商工委員会 第29号
- 発言数
- 169 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/06/13
会議録
○浦野委員長 これより会議を開きます。 この際、通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中曽根通商産業大臣。
○中曽根国務大臣 先般、参議院におきます私の不用意な発言によりまして国会審議に停滞を来たしまして、御迷惑をおかけいたしました。この際、つつしんで遺憾の意を表します。 ————◇—————
○浦野委員長 内閣提出、中小小売商業振興法案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹村幸雄君。
○竹村委員 流通資本の自由化で、資本力、販売技術に強い外資系小売業が進出してまいりましたら中小小売業に重大な影響を及ぼすのは当然であるし、また、中小小売商業は、百貨店や大型スーパーの進出で重大な打撃を受けているところも少なくないのであります。当然強力な中小小売商の振興をはからなければなりませんけれども、問題はその振興の方針と内容であります。 本法案の第三条の中小小売商業者に対する振興指針は、経営の近代化、経営管理の合理化など、近代化、合理化という表現で指針が立てられることになっているけれども、近代化、合理化の内容をお伺いいたしたいと思います。これまでの中小企業政策と同じように、近代化、合理化というのは単に規模の拡大を考えているのではないか。大臣にお答え願いたいと思います。
○中曽根国務大臣 御指摘のような点は確かにあると思います。中小企業の本質とするところは、その地縁性あるいはお客さまに対する便宜性あるいは商品の専門性というようなところがそのセールスポイントであろうと思います。いたずらに事業規模を拡大するとか、あるいは協業形態をつくるということのみが近代化というものではないように思います。この点につきましては、中小企業基本法の精神にのっとりまして、金融措置あるいは商工会議所や商工会あるいは協同組合等を通ずるいろいろな誘導経営改善措置等々兼ねまして、一つ一つ個別的に具体的に親切な指導をしていくことが大事であるだろうと思います。 本法におきましても、第五条において、単に事業拡大を目的とした近代化のみならず、金融措置等については一般の中小企業にもそれを及ぼすように法文上もなっておる次第でございます。御趣旨を体して、大いに個別的企業の振興あるいは経営改善等のために今後も努力いたしたいと思います。
○竹村委員 中小小売商業振興法という限り、百九十万小売業者がその対象になるべきだと思うわけでありますけれども、本法案では、一部の人々のみその対象になるだけでありまして、特に力を持っておる中小小売業者だけがその対象になっておるように思われるのであります。今日の中小企業の実態を考えるときに、規模の拡大ではなしに、中小企業者、特に零細企業者個々の経営基盤の強化をはかることが最も重要であろうというふうに考えるわけであります。そのためには、非常にきめのこまかい中小小売政策というものが必要であろうというふうに思います。 そこで、まず百九十万の小売業者が対象になる振興策の一つとして、中小企業、特に零細企業を振興する、基盤を強化する立場から、個人事業税は撤廃すべきであるというふうに考えるわけでありますけれども、その辺の通産省の考え方についてお聞かせを願いたいと思います。
○中曽根国務大臣 事業税は、控除の限度が八十万円に今回引き上げられましてだいぶ軽くなりましたが、税務当局の説明によりますと、所得税と事業税は性格が異なって、事業税は応益課税である、つまり地域で営業して地域のいろいろな便宜を得、利益も得ておる、そういう応分負担として事業税を賦課しておるという性格の由でございます。したがいまして、今度実行いたしました事業主報酬制度等も事業税に実施したらどうかという議論がことしもずいぶん税制調査会等でございまして、この問題は今後引き続いて検討していくべき問題であると思いますが、御指摘の要素は確かにあると私も思います。特に零細企業者等につきましていろいろ格段のきめのこまかい措置を必要としていると思いますが、今回の八十万円の控除限度引き上げによりまして、大体の零細企業者は事業税を払わないで済むという方向にいまようやく来つつあるということでございます。しかし、われわれは今後も零細企業者のために税あるいは金融あるいは経営改善指導、そういう面において積極的努力をしていきたいと思います。
○竹村委員 事業税については、後ほど時間があれば若干質疑を行ないたいわけでありますけれども、一点だけ伺います。 個人事業税を応益的な考え方で微収をしておるということでありますけれども、こうした考え方は、ちょうどヤシの親方が、夜店を出しておる個個の業者に、商売をさせてやっておるのだから、当然その上がりの一部からショバ代を払えと言うのとあまり変わらないと思うのでありまして、こうした考え方を大きく転換をさせて、真に小売業者の利益、特に零細小売業者の経営基盤の強化をはかるべきであろうというふうに考えるわけであります。 次に、連鎖化事業計画を本法案では高度化事業計画と呼んで評価し、その育成をはかろうとしております。この連鎖化事業計画にはフランチャイズチェーンも入るのか入らないのか。まずこの点についてお答えを願います。
○莊政府委員 連鎖化事業計画にはフランチャイズチェーンとボランタリーチェーンと両方を含めております。
○竹村委員 フランチャイズ・チェーン・システムは本部事業者と加盟店との連鎖化で、本部が加盟店に数百種の商品を提供し、加盟店はそれを販売するだけのものですから、本部事業者を大資本が握ると完全に流通支配になるわけでございます。また、本部が商品を選び、供給するため、加盟店である小売業は自分の売りたい商品を売れなくなる、また消費者も商品の選択ができなくなる。こうしたフランチャイズチェーンを育成することが真の中小小売商業の経営の近代化あるいは中小小売商業の振興策になるのかどうか疑問に思うわけであります。 また、公正取引委員会に対して質問したいわけでありますけれども、フランチャイズ・チェーン・システムは流通支配につながると考えるがどうか、こうした事業が拡大した場合、テリトリー問題、拘束条件付取引問題、不当表示の問題があるが、独禁法の立場からどのように規制すべきだと考えておられるのか、まず公正取引委員会のほうからお答え願いたいと思います。
○吉田(文)政府委員 お答え申し上げます。 フランチャイズシステムというのは新しい流通の一つの形態でございまして、流通業への新規参入が容易になるというような特色を持っておりまして、その発展は競争政策上好ましい面もあるというふうに考えます。しかし同時に、フランチャイズシステムにつきましては、その運用いかんによりましては、独禁法上、加盟店の募集方法、つまり広告における不当表示あるいはフランチャイズ契約における不公正な取引方法に該当する条項等が介在するおそれがあると考えられますので、いま私どもの事務局におきまして実態の調査を進めている段階でございますが、まだその調査結果はまとまっておりません。具体的にどういう場合に独禁法上の不公正な取引方法として違反になるかということは、これはケース・バイ・ケースで検討しなければならないと考えておりますが、今後調査の結果を待ちまして、できるだけ独禁法上の問題点を解明してまいりたいというふうに考えております。
○莊政府委員 フランチャイズチェーンでございますが、新しい流通システム化の一つの試みであるというふうに了解をいたしております。ただ、フランチャイズの場合には、本部事業者と申しますものがどうしても主導権を持った形で運営が行なわれるということでございますので、フランチャイズ契約の内容いかん、運営のあり方いかんによりまして、御指摘のございましたような、いわゆるフランチャイズに伴うデメリットというものは当然考えられるわけでございます。したがいまして、本法におきましても、長所を伸ばし短所は規制をするという考え方から必要な法的な措置も考えておるわけでございます。その点が是正され、適正な運営が行なわれる場合におきましては、零細な末端の小売商も、このフランチャイズに入ることによりまして、本部事業者の開発したすぐれた商品とかあるいは販売のノーハウあるいは商標というものを利用することによって、それぞれの小売活動を発展させることができる、消費者もまた利益を受けることができるというフランチャイズのほんとうのメリットが得られる、かように考えておるわけでございまして、その方向に向かうように法的な規制及び指導の両立てで万全を期したいと思っております。
○竹村委員 私は、フランチャイズ・チェーン・システムが中小小売業者の振興になるというふうには考えられないわけであります。昭和四十七年十一月の産業構造審議会流通部会の第十回中間答申という本の七七ページのまん中辺に、「フランチャイザーにとっては、少ない人材と資金でチェーン・メリットを活用でき、事業の急速な拡大が可能であり、」こういうふうに提起をいたしておりますし、さらに次のページでは、「大型小売商の中には、従来の大規模店舗経営と並行的に、コンビニエンス・ストアのような小規模店舗経営を行なう動きも出始めているが、地価や人件費がますます高騰するわが国の現状からすれば、」「フランチャイズ・システムによるチェーン展開を図ることもきわめて有利である」というように答申に出ておるわけであります。そして先ほども答弁にありましたように、どうしてもフランチャイザーの権限が強くなる、こういう実態から見まして、こうしたフランチャイズ・チェーン・システムを強力に助成をしていく、強力に育成をしていくという考え方は、大企業による流通支配を一そう助長さすために役に立っても、真に中小小売業者の振興には役に立たないというふうに考えるものでありますけれども、再度御答弁を願いたいと思います。
○莊政府委員 フランチャイズ・チェーン・システムの健全な発達をはかるための基本姿勢につきましては、先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。今回の小売商業振興法で、このフランチャイズチェーンを助成の対象として取り上げております場合には、やはり振興指針というものをつくることに第三条でいたしております。その中で望ましいフランチャイズチェーンのあり方というものをはっきり示しまして、それに適合した方向でのチェーンというものであるかどうかを認定をする、認定した場合に、金融上の助成措置と申しますものは、フランチャイジーでありますところの末端の小売商が必要といたしますところの設備資金等について、政府関係機関からの融資を用意いたしております。こういうことによりまして加入していく零細末端企業の法的な地位の安定をはかると同時に、所要資金のめんどうを見る、こういう考えでございます。 この答申にございますように、運営よろしきを得ました場合に、フランチャイズシステムというものは末端の小売振興及び消費者利益への貢献という本来の効果を出すことができる、そうでない場合には、これはまた弊害が伴うという点は十分認識いたしまして、指導に万全を期したいと考えております。
○竹村委員 フランチャイズシステムというこの本の序文のまん中辺にも、フランチャイズシステムはアメリカで発達をしておるシステムでありますけれども、アメリカ合衆国では、フランチャイズの弊害が出てきたために、連邦と州の両方のレベルにおいて、特別の立法においてフランチャイズ事業の規制を強化する動きがある、こういうふうに述べておるわけでありまして、一方では、もうすでにその弊害が出てきて規制をしなければならないというふうになっておる制度に対して、なぜ助成をするのか。ただいまの答弁によりますと、高度化資金をフランチャイジーに貸し付けると言いますけれども、これは回り回ったらフランチャイザーの事業を助けていくということにほかならないわけでありまして、こうしたことが行なわれるとするならば、一般の小売商業に対してこうした優遇措置、いわゆる八割無利子の措置等を先に講ずべきではないかというふうに考えるわけでありますけれども、再度御答弁を願いたいと思います。
○莊政府委員 わが国におきましても、フランチャイズが百ばかりシステムとしてできつつあるようでございますが、その中で飲食店関係等が相当多いわけでございまして、現実に先生方ごらんいただきますように、相当零細な規模で、従来全く独立で事業をやっておったというところがこういうチェーンに入りまして、店の外観等も統一いたしまして、すぐれた商品を同じ価格で消費者に非常な信用のもとに販売していくということで、従来以上に売り上げがふえて利益も出ておるということが現実として相当あるわけでござます。 他方、しばしば指摘されておりますように、フランチャイズ契約の内容が本部に非常に有利に行なわれており過ぎるために、解約であるとかあるいは保証金であるとか、過酷な契約の内容が締結されておって、脱退が行なわれる。当てがはずれた、聞いておった話と非常に違うという不満が私どもの調査でも出ておるということでございまして、百ばかり出てまいりましたが、これがどんどん広がっていく前に、私どもとしては、所要の助成は加入する零細企業には行なうべきだと存じまするが、必要な規制は本部に対してきちんと行なう。アメリカでもやはり州によって本部に対していろいろな立法でやっておるようでございますが、アメリカでも二千数百のチェーンができてきた現在、数州で規制が始まっておる。私どもは、百ばかりできたほんの萌芽の時代でございまするが、先行き問題がありという判断のもとに、助成も行なうが規制も行なうということで、今回本法の対象に含めておるわけでございます。
○竹村委員 少なくともフランチャイズチェーンに対しては高度化資金を使うべきではないということを再度申し上げたいわけであります。日本のフランチャイズチェーンの代表的な例であります養老乃瀧等におきましては、別にそのことについては悪いというわけではありませんけれども、自民党のそうそうたる先生方が顧問になっておられる。そういうこと等もあります。しかし、そのことがどうというわけでありませんけれども、フランチャイズチェーンそのもの自身が発達していきますと、これは大企業の流通支配につながることは間違いないわけでありまして、中小小売商業振興法案の中にこうした条項を含めることについては非常に異議があるというふうに考えておるところであります。 もう一度お伺いいたしますけれども、フランチャイズチェーンに高度化資金を使うのか使わないのか、お答えを願いたいと思います。
○莊政府委員 高度化資金は商店街の改造とか寄り合い百貨というような場合に、従来から非常にソフトな条件で融資しておることは御案内のとおりでございます。今回は、そういう高度化事業の一部には八〇%まで無利子で融資するというふうに一そう改善をはかったわけでございます。御指摘のフランチャイズの場合には、個々のフランチャイジーでございます末端の小売店に対しまして、これは国民金融公庫とか、中小公庫のほうから設備資金として融資を行なうわけでございまして、高度化資金として事業団のほうから無利子の融資を行なうというふうなことは実は考えてはおらないのでございます。
○竹村委員 それでは第七条で、地域における小売商業の展望を明らかにするため、小売商業の実態と経済的社会的条件の調査を行なおうとしているが、商店街のアーケード等の施設または設備を行なう場合、都市計画と一体化して進める必要があり、この点、都道府県あるいはまた市町村の役割りを明確にすべきであると思います。そうしない限り、この条項は名目的なものにすぎず、中小小売商業振興の実質的意味を欠くことになるが、都道府県、市町村の役割りを明確にして実態調査をいつまでにやるか、明確に御答弁願いたいと思います。
○莊政府委員 第七条の「調査」といたしましては、現在中小企業庁が各地の商工会議所に委託をいたしまして、地域ごとの地域商業近代化計画というものを作成いたしますのと、もう一つ、各県の総合指導所で広域商業診断というものを実施する、この二つがございます。いずれも地域におきます経済的、社会的条件を踏まえまして、地域における小売業の将来の展望を明らかにする広域的な長期的な調査でございます。 商工会議所の調査につきましては、現在相当数行なわれておりまして、四十八年度一ぱいで約四十の地域でこの種の調査が完成することになっておりまするが、会議所の行ないます調査の場合にも、地元の県はもちろんのこと、特に都市計画と関係のあります地元市町村の関係者等をメンバーに加えまして、地域の総力をあげて御検討いただくという体制で最初から行なっているわけでございます。 また、私ども本法に基づきまして第三条での「振興指針」というものを考えていきます場合に、商店街改造等につきましても、それぞれの地域に都市計画がございます場合には、それとの斉合性を十分に配慮しなければならないというふうに、商業政策の面からも都市計画との斉合性というものを指針として明らかにし、要求をしていくという考えでおるわけでございます。
○竹村委員 高度化事業計画の認定の中に店舗共同化計画というものがありまして、特別に高度化資金を融資するということになっております。しかし、いま現在店舗共同化で小売市場をつくるときに、農林省のほうから一店舗当たり五百万円の補助金がありますけれども、この補助金をもらってもなおこの融資の対象になるのかどうか。融資の対象にこうしたものをしていくということでなければ、こうしたことはただ単に書いてあるというだけでこれの恩恵にあずかるということにはならないと思うわけでありますけれども、どういうお考えですか、お答えを願いたいと思います。
○森口政府委員 お尋ねの店舗共同化計画のまず認定の問題でございますが、農林省から補助金を受けております共同店舗につきましても、当然私のほうの認定の条件を満たし得れば認定をするということはできるかと存じます。したがいまして、認定を受けますと、法律にも書いてございますように、減価償却等の特例の恩典は受けられるかと存じます。ただ、店舗の資金につきまして、農林省から補助金を受けながら、一方で同一の施設について高度化資金の融資を受けられるかどうかということになりますと、高度化資金は非常に低利でございますので、若干補助金的な性格がございます。したがいまして、同一の対象物に補助金を二つ使うということになりますので、高度化資金と農林省の補助金ということの併用は、同一の施設については無理であるというのが私どもの考え方でございます。
○竹村委員 続いて、高度化資金融資の対象に、地下街商店街、いわゆる地下鉄建設のときにできる地下街とか、そういったそのついでにできるということでなしに、別に地下商店街が建設される、この双方が入るわけでありますけれども、この地下商店街の建設に対しては、高度化資金の対象になるかならないか。
○莊政府委員 法律に明示してございますように、商店街振興組合とか、あるいは商店街地域における事業協同組合というものが事業主体となりましてそこの改造を行なうという場合には、地上にございましても、あるいは全部もしくは一部は地下にございましても、これは法律上は差別はないわけでございます。ただ、俗に地下街という場合、別にデベロッパーがおりまして、地下に大きな施設をつくりまして、そこに入居者を募るという場合がございます。この場合に、大部分これは大企業が建設するとか、あるいは公の主体が建設するということがあるかと存じまするが、そういう場合には、その建設資金が高度化資金の対象にならないことは申すまでもございません。ただ、そういうところに中小企業が入居いたします場合には、入居資金ということで、それぞれの入居する中小企業に対しまして、政府関係機関からの融資を行なうという手段を講ずる次第でございます。
○竹村委員 けっこうです。終わります。
○浦野委員長 板川正吾君。
○板川委員 中小小売商業振興法案について、若干質問いたします。 本法案は、中小小売商業というものについてただ一つの振興法と言える法案であろうかと思います。まとまった小売商業振興法というふうに考えますが、そういうふうに理解してよろしいかどうか。
○中曽根国務大臣 一応、中小小売商全般を網羅するという意図のもとにやっておりますが、個別的な専門的な個々の中小企業に対する指導、助成の部面においてやや足りないところがあるような反省も若干ございます。しかし、これらは現在のその他の法規を活用し、また、本法におきましても、金融等の措置を講ずるということが第五条にも明記してございますので、それらも活用いたしまして、全面的に恩恵が及ぶように努力していきたいと思います。
○板川委員 本法第一条の目的を見ますと、商店街の整備、店舗の共同化等を円滑に実施し、経営の近代化を促進することによって中小小売商業の振興をはかる、こういう目的が第一条で書かれております。本法は小売商全般を網羅してそれを対象とするといういま大臣の説明でありますが、本法の恩恵を受ける中小小売商というのはどのぐらいを予想しておられるのですか。先ほど竹村君も言いましたが、中小小売商業が全国で約百五十万あるいは中小の飲食店四十万で、百九十万近い中小小売商業者がおるわけでありますが、本法の恩恵を受ける中小小売商業者というのはどのくらいあると予想されているのか、伺っておきたいと思います。
○莊政府委員 対象企業の数のお答えの前に、第一条にお触れになりましたので、念のために御答弁さしていただきたいと存じます。 この第一条では、第二行目にございますように「中小小売商業の振興を図り、もつて国民経済の健全な発展」云々というのが目的であることは申すまでもございませんが、この中小小売商業の振興をはかるために本法は何をするのかというのがその前に書いてございます。 第一は、御指摘ございました「商店街の整備、店舗の共同化等」でございます。「等」と申しますのは連鎖化でございます。これが第一でございます。 第二は、「円滑にし、」の次に書いてあることでございまして、「中小小売商業者の経営の近代化を促進すること等」、この「等」はフランチャイズチェーンに対する規制でございます。 この二つの柱が並んでおりまして、最初のほうは、いわゆる高度化事業でございます。あとの「経営の近代化」のほうは、個々の独立の小売商の近代化のつもりで実は法文に書いたのでございまして、この二本の柱が相寄りまして、もって小売商業の振興をはかる、こういう基本姿勢に実は立っておるわけでございまして、独立の小売商というのは本法の大きな振興の対象として考えておるわけでございます。 それで、数でございますが、中小小売商業というものが全国で約百九十万あるわけでございまして、したがいまして、そのすべてがこの第一条でいっておりますところの「中小小売商業の振興を図り、」という場合の小売商に当たっておる、こういうことでございます。その中で、「商店街の整備」とか「店舗の共同化等」のいわゆる高度化事業の対象に直ちになってくるであろうと考えられます商店の数はその一部に相なるわけでございますけれども、それ以外のいわゆる住宅地域あるいは周辺地域等に点在しております独立のものも、この第一条で、経営近代化の促進の対象として本法の目的としてはっきり考えておるわけでございます。
○板川委員 商店街の整備とか店舗の共同化は、ボランタリーチェーン化やフランチャイズ化というものが柱にこの政策はなっておる。ところが、ボランタリーチェーンあるいはフランチャイズさらに商店街、こういう本法の政策の柱になっているものの恩恵を受ける中小小売商業者というのはそれほど多くないはずであります。それは将来加盟すれば対象になり得る、対象にはなっておっても、これの組織に参加する数は限られておると思いますが、この「商店街の整備」あるいは「店舗の共同化等」の主要な政策からはずれる中小小売商業者というのは、どこでこれを振興することになっておりますか。これは第三条の「振興指針」にうたわれているかと思うのですが、その点はどういう法体系になっておりますか。
○莊政府委員 独立の小売商が本法の大きな対象であると申しましたが、第一条で明示しておることのほかに、いまお話のございました第三条の「振興指針」のところでも、第二項で「経営の近代化の目標」、「経営管理の合理化」、「施設及び設備の近代化」、いずれも個々のいわゆるお店を対象に個々に振興指針をうたう考えでございます。それから五の「その他中小小売商業の振興のため必要な事項」という中にも、いわゆる個々のお店に関する事項も含めて規定をいたす考えでございます。 なお、簡単に触れさしていただきますが、本法では、第五条の「資金の確保」、第七条の「調査」、第八条の「研修事業の実施等」、第九条の「小規模企業者に対する配慮」等の諸規定におきましても、これはごらんいただきますと明確でございますが、個々の独立の小売商業者というものを十分念頭に置いての規定でございます。
○板川委員 この法案を一読して感ずることは、商店街整備とか店舗の共同化等、こういうことに参加し得る小売商業者というのは百九十万のうちにそう多くない。大事なことは、それから漏れておる一般的な小売商業をどういうふうに振興するか、こういうことについては、第三条で中小小売商業者に対する一般的な指針を定める、こういうわけでしょう。この第三条で振興指針を一般的に定められるのでありますが、振興指針を定める、そうしてその要旨を公表する、こういうふうにあります。しかし、この振興指針に従って何か特別な恩恵といいますか、振興する具体的な対策というのはどこにあるのだろうか。これは御承知のように第四条等によって、店舗の共同化計画だとか、あるいは連鎖化事業計画だとか、あるいは商店街整備計画だとか、こういうのを策定して通産大臣の認定を受けたものに対しては、税制の特別償却とか、あるいは金融の制度等がある。しかし、この四条の共同化事業、近代化事業に参加できない一般の小売商業者、独立した小売商業者に対してはどういう具体的な対策があるのか、それが聞きたいわけであります。 時間の関係で先を言いますが、たとえば第九条に「国は、中小小売商業者の経営の近代化のための施策を講ずるにあたつては、小規模企業者に対する特別の配慮をしなければならない。」というように書いてあるのでありますが、ここでいう「特別の配慮」というのはどういう内容のものであり、これが第四条の認定を受けない、これに参加しない一般の小売商業者に何らかの振興上の政策が盛られてあるのかどうか、そういう点をちょっと伺っておきたいと思います。
○森口政府委員 御説明申し上げます。 長官が御説明申し上げましたように、振興指針の中で中小小売商業者の振興の考え方を明らかにするわけでございます。平易なことばで申しますと、この振興指針の中には、設備を要するような振興の方法、いわばハードな振興の方法と、設備を要しないで、経営のやり方とか、そういうソフトなやり方と実は二つあるだろうと思います。ソフトなやり方につきましては、政府が金融上でめんどうを見るというわけにはまいらないものでございますから、当然指導事業ということになるわけでございまして、いろいろ商工会、商工会議所の指導員あるいは商店街の指導員、そういう者を通じまして振興指針に書いてあるような方向に中小小売商業者のめいめいがいくように指導をするということが一つの眼目になろうかと存じます。 それから第二の、設備を必要とするようなものにつきましてはどうかという考え方ですが、この法律は実は非常にわかりにくいのでございますが、先ほど申し上げましたとおり、高度化事業と一般中小小売業者の合理化ということが二つの大きな目的になっておりまして、これを受けまして法律の第五条に「その他中小小売商業者の経営の近代化のための事業の実施に必要な資金の確保又はその融通のあつせんに努める」という条項がございます。こういう条項を受けまして、振興指針に盛られましたような方向で中小小売商業者が合理化をするというような資金につきましては、実は中小企業金融公庫、国民金融公庫に従来から流通近代化資金という資金があるわけですが、これを抜本的に拡充強化いたしまして、必要な資金を政府系の機関から供給をして、その努力に対して援助をいたしたいというように考えておるわけでございます。 それから、先生お尋ねの第九条の小規模企業者に対する配慮を具体的にいかがいたしておるかということでございますが、先ほど申し上げましたように、この法律の考え方は、高度化事業と一般中小小売商業者に対する助成と二つでございますが、高度化事業のほうにつきましては、共同店舗を小規模企業者がやる場合に、一般のものとは違いまして特に強度の助成をする、八割無利子の融資を行なうことといたしておることが第一でございます。 それから第二に、小規模企業者に対する配慮といたしまして、実は小規模企業者がいろいろ設備を必要といたします場合に、私のほうで、設備貸与制度というものが大部分の府県で実施をされております。この設備貸与制度は、従来工業者を中心にして設備貸与をいたしておったものでございますが、今回新たに中小小売商業者を対象とする貸与制度を実施せしめたいというように考えております。 なお付言いたしますが、貸与制度はもっぱら小規模企業者のみに設備を貸与する制度でございます。 なお第三番目に、これは一般制度でございますが、今回四十八年度から実施いたします小企業経営改善資金制度は、当然小規模企業者がこれを主として利用することとなりますので、本法案の第九条に沿った措置ではないかというように考えております。
○板川委員 この法案の柱である連鎖化事業、特定連鎖化事業——連鎖化事業というのはいわゆるボランタリーチェーンであり、特定連鎖化事業というのがフランチャイズチェーンである、こういうふうにいわれておりますが、ボランタリーチェーンとフランチャイズチェーンの扱い上の差というのはどういう違いがありますか。
○莊政府委員 一言で申し上げますと、フランチャイズチェーンというのは本部指導型でございます。ボランタリーチェーンは、まさに御指摘のございましたように、下からの盛り上がりと申しますか、零細企業がみずから共同で仕入れをし、自分たちで本部を持ってやっていこうというのが主体でございます。ただ、いずれも私どもは、本法制定の際には、末端にございます零細な小売店が経営効率をあげ、近代化を進め、消費者の利益をはかっていくという小売商業の振興の見地から効果が期待できるものである、かように認識をいたしております。 ただ、いま特定連鎖化というおことばがございましたとおりに、連鎖化の中でも後者でございますところのいわゆるフランチャイズ、本部指導型で行なわれますものは、先ほど私御答弁でもるる申し上げましたとおり、本部指導型であるだけに効果も即効性があり、大きいのでございますが、契約内容いかんによっては弊害が相当なものが予想される。一部には、そういう不安も現にあるようでございますので、本法におきまして、健全な連鎖化事業の発展をはかり、あわせて末端におきます加盟者である零細な小売業者の保護をはかり、長期的に考えまして消費者の利益も確保するという見地から、ボランタリーチェーンについてはございませんような、第十一条というような特別の、これはもっぱら規制を目的にした規定でございますが、これをフランチャイズチェーンだけについてつくった、こういうことでございます。フランチャイズチェーンについてだけこういう規制を加えることにして、ボランタリーチェーンについては、これは下から盛り上がってくる形のものでございますので、協同組合の一般的な合理的な運営に対する指導ということはもちろんございますけれども、法をもって一定の行為を強制する、監督をするということを特に本法では取り上げておらないのでございます。
○板川委員 ボランタリーの場合には、同業者がお互い連結をして共同の仕入れ場から品物を仕入れて、自分の店として売る。しかし、フランチャイズの場合は、個々の店の名前はなくなって、フランチャイザーの名前で売る。こういう形になってきて、本部指導型といいますか、自分の商権というのがボランタリーの場合にはあるけれども、フランチャイズの場合には一般的に言われている小売りの商権というものはなくなり、不二家なら不二家という名前で自分の店で商売しておる、こういった形になります。 そこで、フランチャイズチェーンについて私の立場からひとつ突っ込んで質問をしたいと思うのですが、アメリカに発達した制度で、いまも非常な勢いで発達しておるそうであります。このフランチャイザーがフランチャイジーを募集するときの広告のしかた、あるいは契約の内容等が、いわば不公正な取引方法に該当するようなことがしばしば行なわれる。片一方は売り込むほうですから、どうしても過大にあるいは誇大に宣伝をしてフランチャイジーを募集する、また、フランチャイジーのほうは、経験がないので、それに乗っかって、いわば口車に乗っかって契約書に判こを押される、こういうのがアメリカ等でもしばしばあって、アメリカの反トラスト法ではこれを規制の対象にしておる、こういわれておるのです。 これは私も聞いた話でありますが、たとえばフランチャイザーのほうが、こういう商売をやりますと、私の名前をかりて店を出しますとたいへんもうかると言って、お互いに契約の内容を話し合っておる、ところが、おとりを使って、そこへ電話がかかってきて、どこそこの町の者だけれども、おたくの店の品物を販売したいんだ、加盟したいんだ、こういうふうにちようど話の最中に電話をかけるんだそうです。そうすると、そのフランチャイザーのほうでは、いや、いまこういう人が来ておって、この人がだめならあなたのほうを頼みますよ、目の前で電話なんかでこういうやりとりをしますと、これはもうまごまごしたならば抜かされてしまうということで、あわてて判こを押してしまう、あとになって膨大な保証金を巻き上げられる、こういうことになることがしばしばあるんだそうでございます。 そこで、ちょっと私は公取に伺いますが、四十七年八月九日の参議院の決算委員会で、公明党の黒柳議員がピロビタンという乳酸食料品ですか、これはフランチャイザーの不公正な取引といいますか、不公正な契約、こういう問題を取り上げました。通産大臣も出席しておられましたが、そこでこの速記録を見ますと、公取はこれに対して調査をすると約束をしておりますが、この問題をその後調査されましたかどうか、調べたらその報告を簡単にしてください。
○吉田(文)政府委員 ピロビタン本社のいわゆるフランチャイジーの募集に際しての誇大広告等の問題は、その後これは審査事件として調査をいたしております。しかし、まだ現在まで調査中でございまして、結論は出ておりません。 その違反の疑いの内容は、ピロビタン本社が、その製品の販売店でありますフランチャイジーの募集に際して誇大広告を行なうと同時に、契約フランチャイジーに対して過大なノルマを課することによって、優越した経済上の地位を乱用している疑いがあるということであります。これは現在まだ審査中でございまして、結論はまだ出ておりません。
○板川委員 この株式会社ピロビタン本社におけるピロビタン営業契約書というのがありますが、この契約書は、いわばフランチャイザーとフランチャイジーとの契約書ですね。この契約書を見ますと、ピロビタン本社のほうの全く一方的な契約内容になっておりますね。たとえばこの内容を一、二申し上げてみますと、「本契約が続行中に他社製品の取扱いをなした場合」は、ピロビタンの一日配本数一本について五千円の損害金を甲に支払わなくてはならないとか、あるいは「甲の同意なくして、自己の営業地域外における販売を行ってはならないこと。これに違反して販売を行った場合には、一本につき」、一本六十CCというのですから、これはごく小さいやつですね。これ一本について三千円の侵害違約金を払うべしとか、それから「本契約の期間中に解約したい時は、先ず第十六条に定める方法で当該地域販売営業権を第三者に譲渡しなければならない。上記譲受け営業権者が確定してその営業を事実上継承するまでの間は、乙はその責任において当該地域の営業を続行せねばならない。」まあ一方的に解約したいといっても、ケリがつくまでは商売しろ、こういう契約になっており、また、ピロビタンの会社のほうが本契約の期間中に解約したいときは、あらかじめ三カ月前に解約する旨通知すればよろしい。この通知が到着した日から三カ月たてば契約は終了する。一方的にいつでも解約もできるようになっておって、解約の要件というのは契約書の中に明示されてないですね。 そのほか、本契約が解約された場合、乙は甲に対し、取引先名簿、売り掛け台帳並びに営業に必要な諸帳簿、その他甲から交付されて残存している諸印刷物等一切のものを渡せとか、あるいは甲が解約を申し入れたことによる場合は、差し入れ金は契約終了の日より一年以内に甲が乙に返還する。とにかく甲のほうで解約した、フランチャイザーのほうで解約した場合には、一年以内に金は返す、こういうのですね。しかし、違約した場合には保証金は全部巻き上げる。この保証金というのは、聞くところによりますと最低数百万から最高は二千七百万円も保証金を積む、こういうようにやっておったようであります。公取は、昨年の八月九日にこの調査を約束しておりながら、六月半ばですから十カ月たって、なおかつまだ調査が完了しないというのは、一体どういう原因で調査が完了しないか、公取のほうにひとつ見解を承りましょう。
○吉田(文)政府委員 昨年の八月十七日に審査を開始いたしまして、現在までかかっております。まことにおくれておるわけでございますが、途中でいわゆる誇大広告のおそれのある点は四十七年中に改めておる。おれから現在フランチャイズ契約を全面的に改正をしたいという申し出をしておりまして、その検討もあわせて行なっているわけでございます。どうもおくれた点は申しわけございません。
○板川委員 このピロビタンの契約書というのは、いわばフランチャイズとしては一番悪質な契約内容だろうと私は思うんですが、ここで示されたのは、片方が経済上優越した地位を持っておる、片方は実は経験も少ないし、無知な者がこれにひっかかる、こういう形になるが、これにひっかかって問題になっておると思うのです。全国で六百二十二件も紛争が生じており、違約金十五億円をだまし取られたといって騒いでおるのだそうでありますから、これはゆゆしい問題だろうと思います。こういうようにフランチャイズというのはアメリカではやって、日本ではやるだろうということで、確かに一つの役割りは果たしつつあります。しかし、これを本法で奨励する立場に立つのですが、よほど親切な対策をとっておかないと、一般小売商業者にたいへんな迷惑をかけるということになろうかと思います。 そこで、通産省の資料で「フランチャイズチェーン実態調査」というのがありますね。この二五ページを見ますと、加盟時において本部が行なった宣伝、本部というのはフランチャイザーのほうですね、フランチャイザーが行なった宣伝、広告、勧誘または契約時の情報の適否というものについて調査をしましたところが——それは加盟店を調査したのですね、二四・七%、四分の一が不適切であったという結論を通産省の調査でも出されております。そして不適切であったということの五六・四%は、「加盟時、本部が行なった宣伝、広告、勧誘または契約時の情報が不適切の場合の内容」として「収益等の見通しについて、宣伝、広告が誇大であった。」というのが五六・四%。 〔委員長退席、稻村(左)委員長代理着席〕 「資金が当初の話しより多く必要であった。」というのが四四・一%、こういうことになっておりまして、このフランチャイズチェーンを最初募集するときに誇大広告であった、こういうことが過半数不満だと言っておるのです。これがいわば不当表示に当たるものと思います。アメリカでもフランチャイジーの募集に関する問題としてたくさんの問題をあげております。そしてそれが不当表示に当たる率が多いとして独禁法の適用を受けておるのでありますが、この法律の十一条でそういう点を若干対策を考えて「契約を締結しようとするときは、通商産業省令で定めるところにより、あらかじめ、その者に対し、次の事項を記載した書面を交付し、その記載事項について説明をしなければならない。」こういって契約時に通産省令で定める基準を明らかにしておるわけでありますが、一項から六項まであります。この中で五項の「契約の期間並びに契約の更新及び解除に関する事項」、こういうような内容等一項から六項までありますが、具体的にどういう内容をここで省令で定めようとしておられるか、お伺いいたします。
○莊政府委員 省令では、具体的な期間とか、そういうふうなものを定めるわけではございません。これは個々のフランチャイズ契約によって実態がいろいろでございますので、個々にきめられなければなりませんが、この法律に基づいて省令できめてまいる場合には、契約の期間並びに更新、解除に関する事項といたしましては、契約期間というものを明確な数字で明示しなければならないということ、それから契約更新料というふうなものが徴収されるわけでございますが、契約の更新料など契約更新の条件というものをあらかじめ明示しておかなければならないということ、それから契約解除の条件及び契約解除の効果、法律上の効果というものを明確にうたわなければならないということでございます。この場合には、解除についての予告期間等も、これはケース・バイ・ケースになろうかと存じますけれども、やはり十日や半月ではとうてい——これだけの契約の基本的な変更でございますから、実際問題としては二月とか三月とか、そういうものが少なくともなければ円滑な運営はできないだろうと私どもは見ておりますが、解除の予告期間等も相手方に示す文書の中にきちんと明示しなければならないというふうなことを省令でうたうつもりでございます。また、契約が解除されたあとにおいて加盟店というのは一体どういう義務を負うのか負わないのか、特殊な義務を負うことがあり得るかと思いますが、そういう場合にはどういう義務であるか、それ以外のものは一切ないのか、あるとすれば、それを明確に限定して列挙しなければならない、たとえば、こういうことを省令ではっきりと義務づけをいたそうと思っておるわけでございます。
○板川委員 もう一つ十一条の一項一号「加盟に際し徴収する加盟金、保証金その他の金銭に関する事項」これは具体的にはどういうことまでここで明らかにして書面で交付するのか、内容をちょっと伺っておきたいと思います。
○莊政府委員 第一号につきましては、省令では、徴収する金銭の種類、それから金銭の金額、幾らどういう名目で取るかという金額でございます。それから率によります場合には、算定の基礎になる何%というふうな、何に何%をかけるかという明確な算定の基準でございますが、これを明示させる、それから支払いの時期はいつであるかということを明示させる、それから支払い手段は何と何でいいのかということを明示させる、それから加盟金とか保証金その他徴収します金銭の使用目的が何であるか、たとえば普通の加盟料であるのか、あるいは備品代であるのか、広告の負担金であるのか等々いろいろあるようでございますが、使用目的の内訳を明示させるということでございます。それから、徴収した金額が後日返還され得る場合があるわけでございますが、その場合には、どういう条件で返還を受けることが可能であるのか、あるいはできないのかという点をあらかじめはっきりと明示しなければならない、こういう点を義務づける方針でございます。
○板川委員 時間がありませんから簡単にはしょりますが、公取に聞きます。 ことしの四月十九日に、参議院の農林水産委員会で自民党の佐藤議員が大豆の不当表示問題を指摘されましたね。これはアメリカの大豆を中国産として大豆の卸業者が小売業者に販売したということのようでございますが、これも公取は検討を約しておる、事務局長が答弁しております。これはその後どういうような結論を見ましたか。
○吉田(文)政府委員 まだ事務局で検討の段階でございまして、結論は出ておりません。
○板川委員 公取は、去年のものはまだ結論が出ないと言ったり、どうも最近歯切れが悪い。この大豆は直接本法に関係ないのでしょうが、私がこの問題を取り上げたのは、このフランチャイズチェーンで加盟店を募集する場合に、どうしても誇大宣伝が行なわれ不当表示が行なわれるというのがアメリカの例を見ても通例だ。これを規制するのは、いま言ったように本法十一条等で若干予防措置を講じておりますが、しかし、これもこれをもって十分だというわけにはいかない。このフランチャイザーがフランチャイジーに対して、本部が加盟店に対して行なう不当表示というものは、不当景品表示防止法、この法律の適用を受けますか、受けませんか。
○吉田(文)政府委員 一般的に申し上げまして、これはいわゆる事業者に対する表示というふうに考えられますが、事業者は専門的な知識を持ちまして、自己責任の原則によって活動をするものであります。したがって、事業者に対しては、従来は不当表示問題は起こりがたいというふうに考えられていたわけでございまして、景品表示法第四条にも、一般消費者に誤認される表示というふうに書いてございます。したがいまして、景品表示法でこれを規制するというのは、現在のところ無理であると考えられます。しかし、最近フランチャイズ本部の加盟店募集の場合、加盟店になるものが、いわゆるサラリーマン上がりのしろうとの場合があるわけでございまして、このような場合に問題になってくる。そうした場合に、独禁法による不公正な取引方法として規制するにはどうしたらいいか。独禁法によります一般指定の六、いわゆる利益をもって不当に顧客を誘引するというのではちょっと無理であるというふうに考えられますので、この点もいま検討しておるわけでございます。
○板川委員 不当景品類及び不当表示防止法は、この法律にありますように、一般消費者を対象として不当表示をしてはならないという規定になっている。だから、フランチャイズチェーンの場合に、業者間の取引、フランチャイザーからフランチャイジーに対する不当表示というのは、この不当表示防止法では法の対象になっていない、こう思っていいわけですね。まあそれは当然だと思います。 ただ、いま言ったように、この大豆の例、アメリカ産の大豆は製油用の大豆、中国産の大豆は主としてとうふに使われておる。とうふに使われておる大豆がないから、アメリカ産を中国産だといって卸業者が小売業者に売る。業者間でもそういう不当表示が行なわれるようになってきております。 そこで、フランチャイズチェーンを公正な取り扱いによって発展させるためには、独禁法による不当景品類及び不当表示防止法のさらに補完として特殊指定を行なって、そういう不当表示を防止することが必要ではないだろうか、こう思います。それは公取の当然の任務じゃないだろうか。たとえば、外資が資本自由化に乗って乗り込んでくる、外資のフランチャイズチェーンは、アメリカでは独禁法の適用を受けている、日本では受けないということになれば、日本のほうがほんとうにあばれやすいという状態になる。これは日本の中小小売商業者の、対策上も問題になると私は思うのです。そこで、公取としては、やはり特殊指定をもってこの不当表示というのを防止する必要があるのじゃないだろうかと思いますが、これはほんとうは公取委員長が答弁しなくちゃならないでしょう。事務局長としては、あるいはそれに対する責任外のことになるかと思いますが、これに対する所感を伺いましょう。
○吉田(文)政府委員 先ほど事業者に対しては景品表示法の適用は無理であると申し上げました。これはそのとおりでございます。ただ、独禁法のいわゆる一般指定の六、不当な顧客誘引、これでいけるかどうか。先ほどはいささか無理ではなかろうかと申し上げましたが、いま一般指定の六によって規制できるかどうかを検討しております。場合によったら、これはできるのではないかと私は考えております。
○板川委員 告示十一号、これの一般指定、独禁法の一般指定といっておりますが、これの六に「正常な商習慣に照して不当な利益または不利益をもつて、直接または間接に、競争者の顧客を自己と取引するように誘引し、または強制すること。」と規定されておりますが、これは松下満雄上智大学助教授の説によってもやや無理ではないだろうかという感想が述べられておりますね。このままずばり適用にならないのじゃないだろうか。いずれにしましても、これで不公正な取引方法が防止できればよし、もしできなければ、特殊指定なりをしてこれに対する公取の対処をしてもらいたい、こう要望いたします。 この不公正な措置に対しては大臣も、法規制も場合によればやむなしということを参議院で答弁されているようですから、いずれにしましても、この小売中小商業者を保護振興させる、育成させるという目的のために、公正な取引が確保できるようにひとつ努力をしていただきたいということをつけ加えて、私の質問を終わります。
○稻村(左)委員長代理 野間友一君。
○野間委員 先日のわが党の神崎委員の質問に関連して、若干の補足質問をしたいと思います。 法案の八条に「中小小売商業の従事者の資質の向上を図るため、研修事業の実施、経営の指導を担当する者の養成その他の措置を講ずるよう努めるものとする。」というふうになっておりますが、この措置の内容ですね、具体的にどういうものがあるかということについて、まずお答え願いたいと思います。
○莊政府委員 「その他の措置」の措置でございますが、一つには、来年度予算措置を講じておりますものとして、商工会議所、同じく商工会連合会で商業士の検定試験制度を行なう、それに対して三分の二の補助金を交付しようという措置を考えております。 第二には、商工会や商工会議所で指導員という制度がございますが、商業についても、この指導員が指導を行なうという必要が大でございますので、これに対する政府の補助措置を強化していくということを考えております。 さらに、こまかく相なりますが、「その他の措置」の一つとしましては、商業に関する各種のマニュアル、手引書というような、情報の提供なり指導に関する資料をつくりまして、これらを指導機関のほうにも流していく、あるいは個々の商業者の人が完全にそれを入手して読めるようにするという各般の措置をこの最後の「その他の措置」というところで一括して考えておるわけであります。
○野間委員 いま小売業の検定試験の話がありましたけれども、この検定試験制度を実施される目的について若干御答弁願いたいと思います。
○莊政府委員 従来から若干の商工会議所と県の商工会連合会で、それぞれ独自の立場で検定を行ないまして、商業士とか販売士というふうな免状を従業員の方にお渡しするというふうなことが行なわれてまいっております。これはこれなりに評価されておりまして、経営者のほうからも、また従業員の人からも、こういう制度がより充実して一般的に行なわれることが望ましいという声が従来からあったわけでございます。これは国が検定をするわけではございませんで、従来どおり、あくまで会議所、商工会が指導機関でございまするが、そこで行なってもらう、ばらばらではまたいろいろ弊害もございますので、全国統一して試験を行なうということが望ましいと考え、それに要する経費の一部を国が補助しようというわけでございます。その検定で合格した方には、これから実施要領をきめるわけでございますが、一級販売士とか三級商業士とか、こういう称号が与えられるわけでございますが、やはり商業の場合は接客サービスでございますから、販売知識、商品知識、あるいは計算に関する知識等がこれから店員の人にも要求される、一定以上の技能を持っておる人には、それにふさわしい公の機関による認定が与えられるということになりますれば、従業員の人もプライドを持てると申しますか、権威が認められるわけでございますから、自信を持って仕事をするということもできる、ほかの人もそういう検定に合格すべく努力もしてもらえるようになるだろうということによりまして、長い目で見て小売業の振興、従業員の福祉に少しでも役立ててまいりたい、こういうのが基本的な考えでございます。
○野間委員 いま現に実施しておる地域ですが、前に中小企業庁でお聞きした範囲では、福島とか何か東北地方に多いというふうに聞いたと思うのですけれども、それは事実かどうかということと、全国的に見てどの地域でいま実施されておるか、それからさらに、今後どの地域で実施したいという要求があるのか、お答え願いたいと思います。
○生田政府委員 お答え申し上げます。 現在実施している地域でございますけれども、東北、北海道が比較的多うございます。北海道では旭川でございます。それから東北が弘前その他五つの商工会議所でやっております。それから関東地方が日立、足利その他九つの商工会議所でございます。それから中部地方は静岡でございます。それから関西周辺では富山、福井、それから九州で二カ所、あとその他、そういう分布でございます。
○野間委員 それでもう一つ質問しておったのですが、まだ実施はしていないけれども、ぜひ実施したいという要求のある商工会議所、これはあるのかないのか、あるとすればどういうところかということです。
○生田政府委員 現在実施の希望がはっきりしておりますのは京都の商工会議所、その他各地で大体約十カ所ほどございます。
○野間委員 こういうふうに地域的に分けてみますと、東北、北海道あるいは九州、関東でも日立、足利あるいは関西でも富山、福井というふうに比較的地方に実施しておるところが多い。大都市あるいはその周辺にはないように思うのですけれども、これはどういうことか教えてほしいのです。
○生田政府委員 東京におきましても、東京の商工会議所はまだ実施しておりませんが、東京都の商工会連合会が実施しております。必ずしも大都市にないわけではございませんが、全般的に見まして、現在までのところは主として地方の中都市で比較的早く始まり、その希望も多いような状況でございます。
○野間委員 試験制度要綱(案)というものを中小企業庁からもらったわけですが、一級、二級、三級という三つのランクをつくるように書いてありますが、この三つのランクはどういうわけでつくるのかということについてお答え願いたいと思うのです。
○生田政府委員 この一級、二級、三級につきましては、これが販売に関します技能の上下ではございませんで、販売に従事いたします方の職能と申しますか、それによって分けております。販売の管理的な業務に携わっておりますのが一級でございまして、それから販売そのものに従事いたします方を対象にいたしたものが三級でございまして、その中間が二級ということで、これは技術の上下ではございませんで、職能の範囲によって分けているわけでございます。
○野間委員 技術の上下じゃないといっても、このそれぞれの内容を見ますと、たとえば一級の場合には「販売に関する専門的な知識を身につけ、経営計画および管理業務ができる。」二級の場合には「販売に関する一般的な知識を身につけ、」専門的が今度は一般的になっていますね。それから「やや高度の販売ができ、かつ部下を指導することができる。」三級の場合には「販売員としての基本的な知識と技術を身につけ、業務執行ができる。」これは明らかに技術的な上下だというふうに考える以外にないと思うのです。これはこの要綱の案といまの答弁とちょっと違うと思うのですが……。
○生田政府委員 私が先ほど申し上げましたのは、たとえば直接商店でお客に販売をします店員の方の販売技術によって一級、二級、三級と分けるのではないということを申し上げたわけでございます。 ただいま先生御質問のこの一級、二級、三級の書き方でございますが、多少まぎらわしい点がございますが、一級につきましては「経営計画および管理業務ができる。」ということで、主として経営者あるいはそれに準ずる者を対象にしたものと考えております。それから二級につきましては、「小売業を中心とする販売に関する一般的な知識を身につけ、やや高度の販売ができ、かつ部下を指導することができる。」と申しますのは、その店で販売をいたします主任クラスの方を対象にしたものと考えております。それから三級につきましては、先ほども申しましたように直接店で販売をする店員の方でございまして、そういう職種の職能、職域に応じまして一級、二級、三級と分けた次第でございます。
○野間委員 そうしますと、この対象ですが、中小小売商の中でもどういうところをねらっておるのかということが一つと、それから、試験の受験資格ですが、第四のところでこれの資格が書いてありますが、これは小売商で稼働しておれば、いわゆる経営者でなくても、あるいは経営者とか従業者とか家族とか、そういう者の別なく、すべてのクラスの試験を受けることができる、こういうことになるわけですか。 それからもう一点聞きたいのは、前に中小企業庁で聞いたときに、この一級、二級、三級という資格をとることによって何か報酬ですか、千円とか二千円、そういうものを加算して出すようにとかいうふうなことも聞きましたので、この三点についてお答え願いたいと思います。
○生田政府委員 まず第一の御質問の点でございますが、これは経営者から店員に至りますまで、家族従業者も含めましてだれでも受験できるわけでございます。 それから第二の点につきましては、先般この検定試験制度を学識経験者の方にお集まりいただきまして御検討いただいたわけでございますけれども、そのときの商店を経営されている方の御意見でも、この資格を獲得いたしますと、給与の面でもやはり多少優遇することになるだろうという御意見でございましたので、この制度が実施されました場合に、これは各商店の御判断でございますけれども、結果的には給与面でも優遇されることになるのではないかというふうに考えております。
○野間委員 私、心配しますのは、こういう制度をどんどんつくって全国的に普及していくということの中で、それぞれの店員の間に給料の格差をつけて、それが一つの小さな企業の中でお互いにいがみ合いをするというのですか、われわれの立場から言うならば、同じ労働者でありながら、それぞれ分断していく、そういう職制にやはり通ずるのではないかというのが一点と、それから、このような資格を持った販売員を置かなければ営業することができないというふうな方向で締めつけてくるのではないかというふうに心配するのですが、その点どうですか。 それから、さっきの質問で答えが抜けていましたけれども、要するに、中小小売商の中でこれのねらっておる対象、これについてお答え願いたいと思います。
○莊政府委員 この検定制度に対する政府の助成を行なうにあたりまして、お尋ねの点はたいへん重要な点であると私どもも前々から考えております。給与の点での配慮等につきましても、私どもは、政府として、経営者のほうに、資格をとった人の月給を上げてやってくれとか、とらぬ人を差別しろというふうな押しつけがましい指導をこの際やろうというふうなことは毛頭考えておりませんそういう考えはないということを申し上げておきます。 また、従来からもそうでございますけれども、商工会議所、商工会で試験を受けられるという場合に、何らか特殊な講習会等の制度を別途つくりまして、そういうものを受けてなければ試験を受けさせない、能力のある人が受けたくても締め出すとか、そういう統制的なことを始めるというふうな考えは毛頭持っておりませんということを申し上げておきたいと存じます。 なお、どういう層を対象に考えておるかという御質問でございますけれども、これは普通の小売屋さんの店員を私どもは主たる対象に考えております。スーパーの店員の方が受けに来るということを排除しなければいかぬとは思っておりませんけれども、普通の二人とか三人の従業員を置いておられるようなお店の店員さんを主たる対象に考えて始めたわけでございます。
○野間委員 まだ一点抜けています。将来販売店の資格として、この試験に合格した者を必ず置かなければならぬというようなことは将来の計画としてあるのかないのかというようなことです。
○莊政府委員 追加いたしますが、考えておりません。たとえば製造業の場合でございますと、特殊な薬品を扱うとか、特殊な危険作業をするというようなことで別途国家試験というふうなものがあることは御案内のとおりでございまするが、繊維を売るとか食料品を売るというようないわゆるお店の店員でございまするから、業態がそういうことでございまするから、一定の資格がなければ客に接してはならないというふうなことをしなければならないという必要は、政府としては感じておりません。そういう制約をこの制度の上に将来乗せていくというふうな考えはないということをこの際はっきり申し上げておきます。
○野間委員 そうしますと、資格をとることについて国は積極的に奨励はしない、あるいは強制的に何らかの講習会を開いてそこで統制はしない、こういうお答え、さらに将来こういう資格を持った者を必ず置かなければならないという方向でやっておるのじゃないということを確認して、次に進めたいと思います。 次は五条ですが、先ほど出ておりました「中小小売商業者の経営の近代化のための事業の実施に必要な資金の確保又はその融通のあつせんに努めるものとする。」これについて本法によって特に新たになされるものがあれば、具体的にひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○森口政府委員 法律の文言は抽象的に資金の確保をはかれ、融通のあっせんをしろということでして、法律に直接関連性があるというふうには申せませんですが、その規定を受けましていろいろなことを考えております。 まず第一は、中小企業振興事業団を通じます高度化資金を高度化計画を認定いたしましたものに対しまして都道府県を通じて融資をするということが第一でございます。 第二に個別の事業者でございますが、個別の事業者につきましては中小企業金融公庫、国民金融公庫を通じまして、先ほど申し上げましたように、振興指針に合致するような設備について低利融資を行なうということを考えております。 なお、中小企業金融公庫、国民金融公庫の融資は当然個別の中小企業者に対する融資でございますが、高度化計画に参加をいたします個別の、たとえば連鎖化事業の加盟店あるいは商店街整備事業に参加をいたします商店等々につきまして高度化資金の融資を受けられないものについて補完をするということも同時に考えております。
○野間委員 特に私がお聞きをしたいのは、高度化事業に乗っかれない個々の中小小売商、特に零細企業、これについてあらためてこの五条によってどれだけのメリットというか、新たなものが出てくるのかということです。
○森口政府委員 従来から中小企業金融公庫、国民金融公庫におきましては流通近代化特別貸付制度がございます。これを組みかえをいたしまして、振興指針に載っておりますように、小売業の設備近代化に必要な資金を供給することといたしております。 まず第一に、省力化のために必要な器具の購入に必要な資金、これの例示といたしまして、自動秤量機等がございます。第二に、配送車両等物流の合理化に必要な設備の購入について低利融資をいたします。第三に、会計機等経営管理の合理化に必要な資金について低利融資をいたしたいと思っております。第四に、共同事業につきまして必要な設備について中小公庫を通じて融資をいたしたいというように考えております。 以上がおもな内容でございます。
○野間委員 わかりましたが、それについて何か限度額、ワクがあるのかないのか、あるいは利息、利率についてはどうですか。
○森口政府委員 いま申し上げました資金は、利率につきましては大体七・五%の利率を考えております。貸し付け限度につきましては一億二千万円の貸し付け限度を考えております。なお、全体の資金量につきましては、一応のめどはございますが、必要とあれば他の費目の資金を流用できるというような改正に相なっております。
○野間委員 九条の関係について若干聞きますが、これも同僚議員の質問に対する答弁があったのですが、この「特別な配慮」について、特に九条から出てくる特別な配慮の新たなものについて何かあればお答え願いたいと思います。
○森口政府委員 中小小売商業振興法案では、第一に、中小企業者の共同によります高度化事業を考えておりますが、特に高度化事業の中で、共同店舗の事業につきまして、零細事業者が組合員の五分の四を占めますような共同店舗につきましては、中小企業振興事業団から都道府県を通じて八割無利子の資金を供給をいたすことといたしております。 それから第二に、設備貸与事業、これは五人以下の小規模事業者を主として対象といたしておるものでございます。従来設備貸与事業におきましては、工業、製造業等を主にして設備貸与を行なってまいったわけでございますが、四十八年度からは新たに小売業に必要な合理化設備を別途指定いたしまして、零細小売業者の需要があれば設備貸与に応ずることができるという体制にいたしたわけでございます。 それから第三に、小企業経営改善資金等は、当然本趣旨に沿って使用ができるというように私のほうは考えております。
○野間委員 神崎議員の質問に対してもいろいろとお答えいただいているのですが、私ども総じてこの振興法案について考えますときに、特にあの大規模小売りの百貨店法案の改悪、あれとの対比で考えて、おそらく政府としては、百貨店とかスーパーを許可制から届け出制にする、地方にこれはどんどん出てくる、それに立ち向かうためには、どうしてもこのようないわゆる高度化事業、合理化をして、これに対抗し抵抗しなければならない、そういうような発想でつくられたと思うのですね。ところが、神崎議員も申し上げたとおり、いままで幾つか近代化資金によってなされたものが失敗しておる。例の和歌山の堀止百貨店の場合でもそうですが、一億二、三千万円ですか近代化資金を借りまして、合計六億円くらいで四十六店舗で始めたものが、わずか二、三年の間にたしか二十二店舗くらいになったと思うのですね。これは数は正確じゃありませんが、結局近代化、高度化ということでやったところがみじめな失敗を展開して、外にほうり出される、こういう一つの結果になっておるのです。これは大臣も言われたと思うのですが、組合員同士の不団結というようなことがこの失敗の原因じゃないかという答えがあったというふうに私は聞いておりますが、私はそういうものじゃないと思うのです。あるいはそれがあったかもしれません。つまり中小零細企業、小売商の中でも特に零細企業の生きていく道というものは、単に入れもの、大きな箱をつくってスーパーやあるいは百貨店に対抗しろ、抵抗しろといったところで、これはやはりクジャクの羽をつけたカラスにしかすぎない。そういうようなカラスがクジャクのまねをしても対抗できるものじゃないということが端的に出ていると思うのです。入れものばかり大きくして。だからむしろ零細企業者の生きる道というのは、これは一つの特性として、たとえば近隣サービスですね。百貨店あるいはスーパーの場合には時間の制限もあります。これはもう制限しなければならないと思いますが、共働きで帰ってくる、近所で何でも自由に買える、あるいはアフターサービスというものを完備しておるとか、あるいはのれん、職人かたぎ、特に重点的にこういうものの振興を考えなければ、またぞろこれをやったところで、かりに乗っかれるものはやはり中小小売商の上層部の一部じゃなかろうか。乗っかろうとしても結局また落とされてしまう。むしろそうでなくて、いま申し上げたように、もっと小売商の特徴あるいは特性に目をつけてこれを育てていく。早い話が、病人がいきなりかたい飯を食ったら、また下痢をして病気がぶり返す。これと同じだと思うのです。百貨店、スーパーがかたい飯を食っておるからといって、むちゃくちゃに中小小売商にかたい飯を食わす。これは自殺に通ずると思うのです。そういう観点から、しかも上からでなくて、もっと自主的に下からのこういう零細企業者の意見を十分聞いた上で練り上げていく、こういう態度でなければまた失敗すると思うのです。 いま特に零細企業者が非常に困っておるのは、先ほども税金の話がありましたが、税金が重い。それから仕入れが非常に高いわけです。これは大阪商工会議所の調査でも出ておりましたが、たとえば資生堂のあのコールドクリームは中身は十四円ですけれども、これが千二百円で市販されておる。あるいはアリナミンは一粒の原価は二円か三円だと思うのですが、これが十五円で売られておる。大きいものになりますと、たとえば小型乗用車は原価二十四万円が六十万円で売られておるということで、日本の経済の六、七割を握っておる大企業が暴利をむさぼって、そうして高く売りつけておる。こういうところにやはり問題があると思うのです。あるいは公共料金の値上げもそうです。あるいはインフ政策もそうだと思うのです。したがって、このようなほんとうの病気の病源にメスを入れて、たとえばスーパー並みにすべての零細企業の商売の皆さんが安く仕入れられる、こういうことになりますと、そういう中小零細企業者の特性からして、もっともっと伸びていく道は私は十分あると思うのです。そういう点でやはり根本的にメスを入れなければ、入れものをつくって飾り立てても、高度化事業に乗っかる人は非常に少ないし、また乗っかったところで失敗する、あるいは乗っかれない人が大部分じゃないか、こういうふうに思うのです。そういう点からして、この法案そのものが上からのカッコづきの近代化、合理化であるということです。もっと下からの、ほんとうにどろどろの中で重い税金と高い仕入れ、こういうところで苦しんでおる実態をもっともっと知った上でさらに練り上げてもらわなければ、私はほんとうの振興というものはできないというふうに思うのですが、最後に大臣の所見を伺いたいと思います。
○中曽根国務大臣 御指摘にはごもっともの点があると思います。確かに箱を大きくしたところで中身が伴わなければ失敗する危険性も多うございまして、いままでの例を見ましても、計画が大き過ぎるとか、あるいはマーケットを見誤ったとか、あるいは経営自体がずさんであったとか、そういうようなもので失敗した例が多々ございます。これはおのおのの中小企業の特性を忘れて、考えが大き過ぎたというところからきているところであるだろうと思います。大ぜいを占めるのはそういう個々の零細企業でございますから、この法案の実施にあたりましても、われわれは単に量的にこれを拡大するとか、いたずらに進歩的とか合理化とか近代化という名前にとらわれることなく、その場所、その商店に合ったきめのこまかい指導をしていくように心がけていきたいと思います。
○野間委員 終わります。
○稻村(左)委員長代理 宮田早苗君。
○宮田委員 だいぶ質問がございましたので重複する面があるかもしれませんが、その際は、簡略に御答弁を願ってけっこうでございますので、あらかじめ申し上げておきます。 中小小売商業振興法案に盛られた個々の条文の精神、問題点に触れる前に、この法案全般についてまずお伺いをいたします。 法案の提案理由で御説明がありましたように、この振興法は産業構造審議会流通部会の答申に沿った政策の一つであります。しかし、答申と申しましても、文学どおり現状に対する答申でございまして、中小小売店のあり方についてるる説明しているものの、小売商全般の進路を示しているものとは思われないのでございます。 〔稻村(左)委員長代理退席、委員長着席〕 答申に基づいた法案であるなら、この振興法も当然中間的な立場にすぎないことになるわけでございますが、再び答申が出されたとき、再度小売商に関する法案を提出することになることと思いますが、この点まずお伺いをしておきます。いわゆる見直しという考え方であります。
○中曽根国務大臣 本法案を提出することにいたしましたのは、産構審の答申の線に沿いまして、時代の変化に沿うように法案を提出したところでございますが、この法案を実施いたしまして、その後の情勢変化があり、また適当な答申があれば、その答申を採用して見直しするのにやぶさかでございません。
○宮田委員 この振興法案は、言うならば、できのよい子供たちだけを教育するというエリート教育のようだと思うわけであります。すなわち、第一条に明文化しておりますように、「商店街の整備、店舗の共同化等の事業の実施を円滑にし、」というのが目的になっております。中小企業全体の施策というよりも、高度化事業を推進するのがねらいというふうに理解してよろしいものかどうかということをお聞きいたします。
○中曽根国務大臣 一見して読みますとそういう山脈みたいなところが目につくと思うのでございますが、しかししさいに読んでみますと、三条の指針、あるいは五条の金融その他の制度、あるいは七条、八条における調査、あるいは研修制度、それから第九条における中小小売商業に対する特別の措置等は、いずれも大きな山でない一般の零細企業を頭に置いてできている条文でございまして、両々相まってこの法案を充実さしていきたいと考えておるところでございます。
○宮田委員 また、さきに私が申しましたように、これが産構審の答申に基づくものであるわけでございますが、高度化事業というのは現在の法体系で十分やれるんじゃないかと思うわけであります。融資の比率や金利を中小企業経営者に有利になるよう改定しさえすればいいというわけではないと思うのでございますけれども、この点について御意見をお聞かせ願いたい。
○莊政府委員 高度化事業に対します事業団の融資等は従来から一部行なわれておることは御案内のとおりでございます。ただ、今回この法律では、いま大臣が申し上げましたように、独立の小売商に対する近代化の推進助成ということが一本の大きな柱と同時に、高度化事業も小売対策として推進しようということにしておりまして、その両方につきまして、従来ございませんでした第三条の「振興指針」、政府として初めて、小売商業者というのはこういう方向にぜひ向かってほしいという一般的な誘導指針というものを法に基づいて定めて、それを公に出していく、それに基づいて個々の事業者の方にも努力していただく、政府としてもその方向での企業の自主的な努力に対して最大限の助成を惜しむものでない、かように政策を明確にしたわけでございまして、振興指針というものも、私どもこれから審議会におはかりしてつくるわけでございますが、時代の変化に応じまして、その内容というものも時代の要請に最も応ずるように、また、小売業者の振興にほんとうに役立つように今後とも引き続き練り上げられていくべきものであろうと思います。法律に基づいてそういうものをはっきり出してやっていくという点におきまして、同じ事業団から融資を高度化事業に行なうにつきましても、これは基本的に政策として大きく国が取り上げて、前向きに行なうという点でやはり従来とは大きく異なると思っております。個々の融資条件でございますとか、期間についても、この際、手直しはいたしました。今後も引き続き努力をいたしますが、決して個々の条件の改善だけ考えておるのではないということをぜひ御了承願いたいと存じます。
○宮田委員 ただいまお聞きしました高度化事業、言うならば、あめをぶら下げて目ざめない小売商は知らぬぞという、生業的小売商の切り捨てにつながるのじゃないかという危惧もあるわけでありまして、第九条の精神を十分吟味いたしますとそういうことも指摘できるように思うわけでございまして、小規模事業者に対する配慮とはいうものの、内容はどうも抽象的過ぎると思うわけでございます。商店街あるいは住宅街に散在する生業的な店は、従業員四人以下の小規模零細店とした場合、小売部門の実に九割を占めているわけでございますが、この膨大な商店に今後どんな方向づけをしようというわけですか、それをひとつお聞かせ願いたい。特に特別な配慮ということが入っておるわけでございますが、この中身を特に御説明していただきたいと思います。
○莊政府委員 施策の重点といいますのは当面金融財政上の措置であると存じますが、先ほど来御答弁申し上げておりますように、こういう零細な層に対しましては、寄り合いの百貨店をつくるという場合におきましても八割無利子の新しい融資制度を今回新設したという点も、九条の精神を体しての措置でございます。また、従来工業だけに片寄っておりました設備の貸与等も、今回商業、特に五人以下の従業員の層に対して適用するというふうに踏み切ったわけでございます。また、経営改善資金制度の創設の場合にも、数から申しましても圧倒的に多い零細商業者というものを十分念頭に置いて考えたわけでございます。 さらに、第九条で私この際先生に特に申し上げなければならぬと思います点は、その前に第八条という規定がございますが、零細層に対しましては国が的確な情報を与え、指導助言を個々の事業者に即してきめこまかく行なってあげるということがございます。これは経営の一般指導もございますし、金融の相談もございますし、さらに記帳指導のようなことも全部あるわけでございますが、従来からそういう会議所、商工会等を通ずる指導もございますけれども、今後はとかく従来手薄になりがちでございました中小零細小売商、零細小売商を対象にしたそういう経営改善指導というもの、これは正直言って従来手薄でございました。こういうものをやはりこの際九条に基づいて特別な配慮として強化していく、こういうことも含めて考えておるわけでございます。
○宮田委員 いまおっしゃいましたように、四人以下の中小零細企業、こういう関係についてはよくわかっていないところが大半と思いますので、いま答弁なさいましたような指導についても、特に充実した指導をしていただきたいということを要望として申し上げておきます。 次に、高度化事業計画の認定を規定しております第四条についてお伺いしますが、振興法案は商店街の整備、それから店舗共同化、連鎖化事業、この三つを柱にしておるわけでございます。その中でも商店街の整備をどう認定をするのか、問題が多く出ておるのではないか、こう思うわけでございますが、この点についてわかっておればお知らせ願いたいと思います。
○森口政府委員 御質問は、商店街の高度化計画の認定の条件の問題だろうと存じますので、そういう趣旨でお答え申し上げます。 商店街は約一万五千あるわけでございますが、一万二千は実は人格がございません。やはり助成をいたすといたしますと、協同組合等の何らかの人格を持った協同組合でなければいけないというのが基本条件かと存じます。 それから次に、やはりある程度の商店が集まっておりませんと、客に来ていただくというのが主眼でございますから効果がございませんので、商店街といいましてもやはり五店や十店程度の商店街の計画というのではなかなか認められませんので、私どもとしては、最低三十店以上が参加をするというものを商店街の整備計画の対象にいたしたいというように考えております。 それからあと、商店街の整備計画は大きくいいまして商店街の改造計画と共同施設の設置計画と二つに分かれるのではないかと思います。 改造計画の場合はやはり一部改造いたしましてもだめなんで、やはり五分の四以上が改造されるということを条件にいたしたい。なお、その五分の四を改造するわけではなしに、ある程度の店が商店街全体の美観をよくしますために改造する、これも一店や二店じゃ問題にならないのですが、この辺はまだ詰めておらないのですが、たとえば十店以上を改造するという場合にはこれは高度化資金では見られないわけでございますが、先ほど申し上げました中小企業金融公庫等の資金を通じて改造資金を見てみたいというように考えております。 それから商店街の整備計画の第二は、共同施設の設置でございます。これはたとえば、街路灯をつくるとか、あるいは駐車場をつくるとか、アーケードをつくるとかいうような計画が中心になろうかと思います。こういうような計画に対しましては、街路灯、アーケード等は同時にそこに来られますお客さまのためにもなる、お客吸引にもなるわけでございますが、お客さまのためにもなるし、町の美観の向上にも役立つ、いわば公共的な性格を持っておるという性質のものでございますので、本件については大体八割無利子の制度を適用いたしたいというように考えておるわけでございます。 なお、商店街の共同施設でそういう要件を満たさないものに対しましては、従来どおり振興事業団の一般高度化融資、あるいはそれも要件を満たさないということでございますれば中小企業金融公庫の融資等を通じて援助をいたしてまいりたいというように考えております。
○宮田委員 いまおっしゃいましたように、一万五千件をこえるということなんでございますが、この法案の裏づけとして、中小企業振興事業団からの融資がすでに予算化されておるわけでありますが、現在までの実績といいますと、一万五千件のうちほんのわずかしかその恩恵をこうむっていない。三十八年度から店舗共同化融資を受けたのは二百十四件というふうにいわれておるわけですが、これを見てもわかりますように、まず事業団の長期融資計画、いまるるいろいろなことをおっしゃいましたけれども、この長期的な融資計画というものがございますならばお聞かせを願いたいと思います。
○森口政府委員 振興事業団で高度化事業の援助をいたしておりまするが、これはあくまでも中小企業者の自主的な共同事業に対して援助をするということをたてまえにいたしているわけでございます。したがいまして、国のほうで計画を立てて、中小企業者にはこのぐらいの量、たとえば商店街の近代化をしなければいかぬとか、あるいは共同店舗をつくらなければいかぬとか、そういうたてまえにはなっておらないわけでございます。したがいまして、御質問の融資計画云々ということになりますと、これはもともと中小企業者自体の共同の意識を前提にいたすわけでございますので、毎年度中小企業者がどの程度の共同化計画を持っておるかということを調べまして、これに必要な予算額を毎年計上するということを行なっておるわけでございます。従来も、当初のころは非常に要望に応じられなかったわけでございますが、最近では追いついてまいりまして、必要、妥当な計画でありますれば、大体事業団のほうで応ぜられるという体制に相なっておりますので、本法案の高度化計画の実施にも支障はないという体制は整っておるというように存じます。
○宮田委員 貸し出し条件は現行より相当緩和されておるということは認められますけれども、融資は相当選別されることになりはしないか。もちろん内容が、いままでの答弁の中でもおっしゃいましたように、なかなかむずかしい、また複雑な内容を持っておるので問題とは思いますけれども、かりに希望する大半の商店街に融資されるとしても、今度は過剰融資ということになりまして、隣接商店街の間の過当競争を生みやしないか、設備近代化が逆に裏目に出て、みずから墓穴を掘ることになりはしないか、そういう点についてお考えがありましたらお聞かせ願いたい。
○森口政府委員 中小小売商業振興法の制定に伴いまして、商業関係についていろいろな新しい高度化の資金あるいは中小企業金融公庫、国民金融公庫の融資制度を創設いたしたわけでありまするが、従来の体系は実はそのまま残しておるわけでございます。したがいまして、一定の条件に合致するものはより有利な制度が受けられるということで、従来恩恵を受けておった者が、そのために不利になるというようなことはないと存じます。 なお、もちろん中小小売商業全般といたしましては、こういうふうな特別の利率によります融資制度のほかに、中小企業金融公庫、国民金融公庫等の一般融資の制度がございまして、これは近時小売商業関係が各機関ともふえつつありますし、十分見れるのではないかというように考えております。 それから第二の高度化計画を実施する場合、商店街の整備を行ないます場合、あるいは共同店舗をつくります場合、当然近所に類似の商店街あるいは類似の大型店舗があることは考慮に入れなければならない事項でございまして、おっしゃるように、これを乱設いたしますとかえって過当競争におちいるという弊害が生じますことは御指摘のとおりかと存じます。当然高度化資金等を融資いたします場合には、従来から私のほうで一件ごとに都道府県の総合指導所を通じて診断を実施いたしまして、そういうような計画がおっしゃるような事態を招かないように指導をいたし、過大な計画はこれを削るというような指導をいたしておりますが、御指摘の点もございますので、さらにその点については診断指導ということを強化してまいりたいというように考えます。
○宮田委員 同一地区に背中合わせになっているような商店街がございます。その場合の近代化をどう調整するかということと、さらに大型ショッピングセンターなどが出てまいりますと、その調整というような基本的な政策がございませんと、いかに無利子の融資あるいはまた税制で優遇するといいましても制度そのものの効果が出てくるかどうか疑問になるのではないか。こういう点についてお考えがありましたら聞かしていただきたい。
○森口政府委員 確かにおっしゃるとおり商店街が並んでおるという場合には、その顧客圏は相互に重複する面があるわけでございます。こういうようなわけで、私のほうは一つの都市を対象にいたしまして商業の近代化計画というようなマスタープランをつくりまして、そのマスタープランに従ってやはり商店街の整備を行なうべきだというように考えておりますし、それからそういう大きな都市全体ということではなかなか現実問題としては合致いたしませんので、やはり全体の診断制度の中に広域商業診断制度というものがございます。これはやはりある一つの地域をつかまえまして、そこの商圏の購買力が一体どうなっているか、商店街の実情はどうなっているか、だからここの地域ではどういうふうな方向で個々の商店ないし商店街は合理化すべきであろうかということを都道府県が中心になってまとめておるわけであります。したがいまして、先ほど申し上げましたように、商店街の整備を行ないます場合、または共同店舗をつくります場合、当然いま言ったようないろいろな調査をもとにいたしまして、現実に府県の担当者ないしは場合によりましては中小企業振興事業団の指導員がそういうことのないように厳重にチェックをしてまいりたいというように考えております。
○宮田委員 特に消費者が指向する商店街、これが十分考えられなければならぬと思います。特に多様化を持たせるというか、業種レイアウトの整備、こういうことが一番重要じゃないかと思います。また、これに引き続いて大切なのは駐車場の設置とか歩道の拡幅、いわば商店街の基盤整備事業というものが完全でなければならぬ。大型ショッピングセンターが出てまいりますとこれの自衛策にたいへん苦慮するわけでありますから、それに対する振興をはかるためにも、どうしてもいま申し上げましたような整備ということが必要になるわけであります。この種の関係について効果をあげた商店街のケースがよく紹介されておるわけでありますが、この駐車場の施設などは認定、融資の対象ということになるものかどうかということをお聞きします。
○森口政府委員 先ほど申し上げましたように、当然商店街整備の対象の中には駐車場の設置が入るわけでございます。ただ先ほど細部にわたりますので御説明をいたしませんでしたが、駐車場は顧客の便宜のために設置をいたすわけでございますので、顧客が主して利用するような駐車場については当然八割無利子の融資をするということでございます。
○宮田委員 最後になりますが、第三条で通産大臣は振興指針を定めなければならないということになっておりますが、この指針の項目に労働力対策に関する事項が入ってない。先日他の先生から福祉面ということで同様な主張がありましたが、これはぜひこの中に入れてほしいということを要望しておきます。なぜなら中小商店街が経営上の問題点としてあげておりますは、労働力が集まらない、また確保できないということが非常に大きな問題になっております。大臣もすでに目を通されたと思いますが、四十七年度の中小企業白書でも、人手不足の深刻化は大型スーパー進出の猛威によりまして大きなウエートを占めておるわけでございます。また、第二項五の「その他」に含まれているということになっておるようでございますが、これは非常にあいまいというふうに思っておるわけでございますので、ぜひともこの点については明文化をしてほしいということでございます。特にさっきも答弁の中にございましたが、この種の法律は中小商店を振興させると同時に、消費者のサービス、消費者の立場ということが特に考えられなければならぬというふうに思っておりますので、そういう点については当局として十分御留意をしていただきたいということを最後に要望いたしまして、私の質問を終わります。
○中曽根国務大臣 いまの指針の中に福祉政策を入れよというお考えはまことに検討に値するお考えでありまして、私も同感のところがございます。よく考えてみたいと思います。
○浦野委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 いろいろ同僚諸君の質問に対する答弁で運用の面についてもわかってまいりましたが、なおだめ押しをする意味で質問をいたしておきます。 たとえば、いま宮田委員の質問に対して三十店舗程度が必要である、こうお答えになったわけです。三十店舗でもって組合を組織するということだろうと思うのですが、うち三分の二が中小小売商業ということになりますね。三十店舗というのは、必ずしも三十店舗軒を並べて中小企業があることはない。その中には大きな会社もあるだろう、あるいは個人の住宅だってないとは言えないですね。ですから、実際運用の問題のときに小売商業者が期待をしておることとはそぐわないような面が出てくるのではないか、こう思います。したがって、三十店舗というのは頭の中にどのようなことを描いているのか、明らかにしておいていただきたいと思います。
○森口政府委員 商店街の整備には三十店舗ということを先ほど御答弁申し上げたわけでございますが、現実の商店街の場合について見ますと、やはりいろいろな商店街があろうかと存じます。三十店一店でも欠けたらだめだということでは困るじゃないかというお考えもあろうかと存じます。確かにおっしゃるような面もありますので、各省各方面と検討いたしまして、認定基準をつくります際にその辺の考え方を明らかにいたしたいというふうに存じます。
○中村(重)委員 三十店舗が一店舗でも欠けて二十九店舗ではだめかどうかということ、それも問題だけれども、そうではなくて、三十店舗というのは、どういう形で三十店舗になるのか。実際これを適用する場合に混乱をしては困るわけだ。三十店舗ずっと軒を並べておかなければいけないのか、あるいは飛び飛びで三十店舗でよろしいのか。これは五分の四が中小小売商業の敷地でなければならないという条件もあるわけなんだから、それらとの関連性といったようなものは、あなたのほうで頭に描いておかなければいけないわけだ。この法律案が通ってしまったあとで適当にあなたたちが判断をして、現実にそぐわないようなことをされたのでは中小小売商業者の期待に反することになる。だからそこを提案される以上は、いろいろ各省と相談してからやりましょうなんという答弁ではなくて、少なくとも中小企業庁はこうあるべきだということで頭に描いていることを明確にお答えになれるだけの準備がなくてはいけない。どうも詰まるようなことになってくると、各省と相談いたしましょうといって逃げばかり打つが、そういうことじゃだめなんだ。もっと明確にお答えにならなければだめです。
○莊政府委員 認定の基準はあくまで基準でございます。考え方としては、三十店と定めました場合には、そのほとんどが一応連なっておる形での本格的な改造というものを考えておることは事実でございますけれども、全部が連なっておることを絶対要件などとは考えておりません。現実の問題としましても、中で非常に古くなった店が自分で改造をやって、結果として飛び飛びにならざるを得ないというふうなことだって十分あるわけでございます。そういうものは地域の実情に応じて商店街が全体としてよくなればよろしいわけでそういう観点から考えてまいります。
○中村(重)委員 ぼくはそれだけの弾力的な考え方があってしかるべしと思う。 そこでひっかかってくるのが、改造は敷地の五分の四を中小小売商業が使用することとなっておるわけだから、その五分の四がかたまっておれば、その五分の四ということですぐ計算できるんだけれども、飛び飛びになっていると、その中に別の土地が入ってくることになるんだね。それはどうやっていこうとお考えになっていらっしゃるのか。
○莊政府委員 全体の商店街に対して割合がどれだけの関係になっているかという、私どもは全体として考えております。
○中村(重)委員 その三十店舗と五分の四、全体としてとおっしゃったんだけれども、それじゃ飛び飛びになったところの敷地が五分の四あればよろしい、そのように理解してよろしいですね。全体の土地の中に大企業が入っている、それが五分の一である、五分の四は中小企業であればよろしい、そういうことなのか。全く関係のないものが途中にあってもよろしい、三十店なら三十店、二十九なら二十九の小売商業の土地が五分の四あればよろしいんだ、飛び地になってもよろしいんだ、そのように理解してよろしいのですね。
○莊政府委員 御質問の趣旨がよくわかりました。けっこうでございます。
○中村(重)委員 そこで安全、耐久性、建物の条件はどういう条件ですか。
○莊政府委員 これらの点につきましては都道府県等の意向も聞きまして、これから実は煮詰めるつもりでございますけれども、鉄筋コンクリートに限るというふうには考えておりません。現実の商店街改造を最近見ておりますと、軽量鉄骨ぐらいは使っておる。全部木造というのはむしろまれでございます。これは防火の点、耐久力の点等から軽量鉄骨くらいを使った程度以上のものであれば改造である。そのように考えております。
○中村(重)委員 規模の適正化はどうか。規模の適正化というものがあるわけだ。どえらい大きいものでは予算の関係もあって困るだろうし、あまり小さいものであっても困るわけだから、どの程度のものを考えておるのか。当然これは条件として出てこなければいけない。
○生田政府委員 ただいま御質問の点でございますけれども、適正規模につきましては、各商店街が所在しております商圏の大きさ、購買力の大きさによって変わってまいりますので、ケースバイ・ケースで、その商圏の大きさ、購買力の程度を考えましてきめることにしております。一義的に何坪あるいは何平方メートルというふうには、ただいま考えておりません。
○中村(重)委員 レイアウトについては、先ほど荘長官のお答えのとおり理解してよろしいですね。
○莊政府委員 けっこうでございます。
○中村(重)委員 それから駐車場のことについても質問があったんだけれども、これは先般の委員会で私が共同店舗のことについて質問したことと関連をしてまいります。 公共的駐車場というのは、これは何店舗の人たちが集まって駐車場をつくるのか。しかも、公共的だから、その商店が使う車だけではなく、一般の人にも利用させるところに公共性というものが出てくるわけだから、かといって特定の一人か二人でもというわけにもいくまいから、十店舗なら十店舗の人たちが工業組合をつくって、公共性のある駐車場をつくるという意味なのか。駐車場というのは、商店街から離れたところのいわゆる場末——この間、共同店舗は場末でよろしいという答弁がなされたわけだからね。駐車場も同じように理解をしてよろしいかどうか。駐車場を町のまん中につくるといっても無理な注文なんだ。だからここらも明確にしておいてもらわなければ困るわけなんだ。
○森口政府委員 駐車場は商店街整備の一環としてつくるわけでございますから、これは商店街の振興組合ないしは商店街協同組合の所有物ということに相なるわけでございます。
○中村(重)委員 それはわかるんだよ。それはわかるんだけれども、駐車場を設置する場所はどこでなければいけないのかということを明らかにしておいてもらわぬと困る。
○森口政府委員 失礼いたしました。追加いたします。 場所は、もちろん商店街に来るお客の便宜になれば離れておることもけっこうかと存じます。
○中村(重)委員 そうすると、商店街整備計画の認定を受ける必要はないのですね。
○森口政府委員 駐車場の整備は、商店街整備事業の一環として行なうわけでございますから、商店街の計画の認定を受けるということは必要でございます。
○中村(重)委員 共同店舗は商店街整備計画の認定を受ける必要がないのに、同じ八割無利子の事業の駐車場だけがなぜに商店街整備計画の認定を受けなければいけないのですか。共同店舗は、大臣もお聞きになっておられたんだ。くどいように繰り返してやって、商店街整備計画の認定は必要ありませんとあなたは答えている。共同店舗が必要がないのに駐車場がなぜに認定を受けなければならないのですか。
○森口政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、商店街整備事業の一環として駐車場をつくるわけでございますから、駐車場の設置の助成を受ける、特にそれが八割の無利子の助成を受けるためには、商店街整備計画の認定は必要かと存じます。 それから共同店舗につきましては、当然共同店舗としての計画の認定を受ける必要はあるわけでございまして、商店街としての計画は、その場合には受ける必要はないということを過般御答弁申し上げたわけでございます。
○中村(重)委員 共同店舗の計画としての——これは共同店舗というのは共同施設とは違うのでしょうね。共同店舗の場合も、これはそこへお客さんが集まってくるわけだから、したがって、駐車場というものはやはり必要になってくるわけだね。これは関連して言っているのじゃない。やはりこれは商店街整備計画の一環ということにこの共同店舗の場合もなるじゃありませんか。何も町の中央だけに駐車場が必要だというのじゃなくて、いま駐車禁止というのはもう町全部なんだから、場末と言っても私はずっといなかのことを言っているわけじゃない。ずっと商店街があるわけだ。そこも駐車禁止なんだ。だから駐車場の整備の必要がある。共同店舗に付随してくる。やはり商店街の一環という形になるだろうと私は思う。共同店舗は商店街整備計画の一環ではあるけれども、商店街整備計画の認定を受ける必要はありません、しかし駐車場は受けなければなりませんというのは、どうも理解できないんだね。ちょっと混乱しているんじゃないのかな。
○森口政府委員 私の答弁が若干まずいので混乱をいたしておりますので、初めから御説明申し上げたいと思います。 高度化事業計画には、御存じのとおり三つの種類がございます。商店街整備計画と、それから共同店舗の計画と、それから連鎖化の高度化計画と三つあるわけでございます。共同店舗の場合にあらためて商店街の認定を受ける必要はないということは、この間来御答弁申し上げておるところであります。また、商店街が駐車場をつくります場合に、この駐車場が公共的色彩があるということで八割無利子の制度を適用されるわけでございますが、この駐車場は、顧客の便宜に支障がない限り当然当該商店街の中にある必要はないかと存じます。一方、共同店舗のほうで当然駐車場の必要があるわけですが、これは、申し上げたように、共同店舗をつくります場合に、その共同店舗の大部分が零細小売業者であるという場合は当然八割無利子が適用されるわけでございますが、同時に共同店舗の中に駐車場をつくるという場合は、当然その限りにおいて八割無利子の対象の中に入るかというように考えております。
○中村(重)委員 いま特定案件の八割無利子の問題だけを質問しているわけだから、共同店舗というものは八割無利子であるということ——私はこの前、商店街の、町のまん中に市場みたいなものはつくれぬから少し離れなければいけないということで、それに対してあなたは、明確に八割無利子として特定案件として扱いますということであったわけだ。駐車場も同じことなんだ。だから、共同店舗が受ける必要がないのだったら、駐車場だってこの商店街の整備計画の認定を受ける必要はないのじゃないか。それを共同店舗はよろしいですよ、駐車場はだめなんですよというのがどうも理解できない。そこは話し合ってよろしいから、質問にぽっと答えぬでもよろしいから、そこを話し合って見解を統一せぬとだめなんだよ。
○生田政府委員 かわりまして御説明申し上げます。 計画の認定につきましては、商店街の整備計画とそれから共同店舗の計画がございますが、先生御指摘の共同店舗の場合は、共同店舗の計画として認定を受けますので、それをダブリまして商店街整備計画の認定は要らないという考え方でございます。 駐車場につきましては、商店街整備計画の一環として考えるわけでございますので、商店街整備計画として認定いたしませんと認定することができなくなってしまいますので、商店街整備計画として認定するということでございまして、つまり二重の認定を避ける、商店街整備計画として認定するか、店舗共同化計画として認定するか、いずれかで認定するという考え方でございます。
○中村(重)委員 わかってきたが、半分わからないんだ。さっきの森口次長の答弁で、共同店舗の中にということばを使ったけれども、私は必ずしも中じゃなくてその付近ということでもいいのだろうと思うけれども、駐車場をつくってけっこうでございます、それは八割無利子でございますと言った。ここには共同店舗の整備計画の認定を受けて共同店舗をつくるのだ、今度ここには公共性のある駐車場をつくる、これは商店街整備計画の認定を受けなければなりません、こっちは共同店舗の整備計画でけっこうでございます、同じ並んでいるところでその必要があるのか、共同店舗の整備計画というか、その計画を受けたところのそばにつくる駐車場は、これは共同店舗の計画でけっこうでございます、こういうことになるのか、不明確なんだから、明確にしておいてもらわないと困ります。
○生田政府委員 お答え申し上げます。 共同店舗に付属しておりまして、共同店舗に買いものに参りますお客のために主として使われます駐車場は、共同店舗すなわち店舗共同化計画の一部として認定されるわけでございます。それから商店街につきましてもそれと同様でございまして、場所はかりに離れておりましても、商店街に買いものに参ります顧客が主として使用する駐車場は商店街整備計画として認定されるということでございます。
○中村(重)委員 それを明確にしておいてもらわないと、同じ八割無利子の駐車場であっても、店舗共同化計画の一環としてつくるものは商店街整備計画の認定を受ける必要はありません、これは共同店舗のほうの認定でけっこうでございます、それから商店街整備計画の認定を受けてやらなければならない事業のそばにつくる駐車場は、商店街整備計画の一環としてその認定を受けなければなりません、同じ八割無利子で二つ種類がある、そういうことに理解をいたします。 それからその駐車場は、工業組合として組織をつくりますが、その場合は何名でよろしいのですか。
○森口政府委員 商店街に付属いたします駐車場は商店街整備計画の一環として、共同店舗に付属いたします駐車場は共同店舗施設の一環としてつくるわけでございますから、おのおの商店街整備計画の要件、共同店舗の要件を満たさなければならないというように考えております。したがいまして、商店街の場合は組合が所有をするということで、組合自体は先ほど御説明申し上げましたように三十人の構成員が要るというように考えております。それから共同店舗の場合には、八割無利子の適用を受ける場合には十人の構成員が必要であるというように考えております。
○中村(重)委員 十人以上集まって工業組合を組織してそういう事業をやる場合は八割無利子、こういうことになります。いままで共同店舗は高度化資金を使ってまいりましたが、二・七%の金利でありました。今回は同じようなものをつくるのに八割無利子になったのは、どういう理由でそういうふうに改められたのか。従来との関係ですね。
○森口政府委員 今回、共同店舗の中で八割無利子の制度を適用することといたしましたのは、小規模事業者が五分の四以上構成員の中におるというような共同店舗についてのみ八割無利子を適用することといたしたわけでございます。したがいまして、その要件に該当しないものにつきましては従来どおりの共同店舗の助成条件で行なうということでございます。
○中村(重)委員 まあ五分の四というのか全部というのか、従来とも大企業が共同店舗の中に入って市場等をつくるということはなかったのです。しかし、それはよろしいです。それは二・七%より八割無利子のほうがいいわけだから、前進した施策だからよろしい。 そうすると、従来の二・七%のものもあり得るということになる。それは極端に言えば、大企業が半分入っておっても、二・七%の中小企業のための高度化資金を使ってもよろしいということになる、あなたのいまのお答えからは。それでよろしいのですね。
○森口政府委員 従来やっておりました共同店舗の助成基準といたしましては、その中に中小企業者以外のものは五分の一以内という制限がついておりますので、今回以降も一般の店舗共同化につきましては、そういう条件で考えていきたいというように考えております。
○中村(重)委員 今回の八割無利子は小売店舗が五分の四なければならないという条件にいたしましたと言うが、従来のも五分の一が条件でございましたから、従来のとおりいたします、同じことじゃございませんか、五分の四の残りは五分の一だから。同じようなことをあなたは表現を変えただけの話で、八割無利子にしたのは今度は五分の四でございます、そういう条件をつけたのです。では、従来二・七%で共同店舗をつくらしておったのは、極端に言えば大企業が半分入っておってもよろしいということになりますが、それでいいのですか、こう言ったところが、従来は五分の一以上、中小企業以外のものという表現を使われ、中小企業以外のものが入っておってはいけないというようなことでございました。じゃ同じことだというんです。表現を変えただけだ。それでは、なぜに今度は従来の二・七%が八割無利子という形に変わったのかという答えにはならない。
○森口政府委員 従来やっておりました共同店舗につきましては、まず五店以上あるということ、それから、その構成者が、五分の一の部分をのけまして中小企業者であることという条件でございます。今回、八割無利子を適用いたしますものは、単に中小企業者であるというだけではだめでございまして、全体が十店以上ありまして、しかもその中に入ってくるものの五分の四以上が従業員五人未満の小規模事業者である場合に限り八割無利子の制度を適用するということにいたしておるわけでございます。
○中村(重)委員 それは製造業が五人以下、小売商業というのは二人以下ということになるのじゃありませんか。五人というのは製造業でしょう。二人以下でしょう。
○森口政府委員 小規模事業者は、基本法の定義によりまして、製造業については二十人以下、商業者については五人以下というように定義をされております。
○中村(重)委員 そうすると、工場アパートであるならばそれは製造業というものもあるであろうけれども、これは小売商業振興法案なんで、製造業じゃないわけだ。そうすると、なぜにいま五分の四なんという、製造業という条件をここで持ち出さなければいけないのですか。
○森口政府委員 新しく八割無利子の制度を適用いたします共同店舗につきましては、構成員の五分の四以上が小規模小売業者でなければならないということでございます。小規模小売業者は、先ほど御答弁申し上げましたように、基本法の二十三条によりまして「商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については、五人以下」というように定義をされておりますので、そういう趣旨の御答弁を申し上げたわけでございます。
○中村(重)委員 それでよろしいです。五人以下というように理解をいたします。 そこで、この共同店舗の整備計画というものが別にあって、それからまた商店街整備計画というものがあるわけだけれども、共同店舗というのと商店街整備計画の認定を受けるというのと、内容的に、商店街整備計画の認定のほうはどういう内容が残るのですか。たとえば特定案件の八割無利子以下というのは、共同公害施設、それから工場アパート、共同店舗、アーケード、公共的駐車場、街路灯、こういうことになるんだからね。そうすると、この中で共同店舗以外の、商店街整備計画の認定を受けるためのメリットは、どういうものがメリットとして残るのですか。
○生田政府委員 お答え申し上げます。 商店街整備計画の認定を受けました場合には、一つは、かねがね先生御指摘のとおりの事業団の八割無利子の金が、一定の要件を備えましたものにつきましては融資されるというのが一つでございます。それから、そのほかに中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫からの融資でございますけれども、その認定を受けましたものについては、高度化資金ワクというものを設けるようにただいま検討中でございます。認定を受けました計画につきましては、その両公庫からの融資につきまして、従来の七・五%の金利を七%に引き下げて、低金利の金が融資されるというメリットがございます。
○中村(重)委員 もう一つ、都市計画との斉合という問題が残っているのでしょう。これがなかなかわかりにくいのだ。商店街整備計画の認定を受けると、都市計画との斉合でもって、道路をつくる場合何か特典があるんじゃありませんか。だから都市計画との斉合というものがあるんでしょう。
○生田政府委員 道路をつくりますときについての特に特典は考えておりません。この都市計画との斉合性につきましては、あらためて申し上げるまでもございませんけれども、商業はかなり地域的な性格が強うございますので、都市計画と十分に斉合性を持った商店街の整備計画をつくりませんと、全体とのバランスにおいて問題が起こるおそれなしとしないわけでございますので、そういう観点から都市計画との斉合性というものを取り上げたわけでございます。
○中村(重)委員 あなたのほうからメモとして出ている資料の中に、この条件がさっと出てきているのです。都市計画との斉合という問題がそのメモの五番目に入っているわけです。そうすると、こういう計画をやるのに都市計画とのにらみをしなければいけませんよというようなことが条件として出てくるはずがないのだ。せっかく商店街整備計画というものをつくるわけだから、その町がきれいになるわけだから、やはりそれについては道路というものも不可欠な条件なんだ。したがって、その都市計画に基づく道路整備については、それは特にその商店街整備計画の一環といたしましてこういう特別の措置を講じますよ、こういうことになっていくんじゃないですか。そこで斉合という問題が出てくるんじゃありませんか。
○生田政府委員 先生の御趣旨のとおりだと思いますが、特に都市計画との斉合性を強調いたしましたのは、都市計画を無視いたしましてかりに一つの商店街が整備計画を進めるようなことがありますと、あとになりまして、都市計画のために商店街が非常にこま切れになってしまうとか、あるいは環境が非常に悪化するとか、むしろ商店街そのものよりも、その環境につきまして非常に問題があるということでは非常にまずい点がございますので、都市計画との斉合性を十分に考えた上での商店街整備計画について認定を行なうという考え方でございます。
○中村(重)委員 それはよろしいです。当然のことだと思うのです。しかし、資料をお出しになる場合は、やはり八割無利子に関連をしての資料ですから、そこらあたりはまぎらわしくないように資料をお出しにならぬといかぬ。 そこで、大臣、お聞きのとおりでございまして、八割無利子ということ、それから二・七%の問題にいたしましても、共同店舗としてはこれは広く活用されなければいけないのだけれどもこの前進したものがあまり普及してないんですね。たとえば、共同店舗をつくるときにあまりうるさく条件をつけるものだから、二・七%のこんないい条件でもって共同店舗、市場等をつくらないで、環境衛生金融公庫の七%から八%、いま最高七・七%になっているのですけれども、そういったような金を借りて、そしてわざわざ柱をずっと建てる、そして面積をそのために使ってしまう、それで店舗は小さくなる、そういったようなむだなことをやっている事例が非常に多いのですよ。普及してない。そういうことがありますから、今後は十分こうしたことを普及徹底さしていく必要があるであろうと思います。同時に、普及徹底すればするほど、資金が必要になってまいりますね。ところが、先般私が質問の際にお答えがございましたように、この店舗の共同化の問題については、わずか二十五億というのでは幾らこの共同店舗ができるであろうか。これはほんとうにわずかですね。一カ所五億ということになってくると五カ所しかない、三億だと、これはもう答えは明らかですけれども、これでは中小小売商業振興法案という、この中小小売商業者の期待には——法律をつくったことは非常にいいことなんだけれども、どうも中身が何にもないということになります。肝心の二十五億程度のものではどうにもならない。この点に対してどのようにお考えになっていらっしゃるのかということと、商店街整備計画の予算というものは、融資規模というのがどの程度に総額はなっているのか。数字は事務当局からでけっこうでございますけれども、将来展望を含めて大臣からお答えをいただきたい。
○中曽根国務大臣 商店街の整備計画あるいは共同店舗、いま御議論を承っておりましたが、非常にややこしいように思います。これを受ける側の人たちから見ますれば、非常に手続がややこしいように、まず先入観を持つおそれがあると思いました。 そこで、できるだけこの手続や内容を解明し、周知徹底いたしまして、皆さんに親しみやすいように、この利用を促進するように、いろいろ努力してみたいと思いますし、また、運用にあたりましては、手続その他について、できるだけ簡略なやり方でやれるように、実行上いろいろ注意していきたいと思います。 それから、いまの資金量等につきましては、ことしは初年度でありますのでまことに不十分でございますが、法律が通りました上は、来年度にかけてできるだけこれを大幅にふやすように努力いたしたいと思います。
○浦野委員長 以上で本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○浦野委員長 本案に対し、稻村左近四郎君外三名より、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党四党共同提案にかかる修正案が提出されております。 —————————————
○浦野委員長 この際、修正案について、提出者より趣旨の説明を求めます。佐野進君。
○佐野(進)委員 ただいま提案されました修正案につきまして、私から提案の趣旨を御説明申し上げます。 修正案は、お手元に配付されているとおりでございますが、修正点の第一は、振興指針に定める事項として、「中小小売商業の従事者の福利厚生に関する事項」を加えることであります。 申すまでもなく、中小小売商業者は、いかにして従業員を確保するかということが当面する重大な問題となっておりますが、これを解決して、中小小売商業を魅力あり、働きがいのある職場とするためには、振興指針に定める事項として、中小小売商業の福利厚生に関する事項を明示することが必要であります。 修正点の第二は、主務大臣は、特定連鎖化事業を行なう者が勧告に従っていないと認めるときは、その旨を公表することができることとすることであります。 本法におきましては、特定連鎖化事業を行なう者が、加盟しようとする者と契約を締結しようとするときは、あらかじめ、その者に対し、重要事項を記載した書面を交付し、説明をしなければならないことになっており、これに従っていないと認めるときは、主務大臣が従うべきことを勧告することとなっておりますが、本部事業者がこの勧告に従わない場合も考えられますので、主務大臣が勧告に従っていないと認めるときは、その旨を公表することができる措置を規定することが必要と考えます。 以上が修正案の提案の趣旨であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○浦野委員長 以上で修正案の趣旨説明は終わりました。 —————————————
○浦野委員長 これより討論に入るのでありますが、本案並びに修正案につきましては、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、稻村左近四郎君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○浦野委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま議決いたしました修正部分を除いて、原案について採決いたします。 修正部分を除く原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○浦野委員長 起立総員。よって、本案は稻村左近四郎君外三名提出の修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○浦野委員長 次に、本法律案に対し、稻村左近四郎君外三名より、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党四党共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者より趣旨の説明を求めます。稻村左近四郎君。
○稻村(佐)委員 ただいま提案されました附帯決議につきまして、提出者を代表して、私から提案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 中小小売商業振興法案に対する附帯決議 (案) 政府は、本法施行にあたり、中小小売商業の国民経済における重要な役割にかんがみ、中小小売商業対策の一層の拡充強化に努めるとともに、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 商店街整備計画、店舗共同化計画又は連鎖化事業計画の認定基準の設定にあたつては、中小小売商業者が広くこれらの計画に参加しうるよう配慮するとともに、計画の認定においても弾力的な運用に努めること。 二 認定計画に基づく商店街整備等の事業その他中小小売商業者の経営近代化事業の円滑な実施を図るため、中小企業振興事業団及び政府関係中小企業金融機関の融資規模の大幅拡大、融資条件の緩和に努めるとともに、特に小規模小売商業者については、経営の指導及び診断、情報の提供等の施策を一層拡充すること。 三 特定連鎖化事業の適正な運営と加盟者の利益を保護するため、本部事業者に対して約款内容の指導等を行なうとともに、特定連鎖化事業における特定の不公正な取引方法の指定について検討すること。 以上であります。 各項目の内容につきましては、審査の過程において、委員各位には十分御理解いただいたことと思いますので、この際、省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○浦野委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 直ちに採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○浦野委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、附帯決議について政府から発言を求められておりますので、これを許します。中曽根通商産業大臣。
○中曽根国務大臣 ただいま御決議になりました附帯決議の御趣旨を尊重いたしまして万遺憾なきを期します。どうもありがとうございました。 —————————————
○浦野委員長 おはかりいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○浦野委員長 次回は、明後十五日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時二十一分散会