地方行政委員会 第17号
- 発言数
- 308 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/04/18
会議録
○上村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより、本案に対する修正案について質疑を続行いたします。三谷秀治君。
○三谷委員 いわゆる宅地並み課税についてお尋ねします。これは、抽象議論をしておりますと総体論になりますから、少し具体についてお尋ねをしたいと思います。 宅地並み課税など、単純に考えて実施しようとしますと、いろいろな矛盾が出てきます。たとえば、地方財政上の諸改革を抜きにして宅地化を促進しますと、地方自治体の行財政需要というものが非常に増加してきて、その面だけでも行き詰まってしまう。こういう実態が大阪などでは出ておると考えられます。たとえば、今度A、B農地に指定されておりますけれども、宅地並み課税を実施されます東大阪市、八尾市、大東市の地域では、四十七年の七月と九月に集中雨がありまして、大きな浸水の被害を出しました。これは七月には三万三千九百八十戸が浸水をしました。九月には四万九千二百五十二戸が浸水しております。この原因の最大のものは、この地域の宅地化によりまして遊水能力を失ってきたというところに大きな原因があるわけであります。こういう事態に対してどのようなお考えをお持ちになっておるのか、どのような対策をお持ちなのか、お尋ねしたいと思います。
○内田委員 農地が宅地化される。ことに、私は実は山梨県の選出でございますが、ああいう山梨県などでも、山林地帯が宅地化されたり、あるいはゴルフ場になるということのために、いま三谷さんからお話しがございましたような災害の惨禍をひどくするようなことが間々ありますことは、私どももともに憂慮をいたしておるわけでございます。しかし、今度私どもが修正案を出しましたのは、一番住宅の緊要度が高い三大都市圏の中の特定市街化区域の、ことしはA農地へ来年からB農地というきわめて狭い範囲、それもほとんど市街地に接続しているところでございますから、そういう地域における農地が宅地化されることによりまして災害をひどくするというような、お話しのような原因を生じますかどうか。むしろ、これは、都市のまん中にある地域、市街地に接続するA農地、B農地でございますから、市街化調整区域あるいは山林などの乱伐によって災害を受けて罹災地になる場合が多いと私は思います。そういうことに対する対策といたしましては、今度の法律の問題から離れましても、建設省の都市当局でありますとか、河川局、あるいは農林省等、政府が一体となって都市の災害を防止するとか、あるいはまた、それを小さくする施策を講じなければならないことであると考えまして、私どもも三谷さんと同じ立場に立って、そういう対策を立てるべく政府を激励いたしてまいらなければならないと考えます。
○三谷委員 一般的な議論ではだめなのですよ。この中河内、北河内といいますのは、地盤が低いわけなんです。大阪湾の満潮位以下の地積が非常にたくさんある。それから、満潮位より一メートルだけ高い地域が、これまたずいぶんあるわけなのです。合わせまして八万平方ほどありますけれども、これが東大阪の湿地帯といってよいのですね。ここで満潮時になりますと、海水が川を逆流してくるわけです。川の水位がたいへん低い。ここはそういうふうにたいへん地盤が低いところなのですけれども、このあたりも最近河川のはんらん、溢水がどんどん起き出したというのは、これは周辺の遊水地域の壊廃に大きな原因がある。これは、原因などを調べて大阪府が発表している資料です。そういう中で、今度さらに宅地化を進めるというふうなことを無計画にやりました場合に、一体これはどうなるのか。この付近の河川の流出係数はどれくらいになっているか、お調べになっておりますか。
○内田委員 その御指摘の東大阪市、あるいは周辺の海面よりも低い遊水地、あるいは低湿地帯の状況は、私はつまびらかにいたしませんので、そのことにつきましては政府の当局からお答をしていただくことにいたしますが、ただ、これは一般論になるかもしれませんが、今回の修正案の対象となっておりますA農地というのは、その地域に存在する土地の地価が、当該その都市の市街地の平均価格以上ですから、おっしゃるような地帯は今度のA農地にはないと私は考えております。しかし、これは、宅地化政策というものは当然全体の問題として考えなければならないところに問題があると私は思いますので、先ほどのように御答弁申し上げました。政府当局から、わかりましたら、どうぞやってください。
○栂野説明員 いま先生がおっしゃいましたように、寝屋川並びに平野川の流域につきましては、現在宅地化が非常に進んでおる地域であります。しかも、この地域は低い地域でございますので、その両河川の改修につきましては、現在鋭意工事を進めておるのでございます。このようにだんだん宅地化しますと、洪水流出がふえてくるということでございますので、私たちとしましても、この地域の治水につきましては、川幅を広げるとか、あるいは川を掘さくするとか、そういうことを基本的に考えております。それから、もう一つは、いわゆる途中で遊水地を設ける。そして洪水を調節したい。と同時に、また、ポンプなどを設けまして、ポンプの排水によって治水の効果をさらに高めていくというような計画を持っております。
○三谷委員 この付近のA、B農地を宅地化しました場合の遊水能力の減少量ですね、それから、河川の流出係数の変化、こういうものを調べていますか。それから、時間がないから、答弁はよけいな答弁は要らぬ。むだが多いから、質問したことだけ答えてもらえばよろしい。
○栂野説明員 流出係数につきましては、大体〇・六ないし〇・七程度を現在とっております。
○三谷委員 それが幾らになりますか。
○栂野説明員 私どもとしましては、やはり宅地化のおそれのある地域、そういう地域につきましては、将来を見詰めて流出係数その他を考えて計画を立てております。
○三谷委員 それは答えになっておらぬ。ここを宅地化しました場合にどれだけの流出係数になるか、それに対してはどういう対策を持っているかということを聞いているのです。
○栂野説明員 先ほども御説明しましたように、宅地になった場合に、いわゆる〇・六、〇・七、そういうことを考えまして計画をやっておるわけでございます。
○三谷委員 どういう計画を持っているのかというのです。ここの流出係数は〇・二五から〇・三五であったものが、いま〇・八になっている。もうあと幾らも余分はない。これをさらに宅地化を進めました場合に、どれだけの水がふえてきて、流出係数がどれだけになるのかという問題。それから、一般的に治水対策を考えておりますとか何とか言ったって、東大阪治水対策委員会というのは、発足しまして二十年たっているのだ。二十年たっておりながら、いまだに大川あたりはそのままじゃないですか。一つも手をつけていない。いまの宅地化を進めるにあたっては、いままでのそういう具体的な事例に基づいて、どういう対策をもって進めようとしているのか、これをはっきりしてもらわないと困る。
○栂野説明員 まず、寝屋川につきましては、いわゆる住ノ道地区でございますけれども、その地区までにつきましては、大体昭和五十一年までに概成したい。それから、平野川の地区につきましては、中央環状道路の線までにつきましては、同じように五十一年を目標に工事を進めている次第でございます。
○三谷委員 その工事は、たとえば流出係数を何ぼと計算してやっているかということまで言うてもらわぬと困るじゃないですか。いままでの水の分量で計算した工事じゃだめなんですよ。新しく今度ふえてくるわけだ。遊水能力が減ってしまうんだ。それを計算すれば、いままでの計画ではだめだ。それはどう計画を変更して、どのように対処するかと聞いているのだ。
○栂野説明員 私たちの河川の改修計画というものは、いわゆる、その地域地域の実情に応じてきめておるわけでございます。この寝屋川の水系につきましては、将来宅地化が予想されるということで、宅地化が前提となった計画でございます。
○三谷委員 どこが宅地化された場合を前提にしているのですか。幾らの宅地化を……。
○栂野説明員 市街化区域が宅地化になったという前提でございます。
○三谷委員 そうしますと、寝屋川水系あたりはどれくらいの水量を予定していますか。
○栂野説明員 寝屋川におきましては、旧淀川の合流点におきまして、基本的な高水としましては、一秒間千六百五十トンでございます。しかしながら、これを全部川幅を広げたり、あるいは掘さくしてまかなうことはできませんので、途中で遊水地を設けたり、あるいはポンプで排水するということで、そういう計画を進めて、総合的におきましては千六百五十トンが八百五十トンというふうな計画で進めております。
○三谷委員 流出係数の増加率はどれぐらい見ているのですか。
○栂野説明員 流出係数の増加率というのは、現在の開発程度におきましてどの程度の洪水が流れるかということで、将来の開発予定でどこまで流れるということまでは私たちはやっておりません。いわゆる将来を見詰めてやっておりませんので、その点、ここにおきましては、どれだけ流量がふえるかということはちょっとわかりません。
○三谷委員 そこらは計算しませんと、洪水の水の遊水力というものははっきり出てこないのじゃないですか。 東大阪、柏原、羽曳野のA、B農地におきまして、今度どのくらいの遊水能力がなくなりますか。
○栂野説明員 その点、現在計算しておりません。
○三谷委員 そういうものは計算をしませんと、結局、被害を受けるのは地域の住民であって、宅地化を無計画に進めますと、こういう湿地帯におきましては、必ず水があふれてくるということはわかりきったことなんです。しかも、そこで、二十数年間にわたりまして寝屋川改修工事などをやりながら、いまだにこれは解決を見ていない。いまだにこれは洪水がふえてきておる。雨がそれほど多くない、それから河川の決壊があったわけではない、しかも、浸水がどんどんふえてくる。これは、宅地化の進行に伴って出てきておるわけです。 〔委員長退席、中村(弘)委員長代理着席〕 こういうところをどうするかという問題などをあらかじめ考えてこういう法案をつくってもらわぬと、何でもかんでも宅地化さえすればいいのだという考え方でいきますと、自治体がたまったものではない。損害の請求だとか、対策の費用だとか、とんでもない負担が起きてくる。 ここの大阪の農地の壊廃率はきわめて高いわけでありますけれども、この農地の壊廃率と比例をして、人口が急増してきている。たとえば、大阪の耕地面積は、三十五年で四万五千百ヘクタールあった。四十七年には二万五千百ヘクタールに減ってしまった。つまり、四四%の減少率。これに反して、人口は、三十五年に五百五十万であった。これが、四十七年には七百九十一万になった。人口の増加率も、これは四七%になっている。つまり、農地の壊廃率と人口の増加率というものが比例をしている。 今日、大阪で一番大きな課題というのは過密の問題です。人口の過度集中に伴う社会諸施策の行き詰まりというものが最大の悩みになっている。そうしますと、今度A、B農地をつぶして人口がふえてくる。どれくらいの人口がふえるというお考えなのか。それに対して一体どうするのか。たとえば、水不足の問題あるいは交通麻痺の問題、ごみ処理の問題、こういうものはすべていま一〇〇%行なっていない。この人口増をどれくらい見込んで、それに対する行政需要をどれくらい見込んで、それに対する対策はどのように考えておるのか、お尋ねしたい。
○佐々木政府委員 大阪府下における今回の措置の対象になります農地の面積は、約二千五百ヘクタール程度でございます。これらの農地のうち、さしあたりどの程度宅地化されるかということを推計することは困難でございますけれども、相当程度の宅地化が期待できるというふうに考えまして、たとえば、半分が住宅用地になるということを前提にいたしますと、これに対する収容人口というものは約二十万ないし二十五万程度と考えられるわけであります。A、B農地の宅地化の促進に伴う人口の増加というのは、たとえば、大規模な住宅団地の開発というもののように、特定の地域に集中的に一時に生ずるというものではないために、こうした農地の宅地化に伴って、関係地方団体が良好な市街地の形成を推進するためにどの程度の公共施設の整備が必要であるかということは、それぞれの地域の既存の公共施設の整備状況によって違いますので、一がいにどれだけという計算をすることは困難だろうと思いますが、かりに、集中的に人口急増の現象が生じた場合には、義務教育施設の新増設とか、あるいは幼稚園、保育所の新増設とか、あるいはごみ、し尿というものの処理施設の新増設が必要になってくるわけでございます。こうした財政需要の増加に対しましては、国におきましても、それぞれの市町村の実情に応じまして適切な財政措置を講じてまいる必要があると考えております。 なお、水需要の増加あるいは交通手段の確保につきましても、その地域のA、B農地の宅地化の促進に伴う人口増加の状況等に応じまして、それぞれの地方団体の今後の計画等ともにらみ合わせながら、各省庁とも、十分連絡をとり、必要な対策を講じてまいりたいというふうに考えております。
○三谷委員 そんな、いつでもどこでも通用するような答弁じゃだめですよ。これによりまして人口がふえることは明らかなんだ。そうしますと、人口の増加を前提とする宅地化を進めるならば、それに付随する地方行政の改革案などをあわせて出して、こういう場合においてはこうだというふうな対策を持つことが必要じゃないですか。 それから、いま財政需要の増加に伴って具体的な実情に応じるとかなんとかおっしゃいますけれども、いま、人口急増地域対策自体が不十分であって、人口急増地域におきましては自治体が赤字で悩んでおるという状態がすでに出ておるわけなんです。そこへ持ってきて、さらに人口の急増を政策的にはかっていく。しかも、具体的には何一つそれに対応する地方財政計画はない。ただ、適切に実情に応じてと、いつでもどこでも言われていることばを使っているだけなんです。そういう無責任な態度がありますか。もしも、これほどのことをやろうとするならば、人口の急増に伴って起きてくる社会生活上の行き詰まりや、地方行財政の需要増に対しては、こうだという対応的なものがあわせて出されなければだめじゃないですか。それが全然ないじゃないですか。昭和三十五年からの十年間に一万五千二百ヘクタールの農地が壊廃した。そして、二百三十万人大阪は人口がふえたのです。もっとも、二百三十万人といいましても、自然増と社会増がありますから、社会増だけ計算しますと、百三十三万なんだ。これだけ余分にふえたわけなんです。そうしますとそういう計算に基づいた策がなければだめじゃないですか。いま、あなたは、大阪が二千五百ヘクタールで二十万くらいと言っていましたけれども、そんなことではないですよ。住宅供給公社の方式でいきますと、一ヘクタールに二百六十六人収容しているからこの計算でいきますと、五十万以上になってくる。そういう計算が出てくるわけです。その人口増加に対する対策はどうするかというのです。 それから、時間がないからついでに聞きますけれども、水はどうするかというのです。水は、少しぐらい自治省が予算を回したくらいじゃ解決しませんよ。今日におきまして、大阪府は、河川維持用水を二十秒トン盗んでいる。それを盗まなければやっていけない。今日においてそうなんです。そうしますと、今後人口増を見込みまして、八百二十万から八百五十万の人口に給水するとしますと、日常、七十万トンから八十万トンの水がどうしても足りない。琵琶湖の水位を低下させて三十二秒トン取る計画になっておるけれども、それを加えましても、いま言ったトン数が足りないわけです。これは一体どうするつもりですか。
○鎌田政府委員 人口急増問題との関連におきまして、これをどういうふうにして措置してまいるかということにつきましては、A、B農地におきます市街地の形成ということがどういう形で行なわれるのか。一団地にかたまって行なわれるということになりますと、御案内のとおり、一世帯ふえるたびに百四十万、生活関連施設についての公共投資が必要だ、その中で地方負担が五十万必要になる、こういう試算があるわけでございます。そういうものを基礎にいたしまして、いわゆる大規模団地におきまする人口急増というものに対する対策といたしましては、少なくとも、義務教育施設に対します国庫負担率を三分の二に引き上げる、あるいは、また用地費に対します国庫補助の範囲を拡大してまいる、あるいは、学校建設に対します起債の元利償還というものを交付税で見てまいる、こういう一連の措置を講じまして、私ども、率直に申しまして、これで十分とは思いませんけれども、人口急増市町村の要望にはかなりの程度におこたえをしておる。こういうふうに考えておる次第でございます。 それから、水の問題でございますが、水につきましては、御案内の府営水道の六期拡張工事、これが五十年度まででございます。大阪市の九期拡張工事が五十四年度まででございます。これによりまして、五十年度までに増加する施設能力は、一日当たり四十六万七千トンの水がふえてまいる。そこで、現在大阪府におきます給水人口、これの消費増を見込みましてもなお、ただいまの六拡あるいは九拡というものが完成をいたしますれば、当面、大阪府下の水需要はただいま税務局長のほうからも答弁がありましたが、二十三万人増加するとしますと、一日当たり六百六十六リットル消費するといたしまして十五万トン、これは十分にまかなえる。こういう計算をいたしておるわけでございます。 また、足の問題でございますが、足の問題につきましても、私どものほうで調べましたところでは、過去におきます大阪府下の通勤人口の増加というものをにらみ合わせまして、ただいま都市交通審議会で、六十年を目途といたしました大阪府下の交通対策を策定しておられるわけでございますが、これが完成をするということになりますと、足の需要総量としては確保できる。ただ、あくまでも、この問題は、それぞれの地域にいわば散在的に発生をする人口増加ということになってまいりますので、それが人口急増の形であらわれてまいりますれば、その方面で私どもとしては措置をしてまいる、個々の散発的なものにつきましては、その地域に対しまして、交付税あるいは起債といったもので十分の措置を講じてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○三谷委員 財政局長が水のことなんかよく御承知ですな。それは少し計算が違いはしませんか。いまお答えになりましたけれども、大団地も小団地もないのだ。要するに、大阪府下の人口がふえてくるという計算をしているわけだ。それがどういう形で、集団化するかどうかということは別問題です。しかし、このA農地というものはある程度ずっと接続した地域になっておりますから、その地域にあなた方の特に奨励されている四階建てのマンションなど建てれば、急増するのは当然の話だ。 そこで、水の問題などにつきまして六拡の問題までお出しになっていますけれども、いま、水の問題がどうなっているか。水が足りなくて困るといういまの状態から見ますと、昭和五十年までに新しく開発するのが六十二秒トン、これがどうしても必要になってくる。琵琶湖の開発で出ますのが三十二秒トン、日吉ダムとか、一庫ダムとか、小さいのが幾らかありますけれども、それにしましても、水が足りない。それだから、水道の拡張計画というものは進んでおりますけれども、その水をどうするかという問題は解決できない悩みになってきている。そういう問題も当然考えていかないといけません。そして、費用の問題も考えなくちゃいけません。そういう問題などにつきまして、あなた方は少しも考えずに、宅地並み課税をお出しになってきている。いろいろな面に計数を出して、これに対してはこういう方策、これに対してはこういう対策という、そういう対応策も含めて出してくるということができていないわけです。それを出さなければ、そのつどそのつど実情に合わして善処しますなんということを言ったって、これはどろなわ式になってしまう。そういうやり方じゃだめですよ。しかも、いま水の問題などは全然解決してやしません。そういう状態の中でなぜ宅地化を急がなければならぬのかということです。しかも、大阪というのは、これ以上人口がふえては困るという状態になっているんでしょう。その困るところに住宅をふやして、人口の過密をはかろうとするのは、一体どういうわけですか。
○内田委員 私は水の専門家でもありませんし……。
○三谷委員 先生はたいへん博学で、いろいろな知識があって、たくさんお答えになるものですから、時間を食いまして——簡単にやってもらったらけっこうです。
○内田委員 私は、水の専門家でも、また、緑地の専門家でもございませんが、おっしゃるとおり、家さえ建てればいいとは思いません。水の問題、学校の問題あるいは公園緑地その他の施設の問題を総合的に解決しなければ、いまの大都市の状況には対応できないと思うものでございますが、しかし、大都市の住宅不足であります現状にかんがみますと、その一環として、いまの特定市街化区域におけるA農地ぐらいについては、まずことしから宅地化の方向を進めたいということが修正者の意向でございます。 たまたまここに数字がございますが、これは、実は、共産党の林君から御要求があった数字でございますが、たとえば、いまお話が出ました寝屋川市について申しますと、寝屋川市におけるA農地、B農地、C農地の……。
○三谷委員 先生、それは持っております。もうけっこうです。
○内田委員 A農地は非常に少ないものですから、一般論としてはお説のとおりでありますが、私どもの修正案に関する限りは、今後の参考にさしていただきますけれども、まあ、この程度のことは、共産党の皆さま方にも御賛成をいただきたい、こういうことで出してございます。
○三谷委員 どうも、まともにお答えになっていないので困るんです。まともに答えていないというのは、答えられないというのが実際だろうと思うのですよ。そういうずさんな計画に立って宅地並み課税をお出しになってきているのは歴然としている。大阪の農業の実態をご承知になっているかどうか。農林省も来ておるでしょうけれども、大阪というのは大都市圏だから農業などは取るに足りない付随物だと思ったらあきまへん。大阪におきましては、農地面積や農業の就業者数は、確かに東京に次いで少ない。しかし、農業の粗生産額は京都や奈良より大きいですよ。滋賀県と比べてやや劣る水準ですよ。ですから、いま七百九十万の府民がおりますけれども、蔬菜の全消費量の三〇%を自給しているのです。果実の二二%を自給している。牛乳の四五%を自給している。鶏卵は三六%自給しております。こういう大都市の近郊農村としてきわめて重要な役割りを果たしている。その上、農林省の四十五年の所得統計によりますと、面積当たりの農業生産所得は、神奈川県に次いで日本で二番目でしょう。農業の専従者一人当たりの生産農業所得は日本一という結果が出ております。つまり、大阪の農業というものはきわめて重要な意義と役割りを持っているということは、このことが証明している。したがって、大阪の農業と農民が、大阪府民生活に重要な貢献をしておるということは明確なわけです。これを失いますことは、七百九十万府民にとりましても、また、六万の農民にとりましても、これは重要な損失なんです。昨年大阪で、新評価額に対する審査申請が五万一千二百五十一件出ている。このことを見てもわかるのです。要するに、大阪の農民というのは、現実に農業生産に従っておって、重要な社会的な生産の責めを果たしているということなんです。はっきりとこの数字が示している。この農業生産の自由と権利を三大都市圏の農民からだけ奪う権利が一体政府にあるのですか。すべての国民が法のもとに平等であって、これは憲法ではっきりしている。経済的、社会的な関係において差別されないとなっている。たまたま三大都市圏において農業に従事していたというだけで、租税による不平等な処置によりまして、善良な生産者の自由と権利が奪われる。こういう権利がだれびとに認められておるのでしょうか。
○内田委員 それはどうも、私からお答えせざるを得ないわけでありますが、おっしゃることはわかりますけれども、いま、市街化農地内におけるA農地、B農地というものは、地価も非常に高く、また、既成市街地に全く膚接しておる地域でございまして、農業の意義を軽んずるわけではございませんけれども、より多くの住宅供給の必要性というものが、こういう地域においては緊急の課題となっておることも、今日の社会的な事実でございます。そういうところに着目いたしますと、農業は農業として、これの対策を十分講じなければならない地域もございましょうけれども、ここで取り上げましたA農地、また、来年からのB農地につきましては、いま申し上げましたような見地から、宅地化、住宅化という施策を進めていくことが、その地域に所在する土地の意義から申しましても適切ではないかというところに私どもは着目をいたしたわけであります。これはいろいろな考えはございましょうけれども……。
○三谷委員 わかりました。その着目が間違っている。実態が農地であれば農地なんですよ。みなすという、つまり事実関係をゆがめてみなすというふうなことがだれびとによってできるのですか。課税なんというものを、みなして課税をするなんということは許されますか。農地は農地であり、宅地は宅地なんです。農地に対しては農地の課税をする、宅地に対しては宅地の課税をする、それを、事実関係をゆがめてみなすなんて、そういう無法な権力行使ができるわけですか。そんなことは許されませんぞ。 それから、明らかに実態を無視した強権行為をおとりになろうとしている。あなたがおっしゃいますように、この地域で宅地が必要であれば、それは、奨励策をもって農民に自発的に土地を手放さしめる、この処置こそだけが許された処置です。それを、税金を利用して、課税という手段を利用して、実際に農地を耕作して、大阪府の重要な蔬菜生産源になっている農民からかってに土地を取り上げる、こんなことは許されません。何か、法制局がどうとかこうとか言うておりましたけれども、法制局がどういう御都合主義的な解釈をしようとしまいと、日本人の常識として、そんなことは認められぬことだ。こういうことをなぜおやりになるのか。別個の奨励策をおとりになったらどうです。奨励的な方策によりまして、みずから農民がたんぼを手放すようにしていく、これこそが政府のとり得るただ一つの処置ですよ。その点の見解はどうなんです。
○内田委員 私は、法律の専門家としてお答え申し上げるわけではございませんが、いま御意見がございました、宅地にみなして課税するということは、今回、私どもの修正案、また修正案のもとになっております昭和四十六年の地方税法の改正におきましても、A農地、B農地あるいはC農地などにつきまして、これを宅地とみなして課税をするという仕組みには法律はなっておらないはずでございます。ただ、俗にわかりやすいために宅地並みというようなことばを使われておるようでございますけれども、これは釈迦に説法でございますけれども、農地につきましては、昭和三十七年の固定資産税が農地としてそのまま据え置かれているという特別措置をとっておるのを、市街化区域内における——今回の場合で言うと、A農地、B農地については、特別の農地に対する措置を、姿を変えさせていく、市街化における、そこに適するように変えさせていくということでありまして、決して、これを法律上宅地とみなすという趣旨ではございません。 それから、助成のことにつきましては、まことにごもっともで、私ども自民党でも、同じ考え方のもとに、私どもが政府を督励いたしまして、当委員会に今回の宅地化の助成に関する特別措置法というものを出しまして、農家の方々から土地を取り上げるよりも、農家の方自身が、みずから貸し家なりあるいは分譲住宅などを建てやすいように、税の面でも、あるいは金融その他の面でも、おっしゃるとおりの助成をあめとして、法律案を別個に出しておりますことも御承知のとおりでございます。
○三谷委員 いわゆるあめ法案が出ているのは知っております。あめ法案というのが出ておりますが、しかし、それだったら、税金で土地を奪うというようなことはおやめになったらどうです。あめで解決したらどうですか。税金で土地を奪うなんてことは許されぬことです。これは土地の強制収用にひとしいんだ。そういうことはできません。してはならぬことです。いま、宅地並み課税がどうとかこうとかおっしゃっていましたけれども、俗にそういうことです。また、三大都市圏だけやるわけなんですから、全部の農地にどうするこうするということではないでしょう。 〔中村(弘)委員長代理退席、委員長着席〕 そういう差別が生まれてきている。同じ農民でありまして、たまたま三大都市圏の中で農業をしておったから土地を奪われ、そうでない地域からは土地を奪われない。こういう不平等な税制なんというものは許されません。あっちゃならぬことです。 それから、ついでにお尋ねいたしますけれども、それほど土地が必要であるならば、大資本の買い占めた土地はどれくらいになっておりますか。大阪でも、A、B農地の倍以上の土地が買い占められておりますよ。五千ヘクタールの土地が買い占められている。首都圏におきましてもそうでしょう。ここでも一万ヘクタールをこえる土地が買い占められている。現実に百姓をしている農民からは強制的に土地を取り上げようという。土地を買い占めている大企業、商社は一体どうするのですか。これはこのままほっておくのですか。それも不合理じゃありませんか。
○江崎国務大臣 ちょっと、私、国家公安委員会の会合に出ておりまして失礼いたしました。 いまの大阪周辺の買い占めの土地ですか、これは、わかればあとから政府委員が御報告申し上げます。 それから、三圏の農家から土地を奪うなんというのは、これはとんでもない表現でありまして、私どもは、土地を奪うなんてことは考えておりません。税制面においては公平を期していく。これがまず一つ。 それから、一番宅地の不足しておる三大都市圏の市において、A農地、B農地も、これは市街化区域の中のわずかな地積です。その地積に農地を持っておる人が、そこで農作物をつくるよりも、もっとメリットのある、いわゆる賃貸住宅をつくっていただこう、そして、時代の要請にもこたえていただこうというので、いろいろな融資、税制その他等を通じて、いわば、同じ土地の利用という面では職業転換をお願いしよう、同時に、土地の効率が上がるようにしていこう、これが今度のいわゆる土地対策なんでありますから、農家を追い出すとか奪うなどということはございませんので、どうぞひとつ御了解を願いたいと思います。
○三谷委員 くしくもあなたは答弁の中で、宅地並み課税の本質を指摘なさいました。要するに、職業転換をお願いしようというのですね。職業選択の自由というのは憲法で保障されました基本的な人権なんでしょう。その職業の転換をお願いする。お願いといえば、これはたいへん聞こえがよろしい。さっき私が指摘しましたように、奨励的な法案によりまして農地を手放してもらうというのであれば、これはお願いといって差しつかえがない。ところが、そうじゃないでしょう。税金で農業ができないようにしてしまう。これはできっこないのだ。だから、あなたは、土地を奪うなんということはとんでもないとたいへんいきまかれましたけれども、客観的には土地を奪うことになるし、奪うことを目的にして宅地化を主張しているのでしょうね。明らかに奪うことを、そのあなたの修辞が示しておるじゃないですか。ことばの上では、奪うものじゃないとおっしゃる。しかし、宅地化が目的だ。つまり、農地を宅地にすることが目的なんだ。農民からそれで農地を奪うことなんですね。そうして、職業の転換をお願いするとおっしゃっている。これは職業の選択権に対する侵害じゃないですか。私権に対する重大な侵害じゃないですか。だから、こういう課税はやめて、奨励的な法律などをおつくりになって、みずから農民が進んで土地を提供するように、そういう指導的な方策をとるのが政府の責任だと言っている。それ以上は越権になってしまう。それこそ、全体主義というのだ。
○江崎国務大臣 これは誤解でして、私は、お願いするとあくまで申し上げておるのであって、職業転換を位置づける、縛りつける、強制する、そういうものは法案には何ものもないわけでございます。しかも、これは、市街化区域のわずかに六%の地域なんです。それじゃ、いまの勤労者とか住宅のない人を、黙って腕をこまねいて捨てておいたら、一体どういうことになるのか。だから、今日この場面としては、やはり、できる限り御協力をいただいて、そうして双方がうまくいく道、これが民主政治の理想だと思います。そういう意味で、農家にとっても、また、住宅の要るような方にとっても、双方が満足すべき状況にいけるようにというので苦心をしておるのですから、おしかりの意味はわからぬわけでもありませんが、これはひとつ御協力をしていただいて、こういう地域にほんとうに勤労者の住宅が建つように、もう少し御協力を願いたいと思うわけでございます。
○三谷委員 あなたは、これは奪うものじゃない、そんな法律上の規定はこれにはないとおっしゃっている。確かにそのとおりなんです。文章としては、ない。しかし、事実関係はどうなるかというと、事実関係は、これじゃとても百姓をやっていけませんよ。百姓をやれば、年々ばく大な税金をかけていく。そんなことで、百姓なんてできっこない。そうしますと、結局、これは土地を手放してしまうから、職業の転換をお願いすることになってしまう。そんなこと自体が問題だと言っているのですよ。 いま、あなたは、それじゃ住宅に困っている人をほっておくのかとおっしゃっている。住宅の困窮者は確かに存在するわけだから、その場合には、土地があるでしょうと言っている。土地投機をして、擬装農地にしている土地だとか、あるいは、都市地主が握っている土地だとか、これは存在している。しかも、A、B農地の倍以上の面積が確かにあるわけです。農民には職業の転換をお願いするけれども、土地の買い占めをしている大資本の投機に対しては何もお願いしないのですか。そういう片手落ちなことをおやりになるから、問題になってくる。
○江崎国務大臣 これも誤解があると思うのです。これは、今度の土地政策全般をお考えいただけばわかりますように、いわゆる土地を投機の対象にしておるものに対しては、土地の特別保有税をかけるし、また、御承知のように、取得税は今後の問題でありますが、これを投機の対象として、値上がりによって売り払うというようなことにすれば、従来の税金になお重課して、二〇%の特別所得税をこれにかける。会社が赤字であっても、それは分離して課税をする。こういった総合的土地対策において、土地を投機の対象にしないということで改めておるわけでありますから、これらが住宅なり何なりに向けられる日もそんなに遠くないというふうに私は期待をするわけですが、これは、庶民が期待するところの低家賃というわけにはまいりますまい。低分譲というわけにもまいらない場面もあろうかと思います。そこで、今度、土地を持っておられる方に——ひとつ、レンタル方式の形で農協が賃貸住宅をつくるとか、あるいは地上権、底地権などを持って、そうして賃貸住宅に踏み切っていただけるよう、あらゆる方途をとろう、こういうわけでありますから、これはひとつ今後の推移を見守っていただくことにして、御了解を賜わりたいと思います。
○三谷委員 いま、土地保有税だとか、土地取得税の問題を指摘されておりますけれども、土地投機をしている人を対象にする税額としましては、これは取るに足らぬものなんです。投機というものは、わずかばかしの利益で満足するものじゃないのです。これは、いまの土地の売買の実態を見ればよくわかる。だから投機を対象にした場合には、このこと自体がたいした意義を持つものじゃない。したがって、もう少し適切な手があるわけなんです。農民に対してこれほど強権的な措置をとるのであるならば、土地投機をやっている業者に対する措置としても、もっと強い措置があり得るわけです。たとえば、これは、地方自治体などに適正な価格で放出さすべきだ。そういう措置をとっても差しつかえがない。そうしますと、あなた方は自由主義経済だとおっしゃるが、自由主義経済なら、農民が農業をやるのも自由主義経済なんだ。それができなくなる。そうすれば、一体土地投機のほうはどうなる。そういう面からいきますと、あなた方のお答えになっておりますことは、どうも首尾一貫を欠いている。論理を欠いている。この近郊農業への保護政策こそ強化をしなくちゃいけません。平時におきましても、災害時におきましても、地元消費者への新鮮で安い野菜の供給体制、これは強化しなくちゃいけません。ところが、近郊の農村を破壊する。農民と消費者を直結する体制、これは物価対策からしても必要なんです。物価を一方ではやいやい言っている。ところが、こういう場合におきましては、農民と消費者の直結体制は破壊をしていく。こういう態度になってきている。あまりにも出たとこ勝負で、ものごとの観点が一貫していない。ここに問題がある。
○江崎国務大臣 これも私、ずいぶん誤解だと思いますよ。首都圏、近畿圏、中部圏で、いま、固定資産税を宅地並みにしていこうという対象の農地というのは、わずかに一万七千ヘクタール。C農地は五十年までに対策を考えることにしておりますが、このC農地は、なんと約五倍程度になる。九万一千五百九十七ヘクタールもあるわけなんです。そのほかに、市街化農地以外の調整地域の農地というものがうんとあるわけですね。ですから、大都市に野菜を供給する、いま御指摘のようなシステムは、もうすでに、大都市周辺では計画生産がなされておるわけでありまするが、十分充足するに足るだけの地積はあるわけなんです。ですから、いま私どもが特に要請しようとしておるのは、どう見ても、そこらは農耕の適地ではない。むしろ、時代の要請に従い、都市行政の状況から言っても、これは税を公平に負担していただき、そこで野菜をつくるよりも、やはり家をつくっていただき、賃貸住宅をつくっていただくことのほうがはるかに農家自体にとっても効率的である。農家のしあわせにもなるということでこの措置を御審議いただこうとしているわけでありまするから、極端に悪い面悪い面というふうに申しますと、世の中何でも悪くなってしまうわけでありまして、どちらがより多く時代の要請に沿うかという点を御判断願いたいものだ、こう考えるわけであります。
○三谷委員 そういう俗論でごまかしちゃだめですよ。農家自体がしあわせだとおっしゃるが、そのしあわせを農民に理解さしたらどうなんです。農民が理解すれば、しあわせの道を選ぶでしょう。理解しないままで、税金でそれをやろうとするから問題だと言っているのだ。だから、面積の問題を言っているのじゃないのですよ。これは、税の公平の問題もある。そういう面からもこれは問題があるわけなんです。ですから、あなたが、農民にほんとうにそれがしあわせであると理解さす確信がおありであるならば、こういう強制的な措置でなしに、奨励的な措置を考えていくのが当然でしょう。よしんば、本人がしあわせであると思っていなかったらどうなるのですか。あなたはしあわせであると思っていらっしゃる。農民はしあわせではないと思っている。その場合は、あなたの主観でものをきめていくのですか。そうじゃないでしょう。それは、当事者である農民自身が納得しなくちゃだめなんでしょう。あなたが何ぼしあわせであるとお考えになったって、農民がそうでないと思えば、あなたの主観で農民にそれを強制する権利はあなたにはおありでないということなんです。このことをさっきから言っているわけなんです。 そこで、税の公平とかなんとか盛んにおっしゃっているが、税の公平という問題からいきますと、ほかにもいろいろな問題がありますよ。たとえば、固定資産税の実態は、一体どうなっていますか。たとえば、ゴルフ場の税金ですね。これと宅地並み課税、どっちが税金は高うなりますか。それから、たとえば鉄道軌道の敷地の税金と、宅地並み課税をやった場合は、どっちが高うなるのですか。そこら辺に公平性がありますか。
○佐々木政府委員 ゴルフ場の所在地によって評価が違っておりますけれども、まあ、新設のものは別といたしまして、従来からありますゴルフ場は、その周辺地域の評価額と合わしておるわけであります。したがいまして、周辺が完全に宅地化されている地域におけるゴルフ場の評価額は、その周辺の宅地と評価を合わしておりますので、現在の市街化区域農地の評価額よりは、同じ地域にあるゴルフ場のほうがやや高くなっているというのが現状でございます。 それから、鉄道の軌道用地の評価につきましては、現在、その用地の形態という点からいたしまして、付近の住宅用地の評価額の二分の一にするという措置がとられております。この二分の一の措置は、いわば、今回の住宅用地の課税標準の特例をいたしますと、大体それに見合う数字になるわけでございます。したがいまして、市街化農地の課税標準というものと大体見合う数字になるだろうと思います。
○三谷委員 市街化農地の課税標準額は、大阪の例で見ますと、坪当たり六千二百円ですよ。課税標準額が坪当たり六千二百円。その二分の一を今度課税標準額にしようというわけなんでしょう。そうしますと、三千百円になりますな。ゴルフ場は、大阪府下を平均しますと、坪当たり二千八百少しです。鉄軌道は二千六百円。こういう状態になってきている。ゴルフ場などが農地より税金が安いとか、あるいは鉄軌道敷地が、こういう収益財産が農地より——農地も収益財産ですけれども、実際の収支に見合った税金という観点からしますと、二千六百円。これも不公平ではないでしょうか。
○佐々木政府委員 ゴルフ場につきましては、市街化区域内にありますゴルフ場はきわめて例外的であろうと思います。大体が、市街化調整区域にあるゴルフ場が多いだろうというふうに考えております。したがいまして、その評価額は、そうした付近の土地との評価のバランスをとりながら評価を進めておりますので、大体、この調整区域にあるゴルフ場が多いために、評価額としましては、全体的には低い評価水準であろうというふうに考えておるわけでございます。 それから、軌道用地はあのとおりの形態でございまして、非常に細長い用地で、いわば、これを処分した場合におきましても、その利用の態様が制限されてくるというようなことから、その評価につきましては、そうした土地の形態に応じまして、いわば、評価の特例措置が設けられておるわけでございます。
○三谷委員 これは、形態よりも実効で考えていくべきものです。それから、ゴルフの話ですけれども、農地を宅地並みの課税をして宅地にしたいと言っている。ゴルフ場はどうなんですか。これを適切な課税をして宅地にするということのほうが、社会的に言ってはるかに意義があるのじゃないの。
○江崎国務大臣 これは政治的な意味も含みますから、私からお答えいたしますが、すでに住宅地域に隣接するゴルフ場等については、当然今度の宅地並み課税がかけられていくということで、もう、先頃来見直しの作業に入っております。 それから御承知のように、今度はゴルフ場にも特別土地保有税がかかります。ですから、ゴルフ場といえども決して見過ごしてはおりませんので、特に、宅地として転用可能なところにおいてはやはり宅地にしていく。そんなことがかえって何か、ゴルフ場の会員権が上がるとか、いろいろなことにもなっておるようでありまするが、いずれにいたしましても、そういう見直しを厳重にいたしておる状況でございます。
○三谷委員 時間が来たようですから、もう一つだけお尋ねしておきますが、あなたは、この宅地並み課題と対応するこのあめ法案によりまして、この住宅の問題が大幅に解決するかのようにおっしゃっておりますが、これはだめですぜ。その土地は、サラリーマンや労働者が買う条件はない。それがあり得るとお考えですか。大阪あたりで坪二十五万以下で手に入りますか。そういうところでサラリーマンや労働者に宅地の供給をするのだなんということを言ったって、一体、どのサラリーマンが買うのですか。できっこないですよ。 もう一つは、結局、あなた方が保護政策によりましてやろうとしておるのは、中高層住宅に限定されているわけです。四階以上の中高層住宅、これを建てる能力のあるのは、それだけの資本のある業者で、一体、サラリーマンや農民が簡単にできますか。できっこないですよ。結局、あなた方の今度の農地の宅地並み課税というのは、実際には労働者や農民に宅地を提供するものじゃない。これは、結局、民間デベロッパーに対して宅地を供給して、そして高いマンションをつくっていく。いま、労働者やサラリーマンが求めていますのは、安い家賃の住宅なんです。高い家賃の住宅、これはいまでも過剰ですよ。大阪でも、この前売り出しました供給公社の住宅でしたか、家賃が高いものですから希望者がない。全然これはなかった。だから、安い住宅を求めている。ところが、いまのあなた方のこのお考えで、そういう安い住宅がはたしてできるのか。できるわけがない。そうして、もう一つ、さっき言いました人口過密です。大阪はそれでなくても困っている。ますます人口の過密をはかっていく。都市の社会生活をますます行き詰まらしてしまう。そして、近郊農業をつぶして、近くで鮮度の新しい野菜をなくしてしまう。そういう結果になってしまう。しかも、これに伴う膨大な行政需要。水にしたってそうです。解決の当てがない。交通の渋滞にしてもそうです。これもますますひどくなる。ますます住みにくい社会をつくろうとしている。これがあなた方の今度の宅地並み課税だ。これははっきりしている。いろいろ初めからお答えがありましたけれども、なるほどなと思うお答えは一つもない。全部牽強付会の議論をなさっている。いや数が少ない——数が少ないといっても、大阪の周辺におったからといって、そういう税金に差別があっていいものじゃない。こんなことは許されぬことですよ。平等でなくちゃいけません。たまたま三大都市の域内におきまして農業に従っておったからといって、とんでもない税金がかかってくる。こんなことであっていいものじゃないですよ。これは、あなた方の越権の行為です。そして、職業の転換をお願いするとか、こんなことをおっしゃっている。要するに、職業の自由を奪うということをそういう修辞で表現されているだけのことです。これが今度の宅地並み課税だということが、その質疑を通じて非常に明らかになってまいりました。しかし、時間だそうですから、これはここでおいておきます。機会があればまた続けて聞かしてもらいます。 時間だそうですから、いまのところ、これで終わります。
○上村委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 私は、今回の問題につきまして、いろいろと先に資料要求をいたしましたので、それに基づいていろいろと御質問させていただきます。まず、最初に、農地の宅地並み課税ということについて、農業の基本的な問題をお尋ねしていきたいと思うのですが、特に、市街化農地の宅地並み課税について、一体各省庁はどのように理解しているのかをまずお聞きしたいわけですが、農林省にお尋ねいたします。 農林省は、農地法上の農地、法第二条の「耕作の目的に供される土地」のほかに、何か特別のカテゴリーというものを含めているのかどうか、この点についてまずお尋ねいたします。
○関谷説明員 ただいまお尋ねの御趣旨でございますが、農地法におきましては、農地は「耕作の目的に供される土地」ということで定義されておりまして、具体的には、登記簿用の地目等で申しますと、田と畑、これが農地に該当するわけであります。
○小川(新)委員 そうすると、農地というのは、あくまでも農地という問題だけにあなたのほうでは見ているのですか。
○関谷説明員 地方税上の扱いにつきましては自治省のほうからお答えがあるかと思いますが、私どもの解釈としましては、農地と申しますと田と畑、こういうことになるわけでございます。
○小川(新)委員 特別に何かほかにはもうないわけですね。それだけですね。
○関谷説明員 さようでございます。
○小川(新)委員 それでは、建設省にお尋ねいたします。 都市計画法上の「都市計画区域」は、法第五条、「定義」の第四条には何も示されておりませんが、この問題についてはどのように理解したらいいのですか。
○吉田説明員 ちょっと担当の局が参っておりませんのであれでございますが、都市計画区域につきましては、定義といたしましては、内容は第五条に書いてあるとおりでございまして、これは都市計画区域の指定の手続について書いてございまして、都市計画区域とは何かということは法律上で定義づけてはおりません。ただ、実態といたしまして、都市計画区域に指定しておりますのは、都市として計画的に整備する広がりという場、そういうものというふうに私は解しております。
○小川(新)委員 第四条は。
○吉田説明員 四条の「都市計画区域」の定義でございますね。これは、五条の手続によって指定される区域であるということをこの法律上の「都市計画区域」ということばで示したという定義にとどまっておるわけであります。
○小川(新)委員 それでは、自治省に今度はお尋ねいたしますけれども、地方税法で、土地について、法第七十三条に不動産取得税の、及び法第三百四十一条に固定資産税の「用語の意義」はありますが、これは「田、畑、宅地、塩田、」等々と示されております。この場合の農地の「宅地並み」ということは、農地としての評価なのか。近傍宅地より造成費分だけ低いということは、どちらのベースとしてこれを立て分けたものなんですか。
○佐々木政府委員 地方税法上土地の種類を分けておりますのは、現在の土地登記簿の地目の分類に従ったものでございます。市街化区域内の農地は、地方税法上の土地の分類におきましても農地でございます。田畑であります。ただ、現実の評価の上について、市街化区域の農地というものと、その他農地法の制約を受けている一般の農地との間においては、評価上の取り扱いは異にいたしております。
○小川(新)委員 大臣、ただいまいろいろと各省から聞いたわけですけれども、市街化区域、要するに都市計画法上の市街化区域の線引きができた。これはある面から考えますと、憲法の二十九条の私権の制限にもなるわけですね。調整区域と市街化区域とを分けた場合には、当然、ここには市街化区域としての特典というものがあるから、あなた方のほうでは特別な地域として見てきたわけなんですけれども、いま各省庁から聞いたところによりますと、それはもうあくまでも定義上には変化がない。評価上において変化があるが、定義においてはない。そして、たとえば調整区域の農地、市街化区域の農地、いずれも農地としての定義には変わりがないわけですね。田畑として、作物をつくっているという農地としては変わらないけれども、その評価において違ってきた。それは、何でその評価が違ってきたかということが問題になるわけです。 私はここであらためてお尋ねをするのですけれども、市街化区域の農地と、それから調整区域の農地、または無指定地域の農地等、農地の定義が同じであっても、いろいろと評価のしかたが違ってくるのでありますけれども、これはどのように理解したらいいのですか。たとえば、市街化調整区域には農地法が適用されている。こちらは、市街化区域のほうはただ届け出だけでいいんだ。そういうことのみで農地というものの定義というものが変わっていいものかどうか、この点はどうなんですか。
○江崎国務大臣 非常に重要な御指摘だと思います。これは、都市計画を施行するときに、市街化区域に該当するところは、向こう約十年程度のうちに市街化するであろうと目されるところを中心にして市街化区域の線引きがなされたことは御承知のとおりなんです。そこで、農地には変わりはありませんが、これは国会において、四十六年度に、固定資産税の問題として、かねて、この農地の固定資産税が宅地に比していかにも安きに失したということで、資産の価額を課税標準として課税するという固定資産税の原則、本質にかんがみまして、市街化区域の農地については、これに類似しておる宅地と同じように税をかけるべきであるという四十六年度制定の法律ができたわけであります。ところが、それには不備があるということで、昨年、一年間暫定措置で凍結をした。その後、私ども政府においても、もう時間の関係もありますから詳細な話はいたしませんが、研究会にゆだねて、この税の公平負担の方法をどういうふうにしたらいいかという結論を求めた。で、これには回答があった。しかし、なかなかそれを政府案とするに至らず、昨年の経緯にかんがみて、各党間で話し合いをしようということで今日に至ったことは御承知のとおりでありますが、いま御質問のポイントは、要するに、四十六年法制定のときに、市街化区域の農地については固定資産税の見直しをしようということで、法が制定された時点から変わってまいったというふうにお答えすることが正確だと思います。
○小川(新)委員 私がお尋ねしているのは、市街化区域の中の土地の評価の点についてでございますが、大臣のお考えはちょっと荒っぽいんじゃないかと思うのです。市街化区域の中だけだから、十年間で市街化されるんだから、市街化としての評価を得るんだという考え方は私は納得できないのですが、これは、前に私が資料要求いたしました「市街化区域内の農地の固定資産税に関する研究会について」というのがありますので、全部これでやってまいります。よろしいですね。 この中の五七ページに、「昭和四十三年四月三日(衆議院・建設委員会)」として、社会党の下平正一委員に対する保利建設大臣の答弁が出ておりますが、大臣のいまの評価の点について、違うところを私は指摘していきます。「その当該地が」——「当該地」というのは市街化区域ですね。その市街化区域の農地の「当該地が都市機能を果たし得るような関連公共施設等が整備されたときは、その受益地帯として、しかも当然それは宅地としてその関連公共施設は行なうわけでございますから、そういう段階になれば、これはやはり宅地の扱いをするというのがほんとうじゃないか、こういうふうに考えます。」と保利建設大臣は言っているわけですね。要するに、市街区域だ。そこをA、B、Cの農地に分けた。じゃ、A、B農地というのは完全に——ここで言っているような、「その当該地が都市機能を果たし得るような関連公共施設等」というのは何か。この問題で私どもが与野党の理事懇で詰めてきたのは、こう言えばもうわかると思うのですが、下水道の問題だとか、電気の問題だとかいや何だとか、いろいろな関連性がある。何で今回急速に田中総理のこの考えが変わっちゃったのか、また、それを自治大臣は受けようとしていらっしゃるのか。これは内田先生、ちょっと御答弁いただきたいのですが——そんなところにいては困るのです。大事なところなんです。どうしてこういうふうに関連公共施設のところが大幅になっていったかというところが、お考えがいつから変わられたのか、これはどういうわけなのか、まず、これをちょっと聞きたい。
○内田委員 それは、昭和四十六年に、当委員会におきまして地方税法の一部を改正する法律が論議せられましたときに、すでに変わっておりました。しかし、今度の修正案におきましては、四十六年にそういうふうに変わってきておって、三大都市圏のみならず、日本全国の線引きの行なわれている都市計画地域の市街化区域内農地の全部に対して四十六年の法律を生かしていることは、今日の事態に照らして必ずしも適当でないと私は考えまして——もっと簡単に言いますと、四十六年の法律がそのまま歩き出してしまうようなことは、私は、国会議員の一人としても、適当でないと考えまして、三大都市圏の特定市街化区域内の、本年はA農地だけ、来年からB農地、C農地については三年後に考え直す、三年後まではそのままにしておく、こういうことで政治的の修正案を出した、こういうわけでございます。
○小川(新)委員 これは大臣にお尋ねするのだが、内田先生のお話しはちょっと私よく理解できないのですが、ここは、四十三年の、建設大臣が言っている大事なところなんです。これは、われわれがいろいろな研究の中からひっぱり出してきた問題なのであって、これは市街化に関する問題として、建設省にもちょっと聞いておいてもらいたいのですが、建設省も、この問題については、はっきりとパンフレットの中で言っておりますね。これは建設省さんがお出しになった「新しい都市計画」という中にありますね。このパンフレットの中には、ちゃんとこれは言っているんですね。固定資産税、相続税のことについてはどういうわけかと、ちゃんとこういう前提条件があって言っていらしゃる。大臣、この問題はどう理解したらいいのでしょうか。もう一ぺんこの問題について……。
○江崎国務大臣 ちょっと政府委員から……。
○佐々木政府委員 この保利建設大臣の答弁の内容から見ますと、評価の問題と課税の税負担の問題とが、どうも一諸になって答弁されているような感じでありますけれども、この宅地の扱いというのは、やはり税負担という面での答弁ではなかろうかという感じがするわけであります。すでに、都市計画法の改正によって農地法の規定が事実上適用されなくなるという時点においては、その農地については、その利用の方法は全く自由になったわけであります。そういう状況をとらえて評価をしていくということは当然であろうというふうに私どもは考えるわけです。 ただ、その場合に、税負担をその評価に対応して直ちに求めるべきかどうかという点につきましては、その農地が全く宅地と同じような状態になる、その状況を見ながら税負担を求めていくということに考えられるのではなかろうかというふうに思っております。
○小川(新)委員 これは建設大臣ですから、建設省は当時どういう考え方をしていたかということは、あなたの言っていることと違いますよ。PRのために建設省が出しておる「新しい都市計画」の中には、一番最後のところに「固定資産税・相続税」として、「市街化区域においても農地転用の届出がなされるまでは農地は農地として固定資産税が課税されることとされています。税制調査会の答申では市街化区域内で市街地としての環境が整備された地域においては農地を宅地なみに評価すべきであるといっていますが、これについては政府の結論はでておりません。いずれにしても市街化区域になったからといって直ちに農地の固定資産税評価が宅地なみになることはありません。また相続税については実態が変われば別ですが市街化区域だからといって評価があがることとはされておりません。」と書いてある。というのは、あくまでも建設大臣が、市街化調整区域というもので、憲法二十九条の保障する私権のある程度の制限を——そうですね。市街化調整区域では農地を宅地としては売れないのだ。こういう私有権の制限が線引きによって定められました。だから、そのかわりといって、市街化区域のほうでは農地法の三条、五条の申請をただの届け出にいたします。届け出をいたしますならば、農地を宅地として転換することができますよ、そして農地を宅地として売買してもけっこうでございます、こういうことですね。それが市街化区域としての恩典です。 そこで、建設省がやったのはどういうわけかと申しますと、この都市化がスプロールすることを防いで、また、日本農業の立場を考えて、ある程度農業は農業としての純予備地域として守っていくのだ。しかし、市街化するところは、十年間に公共投資をして市街化をしていくのだからある程度の問題はやむを得ませんという前提条件があるにもせよ、固定資産税のことは一言も触れていない。まして、その前提の質問が、社会党の下平先生や民社党の神田さんの質問の中になぜそういうことを言っているかというと、そういった線引きを、大ざっぱに市街化という一つの名前だけによって農地を宅地として見ることについての制限の歯どめをここで言っているわけなんです。確かに、都市下水道ができた。関連公共下水道網として、広域下水道ができた。終末処理場ができた。そして、それは、あなた方の言うところの第三次下水道整備五カ年計画ではどのくらいできるかと私が質問したら、五年間にたったの三五%しかできないと言っているじゃないですか。三五%しかできないから、いますぐ市街化区域の農地を宅地としては見ない。それは、いま言ったような関連公共事業が整備されて、要するに宅地としての定義が明確になったときには、これは宅地としての取り扱いを受けますということは、市街化区域の農地を宅地並みに評価することであると私は理解しておったのです。大臣、そこなんです。そこで、こういうPRを出したのです。これではインチキじゃないですか。国民にうそをついている。
○江崎国務大臣 よくわかりました。これは小川さんのおっしゃる時点では、保利建設大臣の答弁やその建設省のパンフレットにあったような、そういう考え方を市街化区域の農地というものに定義づけておった。これはわかります。しかし、その後それだけではどうも不備であるということで、A農地、B農地、C農地という価格別に新しい評価がなされて、そして、これを、四十六年制定のいわゆる固定資産税を対象とする新法に持ち込んでいった。したがって、A、B、C農地というものが区別されて新法ができた時点で、この保利さんの見解というものはA、B、C農地には適用されないと申しまするか、A、B、C農地というものが別の指定を受けた、こういうふうに御理解を願ったらよくわかるのではないかというふうに思います。
○小川(新)委員 この建設省のパンフレットはいつ出したのですか。
○大塩政府委員 正確な日にちはいま記憶しておりせんが、いわゆる市街化区域内農地につきましての閣僚協の決定がなされる前であり、都市計画法の施行直後だと考えております。(小川(新)委員「何年ですか。」と呼ぶ)昭和四十三年の終わりか、四年だと思いますが……。
○小川(新)委員 昭和四十四年ですか、これは。
○大塩政府委員 日にちを正確に記憶しておりませんので申しわけありませんが、少なくとも、地価対策閣僚協の前でございます。
○小川(新)委員 いずれにしても、一年、二年のところは大事なところで、私は知っておりますけれども、あなたに恥ずかしい思いをさせては気の毒だから言わないけれども、大臣、まずいですよ。建設省がこういうパンフレットを出しているんだったら、この訂正パンフレットを出さなければいけないじゃないですか。自治省で出したらどうですか。こういうことを建設省で出したけれども、閣僚協議会でかくかくしかじかで変更があるんだと、そういうPRをどうして農家の方にしないのですか。農家の方はだまされたと思うでしょう。保利さんだってちゃんと発言しておるのです。私、正確に聞いておりませんから言いませんけれども、保利さんも、市街化区域の農地の宅地並み課税をしないということを言っているんです。だから、建設省ではその方向でいるんですが、それがいつの間にか方向転換した。方向転換したらしたでいいのですが、なぜそれを国民にPRしなかったかということが一番大事なことだ。そういうことを審議の対象にして、与野党理事間で詰めて詰めて詰め抜いてきたのをすぱっとひっくり返したのが、今度のこの大事件じゃありませんか。
○江崎国務大臣 これは重要な御指摘だと思います。役所のパンフレットが、どうもその後の調整がついていないということであるならば、これは横の連絡がうまくいっていないということにもなろうと思います。しかし、御承知のように、昭和四十六年に市街化区域内の農地に対する固定資産税の課税についての新法ができておるわけですから、この新法そのものは、あらゆる機関を通じて、国民にも納得できるように、官報をはじめいろいろな場で説明がなされておるわけです。 そこで、御承知のように、A農地は市街化区域内の宅地平均価格以上、または五万円以上の農地、B農地は市街化区域内の宅地平均価格の二分の一以上、平均価格未満の農地、C農地は市街化区域内の宅地平均価格の二分の一以下、または一万円未満の農地ということで、固定資産税対象の農地をA、B、Cに分けて新法で規制したこの時点で、私、さっきも申し上げましたように、強弁するわけじゃありませんが、保利建設大臣の四十三年当時の見解というものが改められた。建設省の国民に対するPRのパンフレットが、その後においてそういうことが書かれておるというのであるならば、建設省側の指導の誤りでありまして、普及の誤りと申しますか、これは訂正されてしかるべきものというふうに考えます。だから、法律の上からの見解と宣伝物としての不備の点とは、不備は不備として認めるにやぶさかではございませんが、方向はそういうふうに分けてお考えをいただけたらしあわせだと思います。
○小川(新)委員 大臣は時間の都合があって行かれるようだから、大臣への質問を先にしているわけですが、それは確かに昭和四十三年以降の考え方だ。そういうことで、一応まずいことは認めますね。こういうことは官報でよければ官報で——こんなものを出さなければいいんであって、官報でわからないからPRするんだ、またわからなければ、さらにPRしなければならないという、こういうところから誤解を生ずるのであって、いろいろな問題が渦を巻く原因を国側がつくっている。 大臣、これは大事な話だから聞いていただきたいのですけれども、今回の法律を出し、この改正をするということの一番の根本は、やはり住宅政策だと思うのです。その問題があるから農地の固定資産税の評価というものは改めるんだという考え方であって、みなし課税が先であって、住宅政策があとだというのではないでしょう。住宅の困窮を防ぐためのみなし課税だと私は理解しております。そうでしょう。そうであるならば、私たちの周辺にある土地は大きく分けて四つあると思うのですが、まず一番大きなものは、国及び公共団体の持っている土地、二番目は米軍基地、三番目は市街化区域及び調整区域内の農地、四番目は民間資本家、デベロッパーが買い占めたもの。大きく分けて、この四つが私たちの目に映っている周辺の土地です。これをどう活用するかということなんですが、まず、国が一番弱い農民の方から宅地を供出させるのだということのみなし課税をやる前に、やらなければならぬ問題がたくさんある。まず、先ほどから追及されております民間大手資本の買い占めの問題、この問題についてはどうするかという問題がいつも横に逃げられてしまうのは、資料がお互いに不明確だから逃げられる。私は、きょうは、その問題を、ここに出した建設省の資料でいきましょう。どこそこの党でやった、わが党がやった、いや、どこそこの銀行が調べたということだと数字が違ってきますから、私が資料要求した資料でいきましょう。そこにお持ちですから、それから参りましょう。 この調査は「企業の土地取得等に関する調査結果の概要」として、建設省の計画局の調べでございます。「この調査は、東京証券取引所第一部及び第二部に上場されている全企業に対し、昭和四十七年三月三十一日現在の土地保有状況及び昭和四十一年四月一日から昭和四十七年三月三十一日までの六年間における土地取得状況を、調査票を配布し、アンケート方式で行なった」云々と、ずっと書いてあります。それで何社から回答が来たかというと、千二百九十九社のうち七百四十社から来た。そして、その調査票によれば、昭和四十七年三月三十一日現在土地を保有している企業は六百九十六社で、六百九十六社の保有している面積が三十三万四千百七十一ヘクタール。これは回収率五七%のものです。 そこで、次をずっと見ていただきまして、七五ページを開いていただきますと、「市街化区域」「市街化調整区域」などが書いてありまして、その「保有面積」は、市街化区域が七千三百三十ヘクタール、市街化調整区域が七千百四ヘクタールとなっているが、これはどういうわけで市街化区域と市街化調整区域の面積が同じなんですか。市街化調整区域というのは、土地の流動ができない地域なんです。土地の流動ができない地域を何で市街化区域の面積と同じくらい企業が買い占めたのか、これが私にはまずわからない。内田先生、このデータについていかにお考えになりますか。
○内田委員 私は初めて資料を見るものですから……。
○小川(新)委員 これはまず、建設省に答えていただきましょう。
○吉田説明員 ここにあげております数字は、昭和四十一年の四月一日から四十七年三月三十一日までの取得状況でございます。でございますから、その期間の途中で線引きが行なわれたわけでございまして、この面積が取得された時期が正確にはわかりませんので、期間的に、線引き後になって調整区域と意識して買ったものもあるかと思うのございますが、もっと大きな部分が線引き前に買ったもので入っているのではないかというふうに思われます。
○小川(新)委員 それは間違いですよ。私は埼玉県ですが、「埼玉県農業会議所が、昨年十月に発表した“県土買い占め調査”によると、一年四か月の間に県都の浦和市に当たる七千ヘクタールが大手デベロッパーに握られている。このうち七七%に当たる約五千四百ヘクタールが、問題の調整区域である。」ということなんです。あなた方の調査で見る限りは、そこがはっきりしていない。これは大事な問題なんです。七七%も市街化調整区域が、市街化区域の面積と同等の面積が買い占められているわけです。何の法律でこれは買ったと思いますか。
○吉田説明員 調整区域、市街化区域の線引きは、都市計画法の立場で申し上げますと、市街化区域は、十年以内に大体計画的に市街地として整理すべき区域と、それから調整区域のほうは、開発を原則として抑制する区域という線引きでございますので、所有権の移転についてどうこういうことではございません。ただ、開発行為を行なおうとする場合には、調整区域は市街化を抑制すべき地域でございますので、開発行為は非常に拘束を受けるという区域になってございます。
○小川(新)委員 農地でしょう。市街化区域の農地というのは、農地法をはずして、届け出で買えるのです。市街化調整区域というのは、農地を農地として買わなければならない。そして、ここへ企業の名前が出ているじゃないですか。こんな会社が何で農地が必要なんでしょう。たとえば、金融保険業が何で市街化調整区域を買う必要があるのですか。運輸、倉庫、通信業、電気、ガス業、サービス業等がずらっと書いてあるでしょう。そこが七七%の市街化調整区域を買っているということが農業会議所の調べでわかった。だから、それがおかしいから、その点を明確に大臣のいるところで聞きたいのです。ほんとうは大臣にずっといてもらえれば、こんなに飛び飛びに質問しなくとも済むのですが……。
○江崎国務大臣 わかりました。これは農地法に違反して、違反行為による取得ということになれば、犯罪を構成しますね。これは非常に重要な問題だと思うのです。従来でも、農地法を無視してかってに売買をした違法行為については、これは取り締まりをしておるでしょう。ですから、今後この買い上げられた土地について検討することはもとより必要でございますね。そういうことをおっしゃるわけですか。
○小川(新)委員 実際に、市街化調整区域の取引のやり方は大臣は検討していないからわからないが、買えないのですよ。この地域は、農地を農地として転売する以外に買えないのですが、この七千ヘクタール、そのうち調整区域七七%、これが何で買い占められたか。私どもはその方法がどうしてもわからないのです。私どもが行つても買えないじゃないですか。買えますか。われわれが行って、そんなもの売ってくれますか。許可はどこでするのですか。私が言っているのは、農地を農地として——だったら、そこで百姓をやるんですか。
○上村委員長 速記をとめて。 〔速記中止〕
○上村委員長 速記を始めて。
○関谷説明員 市街化調整区域に限らず、農地法が適用されている地域の土地の売買につきましてお答えいたします。 ただいまの埼玉県農業会議所の数字……。
○小川(新)委員 ちょっと待って。大臣がいまおでかけになるから、大臣に一言お聞きして、御退席を願います。 大臣、こういう実態です。これに対して、何か調査をしなければいかぬです。それは、いまこちらが言っているのは、昭和四十一年から四十三年までの売買。私は知っています。都市計画法の線引きになる以前のやつですから、それはわかっている。それ以後のやつが、埼玉県の農業会議所で調べて、七七%を企業が買っている。これは全部仮登記をやっているのです。そんなことは許されていいのかということを言っているのです、そうして、市街化線引きがはずれることをもくろんで、大企業が仮登記で買い取っているのです。そこで、農業政策として、優良農地を造成しようとして、県が困っておるじゃないですか。千葉県の我孫子などがそれですね。こういう問題を放置して、市街化区域のわずかなA農地やB農地を課税するというところに問題があるということを私は言っている。めちゃくちゃじゃないですか。 まだあります。大臣がおでかけになるから困るのですが、国有地の国土利用計画がありますか。ないじゃありませんか。大蔵省に聞くが、いわゆる国有地の、こういうふうに国土利用計画をするということを閣僚会議にかけたことがありますか。ないじゃありませんか。私がさっきから言っているのは、そういうふうに、まず国公有地、それから米軍基地、大手民間のデベロッパーの買い占めた土地、そして市街化区域の農地、段階はこうなっておるのです。その一番弱いところから手をつけるところが私は納得できない。納得ができないという一例をいま引っぱり出して、これはあなた方のくれた資料でやっている。共産党さんも、公明党さんも、社会党さんも出しました。出したけれども、そのことについて、あなたたちにはどうも御信用いただけないから、私は、一番大事なあなた方のくれたこの建設省の資料でやっている。含み資産や何かの問題も含めて、ですね。 それで大臣、これは時間がありませんから申し上げるんですが、これに対してどういうふうに対処なさるか。この仮登記の問題も。これを一つだけ聞いておきます。
○江崎国務大臣 これは、先にまず、今度の農地の宅地並み課税の問題をお答えしておいて、後段にいま御指摘の点もお答えしたいと思いますが、要するに、この国の財産、いわゆる国有地の検討だとか、そういうことをしないで、農地の宅地並み課税だけを先に取り上げるのはけしからぬではないかということ、これはちょっと違うと思うのです。 それは、すでに四十六年の法律によって、繰り返しませんが、さっき読み上げましたような指定をして、税の公平負担をはかろうという考え方に立ったわけです。しかし、そういうことで、いかにこれを四年間に漸増していくという緩和措置をとるにしましても、なかなか、そこで農耕を営んで生計をささえていくというわけにはまいらない。そこで、今度は、これに対して、宅地促進のためにする助成法等をここに御提案して御審議願おうとしておるわけですから、これはこれで切り離していただきたいと思うのです。したがって、今後、国総法等を背景にしまして、やはり国有地をどう宅地に利用していくかということは、当然、政府として積極的に考えていかなければならぬ重要な計画、企画であろうと思いまして、御指摘の点は傾聴いたします。 それから、不当に仮登記というような形で、何ら農耕に関係のない、あるいは果樹園栽培をするわけでもないという者になぜこの調整区域が取得されたか。この問題については、やはり、現実に即して十分調査をいたしまして、不当なものがあれば、これは法を乱るものとして厳重に取り締まっていく。この必要があろうかと思います。
○小川(新)委員 国家公安委員長の立場もあるし、土地の買い占め企業のことで、大臣が閣僚会議の後の記者会見で、大手商社の買い占めについて調査をすると言って、そのことだけで、今日大きな社会的世論になっている。これは、大臣の大きな功績だと私は評価しております。だから、私は、今度やっていただきたいのは、いま言った調整区域内に買い占められた大手不動産業者、民間デベロッパー、建設会社の、農地を農地として使わない連中の土地ですね。このような、建設省のわずか一例の、六百何十社の上場会社のほんの一部の調査の中でも、市街化区域と調整区域の買い占めた面積が同じであるなんというおもしろい数字が出てきたということに対して、まことに国民は不可解に思っておりますから、これは厳重なる調査を願いたいが、自治大臣、これは国家公安委員長の立場も使っていいんじゃないですか。こういうところはきちっと土地問題にメスを入れて、しかる後に今度は、自治相としてのあなたのお立場で、宅地並み課税の問題を御審議願いたいという御姿勢であるならば、私は、全然何もかも審議はしないんだ、これはだめだといって倉庫におっぽり込んでしまうという態度はとりません。それはそれなりに検討もしますし、私たちも、土地対策の一環としての私権の制限ということも言っているのですから、その点は理解をしますが、こういう問題をエックスのままで、クエスチョンのままで置かれるということは納得できないから、御決意をあらためてお伺いしたわけなんです。
○江崎国務大臣 御指摘の点はきわめて重要な要素を含んでおると思いますので、十分調査をいたします。
○小川(新)委員 それでは、大臣がお出になったあと、生産緑地の問題で専門的にお伺いいたしますが、大臣のお答えのできないところは政務次官にお願いいたします。 「市街化区域内の農地であって公園、緑地又は墓園に関する都市計画の決定及び都市計画法第五十五条第一項の指定を受けたものについては、なお従前のとおり農地としての評価で固定資産税及び都市計画税を課税することとしている。」ということこれはおわかりですね。そこで、「都市計画の決定及び都市計画法第五十五条第一項の指定を受けたもの」これに該当するものの現状はどうか。積極的に行なうのか、またはこれがどうなのかということをちょっとお尋ねするわけです。 〔委員長退席、三ツ林委員長代理着席〕 これは四十三ページを開いていただきます。この資料の四十三ページの「生産緑地に係る公園、緑地又は墓園の都市計画決定等の取扱方針について」。内田先生、私のこれからの残余の質問は全部これでやっていきますが、その中に大事なことが書いてありますね。ずっといま読んだとおりだが、「なお従前のとおり農地としての評価で固定資産税及び都市計画税を課税することとしている。」となっていて、そこからあと、「本措置は、市街化区域内における農業者対策の一環としての意味を有するものであるとともに、広義の緑地としての機能を有する農地を公園、緑地又は墓園として整備するまでの間、計画的に保存することにより、都市内における生産緑地の確保に資することを目的としている。」と、初めて「生産緑地」ということばが出てきたわけです。内田先生、よろしいでしょうか。 そこで、この生産緑地という問題について——施設緑地ですね。都市計画法上でいわれているところの農地のこれは拡大解釈になるのですけれども、「生産緑地の確保に資することを目的としている。」その次に、「貴管下において、」云々というところからずっと来まして、「都市計画の決定及び法第五十五条第一項の指定を行なうに当たっては、下記事項に留意のうえ積極的にこれを行ない」と、積極的に行なうということが書いてありますから、生産緑地という問題については、これは積極的に拡大していくという考え方なのかどうか、この点をお尋ねいたします。
○大塩政府委員 御質問のとおり、昭和四十六年で局長通達をもって出しましたこの生産緑地の制度は、施設緑地として決定するものでございまして、これは都市の中にこういった空閑地を取得しつつ、彼らにもある程度持たしておこう、こういう制度でございますので、これは、できる限りこういう制度を進めていくという趣旨でございます。
○小川(新)委員 そこに「生産緑地」ということばが出てきたのですけれども、これはどういうことですか。
○大塩政府委員 「生産緑地」ということばは、法律上の用語ではございませんので、必ずしもことばの中で定義を明らかにしておりませんけれども、その意味は、法律上は都市計画で決定するところの施設でございますけれども、その間、農地その他を、経営を継続せしめつつこれを保存していくことを兼ねている意味において「生産緑地」ということばを使ったのでございます。この前例は、旧特別都市計画法時代に「緑地地域」という制度がございました。法律上の名前は緑地地域というゾーニングでございますけれども、これを説明することばの中に「生産緑地として」ということばを使ったことがございます。そういう生産をし、農業あるいは畑、あるいは鶏舎その他の農業的な生産を行なわせる場所として、同時に緑地あるいは公園としての性格を兼ね備えたものを言うように解しております。
○小川(新)委員 そうすると、建設省で計画している公園建設五カ年計画では、昭和五十年にはこれが一人当たり四・二平方メートルですね。それから、昭和六十年にはこれを九平方メートルになさるということですね。すると、市街化区域内の緑地というものは、生産緑地としてのいまの農地、これらを広義の緑地としての機能を有する農地として私たちは理解したいのですけれども、都市計画法の都市としての機能の中に生産緑地というものを位置づけるためには、都市計画法を改正しなければだめですね。そうして、あなた方が御計画なさっている公園整備五カ年計画を達成するためには、生産緑地地帯というものをとっておく。これは農地並みの課税でとっておいて、そうして昭和五十年、昭和六十年の目標に近づけるためと理解するのですが、そのためには都市計画法の改正というものを考えなければできないと思うのです。この点、建設省にお尋ねする前に政務次官はどうお考えになりますか。自治省政務次官の立場ではどうお考えになりますか。
○武藤政府委員 いまのお話を聞いておりましても、当然、都市計画法を改正しなければできないと思います。
○小川(新)委員 建設省、いかがですか。
○大塩政府委員 先ほどの通牒の中にある趣旨は、施設緑地、すなわち公園であり、墓園であり、緑地でございます。したがって、その意味では、この趣旨の生産緑地でございますと、現行法のままでいけます。ただ、この都市計画で決定する中身を、施設緑地じゃなくて、一つの地域地区制度みたいなもので構成いたそうとしますと、特別措置を必要とするかと思います。
○小川(新)委員 いみじくも、いま、政務次官も都市計画法の改正ということをおっしゃられたが、特別の措置ということは、都市計画の上でたとえばこういう問題が出てくるのですがね。農住構想というのがあるのですが、農住構想というのは、農家がやるから、農家が住宅をつくるから農住構想というのか、ニュータウンの中に緑の菜園をも含めた農業、都市近郊野菜の生産を兼ねた緑化空閑地域としての生産緑地地帯を設けたものを農住構想というのか、この辺のところが、建設省で出された農住都市構想の法律の中ではまだ明確になっていない。それはなぜかと申しますと、その建設をするには、区画整理方式でやらしていますね。区画整理方式で行なう農住プランでは、農業を経営するという方式は入っていない。御存じのように、減歩二五%で行なう区画整理方式でやらせる。だから、私は、農住構想そのものも改正しなければならぬと思うのですが、そうなってまいりますと、都市計画法の定義というものをここであらゆためて位置づけなければならない。だから、「生産緑地」ということばを建設省がもう使っているのですから、これはいま自治大臣がおっしゃったんですが、この提案者である内田先生、これはやはり法改正しなければならぬと私は思いますが、いかがですか。
○内田委員 その点については、実は、他の委員の方の御質疑あるいは御意向に対しまして、私は、昨日来かなり論議を重ねてまいりました。それは、当面、本年度のA地域の中における緑地としての取り扱いと、それから、明年度以降の取り扱いとに分かれることになると思いますが、わが党におきましても、生産緑地の構想というものが、小川先生がお尋ねになった趣旨と同じ考え方において大いに検討に値するということで、今度の修正案を出すまでの間にずいぶん検討をしたものでございますが、私どもは委員でありまして、議員としての提案でありますが、その際政府の意向をただしましたところが、政府側では、昭和四十九年度実施を期して、都市計画上の企画を、法律面においても、財政面においても、その他の面においてもかなりの思い切った施策を講じておるから、その際に、その生産緑地の問題を都市計画上の何らかの制度として検討をすべきであるということで、私どもの党内における政策担当者の間で論議を重ねてまいりました。したがって、この問題は、今度の修正案の見地を離れましても、都市における人間生活の問題としてきわめて重要な問題でありますので、検討事項として、これを実現させるように政府を鞭撻していくべきだと私は考えております。
○小川(新)委員 そうしますと、政務次官、昭和四十八年から宅地並みに二〇%課税になりますね。A農地が、ね。すると、ことしこういった定義を改正しないと、A農地はやむを得ぬとしても、B農地は四十九年からですが、都市計画法上の生産緑地という定義が明確になってきますと、B農地、C農地には全部生産緑地としての、私たちが言っているところの、俗に言う登録農地というか、農家として農業を継続していくのだ、ある一定期間は農地を農地として使っていくのだ、そして都市計画法上でいうところの生産緑地にマッチしているのだという定義が明確になり、それがはっきりしてくる場合には農地世みの課税になるのですけれども、それはどうですか。
○武藤政府委員 いま御指摘のように、本年度はA農地だけでございまして、私どもの承っておるものでは、A農地というものが生産緑地になる可能性は非常に少ないだろうと、これは想像でございますが、いろいろ聞いております。しかしながら、B農地の中には、当然生産緑地となる可能性のあるものは非常に出てくるわけでございまして、先ほど私もお答えいたしましたし、ほかの皆さま方からもお答えをいたしましたように、四十九年度において都市計画法の改正をさせていただいて、生産緑地がはっきりとそこに位置づけがなされた場合には、その分税金がそれだけ減収になる。これは私どもやむを得ないことだと思います。
○小川(新)委員 きょうは、自民党の考え方というか、政府の考え方というか、だいぶ浮き彫りにされて、はっきりしてきました。A農地はやむを得ない、だけれどもB農地は救うという考え方が、いみじくも都市計画法改正という一つの前提のもとにやろうとする考え方がいま出たのですが、これは内田先生、早期ということは、今年中には提案者としてはやらない、要するに、A農地はもうしようがないのだから、A農地の課税が終わってからB農地を救う、これだけわあわあ騒いでおるから、それをやるためには、都市計画法を改正するという時点で御検討になるという、そういう考えですか。
○内田委員 今回、法律の修正案を出しておりますそのA農地につきましては、生産農地の考え方は間に合わないが、しかし、幸いに、現在の都市計画法の仕組みの中にも、先ほど来議論をされている施設緑地としての制度がございますから、たまたまいまここで読み上げられました建設省のこの通牒におきましても、都市計画法第五十五条第一項の指定を積極的にやるのだということは、今回修正をされる対象であるA農地につきましても、必要なものは、客観的に認定されるものは施設農地としてやってまいるがいいという考え方を私は持ちます。その上に来年度以降新しく課税の対象に乗ってまいってくるB農地、これは今後三年間に検討され、C農地につきましては、現行の都市計画法による施設農地だけでカバーすることなしに、もう一歩踏み込んだ生産農地というものを制度として取り上げる考え方を進めるべきだ、私はこう考えております。私は建設省の使いでも代理でもありませんから、建設大臣の考え方を先取りして言ってしまって政府を混乱させることは適当でないと思いますので、これ以上は申しませんけれども、自民党の内閣でございますから、私どもはそういう方向に努力をいたしたいと考えております。あとでまた小川さんに個人的にお見せする資料もございます。
○小川(新)委員 あとで個人的に見せていただく資料は見せていただきますが、私に個人的でかまわないのですか。
○内田委員 よろしゅうございますよ。(「個人的にではおかしいぞ、資料を出さなければだめだ。」と呼ぶ者あり)これは検討事項でございますから、政府として早期に出すとか——自民党としてまだ決定になっておりませんが、ことしの三月、この修正案を税制調査会としてまとめ、それを自民党の政策審議会に持ち上げる段階におきまして論議がございました。ことにここにいらっしゃる委員の一人の谷垣專一君のごときは、その熱心なる主唱者の一人でございましたが、こういう問題を持ち出されました。 「都市計画法上三大都市圏について生産緑地制度の創設を検討すべきこと。生産緑地は私人の所有のまま農耕の継続を認める土地であって一定期間農耕用以外に現状変更は行なわないものとすること。」ここに問題があります。施設農地としての要素も入るわけでありますが、「生産緑地については、一般の農地と同様の固定資産税の課税をすること。」いま小川さんが言われたように、前の昭和三十七年ベースの固定資産税ということでありましょう。これはこうきまったわけではないので、わが党の中にもあなたと同じような熱心な主唱者がございまして、手元に出ておりますから、私どもはこれは検討しようということで取り上げておるこういうことでございます。
○小川(新)委員 わかりました。 それでは、二一ページをちょっと開いていただきます。「地価対策について」と書いてありますが、昭和四十五年八月十四日地価対策閣僚協議会として、「第一 当面緊急に実施すべき施策」「市街化区域内における宅地利用の促進」ということが出ております。 〔三ツ林委員長代理退席、委員長着席〕 その中で「農地の宅地化の促進」ということがうたってありまして、中ほどから、「市街化区域内の農地の固定資産税及び都市計画税について、農地と近傍宅地との課税の均衡を考慮し、土地保有課税の適正化を図る。この場合において、土地の売渡し、代替地の取得及び転職について、所要の施策を講ずるものとする。」と書いてあるが、この「土地の売渡し、代替地の取得及び転職について、所要の施策を講ずるものとする。」ということについては、閣僚協議会ではどのようなことがいま現実に行なわれているのですか。市街化調整区域内に市街化区域の農家の方の代替地というものは確保されているのですか。これが一点。その次に、転職とは、どういうことが転職なんですか。
○河野説明員 先生のおっしゃるとおり、四十五年八月十四日の地価対策閣僚協議会におきましては、農地の固定資産税に関しまして「近傍宅地との課税の均衡を考慮し、土地保有課税の適正化を図る。この場合において、」つまり、課税の適正化をはかる場合には、あわせまして「土地の売渡し、代替地の取得及び転職について、所要の施策を講ずるもの」となっておるわけございます。したがいまして、今回別途、これは政府提案でございますが、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法案というのがこの委員会に付託になっております。この中におきましては、まず第一に、土地の売り渡しにつきましては、譲渡所得税制の軽減をはかる。それから、代替地の取得に関しましては、これは実は、租税特別措置法等に基づく政令事項になっておりますので、別途その際大蔵省のほうから御答弁がこの法案の審議の過程である予定になっておりますが、政令を改正する予定でございまして、現在は、市街化区域内の農地を売り渡しましたときの代替地取得につきましては、面積制限がございます。つまり、五倍までという制限がございますが、この制限を緩和する方向で政令改正を考えているわけでございます。 それから転職でございますが、農地所有者の方々が転職をするということになりますと、まず手っ取り早いのは貸し家営業に切りかえていただくこともあろうかというようなことで、この特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法案におきましては、まず利子補給——これは先生、建設委員会でいろいろ御審議をちょうだいいたしまして、一昨年成立いたしました農地所有者等の賃貸住宅の促進に関する法律、これが実は非常に制約がございまして、水田が二分の一以上の地区内になければできない。ところが、今回のA、B農地はほとんど水田がございませんので、そこで、今回のこのA、B農地に関しましては、水田要件を撤廃いたしまして、すべて国庫から利子補給を行なう。低廉な資金の調達が可能になるように、農協資金の活用もはかれるようにというような措置も講じているわけでございます。また、建てました貸し家なら貸し家の固定資産税等の軽減措置というようなものもはかっておりまして、そういうようなことで大たいとい地価対策閣僚協議会の決定事項に対応し体当時のうように考えております。また別途、後日いろいろと御審議、御指導を賜わりたいと思っております。
○小川(新)委員 それが、昭和四十五年の閣僚協議会のときから、市街化区域の農地の宅地並み課税の含み線をもうここで張ってしまって、そうして私たちが幾ら審議したって、こういう四十五年の問題を出しながら今回田中さんは抜き打ち的にこういう問題を出してきたわけで、これを見ても、前々から準備しておったという考え方を私は十分深くするわけですね。そうしておいて、与野党の議員が何だかんだと詰め合わせて、夜の目は寝ているだろうけれども、相当おそくまでひいひい汗出してやってきたことは、いま考えてみると、こんなことは全くナンセンスですね。何のためにあんなことをやってきたか。大体こういうふうに含み線を全部張っているわけです。 それでは、建設省にもう一ぺんお尋ねしますが、三大都市圏の都市部におけるところの面積内における第二次住宅建設五カ年計画の民間自力建設の面積はいかほどに見ているのですか。公共じゃないですよ。民間自力建設の宅地の面積は、三大都市圏の市部だけに限った面積の中では、どのくらいの面積を第二次住宅建設五カ年計画の施行の中の面積として見ていらっしゃいますか。
○河野説明員 たいへんむずかしい御質問を突然ちょうだいいたしたわけでございます。まずお断わり申し上げたいと思いますが、三大都市圏の市部というお話でございますが、今回のA、B農地は確かにそういう前提でできておりますが、私どもの手持ちの資料は、それぞれの圏域の中の市部だけという資料はございませんので、お断わり申し上げたいと思います。 南関東五十キロ圏、中部、近畿、三大都市圏合計いたしまして、お尋ねの五カ年計画期間中に宅地を新たに供給しなければならない面積は四万三千七百ヘクタールでございます。うち、四十六年、七年というふうに二カ年経過いたしておりますので、四十八年度——五十年度だけに限定いたしますと、二万九千ヘクタールぐらいでございます。この中で、官民両主体ございますが、民間デベロッパーといいますか、民間の自力といいますか——自力というのがどういう意味合いであるか、昨今では、七十坪なら七十坪の土地を買って自分で家をお建てになるというような方々も依然としてございますが、建て売りその他をお買いになるというような方々も非常にふえておりまして、民間全体というグループでとらまえてみますと、いま申し上げました数字に約七〇%をかけていただいた数字になるだろうというように考えます。
○小川(新)委員 そうしますと、A農地、B農地、昭和四十八年、四十九年、宅地並み課税を実施するとすると、建設省の試算では、民間自力建設又び公共用地の取得地は何割ぐらい確保できるのですか。
○河野説明員 今回の対象になっておりますA、B農地は、三大都市圏で大体一万六千八百ヘクタールと言われておりますが、いろいろな奨励措置を講じましても、この五カ年計画期間中にこれを全部宅地化するというようなことは、政策努力を払いましてもなかなかむずかしいかと思います。最大限努力を払いまして、かりにこれが半分程度、約八千ヘクタール程度出るものといたしますれば、これは三大都市圏内の五カ年内の四十八年−五十年度に必要とする宅地供給量の約四割近くなるというふうに考えます。これは将来のことでございますから、努力の結果どうなるかということでございまして、的確な見通しということを確実な数字でもってお答えできないのは残念でございます。
○小川(新)委員 私は、突然こんなむずかしい質問をしたということについてはおわびしますが、専門的なあなたのことだから何でもお答えできると思ってお尋ねしたのでございますので、前提条件は、御無礼をおわびしておきます。 それでは、建設省が御調査なさいました、一部、二部に上場きれている民間大手デベロッパーの土地、先ほど私が言いました市圏化区域に保有されている土地、これはどのようにいま放出された形態がわかってきたかということで二、三御質問させていただきます。よろしいですね。 八四ページを開いていただきたいと思うのです。「取得土地の処分及び利用状況」これは建設省さんがお調べくださったものですが、林業、建設業、それからパルプ、紙、紙加工業、鉄鋼業、非鉄金属業云々、こういろいろな業種が並んでおります。全体で四万三千七百二十六ヘクタール取得土地面積があって、たなおろし資産が一万六千九百五十一ヘクタール。三大都市圏のA、B農地の面積は幾らありますか。
○河野説明員 一万六千八百ヘクタールです。
○小川(新)委員 この面積でいきますと、一万六千九百五十一ヘクタール。A、B農地と全く合致するだけの数字がたなおろし資産として計上されております。その隣に譲渡土地面積、今度は売ったほうですね。土地を取得したけれども、今度は土地を売ったのが、これが二千四百七十ヘクタール。そして、売ったたなおろしの資産が、わずかに千五百八ヘクタールしか商売用に売っていない。ずっと見ていただきまして、そのあとにずっとありますが、着手使用の面積では、全体が一万七千三百六十二ヘクタールから、たなおろし資産がわずかに千七百四十八ヘクタールで、利用率はわずかの一一・三%にしかならない。その前に、土地の取得面積と土地の譲渡面積の比率は五・六%にしかならない。これが昭和四十七年三月三十一日現在であなた方がお調べになりましたもので、昭和四十一年の年度から六カ年間に二百九十数社が四万三千七百二十六ヘクタール保有しておって、譲渡面積はわずか二千四百七十しか売っていない。しかも、その比率は五・六%である。 そして、ずっと次のページを繰っていただきますとわかりますが、その次に八八ページを開いていただきますと、その面積は先ほど言いました市街化区域に七千三百三十ヘクタール、調整区域に七千百四ヘクタール、その他の都市計画区域内で四千九百九十五ヘクタール、都市計画区域外で一万二千八百六十八ヘクタールも民間デベロッパーは土地を保有していろ。都市計画区域外では、実に市街化区域の二倍にもなる。約二倍近い、一万二千八百六十八ヘクタール。不明その他が、これまた市街化区域と同じくらいの面積、八千九百五十九ヘクタールもある。そして今度は、売った内容を見ますと——それから、抜摘してきた中には埼玉県なんか全然ない。これだけ土地の流動の激しい埼玉県が、まずこれに載っていないのです。御存じのとおり、ここに出ているのは、北海道、千葉から始まってずっと出てきて、埼玉県なんてどこを見ても出てきやしない。埼玉県なんか全然買い占めがなかったのかと言いたくなる。 そして、九三ページを開いてみてください。この「たな卸資産」の一万六千ヘクタールというのは、ちょうど市街化区域内のA、B農地の面積と同じだけの一万六千何ヘクタールで、そのうち一万三千二百六十四ヘクタールは住宅用地として分譲している。全体の取得土地面積のわずかに五・六%です。だから、この傾向を調べてわかったことは、ほとんどの業者が何のためにたなおろしをやったかというと、「たな卸」の「直接必要な施設」のところを見てみますと、「直接必要な施設」なんというのはたったの九十六ヘクタールしかないじゃないですか。大臣、九三ページの一行目を見てください。たったの九十六ヘクタールしか直接必要な施設にはやってない。その次の「福利厚生施設」なんて、福利厚生で社会のために貢献したなんというのは、大企業はゼロですよ。何にも書いてない。その次の「資源確保」はゼロでいいが、「レクリエーション施設」には千二百三十五ヘクタールも出している。それで、必要な「工業用地分譲」は六十八ヘクタールしかない。そして、「転売資産保有」とか「その他不明」で出ていますのが三百五十二ヘクタールと千九百三十六ヘクタール。何といっても多いのは、住宅用地に分譲したもの、住宅に困窮しているところにもうけるために売り出したもの。でありますから、先ほどの八四ページに出ているように、四万三千七百二十六ヘクタールも所有しておって、たなおろしに一万六千九百五十一ヘクタール必要である。これは、A、B農地と同等の面積であって、そのたなおろしに直接必要な分はわずか九十六ヘクタールしかない。あと、その残りの一万三千何がしは全部住宅用地として出している。この大資本の買い占め用地がこれだけ建設省でデータが明確になったのに対して、なぜ手を打とうとしないのか。この数字を見て、内田先生はどうお考えですか。
○河野説明員 たまたま建設省計画局でやりました調査の御質問でございますので、お答えさせていただきたいと思います。 確かに、八四ページを見てまいりますと、取得土地面積が一万六千九百五十一ヘクタールでございます。そうして九三ページを開いてみますと、この「たな卸資産」の取得した土地の目的でございますが、それはすでに分譲したものではなくて、住宅地の分譲を目的として買ったものが七八%ございます。 なお、余談でございますが、「直接必要な施設」というのは、これは何かの間違いで本来はゼロであるべきであると思います。たなおろし資産でございますから、これはこちらのミスだと思います。 そういうことを前提といたしますと、今度は八八ページ、やはり御指摘のところを見てまいりますと、「棚卸資産」で見ますと、市街化区域内に買っているのが一八%弱ぐらいしかないということでございます。実は、民間の企業の方々は、住宅地の分譲ということを主たる目的として土地をお買いになったが、しかし線引きの結果調整区域に入ったもの、あるいは都市計画区域外のもの、無指定地、無線引き区域というようなものが圧倒的に多くて、直ちに開発許可を得られるようなものは一八%ぐらいしかないというようなことで、出すにも出せない、供結しようとしても、出すにも出せない、こういう状態でございます。 しからば、われわれ開発当局はどういう指導をしているか。これは諸先生の御協力によりまして、スプロールをしてはいけないというようなことで新都市計画法ができて、なるべくならば既成市街地から外縁的に計画的な市街化をはかるべきであるということで線を引いたわけでございますから、その線の外側の調整区域、これにつきましてどんどん開発許可をするというようなことはなかなかできない。当分また、それをさせることも問題である。一定のきびしい要件のもとに、関連公共公益施設等の整備をきちんとしていただいて開発許可をする場合がございますけれども、それは比較的例外的な場合でございます。したがいまして、われわれとしても、残念だが、これは当分塩づけにしていただくよりしかたがないというようなことになるわけでございます。したがいまして、一万六千九百ヘクタールございますが、当てにならない土地が大部分であるというふうにお読みをいただきたいと思うのでございます。
○小川(新)委員 農業振興地域の問題なんかが出てくるじゃないですか。あなたはよく知っているから、私も言いたくないのですけれども、そんな逆手をとっちゃいけませんよ。これはあなたにいまぼくは逆手をとられた。はっきり言うとそんなばかな話はないじゃないですか。さっきからぼくが言っているのは、固定資産税の問題にからめてきてこんな話をするのはあれなんですけれども、確かに、調整区域の買い占めなんというのは、線引きでなってしまったところをわんさかわんさか買っているんだからね。その辺どうなんですか。非常にデベロッパーの味方——味方じゃないでしょうけれども、いまそういうような言い分に聞こえて、私は逆手をとられてひいひい言っている。そんなことをあなたが言うから私も言いたくなっちゃうのだが……。
○河野説明員 実は、こういった問題は、この土地がこれだけあることも事実でございまして、これらをどうするかということは将来大問題になるわけでございます。そこで、企業が危険負担で買われただけではないかでは済まない問題も実はあるわけでございまして、こういう問題につきましては、各都道府県、公的機関等十分に調整をとりまして、将来しかるべき段階でまた、いろいろの世論等に基づいた解決策が生み出されるものだと思うわけでございます。そこは、私、言い過ぎた点がございますので、取り消しいたします。
○小川(新)委員 私だって、ちゃんと、たいへん御無礼と言っておわびしているんだからね。昔なじみじゃないですか。あなた、何を言っているんですか。地方行政委員会にあなたを招待——招待じゃない、来てもらったんだから、建設委員会でお世話になっていろいろと御答弁いただいた関係上、私は非常にセーブして、セーブして、セーブして、ことばに気をつけていま言っているんだから、それをあんまりひどい、逆手をとるような、小川新一郎をいじめるようなことを言うのであれば、これはまだまだやらざるを得なくなってしまうので、その辺のところは、あなたのいまのような答弁でなければ困る。何のためにこういう調査をしたかという目的から逸脱してもらっては困る。だから、私が言っているように、一万六千九百ヘクタールのたなおろし資産さえある。これをちゃんとして売ってくださるならば、これだけだって、A、B農地に該当するだけのあれがあるんですからね。これは一例ですけれども、そういう問題をも含めていま私は言っているわけなんです。 ちょうど時間が来たようで、もうこれでやめなければなりませんが、あと、米軍基地の問題で、これは防衛施設庁をきょうは呼んでいるのですけれども、どうでしょうか。あと十分ぐらいいただけないかな。それとも、この次にしますか。委員長、どういうふうに計らっていただけますでしょうか。皆さまの都合もありますから……。
○上村委員長 この次にでも……。
○小川(新)委員 では、あとは保留ということにしておきます。防衛施設庁にはせっかく来ていただいたのですが、つれない委員長のお返事なんで、どうしようもないのです。私はきょうやらせていただきたかったのですが、そんなことで、ちょうどお昼にもなりましたので、きょうはこれでやめます。 この次私がここでやるのは、防衛施設庁関係の、三大都市圏市街化区域内にあるところの米軍基地の、日米合同委員会、また関東計画、こういう問題についての土地の開放についての経過と今後の問題についてお尋ねいたしますので、あらかじめ予告しておいて、私の質問をこれで終わらせていただきます。 たいへんありがとうございました。
○上村委員長 この際、午後一時三十分から再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時五十分休憩 ————◇————— 午後一時四十八分開議
○上村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。佐藤敬治君。
○佐藤(敬)委員 私は、きのうこの委員会の討論をいろいろとお聞きしていまして、非常に不思議に思ったのは、一年生の議員なのでよくわからないのかもしれません。けれども、こっちで質問しますと、全部、同感だ、全くそのとおりだと言う。何を聞いても、全部、そのとおりだ、そのとおりだという答弁があるのですよ。修正案を出しておいて、そして、反対の議員が立って、反対の質問をしたのに、おたくのほうが、そのとおりだ、同感だというような答弁をされたのでは問答にならぬと思うのですが、一体どういうのですか。ちょっとお聞きしたいのですが……。
○内田委員 佐藤先生のおことばですが、私はこう思います。土地の問題というものは非常に広範な外野を持っておりまして、農地課税の問題だけが唯一の宅地問題解決の特効薬であるとは決して思わないわけでありまます。そこで、諸先生方の所論を承っておりますと、その土地問題の広範な外野を占める事項につきまして御所論がございますので、そういうお話を承りますと、全くそのとおりである。しかしながら、今度の修正案のような、市街化区域のA、B農地の特別措置ということもまた必要だという点を、これも御認識いただきたい、私はこういう趣旨で申し上げているわけであります。
○佐藤(敬)委員 きのうずっと聞いておりましたが、私どもの社会党の山本議員が質問して、その趣旨にほとんどあなたは賛成しておられるのですよ。しかも、きのう、与党議員である今井さんが質問したことについて、けさの新聞を見ますと、「税金が高くなって農地を売りに出すにしても、サラリーマンはもはや買うことができない高値だし、地主が優遇措置をもとに高層住宅を建てても低家賃は望めない——この指摘には、内田氏も「まさにその通り。国は思い切った住宅助成をする必要がある。いっしょにその実現に尽くしましょう。」と逆に今井氏を持ち上げる始末。」ということが書いてある。この問題は、いわば住宅難民と称される低所得者の人々を何とかしようということ、これが一番問題だと思うのです。それが、あなたが今井さんに答えた答えを聞きますと、こんなことをやっても、家賃も安くならなければ、宅地も安くならぬと、はっきりそのことを認めているのです。すると、何もこんなことをここで議論する必要はないように思うのですがね。
○内田委員 新聞はスペースがございますので、途中を略されているところがあるようでございます。前段はそのとおりでございます。でございますから、安い家賃の住宅を供給する必要がある。それについては、高層の住宅をつくるとか、坪当単たりの単価を低くするような努力をするとか、あるいは、また、低金利の資金を供給をするとか、不動産取得税、固定資産税を減額したり、さらにはまた、でき得べくんば、農家の方々が所有をしておった従来の農地を住宅宅地として処分する場合には、地方公共団体あるいは住宅公団、地方住宅公社などの公約機関に譲り渡しすることを誘導するような措置を講じて、実は、御承知のように、一方のこの委員会に提案の特別措置法でその誘導策が講ぜられておるわけでありますが、そうすることによって、そういう公的機関が供給する住宅は国の助成をできるだけ思い切ってして、そして、その三大都市圏の地価の高いところにできるであろう住宅についても、安い家賃で入れるような施策を講ずるべきである。こういう意味でございまして、私はそうしなければならないと思うわけでありますが、それをつづめて書くとその新聞のようになる、と、こういうわけでございます。
○佐藤(敬)委員 まあ、縮めたか、長くしたかどうか、わかりませんけれども、これをやっても宅地も安くならぬし、そこに建てた家賃も絶対に安くならぬと、そう今井委員が初めにお話ししまして、あなたは、全くそのとおりだと同意しているのです。何のためにこういう議論をして、大騒ぎまでしてこんなことをやるかわからぬです。いま、あなたのお話を聞いても、家賃なり宅地が安くなるという話は一つも出てこないのです。
○内田委員 それはそのままに放置すれば、坪当たり三十万円、五十万円のところに建てた住宅というものは、当然家賃が高くなると思います。それを、この法律ではなしに、別個の、政府が財政的の処置あるいは金融的処置等をも講じて、そして安い家賃で人に入ってもらえるような、そういう住宅政策をやるべきだということを私は申しております。 それと、もう一つ、だからといって、いまの佐藤さんのような御所論があるからといって、三大都市圏の一番住宅の供給を緊要としている地域を住宅化しないで、それは放置しておって、そして職住が非常に離れてくる遠いところへだけ住宅供給を求めていいかというと、そうではない。それはそれで必要でございましょう。C農地あるいは調整区域等について大規模な住宅団地をつくるということはもちろん必要でございましょうけれども、しかし、その市街化区域の目玉のようなところで放置されている農地についても、他の政策をまぜながら、いわばポリシーミックスの施策をとりながら住宅を供給する必要がある、こういうことをきのうも申し述べております。
○佐藤(敬)委員 いま、これのほかの施策と一緒になって安くするというふうなお話ですが、一体どういうような具体的な施策をこれのほかにやるのですか。
○内田委員 いま述べたことと同じことになりますが、できる限り、住宅の供給を地方公共団体あるいはその他の公的機関をして当たらせて、そして財府的措置によって、——これはまあ、地方公共団体だけにかたきを求めるわけではなしに、自治大臣もここにおられますが、また、大蔵省の担当官もおられるかもわかりませんが、国の財政力をもその方面に注入をいたしまして、そして低家賃住宅の供給ということをはかることが私はまず一つだと思います。 それから、先ほども述べましたように、今度はそれを宅地化し、あるいは住宅を建設した場合の諸税を安くする。さらにはまた、住宅建設の資金などにつきましても、長期、低利の特別資金を出すというようなことをやる。さらにはまた、何しろ底地の土地の値段が高いわけでありますから、そこに一階、二階の住宅を建てるわけではなしに、でき得べくんば四階建て以上の住宅を建てるような誘導政策をとることによりまして、一戸当たりの単価を下げていくというようなことも必要だろうと私は考えます。ただし、こういうことをやることによって、三大都市圏の市街化区域のA農地に建てられる貸し家住宅が一番安い住宅供給源になるとは、私も正直のところ思っておりません。できるだけ安くするということでございまして、こういう地域に最も安い住宅ができるとは私も思っておりませんが、これは、安い住宅も、中くらいの住宅も、いろいろな住宅の供給が必要である今日の状況に即しまして処理をいたしてまいるべきではないかと考えております。
○佐藤(敬)委員 高い住宅は必要ではないと私は思うのですよ。一番必要なのは安い住宅です。いわゆる住宅難民と称されて、一間か二間に押し込められている、そういう人を救済するために一番必要だと思うのですよ。ところが、いまあなたも認めておられるし、自民党の方々も共感しておられるように、これを開放しても、これをつくっても、決して安い住宅はできないのですよ。この問題が解決されなければ、どんなにこれを開放しても住宅問題は解決されないと私は思うのですが、いかがですか。
○内田委員 私は、その点にも、これまた同感でございます。しかし、さればといって、いまの三大都市圏の一番住宅供給を緊要とする地域の住宅供給というものは、あきらめてしまってはならないと思うわけでありまして、ポリシーミックスによりまして、求めやすい住宅でなくても、中級住宅も入るかもしれませんが、そういう低家賃、中家賃の住宅の供給をはかることも努力をいたすべきではないでしょうか。
○佐藤(敬)委員 あなたにしょっちゅう賛成されると、どう。ファイトがにぶって、ものを言いにくくなるのですがね。まあ、個人としての考え方じゃなくして、あなたは自民党のこれを代表して言われているのですから、修正案を出された自民党の代表者として、ひとついろいろなことを申し述べていただきたいと思うのです。そうでないと、何か、しょっちゅう賛成しているのだから、何でこんなものを出しているかという疑問が出てくるのです。 それはその程度にしまして、この前も、この十二日の衆議院本会議で、私どもの清水徳松議員が、この住宅問題について、高層化の問題について質問しました。そのときに田中総理はこう言っているんですね。住宅と宅地の供給には二つの方法がある、一つは未利用地の利用であり、このためには宅地並み課税は認めてもらわなければならない、もう一つは既成市街地の高層化再開発で環境整備、住宅供給が可能になる、高層化に反対して供給を締めるいうのでは宅地問題の解決にならないと、こういうようなことを言っておられるのです。私は、この問題についてずっとあれしてみますと、住宅解決のため市街化農地の課税問題が万能薬になって、これをやればみんな解決できるというふうに聞こえるし、特に、東京あたりの人はそういうような感じを強く持っていると思うのです。これは住宅解決の最後のきめ手だというふうな感じを非常に強く持っておると思うのですが、いまのあなたの御意見を聞いても、どうも、安い住宅も解決できないし、自民党の議員さんの中にもそういうような感じを強く持っている人がいる。これる出しているのは、これで住宅問題というもののかなりな部分が解決できるという自信がはたしてほんとうにあってこれを出していますか。その自信のほどをひとつお伺いしたい。
○江崎国務大臣 提案者からもだんだんの御説明がありましたように、ないからといって放置しておけば、やはり、需給のアンバランスがますます顕著になります。そうなるというと、粗雑な家であっても家賃は高いということにならざるを得ません。この固定資産税と宅地促進法の便宜措置によって、いまにわかに、直ちに安い住宅が右から左に建つのかというと、ここはやはり大事なところだと思いまするが、私も、それによって直ちに全部安い家賃の賃貸住宅ができるとは思いません。三大都市圏の中にもいろいろありますから、そういうところもありましょう。しかし、そうでなくて、案外、コスト高について、庶民の要望に合わぬといったような住宅もあろうかと思いますが、供給源そのものが多くなれば、これは需給の原則が緩和するわけですから、そこにバランスがとれてくる。もっともっと住宅が理想どおりに多くなれば、その時点では低家賃政策をとらざるを得ないという場面もまたやってくるでありましょう。現在の賃貸住宅そのものが、すでに異常な高値を呼んでおる。この事態をしからばどうするか、ここに話が始まったわけでありまするから、にわかに理想を求めることはできませんが、少なくとも、その理想に近づくための努力はしなければならぬ。これが政府の立場でありまして、一戸でも多く住宅を緊急建設することによって低家賃の方向に近づけていきたい、この目標に向かって努力をしよう、こういうわけですから、御了解願いたいと思います。
○佐藤(敬)委員 ちょっと建設省の方にお聞きしたいのですけれども、四十三年の建設省の調査で、いわゆる間借りをしている人たちが、聞くところによると、世帯にして大体八十万世帯、人間にして三百万人くらいいるというようなことが書いてあるのですが、現在どういう状況にあるかをちょっとお聞きしたいのです。
○京須説明員 お答え申し上げます。 昭和四十三年度の住宅調査でございましたが、そのときの全国におきまするいわゆる住宅難世帯と申しまするのは三百六十万戸でございまして……。
○佐藤(敬)委員 ちょっと待ってください。あんまり間口を広げて全国の問題をやっても、ほとんど状況がつかめませんので、問題が三つの県にしぼられておりますので、この問題は、特に東京都の問題についてやってみたいと思うのです。 いま、八十万世帯、三百万人と言ったのは、四十三年におたくのほうで調べた東京都の中ですから、東京都の中がどうなっているか。
○京須説明員 四十三年度の調査の際に、東京都の中では、お話しのように、住宅難世帯と申しますのは八十一万戸でございまして、これは東京都の全普通世帯の中では二六・六%でございまして、約四分の一くらいが、いわゆる家族の人数の割りにいたしまして、畳数が小ない。これは簡単に申しますと、家族数が二人または三人の際に九畳以下、あるいは、四人以上の場合に十二畳以下、こういったような家庭だけをとったものでございますが、それが八十一万でございましたが、その後、昭和四十五年に調査いたしまして、これによりますと、都内では六十八万二千世帯になっております。この数字は四十五年の普通世帯数に比べまして二〇・二%というぐあいに軽減されました。あと、新しい数字でございますが、昭和四十八年度、本年度に実態調査ががございますので、その間の資料はございませんので、一応四十五年度で申し上げますと、六十八万二千世帯で二〇・二%に軽減されております。
○佐藤(敬)委員 わかりました。それで、いま、二十三区の農地のいわゆる対象になっているのはA農地ですね。東京都の場合はA農地だけですね。A農地だけ千六百二十九ヘクタールあるわけですが、このうちどれくらいが一体宅地化するか。その見通しをひとつ伺いたい。
○京須説明員 どのくらい宅地化しますか、予想でございますから、必ずしも確たる数字はつかめませんが、二分の一程度宅地化するものと、考えております。
○佐藤(敬)委員 二分の一程度の宅地化というと、実際に何か根拠がありますか。
○佐々木政府委員 明確にこういう計算で二分の一ということは出しておりませんが、いろいろな臨時措置法等の施策によって、現在の住宅建設計画期間中においてほぼ二分の一程度の住宅化を期待をするというような数字でございます。
○佐藤(敬)委員 私、一体これがどのくらい宅地化するかと思って、私は実際計算能力はないし何もないので、あちこちの新聞だとかがどのくらい見ているかと思っていろいろ調べてみたら、大体、このうち二〇%くらいが宅地化するだろうという予想を立てておるようです。そこで、二〇%と五〇%でかなりの差があるのですが、建設省だからかなりなしっかりした根拠で半分と言っておるかと思ってお聞きしたのですが、別に根拠があるわけではないですね。ただ推定ですか。願望ですか。
○京須説明員 努力の目標でございます。
○佐藤(敬)委員 そうでございますと言われると、どうも言いようがないのですが、私も、大体二〇%くらいのものではないかと思うのです。いままでの議論を聞いていても、いろいろなケースがあって、そんなに半分もいきなり宅地化されるということはできないと私も思うのですよ。まず、二〇%くらいのところが妥当ではないかという感じを持っているのです。こっちも推定ですから、これは議論になりませんけれども、まずかりに二〇%が宅地化されたとすると、これが千六百二十九ヘクタールの二〇%ですから三百二十五・八ヘクタールになるのです。これに建物を建てて、一体どのくらいの収容力がありますか、世帯にして。
○滝沢説明員 お答えいたします。 私どもがやっております公的な住宅、すなわち公団住宅あるいは公営住宅、こういったものを例にとって申し上げますと、内容が、大きく言いますと二つに分かれております。すなわち、一般の団地住宅と言っておりますが、中層の五階建て程度のもので団地をつくる場合と、それから後者の場合は市街地住宅と言いますが、高層住宅で、これは町の中心部に建てておりますが、そういったものがございます。建蔽率で言いますと、すなわち、建物の一階部分の床面積と団地の敷地面積との割合ですが、これはいずれも大体二〇%程度でございます。
○佐藤(敬)委員 それでいきますと、もし三百二十五ヘクタールとして、大体どのくらい建ちますか。
○京須説明員 大ざっぱに申しますと、一ヘクタール当たり約五十戸建つものと思っておりますが、そういたしますと、約三百二十でございますから十五万戸以上、十五万戸強建つと考えられます。
○佐藤(敬)委員 建蔽率が二〇%で、三百二十で十五万戸建つのですか。
○滝沢説明員 建蔽率と申し上げましたのは、建物の一階部分の床面積の合計と敷地面積の割合でございます。ところが、われわれが公的住宅をやります場合には、普通団地住宅であれば五階程度でありますので五倍、それから市街地住宅では相当建ちますが、平均して十階とすれば、この二〇%の十倍というものが建物となってくるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、この中で大体十五万戸建つということですね。そうしますと、これはいま足りない住宅の世帯が六十八万二千世帯ですね。パーセントにしてこれの大体何ぼくらいに当たりますか。大体五分の一ですね。 それで、もう一つお聞きしますが、こういうことで建てて、大体家賃はどのくらいになりますか。
○京須説明員 家賃につきましては、民間の場合は必ずしも公的な規制はできません。ただし、住宅金融公庫の融資、あるいはいわゆる農住と申しまして、農地所有者がアパートをつくる場合に国が利子補給する場合がございますが、そういう公的資金が入っております場合には家賃の規制をしております。ただ、規制と申しましても、あまりきつくやりますと、また建てる方々の意欲も阻害いたしますので、いろいろ問題はございますが、大ざっぱに申し上げまして、金融公庫が融資した場合には、三万円程度の家賃で賃貸アパートができると思います。 大きさでございますが、大体三K、三室、あるいは二LDK、二室に板の間付きという程度のものが三万円程度でできるかと思います。これも土地の地価によりますので、公庫の場合は一応時価で地代を計算いたしますので問題がございますが、大体二十万から二十五万程度のものでございますと、ただいま固定資産税の減免とかいろいろございますので、三万円程度かと考えております。
○佐藤(敬)委員 いま農地に建物を建てる場合には、軽減するとか何とかいろいろありますね。あれも、この農住の中に入るのですか。
○京須説明員 農住と申しますのは、従来までは、水田を半分つぶしませんと利子補給いたしませんでしたが、今度の場合は、A、B農地でありますと、この水田を半分つぶすという要件を免除いたしまして、建てやすいように考えております。そういう意味で建設を進めたいと思っております。
○佐藤(敬)委員 民間で建てる場合はどれくらいになりますか。
○京須説明員 民間でございますと、いわゆる相場と申しまして、いろいろ他の例を引かれますのですが、現在、東京都心で、新宿辺でございますと、二DKで大体六万から五方という例がございます。だんだん郊外に参りますと落ちてまいりますので、まあ、四万円程度になるかと思います。そのほかに、民間の場合には、権利金とか、そういった一時金が含まれます。
○佐藤(敬)委員 ずいぶん安いのですね。こういうのがあるのですよ。「公団住宅で家賃四万円とは」と書いてある新聞があるのですが、さらにこの中には、「読売新聞の報道によれば、住宅公団は新年度から空き家入居者の家賃を約五割も値上げしたそうである。政府資金による公営住宅の月額負担が四万円台を超えたということは、住宅費が中高卒の初任給約平均額を上回るにいたった」と書いてあるのです。こういう事実があって、民間で建てて三万円ですか。こういうふうにできるのですか。
○京須説明員 公団の賃貸の場合には、民間のただいま申しましたような面積よりも多少大きくいたしております。そのほかに、公団のいわゆる四万円と申しますのは、ことし建て始めまして、実際建ちますのが一年か二年後になりますが、そのときの予想家賃を申し上げております。なお、住宅金融公庫等が融資をする際あるいは農住等の場合には、ほぼ公団の水準に近づけるようにということを目安にいたしまして考えております。したがいまして、面積は多少公団より小そうございますが、家賃の額で申しますとほぼ公団と同じ、あるいはそれよりちょっと低くなっていると考えております。
○佐藤(敬)委員 いまのお話を聞きますと、たとえばこの四万円というのは、一年か二年後の値段ですか。
○京須説明員 通常の場合、そうでございます。
○佐藤(敬)委員 そうしますと、いまのあなたが言われた三K三万円、あるいは民住のもので六万円から五万円、四万円というのも、これも一年か二年あとの値段ですか。
○京須説明員 現在の時点で、新しい制度を適用いたしまして試算した分でございますから、これはおそらく、できるのが年内に可能でございます。本年度内で大部分可能な額と考えております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、これはいまの値段だということですね。先の値段じゃなくて、ことしの値段だということですね。
○京須説明員 さようでございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、いま公団で四万円と言っているのですが、これはいまの値段に直せば三万円くらいになるのですか。
○京須説明員 そうでございます。
○佐藤(敬)委員 どうも、先の値段が出たり、あとの値段が出たり、こんがらかってよくわかりませんけれども、まあいいでしょう。 〔委員長退席、中山(利)委員長代理着席〕 そうすると、いま一番家がなくて困っている人々、いわば、新聞でよく書かれておりますことに住宅難民といういやなことばがありますけれどもこの人たちの平均の所得はどの程度ですか。
○京須説明員 主として民間のアパートに住んでいる方々の所得でございますが、大体年間にいたしまして、年収で百三十三万円くらいがいわゆる全国の所得でございますが、南関東の方々の場合を上から順々に五つに分けました一番下の階層といったようなものが、大体公的賃貸住宅に収容する予定の数字でございますが、その方々でございますと、大体上限で申しますと、年収で百三十三万程度と見ております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、大体月に十万円程度の収入なわけですね。
○京須説明員 さようでございます。
○佐藤(敬)委員 それで問題は、さっきも申し上げましたとおり、金持ちの人を入れるのではなくて、こういういわば住宅難民と称されるような、一間か二間のところで押し詰めて入っている人たちが、あなたのさっきの御答弁で六十八万二千世帯ある。こういう人を救済するのが一番の問題なんですよね。その観点からいきますと、こういう人たちというのは、ほとんどこの住宅には関係ないと思うのですよ。これは四万も五万も出して住宅に入れるわけはないのですよ。だから、そういう意味でこの農地を解放してやってみても、一つは、一番住宅を必要とする人には全然関係がない。しかも、そのもう一つの数の上から言っても、これは全体としても、東京都だけでも五分の一くらいしか救済できない。こういうようなことになりますと、こんなに大問題にしてこれをやる必要があるかどうかということを非常に私は疑問に思うのですよ。それは、田中さんがよく言うように、必要なのは、うちがないということじゃないのですよ。何とかかんとかうちを買ってみんな入っている。必要なのは、田中総理の言われるように、便所の中でゆうゆうと新聞を見ているような、そういううちをつくるというのが問題なんですよ。(「そんな便所をつくったらたいへんだ。」と呼ぶ者あり)田中総理がそう言っているのですよ。それに、こういう人は何人も入れない、入る人というのは、おそらく、かなり金持ちな人がこれに入ってくると思うのですよ。そういう人は相変わらず取り残されて、一間か二間で住宅難民としての生活を送らなければいかぬということになるのです。ただ、全体の許容量がふえてくればその人たちも何ばか楽になるということを言っているのですが、私は決してそうは思わないのですよ。一番いい例は道路なんですよ。道路が狭くて混雑するから、その道路を広げる。広げますと交通が緩和するかと思うと、大間違いだ。みんなそこに集中してくる。ほかの道路の混雑がますますその道路を混雑させてくるのですよ。それと同じだと私は思うのですよ。ここにキャパシティをふやすと、金を持っている人がよそから東京へどんどん流入してくるのです。どんどん入ってくるのですよ。そして、相変わらず難民は難民のままで、新しい人がどんどん流入してきて、東京はますます過密になる。こういう結果しか出てこないのですよ。これはあなたに聞いてもしようがないでしょうから、会長さんか大臣がいればすぐ答弁されるでしょうが……。
○江崎国務大臣 私は、ちょっとそれは違うと思うのですよ。十五万戸というのは、あなたが予想される一応の最低線ですね。ですから、その倍くらい、あるいは三倍くらいを少なくとも努力目標ということにしておるわけですね。そうすると、いまの六十八万戸に対して四十万戸から四十五万戸というものが努力目標であるということになれば、これは相当緩和できるわけです。しかも、住宅公団が、特に東京都内といわず、首都圏では、計画の半分程度しか住宅が建たない。これは用地難なんですね。ですから、今度のこの政策によって用地を公団が取得するという場合には、農家に対しては、譲渡所得その他いろいろな面で便宜をはかる。これはこれから御審議願うわけであります。そういうことになってきますと相当緩和するということなんです。これは公営住宅だけの場面ですが、民間デベロッパーがもっと買い占めをしたというのも重税でだんだんと吐き出させるということになりますと、民間側も、いまのお示しした家賃よりもぐっと高い家賃ということになりましょうが、分譲住宅なり、あるいは賃貸住宅なりというものをどんどん建設する民間のエネルギーも、今日の時代ですから当然活用しなければならないということになると、相当な成果をあげ得るのではないか。これが私どもが描いて光る努力目標です。しかし、お答えするように簡単にはなかなかまいらない面も実際ありましょう。ですから、それでいかないときには、この暫定措置は四年間継続しておるわけでありまするから、なお次から次へと住宅政策、土地政策を打ち立てまして、今後の問題としてまた御審議を願うということも可能なわけで、今日として、とりあえずの緊急の措置としては、これを全体として御審議をいただいておるわけですが、不備が出てまいれば、私どもまた次から次へ改めていくことにやぶさかではございませんので、どうぞ御了解を願いたいと思います。
○佐藤(敬)委員 私は、そう簡単に五〇%も宅地になるとはとうてい考えられないのです。たとえばここに新聞の論評があるのですが、これは、課税はこわい、こわいけれども、売るのはいやだと新聞に出ているのです。東京近郊の農地だと、宅地化を促進すれば、駐車場か何か、そういうもので、それを手放す人はないだろうという見通しが非常に強いのですよ。あなたの言われるように、そう簡単にすぐ手放して、公団にどんどん、どんどん売り払ってくれれば非常に調子はいいのですけれども、そうはなかなかいかないと思うのですよ。この問題については、議論しても、見込みですから、結果を見なければわかりませんけれども、あなたの言われるように、六十万世帯も五十万世帯もこれによって救済するなんということは、それこそ絵にかいたもちで、出てこないと私は思うのですよ。 そこで、先ほどちょっと申し上げましたが、これほど大問題になって、結果的に何もこれが効果をなさなくなったとすれば、これは大責任だと思うのですよ。ほんとうに自信があってやりますか。私、これも一番先に冒頭申し上げましたが、自民党の皆さんの席を見ていても、私のほうの議員が反対のことを言うと、何か、盛んに賛成しているのですよね。これはすばらしいと言って、一生懸命に共感しているのですよ。党内がああいうふうになって、与党内閣で、あなたのほうで、きっと実施するという自信がはたしてありますか。
○江崎国務大臣 やはり、それは、佐藤さんがごもっともないい質問をなされば、これは超党派で共感していいことだと思います。 いまお示しの点は、意見が多少違いまして、私どもとしては、あくまで努力をして時代の要請にこたえようということで、これは努力しなければなりません。また、私ばかりではなくて、これは建設大臣にも大きな責任があるわけでございまして、今度はひとつ、住宅充足のためにはあらゆる努力を払っていくということでやりたいと思っているのです。 それから、これは、御審議が始まってから何べんもお答えしておりますように、農家が公団あるいは地方の開発公社等に土地を売り払ってくれることも一つの方法でありましょうが、何よりもわれわれが望んでおりますのは、農家自体が住宅金融公庫等から融資を受けて、四階以上の中高層の賃貸住宅をつくっていただくということが一番望ましいわけでございまして、両方とも理想が達成されて、住宅不足に悩む人のためにも、また農家のためにもということを考えるわけです。それから、都心部の空閑地が自動車置き場に利用される、ある程度のスペースが自動車置き場に利用されるということは、これもまた時代の要請にこたえるものではないか。いまのように、農地並みの課税であるがゆえに、果樹や野菜の栽培のしにくいところで無理な農耕を営むというようなことより、はるかに都会人の要請にこたえる形で利用されるというのであるならば、理想ではありませんが、それでもまあまあ従来よりは一歩前進の効用を果たすのではないかというふうに考えられないこともないと私は思います。
○佐藤(敬)委員 私は、駐車場だとか、そういうものに使うことに反対しているんじゃないのですよ。しかし、そういうような使い方がふえてくれば御期待のように、宅地にはなかなかなっていかない。これを私は言おうとしておるのです。逆に、むしろそういうような土地を残しておいたほうがいいというのが私の持論です。 さっきもちょっと言いましたが、総理の発言を聞きましても、いまの大臣の発言を聞きましても、農家にこれを放してくれという、こういうような発言が多いのですよ。これを聞いていますと、農家が放さないから、逆から言うと住宅難になっているんだというふうに農家には聞こえると思うのですよ。そういう考え方というものはどうもおかしいと私は思うのですよ。たとえば、これは住宅の問題じゃないのですが、米の問題で、政府が、戦後、食糧が足りないからつくれつくれといってどんどんつくらせた。そうして、つくることを奨励しておいて、一晩明けたら、米が余ったからつくるな、なぜつくったんだと、つくった農民が悪いように盛んに宣伝されましたよ。このごろは、今度は、食糧が国際的にも国内的にも足りなくなってきた、食糧を確保するのが大問題だといって、農林大臣が本会議なんかでもしゃべっておるのです。何か、食糧が不足したのは農民の責任みたいで、また農民が肩身の狭い思いをしなければいかぬ。こういうようなことではおかしいのですよ。いま、住宅が不足してこれほど大きな問題になっているのは、何も農民の責任じゃないのですよ。それを、皆さんのお話しを聞いていると、何か、農民が農地を開放していないから住宅不足になっているというふうに聞こえるのですよ。これの責任の転嫁は非常にうまくないのですよ。
○江崎国務大臣 そういうふうに聞こえないです。私が申し上げておるのは、農耕の適地でないところで無理に農耕をお続けになることもございますまい、むしろ、農耕よりももっと効率的なメリットのある賃貸住宅をおつくりなさい、ただ口で言うだけならだめですが、お金は全部お貸しいたします、固定資産税は三分の二、十五年間もおまけをいたしますというわけで、その優遇措置を講じておるわけでございまして……(「税金は高く」と呼ぶ者あり)これは、税金の面については、全部じゃないんで、三圏のいわゆる市と名づけられる、一番住宅の不足しておるところだけ。これは、都市計画による市街化農地の、先ほどから申しておりますような、わずかに六%という地点。しかも、農家には、どうぞ、賃貸住宅の家主として、今後この農耕地を有効に使ってくださいということを奨励しておるわけでありまして、何も、農家が宅地を供給しないからいけないというわけではございません。 それから、休耕等の問題につきましても、休耕奨励金を出したりなんかして、農家については、政府として相当に行き届いた政策をとってまいったわけでございまして、今後とも農家を、いまおっしゃるように、ことさらに圧迫するとか苦しめるとかいうことなどはあってはいけませんし、私どもの政府の政策というものは、農家を深く理解し、農家をこよなく愛する、こういう政策展開をいたしておるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 どうも、私は農民を愛しますというような、だれかが言ったようなことを言われますけれども、たとえば、この問題の中にはこういう考えが入っていると思うのですよ。五千万も六千万もする高い土地を、年間百万か二百万くらいしか収穫がないような農業に使っている必要はないじゃないか、もっと効率的に使いなさいと、こういう考えが入っていると思うのですよ。しかし、こういう問題は、単なる経済、資本の論理だけではいかないと思うのですよ。農業の好きな人は農業をやって、それでけっこう楽しんで生活していれば、それでいいと思うのです。それを、価値のあるところは価値があるように使えといって、それを全部取り上げるというのは、ちょっと残酷だと思います。
○江崎国務大臣 これは、御承知のように、C農地ないしそうでない、むしろ農耕適地に向けて買いかえをしていくということについての助成の方途もあるわけですし、それからまた、現在では、農業を離れていくという人が農協等に委託をして売りに出しておるという農地もずいぶんあるわけですね。ですから、そういう農耕適地にかわって農業を継続するということも決して不可能なことではない。だから、何千万もするような土地でわずかの収穫を得られるよりも、もっと効率的に賃貸住宅で収入をおあげくださいというわけですから、これは、農家を痛めつけたり、土地を無理じいして住宅に向けようという政策では全然ないわけでございます。
○佐藤(敬)委員 私は、必ずしもそうは思わないのです。たとえば、町の中でいろいろな果樹なり花卉をつくって、それでけっこう収入をあげている人がいるんですよ。だから、農業をやりたい人には農業をやらしておく。そうでなければ、価値のあるような土地の使い方をするということもまた一つの論理ですけれども、あまり価値のあることばかりやってきたので現在のようになったのだから、多少価値のない使い方をしないとゆとりが出てこないのだと言っているような、こんな感じもします。 それで、私もこう思うのです。きのう私のほうの山本委員からお話があったのですけれども、東京の空地、この問題は、生産緑地という考え方もありますけれども、大問題だと思うのですよ。空地をさがそうといっても、おそらく、獲得するということは困難だと思うのです。この前ちょっと新聞に出ておりましたが、東京都で公園にするような土地をさがした。工場のあと地の接収についてもいろいろやってみたけれども、さっぱり買えない。こういうことでありますけれども、こういうようなA農地といわれるような場所で一ぺん建ててしまって、また別の場所でも、そこでもいいのですが、公園、空地にするということはおそらく不可能だと思います。きのうも話が出ておりましたが、東京の空地の率というものは非常に低い。一人当たり九平米としたいというようなことも言っておりましたが、それすらもとうていできる話じゃないと言っているのです。せっかく千載一遇のこういう農地があるならば、宅地じゃなくて、緑地として、駐車場でも何でもいいから、空地としてとっておくべきだ。そうでないとたいへんなことになりますよ。たとえば、池袋のあそこのところに大きな日本一のビルを建設するという話がありましたね。これなんか見ましても、たいへんなことなんです。水の問題でも、ごみの問題でも、下水の問題でも、こういうふうなことで、いまA農地を全部つぶして、何十万世帯というものが入るように東京都でどんどんつくったら、一方では空地がつぶれる、一方では過密の問題がどんどん出てくる、これはたいへんな問題だと思うのですよ。現在のニューヨークみたいに、全く瓦れきの町、コンクリートの町になってしまう。いま空地を取っておかないで、一体いつ取るのか。いま取っておくほうが取りやすいですよ。なぜこんなところに住宅を建てなければいかぬのか。
○江崎国務大臣 これは御指摘でありまするが、首都圏でも、御承知のように、C農地は五万ヘクタールもある。ですから、はま御心配になるような空地は十分充足できるわけですし、さっき住宅課長が御答弁しておるのを聞きましても、その宅地としての確保面積の二〇%がいわゆる建築用地として使用されます。近代建築というものはそういうものでありましょう。そういう形ですから、いま佐藤委員のおっしゃる理論ですと、しからば、住宅をつくらないで放置するのかということにならざるを得ません。それじゃもっと通勧に不便な遠隔の地に住宅を求めるべきかというと、これはもう不可能だという形がこのごろだんだん出てきておりますね。そういうわけで、いま過密状況がまたもたらされるほど住宅がどんどんできれば、これは、御心配とはまた別に、非常に住宅事情には貢献できるわけですから、そのときはそのときで、これは来年以降の問題として、過密に基づく公共施設その他の対策については予算措置をして、それが緩和をはかるという努力もあわせて十分行なってまいりたいと思います。
○佐藤(敬)委員 C農地は確かにありますよ。東京二十三区で、全農地の八四%がC農地なんですね。C農地はあります。しかし、一番こんでいるところ、これがA農地なんですよ。だから、一番高いんですよ。こんでいないところは要りませんよ。こんでいるA農地こそ、確保しておかなければならぬ。そう思いますね。
○江崎国務大臣 確保できることは、ほんとうに望ましいと私も思います。ただ、それを全然利用しないで、というのもいかがでございましょうか。だから建設省が努力目標として掲げましたのも、A農地の場合の五〇%は空地として残らざるを得まいという見通しもあるわけでございまして、とりあえず、そういうことで御心配の点は解決するんじゃないかというふうに思います。
○佐藤(敬)委員 とりあえずではおそいのですよ。これをやってしまいなさい。あといつやるのですか。いつも後手後手になっているからこんなに東京に空地が少なくなる。いま、もう必要なんでしょう。とりあえずの問題じゃないのです。たったいま必要なんです。たったいま必要で、これをやっててみなさい。それはとりあえずじゃなくて、いつできるのです。建物が建ってしまったら、永久にできませんよ。
○江崎国務大臣 当然それは、都市計画の緑地であるとか、公園であるとか、それぞれの計画はあるわけですから、それは計画の線に沿って残されていくものというふうに考えられていいのじゃないですか。ただ、私が言っているのは、無計画に都市計画であろうと何であろうとどんどん建てるということを言っておるわけじゃなくて、計画地以外の、というか、休閑地のような形になっているところに住宅をつくるというわけですから、計画は行なわれていく。それから、これは田中総理もよく言っておりますように、都心部などにおいては、高層化をして道路を広げたら、空間地もそこから生み出していく。こういう努力もなされなければならないと思います。
○佐藤(敬)委員 そういうゆうちょうなことを言っていると、いままでやったようなあやまちを再び繰り返すと私は思うのですよ。東京の過密の大都市で、空地というものがいかに貴重なものなのか、もっと認識しなければいかぬと思いますよ。もちろん、これが都市計画の区域でなくたって、それを保持していくことによってて都市計画区域と交換することができるのですよ。なければできませんよ。いま金があって買えない事情なんですよ。なぜ、こんな空地をつぶして建物を建てなければならぬのか。住宅問題も非常に大切ですよ。しかし、もしもどんどん都心なりそういうところに高層アパートを建ててごらんなさい。たいへんなんです。さっきのことじゃないけれども、一つビルを建てるごとに浦和市くらいの人口が出入りするのですよ。水も足りぬし、水道管も全部配列しなければいかぬ。たいへんな問題なんです。これは大きい問題で、一カ所に集まっているからいかぬのですけれども、いま言ったように、五〇%も一〇〇%も建ててごらんなさい。たいへんな問題になってしまう。私は、東京都内、過密都市の大都市の将来の大計のためにも、この農地に絶対ものを建てるべきじゃないと思うのです。 これはついでだから私は申し上げますが、幾ら建てても住宅問題は解決しないと思いますよ。これだけ建てればあらかた——六十五万八千世帯ですか、これが入れば住宅問題が解決すると思いますか。
○江崎国務大臣 これは、なかなかそれだけで解決するとは私も思っておりません。 それから、これは、政府としても、全力をあげて住宅不足を克服しようというので努力しようというわけでありまするから、もうしばらく時日をかしていただきたい。佐藤委員御心配の点は、私どももよくわかります。そういうことについても十分留意をしながらこの住宅を充足させていくということで、この局面の解決をはかってまいりたいと思います。これは、本来は建設大臣がお答えするお話を私は申し上げておるような形で、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、十分御趣旨の点は体しまして努力してまいりたいと思います。
○佐藤(敬)委員 こんな貴重な農地をあれしていくより、まだまだ別のことがあるんですよ。たとえば、私のほうの党で調べた買い占めの問題を見ましても、東京都のあれだけで五十一万四千戸建つくらいの土地が買い占められている。こういうものをそのままにしておいて、農民が悪い、農民が悪いじゃ、これは私は聞こえないと思うんですよ。こういうものを開放させることがなぜできないのか。こういう問題どう考えますか。
○江崎国務大臣 農民を悪いとは一言も言ったことはございませんので、農民にしあわせを、こういうことで、できれば賃貸住宅にかわっていただこうということを企図しておるわけでございます。 それから、買い占めの土地については、今度のあらゆる土地政策によって対処するわけでありまするが、これらが空閑地としていつまでも残され、今度の特別土地保有税やその他によっても十分の効果が上がらぬというときには、この法案を修正する場面も、将来の問題としては、考えられないことはないと私は思うんです。本来、今度でも、空閑地とか休閑地とかということで、もっと重税を課したらどうだということを、しばしば、各省庁とも連絡を密にして検討したわけですが、なかなかこれの判定がむずかしいということで、まんべんなくかける形になって、特別土地保有税ということにならざるを得なかったわけですが、当然、これは思惑の対象ということがなお続き、住宅の用にも供さない、工場にもしない、そのままで三都市圏において空閑地が放置されるというような場合には、これは、今度、三都市圏の市に限って農地の宅地並み課税ということが問題になりましただけに、そういう空閑地というものに、やはり捕捉はむずかしいであろうが、何らかの規制をしていくというような検討も、今後の検討題として当然あり得ることだというふうにも考えられます。いまこの時点ではまだ検討いたしておりませんが、成果のあがらない場合においては、当然それらにおいても並行的に考えなければならぬ問題で、御指摘の点はよく承っておきます。
○佐藤(敬)委員 私は、それはさかさまだと思うんですよ。商社が買い占めてあれしておるのを先に吐き出させるべきだと思うんです。それでも足りなかったら、この農地の課税をやるべきだと思うんです。何もそれをやらないで、ただ農地だ農地だと言っていたんではおかしいじゃないですか。逆ですよ。この買い占めをしたものを先にやらなければいかぬ。
○江崎国務大臣 これは全然逆じゃないので、先に、特別土地保有税だとか、それからまた、譲渡した場合には、四十四年以降のものについては、御承知のとおり税を重課するという形で政策的に対処しておるわけです。私がいまお答え申し上げておったのは、佐藤委員が御心配ですから、そういう特別土地保有税など何だという形で、鼻先で業者があしらうというような形が続いて、いかにも国民的ふんまんが起こる形になってくる場合のことを想定して私は申し上げたわけであります。われわれとしては相当な対策をしたつもりでございます。
○佐藤(敬)委員 いま、国民が、土地保有税だとか、あんなもの問題じゃないといって鼻先で笑うような、そういう時代が来たらやると言っていますけれども、これについて、新聞の論調でもどこでもそうですが、こういうものがそれほど大きな効果を発揮すると期待している人はほとんどいないのですよ。これはおそらく、これをやることによって値段を下げるんじゃなくて、上積みされて値段が上がるだろうと、ほとんどの人がそういう推定をしているのです。それによって値段が下がるなんていうことは、この買い占められた土地が開放されるなんていうことは、おそらくないと私は思う。この間本会議で私のほうの議員が質問しましたら、田中総理でしたか、あなたでしたか、この土地の問題について、いろいろな各種の税金だとか、そういうものを一緒にして効果を発揮するんだというふうに言っていますけれども、それは、出した以上は何かの効果を期待するのは当然ですけれども、あの程度のもので効果を期待することはできないと私は思うのです。それで、この間、私のほうの議員が、買い占めの抑制の問題につきまして、罰則か何か設けなければとうていなまぬるい、出してくださいというお願いだけではできないじゃないかと言いましたら、自由主義経済をやっているから罰則なんかやることはできないと、こう言ってみえを切っておりましたけれども、たとえばこの間、その舌の根もかわかないうちにロンドンでやりました土地課税の問題ですね。あれなんかも、年間三〇%という、ほとんど罰金と同じような税金をかける。三〇%ならば、三年たてばなくなっちゃうが、あれは名前は課徴金ですけれども罰金ですよ。ああいうふうな思い切ったことでもやらないととても出ないと思うのですが、ロンドンよりももっとひどい東京が、日本が、そういうような思い切ったことをやらないで、どうしてあの買い占めたものを開放することができるんですか。それをやらないでおいて、それを開放させないでおいて、ただ農民が農地を出せ、農地を出せ、これでは順序が逆だと思いますよ。
○江崎国務大臣 土地特別保有税や譲渡税の重課の問題、これは相当な重税になるわけです。これは両方合算すれば、会社の場合は、七〇%は完全に税金で取られるんですから、御指摘のほど楽なものじゃありませんし、実業家にしてみれば、土地というものが、投機の対象はもとより、商品として扱う魅力というものはもうだぶ減殺されたというふうに考えられます。 ただ、特別土地保有税が低きに失するとおっしゃるならば、決してあれが高いものであるとは私も思っておりませんが、しかし、これはまことに残念なことですが、空閑地税というような形で相当高率なものをかけるべきでありまするが、この判定がむずかしいということで、まあ、市町村が捕捉できる範囲内で取引の価格に——これもごまかしがあると言えばそれまででありまするが、一番行き届いてこれを捕捉しやすい立場にある市町村が主体になって取引価格に保有税をかけていく。また、これの取得については取得税もかかる。売るときには七〇%完全に持っていかれる。欠損法人であっても、その欠損の穴埋めに使うことはできないという形になりますと、これは相当な効果をあげるものだというふうに期待いたしております。 なおそれでも不備だという場合には、先ほども申し上げましたように、今後にかけて十分検討もし、また、法を修正していくということも考えられないことはないと思います。
○佐藤(敬)委員 これはけさの新聞ですが、神奈川県だとか、千葉県だとか、こういうところで、人口が東京からどんどん流入しないように、団地だとか、そういう建物を建てるのは一切ごめんこうむると言っているという記事が出ておるのですけれども、私は、これは非常に大きな問題だと思うんですよ。たとえだ東京の人口ですが、なぜこういうふうに住宅難がいつまでもあるかという根本的な問題になりますけれども、結局、いまのこの問題のように、建てても建てても人口がどんどん入ってくるので、いつまでたっても解決できないのです。人口の流入を規制しないで、建物を幾ら建てたって、何ともこれは解決の方法がないと思うんですよ。たとえばいまの問題でも、私はさっき申し上げましたけれども、高層で家賃の高い建物をどんどん建てましても、六十何万世帯が減りてこない。一方、どんどん入ってくるのは、高い家賃を出して入れる者が、何とかして東京に来られないかと思っているので、東京以外のそういう人がどんどん東京へ入ってくる。それが高い家賃でも入れるものだから、どんどん占拠してしまう。いつまでたっても住宅難は解決できないのです。そして、入ってきた、住宅難だ、また建てる、住宅難だ、また建てる、これをいつまでも繰り返してきたからこういう過密の状態が出てきている。人口流入を規制しないで——私は法律的に規制しろとは言いません。何かの形でこの過密の地帯に人口が入ってくることを規制しないで、住宅が足りないから建てろと幾ら言っても、これは追っかけっこで解決できないと思う。それのいい例がいま話しました神奈川と千葉。埼玉でも、もう団地なんか建ててもらっちゃ困ると言っている。一つには、これは下水なり学校なり、いろいろ問題があるから建てられないのだというけれども、建てても建てても切りがないから、とても負担にたえないから、もう人口の流入はごめんこうむる、建物は一切困る、こういう態度に出てきている。周辺の地域がもう人口の流入は困ると断わっているのに、東京が何もしないでどんどん人口を流入させる。これは非常におかしいと思う。首都圏全体として考えても、おかしいと思うのです。東京なり、首都圏なり、あるいは中部圏なり近畿圏なり、どこの範囲か私はわかりませんけれども、何かの方法でもって人口の流入を規制しなければだめだと私は思いますが、そういう考え方とそういう意志はございませんか。
○江崎国務大臣 それはもう当然あるわけで、これは工業再配置の問題を含めた、いわゆる日本列島改造といいますか、今度の国総法によって一方では計画的にこの再配置を進め、過密過疎の現象を調整しよう、こういうことです。ですから、極端な議論になりますると非常にむずかしくなるわけですが、政府といたしましては、あらゆる政策をここのところでやっておるわけでございまして、今後といえども、十分国民の要請にこたえることができるようにあらゆる措置をとりたいと思います。 一%のところに三二%の人が住んでおる。たまたまこの例は、東京、大阪、名古屋の五十キロ圏が日本国土の一%に当たるわけですが、そこに三二%も住めば、公害やそういういろいろなひずみが出てくることは言うまでもないわけでございまして、いまその地域の住宅が一番不足しておるからとりあえず住宅もつくるわけですが、一方では、国総法によりまして、都会への流入、集中といったものを防遏して地方に中核都市もつくろう、二十五万都市を中心に整備していこうという努力をこの国総法では掲げておるわけでございます。工業の再配置も完成していこうというわけですから、そういう方向で事ができ上がりますように、どうぞひとつ御協力を賜わりたいと思います。
○佐藤(敬)委員 これもどうも非常になまぬるいんですよね。百年先のことを考えていることは非常にいいことですよ。しかし、たったいまこういう問題が起きているのに、いまの単なる小手先のことでもってどんどん建物を建てて解決しようという考え方と、これから先どうするかということとがよくマッチしていないんですよ。やはり、一方で建物を建てれば、日本列島改造論をやろうが、何しようが、必ず入ってきますよ。だから、むしろ、逆に建物を建てるべきじゃないんじゃないか、これは根本的に言うとおこられるかもしれませんけれども。そうして、東京でないもっと別のところに問題を置きかえるべきじゃないかと思うのですよ。東京に人口がどんどん流入する、たいへんだといってまた建てる、こういうことを繰り返しておったのでは解決にならぬと私は思うのですよ。これはひどいことを言うようなことになるかもしれませんけれども、よほど思い切ったことをやりませんと直らないのですよ。当座のことじゃなくて、当座は多少困ってもいいから、ほんとうに将来何とかなるという、よほど思い切ったことをやりませんと東京は破滅しますよ。どうですか。
○江崎国務大臣 おっしゃる意味は、私どもも同感なんです。よくわかるのです。ただ、現在住宅を充足させるということは、東京都に必要以上の住宅をつくって、人口の流入を受け入れようということを言っているわけじゃないのですね。いまもう集まってしまって、職業の関係からどうしてもこの地域に住まなければならないが、しかし、その家がないという人々に、その家をどうするかという緊急の、目の先の問題を解決しようということがこの場の議論でありまして、佐藤委員のおっしゃる意味は、もう少し長期の視点に立った議論になるわけですから、その辺は国総法等々と十分並行推進して、御趣意の線に沿えるような努力をしてまいりたい、こんなふうに思います。
○佐藤(敬)委員 私はこう思うのですよ。そういうことをおっしゃいますけれども、いまこれをやって、当座ここにいる住宅難民なり、そういう人たちのことを解決しようとするけれども、住宅を建てても、いま東京に入って住宅がなくて困っている人の解決にはならないのです。いいですか。東京に労働力の需要があれば、何ぼでもみな入ってくるのです。そのほか、宅地並み課税がされても、いまいる人の解決にならぬのですよ。この宅地並み課税で建てる建物というものは、いまいる人とは無縁のものなんです。何ぼかつながりはあるかもしれませんけれども、そんなものを建ててもほとんど入れないのです。しかも、どんどん出かせぎで定着して、低額所得の労働者がどんどん入ってくる。そういうものを救済する形にこれはならぬのです。こういうことで、将来の過密の問題も見越さないで、せっかく貴重な空地があるのをどんどんつぶしてしまうということは、まことにどうも先の見えないおかしな話だと思います。これはどこまでやっても並行するかもしれませんけれども、そこのところをよく考えてほんとうに思い切った手を打ちませんと、日本列島改造などと言ったって、だれももう信用しませんよ。日本列島改造論をやって人口が分散すればいいけれども、改造論をやったためにこんなに買い占めが出て、とんでもない土地の値上がりをしておる。そのために日本じゅう苦しんでおるのですよ。工場再配置をしたり、人口再配分をしなければならぬことは、私も必要だと思いますけれども、何の手当てもしないで、いきなりあんなアドバルーンを上げるものだから、一ぺんに日本じゅうが上がってしまう。よく暴動が起きないと私は思っていますよ。田中さんは、政治家としてはまことに軽率だったと私は思うのですよ。それを単に日本列島改造論だけでこれをやるから、今度はだいしょうぶだというふうに先のことだけ言って、そして、いまはこれをやるんだと言って、せっかくのこの貴重な空地をつぶしてしまう。これは、私は、どうも納得できない話だと思います。 その話はまずそれくらいにしまして、時間がなくなったのでもう一つだけ最後にお伺いしたいのですが、四月十三日の毎日新聞にこういうことが書いてあるのです。まず、都議選、都知事選に向けまして、自民党の政調会長の小坂さんがつくっているもので「東京ふるさと計画」というのがあるのを知っていますか。これがそうです。
○江崎国務大臣 私、まだ、その「東京ふるさと計画」なるものは十分承知いたしておりません。
○佐藤(敬)委員 ところが、「「あれもやります。これもやる。」と天下の公党が大ぶる敷を並べたてる選挙前の“公約花盛りシーズン”がまた始まった。」「デッカイふろ敷を広げて見せたのは、国政をあずかる自民党。題して「東京ふるさと計画」。大都市が“はきだめ”となっている現状を反省し、都市政策にソフトな面をいっぱい盛りこんだ、というのがセールス・ポイント。」というふうに書いてありまして、またこう書いてあるのです。「「田中首相のOKも取りつけました。わが党は責任を持って実行します」とハッスルするのは「東京ふるさと計画」をまとめあげた自民党都連・政調会長の小坂徳三郎代議士。」いいですか。その中に「住宅用地の確保と地価安定のために1市街化区域内農地の宅地並み課税を断行し」と書いてある。これはいまやっているわけですけれども、二番目に「住宅敷地三三〇平方メートルと九九平方メートルまでの住宅の固定資産税を免除し」と書いてある。それから三番目に、「土地売買に関し、第三者委員会による認可制を導入する。」と書いてあるのです。これは田中さんがオーケーをした案だということですね。 それで私はちょっとお伺いをしたいのですが、私のほうの山本委員もこの間質問いたしましたけれども、例の固定資産税の評価がえですね。あれで、宅地は二分の一にして課税しますわ。ところが、あれでやっても、課税は、評価額が非常に大きくなるので、五十年ぐらいになれば三倍ぐらいになってしまう。こんなに大きな税金をかけたんでは困るじゃないか、あなた方は、もとが安いから上がってもしかたがないと言いますけれども、もとが安くたって、いまそれでもぴいぴい暮らしているのですから、急に固定資産税を上げられたんじゃ困る。これはちょっと酷だからというので、これは公明党の小川さんも言っておりましたけれども、困るのですよ。それで、私どもは、いまこれで五十年まで凍結しておいて、ゆっくりもっとしっかり洗い直してやろうじゃないかという修正案を出そうということは、この間私のほうの山本委員から申し上げたとおりです。しかし、これで見ますと、百坪の住宅の固定資産税を免除するということになっておるのですよ。しかも、これで田中総理がオーケーしたと書いてある。これは天下の公党の公約であると書いてある。そうすると、私らが二分の一やめようとか、まけようとかいうことでなくて——都議選だとか知事選、ことに都議選は七月にすぐ始まりますね。ことし役立たない公約です。私どもがこれをただにするという修正案を出せば、これは通りますか。オーケーになりますか。
○江崎国務大臣 これは小坂企画庁長官が同じごきょうだいですから、何かそういう「東京ふるさと計画」を出されたのかと思ってさっき知らないという御答弁をしたわけですが、これは小坂徳三郎君はわが党の有力な議員でありますが、どういう根拠でそういうことをおっしゃったかは、私もまだ聞いておりません。田中総理がオーケーしたということも聞いておりません。少なくとも、固定資産税の課税最低限をもっともっと切り上げていくということは、これはわが党の地方行政委員の諸君の中にも有力な意見を持っておられる方があることは承知いたしております。これは将来の検討題として当然検討しなければならぬ。特に、農地の宅地並み課税を否定されるというようなことがありますと、よけい、狭い土地で古い住宅に住んでおるというこの勤労者ないし零細な生活をしておる人からは、この固定資産税減免の意見が出そうな話だというふうに思えるわけでありまして、私どもは、そういう方々の不満にこたえて、農地の宅地並み課税を実行して税の負担を均衡させるようにしましたら、今後の問題としては、小坂君が指摘しておるように百坪というわけにはまいりますまいが、また、その基準をどこに置くかということは十分検討しなければ軽々にお答えのできる問題ではございませんが、何らかの措置はとっていく、検討をするということは当然必要であるというふうに考えております。
○佐藤(敬)委員 問題をはぐらかさないでいただきたいのです。これは、いまここで、私どもがこの問題についてずっと一生懸命やっているのでしょう。この問題について地方行政委員会でやっておるのですよ。それを背後で、あなた方提案者と同じ自民党の議員が、百坪まで固定資産税をただにしますと出せば、一体、われわれの審議はどうなるのです。しかも、これは田中首相のオーケーを得ていると、こんなにりっぱに書いてあるのです。われわれは何のためにここで審議しているのですか。ばからしくて審議をする必要はないのです。ただになるのを何でこんな審議をしているのですか。
○内田委員 たまたま私は自民党の税制調査会長というのを仰せつけられておりますので、その立場から、いま佐藤さんが取り上げられた問題についてお答えを申し上げたいと思います。 今日の住宅事情、また住宅払底、家賃の高くなっておるような事態のもとにおいて、住宅の固定資産税の免税点といいますか、非課税限度というものをいまよりもだんだん引き上げていく、ちょうど国税の課税最低限を引き上げていくのと同じようにという、そういう方向は私は賛成でございます。しかし、いまの小坂徳三郎氏のその御計画については、おそらくそれは四十八年度においてそれを実現しようということではなしに、今後私のほうの党内の機関にも持ち出して、税制調査会等にも持ち出してともに検討をするということの意味だろうと思います。また、総理もそういう線で賛成を得られていることだろうと思いますが、そういう相談がありました場合には、いま自治大臣からお答えがございましたように、それは三百平米ということが基準になるかどうか知りませんが、いま私が前段に申しましたような方向で、前向きに検討をすべき事柄だと考えております。
○佐藤(敬)委員 あなた方の党内事情はどうでもいいのですよ。だけれども、実際問題として、われわれが、二分の一でも高いんじゃないかとか、二分の一がいいとか悪いとか言って、一生懸命になってここで議論しているのですよ。一生懸命やっているのです。私らは、これはとてもたいへんだろうと思って、法制局まで行って、何とかこれはやられないかと言っている。こういうことまでみんな心配している。公明党もみんな心配しているのですよ。それをあなた方が二分の一のあれで出してきて、同じ自民党の議員が、知事選挙の宣伝のためだと思うのですが、それをたったいまできるように、ただにしますなんて、こんな大きなものを出されてきて、一体おまえらは何していたんだと言われたんじゃ、私はぐうの音も出ないですよ。これがうそだとすれば、これは都議会の選挙で大うそをついていることになりますよ。こっちがほんとうとすれば、われわれは一体どうすればいいんですか。冗談じゃないですよ。
○内田委員 いま申し上げたとおりでございまして、私はその記事はあずかり知りませんが、四十八年度からそうするということでありますと、これは、党内機関、私どもの合議も経ずして発表したということになるわけでありますが、おそらくそうではない。それは、今後の目標としてそうしたいということだろうと思いますので、そういう方向は方向として、これはみんなで検討すべき事項であるというふうに私は考えます。
○佐藤(敬)委員 これはいつまでやってもしようがないですが、やっぱり気をつけてもらわないと、やっているほうがばかくさくて審議できませんよ。これは、あなたのさっきのあれと同じですよ。自分で出しておいて、こっちのほうが賛成だと言って、ばかくさくて審議できませんよ。これだって同じですよ。一生懸命やっていて、あなたのほうが総理大臣のオーケーまで取りつけて、ただにしてやる。こんなばかな審議をわれわれはやっているんですから、人を食った話なんですよ。これはよほど気をつけてもらわないと困りますな。大臣でもいいし、内田さんでもいいから答えてください。
○内田委員 これは先ほどから申し上げているとおりでありまして、これはどうしてそういう結果になったのか、ちょっと私どもも戸惑っておるようなわけでございますが、これはことしの問題ではなくて、今後の検討課題として、一つの私見をそこに述べられたものというふうに思います。
○佐藤(敬)委員 質問を終わります。
○中山(利)委員長代理 中路雅弘君。
○中路委員 私は、この宅地並課税の問題できょうは短く御質問したいと思いますので、三、四十分で二、三の問題を御質問します。あとの時間を同僚の林議員のほうに回していただきたいと、初めにお願いしておきます。 三大都市圏の中の一つである神奈川県の問題について、実情に限って幾つか御質問をしたいと思うのですが、特に、都市近郊の農業の問題と、住民の住宅用地の確保という二つの面から御質問したいと思うのですが、最初に神奈川県の市街化区域、A農地及びB農地で今度のこの課税が実施された場合に、固定資産税は、現在農地にかかっている固定資産税に比べてどれぐらい引き上げられるのか。どこかの一、二の例で、高いところ、あるいは平均どのぐらいかということで、もしおわかりになりましたら最初にお話しを願いたいと思います。
○江崎国務大臣 これは、事務当局から詳細にお答えいたします。
○佐々木政府委員 本年一月一日現在の見込み数値を基礎にして算定した場合の神奈川県の市街化区域農地の平均的な税負担は、固定資産税、都市計画税を合算をいたしまして、A農地については、昭和四十八年度は三・三平方メートル当たり九十五円、B農地につきましては、来年度、昭和四十九年で六十八円でございます。それに見合う従来の、昭和三十八年度の価格を課税標準にした場合の税負担は、A農地の場合に三・三平方メートル当たり一円五十銭、B農地の場合に一円七十九銭というふうになっております。
○中路委員 いまのお話でも、相当の倍率の高になるわけですが、私の選挙区でいろいろ調べて見まして、その中の一つの例ですが、たとえば横須賀市の久里浜で、A農地の場合、四十六年度、百三十九坪で評価額が一万四千三百七十五円のところですが、税額が二百一円です。これを一としますと、四十八年度、評価額の算式としましては、二分の一かける年度別軽減調整率、それに税率をかけました税額で出したのですが、評価額が一千二百六十五万五千円、税額にしまして一万七千七百十七円になります。四十六年度は二百一円。坪当たりにしますと——こまかい点は省略しますが、これで見ましても八十八・五倍になるわけですね。さらに、これを同じところで五十一年度、評価額が変わらないということにして計算しますと、税額が八万八千五百八十五円。四十六年度対比にしますと、四百四十二・五倍になるわけです。もう一つ、B農地の例で一つだけあげますと、同じ横須賀市の芦名というところのB農地の面積二百二十二坪のところをとりますと、四十六年度、評価額二万七千四百円、税額三百八十四円。これを一にしますと、五十二年度をとってみますと、評価額が九百六十八万五百円。これは四十八年度からですが、変わらないとしまして、五十二年度の税額が六万七千七百六十四円になります。これは四十六年度を一にしますと、やはり百七十七倍ということになるわけです。 この一例を、わりあい平均的なところですが、取り上げましても、いずれにしても、A農地であげた例のところで、五十一年度になりますと四百四十二倍になる。B農地で百七十七倍という、非常に高い税率がかかるわけです。しかも、これに、相続税評価額が上がりますし、相当な相続税もかかる。こういう状態の中で農業生産を続けていくということはとうていむずかしいだろうと思うわけですね。農業を放棄して、農地を手放さなければならなくなることは明らかなわけです。 私は、そこで、最初に農林省の方にお聞きしたいのですが、近郊農業の問題ですが、都市の消費者に対する近郊農業が、特に、新鮮な野菜、農産物の供給で果たしている役割が非常に大きいと思うのですが、神奈川県下の例で言った場合に、神奈川県下の農業が、県内の全体の野菜消費量という関連で、どういう比重、どれくらいの役割りをいま持っているのか、簡単に聞かせていただきたいと思います。
○戸田説明員 四十六年一年間に横浜の中央卸売り市場に入りました野菜の全体をとってみまして、その中で、神奈川県下で生産された野菜が、全額で約九%、数量で約一四・七%でございます。
○中路委員 いまの農林省の方はどういう資料で出されたのかわかりませんけれども、農協あるいは農協中央会、そういったところの皆さんのいろいろな資料あるいは県の統計などで私が調べてみますと、県下の農業は、県内の野菜をとりますと、少なく見積もっても、全体の野菜の消費量の五〇%を占めているのではないかと思うのですが、どうでしょう。
○戸田説明員 神奈川県の野菜の産地は、県内だけではございませんで、御承知のように先生のところでございますが、三浦の産地は大根、キャベツということで、東京をはじめとする首都圏へ非常に供給いたしておりますので、県内への供給はそういうことでございますけれども、東京その他を入れてまいりますと、五割とはまいりませんけれども、非常に重要な産地であることは確かでございます。ただ、最近は、御承知のように、いろいろな消費の平準化、多様化が進んでまいりまして、非常に遠くからいろいろなものが入ってくるということになってまいりますので、横浜の中央卸売り市場をとってみますと、四十六年一年間で、数量で一四・七%は神奈川県産のものであった、こういうことでございます。
○中路委員 県外に出しているものも含めますと、非常に大きな役割りを果たしていることは事実だと思うのですが、特に、他県から入ってくるものは、鮮度という点ではまた非常に落ちるわけですね。その点では、新鮮な野菜という点で見た場合に、あるいはこれで国鉄の運賃でも上げられればもっと費用も高くなるということで見れば、県内におけるこの近郊農業が、住民に対する新鮮な野菜の供給源としても、いまでも相当大きな比重や役割りをやはり果たしているということははっきり言えるのではないかと私は思うのですが、それだけでなくて、この近郊の農業、緑地ですね。私は川崎に住んでいるわけですが、川崎の場合は、御存じのように全国で知られた公害都市だということで、市はあげて緑化運動というものをいまやっているわけですね。植樹だとか、緑化運動をやっている。先日川崎の市長に会いましたら、こういう話を聞いたのです。川崎は全国でも公害の町と知られているので、何とか緑の町に変えようというので、ことしも苗木を購入しようとした、ところが、苗木まで全部買い占められてしまっていて手に入らない、非常に困っているのだ、緑まで買い占められている、何とかならないか、市の緑化に必要な苗木さえないのだと、こういう話まで聞いたわけですけれども、こういう近郊の緑地が、農業生産、野菜の生産というだけではなくて、特に都市計画の中でも大きな比重を占めるわけです。また、防災のための空地としても大きな比重を持っている。こういう点で、私は、いまの近郊農業が破壊からむしろ非常に保護されて、いろいろ守られていかなければならないのではないかというふうに考えるのですが、この点、農林省の方はどういうふうにお考えになりますか。神奈川のような近郊農業の育成の問題、あるいは役割り、こういった問題についてのお考えをお伺いしたい。
○関谷説明員 ただいま神奈川県をあげてお尋ねがございましたけれども、今年の農業年次報告の中でも、特に農業生産の一種の地域的な分化の問題をかなり詳しく取り上げておるわけでございます。その中では、全体的には、いわゆる大都市圏の農業というものが非常にウエートが高いということがあげられておりまして、この中には、現状で申しますと、たとえば水田のような、普通の土地よりも面積を多く使うものもかなりウエートがございますけれども、同時に、いまお尋ねのございました野菜でありますとか、園芸、花木、そういうもののウエートも非常に高いわけです。 こういう大都市圏の農業は、そういう意味で非常に重要な意味を持っておりますし、市場条件の面から見ても有利な地位にございますし、また、消費者に対する生鮮食料品の供給という面でも役割りを持っているわけでありますので、農林省といたしましては、特にそういう都市地域の農業問題については、一つは、土地利用区分ということをできるだけ正確にやります。たとえば、都市計画制度の中で市街化区域と調整区域に区分をして、それに即した農地の保全をはかっていくと同時に、市街化区域内農地につきましても、いまお尋ねのございましたように、今後市街化が進むわけではありますけれども、同時に、相当期間農業が残ってまいりまして、農業経営も行なわれておりますので、たとえば技術指導その他の面、それから植物の病害虫防除、家畜の防疫というような衛生、防疫対策、それから、当然のことでございますけれども、流通価格対策、こういう毎年の農業経営に関連します施策については、市街化区域内であるとないとを問いませず、農業政策の対象として、その都市近郊農業の育成をはかってまいる、こういう方針で対処いたしております。
○中路委員 いまお話もありましたけれども、都市の近郊農業が、農産物あるいは野菜の供給源として非常に大きい役割りを持っているというだけではなくて、特に、人口過密の地域は、都市の中の構成部分として欠くことができない要素になっているんじゃないか。御存じのように、川崎などは、公害で何人もの人の命も奪われている、自殺者も出ているという中で、この緑の問題というのは、非常に大きな渇望になっているわけですね。だから、いま、緑の失われた農村の工場地帯に緑を復元しようという市民運動も起きている。工場も一定の面積をさいて木を植えるということが市のほうでも論議になっているということですから、いま残されているこの近郊農業を、そういう野菜の供給源というだけでなくて、都市づくりの最も重要な構成要素として、いずれにしても残していかなきゃいけない。これは、住宅あるいはその他の、いまの過密の地域をなお詰めちゃうというのじゃなくして、防災の観点から言っても、総理の言う都市づくりの観点から言っても、これはぜひとも保護しなければならないというふうに考えるのですが、先ほど御質問したように、これだけの税金がかかってくるということになれば、これは当然手離さざるを得ない、それが失われるということは明らかだと思うのですが、この問題についてどのようにお考えになりますか。
○江崎国務大臣 御指摘の点は、きわめて重要な問題をついておられると思いますが、この場合は、都市近郊農業の果たしておる役割りにさまで大きな影響は与えないというふうに考えるわけなんです。それはどういうことかと申しますと、お手元に資料をお持ちかと思いますが、たとえば、川崎市ではA農地がないのですね。ゼロです。それで、B農地は九十三ヘクタールありまするが、これは市街化区域の中のわずかに五%程度というわけですから、ごく微弱なわけです。(中路委員「いや、神奈川全県でお話しください」と呼ぶ)神奈川全県でまいりますると、A農地は二・一%、それからB農地は一四・九%、市街化区域の中のC農地が八三%にも及ぶわけなんです。いま該当する地域というものは二〇%にも満たない。合わせて一七%でございます。ですから、そういうふうに考えまするというと、まだほかに調整地域農地が一ぱいありまするから、近郊農業の果たしておる役割りというものはきわめて重要であり、また、これは、将来にかけても残さなければならぬものであるというふうに考えておりまするが、いま宅地供給の問題とあわせ考えておる地域は、いまの二・一%と一四・九%を合わせて一七%の地域に限っております。こういうわけでございます。
○中路委員 いま言われた今度の課税の目的が、宅地の供給、宅地問題の解決ということだと言われているのですが、それじゃ、この課税によって、少なくもA、Bの農地が農民の手から離れ、それが都市住民の手に、勤労者の手に移って、住宅問題の解決にこれが寄与される——何べんもこれは同僚議員からも聞かれていますが、寄与されるということを本気で考えておられるわけですか。
○江崎国務大臣 今度のこの固定資産税の問題は、税の公平負担の問題と、もう一つは宅地供給が可能になる対策と、この二つの面からできておることは御承知のとおりでございます。したがって、いま御指摘の点は、これは他の議員のお方にも御答弁申し上げましたように、相当な成果があがるということを私どもは期待しておるわけであります。そこで農家が自分の土地を売り払う、売り渡すということを企図しておるのではなくて、むしろ、農家は自分の農地をそのまま自分の持ち分として、その上に住宅金融公庫等々からの積極的融資によって賃貸住宅を建てていただく、また、その賃貸住宅は四階以上の中高層である場合においては、土地においても、家屋においても、相当な税の減免を考えましょう、また、売り渡す場合、民間デベロッパーに売り渡されるのではかような減免措置はできませんが、地方公共団体のいわゆる土地開発公社であるとか、住宅公団であるとか、そういう機関等にこれを売り渡される場合には、譲渡税についてもまたそれぞれ勘案をしよう、こういうことにしておるわけであります。したがって、われわれが一番理想として期待いたしまするものは、農家ないしは農協等が中心になって、農地を保有したまま——宅地になるわけですが、宅地を保有したままで賃貸住宅がつくられていくことが望ましい、また、そのためにはあらゆる御協力をする、こういう政策で臨んでおる次第でございます。
○中路委員 それでは建設省にお伺いしたいのですが、いま、大手商社や不動産業者の土地の買い占めというものが国会でも問題になっていますし、一定の調査をされて発表もなっていますけれども、神奈川県に限って、それじゃいまどのくらいの土地が大手商社や不動産業者によって買い占められておるのかということについて、箇単でいいですが、実情をもし掌握しておられたら、お知らせ願いたいと思います。
○吉田説明員 建設省が昨年調査いたしました二、三だけ御答弁申し上げた次第でございますが、企業の土地の取得状況、これの結果によりますと、神奈川県下におきます昭和四十一年の四月一日から昭和四十七年の三月三十一日までに、東京証券取引所一部及び二部に上場されている企業で報告をいただいた企業に限るわけでございますが、これの合計取得した面積は二千二百三十八ヘクタール、このうち、企業それ自体の工場の予定等がございます事業用資産、これが千三十一ヘクタール、それから、住宅地として分譲するような種類のたなおろし資産、これが千二百七ヘクタールというふうになっております。
○中路委員 これは神奈川県の農業会議で調査した資料で、しかも、昨年の七月という、わりに前の資料ですけれども、これによりますと、いまお話しのものよりもう少し多いですね。開発計画で買い占められているのが四千百十ヘクタール、千二百三十万坪というふうに出ていますから、鎌倉市の全面積をほぼ上回っているわけです。そして、この中で、神奈川県内の大規模開発の買い占めの中で五十ヘクタール以上のところで十社あげてみますと、西武鉄道七百五十五ヘクタールをはじめとして、京浜急行、長銀不動産、東京急行、竹中工務店、三井物産、藤和不動産、パシフィック・コンサルタンツ、三和開発、相模鉄道といったように、私鉄をはじめとしたものを含めて、先ほど言いましたように、神奈川県内では、鎌倉市全市、一つの都市を上回る地域がもうすでに買い占められている。そして神奈川県の建築部や農政部から取り寄せました資料で計算してみますと、市街化区域の中で八百四ヘクタール、市街化調整区域の中で四千六百四十七ヘクタールの土地がすでに買い占められております。そして、そのほとんどがいま言いました大企業、大手の不動産なわけです。現状でもこのような状態ですから、宅地並み課税の結果、農民が土地を事実上手放すということになった場合に、これらの大手商社や不動産業者は資金力が豊富であるわけですから、これにものをいわせてさらに買い占めをやっていくということは目に見えているのじゃないか。いま大臣が言われたような状態でこれが宅地に供給されるということではなくて、大手商社とか民間デベロッパーによって一そう買い占められる。そうでないという保証は、いままでの事実から見てもないと思うのです。法的にも買い占めを規制する手だてというものがはっきりとあるわけですか。そういう保証はありますか。
○江崎国務大臣 今日、これらの商社等が買うといたしまして、一体ほんとうに妙味はあるだろうかという問題が具体的な問題として出てくるだろうと思います。もし、商社等が今後なおその農地を不当に買い占めていくということになれば、これは、私ども自治省においては、それが百坪、二百坪、三百坪というものであれば、全部市町村が中心になって名寄せをいたしますから、投機対象の土地を相当数確保したということになれば、当然それには取得税をかけます。それから特別土地保有税をかけていくことになります。それからまた、今後、これを住宅でない形で、何か譲渡して金もうけをするというようなことがあるならば、何べんもお答えしておりまするように、合計七〇%になる、いわゆる譲渡税に対する重課をいたしてまいりますから、これは、そういう形で商社のいわゆる金もうけの対象にはならないのではないか。それからまた、今後特措法がいよいよこれで発効してまいりますと、県知事等が計画をして指定地域ということで指定したり、また、不当な買いあおり等で、どうもこの土地の取引は適正ではないというような場面には、御承知のとおり、中止をしたり、凍結をしたり、いろいろな措置がとられることになっております。それでも強行する場合においては、地域社会において公表をして、住民からその不当性の批判を浴びるというような方法もあるわけでございます。 ましてや、今度の宅地化促進臨時措置法には、農家からこれらの土地を取得した人は、すみやかに住宅をつくらなければならぬという規制——罰則はありませんが、そういう規制を設けて方向を見守っておるわけでございまするから、これは相当な成果が上がるものというふうに考えます。
○中路委員 前の国会でも、たとえば公有地拡大法をつくられたわけですが、こういう法律が実際に役に立ったかどうかということは、この一年間の大手の商社の目に余る買い占めといった事実が非常にはっきりと証明していると私は思うのですが、また、いま、土地の売買価格が、都市近郊の土地がどのくらいの価格で売買されているかということは、これはもうみなよく承知していることで、とうてい勤労者の手に入るような安い価格ではない。そして、地方公共団体、地方自治体などが手に入れることも非常に困難だということもはっきりしているわけですね。その点で、いま必要な、現に営農に供している農地、あるいは実際に営農可能な、また営農の意思があるという農地は、さっき言ったように、絶対に確保していくべきだ。もちろん、不動産業者が仮登記中だとか、買収をして値上がりを待っているというような農地については、こういう農地としての課税対象からはずさなければなりませんけれども、いま必要なのは、宅地並み課税で住宅問題の解決をまず考えるというのではなくて、先ほどお話ししましたように、神奈川県内でもこれだけの膨大な買い占めが、一つの鎌倉市を上回るだけの買い占めが行なわれているわけですから、この大商社や企業、不動産業者の買い占めているばく大な土地をとにかく適正な価格で吐き出させるということをまずやらなければいけないのではないか。それも、土地の購入時の価格に管理費をプラスした程度の価格で思い切って吐き出させて、そうして投機的な土地買い占めができないような、もっときびしい法的な措置をすべきじゃないか。いまの土地の売買利益への課税についても、やはり総合課税としてやっていくというような、いまお話しになりましたけれども、もっとよりきびしい法的な規制をやって、まずこの買い占められた土地を吐き出させる。ここに住宅の解決の中心の問題があって、都市計画、将来の都市づくりから言っても、いまの緑地あるいは近郊農地をできるだけ緑地として保存していくという、逆に特別の措置を考えるべきじゃないか。将来の都市問題を考えた場合に、非常に重要な都市の要素として、これがこれだけの都市の中に残っているということで、それをどう処分するかじゃなくて、それ自身が都市問題の重要な構成要素なんだと私は思うのですけれども、その点でいま大臣がお話しになりましたけれども、そういう規制では、目的とされていることはとうてい達成せられないだけではなくて、土地の価格の上昇といった問題を一そうもたらすのではないかと強く感じるのですが……。
○江崎国務大臣 中路さんの御指摘ですが、私どもは手をこまねいているわけではないわけです。農地の宅地並み課税と申しましても、これは御承知のように、住宅は半分でございます。その二分の一に二〇、四〇、七〇をかけて、四年目に宅地並み課税がかかるという漸増方式をとっておるわけです。激変緩和の措置がとられておるわけです。一方、商社等が買い占めた土地については、固定資産税の評価額ではなくて、市町村が捕捉できる限りの取引価格、これは評価価格より少なくとも現実的に高いはずです。その評価価格はいきなり目一ぱい一・四%をかけていこう——これは宅地だどうだという申し開きはそこでできませんから、緩和措置も何もなくてかかっていくわけですね。ですから、その農地の宅地並み課税の緩和方式と、それから取引価格にいきなり特別土地保有税をかけていく対策というものとでは雲泥の差があるわけですね、これはおわかり願えますね。ですから、政府としても相当な対策をいたしております。 それから、もう一つ、鎌倉一市分に近いものが神奈川県下で買い占められたというのは、これはA農地、B農地地域というわけではありますまい。おそらく、山林地域も含んでおるんじゃなかろうかと思うわけでありまして、これらもまた有効に住宅に供されていく。これは、民間資金によって住宅が建てられ、いま緊急の課題である庶民の住宅というわけにはまいりますまいが、しかし、住宅の供給量というものがそれだけ増加していけば、住宅事情というものは、需給原則によってだんだん緩和してまいる、全体も緩和していくというふうに思うわけでございます。だから、手をこまねいて何にもしないということより、とにもかくにも、緊急の時代の要請にこたえて政府がいま対策をしようとしておることは、全く必要不可欠の政策である、こういうふうに考えます。
○中路委員 この問題はあらためてまた同僚議員から論議になると思うのですが、いまのこの深刻な住宅難は、何といっても、大資本の土地投機を野放しにしてきた点にあることは明らかですし、また、いままでの土地政策が大都市へ集中してきたという問題に根本的な原因があることはだれも認めるところなんですね。それを、宅地並み課税があたかも住宅問題の解決のかぎを握っているような宣伝がされている。この都市近郊農業をどうしていくか、農地をどうしていくかという一つの問題の論議を、いまの住民に非常な不満がある住宅問題を解決するものと直接結びつけて、これのかぎのような宣伝をしながら、実際には、いままで土地投機をやられてきた大資本の商社の取り締まりというものが事実上野放しにされてきた。この点について、この問題の解決、これに対するきびしい規制、これがまず根本的な解決の一つの前提にいまなるんじゃないかということを先ほどからお話ししているわけですけれども、いずれにしても、この問題はさらに続いて論議することにします。 時間のワク内でお話ししますから、もう一つだけ伺いますが、神奈川県の場合に、住宅用地、公共用地として大きいのは基地の問題ですけれども、これは全般についてきょうお話しするのではなくて、一つだけお尋ねしたいのです。 これはすでに新聞でも報道された問題ですが、相模原と座間にまたがっています一つの例でお尋ねしますが、米軍の座間キャンプですね。この膨大なアメリカ軍基地の面積ですが、基地交付金の算定基準になっている国有財産のほうの台帳と、防衛施設庁の台帳とを見た場合に、これは現地の報告ですけれども、実際に交付金の算定基準になっている大蔵省の台帳は、九十二ヘクタール、約二十八万坪も少ない。三十二年以来これで交付金が払われてきたわけですから、市町村にとってはたいへんな被害を受けているわけですね。これも実際に実測すればどうかということはまだわかりませんけれども、横浜の防衛施設局の話では二十八万坪も少ないということが報道されておりますが、アメリカの意のままに使われている面積が、実際の国有財産として出されている台帳面積に比べてもはっきりしない。非常に少ない。こういう問題について、どこからこういう問題が起きているのかということをまずお尋ねしたい。
○平井(啓)政府委員 御指摘のキャンプ座間の例で申し上げます。 提供財産でそういう問題が起こる可能性と申しますか、原因がいろいろあるわけでありますが、まず、第一番目の大きな原因といたしましては、国有財産が、特に旧軍財産でございますが、戦後直ちに当時の占領米軍の使用するところになったものにつきましては、その当時から実測等によって求積をするという作業を行なうことができなかった。これが一つの大きな原因であります。講和条約発効後新たに提供いたします施設、区域については、国有地であろうと、民有地であろうと、一応公簿というものをもとにしながら実測をした上で、米軍にその使用を認める、こういう手続をとっているわけであります。座間の場合にも、前者の例で御説明しましたように、終戦直後にかつて旧陸軍の財産であったものが当時の占領米軍に使用された、その時点以後十分な測量ができなかったということが一つの原因であろうと思います。それが今日まで続いている。 それからもう一つは、座間におきましては、旧陸軍の用地を国有財産の口座の上では二つに分けております。一つは、旧陸軍の士官学校の用地部、もう一つは相武台演習場、こういう二つの口座に分けていたわけでありまして、これを合わせまして、当時の台帳記録では九百ヘクタールを上回る面積であったと聞いております。ただ、これを終戦直後に、主として相武台演習場部分を、いわゆる自作農創設臨措法に基づきまして農林省の財産といたしまして、あと、士官学校用地のほうを国有財産の普通財産にした。ところが、その部分の、特に、相武台演習場部分の一部と士官学校用地部分とを米軍が接収した。こういうところに第二の原因があろうかと思います。その後、農林省におきましては、自創法に基づいて米軍に提供している地域の外回りの国有地を、農地法に基づく払い下げ等の処分をしていく。そういう経過等とあわせて、キャンプ座間の中にありますところの農林省所管の財産と大蔵省所管の財産とのその後の帰趨等が、当初に実測できなかったこと等を踏まえまして、今日、台帳上御指摘のような誤差が出てきたかと、そういうふうに考えます。
○中路委員 これは、江崎さんも防衛庁長官をやっておられたのですから、よく聞いてほしいのですけれども、いまお話しのように、横浜防衛施設局のまとめた座間キャンプの面積というのは二百三十七万八千六百三十五平方メートルですね。これが防衛庁のあれですね。交付金の払われている面積は、関東財務局の国有財産台帳によりますと、百四十五万一千三十八平方メートル。百四十五万が大蔵省の面積になっていて、実際は、施設庁のあれは、二百三十七万アメリカに提供しているという状態になっている。しかも、これはいま座間一つの例だけでお話ししましたけれども、私が調べたら、相模原だけとっても、ほかの基地もみんなそうですよ。相模補給廠もそうです。相模原住宅地域もそうですね。医療センターもそうです。それから、キャンプ淵野辺もそうです。あの地域をとったって全部そうでしょう。おそらくこれは、沖繩を含めて、基地の面積をいま全部実測し直すということになれば、全国で膨大な土地が吐き出されてくるのじゃないかと思うのです。 相模原の例だけでお話ししますけれども、これは九十二ヘクタール、大蔵台帳よりもはみ出ている。あの近くにある住宅公団の相武団台地は二千五百戸ありますが、これは三十六ヘクタール。だから、二千五百戸の土地が、大蔵台帳からいえば不当に提供されている。交付金も払らわれていない。そこを使えば、二千五百戸の団地が実際には三つできるのです。どれだけできるかわからないにしても、いずれにしても相当なものです。どうですか、このはみ出た分は市民のほうに返す、住宅用地として返すという意思はありませんか。いま、宅地並みということで、小さい農地の吐き出しを一生懸命やっていく前に、これだけ膨大な土地を不当に提供しているのだから、これは削って提供するという意思はないですか。
○平井(啓)政府委員 ただいまの議論は、ちょっとお聞きしていましても非常に混同してくるわけなんですが、実際に提供している土地というものは現実にあるわけであります。 それから、台帳上の数字と、防衛施設庁が、昭和二十八年、ちょうど講和条約発効当時提供した状態の中ででも、何とか実測に近いものを数字としてつかもうと思って、外周の測量あるいは図面の上からの求積等をやりました数字が、先ほど御指摘の二百三十六万平米という数字になっているわけでございます。これとても完全な測量というわけにはまいりませんが、一つの実測に近い、実際の数字に近いめどとして出しています。 しかし、いま御指摘のように、現実に座間のキャンプにはフェンスがありまして、そこは米軍が必要として使っているわけでありまして、御指摘の九十二万平米の誤差というものは、余っている数字じゃなくて、問題はコップの中の問題でございますし、このものを他に使うという発想にはつながらないのではないかと思います。
○中路委員 それだったら、それだけの交付金は出しますか。実際に提供しているだけの交付金を出していないでしょう。少なくとも、実測されたものについて、市に対して交付金を出すのは正当なことでしょう。
○佐々木政府委員 基地交付金の配分は、その基地の所在市町村の基地の資産について、毎年三月三十一日現在の国有財産台帳に登録された価格に基づいて配分をするという方式になっております。したがいまして、その算定の基礎になっております面積に応じた配分という形ではなしに、あくまで国有財産台帳価格に基づいて配分をするという方式になっておるわけでございます。
○中路委員 私は要望しておきたいのですが、もう一度全部実測をやり直す、そして、国有財産の台帳が間違っていれば、それを訂正してもらって、それに基づいて、いまお話しのように、交付金について是正するということを大臣にお願いしたいと思うのですけれども、これは地方自治の問題でも市町村の収入でも大きく響くわけですから、ぜひとも至急その点を検討してほしいということが一つ。 それから、約束の時間がありますから、もう一つだけ、宅地の問題で特にお願いしておきたいのですけれども、神奈川の場合、いま言いましたように、相模原の座間のキャンプをとってみても、いま使われているところでもそういう問題がある。それだけではなくて、これは私の所属の内閣委員会でまたやりますけれども、いま問題になっている池子の弾薬庫を見ても、二年間遊休ですよ。 〔中山(利)委員長代理退席、委員長着席席〕 弾薬も持ち込まれていなかった遊休施設だ。それでみんなが、これを返還してほしいと要望している。あの繁華街の、市の中心部の二八%を占めているここが住宅や公共用地に開放されれば、これは、幾らかの農地のあれとはとうてい比べものにならない。二〇%近く占めているのですからね。二年間も遊休にしておいて、しかも、ベトナム戦争の終わった今日、あらためて大量の弾薬を運び込むということはぜひやめてもらって、これは市のほうの要望にもあるし、県民の要望にもあるように、これを住宅用地や公共用地に開放するという仕事をまず先決でやってほしい。住宅問題の解決ということになれば、何といっても、犬資本の買い占めの土地の吐き出しと、遊休になっているものを返すということは、条約によっても、地位協定でも書かれているわけですから、その趣旨に沿った措置を検討していただきたい。 これは要望ですけれども、これで終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○江崎国務大臣 よく世の中で俗にいうなわ延びというものがありまして、実際の地積と登記簿上の地積が違うということは、具体的な商品取引においても現実にあるわけです。たまたまこれが国有財産であるということで、非常に大きな差があるということだという説明を聞いたわけでありまするが、今後の問題として、これは十分承っておきます。 民間業者が買い占めた土地については冒頭お答え申し上げたとおりでございまして、相当な重税でこれが吐き出しをはかっていくという計画でございます。
○中路委員 では、終わります。
○上村委員長 小川省吾君。
○小川(省)委員 最後でございますから、簡潔にお伺いをいたしたいと存じます。農林省からお呼びしてありますので、まず、最初に農林省にお伺いしたいと思います。 先ほど来から御質問にありましたけれども、大都市の消費地に対するところの野菜の安定供給という点で、都市周辺農業というものがたいへん重要な役割りを果たしておりますし、それに対する育成施策を農林省では行なっているわけですね。そういう点で、特に、現在農林省で行なっておりますところの野菜についての指定産地制度の拡充強化、あるいは農業近代化のモデル団地の設置等に対する野菜産地の育成をやっているわけですね。これの指定産地の数と面積が全国的にどのくらいあるか。特に、東京近郊なり、名古屋周辺なり、京阪神なり、三大都市圏にあるところの指定産地の数と面積をまず最初にお伺いいたしたいと思います。
○戸田説明員 お答えいたします。 現在、野菜指定産地は六百九十五産地指定をいたしております。その中で、御承知のように、野菜指定産地は市町村を単位に指定をいたしておりますので、あるいは一市町村で一指定産地のところもございますし、数カ市町村で一指定産地のところもございます。そういう意味で、三大都市圏で市街化区域を持っております市町村が、指定産地の中に含まれる、何らかの形で関連があると思われる指定産地は、六百九十五産地の中に約八十産地ございます。 しかし、私たちは、市街化区域の設定にあたりましては、できるだけ野菜の生産、出荷を安定させるという観点から、指定野菜の作付面積はできるだけ市街化区域に含めないでいただきたいという方向で指導もし、また、お願いもしてきたわけでございます。現実に、最近の市街化区域等の設定が行なわれたところを見てみますと、地域によってかなり違いがございますけれども、たとえば、この近くで一番大きな指定産地でございます三浦半島、ここはキャベツとか大根の指定産地でございますけれども、三浦市の場合には、指定産地の作付面積の一〇%が市街化区域であります。そのうち、A農地はございません。B農地が一%、C農地が九%、そういうような状況でございます。
○小川(省)委員 いま、三浦市だけについてでありましたけれども、たとえば首都圏の中でどのくらいなのか、あるいは名古屋周辺でどのくらいなのか、あるいは京阪神でどのくらいなのか、その数と面積をお示しいただきたいと思います。
○戸田説明員 実は、指定産地という形で押えておりませんで、一応私どものほうで野菜の面積として、全体として押えておりますのは、現在、三大都市圏の対象都市百八十二都市のA及びB農地は、自治省の計算によりますと一万六千八百十二ヘクタールでございますけれども、この中の野菜の作付面積はおおむね千六百ヘクタール程度というふうに推定をいたしております。これは、全体の野菜の作付実面積が大体三十二万八千ヘクタールでございますので、全体の野菜の作付面積に占める割合は〇・五%くらいかと思います。ただ、都市近郊でございますので、比較的軟弱蔬菜と申しますか、そういうものを生産されるという意味におきまして、ある一定の時期あるいは特殊な野菜についてはかなり大きなウエートになるかと思いますけれども、全体としては〇・五%程度でございます。こういうふうに押えております。
○小川(省)委員 助成の事業として、野菜集送センターとか、あるいは野菜の大規模低温貯蔵庫とか、ストック・ポイントとか、そういう点についての具体的な助成事業があるわけですけれども、いま、千六百ヘクタール、〇・五%程度というお話がありましたけれども、この中に助成事業の対象になっているところがあるのかどうか。重ねてお伺いをいたします。
○戸田説明員 市街化区域あるいは市街化調整区域、主として市街化調整区域を中心に野菜の生産を進めていくという観点で生産施設あるいは出荷施設等に対する助成を行なっております。しかし、そういう市街化区域以外のところを中心にしてやっておりますけれども、集送センターでございますとか、そういう出荷の便をはかるという意味で、市街化区域においてもそういう集送センターを設置するというふうなことは例があると思います。
○小川(省)委員 市街化区域の中にもあるわけですね。
○戸田説明員 はい。
○小川(省)委員 それでは、「農業の動向に関する年次報告」「昭和四十八年度において講じようとする農業施策」というのがあります。この中で、特に四十八年度の中で、「高能率農業の育成」ということで新規事業が幾つか出ておるわけでありますけれども、これを拝見しますと、たとえば、特に新たにつくっていく生産出荷の近代化計画の八十九産地であるとか、いろいろな新規事業が数多く、いろいろな産地があるのですけれども、これらの中で、首都圏なり、中部圏なり、あるいは近畿圏なりにこれらの事業を施行をしていくという考え方がありますか、ありませんか。
○戸田説明員 現在の野菜の生産出荷の助成事業は指定産地を中心に行なっております。先ほども申し上げましたように、首都圏、近畿圏その他の三都市圏におきましても、指定産地は数多くございます。先ほど申し上げましたように、八十産地の生産地がございますので、こういう指定産地の近代化は今後とも進めていく。そういう意味で出荷施設の整備その他はやってまいりますけれども、先ほども御説明いたしましたように、できるだけ指定野菜は市街化区域に含めないでいただきたいということで、市街化区域以外のところで野菜の生産を行なっていくというような形でいわば地域設定をいたしておりますので、首都圏内においても当然、そういう各種の生産奨励施設でございますとか、集荷施設でございますとか、流通施設等、農業近代化施設の助成をしていく考えでございます。
○小川(省)委員 そういうことですから、主として調整区域等を中心にしていくというお考えですね。現に〇・五%あるわけですけれども、当然新規事業が区域の中に設置をされ、それに対する助成をとっていくということもあり得るわけですね。
○戸田説明員 先ほど申し上げましたように、生産施設、機械その他の助成は、できるだけ市街化区域以外のところを対象にやってまいりたいと思いますけれども、ただ、出荷をしていくということになりますと、できるだけ交通の便のいいところにつくることが望ましいということになってまいりますと、あるいは出荷施設は市街化区域の中につくるというような場合はあります。
○小川(省)委員 いま論議をされているいわゆる宅地並み課税、これがいわば農民を離農させていくんだというふうな方向でございますから、そういう点等を把握して、具体的に都市近郊農業を育成するという立場に立って都市近郊農業を指導してきた農林省の立場として、このいわゆる宅地並み課税によってこうむるところの農民の立場、野菜農家に対してどのようなお考えを持っておられますか。
○関谷説明員 ただいま、野菜を中心にしまして、市街化区域の農業の問題についてお尋ねがあったわけでございます。全般的には、都市地域、特に都市計画地域の農業の問題については、都市計画制度の趣旨に沿いまして、市街化調整区域と市街化区域の線引きをいたしておるわけです。この際には、ただいま野菜計画課長からお答え申し上げましたように、野菜指定産地のような基幹的な産地はもちろんのこと、たとえば土地改良事業等の公共投資をやっておる地域とか、あるいはそういう調査計画中の地域、それからまた、集団的にまとまっております生産力の高い農地、こういうところはできるだけはずしていく、こういう方向で市街化区域の線引きに、農林省としては調整に参画いたしておるわけです。 そういうことで調整をいたしたわけですが、同時に、では市街化区域の中についてはどういうことかという問題でございますが、御承知のように、現在までの線引きでは、約二十八万ヘクタールの農地が市街化区域の中に含まれております。この農地については、都市計画法上の性格から、おおむね十年以内に、優先的に、また計画的に市街化を進めていくという地域でございますので、農林省の方針としては、農業政策の中では、たとえば土地改良事業のような、十年以上は及びますようなかなり長期的な効果を持つ農業公共投資は、やはり原則として差し控えていくということにしよう。ただ、そういう方針でございますが、一方、その都市計画の市街化区域の中では、現実にかなり長い間農業経営が行なわれるわけでございます。市街化都市農業としてかなり重要なものが野菜その他の面でもあるわけでございますので、たとえば技術指導でございますとか、植物の病害虫の防除、それから家畜の衛生対策、その他、たとえば指導研修等の技術向上の面の対策、こういう経営と関連いたします施策については、市街化区域内外ということは問題にしないで、同様に対策もいたしておるわけであります。 今回も含めまして宅地並み課税の問題についてどうだという、こういうお尋ねにつきましては、非常にむずかしい問題でございますけれども、市街化区域内農地二十八万ヘクタールの中でもかなり評価額が高いというところは、逆に言いますと、市街化的な諸施設と申しますか、道路その他の面で、宅地面として見た利用価値がかなり高いという農地になるわけでございます。そういう農地については、もちろん具体的に特定の農地をとってみますと、農業経営が現に行なわれておりますし、これから相当農業経営を行なう意欲を持った農家の方が利用しておられるということになるわけでございますが、全体的な土地利用の位置づけという面から見ますと、市街化区域の中の、かなり限定されて、しかも都市的な意味での利用価値の高い部分については、課税上なり何なりの判断をして一つの見方が出てまいる、こういうような意味合いについては、原則的な問題としてやむを得ないことではなかろうか、こういうふうに考えるわけでございます。 ただ、そういうことでございますけれども、農業経営のこういう面なり、農業の今後のそういう地域におけるあり方という問題につきましては、ただそういうことだけでよろしいというわけにはまいりませんで、今年度から、農業委員会の活動等を通じましての都市近郊農家対策という事業として、営農のあり方でございますとか、それから、生活の今後の再建措置と申しますか、生活相談の問題を含めた都市近郊農家の対策を、農業委員会を中心にしていろいろ検討をいたしておる。こういう予算も計上いたしておりますし、また、農業の面で、さらに別の地域で農業を継続していこうという意欲もあり、また能力がある農家の方もございますので、ご承知とは思いますが、そういう農家が市街化区域外へ移転しまして農地を取得する場合には、資産の買いかえの特例の中で、現在の制度で申しますと、現有面積の五倍までは買いかえを認める。それから不動産取得税については、五年間徴収猶予をする。こういうようなことにいたしておりまして、そういう対策を兼ね合わせまして都市農業に慎重に対処してまいりたい、こう考えております。
○小川(省)委員 農民の立場を守るべき農林省のことばとしてはいただけませんけれども、それはそれとして、野菜課長さん、六百九十五のうち八十産地、一〇%強あるわけですけれども、これが大都市における野菜の供給基地として重要な役割りを果たしているということはお認めになりますね。
○戸田説明員 これは先ほども申しましたように、市町村単位で指定産地を指定いたしておりますので、市街化区域を持っている市町村が入っているのが八十産地あるというふうに申し上げました。指定野菜を栽培しておりますところはできるだけ市街化区域にしないでいただきたいということでやってまいっておりますので、市街化区域における野菜作付面積は指定産地では非常にわずかなものであろうというように思っております。そうしてそれらの産地が特に都市近郊にございまして、野菜供給上非常に大きな役割りを持っていることは先生ご承知のとおりでございます。
○小川(省)委員 いま農林省の野菜課長のほうから御発言があったわけでございますが、特に、大都市周辺の、いわゆる供給基地としての野菜の指定産地というのは非常に重要な役割りを持っておると思うのですけれども、今回の修正案に基づくような税改正によれば、これらの野菜基地が、野菜基地としての存続がおそらくできなくなってくる。こういう状態が出てきているというように思われるわけですけれども、提案者である内田先生、あるいは自治省を所管する自治大臣の立場で、いわゆる都市近郊における消費地への供給基地としてのこれらの役割りについてどのようにお考えか、承りたい。
○内田委員 都市農業というものが、ことに野菜の供給基地として大切でありますことは、私ども自民党のほうでも早くから認識をいたしておりまして、現に、これは党内のことでございますが、私どものほうの政務調査会に都市農業のための小委員会まで設けて検討いたしております。しかし、これはいま農林省の農政課長からも御説明がありましたように、都市計画法の改正を昭和四十三年にやります際に、市街化区域内の農業政策というものについて、都市計画との一つの割り切った方向をすでに定めたこともご承知のとおりでございます。したがって、野菜の指定産地というようなものも、もう現に数百でございますか、ある指定産地の中でも、市街化区域の中にありますものは非常に少ないわけでございまして、ことに、新しく市街化区域の中に、そういう恒久的な農業施設あるいは農業政策手段を持ち込むということはないことになっておることはすでにご承知のとおりでございます。 そういう状況のもとでありますから、都市農業は重要でありますけれども、今度の三大特定区域内のA、B農地に関する措置につきましては、都市農業の地位を脅かしたり、また、新しい問題を持ちかけているものではない。私ども、こういう認識に立ちまして今度の修正案を提案をいたしております。
○江崎国務大臣 私も、いま内田議員が答えられたとおりに思っております。これは、先ほど同僚議員の方にもお答えしたとおりでございまして、A農地、B農地というものは、三大都市圏の中で、ごく限られたわずかなパーセンテージにしかなりません。むしろ、C農地についても今後の政策にゆだねておりますし、そのほか、農耕適地としての近郊農業の、特に宝庫と言われるのは、それぞれの調整区域もありますし、また、都市計画からはみ出る農地もありましょうし、これはもう膨大なものがあるわけでございますから、むしろこれは近郊農業の供給地というよりも、住宅供給地としてのほうが、国家的にも、また、持ち主のそれから上がる果実の成果といいますか、そういう面から見ても期待が大きいものがあるというふうに考えます。
○小川(省)委員 自治大臣にお伺いいたしますが、今回の地方税法の改正にあたりまして、いわゆる宅地並みの点についてははずして出してきたのですね。その当時における大臣の考え方といいますか、はずしてきた考え方をあらためてお聞きをしたいと思います。
○江崎国務大臣 これは重要な問題であります。と申しまするのは、四十六年に制定されました農地の固定資産税の問題、これについて、各党、各派で話し合いが進められて、昨年一年間暫定措置がとられました。その一年の間に、自治省は担当省として適切な措置を講ずるべきであるということで、暫定措置の決定がなされたわけでございます。したがいまして、私ども自治省としては、第三者的な研究会にゆだねて、実は、農地の固定資産税の課税の方途について、A案、B案と称する二案を得たわけであります。それに基づいて、政府提案として当然提出しなければならぬというので準備をいたしておりましたところ、現在は政党内閣でありますが、私どもの与党である自民党側から強い要請が出てまいりました。それは、昨年の経緯もあるから議員の間において——これは自民党を含めて議員間において調整してしかるべきである、そして、議員が今回の問題についても何らかの方向づけをしたいと思う、できれば、各党、各派超党派的に調整ができることが望ましいと思う、また、できない場合には、自民党において責任をもって処置する、と、こういうお申し出もございましたので、私どもといたしましては党はゆだねたというのが経緯でございます。その後思うように結論を得ることができず、今回自民党の修正案という形で本問題が取り上げられて今日に至ったというわけでございます。
○小川(省)委員 いまおっしゃったように、研究会をやり、A案、B案ができて、政府提案を一応あきらめて議員提案におまかせをした、こういうことだったわけですね。そうですね。
○江崎国務大臣 そうです。
○小川(省)委員 そこで、理事懇の中で話し合いが進み、いわゆる小山私案といいますか、理事会の中で一応方向が定まったものだというふうに判断いたしますが、田中総理のツルの一声があった。そういう中で、各党間の理事の話し合いによるところを見守っていた自治大臣という立場で、その際にあなたは責任上どのような考え方を持ってそのときに対処をしたわけですか。
○江崎国務大臣 これは社会党の山本委員の御質問にもお答え申し上げましたとおり、各党間の話し合いが思うように進まなかった。また。山中議員からも昨日山本委員に申し上げましたように、党側としてのおくれがあって、政策審議会、政調会等の最終決定がなされないままで各党間の折衝がなされておったというようなふうに私どもも認めなければならぬと思います。また、本法があるからといって、党側に結論を得よう、昨年の経緯もありまするからゆだねよう——私としても、この責任の一半は免れぬわけでありまして、国会側に対しては、おくれを生じましたことはまことに申しわけないことだというふうに感じております。
○小川(省)委員 おっしゃるような経過でございますが、そこで、いま出されておる修正案というのは、これは自民党修正案ということで委員会に出てきたわけですから、自治省案ではないんですね。自治省の提案ではもちろんないわけで、自治省の考え方ではないわけですね。
○江崎国務大臣 これはいま議員修正案という形でお出しになっておられまするが、その後の政府及び与党との話し合いによりまして、私どもも、この修正案が適切妥当なものであるというふうに考えております。
○小川(省)委員 自民党修正案として出されているわけなんですけれども、もちろん、その相談の中で自治省も合意した、こういうお話ですね。そこで、実は、その点で先ほど来論議をしているのですが、いわゆるあめ法案と言われる宅地化促進臨時措置法案がありますね。もちろん、きのうからいろいろ論議になっていますが、内容について私はいろいろ論議するつもりはございませんけれども、この中に、法案の参照条文というのがございます。この参照条文の四ページに、第十九条の三というところで、実は固定資産税が載っていますね。ここに書かれているのは、いわゆる論議をされている修正案の内容ですね。どうですか。
○佐々木政府委員 この参照条文は、現在の修正案の内容でございます。
○小川(省)委員 実は、昨日来、いま大臣も言われたように、非常に長い論議だと言われるくらい真剣になって、この修正案をめぐって私ども論議をしているわけですね。ところが、別個に出されているこの宅地化促進臨時措置法案の参照条文の中には、その修正案があたかも成立をしたごとく——私は、政府提案ならこれは言いませんよ。政府提案なら言わないけれども、その中に、すでに結論が出て成立したかのごとく、参照条文として自民党の修正案が載っているのは、これはどういうことなんですか。
○江崎国務大臣 これは、先ほどお答えいたしましたように、自民党から修正案が出されます。当然、私ども政府側に対しても協議がございました。そこで合意を見たわけでございますから、政府と与党とは一体というたてまえから、その修正案の線に沿って、修正案は三月三十一日に委員長の手元にもうすでに出されておりまするので、それを受けた一体的ないわゆる宅地化促進臨時措置法案という形になったわけでございまして、これは当然の手続であるというふうに考えております。
○小川(省)委員 提案について合意をしたものであって、それが多数だから成立するというふうな形でこういうふうに参照条文の中に入ってきているのですか。それとも、提案について合意をした のではないですか。
○江崎国務大臣 小川さん、こういうことはあらゆる場面であるわけでございまして、通過を予定してなどという失礼なことを考えるわけじゃなくて、政府として関連法案を首尾一貫させる、こういう考え方に出たものでありまして、通過を前提として、国会無視もはなはだしいじゃないかと言われると、これはお取り違えといいますか、誤解であると申し上げたいのであります。法案上首尾一貫させた、関連をさせた、こういうわけであります。
○小川(省)委員 だから、そういうふうな大臣の発言であるならば、むしろ、自民党修正案という形でなくて、当然、たてまえ上、政府提案という形の中で宅地並み課税を出してくるのが妥当ではないか、そういう立場に立って大臣の見解をお尋ねしたいわけです。
○内田委員 このことについては、御承知のとおり私がかんでおりますので、私のほうからも御説明をさせていただきます。 まず、私どもが修正案を議員発議いたしましたのは三月三十日でございまして、これは発議をいたしますと、当然政府側にもその発議の中身を送りました。政府はそれを受けまして、私どもの希望として、また委員長等を通じて私どものほうにお申し入れがありましたのは、この修正案だけでなしに、でき得る限り宅地化促進の臨時措置法もペアにして、対にして早く出してほしいということで、何しろ委員長は自民党所属でいらっしゃいますので、私のほうにも委員会の空気を含みながらお申し入れがございましたので、私どものほうでは政府を督励して、あるいはより具体的には政府と一体になりまして、この促進臨時措置法案をまとめまして、この法を政府提案として、当委員会といいますか、国会に提案していただきましたのはたしか四月四日ころでございます。ですから、そのときにはもう、この資料の中に私どもの修正案は送られておりますので、それは時間的にそれで説明がつくと思います。 ところで、問題は、これは私が釈明をしなければならぬことでございますが、そもそもこの修正発議を、当委員会の委員長も含めて、この委員会で野党と御協議の上、四十八年度以降の措置についてまとめていただくようにお願いを実は自民党としてもいたしておりました。これは私どもも、四十七年の臨時措置をきめましたのが、各党の御相談によって、委員長発議でああいう四十七年限りの臨時措置が出された経緯からかんがみましても、一年間の研究の結果による四十八年度以降の対案につきましては、でき得るならば昨年と同じ形の委員長提案、または各党とのお話のついた形での政府提案ということも考えられたわけでございますが、当委員会における各党のお打ち合わせの推移を、私どもは自民党における政策担当者として見ておりますと、小川さんからもいまお話しがございましたように、小山私案ともだんだん変わってまいりまして、三大都市圏というものを特に取り上げるという形もなくなり、各党の御意見、御意向もそれぞれ微妙な違いがありますために、昨日も申し上げましたように、最大公約数がなくなってしまって、私ども自民党の政策担当者としては、それでは満足できないということに、これは田中総裁をも含む政策担当者のほうで最終的に判断をいたしました結果が、自民党限りの修正提案、こういうことになりました。 その際、政府からの修正、いま現にこの委員会に付託されております地方税法の一部を改正する法律案本体に対する政府の修正ということも手続的にはないわけではございませんけれども、すでに本体の地方税法改正法案がこの委員会に付託をされておりますために、これは国会法五十九条の規定がございまして、実際的には政府の修正提案ができかねるような、そういう手続上の困難があることは御承知のとおりでございます。そこで、政府と一体でございますので、私どもが修正発議者になりましてこの段に及んだ、こういう次第でございます。そのことをあらためて申し上げておく次第でございます。
○小川(省)委員 手続上の問題はわかるわけですけれども、税法の改正を出す以上は、当然一体で出すべきが本来の筋だと思うのですよ。いずれにしても、一期の課税が入らなくて、市町村に対して非常に迷惑をかけたわけですね。もちろん、それに対する通達といいますか事務連絡をやられたようですけれども、私も地方へ帰りますと、仲間でございますのでよく市町村へ出かけますが、そういう点でいろいろ迷惑を受けているんだという指摘を職員から受けるわけです。田中さんにかわって私があやまっているわけですれども、そんなばかな話はないのです。自治大臣とすれば、これらの不始末について、自治体に対してあらためておわびと言ってはおかしいけれども、何らかの釈明をしなければならないんじゃないかというふうに思いますが、どうですか。
○江崎国務大臣 地方税法の改正は、従来、減税を含みまするので、野党側の協力も得て、常に年度内に成立をしておるという経緯についても私はよく聞いております。それがことしは暫定予算のこともございましたが、いずれにいたしましても、この修正案のおくれ等々によって審議がおくれて地方に迷惑をかけたということはどうも遺憾なことであったというふうに思っております。幸い、理事各位の御了解を得て、地方には通達をして、その被害を最小限にとどめることができたことは不幸中の幸いであったと思いまするが、現実に電算機等を使ってやっておりますところは事務がすべり出してしまったというところもあるようでございまして、そういうところ等に対しましては、遺憾の意を表するとともに、今後よく了解を求めたいというふうに考えております。
○小川(省)委員 税法の改正と、地方におけるいわゆる条例の改正、これは直接関運があるわけではありませんけれども、税法の改正について、専決処分なり、臨時会を開いての条例の改正なり、いろいろな方法をその自治体によってもちろんとっておりますが、一般的には、税法等に関して、このような場合、自治省の指導はどのような方法をとられておるわけですか。
○佐々木政府委員 税法の改正案がまとまりますと、その内容につきまして、各府県の担当者に伝達を行なっております。これによりまして、改正の方向というものを連絡いたしまして準備をしてもらうわけでありますけれども、現実には、これまでの例から見ましても、税法の改正案の成立が三月末でございます。したがいまして、各地方団体としましては、その改正法律に基づく税条例の改正について、議会において十分審議がされないというような問題が出てまいりますので、各地方団体におきましては、あらかじめ改正法案の内容に基づきまして、今後その改正案に基づいて税条例を改正するとすればこういう内容であるということを議会のほうに説明をいたしまして、税法の改正案成立とともに専決処分の了解をとるというような措置を行なっているところが非常に多いかと思います。また、地方団体によりましては、専決処分をやらない、あくまで議会において審議をするということで、三月末まで会期を延長いたしまして税条例の審議をするというようなことをやっている団体もあるわけでございます。したがいまして、今回のように法案の成立がおくれますと、そういう団体におきましては、臨時会を招集いたしまして税条例の改正をお願いするという段取りにおそらくなるだろうと思います。
○小川(省)委員 重ねて佐々木局長に、これは確認をしたいのですがね。実は、私、三月の初めに本法のほうの質疑をかわしたときに、固定資産税について触れたわけですけれども、固定資産税は財産税であるのかどうかというふうな問題について論議をして、固定資産税というのは、いわゆる予想収益力というか、期待収益力に対して課税をするものであるというふうに局長は述べられましたが、そのとおりですね。
○佐々木政府委員 さようでございます。
○小川(省)委員 そこで、修正案提案者の内田先生にお尋ねをしたいのですが、土地というのは、私は、やはり土地そのものに価値があるのではないと思うのです。これが売買の対象にされたり、その上に家を建てて分譲したり、貸したり、あるいはその上で営農したりすることによっていわゆる収益が生まれてくるものだというふうに私は思うのです。だから、土地そのものに収益性があるわけじゃないのですね。土地は、何らかの形で活用されて、初めて収益力が出てくるわけですから、いわゆる売らない土地、家を建てて分譲したり賃貸したりしない限り、営農している土地については、農業収益力というものしかないというふうに私は思うのですけれども、どうですか。
○内田委員 小川さんのようにたいへんいろいろなことを御承知の方に議論を吹っかけるわけでは決してございませんが、私も実は税のほうの畑を歩いてまいった者でございますけれども、先ほど、自治省の税務局長は、固定資産税は期待収益力を課税標準とする税だ、こういうことばを述べたという話でありますが、それは、その土地で現実に農業を営んでおってどのくらいの収益があるか、また、貸し地業としてどれだけの借地収入があるか、あるいはその他の事業の施設としてどれだけの収益があるかということを対象とするものではなしに、その土地が所在する地域における社会、経済の客観的な状況において、いかにこれを利用すべきかということを想定して、そうした場合にどれだけの収益があるべきものか、どれだけの財産価値があるべきものか、こういうことを判断して、それを課税標準と申しますか、税金賦課の基礎とするものだと私どもは考えてまいりました。そうしました場合に、いまのような特定市街化区域の市街地の中に点在する農地のようなものは、それを農業なり、あるいはまた花卉などの場合もございましょうが、そういう従来の用法に従って活用した場合の収益のみが固定資産税の課税標準であるべきものではないので、その周辺の状況に応じて、その土地をいかに活用することが社会的、経済的に妥当かということを判断した上で課税標準が設定される、こういうふうにお考えいただくべきではないか。これは議論を申し上げるわけではないのでありまして、いろいろな学説もあろうかと思いますが、内田説はそういうわけでございます。
○小川(省)委員 内田説は承りましたけれども、税においては実体課税というのも一つの原則ですよね。そういう点を考えれば、やはり農業を継続する意思をもって営農している限り、その収益力というのは、農業によって得るところの収益がその土地から得るところの収益だというふうに私は思うのですが、その点はどうですか。
○内田委員 小川説のあり方もわかるのでございます。ところが、今度の修正案に関連して別に出されておりまする宅地化促進法によりますと、それを宅地化して、上に貸し家住宅を建てて、そして従前の農地の所有者が家賃収入、地代収入をあげた場合には、逆にそれは宅地としての固定資産税をとらないで、固定資産税を半分ぐらいにまけて、まことに妙なことばになりますが、宅地の農地並み課税ということを促進法のほうではいたすことになっております。そういうことを考えてみましても、宅地化され、上に四階建ての貸し家住宅等がつくられた場合の地代収入といいますか、土地の収益というものをこの促進法においては課税標準にしないで、それよりも収益が少ないものと仮定して、宅地課税の大体半分ぐらいの固定資産税にまける。こういうことをいたすわけでありますが、それらもあわせて考えていただきますと、固定資産税の課税標準になるものは、現実の収入ということとは結びつかない社会的の評価、そういうようなものを課税標準にする、こういうふうに解すべきではなかろうかと私は思うわけでございます。
○小川(省)委員 いまの内田先生の発言も、そういう見方もあるけれども、少なくともそれが社会通念上とか、あるいはまた実態上なり、周囲の事情等と言われておりますけれども、その考え方、そういう議論が一面あることはわかるけれども、それがすべてではないわけですね。たとえば午前中にも論議がされておりましたけれども、営農しておる、農業を営んでおるということになれば、市街化の中であろうと、あるいは調整区域であろうと、未指定地であろうと同じなわけですから、そういう意味では、やはりそういう説もあるということだけだろうというふうに思うのです。いずれにしてもこの宅地並み課税というのは、昨日来自治大臣も答弁しておりますけれども、税によって、いわゆる賃貸家主ですか、住宅をつくって貸すという職業に市街化区域内の農民を転業させるといいますか、転職させるといいますか、まさに戦争中の権力によって企業整備を行なったごとく、税によって市街化区域内の農民の職業の自由というものを転換させていく、そういう法以外の何ものでもないというふうに私は思うのです。税による農民の追い出しといいますか、税によって職業を転換せしめる方法は権力によってもとれないだろうと私は思うのですけれども、その点はどうですか。
○内田委員 それはしばしば自治大臣からも御答弁をなさっておられましたが、今度の修正案の趣旨というものは、決して、特定市街化区域におけるA農地の所有農家を強制的に農業から追い出すという趣旨のものではなしに、現実にA農地というものが置かれている四囲の事情から見ると、そこで収益力の少ない農業を経営しているということがその土地の本質、実態に合わないので、そういう社会的環境における土地の実態に合うように土地をその農地の所有者に活用していただこう、こういう趣旨でありますことを自治大臣もたびたび述べておられますし、私も同じ説明をいたすわけでございます。でありますから、そこで農業を無理に営んでいただいて、価値ある土地で収益力の少ないかもしれない農業を経営していただいて、そして収入が少ないからといって、それに従来どおりの、昭和三十七年ベースの固定資産課税をしていくということは、土地所有者である農家の利益に必ずしもならないばかりでなしに、世の中の制度、法律、税制でも、実態に即したものでなければならないということを考えますときに、いまの小川さんのお説はお説として、私ども修正者の考え方も御理解を願えるのではないか、かように私は思います。
○小川(省)委員 研究会のA、B案のこれには、ある意味で、課税審議会というのですか、いわゆる課税権者に対する配慮といいますか、裁量権というものがある程度あったのですね。この修正案の中には、課税権者に対する配慮というのがまるきりされていないというふうに思いますが、今度の宅地並み課税が全国的に大きな問題となり、このような形で宅地並みみなし課税をやるのは誤りではないかという形の中で、全国至るところ、どこの首長に会っても、このような課税をしていくのは非常に弱ったものだというように頭をかかえている。こういう際に、あなたのようなベテランが修正案の提案者になったけれども、この内容には課税権者に対する配慮がまるきりされていないように思いますけれども、この点についてあなたはどうなんですか。
○内田委員 課税権者に対する配慮というおことばの意味は、おそらく、農地課税審議会というようなものを関係の市町村に、この四十七年度の臨時措置の場合と同じように設置をして、そして、当該市町村長がその審議会に諮問した結果によっては、市街化区域内の農地についても、それは従前どおりの課税のまま据え置く場合もあるというような考慮を今度していない、そのことをさされるのではないかと思います。だといたしますと、今度取り上げましたのは、三大都市圏の中の市街地の中に散在をしている、それにはさまれているA農地を本年度から取り上げる。B農地は来年からになりますが、そういうたてまえのもとにおけるA農地のあり方を見ますると、これはむしろ、課税権者の判断でA農地の中のある農地については課税を強化し、ある農地については従来どおり据え置くというような行き方が不公平になる場合も多いということを考慮いたしまして、A農地、あるいは別個の今後の都市計画法上などの制度がからむことは別といたしまして、B農地につきましては、いま言うように課税権者の特別配慮の措置を残さないほうが実際にも適し、また、公平ではないか、こう修正発議者は考えたわけでございます。
○小川(省)委員 宅地を供給することが主要なねらいだということであの法案が出されているのですが、これも、先ほど来いろいろ論議になりまして、勤労者はとてもじゃないけれども住めないじゃないかというような論議があったのですが、私は、実は、国会に当選をしてきて、国会の議員宿舎が当たらないわけです。現在中野区に住んでいるのですが、電気や水道を含めて四万五千円ですね。国会議員の歳費をもらって、四万五千円の家賃を払うのにふうふう言っているわけです。実際、私は、一般勤労者はとてもじゃないけれども入れないと思うのですよ。そういうことを考えた場合に、もしも宅地供給ということをいわゆる住宅政策の一環としてやるのであるならば、少なくとも調整区域なり、あるいはむしろC農地なり、そういうところこそ取り上げられなければ、これは住宅政策、いわゆる勤労者に家をという政策にはならぬというふうに私は思うのです。調整区域にあっても、いわゆる二十ヘクタール以上は除外をして転用できることに、大臣、なっておりますね。
○江崎国務大臣 そうなっております。
○小川(省)委員 ですから、そういう意味では、A、B農地、特にA農地というふうな形でいわゆる住宅政策になって、これで住宅難を解消する策だとするならば、むしろ家賃が安くなるような方途を講ずべきではないのかというふうに私は思いますけれども、その点について、大臣、いかがですか。
○江崎国務大臣 今度の公有地拡大推進法案におきましても、その調整区域で公有地を求めることもあり得るというふうにしておるわけです。その場合、私ども考えますることは、民間の手に渡っていわゆる農地が仮登記されておるというようなものについては、これは再検討しなければならぬ問題だというふうに思っておりまするが、今後、調整区域内といえども、公有地として、市町村の見地から適当であるというふうに判断されまする場合には、これを買い取って、宅地であるとか、あるいは学校用地であるとか、しかるべく利用していくことは望ましいことだというふうに思います。
○小川(省)委員 まあ、江崎さんのようなベテランな、有能な、いかなるポストもこなせるような自民党の大幹部がたまたま自治大臣になられたわけでありますけれども、このような住宅政策をたまたま大臣として打ち出すのは非常に不本意だろうと思うのですよ。少なくとも、もっとりっぱな住宅政策を打ち出したいんだろうと思うのです。農民を離農させたり、当人の意向にかかわらず職業の転換を迫られたり、あるいは、家を建てたところで住宅困窮者が入れないというふうな状態の住宅政策で、しかもそれは税がかんでいる。税によってそういうふうに余儀なくさせるというような点はやはり誤りだというふうに私は思うのです。 そこで、何回も大臣をやられて、何回も選挙をやってこられた大臣ですけれども、江崎さんは自分で選挙公報というものをお書きにならないんだろうと思います。お書きになったことがありますか。
○江崎国務大臣 私は、選挙公報は必ず自分で書くことにいたしております。
○小川(省)委員 選挙公報が新聞になって出てまいりますと、大体、どんないいことを書いておっても、ずっとべたに黒々と文字が一ぱい書かれている選挙公報というのは、最近では、読むほうが活字に対してはだいぶ敬遠するきらいがありますから、あまり読まれませんね。それで、私どもがベテランに対して申し上げるのは失礼ですけれども、あの選挙公報の要諦というのは、いかに空白をつくってうまく読ませるかというのが大体選挙公報を書く人の技術だというふうに言われていますが、そんなふうに思いますか。
○江崎国務大臣 同感の点が多うございます。
○小川(省)委員 私は、大都市の中における現在の営農地、これは選挙公報と同じだと思うのです。まさに、適当な空間なり生産緑地があることは、大都市の生活環境がいかによくなるかという証左であろうと思うのです。そういう意味で、現在の空閑地といいますか、農民を離農させてはいけませんけれども、少なくとも、営農している農地は、都市の構成要件としてどうしても残さなければいかぬと私は思います。現在の都市計画法では、指定を受けなければ、生産緑地なりあるいは公園、緑地、墓園等にはならないわけでありますけれども、そういうような点について何らかの配慮をして、少なくとも残していかなきゃならぬ。江崎さんの書かれる選挙公報のように、好んで選挙民に読まれるような形に大都市の営農地というものをしていかなければならないと思いますけれども、そういうふうな方途を講ぜられる御意図がございますか。
○江崎国務大臣 これと住宅の場面とでは多少違いはありましょうが、御指摘の意味は、私は傾聴いたしました。そこで田中総理が、都心部は高層住宅にして、職住近接をして、道路を広げましょう、緑を多くしましょうというわけで、多少美濃部都知事と意見が食い違うということで今後に調整は残されておるわけでありまするが、緑地が多かったり空閑地が多い理想的な姿というものは、やはりいい姿であるというふうに私は思います。
○小川(省)委員 ぜひそういう形にして、大都市の環境がよくなるようにやってほしいわけでありますが、たまたま今度出されておる修正案が実施をされるならば——それらの、現在ある状態を固定して、空間なり生産緑地をむしろ拡大をしなければならない時期にこのようなものが出てまいりますと、現状のものが狭められてまいるわけでありますから、そういう点については、都市計画法の改正をするなり、あるいは課税権者といいますか、市町村長等が少なくともそういうものに対して都市計画上配慮ができるような措置をぜひとつてまいらなければならぬのが現在の姿であろうと思うのです。そういう点について、ぜひそういう措置をおとりになっていただきたいけれども、そういう努力をさらにお続けになっていただけますか。
○内田委員 それはたいへんいいことだと思います。昨日来たびたび申し上げておりますように、現在におきましては都市計画法の中に生産緑地の規定はございませんが、しかし、これは、建設省都市局長の昭和四十六年十二月の都道府県知事あての通達にもありますように、今度の修正案の対象となりますA、B農地につきましても、いまの段階におきましては、施設緑地といいますか、公園といいますか、墓園といいますか、そういうものの決定あるいは指定をできる限り積極的に行なうようにいたしまして——これはただ、従来の農地の所有者が、自分は耕作の意思を現在持っている、あるいは三年なり五年なり続けるのだという個人の主観的意思だけではなしに、また、いつでもそれは処分してしまう、あるいは家を建ててしまうというようなあやふやなものではなしに、都市計画法に沿った指定なり決定のやり方というものを活用することによって、A農地の中にも、問題になっている緑地的なものを、必要なものを残すということに指導すべきだと私は思いますし、ことに、明年度以降の施策としては、都市計画法の課題として、生産緑地の問題も前向きで検討するという方向をとっておりますので、来年課税の始まるB農地、あるいは三年間の間にいろいろ検討の対象になるC農地等につきましては、これは都市計画法の課題とからんで、今日都市に住んでおる者だれもが感ずる問題を小川さんが指摘されましたので、そういうことで対処いたしてまいりたいと私は考えております。
○小川(省)委員 いずれにいたしましても、この修正案といいますか、この宅地並み課税によっては、期待しておるような宅地供給なり、あるいはまた、勤労者が住宅難を解消するためにこれに居住をしていくというふうなことはでき得ないというふうに私は思っております。そこで、大企業が持っておる土地を何としてもはき出させて住宅問題については解決をする。そしてまた、営農しておる農家については、税によって職業をかえなければならないというふうな方途はぜひ避けていただいて、個人が真に望んでいるような形の中でやっていけるようにしていただいて憲法に保障されている自由を税によって侵害されるような方途は少なくとも講じてほしくない、このように私は思っております。同時に、いま内田さんも言われましたけれども、来年以降ではなくして、少なくともあの法案が審議をされる段階においては、都市問題の重要な一環である空間なり緑地というものが同時に審議をされるように、そのことによって初めてあなた方が期待されるようなことにもなるわけでありますから、そういう点をぜひひとつ検討をしてもらいたい。 そういう要望を付して、最後でありますから時間一ぱいやらないで、一応質問を終了いたします。
○上村委員長 次回は、明十九日木曜日、午前十時から理事会、午前十時十五分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十分散会