議院運営委員会 第31号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1973/05/10
会議録
○海部委員長 これより会議を開きます。 まず、懲罰委員会に付するの動議の取り扱いに関する件についてでありますが、去る四月二十八日午前十一時四十五分、自由民主党の木部佳昭君外六名から、成規の賛成を得て、議員小林政子君を懲罰委員会に付するの動議が提出されました。 本動議の取り扱いについて御協議を願います。
○中川(一)委員 木部委員から提出の本動議は、当然本日の本会議において議題としていただきたいと存じます。 その内容とするところは、小林政子議員が、物価問題特別委員会において、これは四月二十六日でございますけれども、総理に対し、政治的な背景のもとに、新幹線の上毛高原駅を、政治的につくったとは言っておりませんけれども、知り得る立場にあって、それを友人である上牧荘という株式会社に土地を買わせるようなそそのかしをして、そして相当な土地が買われたという指摘をいたしたものでございます。 これに対して総理は、そういう事実は全くありませんということを申したのでありますが、小林政子議員は、調査の上であるから間違いないということを、繰り返し申しておるところでございます。これは明らかに調査不十分であるし、あるいは調査が行き届いておったとしたならば、故意に総理を傷つけようという意図があったとしか思われない発言内容であります。 そのほかに、上牧荘に対しても、そういうような個人的な中傷を加えるということは、個人の人権からいっても許されることではない。 いやしくも国会における発言は自由ではありますけれども、あらぬことを、あたかも悪いことをしたかのごとき印象を与えるように堂々と発言するということは許されないことでございまして、今後かかることがあっては、院の秩序が、また品位も保たれないというととから、この際、黒白をつけることは当然でありまして、ぜひとも本日の本会議において議題とし、この取り扱いをきめていただきたいことをお願いいたします。 なお、補足いたしますが、その後わが党におきましても調査をいたしましたところ、上牧荘が土地を買い求めましたのは、営業上必要な当然の土地であって、土地の値上がりを目途として買ったものでないことは明らかでありますし、しかも、駅周辺と言っておりますが、共産党の指摘した一・五キロとははるかに違って、六キロ以上も離れており、旅館から離れた地域の、買った坪数もわずか五百坪であったかと思いますが、駅とは反対方向の一・五キロ離れた地域であって、決して駅周辺を値上がりを目的にして買ったものではないことも明らかであります。ましてや、それが新幹線との関係でないばかりでなく、当時の田中幹事長、鉄道建設審議会の委員としての知り得る立場にあった地位を利用したものでないことは、厳然と明らかでありまして、その後、そういうことを指摘いたしましても、共産党のほうにおいては、何ら反省の色なく、当然であるかのごとき主張をし、特に党の正式の機関紙であります赤旗には、首相周辺の黒いうわさとか、駅予定地で土地を買いあさるとか、大きな見出しで、故意に国民にありもしない事実を宣伝するがごとき態度というものは断じて許されないということを申し添えて、ぜひとも議題にさしていただくことをお願い申し上げておきます。
○東中委員 いま中川委員から動議の理由について御説明がありましたけれども、当初に言われましたこと自体では、何が懲罰理由になっているのかよくわからないわけであります。政治姿勢をいま言われた。政治的背景のもとに上毛高原駅について知る立場にあって、そして土地を買わせるようなそういう行動があって、相当な土地が買われた。しかし、それは全くありません、こういうことでありますから、この範囲であれば、疑惑をただす質問があって、それに対して総理が、そういう事実がないということを言っておることになってしまうわけであります。懲罰理由としてどういう点をあげておられるのか、質問の内容についてどの点が懲罰理由になるとされるのか、及びそれの懲罰に値するとされる根拠をはっきりと特定しておいていただきたい、こう思うわけです。
○中川(一)委員 いま申し上げたとおりでございますが、田中総理大臣がその当時の地位を利用して土地を買わさしめるような事実は全くなかったこと、それから土地の売買も、営業上必要なものを買ったのであって、あとは全く関係がなかったことは明らかでありましたので、総理大臣が、そういう事実はありませんときつく申したのに対して、小林氏は、さらにこのことは「うわさではなくて、私は、事実を調べた上でもって、いま申し上げたことを強く要望いたして、委員長に申し上げまして、私の質問を終わります。」と終わっておりますが、このようになかった事実を歪曲してつくったのか、あるいは不勉強で間違えたのかどうかは知りませんけれども、全く事実無根のことを取り上げて、しかも総理が、そういう事実はありませんと申し上げておるのに対して、うわさではなくて、私は事実を調べた上でという責任ある反論をいたしておるわけでございます。こういうようなことがもし許されるとするならば、国会はたいへんなところでございます。うわさあるいは調査不十分のものを持ってきて、個人の政治家の生命にも関するようなことを、ぬけぬけと次から次へやられたのでは、これは議員として、あるいは総理として立つ瀬がないところでございますので、こういうことは断じてあってはならない。許されざることである。 繰り返しますが、調査不十分か、あるいは故意であるか、そのやろうとした動機も悪いし、しかもいま御指摘があったように、反論すればそれで済むのではないかということもあるいは通るかもしれませんが、反論したことに対して、なおもって強くきめつけておるというところが断じて許されないところでございます。
○東中委員 総理が委員会で言っておられることは、土地買収のことについては私は知らない、私は知らないと二回繰り返して、そうしてそういうことはあるはずがない、こう言っています。また、あとの段階でも、同じように、私は知らないのですよ、そういうことをやる男ではない、こういうふうに言っておるわけであります。それは入内島氏の土地買収について言っておることは明白です。知らないと言っておることは、そういう趣旨です。総理はそういうことがあるはずがないということを言っておるわけです。土地買収のそものについて言うならば、小林議員は登記簿を調べ、調査した事実に基づいて言っておるわけであります。 それから、質問の趣旨は、いま指摘された営業用、自家用の土地だということを言われましたが、自家用の土地でないとか自家用の土地であるとか、そういうことを小林議員は言っておるわけではないわけです。速記録によって明らかであります。買収されておるという事実と、それからもう一つは、上毛高原駅の決定について、荒舩清十郎氏の公衆の面前における発言についてそれを引用して、上越新幹線はいつどこを通すか、どこにつけるかということは、われわれが田中角榮氏も含めてきめたのだというような発言があったということを引用しています。これは速記録で明らかなとおりであります。そういう駅の決定ということについて、しかも人口が非常にまばらな山峡の地に駅を決定して、合理的な根拠があまりないということ、さらに、いま言いました土地が買われているという事実、そして地域の人たちが、これは田中総理の政治的な力でそういうことをされたのではないかという疑惑を持っているから、そういう疑惑をただした。あの速記録を見ますとそういう内容になっています。そうだとしますと、いまあげられた内容が、どこが懲罰になるのかよくわからないわけです。
○海部委員長 ちょっと待ってください。 東中さんに申し上げますけれども、当委員会は、提出されました動議を本会議で扱うかどうかという手続をきめるところでありまして、おっしゃるような発言の内容に関しては、それこそ懲罰委員会でいろいろ論議をされればいいわけであります。手続の問題でありますから、中身の議論はこの際お控えをいただきたいと思います。
○東中委員 その点について、私たちは、いま委員長の発言にありましたように、所定の賛成者の数を満たして形式的には懲罰動議として出されている、これはよく知っております。しかし、事は質問の内容そのものについてが問題になっているわけでありますので、秩序を乱すという——たとえば酔っぱらって議場で非常に不当なることをやったというようなことが問題になって懲罰になったことはあります。そういう秩序を乱す場合とか、あるいは発言のことばが穏当であるかないかということが問題になっているときというのは、それはそれ自体としていままでもありました。しかし、今度の場合は、そうではなくて、疑惑をただしたのに対して、その事実があるかないかということであった。事実に基づいて、やっているのだということを言っているわけですから、これは懲罰になる筋のものではない。これは全く似て非なるものを懲罰だということで出された。この場合は、問題によっては、国会における、特に言論の府としての国会における言論を、懲罰で封殺しているということになる。そういう可能性を持っておるだけに、そういう動議が出されても、その動議についていかに取り扱うかということをきめるこの取り扱いについての論議を、この議運でやり、実質的に明白に懲罰理由にならないものは、議運として懲罰動議の提出者に対してしかるべく処置をとるとかなんとかの方法というものが当然あるべきじゃないか。事は言論の府としての国会の自殺行為になるかもしれぬ。私たちは、そういうふうに自殺行為になる、こう思っておりますから、そういう問題については、やはり慎重にやらなければいかぬことじゃないか。そういう点で事実に基づいてない、あるいは調査不十分、こういう評価をされておるから、そうじゃない、言われておることはそうではありません、それは事実の問題ですから調査不十分ではない、調査をやっている、そこから事実に基づいてやっておるということでありますから、これは当然そういう点についての論議はすべきじゃないか、議論というのはそういうものであるべきだと思います。
○中川(一)委員 東中さん、たいへん苦しいことをおっしゃっております。土地の売買の事実があった、駅をつくったところが山の中だからおかしかった、それで疑惑が出てきた、そこで聞いただけだ、聞いたら、違ったら違ったでいいじゃないか、こんなことを懲罰委員会にかけるのでは言論の封殺だというようなことを言っておりますが、そんななまやさしい内容じゃないのです。いいですか。土地の売買があったことは事実です。しかしそれはあくまでも営業用に必要であった土地の売買が当然のこととして行なわれた。その当然であるべき土地の売買を、新幹線の駅のできることと、そこへ総理大臣であります田中さんが関係をしておったと結びつけて、そうしてこの問題で個人中傷をされたということなんです。これは国会法にいう「各議院において、無礼の言を用い、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。」という条項からいっても、個人的に仲間の人に土地を買わした、そういう無礼なことを言って恥じない共産党の態度こそ許されないことであって、ここで中身は議論いたしません。それが無礼であるか無礼でないかは、そのために懲罰委員会というものがあるのですから、そこでやるべきです。やるべきではありますが、このことを議題とすることまでもとめなければならぬということは、国会法の上からいってもよろしくないことであって、ぜひとも、中身のことはもうやめて、採決によるか、大方の賛成をいただいて本会議において議題とするようにお願いいたします。
○浜田委員 先ほどから日本共産党の東中君の言われる問題については、全く私は異議があります。これは内容については発言すべきでないという意見がありますので触れませんが、自由民主党が懲罰委員会に付したいという基本的な理由は、国会法第百十九条並びに第百二十条、この二条によって当然懲罰委員会に付すべきだという見解であります。 特にその内容につきましては、議事録をお読みいただけばわかりますが、一国の総理大臣に対して、そういう姿勢を改めろ、こう言っておりますが、そういうことはないのに姿勢が改められるわけはないのであります。であるのにもかかわらず、日本共産党は、小林君をかばう気持ちはわかりますけれども、この問題について全く筋違いの議論をしておるかに見受けられる筋が数多くあります。私どもは、あくまでも「議院の会議又は委員会において、侮辱を被つた議員は、これを議院に訴えて処分を求めることができる。」という百二十条、並びにこれは総理大臣の場合ですから百十九条という発言がありますけれども、総理はあくまでも公的な生活をいたしておる方でありますから、私は、第百十九条、百二十条の関連において、当然侮辱をした行為、特に真実を明確にしないままに発言をした行為は、これは当然総理大臣を侮辱し、国会を侮辱した行為として受け取らざるを得ないわけであります。これは懲罰委員会に付託して議論されることが当然の筋論であるということは、間違いのないことであると私は確認をいたしております。もしかりに、日本共産党がこれ以上議論をしたいならば、懲罰委員会において発言すべきが当然であって、本議運の委員会において、その内容について議論を行なう必要は全くありませんので、委員長におかれましては、この問題に対する結論をお出しいただくよう特にお願いを申し上げておきます。
○東中委員 先ほど中川委員から言われたのは、私はいま初めて聞いたわけであります。無礼の言を用い、あるいは私生活云々ということをいま理由の中で言われたわけですが、理事会段階での話では、それは一回も聞いておりません。いま卒然としてそれが出されたわけですけれども、一体、無礼の言というのはどのことばのことをおっしゃっておるのか。内容について見解が違うということはあります。疑惑を持っておる、疑惑はないという、そういう見解の違いはあります。ただ問題は、無礼のことばということを言われるから……(発言する者あり)いま、中川委員の言われたことについて私は聞いておるわけでありまして、浜田議員は、人の発言を横から押えるようなことはやめるべきだと思います。
○中川(一)委員 無礼とは思いませんか。総理が、当時の立場を利用して土地を買わしてもうけさせたとは言っていないけれども、土地を買いあさらせたというようなことばを言い、しかも、うわさではなくて、私は事実を調査しています、これは無礼とは思いませんか。 もう一つだけ。確かに憲法によって国会での発言は自由になっております。保障されております。しかし、自由だからといって、でたらめなことを言ってもいいとは許されていないはずです。自由であるからこそ慎重に、節度を守って、発言は慎重でなければならないと思います。その議員が、調査もせずに、営業用で買った土地を新幹線と結びつけ、しかも政治的背景があるときめつけた場合には、しかも個人関係でありますから私生活の部類に入ると思うのです。そういうものを取り上げて公の場で言うということは——もう一つは、衆議院規則二百四十五条に書いてございますが、「議院の秩序をみだし又は議院の品位を傷つけ、その情状が特に重い者に対しては、議院は、これを除名することができる。」品位を守ることを強く衆議院規則は要求しております。 そういうような発言をされるということは、国会の品位を著しく傷つける中身であると思いますので、共産党の反省と本人の反省を促すためにも、まあ共産党の反省は別といたしましても、本人の反省を促すためにも、当然の措置として黒白をつけるべきであるというふうに思います。
○海部委員長 他の政党でございませんか、発言の意思は。
○勝澤委員 先ほどから、小林政子議員に対する懲罰動議が提出をされて、その動議の中身について自民党、共産党、議論をされているようでありますけれども、私は、やはり議院運営委員会の性格からいって、この動議の取り扱いをきめる、中身の当否を議論するところではないと実は思うわけであります。 それでこの際、私たち社会党の考え方を申し述べておきますと、議院運営委員会の理事会でもあるいは委員会でも、この懲罰についてこのままわれわれが取り扱うということはできるだけ避けたいということで、過般来、できるだけ自共で調整をして話し合いをしていただこうというふうに考えてまいりましたけれども、意見は対立のまま、何らの話し合いもつかずに、この委員会でこの取り扱いをきめなければならないということは、私はたいへん残念だと思います。 過去にも、懲罰動議が提出されようとしたとき、あるいは提出された場合でも、議院運営委員会で取り扱うまでの間に、当事者の間なりあるいは関係党の間で何らかの話し合いがなされてまいりましたが、今回は、事前においても事後においても、また本日まで何らの話し合いもされた様子が見えないことは、これは異例なことで、議会政治を円満に運営していこうという立場から、たいへん遺憾に思います。 社会党は、物価問題等に関する特別委員会の小林政子議員の発言に対しましては、当時、山中物価対策特別委員長が発言をした内容、事実について調査の上、委員長の権限で善処いたします、この発言を私たちは支持する立場から、このような懲罰動議という取り扱いで本日の本会議に上程することについては反対であります。 そもそも、この小林政子議員の発言は、田中総理の友人が上越新幹線上毛高原駅付近の土地を、事前に買い占めたという地元民の疑惑を明らかにするために質問されたものといわれており、田中総理からも明確に、事実ではない、こう答弁をされております。しかし、当時の委員会の運営を見てみますと、質疑不十分のまま打ち切られておるわけでありまして、そこで山中委員長は、委員長の権限で、調査の上、善処すると発言をされておるわけであります。したがって、この問題は、山中物価対策特別委員長をして事実を確認し、明確にすることが必要でありまして、事実について両者が水かけ論的に実は終わるべきものではない、こう思うわけでありまして、したがって、われわれは、物価対策特別委員長が当時この委員会で発言をしております立場を支持をし、きょうの本会議でこの懲罰動議を取り扱うことについては反対いたします。
○大久保(直)委員 自民党から提出されました議員小林政子君を懲罰委員会に付するの動議について、公明党として申し上げたいと思います。 動議が提出されましてから、四月二十六日の物価特別委におきまする速記録を検討いたしまして、小林質問の発言内容を調査いたしました。その結果、小林質問は、上牧荘の土地買収に関する地元村民の抱いた疑惑を中心にいたしまして、その事実関係の有無をただしたにすぎないと判断いたしております。ただ、数字の使い方についての発言内容に、事実に反する事例は認められております。 国会での発言は、事実に基づいた正確なものでなくてはならず、また慎重を期すことは当然でございますが、しかし、速記録に残されたこの内容に関する限り、この程度のものは院の秩序を乱した言動として懲罰に値するとは判断できないために、この動議に反対いたします。
○塚本委員 本動議については、手続的にはやむを得ないと思います。しかし、元来懲罰委員会は、委員会にかけられただけで本人の品位を汚す性格を持っております。よって、慎重でなければならぬことは当然であります。 小林君の発言は、その中身については不穏当の発言の個所があったように思われますが、その目的は、総理としての道義的あるいは為政者としての心がまえをただしていたようであります。しかるに、応答の過程で事実問題について断定的な発言におちいっているのは、結果的にそうなってしまったことである。よって、この種の程度の問題については、経過的に見て、本動議にかけることについては賛成いたしかねます。
○海部委員長 各党の御意見が分かれておりますので……(「共産党は意見を言ってないじゃないですか」と呼ぶ者あり)では、共産党の意見を言ってください。動議に対する意見を言ってください。(発言する者あり)理事のあなたが意見を言ってください。
○東中委員 委員として意見を申し上げます。委員会はそれぞれ委員が発言権を持っておるわけでありますから、私は理事としていま意見を申し上げるのではないわけでありますから、その点は最初にはっきりさしていただきたい。委員としての意見を言うのであって、理事としての発言を委員会でやることはありません。委員会は理事会と違うわけですから、その点を正しておきたいと思います。 それからもう一点、無礼の言という点について事務総長にお聞きしておきたいということを先ほどちょっと申し上げたのですが、それはことばのことを言っているのであって、内容についてのことを言っておるわけではない。文脈全体の、要約したことについての見解で無礼の言とかなんとかいうことを言うのではないというふうに、これは当然のことだと思うのですが、それをただしておきたいということを先ほど申し上げたわけであります。 この問題については、小林質問自体で取り上げておる問題、事実関係というのは三点あります。速記録を見たら明白だと私は思っております。 その第一点は、上越新幹線上毛高原駅の周辺土地において、上牧荘が土地買収をしている事実……(「五百坪」と呼ぶ者あり)これに対して、いま五百坪という不規則発言がありましたけれども、五百坪ではありません。正式に発言された中川委員の発言にも五百坪ということが先ほどありましたけれども、五百坪というのは、何を根拠に言っているのか、むしろ事実を示してもらいたい。それは事実と違うから違うと言っている。だから、懲罰の動議に値しない。むしろこれは言論の府としての国会における言論の抑圧をねらったものだ。全く不当な動議だと考えている。その根拠をいま言っているわけであります。 質問の趣旨の第一点というのは、周辺における土地の買収事実があった。事実に基づかない、あるいは事実無根というふうに自民党の諸君は言われておりますけれども、それは登記簿謄本に明確に事実ある。買占めとかあるいは営業用とか、そういうことは一切問題になっていない。それをあなた方がかってにそう言うだけで、委員会における発言としては、そういうことは何もない。これは速記録を見れば明白であります。そういう点で、土地買収の事実がある。しかも、その上牧荘というのは、総理が二期にわたって取締役をやった会社であり、この全く山間の、温泉宿二軒しか建っていないここへ、総理——当時は総理じゃありませんけれども、自民党の要職にあった総理の関係している会社が、あるいは総理の刎頸の友といわれる人が経営者になって、資本金は、わずか数年の間に、四年余りの間に四十八倍になっておる。そして、上毛高原駅の決定される直前に、上越新幹線の路線決定がやられるわずか二カ月前に……(発言する者あり)発言中に不規則発言はやめてください。そういう直前に、この会社は入内島氏が入って、土地の売買を、定款を変更して事業目的に入れているわけです。そういう中で土地が買われているわけです。そして駅が決定された。これは事実です。
○海部委員長 東中さんに御注意申し上げますが、共産党としての意見を述べていないとおっしゃったので発言していただいておるのですから、事実内容については懲罰委員会でおっしゃればいいことであって、共産党としての意見を述べてください。(「賛成か反対かを言えばいい」と呼ぶ者あり)賛成か反対かの意見を述べてください。
○東中委員 意見の内容をあなた方は規制するのですか。意見は意見で聞きなさい。なぜ言論の府としての自殺行為になるかということの理由を説明しておるじゃないですか。だからその理由を聞いてください。理由がなっていないから、いま説明しているわけです。それを聞かなければわからぬですよ。 そういう点で、問題は、あそこへ上毛高原駅を決定した、この決定の経過は一体どういうことなんだということになれば、自民党の幹部である荒舩氏が、上越新幹線の駅をどこにつけるか、どこにとめるか、どこを通すかは、いまの総理と福田赳夫氏とそして荒舩氏の三人で特別委員会できめたのだ、こういうふうに言っておるのです。(発言する者あり)ぼくが言っておるのではないのです。荒舩氏がそう言っておるのです。そういうことがあったから、そうしてここへ決定されたから、客観的に見ればおかしなことだ、山間の地へぽこっとやる、この地域にぽこっと決定した、これについて地域の人たちは疑惑を持っておる、これは事実なんです。そうして土地が買われている、こういう状態で、地域の人たちが疑惑を持っておるから、その疑惑をただす。そういうふうに、土地を買った事実もあるし、山峡の地に駅が持ってこられたことも事実、荒舩氏の発言も事実。その事実に基づいて疑惑があるから、その疑惑をただしているのです。それに対して堂々と答えればいいわけです。ところが、答えるのではなくて、全く激高されて……(発言する者あり)そうして人の発言中に……。
○海部委員長 東中さん、内容のことについては懲罰委員会でおやり願うことにして、あなたも脱線して激高されておるが、共産党としての意見を言ってください。
○東中委員 不規則発言が非常に大きな声で出るので、私もはっきりと言っているわけです。不規則発言はやめてください。そうしたら静かに言います。 問題は、そういう疑惑があるから、その疑惑をただす。政府は、為政者は、国民の疑惑に対しては、一片の疑惑もないように政治姿勢を正し、明らかにすべきだ、こう思っております。ところが、それが気に食わぬから、不愉快だ——総理の最初の発言は、全く不愉快だ、こう言っておる。不愉快だというのは個人的感情です。そういう点について客観的に、いま言った駅の決定、それから位置の条件、それから土地の買収の事実、地域の人たちの疑惑、これをただす、これは当然の国民の要求です。こういう疑惑に対して明らかに答えるべきであります。それを懲罰だという形で持ってくるのは、これは多数派による横暴です。国会における発言というのは、事実に基づいて国民の疑惑をただしていく、それに対して堂々と総理が答える。疑惑がないのだったら、潔白であったら堂々と答えられればいい。懲罰という形で何を持ってくるのか。事実調査が不十分だと言うが、何が不十分ですか。登記簿に基づいてやっておる。事実に基づいてただしたその疑惑に対してどう答えるか。そういう事実があった、そして告訴をした、そんなことじゃないのです。疑惑についてただしておるわけですから、それに対して答えればいいわけであります。これを懲罰へ持ってくるというのは、言論の弾圧であり、また、言論の弾圧ばかりではなしに、今度は言論の府としての国会の自殺行為になる。そういう意味から、これを懲罰動議として出すこと自体、国会として、あるいは議院運営委員会としてこれはやるべきじゃない。提出された人たちに対して、これはやめるべきだということ、議運としては、この取り扱いに関する件が議題になっておるときに、そういうふうにきめるべきだ、このことを言いたい。事実に基づいてやっておる疑惑をただす行為、これを懲罰で弾圧するというのは許されぬ。その点を皆さん方は冷静にお考えになって撤回すべきである、こう考えるものであります。そういう意味で動議を出すこと自体に反対であります。
○海部委員長 共産党の御意見も承りました。 それでは、各党の御意見が分かれておりますので、この際、採決いたします。 議員小林政子君を懲罰委員会に付するの動議は、本日の本会議において議題とするに賛成の諸君の挙手を求めます。
○海部委員長 挙手多数。よって、さよう決定いたしました。 なお、本動議の趣旨弁明は、自由民主党の大村襄治君が行ない、次に、小林政子君から、弁明のため発言の通告がありますので、これを許可することとし、次いで、衆議院規則第二百三十七条の規定により、討論を用いないで本動議の採決を行ないます。 —————————————
○海部委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
○知野事務総長 まず最初に、ただいま決定されました議員小林政子君を懲罰委員会に付するの動議を議題といたしまして、大村襄治君の趣旨弁明があります。次に、小林政子君から、身上の弁明がございます。採決は、記名投票の要求があります場合には、記名投票をもって行ないます。 次に、日程に入りまして、日程第一及び日程第二を一括して、藤井外務委員長の御報告がございます。日程第一は、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党が反対、日程第二は、全会一致でございますから、採決は各別に行ないます。 日程第三及び日程第四を一括して、佐々木農林水産委員長の御報告がございます。両案とも日本共産党・革新共同、公明党が反対でございます。 以上でございます。
○海部委員長 それでは、本日の本会議は、午後二時十分予鈴、午後二時二十分から開会いたします。 —————————————
○海部委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明十一日金曜日午後二時から開会することといたします。 なお、次回の委員会は、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後一時五十九分散会