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71回国会衆議院1973/04/04

建設委員会 第9号

発言数
142
登壇者
8
会派数
3
開催日
1973/04/04

会議録

服部安司自由民主党

○服部委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡辺惣蔵君。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 質問の冒頭にあたりまして、この法案が道路整備緊急措置法という「緊急」という名が冠してありますのに、与党の議員諸君はマンマンデーで、審議に対して無関心な状況で、この状況では緊急性はみじんも認められない、非常に遺憾の意を表する次第であります。自今、委員会につきましては、特に法案成立を急がれるであろうはずの与党の委員諸君の反省をあらためて求めるものであります。  私が特に冒頭で緊急性の問題を議論いたしますのは、この道路法をいろいろ調べてみますと、道路法に付帯いたしまして、この道路整備緊急措置法とそれから道路整備特別措置法の二つの非常に似通った法律があるわけであります。特にこの際、この法案が「緊急」と銘打っており他の法律が「特別」と規定しておる、緊急と特別の、そういう法律の立法におけるたてまえを大臣にひとつ明らかにしていただきたいと思います。なぜこれが緊急というのか。なぜ同じ名称で一方の法律が特別法といわなければならないのか。その立法の区別とたてまえをまず伺っておきたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 初めに私からお答えいたします。  道路整備緊急措置法は道路整備特別措置法と違いまして、これは緊急に道路を整備するために五カ年計画をつくれというのがその内容の第一点でございます。それに対しまして第二点は補助率のかさ上げをやっております。一般の道路法できまっております補助率に対して、緊急措置法で、緊急を要するのだから特に補助率をアップするという問題がございます。もう一つはガソリン税に見合う財源をその五カ年間に投入するという、三つの柱がございまして緊急措置法をつくっております。それから道路整備特別措置法につきましては、これは実は有料道路に関する法律でございます。有料道路法というようなものでございまして、これもやはり道路を緊急に整備するために、いまの一般財源では不足である、したがって財投その他を使いまして有料道路としてつくって、そして料金収入によってそれを償還することができるという、従来道路法にございました道路無料公開という原則から一歩進みまして、特別にそういう有料道路の制度をつくりましたので、道路整備特別措置法ということになっております。それから緊急措置法につきましては、実はこれは昭和三十三年に緊急措置法が出されまして、それ以来今度の緊急措置法まで第七次でございます。以上のようなわけで、緊急措置法は道路を緊急に整備する、片一方は有料道路をやるという差がこの二つの相違点だろうというふうに考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 この法律はもともと、立法の計画の当初は、最初昭和二十七年に佐藤榮作氏が建建大臣でありましたときに議員立法の形で提出されたのが、国会の解散のために流産をして、その後立法の手直しをしたという歴史的な経過があるわけであります。ちょうど私は佐藤榮作氏が初めての建設大臣に就任のときに議席を同じくした経過があります。そのときから私は建設委員でありましたから、いま局長のおっしゃる立法の経過については若干心得ておるつもりでおるわけです。当時の状況としては、アメリカの進駐車が日本の国内の道路をさんざん荒廃させた結果に対して緊急に道路整備の処置を行なわなければならない。補助率の引き上げとか、かさ上げとか、あるいはガソリン税というものを急速に取り入れて道路の整備を行なうという緊急の事態にあった、こう理解するわけです。しかし、そういう事態が解消して今日のような状況になりまして、なおかつ道路整備緊急措置法という名称にこだわっているのは官僚の怠慢ですね。立法提案者の怠慢であると思うわけです。もともとこの法律の根拠は、要すれば読みかえ法案でございますね。年次計画の五カ年計画の読みかえ法案ですよ。この法案の中身自体はほとんどナンセンスに近いですね。その年次計画の読みかえ、日取り変更のための法案であって、ほとんど審議に値しない。値しないという理由をあとで申し上げるつもりでありますが、この法案に関する限り審議に値しない法案である。日付の読みかえをするためにこれだけの膨大な審議を要するのですから、その審議の結果を確実に実行しているなら別でありますが……。道路整備緊急措置法というのは、これは道路整備計画法ですよ。これ自身が予算の執行を直接担当するのではなくて、道路計画を策定する、基本方針を樹立するのですから、緊急措置法でなくて、これは整備計画法と名称を変更すべきである。そうすればこの法の実体がおのずから明らかになって、特別法との関係が明らかになると思いますが、これを道路整備計画法と読みかえる考え方はございませんか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまお話ございましたように昭和三十三年に緊急措置法が出たとき以来、道路の整備は相当進んでおります。したがいましてそういう緊急性がないのじゃないかという御質問と思いますけれども、実は当時は確かに道路の整備が非常におくれておったということで緊急性があったと思います。その後道路も整備されましたけれども、やはり交通の需要は非常に伸びておりまして、事故の多発というようなことにつながってまいっております。また最近になりますと、これが交通を通すというばかりではなくて、やはり過疎過密の解消であり、国土の普遍的な利用、あるいは生活環境の改善というような要素も入ってまいりまして、いまの段階で道路の整備が足りるということではございませんで、困る状況、内容は前と変わってきておりますけれども、緊急性につきましては私どもは前と同じようにいまでもやはり緊急に整備をしなければならない状態だというふうに考えております。  それから、この法律が内容的に単に年度を変えるだけ、数字を変えるだけじゃないかという御質問でございますけれども、これは法律の案文そのものより、やはり五カ年計画をきめるという、それが一番重要な問題でございます。たまたま従来やっておりました第六次五カ年計画というものが、いまの社会的に道路に対して要求されることがもうすでにそれではできなくなってきているということでございまして、やはり国の経済社会計画というものが今度基本計画が変わりましたので、それに伴って、国の経済計画にあわせて道路整備もしていくのだということで、道路整備五カ年計画を改定することにその内容的な意味がございまして、法文そのものはたいへん簡単でございますけれども、それに含まれておる内容は非常に重大かと思っております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 それは当然のこと、第七次道路整備五カ年計画を審議する方法としてこの法律の改正を必要とするということは自明の理です。そこで、第七次道路整備五カ年計画の内容の審議はたくさんの同僚諸君がいろいろな角度から審議をするでしょうから、私は角度を変えた総論的な問題について意見を申し述べたいと思うわけであります。  あなたはいま、この法案の中身は日取りの読みかえ法案ではなくて、実質的には道路計画の審議をしてもらうために、その内容として裏づけるためにこの法律の改正が必要なんだ、こういう答弁がありましたが、それでは五カ年計画というものをどういう形で遂行されてきておるか、この法律に基づく五カ年計画をどう執行されたか、どうやられたかということについて経過を承りたいと思うわけであります。  第一に、第一次の道路整備五カ年計画というものは昭和二十九年から起こされておるわけですね。ところが第二次は三十三年、第三次は三十六年、第四次は三十九年、第五次は四十二年、第六次が四十五年、第七次が四十八年という、現実的な事実関係における年次になっている。これを逆にいいますならば、第一次五カ年計画というものは四年もちました。この期間中に最高ですね。第二次の五カ年計画というものは三十三年から三年間しかもたない。この時期には新長期経済計画が策定されて、それに対応するために道路計画を立てたはずであります。ところが第三次計画になりますと、昭和三十六年に池田内閣の所得倍増計画が出ますと直ちにそれに便乗しましてこの道路計画を立てたが、それも五年計画であるはずが三年で終わってしまっております。そして第四次計画は、三十九年に政府の所得倍増計画が破綻をし、池田さんがなくなってしまう、池田内閣が崩壊してしまうと、とたんに今度はその所得倍増計画が中期経済計画にばけてきた。佐藤内閣の初頭であります。この時点になりますと、中期経済計画に対応すると称して三年間でまた前の内閣の計画を放棄して第四次計画を策定した。それも三年しかもたない。第五次計画は四十二年に、三年後に経済社会発展計画が出てくるとまたこれに便乗して、悪乗りをしてこの道路計画を遂行しようとした。第五次五カ年計画は四十五年で終わっちゃった。これが終わったのも、経済社会発展計画がだめになって新経済社会発展計画に変わったので第六次五カ年計画に変わったのだ。そうしていままたこの第七次の計画というのは、経済社会基本計画が出るとこれに無理に便乗して押し込もうとして、まだ三年しかその計画がもたないうちにまた変えようとしているわけです。  そうすると、初めから五カ年計画はおやめなさい、三カ年計画になさいよ。事実が示しているのです。道路計画はでたらめだ。道路計画はあってないにひとしい。政府の方針が、経済計画が変われば、そのとたんにくるくると恥も外聞もなく古い衣をぬぎ捨てて看板を変える。そのつどこの道路整備緊急措置法を変えなければいかぬのです。だから私はナンセンスだと言うんですよ。どこに建設省の道路計画の方針、道路計画に対する自主性というものがあるのだ。自主性のないものをわれわれは審議する理由はないと思うのです。われわれはこの法律を審議する以上は、審議に値する成果を期待して審議するんですよ。せっかく法律を審議して、大事なのは五カ年計画だ、中身は五カ年計画ですと言っていながら、五年間やったことが一ぺんもないんですよ。昭和二十九年以来今日まで一度もこの五カ年をやったことがないんですよ。全部約束違反です。そういう計画を出しながら全部途中から変えている。与党の諸君だっておわかりのとおりですよ。五カ年計画と銘打って三カ年しかやらないで、理由を明らかにしないで、どこかが変われば変わる。内閣がかわれば変わる。われわれは内閣のために道路計画を審議しているのじゃないのです。国民生活のために道路計画をまじめに論議しようとしているのです。こういうような不見識なことなら初めからこちらの計画のほうを——どうせ田中内閣は三年以上もたないのだから、もたないのにまた変えるなんてことをするよりも、これは道路三カ年計画に変えられたらどうですか。それなら審議に値すると思う、三年間の実績はあるのですから。  こういうことは、もう一つは建設省が、建設大臣を主体とする道路局その他が長期展望を持ってないということです。道路計画というのは経済と違って景気変動その他によって変わるはずがないのです。必要な道路は必要なんですよ。舗装すべきものは舗装せにゃいかぬ。国民生活のために道路を確保しなければいかぬところはしなければいかぬ。不動のものがあると思うのです。一定不変の展望があるはずですよ。それは景気変動や経済変動によって道路を縮めたりふくらましたりする性質のものじゃない。だから、この時期における道路計画というものは都市に集中的に行なわれている。大都市あるいは新産業都市中心、あるいは太平洋ベルトラインを中心とする道路計画であった。事実がそうであった。だから政策が変われば変わらざるを得ない。工場の地方分散をうたえばあわててそれに便乗して地方道の確立ということをうたい文句にして、今度の計画は最大の中心をそこに置いているでしょう。いままで地方道なんか顧みたことはないでしょう。付属的なものだと思っていたでしょう。そうして田中総理が工場の地方分散などといって中核都市の造成だとかいいますとあわててそれに便乗し、悪乗りをしようとしてまた道路計画を変えていこうとする。そういう一体年次計画というものは何なのか。年次計画というものは尊重さるべきなのかどうか。国会の審議にかけた道路計画というものをどのように尊重しているのか。これは特に大臣の答弁を要求する次第です。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 御審議を願っている五カ年計画というものはまことに権威あるものだということは当然のことであります。しかし、日本総合開発と申しますか、この時点におきましては、いわゆる都市の再開発あるいは地方の開発、これを並行して、いわゆる格差のない豊かなる地域社会をつくる、過疎をなくするというようなことで、道路というものはその基盤になるということを考えるわけでございます。そういう意味で、先生いま御指摘の東京の、あるいは都会地の道路ということばかりでなくて、市町村道というようなものに力点を入れていくというようなことも考えなければ受け皿ができ上がらないというような考え方、こういうような意味で緊急にこの問題に対処していくためには五カ年計画を変更する必要がある。それがこの時代の流れに沿うゆえんでもある。こういう考え方がこの五カ年計画を改定している要因であると考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 この法律に基づいて策定さるべき五カ年計画というものは、今度は五年間もつのですか。再び三年だとかで切りかえることならば道路計画の審議に値しない無用の長物ですね。だからそれが五カ年間不動の体制でもつのかどうか。もつ自信があるのか。二度とこのような軽率なことをしないのか、するのか。この点について、計画策定の展望について所信を明らかにしてもらいたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいま、いままでの五カ年計画が三年ないし四年しか続かなかったというお話も事実でございます。ただ、私どもは五カ年計画をつくりますときに、国の経済社会の一つの目標がございまして、その場合に道路の占めるウエートは非常に大きゅうございます。今度の経済社会基本計画におきましても道路の占めるシェアは二〇%ちょっと、二一%くらいになっております。したがいまして、やはりそういう大きな国の経済計画を進めますにあたりましては道路はその中心をなすものでございますので、そういう計画が変われば道路計画も変わらざるを得ない。ただし、それはいままでの計画をすっかり捨ててしまったのではなくて、いままでの経済計画に合わせてさらにそれを前進させるための、私どもは発展的な解消といっておりますけれども、そういう意味の改定でございまして、いままでやっていた五カ年計画の三年なら三年分が全然むだであったということではなくて、それはそれで基礎に置きながらさらにその上に積んでいくという考え方でおります。  それからもう一つ、道路にそういう長期な計画がないじゃないかというお話でございますが、実は道路整備長期計画を持っております。これは昭和六十年を目標にいたしまして、道路整備はこうあるべきであるということで、総額九十九兆円の大きなものでございます。これは前からございまして、昨年十二月にそれを改定いたしまして、昭和六十年を目標の新長期計画というものを建設省として打ち出しております。これは九十九兆円でございますが、その中のさしあたって五十二年までの目標、これは非常に短い——六十年と違いまして、これは短い比較的安定した考え方で将来を見詰められます時期でございますので、その中の一環としての五カ年計画であるというふうに私どもは考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 その長期計画がいまぐらついて、政府の姿勢が問われておる最中ですね。ですから私は、五カ年計画自身が不動のものなのかどうか。これは法律で規制する五カ年計画なんですからね。だからわれわれはこのような、過去に一ぺんも五カ年計画を遂行したためしがないという状況について責任を明らかにしてほしいといっているのです。長期展望は知っていますよ。今度の五カ年計画は改めないでやれるという自信と展望の上に立っているのかどうかを聞いているのです。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいま申し上げましたように、今度の五カ年計画は新しい経済社会基本計画に基づいてやっておる五カ年でございます。したがいまして、私どもはその基本的計画が続く限り、この道路整備五カ年計画もそのまま続くというふうに考えております。ただ、将来また何かのことがあって一つの国の基本的な方針が変わればさらにそれに合わせて変わること、これは将来の問題でございますので、あるかないかということはいまここで私申し上げる筋ではございませんけれども、しかしそれにいたしましても、いまのきめていただきます五カ年でやりましたことが、それがむだになるのではなくて、それはそのまま引き継いで次の計画に入っていく、次の計画に移っていくということでございますので、それがむだであるということではないと考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 建設省のいろいろな関係を調べてみますと、道路計画につきましては建設省に付属しまして道路審議会というものがあって、その道路審議会が道路計画を審議する、審議の重要な一つの柱になっておると規定されておりますね。それは道路法の七十九条の規定で、国土開発幹線自動車道建設に関する部分を除いた道路計画についてはすべてこの審議会にかかる、こう規定しておりますね。そこで建設省設置法第十条によると、いまの国土開発幹線自動車道建設の部分を除いた十の審議会もしくは委員会があることになっていますから、それぞれの委員会の活動、審議会の活動の中で、道路審議会というものはどういう道路計画を審議して、どういう役割りをしており、どういうような活動をしておるのか。この際、審議会の経過を明らかにしてもらいたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまお話しのとおり、道路法の第七十九条第一項に、道路計画につきましては道路審議会の議を経るということになっております。したがいまして、道路整備五カ年計画をきめますときには道路審議会に諮問いたしまして、道路審議会の議を経てそれから閣議決定をすることになっておりますし、現在までも全部それで行なわれております。ただそのほかに、道路審議会といたしましてはいろいろ、国道の認定の問題、そのほか高速自動車国道を除きます全般的な問題、先ほど特別措置法の話が出ましたけれども、そういう料金制度のあり方というような、道路の基本的な考え方につきまして、私どもはそこに諮問をして御意見をいただいておるわけでございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 私はいまの道路局長の答弁は非常に不審に思うわけであります。本来、五カ年計画なら五カ年計画、年次計画で五カ年計画が策定される前にこの国会の審議にかかったり、あるいは審議会の審議にかかって初めてそれが政策として有効手段に採用されるんだ、順序はそう思うのです。しかし事実はうしろ向きだ。私は審議会の権威を云々するのではないのです。審議会がどれだけ権威あるものかについてはまた別個の議論を持っております。しかし審議会というのは現存し、建設省設置法の第十条あるいは道路法の七十九条にちゃんと位置づけをして、道路政策は諮問をしなければならない、こう規定しておる以上、諮問のしかたが有効でなければならないと思うわけです。ところが、この建設省の資料によると、昭和四十五年から四十八年に至る第六次五カ年計画——あなたは五カ年計画は権威のあるものだと主張される。ところが昭和四十五年に発効した第六次五カ年計画というものが道路審議会にかかったのは昭和四十六年三月十五日ということになっております。うしろ向きですね。もうそのときには道路五カ年計画は閣議決定して、そして国会の審議を経てスタートしてしまって、一年後に審議会にかける、こういう手続を踏んでいるのです。審議会というのはどういう権威を持つのか、審議会というのは何なのか、あってないにひとしいのかどうかを承りたいと思うのです。これはおたくから出ている資料ですから……。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 道路審議会につきましては、構成メンバーは実は学識経験者十四名、関係各省の職員八名、地方公共団体、県あるいは市等から三名というような形でやっております。それで、これは実は審議の回数にいたしましても、たとえば昨年度、四十七年度には年に十三回開いております。それで、かけております内容は、国道昇格あるいは道路構造令の改正の問題、あるいは昨年は第六次五カ年計画の問題そのほか料金制度の問題、沖繩の問題というような重要な問題につきましては全部審議しております。それから、五カ年計画をきめますときには道路審議会の議を経てということでございますので、五カ年計画が閣議決定されてから審議会にかけるということはございません。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 確定してから審議会にかけておりませんか。この資料はどうなんです。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 第六次のときは閣議決定は四十六年の三月三十日でございます。そして審議会にかけておりますのが三月十五日ということでございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 そうすると四十五年からスタートしているのじゃないんですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 実は五カ年計画は四十五年からスタートしておりますけれども、閣議決定が一年おくれまして四十六年の三月ということで、それまでは閣議了解という形で進めております。したがって、実際に正式に決定したのは四十六年の三月ということでございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 どうも聞いていてわからないのです。道路計画は四十五年にスタートして、閣議決定したのが翌年の三月で、それでさかのぼって道路審議会にかけたのは三月十五日。しかし実際は一年間前から規制しているんだといったら、こんな審議はやめたらいいのです。何でこんな道路計画というものを審議しなければいかぬのですか。道路計画というのはそんなでたらめなものですか。閣議の了解も得ないで、審議会の議も経ないで、国会にも全然報告もしないでおいて、そして年次をかってに回すなら、何も法改正なんてして年次を直す必要はないですよ。この法律を審議するのは無効ですよ。むだな話ですよ。それほど不見識な、それほど権威のない計画ですか。何で一年前にさかのぼって年次計画を政府の何とか計画に合わさなければいかぬのですか。経済分析も財政分析も社会分析も十分しないでおいて、あわてて——私が悪乗りしておると言っているのはそこなんですよ。おかしいじゃないですか。あなたは答弁していて自分で狂っていると思いませんか。閣議了解が年度の終わりごろなのに、年次の初めに計画を名乗っておるというのは官僚の独善ですよ。これは計画の無視ですよ。しかもそれが五カ年計画を三年で打ち切ったというに至っては……。それなら四年間続ければよかったじゃないですか。四年にすればよかったじゃないですか。何でそういうことになっているのか、われわれしろうとにはわからないので、もう少しわかるように、道路計画が権威あるものだとおっしゃるならあるらしい説明をしていただきたいと思うのです。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 実は第六次の五カ年計画のときには、四十五年の段階ではまだ財源の問題が確定いたしておりませんでしたので、一年間財源の問題については十分検討するということで閣議決定まではいかなかったわけです。しかし五カ年計画としては発足するということでございましたので、四十五年の三月に、決定はできませんでしたけれども、閣議了解という形で出発いたしまして、そして一年たったときに閣議決定したわけでございます。ただ、今度の七次につきましてもやはり同じように財源の問題は一年かかって考えるということでございますが、そのためにもうすでに二月十三日に今度の第七次の五カ年計画の閣議了解はいたしておりますが、前回のように一年おくらして決定ということがないように、今度はこの緊急措置法が御審議いただけまして法律になりましたら、さっそくに五カ年計画の閣議決定をやりたいというふうに考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 どうもわからないのですね。そうすると、このとき発表された新経済社会発展計画に便乗するために切りかえたわけですね。閣議の了解もおくれ、審議会にもかけず、国会の道路計画の具体的な審議にもかけられないのに、道路局でかってにあわてて新経済社会発展計画に便乗するために無理やりに遡及してやったんだ。財政計画もできていない、閣議の了解も取りつけられない、国会の審議もおくれるというなら、なぜそれを一年間延ばして四十六年度からスタートしなかったのか。何でもないでしょう、だれも被害者がないのですから。だれか被害者があるのなら急速に救済する措置を講じなければいかぬ。緊急措置というのはそういう場合をいうんですよ。五年間を三年間に切りかえるのが緊急措置ではないのですよ。この法律ははき違えておると思うのですよ。五年間でやるのを三年でやるように年次を文章の上で切りかえるだけが緊急性だと思っているんじゃないですか。そういうような不見識、国の基本計画を経済企画庁が発表すると、経済企画庁の発表分析にあわてて悪乗りをする、そのためにわれわれが年じゅう貴重な審議の時間を浪費させられるという結果になっているのですよ。だから、今度の五カ年計画というものは九十九兆円の六十年度に対する展望を持っております、昭和五十二年まで十九兆五千億円の予算も確保しております、こうおっしゃるから、それなら不動なるものなのかどうか。そういう長期展望の中で五年間の策定は順序を立てて執行できるようになっているのか。それともまた政府の計画が変わればまた悪乗りする、中腰でこの計画を立てておるのかどうか。この点を私は建設省の権威のために聞いているのですよ。その点、明らかにしていただきたいと思うのです。   〔発言する者あり〕

服部安司自由民主党

○服部委員長 お静かに願います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまのお話でございますが、実は今度の五カ年計画が大きくなりまして、財源が非常に大きな要素を占めております。したがいまして五カ年計画の財源につきましては一年送っておりますけれども、今度の場合は、先ほど申しましたようにこの法律と同時に五カ年計画をもうぴしっときめるというような考え方でいっております。しかもその五カ年計画は、たいへん繰り返して恐縮でございますけれども、将来の長期構想に基づいたものでございますので、そういう経済計画が変われば悪乗りするということではなくて、そういう上にさらに新しい社会の発展の傾向に従って、あるいは社会のものの考え方の動向に従って、それにさらに積み重ねていくというふうに考えておりますので、そういう意味では私は、いま御審議いただいておりますこういう五カ年計画というものが何か将来不安なものだというようなお話でございますけれども、そうではなくて、やはり将来これが一番基礎になるものであるというふうに考えますので、世の中が変わらなければ五年はそのまま遂行されるというふうに考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 それでは道路計画の内容につきまして質疑をしたいと思います。私は特に、同僚の諸君が多数質疑をされる予定になっておりますので、特殊な面から質疑をしたいと思いますが、今度の道路五カ年計画の最大の焦点、重要な焦点だとあえて道路局長のほうで称していらっしゃるのは、地方道、市町村道を生活道路と認定して、そして地方の道路の改築を急ごう、こういう姿勢でおられるのですが、この力を入れようとする市町村道の総延長は八十六万キロだ、こういわれておりますが、その市道、町道、村道、対象になるべき道路の計画の延長道路キロ数をひとつちょっと参考のために聞かしていただきたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 市町村道は全部で八十六万キロございます。これは約でございます。端数の百キロその他はちょっと省略させていただきます。八十六万キロございますが、私どもがいま早急に整備すべきであると考えておりますのは、その市町村道のうちの約二十三万キロでございます。これは国が市町村道に対する補助対象として早急にすべきものが二十三万キロ。そのほかに、これは市町村道でございますので、地方単独の事業、地方単独費がございます。これによりまして約三十万キロぐらい整備されることとなろうと思います。それで実は、この市町村道が今度の五カ年計画の目玉であるというふうにただいまお話しでございますけれども、確かにこれはその目玉の一つでございます。従来市町村道につきましては、奥地等産業開発道路あるいは過疎対策道路、そのほかたくさん特殊立法がございまして、そういう特殊立法に基づく市町村道は従来からもやっておったわけでございます。また最近それ以外にも、たとえばバス道路とかいうような生活と密接に結びついたものにつきましては積極的にやっていこうということでやっておりましたけれども、今度はその八十六万キロのうち二十三万キロにつきましては、一級市町村道、二級市町村道というような一つの基準をつくりまして、そういう生活の密着の度合いの強いものから早急に整備していきたいというふうに考えておりまして、今度の五カ年でもそういう市町村道の整備を非常に伸ばそうということを考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 私が聞こうとしておるのはもう一段前の問題を聞きたい。たとえば市道といいましても、大都市の百万都市の市道もありますし、三万足らずの市の市道もある。事実六百に近い市があるわけですから。したがいまして、百万都市以上の市道になりますと相当道路整備が行なわれておるのですよ。だから、整備の行政上の対象となるべき市が幾つ、町が幾つ、村が幾つ、その地点におけるいまの八十六万キロの区分けが一体してあるのかどうか。かりにしてあるとすれば、市の相当部分については市道も改築されたり拡幅されたりしているところは非常に多いはずですから、残っている、いまあなたのおっしゃる二十三万キロという改築の、六十年度までに幹線市町村道の選定をしてこれを実行をするという二十三万キロの対象はどこへ焦点がいくのかということを明らかにしてもらいたいから、それを、基礎数字を質問しているわけです。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいま私質問を取り違えて別の答弁をいたしたのですが、ただいまのお話の市町村道は、市あるいは町あるいは村で、その区域に入る道路がどのくらいあるかという御質問だろうと思います。ちょっと私いま手元に資料がございませんで、全体としての数字は把握しておりますけれども、市道が幾ら、町道が幾ら、村道が幾らということは現在のところわかっておりません。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 この総延長八十六万キロの中で、整備状況から見ると、自動車が通行不能の地区が三十万キロと、総数の三三%にわたっている、こういわれる。あるいは幅員が二・五メートル以下の道路が三十六万キロにわたって、その数が四一%にわたっているのは事実ですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 市町村道につきまして全体の整備率はわかっておりますけれども、交通不能区間が何キロ、それから可能区間が何キロというようなデータは実はございません。実は、たいへん弁解がましくなりますけれども、市町村道につきましては県道と違いまして、県道は認定いたしますときは建設大臣が認可いたします。ところが市町村道につきましては道路管理者である市町村長が独自の形で認定をし、あるいは廃止し、議会の議決を経てやっておりますけれども、そういうことで若干そういうデータに不足しており、またそういう統計がございません。ただ改良の度合いといたしましては、幹線市町村道、それから一般市町村道、先ほど申しました二十三万キロとそれ以外のものと分けまして、改良率は、たとえば四十七、年度末を見ますと、幹線市町村道では二五・六%改良が終わっておる。それから一般市町村道につきましては一四・三%の改良率である。それから舗装につきましては、幹線市町村道は二二・三%、一般市町村道については一三・八%というふうになっておりますので、これは道路が未改良であるけれども通れるものもあり、おそらく名ばかりあって実体がないという市町村道もだいぶあるのではないかというふうに考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 道路局長は、市町村道のうち特に町村道の場合は正確でない、それは町長もしくは村長が議会にかけて認定すれば、どんどん町村道になっておるのだ、したがって、その実態は掌握困難だ、こういう説明でありましたが、建設省は町村道についてどういう指導方針をとっているのか。実態が明らかでないという道路自身、いま地方道充実の対象になっている。町村道の実態が明らかでないということになりますと、またこの道路計画も空文にひとしいことになる。これから調査するのだということでは……。いままでそんなことは全部わかっていなければならない。私はきょうは特に自治省を呼んでないのは道路局を信頼したからですよ。自治省を呼ばないで、ほんとうに道路局を信頼したから、そういう回答が道路局で聞けるのだと思った、計画の対象ですからね。その八十六万キロの中身がわからぬ。あるいはそれは町村長、もしくは町村長が発議して議会の議決を経れば、どんどん繰り込まれていっているんだ。そうなるとこれからもどんどん延長されていくと思う。八十六万キロが間もなく九十万キロになるかもしれない。全国の市町村のうちで、市町村道に関する条例もしくは規定を設けておるものが全国で一〇%くらいしかない。九〇%くらいは野放しの状況で、町村がその議決の手続を経れば任意で町村道に繰り込んでいる、こういわれておりますが、事実かどうか。そうしてそれに対する指導の方針がどうなのかという点を明らかにしてもらいたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 先ほど自動車の交通不能区間の延長につきまして、私把握してないと申し上げましたけれども、これは実は私の誤りでございまして、深くおわびいたします。  八十六万キロのうち三三%に当たります三十万キロについては、自動車交通が現在不能である。それから幅員二メートル五十のあぜ道が全体の四一%強に当たる三十六万キロございますので、将来自動車が大型化してまいりますと、あるいはそれが交通不能の部類に入るというようなことがあろうかと思います。これは統計年報で私のほうでキャッチしておりますので、たいへん失礼申し上げて申しわけございませんでした。  それから、いまの統計年報につきましては、これは市の道路の現況なり、そういうことを私どものほうは県を通じて調査をして把握しております。また市町村道につきましても、これは同じ道路管理者でございます。市町村道は市町村道としての道路管理者でございますので、道路法に基づく指導は県を通じて指導しておるということでございます。したがいまして、八十六万キロのうち市が独自で認定をしたり廃止をしたりということが、先ほど申しましたように、年度の途中ではございますので、私どもとしてはその八十六万キロ全部をどれもこれも整備をする、国の補助道路として整備をするということではございませんので、先ほど申しましたようにその中から重要な市町村道というものをきめまして、そしてこれを積極的に補助の対象にしてまいりたいし、また三十万キロにつきましては県の単独の費用で、特に主として舗装でございますけれども、これを整備していくというふうに考えておるわけでございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 それでは幹線市町村道を選定するというのはどういう基準で選定するのですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 幹線市町村道の認定の基準は、県道につきましては道路法に定められておりますけれども、市町村道の一級、二級市町村道というのはまだ法制化した分類ではございません。あくまで私どもの内部の作業という意味の数字でございますけれども、たとえば一級市町村道につきましては、五十戸以上の集落と重要な道路とを結ぶとか、あるいは役場と結ぶとか、あるいは関連の市場とを結ぶとか、あるいは五十戸同士の相互の集落を結ぶとか、そういう基準がもうこまかくちゃんと出てございますけれども、一般的に申しますとそういうような形で、その集落の生活が結びついているところへ行けるようにということを中心にやっております。それから二級市町村道になりますと少し基準を落としまして、集落の人口が二十五戸以上のところと先ほど言った大きな集落とを結ぶ道路、あるいは駅に行く道路、あるいは国道なり重要な県道に出る道路というものを主体に考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 ここで、全国の市町村の道路に関する、村道を昇格するとか、町道を昇格するとか、農道を昇格するとか、そういう基準の指導はしておるのかしておらないのか。全く決定を県に一任しておるのか、あるいはそういう基準をこの際設定しようという用意があるのか、作業をしているのかいないのかという点について意見を聞きたい。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 現在市町村の道路といたしましては、道路法でいっております市町村道のほかに、ただいまお話しのように、農道あるいは林道あるいはそのほかの道路、漁免道路というような道路もございます。そういう道路につきましては、私どものほうは、農道としての必要性のある農道であって、これは特に市町村道に指定をするといようなことを特に進めてもおりませんし、また市町村が、これは農道ではあるけれども、一般交通の用に共することが多くなったから市町村道に認定したいということになれば市町村で認定しておりますけれども、市町村道に認定すれば当然その先に、それをいつまでも安全な形で維持する、それだけの義務ができますので、私どものほうとしてはそういうものを積極的に市町村道に認定するとかというようなことはしておりません。これはあくまで当該市町村にまかせておるような段階でございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 市町村道、地方道の問題を質疑の対象にした機会に、ちょっと方向が違うかもしれませんが、地方道路公社法に基づく公社の問題について質疑をしたい。これは特に関係資料は建設省ではほとんど絶無にひとしいようですが、私はかろうじて、高速自動車道新聞という新聞の新年号でこの全貌が明らかにされていました。その後建設省に資料の要求をしましたら、これはきのうですか、ようやくこれとほぼ見合った資料が出てまいりました。われわれにももう少し事実を知らせるように、適正なる資料を法案の審議にかかる前に——ようやく民間から取得したものが、国の機関でわれわれ取得が全く困難であるというような状況にならないように、特にそうした資料等については、随時われわれに資料として提出を願いたいと思うわけであります。  なぜ私がこれを特に質問しようとしたかと申しますと、発表された資料と高速自動車道新聞の資料に基づきますと、全国で地方道路公社をつくっている府県が県で二十、それから神戸とか名古屋、福岡、北九州という百万以上の都市構造の地帯で三カ所公社ができておりますね。人口五十万以上の都市もしくは府県でなければこの公社はつくれないというたてまえになっておるので、地方のごく中小の地帯ではこの道路公社が利用されていない、こう思うのです。これはたしか昭和四十五年にこの法律ができたはずなんですが、地方道路公社の普及率が非常に悪い。今日三年経過してまだ二十府県にしかわたっていないという状況にあるのは、この法が地方の要求に的確に対応する法律なのかどうか。あるいは他の理由によって府県で地方道路公社の設立がないのかどうか。またこの道路公社と称するものは第三セクター的な要素を持つものかどうかという点につきまして、地方道路公社について見解を承りたい。道路公団だとか高速道路公団とかというのは、都市交通問題、道路問題としてしばしば議論されておりますが、地方道路公社については、初めての資料ですから私もよくわからない点がたくさんありますので、明確にしていただきたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 昭和四十五年に道路整備特別措置法を改正いたしまして、地方道路公社をつくって、それが有料道路事業をやれるという制度をつくったわけでございます。それまでは実は地方公共団体で道路法の道路につきましての有料道路をやれることになっていたわけであります。ところが、地方公共団体でやりますと、県の道路建設課等がやるわけでありますけれども、やりたいところはたくさんあるけれどもなかなか人手がないというようなことから、やはり促進するためには地方道路公社をつくってそこで専心をさせる必要がある。それからもう一つは、その地方道路公社でやる道路は有料道路でございますので、会計上も一つの別のそういう公社をつくって、しかも民間資金の導入もはかりながら、地方道路公社は当該県なり市なりが出資をして、それに国が助成をいたします。無利子の貸し付け金を一五%ほど出しまして金利コストを下げるような助成をしておりますけれども、そういう有料道路であって、地元の民間資金も調達しながら、あわせて道路整備に資したいということで、これも先ほど申しましたように、道路整備は公共投資だけではなかなか思うようにいきませんので、そういう有料道路制度をあわせてやるということでございます。  それから、できておる県とできていない県がございます。これは比較的雪国の地方になりますとどうしても有料道路という制度がマッチしない。冬の間交通がとまる、あるいは除雪すれば除雪にばく大な費用がかかりますので、なかなか採算制がとれないということで雪国のほうでは地方道路公社をつくって有料道路をやるということが比較的少のうございます。しかしそれはあくまで地方公共団体の主体性にまかしております。ある県につきましては、赤字になっても、その分を県の費用で補助をしてやっても道路が早くできただけいいというようなことで、赤字を覚悟でやっておられる県もございます。そういうふうに、道路の必要性の段階と、それからやはり有料道路になじむ道路交通が出るというようなことに限られてまいりますので、いまのところは二十県がそういう地方道路公社としての一般有料道路をやっておりますし、それから名古屋と福岡、北九州市につきましては、首都高速道路公団、阪神高速道路公団と同じような都市高速道路をやっておる、二つの別のものがございますが、そういうふうに県の自主性にまかしており、まだ今後逐次ふえていく傾向ではないかと考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 その地方道路公社のほかに民間経営の道路会社がありますね。その数は幾らで、どういうような状況になっておりますか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまのお話は、民間のやります企業としての有料道路事業でございます。これは道路運送法によります一般自動車道といっておりますが、現在のところ営業中の路線が五十路線、約五百キロございます。それから工事中のものが六路線、三十六・七キロございます。これは株式会社何の何という会社が一つの事業として有料道路をやっておるわけでございますが、最近の傾向といたしましては、道路はやはり公共性が強い、企業に合わないということから、この一般自動車道は最近はあまりふえていかない。どっちかといえば、新設は比較的少ないというふうに考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 この地方道路公社が現在しております四十九年度もしくは五十年度前後の総事業量は、私の試算では約三千億以上の投資率になっておると思います。特に地方道路公社二十三社のうちで対象になっております三十以内の路線——二路線やっているところもあるようですから、含めて三十路線以内の路線が地方道路公社で行なわれている。そのうちで国定公園に関与している、国定公園を通過し、もしくは国定公園の一部を通過する状況にあるものが七カ所にわたってあるはずですが、いま自然保護、環境保全等の問題のきびしいおりから、こういうことに対して一体地方道路公社及び民間道路会社——これは道路運送法による運輸省の関係の法律ですから私鉄その他が兼営しているところが多かったりなどしますが、その場合は採算制ですから、もうからなければやめていく、こういう傾向が必然的に出てくることは当然ですね。モーテルをつくったりいろいろなものをつくったり、人寄せの便宜のために。——モーテルまでやるかどうか知りませんが、もうかる仕事がやれなくなれば放棄する、やめるという傾向が出てくる。こういう国定公園を通ったりあるいは環境破壊、特に民間の場合そういう危険度が非常に強いと思いますが、そういうことについて建設省道路局として道路政策上一定の指導をしているのかどうか。建設省は有料道路の事業をやっていますが、予算の面で伸び率が悪いからできるだけ地方に押しつけよう。山岳地帯のめんどうなところやトンネルその他のところ、特殊地域はどんどん地方公社を奨励して、そっちへ押しつけて責任を分担させるという考え方であるのかどうか。したがって、その指導監督はどうしておるのかということを明らかにしてもらいたいと思います。  特に、けさ八時三十分のNHKのテレビニュースですか、私はちょうど会館に出る直前だったものですから全部は見落としたのですが、局長はそのニュースをキャッチしておられるかどうか知りませんが、きのう、栃木県の裏男体のスカイラインの建設問題に対しまして、宇都宮大学の森谷教授を先頭とする住民の反対運動が東京陳情を行なった。そして三木環境庁長官に面会して、三木環境庁長官もそれの阻止を約束した、こういうテレビニュースがけさ八時三十分に伝えられておるわけです。それが栃木県にあります栃木県道路公社の事業計画なのか、それとも他の計画なのか、そこまでこまかなことはテレビではもちろんいっていませんので、この裏男体のスカイラインの計画はどこでやっているのか。私の推定ではたぶん栃木県道路公社の事業対象であるのではないかと思うのです。そういう点につきまして環境庁は鋭く反応を示しておりますが、建設省の場合はどうなのか。こういう問題について建設省は相手にされてないのか。されてないから陳情を受けてないのか。それともそういう指導監督というものが欠如しておるのか。県の地方道路公社まで指導が行き渡っていないのか。この事実を、けさのニュースを含めて建設省の態度を明らかにしていただきたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまの御質問の前段でございますが、いま地方道路公社でやっております道路は二つに大きく分けられると思います。これはつくっておる道路の性格でございます。ただいま御指摘のように、国立公園あるいは国定公園等へ入り込みますような観光的な色彩を持った道路、これもつくっております。それから一方、実際の一般交通が通っておりますところにトンネルを抜けば非常に効果があがるけれども、なかなかそれだけのお金がないという場合に地方道路公社でそのトンネルを抜く。これは非常に公共性を持った対象の道路でございます。その両方をいま進めておるわけでありますけれども、私どもとしては、道路整備の一環であることからいえば、なるべくそういう産業、生活に結びついた道路をやっていくように指導をしております。   〔委員長退席、天野(光)委員長代理着席〕  それから、それじゃ観光道路は全然だめかと申しますと、県としては観光も一つの資源でありますから、そういう観光を有効に使うということで、そういうところに道路法の道路を認定しているものもございますし、そういうところに道路をつくるということもあろうかと思います。そういう場合になるべく環境を破壊しないようにということで、現在私どものほうも指導しております。と申しますのは、県なり地方公共団体なりあるいは地方道路公社がやりますときには、建設大臣がその事業に対して承認、認可をするようなことになっておりますので、その段階で十分チェックをしております。また、そういう国立公園、国定公園を通る場合には環境庁のほうとも打ち合わせをして、ものによっては環境審議会の議を経て、そこでアウトになるのもあれば、そこでオーケーになるのもございます。これは道路の通り方、道路の選定のしかたもございます。つくり方もございますので、そういう条件づきで許可になるのもございます。  それから栃木県のお話を承ったわけでありますけれども、実は私それを見ておりません。ただ、裏男体のお話でございますが、栃木県の道路公社ではそういう計画は私どもは聞いておりません。先ほどの民間でやります一般自動車道の中にそういう計画があるということはかつて耳にしておりますので、多分それではないかと思います。公社のほうではございません。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 栃木の地方道路公社でなくて民間であるとすればもちろんのことだと思いますが、建設省はどういう措置をとられるのか、態度を明らかにしてもらいたい。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 民間で行ないます一般自動車道は、これは建設大臣と運輸大臣との共管でございますが、両方で免許するようなことになります。したがいまして、そういう申請が出てくれば、その申請に対してこちらが許可をして初めてそれが発効いたしますので、そういう非常に環境破壊するようなものであれば、やはり環境破壊しないような形でなければ私どもは許可できないと思います。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 その栃木県の道路会社というものはどういう会社ですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 私、まだどういう会社であるか——いまの裏男体のは県にないから、たぶんそういう民間会社であろうという判断と、それから民間会社でそういうものをやろうとしていたことがかってありましたので、たぶんそうであろうと申し上げたわけで、どういう会社であるか、また後刻調査をいたしてみたいと思います。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 すでに三木環境庁長官は結論を出しておる発言をけさのニュースでは伝えておりますが、建設省はその場合運輸省との関係だということで、環境庁と積極的に接触して、事前にチェックするという積極的な方法は考えてないのですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいま運輸省との共管であるということを申し上げましたが、私どものほうとしては当然、国立公園、国定公園を通る場合には、それが妥当であるかどうかということを独自に判断いたしますし、またいままでも環境庁とも十分打ち合わせをしてきております。したがって、環境庁ともそういう相談をしてやるということになろうかと思います。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 私は最後に大事な質問をしたいと思っておるのですが、残念なことに大臣が退場……。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 もうすぐ戻ってきます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 来ますか……。  それではこの機会に、道路局長は所管外であるかもしれませんが、一言質問をしたいと思うのです。沖繩は、沖繩開発庁という独立官庁をつくっているので、道路計画その他については沖繩開発庁の所管であるかもしれないと思います。しかしきょうは水入らずで、ひとつ内輪だけで意見を交換したい、質疑したいと考えたので、先ほど言ったように自治省も沖繩開発庁も呼んでいないわけです。迷惑かもしれませんが……。  沖繩は長い間、二十余年にわたってアメリカに占領されてアメリカの軍用道路化してきておった。それが返還された以降の道路計画については、手元に沖繩振興開発計画の事項別計画という四十七年の十一月に出た資料しかないわけですが、沖繩における道路計画というものがどうなっているのか。ことに五十年の春に沖繩の本部を中心といたします沖繩海洋博を中心として、いわゆる全島の道路整備計画というものがどういうように行なわれているのか。アメリカの軍の専用道路であったものがどうなってきているのか。沖繩における沖繩開発のための道路計画というものが、六十年を目途とする、あるいは第七次計画の中で当然関連した問題として取り上げられておるのだと私は思うのですが、沖繩における道路計画について知る限りのことをひとつ明らかにしてもらいたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 沖繩の道路につきましては開発庁所管ではございますが、実は道路につきましては、国道の認定をしたものについては建設省が直轄でやっておりますし、そのほか補助国道、県道、全部建設省のほうで内容を見ておりますので、沖繩の道路の実態は把握してございます。それで、ただいまお話がございました、復帰になったときの軍用道路はどうなったかという問題につきましては、かつての軍道のうちの大半が国道に認定されております。そして国道五十八号線という、もと一級国道並みの番号で沖繩を南北に縦貫する道路が一本、それから三百二十九号から三百三十二号までの三けたの道路、これが四本ございまして、そのほかに県道、それから市町村道といりような形でそれぞれ認定を行なっております。それで沖繩の道路の、たとえば国道につきましては、内地の——内地といいますか、本土との、沖繩以外のところとの比較を申しますと、整備、舗装ともに本土と比べて若干沖繩のほうがいいといりくらいのところでございます。ただそれは舗装率がいいということだけであって、やはり従来軍道でありましたので車優先の道路でございます。したがって歩道がほとんどございませんし、それから側溝というものがほとんどなくて、民地へたれ流しているということでございます。また横断歩道橋も少ないということでございますので、私どもはそういう設備を早急にやりたいと考えております。  それから海洋博との関連につきましては、海洋博に間に合わせて、国道の現在二車線しかないところは四車線にし、また一部石川から名護まで、ちょうど沖繩本島の中間ぐらいでございますが、沖繩縦貫道路というのを有料道路事業で早急に海洋博までに間に合わせたいということで、ただいま鋭意建設中でございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 大臣が見えられましたので、私の質問の最後の問題についてひとつ大臣の所見を明らかにしていただきたいと思う問題があります。それは、去る三月三十日に名古屋地方裁判所で飛騨川のバス事故にかかわる国家賠償請求事件の判決が下りました。これは御了承のように国家賠償法第二条一項の「道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があったために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。」こういう法のたてまえから、国家賠償法の規定の上に立った判決でありまして、判決の内容は、国が六割の責任を負う、国以外の責任が四割の認定という、分割判決をした異例の判決として注目されておるところであります。  この事件は、昭和四十三年八月十八日に名古屋の市民が観光旅行の途中、岐阜県の国道四十一号線で、約七百七十人の観光客が十五台のバスを連ねて行っておりますうちに、途中で、その前に十九カ所の道路決壊があったのを押してこの観光バスが進行しておるうちに、とうとう土砂の崩壊の個所にぶつかってストップしてしまった。数時間にわたってストップして、そのあげくに——そこで瞬間にやられたのではなくて、道路の土砂くずれのために十五台のバスがストップをさせられていて数時間を経過した後に、そのストップしている中でがけくずれが起こって、二台のバスが押し流され、一瞬に生命を失った者が百四名、陸上交通史上かつてない大災害であったことは御了承のとおりであります。  こういう事件に対しまして世間は鋭い反応を示しております。現に私の手元で見ました新聞のこの事件に対する批判のおおむねは、朝日新聞にいたしましても「飛騨川事故判決と国の責任」という社説を掲げて論評しておりますし、あるいは毎日新聞も「飛騨川バス事故判決の示すもの」、読売新聞は「「飛騨川」判決座談会」という特集の記事まで掲げております。そしてこれと付帯いたしまして、学者、評論家が多くの意見を掲げております。たぶん大臣も道路局長も、所管の重要な問題ですからそれぞれ目を通されておると思いますが、都立大学の野村教授は「割合的因果関係論公害公判にも影響」という表題で論評しておりますし、名古屋大学の森島教授は、「おかしい天災重視 その分だけ賠償額削る」こういう見出しであります。名古屋大学の室井力教授は、「飛騨川判決を聞いて」と、おのおの各社それぞれ論評を下して、この問題は非常に重大な社会的な問題として関心を集めております。したがいまして、これらの主要な新聞の社説、報道、それから学者その他の第三者の論評等のことごとくは、国の責任である、国の責任が割合因果論で六分四分の責任を負ったというのはおかしい、むしろ全部国の責任だという主張、各社共通の考え方に立っておるわけであります。  この間、どういうぐあいか、金丸建設大臣は沈黙を守っておる旨であります。金丸大臣の発言というものはいずれにも出ていない。しかしちらほら、菊池道路局長は災害の責任は国の責任ではないという発言をし、控訴するかしないかということはさらに検討するという意見の表示をしておられる。このような重大な問題で、道路局長の発言は直接の責任でありますからやむを得ないとしても、しかし建設大臣として、これだけの災害に対して、建設大臣に故意に発言をさせないようにしかけたのか、もしくは建設大臣が逃げたのか、逃避したのか、あるいは所見がなかったのか。どこの各省でも大臣がそれぞれの発言をして政治的責任を負うべきなのに、工事の責任を負うべきこの主管大臣が発言なかったことは残念しごくだと私は思っております。したがって、私はここで質疑をいたしますのは、特に建設省に一〇〇%の責任がある。どんなに弁解しても、これだけの事実を基礎にして建設省は謙虚にこの名古屋判決を受け入れるべきである。それこそが人命尊重、生活優先をことばの上だけでも主張しておる田中内閣のせめてもの気持ちでなければならぬと思うのです。ところがこれは六分四分の責任論でさえ回避しておる。それはまあ道路局長としては当時在任しておらなかった。先輩の人々をかばったり、現場で勤務して一生懸命に命がけでその救済に当たったり救護に当たった人々を、部下、友人を思えば、やはり身内をかばうという考え方、あるいは仕事を大事にしようという気持ちはよくわかるのです。わかるけれども、このような天下の社会問題になって国家賠償法の規定で判決が下ったものをすなをに受けとめるという心がまえがほしい。それこそが人間愛の政治である、行政である、こう思うわけであります。  私がそういう論拠を特に主張いたしますのは偶然ではないわけであります。この場所はこの事件が昭和四十三年に起こる以前に、昭和四十一年の七月から四十二年六月までに同一個所、それは何メートルか、どこかは知りませんが、この峠の街道で二年間に前後六回崩落事故があった。ないとおっしゃるならけっこうですが、そういうように新聞その他は指摘しておる。前後六回あった。だからこの大事故は全く不測の事態ではなくて、危険区域であったことは間違いのないことであったと思うのです。その危険区域について役所は役所なりの、道路管理者は適正なる措置を講じたでしょう。しかしあわてて建設省はこの事件直後に危険個所の総点検を行なっております。その危険個所の総点検は、事故の起こったこの年直ちに総点検運動を起こして、四十四年から三カ年計画で回復、手直しした。危険区域として洗い出したものが全国で二万一千百五十一カ所、そのうち特に危険個所として指定したものが八千五百カ所にわたった、このために建設省は四百五十億円の資金を投じた。この報道が誤りであるかどうか知りませんが、こう新聞は報じている。四十六年度からさらに調査を進めて、そうしてその結果危険個所がさらにふえて三万四千六百九十六カ所、その改修は九千カ所、一千二十一億円の資金を投じている、こう書いております。それは前段の数字と重なり合っているかもしれません。しかし、ということになりますと、この状況から見ますと、建設省では現実にその事件後にこれだけの、三万幾らの危険個所を見出して高額の手当てをしている。前にはしていなかったわけです。前にはしていてもゼロにひとしかったわけですね。事件後に総点検をすることはあり得ることですよ、国鉄でもどこでも。しかし、事件後に総点検したけれどもほとんど絶無であったということならば天災論が成り立ちますが、事件の直後調べたらざくざく出てきたというのでは、これでは事件の責任について、その危険個所についての十分な点検が尽くされていなかったという事実を証明するだけです。  決して私は建設省がサボタージュしたというわけじゃない。不測の事態が起こり得る。集中豪雨のようなことが起こり得る。その集中豪雨による土砂くずれ等も必ずしも天災のみでない。長年山を荒らし抜いた国策上からくる結果であって、天災論に一切をまかしてしまうというのは間違いだ。そのような天災ですら克服するのが人類の要求であると思う。国の責任だと思う。したがってその事件の以前において、災害自体に対する、可能な限界において科学技術の最高の責任を果たすべきであると思う。人類は無限に災害を防除する道がないから、したがって将来計画については責任を負えぬということでは、われわれは一体何をたよって日常生活を続けたらいいのか。国も地方自治体も信頼することができないということになったら、未来永劫に、人類の世界、宇宙の世界の中で究極の科学的な判定が出ないうちは承服しがたいということでは、全く人権無視、人類無視の考え方であり、血も愛情もない考え方だと思うわけであります。  だからこそ過去において、この事件をきっかけにいたしまして道路をめぐる訴訟事件が起こっておるのは百七十五件にわたっております。しかもそのうちで判決が下ったものが六十一件、おもなるものは穴ぼことか崩壊、工事の不備であるとか落石であります。穴ぼこが二十一件、崩壊、工事不備が十五件、落石が六件であります。そのうち国の責任として認定されたものが四十九件、国の言い分が通ったのが十二件のわずかであります。しかし、けさほど到着いたしました建設省の資料によると、四十三年のこの事件以前に建設省の道路のこういう事件が起こったのは十三件、四十三年に十件起こっておる。にもかかわらず四十七年にはなおかつ十四件の件数があるわけです。減っていないわけです。訴訟事件は、国民が人権意識に目ざめて、いままで泣き寝入りしたことも、あるいは当然の国民の権利の立場から、こういう事件に対して基本的人権に基づく賠償要求の運動が起こりますから、あるいは市民的要求、市民意識の高まりから、当然権利意識からその賠償要求の訴訟事件が起こることは時代の趨勢であります。しかしそれは国民の本来の要求であり、権利保障でありますから、それをわずらわしいからとか、それをやれば癖になるとか、前例ができると困るとかというようなことをすべきではないと思うのであります。大臣にしても道路局長にしても永久に死ぬまでこのポストにいるわけではないのです。よけいな、憎まれた、人道に反するような姿勢をとって、将来に悔いを残すことがないように新例を開く。すなおに、正しいことは正しい、誤りは誤り、率直な姿勢を示すことこそが私は行政最高首脳の責任であると思います。  だから、この事件は国家賠償法によって、直接の責任を負われるのは言うまでもなく大臣であります。あるいは道路局長であります。たまたま判決の時点でそのポストにおられた人々は気の毒であります。気の毒でありますけれども、それだけにその判断の誤りない政治姿勢を要求せざるを得ないのであります。したがいまして、この事件の六割判決の責任は当然だ。私は十割の責任を負うべきだと思いますが、六割判決、分割判決が出ておるわけですから、この際すなおに、この被害者が控訴するかどうかは別として、加害者である国家は、賠償の責任を負うべき国家は、人道的な立場からも、生活優先の立場からも、環境保全の立場からも、災害防除の立場からも、その責任を回避することなく、すなおに名古屋判決に対して服して、控訴する等の手続をやめるべきである。それこそが建設行政の生きた行政であり、生活優先、人々が安心して建設行政にたよれる道を切り開く道だと思うのです。この際、大臣の勇断ある答弁と処置を要求するものであります。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 この問題につきまして、百四名のとうとい人命がなくなられましたことにつきましてはまことにお気の毒のきわみでありまして、これが裁判になったわけでありますが、その判決が先般、三十日に出たわけでございます。この問題につきましては、私は逃げも隠れもいたしません。新聞社も私に聞いたわけでもないし、私も国会で参議院の予算委員会に張りつけられておるものですからそういう機会がなかったと思うわけでございまして、全然逃げ隠れしたことではないということだけは御理解いただきたいと思います。また、この問題について、私も人の子であります。血も流れておりますから、政治家である私も先生の考え方と同じような考え方を持つことは当然だと思います。しかし、建設省には建設省としていままでの慣例もあります。というのは、建設省ひとりだけでこれを判断するわけにはいかない。法務省と話し合って決定しなければならぬというところに問題もある。なお、私はこの膨大な判決書類を見せていただきましたが、まだとても読み切れない。ひとつ十分に慎重に読んだ上でこれに対処して全きを期してまいりたい。先生の気持ちも十分くみながら慎重に対処してまいりたい、このように考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 道路局長の答弁を要求します。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 大臣の答弁に私のつけ加えるべきことはございませんが、ただいま大臣申されましたように、裁判で少なくとも三年有余かかりまして慎重にやった結果でございますので、私どもも謙虚にその判決は受け取らなければならないかと思います。ただ、この判決文が非常に大規模でございます。私は全部一通り見ましたけれども、それに対して云々するにはさらにまたもう少し私も読んでみなければならないと思いますので、結論的なことはまだ私も申し上げる段階ではございません。ただ、事故でなくなられた方に対して、たいへんお気の毒だというふうに思うわけでございます。実は、出ましてからすぐ記者会見がございまして、道路局長はどう考えているかということでございましたので、私は、道路の管理の瑕疵があるとは考えていなかった、ただそういう判決が出たからには、どこにそういう瑕疵があったのか、これは判決文をよく読んで検討していきたいというふうにそのときは新聞等に申し上げたわけでございます。それはいまでも変わっておりません。また、控訴するかしないかというのにつきましては、十三日が期限でございますので、私どもも十分大臣と御相談をしながら、内容をよく読みまして結論を出していきたいというふうに考えております。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 先ほど金丸建設大臣の答弁の中で、建設省だけでは判断しかねる面もある、国家賠償法に基づくものであるから法務省の意見も聞かなければいかぬ、こういう意味のことがありました。法務大臣の意見に左右されることは万々ないと思いますが、主務官庁は片方は法律上の解釈で、こちらは実務的な責任でありますから、したがいまして法務省の冷血な冷たい法解釈だけではなしに、人間的な、人間味あふれる態度をもって措置されたい。私はたぶん金丸大臣はその処置を誤らないであろうことを信じて疑わないわけであります。しかし、十三日という期限をいま道路局長が指摘しましたが、十三日を中心として、建設大臣及び道路局長がどういう措置をするかは注目に値する問題だと思います。したがいまして、私は特に本件につきましては、十三日以降のこの委員会まで私の意見をさらに保留をさせていただきます。  本日はこれで終わらしていただきます。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 中村茂君。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 私は、第七次道路整備五カ年計画と、それから道路行政のあり方について、順次質問を申し上げたいというふうに思います。  まず最初に、第六次道路整備五カ年計画が三年にして第七次五カ年計画に改定しなければならなくなった理由を簡明にお答え願いたいというふうに思います。大臣からひとつ……。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 お答え申し上げます。簡明にということでございますので、簡単に申し上げます。  第一点は、国の経済計画である経済社会基本計画が昭和四十八年度から五十二年度までに変更になりまして、それに伴いまして、その基本計画の中で道路の占めるウエートが非常に高うございます。それによりまして、従来からも五カ年計画は時の経済計画の一環として進めてまいっておりますので、変える必要性が生じたことが第一点でございます。  第二点は、道路整備の長期構想というものを昨年十二月建設省のほうで出しました。それによりますと、昭和六十年までに九十九兆円の費用が要る。それの一環といたしまして、従来の第六次五カ年計画ではとうていそれが達成できませんので改定する必要が生じたことが第二点でございます。  それから第三点は、最近の過疎過密の問題と関連、あるいは生活優先、福祉優先ということと関連いたしまして、従来の考え方をさらに飛躍いたしまして、生活優先道路というようなものを当然取り入れていくべきである。そこで、経済基本計画にありますような、豊かな環境の創造、そして国土の普遍的有効利用、生活環境の改善というような大きな目的に沿った内容にすべきであるという、三つの大きな点がございまして改定いたしたいということでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 わかりました。いま答弁がありましたいわば三つの目標が今度の七次の五カ年計画の中にどのように生かされているか。いわば道路の種類別投資額、それからそれぞれの道路延長、改良総投資額、その面についてお答え願いたいというふうに思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいま御質問の道路種類別にその投資額云々ということでございますけれども、実はまだその五カ年計画が閣議決定されておりませんので、その数字をいまここでまだ申し上げる段階ではないと思います。ただ、申し上げられますことは、道路の種類別に申しますと、たとえば、高速自動車国道、これにつきましては今度の五カ年内に三千百キロ供用したいという一つの目的がございます。それから国道につきましては、国道の一次改築については、この五カ年計画の中でほぼ一次改築は完了する。それから二次改築につきましては、バイパス等が主体でございますけれども、なるべく大都市あるいは地方中核都市等につきましては環状的な道路を整備して、通過交通は町の中に入れないということにしていきたい。それから市町村道につきましては、これは従来よりその補助対象事業を大幅にふやしましてこれも事業費的には従来より相当の倍率になると思いますけれども、事業をふやして、いまおくれております市町村道を早く一般県道並みに持っていきたいというふうに考えております。それから、これは道路種類別ではございませんけれども、やはり交通安全等につきましては、幸いに四十六年度から死者件数が減少の傾向になっておりますので、ますますそれを進めていって、交通安全事業を進めたい。また環境対策にいたしましても、従来のような考え方ではなかなか道路の整備がいけませんので、そういう生活環境と合わせた道路をつくるというようなことも今度の大きな内容となっております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 いままだ閣議決定がないから、大ワクは目標としてきめているけれども、こまかいそれぞれの種類別の投資額等についてはきまっていない、こういうことでありますが、その新しい五カ年計画を設定する法案をここに出して審議していただきたい、こういうことになっている。その中身が、目標としてただ定めているだけで、具体的にその投資等についてきまっていない、こういうことでは納得できないわけです。いろいろ前書きがあります。それから改定する理由も、大筋として三点にわたって言われました。しかし、それはただ単に言っているだけで、じゃ現実にそれぞれ言われている内容が具体的に、どの道路にどういうふうに投資され、五カ年計画が完成した暁にはどういう道路ができ上がるのか、道路行政がどういうふうにいくのか、わからないじゃないですか。もう少し具体的に明らかにしてもらいたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 閣議決定は、高速道路、それから一般道路につきましてはその五年の間に何キロ整備するという数字で閣議決定をいたしております。それから有料道路等については何億かけるということでございます。実はこの法律をかけます前に閣議了解をしておる数字はございます。これは十九兆五千億というものに対して、一般道路事業に幾ら、有料道路事業に幾ら、地方単独が幾らと、その三つの段階で分けて閣議了解をしておりますその数字はございます。それから、それを受けまして今度閣議決定いたしますときにも、そういう事業量の数字はございますが、その内容につきましてはただいま申し上げましたように、道路種別ごとにそういうものがどういうふうにでき上がるのだということをいま申し上げたわけでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 総投資予算についてはもうプリントをもらっていて、閣議了解事項は私どもは明らかになっています。それからいま言われておりますように、高速自動車国道とか一般国道については、供用あるいは延長について、大体、いろんな資料によって明らかになっていますけれども、それ以下の地方道、または関係して出てきております積雪地または山村等の関連法案についての関係の中から、いま出されております総額十九兆五千億円のそれぞれの事業別の中身がそれぞれどういうふうに五年計画の中で支出されていくのか。五年計画が提案されていて、そういうこまかい中身がある程度示されなければ、これ以上審議することができないじゃないですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 お答えいたします。  実はこれはまだ、先ほど申しましたように、くどく申しますけれども、閣議決定もされていない。またこれはいまだいろいろ各省との折衝もございますし、固まった数字として見ていただくとちょっとまだ差しつかえがございます。ただしその大綱につきましてはここでも説明はできると思います。それで、実は閣議決定をいたします内容は、道路の整備目標。それからその整備の目標につきましては各道路ごとに、たとえば高速自動車国道についてはどうする、それから一般国道についてはこういう整備方針をします。それからそれに対する事業量は、高速自動車国道は幾ら、それから一般道路事業は幾ら、それから主要地方道は幾ら、県道は幾ら、市町村道は幾らというような金額。それに有料道路事業につきまして各公団の行ないます事業費が載る。それからそれに続きまして雪寒道路、奥産道路というものが、同じような計画がきまるのが計画決定の内容でございます。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 閣議了承を十九兆五千億円でとったわけでございますので、その内容を発表しても私はよろしいと思いますから、ひとつ御審議を願いたいと思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 関連して。やはりこの問題につきましては、私どもが法案審議の上におきまして重要な問題でございますので、単に口頭だけではなく、資料としていただきたい。このことを強く要求いたしたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいま五カ年の内訳を示せということでございます。これは十九兆五千億円につきまして、金額がそれぞれ入っておりますが、資料で出せということでございますので……。  それでは大体の数字を申し上げます。実は十九兆五千億円のうち大きな項目は一般道路事業とそれから有料道路事業でございます。一般道路事業につきましては全体のうちの今度は九兆三千四百億円、それが一般道路事業でございます。その内訳は、この道路事業の中には一般国道、地方道、それから特定交通安全施設等整備事業、雪寒事業、調査と入っておりますけれども、それの内訳が六兆七千七百七十億という数字でございます。いまの道路事業と対比いたしまして今度街路事業がございます。これが二兆五千百億。それからあとは機械整備、これが五百三十億ということで、一般道路事業が九兆三千四百億になるわけでございます。それから有料道路関係としまして、有料道路事業が四兆九千六百億であります。その内訳は、日本道路公団の行ないます高速自動車国道と一般有料道路事業を合わせましたものが三兆二千億、そのうち高速自動車国道が二兆六千七百億、一般有料道路事業が五千三百億ということであります。首都高速道路公団が四千六百億、阪神高速道路公団三千四百億、本州四国連絡橋公団三千億、有料道路助成、これが六千六百億、合計先ほど申し上げました四兆九千六百億になるわけであります。そしてそのほかに地方単独事業、これが四兆七千億、それから予備費が五千億で、十九兆五千億になるわけであります。これを見ますと、前計画と比べまして全体が一・九倍くらいになりますが、一般道路事業が約一・八何がし倍、それから有料道路事業が一・九倍から二倍くらいということで、有料道路事業のほうが比較して若干伸びています。(「キロ数はわからないか」と呼ぶ者あり)実際に閣議決定いたしますのはキロ数のほうでございます。先ほどお金のほうを言えとおっしゃるのでお金のほうを申しましたけれども、実際の閣議決定はキロ数でございます。高速自動車国道につきましては、これは有料道路でございますのでお金で二兆六千七百億。それから一般道路についての事業量は、一般国道の新設、改良が七千五百二十キロメートル、舗装が八千四十キロメートル。地方道では、主要地方道改良が五千九百六十キロメートル、舗装が六千七百八十キロメートル。それから主要地方道以外の都道府県道の改良が八千六十キロメートル、舗装が一万五千八百五十キロメートル。それから主要地方道以外の市町村道、これの改良が九千三百二十キロメートル、舗装が四千八百四十キロメートル。あとは特定交通安全施設等整備事業、維持修繕費、機械費、調査費がそれぞれお金で出ております。それから有料道路事業につきましては、先ほども申し上げましたように、お金で閣議決定をいたすことになっております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 いまの内容についてまたあとで資料できちっと出すことを要求します。  そこで、総額の十九兆五千億円、これは建設省として今度の五カ年計画の中に当初から考えて予算折衝の中で要求した金額ですか、それとも違う要求をして最終的にこのようになったのか、その経過について明らかにしてください。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 最初二十一兆五千億ということで話を進めたわけですが、大蔵省との折衝の結果がそこへ落ちざるを得なかった、こういうことでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 「月刊政策」という雑誌に道路局長が論文を出しているわけですけれども、「道路整備長期計画のビジョンと新五カ年計画の基本方針」、この中で、いま大臣が言われましたように、当初は二十一兆五千億円の第七次の道路五カ年計画を進めていきたい、こういうことを主張し、幾つかの問題を提起しているわけですが、そこで今度資料として、この新五カ年計画の策定で出てきている内容が、道路局長がこの雑誌で指摘している内容と大体同じ形のものが出てきている。そういうふうに考えてみた場合に、当初建設省が要求した予算よりも五カ年計画では二兆円少なかった、こういうことになるわけです。そうすると、二兆円の金は膨大な金であります。この新五カ年計画で当初建設省が考えて予算折衝に入ったそのときの考え方に対して、今度二兆円を削られたわけでありますから、五カ年計画がどの面についてその二兆円削らざるを得ない新五カ年計画にならざるを得ないのか、その点、明らかにしていただきたい。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 当初要求いたしましたのはお話のとおり総額二十一兆五千億でございます。それが十九兆五千億に減りますれば、当然どこかでその減った分がしわ寄せになるわけであります。ただ、私どもは減った分につきましてはいろいろ合理化等のことを考え、できるだけ事業量を減らさないで済むようにということは考えておりますけれども、どうしてもそれだけではこれだけの差額は処置できませんので、有料道路事業、一般道路事業、ともに若干その分だけ減っておるということになるわけであります。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 答弁にならないわけですけれども、先ほどそれぞれの事業別の十九兆五千億円の割り振りがあったわけですが、倍率を見ていきますと、有料道路については二倍、そのほかは一・九倍から大体一・八倍。この有料道路事業については、二兆減らされたのとおそらくあまり関係がないと思うのです、これは財源が全然違うわけですから。そうなってくるとそれは二倍で、そのほか一・八倍、一・九倍というのは、二兆減らされた、その分がやはり直接国民生活と関係のある国道なり、特に地方道にしわ寄せされてきて、倍率についてもこういう結果になってきたのではないかというふうに思うわけであります。それから先ほどの種類別の中でも、特に地方道、その中でも市町村道については全くこまかい数字も言われなかったわけですけれども、おろそかにされている。ところが今度この新五カ年計画が策定される大きな理由とすれば、やはり生活環境の整備という、これを大きな目標にして出している以上、この五カ年計画は、金は当初よりも減らされたけれども、その減らされたしわ寄せをそういうところへ持ってくるのではなくて、この面についての充実整備というものをもっともっとしていかなければいけないのじゃないか、こういうふうに思うわけであります。ですから、予算折衝の過程から減らされてきた分が、私の見たところではいま申し上げたところにしわ寄せされてきている、こういうふうに思いますが、道路局長の見解はいかがですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 総額で二兆円というものが減りますと、どうしても事業にしわ寄せがいく。しかし、その場合に一般道路がしわ寄せになるのではないかというお話でございますけれども、これは一般道路だけではなくて、有料道路のほうにもやはり相当なしわ寄せがいっております。したがいまして、私ども当初考えておりましたような、たとえば高速道路につきましても供用延長を減らさなければならないということも出てまいりますし、それから一般の都市高速道路につきましても相当減らさなければならない。それから一般道路につきましては、特に市町村道については私どもはできるだけ伸ばしたいという方針でございますので、先ほどは市町村道のこまかい数字は申し上げませんでしたけれども、やはりいまの段階でも従来の五カ年計画に比べて三倍以上になるような伸ばし方をしております。したがいましてその分はどこかやはりほかで伸びが悪いというところが出てきておるわけであります。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 全般的に二兆減った分についてしわ寄せがきておる、こういう話ですけれども、しかし高速自動車国道については、当初の目標は七千六百キロメートルを六十年の整備計画の一番最終年度というふうにあれしておるようですけれども、今度五十八年度までに完了するというように早まってきておる。それから一般国道等についても、先ほどお話しのように一級国道は大体この新五カ年計画の五十二年度に完了するし、もとの二級国道についても特殊的な一部分を除いては大体完了する、こういうかっこうになってきているわけですから、どうしても私はそういうしわ寄せというものが地方道のほうにきているというふうに考えざるを得ないわけであります。それは私の考えですから、皆さんのほうで、いま答弁あったわけですけれども、やはり運用なりこれからの五カ年計画で具体的に進めていく際に、ここでうたっております直接生活と関係のある、または環境と関係のある地方道に最大力点を置いて新五カ年計画を進めていかれるよう強く希望しておきます。大臣ひとつ……。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先ほど二十一兆五千億ということで、十九兆五千億ではそこに計画のそごがあるじゃないか、こういう話もあったわけでございますが、当時私は大臣ではありません。いわゆる予算獲得の応援団をやっておったという立場でいろいろ考えてみると、十九兆五千億程度を建設省はねらっていたのではないかという感じが私はするのですよ。私はいま大臣になっておりますが、当時の応援団としてはそんな感じもいたすわけで、あるいは二十兆ねらっておったかもしれぬ。しかし二十一兆五千億まるまるとれるとは私は考えておらなかったのです。私自身二十一兆五千億とれるとは最初から考えておらなかった。そういうような考え方もあるわけでありまして、その辺につきましてはひとつおくみ取りを願いたいと思うわけでございますが、どちらにいたしましても、地方の道路に一番重点を置くのは、今度建設省にも市町村道室というものをつくってこれに力点を入れる。実際問題、東京の都会の再開発をやって地方はそのままでということになれば、受け皿がないじゃないか。受け皿のほうをしっかりしておかなければ、いかに東京の再開発をやってみたって、あるいは工場の間引きをやってみたってどうもつかない。そういう意味で、やはり福祉国家の建設の上から考えてみましても、市町村道が立ちおくれておることは現実の事実でありますから、これに最大の力点を入れていきたい、こう考えておるわけでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そこで、特に地方道なりまたは生活環境なり事故防止について力点を置いておるわけですね。そうなってきますと、交通安全施設等の整備事業、この五カ年計画は四十六年度を初年度にして、この四十八年度ではちょうど三年目に入るわけです。これが特に事故防止に重点を置いた施設整備の計画をこの五カ年計画で進めているわけでありますけれども、先ほどの新道路整備五カ年計画、これが事故防止なり生活環境、そういうところに力点を置いていくということになれば、やはりこの面も相当当初の四十六年度を初年度とする計画よりも充実させてこなければ新五カ年計画でいっている面が満たされないのではないか、こういうふうに思うわけであります。ところが、こちらのほうは当初の計画そのままになっていて、新五カ年計画のほうではこういう面を充実するぞ充実するぞとうたっていても、うたい文句だけになってしまうのではないか、こういうふうに思わざるを得ません。なお、私は若干内部の不統一というか、やはり先ほどの「月刊政策」という雑誌に交通安全施設の整備事業計画について道路局の浅井企画課長が論文を出しているわけですけれども、この五カ年計画は四十九年度で四カ年目に入る。これはそのはずです。そこでいっていることは、なお昭和四十九年度までの四カ年については、第六次道路整備五カ年計画の一環として行なうものとしている。四十八年度からの第七次の五カ年計画の策定をいまここで提案しているわけであります。この四十六年度から始まっている交通安全施設整備の五カ年計画については、これは四十八年、四十九年は第六次の道路整備計画の一環としてやっておる計画をそのまま続けるわけですから当然そうなりますけれども、考え方が、やはり先ほど申し上げていますように新しい五カ年計画をつくって、四十八年度から、いわば新五カ年計画は道路行政の転換期を迎えた、この転換期にあたって新しい観点から発足していこう、こういうふうになっているのを、こういう、権威あるかどうか知りませんけれども、いずれにしても肩書きで論文を出しているわけでありますから、それが四十八年度、四十九年度で、なくなってしまった六次計画の一環としてやっていく、こういうものの考え方については全然納得できません。ですからいま申し上げているのは、もっとこの面については充実していかなければ新計画に沿わないし、またそれを担当している担当官自身そういうものの考え方では困るのではないか、この点を指摘しているわけであります。お答え願います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまの、特定交通安全施設等整備事業というものの五カ年計画がございますが、それと道路整備五カ年計画との年次が、従来の第六次五カ年計画でもずれております。交通安全施設等整備事業のほうが四十六年度から五十年度まで、前の道路整備五カ年計画が四十五年度から四十九年度までと、一年ずれておった。したがって、その四十八年度以降の分は、これは法律は違いますけれども、中身は、五カ年計画にも計上されており、その特定交通安全にも入っておったというわけであります。今度道路整備五カ年計画は変えましたので、今度は道路整備のほうが四十八年度から五十二年度までというふうに先に延びたわけでございます。したがいまして、この交通安全のほうはそのまま、変えておりませんので、その残りの四十八年度、四十九年度分が全部今度の新しい道路整備五カ年計画に入っておりますし、さらに交通安全の分もひっくるめて、今度の五カ年計画には、将来交通安全のほうもまた変わり得るように、そのときに道路整備五カ年計画のほうに財源が見てありませんとそれは変えられませんので、十分交通安全施設等整備事業が伸びるようになっております。それからもう一つ、特定交通安全施設等整備事業のほかに、これは実は現在の道路に対して歩道等について早急に整備するという意味で、新しく歩道をつくるというよりはガードレール等によって早急に歩行者を守るという形のものが主体であったわけで、積極的改良工事のような形での歩道整備というものはこの特定交通安全では考えていなかったわけであります。したがいまして、それは道路整備五カ年計画のほうで交通安全的な改築事業ということでこれを相当やっております。積極的に、場所によっては用地買収をして歩道をつけるというところもありますし、あるいはもう人家が密集してできないところは小さなバイパスをつくって、そのバイパスをつくることによって歩道を設置するとか、そのほか積極的な改良、改築工事に伴う交通安全をやっておりまして、実はそちらの事業費のほうが特定交通安全事業よりは倍以上になっております。したがいまして、交通安全施設等整備事業とそれから改築事業と合わせて交通安全を進めてまいりたいということで、両方合わせた分が今度の第七次道路整備計画の中に織り込んでございます。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 この際、午後二時まで休憩いたします。    午後一時七分休憩      ————◇—————    午後二時三十分開議

服部安司自由民主党

○服部委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。中村茂君。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 飛騨川バスの事故の判決について、午前中渡辺先生から質問があったわけですけれども、まだ若干不明確な点がありますので、あらためて質問いたしますのでお答え願いたいと思います。  特にこの事故は、人命軽視、それから産業優先の道路行政が生んだ人災だという原告の家族の方方と、それから局地的な豪雨による天災だとする国側との争いになって、結果的には判決が出たわけであります。国の道路の設置それから管理について判決では指摘して、国の道路行政について一つの警告を与えた判決だというふうに思うわけであります。先ほど道路局長が答弁した中で、この道路の設置と管理については不手ぎわはなかったというふうにいまも考えている、こういう回答があったわけであります。すでに判決が、特に国の道路行政について、道路の設置と管理について警告しているわけでありますから、その段階でなお不手ぎわはなかったというふうにいまも考えているということについては、先ほど大臣から責任を感じているという回答があったわけでありますけれども、あらためて大臣から、この判決について国として責任をほんとうに感じているのかどうか。それから局長からは、判決の出た現在も、先ほどの答弁のように、なお国の道路の設置と管理について不手ぎわはなかったというふうに考えているのかどうか。あらためて御質問いたします。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 先ほど私の答弁にあるいは誤り、お聞き違いがあったかと思います。と申しますのは、私は先ほど、判決がありましたときに、すぐ直後、新聞のクラブのほうでどうだと言われたので、私どものほうとしては管理の瑕疵はない、考えていなかったというふうに申し上げた。ただしそういう判決が出たからには、謙虚にそれはそのまま判決文をよく読んでよく検討したいというふうに申し上げておいたわけです。その判決文の出たあと、いまもそうであるというわけではございません。いまはその判決文をよく読みまして——瑕疵がないと思っておりましたのが今度あるということになりましたので、いま判決文を読んで私どものほうで検討している段階でございます。いまもそうであるということではございません。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先ほども渡辺先生にお話し申し上げた心境でございますが、百四名のとうとい人命を失い、どちらにしても死んだ人が一番不幸な目にあっておる、こういうことについては政治家として一つのあたたかい手を差し伸べてやらなければならないという考え方は当然であります。そういう意味において、この判決につきましては十分に慎重に対処してまいりたいと思うわけですが、ただ私の心境は、先ほど申し上げましたように、私も政治家です。人の子であります。こういうことでございますから、政治家として慎重に対処するという考え方についてぜひ御理解いただきたいと思うわけであります。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 この事故が起きてから道路の危険個所等について総点検を行なって、直すところは直していくという措置を行なっているということを聞いているわけでありますけれども、その総点検の結果、全国的に危険個所がどのくらいあって、すでにその点検の結果に基づく補修がどの程度進んでいるか、明らかにしていただきたいというふうに思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 四十二年の飛騨川の事故がありました直後、全国的に総点検をいたしております。そうしてその当時、都道府県道以上で約二万一千カ所ぐらいの緊急に措置をする必要があるという個所がございました。それは四十三年、四十四年、四十五年と続けて行ないまして、ほぼそれがなくなりかかりましたときに、ちょうど高知の落石事件の最高裁における判決がございました。そこで国に管理の瑕疵があったということになりましたので、これはたいへんだというのでまた再点検をいたしております。そのときに二万一千カ所ございました。ところが、さらに四十六年の七月、これは静岡の百五十号線に大崩というところがございまして、そこの海岸線でやはり土砂の崩落がございまして、そこはある程度防護工がしてございましたが、それがくずれてしまったという事件がございました。そこでさらにもう一回、すでに点検したところについても点検のやり直しと、それから前にだいじょうぶだと思っていたところでも、そういうふうに管理の責任といいますか、管理の必要性ということはだんだんとシビアになってまいりますので、それを再点検いたしまして、現在のところ、昨年の七月に三万四千七百カ所ほど交通の危険個所があるというふうに考えております。それで、危険個所といいましても、これは危険個所というといかにもあすにも落ちるという感じでございますが、私どもでは防災を要する場所という考え方でございます。その三万五千カ所の中でも九千カ所はなるべく早くやりたいということで、四十八年度中に全部完了いたすつもりでございます。それから残りの二万五千カ所につきましては今度の五カ年計画の中で全部完了する予定でございます。現在すぐ対策できるものはなるべく早くやりますが、改築工事とあわせてやるものもございますので、昭和五十二年度まで残るものもあるということですが、今度の五カ年計画で全部完了する予定であります。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 この三万四千七百カ所はどの程度の道路なわけですか。国道だけですか、それとも地方道まで含めてですか、その辺のところをちょっと……。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 県道以上でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 それでは、いまの問題と関連してまいりますけれども、もう一つやはり転落事故がありますので、それに関連して道路問題に触れてみたいと思います。  川中島バスの転落事故、これは四十七年の九月三十三日の十二時五分に起きた事故でありますけれども、長野県の上水内郡信濃町柏原、この町で起きた事件であります。この事故も、定員八十二名の車に乗客八十名を満載していた。いま県道になっていますけれども、この道は右側が山で左側が深い谷間になっていて、道路の幅員三・五メートルの右に回るカーブ直前で、上手のほうから進行してきた大型ダンプカーとこのバスが出会った。双方急停車した際に、バスの重みと道路の軟弱のために、道路の左側ががけっぶちから一メートル十センチの部分、長さ五メートルに及んで亀裂が生じて、バスが道路上で横転状態となって、左側前輪と後輪の傷あとを残して五十七メートル下の鳥居川に転落して、死者十五名、重軽傷者六十五名の大事故になったわけであります。いま裁判中でありますけれども、この事故について監督官庁である建設省としてはどのように考えているか、お聞きいたします。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまの川中島のバスの転落事故につきましては、お話しのとおり、道路の幅員の狭いところですれ違うときに起きた事故でございます。最近そういう山間部に相当交通が行くようになっておりますので、できるだけ早くその区間を改良したいということで、四十六年度、四十七年度大幅に時期を促進しておりますが、同時に、その改良が全部終わりますまでにはまだ時間がかかりますので、とりあえずガードレールを設置するというようなことを考えておりますが、いまは雪のために交通がとまっておりますので、交通の開放できます四月あるいは五月を目標にガードレールを設置するというふうに指導しております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 特に最近こういう山のほうへ行っている道路は観光客が多くなって、舗装もしてない、こういう道路が多くなってきている。その特徴的な事故であります。こういう道路の欠陥から起きてくる事故をなくそうということで、運転している人たちが集まっている長野県の私鉄の労働組合の連合会があるわけですけれども、そこで長野県下の道路の危険個所、それから安全施設をどうしてもつけなければならない個所について徹底的な調査を行なったわけであります。これは一つの県でありますけれども、自分たちが毎日運転している中から、こういうところはこういうふうにやれば安全が保てる、こういう角度から危険個所を検討したわけでありますから、それを全国的に延ばしてみればおそらく相当そういう個所があるのではないか、こういうことで調査した、その面にちょっと触れてみたいと思うわけであります。  国道については、長野県下で十六の国道がそれぞれ交差して入っているわけでありますけれども、そのうち改善個所が二百二十四、危険個所が百五十九。それから県道の地方主要道、これは二十三本の道がありますけれども、改善個所二百九十八、危険個所二百二。それから県道の一般地方道、これは百二十二の道について調べたわけでありますけれども、一千八十六、六百六十五——先のほうが改善で、あとのほうが危険であります。それから有料道路は二十二、十六。市道は二百八十二、二百二。町村道は四百八十二、二百七十九。林道は百二十、五十五。合計で改善個所が二千五百十四、危険個所が千五百七十八、合計四千九十二。これはこのところにもありますけれども、ほんとうに膨大なこういう資料にまとめたわけであります。  そこでこの内容を検討してみますと、いろいろ指摘する問題が出てくるわけでありますけれども、特に一級国道について改善個所または危険個所というと、一番多いのはどうしても道路が狭いために歩道が必要だ、こういう面があらゆる個所で指摘されております。これがきわめて特徴的に出てきています。それから地方道については路肩が軟弱で非常に危険だ。ずっと歩いていくと、もう亀裂を生じているところも方々にある。これは地方道に特徴的にそういう指摘の個所が出てきております。それから、私どもしろうとではちょっと考えられないことですけれども、カーブミラーがついてはいるけれどもいつもその個所は曇ってしまっていて、ある価値というか存在価値がない、こういうところが数カ所特徴的に出てきているわけであります。そういうところを聞いてみますと、やはり地況の関係で、上のほうから土煙が通るためにそこに当たってしまって、あるけれども全然価値がないのだ。これはやはり道路管理というか、そういう面を徹底的にやっていかなければ、せっかくつけても意味がない、こういう面が特徴的に出てきているわけであります。一つの県でこれだけのいろいろな個所が出てきているわけでありますから、この判決でも指摘しておりますよりに、道路の設置、これはただ単に道をつければいいということではなしに、将来の事故防止というか、そういう面を十分考えて道路の設置をしなければならないし、それから道路管理については、これは非常にむずかしいことでありますけれども、事故防止というところに力点を置いて道路の管理を強化していかなければ、いつまでたっても事故を未然に防ぐことができないのではないか、こういうふうに思っているわけであります。  そこで、これだけの道路でいろいろな個所が発見されたわけでありますから、先ほど建設省として点検した四十八年度について九千個所で、あとの分については新計画の中で消化していきたい、こういうことでありますけれども、これは市道から始まって町村道、林道に至るまでの調査を私は申し上げたわけであります。ですからそういうところまで調査していけば、なお道路については管理についても不備な面が地方道については多いわけでありますから、もっともっと膨大な数になるというふうに思うわけであります。こういう事故で判決が出たのを機会に、この種の問題についてはより積極的に、しかも地方道まで含めて、行政指導の中で危険個所の解消に努力していただきたい、こういうふうに思うわけであります。建設省の考え方を明らかにしていただきたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまのお話ごもっともでございます。私どものほうでもできるだけ防災個所につきましては早急に手当てをいたしますし、それからまだ間に合わないところもございますので、そういうところにつきましては、その飛騨川の事故以後、交通事前規制ということを相当強くやっております。これはやりますと相当なトラブルが実はございます。地元のトラック等につきましては、特に生鮮食品を運ぶ車は、このくらいの雨なら通れるのだといって暴力ざたをしても通っていくというようなこともありまして、非常にそういう点の問題はございますけれども、いまやはり一人の人命も失ってはいかぬということで、強引にそれをとめております。そういうようなことをやり、さらに交通情報なり、そういう崩落のもし起こった場合には早く情報がキャッチできて、直ちに交通の規制なり手配ができるような制度をつくるためにモニターの制度の活用、あるいは自分のところで気象の雨量観測所、テレメーターをたくさんつくりまして自分でキャッチをするし、同時に、ほかのダム等にも観測所がございますので、そういうところと連絡を緊密にとって早く情報をキャッチする、そうして対処できるようにするというようなこと、いろいろと考えて管理の万全を期して、事故が未然に防げるようにやるような覚悟でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 最後に特にお願いしておきたいのは、先ほど申し上げましたが、林道で改善個所百二十カ所、危険個所五十五カ所というのがあるわけです。この危険個所を調べた私鉄の人たちも町へお願いしたり国のほうへお願いして、こういう危険個所をなくすようにしているわけでありますけれども、この林道についていま一番困っているわけです。ですから林道について、所管は違うかもしれませんけれども、農林省と、所管のところと十分連絡をとって——やはり道でありますし、いまこの新五カ年計画にもいっておりますように、レクリェーションが盛んになって、日曜の車等は林道のほうが余分に車が通るというような実情になっていますので、こういうところが案外道路行政の落とし穴になっていますので、建設省と所管は違いますけれども、そういうところまで手を伸ばして、危険を未然に防止するように処置していただきたい、こういうふうに思います。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 まさに所管は違いますが、交通安全という立場から考えるならば、当然林道であろうと県道であろうと国道であろうと同じでありますので、農林省に私のほうから話し合いをいたしまして、十分にこの問題は間違いなからしめるようにいたしたい、こう思っております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 柴田睦夫君。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 道路対策の練り直しということで今度の第七次道路整備計画が出されてまいりましたけれども、これに関連して質問したいと思います。  その中でも都市における道路交通の問題、これについていま根本的な対策を立てなければならないということはもうだれでも認めるところだと思うわけです。この場合の対策としてどういう方法があるかということになれば、簡単にいえば、一つは自動車を制限するという方法がありましょうし、もう一つは道路を増設して、車のほうはこれは放任あるいは促進する、そういう方法ということになると思うわけです。そういう見方からすると、政府が考えております道路整備計画では、基本的には道路を増設、整備するという方法であると思うわけですが、この自動車を制限するということについてどう考えているか、こういうことから伺いたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまのお話は自動車を制限することでございますけれども、実は今度の道路整備緊急措置法に基づきます五カ年計画は、これは御承知のように全国的な問題でございます。特に過疎を解消するというようなことから、必ずしも大都市周辺ではなくて、それ以外の地域に事業費が大量に投ぜられることになろうかと思います。それから自動車の制限をしなければならないのは、私は市街地の問題かと思います。最近でも東京都におきまして、環状七号線で夜間につきましては一車線減少し、トラックは内側車線を走行させるというようなことを警視庁のほうで打ち出しておるようでございます。これは実際に実行されております。そういうふうに車の制限ということも当然必要でありますけれども、やはり国土の普遍的な利用をはかる、あるいは生活道路を整備するという意味では、これまた別の意味でこの五カ年計画は必要でございますし、ただいまの都市の問題につきましては、やはり現状に対してそれではどうするかということになれば、そういうようなことが行なわれるのもやむを得ないかと思いますけれども、それと同時に、やはりなるべくそういうところでは都心に車が入らないように環状的な性格の道路を、大都市あるいは地方中核都市におきましては積極的にそういうものを促進すべきではないかというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いままでの実際を見てみますと、道路が混雑するからということで道路をふやす、そうするとまた自動車がどんどんふえる、都市部においてはたちまち前よりも一そう混雑する、こういう繰り返しが行なわれていると思うのです。この現実を見た場合に、道路状況に合わせて自動車自体の制限、自動車がいままでのようにどんどんふえていくということについてこれ自体を制限するということは、現在の道路政策の上から考えることができないかどうか、その点をお伺いします。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまの車の制限でございますけれども、実は先ほど申しました環状七号線にいたしましても、これは道交法の立場でやっておるわけでございます。道路法の適用からまいりますと、そういう通行の制限ができますのは道路の工事中のもの、土砂の崩落等により交通が危険になったもの、あるいは先ほど申しました危険を事前に察知してとめるというものだけが直接の対象でございますが、私どものほうでそれをやるということはむずかしいかと思います。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 道路をつくっても結局自動車がふえると自動車交通の事情、道路事情というものは決してよくならない。こういうことからいまの段階では自動車がふえること自体を制限するというような政策が考えられるかどうかということなんですが……。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 自動車の生産をとめるということはいまの経済の機構の上からできない、こう私は思います。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 結局自動車を放任して交通の混雑を解消しようということを考えると、すぐに自動車が通過に便利なように高速道路をつくるというようなことが考えられるわけです。そして一般的に自動車の生産制限あるいは自動車の運行自体を制限するということになると産業経済活動が阻害される、こういうように政府側では普通言うわけなんですけれども、そうしてみますと、結局高速道路などをつくっていくということは日本の産業の便利に資するということから出ていると見られるわけですが、私たちも都市の高速道路は一般的に自動車の増加を前提としてつくられる産業道路だ、こういうふうに見ていますけれども、高速道路が産業道路であるという考え方についてどうお考えですか。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 高速道路これ自体が、目的にも産業の云々ということが書いてあるわけですから産業道路ということもいままで考えられたのですが、私はこの時点においては、高速自動車道路というものは、先ほどかち私も申し上げておりますように、東京の都会の再開発と地方の開発、これを均衡あるものにしていくというところに大きな目的があるだろう。そういう意味で高速自動車道路というものは産通道路偏重ということでなくて、いわゆる点と点をつないで、そうしていわゆる地方開発した場合、その地方からその道路によっていかような地点にも、点から点に行けるというような便宜が与えられるという意味では、産業開発ということももちろんあろうと思いますが、しかしこの時点においてはそれに大きなウエートを置いて考えるべきではないのじゃないかという感じもいたします。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 都市内の高速道路を利用する自動車を統計によって車種別に見てみますと、貨物が二一・七%、それから乗用車が六四・三%、またこれを目的別に見ますと、通勤通学に使われるのは一七・六%、あとは業務用と運搬用である、こういうふうにいわれておりますし、都市高速道路などは料金制度があるわけで、普通は通勤通学には利用されにくい。こういうことから見てみましても、ともかく実質上産業道路になっており、そして日本の現実から見ますと、大企業が直接間接にも一番自動車を利用するわけですから、大企業に最も利用される産業道路である、このように都市内の高速道路も見ているわけなんですけれども、その点はそれでいいでしょうか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 都市内の高速道路につきましては、それ以外のいわゆる高速道路と若干性格が違うかと思います。実は都市内の道路はどのくらいあるべきかという点になりますと、東京、大阪、名古屋、全部、道路率が全体の一二%ないし一三%でございます。ところが諸外国におきましては大体二十数%、特に特別なところには三五%くらいが道路であるという道路率が高いところもございますけれども、そういう意味では日本の場合は都市内の道路面積が非常に少ない、ということはそれだけ都市機能が阻害されるということになるわけでございます。そうかといってそれに見合うように新たに道路をつくりますことはいまは非常にできにくいこともございまして、その現在ある道路を補完するという立場で都市の高速道路があるわけでございます。また特に、都市のその補完する高速道路につきましても、ノンストップ、信号のない道路というのがたてまえでございまして、信号による騒音、排気等について、そういうものをなるべく軽減した形でつくっていこうという考え方で進んでおるわけであります。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 名古屋の例を見てみますと、いま愛知県は自動車の所有率が一番高いといわれておりますが、その名古屋市に高速一号線が東西に走って、それから高速二号線が西のほうを南北に、それから三号線が東側を南北に走る、こういう計画が立てられておりますけれども、建設省のほうでこういう計画を実現する必要性、これはどういうところにあると見ているわけですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまお話しの名古屋の高速道路は、ちょうど名古屋の第二環状道路がございます。これはおおむね円であり四角のような形のものでございますが、一辺が二十キロぐらいの環状二号線がございます。その中に、ちょうど先生言われましたようにサの字の形で高速道路をつくろうということでございます。これは、実は最近ただいま申しました、二環といっておりますが、第二環状道路、この付近が非常に開発をされまして、新しい町づくりができております。そこと名古屋の中心地を結ぶ道路というものがいま非常に不足しております。あるいはその環状二号線沿いに新しくできた市街地を相互に連絡する道路、あるいはまたそれ以上の、環状二号線より外から参りました交通がやはり名古屋の中心に入りますのに非常に道路の密度が少ないということで、やはり一般道路を補完する意味で都市高速道路をつくり、場所によっては関連事業として下の道路もあわせつくりながらやるところもございますが、そういうことによって第二環状の中と外との連絡をはかりたい。また実は、外から来て名古屋の市内を抜けて行くものにつきましては、これは環状二号線を早急に整備いたしまして、その町の中のサの字にはなるべく入れないというようなことを考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 名古屋市はほかの都市に比べれば道路の部分の率が高い、こういわれているわけですが、それにもかかわらずなおさらに道路をつくらなければならない、その辺の理由はいかがでしょうか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 先ほど東京、大阪が一二%から一三%と申しましたけれども、名古屋市にいたしましても現在の道路率は約一三%でございます。したがいまして非常に少ないということであります。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 高速二号線の市内の南のほうの南区の要町の部分、これは名四国道の上にいま高速道路を通す計画があるわけですけれども、ここでは道路環境の問題はずっと以前から住民の間で大きな問題になっているわけです。この地域の着路環境について調査をされているかどうか。この地域に行ってみて、横断架橋があって、あの上に立って私たちがすぐ感じるのは、ともかくひどい騒音、それからにおい、それから振動、こういうものをすぐに感じるわけです。騒音に係る環境基準、これは定められておりますし、そのあたりの周辺住民への被害について考慮する、これに対する対策を立てるということはもう行政上当然だと思うのですけれども、まずこの要町の部分の名四国道について、その周辺の環境についての調査、これはどうなっているのですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 要町のところにつきましては、名四国道が両側に三車線ずつありまして、まん中に高速道路をのせるというような考え方でございます。そこにつきましてはすでにこれは名古屋市の公害対策局におきましても現状の音をはかっております。また私どもも、そういう新しい高速道路をつくるにつきましては地元の方ともいまお話し合いを進めておりまして、これができた場合にはこのくらいの音になります。またそういう対策につきましてはこういう対策をするから環境基準は守れますというようなお話し合いをいま進めておるところでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 現在の環境を調査している、騒音などについての調査もしているということになると思いますが、これは騒音に係る環境基準ということから比べて、現在調査の結果はどうなっているわけですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 調査の結果によりますと、昼間七十七ないし七十八ホン、夜間が七十二ないし七十三ホン、環境基準が昼が六十五ホン、夜が六十ホンということでございますので、現状の段階ではこれを上回っております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 そして、新しい高速道路はその道路の上につくられるということなんですけれども、すでに七十五ホンですか、そういう大体人間の環境に合わない、むしろ人間の住めないような環境になっておりますし、それは騒音だけで、さらに振動だとか排気ガスだとかいうことを考えた場合に、現在でもすでに重要な問題になっていると思うわけですが、この道路の上に高速道路を通す前に、現在の環境をよくする、住民に被害を与えないようにする、そういう対策が講ぜられるのが当然だと思うのですけれども、そういう対策は講じているわけですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 いま私どものほうで考えておりますのは、高速道路ができた場合、高架でつくりました場合に路面の高さが十三メートルあったといたしますと、これはあと交通量とか走るスピード、それから大型の混入率等によって異なってまいりますけれども、大体この地点を想定いたしますと、その道路の端から十メートル離れた地上一メートルの点で、高速道路につきましては約五十ホンであろう、そういうふうに考えております。そうしますと、高速道路が五十ホンで下の道路か先ほど申し上げました七十七ホンということでありますと、それが合成されました場合には、十ホン以上の差がありますともうプラスされることはございません。高いほうにそのままになるわけでございます。これはもう御承知かと思いますけれども、七十ホンと七十ホンが二つ合成されて七十三ホンぐらいになるということはいわれております。十ホン以上離れて、七十ホンと六十ホンが一緒になった場合にはやはり七十ホンでございます。そういうようなことから、高速道路の場合に騒音が比較的少ないので、これが入ってもいまより悪くなることはない。つまりいまと同じであるということになるわけでございます。したがいまして、今度いまの道路に対してどういう対策をするかということがあろうかと思いますけれども、私どものほうは、あの場所につきましては現在歩道が一メートル五十ぐらいしかございません。のりが二メートル五十ぐらいございます。そののりを全部歩道に直しまして、擁壁をつくって歩道を四メートルに広げる。そこに、幅は狭いのですけれどもグリーンベルトというようなものをつくり、またそこに防音壁をつくれればつくりたい。そこで防音壁をつくりますと、その下の道路の音がその防音壁によってある程度さえぎられるということになりますので、少なくとも現状よりはよくなるはずであるというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 現在の名四国道の状況なんですけれども、これはもうよっぴて大型トラックが行きかう。振動と騒音で夜も眠れない。住宅がせっかくあるのに、道路から少しでも離れたところでということで、わざわざ納屋のほうで寝泊まりをしなければならない、そういう人もいる。いろいろいわれておりますし、周辺の人の一〇〇%近くがこの道路の自動車の被害を訴えておるわけです。ですから現在の段階で、もうすでに対策を講じなくちゃならない。高架ができてから、そのときはよくなるというようなことではなくて、現在の段階でその対策をとってなくちゃいけないんじゃないか、私はこういうことを言っているわけなんですけれども、どうですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 実は先般環境基準が出まして、今後五年以内になるべくその環境基準に合わせるということになっておりますけれども、実は現在ある道路につきましてそう急にそれを全部環境基準に合わせることはむずかしいかと思います。ただ私は、新しいものをつくるのに環境基準を越えたものをつくるのでは、いまのその基準をきめた意思に相反するということになりますので、そういう基準に合う範囲内でつくりたいと思いますけれども、現在ある道路につきましては、これは場所によってはそういうへいを建てるということができないところもございますし、環境対策のとれないところがたくさんございます。これは商店街になりますとなおさらそうでございます。そうすると現在ある道路に対しては、道路側のところでやるよりも、やはり先ほど先生おっしゃいましたように交通の規制だとかいうようなこと、あるいはもっと根本的には自動車の改善というところまでいかないとなかなかむずかしいかと思います。私どもも道路をつくりますときにはできるだけその環境基準に合わせるということをやっておりますけれども、それだけでできるものではなかなかないと思います。道路はどうしても必要なところにつくらなければなりませんので、そういうほかと相互に研究し合い、そうしてまた都市再開発の手法、あるいは沿道の土地利用の問題等、総合的なものの考え方でいかないとなかなかむずかしいかと思います。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 そうすると、現在の名四国道の問題については、要町の地域についてはお手あげということなんでしょうか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 要町の問題につきましては、お手あげというよりは、現在新しく高速道路をつくって現在よりさらに騒音が上回るというようなことでは申しわけないと思いますけれども、そうじゃなくて、いまとは変わらない。しかしいまと変わらないだけではなくて、いまの道路のほうにも、先ほど言いましたように何とか、そういう防音壁を立てるとか、歩道の幅を広くして緑樹帯をつくるとか、その歩道の防音壁の位置もまた地元の方と御相談しなければなりませんけれども、そういうような対策はやっていきたいというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 それから、高速道路が十三メートル上につくられるということなんですけれども、そうしてその場合に五十ホンで押えるということを言われましたけれども、その場合に、高いところに道路がつくられてその騒音が減るというのはこれは道路の周辺だけであって、その道路の真下とか近く自体は騒音が少ないかもしれませんけれども、十メートル離れ、二十メートル離れたところになると騒音がひどいものになるわけじゃないでしょうか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 確かにこれは地形、それから建物のぐあい、配置等によって違いますけれども、真下のほうが音が少なくて遠くへ行けば音の影響が出てくるということも事実でございます。いまの要町の場合は、高速道路のところに通常一メートル十五センチのコンクリートの高欄がございますけれども、その上にさらに一メートルないし二メートルのそういう防音壁を立てますと、今度は影響する範囲がまたさらに遠方になります。そうすると今度は距離が離れますので、距離逓減による音の低下ということが出てまいるわけでございます。それから、実はこの名古屋の都市高速道路をつくりますときに、やはりそういう騒音等の問題で、これは要町ではありませんけれども、構造的に、たとえば従来は上りと下りを上下に分けましてダブルデッキ方式で考えておったわけであります。そうしますとランプを入ってきた車が、ちょうど一階から三階の高さまで坂路を登らなければならないわけです。そうしますと相当やはり坂路を上がる音等がございますので、なるべくダブルデッキはやめるべきではないか、あるいは、ちょうどサの字のまん中に小さな環状部分がございますが、そういうところを一方交通にするというようなことで、できるだけそういう構造的に考えるところは考えていきたいというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 防音壁の問題をいま言われましたけれども、防音壁によって音量が減らされるというのは、これは何か聞いたところによるとせいぜい五ホンぐらい下がる、それくらいのものだ、このように聞いています。そしてまた、この防音壁がつくられると、プラスチック板の防音壁などが考えられているようですけれども、これは目隠しだとかライトの遮蔽だとかいうことはできるでしょうけれども、そのほかの公害といいますか、それはそのまま残る。プラスチック板で風の音がひどくなる、それからまた鏡のように光を反射したり、新しい問題が生じてくるのではないか、このようにいわれていますが、そういう点はどうでしょうか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 防音壁をつくりましたときに何メートルのものをつくればどれだけ減衰するかという、そういうたくさんの実験もあります。ちょっとデータをここに持ってきておりませんけれども、ただそういうものを置くことによってさらに何か次の公害が起こるではないかというお話でございます。これも確かに私どもとしても考えなければいけない問題だと思います。そこで、たとえば要町の例をとりますと、たとえば、その下の道路に防音壁をつくる——これはプラスチックか何かかと思います。そういうものをつくる場合には、できれば車道と歩道の間に緑樹帯を置きまして、その緑樹帯の中にそういうものを入れてしまう。そうしてその両側に木を植えるというようなことをやりますと、そういう反射の問題、そうしてまた一つには、何か目の前にそういう遮蔽物ができるという気分的な抵抗もございますので、そういうものを解消できるような形でつくっていきたいというふうに考えております。ただ地元の方がやはりそれには協力していただきませんと、うちの出入りの問題が、壁を立てますのでいままでのように道路のかどに車をとめてうちへ入るということができなくなりますので、そういう点についての地元の協力が得られなければいかぬと思います。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いま道路公害というのが非常に問題になっておりますけれども、いままで言いましたような単に騒音、大気汚染あるいは日照権、電波の障害、それだけではなくて、今度は健康の被害だとかあるいは日常生活上のいろんな被害が出てくるし、また土地の価格が道路公害によって下がってくるし、せっかくつくったアパートが道路公害がひどくなるとともに入っている人は出ていくし、また入らなくなる、いろんな問題が出てきているわけです。それからそのほかにも、建物が振動によってこわれるとかあるいは営業がうまくいかなくなるとか、それから道路をつくるその工事の過程においては当然工事の継続による被害、きわめて多種多様な公害の問題がいわれてきているわけです。高速道路を建設する側で環境基準が守られて、これを守って公害をこれから防ぐんだということを言われても、現実にすでにそういう害が要町のように存在するようなところでは、ことばの上でそう言われてもなかなか——現実に公害があるわけですから、住民の人たちがそれを信用できないということになるのは当然だと思うわけです。この公害の防止に対して自信のある対策があって、これによって住民を納得させよう、こう思うならば、現実にこうやったらこのように現実の害がなくなるんだということをやはり示さなければならない、こう思うわけです。そこで、この名四国道の現状を、調査に基づいてほんとうにすぐに改革する、そうして現実の上で模範を示して、周辺の人たちを現在の公害から解放してやることが必要だ、こう思うわけです。ですから、対策は考えられているということを言われましたし、またこの中部地建と住民との話し合いで、住民の要求に対して、現実の問題を解決する要望に対して、これを取り入れる、中部地建もそういう回答をなされたと新聞には書いておりますけれども、現実にいまの状況で本格的にこの道路公害の防止のためにすぐに手をつけられるかどうか、その手をつけられる時期はどうかという点をお伺いしたいと思います。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまのお話のところにつきましては、やはり地元の方と十分話し合いができて工事にかかりたいというふうに考えております。ただ下の道路が、先ほど先生がおっしゃいましたように中部地建の管轄でございますが、現在三車線ずつ両側にあって、まん中に水路がございます。そうしますと、その工事をやるときに、まん中に足を立てるときにその水路を横の歩道のほうに移設等をしなければならないわけです。したがって私どもも、どうせやるならできるだけ早いうちに公害対策をやったほうがいいという考え方がございますので、できるだけ早く歩道をつくり、そしてそういう緑樹帯なり防音壁をつくって、それから高速道路工事ということになるのが一つの考え方でありますけれども、今度まん中の工事をやりますときにはやはりある程度の仕事をやるための幅が要りますので、せっかくやったものがあとでまた手戻りになって、一度歩道をつくり防音壁を立てて整備をしたけれども、今度工事をやるためにまたのけて、工事が終わってからまたつくるということではたいへんむだな投資、むだな費用になりますので、そこら辺のほうは地建のほうと高速道路を担当する側と十分打ち合わせをして、そして手戻りのない範囲でできるだけ早くやるようにということを現在指示してございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 この高速道路について住民の人たちが非常に不安感を持っている。被害が生じる、こう考えておりますし、またこの高速道路は、地域の人たちから見ますとその上を歩けるわけではないし、それから入り口という面から見ると、実際上住民の人たちが利用する確度は非常に少ないわけです。いまの名四国道の現状、これは名古屋から四日市にトラックなどがどんどん走っていくという実情から考えてみた場合に、この高速道路もやはりそういった通過道路として使われる。結局は産業の利益に奉仕する道路だと考えられますし、そういった道路を、住民のほうの安全、あるいは公害から住民を守るという点について納得がないまま進められるということであれば、また公害対策が立てられないまま進められるということであれば、これは非常に一方的なことだ、こう思うわけです。ですから、ともかく住民の利益ということをこの産業とともにつり合いのとれた考え方で均衡を保つということを考えるならば、現在の公害の防止、それから新しくつくられる道路からの公害を防止する問題、これについて完全な対策が立てられなければならないと思います。そしてまた名古屋の市議会などを見てみましても、最初は自民党、社会党は、市議会のほうではこの計画自体には賛成しておられた。しかしことしの四十八年度の予算議会においては、名古屋市議会では公害の問題だとかあるいは補償の問題、そのほかの問題について住民の納得するような対策が立てられないということから、市議会の自民党、社会党もこの道路の問題についての予算の凍結ということで、これは市議会全体が一致した決議をされているわけです。そういう面から見ると、住民運動もずっと起きてまいっておりましたし、名古屋市民全体の問題として、建設省のほうで納得させるような方法が講じられていないんじゃないか。そういうことからだんだん社会党、自民党まで含めて、このままでは工事どころじゃないということで予算の凍結という決議をされたと思うのですけれども……(「共産党はどうなんだ」と呼ぶ者あり)共産党は最初から反対をしております。もちろんそういうことで、ですから市議会では全会一致ということで予算は凍結を要求するということになっているわけです。ですから、そういう方向に動いてきているのですけれども、これは建設省のほうでやはり対策がまずいとか、納得をさせるようなそういう努力をしていない、こういうことではないかと思うわけなんですが、その見解はどうですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 名古屋の都市高速に関しましては、実はサの字の横棒の一部が昨年計画決定いたしております。それよりほかの、サの字の残りの部分は四十五年に計画決定をしております。そのときにはいま先生のお話のように、一応市議会としては計画には賛成であるという立場をとったわけでございます。ところが何か最近聞くところによりますと、四十八年度の予算に対して凍結をしているというお話を聞いております。それがどういう凍結であるのか、これはやはりそういう公害等の対策がある程度はっきりするまではだめだということなのか、まだ私どもはその内容はよくわかりませんけれども、やはり市の計画の決定をしたばかりのものでありますし、そう急に半年か一年でがらっと変わることは私どもないと思っておりますけれども。やはりこの高速道路は都市計画上どうしても必要なものであるということでありますので、私どもは先ほどから申し上げますように十分な対策をし、しかも道路だけではなかなかでき得ませんので、いろいろな方法を使いながら地元の方の御了解を得て進めていきたいというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 名古屋のもう一カ所のところで、これは高速一号線の東側の部分の鏡池線といわれる部分ですが、ここは名古屋の市内の千種区と東区というところで、名古屋大学をはじめ高等学校、中学校、小学校があって、文教地区とされているところであるし、市内では良好な環境の場所として住宅が密集しているわけです。この地域に鏡池線を通すということで、この道路を建設するとなりますと、わずか三・二キロの間に住宅を中心として商店をはじめ八百戸以上が立ちのかなければならぬ、こういう状況になっております。そして立ちのきだけではなくて、自動車交通によってその周辺が被害を受ける。いままでは現状のような状況での被害ということでしょうけれども、そうなると騒音や排気ガスなどによる被害はこの道路から三百メートルの周辺に及ぶ、このように見られますので、この道路が通ることによって被害を受ける人たちはまさにはかり知れないような人数になる。こういうように八百戸以上が三・二キロのところで立ちのかされる、そしてその周辺がまた被害を受ける、こういうところにはたして高速道路を通す意味があるのか。この道路のためにあまりにたくさんの人を犠牲にすることにならないかということなんですが、この点についての御意見はどうですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまの鏡池線でございますが、ここは現在道路がないところに新しく関連街路事業で道路をつくって、四十メートルの幅の道路をつくり、その中に高速道路の四車線の部分をつくろうという計画でございます。したがって、ほかのところのように現在ある道路を利用しているのと違いまして、この道路にかかります戸数は非常に多いと思います。しかも、ここの地点は先生言われましたようなわりあい良好な住宅地でございます。したがいまして、ここへ通る場合にも高速道路の部分はいまのところ半地下にする、そして騒音等が直接外へ出ないようにする。そしてその両側に、これは関連街路でございますから街路事業として片側二車線ずつつくる。これはあるいは三車線ぐらいつくる余裕があるかもわかりませんけれども、あまり交通を大きくしないという意味で二車線の道路をつくり、そして歩道の幅を広くとって、やはり緑樹帯あるいは防音壁というようなものをあわせつくっていきたいというふうに考えております。これは実は昨年の十二月の半ばごろですか、都市計画審議会を通りまして、ことしの一月に認可をしたものでございます。まだ計画をしたばかりでございますが、その計画の実施にあたりましてはそういうような環境対策というものを十分考慮に入れながらやっていきたいというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いまの点、結局問題は、半地下という方式にしても、あまりたくさんの人たちがいままでの場所から立ちのかされるということなんですけれども、そういったことがいいか悪いか、どう考えておるかということです。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 たいへんむずかしい御質問でございます。実はそういう道路事業のために、なるべく立ちのきあるいはそういうことがないように私どもはルート選定をいたすことを心がけておりますけれども、やはり新しいものをつくる限り、どうしてもその用地にかかるという方が出るのはやむを得ませんので、いいか悪いかと言われますと、なるべくそれはかからないほうがいいと思いますけれども、そうかといって、ただいま申し上げましたような町づくりをやりますためにはどうしても計画上やむを得ない方が出てこようかと思います。そういう方々には十分お話し合いをして、無理無理にやらされるのじゃないというふうにできるだけお話し合いはしたいと思っております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 名古屋の場合を見ても、いろんな住民運動が起きてきております。住民運動に参加する人たちというのは、これは自分たちの生活から出発していますし、その町に生活している人たちですから、そしてまた自発的に参加してくる人たちですから、その計画などについて、その欠陥だとかあるいは不備な点だとか、これを指摘するには一番経験が多いかと考えられます。もちろんその住民運動自体にもいろいろな欠陥があるともいわれておりますけれども、住民運動の欠陥というのはやはり行政当局やあるいは科学者によって補われる、このように考えるわけです。そしてこの都市づくり、道路もその都市づくりの中に関係してくるわけですけれども、道路をつくるような場合についても一番有効な、そして住民を犠牲にしないようなことをいろいろ言われ、それらの目的を達する上においてはやはり住民の意見を聞くというのがいま一番大事だろう、このように考えるわけですけれども、いま当局側としては、一般的にいってこの住民運動あるいは住民の意見を聞くということについてはどのように考えておりますか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 ただいまの都市高速道路につきましても、都市計画審議会、これの議を経てきめておるわけでございます。都市計画審議会には学識経験者以外に地元の県会の代表あるいは市会の代表という方もおられますし、私ども、そういう意味では、そういう計画を決定したものにつきましてはやはり地元の方の御意見も伺っているという判断になるわけでありますけれども、今度実際に仕事にかかりますときには、さらにほんとうのかかる地元の方と十分お話し合いをしていくということでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 道路整備緊急措置法の改正案の問題なんですけれども、これは道路交通情勢の多様化に対応して道路行政を転換させるとか、また経済社会基本計画に即応するためにやる、このようにいわれておりますが、その内容を見てみますと、第六次の五カ年計画をおよそ二倍に引き上げる、そして第七次計画では国土開発幹線自動車道、全国縦貫五道の供用計画、それから高速道路計画、私はこれらのものが最も重点を置かれている、このように考えるのです。先ほどの質問の中でいままで私たちの見れなかった問題が出されましたけれども、この第七次計画の内容について細目が発表されましたけれども、資料をいただいておりませんのでまだよく検討しておりませんが、ひとつこの計画の中で高速道路の問題、幹線道路のこの高速道路、それから一般国道の整備、これらは合わせますと、概算でいいのですけれども、予算の面ではどれくらいになっているわけですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 先ほどの十九兆五千億に対しまして、高速自動車国道の費用は二兆六千七百億でございます。それに対して一般道路事業のほうは九兆三千四百億でございますので、これを合わせたものということになりますと……(柴田(睦)委員「一般国道のほうです」と呼ぶ)地方道を抜かしまして一般国道は三兆六千三百億でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 そうするとそれだけでも六兆ということになるわけですが、これに対して、地方道の整備計画ということがいわれておりますが、地方道の中での一番重点、まっ先に手をつけるところはどういうところですか。

菊池三男建設省道路局長

○菊池政府委員 地方道の中で一番先に手をつけるのは何かという御質問でございますが、地方道の中には県道と市町村道がございます。県道の中にも指定いたしました主要地方道というのがございます。この主要地方道につきましては私どもは昭和五十五年度までにはおおむね終わりたい。一般県道につきましては昭和五十八年度までに終わりたい。さらに市町村道につきましては、先ほど申しました二十三万キロにつきまして昭和六十年度までに終わりたいということでございます。どれを先にと言われますと、主要地方道、県道につきましてはいまでもずっと継続しておりますし、市町村道はこれからでございますけれども、相当大幅に伸びていくというふうな考えでおります。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 結局、高速道路、一般国道、それから地方道の中でも主要地方道として通過に使われる、長距離自動車に使われる、そういう道路が大きな比重を占めておる、こう考えられるわけですけれども、これは日本列島改造論やあるいは経済社会基本計画などに見られます貨物輸送量の増大、これをどうさばくかということから幹線道路を中心として道路整備計画が立てられ、そしてこれらの道路は生産に奉仕する、そういう考え方から出発しているのだと私は考えるわけです。ですからそういう面から見まして、いままでの交通事故やあるいは公害や、それから交通難から国民の命と暮らしを守り、生活環境をよくしていくという面での、人命尊重、住民生活の擁護という立場と対立する面が出てきて、産業優先の立場での道路づくりだ、このように見るわけです。道路の面からいいますと、自動車メーカーあるいは石油、鉄鋼、セメント それから道路建設業、こういったところはばく大な利潤が過去においてもあげられてきているし、国民はいままでの道路計画の中で人命をはじめいろいろな被害を受けてきた。ともかく自動車がつくられ、そして企業などから見れば、汽車によって輸送するというよりも、道路は国がどんどんつくってくれて、そのつど有料道路の代金を払えばいいというようなことから、どうしても自動車産業がどんどん発展し、それから路面電車やバスなどが廃止されるという関係で、一般の人たちもどうしても自動車にたよらなければならない、こういう現実になってきていると思うのです。こういうことを繰り返していたのでは、この日本は狭い国土で、そういうところに自動車の無制限な拡大といいますか、そういう状態の中で、狭い国土の中に道路をつくってきても、とても現実の交通難を解決するとか、道路交通の事情をよくするということはできないのじゃないか、こう思うわけです。アメリカなどにおいてもすでにモータリゼーションが反省されてきて、再びバス交通などの公共交通の問題の再評価、これらを優先通行させるという試みが行われてきているといわれます。日本は国土と都市の構造から見ても限られた空間で、そこに産業と住宅と交通が高度に配置されなければならないわけですから、それこそ高能率な大量輸送機関という公共交通がどうしても中心にならなければならない、こう思うわけです。ところが自動車のいわゆる道路交通を拡大し過ぎて、むしろ公共交通のほうが犠牲にされてしまってきている。こういうことについて政府としてどう考えておられるか、最後にお伺いしておきます。

金丸信自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○金丸国務大臣 先ほど来から先生と局長のいろいろと討議があったわけでございますが、まず人命尊重は当然でありますし、また人間本位に考えることも当然であります。そういう意味で公害の問題、その公害は排気ガスの問題、騒音の問題あるいは振動の問題、こういう問題等につきましても十二分に対話のある、話し合いというものが私は必要である。道路をつくる上におきましては十二分にそういう面に留意をいたしてつくってまいりたいと思いますし、また産業道路専一ということではなくて、福祉国家の建設、一つの均衡ある都会というもの、豊かな地域域社会をつくるという上においてこの道路をつくってまいりたい。十分御指摘の点は注意してまいりたいと考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長 次回は、来たる六日金曜日午前十時理事会、午前十時十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。    午後四時四分散会

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