P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
71回国会衆議院1973/05/30

建設委員会 第17号

発言数
302
登壇者
17
会派数
5
開催日
1973/05/30

会議録

服部安司自由民主党

○服部委員長 これより会議を開きます。  この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  建設行政の基本施策に関する件調査のため、本日、日本住宅公団から総裁南部哲也君及び理事川口京村君に参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

服部安司自由民主党

○服部委員長 次に、内閣提出、地価公示法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。瀬崎博義君。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 この法律は、初めて法案が提案されたときからいろいろ疑問をはらんでおりました。一体土地の正常な価格とは何か、正常だという価格は客観的にきめることができるのか、土地の円滑な取引に役立つのか等々の疑問があったわけです。かつてこの法案が制定されたときの参議院での川島計画局長の答弁の中には、「何が真実かは神さまだけが御存じでございます。」という政府答弁もあるわけです。当時は、初めてのことだからやってみた上でという論法も成り立ったと思う。しかし今日では全く事情が違っている。公示制度は四年の実績を持ち、かつ土地問題は四十四年当時とは比べものにならないほど深刻な事態になっていると考えられる。神のみぞ知るといって公示地点を大きく広げていくようなことで安易に済まされるとするなら、国民や世論は納得しないだろうと思います。こういう点はすでにこの場でも論議されてきたところです。そういう意味でわれわれもこの問題を真剣に検討してきたわけだし、政府のほうももはや今日時点では神のみぞ知るは許されない。したがって、「真実に一歩一歩近づこうとするその具体の努力のあらわれが、地価公示制度でございます。」と川島計画局長は当時言っておるのですが、実際問題として、今日公示された地価が真実に近づいていると政府は考えているのか、遠のいていると考えているのか、まず総括的なところからお答えいただきたいと思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 地価公示法でいいますところの公示する価格は、御承知のように法律で「正冨な価格」ということになっておるわけでございます。その「正常な価格」は何ぞやということでございますけれども、土地の売買のときの価格は、御承知のように特殊な事情でいろいろ当事者間できめられるわけでございます。あるときにはいわゆる買い進むということで、どうしてもその場所を買いたいという場合、ある場合におきましては、これはある事情でどうしても早く売りたい、少し安くても売りたいという場合もあるでしょう。いろいろな価格というものがあるわけでございますけれども、それを、地価公示法におきましては正常な価格ということで、そういう特殊な事情だとか動機というものを除外いたしまして、一般的な正常な原因要素だけで一般市場で成立するという価格であるわけでございます。そういう意味におきましては、いわゆる主観的な要素というものを除いた客観的なものであるわけでございます。そういう客観的な、そういう市場で成立するところの価格というものを正常な価格として鑑定評価をするわけでございますが、そういう意味におきまして、私ども非常に客観性を持ったそういう価格であるというふうに考えておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 地価というのは、その客観的な価格というものが非常にはかり知れなくて、主観的な要素のほう、つまり特殊な事情のほうが非常に強いという点で、六十一国会でも神のみぞ知るというふうなことばが出ているのじゃないか。それがはたして人間の鑑定で、いまいわれている正常な価格が第一あるのかないのか。そういうものが確定され得るようになってきていると考えているのか。つまり、法案がそもそも提案された時点と比較して前進したと思うのか、それとも逆に開きは大きくなっていると思うのか、どうなんですか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先ほど概括的に申し上げましたけれども、不動産の鑑定評価、これは非常にむずかしいものだと思います。特に土地の評価につきましては非常にむずかしいものだと思います。土地をどういう基準で鑑定評価するかということにつきましては、すでに昭和三十九年に住宅宅地審議会におきまして答申が出ております。それから鑑定評価そのものにつきましても常時いろいろ研究を続け、改善をしてまいっておる次第でございます。そういう場合に、土地の持つ三面性というものがございまして、その一つは市場性であり、一つは収益性であり、一つは費用性であるというような、いろいろな要素からいたしましてそれぞれの鑑定評価の方法なり手順というものがきめられているわけでございまして、そういうような鑑定評価の手順は今後も常時改善され、研究をされていくべきであろうと思いますけれども、現在のところそういうような土地の持つ特性というものに基づいて、それぞれの鑑定評価の方法というもので、先ほど申し上げたような意味の正常な価格というものを表示いたしておるわけでございまして、そういう意味におきまして、先ほど申し上げたように現在の評価基準といたしましては客観的なものであると考えておるわけでございます。  ちなみに、参考までに申し上げますと、諸外国におきましてのこの鑑定評価を研究いたしますと、アメリカは内容的にはわが国の鑑定評価基準と大体同じでございます。それからイギリスは大体アメリカのものの亜流と考えていいものでございまして、基本的にはわが国と同じでございます。また西独及びフランスにおきましても大体この三方式が採用されておるわけでございまして、そういう意味におきましては、欧米各国もほぼ同じような鑑定評価というものを行なっておるわけでございます。しかし、先生のおっしゃるように土地の鑑定評価は非常にむずかしいものでございますから、今後ともそういう面につきましては常時研究をし、改善をし、真実に近づくように、客観性を帯びるように努力していくべきであろうというふうに考えておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 では、政府の考え方は、結局客観的にきめ得るという前提に立っておられると思うのですが、たとえば標準地番号三鷹−五の場合、これはすでに四十五年、四十六年、四十七年、四十八年と四年続いて公示が行なわれている地点で、その公示価格が四万六千円、五万四千円、六万二千円、七万九千円と各年度ごとに推移している。これがもし客観的な地価を示しているとするなら、その間に何らかの因果関係があるように思うのですが、そういう各年度ごとの公示価格の推移についてはそういう因果関係があると考えているのか、これは全く偶然的な要素で移り変わっていったものと考えているのか、どうですか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 さっき申し上げましたように、土地の持つ特性というのは市場性なり収益性、また費用性、こういうような三つの面があるわけです。そういう意味におきまして鑑定評価をしておるわけでございます。したがって、市場性を持つという意味におきまして、また収益性を持つという意味におきまして、年々変わっていくということがあるのは当然であろうかと存じます。そういう同じような鑑定評価基準で、同じような手順で評価をいたしておるわけでございますから、同一地点におきましては毎年同じような基準で評価をいたしておりますから、その間もちろん四十五年、四十六年、四十七年と、それぞれ鑑定評価をする基準、基礎となるべき要素というものが変わっていくことによりまして変わってきているものでございますから、そういう意味におきましては関連性があるというふうに考えておるわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 さっきの局長の答弁の中には、偶然的な要因というものを排除して、つまり主観的な要素は排除して、客観的にきめたものが正常な価格なんだ、これが公示価格なんだ、こういう説明からいけば、少なくとも政府が三鷹−五についてこういう四年間の地価の推移を発表した以上は、なぜこういうふうになってくるのかという説明がつかなければならないでしょう。ですから、具体的な例として私があげている三鷹−五の標準地番号の土地について、とにかく四十五年地価公示四万六千円、四十八年地価公示は七万九千円と上がっていった、その裏づけをひとつ説明してほしいですね。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先生のおっしゃる例の、三鷹−五という標準地番号の土地でございますが、おっしゃった御趣旨は、四十五年、四十六年、四十七年の地価公示をいたしましたが、どういうような評価をしたかというようなことだろうと存じます。私の手元に持っている資料では、ことしの一月一日現在の地価を四月二日の日に公示をいたしたわけでございますが、これについて、時間の関係で簡単に申し上げますと、一つはいわゆる市場性という面からの取引事例からの試算、それからもう一つは収益性の面からの収益還元の試算ということがあるのは御承知のとおりでございます。その取引事例につきましては三つばかりの事例がございまして、その事例それぞれ取引価格が非常に差があるわけでございますが、それについての時点修正をし、また品等比較をし、そういう修正をいたしましていわゆる規準価格としての価格がきまるわけでございます。それを今度は収益性の面から他の事例地の純収益というものからいろいろ計算をいたしまして、還元利回りでこれを割りまして収益価格というものを出しておる次第でございます。そういう計算をいたしまして鑑定評価価格を決定いたしておるわけでございまして、この地点におきましては四十八年は公示が平米七万九千円ということになっておるわけでございます。そういうことで、これは四十八年の例でございますけれども、取引事例だけでいいますと十万三千円のもございますし、七万七千五百円のもございます。七万九百二十一円というのもあるわけでございますが、それぞれそういう修正をしながらきめていった次第でございます。取引事例を用いる場合におきましても、この三事例につきましてもそういう特殊なものはあらかじめ不動産鑑定士の経験に基づいて取り除く、そしてやむを得ず取引事例でそういう特殊な事情、動機によるものも入れなければいけないときは、いわゆる事情補正というものをやりまして、客観的な平均的な価格が出てくるわけでございます。こういうような計算を少しずつ同じ手順でやっておりますから、四十五年、四十六年におきましても、同じようなそういう鑑定評価の結果、出てくるものであるわけでございます。したがいまして、そういう意味におきましてさっき申し上げたようにこれは客観性があるというふうに申し上げておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 私の質問に全く答えていない。私が聞いているのは、どういう鑑定方法でこういう値段の推移を出したかということではなくて、そういうことによって出された結果、つまり平均的な、完ぺきなとあなたは表現したけれども、その価格が現に毎年ウナギ登りに上がって、とにもかくにも四十五年四万六千円の同じ土地が四十八年七万九千円になった。政府が公示する以上は、なぜこういうふうになってくるのかということを説明しなければ国民は納得できないじゃないか。だから、この標準地番号三鷹−五という土地がこういうふうに年々上がってきた原因は一体どこにあるのか、これを政府は説明してください、こう言っておるのです。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 さっき申し上げましたように、土地の鑑定評価のやり方は三つばかりの方法がありますけれども、一つ大きな根拠となりますのが市場性というものでございます。したがいまして、その周辺の、または類似地域のそういう取引事例というものを基礎にいたすわけでございます。したがいまして、変化していくのはいまの鑑定評価の方法では当然であるということをさっきも申し上げたわけでございまして、そういう取引事例、しかもそれは特殊な事情だとか動機というものを取り除いたものにつきましてそういう取引  の価格を基準にして、それをまたいろいろな修正をいたしまして出しておるということを申し上げておるわけでございます。  それでは市場性——市場性というのは結局市場の交換価格だということになるわけでございますけれども、その交換価格というものが上がっていくという点につきましては、これはいわゆる鑑定評価そのものの議論じゃございませんけれども、おそらくそれは需給の問題でございましょう。土地の需要供給の問題でございまして、そういう意味で、需要が非常にふえれば、それに供給が伴わないという場合におきましては、その需給関係で価格というものがどうしてもきまっていく。市場性というものはそういうものであるわけでございます。そこで、現在のように宅地の需要が非常に多くて、しかも供給が少ないというアンバランスの場合におきましては、そういう取引価格というものが取引事例としても上がっていっておるわけでございまして、そういう価格でなければ交換できない、その価格でなければ取引できないわけでございますから、市場性を帯びる、いわゆる不動産鑑定評価によるこの正常な価格というものはそういうふうに上がっていくというふうに申し上げておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 それだったら、そういう需要供給のアンバランスは、特殊な事情や偶然的な事情を当然除外して、何が最も大きな原因で起こったかということの説明が必要になってくるから、まずそれの説明を聞きたいですね。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先ほど申し上げましたように、いわゆる不動産鑑定評価は、出てきました土地の価値というものが幾らであるかというものを、客観的に鑑定評価基準に従って評価していくというものでございます。  それじゃなぜそういうことになっているかということは、また不動産鑑定評価の問題ではないわけでございますけれども、さっき申し上げましたように宅地の需給のアンバランスというところに原因があるわけでございます。それを一般論で申し上げますならば、常に私ども申し上げておりますように、やはり基本的には人口、産業というものが都市集中をしてきておるために、都市部におけるところの需要が非常にふえておるわけでございます。それに伴いましてそれに見合うような供給がなされない。したがってどうしても需給のアンバランスがあるわけでございまして、それが地価が上がっていく原因になっていることが基本的な問題であることは事実でございます。  さらにまた、地価が上がっていく原因といたしましては、そういう需給のアンバランスにもっと拍車をかけるような事情が一つある。というのは、一つは土地の特性からいたしまして、ほかの商品と違って土地というものは国土の中でも限定的なものである。生産を容易にできるものじゃない。同時にまた土地は管理するのが非常に容易である。盗まれたり、これが腐るというものではない。管理するのに比較的容易である。同時に管理費用も安い。そういう意味におきまして、どうしても土地が投機の対象になりやすいという一つの性格を帯びておるわけでございまして、そういう投機的な土地の需要というものがある限り、どうしても需給のアンバランスは、いかに供給をふやそうともアンバランスが出てくるわけでございます。それから同時に、一昨年来の金融緩和というような事情からいたしまして、いわゆる法人企業によるところの土地の買収というものが非常に目立って、これが全国的に地価を上昇させる一つの原因であるというふうに考えておる次第でございます。一般の不動産鑑定評価というのは、そういうようないろいろな社会、経済的な事情によりまして土地の価値というものが変化していく、それを客観的にとらえようというものであるわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 そうするとやはり政府も、現在土地が投機の対象になっており、かつ大法人の土地の買い占めが、地価公示価格で見る限りにおいても、こういう上昇をもたらすものだということは認めたわけでございますね。  地価公示価格を算定する計算の要因の中に時点修正というのがあるんですね。時点修正というのはどういう要素によってきまってくるのですか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 時点修正は、さっき申し上げたように取引事例が一つの基礎になっている。その取引事例の時点と実際に鑑定評価をする時点というもので差があるのは当然でございます。したがいましてその間の時点修正ということになるわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 ですから、この三鷹−五の場合はプラス六%になっている。このプラス六%という数字ですよ、これは何を根拠に出てくるのですか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 三鷹−五の例によりますと、取引事例一、二におきましては六%というものがあるわけでございますけれども、これは場所によって変動の推移というものが違うわけでございます。これはその場所の便利さとかその他によりましていろいろ違ってくるわけでございます。それを不動産鑑定士がいろいろな経験によりましていろいろなその地点のそういう状況を把握いたしまして、そういうことによりまして不動産鑑定士の経験に基づいてこういう時点修正というものをその地点ごとに行なっているということでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 いま局長はこう言ったのでしょう。近傍類地の取引時点と鑑定時点との時期的ズレがあるから、こういうものを時点修正すると言ったのでしょう。いまあなたの言っているのは事情補正とか品等比較の問題。つまり、時期的なズレがプラス六%という数字になってあらわれていると考えられるので、その六%がただ単なる勘なのか、一定の根拠によって出てきているのか、それを説明してくれと言っている。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 したがって、私が申し上げておりますように、その時点の差というものは、同じ六カ月であっても場所によって違うということを申し上げているわけでございます。場所によってその時点の上がり方その他が非常に違う。一年たってみますと価格の上昇率が場所によって非常に違うわけです。半年であろうが三カ月であろうが、その場所によって、三カ月なら三カ月、六カ月なら六カ月の上がり方というものが違うということを申し上げておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 場所によって違うのはわかるから、いま標準地にあがっている土地でプラス六%というのはどういう根拠から出てくるのか、こう聞いているわけですよ。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 それは現実の不動産鑑定士の鑑定評価の内容についてでございます。鑑定評価書がここにございませんので、六%がどういう根拠でどういう計算でというものがあるわけではございませんけれども、これはさっき申し上げたように、それぞれのその地点の状況というものを十分に不動産鑑定士が把握いたしまして判定するものであるということを申し上げておるわけでございます。この取引事例の一、それから二は、御承知のように六%の上がり、取引事例の三は二%ということに時点修正がなっている次第でございまして、そういうふうに場所によって違ってくる。また時点の違い、三カ月、六カ月、十カ月ということによっても違ってくるわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 では問い方を変えましょう。もしこの土地をいま時点でわれわれが買いたいと思えば、どういう時点修正を加えればいいのですか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 これは価格時点がことし四十八年の一月一日でさっき申し上げました平米七万九千円でございます。したがいまして、いま時点でございますとこれは約五カ月違っているわけでございます。したがって——私よくこの場所は具体的に事情を把握しているわけじゃございませんから数字で申し上げるわけにいきませんけれども、五カ月の時点修正、しかもその時点におきましてどのくらいこの周辺の値上がりがあるか、これは不動産鑑定士というような専門的な立場の人がそういうことを経験に基づいて十分把握できるわけでございまして、その地点におきましてどのくらいこの五カ月のうちに上がっているかということを十分に把握して、そしてそれを修正して価格がきめられるというふうに考えているわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 少なくとも、公示価格を示して、それを規準にして土地の一般的な売買価格の指針にしようと思えばこうなってくると、常に公示価格もそれからその公示価格に対するいわゆる期間を経た後の値上がり率というものを示さなければ一般のわれわれにわからないじゃないですか、現時点の地価というのは。そういう意味で、現在こういう地点の時点修正というものは大体どのくらいかぐらいの見当を少なくともこの資料に一緒につけてしかるべきじゃないかと思う。だから、全然存じませんじゃ済まないでしょう。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 これは一月一日現在のものを四月初めに公示いたしまして、市役所にこれは登録して閲覧できるようになっているわけです。その場合にそれじゃ毎月毎月これを修正して登録しろということをおっしゃっているのかもしれませんけれども、それは一つの考え方かもしれませんが、これは非常に繁雑でございます。いわゆる地価公示価格というものを規準にしていろいろ価格をきめるということでございまして、たとえば公共用地の取得をする場合におきましてはこれを規準にするということになっておるわけでございます。これは役所が買う場合ですから専門的な職員もいるわけでございまして、十分それを規準にしていま時点の価格、正常な価格をきめることができるわけでございます。  しかし、一般の取引におきましては、おっしゃるように一般の人は専門的な知識がございませんからこれは非常にむずかしいわけです。したがってこれは指標にするということで、「規準」ということでなしに「指標」ということばを使っているのはそういう趣旨でございます。具体的にそれじゃその地点におきまして相当の価格のものを一般の人が求めようとする場合におきましては、これはその価格の正確さを求めるために不動産鑑定士に鑑定を依頼するということはあろうかと思いますが、地価公示法によりまして、不動産鑑定士が不動産鑑定をする場合には地価公示価格を規準にしなければならないということになっておるわけでございまして、不動産鑑定士は一月一日の価格、価値というものを規準にいたしまして不動産鑑定評価をするわけでございます。そういう不動産鑑定士を使わない場合におきましても、大体一月一日現在の価格があればこれは指標にするということはできようかと思うわけでございますが、ただいま申し上げましたように、正確にその土地を売買するために幾らでこれを買いたいという場合におきましては不動産鑑定士の評価を求めるということが普通であろうかと思います。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 これは公共事業の用に取得する場合でも同じことで、常に地価公示が示されている一月にみな土地を買うとは限らないわけで、全部ずれて買うわけでしょう。ですから結局、もし地価公示を指針にしようと思えば、一月一日現在の価格と、——何も私は毎月毎月地価公示を示せとは言ってない、地価の上昇率を示さなければ指針にはならないじゃないか。そういう意味で一体どのくらい地価が値上がりすると思うのだ、そういうふうに言っているわけなんです。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先生の御趣旨がちょっと理解しにくいのですけれども、一月一日現在の公示されました価格上昇率をつけて一般に公示しろという御意見かといまお聞きしましたけれども、地価の上昇は毎月毎月その事情で非常に違ってくるわけです。昨年の地価の上昇は非常に大きゅうございましたけれども、前半と後半とまるで違います。前半でも毎月の時点で非常に違ってくるわけでございますので、そう非常に簡単にそれじゃここの地点の上昇率は幾らだということはなかなかむずかしゅうございます。したがって、先生のおっしゃる御趣旨が、そういう地価公示価格と同時に一緒に地価の上昇率が幾らということを書くというのなら、非常にむずかしゅうございます。しかも一月一日現在でございますから、これが将来にわたってどのくらい上昇していくかというのはもちろんわからない。私どもも、地価は上昇しない、むしろ下がるほうがいいわけでございます。安定するほうがいいわけでございます。それを、ここは一〇%上がります、二〇%上がりますということは、これは実際にもできませんし、そういう公示をするということでございましたら非常にむずかしいものでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 いみじくもいま言われたでしょう。結局こういうものは予測できないのだ。昨年度の地価の上昇を見ても、前半はゆるやかで後半は急に上がった、こういうわけでしょう。では前半はゆるやかで後半急に上がったその原因は一体何だ。原因があるから上がるわけでしょう。そういうことが一点加味されて時点修正というものはできてくるわけですね。だから昨年度の後半において特別に地価が上がった、その主要な原因は一体何だと考えますか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 前半後半の議論は私は大まかに申し上げた次第でございます。地価は、何度も申し上げますように、その地点地点で非常に違う評価がされるもので、したがってその地価の上昇率も地点地点でみな違うわけです。大まかに全国的な地価公示の上昇率からいいまして、また東京圏なら東京圏ということからいいましてそういうふうな状況であるということを申し上げた次第でございますけれども、そういう全国的に、また一番重要な東京圏におきまして前半が後半に比べて比較的低かった、後半が非常に大きくなったということは、これは不動童の鑑定評価の問題じゃございませんけれども、一般の地価の上昇する原因として先ほど申し上げました事情、そういう原因というものが後半において非常に強かったというふうに考えているわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 これは大臣にお聞きしたいのですが、特にいま局長が去年の前半の上昇に比べて後半の上昇率が高い、こういう事実を申しましたね。大臣、その原因は一体何にあるとお考えになりますか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 昨年の暮れの金融の緩和とか、土地の投機的なものに相当走ったというようなことがその原因をなしておるのじゃないかと私は考えております。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 さらにそれを時期的に見た場合、一般にいわれているのは、特に田中総理の日本列島改造論が発表されて以来、かつまた政府がそれに本腰を入れようとして以来、こういう地価の大きな変動になったのではないか、そういう点については大臣、どう考えますか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 よく、日本列島改造という問題が出たからその後土地の問題が非常にやかましくなってきたのだ、こうおっしゃられる方もおるようでございますが、私は、日本列島改造論と土地の値上がりの問題とは、全然関係のないものであるとは申し上げかねますが、しかしこれがその中心をなしておるものだという考え方は持っておりません。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 大臣はそういうふうな考え方ですが、しかも鑑定士がどういう考え方をしているか知りませんが、少なくともわれわれは、やはり日本列島改造論が現在の地価上昇のいわば引き金の役割りを果たしている。それに基づいて、金融緩和を背景に法人が投機を目当てに買い占めるということになっている。だからそういうことがこの時点修正にどのようにされて織り込まれているのかどうかということが、公示価格そのものの決定に大きく影響すると思うのですね。そういう点では非常に政策的な要因が大きいわけなんですよ。客観的な価格だと言われるけれども、ある意味では公示価格自身の引き上げを政府自身がつくり出しているように私たちは思う。そういう点で、局長、どうですか。さっき、時点修正の問題は鑑定士が専門的にやるのだと言ったけれども、そういう時点修正の要素の中に、政府の政策が重要な要素に今日はなっていると考えませんか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 不動産鑑定評価の手順といたしましてはさっきからいろいろ申し上げているわけでございますけれども、そういう手順なり基準に従って地価公示価格をきめてこれを公示いたしておるわけでございます。その場合におきまして、これは土地鑑定委員会という独立の委員会がございまして、この七名の委員さんの任命は御承知のようにこの国会の同意によってきめられておるわけでございますけれども、ここが公示するわけでございます。まず不動産鑑定士及び士補二人にこの標準地についての不動産鑑定をさして、そしてそこの価格が幾らということをまず鑑定書を出さして、それを土地鑑定委員会、そこには事務局がございまして、専門の鑑定官がいて、いろいろ調査し、チェックし、そして公示価格をきめていくのでございます。したがいまして、何ら政府の施策というものの入る余地は私どもはないというふうに考えておるわけでございます。しかも、二人の不動産鑑定評価が一割以上差があるという場合におきましては、もう一人の不動産鑑定士にこれの鑑定を依頼するという方法をとっておるわけでございまして、一定の政策意図でそういうものをきめるということよりも、客観的にその市場において通用する交換価値というものが幾らであるということを、同じ基準に従って、同じ手順で客観的にきめられておるというように考えておるわけでございまして、そういう政策的な意図は全く入ってないと私どもは考えております。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 私がいま言っていたことは、今日のような状況のもとでは、公示価格はもうこれを公示したその時期からすでに変動を始めていくという意味で、言いかえたら、いっときも公示価格の地価で土地というものは安定していない。そうなってくる要因が政府の政策にあるのだ。そういうふうな政策による土地価格の変動というものを鑑定士が十分把握しておればなるほど客観的なあれにはなるだろうけれども、いまのわれわれとの論議を見ても意見が違ってくるわけですね、土地の価格の推移の要因ということについては。だから、そういうことを反映し、鑑定士に時点修正などはまかされるというけれども、はたしてそれが客観的なものになり得るかどうかという意味では、毎年公開される公示価格自身がはたして客観的なものかどうか、その点、疑いを持たざるを得ない、こう思うのですよ。ですから、特にこの公共用地については公示価格を指針にしているというけれども、実際、東京都の場合どうやっているかということを聞いてみると、都の場合は都独自に買おうと思う土地の付近の取引事例をさがし求めて、さらにそれに世評を加え、十分付近の住民の事情も聴取して買収対象地の価格を算定している。つまり、いえば政府がやっている作業以上のことを東京都が独自にやっている。私は東京都の実際の算定のしかたの文書をもらっているのですけれども、そういう意味では、公示価格というものは出ておろうと出ておるまいと、東京都などの場合はあまり関係がないというふうなことなんです。こういう点、政府はそれでもなお公示制度は役に立っているのだというふうに考えますか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 御質問の件は、東京都におきましての地価公示価格を規準にしている例についてでございました。これは私ども全国的に公共用地の取得についてこれを規準にしておるかどうかという調査をいたしておりますけれども、東京都におきましても地価公示価格を規準にいたしておるわけでございます。しかしながら、これは先生から先ほども御質問ございましたように、地価公示価格というのはいま地点数が非常に少ないわけでございまして、同時にその類似の地域の中で一地点ということでございますから、具体的に取得する土地はその公示しました標準地というものは比較的少なくて、それを規準にして今度はその土地価格というものをきめるわけです。そういう場合におきまして、東京都に限らず、どこの県でも、また公的機関におきましても、すべてこれは地価公示価格を規準にして具体的に取得します土地の価格というのをきめているわけでございます。東京都におきましては相当事業も多うございますし、また不動産鑑定士の数も非常に多うございますので、そういう意味におきまして、もちろん東京都もそういう地価公示価格を規準にして、そして公共用地を取得する価格というものをきめる作業をいたしておるわけでございます。東京都に限らず、どこの公共団体また公的機関におきましても同じような作業をいたしておるというふうに私どもは考えておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 東京都の場合ですと、結局作業としては、まず付近地の取引事例というものを当たる、それから世評というものを調べる、それから諸課税の評価額を調べる、水道、ガス供給施設、下水道の整備状況等を調べる、都市計画法その他法令に基づく制限等を調べる、こういうことによって実際に買える価格というものをつくり出すわけですね。もちろん現在の法的な問題としては公示価格をよりどころにしなければならないから、何らかの形で公示価格に結びつくようには資料作成の上でなっておるけれども、決してその公示価格が有力なよりどころになっているということではないようなんですね。ですからそういう点で、少なくとも公共用地だけでも公示価格が指針になっているのだという考え方自身が誤っているように私は思うのですが、そういうふうに考えませんか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 ただいまも申し上げましたように、各公共機関におきましては地価公示価格を規準にしてそれぞれ評価する土地の価格というものを、いろいろな事例を求めて、そしてまたいろいろな要素を求めてきめておるわけでございます。いまそういう作業というのがなお非常に手間がかかり、また複雑であるというのは、地価公示の地点数が非常に少ないということが一つの原因としてあげられるかと思います。したがいまして、もっとこれが地点数が多くなりますとそういうような手間が省略できて、そして公共用地の価格というものがきめられるということになろうかと思うわけでございまして、私どもそういう意味におきまして、現在の地価公示制度を拡充強化するという方法として、国の基準地点以外に、都道府県及び市町村に土地鑑定委員会を設け、その地価公示価格を規準にしてさらに全国的に宅地だけでも二十四万地点の公示をするようにいたしたい。そういうことによりましていろいろな活用ができ得るであろうということをこの前から申し上げておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 東京都のやっていることをさっき申し上げたわけだけれども……   〔私語する者あり〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 静粛に願います。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 大体最近の各公共用地の取得は公示価格の三割ないし五割高ぐらいになっているということはすでにここでも言われたことだし、耳にもしておられると思うし、東京都の用地課長の話でも、昨年度は都が先ほど申し上げましたような作業で独自に割り出した価格で八割程度は用地取得の目的が達成できた。去年の前半は八割程度の取引が成立した。ところが昨年の後半は、そういう都独自で算定した価格がたたき台にされて、それからまた三割程度の上積みでむしろ民間業者が土地をさらっていく例が多くなってきて、取引の成立率というものは非常に悪くなっている、ことしは全然見通しが立たないというふうにこぼしているわけです。ですから、そういう点ではだいぶ政府の認識と自治体側の認識とは違っているし、その違ったまま公示地点を全国に広げようという、ここらに問題があると思うのです。これでもなお政府のほうとしては役立っているのだという強弁を通しますか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 公共用地の取得にあたりましては地価公示価格を規準にしなければならないということになっております。またその作業を各都道府県、公的機関がやっておるわけでございます。先生のおっしゃるとおり、最近年々公共用地の取得は非常にむずかしくなってきております。公共用地の価格は地価公示価格を規準にするということになっておる関係ももちろんあろうかと思います。民間のほうはどうしても買いたいという買い進みというようなものがあるわけでございますので、そういう意味で公的機関が用地取得をすることが非常にむずかしくなっていることは事実でございます。私ども、地価公示価格がいわゆる正常な価格で、特殊な動機に基づくものではないわけでございまして、客観的な価格であろうと思いますので、地価をチェックし、抑制し、地価を上げないというためにも、地価公示価格を規準にして算定した価格で用地を取得するように努力する必要があろうかと思います。努力してもなかなかこれはむずかしいことが多かろうと思いますけれども、これはやはり地価抑制策のためのものでございます。従来オリンピックなり万博とか、事業が盛んに行なわれたときにおきましては、公共用地の取得が地価上昇のもとになっているということがいろいろいわれたわけでございます。地価公示制度ができて、これを規準にして公共用地を取得するということになりまして、それには努力が要るわけでありますが、努力いたしております関係上、そういうことが原因になって最近はむしろ非常に用地取得がむずかしくなってきたという現状であろうかと思います。これは御指摘のとおりでございますが、私ども、地価を上げない、地価を抑制し、チェックしていくというためにも、公的機関はその地価公示価格を規準にして算定しました価格で取得するように努力をしなければならぬというふうに考えておるわけでございます。そのためには、用地の先行取得その他いろいろな方法、用地取得についてのいろいろな方策というものを考えて、そして用地取得難のために公共事業ができない、家が建たないということのないように私ども今後進めてまいるつもりであるわけでございます。どうしても必要な場所におきまして地価公示価格で買えないという場合におきましては、これはやはり収用法の手続によりまして強制取得というような方法でも講じなければならないというふうに考えられるわけでございます。その際の収用委員会の裁決価格は地価公示価格を考慮しなければならないということになっておる次第でございます。そういうことはなるべく避けたいわけでございますが、私どもも今後用地取得につきましては非常に頭を悩ますところでございます。しかしながら、地価を抑制するためにも、私どもどうしても取得を何とかして容易にする、また高いもので買うということのないようにつとめてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 公示地点を全国に広げただけでは地価抑制に役立たないということは、いまそれで認められているのですね。この前も大臣が、最悪の事態には収用権を使うことも考えているという答弁が浦井議員の質問に対してありました。実際、具体的にこの作業を進めている例を話していただきたい。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 御質問の御趣旨は、先般の浦井先生の御質問にございました法人企業の保有しておる土地につきまして、それを住宅地にするという場合、必要があれば土地収用という手続によってでもやって、一般国民の住宅用地にしたらどうかという御趣旨だろうと存じます。これにつきましては、この前も申し上げましたけれども、私どもことしの初めごろからそういう必要性を感じておりまして、すでに不動産協会の会長などには具体的に法人企業の持っておる土地について内々に資料を提出さしているわけでございまして、またさらに先般の国会の物特の質疑の関係で不動産協会も自主的にこの資料を提出いたしておるわけでございます。そういう資料だとか、また昨年五月私どもが調査をいたしました一部、二部上場会社についての土地保有状況というようなもの、そういうものも全部基礎にいたしまして、そうしてそういうものを十分に実態を把握いたしまして、どういう地点におきましてそういうようなことができるかということを目下いろいろ検討しておる次第でございまして、なお、大臣の答弁もありましたように、必要なところにおきましてはこれは強制的にでも取得するということに私どもいたしたいわけでございます。内部的にいろいろ検討いたしておる次第でございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 そういう話は何べんも出ておるのですが、私が聞いておるのは、具体的にどこのどういう会社の持っておる土地について話を進めようとしておるのか、少なくとももうそのぐらいまで進んでいなかったら、結局言っていることとやることと違うと言われるのじゃないか。そういう点で、政府自身、去年からことし、二回調査をやっているわけなんだから、その中でたとえば住宅公団などが建設用地に不足を感じておる、だからこういうところの土地をいまの方針に基づいて実際収用しようと思っておるのだという話をしてほしい、こう言っておるわけです。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 昨年までの例におきましては、住宅公団におきましてもすでにいろいろな個所でそういう土地を取得して住宅団地にいたした例はあるわけでございます。この前の御質疑の関連で申し上げますならば、ことしになりまして具体的にそれじゃどこの場所を取得して住宅団地にする計画を立てたかということにつきましては、なおいま実態を把握して検討中だというように申し上げているわけでございまして、具体的な場所につきましては、決定したことではございませんので御容赦をいただきたいというふうに考えます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 しかし、もうすでに世上公然化しておるような大企業の買い占め地が首都周辺にあるわけで、それを全然政府が知らぬとは言わさない。少なくとも、あなた方がつかんでおる主要な大企業の首都周辺の買い占め状況というものをあげてもらいたいというのです。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先ほども申し上げましたように、具体的な場所については私ども、不動産協会から提出した資料で十分把握しております。しかしながら、この前も申し上げましたように、その法人企業が持っておる土地が直ちに住宅団地になるかというと必ずしもそうではございません。水の問題鉄道の問題また緑の確保、いろいろな問題がありまして、いわゆる開発適地ということになりますとその中から選ばれてくるわけでございます。そういうようなものを私ども現在調査中であるわけでございまして、その具体的な場所についてはなお待っていただきたいということをお願い申し上げておるわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 それではいつまでそれを待ったら、政府としては具体的にそういうものを公表し、かつ具体的にこのようにやるのだという方針が示されるのですか。それをひとつ……。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 いつまでというふうに期限はいまここで申し上げられませんけれども、私どももできる限り早くそういうことについてのめどをつけたいというふうに考えておるわけでございます。いつまでということがなぜ申し上げられないかと言いますと、これは法人企業の持っておるものが相当多いわけでございますから、それを一つ一つ検討しなければいけないわけでございまして、直ちにそれじゃ一カ月後というふうに申し上げられないのでございますが、御指摘に沿いまして、私どもはなるべく早くめどをつけたいというふうに考えております。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 一つ一つ検討したところでというのは、一つ一つどういう検討を加えるのですか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先ほども申し上げましたように、法人企業が持っておる土地であるから直ちにこれを住宅団地というわけにはいかないわけです。鉄道問題水の問題、これを一つ一つ地元の地方公共団体と話がつくかといったら、そうじゃないのです。水の問題、鉄道の問題、そういうものを解決しないと、公団が買いましても必ずしもこれを住宅団地にできない。いつまでもそのままになっているとまた先生方から御指摘を受けることになるわけでございます。そういう見通しをつけながら開発適地というものをきめていく必要があるわけでございますので、いまこの一カ月のうちにきめろといいましてもなかなかきめにくいということを申し上げている次第でございます。ただ、御趣旨に沿いまして私どもできるだけ早く見通しをつけたいというふうに考えているわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 鉄道だ、水だという関係だけでそれぞれの大企業の買い占めている土地が生活用地として役立つかどうかの判断くらいなら、そんなにいつまでもかからないと思うのです。一体いつ判断するのですか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先生は非常に簡単に申されましたけれども、特に水の問題なんか一番たいへんな問題でございまして、いまたとえば東京の近県、千葉県、神奈川県で、民間でも住宅公団でも、団地お断わりという例がございます。これはもうすべてやはり水の問題鉄道なりまたその他の関連公共施設の問題でございます。一番最大の問題はやはり水でございます。水の見通しというのは非常にむずかしいものでございまして、利根川に水が流れているから直ちにこれは水だというわけにはなかなかいかない。将来の南関東の人口計画その他を考えますと、現在の水利では不足しているわけでございます。したがいまして、どういう場所でどういう形で水の供給をふやしていくかということは大問題であるわけでございまして、そういう意味におきまして、宅地開発部門だけじゃなしに、広く政府部内で関係各省なりと十分協議しながら、また地元の公共団体とも十分打ち合わしてこれはやる必要があるわけでございます。しかしながらそう言っていてのんべんだらりといつまでもというわけにはなかなかいきませんので、私どもできるだけ早くこれのめどをつけたいということを申し上げているわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 土地問題を水問題にすりかえてしまったのだが、そんな言い分からすれば、今後東京都並びにその周辺にはもう人は住めないということをあなたは宣言しているようなものじゃないですか。いま言っているそういう問題まで論議しようと思えばもっと大きい場所が要るでしょう。とりあえず土地問題について、政府自身が今日の土地の値上がりの原因については明らかにしたんだから、少なくともそういう大企業の土地買い占めについては政府がこういう態度で臨むんだという具体例を示すことが、土地の投機をやめさしたり値段のつり上げを押えることになるんだから、その事例を示す必要がある、こういう意味で言っているわけだ。これはやらなければだめなんです。水がそういうふうになるということは事実で、それはもう政府の怠慢をみずから認めたわけだ。しかしそれはまた別の機会でもっと論議するとして、あとで緊急質問がある予定だそうですが、ほんとうに住民が望んでいるかどうかは別問題として、公団住宅の払い下げみたいなものは早々とどんどんと進めておりながら、大企業の持っている土地の収用ということについては、もうすでに大臣も局長も言ってから相当日がたっている。もう今日、いつどのようにするということを言う時期ですよ。ですから大臣、ひとつこれについてはめどをつけてもらいたいですね。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 ただいま局長からお話がありましたように、水の問題などで、あるいは東京を中心にした埼玉、神奈川、千葉、こういう県でなかなか受け入れ体制がむずかしいような状況でありますので、そういうような状況も十分話し合った上、できるだけ早い機会に……。これは便々として延ばすような性格のものではないというふうに私どもは承知いたしております。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 できるだけ早いはこの前もそうなんですよ。だから今度はいつという日をやはり切るべきじゃないですか。公団住宅の払い下げなんか、はっきり日を切ってやっているのじゃないですか。やれないことはないでしょう。なぜ大企業に対してはそういうふうな遠慮をするのですか。もう一ぺん大臣から御答弁を……。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 私は大企業だから遠慮しているわけじゃありません。必要なところは確保することが当然だと思います。できるだけ早いという答弁が御不満のようでありますが、早急にひとつ、次の委員会あたりで答弁ができるように考えておきます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 それじゃいまの問題について私は次の委員会に質問を保留したいと思うのですが、いいですな。——それじゃ一応その返答を待ちましょう。とにかく、もう世上一般にも、八王子には小田急だとか三井不動産とか東急不動産が相当、どこにどれだけ土地を持っている、これはもうはっきりしているでしょう。町田市にもある。そういうふうな点はほんとうにやる気になればこれは政府が発表できるはずですね。  それに関連して、この間の高橋局長の答弁の中で、問題はそういう大企業の土地を収用する場合の価格の問題で、金利だとか一般管理費だとかいうものを取得価格に加えた値段、適正価格で買い取りたい、こういうふうな答弁でしたね。大企業の取得価格に金利、一般管理費、こういうものを加えた価格、つまりこれは原価でしょうね、こういうふうに企業を指導したいと考えている、こうなってくると、おそらく現在の地価を中心としている公示価格の地点を広げた場合には、これは明らかに開きが出てくると思うのです。だから、さっきは公共用地に地価公示を生かしたいという考えなんだけれども、今後、こういうふうに大企業が買い占めているような地点にずっと公示地点を広げられるような場合には、はたしてそういう公示地点を広げるのがいいのか悪いのかという問題が起こってくるのではないかということと、それから再度確認事項として、大企業が買い占めている土地は、浦井議員に対する答弁どおり、つまり取得価格に金利、一般管理費を加えたもの、こういうもので買い取るようにするということで変わりはないかどうか、そういう点についてはっきりとお答えを願っておきたいと思うのです。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 この前も申し上げましたように、法人企業の保有する土地を住宅公団なりが取得して住宅団地にする場合は、問題はやはり価格の問題だろうと思います。私が申し上げましたのは、収用その他による場合におきましてはこれは地価公示価格、先ほどから申し上げております正常な価格ということになるわけでございますけれども、私ども、できれば法人企業の良識ある協力を得まして、さっき申し上げたような価格で取得するように努力し、またそういうふうに指導してまいりたいということを申し上げておるわけでございます。これが収用問題なんかになりますと、収用の価格というのは、さっき申し上げた収用委員会が裁決価格をきめる場合には地価公示価格を規準にする。なぜかといいますると、憲法二十九条の正当な補償ということになるわけでございますが、しかしながらそういうめんどくさい法規問題は別といたしまして、協力を得られるならばそういう価格で取得できるようにしたいということを申し上げた次第でございまして、そういう意味におきまして私ども努力する気持ちは持ってやっておるわけでございます。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 それじゃ、私はこの次の委員会で大臣の答弁をぜひ求めたいので、そのときには具体的に政府が調査された内容と、少なくとも、具体的にこういう問題についてはこういう方法で土地を持っている企業と交渉する、価格は具体的にこういうふうにしてきめていきたいのだ、そのぐらいの方針は発表していただけますか。大臣の答弁を……。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 十分検討いたしてお答えいたしたいと思います。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 十分検討いたしましてではぐあいが悪いのです。先ほど大臣は、この次の委員会ではお答えするというお話だったから、その最低限の内容としてそれだけは、つまり調査の内容と方法と、それから価格の問題、このぐらいについては答弁内容に含めてほしい、こういうことなんです。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 事務当局と十分連絡をとりまして、この次の委員会に御報告いたします。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 それじゃ委員長にひとつ要請したいのですが、私は今回早く終わるかわりに、この次いまの答弁を聞かせていただきたい、こういうふうに思います。

服部安司自由民主党

○服部委員長 よくわかりました。

瀬崎博義日本共産党・革新共同

○瀬崎委員 それじゃ終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 井上普方君。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 きょうは大蔵大臣にお出ましを願いまして、二、三お伺いいたしたいのであります。  その第一点は、昭和四十四年、いまから三年前に地価公示法が制定されました際、佐藤総理は決算委員会におきましてこういう答弁をされておるのであります。地価公示価格以上で取引された場合、その超過分については課税することを税制調査会に諮問する、こういうお約束をなされておるのであります。その後いかに相なっておるのか、この点、お伺いしたいと思います。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 税制調査会におきましては十分そうした考え方を検討して意見を取りまとめていただいたわけでございます。御承知と思いますけれども、本年の一月に土地税制のあり方についての答申の中にこれに触れた意見が出ておりますが、これは土地高価譲渡所得税について、「現段階では前提条件の整備が十分でないほか、何を適正価格とみるべきか、また、土地の値上り益をどこまで許容すべきかについて一般的合意が確立しない以上、その実行を図ることは困難であろう。」こういう意見が答申の中に出ております。十分これは議論を戦わしていただいたわけでございますが、答申にこういうふうな、困難であろうという結論が一応出ております。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 この地価公示法をつくる場合には、あらゆる地価の指標になるということで法律はつくられたのであります。したがいまして、その作用をいまの地価公示価格がしていないのでありましたならば、私はむしろ地価に混迷を与えるものであるとすら考えるものであります。それで、先般私が予算委員会の一般質問におきまして愛知大蔵大臣に質問いたしました際に、愛知さんはこのように御答弁されておるのであります。読み上げますが、「いま私、申しましたのは、多少ことばが足りなかったかと思いますが、公示価格というもののいまお話しのように権威づけといいますか、どこまでこれをオーソライズするかということが問題だと思います。現状におきましては、たとえば国有財産の売却の例にいま御言及になりましたけれども、こういう場合にも、国民の財産でございますから、払い下げる場合はなるべくこれは高くという態度をとらざるを得ないわけでございます。そういう場合に、必ずしも現行の公示価格だけにこれがよれるものかどうかという点も、これは率直に言って相当問題があると思います。」こうおっしゃられておるのであります。すなわち、現在の公示価格そのもの自体についてあなたは疑問を投げかけられ、しかも、現在の公示価格の権威というものをここで否定されておるのであります。そこで私は、現在この地価公示価格の改正案が出てまいりましたけれども、この改正案の内容といいますものは現行の地価公示法と何ら変わるところがないのであります。とするならば、田中内閣の大蔵大臣がこの地価公示価格そのものを否定なさる、あるいは地価公示価格の権威というものを否定なさっておる現状において、この改正法といいますものは私は意味がないのじゃないか、このような気がいたすのであります。大臣の御所見をお伺いしたいのであります。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 予算委員会でも私はざっくばらんにお答えをいたしましたとおりでございます。まず第一に、地価公示制度というものは、りっぱな権威のあるもので、全国的にでき上がらなければならない、りっぱなものにし上げたいというのが基本方針でございますから、たとえば地価公示制度の改正法律案も御審議願っておりますし、また四十八年度予算では地価公示制度が普及するように相当の一般会計の予算も編成しておるわけでございまして、これは一点の疑いもない基本方針でございます。ところが、たとえば国有財産の払い下げの場合とか、あるいはもう少し別な例で申しますと相続税の場合でございますけれども、たとえば四十八年度の例を見ますと、市街化区域内の宅地で申しますと、公示制度は五千四百九十カ所調べるわけでございますね。ところが相続税のほうの評価は全国のすべての土地について行なうものでございまして、宅地の標準地だけでもたしか七万筆以上にのぼるというようなことでございまして、全国どこで起こるかわからない、特定の地点における相続税の評価基準をつくります場合におきましては、そこにたとえば公示制度の表示がございました場合におきましても、あるいはそれがまだできていない場合においてはなおさらでございますけれども、やはりよるべき基準は、土地の相続税の場合で申しますと、土地の取引でもって形成される価格の値幅を鑑定士その他にも頼んで十分調査いたしまして、その低いほうの値幅を相続税の基準に実行上いたしているようなわけでございます。したがいまして、私どもとしては、将来の目標は、この公示価格というものが十分に行き渡りまして、そして税の評価の基準としてもこれが権威づけて用いられるようになるというようにすべきものであるし、またそういうふうに持っていきたい、こういうつもりを持っておるのでありますけれども、現実のこの時点におきまして、地価公示制度これ一本で税や国有財産の評価基準にするということについては、現状では困難な場合が相当ある、こういうことを率直に申し上げた次第でございまして、その趣旨を御理解をいただきたいと思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 それじゃ大蔵大臣にお伺いしますが、現在公示価格といいますものは一万二千点できております。相続税の評価額の地点は大体九万点ぐらいあると思います。そうしますと、公示価格ができておるところは、すなわち地価公示価格が設定せられておるところはそれによって相続税の評価も行なうおつもりありますか、どうでございます。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 これを十分審査の基準として、十分資料としてこれを取り入れていくようにいたしたいと思いますけれども、ただいま申しましたように、現実に行なわれるであろうところの取引の対象となる値ごろの幅を相当見まして、相続税の場合ではその低いほうの基準をとることにいたしておりますから、公示価格とびしゃり同じものを基準にして動かないのだというふうには現状のところはまだいっておらない、これが現実の状況でございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 だから、同じ地点で相続税の評価額をきめておる、あるいは地価公示法によって地価公示の価格を決定しておる、二つ出てきたら、相続税の評価のときには地価公示価格をとりますかということを私はお伺いしておるのです。取引は幅があることはわかっております。しかし現状からいたしますならば、地価公示価格といいますものはこれは取引の最低限度になっておるのが実情であります。どちらをとるのですか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 ただいま申しましたように、十分これは基準として考慮の対象にすることはもちろんでございます。しかし、たとえば相続税の場合にしても、他の税の場合にしても同様でございますけれども、公示のないところとのバランスということも考えなければならない、現実の徴税の行政といたしましては。そういう点もございますから、そのために、びしゃりで絶対不動のものということには現実の問題としては相ならない、これが現状でございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 大蔵大臣、それはあなたのお話はごまかしがあると思う。と申しますのは、地価公示法によります地価公示価格を決定しますのは、これは大体市街化区域を原則としておるのです。このたびの法改正によって市街化調整区域にある程度広げようというのが現在の改正法なんです。しかし相続税の評価額というものは全国至るところに、市街化区域、市街化調整区域のみならず、まだ指定してない土地までも全部きめておるのです。そうしますならば、その均衡の上からというのでありましたならばいつまでたっても、この地価公示価格の性格からいたしまして、あなたのおっしゃるように他との均衡をとるというのであれば、それを相続税の評価の基準にすることは私はできないと思うのです。あなたのおっしゃるところに大きな矛盾があると思うのです。だから、現在の市街化区域内において相続税の評価額と地価公示価格と、もうすでに両方が並列してある地点においては、地価公示価格を政府としては基準にして相続税の評価をやるべきじゃありませんか。あなたの言うように、他の地域との均衡を考えてということでありましたならば、これはいつまでたってもできない、この法律の性格からいたしましても。どうでございますか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 いま申しましたように、相続税等の場合におきましても十分これを評価の基準にするということは先ほど申し上げたわけですが、ぴしゃりとこれが動かざるものであるとして課税の基準にするということにはいささか踏み切りがつかない、こういうことを率直に私は申し上げておるのでございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 実は私もいま公示価格と相続税の評価額との対照の表を持っておるのであります。見てみました場合に、評価額のほうが大体三割方ないし四割方安いのであります。これは建設省から出してきた資料でございますので、大蔵大臣も見ていただければわかるのでありますが、大体、低いところでありましたならば、公示価格が五十万円しておるところで相続税の評価額は二十七万という差もございます。五十七万のところが三十四万というところもございます。それからもう一つ、固定資産評価額もございます。この三つが入り乱れて、非常にいまの地価の形成上もあるいはまた土地取引上も混乱を起こしておるのじゃなかろうかと私は思うのであります。私ども、一日も早く地価の安定をはからなければならない、これが国民的な現代の最も重要な要請である、こう考えるのであります。そうするならば、できておる相続税の評価額、これと同じ市街化区域内においてはもうすでに地価公示価格をとるべきである、こう私どもは考えるのであります。強く要求いたしたいと思うのであります。またそれがこの法律の趣旨でもあります。大蔵大臣がいまの、地価公示価格を設定していない土地との均衡上とれないというのでありましたならばここで何をか言わんやであります。私どもはこの地価公示制度そのものの存在を疑うものであります。この点、私どもの立場を明確にいたしまして、御答弁をお願いしたいと思います。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 先ほどバランスを考えなければならぬと申しましたのは、たとえば相続が起こったある筆に対して、その周囲のところ、というのは市街地内の宅地相互間のような、隣接の地その他のようなところのバランスも考えなければならないところがあるという意味で申し上げたわけでございまして、先ほど来答弁申しておりますように、地価公示制度というものが全国的にりっぱなものにでき上がるということに対しては、大蔵省として積極的にこれを望んでおるからこそ、法律案も御審議を願い、また予算も相当計上している、こういうわけでございます。ただ、先般来ざっくばらんに申し上げておりますように、現在の時点で、それならすぐ、いまできているところをぴしゃりと、これだけを一文も違わずに課税の基準にするのかといわれますと、現実問題としてはそういかないことが多いということをありのまま申し上げているのでありまして、できるだけ早く——ただいまもお話がございましたが、実は固定資産税と相続税とでも違いがあるくらいでありますから、なるべくこれは一致させたものにするようにしてまいりたい、そういう基本的な考え方で行政に当たっていく。そうすれば、この公示価格というものが税の行政上におきましても相当大きなりっぱな基準になりつつある、またそうしていこう、こういう態度でいきたいと思っておりますから、結局多少のタイミングのズレということになって、基本的なお考えは私もよく理解できるところであろうか、こう考えております。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 それでは大臣、あなたは地価公示地点が何点ぐらいできて、全国でどういうような状況になったときに初めて相続税の評価額をやめて地価公示価格をとろうとするのか、この点、お伺いしたいのであります。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 この点についてはいろいろと従来からも建設省とも協議をし、相談をいたしておるわけでございまして、これはむしろ建設省から申し上げたほうがよろしいかと思いますが、いま建設省で持っておられるお考えは、五十年の秋までに宅地のみで全国で二十四万地点、これは都道府県、市町村の公示と合わせての数字のようでございますが、これはまだ政府全体として決定をし、あるいは予算化したものではございません。しかし、こういうところが一つの目安になるのではないか、こう考えております。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 それでは大臣、あなたは先ほど盛んに言いわけをされておりましたが、地価公示価格といいますものは、これは市街化区域を原則として、この法律の性格からいたしまして市街化区域を考えておるのであります。これはこのたびの法改正によって調整区域に少し足を延ばすだけなんであります。そうしますと、市街化調整区域、市街化区域といって利用区分がまだきまっていない土地が全国大多数であります。そういうところについてはこの地価公示価格というのは及ばないのであります。したがって、この地価公示価格が及ばないところがあるからバランスを考えなければならぬというようなことで、五十年の秋に二十四万点できたけれども、まだ地価公示価格ができてないところがほとんどじゃないか、国土のほとんどができてないじゃないかという理由のために、相続税の評価額を一致させないような方法をとられるおそれがあると思います。どうでございますか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 ですからその辺のところは、基本的な考え方としてできるだけ一致するようにしたい、またそれが公示価格の目的とするところである、こういう認識を持っておりますので、市街地内の宅地、それから調整区域に若干広がる、こういうことになれば、その一連の中では相当この公示制度というものが行き渡るわけでございます。そうすればだんだんと税の評価基準との調整というものがやりやすくなってくる、こういうふうに私は考えるわけでありまして、バランスと申し上げたのは、農地その他にも全部行き渡らないようであればバランスがとれない、そこまで言っているわけではございません。その点は先ほども誤解のないようにお願いをしたと思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 市街化区域の中におきましてはもう一万五、六千点の地点もできておるのです。都市計画法の施行区域の中の市街化区域内においては一万五、六千点の地点をすでに決定しておるのです。とするならば、そこにおきましては少なくとも公示価格と相続税の評価額と調整させる必要があると思うのですが、どうでございますか。それはいいんでしょう。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 それは、区域がこうありまして、たとえば市街地区域であってもその中の筆ごとに全部くまなく公示ができておるわけではございません。ですから、この公示価格が公示されているところに相続が起こった場合におきましても、先ほど申し上げましたように、その隣接の地域等とのバランスとか、それから取引の対象になった場合に現実にどういうふうな価格に動くであろうかというようなところは鑑定士の知恵などを借りまして、さらに一そう具体的に、その起こった相続に対しての課税基準というものが税の立場から見て公正であるということを念を入れて調査をする必要があるし、そうしてそれを相続税の基準にすることが妥当である。国有財産の払い下げ等の場合においても同様の考え方で見なければならない、こう思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 一筆一筆ごとの評価額ができるなんといったら、これは百年河清を待つということばがあると同じで、できないのです。一筆一筆ごとの地価公示価格を決定するなんということは、これはどなたがかかってもできるものではありません。大臣ちょっとお考え違いしているんじゃないですか。おたくの相続税の評価額にいたしましても標準地点というものをつくって、その周辺をとにかく出してきているのですよ。この地価公示の価格だって標準地点というのをつくって、ここから何メートルくらい離れておるから大体どれくらいであろうかという価格を算定しておるのです。現在税務署がやっております固定資産の評価額にしましても実務土は、標準地点がここだから、道路一つ隔たってこのくらいになっておるから大体このくらいであろうというのを割り当てて出しているのです。でありますので、標準地点、標準地点の調整を、大蔵省が地価公示価格に合わしたならば直ちに全国の市街化区域の評価額というものが出てくるのであります。だから、この調整をやるおつもりがあるかないかということを聞いておるのであります。どうでございますか。ことし直ちにやろうとしましたら、一年あればこれはできるのであります。どうでありますか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 それは、先ほども申し上げましたように、一致をさせる方向で協議をし検討をするということで政府全体の方針がきまっているわけでございます。これを現在の時点で徴税の基準にすることがそのままぴしゃりとやれるかどうかということになりますと、なかなかそうはいかないということを申し上げておるわけでございます。基本の方針、考え方というものは同じなんです。それから、一筆ごと全部がまとまればということを私は言っているわけではございませんが、ただやはり標準地点というものの数が相当一つの区域内でも行き渡っているというふうなことが必要なことではないか、こういうふうに考え、かつ申し上げたわけでございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 私も地価公示価格そのものにつきまして大きな疑問を持つのであります。したがってこれは、いまは大蔵大臣に対しましての質問だけでありますので、後ほど建設省当局に対して質問するつもりでありますが、現在の地価公示価格そのものにつきましても大蔵大臣が非常に疑問を投げかけられておるのであります。予算委員会におきまして大蔵大臣が、「現状におきましては、国有財産の売却の例にしましても、払い下げる場合はなるべくこれは高くという態度をとらざるを得ない。必ずしも現行の公示価格だけにこれがよれるものであるかどうかということについては、率直に言って相当問題がある」と言って、田中内閣の大蔵大臣すらこの公示価格に問題を投げかけておることを私は議事録から読み上げまして、大蔵大臣に対する質問をこれで終わりたいと思います。

服部安司自由民主党

○服部委員長 北側義一君。

北側義一公明党

○北側委員 同僚の井上議員が大体の私のお聞きしたいことも聞きましたので、私は一点だけしぼってお聞きしてまいりたいと思うのです。  ちょうど昭和四十三年の秋の地価対策閣僚協議会、ここで地価総合対策として三本の柱が立てられたわけです。その中の三つというのは、いわゆる地価公示制度の実施、それから都市計画法によるところの調整区域及び市街化区域の線引きの問題、それと譲渡所得税の改正、この三つがいわゆる地価総合対策として三本の柱として出されたわけです。現在昭和四十八年でありますが、御存じのとおり昭和四十八年の地価公示価格は全国平均三〇%以上の地価上昇を示しておるわけです。そのほかこの譲渡所得税の改正にいたしましてもいろいろな矛盾を生んでおる、私はこのように見ておるわけでありますが、大蔵大臣はこの譲渡所得税の改正につきまして、この際どのように考えておられるのか、それをまずお聞きしたいわけです。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 四十三年の地価対策方針を踏襲といいますか、その線を守りまして、具体的にその後政策を実行しておることば御承知のとおりでございますが、税制で申しますと、四十四年に土地に関する税制を改正いたしました。これもいわば税をかけることによって売りやすくなるようにしようという配慮で当時の税制改正をいたしましたが、これは率直に申しまして、私はメリットも相当あったと思いますけれども、デメリットもあったことは否定できないと思うのです。それをさらに補正をする意味も含めまして、今回税制を二つの構想で改正をさせていただくことにしたわけでございます。これは法人の土地の譲渡に対する課税と、それから土地の保有税、これは地方税でございますが、この両方によって、これはこれから実施に移るわけでございますが、その効果を期待しておる。これが大ざっぱないままでの経過でございます。

北側義一公明党

○北側委員 デメリットもメリットもあった、このようなおことばでありますが、たとえば個人のいわゆる総合課税が分離課税にされて、そして昭和四十五年、四十六年は一〇%、四十七年、四十八年は一五%、あと四十九年、五十年は二〇%、そのときの譲渡所得税の改正におきましてはこのように分離課税になっておるわけですね。先般来の新聞等でも御存じのとおり、ほとんどが土地売買によって得た所得、こういう方が日本の高額所得者の百人のうち大半を占めておる。これはもう本年もそうで、その前の年から同じような傾向が出ておるわけです。他の税制、すなわち勤労所得等に比べますと、私まことにこれは不都合じゃないかと思うのです。ああいう税制自身が土地を供給するということで、なるほど供給されたが、その土地は大手不動産業者また私鉄等がほとんど買い占めまして、そして庶民のマイホーム、また地方公共団体の公共事業、こういうのにあまり役立っておらないというのが実情じゃないかと思うのです。こういうことを考えてみました場合に、やはりそのデメリットであるそういう悪い分についてはもうすなおに切っていく、そういう態度がなければ、私はほんとうの地価政策、これはできないんじゃないかと思うのです。なるほどこれは供給と需要の面で非常にむずかしい面があろうと思うのです。むずかしい面はあろうかと思いますが、あまりにも、何と言いましょうか、国民感情としては、いまの政府のやり方というのはあくまでもいわゆる土地所有者を優遇して、そうして地価がこのように上がっていくと受け取られてもやむを得ないような実情じゃないかと思うのです。そういう点についてどのようにお考えになっておられますか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 先ほど、メリットも相当あって、しかし反面デメリットもあったように思うということを率直に申し上げたわけですけれども、昭和四十四年に分離課税にいたしまして、相当の土地が供給されたことは事実であると思います。しかもその高額所得者になったような方々、あるいはそれに関連するような事業が相当の、たとえば住宅用地とか団地とかの形成に役立ちつつあるということは、これまた否定できない事実であろうと思いますが、そういうところはメリットのほうに勘定していいんじゃないかと思うのです。ところが、御指摘のように、その受けざらのほうが、本来そうした事業をすべきでないようなところ、あるいは投機を対象にするようなものの手に渡ったということはこれもまた事実でございまして、そこは大きなデメリットでございますから、これを是正していかなければならないということで今日の総合土地対策というものが考えられたわけで、税制の上におきましても、たとえば法人の譲渡所得についてはわれわれとしても相当思い切った高額の税率を課することにいたしておるわけでございます。ただ、これもなかなか税金だけでどうこうということもできませんので、たとえば税にいたしましても、法律はできたけれども、施行時期を明年にしているというようなものも、これは好ましい土地造成がされ供給されるように、こういう配慮からいたしまして、税制としては従来的な考え方を相当踏み出した、かなり思い切ったことを、いわば税政策の手段として使うという考え方がこの土地税制の中に入っておるわけでございますから、そういう点については、今回の考え方というものは相当な効果をあらわしてくるものであろう、私はこういうふうに期待しておる次第でございます。

北側義一公明党

○北側委員 法人の譲渡所得税、この問題はよくわかりますが、この問題はいまここで論議しようと思っていないわけです。個人の譲渡所得ではそういう悪弊がもうすでに見えておるわけですから、なおこれを昭和五十年まで続けなければならないのかということですね。そこいらに私は非常に矛盾を感じておるわけです。それが一つです。  時間がないようですからまとめてやりますが、先ほど井上委員のほうから質問がございまして、御存じのとおり昭和五十年の秋ですか、さっき言っておられたが、五十一年度の末までに二十四万地点に公示地点が拡大されるわけです。そうした場合に一番大事なことは、なるほどいま数が少ないから税制とリンクできないんだ、こういう答弁がいつも返ってくるわけです。しかし、ほんとうに五十一年に二十四万地点になって、そして大体リンクさせるような状態までいった。そうした場合にたとえば税制とそれをリンクするのかどうか。たとえば公示価格以上に売買された分については一〇〇%課税するとか九〇%課税するとか、たとえばまた相続税とか路線価格、こういう土地の価格というものを一本にまとめるのが、これは非常にむずかしい問題もあろうと思うのです。この問題についても、たとえば相続税を地価公示価格そのままで課税されるようではこれは困りますし、固定資産税評価額等も住宅の家賃にはね返ってまいります。これはいろいろな問題があろうと思うのです。それはそれで手が打てると思うのです。そこのところをきっぱりとひとつお聞きしたいのですよ。それがなければ地価公示法という法律をここで幾ら審議をやっても無意味なんです。またこれからばく大なお金を使い、不動産鑑定士を幾ら養成しても何にもならないようになると思うのです。そこらのところについて建設省や大蔵省、はっきりと明確な答弁がなければ困るわけです。だから、この地価公示地点が何地点になった場合に、また大体めどとしては何年ごろにそのような処置をとるというはっきりした答弁をいただきたいわけです。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 公示価格を政府としていろいろの政策の一本の基準にしたい、その方向で検討をするということは地価問題の閣僚協議会でも決定していることでございますから、その線に沿うて検討を進めてまいりたい、こういうふうに考えております。これは原則でございます。  それから何年までにどのくらいを公示できるかということについては、先ほど建設省のお考えを私からも御披露したわけでございますけれども、どのくらいになったならばどうするかということまで、いま私は明確に申し上げるまでの研究は進んでおりません。  それから、御質問の御趣旨はいろいろの方面にわたっていると思うのでありますが、たとえばその中には、その次の問題として、かりに一致できた場合にはそれをこえるものを一〇〇%税を取るか。これはまた税の問題として、一〇〇%がいいのか、あるいはそれではひど過ぎるということになるか、その辺のところはまた別の問題でございますから、これは来年度以降の税制改正等の場合におきましても、従来からの税制を一応どうするかということともあわせて検討いたしたいと思いますけれども、一〇〇%課税というようなことについては、私は現在の見解を求められれば、そこまでは踏み切りはできますまいということを申し上げたいと思います。  要するに、公示制度というものを政府関係の基準としては一本の基準にしたい。それについてはいろいろの点から鋭意検討して一本にしたい。その時期は早いほどけっこうである。基本的にそう考えていることだけは申し上げておきたいところでございます。

北側義一公明党

○北側委員 それをなぜここで早くリンクさすことをやらなければいけないかということは、御存じのとおり地価というのはもう月々上がっていっているわけです。公示価格はそれを追認していっている形です。それがなければ地価公示というものがほんとうの生きた法律にならないと思うのです。ことしあたりも三〇%上がった、こうなっておりますね。たとえば法人の譲渡所得税の課税にしても取引価格の二〇%でしょう。そういう面から見ても地価の上がり方というのは非常に大きいと思うのです。ここ昭和四十五年、四十六年、四十七年の値上がりを見てみましても、特に昭和四十七年度の今回の分につきましては、日本列島改造計画等がありましたので、その他いろいろな要因はあったと思うのですが、そういう猛烈な地価の値上がりをしている。これは全部家賃に影響してきているわけです。またマイホームを持とうという人たちはこれでもう完全にストップなんです。そういう面から見ると、税制と公示価格のリンクというのは非常に急がねばならない緊急な課題だと思うのです。将来一本にまとめていったらいいだろう、そのときにまた検討しようとおっしゃるが、いま地価というのはそういう時代じゃないと思うのです。即断してばんとすぐ手を打たなければならない、そういう時代がいまの時代ではなかろうかと思うのです。そういう点を聞いておりまして非常に手ぬるいと思うのです。これはいろいろな諸問題がありますので、他に影響するところもあるのでそのようなお考えになっておられるのかもわかりませんが、四十三年の秋に閣僚会議できめたその中の一つなんです。現在もう五年たっておるのです。そういう点から見て非常に手ぬるいと思うのです。  一つ答弁をお忘れのようですが、先ほどの個人の譲渡所得税の問題にしましても、四十八年、四十九年、五十年も、きめられたとおりやっていかれるわけですか、どうですか。

愛知揆一自由民主党大蔵大臣

○愛知国務大臣 実は来年度の税制の問題は非常に大きな問題で、その一環として、すべていま論議されているようなことは一括してひとつ結論づけるようにいたしたい、こういうふうに考えております。

北側義一公明党

○北側委員 終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 井上普方君。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 簡単に質問いたしたいと思います。  地価公示法は、私、四十四年につくられた際にもこの法案の審議に加わった一人であります。そり後四年をたとうといたしておりますが、地価公水法の目的は、「都市及びその周辺の地域において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、」——いいですか、ここが主眼ですよ、「及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与することを目的とする。」と、三つ書いてあるのであります。そのうちの第一番の一般の土地の取引価格に対して指標を与えておるかどうか、この点について建設省は自信を持つ下お答えすることができるかどうか、お伺いいたしたいのであります。と同時に、一般取引と地価公示価格との差額は一体どれだけあるのか、この点、お示し願いたいと思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 現行法におきましては、御指摘のとおり一般の土地取引の指標にするということでございます。私どももそういう意味におきまして、指標にできるように数をまずふやす。同時にまた一般の人にもPRをするというふうに、いろいろつとめてまいっておるわけでございます。ただ、指標にしたかどうかということは、具体的な把握をする数字がないわけでございます。指標にしたかどうかということにつきましてはこれはチェックする方法がございませんので、現在のところ件数は把握できないわけでございますけれども、たとえば、先ほどから申し上げておるよりに、市町村役場それから区役所においてこの地価公示を閲覧できるようにいたしております。これについて閲覧件数というのが年にやはり数千件あるわけでございます。また電話の照会もいろいろあるわけでございます。そういう人たちは閲覧して直ちにこれを指標にしたかどうか、これは取引のことは把握できないわけでございますが、それも指標にしたかどうかの見通しをつける一つのものになろうかと思います。それから最近、一般のデベロッパーなり不動産業者が地価公示価格を一般の消費者に説明する、教えるという傾向が出てきておるわけでございます。たとえば日本不動産取引情報センターというのがございまして、数百社この中に入っておるわけでございます。これは東京を中心のものでございますが、コンピューターに公示価格と交通条件とかいろいろなものを入れまして、四十五年から四十八年までの公示価格をコンピューターに入れて、そしてその会員の不動産業者が、お客さんが来ますと距離別に価格水準というものを紹介するということもやっておる次第でございます。また、具体的な名前を申し上げますと、東急不動産におきましては自分の会社におきましても公示価格をコンピューターに入れまして、これを利用し、一般の消費者にこれを教えておるということがあるわけでございます。コンピューター台数も三十二台というようなものでございます。こういうようなことを通じまして、一般の民間におきましても地価公示というものを頭におきながら取引していこうという傾向が出てきておるわけでございます。  同時にまた、一般の土地取引におきまして不動産鑑定士を使うわけでございますが、不動産鑑定士が鑑定評価する場合には地価公示価格を規準にしtきめるわけでございます。そういう意味におきましては、間接でございますが、やはり地価公示価格というものを規準にして取引が行なわれる。その件数は、不動産鑑定士が規準にしたという鑑定評価の件数を私ども把握しておりますが、このように鑑定評価する場合には、地価公示価格のある場合におきましては大体これを規準にして評価いたしておるわけでございます。そういうふうに資料で申し上げる以外に、どのくらい使用したかという件数がそのまま出てこない次第でございます。以上のようなことから、私どもかなり指標にして取引が行なわれているのじゃないかというふうに推定いたしておる次第でございます。  それから公示価格と実際の取引の価格がどのくらい差があるかという点についてでございます。これも実際の取引価格というものを一々チェックしておるわけでございませんので、その差額というものも私どもここで幾らということを具体的に申し上げるわけにはいかないわけでございますけれども、先生方この前からいろいろ御議論ございますように、地価公示価格が最低になって、上積みしておるのじゃないかということでございますけれども、これはそういう特殊な事情の取引というものを除いた正常な価格でございますから、そういう場合ももちろんあろうかと存じます。また地価公示価格よりも上回った価格で取引ということもあろうかと思います。しかしながらそれが幾らであるかということは、私どもは具体的に把握することはできないわけでございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 この法律にもうたっております「取引価格に対して指標を与え、」というのは、取引価格の指標になるような地価公示価格でなければならぬということなのであります。あなたの言うように、不動産鑑定士あるいはまた不動産の取引業者が、この土地はこれこれでございますというようなことを示すことを指標というのとはおおよそ意味が違うと思うのであります。この意味はすなわち、一般取引価格の指標になるような公示価格にするのだということが書かれておるわけであります。またそのように本案審議の際にはあなたは御説明になったはずです。いまのでありますならば、計画局長は一般取引価格というものの実情を御存じない。一般取引価格の実情というものを把握しておらないから、公示価格が指標になっておるかどうか、その比較検討もできないのが現状であります。この点につきまして法の精神と大いに違っておることを指摘いたしましてこの問題は終えます。  続いて、「公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、、もって適正な地価の形成に寄与することを目的とする。」この目的の二つ目であります。二つ目は「適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与することを目的とする。」すなわち適正な地価の形成に地価公示価格が寄与しておるかどうかという問題であります。私も地価公示価格の現状につきまして、公共事業の土地取得の補償金を調べてみました。建設省からいただいた資料もございます。あるいは会計検査院からいただいた資料もございます。あるいはまた鉄建公団あるいはまた電電公社等々からいただいてまいりました。ところが、この取引価格を算定するにあたりましてどういうことをやっておるかといいますと、一つの方法としまして、これは当然なことではありますが、格差修正率というのをかけておる。その次に時点修正率というのをかけております。一月一日にやったがその後何カ月たったか、時点修正率というのでかけておるのであります。こういうのを見てみますと、実に不届きなことに、格差修正率よりもむしろ時点修正率のほうが実は平均いたしまして高いのであります。たとえていいますならば、大臣、ここに標準地がある。ここから何メートル離れておるからこの格差修正率をかけなければいかぬということで一・何%くらいかけるのであります。続いてまた、一月と五月であったから大体何%増さなければいかぬということでかけておるのでありますが、大体において時点修正率というのは格差修正率と称しておるものよりも高いのであります。すなわち、地価の高騰を追認する形において取得価格が実は形成せられておる。地価公示価格を土台にいたしまして、時期によって高くなるのだという修正率をかけておるのであります。ひどいところでございますと、時点修正率二四%というところも見えるのであります。すなわち、地価の高騰、土地の高騰を追認した形において地価公示価格が示されておるのであります。とするならば、この目的にいうところの「適正な地価の形成に寄与することを目的とする。」に対して、これは適正な地価の形成を目的とするどころか、いまの不当な土地の値上がり、これを追認しておる形において地価公示価格が示されるようになっておる。とするならば、この地価公示価格は、先ほども大蔵大臣に私も申しましたが、何ら権威づけがないといわざるを得ないのであります。でございますので、地価公示法、その公示価格そのものの目的それ自体が、現状からいくならばもう失われておるのじゃないかといわざるを得ないのであります。大臣の御所見を承りたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 地価公示法というものは、最初国会に上程されましたときは、いわゆる公団の土地の買い上げ、鉄建公団の買い上げ、建設省の直接買い上げ、あるいは県が買い上げる、町が買い上げる、その値段がまちまちだ、いわゆる非常な不公平が出たというような面もあって、これに対して地価公示法が地価補償という問題に相当役立っておる。それが今度公共のためにこれを規準にするということです。またこれが、先ほど来からいろいろ御指摘がありましたように、非常に数がまだ少ないというところも問題があるし、私も先生がおっしゃるように、いまの現状においては追認という感じもしないわけでもない。しかし、当時の、この法律をつくったときのいきさつ、そういうようなものを考えてみますと、正しい地価というものは公示されてしかるべきだ、こういう正しい補償という意味から。その他税制の固定資産税の問題やあるいは相続税等の問題もいろいろ含めまして、まことにちぐはぐで、三本立てで、なっていないという指摘もあるわけであります。これも確かにいまの状況ではなっていないけれども、これは数もふやして、二十四万地点あるいは二十五万地点をつくるということになるならば、地価閣僚協でこれを閣議了承でやっておるという検討を、いま少し長い目で、気短でなくて見ていただきたい、こう思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 大臣、確かに当初の目的の、政府出先機関によってまちまちな土地の取得は、地価公示を規準として買うようになっております。なっておりますが、先ほども私が申しましたように、格差修正あるいは時点修正という形で、各省によって標準地価と取引価格が違ってきている。同一になっておりません。実を言いますと、私も各省あるいはまた建設省出先の取引状況を拝見いたしました。実は建設省から出されておる資料はたよりないように思いまして、運輸省に直接行ってもらってきた資料もあります。電電公社に行って直接もらってきた資料もあります。拝見いたしまして、先ほど申しましたように、一月から何カ月たっておるか、この時点修正で、ひどいのはプラス二二・五%出しておるところもあります。土地の品等比較とかあるいは格差比較とかいうのをやっておるのでありますが、その場合にも、四・四%のところもあれば二七・五%プラスしたところもあるのであります。まさに土地を買う人たちの、出先機関の自由にこれがされておるように思われてならないのであります、実態からいたしますならば。とするならば、私どもがこの法律をつくるとき、審議いたしました際にやっておりました意味もあまりなくなっておるといわざるを得ないのであります。これが一点。  それから、先ほども申しましたように、正常な一般土地の取引価格に対し指標を与える、指標になる地価公示でなければなりませんが、指標になっておりません。さらに、適正な地価の形成に寄与するかといいますと、これも先ほども申しましたように、土地の高騰をあとから追認する形で地価公示価格がどんどん上がっておる実情を見ますときに、はたしてこの地価公示価格それ自体が存在意義があるかどうか、私は大きな疑問を持たざるを得ないと同時に、むしろ地価形成に対して混迷を与えるように思われてなりません。大臣の御所見並びに今後のお覚悟のほどを承りまして、質問をやめたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 地価の追認というような問題につきましても、私もそういう感もいたすわけでございます。いま土地が上がっておるときですし、そういう問題がなおピンとくるわけでありますが、下がるときの問題も考えなくちゃならぬ。いま下がる問題を全然考える必要はないかもしれませんが、そういう場面もあるわけでございます。ただ、そういう面につきましてまた各省まちまちだ、これが指標になっておらないという点も、実はいま公共事業を推進する上において非常にむずかしいところがあると私も思います。そういう上で、これを指標にはするけれども、手心というような意味で多分に御指摘のところがあるのではないか。そういうことのないように今後十分注意して進めていきたい、こう考えております。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 これで質問を終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 中島武敏君。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 当委員会におきましての議論、答弁をいろいろ伺ってまいったのですけれども、どうもはっきりしない点があるのです。それで二、三お尋ねをいたしたいと思います。  まず最初には、地価公示法の果たす役割りにかかわる問題ですが、地価公示法が設けられたときの議論で、これは参議院の建設委員会においてわが党の春日正一議員に対する当時の坪川建設大臣の答弁でありますが、こういうふうに言っていらっしゃる。「地価公示制度によってすべてが速効的に万能薬として期待するものではございませんけれども、最近の地価高騰に対するところの抑制策として、また不正な地価、土地取引等に対するところの一つのやはり抑制策といたしまして、また一つの地価に対するところの目安、めどをつけまして、そして一般の地価取引に対するところの限度での一つの目安にいたしたい、また公共企業体における土地取得に対するところのやはり一つの目安にいたしまして、地価の安定を促進いたしたいということが、本立法を提案いたしました考え方でありますので、御理解いただきたいと思います。」こういうふうにはっきり言っておられるわけであります。そこでお尋ねしたいのは、地価公示制度というものを地価高騰に対する抑制策として提案をするんだ、こういうふうに述べていらっしゃるわけであります。それから四年たっているわけですが、この間に当初の目標どおり成果をあげてきておるのか。もし成果をあげてきておるとするならばどのような成果をあげておるかということについて、最初に大臣のお答えをいただきたいと思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 この地価公示法につきましてはいろいろ御審議いただいておりますけれども、一般の取引につきましては指標、目安を与える、公共用地の取得につきましては規準とするということになっておったわけでございます。  まず公共用地の取得につきましては、先ほどからいろいろ御議論でございますけれども、私どもとしましては、年々地価公示地点がふえてまいりまして、公共機関が公共用地を取得する際にこれを規準にするということでございまして、地価公示法の制定の一つの動機になりました東にオリンピック西に万博、この事業によりましてどうも公共用地取得、公的機関が地価上昇のもとになっているんじゃないかということにつきましては、これを規準にしていろいろ公共用地の取得をするということで、私どもとしては相当の効果をあげているというふうに考えているわけでございます。  それから一般の取引につきましては、これを指標とするということで目的にあるわけで、今回改正で一般の条文にも、訓示規定でございますが、入れているわけでございます。現行制度でも、過去におきましては目的に書いておるわけですが、これを指標にしないというときにどうするということは何らないわけでございます。したがいまして、御承知のようないろいろな地価公示価格を著しく上回るという取引もございまして、これにつきましてはまことに遺憾に思っておる次第でございます。しかし、先ほどからいろいろな例で申し上げているとおり、たくさんの土地取引の中には、これを指標にするために閲覧に行ったり、あるいはデベロッパーから、ここの地価公示価格はこのくらいだ、この付近の価格水準はどのくらいだということを頭に入れながら、これは高過ぎるから買わないというようなことも考えてチェックするというような効果もあったと思いますけれども、著しく上回るというようなものもございます。私どももこれは十分成果があったとは考えていないわけでございますけれども、何度も申し上げますように、地価公示につきましては早くこの制度を整備いたしまして、今後いろいろな土地対策、地価抑制策にこれを活用したいというふうに考えておるわけでございますので、その意味におきましてもぜひひとつよろしくお願い申し上げたいと思う次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 そうしますと、ここで議論がずいぶんやられてきたところでありますけれども、実際には一年間に地価の上昇率が平均して三〇・九%ですか、これだけ非常に上がっている。宅地の値上がりの場合は東京圏は三五・九%だ。非常に大きな値上がりをしているのですが、それでもやはり相当の効果をあげてきた、こういうふうにおっしゃられるのですけれども、その理由がどうにも私はよくわからないのです。その点でもっと明快な答弁をいただきたいですね。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 地価の安定ということにつきましては、その対策また原因、いろいろあるわけでございまして、地価公示制度だけで地価の安定ができるかというと、これは非常にむずかしかろうと思います。これも一つの方策でございまして、いろいろな政府の総合対策のもとに地価を安定する方法をいろいろ従来もやってきましたが、なお三〇%というふうに上がったわけでございますので、今後もいろいろ強力な地価対策を行なうということになって、すでに具体的な案もきまっておるわけでございます。その中の一環としまして地価公示制度の拡充強化というものをはかる次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 どうも私くどいようですけれども、公共用地の取得は地価公示によるということを繰り返し、これはここに規定されているとおりですけれども、そのことによって効果をあげるというのですが、実態はどうかということを見てみると、そうはなっていないのじゃないかということです。つまり、この委員会でも議論されたところですけれども、東京都の「「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づく届出状況」という資料では、百三十件届け出があって、買い取り協議に入ったのが三十件で、結局買い取りが成立したのはわずか二件、成立しなかったのが十七件、協議中十一件ということであります。つまり公示価格では公共用地の取得が実態的には非常に困難であるということを示しておるのじゃないかと思うのです。これは一つの例ですけれども、もっと実際にはたくさんの例がある。そうだとしますと、はたして効果をあげているというふうに言う根拠はあるのかということであります。ここをもっと明快にお答えをいただきたいと思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 簡単に申し上げますけれども、先ほども申し上げましたように、制定当時は、公共用地の取得によりまして、そういう公共用地の取得が非常に高い値をつけるものだから地価が上がるということがいわれ、またそういう傾向もあったと思います。しかしそういうことはなくなったと私は思います。ただし、先ほど先生御指摘のように、公有地拡大というもの、これは地価公示価格を規準に取得するということになっております。ところが、先ほど瀬崎先生にも申し上げましたように、どうも東京都あたりにおきましても公示価格を規準にするとなかなか買いにくい、一般の民間の企業のほうが高い値段をつけるものだから買いにくいということはあろうかと思います。公有地拡大というのは、御承知のように、この趣旨が、いま直ちに道路にするのじゃないけれども道路予定地というような、一般の土地収用とか何かとやや違いまして、先行的に取得する、少し前の段階で用地を取得していこう、公有地をそういうことによって拡大していこうというものであるわけであります。だから、具体的にほんとうに必要になったときにおきましては、もっと必要な場所におきまして地価公示を規準に取得することに努力する、また必要な場合は土地収用による必要があるかと思いますが、そういうことで非常にむずかしくなったことば事実だと思います。しかし、地価の抑制をはかるためにはどうしても地価公示価格を規準にするということで公的機関が土地取得にあたっては努力する必要がある。同時にまた用地取得を円滑にする方策をいろいろ考えてやる必要があろうかと思う次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 同じく関連してですけれども、もう実態はここで論議されておることですから私も詳しいことは申し上げませんけれども、たとえば東京都が都営住宅の予算を組む。年間二万戸近い予算を組んでも実際には一割しか取得することはできないということです。これが現実の実態であります。土地を取得しようと思えば、そしてそのための協議をととのえようと思えば、どうしても高く買わざるを得ないというのが実態なんです。だとするならば、地価公示法というのは、ほんとうに適正な価格の形成に資する公共用地の取得については一体どういう役割りを持つのかということについて、非常に袋小路に追い込まれるようなものじゃありませんか。この辺の問題の解明をはっきりしないと問題は前に進んでいかないと思うのですね。その点についてお答えをいただきたいと思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 地方公共団体、特に東京などにおきましては住宅建設用地が非常に取得がむずかしくなったということは事実だろうと思います。しかしながら、その条件をいろいろ見ますと、住宅公団でも同じでございますが、土地はあっても団地がつくれないということが最近多いのです。地元の市町村の関連公共施設だとか、道路、下水道、そういうことの話がつかない。先ほどお話ございました水問題もその一つでございます。そういうことがあるわけでございまして、必ずしも土地取得だけではないと思います。しかし土地取得につきましては非常に、さっきから申し上げておりますようにむずかしくなってきたということは事実であろうかと思いますので、この点につきましては私どもも十分ひとつ今後の用地取得を円滑にする方策というものを検討しまして、地価公示価格を規準にしながら、しかも公共用地を取得して、公共事業の施行に支障のないように努力したいというふうに考えておる次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 どうもはっきりしないのですけれども、この議論は何ぼ続けてもはっきりしない議論なんですよ。  もう一つですけれども、一般の土地取引の問題なのですけれども、これは一般の高値や呼び値をされる、したがって、それに対して公示価格が示されることによって、この土地は高過ぎるというようなことで実際にはもっと安く買えるような、そういう役割りを果たすということをいろいろいままで何回も答弁があった。なるほどそういうこともあるいはあったかもしれません。しかし、逆にいいますと、地価公示価格が発表され、示される。そうすれば、ここはこうなのだからもっとこれだけで売ろうじゃないかといって高く引き上げる役割り、つまり、地価を抑制する役割りどころか、そうではなくて逆に引き上げる役割りも果たしているのじゃないかということであります。その点についてはどういうふうにお考えになっておられるのか、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 一口でいいますと、公示価格が最低価格になっているのじゃないかという御質問だろうと思います。これにつきましては、一般の取引はいろいろな種類がございますので、一口にそれがそうなっているということを、またどれくらいどういうふうになっているということは申し上げかねるわけでございます。結局、需要が非常に多く、供給のほうが少ない。需給のバランスがとれないから土地の価格というのは上がっていく、土地の値段というのは上がっていくということになるわけでございまして、地価公示価格が公示になったから高くなったということではないというふうに考えるわけでございますけれども、現実問題、地価公示価格を上回るそういう取引が行なわれているということがあることはまことに残念な次第でございます。しかし同時に、先ほどから申し上げておりますように、土地の価格というものは非常に一般しろうとにはわからぬわけですから、こういう指標があれば、大体この付近の価格はこういうものだということを頭に置いて取引ができるということになろうかと思いますので、私どもそういう意味におきまして、そういう地価公示価格を指標にして取引をするというものもあるのじゃないかというふうに考えておる次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 そういうものもあろうかと思うという御答弁なんですよね、結局のところ。だから私は、地価公示法の第一条にはっきりいわれておりますような、「もって適正な地価の形成に寄与することを目的とする。」という、まさにこの目的が果たされていないのではないかというふうにこの問題は思わざるを得ないのですね。  それで、いまの答弁の中に、需給のバランスという問題が地価高騰の原因というふうなお話として出てきましたけれども、最近の異常な土地の値上がりというものの根本的な原因、これもここでいろいろ御答弁もあった点でありますし、またきょうも幾らかそういう点に触れておられますが、いろいろな原因があるけれども、最近の地価騰貴の問題に関しては、やはり何といっても重視しなければならないと思いますのは、大企業による買い占めということが非常に大きな作用を果たしていると思うわけであります。このことはもう大臣も否定されないと思うのですね、何度もここで答弁されていらっしゃいますから。そこで私はそういう現実に立って、それならば政府はどういうようにして土地投機を押えるというふうに考えているのか、はっきりした政策、これを聞かしていただきたいと思うのです。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 土地対策は非常にむずかしい問題でございます。従来からいろいろ対策を講じましたけれどもなお地価上昇を来たしておりますので、一月二十六日の地価対策閣僚協議会におきまして当面行なう土地対策を政府としてきめておるわけでございます。その中で先生の御指摘の投機の抑制という問題ですが、地価上昇の根本原因は需給のアンバランス、それに拍車をかけたのは投機的な土地の買収行為だろうというふうに考えられます。それをどうするかという問題におきましては、一つは土地税制によりまして、土地税制の改善による投機の抑制方策でございます。つまり土地の売買ではもうけにならないというような考え方に立っての税制の改善、法人の土地譲渡所得に対する課税の強化という問題もあろうかと存じます。またそういう投機的な土地取得というものができますその背景にはいわゆる資金の過剰流動性というものもあるわけでございますので、土地融資の抑制の措置というような点もすでに大蔵省でとられた措置でございます。さらにまた国総法の改正の中におきまして、投機の抑制のために地価をいわば固定するという措置をとっておる特別規制区域というものを考えておるわけでございます。またそういう特別規制区域以外の地点におきましては土地の売買の届け出制度、従来全くなかった土地売買の届け出制度というものを設けまして、地価公示価格等を著しく上回る価格につきましては中止勧告の制度が設けられておる次第でございまして、そういうようないろんな諸政策の運用を通じまして投機の抑制策を講じてまいるというふうに考えておる次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 いまの御答弁によりますと、そういういろいろなやり方で投機を押えていく政策をとっていくということでありますが、たとえばいまの答弁にありました土地譲渡所得税の問題にしましても、土地の売買によってはもうけはないのだ、そういう考え方でこれを設けたんだというわけです。ならば私は聞きますけれども、ほんとうに土地の投機を禁止する、もうけはないんだということであるならば、なぜ一〇〇%課税を行なわないのかということは疑問として出てくるわけです。これは三〇%程度の重課税にしたといっても、三〇%ないし三五%ぐらいの利益は残るわけでありますから、ほんとうに禁止しようと思うならば、やはり一〇〇%思い切って課税するというふうになぜされないのかということをお尋ねしたいと思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先生のおっしゃるように、土地についてのもうけは全部吸収するという方法も一つの方法であろうかと思います。しかしながら、土地税制の改善につきましてはいろいろやはり、そういうもうけを全部一〇〇%取るのか、どの程度にするかというようないろんな国民のコンセンサスというものもあるだろうと思いますし、他の税制とのバランスの問題もあろうかと存じます。そういうことで、通常の法人税以外に約二〇%、合計大体七割という所得税を課するということにいたしておる次第でございまして、大体この線が政府としては妥当であろうという考えで御審議をお願いし、可決されておる次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 私はそれでは土地投機をほんとうに禁止することはできないというふうに思うのです。これははっきり申し上げておきたいと思うのです。  同時に、土地税制だけではなくて、国総法の問題についても触れられましたが、きょうは何も国総法の審議ではありませんから私はここで深入りするつもりはありません。しかし、その中で中止勧告の問題を言われておる。しかしこれは中止勧告にすぎないと思うのですね。また特別規制区域で地価の凍結を行なうというのですけれども、ずっと値上がりしたいままでの分というものはやはりちゃんと保障されるということであります。そういうことを考えれば、本格的にいまの土地の値上がりということを押えるというためにはもっともっと思い切った方法をとる必要があるのではないか。たとえば私ども共産党はすでにこの問題についての政策も発表しておりますけれども、それに関連してお尋ねしたいのですが、いま急速に値上がりしてきている、この急速に値上がりしている前の段階、つまり一年あるいは二年あるいは三年といった、もっと前の段階でほんとうに地価の凍結を行なうということですね。地価の凍結ということを先ほどおっしゃったけれども、地価の凍結も値上がりしたところで行なうというのではなくて、一年なり三年なり、もっと以前の段階で地価の凍結をはっきりしてしまうということです。それからまた、問題は大企業の土地の買い占めなんです。ですから、この土地の買い入れについては原則として三年間は禁止するというような相当思い切った措置が私は必要だと思うのです。そうでなければこの問題はなかなか解決していかないのではないか。先ほど答弁のあったような、政府が現在とっているような政策では土地投機ということはおさまるだろうか、現実におさまっちゃいない、やはり進んでいるじゃないか、これが現実じゃないか。これに対してやるためにはもっと有効な政策を打つ必要がある。それで、私がいま申し上げたように、凍結問題についても一年ないし三年前の段階で、急激な値上がりをしない段階で押えるべきであるとか、あるいはまた大企業の土地買い入れというものについては、繰り返しますけれども、向う三年間なら三年間原則として禁止するというような思い切った措置を必要としておるのではないかというふうに考えるのです。ここは大臣、どう考えるか、ひとつ大事な点ですから御答弁いただきたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 土地は国民の共有する領土なりという考え、そういう意味で土地は公共のためには優先するものであろう、こう私はいつも考えております。共産党と自民党とおのずと、党是が違うことですから違っておるわけですが、先生のおっしゃられるような考え方、それも一つの地価抑制の方法だろう。そこまでいかなくても、それに近い方法をとらなければ抑制はできない、私はこういう考え方を持っております。しかし、政府というものは私一人の政府ではありません。協調しながらやっていかなければならない。そういう意味で、今後ともその方向に向かいまして最善の努力をいたしたい、こう考えております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 ぜひ実効ある成果をあげられるような対策を、努力をしてやっていただきたいと思います。  なおこれに関連して、この前浦井議員が質問をし、答弁があり、そしてまた先ほど瀬崎議員が質問を行ない、答弁を行なわれた、例の大資本、大企業の持っている土地の公共用地としての買い上げの問題、この点について、大臣のほうから次回の委員会にはっきりした結論を報告するという答弁がありましたが、その問題の中で先ほど触れられていない問題について一つだけ御質問をしておきたいと思うのです。これはこのときの会議録でありますが、「公的な機関が公共用地を取得するときには、いろいろ御審議いただいておりますように、地価公示価格がある場合におきまして、これを規準にできる場合はこれを規準としなければならないということになっておるわけでございます。しかしながら、そういう適地について企業の協力を得られますならば適正価格で、たとえば取得価格に金利だとか一般管理費だとかいうものを加えたもの、その他そういうようないろいろなものを考えまして、適正価格でこれは取得するように、個々にいろいろ企業を指導したいというふうに考えておる」ということでありまして、それについて浦井議員が、「市街化区域も含めてそういうふうに考えておられるのか」という御質問を申し上げ、それに対して、「市街化区域も含めて、もちろんそういうふうに考えている」ということでありますね。そこで私が質問をしたいと申しますのは、市街化区域においても当然適正価格で取得するように努力をされる、そういう意味だろうと思うのですけれども、これは念のためお尋ねしておきたいというように思います。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、適正価格で取得するように企業の協力を求めていきたい、そういうふうに努力していきたいということは、もちろん市街化区域におきましてもそういう適地があればそうしたいと考えております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 次に、これは最後の問題でありますけれども、例の一本化の問題に関してなんです。これまでの中で、土地の評価のやり方が、相続税、固定資産税、それに公示価格というふうにばらばらであって、これを将来一本化するために地価公示の標準地を拡大していくのだというふうにおっしゃっておられます。今回はさしあたり市街化区域から都市計画区域にこれを広げるのだというふうに出されているわけですね。それで一本化するというときには公示価格との均衡を失しないようにするというようなお話をされていらっしゃるのですけれども、ここは端的にお尋ねするのですが、公示価格に相続税や固定資産税の評価を合わせるというお考えでしょうか。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 地価公示が全国的にもっときめこまかく完成しました暁におきましては、私ども早くこれをいたしたいと思います。固定資産税なり相続税というものの課税上の評価、公的な評価におきましても地価公示価格を規準にしてこれをきめる、課税評価額をきめるということを私ども考えておる次第でございまして、そういう意味で適正化及び一本化をはかるということでございまして、先ほどお話がございましたように、地価協でもそういう方向につきましては検討するよう決定いたしている次第でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 そうすると、地価公示価格を規準にしてきめるということは、実際の中身でいいますと地価公示価格にぐっと接近をする、そういう意味でしょうか。そこがよくはっきりしないのです。

高橋弘篤建設省計画局長

○高橋(弘)政府委員 土地の評価につきましては地価公示価格を規準にしてきめる。したがって、その土地がこのくらいのものであるからこれにどのくらい税をかけるかという課税標準だとか税率、それから基礎控除額、そういうものにつきましてはまた税制上の立場から考えなければいかぬ。特に住宅用地、一般国民の持っております零細な土地につきましては、もっと基礎控除なりその他いろいろいたして、過重な負担にならぬように考えるべきであると私ども考えております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 まさにそうだと思うのです。ことしの固定資産税の評価がえによりまして、もう庶民がたいへん泣いておるわけです。これは大臣も御存じだと思うのです。そういう点では、リンクする、一本化するといったときに、何かそのことによって税率が算術的に上がってしまうのだというようなことになれば、これはもう重大な問題なんですね。そういう点では、大きなところはうんと負担するのはけっこうだと思いますけれども、庶民のものはやはりきちんと安くされるというふうに保証されるということがはっきりなければこれはたいへんな問題だと思うのです。これは間違いのないことだと思いますけれども、この点をはっきり確認をして私は質問を終わりたいと思いますので、お答えを願いたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先生のお考え方と私は同感であります。そのように、できるだけ、今後話し合いを進めていく上においてやってまいりたい、こう考えております。

服部安司自由民主党

○服部委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

服部安司自由民主党

○服部委員長 この際、福岡義登君から、地価公示法の一部を改正する法律案に対し、修正案が提出されております。

服部安司自由民主党

○服部委員長 提出者福岡義登君から趣旨の説明を求めます。福岡義登君。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 私は、日本社会党を代表しまして、地価公示法の一部を改正する法律案に対する修正案の提案理由の説明を行ないたいと思います。  御承知のとおり、地価公示法は昭和四十四年六月に制定されたものでありますが、その目的とするところは、正常な地価を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共用地取得の補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与することとしておるのであります。  その後今日まで四年間、地価公示制度が実施されてまいりましたが、適正な地価の形成はもちろん、その方向すらも見出されないばかりか、地価は高騰に高騰を続けており、地価公示制度が有効に機能を発揮しているとは思えません。  むしろ、地価公示価格が土地価格上昇を追認しているため地価の最低価格的役割りを果たしているというのが実情であると思います。  また、地価公示制度を税制面においてもこれを活用することとなっているのでありますが、それも実現の見通しすら立っていません。  真に地価の安定をはかるためには、単なる地価公示制度では不可能であることが明らかとなってまいりました。  さらに、今回の法案では、地価公示地域を、従来の市街化区域から市街化調整区域にも拡大することとなっておりますが、これは結果的に乱開発を促進し、自然環境の破壊にも通じ、賛成できません。  以上が、修正案の提案理由であります。  次に、修正案の内容について説明申し上げます。  修正案の内容は、お手元に配付しました地価公示法の一部を改正する法律案に対する修正案のとおりでありますが、その要旨は、  第一に、地価公示法を廃止すること。  第二に、地価公示法の廃止に伴い土地鑑定委員会を廃止し、これにかわるものとして、不動産鑑定士試験を実施し、不動産鑑定士または不動産鑑定士補に対する懲戒処分について建設大臣に意見を述べさせる等の事項を処理させるため、建設省に不動産鑑定士審査会を置くこと。  第三は、その他関係法律について必要な整理を行なうこと。としているのであります。  何とぞ慎重審議の上、御賛成いただくようお願い申し上げます。  なお、この際付言しておきたいと思いますのは、地価公示制度にかわる地価対策に関する法案を別途提案したいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

服部安司自由民主党

○服部委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  本修正案について別に発言の申し出もありません。     —————————————

服部安司自由民主党

○服部委員長 これより本案及びこれに対する修正案を一括して討論に付します。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。小沢一郎君。

小沢一郎自由民主党

○小沢(一)委員 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました地価公示法の一部を改正する法律案の原案に賛成、福岡義登君提出の修正案に反対するものであります。  御承知のように、本案は、最近、土地に対する投機的取引が活発化し、また、適正価格を上回る取引が多く見られ、しかもその傾向が市街化区域にとどまらず、全国の都市及びその周辺地域等において見られる状況となっているのにかんがみ、地価公示の対象区域を、市街化区域から都市計画区域に拡大するとともに、土地の取引を行なう者の責務を明確にし、都市及びその周辺の地域等において土地の取引を行なう者は、公示価格を指標として取引を行なうようつとめなければならないこととしているのであります。  以上の改正は、現在の土地の取引の実情から見て、適正な地価形成等をはかる上において必要最小限の措置というべく、時宜に適したものとして賛意を表するものであります。  また、最近の地価上昇等の現象から、地価公示制度そのものに対する種々の批判はあるとしましても、同制度は施行以来、公共事業及び不動産鑑定士等の鑑定評価において相当な効果をあげており、かつ、今後における同制度の活用による地価対策を考慮いたしますと、福岡義登君提出の地価公示制度の廃止を旨とする修正案は適当でないものとして、反対いたす次第であります。  以上で討論を終わります。(拍手)

服部安司自由民主党

○服部委員長 井上普方君。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、福岡義登君提出の地価公示法の一部を改正する法律案の修正案に賛成し、原案反対の意思を表明したいと思います。  まず第一番に、先ほど来の質問で明らかになりましたように、地価公示法の目的とするところは、公示制度によりまして一般の土地取引の指標となるべき性格の公示価格が、一般取引の最低価格を規定するがごとき役割りしか果たしていないことであります。  さらにはまた、適正な地価の形成に寄与するとありますけれども、地価公示制度によって適正な地価形成をすることができないことは、もうすでに四年間の実績で明らかになっておると思うのであります。  さらにまた、ただいま小沢君が申されました、全国の地価が上昇しつつあるので、これに対して市街化調整区域に対しましても地価公示制度を波及させようという考え方は、まさに全く本末転倒であります。と申しますのは、地価公示価格を表示することによって地価の安定を期することはできません。のみならず、全国的に地価が上昇いたしましたのは、政策といたしまして日本列島改造論のごとき政策が出てきたところにその原因があるのであります。  したがって、私どもといたしましては、この際、強力なる地価凍結令を出すことが必要であると考えます。わが社会党といたしましては、別途提案する予定になっておりますけれども、現在の地価を凍結し、四十八年一月一日の固定資産評価額を基準とする法律案を用意いたしておるのであります。  いずれにいたしましても、この地価公示法の一部を改正する法律案によっては、決して日本の現状の土地騰貴のとどまるところを知らない趨勢をとどめることができないことを強調いたしまして、私の反対討論といたす次第であります。(拍手)

服部安司自由民主党

○服部委員長 中島武敏君。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、地価公示法の一部を改正する法律案に対し反対討論を行ないます。  反対理由の第一は、地価公示法による地価の公示が、投機的な土地の買い占めと、急騰を続ける地価を、法の名において容認し、追認してきた点であります。  わが党は、四十四年地価公示法が制定された際、このことを明確に指摘し、反対を表明していますが、四年間の経過は、この主張の正しかったことを明らかにしています。  今日、大資本による投機的土地買い占めは目に余るものがあり、これが地価を異常に高騰させていますが、この高騰した地価を、通常の取引事例を参考にするとして年々地価公示額をきめてきたことは、明らかに地価高騰の追認であるといわざるを得ません。  このことは、適正な地価の形成を目的としたこの法律が、地価の抑制には全く何の効果も持たず、逆に地価をつり上げる役割りを果たすものであることを証明しています。  反対の理由の第二は、公示対象区域を市街化区域から都市計画区域に拡大することは、市街化調整区域ばかりでなく、全国的な地価の最低価格をきめ、一そう激しい地価の高騰を招くという点であります。  討論の中で明らかになったように、市街化区域内の山林、原野についても、宅地見込み地として近傍類地の宅地並みの公示額が公表され、調整区域内の土地取引が促進されることとなる。この結果、地価公示によって市街化区域の地価高騰が都市計画区域全体に波及し、全国的な地価の高騰を招くことは火を見るよりも明らかであります。  反対理由の第三は、独占資本奉仕の産業基盤整備のための公共用地を安く取得することを容易にし、勤労国民の住宅用地など生活に必要な土地の取得を困難にするものであります。  日本列島改造論構想にも明らかなとおり、国と独占資本が一体となって大規模開発を進めており、さらに新たな全国的な土地利用計画も打ち出されている今日、産業基盤整備という明確な意図のもとに公共用地の取得が進められることは明らかであります。このとき、国及び地方公共団体が零細な土地所有者から容易に土地を取得するための大義名分を、土地収用法にあわせて地価公示法にも求めることも明らかであります。  今日、わが国における地価高騰の原因は、列島改造論構想に基づく無計画な独占資本奉仕の乱開発を進めてきたことであり、大資本による土地投機にあります。  したがって、わが党は、第一に独占資本奉仕のための産業基盤整備に重点を置く政策をやめ、国民の生活基盤整備に重点を置いた政策を進めるよう主張するものであります。  第二に、そのためにも、大資本による土地投機を規制し得る市町村単位の土地投機監視と、民主的土地利用計画を実施し得る権限を持った公選の機関を設置すべきであると主張するとともに、これまで大資本が買い占めた土地を適正な価格で国が安く買い上げ、住宅用地に充てるなど、国民の生活基盤整備に必要な用地として利用するよう強く主張するものであります。  最後に、社会党の提出した修正案については、その内容が地価公示法を廃止するものであり、わが党の主張と基本的に合致するものであります。したがって、この修正案に賛成の態度を表明いたします。  以上をもって反対討論を終わります。(拍手)

服部安司自由民主党

○服部委員長 新井彬之君。

新井彬之公明党

○新井委員 私は、公明党を代表しまして、政府提出の地価公示法の一部を改正する法律案に対し、次の理由により反対の討論をするものであります。  その第一点は、正常な価格を公示することにより適正な地価の形成に寄与することを目的として制定された地価公示法が、現実には何ら効果をもたらしていない点であります。  さきに公表された第四回公示価格によりますと、地価の高騰はすさまじく、過去一年間に全国平均三〇・九%、特に国民生活に密接な住居地域においては三三・三%も高騰しているのであります。また、土地取引において公示価格が何ら参酌されず、現実には公示価格の一・五倍から、はなはだしい場合にはNHKあと地のように二倍半近くで取引されているのであります。むしろ、このようにあと追い的な公示価格が地価の引き上げを誘発しているといわれてもいたし方ない状態であります。  第二点は、今回の改正案に、土地の取引を行なう者は、公示価格を指標として取引を行なうようつとめなければならないという、いわゆる精神規定が設けられていますが、そのような精神規定だけでは、地価抑制の効果は全く期待できない点であります。また、そのような精神規定のもとに、幾ら地価公示の対象地域を拡大しても全くナンセンスであります。  第三点は、地価公示制度と税制がリンクされていない点であります。また、この点はわが党が今回の改正案に反対する最大の理由でもあります。今日、諸悪の根源といわれている地価の高騰を抑制するには、地価公示制度と税制とをリンクさせることが急務であります。ところが、改正案ではそのような措置が何ら講ぜられていないのであります。  次に、社会党の福岡義登君提出の修正案は、政府の旧態依然たる姿勢にかんがみ、地価公示法の廃止を提示していますが、この点につきましてはわが党も十分理解できるところでありますが、いま直ちに廃止することも諸般に混乱を来たし、地価の一応の目安となるものもありませんので、賛同できないのであります。  以上の理由により、政府原案に反対し、社会党の修正案にも残念ながら反対の意を表明し、討論を終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 渡辺武三君。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 私は、民社党を代表しまして、政府提出、地価公示法の一部を改正する法律案、社会党提出、地価公示法の一部を改正する法律案に対する修正案、両案に対し、一括して反対の討論を行ないます。  もともとわが党は、土地価格の抑制のために土地の基準価格を設け、公示する制度の確立を主張してまいりました。しかしながら、現行の地価公示方式は何ら地価の抑制に効果をあらわさず、むしろ地価をつり上げる要因にすらなっております。法第一条の目的に「一般の土地の取引価格に対して指標を与え」云々とありますが、その役割りは有名無実であります。  さらに、公示価格の算定基準もきわめて問題が多く、異常な高騰を追認する形での地価公示は、地価政策として何ら価値のないものといわざるを得ません。  なお、公示価格以上で取引された場合の超過利得に対する施策もきわめて不十分であります。  このような基本的な問題をなおざりにして、公示地点のみを拡大する今回の法改正には反対をせざるを得ません。  なお、私どもは抜本的な土地対策の確立をはかり、地価及び土地の病根を除くための努力がなされた上での基準価格の設定は必要であるとの立場から、地価公示法を廃止すべしとする修正案にも反対をいたします。  以上、両案に対する反対理由を申し述べ、私の反対討論を終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 以上で討論は終局いたしました。  これより採決いたします。  まず、福岡義登君提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。  次に、原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 起立多数。よって、地価公示法の一部を改正する法律案は、原案のとおり可決すべきものと決しました。  この際、建設大臣より発言を求められておりますので、これを許します。金丸建設大臣。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 ただいま御可決いただきました地価公示法の一部を改正する法律案につきましては、御審議の間に賜わりましたいろいろな御意見を十分尊重しまして、その運用に遺憾なきを期してまいりたいと存じます。まことにありがとうございました。(拍手)

服部安司自由民主党

○服部委員長 なお、おはかりいたします。  ただいま議決いたしました本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

服部安司自由民主党

○服部委員長 この際、午後二時三十分まで休憩いたします。    午後一時三十八分休憩      ————◇—————    午後二時三十八分開議

服部安司自由民主党

○服部委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  先刻決定いたしました参考人からの御意見は質疑応答の形式でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。福岡義登君。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 新聞などの報道によりますと、田中総理が建設大臣に対しまして、公営住宅並びに公団住宅の払い下げを検討するように指示があったと伝えられておるのですが、いつどこでどのような総理からの指示があったか、建設大臣にまずお伺いしたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先週の二十五日の閣議におきまして最後に総理の御発言がありまして、そのような話があったわけでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 その田中総理の指示を受けました建設省としては、現在どういう作業を進められておりますのか、お伺いしたいと思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 大臣からの御指示によりまして、二つの方針を実は定めております。一つは公団に対するものであります。一つは公営住宅の関係でございます。  公団住宅に関しましては、一応既設の十年経過をいたしました一定条件の団地、これの賃貸住宅の中に譲渡を希望する者がおればこれは譲渡をしよう、かような方針を定めました。これにつきまして、公団に対しましてそれの譲渡のやり方、基準、そういうものを検討するように命じております。  それから公営住宅につきましては、これは公営住宅法の中に公営住宅の払い下げ譲渡の定めがございます。今回取り上げますものはその中の低層、木造が主でございますが、こういうものの譲渡に関する問題でございます。三大都市圏の中におきますかような住宅は大体平屋の木造建てのようなものが大多数でございますが、こういうものに関しましては、これを法律に従いまして建てかえ、立体化をいたしまして、公営住宅の戸数をふやしていく、かような方針で建てかえ計画をやるような計画を組んでおります。それからそれ以外の地域に関しましては従来とも譲渡をある程度やっておったわけでありますが、これはそれぞれの管理主体からの申請がございまして、これに対して大臣が承認をするという規定に従ってやっております。しかしこれに関しましても地域を指定をいたしまして、相当私どものほうがこまかい指図をしております。こういうことに関しまして、今回これを地方公共団体、すなわち管理主体の判断に移す。すなわち、三大都市圏以外の低層の公営住宅の譲渡に関しましては申請者、すなわち管理主体の判断を尊重するような運用にする、かような運用の通牒を出すべくただいま準備中でございます。以上の作業をしてございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 大臣に重ねてお伺いするのですが、二十五日、閣議後に総理から指示があったというのですが、総理はこの払い下げの目的というのをどういうところに置いておられるのか、どういう理由で今回公営、公団の住宅を払い下げるような指示があったのか、そこのところを明らかにしていただきたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 持ち家政策の希望を満たすというのが第一点であります。次に消費の抑制というような面、あるいは貯蓄の増加というようなものを考えておったのじゃないか、私は自分でそういうふうに推察をいたしたわけでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 建設大臣の単なる推測を聞いておるわけではないのです。従来やっていなかった公団あるいは公営の賃貸住宅の払い下げをやるというのですから、そこには明確な目的なり理由というものが示されていなければならぬと思うのです。新聞の報道するところによりますと、地価抑制、物価安定あるいはインフレ対策というような経済的な側面からこの問題が提起されたように報道されておるのですが、その辺の事情というものをもう少し明らかにしていただきたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 その問題につきましては、私はかねてから公団の払い下げという問題について、これはもう既定の事実で、御承知の先生方もあると思いますが、試験的に公団の払い下げをやってみる。それを東京、大阪、名古屋。また公営住宅の払い下げの問題につきましては、私が大臣になる前から公営住宅の払い下げという問題で、公営住宅に入っておる人たちの運動も強い、その陳情も聞き——ことに私は甲府か選挙区でございますが、甲府の公営住宅の中で、これは共産党の人も社会党の人も公明党の人も、市会議員も一緒になって払い下げをしてもらう運動をやってくれないかということで、市の関係については市会議員さんやってください、県の関係あるいは国の関係は私からいろいろ陳情をいたしましょうというようなことで、持ち家に対する国民の希望というものははかり知れない大きなものがあるということはあえて私が申し上げるまでもないと私は思っておるわけでございます。そういう意味と、先般閣議で最後に総理から話が出ましたのは、物価の抑制とか消費の抑制とか貯蓄の増加とか、いろいろな問題が加味されて、これをこの際開放することによって目的も一部達することができるだろう、こういうような考え方で踏み切ったわけでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 賃貸住宅の払い下げが既定の事実というようなお話があったのですが、そうじゃないと思うのですね。それはあとで触れますが、ここでは、どういう意図で今回突如として公営住宅あるいは公団住宅の払い下げが指示されたかということなんです。まさか新聞記事がうそを書いておるとは思わないのですが、どの新聞を見ましても、経済的な側面を取り上げて物価の抑制という目的で田中総理が指示した、こういっておるのですね。いま大臣の答弁のウエートは、持ち家という消費者の希望を満たすということを中心にお話をされたのですが、新聞報道はどの新聞を見ましても物価抑制、こういう経済的な側面から田中総理が指示したのだ、こういっておるのです。新聞記事をここに全部持ってきておりますが、これを否定されるのですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 それは物価抑制の問題の話の出ておる中での話でございますから、私も新聞記者会見でそのような話をしたことは十分記憶をいたしておるところでございまして、それも入っておるという解釈をしていただいてけっこうだと思います。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 それならば具体的にお伺いするわけですが、この住宅を払い下げるということによってどういう物価抑制の効果があるか、具体的に説明してもらいたい。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 たとえば公団住宅の場合でございますけれども、公団住宅の場合は大体公営住宅と違いまして収入の上限がございません。中堅のサラリーマンが主としてその住居として入っておるわけでございます。この状態を見ますと、所得の向上というのが相当あります。家賃はこれを上げないようにということにしております。したがいまして、かなり所得が向上してくる、あるいは支出力が出てくる、かようなことでございまして、その中の方々におきましてはやはり持ち家が持ちたい、所得が向上してまいりますればさような気持ちが出てくる、これは当然のことだと思います。この場合に公団といたしましては、現在普通分譲住宅、それからまた新しい制度をお願いいたしました長期新分譲、ああいうふうなものをつくりまして、そちらのほうに優先的に入れるという制度はすでにやっております。そういうときには、いままで負担率が一〇%以下だった人が、住居の安定を求めて分譲住宅のほうに移って、支出能力一ぱいのことをやっている、かようなかっこうになろうかと思うわけでございます。ところが、その住宅というものは非常に地縁がございます。その場所、その住宅を離れたくない。そこで持ち家を持ってそういう方が安定をしたい、精神的な安定も得たい、かような方々はここでその方法の延長線としてもやっていいじゃないか。かような考え方で実は私どももそういうものを進めておったわけでございますけれども、さような意味からいいますと、やはりそこで譲渡を受ける場合には何がしかの準備をする、あるいはそういうふうなもののために今度は割賦の問題になりまして、支出力をそのほうに持っていって、自分の支出余力というものを住宅の向上費あるいは安定費、こういうもののために使っていく、かような効果はあろうか、かように考えておる次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 住宅局長、いまの日本のインフレ状態というものはいまおっしゃったような——わずかに公団住宅あるいは公営住宅の賃貸住宅を払い下げることによって現金が一度に入るわけじゃないですよ。新聞にも書かれておるように、頭金をできるだけ少なくして、そして二十年か二十五年の長期で割賦販売をする、こういうわけでしょう。それなら、支出余力があるのを吸い上げるといいましてもどれだけの効果があるか。いまの日本のインフレというのはそう簡単なものじゃないですよ。そうでしょう。それでは住宅局長、さっき御説明されましたからついでに答えていただきたいが、先ほど説明があったような、いま試験的に三地区をと、こうおっしゃったが、これを払い下げたときに幾ら金が吸収できるのですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 三地区につきましては、この譲渡の計画が公団から出てまいってこれを大臣が承認をするというかっこうの手続を要します。現在まだ公団から出てまいっておりません。しかし、私どもがおおむね聞いておりますところによりますと、その三カ所で六百七十数戸になります。そういたしまして、それのおおむねの金額が、これはまだ向こうの試算の段階でございますが、三百万ないし四百万というふうなことを私どもは聞いております。こまかいことばまだ私どもに上がっておりません。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 その三百万ないし四百万というのは一戸当たりでしょう。私いまお尋ねしておるのは、三百万か四百万円で六百七十戸余りを払い下げる。頭金を幾らか取るわけでしょう。全部一ぺんに現金でもらうわけじゃないのです。その頭金で、  一時金によって支出余力を幾ら吸収できるのか。大体の概算は立つでしょう。——もう答えなくてもいいです。その答えが出ても、先ほども言いましたように、いまの日本のインフレ状態というものが、おっしゃるようにこの程度の民間資金を吸い上げて何らかの効果があるというようななまやさしいインフレ状態じゃないですね。今度の公団あるいは公営住宅の払い下げは、民間資金を吸い上げることによってインフレ対策や物価の安定をはかるというようにおっしゃるのですが、決してそうじゃない。真のインフレ対策や物価安定をやろうとするなら、そんなことじゃなくて、政府の放漫な財政金融政策を根本的に改めなければならぬ。あるいはまた商社の商品投機などを取り締まることなどの政策を強力にやっていかなければならぬ。田中総理もいま私が申し上げましたことはわかっておらぬはずはない。この程度のことでインフレや物価安定に効果があるとお考えになっているとは思わぬですね。もしそういうことを総理が思っておられるならばこれは何をか言わんやですよ。ですから、はっきり申し上げますが、今度総理がこの問題を指示されましたのは、ただ単に持ち家にこたえるとかあるいは物価安定をするとかというのは表向きの口実であって、本音は何かといいますと東京都議選目当ての一つの党利党略であるのです。これは私だけが言うのではないのですよ。新聞論調をみな見てごらんなさい。そう書いてある。(発言する者あり)

服部安司自由民主党

○服部委員長 お静かに願います。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 ほんとうにインフレ対策や物価安定に効果があるというような筋があるならば、本音がどこにあるにしても私どもある程度認めますよ。この程度のことをやって物価安定に効果があるなんということは期待できないですよ。どうですか、建設大臣。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 私は先ほどから申し上げましたように、都議選というようなことを考えておることでは毛頭ありません。ただ、総理からそういう指示はございましたが、建設省は建設省としての独自な考え方で進んでいくというような考え方で慎重に対処してまいったおる。この問題でインフレを解消するとは私も考えておりません。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 考えておらぬとおっしゃっても、表面上の理由にされておる物価安定やインフレ対策にならぬということが、これは常識的に理解できるわけでしょう。そうすると東京都議選目当ての党利党略ではないか。これは私もそういう指摘をすると同時に、新聞論調みなそう書いておるでしょう。同時に、団地自治会が組織されておる。持ち家を望んでおるからそれにこたえるのだという説明がありました。ところが建設大臣のところにも行っておると思うのですが、今回の払い下げは反対である、それよりも住宅環境の整備やあるいは家賃を下げるような政策をやってもらいたい、こういう主張をしておるのです。私は新聞に出ておる三つの地域全部を当たることが時間的にできなかった。埼玉県の上木崎団地に当たってみました。ここの戸数は七十二戸あるのですが、大方の人は、払い下げよりも、いま悪くなった住宅を建てかえるなり、あるいは改築するなり、住宅環境の整備というものを強く望んでおる。このように、入っておる大部分の人が払い下げをやってもらいたくない、それよりも環境の整備やあるいは家賃の引き下げをやってもらいたい、こういうことを望んで、しかもそれは建設大臣のところにも総理のところにも抗議の形で行っておるはずであります。そういう事情の中でも、やはり総理の指示があったという前提でこの払い下げは強行される意思ですか、どうですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 私はこの問題は、福岡先生はいろいろおっしゃるけれども、ほんとうに反対の人もあります。反対の人の中にもまたよく話せばわかってくれる人もある。また一方にはぜひ払い下げてもらいたいという人もいる。そういう中で判断をするということでございます。ことに公団の払い下げの問題については試験的にやってみるということであって、この試験的の結果がだれ一人要らないということであれば、どこの公団も私は要らないものであろうと思います。しかし、その公団にいる大部分の人がほしいということになれば、またほかの地域の公団に入っている人たちの気持ちもそういうものだろう。これはすぐに強行してやってしまいますというような考え方でやっておるわけではないということだけ御理解を願いたい。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 一部の人が反対をしているというようにおっしゃいますが、大臣のところに抗議書がいっておるのじゃないですか、自治会の代表者が何人か行って。これは全国的に組織されておる自治会ですよ。(「払い下げを強制するのじゃないのだ」と呼ぶ者あり)払い下げ強制じゃなくて、必要に応じて持ち家を望んでおるから払い下げをするというなら、これはまたある意味では理解できますよ。入居しておる関係者もそれを望んでいない、インフレ対策にもならぬ、新聞論調どれを見ましてもそういう政策には反対である、こういう情勢の中であえて払い下げを強行しなければならぬという理由はどこにあるのか。どうも納得できないのです。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 私は政治家をやっておりまして十五年、個々の問題につきましては、あなたも同じように政治生活をやっておれば、反対の人もあるだろうけれども賛成の人の意見も聞いておられると私は思います。私はこの公営住宅の払い下げ等についてはいままで何回か、いわゆる超党派で皆さんの希望、陳情を聞いてそれをやったこともあることを考えてみれば、持ち家というものに対する執念というものはこれは人間の本能だ。だから、これが参議院選挙、だからやるということではないということだけは御理解をいただきたいし、またインフレの抑制に、それは一部なるかもしれぬけれども、そんなはすっぱな考え方で考えておるわけではないということを御理解をいただきたいと思います。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 どうも御答弁では得心ができぬのですが、次の角度からもう一ぺん問題にしたいのですが、先般本委員会で住宅金融公庫法の審議をいたしました。その際に住宅政策全般について私どもは議論したのであります。その中で私どもが指摘しましたのは、いわゆる分譲よりも賃貸住宅に重点を置くべきである。建設戸数が賃貸が減って分譲がふえておるということはけしからぬ、賃貸住宅に重点を置くべきであるということを強く指摘しました。これに対して検討を加えるということは当時大臣も局長も答弁されたのですが、結果としては政府原案が一応通ったかっこうになっております。しかし、賃貸と分譲はそれぞれ一定のルールが敷かれておると思うのです。少なくとも今日までは賃貸を重点にしてきたことは間違いない。将来漸次分譲に重点を移していくという、そういう考え方は私どもも察知いたしました。それには反対したのですが、その従来までとってきました方針すらもこの際転換をする。これは住宅政策の基本にかかる転換である、こう私どもは考えるが、大臣、どうですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 住宅政策の問題につきましては、住宅はいかにあるべきかということにつきまして住宅宅地審議会にいま諮問しておるわけでございますが、しかし私の考え方といたしましては、賃貸住宅というものは重点を置いて、いまよりより以上に考えていかなくちゃならぬ、こういう考え方で、賃貸住宅をこの持ち家政策とあわせて、こちらのほうを軽く見るというような考え方は毛頭持っておりません。賃貸住宅を重点に考えていくべきである。これは前にも述べたとおりであります。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 従来と同様に賃貸住宅に重点を置く、こうおっしゃるのですが、では今年度の建設戸数の内訳を見ますとどうなっていますか。公団住宅の場合、昭和四十七年度に賃貸は六万二千戸計画されておった。それが四十八年度には四万八千戸に減っておるのですよ。反対に分譲は四十七年度二万六千一尺四十八年度は三万二千戸、六千戸ふえている。どうですか、これをもって今後も賃貸住宅に重点を置いていきたいということが言えますか。しかもいま問題は、賃貸住宅として提供しておるものを分譲するというのですよ。先ほどの大臣の答弁と違うじゃないですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 四十八年度の公団の戸数の中で賃貸住宅の比率は一応減っております。ただしこの中に、実はこの前も私答弁いたしたわけでございますが、賃貸的な第三の手法が生まれてこれをカバーして余りがある、かような結果に私どもは考えておるわけでございまして、それは先ほどもちょっと申しました長期新分譲でございます。これは、公団の対象といたします階層が先ほど申しましたようないわゆる都市勤労階層でございますが、この対象といたします半分から上ぐらいの階層の方々を調べてみますと、持ち家といいますか、そういう希望もかなり多くなっておる。ただし所得が民間の持ち家とか普通分譲にはなかなかいけない、かような層がかなりあるということを私ども知りました。そこで賃貸住宅並みの割賦金、こういうことに始まりまして長期割賦をするわけでございます。最初は二万円台の割賦から三十年程度の長期割賦でだんだんしり上がりになっていく、かようなもので、最後は四方に達するか達しないか、かようなことのものをつくりました。これはまさに賃貸でもなければ分譲でもない。分譲には違いないのでございますが、いわゆる割り切るべき持ち家ではないのではないか。要するに負担に応じて、しかも希望に応じてその需要が充足される。かような意味で、見かけからいいますと賃貸住宅は減りましたけれども、賃貸的な性格の持ち家、すなわち持ち家に援助が入ってくる、かような意味で、私は公団の問題は賃貸、分譲にはっきり分けずに、むしろ対象を合わせたという意味でむしろメリットのほうが大きいのではないか、かように感じておる次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 これは議論のあるところなんですがね。現に賃貸住宅として公団あるいは公営でやっておるものを払い下げるという、そこに問題点を置いておるわけですね。いまから賃貸住宅から分譲住宅に重点を切りかえていくということなら、われわれは反対ですけれども、今後そういう方向だというならまだ議論になると思う。ところが現に賃貸住宅に提供しておるものを分譲する。建設大臣は賃貸住宅に重点を置いていく方針に変わりはないとおっしゃるのに、結果的に賃貸住宅を分譲すれば減ることになるでしょう。ですから、ほんとうに住宅政策を考えるならば、限られたワクの賃貸住宅を分譲にするとかなんとかいうことでなしに、住宅不足をカバーするのには新たに建設しなくちゃいけない。それが分譲が必要なら分譲をたくさん建てればいい、賃貸が大切なら賃貸を建てればいいわけですね。その政策を進めないで、いまのワクの中で分譲していこうというところに問題がある。ですから、将来の問題としていまから議論することはやぶさかでないが、現に賃貸住宅にしておるものは払い下げの対象にしない、こういうことにしてもらいたいと思うのですが、どうですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 今回賃貸住宅を、入っておる方で希望者に譲渡するという制度をつくりましょうということは、先ほど申し上げましたように、実は新たにつくったほうに所得の向上した方でほしい方は移っていただくという制度が優先的にあるわけでございます。ただ、その場で十年もたって、そこで地縁がついて、その場で生活を安定したいという希望というものも非常に強いだろう。住宅の行政というのはさようなこまかい配慮と申しますか、あるいは制度というものも必要なんじゃないか。そういうことで、別のところにつくってそちらのほうを買っていただくというものの延長といたしまして、既設の賃貸住宅の中におる方が希望する場合は、その場所で同じような方法でお分かちをするというのはむしろきめのこまかい政策ではないか、かように思います。これによりまして減ります賃貸住宅、社会が必要とする賃貸住宅は、公営、公団を合わせまして新規充足をして備えなければいけない、これは大臣の御所見のとおりでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 申し上げたいのは、いまこういうこそくな手段をとるべきではない。住宅政策の基本は、三百万戸ともいわれ四百万戸ともいわれておる住宅不足をどうやって解決をしていくかというところになければいかぬわけでしょう。それがどうですか、実際には解決の方向が出てきてない。公団住宅の昭和四十七年度の建設戸数計画に対して進捗率はどうなんです。用地問題が解決をしない、あるいは関連公共施設が思うにまかせない。公営住宅にしても自治体のほうから遠慮するところがどんどん出始めておる。そういう問題こそいま解決をしなければならぬ住宅政策の中心的な課題でしょう。そういうことをほっておいて、限られたワクの中でこそくな手段を弄する、そういうことになってくれば、初めに申し上げましたようなことが疑われるんじゃないですか。そういう意図があるんじゃないか。もう少し基本的な住宅政策というものを考えてもらいたい。田中総理も政治家なら、限られたワクの中のやりくりじゃなくて、住宅不足をどうやって解決するかということを指示されなければならぬ。政治家としての田中総理の良心を疑いたいと思うのですよ。最近週刊誌に、乱心されておるんじゃないかということが書いてある。住宅難を解消することを総理として建設省に指心するのはわかるけれども、賃貸から持ち家にしたって住宅難の解決にはならぬでしょう。ここで建設大臣は総理に対して、今回の払い下げの指示をやめるように忠告をしてもらいたいと思うが、どうです。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先ほど申し上げましたように、総理からの指示もあったわけですが、建設省は慎重にこれに対処していかなければならないということで、慎重に対処してまいります。しかし、持ち家政策というものに対しては、いまの住宅難の問題とは別に、いわゆる居住の安定とか、十年同じところに住んだ者を別のところへ移していくというようなことばまことにきめこまやかでない行政になります。そういう面で、私の政治的な感覚でいうならば、自分の家にしたい、それもいわゆる割賦でいけるということであればだれしも願うところじゃないか。しかし、それは願わないというのであれば、これはそんなことをやる必要はないと思うのです。福岡先生はそういうものを願う者はない、極端な私の言い方だと思うのですが、私はそうじゃないと思う。私は先生の考え方とは別に、いわゆる人間の本能だ。ただそこに、いままで安い家賃の家にいて、安い価格で払い下げされるということになれば、世の中にいろいろの断層が出てくるじゃないかという考え方、こういう問題につきましては、払い下げの問題については国民から指摘を受けるような、非難を受けるような払い下げ価格であってはならぬ。あくまでも国民が認め、納得するような、公正妥当な払い下げ価格というものでなくてはならない、こういうように考えておるわけでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 どうも田中総理に思いとどまるような進言はできない、大臣自身も分譲について賛成だ、こういうお話なんですが、これはけしからぬと思うのですね。ほんとうに持ち家政策をとるというのなら別の政策があるはずである。賃貸住宅というものは別の目的をもって建設されたものでしょう。自分の家を持ちたいという持ち家、これは本能だとおっしゃる。私もそれは否定しない。それを満たすには満たすような別の政策を考えるべきである。第一、公営住宅法の第一条にどう書いてありますか。分譲するということは書いてないですよ。「この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を建設し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸することにより、」こう書いてあるのです。分譲というものは公営住宅法には書いてないですよ。先ほどの住宅局長の説明によれば、公営住宅の建てかえをしてそれを分譲することを検討しておる、こうおっしゃる。公営住宅法のどこに分譲していいということが書いてあるのか。いまのは公営住宅法の目的です。   〔委員長退席、天野(光)委員長代理着席〕 同じく公営住宅法の二十四条に、事業主体がやむを得ず払い下げをしなければならぬという場合には「建設大臣の承認を得て」云々、こう書いてある。今回は地方自治体がそういう意思表示をしたのじゃないのです。総理大臣のほうから払い下げようじゃないか、こう言っておるわけです。意思の発動は総理大臣から出ておる。それから施行令第七条にも、「引き続き管理することが災害その他の事由に因り不適当」な場合云々というのがある。住宅局長の通達にも、そういう条件をすべて満たさなければならぬとある。言うならば、公営住宅の場合は払い下げをしないことを原則にしておる。特にこれこれしかじかのやむを得ない事由がある場合には、これこれの条件を付して払い下げをすることができる。原則はあくまでも賃貸住宅なんだ。それを今度払い下げ政策をとるというのですから、これは法律改正をしなければいけない。現行法のままでやるなら、公営住宅の場合違法です。どうです。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 公営住宅の問題に関しましては、これは公団の問題とちょっと性格を異にしておりまして、公営住宅法に基づきます賃貸住宅の供給ということが第一義でございます。いまお読みになりましたように、ただこれを処分するときの規定がございます。これは管理者が特別の事由がある場合には建設大臣の承認を得る、かようなかっこうでございます。制度としてはさようなことでございますが、それぞれ地域でもう非常に長い間建っているもので、特に低層、木造の住宅等はことに古いもので管理費が非常に高くつく、そういうような問題で地方公共団体としては特別の事由と考えられるようなものが非常に多うございます。そういうことでそういうものを譲渡したいという申請がずいぶん出てきております。ところが、一応の表面上の制度はさようでございますが、建設省といたしましては、いままで、ここに書いてある、あるいは通牒以外の承認基準がございまして、たとえば十万以上の都市、こういうところでは都市計画上の問題とか住宅政策上の問題とか、そういうことからいままで極力きつい指導をしておったわけでございます。したがいまして、そういうふうな三大都市圏に非常に問題が集中してきておりますので、私どもの指導はその範囲内を強化いたしまして、それ以外のところにおきましてはまさに地方自治体におきまして、管理主体におきましてそれぞれ責任をもってやられるわけでございますから、その考え方にまかせる——まかせるわけではございませんが、第一義的にそういうものによるというような運用をいたしたい。運用の問題としてさような運用を今後したい。地域十万以上のものは全部だめだということでなしに、それは、三大都市以外の十万以上のところは管理主体の長の判断というものを第一義的に考える、かような運用をする、かような方向で今後の運用を考えておるということでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 この公営住宅の場合、いま説明の三大都市を今度考えている。あるいは場所はきまっていないようですが、一階建てなり二階建て、そういうものは建てかえて中高層にして、それを分譲するということも言われておる。これはないですね。そうすると、いま説明されましたのはあくまでも法律に従って特別の事由のあるものについて払い下げをする、こういうことですね。それはいまどのくらい検討されておるか。三大都市と抽象的におっしゃったのだが、あるいはその他の地域に対してはどういうことを指導されようとしておるのか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 まず先ほどのお答えをちょっと残しましたので……。三大都市圏におきましてはいまだにやはり初期に建ちました木造の低層公営住宅あるいは低層の不燃というふうなものがございます。特に木造のほうが老朽化してございます。こういうものは、たしか四十四年の法律改正によりまして建てかえ規定を入れていただいておりまして、ぼつぼつ建てかえをやっているわけでございますけれども、これがなかなかむずかしい問題があるということも事実でございますが、しかしこれを促進しなければいけない。特に最近のように、東京で四十七年度は一〇%しか発注できないというふうな事情におきましてはこれを促進しなければいけない。しかし一応払い下げてもらいたいという入居者の方々の希望というものは非常に強うございます。そこで、これを現実問題、そういう抵抗と申しますか、ぶつかり合い、それによって事業が進まないというふうなことを解消いたすために、一応建てかえをいたします。建てかえて立体化して三倍くらいの建物、戸数にいたします。もともとの方が百戸だったといたしますれば三百戸くらいの住宅がそこにできます。もとの方が百戸全部持ち家を希望する、あるいは支払い能力のある方だということであれば、その百戸分は別のかっこう、公営住宅でない、公庫融資等を使いました別のかっこうの持ち家にふさわしい住宅をその場所で建てて、それによって長期に支払いやすい方法でお分かちをする、そういうことで建てかえを促進さしていただく。あと二百戸の分は、残りは公営住宅として新たに建てさせていただく。さらに百戸の中で公営住宅のほうがいいという方はそのまま公営住宅に入っていただく。したがって公営住宅を分譲するという意味ではございません。公営住宅はあくまでも先ほどの法の範囲内で特別の場合に譲渡を承認する、こういうことでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 これは局長、ずるい答弁で、公営住宅を建てかえて三倍になったら、そのうち三分の一をもとおった人に分譲する、そして三分の二を、ふえた分を新たに入れる、こういう説明でもいけるわけです。局長の言い分はそれを別の言い方をして、百戸だけは別のもので建てる、分譲で建てる、二百戸を賃貸で建てかえる、こういう説明なんですね。それは言い方の違いだけであって、建てかえて三分の一は分譲にし、三分の二を賃貸にするということにほかならないじゃないですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 公営住宅は法律に基づきまして、やはり二分の一なり三分の一の国庫補助が入りまして、しかも人居者も所定の基準に従いましてこれを選考して入れる、かようなかっこうになっております。しかしいま申しました三分の一はそういう制約がない、別の資金を使いました住宅でございます。これは建てかえを促進いたしますためにそういうふうな一つの制度をやって公営住宅をふやそう。現在、四十七年度、公営住宅が一割くらいしか着工できなかったという原因の中にも、いままで三千戸なり五千戸なり毎年建てかえをやっておりましたものがとまりましたので、そういうこともございますのでこれは促進しなければいけないということで、まあやむを得ずそういう方法を生み出した。また一つには、どうしてもそこに持ち家を地縁でほしいという入居者の非常に強い希望でございますので、あわせて応用動作としてそういう制度をやろう、かような話でございます。公営住宅で払い下げよう、こういう話ではございません。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 まあ苦しい答弁、あるいは苦肉の策の面もわからぬことはない。私どもは、本来ならばそういうように建てかえたものは全部を賃貸住宅にすべきである。持ち家を望むものは公団の分譲があるのですからそっちの方向でやるべきだ。問題は、土地政策その他が行き詰まっておるために分譲住宅が建たない、そこに問題があるわけでしょう。その問題を解決しないで、この公営住宅の建てかえと一緒にからめて持ち家問題を解決しようというやり方は正しいやり方だとは思いません。これは一つの問題点です。しかも、古くなっておるというのは比較的立地条件のいいところである。そういう分譲方式ならば、どっちみち自分の庭も十分ないでしょうから、それがやがて売られまして、投機の対象になって、その金でまた本人がどこかに持ち家を建築するというような心配もある。いろいろ分折すれば問題点がたくさんあると思うのですが、ここではそういうやり方は賛成できないということだけ申し上げておきたいと思うのです。  これは公団住宅の場合も、先ほどちょっと数字を申し上げたのですが、もともと賃貸と分譲というものは分けて建設するようになっておるわけですね。できるだけプールしていきたいというような説明もあったけれども、少なくとも現在までは一応賃貸が幾ら、分譲が幾らと、こうなっておるわけですよ。だから公団住宅の場合は賃貸は賃貸で計画どおり建てていく、分譲は分譲で建築していく、こういうことをやればいいのであって、公営住宅の場合は建てかえを促進するためにという事情があったから、苦肉の策ということはある程度認めますということは言ったのですが、公団の場合はそれはないですね。現に居住しておる人にそのまま分譲するわけなんだから。公営住宅もそうだし、公団の賃貸住宅もそうだと私は思うのです。本来分譲することを予想してやってきたものではない。低所得者の住宅を確保していこう、そういう趣旨のもとにやられたのでしょう。それを途中で目的変更するということは間違いじゃありませんか。どうですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 おそらく建設とその後のフロー、ストックと申しますか、そういう二つの問題だろうと思うわけでございまして、あくまで建設時におきましては確かに賃貸と分譲ということに分かれておりました。また本年度からは新たな第三の手法というものも加わってまいりました。しかしそのストック、いわゆるいままでの蓄積、こういうふうなものをどう利用するかというのも、これは次元は落ちるかもしれませんけれども、そこにどうならなければならないということは、やはり社会の実情に応じて運用してもいい幅というものはあろうかと思います。そこを私どもは、先ほどから申し上げておりますように、ほしい方、こういうものを安定させるということでそれを運用したらどうか、かように考えてやっておる次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 局長、これは私は予言しておきますが、いまは当面、分譲されたところに持ち家という意味で自分が居住するかもしれぬ。しかしその人が生涯を通じてそこに居住をするという保障はない。おそらく一定の年齢に達すれば、その分譲を受けた家をさらにどこかに転売をしまして、その資金でどこかにまた自分の二戸建ての家を建てるとか、あるいはそれに準じたようなことをやるだろう。例外はあるかもしれませんが、例外を除いては、大部分の場合が今回公団の払い下げを受けたものに一生涯居住するというのはあり得ぬだろうと私は予言申し上げておきますが、そうなってくると、これは結果的に払い下げ住宅が投機の対象となっていく可能性がある。そういう間違った政策をいま許すべきでない、やるべきでない、こう思うが、どうですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 まず、これを実施しますときに、国民の御批判を招くような投機の問題、あるいは目的外にそれが使われるような問題、これが起こらぬような契約条項をすべきだと私は考えております。現在普通分譲住宅におきましては五年間の転売禁止になっておるわけですが、五年後にもちろん売られているケースもございます。しかし相当部分はやはりそのまま住んでおられますが、かような一般的なものでは私は今回のこれは足りないと感じております。したがいまして、五年以上のことを考えるか、そのほかの問題をつけるか、あるいはそれを買ってすぐ貸すとかいうことに対して、そういうふうなことは契約条項でこれをつくるべきだ。公団からまだそういう売買条項は上がってきておりませんから、これについてはいまの見解でございますが、さようなことを私は考えております。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 五年がかりに十年転売禁止しましても、十年先の保障はないわけでしょう。私がいま申し上げたいのは、本来、公団の賃貸でもあるいは公営住宅の賃貸にしましても、それなりの目的があって建設したものである。その目的を途中で変更することは間違いであることが一つ。払い下げられたものが投機の対象になるという心配があるということが二つ。そういうことも知りながら払い下げをするということは許せない。思いとどまるべきであるということを繰り返し申し上げておるわけです。条件として五年が七年になろうが十年になろうが、若干先に延びるだけのことであって、そこが、考えておるような、その人が本能として持っておる持ち家というものに対して結果的にこたえたということにはならぬ。そういうものは一時自分の持ち家として使うかもしれませんが、一定の年数が経過すればどこかに転売なり、持ち主が変わっていくだろう。そういうことを考えますと、やはり賃貸住宅でずっと置いておくほうがいいじゃないか。特にこの公団賃貸住宅などがあるようなところは市街地が多いわけですから、しかもいま払い下げようとする対象になっているものは相当中心的な市街地にあるわけです。そういう便利のいいところは賃貸住宅で持ち続けるほうが住宅政策からもこれは適当ではないか。どうですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 先ほど来御説明しておるわけでございますけれども、もちろん賃貸目的で建てるときは建てました。しかし、先ほど来申し上げておりますように、さらにきめのこまかい配慮、あるいはその制度というものも、私どもこれも一方の考え方だというふうに考えております。したがいましてさような制度をとろうということでございます。ただ、これによって必要賃貸住宅が世の中から数が減る、そういうことでは困るわけでございますから、これはふやさなければいけない。これは建設のほうの話でございます。ただそれが、新しく建てれば遠いじゃないかという話が出てこようかと思います。これは土地問題に大きくからんでくるわけでございますが、A、B農地、そのほかの追い出しその他を私どもがどう受けて、どう公共の宅地に利用していくか、受け入れていくか、ここにかかってこようかと思います。そのほか、基本的な土地政策とあわせて、緊急対策と恒久対策とあわせて、ほんとうにだれが住んでも便利なところに住めるような供給を賃貸なり分譲なりでするというこの目的、これは、確かに大きな政策にからんできますけれども、最大の目標だというふうに感じております。  それから投機の問題でございますが、これはもちろんそのものが一軒も売られずに一生そこに住むということは私ここで確言はできません。しかし、七年なりあるいはそれ以上なりそれは転売できないのだということ、それから買う人は、いまの十年もの——十年のものは比較的小さな住宅が多うございます。しかし小さいけれども、その地縁にたよって私はそこで住みたいという人がこれを買うのだろうというふうに私は思います。そこで、そういうふうなものはある程度の条件をつければ相当程度これが確保されて、当面の投機には回らない。かようなことで十分な手当てをしなければいけない、かように考えておりますが、効果は相当あるというふうに考えております。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 いろいろ答弁を聞いてきたのですがどうしても得心できません。特にバラ売りをした場合の管理の問題その他具体的な問題もたくさんあるのですが、質問しましたように、住宅難を解消する政策等とつながってない、そういうものをこの際われわれは認めるわけにはいかぬ。しかも、ついせんだって本委員会で住宅政策を審議した際にはこの問題は一言半句の話もなかった。その直後にこうした問題が突如として出るようなことは、本委員会、言いかえれば国会軽視ということにもなりかねない。そこでわれわれは、いまいろいろ答弁を聞いたのですがどうしても得心できないので、きょうは無理でしょうが、総理大臣にここに出席していただきまして、住宅の基本政策について少し議論をしたい。具体的にはまた理事会などで取り扱いを協議してもらいたいと思うのですが、いろいろ答えていただいたけれどもどうしても得心できない。総理大臣の委員会出席を強く求めまして私の質問を終わりたいと思います。委員長よろしく。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 浦井洋君。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 引き続いて公団、公営住宅の払い下げの問題について建設省並びに公団にお尋ねをしたいと思います。  まず最初に、いまも出ておった問題でありますけれども、五月二十五日に物価対策閣僚協議会で田中総理から指示があった、それについてもう少し大臣から正確な表現でその内容をひとつお答え願いたい。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先ほど申し上げましたことが大体の正確なことでありまして、総理は物価抑制という問題あるいは貯蓄増加というような問題の中で最後にはいろいろそういう話が出たわけでございますが、私はそれとはまた別に、かねてから住宅政策はかくあるべきだという私の持論を持っておったわけでございます。というのは、いわゆる人間の本能として持ち家を持ちたい、これはだれしもの願いだ、こういう考え方を私は持っておるわけでありまして、それにこたえていくためには慎重に対処していかなければならぬということで、本省に帰りまして、本省の幹部と十分に連携をとり、いまなお十分に研究をいたしておるところでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 私はいまは大臣のお考えを聞いておるわけではないのであって、五月二十五日の物価対策閣僚協議会で田中総理からどういうような指示があったのかということをひとつ正確に大臣に表現していただきたい、こういう質問をしているわけです。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 住宅はこの際、公団にしても公営住宅にしても、払い下げるものがあったら払い下げるべきじゃないか、こういう話が私にあったわけでありまして、それを受けて私は立ったわけでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 払い下げるようなものがあれば払い下げよという指示があった。それ以上でもないし、それ以下でもないわけですか。どうですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 そのとおりであります。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そうすると、持ち家主義に基づいてそういうことを促進せよとか、あるいは物価抑制、インフレ対策だというような話は何を根拠にして出てくるわけですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 それは私がその会議の、いわゆる経済閣僚協議会の中でございますけれども、その中で話がありましたから、新聞社の皆さんに、そういうこともあったんだろう、こう申し上げただけでありまして、それはあくまでも私の推測であります。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 いま福岡委員からも要求があったわけなんですが、やはりこの際、田中総理に直接この問題について意見を私も聞きたい。だからこれは田中総理に本委員会に来ていただいて、この問題についてお話を聞くような措置を委員長にお願いしておきたいと思います。よろしいですか。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 理事会に相談して結論を出します。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そうすると、建設省当局にお尋ねをしたいのですけれども、田中総理の意向を聞いてからでないとあれなんですが、現在公団住宅であるとか公営住宅に入っているような人々の階層というのは、先ほど住宅局長は、特に公団の場合は中堅サラリーマンであって、かなりの所得向上もあるというふうにきわめて一般的、抽象的に類推をされたわけなんですけれども、現実に公団に入っておる人の階層というのはどれくらいなのか、それから公営に入っておる人たちの現実の暮らし向きはどれくらいなのか、建設省のほうから的確にお答えを願いたいと思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 いま数字を出します前に大体のアウトラインの説明をさせていただきたいと思います。  公営住宅は、国民の五分位階層に分けまして、現在では一分位と二分位に入ったところ、この辺が公営住宅の一種、二種の対象階層でございます。それから少しダブりまして、二分位のまん中辺から三分位、四分位の上まで入っておるかと思いますが、ちょっと上くらいまで、そういうようなところは公団階層であると私は考えております。分位別の境目及びもっとこまかい公団入居階層の分析、これをいま数字を公団あたりが出しますから、あれば答弁いたします。——手元にあります資料でございますと、四十五年の資料でございまして、これの入居階層の、現に入っておる人の数字でございますが、七万円未満が四・五%、それから七万円以上九万円までが一四・五%、九万円以上十一万円が二五%、十一万円以上十四万円までが二〇・八%、十四万円以上が二九%、あと残りがよくわからない、不明というのが五・五%ございまして、平均して十二万四千円ということになっております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 それは公営ですね。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 これは公団でございます。  それから公営住宅は収入基準がございまして、これによりますと、いま一種の上限が年間収入で百四十万ぐらいになっておるはずでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そうすると、公団で平均で十二万四千円の所得である……。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 四十五年ででございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 それで、新聞紙などに報道されておるいわゆる過剰流動性というのですか、そういうものはその人たちに一体どれくらい余裕があるのですか。どうですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 ちょっとその四十五年からの数字は出ないのでございますけれども、大体公団が都市の勤労者のサンプルというふうに見ますと、これの月収が大体、たとえば三十一年度を一〇〇にいたしました場合に、月平均世帯収入が三十一年で三万八百円になっております。これは総理府の統計でございます。それが三十五年が四万九百円になって一三三、四十年では六万八千四百円で二二二と、約十年間で倍になってございます。それから四十五年では十一万五千四百円で三七五。四十八年度に至りますと十五万六千七百円で五〇九。大体四十年から上がり方が急激になっておりまして、十年間で倍以上上がる、かような傾向が出ております。その間、私が類推しますと、公団の家賃はほとんど上がっておりません。したがいまして、まあこれは過剰流動性と申すかどうかわかりませんけれども、おそらく公団にお入りになるときの住居費負担率というものは一五ないし二〇くらいになっているのじゃないかと思います。つらいほうでは二〇くらいになっているのじゃないかと思います。お入りになって十年後になれば、これは一〇%を割っているケースというのがだいぶ出てくる、そういうものが支出可能額というふうなかっこうで出てくるのじゃないか。これは過剰流動性というのかどうかわかりませんが……。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 いかにも公団に入っている人が余裕があるような、聞いておればいかにもそれらしく思われるような話が出たわけなんですが、これはあくまでも家賃と所得との比較をしておるだけの話で、人間、かすみを食べて家賃だけ払っておけば生きていけるというようなものではない。その間、特に四十五年から現在に至るまで、沢田さんも御承知のようにインフレ、物価高、こういう傾向がますますひどくなってきておる。そうすると、どう言いますか、家賃と現在の所得というような形で、そういう二つのファクターだけを比較して、おそらく余裕があるんでしょうというような類推はあまりにもためにする一面的な見方だというふうに私は思うのですが、どうですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 過剰流動性とか余裕とかいう考え方ではなしに、やはり私は公団なり公営住宅なり、こういう公共住宅の場合、それからそうでないものの場合もそうなんでございますが、応分の負担を住宅にすべきであるということを考えております。この応分の負担が収入の一五%なのかあるいは一〇%なのか二〇%なのか、これは審議会にいまはかっておりますが、おおむね一五%から二〇%というのが定説でございます。それが、いまの私の説明では、公団の場合に年限がたつとその比率よりも低くなっておるという事実だけを申し上げたつもりなんでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 官僚答弁はいいですから……。  大臣、いまのお話で、四十五年度において公団に入っておる方の平均所得が十二万四千円、それで、いま少し上がっておるかもわからぬですけれども、一体吸収さるべき余裕というようなものがあるように大臣は政治家として思われますか、どうですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 その家庭によりいろいろ違いがあると思います。家族三人という程度であれば余裕があるだろうし、家族五人ということになれば余裕はなくなってくるというような、それは家族の数によって違ってくるのではないかと思いますが、あり余る金があるとは考えられません。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 住宅局長、そうすると十二万四千円が平均の数字である。これの一世帯平均の家族数はどこぐらいなんですか、十二万四千円に対応する……。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 公団の場合、正確な数字は手持ちはございませんけれども、おそらく平均世帯よりも家族数は少のうございます。現在全国の平均はたしか三・七か六ぐらいだと思います。それよりも少なくて、平均でいえばおそらく三くらいではないかと思います。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 平均三人……。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 数字が出ました。ストックで三・四人でございます。平均よりも〇・三か四ぐらい低いということでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 三・四人で四十五年度で十二万四千円。大臣、どうですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 金があり余って困るほどの財政ではなかろうと推測をいたします。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そうすると、先ほど住宅局長は、公営の一種の場合に年間百四十万円ですね。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 粗収入です。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 粗収入。これは平均人数はやはり四ぐらいですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 公営住宅の場合には平均よりやや多いと思います。したがいまして三・九とか、そういうところではないかと思います。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そういうことです、大臣。まず四人に近い。年間所得が百四十万円、粗収入、これは余裕はどうでしょう。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先ほど来述べたとおりでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 まず余裕がなかろうというふうに考えておられるのが大臣の御意見ではないかというふうに私は類推をするわけです。  そこで今度は話を、角度を変えまして、公営、公団住宅の払い下げ、そういうことが行なわれるとします。そうすると、たとえば今後一年間でそういう、大臣もお認めになったような余裕のない階層から一体どれくらいの資金、お金が吸収されるというふうな見通しを持っておられるか、ひとつお答え願いたい。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 正確なというか、数字はいまの段階では出ません。と申しますのは、公団につきましては六百七十数戸を対象にいたしまして、これは公団の計画の段階でございますが、まだこっちに上がってきておりません。この中でどのくらいの方が御希望なさるかという計数がかかるわけでございます。したがいまして、数量も確定をいたしませんので金額が算出されないわけでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 これは大体ずさんですね。公団の総裁にお尋ねしたいのですが、六百七十数戸来月から具体的な作業にかかるわけでしょう、関西、東京圏、それから中部圏、この一つずつ団地を選んで。それにもかかわらずそういうようなデータなり調査なりが行なわれておらないというのは、これは私は——総理の御意向がどうか、あるのかないのかというのは今後総理をこの席に呼んだりして検討されると思うのですけれども、もしあるとすれば、総理の意向に反するんじゃないですか。

南部哲也日本住宅公団総裁

○南部参考人 ただいまあげられました三団地でございますが、これは総理の意向云々にはかかわりなく、実は昨年来こういう賃貸住宅の払い下げという問題が起きまして、それらについてのデータは現在公団は全然持っておりません。そういう場合にどれくらい需要があるのか、希望があるのかというのは何にもない。その一番前提になりますのは、どういう条件で払い下げをするかという条件の設定だと思います。昨日の新聞にもちょっとありましたけれども、安ければ買うというような、要するに分譲の支払い条件なりあるいは総体の価格なりというものが確定しないで需要者がどれだけあるかということをはかるということは不可能でございます。そういう意味で、全国で三団地をとりまして、これをいかなる条件で払い下げたならば一番公正妥当なものであるかという調査を今日までいたしておりまして、それの各戸についての評価が来月くらいには出てくる。それが出てきましたところで各入居者に対して、支払い条件その他、これは大臣の御承認が要りますけれども、それに基づきまして希望を調査する、こういう段取りにいたしておる次第でございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 それではこれは局長にお尋ねしたいのですが、たとえば公団の場合、いま三つの団地が候補にあがっておる。六百七十数戸である。これがたとえば全部払い下げを希望したとして、私のさっきの質問に戻るのですけれども、一体年間にどれくらいの資金が吸収されるものでしょうかね。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 価格がまだきまっておりませんから金は実は出ないわけでございますが、三百万とか四百万とかいうようなものをかけてみますれば二十億とか、そういう金になるわけでございますが、これはおそらく長期割賦になりますし、一時金をどうするかとか、そういう問題がございますから、正確に幾ら入るかということをお答えすることはできないわけでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そうすると、もちろん局長としては大臣と同じように、特にインフレを抑制する効果があるとも物価を抑制する効果があるとも思わない、こういうことなんですね。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 全然関係ないとも思わないわけでございますけれども……。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 全然関係ないと思わないけれども、ほとんどは関係ない、そういうことですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 関係はあろうかと思います。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 大臣、こういうものをやられてある程度払い下げの希望者が出たとして、インフレ対策にどれだけの効果があると思われますか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 私はたいしてあるとは思っていませんけれども、持論である持ち家政策というものは国民の願いだということが私の考えの一つでありますから、建設行政を進める上において必要だ、こう考えているわけでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 大臣、なかなかよいお答えだと私思う、その意味では、その限りでは……。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕   〔天野(光)委員長代理退席、委員長着席〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 速記を始めて。  浦井洋君。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 五月二十六日のある新聞紙の報道によればこういうことが出ているのですね。「総理のねらいとしては、個人の手元にだぶつく自動車購入などの消費に使われる金を払い下げの形で住宅に振り向ければ物価抑制に役立つ」、これはおそらく総理の意向を建設大臣が記者諸君に語られた内容ではなかろうかと思うわけです。それに対して建設大臣は自分の御意見として、「払い下げがどうして物価対策に役立つのかねえ」と、こういうふうに言われておると新聞に出ておる。これは確かに、先ほど大臣がお答え願ったように、大臣としては持ち家政策を推進するために払い下げをするという、その限りでは首尾一貫して、このお二人の話を比べてみれば、その限りでは建設大臣の考え方というのは私は一つの見識だと思う。私たちも決して持ち家を持つことを否定しておるわけではない。しかしながらいまの政府のやっておられる持ち家政策というような形には反対をしておるわけで、その考え方に立って言えば、確かに建設大臣のこの御意見、どうして物価対策に役立つのかねえというのは、これはあまり物価対策に役立たないということを認められておるわけですから、一つの見識だと思うのですよ。だからそういう点で、この総理の態度をやはりここで聞かなければいかぬという結論にならざるを得ないわけです。だからそういう点でひとつ、いまお話があったかもわかりませんけれども、大臣として、総理にぜひこの委員会に出席をしていただいて、そして見解を述べていただく、このことをひとつ強く申し入れていただきたいと思うのですが、どうですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 ただいまの、家が買えないから自動車を買うという人もある、そういう者のためにというような話をしたという、私は記者会見でそんな話をした覚えはありません。  ただ、総理を呼べという問題につきましては、この住宅問題は私にまかされている責任の問題であります。ですから私のできることであれば私でごかんべんを願いたい。ただ、私はあくまでもこの問題は、たまたま総理からそういう話が出たというおりにこの話を持ち出したわけでございますから。この持ち家の問題につきましては、浦井先生にも個人的に私は一回話をしたいと言ったら、その話はまあまあといってお断わりされたことも記憶いたしておるわけですが、そういう意味でかねての私の考え方でありますけれども、私は物価の問題とこの問題とあわせて考えておらない。あくまでもこれはこれ、こういうことで御理解いただきたい。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 私は、大臣の御意見がその限りでは首尾一貫して一つの見識だ、それで建設省を統轄しておられるということに決して異議を申し立てているわけではない。ただ、上のほうからそういう異なった見解が入ってきたので念のために聞いておきたい、こういうことを大臣にお願いしておるわけですから、そういう点でひとつ大臣、強くこの建設委員会の意向、私たちの意向を総理に伝えていただきたいと思うのです。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 委員会なり浦井洋先生の要請をお話しをいたしておきます。(「委員会じゃないよ」と呼ぶ者あり)委員会なりの——委員会というと語弊がありますから、浦井先生の要請を強く総理に伝えます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 この問題についてはひとつ時間をかけて、これはこの話が決着がつかぬと先に進めぬわけなんですがね。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先ほど浦井先生に申しましたように、浦井先生と福岡先生の総理をというお話がありましたから、その要請を伝えます。

服部安司自由民主党

○服部委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 速記を始めて。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 いま委員長の御意見によって意向はわかったわけなんですが、それが一つの大きな前提になる問題です。だからやはりここで私一応質問を保留をして、そして理事会を開いていただいて——私、ここで保留しますから。

服部安司自由民主党

○服部委員長 北側義一君。

北側義一公明党

○北側委員 この問題はやはり、わが国の住宅政策を基本的に考え直さねばいけない、そういう時期に対してこういう政策を打ち出されたということにつきまして、非常に大事な問題だと思うのです。やはり私も田中総理の真意については確かめてみたい、かように考えております。そのほか建設大臣に二、三の問題につきましてお伺いしてまいりたい、こう考えております。  まず、こういうことがなされた場合に、持ち家の促進である、このように大臣は先ほど答弁なさっておられたわけです。私は思うのですが、先般私が予算委員会で住宅問題で大臣に質問をした際も、また当建設委員会で質問をした際も、第二期住宅建設五カ年計画については見直さなければならない時期にきている、このような答弁をなさっておられるわけです。はたしてこの制度がその一環になっておるのか、また五カ年計画の見直しはどうなっておるのか、こういう点から聞きたいと思うのです。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 第二期住宅建設五カ年計画の洗い直しの指示は受けておりまして、私どもは第二期五カ年計画を洗い直すべき要素、その基本の計算でございますか、計算の要素がどう違ってきておるかということを現在作業中でございます。そういうことでまだ結論には達しておりませんが、現在作業進行中でございます。

北側義一公明党

○北側委員 まず日本のほんとうの住宅政策を考える場合に、この見直しのほうを先にちゃんとやって、その上でこういうことをやるというなら話はわかるのです。しかしそちらはほうっておいて、こういう問題を選挙の一カ月前、いわゆる都議選の一カ月前あたりに出してくるのは、私は常識として非常に党利党略的なにおいがぷんぷんとするわけです。これはだれが見たってするのじゃないかと思うのです、常識の人が考えるのだったら。だから五カ年計画を見直して、その上でこうするのだというやり方が政府の正しいやり方ではないかと私は思うのです。そこらが非常におかしな感じを私は受けております。また、持ち家によって精神的な安定を得たい、こういう人がずいぶんおられるのじゃないか、なるほどそういうことはあり得るでしょう。しかし、先般行ないました公団の入居者の意識調査、これにおいて、永住したいかという問いに対して永住したいというのは二二%しかないのです。これは建設省御存じのとおりです。そういう面から見ましても、先ほど論議されておりますいろいろな問題を考えてみた場合に、いままでの一貫した住宅政策が根本的に変わってきて、こういうことによっていろいろな問題がこれから出てくるのじゃないかと思うのです。そういう心配をしているわけです。こういう実態に対してどう考えておられますか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 住宅政策はいま非常にいろいろな問題をかかえてきております。これは土地の問題、そのほかの問題、所得の成長の問題、こういう問題の中で現在一番中心の問題になっておりますのは公共住宅の家賃制度の問題でございまして、こういう問題につきまして実は審議会に諮問をいたしました。そこで審議会から何がしかの答申が出てまいりました。その中でいろいろと書いてございますが、やはりこういう物価上昇のときにあたりましては収入に応じたような家賃の考え方、こういうふうなことも一応考えられる、一方であるということもあります。それに応じまして今度は、それじゃ一体全部の体系はどうなのか。家賃問題だけじゃなしに、要するに手法を固定して家賃を云々するのでなしに、全体の体系をどうするのか、かような諮問を実は現在しておりまして、水準をどうすべきか、負担はどうすべきか、制度をどうすべきか、かような問題全体をいま審議会にかけまして審議中でございまして、まだ答申を得るに至っておりませんが、鋭意作業中でございます。

北側義一公明党

○北側委員 具体的に聞いていきましょう。  公団住宅の総裁、お見えですが、たとえば公団のほうでは、今回の計画によりますと建設後十年を経た団地が対象である、これは一体全国で何戸ぐらいありますか。

南部哲也日本住宅公団総裁

○南部参考人 十二万四千戸ばかりでございます。

北側義一公明党

○北側委員 公団住宅の特別分譲の売買禁止の制限が五年ですね。五年が切れた昭和四十六年ごろから売買が非常に盛んになっております。これは御存じのとおりだと思うのです。いまそういう公団住宅の売買、これは非常にブームを呼びまして、専門業者もできておる、こう私は聞いております。そこで、昭和四十六年、四十七年において、一体公団住宅の売買が何戸ぐらいされたか、それを報告してください。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 五年を経過してないものについては公団の許可が要りますのでこれはわかりますけれども、五年以上たったものは公団の許可なしに売買できますものですから、その数字はつかんでおりません。

北側義一公明党

○北側委員 特別分譲の場合は長期になっておるんですよ。五年たったってまだ残金は残っておるわけです。残金全部払い込まなければそれは売買できないんですよ。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 特別分譲住宅も即金の道を開きましたものですから、即金で納めた方もいるわけでございます。ですから正確な数字はそういう意味でつかんでおりませんです。

北側義一公明党

○北側委員 私はある雑誌で読んだのですが、四十六年で約五百戸、四十七年で千戸、こう書いてあります。その価格を見ますとこうなっておりますね。大体これはいろいろな団地新聞等でずっと出ております。たとえば一つの例をあげますと、石神井公園、ここでは、入居年月日が昭和四十二年九月、当初の即金の価格が三百五十二万から三百七十万、現在の即金の売買価格が七百万から七百五十万、約倍になっております。これは、御存じのとおり地価公示でも全国的に三〇%近く上がっておる。そうして土地つきのマンション等も日照権の問題等で非常に交通便なところに建ちにくい。そういうことになりますと、どうしてもそういう公団住宅の売買が行なわれる。職住近接で、非常に近いところにあるいままでの分はやはり、投機の対象にならないとこうおっしゃっておられますが、私は将来間違いなく、なると思うのです。すでにこのいまの法では一応そういうことを契約書に盛り込む、こういっておられますが、どういう契約ですか。そういう投機の対象にならないようにする、こうおっしゃっておられますが、どういうぐあいにするんですか。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 現在の普通分譲及び特別分譲については契約で即金の場合は五年、それから割賦完納後五年という契約になっておるわけで、違反した場合には買い戻しの特約というのがついておるわけです。今度の払い下げにつきましては、現在払い下げの条件等を検討中でございますけれども、五年以上というふうに考えておるわけです。まだ結論は出ておりませんですけれども、そういう状態でございます。

北側義一公明党

○北側委員 いままでこれを買い戻しされたのはありますか。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 現在までの普通分譲住宅で買い戻ししたのはごくわずかでございます。数件ということでございます。

北側義一公明党

○北側委員 だから私は思うのです。これはたとえば五年以上、こうおっしゃっておられますが、新聞論調等では五年と書いておりますね。そうすると、昨年で大体年間で三〇%上がっております。そうしますと、かりに二〇%ないし三〇%上がっていったとしても、これは必ず投機の対象になるのです。公団の意識調査では、御存じのとおり二二%しか永住しない、こういっているのですから、そういう面から見ますと投機対象にならないという証拠はどこにもないのです。その点、大臣どうでしょうか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 投機の心配ということを先生と同じように私も考えておりますが、できるだけ未然に防止できるようなことを考えておる。ただ、十年、二十年、三十年先どうなるかという問題については、まことに混迷してくるということになるのではないかと思うのですが、買ってすぐ右から左、また右から左というようなことのないように約定をつけたい、こう考えております。

北側義一公明党

○北側委員 たとえばこれは一つの例です。いまの答弁で私は満足しませんが、私は別に二十年先のことを言っているんじゃないですよ。一応五年以上ということに大体いままでの公団の方式でなっておるから、五年たった場合には大体倍から二・五倍になる、これはいままでの実績で示されておるから、投機の対象にならないかと心配して申し上げておるのです。ならないように注意します、さっきこうおっしゃっておられるわけですが、私はいままでの実績から見ておそらくなるであろう、こう答えを出しておるわけです。  また、昭和四十七年度の公団の賃貸住宅は六万二千戸、四十七年度は賃貸、分譲の合計が八万八千戸あったのですが、三月末に一万八千戸削りましたね。この削った理由を言ってください。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 四十七年度は御存じのように公団の進捗が非常におくれました。おくれました原因は、土地は持っておるわけでございますけれども地方公共団体との合意が得られない。この原因には、関連公共あるいは水の問題あるいは人口抑制問題、こういう問題がございました。その結果、年度末の時点で四万戸を割るという発注状況でございました。そこでその次の年度の事情をつぶさにその年度末に監査をいたしました。監査をいたしましたけれども、どうもこれは間に合わない、翌年度に繰り越してもまだできないというものが一万八千戸に達する。かようなことでは四十八年度に八万戸つきましたものの消化にも災いする、かようなことで私どもは一万八千戸を切ったわけでございます。

北側義一公明党

○北側委員 そこで、この公団の払い下げをやった場合に、やはり賃貸住宅はそれだけ減ってくると思うのです。というのは、賃貸のほうは御存じのとおり昭和四十七年度から四十八年度、そういうことで六万二千戸が四万八千戸に、一万四千戸公団住宅は賃貸が全国で減っております。その中でも特に三大都市圏では用地買収等が進まないで、こうやって一万八千戸削らなければならないような状態になっておる。昭和四十八年度の建設戸数八万戸、これは正直申し上げて見通しが立っておりません。これは総裁もそういうことをおっしゃっております。そうしますと、そういう賃貸住宅を払い下げた、持ち家になるということは、これはだんだん賃貸か縮まっていくわけです。たとえば賃貸の場合ですと、転勤等で移転した場合にはそこはあき家になります。賃貸ですから二DKであっても若い夫婦が入れるわけです。比較的家賃も安い。しかも非常に都心に近い。ところがそんなところはこれから全部これによって封じられていくわけです。一体東京におる人たちは住宅難をどこへはけ口を求めたらいいのですか。公営のほうは建たない。公団のほうは賃貸は古いものはだんだん売られていく。新しいのは建たない。神奈川県、千葉県、埼玉県のほうでは、公団住宅を建てる分の八割は地元の人を優先して入れてもらいたい。民間で建てる分についても初めからそういう契約が結ばれておる。東京の百万になんなんとする住宅難の人は一体どこへ行ったらいいのですか、教えてもらいたいのです。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 仰せのように、東京及び東京周辺、これは公団あるいは都営、特に都営が一〇%程度しかできていない。これは非常事態だと思います。特に、都営というものは所得の低い方に対する賃貸でございますから、これの落ち込みというものは社会的にもたいへんなことだというふうに思っております。したがいまして、これをどういうふうにするかということが私どもの一番の大きな考えるべき、手を打つべきものだと思います。実は私どものほうはもちろん、土地をどうやって手に入れるかということにつきましてはいままでいろいろな手法でやってきております。しかしその結果行き詰まっておるわけでございますから、なかなか新たな進展ができない。そこで先ほど言ったような建てかえの推進ということもその一つの方法として新たに講じようということでございます。しかし、先ほども申し上げましたように、せっかくA、B農地の宅地並み課税、こういうものによって宅地を追い出してくれます。これを私どもどうやって住宅に、特に公共的なものに使うか、手に入れるか、こういう実践の問題が非常に重要なことだと思います。そこで私はいま指図をしておりますのは、この三大都市圏で一万八千ヘクタールのA、B農地をお持ちの方々は約十万ちょっとだというふうに聞いております。東京でございましたらもっとうんと少ない、半分くらいになるでございましょう。そういうものと、公共団体あるいは公団、公社、こういうものが組みになって、やはりシラミつぶしに当たってコンサルテーションをして、それをどういうふうに売ってくれるか、あるいは自分で賃貸をお建てになるときには公庫等の手法があるということをお教えする、そういうふうなことにまず緊急にかかる必要があるだろう、かように考えております。さらには、数年かかる話でございますが、各種の土地の供給策を、大都市周辺の土地供給手法というものを省をあげてこれから次々と手を打っていく。かような体系にたどりつくまでの緊急の手法といたしましては、いま私が申し上げましたような二つ程度のものに全力投球してこれを補うよりやむを得ないというふうなことでございまして、それについての全力投球は全員ですべきだというふうに考えております。

北側義一公明党

○北側委員 これから先のことをおっしゃっておられるわけですが、たとえば、この間建設省が昭和六十年までの長期宅地供給見通し、こういうものを調べられたわけですね。これは持ち家、いわゆる宅地供給可能面積というのはすでに東京圏では四万二千百ヘクタール、こういつておられるわけです。庭つきのマイホームは三五%弱しかできない。あとは全部いわゆるマンション方式または共同住宅になってくる。すでにこういう時代なんです。そのときに賃貸をやはりうんとつくっておくべきなんです。これを置いておかなければあとは入れかわりがきかないのです。だから、ちゃんとそこらが整備されて、そうしてやるというのなら話がわかるのです。六十年までの見通しについてだって決して明るい見通しじゃないのです。そういう事情から判断したって、そういうやり方というものは私は非常に無謀だと思えるのです。だから、そういう点からどうしても、田中総理が言われたということですから、その田中総理の真意を聞いて、こういう住宅問題をはっきり一ぺん田中総理と論議してみたいわけです。そして田中総理の考えがもし誤っておるならば改めていただく。国民のためにやはりこのようにやっていただきたいと思うのです。あともう二、三ありますがその際にしたいと思いますので、これで終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 渡辺武三君。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 公営住宅の払い下げ問題等は実はいまに始まったことではなくて選挙のたびごとに、ことに自民党さんが御熱心に主張されておったことでございます。実は前回西村大臣にも私は実際に配られたビラを持ってきてお見せしたわけでありますけれども、公団家賃の値段をストップさせるとか、公団住宅を払い下げるのだ、こういうようなことが選挙のたびごとにいわれておりました。しかるに建設省なりあるいは住宅公団なりはそのつどきわめて消極的な態度、いやむしろ反対という立場で今日まで推移をしてきた。ことし、金丸建設大臣が就任をなさったときの住宅の基本政策に関する方針の中にも、公団住宅を払い下げるということは一言半句も触れられておりません。ところが今回にわかに建設省なりあるいは公団なりがこれらの払い下げの方針を決定なさった、つまり特に変身をなさったというその裏が何かあるのではないか、こういうふうに思わざるを得ないわけですが、従来の方針をにわかに変更なさいましたその理由について、大臣並びに住宅公団総裁にお伺いをしておきたいと思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 たまたま総理からの指示もありましたから……。あるいはこれが都議選に関係がある、こういうような勘ぐりを受けることはまことに残念でございますが、この持ち家政策の問題につきましては私のかねてからの持論でありまして、実はこの問題が選挙に対応する政策だととられることは私はまことに心外であります。そのためにこの問題につきましてもいろいろ実施するにあたりましては慎重にやらなければいけないということで、私が記者会見をいたしたときも、本省の幹部と十分話し合いの上、国民から指弾を受けないような方法でその問題を進めてまいりたい、こう申し上げておるわけでありまして、そう勘ぐられるということはまことに心外でございます。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 質問の趣旨をちょっと取り違えておられませんか。何も勘ぐっておるわけではなくて、従来建設省はきわめて消極的であった、実際はむしろ払い下げにすら反対をしてこられた、そういう方向でやってこられたと思うのですよ、実際には。大臣が就任なさったときにはそういうことは一言半句も言っておられないし、そういうことで推進をしてきたと思うのですよ。ところが今回突然賃貸住宅を払い下げるという方針をおきめになり、そのように従来の政策を百八十度転換なさったというには何か理由がありますか、こういうようにお聞きしておるのですよ。別に変に勘ぐって質問しておるわけではありません。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 公団の賃貸住宅払い下げという問題につきましては、かねてから試験的にやってみるということでありまして、それが順次省内でも話が固まってきましたので、その時点においてたまたま総理からもその話があった、こういうことでございますから、実際は総理の指示がなくてもこの考え方は皆さんに御披露して御批判をいただきたい、こういう考え方でおったわけでございます。

南部哲也日本住宅公団総裁

○南部参考人 賃貸住宅の払い下げにつきまして試験的にこれを実施してみたらどうかという話のありましたのは一昨年くらいからでございます。公団側といたしましては、これは非常にいろいろの問題があるので、実際の準備委員会を発足したのは昨年の七月でございます。昨年の七月から準備に取りかかりまして、具体的な団地をきめまして、これを全部評価委員会にかけまして、これをいかに評価したらいいかというのを現地をつぶさに調べてもらいまして、これは公団職員がやったのではいかぬので、民間の学識経験者にお願いをするということで、そういった評価委員会の方針が出てきたのが三月の末、四月の初めでございます。そういうようなことで現在の三団地についての準備は進めてきておったということでございまして、今回突然、豹変ということではなくて、そういった準備がちょうどこの六月、来月なり七月に行なわれる、こういう事態になっているのが事実でございます。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 まことに口は重宝なものでございまして、実際に現実にあらわれてきたいままでの政策面はそうではなかったはずなんです。公団側も、たとえば自治協等あるいは組合側との団交の議場においてもそのような積極的な発言は決してされていないはずなんです。そうでしょう。にもかかわらず今回急激にその方向が変わってきておるのですよ。新聞の報道するところによれば、実は先ほど来問題になっておりますように、田中総理が閣僚協議会の中で、民間の余剰資金というものを吸収をして物価抑制をはかるために何とか公団、公営住宅の払い下げをしたらどうか、こういうことをおっしゃったということであります。それを受けて立つ建設省としては、この物価閣僚協議会の席上で住宅問題がインフレ抑制に飛び出してくるなんということは夢にも思っていなかった、したがっててんやわんやしたということすら新聞は報道いたしております。その真偽のほどは私は知りませんが、とにかくそういう方向で、そういう意図をもって総理がおっしゃった、こういうことでございますから、先ほど問題になっておりますように、ほんとうにそれで住宅政策というものがいいのか。単なる物価政策の一環として、国民にとって非常に重要な住宅の基本政策が簡単になぶられていくということでいいのか。それはたいへん重要な問題でございまして、先ほど来問題になっておるように、私自身もこの総理の真意というものを確かめてみなければいかぬ、こういうふうに考えるものでございますが、いずれにいたしましてもそのような方向で、建設大臣そのものも今回公団住宅の払い下げということに踏み切られた、こういうことでございますから、本来ならば、一体住宅公団の賃貸住宅を払い下げることによって、いま問題になっておるこの物価の抑制、物価の高騰にどのような影響があるものか、ほんとうに民間余剰資金というものがそれによってどれだけ吸収されるのか、この辺の見通しをほんとうは聞かしてもらいたいのですよ。ところがどうも先ほど来の答弁を聞いておりますと、違った角度から、従来からそういうことを頭に入れながら持ち家政策の一環として考えておった、こういうことをおっしゃっておるわけですが、それも多分に詭弁めいておる。言うならば、持ち家政策というものは当然あってしかるべきだ。またそれは新たな問題として別の角度で十分に確立されていかなければならない問題なんです。せっかく建てられた賃貸住宅としての住宅を転換をさせることのみが何も持ち家政策じゃありませんから。国民の本能として住宅がほしい、そういうためにやっていくのだとおっしゃいますけれども、それならばそのように、何も物議をかもさない方向で持ち家政策というものはりっぱに確立できるはずなんです。にもかかわらず、先ほど来論議になっておるように、たいへん住宅が足らぬ。しかも建てたくても建てられないいろいろな要素がある。こういう時期にあえてその賃貸住宅を払い下げなければならぬのか。その理由は一体何ぞや。わからぬでしょう。きわめて住宅は不足しておる。建てようと思ってもなかなか建てられない。そういうときになぜ賃貸住宅を持ち家政策に転換をしなければならないのか。(発言する者あり)

服部安司自由民主党

○服部委員長 お静かに願います。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 いかがですか、大臣。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 大臣は政策全般の問題といたしまして持ち家政策の推進ということを申し上げました。片や賃貸住宅の充実ということを申し上げております。今回の私どものやろうとしておりますことは、先ほど来御説明しておりますように、建設の問題ではなしに、ストックの中で、その場でとにかく家がほしい、その能力が出たという方にはその場で与えてもいいのじゃないか、かようなことでやっておるわけでございます。またその建設が進まず、これはもちろんたいへんな問題でございます。これはこれで十分な力を尽くしてやらなければいけない、かようなことは十分存じておる次第でございます。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 局長、あなたは答弁をなさりながらたいへん矛盾を感じておられると思うのですよ。実際に家のほしいと思う人に即座にあげられる。ところが家に入りたいと思う人がそれ以上に何倍かいるのですよ。何とか家に入りたい、そういう人の立場に立ってみれば、自分たちは何回申し込んでもまだ入れない、入る家すらないという人がいるのに、せっかく抽せんで当たった人のみにそれ以上の特権を与えていくということは、こういう人たちにとってはたまらぬことなんですよ。(「いいことだ」と呼ぶ者あり)そこら辺でがたがた言っておりますが、それはいいことだというふうに言いますけれども、それは一部の人にとってはいいことかもしれません。しかし大部分の人はそのためにたいへんに物議をかもしておるのですよ。いろいろな問題を持っておるのですよ。だから、その一部の人のためにより以上に優遇をするというような方向、実際に入りたくても入れない人がたくさんおるのに、こういう人たちは一体どういう気持ちになるであろうか。家を建てなければいけないというのに家は建てられない、そういう現状にある。まことにきびしい情勢の中でそれがあえて行なわれようとするところに非常に大きな問題があるのではないか。いかがですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 渡辺先生に私はお聞きしたいのですが、かりにもし賃貸住宅の家に入っておるその方が、家賃を毎月毎月払うということと、今度別に家賃を払いながらそれで自分のものになるということだったら、自分のものにしてやることが政治じゃないか、こう私は思うのですが、いかがでしょう。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 実際に入っておって家を欲しておる方はそれはそういう気持ちになるでしょう。ところが私が言っておるのは、家に入りたくても入れないような人がたくさんおるということを忘れてしまってはいかぬということを言っておる。(「これからつくるのだ」と呼ぶ者あり)これからつくるって、つくれないじゃないか。何を言っておるか、これからつくろうとしても、計画どおりつくっていないじゃないか。(「できないよ」と呼ぶ者あり)なぜできないか。そういう情勢なんですよ。公団住宅の計画も公営住宅の計画も、五〇%も達成していないのだ。これからつくるというけれども一〇〇%できますか。  それではお伺いしますが、たとえば数百戸これで売るとする。その三倍なり四倍なりは賃貸住宅をつくるという決意がありますか。(発言する者あり)

服部安司自由民主党

○服部委員長 お静かに……。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 先ほど申し上げましたように、緊急対策によりましてそれを補いたいと考えております。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 渡辺先生のおっしゃる、一方に住宅難で入れない人がおるということも、これは十分考慮の中に入れてやらなければならないことは当然であります。でありますが、現実のいま入っておる人の問題は別として考えて、また住宅の問題は当然より以上に考えなければならぬと私は考えております。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 数百戸三地区で売るというわけでしょう、分譲するというわけでしょう。それだけ賃貸住宅が減っていきますね。ところが、片やどんどん建てるんだ、こうおっしゃっているのですよ、やじのほうで。ほんとうに建てられますか。たとえば数百戸売るとすれば、少なくともその三倍ぐらいは確実にふやして建ててやるという決意はありますか、こう聞いているのですよ。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 建設を推進いたします。

渡辺武三民社党

○渡辺(武)委員 きわめて不満足な答弁でございますので、いずれまたあらためて質問を続行したいと思います。終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 次回は、来たる六月一日金曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。    午後四時五十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗