災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1972/11/07
会議録
○米田委員長代理 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 災害対策の基本問題に関する小委員長から、小委員会の調査の経過並びに結果につきまして報告いたしたい旨の申し出がありますので、これを許します。吉田実君。
○吉田(実)委員 御報告申し上げます。 災害対策の基本問題に関する小委員会におきましては、第六十八回国会以来毎国会設置され、災害対策の基本問題について調査、検討を重ねてまいった次第でありますが、特に本年七月の梅雨前線豪雨により発生しました激甚な災害にかんがみ、防災のための集団移転促進事業の立法化につきまして、本日、先刻の小委員会におきまして、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案を起草し、また、集団移転促進事業等に伴う被災住民の救済に関する件を決議案として委員会に提出すべく結論を見ましたので、簡単にその趣旨、内容につきまして御報告申し上げたいと思います。 まず、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案について申し上げます。 この法律案は、豪雨、洪水、高潮等の災害の発生した地域または建築基準法第三十九条の災害危険区域のうち、住民の居住に適当でないと認められる区域内にある住居の集団的移転を促進するため、地方公共団体が行なう集団移転促進事業に係る経費につきまして国が財政上の特別の措置を行なおうとするものであります。 そのおもな内容は、災害の発生した地域または災害危険区域のうち、住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため住民の集団的移転を促進するのが適当であると認められる区域から住居の集団的移転を行なうため、市町村が自治大臣の承認を受け、政令で定める規模以上の住宅団地を整備する等について、事業計画を策定し、実施するのでありますが、実施困難な場合には、市町村の申し出により、都道府県が実施することができることになっております。 なお、同計画の策定にあたりましては、市町村は、移転促進区域内の住民の意向を尊重するとともに、同底域内におけるすべての住居が移転することを前提とするよう配慮しなければならないことになっております。 次に、財政上の措置についてでございますが、住宅団地の取得及び造成に要する経費、移転者の住宅団地における住宅の建設もしくは購入または住宅用地の購入に対する補助に要する経費、住宅団地に係る道路その他政令で定める公共施設の整備に要する経費、移転促進区域内の農地等の買い取りに要する経費、移転者の住居移転に関連して必要と認められる農林水産業に係る生産基盤の整備及びその近代化のための施設の整備で政令で定めるものに要する経費、移転者の住居の移転に対する補助に要する経費、以上の諸経費につきましては、政令で定めるところにより、四分の三を下らない割合で国が補助するものとすることになっております。 また、地方公共団体は、当該事業につきまして、必要とする経費につきまして地方債を起こすことができることとし、資金事情の許す限り、政府資金をもってその全額を引き受けるものとすることになっております。 次に、その他の援助措置等といたしましては、国または地方公共団体は、集団移転促進事業計画の策定及び実施のため必要な助言、指導等を行なうとともに、移転者の生活確保に必要な援助を行なうようつとめなければならないこととし、さらに国は、地方公共団体に対し、事業の円滑な実施のため必要があると認めたときは、普通財産の譲渡、貸し付けができることとなっております。 また、この法律の実施のための手続その他その施行に必要な事項は、政令で定めることとし、施行期日は、公布の日から施行することとなっております。 次に、集団移転促進事業等に伴う被災住民の救済に関する件について申し上げます。 本件につきましては、案文を朗読いたしまして説明にかえさせていただきます。 集団移転促進事業等に伴う被災住民の救済に関する件(案) 政府は、災害による集団移転促進事業等の実施にあたり、当該事業が移転促進区域におけるすべての住居を移転されるものであることにかんがみ、被災住民の安全と生業の確保及び被災地域の速やかな復興を図るため、左記の事項について特別な配慮を講ずべきである。 一、 被災住民の生業の確保のため、地方自治体等が行なう用地の造成等に対して必要な地方債の許可等につき適切に配慮すること。また、誘致企業に対し必要な融資及び税制上の優遇措置について配慮すること。 一、 災害復興、集団移転促進事業及び被災住民の生業の確保等を速やかに実施するためには、交通条件の改善が緊要であるので、被災地域を中心とした県道等の改良の促進について特別な配慮を行なうこと。 一、 山間へき地に点在する被災小集落で、安全な場所への住居の集団移転に適当な場所がない場合、これらの住民の安全を確保するため防災上必要な措置について十分に配慮すること。 右決議する。 この際、お手元に配付の、防災のための集団移転事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案を委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決定され、また、ただいま朗読いたしました集団移転促進事業等に伴う被災住民の救済に関する件を委員会の決議として決定されるようお願いいたす次第であります。 委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
○米田委員長代理 これにて小委員長の報告は終わりました。 ————◇—————
○米田委員長代理 まず、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案起草の件について議事を進めます。 本草案の趣旨、内容につきましては、ただいまの小委員長の報告にありましたので、説明を省略させていただきます。
○米田委員長代理 別に発言の申し出もありませんので、この際、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣の意見があればお述べを願いたいと存じます。自治大臣福田一君。
○福田国務大臣 この衆議院災害対策特別委員会でただいま御審議をいただいておりまする問題につきまして、閣議の決定を経て御意見を述べさせていただきます。 標記の法案につきましては、その施行に伴い実施される国庫補助が、他の国庫補助との均衡上問題がありますので、にわかに賛成しがたいところでありまするが、今般の集中豪雨による被害の実態にかんがみ、院議として決定される以上、やむを得ないものと認めております。 —————————————
○米田委員長代理 おはかりいたします。 防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律案起草の件につきましては、ただいまの小委員長からの報告にありました、お手元に配付の案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案とするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○米田委員長代理 起立総員。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○米田委員長代理 次に、集団移転促進事業等に伴う被災住民の救済に関する件についておはかりをいたします。 ただいまの小委員長の報告にありました、お手元に配付の案文のとおり本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○米田委員長代理 起立総員。よって、さよう決定いたしました。 この際、自治大臣福田一君から発言を求められておりますので、これを許します。自治大臣福田一君。
○福田国務大臣 ただいま御決定になりました集団移転促進事業等に伴う被災住民の救済に関する件の決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重いたしまして、検討いたしてまいりたいと存じます。
○米田委員長代理 ただいまの決議に関する議長に対する報告及び政府当局への参考送付等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○米田委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 小委員長並びに小委員各位には、まことに御苦労さまでございました。 本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十六分散会