P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
71回国会衆議院1973/04/13

地方行政委員会 第15号

発言数
120
登壇者
8
会派数
4
開催日
1973/04/13

会議録

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 これより会議を開きます。  内閣提出にかかる特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。江崎自治大臣。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 ただいま議題となりました特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法案について、その提案の理由と内容の大要を御説明申し上げます。  市街化区域農地に対する固定資産税の課税につきましては、その適正化をはかるため、先般修正案が提出されたところでありますが、今日緊急の課題となっております首都圏等三圏域における土地対策としては、課税の適正化とあわせて市街化区域農地の宅地化を促進するための措置を講ずることが肝要であると考えられるのであります。このため、当面、市街化区域農地の宅地化促進のための事業の施行、資金に関する助成、租税の軽減等について所要の措置を講じようとするものであります。  以下、本法律案の内容について御説明申し上げます。  本法律案は、都の特別区並びに首都圏、近畿圏または中部圏内の指定都市及び既成市街地等にある市に所在するいわゆるA農地及びB農地、すなわち特定市街化区域農地を対象として次に申し上げる特例措置を講じようとするものであります。  第一に、特定市街化区域農地の所有者は、当該農地を含む一定の条件に該当する土地の区域について、関係権利者の三分の二以上の同意を得て、土地区画整理法による土地区画整理事業の施行を市に対し要請することができるものとし、この要請を受けた市は、施行の障害となる事由がない限り、土地区画整理事業を施行することといたしております。  第二に、特定市街化区域農地の所有者等が中高層の賃貸住宅または分譲住宅を建設する場合の住宅金融公庫の貸し付け金の利率を、賃貸住宅にかかるものにあっては年四・五%に、分譲住宅にかかるものにあっては年六・八%にそれぞれ引き下げることといたしております。  第三に、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法に基づく特定市街化区域農地の所有者等による特定賃貸住宅の建設については、水田要件を撤廃することといたしております。  第四に、特定市街化区域農地の宅地化を促進するための租税の軽減措置についてであります。  その一は、国税についてであります。  個人が特定市街化区域農地を宅地の用に供するために譲渡した場合には、租税特別措置法で定めるところにより、長期譲渡所得にかかる分離税率を、昭和四十八年分の所得税については百分の十に、昭和四十九年分及び昭和五十年分の所得税については百分の十五にそれぞれ軽減することとし、また、地方公共団体等の行なう宅地造成のために譲渡した場合の譲渡所得の特別控除については、面積要件を撤廃することといたしております。  なお、譲渡所得にかかる所得税が軽減される特定市街化区域農地を譲り受けた者は、できる限りすみやかに、当該土地に住宅その他の建物を建設しなければならないものとすることといたしております。  その二は、地方税についてであります。  特定市街化区域農地の所有者等が、これを転用して、その土地の上に中高層住宅等を新築した場合には、地方税法で定めるところにより、不動産取得税及び固定資産税を軽減するものとしております。  不動産取得税につきましては、昭和五十一年三月三十一日までに新築した四階建て以上の中高層貸し家住宅にかかる不動産取得税額の二分の一の額を減額し、固定資産税につきましては、同日までに新築した四階建て以上の中高層貸し家住宅について、新築後十五年間に限り、固定資産税額の三分の二の額を減額するとともに、同日までに新築した貸し家住宅の敷地である特定市街化区域農地であった土地について、その住宅の新築後三年間に限り、住宅用地にかかる固定資産税額の二分の一の額を減額することといたしております。  第五に、国及び地方公共団体は、特定市街化区域農地の宅地化の促進をはかるため、土地区画整理事業の施行、住宅の建設等に関し、財政上、金融上及び技術上の援助につとめるものとするとともに、国は、地方公共団体に対し、宅地化の促進に伴い必要な公共施設の整備について、財政上及び金融上の援助を与えるものといたしております。  以上が、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法案の提案理由及びその大要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 以上で、提案理由の説明は終わりました。      ————◇—————

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 内閣提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案、山口鶴男君外七名提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。山本弥之助君。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 国の四十八年度一般会計予算も、十一日に参議院で可決になりましたので、成立を見たわけでありますが、衆参を通じての長い予算委員会を通じまして、自治大臣みずから御答弁をなさり、また、私も御質問を申し上げたのであります。そして、閣僚の一人としていろいろ御配慮を願っておると思いますが、本年度の予算には二つの問題点があると私は思うのであります。一つは、為替相場のフロートによりまして景気がどうなるかという問題で、一つは、国民生活にとりまして最も重要な問題であります物価がどういう推移をたどるかという問題でありますが、予算委員会を通じまして、私どもは、終始、いわゆるインフレ予算という考え方のもとに政府を追及したわけであります。いまの段階で、税収にいたしましても相当大幅の税収の伸びを見込んでおるわけでありまして、景気はむしろ抑制しなければならぬような情勢にあることは事実でありますが、物価につきましては、卸売り物価にいたしましても、消費者物価にいたしましても、たいへん心配な状況にあると私は思います。  今後の地方財政を運営してまいります上において、また、地方税に関連いたしまして、自治大臣は、将来の経済の見通しと物価の見通し、この点につきましてどういうふうにお考えになっておりますか、お聞かせ願いたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 第一点の為替のフロートの問題につきましては、前回の円の切り上げ時と違いまして、好況のさなかのドルの切り下げ、そして、円の切り上げを気がまえとするいわゆるフロート制への移行という形でございまして、にわかに今後の推移を予測することはできないまでも、国民的にはかねてから予期されておったということ、それから、好況のさなかのドルの切り下げであったということ、これは、前回の場合とは、環境、背景というものがもう全然異なっておりまして、さしたる影響はない。特に、税収上の影響というものはきわめて少ないのではないかという見通しについては、この委員会においてもお答えを申し上げてきておるところであります。  最近、憂うべき状況として、物価の高騰があげられております。実は、ただいまも、物価対策閣僚協議会を、総理を中心に開きまして、いまこちらのほうに参ったところでございます。地方財政を預かる立場といたしましては、セメントとか木材等の急激な値上がりによりまして、四十七年度中に消化しなければならない公共事業等々が非常に遅滞をいたしておりますことは——契約はすでに済んだが、建設なり工事が実行に移されていない。これはセメントの値上がり、木材の値上がり等が大きな原因になっております。そこで、私、今朝の閣議におきましても、こういう事態のために地方公共団体から特にその補助措置等々について協議がある場合には、予算の弾力的運用の意味を含めて、大いに弾力的に、地方公共団体の事業の緊急性、必要性等を勘案して、大蔵当局においては、現実に合った措置をとられたいということを強く要望しておいたような次第でございます。これには関係各省庁とも同意をいたしておりましたので、相当な成果をあげ得るものと期待するものであります。  今後の物価の推移でありまするが、政府におきましても、全力をあげて不足物資については輸入をするという体制でございます。セメント等においては、緊急輸入を韓国に要請しまして、とりあえず二万トン対策を講じたという報告を受けております。したがいまして、積雪寒冷地等は工事をいたずらに延引させるというわけにはまいりませんが、そうでない地域におきましては、多少工事を繰り延べするというような方途に出まするうちに、建築資材等々、値段において相当緩和するのではないかというふうに見通しております。これをまた第一点のフロートの問題に結びつけますると、景気が過熱することをどうして鎮静させるか、また、物価高をどう押えるかという対策をしなければならない状況にあるということは、また、地方税の収入においても、為替のフロート下の現状ではありまするが、収入においては、国内の経済情勢がいま申し上げたような形である限り、そんなに減収とか支障はないのではないかという見通しにもつながるわけです。  しかし、それはそれでいいとしても、御指摘のように、物価がとめどなく上がってまいるというようなことでありますると、事実上、事業の遂行にそれこそ根本的な支障を来たすわけでありまして、今後とも、物価の鎮静につきましては、私どもも全力をあげて各省庁と協力して努力を払ってまいりたい、このように考えております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 大体、大臣のお見通しのように、私も、当初懸念をいたしました為替相場の変動制移行に伴う減収というのは、そう心配しなくてもいいのではないかという印象を持っております。それよりもむしろ、大臣もいま重点的にお話しになりましたけれども、衆議院の予算委員会が終了後参議院段階に移ってから、政府が、私どもの心配しておった景気の過熱と、それに伴う物価の上昇ということをやはり重視しておられると思われるのは、急に相次いで預金準備率あるいは公定歩合の引き上げをなさいましたね。それから、最近新聞に報道されておるのですが、十二日の持ち回り閣議での公共事業の一部を下期に繰り延べるというようなことも、私は、やはり物価上昇あるいは景気の過熱抑制に対してとられた措置ではないかと思うのです。それで、参議院の審議に移りましてから話がちょっと変わってまいりましたね。たとえば衆議院でも、すでに分科会で、わが党の松浦君の質問等に対して、大蔵大臣は、所得税については、現在の予算の経済見通しの基礎である五・五%の物価の上昇を上回るというような事態が出た場合には、年度内においても所得税の減税について考慮するという答弁がなされておるわけですね。それから、最近は、総理大臣をはじめ大蔵大臣等も、大蔵委員会その他において、ことしとは言いませんけれども、来年度は所得税の大幅減税をやるとか、あるいは先進諸国に比しての法人税の実効税率が四五%と非常に低いので、さらに五%以上の負担能力はあるというような見地から、法人税の配慮といいますか、来年度は例の付加税の一・七五の期限が切れるわけでありますから、それらを含めまして、法人税の税率の引き上げを考えるとか、所得税については三〇%を経費として認めるというような、まことに思い切った発言をひんぴんとしてしておられるわけであります。しかし、これは、あくまでも来年度何かを真剣に考えておられるのか、それとも選挙対策なのか、その点はともかくとして、正常な考え方になっておると思うのです。  ただ、問題は、私ども年々主張してまいりましたけれども、地方税は個人住民税があるわけですね。本委員会でもすでに同僚委員が、各委員とも御質問を申し上げたわけなんですけれども、住民税の性格は、所得税のような、税の本質が分担するというような、考え方が違うわけですけれども、しかし、地域住民の負担を軽減するという意味においては、私はやはり考えていかなければならぬと思うのでありますが、そうなりますと、所得税の年度内減税ということを考えるという大蔵大臣の言明からいいますと、消費者物価は、五・五%じゃなくて、あるいは七%以上、場合によっては、もう一〇%近い上昇を来たすかもわからぬということも予測されるわけですね。そうしますと、所得税は現年度課税でありますから、ある意味において年末調整というような措置ができるわけですが、しかし、住民税の場合は前年度課税だものですから、これはやり直しをしなければならぬと思うのです。やり直しをするということは、所得税とあまり変わらぬわけですけれども、むしろ、私は、減税をするということから言えば、所得税よりも住民税の減税をやるべきじゃないかと思う。地方税の減税をやります際には国が補てん願いたいということは、地方制度調査会も、毎年の答申にそういうことをうたっておるわけですが、ことしはある程度税収は期待されるということで、交付税で配慮されたという。これも借金ですけれども、特別会計で金を借りるということになっておりますけれども、そうなりますと、個人の独身者は考慮するとかなんとか、盛んに委員会で来年のことを答弁されておりますが、住民税は、課税最低限は三十五万そこそこなんですね。したがって、二万そこそこで、もう税金を納めておるわけなんですね。そうしますと、やはり課税最低限を引き上げて——ことしは十年ぶりで税率の改正ということをやっていただき、また、その他、老人対策だとか、過疎対策だとか、非常にいいことをやっていただいておるので、この点は私ども賛成でありますが、住民税の負担軽減という意味で、所得税より以上に住民税のほうに配慮をいたしまして、それはむしろ国で補てんをするという配慮をすることが好ましいのではないかと思いますが、いかがでございますか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 前段の予算の繰り延べについて簡単に申し上げますと、これは景気の過熱を防ぐという意味ももとよりございますが、御承知のように、手持ちのドルが相当額ありますので、きょうの物価対策閣僚協議会でも議論になったのですが、不足物資を積極的に輸入する、輸入の促進ということに力を入れるわけでございます。たとえば、建設資材ではありませんが、牛肉なども、ここのところで七万トンぐらいを輸入しよう、これは昨年の同期の二万五千トンの約三倍近い額を輸入して、そして高物価を押えていこうと、そういうわけで、事業の繰り延べの意味は、不足資材を急速に入れることによって値段を押え、そして、地方公共団体等の公共事業推進にあたっても支障を来たさないようにあわせ考えていこう、こういった考え方が基底にあるわけでございまして、ただに過熱抑止というだけではございませんので、念のために申し上げておきたいと思います。  それから、第二点の、住民税の税率の緩和、あるいはまた課税最低限の引き上げ、この二点についてでありまするが、これは、税制調査会の長期答申にも述べられております。まさに、御指摘のように、国民生活水準の向上に伴いまして、これらは当然考えていかなければならない問題でございまして、毎年相当程度の課税最低限の引き上げを行ない、今度もいま御審議をわずらわしておるわけでありまするが、まだ足りない。おっしゃる意味はよくわかります。しかし、一部では、この所得割りの納税義務者の数が非常に減少した市町村も出てきておるというようなことでございまして、これは税率緩和で考慮、対策すべきじゃないかというような考え方で、税率についても手をつけておるというのが今度のこの場面でございます。  しかし、御指摘の意味もよくわかりまするし、また、税調もそのように申しておりまするし、経済情勢等々を十分勘案いたしまして、今後とも、なお、課税最低線の引き上げ、税率の緩和、等については間断なく努力いたしてまいりたいというふうに考えます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 この均等割りの納税者に比較いたしまして、この所得割りの納税者というのはふえておりますね。四十六年度は均等割り納税者に対しまして八五%でしたが、四十七年は八七%になっていますね。四十八年はどのくらいになる見込みですか。これは税務局長からお答え願いたいと思います。  そのことと、ただいま大臣が御答弁になりましたが、全体的には納税者はふえていると私は思うのです。しかし、お話しのように、従来の、三十五年以来の高度経済成長の政策の影響によりまして、田中総理の考えているように、過密、過疎が一気に解決がつくというようななまやさしいものではなくて、ますます深刻になりつつあると思うのです。したがって、その課税最低限を上げることによって、地域住民の全国平均の八七%とかいうようなものに比較いたしまして、過疎町村におきましては、均等割り以外に所得割りを納めておる納税者、住民が非常に減少していっておるということを私ども想像できるわけでございますが、極端な町村といいますか、あるいは過疎地帯の平均した町村では、均等割り納税者に比較して所得割りの納税者が全国平均の八七%とか八五%とかいうのに比べて、どのくらいのパーセントを占めておるか、その点をお聞かせ願います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 四十八年の見通しでございますが、大体、均等割り、所得割りとも、納税義務者が約百万くらい増加をするというような見通しでございます。現在、見通しとしましては、均等割りの納税義務者が三千六百六十万、所得割りの納税義務者が三千二百三十万という程度です。したがいまして、その比率は若干上がるということになるだろうと思いますが、今回の課税最低限の引き上げ、あるいは寡婦、未成年者等の非課税限度の引き上げというようなことによりまして、従来の納税義務者数の増加率から見ますというと若干低下をいたしまして、本年の場合には、所得割りの納税義務者数の増加比率が三・三%、これは昨年の場合が四・八%ということになっておったわけでありまして、伸び率が若干低下した。それから、均等割りにいたしましても、昨年が二・六%の伸びに対しまして、一・八%の伸びというふうに、この増加率は、ここ数年の傾向から言いますというと低下をしておるという状況であります。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 過疎町村の所得割りの納税者の比率は、平均に比べてどのくらいですか。大体の数字でけっこうです。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 過疎町村という特定の対象について調査いたしておりませんけれども、所得割りの納税義務者の対人口比率というもので調査をいたしておるわけでございますが、この比率は、昨年の場合、人口に対する納税義務者数の割合が、二〇%以下の町村が約四五%の市町村になっております。これが、四十六年度の場合には大体四六%ということでございましたから、心持ちその比率は低下しておるということになっております。大体傾向としては変わらない状況にあります。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 この納税者二〇%以下の市町村が全体の市町村の四五%を占めておる。約半数が納税者二〇%以下の市町村である。住民税の均等割りを除きまして、納税者がそれしかいないということは、市町村の格差が非常に出ているということですね。過疎対策をやらなければならぬということだと思うのです。しかし、そのことと、これは折小野委員からもお話があったのですが、課税最低限の引き上げの問題とは、これは別の政策ではなかろうか。このことを考えても、総理の、過密はともかくも、過疎の対策が一気に解決づけられるというような甘い考えというものは放棄願うように、大臣からも強く言ってもらいたい。税収の状態から見ても、これはよほど深刻な状態だ。いわゆる地域的に所得の格差というものは全然解消されていない。あるいは村の存立を脅かされるような問題であるということを、総理に強く御主張願いたいと思うのです。そのことは、何としても、交付税その他でめんどうを見なければならぬ町村だ。そして、生活環境がよくなり、住民が定着し、生活のできる地域にすることによりまして、地域の住民が、自分らの負担でその村づくりをやるという体制に持っていかなければならないが、これは容易ではないということをこれは明らかに示していると思います。しかし、そのことは、課税最低限との関係で四五%の町村を考えて、課税最低限云々という問題は当たらないので、あくまで負担の軽減をはかるという体制をとるべきではないかというふうに私は考えます。  これにつきましても、申し上げたいことも、あるいは承りたいこともいろいろあるわけでありますが、すでに他の委員からも質問しておりますので、詳しくお尋ねすることを避けますが、かりに、所得税を年内に減税するという場合があるとすれば、住民税はどうされますか。私は、むしろ、そういう場合には、住民税の引き下げと、それに対する国の財源からの補てんということで、自治大臣は強く折衝を願いたいと思うのでありますが、どういうふうなお見通しなり、お考えを持っておられるか、伺いたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎國務大臣 いまの前段の過疎対策の問題でございまするが、これはなるほど、住民税等々と結びつけて対策するということは、御指摘のように無理があるように思います。これも、交付税なり、しかるべき措置をとっていくべきもの、また、地方の中核都市の建設、充実というものをすみやかに対策しなければならぬものと思います。ただ、一口に申し上げるならば、東北方面にいま新幹線が突貫作業で建設されておりますし、高速道路も建設されております。そういうことによって、いわゆる日本列島改造ということにも結びつくわけでありましょうが、いままで、日本の文化とか経済の目というものが、東京から西のほうに向いておったものが、この振興によって、これからは、経済、文化の目が確かに東北に積極的に向けられていく。これが過疎対策にも大きく役に立つであろうということを私は期待しておるわけです。これは期待するだけではいけませんので、関係各省庁とも総合的施策を講じて、いままで後進性が包蔵されておったこの東北地方というものの開発が進んでいけば、この過疎問題等もよほど緩和し、ひいては、過密問題の解決にも大きく役立つのではなかろうかというふうに思っております。  これはおのずと別な議論でありますが、ただいまの、所得税の減税がなされた場合に、住民税はどうかという御質問でございますが、これは、率直に申しまして、非常に困難な問題であるというふうに考えます。しかし、これは、所得税の大幅減税がなされるに伴いまして、地方財源の所得割り等々についての考慮というものは当然なされてしかるべきものだ。むしろ、逆に、これは増税ですね。そういうことになれば、一方また減税方途ということもあわせ考えられるのではないか。一方、国税における法人所得の税率増加ですね。ちょっと話が混乱しましたが、その税率の増加ということになれば、法人の所得割り等についても、地方税としては考えられる。その範囲において、また住民税等考慮するものは、当然減税考慮をしなければならぬと思いますが、直ちに本年度とおっしゃられましても、これは、率直に申し上げてむずかしゅうございます。来年以降の問題として考えざるを得ないのではないかというふうに思っております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 所得税の課税最低限と住民税の課税最低限との比較は、一方は現年度、一方は前年度課税ですから、いろいろな取り方があろうと思いますけれども、かりに食い違いがあるにしても、今回のものを比較してみますと、住民税は八十六万五千七百円ぐらいになるのですね。これは八十万が八十六万に上がるわけですが、所得税のほうは百三万が百十四万になるわけです。しかも、この開きは、ことしのほうが開いているのです。単純に百十四万九千円と八十六万を比較した場合、それから百三万と八十万を比較した場合、ことしのほうが開いているのですね、率はともかくとして。この意味から言っても、私どもが三年間にこれを解消したいと言っているのは、現在の所得税の課税最低限を基準に、これを解消していきたいというわけで、三年後には所得税の課税最低限がうんと上がれば、またそこに、思い切った、それに近づかせるための努力が必要だと思うのであります。先ほどもちょっと申し上げたように、四人家族にしましても五万円そこそこ、独身の場合は二万円そこそこというのが納税者だということは、住民税の性格から考えても、いかにそれが生活に食い込んでいるかということから言いますと、所得税より優先して住民税の負担の軽減をはかるということがどうしても先決だと思うのですが、いまの大臣の御答弁には私は不満なわけであります。  そういう英断を行なえるかどうかわかりませんが、五・五%の場合には、物価が上昇してまいりますと、その消費者物価上昇率五・五%の見込みが違うことは明瞭なんです。いわゆる物価上昇の調整減税だけでも、本年は、国、地方を通じて四千六百億見当の減税のうち、物価が五・五%上がるだけでも二千八百億円になるので、それが七%とか九%とかになりますと、ベースアップがあっても物価の上昇で帳消しになるという実情なわけです。ですから、物価の上昇と見合いながら、国、地方の財源の配分は、こういうときにこそ、来年度を含みに置いて、国と地方との配分を主張する意味から言いまして、減税はまず地方住民税からやるべきだ。個人住民税からやるべきだ。それは国で補てんすべきであるということを本年度から強く主張なさって、来年度の税配分、大臣の言われた法人税を含めての税配分を強く主張なされるのが順当じゃないか。地方はむずかしいというようなお考えじゃなくて、もう少し強く地方団体のことをお考えになった決意を私どもはむしろ聞きたいわけです。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 この課税が現年制でないということ、いわゆる前年制であるということ等で、私、率直なことを申し上げたわけでありまするが、当然、今後税率緩和を考えるべきであるというふうに思います。住民税の場合、ただにするということは、ただが一番いいかもしれませんが、均等割り等はごく些少なものでありますし、だから、税率緩和という点で配慮を加えていくことが適切ではなかろうかというふうに考えております。いまおっしゃる、熱意を示す意味はよくわかりまするので、これは大蔵大臣等に強く要請をしながら、来年度に備えてまいりたいと思います。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 これ以上時間をかけるわけにはまいらぬと思いますが、減税問題等で、私どもの党にもよくそういう体質があるわけですが、減税にいたしましても、あるいは税源の補てんにいたしましても、地方財源のことよりも、何となしに国の税制を重視しているような感がありまして、その点、これは私は予算委員会でも質問いたしたわけでありますが、今後の仕事が、地方中心に福祉行政に切りかえるというときに、すべてが地方自治体の運営のいかんにかかっておる。財源も、その意味において、むしろ地方を重点に考えるべきであるというふうに私は考えておるものですから、減税の問題にいたしましても、あるいは新しい税源を見つけるにいたしましても、よく大蔵当局にも——きょうは大蔵を呼んでおりませんけれども、強く主張なされるのは自治省なわけですから、自治大臣が、そういった負担の軽減あるいは財源を見つけるということについて、絶えずそのときの情勢に的確に対応でき、強く主張される姿勢をとっていただくことを強く要望いたします。  次に、地方の都市財源でございますが、これは都市財源に限らず、実際の仕事を重点的にやっております市町村財源の確保の問題でありますが、この問題につきましては、税制調査会におきましても、あるいは地方制度調査会におきましても、常に問題にして取り上げておるわけであります。また、私どもの地方行政委員会におきましても、毎年のように都市財源の確保については主張してまいり、附帯決議をつけておるわけであります。これが本年度におきましてもほとんど顧みられていない。いままでの質問の過程、審議の過程を通じて感じますことは、税務局長の御答弁は、固定資産税の評価額課税ということの強化によって、相当都市財源の一翼をになった体制になっておるという御答弁がなされておるわけであります。それも四百億ですから、相当な——主として都市に多いわけでしょうから想像がつくわけでありますが、しかし、それにしても、これほど主張してまいっておる都市財源の確保については、従来主張し、自治省もお考えになっておる考え方が本年度はほとんど具体化されていない。しかも、国の政策が、私どもの要望いたしておりました福祉重点に大きく切りかわるというときに、その事務を果たすのは地方自治体だという転換期において、何ら転換していない。いつまでも、都市財源については、従来の多少の手直しで過ごしておる。これはどういうことですか。大臣は、この点を、税制調査会あるいは大蔵省の折衝においても強く御主張なさったのでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 御承知のように、地方税三税の伸びも比較的順調であるということ、二三ないし二七%の伸びがあるというようなことで今日ここへ来ておるわけでありますが、よく当委員会でも議論になりまするように、交付税率のアップとか、いろいろ気がまえられる問題が数多くございます。したがいまして、これは皆さま方の御協力を得ながら、来年に向けて大蔵当局とも十分折衝してまいりたいというふうに考えて租ります。  それから、いま直接的に考えられますることは、租税特別措置法による減免の洗い直しですね。これもしばしばここで議論が展開されておりまするが、通産当局等々の抵抗でなかなか実現いたしませんが、これはやはり時代の推移とにらみ合わせて、この特別措置というものは洗い直しさるべきものでありますので、これは国会で法案審議等が順調に進行いたしますならば、その合い間を縫って、関係省庁との連絡を十分密にして、地方が少しでもプラスになるような方途を具体的に進めていきたいということで、実は内々相談をしておるような次第であります。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 都市財源の確保という場合には、新税にいたしましても、やはり法人課税の強化以外にないのですね。大臣はよくおわかりだと思いますけれども、法人所得課税というのは、国税が大部分ですね。六六%を占めている。そして、市町村はわずかに七%という状況なんですね。大都市が苦しくなることは当然なんですね。それで、法人課税を強化する場合に、財源の配分を、市町村を重点にお願いしたい。かつての一・七五の法人税の影響を市町村に全部持っていっていただいたということも多少プラスになったわけですけれども、何としても、この問題を解決をつけなければいけない。新税でも、やはり法人課税に重点を置きながら考えられておることが多いのですね。それがほとんど見送られておる。これは税務局長からも答弁なさいましたが、地方の財源のないところは、自衛で、現実的な方策をとっているのですね。これは税額はわずかですけれども、今度いただいた資料の中でも、前年より多少市町村の数は減っていると思うのですけれども、現在標準課税をしておるところが千八百三十九市町村と出ておって、わずかな、ぎりぎり一〇・七までの超過課税をやっているところもあるわけですが、わずかな超過課税をやっておるところが千四百八市町村。こうなりますと、大体四三・五彩を、市町村の数からいくと占めている。半分までいかないまでも、半分近い市町村が法人割りの超過課税によって税収をはかっていく。これはむしろ逆だと私は思うのですが、担税力のある大都市が超過課税をやるべきであって、こういった中小企業を中心とする地方の市町村が超過課税をやる、そして税収をはかっておるという努力をしておる。これは非常に不均衡だと思うのですね。ですから、遠慮することなく、標準税率、制限税率を動かさないまでも、むしろ引き上げて制限税率に近づけるくらいの操作は本年度やるべきではなかったか。そして、大都市も標準税率の範囲内で、いわゆる法人割りの増収をはかるという体制をとるべきではなかったかと思うのです。これはやればやれるんだという税務局長の判断ですが、負担をふやすということは、その市町村当局でもなかなか——東京都の場合には東京都でしょうけれども、これはむずかしいことなんですね。やむを得ないでやっておるところは、地方の財政力の貧弱な団体で、四割をこえているところがやっている。しかも、その対象は中小企業です。そうすると、大都市で担税力があるということは認めているのですね。そういうところができない。これは当然引き上げるべきであり、もし引き上げないまでも、いろいろ行政指導をなすっておる自治省としては、知事会なり市町村長会と相談をして、こういう税収の措置は好ましいのじゃないかというような、それこそ指導をなすって、法人税の将来の国と地方との配分、あるいは地方でも、府県と市町村の配分というものの先取り、と言うとちょっとあれでしょうけれども、そういう措置をとるべきじゃなかろうかと思うのですが、いかがでございますか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 現在、大都市において財源が非常に不足してきておるということは御指摘のとおりであり、そしてまた、現在の地方税法の規定によって認められている財源調達の方法としての超過課税ということにつきましては、私どもも、都市側のほうとよくその問題の相談等もしておるわけでございます。ただいま述べられましたような制限税率の引き上げの問題ということにつきましても、検討しないことはないのでございますけれども、私どもが見まして、いま一番財政的にも問題が出ております大都市の態度というものはどういうことなのかという点につきましては、これは非公式でございますけれども、指定都市の財務担当者とも、そういうことについての打ち合わせもいたしております。現実問題としましては、超過課税を実施するということは、ただいま述べられましたように、それぞれの市の事情があるようでございまして、直ちに超過課税をするということにはなかなか踏み切れない状態にあるわけでございます。私どもも、そういう状況にあるところで制限税率の引き上げを行なったところで、実際には、いまやっておりますような、ただいま御指摘のありましたような、むしろ中小都市以下のところで超過課税が行なわれるというような結果にしかならないのではないか。そういうことで、その点につきましては、さらに今後法人所得課税の配分問題とからんで、さらにまた各都市側のほうとも意思の疎通をはかり、協議をしていきたいというふうに考えております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 東京都の提言に超過課税の問題がなされておると思うのですが、私は、むしろ、新しい提言というよりも、東京都が英断的に踏み切るべきではないかというような感じがするわけなんですが、こういった提言がなされる前に、大臣は、東京都ともよく話をされ、あるいは指定都市とも話をされて、いまの苦しい体制の中で、都市財源については、本年度は配慮ができなかったということについて——これは私どももおそいと思いますけれども、いずれ来年度あたりの税制の改正の際には十分努力をしてもらいたい。担税力があるのだから、景気も回復の過程にあるのだから、足並みをそろえて超過税率をやるべきではないか。均一課税がどうのこうのという問題よりも、むしろ、そういった一%なり二%の当面必要な財源としての超過課税について踏み切るべきではないか。むしろ積極的な姿勢で臨まれる必要があるのではないか。超過課税の場合は、従来、多少すんなりと、いま税務局長の言われるように、自由におやりくださいというような態度でもなかったような感じがするのですが、いまのような情勢で、都市財源を配慮しないというような現状では、大臣みずから乗り出されて、この点、積極的に踏み切ってはどうか。法人課税は、すでにこの前申し上げたのですが、経済社会発展計画等についても、もう世論になっている。だから、根本的な税制の改正以前に、その点まず、大臣みずから地方公共団体、主要都市とひざを交えて、こういう方法をまずとるべきではないか。それについてはバックアップする、税制改正について、国との折衝で、必ず法律の改正にまで踏み切るからというようなことがあってもいいんじゃないかと思うのですが、大臣、どうでございましょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 ことしの対策は非常な好況を背景にしておりまするので、それぞれの税収は伸びるという判断に立って、特に新しい措置はなされなかったわけでありまするが、来年以降どうするかというと、いまの超過課税の問題等、これはそう歯切れよく簡単に御答弁はできませんが、ただ、都会地などの事務所・事業所税等は、新たな財源として十分考慮の余地があるのではないかと思いますし、やはり、大都市についての新しい税源を求めていくということを今後も十分配慮し、検討してまいりたいというふうに考えております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 新税はけっこうなんですよ。私も反対はいたしませんし、むしろ賛成しているくらいなんです。しかし、大臣、委員会を通じまして、総理も大蔵大臣も、来年は法人税を上げると言っているのですね。いまの三六・七五のうちの一・七五というのは時限的なものなんですが、三五%というのは、過去のことを考えてみますと、四二%くらい取ったことがありますね。それがだんだん減ってきて、そして、かろうじて三五%に逆戻りして、三年前でしたか、一・七五%ふえたのです。これは、先進国に比べても、学者、あるいは自治、大蔵等の事務当局を通じて、負担が軽いということはみんな認めているのです。それをどの程度まで引き上げるかということが問題なんですよ。しかも、具体的に四〇%に、五%上げるとかなんとかいうような——五%以上上げても先進諸国とは均衡がとれる。こういうことになっておるわけですから、当面五%ということになるでしょうけれども、私どもの党といたしましても、法人税率五%増はもう早急に実施すべきだという主張をしているわけなんですが、そのときに陰に隠れますのは、地方の法人課税の配分の問題なんですね。ですから、大臣が、最も貧弱な市町村の六%配分というような法人課税を上げるべきだという先べんをつけて、本年度からでも先取りしますよというような気がまえでお臨みにならぬと、国も相当国債を発行しているわけですが、こういう状態がずって続くということはたいへんなことです。現在でもインフレですが、総予算の一六%か、一七%か、ことしは前年度より〇コンマ幾ら減ったなんという問題ではないのですね。総予算に占める国債発行率というのは、諸外国に比しても非常に高いわけなんです。そういうときに、国としては、税収をどういうかっこうではかるかということは真剣に考えていく問題だろうと思うのです。その際に、おこぼれ的に考えられるのが地方税なんですね。ですから、この法人課税の問題については、そういった常識になりつつある財源の配分、これはやはり自治大臣が職責を賭しても主張していただかぬと——来年度はということじゃなくて、もう今年度から、根回しなり、そういう世論を喚起するような体制をとって、ことし自治団体ででき得るものは、一応先取りのかっこうでも実施をしていただくという、こういう配慮は必要じゃないかと思いますがね。もう一度、期待のできるような決意を聞かしていただきたい。お茶を濁すような、来年はというようなことじゃちょっと困るのです。あんまりうそを言われても困るのですけれどもね。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 法人の税負担の問題というのは、国税、地方税を通じて一体のものとして考えていく、これはもうそのとおりだと思うのです。ですから、今後の推移にまつわけでありまするが、法人課税を強化するという、この方針は、総理も思いつきで言ったのではなくて、政策として、一つの考え方を明示したものというふうに私は思っております。税調などの方向でも、当然、地方財源としての法人税率の引き上げ等々、いろいろ言っております。したがいまして、これはもうしばらく推移を見させていただきたいと思いまするが、当然、課税の強化という方向はやはりとっていかなければならない重要な問題であるというふうに認識しておりまするので、ここで歯切れよくものを言うことは簡単ですが、やはり実をとることが大切でありまするから、時間をおかし願いたいと思います。十分努力します。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 大臣が歯切れよくお話しになることを、もう答弁は要りませんから、実行していただくということを強く要請しておきます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 わかりました。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 それから、第三の問題は、非課税及び特別措置の問題です。これは、私どもの主張でもあると同時に、地方財政のことを考えておる地方制度調査会等におきましても、抜本的に見直せと言っているのですね。ことしどうなっておるかということを見ますと、特別措置の地方税へのはね返りにつきましては漸次解消をされつつあるようでありますけれども、依然としてあんまり変わらないのですね。これは根本的な見直しをされたわけですか。たとえば租税特別措置、ことに電気ガス税ですね。これは、原料課税はいけないということで、いままで経済成長に協力してきているわけなんですよ。個人消費の税率を一%引き下げる、あるいは免税点を引き上げるということは私ども賛成です。消費生活が向上するにつれて、そのことは必要だろうと思います。しかし、それに伴って、電気ガス税等につきましては、ほとんど増収がないのです。まあ一%くらいですね。これこそ市町村を通じての普遍的な税源なんですね。それが一%というわずかな伸びであり、しかも、非課税の整理がほとんどなされていない。このことは、私ども、もう少し積極的に——いまの経済は伸びたんですね。もうひとり歩きはできるわけなんです。原料課税はいけないというような考え方を捨てて、ある程度まで非課税をなくす。固定資産税もそうなんです。その考え方で、調査会等もその点を強く要望されて、根本的な見直しをおやりなさいと言っておるわけですから、これをやるべきじゃないかと思うのですが、これは、ことしおやりになったんでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 この問題は、私もぜひやりたいと思っております。電気ガス税などの問題は、いまお話しがありましたように、免税点を引き上げたり、わずかとはいいながら、税率を一%引き下げたりというような具体的な措置に出たわけでありまするが、もし、今後、私、自治大臣として在任をいたしまするならば、それは特に皆さん方の御協力を得て、この租税特別措置については全面的に洗い直しをする。そういう時期が来ておるということを痛感しております。これはいつも利害が錯綜する通産省等の強い抵抗があるわけですが、通産省でも、先頃来、発電所の周辺整備の問題等をかかえて非常に苦慮しておるようでありまするから、そういう財源を求める意味から言っても、電気ガス税などについての特別措置はもう少しあなたのほうで考えるべきだということを通産大臣にもきびしく申しております。これは、特に政党内閣でありまするから、政府・与党の諸君の協力も得てぜひ実現をしたいものだというふうに思いまして、現在、私自身も、党側に積極的にこの問題を持ち上げておるというのが実情でございます。政府、事務当局では、従来も、そういう気がまえで各大臣努力をしようとしたが、なかなか思うようにできませんよ。それは大臣、あなたが考えられるところはわかるが、これはむずかしいですぞということをしきりに私に聞かせてくれますが、これは従来の傾向についての話でありまして、確かに、御指摘のように、経済情勢も変わってまいりましたね。しかも、会社等の税が加重されることによる負担というものは経費で落とせるのですから、いま世界の競争場裏に立って、対等の立場で競争するというならば、これが免税措置というものは排除される方向であるという時勢の方向を感ずるわけです。すぐそれが消費者にはね返るなんというようなことで、物価の問題とからみ合わせて関係者からは陳情もあるわけでありまするが、そんなことを言っておるならば、これはいつまでたっても踏み切ることはできないわけでありまして、もとより消費者物価にはねかえることは防遏しなければなりませんが、日本の経済の規模も大きくなり、特に、免税措置を受けておる企業というものの大きさなどから言いまして、この税負担というものが、そんなに消費者物価にしわ寄せするほど大影響を与えるものではないというふうにも考えられまするので、数字的にも十分検討をしまして、これは全部洗い直し、根本的洗い直しという形で対処したいと思っております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 地方税法の非課税措置による減収、それから租税特別措置の影響等を含めまして、昨年が三千八百三十四億、本年が三千二百四十二億というのは、大体こんなものですね。これで見ますと、ことしは固定資産税八百九十七億ですね。電気ガス税五百二十四億ですね。これはたいした額なんですね。大臣、とにかくこういうのを本年度は根本的に洗い直しをして、来年度は税制改正に踏み切る。特別措置は大蔵との関係もありますけれども、特別措置が、社会政策的な、庶民の生活にいろいろ関連するものもありますから、簡単には影響を遮断するわけにはいかぬでしょうけれども、ひとつ根本的にやっていただきたい。  それから、この際ちょっとつけ加えて私がお伺いしたいのは、この地方税法以外に、最近やたらに固定資産税を政策減税に使うことなんですね。これは全く市町村を無視しておりますね。別の何かの法律で、知らぬ間に、固定資産税を十年免除するとか、十五年免除するとか、いろいろ法律が出ておりますね。これは地方税で一本にしぼるぐらいの体制をとるべきじゃないかと思うのですが、ことしの他の法律で、固定資産税をそういうように政策減税している法律というのは何本ぐらいあるのですか。これは、たくさんあれば一覧表にして出してもらいたいと思うのです。簡単であれば、いま聞かしていただきたい。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 地方税関係につきまして、特別な措置を他の法律で直接規定をするというものは、ことしはおそらくないと思います。すべて、地方税法の一部改正の方式で改正を行なっております。特に他の法律の規定でやっております部分は、地域立法による不均一課税の措置について他の法律で規定するという例はございますけれども、あとの特別措置の問題は地方税法の一部改正の方式でやっておりますので、最終的には地方税法の中に全部取り入れられるという形になっております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 これは根本的に見直す、来年度の税収にはね返るように努力するという大臣の言明がありましたので、私はその点を期待をいたしておきます。  それから、第四番目に土地税制ですが、この中で、固定資産税は、昨年もかれこれ三〇%の増収があったわけですが、ことしは固定資産税、都市計画税ともに五〇%以上の増収なんですね。固定資産税は千百六十八億、都市計画税は五百四十一億の増収なんですが、これは税収が期待される、伸びが大きいということは、私は何も反対でありませんし、市町村は助かるわけなのですが、五〇%の増収というのは、税としては非常なありがたい税収のわけですね。しかし、この影響は評価並み課税ということの制度の改正もあったと思うのですけれども、一つは、地価の急激な上昇に伴って、評価額も伸びてまいっておることは事実なんですね。それで、すでに小川委員や私どもの同僚委員もこの問題につきましては熱心に質問をしておるわけですが、その税収を期待することはいいのですが、宅地のほうが四十五年に対して一・八倍の評価額になっているのですね。これは大体全国で平均したものでしょうか。地域によってある程度まで差がありましょうか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 平均いたしますと、現在、速報的にとりました数字から見ますと一・八一倍ということになっている。それで、これの地域的な評価の上昇状況を見ますと、大都市地域が一・六六倍、大都市以外の都市が一・九倍、それから町村が二倍、こういうふうな数字になっております。ことしの傾向としましては、どちらかというと、大都市地域の評価の増が鈍化をして、地価の上昇が地方にまで及んできているというような傾向が見られるということです。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 ことしの評価額に対して、課税標準額は何%くらいになりますか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 宅地の場合は、評価額に対する平均は大体三〇%と見込んでおります。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 四十七年は四〇%くらいじゃなかったですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 四十七年は大体四〇%でございます。ことし評価がえがございました関係で、負担調整措置の率が、適用後の課税標準の割合が約三〇%ということでございます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 そうすると評価額は、前年に比較して——今回公示価格が発表になりましたね。三〇・八という異常な上昇なんですが、この評価額に対しては何%くらいになりますか。公示価格に対する評価額の割合ですね。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 私ども、まだ公示価格発表以前に、四十八年度の公示価格に対しては、固定資産税の評価額は大体六〇%水準であろうということを想定しておったわけでありますけれども、最近発表されました公示価格を見ますと、非常な値上がりでございまして、どうも私どもの見込みが違いまして、五〇%をやや割るんじゃなかろうかというような感じがいたしております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 固定資産税の課税標準が、評価額に対しても何%かになり、また、いわゆる時価に近い——時価はもっと高いかもわかりませんが、大体、いまの公示価格は制度としての価値はなくなっていると思うのですけれども、一応公示価格は時価に追随しているわけですね。しかし、これを時価同様と見ますと、それに対しても五〇%ですから、実際の課税標準額は時価に比べると非常に低めに見ておるということになりますが、いずれは、三年後には、ある程度まで評価額に近くなるわけですね。非住家用の土地は評価額で課税されるわけですし、住宅用敷地は二分の一ということになると思うのですが、しかし、それにしても、ある程度まで評価額に近づけようという操作、これは考えられるが、小川委員その他の同僚委員の質問にもありましたとおり、ほとんど調整額が二十五倍以上の四〇%の調整でいっておりますので、非常な上昇なんですね。三年後には三倍とか、あるいはそれ以上になるところもあるのじゃないかと思うのです。そういった急激な上昇になるのですね。これはいままで低かったと言えばそれまでのことですけれども、しかし、負担が急激に上昇していく。今後地価を極力押えることによって、評価額もそれに伴って、三年後の見直しのときには異常な評価にはならぬと私は思うのですけれども、いずれにしましても、地価の急激な上昇ということで、本来固定資産税の性格はいろいろあろうかと思うのでありますが、負担が著しく上昇するということは避けなければいかぬのじゃないかと私は思うのです。  そこで、本年度から三年間の問題ですが、私は結論だけ申し上げたいと思うのですが、これはもうすでに同僚委員から説明されたように、地価が著しく上昇しておるところ、あるいは、このごろは大都市周辺のところまで及んでおるわけですが、いわば借金をしてわずかな土地を買い、また、借金をして家を建てたという人の場合、課税最低限の引き上げがこれに伴っていないということに加えて、固定資産税の負担ということが重くのしかかってきているのではないかという感じがするわけなんですね。これは来年あたり思い切って、固定資産税に対して、ことに土地に対して、どうあるべきかということをいろいろな角度から検討して——家屋につきましては、家屋の建設資材の値上がりということがあっても、将来の負担から言いますと、これは償却で価値は減っていくだろうと思いますので問題はないと思うのですが、いまのような地価の上昇は異常です。大きく言えば、土地政策は、物価政策あるいは土地対策等、その他いろいろ今後の社会福祉を推進する上におきましても、国の全体の基本になる政策だと思うのであります。それらがうまくいかない過程において、固定資産税が地域住民の重圧になる。これは、いままでそう重圧に感じなくて、私どもは、かつて、固定資産税は安過ぎるのではないかという考え方を申し述べたこともあったんですが、最近は、逆に、異常な経済情勢、地価の上昇によりまして、固定資産税が重荷になってきておるということが言えるわけですが、大臣、これは根本的に見直すことをなさいますか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 この問題は、先ごろ来、この委員会においても、各委員から深刻に取り上げられております。したがって、今度これを実施してみまして、とにかく、住宅用地については課税標準価格の二分の一ということでやっておるわけですが、一体、現実の問題としてどういう結果が出るか。これは、すぐ反応があらわれてくるわけでございます。また、五十一年には見直しをする標準年度がやってまいります。そうすると、作業は五十年に事実上行なうわけでありまするから、そのときに、ここで問題になりましたところの、たとえば住宅用地について、基礎控除の制度を設けるのかどうするのか、それから、軽減率を二分の一ということでいま政策的に実施をしておるが、この率をもっと大きくするべきではないか、また、税率を引き下げるべきじゃないか、あるいは、住宅用地の範囲をいわゆる建物の十倍まで認めるということについて、これはきのう議論がありましたが、一体その限度をどうしたらいいのか、こういったような根本的な問題に触れて、ひとつ十分検討をいたしてまいりたいというふうに考えます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 今回、土地にかかる免税点を八万円から十五万円にふやしている。土地といってもいろいろあると思うのです。農地も含まれれば、原野も入り、宅地のみではないと思うのですが、これは意味があるのかないのか。この引き上げは、宅地については、ほとんど問題にならない免税点の引き上げではないかと私は思うのです。それで、おそらく、土地対策を、地価対策を含めまして、政府は真剣に取り組まれると思うのですが、少なくとも、あるべき姿に戻さなければならぬことは当然なんです。地価上昇率は、いろいろと土地整備によって地価が上がるということはやむを得ないとしても、土地が整備されないところもなべて地価が暴騰するというようなあり方は正常でないことは当然なんです。これは、あらゆる角度からの対策が必要だと思うのです。しかし、私が詳しく申し上げるまでもなく、すでに他の委員から大臣にお話しをされたように、住宅用の固定資産税につきましては、五十年度に二分の一になるということで、当面いかにも軽減しているようでありますけれども、零細な土地を持っておる小住宅、小宅地の庶民生活にとりましては、それでは済まされぬのじゃないかと思うのです。当面適切なる措置をとらなければならぬのじゃないかと私は思うのです。免税点とは関係なしのいわゆる小住宅、このごろはどのくらいになっているかわかりませんが、私どもが市営の分譲住宅をやるときには、四十坪とか五十坪、あるいは七十坪ぐらいを基準にしたこともあるわけですが、このごろは、東京都内では、三十坪とか三十五坪ぐらいの宅地の中に家を建てている、いわゆる持ち家のサラリーマンが多くなっていると思うのです。これらの問題につきましては、五十年を待てないのじゃないか。直ちに免税点にかわるべき何らかの措置をとるべきじゃないのか。そのためには、四十七年度の固定資産税を据え置くというような英断も必要ではないか。いわゆる小住宅用の小面積の宅地については、免税点にかわる措置を、ここ一、二年、四十八年度、四十九年度でとり、そして、五十年度で固定資産税全般の根本的な見直しをやるという措置が当面必要ではないかと思うのですが、大臣、条文を直すことは簡単なんですが、それだけの英断はおやりになりませんか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは、今度も、課税標準の価格の二分の一ということで、政策的に低めて課税しようということで計画をしたわけでございますので、ひとつこれはお認めを願いたいものだと思います。たとえば、いま標準になるような六十坪——まあ、五十五坪で計算しておるようですが、その数字も事務局にありますけれども、そんなにたいへんなことにはならない。地域によっては、いままで安過ぎて、今度見直しをしたために非常な増徴になるという地域もないわけではありませんが、おしなべて適正妥当であるということで、今回の税率、また免税点、それぞれをきめたわけでございまして、とりあえずこれはこれでいくとして、山本委員御指摘のように、五十一年以降どんどんスライドして、また、固定資産税がとめどなくアップしていくということでは困りますので、先ほども申し上げましたように、御指摘の問題点等については十分配慮をし、今後自動的にアップされないように、わけても、零細な人たちの住宅にまで課税の重圧がかかっていくというようなことは極力避ける方向で検討いたしてまいりたいと思います。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 大臣、おそらく四割、四割でふえていくわけですよ。四割、四割でふえて、二分の一をこえるものは、二分の一で頭打ち。あるいは、来年あたり二分の一になるかもしれませんね。おそらくそういうところも出てくるだろうと思うのですね。税で調整して、それに率がかかるわけですから、率を変えない限りは。四割、四割でふえていくという税は非常に重いのですよ。ですから、三年目には、ことし納めた税の三倍になることは小川委員からも指摘がありましたね。こんな税はないのですね。いままで安かったといえばそれままでですけれども、しかし、ある時点から三年目に急に三倍になるというような税金は、ちょっとひど過ぎやしませんか。やっと借金を払いながら生活をしておるというのは、やはりそれなりに手を打つべきだと私は思うのですね。私どもで修正案を出してもけっこうですから、自民党さんで御賛成願えればいいのです。わずかばかりの土地に家を建てて持ち家を持って喜んでいるのが、来年は倍になり、再来年は三倍になるというような税のかけ方というのは、大きな問題になりますよ。それは大都市もそうですが、いかに額が少ないからといっても、いまのお話しを聞きますと、ことに周辺の町村にまでずっと評価額が伸びているわけですから、一定の範囲内の坪数は据え置いて、根本的な改正をやるときに、それらを含めて、固定資産税がどうあるべきか——これは税率の問題もありましょうし、免税点の問題もありましょうし、物税ですから、基礎控除というような考え方は問題があるかと思いますけれども、いろいろな角度から考えなければいかぬ。しかも、土地というのは、施設の整備によっての値上がりはやむを得ないとしても、どのぐらい地価が上がるか。かつては、物価の上昇率よりも地価の上昇というのは低かったのですが、最近は、地価の上昇が物価全般の上昇よりもずっと上がっていっているのですね。ですから、そうなまやさしくのんびりはできないのです。この固定資産税は、私は、五十年度を待たずに、来年度あたりから検討願いたい問題であると思う。市町村は五割も税収が上がっていくわけですからいいわけですけれども、しかし、去年は三割で、ことしは五割、おそらく来年もまた五割以上も増収が期待できる、農地は六百倍、こんな固定資産税というのは、税そのものの額が低いからいいのですけれども、いろいろな他の税との関連から言いますと負担過重なんですね。ですから、五十年といわず、四十九年に手を打ってもらわなければいかぬと思う。そして四十八年は、直ちに負担過重になることが目に見えているそういう市民層の固定資産税は据え置くんだというくらいの配慮、免税点にかわるべきものとしてのそういう配慮は当然だと思いますね。  そういう状態を招いたのは政策の貧困なんですね。それでみんなを苦しめているわけです。このことは、家賃や地代にも当然直ちに響きますね。みんなが困るわけですよ。低所得者層や、あるいはマイホームで喜んでおる人のふところには直ちに響いてくることなんですね。これは私ども質問した者の総意なんです。ぜひこれは、五十年といわず、早急に、来年あたり、固定資産税について根本的な改正をしてもらいたい。そうして、当面最も困るだろうと思う人を、三年後三倍にしておいて手を打つというような——物価は上昇するし、いまが一番苦しいときじゃないかと思うのですね。ですから、春闘なんか真剣になってやっていることは事実なんですね。だから、そういうときにこそ手を打つべきだというふうに私は考えます。  これに関連して、一方の土地対策としての保有税の問題なんかも私は論議したいのですが、他の委員が十分論議したのですが、これなんか、普通税を新しく設けたというだけなんですね。やがては消えてなくなるような土地対策の税収なんですね。保有税にいたしましても、あるいは土地に対する税金にいたしましても、あるいは人に対する税金にしましても、これなんか、不動産取得税と固定資産税の税率の範囲内なんですね。もし、課税標準額が取得価格と同じようになってしまえば消えてなくなるというような税金ですね。早く消えてなくなることが土地対策上いいのかもわかりませんけれども、これは、いま真剣に取っ組むべき土地対策からいくと、地方税にしただけで何ら前進しない。税率から言いましても、むしろ別に一・四%を取るとか、あるいは三%を取るとか、そういうことをしなければ効果はないのですね。確かに、一般にかけるのだから、空閑地税みたいに五%取ることはできないということはわかりますけれども、それにしましても、これでは土地対策の税制を設けたにすぎないのではないかと思いますね。ちょうど農地の宅地並み課税と同じような考え方で、宣伝力はあるけれども効果のない税なんですね。これなんか、私どもは、むしろ税率を高めることに修正したいくらいなんです。  その点、大臣はどう考えておられますか。これで満足しておられるのですか。税制から、地価を抑制する、あるいは、売り惜しんでおる土地を吐き出させる効果が期待できるかどうか。国の税金であげた利益を吸収するということですけれども、二〇%で吸収できるかどうか疑問ですが、どうお考えになりますか。これは吐き出せるだろうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 税だけで土地政策を全うするということは、何べんもお答えしておりまするように、これは非常にむずかしいことだと思うのです。ただ、問題なのは、さっき政府委員も申し上げておりましたように、公示価格よりも固定資産税の評価額というものは著しく低い。それは、売買要素というものを勘案していないとか、いろいろ理由はあるわけですが、固定資産税が低くて、また、公示価格よりも現実の取引値段というものが、需要者の意向によっては相当高値であるということになりますと、それも捕捉は困難であるという議論がないわけではありませんが、市町村がそれこそウの目タカの目で捕捉するという努力をしてくれれば取引価格にかけていくというところが味なところでありまして、相当これは高率なものに実際問題としてはなる。他の土地政策を含めて、ぜひこれは所期の目的を達成できるようにしていきたいものだというふうに思います。  それから、前段の固定資産税全般の問題につきましては、先ほどお答えいたしましたように、なるほど、自分たちの必要不可欠の最低の低宅に、税金がスライドして年々増高するということは決して好ましいことでないと思います。したがいまして、税調等にも積極的に意見を求めまして、私どもも絶えざる検討を続けまして、今後を期したいというふうに考えます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 固定資産税につきましては、いろいろ大きく是正はされておられますけれども、問題が残っておる。私は、五十年度といわず、税率の問題、課税標準額の問題、あるいは免税点の問題につきましては、早急に来年度あたりにこの問題の公平な負担がされるような体制をとっていただきたいということを強く要望いたします。  なお、いずれ修正案が審議されますまで、まだちょっと間があると思うのですが、ただいま私が要請いたしましたように、ある結果が生じてからではおそいわけですから、当面負担過重になる庶民の住宅用土地に対する固定資産税についての適切な措置を、あとの審議の期間中に、それこそ共同修正でもけっこうですので、私どもの出したものに賛成願えればいいのです。ぜひ十分御配慮を願いたい。  どうせ修正案の審議もするわけですし、それまでに間がありますし、こんな修正というのは簡単なわけですから、ぜひ十分御配慮を願いたい。これを強く要請申し上げまして、林委員が言われるように、時間が足らぬのですけれども、お約束の時間でありますので、やめます。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 庄司幸助君。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 今回の地方税法の一部改正案を見ますと、一つの目玉商品は特別土地保有税の新設にあるようでありますが、この問題については、それはそれとして、あとで論じさせてもらいますが、現在地方自治体がかかえている問題から見ますと、もっと他の点で改正すべき点が多々あるようであります。そこで、二、三点について、法改正の御意思がおありかどうか、聞きたいのと、あるいはまた、法改正によらなくても、行政指導または財源措置で解決できるとすればそれでもいいわけでありますから、そういう点で、若干具体的な問題で質問したいと思うのです。  一つは、市町村、特に、石油基地あるいはコンビナートをかかえている地域の防災財源。この防災財源として、市町村にも、揮発油税の譲与税あるいは分与税といいますか、こういったものを創設すべきではないかと私は思うわけです。  それから、もう一つは、最近公害問題がやはり防災対策と同じように取りざたされておりまして、本来ならば、PPP原則で、これは企業者負担が当然でありますが、しかし、現状からすれば、なかなか企業者負担になり切っていない部面もあるわけです。そういう点で、いわゆる火力発電所であるとか、公害の発生源になるような工場をかかえている地帯、こういうところで、たとえば重油消費税といいますか、重油の消費によって公害が発生するのですから、それを取って地方自治体の公害対策費に回すといった独自の税金を創設される御意思がおありかどうか。まず、この点ひとつ伺いたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 石油、これは揮発油の場合を含めまして、いわゆる目的税的にして地方に配分したらどうかという御意見でありまするが、御承知のように、いま、揮発油につきましては、道路の目的税ということで、もう何年になりましょうか、これは、議員提案でこれが成立しましてから、ずっと今日まで続いておるわけであります。そして、特に地方道等についても、目的税として非常な貢献をしておるわけでありますが、これを重課してその対策費に充てるようにできるかどうかということは、これは非常にむずかしい問題だと思います。現在すでに目的税としての効果があるだけに、にわかの結論は得にくいものがあります。むしろ、今日までは、公害の措置等々は原因者負担ということになっておりますが、今後、ただ原因者にゆだねるというだけでは十分期待できないものもありまするので、政府としてのいろいろな措置もとっておりますものの、新たな税源としてこれをどうするかという問題につきましては、これはまだ検討を要すると思います。税調などとも十分相談いたしまして、慎重に検討したいと思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それでは、その例を少し具体的に申し上げてみたいと思うのですが、たとえば石油基地の所在の市町村の財政負担が、石油基地があるためにどれだけ多いのか、この点の実例を申し上げたいと思うのですよ。これは一つの例でありますが、宮城県塩釜市の場合ですね。これは、いわゆる石油の貯蔵基地があるわけですが、ここで、塩釜の石油基地の建設に伴う塩釜市の負担というのが、昭和四十六年までで七億二千五百万円ですね。これだけ負担させられているのですよ。国ももちろん十六億円ぐらい負担しておりますがね。ところが、これに対して、塩釜の石油基地の法人から入った税金は、三十八年から四十六年までの八年間で二億八千二百万円なんですよ。これは、石油基地があっても、塩釜の市の財政にとって何らプラスにならないで、むしろ、約五億近い出し前になっておる。こういう実情が一つあるわけです。  それから、もう一つは、石油基地があるために、いわゆる新潟のような事例が起きないように、地方防災計画を組ませられます。この間組まれた防災計画によりますと、塩釜市が四十五年から四十七年までにいろいろ整備すべき資器材、ポンプ車であるとか、化学消防車であるとか、はしご車であるとか、あるいは薬剤であるとか、こういったもので、合計約八千七百万円くらい負担しましたが、さらにもっと完ぺきなものを防災のためにやろうとするならば、市当局は、これから約二億円かかる。こういう数字も出ているわけです。  こういう点からいくと、石油基地が存在するために、市民が余分な負担をしなくてはならない。これは、私は、非常に不公平だろうと思うのですよ。企業の負担というのはほとんどない。しかも、揮発油税が、宮城県で納めるのが、仙台市と塩釜だけで約二百億円ですね。これは国へ持っていかれます。その譲与税として宮城県当局に入るのが二十億円ですよ。塩釜市当局には、たったの一円も入らない。しかも、この分与税は何に使われるかというと、御承知のとおり、道路財源なんです。防災には全然使ってならない財源ですね。こういう不合理があるのですよ。  それから、最近できた仙台新港の東北石油あるいは電力のあれがありますが、これなんかも、仙台市当局は、概算で最低でも一億八千八百万円、防災のためだけに使う。さらに、臨海消防署をつくらなければならない。そのための人件費が毎年三千万かかる。それから、庁舎のための土地の借り上げ料が三千万かかる。これだけで年間六千万のランニングコストがかかっていくわけですね。毎年です。これに対して何らかの財源的な見合いがない。しかも、消防庁のほうから出ている補助金というのはまことに微々たるものです。四十七年度で、全国の市町村に対して三十億円くらいの補助金が出ているような状況なんです。これでは、市町村負担がたいへんだと思うし、同時に、防災計画そのものも達成できないということにもなるわけですね。ですから、揮発油税は道路目的に使われるとなっておりますから、それはそれでやむを得ないとしても、何らかこれに見合ったような譲与税を当然考えてしかるべきじゃないか、こういうふうに考えるのです。その点、大臣の、勇断をもってこれを実施していくという御決意のほどをぜひ聞かしてもらいたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 いろいろな経費に対しましては、地方債を余分に見るとか、また、交付税をその目的目的に応じて多く見るとか、いろいろな措置はしておるわけです。しかし、いま御指摘のような事態は確かにあろうかと思います。したがって、それをどうするか。いまにわかに他の税措置をもってそれを譲与するということは簡単ではないと思いますが、従来とも、消防は消防、防災施設は防災施設、それぞれ需要に応じて自治省として対策をとっておるわけでございます。具体的な問題ですから、大体こういう事例にはどういう措置をしておるか、これは事務当局から一応説明をいたさせます。

山田滋消防庁次長

○山田(滋)政府委員 ただいま大臣からお答え申し上げましたように、毎年私どもとしては、——先ほど少ないというお話もございましたが、しかしながら、特にコンビナート地帯につきましては、特別の補助制度を設けて交付いたしておりまして、仙塩地区につきましても、その交付を四十七年度に行なったところでございます。また、御存じのように、化学消防車あるいは消防艇につきましては、特にコンビナート地帯等に重点的に配分をするように、現在傾斜的に努力を続けております。その補助金が必ずしも十分じゃない点もございますけれども、これは逐次努力をいたしてまいりたいと思いますし、また、その補助の裏につきましては、可能な限り最大限の起債措置をして地元の便宜をはかる、かような状況でございます。  特に、いま大臣から申し上げましたように、この交付税措置につきましては、毎年、消防、防災経費につきまして、できる限りの努力をいたしておるわけでございまして、現在、私どもの手元の資料によりましても、それぞれの団体、たとえば塩釜地区の消防事務組合の構成市町村の基準財政需要額、この消防関係の基準財政需要額に比べまして、消防費の決算額がそれをオーバーして非常に多いという事実は必ずしもないようでございます。  今後、もちろん、御指摘がございましたように、この施策の完ぺきを期するためには、いままでより一そうピッチを上げて整備に努力をしなければならないわけでございますけれども、その場合には、それに即応した基準財政需要額の増額という点にさらに努力を続けていきたい、かように存じております。  全般的に申し上げて、交付税措置として、特にコンビナートに配意をした措置をいたしておりますし、また、補助金等につきましても、毎年その対象の数をふやしておりまして、一刻も早くコンビナート地域の資材の整備を推進いたしたい、かような努力をいたしております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 いま消防庁の方からお答えがあったわけですが、たいへん抽象的で、私は不満足なんですよ。努力する努力するとおっしゃっていますが、具体的に、たとえば化学消防車については一体何ぼ補助しているのか、何台分補助しているのか。それから、消防艇なんか、一トン百万円かかりますね。地元のことだけ言って申しわけありませんが、塩釜市の場合は、それが約四十トン、四千万円ですね。これに何ぼ補助をつけたか。それから、仙台市は今度百トンのやつを買わなければならない。これは約一億円ですね。この一億円に対して何ぼ補助をつけるのか。地元の市町村の意見を聞くと、これは全く二階から目薬の程度だという意見なんですよ。しかし、努力するといっても、消防庁には限界があると思うのですよ。その点で、自治省が交付税で見ているとはおっしゃっていますけれども、交付税で足りないことはもう間違いないですよ。だから、どうしてもやはり目的税を——そういうものがあるために余分な負担をするわけですから当然に目的税をこの辺でもう考えられてしかるべき段階じゃないか。これはもう全国の市議会議長会の要望として国に出ているはずなんです。「石油基地から国税として徴収する揮発油税の一部を、関係地方自治体の防災施設強化のため、還元するよう法制化されたい。」それから、市議会の意見書も国にあがってきているわけですね。これは大臣、どうしてもやはり考えていただきたい、しかも、早急にひとつ実施してもらいたい、こう思うのですが、どうですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは非常にむずかしい問題だと私は思うのです。それは、目的税として、道路の改修あるいは新設に向けておるわけですね。まあ、道路財源としては足りない。必ずしもこれで充足されておりません。一般財源からも繰り入れておることは御承知だと思うのです。そういうような経緯等から見ますると、防災の財源に揮発油税を振り向けることがはたして可能かどうか、これは非常に問題があると思うのです。しかし、石油コンビナートの問題など、それをかかえておる市町村としては、防災のみならず、対策費もなかなか容易ならぬことだと思います。他の諸施策の充実というようなことを考えると、非常に経費も増高することはよくわかります。したがって、揮発油税でいったらいいのか、何でいくのか、これは今後の検討題であろうと思うのです。  現在、道路の目的税として、揮発油が非常な効果をあげておりまするだけに、にわかにこれに利用できるということが私は申し上げられないわけでありまするが、しかし、だんだん道路が整備されてきた段階においては、考えられないものではない。それじゃおそきに過ぎる、じゃどうしたらいいのかということになるわけでありますが、たまたま、この揮発油税の道路財源充当の法律というものが議員提案で出されたわけですが、こういった問題は、与野党をひっくるめて、何か別な財源を見つけて、議員提出か何かで相当裏づけのあるものを考えていく必要はあるというふうに思います。まあ、揮発油税を振り向けることについては、ちょっと疑問があるように思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 揮発油税がむずかしいとすれば、それならば、石油タンクですね、石油タンク税といったようなものも考えられないことはないだろうと私は思うのです。ガソリンスタンドは石油タンクがありませんから、ある一定容量の石油タンクについて、石油タンク税といったようなものをかけて、これを防災財源に使う、こういう考えもあるだろうと思うのですが、その点どうでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 石油タンクについては、固定資産税を取っておるわけでして、これは、それぞれの市町村に収入として計上されておるわけですね。したがって、それを重課することの可否、これも問題になろうかと思いますが、御意見としてよく承っておきます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 じゃ、この問題はこれで終わりますが、ひとつ、大臣におかれては、そういった方向で早急に具体化されるよう、これはぜひ考えていただきたい。できるだけ早い機会に実現していただきたい。この点、御要望を申し上げておきます。  それから、次に、私は、公害関係の目的税の問題で伺いたいのですが、いわゆるコンビナートであるとか、あるいはいろいろ誘致企業がやってまいりますと、市町村にとっては、固定資産税は、先ほどの御論議でもあったように、いろいろ押えられております。ところが、住民の公害に対する声が非常に大きくなって、当該各自治体では、これは県も市町村もひっくるめて、公害監視センターであるとか、あるいは公害監視測定網であるとか、あるいは公害監視車であるとか、そういった施設を、まさに相当多額の金をかけてやっております。公害センター一つをつくるにしても、規模にもよりますが、大体五億円くらいかかる。それを、監視測定網の測定というんですが、テレメーターでつなぐ。これだって、一基当たり大体一千万から二千万くらいかかる。そのほかに人件費、これなんかも非常にばく大にかかるわけで、これは当然市町村あるいは県がやらなくちゃならない仕事だろうとは思いますが、やはり、企業がやってきたためにそういった施設をつくらなくちゃならないという事情になるわけです。ですから、その点で、最近やはり世論の中に、公害監視あるいは防止の費用に充てるための重油税といったようなものをかけて、それで公害の防止あるいは監視の目的に充てることを望む声が非常に強まっているわけです。これは市町村、自治体の中からも強まっていると思うのですが、この点でも、やはり重油税といったようなものを考えられるお考えはあるかないか。これをひとつ聞かしてもらいたい。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 私どもも、ただいま述べられましたような考え方のもとに、昨年から、重油消費税という新しい目的税が創設できないかどうかという点についての検討を進めておるわけでございます。ただ、現在、先ほどの揮発油税、軽油引取税ともみな関連する問題でございますけれども、石油に対する課税については、石油産出国におけるいろいろな問題等の関連もございまして、税制調査会でも相当この問題についての御議論を願ったわけでありますけれども、そうした石油産出国の消費国に対するいろいろな要求のもとに、石油に対する課税について、いわば消費価格に転嫁してそれだけの高い石油の消費が可能であるならば、石油産出国についても、その税相当分というようなものを還元すべきだ、その還元の方法として、原油価格引き上げを行なうべきだというような、こういう国際的な問題等の関連から、まだ検討段階の域を出ておらない。そして、今後の石油の産出国とのいろいろな関係をもう少し調整してからでないと、石油課税の問題は非常にむずかしいところにあるのではないかという感じがいたします。  しかしながら、一面、私どもが国内的にだけ考えてみますならば、道路財源としての揮発油税なり軽油引取税というものはなお不足であるという事情もあり、そしてまた、公害対策からも、最も普遍的な公害源である重油に対して、何らかの目的税としての課税措置をとるということは必要ではないかと考えております。さらに検討を進めてまいりたいと思っております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 じゃ、それはぜひ早急に実現されるよう強く要望しておきます。  次に、私は、固定資産税の問題でちょっと御質問したいのですが、先ほどやりとりがありましたから、重複はしないようにしたいと思うのですが、最近、主として電力でありますが、火力発電所や原子力発電所の立地がなかなか困難になってきている。それで、地方自治体の首長さん方に対していろいろ工作もなさるし、住民にもPR等を相当するわけですね。その際、往々にして、実例もありますけれども、見受けられるのは、受け入れ側の市町村長が、発電所がやってくると固定資産税ががっぽり入る、それで自治体の財源がうんと潤うのだと、こういうPRをなさるわけですね。それから、電力は電力で、こういう手口も使うわけですね。ある町なら町に設置すると、周辺の町村は固定資産税が一円も入らない。公害の煙だけかぶる。ですから、電力は、苦肉の策で、二つの町村の中間に建てて、両方に固定資産税が入るような手口をよくやるのですよ。こうやって、固定資産税というのがいかにも魅力がある存在のように、電力もPRすれば、市町村長もPRする。これはやはり住民を惑わすものの一つじゃないかと私は思うのですよ。  それで、これは非常に事務的な簡単なことで、初歩的なことをお伺いするのですが、固定資産税が電源開発その他で入った場合、これは交付税がそれに見合った分減るという事実ですね。これが私はあるのだろうと思うのですが、それで間違いがないのかどうか。それを、事務当局でけっこうですから、お答え願いたいと思います。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 交付税がそれに見合って減るという表現になるということは、交付税のたてまえからいたしますと、必ずしも正確ではないというふうに思いますけれども、御案内のとおり、交付税の算定といたしましては、当該団体のあるべき財政需要というものを、客観的な資料によって積み上げまして計算をいたします。それから、当該団体のいわば財政力を見るという意味で、普通税につきまして、それの標準税率で算定した額の七五%というものを計算をする。こういうことになるわけでございますから、その差し引きは交付税にいくということであります。したがいまして、そこに発電所ができまして、かりに一億という税収が入るとすると、標準税率で計算をいたしまして一億という税収があるとすれば、その中の七千五百万が基準財政収入に入って、交付税の差し引き計算に使われる。残りの二千五百万というものはそのワクの外に置かれて、これは当該地方団体の交付税の算定外の、いわゆる自主財源ということになる。こういう御説明が正確かと思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 そうしますと、たとえば一億の場合は、いわゆる一億まるまる使える金じゃなくて、二千五百万だけ使える金がふえるというふうに理解していいですね。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 いまの二千五百万プラス交付税、これは、いま申しました全体をひっくるめての計算でございますが、それで参ります交付税、そのほかの税源、これ全部が当該地方団体で自由に使える金、こういうふうに御理解いただいたらいいのではないかと思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 ちょっとややこしくなったのですが……。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 みんな使えるのですよ。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 一億円、それは使えますよ。使えますが、発電所が立地したことによって使える分のふえた分ですね。これは二千五百万円だ、こういうことでしょう。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 発電所だけに限定をしていま議論をしているわけでありますが、その場合に、御案内のとおり、一億の税金というものはそのままあるわけでございますね。そのほかに交付税というものがあるわけでございますね。そういうふうに理解していただいたらいいのではないかと思います。一億せっかく税金が入ったのだけれども、七千五百万は何もならなくて、二千五百万だけが残るのだ、こういう御理解は正確ではないのではないかというふうに私は考えます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 くだらないことで論争しているようでありますが、確かに、交付税は、七千五百万は国のほうで今度は見なくてもいいわけでしょう。結局、交付税の算定基礎から七千五百万ははずされると、そういうふうに理解していいですね。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 基準財政収入の計算はそういうことでございます。  ただ、くどいようでございますけれども、この固定資産税の、いまの一億だけの議論ではなくて、当該地方団体としてどれだけの財政需要があって、それに対してどれだけの財政収入があって、その差額が交付税としていく。それと、いまの一億の固定資産税あるいは五千万の住民税、そういうものが全部ひっくるまって当該団体の自主財源だと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それじゃ次に移りますが、今度の一部改正案には、特別土地保有税が目玉商品として出ておりますが、この中で、いわゆる除外規定が相当多いわけですね。たとえば首都圏整備法の指定区域、あるいは低開発地域工業開発促進法の指定区域、あるいは新産業都市の指定区域、それから過疎地域対策の指定区域、あるいは工業再配置促進法に基づく誘導地域、こういう課税できない対象がだいぶあるわけですよ。  それからもう一つは、四十八年七月一日以後の土地の取得に限る、土地の取得の場合、こうなっていますね。そうしますと、いま、土地買い占めの問題が相当重大な問題になっておりますが、これまで買い占められた土地、あるいはこれから七月一日までに買い占められるであろう土地、これについて、この特別土地保有税が有効打になり得るかどうか。その点では、私は非常に悲観的な見通しを持っているのですよ。その点、大臣、どうですか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 ただいま、特別土地保有税の非課税規定について、その地域指定の問題があったわけでありますが、これは、この地域に立地する工場等で、それぞれの各種の地域立法の規定によって、いわば特別な助成措置がとられるものについて、その敷地に非課税の措置がとられるということでございまして、この地域全体が非課税地域じゃないわけでございます。したがいまして、こういう地域で土地の買い占めがあったというようなものについては、四十四年以降の取得にかかる土地でありますと、すべて土地保有税の課税対象になるということでございます。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 速記をとめて。   〔速記中止〕

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 速記を始めて。  この際、暫時休憩いたします。    午後零時五十一分休憩      ————◇—————    午後四時三十一分開議

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  内閣提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案及び山口鶴男君外七名提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。庄司幸助君。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 先ほど特別土地保有税の問題でお伺いしたわけですが、四十八年七月一日以後の土地取得にかかるものには課税していく、七月一日以前に買った土地については課税しないということになりますと、いま買い占めがどんどん進んでいるわけですが、こういった買い占めに対する妥当な規制措置にならないんじゃないかという感じがするのですが、なぜ七月一日以降にしたのか、この辺少し明らかにしてもらいたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 特別土地保有税は、この法律案にございますように、保有に対する課税の部分と、取得に対する課税の部分とがございます。それで、取得についての課税部分は随時税の形をとっておりますので、法律制定以前に取得行為があったものに遡及をして課税するということは、租税法律主義のたてまえからできないわけでございます。そういうことで、取得行為に関する随時税の部分につきましては、法律制定後できるだけすみやかに課税開始をしていきたい。こういうことで、いろいろな準備期間等も見まして、七月一日から適用することにいたしたわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 その点は、またあとで時間があれば触れますが、もう一つ伺いたいのは、こうやって土地の買い占めをある側面からチェックしていくことは必要だろうと思うのですが、せっかくこういう法律をつくりながら、また、持ちながら、片一方では、地方自治体の側で土地の買い占めに手をかしているような、そういう側面が見られるわけですよ。そういう点について、大臣なんかは、いままでの事例で聞いておられませんか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 地元の開発のために、優良な住宅建設業者といいますか、そういうものに協力をすることはあると思います。それから、従来、投機的に土地を買い、それが一流商社であるというような場合ですと、何かいいことをしてくれるだろうというような思惑も手伝って、市町村側が協力したという事例はあると私は思います。  そこで、今度は、七月一日からは、買った人には取得税を課する、それから、特別土地保有税については、四十四年四月以降の土地について、その取引価格を市町村ならば捕捉できるわけでございまするから、それを捕捉して課税をするというわけで、いわゆる従来の土地投機に向かっておりました関心を、ここで、税の面で極力チェックをしよう、こういうわけでございます。  もとより、この特別土地保有税、それから取得した人の取得税程度で土地の吐き出しが完ぺきになる、どんどん促進されるというわけにもまいりますまい。しかし、これは、今度の一連の土地政策と併用することによって相当な効果をあらわす。少なくとも、土地を投機対象にするという妙味はだんだん薄れてまいったというふうに言えると思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 大臣も、地方自治体が土地の買い占めを手伝ったような事例があるということはお認めになったわけですが、そこで、「日本列島改造論」の中に出ております「官民協調路線」の問題ですね。田中総理は、だいぶ第三セクターの効能書きを述べておられるわけですよ。この第三セクターが土地の買い占めに果たした役割りというのは、私は、ばく大なものがあるんじゃないかと考えているわけですよ。こういう第三セクターなどというものは、えてしていわゆる企業と癒着をして、土地の買い占めを手伝っていくようでは、とてもじゃないが、こういう土地保有税をつくる大義名分から言っても、一方で種をまいて、片方でカラスがほじくるような状況になるんじゃないかと思うのですよ。その点で、第三セクターの問題についてひとつ伺いたいのです。  実は、これはまた宮城県の話でおそれ入りますが、宮城県の第三セクターに株式会社東北観光開発センターというものがあるんですね。これは宮城県が、県当局が八千万円出資している。ほかの株主を見ますと、名前は第三セクターで非常にりっぱな——英語ですから国民はわかりませんが、ほかの株主というのはほとんど、いま土地の買い占めをやっている会社なんですね。たとえば三菱地所、これは土地買い占めではやり玉にあがっている会社ですが、これが八千万円出している。それから、名鉄が六千万円出資している。それから、事もあろうに、パルプ公害を出している大昭和製紙、これが三千万円出している。これがまた、パルプ材料を得るために、山をまる裸にしてゴルフ場づくりなんかやっているんですね。こういうのも参加している。それから東武鉄道、京成電鉄、こういったいわゆる民間デベロッパーと田中総理がおっしゃっている会社ですが、こういった会社が地方自治体と合弁会社をつくって、そして土地の買い占めの一助になっているわけですね。これじゃ、何ぼこういう買い占めの規制を法律面でやろうとしてもなかなかたいへんじゃないか、こういうふうに考えるわけですよ。  しかも、東北観光開発センターの事例を見ますと、子会社を五つほど持っていますね。この子会社が配置されている場所を見ますと、ほとんどが、いわゆる観光開発が目的になっているわけです。たとえば栗駒観光開発株式会社であるとか、宮城蔵王観光開発株式会社、牡鹿半島観光開発株式会社、松島湾観光汽船株式会社、それから仙台湾カーフェリー株式会社、こういうものに親会社から出資して系列支配をやって、この会社はやはり民間デベロッパーと一体となって土地の買い占めをやっているわけですよ。しかも、この会社の社長さんが同一人なんですよ。親会社の社長も同一人物であれば、子会社の社長も、五社とも同一人物である。しかも、この社長という人が、前々回に県知事をやった人なんですね。ですから、県内の計画から、あるいは土地の状況から、全部知り抜いている方が一手に権限を集中してやっている。しかも、この社長さんが、県の観光開発審議会の会長ですから、国定公園地内とか、あるいは県立公園地内とか、この開発の許可権を握っているわけですね。それから、いわゆる線引きの作業をやる都市計画審議会の会長もやっている。あまつさえ、自然保護審議会の委員までやっている。こういう構造になっているのですね。  買い占めを手伝った事例としては、こういう実例もあるわけです。これは一昨年のことでありますが、宮城県の鳴子町、この鳴子町には鬼首という地帯がございまして、これは国定公園地なんですね。その牧草地百七十四ヘクタールを三菱地所が買い占めたんですが、この買い占めの際、この社長、前知事、この人が三菱地所の常務取締役と一緒になって、鳴子町の町議会に乗り込んでいっているのですね。で、三菱のためにこの土地をぜひ売るようにあっせんしてくれと議会にまで工作に乗り込んだ。その後の県の実態を見ますと、その買い占めた土地のわきを通る町有林道があるのですが、この町有林道の県移管の請願にまで出てきている。そうすると、何のことはない、地方自治体が、いわゆる買い占められた土地に対する利便まで提供するようなしかけになっている。第三セクターの役割りというものは、こういう側面に非常に強いのじゃないか。これは岩手県あたりに参りますと、開発公社であるとか、いろいろありますが、その点で、この第三セクターの問題について、田中首相がここで礼賛しているような調子じゃなくて、やはり、この罪悪面を考えてみないと、地方自治体がまるで宿屋の客引きになる。こういう状態におちいらざるを得ないのじゃないかと私は思うのですよ。しかも、いま地方自治体が非常に心配しているのは、この土地の買い占めの問題でありますが、その点、大臣、こういった第三セクターの役割り、それから第三セクターについての野放しの状況、これをやはり規制する必要があるのじゃないか、そして、第三セクターをもう一ぺん考え直してみる必要があるのじゃないか、そう思うのですが、大臣の所見を聞かせてもらいたいと思うのです。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 いまの事例は私も初めて承るわけで、その内容や業績等についての判断をする立場でありませんが、いまの、私ども自治省側が第三セクターと称して考えておりまするものは、いわゆる地方公共団体の構想の線に沿って、民間会社が協力をする、もとより民間会社は営利事業団体でありまするから、それが営利につながるということもありましょうが、地方公共団体の根本的な基礎計画に協力し、また、事業を推進する、これをいわゆる第三セクターというふうに考えておるわけでございます。直接は、こういう会社は建設省が監督してまいるわけでございまするが、われわれ自治省としても、もとよりこれの指導に当たらなければならぬ。ですから、土地利用を阻害したり、あるいは、そのことによって地価の上昇をもたらしたりというようなことになることは、厳に排除してまいらなければならぬわけでございまして、そういう点については、今後も自治省として十分指導をしてまいりたいというふうに考えております。  いま御指摘の会社も、今度の新しい土地政策によりまして、県が開発の計画を立案しまして、その開発計画を具体的に推進するということになりますると、いまの会社構成がそういう民間優位の形にありましても、県の意向と離れたり、また、それに逆行するような事業計画はできない。もしそんなものがあれば、県の立場からそれに注文をつけたりする、いわゆる規制措置はあるわけでございます。したがって、県の計画というものは県議会に当然はかられるわけでありますから、その計画の公正、妥当性というものは県知事が責任をもって提示をし、そして、議会の賛同を得なければ正規の計画ということにならぬわけでありまするから、いまの御例示のそういう開発会社がかってなことをやるということは、少なくともできないというふうに理解をしておるものでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 いま、大臣が、県の計画は県議会にはかられると言われましたが、それは、市町村の基本構想は確かに議会にはかってきめなくちゃなりません。しかし、県段階のいろいろな長期計画なり中期計画は、議会の議決を必要とするものではないんですよ。その辺、大臣は少し勘違いをしていらっしゃると思うのですが、どうですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 どうも失礼しました。今度の法律では、学識経験者を中心とする審議会、その了承を得る、こういうことになっておるわけでありまして、やはり、その学識経験者の識見というものに信頼を置く、これは当然県段階において相当な人が選ばれるというふうに思うわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 だから、学識経験者の審議会は議会と違うんだと私は言っているんですよね。あれは議会じゃないんです。だから、これは大臣の誤解だと思いますから、取り消してもらって……。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 どうも失礼いたしました。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 進めますが、議会にかかろうとかかるまいと、県当局のいろいろな開発計画が立案される。そこで、この計画と、それから、いま進行している土地の買い占めあるいは乱開発、あるいは自然破壊、こういったものが企業と一体となって進んできているということがいままでの実例にあったわけですよ。そして、県の計画自体が企業の栄華をはかったという結果になっている場合があるんですね。これからもあり得ることなんですが、これでは地方自治体と企業の癒着だというふうに地域住民から見られてもしかたのない事態だろうと思うのですよ。その点で、企業と地方自治体の癒着と見られるような誤解を招くような第三セクター、あるいは合弁会社と言ってもいいですが、こういうものは地方自治体がやるべきじゃない。その辺は明確にする必要があるんじゃないかと私は思うのですが、その点どのようにお考えになるか。これをひとつお聞かせ願いたいと思うのです。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 私がさっき申し上げましたように、自治省が第三セクターと考えておるのは、地方公共団体の基本計画に基づいて民間の協力も得るもの。これは、地方公共団体では、おのずと資金面においても限界があります。それから、もちはもち屋ということばがありまするように、開発計画によりましては、専門の業者の技術なり力なりを導入して協力をさせることが、いい面に働けば非常に成果をあげますね。これが悪い面に働きますると、いま御指摘になるように、とかく住民感情をそこねたり、そこに誤解を生ずるというようなこともあると思う。これはやはり、為政者の県知事なり、あるいは市町村長なりの良識に待つ。少なくとも、公選で出た、責任ある地位の頂点に立つ人というものは、みずからの責任において、住民の要求するところを踏まえて行動されるもの、こういう前提に立っておるわけでありまするが、それがそういう方向と反するような行動があるとすれば、これは自治省としても当然指導もしなければならぬものというふうに考えます。で、民間と地方公共団体が協力の体制をとることはいけないというふうにはあながち言い切れないと私は思うのです。冒頭に申し上げたような理由によって、いい面を利用すれば、理想的な開発計画が実施に移される。むしろ、近道であるという場合もある。これは、それぞれのケースによって違うわけでありまして、もし間違っておれば、庄司委員が言われるように、少なくともこれはその地方の大問題になりましょうし、それからまた、住民としても反発することになりましょう。そういうことが計画推進の歯どめに当然なってくるものというふう思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それは確かに、地方自治体は民間と協調しなければやれないという側面は強くなると思うのです。ただ、それが癒着であってはならないと私は言っているのです。この宮城県のいわゆる東北観光開発センターは、県当局が第三セクターでございますとはっきり言っているのですよ。これが、資本的にももう癒着しているわけですよ。お互いに資本を出し合って合弁会社をつくっているわけですからね。これはやはり癒着と言われてもしかたがないじゃないか。そういった具体的な問題を大臣はどうお考えになるのか。  それから、もう一つは、この癒着によって、第三セクターが介入して全部買ったとは限りませんけれども、宮城県内の土地——東北新幹線あるいは東北縦貫自動車道、それから大規模観光開発レクリエーション地区ですね。この県の計画の線によって買い占められた土地、これはもう、驚くなかれ、大体去年の十月ごろの時点で、約一万七千ヘクタールくらいになっているのですよ。これは、この間の共同通信社の調査等とも大体合致する線ですが、この一万七千ヘクタールのうち、いわゆる癒着によって進められたという形跡のある場所ですね。たとえば蔵王山のふもとでは、京成電鉄が約二百八十ヘクタールですね。これは、いわゆる開拓地を買い占めている。それから、その系統につながるのじゃないかと見られているある会社が百八十二ヘクタール買っている。これは、同じ場所。それから今度は、国際学園研究都市ですか、この候補地にあがっている川崎町ですが、この辺が六百三十二ヘクタール買われている。それから、縦貫自動車道インターチェンジ周辺ですが、これは三菱地所が約一千ヘクタール買っていますよ。しかも、市街化区域、調整区域と線引きされた場所、これはほんとうなら開発を進めにくい場所ですが、これがやはり千ヘクタールも買われている。しかも、買い占めたあと、先ほどの社長さんが会長をやっている都市計画審議会で、この線引きの変更さえ考えている。こういう事態もあるのですよ。それから、伊藤忠が買った利府町というところは約三百ヘクタール近くですか、それから鳴子町では三菱が百四十七ヘクタールと、さらに百六十ヘクタールを今度新たに買おうとしている。いずれもこうやって癒着した状態で買い占めが進められている。これは、私は、たいへんな事態だと思うのですよ。これはやはり地方自治体のあり方の根本にかかわる問題ですから、この辺で大臣は指導をきびしくしなければ、とてもじゃないが食いとめることができない。この辺、大臣はどうなさるのか、ひとつ御所見を聞かしてもらいたい。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは、承ったところでは、非常に広大な土地を手に入れておるようでございますね。それが、いま承りましただけでにわかに私ども判断ができませんのは、たとえば県は出資者である。市町村も出資者である。そこへ民間も多額の投資をしているわけですね。(庄司委員「市町村は出資していないですよ」と呼ぶ)町村は出資していない。そうすると、いまのいわゆる県の計画に基づいてその土地を入手したものであるのか、あるいは、将来の投機対象として、その県が出資しておる会社をバックにして買ったのか、そこら辺の判断が妥当であるのか、妥当でないかの分かれ目になるポイントであるという感じがいたします。それにしても、非常に広大な土地ですね。ですから、公有地拡大促進を私ども大いに進めておるわけでありますから、今後、それらの土地が、いわゆる公のために、また、県の基本計画のために使われていくことが望ましいわけであります。したがって、これは——先ほど私、学識経験者による審議会を県議会と間違えました。これは訂正いたしておきますが、八千万円からの出資を県がいたします以上は、当然、この出資について県議会の承認を得ておるわけです。当然また、それに加えて、その事業計画なり、事業の推進なりについての経過、結果等については議会に報告もあるわけであります。したがって、議会の承認はなくても、議会が直接その会社に向けて容喙することはできますね。これは県民の代表ですからね。ですから、そういう形で、もし不正があるならば、十分この不正を正されることが望ましいと私は思います。また、不正がなくて、ほんとうに理想的に第三セクター式の開発が地について行なわれておるというのならば、官民一体になっての開発推進というものは、アメリカ等においてももうすでに行なわれておりまするように、新しい方式として日本にも取り入れたわけでありますから、ただ一つの例をもって全体を律することはできないと思いますが、いまおただしになるように、いろいろ疑問点があるというのであるならば、これは率直にその非をあげて、県議会がその会社の運営や状態等について意見を差しはさみ、介入することはちっともおかしくないというふうに思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それは、当然県議会で問題にするのが筋だと私は思います。ただ、田中総理の日本列島改造論の中のこういう方式が望ましいんだというようなくだりから奨励されて、各県でずっとやられてきたんじゃかなわないと言うのですよ。その辺はやはり政府の責任だ。自治省は、ほんとうに地方自治を守る、地方住民を守っていくという立場に立ってもらいたいと思うのです。それが一つ。  それから、もう一つは、これは県の立てた計画を推進するためにやっているんだからいいじゃないかというようなお話もあったわけですが、県の計画を進めるのはいいのですよ。その計画自体の、県民のよしあしの判断は別として、ですね。だが、問題は、この県の計画を先取りするかっこうですね。県にこういう計画があるんだから、いま買っておけば得する、県に開発計画があって、道路をつけてやると、そこを先取りして買い占めていくという手口、これが第三セクターの中に明らかにあるから問題だと言っているのですよ。これでは、一部の業者だけが県を利用して金もうけをやるという事態になっているんじゃないですか。これはもう厳重に姿勢を正していく必要が第一にあるんじゃないかと私は思うのですが、大臣、聞かしてくださいよ。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは先ほどから申し上げておるとおりでありまして、まあ、長々と繰り返しませんが、問題は、要するに、県の計画の線に沿ってその土地確保が行なわれておるとき、もし、必要以上に、こういう計画があるからまわりを全部買っておこう、そして値上がりを待とうというような形であるとするならば、これは便乗もはなはだしいものですね。そういう形はよくないと私は思います。ところが、いまのいわゆる第三セクターというものは、計画の線に沿って土地買収もいたします、しかし、自分の会社は、建設その他について、あるいは道路建設については専門家ですから、これは自分の会社ないし子会社で請け負いましょうとか、そういうことで、それぞれの分野に応じてこの開発をし合うという形は非常に望ましいわけですね。それが度を過ぎますると、これはどんな場合でもいろいろな弊害が出てくる。ですから、いま御指摘の東北観光開発株式会社について不備の点がある場合は、県議会において、直接その問題の核心に触れて議論を展開されることは望ましいことだと私は思います。ただ、いま直接的には、その会社に対して、われわれ自治省は監督権を持っておりません。ですから、道筋、成り行きを申し上げるにとどまりますが、いずれにしろ、適切、妥当でない形で、思惑的な、投機的なそういう行為が、県などを入れた、そういういわゆる第三セクター方式の会社にあるといたしまするならば、これはやはり容易ならぬ問題だと考えます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 もう時間もありませんからこれでやめますけれども、大臣がいろいろな地方へ行ってお調べになれば、こういう事態が出てきていると思うのですよ。これはぜひ調べてもらいたいと思うのですよ。そうやって、ひとつあとで御報告願うなりしてもらいたい。  それから、くどいようですが、この田中首相の書いた本の中に、そういうものが出てくる要素があるんだ。総理の政治姿勢の中に、ですね。それがやはり、親が悪ければ子も悪いといったような調子で、地方自治体にも感染している。そういう事態もあるので問題なのですから、ぜひこれは地方自治の本旨にのっとって、地方自治を守るべき任務のある自治大臣が、今後全力をあげて、そういう弊害のないようにするよう要請しまして、私の質問を終わらしていただきます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは重要な点ですから率直に申し上げておきますが、田中総理の言う第三セクターというものは、理想的に運営される限り、これは世界の傾向ですし、私、望ましいと思うのです。ですから、その示しておる方向は悪くない、正しいものだというふうに思いますが、ただ、運営を誤ると困る。これはどんな場合でもそうですね。どんないいことでも、それを運営する人が誤った方向に持っていくということになれば、これは弊害も当然出るわけであります。いま、宮城県の御指摘がありましたが、これが直ちに悪いことをしておるとは私は思いませんが、しかし、いま御指摘になったことがほんとうだとすれば、これははなはだ遺憾でございまするし、実情について、私どもとしても十分調査をしてみたいと思います。そして、そのものがかりにもし誤っておったとしても、いわゆる民間資本を入れて、地方公共団体がみずからの計画を推進していくという第三セクター方式というものは、決して間違っていない。これはやはり時代の要請に十分こたえた開発方式であると考えておりますが、悪いものはどういう場合でもやはり悪いわけですから、十分それらの実情を調べまして、悪い点があれば、これは行政的な指導をするにやぶさかではございません。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 いままた大臣がお答えになったので言わざるを得なくなったのですが、第三セクターあるいは官民協調、一般的には、これは、いいも悪いもないと思うのですよ。ある場合にはいい場合もあるかもしれません。ただ、日本の現実を踏まえた場合、先ほど言った大資本の参加、株主ですね。これは、いま土地の買い占めや商品投機で名前のあがっているような会社が参加している。これが具体的な現実なんですよね。現に国民からは犯人扱いされている会社でしょう。これが参加して、うまくいくわけがないと思うのですよ。企業にとってはうまくいく、そういうものにうまうまと乗せられているような自治体があったのでは、地方自治の本旨にもとると私は言いたいのですよ。これは時間がありませんから答弁は要りません。ひとつ、十分心がけて指導してもらいたい。  以上です。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 小濱新次君。

小濱新次公明党

○小濱委員 お約束の時間も少し過ぎたようでありますが、少し御理解いただきまして、御協力を賜わり、若干自治大臣と佐々木局長にお尋ねをしたいと思います。  もう御存じのように、地方公共団体にとりまして最大の財源は地方税であります。この地方税法の審議がこのようにおくれてきた原因は、市街化農地に対する課税についての政府・与党の明確な方針決定がおくれたことによるものであって、これはもう責任を免れることはできないというふうに考えております。主管大臣としてのこの点についての御所見を承っておきたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは、自治省としては、研究会に諮問しまして、御承知のとおりの回答を得て、その線に沿ってひとつ政府案を出そうということでありましたが、昨年、共産党を除く各党間の暫定措置の経緯もありまして、やはり国会側にまかせるべきであるという意見が多数を占め、そういう形になったわけであります。そこで、各党間において意見調整をしていただこうということで、政府としてはお待ちをしておったわけでありまするが、途中、いろいろ事情等もありまして、また、確かに、自民党において修正案の提案がおくれた。同じ修正案を出すならばもっと早く出すべきであったというふうに思いますが、この手順等がおくれましたことについては、いかにも恐縮に思っております。  しかし、今度の税法につきましては、減税を含む地方としても待望しておる法案でありまするので、ひとつ、すみやかに御審議、御採決をいただけるようにお願い申し上げたいと思います。

小濱新次公明党

○小濱委員 おくれたという御答弁でございますが、私どもは、おくらせたというふうに一部理解を持っておるわけでありまして、大臣もよくお耳にしているかと思いますけれども、これがために地方自治体ではどういう迷惑と混乱を起こしているかということ。たいへんな手間ひまをかけ、そして財源を使ってこの問題に対処をしているという事例がたくさん出ております。したがって、今回、いままでにないこういうおくれを見たわけでありますが、こうしたことが再び繰り返されるようなことがあってはならない。私ども野党といたしましても、日切れ法案ということで、何としてでも三月一ぱいに上げようということは、間々理事会でも発言をしてきたところでありますが、こういう結果になってまいりました。これは全理事の責任であるともわれわれ理解しておりますが、この問題については、いろいろの問題のすみやかな処置と、今後こういう問題が再び繰り返されるようなことのないような御配慮を特にお願いをしたいというふうに思っております。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 これは、確かに私ども責任があるというふうに思っております。これは責任を痛感いたしておりますし、来年からはこういうことは絶対にないように十分心がけてまいりたいと思いますし、まだ残余の日も、四月も相当ございますので、少なくとも今月のうちにぜひ参議院までこれが通過の運びになりますように、責任を感じておりますので、これはあらためて小濱さんにも私から折り入って御審議促進方をお願い申し上げたい。どうぞ御協力をお願いいたします。

小濱新次公明党

○小濱委員 きょうは私が最後ですから、少し明るくやらせていただきたい。  大臣からのたっての御要請でありますから、私どもも努力をしていきたいと考えております。  次に、局長にお尋ねしていきたいと思いますが、この税法の審議がおくれることによって、地方団体における課税事務に非常な支障を来たしているわけです。すでに、今月の初めに、旧法で令書を発行したという地域がずいぶんございます。新しい法律もできましたし、電算機にかけても間に合わないという見通しを立てての処置が、非常に混乱を起こしているわけですね。こういう問題についての政府の対策ですが、どのような対処方をされようとしておられるのか。具体的な問題ですから、これは局長から御説明をいただきたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 今回の改正法の成立がおくれましたことにより、特に、末端市町村における課税事務に混乱が生じておりますことは、御指摘のとおりでございます。特に、今回の地方税法の改正をお願いしています部分は、市町村に関係するものが非常に多くございます。特に、固定資産税の改正が非常に大きくなっております関係で、固定資産税の第一期の納期が四月ということを原則にしております関係から、まず最初に処理しなければならない固定資産税の事務に非常な支障が生じておるということになっておるわけでございます。市町村によりましては、すでに現行法に基づき課税事務を進め、そして、法律の改正により必要な部分の修正をしながら、四月に納税通知書を発行するということを予定しておった市町村は、この改正部分が間に合わないために、現行法のままで納税通知書を発行するということに相なっておるわけです。こういう市町村におきましては、改正法が成立いたしました段階におきまして、改正に基づく必要な税額の修正、すなわち賦課がえをしなければならないという問題が出てまいります。  それから、また、今回の改正法の規定によりましては、相当この改正法の適用になる納税義務者が多い市町村におきましては、四月に納税通知書を発付することができない、結局、五月に納期を変更せざるを得ないというようなところで納期についての専決処分をし、あるいは慣例から、議会を必ず招集をして条例の改正を行なうというところは、臨時会の招集の手続もとらなければならないというようなことで、市町村としましては非常に問題が出ておるわけでございますが、これらにつきましては、先般理事会におきまして御承認を得ましたところに従いまして、四月に納税通知書を発付することにいたしております市町村、あるいは納期を五月に変更するという市町村に対しましては、それぞれの態様に応じまして必要な措置をとるよう、指導の通達を出したところでございます。  なおまた、市町村におきましては、固定資産税に引き続きまして住民税の事務が始まるわけでございます。特に、特別徴収義務者に対する通知は五月中に出さなければならない。しかも、従業員の大きい特別徴収義務者の場合には、電算事務等の関係から、五月初旬にはどうしても特別徴収の通知書の発付が必要だというような要請もございます。いま、それらにつきまして事務を進めておる段階でございますけれども、いずれにしましても、この改正法案の成立がおくれますというと、改正法に基づく納税通知書の発付、あるいは特別徴収税額の通知という事務処理がそれだけ困難になるというようなことでございまして、必要な事務処理につきましては、その困難を最少限に押えますように、私どもも市町村ともども努力したいというふうに考えております。

小濱新次公明党

○小濱委員 今度は、この改正法成立遅延に伴う措置というのを自治省のほうから地方に通知をしたという、そういう内容の御説明がございましたけれども、この内容の混乱状態については、私もこまかくきょうは調べてまいったわけですけれども、よく御存じなんですから、この点については御説明申し上げませんが、この固定資産税の四月納期という、これについて、令書は、大きな都市では、もう今月の初めに発送しているわけですね。今度は、この令書の通知書の刷り直しを改正法案でやらなくちゃならないわけですね。そういうふうになってまいりますと、大きい都市では千万、千五百万円、あるいは、東京あたりではその三倍、四倍、あるいは、長野市あたりでも百五十万、二百万円くらい必要経費がかさんでくるわけですね。そういうことがあって、金の問題も出てくる。全国では、これはたいへんに膨大な数字になるだろうと思います。それで、後日精算のおりがあるかもしれないというチラシをつくりまして、それを旧法の今度の令書の中へみんな入れて各家庭に配っているわけです。こういう例もないそうですけれども、そういういろいろな手間がかかって、非常に混乱を来たしているということなんですね。でかい都市では、何十万という令書を発付する相手方があるわけですから、たいへんなことになろうかと思いますね。こういう法律とは違いますけれども、その出先では、複雑な、こういう混乱したいろいろな問題が起こっているということに対する自治省の——これはおわびでは済まないかと思いますが、何らか、その対処方を考えていかなくちゃならないのじゃないかとも考えられるわけですが、こういう点は、少しこまかい点ですから、局長から御答弁をいただいていいのじゃないかと思いますが、いかがでございましょうか。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 こうした課税事務の混乱に伴いまして、ただいま御指摘のように、納税通知書の刷り直しあるいは賦課がえに伴う計算のやり直しの事務、そしてまた、職員がそれに当たりますためのいろいろな超勤手当等の問題、こういういわば思いがけない財政負担というものも生じていることも事実でございます。こういう点につきましては、私どもも今回の問題とも関連をしまして、地方六団体等につきましても、それぞれどういう処理方をするかということにつきましては、いろいろ話し合いをしながら進めてきておったところでございますし、また、各市町村のそれぞれの実情に応じまして、四月に徴収をする、あるいは五月に徴収をするという、その態度の決定につきましてすみやかに連絡できますように、各府県にさっそく通知を発したところでもございますけれども、市町村の職員としましては、そういう意味におきましては、この事務について、一面挫折感を持ったというようなところもあるだろう。私ども、いろいろな税制の運営等につきましては、この辺の事情等も十分説明をし、納得の得られるように今後とも対処してまいりたいというふうに考えております。

小濱新次公明党

○小濱委員 固定資産税はいろいろと手を打って、ここでまあ何とか見通しがついた、こういうふうにも考えますが、今度は、もしこの法案が通ることがおくれますと、住民税の問題は、すでにもう電算機にかけているという都市もあるわけですが、住民税に影響が出てくることにもなります。条例でこの納期をずらせることができることはあるようでありますけれども、特別徴収義務者に対してということになると、これは五月の末ですか、通知をしなければならないことになっておる。とすると、法律上の手当てがこれは必要になってくるのではないかというふうに、この住民税の問題に限っては、また問題が出てまいりますね。このことにはどういうふうな対処をされるお考えでありましょうか。それとも、この地方税法はもう間違いなく通るんだ、そういう心配は要らないんだというお考えなのかどうか、お答えいただきたい。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 住民税の問題につきましては、この法律案の成立がおくれますと、特に、まず第一段階としましては、特別徴収義務者にとりまして、事務処理上の負担が非常に大きいものになるということに相なってまいります。そして、まあ数日ぐらいのところでございますならば、あるいは特別徴収義務者のほうに御無理をお願いして何とか——電算処理等について、会社の事務処理との関係もあるかと思いますけれども、ある程度御無理をお願いすることになるかと思いますが、これが五月半ば過ぎというようなことになりますと、場合によりましては、この納期等につきまして——現在十二回徴収の方法をとっているわけでありますけれども、これにつきましては、納期の変更ということになりますと、十一回徴収という方式を考えざるを得なくなるというようなことで、そういたしますと、財政計画上も非常に大きい変動が生じてくるので、私どもは一日も早い成立を願いまして、いままだこれらについてどうするかということを私どもきめてはおりませんけれども、非常に成立がおくれるということになりますと、私どもも、これに対応して、相当大きい税法の改正、あるいは税法の修正、あるいは地方財政計画の変更というような事態にもなりかねないのではないかというふうに考えて、非常に心配をいたしております。私どもといたしましては、この改正法案の一日も早い成立を期待をしているところでございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。

小濱新次公明党

○小濱委員 旧法で納税をする。あるいはまた、それが今度改定されて還付を受ける。いろいろな問題が起こってまいりますけれども、その中に報奨金制度というものがやはり入っているのですね。これはどういう仕組みになっているんでしょうか、ちょっと説明をしていただきたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 固定資産税で例を申し上げますが、現在、固定資産税の納期は四回になっているわけでございます。四回の納期に分けておりますが、第一の納期の際に全額——納税通知書で四回分の税額を通知いたしますが、その場合に、納税者が、その四回分の税金を第一期の際に全部納めていただくというようなことにいたしました場合には、第二期はその納期まで、第三期はそれぞれの納期、第四期はそれの納期というふうにして、納めていただいた日から次の各期の納期限までの部分については、一月について税額の百分の一を報奨金として交付をするということになっております。これは、第二期の場合に三期、四期分を納めていただいた場合も同じような計算でございます。そういうことで、いわば、早く納めていただいた人に対して、利子相当分を報奨金として交付するという規定がございます。そういう内容でございます。

小濱新次公明党

○小濱委員 私が聞いておりますところによりますと、明日、十四日までの全納者に対しては最高の報奨金が出ることになっていまして、十五日からは、あさってからは、今度はわずかな還付金だけれども、誠意をもって納めている人、あるいはまた楽しみに納めている人もいるわけですね。商人とか、名誉を重んじ信用を重んずる人たちは、あれがあることによって、いろいろとまたいい意味での影響が出てきておるのです。これは確かなんです。そういう点で、今度は、報奨金制度が、あさってということになりますと切れてしまいますね。自治省はこういうことに対するお考え方はどういうふうにお持ちになっておられましょうか。もう一ぺんお答えいただきたい。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 この報奨金の制度は、一期の納期の際に、ただいま申されましたように、十四日で一区切りいたしまして、十四日までに納めますとその月分まで計算されるわけですが、そういうことで報奨金の規定がございます。これが納期が五月ということになりますと、報奨金の金額の計算が、四月の、いわば一月分が減ってくるというようなことに相なります。結局、市町村のほうも、納期を直しますと、その納税通知書のほうに報奨金が幾らという計算もついでに添付しておりますけれども、そういう計算も全部やり直して納税通知書を出さなければならない。こういうことになるわけでございまして、その辺の事務もややめんどうな再計算という事態になります。ただ、報奨金自体がなくなるということはないわけであります。

小濱新次公明党

○小濱委員 自治大臣、きょう本会議で、田中総理が、物価高の問題を取り上げて、一日も早くこの法案を上げてもらうことが物価を下げることにもなるのだと力んでやっておりましたが、どうも、ああいう話を聞いておりますと、これは総理大臣はここにいないのですからやむを得ませんが、何か、責任を感じていないような、そういう感じをわれわれは深くするわけですね。したがって、今度の問題についても、これはやはり主管大臣としては相当お感じいただいて、先ほど御答弁いただいような発言なり、そういう態度でこれからまた対処していただくようにしていかなければならないと思います。ああやって聞いておりますと、私どもが頭から責任を追及されているような感じを私は受けまして、非常に残念に思いますので一言申し上げましたが……。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 私、その本会議に居合わせませんでしたが、これは、おそらく、総理としては、先ほどの小濱さんの御指摘のように、地方が徴税事務において非常な混乱を起こすのではないかということを身につまされて思うにつけて、一つのあせりとしてそういう発言になったものと推測するものでございます。これはひとつ御了解願いたいものです。  先ほど来申し上げておりますように、幸い、皆さん方理事各位の御理解を得て、自治省からも、それぞれの府県に対し、行政的な申し入れ等々いたしておるわけでありまして、極力混乱を最小限にとめたいというあらゆる措置を、税務局長をはじめ一同とっておるわけでございまするが、何といっても、本法案が通過することが必要なわけでございまして、これは重ね重ねですが、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。

小濱新次公明党

○小濱委員 あわせて自治大臣にお尋ねをしたいと思いますが、府県民税であるところの料理飲食税の還元についてであります。これは大臣の分科会におけるそういう会議録も見せていただきましたが、いろいろと御答弁になっておられます。あるいはまた、本委員会においても、年ごとにこれを取り上げておる。これは還元してもらいたいという発言が古くからあるわけですね。こういう点で、この税の一部を市町村に移すべきではないかという多年の要望なんですが、どうも、自治大臣の御答弁ですと検討という——まあいろいろ御意見が出ておりますが、この問題についての御決意といいますか、お約束といいますか、抱負でもけっこうでありますが、いままでの答えはよく承知しておりますが、ぜひひとつかたい決意を述べていただきたいと思いますが、いかがなものでございましょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 この問題は、地方行政委員会においても、真剣に数次議論されておるということは、よく私も承っております。それからまた、予算委員会、分科会等において、特に観光都市の場合、夜間になるとにわかに人口がふえる、このごみ処理をどうするのか、屎尿処理をどうするのか、付随するいろいろな施設をめぐって、これに対して、せめて料飲税の一部でも還付願えないかという、これは切実なお話があったわけでございますが、私ども、この問題については、全く何とか処置しなければならぬ問題である。いままでも、交付税措置等において見ておるわけです。これは特別交付税で考慮できる範囲のものは十分考慮しておるわけでありますが、そんなことでは足りない、とても追いつかないから何とかしろという御意見はわかりますが、さて、それでは、にわかに夜間流入する人口をどう捕捉するのか、あるいはまた、税のたてまえから申しまして、特定の市町村のみにそれを分配するということになりまするというと、その線をどこで引くのか等々、非常に現実的に困難な問題もございます。かといって、これは放置できない問題で、特に、週休二日制などということがいよいよ現実になってまいりますると、これらの問題解決は容易ならぬ大問題ということで、切実感を一そう増してくるわけであります。したがいまして、これはいま即答はできませんが、料理飲食税等々を含め、どういう措置をとったら一番適切であるのか。特別交付税等々で見ていくだけでは足りない。とすれば、さてどうするかという点について、もう少し時間をおかし願いたいと思うわけです。十分具体的に御回答できるような形で検討すべき重要問題というふうに認識をいたしております。

小濱新次公明党

○小濱委員 ぜひそう願いたいと思いますが、先ほどの大臣の社会党の山本委員に対する御答弁の中で、いろいろな意味で、これは電気ガス税も、住民税も——ずっと質疑の応答の中で、私自治大臣として在職するならばということばが出てきているのですね。あなたはこれは何回か言いましたよ。したがって、そうするならば根本的に洗い直しを、という御答弁がございました。自治大臣として在職するならばという発言ですが、さて、いつまで在職せられるのか、在職しなければ前言は取り消しになってしまうということになりますと、まことにたよりのない発言になってしまうわけですね。こういう発言がありますと、いつまでも在職期間であってもらいたいとわれわれは願うわけですけれども、大臣をやめれば前言取り消しということになると、これはまた、新しく年ごとに新大臣に質問していかなければならないという形になりますので、ぜひひとつこの点について御答弁をお願いいたします。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 どうも、何べんもそれを言いましたか、ちょっと記憶がございませんが、在職します以上はというふうにお受け取りいただいてもけっこうです。それでは、やめたらどうするのか。やめたら、ひとつ地方行政委員になってまいりまして、新しい大臣に迫りますかな。そのくらいの決意でこの租税特別措置の洗い直しというものを推進しなければならぬと私は思うのです。これはもとより、さっきも申し上げましたが、政党内閣ですから、特に、政府与党側の、ここにおられる地方行政委員の協力をまず部内で得なければなりませんですね。そして、野党であられる皆さんにも大いに声を大きくしていただく。そういう形でぜひ実行したいものだと思うのです。今日のこの時世をのがして、もう洗い直しをする時期というものはない。経済的に見ても、好況の形をたどり、しかも、ドルをどう調節するかということが諸外国からも言われておるときだけに、あらゆる産業というものが公平の原則に立って競争する。従来、それは消費者にしわ寄せになってはいけないということで、特免措置などがとられておったわけでございまするが、もうここまで企業が成長してまいりますと、わずかな電気ガス税だとか、固定資産税にしてもしかりでありますが、それだけによって、それが消費者に転嫁されるなどと言いわけをすることは、企業者側にもだんだんむずかしくなっておるのではないか。そういう意味合いから、私、皆さん方の御協力を得てぜひ実行をしたいものだと思っております。いずれ、この問題については、全面的な御協力をお願い申し上げたいと思います。

小濱新次公明党

○小濱委員 お話がありましたように、レジャー時代を迎えてまいりました。観光客が訪れるに値するだけの施設整備をしたいと願う首長の責務というものは当然であろうとわれわれは考えております。ただ、この間も、参考人からの意見聴取の席上で、全国議長会会長の横浜の議長がこの問題を取り上げまして、ぜひひとつという、そういう要望がございました。箱根町の料理飲食税は、年間十億以上になるのですね。それで、関係施設へ還元されるものが六百万円くらいという、まことに低い数字になっているわけです。これは私のほうの記録でありますが、わずか二十億足らずの町で十億からの飲食税を納めて、それで、還元されるものがそのくらいしか施設には戻ってこないということになると、持ち出しが非常に多いわけですね。横浜もそうですし、また、私の近所には熱海だとか伊東もあるわけです。たいへんな料理飲食税を納めているわけですが、これに対する見返りが非常に少ないわけです。これはいま大臣の御答弁がありましたけれども、この問題についてひとつ努力をしていただいて、そして、これは長い念願ですから、この辺で何とか終止符を打てるような、そういう問題解決をしていただきたいと心からお願いする次第であります。先ほどの御答弁でけっこうであります。  それから、さらに電気ガス税の問題について、これも確認をしておきたいのですが、先ほど大臣は、この問題についてもやはり在職中ということをことばに出しておられました。私もこれを取り上げてみたわけですけれども、そこで確認をしておきたいことは、税率が一%下げられた。この程度なんですね。そういうことですが、問題は、産業用の非課税品目は、ちょっと調べてみたのですが、これは百二十九品目あります。四十五年度の非課税の見込み額は約四百億円。それで、おもなものは鉄鋼の百億円、その他アルミ、パルプ、苛性ソーダ等、それぞれが約二十億円程度になっております。そこで、繁栄している大企業に免除して、中小企業や一般家庭の零細な電気料金に課税するという典型的な大衆課税の形態になっているわけですね。大衆課税、これは、前の総理大臣も悪税ということばを使った。そのことばじりをとらえるわけではありませんが、そのことばをこの委員会でもずいぶんと取り入れまして、何とかして電気ガス税の問題で政府の決断を促していこうということで取り上げてまいりましたが、なかなかそうはまいりません。  そこで、二点についてお尋ねしたいことは、産業用の電気ガス税に対する非課税措置はどうしても撤廃すべきではないかということと、もう一つは、一般消費者に対しては、電気ガス税については税負担が生じないように措置を講ずるべきであるというふうに思うわけです。わずかといえばわずかな電気ガス税の税額ですけれども、これは大衆課税ということで、どうしても配慮をいただかなければならない問題ですので、大臣のお答えを  いただきたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 御指摘のように、四百億から五百億の非課税措置がなされておるということは、金額にしても少し多過ぎると思います。もっとも、これは御指摘でありまするが、あながち悪税とばかりも言えぬ面は、要するに、一種の消費税であって、だんだん人間がぜいたくになりますると、必要以上に電気を使う。従来なら消しておったものを、夜間も消さないでつけたままにしておく。あるいはガスにいたしましても、余分に使う。そこで、その消費の度合いに応じて税を課そうというわけでありまするから、いわば、所得税を補完するような役割りも一面では果たしておる。ところが、いま御指摘のように、零細な人に過重な負担をかけるということであってはならぬわけでありまして、そこで、今度は、電気は千円、ガスは二千百円というわけで、免税点を上げたわけですが、もっと上げるべきだというふうに私は思っております。したがいまして、五百億になんなんとする非課税措置の洗い直し、これはやはり必要だと思うわけです。ですから、先ほど来申し上げておりますので繰り返しませんが、これは、国会が一段落いたしましたら、ぜひひとつ洗い直しをやりたい。特に、通産省がこれには抵抗を示しますが、通産省では、今度、御承知のように、火力、原子力を問わず、発電所周辺整備法というものを制定いたしまして、ある程度国の助成にかさ上げをいたしております。こういう必要に応じた要求が一方であるとするならば、この問題などを洗い直すことによって、もっとやり方があるのじゃないか。いろいろ考える面もございまするので、私の在職中の責任ということで、ひとつ十分努力してみたいと思っております。

小濱新次公明党

○小濱委員 最後にもう一点お伺いしたいと思います。  ちょっと所管は違いますが、関係がありますのでお尋ねしておきたいと思いますが、昭和二十五年に港湾法が制定された。これは地方自治尊重の精神を基調として立法されたというふうになっております。その際確認されたことは、いろいろな項目がございますけれども、地方自治尊重という精神が基調になってこれができ上がったわけであります。自治体も、財政危機ということで、やはり取りたいものは取りたい、できるだけ集めたいという気持ちはわれわれもよく伺っておるわけでございます。  そこで、港湾法の四十四条の二に入港料を取ることができるような法律がございます。これは自治省の所管とは違いますけれども、その入港料の未納について滞納処分を行ない得るほか、過怠金を徴収することができるというふうに書いてあるわけですが、この入港料を、二十五年以来、大企業、大資本家、船主協会は一銭も払っていない。それで、港湾をかかえる自治体では何かと努力をしているけれども、それに対する結果が出てこない。これはずいぶん長い間努力をしてきているようでありますが、これは自治省としても無関心でいるわけにはいかないであろうと思うのです。入港料の徴収ということについて、自治省は大いにバックアップをしてもらわなければならないであろうと思いますけれども。まず大臣に御認識をいただかなければなりませんので、この点、入港料金はどういう形になっているのか、このことについてはどう対処されようとしているのかということについて、これは港湾局長が適当かと思いますが、お答えをいただきたいと思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 入港料の問題は、私どもと所管が違うところでございますが、現在、入港料につきましては、ただいま御指摘のとおり、港湾法の第四十四条の二の、「港湾管理者は、当該港湾に入港する船舶から、当該港湾の利用につき入港料を徴収することができる。」という規定によりまして現在入港料を徴収しております団体が二十八港、金額で約二億円強ということになっておるわけでございます。こうした金額から見ますと、入港料の徴収につきましては、その法律が期待をしているような入港料の徴収が十分行なわれていない面があるのではないだろうかというような感じがいたします。  さらに、この入港料の現状等につきましては、運輸省ともよく相談をいたしまして、この内容につきまして調べてみたいと思います。

小濱新次公明党

○小濱委員 大臣よく御存じのとおりですが、最近におけるわが国の貿易量の増大は、入港船舶の激増をもたらし、船舶もまたとみに大型化し、高速化してきております。二、三日前のテレビによっても、四十万トン以上の船舶がどんどん発注をされているという形になっている。そのために、近代的な港湾施設の需要というものが高まっているわけです。たとえば、航路をしゅんせつしなければならない。水深が浅いのです。大きくなれば喫水が下がりますから、どうしてもしゅんせつしなければならぬ。これの補助金がまことに少ないのです。それから、係留浮標、いかりというようなものも、新しいものはもうつくれない。古いものを修理修理でやってきたわけですが、大型化してきたので、係留をするにしても、錨鎖、いかりのでかいものを設置しなければ船が流されてしまうわけですね。いかりが引っぱられてしまいます。そういうことで、無収入施設ということで、収入がない。しかし、施設には金はかけなくちゃならない。国からの補助料は少ない。持ち出しが多いわけです。ですから、港湾管理者はたいへんな苦労をしているわけですが、そういう点で、取れるものは取りたい、なるべく高く取りたいと願って、特別とん税等もいただいておりますが、トン三十七円ですか、それが二十円還元されるのですね。一般財源に入ってしまうので、目的税にならないわけです。そういうとん税の仕組みからも、自治体としては、この施設に対する持ち出しがたいへん高くなってくる。こういうことで負担がだんだん大きくなりますので、これは自治体に対しても何らかの処置を講じてやらなきやならないというふうに考えます。大臣に御認識をいただくために、ぼくも入港料の問題をきょう出しましたが、施設にまた金がかかるんです。海の仕事、海上作業というものは、もう三分の一ぐらいの能力しか出ません。そこで、非常に巨額な支出を伴うこの施設ですから、ちょっと一つやっても持ち出しが多くなる。せっかく法律でできている入港料というものも、二十五年以来一銭も取れない。幾ら船主協会にかけ合っても出さない。しかし、先ほど申し上げましたように、自治法で罰するということはできているけれども、これも取り上げていない。どうすればバックアップできるのかということになると、これは運輸委員会に行って私も少しやりましたけれども、これは、自治大臣にも御認識をいただき、大いに努力をしてもらわなくちゃならない問題であろうというように考えまして、いま私はお話をしたわけですが、もう一つの問題は船主協会ですよ。それから大株主、大企業ですね。これががんとして出さないのです。ただし、入港料を出さなくたって船の出入はできるわけです。入って、仕事をやって、さあっと出ていってしまう。入港料を払わない。交渉しても出さない。法律はできている。だけれども「徴収することができる」ということですから、取れない。このままいくと、大企業はだんだんいいことをして、港湾管理者はだんだん不利になっていくという形になっていくわけですね。このまま放置すれば、大企業はいつまでたったって払いません。そこで、これは何らかの努力を自治大臣にしてもらわなくちゃならないというふうに思いますので、港湾管理者の立場から、確信ある御答弁をぜひいただきたいと思います。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 地方公共団体が港湾管理者に現在なっておるわけでありますし、いまここで事務当局の資料を見てみますと、北九州などでは、入港料を相当取っておるのですね。(小濱委員「洞海湾一つだけ」と呼ぶ)そうらしいですな。それならば、他にもこれをどう及ぼすか。これはひとつ十分運輸省とも相談をいたしまして、前向きで検討して、実現するように努力したいと思います。

小濱新次公明党

○小濱委員 もう一つ。地方港湾では、四国で若干取っているところがあるのです。その他は全然もう徴収していない。一部でそういう形が出ているのですね。ですから、九州では、洞海湾だけが誠意を持って入港料を徴収できているのです。(「これはどうかい」と呼ぶ者あり)いや、中村さんと関係があるんじゃないですか。「洞海」と「弘海」ですからな。  そういうことで、そういう姿も出ているし、それから、自治体としても、これはぜひほしいところでもありますし、この辺のけじめも、ぜひこれはつけてもらわなくちゃならない。特に、大臣から御答弁がございましたので、ひとつ大なる期待をいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後六時五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗