社会労働委員会 第5号
- 発言数
- 99 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1973/03/01
会議録
○田川委員長 これより会議を開きます。 まず原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案を議題とし、順次提案理由の説明を聴取いたします。厚生大臣齋藤邦吉君。 —————————————
○田川委員長 次に、厚生関係の基本施策に関する件について、調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。八木一男君。
○八木(一)委員 厚生行政の全体の問題について御質疑を申し上げたいと思いますが、きょうの時間が限られておりますので、私は委員長に前もって申し上げておきますけれども、たくさんの問題がありますから、本日の時間が済みましてからも、次回、次々回またその次、引き続き質問をする気持ちを持っていることを留保いたしておきたいと思います。 昨日の予算委員会の一般質問で、厚生大臣をはじめ各閣僚に、社会保障の問題について質問をさしていただいたわけでございますが、その間に厚生大臣が、社会保障制度審議会の答申を非常に無視をした、そしてこの審議会の意義を抹殺をするような行為をしたことについて追及をいたしました。そのことについて厚生大臣は、きのうから本日にかけてどのような反省をされたか、ひとつ明確にしていただきたいと思います。
○齋藤国務大臣 昨日の予算委員会におきましてもお答えを申し上げましたが、健康保険法の改正並びに厚生年金法の改正等につきましては、社会保険審議会並びに社会保障制度調査会、それぞれにおいて御答申をいただいたわけでございますが、すべての項目について、それぞれ一致した意見がなかなか得られませんでございまして、たとえば社会保険審議会におきましては、健康保険のほうの改正については、一〇%の国庫負担の定率補助並びに三千億になんなんとする累積赤字のたな上げは一歩前進である、こういう批判もございますが、社会保障制度調査会のほうにおいては、それよりももっときびしい意見が出ておるというふうな状況でございます。 厚生年金等につきましては、厚生省の審議会においては非常に高く評価されておりまするにもかかわりませず、社会保障制度調査会のほうではなかなかきびしい批判が出ているというふうなことで、両審議会とも、具体的な項目につきましては、それぞれ違った答申が出ておりまして……。 〔発言する者あり〕
○田川委員長 御静粛に願います。
○齋藤国務大臣 統一的な御答申をいただけなかったことは残念でございましたので、私どもといたしましては答申を全部尊重したいという気持ちには変わりありませんが、意見が区々に分かれておりまする現状でございましたので、政府提案のような法案になった次第でございます。 ただ一点、健康保険法について上限の弾力条項につきましては、各審議会とも非常に強い反対の意見がございましたので、その部分だけは除いた次第でございます。こういういきさつで国会にそれぞれの法案の提出をいたしたわけでございまして、私どもといたしましては、できるだけ答申を尊重したいという気持ちには変わりありません。特に社会保障制度調査会には八木委員もみずから委員に入っておられるわけで、わが政府の最高の調査機関でございまして、この調査会の答申を無視しようなんということは、さらさら思ってないということをこの機会にはっきりと申し上げておきたいと思う次第でございます。
○八木(一)委員 いま厚生大臣の御答弁があったけれども、社会保障制度審議会のことを完全に無視をしている証拠がそのことばの中にあらわれております。社会保障制度審議会であって社会保障制度調査会ではない。ずっと聞いていたが三回も続けて間違っておる。またきのうの予算委員会でも間違っておった。その審議会の名前すら間違うようなことでは、答申を尊重したと言えますか。私の質問の要点をはっきり聞いて御答弁を願いたい。社会保障制度審議会について無視をしたことについて、どのような反省があるかということを伺ったわけだ。反省は一点もありません。 昨日申し上げたことは社会保障制度審議会には「社会保障に関する企画、立法又は運営の大綱」につきまして、あらかじめこれをはからなければならないと明記してあるわけであります。早生大臣は、そのほかは勉強はよくできているかもしれませんが、この点は勉強は皆無である。したがって、昨日教えて差し上げたわけです。それもきょうまでにもう忘れているようです。あらかじめ企画、立法、運営の大綱につきましてはからなければならないということになっているわけです。それを今度の厚生年金保険法の改正案とか、あるいは健康保険法等の改正案とか、あるいはそのほか児童手当関係の改正案について諮問をなさったわけですが、あなた方は予算を折衝して大蔵大臣にいなされて、国民の要望を十分に盛り切れない法案をつくって、そしてつくってからあなた方はかける。それでも社会保障制度審議会設置法第二条第二項の、立法に関してあらかじめ諮問したという形式的な理屈は成り立つでありましょうけれども、予算をきめておいて、そういうのを審議したならば、企画についてあらかじめはかるという項目には明らかに法律違反をしているわけです。法律違反をしているから、ほんとうは厚生大臣の責任を追及して直ちに辞表を提出してもらわなければならない、そういう問題であります。しかし、そのほかの点であなたが熱心にやっておられることを参酌をして、きのうは直ちに辞表を出せとか、直ちに内閣にこれを解任せよとかということは差し控えてあげたわけであります。それをきょう一日たって全く反省がない。会の名前まで間違う、質問の趣旨について、最初の無視をしたことについてどのような反省をしているかと聞いたことについて、反省の色も一つもない。直ちにいま五秒間ほどで十分かみしめて反省の実を示した御答弁を願いたい。
○齋藤国務大臣 昨日来の真摯なお尋ねに対しまして、私は誠意をもってお答えいたしたつもりでございますが、反省してないというふうに受け取られましたことは、まことにこれ遺憾といたすところでございます。私も真摯に答えるつもりでございますが、これはまさしく社会保障制度審議会設置法第二条第二項にありますように「あらかじめ、審議会の意見を求めなければならない。」という法律でございます。その「あらかじめ」というところの解釈について、従来ややともいたしますれば厚生省と大蔵省が相談をしてつくったものは、その企画の草案であるといったふうな考え方をもちまして、閣議で決定したときに初めて成案が得られるわけで、その成案を得られる前に審議会の御意見を承るというふうな解釈をとってきたわけでございます。けれども、せっかくの熱心な御意見を交えての御質問でございますから、なるべく——なるべくと言ってはまたおこられますから、あらかじめこうした精神を生かしたようなやり方はどうすればいいか、今後大いに検討をし て、前向きに努力をいたしたいと考えております。
○八木(一)委員 二割ほど反省されたようですが、これからは審議会に諮問をするときには、大体あなた方の法案を確定して、大体予算を確定して、大体ワクをきめてからその意見を求められるようなことはしない。その前に社会保障についてはどうあるべきかということを意見を聞いて、それに従って法案をつくり、それに従って予算を獲得をする。きのうも大蔵大臣にきゅうきゅう言っておきましたが、この問題について大蔵大臣は削減するというようなことがあってはならないわけであります。 ですから、厚生大臣は大蔵大臣が意見を聞かなかったら、つかみ合いに及ぶような気魄でもって交渉をする。それがいれられなかったら、閣議で徹底的に論戦をして、いれられなければ社会保障に対する責任が持てない、これは大蔵大臣が妨害をしているのだ、そのことを宣明をして辞表を出す、そのくらいの勢いでやっていかなければならないということであります。そういう点で、一つ審議会に形式的にほとんど確定してから出す、予算にほとんど関係のないところだけ、それで両審議会が一緒になったというようなところだけちょこっといじくって、これで尊重しましたというようなことは許されない。今後重大な反省をして、あなたが厚生大臣何年やるか知らないけれども、次の厚生大臣にも、それがいれられなかったらいけないんだということを申し継ぐようにしてほしい。 それから現在社会保障制度審議会の答申を非常に無視をしたわけですから、この無視をして法律違反を犯していることをカバーするためには、今後厚生省がこの衆議院なり社会労働委員会の大ぜいの熱心な方々の御意見を尊重して、審議会の答申もほんとうの意味で実際に生かされるように、厚生省としては最大の努力をしないと法律違反の罪は消えません。努力をされないときには、あらためて法律違反であなたの解職を要求しなければならないということになる。 そういうことにならないように、制度審議会の答申が今後の過程で尊重される——これはもちろん委員でありますから、厚生省が主体的ではないと思う。尊重されることについて厚生省が各議員各委員に徹底的な陳情をして、このような審議会無視をした責任を痛感いたしております。ぜひ実際的にそれがそういうことにならないように社会労働委員会において、衆議院において、それが直るように、各議員、各委員の方々の御協力をお願いしたいと、一生懸命全委員に陳情をするように、そのような気持ちでやっていくか、その決意を伺っておきたいと思う。
○齋藤国務大臣 私どもはこの法律に違反したとは考えておりませんが、先ほど来の真摯な八木先生の御意見を交えての御質問に対しましては、より積極的に趣旨に沿いたいということを申し上げておるのですから、そこはひとつ誤解なさらぬようにお願いをしたいと思います。 それから、もとより私どもが法律を提案いたしました際には、国権の最高機関である国会の御意思が那辺にあるか十分承って、お互いに国民のためですから努力をいたしてまいりたい、かように考えておる率直な気持ちを申し上げてお答えといたします。
○八木(一)委員 国民のために審議をしておりますのですから、非常にある意味で熱心に取り組んでおられ、ある意味では私も親しく御指導もいただいておる齋藤さんにたいへん失礼なことばを申し上げましたけれども、これは公私を越えてのことでありますから、いまのことをきびしく御判断をいただいて、制度審議会の答申を無視した政府原案を……(齋藤国務大臣「無視してない」と呼ぶ)無視している政府原案をそのまま通してくださいというような陳情は一切しない、間違った点を直していただくような陳情を各党の各議員各委員になさるということでやっていくという気持ちの表明として理解をして、次の問題に移ります。 きのういろいろな問題を申し上げましたけれども、年金関係や健康保険関係は、これは当委員会で後に審議をすることになりますから、その問題に触れることは避けます。 そのほかの問題について申し上げますが、生活保護法の改正について、昨日これを推進しなければならないことが予算委員会の中で審議をされました。国民に対する公約という状態になったわけであります。その主役をつとめられる厚生大臣はどのような決意でこれをやっていかれるか、ひとつ明確に国民のために、ここに明らかにしていただきたい。これは昨日申し上げた趣旨に従ってお答えをいただきたい。それを値切ったようなお答えはしていただきたくない。そういう意味で申し上げておきたいと思います。
○齋藤国務大臣 生活保護は、これはもう先生が非常な専門家でいらっしゃいますから、いまさら申し上げる必要もありませんが、ほんとうに国民の最低生活を保障しようという法律でございまして、この法律ができまして、もうすでに二十年も経過した今日、あるいは社会情勢の変化等によりまして、相当改正の必要が、条文によりましては、そういうものがあるのではないかというふうな感じも実は私はいたしております。 まあ私どもは今日まで運用の妙を発揮しまして、弾力的にできるだけ努力をいたしてまいりました。法のもとに弾力的に運営することによって、生活事情も変わり社会事情も変わった今日でございますから、それに適応するように努力いたしてまいりましたが、法律としても見直す必要があるのではないかという感じもないでもありません。そこで、きのうも申し上げましたように、そういうふうな具体的な問題をとらまえながら、法律改正というところまでいったがいいかどうか、そういうことも含めて私は慎重に考えてみたい、前向きに考えてみたい、こう考えておるような次第でございます。
○八木(一)委員 改正したのがいいのではないかどうか——よけいなものがついていることはいかぬです。きのうは生活保護法の改正を推進するという、そういう意味の約束をされたはずです。それについて副総理も大蔵大臣も全面的に協力をするということを言っているわけです。一番問題は大蔵大臣でしょう、あなたのほうの壁は。大蔵大臣が全面的に協力をするというのに、主管大臣がそんな必要があるかどうか、何とかだとかどうとか、そんな腰の抜けたことではいかぬということを、きのう申し上げたわけです。 そういうことであれば、閣議のほうでこういうほんとうに厚生行政を推進するに足る厚生大臣でなければならないのに、われわれも、それから自民党のほうも、それから田中内閣も、齋藤邦吉氏にこのことをやる適任者であるとして期待をしているのに、その期待がそんな、あるのではないかどうか、そういう腰くだけの状態であれば、これはほんとうに問題があります。その、あるのではないかどうかということを取り消されて、生活保護法の改正に邁進をする。そういうお答えをぜひしていただきたいと思います。
○齋藤国務大臣 こういう答えをせよという御質問のようでございますが、先ほど来私申し上げておるように、現行法において、具体的にこういう項目がどうであろうかということから検討が始まるわけでございましょう。これはもう八木先生御承知のとおり、こういう点はおかしいじゃないか、ああいう点はこう直したらええやないか、そういう具体的な問題を頭に描きながら、法律改正をこのときにやったたほうがいいか、あるいはもうちょっと包括的にやったほうがいいか、やはり項目にもよりますね。そういう意味において生活保護法の改正のそういうふうな問題、必要があるかないかといったふうな問題、これは運用できるじゃないかというような問題もあると思うのです。 そういう問題を全般的に含めて、ひとつ前向きに検討していきたい、こういうことを申し上げているわけでございますから、八木先生のほうが非常にきつくおっしゃいますけれども、私のほうはやさしく申し上げておるのでございまして、気持ちはひとつも私は変わりはない、こういうふうに御理解いただいてけっこうだと思うのです。八木先生のほうは非常に力強くぴんぴんとおっしゃいますが、私は声が低いものですから、やはり気持ちはそう変わりはない、こういうことで実態に合うように前向きに十分検討をいたしたいと思います。
○八木(一)委員 やわらかくお答えになった、私はきつく追及したとおっしゃった。気持ちは同じだとおっしゃいました。私の気持ちはさっき言ったとおりであります。生活保護法の改正を全力を尽くして至急に推進するということでなければならない。やわらかいことばでおっしゃった齋藤邦吉さんも同じ気持ち、気持ちは同じだと言われた。だから、それをするということで理解をいたします。推進するということで理解をいたします。 そして、推進をする中身の問題であります。中身の問題については、先ほど申し上げたように、まず第一に生活保護基準が健康で文化的な最低生活を保障するという憲法二十五条第一項の精神に直結した法律である限りにおいて、これは厳密に厳格に解釈をしていかなければならない。健康で文化的な最低生活というものは一定の地域、一定の時点においては客観的なものでなければならない。そのときの予算が少ないから、これを値切るとか、予算要求をちょっと削減するとか、そういうことは許されない問題だ。日本国国民に保障された生存権の最低のものでありますから、最低というようなものは客観的基準がある。その基準について、たとえば厚生省が予算要求をされても大蔵省が削減をする、また厚生省自体の要求も、なかなか予算がきびしい。だから、このくらいの程度にしておこうというような態度がずっと続いてきた。そうではなしに、これをほんとうに公正な民主的な審議会でつくって、との基準については、本年度どの時点ではどれだけであるべきであるという結論を出して、この問題に関する限りは、この結論どおりに予算を組む、ただの一銭の削減も許さぬ、こういう方式の改正が必要であります。それが一つであります。 このことについて同じお気持ちであろうと思いますが、ひとつ決意のほどを、お気持ちのほどを伺っておきたいと思います。
○齋藤国務大臣 生活保護基準の決定というのは、先生お述べの憲法二十五条第一項による健康で文化的な最低生活の保障ということであれば、その気持ちでやっていかなければならぬ問題でございます。今日まで私どもは中央社会福祉審議会等におきまして生活保護基準を設定するための原則的な気持ちを御答申をいただいておりまして、国民の消費生活に格差がないように近づけるようにしなければならぬという、こういう一応原則的な方式をいただいております。それに基づきまして大蔵省と大臣同士の折衝において、その時点における消費生活の水準がどうあるかということをもととして決定しておるわけでございます。 したがって、大蔵省はこの生活保護基準について厚生省が何%要求したからそれを削る、そんなようなことはもうわが田中内閣には全然ございません。ですから今回も、大臣折衝の最後の晩に、私がこのくらいほしい、よしわかった、こうすぐきまったわけでございまして、値切るようなことは全然この内閣はいたしておらぬということだけは、はっきりしておきたいと思います。
○八木(一)委員 まあわが田中内閣と言われましたけれども、私は田中内閣も佐藤内閣も池田内閣も岸内閣も、そういうことの性質はほとんど変わっておらないと思う。そして厚生大臣も熱心に取り組んでおられるけれども、歴代の厚生大臣と比べて、この問題については決意がやはり前々とあまり変わりない。 生活保護については昭和三十七年に出ました社会保障制度審議会の勧告があります。これは非常に大きな勧告の一つでありますが、その中で昭和三十六年の欧米諸国の社会保障の水準に十年おくれで昭和四十五年に到達するために、これこれこれこれのことを少なくともしなければならないという強い勧告をしているわけであります。これは残念ながら十年おくれです、三十六年のヨーロッパ諸国の水準に。そのときの一つの決定的なものとして、社会保障制度審議会の答申をお読みになりますと、やや学者的で、はっきり書いてないところが多い。やはり善意で積極的に解釈をすれば、その意味は全部わかりますけれども、それを予算を値切ろうというような考え方でやると、抽象的だから、それはしなくても制度審議会の答申無視じゃないというふうに解釈されるすき間があることが書いてあるのです。 私はあの答申の中で、もっとどろくさく、これはこのようにせよということをきちきちと書くような習慣を制度審議会でもとらなければいけないと思いますが、残念ながらそういうことであります。そんな抽象的な学問的なそういうことをやっている中で、はっきり書いたものは、これは猛烈な決意を持っていると理解をしなければなりません。 そこで、生活保護基準については昭和四十五年までに実質三倍に必ずしなければならないということが明記をしてある。実質三倍ですから、物価の変動はちゃんと入れて計算をしないとあれになります。四十五年度には実質二倍くらいしかなっておりませんでした。それから後、予算がどんどん拡大しているのに、四十七年で二・六倍くらいしかなってない。ことしあなたが一文も値切らせないでつくったという生活保護基準でも、これは計算がはっきり出ておりませんが、二・六か二・七、そのくらいしかなってないわけであります。四十五年にどんなことがあってもこれをしなければならないのが、四十八年になって、いままでとは画期的な、額の多いこの予算の中で二・七とか、そういうことではとんでもないことであります。厚生大臣がこの問題に真剣に取り組んでいない明らかな証拠がここに出ているわけであります。要求をして大蔵省が削ったのならば、これは大蔵大臣が悪い。そういうようなものを認めた総理大臣が悪いということになりますが、要求を実質三倍にするまで——四十五年で実質三倍ですから、いまは少なくとも実質三倍半くらいにならなければならないはずです。その要求をしていないところに厚生省の怠慢な態度がある。 その反省を含めて、長くなくてけっこうですが、この問題について、この間違いを正すために職務をかけてこれを埋めるための努力をするということを誓っていただきたい。ほかの長い文句は要りません。
○齋藤国務大臣 仰せのごとく、昭和三十七年の社会保障制度審議会の勧告のとおり、今日まで実現できなかったことは私も遺憾といたします。最低生活の国家的保障の生活保護基準でございますから、私といたしましては、国民生活の生活水準が上がるように、したがって、豊かな生活水準というものになれば、この保護基準もやはりある程度の豊かさを持つ、これは当然のことだと思いまして、御承知のように今後五カ年間の長期計画を立てることになっているわけでございますから、この点に最重点を置いて努力をいたしたい、かように考えております。
○八木(一)委員 かなり熱意が見られましたから、あまり大きな声を出すのはやめにして、それを期待して中を言っておきたいと思いますが、そういういまのようなことにならないためにも、公正な民主的な委員会で、あるいは審議会で生活保護基準を設定をする、そういう改正を改正の第一眼目に入れていただきたい。 次に、補足性の原則、第四条、これを大幅に改正をしてもらいたい。生活保護法第一条の一番最後には「自立を助長する」ということが書いてある。ところが、この自立助長が第四条の鬼かジャのような最もけしからぬ条文によって全部抹殺をされているわけです。この第四条を徹底的に直すという御決意をいただきたいと思います。決意だけでいいです。時間がありませんから、決意だけひとつ。
○齋藤国務大臣 生活保護法の改正ということになりますれば、その問題は一つの大きな問題である、私はかように考えております。
○八木(一)委員 この第四条については、非常に熱心な、老練な厚生大臣ですから、内容は御存じですが、この問題については、いまあまりにも鬼やジャのような法律でありますから、これは厚生省が何とかあたたかい血を流し入れようということを一生懸命努力をされて、この弊害は実際上ある程度なくした運営が行なわれております。その点の厚生省の努力には一応敬意を払っておきたいと思います。 しかし、どんなに努力をされても、法律自体が鬼やジャのようでございますから、それを幾らやっても、ほんとうにあたたかいものにはなり切れないわけであります、いろんな控除制度で実際上にはよくなるようにしておりますけれども。ですから、それがほんとうにできるように法律的に変えていただきたい。 たとえば、財産や収入のすべてを使った後でなければ、生活保護法のあらゆる扶助の適用が受けられないということになっているわけであります。法律だけの条文でいえば、病気で寝て一人しかいない寝たきり老人が、いま古道具屋に売れば五十円にも売れないような古い携帯ラジオ、それ一つを病床で楽しみにしている、それでも、その五十円でたたき売ってコッペパンを買って、それで一食食べて、何もなくなってからでなければ生活保護法の適用が受けられないという条文になっているわけです。 行政の運用はそんなきびしいことはしておりません。それはわかっております。わかっておりますけれども、法律はそういうたてまえになっておる。こんな鬼やジャのような法律は直さなければ、ほんとうに福祉国家ということをやったことにはならない。ですから、社会通念上必要なものは持っておっても、生活保護法の適用を受けられるというふうに変えていかなければならない。それが一つであります。 それからもう一つは、一定の収入に全部収入認定をしておりますが、第一条の自立助長と関連をして、いろいろなところで働いてある程度の収入を得ているときには、そのある程度までは収入認定しても、それを控除する。全部差し引かないという原則をそこに入れなければならないと思います。そうでなければ、たとえば一部の人たちだけが生活保護法の適用になっているという場合に、年とった老人と孫か何かがいる。それと男の人が病気で寝ている。それでやや中年の奥さんだけが元気で、あとは小さい子供だというようなときに、そのときに奥さんのほうは働きに出て収入を得ても、それが幾ぶんの控除はありますけれども、控除は本質的なものでありませんから、原則的にその収入認定で、それだけ生活保護から差し引かれるということになれば、働いても実際の生活は同じということになります。 同じということならば、病人の看護をうちでしたほうがいい。小さい子供の相手をしてやったほうがいい。生活がふえないならば、せめて童謡でも歌って孫のことでも楽しませてやりたい。病気で寝ている御主人の腰をさすってやりたい。あんまさんに来てもらえる金はないのですから、奥さんがさすってあげたい。それのほうが、働きに行くよりは、実際上の生活をあたたかにするのです。働きに行けないのです。働きに行ったら、働きに行っただけのものが、生活保護家庭でもそれだけ生活がよくなるということならば、そうしたら働きに行って、その問いろいろな子供の食べたがるお菓子を少しでも持って帰ろう、病人の栄養になるものを少しでも食べさせようということになれば、働きに行ったことが生きてくる。生きがいがあるということになります。そういうことでない。法律がこういう自立助長を妨げているわけです。一定の収入はそういうふうに引かないという制度をそこで立てていただきたい。 その次には、いまの世帯単位の原則を個人単位の方向に移していただきたいということであります。 この間、本委員会で寺前委員ですか、お取り上げになった問題があります。若い少年が自殺をされた。姉さんが保育園で一生懸命働いているけれども、未成年控除も基礎控除も含めて、だいぶ引かれるために実際の収入が増加にならない。ほかの要因もあったでしょうけれども、そういうような環境の中で若い、ひたむきに生きてきた少年が一緒に生きてきた姉さんを残して自殺をしたという事件がありました。 こういうことはずっとあるわけですが、そこの中には、世帯を一つにして考えるという思想のために犠牲者がずいぶん出ているわけであります。夫婦は一体でありますから、それは一体と考えたらいいのですが、夫婦と未成熟の子供、これを一体として考えて、それ以外の者は別にして、この一体の者だけに生活保護をかける。それ以外の者は、自分の働きで食べられる人が同じところに住んでいるからといって引かれないという方向にしなければいけないと思う。 ですから、全部個人単位にしたらいいと思いますが、夫婦あるいは未成熟の子供を個人単位にしないで、すべて一体になるという思想がありますから、それはそれとして御研究いただいたらいいと思うけれども、若い青年男女が一緒にいても収入が全部入るということにしていただけば、その青年男女が自立のために一生懸命働く、また、その収入が実際にはおとうさんや弟妹の生活を潤すということになります。そういうふうに、いまの世帯単位の原則を個人単位の方向に変えていただきたいということが一つであります。 それからもう一つは、地域差の問題があります。健康で文化的な最低生活というのに、東京と、あるいは宮崎県あたりとはずいぶんの違いがあります。いま地域差がどのくらいの差があるかというと、大体十対七くらいであろうと思う。健康で文化的な最低生活がそんなに差があっていいものではありません。したがって地域差という、昔の間違った時代につけられたもの、これを縮小していく、修正していくということがなければならないと思う。 その次に、この生活保護の適用の問題についてはいろいろの問題が起こりますから、その適用を受けたい人たちの不服審査の機構をもっと強めていただきたい。多く、病人があったりお年寄りがあったりしているところでありますから、県の中心部まで来いと言っても、なかなかできないことがあります。ですから、ごく近所の市町村でそれができるように、そういうふうな実際役立つような不服審査、そういうことができるような機構をつくっていただきたい、こういうようなことが骨子であります。 ほかにも生活保護を熱心に推進をしておられる議員の方、委員の方がおられます。私の意見を全部申し上げる時間がありませんから、簡単に申し上げましたけれども、各委員の熱意のある御意見を、積極的な方の御意見を全部取り入れて、非常に冷たい心を持った議員の方、委員の方はおられないと思いますが、もしあった場合に、消極的な意見を吐くような、そのような国民の意思に反する、福祉国家に反する議員の意見は一切これを粉砕しながら、そしてどんどんよいものをつくっていただく、そういうふうにしていただきたいと思います。 この生活保護の問題についてたいへん大きな声で言って、同僚であり、また年齢はどちらが上か知りませんが、前から熱心な齋藤さんに失礼なようなことを申し上げましたけれども、これは国民のために申し上げたとしてお受け取りをいただいて、先ほどから示された熱意を実際に具体的に推進をしていただくようにお願いをいたしたいと思います。ぜひそういうことについての御決意のほどをひとつ伺っておきたいと思う。
○齋藤国務大臣 生活保護の運用につきましては、私ども鬼でもジャでもありませんで、運用によって非常に喜んでいただいておるということを八木先生からもおほめいただいたわけで、非常に私も喜んでおる次第でございますが、こういうふうな弾力的な運用だけで、はたしていけるかどうか、こういうことがいま問題になっているわけでございまして、いま御意見にありましたような補足条項をどういうふうに改めるとか、あるいは世帯単位をどうするとか、地域差をどうするとか、いろいろたくさん問題があるわけであります。そういう問題については弾力的な運用でやれるのか、法律改正までやらなければならぬのか、そういうことまでみんな含めて、ひとつ十分に検討いたしてまいりたい、かように考えております。
○八木(一)委員 社会局長にぜひ決意をしていただきたいと思います。厚生大臣がそれを推進されるとしても、実際にそれを推進される具体的な任務を持っておるのは社会局長であります。この二十六年間、昭和二十五年か二十六年から一回の改正も行なわれていない。ただ指定都市に対して、府県と同じような権限を有するというようなほんとうにちょっぴり、スズメの涙ほどの改正はありましたが、本質的な改正は何もしていない。これは厚生省、特に社会局長が非常に怠慢であったと思います。行政運用について一生懸命やったということは認めますけれども、これをほんとうにしっかりやるためには、あなた方がほんとうに熱意をもって準備、推進に当たらなければならない。 厚生大臣はりっぱな厚生大臣ですから二、三年続くと思いますけれども、内閣はりっぱでない内閣でありますから、われわれ野党がこれを粉砕しますから、そのときには厚生大臣は続かないということになります。そのときにあなた方がぐっと早くやらなければならないと思いますから、とにかく来年度に生活保護法の改正案が出てくるように、あなた方としては全力を尽くしてがんばっていただかなければならない。そこで、いま言った中の骨子の問題については、あなた方はわかっているはずです。それをちゃんと入れるような努力をほんとうに一生懸命にやってもらわなければならないと思います。ほかのとやかくは要りません。全力を尽くしてやるといろ決意をぜひ伺っておきたいと思います。
○加藤(威)政府委員 八木先生の生活保護につきまして御指摘の点、私どもも非常に同感の点が多いわけでございます。そういうことで、先生の御趣旨についてはその線に沿って私どもは努力したいと思います。 ただ、法改正につきましては、これは御承知のように厚生省といたしましても非常に大きな法律でございます。したがいまして、その改正につきましては私ども慎重に検討いたしまして、前向きで検討したいと思います。ただ先生御指摘のように、来年度必ず出せ、それを約束せよと言われますと、私どももいいかげんなお約束はできませんけれども、方向といたしましては、そういう方向で十分検討をいたしたいということでございます。
○八木(一)委員 内閣には、来年度に必ず出すということをわれわれは要求をするつもりであります。そのときに、事務当局がぼやぼやしていたから事務的に間に合わないということになれば、あなた方全部責任をとってもらわなければなりません。内閣や厚生大臣が決意をしたときに、来年といわずこの四月にでも出せるように即時あなた方は推進をして、準備をしてもらわなければならない。それを強く言っておきます。返答は要りません。このとおりちゃんと準備をされなかったら、あなた方の責任を徹底的に追及をしていかなければならないということを申し上げておきたいと思う。 残念ながら時間が少ないので、生活保護の問題はまだ保留をしておきます。それでILOに関係して児童手当の問題を申し上げたいと思いますが、非常に大きな問題ですから、あと何か十五分ぐらいで次の方に時間をタッチしなければならないので、次回あるいは次々回にこれは保留をして、ほかの十五分ぐらいでおさまるような問題について申し上げておきたいと思います。 実は昭和四十五年に日雇労働者健康保険法の擬制適用、おもに大工、左官というような職種の方々の擬制適用を一方的に厚生省社会保険庁がとりやめてしまわれた。これは実にもう悪政の極であります。昭和二十九年から擬制適用がされておった、昭和四十五年まで適用になったということは、十七年間そういう状態があったわけです。擬制適用という事態を強制適用にするということができなかったことは、非常に残念なことで遺憾なことでございますが、十七年間そういう制度が運用され、適用になっていたということは、実際国民にとって完全な権利のはずであります。それを一方的な社会保険庁の通達でこれをとりやめる。ほんとうに民主社会としては、あり得べきことではないと思う。 しかもあのときに、衆議院や参議院でいろいろな改正案があった。改正案がつぶれたからという腹いせがあって、そういうことをされた状態であります。改正案が出ておったのは、この人たちに日雇労働者健康保険を適用させることをあなた方も至当だと認められて出ておるわけです。それを改正案がつぶれたからといって、即時それをする。いろいろな関係であなた方も少しは言い分はおありでありましょう。言い分はおありでありましょうけれども、しかしその言い分は聞きません、知っていますから。少しは言い分がありますでしょうけれども、そんなものをぱちっと行政的に打ち切るということは、大ぜいの、何十万という人の十何年間の権利を役所の通達だけで切るということになって、これは非常に大きな問題であろうと思います。 しかし、いまその状態にあります。その状態の中で、あなた方はその関係の人たちにいろいろ指導をされました。国民健康保険の組合運営でこれをやったらいいという指導をされました。そういう指導に従って、日雇労働者健康保険の擬制適用がなくなったということで、非常に痛手としながら、まず仲間の命と健康を守らなければならないということで、国民健康保険の組合運営として、そういう努力が続けられているわけであります。そこで、その組合運営では大体保険料が四千円をこすというような状態にならざるを得ないということになっている。前に日雇労働者健康保険法のときには、二十六円の保険料、二十日間就労として約五百円。五百円のものが一ぺんに四千円にはね上がっている。もちろん家族給付七割という点がありますから、少し修正してもよろしいが、非常に大きな問題になっているわけです。 そこで、仲間の健康を守るために一生懸命やっている方々のことを、これは経緯は齋藤さんもよく御存じでございます、これをよく見詰めて、その人たちの健康を守る努力について国が対処をしていただくようにやっていただかなければならないと思うわけですが、この点についてひとつ、先ほどおっしゃったように、やわらかい、あたたかいことばで言うという趣旨によって、そういう前向きな御答弁をひとついただきたいと思う。
○齋藤国務大臣 この問題につきましては、御承知のように、保険庁長官の通達でやっておりまして、通達でやることは適当でない、法律ではっきりきめるべきである、こういうふうにわが党政府は提案をいたしたのでございますが、衆議院は幸いに通過いたしました。私はそれでよかったと思うのです。ところが、参議院にいきまして流れてしまいました。そこで、通達でやるということはおかしいじゃないか——私どもは何も報復的なんということを一つもゆめゆめ考えていません。しかし、それは正式に、やはり法律に基づいた健康保険組合をつくってやるのが筋だろう、こういうことになりまして、国保組合として発足し、今日やっておるような次第でございます。 しかしながら、国保組合としてやってまいりますというと、これは財政がなかなかたいへんでございまして、お述べになりましたように、毎月四千円をこすような保険料を納めなければならないという組合も出てまいっておりますので、私どもはその財政援助をしなければならないということで、調整交付金という制度を拡充をしようということにいたしまして、できるだけ努力をいたしました。昭和四十七年度におきましては二十五億でございましたが、来年度は四十三億、できるだけ負担の軽減をはかりながら、喜んでいただけるような国保として成長していただきたい。今後とも大いに努力をいたす考えでございます。
○八木(一)委員 これはいま、今度は臨時調整補助金だったと思いますが、それをことしおふやしになった。ふやし方は少ないと思いますけれども、かなり御努力になった点は、その点はある程度評価をいたしたいと思いますが、それをさらにひとつ進めて考えていただきたいと思うわけであります。 元来、日雇労働者健康保険の擬制適用の打ち切りの問題でなしに、擬制適用で、そこで保険料何がしということをやっていろいろ論議をしたときに、これは厚生大臣もよく御存じであろうと思いますが、大工、左官とか、その他同様の業種の方々の収入がかなり多い。かなり多いのを、二十六円というきまった保険料ではバランスがとれないというようなことで、これを直そうとされた形跡がある。二十六円は、確かに安いかもしれません。しかし、それをうんと飛躍的に上げようとされたことから、いろいろ問題が起こりました。しかし、この問題については、普通の問題と違う考え方をしていただかなければならないと思うのです。 このような業種の方々は、ほかの月給をもらっている方々のように、盆暮れのボーナスがありません、退職金がありません。したがって、退職金に当たる分を、自分の収入の中から貯蓄をしていかなければならない。盆暮れのボーナスに当たる分もためておかなければならない。ほかの社会保険が標準報酬制をいまとっております。盆暮れのボーナスは、いままでの健康保険では保険料の算定の中に入っておりません。ところが、日雇労働者健康保険、この業種の方々は、そういうことで保険料を算定されようとしたことが、非常に保険料値上げについて抵抗があったわけです。これは御存じだろう、ひとつかみしめていただきたいと思う。 盆暮れのボーナス、あるいは退職金がないことのほかに、交通費が自前持ちであります。道具代が手持ちであります。これを、ほかの月給を取る、かなり待遇のいい会社だったら、交通費などみんな会社から出ています。道具を自分で持っていかなければならないということもありません。ですから、収入というものを、実質のものとして判定すると、低く見ていかなければならない。おまけに、総報酬制と、それからもう一つ標準報酬制の差を見て低く算定して保険料率をかけるということを考えたならば、あのときの紛糾も、そう紛糾しないで通ったのではないかというふうに思うわけです。(発言する者あり)いや、思うわけです。そういう問題を——よけいなところで、空気を振動させるような、公害を起こさないで……。 そういうことを考えていただいて、今後の問題にひとつ対処をしていただきたいと思うわけですが、いまのこの国民健康保険の組合運営の人たちの大工、左官というような、これは新設国保と言っておりますが、そういう人たち、あるいは旧設国保の方々でも同じように生活に困っておられる方、あるいは全部の場合ももちろんあるでしょうけれども、そういうふうな組合国保について定率四割の国庫負担を、市町村国保と同じようにしていただき、そうして調整交付金を同じように適用するということをひとつ御推進をいただきたいと思うわけであります。これは厚生大臣、ぜひお願いをいたしたいと思います。それをできるだけ早く実現するための御推進をしていただきたいと思うのです。前向きの御答弁を願いたい。
○齋藤国務大臣 ただいまのお尋ねについては、私もその必要性を痛感いたしておりますから、将来の問題として努力をいたします。
○八木(一)委員 実は昭和四十一年ごろに鈴木さんが厚生大臣のときに、私が質問をしたことがございますし、また、同日大橋和孝さんが参議院でやられたことがあります。——いや、けっこうです、お読みにならなくても。時間がありませんから……。 それで、国保が七割給付になったときにそれを考えていこう、そういう検討をしていこうという御趣旨のものであります。七割給付は、もうすでにかなり前に実現をしているわけでございますから、前からの経緯もひとつ踏んまえていただいて、実現に邁進していただきたいと思うわけであります。 そこで、実は申し上げておきたいと思いますが、これは厚生大臣やここにおられる方々はほとんど御存じでありますが、たとえば建設関係の組合国保をしておられる方々は、労働者でありますから、働く人でありますから、自分が病気で仕事を休んだら、ぱあっと収入がとだえていくわけです。したがって、医療費に一部負担があってはぐあいが悪いということで、労働者の組合健康保険と同様に運営上十割給付をしておられます。これはいま被用者保険というようなはっきりした雇用関係にある人たちだけに適用されるという状態になっているために、非常にこれは間違いがあるわけです。大きな会社の月給を取っている人たちは、休んでも月給はとまらないところが多いわけです。ところが、日雇いの人は収入は皆無になる。したがって、十割給付の必要性は月給を取っておられる労働者の方よりもはるかに高いということになる。そういう意味で、組合運営の中で十割給付をしておられます。 ところが、世の中で間違う人があるわけです。十割給付をしているところに市町村国保の七割給付のところと同じように国庫負担をしたら、不公平になるのじゃないかということで間違う方がありますけれども、御承知のとおり、国民健康保険の国庫負担というものは、その十割給付、七割給付に関係なしに、全体の医療費に対して市町村は四割、組合は二割五分でありますから、何割給付を組合運営でされても、その国庫負担は内容のいかんを問わず四割にしたということになれば、一つもこれは不公平にはならないわけです。ひょっとしてこれを誤解されて、おかしいじゃないかと言われる方は、ないと思いますけれども、そういう方があって、そういう御推進にマイナスになったらいけないので、そういうことをひとつ、そういうときには御解明をいただきたいということであります。 それからもう一つは、国民に対して四割の国庫負担をしているのであれば、やはりこういう働く人たちも同じ国民でございますから、四割の国庫負担をする。そうして加えて、五分の調整交付金をつけるということは当然、公平の原則からいってよいと思うわけであります。どうかそういう点で、四割国庫負担、それから五分の調整交付金をこの人たちのほうに適用するように、ひとつ熱意をもってできるだけ早く御推進になることを再度心から要請を申し上げたいと思いますが、厚生大臣の前向きな御決意をもう一回承っておきたいと思います。
○齋藤国務大臣 保険料負担が過重にならないように、しかも組合財政が健全に運営されるように、そういうことを頭に描きながら、先生のお話のような線に沿って今後とも大いに努力いたしたいと思います。
○八木(一)委員 では、他の質問がありますので留保をいたしまして、本日はこれで終わらせていただきます。
○田川委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時一分休憩 ————◇————— 午前十一時四十四分開議
○田川委員長 再開いたします。 休憩前の質疑を続行いたします。金子みつ君。
○金子(み)委員 私は、本日厚生大臣に御所信を伺いたいと思いますことは、主婦を中心とします家庭におります婦人の健康診断の問題について伺いたいと思っております。 まず初めに、現在施行されております母子保健法の第一条を読みますと、「この法律は、母性並びに乳児及び幼児の健康の保持及び増進を図るため、」「母性並びに乳児及び幼児に対する保健指導、健康診査、医療その他の措置を講じ、」云々と書いてございます。それから保健所法でございますが、保健所法の第二条に「保健所は、左に掲げる事項につき、指導及びこれに必要な事業を行う。」と保健所の事業がうたわれておりますが、その十一項目あがっております七番目に「母性及び乳幼児並びに老人の衛生に関する事項」これを行なう、こういうふうにうたわれているわけです。母子保健法では第六条に「この法律において」何々とはというふうに、この法律で使われている用語の定義が示されているわけでございますけれども、六つ並べられております中に、母性という用語の説明が入っておりません。一条に「この法律は、母性並びに」と、まっ先に母性が出てきます。どこを読んでも母性という字が出てくるのです。ところが六条の法律用語の説明の欄では、「妊産婦とは」ということばは出てまいりますが、「母性」ということばは出てこない。保健所法でも「母性」ということばを使っていらっしゃるのです。 私はまず先にお尋ねしたいのは、厚生省では、この二つの法律で使っていらっしゃる「母性」ということばの意味ですね。母性とは何だ、どういうふうに私どもは理解したらいいのか、その御説明をまず伺いたいと思います。
○穴山政府委員 児童家庭局長でございます。 母性ということばは非常にむずかしい、あるいは非常に包括的な意味を持っていることばでありまして、私どもがいま理解しておりますのは、母となり得る女性、それから母である女性、あるいはまた母であった女性というような方々を、包括して母性ということばで表現したというように解しているわけでございます。
○金子(み)委員 公衆衛生局長、いかがでしょう。
○加倉井政府委員 私のほうは特に母性という形で指導をいたす立場にございませんで、広く一般に女性という立場でいろいろの保健指導をいたすものでございまして、特に保健所法にうたわれておりますのは、先ほど児童局長が申し上げましたような母子保健法の関係の所管事項が一部保健所の業務の中に入っておりますので、そういう立場から母性ということばを使っていると思います。
○金子(み)委員 御説明わかりました。私もそのように理解はしていたのでございますけれども、そうしますと、母子保健法の中で取り扱われております母性というのは、この法律を読みます限りにおきましては、いま局長から御説明がありましたような、広く女性一般、母となり得る女性を含んで考えるとおっしゃいましたけれども、この条文で取り扱っていらっしゃる限りにおいては、母性イコール妊産婦と同義語に使われているように解釈いたしますが、その点いかがでございましょうか。
○穴山政府委員 母子保健法は、いわゆる児童福祉の行政の中での一つの制度でございます。したがって、母性一般の中でも、いわゆる一般的な公衆衛生の分野とは分けまして、児童福祉という観点から見ましたときに、母子保健という問題は、妊産婦と乳幼児というものの健康管理その他をどうしたらいいかということを考えたわけでございます。したがって、母性というものを、これは非常に広い概念でございますけれども、児童福祉のサイドからとらえて、この中に規定をしていっているというような形になっております。
○金子(み)委員 いまのお二人の局長の御発言で、大臣もそのように御了解でございますか。
○齋藤国務大臣 そのように理解いたしております。
○金子(み)委員 では申し上げます。 すでにいろいろなところに報告されておりますので御承知の点だと思いますけれども、日本では妊産婦の死亡率が、戦前には非常に低かったのでございますけれども、戦争を境にしまして、戦後ずっと日本の妊産婦死亡率は世界でナンバーワンでございます。世界一を保有し続けてきております。たとえば戦争前には出生十万に対して、日本は昭和十五年に二三九・六であったときに、オーストラリアが四〇七ですとか、あるいはカナダが四〇〇ですとか、アメリカが三七六という高い数字を持っておりました国々が、戦後はずっと下がりまして、今日ではよその国は、オーストラリアで申しますれば二三、アメリカでは二八、スウェーデンでは一四、ベルギーでは一七、そのときに日本は七〇、今日七〇でございます。これは昭和四十二年の数字でございますね。 このようにずっと日本だけが戦後諸外国の著しい改善から取り残されて、ひとりわが国のみ高率にとどまっている状態にあるということは、厚生省がお出しになっていらっしゃる白書の中なんかに書かれているわけでございますが、このように日本の妊産婦死亡率だけがずっと戦後から今日まで一貫して世界一を持ち続けているということにつきましては、戦後何も母性に対する政策がなされてこなかったからではないか。その間、日本の厚生行政としてはどのような扱いをなすっていらしたのか。ことばをかえて申しますならば、母性に対する政策は何もなされていなかったんじゃないか、怠慢だったんじゃないかと私は考えるのでございますけれども、この問題は、そのように考えてよろしゅうございますか。厚生省は何もなすっていらっしゃらなかったんじゃないでしょうか。
○穴山政府委員 私の立場からいわゆる児童福祉の面からのお答えを申し上げたいと思いますけれども、先生御承知のように、いまお話しになりましたように、確かに妊産婦の死亡率というのは、ほかの国に比べまして二倍ないし三倍ぐらいの高さをまだ保っているわけでございます。これは私どもとしても非常に大きな問題であると思います。戦後母子保健法ができます前後、行政的には妊産婦の届け出をはじめとしまして、保健指導あるいは健康診査、それからまた母子保健センターのようなものをつくりまして、第一線でいろいろと指導なり教育なり、いろいろなことをやってきたわけでございますけれども、乳幼児の死亡率は非常に低下してまいりましたが、妊産婦の死亡率は依然高いということでございます。私どもも従来全く手をこまねいていたわけではございませんけれども、妊産婦の死亡率の問題については、まだまだこれから従来に倍して努力をしなければいけないというように考えております。
○金子(み)委員 母子保健法ができたのは昭和四十年でございますね。そうすると、戦争が終わって昭和四十年になるまで母子保健に関して特別な措置が行なわれていなかったということが大きな原因になっているんではないかと思うのですが、とりわけそのあと今日まで数年間ございますが、いま局長御説明のように、何もしていなかったわけではないとおっしゃっておられますが、私はそこで申し上げたいことが一つあるわけです。 妊産婦の死亡の原因は、妊娠中毒症と出血と子宮外妊娠、この三つで全体の死亡率の七一・九%くらいまで占めるというような大きな比率を持っておりますし、これは諸外国に比べれば、この妊娠中毒症にいたしましても出血にいたしましても、よその国では出生十万に対してわずか三人とか二人とか一人とかというような今日、日本は二五であるとか二〇であるとかというところにある。十倍も、あるいはそれ以上もの死亡者を出しているわけでございます。何もしなかったわけじゃないなら、どうしてこんなにたくさん死亡者が出るのであろうかということを考えてごらんになっていただいたんでしょうか、その点を伺わせていただきたい。
○穴山政府委員 私も詳しいあれは医学的にはよくわかりませんけれども、確かに現象的に見ますと、先生おっしゃいますように、妊娠中毒、出血、子宮外妊娠というものが大半を占めているわけでございます。外国が減ったのに、わが国が減らない。確かにわが国の一つの特徴をあらわしているわけでございます。原因は何かということにつきましては、いろいろな研究がなされているわけでございますが、まだその点は、はっきりした原因というものがつかめていないというような状況でございます。
○金子(み)委員 いま局長、おことばを返すようになって恐縮ですけれども、原因はつかめていないとおっしゃっていらっしゃいますけれども、私が読みましたいろいろな資料の中から考えますと、原因として考えられるものは、やはりあがっております。それのあがっております幾つかの条件の中で、特に考慮をされなければならないと考えられておりますことは、妊娠期間中は厚生省の御方針では、母子保健法で見るとわかりますように、妊娠しております婦人につきましては期間中二回健康診断ができるようにというような措置がとられておりますけれども、これだって決して十分なものではございません。毎月診査をするべきだと私は考えますが、それでも一回が二回にふえただけ進歩したというふうに考えてもいいのかもしれませんが、いずれにいたしましても、妊娠している人だけを対象にしかものを考えられていないわけです。 ところが、この死亡率の高い妊産婦死亡の原因が、いま申し上げたような病気だということがわかっております。しかもその病気の原因というのが、特に農山漁村などに住んでおります主婦などに多い栄養失調からまいります貧血、これが非常に大きいということが明らかにされているわけです。さらにまた、若い女性が非常に今日貧血をいたしております。たとえば献血に行きましても、六〇%ははねられてしまう。それは血液が薄くて献血することができないということです。ということは、ことばをかえれば、その女性が貧血であって、血液をさらに提供することは危険であるということになるわけです。そのよろな状態に今日あるわけです。 このことは、私は妊娠をする以前の問題、日常の健康管理が行なわれていないからであるというふうに考えるわけなんでございますけれども、日常の健康管理をするために、どのような措置がとられているかということになりますと、何にもないんですね。何かございますでしょうか。私は何にもないとしか理解していないのですが、厚生省では何かやっていらっしゃるのでしょうか。
○加倉井政府委員 従来の私どもの健康管理と申しますと、主として特定の疾患を対象にいたしまして健康診断を実施いたしております。たとえば結核あるいはその他の急性伝染病等につきまして健康診断を実施いたしておりますけれども、その他の一般健康状態につきます健康管理体制と申しますか、そういう問題につきましては、従来は若干の地域におきまして、その特殊事情に応じます健康管理という体制以外にはほとんど手がつけられておらない次第でございます。したがいまして、今後そういう問題につきましては、いろいろ対策を講じてまいらなければならないと私は考えておりますが、四十八年度におきましては特に成人病を対象といたしまして、尿の検査あるいは血圧測定、理学的検査等を実施する予定にいたしております。
○金子(み)委員 いま御説明のとおり、特定の疾病に対してだけ健康診断が行なわれている。私が申し上げているのは、特定の疾病に対してだったら、婦人の場合でもガンの検診でありますとか結核の検診でありますとかございます。それを申し上げているのではないのでございまして、先ほどから申し上げている日本の妊産婦死亡率の問題、日本の婦人の健康を守るという立場から考えて、特定の疾患でなく、日常の健康管理がなされていないということを申し上げているわけなんです。たとえば一軒の家では、主人は職場で健康管理が行なわれておりますね。これはかつては労働基準法、今日では労働安全衛生法でできるようになっておりますし、子供たちは学校保健法がありますから、学校で健康診断が行なわれます。また小さい子供、乳児あるいは幼児は、先ほどの母子保健法でこれが実現できるようになっておりますし、働いている婦人は、主人と同じように労働安全衛生法でちゃんと健康管理が行なわれておりますのに、谷間になって取り残されておりますのは、家庭にいて仕事をしていない主婦あるいは婦人の人たちです。 この人たちは何の措置もとられておりませんので、この人たちが自分の健康管理をされる場合には、みずから積極的に進んで検診を受けなければならないわけでありますけれども、それをしようといたしますと、すべて自己負担になってしまう。健康保険が予防給付をいたしませんから、すべて自己負担になってしまう。そういたしますと、安心するほどの健康診断をしてもらおうと思いますと、二万円はかかってしまう。とてもそんな金を使ってできませんから、まずやらない。しかし、やらないけれども、安心しているのではなくて、先般公衆衛生院の調査になりましたものを拝見いたしますと、いつ病気になるかということを心配している人たちというのは、五十一人のうち二十三人あったわけです。心配しているけれども何もできないで困っている、こういう状態であります。 かつて二年前に、日本婦人会議が全国的に主婦に対して調査をいたしましたときも、健康診断を受けたいけれども時間がないということと、それからお金がとてもかかってできない、こういうようなことが報告に出ております。したがいまして、妊産婦以外の婦人たちに対しては何も考慮が払われていない。 私は厚生大臣にお尋ねしたいのですけれども、厚生省は女性の場合は、妊産婦を対象にして管理をしていればいいのであって、それ以外の人はほうっておいてもいいというふうにお考えになっていらっしゃるのかどうか、それから先に伺いたいと思います。厚生大臣はどのようにお考えになっていらっしゃいましょうか。
○齋藤国務大臣 妊産婦の死亡率が非常に高いというお話、私も日本の現状を考えて、まことに遺憾と思います。女子、母性、妊産婦、そういうものをひっくるめて私ほんとうに考えておるのですが、国民が常時健康診断によって自分の健康状態を把握できるという体制をつくる、これが私は基本だと思うのですね。会社、工場等に働いておられる方々は、基準法等によってそれぞれ検診をいたしておりますが、そうでない一般の国民は、男子でも女子でも、自分の健康を健康診断によって自分が意識して守るということが、やはり私は基本でなければならぬと思います。 それがためには、そういうふうな意識を高揚せしめるための体制をつくる。すなわち保健所なり医師会等を中心とした、病気になってからお医者さんにかかるというのではなしに、やはり予防的な面、健康診断の面、それから治療、さらに予後の問題、こういうような包括的な地域医療体制というものを確立することが先決だと私は思うのです。そういう体制をつくるように今後努力をしていかなければならぬと実は考えております。医療はすべて包括的でなければならぬ。医療はすべて、病気になったときだけお医者さんにかかる、こういうことではいけないと思います。 そういう意味において、私どもは今後は包括的医療体制の問題に真剣に取り組んでまいりますが、それがためには、やはり包括的な地域医療体制を確立する。そして国民もまた自分の健康は自分で守るのだという自覚と意識、これはどうも日本人の欠陥ではないかと思います。病気にならないうちは、なかなかお医者さんに行かないのです。特に家庭の主婦は、家庭の雑務に追われて、なかなかその時間もない。やはりそういうことについての国民的な意識の高揚をはかりながら、それをまた裏打ちできるような地域医療体制を確立する、基本的にはこうなくてはならぬと思います。 ところで、今日までそれじゃ厚生省は何をやっていたかとなりますと、具体的な問題としては、妊婦を対象として、しかも昨年までは所得の低い者についてだけはやりましょうというふうなやり方、これはおかしい。やはりこの際は妊婦については全階層に及ぼそうじゃないかということで、来年度からは全階層に及ぼすような健康診断をやろうということを考えてまいりました。それは妊婦についての一つの、私はこれはほめていただいていいと思うのです。二回では少ないかもしれませんが、いままでのように所得の少ない者だけやるというのではなく、全階層の妊婦について検診をやる。これは一歩前進で、先生におほめいただけると思うのです。十分でないかもしれませんが、ほめていただけると思う。 それから農村地帯におきましては、成人病対策としてこの際やっぱりやらなければならぬ。今日まで胃ガンだとか子宮ガン等につきましては、検診車をできるだけ国も補助金を出してやろうじゃないかということもやってきましたが、来年度からは成人病について、特に農村地帯を中心として検診をやっていこう、こういうことであります。 妊婦を対象にし、片方は疾病を対象にし、そういうことで着々——着々といっても何だ二つぐらいか、こう言われるかもしれませんが、そこに前進があることはあると私は思うのです。 しかし、私はそれで十分だと思いません。ほんとうに思いません。やっぱり御婦人の方々も、自分の健康は自分で守るんだという意識をまず持つ。それと同時に、それをしやすいような体制をつくってあげる、これが私はやっぱり基本だと思います。したがって、なるほどお尋ねのように、今日まで厚生省何をやっておった、怠慢であった、そのそしりは私も甘んじて受けまして、その反省の上に立って、今後特に御婦人の方々はそういう機会に恵まれておりませんから、包括的医療体制の確立ということに今後全力を尽くして進んでまいりたい、こんなふうに私はいま考えておる次第でございます。
○金子(み)委員 たいへんりっぱにお答えいただきまして、まことに感心して伺っていたのでございますけれども、自分が自分のからだを守らなければならないということは、小学校のころからみんなよく教育されて知っておることでございます。保健所法ができたのが昭和十三年ですね。今日まで一貫して保健所法の中には、保健所の事業の第一番目に「衛生思想の普及及び向上に関する事項」というのがあるわけです。これがいま大臣がおっしゃった、自分の健康は自分で守るということを含めた、いわゆる衛生教育の普及の事業だと考えるわけでございますが、それは昭和十三年から今日まで行なわれていたに違いないと思います。 しかし、そのようにして教育されて自覚している人たちが、いざ自覚をしたから積極的に検診を受けようと思っても、できない状態になっているのは困るじゃありませんかということを申し上げているわけです。大臣は、そのことについては今後一生懸命やろうと思っていますと、いま御説明をいただきましたので、そのおことばを信用して御期待申し上げたいと思うのでございます。時間でございますので、最後に一つお尋ねしたいと思いますのは、私は主婦というのが妊産婦だけでないということをしっかりわかっていただきたいのです。大臣の奥さまは妊産婦でいらっしゃるかどうか存じ上げませんけれども、そうでない主婦並びに一般婦人のほうが世の中には多いわけです。一部だけの妊産婦、もちろん大事な人たちですから、もっともっときめこまかく健康管理をしていただかなければならないと思います。これは将来の問題として、またお願いしたいと思いますけれども、きょうお願いしたいと思っていますことは、妊産婦以外の婦人の問題なんです。これが基本なんです。 この人たちが自分のからだを健康管理をすることができないで、健康診断をしませんから早期発見もできないままに、十分に自分の健康をわからないままに結婚もし、妊娠もするわけです。そうすると、先ほどのように妊娠中毒症になったり、あるいは貧血の人は弛緩出血を起こして、出血で死亡するわけですが、それをあらかじめ防ぐ予防工作が、健康診断が行なわれていないためにできないわけですよ。この人たちは、自分のからだを守るという重要な問題と同時に、この人たちは次の世代を産み育てるといろ重要な社会的役割りを持っている人たちでございますから、そういう立場から考えれば、国の立場といたしましても、特に一般の家庭におる主婦並びに婦人のために検診を行なうということについて、制度化する御方針はおありになりませんでしょうか。
○齋藤国務大臣 私はいま金子先生のおっしゃったことにほんとうに同感なんでございます。いま私が申し上げましたように、今日まで厚生省がやっているのは妊産婦ですけれども、それですらなかなか去年までは十分じゃない。ことしもまだ十分じゃない。これはまだ伸ばしていきます。それと同時に成人病その他について、農村地帯、そういうふうな疾病を対象としての施策、これも伸ばしていきたいと思いますが、私はそんなもので問題は解決しない。やっぱり根本的には、家庭におられる奥さん方が、やはり雑務に追われて、ほんとうに検診を受ける機会に恵まれていない。これはやはり世の男性も考えてもらわなければならぬと思うのです。 家庭の雑務に追い回されておるような主婦の立場を考えて、世の男性も、一ぱい飲むのを遠慮しても、奥さんにはときどき検診にやるぐらいのことは、やはり男性も考えなければならぬと思うのです。これはみんながその気持ち、意識を持つ、これが私は基本だと思う。その上に立って、政府としてはどうすればいいか。これはやはり地域的な包括的医療体制を確立することだと思います。これは厚生省がやるべき当然の責任だと私は思いますが、その体制をつくると同時に、何か、いま金子先生のおっしゃったような妊産婦以外の女性の方も安易に健康診断を受けられるような制度、これは私は考えるべきだと思いますね。 私もよく御婦人の方々から、家庭の主婦についてはどうしてくれる、会社、工場等については、労働基準法並びに今度新しくできた衛生法によって検診を受けて——これは大体結核ということが中心でこの制度というものは発達したものでございますが、そういう制度ばかりで、世の家庭にある婦人については何もない、これをどうしてくれるんだと、私はときどき聞かれるのです。ほんとうに私はそうだと思います。これは、地域医療体制の確立と並行して、まさしくこういう御婦人の方々の健康診断というものをどうやって制度化していくか、これは研究すべきだと私は思います。私も前向きに地域医療体制の整備と相まって検討を続けて、なるべく早くりっぱな制度ができるように努力するということを、はっきりこの機会にお約束申し上げておきます。
○金子(み)委員 検討すべきだとおっしゃっていただきまして、いいんですけれども、検討しているひまがないのです。今日の状態は、ものすごくせっぱ詰まっているのです。ですから、大臣どうか、検討はもちろんしなければできないと思いますけれども、急いで、できるだけすみやかにそのことが実現できるように、どちらの御所管になるかわかりませんけれども、御所管の方々を督励なさって、そうして仕上げていただきたいと思います。 これは、一年おくれればおくれるだけ問題は大きくなると私は思うのです。ですから、四十八年度の予算の中でうたい込まれていないとすれば、それをどのように考えてくださるか。あるいは、もうそろそろ四十九年度の予算の編成時期もくると思いますけれども、そのときに入れていただくようにするか。どうか具体的にそのことをお進めくださって、近い将来にまた一度伺わせていただくことにいたしまして、質問を終わらせていただきます。
○齋藤国務大臣 検討するということは、私どもは、ただの考えるというんじゃなしに、実現を目途としてやるわけでありますから、どうかその点は御理解いただきたいと思います。
○田川委員長 村山富市君。
○村山(富)委員 時間もございませんので、公的病院の病床規制の問題だけにしぼって質問したいと思います。 いま厚生大臣から、地域医療体制の確立と、国民みずからが自分の健康は守る、こういう意味のおことばがありましたけれども、しかし、自分の健康を守るために自分たちが病院をつくろうというふうに考えたって、公的病院は規制でつくれない、こういうところに問題があるのではないか。ですから、ことばだけではなかなか解決しない現状があるんではないかと私は思うのです。 まず聞きたいことは、今回、国民の医療需要にこたえておそらくやられたと思うのですが、規制数値の改正がなされましたね。この規制数値を改正されたその数値の根拠ですね、これは一体どういう根拠に基づいて改定されたのか、その点をまずお伺いをいたします。 〔委員長退席、武内(黎)委員長代理着席〕
○滝沢政府委員 この問題につきましては、先生も御承知と思いますが、病床規制の必要病床数の算定の基準となります数値は、人口段階別に三十万以上とか、一番下が五万未満というふうに分かれているわけでございます。それで四十七年までに適用されておりました数値は、一番最高の三十万以上のところで六十四、最低の五万未満のところで四十二……(村山(富)委員「それはもう内容を知っていますから、今回の改正を……」と呼ぶ)それで、審議会の審議の参考に資するために、事務局試案というものを出したわけでございます。それが人口五万未満の市町村についての数値を、一万分の四十二から一万分の五十五に引き上げる、こういう一応案を提出しました。 ところが、審議会のそれまでの御審議の中の附帯決議的な御意見の中に、一番最低の五万未満の市町村に適用する数値は、実情に合うようにとにかく極力引き上げろ、こういう強い御意見が前から出ておるわけであります。その上にさらに格差是正をすべきだ、一番最高の六十四と四十二というような格差のあることはおかしいじゃないか——これはまあ撤廃論につながる問題でございますけれども、一応規制の数値があり、法律に基づいて運営されている以上、撤廃ということではなく、当面その格差があるというのはおかしいという御意見が審議会としても出されておったわけでございます。 そこで、審議の経過の中におきまして、今後の老人医療の無料化ということが非常に重要な問題になる、こういうことを踏まえまして、一応事務局で出しました五十五という数字について、なるべくその一つ上の五十七に早く近づけるべきだ、こういう御意見を審議の経過の中で採用されまして、そうして四十八年度の数値は五十三、それから四十九年度に適用する数値は五十七ということで、五万以上という次の上の段階のものに接近させるという御配慮が審議会の中で審議されまして、その結果を受けて今回のような告示の結果となったということでございます。 以上が、今回の数値を定めました経過でございます。
○村山(富)委員 いや、私が聞いているのは、そういう経過的なものではなくて、四十八年が五十三でしたか、そうして四十九年が五十七というふうに改定されたわけでしょう。四十九年までと限定すれば、四十九年までのその医療需要と、こちらの供給する機関と、それで十分できるのですか、そういう根拠に基づいてこの数値は算出をされたのですかと、こういうことを聞いているのです。
○滝沢政府委員 この問題については、病床全体の増加していく傾向の中には、公的、私的の両方の面からの数値があるわけでございます。それで医療金融公庫等においても、この数値をもとにして過剰地区、不足地区等に対する金融の基準にも考えておるわけでございます。これは病床の規制がございます、その医療法に基づく七条の根拠がある以上、一応、にわかに公的病院というものだけを——撤廃ということになれば別でございますが、この規制の制度がある以上、審議会といたしましても、また事務当局といたしましても、その医療需要ということの関連を十分踏まえながら、規制の経過の中で改善すべきものは改善するという方向でやりました。 率直にいって、わが国の病床は、地区によっては、この規制の数値を上回っているという実態もございます。したがいまして、その審議会の一部の方の御意見のように、もう実態がそこまで行っているんだから、そんなものにこだわらずに撤廃をするなり、あるいは数値を思い切って上げるなりしなさい、こういうような御意見も一部にあったわけでございますけれども、一応こういう法律に基づく制度がある以上、審議会の御意見を尊重いたしまして、それによって、先ほど御説明したような数値を設定したわけでございます。
○村山(富)委員 いや、答弁は依然として同じですが、審議会の答申を尊重するというのでなくして、事務局のほうが一つの案を出しておるわけですから、したがって、大体事務局の案を受けて審議会が答申をしているわけですよ。したがって、その事務局が出した案というものは、四十九年までに限定をして考えた場合に、十分その医療需要にこたえ得る体制のものであるかどうかということを聞いているわけですから、こたえ得るならこたえ得るというふうに答弁していただけばいいわけです。 それから先ほど来お話がございましたように、最近の医療問題を取り巻く社会的な環境の変化あるいは技術の進歩といったような問題から、この規制措置のできた当時とは大きく変わってきているわけです。特に最近の傾向を見ますと、無医地区の問題とか、あるいは救急医療病院の問題とか、あるいは老齢化の問題、老人医療の無料化の問題、僻地の問題等々と考え合わせてみた場合に、むしろ国民の側は、公的病院を整備充実してもらいたいという、こういう要請が非常に強いと思うのです。 ところが、この規制ができてから以後の状況を見てまいりますと、たとえば三十九年には公的病院が三五・一%あった。それが四十六年にはずっと下がって、三〇・三%に下がっておる。このことは、この規制措置というものが国民の期待と要望に逆行するものではないか、こういうふうに考えるのですが、この点はどうですか。
○滝沢政府委員 これにつきましては、私結論的には先生と同じような一つの気持ちはございます。ただ、われわれといたしましては、当時、この医療法が自民党、社会党、民社党の共同提案で国会で修正されて、確かに当時公的病院で競って投資が行なわれたという実態のためにこういう規制が行なわれた。しかし、いまやそういうものを当然撤廃して、そして公的病院というもののあり方なり機能なりを充実すべきだ、こういう意見には全く賛成でございます。ただ、法律がある以上、われわれはいままでこういうような形できておりますが、いまわれわれが持っておる考え方からいきますと、たとえば県内百万なり五十万を単位に、ほんとうに必要な医療は、そこでほぼ完結するという地域医療計画というものを基本的には立てるべきだと思っております。そうしますと、当然その役割りの中に公的病院の役割りというものを重視していかなければならない。したがって、その規制という問題についても、規制というよりも、計画的にそういう設定を考えなければならない、こういう段階に入ることを医療基本法の考え方では持っておるわけでございます。 そういうことから申しましても、公的病院の規制は撤廃すべきだという理論については私は理があると思いますが、ただ、いままで規制があった中で経過してきたものの中の一点として言えることは、公的病院は、規制と同時に加算制度というものがこの制度の中にございます。特殊な使命を持った病棟については加算を認める。今回も老人病棟については、こういう数値の上に、どこの地区であっても、老人病棟をつくる場合には加算して認めましょう。しかもこの点については、できるだけ具体的に現実に対応するように、あまりむずかしい解釈を持たずにやるようにという審議会の御意見もつけられておりまして、この加算制度によってかえって公的病院の使命というものを明確にしていくということも一面果たしてきた役割りではございます。
○村山(富)委員 これは議員立法だからといって、議員立法がなされた当時とは、いまはだいぶ情勢が変わっているわけですから、議員立法だから責任がないのだという言い方をされるといけないですからね。 これは大分県の場合ですが、「宙に浮く五十ベッド」という見出しでこういう報道がなされているわけです。ちょっと要点だけを読み上げますと、「大分赤十字病院では、入院患者がベッドのあくのを待っている状態を解消するため、入院患者の減少した結核病とうを廃止し、その分を一般病とう用に回そうと計画、四十六年十二月に結核患者を他の結核療養所などに転院させた。しかし、その後大分市医師会の了解が得られなかったため、一般病床に転床できず、一年以上も五十ベッドが宙に浮いたままになっている。」この五十ベッドを、これは一般ベッドというよりも、リハビリテーション用のベッドに変えるということで計画をしているわけです。ところが医師会のほうは、「一般ベッドをふやすことは開業医への圧迫になる」こう言って反対をしている。したがって、審議会に出す以前に、医師会の反対が強いものだから出せずに一年間もベッドが遊んでおる。しかもその病院は経営が非常に苦しい。また、この病院に入院を希望する声は非常に高い。 これは日赤だけでなくて、別府に県厚生連の鶴見病院というのがありますが、ここも結核病床が二百あるのですが、結核病棟の患者が減りましたから、そのうち九十九床を一般病床に変更しようと、病床変更の申請を出したのです。ところが、審議会が審査したのだが承認されなかった。したがって、このベッドも遊んでいるわけです。 しかもことしの予算を見ますと、厚生省は公的病院に対して、自治体が補助する場合には厚生省も補助しようという予算を出しておりますけれども、経営が苦しくなるような状態に置いておいて、そして逆に補助金を出してやる、こんなことをなぜやる必要があるのか。むしろ病院の苦しいところが経営できるように、あるいは正常な姿で経営できるように指導すべきではないかと思うのです。こういう現状は、いま申し上げた例だけではなくてもっとたくさんあるのじゃないか。こういうことから考えた場合に、こういう現状を踏まえて、なおかつ公的病院のベッド規制をしなければならぬ理由が一体どこにあるのかということを伺いたいわけです。
○滝沢政府委員 ただいま具体的に大分県の実情のお話がございましたが、この点につきましては審議会の審議の経過の中でも、県の段階のいわゆる医療機関整備審議会がございますが、ここのものの判断なり考え方というものは、非常に窮屈な考えを持つ——まあ医師会関係の委員の方を中心とした考え方を持っておるわけであります。むしろそういうリハビリとかガンとか加算を認められている制度については、非常に積極的に認めている県もあります。 この点につきましては衛生部長会議、あるいは審議会の委員の御意見としても、この運営については積極的に厚生省も指導しろ、こういうふうになっておりまして、われわれとしても、加算制度その他必要上認められたものについては、県についてもまた医師会にも御要望して、そういう御指導をいただくようにということは、審議会の委員にも医師会関係者、副会長等が出ておりまして、そういう御意見について医師会等からも積極的に御指導いただく、そして実情によって、単なる病床の増というようなことでなくて、特に目的に合うリハビリとかということであるならばなおさらのこと、これは審議なり規定の内容からいっても、やはりある程度円滑に審議を進めていただいて、これを認めていただく方向で、特に最近の公的病院のあり方に対する地方の空気からいきましても、この点については審議会の意見あるいは地方審議会に対するわれわれの府県の指導、こういうものも先生の御要望に沿うような方向に向いていることは確かでございます。
○村山(富)委員 これは、たとえば医療需要がだんだんふえていく、しかし乱立されても困るから、資本の重複投資を避けるとか、あるいは適正な配置をするとか、こういう観点から全然野放しにはできない要因も私はわかるのです。しかし、さっきから申し上げておりますように、公的病院の果たす役割り、あるいは私的病院の果たす役割り、それぞれ分担があると思うのです。そういう分担を兼ね合わせながら適正な配置をしていくということからすれば、もし規制をするとするならば、両方の病院の病床数について規制をすべきであって、公的病院だけを規制して、私的病院は野放しということの意味がわからぬわけですが、その点はどういうふうに考えますか。
○滝沢政府委員 これは審議の経過の中で一部の委員から、私的病院ないし医療機関についても規制すべきであるという御意見が出ました。これは御意見として審議の中では出ましたけれども、現行の法律の根拠からいきますと、公的病院だけになっておるという問題、それからややこの問題と直接的ではございませんが、先ほど触れましたように民間の医療機関に対する医療金融公庫の低利の融資は、この数値を根拠にして、過剰地区については融資は認めない、不足地区については利率を低くして認める。それから特に医療法上、いわゆる老朽になって施設が悪いというものに改善命令が出た場合は、四十八年度はさらに利率を下げて、そういう融資をするということで、間接的ではございますけれども、民間の医療機関の融資問題には、この数値が影響を与えておるわけでございます。しかし、おっしゃるように、審議の経過の中では、その意見が出ました。 したがって、今後の地域医療計画というものを考えますときには、これは公私を含めてその機能なり数量なりを、私的なものであっても適合した姿に、特に診療科目等こまかい問題、その地域に眼科がどうしてもないという場合には、むしろ積極的に眼科の診療所を導入するというようなことも含めた地域医療計画というものが早く立てられて、そしてそれに対応することによって先生の御意見のような方向に、基本法に基づいて成立した暁には、この医療法の七条の問題は見直されていくという方向を、私は早く期待しておるわけであります。
○村山(富)委員 先ほど私は大分県の日赤の問題などを紹介しましたけれども、こういう例を待つまでもなく、たとえば病床が規制以下の地域、あるいは結核病棟や老人医療やらそういう特殊病棟に転床しようとする場合、あるいはまたそういう特殊病棟を増床しようとする場合、こういう場合に現実的にはさっき申し上げましたように、審議会に出す以前に医師会からクレームがついて、そしてもうあきらめてできない、こういう実例がたくさんあるのではないかと思うのです。いま局長が言われたような考えがあるのなら、むしろ——こういう特殊な事情がある場合は別ですけれども、しかし結核病床を転床するとか、あるいは老人医療の病棟をつくるとかいうような場合には、この病床規制にかかわらず無条件に、審議会にかけずに認めるというふうにするとか、あるいはこれは審議会にかける以前にストップされるわけですから、したがって、必ず審議会にかけて、できるだけ認めるようにさせるとか、あるいは特殊な事情がない限りは審議会にかけなくて、無条件に認可をするというようなことにする考えがあるかないか、その点をちょっと伺いたい。
○滝沢政府委員 確かにこれも審議の経過の中で強い要望として出た問題でございます。結核からの一般への転床、特にそれが加算で認められているものの転床であっても、これが地方の審議会等で具体的にはチェックされて、先ほどの例のように転床できない。これをしかも無条件にせよという御意見が出ました。これは現在の法律は、県の審議会の意見を聞くべしとなっておるものですから、先生の後段の御要望の撤廃ということは、考え方としては将来全体の問題として考えられると思いますが、現段階は、先ほどお答えしましたように、転床の実態に応じて審議会にかけ、審議会がこれを承認する方向でわれわれは行政指導を強化していきたい、こういう考え方でございます。
○村山(富)委員 そういう考え方があり、そういうことを指導すると言われるわけですね。しかし現実には、いま言われたような事例がたくさんあるわけですよ。それは審議会にかける以前に医師会から反対されて、そしてもうできない。だから、審議会にかける以前の問題としてあるわけです。したがって、そういうことがあれば、それは間違いだとして、必ず審議会にかけて、そしてできるだけ客観的な国民の要望に沿えるように整備をすべきであるというような意味の通達なり、あるいはそういう指導を、近い将来必ずやるという約束ができますか。
○滝沢政府委員 この点については、私は十分検討に値すると思います。事実、審議にかけずにという問題があるということは、これは先ほども申しましたように、県内の空気なり、あるいは非常に下世話な話を申して恐縮ですが、その病院の院長はじめ関係者が医師会にほとんど入っていないとか、あるいは医師会との関連が日常あまり密接でないというようなことも、話の中では具体的にわれわれの耳には入ってくるわけです。しかし、これは先生の御意見の問題とは別の問題でございますけれども、一応審議会にかけないでという段階を解消するようにはいたしたい、こういうふうに思います。
○村山(富)委員 必ずそういう通達を出しますか。
○滝沢政府委員 この点につきましては、なおそのような各県の空気なり事情というものが変革してまいっておりますので、その辺のところを十分見きわめた上で、必要によってはそういう通達を出すことも考えます。
○村山(富)委員 それじゃ次に移りますが、医療法の第五条の二によりますと、「国及び地方公共団体は、病院又は診療所が不足している地域について、計画的に病院又は診療所を整備するように努めなければならない。」こういう条文がありますね。それからその医療法の第三十三条を見ますと、「国庫は医療の普及をはかるため特に必要があると認めるときは、都道府県、市町村その他厚生大臣の定める者に対し、その開設する公的医療機関について、予算の定める範囲内においてその設置に要する費用の一部を補助することができる。」こういう条文があるわけです。第五条の二の「不足している地域」という場合と、それから第三十三条の「特に必要があると認めるとき」という規定があるわけです。この「特に必要があると認めるとき」と「不足している地域」との関係はどういうことになるわけですか。どういう場合をいうわけですか。
○滝沢政府委員 不足地域については、明らかに不足地域という具体的な地域を設定して、これに対して、わずかでございますが、補助金がございます。ところが、これの計算と申しますか、考え方が非常に古いという御指摘を審議会で受けておりまして、いま大臣から命ぜられております今後の医療供給体制の整備という大きな課題、この問題については、補助金の考え方、あるいは不足地区に対する基準の考え方、これは私は抜本的に直すべきものと考えております。 それから一般的な意味の三十三条の問題は、これは私は公的病院全体の機能を高める、あるいは公的病院としての使命を果たすというようなことに対して、現実にガンあるいはその他いろいろ救急とか現実には補助金制度もいたしておりますけれども、そういうようなことを現実にはやっておりますから、不足地区の問題は特に私は財政的な裏づけとしては弱いというふうに考えておるわけでございます。
○村山(富)委員 そうすると、その第五条の二でいう不足地域に対して、いままで補助をした実例はありますか。
○滝沢政府委員 四十七年度で四億八千万、これは公的病院全体に対する助成の予算でございます。補助率は、おおむね特定な場合を除いては三分の一でございます。その中に、いわゆる不足地区に対する算定上二千万という数字があげてございますが、これは全体の運営の問題で運営することができますので、これがよその対策に使われる場合もあり、この計策がよそからはがして使う場合もございますけれども、一般的に不足地区に対する都道府県の設置の要望は、きわめて現実的には弱いと申しますか、御要望があまりないと申しますか、という点がございます。 しかし五条の精神からいいますと、これは国も地方公共団体も、もっと積極的に考えるべきだというふうにこの条文は、むしろ考えるべきだと思いますけれども、やはり医師の不足その他病院設置等運営の問題を兼ねた現状の判断からいきますと、積極的な施策が非常に弱いという問題が一点あると思います。同様な数字は、四十八年もほぼ五億八千万にふえた程度でございまして、不足地区の予算は依然として、二千万ということで予算は設定されております。
○村山(富)委員 おそらくその五条の二を受けてつくられていると思うのですが、公的医療機関施設整備補助金交付要綱というのがありますね。こういう通達が出されておりますね。この通達を見ますと、一般病床の不足地域の数値は人口万当たり二十五床未満、こういうことになっておりますね。少なくとも規制をされておる数値が万当たりいままでは四十二ですか、そうするとその規制をされた数値の四十二と、ここでいわれる二十五床未満ということとの関係は、どういうことになるわけですか。その二十五床未満という数値を出した計算の根拠というものは、一体どういうことになるのですか。
○滝沢政府委員 これは先ほども触れましたように、二十五と定めて以来改定いたしておりません。これも審議会において非常に強い不満の出た点でございます。先ほど申し上げましたように、われわれとしては今後の医療供給体制の整備の一環として、この二十五という数値も考え直し、またこの予算のワクその他の問題についても積極的に検討していきたい。 当時の二十五という数字の根拠は、私必ずしも、いまつまびらかにいたしておりませんが、そのまま据え置いたために現行との間に非常に大きな格差が生じておる。したがって、いわゆる二十五以上に直して、もっと対象になる地区をふやすべきじゃないか、こういう御意見が審議会等でも出ており、先生の御質問の御趣旨もそういうふうに受け取られますので、これを改定の方向で考えたいというふうに思っております。
○村山(富)委員 これは何も法律条項ではありませんから、事務局で改定ができるわけですから、早急に改定して支障のないようにしてもらいたいのです。 それからもう一つ、医療金融公庫業務方法書というのがありますね。これはおそらく私的病院等に対する融資だと思うけれども、この融資条件の中に病床の不足している地域というのがありますね。この不足している地域という不足の数値は、幾らですか。
○滝沢政府委員 同一でございます。
○村山(富)委員 同一というのは何床くらいですか。
○滝沢政府委員 人口万対二十五でございます。
○村山(富)委員 これは確認しますが、間違いありませんか。
○滝沢政府委員 確認のために若干時間をいただきます。至急電話等で確認いたします。
○村山(富)委員 私はおそらく私的病院に対する不足地域という数値と、公的病院に対する不足地域という数値は違うと思うのです。私は現実に聞いていますが、違うと思うのです。これはあとで数字がはっきりするわけですが、こういうふうに公的病院の場合には病床をふやす、あるいは転床するということも法律で規制されているわけです。同時に補助金を出したり融資を受けたりする場合の条件についても、公的病院のほうはきびしいわけです。こういう措置をとられるということは、あまりにもいままでの医療行政というものが私的病院優先になっておるのではないか、こういうふうに思われるのですけれども、これは数値がはっきりすればわかることでありますから、そのときにお尋ねしたいと思うのですけれども、そういうように私は思っているわけです。 こういうことも聞いているわけです。補助金を出したり、あるいは起債を受けたり、あるいは融資を受けたりするような事例がたくさんありますけれども、そういう場合に必ず医師会の同意がなければ認めない、こういう扱いをされておるというふうにも聞くのですが、その点はそういうことがあるかないか。
○滝沢政府委員 この点につきましては、私はある県の厚生部長を担当しまして、その県においてももう従来から私が行く以前からも、そういう問題について事前に医師会等と話し合って、円滑にその地域の医療計画として、それが進むようにという行政指導的なものが残っておる事実を確認いたしております。 したがいまして、県ごとに多少のニュアンスの違いは先ほど来お答え申し上げましたようにあると思いますが、こういうような地域医療計画というものがきちんとしない段階で、なおかつ一般的な規制と申しますか、意見による抑制が行なわれるというふうに受け取れる面もあろうと思いますが、やはりそういう面からも地域医療計画を立てて、そしてその計画が公認された中でそういう問題が進むようにしたい、こういうふうに考えております。
○村山(富)委員 いや、そうじゃなくて、補助金を出したり、あるいは起債を認めたりするような場合ですね。——これは自治省からもお見えですね。そういう場合に、かりに自治体病院なら自治体病院から申請が出ます、あるいはその他の公的病院から申請が出ます。そういう場合に、申請を審査する際に医師会の同意がついていなければ、あるいは同意がない場合にはなかなか認められない、こういうふうな現実の扱いがなされておる。こういう事例を私は承知しておるわけですが、そういう事実があるかないか、お聞きしたい。
○滝沢政府委員 国といたしましては、そういう規定も指導もいたしておりませんけれども、地方によっては病床の増あるいは新設等の場合に、その書類の中に地元医師会等の賛同を得ておるというような書面を要求して、そして知事の決裁等に——まわりに反対がございませんと、事実行為として、そういうことをしていることは承知いたしております。
○加賀説明員 地方債の許可にあたりましては、毎年地方債の許可方針、その運用方針というものをつくっておりますが、その中におきまして医療法の許可を要するものについては、当該許可のあったものに限り採択するという事項がございますが、医師会等云々の条件はつけておりません。
○村山(富)委員 おそらくそういうことが文書の中に書かれるということはないと思うのですよ。ところが現実に起債を扱ったり、あるいは補助金を出したりするような場合に、その申請書と一緒に医師会の同意が得られているというふうなものがなければ認められないというふうな扱いをされている、こういう事実を承知しておるわけです。それは私は誤りだと思うのですね。したがって、もしそういう事実があるとすれば、医務局長なら医務局長名で各都道府県に通達を出して、それは全く必要ないことだというふうな行政指導をする考えがあるかないか。
○滝沢政府委員 この問題は、公的補助対象になり、あるいは起債対象となりますのは、ほとんどが公的病院でございますから、おそらく公的病院のほうの病床規制と関係ない医療機関なんかまで、そういうような仕組みになっておるとは私考えられないのでございまして、おそらくその病院機能の大きな変動、特に病床の変革ということは即七条の二の問題にからむ問題ですから、私はそういううらはらの問題として、先ほど来申し上げているような全般の問題として処理されるべきものじゃないかということで、先ほど来お答えしましたように、少なくとも審議会にかかる以前から、そういう問題が除外をされることのないようなことは指導いたしたいと思います。
○村山(富)委員 じゃ、自治省にお伺いしますが、起債を認める場合、これはあなたのほうで病床規制の問題とは関係なしに、起債の申請があれば、あなた方の起債を許可する条件に合っているかどうかということを審査をして、そして許可するかしないかきめると思うのです。自治省が扱う場合には、おそらくいま厚生省が扱う場合と違って、病床規制の問題なんかあまり関連をせぬのではないかと思いますが、そういう場合に、申請書の書類の中に医師会の同意があるかないかということも、しんしゃくをされて、きめられたというような実例をあなた御存じですか。
○加賀説明員 先ほども申し上げましたとおり、医療法の許可を要する場合がございます。すなわち七条の二、こういう場合にありましては、許可のあったものに限り採択するというようなことでございまして、医師会等の承認がなければ許可をしないというような事実はございません。
○村山(富)委員 まだわからぬですね。それで私は、医療というものはやはりどこにあっても、だれでも、いつでも受けられるということが基本的な前提であるというふうに思うのですね。ところが現状はなかなかそういう情勢になっておらない。特にこれは内容にいろいろ問題がありますけれども、国民皆保険制度ができたり、あるいは老人医療の無料化が実現したりなんかしている段階の中で、かりに老人医療が無料になって、どっかの病院で診察してもらいたいとか、あるいはかかりたいとかいっても、なかなか病院のない地区が多いわけですね。したがって、言うならば無料で乗せる汽車の切符をもらったけれども、乗る汽車がないという現実の状況にあるのじゃないかと思うのです。 しかもそういう現実に対して、冒頭にも申し上げましたように、国民はやはり公的医療機関を整備充実してもらいたいという声が非常に強いのです。最近までの傾向を見ますと、特に老人医療の問題なんかにつきましては、集中的に公的病院で医療にかかっているという傾向が強まっていくのではないか。これは御存じのように老人というのは必要以上に手もとりますし、同時に長期化する可能性がある。そのわりあいに、あまり利潤はあがらないというものが多いわけですから、したがって、どうしてもやはり公的病院のほうに集中するのではないか、こういうふうに思われるわけですね。 そういう医療の傾向から見まして、あるいは国民の医療に対する期待、希望等から見まして、いまあるこの規制措置というものは、そういう現実に、冒頭にも申しましたが、逆行するような作用をなしているのではないか。この法の趣旨あるいは医療の基本法の精神等から考えあわせて、たいへん現実的にはやはり問題があるのではないかと私は思うのです。さっきからそういうお話もございましたけれども……。 そこで、これはごく最近——あなた方はたいへん口ではじょうずに言いますけれども、四十六年九月十三日、社会保障制度審議会から答申がなされております。この答申書を見ますと、こういうふうに指摘されているわけです。ちょっと読みますが、「皆保険体制に入るとき、医療制度は質的な転換をしなければならなかったが、それを考える人は政府側に少なかった。」いいですか、こういうふうに指摘されているわけですよ。「かくて、皆保険になっても自由開業本位の体制は変わらず、私的医療機関が医療制度の主体をなす姿は変わっていない。私的医療機関に対しては多額の低利資金が貸し付けられ、その増強が図られる半面、公的医療機関の病床についての法律的な規制が行なわれた。先進諸国と比べ、わが国の医療機関の公私の分担区分は著しくゆがめられている。」「かくて、現在の医療は時代の要請からみてかなり遅れたものとなった。」この社会保障制度審議会の答申を見ましても、この規制措置が現在の医療体制というものを非常こゆがめておる原因だ、こういうふうに指摘をされているわけですよ。同時に、「公的病院の整備について加えられている一切の不合理な制度的、実際的な制約を取り除く」べきである。ここまで言っておるわけですね。 こういう審議会の答申を待つまでもなく、これはあなたが専門ですから、いまの医療のあり方あるいは実情等を十分踏まえた場合に、今回改正されたような数値では、こういう国民の声なり審議会の答申にこたえることにならぬのではないかと私は思うのですけれども、これは厚生大臣どうですか。
○齋藤国務大臣 先ほど来の医務局長との質疑応答の内容を私も聞かしていただきまして、おおむね私、先生と趣旨において同感でございます。 そこで、この制度ができまして久しくたつわけでありますが、最近における医療需要も変わってまいっておりますから、私はこの辺で根本的に医療供給体制の問題として真剣に考えてみたいと思います。と申しますのは、実は御承知のような新しい経済社会長期計画というものができまして、それに基づいて厚生省も各論的な五年間の長期計画をつくりたいと実は考えております。その長期計画において、年金、医療保険におきましては一応の軌道に乗っておりますが、一番の問題は医療供給体制がさっぱりしてないということなんです、率直に申しまして。今後の五カ年間における長期計画の重点はこの問題に重点を置きたい。 そこで、どうしてもこの問題を考えますれば、医療機関の配置を地域地域の実情に応じて地域計画をまず立てさせようと考えております。それには病院、診療所との責任分担を明確にする。これがやはり基本だと思います。その責任の分担を明らかにし、その上に立って公的病院を中心とした総合的な病院、それに配置するに専門的な病院というものを配置して、地域地域における医療機関の配置計画をつくる。そういうものの中で、この問題を見直してみたい、私はこういうふうに考えておるわけでございます。 大体私の計画としては、医務局長にもやかましく言っておりますが、昭和四十九年度の概算要求は大体七月の末か八月末に出すわけでございますから、それまでの間に、五カ年間に医療機関の配置を地方の実情に応じてどうやるかということを大体七月か八月くらいまでに大ざっぱな計画をつくって、その中で四十九年度はどうするかということも考えますが、同時にいまお述べになりましたような公的病院の規制措置をどう考えるか。これは審議会でも御検討願っておりますが、その措置をどうするか。かりにその措置をそのままとしても、数値をどういうふうに改めるか、そういう問題はあると私は思うのです。 ですから私としては、七月までの間に医療供給体制の中の医療機関の配置計画、それには医療従事者というものの数にも問題があるわけでございますが、そういう問題の中で真剣にとらまえて根本的なやり方を検討してみたい、こんなふうにも考えておる次第でございますから、いましばらくの時間をかしていただいて、その中で問題を解決していく、こういうふうにしたいと考えております。
○滝沢政府委員 先ほどの先生の一万対二十五の数値、金融公庫も同数値であるということを申し上げましたことは間違いでございますので、訂正いたします。 病床規制病院、病床不足地区というものを対象にした地区ごとの数値による民間医療機関への融資でございますので、したがって二十五という数字には全然とらわれていない、実際的には二十五よりもずっと高い数字であるということになっております。
○村山(富)委員 いま答弁がありましたけれども、さっきから言いましたように、病床をつくる、転床するという場合に規制があって、しかも補助金やら融資をする場合の基準も差別があるわけですね。したがって、どんなに口で言おうとも、やはりいままでの医療行政というものは私的病院のほうに重点がかけられて、そして一方は規制して一方は野放しでやらされている。こういう傾向はいなめない事実だと思うのです。 こういう点はひとつ事務当局として反省されて、さっきから申し上げておりますように、この審議会の答申等もあるし、同時にまた国民全体の要望も強いし、公的病院を強化してもらいたい、整備してもらいたいという要望が強いわけです。したがって今後公的病院の整備、充実についてはもっと力を入れるという考えがあるかないか。同時にまたこの規制措置については近い将来、十分検討を加えて改正するなり何かするというお考えがあるかどうかということを厚生大臣に聞きたいと思うのです。 もう時間がありませんから聞きますが、私はこういう医療機関のあり方は、先ほどから何べんも答弁の中に出てきますように、医療審議会というものがやはり中心になっておると思うのです。この医療審議会の答申、声を反映させて、おたくのほうはいろいろやられておる、こういうお話ですから、したがって医療審議会の役割りというものは非常に大きいわけです。ところが、その中央の医療審議会にしても、あるいは地方の医療機関整備審議会にしても、お互いに消費者の声がすなおに反映できるような仕組みになっておるかどうかということを考えてまいりますと、実情は必ずしもそうなっておらぬのではないかと思われますから、したがって、ほんとうにもっと消費者の声が代表されるような、反映されるようなそういう審議会に改編をするために、少なくとも労働団体の代表等はこれに加えるべきではないかと思いますが、その考えはあるのかないのか。
○滝沢政府委員 この問題については、つとに各方面からの御意見がございました。昨年この委員の改選にあたりましても、十分とまではいきませんでしたけれども、この点についても配慮をし、また全般にこの審議会、各種の審議会に対する消費者の立場からの国民生活審議会等の御意見もございますし、この点につきましては、なお関係方面と十分今後とも委員の選任にあたりましては協議しながら、先生の御趣旨に沿うように努力いたしたい、こういうふうに考えております。
○齋藤国務大臣 先ほど申し上げましたが、できるだけ早い機会に地域地域の医療需要にマッチした配置計画というものを十分考えてまいりますから、その中で医療を受ける側の要望に即した公的病院の整備等に全力を尽くしてまいりたいと思います。 公的病院についての財政の投資というものは、私をして言わしむるならば、これはまだ比較的に少ないと思います。そういうふうな医療投資ということに全力を尽くして国民医療の完ぺきを期するように努力いたしてまいりたい、かように考えております。
○村山(富)委員 いままでの答弁の中で厚生大臣なり、あるいは事務当局の考え方もよくわかりましたけれども、そういう考え方が、そういう方針がすなおに行政に反映できるような、そういう行政指導を強化してもらいたいということを要請して、質問を終わります。
○竹内(黎)委員長代理 次回は来たる三月六日午前十時理事会、十時半より委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十九分散会