建設委員会 第13号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/04/19
会議録
○服部委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対し、質疑の申し出もありませんので、これにて本案に対する質疑を終了いたします。 —————————————
○服部委員長 この際、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対し、渡辺栄一君提出にかかる修正案及び福岡義登君提出にかかる修正案が、それぞれ提出されております。 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法 律案に対する修正案(渡辺栄一君提出) 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 附則第一項中「昭和四十八年四月一日」を「公布の日」に改める。
○服部委員長 提出者から順次趣旨の説明を求めます。渡辺栄一君。
○渡辺(栄)委員 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する修正案趣旨を説明いたします。 ただいま議題となりました道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する修正案について、自由民主党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してあります。 御承知のとおり、政府原案では、この法律は、昭和四十八年四月一日から施行することとしておりますが、御説明申し上げるまでもなく、現在すでにその期日を経過しておりますので、これを公布の日から施行することに改めようとするものであります。 各位の御賛同をお願いいたす次第であります。
○服部委員長 次に、福岡義登君。
○福岡委員 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する修正案の提案の説明をいたします。 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提案の理由及び要旨について御説明申し上げます。 申すまでもなく、道路は、国民生活に欠くことのできない基礎であります。しかしながら、道路が産業基盤、高度経済成長のための手段として採用され、自動車道路、産業幹線道路に偏狭したため、市町村道路等の、いわゆる生活道路整備の施策が非常に立ちおくれ、このため交通混雑の激化、交通事故の多発を招いております。 今日、わが国の経済情勢を見ますと身、これまでの高度成長、経済活動のあり方について、政策の転換が迫られていることを考えるときに、道路行政のあり方についても、これまでのような狭義の産業基盤整備効率を追求した道路整備五カ年計画から公害の防止、自然環境の保全、無計画な大都市集中の防止などを前提とした市町村道路、生活道路優先の道路整備五カ年計画に根本的に改める必要があります。 以上のような観点から、社会党といたしましては道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対しまして、修正案を提出することとした次第であります。 次に、この修正案の要旨について申し上げます。 まず第一に、法律の目的を改め、道路を緊急かつ計画的に整備することにより、安全かつ円滑な道路交通の確保をはかり、もって国民の福祉の増進と経済基盤の強化に寄与しようとするものであります。 第二に、道路整備五カ年計画の対象となる道路の範囲を高速自動車国道及び一般国道並びに都道府県道及び市町村道に拡大すること。 第三に、五カ年計画に行なうべき道路整備に要する経費の見積もり額を道路整備五カ年に定めるべき事項として加えること。 第四に、建設大臣は、道路整備五カ年計画案を作成するにあたっては、地方公共団体の長の意見を参酌しなければならないこと。 第五は、道路整備五カ年計画案の作成にあたっては、環境の保全に配慮しなければならないこと。 以上が、この修正案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○服部委員長 以上で両修正案の趣旨の説明は終わりました。 両修正案について、別に発言の申し出もありません。 —————————————
○服部委員長 これより本案及びこれに対する両修正案を一括して討論に付します。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。大野明君。
○大野(明)委員 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました渡辺栄一君提出の道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する修正案及び修正部分を除く原案に賛成、福岡義登君提出の修正案に反対するものであります。 御承知のように、本法律案は、最近の交通混雑の激化、交通事故の多発等に見られるように、道路整備の立ちおくれが国民生活と経済活動に大きな支障を及ぼしているのに対処し、さらに今後とも予想される道路交通需要の増大に対応して、国民が将来にわたって豊かな生活を享受するために、高速道路から生活道路としての市町村道に至るまで、系統的にかつ緊急に整備しようとするものであります。 本法律案による第七次道路整備五カ年計画は、以上の観点から策定されることは政府の説明等に徴しても明らかなところであり、また計画の実施にあたっては、約一兆二千億円を投じ、環境の保全に配慮する等、本法律案は時宜に適したものとして賛意を表するとともに、福岡義登君提出による修正案については、道路整備五カ年計画の対象とする道路の範囲の拡大等、本法律案の母法である道路法の改正に関連する重要な問題を含んでいる等の理由により、反対するものであります。(拍手)
○服部委員長 井上普方君。
○井上(普)委員 私は、福岡義登君提出の修正案に対しまして賛成の意を表したいと存じます。 このたびの緊急措置法改正案は、第七次道路整備五カ年計画の手続をつくる法律とも申すべきでございます。しかし、このたびの第七次五カ年計画の特徴といたしまして、いままでと違って、建設大臣の説明によりますと、生活道路を優先させるところに重点を置いたという御説明はございました。しかしながら、生活道路は市町村道、県道を中心にするものであることは申すまでもございませんが、その内容におきまして、この五カ年計画の財源を見てみますときに、市町村道、県道等に対します財源はまことに微々たるものでありますし、かつまた地方の特定財源にいたしましても、さきの第六次の五カ年計画の財源よりもむしろ少ないというような状況を示しておるのであります。しかも、地方自治体の一般財源に求める比率は第六次よりもはるかに増大しておるのであります。こういうようなことをやりますならば、地方自治体の財政を圧迫するのみならず、地方単独事業である道路事業は大きく後退せざるを得ないと私は確信いたします。そういう意味合いにおきまして、第七次五カ年計画の目標にうたっております生活道路優先というのは、これは羊頭を掲げて狗肉を売るのたぐいにおちいる危険なしとしないのであります。 第二の理由といたしまして、五カ年計画の国費の負担分につきましては、先般の質問で明らかになりましたように、その財源措置が明確ではございません。いかなる方法でこの財源を求むるのか、この点についての政府の答弁はまことに明確さを欠いておるといわなければならないのであります。これでありますならば、受益者負担あるいはまた増税という形で国民に負担を押しつけることは明らかであります。かかる意味からいたしまして、このたびの道路整備五カ年計画がはたしてこの立ちおくれておる状況の中において十分な成果をあげるかいなかということにつきましては、大きな疑問を持たざるを得ないと存じます。 したがいまして、この福岡義登君が提出しております修正案を通すことによって、地方自治体の長の意見を参酌する。そしてまた財源も、明確に条文に書くことによって財源の確保をいたしたい。このように考える次第であります。 したがいまして、原案につきましては遺憾ながら反対し、福岡義登君の修正案に対しまして賛成の意を表したいと存じます。(拍手)
○服部委員長 瀬崎博義君。
○瀬崎委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、政府提出の道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行ないます。 第七次道路整備五カ年計画案の核心は、結局国土開発幹線自動車道の全区間七千六百キロメートルを昭和五十八年度までに供用することを目途に、おおむねその全線に着手し、計画期間内に約三千百キロメートルの供用をはかる。また国土開発幹線自動車道七千六百キロメートルを延伸、補完する路線について調査を実施し、特に緊急を要する区間について着工する点にあることが、委員会審議を通じて疑問の余地なく明らかになったのであります。 しかも、この道路建設の基本方針は、自民党田中内閣がその政策の基礎とする日本列島改造論を具体化していく上で、先導的役割りを果たすものであり。地方中核都市、大規模工業基地、内陸工業地帯の予定地域を結合して建設される計画内容であることも明白になっています。 一方で、生活に密着した道路を中心に、市町村道や、安全確保のために改築を急がねばならぬ道路の整備は、この計画の中で二の次、三の次の位置づけしか与えられていません。 こうした第七次五カ年計画の生まれてくる背景には、昭和六十年の国民総生産三百四兆円を目ざし、新全総をはるかに上回る田中内閣の生産第一主義の基本政策が存在しています。そして、今日無制限に自動車の生産を許容し、モータリゼーションを生み出していることこそ、道路事情悪化の最大の要因であることが論証されているのです。真に道路問題解決のためには、この根幹にメスを入れることが要求されているわけです。 最近では、道路の新設、改築が地域住民の生活環境の確立と鋭く対立して新たな矛盾を表面化させており、土地問題とともに、道路政策の転換がこの面からも迫られているのです。 あえて高速道路中心の道路整備計画に、財源の裏づけを持たないまま、十九兆五千億円という膨大な事業費を見込み、不足財源のツケを何らかの税負担で国民に回そうという政府の意図は、全く許せないものといわねばなりません。 日本共産党・革新共同は、幅員五・五メートル以下の文字どおり日常生活とかかわりの深い道路の整備を中心とした生活道路整備第一次五カ年計画をこそ早急に策定し、新たに税金を引き上げることなしに、地方道に対する国庫負担をすべて二分の一以上に引き上げることが必要と考えるものです。 また、自動車大企業の生産販売への民主的統制と、自動車優先の道路体系の是正、軍事輸送の中止、真に職住近接を目ざす都市改造が急務と考えます。 道路構造やルート決定は、何より安全第一に、生活環境との調和を基本に行なうこと、道路計画にあたって、事前に十分な科学的調査と住民の意見のくみ上げなど、民主的に行なうことが道路行政の基本でなければならぬと考えます。 私は、高速道路中心、大資本奉仕の田中内閣の道路政策を、全国民の強く求めている道路政策、生活優先の道路行政へ根本的に転換することを要求し、政府提出の道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に強く反対するものであります。 次に、日本社会党提案の道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する修正案に対し、意見を述べます。 法律の目的について、国民の福祉の増進と経済基盤の強化を並列にうたっておりますが、これは、国民の福祉と、国民の福祉に必要な経済の発展のためと、明確にする必要があると考えます。 五カ年計画の対象となる道路の範囲を市町村道にまで広げるとしたことは、われわれも支持できるものであります。しかし、それだけでは、高速道路中心の道路政策を国民生活優先の道路政策に根本的に転換させることにはならないこと等、不十分な点がありますので、本修正案に対し棄権の態度を表明するものであります。 以上、原案に対する反対討論と、社会党提出の修正案に対する棄権の態度を表明して討論を終わります。(拍手) 〔発言する者あり〕
○服部委員長 北側義一君。——御静粛に願います。
○北側委員 私は、公明党を代表しまして、ただいま議題となりました福岡義登君提出の道路整備緊急措置法案等の一部を改正する法律案に対する修正案に賛成し、政府原案に反対するものであります。 まず、政府原案に反対する理由のその第一点は、昭和四十五年度に五カ年計画でスタートしました第六次道路整備計画を三カ年で打ち切り、田中首相の日本列島改造計画の中核として十九兆五千億円という膨大な事業規模の第七次道路整備計画を繰り上げ実施しようとしている点であります。 〔発言する者あり〕
○服部委員長 御静粛に願います。
○北側委員 このように道路整備へ過剰投資が行なわれますと、必然的に国民生活関連投資への配分をおくらせる結果をもたらすことは明らかであり、さらに今日の景気過熱に一そう拍車をかけ、インフレを促進させて、国民生活をますます圧迫するのみであります。 第二点は、第七次道路整備計画の内容が、三千百キロメートルに及ぶ高速自動車道路の建設など産業基盤整備主導型である点であります。 最近のモータリゼーションの進展が、交通事故、排気ガス、騒音公害などをもたらしていますように、自動車の増大と自動車輸送中心の道路建設は、国民福祉政策への逆行として反省が求められています。国民は、高速自動車道路より、歩道の整備や、子供が安心して歩ける生活道路の整備を望んでおり、また、自転車道や遊歩道など、自然環境と親しめる道路の整備を望んでいます。ところが、第七次道路整備計画は、このような国民的要望にほとんどこたえていません。 第三点は、国民生活優先の総合的な輸送体系が確立されていない点であります。 今日の交通渋滞は、道路整備のみでは解消いたしません。鉄道、電車、地下鉄、モノレールなど公共輸送機関と、バス、トラックなどが有機的、機能的連係を保った国民生活優先の総合的な輸送体系の早期確立をはかり、その中において道路の位置づけ、道路整備のあり方などを明確にすべきであります。ところが、政府の行なう道路整備は、産業基盤整備促進のための独走型整備であり、鉄道との重複投資なども行ない、本来、国民福祉政策の促進のために使われるべき国民の税金を浪費しているのであります。 第四点として、第七次道路整備五カ年計画十九兆五千億円の財源措置が明確になっておらないことであります。 次に、福岡義登君提出の同法律案に対する修正案に賛成する理由を申し上げます。 その第一点は、道路整備緊急措置法の第一条、すなわち目的条項において、現行のモータリゼーション指向型の道路整備を改め、国民福祉促進のための道路整備を明確にうたった点であります。 第二点は、道路法第五十六条において、国の道路整備事業の補助対象を現行の市道から市町村道に拡大した点であります。 国民生活に密接な市町村道、すなわち生活道路の整備は急務であります。ところが、ほとんどの市町村道が市町村の単独事業のため、その財政負担にたえ切れず、舗装率も二〇%にも満たないのが現状であります。この市町村道の整備を促進するためには、国の市町村道整備事業に対する補助を拡大せねばなりません。 さらに、修正案におきましては、道路整備計画の作成にあたって市町村長の意見を尊重することを明記していますが、これらの点につきましては、わが党も一貫して主張してきたところであります。 以上をもちまして、政府案に反対し、福岡義登君提出の修正案に賛成するものであり、これで討論を終わらせていただきます。(拍手)
○服部委員長 以上で討論は終局いたしました。 これより採決いたします。 まず、福岡義登君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○服部委員長 起立少数。よって、福岡義登君提出の修正案は否決されました。 次に、渡辺栄一君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○服部委員長 起立多数。よって、渡辺栄一君提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○服部委員長 起立多数。よって、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案は、渡辺栄一君提出の修正案のごとく修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○服部委員長 ただいま修正議決いたしました本案に対し、村田敬次郎君及び塚本三郎君から附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者から趣旨の説明を求めます。村田敬次郎君。
○村田委員 ただいま議題となりました道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案について、自由民主党及び民社党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますが、その要旨は、 第一に、国の補助の対象となる地方道の範囲を拡大し、財源の確保をはかること。 第二に、道路整備五カ年計画の案の作成については、地方公共団体の長の意向を参酌すること。 第三に、道路計画の策定にあたっては、地域住民の意見を尊重し、環境の保全につとめること。 第四に、早急に交通危険個所の事故防止対策を講ずること。 第五に、老朽化した橋梁等を緊急に整備すること。 以上であります。 各位の御賛同をお願い申し上げます。 ————————————— 道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、この法律の施行に際しては、左の事項について適切な措置を講じその運用に遺憾なきを期すべきである。 記 一、地方道の整備を緊急に促進するため、国の補助の対象とする道路の範囲の拡大についてすみやかに検討するとともに、財源の確保についても特に配慮すること。 二、道路整備五カ年計画の案を作成するにあたつては地方公共団体の長の意見を参酌すること。 三、都市高速道路等の道路計画を策定するにあたつては極力地域住民の意見を尊重するとともに、道路構造の改善等について創意工夫をこらし良好な環境の保全に努めること。 四、交通危険個所の点検を引きつづき実施し事故防止施設を早急に整備するとともに、不測の事態の発生を未然に防止するため管理体制を強化すること。 五、老朽化等により道路の構造基準に適合しなくなつた橋梁等の構造物については、緊急に補修工事または改良工事を施工し交通の安全と確保を図ること。 右決議する。 —————————————
○服部委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 本動議に対し、別に発言の申し出もありませんので、これより採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○服部委員長 起立総員。よって、村田敬次郎君外一名提出のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、建設大臣より発言を求められておりますので、これを許します。金丸建設大臣。
○金丸国務大臣 本法案の御審議をお願いして以来、本委員会においては熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすようつとめるとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に体して努力する所存でございます。 ここに、本法案の審議を終わるに際し、委員長をはじめ委員各位の御指導、御協力に対し、深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(拍手) —————————————
○服部委員長 なお、おはかりいたします。 ただいま修正議決いたしました本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○服部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○服部委員長 次回は、来たる二十五日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十五分散会