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71回国会衆議院1973/03/08

外務委員会 第5号

発言数
140
登壇者
10
会派数
4
開催日
1973/03/08

会議録

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 これより会議を開きます。  沖繩海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法案を議題とし、審議を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。瀬長亀次郎君。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 海洋博に関連いたしまして、最初に外務大臣にお伺いしたいと思います。  三月三日に二階堂官房長官は、「海洋博の事業規模そのものを縮小することはできないが、四十八年度の事業計画を少し減らすことを検討するよう」関係各省に指示したといったことがありますが、この海洋博覧会につきましてはいろいろの困難な事情が出ておることは御承知だと思います。本問題につきまして海洋博を中止するか、時期を延期するか、あるいは事業縮小も含めて再検討するか、その三つのうちいずれかをとらなければならないと思いますが、条約の関係でいまの段階で中止するとか、あるいは延期するとか、あるいは内容面をもっと掘り下げて検討して、海洋博に関する事業計画を変更縮小するといったようなことを現在の段階で考えるかどうか、また考えておられるかどうか。外務大臣のほうで、たとえば条約上はこうなっているのでこうだといったようなことなどを含めて、中止、延期、内容の検討、こういった点は両大臣に関連すると思いますが、外務大臣のほうからこの点について明らかにしてもらいたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 いま御指摘がありましたようなことにつきましては、一切私どもは聞いてもおりませんし、考えてもおりません。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 先ほどの御質疑の冒頭に御指摘になりました二階堂官房長官が云々という、これに関連いたしましての政府の考えを明らかにいたしておきたいと思うのでございます。  二階堂官房長官のあのお話は、私も同席いたしましてその真相をみずからこの耳で聞いておるようなわけでございます。社会党の安井吉典先生はじめ二、三の代表の方が、官房長官と総務長官の私に面会の申し出がありましてお会いをいたしましたときに、沖繩の海洋博が最近の物価の高騰、あるいはその他の資材、労務の不足等から関連して非常に重要な問題になりつつある。それに関連いたしましてしかじかこうこういうような問題点があるから、政府としては十分ひとっこれに対する対応策を講ずべきであるという御要望があった。それに答えられまして二階堂官房長官は、まことに大事なことでもあるし、海洋博が事業の内容を縮小するとかあるいは一応見合わせするというようなことになったらたいへんであるから、さようなことなきよう政府としては万全を尽くすことが大切である、こう答えられたことがそうした方向に誤り伝えられておったということは私自身も同席いたし、私自身もそう答えておることで御了承いただき、昨日の参議院の沖特の委員会においてもそれに対する質疑がありましたので、二階堂官房長官も私がいま申しましたと同様の趣旨の御答弁もされ、私も明らかにいたしておりまして、本日の新聞等にも両長官の答弁が真相を伝えておるというような状態でございますので、政府といたしましては瀬長委員御指摘のとおりそうした考えのなきことを明らかにいたしておきたいと思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 外務大臣にお聞きしますが、海洋博の事業の中で、仲泊から石川を通って金武、宜野座を通って名護に行く、いわゆる高速道路をつくるという計画がありますが、その高速道路はキャンプーハンセン、キャンプ・シュワブ、このアメリカの基地内を通ります。したがって、アメリカとのそういった折衝の経過はどうなっているか、お伺いしたいと思います。

角谷清外務省アメリカ局外務参事官

○角谷説明員 私よりお答えさしていただきます。  海洋博の開催に関連いたしまして、沖繩におきます道路の問題につきましては、ただいま先生御指摘になりました石川−名護間の縦貫道路、これはキャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブに関連するものでございますが、それとあと国道五十八号線、これの拡張問題というようなものがございますが、これはいずれも現地におきまして、現地レベルでアメリカ側と話し合いを始めているというように承知いたしております。今後ともこれは外務省といたしましてもアメリカ側を説得いたしまして、計画どおり実現するように努力いたしたい、こういうように考えております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 まだアメリカとは説得する段階であって、高速道路を基地内に通してもよろしいという約束、確約は取りつけてないというふうに理解していいのですか。

角谷清外務省アメリカ局外務参事官

○角谷説明員 仰せのとおり、まだ最終的にアメリカ側の合意を得たというようなものには至っておりませんで、ただいまの段階におきましては、現地におきまして折衝を重ねておるところでございまして、その結果を踏まえまして、中央と申しますか、こちらにおきまして日米合同委員会というような場を通じまして所要の政府間の調整を行なう、こういうことにいたしたいと存じております。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 これと関連いたしまして、この高速道路を開通するということは、アメリカの基地内を通る問題、アメリカとの折衝も至って困難であるという問題があります。もう一つは、金武、宜野座の村民がせっかく植えた作物を取り除くわけにいかぬと反対の声もあります。したがって、こておりますが、きわめて困難も予想されると思うのですが、この点についてはどういうお考えであるか、これと振興開発計画の知事案でも国鉄縦貫鉄道の建設を要求しております。いわゆる高速道路ではなく、むしろ国鉄の縦貫鉄道を通すべきだ、これは県民の要求でもあります。この際なぜ高速道路に変えたのか、その理由はどういった理由であるのか。たとえば振興開発計画の中にも、国鉄の縦貫鉄道の建設、これは検討する、調査するということになっているようでありますが、この関連はどうなっておるか。この点を、開発庁長官が知っておられれば説明してほしいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 沖繩開発振興基本計画の中に、いま御指摘になりましたような交通体系を整うべきという、あらゆる角度からの進言がなされていることは私も了知しているような次第でございます。  沖繩の現状を考えましたときに、そうした施設を急ぐ場合に、はたして地形的にあるいはいろいろの輸送体系、あらゆる面から運輸省当局とも、開発庁といたしましても技術的に事務的にいろいろと折衝もいたしてまいっておるのでございますが、いまの次元においていまの立場から運輸当局の専門的なる判断によりますと、沖繩において鉄道を敷くということはあらゆる意味において効率的でないという判断が下されたものでございますから、いろいろと国道あるいは高速道路の整備というような問題あるいはその他モノレールとかいろいろの沖繩独自の海洋に面した自然美を利用いたしましての観光開発、輸送体系の整備という方向に目標をしぼっておることを御了解いただきたいと思います。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 外務大臣にもう一点お伺いします。五百万人がこの海洋博を目ざして沖繩にやってくることはこの前の説明でわかりますが、その場合、空、海からやってくる。那覇空軍基地、那覇軍港など、アメリカは日本政府から基地も提供さると私は思うのですが、この際アメリカは、日本政府に協力して、せめて海洋博の期間中でも那覇空軍基地、那覇空港、那覇軍港、これを使わしてやろうなどという考えはないのか、あるいはまた折衝されるお考えがないのか、この点を明らかにしてほしいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 いまあげられました個所のうち、那覇空港につきましては、明後年の開催が三月に予定されておりますので、それを念頭に置きまして空港関係の処置を完了するように努力したい、そういう方向で対米折衝を急ぎたいと考えておるわけでございます。  港のほうにつきましては、ただいまのところ特別なことは考えていないわけでございます。将来どういうことになりますか、いよいよ開催が迫りまして交通事情がどういうことになりますか、さだかにまだ見当がつきませんけれども、いま私どもが手を染めておる仕事といたしましては空港関係のことでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 外務大臣については私の質問はこれだけであります。  次に、開発庁長官にお伺いしますが、最初に海洋博の計画が発表されましたら、海洋博というのは復帰記念にやる事業である、平和で豊かな県づくり、こういうような鳴りもの入りで宣伝されましたが、土地の買い占め等土地投機、これが非常に進んでおる現状は、開発庁でもすでにおわかりだと思います。あとで土地の買い占めと土地投機の現状、これの資料を出してほしいと思います。これにつきましては、たとえば九州経済調査協会、この調査で四十五年から四十七年までの西日本、九州圏におけるレジャー産業の土地買い占め状況、これを発表して、沖繩県が最も土地買い占めが激しいということ、東急、近鉄など私鉄大手や商社など大小百一社が沖繩に進出して、特に大手資本が地元企業を吸収、系列下におさめる傾向が特徴になっておる。さらに買い占められた土地四・三%に当たるのであるが、その大半は使用目的がわからぬといったようなことまで書かれております。そこでこの土地買いあさりあるいは土地投機、これを防がなければ海洋博は県民の利益に奉仕しないどころか、平和で豊かな県づくりとはうらはらになっております。その点長官どういう方針でこの土地買い占めと土地投機を押えるか。これは県知事ではどうにもならぬわけなんです。やはり政府でなくちゃいかない。  もう一点は、こういった中で農業の破壊、さらに農民が農業を見捨てて工事現場に集中する、この現象が非常に激しく進んでいる。そういう場合に、農業破壊から沖繩の農業を救い、農民の追い出しではなくて、農業をやって、農民はやはり農業のほうがいいなというふうな、安定した農民生活を維持していく方策があるのかどうか。  一例ですが、いまサトウキビはトン当たり七千円。ところが労務賃金は三千円から四千円になっておる。これではトン当たり七千円のキビ代を工場から受けても、結局赤字になるので、もう立ち枯れしておるキビが幾らでもあります。私この目で見ております。そういったようなことはほとんど海洋博関係の事業と関連しております。その農業破壊から農民を守るという問題はどうすればいいのかという問題。  三つ目は、インフレという問題はすでに二階堂官房長官認めておられるようです。この物価高、これを防いで物価の安定をはかって、県民生活を安定させ、福祉を向上させる具体的な現時点での政策はどういう政策を持っておるか。  さらに四十七年度予算における沖繩県の未執行予算は一体どのくらいになっているか、何で未執行分が出ておるのか、これに対する措置、こういった問題など、四ついま申し上げましたが、時間の関係で一括して説明してほしいと思います。  この際、いまの四番目の四十七年度予算の未執行分については、御承知であるならば、たとえば学校関係はこれだけ、土木関係がこれだけ、さらに厚生関係がこれだけ、さらに農林水産関係がこれだけ、この予算額で入札額は幾ら、落札はなぜできなかったのか、こういった点まで触れ、これを繰り越しを認めるのか、認めぬのか、こういった点まで説明をお願いしたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○坪川国務大臣 四点にわたる御質疑でございますが、第一点の土地問題並びに土地の高騰に対する政府の考え方についてのお尋ねでございます。  瀬長委員御承知のとおりに、沖繩の土地の高騰は私も率直に認め、また憂いをともにする一員でございます。大体那覇市を中心とした中南部地帯の土地が、復帰前の一年また復帰後の半年、昨年からことしの初めにかけまして、土地の売買が確実に行なわれたというもの、それからうわさによって大体取引が行なわれたというもの、また賃貸借等によって土地の取引が行なわれておるというようなものを入れますと、大体八千万平米に及んでおるという状態でございます。しかも高いところでは大体三倍の値上がりという状態であることでございます。そうしたことを考えますときに、やはり何といっても地価対策、土地対策が内地同様重要な民生安定、生活安定の基礎課題になっておることも事実でございます。  そうした意味から、私といたしましては、沖繩の屋良知事が強く要望されました、沖繩の公共団体が先行的に土地を確保するということが最も必要な要請でもあったわけでございます。したがいまして、私はこれだけはぜひとも私の責任において取得して沖繩の土地対策の一助にいたしたい、こう考えまして、土地の先行取得のために要する金三十二億円を、一ぺんには困難でもございますので、本年は十億の予算を計上いたしまして、沖繩の土地の先行取得の問題に供していただくという方策をとっておることも御了解願いたいと思うのでございます。とともに、やはりこれらに対するところは、沖繩の知事さんではどうにもならぬというようなお気持ちでなくして、私どもは政府と沖繩県当局とが一体となって、これらに対するところの土地の利用計画、使用計画並びにこれらの土地の規制計画というものを十分いたしまして、そして土地税制の面からもそれぞれの対策を、政府の決定いたしました土地対策要綱に従って私は行政指導をとってまいりたい、こう考えておるような次第でございます。  次には御承知のとおりに、沖繩海洋博を通じての物価の高騰、これらに対応するところの現状というものも、さっき申し上げましたように非常に憂慮すべき状態でございますので、御承知のとおりに対策推進本部には、いわゆる施設部会と物価部会を開きまして、それぞれの副長官等が副本部長になりまして、これらに対するところの労務、資材の確保、また輸送体系の確保というような点をいま鋭意緊急に措置を講じておるということで、開発庁を中心といたしまして各省庁の係官等と協議を進めておりまして、建設省に対しましては、いわゆる大事な建設資材の確保等に対する現況をつぶさに視察していただき、その対応策をすみやかに講ずる意味において調査団を直ちに派遣いたすということに相なり、また労働省にもお願いをいたしまして、労務対策、ことに台湾からの労務者の入っていただけなくなった現状を踏まえ、これらに対するところの労務対策をいたすというようなことをいたしまして、緊急また応急的な立場からこれらの対策に政府は鋭意手を打っておるということの気持ちをひとつ御理解願いたいと思います。  第三番目の農業対策の問題でございます。  何と申しましてもあの亜熱帯地帯におけるところの特異的な魅力のある農業産業でございます。それを考えますときに、砂糖あるいはサトウキビあるいはお茶あるいはパイナップルというような果樹、こういうような大事な産業を中心といたしましての基盤整備をはかるということ、これが沖繩におけるところの農業生産の最も重要ななにでもございますので、農業政策に対しまして農林省また開発庁から、それぞれこうした関連事業の事業費というものは昨年の予算と比べますとかなり伸びておるということは、瀬長委員、よく御検討に相なっておる委員としては御了解いただけるのじゃないか、こう思いまして、私は農業政策に対しましても農林省にお願いをいたし、連絡協議を密にいたしまして、万全を期したいと考えております。  四番目の具体的な四十七年度のいわゆる公共事業費その他の実施に対するところのなには、こまかい数字にわたる問題でございますので、政府委員をして答弁いたさせます。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○渥美政府委員 まず四十七年度予算の執行状況でございますが、四十七年度に一括計上いたしました振興開発事業予算は総額三百六十一億円でございます。これはそれぞれその実施にあたります各省庁に移しかえ、あるいはそれぞれの事業の実施に当たる特別会計へ繰り入れて執行することになっております。これらの予算のうち移しかえ、または繰り入れをいたしました額は公共、非公共全体で現在まで九〇・九%、そのうち非公共分では九二・三%、公共分で九〇・六%、こういうことになっております。  また、従来沖繩財政援助金というもので沖繩に対します施策をいろいろやってまいりましたけれども、四十七年度の予算現額といたしましては、四十六年度から繰り越したもの、これが約九十億円ございます。それから四十七年度の復帰前分、七十四億円、合計百六十五億円といったものがいま申しました数字のほかにあるわけでございます。  そこで、それらの予算全体を含めての執行状況でございますが、これは詳細に一々の資料は現在手元にございません。特に県で施行されます分につきましては、現在いろいろ問い合わせ中でございますが、なかなかはっきりした数字をつかむまでに至っておりません。その中で、たとえば直轄事業にかかる公共事業、これはすでに二月末で七〇%くらいの契約済みになっておるというようなことでございますが、全体といたしまして、特に県の事業につきましてズレが多いように思われます。その原因はいろいろあるかと思いますけれども、やはり復帰初年度であるということで県の四十七年度予算の成立、これが非常にズレましたり、また仕事のやり方が従来と変わったといたつような事情がいろいろあるかと思いますが、私ども県の土木部の事業の発注状況というものを見てまいりますと、大体発注が始まりましたのが昨年末の十二月からぼちぼち始まって、ことしに入ってからやや動き出した、つまり年度末に集中的に発注する、こういうふうな状況のように思われます。そういうふうなことでございます。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 時間が切れましたが、あと二分くらいお願いします。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 簡明に……。

瀬長亀次郎無所属

○瀬長委員 いまの質問に対する答えは、大体物価問題であれ、土地投機、土地買い占めの問題であれ、ほとんど具体策がないということがこれでわかっております。特に第四番の予算の未執行分について、ここで調べた資料があるのです。これは執行を継続して繰り越し分が使えるようにならないとたいへんな目にあう。これは復帰してふなれのためだといっておりますが、とんでもないことだ。何がふなれのためだ。全額国庫負担の事業ですら予算額と入札額が非常に違って、そのために落札できない問題、さらにこんな額では入札するものすらいないという問題、すべてインフレによる建材の高騰、賃金、さらに海洋博事業を目ざしてどんどん集中しておる、入札者がほとんどおらぬという状況、こういった状況になっておる。  そこで学校関係では、いまの予算額の三億六千六百三十二万円のうち、入札が実に五億三千六百万円、結局落札はできないという問題、さらに土木関係では七億一千九百万円のうち、入札が十億九千九百万円になって、これまた落札どころの騒ぎではないという問題、さらに林業試験場、畜産試験場、さらに消防学校、奥武山公園、伊佐浜下水処理場など、ほとんど入札者もいない、厚生省関係でもそのとおりであります。県が負担してやるという場合に、県の負担能力はない、それで繰り越しされないと、全部緊急必要なものばかりなんです。学校関係にしろ、土木関係にしろ、厚生関係にしろ、農林水産関係にしろ、一切ぜひやらなくちゃいかぬという問題が、このような政府のきめた単価では入札に応ずるものすらおらないという状況が沖繩県の状況であり、したがって、これはふなれのためであるとかあるいは屋良県知事の能力がないとかいう問題ではなくて、全部政府の予算の割り当て、そういった自己負担を過重にした問題、現在海洋博と関連してこの予算執行が非常に困難になっております。この点につきまして、ぜひ資料を具体的に提出してもらって——答弁を求めると時間がありませんから答弁は求めませんが、これは県または県民は何を要求するかというと、繰り越してぜひ実行できるような予算にしてほしいということが要望であるので、この要望を添えまして、私の質問を終わりにたいと思います。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 岡田春夫君。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 もうだいぶおそいようですから、要点から伺ってまいります。  大平外務大臣にお伺いをしたいのですが、御存じのとおり、蓼承志さんを団長として、いよいよ来月中国から代表団が参ります。これは民間代表団ですが、しかし民間代表団といえども、日中国交回復の際に北京において、蓼承志さんの肩書きの点などから、田中総理、大平外務大臣は蓼承志さんとも再三接触をされたわけです。この来日問題について、政府としてはどのような態度でこれを迎えられるか。こういう点をまず第一に伺いたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 政府としても心から御訪日を歓迎いたしますと同時に、歓迎の実をあげるためにあらゆる措置を講じたいと考えております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 あらゆる措置をおとりになるんだとするならば、たとえば田中総理との会談、こういうことも予定されておられるのだろうと思いますが、その点はいかがですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 まだ先方の御日程を伺っておりませんけれども、当然考えられることと思います。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そういう点はぜひひとつ万全の努力をしていただきたいと思います。  その次に、この機会に日中問題についてひとつ大局論のお話を、私も意見を述べて、率直に外務大臣に伺っておきたいと思うのです。  きのうも自民党の委員の人から、航空協定の問題などについていろいろ質疑応答がありました。大平さんの御答弁を聞いていると、日中共同声明を軸として、これを中心にして友好関係を進める、この友好関係を進めるのについて障害がない限りにおいては台湾との関係はいままでどおりやっていきたい、こういうような御答弁のように私は伺ったわけでありますが、しかし、私はこういう考え方はここで転換してもらわなければならぬだろう。やはりそういう考え方には、どっちつかずといいますか、一応日中共同声明というものを中心にして友好関係は進めるけれども、台湾の関係も切りたくないんだというような考え方が、ありありと見えてまいりまして、やはりそういう考え方は日中共同声明の趣旨に反すると私は考える。少なくともこれは沿ってないと考える。やはりここで台湾との関係というのは、私が申し上げるまでもないのですが、暫定的な処理の形として、まあ実務的に、政治的な問題ではなくて、実務的な関係を続けていくんだが、これは暫定的な処理の問題だ、大体そういう考え方が共同声明の根本的な趣旨になって、そういう根本的な趣旨から考えると、そういう暫定的なあと始末、こういう意味での日台関係の実務的処理、こういうように私は考えておりましたのですが、何かどうもきのうの答弁などを聞いていると、日本側の問題でございますから、これは中国と交渉する問題ではございません、それはそうだろうと思いますが……。  そこで、政府はやはりここでもう一歩前進する必要がある、その段階に来ているのじゃないか。やはりこの機会に、日中関係を共同声明の精神に基づいてもう一歩前進をさせる。そして、日台関係の処理をしていく。これは暫定的な処理という方向をやはりだんだん明らかにしていくということが、いまは必要な問題だろうと私は思うのです。こういう点をひとつ大平外務大臣に、大局論として、今後の日中関係の友好が発展をするために、率直な御意見を伺いたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 国交正常化をいたしました結果、政府は台湾との関係は一切ないわけでございます。あるのは事実関係だけでございまして、その事実関係は新しい日中関係をそこなわない範囲でしか許されないものである、これは万々承知しておるつもりでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 私、率直に申し上げたつもりですけれども、そういうような御答弁ならそれでも、また別な機会にもう少し具体的にお伺いしたいと思います。  きょうは実は沖繩の問題ですから、沖繩海洋博の関連を中心に御質問いたしてまいります。それに関連すると当然那覇空港の問題になるわけですが、那覇空港の問題では、十四回の安保協議委員会で那覇空港の問題が出ているわけですけれども、そこで安保協議委員会のこの文書を見ると、まず第一点にお伺いをしたいのは施設、区域の整理統合の問題、こういう点について、第五において「これらの見地から、日本本土及び沖繩の双方において、施設、区域の統合を一層実施すべきであることを強調した。」そこで「一層」ということばを使っているところを見ると、現在何か整理統合という一連の計画が進められている、そういうのをもっと一そう進めていこうじゃないかということなんだろうと思うんですが、その一連の施設、区域の整理統合計画というのがすでにあって、その中の一つとして今度の十四回の協議委員会の決定があったのか、そういう計画があるのかどうなのか、その点はまずどうなんでございますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 そういう計画はまだございません。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 それじゃ前から協議をしているんだということが書いてありますが、そういう整理統合の計画というのは前から日米間で話し合いが進んでおったはずですが、これはいつごろから始めているのですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 それは沖繩の関係……。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 沖繩ばかりじゃありません、整理統合全体の問題です。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 これは第一、沖繩は去年五月に返ってきたばかりでございまして、沖繩につきましては、その施政権の返還の際に施設、区域を当面措置しなければならぬことは措置いたしたわけでございますけれども、その後御承知の那覇周辺の計画に手を染めて、一月二十三日に原則的な合意を得ましたので、そのラインに沿いましてこれから具体的な折衝を通じて完了に持っていきたいと考えているわけでございます。内地につきましては、沿革的なことは私はよく詳しくは存じませんけれども、ずいぶんたくさんございました基地もずいぶんと整理されてきたわけでございます。私が承知している限りにおきましては、一月二十三日の協議委員会におきまして、今後基地の整理縮小計画について、双方一そう促進していくということについての原則的な合意があったわけでございまして、その機会にとりあえず当面いま一番緊急を呼んでおりまする関東平野についての具体的な措置をきめたわけでございまして、それはあくまでも第一歩でございまして、これから二次、三次と続けてやってまいるつもりでございます。そしてその折衝はいつやるかということでございますけれども、なるべく早くそういう基地の整理につきましての段取りをアメリカ側と相談しなければならぬと考えております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 なるべく簡単明瞭でいきましょう。  私は整理統合の問題は少なくとも昭和四十五年以前から進んでいた。というのは、昭和四十五年十二月二十一日の第十二回安保協議委員会の共同コミュニケを見ましても、この中には、アメリカ側は、これらの計画——というのは整理統合の計画なのですが、これらの計画を、読んだほうが早いのですが、「これらの計画は、ニクソン・ドクトリンに沿って、日本及び他の極東地域に対する安全保障上の約束を果すための米国の能力に大きな影響を与えることなくその作戦能力を効率化し、かつ、現存する資源の最大限の利用を可能ならしめる目的で行なわれた米軍基地及び施設の徹底的再検討の結果である。」このように言っているわけですね。ですからここで徹底的な再検討をアメリカ側が行なって、それに基づいて整理統合計画が進められているんだ。この共同コミュニケによると、このときにすでに幾つかの、たとえば三沢飛行場、横田飛行場あるいは板付、厚木、横須賀横浜、こういうものの整理統合繩が行なわれた。そういう一連の問題として今度の関東計画並びに沖繩計画というものが実施されたんだと見てよろしいんじゃないかと思いますが、この点はいかがですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 そういう沿革につきましては、私つまびらかにしておりませんので、政府委員のほうから答弁させます。

角谷清外務省アメリカ局外務参事官

○角谷説明員 基地の整理縮小につきましては、先生御承知のとおり、地位協定にもその目的上不要な基地は返還するというような規定もございますし、この整理縮小という考えは先生御指摘のとおり十二回にもございましたし、三回目のときにもございまして、そういう方針というのは従来から政府が考えて実施しておったところでございます。それで特に計画というようなものにつきましては、たとえばそれには関東平野の計画というものはこの一年来ありまして、それはございましたけれども、それ以外に特に計画というような形では従来はなかったということはただいま大臣がお答えになったところでございます。今後は安保運用協議会というようなものもできましたし、そういういろいろな場を通じまして、できるだけ計画的に進めていきたいということが政府の考えだろうと思います。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 これは両方ともニクソンドクトリンに沿ってということですから、私はニクソンドクトリンが発表されてから以降、こういう一連の整理統合計画というのが新しい形で見直されて進められている、その一部が今度の関東計画、沖繩の問題であろう、こういうように私考えているのですが、その点いかがでございますか、外務大臣。簡単にお願いします、時間を制限されておるので。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 途中から飛び込みまして、あるいは質問の御趣旨をはき違えた点がありましたら御容赦いただきたいと思います。  十二回の安保協議委員会あるいは十四回の委員会におきまして、ニクソンドクトリンに言及されている点につきましては、米側といたしましては、条約上の公約を守りつつ、海外における軍事的プレゼンスをできる限り減少させる、こういう考え方に基づいてこの問題に取り組んでいるという姿勢を示したものでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 これはしかしニクソンドクトリンというものが起こってから、新たなニクソンドクトリンの視野に立ってこういう問題が具体化されてきた、こういうように理解していいですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 地位協定そのものには二条三項に、必要でなくなったものは日本側に返還ということはうたってございますけれども、ニクソンドクトリンという形で米側が海外における軍事的プレゼンスの問題につきましてはっきりと考え方を打ち出したわけでございますけれども、一つには、地位協定の趣旨そのものが前からあるわけでございますし、重ねてニクソンドクトリンということも、この機会に公約の順守、それに伴う海外の軍事的プレゼンスの削減、こういうことをあわせてうたったという趣旨に御理解いただきたいと思います。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 それではこの共同コミュニケに基づいて関東計画、それに関連する岩国あるいは渕野辺ですか、並びに沖繩、こういうのが共同コミュニケにあるのですが、一連の安保協議委員会できまったこれらの問題は、すべてその経費の負担は日本側がするのですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 従来から米軍の施設、区域の移転あるいは整理につきまして、日本側から要求を提起いたしまして、それに基づく米側の整理統合が行なわれた場合には、代替施設の提供に伴いまする経費は日本側の負担ということでやってきております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 ですから具体的に、この一連の計画は日本側の負担ということでございますかと言っているのです。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 関東平野計画の実施並びに岩国、三沢に関連いたしまする施設の整理、それから沖繩におきまするP3の移転に伴う作業、それから住宅施設、区域の移転に伴いまする代替施設の提供、これらはいずれも日本側が経費を負担することになります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 アメリカ側の負担は、これに関連してないわけですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 ただいま申し上げました施設、区域の整理統合に直接関連いたしまする経費は、日本側の負担でございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 この計画の実施は三カ年で完成するというようにわれわれ聞いておるのですが、この関東平野計画に関連して、岩国、三沢、今後それに結びつけて全部やりますけれども、それから沖繩、これは三カ年の計画ですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 三カ年の計画ということを具体的にうたっておりますのは、いわゆる関東平野計画でございまして、関東平野計画以外の計画につきましては、具体的に何カ年ということはうたってないわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 沖繩はどうですか。沖繩は何年ですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 沖繩の施設、区域の整理統合につきましては、P3を那覇空港から嘉手納へ移転させるという作業がまず必要になってくるわけでございますけれども、P3を那覇空港から移転させることにつきましては、昭和五十年の三月に沖繩の海洋博の開催ということを念頭に置きまして、米側と作業を急いでまいりたい、こういうふうに考えております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 P3の点はわかりましたが、それ以外に沖繩に関連するものがいろいろあるわけですが、そういう点は何年ですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 P3に直接関連する作業以外といたしましては、牧港の住宅地区の移転、それから那覇に空軍・海軍補助施設がございますが、これらの移転につきましてもなるべく急ぎたいというふうには考えておりますけれども(岡田(春)委員「何年」と呼ぶ)具体的に何年という幅を持っての計画にはなっておりません。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そうしますと、伺いたいのですが、関東計画は二百二十億くらいと、こういう答弁が予算委員会のほうであったようです。岩国、三沢、これは大体幾らくらいの総額になるのですか、三カ年計画で。それから淵野辺もこの中にあるわけですが、これも総額幾らになりますか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 発表文にございます関東平野計画の中で、空軍関係につきましては総額約二百二十億円を予定いたしておりまして、これは三カ年間にわたりまして実施されることになります。  それからキャンプ淵野辺につきましては、昭和四十九年三月を目途として、代替施設の提供を待って返還ということになりますけれども、これに所要の経費といたしまして、たしか十四億円だったというふうに記憶しております。  それから三沢、岩国につきましては、米側から約二十五億円という見積もりをもって工事の要望をいたしてきておりますけれども、そのうち四十八年度につきましては両方合わせまして十億円の予算をお願いしているわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 大体わかりましたが、しかし三沢の場合にはそれは二十五億中九億円ですね。それ以外に住宅が二百戸というのがあるのですが、これは九億円の中に入っていないのだと思うのだが、これはどうなんですか。  それからもう一つ、淵野辺の場合には住宅十八戸、倉庫約十四、しかしあそこでは御存じのようにたくさんアンテナがある。膨大なアンテナの設備があるのですが、これは移転するのですか、しないのですか。これの予算はどういうことになっているのですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 まず三沢の件でございますけれども、総額約九億円という要望があるわけでございます。この約九億円というのはP3の移転に伴いまする必要な施設の整備費でございまして、別にP3の乗り組み員並びにその家族用の住宅について、米側が約二百戸というふうに、一応の見当がつけられておりますけれども要求がございます。ただこの分につきましては、二百戸になるのかあるいはもっと別な数字になるのか、そこらは今後米側と折衝を要する事項でございます。  それからキャンプ淵野辺の移転に要します経費につきましては、キャンプ淵野辺自体は返還、ただしそれに伴います代替施設を別途もよりの場所にということで米側の要求がございまして、これにつきましては施設庁のほうにおきまして具体的な検討を急いでいるというふうに承知いたしております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 それじゃ局長に伺いますが、三沢の場合には二百戸という新たな住宅、これは二十五億円以外にプラスアルファですね。それから淵野辺の場合もアンテナの問題が出てくるということになるとプラスアルファ、十四億以外にプラスアルファ、こういうことになるわけですね。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 三沢の住宅につきましては御指摘のとおりにプラスアルファということになりますが、その金額につきましては今後細目の調整を必要といたします。  それから淵野辺につきましてはアンテナの移設ということにつきまして、私、直接には承知いたしておりません。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 沖繩の場合はそれでは今年度の予算としては三十八億円、こういうことは前から再三御答弁がありましたが、沖繩全体、空港と補助施設を含めて一体どれくらいになるのですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 四十八年度予算におきまして三十八億円を四十七年度から繰り越し使用をお願いいたしておりますのは、四十七年度に普天間並びに嘉手納で(岡田(春)委員「その辺はわかっているんだ、全体でどうなんですか」と呼ぶ)P3移転に必要とします経費ということで繰り越し使用をお願いしているわけでございますけれども、P3を嘉手納へ移転させるということに伴いまして嘉手納にかなりの工事を必要とする状況になりましたので、おそらくは四十八年度にお願いしております三十八億円では工事は終わりませんで、四十九年度にまた引き続いて再継続されると思います。したがいまして、P3の移転関係の費用といたしましては三十八億円を上回るものになるであろうということが一応検討がつきます。  それから住宅関連の移転に伴います経費につきましては、今後具体的な調整をいたしませんと総額の見通しについてのはっきりした数字がまだ得られない段階であります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 いや、これは要点でお互いに話を進めてまいりましょう。  那覇空港を完全に返還するということのためには、日本政府によってとられる措置、この措置というのは、うしろに書いてあるわけですね、完全返還のためには日本政府がとる措置が前提である、その措置というのは、米海軍及び海兵隊の航空機が那覇空港から移転する嘉手納の代替施設の提供、それから関連して必要とされる普天間飛行場の改良、同時に岩国飛行場のP3の三沢への移転、それから補助施設関係ですが、那覇空軍・海軍の補助施設の全施設の中で牧港の関係、それから嘉手納の関係、それから国道もありますね。こういうものができた暁に初めて那覇空港が返される、こういうことになるわけでしょう。そういう場合に三十八億は先ほどからわかりますが、しかも三年以上の年時を必要とするであろうという意味の御答弁があったわけですが、全体の予算としてどれくらいになるのかということを伺いたいわけです。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 全体としての予算の見積もりはまだ得られておりません。ただ先ほど申し落としましたが、那覇地域からの住宅及び補助施設の移転に伴います経費といたしまして、四十八年度に調査費を三千七百万円計上してございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 アメリカ側の要求額は幾らなんですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 総額の見積もりはまだ得られておりません。今後細目調整を行ないました上で具体的な数字の検討がついてまいると思っております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そうじゃないんじゃないですか。それが六千五百万ドルなんじゃないですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 ただいま御指摘ございました六千五百万ドルという数字は、沖繩返還交渉の過程におきまして日本側の要望に応じて沖繩における施設、区域の整理統合を行なうにあたって、およそこの程度の経費を必要とするであろうという、当時におきまする米側の一応の見積もりの数字でありまして、その数字は上限を示すものでもあるいは確定した数字でもないわけでございまして、今後先ほど申し上げておりました沖繩の施設、区域の整理統合を進めるにあたりましての経費は、これからの細目調整の上で固まってまいるわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 一月八日に閣議のあと、関係閣僚会議を開いて、大平さん、この金額をお出しになっているのじゃありませんか。それから、一月十七日に担当者の会議といいますか、外務省、大蔵省、施設局あたりで打ち合わせをされたのは、大体六千五百万ドルを中心としていろいろ、アメリカは大体こう言ってくるからということで、それをもとにしてお話しになっているのじゃございませんか。大平さんいかがですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 そういう事実はございません。私どもが打ち合わせたのは、一月二十三日の協議委員会を前にいたしまして、日本側の要請にかかる那覇空港にからむ措置につきまして財政当局に、幾らかかるかわからぬけれども原則的にこういう原則を打ち立てることで同意をしたいと思う、そのことについて財政当局の了解を得ておいたわけでございまして、六千五百万ドルという数字はどこからも出ませんでした。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そうすると、沖繩の関連は数字は全然出なかった、関東計画については数字は出ているけれども沖繩問題では数字は全然なかった。しかし、三十八億ではとうてい足りないということはわかり切っている。その場合に、実は増原防衛庁長官をはじめとする防衛庁関係では相当の数字について言っているように私は聞いているのですが、それは大平さんが会議の中で言ったという、そういうことを基礎にして議論されているようですが、そういう事実はありませんですか。百数十億という数字が出ているようですが……。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 そういうことは私存じません。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 私は、おそらく百数十億になるのだろうと思うのです。これはきょうは、またあとでやりますが。しかし、いま出ている数字をずっと合わせてみますと、関東計画並びに沖繩関係全部合わせると、日本の円にして少なくとも、最低限度五百億円をこえて、大体一千億円近いものが今度の共同コミュニケに基づいて日本の負担になるということになるのじゃないかと思うのですが、こういう点はあとで事実が明らかになってくると思いますし、こういう点の数字の全体のめどなどについては、どういう点をつかんでおられますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 私が気をつけなければいかぬと思っておりますのは、こういう一連の措置をやってまいる上におきまして、地位協定を踏みはずしてはならぬということでございます。そこで、具体的なエスティメーションの問題でございますが、これは現実に工事の手法をいろいろやってみないと出てこない数字でございますので、大ざっぱな推定ということは非常に危険だと思いまして、そういうことは避けておるつもりでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 これからだんだん日にちがたって明らかになってくるのは、沖繩関係はやはり六千五百万ドルを中心とする数字がおそらく、ぴたり一致ということにならないにしても、そういう前後の数字であろうし、その他合わせると、アメリカの要求額というものは膨大なものであろうということは想像ができるわけです。  そこで一点伺っておきたいのは、これはどういうわけなんでございますか、沖繩空港を完全返還するために岩国にあるP3を三沢に持っていく、・これは那覇空港とどういう関係があるのですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 那覇空港に現に駐留いたしておりますP3の部隊は、今度の合意に基づきまして、嘉手納飛行場へ移転することになります。したがいまして、岩国に現に駐留いたしておりまするP3の部隊の三沢への移転は、那覇のP3とは直接の関連はございませんで、米側の部隊の運用上の必要に基づいて岩国から三沢へ動かす、こういうことと心得ております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 いまの御答弁によると、那覇のP3と岩国とは直接関連はない、しかし岩国のほうは三沢に行くんだという。これはしかも、日本によってとられる措置の中に岩国のP3を三沢へ持っていくというのが、一連の問題として取り上げられているわけですね。そうすると、いまの局長の御答弁を伺っていると、那覇の返還をする場合には、岩国から三沢というこれの問題は解決しなくてもいいわけですね。岩国から三沢へ持っていくという問題は、特にこれは処理しなくとも、それで那覇空港は返ってくるわけですね、関連ないなら。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 昨年来、米側と、在日米軍施設、区域の整理統合につきましてずっと話し合いをいたしてまいりました過程におきまして、那覇空港からのP3の移転をいかに処理するかということはきわめて大きな問題であったわけでございまして、昨年の春の段階におきまして、P3を那覇から普天間へ動かす、普天間の部隊を、KC130を岩国に動かすという、いわゆる玉つきという一連の動きが真剣に検討された段階がございましたけれども、今回はその玉つき移転ということを断ち切る、やめるという基本的な考え方のもとに米側と折衝いたしたわけでございます。その折衝の過程におきまして、これに関連いたしまして岩国のP3部隊の移動の問題が出てまいったわけでございまして、その限りにおきましては、那覇のP3の移転とは直接の関連は、動きとしてはございませんけれども、交渉の過程におきましては関連のある問題として取り上げられたわけでございまして、したがいまして、岩国から三沢へのP3の移転ということは、那覇から嘉手納へP3が移転するということと直接ではないけれどもつながりが深い問題であるということは申し上げられると思います。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 いや、ちょっとそれはわからないですな、いまの答弁。あれでしょう、七で那覇の中に結びつけてあるのですが、直接の関連がないならば、六で岩国の改善、改築をやる、ここに入るべきなんだけれども、うしろに入っているのに直接関係はないものまで入れたというのは、そうすると日本の政府は、アメリカのそういうたいへんむちゃなことまで全部のみましたと、こういう意味なんでございますか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 P3の関連という意味におきまして、岩国の米海軍P3部隊のことを、第七項のP3の那覇空港の完全返還ということに関連して発表をいたしておるわけでございまして、岩国の問題につきましては、別項にこの施設の整備のことがうたわれているわけでございまして、先ほど御答弁申し上げましたように、岩国にありますP3の部隊の問題につきましては、那覇からのP3の移転の問題とつながりは深いものだということは申し上げられるわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 間接的な関連というのは一体どんな関連があるんですか。問題は話し合いの中で話し合いでおさめたから関連しましたということなんですか。それとも、しかし、これは整理統合計画の中ではそれに関連したものでなければならないのに、全然関連がないものを話し合いの中で関連したから関連がある、これは筋が通らぬじゃありませんか。関連がないんじゃありませんか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 この関連は、P3の那覇空港からの移転という過去の交渉経緯との関連におきまして関連がある問題でございまして、先ほども御指摘ございましたいわゆる玉つき移転が米側から具体的な提案として提出され、これを真剣に検討いたした段階があるわけでございますけれども、それを御破算にするという交渉の過程におきまして、岩国からのP3の移転の問題があわせて取り上げられたと、こういう関係であるわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 それでは納得できませんね。だって、あなた、玉つきはやめたんでしょう。そして新たな方式をとることになったんでしょう。ここだけは玉つきは生きている、こういうことなんですか。それは大臣、どうもわかりませんが、大臣、ひとつ御答弁いただけますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 もともとこのことの初めは、日本側の要請があるということでございまして、それから第二は、玉つき移転で合意しておったものを、それを取りやめていただいたのは日本側の要請であるということでございまして、いま政府委員からお話がありましたように、過程におきましてそういう話があったわけでございますが、日本側の要請を貫いて処置してまいる上におきまして、米側の同意を取りつける上におきまして、そのことを私どもは同意したわけでございまして、事柄をなすためにやったわけでございまして、世の中によくこういうことはあり得ると私は思います。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そういうことはしょっちゅうあり得ることですか。そんなことはあり得ることですか。政府がおやりになることでこういうことがあり得るのなら、国民はたいへん迷惑する。玉つきでないものまで玉つきにして、そこで、国民の税金を使うというようなことが往々あり得ることだなんておっしゃることはたいへん困ることなんですが、私はこういう点につきましてももっとあれしたいのですが、渡部さんがいま見えましたので、これは別な機会に、また国際情勢のときにでもここら辺は伺ってまいりたいと思いますが、もう一つだけ伺っておいて外務大臣への質問を終わりたいと思いますけれども、そういう玉つきでないものまで含めて、これら幾つかのことを日本政府がとる措置としてこの措置をとった。そうしたら那覇空港は完全に返ってくるはずなんだが、しかし、この現象を見ると、必ずしも返ってくるわけではない。そうですね。これらの一連の措置を全部やっても那覇空港は返るということではない。必ずしも返るということではない。なぜならば、ここに「原則的に」と、こういうことを言っていますわね。何か「原則的に」ということは返らないこともあるんだ、そういうことの解釈をせ、ざるを得ないわけですが、それでは「原則的に」という意味は、何かほかにもっとアメリカから要求をきれるものがあって、その要求をしない限りは完全に返ってこないんだ、こういう意味に理解してもよろしゅうございますか。外務大臣、この点はいかがでございますか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 原則的な合意ということを書いてございますのは、当該施設、区域の処理の方向を明確に示したものではございまするけれども、返還あるいは移転、整理統合につきましては、今後日米間で細目の調整を行ないました上で具体的に作業の内容を確定し、その上で正式な合意を必要とする、こういうことを踏まえまして、原則的な合意ということを言ったわけでございます。したがいまして、将来この話がまたひっくり返ることあるべし、こういう趣旨の内容のものではございません。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 もう時間がきましたので、大臣、もう一度伺っておきます。それに、いまの局長の御答弁でよろしいのですか。——そうすると、私がもう一度申しますと、これこれの措置ですね、日本政府によってとる措置、これをやったら返ってくることは間違いないですね。しかし、そういう合同委員会その他のいろいろな手続があるから  「原則的に」と、こう書いたのにすぎないのであって、これだけやれば完全に返ってくるわけですね。この点は外務大臣からお答えください。もう時間がないのではっきりお答えください。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 きょうに私も了解しております。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 間違いないですね。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 渡部一郎君。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 岡田委員の御好意によりまして、少し御質問をさせていただきます。  沖繩国際海洋博覧会の問題でありますが、これまで討議を続けてきた討議を通して、私どもは非常にたくさんの問題点があることがわかったわけであります。もちろん、それは当然沖繩返還の諸条件とからむ問題でありますから、このような困難というものは予想されていたわけでありますが、困難が加速されている面があるわけであります。  そこで、先ほど瀬長委員が、土地の買い占め等に対する物価の抑制措置等の問題に関連いたしまして質疑をされておりましたが、海洋博の担当である通産関係の方がおいででございましたら、この建設資材の暴騰、一般物価の暴騰に対し、先日の委員会の際に私は注意を喚起しましたが、それに対して適切な措置をとるということを閣議できめたにもかかわらず、適切な処置が打たれているようには見えぬわけであります。したがって、それに対してどういう処置をいまとろうとしているのか。なぜいままでそういう処置を具体的に、的確にとれなかったのか。実際の担当である通産関係の方にお伺いをしたい。

三枝英夫通商産業省企業局参事官

○三枝政府委員 お答え申し上げます。  海洋博の工事につきましては、まず会場につきましては三月二日に起工式に入ったばかりでございまして、本格的な工事はまだ始まってございません。しかし、それを予想されましてのいろいろな事態が深刻になっているという事実は十分承知してございます。そこで、二月八日にすでに推進体制の中で、これは何もがむしゃらに推進するという意味ではございませんで、いろいろな予想される事態もございましたので、関連施設部会というものを設置いたしまして、第一回の会合を催してございます。その際に、その施設部会で関連公共事業を中心といたしまして、早急の間に時期別の資材所要量、労務所要量等を早急にまとめまして、その調整を行なって、こういった大きな高騰というような事態にならないように配慮をするという、まず工事の調整その他計画の優先の順位の問題とか、そういったものを至急に検討するということで現在作業中でございます。ただ、これと見合いまして、沖繩県におきましても、それについてどういう対処策をとるか、近く案が上がってくるということになってございます。  それから、同時に一般消費財等につきまして、特に生鮮食品等でございますが、この問題につきましては物価対策部会というものをこの推進本部の中に設置するということで現在関係省と協議中でございまして、来週ぐらいにはこれを発足させるという前提で考えてございます。  そのほか、そういった全体的な調整がつくのを待つまでもなく、通産省といたしましては、自分の守備範囲に関係する、たとえば鉄筋であるとかあるいはセメントであるとか、こういった資材につきましては、現在重工業局あるいは化学工業局、それぞれ所管のところと相談中でございまして、沖繩県からいついかなる時期に、海洋博用あるいは民生用というかっこうで、これこれこういうものについて、これこれしかじかの量をいつごろほしい、流すルートは現地企業等との関係を考えましてこういうようにするというような案をいま沖繩県で練ってございますので、それが出た上で関連業界と話をつけて、特別の供給ルートの設定ということをやりたいということで、いま案を検討中でございます。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 これは外務大臣は直接関係がおありにならないみたいに見えますけれども、閣議の一員としてちょっと聞いておいていただきたいのです。  沖繩では、返還以来物価は暴騰したわけです。一番大事な肉であるとか魚であるとか野菜であるとかいうものが、返還してわずか三カ月の間にひどいものは倍、もっとひどいものは三倍というぐらいに上がったのです。そしてここのところにきて、またものすごく上がりつつあるときに、ようやく通産省が物価対策部会というものを来週に設置するというお話であります。  私はいつも思うのですけれども、基本的に何かがいま政府はこわれているのではないかという感じを抱く。物価が上がっても、こんなに上がったころ物価対策部会というものがおごそかに開かれる。いまからやって多少とまればまだいいのですけれども、返還になりましてから相当の年月がたつわけであります。その間対策がとれなかった。いままで沖繩の物価を上げてきたことによってもうかった人々がいる。通産省は、そういう物価対策をおくらすことによって、一部特定商社、日本から出かけていった土地買い占めの観光資本業者、それから日本の商社に連動する地元の小さな資本、そういったものをもうけさせるために特段の配慮をなさった。そう見えるわけです。現実はそうなんですから。それをどう思いますか。特別にそういう人たちをもうけさせ、一般人民どもをそれこそひどい目にあわすという特別な配慮と指導をなさったとしか見えない。これはどうなんですか。

三枝英夫通商産業省企業局参事官

○三枝政府委員 お答え申し上げます。  通産省が、そういうもうけさせることについて特別な配慮をしたということではございませんで、これは諸施策の至らなかった点があるかと思いますが、結果としてはそうい事態もあろうかと思います。  そこで、先ほどお答えいたしましたような措置を早急に講ずるということで考えてございます。ただ、沖繩の復帰時点におきまして、沖繩の物価対策というのは、経済企画庁及び開発庁で各省集まりまして、沖繩の復帰に伴う物価対策協議会というものをつくって、それぞれ適切な手を打ってきたわけでございまして、その関係におきまして必ずしもそれが所期の成果をあげなかったという事情はございますが、昨年の秋口以降のいろいろ出てきた問題、これはすでに海洋博というもの以前からの問題でもございますし、それとの僕達をいかにうまく対処して、今後の事業の遂行、さらには先ほど申し上げましたような民生用等に影響が及ばないように、通産省の守備範囲としてできることはやりたいということでお答え申し上げたわけであります。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 それではもう一つ、今度は土地問題で外務大臣に伺いたいのです。  なぜこんなことを言うかというと、ここにいらっしゃる大臣として責任を持っていただくために、私承りたいのですが、海洋博の会場ですね。まだ私のほうの資料は集まっておりませんが、膨大な値上げです。  一例をあげますと、坪三セントで当初買い占めが始まっております。この三セントということで始まったものが、主要なところはいま十万ランクになっております。坪三セントを十万ランクのところへ引き上げたこの時点で、土地を買う公社を政府はつくるんだ、先ほど総理府総務長官から御説明があったようであります。こういう暴騰してうんと上がった時点から、いよいよ政府が乗り出して買うということになると、この差額を受け取るのはだれかということになるわけです。それは、観光資本と、それから商社と、そして土建屋、いい意味でない土建屋であります。こういうのを、ほったらかしておいて、いよいよ国民の税金でその地域を買いにかかるわけであります。こんなことは予想されたことであり、途中から何回も私らも警告したことであります。  大臣、これはどう思われますか。これは閣議決定事項があるから、私は伺うわけでありますが、閣議決定事項に対して適確な処置がいまとられていないわけでありますが、閣議決定の一員としての大平大臣は、それに対してどういう手を打とうとされますか、お伺いします。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 各党の御賛成を得て国としてきめましたこの海洋博の開催ということは、日本のためにも沖繩県のためにもよきことであれと願っての善意で出発したと思うのであります。また、これに伴うデメリットが出ないように、もろもろの施策が講ぜられたわけでございますけれども、それが所期の成果をあげていないということは非常に残念に思います。しかし、いま御指摘のような事態をどのように収拾してまいりますか、これにつきましては政府としても深甚な配慮を加えて、そういう不公正が横行するというようなことに対して袖手傍観するわけにはまいらないと思うのでありまして、関係閣僚にもよくお伝えいたしまして、打つべき手は打たなければならぬと考えます。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 大臣のおっしゃっているおことばの意味のとおりに、まさにそのとおりなんですけれども、要するに具体的事実としてものすごいマイナスがあり、現にその責任を内閣は負わなければならぬ段階になったと思います。  それからもう一つ、日本では、人さまをお迎えするときには、自分のうちは掃除をして、座敷でも何でも片づけて、うちの中をきれいにして、どうぞお客さまいらっしゃいというのが普通です。沖繩海洋博には国内の人々を含めて五百万の人々をお迎えするわけであります。ところがその中で、この間も申し上げましたけれども、飛行場におりる、海洋博の会場に行く。右を見ても左を見ても軍事基地。そういうひどいところで海洋博をやったということは日本のイメージアップにいいことか。決していいことにはならないし、望ましいことでもないと私は思います。喜ぶのは一部の軍人さんだけだろうと思います。  沖繩返還協定成立の際にあって、野党の意見は分かれましたけれども、少なくとも米軍基地縮小に関する決議をいたしました。そして那覇空港の完全返還をはじめ、沖繩における米軍基地は思いきってうんと縮小するんだという立場の決議が行なわれたわけであります。これは六十七国会の、すなわち四十六年十一月二十四日の本会議で決議されております。この沖繩米軍基地縮小に関する決議には、「政府は、沖繩米軍基地についてすみやかな将来の縮小整理の措置をとるべきである。」こうなっておるわけてあります。いま、その措置がとられたかどうか、とる意思があるかどうか私はお伺いしたい。  つまり、もう返還されてからだいぶ日がたって、そしてその後の沖繩における基地の整理縮小の状況は、縮小とか整理とかいう段階ではなくて、ほとんど現状維持にその後はとどまっておる。これをひとつ来たるべき日米間の安保協議委員会等においても、もちろん外交ルートを通じて米軍基地の撤去、縮小に関してひとつ外務省として積極的な姿勢を示していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 沖繩返還と同時に直ちに措置すべき基地関係につきましてはA、B、Cに分けて処置いたしましたことは御案内のとおりでございまして、その後、返還後やりましたことは、こまごましたことは別にいたしまして、一月二十三日の那覇周辺の整備計画が第一歩として打ち出されたわけでございまして、私どもとしてはこれはほんの第一歩にすぎないわけでございまして、第二次、第三次と今後精力的に整理縮小に向かって鋭意折衝を続けてまいるつもりでございます。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 大臣、御答弁としてけっこうでありますけれども、第二次、第三次の縮小ですね、それを米側に意思表示をいつごろなさるおつもりですか。その時期その他についてもまだ言う段階ではない、当分きめる段階でないとおっしゃるおつもりなのか、いつごろになったらそういう決意をするという、いまおっしゃっているいまの決意なのか、それとも遠き将来の決意なのか、私は不明確でありますのでお伺いするわけであります。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 一般的な方針は日米間で合意いたしているわけでございまして、それをどのように実行に移してまいるかということにつきましては日米間の協議が必要でございまして、その協議をできるだけ早くやらなければならぬと思いまして、この間安保運用協議会をつくりましたのもその趣旨でございまして、この運用協議会をできるだけ早く仕事始めをさせたいと考えております。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 そうすると安保運用協議会におけるそのスタートとともに沖繩基地の縮小整理については直ちに提言なさる、こういう意味に理解してよろしゅうございますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 日米折衝に入りたいと思います。

渡部一郎公明党

○渡部(一)委員 どうもありがとうございました。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 岡田春夫君。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 ちょっと伺っておきますが、結局先ほどの御答弁によると、六千五百万ドルとは沖繩の関係は関係がないということになると、六千五百万ドルに、それ以外にこの分がまた加わる、プラスアルファ、だ、こういうことですね。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 この分とは……。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 この分というのは、ここにある那覇空港返還に関する幾つかの措置が必要ですね。言いますと、那覇空港に関して嘉手納、普天間、三沢飛行場、それから補助施設、牧港の住宅二百戸、国道三百三十一号線の暫定措置、こういう六つのことができれば完全返還できる、こういうわけでしょう。そうすると、パリで、これは楢崎君のやった問題ですが、当時の愛知外務大臣ですかとアメリカとの話によって六千五百万ドルというものがいわゆる密約と称して文書が取りかわされて、文書があるわけですね。取りかわされているというのはちょっと言い過ぎかもしらぬが、ある。そうすると六千五百万ドルプラスこの別な金額、それだけがかかる、こういうことになりますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 つまり六千五百万ドルとは関係ないわけでございまして、そこに書かれておるとおりの施設をこれから細目調整をやりまして、エスティメーションをやって予算要求をやって実行に移していくわけでございまして、六千五百万ドルというのは幽霊みたいな数字でございまして、どういうふうに関連するのか、私にはちょっと理解しかねるわけです。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 しかし沖繩返還問題に関連して六千五百万ドル出すという話はついているわけでしょう。できるだけこれはソフトな話し合いで解決しましょう、こういうことになっているのですね。これは全然一銭も出さないということではないんだろうと思うけれども、これ以外にこれだけの分があるということですか。それとも、これも六千五百万ドルの一部だ、こういうわけですか。どっちなんです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 その六千五百万ドルという実体的な数字の根拠がわからなければちょっとお答えしょうがないわけでございまして、折衝の途中でそういう数字が出たかのようなことを聞いておりますけれども、すでに玉つき移転というような計画も変わりましたし、当時の政府が考えておりました整備計画と変わってしまっておるわけでございまして、私は、これからわれわれがやってまいりますことは、地位協定に従いまして細目調整を遂げ、積算を詰めてまいらないと数字は出ないと思っておるわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 それじゃ六千五百万ドルと全然関係ない。そうすると、六千五百万ドルというのはもうこれは消えたんだ、こういうふうに理解してもいいわけですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○大平国務大臣 消えるも消えないもないので、そういうものは、折衝の過程においてそういう数字が出たというようなことは聞いておりますけれども、それは一体何を言っているのか、私にはちょっと了解がつかないわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 それじゃ大臣いいです。  もうあと二、三十分だけひとつアメリカ局長その他の皆さんにつき合ってもらいたいのですが、先ほどから質疑応答の中ではっきりしてきたことは、一つは、関東計画は三年以内。それから沖繩は三年以内ときまっているわけではない。しかしこれは三年プラスアルファというように理解してもいいんですかどうなんですか。この点が一つ。それからもう一つは、沖繩の空港の完全返還のためにはこれだけのことが、先ほど読んだ六項目ですね、六項目び実施されるならばこれは完全に返るんだ、原則的にという意味は、これは単なる手続問題にすぎないんだ、こういうように外務大臣は御答弁になったと思いますが、そういうように確認してもよろしいですね。この二つの問題。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 関東平野計画につきましては日米合同委員会における手続を経て、向こう三年間に実施というふうにはっきり日米間で了解されておりますけれども、沖繩におきまする施設、区域の整理統合につきましては、先ほども御答弁いたしましたように、今後何年という幅をきめて作業にかかるわけじゃございませんで、なるべく早く原則的な合意ができたこの事業に着手して、日本側の希望するような整理統合計画がなるべく早く完了するように事を運んでいきたい、こういうことを考えているわけであります。  それから原則的な合意の点につきましては、これも先ほど御答弁申し上げましたように、方向がきまりましたので、これに基づきまして今後の具体的な細目調整を経ました上で正式の合意を確定したい、こういうふうに考えているわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 那覇空港の場合は、それじゃ三年以内ということになる。すなわち海洋博に間に合うようにと、こういう意味ですね。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 海洋博は明後年の三月であと二年しかございません。したがいまして三年というふうなことじゃなくして、海洋博を十分年頭に置いて作業を進めたい、こういうことでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そこで私の伺ってまいりたいのは、こういう一連の施設、区域の統合あるいは整理、これは地位協定の何条に基づいてやられることになるわけですか。これは実は予算委員会あたりでももう再三答弁もあるようですけれども、この間の質問なんかでもだいぶいろいろありましたので、もう一度総括的に御答弁していただきたい。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 御質問の趣旨はおそらく経費の負担をどういう根拠でやるか、こういうことかと存じますが、これらの整理統合を実施し代替施設の提供をいたしますについては、地位協定第二十四条二項に基づきまして日本政府が当該事業についての経費を負担する、こういうことを考えておるわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 二十四条第二項ですね。しかしこれは「合衆国に負担をかけないで提供し、」ということ並びに所有者に対し補償を行なうことが合意されるということであって、新しく建物を建てるということまでがここに含まれますか、どうなんですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 地位協定第二十四条第二項は、「日本国は、第二条及び第三条に定めるすべての施設及び区域並びに路線権をこの協定の存続期間中合衆国に負担をかけないで提供し、」というふうに規定してございますので、日本政府といたしましては、この協定の存続期間中、地位協定に基づいて米側に新たに施設、区域を提供いたします場合には、二十四条二項によって日本側が経費を負担する、こういうふうに考えているわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 しかし結局新たな基地を提供するわけですね。その場合に、基地を提供する場合には協定の第二条の一項に基づいて使用が許されるわけですね。その場合には「現存の設備、備品及び定着物」だけを意味しているのであって、ここには新たなものを建ててという意味のことは何ら出てこないのではありませんか。私は、もう一度聞きたいのは、こういう形で新たに基地を提供する、その基地について経費の分担関係はどうしますということが二十四条の第二項の趣旨なのであって、新たに基地の中の施設をつくるということは二十四条の二項からは出てこないことになりませんか。というのは、「合衆国に負担をかけないで提供」をするというこれは負担関係ですね。新たなものをつくるということはここに認められている条項ではないと思うのですが、その点はどういうことになるのですか。  なおこれに関連して、私は、第二条の解釈と二十四条の解釈は私の言うのが正しいと思うのですが、新たに建設するという場合には第三条の第一項でアメリカ側がやる場合においてのみそういうことができるのであって、たとえば日本が希望したところで、——大平外務大臣は日本のほうで希望したのだから日本のほうで建てるのだとよくお話しになるのだけれども、これは負担の関係、分担の関係なんで、それは二十四条の二項からは出てこないと私は思う。現実に基地にあるものの中で分担はこうします、こういうことを言っているのであって、その基地は何かというと第二条の一項で書いてあるとおりだと私は思うのですが、これはどうなんです。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 米軍に対しまして施設、区域を提供いたします際には、その根拠は第二条1項(a)でございまして、第二条1項(a)という規定は、その施設、区域については「現存の設備、備品及び定着物を含む。」ということでございまして、あり得る形は、たとえば土地もしくは建物、工作物等を二条1項(a)に基づきまして提供いたします場合に、前からあります建物、工作物そういうものを提供する場合に、その土地なり工作物にすでに設備、備品及び定着物が含まれている場合があり得る。また、したがいましてそういうものがない、全くさら地に新しい建物を日本側が提供するという形ももちろんあり得るわけであります。したがいまして提供そのものはあくまでも二条1項(a)に基づくものでありまするけれども、その場合の経費の負担につきまして、地位協定二十四条におきまして一項は米側負担、二項は日本側の負担ということを区分しているわけであります。さらにもう一つ、地位協定三条に基づいて米側がすでに提供されている施設、区域内において構築物を構築する場合には、それは米側の負担であろう、こういう御指摘であったと思いますけれども、まさに地位協定三条の合意議事録にございますように、六項目の作業につきまして、事業につきまして、米側はそういう事業を施設、区域内において行なうことが許容されているわけであります。その許容されております作業を米側が自分の発意において実施いたします際には、これは当然地位協定二十四条一項に基づいて米側が経費を負担すべきものである、こういうふうに考えておるわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 基地に新たにつくる場合もあり得るのですね、基地にいろいろ施設を。それは局長どうなんですか。何条に基づいてそれはやれるのですか。第二条では「現存の設備、」としか明文上規定はありませんね。新たな設備を建てるということ、先ほどのあなたの御答弁のように、二十四条二項ではその経費は日本が払いますということがたとえばあなたのおっしゃるとうりであったとしても、新たに建てるということは何条によってやれますか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 二条1項(a)にございまする「現存の設備、備品及び定着物」といいますのは、施設、区域の中にそういうものが含まれるということであって、これに限定されるものではないわけであります。したがいまして地位協定に基づきまして日本政府が米軍に提供いたしまする態様といたしましては、土地もしくは建物、工作物等あるいはその双方を全く新しく提供する新規の提供あるいは追加の提供、またそれに準ずるものとしての建物、工作物等についての必要な改築、改修、こういう形があり得るわけでございまして、そういうものを二十四条二項によって日本側が経費を負担するのだ、こういうことをいっているわけでありまして、二十四条二項はあくまでも経費負担の点についてとらえているわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そうすると、二条一項で新たに日本が建てなければならない、こういう義務を負うのだ、こういうことですね。しかし、そうすれば、伺いますが、アメリカが建てる場合には第三条でやれるわけでしょう。これに対しては合意議事録がありますね。日本が建てる場合の第二条の場合について、合意議事録はあるのですか。どうなんですか。そこまで広い範囲のものという理解は私はこの条文上理解できないのですが、何かないと、第三条、アメリカがつくる場合には合意議事録があって、日本の場合にはそういうものまで、新設まで含みますという合意議事録か何かなければ、これの理解はできないと思うのですが、その点はどうなんですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 二条1項(a)によりまして、日本政府は米軍に対しまして施設、区域の提供を許すわけでございますけれども、その提供を受けた施設、区域を米側が使用いたします場合に、三条に基づく管理権を米側は持っておりますけれども、その管理権の内容といたしまして、合意議事録において米側がいかなる措置をとることができるかということについて、六項目の点を明記しているわけであります。したがいまして、第三条の合意議事録は、施設、区域を米側が使用するにあたりまして、こういうことは米側としてとり得る措置であるということをはっきりさしたわけであります。  それで御指摘の二条1項(a)に基づく提供に関連して、日本側がいかなる措置をとるのかということについて合意議事録があるかという点につきましては、その点は特別な合意を必要とするわけではございませんで、日本側が施設、区域を安保条約の目的に照らして米軍に提供する、こういう内容になるわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 これは予算委員会の質疑応答もまだたんねんに調べてないものですから、あまり質問が詰めていけないことになりますけれども、しかし、そうすると、新しい基地を提供した場合に、現在の基地の中の施設はだめだ、そして全部新しいものにしてくれと言われたら、アメリカにそう言われたら、日本は全部この二条に基づいてやらなければならないのですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 仮定の問題といたしまして、日本のどこかの場所に米側が新しい施設、区域の提供を求めてくることがあるといたします。その要求されました施設、区域が、日本政府の立場において安保条約の目的にかなうものである、こういう認定をいたすと仮定いたしまして、日本政府が地位協定二条一項に基づきまして新たに米側に施設、区域を提供するという事態をかりに想定いたします。その場合に新しく土地を確保し、必要ならば、その土地の中に工作物あるいは建物を日本政府の負担において新たに構築して米側に提供という形はあるわけであります。その点が二条1項(a)に基づく提供でございまして、その場合の費用負担を地位協定二十四条二項が日本政府の負担というふうにうたっているわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 三条で管理権はアメリカにあるわけでしょう。そこへ新しく建物を建てる場合は、それに基づいて、アメリカの管理権のもとにおいて——基地が提供されたそのときに、新設したものを提供するという場合と、二つありますね。そうでない場合で、現在基地があって新しく建てる、そういう場合も日本がそれを負担しなければならないのですか。いまの二条の解釈からいうとそういうことになりますね。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 ただいま御指摘のありましたのは、おそらく追加提供という形のものかと思います。たとえば今度関東平野計画に基づきまして、関東地区にあります空軍の施設を返還を受け、それに代替する施設を横田飛行場内に設ける、こういうことになりますけれども、横田の飛行場は、二条1項(a)に基づいて日本政府が米側に提供している施設、区域でございまして、その施設、区域の中に日本政府が新たに代替する施設として追加提供をすることは、現実にあることでございまして、従来いわゆるリロケーションという形で米側との間に施設、区域の整理統合が行なわれておりますけれども、その場合には、リロケーションという形で代替施設を米軍の施設、区域内に追加提供ということをいたしているわけであります。そこで、その追加提供は、二条1項(a)に基づく施設、区域の提供ではありますけれども、経費の負担につきましては、二十四条二項に基づく負担である、こういうふうに考えるわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そうすると、基地内の建物は一切、新しく建てた場合、それから基地ができたときに建てる場合、そういうものを含めて一句日本の負担になる、向こうから要求があった場合には、そういう意味ですね。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 すでに提供してあります施設、区域内に新しく建物なり工作物を構築いたします場合に、それが、米側が三条の管理権の一つの態様として、あるいは措置として、そういう工事を行ないます場合には、これは先ほど申し上げました第三条の合意議事録に基づく措置ということになりますから、その工事を米側が自分の発意で自分の工事を行ないます場合には、これは米側が経費を負担すべきものである、こういうふうな立場をとっておるわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 二十四条は経費の分担なんですが、そこで、一項のほうで、「合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費」このすべての経費と、二項における、あなたのほうの解釈では「合衆国に負担をかけないで提供し、」云々という、この日本側の負担といわれるべきもの、これの区別は、具体的にどういう区別として出されますか。この点は、合同委員会その他で何らかの取りきめが行なわれているものですか、どうなんですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 二十四条の一項は、「2に規定するところにより日本国が負担すべきものを除くほか」ということで、日本国が負担すべきものは二十四条二項に譲っているわけでありますが、二十四条二項に基づきまして日本側が負担すべきものといたしまして、従来政府がとっておりまする考え方は、施設、区域の新規の提供、追加の提供並びにこれに準ずるものとしての必要な改築、改修等、こういうことを考えているわけでございまして、この点につきまして、日米合同委員会で特別の合意というふうなものはございませんけれども、過去の運用上もそういうふうに行なわれておりますし、また、従来比較的多く行なわれておりましたリロケーションの経費につきましては、これらのリロケーションがいずれも日本側の要請に基づくものであるという事情を踏まえまして、日本側が経費をずっと負担してきているところでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そうすると、施設、区域のいろんな設備それから代替施設、そういうものは日本側が負担するが、それ以外のものは一切アメリカが負担する、そういうすべての経費、こういう意味ですね。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 したがいまして、二十四条一項により米軍の維持に伴うものはということになりますから、たとえば第三条に基づく措置として合意議事録にあがっておりますような工事、事業、こういうものを米側が行ないます場合には米側の経費負担であるということは、日本政府としてはっきり考え方はかたまっているところであるわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 時間もだいぶたちましたので、私まだ納得できませんけれども、あと国際情勢の中でこういう点を伺ってまいりたいと思います。  最後に、たとえば関東計画で六つのところを撤収してあれしていくわけですね。ここに書いてあるとおり六カ所、これを撤収して横田飛行場に大部分を統合する、こういうことになりますね。この撤収の場合には、施設、区域は原状に復さないで——地位協定第四条一項の規定では、アメリカはこれを原状に戻さないでそのまま日本に返すわけでしょう。そうすると、日本のほうも第二項に基づいてこれの原状については「いかなる補償をする義務も負わない。」というのですから、日本もやらないわけですね。そうすると、いまのままでこれを返すという場合は、その前と全然違った形になっておってもそのままで返してくる。日本のほうの負担もない。アメリカも負担しない。そういう形で返るわけですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 御指摘のとおりに、地位協定四条一項によりまして米側は原状回復の義務を負わない。第二項によりまして、日本側は万が一その建物、施設、区域に改良等が行なわれておっても、その付加価値がかりに増加しておっても補償の義務を負わないという形でバランスがとられているわけでありますけれども、したがいまして、関東計画その他従来施設、区域が日本側に返還されまする場合には、日本側は補償の義務を負わない、米側は原状回復の義務を負わないという形で返ってまいります。したがって、返還された状況において公共財産であれば国が、私有財産でございますれば適当な措置を国が当該所有者に対してとる、こういう形で処理されているわけであります。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そうすると、この協定上では、両方補償しないでそのまま返ってくるのだが、日本の政府としてはたとえば国有財産だった場合これを原状に復するという経費は別途の部分から支出して原状に復する、こういうことになるわけですね。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 返還されました施設、区域が国有財産であります場合は国としてその国有財産の処分について適当な措置を、その返還された状況の国有財産に基づいてとるわけでございます。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 そこで具体的に伺いますが、この六カ所は、その第三項で「前記の規定は、合衆国政府が日本国政府との特別取極に基づいて行なう建設には適用しない。」となっておりますね、ですからこの取りきめがあればそういうことではない、こういうことになるわけでしょう。この六カ所については特別取りきめがあるのですかどうですか。これは結局、日本が、国有財産の場合には払わなければならないことになるのだが、しかしこの特別取りきめがあったならば、これについて日米間の分担ということもあり得るし、そういう特別取りきめがあり得ることになるわけだが、そういう特別取りきめがこの六カ所についてはありますか、どうなんですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○大河原(良)政府委員 地位協定四条三項に規定されております特別取りきめというものは従来いたしておりません。したがいまして関東計画で返還の対象となります六つの施設につきましてそういう特別取りきめはございません。

岡田春夫日本社会党

○岡田(春)委員 それでは、まだありますけれども、いずれ国際情勢のときに伺います。

藤井勝志自由民主党

○藤井委員長 本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。  次回は、来たる三月十六日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午後六時二十六分散会

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