建設委員会 第2号
- 発言数
- 47 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1972/11/13
会議録
○委員長(沢田政治君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○田中一君 これは、沢田君に伺っておきますが、御承知のように、最近非常に木材の供給が不足している。要求はずいぶんあるんだけれども品薄になっている。そのために、主として庶民住宅の建設に非常に支障を来たしている。この実情というものは住宅担当としての沢田君御承知かどうか。そして、その実情はどうなっているか、伺っておきます。
○政府委員(沢田光英君) 御指摘のように、木材が非常に量的に逼迫をしておりまして、値上がりを来たしております。この値上がりの状況は、大体この半年ぐらいだと、正確な資料は持ち合わせませんので、大体半年ぐらいの間に二割から五割ぐらいずっと上がってきている、かような状態だと思います。 これは一つには、金融緩和の状態から、昨年に比べまして住宅の建設量が非常にふえている——ふえていることはいいんでございますけれども、そのふえ方が相当、対前年比で二〇%ぐらい伸びております。したがいまして需要がふえたと、こういうことが一つの大きな原因かと思います。そういうことでまあ供給のほうが間に合わない、かような現象で値上がりを来たしておるんじゃないかと私ども思っておりまして、その値上がりの状況は、いま言いましたように二割ないし五割上がっておる。したがいまして工事もおくれるでしょうし、工事費も上がりまして、まあ将来の家を建てるときに金の面からも苦労する、あるいは工期の面からも苦労する、あるいはそれがすべてにはね返るということで、私どもたいへん憂慮いたしまして各種の手をこれから——いままでも相談してきておりますが、緊急に打たなきゃいかぬ、かように感じておる次第でございます。
○田中一君 自民党内閣は前佐藤政権並びに田中政権になっても相変わらず物値を値上げしようというのを意図的に政策として行なっているようにわれわれは受けとめているんです。 そこで、林野庁に伺いますが、林野庁が所管しているところの部分においても、これは今日では理由はいろいろあると思いますけれども、赤字財政でもはや林野庁としての一つの役目はもうこれ以上果たし切れないというような動きがあるように聞いておりますけれども、従来、戦後相当大幅に日本の国民は住宅問題という大きな問題をかまえて林野庁に依存した放出木材というものを中心に考えておったのでありますが、現在その林産のほうの問題ですね。これはどのような形で供給されておるか、その実態を報告願いたいと思います。
○説明員(平松甲子雄君) ただいま先生御指摘のように、林野庁とおっしゃいましたのは、国有林材の意味であろうと思いますけれども、国有林材の意味で申しますと、三十七年に木材が自由化される前でございますと、大体木材の供給量の三割から四割というものを国有林材で供給いたしておったわけでございます。ところが、最近は木材の約半数をちょっとこした五四、五%というところが外材によって補給されると、かようなことでございますので、国有林材によって供給されるウエートというのは大体一五%から二〇%という程度になっておるわけでございます。私どもは木材の需給関係ということにつきましては、外材の供給ウエートがそのように高まってきているということを考えまして、全体の需要に対しまして外材が輸入される、その輸入が思惑等によって不当に上がったり下がったりしないようにということで、かようなことで適正輸入をしていただくということで、業者に適正量の輸入をお願いいたしておるというのが現在の状況でございます。
○田中一君 輸入は通産省がやっておるんですね。
○説明員(平松甲子雄君) 輸入につきましても、輸入の計画なり何なりという需給に関しましては林野庁のほうで所管をいたしております。
○田中一君 それじゃね、年次といっても詳しい資料をお持ちになればそれはけっこうですが、ほしいんですが、最近三年間くらいの輸入材がどのくらいあるか、そうしてその輸入材の用途ですね。私ども相当港に行ってみるとチップ材がずいぶんたくさんきているように見受けられます。したがって、それが製紙用のものかあるいは建築資材なのか、その分類。それからいまいわれているところの五〇何%というものが輸入材ならば輸入材の内容、それから林野庁が放出しているところの一五%というものの内容ですね、それら説明してほしいのでありますが。三年間でいいです、四十四、四十五、四十六と。
○説明員(平松甲子雄君) 外材の輸入量でございますが、四十五年が外材の輸入量が五千六百万立米でございます。四十六年が五千五百万——まるい数字で申し上げますが、でございます。そのうち素材で入っておりますのが四十五年が四千三百万立米、四十六年も同じく大体四千三百万立米ちょっと強いくらいでございますが、その中でラワン材が四十五年が千八百万立米、四十六年が千九百万立米という数字でございまして、これは合板の材料になる分でございます。それから米材でございますが、これは用材になるものでございますけれども、四十五年が千三百万立米、四十六年も同じく千三百万立米。それからソ連材でございますけれども、四十五年が六百六十万立米、四十六年が六百七十万立米というような数字でございます。そのほかに製品として入りますものが四十五年が千三百万立米、四十六年が千百万立米という数字でございます。
○田中一君 そうすると、合板になるラワン材はどこから主としてきているんですか。
○説明員(平松甲子雄君) 合板用のラワン材は主として東南アジア、フィリピン、インドネシア方面からまいっております。
○田中一君 ソ連材は昨年はどれくらいきていますか。
○説明員(平松甲子雄君) ただいま御説明いたしましたように、四十六年は正確に申しますと六百七十七万九千立米でございます。
○田中一君 需要はどのくらいになっておりますか。
○説明員(平松甲子雄君) 大体最近一億立米をこすというふうなところで徐々に増加しておるというところでございます。
○田中一君 価格の上昇はどういう程度になっていますか。
○説明員(平松甲子雄君) 四十五年に木材価格がピークになりまして、その後国内の景気停滞を反映いたしまして四十五年、四十六年と横ばいないし低落をいたしまして、本年の半ばくらいまでは前年対比九七%程度のところだったと思います。
○田中一君 住宅局でさっき二〇%ないし五〇%値上がりになっているというのは金額としてどの程度のものですか。どういうものがどのくらい上がっているのか。
○政府委員(沢田光英君) 私の申し上げましたのはここ数カ月の情勢を申し上げましたわけで、ちょっと数字につきましてはその実例を申し上げますと、たとえば七月時点で、これは市中価格でございますが、市中価格で杉の正角がこれが七月に立米三万四千五百円でございました。これが——大体四十年の指数を一〇〇といたしますと、これが七月が一五〇、十月には約一八〇近くになってございます。すなわち、二割ぐらいの上がり、金額にいたしますと六、七千円の上がりというふうなことと調べております。またヒノキの正角でも同様、五万五千二百五十円というものが、これはだいぶ上がっております。指数が一九五・六から二五〇に上がっておりますから約四割ぐらい上がっておるわけでございます。そのほか米ツガその他につきましても同様な傾向でございます。
○田中一君 政府部内でこの問題について需要側のほうの建設省と外材に対する手当て等について話し合ったことがありますか。
○政府委員(沢田光英君) まだ事務的には情報交換程度でございまして、何とかしなきゃいけないという情報交換はいたしておりまして、具体的な対策についての打ち合わせはまだまとまってございません。
○田中一君 輸入の手続は通産省が——これはいまもう自由ですか、通産省。
○説明員(若杉和夫君) 自由化しております。
○田中一君 自由化しておる。
○説明員(若杉和夫君) はい。
○田中一君 ここで、あなた方事務サイドで話し合っているんですが、このまま田中内閣がもし今度の総選挙で安定すると、これに拍車をかけていくという危険を多分にわれわれは感じているわけなんです。決して物価に対しては手を打とうとしないのがいままでの現状なんです。ことに例の列島改造的思想というものが民需をいたずらにあふっているわけなんです。地価が上がっている。これは地価というものはたいへんなもんです。それと同じように、その刺激を受けるであろうということでこうした建設資材が値上げになっているというものに対して、値上げになるという問題のほかに材料がなくなっているということです。品薄になっているということです。これに対しては手を打とうとはしないんですか、林野庁——農林省はどう考えてますか。
○説明員(平松甲子雄君) ただいま先生御指摘でございますが、本年の七月くらいまでは、前年に比べて価格が下がっておるという実情でございましたが、それでもなおかつ外材の輸入量で申し上げますと、一−九月で前年対比一二〇%から三〇%というところで、前年より外材の供給量はふえておるわけでございます。国内の分につきましては、木材の価格が弱含みであり、なおかつ労賃が上がっておるというような事情、あるいは国内で水害があったというそういうふうな事情がございまして供給量が多少減っておったという問題もあろうかと思います。先ほど建設省から御指摘がございましたように、住宅の着工量が住宅ローンの活況その他の関係だと思いますけれども非常にふえてきておるということから、小売り店に対する需要がふえてまいったと、そういうことから小売り価格が上がっておりまして、その関係で市場における卸売り価格がこの十月急上昇しておるというようなことでございまして、素材の価格で申し上げますと、まだやっと四十五年の程度の価格になっておるというような状況でございまして、ただ先高と申しますか、そういうふうなものに対する相当な仮需要みたいなものもあるんじゃないかというふうに考えられますので、私どもといたしましては、まず市場関係者にそういうふうな形における市場操作と申しますか、そういうものがもしあるとすれば、そういうものについて慎んでほしいということを先般お願いを申し上げた次第でございますし、それから輸入関係の業者、国内の木材関係の業者の方々おのおの寄っていただきまして、こういうような価格上昇についてそれを鎮静するための御協力をお願いいたしたというようなことでございます。
○田中一君 木材の高騰なんというものは日常生活に直接響かないもんですから非常にあいまいな手を打っておるけれども、傾向としてはあなた方が、いままで農林省が手を打ったという手によって多少ともそのしるしが見えておりますか。
○説明員(平松甲子雄君) 先ほど沢田局長からお話もございましたように、上がり始めましたのは九月ごろからでございまして、急上昇いたしたのが十月の半ばごろからでございますので、私どもが手を打ちましたのもごく最近でございます。もう少し詳しく申し上げますならば、私どもの所掌いたしております国有林につきまして自然保護関係その他で伐採量も減っておりますけれども、年度内の伐採量を繰り上げて伐採するということで市場にとりあえず供給をするという態勢をまずつくろうということで、これは先般の営林局長会議で指示をいたしたところでございます。それから民有林につきましては林業者の団体がございますから、そういうところに、こういうような情勢だから協力をお願いしたいということで、この十日でございましたか、団体を呼びましてお願いをいたしたわけでございます。 それから外材の輸入業者につきましてはやはりこういうような状況でございますからということで九日の日に商社をお呼びしまして協力をお願いしたということでございますから、おいおい効果もあらわれてまいることであろうというふうに考えております。また、ただいま十一月でございますのでこれから寒さに向かいますおりでございますから東北、北海道方面というのは建築着工が大体とりやめになるので、そちらのほうからの供給量が関東以西のほうへ回ってくるというようなことでございますので供給の面からも緩和、われわれがお願いをいたしましたことが功を奏しますとともに、そういうふうなものの供給というもので、例年でございますと大体十一月以降価格が下がるというふうな傾向でございますから、大体現在の上昇傾向は押さえられるのではないかというふうに考えております。
○田中一君 いまのような手で沢田君、相当安定するような、例年の経験から見て安定するようなことになろうという予測は立つのかどうか、あるいは絶対量というものはどうしても不足しているんだと、したがって、何か政府として手を打たなければだめなんだというようなことを考えているか伺いたいと思います。
○政府委員(沢田光英君) 住宅建設の量は非常に最近伸びてきておりますが、これはやはり潜在需要が非常に強いから、悪いときには下がりますけれども、今後ともやはり伸びる一方だと思います。したがいまして、やはり私どもといたしましてはこれに対する資材の供給ということは潤沢にやっていきたい。そういうふうにいたしませんと建築費の値上がりということを招くわけでございますので、ただいま林野庁からのお話で最近の問題でございますからさような手を打っていただいておるわけでございますが、これである程度は効果を来たすと思いますが、長い目で見ますと、私が先ほど申し上げましたように非常に需要が強うございますから、やっぱり基本的にはそういうものの長期の需給ということで基本的な対策を立てるように私どもと協議をいたしましてやはりお願いをすると、手を打っていくというふうなことが必要かと思います。
○田中一君 当面手持ちの材料を放出するというのはどれぐらいの量ですか。
○説明員(平松甲子雄君) 国有林材で大体四十七年度に千九百万立米ぐらい供給する予定でございますが、年度前半に相当量を売却いたしておりまするので、大体六百万立米前後が残っておるということでございますので、その数量を繰り上げて支給してまいるというふうに考えているわけでございます。
○田中一君 これね、非常に庶民住宅の要求というものが木材に依存するわけなんですから、何かきょう予算委員会やっていますから責任者が——あなたは政府委員だろう。
○説明員(平松甲子雄君) いや、政府委員じゃございません。
○田中一君 沢田君、政府委員だろう。
○政府委員(沢田光英君) はい。
○田中一君 その点はひとつ年内に、もう解散になりますから、年内にそういう問題を一応解決すると、手を打つ、こういうようにしていただきたいんです。したがって、農林大臣にも建設大臣にも、すぐ両大臣ともまた再選されないで落選すれば大臣をやめてしまうが、しかし事務サイドでこの点はひとつ約束していただきたいと思うんですよ、安定する方向に林野庁は放出をすると、もう少し強い放出をすると。 それから、いま言っているように輸入業者、民間の林業家等にも強力にこれに対する手を打つということを約束してほしいと思うんです、沢田君。
○政府委員(沢田光英君) 林野庁その他関係各省とも連絡をいたしまして、さようにいたしたいと思います。
○委員長(沢田政治君) 速記をとめて。 〔午前十一時一分速記中止〕 〔午前十一時二十一分速記開始〕
○委員長(沢田政治君) 速記をつけて。 次に、請願の審査を行ないます。 請願第二一号、公共事業等の適期施行に関する請願外十四件を一括して議題といたします。 それでは、先ほど御協議いたしましたとおり、第二一号公共事業等の適期施行に関する請願及び二四四号河川法の抜本改正に関する請願の二件は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものとし、請願第二二一号、第二横浜新道(計画路線)の路線変更に関する請願は保留と決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沢田政治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次に、請願第二四号、公団住宅家賃値上げ反対等に関する請願(十二件)についておはかりいたします。 本請願を保留とすることに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(沢田政治君) 多数と認めます。よって、本請願は多数をもって保留することに決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沢田政治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(沢田政治君) 次に、継続調査要求に関する件についておはかりいたします。 建設事業並びに建設諸計画に関する調査につきましては、閉会の場合においてもなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沢田政治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成及び提出の時期につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沢田政治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。本日は、これにて散会いたします。 午前十一時二十五分散会 —————・—————