決算委員会 第12号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/05/11
会議録
○宇都宮委員長 これより会議を開きます。 昭和四十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件の承諾を求めるの件、及び昭和四十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件の承諾を求めるの件を一括して議題といたします。 以上七件についての質疑は、昨十日終了しております。 これより討論に入ります。 討論の申し出がございますので、順次これを許します。綿貫民輔君。
○綿貫委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま御提案の予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書等の承諾を求める件について、賛成の意を表したいと存じます。 申し上げるまでもなく、四十六年度一般会計予備費の使用は、主として河川等災害復旧事業等に必要な経費及び臨時繊維産業特別対策費等であり、四十六年度各特別会計予備費は、失業保険特別会計における失業保険給付金の不足を補うために必要な経費及び郵便貯金特別会計における仲裁裁定の実施等に伴う郵政事業特別会計へ繰り入れ等に必要な経費等であります。 また、四十七年度の予備費の使用は、一般会計においては前年同様、河川等災害復旧事業等に必要な経費及び衆議院議員総選挙並びに最高裁判所裁判官国民審査に必要な経費等であり、各特別会計においては、食糧管理特別会計国内米管理勘定における指定銘柄米奨励金及び自主流通促進奨励金の交付に必要な経費等でありますが、これらはいずれも予見しがたい予算の不足に充てるための支出であり、憲法、財政法の規定に照らし適当であると認められます。 なお、四十八年度予算においては、前年度に比べ五百億円増の二千三百億円の予備費が計上されておりますが、最近の社会情勢は変動が激しく、予備費を使用する場合も多くなるものと思われますので、その使用にあたっては、一そう厳格かつ慎重な配慮を望みます。 以上、一言希望を申し添え、賛成討論を終わります。(拍手)
○宇都宮委員長 芳賀貢君。
○芳賀委員 ただいま議題となりました予備費等の事後承諾を求める件に対しまして、私は、日本社会党を代表して、承諾し得ないことを表明するものであります。 すなわち、憲法第八十七条において「豫見し難い豫算の不足に充てるため、國會の議決に基いて豫備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。すべて豫備費の支出については、内閣は、事後に國會の承諾を得なければならない。」と明定されており、財政法における予備費に関する諸規定も、憲法八十七条に基づくことは言うまでもないのであります。 この際、内閣から事後承諾を求められている予備費使用総調書等を慎重に審査した結果により、特に不承諾と認められる以下の数件を指摘して、不承諾の理由といたしたいと思います。 まず、昭和四十六年度一般会計中、農林省所管に属する昭和四十六年産の自主流通米について、米品質改良奨励金として二億二千六百五十三万円が予備費から支出されておるわけであります。元来、自主流通米制度は、昭和四十五年度から政府が食管法に大きな疑点を残したままこれを進めてきておるわけでありますが、これらの自主流通米に対して予見しがたい予備費という理由をつけて支出を行なうことについては、絶対にこれは容認することのできない点であります。 次に、昭和四十七年度の食管特別会計中、昭和四十七年度産米につきまして、指定銘柄米奨励金百十五億九千八百八十万円並びに自主流通米流通促進奨励金として六十八億四千七百万円、これはいずれも食管法に基づく集荷団体である指定法人を通じて、米生産者に対して一定額の交付金を交付するというような趣旨に基づいて行なわれたわけでありますが、元来、これらの支出は、当然当該年度の生産者米価決定の際に、政府としては食管制度に基づいて適正な米価を算定して実行すべきにもかかわらず、最近は毎年基本米価については価格の据え置きを強行し、一方においては、政治加算のような形で特に安易に予備費からこれらの支出を行なっておるということが、いまや常習化しておる状態であります。かかる見地に立ちましても、この点については絶対予備費としての支出に承諾を与えることはできない点であります。 次に、四十六年度の一般会計中、通産省所管で臨時繊維産業特別対策費といたしまして百三十億円が予備費から支出されておるわけでありますが、これは繊維工業構造改善事業協会に対しまして、アメリカの日本に対する繊維製品の輸入規制の措置に対応するため、国内の過剰設備の買い上げのための事業費を助成するものでありまして、内容として、これはわれわれとしても否定するものでありませんけれども、支出の方法として、政策上の見地に立って、当然国会においてあるいは補正予算等を通じまして、支出の目的を明確にして処理すべき問題であるにかかわらず、安易に予備費からこれらの経費を支出するということについては認めがたい点であります。 次に、同じ四十六年度一般会計中、北海道開発庁所管の中で、職員の退職手当の不足を補うためという理由で、退職手当五件にわたりまして二億四千万円の支出を行なっておるわけであります一が、これらの人件費上の必要な退職金の支出に対しては、これは予見しがたいという範疇には入らないわけであります。結局政府当局の年当初の予算編成にあたっての人件費の計上に適正を欠いた結果が、このような事態を招いたわけでありますから、この件につきましても、予備費からの予見しがたい支出としての経費の計上に対しては、承諾することができないわけであります。 以上、私は特に主要な問題点を指摘したわけでありますが、昨日の当委員会における愛知大蔵大臣に対する質疑の中においても、今後政府として予備費を支出される場合におきましては、もちろん財政法上においても予備費の管理、支出は大蔵大臣に権限が与えられておることは言うまでもありませんが、しかし、予備費については政府の行政的な判断と権限で範囲を拡大して支出できるというような、最近間々見受けられるような安易な予備費の支出に対しては、この際厳に慎んでもらいたいということを指摘いたしまして、社会党としては不承諾であることを明らかにして、討論を終わる次第であります。
○宇都宮委員長 庄司幸助君。
○庄司委員 私は、日本共産党・革新共同を代表いたしまして、昭和四十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外経費増額関係二件、並びに昭和四十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件に対し、反対の討論を行なうものであります。 反対の第一の理由は、本予備費等の中には、わが党が昭和四十六、四十七年度の予算審議の際に指摘したとおり、政府の重要な反国民的、反民主的政策、対米追従政策の出費となっているものが少なくない点であります。 安保条約の弾力的かつ効果的運用を約束し、アメリカのドル対策への追随を約束した田中首相の訪米費、あるいは人道的の名のもとに南ベトナムかいらい政権へてこ入れしたもの、米の減反、買い入れ制限に伴うものなどがそれであります。 第二の理由は、近年予備費を年々増額して多額に計上し、本来国会で十分審議すべきものまで予備費でかってに支出して、国会に事後承諾を求める傾向が顕著になってきており、財政民主主義の立場から容認できないものがあるという点であります。 多額の予備費を組み、その支出の中には、あらかじめ予測できるもので当然当初予算に組むべきものや、あるいは補正予算で十分審議すべきもの、国民の利益に反する政府の政策に基づく新たな政策的経費を国会で審議もせずに予備費で支出したものなどが含まれております。 このようなやり方は、予備費制度の乱用であり、予算審議を通じて国策を監視、決定する国会の審議権を踏みにじるものであります。 支出の中には当然のものもありますが、以上の点があります以上、全体として賛成することはできないのであります。 なお、昭和四十六年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)については、放漫な予備費の組み方、本来支出すべきものを反国民的政策の結果支出していないなど、根本的な容認できない点がありますが、支出されたものについては、十分、不十分は別として、あえて反対すべき理由はないので、これは棄権したいと思います。 また、昭和四十六年度一般会計国庫債務負担行為総調書につきましては、具体的な内容では問題点もありますが、災害復旧を主とするものであり、全体としては賛成いたします。 以上で日本共産党・革新共同を代表しての私の討論を終わります。
○宇都宮委員長 坂井弘一君。
○坂井委員 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました予備費等の承諾を求める件につきまして、不承諾の意を表明したいと思います。 その理由として、公明党は四十六年度、四十七年度予算について基本的に反対の立場をとっておりますので、予備費の支出についても基本的に承諾を与えることはできません。 具体的な予備費の支出について改善されている点も見受けられますが、予備費の支出は厳格に憲法に定められた予見しがたい予算の不足に限定されるべきだと思います。にもかかわらず、国の財政の処理の不適正な措置により国民に疑惑を与えた事例があります。 すなわちその一例として、武蔵野市所在の土地二万三千百八十七坪、建物三万四千七百九十一坪を、財団法人日本文化住宅協会との訴訟によって、裁判の結果国が敗訴して、時価五十数億円もする物件をわずか七千九百六十八万三千百四十三円で処分しているのであります。しかもこの物件は、米軍が安保条約の規定により住宅区域として接収したのであります。そのため国は住宅施設として有益費二十三億三千五百万円を投じたものまでも登記され、現在接収の賃料とあわせて協会との間で訟訴が起こっているのであります。その上、協会に対し、国は賃料を予備費から四十四年度八千六百三十三万三千円、四十五年度三億二千六十二万六千円を使用する予定でありました。さらに防衛施設庁予算で、四十六年度三億四千十六万八千円は四十七年度に繰り越して不用額となり、さらに四十七年度三億五千五百七十万五千円を予算に計上し、四十八年度へ繰り越し手続中であります。理由は、協会側は約百五十億円を主張したため、未執行に終わっているのであります。 政府は、国有財産の売買にあたっては、一切の権利関係を排除して、問題が起こらないように措置を講ずべきであり、また国損を生じないよう、国の収入支出の面でもなお一そう努力をすべきであります。 このような事例にかんがみ、今後政府は、予算の編成執行にあたっては慎重を期すべきだと思われます。 かかる理由により不承諾の意を表明いたします。
○宇都宮委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより採決に入ります。 まず、昭和四十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、昭和四十六年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、昭和四十六年度特別会計予算総則第十条に基づく経費増額総調書及び経費増額調書、昭和四十六年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上四件について採決いたします。 各件をそれぞれ承諾を与えるべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○宇都宮委員長 起立多数。よって、各件は承諾を与えるべきものと決しました。 次に、昭和四十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和四十七年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和四十七年度特別会計予算総則第十条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、以上三件について採決いたします。 各件をそれぞれ承諾を与えるべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○宇都宮委員長 起立多数。よって、各件は承諾を与えるべきものと決しました。 ————◇—————
○宇都宮委員長 次に、昭和四十六年度一般会計国庫債務負担行為総調書を議題といたします。 本件についての質疑は、昨十日に終了しております。 これより討論に入るのでございますが、別に討論の申し出もございませんので、直ちに採決いたします。 本件は、異議がないと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○宇都宮委員長 起立総員。よって、異議がないと決しました。 なお、ただいま議決いたしました各件についての委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宇都宮委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○宇都宮委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時三十四分散会