商工委員会 第22号
- 発言数
- 150 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1973/05/08
会議録
○浦野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、総合研究開発機構法案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。前田正男君。
○前田(正)委員 この際、私の質問する立場から御説明させていただきたいと思うのでありますが、私は、昭和四十五年の六月から七月にかけまして衆議院の科学技術特別委員会の各党の委員の方たちと科学技術調査団を編成いたしまして、私が団長となりまして、いわゆる世間でシンクタンクといっているようなところをアメリカのランドとか、その他のところだとか、あるいはフランス、ドイツ、スウェーデン等の同様の機関の視察をいたしました。ぜひひとつ日本にも社会的な問題等を取り上げるところの科学的手法による総合的な研究開発機関が必要ではないかということを考えまして、帰りましてからは、自民党に二階堂現官房長官を委員長とする特別委員会ができまして、私も副委員長となりまして、商工関係の方、科学技術情報関係の方たちとこの問題について検討を進めてまいりました。そうして学界とか経済界、言論界等各方面の御意見を聞きまして取りまとめにつとめまして、政府は昭和四十六年、四十七年度と調査費をつけまして、具体的調査、立案をするように私たちも促したわけでございます。そしてここに昭和四十八年度としてすでに三十億の出資金の予算も成立をいたしました。 本日、法案の審議に入りますにあたりまして、これを推進してきましたものとしてもちろん賛成であり、一日も早い成立を期待しているものでありますが、この際、将来この機構の発足、運営についての問題点について大臣及び政府関係者の考え方を明らかにしておきたいと思う次第でございます。 まず、シンクタンクについて、先ほど申しました調査でも明らかでありますが、通常次のような定義がつけられておるのでございます。すなわち、シンクタンクは、第一に複数学問分野にまたがる問題を取り扱うものであること、第二に未来指向型の問題を取り扱うものであること、第三に科学的手法を用いて問題解決に当たるものであること、第四に独立性を有することでありまして、いわゆるポリシーサイエンスを扱うものであり、このポリシーというものは当然人間を対象とするわけでございまして、さきの調査におきましても、人間指向の問題を科学的手法で解決するところがシンクタンクである、あるいはまた、技術を人間関係に適用するのがシンクタンクである、こういうような話も聞かしていただいてきたわけでございます。 また、わが国におきましては、総合的なデータバンクも欠けておりまして、これも当然必要なものでございますから、これらのようなことがこの法案に配慮が払われておると思うのでありますけれども、また、この機構の運用につきましては、以上のようなシンクタンクとしての問題点について当然心がけて運用さるべきであると思うわけでございます。 さらに、このシンクタンクは、もちろん軍事産業に使われるというようなことはないと思うわけでございますけれども、これらの問題につきまして、その運営についてひとつ大臣から心がまえをお聞きしたいと思うわけでございます。
○小坂国務大臣 お答えを申し上げまする前に、本問題についての前田委員のたゆまざる御努力、また御見識に対しまして深く敬意を表したいと思います。 ただいまの御質問でございまするが、本機構は、本法の第一条、これは目的をうたっておるわけでございます。並びに第二十三条、これは業務について書いてございますが、それに基づきまして総合的な研究開発に関する情報の収集、整理及び提供等を行なうことにいたしております。この面でデータバンク的な機構を有することになろうと存じます。 また、機構の運営にあたりましては、これらのデータを積極的に集めまして、使いやすい形に整理し、広く国民一般の利用に供するように心がけてまいりたいと考えます。 また、最後に御指摘になりました軍事研究等に使われないかどうかという点でございまするが、私どもは、軍事の問題あるいは治安の問題、そういうものにこの機構を使うという考えは持っておりません。
○前田(正)委員 次に、具体的問題についてお聞きしたいと思うのでございますが、今年度の出資について、その必要性及び政府以外のどういうところに期待しておるか、また、この出資が政府以外のところでどの程度集まってくる見込みがあるか、こういう点についてお聞きしたいと思います。
○小坂国務大臣 本機構への出資でございますが、経済界や各種団体、あるいは地方公共団体等、政府以外のものからもこれを期待しておるわけでございます。 近年、経済界等におきましても総合的な研究開発を要するようなもろもろの問題の解明に対する意欲がうかがわれるのでありまして、そのための活動についての理解が得られるものと思いますので、本機構への出資のめどは十分にある、かように考えております。
○前田(正)委員 それでは、本年三十億、政府以外から三十億、六十億ということでございますが、今後のこの出資の見通しはどういうふうになっておるか、及びその運営の経費の予想はどうか、こういったことについてお聞きしたいと思います。
○小坂国務大臣 本機構は、政府の出資金三十億円と政府以外からの出資金でもって設立されるものでございますが、これだけでは資金的基盤が十分であるとはいえないと思います。ますます複雑化いたしまする経済社会におきまして、今後本機構に対する期待や要望も高まってくるものと思われ、これらに十分対処し得るように将来出資金の増加等、資金的な基盤の拡大を実情に応じて実施してまいりたいと存じます。機構の組織等もそれに伴いまして当然強化されていくものと考えます。 なお、国民の期待に十分こたえ得る理想的な姿としては、現在のところ、三百億円の基金構想が考えられておる次第でございます。
○前田(正)委員 相当大規模なものをぜひお願いしたいと思っておるわけでございます。 次に、この機構の問題点になるのは人材の確保ということでございまして、これの見通しについては、まず自由な研究ができるか、優良な環境のもとでやれるか、あるいは特別な待遇ができるか、たとえば公務員ベース等にかかわるようなもの、そういったようなものに対して特別に考えられるか、あるいはまた、当然大学とか、官庁からも出向してもらわなければなりませんけれども、これらの人についての優遇あるいはその恩給の継続の措置あるいは民間とのベースの間の格差等をどうするか、こういうような特別の考え方によってこの人材の確保ができるかどうか、その見通しについてお聞きしたいと思うのです。
○小坂国務大臣 仰せのとおり、この機構を十分に活用して国民の期待に沿いまして運営してまいりますためには、学界や経済界等民間の団体の自主的な、積極的な御協力を期待しなければならぬと思うのであります。また、関係各省庁間の人材もここに喜んで入ってこられるような、そういった運営が望ましいと思います。 そこで、この機構の任務でございますけれども、総合的な研究開発の推進には、特に自主性の確保ということが必要であると存じまして、良好な環境のもとに自由な雰囲気で研究開発が行なわれることが望ましいと存じます。政府としても、かりそめにも、みだりに干渉することがないように心がけてまいる所存でございますし、また、学界等の民間の協力についても、十分御理解が得られるような努力をいたしたい、かように考えるわけでございます。 また、機構の面でも政府から出資を受けるものでございまして、内閣総理大臣の認可法人でもある関係上、財務、会計の指導、監督というものもある程度は受けなければならぬと思いますが、これをできるだけ最小限にいたしたいというふうに存ずるのでございまして、その意味で、本機構法の監督規定は、他の認可法人等と比べまして大差はないわけでございますが、運用資金、余裕金の運用、それから給与、退職手当の支給等の基準につきましては、いろいろそうした関係の規定を免除している点におきまして、相当ゆるやかになっておるわけでございます。 なお、本機構では、第一条の目的で「自主的な立場」ということ、それから第二十五条の「国との関係」で「自主性を尊重」ということを明記いたしておりますが、これらは総合的な研究開発の推進のために、特に必要とされる自主性の確保を担保するために、本機構法上特に取り入れられた点でございます。
○前田(正)委員 諸外国の例を見ましても、特に給与あるいは待遇等は特別の計らいをしないとなかなか必要な人材が集まってこない。もっともプロジェクトチームをつくりましてそうして研究するわけでありまするから、プロジェクトチームは任務が終われば解散するというわけですから、永久的な給与待遇ではないと思いますけれども、その研究に携わっている間の給与自身がむずかしければ、特別研究手当とか何か特別ないろいろな方法について特にお考え願わないと人材が集まってこないと思いますし、先ほどお話がありましたように、二十五条において特にわざわざ「国との関係」について「自主性を尊重する」こういうことがうたわれておるわけでございますから、特にひとつゆるやかにお願いをしたいと思うのです。 次に、この機構の設置場所あるいはホームステッド型のリサーチセンターをつくるという環境の問題については優良な場所が必要でございます。したがって、国は国有地等を優先的に貸し付けたりあるいは有利に払い下げたり、そういうようなことができるかどうか、こういうことについてお伺いしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 ただいま御質問ございました研究施設等を設置する場合の場所の問題でございますが、そういうことをやるということができるような規定は、この二十三条の業務の中に書いてございます。したがいまして、ホームステッド型の研究所というようなこともいわれておりますし、かなり良好な環境を持った、りっぱな施設を持った研究所をいずれはつくるというようなことになってまいると思いますが、そういう場合に、これはいま考えておる基金のオフィスとは別に、環境のいい、しかも情報の集積という点から見ても便利なところということになりますと、大都市周辺の適当なところということになると思いますが、そういう際に、できるだけ国有財産その他そういう利用できるものを出資の形なり何なりで出していただきまして利用してまいるということは当然考えていきたいと思います。いますぐにということではございませんけれども、これから発足をいたしますと当然そういうことは考えてまいりたいと思います。
○前田(正)委員 ぜひひとつそういうふうに、政府もできるだけの協力をお願いしたいと思うのです。 次の問題は、「業務」に書いてございますように、機構がみずから研究実施する部分はもちろん総合的な分野の問題、社会的な問題等を解決する政策問題が主であると思うのですけれども、当然それはナショナルプロジェクト的なものであると思うのです。ところが、民間への委託助成、こういうことも同時にやるわけでございますので、その民間への委託助成というものを積極的に利用する必要があると思うのですけれども、そのみずからやるものと民間への委託助成をするものとの区別の考え方及び民間を積極的に大いに利用する方針であるかどうか、こういう点についてお聞きしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 先ほど長官から御答弁申し上げましたように、大体この機構の当面の運用は基金構想を中心にやってまいりたいと思っておりますから、したがいまして、みずからいろいろの職員をたくさん持つということは考えておりません。したがって、民間研究機関への助成ということが相当行なわれるということになると思います。 その際に、一体どういう基準で助成をしていくかということになってまいりますが、これはやはり民間の研究機関のほう、あるいは民間のシンクタンクのこれからの成長ということにも関係してまいりますけれども、当面の一応の考え方としては、まず四つほどの基準を考えております。 第一は、成果が、この第一条の目的である現代の経済社会及び国民生活の諸問題の解明に資するということ、それから第二に、調査研究活動が中立的であるということ、第三に、有能な調査研究スタッフを組織できるという場合、それから第四に、研究活動において、調査研究の実施等において十分な能力を有しておる、こういうふうに認められる場合、こういう場合に助成をしていきたいと思っておるわけでございます。 それで、みずから実施をするということは、このような形ではとても対処できないような非常に広範な問題であって、一般的な問題である場合にこの機構がみずから実施をするという形で各方面の研究者なり何なりを集めまして、これはまとめて先ほどお話しのプロジェクトリーダーを中心にやっていく、こういう方式をやっていく場合も考えておる、こういうことでございます。
○前田(正)委員 したがって、各省庁が直接または民間へ委託助成しているものもありますし、いまお話ありましたように、この機構が委託研究するものがありますが、そういうものの総合的な調整はどうするか、あるいはまた、この機構がいろいろの研究の推進をするときに、その運営につきまして各省との間の協議が必要だと思うわけでございます。この点については、この法案の提案の過程におきましても相当議論があったところでございまして、各省間でいろいろと相談をしたということでございますけれども、これは政府の考え方でございますので、ひとつ大臣から、政府としてはどういう方針で各省間の調整を協議するか、お答えを願いたいと思うわけでございます。
○小坂国務大臣 たいへん重要な点だと考えております。機構は、その業務を通じましてわが国における総合的な研究開発を推進するものでありますが、近年各省庁にありましても、この問題について強い関心を示しましてそれぞれの施策を講じておりまして、国全体の総合的な研究開発の効率性の観点から、機構の事業計画等につきまして関係各省と十分協議することにいたしております。つきましては、機構の設立、運営その他総合研究開発に関する基本的な事項につきまして協議し、かつ調整をはかるために、関係事務次官等からなる協議会、かりに総合研究開発協議会とでも申しましょうか、そういうものを設けることを考えておるのでございます。この場におきまして、御指摘の課題と取り組んでまいりたい、かように考えております。
○前田(正)委員 せっかくできることでありますから、ひとつ従来の政府の欠陥といわれておりますセクショナリズムはぜひ廃止して、お互いによく協議調整をしてこの成果をあげるように努力していただきたいと思うわけであります。 次に、具体的な内容についてひとつお聞きしたいと思うのでございますけれども、まず最初に、社会的な問題と技術文明といいますか、こういう問題について今後いろいろな問題があるわけですが、その基本をなすものは、やはり科学技術による新しい評価システムというようなものが必要だと思うのでございますけれども、こういうものについて、この総合開発機構としてはどういうふうに取り扱っていくか、まず聞きたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 その辺がこの機構の一番目玉になる重要なところでございまして、実際にどういうふうにやっていくかというのは、やはりこの機構ができてからの問題になると思います。一応法律上のシステムといたしましては、研究評議会というものをつくってございまして、ここに非常に重要な責務を負わしておる。研究評議会の構成メンバーの選任にあたりましては、内閣総理大臣の承認を必要とするというようなことにもしておるのはそういうわけでございまして、当然ここにおいて、いわゆるシステムズアナリシスというようなことがいわれておりますが、そういうことについての専門家、それからいまお話がございました非常に広範な問題についての見識を有する方々、そういう方にお入りをいただきまして、最も新しい科学的な成果等を踏まえて評価をしていただく、あるいは課題の選定もそういうことを通じてやっていただく、こういうことになってまいろうかと思います。この点については科学技術庁等とも十分これから御相談をいたしながら、実際の運営の方式等をきめてまいりたいと思っております。
○前田(正)委員 この機構は社会的な問題を大きく取り上げていただかなければならぬわけでございますが、そういうことになると、当面しました問題としては、公害が起こらないようなシステム的な研究であるとか、あるいは自然破壊がやかましくいわれておりますが、その自然の保護、そういうようなシステム的な問題だとか、あるいは物資の流通管理のような問題、これは物価の問題に関係してくると思うのですが、こういうような当面しましたやはり大きなプロジェクト的なものが考えられるのですけれども、こういう問題については総合開発機構として取り扱っていくつもりでおるかどうか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 大体いま御指摘になりましたようなことを中心に問題を取り上げていくという考え方でこれがつくられておるわけでございます。ただ、基金の規模、それからくる事業規模といいますか、そういう点から考えましてどの程度まで取り上げ得るか、いずれも大問題でございますから、どれもこれもみんなやるというわけにはまいらないかもしれませんが、その辺の選定は、基金の大きさとそれから優先順位ということを考えながらやってまいりたい、こういう考えでございます。
○前田(正)委員 せっかく大きな構想を持って出発されるのでありますから、こういう当面国民の考えております問題についても、各方面の権威の考え方、頭脳を集中してぜひひとつ将来にわたってのこの解決のシステムを考えてもらいたいと思うわけでございますが、先ほど大臣の御答弁の中に、地方自治体もこの機構に参加していける、こういうようなお話もございました。当然利用していただかなければならぬと思うのですが、そういうことになりますと、いまやかましく言われておる中核都市の問題についての新都市の建設システムであるとか、あるいは農村の環境を形成していく技術開発のシステムだとか、こういうような問題も当然取り上げなければならぬと思うのですけれども、その点についてはどう考えておられるか。
○小坂国務大臣 私どもは、ますます複雑化いたしてまいります現代の経済社会におきましては、やはり地方公共団体も国と同様にそれぞれの難問題をかかえているわけでございまして、それらの問題の解決には、この機構が推進しようといたしております総合的な研究開発が必要となるものと考えておるわけでございます。この点は、いま前田委員の御指摘のとおりと考えておるわけでございます。このような意味におきまして、地方公共団体が、この機構へ出資をしたいということを言ってくださることを実は期待をしておるわけでございまして、情報の交換や研究成果の利用等でも十分に地方公共団体との間に協力してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○前田(正)委員 わが国の今後の大きな問題の一つとしては、これだけ経済も発展したことでありますから、発展途上国への経済協力という問題があるわけでございますが、個々のプロジェクトについては、各国との相互間の交渉の問題としなければなりませんけれども、そういう問題を考えていくについて、相手側の国への経済協力をしていきますと工業化という問題が出てまいりまして、当然そこに住んでおります住民の生活環境といいますか、生態系とよくいっておりますエコロジーという問題が出てくると思うのでありますが、こういう問題も当然考えて、その基盤に立って経済協力というものを具体的に取り上げていくべきだと思うのです。そういう点について、この機構は、そういう発展途上国への経済協力による工業化とエコロジーの関係の問題を取り上げるべきじゃないかと思いますが、いかがでございましょう。
○小坂国務大臣 最近の経済協力というのは、相手方の立場に立って協力するということがよくいわれるわけでございますが、それをさらに科学的に分析いたしまして、ただいま前田委員御指摘のような、そのエコロジーというものを把握して、その上に立っての協力というほうがさらに効果をあげることだと思います。さらにまた、いま、資源の問題が非常にやかましくなっておるわけでございますが、資源保有国のほうでは、それを金で売るということよりもむしろその資源を出すことによって自分の国の開発を進めたいし、あるいはまた、国民の生活を向上させたいという気持ちが強いわけでございますので、そういう点で、本機構を設立していただきまして、十分経済協力の面でも活用さしていただくということは非常に望ましいことでございますと同時に、ぜひ効果的にこれを運用していかなければならぬと思っている点でございます。
○前田(正)委員 最近、世界においては、エネルギーとか資源とかいう問題から、あるいは成長の限界というような問題等もあるということで、国際的なグローバルないろいろな研究、総合開発的な研究が行なわれようとしておりまして、たとえば、ローマクラブ等がありまして、日本においてもその支部があって、最近も成長の限界の中間報告をしておられますが、それについても政府は幾らか協力をしておられるようでございますけれども、さらに御承知のとおり、エネルギー問題とか都市問題等取り上げまして、米ソも出席をして、ウイーンにできることになっております国際応用システム研究所、これにも当然政府は協力するというような立場でございますけれども、これらの国際的なグローバルなものの協力をするセンターとしてこの総合開発機構を利用していくべきじゃないか、こういうふうに考えられるわけでございます。どうも従来の助成、応用しておるのが、あまりはっきりしないような形で助成、応用しておるようでございますけれども、こういう国際的なものには、当然国としてまとまった立場からはっきり協力していくべきじゃないか、そういう協力のセンターとしてこの総合開発機構を使うのがいいのではないかと考えられますが、その点についてひとつお聞かせ願いたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘のように、ローマクラブの活動について、あるいは国際応用システム研究所の問題等につきまして、わが国は、ローマクラブの日本支部とか、あるいは国際応用システム研究所の委員会とかいう形でそれぞれ参加をし、協力をいたしております。しかしながら、この機構ができまして活動を開始するというようなことになってまいりますと、問題の性格から見まして非常に関係の深い問題になってまいります。特に国際応用システム研究所は、まさにこういった形でのシンクタンクのいわば各国際的研究所というようなものでございましょうから、この機構は、そういった交流なりあるいは協力の中心になるという形で運営してまいる必要があるだろう、こう考えております。
○前田(正)委員 ぜひひとつ協力の中心となると同時に、政府から、あるいはその他民間からの応援のしかたも、まああまりいろいろな関係でこれに助成するというような形よりか、すっきりした形で助成をしていったほうがいい、そういう点でこの機構を利用していったほうが形がすっきりしているのではないかと私は感じておるわけでございます。 そこで、次に、先ほども大臣の答弁にありましたけれども、このデータバンクという問題が実は非常に問題でして、各省でいま貴重な資料をたくさん持っておるのでございますけれども、その貴重な資料がなかなかつながらない、また、必要なときにすぐ手に入らない、各省持っておるのですけれども、利用したい人がすぐ利用できない、こういうようなことでございます。したがいまして、このデータバンクをなるべく早くスタートさす必要があると思うのですけれども、しかしまた、これを完全に全部データをそろえるということもなかなか大事業でございますから、せっかく各省にあるのですから、各省が持っているデータのうちで、総合開発研究に必要なおもなものをより抜いてきまして、そしてそれをつないで、また必要ならば各省のデータとの間で連絡ができる、こういうようなデータバンクを設ける、自分のところで全部持たなくても、各省が持っておりましたら、データバンクからそれにつながっていく、こういうような組織でやっていけば、そう膨大なデータバンクをつくらなくてもいいのではないか。しかし、いずれにいたしましても早くスタートしないと、せっかく各省が持っているのに、これを各省が握りつぶしているというと失礼ですけれども、その省では利用しておるのですけれども、一般的に利用したい人がたくさん民間にも学者にもその他政府のほかの省庁にもあると思うのですが、それがなかなかつながっていない。それをつなぐというような意味でも、この機構が早くデータバンクに手をつける必要があるのではないか、私はこう考えておるのですけれども、それについてひとつお聞かせ願いたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 先生かねての御見識を伺っておりますが、この機構におきましては、二十三条にございますように「総合的な研究開発に関する情報の収集、整理及び提供」ということが書かれておりますとおり、データバンク的性格を持たしたいと思っておるわけでございます。しかし何ぶんにも、いま御指摘のとおり関係各省非常にたくさんございますし、また、ここでどの程度の規模でやっていくかということによりましては相当膨大な人員も必要とするというようなこともあるようでございますから、その辺の能力との関係を考えながら効率的にうまくやっていくというためには、いまおっしゃったように、関係各省のそれぞれの機構なり、あるいはデータというものの処理能力というものをうまく使っていくということが必要だと思います。この辺については、行政管理庁あたりとの御相談も必要でありましょうし、あるいは科学技術庁あたりとも御相談していく必要があるだろうと思いますが、考え方としてはお考えのような方向でわれわれも考えていきたいと思っております。
○前田(正)委員 ぜひひとつ、その整備にも政府として欠けているところでございますから努力していただきたいと思うのです。 時間もたってきましたので、最終的な問題について、特に大臣からお考えを聞きたいと思うのでございますけれども、実はこういうシンクタンク的なものができますと、大体客観的なデータを分析いたしまして、そして予測をしたり評価をしたり、そういった結果出てくるものは、解決策としていろいろな案が出てきたり、あるいはまたさらには、その政策の手段というようなものも幾通りかのものをここでシンクタンクとして提言することができるようになります。当然それを決定するような政策決定部門がやるわけだと思うのでございますけれども、そういうようになってくると思うのです。われわれの視察団が、これは雑談の中でございましたけれども、いろいろと話をしておりましたのは、こういうふうに客観的なデータを分析し、予測し、評価していくというふうな、こういうようなことをやっていきますと、政治的な問題は別ですけれども、社会的な、いま問題になっているような問題については、いわゆるイデオロギーによるところの右か左か、白か黒か、そういうような大きな違いは出てこないのじゃないだろうか、幾通りかの解決案とか、あるいは提言が出てくると思います。もちろんその政党の立場によりまして、右寄り的な解決策をとるとか、あるいは左寄り的な解決策をとる、こういうようなことは政党によって違うと思うのでございますけれども、こういう社会的な問題にまで政治が持ち込まれて、まるっきり右と左とか白と黒、こういうような食い違いが出てきまして、いろいろと国民的なコンセンサスを得にくい、こういうようなことを言われておるわけでありますので、せっかくこういう総合開発機構——もちろん各党も賛成していただけるだろうと思うのでございますけれども、そういう各党みな協力してこういうようなものをつくって出ていくということになりますれば、なるべく国民的なコンセンサスの得やすいような解決策というものが一通りじゃなしに幾通りか出てくると思いますが、こういうものが出てこなければならぬと思うのです。しかし、それにはもちろん学界とか経済界とか、民間の自主的な積極的な努力、ものにとらわれないような努力、解決策というのが非常に必要だと思うわけでございます。また、それに対しては、政府はひとつ全面的な援助、協力をして、あまりこれに干渉しない、そして解決策を出してきまして、それをなるべく国民的なコンセンサスとして取り上げていくようにしていくべきじゃないか、こう思うわけでございまして、この点が一番、総合開発機構としての大事な、また国民から期待される点だと思うのでありまして、いま申しましたような、あまり干渉がましくなく、あまりものにとらわれないで、ひとつこれを自主的に運営されるように政府の全面的な協力が必要だと思うのでありますが、大臣の答弁をお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○小坂国務大臣 私もまことにさように考える次第でございまして、現在の経済社会におきましては、物価問題、公害の問題等、非常に国民の懸案事項といわれる難問題が数多く山積をいたしておるわけでございますが、これらの問題は、やはり国民全体の福祉の立場に立って解決をしていかなければならぬというように考える次第でございます。したがって、このイデオロギー的な問題の取り上げ方あるいは解決の方法というものよりも、もっと客観的に研究し、その解明を行なうということが必要であると存じまして、この点は、前田委員御指摘のように、一般に非常に自主的な積極的な努力がなされまして、政府は、もちろんそういうものに対して干渉しない、大いに自主的な努力の成果を見守ってこれを取り上げていくという態度をとるべきだと考えておるわけでございます。したがいまして、この機構が行ないまする総合的な研究開発は、まさにこれらの諸問題の解明に貢献しようとするものでございまして、国民の十分な理解と協力が得られますように、研究成果の公表につきましても、広く一般に利用されるように配慮してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○浦野委員長 上坂昇君。
○上坂委員 このシンクタンクの法案については、いろいろと資料をいただきまして、その中でいろいろ説明がございます。現代社会の非常に複雑な問題が錯綜している、多くの問題をかかえておる、それらを解決するためにどうしても新しい方法を見つけ出さなければならないというような観点でこのシンクタンクの機構をつくるということになったというふうに書かれているわけですが、いろんな面で問題が非常に多い法案であると思うわけなんです。 そこで、初めにお聞きしておきたいのは、この機構は、いわゆる俗に言う第三セクターに類するものというふうに考えられるのですが、その点どうですか、お伺いしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 第三セクターということばもよく使われますが、この定義は必ずしも明確でございません。政府とそれから企業とがそれぞれ力を合わせてやっていく、いずれにも属しないセクター、こういうことから第三セクターということがいわれておると思うのでございますが、今回のこの総合開発機構は、いわゆる認可法人として法律に基づいてつくっていくわけでございますので、通常開発問題等でいわれておる第三セクターという考え方とは若干特定された、狭い意味の、いわば特殊の特定の法人である、こういうふうにわれわれ考えております。これをどういうふうに第三セクターとの関係で言うかということになりますと、これはいろいろ議論があるのじゃないかと思いますが、かように考えておる次第でございます。
○上坂委員 法案の要点及び問題点のパンフレットによりますと、二三ページに、このシンクタンクをモデルシンクタンクとすることが有効ではないかというように産構審のシンクタンク委員会が答申をしておるようでありますが、これをモデルシンクタンクというふうに解釈をしていいかどうか、お伺いいたしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 御承知のとおり、わが国にも、いわゆるシンクタンクといわれるようなものが民間設立だけでございますが、大体二十ぐらいできております。まだこれからふえてまいるというような段階であろうと思いますが、今回の総合開発機構は、政府と民間とが力を合わせてつくるものでございまして、しかも、そういった、すでにできておるシンクタンクに対する助成等も含めてやっていきたい、こういうことでございますので、言ってみれば、シンクタンクの中のまたシンクタンクというふうな、やや中核的な機能を持つものと思うのでございます。また、この問題の取り上げ方も、したがって、非常に公共的な面の強い広範なものになると思います。そういう意味では、モデルとして考えていってもいい、こういうことではないかと思います。なるべく理想的なものをここでつくってまいりたい、こういうつもりでございます。
○上坂委員 このシンクタンクについての支出の問題でありますが、第一に政策重点主義であることが必要である、第二にイノベーションヘの広い視野が必要である、第三にこれは長い年月をかけての調査研究を要する、したがって、これを利用する場合の契約者といいますか、そういうところとの信頼関係が大切であるということがいわれておるわけでございますが、大臣としては、この問題で、第一の政策との関連をどういうふうにとらえておられるか、お伺いしたいというふうに思います。将来は政策立案にまで取り組むような形になっていくのではないかというふうにも考えられるわけでありますが、その点について大臣からお答えをいただきたいというふうに思います。
○小坂国務大臣 私どもこのシンクタンクの構想につきましては、中心的な非常に充実したものをつくりたいと存じておりますけれども、それはあくまで客観的なデータを出してもらうのでございまして、政策そのものの決定は、憲法に準拠してそれぞれ行政府なり、またこれを是認する立法府なりというものがあってやっていくのがよろしいというふうに考えておる次第でございます。
○上坂委員 そうすると、政策決定までの基礎調査といいますか、政策立案の基礎的な調査研究、そういうものをやるのだ、こういうふうに解釈をしてよろしゅうございますか。
○宮崎(仁)政府委員 大体そういう御理解でけっこうだと思いますが、言ってみれば、シンクタンクは政策指向的であるということをいわれております。ということは、幾つかの問題についてそれを総合いたしまして一つの目的を持った政策を提案してもらう、こういう場合にはこういう考え方でこういう政策がとり得るよということを出してもらう、そういうことまで考えておるわけでございます。それをどのように組み合わせて、あるいは取り上げていくかということは行政府なり立法府の問題である、こういうふうにわれわれ考えておる次第でございます。
○上坂委員 そうしますと、この機構で研究調査の結果といいますか、成果といいますか、果実については、結論としては、やはり時の政府がこれをいかに利用し、いかに政策に盛り込んでいくかということに帰されてくるというふうに解釈をしてよろしゅうございますか。
○小坂国務大臣 さようであると考えます。このシンクタンクの出します考え方というものは、非常に客観的な、いまおことばにありましたように、新しいイノベーションというものに対しても深い洞察力を持ち、しかも巨視的に非常に遠い将来まで見通した、そうした考え方に立ってこういうことが望ましいということは言うでございましょうと思うのでございます。しかし、それをどう利用し、どう決定するか、どう決断するかということは、その時の政府の、またそれについて可否を述べるのは立法府の職務である、かようなことに考えておるわけでございます。
○上坂委員 いままでも各省がそれぞれの立場で政策追求のために種々の研究機関をつくり、あるいは民間の調査研究機関に委託をするというようなことで、問題ごとに調査研究が行なわれてきたというふうに思うわけでありますが、それらの研究の成果というものが一体いままでどのように生かされてきているのかという点を私たちは非常に疑問に思うわけでありますが、この点についてどんなふうにお考えになっておられるか、お伺いしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 いわゆる政府関係研究機関も非常に数が多うございますし、さらに研究機関といえるかどうかわかりませんが、いろいろな意味での審議会その他の機関もございます。そういうところの成果というものは、それぞれの目的に従って十分生かされているとわれわれ理解をいたしておりますけれども、今回のこの機構は、むしろ従来のそういうやり方では取り組めない問題をやってまいりたい、こういうことで出したわけでございまして、従来の研究機関等であるいはいろいろ問題があるところも若干はあるかもしれませんけれども、そういうものも含めてひとつ広範に応援をしてもらうような体制をつくっていきたい、こう思っておる次第でございます。
○上坂委員 この資料をもらいまして見ますと、たいへんいろいろなところへ委託をして、これらのものがほんとうにまとまって政策的に利用されるという形になるならば、いまの国民的な課題を解決することに役立ってきているのではないかというふうに思うわけであります。 ところが、現実には、公害、交通災害あるいは住宅、土地利用の問題からいろいろな問題で行き詰まりを来たしているような状況に来ているような感じが私はいたしております。そういう点で、いまお話しのように、これらのいままでの果実というものはたいへん生かされているというふうなお答えでしたが、どうも生かされてきていないのではないか。そういうところから、どうしても従来のやり方では問題があり、あるいは欠陥がある、あるいはまた不足、不備がある。そこで、それではだめだという形でこうした構想が練られてきたのではないかというふうな気がするわけでありますが、その点はどうでしょう。
○宮崎(仁)政府委員 私の御答弁がちょっと不十分であったと思いますが、従来の研究機関等で行なわれてきたいわゆるそれぞれの各省なり、そういった非常に分野のはっきりした政策としての仕事はそれぞれごとにかなり進んできた、わが国がいままでとってきた経済政策あるいはその他の政策も、そういう意味では相当成果をあげてきたと私どもは考えておりますが、いま問題となっておる多くの問題は、この法律の第一条にありますように、いわゆる先進社会における諸問題、経済がかなり豊かになり、完全雇用もできたというような形で、いままでのいわば経済政策なり国の政策の目標としてきたことが相当達成された段階で起こってきた問題ということがあるわけでございます。それは価値観の変化の問題でありますとか、公害の問題でありますとか、あるいは資源の問題でありますとか、インフレーションの問題でありますとか、いろいろいま御指摘のとおりございます。 こういった問題について、これはもう各国とも非常に苦労をしておるわけでございますが、取り組んでいくためには、いままでのいわゆる単一の省あるいは単一の学問というだけでは取り組めない、非常に広範な各部門の知識を集約し、これをシステム的に利用していく、そういうやり方が必要だということがいわれておるわけでございます。 そういう意味で、この新しい機構がつくられようとしておるわけでございまして、言ってみれば、いままでのやり方では取り組めないような新しい課題というものに対して取り組んでいこう、こういうことで、いわゆるインターディシプリナリーな、そしてインターミニストリアルな問題ということが中心的な課題になってくる、こう思っておる次第でございます。
○上坂委員 いま社会的にいろいろな問題が起きてきているわけですが、そういうものが早急に解決されないと国民生活の上で非常に支障を来たす問題が山積しているわけであります。もう待ってはいられないというのが国民の気持ちであろうというふうに思うのですが、この機構の構想に基づいて、それらの問題解決について一体いつごろにこうした成果があらわれるというふうな見通しを持って運営をされるつもりであるか、お伺いをいたしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 これは取り上げる問題の性格によってだいぶ変わってくると思いますが、たとえば、一つの問題として、石油と人類との関係というようなことを少し取り上げてみたらどうだというような考え方が一つございます。こういう問題になってまいりますと、資源問題あり、あるいは環境問題ありでございますから、かなり時間がかかるということになってくるかと思います。 しかし、また一方では、たとえば、新しい地方中核都市の構想というものをどういうふうにきめていったらいいかというような考え方もございますが、そういう課題ですと、 これはもう年限を切って、比較的短期間に答えを出していかなければならない、こういう性格のものになってくるかと思います。 間口を非常に広くしてございますので、実際にどういうふうな問題を取り上げていくかということによって、その辺の時間的長短がきまってくる、こう思っておりますが、あまりのんびり、ただ研究だけやっておるというようなわけにはまいらないと思いますので、できるだけその成果が早くあらわれてくるように私ども考えてまいりたい、こう思っております。
○上坂委員 確かに間口が非常に広いような感じがいたしますが、こうした機構がいま必要であるかどうかということについて少し疑問が残るわけであります。たとえば、資源問題を取り上げた場合に、科学技術庁の資源調査会が「将来の資源問題」というようなかなり充実したレポートを出しているわけであります。また、物価問題であるならば、物価安定政策会議で政策への提言がされているというふうに思います。土地問題ならば土地問題懇談会、公害なら中央公害対策審議会、その他住宅、社会保障、あらゆる分野でそうしたレポートが出てきておるわけであります。これらがどうも政策として同時に具体化されていないように感ずるわけでありますが、いまむしろそうしたいままでの成果をもう一度洗い直して、それを政策に生かしていくようなところへまず取り組んでいくという形が必要ではないかというふうに考えられるわけでありますが、その点についてお伺いいたしたい。
○宮崎(仁)政府委員 その点は御指摘のとおりだと思います。現在それぞれ非常に努力をいたしておるわけでございまして、その成果をできるだけ早く行政なり法律なりとして実効をあげていくということに常に努力しなければならないわけでございます。 ただ、先ほどから申し上げておりますように、いまおあげになりましたような問題にいたしましても、政府の行政関係の機関だけで審議会等をつくっていろいろやっておっても限界がある。むしろ新しいやり方によりまして、民間の力等あるいは官庁内で大学の研究者の力等も、自由に非常に有効に働かし得るような、そういう仕組みをつくっていこうということにこの新しい機構をつくる意味があるわけでございます。 資源問題一つとってみましても、確かに資源調査会等において非常に有益ないろいろの提言もございますが、これは御承知のとおりで、今後さらにいろいろの点を検討し、そして広範に政策そのものを考えていかなければならない事態になっておるということは御承知のとおりでございます。 インフレーションの問題その他につきましてもそのとおりでございまして、そういういままでやっておる各種の機関の研究というものに対して、これはまたそういうことで大いに努力をしてもらうことは当然でございますけれども、そういう活動を補って、なおかつ新しい観点からの提案ができるような研究開発ができていけばたいへん望ましいのではないか、こういうことでこの機構の設立をいたそう、こういう考えになっておる次第でございます。
○上坂委員 第一、名前が「総合研究開発機構」というふうになっておるわけですが、この「総合」という意味がどうもなかなかよく認識できないわけであります。研究開発、調査というものは、大体個別的にあるいは問題別になっていくような気がするわけです。そういうものを総合する立場でまとめていくというような形での「総合」という意味なのか。法案では「経済、社会、技術等に関する各種の専門的知識を結集して行なわれる基礎的、応用的及び開発的な調査研究」を総合的な研究開発というのだ、こういうふうにいっておるわけであります。この機構の中でそうしたものを総合的にまとめて、ある一定の方向を出し得るかどうかというところに私は非常に疑問があるわけですが、どうもこの「総合」という形の中で問題の焦点がぼけていくような感じがするわけであります。その点についてどういうふうな確信を持っておられるか、お伺いをしたい。
○宮崎(仁)政府委員 いま御指摘のございましたように、第一条に書いてあるとおりでございますが、通常いわれておりますのは、こういった新しい機構でやっていく場合の問題の取り上げ方というのは、広範な分野にわたる専門家を結集して一つのプロジェクトチームをつくるというような形でやっていく、いわゆるインターデイシプリナリー、学際的なということばを使っておるようでありますが、そういう研究開発体制を持つということが特徴になっております。そういう意味で「総合」という名前を使ったわけでございますが、こういうやり方による研究の方式というものは、いま二十ほどできておる民間のシンクタンク等もだんだん進んできておりますけれども、わが国の場合に、こういった面での経験はまだ非常に浅いという状況でございますから、やはりこの機構をつくりまして今後大いに努力していかなければならない分野でございまして、当然、またそういうことがうまくいかなければ、この新しい機構はつくる意味がないということにもなってまいりますので、これは最大の重点を置いてこういう点に努力をしていきたいと思っている次第でございます。
○上坂委員 そうしますと、この「総合」という意味は、そうした問題別にいろいろな調査が行なわれるということを総合調整をする、こういうような意味ではないというふうなことですか。
○宮崎(仁)政府委員 いま申し上げましたようなことでございますので、幾つかの問題を総合するということではなくて、研究のやり方がそういった形で一つの特徴を持ったやり方をしていく、こういう意味に解釈しております。
○上坂委員 次に、この性格の問題についてお伺いをしたいと思います。 当面それから将来の問題になってくると思いますが、これは常勤の研究員を置かないで機動的に人的な配置をして運営していく、俗に姿なき研究所などといわれておるわけでありますが、そういうものになるのではないかというふうな気がしますけれども、その点についてどういうふうな組織となるのか、お答えをいただきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 法二十三条に書いてありますとおり、当面基金的な運用を中心に考えていくということでございますので、役員等九人以内ということになりますが、それ以外に職員二十数名という程度で、言ってみれば、基金の運用と各種の事務その他をやっていくということが中心になって、直接研究者を持たない形でまず発足したいと思っておる次第でございます。しかし、この二十三条の中にもございますように、研究機関そのものをつくらないというわけじゃございませんので、たとえば第四号にございますように、研究施設そのものをつくるということも将来は考えていきたいと思っておる次第でございます。これは問題の性格によりまして、独立のかなり大きな研究所をつくったほうがいいというようなものも出てくるかもしれません。そういう場合に、この基金とは別にそういうものをつくっていって、そして同じ機構の中で運営していくということが考えられてくる場合があるだろう、こういうことを想定して法律上は第四号等に書いてあるわけでございます。当面は、おっしゃるように、基金の運用で民間の機関その他官庁等の各省の機関等も御協力を得ながらやっていく、あるいは助成しながらやっていく、こういうことを考えていきたいと思っておる次第でございます。
○上坂委員 当面研究員は持たないということですと、当面やる委託になりますと、民間のシンクタンクへの助成といいますか、そういうものにかなり力こぶを入れなければならないような状況になってくるのじゃないかと思うわけです。そうなりますと、資金の助成のトンネル機関的な存在になってしまうおそれはないか、こういう点については、心配されるわけですが、その点はどうですか。
○宮崎(仁)政府委員 これはちょっと先ほどの御説明が不十分だったと思いますが、この機構において直接研究者を持たないわけでございますけれども、みずから研究を実施することが当然あるわけでございまして、その場合には、プロジェクトリーダーを中心に各種の分野の専門家を集めていわゆるプロジェクトチームをつくるわけでございます。その際には、言ってみれば、この研究費の中からその給与等も払っていく、そうしてその成果が出、結論が出たならばこれを解散する、そしてそれに参加された方々はそれぞれ御出向願った、あるいは御参加を願ったもとの機関に帰っていく、こういうやり方をしたいと思っておる次第でございます。したがって、単に民間の機関等に対して金を渡していくというだけではないわけでございます。しかし、そういうように金を委託なりあるいは助成の形で渡していくということがやはり相当多くなろうと思います。したがって、この運用が十分に公正にかつ効率的に行なわれませんと効果を発揮してまいりません。そういうことについてこの研究評議会というものが非常に重要な使命を持ってくるというふうに考えておりまして、ここにりっぱな方々に参加をしていただきまして、むしろ日本全体のシンクタンクのあり方というようなことも基盤にしてこの機構の運営そのものを考えていただく、基本的な方向をきめていただく、こういうことでやってまいりたいと思っておる次第でございます。
○上坂委員 これは民間の出資を要請しておるわけでありますが、民間の出資がかなり大幅にあるという形になりますと、それに応じた助成といいますか、そういうものの取り合いも出てくるのじゃないかというような気もするわけでありますが、民間の力が非常に強い場合は、どうしてもいま言ったような資金の配分、助成をすることに力を入れるような組織になってしまって、本来のシンクタンクの構想されている役割りというものが果たせなくなるような感じがしてならないわけであります。その点については自信をもってやれるというふうにお考えになっておられるかどうか。 それから、出資を要請する民間の企業なり団体なりというものは、一体どういうところを予定をされておるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 まず第二のほうからお答えを申し上げますが、この出資を予定する民間の機関といたしましては、いわゆる民間企業あるいは各種団体、地方公共団体等が考えられると思います。そしてそういったところから出資を願うわけでございますが、現在の状況から見まして、実際はやはり民間企業から相当出資をしていただくということにどうしてもなってくると思います。その際に、そういった出資に対する、言ってみれば、見返りともいうべきものは実はあまりございません。したがって、なかなかうまくいかぬのではないかというような心配が一方ではあったわけでございますけれども、御承知のとおり、すでに二年ぐらい前から、民間そのもので、こういった問題に対してのかなり大きなシンクタンクをつくろうというような構想もあり、そういったものも一部に進められておるような状況でございますし、また、最近の状況から見まして、いわゆる企業の社会的責任ということについて、相当これは考えていかなければならないということが企業の指導者の方々からも非常に強く言い出されておるような状況でございますので、こういった非常に一般的かつ公共的な目的を持った研究課題を中心にやる機構ではございますけれども、民間の御協力は得られると先ほど長官からも申されましたように、私どもは、そういうふうな考え方で寄り寄り相談もしてやっておるわけでございます。公共団体等につきましても、これは問題の性格によりまして、地方的な問題を扱う場合もあり得ると思いますので、そういう際には御協力をいただくということになろうかと思っております。
○上坂委員 ついでにお聞きしたいのですが、民間でシステム技術開発センターというようなものが予定をされておって、これは通産省のほうで、このシステム技術開発センターというのですか、そういうものを構想したというふうにいわれておりますが、この点と、それからもう一つは、民間団体では、研究開発推進団体とかいうようなものができる予定であったというように聞いておるわけですが、これはほんとうでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 まだ法案審議中の段階でございますので、民間の関係との接触を十分にやってはおりません。したがって、いまおっしゃったような機関をつくるかどうかというようなことは全然きまっておりませんが、いずれにいたしましても、こういった性格の機関でございますから、実際に法人ができる前に発起人会がつくられ、そして民間の出資があって、それを認可する、こういうかっこうになってまいりますので、この法案の成立を待ちまして、そういった点についての御相談も広範にやってまいりたい、こう思っておる次第でございます。
○上坂委員 二十三条によりますといろいろ業務が書いてあるわけでありますが、その中で「情報の収集、整理及び提供」を業務とすると出ております。これについて、先ほどからお聞きしました各省で出しているいろいろなデータをほとんどすべて集めればいいのでしょうけれども、この機構ができた場合には、これを収集することが一体できるのかどうか、あるいは整理することができるのかどうかということをお伺いしたいと思うのです。というのは、どうも日本の官庁機構はみんな閉鎖的で自分のふところにあたためてしまう状況が非常に強いような感じがいたします。自分のところで調査したものについてはなかなか出したがらないといったような傾向があるのではないか。 〔委員長退席、山田(久)委員長代理着席〕 そういうことに最初からひっかかってしまうとこの目的というものは達成することができない、そういうふうな気がいたします。そういう点についてひとつお伺いをしたい。 それからもう一つは、科学技術庁に、科学技術情報センターがあるわけでありますが、これとの関連についてひとつお伺いをいたしたいというふうに思います。
○宮崎(仁)政府委員 先ほど前田先生から御質問ございましたように、関係各省が持っておる情報というものは非常にばく大なものがございます。それを全部データバンク的に収集、整理するということになりますと非常に膨大な人員を必要とするというようなことになってまいると思いますので、この機構が取り上げていく問題の中心というものはおのずからある程度きまってくると思いますから、そういうこととの関係を見ながら情報の収集、整理等について効率的にやってまいりたい、こう思っておる次第でございます。将来もっと大きな機構を持つというようなことにあるいはなるかもしれませんけれども、当面としてはそういうことで考えてまいりたいと思います。 それから、科学技術情報センターにつきましては科学技術庁からお答えを願いたいと思いますが、私どもは十分御協力をし、応援をしていただけるもの、こう考えておる次第でございます。
○長澤政府委員 日本科学技術情報センターは昭和三十二年に設立されまして、日本の科学技術情報に関する中枢機関といたしまして、内外の科学技術情報の収集、整理、提供というような業務をやっております。ただ、科学技術情報といいましても、人文科学を除く科学技術情報を担当しているわけであります。 今回の総合研究開発機構は、経済、社会、技術に関する専門的知識を駆使いたしまして、現代の経済社会問題の解決に資するわけでございまして、総合的な研究開発に必要な各種の情報を扱う機関でございます。したがいまして、たいへん幅の広い情報を取り扱うわけでございまして、それぞれ協力いたしながら役割りを果たしていきたいと考えております。もちろんこの機構は科学技術に関する情報も必要とするわけでございまして、その際は、十分情報センターよりこのような情報を提供いたしまして、協力をいたしたいと考えておるわけでございます。
○上坂委員 お答えをいただくとたいへんすっきりしているような感じがするわけでありますが、どうも重複をするような感じがしてならないわけであります。この目的から見ても、やはり経済、社会、技術、科学的な知識、そういうものは非常に必要になってきますし、そういうものの応用的な点が非常に強くなってくる。そちらはそれでやって、それはそれで資料の提供にとどまる、こういうことになりますと、幾つも幾つもこうした機構というものができなければならないというような形になってくるんじゃないかというふうな気がするわけであります。こういうものがどうして一つになって、それこそ総合的な形での調査研究、開発というものがなされていかないのか、いくことができないのか、この辺に多少疑問があるわけであります。そういうことについてひとつお考えを述べていただきたいというふうに思います。
○小坂国務大臣 このシンクタンク構想は、インターミニストリアルな考え方に立っておるものでございますが、ただいま上坂委員御指摘のように、どうも官庁間のセクショナリズムと申しますか、これはなかなか抜け切らぬものがございまして、御指摘のように、それぞれ現在のところは、あるいは重複していると思われるようなものもあるわけでございます。 そこで私どもは、この中核的なシンクタンクの機構を御賛同いただきましてつくりましたる上は、これを極力権威あるものにしてまいりまして、各省庁にございますものも、それぞれ目的が非常に専門的な分野でその存在理由がはっきりしていて、どうしてもこれがなければ困るというようなものは別といたしまして、できるだけこのものに吸収されてまいると申しますか、一元的な総合的な研究開発機構になっていきますようにこれからの運営について努力をしなければならぬ、かように考えている次第でございます。
○上坂委員 大臣にお伺いしますが、国土総合開発庁の設置法案がいま出されておるわけでありますが、その中に国土総合開発研究所の構想が含まれているというふうに聞いているわけでありますが、これは事実でありますか。もしそういう事実があるとすれば、この研究所といまのシンクタンクの機構というものとはどういうふうに関連をされていくのか。先ほどの科学技術情報センターと同じような形になる、それよりももっと国土総合開発研究所の場合には国民生活の部面では重複する面が非常に多いのではないかというふうに考えられるわけでありますが、その点について大臣のお答えをいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 国土総合開発庁は今年七月発足の予定でございます。国土総合開発庁が一元的に企画立案いたしまして、各省庁の事業計画についても調整するものでございまして、これは機構そのものといたしまして本機構とは関係がないわけでございます。ただいま御指摘のように、国土総合開発庁が発足いたしました後に国土総合開発研究所の設立が現在検討されておると聞いておるわけでございます。これはそういうふうにきめたというわけではございませんが、この検討の結果やるほうがいいということになりますれば、もし研究分野等で問題が生じるならば十分調整をしてまいりたい、かように考えます。 この機構は、先ほどから申し上げておりますように、非常に総合的に、現在の社会的な大きな問題になっております公害の問題であるとか、そうした点について目的を指向し、未来指向性というものを重視いたしまして考えていくわけでございますが、この各省庁にございまする関係は、先ほど申し上げたように、どうもなかなかわが省というのは現実にあるわけですね。これはやはり十分調整をしていくのでありますが、何せこの総合開発機構ができての上で、ぜひこれを強力なものにして、おのずからこれでやってもらったら一番いいというような形に持っていくようにしたいというのが私どもの考えでございまして一現状必ずしも全面的に肯定しているわけでもございません。したがって、そこに新しい機構の設立の理由があるというふうに考えているわけでございます。問題はむしろ今後にあるというふうに申し上げたいと思います。
○上坂委員 そうしますと、いま各省でいろいろ民間のシンクタンク等に研究調査を依頼をしたり、あるいは審議会等でこのシンクタンクが取り扱うようなテーマについてもいろいろと審議が行なわれ、計画が立てられているというふうに思いますが、将来は、これについては、この研究開発機構で一本化して窓口を一つにしていく、こういうふうに考えておられるということでありますか。
○小坂国務大臣 この機構の中に研究評議会というものをつくる考えでございまして、この評議会の評議員というものに非常に権威のある方になっていただこうというふうに思っているわけでございます。それがどういう問題を取り上げたら一番いいか、先ほどから上坂委員仰せのように、非常に長期的な問題もございますし、国民として、この問題は一刻も猶予ならぬじゃないか、早く解決したいと思っているものもたくさんあるわけでございます。そういうものをいろいろ彼此整理いたしまして、幾つかの具体的に取り上げる問題が整理されてくるわけでございますが、それと現在ある各省の持っている機関あるいは審議会、そういうものと見合わせまして、重複するものはもうなるたけやめてもらう、こういうふうに考えておる次第でございます。
○上坂委員 この機構によりますと、民間研究機関との提携、交流をはかるということがうたわれているわけでありますが、これは具体的にはどういうことになるわけですか。
○宮崎(仁)政府委員 先ほども申し上げましたように、すでにでき上がっております民間のいわゆるシンクタンクというのが二十くらいございますし、それ以外にもいろいろな研究機関がございます。こういう研究機関等につきまして、問題の設定によりまして、先ほどから申し上げておりますように、プロジェクトに研究員として参加をしていただくとか、あるいはその研究の一部を委託をいたしまして、そういう機関でやっていただくとか、あるいはたまたまそういう民間の機関が取り上げております課題が全体のプロジェクトに合致しておる場合には、それには助成をしていこうというような形で、この機構のほうから資金を出し、あるいはいろいろの連携をしていくということも考えられますし、民間の研究機関等から研究者その他の方々に来ていただくというような形で交流をしていくということも考える、そういうことで円滑にやってまいりたいと思っておる次第でございます。
○上坂委員 もう一つ、民間の研究の果実でありますが、これを収集していくということも当然仕事として出てくるというふうに思うのですが、これはそうした民間の果実というものを吸い上げることが一体可能であるかどうか、これをまた吸い上げて収集をした場合については、その果実を機構がどういう観点から調整を行なっていくか、ここのところがかなり問題になる点じゃないかというふうに思うのですが、そのことについての構想をお示しいただきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 その点が確かに一つの問題でございます。具体的なプロジェクトを設定いたしまして、そしてこの機構から助成をし、あるいは委託をするということになった場合には、当然その成果についてはこの機構のほうに出していただきまして、そしてそれを利用していく、こういうことに考えていきたいと思っておるわけでございます。この辺は、これからの運用にあたりまして契約その他の具体的な内容のきめ方によってそういう実効をあげていきたい、こう考えておる次第でございますが、ただ、民間機関が独自に研究開発をしておるようなものについて、これもできる限りこういった形でいろいろの関係を持った機関との交流をやっていくわけでございますから、差しつかえない限りにおいてそういった情報も収集できるようにしたいと思うわけでございますけれども、御承知のように、現在できておるシンクタンクは大体株式会社組織等が多いわけでございますから、これを全部出せといってもそうはいかない場合もあり得るかもしれません。少なくとも機構として資金を使い、あるいは委託をするというような形でやったものにつきましては、これは当然その成果をいただく、こういうふうに考えております。
○上坂委員 そこのところはたいへんむずかしい問題で、もっと詰めていかなければならぬ問題だと思います。 ところで、第一条に「自主的な立場から、総合的な研究開発」を行なうというふうに書いてあるわけです。また二十五条では、「国は、機構の事業に関しその自主性を尊重する」こういっておるわけでありますが、この自主的な立場というのは、一体内容的にはどういうことなのか。時の政府の政策的意図から独立ができるということなのか。言ってみれば、政治的に中立である、こういうような意味に解釈をすべきなのかどうか、お伺いをしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 この第一条及び第二十五条の規定は非常に特徴のある規定でございまして、この機構が課題を選定し、そしてまた研究の方法を選び、その成果をみずから評価をし発表していくというようなことについて、行政府等からいろいろ制肘を受けないように自主的な立場でやっていける、こういうことで考えてこの規定が入っておるわけでございます。 二十五条もまたそういうことを考えて「尊重する」ということが入っておるわけでございます。したがいまして、課題の選定等について、先ほどから申し上げておりますように、こういった先進社会の諸問題というような非常に広範かつ困難な問題を考えておりますが、これはイデオロギーによってどうのこうのという問題ではございません。先進国すべてが、社会主義国も含めて、こういった問題に直面しておるわけでございますので、私どもはそういう意味からいきまして、そういった面での、言ってみれば、区別とかそういうことはあり得ないと考えておる次第でございます。
○上坂委員 第二十七条、二十八条を見ますと、毎事業年度予算、事業計画、資金計画、そういうものを事業年度開始前に出して「内閣総理大臣の認可を受けなければならない。」こういうことになっておるわけであります。問題なのは、資金計画とか予算とか、そういうものについては、自主性と特に関連をするものではないと思いますが、事業計画については、かなり自主性をそこねるものになるのではないかという感じがするわけであります。シンクタンクの事業計画というのは、みずから自主的にいろいろな計画を立て、その計画が具体化をされる、そういうものだというふうに思うのです。そうしますと、この事業計画そのものは、シンクタンクに関係をされておる人たちの自主性というものがここに盛り込まれなければならない。ところが、その盛り込まれたものも「内閣総理大臣の認可を受けなければならない。」というような条項になりますと、はたしてそこで自主性というものが尊重されているのかどうかということに非常に疑問を持たざるを得ないわけであります。こういう点で、ほんとうに自主的な立場というものを尊重できるのかどうか、非常に疑問に思います。 それからもう一つは、いろいろな研究成果が出てくると思いますが、その研究成果というのが、時の政府の政策とあるいはぶつかる問題も出てくることがあるだろうというふうに思うのです。そういうときに、このシンクタンクにおいて研究開発をされたそれらの成果というものが、一体生かされていくのかどうか。これは政策とぶつかってしまうからだめだということになりますと、最初からぶつからないような目標を立て、そういう研究をする人だけを集めてこの機構をつくっていくというような形になってしまうだろう、こういうふうに考えるわけです。そうなりますと、本来の機構の目的というものが達成されないのではないか、こういう感じが私はするわけであります。そういう点で、自主的な立場を尊重するということについて非常に疑問を持つものであります。これらについてひとつお答えをいただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 総理大臣の認可事項等については、こういった法人についての例文でございますが、書いてございます。確かにその運用いかんによって、そういうことを行政府がやかましく一々くちばしを差しはさむということになると御心配のようなことになってまいります。したがいまして、先ほども前田先生にもお答え申し上げましたけれども、関係各省の運営協議会のようなものでもつくりまして、円滑に、そういった問題が各省間においてうまくはかれるようにするということも含めまして機構の自主性ということを尊重していく。こういうふうに計らってまいりたいというふうに思っておる次第でございます。 それから、研究成果についてのお答えを申し上げますが、これは確かにおっしゃるような場合がないとは申し上げられないわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、この機構がいろいろの課題を選び、そしてそれについての研究成果を出して、これを政策の形で、場合によっては提言してもらうということもあり得るわけでございます。それがそのときにおいてすぐに採用できないという場合もないとは言えないと思います。そういう点については、やはりこの自主性という問題で運営してまいりますので、出された結果に必ずそのとおり行政府が従うというのも無理でございますから、そこは相互の間の意見交換その他によって円滑を期していくというやり方でいくのが一番いいのではないか、こう思っておる次第でございます。
○上坂委員 まあたくさん研究のテーマがある中で、一つくらいそうしたぶつかるような問題が出てきた場合には、それは採用しないようなことができるだろうと思うのですが、かなりの数のそうした政策的に採用できないようなものが出てくるようなことが、将来これは自主的に、非常に民主的に運営をされるということになればあり得る、可能性が出てくるわけです。そうなりますと、これではとても政府としてはたまったものではないということで、このシンクタンクをつぶしてしまうようなことが生まれないとは限らないわけでございます。そういうことについて私は非常に危惧するわけですが、そういう心配はないというふうにお考えになりますか。
○宮崎(仁)政府委員 先ほどから申し上げておりますように、非常に広範な重要な問題がたくさんあるわけでございまして、こういう問題は、いずれも解決を迫られておることでございますので、これについてこの研究が行なわれ、有効な政策の提案が行なわれるということになれば、まずそれをできるだけやっていくというのは普通であろうと思います。いま御指摘のような、たくさんの問題について政府とこの機構との関係で意見が合わなくなってしまうというようなことは、まず私どもとしては、ちょっとそういう事態は考えられない。たくさん問題がございますし、これを解決しなければならぬというのは、これはもういまの政党の区分等にかかわらず言われておる問題ばかりでございますので、そういう点で、私どもは、こういった機構が活躍をしていただければいただけるほど、それに応じて国の行政なり政策の実効もあがっていく、こういうふうに考えておる次第であります。
○上坂委員 私は、この三十九条の各項に書いてある「大蔵大臣に協議しなければならない。」とか「関係行政機関の長に協議しなければならない。」というような問題があるものですから、その点でこの自主性の問題について非常に心配をしておりまして、いまのような質問をしたわけでありますが、一応この自主的な問題についてはこれでとどめておきたいというふうに思います。 次に、研究のテーマの問題でありますが、研究のテーマなり目標を一体当面どこに置いておくか。そうして将来は、また将来の目標としては、どういうところに置くか。 それからテーマを決定する場合でありますが、すべてその機構の役員あるいは評議員等だけでこれを決定してしまって、その問題に関係のある団体や機関の意見というものは勘案されないということなのかどうか。この点についてお伺いをいたしたいというふうに思います。
○宮崎(仁)政府委員 この当面のテーマとしてどういうものを選ぶかということは、やはり機構ができて、研究評議会において決定されるというたてまえでございますけれども、たとえば先ほどちょっと申し上げましたが、石油と文明との問題というような、資源、公害等を含めた非常に広範な問題というものを取り上げてみてはどうだろうかという議論がございますし、あるいは価値観の変化とそれに対する対応というものをどう考えていったらいいだろうか。これもなかなか広範な問題であります。あるいは余暇と教育との関係というようなことをどうするかということが議論になっております。さらに、もう少し具体的な話ですと、東京の地震対策というものはどうだろうかということが議論になったりしておりますが、いずれにいたしましても、研究評議会が発足をしてそこできめていく、こういうことになろうと思います。 そういった形で、問題を取り上げる範囲が非常に広うございますので、これをどういうふうな運用をやっていくかという場合に、当然関係各省あるいはいろいろの団体等の御提言あるいは問題提起ということを受けていくというふうにしたいと思います。 これは、研究評議会のメンバーにまずそういった各方面の代表で見識のある方に入っていただくということが一つあると思いますし、また、政府の中におきましては、先ほど申し上げましたように、関係各省の協議会等をつくりまして、これは非公式のものでございますけれども、常時——常時といいますか、月に一ぺんぐらい集まっていろいろ議論をして、そういうところを通じまして問題の提起をしていくというようなこともやっていったらどうだろうか、こう考えておる次第でございます。そういうことで、広範にひとつ問題の取り上げ方についても各方面の御意見を承ってまいりたいと思っておる次第でございます。
○上坂委員 もう二、三点お聞きしたいと思いますが、この機構の研究調査の果実について、これは公開を原則としておるのかどうか。 それから、果実を公開する場合に、単にその結果だけの公開ではなくて、調査研究の過程というものも公開をしてもらうことが必要であるというふうに思うわけであります。 最近出ました経済社会基本計画を見ますと、公害防止、環境破壊防止を急速に徹底して行なうと経済の混乱が生じてきて、成長率が鈍化をし、社会資本の整備がおくれる、国内的にはスタグフレーションの様相を呈する、国際競争力はかなり弱くなって、国際収支の赤字は昭和六十五年では百六十億ドルにも達するというふうに出ておるわけであります。これは結果だけが明らかにされておりまして、検討の内容がわからないわけであります。 そこで、政府は、選択可能なバランス型をつくったというふうに言っているわけでありますが、どうも結果からだけ見ると、それでたいへんいいなあというような感じがしてしまうわけであります。しかし、比較方法論でいきますと、幾つもの選択の過程があるだろうというふうに思います。そういう組み合わせいかんによっては、公害防止、環境破壊防止等を目標としても、こうした結果にならないような政策も立てられるような気がします。こうした一方的に政府の政策宣伝におちいるおそれのあるような形での取り上げ方をされるということになりますと、問題の正しい解決にはならないのではないかというふうに考えるわけであります。そういう点で、このシンクタンクでも、こうしたことがあってはならないというふうな感じがいたします。 そこで、先ほどの果実の公開とそれから研究の過程の公開がどうしても必要なのではないか、こういうふうに考えておるわけでありますが、その点についてお答えを願いたい。
○宮崎(仁)政府委員 こういった法律に基づく機構としてつくるわけでございますから、当然成果につきましては過程を含めまして公開をするということが原則でございます。ただ、この機構が民間の機関から委託を受けるというような場合もあり得るかもしれません。そういった場合には、委託者に対してその成果を一応渡していくということも必要でございますので、例外的にはそういう場合があり得るかもしれません。しかし、先ほどから申し上げておるような全体の使命からいいまして、取り上げる課題から見ましても、当然原則に従って公開をしていくということが大体そのとおり行なわれるのじゃないかと思っております。
○上坂委員 もう一つ、民間の受託の問題でありますが、私は、民間から受託をする場合には企業秘密にかかわるものはやらないほうがいいのではないかというふうに考えておるわけであります。その点についてお答えをいただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 いわゆる企業秘密という問題がだんだん範囲が広くなっておりますからなかなかむずかしいわけでございますが、一般のいまできておるシンクタンクにおいて行なわれておる場合には、これは委託でやった場合に、その成果をそれぞれ委託を受けた先に渡していく、こういうやり方をしているわけであります。そういうことで、この機構が何か特別の題目について民間の企業等から委託を受けるということもないわけではない。そういう場合には、先ほど申し上げたようなことで、同じようにやはりそれについての成果を委託者に渡していく、こういうことになると思います。したがいまして、ただ取り上げる課題の問題だと思います。企業機密でもって守らなければならぬような、そういう課題を取り上げるかどうかということが研究評議会等での問題になると思いますけれども、私どもは、これだけたくさんいわば公共的と申しますか、広範な問題があるわけでございますから、そういう特別の課題が選ばれるということはまあ大体ないのではないか、こう思っておる次第でございます。
○上坂委員 次に、時間がありませんがもう少し運営についてお伺いをしたいと思います。 既存の研究組織が必ずしも新しい問題に対応ができないというようなところからこの機構の発想が出てきているのだと思いますが、この法案では、運営の民主化が具体的にうたわれていないように思います。これはもうほんとうに自主的にやるのには運営そのものが非常に民主的でないといけないというふうに考えるわけでありまして、その点についてどんなふうに確信を持っておられるか、お答えをいただきたいと思います。たとえば人的配置にいたしましても、これは役員、評議員等の問題でありますが、従来のように官僚の天下りあるいはいわゆる財界の有名人をこの中へ入れてしまうとか、学者なら政府に覚えのめでたい人ばかり、あるいは功成り名遂げた人たちばかりがここに入っていくということになってしまうと、まさにイノベーションヘの指向などは求められなくなるというふうに考えられるわけであります。そういう点で、こうした人的配置についてもどういうふうな形にされるのか、この点についてもお伺いをいたしたいというふうに思います。 それから民間機関の出資によって、その民間機関の中から当然入ってくるのじゃないかというふうな気がするわけでありますが、この辺のところもひとつお答えをいただきたいというふうに思います。
○小坂国務大臣 この機構の総合的な研究開発並びにこの機構の趣旨をよく理解して、その目的を推進いたします熱意のある人ということにしたらどうかというふうに思っております。また、そういうふうにしようと思っておるわけでございます。もちろんこれは御可決いただいた上でのことでございますが、また、これらの適切な人材を特定の分野から選ぶというのではなくて、広く学界、言論界、また経済界、そういう方面からバランスをとって任命をしたらどうかというふうに思っておるわけでございます。経済界という意味は、何も社長であるとか、そういうふうなことでなくて、経済的な運営にみずから従事して、その体験を通じて一つの見識を持っておる人、そういう意味に考えるわけであります。
○上坂委員 そろそろ終わりですが、法文についてちょっと一つだけ指摘しておきたいのですが、第三十四条であります。この第三十四条を見ますと、「内閣総理大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対しその業務に関し報告をさせ、」その業務に関し報告をさせるというふうになっております。ところが、その下に「又はその職員に機構の事務所その他の事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。」こうなっております。これは文法上からいきますと、「その」というのはやはり機構をさすことになるのでありますが、その下の「又はその職員」の「その」というのは、これは機構の職員であってはならないわけであります。どうもその文章がおかしいというふうに思うわけでございます。従来ともこういうふうに書いてきたからという形で済ませる問題でないのじゃないかと私は思うのであります。やはり悪いところがあったらどんどん改めることが必要である。この条文について、これはどうでしょうかね。
○喜多村説明員 第三十四条でございますが、この読み方は、先生御指摘のように、当然内閣総理大臣の職員ということでございますが、まず文脈からいきますと、「内閣総理大臣は、」その「報告をさせ、」というところで一つ区切りまして、「又は」で文を変えまして「その職員」となりますと、当然に内閣総理大臣が主語になるわけであります。そういうように解釈いたしますので、内閣総理大臣の「職員に機構の事務所その他の事業所に立ち入り、」ということは文脈上もそう思いますし、内容的にも、もちろんその機構の職員がその事業所に立ち入りということは意味のないことでございますので、そういうように解釈いたしております。 同時に、私ども確かにいま仰せのごとくこういうものは例文がございまして、たとえば国民生活センター法の第三十条によりますと、「経済企画庁長官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、」云々とありまして、やはり「又はその職員にセンターの事務所に立ち入り、」という例文がございまして、そのようにここでも書いたわけでございます。
○上坂委員 どうも少し常識にはずれているんじゃないかという感じがするわけです。実際問題としてそういうふうに解釈できないですよ。何でも習慣だから、例文だからということで済ましてしまうからいろんな点で支障を来たすというのがいまの官庁機構の問題だろうというふうに思うのです。そんな考え方で条文すら直せない、個々の一つのことばすら直せないということになりますと、どうもこの機構がつくられても、その機構に対して民主的であったりあるいは自主的な保障というものがされるのかどうか、ここら辺が非常に私は疑問に思うわけであります。そういう頭では、この機構がつくられても、完全に民主的な運営とか何かがとてもできないのじゃないか。私は、やはりこれはよく文章を国文学の先生にでも聞いたほうが一番早いんじゃないかと思うのですが、全く私はおかしいと思うのです。この点については十分ひとつ研究をしていただきたいというふうに思います。 最後に、このシンクタンクの発展過程を見てみますと、アメリカでは、本格化したのは第二次世界大戦後でありまして、アメリカの空海陸軍の軍事目的の中で著しい発展を遂げてきているというふうに思います。したがって、防衛力の増強にきわめて熱心な日本の政府、特にアメリカのアジアにおける軍事力の肩がわりをしなければならない使命を帯びている日本の政府として、私は、将来このシンクタンクがその方面に利用される意図が出てくるのではないか、こういう危惧があります。これは先ほど前田委員からお話も出まして、それについては治安、防衛にはこれは利用しないというお答えでありましたが、どんなふうに発展するのか、これはちょっとわからないのですが、どうもいまの政治の中ではそういう方向に進むような気がします。 それからもう一つは、この法案が防衛問題あるいは治安問題ばかりではなくて、日本列島改造政策とも関連してくるというふうに私は考えるわけであります。したがって、その辺のところはこれはもっともっと詰めていかなければならないというふうに考えております。したがって、もっと質問の時間をとってもらって、いろいろと御質問を申し上げたいというふうに思うわけであります。 それからもう一つは、法文そのものについてもまだまだお聞きしたいことがたくさんあります。しかし、きょうは時間がありませんからこれで質問を終わりますけれども、この点については、もう少し煮詰めるために質問を留保しておきたいというふうに考えます。
○小坂国務大臣 他の機会に御質問を受けることは別にいといませんけれども、ただいまの御質問に対して私の考えをちょっと聞いていただきたいと思います。 私どもは、このシンクタンクの構想というのは、ある目的、ことに政治目的あるいは政党の目的、そういうものを前提としてそれを達成するためにはどうすればいいかという研究であってはいけない、こう思っておるのであります。やはり国民が何を期待し、何を希望するか、そうした生活と密着したよりよい生活をなし遂げるためにはどうすればよいのか、そういう考え方のもとに構想があるべきものであって、この総合開発機構というものはそういう客観的な目的の達成のためにあるものだ、したがって、その運営もさような線に沿ってなさるべきものだと思ってこの法案をつくりまして御審議をいただいておるわけでございますので、どうぞさような点で誤解のないようにお願いをいたしたい、こう思っております。
○上坂委員 終わります。
○山田(久)委員長代理 岡田哲児君。
○岡田(哲)委員 私は、これを提案になるまでのバックグラウンドといいますか、そういうものを十分承知をさせていただきたい。それから、非常に不勉強な点もあるかもしれませんが、非常にばくとしてよくつかめない、こういうことがございますので、ぜひそういうことを御了承の上、お答え願いたいということをお願いしておきます。 いままでの経過を聞いてまいりますと、四十七年の八月ごろから経企庁、通産省、科学技術庁の三者が相談をしてシンクタンクをつくろう、こういうことで準備が始められて、今回経企庁が提案をする、しかも経企庁が商工委員会に提案をする、こういうことになってきたと書かれておるわけであります。しかし、この総合という立場で見てまいりますと、これは三省だけではなしに、おそらく政府全体に関係をするものだ、こういうふうに私は思うのでありますが、なぜこの三者が相談をし、協議をして、経企庁が商工委員会に提案をすることになったかという点について、まず大臣からお答えを願いたいと思います。
○小坂国務大臣 先ほどの質問中にも出ておりましたのですが、通産省なり科学技術庁なりというものは、一応シンクタンクの構想を持ってそれぞれのものを研究しておったわけでございます。そこで、従来のそういう形のものよりもさらに時代に適応した本格的なものをつくろうではないかということが相談されましたことは事実でございまするが、いまの御心配のように、三省だけのものとは考えておらないわけで、これは全体の国民生活の今後の問題を議し、また、それに対しての献策をする場でございますので総理大臣所管ということになっておるわけでございます。 ただ、私は総理大臣を補佐する経済企画庁長官、こういう立場でこの御説明をいたしておるわけでございますが、所管そのものは、たまたま窓口としては経済企画庁でございますが、総理大臣自身が所管をする、認可をする、こういうことになっておるわけでございます。認可すると申しますのは、これは認可法人でございますので、その法人を認可する者は総理大臣である、こういうことになっておるわけです。
○岡田(哲)委員 総理大臣が認可をするということは中に書かれているわけでありますが、そういうような性格のものだとすれば、私まだしろうとですが、少なくとも内閣委員会とかいうところにかかるべき性格のものだというふうに思うのでありますが、その辺はどんなものでしょう。
○小坂国務大臣 この問題は、その機構よりも機能のほうを重要視するという意味で、これは議運でもっていろいろ御審議をいただきました結果、当商工委員会が最も適切であるという御判断になった、さように考えておるわけでございます。
○岡田(哲)委員 四十七年八月ごろから相談が始まったということでありますが、それ以前、おそらくこういう構想になってきたのは、非常に最近といいますか、一、二年といいますか、間近な問題ではないかと思うのであります。非常にわずかの間に急速に提案をしてきたというような感じがしてならないわけでありますが、その辺の経緯をちょっとお知らせ願いたいと思うわけです。
○宮崎(仁)政府委員 確かにこの問題については新しい問題でございますので、いろいろ議論がございました。 最近のところで申し上げますと、昭和四十五年度に産構審シンクタンク委員会というところでの産業政策科学センターというようなシンクタンク構想の提案がありましたし、また科学技術庁ではソフトサイエンス総合研究所というようなものをつくってはどうかというような提案があったり、いろいろそういう動きがございました。御承知のように、アメリカあるいはヨーロッパでは、こういった機構の活躍が非常に目立っておりまして、そういうことについてわが国も取り組んでいかなければならないという問題意識が各方面から言われておったわけでございまして、したがって、ただいま申しましたような提案もあったわけだと思います。 そういうことを受けまして、昭和四十六年度一億五千万円の一種の調査費が経済企画庁所管に計上せられました。通産省、科学技術庁と御協力をして、こういった問題に関するいろいろの研究調査をやったわけでございます。四十七年度もまた引き続きそういう問題の検討をいたしてまいりましたが、いま御指摘のように、四十七年八月ごろになって、こういう新しい機構をつくるということは適当であるというような判断に、それまでの調査の結果その他を通じて結論が出たものでございますから、四十八年度予算にこれを要求いたしまして、三十億円の出資がついた、こういう経緯でございます。
○岡田(哲)委員 確かに四十六年、四十七年ということで各省のそれぞれのテーマが載せられておるわけであります。問題は四十六年、四十七年こういうテーマを与えながら調査研究をやってみた結果、これはやはりこういうことではよろしくないのでという結論がついて、今回の提案に発展をしてきた、こういうふうに判断をしていいのですか。それともいままでやってきた、四十六年、四十七年にわたってきたものについては一応成果があったというふうにお考えになっているのか、この辺について、従来の経緯、その成果、結果、こういうものについてお知らせ願いたいと思うわけです。
○宮崎(仁)政府委員 四十六、四十七年度についた予算は、言ってみれば、新しい研究開発機構的なものとしてどのようなものをつくっていったらいいかということをむしろ検討するために予算がつけられたというふうに考えていいものでございまして、具体的にはいろいろ特定の課題についての調査をいたしておりますけれども、そういうことを通じましてどういうような性格の機構をつくるか、また、業務内容はどうしたらいいのか、どういうような形の運営をしたらいいのか、こういうことを寄り寄り検討してまいったわけでございます。したがいまして、四十六、四十七年度において調査いたしましたことそのものは、それなりに成果が出ておりますし、また、その過程を通じまして、こういった機構等に今後参加をいただこうという人たちの人材養成等もやってまいりましたけれども、そういう結果を踏まえて、ここでやっと新しい機構をつくっていくという結論が出、またその段階に来たというふうに判断して今回実施に移ろうという次第でございます。
○岡田(哲)委員 それで四十六年、四十七年に、これは委託だと思うのでありますが、こういう形で各研究所その他に依頼をしてきた。これは当然今後も深い関係に置かれるというふうに判断してよろしいのですか。といいますのは、こういうものがさらに発展して今回の提案になってきた、こういうふうに結びつけて考えていいのですか。
○宮崎(仁)政府委員 大体御指摘のような考え方でございまして、いままで委託等をやってまいりました機関については、当然今後ともこの機構において委託あるいは助成の形で関係を持っていくということが出てくると思います。 〔山田(久)委員長代理退席、稻村(佐)委員長代理着席〕 したがいまして、言ってみれば、ここで一段飛躍をし、発展をしたという形で新しい機構をつくろうというわけでございます。
○岡田(哲)委員 これを見ますと、予算が経企庁に出たのを通産と科学技術庁の三省に案分した、こういう話がちょっとあったのですが、そういうことでございますか。
○宮崎(仁)政府委員 先ほど申し上げましたような経緯から見まして、四十六、四十七年度においての調査費は通産省、科学技術庁にも御協力いただくということで、経済企画庁についた予算をそれぞれ支出委任をしてやってもらったわけでございます。 それから四十八年度にも大体同額の予算がついておりますが、これはそれぞれの所管ごとにつけることにいたしました。今度は新しい機構をつくりますので、企画庁に計上して、分けるというやり方をとらないことにいたしましたが、いままではそういった形でございます。
○岡田(哲)委員 先ほども長官言われましたように、三省だけでなしに、政府全体というように私もお伺いしたわけでありますが、そういう立場でいきますと、従来三省で案分して集めてきた、こういうやり方についてはどういうふうにお考えになっているのですか。
○宮崎(仁)政府委員 先ほど申しましたように、通産省については産構審の提案があったり、あるいは科学技術庁は非常に大きな関係があるというようなことで、一応三省でやってまいったわけでございますけれども、問題の性格から見てその他の各省にも非常に広範に影響いたしますので、今回の法律においては関係各省はもっとずっと広くとるということで話をしてございます。したがって、今後は、通産省、科学技術庁というようなところは非常に縁が深いと思いますけれども、その他の省も含めまして広範に相談をしていく、こういう運営をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
○岡田(哲)委員 私が一番心配をいたしますのは、長官も言われましたように、各省間のそれぞれの独自性を強く主張されてなかなかむずかしいと思うのでありますが、そういうことを今後も私はたいへん心配をしておるわけであります。これは心配でございますけれども、先ほど長官も、あらゆる調整をしていく、それからさらには、このシンクタンクがさらに強化されてみんながよかろうというものをつくり上げていくというおことばでありますが、いま申し上げたように、従来の各省のエゴといいますか、そういう立場もありまして、私はなかなか困難ではないかという気持ちがしてならないわけであります。 そこで、従来から必要のつど各審議会あるいは調査会その他の名前で調査研究をされて、それの答申が出てきたものを取り上げてきておる、こういう結果だと思うのであります。今度非常に精力的にシンクタンクをつくってやっていこうという立場に立っているわけでありますが、従来からやられてまいりました各種審議会、調査会その他の研究についてのものとこのシンクタンクとの関係は一体どういうふうに理解をしたらよろしいのか、この点をお伺いしたいと思います。
○小坂国務大臣 内閣全体で各省庁と関係があるわけでございますけれども、特にその中で防衛庁と警察庁、これは関係がないということを明らかにしておきたいと思います。 そこで、従来各省庁にございます審議会との問題でございますが、これは実は全体として非常に多過ぎるというふうに考えます。できるだけこれを整理の方向に持っていきたいというのがこれまた内閣の方針でございますけれども、なかなか時間がかかっておるわけでございます。そこで、現在あるもので特に研究開発に関係のある審議会が幾つかあるわけでございますが、これはなかなかそう急にやめられぬという点がございます。しかし、このシンクタンクができまして、当機構と直接ぶつかるようなものがあります場合には、その問題について機能は停止されて、この総合研究開発機構というものが主になるということで、だんだん整理をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
○岡田(哲)委員 先ほど上坂さんの御質問にも御答弁になっておるようでありますが、考え方としては、長官言われたようなことで当然出てくると思うのでありますけれども、かりにシンクタンクができたとしてみても、従来のたくさんの審議会というものが消えてなくなっていくという性格ではないというふうに私には思えてしかたがないわけであります。何となれば、シンクタンクの当面の構成その他から見ると、先ほど話もありましたように、非常にわずかな人で、研究者も置かずに大体民間の助成を主体に進めていくという段階でありますから、問題は、そういうようなことを見ますと、いままでできている審議会、調査会その他の問題が十分成果がなくて、将来はこのシンクタンクに吸収していくのだ、こういうことをきちっと考えてそういうふうだということで承ってよろしいですか。
○小坂国務大臣 いろいろな問題を取り上げることになると思いますけれども、少し長期的な視野で取り上げるべき問題に石油と文明の問題とか、あるいは価値観の変化とそれに対する対応策の問題であるとか、あるいはまた余暇と教育の問題とか、これは先ほど局長から申し上げましたような幾つかの問題があるわけでございます。また一方、緊急に解決を要する問題についてはこうあるべきであるというような解決方法を出してもらうものもあると思います。 そこで重複の問題が起きてくるわけでございますが、私どもは、将来の方向としては、やはりこのシンクタンクができましたら、全般に関連する問題はこのシンクタンクでやって、各省庁のそれぞれ特殊の委託に基づく、その省庁でなければ問題にならない問題の審議会というものは、これはやむを得ない点もあろうかと思いますが、他省にわたるもの、インターミニストリアルな問題を持つもの、これはやめてもらってこのシンクタンクに一本化していくというふうな方向でこれを強化していかなければならぬと思う次第でございます。
○岡田(哲)委員 その辺は御答弁としてわかるのですが、私のいま申し上げておるのは、当面二十名ですか、まだはっきりお答え願っておりませんが、でき上がる機構というものがそんなに充実されていない。当面は民間助成が主体になっていく、こういうような発想でございますので、そういうようないままであったものをどんどんなくしてシンクタンクに吸収していくというようなお答えをいただいても、はたしてそうなっていくのだろうかという疑問が残るのです。その辺をお答え願いたいと思っておるわけです。
○宮崎(仁)政府委員 確かにこの機構の持つ職員そのものは二十名程度という非常にわずかな職員と考えておりますが、研究に従事する方々はむしろ各方面から集まっていただいてプロジェクトチームをつくるということでございますから、これは相当の人数の方を動員するということになると思います。そうは言いましても、しかしいま現に政府、各省にある審議会というのは非常な数でございますから、そういったものと問題がぶつかってくるということはあり得ると思います。そういった際に、いま長官がお答えを申し上げましたようなことで今後は運営をしてまいらなければならないと思いますけれども、審議会そのものの整理については、すでに行政管理庁等で全体の方針も出されておるわけでございまして、この機構の成立いかんにかかわらずそういった方向が進められるということになっておりますので、そういう政府全体の方針とも考え合わせながらこれを運営してまいりたいと思っております。
○岡田(哲)委員 二重にならないようにということは当然だと思いますので、その点はその程度にとどめておきたいと思います。 次に、先ほども上坂さんのほうから触れておりました自主性という問題についてであります。非常にくどいようでありますが、自由な雰囲気だとか民主的管理だとか、ことばとしては非常にすなおに聞けるわけでありますが、実際民主的な運営なり管理なりあるいは自由な雰囲気というもののつくり方、これはもうたいへん困難な問題だと実は思うわけであります。 そこで、はたして中立性といいますか、自主性というものがほんとうにできるのだろうか、われわれのような野党の立場に立ちますと非常に疑問が多く出てくると思います。まず、このシンクタンクで取り上げようとしておりますのは、先ほども長官言われましたように、できるだけ国民の当面の福祉という点を取り上げていくのだという立場から見ますと、政策の立案、決定、それに必要な情報、資料、こういうものをさらに開発していくということになりますと、当面行なおうとする政治と非常に密着をしなければならぬということになってくると思うわけであります。そういたしますと、当然それが時の政府の政策立案、行政の上に反映をしてくるというふうに思うのでありますが、その辺についてお考えを承っておきたいと思うわけです。
○小坂国務大臣 政策が、非常に国民のために必要な問題を客観的に妥当な点を出すということになりますと、時の政府が開発機構における政策を指導するのではなくて、むしろ開発機構の出す政策が時の政府に影響を及ぼすということであっていいのではないかと私は思うのでございます。というのは、問題の内容が国民の福祉、生活向上ということでございますので、たとえば公害の問題についてこういうふうにやっていけばいいではないかということは、公害をなくしたいというのは国民みんなの願いなのでございますから、やはりそういう点から、逆に政府の政策決定によい影響を与えていくということが望ましいのであって、むしろそういうことになることが政治の進歩ということではないかというふうに私は思います。イデオロギー的な政治論争ということよりも、事実に基づいていかにそれがあるか、したがってどう持っていけばよいのかということをやってもらうことがこのシンクタンクをつくる大きな目的ではないか、私はそういうふうに思っておる次第でございます。
○岡田(哲)委員 私は、政党が政策を立案して、国民の支持を得ながら政治がやられている、こういういまの体制の中から見ますと、かりにこのシンクタンクで自民党の政策と変わったものが出てきた、かりに社会党と同じようなものになってきたという場合には、当然自民党の政策それ自体を変更せざるを得なくなってくると思うのです。そういうことになるとたいへんなことだと思いますので、おそらくそういうものについては自民党の場合にはしないのじゃないか、だから、極端な結論を言いますと、でき上がったシンクタンクというものは自民党のシンクタンクになってしまうのじゃないか、私は実はこういう心配をしている一人なのでありますが、そうでないという——実は、そうではありませんと当然言われると思うのです。そうではないと言われる以上、国民大衆からも非常に中立性で、しかも当面の問題について正しく答えを出してくるというようなものにするために、これはよほどの知恵と運営その他をしないといかぬと思うのでありますが、長官お考えになっておる、そういうふうに思われないための施策、運営その他具体的にありましたらお教え願いたい。私のそういう疑問は間違いであるというようなことがきちっと言えるようにひとつお答え願いたい、こう思います。
○小坂国務大臣 自然科学の面で申しますと、一つの一定した方向があるわけですね。自然科学の面で計算して出てくる答えというものは普遍的な妥当性があるわけです。社会科学の面ではこれが非常に複雑でございますので、そこにいろんなイデオロギーというようなものもあるわけでございますけれども、何と申しますか、国民のためによい方法というのはやはりそこに真理がございまして、そう幾つもあるものじゃないというふうに思うのです。どうもいまの御質問のあげ足をとるようなことで悪いのですけれども、自民党の政策が社会党の政策に近寄るとおっしゃいましたけれども、私のほうから申しますと、社会党の政策が自民党の政策に近寄るということも大いにあり得るわけでございまして、そういうふうになってくることがほんとうに科学的な政治ということになるんではないかというふうに思うものでございます。まああまり偏見を持って見ないで、また、そういう一つの方針がシンクタンクの中において決定されました場合にそれをどう取り扱うかということについての監視といいますのは国会の大きな職能でございます。国会として、それがそのときの政府の恣意的な扱いを受けないように監視をされていって、真に国民のためにいい政策が行なわれるということになれば、それはそれで大いにけっこうなことじゃないかというふうに私は思います。
○岡田(哲)委員 長官、これは民間が自主的にやって政府もできるだけ干渉やくちばしを入れない、こういうものでありますし、国会も、政治の場所に引っぱり出してそれに干渉をすることはできるだけないほうがというのがこの趣旨だと思うのでありますが、いまの御答弁だと、どうもその点逆のような気がするのでありますが、いま言われたとおりでいいのでしょうか。
○小坂国務大臣 私の申し上げまする意味は、政府が非常に恣意的にこういう総合開発機構の政策を圧力をかけて変えていくのではないかというふうに思われました場合には、それはいかぬではないかということを国会においてただされる、そのことでもう十分チェックされるのではなかろうか、こう思っておりますことを申し上げたわけでございます。
○岡田(哲)委員 総理が管轄責任者といいますか、そういう立場に立つわけです。これはもう極力くちばしを入れないというふうに言うのでありますが、私は、そういう立場に立ちますと、内容が公正、中立でやったといたしましても、外から見ますとなかなかそういうふうに思われないという面があるような気がしてならないわけです。 先ほども触れたのでありますが、ほんとうに中立であり自主性を尊重して民主的運営ができるという具体的な方途がないと、これはともするとたいへんなことになる。もろ刃の剣ということばがございますが、とにかく正しく運営されればいいわけでありますが、少し間違うとたいへんになるというような立場に置かれているものだと思うのであります。 私もよく使うのでありますが、公共企業体の独立採算制というのがありますが、よく公共性とその採算性をミックスするということばでいわれております。ことばとしては非常にいいのでありますが、なかなか不可能であります。中立ということも、これは口では言えてもなかなかむずかしいわけでございます。ですから、それに対する歯どめといいますか、だれが見てもこれは中立性が守れるというほどの手段、方法というものをきちっと確立しないと、口で言ってもいかぬのではないか、こういう気持ちがするわけでありますが、その具体的な方法、こういうものをひとつお示し願いたいと思うわけです。
○小坂国務大臣 あと事務局からまた申してもらいますけれども、たとえば人事院というものがございますね、これはまことに中立的でりっぱなことをやってくれておると私は思うのでございますが、ことに今度のシンクタンクの場合などでございますと、これは資金的にもあるいは実態的にも民間の方々のいろいろな活動に期待をしておるわけでございまして、そういう点から申しますと、さらに官庁的な色彩は薄いわけでございます。そういう意味で、人事院の状況を見ても、政府は十分この中立的な立場というものを尊重してやっているのでございますので、あまりこれをつくって政府の御用機関になるのじゃないかというふうにお考えくださらないで、やはり政府の意図を御信頼いただくことができないものだろうかというように思う次第でございます。 なお、もっと制度的に何かございましたら、事務局から補足して申し上げます。
○宮崎(仁)政府委員 二点ほど申し上げておきたいと思いますが、一つは、機構の組織をどういうふうにつくるかという際に、特殊法人にするとか政府の研究機関にするとかいろいろな考え方があったわけでございますが、民間の機関として認可法人にしたということがやはりこの自主的な運営をやっていくために一番いいのではないか。したがって、政府は出資はいたしますけれども、運営の主体は民間の法人でやる、こういうことにしたことが第一点でございます。 それから第二点は、申し上げるまでもないのですが、第一条、第二十五条に自主的な立場ということを法律上わざわざ明記をしておる。特に二十五条では、国は自主性を尊重していくということをわざわざうたってあるわけでございますから、そういうことで研究評議会の人選あるいは機構の役員の人選、さらにその運営等については、こういう法律の考え方に即してこれから実行していくということで目的が達せられるのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
○岡田(哲)委員 その言われていることはわかるのでありますが、これはこれ以上申し上げませんが、とにかく法に自主的と書いてある、あるいは政府を信頼してくれ、中立性を守ります、こういうふうに言うだけでは、外から見ますとなかなかたいへんなんで、たとえば研究評議員あるいは役員、こういう者の人選にあたってそう思われないような歯どめをかけるとか、あるいは運営については絶対そうならないような方法をとる、これは今後具体的にひとつ手を打っていただきますようにお願いをしておきたいと思うわけであります。 いままで申し上げたのは政府との関係でありますが、今度は逆に言いますと、民間から出資を仰いでくる、そういう立場に立ちますと、今度は非常に企業サイドといいますか、そういう関係の問題が起こってくるのだと思うわけであります。先ほど局長が言われておったように、当面は民間シンクタンクの育成というようなことでありますが、私の心配するのは、そういうことでいきますと過保護におちいることはないか、こういう心配でありますが、その点についてお答えを願いたいと思うわけであります。 〔稻村(佐)委員長代理退席、左藤委員長代理 着席〕
○宮崎(仁)政府委員 先ほど申しましたように、民間シンクタンクとして大体二十くらいのものがいろいろの経過でできておりますが、なかなか経営的にはまだ確立していないという実態でございます。しかし、非常に意欲を持ってそれぞれ努力をしておられるわけでありまして、したがって、この機構にいろいろ期待をしておる面もあると思いますけれども、私どもは、やはりこういった民間の機関のそれぞれの特色というものをそれぞれ伸ばしていただくという意味で、この機構のほうで助成をしたりあるいは委託をしたりということはやりたいと思いますけれども、御心配のように、過保護になっておんぶしていかなければならぬ、もうそういうことにはしないようにぜひ心がけていきたいと思っております。いま考えておる三百億構想といいましても、年間大体二十億ぐらいの資金が使えるという程度のことでございますから、まあそれほど大きな金が動くというわけではございません。これ以外に委託費があるかもしれませんけれども、そういう点から見ましても、むしろこれから実際に助成しあるいは委託をしていくという過程においては、かなり厳選をしなければならないだろう、こういうふうに考えております。
○岡田(哲)委員 まあ過保護にならないように努力をするということぐらいしか出ないかもしれませんが、私の心配をいたしますのは、当然当面は民間シンクタンクの育成ということが主体でありますから、二十億ぐらいだと言われますが、これに対して各民間のシンクタンクの、ことばは悪いかもしれませんが、ボスのような人が来て、こいつのぶんどり合いをするのではないかという心配がしてならないのでありますが、それについてどのようにお考えになっているのか、あるいはそういうことのないようにするためにはどういうふうな施策をいま持っておられるのか、お答え願いたいと思うわけでございます。
○宮崎(仁)政府委員 その点が、一方からいきますと、内閣総理大臣の認可にかかわっておるというような形で、行政的に介入がある程度できる担保をとっておる一つの点でもあります。 それから実際の問題としては、やはり研究評議会を非常に重視しておりまして、この評議会にそういった面に見識を持ったりっぱな方々に入っていただいて、そしてこの全体の運用方針なり方向をきめていただく。そういうことによって、いま御心配のようなことのないようにしたいと思っております。もちろん役員の人選等についても、そういった配慮のもとに選んでいっていただけるもの、こういうふうに考えておる次第でございます。
○岡田(哲)委員 役員なりあるいは研究評議員なりというものの選定については、当然あくまで公正な適切な人をということを言われるのでありましょうが、どういうようなことをお考えになっておりますか。選考基準というようなことです。
○宮崎(仁)政府委員 研究評議会のほうから申し上げますと、やはりこういった課題の性格から見まして、そういう問題に非常に見識を持って、しかも広い視野で判断ができるようなそういう方々、これはある程度それぞれの専門を持った学界の方あるいは財界の方、あるいはその他のいろいろの方面の方々が考えられると思いますけれども、広範にお入りをいただくことがいいのではないか、こういうふうに考えております。 それから役員となるべき人たちにつきましては、会長と理事長、理事ということはございますけれども、これもやはりこういった問題について非常に見識を持ち、理解を持った方々、特に会長については非常に広い視野を持った方をぜひお願いしたいと思いますし、また理事長については、問題の性格から見まして、国際的な視野も必要でありましょうが、仕事の実行力というような点についても、大いにばりばりやっていただけるような方が来ていただけると非常にありがたい、こう思っております。実際の運営にあたりましては、この研究評議会というものを相当重視していきたい、こう思っております。
○岡田(哲)委員 どうもこの法律を立案するときの作業、作業と申しますか方法のようでございますが、民間から出資を仰ぐ。私どもの常識からいうと、出資をする以上、やはり利益というものを考えない出資は考えられないのでありますが、当然民間から出資を仰ぐ。いま申し上げたようなあまり利益にならないような状態だといたしますと、当然出資というものが集まらないのではないか、私はこういう心配をするわけでありますが、大体出資についてはめどが立っているのか、あるいは出資をした場合の権利といいますか、そういうものは、この法の中では、どうも報告を受ける権利と解散したときの財産分与の権利と二つだけで、あとは何もありませんということのようでありますが、私は、そういうことだけで出資をするということは非常に困難ではないか、こういうふうに思うのでありますが、その出資の関係について、それとその権利の点についてお伺いをしておきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 出資者の権利は、いま御指摘のとおり二点だけでございまして、特に言うほどの利益があるものではございません。しかし、取り上げる課題というものは、言ってみれば、民間の企業あるいは公共団体等から見ますと非常に重要な課題であり、そういう問題についての企業の責任であるとか、社会的な使命とかいうふうなことがいま非常に認識されてきつつあるわけでございますので、私どもは、そういう意味で、この出資あるいは場合によっては寄付も一部あるかもしれませんが、そういうことで協力をしていただける、こう思っておる次第でございます。現に民間だけのシンクタンクで何か特別な相当大きなものをつくろうかというような構想もいろいろいわれておるような状況でもございますし、アメリカあたりでいいますと、いろいろ財団という形ですでに七千億ドルくらいの金が基金として集まっておるというような、これは長い期間もございましょうが、そういう状況から見ましても、わが国の国力から見て当然このくらいのものは期待し得るのではないか、こう思っておる次第でございます。
○岡田(哲)委員 いまも触れましたように、企業の社会的責任がだんだん芽ばえてきたというふうに言われるわけでありますが、いま企業がやっておりますシンクタンクというのはあくまで利潤追求といいますか、将来を目がけての利潤を含んでそれぞれの企業がシンクタンクを持っておると思うのであります。今度つくろうとしているシンクタンクは、問題は、先ほども触れましたように、当面の政策立案、そういうものが出てくると思うので、地方自治体などは当然強力にこれに参加をしてくるというふうに思うのでありますが、企業に呼びかけて出資をさせるという点については、まことに、これに入ってもみずからが利益にならない。出た答えというものをうまく使おうとはするのでしょうが、そういう点が感じられてならぬのでありますが、その点どうでしょうか。
○小坂国務大臣 よく官民合同と申しますけれども、その場合の民というのは、この際は企業と考えているわけでございます。企業は利潤追求ということが一応のたてまえになっておりますけれども、いまの民間企業の代表者の中で特にこうした公的なものへの参加を求めるそういう人たちというものは、相当に、自分のところの会社のことよりも日本の経済界全体の先行きのことを考える人たちでございまして、日本経済の全体を考えるということは、とりもなおさず日本の国民生活の今後を考えるということでございまして、そういう意味で、非常に公的な視野に立ち得る人たちである、こう考えます。そういう人たちが必ずおるというふうに私どもは思っております。そういう諸君の参加を求めてまいりたいというのがこのシンクタンク構想の一つのねらいであるわけでございます。役所がやるのはいいのでございますけれども、やはり役所だけでは何か硬直してしまって、動いてまいります時代の先見性というものに欠けるものがとかく出てくる。そこで、民間の有識者の濶達な先見性というものも利用してまいりたいというのがこのシンクタンク構想になっておるわけでございますので、何も金を出したから特別にいい発明をもらえるというような、そういう狭い見解の人はむしろこういうところに来ないのではないかというふうに考えまして、御疑念もわからぬわけではございませんけれども、そういう点は排除していき得る、こういうふうに私どもは思っておるわけでございます。
○岡田(哲)委員 そうなりますと、いま言った出資というよりも社会的責任といいますか、そういうものに根ざしたものは社会的にいいことだからということで寄付金というような意味ならば非常によくわかるのでありますが、出資でなしに寄付金というようなことにならぬのでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 先ほど申しましたように、全体構想としては一応三百億の基金をつくるということを考えておりまして、その半分くらいを政府が出すということに考えておるわけでございます。したがって、民間側からも出資を仰いでいくという形がいいのではないかというのでこういうふうに考えておるわけでございます。しかし、確かに税法の関係その他から考えますと、一部寄付金になるということもあり得ると思います。これは四十八年度については一応三十億がきまっておりますが、これから後の何年かかかると思いますけれども、その間に基金を造成していく過程でその辺の運用は考えていきたいと思っております。
○岡田(哲)委員 三百億構想、その半分くらいを政府が長年かかって出していく、こういう構想だと思うのでありますが、その半分くらいは民間から出してもらわなければならぬ。問題は、その構想上からいいますと、かりに民間資金が思うように集まらなかったという場合には一体どういうことになっていくのでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 この二年間の準備期間を通じましていろいろの意見交換も行なわれておりますし、また検討もいたしてまいりましたので、私どもとしては、大体先ほどから申し上げておりますように、資金は十分集まるであろう、こういう判断をいたしておりますけれども、もしかりにどうしてもそういった出資の形でその資金が十分でないという場合には、また政府出資の形をどうするか、あるいは全体の基金構想の規模を若干縮小するかというようなことも検討しなければならない場合もあるかと思います。しかし、ただいまのところは、私どもとしては、もうすでに二年ほど前に千億円財団なんという話もあったくらいでございますから、これはもうこの構想で考えておる程度のことは当然御協力いただける、こう判断しておるわけでございます。
○岡田(哲)委員 その思うということでございますが、かりに民間のほうも思うように集まらなかったという場合も私心配なのでありますが、政府側からの出資も、かりに二年たってみた、しかしあまり思うようによろしくない、こういうことになると、大蔵省査定あるいは国会の中でそれだけ出すのはおかしいじゃないか、こんなふうな議論になってきた場合には、いま言われた三百億構想というのはくずれていくように思うのであります。そういう意味で、問題はおそらくこの三百億構想になったときの——これが仕上がりといいますか、そこを目がけて準備をされていかれると思うので、その間に、いま言ったような不測の事態、予想しないような事態が私は起こらぬとはいえないと思うのであります。そういうようなことについては一応御検討なされたと思うのでありますが、ただ、みんな協力してくれるであろうという期待感だけで、はたしていけるものだろうか、こういう心配がありますので、ひとつそれを晴らしていただきたいと思うのです。
○小坂国務大臣 岡田委員の御指摘はごもっともだと思います。やはり政府がまず相当に張り込んで予算を取っていかなければならぬ、これが一つでございますが、民間のほうの資金が集まるかどうかということは、やはり会長となるべき人の信頼度にもよるのではないかというふうに思いますので、非常に経験の豊かな、しかも国家的視野に立ち得る、しかも人望のあるいい人を選ばなければならぬ、この点がこの構想を成功させ得るかどうかの一番のポイントではないかというように思っておりまして、間違いなくやってまいりたい、こう私は思っておる次第でございます。
○岡田(哲)委員 時間がなくなってまいりましたので簡単にお答え願いたいと思うのでありますが、いま三百億構想、これは何年間で完成をしようという計画になっておるのですか。
○宮崎(仁)政府委員 これは構想でございまして、債務負担行為その他をとっておりませんから、政府側の問題としても何年でやるということをお約束申し上げるわけにいきませんけれども、一応財務当局その他とも相談しておりますのは三ないし五年間にやるというつもりでございます。
○岡田(哲)委員 いま言われた構想、三年ないし五年でやるということで、情報、資料の収集、整理、検索、レポートの印刷、研究者の研修、施設の利用、こういう事業をやるわけでありますが、この三年ないし五年の間に、一体職員全体の人員、それから組織がどうなっていくのか、経費がどうなっていくのか、研究者がどういう形になっていくのか、おそらく青写真をお持ちだろうと思うのでありますが、それをひとつ発表していただきたいと思うわけです。
○宮崎(仁)政府委員 三百億の構想ができ上がったときにおいて大体使える金というのは十九億五千万円程度ということになります。その際には人員が二十五人くらい、こう思っておりますが、とりあえず四十八年度三十億円の出資でございまして、民間も三十億と考えておりますが、事業の規模としては年度の後半だけでございますので、一億九千万程度となります。したがって、人間のほうもそれに応じて少なくなりまして、職員についてはでき上がりで二十人でございますが、四十八年度は十人程度で考えていきたいと思っております。逐次事業規模を増大し、また職員もふやしていく、こういうかっこうで運営してまいりたいと思います。 それから、研究者の数等につきましては、この研究費の大きさによりまして、また課題の選び方によりましていろいろ動いてまいりますが、当然最終年度の姿においてはかなりの規模のことができると思っております。
○岡田(哲)委員 あとは、優秀な人材こそシンクタンクの基礎的な成立基盤である、こういうことでございます。当然だと思うのでありますが、私が心配する点を申し上げますので、簡単にお答えを願いたいと思うのでありますが、これで見ますと、まず学者の関係で見ますと、工学、科学、数学、経営学、政治学、行動科学、心理学、社会学、文化人類学、哲学、あらゆるものが結集されると思うのでありますが、こういう学者というのは、非常に閉鎖的といいますか、専門的といいますか、そういう人たちでありますが、そこからその人材を持ってきて、これをタンクにしていくという点がなかなか困難だというふうに思うのでありますが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘のとおり、その辺が非常にいままでむずかしかったわけでございまして、四十六、四十七年度において、人材の養成等も含めていろいろの調査をやってきたという過程を通じまして、比較的若い学者の方が多いと思いますけれども、御参加をいただいてかなりの成果をあげてきておるわけでございます。こういったことをこれからますます広げていくということで、この構想を考えておるわけでございます。 また、その法律的な問題といたしますと、第二十五条の自主性の尊重とともに国の援助の規定がございますが、これによりまして、たとえば政府関係の研究機関から出向していただく、休職して出向するということができるようになり、大学関係あたりもこれは応援をしていただける形になると思います。そういうようなことで実際の担保もしてまいりたいと思いますが、要は、御指摘のございましたように、この機構そのものの運営が中立的に、かつ成果のあるやり方ができるかどうかということにかかっている、こういうふうに私ども感じております。
○岡田(哲)委員 ですから、いま言った、そういうような学者別の優秀な人材を集めてくることはなかなか困難だというふうに思います。さらに、年齢別に見ますと、まあ私どももまだ若いほうだと思うのでありますが、非常に断絶を感ずるのであります。二十代、三十代、四十代、ずっと年代別に追って見ましても、なかなか今度は年齢別に判断をしても困難な点が多い。さらに、性別といいますか、男女別の問題も起こってくるでしょうし、身分別といいますか、そういう問題も起こってくるでしょうし、地域別の問題も起こってくる。そういうようないろいろな問題をかかえながら優秀な人材を集める。そこにシンクタンクの基礎的成立基盤がある。こういうふうに実は言っておるし、私どもも優秀な人材が集まらない以上、これはもうタンクにならぬというふうに思うわけであります。問題は、どのような施策のもとに優秀な人材を集めて、しかもそれを散らさずに有効適切に使っていくかという辺が、口では言ってもなかなか困難だと実は思うわけであります。非常にりっぱな文章ででき上がっているのでありますが、「そのためには、最高の待遇と自由な雰囲気により、すぐれて創造的な活動を引き出す環境がつくられる必要がある。特に人材を集めるために、年功序列を離れた個人の能力による報酬の保証と同時に、国際的な交流を可能とするような給与体系が必要であろう。」こういうふうにいわれておるわけであります。このとおりだというふうに思うのでありますが、いま、長官、こういうことが、口で言っているだけで、文書でなくて、実際できるとあなた自信を持っておられるかどうか、この点をお伺いしたいわけです。
○小坂国務大臣 御指摘のとおり、一番重要な点はその点であろうかと思います。頭脳のないシンクタンクでは話にならぬわけでございますが、そこで私どもは、いわゆる官製の団体でなくしたいというふうに思いまして、民間のりっぱな人が会長になって、なるほどあの人がやっているのだったらいいであろうというような雰囲気が漂うような、そういうものがまず必要だというふうに思いました。しかし、なかなか民間の金といっても、そう簡単に集まるものでもございませんで、そこで政府も出資をしよう、こういうふうに考えておるわけでございます。 しかし、政府が金を出したからといって、あるいはそうした政府が認可する法人であるからといって、政府がいろんな口を出すことは百害あって一利なしということで、できるだけ自由な雰囲気をつくっていくように考えておるわけでございまして、政府によってその存立を担保し、民間の非常に見識の高い人によって活動を担保する、そういうことで、人材を集めるにはこの形が一番いいのじゃないか、こう私は考えておるわけでございます。 自信があるかと言われますと、どうも私も気の弱いほうで、あまり自信があるといってみえを切るのは苦手なんでございますけれども、こういうものが必要であると言われている以上は、この形はこの目的に沿う最良の形であろうということを申し上げたいと思うのです。しかも、それに向かって、政府も、私どもとしては、もう最善の努力をするということを申し上げる以外にないと思います。
○岡田(哲)委員 もうこれで最後にいたしますが、能力による報酬の決定、年功序列を離れた問題あるいは国際的な給与体系、こういうものを実際どのようにいまやろうとお考えになっておるのか。これはことばでなしに、いまこういう形なら集まりそうだという点がありましたら出していただきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 法律的な問題から申し上げますと、こういった法人をつくる場合には、給与の基準等について関係大臣の、要するに行政機関の認可を必要とするようになっておりますが、その規定をはずしておりますということは、自主的にきめ得るということになります。 実際にこの研究者等についての給与をどういうふうな形でやっていくかということは、これは民間シンクタンクでも現に経験しておるわけでございますけれども、そういった行政機関での制約をなくして、そうして機構における自主的な運営でやっていく。その場合には、内部的にある程度の方針というものはきめることになると思いますけれども、大体いまお読み上げになりましたような考え方でやってまいりたいと思っております。
○岡田(哲)委員 もう時間が参りましたのでこれで終わりますが、とにかくいままで申し上げたような非常に——はたしてできるだろうか。口だけでは努力するとか、あるいはそういうふうにしたいという願望が多いわけであります。いまの成立基盤になる優秀な人材を集めるだけでも、私は、いままでの御答弁では、なかなか困難性が伴うというふうに考えるわけでありまして、きょうは一応そのバックグラウンドといいますか、この立法を取り巻くものの考え方といいますか、そういう点だけお伺いしたのでありまして、まだまだ内容についてわからない点がたくさんございますので、さらに質問を留保いたしまして、きょうは終わりたいと思います。
○左藤委員長代理 次回は、明九日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十九分散会