地方行政委員会 第18号
- 発言数
- 205 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/04/19
会議録
○上村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより、本案に対する修正案について質疑を続行いたします。折小野良一君。
○折小野委員 今日、宅地並み課税の問題が非常に大きく取り上げられております。また、その内部におきましてはいろいろと紛糾があるということも伝えられております。こういうふうな問題になりました背景の一つには、いわゆる新都市計画法に基づく線引き、これが妥当でなかったのじゃないか、これに対する認識というものが十分でなかったのじゃないか、こういうところに一つの原因があろうかというふうに考えております。 もう少し具体的に申し上げますと、市街化区域内に入らなければ土地の売買ができなくなると、ただ単にこういうようなことで市街化区域に入ることを希望をした。そういうことによって、予想外に大きな土地が、特に農地が市街化区域内に組み入れられることになった。そして、その後結局税金の問題、宅地並み課税という問題が出てきて、いろいろと事態を紛糾させてしまった。こういうような経過があるわけであります。その中におきましては、農民がそういうふうに言うのもやむを得ない、それは、その当時の政府の指導が悪かったのだ、と、こういうことも言われるわけでございますが、それは一応過去のことでございますから、いまここでそれを取り上げないといたしましても、市街化区域というのは、おおむね十年間に都市計画を整備するという目標が立っておるわけでございます。現在現実にできた線引きによって市街化になった地域、その中にはもちろん今日問題になっております農地を含んでおるわけでございますが、その区域内におきまして、はたして現在どの程度まで都市計画が進んでおるのか、あるいは十年間にどの程度進む見通しがあるのか、こういう点についてまず建設省の御意見をお伺いいたしておきたいと思います。
○宮繁説明員 ただいま御質問がございました市街化区域の中の都市的施設の整備の状況でございますけれども、市街化を進める上で特に根幹的な施設と考えられます街路とか、下水道、公園といったようなものに着目してみますと、現在整備の率は大体二〇%から三〇%程度でございまして、昭和五十五年におきまして大体六割から七割、昭和六十年におきまして、いま申し上げましたような施設が市街化区域の中で全部整備が行なわれるというふうな状況になっております。
○折小野委員 その二〇%から三〇%というのは、現在いわゆる農地であるところですか。市街化区域全体についてですか。
○宮繁説明員 市街化区域の中で、たとえば街路の計画を決定いたしておりますけれども、現実に改良ができ、舗装ができて、計画どおりの幅員を持っておるところの整備率。公園につきましては計画決定はしておりますけれども、すべてが公園になっておりませんで、いま公園として開設して利用いただいておる面積が整備率、こういうふうに考えております。
○折小野委員 いずれにいたしましても、市街化区域内におきましていま問題になっておる農地を含めて、いわゆる都市計画の整備されておらない地域、そしてまた今後十年間に整備が見込まれない地域、とうてい不可能であろうと思われる地域、これは非常に多いわけでございます。特に、現在農地として残っておる地域、それは単に土地の値上がりを待って保有しておるというだけでなしに、そこに道路が入らない、そこに下水が整備されていない、そこに区画整理が行なわれていない、こういうことのために、いわゆるスプロールという形で残ってしまった、こういう農地が非常に多いわけでございます。したがって、こういうような地域について都市計画を今後進めていくということは、これは、それだけでも必要なことですし、結局、今日の宅地並み課税との関連というものも当然考えられなければならないわけでございます。そういうような状態でございますが、現在の線引きを、そのような実態あるいはここ十年間ぐらいの見通しを一応背景にして考えました場合に、なかなか予想どおりにはまいらない。しかし、仕事はできるだけ現実的にやってまいらなきゃならないということになってまいりますと、いわゆる線引きの見直しということが必要じゃないかと、私どもはそう考えます。また、それをやらなければ、いまの宅地並み課税の問題等につきましてもいつまでも問題が残っていくんじゃないかというふうに考えるわけでございますが、建設省といたしましては、いわゆる線引きの見直し、これについてどういうふうに考えておいでになるのか、また、これをやるべきだということになるならば、いつの時期にこれをやろうとお考えになっておるのか、お知らせいただきたい。
○宮繁説明員 私から御説明するまでもなく、市街化区域と市街化調整区域の制度は、スプロールを防止しながら、公共施設の整備に即応して市街化を計画的に進めようというものでございまして、この都市計画決定をするにつきましては、都道府県知事におきまして、現地の地域の住民の方々の意見を尊重しながら、市町村長とも十分協議し、かつまた知事部局におきます都市計画担当部局と農林担当部局とでも、その間におきまして、農業的な土地利用と都市的土地利用の調整を十分はかりました上で線引きを行なったわけでございます。現に、横浜市の場合は、同心円的に市街化区域をかけるのでなくて、その中に、スポット的な地域を、農業振興のために、今後も農業を続けるために必要な地域であるというようなことで、調整区域として抜いておるような例もございます。しかしながら、何ぶん初めてこれを行ないました制度でございまして、私どももこれが完ぺきであるとは考えておりませんし、先生が御指摘のような問題点も含んでおると思います。 そこで、都市計画法におきましては、五年ごとに、土地の利用の動向とか、また、地域の住民の方々の意識も変わってまいりますので、そういうものを踏まえた上で見直しすることになっております。ただ、これは軽々にあまり見直しいたしますとかえって不安と動揺を招きますし、また、そういうことでいろいろな計画を立てておられます地域の方々にも御迷惑をかけないとも限りませんので、かなり慎重に行なうべきだと思っております。ただ、たとえば千葉県の例でございますけれども、当初線引きいたしますときに、農民の方々が区画整理をやりまして、もう農業をやめまして宅地化しようというようなお話し合いが進んで市街化区域の中に取り入れたわけでございますが、その後、農業組合等が中心になっていろいろ検討いたしました結果、もう宅地化はやめまして、優良な農地でございますので今後も営農を続けようというようなことがきめられまして、それを受けまして、市街化区域からはずしまして、調整区域のほうにしたような例もございます。そういう意味で、私どもは微調整と申しておりますけれども、そういう微調整は常にやらなければいけないことだと思っておりますけれども、基本的な見直しにつきましてはかなり慎重に対処していくべきではなかろうか、こんなふうに考えております。
○折小野委員 一般的には、確かに見直しは慎重にやるべきであると私どもも考えます。しかし、新都市計画法ができまして、いわゆる線引きが行なわれた、そのときの事態、これを考えてまいりますと、きわめて安易に行なわれたんじゃないか。また、いろいろな混乱の中で行なわれたんじゃないか。行政当局も、あるいは地域住民も、十分事態を考えないで、あるいは将来に対する見通しを考えないでやられてしまったきらいが多分にあるわけでございます。そういうような点からいたしまして、最も近い時期に参りますその時期におきましては、私は、もう一ぺんほんとうにみんなで考えて、りっぱな線引きをやるべきである、そして、それができたあとにおいては、これは安易に動かすべきではない、これをはっきり区分して考えてまいらなきゃならない、というふうに考えております。確かに、慎重にというふうにおっしゃる趣旨はわかりますし、そうでなければならない。特に、それが、今日までも、慎重でないがために、むしろ市街化調整区域のほうに乱開発が進んでいっておる、こういうような実態もあるわけでございます。慎重に考えて、一ぺんきめたのであるならば、むしろ、それから先は、相当長い年月にわたりましてそれを動かさない、そうすることによって乱開発を防いでいく、こういうような態度も必要なんでして、とかく、行政は、いろいろな圧力をかけたらすぐ変わっていくというようなことが国民の意識の中にありますものですから、結局役所がこういうふうにきめたって、いつかは何とかなるとか、あるいは何らかの手を使えば何とかなるというようなことで、むしろ乱開発が非常に進んでおる。こういうところに今日の問題があるわけでございます。しかし、第一回の見直しにつきましては、最初の事情がございますので、その点については十分検討をやっていただきたい。そして、市街化区域と調整区域を分けるこの線引きというものを、それから将来にわたってほんとうに動かさなくていいというものにしていただきたい。これを願うわけであります。そうしない以上、今日の都市計画上のいろいろな問題、あるいは土地問題に関するいろいろな問題、ひいてはこの宅地並み課税の問題、これらの問題の混乱はなくならないというふうに考えます。そういう面の建設省の御所見をお伺いいたします。
○宮繁説明員 ただいま先生からいろいろ有益な御示唆をいただきましたので、そういう点を十分体しまして、今後のわれわれの仕事の面で処していきたいと思います。
○折小野委員 ただいま申し上げたような点は、私は、ただ単に行政機関だけがそういう気持ちでおっていただくだけでは問題は解決はしないんじゃないかと考えます。やはり、これは、わが国全体の今日かかえております土地問題の解決のためには、最も大切な基本的な問題であろうというふうに考えます。 ところで、今日の土地問題といいますのは、人口の都市集中に伴う過密、過疎から出てまいったわけでございますし、しかも、土地は新たに生産することができない。今日の情勢で、需給のアンバランスというものが土地に対する投機に集中をするというような、非常にまともでない形になってまいっております。これをまともなものに直していく。土地は国民全体の財産である。国という立場においての高度利用、しかも、その私有権の調整、こういうような基本的な問題をはかっていかなきゃならないというふうに考えるわけでございますので、やはり、基本的な問題についての認識というのが一番大切なことじゃなかろうかと考えております。 ところで、今回、自民党の宅地並み課税についての修正案が出ておるわけでございますが、これは土地問題の中の一つの施策でございます。したがって、土地問題全体についての基本的な認識がなければ、個々の施策が十分その効果をあげないということにもなってまいろうかというふうに考えますので、まず、提案者のほうから、自民党における土地問題に対する基本的な認識、こういう点についての御所見をお伺いをいたしておきたいと思います。
○内田委員 これはたいへん広範な課題でございまして、私が党内の税制担当者の一人であるという立場からはとうていお答えできる問題ではございませんが、しかし、政治家の一人として私どもが考えておりますことは、自民党といたしましては、御承知のように、この国会に、国土総合開発法を非常な広範の見地から作成をいたしまして提案をいたしております。また、それとうらはらをなしまして、政府では、土地対策要綱というようなものを閣議決定をいたしておることも御承知のとおりでございます。また、それの一部の援護射撃の形にもなるわけでございますが、今回の地方税法の改正法律案に対する私どもの修正案のほか、折小野さん御承知のように、祖税特別措置法の改正によりまして、法人が短期に取得した土地を譲渡する場合の、その譲渡所得につきましては、通常の法人税のほか、上のせとして譲渡税のようなものをかけまして、そして法人などが土地の買いあさり、投機利益ということを今後新しくはできないような税制上の手を打ちますとか、あるいは法人、個人を問わず、土地の短期取得をしたものにつきましては特別保有税というようなものを課税するような、そういう援護射撃などをもいたしまして、土地問題は総合的に解決をはかろう、その一環として今度の修正案が存在するんだ、こういうふうに私どもは考えておるわけでございます。
○折小野委員 自治大臣がおいででございますが、もちろん自治大臣は地方行政の責任者ということでございますけれども、国務大臣でございますので、政府全体の立場についても十分お考えはあろうかと思います。 先ほど自民党の提案者に御質問を申し上げました基本的な土地問題についての認識の問題でございますが、それに関連する幾つかの施策は地方行政の中で出てまいっております。しかし、それらの施策がほんとうに効果をあげるためには、先ほどの内田さんの御答弁の中にもございましたところの総合的にやっていくこと、それには、やはり土地問題対策としての一つの筋が通っておらなければおかしいのじゃないかと思います。そういう意味におきまして、自治大臣の土地問題に対する基本的な御認識をちょっとお伺いしておきたいと思います。
○江崎国務大臣 ここでは、地方税としての、土地に対する固定資産税の問題の御審議をいただいておるわけでありまするが、今回総合的な土地政策を推進いたしまするものは、やはり、土地は国民全体のものであるという基本的な考えに基づいて——現在では、過密過疎の問題等々によって、非常な住宅難という現象が顕著になってまいりました。 そこで、この過密過疎の問題を解決すると同時に、一番目下の急務である宅地供給をどうするかということでございます。 そこで、この宅地供給の問題一つ取り上げてみましても、税制面だけではとうていそれが満足な回答が得られるものではありませんので、国土総合開発法であるとか、これに関連する土地関係のあらゆる措置をもってこれに対処しようとしておるわけでございます。したがいまして、この場面で、国会側に御審議をいただいておるあらゆる土地政策というものも、必ずしもこれが完ぺきなものであるというふうには私も思っておりません。今日御審議を願っておるいろいろな政策を基調としまして、今後これを整備する、また、情勢に即応して改めるべきものは改めるにやぶさかであってはならない、こういう考え方であります。 とりあえず、この段階としては、できる限りの、また、政府としてとらなければならない最高の対策をすると申しまするか、しかし、この最大の最高の政策必ずしも万全のものではないという形で、おそらくこれは需要と供給もからんでまいりますし、いろいろな場面で矛盾撞着も出てまいりましょう。そういったものは今後にかけてまた手直しをするなり、また、よりよき施策があれば、これを取り入れるにやぶさかであってはならないというふうに考えております。
○折小野委員 土地問題の一つといたしまして、いわゆる宅地並み課税の問題が出ておるわけでございますが、大臣のお話にもございましたように、宅地並み課税をしたからといって、それによって優良な住宅地が豊富に供給されるという保証もございません。もちろん、今回緊急に宅地化促進の臨時措置法案というものが出てまいっておりますが、私どもは、これだって、そういう面で十分な効果があがるものであるというふうには決して考えておりません。それからまた、宅地並み課税をして土地が売られて、それが、いま大臣のおっしゃったような優良な住宅地を供給するとか、あるいは都市緑地が確保されるとか、あるいは都市計画がいろいろと進められるとか、そういう方向にはたしてなっていくのかどうか。こういう点は一番大切な問題でして、個々の施策というものはそれぞれの責任責任の分野においてやられることではございますが、その辺を考えないと、宅地並み課税だけをやっていくということは政策として決していい方向じゃないのじゃないか。宅地並み課税をやったらあとがこうなるんだ、あとの対策はこうしておくんだ、そうすることによってこういう効果が得られるんだという、そういう一貫した政策というものがなければいけないというふうに私どもは考えるわけでございます。したがって、自治大臣に、特に宅地並み課税について、どの程度の効果があがるかということを——もちろん、十分な効果はあがらないだろうということはみずからおっしゃっておりますが、せめてどの程度の効果があがるとか、せめてどの程度の効果は確保したいとか、その点の御所見をお伺いしたいのであります。
○江崎国務大臣 三大都市圏において一番住宅が不足をしておるわけでございます。したがって、今回のこの問題は、宅地と農地との間の税の不均衡をまず是正するという、税の負担の公平原則に基づく一つの問題がございます。そして、いま一つは、議論になっておりまする宅地供給を促進するという問題、この二つが並行して、この税制によって実行し、実現されるということを期待しておるわけでございまするが、しからば、どの程度の住宅がそこに期待できるのか。昨年来も議論がありましたが、約一万七千ヘクタールございます。その半分が宅地として利用される。そして、そこで、建設省側の言い分としては、約四十五万戸程度の住宅充足をしたいという考え方を表明しておりました。私どもも、中高層四階建て以上でありまするから、もう少し期待できないものか、できれば六十万戸、七十万戸というようなものを——党の政務調査会等においてもそういう数字が議論されたことを聞き及んでおりまするが、建設省としては、最低四十五万戸ということを言っておりますが、努力目標としては、やはり七十万戸程度のものではなかろうかというふうに考えております。
○折小野委員 住宅の確保ということが一つの目標であるということはただいまの御答弁にもございました。私どもも、そういうことにおきまして、宅地並み課税を推進すべきである、やむを得ないというふうに一応考えるわけでございます。ところが、宅地並み課税をいたしまして、あとの土地を買い取るのはだれかといいますと、これはおそらく民間デベロッパーが買い取る、不動産業者が買い取るということになってまいろうかと思います。そして、そのあとで、いわゆる一般国民を対象にした住宅地に、はたしてどの程度がなっていくか。しかも、それが、国民が期待するような、庶民が買い得るような、安い手ごろな、環境の整備された住宅地にはたしてなっていくのであろうか、大きな疑問があるわけでございます。むしろ、こういう点について、地方自治体がもっともっと積極的に介入して、いわゆる庶民に対する住宅を確保するような方向にもっと施策を強化するということがなければ、その期待にこたえ得ないのではなかろうかというふうに私は考えるわけでございます。したがって、そういう面についての施策ということがもっともっと行なわれることを期待をいたすわけでございますが、ところが、地方自治体がそれを買収するということになってまいりますと、金の問題ということになってまいります。私は、もっともっとそういう面の資金を政府が用意をして、そして、地方自治体が、政府が考えておるような優良な住宅地ができるような、そういう面に積極的に入っていくということが必要だというふうに考えますが、そういう面について、自治省として何かお考えがございますか。
○江崎国務大臣 その面はきわめて積極的に考えております。いま、府県等の具体的な計画がまだまとまっておりません。したがって、これがまとまれば、当然、自治省としても、その資金量等も捕捉することができます。これは大蔵大臣も、そういった金融の道については積極的に考えるということを言明いたしております。また、資金の面でめんどうを見るということでなければ、これはどんなに地方があせりましても、絵にかいたモチであるというふうに思います。したがって、このことは閣議におきましてもしばしば大蔵大臣に念を押しておりまするし、総理大臣も積極的な姿勢を示しております。そういう場合に、国の資金にも限界がございましょう。したがいまして、市中銀行等による縁故債にそれを求めなければならぬという場面もあろうかと思いますが、それは大幅に強化をし、その対策については、将来、政府としても協力体制でこれを十分保障していくというような形で進めてまいりたい。 それから、民間開発業者に渡りまする場合は、今度の宅地供給促進法等によりましても、減税措置であるとか、いろいろな面で制約を受けることになりましょうから、私どもが期待するのは、農家自身にまず自分で賃貸住宅をつくっていただくということ、それから第二には、同じ譲り渡すならば、税の減免措置が保障せられる地方公共団体に渡す、あるいは住宅金融公庫等国の機関に渡していただくということが望ましい。また、そのためには、いま御指摘の金融措置は国においても十分保障をしていこう、こういうわけでございます。
○折小野委員 金融関係の資金の保障はやろうというふうにおっしゃっておるのでございますけれども、それなら、そういうようなことで、公共団体がどの程度確保することを目標にして、どの程度の資金ワクを用意したらいいというふうにお考えになっておりますか。
○江崎国務大臣 これは、事務当局でもまだ捕捉できておりません。今後、大体四十五万戸から七十万戸を目標にして住宅建設をしようというわけでございまするから、当然、自治省は自治省として、そういう線に基づいて資金量を予測して、計算の根拠を明確にすることは必要である。これは建設省等とも十分打ち合わせをいたしまして、今後の問題としてすみやかに検討いたします。
○折小野委員 現在のところどの程度という目標は立っていないようでございますが、この問題は、従来この程度のワクだからそれを何%引き上げたというようなことでは問題の解決はつかないのだと思っております。基本的に考え直していかなければいけない。たとえば、東京が関東震災にあったあとで、当時の後藤内務大臣が、東京市の全地域を政府が金を出して買ったらどうか、そして、その上に抜本的な都市計画をやったらどうかと、こういう計画をなされたというふうに聞いております。ところが、もちろんそれは実現をいたしませんでした。しかし、東京が震災で烏有に帰したあと、あの当時ならおそらく土地も安かったでしょうから、思い切ってあの土地を全部買収しておったといたしますならば、それこそ、今日の東京の都市問題というものはもっともっと進んでおって、快適な町になっておったであろうというふうに考えます。 それからまた、私、この間もちょっと触れて大臣に申し上げましたが、スウェーデンのストックホルムにおきまして、あのストックホルムの市が、市内の約八〇%の土地を市有地にしておる。このために、いわゆる土地の投機はもちろん起こっていない、土地の値上がりも押えることができる、都市計画も自由にやることができる。これはやはり、それだけの基本的な政策があったからそれが出てまいっておるわけでして、ここに政府が資金を用意して、そうして公有地を思い切って拡大して、その中で庶民の住宅も建てよう、あるいは都市の緑化も十分進めていこう、りっぱな都市計画もやっていこうということになりますならば、基本的な決意と申しますか、それが必要だと思います。それは、いま大臣がおっしゃったように、資金のどれだけを確保するということはいまここではっきりできないとおっしゃる事情は私もよくわかる。しかし、それをやるにしましても、よほど努力されても、これは何%か引き上げになる、そのワクがふえるということだけのような気がいたします。しかし、それではやはり事態は解決しないのでして、基本的にこれは考え直していかなければならないというふうに考えます。そういう点から、これはもう決意を要する問題だというふうに考えますが、大臣としてはどういうふうにお考えになりますか。
○江崎国務大臣 御指摘の点はきわめて御卓見の存するところだというふうに傾聴いたします。これは、総理なども非常な決意で今度の土地対策とは取り組んでおりますので、私ども、これに協力いたしまして、いま折小野議員が言われるところまで実行はできなくても、少なくともそういう方向に近い形で、できるだけ理想実現に努力してまいりたいと思います。
○折小野委員 ひとつ、この点は大いに御奮起をお願いいたしたいと思います。 その問題と関連してですが、現在、いろいろなお話がございますが、全国的に土地利用計画というものはできておりません。もちろん、今度の新しい法律でそれをやろうというふうにされておりますが、実際それができ上がりますのは、数年先にしかならないわけでございます。今日のように、土地その他の投機が、経済も、あるいは国民の生活をもいろいろと混乱をさせておる時期でございまして、非常に変動の多い時期です。したがって、数年たって土地利用計画ができましたところが、はたして十分な土地利用計画になるかどうか、この面に多くの疑問が存するところであります。したがって、各地におきまして政府が土地利用計画を立てても、それを待ってはおれないということで、いろいろな形で地方に動きが出ております。たとえば、ある県におきましては、せめて現在の自然環境を守りたい、そのために環境保護に関する条例をつくって、政府がいろいろやられる前に現在の変動に対応する方途をとっていきたい、こういうふうな考え方で施策が講じられておるところもございます。しかし、それも、現実には、ほんとうに守る、どうしても守るということになりますと、終局には金がかかるわけなのです。所有者があるわけですから、所有者の意思を無視することができないということになると、何とかするためには、やはり最後は買い取らなければならぬので、これもまた資金の問題になってまいるわけであります。そういうような点につきましても、これは当然自治省のほうでいろいろ御配慮願わなければならぬわけでございますが、そういうような資金も十分に確保される手だてを講じていかれるのかどうか、この点お伺いをいたしておきたいと思います。
○江崎国務大臣 十分そういう配慮に立ちたいというふうに考えております。また、三大都市圏の場合は、土地の買収難で、住宅公団そのものが相当な予算を持ちながら、土地対策ができなかった、取得ができなかったというような傾向もありますし、今後資金的に大蔵省等にも十分配慮してもらいまして、促進をいたしたいと思っております。
○折小野委員 以上は大体総論でございまして、宅地並み課税の問題に直接入ってまいりたいと思うわけであります。 自民党の修正案が出されました。三大都市圏内の都市のA、B農地これに対して宅地並み課税をやろうということでございます。ことばの上あるいは文章の上では一応さっきもお話がございました、何万何千平米というようなものが、宅地並み課税によって住宅地になる、あるいは都市計画ができる、こういうことが期待されておるわけでございます。しかし、あれを現実の図面に落としてお考えになったことがございますでしょうか。すなわち、これによって宅地並み課税が行なわれるのか。たとえば首都圏でございましたら、首都圏でどういうような形になっておるというふうにお考えになりますか。
○内田委員 これは政府当局から答えていただくことにいたしますが、私も立案者といたしまして、A農地を三大都市圏の特定市街化区域の中に描いた場合に、それが東京都の特別区の地域ではどういう状態に分布されておるか、また、名古屋では、大阪ではどういう状態に分布されているかということを一応見た上で——それは御承知のとおり、ことしからA農地の課税が始まり、明年からB農地になりますが、A農地はきわめて小さい範囲で、三・三%でございますから、東京などで申しますと、二十三区のうちでA農地、B農地をかかえておりますのは——たしかC農地まで入れまして、市街化区域農地をかかえておりますのは十三区の範囲でありますが、そのうちでもB農地というものはほとんどない。あるいは全然なかったかもしれません。A農地と、あとは世田谷とか杉並とかいうC農地、こういう状況であることも確認をいたしました上で、今度の修正案を出しました。これについては、またあとからお尋ねがございますれば、申し上げることも少しございます。
○佐々木政府委員 A、B農地についての地図の上に落としましたものは、これは各市町村とも私どもも見ておりますが、今度の三大都市圏の中で大きく図面を書きますと、対象になっておりますのがC以上でございますので、近郊整備地帯に含まれる市町村のうちで、町村分がぽつぽつと穴があいておるというような形になるわけでございます。それから、各市町村ごとにA、B農地というものを見ますと、A、B農地の区分のしかたからくるところでございますけれども、A農地というのはやや点に近い形で散在をしている。それから、B農地はやや細長い形で出ているかと思います。C農地のほうは集団化した農地でございます。そういう意味で、A、B農地はどちらかといいますと、点または線というような形の地形になっているというふうに考えます。
○折小野委員 私がいただきました資料によりますと、東京の特別区でもA農地が一六・一%、それから大阪はA農地が一八・二%、名古屋がA農地が〇・八%、B農地が七・九%。もちろん、これを合わせてみますと、一応計算上は相当な面積になるわけです。しかし、いま局長からおっしゃったように、それはぽつんぽつんと飛んでいるわけです。点であり、あるいは線であるわけであります。ですから、ここに首都圏の地図を持ってきて、A農地の実際の所在を墨で入れてまいりますとどういうことになるかといいますと、端的に言えば、いわゆるそばかすみたいなものです。これを全部合わせますと、確かに一定の面積がございます。ですから、そのうちの半分を住宅用地にしよう、この半分が住宅用地になったらどれだけの家が建つということは、その数の上では言えます。しかし、現状は、ほんとうにそばかすみたいにぽつんぽつんとある。あるいは、線のようなものがあちこちにある。これを合計して、A、B農地の面積がこれだけというふうに出てまいっております。こういうような状態で、これが現実にりっぱな住宅地を造成する、あるいは都市計画をやる、あるいは公園をつくるというような、実際の仕事にふさわしいものにはたしてなるのかどうか、こういう点に私どもは非常に大きな疑問を感じます。それはまた、図面にそれを落として現実にながめてみれば一番よくわかると思いますが、そういう点はどういうふうにお考えになっておりますか。
○内田委員 折小野さんの言われるような配置状況にA農地はなっていると私も見ております。しかし、それをそのまま農地並みの、たとえば昭和三十七年度の坪当たり二円何十銭というような課税で放置をしておいて、そして家も建たない、宅地にもならないままで値上がり待ち、ということは言い過ぎかもしれませんが、放置されておることも、今日のA農地がありますような地域の社会的状況から考えまして不適正でありますことは、これはだれもがお認めいただけることと思いますので、まず、A農地について今度の修正案では取り上げるということにいたしたわけであります。したがって、その地域には、いわば大きな団地のようなものはとうていできません。でございますから、従来のその土地の所有者の農家の方に、みずから借家住宅を建てていただけるようにして、そうした場合には、今度の促進法におきましても、税の面でも助成の機能をも持たせながらそういうことをやってまいる。また、分譲住宅でもけっこうでございますが、大規模の団地住宅ということになりますと、C農地とか、あるいは今後の市街化調整区域の都市計画上の問題、あるいは開発許可などの問題につきましても踏み込んでいかないとならないことが今後においてあると私は考えております。
○折小野委員 そこで私が先ほど申し上げたのです。そういうような地域は優良な住宅地になっていくことは、現実の問題としてなかなかむずかしい。ですから、そういうような地域は、できるだけ公共的な立場で買い取って、そして、必要に応じて住宅地にできるところももちろんありましょう。しかし、都市の形態からいきまして、やはり公共緑地というようなものは確保されなければならぬ。そういうような地域はできるだけ公共緑地あたりに確保できるような対策というものをやはり考えていかなければならぬ。もちろん、一部には、いまおっしゃったように、地主が借家を建てて住宅問題に寄与するということもございます。しかし、同時に、できるだけ公共の手でそういうものをいじらなければ、もう非常にいじりにくい状態になってきておるわけなんです。そういうような点から、特に公共的な立場で何とか推進することが必要である。そしてまた、そのたびに十分な資金が必要である。こういうふうに申し上げたいわけなんです。そういう面は十分実態を見て考えていただかなければならないのじゃなかろうかと思います。 この宅地並み課税に関連をいたしまして、宅地化促進の臨時措置法というものも出てまいっております。しかし、この法律は別に審議されるのでしょうが、こういうような法律をもってしましても、そういうような現実のA、B農地の実態に十分適応できるというふうには私ども考えられないわけです。ですから、そういう面につきましては、地方公共団体がその農地の実態というものを十分把握して、そして、地域全体の都市計画あるいは環境というものを考えて措置をしていく必要がある。それにはやはりできるだけの体制というものを整えてやらないと、結局、せっかくこういうようないろいろな施策をやったが、スプロールを大きくするだけのことに終わってしまうのじゃないか。こういう点を私どもは一番心配をいたすわけなんです。そういう点についてどういうふうにお考えになっておりますか。
○江崎国務大臣 御指摘の点は、私、同感の点がたいへん多うございます。したがいまして、そういう御注意の点等も十分配慮しまして、今後現実的に宅地化促進を推進してまいりたいというふうに思っております。
○折小野委員 本来、市街化区域につきましては、行く行くは宅地化するという宿命にある地域なんです。もちろん、線引きについてのいろいろな問題もございますが、そういう地域につきまして、基本的な計画というものをあらかじめ十分立てておくということは、今後の都市化の傾向を見ていきます場合に、非常に大切なことじゃないか。いまここでA、B農地を取り上げて、いわゆる宅地並み課税が行なわれる、そして、それらの農地の宅地化が進められるということ、これもやはりほっておくわけにはまいりませんでしょう。しかし、それには効果的な措置を講じてやっていかなければならぬ。基本的には、現在の土地問題、中でも大都市周辺の問題につきましては、そういうそばかすみたいな小さいところをいろいろいじるということは、これももちろん必要ではございましょうが、それだけでとどまっていい問題ではない。それだけにとどまっていいという状況ではないわけなのです。特に、東京にしろ、大阪にしろ、名古屋にしろ、あるいは川崎にしろ、横浜にしろ、そういうような状態だと思います。といたしますならば、せっかくこの際宅地並み課税にも踏み切ろう、あるいは土地問題もいろいろ対策を講じていこうということでありますならば、市街化区域内のC農地に目を向けないで、ほんとうの土地問題の対策というものはあり得ないというふうに私どもは考えます。少なくとも大都市におきましては、A、B農地だけでなしにC農地まで計画の対象にし、いま直ちにこれに取り組んでいかなければいけないというふうに考えるわけです。自民党の提案と違うわけなのですが、そういう点については、提案者はいかがお考えでしょうか。
○内田委員 折小野さんのお説のとおり、C農地といえども市街化区域内の農地でございますから、都市計画法上は、おおむね十年以内に市街化の計画を進められる地域でございます。さらばこそ、昭和四十六年の地方税法の改正によりまして、A、B、C農地を並べておいて、今後の課税上の特別措置と申しますか、農地課税の是正の改正法律ができたことと私は思いますが、しかし、その法律におきましても、御承知のように、C農地というものは、対象としては認めながら、課税の対象としては昭和五十一年以降になっておるわけでございます。また、昭和四十七年限りのこの委員長発議によりました昨年の暫定修正法によりましても、その附則の中には、四十八年以降の市街化区域農地の課税のしかたについては、市街化の形成状況等を十分考慮して、そして措置するべきものとするということが実はうたわれてございます。 そこで、折小野さんのお説はお説といたしまして、修正案を私どもが出します際に、四十六年の基本線を踏み越えて、C農地を直ちに課税の対象として本年度あるいは明年度から取り上げるということ、また、昨年の議員立法の附則における、市街化形成の状況を十分検討の上措置すべしということを無視して、市街化の形成がまだ十分でない——下水道におきましても、あるいは街路とか、ガスとか、電話とかいうようなものにおいても、普及がA、B農地ほど進んでいないC農地を対象に取り上げるということは、今度の改正法案は税の問題でございますから、税の面からは適当でないということにいたしまして私どもの修正案はできました。しかし、住宅対策といたしましては、C農地はこの農地法の適用を受けない地域でございますから、御所論のように、別個に団地住宅等は進めてしかるべきではなかろうかと私は思うものでございます。
○折小野委員 いまの提案者のお話は、私が申し上げたようなことと少し立場が違っておるわけなのです。日本全体を対象にしてお考えになるならば、そういうお考えも一応いいかと思います。しかし、現在土地問題が非常に緊迫をしておる地域というのは、やはり大都市周辺なのです。今度、自民党がお出しになったこの案におきましても、日本全体のA、B、C農地について触れておられるわけではない。三大都市圏についてだけ出てまいっております。日本全体の立場からいきますならば、それぞれの地域の実態というものもいろいろございますので、大都市の周辺と地方の農村都市と一様にやっていくというのは、現在の段階では決して適当だというふうには私も考えておりません。しかし、現在一番問題になっているのは大都市周辺で、これだけは何とかしなければならない。しかも、現実に、この大都市周辺というのは、ただ単に市街化区域だけじゃございません。調整区域その他におきましても市街化が非常に進んでまいっておりますし、進む方向というのが非常に顕著にあらわれておるわけでございます。しかも、これを市街化の形成を待っていろいろな措置をやるということでありますならば、結局またすべてがスプロール化してしまうということでございますので、こういうような地域につきましては、むしろ先取りをするという形でやってまいりましても決して早いことはない、私はこういうふうに考えます。したがって、私が特に申し上げておるのはこの三大都市圏について申し上げておりますし、具体的には、さらに三大都市について特に申し上げたいわけなんです。東京特別区、二十三区で申しましても、そこで八四%というのはC農地なんです。今度この問題で取り上げようとしておりますのは、約二八%のA農地にしか過ぎません。それから、大阪におきましては、これもA農地だけで約一八%、C農地が八二%、それから名古屋ですと、A農地が〇・八%、B農地が七・九%、九一%というのはC農地なんです。この三つの大都市だけとりましてもこういうような状態です。この状態をほおかむりして、ただ単にA、B農地だけをやっていくということでは、大都市の土地問題あるいは国民の住宅問題というものの解決にはならないんじゃないか。また、スプロール化しつつある都市周辺の都市計画という面からいたしましても、できるだけ早くこれには手をつけるべきであると私どもは考えております。したがって、大都市周辺と周辺とははっきり分けて考えなければならないという、こういう立場で申し上げておるわけなんです。
○内田委員 折小野さんのお話はよくわかりました。しかし、私どもが発議いたしましたのはあくまでも税法の修正案でございますので、本年度あるいは明年度から、固定資産税について少しずつ引き上げさせていただく対象地域としては、A農地、B農地ということに限定をいたしただけでございまして、住宅適地といたしましては、C農地の存在を否定するものでは決してないわけでございます。 しかし、だからといって、C農地の農地の税金までもことしからA農地と一緒に引き上げていくという税の措置をとることにつきましては、税の公正化ということから考えましても、それにC農地に接続する現状の宅地の固定資産税等から見ましても、必ずしもA農地、B農地ほどの不公正な状態にはないと私どもは認識をいたしまして、住宅の用地といたしましては、先ほども申しますように、団地住宅なり、あるいは公営住宅なり、そういう住宅用地として、国なり公共団体なりというものは農家の方々とも打ち合わせて、これは農地法の適用を受けないわけでありますから、C農地といえども、所有者はどういう方面にでも転用活用ができる地域でございます。そういう意味で、折小野さんの御説のように、住宅政策としては、こういうふうに建設省や、またそれのお金の裏づけを、自治大臣がおられますが、つけていただいて、税金は高くしないが、C農地の住宅用地活用ということはやっていただくことがいいと思います。そういう趣旨でございます。
○江崎国務大臣 ちょっと私からも申し上げますが、いま御指摘のC農地につきましては、来年度建設省において宅地造成計画を具体的に進めようということで作業にかかるところであります。今回はA農地、B農地ということに限りました。それから、固定資産税は五十年末までに今後の方途を講ずるということになっておりますが、いま御指摘の宅地としてどうするかということについては、来年度の具体的な課題ということで、建設省側ではもう計画が進められておるというふうに聞いておりますので申し添えますが、具体的にもし必要があれば、都市計画課長からふえんさせます。
○宮繁説明員 いま問題になっております市街化区域の中の縁辺部の集団的農地をどういうふうに宅地化するかということでありますが、現在、私どものほうでこの地域に緊急宅地化開発区域という制度を導入いたしまして、そこに土地を持っておられる方々が組合をつくりまして、区画整理方式で市街化の方向をやっておるわけであります。その場合は、財政の問題、税制の問題、金融の問題等十分手厚い対策を講じまして、市街化を進めていくというような方向で現在検討中でございまして、この二十五日に開かれます都市計画中央審議会にもこれを諮問いたしまして、この六月ころを目途に答申をいただいて、来年度の施策の中に盛り込んでいきたい。このようなことでいま鋭意検討努力しているところでございます。
○折小野委員 御趣旨は非常にけっこうだと思いますが、しかし、現在出ております農地はあくまでもA、B農地だけを限って施策を講じるというふうにされております。もし、御答弁のように、C農地についてはそういう都市計画とかあるいは今後の宅地化という問題を考えておるのだとおっしゃるならば、また、現に考えておられることは間違いないでしょうが、一緒に出されましたこの建設関係についての法案に特定市街化区域農地というふうに「特定」をおつけになりましたが、この問題はC農地でもやはりそういうふうな方法を考えていますか。
○江崎国務大臣 現在の時点では、これを該当地区というふうにはいたしておりません。しかし、C農地におきましては、税制上の特免措置等もございます。たとえば、譲渡しました場合には基礎控除額を二千万円までは認めるとか、そういういろいろな方途も講じておりますので、とりあえずそれでいくわけでございますが、いまの四十九年の現実の問題ということで建設省側の作業が進んでまいりますと、当然これはA、B農地と同様に何らかの施策をこれに講じなければならぬというふうに考えております。
○折小野委員 この問題が今日非常に大きな問題になってきておる。そしてまた、今後も土地問題というのは非常に重要な問題である。この点を考えますと、いまここでA、B農地についてだけこういうような措置をして、C農地はほったらかしておくというような印象が残ること自体非常に問題だと私は思います。確かに、おっしゃるような趣旨もわからぬじゃございません。しかし、A、B農地でこういう措置をするならば、大都市のC農地もいま進めておかなければいけないのではないか。これを区分して、はたしてほんとうに効果があがるのか。さっき申し上げたように、A、B農地の実態というものは、いわゆるそばかすのような状態です。これをいろいろな都市計画上の手法を講じてやっていこうといたしましても、現実にはなかなかやりにくいといたしますと、C農地をも加味して計画をしていくということが、その地域の市街化区域を開発するためにほんとうに必要なことであるというふうに考えます。そういう点から、私は、一番最初に、土地問題に対する基本的な御認識をお伺いいたしたわけでありまして、国の組織といたしましても、それぞれの省が責任をもっていろいろな仕事をやっていただくことはけっこうです。しかし、お互いに十分調整をはかって、全体的な効果というものを考えてやっていただきませんと、十分な効果があがらないのではないか。この問題にいたしましても、少なくとも大都市周辺においては、A、B農地だけではなしに、C農地までやっていかなければ、せっかく政策的にこの税金を使った意味が十分に発揮されない。せっかくこれを使う以上は、より効果的に使うべきだというふうに考えます。 それから、これは、この間の御質問のときにもちょっと申し上げましたが、同じ土地問題という関係で、特別土地保有税というものをつくられた。しかし、五、六年持っておればなくなってしまうような特別土地保有税で、土地問題の基本的なものが解決されようとは決して思えないわけであります。こういう問題も、現在わが国におきまして土地問題はどうやっていかなければならないのかという基本的な認識が十分でないので、それぞれの施策が各個ばらばらに行なわれる、しかも、それが全体的な効果をあげないということになってまいるのではないかということを私どもは最も懸念をいたすわけであります。 こういうような点におきまして、大都市と地方都市周辺とはおのずから実態が違うわけですから、現在問題になります大都市については、こういう点において、むしろ全国的ないろいろな施策よりか先取りしていかなければこの問題の解決に対応できないというふうに考えます。そういう意味から、大都市に集約してでも、C農地まで入れて効果的な施策を講じていくということがぜひとも大切なことだろうと思います。御所見をお願いします。
○江崎国務大臣 御指摘の意味は私もよく理解できます。しかし、今回は、緊急措置といいますか、緊急対策としてA農地、B農地に焦点を当てたというわけでございます。しかも、自治省の立場から申しますと、極端に固定資産税の不均衡なところ、これがA農地であり、B農地である。C農地までということになりますと、固定資産税の対象としてはいかがやという批判も出てくる問題だというふうに考えます。 そこで、A農地、B農地に、緊急の施策として宅地化促進臨時措置法という裏づけをいたしたわけでありまして、これがC農地に及ばないというのは、税と、いわゆる宅地供給と両方を兼ね備えるというたてまえから言って、一応今回の法律措置が適切であろうという見解に立つのであります。しかし、本来、この宅地化促進臨時措置法も、自治省というよりは、建設省の宅地計画に基づいて今後も推し進められるものでありますから、特に、さっき建設省の都市計画課長から御答弁を申し上げさせたわけでありますが、C農地についても四十五年に具体化する問題ということで、すでに検討を始めておるわけでありますから、これと並行いたしまして、われわれ自治省側においても、固定資産税をどうするかという点については、今後の、しかも当面する課題ということで十分配慮をし、検討を加えてまいりたいと思います。
○折小野委員 私も、土地問題が税金だけで解決がつこうとは決して思っておりません。むしろ、税金とか、そういうようなものの助けをかりないで、国民全体が現在のわが国の事態を十分考えて、相ともに国土の開発ができる、国土の効率的な利用ができるということが一番望ましいというふうに考えます。しかし、現実的な問題として、これを政策的に使う以上効果的に使うべきである。中途はんぱなことをやっておったのでは、これは政策的に使う意味がない。そういうことならばむしろやらないほうがいいと私は思います。この問題もそうですし、特別土地保有税の問題もそうです。それは、本来税金というものは公平でなければならない。不均衡になるような面についてはできるだけ是正していかなければならない。そういうような立場で税金を考える。これは基本的な問題です。しかし、それを政策的に使おうとするならば、それだけの効果があがらなければ何もならないと思います。 ですから、せっかくやられるのであるならば政策的に十分な効果があがるように、こういうことを申し上げておるわけでありまして、そういうような立場からいたしますと、現在地方税法の改正案で考えられておりますいろいろな土地対策の施策、そういう面に踏み切られたことはけっこうでございます。また、そうせざるを得ない事態というものも考えていかなければならない。といたしますならば、やはり、そういうような問題の現実の目標というものを十分つかんでやっていくことが必要でございまして、そうでなければ、いまこうした、あとからこうしたということで、ふらふら変わっていくようなことでは、ほんとうの対策というものはできていかないのではないかと考えます。 宅地並み課税につきましても、A、B農地はいまこうしたということになりますと、今度は、C農地に将来どういう手が打たれるであろうかというようなことを見越して、その裏の手がいろいろ使われるわけです。どうせ市街化区域というものはもう都市化の宿命にあるのです。そういうような地域は少しでも早く基本的な対策を講じていく。そしてまた、税の面についても、今回はこうした、次はこうする、またあるときが来たらこうするというようなことでなしに、基本的なものはあらかじめこうなるんだということで進めていく、そういう心がまえをもって取り組んでいく、こういうことが必要であるというふうに私は考えます。そういう点から、ひとつ、重点的にでも現在の修正案をさらに御検討を願いたい、こういうふうに考えます。
○内田委員 反論を申し上げるわけではございませんが、折小野良一さんの御所論は、これは、私どもが発議をいたしました修正案の修正等に直接かかわる問題ではなしに、これとうらはらをなして政府のほうから提案をされております宅地化促進に関する臨時措置法における助成に関する問題のように受け取っておりますので、これは、その法律を審議されます際に、もう一度、その際のC農地における税法上の取り扱いをどうするかというような御議論をいただくべき問題であると私は考えます。その辺で、どうぞ御了承ください。
○折小野委員 税とその他の施策については、一応立場は違います。しかし、これはやはりうらはらになっている問題なんです。そういう面で、そちらの面にも触れながら申し上げておるわけです。 宅地並み課税について、ある新聞記事においてこういうことが書いてあった。私はそれをはっきりとことばのとおりには覚えてはおりませんが、政府の首脳部の方の発言ですが、毎日東京の都心につとめを持って通勤をする人たちが、あの電車の窓の中から広々と広がる農地を見て、これがわれわれ庶民の住宅のために何とかならないであろうかというふうに考えるのはもっともである、したがって宅地並み課税を実施すべきであると、こういう発言をしておられる。その電車の車窓から見える土地の周辺の広々とした農地というのは何ですか。これはA、B農地じゃ決してございません。調整区域は一応別といたしましても、ほとんどがC農地です。この問題の発想の基本は、提案者はそういうふうにおっしゃいますけれども、もちろん税の問題であることは間違いないのですが、やはり、今日の土地問題、大都市周辺の土地問題を解消しなければならない。こういう趣旨から出てきておる問題、そういう趣旨から関心のある問題なんです。やはり、そういう基本というものをお考えになって対処していただくということが非常に大切なことではないかというふうに私は考えます。
○内田委員 御所論として、よく承りました。
○折小野委員 私どもの立場からの意味でございますので、政府なりあるいは提案者のほうにおきましても、またいろいろと検討を願いたいというふうに考えております。しかも、私は、この土地問題につきましては、中途はんぱなことをあれだこれだとやっていくということは、決して事態をよくすることでなしに、紛糾する原因をつくることになるのではないかというふうに考えます。したがって、基本的な考え、基本的な姿勢というものをまずきちっとつくっていただきまして、それに応ずるいろいろな施策を、その基本的なものが解決できるように、十分かみ合うようにやっていただくことが必要なことじゃなかろうかと考えます。しかし、今回のこの修正案の中におきまして、C農地は一応除外をされておりますが、将来の問題としてなお検討する余地が十分あるというふうに考えます。もちろん、この中にも将来検討するということがうたってございますが、そういう際に、現在の大都市の周辺におけるC農地、こういう面についてどういうような方向でお考えになるのか、あるいは考えようとしておられるのか、あるいは考えるのが適当であるというふうに考えておられるのか、そういう点の御意見がございましたら、これはひとつ大臣のほうからお伺いしたいと思います。
○江崎国務大臣 席をはずしておりまして、どうもたいへん失礼いたしました。 都市計画区域の中のC農地というものは、今後都市計画がだんだん具体的に進行するにつれまして、当然これは市街化すべき地域ということで一応線引きがなされたものでありまする以上、これはやはり宅地化を配慮しなければならぬと思います。建設省においても、四十九年の具体的な課題ということで、すでに検討に入っておるというわけでありまするから、その作業と並行して、私ども自治省としては、固定資産税の問題についても具体的な検討を加えたいと思います。
○折小野委員 もちろん、この問題は、ただ単に自治省だけの問題ではございませんので、それぞれのところで十分検討していただき、また、全体的な効果をあげるための調整をやっていただかなければなりません。おそらく、将来は、国土開発庁というものが中心になりまして、各省のいろいろな施策というものが十分調整をされていくということになろうかというふうに考えますが、そういうような点につきましては、ひとつ十分御考慮をいただきたいと思います。もちろん、私ども、現在の実態から見まして、こういうような情勢で推移して一寸延ばしにやっていくことがいいというふうに考えておりません。やはり問題は解決していかなければならない。そのために、特に大都市並びにその周辺については、これは総理も言っておられることなんですが、あらゆる方法を講じ、しかも、これは真剣に取り組んでいかなきゃならない問題だと思っております。そしてまた、それは多くの問題とも関連がある。都市の内部におきましては、都市計画を進め、あるいは住宅を供給する。しかし、同時に、その周辺におきましては、その人口を養うための農業というものもりっぱに育てていかなきゃならない。都市も、ただ家があって道路がありさえすればいいということじゃない。住環境として、緑地その他も必要である。あらゆる面を総合的に考えていって、その中で、地方税法の施策がどれだけ効果をあげ得るかと考えていくことが一番大切な問題であろうというふうに考えております。 そういうような点についていろいろと私が疑念を持つことの一つは、実は、この宅地化、宅地並み課税の問題の今日までの経緯から見ましても、基本的な問題についての御認識が十分でないんじゃないかということを考えさせられてきておるわけです。もちろん、今日までのこの経過については、いろいろと質問もあったことでしょうから、それには触れませんが、そういうような点から見ましても、政府においても、あるいは各党においても、わが国の今後の土地問題は、非常に重要な問題なので、もっともっとお互いに真剣に取り組んでいかなきゃならない問題である。こういうふうに考えまして私は申し上げておるわけでございますから、今後の面についてはよろしく御検討をお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○上村委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 私は、昨日に引き続きまして、宅地並みの農地の問題で聞きたいのですけれども、先に大臣に、ちょっと大事なことを……。
○上村委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○上村委員長 速記を始めてください。
○小川(新)委員 私は、昨日に引き続いて市街化区域の農地の宅地並み課税について御質問申し上げますが、事は日本列島の運命を大きく左右する改造問題にも関係しておりますので、特に今回の法修正に関しては、田中総理の意見というものが非常に大きなウエートを占めてこのような結果になったことを思ったときに、私は、田中総理の発言について一言お尋ねしたい。事は重大な総理大臣の発言でありますから、慎重にお聞きをいただきたいと思うのです。 特に、わが国の開発というものは、いかなる開発を行なうにせよ、国民福祉と、国民が最も望んでおります住宅行政という問題を離れては行なえないわけであります。大臣も御存じのとおり、これはそういう立場に立って市街化区域の農地の宅地並み課税という問題に発展してきたわけであります。これは農業問題ともからむ、また、日本の国土建設の立場からもからむ重大な問題であります。特に、総理は、御存じのとおり、幹事長のときには自民党の国土開発の論文を発表しておりますし、また、その方面に対しては非常にたんのうな知識と行政的な手腕をお持ちでございますので、私はあえて総理に対して文句を言うわけではありません。いろいろと考え方も違うし、政策的な立場はその党その党によって違うのでありますから、あえてそのことをこの委員会で爼上にあげるつもりは私はございませんが、あまりにも常軌を逸したような発言が新聞に載っておりましたので、私はあえて御質問をさせていただきたいのであります。 これは某新聞の切り抜きでございますが、ちょっと読んでみますと、「「春たけなわというのに、休む間とてない田中首相は十六日午後、寸暇をさいて東京都内のホテルで開かれた地元新潟県出身の“長岡高女在京同窓会”に出席した。相手が女性ばかりとあって、のっけから「越後女性は日本一。だが私は残念ながら東京でヨメをもらってしまった」と笑わせたかと思うと「新潟にはどんどんゴルフ場を造るといい。川端さんの雪国じゃないが“長いトンネルを抜けると一面のゴルフ場だった”てなことにすべきでありまス」と、得意の列島改造論をからませた郷土礼賛を展開。そのうち口がすべったのか「いや本当ですぞ。きょうは国会答弁と違って真意をいっている!」」ということが載っているのですね。これはもう重大問題じゃないですか。ただこれだけなら私も問題にしなかったのでありますが、本日の毎日新聞の社説、これは大事な問題であります。社説というのは御存じのとおり、その新聞社の考え方を論説委員がまとめ上げて、その新聞社の一つのイデオロギーを発表しているわけでありますが、その中に「ゴルフ場建設を断固規制せよ」というのでずっと述べてきまして、「「田中首相は最近同郷人の会合に出席し「新潟にはどんどんゴルフ場を造成するがいい。国会答弁と違って、これが私の真意だ」と口をすべらしたという。国土の将来を最も強く考えていなければならないはずの首相が、冗談にしろこのような言葉を本当に口にしたとすれば、いかにも軽率としか言いようがない。」」と述べているのです。これはほんとうに事実であったどうかという問題は、田中総理をここへお呼びしなければなりませんが、緊急の問題でありますので、総理並びに官房長官をお呼びすることについて、けさの理事懇談会のときにおはかりをいたしましたが、この問題については、近いうちに、あめ法案といわれるところの宅地化促進臨時措置法案のときに総理をお呼びするから、そのときに、ということでありました。私は内容は申しておりませんので、理事の皆さんも、どんなことを言うのかということについてはまだお聞きになっておりませんでしたが、これは大事な問題であります。一体、日本列島にどんどんどんどんゴルフ場を一ぱいにしていいものだろうか、どうだろうか。川端康成さんの「雪国」は、「トンネルを抜けたら一面の雪だった」が、「トンネルを抜けたら一面のゴルフ場だった」なんて、じょうだんにしろ、新潟県をゴルフ場で一ぱいにしてしまって、日本列島改造というものは一体それでいいのかどうか。きょうは、テレビでも御存じのとおり、埼玉県の知事は、現在造成中のゴルフ場五カ所に緊急停止命令を出しました。この理由は、テレビで御存じのことだと思いますけれども、自然環境を破壊し、公害問題を多発させるおそれがあるためにこれを規制すると言うのです。そのほか、水問題、道路、住宅、交通その他の問題も含めて解決されておらないから、埼玉県のゴルフ場建設については十分検討するということで、暫定措置といって、五カ所のゴルフ場を禁止した。そのほか、千葉県でも、ゴルフ場の問題については、規制措置がいま条例で定められております。こういう大事なときにこういう発言があるということは、いかように理解したらいいのか、まことに私は理解に苦しむものであります。私は、あえて田中総理のことばじりをとらえて問題を言っているわけではございませんが、いま、市街化区域の農地の宅地並み課税ということで、大事な一握りの土地で農業をやっていきたいという希望を持っている方々に、日本の住宅政策という大義の前に協力をさせようとなさっているじゃありませんか。こういうことが、市街化区域のA、B農地にかかわる農家の方々に一体どのような影響と反響を与えるか。現在真剣に取り組んでおります。大臣を含めて、本委員会は連日やっているじゃありませんか。そういうときに一国の総理がこのような発言をするということは、まことに審議の意欲を阻害し、また、大きな疑惑を国民に与えるものであります。田中内閣の閣僚のお一人として、国家公安委員長として、また、自治大臣として、重要な地位に立たれております大臣としては、どのようなお立場でこの問題を御理解されようとしているのか。このような問題であれば、事と次第によっては、私は、この審議を続けるわけにいかないと思うのですが、いかがですか。
○江崎国務大臣 ちょっと私もその場の実情がわかりませんので、にわかに判断ができにくいわけでありまするが、問題は、長岡高女という、同郷の、しかも御婦人のお集まりであった。そこへ参りますと、それこそユーモアを交えたお話をする。そういう話というものは、えてして前後があると思うのですね。その前後を全部聞くというとそんなにおかしくないわけですが、国会の答弁と違ってきょうはどうとか、それからゴルフ場を一ぱいにするとかいいますと、これはどうも、ことばとしてははなはだ不謹慎だったというそしりは免れぬと私は思います。しかし、これはあくまで一場の親近感にあふれたユーモアである——大体、政治家にはユーモアが欠けているものですから、また、日本全体にもそういうユーモアがあっていいと思うのですが、その局面だけをとらえますと、どうもこれはけしからぬという御指摘のおことばになるのも無理からぬことであろうと思いますが、これは場所が場所でありまするから、善意の話ということで御了解を賜わりたいと思うわけであります。 私は、田中首相の真意はおそらくこういうことだったと思うのです。それは、これだけ宅地の供給不足に悩んでいるときに、あらゆる土地立法について、政府の中でも一番熱意を燃やして取り組んでおる方であるだけに、その意味は——ちょうど小川さんが御指摘になりましたように、埼玉がドーナツ現象等によって宅地化し非常に宅地不足に悩んでおるというときに、埼玉県知事が五カ所のゴルフ場を中止させたというような発想に関連して、都会近郊の場合は、ゴルフ場というものに、きのうもここで議論になりましたように、私ども自治省でも固定資産税の見直しを行なっておるわけでありまするが、ましてや、建設についてもまた慎重に考慮、配慮をするということは当然なことだと思います。それに、ゴルフもアウトドアの健全スポーツということであったはずですが、このごろは会員券が法外に値上がりをして、それが投機対象になったり、売買されるなんということは、これはいかにも健全化をそこなった状況でございます。かれこれそういうことを考え合わせますると、ゴルフ場の今後の建設については、いかに健全スポーツとはいいながら、宅地の問題や、また、その地域の都市計画的発展の度合いをながめながら考えていかねばならない。そういうときに、多少後進性のある新潟などにおいては、埼玉で禁ぜられたゴルフ場などを、ちょっと遠距離のところではあるが、そういうところへ誘致したらどうだというようなことをおもしろおかしく表現したのがいま御指摘のようなことになったのではないかと思います。何といっても私は田中内閣の閣僚でございまするから、少しひいき目に事を見過ぎるかもしれませんが、そう思うわけです。また、事実そうあってもらいたいというふうに思います。ゴルフ場の建設を含めて、いま申し上げたような形で今後進められていくことが当然であろうというふうに考えております。
○小川(新)委員 私も大臣と同じ立場に立った場合、かりに私どもの委員長が不謹慎なことばを吐いたとするならば、私だって、それはよしみとして守らざるを得ないでしょう。しかし、事はそういう問題じゃないと思うのですよ。やはり、一国の総理大臣です。まして、日本列島改造論で発表をしたとたんに地価公示が三〇・九%もはね上がった。そしてまた矢つぎばやに、地価対策のすべての税金問題、それから土地利用計画、また新都市計画法の改正さえもいま考えているときに、少なくとも、日本列島三十七万平方キロにゴルフ場の占めている面積がどれくらいあるかということは、大臣が一番よく御存じじゃありませんか。そういう無指定地域にゴルフ場をつくればいいということは、専門的立場から言ったっておかしいのであります。それを一面にどんどんゴルフ場をつくればいいというようなことは、軽々しく、また冗談にも言うべきじゃありませんよ。ユーモアというのは、人からことばじりをとらえられるような発言のユーモアであってはならぬじゃないですか。あたりまえのことをやわらかく、人お互いの気持ちをなごやかにせしめる話術、これが、ユーモアだと私は解しておりますけれども、少なくとも、土地の立法や土地の問題が今日社会的な問題にまで発展しているときに、ゴルフ場の規制という問題が——いま、市街化調整区域にゴルフ場がたくさんできております。少なくとも、市街化調整区域の中にゴルフ場などを許可するようなばかな政治は行なうべきではないと私は思っております。いま造成されているのは、みな、無指定地域か、農村振興地域の中に山林を買ってやっている。では、そういうところならどんどんつくってもいいかということになる。ああいう発言は、総理大臣として、一般の人にまことに迷惑を与え、誤解を与える発言である。 それと、大事なことは、そういうところではほんとうのことを話して、国会では全然違う答弁をしているということ。ゴルフ場をどんどんつくっていいかという質問に対して、「トンネルを抜けたら一面にゴルフ場であった」というような、川端康成の「雪国」の一節を引いてもじったような談議を、いやしくも国会の答弁でまさかできるはずはないのであって、これはユーモアじゃないじゃないですか。ユーモアというのは、先日の私の質問のときに大臣がいみじくも申しましたが、大商社の買い占めのときに、士魂商才というようなおことばをお使いになって、非常になごやかな空気の中で大商社の買い占めを戒められた。少なくともそれがほんとうのユーモアだと私は解しております。それならばだれからも文句をつけられないじゃないですか。士魂商才ということで、いまは商売道徳に欠けているからとたしなめながら、大資本に対して、大企業に対して、大臣はおたしなめになった。ところが、これはそうじゃありませんよ。これはどういうふうに解釈していいか、私たちはいまだにわからない。これが事実であったら、大臣はどういうふうに総理に言うのですか。
○江崎国務大臣 その場面が、私的とは言えないかもしれませんが、きわめて私的に近い場面のことでございますし、また、総理としても、そういう波紋を巻き起こすというようなことは想像しないで、同郷のよしみでごく気軽に発言したということで、ひとつこれは御了解を賜わりたいと思います。 ただ問題なのは、住宅がただでさえ不足しておる都市近郊に、営利を目的としたようなゴルフ場が健全スポーツの名においてどんどん進められていくという弊害、これは厳に戒めていかなければならぬというふうに思います。
○小川(新)委員 私もこれ以上ここでは申しませんけれども、一場のユーモアと解するにはあまりに問題が大きいことでありますから、国会でこういう問題が議論されたということを総理に十分御忠告なさっていただきたいと思います。そうしませんと、国民の立場に立っても私はまずいと思います。けさもこうやって、「五カ所に中止勧告」というでかい新聞記事が出ております。こういうことでは、総理のことばをかりて言っても、まことに日本の国民は困ります。十分御反省いただきたいということを、くれぐれもお伝えいただきたい。
○江崎国務大臣 よくわかりました。
○小川(新)委員 次に、私は、国有地の問題についてお尋ねいたします。きのうは米軍用地の問題と国有地の問題を残しておくということで委員長にもお願いいたしておきましたので、きょうはこの二点についてお尋ねするわけであります。 私がこの問から申しておりますように、市街化区域の農地の宅地並み課税という問題は、まずほかになすべきことがたくさんある。その問題もあわせて解決しなければならぬという立場に立って私はお尋ねするわけであります。 日本全国の国有地の面積と評価額はどれくらいございますか。特に、国有地の現況の中で、公立学校の分とその他の分に分けまして、全国と、そのうち三大都市圏の面積と評価額ですね。
○川崎説明員 大蔵省の管理しております国有地は約十億平方米ほどでございます。国有地と申しましても、国有林野その他いろいろございますので、詳細はちょっと手元に持ち合わせがございませんですが、お尋ねの御趣旨は、三大都市圏のいわゆる宅地になるような国有地はどの程度あるかということかと思います。その点で申しますと、首都圏九百五十三ヘクタール、中部圏二百十六ヘクタール、それから近畿圏が百三十六ヘクタールということでございます。
○小川(新)委員 合計幾らですか。
○川崎説明員 合計はちょっと出してありませんが、千三百ヘクタールほどになるかと思います。
○小川(新)委員 間違いないですか。
○川崎説明員 宅地にできるような国有地という意味でございます。
○小川(新)委員 三大都市圏の中にある国有地はどれくらいあるのですか。
○川崎説明員 三大都市圏にある国有地でありますが、いわゆる行政財産、各省所管のものを除きまして、大蔵省の普通財産といわれておるものを申し上げますと、首都圏で八千六百三十五ヘクタール、中部圏で九百八十ヘクタール、近畿圏で千二百四十ヘクタールということでございます。
○小川(新)委員 日本の全国有地は十億平米ですね。これに対して、各省庁別の土地利用計画はございますが。
○川崎説明員 各省庁別の利用計画と申しますと、私ども大蔵省のほうの普通財産に対して、各省庁がその所管の土地をどう使うかというお話かと思いますが、いま十億平米と申しましたのは、そういう各省庁の所管に属さない、大蔵省が持っている普通財産の総量という意味で申し上げたわけでございます。
○小川(新)委員 国有財産の管理及び処分に関する行政監察結果に基づく勧告というのが昭和四十七年十月に行政管理庁から出ています。未利用地等の有効利用について勧告を受けたことがございますでしょうか。これに対しては、各省庁にどのように指導していますか。
○川崎説明員 行政管理庁の監察を大蔵省を中心として受けまして、その結果に基づいた勧告の点を是正するように、大蔵省は大蔵省自身、また各省庁にお願いするものはお願いして、やっております。
○小川(新)委員 大蔵省はあるのですか。
○川崎説明員 大蔵省自体の問題もございます。
○小川(新)委員 大臣、四十七年の十月に勧告を受けて、大蔵省自体がまず未利用地の土地利用計画がない。そして、たとえば自治省の所有しているもの、建設省の持っているもの、そういう未利用地の土地利用計画がはっきりしないということでは、今度の市街化区域農地の宅地並み課税という問題に踏み切った、その根拠となる国の姿勢というものがまず不明確じゃありませんか。そのために行管庁からこのように警告がなされている。しかも、国有財産の管理については、国有財産法第十一条に「大蔵大臣は、各省各庁の長の所管に属する国有財産につき、その現況に関する記録を備え、常時その状況を明らかにして置かなければならない。」とあり、また、三十三条にもそれに類似したことが書いてありますが、あまりにもこれでは国の姿勢が——このようなみなし課税をするということで民間を指導する立場に立っている国の姿勢がまず問題だと私は思うのですが、いかがですか。
○江崎国務大臣 私、きわめて重要な御指摘だというふうに思いまして、傾聴いたしております。これは、今後、国土総合開発法が進められるのと並行してぜひ検討されなければならぬ課題であるというふうに考えます。 また、この国有地の場合、それぞれ各省に分かれます行政財産の中にも、不要不急のもの、当然宅地として考えられるもの、こういうものがございます。私ども自分で気がつきまするだけでも、たとえば、文部省所管でありまするが、東京大学のいわゆる砂防演習林と称するものが、愛知県では、瀬戸市であるとか、犬山市であるとか、住宅適地のかっこうなところに千ヘクタールほどある。そういう広大なものを持っているのに、市長等々が、ぜひひとつ換地をして、これを公共用地として利用したいという要請をしましても、がんとして受け付けないという事実を承知いたしております。こういったものなどについては、今後、国総法の推進に伴って、大蔵省、関係省庁等々で、国有地全体にもう少し有効適切に宅地として利用されるような施策が具体的にぜひ講ぜられるように、これを私十分推進したいと思います。
○小川(新)委員 提案者の内田先生、いまこのように問題を私提起したのですけれども、あなたはこの問題をどう把握なされてこの修正案を提案なされているのか、まずその辺のところを聞きたい。
○内田委員 私はたいへん困るお答えをしなければなりませんが、今度の修正案はそのものを対象として考えられた修正案でございまして、国有地でありますとか、あるいは小川さんからこれから御発言があろうかと思われます駐留軍に対する施設・区域、そういうものなどを含めました国土の宅地化総合計画との見合いにおいて修正案を出したものではございません。もっぱら四十六年の法律の昨年に引き続く修正案という形で出しておりますので、私が全体の問題についてまで入り込む余地もなかったということは御理解いただけると思います。
○小川(新)委員 私、お立場はわかりますから、その点ではよく理解いたしますけれども、江崎大臣もおっしゃっているように、実に、この問題はいろいろな問題を包含しているわけです。 そこで、大蔵省、いま自治大臣からもお話しがあったのですが、どのような決意でこれに臨みますか。
○川崎説明員 大蔵省としましても、最近の土地事情は十分承知しております。したがいまして、ここ数年来、有効利用ということでいろいろくふうしてまいったのでありますが、特に昨年来、事ごまかに都市周辺の土地を洗い直しまして、それぞれの利用計画を策定し、一段と公用、公共用に優先的に使う、あるいはオープンスペースの確保につとめる、あるいは学校その他の都市施設、もちろん住宅も含めますが、そういったものへの転用を促進する、その場合には審議会にも審議をお願いして事務を進めていこう、そういうふうなことでやっております。
○小川(新)委員 それでは、次にお尋ねしますことは国有財産の評価基準であります。全体の農地の基準、そして農地等の評価がえの方法、これは、私たちが検討していることは、固定資産税ですから、だんだん時価評価に近づけるわけです。毎年の地価公示価格が、四十六年から四十七年の一年間に平均して三〇・九%上がった。日本一上がったのは埼玉県川島町の九九・何%です。そういうふうに地価の高騰に近づけて大蔵省では評価をなさるのでございましょうが、一体、あなたのほうでは、その評価がえについての国有財産法第三十三条の報告というものは、その評価を踏まえた上で報告を受け、報告をし、また、あなたのほうでは、それに対して市町村に対する交納付金との関連というものも出てまいりますが、これらは一体どう考えていますか。
○川崎説明員 評価の問題でございますが、ちょうど私どものほうの専門である鑑定参事官が参っておりますで、そちらから答弁させていただきます。
○曽我説明員 大蔵省理財局鑑定参事官の曽我でございます。 国有財産の評価につきましては、普通財産の売り払い評価については、売り払い評価基準を適用いたしております。適正な時価を算定いたしますために、価格決定上考慮を要するいろいろの要素を多角的に取り入れまして、統一的な手法でやっているわけでございます。通常の国有地、宅地について申しますと、相続税及び固定資産税の課税標準価格をもととした価格、近傍類地の売買実例から見た価格、並びに民間精通者の鑑定評価額を総合勘案いたしまして、さらに公示価格との均衡をはかりまして評価額を決定いたしたい、このようなふうに思っております。
○小川(新)委員 大蔵省が金を取るとき、今度はあなたのほうの評価がえに従って市町村、自治体にお金を払う交納付金のときには、第三十三条に「各省各庁の長は、その所管に属する国有財産につき、毎会計年度間における増減及び毎会計年度末現在における現在額の報告書を調製し、翌年度七月三十一日までに、これを大蔵大臣に送付しなければならない。」とありますが、大蔵省は、この三十三条の「増減及び現在額報告書、総計算書」に従って、市町村などにあげる分のお金というものをちゃんと確実に算定して出しておりますか。
○川崎説明員 御質問のお金と申しますか、それは台帳価格で計算することになっておりますので、台帳価格に基づいてやっておりますが、いまお話しの三十三条の「現在額報告書」というものも、やはり台帳価格による増減額を報告してもらっておりますから、その面で一致しております。
○小川(新)委員 台帳価格というのは、その年の地価の評価が上がったということがそのまま反映されるのですか。
○川崎説明員 台帳価格と申しますのは非常に多いものでございますから、毎年評価がえということはできませんので、正規には五年に一度評価がえをするという形になっておりますが、簡易な評価で時価が反映できるようにはなっております。しかしながら、いわゆる売り払いの場合の時価というものと台帳価格というものは相当の食い違いがあるのが現状でございます。
○小川(新)委員 そうしますと、三十三条の「増減及び毎会計年度末現在における現在額の報告書を調整し、翌年度七月三十一日まで」ということになると、五年に一ぺんじゃちょっとおかしいんじゃないですか。それはどうなんですか。
○川崎説明員 いわゆる正確な時価というものによる修正はいたしませんけれども、簡易な修正を施しまして、台帳価格というものは、いわゆる時価とそれほど極端に違わないようにという配慮はいたしておりますけれども、ここで現在額の増減報告というものに用います数字は台帳価格の数字でございますから、その価格自体がいわゆる時価であるというふうには申せないかと考えます。
○小川(新)委員 大臣、一年間に三〇・九%も地価が上がっていくときに、五年に一ぺんの台帳価格だけでその交納付金を自治体に出すということについては、一般の家庭や一般の国民は毎年毎年その固定資産税を払っていくのに、大蔵省が今度払うほうについてはそうなっていたのじゃおかしいじゃないかという考えを私は持っているのです。これは自治省としてはどうなんでしょうかね。
○江崎国務大臣 まあ、従来の慣習というものもある程度尊重しなければなりませんが、御指摘の点等については、実情に合うように十分ひとつ検討をしてみたいと思います。
○小川(新)委員 これは大事なことですよ、大蔵省、いいですか。いま大臣は実情に合うように変えると言っているのですよ。(江崎国務大臣「いや、検討します」と呼ぶ)変えるのじゃない、検討するのだと言うけれども、検討ということはいままでだれも言ったことがない。どうなんですか、これは。たいへんな仕事ですよ。それがほんとうに国民に対して説得のある地価の問題であり、固定資産税のこのA、B農地の説得ある、一番大きな平等な国民への協力の施策だと思うのですけれども、私がはき違えて質問していたのじゃ困りますので、その辺のところをちょっと明確にしてもらわないと、これは大事な問題ですから、もう一ぺんお尋ねいたします。
○川崎説明員 お尋ねの交付金と申しますのは、個人が支払う場合の固定資産税に当たるようなものかと考えます。したがいまして、国が支払います場合におきましても、時価一ぱいで評価をして、それをそのまま支払うというやり方にはなっていないようでございまして、私どものほうも毎年自治省と御相談をして額もきめておる次第でございますから、今後も検討いたしたいと思いますが、これを一挙に改正するということはどうだろうかという感じもいたしております。
○佐々木政府委員 私どもも、国有資産の台帳価格というものと固定資産税の評価額というものとの間に相違があるということにつきましては非常に問題があるわけでありますので、その間の価格の内容については、毎年の交付金の算定にあたって常に注意をしながら検討いたしております。そしてまた、市町村におきましても、交付金の算定の基礎になるところの台帳価格というものについて、固定資産税の評価額との間に非常に差があるという場合には修正の申し出ができるような制度になっておるわけであります。現在のところ、台帳価格は五年に一度の修正、それから固定資産税は三年に一度の評価がえということになっておりますので、その間に、評価がえの時期が符合しないということのために問題が起こり得る余地はありますけれども、台帳価格のほうの修正が相当時価に近い線で進行いたしておりますので、現在の段階におきましては、むしろ固定資産税の評価額よりも台帳価格のほうがだいぶ高いというのが現状でございます。そういう意味におきまして、いま、御承知のとおり負担調整措置をやっておる関係で、台帳価格のほうがだいぶ高いということになっておりますが、今後こうした負担調整措置がはずれてまいりますと、大体、まあ、固定資産税の評価額よりやや上回った台帳価格が設定されているというような状況になっていると思います。
○小川(新)委員 いまその辺のデータがないので、あなたに対して反論ができないのですけれども、これは、固定資産税の評価と台帳評価が、台帳評価のほうが高いということでございますが、五年間と三年間の食い違いがあり、一年間に三〇・九%も地価公示が上がるのをズレちゃったら、これはえらいことになるということはしろうとでも感ずるのですね。局長さんは頭がいいから、その辺、私をまるめているようですが、私は頭が悪いから、そういうところがどうしてもひっかかるのだ。こういう単純なことが私はどうしてもわからない。だから、その辺のところが、片方は五年で、片方は三年です。一年間たつと大事な評価が、その地価公示が変わっていくのです。その辺のところがはっきりしないとおかしいという考えをいまだに私は持ち続けているのです。 そういう考えのもとに大蔵省にお尋ねいたしますが、国家公務員の宿舎、これは家賃が上がりますか、据え置きですか。
○川崎説明員 上がるようにというように、目下検討いたしております。
○小川(新)委員 どれぐらい上げるのですか。
○川崎説明員 大きさと申しますか、規模によって違いますが、大体二割ないし四割という程度になるのじゃないかと思います。
○小川(新)委員 大臣にお尋ねします。 二割、二〇%上がる。一般の固定資産税は、私はこの間も言いましたけれども、二倍ないし三倍、ひどいところは、三年間で、昭和五十年までに六倍なんというところも出てくる。そういう中で家賃全体が上がってくることは、一年間に二〇%やそこらじゃないと思うのです。そこで、いま一番安い国家公務員の家賃は幾らで、高いところは幾らで、平均幾らですか。
○川崎説明員 ちょっと詳細な資料を持ち合わせませんですが、一番安いところと申しますと、やはり、六畳一間の独身寮、そういったところで千円程度のものかと思います。一番高いところと申しますと、いわゆる所長官舎といったようなもので二万円程度まで——まあ、二万円までいっていないと思いますが、一万六、七千円までというふうな感じがいたします。
○小川(新)委員 荒川区南千住の国家公務員の宿舎の家賃は三百五十円だったですね。これが四十六年三月十二日で、三百五十円だ。あなたが言っている六畳一間が千円じゃないじゃないですか。どこでそんなことを言っているのですか。
○川崎説明員 御指摘の実例がどういう宿舎か存じ上げませんが、二、三年前には、一公務員の負担が三、四百円というものもまれにはあったかと思います。
○小川(新)委員 東京荒川区南千住、歩いて十分、和室六畳、四畳半、三畳、毎月の家賃三百五十円。これは三万五千円じゃありません。月額使用料三百五十円。荒川職員住宅は、同区南千住一丁目に四戸、尾久に二戸、計六一尺これがまあ一番安い。私は何も安いものを高く上げろと言って責めているのじゃないのですが、庶民の感覚というものは、こういうことについても国家に対して非常に疑惑を持つから、私はその点をいま指摘したのですが、これはその後どうなっていますか。——わかりませんか。じゃ、これはよくわからないようですから、あとで調べておいてください。 それじゃ、次に移ります。国有財産の利用計画について、行管の受けとめ方としては、利用計画策定上の基準の整理、大規模未利用地の広域、総合的利用についての調整、指示、未利用地の有効利用のための是正措置要求、行政財産中の未利用地についての有効利用措置、利用計画の再検討、宿舎用地の有効利用、こういうふうに書いてあるわけですね。これに対しては、計画的にはこれを一ぺんにやるのか、それとも順次一つずつ指導していくのか、各省庁に対してはどのような御指示を大蔵省ではなされますか。
○川崎説明員 ただいまの御指摘の点でございますが、それぞれの項目について、改正すべき点は改正するというふうにやってまいっておりますが、特に大規模な未利用地につきましては、非常にまとまった大きな国有地、これは国有地としてもあまり数多くございませんけれども、この非常に重要な時期にこれを最有効に使うという意味で、関係省庁が会議を持ち、案を練り、また、識者の意見を聞く等、いろいろなことですでに実行に移しております。 また、各省が持っておられる財産、宿舎のようなところで非効率なものがあるという御指摘に対しましては、いわゆる監査ということを行ないまして、各省庁と相談をして、順次整理していくという方向で、ただいまその監査を実施中、あるいはその監査の成果を取りまとめ中でございます。
○小川(新)委員 大臣、これは大事な問題ですから、大蔵省から指導があった場合には、自治省が率先して、一番先に未利用地計画を出していただきたいと思いますが、その御決意を……。
○江崎国務大臣 これは実際は大事なことでして、行管庁の指図というものが一番厳格に守られておるのは部局の増加を許さぬという点、これは非常によく守られておりまするが、行管庁からの通達が各省庁によって適切に処理されていないというようなことでは、全くこれは国民の期待にこたえ得ないものだと思います。これは大蔵省と十分連絡しまして、私も大蔵大臣によくこの経緯については申し上げまして、今後の利用計画をはかりたい。これだけ宅地が不足しておるというときに、宅地として利用できる国有地がそのまま放置されていいものではないと思います。まあ、大蔵省においても、当然、今後十分作業していただけることと期待いたしますが、私どものほうにおいても、これは十分推進いたします。(「ぜいたくに住んでいるの、都心を占有して、公務員殿は」と呼び、その他発言する者あり)
○小川(新)委員 そういう点、いまいろいろと御意見があるようですから、ひとつ厳重に前向きに利用計画を出してください。 次に、米軍基地の問題の扱いについてお尋ねいたしますが、防衛施設庁はおいでになりますね。 その前に大臣、大臣は防衛庁長官もやられておりますから聞くんですけれども、特定市街化区域内の農地の宅地並み課税に伴う宅地化促進臨時措置法案の中に、在日米軍基地については何ら触れていないのはどういうわけでございますか。
○江崎国務大臣 これは、日米安全保障条約に基づいて、国家として必要性を認めて提供しておる施設でございますので、それは当然除外をしたというふうに考えております。
○小川(新)委員 それではお尋ねいたしますが、三大都市圏の中に多数の在日米軍基地が存在しておりますが、その中で、いま何ら米軍が使っていない基地がたくさんある。大臣はこのことは御存じだと思いますが、埼玉県にもございます。こういう問題は、日米安保条約の日米合同委員会や地位協定の問題等々からいろいろな議論が出るのでございますけれども、この在日米軍が、その機能、目的に従っていま何ら使用していない基地、たとえば大和田通信所のようなもの、こういう問題については、関東計画の中に、基地返還の問題として、何かこれから取り上げる御計画はあるのかどうかが一つ。それから、三大都市圏内にあるところの米軍基地の面積はどれくらいあるか。この二点をお伺いします。
○平井(啓)政府委員 まず、第一点でございますが、米軍基地の遊休状態というものの判断が非常にむずかしいのじゃなかろうかと思います。たとえば、いま御指摘の大和田通信所というのは、現に機能を果たしておるわけでございます。それとまた、遊休状態というのも、一時的に遊休であるが、しかしながら、将来に向かっては使う必要があるというもの。これは、米軍という特殊の施設でございますので、そういった特性があろうかと思います。しかしながら、そういった問題を抜きにして、なべまして米軍施設につきましては、安保条約の必要性からくるその使用というものは、条約上のたてまえから確保していく必要はありますけれども、その必要性というものを最小限にとどめていく、そして国土の効率的な活用をはかっていくということで、日米間の折衝を絶えず続けていくという姿勢は、政府としても当然それはとらなければなりませんし、また、従来からもとっているわけでございます。 それから、ただいまの、大和田通信所が関東平野における米軍の整理計画の一環に入るかという点につきましては、先般一月二十三日に第十四回の日米安保協議委員会がございました。このときに、日米間が、関東平野に所在する米軍施設の整理統合を協議したわけでございます。この時点におきましては、大和田通信所は検討の対象にはならなかったわけでございます。今後の問題としては、これらの点も日米間で詰めていく必要はあろうかと思います。 それから、米軍の施設の面積でございますが、関東地区の東京、埼玉、千葉、神奈川、この四都県に所在します米軍施設は、大小合わせまして四十七カ所ございます。面積にいたしまして六千万平米でございます。 それから、名古屋には二件ございますが、これは依佐美通信所というのと、あと一つは調達事務所が市内のビルを借りておるわけでございまして、この面積は百五十七万平米でございます。 それから、大阪近辺は米軍施設というものはほとんどございませんで、六甲山の頂上にございます通信所と、それから、神戸の港にあります港湾ビルという建物の一部、合わせまして一万平米という状況でございます。
○小川(新)委員 建設省にお尋ねいたしますが、都市計画区域内におけるところの米軍基地についてでございますが、都市計画施設地域において、都市計画上いろいろと問題になっている地域があると思います。特に、朝霞市などは一番いい例なんでございますが、こういうふうな問題を解決しなければ、その地域の都市計画上、また土地利用上非常に不便であると、建設省でいまチェックされている地点は何カ所あり、どれくらいの面積がございますか。
○河野説明員 手元に資料を持ってまいっておりませんので……。おっしゃるのは、たとえば東京の都市計画区域内で都市計画上困難を感じている米軍基地は何カ所かというお尋ねかと思いますが、ちょっと明確な数字を持ち合わしておりません。
○小川(新)委員 大臣、この問題は非常に大事な問題なんです。都市計画地域において道路をつくり、学校をつくり、病院をつくる。その都市の中に必要な、不可分ないろいろな都市施設をつくるのに、米軍基地がいろいろと不規則に占められているために非常に困っているところがございます。これは建設省でも掌握していると思いますが、私の質問が唐突なんで宅地部長も御答弁できなかったと思うのでございますが、これは大事な問題なんでございます。 そこで、これは、建設省にすみやかにこの資料をお願いするとともに、地方自治体からの御要望で一番大事な米軍使用地についての基地交付金の評価という問題に対して、私のほうとしてはこういうふうにめんどうを見てあげますというように、米軍基地の使用についての基地交付金の評価基準をあなたのほうでもう改正してもらわなければならぬと思う。これは地方自治体の切なる願いであります。大臣、これはどのように前向きに前進していただけるのか、御決意のほどをお願いいたします。
○江崎国務大臣 この問題は常に国会でも問題になっておりまするが、どうも十分対策するというわけにもまいりませんが、しかし、それなりにことしも相当な予算計上をいたしまして、対策をいたしておるわけでございます。こういう民主主義の時代でありまするから、その基地がもし工場でありせばということを、地方自治体の首長になると、おそらく今後も考えることでありましょう。したがいまして、実質そこからの効果というものが少ないだけに——いや、少ないというよりも、むしろ支障がいろいろあるだけに、今後固定資産税に当然見合う程度の基地交付金ということが理想的になるのではないか。十分この増額等をはかりまして、住民の期待にこたえてまいりたいと思います。
○小川(新)委員 時間が参りましたので、私は、あと、この一問で終了させていただきますが、私が聞いておりますことは二つの問題があるのです。一つは、都市計画法上、その都市計画の形態を維持または発展せしめるために米軍基地が阻害になって、その当該地方公共団体、自治体が非常に困惑している問題に対しての基地の交付金の評価という点が一つ。もう一つは、固定資産税の評価上昇分に対応したところの基地交付金の増額。大臣、これは大事な問題だと思いますね。朝霞の米軍基地の周辺の地価というものは、米軍基地そのものの固定資産税、また、米軍基地そのものの地価の評価というものは、確かに、日米安保条約に従って日本の自由にはなりませんけれども、固定資産税は、その周辺地価の上昇分につられて評価に近づけるわけであります。そうすると、その米軍基地そのものにはそこに評価ができないにもせよ、その周辺の評価というものは当然上がってくるわけであります。そういうことにかんがみて私が質問しておりますことは、基地の交付金の増額ということを問題にしなければならぬということで、これは当然だと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○江崎国務大臣 お説の存するところはよくわかりまするので、今後予算対策上十分配慮をして対処したいと思います。
○小川(新)委員 時間が参りましたからこれでやめさせていただきますが、私が最初から申し述べましたように、田中総理の発言をもとにした日本列島改造という問題の考え方の中で、軽々に日本の総合開発という問題が論ぜられては困るという見地に立って、本日は、この固定資産税の宅地並み評価という、みなし課税という大事な点について、当委員会で真剣に私は質問さしていただいたわけでございますので、何も、そのことばじりをとらえて叱責するわけではございませんけれども、どうか私の意図あるところをおくみ取りくださいまして、十分御注意をしていただきたいと思います。 以上をもって終わります。
○上村委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十九分休憩 ————◇————— 午後三時四十五分開議
○上村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。山田芳治君。
○山田(芳)委員 まず、ちょっと大臣に伺いたいのですが、先ほどわが党の岩垂議員が本会議で質問いたしました「東京ふるさと計画」の問題ですが、答弁がなかったので、自治大臣としてどうお考えになるかということをまず伺いたいのですが、ここに「東京ふるさと計画」というのがございます。「住宅敷地一〇〇坪、住宅三〇坪までの固定資産税の免除、」とある。だから、全部減税するというのでありますが、われわれとしてはこういうことが現実にできるとはとうてい考えられないと思うわけでありますし、また、先ほども質問がありましたように、地方自治法を改正して、地方債については、認可限度のワクの撤廃や利子補給の強化を行なうとか、あるいは先ほどお話があった「自動車の新規登録は、二年間凍結する。」とか、そういう案を出しておるわけでありますが、地方の議会の問題等に関して、国の法律等を改正する内容を含め、しかも、われわれから言えば、とうてい実現不可能のものを自民党の政策として出しておるわけですが、自民党に籍を置かれる江崎自治大臣の御感想をまず伺いたいと思います。
○江崎国務大臣 私は、実は、忽忙に取りまぎれて「東京ふるさと計画」なるものを十分まだ見ていないわけなんです。きのう、実は、地方行政委員会で初めて佐藤さんから御提示をいただいて、なるほどそういうものがあったかということを承知したようなわけでございます。という意味は、先ほど、総理大臣は、総裁としてよく承知しておるなどと申しておりますが、これは、政策としては今後どうしようかという一つの意図、ビジョンというほどではないかもしれませんが、意図を示したものであろうというふうに考えておりまして、私ども、自治省段階で具体的に積極的なお話を承るという場面にはまだ立ち至っておりません。
○山田(芳)委員 ビジョンというお話ですけれども、私たち現実に行政をやってきた者や、あるいは自治省等のものの考え方から見て、現体制の中からこんなものができるというふうにお考えになられるかどうか。そういう点をお伺いしているわけで、ビジョンといえば夢みたいなものといえばそれまでですけれども、われわれはやはり、計画であるから案、案であれば実行が可能であるということを前提とすると思うのですが、ほんとうに実行可能だというふうに考えられるかどうかをお伺いしているわけです。
○江崎国務大臣 よくわかりました。私は、十分検討に値する案であるというふうに考えております。(山田(芳)委員「ほんとうですか、それは」と呼ぶ)しかし、それはあくまで今後の問題としてというわけでございまして、ひとつ、小坂徳三郎君にも十分詳しく意見を徴して、検討してみたいと考えております。(「それじゃ、わが党の案もさっそくのんだらどうですか。四十八年度から」と呼ぶ者あり)
○山田(芳)委員 わが党の案も、これはおそらくは施行期日まで言うてないとおっしゃるだろうと思うのですけれども、施行期日を言うてないが、検討するのにいい案であるというなら、いま話のあったわが党の案に、施行期日は別途政令の定めるところに譲ってけっこうですから、ひとつわが党の案に賛成をしていただきたいと思いますが、感想はいかがですか。
○江崎国務大臣 私は、社会党と言わず、公明党のいろいろな御提案についても、謙虚に拝読をし、また、たいへん参考になる面も多いという気持ちで拝読をいたしております。したがいまして、これを政策として実現いたしまするのは、やはり十分検討を重ねた上ということにならざるを得ませんので、今後の検討題として、社会党案につきましても、その意図されることを十分参酌させていただきたい、かように考えております。
○山田(芳)委員 時間がございませんので、本論に入ります。 大臣が先般の答弁の中で、わが党の吉田法晴氏の憲法九十五条との関係における質問の内容の中で、法制局の意見というふうな話があったわけであります。この修正案は議員提案であるわけでありますが、議員提案の修正案、法律案に、大臣は法制局の意見を読み上げられたわけでありますが、その法制局はどこの法制局でございますか。
○江崎国務大臣 修正案につきましての見解ですから、本来なら、ここにおられまする内田議員から答えられることが適切であったかと思いまするが、たしか、たまたま私を名ざしでお尋ねでございましたから、私、お答えしますが、議員修正という作業の段階で、衆議院の法制局側の見解というものが、九十五条には抵触しないという結論が出た。それは、この問申し上げたような理由によるものであるということを仄聞いたしておりましたので、そのことを申し上げたというのがありのままでございます。
○山田(芳)委員 たとえ自治大臣に質問があっても、内閣の一員である大臣が法制局とおっしゃられば、われわれ常識的に内閣法制局だというふうに考えるのが当然であって、衆議院の法制局というのはおかしいというふうに私は思うので、それならば内田先生から発言をしていただくべきものではないかと思いますが、どうですか。
○江崎国務大臣 かた苦しく考えまするとそういうことだと思います。御指摘の点はそのとおりです。しかし、私も議員でございまするので、衆議院の法制局等の意見も従来ともよく聞くわけでございますし、特に、議員の提案の場合は、院側の法制局の意見を聞くということもあるわけで、仄聞しておった話を私が代弁したというところに多少誤解があったようでございまするが、真相はそういうふうですから、御了承を願いたい。
○山田(芳)委員 そういうことであるなら、衆議院の法制局の関係者をちょっとお呼びをいただきたいと思います。 それでは、九十五条の関係からまず質問をいたしたい。これは内田先生にお願いをいたしたいと思います。 私はいろいろと憲法の勉強をしてきたわけでありますが、憲法九十五条の「一の地方公共團體のみに適用される特別法」というものは、「その地方公共團體の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、國會は、これを制定することはできない。」とあるわけでございます。そこで、この九十五条の地方自治特別法という内容は、憲法の精神は、地方公共団体の平等権の保障であるというのが憲法の解釈でございます。ここに宮沢俊義先生の「憲法コンメンタール」があるわけでありますが、ここにいうところの特別法というのは、いろいろの要件が全部書かれております。しかし、その要件にいずれも該当をいたしております。いま言いましたように、一の地方公共団体にのみ適用される特別法というものは、他の地方公共団体との平等権というものを保障するためにこの憲法ができている。そういう立場から言うならば、今回の三大都市圏における地方公共団体にのみ適用される法律は、明らかにここでいう一の地方公共団体のみに適用される特別法であるというふうに考えられてしかるべきであるとわれわれは思いますが、いかがなものでしょう。
○内田委員 ありていに申しまして、私も、今度の修正案を取り上げますときに、山田さんと同じようにその点を顧慮いたしてみました。私などが通常の議員として持っておりまするこの点についての考え方は、一の公共団体のみに適用される特別法というのは、具体的に特定をした公共団体をさすわけであって、この修正案におけるがごとく、三大都市圏の中の市の区域、これは地方自治法による一般の市、これから市になるものも、また、市から町村になるものも出てくるかもしれないし、ここでいう市でありますとか、あるいは特別市というようなものは具体的に特定した公共団体ではない、こういう私の常識的な考え方を持っておりますが、念のために、私は法律にそう詳しくございませんから、立案者のほうに私はその問題を特定してただしました。ただしましたところが、こういう答えが返ってきましたから、失礼ですが、私はあまり学がございませんので、答えをそのまま読み上げさせていただきます。「憲法第九十五条に規定する一つの地方公共団体のみに適用される特別法とは、具体的に特定された地方公共団体のみに適用される特別の法律をいうものであるが、今回の修正案に規定する首都圏の既成市街地等の区域は法律上固定されたものではなく、また指定都市は地方自治法に基づき政令で具体的に指定されるものであり、市は同法に定める手続によって市となりあるいは市ではなくなるものであるから、今回の改正案は、改正後の附則第二十九条の五の規定に現時点において該当する地方公共団体だけを特定し、これに限って法律を適用するものではなく、課税団体には変動があるものである。したがって、憲法第九十五条の特別法ではないと考える。」こういう回答を得まして、ああ、私が一議員として常識的に考えておった法理論と一致するわい、と思いまして、これは納得をしてこういう修正案を出したわけでございます。
○山田(芳)委員 その解釈はよくわかりません。法制局の方は来ましたか。——まだですか。 この憲法の精神は、私は、特定の地方自治体に特別の負担をかけるという場合に、他の地方公共団体と平等権を保障する立場からいって、その地方公共団体が特別の負担をするという場合には、当該地域の住民の投票の過半数を得なければいけないということを保障しているのが九十五条であるというふうに考えるわけであります。それならば、いま言ったように地方団体が特定しているいないということになれば、現在の法制の中でどんな地方団体だって合併もできるだろうし、分割もできるわけでありますから、そういうふうに言うならば、それはすべて同じである。 それなら、逆に私は伺いますが、九十五条にいう特別法というものはどういうものをお考えになっているか、ひとつ具体的にお答え願いたい。
○内田委員 なおあとから法制局が来たらお答えをしていただくことにしますが、私は、その際感じましたことは、この昭和四十六年にできました市街化区域内農地の課税の適正化の法律というものそのものを取り上げました際に、都市計画法が適用されて、しかも、同じ都市計画法が適用された中の都市でも、線引きをした都市としない都市がある。線引きをした都市にのみ、すでに、四十六年の農地の固定資産税の適正化法、というものがこの国会で政府提案として通っていることを考えますときには、これは、今度の私どもの修正案もさることながら、その前の、市街化区域内農地に対する課税の適正化法という四十六年の法律そのものについても同じことになるのではないか。あの法律がよかったならば、今度の私どもの三大都市圏の中の市とか特別市とかいうことを対象とした法律についても同じように考えてしかるべきではないか。これはへ理屈ではございませんが、そう考えました。
○山田(芳)委員 答えになっていません。 三大都市圏のA農地だけを対象にするから、私は、平等権を保障していないと言っているのです。おそらく、北九州も、広島も、静岡も、その周辺にA農地があるはずです。ですから、A農地だけを線引きをして、そして、一定の課税を強化するとおっしゃるならば、私は、憲法九十五条の問題は持ち出しません。しかし、憲法九十五条の問題を持ち出したのは、同じA農地というものが、首都圏や、あるいは中部圏ないし近畿圏以外にあるわけですね。ところが、三大都市圏だけのA農地をつかまえられるから、平等権に反しているから、せめてこれは、九十五条の保障する地方自治の特別法の対象になるのではないか。もしそれがならないなら、一体どんな法律を九十五条が予定しているか、具体的にそういう法律をお考えいただきたい。いま言ったように、流動するのだからそれは対象にならぬというのだったら、九十五条に抵触する法律というものがあるのかどうかということを私はお伺いしたいと言うのです。 ですから、私の質問は、第一点は、A農地というものは何も三大都市圏だけではないのであって、ほかの市の周辺にもある以上、その特定のところだけを取り上げていく以上は、憲法九十五条にいうところの地方公共団体の平等権の保障というものに対して抵触するから、それは住民投票を行なうべきであるというふうに私は解釈をする。それが一点。もしそれが解釈ができないとするならば、どんな法律が具体的に第九十五条にいうところのものか。かつては、たとえば軍港の平和都市などは住民投票をしたことが確かにありますが、しかし、そういうプラスの問題ではなしに、その点は住民投票にするけれども、こういうふうに特別負担をするというものにこそまさに憲法九十五条の保障があるというふうに理解すべきものであるというふうに私は考えるので、一番目は、A農地というものは全国どこにもあるのをこの部分だけにやったということについては、私は、特別法としての対象になるのではないかということが一点。それから第二点は、いま言いましたように、具体的に憲法九十五条の法律というものはどういうものかということ。この二点についてお答えをいただきたいと思います。
○内田委員 第一点については、私の考えましたことをもう一度述べさせていただきますが、公共団体は全国で三千幾つかあるはずでございます。それらの公共団体の市街地の周辺には農地がございます。しかし……(山田(芳)委員「A農地がある」と呼ぶ)いや、A農地ということでなく、一般農地でございます。A農地、B農地を仕切ろうとするものは、その中の七百幾つかの市町村だけでございますが、今度は、われわれはその七百幾つかの市町村の中の百八十二をまた対象にいたしました。すでに七百幾つかの市町村を全国の市町村の中から選んで、その七百幾つの農地について線引きをして、A農地、B農地、C農地というものをつくることが、この私どもの修正案以前に行なわれておることは御承知のとおりでありますが、それを私たちが今度修正しようとするわけですから、そうしますと、同じその市街地に接続する農地であっても、あるものは線引きをして市街化区域内のA農地とかB農地とかいう線を引かれて、それに対して四十六年の法律は、A農地については何年から、B農地については何年から、C農地については何年から固定資産税の適正化をはかるということをやっておったこと自身が憲法九十五条に抵触するということにならざるを得ない。今度は七百幾つを百八十二に狭めたのだから、百八十二に狭めたら憲法九十五条に抵触するということ、それは私は言えないように思います。それが第一点でございます。 第二点は、専門家が見えましたので、これは私は学がありませんからこの程度にして……。
○山田(芳)委員 いや、私の聞いているのは、A農地を全部同じように日本じゅうひっくるめてやるのであればこれはいいと私は言うのです。A農地の中で三大都市圏だけのA農地をおやりになるから、憲法九十五条というものは平等権を保障しているけれども、その平等権の中から特定の地方団体だけをよけいに負担を課するというようなものについては、憲法九十五条による住民投票の過半数が得られるからこそ、それは認めていっていいのではないかというのが憲法九十五条の法意ではないだろうか。そうしなかったら、同じA農地でありながら、たまたま北九州のそばにあるから、そのA農地には従来どおりであるけれども、中部圏なり首都圏であったからこういうふうにアップされるということは——内田先生のおっしゃるのは、A農地、B農地、C農地を分けるのがおかしいじゃないかということだが、私の言うのはそうじゃないのです。固定資産評価が五万円なら五万円以上の同じA農地でありながら、特定のところだけをやるという以上は、九十五条にひっかかるのと違いますかと言うんです。
○内田委員 そのお話、わかりますが、私の申し上げることも理解していただきたいと思います。 具体的に申し上げますと、私は山梨県でありますが、七つの市がございます。そのうち、昭和四十六年の農地の課税適正化法の対象とされたのは、都市計画法が施行されて線引きをされた甲府市だけでございまして、その他の六つの市については、A、B、C農地に該当するものがありながら、それらについては、四十六年の法律はこれを対象として取り上げていないのです。取り上げていないのでありますから、それと同じ状態ではないか。つまり、A農地、B農地、C農地とも名前をつけられていない市街化農地というものはたくさん放置されておることは御承知のとおりであります。全国三千の市町村があるわけですから、その中から七百を選んでA、B、C農地をやりましたから、山田さんがおっしゃる前に、同じ農地でありながら、どうしてA農地という線を引いて、そうしてそれに対して課税の適正化の名のもとに何年計画かで固定資産税を上げていくということが先に取り上げられなければならないかということを思ってお答えを申し上げたわけでありますから、事柄は第二点のほうにかかると思いますが、第一点はその辺で……。
○山田(芳)委員 私の申し上げていることとちょっと議論がかみ合っていないのだけれども、一ぱいある農地の中でAとか、Bとか、Cに分けるのはおかしいという議論をしているんじゃなくて、農地の中にも、Aも、Bも、Cもあり、分け方によっては、DもEもあるでしょう。しかし、その中のAを取り上げた場合に、特定の市町村だけのA農地だけを高くするということは、他の市町村にあるA農地との間に区分をする。A農地というのは一定の基準のものですから、いま先生のおっしゃった山梨県の農地がどのランクに入るか私はわかりませんけれども、それが入ってくるならば、まさにA農地があるとするなら、山梨県のA農地と東京付近のA農地とは、同じ評価でありながら山梨県は除外されるけれども、東京都のA農地だけが対象になるというのはおかしいではないかという議論をしているのです。A、B、Cを全国的に分けるということがおかしいとか、おかしくないとかいうんじゃなくて、それは全国統一してやられるんですから、それは九十五条とは関係がないというのは当然のことで、同じA農地でありながら、特定の地方団体だけのA農地を取り上げるから、私は、それは九十五条の住民投票をしなければ法律として制定できないものではないかということを申し上げているわけであります。
○内田委員 それじゃ、先生がお取り上げになりましたA農地の中で、今度の対象としたA農地六千ヘクタールだけを取り上げるのは憲法九十五条に抵触しないかということをもう一度申し上げますと、冒頭に申し上げましたように、それは現状において拾ってみると、何市と何市と何市というものが出てきます。しかし、法律のつくり方といたしましては、幾つかの市街化農地のうちで、ある条件に該当するようなものを選んでおるわけであります。そのある条件というものは、市街化の状況が非常に進んでおるもの、さらにそれを狭めてまいりますと、首都圏とか、近畿圏とか、中部圏の中心から五十キロから三十キロなり十五キロの範囲内にある数多くの市、そういうものを拾い上げておるわけでございまして、そういう拾い上げ方をするならば、これは九十五条には抵触しない、こういう法律解釈を私はして、また、政府その他に一応調べてもらいました結果、発議者の考え方はもっともだということになったという次第でございます。 しかし、山田さんのような御意見は私も一応最初に持ちまして、そういう御不審が出るのは当然であると思いますので、法律の権威者のほうから、議論がわかったでしょうからお答えいただければ、私も助かります。
○河村法制局参事 先生のおっしゃいますように、具体的に特定した地方公共団体だけのA、B農地にこのたびの課税標準の規定を適用するということになれば、まさに、憲法九十五条の規定に該当すると思われます。しかし、われわれは、修正案の二十九条の五を立案する段階において、その点を考慮いたしまして立案の結果、憲法九十五条には該当しないという結論で規定したわけでございますが、その理由は、二十九条に取り上げております都の区域、それから首都圏、中部圏、近畿圏等の地方自治法上の指定都市、それから、それ以外の首都圏、中部圏、近畿圏等の都市開発区域、そういうところに存在するその他の市というふうに規定しておるわけでございまして、これらの首都圏とか、首都圏の既成市街地とか、こういうものは法律で明定されているものではございませんで、この区域は政令で定まるとか、あるいは首都圏整備委員会が指定するとか、内閣総理大臣が指定するとかというふうな規定になっておりまして、時勢の変動に応じまして、その区域は将来変動することが予想されるわけでございます。したがって、そういう区域の中にある指定都市とか、市とかいうのも、現時点で該当するものだけではございませんで、将来新たにその区域に入れば、そこの市は該当するようになるわけでございます。 それから、そういう区域の変動を考えなくとも、現在あるそういう指定市とか市は、これは自治法の規定によってそういうものがきまるわけでございまして、政令で新たに指定都市が定まれば少しふえる、あるいは、現在の町村が市になればまた対象になる、市が町村になれば対象にならないというふうに非常に流動的なものでございまして、現時点で該当するものに固定しているわけではございませんので、したがって、憲法九十五条にいいます「一の地方公共團體のみ」というのは、具体的に特定した地方公共団体だけを対象にするということでございますので、今度の修正案は、そういう意味では憲法九十五条の「特別法」には該当しないという解釈でございます。
○山田(芳)委員 ちょっとおかしいと思いますのは、その解釈をしますと、政令というのは法律の委任に基づいてできているのですから、法律が委任しない限り政令はあり得ないんだから、政令が独自で動いているんじゃなくて、法律が委任しているからなんであって、それは政令事項を法律事項にしてはいかぬというふうに解釈するのでは、その一の議論については問題がある。 それから、第二の議論は、特定した地方公共団体とおっしゃられるけれども、いまの法制上は、合併も、あるいは廃置分合も自治法上の手続さえ行なえばできるわけでありますから、特定している、いないという問題は相対的な問題であり、流動的な問題だと思います。だから、そういう議論は、私はちょっといただきかねる。だから、現時点において、首都圏なり何なりというものについては、首都圏に関する法律、中部圏に関する法律という法律があって特定をされていることは間違いない。その特定されているところに対しては、たとえば補助金のかさ上げその他の措置がとられているということは、一定の行政なり政策的な範囲が及んでいる地域なんですから、これはまさに特定しているというふうに解釈すべきなんであって、近畿圏なり中部圏においては、特別な財政上のかさ上げなり援助措置というものがあるという以上、国が特定の地域にのみやはりそれは援助をしているんで、それが不安定であるというようなことをその時点において言うということは非常におかしいというふうに私は思いますが、どうですか。
○河村法制局参事 現時点で特定しておりましても、その後の変動を考えますと、変動して新たにたとえば市になるということになりますと、法律制定以後においてまた住民投票をやらなければならぬというような結果になるわけでございまして、憲法九十五条の「一の地方公共團體のみ」という解釈は、現時点において特定するとともに、将来も変動のないという特定の地方公共団体のみに適用する特別法を憲法九十五条の「特別法」というふうに解釈しているわけでございます。
○山田(芳)委員 よくわからないのですけれども、こういうふうに特定の地域、特定の市町村、これは特定していますよ。これははっきり一覧表になっている。法律がそれを書いていないということだけを理由にされるのであるならば、私は、それは法律事項にどうしてお入れにならないのですかとこっちから聞きたいくらいなんですけれども、特定しているのですよ。A農地も特定しているし、近畿圏、中部圏の市町村というものは特定している。ただ、将来において、近畿圏の範囲なり、あるいは中部圏の範囲が動くことがあるから特定していないとおっしゃるなら、そういう近畿圏とか中部圏というようなことばをお使いにならないで、東京都あるいは東京二十三区などとずっと法律に書いていただいたらいいと思うのです。もしそれがいかぬとおっしゃるなら、そのつどそれに追加して法案を出していただいて審議をしていただくということであって、そういう法律の形式論だけで、法律の中に自治体の名前が載っているか、政令にゆだねているかというだけのことにおいて憲法九十五条が動いてくるという解釈は、あまりにも形式論であって、実質論ではないのじゃないかというふうに私は思うのですが、どうでしょうか。
○河村法制局参事 過去の例で申しますと、首都圏整備法が成立いたしました際に、これは首都建設法を廃止して首都圏整備法ができたわけでございますが、その際やはり国会で、首都圏整備法自体は憲法九十五条の「特別法」に該当するかどうかということが議論になったわけでございますが、そのとき、まず、一つの要件である対象を具体的に特定していないということが一つの論拠になっておるわけでございます。
○山田(芳)委員 それは「首都圏」と書くからそういう問題になるので、首都圏のところの自治体を別に書けば、それじゃいいわけですか。それじゃ逆にお聞きしますけれども、首都圏、中部圏並びに近畿圏内の指定都市並びに市ですね、そこの名前を特定すれば、それはそれじゃ何とか圏と言わないで、そういう名前をずっとあげて、法律で「左の市については」と書かれた場合には、それは憲法九十五条に当てはまりますか。
○河村法制局参事 まず、憲法九十五条の第一の要件である「一の地方公共團體のみに」というようなものは、いまおっしゃいましたように、具体的に何々市、何々市、何々市というふうに規定いたして、これに適用するということになれば、まずその要件には該当いたします。ただ、もう一つの要件が、特別法であるかどうかという要件があるわけでございまして、まあこれは……。
○山田(芳)委員 これは国会がきめるということでいいんじゃないですか。
○河村法制局参事 だから、おっしゃいますように、特別法であり、かつ、いまおっしゃいましたように、具体的に何々市、何々市、何々市というふうに書けば、まさに特別法に該当すると思います。
○山田(芳)委員 そういうふうに書いて、そうしてその特別法に該当するかどうかは、もっぱらそれを制定する国会が判断すべきだというのがこの解釈ですね。 まあ、おわかりいただけたと思うので内田先生にお伺いしますが、私がいま言いましたように、こういう特定の地方公共団体にこれは特定しているのですから、近畿圏とかなんとかいうふうに書いてあれするのじゃなしに、修正して書いてくださいよ。そうして堂々と当該市町村を国会できめて——この委員会できめていただけば国会できめたことになりますよ。そうして、やはり憲法九十五条による住民の意見を聞いてください。そうでないと、私は、自分が京都におり、谷垣先生も私と同じ選挙区ですが、私よりはるかに農民票をもらっていますよ。その谷垣先生が困っていると思うのですよ。私は応援しているのです、与党は質問できぬから。ほんとうにそのくらいやって、住民がまたそうすべきだとおっしゃるなら、これをやっていただいてやむを得ぬと思うのです。住民投票に聞いて、住民の意向を聞いていただける要件があるんだから、内田先生、これはひとつそうやっていただいたらどうですか。
○内田委員 これは、ここで幾らやりましても、私は法制局でもございませんし、これ以上学がないわけですが、私の判断では、もうたびたび繰り返して申しますように、憲法九十五条に抵触しない、こういうことで修正発議をいたしておりますので、あとは皆さんの御判断、と、こういうことに相なると思います。これは議論をいたしますと、おまえは修正案を出しておきながらおれと議論するのかということになるわけでございますので、この辺で、私の考え方はこうであるというところでお聞き取りをいただきたいと思います。
○山田(芳)委員 私としては、同じ農地でありながら特定の地域とされること、私なんかの選挙区であるようなところだけがこうされるということについては、非常な差別であると考えるわけです。したがって、それを救うのは憲法九十五条の規定である。そういうためには、近畿圏とかなんとかというのが特定だと法制局がおっしゃるならば——名前をあげれば、それは一つの公共団体として特定をしてくるんだというお話ですから、別表をいただいておりますから、その別表のやつを修正案の中に加えて、そしてこの委員会できめていただければ住民投票になる。そして、住民投票が過半数を取ればやむを得ないというふうにするのが、これがほんとうに自治権を保障し、憲法の規定を守り、そしてわれわれも納得できる方途であるので、これをここにおられる委員の皆さんに私は御提言を申し上げますので、理事会で御検討いただくことにして、私は、この問題についての質問は終わらせていただきます。 次に、地方税法の関係なんですが、内田先生、私の地元にある宇治市のことについて、私は、この前税務局長にお伺いをしたのですが、私自身がよくわからなかったのでもう一ぺん勉強してというふうに言うておいたのですが、この宇治市では、天下に有名な宇治茶は、ほとんどA農地、B農地に入ってくる。非常に困るわけです。そこで、宇治市の議会では、この法律に伴っての条例を昨年はなかなか議決をしなかったという事実があるわけです。地方税法の二条ないし三条は、地方自治体の課税権は条例できめると書いてある。ところが、租税法律主義というので、法律によって租税がきまるという、この二つの関係調整が問題になっているわけですが、市長としては議会へ提案したけれども、この宅地並み課税についてそういう部分があった場合に、継続審議にしたという場合に、一体課税権は発生するのかしないのか、これはどうでしょうね。
○内田委員 これはたいへんむずかしいことで、私がしくじるといけませんから、政府当局のほうから答弁していただきます。
○山下(稔)政府委員 継続審議の場合におきましても、議会としての、すなわち、またその市としての意思決定がなされていないということになると思いますので、それは否決をした場合等と同じケースになろうかと思います。
○山田(芳)委員 そうすると、条例などというものは議決しようとしまいと、法律の課税権というのは直接当たるというのなら、地方税法の二条ないし三条は、条例できめると書いてありますが、それは全く形式的なことであって、条例というようなものはどうでもよろしいというふうに読んでいいわけですか。
○山下(稔)政府委員 地方税法に基づきます各市町村の条例には、条例に定めている事項以外については地方税法の定めるところによるという規定がございます。この規定によりまして、条例自体に定めていない場合、あるいは、場合によっては地方税法に反した規定がなされている場合、そういう部分については、条例に定める事項がないということになりますので、地方税法の規定に基づいて課税をするということになるわけでございまして、その根拠は、あくまでも、そういう表現をいたしました条例の部分が条例の根拠ということになろうかと思います。
○山田(芳)委員 そこらあたりがちょっとよくわからないのですけれどもね。条例の部分について、継続審議である。だけれども、継続審議であっても、それは税法に戻って課税権が発生するとおっしゃるならば、条例なんかつくらなくていいんだから、二条ないし三条なんか要らぬじゃないか。若干、超過課税したり、いろいろきめる部分もありましょうから、その部分は、形式論ですけれども、税法の各条章に織り込んでおいて、その部分については条例できめると書いていただいたらいいので、全体的な総則の第二条ないし三条という規定はほんとうに形式的なことであって、何ら意味がないというなら、税法について地方議会は審議をする意味がないではないかと思うのですが、これはいかがでしょうか。
○山下(稔)政府委員 申し上げるまでもございませんが、租税については、憲法で租税法律主義が規定されております。そういう意味では、元来法律で規定すべきことでございますが、一方また、憲法自身におきまして、御承知のように地方自治に関する規定がございまして、地方自治の本旨に従って地方団体の組織運営を定めなければならないということになっております。この二つの規定の一種の調整といたしまして、地方税法に基づく条例という形で地方団体が意思を決定するということによって、地方税の課税の根拠が生まれるというふうに考えるわけでございます。したがいまして、たとえば標準税率が地方税法に定まっておりまして、あるいは一定の幅を持った納期について地方税法が規定をいたしております。この場合に、具体的に幾らの税率にするか、いつを具体的な納期にするか、これらはまさに条例で書かない限り、その団体の意思ははっきり決定されないわけでございまして、そういう意味で、現在の二条、三条の意味は十分あるのではないかと思います。
○山田(芳)委員 だから、それは私はわかっているので、私の言うのは、第三条の「地方税の賦課徴収に関する規定の形式」というところに「地方団体は、その地方税の税目、課税客体、課税標準、税率その他賦課徴収について定をするには、当該地方団体の条例によらなければならない。」というように、条例によらなければならぬといいながら、その条例が制定されないで継続審議になった場合にはどうですかと言ったら、それは地方税法に戻ります。地方税法に戻るのだったら、そんな条例は要らないのじゃないですか。要る場合があれば、それはその税目ごとに標準税率がきまっていて、一つのアローアンスというか、許容の範囲内のどこにあるかは条例にしなさいと書いておけばいいので、総則の中の通則の第二条ないし第三条というようなところに書くべき筋合いのものではないのであって、三条というものは、これは要らない。要らないと言うと、ことばは適当じゃないですが、われわれとしては、「条例によらなければ」と書いてありますから、条例によらなければできないのだということが地方団体の課税権の内容ではないかというふうに読むのですけれども、そこらあたりは、地方議会の権限と租税法律主義との間に若干の乖離があるというふうに思うわけですけれども、そういう点について、地方税法へ戻るのだということになると、直接法律が地方団体においても課税権を発生せしめるというのだったら、条例によらなければならないという書き方はいかがなものであろうかという点を聞いているわけです。
○山下(稔)政府委員 元来、地方税法全体につきまして、すでに条例があるわけでございます。その条例の中に、先ほど申し上げましたような規定がすでに織り込まれているわけでございます。今回、新たな地方税法の改正によりまして、必要な部分について条例の改正が必要になるわけでありますが、その改正部分について否決なりあるいは継続審議になる場合というお尋ねだろうというふうに思います。したがいまして、その部分が議会のどういうお取り扱いになろうとも、すでにある条例の部分は生きているわけでございますし、そういう意味で、条例に規定のない部分については地方税法の規定によるんだという条項は、現実にその地方団体としては有効に働いているわけでございますから、その規定に戻って課税がなされるべきものだというふうに申し上げているわけでございます。
○山田(芳)委員 ですから、課税が有効に働くのなら、二条ないし三条というものは形式的な規定だと理解してけっこうなわけですね。それだけお伺いしたい。
○佐々木政府委員 地方税法の規定の中には、地方団体がその課税にあたっての意思決定をしなければならない部分の規定と、それから、この法律の規定によって、強行規定として、地方団体がその課税権を行使するにあたってはぜひ守らなければならないという規定がございます。そういう意味におきましては、条例で定める部分というものは、この法律の規定によって地方団体が意思決定をすべき部分については必ず条例の規定でやらなければならぬ、こういうことになっているわけでございます。現在、課税標準等についての規定は強行規定になっております。そういう意味におきまして、地方団体の課税権の行使にあたっては、地方税法の規定によらなければならない部分であるという場合には、これは必ずしも条例にすべてを規定する必要はないというふうに考えておるわけであります。
○山田(芳)委員 私は、前者のほうは質問の内容まで言うているわけですから、よくわかっているのです。ですから、そういう地方団体としての意思をきめなければならない条例事項の内容のものについては、これは当然条例でなければいけないと思うのですけれども、規則的なもの、強行法規については、条例というのは単なる形式であって、それを制定するとしないとは、これはきわめて形式的なものでしょうかということをお伺いしているので、形式的なものです、それは直接法律によって課税権が発生するのです、条例によらないのですとお答えいただければけっこうなんです。それでいいんでしょうか。
○佐々木政府委員 これは現在の地方税法が制定されました時期から、税条例については、住民に課税の内容を周知させるためにも、できる限り詳しく規定することが適当であるということで、住民に直接関係する部分については、できる限り条例に規定するような取り扱いをしてもらっておるわけでございます。 そういう意味におきましては、これが形式的かどうかということになりますと、どちらかというと形式的な規定だということになると思います。
○山田(芳)委員 それなら、これは、「当該地方団体の条例によらなければならない。」という書き方でなくて、もうちょっとゆるめた書き方をすべきだと思いますが、まあ、これはこの程度にして、次へ移ります。 今回の、自民党の内田先生以下が出された修正案ですね。これは、本来的に政府が出すべきものであったわけです。だから、わざわざ研究会というものをつくって、A案、B案というようなものまでつくられたわけですね。それなのにかかわらず、従来からわれわれがいろいろの意見を申し上げると、それは、たとえば税制調査会の意見を聞いて、というようなお答えが必ず返ってくるわけです。ですから、この市街化区域における農地の問題については、わざわざ研究会を設置してA案、B案という答申まで出ているわけですから、当然政府が出すべきものであったと思うんですけれども出さなかったという、その問題について他の委員から質問をしたら、それは昨年の経過に基づいて出さなかったんだ、こういうふうに言われるわけなんですね。昨年の経過はわかっていながら、しかも研究会を置いて研究をさしていかれたという点について、これは政府としては出す意思があったのかなかったのか、その点だけひとつお伺いしておきます。
○佐々木政府委員 自治省といたしましては、昨年の附則の趣旨もございますので、政府提案をしたいということで準備をいたしました。
○山田(芳)委員 それならば一応それでお出しになった上で——与党が修正案を出すぐらいなんでありますから、出した上で各党が修正案を出すという手続にされたらよかったんではないかと思うのですが、その点はどうでしょう。
○佐々木政府委員 現在、政府・与党間の関係におきまして、それぞれの立法にあたってのいろいろな手続関係がございます。私どもといたしましては、政府提案という形で出すことを予定をいたして準備を進めたわけでありますけれども、先般来御説明申し上げておりますような経緯で、与党のほうがこれを各党の協議にゆだねるというような決定になりました関係で政府提案をしなかったということでございます。
○山田(芳)委員 この問題は、もう他の委員からもありましたし、また、山口先生あたりからも別途言われるかと思いますので、私は次に移りますが、固定資産税の性格というものについて伺いたいと思うのです。 内田先生、固定資産税は財産に対する課税ですか、それとも収益課税ですか、それとも負担能力に応じてかける税ですか。
○内田委員 私も政治家の一人のつもりではおりますが、税について格別造詣の深い学者でもございませんので、山田先生へのお答えになるかどうかじくじたるものがございますが、私の見解といたしましては、これはむずかしいんですが、固定資産という財産の、そのときの社会的経済的なあるべき利用方法によって生ずべき収益に対する課税であると私は思います。 でありますから、今度の農地の適正化課税というものもそこからくるんで、市街地の中に点在している、そういうA農地というものが農業としての収益が非常に少ないからといって、その現実の収益のみを課税客体として賦課徴収するのは固定資産税ではないのであって、その場合の土地が現状農地であっても、社会的経済的にいかに活用さるべきか、そうした場合に得らるべきいわば潜在的な理論的な収益というものを課税客体としてかけるものである、こういうぐあいに——これはまる暗記してきたわけではないので、私が昔からそう考えておるものでございます。
○山田(芳)委員 それだと、またちょっと先ほどの議論に戻るのですが、潜在的能力があるんならば、A農地である限りにおいて、同じ潜在的なあれがあると思うんで、三大都市圏とそれ以外の同じA農地において違った課税をするというのは、固定資産税の性格から言っていかがなものでしょうか。
○内田委員 これは、昨年の当委員会の委員長提案による四十七年度限りの暫定適正化法と申しますか、たな上げ法と申しますか、それの附則に、御承知のように四十八年度以降においては「課税の適正化を図るため市街化の形成状況等を総合的に考慮して検討を加え、その結果に基づき、昭和四十八年度分の固定資産税及び都市計画税から適用されるよう必要な措置が講ぜられるべきものとする。」というのがございまして、この市街化形成の状況に応じて四十六年度以降の措置はきめろ、と書いてございます。 その精神を取り入れますと、三大都市圏における今度の特定市街化区域農地は——ことしから始めるのはA農地、来年からB農地を始めますが、市街化の形成状況が非常に進んでおり、あるいは現に進みつつある地域でございますが、三大都市圏以外の日本国じゅうの他の地域におきましては、その状況が、三大都市圏における市街化形成の状況と、A農地といわれるものでも違う状況があるということに着目をいたしまして今度の修正案を出しました。しかし、それは永久にそのままほうっておくのではなしに、他のA、B農地あるいは三大都市圏におけるC農地につきましても、五十年度末までに、そのあるべき課税の方向をきめる、こういうことを今度の修正案にもうたっておりますので、いつまでもそのままというつもりはございません。今後の進行状況、あるいはまた、来年度において私どもが聞いております政府における都市計画法などの新構想とも関連させながら進んでいく、こういうつもりでございました。
○山田(芳)委員 私の聞いているのは、固定資産税の性格を伺っているので、A農地、B農地、C農地の中で、A、Bだけは、いま言ったように四年ないし五年で上げますし、Cはそのまま据え置きますね。五年間だけか知りませんが、総合的にやるまでは。固定資産税の性格というものからそういうことは出てきますか。
○内田委員 私は、出てくると考えました。それは、先ほども述べましたように、C農地というものは市街地に接続していない。市街化区域内にあるけれども、一番市街地から遠いところに存在している農地、これがC農地でございます。つまり、市街化の状況が最もおくれておりますから、先ほど私が言いましたように、社会的経済的の潜在的な収益力というものを考えますときには、A農地、B農地における宅地に近い潜在的な稼働力よりもかなり劣っていると考えていいのではないでしょうか、と思います。
○山田(芳)委員 では、収益課税だというふうにお考えになるわけですか。
○内田委員 潜在的社会的の収益力、こういう表現を使わしていただきました。
○山田(芳)委員 潜在的社会的と言いますけれども、農地で農業をやっている以上、それの収益というものは、その農業生産における価格によってきまるのであって、先生のおっしゃるように、潜在的なものがあるというのならば、それは宅地になったときに初めて宅地課税をすれば足りるのじゃありませんか。
○内田委員 それは、おことばを返しては議論になって恐縮でございますが、今回修正案で取り上げましたA農地、あるいは来年から取り上げますB農地は、A農地なりB農地なりの名のもとにおいて、農地として少ない収益をあげておく状況が社会的に非常に不合理なんだ、それはもう宅地化することが社会的経済的に意義があるのだ、こう私どもは解しまして、今度の修正案の基礎といたしました。
○山田(芳)委員 これは政策論になってしまうものだから、ちょっとあれですけれども、宅地を供給するというのだったら、やはり、固定資産税でやるべきじゃなくて、いいか悪いかは別として、譲渡税を軽減することによって——今度はそういう法案を出されているわけですけれども、誘導すべきであって、負担能力があるかないかという点について、潜在的にあるから、それは当然やるのだという追い出し政策をやるということは、固定資産税の性格から言って筋違いではないかと私は思うのですが、どうでしょうか。
○内田委員 おことばを返すようになりますが、これは、他の例で言いますと、たとえば自己所有住宅の敷地になっているものは、家賃は一文もあがってこない。もちろん、おまえはその上に乗っかっている住まいに住んでいるのだから、そういう目に見えない、インビジブルな収入があるのだからということばを使えば別ですが、現実に自分の住んでいる家の宅地というものは収益はありません。しかし、それにもかかわらず、それは、宅地としては、隣の貸し地あるいは貸し家の底地と同じように、同じ状況のもとに固定資産税の課税標準をきめられておる。そして、現実に固定資産税を取られておる。ただし、今度のような場合には、農地を宅地に転換して住宅を建てた場合には、政策的に今度は宅地の農地並み課税、と言うとことばは変ですが、いわば、そういうふうにまた何年間かその固定資産税をまけてやろうという、行ったり来たりみたいなものをやりますが、それは政策の問題でありまして、固定資産税の性格としては、いま申したようなことから割り切っていかざるを得ないのではないでしょうか。
○山田(芳)委員 収益におかけになるべきだとおっしゃっているならば、農業をやっている土地については、農業収益を標準にしてかけるべきであるという議論になるのではないでしょうか。
○内田委員 たびたび申し上げますように、現実の収益じゃない。いま、自分の自己住宅についての宅地についても、現実の収益はないけれども、それの社会的収益力というものを認定して固定資産税をかける。また、宅地の間にはさまっている農地については、それは農業収益力がたった十万円しかないからということで、それで固定資産税の課税標準をきめるべきではないので、それは社会的に見た場合に、近隣の宅地等の状況を考えて、現実の収益ではない、社会的潜在的収益力というものを課税標準にしていいのではないか、こういうことを申し上げておるわけであります。 しかし、これ以上申しますと、山田先生よりも私のほうが学力が乏しいわけでありますから、あなたを負かすことはできませんので、これは議論として聞いていただいておくよりしかたがないと思います。
○山田(芳)委員 これはまあほかの人に譲りまして、次へ移ります。 その次に伺いますのは、内田先生も、自由民主党の有力なる議員として、大臣まで経験されておるわけでありますが、日本列島改造論というものを柱に立てているわけですね。きょうも本会議で、田中総理は、大いに分散をしなければいかぬのだ、それが国土総合開発計画法案であるということを主張している。ところが、三大都市圏は、きょうも総理が言われておったように、大体全国の何%かの土地に三〇%以上の人口がある。それが非常に過密になっているのだから、これを分散していくというのが日本列島改造論であるというふうに言うているのにかかわらず、この三大都市圏に、人口が集中しているそのところにどんどん宅地化をはかっていくということになれば、ますます三大都市圏に人口が集中して、A農地、B農地がどんどん宅地化をしてくるのですから、そこに人口が集中をしてくるとともに、いわゆる分散という日本列島改造論——われわれは日本列島改造論は反対ですけれども、その日本列島改造論というものをもし支持するとしても、それは、いまのような政策をとれば、日本列島改造論から言えばますます矛盾をしてくるのではないかと思うのですが、どうでしょうか。
○内田委員 まことにごもっともな御意見でございまして、私どもも党内でその議論をもちろん十分いたしました。しかし、私は建設省の役人ではございませんが、建設省当局の計画として私どもが承知をいたしておるところによりましても、今日の住宅建設五カ年計画九百五十万戸のうちで、今度の三大都市圏そのものとぴったりはいたしませんけれども、市の区域ばかりではなしに、町村の区域も含みましょうが、首都圏、近畿圏、中部圏の三大都市圏、総理大臣の言われる国土の一%のところに総人口の三二%が集まっているというその地域の中において、たしか、おおむね六百何万戸かの住宅を建てなければならない。しかし、それは建てかえのものもあるのだから、全部土地が要るわけではない。その中で土地の要る戸数は四百万戸ぐらいであったと記憶をいたします。 なお、その用地はしからば幾ら要るかというと、私の記憶に残っているところによりましても、四万数千ヘクタールぐらいのものが三大都市圏の中で現状において要るのだ、こういう状況でありまして、これは北海道や、九州や、東北から東京へ人を引いてくるということではございませんけれども、御承知のように、非常に狭いところに夫婦や子供の家族が押し込められているというような状況もございますので、そういう人々に適正な住宅を与える。これは、総理大臣の言われるように便所の中で新聞が堂々と読めるような家を建てなくても、もう少しゆとりのある家を、現に困っておって三大都市圏におる人々に与えるための地積だけでも四万数千ヘクタール要るということになってまいりますと、それに対応するものとしての今度のA、B農地が合計して一万六千八百ヘクタール。しかし、それは、道路やその他の都市施設にもなるわけでありましょうから、その半分とか三分の一しかどうせ住宅にはならぬということを考えますときに、先生の御所論にもかかわらず、この際としては、この程度のことは緊急の必要がある、こういうふうに結論をつけた次第でございます。
○山田(芳)委員 私は、こういう形にすると、住宅が供給されて放出されてくるということは確かに間違いないと思うのですが、だけれども、一体、これがほんとうに住宅に困っている人に入るのかどうかということを、内田先生や建設省その他の方に聞いて、一緒に考えてみたいと思うのです。 建設省の方に一ぺんお伺いしたいのですが、三大都市圏、その中でも特に東京都あるいは大阪市、名古屋市並びに京都市のいわゆるA農地のそばの宅地の公示価格は幾らくらいですか、ちょっとお考えをいただきたい。
○河野説明員 まず、東京圏について二、三調べてみたわけでございますが、世田谷のはずれ、杉並の大宮、足立の舎人、江戸川区の新田というようなところをとってまいりますと、大体ここら辺がおっしゃるようなところに近かろうというのでございます。この標準地の公示価格を、まず世田谷の喜多見というところから申しますと、平米当たり六万一千円くらいです。それから、杉並区の大宮、これはもう非常にりっぱな住宅地になっておりますが、九万五千円です。それから、足立区の舎人、これは四万四千円、それから江戸川区新田というところは五万六千円、大体そんなところであります。
○山田(芳)委員 そこで、建設省の方に伺いますが、大体おたくが地方の住宅供給公社などで分譲などを制度としてやらしているわけですが、平均の普通のサラリーマンの、われわれも含めた勤労者が住宅供結公社から分譲していただく土地の平均の坪数は、平米当たりでも、坪でもけっこうですが、どのくらいですか。
○河野説明員 これまた、地方地方で非常に差がございます。(山田(芳)委員「だから、標準的なものを。」と呼ぶ)標準的と申しましても、東京周辺は御承知のような土地の事情でございまして、住宅供給公社等は、戸建て住宅の庭つき一戸建て分譲というのはほとんど最近はやっておりません。しかし、御質問でございますから、京浜地区の平均勤労者世帯が買い得る住宅、これは土地つきの住宅というのはどのくらいの価格であるかというのをいろいろ試算しておりますが、大ざっぱに申しますと、京浜地区の平均勤労者世帯の一世帯当たり収入が、四十七年度で年間収入大体二百四万というふうになっております。そこで、これから住宅宅地に充当し得る家計支出というものを出しまして、それが今度どのくらいのローンを借りられるか、民間ローンで大体九%の一五年ものというようなもので借りるといたしまして、大体物件価格を出してまいりますと、七百数十万、約八百万近いということになります。そこで、上ものでございますが、かりに大ざっぱに見当をつけるために、二十坪の建物を二十万で建てるといたしますと四百万かかります。そうすると、土地代金が四百万しかない。すると、かりに、京浜地区で、昨今の建て売りの、われわれの少し前の先輩諸公がやめられて買っておられるのが、最近は大体四十坪の土地でございます。そこで、四十坪だとすれば、坪十万が限界価格だということになるわけでございまして、先ほど申し上げた数字から申しますと、庭つきの戸建て住宅を買うということは、平均勤労者世帯からいうとたいへんむずかしい状態になっております。
○山田(芳)委員 いまちょっとお話があったのですが、平米当たり六万幾らというのは、これは坪では二十万をこえます。九万というのはとんでもない。それで、庶民の住宅、四十坪なら四十坪ということで——四十坪でも五十坪でもけっこうですけれども、そうしたら、それはすでに一千万近い。上ものが、いまお話があったように二十万で、二十坪ないし二十五坪で大体五百万。一千万、一千五百万となると、大体、勤労者が三十五年働いてもらえるのが一千万にいかないというのが普通なんですね。ですから、これは、三大都市圏で、いまお話しのように土地が確かに出るかもしれないけれども、これは、いま言ったように、千五百万も二千万も、余裕のある人以外にはとても手に入らないということが出てくるわけですね。ですから、この土地というものは、ほんとうの意味で住宅に困っている人のために放出されるものではない。私はそう思うのです。私がいま住んでいる京都の右京区においては、大体坪三十万というのですよ。下水道も何もまだできておりません。そこが三十万というのは一体何かというと、これは投機的な意味が非常に強いから三十万。A農地、B農地が一ぱいあります。ですから、坪三十万なんといったら、私でさえとても手が出ないというような状態ですから、まして、いわんや、一般サラリーマンはとてもこの土地は手に入らないというふうに思うのです。ですから、われわれとしては、確かに住宅供給になるかどうか知りませんけれども、ほんとうに困っている人のためになっていないのではないかというふうに思うのです。 もう一つは、私は建設省の方に伺いたいのですが、公営住宅の家賃は、新しいもので、いま平均大体どのくらいでありましょうか。
○河野説明員 住宅局の担当者が来ておりませんので、多少正確を欠くかと思いますが、昨今、公営住宅は、耐火率が全国平均で大体八割以上になっておりますし、三大都市圏ではほとんど耐火建築物でございますので、アパート形式でございます。木造の土地つきの公営住宅というのは、もうほとんどございません。そこで、アパート形式でございますが、大体二DKぐらいで二万円ぐらいということでございます。 それからなお、先ほどの私の説明がちょっと足らない点がございまして、お許しいただけるならばもう一言申し上げたいことがございますが……。
○山田(芳)委員 はい、どうぞ。
○河野説明員 先ほど試算を御紹介いたしましたが、八百万円で土地代が四百万余裕がある、それで、四十坪とすれば、坪十万円であって、先ほどの地価公示の価格から見るとテリブルな状態であるということを申し上げました。しかし、かりにアパート形式でございますと、東京都二十三区の場合には、マンションの形態をとりますと、一戸当たり十坪でございますから、四百万を十で割りますと四十万円までの地価のところに庶民平均勤労者世帯が買い得る住宅が建ち得るという状態でございます。 そこで、今回のA、B農地で、せっかくいろいろな施策を国会で講じていただけるならば、その効果が多少あがってまいりました場合には、これに対しましての宅地化の促進は、中高層住宅ということになるべく誘導すべきではなかろうかという気持ちで、別途本委員会で御審議いただく宅地化促進法案はそういう力点が置かれております。また後に、そのときにいろいろと御審議を願うわけでございますが、そういうかかわりもございますが、はなはだ残念なことでございますが、もうこういうふうに高くなりましたので、中高層住宅の促進ということに力点を置いておるということでございます。
○山田(芳)委員 二万円の場合の、家賃二万円のときの算定の土地代はどのくらいですか。私は、十万円まで、坪六万か七万ぐらいになっているから二万円という数字が出ておるのだろうと思う。それ以上だったらもっと出るはずです。おそらく六万か、そこらぐらいでないと二万円の家賃にならぬと思うのですが、どうですか。
○河野説明員 住宅のほうの専門家でございませんのでわかりませんが、大体、土地代、地代部分が家賃の中に入っておるわけでございまして、したがって、六分ぐらいでその地代がまざっているとかりに仮定いたしますと、いま先生のおっしゃったような感覚が大体当たっているんじゃないかと いう感じがいたします。
○山田(芳)委員 ですから、この六万円ぐらいのところはありはせぬのです。いまお話がございましたように、この三大都市圏のA農地のところではね。だから、勤労者のための公営住宅を建てれば六万円ぐらいで二万円の家賃なんですから、さっき言ったように十八万円もすれば、これは六万円ぐらいの家賃。これは政策家賃にしてもっと安くするということになると、地方公共団体の負担になるが、財源がない。私、ちょっと試算をしたのですけれども、一千戸府県で建てて、そういう政策家賃をするにしても、一億ないし二億の金がかかるというような状態になっているわけですから、これがどんどん放出されたにしても、現実に勤労者には手に渡らないということがはっきりしてくるから、私どもはこういう問題について問題があるということを考えているわけですが、内田先生どうですか。
○内田委員 理詰めのお話になるわけでございまして、おそれ入るわけであります。しかし、だからといって、その三大都市圏のA、B農地については放置して、もう宅地化というものの対象からは考えないということもまた、私どもは、今日のこの住宅緊迫の事情のもとからは放置はできません。 そこで、山田さんからのおことばもございましたように、国がどの程度の助成を公共団体その他公団等になし得るかということにもかかわるわけでありますが、やはり、政策家賃を出すような国の助成、あるいはまた、建設省当局からも話がありましたように、これから先はやはり四階建て以上の高層住宅をつくるという方向でいって、安い家賃を政策的にどう持っていくかということが大きな課題として残されることは、私は山田先生とともに心配をするものであります。
○山田(芳)委員 十分前だそうですから、ちょっと先を急ぎます。 線引きをしたときに、私も地方におって、やはり線引きの担当というか、責任を持ってやっておった。都市計画審議委員の一人としてやってきたときに、十年間で都市的な施設を整備するということだったですね。ところが、先日来の審議を聞いていますと、たとえば下水道計画が三大都市圏は一体どうかといったら、三五%だというのですよね。だから、手法が逆なんじゃないか。大体、先行投資をして、下水道もつくり、学校もつくり、公園をつくった中で宅地を供給していくということであるならば、私は、一つの意見として、ニュータウンをつくるという形であるならばわかるわけですけれども、そういう都市的な施設がちゃんとできていないということです。私のいま住んでいるところは、京都の右京区という苔寺のそばのところですけれども、下水道ができるというが、一体いつできるんだといったら、十年先だということです。そういうところでA農地、B農地がどんどん宅地になってきまして、まさにこれは都市的な施設をやるのだということになり、整備が整っていないのにどんどん住宅が建ってくるということになれば、建設省が最もいやがっているスプロール化というものが進むんではないか。だからこそ、都市計画を立てて、先に先行投資をした都市づくりをやっていくべきであるのにかかわらず、宅地供給が必要だというんで宅地供給を先にすれば、都市計画がほとんどついていっていないじゃないか。もちろん、もう一つの法律で、市長に対して区画整理事業を要求できると書いてあるけれども、その財源的なことについては何にも書いてない。そういう点で、内容的にはわかるけれども、現実に三五%しか下水道がないのに、ますます都市周辺に住宅が建ってくるということになったら、ほんとうの意味で建設省がおそれているところのスプロール化が進むんじゃないかというふうに私は思いますが、都市局の大塩さん、どうですか。
○大塩政府委員 都市計画のたてまえといたしましては、お説のように、市街化区域の中の整備、開発、保全の方針、これを都市計画決定いたすということにしておりますが、それに基づきまして、都市計画をきめて、順序よく、段階を追って市街化をはかっていくということがセオリーでありますし、そういうことが望ましい姿であることは言うまでもありませんが、一方で、しかし、三大都市圏等の宅地事情の問題もございますので、この宅地の供給量を増加していかなければいけないという政策のもとに行なわれます今回の問題との関係につきまして申しますと、たとえばA農地のごときは、市街化と申しますか、施設が比較的整備されたものの近くにある。あるいは、そこが開発されましても、公共施設が比較的整備されやすいような位置にあるものが多いのが一般的でございます。ただし、いま先生のおっしゃいましたように、京都の右京区のごときところにおきましては、遺憾ながら、まだ都市下水道さえ計画が未定でございますが、そういうところを含めまして、こういったA農地につきましては、市街化の進んだところでございますので、それを開発するという社会事情も、これまた都市計画の要請の中の一つに入っていると思われますので、都市計画としましては、これがスプロール化しないように、周辺と調和しつつ発展していきますよう、そういう観点から、関連の公共施設を、同時的ではありますけれども整備していかなければならない、こういうふうに考えている次第であります。
○山田(芳)委員 ちょっと私はわからぬのですけれども、さっきおっしゃったように、宅地のあの時限立法は三年ですね。今度出されたものは三年でしょう。あの、税をかけたり、分離課税にしてあれするものはね。片一方は十年の計画なんですよ。昭和四十五年から五十五年までものなんですよ。それをしなければ、いわゆる都市的な施設というものは整備できない。いま言いましたように、下水道を三五%しかやっていない。これは一体何年にできるか知れません。それにもかかわらず、片一方のほうでは、三年だけ優遇しますというのですから、三年間にだあっと宅地が出てきますよ。しかし、都市的な施設は、いま言ったように、きわめてのんべんだらりで、私のところの右京区のごときは、A農地、B農地が一ぱいあるけれども、下水道もほとんど十年先ですよ。これで一体どうなるかということを私は伺っているのですが、内田先生、これはどう思いますか。宅地ばっかり出てくるけれども、都市的な施設はちっともないのですよ。(「生産緑地」と呼ぶ者あり)生産緑地と言うなら、それはまたそれで別ですがね。それは都市計画的手法だとかなんとかむずかしいことをおっしゃるから、それはなかなかむずかしいような、たいへんなことなんですよ。 そこで、時間がありませんから、農林省の方に来ていただいているので私は聞きたいと思いますが、都会周辺は全部この悩みを持っている。特に、いま私が言いました右京区あたりでも非常に悩みを持っているのは、いまの農地は御承知のように虫食いになっていますよね。農林省の方は御承知のような、あの虫食いですよね。こっちに造成が行なわれ、あっちに造成が行なわれ、まん中にいま言ったようにA農地、B農地、C農地が一ぱい残っておるのです。それで、大都市周辺ほど水田が多いのですよ。だから、そこにかんがい排水路が通っているわけです。そのかんがい排水路が、住宅から出てくる都市排水と一緒になって流れていく。だから、農民から見れば、これはもういつもよごれた水でけしからぬと言う。都市の側から、住宅の側から見れば、その土地改良区の持っているかんがい排水路に入れさせてもらうのに一々金を出して入れていると言う。両方ともこれは迷惑なんですよ。そこで、いま問題になっているのは、都市排水という問題について、このかんがい排水路を都市排水路に変えていけるんならいいと思うのですけれども、いま言ったような虫食いのものだから、農地が残っている。残っているからかんがいというものが必要だ。必要だから土地改良区はそれを維持しているけれども、だんだん農地が減っていくので、維持する金がないのですね。しかも、その水路たるや、コンクリートでちゃんと断面ができているんじゃないのです。土を盛ったままである。昔は、水がオーバーフローしても、農地の中では全部遊水地帯であったから何にも困らなかったけれども、いまは、ちょっとでも雨が降れば水がみんな家の中についてくるわけです。それだから、非常に住民は困っている。私のところなんか、もう住民大会を二、三日中に大いにやるんだと言って、えらい勢いで気勢を上げておりますよ。そういう状態があっちこっちにあるわけです。そういう場合に、土地改良区のかんがい排水路には、いま言ったように農地が虫食いになっているものだから——また、今後虫食いになると思います。C農地がありますからね。A、B農地だけは宅地になるかもしれぬか、C農地はそうならないか、ら、虫食いになって、都市排水路じゃないところのかんがい排水路に流れてくる。市長に言えば、それはかんがい排水路だから直してやりたいし、断面をコンクリートでやりたいと思っても、それは土地改良区がうんと言わない、土地改良区が都市の河川にするならば直すこともできると言うのです。しかし、直しもできるといったって財源がなかなか回らない。金がないから直すのは容易じゃないかもしれない。そういうかんがい排水路を、土地改良区のものだからそれはけっこうだということで、そういうことはよくわかりますが、そういう場合に、これからどんどんA、B農地が宅地化していく、しかも、かんがい排水路はまだ要る、しかし、それに水が入っていかなければならないということは事実なんで、これをコンクリートで固めてキャパシティーを十分つくって、十分排水ができるような都市排水路にするためにはどういうようにお考えになっているのか、そこの土地改良区に対する指導、あるいは市町村とのそういう排水路の関係についてどうお考えになるか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○杉田説明員 御説明申し上げます。 御承知のような実態は非常に各所にあると思います。そこで、都市計画区域等の中の農地と、いまのようなかんがい排水等についての調整につきましては、調整措置等に関する方針というのを出しておるわけでありますけれども、基本的には、そういういわゆる土地改良事業等基盤整備事業は効果の発現が非常に長期にわたるものでございますので、市街化区域内の農地については、新たに事業はなかなかやれないというのが実態でございます。しかしながら、いまのように、現に市街化区域内にあります農地が今後も農業が行なわれる場合には、それに相応する負担をする必要があるということで、たとえば水質が、都市汚水が入って農業も非常に困るというような場合には、必要な助成措置をとって土地改良区にやらせる。もちろん、その際に、その効用が当然市街地にも及ぶわけでございますから、都市に効用が及ぶ部分につきましては、都市のいわゆる市なり町のほうで負担をしていただく、共用部分を認めるというようなことで漸次対応していきたいというふうに思っておるわけでございます。
○山田(芳)委員 それじゃ困るんです。はっきり言うと、ここにおられる議員さんもみんなそうだと思いますが、かんがい排水路と都市排水路とが一緒になって、両方けんかばかりしているのですよ。しかも、その地域の住宅に入っている人は、宅地造成をしてもらった人から家を買ったんで、そんな事情はわからぬで入ってくる。ちょっと雨が降ると、みぞみたいなところから全部あふれるのですよ。なぜあふれるかというと、そのみぞがかんがい排水路であるから、キャパシティーがない。昔は農地が全部遊水地帯だった。ちょっと雨が降ってオーバーフローしたって平気で、たんぼの中に水がふえるだけで済んでいたものが、全部そこに家が建ってしまうから、オーバーフローしたら、ほとんど家まで入ってしまうのです。そうすると、かんがい排水路のキャパシティーをもっとふやし、その能力をもっとふやすためには、底を掘ったり、側面をコンクリートでおおったりしなければならぬ。堤防を少し高くして、キャパシティーをふやしてほしいと言うのだけれども、それは土地改良区のものだから土地改良区がやれと言っても、土地改良区が虫食いになって、だんだん農地が減ってきて、負担能力がないのですよ。さあ、やれと言っても、それは土地改良区のものだから、そこの了解がなければそんなことはできませんと、こういうわけだ。だから、土地改良区には、これは建設省の関係などと十分話し合って、そういうものに対してはどうするかという方針を出してやってください。これはみんな困っているのです。これは何とか善処しますというだけでは私は引き下がれない。そういうふうにA、Bの農地みたいなものをどんどん宅地化してくれば、この問題は必ず起こってくる。いまでも起こっておりますから、ほんとうにみんな困っておりますから、これは都市局と両方に伺いたい。
○杉田説明員 もう一度申し上げます。 都市側と農業側で、当然共同事業として工事をやれることになっております。したがいまして、もし原因が都市側にあり、その受益が主として都市側にある場合には、負担は都市負担によって土地改良事業をやっていただければ仕事はやれるということになっております。農民側は、その場合にはいわゆる農業の受益に相当する分だけしか負担しなくてもいいということになっておりますので、その点は決して不公平の取り扱いにはならないというふうに思います。
○山田(芳)委員 そういう場合、いま言われたようにやっていったらどうだと言うけれども、ほんとうに財源がないのですよ。交付税でそんなもの積算しておりません。そんな、土地改良区の水路を直すような経費は、河川なり何なりの延長なら、確かにそれなりの面積でやれます。これは交付税の質問のときに十分に聞かしていただきますが、私は交付税はよく知っておりますけれども、こんなものの財源はありません。だから、それの財源措置をしてくれるなら市側と話ができるというふうに思うのですが、それは財政局がおられないので私も聞きようがないけれども、その点、もう少し責任を持ってやっていただかないと、そこに住んでいる住民はほんとうに困って泣いておりますよ。これは私の申し上げた例だけじゃなく、ほかにもそういう例が多いと思うので、この点はよく相談しますから、それをお願いして、私の質問を終わります。 —————————————
○上村委員長 この際、ただいま議題としております内閣提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案に対して、山本弥之助君、小濱新次君及び折小野良一君提出にかかる修正案及び中村弘海君、小山省二君、谷垣專一君、中山利生君及び三ツ林弥太郎君提出にかかる修正案が提出されております。
○上村委員長 この際、両修正案の提出者から順次趣旨の説明を求めます。まず山本弥之助君。
○山本(弥)委員 私は、日本社会党、公明党、民社党を代表いたしまして、地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨説明を行ないます。 政府提出の地方税法の一部を改正する法律案におきまして、住宅用地の固定資産税について、課税標準を、その評価額の二分の一の額とするとともに、昭和四十八年度、四十九年度に限って現行の負担調整措置を継続するとの改正がなされようとしております。 しかし、土地投機の影響を受け地価の異常な値上がりのもとで、課税標準を二分の一としても、個人の固定資産税負担額は約三倍以上となり、住宅政策、土地政策からも決して好ましいことではありません。 したがって、個人が住宅の用に供している宅地については、それ自体何ら利益を生み出しているものでないことは明らかであり、居住用に不可欠な一定面積の宅地については、その税負担を当面一定限度に据え置くため必要な措置を講ずる必要があります。これが本修正案を提案いたしました理由であります。 次に、内容について御説明申し上げます。 第一に、三百三十平方メートル以下の住宅用地についての固定資産額を昭和四十八年度から昭和五十年度まで、昭和四十七年度の固定資産税額に据え置くことといたしております。 第二は、都市計画税についても同様の措置を講ずるとともに、昭和五十一年度以降の固定資産税及び都市計画税については、住民の負担等を総合的に考慮し、必要な措置を講ずることといたしております。 以上、本修正案の趣旨及び内容について、御説明申し上げました。 慎重審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
○上村委員長 次に、中村弘海君。
○中村(弘)委員 私は、自由民主党を代表して、地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨を御説明申し上げます。 修正案文はお手元に配付されておりますので、朗読は省略させていただきます。 次に、その要旨を申し上げますと、原案において、昭和四十八年四月一日と定められている施行期日につきましては、諸般の事情からいたしまして、同日から施行することが不可能でありますので、これを「公布の日」に改めることとするとともに、これに伴う関係規定の適用について整備をはかろうとするものであります。 何とぞ、御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
○上村委員長 以上で、両修正案についての趣旨の説明は終わりました。 次回は、明二十日金曜日、午前十時から理事会、午前十時十五分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十一分散会