災害対策特別委員会 第9号
- 発言数
- 21 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1973/07/20
会議録
○大原委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 この際、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の五派共同をもって、ダム所在河川の災害防止対策に関する件について本委員会において決議されたいとの動議が提出をされております。 この際、提出者より趣旨の説明を求めます。高鳥修君。
○高鳥委員 私は、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表して、提案の趣旨並びに内容につきまして御説明申し上げます。 まず、提案の趣旨について申し上げます。 近年開発が進むにつれ、わが国土の荒廃が問題となっております。 森林資源が自然環境の維持、水資源の確保、災害の防止に重要な役割りを果たしていることはいまさら申すまでもありません。 近時、山林資源の枯渇による保水機能の減少と異常降雨等により、各地で河川の大はんらんが起こっております。昨年の梅雨前線豪雨等により、多数のとうとい人命が犠牲となり、貴重な財産が失われましたことは、いまだ記憶に新しいところであります。 特に、ダムの設置されている河川に起こった災害をめぐりまして、地域住民とダム設置者との間に、洪水時におけるダムからの放流に関連する紛争が生じております。 これが、いわゆるダム災害対策といたしまして、本委員会におきましても昨年七月、「梅雨前線豪雨等による災害対策に関する件」として決議をいたしましたが、その一項目におきまして政府に対し、ダムの洪水調節については、関係自治体等の意見も聴取し、指導をさらに強化し、洪水時におけるダム放流による災害の防止に努め、住民の不安を解消すること」を強く要請するなど、従来から論議を重ねてまいりました。 特に、今国会におきましては、ダム災害対策につきまして、災害対策の基本問題に関する小委員会の重点項目といたしますとともに、去る四月には、鹿児島県に委員派遣を行ない、鶴田ダムを視察し、さらに六月には、学識経験者、住民代表、電力側からそれぞれ参考人を招致するなど、鋭意検討を重ねてまいりました。 以上の経緯にかんがみ、この際、ダム災害対策といたしまして、ダムの総点検等個別の対策を行なうとともに、河川の改修など治水対策の推進をはかり、総合的な対策を樹立し、ダム周辺の住民が洪水期においても安心して生活でき得るよう万全の措置を講じようとするものであります。 次に、案文を朗読いたします。 ダム所在河川の災害防止対策に関する件(案) 昨年の梅雨前線豪雨等による出水は、各地に大きな被害をもたらし、社会的な問題となつている。特にダムの設置されている河川の災害をめぐり、地域住民とダム設置者との間に、洪水時のダムからの放流に関連する紛争が生じている。このため本委員会では、政府に対し、すみやかにダムの総点検の実施、操作規程等の改正及び放流に伴う危害防止のための措置の強化等を強く要請してきたところである。 河川災害を防止するための根本対策としては、災害の実状に即した河川改修や洪水調節ダムの建設等治水対策の推進が必要であるが、洪水時におけるダム操作の重要性にかんがみ、政府は次の事項について措置を講ずるべきである。 一、河川の工事実施基本計画を必要に応じ、適時改訂し、実状に即した河川改修を実施するとともに既設のダムについて安全性の確認を急ぐこと。 一、ダムの操作規程及び規則の改正、水位、流量の観測網の整備等管理体制の強化をはかり、異常豪雨に対しても余裕をもつたダム操作を行なえるよう措置すること。 一、ダム設置者は関係地域住民のダムに対する理解を深め不安を除くとともに洪水時のダムの操作状況等の周知徹底をはかり、地域の防災活動に資するよう通信、連絡体制等必要な措置を講ずること。 一、気象予測体制の整備等をはかるとともに緊急時において、河川法第五十二条による洪水調節を有効適切に行なえるよう努めること。 一、ダム構造基準に関する政令を早急に制定し、ダムの安全確保に努めること。 一、ダム貯水池周辺の堆砂状況について、十分調査し、異常堆砂について、必要な措置を講ずること。 一、ダム管理に対する監督権を強め、管理ミス、操作ミスが発生しないように指導するとともに不適当なダム操作が、災害の直接の原因であることが明らかな場合は、ダム設置者は速かに補償措置を講ずること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。 なお、発電水利用使用期間の更新の許可に際しては、関係都道府県知事の意見を聞くようにとの強い意見がございましたので、政府においても十分検討されるよう強く要請いたします。
○大原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
○大原委員長 別に発言の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 高鳥修君外四名提出の動議のごとく、お手元に配付いたしてあります案文を本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大原委員長 起立総員。よって、さよう決定いたしました。 この際、ただいまの決議につきまして、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。金丸建設大臣。
○金丸国務大臣 ただいま決定になりました決議に対しまして、その趣旨を十分尊重いたしまして至急検討いたしますことをここに申し上げます。
○大原委員長 なお、本決議の議長に対する報告及び関係方面への参考送付の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ————◇—————
○大原委員長 次に、去る六日に開かれました中央防災会議の会議の概要について報告を聴取いたします。総理府総務副長官小宮山重四郎君。
○小宮山政府委員 去る七月六日に開催されました中央防災会議について御報告申し上げます。 中央防災会議は、昭和三十七年、災害対策基本法の施行に伴いわが国の防災対策の中枢機能として設置されて以来、昭和三十七年に防災基本計画を策定し、また、昭和四十六年には大都市震災対策推進要綱を決定して、これらに基づき各般の防災対策を推進してきたところであり、これらによりわが国の防災対策は、風水害対策を中心に相当の進展を見たものと考えます。しかしながら、最近における風水害の態様あるいは根室半島沖地震の発生その他の防災をめぐる諸般の情勢にかんがみ、この際、当面の防災対策の推進にあたって特に留意すべき事項について中央防災会議としての意思を明確にし、防災対策の一そうの充実強化をはかる必要があると考えられましたので、七月六日に中央防災会議を開催したものであります。 このような趣旨から、同日の中央防災会議においては、お手元に配付しておりますように、「当面の防災対策の推進について」と題して、出水期における防災態勢の強化、地震対策の推進及び火山対策の推進の三項目について申し合わせをいたしました。 申し合わせの詳細はお手元の資料をごらんいただくこととして、以下簡単にその趣旨及び内容を御説明申し上げます。 最初の出水期における防災態勢の強化につきましては、昨年の七月豪雨を契機に、当委員会の非常な御協力のもとに、危険地の総点検、観測の協力体制の強化、防災行政無線の整備、ダム防災対策、集団移転対策等について大幅な進展を見たところでありますが、今後の台風等による災害の発生に備え、一そう防災態勢の強化をはかろうとするものであります。 次に、地震対策の推進につきましては、昭和四十六年五月に決定した大都市震災対策推進要綱に基づく各般の対策のうち、特に地震予知の推進、都市防災化の推進及び防災体制の強化の三点に重点を置いて対策を推進しようとするものであります。このうち、地震予知の推進につきましては、地震予知研究の進展により、地震予知の実用化についてかなり明確な見通しを立てることができるようになったとされている状況を踏まえて、地震予知の実用化を一そう促進し、防災対策に資するようにするため、去る六月二十九日の文部省測地学審議会の建議に沿って地震予知に関する研究、観測を積極的に推進することとし、そのために必要な総合的推進体制を科学技術庁及び文部省を中心とする関係省庁において検討することとしたものであります。 第二点の都市防災化の推進につきましては、防災拠点、避難路等の整備をはかるために従来から実施しております市街地再開発事業、街路事業、公園事業等を首都圏等について緊急かつ計画的に推進するため、都道府県または市町村の防災会議において作成する地域防災計画において昭和四十九年度を目途に防災対策緊急事業計画を定めるよう指導するとともに、その計画の推進につとめることとしたものであります。 第三点の防災体制の強化につきましては、防災関係機関の体制の強化につとめることはもちろん、特に訓練を中心として住民の自主的な防災体制の強化をはかろうとするものであります。 最後に、火山対策の推進につきましては、最近における火山活動の活発化に対処するため、当委員会の御発議による活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律及び測地学審議会の建議に沿って、火山噴火予知の推進及び避難対策を中心とする防災対策の強化の二点に重点を置いて対策を進めようとするものであります。 以上、去る七月六日に開催されました中央防災会議について御報告いたしました。 なお、この際、台風第三号による被害状況についてつけ加えて御報告をさしていただきます。 台風第三号は、宮古島を中心に沖繩県下に被害を与えましたが、県からの報告によりますと、今のところ一般被害は、重軽傷三人、家屋全半壊二百三十一棟、床上浸水九百五十六棟、床下浸水千二百九十九棟となっております。 なお、施設関係等の被害については現在取りまとめ中であります。 この災害に対し、沖繩県及び那覇市は十六日に災害対策本部を設置し、また、この災害による被害の特に大きかった宮古郡城辺町、下地町、上野村の三町村に、十九日災害救助法を適用いたしました。 政府といたしましても、昨日、各省庁連絡会議を開催し対策の打ち合わせをいたしたところでありますが、今後とも、この災害の復興に万全を期する所存であります。 以上でございます。 ————◇—————
○大原委員長 次に、請願の審査に入ります。 本委員会に付託されました請願は、農作物災害対策に係る融資条件の緩和に関する請願外八件並びに桜島火山爆発に伴う災害対策のための特別措置法制定に関する請願、合計十件であります。 それでは、請願日程第一から第十までを一括して議題といたします。 以上の各請願につきましては、先刻の理事会において十分に内容は検討いたしましたので、紹介議員の説明等を省略し、直ちに採決を行ないたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 それでは、本日の請願日程中第一ないし第八及び第十の請願は、その趣旨妥当なものと認め、採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ただいま議決いたしました請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○大原委員長 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、桜島火山爆発に伴う災害対策に関する陳情書外三件であります。念のため御報告申し上げます。 ————◇—————
○大原委員長 次に、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。 先ほどの理事会におきまして協議いたしましたとおり、災害対策に関する件について、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、おはかりいたします。 閉会中審査案件が付託になりました場合、本会期中に設置いたしました災害対策の基本問題に関する小委員会につきましては、閉会中もなお引き続き存置することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、小委員及び小委員長は従前どおりとし、その辞任及び補欠選任等につきましては、委員長に御一任を願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についておはかりいたします。 閉会中審査案件が付託になり、審査のため委員派遣の必要が生じました場合には、議長に対し委員派遣の承認申請をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、派遣委員の氏名、人数、派遣地、期間、その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時二十分散会