運輸委員会 第21号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1973/04/26
会議録
○井原委員長 これより会議を開きます。 日本国有鉄道の経営に関する件について調査を進めます。 この際、去る二十四日以来の国鉄輸送の混乱状況について説明を求めます。新谷運輸大臣。
○新谷国務大臣 委員長からの御要求がございましたので、運輸委員会をこの前にお開きいただいた以後の状況について、ごく簡単に御報告申し上げます。 今度の労使間の紛争につきまして、国鉄におきましてはこの数年間そういった措置をとったことがございませんでしたが、私に対しまして二十三日早朝に国鉄総裁から今度は有額回答をしたいという申し出がございまして、それを了承いたしまして、さっそく官房長官のところへ参りまして、関係閣僚の間でいろいろ打ち合わせいたしました結果、国鉄の申し出を了承いたしました。 国鉄といたしましては、労組に対しまして有額の回答を初めて出したわけでございます。それから一昨日は、二十四日には国鉄の労働組合の一部、鉄労のほうからは公労委に対しまして調停の申請を出したようでございます。ところが、この二十四日に大宮駅におきまして——この実情はあとで国鉄総裁から詳しく報告すると思いますが、大宮駅において乗客が施設の一部に損傷を与えたりいたしまして混乱状態におちいりました。これから波動的に他の東京都内の駅にも混乱が波及をいたしまして、皆さまにもたいへん御迷惑をかけたのであります。おそくまでこの混乱状態が続きまして、国鉄はもちろん運輸省もほとんど徹宵でそれの善後処理に当たったわけでございます。この混乱状態は午前三時ごろに大体平静になりまして、もちろん二、三の駅ではどうしても家に帰れないで駅で夜を明かされた乗客もあるのでございますが、けが人も非常に少なくてこれは事なきを得たように思うのでございますが、この状況は国鉄総裁から御報告をいたさせたいと存じます。 この場合に、われわれといたしましては、国鉄だけではなしに、接続しております私鉄、これに対しまして特別に要請をいたしまして、終夜運転をしてもらうとかあるいは終電車の時間を大幅に延長するとか、あらゆる方法をとることにいたしました。なお、自動車を代替輸送に使うというようなことにつきましても、運輸省といたしましてはできるだけの措置をとったということをつけ加えて申し上げておきます。 そういう状態が続きましたので、昨日は早朝から関係閣僚の懇談会を開きまして、この事態に対処する方針、それからさらに今後に予定されております交通機関のゼネストに近いような計画、それにどういうふうに対処するかということにつきまして、関係閣僚の間で意見を交換をいたしました。 政府としましては、官房長官の声明にもございますように、この違法な政治スト、これはどうしてもやめてもらわなければ困る。これをやめさせるための要請をしようということ。それから労使間の問題につきましては、各省庁ともできるだけの努力をいたしまして、その紛争の解決を、早く終結させるようにあらゆる努力をしようということが筋でございまして、そういうことを関係閣僚の間で申し合わせをした次第でございます。 それに基づきまして、私は、もうこれは法律、制度の問題を離れまして、交通事業全体を担当しております運輸大臣としての立場から国鉄の組合、私鉄の組合、つまり国労、動労、私鉄総連等と会見をして、われわれの真意を伝えることにしたのでございます。私鉄につきましては労働組合とだけ会うわけにまいりませんので、同時に前後いたしまして民鉄の協会の役員も招致いたしまして、同じような話をいたしました。三者に対しまして大体同じようなことを申しました。 待遇問題につきましては、先ほども申し上げましたように、政府としては今後も前向きの努力をしまして、何とかして一日でも早く労使間の紛争が処理されるように、今後もあらゆる努力をいたします、ですから国民に非常に迷惑をかけるようなこういうスト騒ぎは一日も早くやめてほしいということを伝えますと同時に、政治スト、これはやはり法秩序を守ってもらいたい、法秩序を守って、政治ストというものは、これはやめることを強く要望するという話をいたしたのでございます。 結果は御承知のように平行線でございました。国労、動労等は、この政治ストにつきましては、これは自分たちだけでやっているわけじゃないんで、全体の労働組合が相談をしてやっていることであるから、自分たちだけでこれをおりるというようなことはできないんですという説明でございました。また、待遇関係につきましては、まあ努力をしてくれるというその姿勢は了とするけれども、内容についてはまだいろいろ問題が多いので、これはひとつぜひ今後の問題としても大臣ももっと積極的に乗り出してやってくれぬか、こういうような要請がございました。私の手に負えない問題もございますけれども、労使間で精力的にこの問題についてはさらに話し合ってもらいたい、私もできるだけ勉強いたしまして、そういった実態の把握につとめますということを申したのであります。 民鉄の関係では、私たちは政治的な問題はあまり問題にはしていないんだが、しかし今度の中労委を中心にしていま行なわれておるこの待遇の改善については非常に重大な関心を持っておるので、これについては十分大臣としても考えてほしい、こういうようなことでございました。これは中労委にいま問題が提起されておりますから、そこで公平な立場で結論が出ると思うけれども、皆さんのおっしゃることは、協会のほうにもよく話しておきましょう。労使間でなるべく早く結論を得るように両方で努力をしてくださいということを申しておいた次第でございました。 その結果、昨日の夕方、第二回の関係閣僚協議会を開きまして、お互いにその日のうちに行ないました措置の結果を持ち寄りまして相談をいたしました。結局、官房長官から談話を発表いたしましたように、いままでとってまいりました政府の方針はそれを確認いたしました。一日でも早くこういう事態が解決するように、中労委及び公労委のあっせんの結果が早く出るように期待をし、それについて政府側も極力努力をしていこうということになりまして、この点は新聞等にも発表いたしたとおりでございます。昨日もそういうわけで、もう法律とか制度を離れまして、交通事業を担当しておる国務大臣といたしまして、何とかしてこういう事態を早く終息してもらいたいと思いまして、及ばずながら努力してみたのでございますけれども、十分な結果を得ることができませんで、たいへん遺憾に存じておりますが、こういうことにつきましては今後ともあらゆる機会をつかまえまして努力をしたいと考えておる次第でございます。 簡単でございますが、この三日間のできごとにつきまして、大要以上のとおりでございますから、御報告を申し上げておきます。
○井原委員長 磯崎国鉄総裁。
○磯崎説明員 二十四日、二十五日の事態を御報告いたします前に、あの事態におきまして、非常に多数の旅客に御迷惑をおかけし、またああいった事態に結果的になりましたことにつきまして、たいへん私、責任者として申しわけなく存ずることを一言申し上げます。 お手元にごく概略を書きました資料をお届けいたしておりますが、まだごたごたいたしておりまして、必ずしも時間その他についても一〇〇%正確と申し上げられませんが、一応けさまでにまとめました資料につきまして、ごく簡単に申し上げます。 ただいま大臣からお話がございましたとおり、一昨日の当委員会の審議の前の日、二十三日に私、今度は何とか有額回答をいたしたいというふうに思いまして、そして午前十時に大臣に何とか有額回答をしたいということをお願いいたしました。まあ事前の御報告を申したわけでございます。一応御了承願いまして、十一時三十分に四組合に対して有額回答の連絡を申しました。それに対しまして、国労からは、二十時三十分に有額回答を受け取った。そして一応評価できるので、二十四、二十五のいわゆる計画しているサボタージュ行為については、これをスローダウンするという回答がございました。それから動労からは、二十二時に有額回答を受け取ったけれども、これは自分の要求とははなはだしく隔たっているので予定どおりやる、こういう回答がございました。元来二十四、二十五といういわゆる闘争の計画を見ますと、これは有額回答を引き出す闘争という名前になっています。すなわち、有額回答を引き出すための闘争だということになっています。したがって、その前日に私どもが有額回答したということによりまして、一応その闘争の名目はなくなるというふうに私考えまして、国労がやったことは私は正しいと思っております。また動労はなぜそれを私のほうの気持ちを察してくれなかったか。少なくとも有額回答を引き出すための闘争をやると言っておいて、そして私どもがたとえ不満であっても相当思い切った有額回答をした以上、それを相当に評価してくれるのはあたりまえというふうに思いましたが、残念ながら二十四日、当委員会の開催中にサボタージュ行動が始まりました。 実はあの日の昼間の休憩時間中に状況をいろいろ調べますと、どうも思ったよりもいわゆるサボタージュ行為が非常にひどいというふうに感じました。そしてすぐ関係者を呼びまして、動労並びに、国労も一応スローダウンしたことをやっているということになっているわけでありますが、一応動労と国労に対しまして即刻やめるようにという通告をいたしたのはたしか休憩の時間の最後の時点だったと思いますので、一昨日の午後一時か二時ごろだったと思います。それをすぐまた書面にいたしまして両組合に渡しております。ところが当時、先生方お出かけになったあとでございますが、午後六時ごろからどうも少し情勢がおかしい、非常におくれがひどい。いわゆるいままでの動労のサボ行為にしても、ちょっと程度を逸脱しているというふうな気がいたしました。 お手元にあります資料によって逐次申し上げますと、早期からサボに入りましたが、ことに東京北口の上野駅に到着する中距離電車が非常に乱れておりましたが、それがだんだんひどくなりまして、下りの電車が出せなくなるような状況にだんだんなってまいりました。そして時間間隔が平均六十分、一時間に一本というふうな下り列車になってしまいました。最大百三分、実に一時間半以上通勤のお客さんを下り列車にお待たせするというような実情になってしまいました。そしてラッシュの時間帯の十八時ごろから、大宮でもって下り列車を待っておられたお客さんたち、大宮まで普通電車で行かれて大宮で乗りかえて中距離電車に乗られるお客さんたちが、非常に電車が来ないので騒ぎだされました。しかし、一応おさまったわけでございます。しかし、形勢としては非常にどうも心配な形勢がございました。 さらに、十九時ごろになりまして、同じくホームにおられたお客さんが、やはり一時間待っても汽車が来ないということでまた騒ぎだされたわけでございます。これはいまのは赤羽でございます。赤羽で、ちょうど上り列車が入ってまいりました。その上り列車をどうしても下りへ回せという強い要望がございました。これはホームに二千人以上のお客さんがあふれておられまして、御要求——私はそういうことをおっしゃることは無理からぬというふうにも実は思いました。しかし御承知のとおり急遽上り列車を下りに回すことはできませんので、これはお断わりいたしましたところが、それが一つのきっかけになったわけでございます。そして同電車運転台あるいはホームの駅長事務室、あるいはちょうど下り線に入っておりました、とまっておりました「津軽一号」という急行列車のガラスを割るというような暴行が始まったのが、たしか午後七時ごろでございました。これは初めのうちはたいしたことはございませんでしたが、やはり上尾事件と同じようにだんだんひどくなってまいりまして、そして時間がたつに従って相当ひどくなり、さらに電車線、列車線全部ストップしてしまったわけでございます。やはりちょうど七時ごろ赤羽駅のお客さんが一時間——いまダイヤを詳しく調べております。一時間以上、大体八十分くらい、ここには七十分と書いてございますが、いまダイヤを調べておりますが、七十分ないし百分くらい電車を待たされるということで非常にいらいらしておられたことは事実でございまして、ちょうど私どもの職員がそこにおりまして、非常にお客さんが静かであったけれども何かほんとうにおこっておられたというふうな感じがしたということを言っておった者がございます。 その後間もなく上野駅の場外信号——山手線でございますが、上野駅に入る信号機の前でまた例によってATSストップをやっておったわけでありますが、それにお客さんが怒られまして非常コックをあけまして、そして電車をおりて線路を歩き出されたわけでございます。そうなりますと、もうあぶなくて電車を走らせられないということで、結局二十時四十五分ごろから山手、京浜東北線、全部ストップせざるを得なくなったわけでございます。そのきっかけは、いまの状況では上野駅に入る山手線の機外停車の時間が長過ぎた、いわゆる順法闘争というものによって信号機の前でとまっているというふうな状況が非常に長くて、お客さんがドアをあけておりられたというようなことでございます。 その後、ほとんど同時多発的にもう電車が全部とまってしまいましたので、非常にお客さんが——駅名は省略いたしますが、全体で約三十駅ぐらいにおきまして、各駅とも大なり小なりの規模はございますが、混乱が起きてまいりました。そして大体電車あるいは駅長事務室、売店の破壊、あるいは場合によっては新聞紙をまるめて放火する、あるいは収入金の盗難等が発生いたしました。なお一番ひどかったのは二十四日のちょうど夜中の十二時ころでございます。大体首都圏、東京付近の、山手線を中心とする駅、三十五駅ぐらいで約五万五千のお客さんがおられたと思いますが、その数は駅ごとにそこに書いてございますが、お客さんが滞留されて非常に騒ぎが大きくなったわけでございます。 私は、これはとても短時間でおさまらないと思いまして、十一時半に終夜運転の指令を出しました。多少解決が延びても、とにかくお客さんを散らすこと以外にこの騒動を静める方法はないと思いまして、十一時半に全管理局に対しまして終夜運転の準備をせよという命令を出しました。同時に運輸省の御協力をお願いいたしまして、バスの手配並びに連絡する私鉄を全部終夜運転してほしいというふうにいたしました。数年前の新宿駅における学生騒動の実情をよく知っておりますので、やはり群集を散らすために足をつける以外にないというふうに思いまして、全力を尽くして足をつける努力をしたわけでございます。不幸にして電車が線路上でもって破壊されましたために動けなくなった——ちょうど東京では夜十二時過ぎまで相当ひどい雨が降っておりました。前のガラスが破られますとなかなか運転ができないというふうなこともございますし、また線路上に相当いろいろな器物が、ことに電車のシートも線路上に相当ほうり出されましたので、あぶなくて運転ができないという状況になってまいりました。保線区員を巡回させましたけれども、制服で巡回することはほとんどできない。お客さんが線路上におりておられまして、制服で巡回するのはあぶないということで私服に着がえさせて実は巡回させたわけでございますが、かりに運転すると申しましても線路上の異物を全部とらない限り運転ができないというふうな状況になってまいりまして、私は、残念ながら朝三時か四時まで動けないというふうに思いました。それまで何とか全体の情勢を静めるという方向にお願いしたわけでございますが、警察には、初め大宮の夕方騒動が起きましたときに埼玉県警にお願いいたしました。その後、上尾事件等の例もございまして、とても国鉄職員ではとめることができないというふうに判断いたしましたし、ともかく多数のお客さんがおられますので万が一のことがあってはたいへんだと思いまして、赤羽事件の前後から警察に出動をお願いいたしました。その後、各駅ごとの状況は大体駅長において判断いたしまして、お客さんがたまってあぶないというふうな感じがあった場合にはすぐ警察に出動を要請して、そうしてとにかくお客さんにけがをさせてはいかぬ、万が一死者などを出すことは絶対にないようにしろというふうなことを厳命いたしまして——ああなりますと、とても国鉄職員の力では実は静めることができませんので、警察に御協力を願いましていろいろな排除作業をやっていただいたわけであります。 そういうことで非常に混乱が大きくなりまして、結局昨日実際初列車が動き出しましたのがたしか四時前後だった。四時から四時半ごろに動き出しましたが、その判断といたしましては、ともかく二十五日、すなわちきのうは通勤輸送は全部やめようという決心をいたしました。そして現在線路上にある異物を片づけて、そして、動けなくなった電車、十数編成ございましたそれを全部車庫に収容するということをしない限り平常運転に戻ることが不可能でございましたので、何とか二十五日の午前中にとまっておる電車、こわれた電車を全部片づける、そうして二十五日の午後から運転を再開したいというふうな計画を立てました。午前三時ないし四時ごろ、少しずつ静まってまいりました。警察も大体これで峠を越したというふうに判断されましたので、それから急いで線路上の異物の取り片づけ、電車線全線路の点検等全部いたしました。そうして先ほど申しましたように、四時ごろからぼつぼつ始めたわけでございますが、ただ線路上におりました電車は、やはり専門家が見て安全を確認いたしませんと動けないわけでございまして、この付近の工場から全部職員を派遣いたしまして、深夜から暁にかけまして各電車を全部点検いたしました。そうして動き出しましたが、最後まで残りましたのは山手線でございまして、これはたしかきのうの昼ごろやっと一応全部片づけたということでございまして、電車が動かなくなりますと、なかなか簡単に動き出すわけにはいかないという状況でございます。 昨日への影響は、車両の破損が非常に大きい。それから駅設備も、新聞の写真でごらんのとおり相当ひどい。新宿につきましては四十三年の全学連の騒乱事件のときの十数倍という感じの騒乱でございました。上野はほとんど徹底的にガラスというガラスは全部ないという次第でございまして、これはとても客扱いはできないということもございまして、そうして昨日、いま申しましたように、当分首都圏においては電車はやめるというようにいたす。十時以後、あまり関係のない東海道線、横須賀線から徐々に動かしたわけでございまして、昨日の夕方は大体全体の五〇%の電車を動かしておるわけでございます。また、きのうの上野発の長距離列車は、一部を除きまして、全部運転休止いたしましたが、実は二十四日の晩から待っておられるお客さんが上野駅には約千人以上おられました。大体子供連れのおかあさん方でございまして非常にお気の毒に思いましたが、いかんともすることがなしに、昨日出ました一部の夜行列車にお乗り願って旅行していただく。ほとんど二十四時間くらい上野におられたお客さんが相当おられます。じっと夜行列車の出るのを待っておられたわけでございます。 さらに、切符の被害のことを申しますとあれでございますが、自動券売機あるいは上野駅におけるコンピューターの端末機あるいは自動切符の印刷発売機というふうなもの、高額の機械を相当破壊されております。 幸いけが人はまあまあ十四人で済んだということは不幸中の幸いである。わりあい重傷の方もなく、けが人が少なかったことだけは私としてはまあまあもって瞑すべしだというふうに思っておりますが、十四人の方には手厚いお手当てをいたしたいというふうに思っております。 次に、大体の被害でございますが、お手元のその次の横長の表、これはまだ必ずしもいま申したように正確なことではございません。時間帯で追いまして、そして大宮、赤羽、秋葉原、上野、池袋、新宿という都内の主要ターミナルにつきまして時間ごとにどういうふうに旅客の動向が変わっていったかということを表にいたしたものでございますが、まだ早々の間につくりまして必ずしも正確とは思いませんが、大体のことはごらん願えると思いますが、詳しくなるので省略いたします。 一番ひどかったのは十二時、いわゆる二十四時、午前零時前後であったというふうに記憶いたします。また、けさ現在の模様もお手元にございますが、実はあしたからの異常事態も予測されますので、今晩の長距離列車は全部一応運転休止いたすことにいたしております。また、けさの通勤電車はわりあいに平静でございますが、後ほど申し上げますように非常に車両の破損が大きかったわけで、実は全運転をするだけの車がございませんので、きのうからずっとお客さんにPRいたしまして、二割方線によっては輸送力が減るので、何とかお静かに御協力願いたいというお願いも各駅でいたしたわけでございます。いま推定いたしております全体の損害額はお手元にまだお配りしてございませんが、大体直接の物的損害だけで約七億六千万くらいと思っております。車両が一億、建物が一億二千万。それから大きかったのはいま申しました機械設備、乗車券の自動券売機、あるいはコンピューターの端末機等がほとんど上野のものは破壊されましたので、これは両方でもって約四億くらいの被害になっております。券売機がいま三千東京にございますが、三千のうち二百八個こわれて使えないようになっております。そのほかに旅客の払い戻しが約二億でございます。したがって、現時点で判明いたしております直接被害だけで約九億六千万円ないし十億でございます。特に実は困っておりますのは、先ほど申しました車両の破損がわりあいに数が多いということでございまして、この付近で使っております電車は全部で約四百編成ございます。四百編成の中で破壊程度A、B、Cに分けまして、被害程度Aと申しますのはどうしても工場に入れなければ直らない、相当機械部分のこわれているもの。損害Bが一週間くらいでもって何とか各現場の苦労でもって直してしまう。Cがガラスの破損程度で一日あれば直る。A、B、Cに分けますとAが二十三本、Bが三十六本、A、Bだけで合計約六十本ございます。四百本のうち六十本でございますから、相当大きいわけでございまして、このためにけさの通勤は多少間引かざるを得なかったということでございます。Cは三十二本、これは大体昨日中に全部ガラスを入れかえまして、またガラスのないものにつきましてはベニヤ板を張ってけさは動かしております。いずれにいたしましてもいままでにかつてなかったような車両の損害のために今日以降通勤輸送にも相当響かざるを得ないということでございます。 その他いろいろございますが、時間もございませんので、貨物のほうの影響だけ一言申し上げますと、大体二十四、二十五の二日間で全体の輸送量の約半分が輸送不能になっております。一日五十万トンといたしますと二日間で百万トンの輸送計画でございますが、百万トンのうち輸送不能になったものが四七%、四十七万トンございます。この四十七万トンの中で米、生鮮野菜、石油、セメント、木材、肥料、飼料、こういった広い意味の生活必需品がその輸送不能の中で約十万トンございます。これは今日少しおくれて到着するものもございますが、一応二日間の時点におきましては約十万トンの生鮮食料品が輸送不能になったということでございますが、非常に運輸省でトラック輸送につきまして御協力くださいまして、二十七日並びに二十八日の市場のせりに間に合うものにつきましては、発駅からトラックへ積みかえまして、トラックに代替輸送をお願いいたしまして、その運賃の差額は国で保障していただくということに急遽おきめ願って、予算を約五千万円おとりくださったそうで、私どもも非常に安心して生鮮食料品につきましてはトラック輸送に置きかえることができるというふうに思っております。非常に早くこういう手配をしていただきまして、すでに全国に通知いたしてございます。 以上、昨日、一昨日の経過でございますが、今後の問題につきましては、先ほど大臣もおっしゃいましたとおり、私といたしましては全力をあげてこの事態を回避する、そして正常な輸送を一刻も早く確保したいというふうに思っておる次第でございます。非常に事態が深刻でございまして、憂慮している次第でございます。 以上、簡単でございますが報告を終わります。
○井原委員長 議事進行について発言を求められておりますので、この際これを許します。細田吉藏君。
○細田委員 ただいま御報告のありました国有鉄道の問題は、国鉄百年の歴史にもないような重大な問題でございます。したがって、もちろん私どもといたしましては質疑を直ちにいろいろいたしたい、こういうことでございますけれども、きょうの午後本問題に関して本会議において緊急質問が行なわれるということになっておるようでございますので、私ども委員会といたしましてはやはり本会議の緊急質問のあとに本問題に対するいろいろな取り扱いをいたしたい。なお、事態は今日から明日にかけて一昨日、昨日以上のこともまた予測されるというようなことで、全くいついかなる事態になるか、非常に憂慮すべき状態でございます。 そこで、これは委員長にお取り計らいをお願いしたいのですが、本委員会は休憩をいたしまして直ちに理事会を開いていただいて、今後こういった不測の事態に対応できるようにいつでも開けるという形、また場合によっては、要すれば現地に出かけていく、こういうようなことも含めまして理事会で御相談を願う、こういうようなことに委員長においてお取り計らいをお願いいたしたい。委員会の運営について委員長に御要望を申し上げる次第でございます。
○井原委員長 それでは、この際暫時休憩いたしまして、引き続き理事会を開きます。 午前十一時三十九分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕