県あるいは市町村に非常に影響することが多い。そういう意味からも、そういう附帯決議の取り扱いについては、この際、従来の考え方を捨てて積極的に取り組んでもらいたいというのが私のこの問題を取り上げた意味でございますので、この点につきましては、あとでまた大臣に、具体的なものを二、三あげまして答弁を求めたいと思います。 次に、法案の内容でございますけれども、今回提案されております改正案をよく読んでみまして、厚生年金制度、共済制度を比較いたしますと、せっかくの改正にもかかわらず、厚生年金より不遇な立場に置かれておる共済の対象者があるのではないかと私は考えるわけなんですが、御承知のように、厚生年金につきましては、五万円ということが新しい福祉政策の中で取り上げられてまいりました。したがって、かりそめにも共済年金でありますから、これは、私の考えがあるいは行き過ぎかとも思いますが、公務員等が一般の国民より優遇されなければならないという考え方には私は反対なんでございます。しかしながら、その職務の内容からいきまして、公務員たる者は、責任の問題、あるいは、ある意味においてまた誇りもあろうかと思います。また、そういうものがあるがゆえにこそ、いろいろな意味できびしい社会の批判を受ける場合もありますし、常に、厳正に身を正し、職務に忠実でなければならないということが要求されておりますことは、やはり、公務員という一つの特殊な職務にあるからであると私は考えるわけでございますが、そうしたことから考えていきますと、少なくとも老後の保障というものが、退職して病気をしても、どうにかある程度生活ができるような最低の保障というものは確保されていいはずでございますし、また、公務員諸君が、組合員諸君がこれを求めましても当然ではないかというような気がいたします。そういう意味から、国民福祉年金が五万円に引き上げられたというような問題とからめて、今回の改正案で、この共済制度、これでいいのか。加えてお聞きしたいのは、最低の受給者の金額というのはどれくらいになるのか。これはむしろ、公務員部長か林行政局長に答弁をお願いしたいと思います。
○武藤政府委員 金額につきましては、後ほど局長なり公務員部長から御答弁をいただくことといたしまして、いまの、最初の考え方につきましてお答えをさせていただきたいと思います。 先生御指摘のように、必ずしも、公務員の年金が一般の国民の年金よりも優遇されなければならないということではないと思います。ただ、その公務員の職務の特殊性から、今日まで、実態においては、公務員の共済年金のほうが厚生年金より有利であったことは御指摘のとおりでございます。ところが、今回、福祉社会の建設という、その初年度ということもあろうと思いますけれども、厚生年金のほうが大幅に改善をされました。その結果、大体九万円以下の給料の方の場合には、公務員の年金の給付のほうが厚生年金の適用を受ける方よりも低いということになるようでございます。でございますから、そういう点を考えれば、いま御指摘のように、かえって給料の低いそういう公務員が老後の保障という面において十分でないという点は、これは何とか考えなきゃならぬことだと思います。しかしながら、先ほど附帯決議のときにもお答えをいたしましたように、これは国家公務員その他横のバランスの問題もございますので、自治省だけで先ばしってやることもできないわけでございますけれども、当然、前向きと申しますか、できるだけこちら、がイニシアチブをとるくらいのつもりでひとつ検討をしてまいり、できるだけ早い機会にその辺のところの改善をはかっていきたいと考えております。
○林(忠)政府委員 退職年金についての最低保障につきましては、今回、厚生年金とバランスをとりまして、同額に引き上げる手続をとっております。ただ、これは、厚生年金の金額が衆議院のほうで修正になりまして、さらに一部上がっておりますので、それに合わせた修正ということはあるいは必要かと思います。政府の原案のほうで最低保障をぴたり合わせまして、これは三十万二千四百円であります。
○島田(安)委員 そこで、政務次官、この共済制度の本質といいますか、この年金制度なんですけれども、退職して、その老後、組合員がどうにか生活の保障がされる——まあ、通常の場合をさしているわけですけれども、どうにか生活の保障がされるというような内容であるべきか。あるいは、やはりある程度他からの収入を求めなければ生活ができない程度のものでもやむを得ないのか。本質的には老後の生活保障ということがねらいですけれども、昨今の社会情勢あるいは経済情勢の中では、年金だけで豊かな生活ができる、豊かでなくても最低限の生活ができるというわけにはとてもまいらぬと思うわけなんですが、年金の制度の本質論といいますか、将来どうあるべきかということについて、次官のほうで具体的な考え方がありましたら、この際ですので、一言お伺いしておきたいと思います。
○武藤政府委員 当然、国民の生活水準が上がってまいります場合に、そういう年金で生活をしていかなければならない方がその生活水準を維持していくことができないというようなことは避けていかなければならないことだと思います。そういう面において、その時代時代をよく見ながら、こういう問題全体について、これは必ずしもこの共済年金法ばかりでなくて、一般の厚生年金を含めてそういうことでございますけれども、私どもは、やはり、年金というものは、社会の中で御活躍をいただき、そしてそのあと老後を送られる方方の少なくとも生活水準を維持できるようなものを支給をしていく、支給される、こういうことにならなければならないと思います。
○島田(安)委員 そうしますと、恩給のスライド制といいますか、こうしたことは対象者から従来しばしば要請されておりますけれども、今回もはっきりしたものは出されておりません。いまおっしゃるように、老後の最低保障というものがこうした年金によって確保される、また、そうあるべきだということですと、物価の上昇あるいは生活環境の変化等に応じたスライドというものは当然もう必要ではないかと私は思うわけなんですが、これが措置されておらないということは、いまおっしゃったことと矛盾するというふうに考えます。次官も御承知のように、私はいつも、これは政治の、行政の一つの大きな弊害だというふうに考えているわけなんですが、毎年、予算前になりますと陳情団が押しかけ、私も身障者なりあるいは傷痍軍人の世話をしておりますので、従来、そうした陳情団の一員としてこういう問題を取り上げてよく陳情いたします。ところが、これは陳情を受けるからやるというような性質なものではございませんけれども、最近の一つの行政のあり方といいますか、政治のあり方が、強力な陳情をした団体であるほど優遇される。社会的にもあるいは政治的にも当然同一であるべき内容のものでありましても、一方の団体は組織が非常に強固であって陳情もうまい、組織の中から代議士の先生を出しているとか、いろいろなそういう要素によって、同一であるべきものが差別的に処遇されるというのは、これは民主政治の一つの大きな弊害だと私は思います。これを将来是正していって、陳情があろうがなかろうが、いわゆる富の公正な配分といいますか、これをすることがわれわれが意図する理想的な民主主義社会の姿だと思うわけですけれども、いまおっしゃるように、このスライド制の問題一つを取り上げましても、なかなかこうしたものは確立されないから、団体がそれぞれ引き上げ要求をやる、力のあるものが勝つ、こういうことが毎年行なわれております。われわれの団体である傷痍軍人あるいは遺家族の団体もありますし、その他社会福祉関係の団体もあるし、もちろん、いま審議されております年金等の団体もございます。公務員の退職者連盟等のものもあるわけなんですが、少なくとも、そういう弊を少しでも少なくするために、スライド制の確立ということは、行政の分野においても、あるいは社会的に考えましても、特に緊急を要する。これくらいはできるのじゃないかというふうに私は考えるわけなんですが、この点はいかがですか。
○林(忠)政府委員 政務次官の御答弁の前に、スライド制についてちょっと過去の経緯を御説明させていただきたいと思います。 退職年金等にスライド制をつけるべしということは、毎回実は附帯決議をいただいておりますし、その附帯決議の一番最初の項目として出ております。ところが、これが、過去、法文上はっきりとしたスライド制をとるという形であらわれてこなかったということについては多少経緯がございまして、一言で言えば、実質上は、このスライド制というのは、慣行的に実は確立しておったということが言えるわけでございます。端的に言えば、恩給と共済年金とは大体いつもペースを合わせて改善を毎年やっておるわけでございますが、その慣行的なスライドの方式というのは、公務員のベースアップ率の中からまず物価上昇の部分をとりまして、たとえばベースアップ率一〇%として、物価上昇分が六%あるとすると、まず六%は文句なしにとる。残りの四%のうちの六割、二・四%を物価上昇の上にさらに上積みする。つまり、物価上昇分プラス生活水準の向上分というものを必ず毎年恩給でも上昇をさせ、それに合わせて、公務員の年金についても同じ率で上昇させるということが、慣行的にもこの数年来行なわれてきたところでございます。 では、なぜこれを法文上にはっきりと書かないかといいますと、実は、厚生年金との関係が従来ございまして、厚生年金のほうが、給付水準そのものがたいへん低かったので、厚生年金をそのままにして公務員の分だけスライド制をはっきりするということについては、いろいろな意味で多少抵抗があったわけでございます。そこで、実質上はスライド制が確立していながら、法文上ははっきり出てこなかったというのが実は従来の経緯でございますので、実質上公務員を退職された方々の生活は、物価上昇分プラスアルファということで毎年改善され、保障されてきた、これが従来の経緯でございます。 それで、従来の国会では、生活水準上昇分の〇・六はおかしいではないか、ベースアップ率そのままをとるべしということが何回もこの委員会でも御講論いただいた。ところが、ことしは、恩給が、公務員のベースアップ率そのままを改善率として使うことになりまして、同様にことし御審議をお願いしておりますこの法案も、ことしは公務員のベースアップ率そのままを使うということになっております。従来慣行的にできておったスライド制よりも、受給者にとってさらに有利な改正案を今回出しております。ただ、今回も厚生年金のほうで物価にスライドするという条項が入りまして、この公務員の年金についても、それと同じものを入れたらという議も実は立案の段階では出たわけでございます。それを入れれば、たとえばはっきり法文上スライド制ができたということが言えるわけでございますけれども、ただ、その物価上昇分のスライドというのは、従来慣行的にとっておりました物価上昇プラス何がしかのスライドよりも不利な形になる。それをはっきりうたうことは実質的に不利になるのじゃないかというような議論から、この年金のほうでは、ことしはそれを見送りましょうということで、スライド制をはっきり書かないことにしておりますが、実際は、従来の一つの慣行、さらにそれに上積みしたスライドといいますか、改善がことしはなされておる。そういう意味では、先生御指摘の公務員の方々の御心配ということには実は十分対応しておるつもりでございます。これをいつどんな形で法文に明確化するかという問題は今後残されておりますけれども、従来の経緯からすれば、スライドは実質的にはできておる。その意味で、この附帯決議も、毎年つけていただきますものについては十分おこたえしておるというのが従来の経緯でございます。
○武藤政府委員 いままでの経緯を局長から答弁をいたしたわけでございますが、先生のおっしゃりたい点は、私もまたよく理解ができるつもりでございます。いま、局長の答弁の中にもございましたが、いわゆる物価の上昇分、それにプラスアルファをして現在まで行なわれてきておる、そして、それは実質スライドである、こういうことでございますけれども、そのプラスアルファというものが政治的な圧力でなければ獲得できないというところに問題があるんじゃないかというのが先生の本旨であろうと私は想像いたします。その意味において、予算の分取り合戦というか、そういうものが行なわれることがはたして正しい姿であろうか、日本の国の財政という立場、あるいは地方の財政という立場から言って、富の再配分と申しますか、そういうものがもっと公正に行なわれていくならばそういうことは起きないであろう、そういう政治的な圧力でなくてもスライド制というものは当然確立すべきではないかというのが先生のお気持ちだと思います。私もその点は十分理解ができるわけでございまして、今回、恩給におきましては、御承知のとおり、従来の物価の上昇分にプラスアルファではなくて、国家公務員の給与のベースアップにスライドといいますか、合わせて二三・四%というものが恩給で上がり、それを受けて、この共済年金も二三・四%上がった、こういうことでございますから、ぜひこれが一つの制度として今後確立をするように私も極力努力をしてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
○島田(安)委員 政務次官の答弁に尽きると思いますけれども、私も改正案を読みましたので、行政局長のほうからいま答弁がありましたように、今回は二三・四%、いわゆる一〇〇%の引き上げが行なわれておることは承知いたしておるわけでございますが、要は、では来年度以降どうするか、他の全体の問題とからめてどうあるべきかということを私は意見として申し上げたわけなんです。私は、一つの政治のあり方として、当然上がるべきものは、陳情をしなくても、あるいは運動をしなくても、行政の執行面において処理する、上げていく、こういう姿が望ましいと思います。というのは、あのような陳情が繰り返されますと正しい判断を狂わせる。今日の社会福祉政策、社会福祉がある意味ではおくれておるというのは、地方公共団体等をはじめとして、建設的な道路の整備、あるいは上下水道、生活環境の整備等の予算の陳情をあまりにもどんどん繰り返し、国のほうでは、そうした強い声にどうしても支配されて、予算の効率化を誤る。配分を誤る。したがって、案外力の弱い、声として上がらないような社会福祉の面には、行政の及ぶところ、財政の及ぶところが非常に少ない。こうしたことが積年の弊となって、今日の日本の経済指数あるいは経済力その他から考えて、社会福祉政策というものをおくらしておる一つの原因にもなっているというふうに考えております。したがって、重大な問題だと思いますので、将来はせめてこうしたはっきりしたような年金の改定くらいは、公務員の給与あるいは物価の上昇率に合わせて完全に取り上げていく、繰り入れていく、こういう制度こそ望ましいと思いますので、今後そうした点については特に留意していただきたいと思います。 次に、退職年金の額の算定でございますけれども、御承知のように、公共企業体というのは退職時の給料がそのまま算定基礎として用いられているわけでございますけれども、地方公務員の共済制度においては三年平均ですか、平均三年間の給料の平均額をもって算定の基礎とされているようでございますが、一方において、公共企業体が、国鉄であるとか専売であるとか、そうした団体等が退職時の給料が基礎になっておるのに、地方公務員等では三年間の平均給料というのでは、どうもそこに格差があるように考えるわけなんです。事実、企業体と比較いたしますと、一三・四%とかの格差があるというふうに言われておるわけなんですが、これについて、退職時の給料を算定の基礎とするというふうになりませんか。また、ならぬとすれば、なぜそうやればいけないのか、この辺について、局長なりあるいは政務次官でもけっこうですが、お聞かせいただきたい。
○林(忠)政府委員 御指摘の、この三年平均、あるいはその退職時の公共企業体あたりとの不均衡の問題は、実はもう長い宿題でございまして、毎年この委員会で御指摘を受け、私たちも、ぜひそこの不公平は改善したいということで努力を続けてまいっている事柄でございます。したがって、本年度それができませんでしたことは、あるいはわれわれの努力不足であるとおしかりを受ける面もあるかと存じます。ただ一つ理屈を言えば、三年間の平均にしたというのは、この制度が創設されたときの保険の公平性ということを考えて一応そういうふうにいたしました。つまり、一応合理的な制度といいますか、理論的根拠はあるわけでございます。ところが、公企体のほうで退職時ということになったので、その問の不均衡がはっきり出てきた。ただ、その場合の不均衡というのは、公企体のほうの退職手当のほうを、国家公務員のベースで計算した三%低く、九七%ということに落としてありまして、計算上はこれで均衡がとれるという理屈にはなっております。ただ、これは毎年ベースアップがない場合を仮定したわけでございます。いまのように毎年ベースアップがある場合には、この三%程度では不均衡であることは間違いない。そこで、何とかこの不均衡をなくするのにはどうしたらいいかということで、鋭意関係省と折衝を続けて、今後できるだけ早くこの不均衡は解決いたしたいという決意でございます。
○島田(安)委員 林局長さん、三%減額すると計算上は差額がないということですけれども、具体的な計算をはじいておりませんので、私もそうだというふうに断定はできがたいと思いますけれども、しかし、地方公務員の要請等を聞きますと、一三・四%程度損をしている。これははっきりしているのだというふうに言っているわけなんですが、この辺はどうですか。あなたのいまの答弁を聞いておりますと、計算上はあまり差異がない。ただ一言、最近の給与改定等が大幅だから、あるいは若干影響するだろうというようなことでございましたけれども、一つの考え方として、片一方は九七で積算すれば差異がないということでしたら、これはまた別途な問題だと思います。
○林(忠)政府委員 もちろん、おやめになりました方が何年年金を受けられるかということによってだいぶ計算は変わってまいります。ですから、絶対にある人が必ず何%損した、何%損したということは出ないので、もちろん平均的に計算した場合です。そこで、九七%として均衡がとれるというのは、平均余命その他を計算しました上での算定だと存じますが、この前提が、物価が安定しておりましてベースアップがない場合ということが前提になっておりますので、これは明らかに実情に合っておらない。毎年ベースアップがあるということと、しかも、最近物価が上昇することはもう常識でございますから、そこで、その不均衡はあると言わざるを得ないと思っております。一応ベースアップがないという架空な事態を想定して算定した上で均衡がとれているというのは、私はへ理屈にすぎないと思います。そこで、その不均衡をなくすための努力、たとえば三年の平均というのを、退職時の一年前の一号アップというようなところに持ってくる。そして、退職手当のほうは今度はふやして、多いものは減らすわけにはまいりませんので、逆に公企体のほうをふやすということで何とか調整をとりたいということで毎年努力を続けておりまして、ことしも正直この問題についてはずいぶん関係省とも詰め合ったのでございますけれども、なおこの点だけが不均衡であれば、それは解決もできたかもしれませんが、いろいろな問題がたくさん並んでおりますので、こっちは不均衡でこっちのほうが有利だというようなこともございまして、ついに結論に至らなかったというのが正直かと思います。この努力はなお続けさせていただきたいと存じます。
○島田(安)委員 御承知のように、近年の給与改定、いわゆるベースアップというものは非常に高率です。したがって、三年間の平均給与と退職時の給与を比較をいたしますと、これは私が申し上げなくてもおわかりのはずですが、たいへんな差額が出ます。そうすると、算定給料をどの辺にするかということはたいへんな相違だと思いますので、やはり、退職時の給与というのは、現在、現業等において、公共企業体等で認められておるというような実情から考えますと、ぜひ手直しをしてほしいと思います。 次に、退職年金の問題ですけれども、最低保障制度というのが、今度の改正案で十五万から三十万二千四百円に引き上げられておる。しかし、これは、この金額でおわかりのように、非常に低い最低保障額である。現在の貨幣価値あるいは経済情勢等から考えまして、これはもっと大幅に引き上げてやるべきではないかと思うのですけれども、これについてはどうですか。
○林(忠)政府委員 この最低保障の引き上げも毎年御指摘を受けておりまして、ことしは一挙に二倍近くにいたしました。相当思い切った改正をしたとおほめをいただいていいと思っておりますが、実は、これは、こちらで独自ではございません。厚生年金のほうが改正したので、まさにそれに合わせたというわけで、ちっとも手柄にも何にもなりません。現実には一挙に二倍まで引き上げましたので、最低保障を受けておられる方は、たいへんことしはお楽になられるか——しかし、この金額で、いまの社会情勢で食っていけるに足る金額とは、ほんとうに私たちも毛頭思っておりません。この改善につきましては今後も引き続き努力をさしていただくつもりで、ございます。
○島田(安)委員 何年も前からごじっこんをいただいておる林局長にこんなことを申し上げるのはたいへん失礼なんですけれども、私は、この問題に限らず、どうも、法律をつくるのは高給取りであり、高級官僚といいますか、非常に身分の安定した、保障された方々がいろいろなことをおやりになる。いま、十五万を三十万と言いましたけれども、これらは全然関係がないわけなんですね。高給取りですしね。もちろん、当然のことであろうと思いますけれどもね。だから、私は、やはりほんとうに困っている者はだれかということ、これがこの行政の一番中心だと思う。だから、一番困っている者を何とかしてやるということでないといけないわけですけれども、従来、ややもすると、日本のいろいろな制度というのは、えてしてそうした点にあたたかい手段がとられない。あなたは月給は高いから、なんと言っては失礼千万な話でございますけれども、その辺は、特に、行政の一つのあり方として、この年金の問題のみならず、大臣であるとか、あるいは政務次官はもちろんでございますし、行政の一つの組織の局長であるとか、こういうえらい人たちは、少なくともそうした点について特に注意を払われるべきだと思うわけなんですが、政務次官、そういう問題についての考え方はどうですか。
○武藤政府委員 御指摘のとおりでございまして、いま、たしか、東京都で生活保護の指定を受けておられる方は、大体一年で三十三万六千円という計算になると思います。先ほどお話しがございましたが、この法律に書いてございますように、今度最低保障額は十五万円を二倍に一挙に引き上げたといいますけれども、これは三十万二千四百円でございます。そうすると、国として、最低の生活をしておられる方、保護しなければならない方でさえ三十三万六千円という金額が出されておるのに、こちらの最低保障額が、大幅に上げたといいながら三十万二千四百円で、差額がまだ三万円もあるわけでございます。そうすると、一月に直しますと約三千円差があるわけでございまして、こういう問題から言っても、先ほども申し上げましたように、現在の最低の生活水準を維持するためには、必要なものを最低保障額として出すのが当然だ、私はこういう考え方を持っております。そういう面で、今後これはほんとうに前向きで検討し、直していかなければならないと思うのでございます。 ただ、私も非常にそういうことを思いながら、一面において、今日物価はどんどん上がるわけでございますし、そして給料も上がってまいります。それですから、最近、常に、新しくやめる人がよくて、過去の人はそのまま残されているという一つの面も正直あるわけでございます。御承知のとおり、恩給の最低保障は十三万円でございます。そして五十幾つでやめる方——五十五以上ならばこれはつくわけでございますが、その方はまだ再就職も可能な場合もあると思うのです。そうすると、恩給受給者というのは、もう全くどこでも働けない人です。そういう方々が十三万円というのは、またこれもおかしいのではないかということで、この恩給とか年金とか、こういうものはほんとうにもう一度抜本的に見直しをする。そういう手直しではなくて、ほんとうに根本的に今日のような時代に合った年金制度は一体どうあるべきか、こういう形でいくというのがほんとうの姿ではなかろうか、その中で最低保障額をどうしていくのか、こういう考え方でいかなければ、ただその場その場で金額を改めるだけでは、なかなかその辺の矛盾もあるわけでございますから、これは一つの大きな問題として、そういう抜本的な改革に取り組むべき時代にいまはきておるという感じが私はしております。
○島田(安)委員 非常に積極的な御答弁で、ぜひそうあるべきだと私も思います。しかし、自治省のみでこれを求めましても、年金制度とかは特にいろいろな問題が関連しますし、各省にまたがる問題でございますから、一つの大きな年金制度のあり方あるいは恩給等のあり方をどうするかということで、将来ともにこれを前向きに積極的に御検討いただきたいと思います。 次に、短期の給付制度を適用しない共済組合のことについてお尋ねしたいのですが、質問の内容はちょっとこまかくなりますけれども、法案の性質がそういうものでございますので、お許しをいただきたい。 そうしたいわゆる短期給付制度を適用しないような共済組合、これとて、組合員にとりましては、やはり要求というものは他の組合等々と変わらないと思うわけですが、現行の制度ではこうした組合については福祉事業を行なえないようになっておるのですが、これはどうもおかしいじゃないかというふうに私は思うわけなんですが、こうした点について検討されたことがあるのか。あるいは、福祉事業を行なってもいいようにされる意思はないのかどうか、お尋ねします。
○林(忠)政府委員 この問題はただいま検討中でございます。実は、いろいろいきさつがございまして、この共済組合制度をつくるときに、従来健康保険組合をつくって短期給付をやっておられるところが、それを解散してこの共済組合に乗って、こちらのほうで短期給付をやるところ、それから、解散しないでそのまま短期給付はそちらでやるところという選択が許されております。そこで、その選択をされて、こちらのほうの共済制度に乗られたところと、選択しないでそのまま短期は健康保険組合でやられるところと二つ残ったわけです。ところが、共済組合でやられる場合は、負担はパーパー、勤労者と使用主とパーパー。それから、健康保険組合をそのまま残しておられるところは、それが必ずしもパーパーでなくてよくて、場合によっては八−二というような姿でなお短期給付が続けてこられるという姿があったわけでございますので、一方においてそういうメリットがある反面、福祉事業はできないというデメリットがありまして、だから、こちらへくれば負担はパーパーだけれども福祉事業も大いにやれますよ、そちらを選ばれれば負担は少ないけれども福祉事業はできませんということで、選択を許して、それで幾つかの組合がこちらへこられて、幾つかの組合が残られる。それで、残られたところが財政的余裕ができて、いまになって福祉事業をやりたいとおっしゃっても、それでは行政の均衡ができなくなりますから、そちらを選択して残られたところが、財政的に余裕ができたからといって福祉事業ができるというのでは、こちらにこられたほうが結果においてはたいへん損をするという問題もありまして、この御要望が強いことは間違いございませんのですが、それに踏み切るについてはいささか検討すべき事項が一ぱいあるということで今日まで残っておりました。ただ、その選択をする期間はもう切れまして、さて、現実の問題としては、その健康保険組合をなおそのまま残しておられるところでも、共済組合のように、財政的余裕もできて福祉事業をやりたいという御要望も実態的にはわかりますので、これをどうするかについて、これからもう少し検討させていただきたいと思っている次第でございます。
○島田(安)委員 片方において、そういう選択の方法によって得した組合ができるのではないか、そういうことですけれども、大体この制度そのものが損をするものを助けていけば、得をするものは何ぼ得があってもいいじゃないですか。さっき私が申し上げましたように、一番底辺にあるもの、下のほうを何とかよくしていく。上のほうは、そうしたら自動的にもうけるじゃないか。大いにもうけていいじゃないですか。だから、そういう福祉事業ができない、規制を受けている、こういう団体が、福祉事業ができるように、これは大いにけっこうだと思いますから、ひとつその辺の考え方を、——得するものはあってもいい。なるほど、同一の制度の中で選択を自由にしたために得をした、結果的には得になったということになるわけなんですけれども、これはやはり、福祉時代の一つの考え方として、損をするものが損をせぬように、特に、福祉事業というようなものは、いまの社会条件の中から言いますと、当然考えてしかるべきものでございますので、できるだけ早く措置願いたい。
○林(忠)政府委員 御指摘の点、十分考えるつもりでございます。ただ、やはり、行政の公平性ということも無視できませんので、現実にそのときには健康保険組合を解散して、共済組合という制度に一本化した組合も実はたくさんございまして、それらはその後ずっと短期給付を全く。八一。八一の負担でやってきておる。しかし、その反面、自分たちの金で福祉事業をできるという喜びがあり、そして福祉事業をやってきたわけでございますので、その間の公平性と、それから現在の、現実にもう福祉事業ができない組合で積み立て金は十分できて、やろうと思えばできるというところをやらせないというばかなことはございません。反面、では、それを自由にできることになった場合に、選択をしてこちらにきてパーパーで払っておったところは、ある意味ではばかを見ることになる。その行政の公平性ということもある程度考えなければいけませんので、その調和点をどこで見出すかということでいま多少検討させていただいておる次第でございます。一方を完全に無視するわけにはいかない。さりとて、やる力があるものをやらせない、押えておく意味もない。その辺の調和をどういうふうにとるかを少し検討させていただきたいと思います。
○島田(安)委員 私は、昨年の国会において附帯決議された条件、内容、これに基づいて主として質問したのですけれども、最後に「土地開発公社の職員については、団体共済組合制度を適用するよう検討すること。右決議する。」という決議案があるわけですが、これは、住宅、道路等の公社が、現在その職員が共済組合の適用を受けれるようになっておるのに、そして、せっかくこういう決議がされておって、土地開発公社の職員にも、やろうと思えば、これは簡単にできるじゃないか。こんな簡単なことがなお今回見送られる。何か理解できないものがありますので、どういう原因なのか、これははっきりしておいてもらいたい。
○武藤政府委員 土地開発公社の職員の問題でございますが、正直、今度この公有地拡大推進法を改正していただきましたが、これを契機にいたしまして——昨年推進法ができてから、まだそんなに活発に土地開発公社が動いておったとは——従来の過去のものは別でございますけれども、法律に基づきます公社というものはそんなに活発ではなかったようでございます。最近、今度の改正というものを見越しまして、ほとんど各都道府県にできてきたという状況もございます。でございますから、こういう状況を見越してこれから積極的にこの問題については取り組まなければならない、こう思っておりますし、まあ、正直、住宅公社や道路公社その他ができておるのに、なぜこれができないかということでは、先ほどの均衡論から言っても問題がございますから、これは今後前向きに私どもやってまいりたいと思いますが、国会の御審議の中でこの問題については積極的に御審議願えれば幸いだと思うわけでございます。
○島田(安)委員 国会審議の中で積極的もいいんですけれども、これは簡単にできないのですか。どうですか、行政局長。
○林(忠)政府委員 これは厚生省所管の厚生年金との間の調整がたいへんむずかしい問題でございます。前に住宅のほうを入れましたときも、関係省間だけではなくて、実は、政党方面でも、厚生関係と自治関係とで政治的な御折衝もいただきまして、一口に言えば、これでおしまいですよという念書まで入れて、とにかく住宅のほうは実現いたしました。ところが、その後土地開発公社ができますと、性質としては住宅公社と全く同じでありますので、同じものを同じ扱いをしないのは不合理ではないかということが当然出てまいりまして、折衝の余地はできておりますが、一方、こちらのほうにこういうものを取り入れれば入れるほど、言ってみれば経済的基礎の強いものをこちらでとってしまうので、厚生年金のほうが基礎が弱くなるということがありまして、保険の独立性、経済性という面から、その調整というのが実はたいへんでございます。そこで、そのときも、筋から言えば公務員でないんだから向こうであるべきものを、ぜひこっちに入れてくれというのに、じゃ今度だけは考えるという話で一件落着した結末がございますので、その後新しくできた制度につきまして、それをやりたいということは、この附帯決議と全く私たちは同じ気持ちを持っておりますけれども、その調整がむずかしいという点が残っております。保険体系全体を洗い直すときなら十分できますけれども、いまの体系の中で、言ってみれば経済的基礎の強いものだけをこっちに入れるということは、保険経理上から言って、こちらの利己主義だと向こうが考えるのも当然というか、うなずける面もありますので、去年この法律ができまして、去年のことしということでは、やっぱり各省間の話が十分つかなかったという点がございます。さらに折衝を精力的に来年以降も続けてまいりまして、できれば来年からというふうに実現を期したいとわれわれは思っておる次第でございます。
○島田(安)委員 御承知のようにいろいろな経緯はありますし、お話のように、保険事業そのものから考えますと問題点もありますけれども、私が指摘したいのは、問題はどうあれ、住宅公社等の職員がその適用を受けるのに、新しい国の法律に基づいて開発公社ができた。異質のものではなくて、全く同様のもので、これが厚生省のいわゆる保険組合との関係もありますし、行政的に自治省だけで考えられないから、どうも厚生省とうまくいかない、政治的な折衝で、もうこれだけだということでやった。これだけでもいいんです。当然だと思ってやったということに従来の住宅公社の問題等については考えなければならないわけなんですが、経緯はどうあれ、そうすると、今度のことも、ただそのときの経過がどうだ、健保がどうだという問題ではなくして、土地開発公社の職員にしてみますと、これはなぜだろう——私もふしぎでかないません。しかも、院において附帯決議がついておる。もうちょっとそこらを——これは小さい問題ですけれども、悪く言えば、いまの日本の行政の欠陥を暴露しておる。所管省が違えば簡単な問題でもなかなか解決がつかないというサンプルみたいに思うわけなんですが、こんな常識で考えましても簡単にできるようなことですので、さいぜん政務次官のほうからの話がありましたが、今度改正されるときは、こんな簡単な問題はまっ先に解決がついておるというふうにぜひ対処してほしい。 次に、私は、地方議会に長いことおりましたので、地方議会の議員の年金の問題について、これは大臣に質問したかったのですけれども、有能な政務次官がおられますし、おそらく私の言うことに全面的に賛成されて、そのとおりですからやりますというお答えがいただけるものと思っておりますので、大臣でなくても政務次官にお答えいただきたいと思います。 御承知のように、地方議会の年金というのはばらばらでございます。この制度ができてから日も浅いわけでございますし、年金に値しないようなわずかな金額を支給され、あるいは保障されている。町村会議員等は特にそういうことが言えるのではないかと思いますが、県会議員等におきましても、御承知のように、制度ができて日が浅い、掛け金を少ししか払っていないというような関係もございまして、現在、受給者の中では、これが年金かというようなわずかばかりのものしか支給されておらないわけなんです。私は国会議員になりましたが、国会議員の年金は互助年金制度ですから同一には取り扱えませんけれども、これを調べてみますと、政府の施策はえてしてそういうことだろうと思いますが、国会議員とか、あるいは国の機関に属するようなものは完全みたいに十分でございます。府県あるいは市町村議員になりますと、てんでお話にならぬ。そこで、地方議会におきましても、県会におきましては一応ことしの四月から十八万五千円というような、いわゆる該当金額の引き上げが行なわれたわけでありますけれども、そうした市町村あるいは県議会等をひっくるめて何とかこれを優遇せねばいかぬではないか、年金の名前が泣くのではないかというふうに私は思うのでありますが、政務次官、どうですか。
○武藤政府委員 よく私理解はできます。ただ、正直、現在事務当局で調べた結果を聞いておりますと、給付の基礎となる地方議会議員の報酬はたいへん格差が大きいようでございます。あるいは地方議会の議員の中には、公共企業体の職員共済制度あるいは厚生年金、あるいは国民年金という制度の適用を受けておられる人もあるようでありまして、そういうところは二重適用になるわけでございますから、それでは一体それをどう処理するのかという問題も、正直、まだ事務的に詰まっていないようでございます。でございますから、考え方としては、もう一日も早くこれは確立をして、しっかりした制度をやっていかなければならないと私は思うのでございますけれども、しかしながら、そういう事務的な一つのものごとをやるには、やはり、その基礎になるものがしっかりしていなければできないわけでございまして、そういう点、私も一政治家といたしまして、これから自治省におりまして、できるだけ事務当局の皆さんを督励いたしまして、それらの問題を一日も早く煮詰め、そして、できるだけ早い時期にこの制度がしっかりとでき上がりますようにぜひ努力をしていきたい、こう考えております。
○島田(安)委員 以上で共済制度につきましては終わりまして、地方公務員の災害補償法の一部を改正する問題について二、三お尋ねしたいと思います。 これは法案の説明にもありますように、通勤による災害の発生というものが非常に多発していることにかんがみて、通勤災害に対して、公務上の災害の場合に準じた補償をやろう、こういう内容のようでございます。 そこで、二、三の問題点について、どのように対処されるのか、私なりに疑問もございますので質問いたしたいと思うわけなんですが、通勤災害そのものを公務災害というふうにみなして補償金を払う、補償するというふうな内容になっているのに、考え方によりますと、せっかく補償を完全にするのであれば、公務上の災害として取り扱っていってもいいじゃないか。補償のほうはそのように取り扱うのに、内容については公務災害と別途に扱われておる。これはどういう理由に基づくものですか。
○林(忠)政府委員 これは、民間の労災の制度と、それから国家公務員の公務災害、そして地方公務員、これがやはり同じような考え方に立って足並みをそろえなければならない性質のものでございます。そこで、労災の場合、使用者の支配下に入って、支配下にある域が労働災害、そうすると、通勤というのはその前とあとでございまして、すでにその使用者の支配下からはずれてしまうわけでございますので、それを労災の中でそのまま支配下にあるものと全く同じ扱いにすることは理論的にむずかしい。しかし、通勤はまさに仕事をするために出てくるのですし、それから、帰るのは仕事が終わって帰るわけですから、災害を受けたほうから言えば、まさに仕事のために災害を受けたという感覚、それを常識的に公務でない、私傷病だというのはむずかしい。その理論的妥協点として、公務に準じたという扱いにすることに三者の問の相談できめまして、労災、国家公務員と同じような扱いをする。ですから、補償の内容は公務に準じて行なうけれども、公務という観念からは、すでに支配下にない時点でございますので、完全に公務という点ではとらえていない、そういうことで理論上統一したということでございます。これは、通勤の、家を出てから全部を公務とするとすれば、国家公務員、労災全部をその線に沿って理論を考え直さなければならないわけで、いままでは通勤というのは全然私傷病と同じ扱いになっておりましたのを、仕事のための通勤だということで、とりあえず今回そこの扱いまで一歩進んだということで、改正案を、労災、国家公務員共済あわせて御審議願っている次第でございます。
○島田(安)委員 これの定義なんですが、いま支配下に入るということをおっしゃったわけなんですが、そうすると、支配下とはどういう状態にあるものを支配下と言うか。たとえば管理者がここにおる、一つの課に勤務している、庶務なら庶務の課に勤務している、ドアをあけて部屋に入る、そこで初めて自分の机のある勤務場所である、その勤務場所をのぞいたときをもって支配下に入るというふうに定義づけるのか。あるいはビルならビルで、一連のビルの中には、庶務のみならず、当然いろいろな各課がある、そこの中におれば、これは支配下に入ると言えるのか。私は、この支配下なんという定義がどうもおかしいんじゃないかと思うのです。どうですか、その支配下に入るということの条件というのは。
○林(忠)政府委員 これは労災のほうで一つの観念を打ち立てられていると思いますけれども、一般に、公務の遂行上、言ってみれば使用者の責任の届く範囲に入ってきたということでございます。そこで、はたして部屋の入り口に入ってからか、ビルの玄関を入ってからか、その辺はどう解釈するのか、私はちょっとつまびらかでございませんが、観念的に、出勤時間が八時三十分であり、八時三十分に来て役所へ入ったという時点からは使用者の支配下に入っておるというふうに観念するんだと存じます。 そこで、具体的に、たとえば玄関ですべってころんだとか、いろいろな事例が出ると思いますので、これはある程度個々の具体的な問題について実例を積み重ねていって線がはっきりするものではないかと思います。
○島田(安)委員 私は、この種の制度で一番おそれますのは、実例の積み重ねということをおそれるのです。というのは、あとでもちょっと質問しますけれども、担当者の主観で、一つの法律が、うまく主張すれば該当になったり、あるいはへたくそなきまじめな人間であればこれが該当にならないという例は、行政各般にわたる分野で検討しますと山ほどあります。それで、われわれはしばしばそういう相談を受ける。自分自身で矛盾を感じながら、本人が行ってだめなものが、われわれが代行して行って事情を説明すると、ああそうですか、よろしゅうございますというケースはしばしばある。おそらく皆さんもそういう体験があると思いますが、私はこれをおそれるのです。少なくとも、一つの制度あるいは法律というものは、どのように主張しようと、本人が当然受けるべきものは平等にその権利が取得できるということでなければならない。生活扶助等の問題のお話しがさつきありましたけれども、これらについても、甲と乙と比較いたしますと、当然甲のほうが生活扶助を受けなければいかぬような生計内容にあっても、いまの制度では、それよりか生活条件のいい乙が民生委員等に頼んでうまく状況を話し、民生委員が使いをすると、甲のほうがだめで乙がもらえるということがある。このように社会そのものも複雑化してきましたけれども、しかしながら、新しくこうした制度を設けられるにあたっては、特に交通災害は将来多発の傾向にありますので、同一の当然な権利が、事実の積み重ねでいろいろなことを得ながら完全に実施されるというのでなくして、少なくともこうした制度というものは、どのような状態でも、いけないものはいけない、受けられるものは受けられるという制度こそ望ましいと思うのですが、初めてできたことですから、そうは言いましてもいろいろとむずかしい問題があろうと思いますので、そうした点については特に留意を願いたい。 そして通勤災害の場合ですが、これもこまかい問題です。しかし、療養補償の支給を受ける職員で、前段では、補償は公務災害と同じにしてやるというふうにうたいながら、実際に療養費の負担ということになりますと、わずかですけれども、一部を負担しなければいけないようになっているわけなんですが、これはまたどうしてなんですか。
○武藤政府委員 初診時に二百円でございますけれども、療養の給付を受ける場合に払えというのは、私も、いささか、これはあまりにもおかしなことではないかと正直思います。ちょうど、かつて老人の医療給付を無料化するときに最後までいろいろ議論が残りましたのは、入院の場合に、食事の分として、たしかあのときも二百円だったと思いますが、それを取るべきではないかという意見が最後まで残った記憶が私はございますけれども、まだ、日本の行政ベースでは、そういうような、何かこんなことぐらいしてあげればいいじゃないかということがなかなかできないという問題があるわけでございまして、これは当然、今後そういう考え方は変えていかなければならないと思いますが、ただ、これは、御承知のとおり、国家公務員のほうの災害補償あるいは労災保険、こういうところも同じく二百円を徴収するということになっておるようでございまして、そうなると、たしか地方公務員法の四十五条であったと思いますけれども、こういう保険については権衡を失しないようにしなければならないという法律の条項もございますものですから、われわれとしては、残念ながらやむを得ないという形でこれを入れておるわけでございます。
○島田(安)委員 まあ了解はつくのですが、これも私の私見ですけれども、大体いろいろな制度があるが、時代は急速に変動していく。進歩もありましょう。けれども、そういう、他との関連という意味で、当然だと考えられることが前進しない。これはいまの行政機構の大きな問題だと私は思います。二百円ぽっち、わずかですから、こうしたこまかいことを取り上げたくなかったのですけれども、しかしながら、いま政務次官のほうでもおっしゃるように、これぐらいはいいじゃないか、しかも、前段に公務災害の場合と同じ補償をしてあるんだ、こういう精神を生かしながら、じゃあけがをして入院をすると初診療の二百円だけは出せ、公務災害では要らない、ここに私は一つの行政上の問題もあろうかと思いますので、こまかいことですけれども、こうした問題も他との制度上の問題がありましても、切り離して積極的に時代の要請に合うように考えていくという意味で取り上げたわけでございますので、できるだけ将来善処願いたいと思います。 いま一つ、通勤途上の定義なんですが、「合理的な経路」というかっこうになっておりますね。ところが、その中で、しかしながら、日用品の購入その他日常生活を営む上においてやむを得ないような最少限度の逸脱といいますか、それること、これは日用品を買っている時間だけ、その場所だけを中断して、また次をつないで、いわゆる通勤経路として考えていくんだというふうにこの法律の内容がなっているわけなんですが、そこで考えられますのは、さいぜん指摘した問題にも触れますけれども、たとえば最短距離で平素通勤しておる路線と違って、日用品を購入できる通勤通路以外でないとないものがある。買う品物の性格上、通路と相当離れたところへ行く。たとえば電気製品なら電気製品を買いたいというとき、これは秋葉原が安い、しかも選択がいろいろできる、秋葉原は通勤の路線とははるかに離れる、そして秋葉原から家に帰るときにけがをする——この法律の内容を見ますと、極端に言えば、大阪まで品物を買いに行っても対象になるような意味にもとれるわけなんですが、その辺の定義はどうなんです。
○林(忠)政府委員 このところは、先ほど先生が御指摘になりました実例の積み重ね、したがって、そのときの裁量といいますか、場合によれば有力者の議論というのがそこに実際の公平を欠くというおそれが実は一番ある問題ではないかと存じます。ただ、従来、通勤災害というのを全然扱っていなかったのを今度は扱うことにした。当然そこに起こってくる問題なので、おっしゃるような懸念が一番大きいわけでございますけれども、避けて通るわけにいかないところではないか。そこで、先生の御指摘のような御心配の弊害というものをなるべく出さないように、そのいろいろな場合についての統一的解釈というものを、実際は実例を積み重ねなければいけないのかもしれませんけれども、できるだけ早く労災、国家公務員、地方公務員、この三者を合わせて、できるだけ詳細にいろいろな場合を想定しての統一的な解釈をつくるという努力をしていって、それを避けなければいけないと存ずる次第でございます。いま先生が例にあげられました電気製品を買うためにふだんは通らない秋葉原に行くという問題も、実は、正直、いま私は、それが該当するとかしないとか、はっきりいたしておりません。そういう場合、実際に事が起こってからでは間に合わないので、そういうあらゆる場合を想定して、三省その他でもってできるだけ統一解釈を早くきめることによって、そういう不合理を避ける以外に道はないのじゃないかと思います。
○島田(安)委員 部長さん、これを読んでみましても、たとえば、「逸脱又は中断が、日用品の購入その他これに準ずる日常生活上必要な行為をやむを得ない事由により行なうために最少限度の範囲で」となっているが、大阪はいけませんわね。大阪は最少限度の範囲ではないですからね。その「逸脱又は中断」の、その間を除き、買っているときを除き、その後の往復は通勤として認めるとはっきりなっているわけですね。だから、電気製品を買うのに、一番秋葉原が安くて、そして家を出るときから、帰りは秋葉原に寄って電気製品を買って帰ろうと思っていた。そして、寄った。そうすると、当事者のこの通勤経路というのは、最短距離ではなくして、三角形みたいなふうになって帰ると仮定しますと、この法律を見ますと、あなたは三者でいろいろな意味で具体的な事例をとらえながら合理的な運営をしていくと言うのですけれども、その辺が一番まぎらわしいのじゃないかと思うのですね。これはむしろ、通勤の経路というのは大体ある時点、ある経路というものを限定して考えていかぬと——たとえば五時に役所を出ますね。電車が混んでおって、雨が降っておって、タクシーを拾っていこうと思ったのだけれども、なかなか来ない。八時になってやっと用件の目的地に着いた。そして、八時あるいは九時ごろに事故が起きたと仮定します。買いものなりあるいは日常生活の相談ごとを受けておって、相手の家を訪問して、その用件を済まして帰りがけたら事故にあったとします。事故の発生時刻はたとえば八時五十分だったとして、これとて、これでいきますととれないこともない。じゃ、その内容はということになりますと、これはいろいろな現在の社会生活の中から割り出しますと、簡単に考えられなかったようなケースが出てくると思うのですが、せっかくいいことをおやりになるなら、甲も、乙も、丙も、当然同一の内容で適用を受けるというようなことでないと、多分に、政治的要素あるいは一担当者の判断で、まあええぐあいにしておいてやるわいとか——まあ、そういうことはなかろうかと思いますけれども、おかしなことになる。そして、私らも、そんなことを頼まれて、おかしなことになったりして、いま一つ忙しくなる。だから、もっとはっきりと法律の中でできないものか。実施要綱というようなものできめておかないといけないと思うのですが、どうですか。
○植弘政府委員 いまの点でございますが、労災なり国家公務員災害なりを本院で御審議いただきました際にも非常に問題になったことでございまして、三者協議いたしまして、いま先生の御指摘のような実施要綱といいますか、そういったものを早急に整備したいという気持ちで関係省で話し合っております。 それから、もう一つは、政治的にいろいろと出るといったようなことも想像されないわけではございませんが、公務災害の場合におきましても、いろいろとケース・バイ・ケースの問題がございまして、審査会という方式をとっておりまして、準司法的な手続で、そういった恣意にわたらないようにということで十分配慮いたしております。今回の災害につきましても審査会方式を採用いたしておりますので、できるだけそういった恣意にわたる変な裁定が下るといったことのないように十分配慮しなければならぬ、このように考えております。
○島田(安)委員 十分配慮するということですので、理解できるわけなんですが、審査会にいたしましても他のいろいろな問題がありますが、えてして担当者の主観なり意見というものが、審査会を直接担当しておる方の意見というものが大体その審査の主導性を握るというのは御案内のとおりだと思います。まあ、いろいろな態様がありますけれども、そうしたことがないように、何か具体的なもの、はっきりしたもの、いわゆる要綱というようなものでもお定めになって整理されるべきだと思いますので、できるだけそのようにお願いしたい。 そして、一つは、非常勤の地方公務員の通勤途上の問題ですね。非常勤職員、これは条例で定めるというふうに法律の内容がなっております。これは、団体等の性格が異なるためにあるいはそのようにされたと思うのですが、これについては取り扱いはどうなるかということと、あわせて特殊公務災害ですが、現在、御承知のように、警察官であるとか消防職員であるとかは適用を受けているわけなんですが、危険な職務に従事した、あるいは従事することを職務上義務づけられておるというような意味から、現行法では、警察官とか、消防署の職員とか、あるいは麻薬の取締官であるとか、とりあえずこうしたごく限られた職種に限定されているわけなんですけれども、これは、最近の社会情勢等から考えまして、限定するのがおかしいのじゃないか。たとえば、平素の勤務においてはそうした危険なことは義務づけられておらなくても、実質的には非常に危険を伴うような、たとえば事故の発生等もいろいろあるわけなんです。 例を二、三引用しますと、たとえば学校の先生が臨海学校に生徒を連れていった、生徒がおぼれかけた、身の危険を顧みず飛び込んで殉職された、こうした例もありましょう。また、火事の場合の当直の看護婦が患者を救済するために飛び込んでいった、煙に巻かれて出られなくて殉職されたという例もありましょう。これは普通の病院でなしに、公的機関病院等に勤務する看護婦というのは公務員であるわけなんですが、そうした例とか、いろいろなことを考えるわけなんです。職種を限定せずに、そうした事案の内容によって特殊公務災害の対象にするんだというような考え方はちょっと行き過ぎだと考えられるのか、あるいは、その対象範囲を拡大したらどうかというような考え方もあるわけなんですが、どっちでしょうか。危険度が少ないと事故件数も少ないわけですから、別にその制度そのものを拡大しても弊害がないと考えるわけなんですが、どうなんですか。この二点を伺いたい。
○武藤政府委員 非常勤の地方公務員が通勤途上で災害を受けた場合、現在、公務災害も条例でお願いしているわけでございますから、補償基金の対象とはしないで条例でお願いをしたい、そういうことで自治省として指導するつもりでございます。 それから、二番目の、特殊公務の対象になっていない人たちが、いまお話しがございましたように、正直、自分の身を顧みずに殉職をされたような場合、これは当然特殊公務に類するものとして、いま御指摘の特殊公務災害の範囲を拡大しなくても、そういう場合は当然いわゆる五割増しの対象にしてやるべきであると私は考えます。 ただ、これも、先ほど来いろいろ御議論が出ておりますが、現在、国家公務員の災害あるいは労災というほうではまだそこまでいっていないようでございまして、その均衡上ということで、やむを得ずその点がまだ進んでいないわけでございます。しかしながら、そういう場合こそほんとうにやるべきだと思いますから、今後はそういう意味で実現するという方向で各省と協議をしてまいりたいと私どもは思っておるわけでございます。
○島田(安)委員 非常に積極的な御意見でございましたので、どうか、そうした制度を早く確立されるように格段の努力を願いたいと思います。 最後ですけれども、民間企業等におきまして、業務上の災害等があって労災保険の給付を受ける場合、死亡見舞い金等があるわけなんですが、地方公務員に対する補償の内容というものは、あまりそうした点に留意されておらない。これらを地方でさえ、と言えば語弊がありますけれども、民間企業でもそうした災害なり死亡時については考えておる時代ですから、公務員等についても、そうした実態の上に立って改善措置が講ぜられるべきだと思うのですが、その点についてはどうですか。
○武藤政府委員 その辺は、私もよく理解ができますし、特に、このごろのような状況でございますから、若い人が急に死ぬ場合もあると思います。そうなりますと、非常に年金が低くて、先ほどの最低保障の問題とも関連いたしますけれども、実際やっていけないという場合もございます。あるいは、残された父母が五十五歳未満であれば一時賜金しかもらえないということで、補償基金の給付につきましてはなかなか問題があると私は思うのです。そういう面で、いま御指摘の労災保険の民間における付加給付との関連を当然私ども考えなければならぬと思いますが、聞いておるところでは、人事院でいま何か調査をしていただいて集計中だそうで、ございます。そういうものが出てまいりますれば実態がはっきりいたしますから、そういうものを踏まえて十分これらの問題に対処していかなければならない、こう考えております。
○島田(安)委員 現行の制度では、御承知のように、民間等では、ホフマン方式といいますか、若い人というのは定年まで何年働けるから、その間にはベースアップもあったりして給料も高くなるという、結局、終生所得といいますか、労働所得といいますか、こういうようなかっこうで、飛行機なら飛行機の事故がありましても、大体そういう考え方が主体となっているようですけれども、いまの制度では、公務員等におきましては、若い者ほど給料が少ないから、年をとった公務員より損をするというような、何か割り切れないものを感じるわけなんです。そうした点についても、いま検討中だということでございますのでこれ以上申しませんけれども、ひとつ積極的に善処願いたいと思います。 以上で私の質問は終わりますが、法案の性格上、非常にこまかい問題でございますから、こまかいことまで聞いて失礼だったと思うわけでございますけれども、しかしながら、一つの考え方としまして、内容のいかんはどうあれ、現在の社会情勢なり、あるいは国民が求める福祉国家というものは、こういう問題こそ——たとえば病気をしても、どうにか経済的には困らないだけの年金というものが前提となってこなければ、どんなに国が高度成長を遂げましても福祉国家ということにはならないと私は思います。じみですけれども、これらを充実することによって初めて福祉国家という名にふさわしい社会体制というものが整備されてくると思いますので、質問は小さかったのですけれども、しかしながら、その一つ一つの意味するものは非常に大事な問題であるということに留意されまして、積極的に——かりそめにも、われわれが附帯決議等をつけました際には、これだけはやらなければいかぬというような、いわゆる前向きの行政というものを強く期待いたしまして私の質問を終わります。関連しまして今井委員から一、二点質問があるようでございますが、よろしくお願いいたします。どうも失礼しました。
○上村委員長 今井勇君。
○今井委員 私は、ただいまの質問に関連いたしまして、時間も迫ってまいりましたので、一点だけお伺いをいたしたいと思います。 それは、地方公務員あるいは国家公務員等が公団等に転出した職員のことでございますが、その中で、復帰希望職員の復帰の問題についてお伺いをいたしたいと思います。 公団、公庫等へ地方公務員あるいは国家公務員が職務の都合で転出いたしますが、その中で復帰を希望する職員があるわけでありますが、従前の例によりますと、一日復帰ということが認められておりまして、年金受給資格を得るために一日だけ復帰いたしまして、その資格をとりまして、また公団、公庫へ帰ってくるという例がたくさんにございます。最近の実情を聴取いたしますと、六カ月、すなわち半年以上復帰しなければそういうことがないんだというふうなことを聞き及びますが、まず、事実の有無からお尋ねをいたしたいと思います。
○植弘政府委員 いま御指摘の復帰後六カ月経過しない場合に通算を認めないといいますものは、国家公務員共済組合ではそのような扱いになっておりますが、地方公務員共済組合の場合でございますと、いま先生から御引例がございました一日復帰、これは、単にそういう形式を整えるという意味で一日だけ復帰されるということではちょっと困りますけれども、六カ月以内でございましても通算を認めるという制度になっております。
○今井委員 ちょっと私の調べたのと違いますが、年齢が若くてなお相当余裕のあるといいますか、あとでつとめられる人間につきましては一日でなくてもいいんだろうと思う。何とならば、幾らでも適当な職種、ポストがあろうと思います。ところが、ある程度年輩になってまいりますと、一日ならばかりに発令すればいいのでありましょうが、数カ月になりますとポストの問題があるということで、いまの御答弁ですと、国家公務員にはあるが、地方公務員にはないのだというお話しですが、そうではないと私は思います。現実に、日本道路公団等に、発足当時地方公共団体から転出している人がおります。そういう中では、帰りたいけれども帰れないという人が実は相当いるのです。お調べがなければよく調べていただきたいと思います。 したがって、問題が二つあります。一つは、発足当時に向こうに参りまして、それで、年金の受給資格、恩給の受給資格を得るために帰りたいと思うが帰れない職員が一つ、もう一つは、今後の問題などでありますが、たとえば道路公団等では、今後高速道路の建設があちこちで行なわれるようになります。そうすると、国家公務員の中で、ぜひ助けてほしいというふうな要請がある場合があるのです。そういう場合に一つネックになりますものは、いまの六カ月復帰の問題なんです。若い人ばかりやるわけにまいりませんので、やはり、それのチーフになる人たちもつけてやるということになりますと、そういう人たちが二年なり三年なり行ってまいりまして、さあ帰ろうとするときには、もうおまえは要らないんだというように言われるわけですね。これではほんとうの意味の人事の交流、有効な人事管理ができないと私は思うのです。したがって、その二点の問題はどうしても解決しませんと、これは職員の士気にも影響するような問題だと私は思います。御見解を重ねてお聞きしたいと思います。
○佐野説明員 ただいまの御質問にお答え申し上げます。 実は、昭和四十一年の法改正の際に、従来は、国家公務員共済組合法も、それから地方公務員等共済組合法も、いま先生の御指摘のように、特にこの復帰後の在職期間については規定してなかったわけでございます。ただ、運用方針といたしまして、年金通算するための一日復帰はいけないということにいたしておりまして、二日とか三日とかいうことで通算しておったという事例は出てきております。そうした脱法行為を防止するという見地から、四十一年の改正で、大蔵省のほうでは、国家公務員共済組合法の中には六カ月在職しないと通算しないという制限規定を加えたわけでございます。地方公務員等共済組合法のほうでは、そうした一日復帰をしておるという事例がございませんので、そうした制限をする必要はないということにいたしまして、私どものほうではその改正をしなかったわけでございます。ですから、今回、現時点におきましては、国家公務員共済組合法と地方公務員等共済組合法の中にはその点の取り扱いの違いが出ております。 いま御指摘の公団等の発足当時の職員につきましては、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法のそれぞれの施行法におきまして、そうした公団等の発足当時職員になった者につきましては復帰希望職員として扱うという取り扱いをいたしております。そうした点で、もしその人たちが復帰するということになりますならば、国家公務員の場合は六カ月在職という条件がつきますが、通算する地方公務員の場合には、一日復帰はいけないという運用方針は依然として出しておりますけれども、それ以上の在職であるならば差しつかえない、このような取り扱いになっております。
○今井委員 それでややわかってまいりましたが、それでは、いまの六カ月復帰の問題に話を戻しましょう。 六カ月復帰の問題が確かに、いまのような国家公務員のほうでありますことは承知いたしておりますが、この趣旨が実はよくのみ込めないのです。何となれば、いま申し上げたようなことで、特に、技術系職員のような場合は数が非常に限られております。ある一定の期間にある一定のことをしなければならぬとなりますと、どうしても自分の公団等でまかない切れない場合が多々あるわけです。そういうときに、国家公務員であります建設省等からひとつ応援を求められることがあるのですが、いまの復帰できないというおそれがあるために、なかなか人事管理がうまくいかない例が現実にあります。したがって、今後そういうことがあまりないのだということであるならばかまわないのですが、今後の状況を見てまいりますと、そういった応援と言っては語弊がありますが、非常に数少ない特殊な技術を持った方々がある期間行きまして、応援をして、さらにまた旧の職場に復帰し、あるいはまた、もう一度公団に行くというような場合もあり得ると思うのですが、そういう道を閉ざすことはまことに残念なことだと思うわけです。六カ月のときにそういう議論がなされたのかどうか私は存じませんが、もしそういう議論がなされていないとすれば、これはたいへん大きな問題であろうかと思いますので、重ねてひとつ御見解を承っておきたいと思います。
○佐野説明員 今回御提案いたしておりますところの改正法律案の第二条で、この地方公務員等共済組合法の百四十条の規定を改正いたしまして、復帰希望職員等が公庫、公団から他の公庫、公団に移っていくような場合、あるいは公庫、公団等で在職中死亡したような場合には通算するという改正規定をここに入れておるわけでございます。この規定を入れる際に、先生から御指摘のございました六カ月の制限につきましてもう一度調整しようじやないかということで、大蔵省と話し合いをしております。大蔵省のほうとしては、こういう規定を入れる際に地方公務員のほうも六カ月の制限を入れられぬかということで、向こうから意見がございまして、私どものほうとしては、国家公務員についてそういう制限を何とかはずせぬか、地方公務員に合わせられぬか、こういう意見を出しましたのですが、結局不調に終わりまして、この六カ月についてはそのままということになっております。
○今井委員 それでは、その大蔵の言う六カ月をとれないという論拠をまず聞かしてもらいたいと思うのですが、いま大蔵は呼んでおりませんから、交渉されました範囲内で、どんなことを言っているのか、まず、予備知識としてお聞かせ願いたいと思います。この問題はまた場所を改めまして、必要であるならば大蔵を呼んで聞きたいと思いますが、いま自治省の中で承知されております範囲内で、どういう論拠でいけないのか、それをまず説明を願いたいと思います。
○佐野説明員 この六カ月を規定いたしました際に、大蔵省は、各省の担当課長会議を開きまして相談されたようでございますが、その時点で六カ月ということを提案したようでございます。もしいろいろ反対があるならば三カ月程度でどうだろか、私どものほうは一カ月ぐらいにしたらどうかという話は当時しております。その六カ月の提案に対しまして、各省がすべてそれを了解したということで今日に至っておるわけであります。特に、各省からそれを改正してくれという御意見は出ていないようでございます。
○今井委員 そのいきさつは了解いたしましたので、本問題は、そういう六カ月については、私が質問をいたしましたような支障があるということをひとつ御認識をいただきたい。 なお、この問題につきましては、詳しくまた調べまして、担当各省にも私は申し入れをするつもりでありますので、そういう節はひとつ前向きで取り組んで改正の方向にいっていただきたい、このことをお願いをしておきます。政務次官、ひとつ答弁してください。
○武藤政府委員 いま聞いておりましても、いろいろなかなかむずかしい問題もあるんじゃないかと私は思います。やはり、いままで制度としてずっときているわけでございますから、そういう面でむずかしい問題もあると思いますけれども、同じ公務員でありながらそういう不均衡があるということも、これまたおかしな話でございますので、その点は、私ども事務当局同士がよく詰めまして、そして均衡をはかる、こういう方向になるように努力をしてまいりたいと思います。
○今井委員 了解。終わります。
○上村委員長 この際、午後一時三十分から再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ————◇————— 午後一時三十七分開議
○上村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小川省吾君。
○小川(省)委員 大臣が参議院のほうへとられているようでございますから、大臣に対する質問と、それから大蔵に対する質問は保留をさせていただきます。法案の性格上、いろいろ具体的にお尋ねをし、ある面では微細にわたる面もあろうかと存じますが、あらかじめ御了解をいただきたいと存じます。 地方公務員の共済制度の沿革といいますか、退職年金制度の歴史が大正年間の恩給法で始まって、退隠料制度あるいは雇用人の共済制度等いろいろあって、昭和三十七年に新法で統一されたわけですね。 〔委員長退席、中村(弘)委員長代理着席〕 そこで、今回・恩給法の改正に伴って共済組合法が改正をされるわけでありますけれども、一方、厚生年金保険法の改正が行なわれておるわけでありますが、現行の共済組合法と恩給法との関係についてまず最初にお伺いをいたしたいと存じます。
○武藤政府委員 恩給法にならって共済年金で受けていく、こういうことでございます。
○小川(省)委員 厚生年金と共済組合法の関係、いわゆる年金制度全体の中での共済年金がどのような位置づけになっているのか、御説明をしていただきたいと存じます。
○植弘政府委員 社会保険全体の一環といたしましては、先ほど政務次官から御答弁いたしましたように、共済年金は恩給法の流れをくむものでございますが、厚生年金との関係においての均衡を保持するように始終配慮されている、こういうことでございます。
○小川(省)委員 そういたしますと、年金制度のもとでは、厚生年金保険法を一応母法とする、公務員の一種の厚生年金の一環だ、そういう感じをいま御答弁を聞いて受けるのですが、そういうふうな理解をしてもよろしいわけですか。
○植弘政府委員 共済組合法が施行されましてからは、掛け金と使用者負担といいますか、地方公共団体の負担とで本来運営すべき立場に立っておりますので、その意味では企業年金の性格が強うございますが、実質的な意味におきましては、先ほど申し上げましたように、恩給の精神を受け継いでおりますので特殊性がある、こういうふうに理解いたしております。
○小川(省)委員 恩給を受け継いできた年金制度ではあるけれども、もちろん団体の共済制度の一環としては厚生年金との関連があるんだ、こういうことですね。
○植弘政府委員 はい。
○小川(省)委員 そこで、現行の厚生年金保険法の年金と共済年金との間には、共済年金が有利であるといいますか、給付が厚かったわけですが、これはいまも特殊性があるんだということです。今国会での改正の前、いわゆる現行では、少なくとも共済年金のほうが厚生年金よりも有利といいますか、給付が厚かったというふうに私どもは理解をしているわけなんですけれども、これはどういうふうな説明をいただけるのでしょうか。
○植弘政府委員 先生御指摘のとおり、公務員の公務という特殊性に着目いたしまして、従来から厚生年金の制度よりも若干有利に扱うというたてまえで進んでまいっておりました。
○小川(省)委員 いま部長の説明のとおり、そういう形で共済年金というものが厚生年金よりは優位にあったといいますか、公務員の特殊性だという御説明ですね。 そこで、今回の厚生年金保険法のいわゆる五万円年金ということによってこの差がなくなってきたというふうに私どもは考えていますが、特に、年金制度を充実という中でこうなってきたんだというふうに私ども思っているわけですけれども、共済年金がいま言われたように優位性ということを維持していこうという考え方はあるのですか、ないのですか。
○植弘政府委員 ございまして、いま御提案いたしております法案の作成段階におきましても十分に協議をしてまいったところでございます。
○小川(省)委員 優位性は維持していこうというふうに考えておられるということで、立案の段階でも努力をしてきたんだということですが、そうすると、厚生年金法の年金よりも落ち込む層が出てくるわけですけれども、それの措置についてはどういうふうに考えていますか。
○植弘政府委員 御指摘のように、今回の厚年法の改正によりまして、地方公務員の場合に、厚年法の適用を加味した場合において受けるべき年金よりも若干低くなるものがあるようでございます。その実態につきましては目下十分調査中でございます。したがいまして、その調査の結果によりまして、今後積極的に改善措置をはかるべきである、このように考えております。
○小川(省)委員 そうすると、確かにあるらしい、調査をまたなければ具体的な実態はつかめない、あった場合には積極的に改善する措置をとる、こういうことですね。そういう理解でいいですか。
○植弘政府委員 はい、そのとおりでございます。
○小川(省)委員 そうすると、今回の厚生年金保険法の改善措置に伴いまして共済年金改正法を出してきたわけだけれども、既得権なり期待権というものをどう尊重してこの立案に当たったのか、その点について御説明をいただきたいと存じます。
○植弘政府委員 この法案全体をごらんになっていただくとわかりますが、たとえば水準是正の問題につきましても、恩給法改定に準ずる改定を行なうということで努力してまいりましたし、それから、最低保障額等につきましても、恩給法なり厚年法との関係を考えながら措置をしてまいっているわけであります。したがって、いま御指摘のございました最低保障額の問題につきまして、その個人的な勤続年数なり給与額等によりまして若干低いと思われるものが出ました点につきましては、先ほども申し上げましたように、早急に調査の上対処してまいりたい、こういうことでございます。
○小川(省)委員 そうすると、いまの御説明と先ほどの説明で、悪い点については改善を、早急に調査をして、実態をつかんでやるのだということですから、私も議事録を見てみますと、昨年までの共済年金法の審議の中では——いまの年金体系の中でいろいろな年金がある。そういうものについては、それぞれその制度の沿革もあるし、古い歴史もあるし、均衡もあるし、そういう意味ではバランスがとれていたのだということで、今回の厚生年金保険法の改善措置といいますか、改正措置に伴ったところのバランスは、一応、昨年までの説明によれば、バランスがあったものがこうなったわけだからくずれた。少なくとも、くずれた分については改善をして、従来の御説明のようなバランスといいますか、均衡というものは維持していくのだというふうな理解でよろしゅうございますか。
○植弘政府委員 全般的には、昨年来御答弁が、こざいましたように、全体の恩給法なり国家公務員の年金制度といったものとのバランスの上に立って考えてまいっておりますし、たまたまいま若干の不利が生ずるやもしれないという事態が考えられるわけでありますが、当初の予定では、それほどたいした不利ではないというふうに考えられましてこの法案を提出したわけでありますが、その後の実態によりますれば若干の不利が発生するかもしれない。したがって、それは早急に調査いたしたい。したがいまして、基本的な態度といたしましては、決してバランスを失するとかいったような考え方を持っておるわけじゃ、ございません。それからまた、水準アップ等の問題もございますので、こういう問題もからめまして、明年度以降早急に改善措置をはかってまいりたい、こう考えておるのでございます。
○小川(省)委員 御説明でも釈然としない一面がありますが、従来の御説明では、完全にバランスがとれておるのだ、均衡なんだ、均衡だったバランスでこういうのだという説明ですから、厚生年金法が非常に喜ばしいことだ、大幅に改善措置がとられたということになれば、いまの御説明の中で大きなバランスを失したものがないと言うけれども、これはやはり落ち込んだところなりの、厚年の改善によって若干の従来の均衡とは別な要素が出てきておるわけです。そういう別な要素については、これは実態調査の上改善していくという理解でよろしいですか。
○植弘政府委員 そのとおりでございます。
○小川(省)委員 そこで、恩給法の改正に伴ってという点があるわけですから、恩給局のほうに若干の御質問を申し上げたいのです。 恩給法の改善について、国家公務員共済組合なり、公共企業体共済、地方公務員共済が変わってくるわけなんですが、その大もとが恩給法の改正にあるわけですから最初にお伺いをいたしたいと存じます。 今回の改善といいますか、改正が、四十六年の賃金改定率の一一・七%、四十七年の改定率一〇・五%を勘案して二三・四%となったわけです。私は、この恩給法の改善方法は、従来から比べますと一歩前進をした改善措置だという判断をいたしているわけですが、恩給局としては、二三・四%ということで、大蔵と予算折衝の段階でそういう予算措置がついて恩給法の改正になったわけだと思うのですが、今後とも賃金上昇率に準じてこういう方法をとって改定をされていこうとするのか。そういう考え方を持っているというふうに理解してよろしいですか。そういう考え方を恩給局としてお持ちでございますか。
○海老原説明員 お答えいたします。 恩給のベース改定につきましては、昭和三十四年の公務員給与にちょっとおくれまして、昭和三十七年に合わせたのでございますが、そのときまではずっと公務員給与と合った改定で続いておりました。その後、いろいろやり方がございまして、昭和四十三年に恩給審議会の答申が出まして、先生がさっきちょっとお触れになりましたような、公務員給与と物価の間をとり、物価の上昇分プラス公務員給与の実質上昇分の六割、その六割というのは職務給部分を控除したという考え方でございます。そういう方式で四十四年から四十七年まで続けてきておりました。しかし、答申後の社会経済事情の変化等を考えまして、恩給法の二条ノ二を適用するやり方として一番適切な方法はやはり公務員給与そのものによるべきではないかということで、今回この方式本来の公務員給与そのものによる方式に踏み切りまして、四十六年分、四十七年分の公務員給与のワク、合わせて二四・三%というものに沿って引き上げるという方法をとったわけでございます。したがいまして、こういった恩給法の二条ノ二という調整規定の考え方そのものに基づきましてこのような措置をとっておりますので、公務員給与によるべきだという考え方は今後とも続けていくということになると思います。
○小川(省)委員 たいへんよろしい答弁をいただいたわけですが、そうすると、今回踏み切った四十六年と四十七年の給与改定率の方式をとったのは最も適切であり、今後ともそういう方向を踏襲していきたいという考え方でよろしいわけですね。
○海老原説明員 今後も、基本的な考え方としては、今回とった考え方を変えないということを申し上げてよろしいと思います。
○小川(省)委員 そこで、従来の改定方法はいま御説明があったわけですが、この中で、消費者物価の上昇率を差し引いた六割としてやってきたんだという、この六割だとした理由は何なのですか。なぜ四割を切り捨ててきたのですか。ここのところを説明してください。
○海老原説明員 その点につきまして、ただいまの説明は若干不十分だったわけでございますが、公務員給与の上昇分は通常物価の上昇を上回っております。物価の上昇分についてはまず完全に見る、さらに、公務員給与が物価を上回って上昇した場合に、恩給の水準と公務員給与の水準とあまりに開きがある場合はこれをある程度見なくてはならない、こういう趣旨の恩給審議会の答申があったわけであります。どの程度を見るかということでございますけれども、公務員給与の上昇分のうち、職務給の増加分と生活給の増加分に分けまして、生活給の増加分についてはこれをすべて見る。それで生活給部分がどの程度あるかということを私どもでいろいろ算定をいたしまして、これは六割であるということで、残りの四割がすなわち職務給部分である。この職務給的な改善部分は除いて生活給的部分を見るという考え方でやっておるわけでございます。しかし、その考え方につきましては、先ほど申しましたようにいろいろ問題がございまして、国会でもいろいろ御指摘を受け、反省するところが大きかったわけでございまして、今回公務員給与にすべて寄るという方式になったわけでございます。
○小川(省)委員 職務給部分は切り捨ててきたんだというお答えですが、そうすると、恩給予算との関係ということは全然なしに職務給という部分で来たんだ。今回はそういう考えを捨てたわけですから、予算の増額を認められたわけなんですから、従来も予算上からの措置で職務給という説明ですが、四割を切り捨てたんだということではないわけですね。
○海老原説明員 従前の考え方についてもう少し詳しく御説明申し上げますと、公務員給与の上昇率のうち四割程度は職務給に相当するものである。一方、恩給は、これは退職者に給与するものである。退職者に給与する恩給について、職務と責任に基づいて支払われる公務員の給与の職務給的な部分の増加まで上げてよいものかどうかということで恩給審議会の中でもいろいろ議論がございまして、これはあまりに現職者と離れるということも問題であるけれども、しかし、職務給部分をすべて入れるというわけにはいかないというような答申になったわけでございます。その時点においては、その考え方は全く正しかった。しかし、いまの時点にまでその方式でやってまいりますと、先生あるいは御指摘になったかと思いますけれども、公務員給与と恩給との水準の間に次第に差が開いていくという問題があるわけでございます。それから、一律に四割控除するということも、これは恩給と申しましても高い職位の方の恩給と低い職位の方の恩給といろいろあって、すべて一律に四割控除するということも職務給との関連でいろいろむずかしいことがある。こういったようないろいろな問題を深く反省いたしますと、これは全く公務員給与そのものでいくという今回の方式となったわけでございます。
○小川(省)委員 わかりました。 そこで、いわゆる年金生活者ということばがあるのですね。西欧では年金で生活をしておる方がかなりあるというふうに聞いておりますが、わが国ではなかなかそういうぐあいにいかないけれども、生活できる年金をということばで、老後の保障は年金でという考え方が定着しつつあるというふうには考えるわけであります。しかし、いまの物価高や賃金の上昇率等になかなか恩給、年金がついていけないという状態だと思うのです。そういう点では四割を切り捨ててきたということも大きな一つの原因であったろうと思うのです。私は、そういうことも反省をして、その当時は適切であったけれども、やはりあまりにも差が開き過ぎるということを反省の上でこのような形へ踏み切ってこられたのだと思います。 〔中村(弘)委員長代理退席、中山(利)委員長代理着席〕 そしてまた、先ほど来御答弁があるようでありますけれども、新しい方式に踏み切ったわけでありますから、従来のような形というものはもう四十九年度以降もとってはいけない、従来の方式は少なくともこれで終了した、こういうふうに受け取ってよろしいですか。
○海老原説明員 ただいま御説明申し上げましたとおりでございまして、今後も、諸情勢に大きな変化がない限り、ことしと同じような考え方——第二条ノ二の解釈につきまして、恩給を調整するにあたって三つの指標がございますけれども、国民の生活水準、それから国家公務員の給与、物価、この三つの指標のうちでいずれをとるかという問題に結局帰着することになると思いますけれども、国家公務員の給与というのは、国民の生活水準や物価をも勘案してきめられているということもございまして、今回の方式の一つの基礎になっておるわけでございますが、この方式を今後ともあらゆる情勢にかかわらず続けるかということは、これはまた二条ノ二にこの三つを規定しているということから必ずしも言えないかもしれませんけれども、しかし、基本的にはこの三つを総合した指標として公務員給与をとらえるという解釈、これが国会の御質疑の中でもいろいろございまして、私どももその御趣旨に沿ってこの措置をした次第でございます。
○小川(省)委員 せっかく恩給局に来ていただいているので、若干お伺いしたいのですが、今回の恩給法の改正の中で、準文官といいますか、いわば先生などで、准訓導等は在職期間の二分の一通算が完全通算になったわけなんですが、これらに該当するものは大体どのくらいいるのでしょうか。
○海老原説明員 準公務員の通算の問題でございますが、予算上はおおむね三千数百名程度というように考えております。
○小川(省)委員 日本退職公務員連盟その他の恩給生活者のうちで、旧女子職員が非常に低い、こういうものを是正してほしいという要望がかなり強いわけですね。これは私もよくわからないのですが、いわゆる准訓導であって二分の一の期間があったといいますか、あるいはまた戦前差別賃金が——著しい差別賃金があったというふうには考えませんけれども、そういう方々の基礎になる給与が低かったために低いのですか。旧女子職員の低い恩給を是正してほしいというようなことは、この二分の一条項とかかわりがあるわけですか。
○海老原説明員 旧女子公務員の恩給が非常に低額であるので、それを改善してほしいという御要望はときどき承ることがあるわけでございます。旧女子公務員と申しますと、主として学校の先生でございますが、この学校の先生で、戦前は男子と女子の間に給与の格差があったかどうかということは、いまになってはっきりわかるよすがはないわけでございますが、恩給受給者で調べてみますと、男子よりも上回る高い仮定俸給の女子教員もおられますし、男子よりもはるかに低いというような方もおられまして、これは千差万別いろいろでございます。しかし、一般的に在職年は女子のほうが比較的少ないというようなことは見受けられると思います。先生御指摘のように、準公務員、准訓導の期間が長かったために在職年が少ないのであろうかどうか、私どもまだ十分に検討しておりませんけれども、あるいはそういうこともあるかとも思われます。
○小川(省)委員 あと一点。恩給制度の改善が共済にかかってくるのですが、教育職員の勤続加給の問題なんです。師範の付属小学校とか付属中学校の期間、または旧制中学校と義務教育にかかる職員等について、どうしてこれが加給の対象にならないのか。三百分の一という低い率をとったのはどういう理由なのですか。
○海老原説明員 これは教員の勤続加給の問題でございますが、教員の勤続加給は、戦前から一つの考え方がございまして、教員を小学校程度の先生と中等学校の先生と分けまして、それぞれ違う率の勤続加給を適用している。小学校程度というのは義務教育でございまして、だれでも行かにゃならぬというところでございます。それから、中等学校ということになりますと、これは自己の選択あるいは親の選択ということもございましょうが、そういうことで進む学校であるということで分けておったわけでございます。それぞれの種別の学校ごとに専門の先生として長期間勤続してもらいたいということから、この勤続加給という制度があったわけでございます。 御質問の師範の付属小学校でございますが、この付属小学校につきましては、昭和十八年を境にいたしまして師範学校の制度が変わっている。それ以前の勤続につきましては、一年について三百分の一という勤続加給がついております。それ以後の勤続につきましては、これは師範が官立になりました関係で、恩給制度上は文官という扱いになりまして、文官には恩給制度では勤続加給というものは原則としてないわけでございますので、そういった関係で勤続加給からはずれているというような状況がございます。これを改善いたしまして、文官になってからの師範の付属小学校の先生にも勤続加給をつけろという御要望もよく承るところでございますけれども、恩給制度上、文官に勤続加給をつけるということは非常にむずかしい問題だと思います。しかし、御陳情は十分に理解できるわけでございます。同じように小学校で教べんをとって、同じように小学校の教師としての職務をしてきた、それにもかかわらず勤続加給上の処遇が異なるという御主張の御趣旨は十分理解できるところでありまして、検討しなければならない問題の一つだと考えております。
○小川(省)委員 戦時中における制度改正で文官になったということですから、その説明は一応わかりますが、いまも言われましたように、同じ教育に携わっているわけでありますから、そういうことによる差別があることはやはり好ましいことではないというふうに思いますので、ぜひひとつこの点は検討していただきたいと思います。 それから、今回の改正で、恩給年額の改正のおくれが二年半から一年短縮をされて一年半になったというふうに言われておりますが、半というのはどういうことなんでしょうか。私は、ある意味では、一年の差というのはやむを得ない一面があるだろうというふうに思っております。そこで、この点は、政府の考えで十月一日の施行を四月一日に遡及すればよろしいわけで、公務員賃金のように四月一日に遡及している例もあるわけでありますから、十月一日施行を四月一日にさかのぼらせれば、少なくとも半というのは埋められるというふうに私は思うのですが、それができない理由は何ですか。
○海老原説明員 恩給の改定時期に関する御質問でございますけれども、恩給の改定時期は、先生御指摘のとおり、これまでは、基準として採用しました公務員給与の改善の時期に比べまして二年半程度のおくれが生じておったわけでございます。従来いろいろ議論がございまして、いろいろな御要望も承っております。それは、このおくれをせめて六カ月程度短縮して、四月から、年度当初から増額してはどうかという御要望が非常に強かったわけでございますが、今回の恩給年額の増額は四十六年度と四十七年度の公務員給与改善率にスライドいたしまして、四十八年十月から二三・四%引き上げる、こういうわけでございますので、従来の二年半程度のおくれを完全に一年短縮していることになっておりますから、増額の実施時期という問題については、従来提起されていた問題をさらに一歩進めたという形で改善しておるものでございます。 ところで、お示しのように、この増額の実施時期をさらに繰り上げて四月実施とするということにつきましては、恩給年額の改定は過去十数年来ずっと十月実施としてまいりましたこと、それから、ほかの公的年金制度におきましても改善の時期はすべて年度半ばとしていることとの均衡をはからねばならないというような問題いろいろ問題がございまして、なかなか容易でない問題と思われます。
○小川(省)委員 大きな問題であることはわかります。しかし、年金制度はもちろん社会保障制度の一環ですから恩給とは異なりますけれども、やはり、何といいますか、恩給法がある意味ではもとといいますか、先に発足したのですから、基本になっていることは事実なんです。そういう点で半などという中途はんぱなことはやめまして、十年来十月だったということですけれども、公務員給与もだんだん十月、九月とさかのぼってきたわけでありますから、ぜひ次回はこの半をさかのぼらせるように検討と努力をお願いをいたしたいと思います。 恩給法にも関係があるのですが、地方共済組合法を審議しているわけですから自治省のほうに伺います。 そこで、いまのような形を受けているわけですから、四十八年三月三十一日以前の退職者は二三・四%の増額になる、四十六年四月一日以降は一〇・五%の増額になるわけですね。そこで、実は、非常に奇妙な現象が出てくるわけです。四十六年度の人事院勧告による賃金の改定は五月遡及ということで、五月一日から賃金改定が実施されたわけですね。そうすると、四十六年四月に退職した人は四十六年度の給与改定はなかったわけです。そういたしますと、四十五年度中の退職者と同じ給与水準のはずですね。そういうわけですね。すると三月退職者が二三・四%の改善になって、四月の退職者は一〇・五%の改善ということになって逆転現象が出てくるわけです。この点は私は改善措置をとっていかなければ明らかに矛盾だろうというふうに思っています。そういう点では、四十六年四月三十日以前の退職者については二三・四%とすべきではないかというふうに考えますが、立案の過程においてどのような論議があり、これらの点に踏み切った理由と原因はどういうことなんですか。
○佐野説明員 ただいまの問題でございますが、実は、この点につきまして、昨年の改正の段階におきまして、従来は昭和三十五年三月三十一日の給与条例ですか、これが退職のときまで適用されておったと仮定いたしまして、退職当時の給与を算定する、そして、それを基礎にいたしまして、年額の改定率を乗じまして出た仮定給料年額に一定の支給率を乗ずる、こういうことにして改定いたしておりましたのを、昨年年金額の改定の簡素化措置ということによって、今回も同様でございますが、退職当時の年金額の算定の基礎になった給料額に一定の倍率を乗じて得たものに改正するというように直したわけでございます。この改正の際に、実は、ただいま先生から御指摘のございましたように、給料の改定の時期が各年度によって違っております。そうした点で年度別に一定の改定率を乗ずるということになりますと、そうした不均衡が生ずるのではないかという点でいろいろと検討したわけでございますが、なかなかいい案が出なかったわけでございます。そういった点で、まず恩給の改定措置に準ずるけれども、この退職者の年金の改定のおくれというものは、当時すでに五年程度おくれるという予想でございましたので、まずこのおくれを是正するのが第一だということで、昨年の簡素化措置ということによりまして約二年ほど短縮いたしたわけでございます。まず、そういう簡素化措置を講じた上でこうした問題点については解明していこう、もし解決方策が出ればそのつど是正していこうということで、昨年から一年間検討したわけでございますが、なお解決策のめどがつかなくて今日に至っておりますので、この問題につきましては引き続いて検討し、何らかの形で改善いたしたいというふうに考えております。
○小川(省)委員 やり方と方法はいま御説明のとおりだと思うのですが、逆転現象は確かにできるんですよね。そうですね。
○佐野説明員 四十六年の四月の人につきましては、その人だけ不利になるということは事実でございます。
○小川(省)委員 大体、その四月退職者というのが受給者のどの程度いるというふうにお考えですか。的確な数字は要りませんけれども、大体どの程度いるというふうにお考えですか。
○佐野説明員 一般には三月末が非常に多いわけでございまして、地方公共団体によって四月にしているところも一部あるようでございますが、そうした点で、昭和四十七年度に発生したところの年金受給者の中に占めます割合というものはごく少ないというふうに見ております。
○小川(省)委員 ごく少ないということですけれども、大体、私の調査では、三月末に退職したものを四月一日とするケースがかなり多いのですよ。やはり月ということで、そういう旧来のあれが残っているという点が一つだと思うのです。あと一つは、四月一日在職者というのは、夏期手当の支給対象になるはずですね。これはいわゆる勧奨退職等によるところの優遇措置の一環として四月退職というのをとっておる自治体があるわけですよ。大体一〇%程度の退職者が、四月に集中といいますか、いるのだというふうに私は思うのですが、そういう点から見ますと、いま佐野課長が言うように逆転がある、こういうことなのですから、これは少なくとも検討をしている事項だということですけれども、当然そういうことが明らかな以上、特別に不利な状態になる者が、少なくともよかるべきという形の中で是正措置を、改善措置をとってきて、その結果が逆転する、不利になるという存在の者がわかった場合には、これは当然是正をしなければならないのは責任だと思うんですね。そういう点については、局長、どうですか。当然是正をしますか。
○植弘政府委員 いま説明員から御説明いたしましたように、いろいろの手続的な煩雑な問題もありまして、立法当時におきまして、立案過程におきましても検討された問題であります。いま先生御指摘のように相当数の者が対象になるということになりますと相当の問題点であろうと思いますが、今後少し前向きに検討してみたいと思います。
○小川(省)委員 前向きに検討するということは、少なくともいい方向に向かって改善をしていって、そういう落ち込んだ、明らかに矛盾だと思われる現象については是正をするのだという立場でお聞きをしてよろしいですか。
○植弘政府委員 今回改定の対象になった者まで広げるかどうかは、制度のたてまえで、従来の経緯もございますので、そこまで前向きに検討できるかどうかは率直に言いまして自信ありません。ただ、今後のこういう改定の際には、そこらのところは十分に考えてまいりたいという意味でございます。
○小川(省)委員 いまここですぐというのは、これはなかなか容易なことじゃないと思いますけれども、そういう不利な状態があるのだ、こういうことであれば、それが是正できないなんて改善措置はないはずです。改善する以上は、少なくとも現状維持ということであればまだ理解できますけれども、それが逆転で他よりも悪くなったということじゃなくして、同じ者よりも悪いのがいるのが現実なんですから、ぜひこういうものは改めていただかなければなりませんので、強く要請をしておきます。 次に、最低保障額に関連をしてお聞きをしたいと思います。 まず、最低保障という概念についてお伺いをしたいと思うのですが、あらゆる制度なら何でもそうですけれども、一定の保障をするというのは、一種の不利になる状態の歯どめをするということが救済措置というふうな考え方だろうと思うのです。ということは、ある一定のことを行なって、その制度上どうしても乗ってこない、なじみにくいというふうなものを救済措置としてやられるものが、最低保障額とか云々というふうな制度なんだろうというふうに私は思っています。このような最低保障の対象になるのが、少なくとも、常識的に言えば、そういうふうな制度なりから落ちこぼれた者を救済措置をするというのは大体一〇%以内ぐらいというのは、そういうことなんだろうというふうに一般的な理解を私は持っています。もしそれが異常に多いということであれば、制度そのものが少なくとも適切ではないというふうに考えられるし、制度そのものに欠陥があるのではないかというふうに思うのです。 今回の厚生年金の改正に伴って、共済年金の最低保障額が退職年金三十万二千四百円ですか、これを九百二十円が千円に改められることになるはずでありますから、そうなれば三十二万一千六百円、それから遺族年金が二十三万五千二百円、これが改められると二十五万四千四百円ということになるわけなんですけれども、最低保障額の適用者がどのくらいになってくるというふうにお考えでしょうか。
○佐野説明員 今回の最低保障額、それは政府提出の原案をつくった時点での調査では、退職年金の受給者の一二、三%、遺族年金につきましてはその受給者の七〇%程度がこれに該当する、このように思います。
○小川(省)委員 それは、先ほど申し上げたように、そういう多数の最低保障該当者が出るというのは、どこか制度に欠陥があるのじゃないか、制度が不適切ではないのかというふうに実は思うわけです。そういう意味では、どうしてもこの最低保障というのを、いわゆる年金水準を引き上げなければならぬ要素があると思うのです。 私の持っている資料なんですが、これは特に地共済の中でも年金額が低いのは例の市町村共済なんですけれども、昭和四十六年度末の退職年金の受給者数が四万三千二百五十二人、最低保障適用者が二万九百八十九人、実に四八・五%、約半分に近い人たちがそうなんですね。これをこの改正に引き直してみても、最低保障条項の適用者が二四・一%になる。これは遺族年金で見ますと、四十六年末の受給者が九千四十一人、最低保障適用者が八千四百十人、実に九三%です。この改正をやってみても、最低保障の適用者が七千二百九十六人で八〇・七%という、実はべらぼうな数字になるわけですね。特に、市町村共済の組合員が全体に低賃金であるということにもよるのだというふうに思いますけれども、これは年金時代の幕あけと言われながら、実にまずい数字が出てきているわけですね。これについてどのようにお考えですか。年金水準を大幅に引き上げなければならぬというふうにぼくらは思っているわけです。そういう要求もしておるわけですけれども、このような大きな数字が最低保障の適用者になるということについて、自治省としてはどうお考えですか。
○武藤政府委員 いまお聞きいたしておりまして、私どものほうから申し上げた数字と、いま先生御指摘の数字は多少違っておりますが、いずれにしても、相当部分の方々がそういうことで最低保障の対象になっておるということでございます。これは、年金のたてまえから申しましても、また、私先ほど島田委員にもお答えいたしましたように、いまの新しい時代は、思い切って生活水準を考えて、それができるようにしてあげるということがこれからの年金のあり方だと私は思います。そういった面からいきましても、ほんとうに抜本的な考え方でもう一度この問題に対処して、最低保障の大幅引き上げとともに、当然、いまの年金そのものももう少し検討しなければならぬじゃないか、こういうふうに私は考えております。そういう方向で進めたいと思います。
○小川(省)委員 次官、数字は違っていないです。私は市町村共済だけの単独の組合員の数字を申し上げたので、おそらく自治省のほうは全体のあれを言われたのだと思いますが、特に私は低い市町村共済の例を取り上げたわけなんです。 それから、いまの次官の答弁ですが、きょうは大臣のかわりですから、私も政府の答弁だというふうに受け取りますが、そういう形でやはり最低保障額を引き上げる、年金水準を大幅に引き上げる、共済年金についても当然そういうふうにすべきだというふうな形で受けとめたいと存じます。 次に、厚生年金との関連についてお伺いをいたしたいと思います。地方公務員の公務員等共済組合法の中に、御案内のように、地方職員共済組合なり、公立学校共済組合なり、警察共済組合なり、都職員共済組合なり、指定都市職員共済組合なり、市町村職員共済組合なり、いろいろあるわけですが、なぜ市町村共済が低いのか。私もいまその例をあげたわけですけれども、いま各共済組合ごとの給料と退職年金を調べてみますと、確かに各共済組合ごとに差があるわけです。先ほど私が申し上げたような最低保障にかかる人たちの数が出てくるわけなんですが、そういうことで、これは、やはり、いかに市町村の職員の給与実態というものが、従来の給与というものが低かったか、また低いということを示しているのだというふうに年金の中でも出てきているわけですよ。これは次官、客観的な数字ですから、それはそういう事実なんですから、今後市町村の低賃金についてもぜひ指導を適切にやっていただきたいと思います。 そこで、厚生年金との比較の問題なんですが、今度の厚生年金の改正によりますと、市町村共済では、本俸が十一万一千三百三十二円以下の者は厚生年金のベースを下回ることになるわけですよ。現在市町村共済の、これは九百二十円じゃなくて千円の計算でやってあるんですが、十一万一千三百三十二円以下が厚生年金のベースを下回るわけです。私は自治労の出身ですから、現在、そういう意味で市町村の中を見まして、二十年以上、すなわち年金の受給資格を持つ者で九万円以下の給料をもらっている人たちが四五・七%なんです。もちろんこの人たちは厚生年金を下回っているわけです。こういう状態なんで、私は、やはり非常に問題だというふうに思っています。現実に現在やめていく人たちだって、市町村の中には、給与の高い、十二万、十三万なんというのは、課長クラスを除いてそういないわけですから、こういう四五・七%などという数字が出てくるわけですが、こういう実情について自治省としてはどうお考えですか。
○佐野説明員 ただいま先生御指摘の数字については、私どもまだ承知していないわけですが、ただ、一般的に、市町村職員共済組合の組合員の平均給与というものは、他の組合から比べますと低くなっております。そうした点で、どの程度の割合になるか、私どもとしては判断がつきませんが、ある程度いるということはわかります。
○小川(省)委員 そういう低い人たちが非常にたくさんいるわけなんです。これはどこの地方公務員の共済年金でもいるわけですが、とりわけ市町村に多いのだということを私は数字で申し上げたわけなんですが、だから、私どもは、年金水準を大幅に引き上げろということを修正案でも出しているわけです。新しい、いわゆる国民皆年金というような年金制度に入っていく状態であるとするならば、少なくとも、退職賃金の六〇%ぐらいは当然していかなければならないということで、二十年をこえる一年ごとに百分の一・五、最高百分の八十一という案を実は提案をしているわけでありますけれども、厚生年金にも達しない低い水準の年金受給者がたくさん出ているわけですから、これらの人たちの是正を、いわゆる賃金水準の引き上げをやっていかなければならないというふうに思っていますけれども、自治省として、これは大蔵に尋ねるのが適切かもしれませんが、今後の中でどうやっていくおつもりですか。
○植弘政府委員 給付水準の引き上げにつきましては、午前中も答弁があったと思いますが、今年度におきましても、この法案を出す前に、引き上げについては関係省庁とも折衝し、相当努力もしてまいったわけでありますが、いろいろな関係からこの程度になりました。しかし、この問題は、明年度以降もっと積極的な形で推進しなければならない問題であろうと思っております。 それから、いまの低額のものにつきましては、怠慢だというおしかりもございましたが、計数的に言いますとまだ詰まっておりません。先ほども申し上げましたが、実態を十分調査いたしまして対処してまいりたい、このように考えております。
○小川(省)委員 そうしますと、厚生年金との関係ですけれども、従来は、委員会の中でも、開始年齢が五十五歳で厚生年金は六十歳だなどということを説明してきたわけですけれども、少なくとも私どもが現場の中で承知しておりますのは、肩たたきでやめていくのが大体五十八歳ないし六十歳、平均五十八・九歳というふうに言われておるわけですが、少なくとも五十八歳だ、六十歳だという支給開始年齢の相違ではないというふうな理解でいいですか。
○植弘政府委員 いまの支給開始年齢の問題もあわせて、水準アップの際の検討事項にいたしたいと考えております。
○小川(省)委員 地方公務員の共済年金が低いということは午前中島田委員のほうからもありましたけれども、退職前三年間の平均給与をとっていることにも問題があるというふうに実は私は思っているわけです。なぜ、公企体職員のように退職時の給与を計算の基礎にできないのか。できない理由は、先ほど三%云々の話もありましたけれども、同時に、それは、物価の変動がない、ベースアップがないという状態の中で退職手当三%減がやられてきたんだ、こういう御説明も先ほど承ったわけです。それならば、不合理なことは承知をしておるはずなんですから、退職時の給与一号アップということを私ども言っておりますけれども、三年間平均なんていうことを改められない理由はどこにあるのですか。
○植弘政府委員 その理由といたしましては、午前中にも答弁されたと思いますが、退職時の給料の額と、それから給付というものとの均衡といいますか、公平性というものを考えての関係でございますが、実は、少なくとも同じような公的年金であります公企体との間において格差のあることは適当でない、年金における均衡性という問題を考えましても、これは是正すべきものであろうという考え方を持っておりまして、今年度も、そういう点では是正をはかりたいという気持ちで努力いたしました。 ただ、先ほど申し上げましたように、水準アップという大きな問題がございますので、そういうものの一環として、御承知のように、水準の問題には、先ほどの御指摘にございましたように、こういった給料額の問題とか、それから支給開始の年齢の問題とか、そういった要素を踏まえまして水準アップというものが考えられるわけでございますから、その検討の中でそういう問題も考えていくということで、明年度以降の大きな課題にいたしているところでございます。
○小川(省)委員 午前中の答弁とただいまの答弁を承っても、明年度以降の課題として取り組むんだということですから、少なくとも三年平均などというのはやめて、退職時一号アップというのはあれだけれども、そういう方向に持っていくための努力をして、一日も早く実現をしたいという気持ちを持っているということでございますね。
○植弘政府委員 そのように努力したいと思っております。小川(省)委員 ぜひ、来年度の改正案はそういう形でひとつ審議をさせてください。 そこで、公務員の年金の共済制度のうちで、市町村の雇用人に適用されていた市町村職員共済組合、これが三十年に一番おそく発足をしたわけですが、これによる旧年金資格以前に断続をした市町村職員期間の通算の問題をちょっとお聞きしたいわけです。 これは以前、附帯決議にも出ていたと思うのですが、今回の改正案で、外国特殊機関職員期間の通算要件が緩和されたという形の改正が出ているわけですね。私も長らく外地にいましたから、ここに出ている公社の職員というものがはたして公務員であったか、公務員に近いのか、よく知っています。実際にはこれは救済措置ですから、私もけっこうだと思いますが、しかし、期間通算としてこれらが救済をされていくわけだけれども、これはれつきとした証明も何も要らない。これらの外国特殊機関の人というのは証明を要する人が大部分なはずです。それが証明も何も要らない。ところが、同じ役場なり市役所等につとめておって、そういう者の期間がなぜ通算をされないのか、こういう問題が実はあるわけであります。いままで累次の改善措置をされてきた間に、なぜこのような期間をいまだに残しておるわけですか。
○佐野説明員 この断続期間の通算につきましては、昨年の改正で一定の要件に合致する者については通算するということにいたしまして、その具体的な取り扱いについては政令で定めることにいたしました。昨年の十月の政令では、町村の合併、財政再建整備その他本人の事情によらないでやめたような場合で、原則として五年以内に再就職したような場合には通算するということにいたしておるわけでございます。 ただ、その場合に、昭和二十四年の十月一日以後の退職にかかる期間を通算するということにいたしまして、同日前の退職にかかる期間については通算しないことにしておる。これは国家公務員の共済組合の取り扱いと合わせたわけでございますが、その後、特殊な事情といたしまして、沖繩等にこうしたものがあるかどうか、その他なお見るべきものがあるかどうか、内地の実態をいろいろ検討したわけでございますが、沖繩等にはこうしたものがございませんので、現在、この問題についてはまだ解決がついておりません。なお引き続きまして検討をいたしたいと思っております。
○小川(省)委員 いま言われるように、あなたは政府部内でも共済には一番明るい方ですから、これはぜひあなたにがんばってやってもらわなきゃ困るのですけれども、確かに、政令で定める要件の該当者は算入されることになったわけですよ。しかし、この要件の中で、いま言われるような廃官廃庁だとか、あるいは町村合併ですか、あるいは廃職とか、過員とか、ア、イ、ウとあって、それ以外に工に「自治省令で定める事由」という項があるんですね。これには該当者がほとんどいなくて、実際には政令は出ているけれども空文化された政令というか、実はあまりにも救済されていない政令なんですよ。だから、あまり意味がないと思うのですけれども、そういう意味では、そういう人たちが実際に救済されない。その他やむを得ざるものと認められる者とか——親が病気だとか、商売のためにやめたという人は救われないわけですよ。そうした退職の事由だとか、また退職時期の設定だとか、いま言われるように国家公務員共済組合法、二十四年十月一日ですね。ここのところを緩和しなければそれらの人たちの断続期間は救われないわけですよ。 片っ方では改善措置ということで、当時つとめておった人をさがし求めて、ようやくにして証明書をとって、旧満州国のどこにつとめていたなんという証明をとらなければ認められない経歴が通算をされて、一方、確かにその職場に同じ働いた同僚がいて、証明も何も要らないような人の期間が通算をされない。これは明らかに矛盾なんですよ。救おうという意思がその中にはないのですよ。いま佐野さんが答弁したけれども、あなたは共済に一番明るい方なんだから、そういう点ぐらいはからだを張ってぜひ実現をするように努力を払ってもらいたいと私は思います。これで救われた人、救済された人は非常に少ないはずでありますから、昨年の地行の附帯決議もあるわけですね。「年金制度施行前の職員期間の通算にあたっては、退職時期等による制限を緩和すること。」私は、こういうことでこれらの点を言っているんだというふうに理解をしているわけですが、そういう趣旨が生かされなかったというふうに思っておりますので、ぜひそれを生かすような前向きの対処をぜひお願いをいたしたいと存じます。 それから、次に、年金額の改定の方法についてお伺いをいたします。地方公務員の退職年金額の改定は、旧法といいますか、恩給法の適用者あるいは退隠料制度ですかね、退職時都道府県及び市の吏員で、退職年金の条例の適用者あるいは町村職員恩給組合条例適用者の町村の吏員、これが恩給法の改正によって恩給年額が改定される場合、その年額が改定をされることになるわけですよね。今回の法の改正で、新法の年金というのは、最低保障額が退職年金三十万二千五百円、遺族年金二十三万二千五百円というように、これは制限で変わるわけでしょうけれども、最低保障額が改正になったわけですよね。恩給法では、今回最低保障額が改定をされたのですか。
○佐野説明員 恩給法の最低保障額は今回は改定いたしておりません。
○小川(省)委員 恩給法の中で改正されなかった理由は何ですか。
○佐野説明員 恩給のほうの事情は詳しく存じませんが、今回は、年金額の改定の際二三・四%引き上げる。給与のベア率で改定するということと一年短縮という点に重点が置かれたようでございまして、そちらのほうまで財源が回らなかったというふうに聞いております。
○小川(省)委員 全く年金時代の幕明けとしてはけしからぬ話だと実は思っているのですが、そうなりますと、最低保障額というのは退職年金で十一万四百円ですか、六十五歳以上で十三万四千四百円、遺族年金で五万五千二百円、六十五歳未満の妻、子、孫で六万七千二百円ということで最低保障額が据え置かれる、こういうことですね。
○佐野説明員 そのとおりでございます。
○小川(省)委員 次官、よく聞いておいてくださいよ。こういうばかなことがあるのですよ。厚生年金との格差があまりにも大き過ぎると思うのですよね。四十九年度で少なくとも厚生年金並みに改正をするか、何か、その法案作成段階で、事前にこの恩給法の最低保障額の改正をしようとかどうとかいう論議があったんだろうと思うのですが、据え置かれた理由がわかりますか。
○武藤政府委員 その理由はなかなか私もわからないし、いま聞いておりましても、どうしてそういうことなのか——先ほどの議論を聞いておりますと、たぶん財政問題が正直一番大きな、問題であったんだろうと私は思います。しかし、私ははっきりはわかりません。たぶん、想像するのに、財源の問題というのが一番大きな問題だったと思いますけれども、先ほど島田議員にもお答えをいたしましたように、その最低保障額が、それぞれ厚生年金と今度の共済年金と逆になってきたじゃないかという議論の中で——恩給の最低保障というものは、いま御指摘のようにいろいろございますが、最高の方でも十三万ちょっとである。最高といいますか、いろいろなあれがありますから、その中での最低保障額が十三万幾らである、こういうことでございまして、こういうことは決して好ましいことではないということは、私、午前中にも答弁をさしていただきましたわけでございまして、そういう考え方に基づいて、こういう問題は先ほどのようにほんとうに何か考えなければいけないのじゃないか、こういう気持ちでおります。極力そういう方向で——これは恩給のほうは自治省ではございませんけれども、私どものほうでもせいぜいそういう方向になるようにできるだけ協力をしてやっていきたいと思うわけでございます。
○小川(省)委員 大臣の質問を保留してありますから、これはまたあとで伺いますが、いま、旧年金制度の適用者を見てみますと、特に該当する低賃金が多い市町村なんですけれども、旧町村恩給の組合条例適用の退職年金の受給者が八千五百七十人、年金の月額が一万六千三百十四円、旧市町村職員共済組合適用の退職年金受給者が九百五十六人、年金月額が一万百七十六円、遺族年金では、旧条例の人が五千六百八十一人、月額八千百円、旧法で五百六十四人、月額で五千二百十五円なんですね。私が調べてみますとそういうことになっている。これは厚生年金と比べるとあまりにも低いわけですよね。とても年金などと言えるような額ではないと思うのです。こういうような実態ですから、この点については、恩給局ではない、総理府でもないのですから、こういう実態があるということを次官も局長も受けとめていただいて、積極的に働きかけをしてもらわぬとこれらの人たちは救えませんから、これはぜひひとつお願いをいたしたいと思うのです。 先ほどもちょっと生活保護の話が出ておりましたけれども、一級地の生活保護費はことし一四%引き上げられたわけです。三万一千円だろうと思うのです。そうなれば、とてもじゃないけれども——生活保護費の三分の一、遺族に至っては六分の一なんというような状態ですからね。こういう状態で放置をしてよろしいかという問題があるわけです。これはやはりかつて地方公務員であった人たちですから、いまの年金法の適用を受けていないとしても、そういう点では当然自治省が責任があるといいますか、かんでいるわけですから、その辺についてはぜひ配慮をしてもらいたいと思うのです。営々として一生懸命市町村に勤務して働いた。ところが生活保護よりも低い。こういう状態では何といってもまずいと思いますので、ぜひひとつお願いをいたしたいと思います。これは地方職員共済でも、警察職員共済であっても、公立学校共済であっても、以前の方は同じだと私は思うのですよ。そういう点で、特にこれは国家公務員共済でもそうなんですから、全体的に政府が年金問題として論ずる際に、いわゆる老後の恩給なり年金の受給者という問題から改善検討しなければならぬ事項だと思います。ぜひ肝に銘じて配慮をしていただきたいと思います。 次に、現行の恩給法では、七十歳以上の老人といいますか、高齢者のみに限って優遇措置を認めているわけですね。これは佐野課長ですか、全般に、現行の恩給法上の軍人の戦務加算についてちょっと簡単に説明をしてください。
○佐野説明員 恩給法の取り扱いは所管外ですので申し上げられませんが、共済法の取り扱いについて申し上げますと、現在の共済制度では、文官の加算年は共済の組合員期間に通算することとしておりますが、軍人の加算年につきましては組合員期間に通算しないこととしております。
○小川(省)委員 いずれにしても、共済の上では、軍人については実在職年をとっているわけです。こういうことなのだろうと思うのですが、昭和三十七年のいわゆる新法といいますか、現行の共済組合法が発足のおりに、従来軍人の期間の経歴を持っていた人たちに選択の指導をやられた。しかも、軍人としての恩給資格がある者等についても、共済に通算をするかどうかという選択の指導を、自治省がといいますか、それぞれの共済組合がといいますか、やられましたね。
○佐野説明員 地方公務員共済組合法が三十七年の十二月一日から施行されたわけでございますが、この際に施行日から六十日以内の期間に、当時在職中支給を受けておりましたところの恩給あるいは他の団体の退隠料につきましては、その人の選択によりまして、その受給権を放棄するかどうかをきめていただいております。で、受給権を放棄した場合には、その受給権の基礎になりましたところの在職期間は組合員期間に通算する、受給権を放棄しなかった場合には在職期間は組合員期間に通算しない、このような取り扱いをいたしております。
○小川(省)委員 当時多くの人は大体選択として通算を選んだというふうに——私も実はすすめた一人なんですけれども、選択としては通算を選んだ人が多かったというふうに思いますが、大体そういう傾向だったのですか。
○佐野説明員 消滅の届け出をされた人のほうが非常に多いというふうに理解しております。
○小川(省)委員 私は、これは当時の軍人恩給が低額であったことも一つの原因であったろうと思うのです。それと新しい共済組合法によって受給資格を少しでも早く得たいという、何か安心感みたいな、そういうことがあったということが一つの原因だったというふうに記憶しております。その後、年々軍人恩給が増額をされてきた。それで、結果として、軍人としての加算等を認められてまいりましたから、共済組合員に通算したそれを分離して、軍人恩給としての資格を得たいという方が地方公務員の中にかなり現在いることも事実です。大体五十代の人というのはそれぞれ軍人経歴というものを持っています。外地に何年かいれば戦務加算がつきますから、そういう恩給資格条件を持つ人がかなりいるわけですよね。そこで、軍人としての戦務加算を共済組合法の中で算入したらどうなるかということが下部の共済組合員の中から出ておるのですけれども、そういうことについて検討なり、考えたことがございますか。見解を聞かせていただきたいと思います。
○佐野説明員 そのような問題についての検討をした事実はございません。
○小川(省)委員 事実、下部の組合員の中にはそういう意見がかなりあるわけですから、いまさら選択をやり直させるということはできないわけですし、そういうことによって共済組合の中に混乱を引き起こすこともどうかと思いますけれども、ぜひ、この点については検討し、前向きの形で解決できるとかなんとかいう問題ではなくて、検討したこともない、考えたこともないと言われるのですから、組合員の中にそういうふうに思っている方がかなりたくさんいるわけですから、ひとつ検討をしていただきたいと思います。 次に、年金と税の関係で、いつもたいへん申しわけないのですが、伊豫田課長さんにお願いをいたしますが、今回の税制改正で、年金に対する祖税特別措置法の控除はどんなふうになったわけですか。
○伊豫田説明員 昭和四十八年度の税制改正におきましては、老齢者年金特別控除制度を創設いたしまして、六十五歳以上の公的年金の受給者につきまして六十万円の特別控除制度を創設しております。
○小川(省)委員 六十五歳以上は六十万だそうですが、六十五歳未満の場合にはどうですか。
○伊豫田説明員 六十五歳未満につきましては、特別の控除制度は現在のところございませんで、一応給与所得課税が行なわれております。
○小川(省)委員 給与所得課税であって、年金としてはかからぬわけですね。そうすると、合算所得として課税をされる、こういうことですか。
○伊豫田説明員 そのとおりでございます。
○小川(省)委員 今度の年金の改正によりまして三十万二千五百円ですか、三十万二千四百円が若干千円計算で上がるわけでしょうけれども、そういう形で、合算所得にしても、所得課税になるとしても、年金受給者から税金が徴収をされる。年金受給者がどこかにべらぼうなあれがあれば別ですけれども、年金所得が課税対象に加わってくるということは、これはやはり福祉国家という名前が、田中総理のかけ声が泣くわけでありますから、そういう点のないように、特に年金に対する控除については配慮した上で、ぜひひとつ税制の今後の改善等に当たっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○伊豫田説明員 年金の課税問題につきまして、ただいま御意見がございましたように、やはり、一生働いた後で得られますところの、老齢になって得るところの年金所得につきまして課税を行なわないという御意見は、私どもとしてもよくわかるのでございますけれども、実際問題として、六十五歳以上の者について一応の計算をいたしてみますと、一応、夫が六十五歳以上の夫婦というものを想定して考えてみても、基礎控除、配遇者控除、老齢者控除、給与所得控除、社会保険料控除というふうなものを全部計算いたしますと、約百四十七万円になります。したがいまして、現在百四十七万円以下の年金の受給者につきましては、現実の問題として課税が起きていない。言いかえれば、それ以上の所得者と申しますと、やはり、年金としても相当高額の年金の受給者である。あるいはまた、年金以外に相当の所得のあるものと考えざるを得ない。そういう状況になりますと、このような百五十万円近くの課税最低限を越える所得のある人につきましては応分の負担を求めてまいらなければならないというのが所得税の基本的な考え方でございまして、御意見は御意見として十分承り、将来における年金制度というふうなもの、あるいは給付の増加というふうな税制、財政を通ずる全般の問題として将来取り組んでまいりたいと考えます。
○小川(省)委員 ぜひひとつそういう形で年金に対する税については配慮をいただきたいと思います。ありがとうございました。 次に、財源関係についてお伺いをいたしたいと思います。 現行の共済制度の長期給付に対する公費負担は一五%ですね。国と地方公共団体が公経済の主体だという理由で、地方公共団体が負担をして、これは交付税で見ている、こういうことになるわけでしょうか。
○植弘政府委員 そのとおりで、ございます。
○小川(省)委員 厚生年金では、給付額の二〇%を国庫負担として厚生年金会計に繰り入れているわけですね。なぜ五%の差を設けているわけですか。
○植弘政府委員 やはり、共済組合の給付というものと、それから厚生における給付というものを全体的に総合的に比較してみますと、水準に若干の差がございますので、その差を勘案いたしますと、国庫負担に若干の差がございましても、その限りにおいては均衡がとれているものであろう、こういうふうに考えております。しかしながら、先般来の附帯決議の御趣旨等もございますので、公務員年金の特殊性という見地から考えましても、引き上げにつきましては必要であろうという考え方もわりあいございます。したがいまして、関係省庁とも協議してまいったところでございます。
○小川(省)委員 いま関係省庁と協議をしているということですが、今回の厚生年金法の改正で、その内容が非常に充実をされた。年金水準が、厚生年金においては引き上げられた。いまも、給付水準の比較なり給付水準の均衡という話が出ましたけれども、少なくとも、厚生年金と共済年金との格差が五%あるなんということはなくなった。昨年までそういう説明をしていた格差の理論というのは消滅したのではないかというふうに思っております。そういう意味では、いまも協議をしておるということですけれども、前向きで、少なくとも年金ということの中で同一にしていくというふうに努力していただけますか。
○林(忠)政府委員 まさにおっしゃるとおりのことでございまして、昨年までの厚生年金の給付水準と共済年金の給付水準が違うから、実額においてはバランスがとれているというのが確かに昨年までの説明であったわけでございます。今回厚生年金が大幅に改善をされましたので、その理由が全く消滅した、これはお説のとおりでございます。 それで、もちろん、これについては来年度以降改善するように、従来以上の努力を傾けたいと思うわけでございますが、先ほどからいろいろたくさんの御指摘がございまして、十分ごもっともな点がございますし、われわれも実は全く同感で、その意味で、努力をして今回できなかったという、自分の弁解になるようでございますけれども、そういう点が今回相当あるわけでございますが、実は、今回は、給付水準自体を約二年分に近い二〇何%思い切って引き上げようという面が、ほかの面での改善にはいささか出足を鈍らせたということもございまして、去年まで解決できなく、しかも、お説のように、ごもっともな点がことし解決できないできていることはまことに申しわけない次第でございますが、一つの弁解みたいなことでございますけれども、今回は水準だけは大幅に引き上げました。さらに来年以降は、旧来のというか、公務員の一年分の一〇何%というところに全体の水準が戻ると思いますが、そのほかのいろいろな御指摘の点は、できるだけ、一つでも多く解決するように前向きに努力してまいりたいと思っております。
○小川(省)委員 二三・四%のほうに全力をあげたので、ほかの点がおろそかになった、とは言わないけれども、そちらに重点を置いたという御説明ですから、それはそのとおり承ります。ただ、来年から戻るでしょうということでなく、異常な物価高で来年は大幅な賃上げになるわけですから、当然、来年は来年で解決してもらわなければ困るわけです。 そこで、公費負担の問題なんですが、交付税会計で見ているわけですね。なぜ国庫負担にしないのか、たいへん疑問なんですけれども、国庫負担にしない理由といいますか、原因は何なんですか。
○林(忠)政府委員 こういう形にきまったのは、実はもう相当前でございまして、共済年金が発足するときに関係省庁の問でたいへん白熱した議論がなされまして、結論に至るまでたしか二年ぐらいかかっていまのような形になったわけでございます。ここで、公的負担という、その公的というのが、地方共済も国家共済も通じて国であるか、そうでなくて、地方の場合は地方団体が公的な立場に立つのかという論争でございました。その結果といたしましては、地方団体については自分でまかなって、その財政需要は交付税で見るということで、たしか、そのとき、交付税率を何がしか上げる一つのもとになったわけでございます。現実にいまのような形になっておりますために、逆にいいことといいますか、地方共済の場合は国庫のお世話にならぬという強みがございまして、したがって、さっきからお説のいろいろな改善点についても相当強い主張ができるという点がございます。 そこで、交付税率もそのとおり率で上げたのが、貨幣価値も落ちておりますけれども、全体の予算のふくらみからすれば、差し引きしたら得であったか損であったかという点では、得だったのじゃないかという面もございますので、いまのような形を私たちは否定はしない、むしろ、この形のままさらに続けていって、交付税率その他の面での改善をなるべく努力したい、そう考えておる次第でございます。
○小川(省)委員 メリットがある、このままの形で続けたいという局長の意見と若干違うのですが、現在一五%で、残りを四二・五、四二・五ということで負担をしていくわけでしょう。私学なり農林漁業というのは一八%ですね。厚生年金は二〇%の国庫負担ということですね。私は、実際に一五%の公費負担が行なわれているのだろうかというふうに考えるのです。いまおっしゃるように、確かに、交付税の積算基礎にはなっているが、交付税で見ているのだと言っているだけだというふうに言うとうまくないのですが、交付税で見ているのだと言っているのじゃないのかというふうな疑念も一面あるのです。 たとえば、そうだとするならば、公営企業関係あるいは準公営企業関係、電気や水道あたりの職員の分も交付税で見ているわけですか。
○林(忠)政府委員 一番最初に、この形をしたいというのは一五%を押えたいという意味ではございません。私学、農林その他は一八になっておりますし、厚生年金は二〇になっておりますので、これはやはり国家公務員、地方公務員を通じて共済についてもぜひ二〇にしてくれという努力は例年続けてまいりましたが、またやりたい、そういう意味では進歩したいと思っております。 〔中山(利)委員長代理退席、中村(弘)委員長代理着席〕 ただ、直接国庫からいただくのではなくて、地方団体自主財源というたてまえで、実際交付税率を率において上げた例がありますが、そのたてまえは今後も貫くことが共済の内容を改善するのにとっては有力である、国庫のお世話にならぬということで財政当局にも強く働きかける、そういう体制を続けたいといった意味でございます。 それから、いまのあとの公営企業の問題については、交付税で見ておりません。これは国鉄その他と同じ扱いということになっております。
○小川(省)委員 私は、そういう意味では、このことで地方を泣かせているとは言いませんが、公費負担なんだ、交付税で見ているのだということだけでは通らぬと思うのですよ。そういう意味では、公費負担を少なくとも厚生年金並みにしていけ、でき得れば一そこで口を出されては困るという局長の考えもわかりますけれども、少なくとも、公費負担を一日も早く厚生年金並みの二〇%に引き上げていく努力をお願いいたしたいと思います。これは、どうせなら純粋な国庫負担のほうがいいと思いますけれども……。 そこで、次に掛け金率の問題なんですけれども、これも市町村共済は千分の四十四、厚生年金は今回修正案が可決されましたから、あの段階で千分の三十八になったわけですね。本俸と標準報酬ということで、確かに厚生年金と差はありますが、今回の厚生年金の改正からしていくならば、私は、共済年金の掛け金率は少し高過ぎるのではないかというふうにも考えますが、この点についてはどうですか。
○佐野説明員 厚生年金も積み立て方式をとっておりますし、共済年金も積み立て方式をとっておるところでございます。ただ、共済年金につきましては、従来から平準保険料方式をとりまして完全積み立て方式でやっております。そうした関係で、個々の共済組合について若干の違いがございますが、千分の一〇四・五から千分の一〇七・五くらいのところございます。ただ、この中には、公的負担であるところの地方公共団体の負担率の百分の十五、それから地方公共団体が丸々負担するところの公務にかかる廃疾年金あるいは遺族年金の部分の財源率、これも織り込んでございます。厚生年金のほうでは、国庫負担分についてはあと払いになっておりまして、二割相当額の国庫負担分ははずしております。そうした点で勘案してみますと、先生御指摘のように、若干厚生年金の保険料のほうが低いと見られるわけでございますが、この点につきましては、従来は給付水準の違いというものがこれに反映しておった。ただ、今回の厚生年金の給付水準の引き上げとこの保険料の引き上げというものがどの程度の関係になるのか。そこらの点について、実は私ども詳細に存じ上げていないわけでございます。 ただ厚生年金におきましては、若干、修正積み立て方式と申しますか、一部後年度へずらすような方式もとられておる。そうした点でそれらを勘案してみますと、長期的にみてバランスはとれておるのではないか、このように考えております。
○小川(省)委員 給付水準と厚生年金と当たってみて、掛け金等について検討しようということでしょう。今回の厚生年金の水準アップからすれば、やはり、従来の段階での掛け金率でバランスがとれていたと称するとするならば、今回の厚生年金の給付水準のアップでバランスがくずれたのではないか。そうなると掛け金率が少し高いじゃないかという主張をしたわけですから、そういう点ではぜひひとつその点は検討していただきたいと思います。 次に、遺族年金の老齢者の優遇措置の点について若干伺いたいと思います。 今回七十歳以上の老齢者または遺族年金を受ける七十歳未満の妻や子供たちに対するところの優遇措置に伴って、共済年金の上でも遺族年金の受給者をそれに準じて改正をするわけですけれども、恩給法では四号俸を限度として改正をするわけですね。具体的にどのようにやっていくのか。この年金の増額措置ですね。おそらく政令で定めるという考え方だと思うのですが、この七十歳以上の老齢者なり遺族なりの増額措置を具体的にはどのような形で定めていくおつもりなのか。その点を聞きたいと思います。
○佐野説明員 今回の恩給の四号俸の是正は、退職後二十年以上経過した場合の国家公務員の給与の取り扱いにおきまして、四号俸程度の運用上の格差が生じた。これを今回の措置で四号俸を是正するということのようでございます。そういたしますと、二十年間で四号俸の格差ということになりますと、共済法で見ますと、国家公務員共済法が三十四年、地方公務員共済法が三十七年でございますので、そうした点で四号俸を限度として政令で定めるところによって是正するというふうに法律案はしておるところでございます。 具体的にどのようにするかと申しますと、やはり、地方公務員等共済組合法の施行の三十七年の十二月一日というのが一つの区切りではないだろうか。その前日まで地方公務員の中では恩給法の準用者がございまして、三十七年十一月三十日にやめた人については、七十歳以上の場合には四号俸上積みになるわけでございます。そういたしますと、この地共法の施行日の時点を境にいたしまして、その周辺にある人を四号俸、その後逐次段階的に下げていって、四号、三号、二号、一号というふうに下げていったらどうだろうか、このように考えておるわけであります。 〔中村(弘)委員長代理退席、委員長着席〕 そういたしますと、いまのところ、これは最終的に大蔵省のほうと話を詰めておるわけではないのですが、三十七年度の人について四号俸、その後三十九、四十、四十一と、四十一年度くらいまでにおやめになった人について三号というように措置し、三年度くらいで一号ずつ落としていくというような方法をとってはどうかというように、ただいま検討いたしております。
○小川(省)委員 いま、大体の考え方は承りました。 遺族年金の受給資格年限の短縮の問題がありますね。十年を一年にされたのは従来からの要望でもありましたし、評価もできるわけですが、厚生年金は、これは六カ月になっているわけですね。これとの関連はどんなふうになっていますのか。この立案過程で、厚生年金の六カ月との関係で六カ月にしなかった理由ですね。どのような経緯があって一年になったのか、その点をお伺いいたします。
○植弘政府委員 私傷病についての廃疾年金の支給期間が一年ということがございます。それに合わせるとともに、また、御承知だと思いますが、厚年と国年とでは差がございまして、国年も一年とございます。そういうことをかたがた考えまして、一年ということにしたわけでございます。
○小川(省)委員 そういうことで、六カ月にしようという意見は経緯の中にはなかったわけですか。国年なり私傷病が一年だから一年という程度、何も厚年に合わせる必要はないということで一年になったわけですか。
○佐野説明員 厚年の取り扱い等も十分検討したわけでございますが、ただいま公務員部長から申し上げましたような私傷病の廃疾年金の取り扱い、あるいは従前の遺族一時金が在職一年以上でなければ支給されないという実態、こうしたものから考えまして、一年ということにいたしたわけでございます。
○小川(省)委員 遺族年金の遺族範囲の改定なんですけれども、配偶者に「主としてその収入により生計を維持していたもの」という規定が新たに加わった理由はどういう理由ですか。
○植弘政府委員 御指摘の点は、従来はなかったわけでございますが、今回新しく遺族年金の支給期間を一年と改めましたことによりまして、かりに、配偶者の方で非常に高額の所得を持っている方、こういう者がおりました場合にまで、すべて支給することが適当であるかどうか、そういうことを考えまして、今回、主として生計を維持するということで、配偶者の所得関係等も考慮するという立場でこの規定が設けられたものでございます。
○小川(省)委員 共かせぎ時代に入ったわけですから、結婚生活の短いものというふうな意味でなくて、配偶者の所得ということなんですね。そうすると、いまかりに夫婦共かせぎだ、うちの生活は夫の所得はすべて実家の両親に送金をしておった、家計はすべて妻の所得でやっておった、そういう場合に、夫が死んだ場合には妻は遺族年金の配偶者にはならずに、その所得で生活をしておる実家の父や母が遺族年金の受給者になるわけですか。
○植弘政府委員 ケースによっていろいろと検討すべきことはあろうかと存じますが、原則といたしましては、大蔵省との間に最終的に法案を固める段階で詰めたわけでございますが、たとえば特別奥さんの月収が高いといったような特殊な事例を抜きましては、運用上大体対象にしていくということで、今後の運用ではほとんど遺族の対象にするという考え方で進めてまいりたい、そういう了解になっております。
○小川(省)委員 おそらく、ケースによってそれらはさまってくる問題だと思いますから、わかりました。 次に、退職年次による年金額の格差是正でお伺いしたいと思うのです。 これはぜひ是正をしてもらいたいと思っているわけですが、退職年次によって著しい年金額の格差があるわけですね。昭和四十七年度末で見たのですが、昭和三十七年度の退職者の月額が二万七千二百八十三円、昭和四十二年度の退職者の月額が三万七千四百九十六円、その差が一万二百十三円ですね。昭和四十七年度の退職者が月額四万七千百七十二円、三十七年の退職者と四十七年の退職者は、十年の間で退職年金の月額の格差が二万円あるのですよ。このことは、賃金の改定と、この間における退職後公務員給与の引き上げ措置によることと、あと一つは、先ほど話が出ておりましたいわゆる積み残しの問題からこういう形が出ているんだと思うのですが、そういうことですか。そしてまた、この理由はどういうことなんですか。それから、この格差は今後どう是正をされていくおつもりですか。
○佐野説明員 退職年次による年金額の格差というのは、御指摘のとおり、ございます。これは、その当時における公務員給与ベースというものと最近のものとの違いが、その問における年金のベア率では追いつかなかったというところにあるのではないだろうかと考えております。 これをどのように是正するかということになりますと、まず、恩給の取り扱いというようなものを参考にしながら関係共済組合の取り扱いというものを検討していきたい、このように考えております。
○小川(省)委員 退職年次による格差というものがやはり年金受給者の非常に大きな問題でありますから、改善措置をされる際に、年次格差には配慮をして、今後の大きな検討事項として、ぜひ加えていっていただきたいと思います。 次に、短期給付について二、三お尋ねをしたいと思うのです。 まず、第一に、掛け金の問題なんですが、たとえば市町村共済とか地共済、何でもいいのですけれども、非常に高い。政管健保は今回の改正でも千分の七十三ですね。これを上回る部分については国庫負担にしていったらどうなんだろうかというふうに考えます。たとえば、厚生年金の千分の七十三というのは、市町村共済なら市町村共済の千分の九十六に実際には匹敵をするんだというふうな説明を従来の議論の中でやっておられるようですが、この辺について、過去の年金水準からの話なんでしょうけれども、そういう説明をされたことがありますか。
○佐野説明員 この短期給付の掛け金と負担金を合わせた財源率と政府管掌健保の保険料とのバランスの問題でございますが、この点につきましては、政府管掌健保の現在の保険料率、標準報酬の千分の七十というものをこちらの短期給付制度の財源率に引き延ばせば千分の九十六程度になる、こういうふうに申し上げております。 内容といたしましては、政府管掌健保は標準保険料を基礎にして算定いたしております。この標準保険料の中には、公務員の場合、本俸以外にその他の諸手当というものが含まれておりますので、こうしたものを加味して是正する、さらに、法定給付の中で、短期給付の種類が政府管掌健保よりも有利なものが幾つかございますので、そうしたものの財源率というものを上乗せする、さらに、短期給付については付加給付制度がございますので、この付加給付の財源率というものも加算する、こういたしますと千分の九十六程度になる、このように考えております。
○小川(省)委員 その点はさらに検討をして、私ども、千分の九十六くらいになるというのはよくわかりませんから、あとで計数がわかるような資料を出していただきたいと思います。 それから、公務員というのは、退職をして二、三年くらいで発病するケースが非常に多いわけです。公務を離れて、長い問の疲れが出るといいますか、そういうことが多いのですけれども、たまたま退職時に一つの疾病で医療給付を受けていなければ退職した以降に短期給付は適用されない、しかも、率が悪いといいますか、国保に入らなければ医療の給付を受けられない、こういう状態があるわけなんですけれども、退職後の医療給付について検討されたことがありますか。また検討をされる意思がございますか。
○植弘政府委員 この点については、退職した職員の中からもいろいろと要望が強い点でございますが、やはり、公務員の身分と共済組合の身分とのパラレルで考えなければなりません。したがいまして、他の社会保険制度との関係も、ございますので、検討はいたしておりますものの、直ちに退職した公務員にまで短期給付を適用するということにつきましては、ちょっと無理ではないだろうかと思われます。もちろん、御承知のように、退職時の疾病につきましては、一応五年間を限度として適用いたしておりますが、そこらのところは、今後の全般的な社会保険制度をどのように考えていくかという中で検討すべきことであろうかと考えます。
○小川(省)委員 先ほども申し上げましたように、公務員期間中は、在職中はぴんぴんしておって掛け金の高いものをかけてきておって、あまり病気による給付は受けなかった。そして、退職して発病しているというケースが非常に多いわけですよ。そういう意味では、退職後の給付について、全体的な保険体系との関連もあるということなんですが、私どもの修正案の中にはそれらの点も出ているわけでありますので、ぜひひとつ検討していただきたいと思います。検討する意思はありませんか。
○植弘政府委員 全般的な保険制度に関連することでございますので、先ほども申し上げましたが、検討はいたしますが、非常にむずかしい問題であろうかと思います。
○小川(省)委員 公務員部が保険制度全般を検討する部ではないと思いますが、ぜひ公務員の問題について検討をしていただきたいと思います。 短期については、なぜ公費負担がないのか。千分の七十、今度千分の七十三に健保がなるのでしょうが、これを引き下げろと私は主張しているわけですが、それをこえるものは公費負担をしていったらどうかということを先ほど申し上げたわけなんです。健保は、国保の繰り入れが定率一〇%あるわけですよ。今度弾力条項で、一〇%以外の〇・一上げれば、〇・六という形で国費の負担がある。そういう中で、地共済の短期だけは、同じ社会保障制度の一環でありながら、なぜ国が関知しないのか、共済組合にまかせきりなのかということをふしぎに思っているのですけれども、これについてはいかがですか。
○植弘政府委員 各種の保険制度の中におきまして、やはり問題になりますのは、負担力といいますか、財政力といいますか、そういったものが十分に考慮されなければならないわけでございますので、そういう点から申し上げますと、健康保険に比べまして、公務員グループの財政力はある程度強いと考えられる点もあると思われるのであります。そういう点から公費負担の制度は採用されておりませんが、現に、先ほども御指摘のございました掛け金率にいたしましても、最近組合財政が非常に健全化されまして、相当引き下げが行なわれている現状でございます。したがいまして、その点につきましては、今後とも組合財政運営の健全化をはかりながら対処していけばいい問題じゃないだろうか、このように考えております。
○小川(省)委員 最後に、先ほど島田委員からも質問がございましたけれども、短期の除外の都市共済ですが、福祉事業の問題なんか、先ほども説明を聞いておったのですが、前向きで検討するような、何かむずかしいようなお話しだったのですが、実際に今後それをまとめていこうという考え方で考えますという御回答だったのでしょうか。あらためて確認といいますか、お尋ねをしたいと思います。
○林(忠)政府委員 何かくふうをいたしまして、せっかくたまった積み立て金の有用な使い方ができるようにくふうしたい。そのくふうの中身は、従来できないということが行政上の均衡の問題——一つ、理論的には、また福祉事業をやって赤字が出たときの埋める方途がないというような法律上むずかしい問題でありましたから、法律上の改正も要すると思いますけれども、何かくふうをこらして、行政の均衡ということをある程度考えながらできるようにしたい、こういうことで検討をしようと思っております。
○小川(省)委員 ありがとうございました。 先ほど附帯決議をいろいろお聞きをしておりましたけれども、実は、附帯決議の中で、三年ぐらい前からあるのですが、組合専従者の問題なんですが、本年の十二月十三日が五年目のわけですね。やはり、マクロ的にながめれば、地方行政の充実に貢献をしてきた、している、というふうに、これは明白な事実なんですよ。これは法改正という附帯決議ですが、かなりむずかしい問題だと見えまして、いまだに法改正はされていないわけですが、今回大蔵でも改正をされておりませんが、何か大蔵の中でも話し合いがされているというふうに聞いておりますけれども、地共済と国共済との関連、あるいはまた大蔵との関連といいますか、国公と地公の関連といいますか、国公のほうがといいますか、大蔵のほうがかりに何らかのあれが出るということになれば、それに地公の場合は準ずるという考え方でよろしいわけでしょうか。
○林(忠)政府委員 非常にむずかしい問題を含んでおりまして、いろいろな方法に知恵をひねるということを惜しむものではありませんけれども、国公と地公との違いということもあって、たとえば規模とか任期とかいうところで、向こうではあるいはできる範囲のものもこちらではできないということもあるかとも存じます。さらにこの問題については検討を続けてまいりたいと存じております。
○小川(省)委員 自治省が常に言われるところの、地方公務員共済は国家公務員共済に準ずるんだ、地公は国公に準ずるんだという考え方で、準ずるということは後ほど公務災害補償法の中でやらしていただきますけれども、ぜひそういう形で前向きに御検討をお願いいたしたいと存じます。 共済組合法は終わりまして、地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案について質問をいたしたいと存じます。 何といいますか、たいへんおそかったと言いたいところなんですが、西欧先進国ではすでに、労災といいますか、公務災害と全く同一に扱われている通勤途上災害が、災害補償の保護制度として取り入れられたことは評価をするわけですけれども、評価をしながら幾つかの点についてお尋ねをしていきたいと思います。 だれにお聞きしていいかわからないのですが、労働省の方にわざわざおいでいただいて、お待ちをいただいているので、先にお伺いをしたいと存じます。 今回、労働大臣の諮問機関である通勤途上災害調査会が二年半余の審議を経て、昨年八月二十五日に答申を出された。ILO百二十一号条約に基づいているのですけれども、この審議の経過からちょっと伺いたいのですが、この審議の際に、労働者側委員と使用者側委員との間に非常に大きな意見の違いがあった。結果的に答申は公労使三者が一体となって答申が出されたというふうに私は伺っておるわけですけれども、その辺のところを労災管理課長さんにちょっとお伺いいたしたいと思います。
○石井説明員 調査会におきまして、二年半にわたりまして議論をいたしましたわけでございますが、非常に長い間議論をした基本的な対立点がございます。一つは、労働者側は、通勤というのは業務につくための必要不可欠の行為である、これは現代社会においては業務上災害と全く同じ性格のものであると、こういう主張でございます。これに対しまして、使用者側は、業務上災害というのは業務に起因する災害でありますから、そこには業務遂行性あるいは業務起因性というものが基本的に介在しなければならぬ、すなわち、その背景には使用者の無過失責任の法理が働いた場合に業務上災害であるはずでありますから、通勤途上災害については、いわば非常に重要な問題であるけれども、使用者の支配の管理下にない状態において発生した災害であるから、これは業務上とすることはできないという主張でありました。こういう二つの議論が対立をいたしました。 そこで、これが延々と二年半の大半を占めたわけでありますけれども、しかし、一方、通勤途上災害は、その間にも相当な広がりをもって発生をいたしておる。また、質的にも非常に重要な問題でございますので、この際、その基本的な問題については一応議論を打ち切りまして、要は、問題は、通勤途上災害をこうむった方々にどういう補償あるいはどういう内容の手当てをすることが必要かということでございます。また、その点については労使とも一致しておりますので、そういう具体的な対応策につきまして、保険料の負担の問題あるいは補償の水準の問題について議論が集中されまして、急速にまとまりを見せた、こういう経過でございます。
○小川(省)委員 答申の中にもありますように、国内の諸情勢や国際的な動向から見ると、国の施策として、通勤途上災害を業務上災害と同程度の水準により保護することが必要だ。また、ILOの百二十一号条約第七条の一項で「通勤途上の災害を労働災害とみなす条件を含む」必要があるとして、第七条の二項で、労災補償制度以外の制度で同様の保護を行なうときはその必要がないとうたつているのは、そうすると、通勤途上災害は労働災害とみなすという理解でよろしいわけでしょうか。
○石井説明員 ILO百二十一号条約は、先生御指摘のとおりであります。すなわち、通勤の定義を明らかにしております。それから、その中に、通勤の災害の条件を含むということになっておりますが、これは、ILO百二十一号条約の批准という観点から見ますと、現行におけるILO百二十一号及び勧告を一応ながめてみました場合に、「条件を含む」という場合は、現在、業務上災害におきましても、業務に関連する通勤災害についてはこれを保護をいたしておりますから、それ自体問題はないという解釈もございます。しかし、厳密に言いますと、やはり、通勤途上災害を広範に保護する今回の制度によりまして、業務上災害と全く同じ水準の内容を持っておりますので、通勤途上災害制度を確立をいたしますれば、百二十一号条約は適応する一つの条件を備えているというふうに私ども考えております。
○小川(省)委員 そうすると、業務上の災害と全く同一に扱うわけですから、二百円の初診料みたいなものに相当するものを、おそらく、使用者をうまくまとめるために、本人の責めに帰するという事故責任ということで出させたんでしょうけれども、それ以外は全く同一だということでしょうか。
○石井説明員 現在の法案の内容につきましては、いわゆる給付の種類及び水準及びいわゆる保健施設を適用するという問題につきましては、現在の業務上災害の補償制度と労災補償制度と全く同じでございます。ただ、違いますのは、先ほど言いました初回の療養を受ける際に一定額の一部負担を労働者に行なっていただくわけでありますけれども、具体的に二百円をこえない範囲内、その問題が一つでございます。 それからもう一つは、先ほど来からお話し申し上げましたように、現在、業務上災害の場合には、三年間の療養を終わってなお病気がなおらない場合は、それまでの間は解雇制限ができる。この問題は基準法との関係がございますが、この今度の労災の一部改正によりましては、通勤途上災害は、いわゆる使用者責任との関連におきましては、これと別個の体系を組んでおりますので、その解雇制限規定が適用されない。大きく言ってその二つであろうというふうに考えております。
○小川(省)委員 わかりました。労働基準法上の解雇制限が適用されないこと、それから初診料に見合うといいますか、一部負担が二百円で、あとは、給付の種類は全く業務上災害と同一であるというお答えをいただき、ありがとうございました。 これは自治省にお伺いをするわけでありますけれども、今回の法改正は、通勤途上災害を公務上災害に準じた補償及び福祉施設を行なうことができるように改正をするわけですよ。準じた改正という「準ずる」ということばは全く都合のいいことばで、微妙なことばなんですけれども、なぜ公務上の災害にしないで「準ずる」ということばを使たのか。たいへん都合がいいから使ったんだろうと思うのですが、いまお聞きのように、労災はああいう形なんですね。いま、地方公務員の給与は、国家公務員に準ずるということになっていますね。長い間の歴史的な沿革と変遷があって、地方公務員の中には、確かに、国家公務員よりも少しは給与水準が高い地方公共団体も中にはあります。もっとも、市町村の場合は極端に低いところが多いわけなんですけれども、自治省は、この高いところを、あらゆる機会をとらえて、地方公務員の給与というのは国家公務員に準ずるんだからといって、国公の水準までに引き下げるといいますか、ストップをかけて、同じようにしようという努力を行政指導の中で非常に強くやっているわけですね。低いところを国家公務員まで上げろという指導はあまりやってくれませんけれども、高いところを引き下げるための積極的な指導を現在やっておりますね。そうすると、「準ずる」ということは、少なくとも国家公務員と同程度だ、同じなんだ、同一で下回るものではないという理解を私どもは長い間地方にあってしてきたわけです。ですから、今度の公務上災害に準ずるというのは、給与法の上で国公に地公の給与は準ずるのだ、少なくとも同一であって、それを下回るものではないという理解でよろしゅうございますか。
○植弘政府委員 基本的に、「準ずる」というのは、先ほど労働省から御説明がございましたように、労災関係におきまして通勤災害を労災に準ずるというのと同じ考え方でございます。
○小川(省)委員 私は、「準ずる」ということばの背景の中に、先ほどもちょっとありましたけれども、通勤という行為は使用者の支配管理下にない、しかしながら、通勤しない限りは労務の提供はできないという実態があるわけですね。だから、公務遂行と密接不可分の関係にある。しかも、社会的に、モータリゼーションの普及であるとか、いろいろな意味で危険性がわれわれの周囲には一ぱいある。そういうことで、支配管理のもとにはないけれども、同じような保護政策をとっているんだ、それで、「準ずる」という都合のいいことばがあったので、「準ずる」ということばを使われたんだというふうに考えるのですが、「準ずる」ということばは非常に都合がいいので、先ほどの労働省の言ったとおりだということになれば、二百円の問題は別として、解雇制限ですか、あとは全部同一なんですから、そこでお伺いをしたいわけですけれども、現行の公務員災害補償法のもとで、通勤途上災害について、交通機関等を利用する職員の行為で、調査室からもらった資料の中でいろいろな事故の件数等も書いてあるわけですけれども、公務の遂行性と公務起因性の二つの面から公務災害として適用をされるケースはどのくらいあるのか、あげてもらいたいのです。件数はあるわけですけれども、療養期間、たとえば負傷の程度というふうなもの、休暇、休養等の別などというのが載っていませんけれども、そういう資料といいますか、そういうものをあげていただけますか。
○小林説明員 四十六年度でございますけれども、四十六年度の全体の件数は、三万六千三十六件でございますが、その中で、通勤途上災害として公務上とらえられたものは二百六十五件でございます。
○小川(省)委員 その中に、事故で要した療養の年数とか、そういうものはありませんか。それから、あと一つは、いわゆる通勤途上災害というのは、交通機関、主として自動車による事故がたいへん多いのだろうと思いますが、同じように公務遂行中、公務上災害で、自動車によるもの、要するに出張中であるとかいうのがあると思うのですが、そういうケースはどのくらいありますか。
○小林説明員 交通事故によりますところの公務災害の件数でございますが、全体で五千二百七十五件であります。
○小川(省)委員 おそらく、いま手元にないでしょうから、それらによる負傷が何カ月かかったとかいうのがありましたら、あとで資料としてください。 たとえば公務出張中に交通機関を利用した——これはあらゆるものがそうですけれども、マイカーを含めて、公務出張中のものは当然公務災害になるわけですよ。そこで伺いたいのですけれども、出張の場合が当然入ってくるわけなんですけれども、これは出張という業務命令のもとで公務を遂行しているからだと、こういうことになるのだと思うのですが、私は群馬県ですから、かりに私が県庁の職員だとして、私の町は太田という小っちゃな市なんですけれども、太田の駅まで車で行き、そして電車や列車を使って前橋へ通うわけです。そして、私がたまたま何か出張命令を受けて、出張してよそへ行く。東京へ来るときでも、太田の駅まで車で行くことには変わりはないわけです。出張命令を受けた日に、一たん出勤をして東京へ出てくるのではなくて、自宅から出張することはあるわけですから、それで自治省へ来た。その場合の通勤途上の災害というのは、同じ駅まで行く行為だから、出張命令を受けた日の通勤途上の災害は公務上の災害になるわけですね。
○植弘政府委員 特殊な場合は、ケースによってどうかわかりませんが、原則的には公務災害になると思います。
○小川(省)委員 たいへん微妙な点で、微細にわたってたいへん恐縮なんですが、そうすると、出張命令を受けているから支配管理下にある、それ以外の通常出勤というのは管理下にないのだということなんでしょうね。これは通勤途上災害で、出張当日も駅まで行く同じアクションを起こす。自宅を出てアクションを起こす行為が出張命令のもとにあるのか、あるいはそうでないのか、あるいは何時までが通勤になるのか、こういうことにかかってくるわけですね。そうすると、私がたまたま太田の福祉事務所にいて、四月一日の人事異動で県庁の本庁へ勤務がえを命ぜられた。この人事異動というのは業務命令ですよね。そうなれば、私は、人事異動の発令をもらった日から当然業務命令による支配管理下に入った。少なくとも、その労務を果たすためには、私はそのような通路を、経路を経なければ前橋へ行けないわけですから、そうなれば、日常の通勤であっても、期間は長いけれども、業務命令によるところの支配管理下にあるというふうに私は考えるのですけれども、なぜそれが、出張の当日は公務上災害で、平日の出勤は通勤途上災害なんですか。
○植弘政府委員 人事異動の関係——いまちょっとよくわからなかったのですが、人事異動の辞令をもらいに行くことでございましょうか。
○小川(省)委員 いや、いや、違うのよ。たとえばAという人がここのところにおって、この駅まで車で行って、車の中にいたわけですよ。ところが、人事異動になったので、当然ここで駅まで行って、ここまで行くわけでしょう。そして通うわけですよ。そうすると、出張命令を受けた日にはこの駅に車を置いて行くわけですから、これは公務災害だというのです。人事異動を受けてここに勤務を命ぜられれば、当然ここまで行って、こういうふうに通わなければならぬということがあるわけですよ。ずっとストレートで、車を使わないで、駅に車を置いて、駅から列車に乗っていくという通勤は、こうすれば一ぱいあるわけです。そうなりますと、人事異動をもらった日から、おまえはここへ来て仕事しなさいという業務命令ですよ。人事異動というのは当然契約上の業務命令ですよ。その日以降は長い間そういう支配管理下に入ったということになるわけですから、出張という命令をもらった日だけが支配管理下ではなくて、日常の出勤も業務命令のもとにあるのじゃないか、支配管理下にあるのではないかというふうに思うのですが、いかがですか。
○植弘政府委員 ちょっと私の理解が十分でないかもしれませんが、出張命令は、通常考えられます自宅から直ちに目的地へ業務命令によって出張するというときには、それは明らかに業務命令に基づくものでありますから、先ほど申し上げましたように公務になるわけでございます。いま、人事異動によってと言われますが、人事異動がございまして、新しく勤務地がきまりますと、その勤務地に通うまでは通勤でございますから、勤務地に、たとえば本庁の中に入るまでは通勤でございます。普通のあれでございます。人事異動というものは、いわば配置がえのための業務命令は一回行なわれるわけでありますから、毎日毎日人事異動をしているわけではないというふうに考えるのでございますが、ちょっと違うでしょうか。
○小川(省)委員 毎日毎日は業務命令ではないでしょう。私は長期の支配管理下にあるんだというふうに思うのですが、それならば、自治省は、スト対策で、出勤についての業務命令を出しなさいということを指導していますよ。そうすると、普通の通常の出勤で業務命令がなされるわけですよ。それはどういうことですか。
○植弘政府委員 それは、私どもの解釈によりますと、管理下に入るために通勤しなさいということの業務命令でございますから、勤務を命ぜられておる場所に来ることが業務命令なんで、それに行くまではやはり通勤途上です。
○小川(省)委員 それはおかしいですよ。業務命令を出していれば、その日は公務上の災害なんですよ。そんなおかしな形で地方を指導されては困りますよ。それは、ふだんの通勤の場合の解釈についてはそうでしょうけれども、少なくとも、出勤をして勤務をしろというのはスト対策に出している業務命令ですからね。休んでもいい、ストに参加してもいいというようなことはちっとも自治省は指導していないでしょう。所属長、管理者を通じてくるのは、出勤して勤務に服せよという業務命令でしょう。それは出勤してくるまでは業務命令ですから、これはやはり通勤じゃないでしょう。そういうものを一日一日ごとに出せるとするならば、私は、日常の出勤であっても人事異動の命令が出たあとというのは長い問の支配管理下にあるのではないかというふうに思うのだけれども、どうですか。
○植弘政府委員 どうも先生と御意見が違うようで恐縮ですけれども、やはり、私どもは、出勤しなさいという業務命令は、勤務命令を発している場所においてちゃんと仕事をしなさいというための業務命令でございますから、それに至るまでは通勤だろうと思います。そして、かりに、今度は、別な例をもって言いますと、その日に通常の通勤の経路を通らなくても、前の晩に前橋に泊まっておってもけっこうでしょうし、よそから来てもいいわけですから、それはもう関係ないので、やはり、勤務命令場所において仕事をすること自体業務命令であろうと思います。したがって、それに至る経路は、通常の経路であれば通勤になります。そうでない場合は通勤災害にはならないということになろうと思います。
○小川(省)委員 あとでこれはじっくりやりましょうが、その辺は、大体、自治省の指導が地方の県、市町村の管理者のところまでいっていませんよ。あなたの言うとおりだとすれば、とてもそんな理解を地方の管理者はしていませんから、自治省の指導のまずさか何か知らぬけれども、いまあなたの言う答弁は違いますよ。ですから、私は、そういうことで一日一日の勤務に業務命令を出すのだから、やはり何といったって通勤途上災害というのは公務災害と同じように扱うべきだ、何も区別する必要はないじゃないかということで言ったのですけれども、そのことを論ずるわけじゃないからいいです。 そこで、これは当然運用基準の問題で出てくるわけですが、こまかい話で恐縮だけれども、先ほども、今後幾つかの事例を積み上げなんと言っておりましたけれども、おかしな形で積み上げられても困るので、幾つかの点で聞いておきますけれども、公用車の使用ということがありますね。仕事で、勤務時間の中で、あるいは出張で延長しても、公用車を使って出ていけば、これは当然公務上の災害ですね。そこで、現在、地方の出先というのは専従の運転者というのはいないですよ。大体ほとんどの者がオーナードライバーで、免許証を持っておりますから、車はあるけれども、運転者はいませんね。そういうことで、公用車は一般職員がみんな使っているわけですよ。そこで、前日おそく出張などをいたしますと、そのままおそくなると公用車で帰ってもいいということが不文律で残っている職場というのが大部分です。私どもの県庁などでもそうです。これは上司もそういうことで認めているわけですから、許可しているわけですから、そうなりますと、その公用車を使って翌日出勤をしてくると、公用車使用ですから、こういうのは公務上災害になるわけですか。
○植弘政府委員 これはたまたま公用車を利用しただけでございまして、その出勤についての業務命令が出ているわけではございませんので、それは公務災害にならないと考えます。
○小川(省)委員 そうすると、車庫規制が最近地方でも非常にきびしくなりましたが、役所にも、なかなか車庫のスペースがないような役所がありまして、特定の職員に公用車の管理をさせて、通勤というか、朝晩使ってもいいからおまえが管理をしろという命令を受けますね。その場合の公用車の使用はどうですか。
○植弘政府委員 ケースが非常にこまかくなってまいりますと即答もいたしかねますが、その点について考えてみますと、公用車を管理せよということは業務命令かと思います。しかし、それを今度は使用といいますか、出勤のためにたまたま公用車を使うということになりますと、それは公務ではない、やはりこういうように考えるべきだと思います。
○小川(省)委員 人事院の中村局長さんにおいでいただいておりますのでお伺いいたしますが、三月一日に「国家公務員災害補償法の改正についての意見の申出について」というものを出されたわけですね。この中に通勤の範囲ということを規定しているわけですが、これが今度の法改正の基本になって定められているわけですね。そこで、合理的な方法、経路でその者の住居と勤務場所との間を往復する行為が通勤だ、これは逸脱と中断は適用除外となるということなんですね。そこで、その緩和措置といいますか、人権尊重という立場なんでしょうけれども、日常生活上必要な行為とか云々とかいうふうなものは除外をしているわけですが、その辺のところを少し具体的に中村局長さんに御説明をいただきたいと思います。
○中村(博)政府委員 いま先生からお話しがございましたように、通勤の定義というものは非常にむずかしいものでございます。したがいまして、国家公務員災害補償法の一条の二で、国家公務員の場合にはその定義を法律でいたしておるわけであります。 そこで、いま御質問の逸脱、中断でございますけれども、本来、逸脱、中断をしますれば通勤意思が喪失するわけでございますので、したがいまして、その後は、通勤途上、いわゆる通勤行為にはならない、したがって、それによって生じた災害は通勤災害として取り扱わない、こういうことが基本でございます。そこで、日用品の購入ということを入れましたのは、これは一番よくわかりますのは、たとえば独身職員が役所から帰宅いたします場合に、その晩の食事を、パン屋さんへ行ってパンを買うとか、あすの朝の米を買うとか、必要なおそうざいを買うとか、こういう行為のために逸脱、中断がございましても、それはやはり通勤として概念すべきものであろう、こういうことで、その日用品の購入等を例にあげておるわけでございます。
○小川(省)委員 そういう日常の行為は逸脱、中断ではない。内閣の中でも論議をされたようですけれども、たとえば選挙の投票日が平日であった場合に、投票所へ行って投票をする行為であるとか、あるいは共かせぎで子供を保育所に送っていくとか、おばあちゃんのうちとか、めんどうを見るうちに毎日預けに行くというのは中断なり逸脱に入らないという御説明をされておりましたけれども、日常私どもが勤務場所に通う、あるいは勤務場所から帰るという行為の中で、それが常時ほぼ慣行的に行なわれているようなものは逸脱、中断に入らないのだ、抽象的なことばで言えばそういう理解でよろしいわけですか。
○中村(博)政府委員 原則的にはいま先生がお示しのとおりであろうかと思いますけれども、これはやはりこれからその概念をきめていくことでございますし、と同時に、社会通念がいろいろ変わります。したがいまして、結局、行政実例の積み上げでございますとか、あるいは判定、判決の積み上げ等々をにらみ合わせまして、現在の公務上の災害という概念がようやく二十数年を経て定立をされましたように、ある時期を経て固まっていくべきものであろう、かように考えております。ただ、スタートの段階でどうするかということは、私どものほうとしましては、職員団体の方々とも十分意見調整をして、そして、いま先生がおっしゃったように、社会通念上入るようなものは考えてもいい、かように考えております。
○小川(省)委員 ぜひそういう形で今後やってもらいたいと思うのですが、私は、中央のお役人さんはあまり地方の実情を御存じないのじゃないかというふうに、地方におって思っています。実際にこれは適用する段階で問題がたいへん出てくるのじゃないかというふうに思っていますので、若干お聞きをしておきたいと思って先ほどから聞いているのですが、地方の市町村や県庁の出先なんかでもそうなんですが、あるいは小中学校等もそうでしょう。自治省や、総理府なり、人事院なり、大蔵省なりの机の上で法案作成に直接当たる人が考えているような実情とは実際には違うのですよ。そういうことを考えていただかぬと、この法案審議でも、ただ単にことばの上で素通りをしてしまったのでは、地方公務員共済組合法の適用を受ける組合員が浮かばれないというふうに実は私は思っているわけです。それで、公務遂行なり公務の起因性というふうな問題がありますけれども、地方では、ほとんど公務遂行にひとしいような行為を出退勤の途上で済ませているケースが非常に多いわけですよ。悪いけれども、きょう帰りに、実は、あそこの公用地の拡大の問題で、あそこの道のはたの道路のことでちょっと寄ってくれぬかというようなことで、役場に電話がかかってきて寄ってくるとか、朝電話がかかって、ちょっと子供のことで相談に乗ってもらいたいから、先生、朝、出勤途中に寄ってくださいとか、あるいは固定資産税のことで、あまり高いのをふっかけられたので寄ってくれないかというような形で、実は、学校の先生なりあるいは市町村役場の吏員と住民との間は、いわゆるお役人とか先生としてではなくて、ほんとうに密接につながっているわけですよ。それが実は日常の役所と自宅の間の往復の実態なんですよ。そういう実態をよくわきまえていないと、通勤の範囲がどうの、あるいは通勤という定義がどうだというふうな机の上のしゃくし定木の判断をされたのでは、今後運用の中で非常に問題が起こると思うのです。日常がそういう状態になっているわけですから、通勤途上災害というのは、市町村なり小中学校の場合等は明らかに全く同一に扱っておかなければ困る場合が多い。地方公務員共済組合法の適用を受ける地方公務員団体等は、通勤途上災害は明らかに全く公務災害と同一にしてもらわなければ困るようなケースが一ぱいあるわけですよ。そういう点を御存じかどうか知りませんけれども、そういう点で、そういうふうな日常のほとんど公務に近いようなもの一あらためて問われれば、それが公務で出張命令が出ていたか出ていなかったかというようなことになれば別だけれども、そういう公務を遂行していく上の補助的な手段として日常やられているようなものが、通勤範囲の逸脱、中断になるのかどうかという問題がありますので、賢明な当局は、自治省のほうは、おそらく、それはケースによってなどと言われるでしょうけれども、そういうふうなことが日常だという地方の実態を、言われてみれば知らないわけじゃないと思うのだけれども、そういうものをこれらの中でも配慮をしていかれるつもりがあるのかどうか。これは基本にかかわる問題ですから、これはやはり大きな問題になってきますから、ぜひその点を伺っておきたいと思います。
○武藤政府委員 いろいろ実態に即してのお話しでございまして、そういうことを自治省として当然十分配慮していかなければならない。どちらかというと、ややもすれば、法律なり、政令なり、省令をつくります場合に、どうも東京におってものを考えてつくるきらいもあるかと思います。いまのお話しはたいへん傾聴に値することで、実際に地方の町村へ参りますと、先生のおっしゃいますような、村役場の人たちと村民との間の関係というものは、そういうことが非常に多いと私は思います。ですから、今度基準をきめます場合には、当然、そういうことを配慮して私ども自治省としてはやりたいと思います。
○小川(省)委員 ぜひ、次官の言われるように配慮してやっていただきたいと思います。 調査室からもらった資料の中で、マージャンやパチンコのたぐいの店に寄った場合は入らないということが活字になって載っているのを私は見たわけですが、おそらく、これを書かれた人は、マージャンというのはジャン荘でやるのがマージャンだという頭で書かれたのだと思うのですが、地方じゃ、大体宿直室で、公務が終わったあとで、勤務が終わったあとでやるとか、あるいは帰りに、課長なり、係長なり、所長なり、助役さんなり、校長なり、教頭なり、そういう上司の人の家でマージャンなどがやられているケースが多いのですけれども、冗談で、きょうはどうしても都合が悪い、家で子供と一緒にめしを食べるのだと言うと、だめだ、業務命令だ、おれんちへ寄っていけというような形で上役がやりますよ。そういう場合もたいへんあるのですから、ほとんど半ば業務命令的な支配管理下にある。その中断に類するものはどうなるのですか。
○中村(博)政府委員 ただいまおあげになりました事例でございますけれども、マージャンという行為をやります場合に、まず、職務が終わって家へ帰るという意味での通勤からすると、これは通勤が中断される。したがいまして、それは通勤途上にはならない。それから、いま先生おっしゃいました業務命令ですが、かりに冗談としましても、そういうことを上司が言いましたような場合でも、それは職務に関して発せられたものであるかどうか、したがって、業務命令として適正かどうか、有効であるかどうか、こういう問題があると思います。しかし、おっしゃるように、いろいろな事例があると思います。私ども国家公務員の場合でも、施行になりまして、いまおっしゃいましたようないろいろな事例が出てまいりましたら、個別に、社会通念も十分考慮して判断していかなければならない、かように思っておりますので、先ほど、社会通念、行政実例の積み上げということを申し上げたわけでございます。
○小川(省)委員 的確な答弁ですが、ここにいらっしゃるような、非常に部下から信頼をされている方ばかりじゃないですよ。中にはおっかない上司だと思っている人からそういうことを言われることが一ぱいあるのです。あなた方みたいに、ほんとうに部下から心服をされた人格者だったら問題はないのだけれども、そうでない管理者が一ぱいいるのですから、威圧感の中の支配管理下にあるということも一ぱいあるのですから、その辺のところも配慮のうちに入れておいてください。 次に、二百円の自己負担の問題なんですけれども、健保の初診料相当部分になるでしょうけれども、支配管理下にはない自己の責任に帰する責任分担だという意味なんだろうと思うのですが、公務の遂行中ならば、やはり、運転未熟だとか、あるいは注意が行き届かなかったというふうな場合でも公務災害上の扱いに扱われるわけですね。本人の大きな責めに帰せられなければ出されるわけですよ。それらとの関連で、二百円の一部負担というものについてはどのようにお考えですか。
○植弘政府委員 初診料を二百円払うという問題でございますが、根本は、先生から最初から御意見をいただいておりますように、通勤災害を、準ずるのではなしに、本来公務と見るべきではないかという御観点からの御意見と存じます。これは先ほど労働省からも御説明がございましたように、通勤災害というものを基本的に業務上の災害と見るのか、ないしは、私傷病の中で現実的な社会性というものを考えて優遇措置を講ずるのかという、この二つの論点から議論が出てくるわけでありますが、やはり、先ほど来政府側で申し上げておりますように、あくまで公務災害ではないのだ、そうすると、少なくとも初診料程度は私傷病に準ずるものとして本人が負担すべきが妥当であろうというような結論が出されたと承知いたしております。
○小川(省)委員 二百円程度ですから、できれば、この辺は、「準ずる」といっても、準ずるのをいわゆる同一だというふうにとって——二百円の初診料は国共との関係でということの答弁なんでしょうが、ぜひ二百円をやめるようにしてもらいたいと思いますね。 補償内容の問題だけれども、療養補償、休業補償、障害補償、遺族補償、葬祭補償は公務災害と同様な補償を行なっていくわけですか。どこのところが違いますか。
○植弘政府委員 療養の給付等につきましては、全く公務災害と同様でございます。
○小川(省)委員 休業補償は幾らになりますか。
○植弘政府委員 私傷病と同じで、六割になります。
○小川(省)委員 六割というのはいただけないですね。後ほど私傷病とのことは論じますけれども、これを六割にしたものだから、公務災害としないで、「準ずる」ということが出てきたのですか。私は、それはそうではないかと思うのですが、六割の補償だったら、いままでの共済の補償だって当然六割で来たわけだから、公務災害補償の六割、百分の六十ということだったら、私は、これは公務災害にまさに準じなければいけないと思うのですが、その辺のところはぜひ是正をしていただきたいと思うのです。 そこで、午後十時から午前七時半までの間というのは、通勤途上災害だったら、従来と同じように公務災害になるわけですか。
○中村(博)政府委員 いまお示しの国家公務員の場合で、ございますと、先生がおっしゃっておられますような通勤形態をとります場合には公務上の取り扱いをしてございます。したがいまして、今度の制度が創設されたことによってその公務性が消されるわけではございません。
○小川(省)委員 国家公務員の場合にはこういう沿革があったのだと思うのですが、公務の特殊性だとか、いろいろあるのだろうと思うのですが、地方公務員共済の場合には、この午後十時から午前七時半までというのはないわけですか。
○植弘政府委員 その点は国公と同じでございます。取り扱っております。
○小川(省)委員 あるわけですよね。そうすると、午後十時から午前七時半までの間に起きた通勤途上災害というのは、全く公務災害と同一に扱うという理解をしてよろしいわけですか。
○植弘政府委員 そのとおりでございます。
○小川(省)委員 たとえば残業をした、十時になって帰った、あるいはまた、朝の早出を命ぜられた、子供のホームルームを見るために午前七時半までに出ていかなければならないので、その途上でやったということと、十時十分前、九時五十分なり、午前七時四十分なりとの間で、支配管理下なり、あるいは公務否認性、公務遂行性ということとの間における差がそれじゃどこにあるのですか。
○植弘政府委員 先生よく御承知と存じますが、このように一定の時期なり数量を持った制度を定めます場合におきまして、そういったボーダーラインに近い線でどうかという問題は常に起こるわけでありますが、この定めは、まず人事院のほうからお聞きいただいたほうがいいのかもしれませんが、過去の経験則から、大体十時からといったものについては特別に考慮する、それから、給与法でも十時からだと思いますが、特別な手当がございますが、そういったふうにいろいろな制度のからみから大体十時という線がきめられているものと思います。したがって、どういうふうにきめましても、制度をつくります場合には、ボーダーラインを五分だとか十分という問題が起こりますが、そこのところは割り切らざるを得ないと考えざるを得ないと思います。
○小川(省)委員 五分、十分はそうなんです。これが一時間違ったって、これと異なるという深夜作業手当をつけるわけとは違うのですからね。その辺のところは、どうしたって公務災害と同一に扱っていかなければならない必然性がある。ことしのところで一歩前進した、これからはそういうふうにやっていくのだということならばわかるのだけれども、あくまでそれにこだわってそういう説明をされるから、ちょっとつじつまのつかない回答になってくるのだと思います。 施行日は十月一日ですね。施行月日はいつですか。
○植弘政府委員 この法案は、労災法の施行日に合わせることにしてございます。先ほど来御議論のございましたように、新しく制度を設けたために、こまかいケースについてどうするかといった細部の規定等も整備する必要がございます。したがいまして、労災が通りましても、ある程度の施行期間は置かれる予定でございますので、私どものほうも、労災法の施行の日に合わせて施行するという予定にしてございます。
○小川(省)委員 通勤の範囲でありますとか、その施行日までの間に運用基準等こまかく詰めなければならない点がたくさんあると思うのです。三省協議というふうに先ほど言われておりましたが、十分に実情を配慮していただいて、特に、地方の実態というものを十分考慮して、慎重にやってもらいたいと思います。特に、そういう点では、関係公務員各共済組合、あるいは地方公務員関係の労働組合があるわけでありますから、そういうふうな担当者も、それぞれ共済担当とか公務災害担当がいるわけでありますから、十分これから協議していかないと、運用する段階でいろいろな問題が出て困るという問題がありますので、ぜひ、そういう形で十分協議した上、運用基準の設定等、施行日までに詰めていただきたいと思っておりますけれども、そういう点お約束いただけますか。
○武藤政府委員 十分詰めていきたいと思います。
○小川(省)委員 それでは、ひとつ十分に関係者の意見を聞いて、関係組合等の意見を聞いた上で、ぜひ慎重にやっていただきたいと思います。 そこで、現行法のたてまえでは、公務上災害と私傷病の二本になっているわけですね。私傷病は、結核性疾患とその他の疾患とに分かれているわけですよね。これに今回の改正で、公務上災害と、私傷病と、通勤途上災害の、いわば公務災害が三本立てに災害補償法でなったというふうに私ども思っているわけです。ですから、そういうややこしいことをしないで、公務上災害と通勤途上災害を一本に持っていけば、従来と同じような楽な運営ができるわけなんですが、そこで、いろいろな補償と、分限や給与上の取り扱いが従来でもいろいろ異なっているわけですが、そういう点で、公務上災害と分限や給与上の取り扱いの問題については、これは公務上災害と同一にしているおつもりなのか、公務上災害と私傷病との間の、少なくとも「準ずる」という考え方では、公務上災害に近づけた、中間に持っていく考え方なのか、大まかな点をまずお伺いをいたしたいと思います。
○植弘政府委員 先ほども御説明申し上げたと思いますが、療養の給付等につきましては、公務災害と全く同じ扱いをいたしたい。しかしながら、その他の給与等の扱いにつきましては私傷病と同じでございます。
○小川(省)委員 そうなると、「準ずる」というものが、どこから「準ずる」が出てきたのか、「準ずる」という理解を自治省のお役人がまるっきり知らないのじゃないかという気がしますよ。いままでは、公務員給与なんかは「準ずる」ということでやってきたんですが、葬祭補償が、従来の六十日分が七万円プラス三十日分に変わったわけですけれども、これは下回る場合には六十日ということですから、少なくとも現行よりもよくしたいということでこういう規定ができたわけですね。
○植弘政府委員 はい。
○小川(省)委員 そこで、私傷病と結核性疾患以外のそれと同じようにしようという、いわば二本立てのうちで私傷病が二本に分かれたから、いままでも三つあったわけだが、一と、二が二つに分かれていましたから、公務上災害に準ずるといいながら、私傷病の結核性その他のところに持っていこうというふうな腹がどうもあるのじゃないかというふうな気がするんですよ。そうすると、先ほどの労災についての労働省の労災管理課長の考え方を聞いても、共済といいますか、自治省の考え方は、この公務災害補償法の改正に踏み切ったけれども、どうも改正の趣旨とは遠くなってきた。「準ずる」というのは、どうも遠くなるという意味らしいんですが、そういう点ではどうもおかしいなと、ふしぎに思っておるんですよ。その辺のところはどうですか。
○植弘政府委員 従来、通勤の場合には、公務に当たらない、単純な私傷病として措置されたわけでございます。したがいまして逆に言いますと、私傷病の中にございました通勤を、給付といったような面、補償といった面で公務災害に準ずるように引き上げたというふうに御理解いただいたらいかがであろうかと思います。
○小川(省)委員 ものごとはなかなかとり方がいろいろ違いますね。そこで、実際には、この法以外に、公務員の場合には、先ほど言ったように、分限、給与で、給与法なり、人事院規則なり、あるいは通達等によって、地方の場合は条例等によって、その給与が退職まで大きく左右されてくるわけです。そういう点で、今後具体的にそれらについてどうするかということについては、自治省としては独自に考えていくのか、従来の公務上災害あるいは私傷病によるところのあれでやっていくのか、それとも人事院が新たに定めるものによっていこうというふうに考えているのか、どうなんですか。
○植弘政府委員 この公務災害ないしそういった私傷病といった勤務条件等に関する扱いは、基本的に国家公務員に準ずるというたてまえをとっております。したがって、この制度が発足いたしましてから運用上いろいろの問題が出てくると思いますが、それにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、民間との関係なり、労働省との関係等もございまして、三省協議しながら、よりよきものへということは当然考えなければならないだろうと思います。したがいまして、そういった中におきまして、民間の関係なり、国家公務員の関係なりとあわせながら検討を進めていくべきで、地方公務員だけについて特別措置をするということは、現行の制度のたてまえからは無理であろう、このように考えております。
○小川(省)委員 現行では、公務上災害というのは、分限上は三年間の休職があって、給与は百分の百支給されて、昇給の復元調整が行なわれるわけですよ。私傷病の場合には結核とその他と分かれていて、結核の場合には、勤務年限の長短もありますけれども、一年間休暇があって、これは給与は百分の百だ。三年間のうち、休職中最初の二年間は百分の八十で、昇給復元は二分の一の調整措置ができる。その他の疾患については、九十日間の休暇で、状況に当てはめて九十日間をもう一回延長できるけれども、それ以後は休職三年間で、給与は九十日が百分の百で、休職中の一年間は百分の八十で、その後の復元は三分の一の換算でまた調整がとられているのが実情ですね。現実ですね。今回の通勤途上の災害というのは、これはこの場合には、どれと合わせるわけですか。
○植弘政府委員 先ほどから申し上げておりますが、通常の私傷病に合わせるわけでございます。
○小川(省)委員 私傷病ですか。私傷病のその他ですか。
○植弘政府委員 そのとおりでございます。
○小川(省)委員 そうすると、私は、やっぱり、この通勤途上災害をきめたのがどうも意味が薄いというふうな感じがするわけですよ。そういう点は、国との関係もあるでしょうけれども、ぜひひとつ再考慮をお願いいたしたいと思います。 私は、この際ですから現行の私傷病についてお聞きしたいと思うのですが、結核性とその他が分けられたのは昭和何年だったですか。——わからないほど古いわけですか。いいです。あとでいいですよ。私は、おそらくかなり古いからわからないんだと思うのですが、やっぱり、私傷病の中で結核性とその他と分かれたのは、結核というのは不治の病である、長くかかるものだ、こういう観念で結核とその他が分かれたんだという経緯がおそらくあろうかと思うのです。一因としてね。しかし、現在では、結核というのは、発見しなければ別ですが、発見をすればなおるものだし、ただの病気と何ら変わらないし、おそろしいものじゃないわけです。 時間がだいぶ詰まってきますから急ぎますので、よけいな質問はしませんが、大体見てみますと、公務員の中でも、一般的にもそうなんですけれども、心臓疾患であるとか、じん臓疾患であるとか、あるいは血圧だとかいうふうな形で成人病関係の疾患が多いわけですよ。こういうのが実際に統計の上でも出ているし、国家公務員だって、地方公務員だって、これは例外ではないわけですね。そうすると、結核性疾患その他というふうに分ける分け方からして——成人病等はむしろ結核性と同じか、それ以上くらいに分けていかなければ、災害補償法という形の中で、少なくとも私傷病についての管理といいますか、私傷病についての扱いをしていく分け方自体に問題がある。少なくともそういう現在進行しているもの、あるいは難病、奇病といいますか、公害病とか、そういうふうな問題等をやはりこの際検討する必要があるんではないか。そういう点について検討をしていく用意があるかどうか。そういう必要があると私は思うので、検討される用意があるかどうかをちょっと伺いたいと思います。
○斧説明員 本件の通勤災害の制度に関しましては、公務災害ではないけれども補償していくということで、新しいケースであろうとわれわれは思っておるわけです。そういうことで、民間のほうも、労災保険法改正以後いろいろな取り扱いが出てくると思いますので、そういうことも見ながらひとつ検討したい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○小川(省)委員 その際に、通勤途上災害に関連をして、いま私が言ったことも過去からいろいろあるわけですから、これだって検討を加えなければ——成人病などは検討しなければならぬ問題ですから、自治省さん、ぜひよく検討してくださいよ。 次に、死亡一時金に関連してお伺いをしたいと思うのですが、いわゆる見舞い金とか香典というような法定外給付ですね。民間でも、毎年、春闘だとか年末一時金闘争のおりにつけ加えた付帯要求として出して、かなり前進をしてきておるわけですよ。労災一千万だとか五百万というところもかなり出てきているわけなんですが、それに比べるとやっぱり公務災害が少し低過ぎるのではないか。法定外給付があるというふうなこともあるんだろうと思うのだけれども、民間の法定外給付がどうなっているか。そういう点はお聞きしたいわけだけれども、時間がかなり迫ってきましたから、あとでぜひ資料を出してください。 これは内閣でも附帯決議がついているようですがね。法定外給付の制度化というふうな問題でね。こういう点について、いわゆる死亡一時金に対する見舞い金といいますか、そういうものについてある程度制度化をしていく、確立をしていくという御意思がございますか。
○植弘政府委員 先ほども年金のときに御答弁したのではないかと思いますが、人事院でいまそういった民間の付加給付的なものの死亡一時金等の実態の調査をされておりますので、その結果をもって、国家公務員との均衡を考えながら措置してまいりたい、こういうつもりでおります。
○小川(省)委員 先ほどちょっと出ておりましたが、殉職者に対する賞じゅつ金というふうな制度がとられていますね。例の浅間山荘で二機の内田隊長がなくなったわけですけれども、このときは閣議決定でたしか一千万の賞じゅつ金が支給されたと思うのです。それから、聞くところによると、土佐山田市で、豪雨による出水のときに役場の職員が殉職をして、その賞じゅつ金が県と市と国ですか、百五十万ずつ出ているというふうなお話しも伺っています。特別公務災害というのは、先ほども出ておりましたように、警察と消防と麻薬取締官に適用されるわけですが、それ以外に特別公務災害というのを適用する気はあるのですか、ないのですか。
○武藤政府委員 範囲の拡大ということは、今後ともまだ検討を続けていかなければならない問題だと思いますが、いま御指摘がございましたいろいろの具体的なケースにつきましては、われわれ、できる限り、これは特殊公務災害と同じに扱えるように前向きで検討していきたい。これは午前中にお答えしたとおりであります。
○小川(省)委員 県、市町村にはすべて災害救助隊がありますね。当然災害出動するわけですよ。ですから、危険な場合に、これは警察官の業務だとか、これは消防士の業務だからおれたちはやらなくともいいのだとかいうふうなことにはなりませんよ。これは当然社会道義上もそうならぬわけです。そういうことで、実際に、水泳中の監視の問題もそうですし、災害出動の場合がそうなんですから、ぜひひとつそういう形で特別公務災害の拡大をしていただきたいし、いわゆる死亡一時金等に対する法定外の付加給付についても検討を加えていただきたいと思います。 次に、ちょっと時間がなくなりましたからあまりこまかに申しませんが、特に、病気の場合の血圧といいますか、脳溢血だとか心臓疾患の関係の扱いについてお伺いしたいと思うのです。 私も実は群馬県の基金の県支部の参与をしているのですが、四十五年の十二月十四日に、太田市の消防署勤務の消防士長の原島和秋君という三十一歳の青年が心臓麻痺でなくなりました。これは消防署の通信室に交代勤務した直後になくなったわけです。この青年はふだん非常にじょうぶであった。ところが、この直前にはしご車が入って、通常の勤務の上に加えて、将来はしご車要員になるために、はしご車の訓練をしておって、奥さんやお母さんのことばをかりると非常に疲れを感じていて、従来すきな酒もやめていた。ところが、医者にかかっていない。この種のものは、いわゆる医師の医学的所見というものが重要なウエートを占めるのだけれども、医師にかかったものがない。少なくとも、まわりの職員や奥さんやお母さんの話を聞いても、この種のケースは当然公務災害を適用すべきだと思う。あと一つは、前橋市細井小学校の学校用務員です。松島正三さん、五十五歳の方なんです。学校の用務員ですが、非常に忙しい庭の落ち葉の掃除なんかをやってきて、四十六年十一月十八日に、やはりこの方は心筋梗塞でなくなっておるわけです。 いわゆる日常の状態と、それが公務によってどの程度加わったかというふうなことが気になるのだけれども、特に、これら心臓疾患や脳溢血の場合はどのように公務に起因をするかということについて、どう自治省では考えておられるのか。もちろんケースによって違うと言えばそれまでだけれども、これらが日常の場合でも確かに起こるわけですよ。脳溢血にしても、心臓疾患にしてもね。ところが、それが公務とどのような起因関係になるかということは最大のきめ手であるとは思うけれども、その直前に医師にかかっていない場合にこのようなことが起こった場合の取り扱いについて、いままでいろいろなものを積み上げていますから、これはもう古い法律でいろいろ積み上がっているわけですから、その辺を帰納した御答弁をいただきたいと思います。
○植弘政府委員 いま引例されました事案は、現在先生も御関係いただいております支部の審査会で審査中でございますので、ここで準司法機関としての審査会のやっていることについて発言をすることは適当でないと思いますので差し控えたいと思いますが、先生御承知のように、この二件とも心臓疾患によってなくなったと言われておりますが、その心臓疾患が公務に起因するものでないというふうに認定されているわけであります。この点は、人事院のほうで、国家公務員災害についてもいろいろと御苦心なさっておりますし、それから民間につきましても、労働保険審査会あたりがこの点非常に神経を使って審査していただいておりますが、心臓病の問題というのは、どうもなかなかむずかしいようでございます。一般的な基準を示すということはなかなか困難なようでございますので、やはり、専門家の医師等が入っております審査会において十分な慎重審査が行なわれることを希望したい、こういうことしか申し上げることはございません。
○小川(省)委員 まだ結審になっておりませんから、結審になれば、具体的な事例がありますから再び持ち込みますけれども、そういう点について、ただ単に審査会にまかせるのではなくて、従来のいろいろな積み上げもあるわけでありますから、少なくとも、組合員の救済といいますか、保護に当たるのだというふうな観点でぜひ法を運用をしていただきたいということを申し上げておきます。 いろいろ質問をしてきたわけですけれども、通勤途上災害を公務災害に準じた扱いにしたことは前進だと思っておりますけれども、いま伺ってみますと、補償の扱いとか、あるいは分限上、給与上の問題等が、ほんとうに私どもが従来考えておった、準じたという扱いにはなっていないようであります。地方では、給与条例や規則、通達と、施行までにはいろいろな問題が内包されているわけでありますから、積み上げていかなければならない点があるわけでありますから、関係労働団体等の意見を十分に積み上げていただいて、ぜひひとつやっていただきたいと思います。 民間の事業所では、過半数で組織をする労働組合があれば、当然労働協約等も締結しているわけでありますから、自治省も、これは国家公務員の場合もそうなんですけれども、関係労働組合と十分に協議をして運用基準の作成に当たっていただきたい。これを慎重に配慮してやっていただきたいということを要望し、要請を申し上げまして、最後はだいぶ時間もなくなりましたからはしょりましたが、これで終わります。 ありがとうございました。
○上村委員長 次回は、明六日金曜日、午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十四分散会