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70回国会参議院1972/11/09

災害対策特別委員会 第2号

発言数
68
登壇者
13
会派数
3
開催日
1972/11/09

会議録

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日は、鈴木力君、塚田大願君及び高山恒雄君が委員を辞任され、その補欠として辻一彦君、河田賢治君及び中村利次君が選任されました。     —————————————

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) 防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部を改正する法律案、以上二法案を一括して議題といたします。  まず、提出者から二法案の趣旨説明を聴取いたします。高田衆議院災害対策特別委員長。

高田富之日本社会党

○衆議院議員(高田富之君) ただいま議題となりました防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案及び激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及び概要について御説明申し上げます。  まず、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案について申し上げます。  本案は、衆議院提出の法律案ではございますが、当委員会の松永委員長をはじめ諸先生の熱心な御努力、御協力により立案できたものでありまして、心から敬意を表するものでございます。  この法案は、豪雨、洪水、高潮等の災害の発生した地域または建築基準法第三十九条の災害危険区域のうち住民の居住に適当でないと認められる区域内にある住居の集団的移転を促進するため、地方公共団体が行なう集団移転促進事業に係る経費について国が財政上の特別の措置を行ない、住民の生命、身体及び財産を災害から保護しようとするものであります。  そのおもな内容は、第一に、市町村が自治大臣の承認を受け、集団移転促進事業計画を策定し実施するものでありますが、実施困難な場合には、市町村の申し出により都道府県が実施することができることになっております。  第二は、財政上の措置で、住宅団地の取得及び造成に要する経費、移転者の住宅団地における住宅の建設もしくは購入または住宅用地の購入に対する補助に要する経費、住宅団地に係る道路その他政令で定める公共施設の整備に要する経費、移転促進区域内の農地等の買い取りに要する経費、移転者の住居移転に関連して必要と認められる農林水産業にかかわる生産基盤の整備及びその近代化のための施設の整備で政令で定めるものに要する経費、移転者の住居の移転に対する補助に要する経費、以上の諸経費につきましては、政令で定めるところにより四分の三を下らない割合で国が補助するものとし、また、地方公共団体は、当該事業に必要な経費につき地方債を起こすことができ、資金事情の許す限り、政府資金をもってその全額を引き受けるものとすることになっております。  その他、事業計画の策定及び実施のため国及び地方公共団体の必要な助言、指導及び移転者の生活確保に必要な援助等、所要の規定を設けております。  本法は公布の日から施行するものとしております。  なお、本案の提出に際し、衆議院災害対策特別委員会におきましては、「集団移転促進事業等に伴う被災住民の救済に関する件」について決議を行ない、政府に対し、被災住民の安全と生業の確保及び被災地域のすみやかな復興をはかるため、特別な配慮を行なうよう強く要望した次第であります。  何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。  次に、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、最近の低金利政策等にかんがみ、中小企業者に対する災害による貸し付け金の利率を引き下げるとともに、特に激甚な災害を受けた者に対して、さらに低い利率を適用し、被災者の救済に万全を期そうとするもので、そのおもな内容は、第一に、激甚災害を受けた中小企業者に対する商工組合中央金庫の貸し付け金の現行利率年六分五厘を年六・二%とすることであります。  第二は、激甚災害による損失額が事務所もしくは事業用資産の価額または事業による総収入に比し、政令で定める程度以上である旨の証明を市町村長等から受けた特別被害者等に対しては、政令で定めるところにより年三%とすることであります。  施行期日につきましては、公布の日から施行し、昭和四十七年六月一日以後の災害につき適用することとなっております。  なお、本案の提出に際し、衆議院災害対策特別委員会におきましては、「各種災害融資等の諸条件の改善に関する件」について決議を行ない、政府に対し、各種災害融資条件を総点検し、福祉時代にふさわしい制度を確立するよう強く要望した次第であります。  何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) これより二法案の質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 二、三お尋ねをしてみたいと思います。  従来、激甚災の指定を受けた中小企業者は六・五%の金利であった。今回それを六・二%にするということなんですけれども、この従来六・五%であったそのときの利用率ですね、どのくらいこれが利用されておったのか、その点からひとつお答え願いたいと思います。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) お答えいたします。  六・五%の金利は、従来、昨年までは百万円を限度としてこれを行なうということになっておりましたが、昨年改正していただきまして、二百万円を限度と、こういうふうに引き上げになったわけでございます。そういうふうな関係上、利用率としましては、大体災害貸し付け金額のうち四割程度の利用率だというふうに思っております。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうしますと、私のほうでその一応資料をいただきましたけれどもね、四十五年度では三十二億三千六百万、これは総額ですね。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) はい。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 で、そのうち十七億五千三百万円、これが六・五%の分のいわゆる貸し付けであると、こういうことのようですね。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) はい。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 これは、そうしますと、いわゆるこの四十五年の当時は、貸し付け額は百万円を限度としておった。だから、その百万円をこえる分についてそれを含めると三十二億になるんだと、こういうことになるわけですね。四十六年には二億九千六百万。それに対して二億九千百万だとほぼ同額ですね。これはいわゆる二百万まで限度額を上げたからその中でおさまったんだと、こういうわけですね。そうしますと、四十七年推定で一応出ておるんですが、百七億程度は総額として考えられている。そのうち六・五%の率で借りられる対象は大体四十億くらい、こういうふうに見ているようですね。これはずいぶん差が今度は出てくるようですね。四十七年でのこの差はどういうところから出ておるのか、その点をひとつ伺います。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) お答えいたします。  本件の全体が百七億程度の見込みである、そのうち特利適用分が四十億程度で全体で三七%程度と、その利用率がこれほどいかない理由ということでございますが、主としてこれは商工中金の分、その比率が低いということによってこういうことになったわけでございます。商工中金の貸し出し金額が非常に大きなものが多かった、二百万をこえるもの、非常に大きいものが多かったという結果でございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうしますと、四十五年は百万限度、四十六年はこれを二百万に上げたと、それはいろいろな情勢を考えてこの程度は必要なんだと、こういうことなんです。四十七年になると、またもう一歩前進であるという感じはするわけです。そうなりますと、四十六年度に限度額を二百万に上げたけれども、ここでもう一度考え直す必要があるんじゃないかという、こういう感じもするんですが、その点どうですか。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) 昨年の臨時国会でいろいろ慎重審議していただきまして、百万円の限度から二百万円に引き上げていただいたわけでございますが、なお、実情を十分勉強してまいりたいというふうに思います。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 次の問題をお尋ねいたします。  今度は六・五%から六・二%に引き下げると、こういうことですね。で、一般金利も〇・二から〇・五、これに置いておるということ、こういう状況ですね。そういう中で激甚災の指定を受ける、これはたいへんなことですよ、その当事者にとってみれば。そういう立場の人たちに対して——一般金利でさえも、いま言ったように、今度のこの法案からいって、それ以上の下げ幅である。この辺がちょっと矛盾というか、納得できない点ですね。〇・三、これだけを引き下げるということなんだけれども、そういうふうにきめた根拠ですね、そういうふうに〇・三%というふうにきめた根拠、これはどういうところから出したのか。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) 六・二%の金利は、政府関係金融機関に対する財政融資の貸し出し金利でございまして、これは先ほどお話ございましたとおり、六・五%であったのが、この秋から六・二%に下がったわけでございます。中小企業金融公庫、国民金融公庫につきましては、経費ゼロで災害貸し付けを行なうことにいたしたいと思っておりますが、ただ、この法律上の商工中金につきましては、資金コストは実は大体八%程度というふうに相なっておりますが、これも前二者にあわせて六・二%にするというふうな趣旨であろうかと存じます。これと特別被害者に対する金利三%というのとあわせて万全の運用を行ないたいというふうに存じております。  なお、一般金利が非常に低下しているというふうなお話でございますが、確かにこの八月ごろから七%を市中の平均金利は割っております。九月は六・八一一%というふうに承知しておりますが、これは主として短期資金が主体でございまして、長期につきましては六・二%というのは非常に安い金利だ、なお非常に格差がある、優遇があるというふうに存じております。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 一応説明はわかります。これはいままでは六・五%であったという、それが〇・三%下げて六・二%になるんだと、こういうわけですよ。だからその辺のところが一般の——まああなたの話ではまだ一般では短期の分は七%ということですか、七%というのもそれは短期であると、こういうことなんですけれどもね。私の言いたいことは、〇・三ということの引き下げでなくて、せめて五%、最低——一般金利でも、いま言ったように〇・二から〇・五までというこういう幅があるわけですね。ですから、この場合も、今回せめて〇・五%ぐらいの引き下げをやってもいいんじゃなかったんだろうか、こういう感じを持っているわけですよ。その点はまあこれでけっこうです。そういう考えでお尋ねしたわけです。  それでは次にいきますけれども、今度の改正によりますと、十五条に「特別被害者」、こういう項目が設けられたわけです。これは事業用資産の損失が総収入に対してどれくらいの比率、どのくらいの損失の場合に適用されるのかということ、これが明確ではないのですよ。その点ひとつ明確にしていただきたい。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) 本件は「政令で定める程度以上である」と、こういうふうに相なっておりますが、政令については各省意見をまだ調整中でございます。農業関係の天災融資法関係では一応五〇%というふうになっておるようでございますが、それとにらみ合わせまして検討してまいりたいというふうに考えております。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうすると、まだ政令のほうがはっきりしないのでその辺のところは、いま言う「特別被害者」、これについては、これに該当するという内容ですね、それはまだわからぬということですか、それについて伺います。

原山義史中小企業庁計画部長

○説明員(原山義史君) 資産の被害を事業用資産の何割程度と見るか、あるいは総収入に比べてどのぐらいの被害資産があったかというふうな率をこれから検討してまいりたい、政府間の意見の調整をはかってまいりたい、早急に詰めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 これは直接法案には関係ないのですけれども、一般金利がいま申し上げたとおりで、そういったふうにだんだん下がってきているわけですね。それで天災融資法によりますと、六・五%資金がそのままになっているわけです、これは農業関係ですけれどもね。これなんかも、今回のこういう農業関係については、天災融資法の適用を受けた場合には六・五%という利率になるわけですよ。これも手直しする必要が出てきているんじゃないかというこういう感じがするんですけれども、その点についてはどういうような考え方を持っていますか。

植木建雄農林省農林経済局金融課長

○説明員(植木建雄君) いまの先生の御質問でございますが、天災融資法は御承知のように農協の系統資金を原資といたしまして、これに国と県と市町村とがそれぞれ利子補給をすると、こういう仕組みで成り立っておりまして、御承知のように三分資金、五分五厘資金、それからいまお話しの六分五厘資金、被害のそれぞれの程度におきまして三段階に区分しておるように申しております。被害がひどいものにつきましては三分資金ということでございまして、ちなみに四十六年の運用等を見ますと、融資額のうち八五%が三分資金として運用されておる、こういう実態に相なっております。六分五厘の問題につきましては、いまお話がございましたように、系統資金を幾らの基準金利に見て、その基準金利に対してどれだけの利子補給をする、こういう仕組みに成り立っておりますので、農業の金融につきましてはやや一般の金融と動向が違いますけれども、昨今の利率低下等が農協に反映し、かつ農協のこれは収支の問題でございます。そういった問題で、基準金利をどういうふうに設定するかを毎年吟味をして定めておるわけでございます。今後もいまの金融機関の動向等を反映いたしまして基準金利を改定いたすような時点におきましては、この六分五厘についての妥当性についてさらに検討を進めてまいりたい、こういうふうに思っております。

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) 他に御発言もないようでございますか、質疑は終了したものと認めます。  これより二法案の討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。   別に御意見もないようですから、これより二法案の採決を行ないます。  まず、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、二法案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) それじゃ速記をつけて。  次に、災害対策樹立に関する調査を議題とし、地すべり対策について質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言を願います。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 最近、宅地造成、道路建設等で多くの砂利や土砂が採取されていますが、こういうために、地すべり、山くずれなどが起こる場合が全国的にも幾つか出ております。神奈川県の高速道路の岩殿山、また富山県の高岡にもありましたが、まあ各地にこれからともかくこういうケースがかなり出るんじゃないかと思います。その中で、私福井県における一つの例を引いてこういう問題にどういうように対処していくか、こういうことについて若干施策を、やり方をただしたいと、こういうふうに思っております。  まず、福井県の福井市に安居山という地区がありますが、ここで地すべりがいま進行中といいますか、毎日大体二・七センチから三センチぐらいずつくずれていっておるんですが、それらの実態にすでに把握されておると思いますので、一応どういう状況にあるか、事実の経過、データ等についてまず御報告をいただきたいと思います。これは申し上げておきますが、下が県道、その下が一級河川日野川というのにかかって、まあくずれるとすると一級河川を全面的にふさぐ懸念があると、こういう地帯になっております。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) ただいまお話しの福井県の安居山の地すべりの災害でございますが、この地域は福井市の金屋町でございまして、お話しのとおり直轄河川の日野川に沿っております。なお、その間に県道の殿下−福井線が通っておるわけでございますが、その地域におきまして約三年ぐらい前から土砂採取等が実施されておったようでございますが、たまたま十月、先月の三日、四日の降雨によりまして急に山地の中腹部に延長百五十メートル程度のクラックが入ってきたというようなことで、その結果、また山すその人家の土間等にもひび割れが見られたわけでございます。そういった危険の状態等を判断をいたしまして、十月の五日に福井市の市長が災害対策基本法に基づきまして地域の住民の方に対して避難命令を出されました。したがって、そういった意味で、人身事故の防止については現在努力をいたしておるわけでございますが、なお、県道等につきましても万一のことがあってはいけないということで閉鎖をして現在に至っておるようでございます。なお、現在の移動量等につきましてはこれははかり方にもよるかと思いますが、私のほうで報告を聞いたところでは、一日十一ミリ程度を示しておるようでございます。なお今後もこういった観測を続けていくと同時に、応急的な対策を立てる必要があるんじゃないかというようなことで、今月の三日に私どものほうの土木研究所から地すべり研究室長を派遣をいたしまして現地調査をさしたわけでございます。まだその間の詳細な報告には接しておりませんが、その報告等を待って福井県なり福井市にも十分指導をいたしたいと考えておる次第でございます。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 私も現地を見てみましたが、概要はいま御説明があったとおりだと思います。そこで、そのデータですが、十一ミリというのは、ちょっと十月の半ばぐらいまでは十一ミリだったんですが、最近、たとえば十一月に入ってから一日の十二時から二日の十二時までに二十八ミリ、二日が二十八ミリ、三日が二十六ミリ、四日が二十七ミリ、五日が二十四ミリ、六日二十七ミリと、こういうふうに、十月の三十一日が三十ミリ動いておりますが、こういうようにかなり三十ミリから二十四、五ミリという段階にずっといま動いている、しかも、雨が降るとやっぱりこの数字が大きくなる傾向はこれを見るとあるように思います。その点の把握は、十一ミリはいつごろの時点でつかんでおられるか、いかがですか。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) 私どものほうに入りましたのは三日の、調査をやっておるその結果を待ってから詳細を私どもも検討したいと思っておったんですが、それ以前の県からの報告でございますので、おそらく先ほど先生がおっしゃったような時点じゃないかと存じます。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 これは専門的になろうと思うので、私もこの筋の専門ではないんですが、大体毎日何ミリぐらいになると地すべりが起こる可能性が、可能性といいますか、一時に加速的になっていくのか、そこらの状況はどうでしょうか。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) これは土質の問題、それから雨等がありますとまた違った状況を呈しますし、地下水があるかどうか、そういった点で非常に違うと思いますが、一般的にはやはり四、五十ミリといいますか、そういうようなオーダーになってくるとかなり危険じゃないかと思われます。現在もそういった意味では、毎日観測をいたしまして移動量等を調べておるわけでございますが、お話のように二十数ミリということになりますと、相当慎重に対処する必要があるんじゃなかろうかと存じます。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 さっき言いましたように、三十一日から三十ミリ、以降、先ほどのような数字で大体二十五ミリ以上になっているということですね。そこで、この間地すべり研究所の室長が向こうに見えられましたが、この雨によってかなりふえていく、しかも北陸特有の秋に雨が多い、しかも冬になれは雪が降ってさらに融雪等によって水が多くなる、こういう状況を見ると、これは晩秋から冬にかけて速度が増してくるというような可能性はありませんか。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) やはり今後の動きをずっと見てみませんと、簡単に地表からの推定ということもいたしかねますし、それから、その間に地下水等がうまく把握ができまして水を抜くといったような措置とか、あるいは押え盛り土、こういったような措置を行なえばまたもとに安定するといったようなことも考えられますので、単に落ちてくるところだけではなくて、もう少し広い範囲で全体の動きを調べる必要があろうかと思います。単に落ちてくるだけでございますと、これは物理的なものですが、ある程度の範囲でやはり地下に地すべり面というようなものがあって、そういったものの活動が始まるというようなことでございますと、また範囲も広くなってくるんじゃないか、そういった点では少し調査にも時間がかかるわけでございますが、いま、当面とすれば、とりあえず応急対策を立てる必要があるんじゃなかろうかというようなことで、報告ではこの八日ごろからとりあえず約二万立米ばかり押え盛り土をいたしまして、もとのとおりというわけじゃありませんが、いわゆる移動の直接原因になっておるものに対して安定を回復させるような工法というものが考えられるんじゃないかというようなことで、現在市あるいは県に対しまして私どものほうでも相談に乗っておるようでございます。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 これは建設省の地すべり研究所が御専門で、もう心配ないと思うんですが、去年の十一月十一日、川崎に地すべりがあって、私、科学の委員をやっているものですからすぐ見に行って、あまりにもみごとにあれはすべり過ぎたわけなんですね。たいへんな災害が起きて、きょうはその除幕式があると聞いております。たいへんな犠牲が出ました。防災センターのほうでこういう問題について、関東ロームと土質が違いますが、いま御報告のあったような状況をもとに進行しているのをどういうように見ておられるか、もし似たような参考データ等があればそれとあわせて見解を伺いたいと思います。

高橋博国立防災科学技術センター第二研究部長

○説明員(高橋博君) 十一ミリというお話で、最近二十数ミリというお話ですけれども、運動量そのものでは必ずしも一日に一センチにならないで崩壊に至ったようなものもありますし、それから岩殿山の中央高速道路が一時閉鎖された、あのときには私ども聞いているのでは最高十八ミリ、一時間に十八ミリ動いていよいよ崩壊するなと思ったらそれがとまったというようなぐあいです。ですから移動量だけでは必ずしも崩壊に至るかどうかということは一がいに言えないのですけれども、先ほどからのお話しを伺っておりますと、前の月に比べて速度が速くなっている。速くなっているということは、やはり好ましいことではないことは確かです。私直接関係しました松代地震のときの牧内の地すべりのときに、前日一センチ程度であったのが速度が倍になって、それでやがて崩壊に至ったという実例がありますから、速くなったということは好ましいことじゃないことは確かです。ただ全体の始まってからの観測がなされているようですから、その観測速度が速くなって、速くなってそれですぐ崩壊というわけではありません、一般の場合は。さらにそれが進んでいった場合に、崩壊の直前となると、移動速度がぐっとまた速くなるようですから、そういう点よく観測されておられれば、同じところで同じようなやり方でずっと観測されていれば、真の危険の場合はおそらくわかるという気がいたします。ただ、雨が降ると確かに地すべりは地質、土質条件あるいはその上に乗っかっている植生であるとかあるいは地下水、地形条件、それからすでにある程度動いたものが上の土を引っぱる場合もあるし、逆に動いた土がある程度動くことによって上の土の動くのをかえって押えるようなときもあるわけですけれども、そういう点で非常に地すべり現象というのは複雑なためにみな苦労しているわけですけれども、そういう点でよく監視されて、よく徹底的な調査をなされれば安全対策ができるものと私思います。それから雨とか降雨時、あるいはその少しあとくらいには確かに崩壊に至らない普通の地すべりの場合でも速度が速くなって、渇水期には速度がおそくなる。それは地すべり地帯の普通の運動の様態でございます。その点で雨の影響、地下水の影響等、それが崩壊までいくかどうか、いく前に対策工事が間に合うかどうか、その辺は現地の具体的な状況によってみな変わってくるものですから、一がいに申し上げることはできないのですけれども、かなり皆さんがちゃんとお調べになっていろいろ対策を立て始めておられるようなので、非常な危険ということにはたぶんあるいはならないか、あるいはなる場合でも避けられるのではないかというふうに感じているわけなんです。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 その御見解わかりました。  で、建設省にお伺いしますが、いまいろいろ現地で調査をやっておってもらいまして、それもデータを見ないとなかなかわからないことですが、くずれるとすると大体五十万立米くらいくずれるのではないか、こういう推測がされておるのですが、それだけくずれると、前の一級河川の日野川を完全にふさいでしまうのではないかと思うのです。それで何とかしてあれをくずれないような対策を、これはどうしても県道や一級河川があるという点から推しても大事だと思いますが、そこらのいまやる応急措置によってそういうものを、大体押えるような見通しがあるのでしょうか、どうなんですか。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) 現在の中間的な一応措置といたしまして、先ほども申し上げましたように、約二万立米くらいの押え盛り土を行なえば、いままでの移動量がかなり半減あるいはそれ以下になるのじゃなかろうか。そういうことをいたしませんと、たとえば水抜きをやるとか、いろいろな工法をやるにいたしましても、作業自身がいまの状況では若干不安を伴う、こういうことでございますので、できるだけ押え盛り土を二万立米でございますが、こういった盛り土あるいは日野川の現地の右岸を多少掘さくいたしまして、川の安全確保とあわせて処置をしたらどうかというようなことも暫定的には考えておるわけでございますが、いずれにしましても、これは暫定的な措置でございまして、あと抜本的な問題になりますと、これを地すべりの区域に入れませんと法律上の事業体系に乗らないわけでございますが、そういった場合について、それじゃどの範囲をそういう区域に指定するか、そういったこともおのずから検討する必要があろうかと思います。それぞれ指定いたしますと規制を伴うことでございますので、そういった点でも県を中心にして調査した上で、県から申請がございますれば、私どものほうもそういう恒久対策のための手順を踏んでいきたいと考えておる次第でございます。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 現状はそれでわかったんですが、さっきの御報告によれば、地すべりの一つの誘因といいますかね、これは二、三年にある程度の土砂を取ったというところに誘因があるような大体のお考えですが、それは一つの誘因に私はなろうと思いますが、同時に、あそこの地質が、見てみると、非常に地すべりや山くずれがしやすいような、そういう地形だということをいろんな方から聞くんですが、さきに地すべり研究所の室長も見えましたが、あの山等を見られて、大体、専門家でしょうから、およそのことは見当がつくと思うのですが、どういうように土質とか地質を見ておられるか、この点はいかがですか。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) 私もほんとうの専門家じゃございませんが、概略の報告によりますと、いわゆる新第三紀層の凝灰岩質砂岩あるいは泥岩の入りまじった地帯であるというようなことでございまして、やはり地質的には潜在的にそういった要素があるんじゃなかろうかと思います。そのほかに地下水の動きだとか、いろいろ複雑な要素がからんでおると思います。したがって、土砂採取が引き金になったことはどうも類推されるようでございますが、それじゃ常識的にいって、それがすべてかといいますと、必ずしもそうじゃないような気もいたします。したがって、応急処置が済めばあとは本来の軌道に乗せた地すべり対策をするのが適当じゃなかろうかと思いますが、やはりそういうた採択をいたしますにつきましても、一定の基準とか、そういったものがございますので、そういった点を十分検討した上で処置する必要があるんじゃないかと考えておる次第でございます。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 研究所の地すべり室長見えておるんですか。

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) 地すべり対策室長です。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 対策室長ですか。そこに、いま私ちょっと写真と、福井市や県で出しました資料を一部送ったのですが、その資料の中に大体A、B、C地区——カラーの写真が入っておりますが、これを見ると、古くは二、三百年前とか、あるいは最近には戦後においてかなり断層や地くずれが出ているのですが、これなんですがね。こっちの、これにありますがね。ちょっとこれを見ていただけますか——カラーで出ておると思うのですけれども。その写真を見ていただき、それから、その前に全般の地形図があるのですが、これを見ると、いま地すべりを起こしているこの地域のかなり広い範囲に外のほうにA、B、C、Dと四点かなり古い地帯あるいは戦後において、あるいは最近四十七年の七月というと夏ですが、そういうところに断層あるいは地すべりのあとが認められると、こういうように思われるのですが、これを現地も調査をされたわけですが、それらの点からかなりこの点は土質的に、地形的に強いと思うのですが、その点の見解いかがですか。

大工原潮建設省河川局砂防部砂防課地すべり対策室長

○説明員(大工原潮君) 現地を視察いたしましたのは、土木研究所の地すべり研究室長でございまして、私、河川局の対策室長でございます。  いま局長が申し上げましたように、現地へ参りました研究室長から簡単に、その日、ちょっと概略を聞きました範囲で御説明申し上げます。  いま局長が申し上げましたように、もともと素因といたしましては、そういった地質的には凝灰岩質の砂岩であり、あるいは泥岩であるというふうなことから、非常にそういったすべりを起こしやすい地層であるということはうなずけるわけであります。それから地形的にも過去にはそういったすべりがあったかもしれないと思われるような地形のようにもうかがえます。しかし現実にあれだけの人家ができておりますというととから申し上げますと、近い過去におきましては一応安定しておるということではないかと思います。しかし、潜在的にそういった素因がございますので、何らかのショックがありました場合には、そういったすべりを起こすという原因にもつながったのではないか。で、今回の場合もやはりそういった素因のところへある程度バランスを失するような掘さく行為があったというふうなことでございますが、しかし、クラックの位置等から判断いたしますと、それのみならず、もともとそういった素因があったところでございますので、規模からいいますと、過去三年のうち本年取りましたのはごく一部分のように伺っております。したがって、もともとそういう素因があったということで、異常天然現象によりますすべりということも出てくるわけでございます。それからさらに、このクラックがさらに進みましてくずれた場合にも、まだそれ以上のすべりが起こるかどうかというふうなことにつきましても、もう少し詳細な検討をする必要があるのではないかと思います。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 地下水が過去にとまった例があるのですね。地下水がとまるということは、底のほうに一つの断層というか、そういうのが起こって、それでとまったのじゃないかというそういう推測が成り立つのですが、地下水がとまったという事実は、そういうことに結びつきますか。

大工原潮建設省河川局砂防部砂防課地すべり対策室長

○説明員(大工原潮君) 現在の現地の様子を報告から想像いたしますと、一部クラックのところ、あるいは過去にボーリングをしたところにおきます地下水位は非常に高いというように報告を聞いております。したがって、そういった高さになった原因が、たとえばいまお話がございましたように、一部地下水がとまったとかいうふうなことが、何らかの現象によりまして、一部の動きによりまして、その流れがとまって地下水の異常な上昇を見るとかいうふうなことにもなったかと思います。しかし、現況から判断いたしますと、やはり地下水位が高いということも一つの原因でございますので、先ほどの応急対策の盛り土とあわせまして、やはり地下水位を早急に下げるという方向で対策を考えなければならないというふうに考えております。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 実は、福井大学の地質学の三浦という助教授がおられますが、この方は先ほどそちらのほうから調査に見えたときにもその所見を述べられたはずです。それから大阪のほうで、サンコウコンサルタントという地質をやはり調べている会社ですね、ここの新関さんという方の所見があるのですが、いずれも大体いまお話しのように、全般として過去にもそういうこともあったと思われるし、それからもともと地すべり、地くずれを起こしやすい地質である、地形であるというこういうことを言っておられるわけですね。これらの諸見解はほぼいまの答弁と私かなり合致しておるのではないかと思います。  そこで、こういう地すべりをもともと起こしやすい地質である、こうすれば、先ほどの局長の答弁のように、地すべり防止法の網にかけることが将来必要だし、条件、調査なんかはしなくちゃならぬが必要だ、こういうようなお考えのように先ほど聞いたのですが、非常にくずれやすいそういう地質、土質、地形から推して、これを地すべり防止法の網にかける条件がかなり私はあると思うのですが、その点どうでしょう。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) やはり人家なり、あるいは工作物、農地、あるいは公共物、こういったものに対して相当被害がある、こういう場合に地すべり防止法による危険区域に指定しておるわけでございます。まあ感じとすれば、大体要件にはまるのじゃないかという感じがいたしておりますが、なお、十分よく調査いたしたいと思います。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 そこで、応急対策を、まあいろんなことを福井市や県のほうでやっておりますが、大体いまとっているような対策で、いまのところはあれ以上は望めないのでしょうかね。

大工原潮建設省河川局砂防部砂防課地すべり対策室長

○説明員(大工原潮君) 先ほど局長が申し上げましたように、一応応急対策をやります考え方は、現地にいますぐ入った場合、せっかく住民等避難させまして、人身事故が現在ないわけです。で、作業中の事故等を判断いたしました場合には、やはり応急対策をとりまして現在の移動量をやはり押えなければならない。で、私どものほうでは、降雨のないときには十一ミリ程度と日量の動きを聞いておりますが、それをできるだけミリ単位まで下げて、そして仕事をやるにしましても、調査をやるにしましても、それから調査の対策を立てていきたい、そういう意味で、暫定工法を現在そのようなことで考えております。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 まあ当面はいまのような対策として、恒久的な対策というのは地すべり法と、それから治山の関係で、これにかかる関係ありますか。これは、林野庁おられますかね。

松形祐堯林野庁指導部長

○説明員(松形祐堯君) お答え申し上げます。  ただいまそれぞれ河川局のほうから御答弁がございましたように、当地域も地すべりの発生の非常におそれのある地質でございますし、また、現実にそういうことが行なわれておりますし、現在、県のほうでそれぞれ県の単独予算をもってそれぞれ必要な調査をしていただいております。したがって、このような場合には、前々から建設なりあるいは農地、林野というようなところで協議会等を持ちまして、その分野をきめまして、これが対策を立てるということになっておりますので、この分野がきまりました場合は、それぞれの分野におきまして施行するつもりでございます。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 まあ河川局が中心になろうと思いますけれども、なお治山の件でもつながりも深いと思いますから、その時期になれば十分協議して対処していただきたいと思います。  それから次に、住民の安全対策のためにいま集団移転をやっておるわけですね。すでに先ほどの御報告で県と市を通して移転の対策がとられておるわけですが、先ほど集団移転法が委員会で成立をした。そうしますと、ことしの年度においては二月二十二万の助成と百七十万に対する融資ですか、そういうことが行なわれると思うのですが、将来新しい新法の適用ですね、これが成立するとすれば対象になるのですか。これはもう片方だけにならないですか。

中野晟自治大臣官房参事官

○説明員(中野晟君) 直接の担当じゃございませんけれども、先ほど御可決をいただきました案に適用されるかどうか、具体的に実情を見まして検討さしていただきたいと思います。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 それは近く成立するあれですから、その上でまた検討いただけばいいと思います。  そこで、最近、移転をする人がいろんな苦境を訴えておりますが、たとえば魚屋さんがどうしても移転しなければいけないと。それで一日にかなり売り上げのある魚屋さんが家ごと動かざるを得ぬということになると非常に損失が大きい、あるいは機屋さんがかなり今度機械を、工場ごと移すというので非常に被害が、影響が大きい、こういうことで、ずいぶん金額にしてもいまの対象になるのとはけたが違った影響を受けておりますが、現在の法体系の中では、こういう問題に対しては移転するだけの手当てしかできないことになっているのですか、その点どうですか。

川崎精一建設省河川局長

○政府委員(川崎精一君) がけ地等の、いわゆる建築基準法でまあ危険区域といっておるわけでございますが、そういったところにつきましては、まず人命といいますか、住家をできるだけ安全に移転させるというような趣旨から、いわゆる住宅の撤去費と、それから新しく建設する場合の助成といったような意味でやっておるわけでございまして、それぞれ個人の財産の問題でございますし、そういった点ではやはり国の助成にもおのずから限度があるんじゃなかろうか。本人が適当に位置を選定して住まわれる結果が、よく考えてみればあまり危険じゃない、こういうことで移るわけでございますから、一番受益されるのはその本人だというような趣旨もございますので、現在の体系ではいまお話しのようなことが限度になっております。ただし、集団でまとまって新しい移転地に移る場合には、今回の法律等の精神で多少それがさらに強化をされるということであろうかと思います。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 最後に、こういう問題はわが国のように、宅地造成がどんどん行なわれ、それから高速道路等がどんどん建設されると、こういう状況の中でずいぶん各地に土砂が必要である、それを取る、そういう場合に、こういう問題がこれから非常にたくさん起こるのではないかと思うのですね。そこで、これは地すべり防止法やあるいは急傾斜地法あるいは砂利の採取法がありますね。こういう三法の網にかからないような状況のところがかなり多くて、しかも、そこで土砂を取ることによってこういうケースがだんだんこれからふえてくると思うのですが、すでに神奈川県、富山県、それから千葉県、埼玉県等では、県が条例をつくってある程度規制しておりますし、福井県でも条例制定を検討しておるようですが、県の動きはさることながら、国として、全国的にこれから起こる可能性があるこういうものに対する規制をどういうふうに考えておられるのか、その点伺いたい、と思います。

小渕恵三自由民主党建設政務次官

○政府委員(小渕恵三君) お答えいたします。  御指摘のように、こうした宅地造成、その他道路の建設等で多量の土砂が採取されることによって生じるであろうそうした問題につきまして、法的規制を考えたらどうかということでございますが、できる限り現在においては御指摘の現行法を活用して対処いたしてまいりたいと考えております。しかしながら、現行法におきまして、たとえば砂利採取法等では、これは砂利だけに関することになりますので、御指摘のように土砂等の問題につきましては、これからの災害防止措置等について十二分に調査をした上で、これから立法措置の必要等につきまして検討いたしてまいりたい、こう考えております。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 通産省の方見えていますかね。通産省はこれに何か関係あるんですか、このこういう関係について。

原野律郎通商産業省化学工業局窯業建材課長

○説明員(原野律郎君) 私どものほうの関係は砂利採取法の関係でございまして、いわゆる現行砂利採取法におきましては、いわゆる砂利の採取、これを販売するということを業とする者を対象といたしておりますので、本件の場合は、詳細まだ私ども事情はわかっておりませんけれども、おそらく対象にはならないのではないかというふうに考えております。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 いま建設政務次官の御答弁をいただきましたから、そういう線でひとついろいろ検討いただいて、これから土がたくさん要る反面、こういう例がどんどんふえてくると思うので、十分それに対処できるように努力をお願いいたしたいと思います。  それから河川局長のほうに、まあ具体的に県のほうの指導等も今後ともひとつお願いいたしたいと思います。  では終わります。

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) ちょっと聞きますが、一体、山土を採取したと、しかも、相当地すべりの起こる可能性のある場所である、いろいろな地層についても問題があったというそのところを、いつからいつまで一体採取をやっていたんですか。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 時間的に言うと過去三年ぐらいですね。

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) お話を聞くと、すでに地すべりが生じているところに、ことしも採取をやったのですか、認めたのですか。

辻一彦日本社会党

○辻一彦君 いや、こちらのほうの、川の側の土を取っておるのですね。それから、そういう問題が起きたもんだから、県や市のほうでいろいろ調べてみると、ずっとかなり離れた、全然方向の違うほうにもやはり、大きな断層ではないんですが、山のくずれ、断層というか、そういうものができていると、だからどうもいろいろ調べてみると、昔そういうことがあったんじゃないかと、こういうふうに推定されると、こういうことになってくるわけなんです。

松永忠二日本社会党

○委員長(松永忠二君) もう一つ、せっかくいま法律が通って新法が通ったわけですね。いま河川局長お話しのように、この法律ができれば、それはまた集団で適用できればもっと前進するわけだと思うのですね。これは、この法律の施行にあたっても、例の建築基準法の災害危険地区について地すべり地帯であるとかあるいは急傾斜地帯のところをあらためてそういう地域を指定をしていこうという考えでいるわけなんで、これは建設省自身もそういうことを積極的にやろうといっているわけなんで、そうなってくると、かりに地すべり地帯でないにしても、あるいは指定をしないにしても、それがここの法律にいう住民の住居に適当でないと認めたときには、いわゆる建築基準の災害危険区域に指定ができるわけだから、地すべりに指定しないからできないというわけでもないと思う。地すべりに指定する条件はあるというし、しかもなおかつ、そういうところを災害危険区域に今後指定していこう、それは積極的にやろうといっているわけなので、問題は、集団移転なのかどうかというところに問題が出てくるけれども、もし集団の移転であるということであれば、この法律を活用して適用するように、特に自治省が窓口ですから、お話のように、直ちには所管の方でないわけだけれども、十分にひとつ研究もするし、要望等をまとめて善処できるものならばひとつ善処をしていくようにお願いをしたい、そういうふうに思います。  本件に対する質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時五分散会      —————・—————

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