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71回国会衆議院1973/03/01

外務委員会沖縄及び北方問題に関する特別委員会連合審査会 第1号

発言数
156
登壇者
20
会派数
6
開催日
1973/03/01

会議録

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 これより外務委員会沖繩及び北方問題に関する特別委員会連合審査会を開会いたします。  先例によりまして、私が委員長の職務を行ないます。  沖縄国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法案を議題とし、審査を進めます。     —————————————     —————————————

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 この際申し上げます。  質疑時間につきましては、理事会の協議により決定いたしました時間を順守していただきますようお願いを申し上げます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上原康助君。

上原康助日本社会党

○上原委員 きょうはおもに沖繩の振興開発計画と海洋博の点について開発庁長官、関係大臣並びに政府委員にお尋ねをしたいと思います。  ご承知のように昨年の十二月に沖繩振興開発計画が閣議で決定され、審議会の答申を得て復帰後の沖繩の昭和四十七年度から昭和五十六年度までの十カ年計画が決定を見たわけですが、まず、お尋ねしたいことは、この沖繩振興開発計画と目下進められている海洋博開催の関係、その位置づけといいますか、関連性を政府はどうとらえておられるのか。基本的な考え方についてお尋ねをしてから話を進めてまいりたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 ただいま御指摘になりました沖繩開発計画というこの計画は、沖繩の百年の大計をきめる最も重要な基本政策の点であります。したがいまして、私どもはこの決定をいたしました線に沿って、新しき沖繩県づくりの諸施策を万全を期して進めてまいりたいと思うのでございますが、その中にありまして、上原議員御承知のとおりに、日本唯一の亜熱帯地帯であるという特異性でございます。これはわが国にない最も大事な亜熱帯地帯としての特異性を生かすということを活用するということが私は非常に重要な問題であろうと思うのでございますが、この国民的なるところの保健あるいは休養の場として、あるいは観光、レクリエーションの場としての地域を開発していくというところに一つの独特なる沖繩に対するところの今後の大きな将来を期待したいと考えておるのでございます。  そうしたことを考えますときに、五十年に開かれることの準備を進めておりますし、近いうちに、あしたでございますか、起工式をいたすことに相なっております沖繩海洋博のことは、私はやはりこのことを前提に考えまして、そしていわゆる国際交流の場としての海洋博の重要性、また観光の振興また海洋開発という立場から考えてこれを推し進めていくところに沖繩振興開発と海洋博の重要な関連性を持つものと私は解釈し、この方向で進めてまいりたいということを表明申し上げておきたいと思います。

上原康助日本社会党

○上原委員 きょうはことばのやりとりは私もできるだけ避けたいわけなんです。確かに、いま大臣御説明のように、振興開発計画の中でもあるいはまた政府が進めようとしておる海洋博覧会開催についての方針等についても、いま大臣が説明なさったような文言が入っております。しかし実際問題として海洋博覧会開催というものは沖繩の復帰記念事業の一環だ、あるいは今後の振興開発の起爆剤にするのだという宣伝なり方針というものが出されてきたわけですが、残念ながらそういう方向では進んでいない。このことは大臣よく御承知のとおりだと思うのです。私は、明日の海洋博開催にあたっての本格的な工事を進める起工式を持つにあたっていまきわめて重要な段階に来ていると思うのです。したがって政府が沖繩県民の長い間の労苦に報いる、あるいは犠牲に報いていくという意味で振興開発なり国際海洋博覧会の開催というものを親身になってお考えになっておるとするならば、県民がいま抱いておるいろいろな不安に対してはやはり政府の立場であるいはまた沖繩現地の協力を得て解決をしていくという積極的な姿勢がないと、振興開発計画にしましても国際海洋博覧会の開催にしても思うようにいかない。そういう状況というものがいま出てきていると思うのです。  そこでこの問題を特に中心にきょうはお尋ねするわけですが、しからば、この振興開発計画を決定するにあたって、沖繩振興開発審議会のほうから昨年十二月十八日付で答申が出ていると思うのです。その中で特に三点を指摘しております。どういう面が指摘されているか政府のお答えをいただきたいと思うのです。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 御指摘になりました具体的な点につきましては政府委員をして答弁させます。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○岡田政府委員 私の記憶によりますと、米軍施設、区域の縮小と申しますか、基地問題それから自治を尊重して進めるようにということ、自治尊重でございますね。それから振興開発計画と資金計画というものは不可分ではないだろうか。できることならばそれを入れてもらいたいという話でございました。

上原康助日本社会党

○上原委員 いまお答えのあった三点、大体似ているわけですが、ここにこういうふうな答申をしているのですね。まず第一点は「戦後二十七年余にわたる沖繩県民の労苦と犠牲に報いるための振興開発の推進」、二点目は「振興開発を進めるうえでの米軍施設、区域の整理縮小の必要性」、三点目は「事業の実施に際しての県民の意向の尊重と所要資金の確保の諸点」ということなんです。この三点をあげておる。しかし、振興開発計画を見ても、確かに文章上は、二十七年余にわたる県民の労苦と犠牲に報いる振興開発でなければいけないということを打ち出しているわけですが、先ほども申し上げましたように、姿勢としてそういう態度が出ていないということをまず指摘せざるを得ないのです。さらに、せんだって沖特委でも、開発庁長官、総務長官の所信表明がなされたわけですが、いわゆる振興開発を進める上で、米軍施設、区域の整理縮小の件については残念ながら一言半句も触れておられない。ここにやはり政府の今後の振興開発を進める上での姿勢というものが浮き彫りにされていると、これまた私は指摘をせざるを得ないのです。  三番目の振興開発計画の所要資金の確保ということについても、この政府の決定を見た振興開発計画の中では出ていないわけです。これらの点について、審議会の答申が、これからの振興開発をこういうふうな方向で進めなさい——これは、先ほど御指摘がありましたように、海洋博覧会とも関連してくるわけですから、この答申をほんとうに尊重して進めていく考えでやっていらっしゃるのか、十カ年の計画を進めていく上においての所要経費というものは、一体どういうふうな方向で裏づけていかれるのか、そこら辺についてもう少し基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思うのです。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 過般の予算委員会において、上原議員の真摯な御質問に対しまして、私も私なりの答弁を申し上げておったわけでございますが、私の基本姿勢は、二十七年の異民族によって支配された労苦に報いるということ、また、本土に復帰してよかったという感激と喜びを与えるということ、また、本土と沖繩県との格差をなくするということ、これが私の基本方針であるということを表明申し上げましたことは御了承いただけると思うのでございます。  いま御指摘になりました点におきましての、いわゆる基本計画に対するところの財政的な面、あるいは予算上の措置、行政上の措置等につきましても、本年度の予算あるいは開発金融公庫等の投資等をごらんいただけば、いささか御理解もいただけるのではないか、こう考えておりますとともに、基地の整理縮小、表現は屋良知事のことばと違いますけれども、帰一するところ、共通の目標に向かって進む基本姿勢には何ら変わりがありませんので、大平外務大臣も極力お骨折りをいただいておる日米安全保障協議委員会の場を通じて、漸次これに向かっての解決処理を急いでおる政府の努力もいささか御理解を賜わり、私も、御指摘になりましたこうした問題に対しましては、最善の努力をいたしている覚悟でありますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

上原康助日本社会党

○上原委員 外務大臣には後ほどまだお尋ねいたしますけれども、では、開発庁長官は、沖繩の振興開発を進めていく上において、広大な軍事基地め存在、政府の資料によっても、沖繩本島では、基地の占める面積は二三%だ、これが障害になっているということはお認めになりますか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 ことばの表現でございますが、障害となっておるという問題につきましては、いろいろの解釈も行なわれると思います。ただ、御承知のとおりに、日米安全保障条約を堅持している立場からくる政府の立場もひとつ御理解いただき、その中にあって私どもは、基地の縮小に対しましては、上原議員同様、最善の努力を目下続けておるということで御理解をちょうだいしたいと思います。

上原康助日本社会党

○上原委員 確かに基地問題は、安保をお認めになっておられる政府の立場からすると、私なりあるいは野党の考え方との違いというのはあるわけでございますけれども、ただ私がここで指摘をしておきたいことは、基地の整理縮小は外務省あるいは防衛庁にまかすということではなくして、この十カ年振興計画を進めていく上においては、どうしても基地の整理縮小というのが、たとえ皆さんが、安保を認めるとか地位協定云々と言っても、百歩譲ったにしても、沖繩本島の二三%あるいは地方公共団体においては六五%から七〇%も軍用地で占められておる市町村があるわけですよ。そういう状態では自治の問題なり住民福祉の自治政治はできぬですよ。それを考えた場合には、やはり開発の推進母体である開発庁において、総理府において、基地の整理縮小についても、むしろ外務省なり、あるいはそれを返したあとでまた自衛隊がぶんどるというような防衛施設庁、防衛庁の態度というものを戒めていくくらいの姿勢がない限り、私はこの振興開発計画というのは絵にかいたもちだと思うのですよ。決してこれは実をあげることにはならないと思うのです。その危惧を抱くがゆえに、やはり基地の整理縮小に対しては、外務省や防衛庁にまかすというだけでなくして、開発庁自体が、こういう方針でいくんだということを政府部内でも積極的に打ち出すべきじゃないのか。その姿勢の答弁がほしかったのですが、それについてはどうお考えなんですか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 全く上原議員御指摘のとおりでございまして、単に防衛庁あるいは外務省の話の進めをただ傍観しておるというようなことでなくして、閣議その他あらゆる場を通じて、外務省、防衛庁と開発庁とが一体となってひとつ十分推し進めてまいりたい、主導権もわれわれがとるという決意をもってこれを推し進めてまいりたいという覚悟であることを表明申し上げておきたいと思います。

上原康助日本社会党

○上原委員 ぜひひとつ開発庁でいま私が申し上げた点なりあるいは現地の実情というものを御理解いただいて、積極的にこの振興開発計画を進めていく上で、やはり基地の整理縮小、しかも、これは急を要する問題なんです。その姿勢というものを確立していただいて、振興開発計画が具体的に進められていくように特段の御配慮を賜わりたいと思うのです。  そこで大臣、時間が限られているようですからお尋ねするのですが、いま県内においては、県労協なり民主団体、あるいは現地の建設業者、中小企業、あらゆる階層の方が、この海洋博開催については疑問だと言っている。先ほど申し上げましたように、沖繩の振興開発計画の一環として経済開発の起爆剤にするんだという当初の方針なりその構想というものは、物価の値上がり、土地の騰貴、第一次産業農民の問題などでいろいろな弊害が出てきているわけです。そこで、明日の起工式を控えているわけですが、これに対して海洋博をいっそのこと返上してはというところまで疑問なり不信というものが出てきている。これに対しては単なる反対のための反対とお考えになっておられるのか、現地のああいう動きというものをどのようにとらえておられるのか、これについてまず大臣の御所見なりあるいは御意見がありましたら賜わりたいと思うのです。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 沖繩海洋博を推進する上において、沖繩県民の方々が、これに関連いたしまして建築資材あるいは労務賃その他の値上がりによって各方面にいろいろの影響を与えてくるのではなかろうかという問題、またあることも事実、そうした点を考えまして、私は憂慮をもってこれらに対する措置を万全を期したいと考えておるのでございますが、上原議員もよく御理解いただいておりますように、沖繩海洋博の関連事業が即沖繩振興開発に不可欠なものの大部分を占めているという点も私は御理解いただけるものと信じておるのでございます。しかしほんとうに御憂慮になり御指摘になりました土地の問題等につきましての、私は今後の土地の乱開発などを十分注意すること、あるいは土地の利用計画の策定あるいは土地取引の規制等についても万全の策を講ずるようそれぞれ指示もいたしておるような次第でありますので、余剰労働力の活用をはかりながら、また職業訓練施設などの拡充等もいたしまして、そして行政上の配慮もいたしながら、私はぜひともこの世界が注視しており、これが沖繩開発に通ずる大動脈である海洋博をば上原議員とともに憂いをともにしながら成功いたすことに最善の努力をいたしたい、こう考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 こまかい点については後ほどまたお尋ねいたしますが、そこで、大臣にもう一点お伺いをしたいのですが、海洋博推進対策本部を政府も設置をなさって、海洋博の計画を推進をしていくというこれは推進本部なんですね。しかし私は、これももちろん政府の立場からすると必要かと思うのですが、推進をしていく過程において出てきているデメリットのほう、いわゆる県民生活にしわ寄せしている諸問題を解決をしていくということでないと、推進しても意味がないわけですよ。そこで一番問題は物価問題なんです。それと土地の騰貴あるいは短期間の間に膨大な公共投資がなされるがゆえに労賃の値上がりなり、第一次産業離農者というものが続々ふえている。サトウキビは、トン当たり七千円にしても、一日の労務費が四千円から五千円ということになると、もうキビをつくってもどうにもならない。キビはいま部分的には立ち枯れの状態にきているわけです。こういうものをどう解決をしていくかという、政府と県が一体となった対策本部というものを設けなければいかないと思うのです。そういう意味で、この推進本部とかあるいは関連施設部会というようなことではなくして、海洋博から生じてくる、県民生活にしわ寄せをしておる諸問題を解決していく上の対策本部というものを早急に設置をすべきだと思うのですが、これも単なる名目だけのものではなく、それこそ実をあげるための対策本部なり何らかの形の委員会というものを早急に設置をして、物価問題なりを考えていかなければいかない。そのことなくして私は県民の協力を得られないと思うのです。ますます反対論というものは強くなっていく。これに対してきょうすぐ即答できないにしましても、そういった考え方で対策を講じていくお考えがあるのかどうか。これにはもちろん運賃問題が一番重要なウエートを占めるかと思うのです。離島ですから、やはり船で向こうまで運んでいくということになると、建材にしてもいろいろ物価にしても、それだけ輸送コストというものがかさむ。その運賃に対しても、やはり政府の補助なりいろいろな面での対策というものを講じてしかるべきだと思うのです、この際は。こういう問題についてどういうお考えなり方針を持っておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 御指摘になりましたいわゆる物価の高騰あるいは労務賃の問題、建築資材の高騰、いろいろの問題が派生しつつあることも私承っております。したがって沖繩海洋博推進本部以外にこうした対策の何らかの機構を講ずべきであるという非常にいい御意見、私も全くいい御意見としていま承っておるような次第でございますが、一応私は、衆議院の予算の通過、また参議院の総括質問等の審議状況を勘案いたしまして、私は、なるべく早い機会に沖繩に参りまして、こうした問題点の解明、勉強のためにも現地の声をこの耳で聞きたいという意味も含めまして、いま御指摘になりました点なども含めまして十分現地の状況を視察し、声を聞きました上において、いまお述べになりました一つのよりよきお話についても検討を加えてまいりたいと、こう考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 ぜひ大臣の現地視察もやっていただきたいわけですが、しかしいま申し上げたことを、まず政府にばちっとしたものをつくって現地に行かれることがむしろ県民の要望にもこたえることになるわけですから、早急に対策本部を設置して、海洋博覧会開催に伴う、県民生活にしわ寄せしている諸問題に対して早急なる手を打つように、重ねて強く要求を申し上げておきたいと思うのです。  そこで次にお尋ねしたいのですが、この海洋博覧会の開催のいわゆる関連予算についてどうなっているのか説明をいただきたいと思います。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○渥美政府委員 昨年十月六日に海洋博関係閣僚協議会で了解されました海洋博関連事業の規模は、総額で約千二百億円、うち道路、港湾等のいわゆる公共事業費にかかりますものが沖繩開発庁の予算に計上されておりますが、道路整備に約二百十三億円、空港整備に約九十億円、港湾整備に約七十億円、治水事業約四十六億円、下水道事業約四十九億円、水道事業約十五億円、ごみ・屎尿処理施設約五億円、公園事業約八億円、合計四百九十六億円でございます。これらは関係省庁に移しかえもしくは繰り入れて執行されることになっております。このほか一般有料の沖繩縦貫道路約四百三十億円、電話等の通信施設約二百七十億円の整備がございます。それぞれ道路公団または電電公社がやることになっております。

上原康助日本社会党

○上原委員 いま御説明いただいた点は私の手元にある資料と若干違うのですが、それはさておいて、お尋ねしたいことは、この海洋博のいわゆる予算の総額は確かに二千から二千五百億円だと宣伝されているわけですが、ではこの点を明らかにしてみてください。実際に全額国が負担する額は四十八年度で幾らなのか、あるいは四十九年度もわかるのでしたら四十九年度も説明してください。そして、海洋博協会が負担をする経費、予算は幾らなのか、地元が負担すべき予算は幾らなのか分けて説明をしていただきたいと思います。

三枝英夫通商産業省企業局参事官

○三枝政府委員 お答え申し上げます。  海洋博関係の予算の地元負担につきましてでございますが、まず海洋博協会の建設費関係、これは総額で二百二十億円という予定で考えてございます。そのうち地元沖繩県の負担は十六億円ということでございます。これに対しまして国庫補助額が百五十億、その他はいわゆる協会としての調達分ということでございまして、国費補助百五十億円との関係は九対一という割り振りに一応考えてございます。また総額の二百二十億円の協会としての会場建設費規模、これと地元負担十六億円との関係では七・四%の地元負担ということで考えられてございます。  それから関連公共事業といたしまして、総額約千二百億円でございますが、ただいま開発庁のほうからお答えしましたとおり、相当部分の事業につきましては国の直轄事業ないしは十分の十の全額補助というような形で実施されることでございまして、公共事業の千二百億円の規模に対応します地元負担、これは約三十四億円、三%弱の負担率ということになっておる次第でございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 この地元負担の直接事業費、いわゆる協会会場設備費二百二十億円のうち、国費が百五十億、あとは協会の事業やらあるいは、いま御答弁いただいたように十六億円は地元負担である。これは県が負担するのですかあるいは地方公共団体、市町村なのか、その点を明らかにしていただきたいと思うのです。  それと、関連公共事業費の中で、総額がいまの御答弁からすると千二百億円、ここには千百九十六億円となっておるのですが、それにも三十四億の地元負担があるのだ。この地元負担というのは一体県の負担なのか市町村の負担なのか、それも明らかにしていただきたいと思います。  それともう一点、開発庁関係の四十八年度予算の中でも、いわゆる海洋博関係の予算が計上されているわけですが、この中にも沖繩開発庁関係分ということで百八十億九千六百万円ですかが国費で、総額で百九十三億九千六百万円の予算が計上されているわけですね。約十三億円は、これも地元負担だという説明を受けているのですが、この地元負担というのは一体どういう中身なのか、沖繩開発庁関係分という予算の中身はどうなのか、これもあわせて説明をいただきたいと思うのです。

三枝英夫通商産業省企業局参事官

○三枝政府委員 お答え申し上げます。  まず、海洋博協会の建設費総額二百二十億円のうちの十六億円の地元負担、これは県、沖繩県でございます。  それから、先ほど申し上げました千二百億円に見合います関連公共事業関係の地元負担額約三十四億円の中身でございますが、まず道路整備事業等につきまして、一般国道は全部直轄事業でございますので、これはもちろん国費でございます。それから地方道は、これは県で、補助率一〇〇%でございますので、地元負担はございません。それから街路の中で、県に対するあれは一〇〇%でございますので、負担はございません。市の関係が十分の八ということで、二〇%負担がございます。それから縦貫道路に関しましては、道路公団でございますので、全額国と申しますか国の機関の負担ということになっております。  それから空港整備事業、これはいずれも一部那覇につきましては直轄、それから伊江、宮古、石垣につきましては県でございますけれども、十分の十の補助率ということでございます。  それから港湾整備事業、これは国と県ということでございますが、県につきましては十分の十。それから治水事業の関係では、河川、ダム、砂防、いずれも県と直轄の事業がまざってございますが、県につきましては十分の十。それから下水道事業でございますが、公共下水道、これは市、町の負担が、補助率が十分の四ということで、負担が六割という形になっております。それから流域下水道については、県事業でございますが、三分の二の補助率ということになっております。それから水道事業、これも三分の二の補助率。それから、ごみ、屎尿処理施設、これは市町村の事業でございますが、二分の一の補助率。それから公園事業につきましては、県につきましては十分の十、市につきましては二分の一。それから通信施設等につきましては、これは電電公社の事業でございますので、全部国の機関の経費ということでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 時間が来ましたので、またあとで、いまの点続けてお尋ねしたいと思うのですが、委員長にお願いしたいのですが、いまの予算の内容を資料としてひとつ提出させるようにお取り計らいいただきたいと思います。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 承知しました。石井一君。

石井一自由民主党

○石井委員 沖繩海洋博の開催の日が近づいてくるにつれまして、沖繩県民の海洋博に対する期待、そうして不安、これがますます大きくなってきておるという感じがいたします。ただいまの議論を伺っておりましても、どちらかといいますと、長官の御答弁からはプラス面の御披瀝があり、また上原議員の御質問の中には、それに対する不安面というものが強く主張されておる、こういうふうな感じがいたすわけであります。  そこで、具体的に一、二点の問題についてお伺いをする前に、政府は、この沖繩県民の海洋博に対する受けとめ方、これをどういうふうにいま見ておられるのか。本来ならば開発庁長官に一番お伺いしたかったわけでございますが、退席されたようでございますので、外務大臣、沖繩県民は海洋博に対して肯定的な受けとめ方をしておるとお見通しになっておるか、あるいは否定的に考えておるというふうにお考えなのか、あるいは最近はやりの無関心だ、こういうふうに見ておられるのか、政府の御所見をまずお伺いしたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 せっかくの御質問でございますが、海洋博の当面の責任当局のほうからまず、世論のどう受けとめておるかという点についてのお答えをさしていただきます。

三枝英夫通商産業省企業局参事官

○三枝政府委員 お答え申し上げます。  海洋博に関します地元沖繩県の県当局及び県民の意向でございますが、海洋博の問題がそろそろ発想として出た当時、これは四十五年ぐらいになるわけでございますが、まだ復帰以前でございまして、復帰の記念事業というものとの関係、あるいは海洋博を催しますに際しましての、沖繩県が亜熱帯地域として持ちます非常にすぐれた環境というものとの結びつきから、地元からぜひこの海洋博をこの場所にということで、いろいろな方面から誘致運動等出たことは御記憶のとおりでございまして、そういう面から見ましても、地元の方々の海洋博に関します関心というのは非常に高いというふうに、当時われわれとしましても判断をいたした次第でございます。それから観客がどの程度来るか等、あるいは最近NHKが沖繩で実施いたしましたいろいろな海洋博の知名度についての調査等見ましても、非常に高いいわゆる関心というものを持っておるということがわかっておる次第でございます。

石井一自由民主党

○石井委員 それではもう少し具体的にデメリットになるのではないかというふうに私が危惧いたします点を一、二御指摘していきたいと思います。  まず最初に、自衛隊と海洋博の関係、こういうことでございますが、今度の海洋博の開催に関して、自衛隊は何らかの意味で寄与するのか、あるいは全然関係がないのか、この点を防衛庁のほうからお伺いしたいと思います。

箕輪登自由民主党防衛政務次官

○箕輪政府委員 沖繩海洋博に対しましては、その趣旨にかんがみまして、自衛隊といたしましても、協力要請がございました場合に、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度におきまして、できる限りの支援、協力を惜しまない所存でございます。

石井一自由民主党

○石井委員 要望がある限り、こういうふうなことでございますけれども、現時点において、過去の沖繩の状態というふうなことも考えますと、たとえばまだ戦後処理というものが十分にできておらぬというふうなことも想定でき、海洋博の開催地ということを想定いたしましたときに、何らかの形で、こういう形では寄与できるのだ、こういうふうな面を想定されておるのかどうか、もう少し具体的にお答えをいただきたいと思います。

箕輪登自由民主党防衛政務次官

○箕輪政府委員 自衛隊の派遣は要請に基づいて行なうたてまえになっておりますので、その点を御理解いただきたいということと、現に、いまお話のありました沖繩国際海洋博を行なう場所、あるいはその周辺等におきまして、いまだ不発弾が未処理のままで置かれているような状態でございます。このたび通産省から、海洋博協会側が専門の民間企業等に依頼して行なうところの捜査の結果発見された不発弾の処理を自衛隊に依頼した旨の申し入れがございました。これに応じて、発見された不発弾の処理を自衛隊において行なうことといたしたいと考えているわけでございます。

石井一自由民主党

○石井委員 不発弾の問題についても、これは非常に重要な問題でございますので、種々お伺いしたい点があるわけでございますが、時間の関係もございます。そこで、沖繩県民の自衛隊に対する感情、私はたいへんきびしいものがあるのではないかという感じがいたすわけであります。そういう点から考えますと、やはりこの際自衛隊のそういうあらゆる意味での沖繩県民に対する寄与と申しますか貢献というふうなことも、これまた見のがせない面がある。この辺で防衛庁におかれましては海洋博にかんがみて慎重に事に対処していただきたい、こういうふうに考えるわけであります。  なおもう一点問題になりますのは、工事が施行されていく過程におきまして、いろいろの開発事業というものが起こってまいるわけでございます。そのことによってたいへんな自然の破壊というものが起こるのではないかということを危惧するわけでありますけれども、政府はこれを事前にチェックする、そういう規制の体制というものができておるのかどうか、環境庁の政府委員お見えでございましたら、この点についてお伺いいたします。

首尾木一環境庁自然保護局長

○首尾木政府委員 海洋博の実施にあたりましては、これは自然の破壊ということを避けていかなければならない問題でございまして、これに関連をいたしまして、その場所の選定につきましては、これはあらかじめ沖繩海岸国定公園がその付近にございますけれども、その場所はその海岸国定公園をはずしてつくるということにいたしております。それからさらに関連の道路の設定といったようなことにつきましては、これは一応自然破壊のおそれのない東を回った路線にするといったような決定がなされておりますし、今後そういった場所の実施にあたりましては、できるだけそういう自然破壊がないようにこれをチェックしていかなければいけないというふうに考えておるわけでございます。具体的に申し上げますと、そこの地域は現在まだ国定公園といったような地域になっておりませんので、法律的にその問題についてその場所についての許可等を通じて行なうという体制にはただいまなっておりませんが、しかし四月一日以降におきましては自然環境保全法の施行といったようなこともございますので、それに基づきまして県において自然保護のための条例をつくるといったようなことも今後考えていかなければならない問題でございまして、そういうもとで環境破壊をチェックしていこうというふうに考えておるわけでございます。

石井一自由民主党

○石井委員 それではせっかく大臣がお見えでございますので、次に外務省関係の地位協定と基地問題について少しお伺いをしたいと思います。  最初に、那覇空港の返還の問題でございます。これはたびたび議論がされた問題でございますけれども、去る二月十一日の予算委員会において外務大臣の御答弁の中で、この空港の範囲というものを、まず四十二万平方メートルの専用地域、四十一万平方メートルの共同使用地域、それから空海軍の補助施設のあと地ということで三百五十八万平方メートル、こういうふうに明確に述べておられるわけでございますが、一月二十三日の日米安保協議委員会で決定事項になっておる、その第七項に返還される那覇空港というふうに指定されておる。この那覇空港というものはこの三つの地域を全部さしておる、こういうふうに理解してよいのかどうか、この点はいかがでございますか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 一月二十三日の安保協議委員会におきまして原則的な合意を見ましたのは、現在那覇空港で米海軍のP3並びに関連する部隊が駐留しておりますが、その部分八十三万六千平方メートル、それから那覇空軍、海軍補助施設というものが空港に接続した地域に提供してございますけれども、この部分が三百五十八万三千二百二十三平方メートル、この部分が原則的な合意で返還ということになるわけでございます。両方合わせまして四百四十二万平方米、こういう数字になります。

石井一自由民主党

○石井委員 だから、ちょっともう一度確認しておきますが、私が最初に質問いたしました外務大臣の答弁のこの三つの区域はすべてこの安保協議委員会の議事録に載っておる那覇空港の地域に含まれる、それがいま御答弁になった全体である、こういうふうに解釈していいのですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 御指摘のとおりで、全部含まれてございます。

石井一自由民主党

○石井委員 それじゃその次に、この三つの区域は一体地位協定の第二条のどの項に当てはまるのかということを明らかにしていただきたいと思うのでありますが、この点いかがですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 那覇空港の関係におきましては、米海軍部隊が使っております地域につきまして地位協定二条1項(a)に基づきましてこれは提供施設として使用を認めてございます。またこの部隊が那覇空港の滑走路、誘導路を使用することにつきましては、地位協定二条4項(b)によりまして共同使用を認めているわけでございます。

石井一自由民主党

○石井委員 そこで、ちょっと解釈の違いが出てくるわけでありますけれども、昭和四十七年の五月の二十五日の内閣委員会における政府答弁、これはおそらく前のアメリカ局長が答弁されたんだろうと思うのでありますけれども、ここでは、那覇海軍航空施設というものについては、これはP3が移転するまでということで、いわゆるこの二条4項(a)で先方に管理をゆだねて提供するものである。それから滑走路及び誘導路は第二条4項(b)で一時使用を許可することになっておる、こういう答弁がなされておるわけでございますけれども、ここにその答弁の食い違いがないかということですが、この点はいかがですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 那覇空港に駐留いたしまするP3の部隊に対しまして、地位協定二条1項(a)に基づく施設、区域を提供いたしておりまして、これが使用を許しておるわけでございますけれども、その使用につきましては、代替施設の提供をするまでの期間ということで期間を区切っているわけでございます。滑走路並びに誘導路の使用につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、地位協定二条4項(b)に基づきまして共同使用を認めているわけでございますけれども、この共同使用につきましては昭和四十六年の二月に政府の統一見解を国会に提出してございますけれども、その四つの態様の中の第四つ目にございまする「右に準じて何らかの形で使用期間が限定されるもの。」これに該当するものとして政府は従来該当するものであるという立場をずっととり続けているわけでございまして、その間に食い違いはないわけでございます。

石井一自由民主党

○石井委員 もう一度、私が問題にしておりますのは、この上原委員に対する御答弁の第三番目の範疇とでも申しますか、いわゆる空、海軍の補助施設のあと地三百五十八万平方メートル、これは非常に大きなもので、いま問題になっている国道三百三十一なんかも全部含まれている地域だ、こう思うのでございますけれども、従来の答弁は、これがいわゆる地位協定の第二条4項(a)だという御答弁であったわけですが、これは最近の答弁では、これが第二条の一に変わった。政府答弁が変わってきたという、私はそういう感じがするのですが、この一点にしぼってどちらの見解をとっておられるのか、明確にしていただきたい。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 先ほど私の御答弁があるいは明確を欠いておったかと思いますけれども、ただいま御指摘ございました三百五十八万平方米の地域は、那覇空軍、海軍の補助施設でございまして、これは地位協定第二条1項(a)に基づいて提供いたしております提供施設でございます。

石井一自由民主党

○石井委員 そうしますと、以前の政府答弁から多少ニュアンスが変わってきておる。多少どころか、かなり解釈論、条約論の解釈が変わってきておると、こういうふうに受け取ってよろしゅうございますか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 御議論の対象となっております地域が三つあると存じます。まず第一は、那覇空港に駐留いたしております米海軍P3関連部隊、これに対する提供施設といたしまして地位協定二条1項(a)に基づいて使用を認めている施設がございます。第二に、那覇空港の滑走路並びに誘導路を使用することにつきまして米軍に対しまして地位協定二条4項(b)に基づいて共同使用を認めている部分があります。第三に、ただいま御答弁いたしました那覇空軍、海軍補助施設という那覇空港に接続する地域につきまして、地位協定二条1項(a)に基づいて提供している施設があるわけでございます。この三つあるわけでございます。それぞれにつきまして、私がただいま御答弁申し上げました立場を政府はずっととってきておるわけでございまして、解釈に変更等はございません。

石井一自由民主党

○石井委員 そこで、やはり政府答弁に多少の私は問題点があるというふうに感ずるわけでありますけれども、もし前言の違いがあった場合には、これは率直に釈明をされたほうがいいんじゃないかという私は感じがいたします。もちろんこれは密約であるとかなんとかという問題でなしに、そういう性格のものでなしに、この国会の場で答弁をうまく逃げ切るというような性格のものじゃない。私はそういうふうな意味では、政府のほうが進んでその旨をきちんと釈明されたほうがいいんじゃないか、そう思うのでございますが、この問題についてはもうこれ以上私としては追及をしたくない。しかし最後にひとつ私のいま申しましたことについて、御答弁をいただきたい。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 私が先刻御答弁申し上げましたように、三つの地域について三つの形の使用が認められているという現状でございまして、この点につきまして政府の考え方はこのとおりだと、こういうふうに御理解いただきたいと存じます。

石井一自由民主党

○石井委員 近い将来那覇空港全部が基地を解除されてわが国に返還される。そうするとそこに現存しておる施設なり建物なりいろいろのもの、これが地位協定の四条の規定によって無償でわが国の所有物になる、これはどうなんですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 米軍施設が日本側に返還になります際の取り扱いにつきましては、地位協定の第四条の規定がございますけれども、沖繩にございます米軍の施設、区域の将来返還されます場合につきましても、沖繩返還協定の第三条で地位協定第四条と同趣旨の規定が念のために明確に設けられているわけでございます。

石井一自由民主党

○石井委員 そうすると、非常に広大な施設その他、その中には学校であるとかゴルフコースであるとか、いろいろなものがあるというふうに聞いておるわけですが、この移転についてはわがほうの負担ということになるのか、ならないのか、この点はいかがですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 地位協定第四条並びに先ほど申し上げました沖繩返還協定第三条に基づきまして、将来米側の施設、区域が日本側に返還されます場合に、米側は原状回復の義務を持たない、また日本側はこれに対する補償の義務を持たない、こういうことになっております。ただ、しかしながら、米側に対しまして、日本側の要請に基づきまして施設、区域の移転を日本側から提起して申し出た場合に、代替施設の提供を必要とする場合には、その代替施設の提供費は日本側の負担、こういうことになっております。

石井一自由民主党

○石井委員 そこで、沖繩返還に関して一つの大きな目玉商品とでも申しますか、それは那覇空港の返還、こういうことであったわけでありますが、諸種の事情で現在のところはまだ返還に至っておらない、海洋博が開催されるという時点に合わせてもなかなかそれがむずかしいということは非常に私としても残念な問題だというふうに理解をいたしております。このことに関しまして、いわゆる日米合同委員会でしさいな討議があり、取りきめがあったのではなかろうか、当然そうだということが想定されるわけですけれども、その点について国民にもう少し明らかにされてもいいんじゃないか、そのことによって国民のほうも、なるほどこれならもうしばらく返還してもらうということがむずかしいということはもっとわかるんじゃないか、こういうふうに思うのでございますけれども、この点について、外務大臣、これまでにもこういうケースが過去にあったようでございますが、いわゆる日米合同委員会の内容について、差しつかえのないところを少し国民に明らかにされる、こういう意思をお持ちではございませんか。この点はいかがですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 いま合同委員会とおっしゃいましたが、それは協議委員会のお話じゃないかと思うのでございます。協議委員会で一月二十三日に合意いたしましたことは洗いざらい発表いたしましたし、また、国会の御質議に応じましてお答え申し上げておるところでございます。私ども隠しだてをするつもりは毛頭ないわけでございますけれども、またばくたる期待をお持ちいただくようになるとかえってまた不親切にもなります。したがいまして、正直なところを申し上げておるわけでございます。つまり、那覇空港の返還につきましての原則的な合意に達しましたということをまずうたいまして、そしていま石井委員が御指摘になりました施設、これだけは返還、牧港の住宅等の面積はまだ確定いたしておりませんけれども、いま明らかになった地点についての面積はこれだけでございますということを申し上げたわけでございます。そして、原則的な合意という意味は、今後日米間で具体的な案件につきましてさらに詰めをいたしまして、そして代替施設の建設等をみな完了いたしまして、完全な返還が実現いたします予算的あるいは行政的な措置をみんなこれから履修していこうということを合意いたしておるわけでございます。四十八年度予算にこれこれの予算を組みましたけれども、今後の予算の要求につきましては、日米間でもっと問題を詰めてみないと要求金額も出てまいらないわけでございますが、大まかな目標といたしまして明後年三月までに何とかなし遂げたいという願望を持ちまして、鋭意協力をいたしたいということを申し上げておるわけでございまして、それ以外に隠しておるところは一つもないわけでございます。明らかになりましたことはもう即刻御発表申し上げて御理解と御努力を得るように努力してまいるつもりです。

石井一自由民主党

○石井委員 この点に関してもう一点、一月二十三日の議事録は、第六項で、向こう三カ年に六カ所の、おもに関東周辺でございますが、基地を返還することが合意に至ったということがしるしてあるわけでございますが、残念ながら沖繩の基地に関しては何ら触れておらない。そうすると、このことから推察すると、向こう三年間沖繩の基地は返還されないのだ、こういうふうに理解すべきなのか、あるいはいや今後の協議によって向こう三年間沖繩の基地の中で返還されるべきものが出てくるのだ、こういうふうに解釈すべきなのか、この点は外務大臣いかがですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 いま御答弁申し上げましたように、原則的に合意をいたしたのはとりあえずこれだけ、関東平野の計画と那覇空港の返還ということが原則的な合意を見たということでございます。そして日米間でさらに合意いたしておりますことは、今後日米間で協議いたしまして、サンクレメンテにおける了解にもございますとおり、第二次、第三次とわれわれはさらにやってまいらなければならぬわけでございます。これをどういう段取りでやっていくかでございますが、これは日米間のこれからの打ち合わせにかかるわけでございますので、その打ち合わせを急ぎまして、関東平野並びに那覇空港以外の基地の整理縮少につきましても逐次手をつけていきたいと思っております。したがって、いまあなたの御指摘の三年以内にもうこれだけかというようには私は考えていないわけでございます。

石井一自由民主党

○石井委員 時間が参りましたので終わりますが、沖繩国会においても本会議で基地返還ということに関しては決議をし、また時の総理もそれに対して特別な発言を求めておるわけでございますが、現外相としてさらに基地の返還に関して特別の御努力を払われますよう与党の一人として強く御要望いたしまして、質問を終わります。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 山原健二郎君。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 一昨年沖繩を襲った大干ばつ、沖繩県民のこの不幸につけ込んで土地の買い占めが本土企業によって行なわれたという事実は御承知と思います。たとえば石垣におきましては名蔵、名蔵の場合はいまだに買い占めが進行しておる、川平あるいは白保、真栄理、こういうところの景勝地はほとんど買い占められておるという実態、今度の海洋博を契機にしてこのような土地買い占め並びに土地価格の騰貴が進行しておる事実を開発庁はどういうふうに把握しておるか、最初に伺っておきたいと思います。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○渥美政府委員 土地の買い占め状況というのはなかなか把握しにくいわけでございますけれども、私どもの沖繩開発庁の出先の総合事務局で一応各市町村を回りまして聞き取り調査というものをやったものがございますが、それによりますと、復帰の約一年ぐらい前から復帰後一年半の間に売買されました土地で一口の面積が約百坪以上というものを調査いたしますと、まず売買が確実と判断されます土地といたしまして六千万平米、それから売買がうわさ程度の土地というのが約千二百万平米、それから賃貸借が行なわれているようだという土地が約八百六十万平米ということになっております。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 時間がないから、不満足な答弁でも先に進まざるを得ないのですが、この海洋博の開催を目の前にして土地買い占めが進行しておる、土地価格は上がっておる。ことに海洋博開催地点である本部半島におきましても、上本部あるいは本部、今帰仁、ここは御承知のようにサトウキビの有数な産地であります。そこの買い占めが行なわれている。リゾートタウンなどということで約三〇%ないし三五%の買い占めが行なわれておる。そして土地の価格は騰貴しておる、こういう現状、しかも二十数%の本島における米軍基地とあわせて沖繩県民の経済的基盤が海洋博を契機にしてくずれ去ろうとしておる、こういう現実なんです。これに対してどういう対策を具体的に持っておるか、これを伺っておきたい。簡明に答えてくだださい。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○岡田政府委員 御指摘のような点を私ども心配いたしておりまして、絶えずその対策を練っておるわけでございますが、しかし海洋博そのものは沖繩の振興開発に非常に寄与すると申しますか、いわゆる起爆剤になると考えておりまして、海洋博そのものも織り込みながら十カ年の振興開発計画を進めてまいろうと考えております。具体的な対策といたしましてはいろいろございます。総合的に考えなければならぬわけでございますが、農業振興地域の指定をとにかくすみやかに進めるように農林省ともお話し合っていきたい。あるいは自然公園とかあるいは自然保全地域といったような現行制度を極力活用する。あるいはさらに現在国土総合開発法の改正をお願いしておるようでございますが、それの行くえを見る。あるいは県のほうで立てておる土地利用計画というものの相談に乗っていくということによりまして制度的な対策を練ってまいりたい。それから当面の措置といたしましては、県の用地の先行取得を極力助成いたしたい。必要な土地というもの、公共用地というものを確保することが全体の安定にも寄与する、こう考えておりまして、予算でも来年度十億円の土地開発基金に対する助成を織り込んだものをお願いしておりますのはその趣旨でございます。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 対策がおそいから土地の買い占めはますます進行し、地価は高くなるという状態でありますから、そういう状態の中で沖繩におけるサトウキビの生産計画すら立たない、こういうように基盤がゆすぶられているわけです。これに対する緊急な対策を私は要求しておきたいと思います。  第二番目は、沖繩の経済規模というものは沖繩県の予算が九百六十億円、大体一千億円以内の規模です。それに対して海洋博を契機として約五千億円の投資が行なわれるという状態、全くアンバランスな形の投資が行なわれるという状態でございます。その中で、先ほども指摘がありましたけれども、ここにありますのは沖繩県の発行しております四十八年度の予算編成方針です。その中で、ほとんど公共事業の契約ができない、それを県はこういうふうに指摘しております。海洋博開催建設工事のために「最近公共及び民間工事の集中的発注に伴い、建設資材の値上り及び生産量の不足等、その他製糖期ともかち合い県内建設労働者の手不足」。そのために軒並みに沖繩県内における沖繩県民にとっての必需的な公共事業の入札が不調に終わっておるという状態です。しかもその中で、たとえば学校ですね、一例をあげますと宜野座高等学校の場合、応札者もないという状態、あるいは海洋博開催地のそばであります名護市における砂防ダム、幾つかの公共事業、これが応札者もいない、ほとんど不調に終わっているというどうにもならない状態が現在起こっているわけです。そういう事実を知っているかどうか。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○渥美政府委員 年度末にいろいろな工事の発注が集中し、また海洋博関連ということで大きな事業が発注を控えている。また現に発注しつつあるというような状態から、いま仰せのような状態が起こりつつあるというようなことを聞いております。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 このように沖繩県民にとって最も必要としておる公共事業すらできないという状態です。当然つり合いのとれた沖繩県民の経済的、社会的発展、同時に海洋博両方の成功ということを目ざすのがあなた方の仕事だと思うのです。それができてない。全くかたわな、ちんばの形で進もうとしておる、ここに問題があるわけです。  さらに第三番目の問題として、労働力が集中いたしまして、そのためにパインあるいはサトウキビの生産にこと欠くという状態が生まれています。これは沖繩県の特産物であるところの特にサトウキビ、パインに対して大きな影響を与えるわけで、このままいくならば、沖繩県の農業の荒廃は必至なんです。これをどうするのか、特に特産物に対してどういう特別な手当てをするのか、この点について伺っておきたいと思う。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○渥美政府委員 特にこの時期におきまして、一つは従来やってまいっておりました台湾からの季節労務者が最近の状況から入らなくなってきたというようなこともございまして、かなり農業関係で労務者の手不足というものが生じているということがいわれております。先ほど資材その他につきましてもいろいろお話があったわけでございますが、私どもといたしましては、ただ海洋博関係の関連公共事業といったようなものが沖繩の振興開発の上からいいましても非常に重要な仕事でありまして、非常に大きな工事をやるわけでありますが、これがほかに悪影響を及ぼさないように、かつそれがスムースにいくように配慮しなければならないところでございまして、それはこのたび政府に置かれました推進本部、ここにおきましてそういったような問題を最重点事項として取り上げて、計画的な工事の施行、それによりまして計画的に資材労務の調達をどうやってまいるかというような配慮を十分いたしてまいる所存でございます。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 最後に、ただいま申しましたように、たとえば学校などというものは二年間放置するわけにいかない問題ですね。だからこれに対する補助単価の引き上げであるとか、あるいは砂防ダムに対するところの単価の引き上げとかいうような具体的方法はあると思います。さらにまた土地の問題につきましても、これは手早く買い占めあるいは価格の騰貴を押える対策を立てるべきでありますし、さらに農業問題につきましても、ただいま申しましたように、沖繩の特産物に対する対策は当然行なわれなければならないものだ。それは総合的に考えなければ、海洋博だけは成功する、はでなことは成功してしまっても、しかし沖繩県民の生活基盤がくずれるというようなことになったらたいへんなことです。私はこの点について適当な答弁をすべき大臣がおられないかもしれませんが、通産大臣にこの辺の決意を伺っておきたい。どうされるのか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 沖繩県にとっても、日本にとっても世紀の大事業でございますから、民生安定を阻害しないように、そしてわれわれが期待しているとおりの盛大なりっぱな海洋博を実現していきたい、そう考えて、誠心誠意政府の総力をあげて努力していきたいと思っております。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 瀬長亀次郎君。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 海洋博のためにいま那覇から本部までの縦貫道路として四車線から六車線にする、これは五十八号線、これは恩納村にも通ります。もう一つは石川からキャンプ・ハンセンを通って名護に行く線、これは有料道路でありますが、こういった大きい道をつくっても、どかんどかんアメリカがずっと演習を続けておるといったことでは、この海洋博なるものが美しい海、空、この資源を開発するなどという大きい目的は達せられません。  きょうは時間がありませんので爆弾、それについての問題について触れます。いま申し上げました五十八号線、これは恩納村を通っていきます。この恩納村のキャンプ・ハンセン内の恩納岳を中心として、アメリカが爆発物の処理をやっている。これは当然おわかりだと思います。この点につきまして、ことしに入ってから現在まで何回アメリカはキャンプ・ハンセン内の区域、施設で爆弾処理をやったか、簡単に答えてもらいたいと思います。

高松敬治防衛施設庁長官

○高松政府委員 ことしに入りましてからの数字はいま手元に持っておりませんが、昨年の六月からの数字を申し上げます。  六月が二十七日、七月、十四日、八月、二十一日、九月、二十日、十月は十八日、十一月が十八日、十二月が九日でございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 ことしに入ってからはわからないのですか。

高松敬治防衛施設庁長官

○高松政府委員 数字はわかっておると思いますが、私はいま現在手元に持ち合わせておりません。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 ことしに入ってからも、実に十数回にわたって行なわれている。これは地位協定三条の3項で「合衆国軍隊が使用している施設及び区域における作業は、公共の安全に妥当な考慮を払って行なわなければならない。」ということを明記してあります。さらにキャンプ・ハンセンにおけるこの爆発物の処理についても合意議事録、これに明らかにされております。一体陸上における爆発物の処理について日米合同委員会はどういう合意をし、どういう決定をしたか、これは明確に答えてもらいたいと思います。大平外務大臣どうですか。これはいわゆる協定の問題で合同委員会……。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 合同委員会の担当官が参っておりますから、そちらから御答弁いたします。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 廃棄物処理につきまして日米合同委員会について格別の、また特別の合意はございませんけれども、地位協定三条3項によりまして米側は公共の安全に妥当な考慮を払うということを協定上きめられてございますので、当然その規定に従った行動をすること、これが期待されているわけでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 あなたアメリカ局長でしょう。これは合意議事録にちゃんと書かれていますよ。これは「昭和三十五年十二月の日米合同委員会において次のように合意された。」ABCD、このE項の(1)(2)の(2)に「陸上における燃焼あるいは爆発による廃棄は、日米合同委員会によって承認された時間、場所および状況において行なわれなければならない。」と明示されている。特にいま私が指摘しております爆弾処理、これは一月の二十一日にも行なわれております。しかもこの爆弾処理によりましても恩納村の瀬良垣、大田、安富祖、この三カ部落はたいへんな被害を受けている。水源地を破壊されて、雨降りに私行きました、それから出る簡易の水道は赤水なんです。さらに安富祖の部落に行きましたら、区長のうちが三年前に建てられた鉄筋コンクリートであり、公民館も同じように二年半前につくられた鉄筋コンクリートである、それがひびが入っておる。どのようなひびか。七百メートル離れたところで爆弾がどかんどかんやった。七百メートル離れて百十三ホン。さらに直径実に十メートル、深さが四ないし六メートルの穴をあけておる。五百メートル以上の砂塵を吹き飛ばしている。この爆弾が一日で何と九発ないし十二発行なわれている。これに対しまして一体、いま私が申し上げました「陸上における燃焼あるいは爆発による廃棄は、日米合同委員会によって承認された時間、場所および状況において行なわなければならない。」ということをやっておらない。しかもその部落の人々は五月十五日の施政権返還以前からアメリカに損害賠償を要求している。にもかかわらずアメリカは、言を左右にして、いままで一文も払っておらぬ。さらに復帰後は、五月十五日以後この処理についても、損害賠償どころかほとんど日本政府は知らぬ顔をしている。知らぬ顔どころか、防衛施設局はこれに協力をしている。このようなことが、この合意議事録にすら違反して行なわれている事実は、一体どういうかうに説明するのか、これを大平外務大臣、説明してください。これは大臣の事項だ。

高松敬治防衛施設庁長官

○高松政府委員 事実関係につきまして私からお答えを申し上げます。  施設を提供いたします場合に、その合意議事録に書いてありますようにいろんな使用条件をこちらでつけます。爆破は、たとえば行なう場所はどこどこだ。それからその時間とか、あるいは五十ポンド以上の爆弾の処理は行なわないとか、いろんな条件をつけて、その使用条件に従って行なわれるわけでございます。いま御指摘のございましたキャンプ・ハンセン内の恩納関係の周辺部落の被害、振動音による被害あるいは処理場から流出した土砂による田畑の被害、それから水源の汚濁、こういうものにつきましては、私どものほうといたしましても、恩納村とともに実情を調査をいたしております。で、農業被害に対する損失補償についても、現在被害の実態を調べておりますし、また安富祖川水源の汚濁に対しては、四十八年度、いま御審議題っておる予算によりまして、沈砂池を設置するというふうな対策を講ずるというふうに、現在いろいろ被害の状況その他を調べ、これに対する対策を講じているところでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 時間が参りましたので結論を急ぎますが、いま申し上げました昭和三十五年十二月の日米合同委員会において合意されたこの事項の、E項の(2)によって措置されておらない。私は損害賠償の、被害賠償の要求の前にこれを指摘しておるのは、アメリカがやろうと思えば何でもできるような形で、沖繩の基地はいま実に危険な様相を示している。ですから、一々これは、私が申し上げましたのは、さっき申し上げました爆弾の問題が、あれははたして爆弾の処理であるのか、新型爆弾の実験であるか。実に危険な処置をしている。しかも、七百メートル離れたところに百十三ホン、四メートルから六メートルの穴をあけ、この広さが、実に十メートルの広さを持っている。専門家の話では、五百ポンド以下ではないとはっきり言っておる。こういう危険なのがいま、海洋博に通じる四車線から六車線に拡大しようとしておるあの国道五十八号線のまん中でやっておるわけです。これに対して村民は、さらに県もあげてこの処理をやめてくれ、と同時に基地を撤去せよという要求を打ち出しております。回答は時間があるので保留しますが、この問題で責任ある説明を外務大臣の口から聞いた上で、私これで終わりたいと思いますが、日米合同委員会は一体どういう合同委員会なんですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 安保条約の運営にあたりまして、私ども、御指摘の地位協定にのっとりまして、厳正に運用してまいる基本的態度を堅持しておるわけでございまして、いま瀬長委員が御指摘になりました案件につきまして、合同委員会がきめられましたワク組みを越えてやっておるものと私は思いません。地位協定三条にありますように、公共の安全に妥当な配慮を加えなければならない、それを米軍に義務づけておるわけでございまして、その趣旨が生かされるように保証してまいるのが私の任務であると考えております。  実態につきましては施設庁から御説明がございましたが、なおよく念査いたしまして、不備な点がございますならば、そういう公共の安全について妥当な配慮を加えなければならぬ責任を、義務を米軍は持っておるわけでございますから、米側にも注意を喚起するにやぶさかではございまん。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これで終わりますが、この問題は、法的な問題、さらに被害をどうするかという問題については後ほどの機会に質問することにして、きょうはこれで閉じたいと思います。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 安井吉典君。

安井吉典日本社会党

○安井委員 先ほど石井委員とアメリカ局長とのやりとりを伺っていましたが、いままでの政府の答弁とだいぶ違うようだし、間違っているのか、あるいは説明が足りないのか、どっちかだと思うのですが、きょうはほかの問題がありますので、それはあす予算の分科会があるのでその際に譲りたいと思いますが、大平外務大臣に一つだけ、沖繩返還協定の中のヴォイス・オブ・アメリカの存続の問題について、初めに伺っておきたいと思います。  返還協定第八条では、VOA放送は五年間の継続を同意をし、二年後に将来の運営について協議に入る、こういうふうな書き方で、さらにまた、合意議事録の中でもこれの扱いについての若干の規定があるわけでありますが、もともと軍事施設ではないにしても、軍事施設以上に軍事的な施設だということで、沖繩国会でもずいぶん問題になったのは御承知のとおりであります。最近アメリカの予算の中にも、この移転についての若干の費用計上が行なわれるというふうな報道もあったような記憶もあるのですが、このVOA放送について今日の段階で、この移転、撤去についてどのようにアメリカ側との話し合いが行なわれているのか、そしてまた五年というが、こういう好ましくない施設は一日も早く撤去をしてもらうような運びにすべきだと思うわけでありますが、その点につきましてちょっとお尋ねをしたいと思います。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 沖繩返還協定第八条で、ただいま御指摘のとおりにVOAの取り扱いに関することが規定されてございますけれども、この規定は、あくまでも暫定的に五カ年間を限ってVOAが沖繩で活動を継続することを認めるという趣旨でございますが、一方、第八条に書いてございますように、返還協定の効力発生の日から二年後に将来の運営について日米間で協議を行なうということがございますので、つまり返還協定発生後二年後に日米間で協議を行なうまでは、米側が将来どういう計画を持っているかということについて具体的なことは承知いたしません。いずれにしましても、日本側といたしましては五年間というのはあくまでも暫定的な期間である、こういう基本的な認識を持っております。  それからもう一つ、ただいま米側で予算措置を云々とこういう御指摘がございましたけれども、先般アメリカのUSIA、つまりVOAの親元でございますが、USIAは議会に対しまして、一九七四会計年度の予算案におきまして、沖繩にありますVOA中継局に移転のために総額一千六百万ドルの支出権限を求めている、こういう事実はございます。

安井吉典日本社会党

○安井委員 大臣、これはいまアメリカ局長からの御答弁ですけれども、沖繩国会における論議の量大の焦点の一つでもあるわけです。ですから局長の御答弁だけじゃなしに、大臣の口からも私ははっきりしたお答えを聞いておきたいわけでありますが、いまあくまで五年は暫定だといわれる。全くそのとおりだと思います。ですからアメリカも若干その気になって予算化の方向も進めつつあるのだと思いますけれども、やはりこの際積極的に日本政府として撤去を一日も早く促進をする、こういうかまえでなければいかぬと思うのですがいかがですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 いま政府委員からお答え申し上げましたとおり、沖繩返還に際しまして取りきめられたラインを守りながら、私どもといたしましてはこの案件の処理をしなければならぬと思っております。来年になりますと二年経過後、日米両当局で話し合わなければなりませんので、それに備えまして私どもとしてはVOAのモニターを実行いたしまして、その実態につきましても認識を十分深めておく必要があると考えて措置いたしておるわけでございます。

安井吉典日本社会党

○安井委員 VOAの放送の内容だとか現実の運営の問題についてもずいぶん注文がついているわけですから、いまおっしゃったようにモニターや何か、それももちろんやっていただかなければならぬと思います。   〔藤井外務委員長限席、浅井沖繩及び北方問題に関する特別委員長着席〕 と同時に、本質的に向こうにどこかへ行ってもらうということですね。このおすすめをぜひ責任をもってやっていただく、こういうことをひとつ要求しておきたいと思います。  そこで海洋博担当の通産大臣に伺いたいのでありますが、この基本法を審議するにあたりまして、政府は今後の沖繩開発の起爆剤にするのだ、先ほどからこのことばがずいぶん出ました。そういうふうな御説明もあったし、したがって軍事利用の禁止、社会主義国の参加、地元負担の禁止、住民参加、施設あと地の住民利用、この五項目の附帯決議をつけて全会一致で衆議院並びに参議院を通過した、こういう経過であります。しかし先ほど来いろいろ各委員からお話がございましたように、大きなメリットを期待してのスタートであるかもしれませんけれども、それまでに生ずる数々の問題点のために根本からくずれ落ちそうな状況に今日あるのではないかと思います。いままで指摘がありましたようにインフレで建築材や労賃の値上がり、これはまた国体もあるわけですね。その問題もかぶさってきて、いま日本全体のインフレ傾向の中にあの小さな島の中に、国体があってその上に五十年までの海洋博がある。こういうような全体的なインフレの中のさらに局地の強力なインフレ、こういう傾向があらわれているわけです。土地の買い占め、自然破壊、さらにまた労働不安が農業や中小企業をひどく痛めつけている。そういう中で米軍基地は少しも減ろうとしない。こういうふうな現状の中では、県の労働組合協議会等も反対で、むしろこれを返上をすべきだというふうな動きが出てきて大きな住民運動にあるいはなるのかもしれませんよ、こういうふうな状況の中にいまあるわけであります。私どもは条件をつけて賛成をしたというが、しかし現実はこんなような運びになってきて、これで一体どうなのか、本質がいま問われるような状況でございます。先ほど来開発庁長官も万全を期して対策をやりますと、こういうふうなことでありますけれども、その五十年が来るまでに沖繩がぶつつぶれてしまうのではないか、こういう心配をそういうことばだけでぬぐうわけにはいかぬわけであります。詳しい問題点についてはこれから上原委員からも関連して質問があろうと思いますけれども、私はまず担当大臣に一体どうするのか、その点をひとつ伺っておきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 沖繩海洋博は、沖繩県並びに沖繩の住民の皆さま及び本土政府、日本全国民が誠心誠意を込めてりっぱなものにして、沖繩県と本土のわれわれと一緒に喜び合おう、そういう試みで進められているものでありまして、知事さんをはじめ県議会もいろいろ御賛成、御協力を願っているところでございます。心配すべきことは物価の問題とかあるいは労働力不足の問題であるとか、そういうような現地の民生に著しい影響が来るのではないか、あるいは自然破壊というようなことが行なわれるのではないかという点にいろいろ不安を呼んでいる点もございます。それらの点につきましては、われわれ政府といたしましても、万全の手配をいたしまして、県当局並びに政府一体になってそういうことを起こさないようにくれぐれも注意してこれを成功裏におさめたいと思っておるところでございます。あしたいよいよ起工式をやるという段階まで持ってまいりまして、予算措置も各省及び県とも連絡いたしまして手配が済んでおるところでございますから、われわれはぜひとも成功を目ざしてばく進していきたいと思うところであります。

浅井美幸公明党

○浅井委員長 上原康助君。

上原康助日本社会党

○上原委員 先ほども開発庁長官にもお尋ねしたのですが、いままた担当大臣であられる通産大臣の御答弁もあったのですが、しかし実際問題としていま安井委員のほうからも御指摘ありましたように、海洋博のメリットが一体沖繩県民にどれだけ及ぶのか、むしろ第一次産業の破壊あるいは物価の異常な値上がり、労賃の異常な値上がり、そして労働力不足など、県民生活に悪影響をもたらす不利益のほうが多いのではないかという懸念が、単に労働組合とかそういう特定の団体じゃなくて、多くの県民から出てきているということはもうすでに御承知だと思うのです。  そこで、推進本部をすでに設置をしていまばく進をなさるのだということですが、推進をする過程でいろいろな弊害が出てきているわけですね。それを十分対策を立てないと、この問題は私は世紀の大事業だというようなことで成功に持っていくことはできないのじゃないかという気がいたします。  そこで、通産大臣にお伺いしたいことは、やはり物価問題あるいは建材の値上がり、いろいろな不利益な面に対して、もう少し政府のほうに海洋博開催に向けての十全な対策をとる対策本部の設置というものが、これは早急に必要だと思うのです。先ほど開発庁長官は検討するということでしたか、担当大臣としても、県民のいまの不安なり疑惑というものを取り除いていくためのそういった実効のある、実をあげ得る対策本部の設置というものをぜひとも私たちはつくるべきだと思うのですが、その点についてどうお考えなのか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 中央におきまして私が本部長になっておりまする対策本部がございますが、これが中央におきまして各省と連絡をとっていまのような対策に万全を期する考えでございます。  大体、いま御審議願っておりまする予算案の中に事業規模がきめられておりますので、三月二十日ごろまでに大体の事業量の見当はつきますし、それによるいろいろな建設資材、労働力等の需給計画等も大体見当をつけさせまして、それをもとにして県当局とも御連絡して、いろいろ連絡あるいは行政指導を進めてまいりたいと思っております。  やはり一つの問題点は、労働力の問題それから建設資材の値上がりの問題、あるいは自然破壊の問題等がおそれられておりますが、これらにつきましては万全の措置をとるつもりでございますし、生鮮食料品等の一般物価問題につきましても、海洋博推進対策本部に物価対策部会を設けまして、農林省のほか、各省との連絡をとって適切な措置を講ずる予定です。沖繩県の場合は、特別の輸入のワクを認めることもできますから、物価の模様によりましてはそういう措置も講じて物価引き下げを行なおうと思っております。  なお、地元の沖繩県におきましても、本問題を検討するために物価対策連絡協議会が土木部や労働、商工各部の次長で構成してこれが設けられまして、いまの建設資材の確保や流通システムの確立等、諸対策を検討中でございますが、この協議会ともわれわれ連絡をとりまして適切な措置を講じているつもりでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 時間がありませんので、さらにお尋ねしたい点もあるのですが、いまの政府が立てようとしておられる対策については、早急に実効あらしめる方向でぜひ対策を立てていただくように強く要求をしておきたいと思うのです。  そこで、海洋博との関連で伊江島空港の利用ということが新聞報道なりあるいは政府の推進本部の方針の中にも出ているのですが、お尋ねしたいことは、伊江島空港の利用について米側との了解はできているのかというのが一点です。  さらに、この整備費についてはやはり日本側が負担をすると思うのです。その場合に、二点目には、整備をしたあとでは、まあわれわれは民間空港として完全に返還すべきだと思うのです。まだアメリカ側にそのまま軍事目的で利用させるのか。  もう一点、海洋博全般と関連することですが、自衛隊の利用というのは、この海洋博関連事業からは起こらない。いわゆるあと地の問題を含めて、自衛隊がそのあと地を利用していくとか、そういうことが全くないということが確約できるかどうか。  この三点、ひとつ御答弁いただきたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 伊江島飛行場の問題についての米側との調整でございますが、これはまだ煮詰まっていないわけでございまして、これから詰めていかなければならない問題でございます。したがってそれがまずわれわれの最初の仕事になるわけでございますので、その後の整備したあとの問題までまだここで申し上げる段階ではないと考えております。

箕輪登自由民主党防衛政務次官

○箕輪政府委員 伊江島の飛行場の返還後のあと地利用については、自衛隊といたしましては使用する考えは持っておりません。

上原康助日本社会党

○上原委員 そこで通産大臣にお尋ねいたしますけれども、先ほど来いろいろお話ありましたように、那覇空港が完全返還になっていない、あるいは新しい空港ターミナルの建設も海洋博まで間に合わないというような状況になっております。いま輸送問題とかそういうところに行くまでの議論が多いわけですが、そういう状態では、延べ五百万人ともいわれている人員輸送について大きな支障を来たすと思うのです。通産大臣は一体伊江島空港の利用問題なり那覇空港の件については、この海洋博との関連においてどういうお考えを持っているのか。いまの外務大臣の御答弁からすると、そのめども立たないままにどうも伊江島空港を使うんだとか、あるいはどうするんだというようなことで、その後もずるずるべったりにいく危険性もあると思うのですね。そこらについてはどうなんですか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 那覇空港につきましては、外務当局においては鋭意いま全面使用を努力されておられるところであり、われわれはその努力に期待しているところでございます。足りないところを伊江島でいま補給しようということで伊江島の整備にもかかろうとしておるところでございまして、この両方の空港を使用することによって大体目的を達することができると思っております。それ以外、アメリカの軍事基地を利用するというようなことは考えておりません。もっとも那覇空港やその他で事故があったりして、緊急にほかの飛行場を臨時的に使用しなければならないというときには、それは緊急事態として不時着とか利用とかいうことがあり得るでありましょうけれども、通常の状態においてそういうことは考えておりません。

上原康助日本社会党

○上原委員 そこで先ほど少し予算問題で残してあるのがございますので、お尋ねしてから、もう少しこの空港問題でお尋ねしたいん、ですが、関係公共事業費の中での通信施設設備というのが二百七十億円計上されているわけですね。この中身について説明をいただきたいと思うのです。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 お答えいたします。  二百七十億という金額があがっておりまするのは、四十七年度、四十八年度、四十九年度の三カ年にわたりまして、沖繩全県下に関しまする電信電話の施設の増設工程に伴う金額でございます。御案内のように電話電信通信施設と申しまするのは、有機的な全体のネットワークとしてのシステムでございませんと役に立ちません。その上、この海洋博覧会というのが沖繩全県にわたる仕事でございまするので、その両面から全県にわたりまする主として電話増設、それに伴いまする必要な電話局の建設、ケーブル、マイクロ回線等の増設等の経費でございます。  年次別に申し上げますと、四十七年度予算、ただいま日本電信電話公社が建設を進めておりますが、これが金額で七十億、それからただいま御審議をいただいておりまする四十八年度予算におきましては九十五億、四十九年度につきましてはまだ案が確定しておりませんが、想定といたしまして四十八年度予算と同じ程度、九十億ないし百億という投資を見込んでいるということでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 そういたしますと、三年度にわたる予算額だとの説明ですが、本来これは沖繩の通信施設設備を整備していく上での恒常的なもの、もちろん海洋博そのものの利用度というのもあろうと思うのですが、そういう予算だと見ていいわけですね。それが一つと、たとえばここにマイクロウエーブの新設ということが、那覇宮古、八重山、与那国、名護、伊是名というような計画もあるという説明も受けたのですが、これが実施をされる段階では、先島のテレビ回線も同時放映になる、そういう計画も含んでいるということに理解していいのかどうか。さらにあと一点は、先ほどもお尋ねしたのですが、これら通信施設が、よもや自衛隊専用の通信施設になるということはないという確約ができるかどうか、あわせて御答弁いただきたいと思います。

舘野繁郵政大臣官房電気通信監理官

○舘野政府委員 お答え申し上げます。  御質問の第一点は、お話のとおりでございまして、これは電話で申しますると、四十七年度一万五千加入、ただいま御審議をいただいております四十八年度予算におきまする予定工程は電話二万加入、それに伴いまする必要な電話局の新設が、四十七年度では十四局、四十八年度では十九局というようなぐあいになっておりまして、全県にわたりまする電話施設の早期の普及ということの経費でございます。  それから第二点のたとえば那覇−宮古間のケーブル、これは四十八年度で考えておりまするけれども、テレビを電送いたしまする広帯域のマイクロということを一応ただいまのところ考えておりまするけれども、これは詳細な技術的な調査を待ちませんと、どういう設計になりますか、ただいま検討中ということでございます。  第三点につきましては、これは何度も申し上げましたように、この計画は一般の加入電話、それからその他のこのマイクロにいたしましても、広帯域の高速度通信、テレビジョンの電送等のための計画でございまして、防衛関係とは関係ございませんで、東京とあるいは旧本土におきまするところの各地間の同軸マイクロ系統による幹線の形成と同じような性質のものと御了解願いたいと思います。

上原康助日本社会党

○上原委員 あと自治省に一点だけお伺いしたいのですが、先ほども指摘しましたように、海洋博関連の予算で、地元負担というのが非常に大きいわけなんですよ。若干の地元負担というのはやむを得ないにしても、十六億あるいは十三億、さらに関連事業のほうでも、先ほどの説明では三十四億程度の地元負担があるのだ。県を含めて沖繩の地方公共団体の財政の脆弱性ということからすると、しかも国家的行事というからには、本来こういうのは特別交付金なり国の予算で全額まかなうべきものだと思うのです。こういう考え方に立つのですが、これは時間がありませんから、また分科会などでこまかい点までお尋ねしますから、自治省、その点について、ひとつ御検討しておいていただきたいと思うのです。  そこで、最後に外務大臣にお尋ねしますが、先ほど通産大臣は伊江島と那覇空港を利用したい、ほかの軍事基地は使用しない、使用する考えはないという考えでしたが、私はやはり海洋博時においては嘉手納空港の使用というのは当然考えてしかるべきだと思うのです。御承知のように嘉手納から本部半島まで輸送するのと、那覇におろして那覇から本部まで輸送していくのとでは、いろいろな面で時間の問題、コストの問題が節減できるわけですから、やはりアメリカと積極的に交渉して、嘉手納空港の民間利用ということをこの際考えてしかるべきではないのか、それをやる御意思があるかどうか。  もう一つは那覇軍港の返還ですよ。那覇空港から那覇の町に入るまで、道路の左のほうは軍港で戦車やら何やら軍需物資が一ぱい積まれておる。右はカルテックスでしょう。ああいう現象を、国際的行事の中で日本の国土の一部として見せる、そのものが、私は日本の恥さらしではないかと思うのです。そういう意味で嘉手納空港の民間利用ということと那覇軍港を少なくとも海洋博時までには完全に民間の港湾にしていく、そのことをぜひともアメリカ側と交渉して取りつけてもらいたい。それに対して政府としてはどうお考えなのか。また担当大臣の通産大臣としても、海洋博の成功のためにはそういうことをなすべきではないかと思うのです。その点について両大臣の誠意ある御答弁をいただいて質問を終えたいと思うのです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 いままで言われた後段のほうですが、御趣旨を体して対米折衝に当たりたいと思います。  嘉手納空港の使用を申し入れるつもりがあるかという点につきましては、いまのところそういう考えはありません。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 先ほども申し上げたとおりであります。

上原康助日本社会党

○上原委員 もう少しいい答弁をしてくださいよ。そんなそっけないことでは海洋博成功しませんよ。  それから、ちょっと時間が残っていますから最後に、先ほど安井委員からVOAの問題指摘されたわけですが、私、この点いずれかの機会にお尋ねしたいのですが、VOAの職員の身分について外務省はどういう調査をなさっているのか。これはいろいろな問題があるのでぜひお調べになっておって、次に質問するまでにひとつお答えできるように要望しておきたいと思います。

浅井美幸公明党

○浅井委員長 渡部一郎君。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 私は沖繩国際海洋博覧会に関しまして質疑をするにあたり、ただいまも各委員からお話がありましたとおり沖繩で海洋博をやるのはみっともないのではないかというところから話を進めたいと思います。  海洋博の美しいパンフレットを先ほどちょうだいいたしましたが「海−その望ましい未来」と書いてあります。沖繩の海は望ましい未来であるが、陸上は望ましくない未来でいいのか、この辺のところから考えていただきたい、私はこう痛感しておるわけであります。海外の米軍基地の中で最大なのは日本に集中しているわけでありまして、特に面積当たりの高密度といい、その能力といい、日本、特に沖繩県におけるこの軍事基地の集中というものは国際的なものであります。そしてそれに対してほとんど暴動らしい暴動もなく、この二十数年間非常に穏健な形で軍用基地が存続したということ自体が沖繩県民の強い自制心を示しているものと私は思います。そういう県民のあるとき政府が何をなすべきかということは、その県民の声なき意思を代弁して強烈にあるべき姿に向かって戦うことが大事であると私は思うわけであります。いまその例といたしまして先ほど私はちょうだいしたのでありますが、北谷村というところでありますが、ここから、村役場のほうから軍用地解放の要請というものをちょうだいいたしました。外務大臣はごらんになっておられますか。これによると、那覇市からたった十六キロにあるこの海岸の一村が実に面積の六五%を軍用基地にとられ、平たん部を失い、村役場まで山の中で存在しておるのだそうでありまして、村づくりというか、生活基盤づくりというか、そうしたものは全く意味をなさない状況になっておるのです。これで一体望ましい未来かどうか、中曽根大臣もちょっと目をあけてこっちを見ていただきたい。この斜線を引いた部分が軍用基地ですね。そして解放要請地と書いてありますのは、この薄黄色くなっている部分ですが、両方合わせてこの小さな村がどれくらい軍用基地に埋まっているかこの地図で一目りょう然だろうと思います。こういう村を横っちょに見ながら、海洋博の会場に何ときのうのお話では五百万人の人が海洋博の会場に往復されるのだそうであります。こういうすごい沖繩県というものに対して少なくとも政府が何かをなすべきではないか。私は米軍基地全体の縮小計画も強烈に進めるべきだと思いますが、まずこの北谷村の方々の御要請が、伺ってみますと各省庁からほとんどすげなく鼻であしらわれて、ろくに返事がもらえなかったということを言っておりますが、そういう地元民のどういうふうに陳情や請願していいかわからない人たちに対して、あまりにもひどい態度ではなかったかと私は思うわけであります。おそらく大臣方のお耳のもとにもそういう話が伝わってないかと思いますから、北谷村の問題に対してこれからどう取り組まれるか、それをまず外務大臣や施設庁長官、また通産大臣にお伺いしたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 北谷村の代表者の方々、先日お目にかかりまして実情を聴取いたしました。色よい返事を差し上げられないということはたいへん私は残念に思いますけれども、御陳情にいらした方々に淡い期待だけを差し上げるのも親切でないと思うわけでありまして、私どもといたしましては沖繩の基地が不当に密度の高い度合いにおいて存在しておること、そしてそういう中において沖繩の振興開発計画が進められなければならない。そして基本的には基地経済からどうして脱却するかという重い荷物を背負っているわけでございまして、この仕事は両政府の大きな課題でございます。したがってこれに対してどのように接近してまいり、どのように実現してまいるかということにつきましては、十分の準備を整え、不断の努力を重ねながら実現していかなければならぬと考えておるわけでございまして、期日を限って色よい御返事ができなかったこと、たいへん残念に思うわけでございますけれども、沖繩の現状及び将来を考えまして、これを打開してまいる決意におきましては人後におちないつもりでおります。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 途中でありますが、外務大臣、この北谷村の軍用地をアメリカ側との話し合いにおいて返還を要請するという立場をとっていただけるかどうか、それをお伺いしたい。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 先ほども御答弁申し上げましたとおり、さしあたって那覇空港の返還とそれから那覇周辺の返還に第一歩として着手したわけでございまして、第二次、第三次を私どもとしては考えていかなければいかぬという心がまえを持ちまして日米の折衝に当たりたいと思っております。その過程におきましてこのいま提起されておる問題につきましては十分検討させていただきたいと思います。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 外務大臣から御答弁がありましたから次へ参りまして、次に、先ほどから沖繩県の本部村でやると、電気、ガス、水道、交通その他全部一々心配だという問題提起があるわけでありますが、その前に、ごみの問題を片づける前に、もう一つ前に、沖繩県には大量の戦争中の遺骨が散乱しているようであります。正式な統計というものがあるべきものでもありませんので不明でありますが、人によっては現在二千、もっと多く言う人では三万というような遺骨が現認されておるそうであります。こういう問題に対して今期予算の中でほとんど配慮が払われなかったようであり、沖繩を開発するとかあるいは海洋博なんという前にそういう戦争のあと始末をまずきちっとするという態度が必要じゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。これはまず海洋博の事務局を指導なさる立場にある通産大臣に先に伺いたいと思います。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 戦争の痕跡をできるだけ早くすべて消去することは非常に大事であると思いまして、同感であり、政府といたしましてもそういう努力をしていくべきであると思います。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 開発庁はこういう問題に対してちゃんとやっておるのかどうか、私はきわめて遺憾に存じていますが、どうなんですか。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○岡田政府委員 おっしゃいますように、振興開発法を進めるむしろ前提としてこういう問題を処理しなければならないということを私ども当然と考えております。復帰時点まで沖繩北方対策庁がもっぱらこの問題を取り扱ってまいりましたが、その後厚生省のほうで鋭意進められておる。私どももこれに対して絶えず、早くやっていただきたいということをお願いしておるということでございます。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 鋭意進めているというのは全然うそでして、何もやってないのであります。そういう答弁の形式があるのはわかるけれども、そういういいかげんなことを言ってはいけないと私は思います。そうしないと、あなたのいままでの御答弁がみんなそんな調子かと思われてしまう。私はこういうことがいいかげんであったということが、一つ一つもういまの基地の問題にかかわらず沖繩は日本の過去の最大の失敗と現在の最大の矛盾の集約点だと思います。その問題と取り組むためには、そういう問題にも体当たりをしてもらいたいと思います。  次に、時間がありませんから、まるで一問一答のように伺うのでありますが、沖繩海洋博をやる場合、従来万博であるとかあるいはオリンピックであるとかいうと自衛隊があるいは自衛隊員が要請されて、その輸送とかあるいは会場設営とかに当たるのが例でありますが、この海洋博に対してどういうお考えを防衛庁側はお持ちでありますか。

箕輪登自由民主党防衛政務次官

○箕輪政府委員 先生いまおっしゃったとおり、防衛庁といたしましては、御要請があれば自衛隊の本来の業務に差しさわりのない限りあらゆる機会に支援体制をしきたい、かように考えております。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 通産省としてはその問題をどう考えておりますか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 これは現地の県、知事さんの御意向もよく徴して、地元とよく話し合った上でそういうことはやるべきものであると思います。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 私、いまの御答弁でよろしいかと思います。というのは、自衛隊の問題が、日本のいわゆるいままでの本土側において使用されていた場合には自衛隊の出動というものが非常に簡単なやり方でできたかもしれないと思います。現地の沖繩県においては自衛隊そのものの存在に対して過去の戦争における惨禍とあわせてこの沖繩返還協定の成立前後の動きを通しましても、米軍はいてもいいけれども、日本軍は来てもらっては困るというような鋭いキャンペーンさえ行なわれていた、そういう傷あと深き県であるということをよく御了解の上処理をしていただきたいと存じます。したがって、要請のない間にかってに行くとか行かぬとか表明してみたり、お金がないだろうからブルドーザーを使いましょうかなどと申し出たり、あるいはどうせ最後になれば頼みに来るのだからなどど下級士官がそれを放言したりするなど、それ自体が海洋博の望ましいものではないと思います。  次に申し上げますが、那覇空港をどうしても取り返さなければこの海洋博は初めからできない状況にあるかと思います。ところが、那覇空港のこの問題については、最初に返還協定の審議の途中きわめて不幸な形で審議は打ち切りになったわけでありますが、この際に那覇空港から移転する嘉手納飛行場における代替施設の提供あるいは普天間飛行場の改良措置等が行なわれた後に初めて那覇の米軍施設の全域というものを返還するというようなお話があったように記憶しておるわけでありますが、その点まずいかがでございましょうか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 那覇空港に現在駐留しておりますP3の部隊並びに若干の関連部隊、これを嘉手納へ移転してもらうということにつきまして、先般の日米協議委員会で原則的な合意ができまして、これに基づいて移転作業を極力急ぎたいと思っておりますが、そのために日米間で細目の調整を急ぎまして、できる限り早く那覇空港が完全に返還されるように努力してまいりたい。その場合に、五十年の三月に海洋博の開催という差し迫った問題を十分念頭に置きまして米側との調整を急ぎたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 そうすると、それまた非常に不十分な話になるわけでありますが、まだ那覇空港を明け渡すための日本側の措置については合意ができていない、こういう意味でございますか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 P3を嘉手納へ受け入れさせますための施設をまず嘉手納に整備しなければいけないわけでございます。これに要します費用といたしまして、昭和四十八年度におきましては、昭和四十七年度において計上されております三十八億円を繰り越し使用ということを認めていただきまして、作業を急ぎたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 そうすると、代替施設やその他の細目についてはもうきまっておる、その費用が三十八億だと見ておる、こういう意味ですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 嘉手納へつくります代替施設の細目につきまして、これを日米間でなるべく早く詰めたい、こういうふうに考えておりますけれども、三十八億円とただいま申し上げましたのは四十七年度予算からの繰り越し流用分でございまして、嘉手納における代替施設並びにP3の嘉手納移転に伴いまして普天間で行なわれます関連の工事、こういうものを含めますと、三十八億円を上回る工事量になるであろう、こういうふうに見通しております。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 そうすると、要するに、三十八億円では少ないけれども、一応それだけを前年度からの分を繰り越す、そしてアメリカ側とのこれを移転するための打ち合わせについては、まだ細目については詳しくきまっていない、こういうことですね。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 ただいま御指摘のとおりでございます。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 時間がありませんから、この問題、これで閉じたいと思いますけれども、要するに、那覇空港の移転については細目でまだアメリカ側ときまっていない、そして予算的な問題についても非常に流動的なものであってまだわからない分が多いという状況では、昔の話に戻りますけれども、愛知外務大臣が沖繩返還の目玉商品であると何回も言われた話とはだいぶ違った話になった、これはもうはなはだもって当委員会を愚弄するものであると私は思います。   〔浅井沖繩及び北方問題に関する特別委員長退席、藤井外務委員長着席〕 これに対してほんとうに何とかするという深刻な反省というものを政府に持っていただかなければならないと私は考えます。  もう一つ、最後に申し上げなければなりませんが、沖繩の物価の問題であります。工事料その他で約五千億が本部半島あるいはそれに対する関連の工事として投入されるわけでありまして、公共民間合わせますと、相当の金額になるわけであります。そして先ほどもお話がありましたように、建設資材や労賃等が暴騰しており、また物価の暴騰率は沖繩県においては日本において最高の水準に達しているように思われます。  ところが政府は昭和四十七年五月二十六日、閣議において、「沖繩物価安定緊急対策について」決定をいたしております。そのときにどういうことをきめたかというと、第一に「物価の実態調査および消費者等への情報提供」、第二に「価格形成の適正化」、第三に「主要物資の供給の円滑化」、そして第四に「独占禁止法による厳格な取締り」、第五に「関係行政機関における連絡調整の緊密化等」をあげ、「所有の措置を講ずる。」旨をここに決定いたしております。  ところが最近の土地の値上がり等一つとってみても、何ら沖繩県に対して適切な対策はとられていない。私はきわめて遺憾に思うものでございまして、関係閣僚にこれに対する厳重な緊急な必要な措置を講ぜられるように要望いたしまして、最後の質問といたします。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 沖繩県におきまする物価及び民生の安定につきましては、本部長といたしましても関係各省と緊密に連絡をいたし、また当局とも協力いたしまして、万全の措置を講ずるつもりでございます。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 永末英一君。

永末英一民社党

○永末委員 私は、おとといときのう沖繩へ参りまして、現地でいろいろな意見を聞いてまいりました。  第一にお伺いしたいのは、この海洋博というのは、日本政府がともかく沖繩でやらなければならぬというので決心をして、そして沖繩で開催をきめたのか、沖繩県から何とか海洋博を沖繩でやってほしいというのを受けて考えたのか、どっちですか。

三枝英夫通商産業省企業局参事官

○三枝政府委員 海洋博というものそのものにつきましては、中央からの発想ということはございますが、その場所につきましては、そういう構想が出た直後におきまして、復帰を控えてという時点でございましたので、記念事業にもこいう趣旨から、現地からもぜひにという誘致要請がございました。

永末英一民社党

○永末委員 あることは両面から接近していくわけですから、二つの見方があるかもしれません。しかしながら問題は、現在の沖繩で海洋博というものが一体どういう規模になってどうなるかという全貌がその当時わからなかった。しかしだんだんやってきて規模もわかってみると、それによって受ける沖繩県民のメリットもございましょうが、デメリットもあるわけである。そのメリットのほうは別として、デメリットのほうは一体だれがその犠牲を負担するのか、こういうことになりますといそもそもの提唱者が日本政府であるか、それとも沖繩県民の懇望もだしがたくということでここにきめたのかということが重要な問題になる。ひとつ大臣、担当大臣かどうかわかりませんが、どういうつもりで日本政付がかかっておるのか承りたい。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 当時の流球立法院の議決もあって、そして現地からも御要請があった、日本政府としても復帰を相ともにことほごう、そういうことで、相寄る魂ではないかと思います。

永末英一民社党

○永末委員 魂が相寄るときはなかなかいいわけなんですね。しかしいよいよそのことによってある被害が出てくる、だれかが犠牲を忍ばなくちゃならぬ場合になりますと、相寄る魂が五分五分で犠牲を受けるかというと、そうはいかぬわけです。沖繩県民がいま一番心配しておりますのは、目の前に忍ばなければならない犠牲が見え出してきて、しかもそれがきわめて大きいということがわかってきた、その場合にも、もし政府側に主導権があって、そしてそれをきめられたのならば、やはり犠牲を少なくする責任が日本政府にあるはずであって、一方的にこれを沖繩県民が受けるということであっては、初めは相寄る魂であったかどうかわかりませんけれども、あまりにも手落ちではないかという気持ちがあるわけです。したがって、もう一ぺん犠牲の負担において日本政府がどういう覚悟をしておるか、お答えを願いたい。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 これは当然本土政府としましては、沖繩県の住民がその犠牲を受けないようにできるだけ努力することは当然のことであります。

永末英一民社党

○永末委員 すでに現在でも海洋博を見越していろいろな現象が起きておる。すなわち労働力の確保ということが、海洋博で関係のない地域で仕事をしている人々の中に不安感を醸成しているわけですね。すなわち突貫工事でいろんなことをやろうということになりますと、なるほど海洋博の設置地域に労働力を集中しあるいはまたいろいろな資材を使うということになりますと、そこで値段をつり上げてでも、資本主義社会だからやっていこうとする。ところが直接には海洋博に関係のない仕事を沖繩では那覇であろうとその周辺の浦添であろうとどこでもやっているわけですね。そこから労働力が逃げてゆく。これを食いとめることができない。それならば採算を無視して労賃を上げてでもやるのか、そんなことはできはしない。すなわち海洋博とは関係のない仕事をしている人々が非常な被害をこうむっているわけである。この辺についてはどうすればいいと思いますか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 労働力の問題は一番頭の痛いところでございまして、何万人ぐらいの労働力が要るが沖繩の現状では五万人ぐらいしか供給できないという数字も出ております。そういう数字もいろいろ心配いたしまして、労働省とも連絡をとって労働力の適正化ということについて努力しておるところでございます。

永末英一民社党

○永末委員 通産大臣、いま労働力のみのことを申し上げましたけれども、ポイントは、沖繩にも小さな零細企業がたくさんあるわけである。それに働いている人々があります。その人々がいろいろな被害をこうむるわけです。その被害について、歴然とそれが大量に出現した場合には、日本政府はその被害を軽減するために努力をする御決意がございますか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 海洋博関係からそういう被害がほかの諸産業に及ばないようにするということは、非常に大事なわれわれの責任でもございまして、そのためには、海洋博関係の工事は思い切って省力化するということ、土木関係の工事は最近非常に機械化が進み、大型化になっておりますから昔のような関係ではないと思いますけれども、そういう省力化については、思い切った措置を講ずるようにさせていきたいと思っております。

永末英一民社党

○永末委員 通産大臣、省力化を聞いているのではなくて、万博が大阪で行なわれたときも、ともかく万博が完成いたします前一年ぐらいは、庶民生活でちょっとした手間仕事をやろうと思っても、手間賃が高くなり人がいないのでできなかったということを、私は京都でございますから、自分の経験上知っておるわけである。これは単なる消費部面の問題でございますが、その他商売上も仕事上もいろいろな影響があるわけである。何もいま海洋博の中の問題を言っているのじゃない。沖繩は小さな経済圏ですからその周辺でいろいろな被害が出てくるわけですね。これも本土日本政府のほうで被害を軽減させる措置を構ずる決意がなくては、これらの人に犠牲を一〇〇%背負わすことになりますよということを言っているのである。その点に対する御見解を承りたい。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 その点は確かに御指摘のとおりでございまして、われわれも一番その問題は頭に悩んでおるところでございます。事の起こりが海洋博関係の仕事からそういう影響が出るわけでございますから、海洋博関係の仕事自体をできるだけ影響の出ないような方向に仕組んでいく、そういうことが大事だと思うのです。しかしあれだけの事業が興るわけでありますから、ある程度の波及は必至と見なければなりません。そういう場合に起きてきたことについてまたその場合できるだけの措置を講ずる、そういう一段、二段の措置を講じて対処していかなければならぬと思っております。

永末英一民社党

○永末委員 外国人が何人ぐらい来る予定になっておりますか。

三枝英夫通商産業省企業局参事官

○三枝政府委員 五百万という観客の想定、これ相当の員数でございますが、実数値は二百五十万見当になろうかと思います。その中で延べとして三十万人の観客の入国を予定されております。したがいまして実数値では十五万程度、その相当部分は本土経由での沖繩本島への入国ということになろうかと思います。

永末英一民社党

○永末委員 外務大臣、数はたいした数ではないようでございますが、ともかく延べ三十万人は来るだろう。沖繩は御案内のとおり外からもアメリカの軍事基地が見えるわけですね。部隊の補給の状況の内容は知りませんが、外から見た範囲では、きわめて補給活動は穏やかになっていると思うのです。それぐらいの推定はあの基地の変化を見てきた人間としてはわかるはずだと私は思いますが、さて外務大臣としては、外国人が延べ三十万もやってきて、そうして、なるほど日本の沖繩というところはアメリカの軍事基地でおおわれているなということを見せたいと思われますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 海洋博はそれ自体の目的をもって実行されるわけでございまして、その趣旨に沿って成果をあげるように期待しているわけでございまして、この場面をかりて私のいちずに願っておりますことは、その目的が成功裏に終わるようにとだけ願っているわけでございます。

永末英一民社党

○永末委員 外務大臣、お聞きしていることは、たとえばベトナム戦争で沖繩を補給基地として使っておった役割りが終わったわけだ。それはいまや外から見ている人間にもはっきりと目に映るわけだ。それから海洋博まであと二年続くのでありますが、私は沖繩基地の役割りが変わってきた以上、その返還を本腰を入れてやはり交渉すべきときだ、そうでなくて、のんべんだらりとこのままの姿でおるならば、三十万人の外国人があそこに来て、なるほど日本政府は、平和であってそうして海洋博をやってというようなことをいっているけれども、何のことはない、アメリカに軍事基地を貸して沖繩の中枢部分を占領させたままではないかということになりますと、あなたの平和外交方針、疑われましようね。だからそれを伺っておるのです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 それはすでに日本政府といたしまして沖繩基地の整理縮小という問題につきましては日米間の最高首脳の間の了解ができておりますし、そのラインに沿いまして協議委員会でもこの間第一歩を踏み出したばかりでございまして、これからさらにわれわれとしてはこのラインに沿いまして精力的にやっていくつもりでございまして、このままの状態でいいなどとは全然考えておりません。

永末英一民社党

○永末委員 沖繩は、第二次世界大戦の中で非常に激烈な戦闘が行なわれたことは世界じゅうの人だれでも知っていることである。  さて、いまあなたは、アメリカ側との交渉によってだんだん縮小していきたいと言われましたが、別段表面づらだけを糊塗しょうというつもりは私はございませんけれども、少なくとも沖繩を海洋博で訪れた人が、ぎらぎらとした軍事基地ばかりが目につくような状態、そういう状態は何とか外務大臣としては努力をしてなくしたいと思っていると言われますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 鋭意基地の整理、縮小、とりわけ沖繩においてその必要は緊切であろうと思うのでございまして、そういう方向に努力したいと思います。

永末英一民社党

○永末委員 もう一りこの件についてぜひ伺っておきたいのは、昨日那覇の空港から飛び立ったわけですが、ジャンボが一ぱい来ますと、それはその一ぱいだけで満員で何ともならぬ状態がある。きのうは一時間延着したものですから、まず二時間ぐらいの間はそのジャンボー機のために現在の那覇空港は満員である。  さて、海洋博になりますと、あのジャンボが十数機来るだろう。あるいはもっと来るのかもしれませんが、さてその沖繩の那覇空港について、何か海洋博が開催されるまでには返還を完了するんだというようなことが伝えられておりますが、一体あのままの姿で航空機を利用してやってくる人々、伊江島を使おうという話でありますけれども、何もしないのですか。それとも以前に返還をちゃんとして、そしてはっきりともっと大量の人々が空港を利用するようにできるという計画なり自信がおありなんですか、伺いたい。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○渥美政府委員 那縄空港の本格的整備はターミナル地域を空港の東側中央部に持っていきまして、そこに新ターミナルとかエプロンとか駐車場等所要の施設をするという計画でございますが、これを海洋博開催時までに完了させることは現在のところは困離だという見込みでございますので、海洋博のための暫定措置としましては、空港北側の埋め立て地域がございますが、そこにエプロンとか駐車場とか仮設のターミナルとかいうものを整備いたしまして、現在ありますものと一体的に利用して需要をまかなう、こういうことを考えております。

永末英一民社党

○永末委員 北側にそういうものをつくりますと、そこへ入ってくるお客さんが、現在旧国道一号線まで押しかけていくと現在でもストップしているわけでしょう。何ともならぬ。一番いい方法は、いま補給部隊のあるところに、大体嘉手納辺までずっと一本りっぱな道ができておるのですね。あの土地を返してもらってあれを使えば非常にあそこまでは輸送ができる、それから北部は別でございますが、そういう案はございませんか。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○渥美政府委員 おっしゃっておられる道路は三百三十一号線のことかと思いますが、三百三十一号線は現在日本側の使用につきまして具体的な取りきめを米側と折衝していただいておりまして、近いうちに日本側が使用ができる、こういうふうな状況になるかと思います。

永末英一民社党

○永末委員 要するに、いまのアメリカの軍事基地をそのままにしておいて、海洋博にやってくるたくさんの人々を交通上その輸送についてさばくということは私は不可能だと思うのですね。  さて、外務大臣は、いまの時点から判断されて、何とでもしてその軍事基地を縮小し、そして一段の平和利用ができるようにしなければならぬとお考えか、それとも、そうしなくてもほかの努力でできるとお考えか、外務大臣のお答えを伺っておきたい。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 どうしてもいまある米軍基地との調整を考えなければ実効があがらぬと考えます。したがってそういう方向で努力したいと思います。

永末英一民社党

○永末委員 終わります。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 連合審査会は終了いたしました。  これにて散会いたします。    午後零時四十八分散会

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