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71回国会衆議院1973/03/02

地方行政委員会 第7号

発言数
48
登壇者
7
会派数
1
開催日
1973/03/02

会議録

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 これより会議を開きます。  地方財政に関する件について調査を進めます。  昭和四十八年度地方財政計画について説明を求めます。江崎自治大臣。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 昭和四十八年度の地方財政計画の概要について御説明申し上げます。  昭和四十八年度の地方財政につきましては、現下の社会経済情勢の推移と地方財政の現状にかんがみ、国と同一の基調により、財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹し、適切な行財政運営を行なうことを基本とし、地方財源の確保に配慮を加えつつ、長期的視野のもとに積極的に住民福祉の充実向上をはかるものとしております。  このため、昭和四十八年度におきましては、住民負担の軽減合理化を推進するとともに、計画的に社会福祉の充実、社会資本の整備等地方行政水準の着実な向上をはかり、あわせて地方公営企業の経営の健全化を積極的に促進することを目途として所要の措置を講ずることといたしております。  次に、昭和四十八年度の地方財政計画の策定方針及びその特徴について申し上げます。  第一は、住民負担の現状にかんがみ、個人の住民税及び事業税、電気ガス税などについてその軽減合理化をはかることであり、減税額は初年度一千七百十七億円となる見込みであります。  なお、地方税につきましては、このほか、土地に対する固定資産税の課税の適正化をはかるとともに特別土地保有税を創設することとしております。  第二は、地方交付税の確保をはかることであります。  このため、地方税及び地方交付税の伸長の状況等を考慮しながら、昭和四十七年度において講じられた地方交付税の特例措置がなくなることによる影響を緩和するため、交付税特別会計において、資金運用部資金から九百五十億円を借り入れることとするとともに、引き続き臨時沖繩特別交付金三百八十八億円を国の一般会計から交付税特別会計に繰り入れることといたしております。  第三は、福祉優先の基調に立脚し、社会福祉施策等を充実するとともに、住みよい生活環境を整備することであります。このため、国庫補助負担金、地方交付税及び地方債を通じて所要の財源措置を講ずることとしております。  まず、老人福祉、児童福祉等の社会福祉の充実、教育の振興をはかるとともに、地域住民の生活環境の改善と安全の確保の観点から、公害対策、交通安全対策、消防救急対策を推進することとしております。  次に、児童生徒急増市町村における義務教育施設に対する国庫負担率の引き上げ等により、人口急増地域における公共施設の整備を推進するとともに、過疎及び辺地対策事業債の増額、集落の移転整備等の過疎地域対策を促進し、あわせて広域市町村圏の振興をはかることといたしております。  第四に、各種の長期計画の改定に即応しながら、地域の特性に応じて、地方道、上下水道、廃棄物処理施設、厚生福祉施設等の社会資本の計画的な整備を推進するとともに、公共用地の先行取得の拡充等公有地の拡大な促進することとしております。  第五に、地方公営企業の健全化を積極的に推進し、経営基盤の安定をはかるため、特に公営交通事業の経営悪化に対処し、地下鉄事業に対する助成措置を拡充するとともに、路面交通事業について新たな再建制度を発足させる等の措置を講ずるほか、地方公営企業に対する地方債の拡充、公営企業金融公庫の業務の拡大をはかることとしております。  第六に、地方財政の健全化を促進するとともに、財政秩序の確立をはかる見地から、国庫補助負担事業にかかる地方団体の超過負担及び住民の税外負担の解消、定員管理の合理化、既定経費の節減について所要の措置を講ずることといたしております。  なお、そのほか、年度途中における事情の変化に対処するため、あらかじめ財源を留保することとしております。  以上の方針のもとに昭和四十八年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は十四兆五千五百十億円となり、前年度に対し二兆八千十二億円、二三・八%の増加となっております。  以上が昭和四十八年度地方財政計画の概要であります。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 次に、補足説明を求めます。鎌田財政局長。

鎌田要人自治省財政局長

○鎌田政府委員 お手元に補足説明要旨をお配りしてございます。要点のみを申し上げることにいたしたいと思います。  まず、明年度の地方財政計画の規模は、ただいま自治大臣から御説明申し上げましたとおり、十四兆五千五百十億円でございまして、前年度に比較して二兆八千十二億円、増加率は二三・八%でございます。これは昭和三十六年度の二四・四%に次ぐ、それ以来の高い伸び率でございます。  次に歳入について御説明いたします。  まず、地方税の収入見込み額でありますが、道府県税二兆九千七百六十億円、市町村税二兆五千七百十一億円、合わせて五兆五千四百七十一億円でございます。昨年に比べて一兆一千八百三億円、二七%の伸びとなっております。増加の内訳は、道府県税のほうがやや率が高目に出ておるわけでございまして六千八百十一億円、二九・七%、市町村税につきましては四千九百九十二億円、二四・一%となっております。  なお、地方税におきましては、千七百十七億円の減税を行ないます反面、固定資産税の課税の適正化等によりまして四百八十五億円の増収を見込み、差し引き千二百三十二億円の減収を見込んでおります。  次に、地方交付税でありますが、地方交付税は総額二兆九千七十四億円となっております。前年度に比べまして四千百三十五億円、一六・六%の増加率でございます。  なお、積算の内訳につきましては、一枚目のプリントの、ただいま申し上げましたところの次に書き並べてございますが、繁雑でありますので省略をさせていただきたいと思います。  次に、国庫支出金につきましては、総額三兆九千六百四十五億円で、前年度に比べまして九千百六十五億円、三〇・一%と大幅な伸びを示しております。これは、国の予算の編成の重点が、国民福祉の充実、社会資本の整備の促進ということに置かれておりますので、老人医療の公費負担の拡充、生活扶助基準の引き上げ等による社会福祉関係経費の増、治山治水、道路等の公共事業関係の増などがおもなものであります。  次に、地方債でございますが、一般会計分の地方債発行予定額は一兆七千四十億円でございまして、前年度に比べまして一千三百六十一億円、一四・五%の増加となっております。また、地方債計画全体の規模は二兆二千五百三十億円で、前年度に比べまして五千二百五十二億円、三〇・四%の増となっております。  地方債計画の重点といたしましては、公害対策、都市対策、過疎対策、公営企業健全化対策等に重点を置くことにいたしております。  資金構成といたしましては、政府資金が一兆二千六百億円、前年度に比べまして三千億円、三一・三%の伸びになっております。  その次に、使用料及び手数料等でありますが、これは最近における実績の増加率等を勘案して計上いたしております。  その結果、歳入構成におきましては、国庫支出金が前年度の二五・九%に対し一・四%増の二七・三%、地方税が前年度三七・二%に対し〇・九%増の三八・一%とそれぞれ増加し、反面地方交付税が一・二%、地方債が〇・六%とそれぞれウエートが低下しております。  次に歳出について御説明いたします。  給与関係経費につきましては、総額四兆六百七十九億円で、前年度に比べまして一五・五%の伸びを示しております。これに関連いたしまして、職員数の増加は、義務教育関係職員八千二十七人、高等学校等の公立学校教員二千九百四十九人、警察官四千五百人、消防職員一千八百九十九人、一般の職員といたしまして、公害対策関係、土地対策関係、老人福祉、児童福祉あるいは清掃施設の職員を中心に三千八百六人、合計二万一千百八十一人の増員をはかると同時に、国家公務員の定員削減の方針に準じまして約一万人の定員合理化を行なうこととしております。  なお、義務教育諸学校教員の処遇改善につきましては、国庫負担金の算定の基礎に準拠いたしまして総額二百八十億円を計上いたしております。  次に、一般行政経費につきましては、総額三兆一千二百二十一億円、前年度に比べまして六千八十六億円、二四・二%の増加となっておりますが、このうち国庫補助負担金等を伴うものは一兆五千八百五十七億円で、前年度に比べまして三千五百十五億円、二八・五%の増加となっており、この中には、寝たきり老人対策等の老人福祉費、児童手当の年次進行等の児童福祉費などが含まれております。  国庫補助負担金を伴わないもの、いわゆる単独計上のものは一兆五千三百六十四億円で、前年度に比べまして二千五百七十一億円、二〇・一%の増加となっております。  なお、公害対策関係経費として百九十億円、私学の経常費助成に要する経費として二百九十一億円、給与改定、災害等に対する財源留保として千百億円等を計上いたしております。  また、旅費、物件費につきましては、経費の効率的な使用をはかる見地から、百七十九億円の節約を見込んでおります。  公債費につきましては、総額六千九十一億円で、前年度に比べまして千四百四十四億円、三一・一%の増加となっておりますが、歳出総額に占める構成比は前年度の四%に対し、四・二%と、わずかに高まっております。  次に、維持補修費につきましては、各種施設の増加及び補修単価の上昇等の事情を考慮いたしまして、前年度に比べまして三百四十一億円の増加を見込み、二千三百六十八億円を計上しております。また、この中には、三十三億円の節約を見込んでおります。  最も経費として大きい投資的経費につきましては、総額五兆九千六百三十六億円であり、前年度に比べまして一兆三千六百十五億円、二九・六%の増加となっております。  直轄、公共、失業対策の各事業については、国費とあわせて執行されるものであります。公共事業費のうち三割弱は道路整備でありますが、その増加率は二七%となっており、そのほか、住宅対策三六・二%、下水道、公園等の生産環境施設整備七三・九%、文教施設三七・九%、厚生労働施設四七・七%の増加等、いわゆる生活関連公共投資において著しい増加が見られます。  また一般事業費及び特別事業費のいわゆる地方単独事業費は総額二兆四千七百五十億円で、前年度に比べまして四千七百二十三億円、二三・六%の増加となっております。この単独事業におきましては、道路二〇・四%増、治山治水一八・二%増、港湾一五・二%増、清掃三九・九%増。以下、繁雑を避けて一々読み上げませんけれども、そこに列挙してございますような住民生活に関連の深い単独事業の増大を見込んでおる次第でございます。  次に、公営企業繰り出し金につきましては、地下鉄、上水道、病院等国民生活に不可欠なサービスを供給している事業の増加及び路面交通事業の新再建に伴い、前年度に比べまして六百七十八億円、三五・一%の大幅な伸びを見込み、総額二千六百九億円を計上いたしておるところであります。  なお、以上のほかに、昭和四十七年度に実施いたしました関係各省庁との実態調査の結果に基づきまして、公立文教施設等につきまして、国費ベースで二百八十三億円の超過負担の解消をはかることといたしております。  以上をもちまして、地方財政計画の補足説明を終わります。      ————◇—————

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 次に、内閣提出にかかる地方交付税法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。江崎国務大臣。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 ただいま議題となりました地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由と、その要旨について御説明申し上げます。   〔委員長退席、中村(弘)委員長代理着席〕  昭和四十八年度分の地方交付税については、地方団体の公共施設の計画的な整備及び社会福祉水準の向上に要する財源の充実をはかるため、普通交付税の額の算定に用いる単位費用を改定するとともに、地方財政の状況にかんがみ、地方交付税の総額について特例を設ける等の必要があります。  以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。  次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  まず、昭和四十八年度の普通交付税の算定方法につきましては、市町村道、公園、下水道、清掃施設等住民の生活に直結する各種の公共施設の計画的な整備を進めるとともに、老人医療費の公費負担制度及び児童手当制度の充実、その他社会福祉水準の向上に要する経費を増額し、また、過密対策、公害対策、交通安全対策及び消防救急対策に要する経費の充実をはかることとするほか、消防費において、新たに人口密度補正を適用する等、過疎地域に対する基準財政需要額の算入を強化することといたしております。  次に、昭和四十八年度分の地方交付税の総額につきましては、現行の法定額に交付税及び譲与税配付金特別会計における借り入れ金九百五十億円を加算する特例規定を設けております。この措置は、明年度の地方税及び国の一般会計における地方交付税については、昭和四十七年度に比し順調な伸びが見込まれるのでありまするが、昭和四十七年度に講じられました二千六百五十億円にのぼる特例措置がなくなることによる影響を緩和する必要から、交付税特別会計において九百五十億円を借り入れることといたしたものであります。この借り入れ金による加算額は、全額普通交付税として交付することとしております。なお、この借入金につきましては、昭和四十七年度中に生じます国税三税の自然増収に伴う地方交付税の精算見込み額を引き当てに借り入れるものでありまして、昭和四十九年度において全額償還することとしております。  以上が、地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員長代理 以上で、本案についての提案理由の説明は終わりました。      ————◇—————

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員長代理 次に、内閣提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員長代理 まず、提案理由の説明を聴取いたします。江崎自治大臣。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○江崎国務大臣 ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案について、その提案の理由と内容の大要を御説明申し上げます。  明年度の地方税制の改正にあたりましては、地方税負担と地方財政の現状にかんがみまして、第一に、個人の住民税、個人の事業税、電気ガス税等について負担の軽減合理化をはかること、第二に、宅地等にかかる固定資産税について、住宅用地に対し軽減措置を講ずるとともに税負担の激変緩和を行ないつつ、課税の適正化をはかるため所要の措置を講ずること、第三に、特別土地保有税を創設すること、を、その重点といたしております。  以下、順を追って改正の概要について御説明申し上げます。  その一は、道府県民税及び市町村民税についてであります。個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、住民負担の軽減をはかるため、課税最低限の引き上げを行なうこととし、基礎控除、配偶者控除及び扶養控除の額をそれぞれ一万円引き上げ、配偶者のない世帯の一人目の扶養親族にかかる扶養控除の額を二万円引き上げることといたしました。また、障害者控除、特別障害者控除、老年者控除、寡婦控除及び勤労学生控除の額についても二万円ずつ引き上げるほか、新たに年齢七十歳以上の者について老人扶養控除の制度を創設するとともに、扶養親族のない未亡人についても寡婦控除の適用を認めることといたしました。  なお、障害者、未成年者、老年者及び寡婦についての非課税の範囲を、年所得四十三万円までに拡大することといたしております。  さらに、市町村民税につきましては、特に低所得者層の負担軽減をはかるため、所得割りの税率の緩和を行なうことといたしました。  その二は、事業税についてであります。個人の事業税につきましては、個人事業者の負担の軽減合理化をはかるため、事業主控除額を二十万円引き上げで八十万円にすることといたしました。  その三は、不動産取得税についてであります。不動産取得税につきましては、固定資産評価基準の改正等に伴いその負担の合理化をはかるため、免税点について、土地の取得にあっては十万円に、家屋の取得にあっては、新築分二十三万円、承継分十二万円にそれぞれ引き上げるとともに、新築住宅にかかる控除額を八十万円引き上げ、二百三十万円にすることといたしました。  また、いわゆるコンテナ埠頭の用に供する不動産等の取得について非課税とするほか、財産形成融資にかかる新築未使用住宅及びその敷地について新たに特例措置を設ける等、負担の軽減合理化の措置を講ずることといたしております。  その四は、娯楽施設利用税についてであります。娯楽施設利用税につきましては、ゴルフ場にかかる娯楽施設利用税の標準税率を八百円に引き上げるとともに、ゴルフ場所在市町村に対して交付する娯楽施設利用税交付金の交付率を三分の一から二分の一に引き上げることといたしました。  その五は、料理飲食等消費税についてであります。料理飲食等消費税につきましては、大衆負担の軽減をはかるため、旅館における宿泊及びこれに伴う飲食の免税点を二千四百円に、飲食店等における飲食の免税点を千二百円にそれぞれ引き上げることといたしました。  その六は、自動車税及び自動車取得税についてであります。自動車税につきましては、その納税事務の簡素合理化をはかるため、年二回の納期を一回とすることといたしました。  また、自動車取得税につきましては、国の補助を受けて購入した過疎バスにかかる自動車取得税を免除するとともに、自動車排出ガスにかかる保安基準に適合する低公害自動車にかかる自動車取得税を軽減することといたしました。  その七は、固定資産税についてであります。固定資産税につきましては、宅地等にかかる固定資産税について、現行の負担調整措置に伴って生じている税負担の不均衡を是正し、課税の適正化をはかるため、住宅用地についてその課税標準を二分の一とする軽減を行なうとともに、昭和四十八年度及び昭和四十九年度において激変を緩和するための措置を講じつつ、評価額に基づいて課税を行なうことといたしました。  また、負担の軽減をはかるため、免税点につきまして、土地にあっては十五万円に、家屋にあっては八万円に、償却資産にあっては百万円にそれぞれ引き上げることといたしました。  なお、水産業協同組合共済会の事務所及び倉庫について非課税とするほか、本州四国連絡橋公団の鉄道施設について課税標準の特例を設ける等、負担の軽減合理化をはかるとともに、重油にかかる水素化脱硫装置等の課税標準の特例措置の適用期限を延長することといたしました。  その八は、電気ガス税についてであります。電気ガス税につきましては、住民負担の軽減をはかるため、税率を六%に引き下げるとともに、電気にかかる免税点を千円に、ガスにかかる免税点を二千百円にそれぞれ引き上げることといたしました。  また、社会福祉事業を行なう一定の施設において、その施設の入所者の保護等のために直接使用する電気及びガスに対しては、電気ガス税を課さないこととする等の措置を講ずることといたしました。  その九は、特別土地保有税の創設についてであります。特別土地保有税は、土地税制の一環として、土地の投機的取得を抑制することを目的とし、市町村税として、次の要領により創設することといたしました。  特別土地保有税は、昭和四十四年一月一日以後に取得された土地または昭和四十八年七月一日以後の土地の取得に対し、当該土地所在の市町村において、当該土地の所有者または取得者に課することとしております。この場合において、相続、合併等形式的な所有権移転にかかる土地、あるいは農林経営規模の拡大、工場の地方分散等国の施策等に適合する用途に供されている土地等については、非課税とすることとし、また、その市町村ごとの面積の合計額が指定都市にあっては二千平方メートル、都市計画区域を有する市町村にあっては五千平方メートル、その他の市町村にあっては一万平方メートルに満たない場合は、課税しないことといたしました。  特別土地保有税の課税標準は、土地の取得価額とし、その税率は、土地に対して課するものにあっては百分の一・四、土地の取得に対して課するものにあっては百分の三とし、当該土地にかかる固定資産税額及び不動産取得税額に相当する額を控除することといたしております。  なお、土地の所有者等が非課税の要件に該当する土地を取得し、その土地を二年以内に非課税土地として使用を開始し、かつ、その旨市町村長の確認を受けたときは、特別土地保有税の納税義務を免除することといたしました。  このほか、地方税制の合理化をはかるための規定の整備等所要の規定の整備を行なっております。  以上の改正により、昭和四十八年度においては、個人の住民税におきまして一千六十二億円、個人の事業税におきまして百三十四億円、不動産取得税におきまして百五十八億円、料理飲食等消費税におきまして百四十五億円、電気ガス税その他におきまして二百十八億円、合計一千七百十七億円の減税を行なうこととなりますが、一方、固定資産税の課税の適正化によりまして四百十一億円、特別土地保有税の創設により十二億円、娯楽施設利用税について五十億円、国の特別措置の改正に伴い十二億円、合計四百八十五億円の増収が見込まれますので、差し引き一千二百三十二億円の減収となります。  以上が、地方税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその大要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決賜わりまするようお願いを申し上げます。  どうもありがとうございました。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員長代理 次に、補足説明を求めます。佐々木税務局長。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 ただいま説明されました地方税法の一部を改正する法律案の内容につきまして、便宜お配りいたしております地方税法の一部を改正する法律案関係資料、この資料のまん中辺にございます新旧対照表により、補足して御説明を申し上げます。ページ数は、その新旧対照表のページ数でございます。  まず、総則の改正でございます。  まず、一ページでございます。第五条の改正は、市町村税の普通税として新たに特別土地保有税を創設しようとするものであり、第十七条の五の改正は、これに伴い特別土地保有税の更正、決定等ができる期間を五年間とするものであります。  次に、道府県民税の改正であります。  二ページから三ページにかけてでございますが、第二十三条の改正は、夫と死別した後婚姻をしていない者で、年所得百五十万円以下の者についても寡婦除控等が適用されるよう、寡婦控除の範囲を拡大しようとするものであります。  第二十四条の五の改正は、障害者、未成年者、老年者、または寡婦の非課税限度額を現行の年所得三十八万円から四十三万円に引き上げようとするものであります。この四十三万円は、給与所得の収入金額に換算いたしまして約六十七万円でございます。  次に、三ページから四ページにかけてでございますが、第三十四条第一項第六号から第九号までの改正は、障害者控除、老年者控除、寡婦控除及び勤労学生控除の額をそれぞれ二万円引き上げて現行の十万円から十二万円とし、特別障害者控除額を現行の十二万円から十四万円に引き上げようとするものであります。  次に、四ページでありますが、第三十四条第一項第十号から以降の改正は、配偶者控除の額を現行の十四万円から十五万円に、扶養控除額を現行の十一万円から十二万円に、基礎控除額を現行の十五万円から十六万円に、配偶者のいない世帯の一人目の扶養親族にかかる扶養控除額を現行の十二万円から十四万円にそれぞれ引き上げるとともに、扶養親族のうち年齢七十歳以上の者で障害者に該当しない者について、通常の扶養控除にかえて、老人扶養控除十四万円を設けようとするものであります。  なお、基礎控除額等の引き上げによって、住民税の課税最低限は、夫婦子二人の給与所得者の場合、現行の八十万四千円から八十六万五千円に引き上げられることとなります。  次に五ページでございます。第五十三条第四項の改正は、租税特別措置法の改正に伴う規定の整備であります。  次は、事業税の改正であります。  六ページから七ページにかけてでございますが、第七十二条の十四及び第七十二条の十七の改正は、租税特別措置法の改正に伴う規定の整備であります。  次は八ページでございますが、第七十二条の十八の改正は、個人事業税の事業主控除額を現行の六十万円から八十万円に引き上げようとするものであります。  次の第七十二条の五十九の改正は、個人の事業税の賦課徴収に関し、市町村長が道府県知事に関係書類を閲覧させまたは記録させる旨を規定しようとするものであります。  次は、不動産取得税の改正であります。  九ページ。第七十三条の二第三項の改正は、住宅を購入してその雇用する勤労者に譲渡する特定の事業主等が、新築未使用住宅を購入して当該購入の日から六月以内にこれを譲渡した場合においては、当該事業主等に対しては、不動産取得税を課さないこととしようとするものであります。  次に、一〇ページ。第七十三条の四第一項の改正は、本州四国連絡橋公団の不動産の取得を非課税とするものであります。  次の、第七十三条の十四第一項の改正は、新築住宅にかかる控除額を現行の百五十万円から二百三十万円に引き上げようとするものであります。  次に、一一ページ。第七十三条の十五の二第一項の改正は、免税点を、土地の取得にあっては現行の五万円から十万円に、家屋の取得のうち、新築等にかかるものにあっては現行の十五万円から二十三万円に、新築等以外のものにあっては現行の八万円から十二万円に引き上げようとするものであります。  次は一一ページから一二ページにかけてでございますが、第七十三条の二十四の改正は、住宅を購入してその雇用する勤労者に譲渡する特定の事業主等から、新築未使用住宅及びその敷地を当該勤労者が取得した場合について、当該土地にかかる不動産取得税を軽減しようとするものであります。  一三ページ。第七十三条の二十七の七の改正は、土地改良区が換地計画において農用地以外の一定の用途に供する土地として定められた換地を取得した場合において、当該土地を取得した日から二年以内に譲渡したときは、土地改良区について納税義務を免除しようとするものであります。  次は、娯楽施設利用税の改正でございます。  一三ページ。第七十八条の改正は、ゴルフ場にかかる娯楽施設利用税の標準税率を現行の六百円から八百円に引き上げようとするものであります。  次に、一四ページ。第百十二条の二の改正は、ゴルフ場所在市町村に対して交付する娯楽施設利用税交付金の交付率を、現行の三分の一から二分の一に引き上げようとするものであります。  なお、この改正は、昭和四十八年六月一日から施行することといたしております。  次は、料理飲食等消費税の改正であります。  一四ページ。第百十四条の四の改正は、飲食店等における飲食の免税点を現行の九百円から千二百円に、あらかじめ提供品目ごとに料金を支払う飲食、いわゆるチケット食堂における飲食の免税点を現行の四百五十円から六百円に引き上げようとするものであり、次の第百十四条の五第一項の改正は、旅館における宿泊及びこれに伴う飲食の免税点を現行の千八百円から二千四百円に引き上げようとするものであります。  一五ページ。第百二十九条第三項の改正は、免税点の引き上げに伴う規定の整備であります。  なお、これらの改正は、昭和四十八年十月一日から施行することとしております。  次は、自動車税の改正であります。  一五ページから一六ページにかけてでありますが、第百四十九条の改正は、自動車税の納期について、現行四月及び十月の年二回とされているものを五月の年一回としようとするものであり、第百五十条及び第百五十一条の改正は、それに伴う規定の整備であります。  なお、この改正は、昭和四十九年四月一日から施行することとしております。  次は、市町村民税の改正であります。  一七ページから一九ページにかけてでありますが、第二百九十二条から第三百十四条の二の規定の改正は、障害者等の非課税限度額の引き上げ、各種所得控除額の引き上げ、老人扶養控除の創設等の改正で、道府県民税と同様でありますので説明を省略させていただきます。  一九ページから二一ページにかけてでありますが、第三百十四条の三及び第三百二十八条の三の改正は、市町村民税所得割の税率を引き下げようとするものであり、二%の税率を適用すべき所得区分を十五万円から三十万円に改める等、百五十万円までの所得区分を改めようとするものであります。  次は、固定資産税の改正であります。  二三ページでございます。第三百四十八条第四項の改正は、水産業協同組合共済会の事務所及び倉庫を非課税とするものであります。  二四ページでありますが、第三百四十九条の三第二項の改正は、地方鉄軌道にかかる特定の車庫の新増設をするために敷設した構築物について課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  次の、第三百四十九条の三第四項の改正は、公害発生の抑止等の性能を有する機械その他の生産設備について課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  次が二五ページでありますが、第三百四十九条の三第十三項の改正、この改正は、中小企業等については、昨年の租税特別措置法の改正により、五十万円以上の機械設備等はすべて特別償却の対象とされましたために、従来のように国税の取り扱いに準じ機械設備等を特定して課税標準の特例措置をとることができなくなりましたので、この特例措置を廃止しようとするものであります。  なお、別途小規模企業の負担軽減をはかるため、あとで述べますように、償却資産にかかる免税点を大幅に引き上げることといたしております。  同じく二五ページの第三百四十九条の三第十五項の改正は、本州四国連絡橋公団の鉄道施設用固定資産について課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  次の第三百四十九条の三第二十一項の改正は、産業廃棄物の処理施設について課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  二五ページから二六ページにかけてでありますが、第三百四十九条の三第二十五項の改正は、石油開発公団の技術研究指導施設について課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  同じく二六ページ、第三百四十九条の三の二の改正は、住宅用地について課税標準を価格の二分の一とする特例措置を設けようとするものであります。  次が二九ページでございます。第三百五十一条の改正は、固定資産税の免税点を、土地は現行の八万円から十五万円に、家屋は現行の五万円から八万円に、償却資産は現行の三十万円から百万円に、それぞれ引き上げようとするものであります。  三〇ページでございます。第三百八十四条の改正は、住宅用地の課税標準の特例措置に伴い、住宅用地の所有者等に対し、市町村長は、当該市町村の条例で定めるところにより必要な事項について申告させることができることとしようとするものであります。  次は、電気ガス税の改正でございます。  三一ページから三三ページにかけてでありますが、第四百八十九条の改正は、非課税品目について、焼成りん肥を削除し、三年年間の暫定非課税期間の満了する人工軽量骨材及びブチルゴムを加え、新たに無水マレイン酸を暫定非課税品目に追加しようとするものであります。  次に、三三ページでございますが、第四百八十九条第十一項の改正は、特別養護老人ホーム等社会福祉施設において、その施設の入所者の保護等のために直接使用する電気及びガスを非課税としようとするものであります。  同じく第四百九十条の改正は、電気ガス税の税率を一%引き下げ、現行の七%から六%にしようとするものであります。  次に、三四ページ。第四百九十条の二の改正は、電気ガス税の免税点を、電気については現行の八百円から千円に、ガスについては現行の千六百円から二千百円に、それぞれ引き上げようとするものであります。  次は、特別土地保有税であります。  三四ページ。第八節の規定は、特別土地保有税の創設に伴う規定でありますが、特別土地保有税の概要について御説明申し上げます。  第五百八十五条は特別土地保有税の納税義務者等の規定でありますが、特別土地保有税は、原則として昭和四十四年一月一日以後に取得された土地または昭和四十八年七月一日以後の土地の取得に対し、当該土地所在の市町村が、当該土地の所有者または取得者に課することといたしております。  次に、三五ページ以下でございますが、第五百八十六条及び第五百八十七条は、特別土地保有税の非課税の規定であります。  第一項は、国及び地方公共団体についての人的非課税の規定であります。  第二項は、第一号から第二十九号まで用途非課税の規定でありますが、このうち、三五ページから三六ページにかけましての第一号の規定は、地域開発立法により新増設された工場用の建物敷地にかかるものであります。  三六ページから三八ページにかけてでありますが、第二号から第四号までは公害防止施設または保安施設にかかるもの。第六号から第八号までは農林水産業関係の非課税規定。それから、第九号は卸売市場等にかかるものであります。  それから、三八ページから三九ページにかけてでありますが、第十号から第十四号までは中小企業関係の構造改善事業または共同利用施設等にかかるもの。三九ページの第十六号は流通関係の施設にかかるもの。  四〇ページから四一ページにかけまして、第十七号から第十九号までは住宅用地にかかるもの。第二十号から第二十二号までは、都市基盤整備、再開発等にかかるもの。四一ページの第二十四号は、公益法人が贈与等を受けた土地にかかるものの非課税規定。第二十五号は、文化財保護法の特別史蹟等で、固定資産税の課税免除等に対する地方交付税上の特例措置の対象となる土地について非課税にしようとするものであります。  第二十六号は、土地収用法に規定する一般自動車道、地方鉄道、港湾施設等にかかるもの。第二十七号は、固定資産税の非課税規定の適用のあるもの。第二十八号は、不動産取得税の非課税規定の適用のあるもの。これらを用途非課税にしようとするものであります。  四一ページの第二十九号は、以上のほか、この税の性格にかんがみまして、市町村におきましても、それぞれの議会の議決を経て定めました建設に関する基本構想に即する用途であるとして、特に当該市町村の条例で限定的に定める用途については非課税とすることができるよう規定するものであります。  次に、四二ページ。第五百八十七条は、土地改良事業に伴う換地等形式的な所有権の移転等に対する非課税の規定であります。  四二ページから四四ページでありますが、第五百八十八条から第五百九十二条までの規定は、徴税吏員の質問検査権及び納税管理人に関する規定であります。  四五ページ。第五百九十三条は特別土地保有税の課税標準の規定でありますが、これを土地の取得価額とすることとしております。  第五百九十四条は特別土地保有税の税率の規定でありますが、土地に対して課するものにあっては百分の一・四、土地の取得に対して課するものにあっては百分の三とすることといたしております。  第五百九十五条は特別土地保有税の免税点の規定でありますが、市町村ごとの土地の合計面積が、指定都市の区にあっては二千平方メートル、都市計画区域を有する市町村の区域にあっては五千平方メートル、その他の市町村の区域にあっては、一万平方メートルに満たない場合には課税しないこととしております。なお、第七百三十七条の改正により、都の特別区の区域については、指定都市の区の区域と同様に取り扱うこととしております。  次に、四六ページでありますが、第五百九十六条は特別土地保有税の税額の規定でありますが、その税額の算定にあたっては、特別土地保有税の課税される土地にかかる固定資産税相当額及び不動産取得税相当額を控除することといたしております。  次に、四七ページでありますが、第五百九十八条及び第五百九十九条は、特別土地保有税の徴収の方法についての規定でありますが、特別土地保有税は、申告納付の方法によることとし、一月一日において基準面積以上の土地を所有する者にあってはその年の五月三十一日、一月一日または七月一日前一年以内に基準面積以上の土地を取得した者にあっては、それぞれその年の二月末日または八月三十一日を納期限として納付することとしております。  四八ページから五二ページにかけてでありますが、第六百一条から第六百三条までは特別土地保有税の納税義務の免除等の規定でありますが、土地の所有者等がその所有する土地を非課税とされる土地、優良な分譲宅地等として使用しようとする場合において、市町村長がその事実の認定に基づき定める日以後二年内に、建物等の建設に要する期間が通常二年をこえること等やむを得ない理由がある場合には、市町村長が定める相当の期間内に、当該土地として使用を開始し、かつ、市町村長の確認を受けたときは、市町村は当該土地にかかる特別土地保有税の納税義務を免除するものとし、当該非課税とされる土地等として使用されるまでの間にかかる特別土地保有税については徴収猶予し、すでに徴収した当該特別土地保有税は還付することとしております。  五三ページから六二ページにかけてでありますが、その他第五百九十七条、第六百条及び第六百四条から第六百二十条までにおいては、特別土地保有税の賦課徴収に関し必要な事項について規定いたしております。  次は、都等の特例の改正であります。  六二ページから六三ページにかけてでありますが、第七百三十四条、第七百三十六条及び第七百三十七条の改正規定は、特別土地保有税の創設に伴う規定の整備であります。  次は、本法附則の改正であります。  六四ページ。附則第六条の改正は、住民税について、肉用牛の売却による農業所得の免税措置の適用期限を昭和五十三年度まで五年間延長しようとするものであります。  次は六五ページ。附則第八条及び附則第九条の改正は、租税特別措置法の改正に伴う住民税及び事業税についての規定の整備であります。  六六ページから六七ページにかけてでありますが、附則第十条第一項、第三項及び第四項の改正は、期限満了等に伴い不要となった規定を整理しようとするものであり、第二項の改正は、コンテナー埠頭の用に供するため昭和五十三年三月三十一日までに取得する不動産またはフェリー埠頭の用に供するため昭和五十一年三月三十一日までに取得する家屋について不動産取得税を非課税とするものであります。  六七ページから六八ページにかけてでありますが、附則第十一条第六項の改正は、入会林野整備等による土地の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の特例の適用期限を二年間延長しようとするものであり、次の第九項の改正は、防火対象物に該当する家屋を昭和五十一年三月三十一日までに建築した場合の不動産取得税の課税標準については、当該家屋の価格から消防用設備の価格に相当する額を控除した額としようとするものであります。  次に六八ページから六九ページにかけて、附則第十五条第三項の改正は、重油の水素化脱硫装置にかかる固定資産税の課税標準の特例措置の期限を延長しようとするものであります。  六九ページ。附則第十五条第四項の改正は、特定織布業商工組合が取得した機械その他の設備等にかかる固定資産税の課税標準の特例措置を廃止しようとするものであり、その考え方につきましては、さきに御説明いたしました中小企業の合理化機械と同様であります。  次に、六九ページから七〇ページにかけてでございますが、附則第十五条第六項及び第八項の改正は、船舶による物品運送用の大型コンテナー及び営業用の倉庫にかかる固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の期限を延長しようとするものであります。  次に、七〇ページでありますが、附則第十五条第十項の改正は、コンテナー埠頭について一定期間、固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  七〇ページから七一ページにかけてでありますが、附則第十五条第十一項の改正は、フェリー埠頭について一定期間、固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  七二ページであります。附則第十八条第一項の改正は、宅地等にかかる固定資産税について、附則第十八条の二に規定するものを除き、昭和四十九年度まで現行の負担調整措置を継続しようとするものであります。  同条第八項の改正は、住宅用地等について現行の負担調整措置を継続する場合、評価額に対する課税標準額の割合の最低限度を、昭和四十八年度にあっては百分の十五、昭和四十九年度にあっては百分の三十にしようとするものであります。   〔中村(弘)委員長代理退席、委員長着席〕  次に、七三ページ。附則第十八条の二第一項の改正は、住宅用地以外の宅地等で法人の所有するものについて、昭和四十八年度及び昭和四十九年度に限り税負担の激変を緩和するための調整措置を講じようとするものであり、調整の方法としては、これらの年度の税額を、評価額に基づく税額から、評価額に基づく税額と現行制度に基づく税額との差額の昭和四十八年度は三分の二を、昭和四十九年度は三分の一を減額した額にしようとするものであります。  同条第二項の改正は、住宅用地以外の宅地等で個人の所有するものについて、昭和四十九年度に限り、税負担の激変を緩和するための調整措置を行なおうとするものでありますが、調整の方法としては、評価額に基づく税額と現行制度に基づく税額の差額の二分の一を評価額に基づく税額から減額した税額にしようとするものであります。  次に、七四ページ。附則第十八条の三の改正は、税額算定の特例が認められる住宅用地等について、用途または所有者等の変更がある場合の税額の算定方法について必要な措置を設けようとするものであります。  次に、七七ページ。附則第二十八条の改正は、附則第十八条及び第十八条の二の規定により新たな調整措置を講ずることに伴い、現行法の規定と同様に、調整の行なわれる宅地等の課税標準額を固定資産課税台帳の登録事項としようとするものであります。  次が、八〇ページから八一ページにかけてであります。附則第三十二条第一項の改正は、国の補助を受けて昭和五十二年三月三十一日までに取得した過疎バスにかかる自動車取得税を非課税とするものであり、第二項及び第三項の改正は、国の保安基準に適合する低公害自動車にかかる自動車取得税について、昭和四十九年三月三十一日までは三分の一、同年四月一日から同年九月三十日までの間は三分の二に軽減しようとするものであります。  以上であります。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 以上で、本案についての提案理由の説明は終わりました。     —————————————

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 これより質疑を行ないます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。今井勇君。   〔林(百)委員「議事進行についてですが、われわれ野党の者はいま初めて説明を聞いたので、一潟千里で地方財政計画、地方交付税法の一部改正、地方税法の一部改正を聞いたので、まだ頭に入らぬうちにもう質疑に入るということで、われわれは与党が何を質問しようと頭に入らないと思うのですよ。それでもおやりになるというならやむを得ませんが、どのくらいおやりになるのですか。できるなら、やはり質疑というのは、説明を受けて、一定の期間を置いてこなしてからやるのがあたりまえであって、いま説明を受けて、直後に質疑をするということは、全く形式に堕すると思うのです。それから、きょうは理事会がありませんので、理事会としてまだいろいろ相談をしなければならないこともありますけれども、時間をきめてやるなら別として、できたら、質疑はこの次の定例日から与党から始めるというのがあたりまえじゃないでしょうか。これだけ膨大なものを説明を受けてすぐ質疑ということは、幾らお急ぎになるにしてもほどほどにしていただきたいと思うのです。」〕

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 速記を始めて。  今井勇君。

今井勇自由民主党

○今井委員 私は、地方税法の一部を改正する法律案につきまして若干の質疑をいたしたいと思います。  まず、第一点でありますが、最近におきます社会経済の急激な変化に伴いまして、いわゆる過密過疎の現象が起こってまいりました。あるいはまた、公害問題等緊急に解決しなければならぬ問題がたいへん山積をいたしております。また、われわれ地方住民の福祉の向上の要請もきわめて強いものがあります。  このような事態に対処するために、地方団体におきましては、街路あるいは下水、住宅等生活関連施設の整備、あるいは保育所であるとか養護施設など、いろいろ福祉施設の整備、福祉行政の充実等が叫ばれております。このために財政需要は年ごとに増加をいたしておりまして、これに対応するために、地方自主財源、特に都市の自主財源について、その強化をはかっていくことが必要であると考えられます。税制調査会でも、その答申の中で、市町村の自主税源の強化の必要性を強く指摘をいたしておりますが、現実には市町村税税源の充実の実は必ずしもあがっていないように思われます。この際、特に地方公共団体、中でも都市の自主財源の充実について政府の努力を期待いたしたいと思いますが、政府の見解をまずお伺いいたしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 いま今井さんのおっしゃいましたように、確かに、地方におきましていろいろの財政需要が出てきております。特に、いまお話しのような公害の問題、過密過疎の問題、あるいは社会福祉の問題、福祉政策、これらは正直新しい問題でございまして、それらに当然対処していかなければならないことは御指摘のとおりでございます。政府といたしましても、ここ最近の例を見ましても、昭和四十三年度には自動車取得税を創設いたしまして、その七割を市町村に交付をいたしておりますし、また、四十五年におきましては、法人税の税率改正に伴います法人税割りの増収分は市町村へ移譲いたしております。あるいは昭和四十六年度は自動車重量譲与税、あるいは四十七年度は航空機燃料譲与税というようなこともやってまいりました。そして本年度は、御承知のとおり、固定資産税の評価がえの時期でございまして、その評価がえに伴って、いわゆる固定資産税の性格でございますところの評価額に応じて課税をするという体制を、本年度から三年計画でございますけれども、とることに予定をいたし、先ほど局長から御説明をいたしました中にもこれはあるわけでございます。あるいは先ほど御説明のございましたゴルフ場の施設利用税、これが六百円から八百円になっておりますが、その差額の二百円も、これはそのゴルフ場の所在市町村に交付する、こういうことにもなっておりまして、曲がりなりにも努力はいたしてきておるわけでございますが、正直、現在のところ、まだ市町村の歳入に占めます市町村税の割合はたしか三二%でございまして、この程度では決して十分ではないと私は思っております。  でございますから、今後の問題といたしましては、税調の答申にもございますように、たとえば法人課税の地方への強化の問題だとか、あるいは将来においてはいろいろ話題が出ておりますが、事業所税ですとか、最近はこれが都市整備税というようなことばに変わってきておりますけれども、こういろような問題につきましても、やはり自治省といたしまして、真剣に将来の問題として取り組んでいき、そしていま御指摘のような財源の確保を考えていかなければならない、こう考え

今井勇自由民主党

○今井委員 ただいまの御答弁で、政府が鋭意努力をして、地方自主財源の充実につとめたいという気持ちはわかりますが、最後に触れられましたが、税制調査会でも出ておりますように、法人所得の課税の市町村への配分、これはきわめて大事な問題であり、額も相当なものがあります。ただております。いまは、私の調査では、ここに書いてありますようにわずかに全体の七%だといわれております。これはいかにも低いような感じがいたします。今後の政府のなお一そうの努力を希望いたしておきます。  次に、内容に入ってまいりたいと思いますが、まず第一は個人の住民税についてお伺いいたしたい。  個人の住民税につきましては、明年度初の一千億台にのぼります。すなわち、一千六十二億円の大幅な減税がはかられていることは、まことに時宜を得た措置であると私は思います。その減税の内容でありますが、最近におきましては、もっぱら課税最低限の引き上げによって減税が行なわれてきております。この委員会においても、昨年の地方税法の審議に際しまして、引き続き課税最低限の引き上げに努力するように附帯決議を付されたと私は聞いております。ところが、今回提案されました個人住民税の減税案の内容を見ますと、課税最低限の引き上げのほかに税率の緩和もはかることとしております。この税率は昭和三十八年以来長いこと据え置かれておったものでありまして、十年ぶりに改めるというふうなことでありますが、この際お伺いしたいことは、今回の改正案におきまして、従前の課税最低限を引き上げるというほかに、特に税率の緩和に踏み切られたことは、まず、いかなる考え方によるのか、その考え方の根本をまずお伺いいたしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 お答えをいたします。  いま御指摘のございました税率の引き下げをなぜしたかということでございますが、この問題につきましては、いま御指摘のございましたように、今日まで毎年課税最低限の引き上げをやってきて、税率は三十八年から据え置かれておったわけでございます。しかしながら、その結果、今日人口に対する納税義務者数の割合が二〇%以下になっておる市町村が全市町村の約四割になってきたわけでございます。そういう問題がからみ合いまして、特に町村部におきましては、幾らでも減税財源がございまして、税率の緩和も、また最低限の引き上げもどんどんやっても地方の市町村の財政を圧迫しないということならばいいけれども、もしある一つのワクの中で減税の規模がきまっておりまして、そのワクの中でやるとするならば、そろそろ、課税最低限の引き上げよりは税率の緩和をやってもらいたい、こういう意見も出ておったことは事実でございます。そういうような問題等とあわせまして、幸い、四十八年度の地方税の収入もわりあい大幅に見込まれるものでございますから、このようなときにひとつ税率の緩和もやらせていただく、それほど地方財政を圧迫しない今日のこういう事態でやらせていただいたらどうだろうかということで、課税最低限の引き上げとともに税率の緩和をやったわけでございます。  ただ、今後の問題につきましては、これで本年度税率の緩和をやったから引き続いてやるかどうかというところまではなかなか問題があると思いますけれども、いま申しましたように、とりあえず四十八年度につきましてはわりあいに地方税の税収の増が見込まれるということ、それから、いま申しました十年間据え置きであったこと、それから、町村部においては、一定の減税規模の中においては税率の緩和のほうをひとつ考えてもらいたいという御意見もある。これらのことを総合して税率の緩和に踏み切ったわけでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 そういたしますと、昭和四十九年度以降引き続いてどのように住民税の減税をしようとされるのか。この点について私は重ねてお伺いをいたしたいと思いますが、特に、私は、住民福祉の向上という面からも、低所得者層、生活にお困りの方々、そういう方々にあたたかい手を差し伸べるという行き方、これをひとつ政府としてもとくと腹に入れて減税措置を進めていただきたい、かように思います。昭和四十九年度以降のお考えを伺いたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 ここで四十九年度以降のことをはっきりと申し上げられるといいのでございますけれども、正直、先ほど最初に御指摘がございましたように、最近の地方の財政需要というのは非常に旺盛でございまして、それに伴っての収入を一体どう確保するか、こういう点においては、これは地方財政全般から見ていかなければならないと思います。地方税だけでこれを考えていくというわけにもまいらないと思います。将来においては交付税というような問題もからみ合ってくるだろうと思います。いずれにいたしましても、将来の問題としては、需要の増大する地方財政を何によって確保していくのかというような観点、それからいまお話ございましたように、国民の中でも特に気の毒な方々を何とかこういう税金の面からも救っていくというような形において、いわゆる最低限の引き上げその他の問題もあわせて考えていかなければならないと思っておりますが、まことに申しわけありませんが、具体的にそれではどういうふうな形でいくかというようなことはいまのところ申し上げられないのは残念でございますけれども、いま申し上げたような観点に立って前向きに検討を進めていきたい、こう考えておる次第でございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 時間の制約もあるようでありますから、次の問題に進みたいと思います。  次は、個人の事業税の問題についてお伺いをいたしたいと思いますが、個人事業税の、個人の事業者につきます税負担の問題につきましては、まず、所得税につきましては、昭和四十九年から五年間の特別措置として、いわゆる事業主の報酬制度を創設するということになっております。この地方税たる個人の事業税につきましても、同じような考え方、すなわち事業主の報酬制度を導入すべきであるというふうな意見もあったと私は聞いております。この点については、私もしかるべき方向で検討されるべきものだというふうにかねがね考えておりますが、政府は一体どのように考えておられるのか、お伺いいたしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 私は、正直申し上げまして、事業税とそれから国税である所得税と、性格はおのずと違うと思います。事業税というものは、事業がその活動に応じて地方団体の経費を分担するという考え方に基づいた物税であると思います。そういう面からいって、所得税のほうで事業主報酬制度が導入されたから、当然それを地方税の事業税にも導入すべきであると一がいには申し上げられないと私は思います。しかしながら、正直申しまして、今日、事業税の課税標準の対象を所得に置いておるわけでございます。その点においては、実体論といたしますと、これはなかなか理論的に問題が多いわけでございまして、どうも私、自治省でいま検討してもらいたいといっておりますことは、事業税の課税標準を、税制調査会でも論議されましたように、何らかの形で外形課税という考え方を入れていくならば、事業税に対してはっきりと事業主報酬制度を取り入れるわけにはいかない、こういう反論ができるのではないかと私は思っておりまして、これは四十九年度以降相当大きな問題になると私は考えておりますので、その辺の理論的構成を、自治省としてもひとつなるべく早くしっかりとやりたいと考えて、とりあえず本年度におきましては、事業主の控除額を御承知のとおり二十万円引き上げさせていただきまして、その辺の負担を少しでもやわらげる、こういうことをさしていただいておる次第でございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 そういたしますと、今度の二十万円の控除額のアップで、納税義務者と申しましょうか、それで恩典を受ける個人の事業者、それは現在に比べると何%くらいになるのか、具体的な数字がわかっておったら教えていただきたい。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 いまのところの計算では、三〇%減るようでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 この考え方につきましてはいろいろあることは承知いたしておりますが、やはり、個人の事業者につきましても事業税を減免することによりまして、零細なる個人事業者が十分な生活ができ、商売ができていくような、そういう配慮というものをしなければならないと思います。特に、私の選挙区のような地方の中小都市あるいは寒村におきましては、そういった人たちが非常に多いわけであります。そういう方々のためにも、ただいまおっしゃった考え方をさらに煮詰めて、よりよい方向にいくような努力をひとつお願いいたしたいと思います。  次は、固定資産税の問題についてお伺いをいたしたいと思います。  今回、宅地等につきましては、激変緩和の措置を講じながら評価額に基づいて課税をすることになりましたことは、多年の懸案が解決の第一歩を踏み出したというふうに私は思い、重要な意味を持っていると理解をいたしております。しかしながら、この措置によりまして納税者の税負担がかなり増加することになると思いますが、この点まず、どのように政府は考えておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 たいへんありがたいおことばをちょうだいしたのでございますが、いわゆる課税を評価額でするのは非常にいいとたいへんおほめをいただいて、私もたいへんありがたいのでございますが、ただ、いま御指摘がございましたように、従来負担軽減措置をとってまいりまして、それをこの四十八年度で評価がえをする機会に評価額と課税標準額を一緒にする、こういうことを一度にやりますと納税者にたいへん御迷惑をおかけいたしますので、自治省といたしましては、これを三年計画で実施をしたいと考えておるわけでございます。そこで、住宅用地というものにつきましては、三年計画でやりまして、五十年度におきましても一応評価額の二分の一で頭打ちをする。こういうことをきめておりますし、それから、非住宅用地につきましては、個人の場合は、四十八年度は、現在の負担調整措置をやっております分については上がるわけでございますが、それ以外は従来どおり、この新しい評価額に基づく分は適用いたしません。  それから、四十九年度以降におきましては、四十八年度の評価額と四十八年度の課税標準額との差の二分の一を、負担調整措置をした四十八年度の課税標準額に上積みをする、こういうことを考えておりますし、それから法人の場合は、これを四十八年度からやりますが、四十八年度においては、評価額と課税標準額の三分の一を上積みをする、それから四十九年度においては、評価額と課税標準額の今度は三分の二を上積みをする、こういう形をやり、最終の五十年度で評価額と同じ課税標準額にもっていく、こういう考え方をもって進めていきたいと思っておるわけでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 確かに、激変緩和、このものの考え方をとり、五十年度までで現在のやつからすりつけていこうというものの考え方は、これはわかりますが、しかしながら、すりつけられるべき評価額というのは、土地というものはもう限りがあるものですから、ほかのものと違って、下がるということはまず理論的にあまりないわけであります。上がってまいります。いままでのような激動ぶりが今後も続くかどうか、これはまた別にいたしましても、少なくとも下がることはない。そうすると、すりつけられたころでまた評価額が上がるわけですね。個人の負担、特に都市勤労者、あるいは農村でもいいのですが、自分でやっと土地を持ち、家を持った人たち、そういった、それを商売にしていない人たちにつきましては、この固定資産税というものが年々上がっていくことは、やはり個人にとっては負担になることは間違いない。そうすると、今後土地にかかるこの固定資産税について、総合的にあるいは抜本的に検討することがどうしても必要な時期が来ている、私はこう思います。したがって、政府においてはこの点をどう考えておるのか。たとえば、税率の問題に手をお触れになるつもりがあるのかないのか。最後にはそういうふうな問題に手を触れなければならない時点に到達するのではなかろうかというふうな感じがいたしておりますが、政府の御見解を承りたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 私は、固定資産税の問題というものは、いま御指摘のように、上がっていくということは決して好ましくないと思います。根本的には、地価対策として、いわゆる土地の価格が安定をしてくれば、これはもうおのずと固定資産税は上がらないわけでございますから、私どもは、将来の固定資産税のあり方というものは土地対策の中でも考えていかなければならないだろうと思うし、土地の価格が安定をしていけば、おのずと評価額も上がらないわけでございますし、おのずと固定資産税の税額も上がらないわけでございます。それが一番理想であろうと私は考えます。ただ、しかしながら、そういう理想を考えておっても、現実に地価が上がり、それに伴って評価額が上がっていくという場合には、これは、いま御指摘のとおり、税率の調整の問題も含めまして、真剣に考えなければならない。しかしながら、ことしはいろいろ皆さま方にお願いをいたしまして、土地税制をはじめ土地対策に真剣に取り組んでおるわけでございまして、われわれとしては、何とか地価の安定をはかっていきたいということがまず第一だ、地価の安定ができないときは、それに伴って評価額が上がるときには、いま御指摘のような方向で、税率の調整も含めまして検討しなければならない、こう考えております。

今井勇自由民主党

○今井委員 もう一点お伺いしたいことは、この評価額の問題でありますが、世間に通常いわれますものに売買取引の自主価格、あるいは地価公示の価格等々ありますが、一体、この評価額というのは、売買実例の額あるいは公示価格との間でどのような相関関係にあるのか、そこをひとつ説明をしておいていただきたい、私、かように思います。

佐々木喜久治自治省税務局長

○佐々木政府委員 いつも言われることでございますが、固定資産税、相続税、地価公示価格のそれぞれの評価額、この間にどういうような開きがあるのかということでございます。私どもも、固定資産税の評価額というものは、地方税法にも規定しておりますように、「適正な時価」ということになっておりますので、そうした時価を求めて評価額としていくということを基本にはいたしておりますけれども、いまの段階では、固定資産税の評価額が、いわゆる売買価格といわれるものとの間に相当の開きがあるということは認めざるを得ない現状にあります。昭和四十八年度におきましても、評価がえした結果では、時価に対しておそらく二分の一程度の水準のものではなかろうか、したがいまして、公示価格に対しましては大体六割前後のものではなかろうか、というような感じがいたしております。こうした固定資産税の評価額が非常に低い水準にあるということは、これまでも評価額に基づく課税がなかなか行ない得なかったというところにもやはり一つ問題があるわけでございます。ともかく、ことしの改正によりまして、評価額課税というものが、三年がかりでございますけれども実現をするということになります場合には、次の基準年度の段階におきまして、先ほど政務次官から申し上げましたように、負担との関係がございますけれども、そうした負担の関係を見ながら、ともかく評価の水準は時価水準にできるだけ近づけていくという措置をとってまいりたい、かように考えております。

今井勇自由民主党

○今井委員 今後のわが国の住宅政策の面から見まして、持ち家制度を推進してまいろうというのがわが党並びに政府の方針であるように私は思います。そういう場合に、再度申し上げたように、固定資産税というものがあまり重くなることによって、持ち家制度を推進しようという政策がいささかでも阻害されてはいけない、私はそのように思います。政務次官が答弁されたとおりに、地価を安定させることが最も根本であることは論をまちませんが、それと同時に、いま申し上げた税制の問題、土地に対する総合的な施策というものを今後とも一そう研究をされ、改善をされることを要望をいたします。  次には、電気ガス税について質疑をいたしたいと思いますが、この電気ガス税というのは、市町村にとりましてはわりあいと安定的であり、かつ普遍的な税収入であります。特に、財源の乏しい町村では貴重な財源であると私は思います。しかしながら、一方、消費者からは、この電気ガス税は、一般国民が広く負担するということで、悪税だとする論があることは御承知だと思います。したがって、従来から、廃止やあるいは税率の引き下げによる軽減の要望が強かったわけでありまして、政府でも、ここ数年間毎年、電気では百円、ガスでは二百円ずつ免税点を引き上げて、そういった国民の要望にこたえようというふうなことをしてきた。私はそう理解しておりますが、この今回の法律案によりますと、明年度におきましては、電気の免税点は八百円から千円に、すなわち二百円、ガスは千六百円から二千百円に、すなわち五百円、こういうように、まあいままでにない大幅な引き上げをはかっております。また、このほか、多年の懸案でありました税率を一%引き下げるということにされております。  そこでお伺いしたいことは、明年度の免税点の引き上げが従来のペースに比べてきわめて大幅であるということはどのような理由によるものか、まずお伺いをいたしたい、こう思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 免税点の引き上げが大幅であるのはなぜかということでございますが、免税点の引き上げを大幅にやれれば、いま御指摘がございましたように、大衆の皆さんにはたいへん喜んでいただけると思っています。ただ、残念ながら、いままでは財政との関係もありまして、なかなか思うようにいかなかったけでありますが、先ほど申し上げましたように、わりあい財政状態が余裕があると申しますか、収入の伸びが見込まれる四十八年度においては、ちょうど社会環境も、それぞれの御家庭の生活水準が上がってまいりまして、電気及びガスを使用される量が非常に多くなっている。こういうようなこともあわせて考えたときには、いままでのように、百円あるいは二百円程度の伸びではなく、ひとつ思い切って免税点の引き上げを行なうべきではないかという考え方と、いま一つは、昨年ガスの料金が大幅に引き上げになったことは御承知のとおりでございます。その引き上げの分が、あるいは物価の面において、この免税点の引き上げによって多少なりともカバーさせていただけるならばいいのではなかろうか、こういう考え方から大幅に、いま御指摘のとおり五百円、それから二百円という引き上げをやったわけでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 そうすると、今後、電気ガス税のあり方について、一体どのように進めていこうと考えておられるのか、その点をちょっとお伺いしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 電気ガス税というものは、電気、ガスの消費量と消費者の所得との間に相関関係がある。そういうところから、ひとつ支出面から担税力を捕捉していこう、いわゆる力のある方からはいただこうという形でやってきたわけでございますが、それと、先ほど御指摘のように、この税金は非常に安定性がございますので、市町村にとっても、住民税、固定資産税に次ぐ有力な税源として期待をしておるわけでございます。しかしながら、私どもは、一方においては大衆課税であるという御批判もいただいておりますので、その点をよく配慮しながら、今後とも免税点の引き上げというような問題についてはやはり考えていかなければならないことであろうと思っております。同時に、よく過去において議論されましたのは、電気ガス税の産業部門に対して減免がなされておるではないかという議論もございますので、今後の問題といたしましては、幾らそれが原料用であっても、そのためにそれがコストに反映するといけないからという配慮もわれわれは考えていかなければなりませんけれども、もう少し大所高所に立って、将来の電気ガス税のあり方としては、そういう面についても、経済優先というより、福祉優先という時代になってきておるわけでございますので、それをよく踏まえまして、ひとつそういう点にもメスを入れていくべきであろう。そして、そういうところから出てくる分があれば、それを大衆に転換して、大衆のほうの税率緩和、税率の引き下げあるいは免税点の引き上げ、こういうことをしてあげることが——地方財政の安定確保は必要でございますけれども、一方において、そういう現在免税をしている分で将来取れる分があれば、その分は大衆にひとつ減税をしてあげる、こういう方向にいくのが電気ガス税としては非常に望ましい姿ではなかろうか、こう考えておる次第でございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 ただいまの御答弁の趣旨、私も全く同感です。したがって、これは口先だけでなくて、具体的にひとつそういう検討をされて、一歩でもそのような方向に近づくような努力をされることを希望いたしておきます。  最後に、特別土地保有税についてお伺いをいたしたいと思います。  土地対策あるいは地価対策というものが非常に昨今叫ばれておりますが、この土地対策についての根本策、解決策として三つの柱を織り込まれております。そのうちの一つの土地税制の問題が今回具体的になって、地方税としての土地保有税という形になってきたというふうに思うわけであります。そういう意味から税制の面から土地問題に解決のメスを入れたということで、私は時宜を得たものだと考えております。この市町村税として創設されます特別土地保有税について、幾つかの点についてお伺いをいたしたいと思います。  まず、第一には、特別土地保有税を創設する目的は何か、いかなる政策的な効果をあげると考えてこういうことを考えられたのか、政府の見解をただしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 これは、いま御指摘がございましたように、現在、土地問題というものが非常に大きな社会問題になっておるわけでございまして、そういう点から、特に法人の投機的な土地の取得を押える、そして、あわせて、いささかなりとも土地の供給促進ができれば幸いである、こういう考え方から創設に踏み切ったわけでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 そのようなことで、土地保有税が土地の供給促進をはかるということの一助になるということであるならば、土地の保有に対して課税される率が一・四%、土地の取得に対して三%という税率はいかにも低過ぎるのではないか。一体、このような税率は何を根拠にして定められたのか、まずそこらあたりからお伺いをいたしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 御指摘のとおり、土地の供給を促進するためにこれくらいの税率でいいかということ、これは御指摘のとおりでございます。私もそう考えます。しかしながら、この目的は、先ほど申し上げましたように、それもあわせていささかなりともと私は申し上げたわけでございまして、どちらかといえば、それよりも今後の土地に対する投機を押える、こういう目的でこれは行なわれておると私は考えております。そういう点で、できればもう少し土地供給促進の一つの面も考えて、土地供給促進をしなければならない地域に限ってでもけっこうでございますから、値上がり待ちのために押えておるそういう未利用地に対しては思い切った高率の税をかける、こういうようなことが実現をしたならばたいへんよかろうと思うのでございますが、この点はたいへん残念に思っておる次第でございます。それができなくて、全体にかける形になりましたものでございますから——それには、そういう未利用地、あるいはどこがどうしても必要なのかという判定が非常にむずかしいという面ももちろんあったと思いますが、いずれにしても、そういうことができなくて、全体にかける形になりましたので、御指摘のとおり、私どもも決してこれは十分な税率であるとは思いませんが、土地保有税については、現在のような一・四%という税率になったわけでございます。  そこで、いま一つの御指摘の、その一・四というのは一体どこから出してきたのかということでございますけれども、これは、固定資産税の税率が御承知のとおり一・四%でございます。それとの関連。あるいはこれは投機的な取引を押えるという意味でございますから、土地を買って持っておりますと金利が当然かかってくるわけでございます。金利を大体七%程度と見込みまして、その約二割程度を維持管理費用として負担をさせるというような意味から、この七%に二割をかけますと一・四%という数字が出るわけでございまして、その辺のところも加味いたしました結果一・四%という数字が出てきた、こういうことでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 確かに、未利用地としからざるものとの区別が、技術的に判断がむずかしいということもわかります。しかしながら、庶民の素朴な感じでは、この率というのはあまりにも低いんじゃないかというのが偽らざる気持ちであろうかと思います。しかも、「課税標準は、土地の取得価額とする」。そして、しかもこれは申告だということでありますので、私、ここで希望したいことは、この運用の問題でありますが、しかと活眼を開いて、ほんとうに不当利得をあげるようなものとしからざるものとの間で、申告をされた土地の取得価額に対する課税をして取っていく場合に、いやしくも国民から指弾を受けることのないような形、いわゆる善良な国民から非難を受けないような形の運営というものを厳に私は希望をいたしたいと思います。そうでないと、せっかくできましたこのものが、せっかくの政府の期待をする方向でないような方向に行くことを私は非常に危惧するものでありますので、申し上げておきたいと思います。  それから第三に、課税除外の点についてでありますが、世評では、課税除外が非常に多くて、骨抜きであるという批判もあります。これはお聞きになっていると思う。国土の適正な利用を進めるという見地から見て、ある程度課税を除外する規定が設けられることは当然であると私は思います。したがって、必ずしも全面的な骨抜きであるというふうには思いませんが、しかし、これらの課税除外の規定を設けられた基本的な政府の考え方は一体どこにあるのか、そこのあたりをひとつはっきりお伺いをいたしたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 先ほど来申し上げておりますように、この土地保有税は土地対策の一環としてできたものでございまして、まあ政策税制、こういう性格を持っておると思います。その点から見まして、たとえば優良宅地を供給する、あるいは農林の農業経営規模を拡大をする、あるいは中小企業の共同化、高度化というものを進めていく、あるいは工場の地方分散をはかる、あるいは環境を整備する、こういうような国の政策目標に従って実施をされておる事業につきましては、その事業が阻害をされることはかえってマイナスでございますから、それらの問題につきましては課税対象から除外をする、こういうことにいたしたわけでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 確かに、国の施策に基づいて行ないますものについての考え方はわかりますが、問題は、この要綱の三のところであろうかと思いますが、すなわち農林経営規模の拡大云々ということがありますが、農林業との関係あるいは農用地等のそれと、しからざる利用の農地として現在使い、今後も使おうとする問題ということとそうでないものとの識別というふうなもの、あるいはそれに基づきますいろいろの問題があろうかと思いますが、いずれにいたしましても、この課税除外規定というものが厳正に行なわれませんと、これまた国民からの非難を受けるもとになろうと私は思います。したがって、その除外規定の運用につきましては、いやしくも国民から非難を受けることのないような厳正な運用というものを特に希望をいたしておきます。  最後に、この課税をされない基準面積が、指定都市と都市計画法の適用都市、その他の都市につきまして、それぞれ具体的な数字をあげております。この二千平方メートルといい、あるいは五千平方メートルといい、一万平方メートルといった基準は、一体どこから出て、どのような意味を持っておるのか、お伺いをいたしたい、かように思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 この免税点につきましては、この税が投機的な土地取得の抑制を目的としておるということは先ほどから申し上げておるとおりでありますが、そういう面からいたしまして、一定の規模以上の面積の土地を対象とするという考え方を盛ったわけでございます。そして、それぞれの地域における土地の取引の実態なども考えて定めたわけでございますが、具体的には、指定都市などの区域につきましては、公有地の拡大の推進に関する法律によりまして、市街化区域内の土地を譲渡しようとする場合に、知事への届け出義務がございますのは面積が二千平方メートル以上でございます。この考え方を基準といたしまして、その他の市町村につきましては、譲渡所得の買いかえ資産である土地などの限度が五倍であるということも勘案をいたしまして、この場合には一万平方メートルとし、また、都市計画区域を有する市町村につきましては、その中をとりまして——この中をとるのかどうかは別の問題といたしまして、まあその中間をとって五千平方メートルにしたわけでございます。

今井勇自由民主党

○今井委員 最後に、先ほどの質問をもう一繰度り返しまして、土地保有税の税率についての希望を私はいたしておきますが、確かに、一・四%といい、三%というものが低過ぎる。低い感じを与えることはいなめない。先ほどのお話のとおり、しかもそれが金利七%——何か二〇%程度というお話もありましたが、よくこれは検討してみたいと思いますが、将来ともこのパーセントというものが動かないものであるというのではなくて、実施の状況を見ながら、このパーセントについては十分検討される用意があるのかないのか、そこらあたりをひとつ聞いておきたいと思います。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○武藤政府委員 先ほど私からもお答えをいたしましたように、これが妥当なものであり、非常に根拠もあり、また十分効果を発揮するものであるということは私もなかなか申し上げられない。これは先ほど申し上げたとおりでございます。しかしながら、これは今度発足をするわけでございまして、発足をして、ほんとうにその投機がこれによって抑制されるのか調べて、あるいはこの程度ではとても土地の投機は抑制ができないということがはっきりいたしましたときには、これはもう四十九年度以降において当然税率の改正を含めてわれわれは検討しなければならない、こう考えております。

今井勇自由民主党

○今井委員 これで私の質疑は終わります。

上村千一郎自由民主党

○上村委員長 次回は、来たる六日火曜日、午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午後零時一分散会

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