建設委員会 第8号
- 発言数
- 133 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1973/03/28
会議録
○服部委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。福岡義登君。
○福岡委員 御承知のように、最近セメント、木材あるいは鉄材などの建築用資材が非常に品不足をいたしております。同時にまた価格のほうも異常に暴騰しておるわけです。非常に災害復旧あるいはその他の工事に支障を来たしておるわけであります。建設省としては実情をどのように把握をされまして、どういう対策を考えておられるか、全体的な問題についてお聞かせいただきたいと思います。
○大津留政府委員 木材は昨年の八月ごろから価格が急騰いたしまして、昨年の年末に約二倍の価格にのぼりましたが、その後、いろいろ手を打たれました結果かと思われますが、やや落ちつきを見せまして、ことしの二月におきましては昨年の約一・九倍程度で、高いところですが一応落ちついてはおるようでございます。鋼材は昨年の十一月ごろから高騰いたしまして、これも二月に入りまして足踏み状態となり、今後鎮静化するものと見込まれております。セメントがことしの二月に入りまして中国地方、東海地方を中心に需給が逼迫いたしまして、これは価格というよりは品物が手に入らないということで、工事にたいへんな支障を来たしております。 本年度の建設省関係の公共事業は総体的には順調に推移してまいってきたわけでございますが、ただいま申しましたような資材の関係等もございまして、現在のところ、各地方から速報をとりました結果によりますと、年度内に消化ができずに来年度に繰り越しをせざるを得ないというのが、全体の事業量の約四・七%程度になろうかと見込まれております。これは全部が全部資材のためというわけではございませんで、やはり用地の取得が困難だとかあるいは地元との話がつかないということによるおくれも相当ございますが、この資材関係を理由とする繰り越しが繰り越し全体の約一二%程度を占める見込みでございます。全体としては以上のようでございますけれども、特に憂慮されますのは災害復旧事業、特に国民生活上急がれる災害復旧事業につきましての繰り越しが約六十億程度出る見込みでございますが、その大半の理由がセメント等の資材不足というので、これの理由によるものが約八〇%に達するという見込みでございます。
○福岡委員 一応の説明があったのですが、いま官房長が説明されておるようななまやさしい事情じゃないですね。もう少し具体的に聞きたいのですが、たとえばセメントに例をとってみますと、おっしゃったように中国あるいは中部地方の災害復旧は非常な立ちおくれを示しておる。ひどいところによりますと必要量の四〇%ぐらいしか日々供給されてない。足りないから自然に価格も上昇するということになっておるのですが、その他の資材はあとに譲りまして、セメントだけにしぼってみまして、六十億全体的には災害復旧関係では繰り越しになりそうだ、そのうちの八〇%がセメントなど資材不足だ、こうおっしゃるのだが、これはもうどうしようにも手の打ちようがないのかどうかということもまた問題なんです。六十億の繰り越しが正しい数字かどうか、いま私がこの点チェックする資料を持ち合わせていないのだが、かりにお話しの六十億のうち八〇%がそうだとすれば、どういう対策を考えておられるのか。
○大津留政府委員 この原因がセメントの供給の不足といいますか品不足にございますので、基本的には生産を増強して供給をふやしていただくということが根本的な解決策でございます。そこで、通産省並びにセメント協会に御依頼しまして、生産を増強していただく、また輸入を促進していただく、あるいは輸出予定のものをやめて内需に振りかえていただくというような措置をとっていただくことがまず第一でございます。そして全体として乏しい供給の中を、国民生活に最も関連の深い災害復旧事業には最優先的に出荷を振り向けていただくということが肝要かと思いまして、中央におきまして通産省、建設省等を中心とした需給協議会、それから地方におきましては通産局、建設局を中心とした需給協議会を設けまして、ただいま申しました災害復旧工事には製品を優先的に出荷するという協議を常時行ないましてセメントの確保につとめておる、こういう状況でございます。
○福岡委員 その具体的な内容を少し説明していただきたいと思います。
○大津留政府委員 この需給協議会におきましては、当面の対策といたしましてまずは緊急増産対策をとっていただく。それから、先ほども申し上げましたが、災害復旧等の公共事業へ優先出荷の徹底をはかっていただく。またその使用状況を監視する。それから韓国からセメントの輸入を促進する。それから、先ほども申しましたが、輸出を制限いたしまして内需へ振りかえを徹底してもらうということをやっていただくと同時に、セメントの生産、流通に関する設備の増強もはかってもらうということにしております。地方におきましては通産局、建設局が中心になりまして、それの各地方ごとの生産増強、出荷の優先扱いということを常時連絡をとりながら進めておる、こういうやり方でございます。
○福岡委員 もう少し具体的に聞きたいのですが、先ほど災害復旧は六十億繰り越しになりそうである、そのうち八〇%がセメント不足によるものである。そうすると金額に直しますと四十八億円分の災害復旧がセメントが足りないために繰り越しになりそうだ、こういうわけですね。これに見合う手配を具体的にどうしておるのか。四十八億円分のセメント必要量数は幾らで、地域的にはどうなって、どういう手配をしておる、そういう点を具体的に説明してもらいたい。
○大津留政府委員 災害復旧関係事業におきましてセメント不足のために繰り越しせざるを得ないという地方、県名を申し上げますと、最も著しいのが岡山県でございます。そのほか三重県、大阪府、奈良県、島根県、徳島県、熊本県、宮崎県等が著しい代表的な県になります。これらは現実になかなかセメントが手に入らないというために、今月末までには復旧工事が完了しない見込みであるという報告がきておる分でございまして、それの総合計が先ほど申しました四十八億円になる、こういうわけでございます。
○福岡委員 それに対してどういう手だてをしておるのかということを聞きたいのですね。足りないからやむを得ない、バンザイか。
○大津留政府委員 ただいま申し上げましたような地方に特に供給不足がございますので、先ほど申しましたように地方通産局、それから地方建設局が中心になりまして、それぞれの生産工場がその地方にございます、そのメーカーの団体とも協議をいたしまして、製品の中から災害復旧工事には優先的に出荷を振り向けるという連絡をとりながら措置を講じておる、こういう状況でございます。
○福岡委員 どうも説明になっていないのですがね。四十八億繰り越しせざるを得ない。これを繰り越しをさせないためには、いまおっしゃった何県かの必要トン数というのははじかれておるのですか。それを具体的にメーカーに手配するように指導されておるのですか。
○大津留政府委員 繰り越しになるであろうという見込みの四十八億円に対応するセメントの量は約十万トンでございます。これは、この年度末の工事の各地で急がれておる三月下旬といいますか、後半に要するセメント総量二百七十万トン、それにつきましてはそれぞれメーカーのほうに連絡いたしまして、先ほど申しましたように出荷の手配をお願いしておるわけでございますが、その中の一部十万トン程度がどうしても間に合わないという結果、年度末までには工事が完了しない見込みだという報告によるものがそういう数字でございます。
○福岡委員 二百七十万トンの必要量に対して十万トンぐらいのやりくりができぬということがおかしいと思うのですよ。協議会を持っていろいろやっておるというけれども、協議をするだけでその対策が具体的になされなければ意味がないのです。たとえば、調べてみますと非常に問題がありますのは、あるメーカーの広島県に営業所があるのを調べましたら、十一万トン要求しておるのに八万一千トンしか手配されない。しかも、この十一万トン対八万一千トンは絶対量が足りないからさておくとしても、八万一千トン来たものが実際に販売店その他に出ていっておるのは三万一千トンしかない。あとの五万トンというのは本社指示という、たとえば日本鋼管福山製鉄所の関係、あるいは本社契約分として新幹線関係が一万トンである。それに直営というのがあるのですな、これが二万三千トンで、一般販売店に出回るのはわずか三万一千トンしかない、こういう状態なんですね。ですからほんとうにこの十万トンのセメントを確保しようとすれば、これらを押える、あるいはこの直営という中に公共事業、建設省関係その他が入っておると思うのですが、そういうものをある程度落として災害地に持っていくというような手だてをせなければいかぬわけですね。——通産省、入りましたか。——たった十万トンぐらいが手配できないかどうかという問題なんですよ。いまに始まったことじゃないわけですね。二月ごろからもうはっきりしておるわけですよ。会計年度にまたがることは、繰り越しというのは会計年度は次年度という意味だと思うのですがね、それはそう問題ないと思うのです。問題は次の出水期までに完全に災害復旧できるかどうかということが問題なんですよ。だからまだ相当期間がある。十万トンのセメントが確保できるなら問題は解決するわけでしょう。だからそういう具体的なことができないのか。一般の急がない民間のそういう事業関係のセメントを繰り延べるとかあるいは公共事業を繰り延べるなどいたしまして、十万トンぐらいのセメントの手配がつかぬかということが問題なんですよ。 それから、通産省来たらまた聞きますけれども、通産省が三月九日に私のところにこういう資料を持ってきているわけです。中国関係で三月分七十万トン手配いたしました。そのうち三十五万トンは中国管内のセメント工場から送ります。あと三十五万トンはその他の地区、主として九州方面の工場から送りたいと思います。合計七十万トンの手配をいたしました、こういってきておるわけです。そのうち、広島県の北部あるいは島根県の山間部、去年の集中豪雨で非常に被害がひどかったところなんですが、その三次市関係に四万トン手配いたしました。その内訳は、建設省工事で六千トン、県関係土木あるいは農業災害その他含めてだと思うのですが、三万四千トン手配いたしましたと、こう三月九日にいってきているわけです。相当潤うだろうと思って期待しておったのですが、その後現地の実情を調べてみましても——いま通産省窯業建材課長が来たそうですが、いまの数字は窯業建材課長が私のところに明らかにした数字なんです。ところが実際にはそれが対処されていないのです。ですから、この問題であまりやりとりをしても時間が惜しいのですが、結論として、十万トンのセメントというものを、たとえば建設省が直接手配する、別ワクで現地に送る、そういうような積極的な、しかも具体的な手だてをすることができないのか。ここだけ責任を持って処理してもらえばいいのですが、その見解を……。
○大津留政府委員 おっしゃるとおりでございまして、セメントを災害復旧工事に優先的に確保するということが何よりも大事なことだと思いますから、地区協議会はそういうことを、需要者サイドであるわれわれと、メーカー、それと通産省が入って協議するというための機関でございます。したがってそういうことを相談いたしまして、工場からおっしゃるように災害復旧の場所に優先的に製品を持っていく、そういう手はずを整えるわけでございます。したがいまして、約六十億の繰り越しをせざるを得ないというまことに申しわけない状況でございますが、これは全体の災害復旧工事から見ますと約三%に至らない程度でございます。これは申すまでもなく来年度に入りましてさっそくセメントの手配をいたしまして、早々に完了いたしたいというめどのもとに進めておるわけでございますから、少なくとも出水期までには完了させるというものでございます。
○福岡委員 通産省、お見えになりましたね。——いま官房長からああいう答えが出たのですが、通産省としての対策は……。
○原野説明員 最近セメントの需給が非常に逼迫しておりまして、関係各方面にいろいろ御迷惑をおかけしていることを申しわけなく思っております。私どもは過般来、このセメントの需給逼迫の緩和のためにセメント業界と数次にわたり対策も協議しておりまして、いわゆる生産、出荷の増大並びに輸出の内需への振りかえ、あるいは災害復旧、治山治水等の公共工事への優先出荷その他いろいろの対策を練っておりますが、さらにどうしても国産のセメントだけでは間に合わない分につきましては韓国、台湾等からの輸入ということも考えて、これを要請しておるわけでございます。しかし、従来中国地方を中心といたします一部地域に限られておりましたセメントの需給逼迫が、現時点におきましては、過般の順法闘争の影響等もあるわけでございますが、全国的に波及しておる状況にございまして、私どもはそれぞれその地域の実情に応じました具体的な対策をとっていく必要があるというふうに考えまして、特にセメントにつきましては去る二十二日に中央需給協議会を発足いたしまして、さらにこれに加えまして各地方通産局ごとに需給協議会というものを組織して、それぞれの地域における実情に応じた対策を協議するというふうに進めてまいっております。それで、その中の中央需給協議会の対策といたしましては、従来から進めておりました各種の対策を徹底させるということのほかに、災害復旧あるいは治山治水というような緊急かつ重要な公共工事につきましてはできるだけその発注を事前に連絡していただこう、あるいはその発注計画をできるだけ平準化していただくことというような各種の問題につきまして、特に建設、運輸、農林、通産という四省によります小委員会を設けまして、そうした問題を今後検討していきたいというふうに対策を定めております。以上のような各種の対策をとって、この需給緩和のためにつとめてまいっておるわけでございます。
○福岡委員 もう一般論ではなくて具体的にどうするかという問題なんですよ。そこで、もう時間もあまりないのですが、先ほど読み上げられました岡山、三重、大阪、奈良、島根、徳島、熊本、宮崎などというお話なんですが、これは広島が落ちておりますよ。これは調査に時間が——まあそれはなんですが、一応資料は持っておられるかもしれませんが、いまからたとえば各県土木単位くらいにセメント不足の実態というものを早急に調べていただいて、そうしてその部分については、トータルが十万トンになるかあるいは十五万トンになるか知りませんが、建設省なり通産省が責任をもって別ワクで手配する、よそを押えてもそういうことをするということを結論にしていただかなければならぬと思うのですが、建設大臣、どうですか。
○金丸国務大臣 セメントの問題はいま非常な世論の問題でございますが、ことに災害の問題につきましては、出水期までには完全に間に合わせなくてはならぬというところに非常な問題点がある。そこで御指摘の点もあろうと思うわけでございますが、必ず間に合わせるようにいま最善の努力をいたしておるわけでございますけれども、私も、間に合わせますと、ここではっきり答え切れない。それは私がセメントの経営をやっておるわけじゃなし、そういうことでなかなか言いにくいわけですが、懸命な努力をしてその対策に対処していくことだけはお約束できると思います。
○福岡委員 努力を約束していただいてもあまり意味がない。努力はしてもらわなければなりませんが、結果として必要なセメントの手配をするという言明をしてもらわなければいけないのです。——ちょっと、答えてもらう前に、この十万トンというのはおそらく建設省の災害復旧あるいはまた県関係の災害復旧の数字だと思うのです。おそらく市町村の災害復旧は入ってないのじゃないかと思うのです。だからそういうものも含めまして全部再調査をする。それで必要量数というものをきめこまかくはじき出す。その数量を責任をもって対処する。そのためには他の公共工事を押える場合もある、あるいは民需を押える場合もある。あらゆる方法をとってこの災害復旧関係のセメントは絶対に確保する、こういうことにしてもらわなければいけない。
○金丸国務大臣 ただいま御指摘がありましたように、公共事業を一時待たしてもやるべきことであろうと思いますし、セメントは建物を建てるというようなものに相当かかるということでございますから、そういうようなものも少し繰り延べてそのセメントをそちらへ回すというようなことにして、ひとつ関係のものについては御指摘のように間に合わせるようにいたすようにいたします。
○福岡委員 ぜひ再調査をしていただきまして、必要なセメントを確保していただくように再度要望しておきたいと思います。 あと木材関係あるいは鉄鋼その他の関係につきましては、同僚議員から関連質問でやっていただくことにいたしまして、私の質問は以上で終わりたいと思います。
○服部委員長 瀬崎博義君。
○瀬崎委員 木材の異常な値上がりはすでに官房長も答えているとおりなんですけれども、これが公共に対してはもちろんのこと、民間についても、住宅金融公庫の資金を借りて建てようとされるような場合、木材の値上がり分で、せっかく百五十万円の限度額を二百五十万円の限度額に引き上げても足が出るくらいの値上がりになっているのですね。ですからこれはまさにそれこそ異常だといわなければならないと思うのです。そういう点で今日国会でも十分論議されているし、世論ともなっているのは、その木材の値段をつり上げている主犯人は大手の商社だ、こういうことになっているのですが、大臣はこの事実を確認しておられますね。
○金丸国務大臣 確認はいたしてはおりませんが、耳に聞いてはおります。
○瀬崎委員 確認はしていないが耳にはしているという、そういう不届きな発言で、第一こういう木材の値段を押えることができますか。あなたがそういういろいろな建設関係の、内閣を代表する責任者でしょう。いま一度答弁願います。
○金丸国務大臣 それは現地を見て、現場を見てということでないということを申し上げたのですが、その話は、そういうことがあるということを承知して、それに対して建設省は木材に対する対策を打ち立てておるわけでございます。
○瀬崎委員 じゃどういう対策を、どういう手を打ったのですか。
○大津留政府委員 木材につきましては所管が林野庁でございますので、林野庁に対しまして、緊急伐採といいますか、国内の木材の生産を促進していただく、それから外材の輸入の促進というようなことで供給の確保をはかっていただくということを中心に強く要請いたしまして、林野庁が中心になりまして諸般の対策を進めていただいておるという状況でございます。
○瀬崎委員 林野庁へはあとで質問しますが、いま私が問題にしているのは、大商社が木材の値段をつり上げた主犯人だというのが定説なんですが、このことを政府は責任をもって認めているのかどうか、まずここを答えていただきたい、こう言っているのです。どうですか。
○金丸国務大臣 一応そういうこともあるということを私は聞いておるわけでございますから、それを認めるということであれば認めるということでありますし、認めないということであれば認めないということにもなるわけであります。ただ問題は、今日の物価高にいかに対処していくかということで、私も閣議でこの問題について発言したこともあるわけでございます。
○瀬崎委員 私はこういうものは当然十分認識されているつもりで話に入ったのだけれども、時間がもったいないけれどもこれはいたし方ないですね。 例をあげますと、これは私自身が木材業者だから実情をそのまま申し上げますが、一般的に一番よく使われる米ツガの柱、三メートル、十・五センチ角で、去年のいまごろは特選一等材で一本七百円、最高値が去年の十二月で二千円、現在千八百円で横ばい。ヒノキの柱、三メートル、十・五センチ角で、同じく特選一等で去年のいまごろ二千二百円、昨年の十一月で最高値六千円、現在四千六百円で横ばい。それからベニヤで、二・七ミリ、去年のいまごろは一枚百八十円だったのが現在四百五十円で、これはなお強含み。これが卸の価格です。末端へはこういう最近の値下がりというのは、官房長、言っておきますが、ほとんど反映してないのですよ。もうほぼ下げどまりです。ですから、こういう主要な構造材はすべて、二倍どころか二・五倍から三倍くらいの値上がりなんです。これの要因が大商社の値段のつり上げにあるのだというふうに私は申し上げているのだが、それはこうなんですよ。米松の丸太、これが製材所に入っている値段は去年のちょうどいまごろで、工場入りで立米二万円程度、これが昨年の十一月ごろから急騰して現在三万二千円から三万五千円程度、並み材でです。ソ連材のうちの落葉松で、去年の三月一万二千五百円程度であったものが、去年の暮れ二万五千円ぐらいに急騰して、現在やや落ちついて二万二千円程度。ラジエーターパインの場合で、去年の三月一万一千円程度であったものが、去年の十一月ごろ二万円台にのぼり、現在二万一千円から二万二千円ぐらい、こういうことなんです。しかも、これを輸入している商社の日本で売り渡している価格、つまりCIF価格ですね。米松丸太、ダグラスファーの場合は、去年の四月ごろのCIF価格は並み材で一万三千六百円程度であったものが、現在二万五千円から二万六千円。ソ連材の落葉松の場合で、去年の大体九月ごろまで立米一万円程度であったものが、昨年の十一月ごろから急騰して一万四千円程度。ラジエーターパインの場合で、大体去年の十一月ごろまで一万円前後であったものが、現在一万七千円前後、こういうことなんですよ。だからこういう事実を見れば、結局、木材をつり上げたのはそのもとになっている輸入商社だということをいわざるを得ぬわけなんです。ですから私は先ほど、そういう事実関係についてだけでも政府ははっきりと認識するか、こう問いただしたわけなんです。再度大臣と官房長の答弁を求めます。
○大津留政府委員 そういうような傾向が見られましたので、経済企画庁におきまして買いだめ売り惜しみに対する規制の立法を進めておるわけでございます。私どもといたしましては、やはり需給のバランスを回復するということが基本であるというふうに考えまして、先ほど申しましたような生産の増強、輸入の増強ということを促進してもらうということで、所管省に強く要請してそういう措置をとっていただいておる、こういう状況でございます。
○瀬崎委員 私は、輸入を促進するなんということだけではだめだし、そんなことで値を下げるような甘っちょろい商社でないということを言いたいわけなんですよ。大体、米材なんかの場合ですと、現地で商社が買い付けてから現地の港に集荷されるまでに約二カ月、現地の積み込みで約十日、航海日数十五日、こちらへ来て通関、植検、消毒などで二十日間、これくらいの日数はかかるのです。しかも最近は住友や日商などは一回で三万立米くらい積める大型船を運航している関係で、現地の積み地に大体半年くらい在庫で運転上置いておかざるを得ないのですよ。そういう点から見て、現在商社が販売している木材というのはすべて値上がり前のものばかりで、これはものすごいもうけになるということですから、今後少々外材の輸入量がふえたくらいでこういう商社が値を下げて売るなんということは考えられない。先ほど規制ということばを言われたけれども、問題は今度はその中身になってくる。私たちは少なくともこういう大商社に対して、売買価格や在庫を報告させる。正しい報告をしない者に対しては国会側も含めて立ち入り検査を行ない、値段が上がる前の価格での放出を命ずる。これに違反する者はきびしく罰する。このくらいの内容のものでなければならぬと思うのだけれども、政府は規制する内容としてこういうものを考えていますか。
○大津留政府委員 私どもの立場といたしましては消費者の利益を考えまして、そういう立法をするからにはその実効があがるように徹底した措置をとってもらいたいということを希望しております。
○瀬崎委員 希望だけではだめで、それが実行されなければならないのだけれども、政府のやっていることに非常に矛盾があるのですよ。そういうふうな甘い態度で商社に対しておきながら、二月十六日閣議決定で「重要な林産物の需要及び供給に関する長期の見通し」をきめましたね。これは建設大臣も参加しているはずです、閣議決定だから。これによると、昭和五十六年度の木材需要一億三千四百八十方立米に備えるための外材輸入必要量が八千五百十万立米と見込んでおります。さらに、昭和六十六年度の木材消費量一億四千七百三十万立米、これを満たすための外材の輸入量を八千八百六十万立米、現在よりもきわめて大幅な外材の輸入をもって木材の需要を満たそう、こういう計画なんです。だから、ここできっちりと商社に対する値段の規制処置をとらずに外材の輸入にばかり依存するということになったら一体どうなりますか。ますます需要が起こることをよいことにして、商社の値段がつり上げられることは必至なんです。ぜひこの点について、そういうふうな建設省側の希望があるならば、それをちゃんと受けて立つかどうか答えてほしい。
○服部委員長 要求されたのは林野と……。
○瀬崎委員 いや、ほかが呼ばれているのに加えて、私は林野を加えてと言ったのですよ。
○服部委員長 やはり質問の目標をきめて要求されないと……。
○瀬崎委員 それじゃいいです。それではこれは閣議決定なんですから大臣ならば答えられるはずです。どうです。
○金丸国務大臣 私はその問題につきまして、先ほど申し上げましたように、閣議で、物統令というようなものは死んでいないのだろう、こういうものを生かしてひとつ何とか活用してやってくれないか、こういうお願いをいたしておるわけでございますから、私のほうとしてはこの問題を何とかひとつ征伐してもらいたいような考え方でいまもおるわけでございます。
○瀬崎委員 じゃ、林野庁で答えられるなら答えてください。ただしこれは、大臣がお願いする、お願いするというのはだれにお願いするのですか。大臣が決定に参加するのでしょう。あなたがもっと強い姿勢で臨めば——こういう値上がりを放置されたのでは建設行政も進まないし、国民は家を建てられない、こういうことで、もっと責任ある答弁が出ていいのじゃないですか。弱腰ですね。
○金丸国務大臣 それはそこですぐきまるというべきものでなくて、そういうものを導火線にして、そうして論議を積み重ねた上で一つのものができ上がる、こういうふうに御解釈願いたいと私は思います。
○瀬崎委員 日本の場合は、外材に依存するとはいいながら、石油などと違って現状では需要の四五%は国内の木材でまかなっているわけなんです。こういう国内の森林資源がどのように民主的にまた有効に生かされるかということも、これは確かに木材価格を安定させる一つの重要な要素だと思うのです。この点で、さっき官房長もちょっと触れたけれども、あるいは田中総理も去年の選挙のころだったと思うのですが、国有林材の払い下げを繰り上げることによって木材の急騰を押えるというふうな記者会見での発言もあった。実際そういうことをやったのか。また、やってどういう効果があったのか。これを林野庁に伺いましょう。
○鎌田説明員 お答えします。 昨年度後半におきます木材価格の異常な高騰に対処するために、御案内のように昭和四十七年度内に伐採を予定しておりました材につきまして、それを早期に繰り上げて販売いたすものでございます。木材供給面での国有林材の比重は非常に低くなっておりまして、現在全体の一五%前後でございます。しかもその国有林材が大体地域的に偏在しておりまして、木材価格を形成する主導的な地位を占めております大都市近郊に国有林が少ない。そういう関係がございまして、繰り上げ伐採が十分機能したかどうかは判断しかねるところでございますが、しかし木材価格高騰季におきますところの、季節的な需要の最盛期におきまして品薄をカバーしたことは事実であろうかと思うのであります。実際行ないましたのは、平年度の月のベースの販売量は九十万立方でございますが、国有林材繰り上げ販売を十月から十二月にかけまして実績といたしましては月平均百三十万立方実行しております。したがいましてその差が繰り上げということになろうかと存じます。 以上でございます。
○瀬崎委員 それはただ本年度の年間の木材の販売する量を繰り上げて売ったということだけなんでしょう。これが来年度以降になりますと、私の聞いた林野庁の説明では、いままでの年間の国有林の伐採量が千九百万立米ペースだったのを、今後は千六百万立米ペースに落としていくのだというお話なんです。だから、なるほどことしの一カ月か二カ月の間は販売量がふえたけれども、今後は国有林はだんだん払い下げられる量が減ってくるという方針なんでしょう。そうなってくると、田中総理の発言やさっきの官房長の話はこれはきわめて無責任な話じゃないかと思うのですね。国有林材は出回る率が減る、そういうことなんでしょう。
○鎌田説明員 お答えいたします。 ただいま申し上げました国有林繰り上げ伐採につきましては緊急対策でございまして、長期的な対策といたしましては外材に依存するということになっております。と申しますのは、国有林は御案内のとおり、最近におきますところの自然環境保全の問題が非常に強く要請されまして、環境保全法との関連もございまして、開発のエリアを狭めて保全地域をふやす、こういうふうな考え方がございまして、新しい計画におきましては伐採量を大幅に落とさざるを得ない、かように考えております。その補完といたしまして外材輸入の対策を強化してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○瀬崎委員 ところが、外材に依存するといいながら、国内産の木材全体についてはあなたたちも伐採がふえるということを見込んでおるのですよ。五十六年度の見込みが六千七百万立米、六十六年度の見込み量が七千六百万立米、このように日本の国内全体の木材の伐採をふやす。それで、国有林関係は減らす、あとは民有林の伐採に期待する、こういうことなんですが、今日民有林で山を残しておる人というのはいわゆる大地主ばかりなんですよ。これがおたくらの期待のように簡単に木を切って出してくれますか。そのきめ手は一体何なんですか。
○鎌田説明員 お答えいたします。 御案内のとおり、国有林につきましてはそういうことで伐採が減少してまいりますが、民有林につきましては、御存じかと思いますが、戦後非常に造林を進めておりまして、大体端境期をぼつぼつ脱皮する、こういう段階でございます。国有林につきましては皆伐して人工植栽する面積を減らしますが、経済活動する場所につきましては造林を充実いたしまして、長期的な視点からは生産量をふやしてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございまして、民有林等につきましては、一つは造林の助成というものを強化してまいっております。それからもう一つは計画施業というものを強化いたしまして、これに対処してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○瀬崎委員 私が言っておるのは、そういう助成をしても、いま木を持っておる人は切り急がなくてもいいような人ばかり持っておるので、お金の値打ちがどんどん落ちるようなインフレ——政府の責任で起こっておるのです。そんなところでおたくの御希望なさるように木を切ってどんどん出してくるかどうか、そう言っておるのです。そこが問題なんです。ちょっとポイントが違っておりますね。しかし先を急ぎます。 当然国有林については、少なくともこれは国民共同の財産だから、これは乱伐せよということではないのですけれども、最もやはり国民全体に対して有効にいくように伐採し、搬出されなければならない、利用されなければならない、こう私は思うのです。そういうふうな立場で考えるならば、現在四十六年度の国有林材全体の販売量が一千七百八十七万立米のうち、山林立木のまま、つまり山に木を立てたままで販売した分量が実に一千百六十七万立米に達している。その一千百六十七万立米のうちの圧倒的多数の八百九十二万立米は随意契約、われわれ特売ともよく呼んでおりますが、相手を特定の業者に指定して売っておるわけなんです。入札制ではないのです。こういう随契で売っている相手で特に大口なところはどういうところですか。
○鎌田説明員 お答えいたします。 手元にデータを持ち合わせておりませんが、最も大きいのは、地元産業の保護ということで地元工場に配材しておるのが一番大きいかと思います。その次に大きいのはおそらく、低質材の高度利用ということで、過去におきましては薪炭に使っておったものも今日ではパルプに使うということで、広葉樹のそういう薪炭原木をパルプ用材として使用する、これが二番目に大きいと思います。以上が二つの大きな随契の内容であろうかと存じます。
○瀬崎委員 大体営林署関係がパルプ材だといって払い下げる原木の中には、くい用材だとかあるいはまた胴木とか、それから広葉樹関係でも最近はやっている倉庫の木製パレットなどには使用できるような木材が多分にあるのです。そういうところも役立たす。いいところも悪いところも十ぱ一からげに製紙、パルプ会社に売り払うなんということ、しかもこれを入札によらず売り払うということは、私は国民共有の財産を有効に民主的に生かすという点では相反する行為だと思うのですが、どうですか、改める意思はありませんか。
○鎌田説明員 お答えします。 御承知のとおり森林の中には人工林のように単相林の場合と、それから天然林のように、小さいもの、大きいものが雑多に入っておる場所がございます。大きな木の入っている、一般材のたくさんとれるところは、当然のことながらパルプに随契ということには相なりません。むしろ小さい低質の広葉樹がたくさん入っておる、その中には一部一般材のとれるものもあろうかと存じますが、そういう地域につきましては原則的に低質材の高度利用ということでパルプ材に——御案内のように従来は針葉樹地帯のパルプが主導的でございましたが、その後、材の不足によりまして、またパルプ企業の技術開発によりまして広葉樹利用が可能になりましたので、そういう安定供給の形としてパルプに低質材を中心にして処分しておる次第でございます。
○瀬崎委員 それは現状をあなたが説明しただけであって、そういう広葉樹関係にも、現在の木材の払底から用材に利用でき得るものも入っておるのだから、そういういままでのやり方を改めなさい。山に立っておるものを一括そのまま払い下げるというやり方をすれば、必ずその中に用材もあればパルプ材もまざりますよ。それをパルプ会社に渡せば、そこから出てくる用材は、結局パルプ会社が自分たちの系列子会社に用材として伐採させてもうけを与えるだけになる。だから今後はこういう立木払い下げの率をうんと減らして、直営で伐採した状態、つまり素材として用途に応じて売り払われるのがいいと私は思うのです。そういう点は、建設大臣、この話し合いは十分できることですから、こういう国有林の最も有効な生かし方については、ひとつ最後に、建設大臣、改めるように言ってくれませんか。
○金丸国務大臣 あなたは材木屋さんということですから、あなたは先生で私が生徒というようなことで……(瀬崎委員「私も建築部門やってますよ」と呼ぶ)そうですか。そこで、今日のこの現状を見て、一本でも多く材料がほしい、こういうことですから、御指摘のように農林大臣にこの願いはいたしてみたいと思っております。
○瀬崎委員 時間的に拘束されたし、残ったものも多いから、私はもう少しこの問題を深める機会をつくってもらいたいということを要望して、あとまた関係の同僚の諸君に質問を譲りたいと思います。
○服部委員長 北側義一君。
○北側委員 先ほどからの論議を聞いておりまして、セメントと木材の問題がいま主体になっておるようであります。 セメントの問題についてまずお伺いしたいわけでありますが、この問題につきましてはいろいろな事情があったかと思います。たとえば、昨年の末におきますところの補正によりまして公共事業が非常に進んだとか、暖冬異変、順法、いろいろな問題があったと思うのです。そこで、先ほど通産省の方が、セメント需給協議会をつくられて対策を練っておられる、このように答えておられたわけですが、短期的な対策と長期的な対策、この二つに分かれるのではないかと思うのです。そういう面についてどのようにお考えになっておられるのか。それをまずお聞きしたいと思います。
○原野説明員 お答え申し上げます。 去る二十二日に行なわれましたセメントの中央需給協議会におきましては、当面の対策といたしましては、災害復旧、治山治水といったような公共工事へのセメントの優先出荷をさらに徹底させるということが一つ。第二といたしまして、優先納入されたセメントの公共工事向け使用を十分にチェックすること。第三に、セメントの輸入を促進すること。第四に、輸出を内需へ転換することをさらに徹底させること。第五に、災害復旧、治山治水等を除く官公需の繰り延べの検討ということを当面の対策として検討することに決定いたしました。なお、長期的な意味の今後の対策ということにつきましては、第一が、官公需発注計画の事前連絡と発注の平準化。第二が、災害復旧、治山治水等の緊急を要する公共工事等につきましてはセメントメーカーとの直接契約を実施すること。第三は、セメントの生産及び流通に関する設備を増強すること。第四に、四十八年度全体並びに一・四半期の需要見通しを作成すること。以上のようなことが決定されまして、先ほど申し上げましたように、この中の官公需発注計画の事前連絡と発注の平準化というような問題につきましては、四省の委員会を別に設けまして検討するということが決定されております。
○北側委員 セメントの不足、また木材の不足につきましては、現段階におきましては中小企業の建設業者は非常に困っております。先般も私のところに電話が入りまして、セメントを何とかしてくれ、このような電話ですが、何ともしょうがないわけでありますが、そういう非常に逼迫した状態が現状ではなかろうかと思うのです。そこで、私まことにふしぎなことは、たとえば国におきますところの公共事業、住宅、道路、すべてこれは木材、セメント、全部関係があるわけであります。そういういわゆる年間の需要量、需要計画といいましょうか、そういうものがこの段階になって四省で打ち合わせをやって、そうしてやっていこうとするようなやり方というのはまことに手ぬるいやり方ではないかと思うのです。こういう問題につきましていままで、たとえば建設にしても通産にしましても、また農林省にしましても、そういう打ち合わせば全然なかったのですか、これは。
○大津留政府委員 建設省所管事業に要しますセメント等の建設資材でございますが、セメントは年間の生産量の約二三%程度を建設省所管事業に消費しております。したがいまして、従来ともこの予算の確定した段階で新年度の建設資材の所要量を推定いたしまして、セメントならセメント協会にこれこれのものが新年度は要るという連絡をいたしまして、セメントメーカーの年間生産に参考にしていただくという連絡をとってまいったわけでございますが、今回需給協議会でさらにそれを徹底しようというのは、年間の需要量だけではやはり生産と消費がそごする場合が起きやすい。したがいまして、さらにこれを四半期ごととか、あるいは地域ごとの建設省関係事業に消費する見込みを立てまして連絡し合うということにしたような次第でございます。
○北側委員 通産省の方、これは先ほど緊急的な対策を五項目ですか、言われたわけですが、これは具体的にはどのようになさるわけですか。 〔発言する者あり〕
○服部委員長 お静かに願います。
○原野説明員 私どもは、先ほど御説明申し上げましたように、災害復旧等の公共工事向けの優先出荷あるいは輸入の促進、輸出の内需への振りかえの徹底というようなものは、すでにセメント業界に対しまして、会長を当省に呼んで要請をいたし、すでにその協力を得ておるわけでございますが、末端の一部組織において必ずしもその徹底を欠くうらみがございますので、再度、この点につきましては協会会長その他を呼びまして、末端組織までへの徹底をはかるということをやることにいたしております。なお、特に公共工事向けへの優先出荷につきましては、これは先ほど申し上げました地域別に各地方通産局によります地域需給協議会を設けまして、その地域の実情に応じまして、各県並びに中央官庁の出張所、事務所等を網羅した組織においてこれを具体的に検討し、各地域ごとの需要量とセメントメーカーの出張所の出先機関との結びつけを行なっていくということで、これは現在行なわれておるはずでございます。
○北側委員 この問題につきましてやはり強力な行政指導を行なわなければ、相手は利害のあることですからなかなか言うことを聞かないのじゃないかと思うのです。そういう面でやはり相当の指導力というものがここで必要になってくるのじゃないかと思うのですが、そのような問題につきまして、いま言われたような答弁ではなかなか——なるほどそのような行政指導をやっておられるわけでしょうが、そうであるならば見通しとして、このセメントの価格というものは非常な急激な上がり方をした、一体これをもとに復元するのには、どれくらいまで待ったら復元するのか。見通しを立てておられると思うのですが、そこはどうですか。
○原野説明員 セメントの価格が一部地域におきまして非常に混乱を来たしておる。その最たる原因はやはり何と申しましても需要に対する供給が追いつかないということであると私どもは考えておりますので、何としても供給力を増強するということのために、現在各セメントメーカーに対してはフル生産によります生産、出荷の増強ということをはかって、やってきておるわけでございます。しかし、遺憾ながら、この三月末の時点におきましては完全に需要の増大を供給の増加によってカバーし切れないということが予見されておりますので、近く行なわれます四省庁の委員会におきましてどの程度の需要残があるかということがあがってくる予定になっております。その調査結果によりまして、はっきり今後の見通しを立てたいというふうに考えております。
○北側委員 はっきりしたそれの答えが出てこないのですね。 先般公正取引委員会がセメント会社十三社を審査した、このように聞いておるわけですが、いわゆるこの趣旨及び目的についてはどのようなあれでやられたか。
○吉田(文)政府委員 三月九日にセメント業者——これは二十一社からなりますセメント協会、このセメント協会がセメント販売価格を協定して、それからそのメンバーであります協会員の販売先の制限をやっているという疑いがございまして——従来セメントの価格はトン当たり五千九百円前後であったのが三月一日から六千二百円、四月一日から六千四百円の値上げを決定したという疑い、それから先ほど申しました販売先の制限を実施しておるという疑いで二十四カ所を臨検いたしました。現在審査中でございます。
○北側委員 私の聞いたところによりますと、これはトン当たりではありましょうが、大阪でこういう件も出てきております。三俵で一万円で分けてくれ、このように言うてきたのがあるのですが、これはむちゃくちゃなんです。これは特にひどい例でしょうが、しかしいまのセメントの価格というものはむちゃくちゃなんです。まあ公取あたりでもいまのようななまやさしいような、そんな考え方でこれをやった場合に、なかなか実際問題出てこないのじゃないかと思うのです。最末端の業者のところに行って見てみますとそのことがよくわかるわけです。三月九日ですから、そういうあなたのほうで調べられた結果がもう出てもいいように思うのですが、買い占め、買いだめ、そういうものがあったかどうか。どうでしょう。
○吉田(文)政府委員 買いだめの点はまだ出てきておりません。私ども調べているのは価格協定、それから取引先制限の独禁法違反のことについて調べておりますが、近くもう結論が出ると思います。できるだけ早くということでやっております。
○北側委員 三月九日に調べて、きょうはあなたもう二十八日です。(「役所だから」と呼ぶ者あり)役所でもあまりにもおそ過ぎる。その間に中小企業の小さな業者というのは非常に困って倒産するような会社も出てくるわけです。私聞いたところではバラ売りが非常に多いのではないか、このような実態を私聞いておるのですが、どうですその点は。
○吉田(文)政府委員 バラ売りが全体の約八〇%でございます。
○北側委員 そういうバラ売りを野放しにした場合にこれは過当競争となって、先ほど私が申し上げましたような価格上昇の一つの大きな原因になってくるのじゃないか、こういう件も聞いておるわけです。これに対してはどうですか。
○吉田(文)政府委員 おっしゃるとおりであると思います。その点も調べまして早急に結論を出したいと思います。
○北側委員 ここでこれをやりましてもそのような答弁じか出てこないかもしれません。ひとつこれは早急に答えを出してもらいたいと思うのです。そうしてどこをポイントとして攻めた場合にこの問題が解決できるのか、やはりそれを緊急にやらなければいけないのじゃないかと思うのです。 特に、今回のいわゆる昭和四十八年度の予算案を見ましたときに、公共事業が非常にふえているわけです。これから審議するたとえば道路整備緊急措置法の一部改正にしましても、昨日建設委員会で通過いたしましたいわゆる住宅金融公庫法の一部改正にいたしましても、あらゆる法案全部、この木材、またセメントが含まれておるわけです。そして予算案についてはすでにきめられておるわけです。先ほど通産省の方の話を聞きますと、公共事業についてはできるだけ延ばしてもらいたい、このような話も出ております。また先ほど他の委員が言っておられましたとおり、木材価格にしましてもこれは猛烈に上がっております。私これを見てびっくりしたのですが、昭和四十七年度の木材価格の変動表、月間変動がずっと書いてあるのですが、木材なんか約二倍です。鉄鋼材、いわゆる中高層を建てたりする鉄鋼材にしましても、総平均一年間で一三八になっております。木材とかセメントとか鉄鋼材とか、こういうものの値上がり幅から見て今度の予算案は、たとえば住宅の場合を例にとりますと、戸数建設に対してはたしてそれだけ予算が上昇しておるか。実態としては上昇しておらないと思うのです。そこらはどう考えておられますか。
○沢田政府委員 ただいま提出しております四十八年度予算におきましては、最近の異常な値上がりの要素は入っておりません。したがいまして、事業の計画あるいは進捗、こういうものにつきましては、四十八年度執行に関しまして、これは住宅だけではございません、ほかの事業も同様なことがあると思いますので、そういうほかのところとの歩調も合わせながら対処の方法を考えていきたいと思っております。
○北側委員 大臣、いま言われたとおりで、やはりこれから審議するいろんな法案につきましてもそこらの事情をよく考えてやっていただかなければならないのじゃないかと思うのです。結局、ここでやる審議というものが、事実上の問題で、いま現在のままですと達成できないようなことが出てくるんじゃないかと思うのです。これらに対しては建設大臣としてどのようにお考えになっておられるか。
○金丸国務大臣 予算の面につきましては、ただいま住宅局長が申し上げましたように相当勘案しなくちゃならぬ問題点もあろうと思います。これは住宅の問題ばかりでなくて、公共事業全般にわたって考えなくちゃならぬ、そういうような考え方で進めてまいりたいと思っております。
○北側委員 では以上で終わらせていただきます。
○服部委員長 渡辺武三君。
○渡辺(武)委員 問題になっております建築資材の不足もしくは高騰によって、先ほど来論議がされておりますように、災害復旧事業は申すに及ばず、公共事業、あるいは建設省の住宅建設計画を見ましてもその六割が民間に依存しておるわけですから、国民に及ぼしておる迷惑というものは非常に大きなものがあると思います。そこで、このような品不足あるいは高騰というものの真の原因、その元凶は一体何だろうか、どのように理解しておられるのか、大臣にお尋ねをしたいと思います。
○大津留政府委員 これは資材によりまして多少ずつ事情は違おうかと思いますけれども、基本的には、やはり公共事業をはじめとして建設投資が非常に伸びまして、それに対して各種資材の生産がこれに追いつかなかったという需給のアンバランスが一番基本にあると思います。セメントに例をとりますと、セメント協会におきましては四十七年度中のそういった需要の伸びを一〇%と見まして、それに合せるような生産計画を立てたという説明を聞いておりますが、しかし昨年の補正予算、また民間の建設投資も予想以上に伸びまして、その食い違いといいますかアンバランスが年度末になって出てきたというふうに思われます。しかしながら、私ども実態はよくわかりませんけれども、何か流通面におきましても何らかの不正常な現象が起きてきているのではなかろうかという疑問も持っております。したがいまして、そういった面につきましても十分な対策を講じていただきたいと、それぞれの所管の担当のところに要請しておるような次第でございます。
○金丸国務大臣 いろいろ原因はあろうと思うのですが、私は国の物動計画というものがしっかりしたものがなかったという点もあるんじゃないか、こういうことを感じております。
○渡辺(武)委員 需要と供給がアンバランスだ、そういうのが原因だ、こういう御意見だと思いますが、それはあたかも、私に言わしめれば、いわゆる建設省の主要なる業務というものに相当影響を及ぼす重大な問題ですから、需要と供給のアンバランスがいまの品不足であり高騰だ、こういうことだけではこれはたいへんなことだと思うのです。本来建設行政の中で建設省だけが扱う需要、もちろん民間に依存している面、これは住宅面、たくさんございますが、総量の需要というものは大体把握ができておると思うのですね。その需要の把握ができた上で、生産体制が一体どうなっているか、需給関係がどうなっておるか、当然検討されておると思うのですよ。そういう検討なく、いわば計画だけが先行していく。建築資材の確保等々の問題は建設省は何らやっていないのだ、こういうことなんですか。
○大津留政府委員 セメントに例をとりますと、建設省所管の事業に使いますセメントの量は国内総生産量の約四分の一近い割合を占めております。したがいまして、建設省の予算がどの程度になるかということが、セメント協会といたしましても生産計画を立てる一つの重要な基礎になっているに違いないと思います。そういう関係で、毎年、年度の始まる前に、予算案がきまりました段階で翌年度の所要資材の見込みというものを立てまして、それをセメント協会に提示をいたしまして、生産の参考にしていただいているようなわけでございます。セメント協会ではこれを主要な参考にするほか、民間の建設投資がどの程度伸びるかということももちろん勘案して生産計画をお立てになると思います。四十七年度につきましてはそういうような見通しのもとに一〇%の生産増強を計画したというふうに聞いております。ところが、一面暖冬だった関係で、北の県で普通は事業がもうできないというところが、冬場におきましても事業がどんどん進んだというようなこともあり、それに国鉄の輸送の渋滞というようなことも加わりまして、この年度末に至って製品の動きが非常にスムーズを欠いたというのが主要な原因になっているというふうに聞いております。
○渡辺(武)委員 そうすると、いわば計画のそご等によってそういうものにアンバランスが生じたのであって、本来的に需要と生産とはバランスをしておるのだ、こうお考えになるのですか。
○大津留政府委員 年間の総消費量と総生産量はおおむねバランスしているというふうに見られます。地域的、時期的にそごを来たしたというふうにいえようかと思います。
○渡辺(武)委員 それならば、過日林野庁が考え方を発表しておられるわけですが、いまの建設省の長期的な住宅建設計画そのものも、やはり外材を確保するために再検討しなければいかぬ、こういうことが新聞紙上に発表されております。そうなりますと、なぜ、生産と需要がバランスしておるのにそういうことを考えなければならないのか。先ほどの答弁と続いているわけでしょう。建築資材は需要と生産がバランスしておるのだ、こういう御答弁ですから、それならば木材はほんとうにバランスをしているのだろうか。なぜ林野庁が、外材を確保するために長期的な住宅建設計画をも見直さなければいけないといわなければいけないのか。局長、いかがですか。
○大津留政府委員 先ほどお答えいたしたのはセメントのことを念頭に置いてお答えしたわけでありますが、木材の場合は多少事情が異なるようでございます。木材は申すまでもなく国内の生産をもってしましては需要をまかない切れないという状況で、その状態は年を追って深刻になるといいますか、総体的に供給力が低下するという状態でございますので外材に依存せざるを得ないという状況でございます。しかし、そのために建設投資といいますか、住宅をはじめとする建設計画を繰り延べるとか押えるというようなことは本末転倒でございまして、そういうことは政府としては全く考えていないところでございます。
○沢田政府委員 私どもは五カ年計画、戸数計画その他を立てておりました。その中でやはり生産の資材問題もはじいております。たとえばこの五カ年計画の間に木材は公共住宅として千七百五十万立米、それから民間住宅といたしまして七千六百万立米、合計でほぼ九千五百万立米、こう見込んでおります。鋼材につきましてもセメントにつきましても、主要なものにつきましてはさようなことで概算の数量を出しております。それによりまして林野庁その他とはいままでも御連絡をいたしておりますし、かようなものの遂行ということに関しまして長期的に五カ年の計画を立てるときにも、林野庁のほうでは住宅をダウンするというふうなことはおそらく私ちょっと見なかったと思います。新聞には何か書いてあったようでございますけれども、そういうことで私どものほうの計画は五カ年計画に関しましても連絡をしておりますし、それを延長いたします長期計画に関しましても、原単位を上げながらやるというふうな方針で連絡いたしておるわけであります。またこういう緊急事態によりましてはさらに緊急に連絡をするということでございます。したがって、林野庁のほうは、総需要量を国内材でまかなうかあるいは外材でなければならないのか、その辺のやり繰りの問題は私どもも御相談にあずかりますが、われわれとして、林野庁が御計画を立ててそれに間に合うように手を打っていただく、かような連絡を十分いたしておりますし、今後もいたしたい、かような方針で来ておるわけであります。
○渡辺(武)委員 林野庁の方お見えですね。——林野庁の方にお伺いしますが、いわゆる外材を確保するために国内の建設計画の再検討、それから金融措置、特に大蔵省、日銀に対しては住宅ローンを押さえるように要請したり、建設省に対しては公営住宅の建設テンポを鈍らせるように申し入れをする方針だ、こういうように新聞が報道しておるわけですが、この事実についてお聞かせ願いたいと思います。
○吉田説明員 お答えいたします。 新聞ではそのように報じられておりますが、林野庁として公式に建設省に対してそういうことを申し入れたようなことはございません。ここでは先ほど建設省からお話ございましたとおり、住宅五カ年計画におきますところの所要木材、これを年度別に割り振るというようなことになりますと、これは当然林野庁の需給計画とも十分マッチさせるような形に持っていかなければなりませんので、建設省と住宅用木材の需給安定連絡協議会というものを設けまして、ここで、木材の需給が逼迫して木材の価格が急騰したりして国民に迷惑をかけることのないように、これからひとつ慎重に取り計らってまいりたいと考えております。
○渡辺(武)委員 建設計画が、これも五カ年の計画でして、前々からできておるのですよ。たまたまこういう木材の不足、高騰という機をとらえて、そして林野庁がそのようなことを、新聞報道と若干違うようですけれども、いろいろ画策をされる、私は筋違いだと思うのです。本来そういうことは越権行為にも属するのではないか。そういうことで住宅計画が立てられておるのじゃないわけですから。その計画に対してどう確保していくかということのほうが仕事であって、本来的にその仕事が遂行できないからそのもとまでも訂正をさせようということになりますとたいへんなことになってくると思うのです。したがってあえてここで御質問をしているわけですが、林野庁の立場に立てば、六〇%も輸入をしなければ木材は需要に追いつかぬ、ところが各国の木材の輸出等々でたいへんな問題が出てきておる、ここでもう少しは調整をしなければ輸入秩序が保てない、こういうようなこともあるいはあったのかもしれませんが、それがひるがえって建設計画そのものをも手直しをさせようとする動きに発展をしますとたいへんなことになってくるだろう。そうあってはならないと思うのです。今後ともまたそうしてもらっては困るのです。よろしいですか。その辺のお考え方を再度お聞きしておきたいと思います。
○吉田説明員 お答えいたします。 いま先生おっしゃいましたとおり、外材の輸入におきましても、アメリカあるいはフィリピン等におきますように、最近は輸出規制の動きが非常に強くなっておりまして、ただいまアメリカの連邦議会には丸太の輸出を全面的に禁止するというような法案がかけられておるような状況でございます。こういうような状況もございますけれども、林野庁といたしましてはきできる限り外材の安定供給が続けられるように、供給地の多角化、あるいはいままでのように丸太の形で持ってくるものをできるだけ製材品、あるいは合板、単板、こういう製品の形で持ってくるように考えるとともに、特に南方地域の開発途上国に対しましては開発輸入というものを積極的に進めていくというようなこと等の施策をもちまして、外材の輸入の確保に全力をあげていきたいというふうに考えておるわけでございます。 なお、先ほど申し上げましたとおり五カ年間の計画量というものはきまっておりますけれども、単年度の計画の数量につきましては、いままでとかく建設省と農林省との間の連絡が、御指摘のとおり十分でなかったという点もございますので、今後は連絡を密にいたしまして、再び需給の逼迫によりまして木材価格が高騰することのないように十分心がけて対処してまいりたいと考えております。
○渡辺(武)委員 この問題はやはり基本的な問題でして、今後にも影響があることでございますので、再度別の機会にはっきりさせていきたいと思います。いずれにいたしましてもお役所同士の連絡の不十分、このこと自身がやはり高騰そのものにも大きな影響を及ぼしておるのですよ。単なる需要と供給のアンバランスだ、客観的に見たようなものの言い方をしてもらっては困るのです。迷惑をこうむっておるのは国民そのものなんですよ。お役所自身の連絡不十分のために、片方はかってにやる、原資材を確保するほうはまたかってにやっておる。そして原資材を確保するほうが、かってにそんな計画をつくるからいけないんだというような態度、そういうこと自身が一々国民が迷惑を受けておる事態に発展しておるのです。そういうことをひとつ十分にお考え願って、したがって私は冒頭に、一体どのように理解をしておられるのか、こういうことをわざわざお聞きをしたわけです。そういう自分たち自身の仕事を通じて、そういう問題も大いに原因があるということを十分に御認識をいただくように強く要望をして質問を終わります。
○服部委員長 松浦利尚君。
○松浦(利)委員 時間がもうあまりありませんから具体的にお尋ねをするわけですが、まず林野庁にお尋ねをしておきたいと思うのです。 昨年の十月から外材を含めて材が急激に値上がりをしたわけですが、それは需要と供給とのバランスがくずれたということが原因なのか。もっと端的にいうなら、外材の輸入は従来どおりのペースで入っておったのかどうか、外材が減ってきたのか、そういった点について簡単に答えていただきたいと思います。
○吉田説明員 お答えいたします。 昨年の木材価格の高騰は、景気の回復ということもございますが、金融が大幅に緩和いたしまして、住宅ローンが前年に比べまして約倍という非常な伸び方をいたしまして、住宅建築が非常な勢いで伸びました。そういうことによりまして住宅用の木材の急激な需要の増加もあったわけでございます。こういうような状況に対しまして、まず供給面のほうの国産材の供給が、特に丸太のほうの供給におきましては、夏におきますところの集中豪雨による災害によりまして、林業が十分その需要に対応するような形になってなかったというようなこともございまして、またさらに数年来続きましたところの不況によりまして製材の生産の体制が十分でなかったというような点もあったわけでございます。さらにまた外材の輸入につきましては、年間を通しましては前年よりも約一割以上、約一一%の輸入の増加を来たしたわけでございますが、全体としてはふえたものの需要の急激な増加に十分対応するような形になってなかったというようなところで、一時的に非常に需給の逼迫を来たしたというように考えておるわけでございます。
○松浦(利)委員 東京木材市場株式会社にあなたと一緒に調査に行ったのですが、そのときに、二回の値上がりがあるのですね。昨年の七月、八月に上昇して、十月以降急に上昇したのですね。去年一年間を通じて木材の上昇が二つあるわけです。どうもこの七、八月の上昇というのが人為的な上昇——あなたがいま言ったように、四十五年から非常に景気が悪かったという関係で、木材の市況はずっと悪かったわけですね。そこに景気回復という動きが出てきたので、七、八月に人為的に材の値上げが行なわれておるのですね。その次に、いま言ったように、つゆが明けて、住宅ローン、金融緩和による十月、十一月の住宅の集中建設ということでまたずっと垂直に価格が上昇しておるのですね。この七月、八月の価格の上昇について、なぜ上がったかということを林野庁では実質的に調査してみたのですか。いま言ったのは十月後半の垂直に上昇したときのことをあなたは答弁しておるのだけれども、その引き金になっておる七、八月ごろの上昇については一つも言っておらないでしょう。このときにはまだ住宅建設が集中的にきておらないのだから、これは明らかにここで投機に走っておるのじゃないですか。国内材についてここで投機が行なわれておるのじゃないですか。そういったことについて林野庁は一つも調査してないでしょう。したというならしたということをはっきりしてもらえばいいのだけれども、現実にしておらない。これはあなたも一緒に行ったのだから、ここで、いや、しましたと言うわけにはいかぬと思うのですね。実際にこうした木材行政一つとってみても、価格が非常に上がった上がったという宣伝はするけれども、一体その価格上昇の原因がどこにあるかということを具体的に調査しておらないでしょう。それが私は政府の怠慢だというのです。 しかも、外材の輸入を見るときに、船が材を運んできたときの滞船期間を見るのが一番いいのですね。港に入ったけれども木材がおろせない。おろせないのは結局水中、水面貯蔵庫にたくさん材があるから流動しないでとまるわけです。それが、これを調べてみると——これは日本木材輸入協会から出された資料だけれども、調べてみると十月から十二月は何と東京港においては七日ほど滞船しておるのですね。入った船が長いやつで七日、早いやつでも三日、そういうふうに十月から以降は滞船期間が非常に長いという滞船データが出ておるわけです。こういった事実を見たときは——ほんとうなら二カ月半あったら材は動くというのですね。検疫が済んで、そうして通関を通って市場に出る。ところがその二・四カ月で流れなかったのですね。だからどこかでストックされた、その流れをとめるところがあった、通関を出たところでとめられた、だから移動しない、こういう状態がこの滞船経過を見ただけでもわかるのですね。 それから大蔵省の通関統計を調べてみますと、大蔵省の外材輸入の通関による価格は一体どれくらいかということを調べてみますと、そんなに値上がりしておらないのですよ。去年の十二月までの価格は、ここに通関統計の資料があるから見ればわかる。上がっておらない。ところが実際にはこれが国内でずっと上がっておるというのは、これから商社が先付するアメリカ材なりあるいは南洋材等が値上がりをするという、そういうことを考慮して、すでに安く買い入れた外材についてもここで価格を引き上げるという操作を行なったのでしょう。確かにいま入ってくる外材の値段が高いということは事実です。去年の十二月よりも高いことは事実です。しかし十二月に入ってきた外材というのは安いときにすでに買い付けたやつだ。ところがこれが市場に出たときにはすでにそういった外国の値上がりムードが反映して、国際インフレの傾向があらわれてこれ自体も引き上げたという経過がここに現実に数字として出ておる。 私はこの前も予算委員会で文句を言ったのですが、いまの建築材が値上がりをしておるということは政府は宣伝をするのですよ。なぜ値上がりをしたかという原因については一つも調べようとしないでしょうむこれが私は問題だと思うのです。ほんとうに政府がこういった値上がりについて規制を加えようという腹があれば、あなた方が率先して調べに回って、あるいは通関統計を見て調べればすぐ原因が解明できる。すぐ対策が打てる。そういったことを放置しておるから消費者が泣かされるんだと私は思うのです。だから、林野庁のあなたに明確に答えていただきたいのは、こうした事実を見て、一体外材の価格上昇の原因等についてすでに調査に入っておるのか。そうして国民に向かって、この外材の値上がりその他について押えるという意思が現実に林野庁行政の中にあるのかどうか。その点ひとつ——まあ課長さん、私と一緒に調査に行ったのだからくどいようだけれども、行かぬから私どもが連れていったのだから、その点はっきり答えてください。
○吉田説明員 お答えいたします。 ただいま先生の御指摘の点につきまして、多少その時期はおそかったわけでございますけれども、林野庁といたしまして十二月と一月と、都道府県の協力を得まして流通現況調査、特に在庫の動きについて調査を行なったわけでございますが、私どもの手薄な調査ではございましたけれども、その調査の限りにおいては、流通の特に停滞が著しいというような現象はなかったわけでございます。 なお、こういうような、木材価格が異常に高騰したというような事態を今後再び起こさせないためにも、現在林野庁が当面の措置として、国有林材の繰り上げの販売、あるいは民有林材の早期出荷の要請を都道府県知事を通じて行なったり、あるいは外材の輸入の増加を輸入商社に要請をしたわけでございますけれども、そういう当面の措置のほかに、今後長期的な視点に立って木材の供給の安定をはかっていかなければならぬというようなことから、木材関係者だけではなくて、一般の消費者、それから建築関係の業界の関係者あるいは新聞業界あるいは大学等の学識経験者の御参加をいただきまして、今後木材価格を安定的に供給をはかっていくためにはどういう施策を講じていくべきかということについて、ただいま鋭意検討中でございます。
○松浦(利)委員 鋭意検討中、鋭意検討中というていつまでも結論が出ないわけでしょう。それじゃ困るのです。私はもう結論が出ておらなければ困ると思うのです。現にきのうも住宅金融公庫法の一部改正法を通して、そして住宅の供給をはかろうとしておるでしょう。しかも、この前もお話ししたように、今度の住宅五カ年計画の約七五%は木造住宅なんです。国内で供給できないから外材への依存度というのはどんどんふえていくでしょう。外材への依存度が昭和六十年度に約七〇%近くになるわけです。そうしてくると、先ほども意見が出ておるように、輸入外材の値上がりというのは即建築材の値上がりにくるのです。ですから、これからはやはり輸入材についてのきびしい措置、輸入材についての政府の行政措置というものがこれからの住宅建設では重要な意味を持ってくると私は思うのです。それはもう間違いない事実だと思うのです。 ただここで、この前大臣にも私は質問したのですが、いまの国有林野法、これが御承知のように市価で販売するようになっておるでしょう。国内材を放出する場合に市価で放出するということになっておるから、市況が高ければ国内材は高く売れていくわけです。国内材がコントロールする役割りを果たさないわけです。林野庁のほうは、木材が上がれば上がるほど林野庁ももうかるわけです。そういうシステムになっておるのです。だから私は、国有林野法の改正をして、国内材というのは外材等が暴騰したときの鎮静の手段に使うんだ、そのためには会計法も改正したらどうかという提言をしておったはずなんです。こういう外材依存の場合に、外材の上がったときの鎮静する役割りとしての国有林野法の改正なり、そういったものについて現実にもう検討に入っておるのですか。まだやっておらないでしょう。検討に入ったかどうか、ひとつ結論だけ言ってください。
○吉田説明員 お答えいたします。 そういう国有林材の売り払いの方法、これは当然いま先生御指摘のように関係法規の改正をしなければなりません。そういう問題もございますし、また輸入材のあり方、こういう問題につきましても先ほど瀬崎先生からもいろいろ御指摘ございましたが、こういうような問題につきましてもただいまの研究会におきましていろいろ提言が出ております。これをできるだけ早急に——あまりいつもだらだらとやっておりますとなかなかうまくございませんので、これを数カ月以内にこの結論を出すように、こういうふうにいま急いで検討の作業を進めておる次第でございます。
○松浦(利)委員 これはやはり説明員じゃなくて、林野庁長官なり何なりで責任ある答弁をもらわなければいかぬと思うのですけれども。しかし、だらだらとという表現を使われたけれども、まさしくいままでだらだらだったのです。ですからこれはきちっとした結論を早急に立てていただきたいというふうに私は思いますね。そういった意味で、国有林野法を抜本的に改正するということがなければ、建設省が幾ら住宅五カ年計画を抜本的に改めて改正しようとしても建築材が上がっていくからどうにもならないという現象が出てくるわけですから、その点はひとつ建設大臣からも最後にお話をお聞きしたいと思うのです。 そこで、建設大臣にこの木材関係をお聞きする前に、これは四十七年度の商社年鑑です。この商社年鑑を見ますと、実は極端にいうとインテグレーションは、御承知のように輸入商社が末端までもう完全に縦割りで系列化してしまったのですよ。ここにちゃんと書いてある。すでに輸入商社が国内販売ルートの再編成を昭和四十五年度で終わってしまっておるわけですね。いままでは永大産業、段谷産業、野田合板といった業界の大手が直接原木の輸入をして合板をつくっておった。ところがこういうところが四十五年度、一〇〇%商社に依存するようになっておる。業界全体の八五%がすでに商社からの原木輸入に供給を仰いでおるわけです。そして大手の十社が、日商岩井、三井物産、伊藤忠、住友商事あるいは三菱商事あるいは丸紅、安宅産業、こういった原木を輸入する商社が完全に系列まで押えてしまって、小売り段階までもうすでに握ってしまった、こういう状況であります。こういった商社が、しかも輸入の大手十社が輸入原木の七〇%を占めておるのですよ。大手の十社で輸入原木の七〇%を押えておるのですよ。この十社があばれ出して流通のパイプを縮めたら、とたんに人為的に価格が高騰するのです。まさしく輸入原木については集中的な寡占の状態というのがいま生まれようとしてきておるのですよ。だからこういう点を考えてみると——これは政府も商品投機関係の法律を今国会に出しました。私たち野党四党もきょう政審会長会談で最終的な野党の案をまとめようとしておるのですけれども、そういう法律ができるかできないかという前に、現在の行政の中で、私はこういった問題に対して、価格が高騰しないようにやる方法というのはたくさんあると思うのです。そこで建設大臣に、さっき言った国有林のあり方と、輸入原木についての商社の経済活動についての御意見をお聞きしたいと思います。
○金丸国務大臣 私は政治家として——大臣としてということでなくて、ただいま御指摘の、国有林の払い下げ材というようなものが市場の値段に左右されるということになればこれは何の突っぱりにもならない、こういうことでございますが、私は食管制度のような方法によって、そんなことは、この国有林の会計が赤字になったっていいじゃないか、国民のためのものなんだ、こういう考え方を私は持っております。私はそういう考え方でいくべきじゃないか、こう思っておるわけでございます。 また商社の問題につきましては、いまはもう非常に国民の中に一つの使命感というものが不足しているんじゃないか。ことに住宅の問題がこれほど叫ばれておるときに、いわゆる買いだめというような、あるいはいまのような値のつり上げというようなことを考えておるということは許さるべきことではない。こういうことにつきましては、材木の問題は私どもの監督下ではないのですが、われわれの関係のところもそういうものにつきましては十分指導監督して、国民が安いものが手に入る、こういうような方法に持っていくことがいまの政治のあり方だ。そうしなければ青年などには希望が持てない。こんな時代に生まれてわれわれは非常に前途に対して不安を感じておるというのが今日の姿であろうと私は思います。そういう意味で、私もあらゆる努力をして対処してまいりたい、こう考えております。
○松浦(利)委員 きょうは時間がありませんからこの木材の問題についてこれ以上詰めませんけれども、いま大臣が言われたことをぜひ国務大臣として閣議なりで打ち出していただきまして、政府の方針になるように御努力をいただきたいということを申し上げておきたいと思います。 その次にセメントの問題ですが、これはもうセメント供給確保に関する要請を四十八年三月二日、通商産業省が各セメント会社に対してしておられるのですね。ひとつよろしく頼むといって頭を下げておられるわけです。要請ということは頭を下げて協力をお願いしておるということなのです。相手が聞かなければこれに対してどうする、こうするということはないわけですね、通産行政においては。この要請文を見た限りでは。そこで具体的にお尋ねをしておきたいのですけれども、その理由はいろいろあると思うのですが、セメントそのものの工場がフル操業が三カ月もやれない。結局二カ月フル操業すればその次の月は補修のために、機械の点検のために生産を落とさなければならぬ。こういうことでセメントの生産は常に起伏があるというふうに報告を受け、資料でそういうふうに意見が出たわけですが、そのことはそのとおりですか。
○原野説明員 セメントの生産は、通常の場合二月に一度、つまり三月目ごとに定期修理ということを行なうのが通常の状態でございます。しかし私どもは昨年末来のこうしたセメント需給の逼迫という状態に対しまして、極力工場の操業に危険のない範囲で定期修理等を延ばしてフル操業を続けろという形で要請をいたしておりまして、現在セメント業界は毎月ほとんどフル操業で生産の増大、出荷の増大につとめております。
○松浦(利)委員 フル操業にずっと入っておるということになりますと、四十八年一月、七一・七%の稼働率ですね。これはおたくの資料です。そういうことは考えられないでしょう。大体セメント工場のフル操業というのは総体的に八四%から五%をもってフル操業という。そうすると十何%も低いのだから……。四十八年一月の通産省の統計によると、出荷のトン数が十二月よりも極端に減っておる。しかもさらに一月の在庫というのは十二月に比べて極端にふえておる。しかも操業が七一・七という数字、これが非常におかしくなるじゃないですか。
○原野説明員 御指摘のとおり、ことしの一月の稼働率は七一・七%になっております。この理由は、少し過去にさかのぼって説明をさせていただきたいと思いますが、昨年の五月、六月にかけて行なわれました海員ストによりましてセメントの在庫量は二百万トンを割るという状態になったわけでございます。その当時におきましてもセメントの需給が逼迫いたしまして関係方面に御迷惑をおかけしたわけでございますが、セメント業界といたしましてはこの在庫の最低必要量二百万トン確保のために七月以降八〇%以上の操業を続けて、そのまま年末の需要の急増に飛び込んでしまったという状態にあるわけでございます。御指摘のように、セメントの適正操業率と申しますのは大体七七、八%というふうに私どもは見ておりますが、八〇%以上の操業を昨年の七月以来続けてまいりましたので、どうしても本年の一月におきまして定期修理に入らざるを得ないという工場が続出いたしまして、一月の稼働率は七一・七%というふうに下がってしまったわけでございますが、その後、二月、三月、いずれもフル稼働をいたしております。
○松浦(利)委員 それじゃこの四十八年の一月だけそういう定期修理に入って、これからはフル操業に入る、こういうふうに答弁を理解してよろしいですか。
○原野説明員 二月も三月もフル操業の状態になっております。
○松浦(利)委員 それで、通産省のほうでは一万トン韓国からセメントの緊急輸入をするということになったそうですが、実はこれは私も聞いた範囲内で、わかりませんが、商社が韓国に相次いで行ってセメントの商談を始めた。契約ができるかできないか、これは別にして、要するに日本のほうのセメントが不足だ、非常に価格が上がった、それで日本の商社が一斉に韓国へ行ってセメントの買い付けの相談にあがった。そのために韓国のセメントの値段が急激に上昇をした、こういう話があるわけでありますが、そういった事実は通産省として把握しておられるわけですか。
○原野説明員 御指摘のような情報を私どもも得ております。
○松浦(利)委員 そこで大臣、実際にセメントがいま上がってしまったことだけは事実です。これは過去に戻らない。それを鎮静するためにセメントの輸出国であります韓国もしくは台湾、これから輸入をする。それで政府が政策的に、緊急輸入対策として韓国から一万トンを買い付けた。ところが、それを聞き及ぶや一斉に今度は商社が韓国に走り込みまして、韓国のセメントの値段がつり上がっておるのです。それを日本に持ってきても、実質的に加熱したセメントの値段というものを押える役割りにならないのですよ。これが日本の商社がいろいろ外国でけちをつけられる一つのあらわれだと思うのですが、こうした行為については、やはり建築資材の確保、安定した供給という意味から何らかの形で行政的な指導があってしかるべきだと思うのです。この点について大臣はどのように思われますか。
○金丸国務大臣 外国まで行ってそのようなことが行なわれるということはまことに見苦しいことでありまして、ことに国内のこのような状況にこのような手段までして金をもうけなければならぬのか、まことに使命感のないそういう商社の人たちに憤りを感ぜざるを得ない、こう私は申し上げざるを得ないわけであります。しかしセメントの問題につきましては私の関係ではありませんが、先ほど来申し上げましたように、関係の指導をするところにつきましては十分にひとつこういう面について、刻下のこのような事態を直視して、そうしてかりそめにもそのような、御指摘のようなことのないように持っていきたい、こう思っております。
○松浦(利)委員 通産省の方に私は意見として申し上げておきますが、タマネギは自由化されておるのです。ところが台湾から買い付けるタマネギについてだけは農林省が指導しておるのです。農林省が緊急輸入する場合に、台湾でタマネギを買い付ける、通産省に依頼して、商社がかってにタマネギの値段をつり上げないように。台湾は一つのそういった措置が行政的にとられておるのです。だから商社も台湾のほうには買い付けに走らないのです。やはりセメントも、あるいはこれは林野庁もそうですけれども、こういった状態が生まれた場合に、少なくとも国民の経済に重大な影響を与えるわけだから、こういった場合に限っては、緊急輸入する場合の相手国に対して商社が行ってやらないように、台湾のタマネギなんか実質的にそうできるわけだから、そういう方法をこの際私は政府自身が検討すべきだと思うのです。これはぜひ通産省なり林野庁、検討していただきたいと思いますし、また建設大臣もぜひそういうふうに検討を加えていただきたい。具体的な問題として検討していただきたいと思うのですが、どうでしょう。
○金丸国務大臣 近々に閣議がありますので、閣議で提案してみたいと思います。
○松浦(利)委員 もう時間がありませんから、最後に通産省の方に一つだけお願いします。私の友人の小さな建設業者がセメントがないので鹿島建設に頼んだのです。そうしたら鹿島建設の先付分の二百五十俵をやるから、多摩にある日本セメントの工場から持っていってくれといって、トラックを持ってきまして二百五十俵持っていった。これは日本セメントが前もって鹿島建設の需要に見合うだけ毎月毎月先付で生産しておるから、こういう大手の企業はセメントが確保できるのですよ。しかも安い値段で契約しておりますから、先付契約でちゃんとしておるから、大手のセメントの値段は市価で上がっておるように上がっちゃおらぬのですよ。大手の建設業界は全部安くセメントが入っておるのです。その値段を値上げしたらこれは明らかに便乗値上げになるわけですね。大手のセメントの値段は決して高くはありません。これは通産省のあなたが一番よく知っておるわけです。いま問題になるのは、セメントの値段が上がっておるというのは、個人で建てる、大工さんが建てる土台をつくるためのセメントであるとか、要するに袋物の十俵、二十俵というのが千円というふうにして、なかなか手に入らないのです。このバラ売りの問題が、たとえば保育所をつくる市町村段階の小さな工事についても、やはりバラ売りですからそれも結果的に手に入らぬ、こういう状態がいま生まれてきているのです。私は、三月三十一日納期という期限が来て、非常に大きな影響を与えると思うのです。この対策として、実は前もって私が質問をしたら通産省のほうからこういう答弁だったのですが、これはもう時間がありませんから確認だけでけっこうですが、そういう場合には地方の通産局に必要量だけ要求すれば、地方の通産局のほうでそういったバラ売りの必要な数量だけは地方自治体に対して確保するようにセメント業界を指導します、こういうふうに私には連絡があったのですが、その点は間違いがないですね。
○原野説明員 御指摘のように、セメントはいま生産の増大、出荷の促進につとめております。そのためにいわゆるバラものが中心になっておりまして、袋詰めする手間も惜しんでバラでの出荷ということが非常に多くなっております。そのためにいわゆる末端の小口需要者を対象とする袋物が足りないという事態が起こりまして、私ども韓国その他からの輸入も袋物という形でこれに対処するという方針をとっておるわけでございますが、ただいま御指摘のような具体的な事例につきましては、それが公共事業優先という立場から、どこの地区に何トン必要であるということを各地方通産局ごとに設けてございます地方需給協議会のほうにお申し出をいただきますれば、それを通産局におきましてセメント業者の出先の出張所または営業所につなぐパイプの役を果たすということになっております。
○松浦(利)委員 この問題は、私は非常にこれからの建設行政にとっても重要な問題だと思うのです一建築材の安定的な供給、こういった問題を含めて、これからの建設行政に影響を与えること大でありますから、積極的に大臣は建設省の立場から発言をしていただきまして、少なくとも、価格が高騰することによって国民のマイホームの夢がくずされ、あるいは国民の生活に重大な影響を与えるというようなことのないようにぜひ配慮していただきたいということを最後に要望として申し上げて、私の質問を終わります。
○服部委員長 浦井洋君。
○浦井委員 私、セメントのことについてちょっと聞きたいのですが、きょうこうやって建設委員会で建築資材について集中的な審議が行なわれておる、ここのいろいろな結論が直ちにあすからの行政に反映するという実り多いものにしなければならぬというふうに私考えるわけです。いままでのいろいろな質問内容を聞いておりますと、非常にまだ問題が残っておるように思うわけです。どうしても緊急にやらなければならぬことが残っておるように思うわけで聞くわけでございます。 まず最初に、きょうせっかく来ていただいたので、国鉄と、それから文化庁にお聞きしたいと思うのです。 国鉄には、中国地方で非常に需給関係のアンバランスが起こっておる、その一つの原因が山陽新幹線、あるいは、これは建設省ですけれども、中国縦貫道で需要が飛躍的に伸びておるということなんですが、このたびのセメント不足によって国鉄の、特に山陽新幹線の建設工事に現在一体どのような影響が出ておるのか、今後どういうような影響が出ると予想されておるのか、お聞きしたいと思います。 それから文化庁にお聞きしたいのですが、これは私聞いたのですが、例の、この間の審議会で答申があった、このたび特別史跡として指定される予定の高松塚古墳で、この古墳を囲むフェンスを立てる溝に流し込むセメントが袋もので九俵不足しておる。それがなかなか手に入らない。容量として約幾らになるのですかね、それで文化庁なり県が走り回っておるということを聞いたわけです。このことは量としてはささいな問題なので、おそらくその後、約一週間ばかり前の話ですので、文化庁にも連絡があってもう処理されたというふうに私は思うわけなんですけれども、その点についてお聞きしたいと思います。
○斎藤説明員 新幹線の問題についてお答えを申し上げます。 山陽新幹線は御存じのとおり四十五年から、ちょうど三年前から工事に入っておりまして、大体来年の十二月開業を目途に計画的に工事を進めております。幸いなことに現状はほぼ順調に予定どおり進捗いたしております。したがいまして、セメントにつきましてはもちろん、トンネル、高架橋が主体でございますので、非常に大量のセメントを使うわけでございますが、四カ年計画の工事であるために、セメントの支給あるいは調達につきましては当初より計画的に進めておりますので、現状ではそれほど工事の工程に大きな支障を与えるという事実はございません。ただし、昨年末以来セメント不足の徴候があらわれてまいりましたので、たとえばトンネルであればコンクリートの作業を若干おくらせて、むしろ掘さくのほうに重点を置くとか、高架橋のほうであればコンクリート打設を若干おくらす方向で、型ワクの組み立てとか、根掘りとか、くい打ちとか、そういった別の作業のほうで工程のおくれをカバーするように、若干作業内容のやりくりでもって現在対処いたしておりまして、開業に大きな支障を与えるような目立った徴候は現在のところあらわれておりません。
○古村説明員 ただいま御指摘の高松塚古墳のフェンスの設置にあたりまして、セメントの袋が足りなかったという事態はございました。それで結局奈良県が御努力いただきまして、一応二、三日前に完成いたしたという状況であります。
○浦井委員 国鉄と文化庁のほうは、それだけお聞きするために来ていただいてはなはだ恐縮なんですけれども、そこまでです。 私、そういう二つの事例を取り上げてみたのは、非常に象徴的であるというふうに考えたからであるわけです。先ほどからの通産省なりあるいは建設省なりの緊急対策を聞いておりますと、まずとにかく供給量が不足しておるということで、緊急にどこへ回すかという論議がまだ少し詰めが足らぬのではないか。災害復旧の治山治水という点では、私ももちろん最優先させるべきだというように考えるわけなんですが、それではその次に一体どこに回すのか、この辺の意見についてお聞きしたいと思います。
○大津留政府委員 通産省、建設省等が寄りまして御相談いたした結果によりますと、災害復旧事業が最優先ですが、その他の公共事業あるいは官公庁の行なう事業のための需要というものを優先させる、こういうことになっております。
○浦井委員 具体的にお聞きしたいのですが、私報告を聞いておるのでは、大阪で新しく開校する学校がセメントの、この場合も袋ものの段階に入るそうですけれども、不足で四月開校が危ぶまれておるというような話も聞いております。それから神戸市などでは小中学校にプールをつくるのにこれが不足しておる。そうすると、いまの見通しでいくならば秋風が立つころにプールができ上がる、こういうような事態も予想されておるようであり、公団住宅の大阪近辺の団地も、昭和四十六年度から始まった十四の団地もおしなべて一カ月あるいは三カ月ぐらいおくれるということも聞いておるわけなんです。それからいろいろな市民の文化性を高めるための中央公会堂というようなものも工事をおくらさざるを得ないというような話も聞いておるわけなんですけれども、具体的に、公共事業ということになりますと一体そういうものを優先させるのか。先ほど通産省のほうのお話で、一括して地方の通産局に言ってもらえば回すというような話があったわけなんですが、それともからめてはっきりとした——緊急対策ですから、抽象的、一般的に公共事業一般ということでなしに、災害復旧の次には何に回すのか、学校なのか住宅なのか、その辺をもう少し限局してお答えいただきたい。
○大津留政府委員 これは通産省御当局からも確認の意味で御答弁いただいたほうがはっきりすると思いますが、公共事業をはじめ、先ほど申しましたように官公需といいますか、国、公共団体、公団等の行ないます工事に要するセメントは優先的に出荷する、こういう取りきめになっておりますので、学校ならば公共団体の教育長から通産局に要求があれば、通産局のほうでメーカーに連絡して製品を回す、こういう段取りになっております。
○原野説明員 ただいまの建設省の官房長のお答えのとおりでございますけれども、現在私どもが構成しておりますセメント中央需給協議会のメンバーとして文部省さんにも入っていただいておりまして、各地域別にどういう工事内容でどれだけの量のセメントが不足するか、四月に繰り越しになるかということを教えてもらうように現在調査中でございます。
○浦井委員 現在調査中ということになりますと、これは秋風の立つころにプールができるという事態が持ち上がるわけなんで、これはもう一度通産省としてよく考えていただきたい。すぐに緊急に措置をするという決意をひとつ披瀝していただきたい。
○原野説明員 先ほど申し上げましたように、現在そういう事態に立ち至って、十袋でも二十袋でもあれば、八、九割方完成しているものは完全に一〇〇%でき上がるのだという公共事業につきましては、各地方通産局におきまして需要者とメーカーとの間のパイプをつなぐということをいたしております。
○浦井委員 どうもあれなんですがね……。 時間があれなんで、最後に、こういう実情にあるということで、先ほども出ましたけれども、民間のいわゆる建材の小売り屋さんですね、それからそれに伴って左官さん、こういうところで非常に深刻なセメント不足が起こっておる。私のところへも、時間がないので読み上げませんけれども、青森の建材の小売り屋さんから切々とした手紙が来ております。それから、これは新聞記事でございますけれども、和歌山では三月十八日、やはり建材店の店主がそのことを苦に病んで自殺をされているというような記事まで出ておるわけでございまして、こういういまの、特に通産省のそういう手ぬるい態度というものはこれは許せないというふうに私思うわけで、やはり公共事業、特に学校であるとかあるいはいろいろな文化財あるいは公会堂、こういうようなところであるとか、あるいはその次には町のマイホームを築くためにがんばっておる方、左官さんであるとか建材屋さんに袋物を早く供給する、このことを最後に大臣から御決意をいただいて私の質問を終わりたいと思います。大臣のほうから……。
○金丸国務大臣 ただいま官房長あるいは通産省から話があったわけでございますが、どちらにしても間に合わなければ幾ら心配しても何もならないということでございます。私も、金曜日に閣議がございますから、閣議でその話をいたしまして、ひとつこの緊迫した事態を十分に把握していただく、当然この状態は十分に承知しておるわけですから。もしもできることであるならば、そのような学校であと二十袋、三十袋必要だというところがあれば通産局にこれを心配していただくということで、地方公共団体にそれを通達して周知徹底させてやるような親切さがあってしかるべきだ、こうも思います。寄り寄りひとつ相談して緊急に対処してまいりたい、こう思っております。
○服部委員長 次回は、来たる三十日金曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時十五分散会