運輸委員会 第31号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1973/06/27
会議録
○井原委員長 これより会議を開きます。 航空、日本国有鉄道の経営、港湾及び海上保安に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。加藤六月君。
○加藤(六)委員 私はきょう、一般質問の日でございますので、運輸行政全般について多くの質問をさしていただく内容を準備しておったわけでございます。そして、運輸行政の真に国民の期待に沿う線を強く打ち出したい、こう考えておったわけでございますが、その前に実は驚くべき問題が発生したわけであります。 それは、昨日、発行せられました「週刊大衆」七月五日号、この中の三七ページに、当運輸委員会の機能、当運輸委員会の権威、当運輸委員会の品位を著しく汚すような内容の記事が出ておったわけであります。それは、運輸委員会がまじめに国政を議論し、まじめに国民の立場での運輸行政を推進していかんといたしておるときに、運輸委員会の存在価値そのものあるいは運輸委員会を構成いたしております運輸委員全員を非常に侮辱する内容が出てきたわけでございます。したがいまして、一般質問を行なう前に、委員長に対して御質問を申し上げます。 まず、その文章を読ましていただきますと、こういうようになっております。「さて、自民党代議士四人の“弁明”ならぬ“これからもヤジるぞ宣言”を共産党の三浦久代議士(運輸委員)にぶつけてみるとはたして烈火のごとく怒った。「ヤジ代議士の顔ぶれは決まっているんです。山村、江藤、加藤六月、近藤、浜田、佐藤孝行といった連中です。彼らは審議内容も知らない。最前列に陣どって、ガナりたて、わめきまわり吠えまくる。彼らの国会活動はもっぱらヤジ。国会議員になんでなったのか、もうなさけないったらありゃしない」という談話があるわけでございます。そして彼はこういうことも言っております。「そもそも私はヤジなんかとばしませんよ。とにかくヤジ専門代議士は品がないし、ガラが悪い。ヤジの質も低い。もう何をかいわんやです」こういう内容が載っておるわけでございます。 各党それぞれの立場でそれぞれのことを主張するのはかまいませんけれども、当運輸委員会の問題に関係するというのは、同議員がこの「週刊大衆」に言っておりますところの、審議内容も知らないということであります。審議内容を知らないということは、運輸委員会の機能、運輸委員会の運営、この問題について非常に重要な問題になってくるわけでございます。 したがって、けさ十時から開かれました理事会におきまして、私たちはこの三浦発言の真意というものを明らかにいたしたい、共産党の三浦委員に運輸委員会理事会に出てきていただいて、彼の発言の内容というものを詳しく聞きたい、そしてもし当運輸委員会の運営において反省すべき点があるならば反省もいたしたい、こういう立場で、理事会におきまして日本共産党の梅田理事に対してその点を申し上げたわけでございます。梅田理事は党本部に帰って相談してくるということで御相談にお帰りになりました。その御返事はどういう返事であるかというと、第一点は、運輸委員会並びに運輸理事会で討議する内容ではないという返事が第一であります。第二は、実際、なおつけ加えると、三浦代議士はそういうことを言った覚えがない、「週刊大衆」にそういうことを言った覚えはないということであるという御返事があったわけでございます。そこで私たちは、それでは困る、ひとつ三浦議員に理事会に出てきてもらって、平穏無事な話し合いで、本人の御説明、お話を承って、きょうは運輸関係の一般質問を平穏無事にやろうではないかということを申し上げたわけでございますが、梅田委員におきましては、それを了承せず、野党四党の皆さん方だけで別室へ行って、ちょっと相談をさしてほしいということがございましたので、私たちは、それも了承いたしました。その結果、野党四党の皆さん方の御主張は、共産党の梅田さんがそういうことを言っておるんだから、ひとつ三浦委員に当理事会に出て話をしてもらうということはむずかしい問題であるということのお話がございました。 なお、つけ加えますと、共産党の梅田委員は、その間いろいろな発言をせられました。「週刊大衆」をやっちもない、つまらない、くだらぬ雑誌だという発言もされたわけですけれども、そういうことを私たちはあげ足をとるために申し上げるのではありません。ただ、そのときに、そういう問題は個々に解決してほしいという具体的提案がありました。個々に解決するという方法とはどういう方法か、私にはよくその真意はわかりません。しかし、いま私が読みましたような内容で、審議内容も知らずにということばは、いま申し上げました当運輸委員会の運営、構成について非常な問題点を残すわけであります。 そこで、私は、委員長に質問並びに御意見を申し上げておきたいと思います。 先ほど来私が申し上げましたような、こういう運輸委員会を侮辱し、運輸委員会の存在そのものを云々するような内容を、もしほんとうに三浦委員が発言いたしておるか、いたしてないか、私たちは心の底から、三浦さんは良識のある人だから、そういう発言はいたしていないだろうと期待いたしております。三浦委員がそういうことをほんとうに言ったか言わないかということを委員長においてお調べいただきたい。もし三浦委員が、そういうことを「週刊大衆」の記者あるいは「週刊大衆」に関連する編集関係の皆さん方に一言も言ってないというならば、委員長のお立場において、三浦君から「週刊大衆」に抗議文を出さすような処置がとれるかどうか。こういう点について、私は、まず、委員長に御意見並びにやるかやらないかということをお伺いいたしたいわけでございます。委員長のお答えいかんによっては、私は、さらにほかの観点から、委員長に対する御質問、御意見を申さしていただきます。
○井原委員長 その問題につきましては、今後また理事会にもおはかりをいたしながら善処いたしたいと存じます。
○加藤(六)委員 委員長、共産党の梅田委員は理事会に出てきておるのです。彼は理事会においてその問題をはかることを拒否しておるのです。そして実際は、三浦委員はそういうことを言ってないんだからもうこらえてくれ、こういう発言をしておるのです。そうしますと、委員長がいまおっしゃった、今後引き続き理事会において協議しながら善処しますということができるのですか。われわれは、いま私が申し上げましたのは、運輸委員会の構成、運営について非常なる問題をぶつけられておるわけです。これをはっきりしなかったら、運輸委員会の運営というのはできないのですよ。審議内容がわからずにやじっておるだけだ、こういうことをほんとうに三浦委員が言っておるのか言っていないのか、これははっきりする必要があるのです。これは委員長の職権においてはっきりしてもらって、当委員会に報告してもらいたい。委員長、御答弁ください。
○井原委員長 委員長において、今後善処いたしたいと存じます。
○加藤(六)委員 それでは、委員長が善処していただくということなら、私は、次の質問をさしていただきたいと思います。 私たちは、この問題が今後どうなるかということは、その国会におけるところの常任委員会制度というものに対してまでの大きな問題がある、こう考えておるわけでございますから、そこら辺をけじめをつけて、はっきりとした問題でやっていただきたいわけでございます。本人が、いろいろ三浦君が——私たちは、もし委員長がそういう点ではっきりしたことをお示し願えないならば、当運輸委員会では決議をさしてもらって、三浦君に参考人になってもらって……。(「証人だ」と呼ぶ者あり)証人になってもらって、はっきり黒白をつける気持ちであります。委員長は、そういう立場もお考えいただいて、やっていただきたいと思います。そして最後に、私は、委員長に申し上げておきたいと思います。 当運輸委員会は、議論活発にして、非常に熱心にいままでやってきております。いろいろな立場、いろいろな考え方、これがあるのは当然であります。そのいろいろな考え方、いろいろなものに対する見方を、当委員会で堂々とお互い同士開陳し、そうしてそれが運輸行政にプラスになるように当運輸委員会はいままで運営されてきておるはずであります。その運輸委員会のそういった運営に対して、著しく侮辱するような方向は、これは許されないわけでございますので、私は、こういうやり方に対し、当委員会を誹謗するような三浦君のはっきりした態度を要求しておくわけでございます。(発言する者あり)三浦君は、いまうしろで、何かやじっておるのか、声を出しておるのかわかりませんが、やっておりますが、本人は、これによりますと、「そもそも私はヤジなんかとばしません」、こう言っております。現に、こういうことと、本人がいまやっておる内容と明らかに違うわけであります。私は、そういう点で、三浦君は、日本共産党の立場で言っておるのか、あるいはまた三浦君個人の立場でこういう発言をなしておるのか、非常に疑問を持ちますけれども、言っておることと、しておることの違いということは、当運輸委員会の名誉にかけても、今後はっきりいたしておきたい。この問題に対しては、相当強い決意を持っておるということを委員長に重ねて申さしていただく次第でございます。委員長、もう一度委員長の決意のほどをお伺いいたします。
○井原委員長 御趣旨のほどはよくわかりました。委員長において十分善処いたします。
○加藤(六)委員 十分では困ります。責任をもって善処しますと……。
○井原委員長 責任をもって善処します。
○加藤(六)委員 それでは、太田先生の質問の時間も迫っておりますので、私、一般質問をやらなくてはならぬわけでございますが、一般質問は太田先生にお譲り申し上げまして、私は、当運輸委員会の運営、審議に関する問題について申し上げまして、私の委員長に対する質問を終わらしていただきます。 ありがとうございました。
○井原委員長 太田一夫君。
○太田委員 最初、運輸省にお尋ねをいたします。 〔委員長退席、細田委員長代理着席〕 これは本日の毎日新聞に載っていました記事からお尋ねをするわけでございますが、運輸省の港湾局計画課のほうから流されておるような資料が、非常にマルに秘の資料で、内部で秘密にされるべきものが、民間の会社の当事者の手に渡っておるということが明らかにされておるのであります。この文書というのは四十八年度の「港湾改修費補助計画(案)」それからもう一つが「埠頭整備資金貸付金事業計画案」、この二つでありまして、港湾改修費の補助計画の中には内地の部と離島の部の二つに分かれておりまして、計三つの文書が流されておるそうであります。一体こういうことは、私ども考えて奇怪千万なことだと思うのでありますが、運輸省ではそれは御存じでございましょうか。
○大久保説明員 ただいま御指摘の文書につきましては、私その新聞ただいま拝見いたしました事情でございまして、その内容もつまびらかに存じておりません。私どもいわゆる港湾事業を実施いたしますにつきましては港湾管理者、あるいは貸し付け金の事業で申しますといわゆる公社とか埠頭会社、こういうようなところが事業主体になりまして、港湾の整備をやっておるわけでございますが、そのためにいわゆる国会の御審議を経まして予算が確定いたしました段階で港湾管理者にその年度の事業計画を内定通知をいたすわけでございます。それでその内定通知の概要につきましては、新聞にも記者クラブを通じましてごく概要は公表いたすわけでございます。それでただいま御指摘の文書というものがいま申しましたようなものでございまするのか、あるいはさらにもう少しこまかい問題まで立ち入って、しかも扱いとしてマル秘になっておるような性格のものでございまするか、その点につきまして早急に調べまして、これに対しまして後ほどお答え申し上げたいと存じます。
○太田委員 それは官房長にお尋ねをしたいところでありますが、きょう御出席でありませんから、またあらためてお尋ねをすることにいたしまして、いまのお答えから考えてみますと、御研究また調査なさっていらっしゃらない段階において明確なお答えをいただくことはいかがかと思います。できないと思いますけれども、先回の委員会におきましても、請負工事その他にからむ疑惑というのは、国鉄との間にも国鉄法の審議の際にかわされまして、そういう工事の明確化、明朗化と申しますか、不正絶滅については運輸大臣もともども決意を新たにされたところでありますから、かりにこれが各種工事の予算の手のうちを明らかにするものであって、入札制度の破壊につながるものとするならば重大問題です。ところが運輸省のある係の方の新聞記者に対するお答えというのは、これを非常に軽く見たようなお答えがありましたね。たとえば、これは計画課からたしか出されたものであろうが、マル秘というよりも内部資料または取り扱い注意程度といったものであるとおっしゃっております。これとても一歩下がった価値観を発表になったのでしょうが、しかし、それでもなおかつこれは取り扱い妥当なものとは言いがたい、こう思います。特に全国の港湾改修計画というようなものやコンテナ、フェリー埠頭の整備計画などというものが一目瞭然になっておるものが全部の人に渡るというようなことは、われわれとしても考えられないので、どうも特殊な人たちに流れておるのじゃなかろうかという気がするのです。技研興業という会社はそういう意味においては何か特殊な関係があるのですか。
○大久保説明員 ただいまの、担当官が非常に軽く考えておるであろうということから私類推いたしますれば、いわゆる予算がきまった時点での何々港の事業費が幾ら幾ら、それでそのうちの国補が幾ら幾らということの一覧表ではないかというふうに推察されるわけであります。これは後ほどよく調べますが、そういうようなことでございますれば、いわゆる一般にも新聞等を通じましてオープンになっておることでございまして、具体的に、いわゆる工事の発注等の段階までの間には、その中からいろいろな、たとえば測量試験費とかこまかい部門がその中にありまして、それは通常そういうようなものは内訳を全然示しておらないものでございます。したがいまして、ストレートには発注等には直接つながるものではございませんので、この点はもう一回よく調べてみます。 〔細田委員長代理退席、佐藤(守)委員長代理着席〕 なお、最後の技研興業と特殊な関係があるかという御指摘でございますが、技研興業という会社はコンクリートブロックをつくりまして、海岸のいわゆる消波工事あるいは防波堤工事あるいは導流堤工事というような工事に使用するブロックを製作し、またそれを使って工事を受注するというような請負業者でございまして、そういう点からいたしますれば、港湾管理者がそういうところに工事を発注することもございます。しかし、同様のブロックをつくっております会社は技研興業だけではございませんで、いろいろその形等につきまして特許関係等もございますから、必ずしもその技研興業のものだけを使うというものではございません。いろいろございます。
○太田委員 それだけにこの文書がもしもブロック関係では技研興業のみに渡しておるとしたらたいへんだと思うのです。また、あなたおっしゃるように、何でもない書類なら取り扱い注意とかそういうことにはならぬと思うのです。言うならば、のどから手が出るほどほしい書類であったら大問題、ことにこの間も厳正なるべき大蔵省においてさえいろいろな問題が起きておるようでありますから、そういう点においては脚下照顧されて、もっとしっかりした秩序を確立していただきませんと、どんなことが伏在しておるかわからない。もしも伏魔殿の一端であるとすればたいへんでございますから、ひとつ厳重にお調べをいただきたい、そう思いますが、いかがですか。
○大久保説明員 御指摘のように、そのような疑いを受けるようなことがございますればたいへんなことでございます。私どもも十分これまでも文書の扱いにつきましては注意をいたしておるところでございますが、よく調査をいたしまして、的確な処置をいたしたいと考えております。
○太田委員 参事官、お調べになりましたら、はたしてそれがいかなる内容を持つかという意味において、先ほど申しました三つの案につきまして参考資料としてお示しをいただきたいと思います注文をしておきます。
○大久保説明員 調査の上、資料といたしまして御提出をいたします。 〔佐藤(守)委員長代理退席、細田委員長代理着席〕
○太田委員 次は、これまた運輸省、法務省、労働省の三省に対してお尋ねをいたします。 これは飛行機関係の労使のあり方並びにわが国の労働政策等を中心とする問題点でありまして、かねてノースウエスト航空日本支社労働組合とノースウエスト航空会社日本支社との間に非常なトラブルが起きておることは御承知のとおりであろうと思うのであります。問題は、昨年七十五人のアメリカ合衆国の国籍を持つ労働者が日本のノースウエスト労働組合員の行なうスト破りのために上陸をいたしておりますし、本年もまた七十人ぐらいのスト破りというようないわゆるスキャッブが参りまして、ことしの春闘に対してスト破りをもくろんだのであります。そういうようなことから昭和三十五年にノースウエスト航空日本支社労働組合が結成されて以来、重なる不当労働行為であるとか、あるいは重なる労使の激烈な抗争というものがありまして、非常の事態を紛糾させ、航空業務に対しましての大きな支障となっておるのでありますが、これに対しまして最初に労働省にお尋ねをしたいと思うのであります。 労働省は昭和三十九年以来、毎年スト破り数十名が不法入国をしておる——不法入国とわれわれは断定しておりますが、その点についてあとで法務省にお尋ねしますが、数十名が大挙上陸いたしまして、日本人の組織しておる労働組合との間に問題を起こしております。昨年が七十五人くらい、本年も七十人くらい参っておりますが、その事実は御承知でありましょうか。
○森山説明員 ノースウエスト会社の争議におきまして、いま先生御指摘のような事実がありましたということは昨年以来存じておりますが、ずっと以前のことにつきましては詳細を承知いたしておりません。
○太田委員 昨年以来のことは承知していらっしゃるが、その前のことはあまり御承知がない。ノースウエスト航空会社ではいままで、三十五年組合結成以来いろいろなことを行ないました。まず、三十九年十二月に、これは非常に問題となりましたロックアウトで組合弾圧をねらった攻撃がございました。これは当時の非常なる仕事のせわしさから繁忙手当を要求した経済問題に端を発しておるのでありますが、四時間の決起集会を行なったという理由でロックアウトがかけられたのでありまして、そして組合の組織破壊をねらったものでありまして、その際にスト破り三十名が送り込まれてまいりました。当時は観光ビザで入っておるといわれておりましたが、最初が三十九年のこの労使の紛糾の際でございます。このロックアウトに対しましては、わが国の裁判におきましては、地裁、高裁とも、これは非常に違法、不当なロックアウトとして、賃金支払いの請求訴訟を出しましたところ、組合が勝訴いたしておりますが、会社のほうはこの二回に重なる敗訴にかかわらず、なお高裁へ持っていっているような状態でございます。これが三十九年の暮れごろに起きた問題でありまして、それから、そのころから毎期スキャッブが入り込んでくることになります。近い例では三十九年、四十七年、四十七年度の春闘には、会社側のいろいろな態度もだんだん破壊的になってきまして、職制による組合の掲示板のストライキ指令の破棄なんというのが出てきました。また、ピケをしておる組合の間に自動車を突入させる、こういうような問題が出てきまして、非常に先鋭化してきました。それから同じ四十七年度にスチュワーデスあるいはスチュワード、両方とも五十五名の方が組合に加入をしてきたのです。そうすると会社は、今後は日本人は雇わない。台湾、香港から大量に安い労働者を雇い入れればいいのだというような態度を表明しておる由でありまして、そういう点からも日本の法律や労働慣習を踏みにじっておるという意味で非難をされておるのです。本年度また相当長期間のストライキがありまして、そこで七十人ぐらいのスト破りが入国をしておるのでありますが、そういう、言うなればスト破り集団の入国が慣習化しておるということについて、労働省があまり御存じないということはいささかいかがなものかと思いますが、どうなんですか。
○関説明員 お答え申し上げます。 外国人労働力の入国問題の基本的な考え方にいてまずお答え申し上げたいと思うのですが、承知のように、最近労働力の需給状況が非常に迫しておりますが、まだまだ中高年齢者の就職困難というような事情もございまして、私どもといたしましては、原則として外国人労働力の受け入れば行なわないという方針を立てております。ただ例外的に国内の労働市場では養成、確保することが困難な熟練労働者についてのみ個々に審査いたしまして入国を認める、こういう方針をとっております。そのやり方といたしましては、法務省から労働省に個々に協議がございまして、私どもで国内の労働市場で養成、確保することができるかできないかという観点から調べまして、特殊な熟練労働についてのみ入国を認めているわけでございます。 現在お話しのノースウエストの関係につきましては、入国目的が、本邦でもっぱら労働に従事するという形での申請ではなかったように聞いております。そういう意味で、法務省からその問題については労働省に事前協議がございませんので、私どもとしては事前にはそういうことはわからぬわけでございます。
○太田委員 関課長にお尋ねをしますが、そうすると、わが国の労務政策といたしましては、外国の労働力を輸入する、言うなれば、外国労働者の入国を認めるか認めないかということは、いまの政府の方針といたしましては認めない、これが原則であって、これは単純労務者のことでございましょうが、その例外として特殊な熟練工——特殊な熟練工というと例としてはどんなものでございましょう。
○関説明員 たとえばフランス料理とか中国料理というようなコックさん、これはなかなか国内で養成、確保することはむずかしいというようなことで入国を認めております。そういうものでございます。
○太田委員 そういうことになりますと、事は実にはっきりしておるのでありまして、労働省の御説明をまつまでもなくして、単純労務者がわが国にスト破りのために入ってくるということについては不法であるし、違法であるということになろうと思うのであります。ところが三十九年以来ずっと数十名の方々が入っていらっしゃるのでありますが、それに対してわが国の政府として手を打たれたことがない、見のがしでございます。 そこでこれは法務省にお尋ねをいたしますが、入国管理局といたしましては、入国管理令の適用にあたって、こういうスト破りの入国に対してはいかなる見解をお持ちでございますか。
○竹村説明員 お答えいたします。 現在もこの問題をめぐりまして事実関係を調査しておりますけれども、従来、こういういわゆる先生がスト破りのためといわれた人たち、こういった人たちが入ってくる場合の在留資格は、入管令第四条第一項第十六号の「法務省令で特に定める者」の中で——この法務省令というのは、特定の在留資格及びその在留期間を定める省令の一番先にございますが、経済活動で、私どもは短期商用者といっておりますが、期間百八十日の在留資格で入ってくる者でございます。この者たちは、外務省との話し合いで、現地での在外公館限りの査証で入ってくることになっておりますけれども、そういう意味では先ほど労働省から申し上げました、事前にこちらで協議した上で入国の可否を決するということはしてないグループでございますが、それらの人は、現実を見ますと、職業欄は、いずれも管理的な業務に従事するという職業を持ってやってきておるものですから、この短期商用のビザでやってまいりますと、われわれとしては入国を認めざるを得ないというたてまえにはなっております。しかしながらこれらの者といえども「本邦で貿易に従事し、又は事業若しくは投資の活動を行おうとする者」としての在留活動でございますから、それらの者が単純労働に従事するようなことがあれば、それはやむを得ない緊急な事態がない限り、資格外活動のおそれが出てくるわけでございます。そういう観点で現在調査を進めております。 以上をもってお答えといたします。
○太田委員 言うならば、在留資格は、短期商用者である。短期商用として入国をいたしました者につきましては、そのまま表向きとしては拒否する何ものもないが、実際には本法に規定をしておるように「貿易に従事し、又は事業若しくは投資の活動」に限定されておる以上、それを逸脱した単純労務の提供ということになると、いまの労働省の政策とともに、法務省もまたこれを目的外入国として認めることができないというたてまえをおとりになっていらっしゃるわけですね。
○竹村説明員 現在そういう前提で調査を進めております。 なお、この問題につきましては、国際航空会社というものが持っております確実性とか安全性とかいう問題がからまり、そういった意味での国際慣習あるいは相互主義という問題もからまっておりますので、そういった点も含めまして、現在慎重に検討を進めております。
○太田委員 法務省において、そのスト破りの集団の入国に対して、短期商用ビザをもってする諸行為をいささか問題ありとして慎重に取りかかられたのはいつごろからでございましょうか。
○竹村説明員 実は今回の問題につきましては、だいぶ前から羽田入管からこういった問題があるというような情報が入っておりましたので、そのころから慎重に検討はしておりましたけれども、さらに本年六月八日、ノースウエストの労働組合の方々が法務省当局に来られまして、こういった問題について資格外活動の問題があるということで、東京地検に告発した。一方刑事手続の面においても告発しておるし、入管局においてもそういうことを善処されたいという要望もございまして、この問題につきましては、会社側だけから事情聴取するのみならず、労働組合側からも事情聴取をしなければいけませんので、そういった観点から、双方から事情聴取してさらに個別的な調査に入りたいと思っております。
○太田委員 いまのお答えによってわれわれ理解ができると思うのです。法務省におきましても、厳正に法を運用し、具体的な事象に適用していただくという場合に、若干のきびしい詳細なる御調査が要ろうと思います。もう少し時間をおかしはいたしますけれども、ストライキ破りの入国は、先ほど申し上げましたとおり、昭和三十九年以来のことでございますので、非常にこれが一つの慣習化をしましてしごくあたりまえのようなことになりつつあるときでありますから、ひとつ厳重に御調査いただいて、わが国の政府が何か、アメリカ合衆国の国内に本社を持つ航空会社の不当な労働行為に肩を入れておるがごとき誤解を生まないように、すみやかなる結論を出して対処していただきたいと思うのです。 そこでもう一度労働省にお尋ねをいたしますが、そうしますといまのお答えからいいまして、単純労務者としてわが国で活動するということは許されないといたしますと、もう三十九年以来、去年、ことしの例をとっても七十名からの人が来て、そして日本人の労働者のストライキをけ飛ばして、そしてカウンター事務から始まって飛行場諸事務に対してまで代行しようとする行為を示されようとしておったのでありますが、こういうことは入国の目的から見ましてもしごくよろしくないことであるし、それから労働省の労働政策から考えても認めることができないということになろうと思う。したがっていままでいろいろお調べになったことがあろうと思いますが、まあお気持ちとしてどうなんですか。お気持ちとして、今後はそういう仕事をさせないように、そういう仕事をさせて組合の持っておる基本的権利である罷業権に対して抵抗させるようなことをしないように、何らかの措置を労働省としておとりになる決意はおありでしょうか。どうですか。
○森山説明員 労働組合がストライキを実施しております場合におきましても、使用者が組合員以外の者によりまして操業を継続するということは、法律によりまして禁止されていることではないわけでございます。判例、学説なんかにおきましても一般に認められているところでございます。そしてこのことは、ストライキのときに同じ会社の外国に勤務する管理職その他の従業員をもって代替業務を行なわせるという場合におきましても、労使関係法上から申しますと同じ結論になるわけでございまして、違法とはいえないわけでございます。 ただ、労使関係の正常なあり方という面から考えますと、法違反ではございませんけれども、好ましくはないことではなかろうかと思います。 ただ、ノースウエスト会社におきます……。 〔発言する者あり〕
○細田委員長代理 御静粛に願います。——御静粛に願います。
○森山説明員 その具体的な事例につきまして不当労働行為があるかどうかということにつきましては、権限ある機関が事実関係を調べまして決定するべきものでございますので、私どものほうからとかくの意見は申し上げかねるわけでございます。
○太田委員 きょうは大臣がいらっしゃるわけじゃありませんし、質問そのものは御通告申し上げておるわけでありますから、御研究いただいて……。 いまの御回答によりますと、何か紙一重に分けてものを見ていらっしゃる感じでありまして……。 〔発言する者あり〕
○細田委員長代理 御静粛に願います。
○太田委員 したがって、アメリカから来ますアメリカの国籍を持つ単純労務者のわが国の労働組合の行なうストライキ破り参加に対しては、まだ合法とも非合法ともきめかねるような印象を与えておると思うのですよ。もうすでに何回か都労委のほうにも問題を持ち込まれておりますし、訴訟もされておることでもありますし、先ほど申し上げましたように、労働組合の掲示板にある組合の文書を破棄するとか、あるいは場合によっては旗をどこかへ持っていってしまうとか、それからまだひどいのになりますと大会の委任状を持ち去って、臨時大会の開催が不可能になったという問題が、一九六三年十月にも起きておるのです。十年ぐらい前ですね。そういうこともありましたし、暴力事件はしばしばでございます。一九六二年の九月の暴力事件は、組合のプラカード、組合旗、ビラを持ち去って、支社長は暴力行為に出たというようなこともありましたし、そういう点から見まして、当ノースウエストの労使関係というのはわれわれ考えてみると、現在の日本の労使関係よりはるかにおくれておるというのですか何というのですか、それはもう何とも日本の労働三法の存在なんか知らないというような状態が会社側にあるんじゃないかという気がするのですよ。そういう点を考えますと、いま労働省がよほどしっかりしてもらわなければ困るのでありまして、労働組合の委員長を解雇したら組合がなくなるだろうというので、委員長のいろいろな行動を微に入り細にわたって調べまして、その辺ちょっとなまけておったのでけしからぬとか、少し行き過ぎておってけしからぬといって解雇処分にしたなんという不当解雇事件なんというものも発生しておるのですよ。それからスチュワーデスが組合をつくったら、自宅待機方式、リザーブ制なんと申しまして、リザーブ制だから何か昇給でも予約してもらえるかと思ったらそうじゃなくて、これは組合の締め出し、解雇につながるようなそういういやがらせを打ってくるというようなことを考えてみましても、どう考えてもこれは有史以前の労使関係、それを労働省が見のがしていらっしゃるということについては私はどうも不審にたえない。もうちょっと一歩踏み込んでもらいたいと思うのですが、いかがですか。
○森山説明員 労働者が労働組合の正当な行為をしたことを理由にいたしまして、解雇とかそのほか不利益な取り扱いをいたしますことは、労働組合法によりまして不当労働行為として禁止されているところでございます。ただ、いま先生がおあげになりましたそれぞれの事案が不当労働行為に該当しているかどうかということを決定いたします権限が労働委員会その他裁判所等にございますので、そういう権限のある機関で具体的な事実を調べまして判断するべきではないかというふうに思うわけでございます。労働省といたしましては、このそれぞれの事案につきまして具体的な見解を述べることは差し控えたいというふうに思うわけでございます。
○太田委員 それはあなたのほうの、これは日本の国の労使関係だともう少し事は簡単ですよね。相手がアメリカに本社を持つ支社との間の争議でございますから、あなたのほうもよほど肝を据えてかかっていただかないと負けちゃいますよ。大体幾らノースウエストの労働組合といえども、あなたのほうの法の庇護のもとにおいては何ら日本の一般の労働組合と差別は全然ないでしょう。何か差別があるのですか。全然ないでしょう。そういうことになりますと、いまのあなたのほうのおっしゃる何ということなしに二の足を踏んだような態度でなくて、万全万全ということでなくて、二の足を踏まないでもっと直截簡明に一歩前進してほしいと思うのです。とにかく賃金の関係などでは、便数はすごく多いのに、仕事はすごく多いのに賃金はヨーロッパ系に比べまして五割から安いのです。しかも日本の国内の航空会社の労働者の賃金よりも安いのがノースウエスト、パンアメリカン、あるいはフライング・タイガー、三社の労働条件でございます。それでなぜそんなに安いのであるかというと、(「やめればいいじゃないか」と呼ぶ者あり)やめればいいというような無責任なものじゃないのですよ。それはいかにして労働条件の向上をはかるかというそこに労働組合の闘争が、要求が生まれてきて、それが正常な団体交渉に持ち込まれたところから——そこまではいいわけです。団体交渉から相手がむちゃくちゃに出まして、それスト破りだ、それいやがらせだ、それ弾圧だということになりまして、その根底にあるものが、敗戦国日本に対する何か優越民族の支配というものがあったとするなら、われわれとしては困ると思うのですよ。そういう点を考えていただいて、日本人というのは低賃金でもいいんだという観念を固定させるようなことにわが国の政府がかりに一臂の力でもかしてもらっちゃ困ると思うのです。その点どうです。
○森山説明員 国内にございます事業場は、外資系の企業でございましょうと国内の企業でありましょうと日本の労働法の適用が平等にありますことは先生も先ほどおっしゃいましたとおりでございまして、ただ外資系の企業におきましては、その法令や慣行をよく知らないために労使関係においていろいろ行き違いが起こることがあるように聞いております。ノースウエストの例もそのような一つではないかと考えるわけでございますが、先ほど来申し上げておりますようにこの事案が不当労働行為であるかどうかということを最終的に決定いたします権限はたいへん残念ながら労働省にはございませんで、労働委員会等権限のある機関で詳細に事実を調べた上で判断するべきことであるわけでございます。労働省といたしましては国内の外資系企業の実態調査等を行ないまして、その結果に基づきましてそこにおける労使関係、その中にあります問題点を把握いたしまして、その問題点によりまして一般的な労働教育をさらによく行なうようにいたしたいというふうに考えております。
○太田委員 そこでひとつ労働省もしっかりしてくださいね。これは一番大事なのが法務省と労働省だと思うのですが、ここに運輸省が一枚かんでいるのですね、この争議に。運輸省はランプパスの問題でこの問題にかんでおるわけです。飛行場に入るのには制限をされておりまして、だれでも飛行場の中に入れるというわけではありません。したがって、もしランプパスが正当に発行されていたならば、このスト破りというようなことも効力を失って、そういうことが繰り返されなくて済んだのじゃないだろうかという気がするのです。どうもアメリカから飛んできたスト破りに対してランプパスがいと簡単に出されているという疑いがあるのでありますが、それについて運輸省のお考えはいかがでございますか。
○内村(信)政府委員 ただいまのお話でございますが、先ほど来伺っておりますと入国した者が七十数人、こういうふうなお話であります。そこで私ども昨日来急遽実態を調べてみました。そういたしますと、ランプパスに関しましては、四月の十七日以降六月二十六日までの八十一日間にノースウエスト航空からの申請によりますものに対して発行されたものが三十枚であります。その三十枚の中で五枚が外国人に出るものでございます。もちろんその飛行場全体を見ましてランプパスがなければいけないところは、いわゆる滑走路とかエプロンとか一定の制限地域内でございまして、したがってカウンターとかそういうところはランプパスなしに自由に入れるのでございますから、その点はランプパスと必ずしも符合しないかもしれません。しかし私どもといたしましてはとにかくこのランプパスの発行というものは、いわゆるランプ地域と申しますか、制限地域と申しますか、そういうところが秩序をもって安全にそういった作業が行なわれる、そういうために出すものでありまして、そういったいわゆる労働関係とは本来は全然かかわりのないものでございます。私どもといたしましては、労使関係につきましては厳正中立な立場でいきたいと思っております。したがいまして、先ほど来お聞きのように、入管の問題についてもいろいろなむずかしい解釈がおありのようでありますし、あるいは労働省関係でもいろいろむずかしいことがおありのようでありますが、私どもといたしましては入管なり労働省なりの方針に基づきまして、これでいけということになりましたら、ランプパスを発行するに際しましてもそういう方針で参りたい、このように思っております。
○太田委員 いまの点三十名中五名が外国人だというお話ですが、その程度だとすればたくさんじゃありませんけれども、その発行される条件というのは短期商用ビザを持って入国した方々に対して出せるものではないでしょう。
○内村(信)政府委員 そこのところが私どもははっきりいたしませんが、前に観光ビザによって入ってきておる、こういうような話もございましたので、私どもも現在はその点については厳重にそれはやるのだということは言っております。現在しかし商用ビザあるいは技術指導、熟練労働、こういったようなビザに対しては、こちらの基準によって審査してよければよろしい、こういうふうに考えております。したがいまして、商用ビザの者もこの中に入っておるかもしれません。この点につきまして、かりに法務省のほうで商用ビザについてはそういうふうなことはいけないというふうな見解が出るとしますれば、これは取り消さざるを得ません。
○太田委員 そのことは局長、こういうことですか。あなたのほうはいまのところ短期商用ビザを持つ外国人に対しても、ランプパスを発行することはあり得るが、しかし労働省かあるいは法務省の見解によってはそれをとめることになるかもしれない。あなたのほうとしては、いまのところランプパス発行規則によりますと発行せざるを得ないことになっている、こういうことですか。
○内村(信)政府委員 おっしゃるとおりで、私どもは現在は商用ビザについてもランプパスを発行しております。しかし、先ほど来申し上げましたように、この点につきましてはいろいろな御議論があるようでございますし、入管当局におかれましてこういうものについては非合法であるということがはっきりすれば、これははっきりと切ります。
○太田委員 これは私ははっきりしておるじゃないかという気がするのでありますが、入国管理令そのものも短期商用ビザでいまのような単純労務の提供を目的として入るということを認めておらない。認めておらないとするならば、いまあなたのほうがランプパスを発行されることはいささか秩序を乱すことになるのではないか。しかも労使の紛争が起きていて組合がストライキ宣言をしておるとかいうようなことについては承知をされておるはずであるのに、短期商用ビザそのものの中から何らかの理屈を見つけて、形式的な審査で発行されるということは好ましくない処置じゃないですか。
○内村(信)政府委員 それはまことに恐縮でございますが、入管のほうから御解釈を申し上げます。
○太田委員 その運輸省の態度というのが私どもが見る限りにおいては、労働組合の持つところの基本的な三つの権利、団結と団体交渉とストライキ権に対するところの、あなたのほうは一つの大きな侵害行為だと私は思うのです。スト破りだとわかっておる、しかし、会社側には数十名の非組合員もおることでありまして、決して単純労務にこと欠くような状態にはない。アメリカから来た人に対して、あなたのほうがかりに短期商用ビザを出されるとするならば、——外国人に出していけないということを言うわけじゃない、外国人は幾らでも国内に滞在しておるし、それはだからいけないというわけじゃないが、短期商用ビザで入国したそういうスト破りの一集団に対して、あなた方がランプパスを認めて飛行場内に立ち入りを許可されることは不当ではないか、行き過ぎではないか、あるいは無責任というそしりを免れないではないか、こういうことであります。
○内村(信)政府委員 これはいろいろな考え方があるかもしれませんけれども、私どもといたしましてはともかく労使に関しましては絶対に中立ということがまず基本でございます。 そこで、不当労働行為になるかどうかという問題と、それから入管法上適法であるかどうか、この二つの問題があるわけでございます。入管法上適法であるかどうかという問題につきましては、あくまでも入管当局によって御解釈いただきまして、それによって適法ならば認める、適法でなければ切るということは当然であろうと思います。 それから不当労働行為になるかどうか、この問題につきましては、先ほど労働省のほうからも御見解を賜わりましたが、これは実は前の国会でも同じような事例があったわけでございます。そういった際に、外国の本社のほうから管理者が来て業務を行なうということは必ずしも違法ではないというような御解釈を承っておりますので、私どもはその線でもって現在見ておるわけでございます。しかし先ほど来いろいろ御議論を承りますと、なおいろいろなむずかしい問題があるようでございます。したがいまして、それについて結論が出て、政府としてはっきりこうすべきであるというような関係御当局の結論が出れば、当然私どもはそれに従ってやる、ただしランプパスを発行しますのはランプ地域、いわゆる制限地域でございますから、そこにおける飛行場内の活動については、これはとりあえずそれによって制限はできるということを申し上げます。
○太田委員 私は運輸省に要望いたしますけれども、きょうのいろいろな御議論の中から、認識も改まってきていらっしゃるように受け取りますので、今後のランプパスそのものの発行について特に形式的な取り扱いでなくして、もう少し合議されるところは合議されて出していただきたいと思うのです。御承知のとおりにそれは法務省が取り扱う、法務省の管轄だとはいいながら、入国管理令そのものを逸脱した行為をしておるということはある程度明らかでしょう。たとえば特殊技術労働者といえば局長、先ほどお答えがあったが、フランス料理のコックさんと中国料理のコックさんというような他の人をもってかえることのできないもの、それはそうでしょう。フランス料理なんか日本人がつくったらこれはフランス料理にならない。それはフランスのコックさんがつくって初めてフランスの味が出るのだ。中国料理なんてやはり中国から来なければ本物の味は出ない。だから、熟練労働者としてこれは認めるのです。味というものは美味求真でありまして、とことんまで求真すればそういうことになる。そこまで認めたのはなかなかおつなはからいだと思いますが、ただスト破りを合法的と認めていただいたのじゃ困るのです。 そこで私は思うのですが、労働省、特にこれは法務省でしょうか、とにかく短期商用ビザによる入国者がたび重なって不当労働行為のごとき問題を起こすということになりますと、世にいう不良外国人というようなことになるわけですね。不良外国人ということになりますと、これはいささか寛大に扱うことはできなくなってくると思うのです。たまたまきょう問題になりましたことは、日米両国の間のいろいろなよしみを破壊するということではない。お互いに相手の国内法を厳格に守る。わが国にはわが国の法秩序があるのだから、そういう意味においてこの問題を厳格にお取り計らいいただくことをお願いしておきます。 以上で、私の質問は時間が過ぎましたので終わらせていただきます。
○細田委員長代理 次回は、来たる七月四日午前十時から理事会、十時三十分から委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十八分散会