商工委員会 第49号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/08/31
会議録
○浦野委員長 これより会議を開きます。 通商産業の基本施策に関する件、経済総合計画に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。越智伊平君。
○越智(伊)委員 先日来各委員から物資の流通の問題、また物価の問題、特に鋼材、塩ビの問題、このことについて質疑が行なわれました。そうしてこの質疑と答弁を私聞いておりますと、非常に適切な質問がなされておるのでございますけれども、答弁には率直に申し上げましてややあきたりない。真の流通ということを十分つかんでいらっしゃらないのではなかろうか、かように思われる点がございます。通産省は先日機構改革を行ないまして人事の異動が行なわれた、こういった時点でございますからやむを得ない点もございますけれども、もう少しほんとうの末端の実情を把握をしていただいたら、かように率直に思うのでございます。そういった点から、きょうは私いささかこまかい問題に入るかもわかりませんけれども、ひとつお尋ねをいたしたい、かように思うのでございます。 けさの新聞を見ますと、政府におきましても緊急対策、特に建設の資材につきましてビルの建設の延期、もちろん公共事業の繰り延べ、こういうことを決定しておるようでございますが、このことにつきましてはあとで大臣なり次官が参りましてからお尋ねをいたしたいと思います。 まず最初に鉄鋼についてお尋ねをいたしたいと思います。先般来質疑応答の中で小型棒鋼の議論がなされております。そうして小型棒鋼につきましてあっせん所をつくり、あっせんをしておられる。このことは非常に時宜を得た施策であるし、敬意を表するのでございます。しかしながら、実態はいま小型棒鋼がすでに十万円、十一万円といった価格、そしてあっせん価格は五万数千円というようなことになっておりますが、これを考えますと、この価格は鉄鋼について二重価格のような制度で、戦時中にありました統制価格、やみ価格といったような、五万数千円が一方ではやみ価格が十万、十一万、こういうことになっておるのでございます。こうした場合、私はこのあっせん所を通じてさらにさらに小型棒鋼の値段の高騰を押える、こういったことが行なわれるべきである、かように思いますが、これの見通しについてまず最初にお伺いいたしたいと思います。
○飯塚政府委員 小型棒鋼の緊急出荷並びにあっせん販売の問題でございますが、八月八日に開設をいたしまして、都道府県の商工課等をあっせん窓口といたしまして小棒の共販会社に申し入れをしてもらいまして、そこで品物を現実に渡すという仕組みになっております。先生冒頭に御指摘ございましたように、私どもこういう物資の緊急出荷並びに緊急あっせんにつきましては初めてでございますし、それから都道府県の協力を得ておりますが、都道府県の担当課におきましても初めての経験でございますので、何かと末端の需要者に対してはあきたりない点があることは私ども深く反省をいたしておりますけれども、その点につきましては引き続き具体的なケースにつきまして経験を積み重ねて勉強をしていきたいと思っておるわけでございます。 なお、小棒の第一回のあっせんにつきましては八月二十日に締め切りまして、これは数量といたしましては三万トンでございますが、この分は九月の上旬に出荷がされるという見込みになっております。
○越智(伊)委員 いま小型棒鋼の御説明を聞きましたが、二重価格の面は必ずしも小型棒鋼だけではない。実は私の地元には造船所がたくさんございますが、私先日造船所を数社回ったのでございます。この造船所で使われておる鋼板、これがやはりひもつき価格で、ひもつきの入荷価格は四万数千円、やみ価格は倍の八万、九万、こういう状態でございます。御承知のとおり、この鋼板は日本海事協会が検査をして出荷をいたしておる。したがって、二重価格があろうはずがないのでございます。ところが、実際面は二重価格になっておる。しかも、この二重価格が、大きい造船所——私の地元でございますから大といいましても中造船所でございますが、中のほうはほとんど一〇〇%ひもつきで四万数千円の鋼板が入っておる。ところが、小型造船は、ひもつきの入荷が使用量の二〇%あるいは三〇%、あるいはいいところで五〇%、残りの七、八〇%はやみ価格であります。したがいまして九万、十万、こういうものを使っておるのでございます。こういった小型棒鋼にいたしましても、いまの鋼板にいたしましても、二重価格制が現実の姿としてあらわれておる、こういう状態でございます。 そこで、私が特に指摘をいたしたいのは、ただいまもお話がございましたように、先般来あっせん要綱をきめておりますが、これを見ましても、パイプあるいは電線、これには流通のヒヤリングをする、こういうことが載っておるのでございますが、鉄鋼については、ただくず鉄のヒヤリング、こういうことでございます。先般来もいろいろ論議の中で業界の指導をする、こう言っておられるのでございますが、はたしてこの指導ができるかどうか、また小型棒鋼にいたしましても、古鉄、くず鉄のヒヤリングをするけれども、流通段階のヒヤリングがどうしてできないのか、その点もあわせてお尋ねをいたしたい、かように思います。
○飯塚政府委員 一般鋼材につきましては、内需の八割程度がひもつきでございまして、残り二割がいわゆる市中取引と申しまして、末端の第二次問屋等を通じまして需要家に行っておるという状態でございます。八割のひもつき取引の分につきましては従来から価格が一定いたしておりまして、この分は御指摘のように値段が比較的安いわけでございます。 問題は二割の市中取引の分でございますが、最近は十万円というような相場も出ておるような状態でございます。これはメーカーの出し値で見ますと、ひもつき価格であろうが市中取引の分であろうが変わりないわけでございますが、一次問屋、二次問屋その他の幾つかの流通段階を経るに従いまして、末端におきまして価格が値上がりいたします。特に最近のように品不足の傾向が出てまいりますと、インフレマインドと申しますか、実需を上回るような仮需要をもとにした値段というものが出ておるために今日のような状態になっておると思います。 そこで私どもは、市中取引価格をいかにして鎮静化させるかということで、現在いろいろ対策を講じておるわけでございます。先般来実施いたしました小棒のあっせん並びに普通鋼鋼材のあっせんも、数量も可能な限り捻出をいたしたつもりでございます。同時に価格につきましても、いまの市中価格の半値程度で需要家に引き渡せるようにということで指導しておるわけでございます。 それから実態調査の問題でございますが、鉄につきましては、くず鉄につきまして商社等の実態も現在随時調査をし、かつ事情も聴取しているような状態でございます。 なお、一般の普通鋼鋼材につきましては、メーカー、商社、通産省とが定期的に問題の検討会を開いておりますので、これも常時流通の在庫の状態その他につきまして、私どもは把握をいたすように努力をいたしておるわけであります。
○越智(伊)委員 ただいま御説明がございましたように、この鋼材なり棒鋼につきましては、小企業のところもございますから一がいには言えないのでございますが、少なくとも造船向けの鋼板につきましては、メーカーから出る価格は、ひもつきであろうと一般であろうと変わりはない。ところが一次問屋、二次問屋をくぐる間に倍になる。四万数千円から一方は倍の八万、九万となる、こういう状態でございますが、これを何とか押える、こういった処置あるいは指導はできないものでございましょうか、その点をお伺いいたしたい、かように思います。
○飯塚政府委員 直接的に末端の価格を押えるということはなかなかむずかしい問題でございますけれども、緊急出荷並びに需要家への直接あっせん等の措置を講じまして、かつ値段も、先ほど申し上げましたように、市中の半額程度であっせんするということで、そのほかの現在の異常な高騰価格を冷やすことに相当な寄与をするのじゃないかと考えております。 同時に、鉄鋼、普通鋼鋼材並びに小棒の増産につきましてもメーカーに強く要請いたしておりますが、幸い秋口に入りまして剛量等の増加も考えられますので、八月中に起こりましたような、福山の日本鋼管の減産等のような事態は免れまして、漸次生産のほうも順調に行くと考えておりますが、要するに、物が出回ることによりまして市中の異常な高騰価格というものは漸次押えられていくものであると考えております。
○越智(伊)委員 先日大臣が要請をいたしまして、自動車、造船、電機、機械、ここのひもつきをカットいたしまして市中に振り向ける、こういうまことに時宜に適した処置をとられました。このことには敬意を表するのでございます。ところが、ただいま私申し上げておりますように、造船鋼材につきましては、またそれが小造船所にしわ寄せが行くのでなかろうかという心配があるのでございます。前述いたしましたように、いまでも小造船所は困っておる状況でございます。ぜひ私はこういったしわ寄せが、大きい造船所は少し造船の期間を延ばしてもらってでも、小さい造船所に行かないように、こういうふうに願うものでございます。先日も私、造船所を回りましたときに、この鋼板がないので、しま鋼板をグラインダーで削って使おう、こういうことで現にやっておったところもございましたが、そこまでしておる。小型造船所にあまり圧迫が出ないようにお願いいたしたい、かように思うのでございます。 もう一点は、先ほど言いました造船鋼材のカットによりまして、船は一万トンの船なれば九千トンで済ますということはできません。やはり一万トンは一万トン、そうして二万トンは二万トンの船をつくらなければならない。こういった場合にカットすると期間が延びる、こういうことでございますが、こういった面での造船計画なり、予定なりにいささかは響くと思いますが、大きい響きがないかどうか。この点につきまして運輸省のほうからひとつ御答弁をいただきたい、かように思います。
○神津説明員 ただいま先生御指摘ございました造船用鋼材のカットにつきましては、先生御存じのとおり、造船はすべて受注生産でございまして、納期等もきまっておりますので、鋼材の不足によります工程遅延ということは非常に大きな問題を生じますので、この点につきましては、今回の鋼材の削限は大手が対象でございますが、この分につきましては十分通産御当局とも御相談申し上げまして、工程に遅延のないということで御協力を申し上げる。それから中小につきましても、鋼材の確保ということは非常に重要なことでございますので、この点も通産御当局と十分御相談申し上げまして、確保につとめてまいるように努力をいたしたいと思っております。
○越智(伊)委員 お願いをしておりました時間が縮小されまして、時間がございませんので、まとめてお尋ねをいたしたいと思いますので、御答弁を願いたい、かように思います。 まず、先般来いろいろ議論のございました電線の問題でございます。この電線につきましては、五百五十万メートル、五万五千ぱ、これを緊急に放出をしていただいて、六十七円程度で末端に渡る、非常にこの英断に敬意を表するのでございます。 ところが、この百メートルについて二月分あるとかないとかの議論もありましたが、これは五十ないし六十平米の住宅でございますと、一・六ミリについてはまずまず二月分あるのでございます。ところが、一・六ミリだけでは二月の配線ができない。二ミリであるとか、二・六ミリであるとか、いろいろ大きいも一のを使うのでございます。でございますから、なおこれよりもたくさん要る。したがいまして電線は、先般のお説にもございましたが、全く焼け石に水でございます。この電線も、こうした処置によりまして大体目安の値段、相場がきまったのでございます。それまでは百五十円とか二百円とか、いろいろございましたが、まずこの六十五円あるいは七円という値段がきまったのでございます。これも先ほどの鋼材と同じで、メーカーから出ておるものはほぼその値段で出ておるのでございますけれども、やはり市中には百円、百五十円というのが出回っておるのでございます。こうした面は、このヒヤリングによってぜひひとつ安定した値段で出回るように御努力をいただきたい、かように思います。このことについて、あとでまとめて御答弁をいただきたい、かように思います。 また水道のパイプについてでございます。これも非常に不足をいたしております。特に十三ミリとか二十ミリ、二十五ミリ、小さいものが不足をいたしておるのでございます。なぜなれば、このトン数で価格の建て値をきめておりますので、もちろん加工賃が小さいほど高いとは思われますけれども、メーカーではできるだけ大きいものをつくったほうが採算がいいというようなことで、細ものが不自由をいたしておるのでございます。ぜひ今後ともこのあっせんにつきましては細ものをやる必要がある、かように思うのでございます。 そこで、このあっせん所の問題でございますけれども、このあっせんにいささか実情に即さない面がある、かように私は思うのでございます。と申しますのは、あっせん要綱を見てみますと、各県であっせんをする、こういうことになっておりますが、県庁所在地の人はいいけれども、遠方の人が電線一わ、あるいは水道パイプの百キロを県庁所在地までいただきにあがる、こういうことになりますと、かえってこのほうが高くなる、かように思うのでございます。私はこうしたものは工業組合とか協同組合とか、あるいは協会とか、そういうところに、県を通じてでけっこうでございますけれども、一括してやる必要があるのでなかろうか、県庁所在地から百五十キロ、二百キロ離れたところ、ここから電線一わ取りに来ますと一日がかり、あるいは離れ島でございますと泊まらないともらえない。こういうことではかえってその電線が二百円にも二百五十円にもつく、こういうように考えるのでございます。こういった点で、私はぜひ協同組合、工業組合、協会、こういった団体所属のものには団体を通じてやらす、まとめて取引あっせんをする、こういうことにしなければならない、かように思うのでございます。 それから、こうした資材の高騰によりまして、特に公共工事につきましては単価の改定、スライドというのが行なわれるようになっておるようでございます。この詳しいことにつきましてはまたあらためて建設委員会でお伺いをいたしたいと思うのでございますが、ただ、こうしたことが行なわれる場合、昨年度のこのスライドが行なわれたのはほとんどが直轄工事だけでございます。したがいまして、せっかくのスライド制がありましても、県、市町村では行なわれてない。言いかえますと、その恩典に浴したのは大手業者だけで、中小業者は行なわれてないというのが実態でございます。今年度はこういうことをやる場合にはそういうことのないようにひとつお願いをいたしたい、かように思うのでございます。 時間がございませんのでまとめて御返事をいただきたいと思いますが、以上申し上げましたように、非常に物資が不足をする。そうしていまは金があっても物が買えないという時代でございます。言いかえますと、金の時代ではなく物の時代だ、こういうことでございます。こうしたときに、最初に申し上げましたように、けさの閣僚協議会におきましても、ピル建築の繰り延べというようなことを発表いたしておりますが、私は、ビルももちろんやってもらわなければならないが、それ以前に官庁の建物あるいは県、市町村の庁舎、こういったもので、真にやむを得ぬもの以外はこの際繰り延べすべきではないか、まず役所からこれをやるべきではないか、役所をやって、そして民間のビル、これも延ばしてもらう、そして公共工事も、小さいものでなく、新幹線であるとか高速道路であるとか、こういう大きいものを思い切って繰り延べをする、こういうことをやるべきでないか、かように思うのでございます。この点につきましては大臣の御答弁がいただきたいと思いますが、その他につきましては、各省から来ていただいておりますので、時間がありませんので、それぞれの立場で御答弁を一括してお願いいたしたいと思います。
○中曽根国務大臣 越智委員から具体的に精細にわたって御質問をいただきまして、たいへん恐縮に存じておるところでございます、いままでお話がありました塩ビ電線及び丸棒そのほかの配当問題につきましては、中小関係あるいは中小関係の造船所等につきまして周到な配慮をいたしまして迷惑のかからぬように、われわれとしても具体的に処理させるつもりでございます。 なお、官庁工事の自粛、抑制という問題も仰せのとおりでございまして、そういうような設備の抑制をする場合には官が率先してやるべきものであります。先般電力の節約をやりましたときにも、そういう趣旨に沿いまして、官庁関係で率先してやっていただいた次第でもございます。そういう御趣旨に沿いまして実行いたしたいと思います。具体的には各局長から御答弁申し上げます。
○浦野委員長 時間が経過いたしておりますので、簡明に御答弁願いたいと思います。
○飯塚政府委員 塩ビ電線及び塩ビパイプにつきまして私のほうからお答え申し上げます。 塩ビ電線の価格につきましては、先生御指摘のように六十七円で末端の需要者が手に入るようにということに指導の結果なっておる次第でございますが、なお電線のメーカーに対しましては、今後も一価格の引き下げに極力努力してもらうように、私ども引き続き指導いたすつもりでございます。 それからパイプの問題でございますが、細ものが不自由であるということは事実のようでございまして、今回のあっせんにおきましても、十三ミリの細もののパイプを重点にしてあっせんをすることにいたしております。なお、あっせんの方法につきまして、県庁所在地以外の業者の方にも便宜を与えるようにという配慮から、県庁のほうにおきましても販売店を一つだけではなくて、県下の数軒の販売店を指定して、県庁所在地以外の方にも便宜をはかるように措置いたしておるようでございますし、それから組合等を極力活用するということも御指摘のとおりでございまして、私どものほうも、中小企業庁とも連携をとりまして、中小企業庁も中央会等を通じまして各県の中央会もこの問題につきまして非常に御努力を願っておるようでございます。
○越智(伊)委員 時間が参りましたので終わります。
○浦野委員長 藤田高敏君。
○藤田委員 私も先ほどから質問のありました、また今週に入りまして一般質問のありました鉄鋼鋼材の品不足あるいは値上がり問題等々につきまして質問いたしたいと思うわけでありますが、その前段として、ひとつ総括的な観点から大臣にまずお尋ねをいたしたいのであります。 たしか昨年の十一月であったと思いますが、通産大臣から産業構造審議会の鉄鋼部会に対して、七〇年代の鉄鋼業の展望といいますか、あり方といいますか、ビジョンといいまか、そういうものに対して諮問をいたしておりましたが、その中間答申が七月二十日に答申されてきておると思います。この答申に対する大綱的な通産当局の見解というものを聞かしてもらいたい。なかんずく、鉄鋼の供給体制のあり方の問題、二つ目には今後の鉄鋼価格の動向と価格制度のあり方の問題、いま一つは、アメリカのくず鉄輸入に対する対応のしかたといいますか、そういう問題について特に通産当局の見解を聞かしてもらいたい。
○飯塚政府委員 七月二十日に出されました産構審の鉄鋼業のあり方並びにその施策の方向についてという答申におきまして、まず、わが国の需要をまかないます生産等につきまして指摘されておりますのは、今後わが国の鉄鋼業は国内の鉄鋼の需要確保に重点を置いていくべきであり、なお余力がある場合には輸出について検討する必要があるであろう、今後の方向としては、発展途上国におきましても鉄鋼業の発展等に非常に力を入れておる状態でもありますし、それぞれの国の需要については、その国内においてそれぞれの国が鉄鋼設備の増設あるいは日本の企業がその国の企業との合弁会社の設立等によりまして、要するに、それぞれの国におきまして生産を行なって発展途上国その他の地域の需要にこたえていく方向を考えるべきではないかということをいっておるわけでございます。すなわち、鉄鋼につきましてわが国の国内の立地の問題等もあわせここで再検討すべきであるということを指摘しておるわけであります。 それから第二点の価格の問題につきましては、今後国内の価格の適正な水準の維持ということについて政府当局も努力すべきではないか。特に、ひもつき価格以外のいわゆる市中取引のものにつきましては乱高下が従来の実績によりますとあるわけでございますけれども、これの適正な水準の維持について考慮すべきではないか。そのために提言されておりますのは、価格につきまして、通産大臣に届け出て、通産大臣はこれに対して必要な勧告をするというような制度も考えてみたらどうかというような点が指摘されておるわけでございます。両方の点につきまして通産省としても非常に重要な問題を指摘されたわけでございますので、その方向に沿いまして現在検討を進めている状態でございます。
○藤田委員 いまの答弁は、中間答申が指摘しておる内容について説明があったと思うのです。私の聞いておるのは、そのことは私は承知しておるわけです。そのことに対して通産当局がどういう対応のしかたをしていくのかという基本的な考え方を聞いておるのです。あなたの答えは中間答申の解説的な説明だった。肝心な通産当局自体の対応のしかたについてひとつ聞かしてもらいたい。それはあとの質問にも関係するわけですから。
○中曽根国務大臣 中間答申の方向はおおむね妥当であると私は思います。ただ、それの実行にあたりましては、現場との対応あるいは環境その他経済条件との調和、調整、そういう問題がございますから、いろいろ考慮しなければならぬ点も多々あるとは思いますけれども、方向としてはおおむね妥当である、そう思います。
○藤田委員 きわめて総括的ですけれども、中間答申の線に沿って今後具体的な施策を講じていきたい、こういうことのようであります。きょうは限られた時間ですし、そのこと自身の是非をめぐっての論議をする時間的余裕がありません。 そこで、私は、それとの関連においてお尋ねをしたいわけですが、この答申の指摘しておる中身を見ますと、鉄鋼の需要については、今後その供給力の拡大を見込んでも、なお世界的に鉄鋼の需要はいわゆる強気である、世界的に不況がちに推移する、したがって、こういう情勢の中では、鋼材の価格自身も高騰する傾向を持ってくるのじゃないか、こういう指摘があります。先日来、いろいろこの委員会でも問題になっておりますが、今回の場合は、いま私が指摘しておる問題とストレートで結びつくとは思いませんが、いま問題になっておる鋼材の値上げなり不足というものは、政府の答弁によりますと、渇水によるもの、あるいは電力事情によるもの、あるいはある製鉄所や製鋼所の高炉の事故による減産によるもの、こういう点が主たる理由として説明がありました。しかし、それ以外に世界的な鉄鋼の鋼材不足というような全般的な影響も今回の問題に少なからず関係をしてきておるのではないかということが一つでありまして、なかんずく、アメリカのくず鉄の輸出規制、こういうものがこれまたこの鉄鋼業界に対して思惑を含めて相当な影響を与えているのではないだろうか、このように私は見るわけでありますが、そういう点についての条件というものはどの程度影響しておるものか、そういう条件は今回の鋼材の値上げなり、あるいは資材不足の条件の中には入っていないというふうに考えているのかどうか、そのあたりについてお聞かせをいただきたい。 〔委員長退席、羽田野委員長代理着席〕
○飯塚政府委員 鉄鋼の世界的な長期需給見通しにつきましては、先生御指摘のとおり、長期的にはタイト化が予想される向きもあるわけでございます。ただ、先般来本委員会におきましていろいろ問題になっております。最近の鉄鋼の市中取引の異常高騰につきましては、やはり短期的な要因が大きいわけでございまして、先生も御指摘ございました水不足あるいは光化学スモッグ等々の影響によりまして鋼材の生産が予定どおりいかなかったために、これが市中に出回ります鋼材の不足、かつ思惑的な要因もからんで異常な高騰を来たしておると考えておるわけでございます。 なお、アメリカのスクラップの輸出規制によりまして、当初日本側は六百五十万トンの輸入を計画しておったわけでございますが、アメリカ側はこれを五百万トンに押えてくれということでございます。これは五百万トンに押えられまして、確かに鉄鋼業界、粗鋼メーカー並びに平電炉メトカはこれについて非常な心配をしておるわけでございますけれども、しかし普通鋼につきまして、私ども四十八年度一億二千二百万トンという生産計画を立てて考えておりますが、これはアメリカのくず鉄の五百万トンの輸入を前提にして考えておるわけでございますので、当面、本年度を見通しますと、アメリカのくず鉄の輸出制限が直ちにわが国の鉄鋼の生産計画に大きな支障を来たすというわけではないと考えております。
○藤田委員 いまの答弁によりますと、短期的なものとして今回の状態は対応していこう、また当面現実的に影響しておるのではなかろうか、また影響しておるであろうと思われるアメリカのくず鉄輸入の問題についても直接的な影響はない、心配はない、こういうことであります。私は短期的なものとして対応策を講じていくという点については、今回の場合そういうことでよろしいのではないかと思いますが、アメリカのくず鉄の輸出規制、これは少なくとも平電炉メーカーに対してはかなり影響が起こってくるのではないか、いわゆるこれから下期にかけて鉄鋼業界自身が、政府のいま言ったような態度にもかかわらず、相当深刻な受けとめ方をしておると思うのです。そういう思惑を含めた状態というものが、せっかく小棒なりあるいは大型高炉メーカーの製品に対して政府が一、二の緊急対策を講じておりますが、そういう対策にもかかわらず、あるいはこういったアメリカのくず鉄輸出の規制措置によってこの価格が依然として落ちつかない。先日来からの答弁によりますと、九月期に入れば価格がかなり鎮静化するのではないか、こういう見通しの答弁がありましたが、私はむしろその点については悲観的な見通しでありまして、全部が全部といいませんが、アメリカのくず鉄輸出の規制措置が日本の鉄鋼価格に依然としてこの下期においても影響を及ぼしてくるのではないか、こういうふうに考えるわけでありますが、なお重ねてその見解を聞いておきたいと思うのです。
○飯塚政府委員 くず鉄のアメリカの輸出制限がわが国の鉄鋼に及ぼす影響は、粗鋼メーカーよりも平電炉メーカーにより大きな影響が出るだろうということを私ども実は心配しておるわけでございます。しかし、現在粗鋼メーカー並びに平電炉メーカーの生産計画等を詳細に検討いたしますと、五百万トンのアメリカからのくず鉄の輸入というものを前提にして生産計画を立てておるわけでございまして、これがそのほかの要因も順調に推移いたしますれば、現在のような異常な状態というものは秋口から漸次改善されるというふうに見ておるわけでございます。 なお、くず鉄につきましては、粗鋼メーカー等の必要に応じてこれの適正な配分と申しますか、要するに小型棒鋼等の供給の問題をあわせ考えまして、平電炉メーカーがくず鉄購入に非常に困難を来たすような際には、粗鋼メーカー等に働きかけまして、その供給を確保するような措置も行政指導として私どもはやるつもりでおります。
○藤田委員 鉄鋼の市中価格の推移を見ますと、これもすでに答弁があったと思いますし、通産当局から提出してもらった資料によっても、ことしの一月段階で小棒はトン当たり五万円、中型形鋼五万四千円、冷延薄板が六万三千円、熱延薄板が五万八千円、厚板が五万三千円といたしますと、これが八月の上旬——八月の上旬といえば、政府が小棒問題についてのあっせん所を開設するという方針を出した段階でございます。その段階では、先ほど言った順序でいけば、小棒が七万五千円、中型形鋼が七万六千円、冷延薄板が七万五千円、熱延薄板が七万六千円、同じく厚板が七万六千円、こういうふうに上がっております。本来からいけば、いま答弁がありましたような見通しなり条件からいけば、私は常識的に言ってこの鉄鋼の市場価格というものは大体八月上旬のところで横ばいぐらいになるのが常識的ではないかと思うわけでありますが、この一カ月足らずの間に、八月二十七日の市場価格の動向を見ますと、いま指摘した七万五千円が九万円、七万六千円のものが十万円、七万五千円のものが十万七千円、七万六千円がこれまた十万五千円、こういう形で、ここ二十日ほどの間に全く異常な上昇を続けておるわけですね。これは政府がそういう大口需要を一部制限して放出をしていこう、そうして小棒を中心として材料不足をしているものについては従来の流通方式をはずれた形の政治的なあっせん所を通じて供給をやっていこう、そういう鎮静策を講じているにもかかわらず、七万五千円のものが九万円にもあるいは十万円にもはね上がる、それが一カ月足らずのうちにはね上がっておるということになりますと、この状態が九月に入って鎮静化するということは、いわゆる二十七日の段階における、いま最後に私が言った、こういうふうに上がってきておるこの価格で横ばいにするという鎮静化なのか、それとも、少なくとも七月だったら七月段階までダウンする鎮静化なのか、そこらについてどういう見通しを持っているのか、これをぜひ聞かしてもらいたいと思う。末端の一般の鉄鋼業界あるいは病院とか学校とかを建てるとかいう公共事業、そういう事業をやる末端の立場からいけば、上がり切ったいまの段階で鎮静化したのでは、予算自身は五万なり六万の段階で組んでおいて——これは鉄工所でいえば大メーカー、親会社からこの五万、六万の単価で受注して仕事をやっておる、片一方公共事業の関係も同じく五万、六万の単価にして計画を組んでおる、それが九万、十万になったのでは、これは学校でいえば半分しか学校ができなかったり、製品も一半分しかできないようなことになりかねないと思う。政府の言っておる鎮静化というのは、どの時点で押えようとしておるのか、押え得る見込みがあるのか、見通しがあるのか、この点について答弁を願いたい。
○飯塚政府委員 御指摘のように小棒、中型形鋼、冷延薄板等八月末に異常な高騰をいたしておるわけでございますが、小棒につきましてあっせん業務を開始いたしましたのは八月八日でございます。これを八月二十日に締め切りまして、実際に品物が需要家の手に渡るのは九月の上旬になるかと思います。それから引き続いて実施いたしました普通鋼鋼材のあっせんでございますが、これにつきましては二十九日から業務を開始しておる状態でございます。したがって、これらの効果というのはまだ末端の需要家に行き渡っておりませんので、そこら辺についてその効果が出ないというような感じもするわけでございます。しかし、一番の問題というのは、やはり八月の後半におきましても依然として降雨量が少なくして、福山の日本鋼管の操業がきわめて低位に落ちてしまったということが人気的にかなりこれからの鋼材不況というものについて大きな不安感を呼んで、これが逆に価格の面において異常と思えるような高値を呼んだことになった一番大きな原因ではないかと考えておるわけでございます。 御指摘のように、緊急出荷あっせん等の業務を通じて通産省当局として一体価格をどこら辺で鎮静化させるかということでございますが、私どもいまの価格をそのまま横ばいさせるということを鎮静化とは考えておりませんで、これをずっと下回るような価格に持っていきたいと思うわけでございます。ただ、具体的に九月、十月と月を追って幾らに持っていくということを目ざしておるかという点になりますと、まだそこまで数字を申し上げるところまで私ども詰めておるわけではございませんけれども、いずれにいたしましても、現在の異常な高値は問題にならないわけでございまして、これをどんどん下げていくのが私どもの念願でございます。
○藤田委員 私は先日来から答弁を聞いておって、きわめて抽象的には、その価格が来月に入れば何となく鎮静化されるであろうということですが、これは気分的にはそういうことでいいかもわかりませんが、現実の中小鉄鋼業界なりあるいは一般の建設、土木の事業をやっておる立場なり、あるいはその直接的な受益者である学校や病院なんかの国民の立場からいけば、具体的にどこを目標にしてこの価格が鎮静化するのかということを聞きたいと思うのですよ。いまの答弁を聞いておりますと、目標なき鎖静化、具体的な目標、基準なき鎮静化、こういうものでは国民は納得しないし、私が先ほども一指摘したように、学校でいえば、百坪だったら百坪の学校を建設するその資材代金が当初の計画では五万か六万で契約をした。ところが、実際に工事にかかっておる今日段階で、それが十万にもはね上がって倍にもなったということになれば、算術計算からいって、資材面からいけば学校は百坪のものが五十坪か六十坪のものしか建たなくなるわけです。だからやはりここで行政当局が指導をして、その行政効果なり経済的な実質的効果をあげるというのであれば、少なくとも予算を編成した当時の価格にまで鎮静化さすという目標なり、その目標を実践し得るだけの裏づけというものがなければ、せっかくのあっせん所をつくった、大口の需要家から六十万トン小口需要に向けて供出さすのだというようなことをやっても、これは実際の国民生活の面からいくと実効があがらないのじゃないか、こう思うわけでありますが、そういう点について具体的な目標というものを示して、そして政府がそこへ向けて強力な指導をやる、そしてそれを実現するだけの自信があるのだ、こういうものをやはり出さなければいかぬのじゃないかと思うのですが、この点は大臣、どうでしょうか。
○中曽根国務大臣 確かに攻撃目標というものがないと戦闘隊形もとれない、そういうものだろうと思います。しかし、一挙に一番低いときの時代に復元するといっても無理でありましょうから、やはり長期目標、中期目標、当面、そういうくらいに分けてぐんぐん引き下げていくという方向をきめることがいいのではないかと思います。くず鉄の関係とか、あるいは水の関係とか、いろいろ不幸な事件がありまして、一時はさっと波立つように上がりましたけれども、私はいまのような条件が次第に緩和され、またきょうは政府の方針としてもビルディングの建築抑制等の方針も打ち出されてまいりましたから、思惑的にもこれで冷やされてくるのではないかと思うのです。いままで鉄の例を見ますと、乱高下が非常に激し過ぎる情勢でありまして、中間答申にもそれが指摘されておったところでありますから、こういう風潮にわれわれがさらにいろいろ増産その他について力を入れるようにやりましたら順次鎮静してくるだろう、そう私は考えております。
○藤田委員 せっかく大臣の答弁を聞きましてもやはりきわめて抽象的だと私は思うのです。それは一気にことしの一月だったら一月段階にまでということは無理かもわからないけれども、少なくとも大臣の答弁でいえば中期的というか長期的というか知りませんが、段階的ということだろうと思いますが、たとえば九月には少なくとも八月上旬の段階の価格、十月段階には七月だったら七月段階の市中価格に鎮静化さす、そういう目標のもとに通産当局は取り組んでいるんだ、こういう姿勢が出てこなければ、これはここで気休め的にお互いが討論し合ってみるだけのことになるのではないか、こう思うのですよ。そういう点で実効が上がるかどうかという見通しについては、たとえば大体来月に入った段階ではどれくらいなところまで行政指導を通じていけるだろうという見通しを持っているのかどうか、これを聞かしてもらいたい。
○飯塚政府委員 今月の二十九日から開始いたしました普通鋼鋼材のあっせん価格でございますが、これは品種によって違いますけれども、おおむね現在の市中価格の半値程度であっせん販売をするということで関係者も措置いたしておる状態でございまして、私どもの当面の方針としては、政府が指導して緊急出荷してあっせんしたものはそのくらいの値段で末端に行き渡るということが望ましいわけでございます。ただそれ以外の、政府あっせん以外のものは一体どこまで下げ得るかという問題でございますけれども、私どもの念願は、いま申しましたように今回のあっせん価格のところまで持っていってもらいたいというのが念願でございますが、それをいつの時点で、九月末の時点、十月末の時点で幾らまで持っていくべきかという点につきましては、なかなか正確な数字を申し上げる段階ではないわけでございます。その点につきましては、御指摘のような攻撃目標を定めて行政指導に乗り出すという点も私ども十分わかりますので、なお引き続いて検討をしてみたいと思っております。
○藤田委員 昔は中曽根大臣は中曽根中隊長ということでなかなか勇名をはせたというふうに聞いておりますが、いまの局長答弁もそういう方向で、攻撃目標——なかなか敢闘精神旺盛だというところの方向が出てきたわけですけれども、今日三軍に指令するところまではいきませんけれども、こういう産業界の問題については号令をかける昔でいえば司令官の立場にあるわけですから、そういう点では、中曽根通産大臣にも、せっかくこういう対応策を講じる以上、もっと具体的な目標を設定してこれが鎮静化に当たるようにさらに努力を継続してもらいたい。これはあとの質問の関係もありまして、この問題だけに時間をさくわけにはいきませんが、私の考えとしては、通産当局から出してきておるこの市場価格の推移表からいけば、少なくともこの六月、七月段階の価格くらいを目標に鎮静化さす、ひとつこういう努力を続けてほしい、このことを強く要求をしておきたいと思います。 このことにも関連をいたすわけでありますが、政府は小型の棒鋼とそれから高炉メーカーの製品に対してああいうあっせん所を通じての対策をとっておりますが、平電炉メーカーの製品、いわゆる小型、中型の形鋼、小型、中型のアングル、チャンネル、こういったものに対してなぜあっせん品目からはずしているのか。これはあとでも触れたいと思うのですけれども、住宅関係の資材、材料あるいは一般の鉄工所関係が一般の産業機械あたりに使っておる鋼材というものは中型、小型、いわゆる平電炉メーカーの製品が多いわけですね。そういう観点からいって、私は当然これはあっせん所の対象品目に追加すべきでないか、こう思うわけですが、見解はどうでしょう。
○飯塚政府委員 中型並びに小型形鋼が建築関係で非常に重要な物資であるということは御指摘のとおりでございます。今回の普通鋼鋼材のあっせんにつきましては、大手メーカーへのひもつき分を削減いたしまして、これを緊急出荷分としてあっせんをするということに重点を置いて措置いたしましたために、この中型、小型形鋼がはずれたわけでございますが、中型、小型形鋼につきましてはひもつき需要があまりない、大部分が市中店売りによって行なわれるためにそういうことになったわけでございますが、しかしただいま先生御指摘の点はきわめてごもっともだと私ども反省をいたしておりまして、実は数日前から平電炉メーカーといろいろお話し合いをいたしまして、やはり中型鋼につきましてもあっせんの対象にするという方向で話が進んでおります。私どもの要請に対しまして、主要平電炉メーカーはこれを快諾されまして、一週間以内にはこのあっせんの実際の実務が開始できるようになるのではないか、こう考えておる次第でございます。
○藤田委員 私の質問に対してやや具体的に方針が出たと思うわけですけれども、このあっせんの対象にするということについては、きょうの委員会で平電炉メーカーの製品である小型、中型の形鋼についてはあっせん対象にするというふうに確認をしていいかどうか、これが一つ。 それと、一週間以内に実施にかかるというのはきょうから一週間先なのか、平電炉メーカーと相談をした段階から一週間なのですか。いつごろをめどにしているのか。私は、これは早急にやるべきじゃないかと思うのですが、どうですか。
○飯塚政府委員 中型形鋼をあっせんの対象にするということはここでお約束申し上げてよいと思います。 一週間と申しますのは、これから一週間でございます。
○藤田委員 わかりました。 そうしますと、この小型、中型の鋼材、形鋼に対していま一般の業界筋、これは住宅関係の鋼材も含めてですけれども、どの程度不足をしておるのか、そういう市場調査は現在時点で完了しているかどうか、聞かしてください。
○飯塚政府委員 数量的に幾ら不足しているかという点につまきしては、実は私どもは数字を把握してないわけでございます。ただ、関係メーカー並びに需要界等の意見を聞きましても非常に窮迫しているということは事実でございますので、政府としてもあっせんに乗り出す必要があるというふうに判断したわけでございます。
○藤田委員 これまた時間がありませんから、この問題は一歩前進というか、具体的にあっせん対象に含めるということになりましたから、緊急対策としてさらに時間的にも急ぐように要請をしておきたいと思います。そして市場でどの程度不足しておるかというようなものについては、後ほど資料として提出を求めたいと思います。 このことに関連してですが、経済企画庁、来ていますか。——これも先日の板川議員の質問の中にあったかと思うのですけれども、結局こういうふうに鋼材が値上がりし、あるいは不足の状態が起こっておる問題については、当初指摘したような渇水事情だとか、電力節減の問題とか、製鉄所の一部事故の問題だとかというものと、それに加えて、これはあってはならぬことですけれども、かつて主食のモチ米に至るまで大手商社が買い占めをやって、そうしてああいう世間のひんしゅくをかったような事態があったわけです。この鉄鋼関係の流通過程を見てみましても、メーカーから商社、問屋を通して特約店、特約店を通して大口、小口のユーザーに鋼材、資材が流れる、こういう過程からいきますと、商社、問屋筋を含めて約九十社ぐらいある。特約店だけではかれこれ八千軒。これはこの間、私の聞き違いでなければ八千軒から一万軒ぐらいあるというふうに聞いておるわけですが、こういう流通過程で買い占め、売り惜しみの商行為というものが具体的に発生をしておるのではないか。いろいろな思惑を含めて買い占め、売り惜しみのそういう商行為が起こっておるのじゃないかと思うのです。これはまた先日のここのやりとりを聞いておりますと、特約店の八千軒のうち約百軒程度についてこの抽出調査をやった、こういうような御答弁でありましたが、その程度で買い占め、売り惜しみの実態を把握するということは無理じゃないかと私は思うのです。そういう点について、実態把握の面についてどういうことになっておるかということをひとつ聞かしてもらいたい。 それと、これは先般来非常な世間のひんしゅくをかっておるから、この種の問題でまたやったということになればたいへんなことになるからということで、商社筋に対しては調査をやってないように理解をしておるわけですが、そこらの実態についてはどうでしょうか。
○小島政府委員 お尋ねの点につきましては、こういうふうに価格が上がる段階におきましては、私は常識的にも流通過程である程度在庫を厚くしようという動きがあることは当然予想されることだと思います。ただ、現在までわかっております鉄鋼に関する流通在庫の統計、これは一次問屋までの段階でございますけれども、こういうところではむしろ在庫が減少ぎみということになっておりまして、そこから先の、おっしゃるように一万軒もあるという特約店段階、あるいはその先の小口の需要家あたりがある程度在庫を持とうということになりますと、全体としてそういう在庫がふえているということが予想されるわけでございますけれども、この辺の実情につきましては、通産省のほうで現在調査をしておるわけでございます。 そういうことで、私どもはやはり基本的にこういう事態に対して大事なことは、需要を圧縮すること、もちろん個々の供給増加をはかることは当然でございますけれども、需要の圧縮ということがやはり基本的な問題でございますので、本日の閣僚協議会におきましても、マクロ的な総需要調整とあわせて、設備投資及び建築につきまして強力な行政指導をして圧縮していこうときめていただいたわけでございます。そのほかにも、通産省では現在きめのこまかい小口需要確保のための政策が行なわれておりますので、これらの効果を見定めて、さらに次の手を打つ必要があれば打っていこうということでございます。
○藤田委員 いま質問したことに対して通産省のほうから答弁があると思いますが、その点はひとつ後ほど答弁をしてもらいたいと思うのです。私、時間もあと四、五分程度ですから、質問の要点をしぼって申し上げたいと思います。 先般板川委員のほうからも、この種の——この種というのは、小型棒鋼に代表される住宅関係の鋼材は買い占め売り惜しみ法の対象にすべきではないだろうか、むしろ重点は塩ビにあったような気もするわけでございますが、関連としてそういう意味の質問があったと思います。ところが、塩ビ自身はその対象にはなり得ないという見解であったわけです。私、内閣法制局あたりの見解を聞いてみましても、生活関連物資に対する買い占め売り惜しみの規制の性格、衣食住に関連する生活関連物資、こういう観点からいけば、今日住宅事情というものは生活関連物資の中できわめて国民生活にとって不可欠の問題であります。そういうような点からいきますと、これまた建設省あたりの資料を見ましても、四十七年度だけで住宅公団あるいは住宅金融公庫あるいは民間を含めて百八十万戸の住宅建設がされたうち、主として住宅金融公庫及び公団で建てておる住宅というものは六〇%までが鋼材を使用しておる、いわゆる木造以外の住宅であります。そのトータルが鋼材使用分として約六百万トンから鋼材を使っておるわけであります。これは全体の、一般の鋼材が約八千万トンとすれば一割までいかぬとしても、一割からの比重を占めておるわけですね。そういう生活に直接関係しておる住宅の資材がこういう形で上がっていく、先ほど指摘をしたようなことで値上がりをするというようなことであれば、私はこれはきわめて国民生活にとつで重大な影響を及ぼしておると思うのですよ。そういう観点からいけば、塩ビも当然でありますが、建築、住宅用の鋼材、鉄筋の材料に使う鋼材は、買い占め、売惜しみの法律の対象品目に加えるべきじゃないか。現在十三品目ほど大豆をはじめいろいろあるようでありますけれども、この中に当然この品目を加えるべきじゃないか。加えることによってこういった鋼材の異常な値上げを押えていくという効果も出てくるんじゃないか。ということは、先ほど指摘をいたしました流通過程に対する調査も、この法律が発動した形で規制行為が加わってくる。こういう面の行政措置を含めて、私は鋼材の値上げを鎮静化させることが必要ではないかと思うわけですが、それに対する見解をひとつ聞かしてもらいたい。
○小島政府委員 おっしゃいます点は一つの問題点でございます。ただ、小棒の中で現在住宅用に使われます棒鋼というものが約二割強と聞いておるわけでございまして、そういう意味から、私どもも棒鋼というものを生活関連物資の概念に入らないということを言っておるわけではございませんで、可能性としては含めて考えることもできるのではないかということで現在法律的な面を詰めているわけでございます。先ほど私が、現在とられております対策の効果を見定めて、必要があれば次の対策をとるということを考えておると言いました中には、当然そういう問題も含めておるわけでございますけれども、さしあたりは法律的な問題もございますので、現在強力に行なわれております総需要抑制及び通産省の個別の対策というものの効果を見定めておるという段階でございます。
○藤田委員 いま住宅問題との関連から指摘をしたわけですが、これは決して私、小棒だけを指摘しておるわけじゃないのですね。それは最近の住宅を見てもらえばわかるように、小型、中型の形鋼をずいぶん使用しておるわけですから、そういう点で使用トン数がかれこれ六百万トンということになれば、普通鋼材の一割弱の材料が住宅用に使われておるということになれば、これは衣食住の観点からいって、このごろ食うほうや着るほうはあまり問題ないのですよ。これは私らからいえば一般的にはぜいたくし過ぎておるくらいなんで、一番国民が困っておるのは私は住宅だと思う。そういう住宅の生活物資に対しては、大豆も大事だし、着たりする綿花や羊毛、そういうものも大事ですけれども、住宅問題に対して私は単に経済企画庁がその対象にするかしないかという技術的な法律上の問題だけではなくて、住宅問題全体から考えても、これは国の政策として、こういうものをむしろ買い占め、売り惜しみの法律の対象にして、適切な取り締まりなり、規制をして、国民生活の安定に寄与していくということはきわめて大事だと思うのですね。そういう観点から、私は最後に、単に所管がどこだというようなことを越えて、通産大臣の見解をひとつ聞かしてもらいたい。少なくともこの問題はこういう法律の対象にするということを前提にするくらいなかまえで検討すべきではないかと私は思いますが、どうでしょうか。
○中曽根国務大臣 小棒や塩ビについては当省としてもいろいろ検討を加えております。そういう問題と、もう一つは、いま当面緊急対策として行政指導で特別措置をやって、業界に対していろいろ協力を求めてやらしておるところであります。そういうふうに業界も非常な善意を持って協力をしようとしておるところでもありますから、そういう成果を見ながら、その結果によってもし可能であるならば指定するかどうかということもあるわけであります。官庁の力には一定の限度がありまして、やはりいまのような資本主義体制をとっておる限り、業界の善意ある協力を求めてやるほうが実は機能的には成功するという例もございます。ちょうどイソップの北風と太陽の話でマントを脱がすような要素も実はあるわけなんです。そういう点も、これは行政あるいは政治のなかなか微妙なところでもあります。そういう両方の要素も考えながら私は考えておるのでありまして、もしわれわれの考え方から見て不合理な点があったり、あるいは投機が著しく出るというような情勢が出てくれば、これは私たちも関係当局とも話をして決断しなければならぬと思います。いずれにせよ、ともかく一つは法規的に、もう一つは行政的に、最も適切な措置をとろうと思ってやっておる最中であります。
○藤田委員 時間がありませんから終わります。
○羽田野委員長代理 神崎敏雄君。
○神崎委員 関西地区では非常に重要な問題なので、重ねて私はきょうも関西電力の料金値上げ問題に関して質問を続けます。 まず第一に、先日一部の新聞報道で、今月末にも、今月末はきょうなんですね、二二%幅で認可決定の見通しといわれているということが大きく報道されておる。そこで地域住民は非常に脅威を持っておるのですが、査定は今日どの程度進行しておるのか、この点を通産と経企両当局からまずお伺いをいたしたい。
○中曽根国務大臣 関西電力の料金値上げの申請については、六月二十日に申請書を受理した後、七月十九日、二十日の両日、大阪で公聴会を実施いたしました。現在、公聴会における意見等も参考にしながら通産省内部で慎重に検討を行なっておる段階であります。まだ経済企画庁には協議はしておりません。今後経済企画庁と協議するとともに、その結果について最終的には物価対策閣僚協議会等に付議してきめるという形になります。
○神崎委員 経企庁のほうはまだ相談をされてない段階ですか。
○小島政府委員 そのとおりでございます。
○神崎委員 そうすると、一部の新聞は先走りをしたということになるわけですね。 それでは続いて申しますが、関西電力は、多奈川第二火力増設問題で、大阪府に計画を修正して八月の中旬に再提出、すなわち申請をしておりますが、しかしこれに対して大阪府の結論はまだ出てない段階です。したがって、こういう段階で値上げ認可を決定するというようなことはできないはずだと私は思うのですが、大臣、そのことは確約ができますか。
○岸田政府委員 料金の審査に際しましては、その一つの項目として、今後三年間における設備投資の見通しいかんということを検討することになっております。したがいまして、関西電力につきましては、今後需要に応ずるために必要な設備投資の内容を個々に審査をし、これをいわば予測をいたした上で算定をするという方式になっておるわけでございます。いまの御指摘の多奈川の問題もいわばその検討の一つの項目であろうかと思っております。
○神崎委員 先般私はここで多奈川第二発電所の問題についてはまだ審議会も何にも済んでない段階に、こういうようないわゆる資料で申請をしておるということの不当性をついた、そのことが大阪でも問題になって、その上で私は修正をしてきたと思うのですが、その多奈川の火力発電所、第二の一、二、三、四、この四つの発電所のいわゆる修正の中身は、どのように修正をしてあらためて申請をしたのか。その中身を教えてほしい。
○岸田政府委員 私ども承知をいたしておりますところでは、大阪府に提出しました多奈川第二発電所の計画の修正案は、当初六十万キロ四台設置をしようという計画であったものを、当面は六十万キロワット二台を設置をし、残余の二台については引き続き検討するということがおもな骨子であろうかと思っております。
○神崎委員 私が先般問題にしたときはいわゆる多奈川第二の一、二、三、四号、これは全部六十万でしたが、これに対する総合計、いわゆる工事費の総計が八百九十四億円、こういう設備投資があって、そうして昭和四十八年八月——もうきょうで終わりですが、これに全部が一斉に着工して、そうして五十年の八月とそれから十月、五十一年の一月、三月にこれが稼働する、こういうような非常に現実に沿ってない申請内容で、しかも八百九十四億円のそういう設備投資があるから、これからの経営は非常にむずかしくなる、それが値上げの一つの条件である、そのことがここで明らかになったために、いま言うような形で修正された。そういうことになると、この八百九十四億円というような総工費がこれを下回ることになるのですね。そういうふうに理解していいですか。
○岸田政府委員 もし多奈川第二発電所について修正の計画のとおり推移するということでございますれば、この原価算定期間における設備投資額というのは、当初申請額を下回ることになろうかと思います。その間の事情は、私ども査定の際十分組み入れていく必要があろうと思っております。
○神崎委員 そうすると、経営が非常にむずかしくなるということの根拠は、一つは、はずれたということになる、そういうふうに言って差しつかえないと思うのですね。非常にきょうは時間を制約されておりますので、一つ一つについて反論を避けて、問題点に進みますが、次に問題にしたいのは、関西電力は、御承知のように、他の電力会社と比較して非常に料金が安い。これはしきりにパンフレットその他で宣伝をしているのですね。これは当局はどう見ておりますか。
○中曽根国務大臣 関西電力の料金体系は旧制度のままになっており、新制度を採用しておる会社に比し契約電力のきめ方等に多少の差異があり、極端な使用方法の場合には割り高となる例もあります。なお、四十七年度の実績総合単価は、電灯、電力とも東京電力より関西電力のほうが割り安となっております。例を申し上げますと、東京電力が電灯において十一円七十九銭、関西電力は十円六十八銭、電力は東京電力は五円三十六銭、関西電力は四円八十七銭、合計しますと東京電力が六円八十七銭に対して関西電力が六円八銭で、この料金体系上の差異につきましては、料金体系改定を機に検討してみたいと思っております。
○神崎委員 いま大臣は、依然として関西電力のほうが安い、こういうふうな御答弁ですが、私が得た資料によったら、必ずしもそういうようにはならない。 実例を一つだけ申し上げますと、たとえば東京電力の契約種別、高圧電力の甲、関西電力の供給種別、小口電力、そうして受電電圧が六千ボルト、受電設備容量七百六十一・六KVA、その内訳は、動力用トランス三相十五KVAが一台、動力用トランス三相百KVAが四台、動力トランス三相五十KVAが一台、単相五十KVAが二台で、V結線電灯用トランスが七十五KVA一台、そうして力率が一〇〇%、力率割引は基本料金の一五%、月間使用電力量が六万三千七十二キロワットアワー。以上が東京電力と関西電力の共通の条件です。これで契約電力の計算をいたしますと、東京電力は四百十キロワット、関西電力は四百六十五キロワットとなる。この一つの共通基準で計算いたしますと、月間支払い額は東京電力は三十八万二千七百四十六円、関西電力は三十八万九千十三円、したがって六千二百六十七円関西電力が高い、こういうことになるのです。ほかにもありますけれども、時間の関係でこの一例にとどめておきます。 ですから、私が言いたいことの一つは、企業が宣伝しておるほど関西電力の料金は安くないということなんです。しかも十九年間も据え置いてなお高い、こういう実態について当局はどういうふうに考えておられるのか、この中身を納得さしてほしい。
○岸田政府委員 ただいまお示しの計算、私どもも試算いたしまして計算のとおりでございます。ただ、このことの原因は、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように、関西電力の料金決定が昭和二十九年、まだ料金算定基準改定前に設定をされたということが原因でございまして、いわば制度の違いに基づくものかと思っております。具体的にはいまお示しの点は受電設備の容量を契約電力に換算するときの換算率、これが新しい制度では変わってきております。これを反映したものかと思っておるわけでございます。なお、このような制度の問題のほかに、使用の方法等によっても、先ほど申しましたように差異が出てくる。これらのことが原因でございまして、全般的な水準としてはやはり関西電力のほうが低いと思っております。
○神崎委員 いまの答弁は非常に納得できないのですが、計数はそのとおりであるけれども、実際の問題としては昭和二十九年のそれが算定基準になっているからそういうことになるのであって、実際的には安いのだ。これはどういうことなんですか。われわれも電気の問題については、専門に非常に尋ねたり研究しなければわからない。しかし一般常識的に考えて、同じ量の基準でやって結果として使用料金が高いのに、それは二十九年度段階でやった指数だから結果としては安いのですというクイズみたいな答弁じゃ、これはさっぱりわからないので、どういう結果でそういうことになっているのか。二十九年のときの算定なるものが九電力を対象にして出されたものなのか。安い安いといって宣伝をしておりますが、具体的に計算してみて、あなたも認められたようなこのいわゆる指数でいって、数値でいけば、こういう結果になる。そうしたら、結果は東京のほうが安いじゃないか。しかし関西のほうが安いのだ。なぜ安いのだ。二十九年のときの勘定がそういうふうになっておるからだ。これで一般の需要者は納得しますか。
○岸田政府委員 お尋ねの点、多少技術的にわたりますが補足さしていただきます。 先ほど申し上げました換算率の問題でございますが、関西電力は昭和二十九年以来の算定方式を持っておりますのに対しまして、東京電力は料金算定基準が改定されました後の三十六年に認可をされた、この問の事情の違いでございます。東京電力におきましては、設備容量を契約電力に換算いたしますときに非常に段階をこまかく分けて規定をいたしまして、設備の使用状況等を十分新しい情勢に対応するような換算率を設けたわけでございますが、関西電力の場合はまだ非常に大ざっぱな換算率を持っており、これが計算をいたしますと先ほどのような差になったかと思っておるわけでございます。ただ、先ほど全体として関西電力のほうが安いというふうに申し上げましたのは、電灯にしても電力にしても、各種の需要形態を総合いたしまして、いわば加重平均の結果としてこうなるわけでございまして、お示しのように、特殊の事例だけをもって全般を推しはかるわけにまいりかねるのではないかと思っておるわけでございます。
○神崎委員 どうも時間が不足してわからないのですね、ぼくは頭が悪いのか。あなたの言うていることは、たとえばここに水を一ぱい入れますよ。この水の原料は東京も大阪も一緒だ。この一ぱいの水が大阪では百円だ、東京は百十円だ。ところがおまえの入れ方がまずかったから、百十円の東京よりも百円の関西のほうが高くつくのだ、こういうことですか。
○岸田政府委員 関西電力にしても東京電力にしても需要家の数は非常に多うございます。それぞれに所定の算定方法によって積み上げました結果を集計した結果が、先ほど申し上げましたような数字になっておるわけでございます。したがいまして、一部に関西のほうが関東よりも高い例がございましても、その分は実質的には他の需要家によって埋められている。その総合した結果が先ほどのような数字になったというふうに御理解をいただきたいと思います。
○神崎委員 理解ができないから聞いているのですよ。いまの水の話で、どうですか。間違いですか、そういう考え方は。原料は関西のほうが高いのですか。原料が高いから使用料が高くなるのですか。東京のほうが原料が安いから使用料が安いのか。あるいは逆に、関西は原料が安いから使用料が安いのですか。関西のほうが安いというのは一体どういうことなんですか。安いことを十九年も続けていたのですか。そうすると、行政の指導をしなければならぬ通産省は、東京と関西とのその差額をずっと十九年間もそのまま放置していたのですか。どういうことなんですか。
○岸田政府委員 先ほどの御設例で申しますと、同じ水の料金が百円と百十円だ。ただ、同じ水の中に濃い部分と薄い部分がございまして、それぞれ対比すれば、部分部分によってはお示しのような問題が起こるかもしれませんが、全体としては百円と百十円になったというふうに御理解いただきたいと思います。 なお、もう少しこまかい種別ごとに総合単価を比較して御説明を申し上げますと、定額電灯につきましては、東京が七円五十六銭であるのに対して、関西が六円九十銭、それから従量電灯につきましては、東京が十一円九十一銭であるのに対して関西が十一円二銭、大口電灯につきましては、十一円九十一銭に対して九円九十七銭、電灯の中でおもな項目は以上のような数字になっております。 それから電力につきましても、たとえば小口電力をとってみますと、東京が七円十銭に対して関西が六円五十銭、大口電力につきましては、東京が四円十五銭に対して三円七十五銭、以上のような数字になっておるわけでございます。
○神崎委員 私はいま実例の一つをあげたのですね。これが大体中小企業の一つの例として、それからいわゆるトランスは三相の場合あるいは単相の場合、こういう形で、力率が両方で一〇〇%なんだ。しかも力率割引は基本料金の一五%だ。そして同じ月間使用電力量が六万三千七十二キロワットアワーなんだ、同じことなんだ。これが関西と東京と同じことなんですね、一〇〇%で。ところが、結果としては東京電力は四百十キロワット、関西電力は四百六十キロワットになる。したがって月間の支払い額は、東京電力は三十八万二千七百四十六円である、同じ一〇〇で。そして関西電力は三十八万九千十三円で、したがって六千二百六十七円、関西電力のほうが高いのだ。それに、なぜ安いのだ。濃い電気と薄い電気があるよってに高いと言われるが、濃い電気とはどんな電気で、薄い電気とはどんな電気か。結果としては一〇〇%で、あなたも認めているように指数は合っているのでしょう。同じ一〇〇なんでしょう。九八と一〇〇なのか。濃いというのは九八で、薄いのが一〇〇なのか、薄いのが九八で濃いのが一〇〇なのか知りませんが、同じ一〇〇なんだ。結果としては、こういうふうに六千二百六十七円も関西のほうが高い。そして十九年それを続けてきた。そしてやってきた中で計上がうまくいかぬ、赤字になる。そして、架空といったら言い過ぎかもしれませんが、まだ何も認証もされていなければ、審議会も通っていない、その発電所建設費用なるものをちゃんとその中に入れて、その他配当も、いわゆる内部留保金もたくさん入れて、そうしてやり方がうまくいかないからこれを上げてくれ、しかも関西は当然東京よりも安いのだから——どのくらい安いかと思ったら、逆に高い。十九年間このまま来たのだからずいぶん東京よりよけいもうけ過ぎているわけですね。それでもなおかっこれはぐあいが悪いというふうに認めておるのですか。
○岸田政府委員 先ほどの設例は、いわば換算率の問題が大きな原因であるというふうに申し上げました。かりに両者を同一の換算率で規定をいたしますと、これは東京電力のほうが当然高くなる、こういう関係でございます。
○神崎委員 先ほど大臣も言われたが、昭和二十九年から算出した指数であるからこういうことが起こるということは、現行制度というものについて欠陥があるのですね。まあ私も。あらゆる計数を検討したわけじゃございませんけれども、たとえば、原価が安いのに同じ量の電力を使って料金が高い、要するに、現行の料金体系に非常に問題がある、こういうことにいまの説明でもなるのですね。そうすると、現行の制度に欠陥があるということを認めますか。
○岸田政府委員 先ほども申し上げましたように、関西電力の料金は非常にラフな換算率を適用しておりますのに対して、東京電力のほうがこまかい換算率になっておる。その非常に限られた計数をたまたま御引用になって計算をされた結果でございます。この辺は逐次需要の動向をにらみ合わせながら換算率自体も改善をはかっていくという体制で考えているわけでございます。
○神崎委員 そうすると、現行の制度に問題があるということを認めますか。
○岸田政府委員 現行制度と申しますより供給規程の内容を審査いたしますときに、絶えず新しい情勢を織り込んで改善をはかっていくという考え方のもとに進めてまいりたいと思っております。
○神崎委員 東京電力は新しい制度、関西電力は古い制度、だから関西電力も新しい制度にすれば解決するのだ、こういう問題ではないでしょう。いまの説明を聞いてみると、中身はそういう単純なものではない。原価と使用量だけで料金はきまらない、使い方によって違ってくる、ここにいわゆる電気料金の特色がある、こういうわけですね。しかし、一般国民の側から見たら、先ほどから言うように、それではすんなりと納得ができない。 現行料金制度は大口を使っている大企業が非常に有利になって、まさに不合理な料金体系といいますか、電力料金が上がることによって生活に非常に全般的に大きな影響がある。そういうことから、しろうとはしろうとなりに研究をする。われわれもそういう質問にあうたびに、しろうとながら研究をしてそれに答える。ところが、一般的には宣伝は東京より関西は安いということになっている。だから国民の中でも疑惑が出たり不満が出たり納得ができない、こういうことになるのですね。大臣も先日の答弁で、検討の時期に来ているという趣旨のことを言われている。しかし、現在はいまの電気事業法でやらなければならない、こういうようなことを言われているのですが、こういうところにメスを入れて、そうして料金というものの申請を考えなければならない。このことが先決であって、そういうように関西と東京とを対比してみても、いろいろ問題があり、欠陥もあり、歴史も違う、中身、やり方も違う。だから、そこではいわゆる公正でないような場合も起こり得る。しかし、いまそのことは時間がないからさわることにならないのだ、だからとりあえずこれでやっていく、こういうような形でもしやられておるならば、これはやっぱり行政上責任をとった態度ではないと私は思う。また私の本意でもない。だから、したがって、そういう問題について、まずその点を行政監督庁である通産省が国民の前に責任をとって、国民がはっきりと納得するような形にして出直すべきだ、私はこう思うのですが、どうですか。
○中曽根国務大臣 不合理なものは手直しするほうがいいと思います。ただ、いまはただいまの法律に基づきましていろいろ審査しておるので、法律を変えるというわけにはまいりません。法律の範囲内においてわれわれは審査しておる、そういうことになると思います。
○神崎委員 それは紋切り型の当然の答弁ですが、たとえば二二%というようなことで、もう大阪の新聞には大きな字で載っているのです。だからわあっとなっておる。ここは東京ですから、あまりそういうことがびんぴんとはね上がってきませんが、関西、特に大阪なんかに行ったら、続いてガスですから、たいへんな問題になっておるのです。だから非常に敏感にこれは反応されておるのです。消費者団体とかいろいろな団体が関電に行っていろいろ教えてもらったり、あるいは陳情したり抗議をしたりしていますよ。 私も、先般公害の問題で関西電力の本社に行って、副社長から各常務、専務と話し合いをしましたけれども、そのときも、こんなところで言うのはどうか知らないが、副社長は、多奈川のあれをつかんだのは何とかかんとか言っておりましたけれども、そういうような形でやられているのです。だから、やっぱり結果を生むには原因があるから結果が出るのだ。その原因をそのままにして結果だけを発表するということは間違いだ。法律を変えるということについては時間的な余裕がないでしょうが、しかしそういうことをお認めになっておるのだったら、私は、この際少なくともそれができるまで待たすとか、あるいは九つの電力会社をもっとよく調査された上で、最も国民が納得できるような数値に落ちつける、そうして説得力を持つような判断をしてもらいたい、こういうように思うのですが、大臣どうですか。
○中曽根国務大臣 公共料金はできるだけ抑制したいというのがわれわれ政府の方針でありまして、そういう方針をもっていま審査しておるところでございます。いろいろ法律あるいは審査の規定、審査の内容につきましても基準がございます。そういう点についてコンピューター等駆使してやっておるところでございまして、その慎重な審査の結果を待ってみたいと思っております。
○神崎委員 もう一回繰り返しますけれども、国民生活優先、そうして民主的な道理のある料金体系の確立、これはやはり現行料金は据え置くのが筋じゃないか。いまの料金制度はよくないのだ。検討しなければならぬ。そういうよくないいわゆる料金体系とか制度、これはだれでも認めておるし、いまも大臣は、法律的な手続の時間もある、こういうように言われたのです。 〔羽田野委員長代理退席、左藤委員長代理着席〕 それだから、私たちは先ほどからいわゆる不公正、不合理だ、こういうふうに言っているのです。だからどうしても、たとえばこの際それを何とか抑制しながらでもやるというが、そういうような観点に立ってやるべきだ。ある面ではそういうことをいっていると、いわゆる安定供給ができないんだ、これが企業の論法なんですね。電力は公益事業であり、重要なエネルギーです。それをいまも大臣が言われるように私企業に完全にゆだねている点、さらには大企業本位の高度成長政策、これと結びついて今日まできているわけです。ここに根本的な問題がある。電力需要の大部分は大企業です。したがって、そこは適切にカットされなければ国民の生活に重大な支障を起こすことになる。したがって、やはり何べんも繰り返しますが、国民福祉、これを政策としているとおっしゃるなら、その根幹にメスを入れた上で、そして行政指導の立場を国民の前に明確にする。それを置いておいて結論だけ先に出してしまう、結果を先に出してしまって、原因はあとで手直しをするというようなことは納得ができない。そのことはやはり大企業、いわゆる電力会社の側に立った立場を貫いておる、こういうふうに思うのですが、意見がありますか。
○中曽根国務大臣 政府といたしましては、国民生活も考え、国民経済運営も考え、電力会社が公益事業としての使命を持っているということも考え、また電力会社が経理を運営していくという点も考え、そういうすべての点を勘案しながら適正な料金体系を確保するようにいま一生懸命努力しておるところでございます。 具体的な審査の問題につきましては、先ほど申し上げましたように厳正な審査をやっておる最中でございまして、その審査の結果を見て判定してみたいと思っております。
○神崎委員 先ほどの一番初めの多奈川火力発電所の問題にもう一回返りますが、そもそもそこで火力発電所をつくるということについては地域住民の反対もあり、意見もあり、審議会も、それが事を運んでおらない途中で、それは流産的な形で暗礁に乗り上げた、そしてまたあらためてやったところがまただめであった、たまたまそれがことしの八月に着工する、そして五十年には完成する、ところがそのことが事実と相反する、言うなれば架空の申請をしているのですね。えせ申請をやっているのです。それを基礎にして、そのことが国民の前に明らかになったら、修正申請のやり直しをする、そうしたら設備資金は大幅に減る、そうすると、経営がこういう設備投資をやるために赤字になってうまくいかないから値上げをせよという根拠はつぶれる、そうすると、修正申請をしたためにいわゆる設備資金なるものが減った、そういうものを基礎にして、たとえば一部新聞が報道するように二二%の値上げだというなら、そういうものが減った場合はその二二%なるものは一八%になるのか一五%になるのか、あるいは一部新聞がいうように、二二%というものは、当初出した修正以前の値上げ申請なるものを基礎にしてできるだけ国民生活に脅威を与えないように抑制するという形から出た二二%なのか、二二%というものは全く架空なパーセンテージの指数であるのか、これはどうですか。
○中曽根国務大臣 私はその新聞を読んでおりませんから、どういう根拠でそういう数字が出たかよく知りません。二二%という数字でいまやっておるのかやってないのか、まだそういう結果の報告も私は聞いておりません。おそらく当てずっぽうの数字じゃないかと私は思います。私自体がまだ聞いていないわけでありますから……。いまあらゆるデータを駆使しながら適正な料金及びその率をきめるようにいろいろ作業中である、そういうことを申し上げる次第であります。
○神崎委員 いやしくも中曽根大臣、経済の権威者で、しかも自分が行政監督されている——そこらのチラシをぼくは言っているのじゃないのです。大阪毎日新聞の二十二日、一面左側。取り寄せてお読み願いたいし、あるいはどうせこちらにもあるでしょう。しかし、その新聞がそういうふうに発表したから、住民は大問題にしているわけです。お読みになってないものをとやかく言いませんから、私は読んでもらってあらためて検討してもらいたいと思うのです。 そうすると、いま鋭意査定に入っておるとおっしゃるが、いつごろ何%くらいでおさめようというようになっているのか、まだそこまで作業は全然見込みがないのか、経企庁のほうに回すのは大体いつごろで何%かということは聞かしてもらえませんか。
○中曽根国務大臣 いま検討中でございますから、いつどういうことかというようなことまで申し上げるわけにまいらない次第であります。
○神崎委員 そういう御答弁だと思っておりましたが、先ほどの質問にも、一週間という問題はきょうから一週間だ、こういう御答弁が藤田さんに対してありましたね。いまどの程度進んでどのくらいやっているかということと、見通しはどのくらいかということもわかりませんか。それはこの場では全然漏らせないのですか。
○中曽根国務大臣 作業中の仕事ですから、中間的な見通しは申しかねる次第でございます。
○神崎委員 そういう姿勢で一貫してやられるのだったら、この質問は保留します。
○左藤委員長代理 岡本富夫君。
○岡本委員 大臣が一時に退席ということですから非常に時間が限られておりますので、ひとつ簡単明瞭に御答弁願いたい。 去る五月二十二日、熊本大学医学部の武内教授によるところの有明海域における第三水俣病患者が発見されまして、そしてそれが発表されてから魚の売れ行きが非常に低下した。加えて厚生省から水銀、PCBの汚染魚の基準が発表された。それが国民の一種の誤解を招いたのか、また発表のしかたが悪かったのか、その後、国民の不安にこたえてまた厚生省が訂正の安全基準を発表した。それから一時間後にまたこの安全基準を取り消したというような不手ぎわがあって、国民に一そうの不安を与えた。したがって、全国的に魚介類の販売業者またその関連事業者が大打撃を受けた。こういうことは御承知のとおりであります。私たちはさっそく業界の実情を調査して、そして総理に申し入れをしたわけです。その後政府のほうも救済について閣議決定をなされたが、水銀、PCB汚染の関連中小企業緊急金融措置ですか、この要綱を発表されたのでありますが、これについてまず長官のほうから簡単明瞭に御説明を願いたい。
○外山政府委員 水銀またはPCBの汚染によりまする被害中小企業者に対し、その経営の維持、安定に緊急に必要な運転資金の融資を行なうということがまずその中心部分でございます。 貸付け対象者は、水銀またはPCBの汚染により漁獲に著しい支障を来たしている水域に近接する地域において事業を行ない、かつ、当該水域から漁獲された魚介類を取り扱うことを主たる業としていた中小企業者のうち、売り上げが著しく減少した者とするということであります。 第二点はその貸し付け条件でございますが、限度は原則として二百万円以内、それから貸し付け金利は通利とする。ただし、五十万円までについては通利と三%との金利差につき地方公共団体が利子補給した場合に、国はその六五%を補助する。それから償還期限五年以内、うち据え置き一年以内。融資機関は、国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫とする。 なお、あわせまして、本制度の融資対象者であって、現在前述の三機関から借り入れ残高を有する者についての返済猶予措置、これは一年以内でございます。 これが大体の要旨でございます。
○岡本委員 そうしますと、五十万円までは三分の利子を払わなければならぬ、こういうことですね。もう一ぺん確かめておきます。
○外山政府委員 そのとおりでございます。
○岡本委員 通産大臣は七月六日の当委員会におきまして、二百万円の融資制度をつくりまして、そのうち五十万は三分の利子で一年据え置きであったと思いますが、その三分の利子につきましては関係経済団体に負担してもらうよう話しております、こういうふうにおっしゃっております。したがって、私は五十万円までは無利子だ、こういうふうに理解しておったのですが、これは大臣どういうことですか。
○中曽根国務大臣 先般決定しました水銀、PCB汚染関連中小企業者等に対する緊急融資の相当部分については経団連が負担することで了解しており——経団連というよりもむしろ関係経済団体が負担する、そういうことで了解しており、目下その具体的方策について検討を進めているところであります。
○岡本委員 そうしますと、この三%の利子は関係経済団体が持つ、こういうように了解している、こういうことですね。——ところが、先ほど長官から、五十万までの三%は、これは借りた業者が持つのだ、こういうことでありますから、この点についてどうも私は矛盾していると思うのですが、この点についていかがですか。
○小山政府委員 お答え申し上げます。 現在考えております措置要綱によりますと、中小企業金融公庫、国民金融公庫それから商工中金は、通常の利率で被害を受けました方に融資をするわけでございます。 それで、あと別途市町村なり都道府県が融資を受けた被害者に通利と三%との差額を補償をいたしました場合に、その金額の六五%を国が負担する、こういう形になるわけでございますので、その三%についてさらにどうするかということは、これは金融機関には通常の利子で払いますので、別途の仕組みを今後検討する、こういうことになるだろうと思います。
○岡本委員 そうしますと、その三%についてはまだどうするか詳細がきまってない。しかし、大臣のほうではその三%は関連の経済団体のほうで持つ、こういうことになっておるということになりますと、その点がまだはっきりしてない。ところがこの要綱を見ますと、融資の受付はおおむね四十八年九月末までとし、融資期間は四十八年十月三十日までとする。ですから九月一ぱいで申し込んでしまわなければいけないのですよ。それもはっきりきまってないというようなことでは、私は非常に——じゃ、その三%はちゃんと持っていただけるのか、あるいはまた払わなければならないのか、こういうところがはっきりしてないように思うのですが、この点いかがですか。この期間の点と両方について……。
○外山政府委員 現行の措置では、御指摘のように、貸し付け申し込み期日はおおむね九月三十日までということになっております。今後の実施状況等も見なければいけませんが、必要があればさらにこれを延期することも検討してまいりたいと思っております。 それから、先ほどの経団連の負担する問題でございますが、これは実は大臣もお答えございましたように、負担をするということは原則的に了解されておるわけでございます。しかし、先ほど計画部長が御説明しましたように、その手続のほうがまだ具体的にきまってない。したがって、あとから負担するような手続がきまると思いますけれども、とりあえずはとにかく三分の金を金融機関に払うというかっこうの融資になる、こういうことでございます。
○岡本委員 そうしますと、大臣、結局三%は払ってもあとで返してもらえる、経団連が負担するから、借りた業者はあとで三%は返ってくるんだ、ということは無利子なんだ、こういうように了解してよろしいですか。
○中曽根国務大臣 けっこうです。まあ経団連という名前が正確であるかどうか、ともかく経済団体、そういうことであります。
○岡本委員 じゃその点は了解をいたしました。 次に、融資限度の例外規定のようなものが要綱細則の中に出ておるわけですが、「生鮮魚介卸売業及び水産食料品製造業に限り、特に必要と認められる場合には、企業当り生鮮魚介卸売業については五百万円、水産食料品製造業のうち従業員二十人未満のものについては三百万円、二十人以上のものについては五百万円を限度とする融資を認めるものとする。」この「特に必要と認められる場合」というのはどういうことなんですか。
○小山政府委員 お答え申し上げます。 通常の場合でございますと原則として二百万ということでございまして、との趣旨はなるべく零細な企業の方に手厚く、こういう趣旨でございますが、それぞれ規模も違いますので、特にその被害が非常に大きくて、企業規模ももう少し大きくて、その被害を回復するためにいろいろ運転資金にもう少し金額が必要だということが判断された場合には、ただいま御指摘になりましたようにある程度金額を引き上げるという趣旨でございます。
○岡本委員 次に、「ただし、この場合には、各機関の一般貸付の限度の残枠がない部分に限る。」要するに、一般貸し付けの限度のワクというのは金融機関のほうですか、それとも国民金融公庫にもそのワクがないという場合に限るのか、借りるほうのワクがないときにこれだけの融資をしてもらえるのか、この点ひとつはっきりしてもらいたい。
○小山政府委員 三機関から融資を受ける方のワクがない場合に限る、こういう意味でございます。具体的に申しますと、たとえば国民金融公庫からの一人当たりの貸し付け限度額は八百万でございますが、そのワクのゆとりがない場合にこの二百万をこえて借りることができる、こういう意味でございます。
○岡本委員 次に、利子補給につきまして、市町村が利子補給する場合は、こういうようにありますが、市町村によって利子補給をしないところもできてくる。それは市町村において、そこの財政状態というものできめるだろうと思うのですが、そうしますと、非常に被害者のほうの中小企業、零細企業のほうにえこひいきといいますか差別が出てくる、こういうことでありますから、やはりこれは利子補給を全部の市町村がするんだ、こういうようにしたほうが私はよいと思うのですが、その点について考え方はいかがですか。
○小山政府委員 私どもの気持ちといたしましては、当然市町村でもそれぞれその利子補給をしていただけるものと期待をしているわけでございますが、こういう一片の要綱で市町村に利子補給すべしと義務づけるわけにはまいりませんので、市町村が利子補給をしていただき、県がそれについてさらに補助をされたならば国が補助をするという形で、間接的に市町村長が利子補給をしていただくように促進をする、こういう考え方でございます。
○岡本委員 そうしますと、市町村の自主性ということになりますが、やはり利子補給は各市町村に全部ひとつやってもらいたいというようなことを、通産省として特に中小企業、零細企業を守るためにそういった勧告と申しますか要求というものを出すべきじゃないか、そしてその利子補給のされた分に対しては、何か自治省あたりからこれを返済していく、特別交付税にするとか、一つはこういうような考え方もあるわけですが、この点について大臣はどうお考えですか。
○中曽根国務大臣 国としてそういう特別の措置をとったわけでございますが、こいねがわくは、市町村あるいは府県におきましてそういう国策に協力していただいて、相ともにそれらの人々に手を差し伸べるということを実行したいと思うわけです。しかし、いままでのいろいろなそういう例を見ますと、やらない市町村はないといういままでの経験側からいたしまして、御協力願えるだろうと思うのであります。国がそこまでやるというときに、地元の市町村におきましてはむしろ国よりも先がけてやっているようなところ、国よりも先がけてやっておる県もすでにございまして、おそらく協力していただけるだろうし、そういう通達を出すことはやぼな通達になりやしないかと思うくらいに、地元の人たちは御心配になっていただいていると思うのでございます。
○岡本委員 なかなかそうはいかぬ場合もあるかもわかりませんよ。 そこで最後に、あと五分ですから、この利子補給をした財源、先ほどぼくは自治省の交付税でと言いましたけれども、大臣はこういうことを言っていますよ。「元来公害問題はPPPの原則によりまして汚染者負担という原則で、いずれそれらは企業に、原因者に求償するということになると思います。」こういうようにあなたはおっしゃっていますから、利子補給をしたところの市町村に対して、自治省から、まあ国が立てかえることになるわけですが、その六五%に対しても、あなたのほうでは企業に求償するという考えを持っていらっしゃるのか、この点をひとつ最後にお聞きしておきたい。
○中曽根国務大臣 PPPの原則というものは普遍的原則で、われわれはこれを実行しなければならぬと思います。こういういろいろな措置をしたあとには、そういうあと始末の問題がPPPの原則に基づいて企業との間にある、そう考えております。
○岡本委員 そういうようにお考えになっておりますから、そうしますと、この利子補給も、そういった利子補給をした、たとえば市町村にすれば、これはその市町村の市民あるいは町民の財産です。ですから、あと求償をこの企業にすれば、それだけの分はちゃんとその市町村に戻ってくる、こういうように解釈をしてよろしゅうございますか。
○中曽根国務大臣 これは自治省とも相談しまして、あと始末の問題については個別的にあるいは総合的に、どういうふうにするかよく協議してみたいと思います。個々的に会社に市町村がおやりになるというやり方が適当であるかどうか、市町村に迷惑な部分もなきにしもあらずではないかと思いまして、あと始末の問題については環境庁あるいは自治省その他関係団体とよく相談してみたいと思います。
○岡本委員 では時間が参りましたから終わりますが、私、特に要求しておきたいことは、一カ月くらいの期間で各業者がまとまるということはなかなかむずかしい。たとえば魚屋さんの組合なら魚屋さんの組合、あるいはおすし屋さんならおすし屋さんの組合、こういったところは専業者というものがいません。組合長さんでもやはり自分で商売しているわけですから、なかなか集まってこないというのが現状であります。したがって、この期間につきましては、先ほど長官からお答えがありましたけれども、少し延ばしていく面もひとつお考えをいただきたい。この点をひとつ、ただことしの年末で切ってしまうとか、そういうことでなくて、いま零細企業のほうでは高い金利の金を借りては、そうして何とか危機を乗り切ったとか、あるいはいろいろな人たちの現状を考えますときに、少しあたたかい目で、またあたたかい行政で救っていかなければならない、救済していかなければならない、こういうように考えるわけですから、その点を特に申し上げて、きょうの質問を終わります。
○左藤委員長代理 次回は、来たる九月七日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十九分散会