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71回国会衆議院1973/03/06

商工委員会 第6号

発言数
55
登壇者
6
会派数
2
開催日
1973/03/06

会議録

浦野幸男自由民主党

○浦野委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、消費生活用製品安全法案を議題といたします。

浦野幸男自由民主党

○浦野委員長 この際、提案理由の説明を聴取いたします。中曽根通商産業大臣。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 消費生活用製品安全法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  近年の所得水準の向上、技術革新の進展に伴い、複雑かつ高性能な製品が次々と開発され、国民の豊かな消費生活の改善、向上に寄与してまいりました。  その反面、消費者はこのような製品の安全性についてみずから判断できない場合も多く、これら製品の欠陥による事故や製品の安全性に関する苦情も増加する傾向にあり、遺憾ながら全体として国民の要求にこたえ得る範囲と水準において製品の安全性が確保されているとは言いがたい現状にあります。  このような状況にかんがみ、政府といたしましては、一昨年八月から産業構造審議会に製品の安全性確保のための施策について審議をお願いし、慎重な御検討をいただきました結果、昨年十二月に、施策の内容につき答申を得ましたので、ここにその趣旨に沿って消費生活用製品安全法案を提出することといたした次第であります。  次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一は、特定製品の製造及び販売の規制であります。  主として一般消費者の生活の用に供される製品のうち、特に安全性の見地から問題のあるものを特定製品として指定し、これらについて国が安全基準を定め、これに適合したものでなければ販売してはならないこととしております。  この規制を担保するため、特定製品についての検定及び製造事業者の登録、型式承認制度等を設けるとともに、万一危険な特定製品が出回った場合におきましては、当該製品の回収をはかる等の措置をとるべきことを命ずることができるよう、規定の整備をいたしております。なお、他法令により安全性の見地からすでに十分な規制が行なわれている製品は、本法の適用の対象としない等他法令との二重規制を防ぐための措置を講じております。  第二は、製品安全協会に関する規定であります。  協会は、この法律に基づき、消費生活用製品の安全性について学識経験を有する者が発起人となり、通商産業大臣の認可を受けて設立されるものであります。  この協会には、第一に、国の監督のもとに、特定製品の検定等の事務を行なわせることとしております。第二にこの協会は、製造事業者等の申し出を受けて自主的に消費生活用製品の安全性の認定を行なうこととし、万一その製品の欠陥により事故が発生した場合には、その被害者に対し、損害賠償が簡易、かつ、確実に支払われるような被害者救済制度を設けることとしております。  その他本法案におきましては、特定製品以外の消費生活用製品についても、一定の要件のもとに、危険な製品の回収等緊急の措置を講ずることができることとしております。  以上申し述べました本法案に基づく施策は、製品による消費者の生命または身体に対する危害の発生を未然に防止し、安全な消費生活の実現をはかっていく上できわめて有意義なものであり、全国の消費者からもその実現につき強い要望が出されているところであります。  このような状況にかんがみ、ぜひとも本法案の制定をはかることが必要であると信ずる次第であります。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上御賛同くださいますようお願い申し上げます。

浦野幸男自由民主党

○浦野委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。      ————◇—————

浦野幸男自由民主党

○浦野委員長 内閣提出、機械類信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、これを許します。近藤鉄雄君。

近藤鉄雄自由民主党

○近藤委員 最近の円の変動相場制移行、そしてことに先週末からの東京為替市場の閉鎖といった非常な経済激動の時期に日本は入っているわけでございますが、こういう経済の激変によって最も影響を受けますのは、言うまでもなく中小企業であります。そして、このような日本経済の激動を巧みに乗り切って、国民の福祉増大を実現するためには、私たちは、中小企業の近代化、合理化こそ最も強力に進めなければならないと思うのであります。  今般、通商産業省が機械類信用保険法の一部を改正いたしまして、従来の機械類の割賦販売及びローン保証販売の信用保険に加え、リースも保険の対象とするように考えられましたことは、私は、まことに時宜を得た措置であると心から賛意を表するものであります。  中小企業の近代化、合理化は、設備機械の大型化であり、高級化を意味するものでありますけれども、しかし、これはまた大企業に比較いたしまして資金的に余裕のない中小企業の資金繰りをさらに圧迫するような場合がしばしばであります。まさに、このリース制度は、機械の取得資金をいわば分割払いする形にして設備近代化に伴う資金の固定化を巧みに避ける制度であると私は思います。そして、このリースに対する保険を新たに機械信用保険の対象に組み入れられることによって、私は中小企業の近代化、そしてリース制度の普及が促進されるものであると思います。したがって、私は、本委員会におきまして、今度の法律案ができるだけすみやかに成立されんことを希望いたす次第でございますが、以下二、三の点につきまして、御質問をさせていただきたいと思うのであります。  まず第一に、このような、趣旨としてはきわめていい法律だと思うわけでありますけれども、私が心配いたしますのは、現在、このリース保険制度のために機械類信用保険特別会計に対しまして、一般会計から二億円の出資がなされる、こういうことになっておるようでございますけれども、もしも該当いたします中小企業が、みんなこぞってこのリース保険をかける、こういった事態を想定いたしますと、はたしてこの二億円で十分にまかないきれるものかどうか、この点について御当局の御回答をお願いいたしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 お答え申し上げます。  この保険の運営にあたりましては、現実の引き受け額の見通しと、これに対応いたします引き受け限度額がまず設定されなければいかぬわけでございますが、四十八年度リース保険を創設いたしまして、いまお話の現行の割賦販売及びローン保険との全体をひっくるめまして、引き受け額の現実の見通しは六百二十億円相当のものを想定いたしておるわけでございますが、これに見合う引き受け限度額につきましては、予算総則上一千億円の限度内ということで明記いたしておりまして、この点十二分に余裕を持った限度額に相なっておるわけであります。  ただいま御指摘のとおり、今回のリース保険創設にあたりまして、一般会計から特別会計に対しまして二億円の出資が行なわれるわけでございまして、現行の十一億七千万円と合わせまして、この出資が認められますと、総計十三億七千万円が本保険の支払い準備金と相なるわけでございます。  前半に申し上げましたように、引き受け限度額一千億に対しまして十三億七千万円のいわば保険金支払い準備金ができるわけでございまして、この関係につきましては、過去の保険の運営の経験から見ましても、われわれとしては十分な支払い準備金であると考えております。ちなみに、過去に事故が最も高く出ました昭和四十一年度の比率等を参考にいたしまして、この十三億七千万円は、一千億円に見合う十分なる余裕を持ったものであると考えておる次第でございます。

近藤鉄雄自由民主党

○近藤委員 これまでもたびたび中小企業関係のいろいろな融資制度その他助成制度があったわけでありますけれども、しばしばそういう融資のワクなり助成制度というものは、増大いたします中小企業側の要望にこたえるに必ずしも十分じゃない、希望する会社がその恩典を受けられないような場合があったというふうに私は考えておりますので、いま局長の御説明で二億円の出資でだいじょうぶだ、こういう話でございますけれども、これは先のことはわかりませんので、どうか二億円ということで、希望する中小企業がせっかくのリース保険を受けられないことのないように、その点、十分実施にあたってお含みをいただきたい、かように考える次第であります。  第二に、今度の法改正の目的が、先ほど申しましたように中小企業の近代化の促進であり、同時に、こういった近代化設備機械をつくっております機械工業の振興にもなると私は考えますし、また新しい産業でありますところのリース産業が、この保険制度によってさらに危険負担をある程度軽減する形で経営の拡大ができる、いってみれば一石三鳥の措置だというふうに私は考えておるわけであります。とすれば、実は前にいただきました説明の資料の中で、このリース契約の信用保険の対象には機械が十五種に限定されておるようでありますが、私は、せっかくのいい制度ですので、十五というふうに限定をしないで、できるだけ多くの中小企業の方々ができるだけいろいろな機械をリースする場合に保険がかけられるように、この保険の機械の種類を今回は最初の試みでありますからある程度限定されるということはわかりますが、今後拡大をしていただきたい、かように考えるわけでございますけれども、御当局のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 ただいま先生お話しのとおり、本法改正の主要なねらいは二つになろうかと思います。一つは、この保険を通じまして、信用基礎の不十分な中小企業の信用力の補完ということでございます。第二は、そういうことを通じまして機械工業の振興に寄与するというのが第二の目的でございます。  いま御指摘のとおり、保険の対象機種は当面十五機種を考えておるわけでございますけれども、今後の中小企業におけるリース利用の伸展に応じまして、追加の指定に努力してまいりたいとわれわれ考えておる次第でございます。

近藤鉄雄自由民主党

○近藤委員 御説明のとおりだと思うのでありますけれども、先ほど申しましたように、ひとつこのワクを今後ふやしていただいて、せっかくの制度をより多くの中小企業が活用できるように御処置いただきたいと思うわけであります。  しかし同時に、これは中小企業の近代化のためだということでありますけれども、御説明を見ますと、一応毎年毎年包括保険契約をやって実施される、こういうことでございますので、したがって、リースを借りるべき業者が必ずしも中小企業というふうに限らないので、大企業がリースをされる場合にもこの保険がかかる、かように解釈をしてよろしいのかどうか、お聞きいたしたいと思います。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 中小企業、大企業ともにこの保険の対象になっておりますが、これは第一には、保険料率の低下など中小企業の実利にも合致いたします。大企業をこれからオミットいたしますと、結局保険料率が高くなってくる、そういうことになる傾向がございます。それから保険契約者の手続上の負担が著しく軽減される、こういうふうに判断したためでございます。したがいまして、包括保険方式が現実的なものと考えております。

近藤鉄雄自由民主党

○近藤委員 結果としていま大臣の御説明のように保険料金が安くなる、すなわち、それだけ危険の度合いが少ないので、大企業を含み取ることによって保険ですからリスクの分担が分散化されて安くなるということであれば私としては賛成でございますが、これはあくまでも中小企業のための措置、こういうような御説明でございますので、その点実行にあたって十分御留意をお願いしたい、かように考える次第であります。  さらに、これは確かに国内のこういう設備機械業者のいわば販路拡大という形でこういった業界の振興にもなると私は思うわけでありますけれども、一方中小企業の使ういろいろな機械の中で必ずしも国産でないものもある。国産でないものを使って非常に効率の高いものもあると私は思います。事実、私の郷里の山形なんかでも、そこは最近メリヤスを非常にやっているわけでございますけれども、昔はメリヤスというのは女子型の仕事であった。すなわち、手動のメリヤスの機械を買って、そして農家の主婦、子女を集めてメリヤスをやっておったわけでありますけれども、最近は非常に大型化しまして二千万、三千万という非常に高い機械を買ってやっております。聞いてみますと、これは全部西ドイツとかフランスとかイタリアとかいったヨーロッパ製のメリヤス機械で、この大型の機械を使うものですから、それがこわれて事故が起こったらたいへんなので、これからは女の子よりもむしろ女子労働者、技術者、できれば工業高校を出たぐらいの人を雇っていくのだ、こういう話を聞いているのであります。これは一つの例でありますけれども、私は、これから日本経済がだんだん賃金が高くなってまいりますと、まさに高い賃金で、しかも週休二日制で、なおかつ、非常に合理的な生産をやっていくように、ヨーロッパ、アメリカの中小企業が使っている機械を輸入するなり何なりかの形で日本の中小企業が使う必要が出てくるのじゃないか。大企業はすでに世界各国をまねて、まさに世界で最も新しい機械を使っているわけでありますが、私は、中小企業の分野で今後こういう外国の機械を使っていい場合がたくさんあるのじゃないか、かように考えるわけであります。  そういうことから考えまして、せっかくの法律ですから、日本の国内の機械工業の販路拡大ということも大事でありますけれども、しかし、現在の外貨の問題なり輸出入のバランス上今後輸入を促進していかなければならぬとか、いろいろなことを考えてまいりますと、私は、今度のリース保険制度もできれば適当な形で外国の輸入機械のリースに対してもかけられるような考慮をお考えになる必要があるのではないか、かように考えるわけでございますが、この点に関して御答弁をお願いしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 本法はそもそも機械工業の振興に資するということを先ほど言いましたように目的の一つとしておりましたので、この見地から従来割賦販売等につきましてこの保険を運営するにあたりましては、輸入機械は保険の対象にしないということで進んでまいったわけでございます。国産機械の使用の促進ということが一つの目的であったわけでございますが、ただいま先生お話しのとおり、これからの中小企業も優秀な輸入機械を入れまして急速にその実力を涵養向上することが必要に相なろうかと思いますので、この辺につきましては弾力的に応じたい。具体的に申し上げますと、個別の承認で適切なる輸入機械につきましてもこの保険の対象としてこれを運用してまいりたい、こう思っておるわけでございます。

近藤鉄雄自由民主党

○近藤委員 私の与えられた時間がもうあまりありませんので質問はこれで終わりますけれども、最初にも申し上げましたように、いま非常に日本経済は内外の要因を受けて激動しているわけでありますけれども、今後この私たちの経済が調和のある発展ができるかどうか、これのかぎは一にかかって中小企業である、かように考える次第であります。そして昨今の国際通貨及び経済情勢の激しい波を中小企業が巧みにくぐり抜けるためには、中小企業の高能率化や品質の向上化、さらには、これからますます需要が拡大される新しい分野への産業転換こそが、私は政府の重要な政策課題である、かように考えるわけであります。このような観点に立ってまいりますと、今般通産省が機械類信用保険法を改正されてリースを保険の対象にされるということは、最初に申しましたように、たいへん時宜を得た措置と私は考えるわけでありますけれども、実は従来の中小企業対策について見ましても、せっかく国が考えられたりっぱな措置が、中小企業の場合に情報不足その他で十分に活用されておらない、こういううらみがあると私は思うのであります。したがいまして、本制度、本法の改正に対して、私は心から賛意を申し述べる次第でございますけれども、この制度が今後実施されましたら、あらゆる方法を通じてPRされ、周知徹底されることを最後に強く御要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

浦野幸男自由民主党

○浦野委員長 加藤清政君。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 私は、機械類信用保険法の一部改正に伴うリース信用保険制度の創設について若干質問をすると同時に、当局の見解を承りたいと思います。  私は、リースに保険制度が取り入れられることによって、これまでその信用力だとかあるいは担保力に限界があるために利用がたいへん制約されておりました中小企業が、新しい機械を導入して設備の近代化と合理化をはかって、そのことを通じて経営の安定が保たれることになればたいへんけっこうなことであろうと考えるのであります。特に最近は、中小企業における人手不足は一そう深刻になっておりますし、その面から、この制度が実施されることになりますと、中小企業の分野において急速に利用が拡大されてまいると考えます。一方わが国の場合、アメリカなどと比べますとリースというものの歴史がきわめて浅く、リース機関におけるサービス体制の面などではまだまだ不十分であると聞いております。  そこで、私は、主としてわが国のリースの現状及び本法の内容についてお伺いしたいと思います。まず初めに、わが国のリース会社の実情は一体どうなっているか、その点お尋ねしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 わが国のリース会社の詳細な実情につきましては、残念ながら必ずしも全貌が明らかでないわけでございますけれども、本法で今回対象といたしております十五機種につきまして、これはわりあいにつかめております。われわれのほうで実態調査いたした結果によりますと、数十社がリース事業を行なっておるわけでございます。  しかしながら、いま先生のお話しのとおり、わが国におけるリース事業というのは、昭和三十八年から始まりました非常に歴史の浅い産業でございます。現在経営的な基礎がわりあいに確立しました企業数は二十三企業くらいでございまして、これが一つの協会を結成して運営いたしておるわけでございます。  少しこまかくなりますが、その辺のものについて若干申し上げますと、資本金で申しまして最大のリース会社が二十五億円、小さなものは一億円前後でございます。ただし、これはリース専業だけでつかんでおりまして、たとえば三菱商事が一部リースをやっておりますが、これは一部分でやっておりますので、会社全体といたしますと資本金なんか非常に大きいわけでございます。専業で申し上げますと二十五億円、小さいもので一億円くらいでございます。従業員は、同じような分類でやりますと、最大で三百二十名くらい、小さいもので十数名というものがございます。それから、年間のリースの契約高で申し上げますと、最大のものが昭和四十六年現在で四百四十億円、第二位が三百八十億円くらいでございます。先ほども申し上げましたように、わが国で最も早くリース業を始めましたのは昭和三十八年八月でございまして、これは日本リースという会社でございますが、その後少し間を置きまして昭和四十三年ないし四十四年ごろから後続のリース会社が多く登場して現在に至っておるわけでございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 リースの問題につきましては、いま説明がありまして、特に過去の実績につきましてお話がありましたが、最大のものについては二十五億円、それから最小のものについては一億円ということで、リース業界においての幅がきわめて大きいわけでありますけれども、また、その人員においても、最大は三百二十名から最小はわずか十名かそこらだということで、その業態の中でたいへん格差があるわけです。したがって、今後このリース業はどのような推移をたどるとお考えになるか、その点をお尋ねしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 先ほど申し上げましたように、日本でリースが始まりましたのが昭和三十八年でございまして、このときの契約高はわずかに七億円にとどまっておったわけでございます。その後、これも先ほど申し上げましたように、リース会社が数多く設立されまして、昭和四十六年度のリースの契約高は約二千六百億円でございます。これは民間設備投資全体の中に占めます比率が一・七%程度でございます。この傾向は、今後非常に急速に伸びると思います。契約高におきましても、昭和四十七年度は三千二百億円くらい、四十八年度におきましては四千億円くらいに伸びるのではないか、こう思います。このリースといいますのは新しいニーズに応じて発達してきました一つの形態でございまして、今後リース契約の伸び率は毎年約二五%程度伸びていくのではないか、こう思う次第でございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 次に、改正法では、リース契約について「機械類を使用させる期間が三年以上において政令で定める」というようになっておりますが、具体的に政令ではいかなる期間を定めようと考えているのか。また、法律が三年以上としないで、政令に委任した理由はどういう点にあるのか、その点をお尋ねしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 法律上「機械類を使用させる期間が三年以上において政令で定める」ということに相なっておりますけれども、現時点におきましてわれわれの腹案では、この政令では三年という表現を使いたいとわれわれ思っております。なぜこういう「三年以上において政令で定める」ということにいたしたかということでございますが、リース期間は、いま現実に行なわれておりますものは、短いもので大体三年ちょっと多いくらい、平均して大体五年くらいでございます。三年未満のものは、リースというものでは少ないわけでございますので、一応三年以上ということにいたしたわけでございますが、これを法律上はっきりさせませんでおきました理由は、今後リース期間というのが若干長期化する傾向が見られております。したがいまして、将来リースの実態いかんによりましては、この最短期間をたとえば四年というふうに変える必要があろうかと思いますけれども、この辺は時代の変遷に迅速に応じ得るようにするほうが妥当であろうか、こう思いまして、法案の表現ではそういう表現を使ったわけでございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 さらにこれに関連しまして、「対価を政令で定める回数以上に分割して受領する」ということになっておりますが、政令ではいかなる回数を定めようと考えておられるか、その点をお尋ねします。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 リースの対価の支払いにつきましては、大部分のものが毎月これを支払うということに相なっておりますけれども、まれには四半期に一回これを支払うというものもあるわけでございます。先ほど申し上げましたように、三年ということをもし政令できめますときには、一応われわれの腹案では、四半期のものもございますので十二回以上というふうにこれをきめたいと思いますが、将来リース期間そのものが四年に相なりますような場合には、これを十六回というふうにいたすのが妥当かと思っております。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 今回の改正によって、従来の割賦保険を含めて対象機械類の政令の指定要件が変わることになっておりますが、これまでの規定と、新しい規定との間にはどのような違いが出ているのですか。その点をお尋ねしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 対象機械類を指定する場合の現行法の規定といたしましては、中小企業の設備の近代化に資するということが一つの要件でございます。もう一つの要件は、機械工業の振興、特に生産の合理化を促進する必要があることというのが第二番目の要件でございます。  この場合どちらに重点が置かれておったかということでございますけれども、法文解釈上は一がいにこれは申し上げられなかったわけでございますが、現実には中小企業の技術の近代化に著しく貢献する企業でございましても、生産の合理化促進に必要性の薄い機械類につきましては、法解釈上政令指定が困難であるきらいがあったわけでございます。  その後、経済情勢も非常に変わりまして、特に中小企業の振興といいますか、保護の必要性が非常に高まってまいりましたので、今回法律を改正することを機会に、中小企業の設備の近代化に重点を移しまして、機械工業の振興のほうは、むしろ資するというかっこうにいたしまして、今後積極的に中小企業振興に重点を置く形を法文上も明確にいたしまして、行政運営といたしましてもその方向で進んでいくことに相なろうかと思う次第でございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 いま中小企業の設備の近代化と機械工業の振興について、中小企業の設備の近代化を主として、機械工業の振興を従とするということで本法の改正の主眼が話されたわけですが、現行保険の対象機械、つまり第一種機械類は、この改正によってどのように変わるものか。さらにまた、第二種については十五の機械類に限定しておりますが、指定を十五に限った根拠は何によるものであるのか。これをふやす考えはないのかどうか、その点もあわせてお答え願いたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 従来は、中小企業の振興と機械工業の振興とが並列で書いてあったわけでございます。しかしながら、運用上は中小企業のほうに重点を置いて行政運営をいたしてまいったわけでございまして、今回法律改正をいたしましても、われわれといたしましては、従来の割賦販売関係の機種の指定そのものを変えるつもりはございません。これはいま申し上げましたように、非常に中小企業のほうに力点を置いて現実には行政を運営してまいりましたので、そうするつもりはございません。  次に、今回の法律改正に伴いまして機械の指定追加をすべきであるかどうかという問題でございますけれども、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、中小企業振興により一そう力点を置くという観点から、本年度より各府県で行なっております貸与機関が取り扱います機械の全部を割賦販売の現行機種として追加指定をする考えを持っております。  若干詳しく申し上げますと、現在貸与機関が取り扱っております機械のうち、本保険の対象になっておりますのは、機械の種類別では約三割、金額比率で約七割でございます。したがいまして、機械の種類では七割、金額では三割が脱落いたしておるわけでございます。従来各府県から、各府県の取り扱っております機械を全部対象にしてもらいたいという要望が出ておったわけでございますけれども、これは非常に中小企業向きの機械でございまして、たとえば精米機とかマッチ箱の詰め機、これも機械でございますけれども、機械としても性能のそう著しく高いものでなく、もっぱら中小企業に使われておるものでございますが、この辺につきましては、機械工業の振興という観点から見ると若干問題があろうかと思いますが、先ほど来申し上げておりましたように、中小企業に力点を置くという観点から今回これを追加指定をいたしたいと思っております。  もう一つの御質問、第二種機械類の選定にあたりましては、実際にリースが行なわれております機械類のうちから、中小企業の設備の近代化をはかる上で必要で、かつ現実に中小企業向けリースの割合が相当程度に達しておりますことを基準として選んだものでございまして、これらについては、同時に機械工業の振興にも資すると認められるものでございます。一応さしあたりのところ、四十八年度制度の発足にあたりまして、第二種に対しましては十五機種といたしたいと思っておりますけれども、今後とも必要に応じまして逐次これを追加していく考えはあるわけでございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 次に、リース業者に関しましてお尋ねしたいと思いますが、まず中小企業向けリースの危険を保険でカバーするという趣旨のようですが、この場合のリース業者の危険負担とは、具体的にどのようなものがあると考えておられるか。  さらに、リース業者から保険契約の申し込みがあった場合に、政府はどのような観点に立って審査をされるのか。  また、制度の実施に伴って保険契約の申し込みをする会社は何社ぐらいあると考えられますか。  以上の点について、あわせてお尋ねをしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 お答え申し上げます。  第一番目の御質問でございますけれども、リース業者の危険負担というのはどういうことかということでございますが、リースの形といいますのは、リース業者がユーザーの要望に応じましてこの機械をリースするわけでございますが、その場合にコストの全額は回収するという前提で長期にわたってリースを行なうわけでございます。このリース期間は、先ほど申し上げましたように、短いもので三年、大体五年くらいという非常に長期のものでございますので、その間、景気変動等で倒産等も行なわれる可能性があるわけでございます。この場合、リース業者はその回収について非常な危険にさらされるわけでございます。特にその場合機械が残るわけでございますので、これを引き揚げて転売すればいいじゃないかという議論もございますけれども、途中でもって引き揚げました機械はほとんどスクラップ価格でございまして、そこにも売却差損が生ずるわけでございまして、この辺がリース業者の危険負担といえるかと思います。  それから、第二番目の御質問でございますけれども、リース業者からの申し込みがあった場合の審査でございますが、これを大きく分けまして二つ審査のやり方がございまして、一つは本法の対象とするリース業者としての適格要件をそのリース業者が備えているかどうかという点が第一点でございます。第二点は、そのリース業者が、履行能力等につきまして、正直でまじめに中小企業のことを考えている業者であるかどうかという実質的な判断をするということでございます。これは詳細は省略いたしますが、特にリース契約の履行能力につきましては、中小企業を不当に圧迫したり、粗悪な機械類を中小企業に押しつけたり、中小企業を差別的に取り扱ったり、そういうことがないように審査段階でも十分に検討していくことが必要であろうかと思います。  それから第三番目の御質問でございますけれども、リース契約の申し込みをするリース業者の数でございますけれども、これは先ほど言いましたように、現在リース協会加盟が二十三社でございます。その他の零細なリース業者も数多くあるわけでございますが、われわれといたしましては、その二十三社は一応全部出てくるのではないか、それ以外にも若干追加されることも考えられますので、ほぼ三十社くらいが申し込みの対象に相なろうかと考えている次第でございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 いま倒産などでリース業者が機械を引き揚げて、保険請求が当然あるわけですが、引き揚げてきた機械が再処分されるかどうか、それをどのようにチェックするか、その点をお尋ねしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 この引き揚げました機械は、先ほど言いましたように、日本ではいま機械の中古市場というのが発達しておりませんで、ほとんど中古市場の——中古市場というのは市場としての機能をしておりませんで、個別に売買されておるわけでございます。そんな関係から、リース期間中にある程度陳腐化したかっこうで引き取られました機械は、なかなか適正な価格でこれを売りさばくことができませんで、現実にはスクラップされることが非常に多いわけでございます。このスクラップ価格は大体簿価の二割くらいで、これはもっと低いのもあるわけでございますけれども、平均して大体二割くらいのスクラップ価格で引き取られるということでございます。しかし、全部がスクラップになるわけではございませんで、結局引き取られました機械が売られましたときには、その価格の半分は国庫に納入する。われわれのほうに届け出させまして、証拠書類をわれわれのほうが確認しまして、もし売却させられましたような場合、その価格の二分の一は回収された金額というので国庫に返還されるというたてまえになっておるわけでございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 そこで、この制度発足にあたって、リース業者からはどのような書類を提出させるのか、その点をお尋ねしたいと思います。  また、担当部門の審査能力は制度の円滑な運営をはかる上で十分であるかどうか。  さらにまた、リース業者が国に納める保険料をリース料に上のせして、それをユーザーである中小企業の負担に転嫁することは望ましくないが、このような点についてはどのような行政指導をされておるのか。その後のチェックは一体どうやっていくのか。  以上の点についてお尋ねしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 まず第一の御質問のリース業者からの提出書類の種類でございますけれども、大体次のようなものが予定されております。  まず第一番目は、保険契約申し込み書、これは当然のことで、政府側と保険契約を結ぶわけでございます。その申し込み書、それからリース契約の実績表を出していただこうかとわれわれは思っております。これは前年度実績と当該年度の大体見通しにつきまして、そのリース業者から出していただきたいと思っております。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 もう一度言ってください。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 リース契約のリース業者としての実績表でございまして、前年度の実績と当該年度の見通しでございます。  それから三番目は、営業概況書と申しますか、これは一般的にそのリース業者としての資本金、従業員数、取り扱い品目等、いわゆる営業の概要を示す書類でございます。  それから四番目は、貸借対照表、損益計算書等の財務諸表、これは当然御提出願わなければならぬものかと思います。  五番目は、そのリース業者の標準的なリース契約書の写しを出していただきまして、これは当然にわれわれのほうといたしましては、そのリース業者が中小企業に対してどういう不当な取り扱いをしているかどうかということをチェックするためのものでございますので、契約書の写しを提出願う予定にいたしております。  それから第二番目の御質問の役所側の審査能力でございますけれども、四十八年度におきましては、定員を一名増員をする予定にいたしております。現在機械類信用保険制度全体を二十九名で運営いたしておるわけでございますが、これに一名追加を予定いたしております。  なお、現在の割賦販売業務につきましては、電子計算機の利用をいま計画いたしておりまして、またアルバイトの活用等も考えておりますので、そこから若干人員のゆとりが出てまいりますので、そのゆとりのある余裕人員は、この新しい一名と合わせましてリース保険の業務に当たらせたいと思っている次第でございます。  それから、三番目の御質問でございますけれども、保険料をリース料に上のせ転嫁することのチェックでございます。これをまた政府としてどう指導するかということでございます。この保険料をリースに上のせいたしますことは絶対に望ましいことではございません。このため、すでに準備段階におきまして、リース業者に対しまして、この点もうすでにわれわれ指導に入っているわけでございます。主要なリース業者からは、原則として転嫁しないという基本的な同意をいただいております。これは原則的な、といいますのは、これはこれからの保険料率のきめ方にかかわるわけでございまして、われわれといたしましては、現在〇・五%ぐらいの保険料率を想定いたしておるわけでございますが、主要なるリース業者といたしましては、この〇・五%程度の保険料率でございますれば全部自分のほうで消化いたして、いささかもこれをリース料に転嫁しないということにつきまして、われわれのほうに同意を表明いたしておりますので、今後その辺も含めまして、そういうことのないように指導してまいりたいと思っておるわけでございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 最後に、ユーザーである中小企業に関しまして二点ほど質問したいと思いますが、まず第一点は、先ほど来御説明ありました新しいニーズに対応して、リースが今後年々大体二五%程度伸びていくだろうという見込みのお話があったわけでありますが、ニーズに対応してこれからリースがどんどん伸びていくということになると、機械振興が法改正では従たる立場に置かれるわけでありますけれども、しかし得てして機械振興が主に置かれるおそれなきにしもあらずでありまして、今回の改正により、この法律の重点が中小企業の近代化をはかるという点に主体を置いたというお話でありますけれども、その点の見通しと、これについてのお考えをもう一度御説明願いたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 本法の目的は、先ほど来申し上げましたように、中小企業の近代化と機械工業の振興でありますが、るる申し上げましたように、運用の実態といたしましては、従来からも中小企業の近代化にウエートを置いて運営いたしておりまして、機種の選定もそういう形で行ない、今後貸与機械も、非常に小さな中小企業専用機械を対象にする前提でいま準備いたしておるわけでございます。今後とも中小企業の近代化に重点を置きまして法の運用に当たりたい、こう思うわけでございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 二点目といたしまして、この保険制度ができましても、すべての中小企業がリースを利用できると限らないということでありますが、危険度の大きい中小企業にもリースを実施するように、個別のケースごとにリース会社を指導するという考えをお持ちであるかどうか、また、指導される場合にはそれだけの体制があるのかどうかという点について、さらにお答えを願いたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 リース業も営業でございますので、基本的には非常に危険度の高いものは避けたいというのは、これはリース業者のほうにもあろうかと思います。これはある意味で当然のことではないかと思うわけでございますけれども、今回この法律改正によりまして、相当程度その危険の負担がカバーされるわけでございますので、われわれといたしましては、リース業者と本保険制度に基づく契約を結ぶにあたりまして、個別に従来より非常に危険度の高い中小企業につきましても、保険契約に入るように強力に指導してまいりたいと考えておるわけでございます。

加藤清政日本社会党

○加藤(清政)委員 時間が参りましたので、この程度で質疑を終わります。

浦野幸男自由民主党

○浦野委員長 渡辺三郎君。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 御質問申し上げたいと思います。  まず第一点は、いままでの質問あるいはそれに対する御答弁の中で明らかになっておる点もありますけれども、若干角度を変えながら、しかし本質的には同じ問題をお伺いすると思いますから、その点はひとつ御了承をいただきたいと思います。  まず最初に、先ほども若干の説明がございましたが、現在のわが国のリース業界あるいはリース業者、この実態に関連をして一つだけお伺いをしたいと思うのです。  四十四年の八月に財団法人のリース事業協会が発足をしておるわけでありますけれども、これに加盟をしておるリース会社の場合には比較的経営の基礎も明確になっておる、あるいはまた通産当局とのいろいろな面での打ち合わせや連携というものも十分に行なわれているのではないか、こういうふうに思いますけれども、しかしこれに加盟をしておらないリース会社も、この産業の発展の度合いから申し上げますとどんどんとふえてきておるのではないか、こういうふうに思うわけであります。したがって、こういった事業協会に入っておらない会社との連携といいますか、あるいは特に今回の法律の改正に伴いまして事実上緊密な連携をとらなければならないことになるわけでありますから、その面の指導体制といいますか、これをまず最初にお伺いをいたしたいと思っておるわけです。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 リース事業協会には四十八年の二月一日現在で二十三社が加盟いたしております。未加入の業者は、どういうものがどのくらいあるかということは、その全貌が非常につかみにくいわけでございますけれども、本法が対象予定にいたしております機械類をリースするものにつきましては、準備段階におきまして種々接近もございまして、大体四十社程度あるのではないかということが推定されておるわけでございます。しかしながら、このおもだったものは事業協会に加盟しておりますので、この四十社は、数は多いわけでございますけれども、リース契約総額におきましては非常に数が少ない、数%程度であろうかと思います。  そこで、これらに対してどういうふうに指導を行なうかということでございますが、まず本制度等につきましては、各通産局及び各商工会議所等々も活用いたしまして、それから中小企業庁の各種のPR機構も通じましてこれの指導をいたしたいと思いますが、より具体的には今回この法律がもし成立いたしますれば、保険契約を結ぶ段階で具体的なる指導をわれわれとしてははかってまいりたいと考えておる次第でございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 わかりました。  次に、これもまた同じわが国の現在におけるリース業界の実態といいますか、そういう点に関連をしてでありますが、いろいろ調べてみますと、いま言われました事業協会に加盟をしているリース会社、あるいはまだ加盟をしておらないリース会社、こういった全体のリース業界の傾向といたしまして、資本系統別のそれぞれ特徴的な実態があるように見受けられるわけです。  たとえて申しますと、先ほど局長からは日本リースの説明がございましたが、この日本リースの場合には、必ずしも金融機関やあるいはまた商社、これが主導的に行なっているものではないというふうに見られるのではないか、こういうふうに私は理解をするわけです。しかし一方、同じ日本のリース専業会社の中で先駆的な会社であるというふうにいわれておりますオリエント・リースにしましても東京リースにしましても、実態としてはやはり銀行主導型のリース会社ではないかと思うわけであります。  そういう点からいいますと、会社設立の過程においてそれぞれの形があると思うのでありますが、これがたとえばいま申しましたいわば独立型であるとか、あるいは銀行主導型であるとか、商社型であるとか、こういったものによってリースを具体的に契約する場合に相当異なっておる傾向が見られるのかどうか、こういうような点についても、もしお調べになっておればひとつお答えをいただきたい、こういうふうに思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、リース事業の系列、これは現実にはいろいろとあるわけでございまして、いまお話が出ました日本リースは確かに一銀行とかそういう系列でございませんで、むしろ産業界全体がこれをつくるというかっこうで三十八年につくられたわけでございます。まあ現実には金融機関または商社等を中心にしました企業グループが中核的な出資者になっているものが多いといいますか、わりあいと有力リース業者であるわけでございます。しかし、それ以外に、建設会社が住宅建設機械専門のリースを行なうためにリース業者と組んでやっておるものもございますし、それから通運関係の会社が輸送機械中心のリース会社をつくっているという特殊なものもあるわけでございます。  そういう意味で、いろいろと系列に違いはございますし、取り扱い商品等も違うわけでございますけれども、リースのやり方そのものにつきましては、これはほとんど変化なく、ほぼ同じようなかっこうでリース契約を取り結んでおるのが現状でございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 これまでの実態でありますけれども、リース契約とそれからレント契約、これが混同されておるような向きもないわけではない、こういうふうに私は思うわけですが、これはいま発展過程にある新しい産業としては、ある意味でやむを得ないというふうに思います。  それからもう一つは、リース業を裏づける法的な定義といいますか、これが明確でなかった、こういうふうなことに一つの大きな原因があるのではないかというふうに思いますが、今回の法案の提案の中で明らかになっておりますように、それはリース期間が三年以上にわたるものであり、かつその間の中途解約を認めないものである、これが第一点、それから第二点は、対価を一定回数以上に分割して受領するものである、第三点は、リース期間満了後当該機械類の所有権を相手方に移転するものでないこと、こういうふうに明確になっておるわけでありますけれども、今回の機械類信用保険法の一部改正、これが適用されるリース契約としてはこういうものでなければならないということは、これで明確に法的な根拠ができると思うのです。しかし、リース一般の定義、こういう点についてはまだ独自に明確なものがないのではないか、こういうふうに思いますので、その点について何か別な法的な根拠が現状あるかどうか、あるいは今後考えられていくのであろうか、こういうふうな点についてもお伺いをしておきたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 リースというものの法的な定義は、いま先生御指摘のとおりございません。今回この法令上リースの定義を行なっておりまして、これはわが国の法制上リースということばが出てきた初めてのものでございます。しかしながら、この法律は、先ほど来お話が出ておりますように、あくまで機械保険の一種としてのその対象にリースを入れるという目的的なるリースの概念の設定でございまして、リース業全体の定義をここで正確に確定したということは、若干言い過ぎになるのではないかと私は思うわけでございます。ただし、何はともあれ、ここでリースというものについての、法律上限定された前提かもしれませんけれども、表現が確定なされますと、これがある意味でのリース契約の標準条件、標準的なものの考え方ということがここに示されたという効果は、これは確かにあろうかと思います。  しかしながら、今後リースについて確定した定義づけ等につきましては、リース業のこれからのあり方等も含め、中小企業のこれに対応する態度も含め、将来リース全体の促進なり規制なりを行なうときに、本来そこで正確に行なうべきものではなかろうかと私は思う次第でございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 リースによりまして機械設備を導入する場合に、これまで、あるいは現在、普通行なわれております担保の方法といいますか、リース会社がいわゆるユーザーに求める担保の方法、こういうものは現状どのようになっているか、お伺いをしたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 リースに伴います信用リスクをカバーいたしますために、現在リース業者が確かに担保をとっておるわけでございますけれども、われわれのほうでいろいろとヒヤリング等を行ないました結果によりますと、物的担保をとっておりますことは非常にまれでございまして、これは推定でございますが、ほぼ五%程度であろうかと推定されるわけでございます。残りの九〇ないし九五%というものは、保証人を立ててこれを担保いたしておるわけでございまして、これは割賦販売の場合でも同じでございます。これらの取引につきましては、物的担保よりはむしろ保証人で担保するというのが通例であろうと思います。今後本制度がもし発足いたしますれば、こういう意味での危険負担は非常に少なくなるわけでございますので、われわれといたしましては、リース業者と契約を結ぶにあたりまして、ユーザーに対する担保条件の緩和をはかってまいるように指導していくつもりでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 いまの問題に関連をしまして、ひとつお聞きしたいと思うのですが、いわゆるリースの支払い手形、すなわち毎回のリース料を約束手形というかっこうで一括して振り出しを要求する、ユーザーに対してリース業者がそういうふうな形態とか、あるいはまたリース料の二カ月分とか三カ月分、そういうものを頭金として受け取って、それを最終のリース期間に充当をするとか、あるいはまた、リース期間満了後にその頭金を返済をする、いわば敷金のような形で行なわれているリース契約というものがあるかどうか、あるとすれば、どのくらいの率に全体的な中でなっておるか、この点もひとつあわせてお伺いをしておきたいと思います。   〔委員長退席、稻村(佐)委員長代理着席〕

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 約手を要求するのはこれは原則、そうなっております。それから約三カ月程度前払いをさせるというのも現在のリースでは慣例的に行なわれておるわけでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 そうすると、いま申し上げました手形の振り出しとか、それから頭金を最初に取るとか、こういうことは、いまの実態としては普通になっておる、こういうふうに理解をしてよろしいわけですね。——わかりました。  それでは次に、リース契約にかかわる、あるいはリース全体にかかわる税法上の二、三の問題についてお伺いをしたいと思うんですが、一つはリース会社がリース契約を行なった場合に、これに伴う貸し倒れ準備金が税法上認められておらない、こういうふうに考えるわけであります。この点は、いろいろな点から調べてまいりましても相当問題があるのではないか、こういうふうに考えます。特にわが国の今後のリース産業というものを発展させていかなければならぬというふうな立場を前提として考えた場合には、その点若干の問題があるのではないか、こういうふうに思いますが、これは本質的には大蔵省の問題だと思いますけれども、通産のサイドから見て、いま申し上げた点をどのように把握され、また考えておられるのか、今後の考え方も含めてお伺いをしておきたいと思います。

山形栄治通商産業省重工業局長

○山形(栄)政府委員 御質問の貸し倒れ引き当て金の設定でございますけれども、御指摘のとおり、リース会社に対しましてはほとんど実質的には認められておりませんのが現状でございます。こんなことから、リース業者といたしましては、従来、非常に危険度の高い中小企業に対しましてはリース契約を結ばないという傾向が非常に高かったわけでございます。本法改正でこれをカバーしようとしていますのも、一つの大きなところがそういうところに存在することは当然のことでございます。   〔稻村(佐)委員長代理退席、委員長着席〕 しかしながら、これだけではまだ十分でないということも御指摘のとおりだと思いまして、今後の中小企業の設備近代化の促進、反射的な効果ではございますが、リース業の発展をはかりますために、われわれといたしましては、これは大蔵当局とも折衝いたしまして、リース業における貸し倒れ引き当て金の強化充実につきまして十分に検討を進めてまいりたいと考えておる次第でございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 いま御答弁をいただいたわけでありまして、これは今後の課題として十分ひとつ考えていただきたいと思いますし、私どもの立場からも、これは大蔵省に対してもいろいろ実情をお伺いしなければならない問題を含んでおると思いますが、いま局長もおっしゃいましたように、現実の問題としては、ユーザーの倒産などでリース料の取り立てが不可能になる、あるいはまたリース物件を回収して処分をしても、その額がリース料の見返り額よりも少ない、こういうふうな場合には、結局リース会社の損失になるというのが実情だと思うわけです。ですから、こうした場合に一種の準備金の損金繰り入れを認めるというのは、筋は間違っていないというふうに私は考えます。いまもお話がありましたように、本法改正が行なわれることによって、中小企業に対して門戸の狭かったこのリースというものが広く開放される、こういう点について、私も十分に理解ができますし、いまのこの矛盾点を大きく補うものだということは承知をいたします。しかし、税法上の問題として、純然たるその面からの検討をしてみますと、いま言った点はなおざりにできない実情にあるのではないか、こういうふうに思いますから、ぜひひとつその点も十分に御考慮をしておいていただきたい、このように考えておるわけです。  質問はまだ相当ありますけれども、委員会の定足数の問題があるようでありますから、ひとつ委員長のほうでお取り計らいをいただきたい。それから質問を続けさせていただきたいと思います。

浦野幸男自由民主党

○浦野委員長 この際、暫時休憩いたします。    午後零時二分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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