建設委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1972/08/10
会議録
○委員長(沢田政治君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 七月二十六日、中津井真君が委員を辞任され、その補欠として大森久司君が、また、七月二十八日、丸茂重貞君が委員を辞任され、その補欠として上田稔君が、それぞれ委員に選任されました。 —————————————
○委員長(沢田政治君) 次に、理事の補欠選挙の件についておはかりいたします。 委員の異動に伴い、理事が二名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行ないます。 つきましては、選任の方法は先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(沢田政治君) 異議ないと認め、それでは理事に上田稔君及び大森久司君を指名いたします。 —————————————
○委員長(沢田政治君) この際、木村建設大臣及び小渕建設政務次官より発言を求められておりますので、順次これを許します。木村建設大臣。
○国務大臣(木村武雄君) このたびの田中内閣の成立にあたりまして、私、建設大臣を仰せつかったのであります。学もなく、経験もありません。全く底の浅い者でありまするから、どうか御指導、御鞭撻くださいまして、大過なく職責を果たさしてくださいますることを委員の各位に幾重にもお願い申し上げまして、ごあいさつにかえさせていただきます。
○委員長(沢田政治君) 小渕建設政務次官。
○説明員(小渕恵三君) このたび建設政務次官に就任することになりました小渕恵三でございます。もとより浅学非才でございますが、委員長をはじめ各位の御鞭撻、御指導いただきまして、誠意をもってこの任に当たりたいと思っております。 よろしくお願い申し上げます。 —————————————
○委員長(沢田政治君) 続いて、福田北海道開発庁長官及び渡辺北海道開発政務次官より発言を求められておりますので、順次これを許します。福田北海道開発庁長官。
○国務大臣(福田一君) 去る七月の組閣にあたりまして、北海道開発庁長官を命ぜられました福田でございます。 北海道の問題につきましては、いろいろ皆さま方に従来お世話を願っておる次第でございますが、私といたしましては、皆さま方の御指導を得て、大過なくこの任務に当たらしていただきたい、かように考えておりますので、何とぞよろしく御支援のほどをお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。
○委員長(沢田政治君) 渡辺北海道開発政務次官。
○説明員(渡辺一太郎君) 先ほど北海道開発政務次官を拝命いたしました参議院議員の渡辺一太郎でございます。 日ごろ、業務につきましては、何かとお世話になっておりますことを厚くお礼を申し上げるとともに、私、至って浅学非才ではございますけれども、一生懸命開発業務に精進いたしたいと思っておりますので、先生方の何ぶんの御指導と御叱正を賜わりますようにお願い申し上げまして、ごあいさつにかえさしていただく次第でございます。
○委員長(沢田政治君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(沢田政治君) 速記を起こして。 —————————————
○委員長(沢田政治君) 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○茜ケ久保重光君 いま速記を中止している中でお話が出ましたが、私は、新大臣は田中内閣に驚ける最も有力な閣僚の一人ということでございます。したがいまして、田中総理が総理になられる前に発表されました日本列島改造論といったような一つのビジョンでありますが、こういったことを踏まえて、建設行政というものは、今後非常に重大な政治的な課題を持ってくることでおそらく木村大臣がなった。そういうことで、実はきょう少し日本列島改造論等建設行政についてお尋ねしたいと思ったわけですが、時間の制約がございましてその点はきょう触れるわけにまいりません。 いまちょっと問題になりました、木村建設大臣が異例と申しましょうか、いまだかつてないことでありまするし、今後もおそらくないだろうと思われるいわゆる建設大臣と国家公安委員長を兼務されている。この人事発表にあたりまして、建設大臣木村ということについては、先ほど申しますように、田中内閣の最有力閣僚としていま言ったもろもろの今後の国内における問題解決の主要な仕事をされるという点でうなずいたんでありますが、続いて国家公安委員長を兼務されるということになったことについては実はあ然としたわけです。これは私一人ではないと思うんです。国民だれもが、実施官庁である建設省を主管する大臣が、しかもいま申しますように日本列島改造論というまことに膨大にして夢のような大きな仕事をこれからやろうという主管大臣が、いわゆる警察権力の最高責任者である国家公安委員長になる、これは国民も非常に疑惑と不安を持ったのであります。これは私一人が感じたのではございません。まあおそらくそれにはそれだけの理由があろうと思うのでありますが、最初にこの点についてお尋ねしたいのは、建設大臣木村武雄氏が国家公安委員長になられたのは、これは田中総理のいわゆる意思によってされたのか、あるいはまた何らかの理由で木村さん御自身が希望されてこういうことになったのか、ひとつこの点についてそのいずれであるかを私は最初にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(木村武雄君) 田中総理から建設大臣と国家公安委員長の二つを非常に大役だろうがやってもらいたいと、こういう話がありましたので、すなおに受け入れたのでありまして、それだけのことであります。
○茜ケ久保重光君 そのときに、木村さんはいわゆる建設大臣という職責と公安委員長という職責を同時に兼ねることについて何らの不審も不安も、また何かそういったことを全然お感じにならず、すんなりとお受けになったのか。またひとつ何かそれに対して政治家としてこれはというお気持ちがなかったかどうか、この点いかがでしょう。
○国務大臣(木村武雄君) 日本の国内の行政でありまするから、何も矛盾しておりまする仕事でもありませんし、滅死奉公の精神を持ってしたならば、やってやれないことはないだろう、そのかわり人の倍以上は働かなきゃならない、こういう決心で臨んだのであります。
○茜ケ久保重光君 国家公安委員長が生まれましてから今日まで、あなたまでちょうど二十一代目のようであります。歴代の公安委員長は絶対多数が自治大臣がこれを兼務しております。ほかに行政管理庁長官が三回、労働大臣、法務大臣、専任国務大臣、あと科学技術庁長官が一度であります。ほとんど大部分は自治大臣がこれを兼務している、それが通例であります。これはまあ当然だろうと思います。警察行政は一応国会における常任委員会の所管もこれは地方行政委員会であります。また、地方自治体の中に警察もいろいろと関係が深い。いま申しますように、二十一代目の木村さん以外は大部分がそういったわけで自治大臣が兼務している。わずかに幾つかの例外も科学技術庁とかあるいは行政管理庁とか、たまには専任国務大臣、まあこういうことであります。いま木村さんは滅私奉公の気持ちでやればできぬことはなかろうとおっしゃるけれども、いわゆる先ほど指摘しましたように、膨大な財政投融資を注ぎ込んで、とにかく田中内閣ではさらに大きな政治の目玉とされる建設行政をお引き受けになる、これにはいろんな問題がふくそうしてまいっております。もちろん建設大臣がその中で黒い霧や黒いうわさをお持ちになるとは思いません。けれども少なくとも、いわゆる膨大な財政を持つ仕事の担当者が、片一方で権力の最高責任者をするということは、あなたがいかに滅私奉公とおっしゃっても、無心とおっしゃっても、やはり一般の受ける印象は私が端的にそう受けたように、また私の周囲にある多くの一般の国民諸君が、いわゆるはっと思い、また何か不安なものを感じた。田中内閣が誕生しまして、いわゆる長い佐藤内閣の陰惨とも言えるようなあの末期的症状の中から田中新内閣が生まれた。何か一般には田中角榮という個人のイメージもありましょうけれども、いろいろな意味で一つの別なイメージをつくった。そこへ持ってきていま申します建設大臣と国家公安委員長の兼務、これは田中内閣に対する一まつの不安と、何かいわゆる田中総理が総理になられる前後に、私どもにはわかりませんけれどもいろいろなうわさがありました。それはいわゆる膨大な金が動いたとか動かぬとか、あるいは田中さんが総裁に当選した、一部からいわゆる黒い霧の具体的な問題が出てきた、こういうことがございました。これは私ども国民としては信じたくないのでありますが、そういうことと関連して考えますと、いま申しました木村さんという田中内閣における最右翼閣僚が建設大臣をされ、しかもその方が国家公安委員長ということになりますと、これはいわゆる田中内閣誕生の黒い霧、黒いうわさの実態を何か連関させるようなものが生まれてくる、こう思うのであります。このことに対して、木村さんは今後どういうふうな所信と具体的な政治的な立場でこの二つの重要なポジションを、そういう国民の疑惑やそういうものを払拭されていかれる確信をお持ちであるか伺いたい。
○国務大臣(木村武雄君) 国民の間にいろいろな疑惑があったかどうか知りませんけれども、政界の一部には、そういうようなうわさ話のあったことも私は承知いたしております。しかし、そういうようなことは、単なるうわさ話でありまして全然ありませんです。私は内部におりました関係上、そういうようなことは確めながら、それからそういうようなうわさ話が起きましたときには、その真偽のほどもより以上正確に確めようと思いまして、調べながら私はそういうような疑惑にこたえつつ、いろいろな総裁選挙の運動とか、そういうものをやってきたものでありまして、そういうようなことは政界の一部のうわさ話ではありましたけれども、全然ありませんです。そうでありまするから、そういうようなうわさ話云々のために二つのものを兼務したなどということはこんりんざいないことであります。それから今後もしもそういうようなことがありましたならば、その二つのものを混淆するようなことはいたしません。私は国家公安委員長の立場として処置しなければならないものは断じて処置する決心であります。より以上大胆に処置する決心でありますから、どうかそういう点で国民の中にも疑惑がありましたならば、皆さまのお力によりましてそういうものは政界の名誉のためにもなくしてくださるように御協力賜わったならば非常に幸いであります。
○茜ケ久保重光君 私は、個人的には木村さんとは衆議院でかつて内閣委員長であり、内閣委員としておつき合いしている、あなたの個人的ないろんな点は幾らか承知をしておる気でおります。したがって、いまあなたのおっしゃることはあなたの、決して木村さんのその場限りのこととはもちろん受け取りません。しかし、先ほど指摘しましたように、いろんなうわさがあったこと、うわさであってほしいと思いますし、また、あなたはそうおっしゃるが、しかし現に群馬県選出の中曽根康弘君などは、これは週刊新潮でございましたか、書かれております。彼は一応告訴しましたけれども、非常にその告訴のしかたが力ないものであったと思います。これは告訴しなければどうにもならぬからしたという印象を持っております。その後週刊新潮はこれを受けて断じて週刊新潮の書いたことには間違いないんだということを言っております。これは法廷でわかりましょうが、しかし少なくとも週刊新潮が告訴されたあともなおはっきりとこの事実はあるんだと、書いたことに対して間違いないと言っていることは、これまた決して私どもただ単なるうわさ、あるいは事実無根ということにもとれぬものがあります。そういったものを受けて、私は先ほど冒頭にお伺いしたこの公安委員長になられたのは田中総理の指名か、あなたの御希望かということを聞いたのは、あなたが、いわゆるあなたのそういったお気持ちからひとつ政界なり、その他財界のいろんな点にそういったものをひとつよしおれの政治的な責任においてこれを解明をし、こういうことのないように努力していこうというお気持ちでお受けになったならば、あるいはあなたのお気持ちも私は善意的に了承します。しかしそうではなくて、田中総理からあなたに激務であろうけれども、この二つのポジションをやってもらいたいという指名のもとに受けたとおっしゃやるので、田中総理としてはあなたのいわゆる純粋なお気持ちとは違った時点からあなたに対する国家公安委員長の指名というものがあったんではなかろうかという、いわゆるこれは勘ぐりと言われればそれまで、しかしそういったものをやはり感じさせるところに田中内閣成立のいろんな問題点がある。私どもにはこれはすんなりと受け取られないものがある。国民の中にもそれがある。そういう点でいまこのことを私は特に指摘をしている。こう言ってもあなたの答弁は大体わかっておりますけれども、しかし国民一般がそういったものを感じておるということは、これは忘れてはならぬと思う。したがって、あなたはこの際田中内閣のためにも木村武雄という、いわゆる何と申しますか、清廉潔白と自認もされておるであろうし、はたもそう一応考えてきた木村武雄としての政治家の私は立場からひとつこの際建設大臣なり、国家公安委員長、どちらかを辞任されて、他にやはり自治大臣なり、あるいは重要なものであれば幸い三木さんあたり無任所国務大臣でありますから、三木さんあたりに国家公安委員長なり何なりをひとつ譲られることが、これが田中内閣の将来に対しても、木村さんという政治家のためにとっても私はしかるべき解決方法ではないかと思うんでありますが、そういうお気持ちはございませんかどうか。
○国務大臣(木村武雄君) 非常にありがとうございます。私はこういう気持ちになっていまの政界に処しておるんです。それは、何としても政治というものがほんとうに国民の全幅的な信頼を得たいものである。その国民的な信頼を得るためには、一にやはりいまわしい事件、黒い霧事件なんというようなものはかりそめにも政界の一隅にでもあってはならないと私は思う。それに対してはどうしたらいいか、こういうようなことを自分みずからも考えてみたいと思うのです。その結果、やはり政治と行政が癒着したような在来の官僚政治であったならば、とてもそういうような疑惑というものを一掃するというわけにはまいらない。やはり行政に向かって政治が命令できるような敢然としたものにしなきゃならない。したがって、政党政治を確立したいというのが私の政治の所信になっておったのであります。そういう点から国家公安委員長となりましたならば、かりそめにもそういう疑惑を立たせないように両面からいろいろなことを考えなきゃならない、こういう気持ちで自分は臨んでおるのであります。そういう点になりますると、自分では、自分のことを申し上げて失礼でありますけれども、一つのものの見方を持っておりますから、私はあえて二つのものの兼務をお引き受けしたのであります。茜ヶ久保委員の御心配されておりますること、私に対する御好意は十分に拝聴いたしまして胸にしっかりと秘めておくつもりであります。
○茜ケ久保重光君 どうしても二足のわらじをおはきになるということでありますならば、さらに今度は国会の運営についていろいろ心配がある。と申しますのは、すでにきょうも問題でございますが、建設委員会はかなり忙しい委員会でございます。衆参両委員会でそれぞれいわゆる建設大臣としてだけでもかなりの激務であります。委員会もかなり瀕繁に開かれます。と同時に、国家公安委員長とされましても、これは地方行政委員会でまた非常に忙しい仕事であります。これも衆参両院の地方行政委員会二つともきょうも競合して、いわゆるせっかくのわれわれの質問時間も寸断をされてしまいますが、いまは閉会中でありますから法案がございませんから何とかなります。これが通常国会ともなりますと、いわゆる建設委員会にも地方行政委員会にもあなたの関係する法案が山積してまいります。そうなりますと、いわゆる建設委員会にせっかくあなたが出されました法案を審議し、できるだけ期待に沿いたいと思いながらも、途中であなたが国家公安委員長として地方行政委員会に出席される、また、逆に地方行政委員会でもあなたのお出しになったいわゆる警察関係の法案がどちらかの建設委員会のために……、こうなりますと、これは私はいわゆる国会の運営に対して非常な支障を来たす。私は野党たった一人の理事としてこの委員会の運営を委員長を助けてやっておりますが、そうなりますと、せっかくこちらも協力しようと思ってもできないことが多多起こってこようかと思う。そうなりますと、あなたもせっかく張り切って二つの重大な職務を遂行されようといたしましても、具体的には不可能な面が多分にあろうと思います。これは決してここだけの話じゃない。必ず次の臨時国会なり、通常国会になりますと、これはもうあらゆる面に出てまいります。与党の理事さんはじめ委員諸君もこれはもう私はたいへんなことだと思う。しかし、少なくとも、委員会の運営は大臣をお呼びしてやることになっておりますから、あなたのいない委員会の運営は、われわれとしても続行できないことは言うまでもありません。そういった場合に、木村建設大臣がいわゆる二足のわらじをおはきになる。その内容についてはおくとして、その場合に、これは私ども建設委員会としては、建設行政を主にされるのか、警察行政を主にされるのか、いわゆる地方行政委員会と建設委員会とダブった場合にはどの道をあなたはおとりになるのか、一応ここでお尋ねしておかぬと、私どもの、いわゆる当委員会の運営の今後のいろいろの問題の上からこれは大事な点です。したがって、まあ、どうしても建設大臣と国家公安委員長を兼務していくとおっしゃるならば、この辺のところをとくとお伺いしておかないことには、今後の当院における建設委員会の運営上困りますので、この点をひとつ承りたいと思います。
○国務大臣(木村武雄君) ごもっともなことであります。ただ、私個人としてお願いを申し上げておきたいことがあるんですが、私は、この建設行政の勉強でも、それから警察行政の勉強でも書類だけで勉強したくない、東京だけで勉強したくない。ほんとうに現地に立って、現地から現在の建設行政というものは、これでいいのかどうかと、たとえば、災害が起きた場合には災害地から日本の建設行政というものを見てみてこれでいいのかどうかと、こういうようなわけで、なるべく中央でものを見ないで、書類でものを見ないで、実際で現地でものを見てみようと、こういうような勉強のしかたを自分ではやってみたいと考えまして、いままでそれを実行してまいりましたし、今後もまたそういう態度で臨んでいきたいと、こういうことなんであります。それでありまするから、決して委員会を軽視するなどということは毛頭ありませんから、いつのいつかに今度は委員会が開かれるということがわかりますれば、その際には地方にいないで東京におりまして、そして十二分に委員会に臨みまして、皆さま方からいろいろなお話をお聞きし、質問にも答えまして、そして万全を期していきたい、こういう考えを持っておりまするから、どうかそういう点で御了承してくださいまするようにお願いを申し上げます。 それから、建設委員会と地方行政委員会が同時に開かれるような場合には、どうか両委員会で御相談をくださいまして、いずれとも決定してくださいまするように、私は両委員会で御相談の結果、決定されましたその決定どおりに委員会に臨むつもりでおりまするから、どうかそういう点は御了承してくださるようにお願いを申し上げます。
○茜ケ久保重光君 大臣のいわゆる現場から建設行政をというそのお気持ちは十分にわかります。それはそれでけっこうです。 ただ、と同時に、いつでも委員会がある場合には出席するということ、これは当然でございましょう。ただ、いま最後のいわゆる建設委員会と地方行政委員会のダブった場合、これはただ単に参議院だけではございません。衆議院の地方行政とも関係がございます。そこで冒頭に申しましたように、困るのは、そういったことが、これはおそらくたびたび起ころうと思うんであります。その場合、まあ大臣は委員会同士で話をつけてくれとおっしゃるけれども、委員会同士で話がきまるくらいなら問題はないんです。これはあなたも御承知のように、なかなか参議院の建設委員会、地方行政でもこれは話がつくものでもありません。まして衆参となったらこれは容易なことじゃございません。そこで私が心配するのは、法案が通らぬでよければこれはけっこうです、何も言うことがございません。これはまあ、幸か不幸か当委員会における法案というものは、そう野党も向こうはち巻きで反対するような法案でないわけです。具体的には、どちらかというと、野党側も修正等はいたしましても、かなり積極的に協力をして通す法案が多いわけです。ところが、実際問題になると、いま言ったように、法案が錯綜してまいりますと、せっかく審議に協力し、法案の通過に協力しようとしても、不可能な面が多々起こってきょうと思う。そのことを心配をしますがゆえにこういった質問も出てくるわけであります。いま大臣は、いわゆる委員会同士でお話しをとおっしゃったけれども、それができるならいい、こういうことを申しません。これは具体的にはなかなか容易なことではありません。では、衆議院の地方行政委員会と参議院の建設委員会、あるいは衆議院の建設委員会と参議院の地方行政委員会、こういったように、いわゆるいろいろ重なった場合に、あなたは、それは御自分としては、私の質問で建設大臣を主にされるのか、国家公安委員長を主にされるのかを聞いても、あなたとしては、これははっきり申し上げて、どちらを主にするともこれはちょっと言えない面もあろうけれども、しかし、私は、いまの田中内閣のいわゆるやろうとするいろいろな問題がありますけれども、たびたび指摘するように、日本列島改造論といったようなものを出していらっしゃる田中総理は、私はやはり建設行政にはこれはもうかなりのウエートを置いておられると思う。また、そのために、たびたび指摘するように木村さん建設大臣になられたと思う。そうならば、当然建設委員会を主に今後あなたはいわゆる政治活動をされるべきでなかろうかと思うのでありますが、この点もう一回お伺いをしておきます。
○国務大臣(木村武雄君) どっちが主であるかとこう言われますると、主従について云々というわけには言いかねますけれども、当面しておる一番大きな問題は、内閣総理大臣が今度総理大臣として日本に臨む大体基本的な方針は日本列島改造論で一応出しておいでになります。それが当面の一番大きな課題だとこう思っておりまするから、そういう点で私は一生懸命になって精魂の続く限りひとつやってみたい、やらしてもらいたいとこう思っておりまするから、まあ御了承してくださるようにお願いを申し上げます。
○茜ケ久保重光君 冒頭に申しましたように、日本列島改造論についていろいろな点もお聞きしたいと思うのですが、私の時間もありませんし、私も十一時に役員会が招集されておりますから、どうしてもそちらへ……。この点もまた、まだまだいろいろとお聞きしたいこともございますが、きょうのところは以上で終わっておきます。あらためてざっくばらんなひとつお話を期待したいと、こう思っているのですが、まあ国民の見るところもいろいろありますから、どうかひとつ、国民の期待に反しないように、両主管行政をりっぱに遂行していただきたい、こう希望して質問を終わります。
○田中一君 最初に伺いたいのは、いま木村さん、おれは官僚政治を打破する、そして民主的な政界をつくるのだというお話がありましたが、六月、七月で相当あなたの建設省の各局長、部長等が異動しましたが、もう少し内部のことがわかってくれば、またここに居並ぶ局長連中も何とか始末しなければならぬということを感じた場合に、首切るつもりですか、あるいは配置転換するつもりですか。十分にそれはお考えでしょうけれども、その点をまず伺っておきます。
○国務大臣(木村武雄君) 前の西村建設大臣は非常に仲のいい友だちでもありましたし、信頼しておる先輩であったのであります。したがって、その先輩が人事異動をおやりになって、そして私に現在託された人選なのでありまして、私はいまだこの人が能力があるとか、この人が能力がないとかいうことを識別する、判断する、そして断定を下すというところまでいっておりませんです。しかし、非常に重大な問題をたくさんかかえておるやさきであります。特にまあきのうなどはあの学園都市の視察をしてまいりまして、何とかあれを繰り上げてやりたいと、地方の要望も非常に強いものもありますので、それにこたえるに逆な傾向になっておったんじゃないかと思いましたので、向こうに行ってみましていろいろな点を見ながら教わるものがたくさんにあります。そうでありまするから、現在はそういうことを考えておりませんけれども、あるいは考えなければならないときがくるのじゃないかとも心ひそかに憂えておるような次第なんであります。まあ御質問の意味はよくわかりまするし、それから私の気持ち、性格にもぴったり合ったような御意見を述べられるものですから、ちょっと言ってみたいことがあるような気もしますけれども、きょうはこれでかんべんしていただきたいと思います。
○田中一君 御承知のように、下筌・松原ダムが地元の相当な抵抗があったために非常に竣工がおくれております。しかしまあ、先般通水試験、満水試験をやって、形がつきましたが、大きな漏水問題が新聞等をにぎわしました。実は、私国会が終わりましてからすぐに現地に行ってみたんです。そうすると、下筌のほうにもいろいろ問題がありますが、特に漏水問題の大きな点は、松原ダムの旧九州電力の導水管付近から漏れるのではないかと思うのですが、毎分六トン半漏水している。六トン半と申しますのはとうとうたる水です。それがかっての旧導水路に流れ込んできて、しぼり出されてきて、そこから出ておるわけなんです。三トンぐらいの水はそのまま締めないで出している。あとは締め切れば三トンくらいまでに縮まるんではないかというような推定でやっておりまするが、何といっても重力式ダムであって、重いものをぽんと置いたような性格のダムでありますから、それがダムの底のほう何十メーターの中から出る漏水か、これはさっぱりわからなくなるのです。こういう点について地元は相当不安に思っております。私、参りましたときにも、考え方がどうかというので九州大学の河川のほうの先生に、何といいますか、質問の形で同席をしていただきまして、答弁者の形で同席をしていただきまして、いろいろ検討していただいたんでありますが、あの重力式ダムが将来ひっくり返ることはなかろうというようなのがせめてもの救いなんです。しかし、この漏水がその後カーテン式のグラウト工事等をやっておりながらもなおかつ毎分六トン半というような漏水があると、いつの日かどこからかそういう欠陥があらわれてくるのじゃないかというような気がして、いまだに安心ができないのであります。これについて最初にこの漏水問題はいろいろ内部でお調べになり、また各技術家にお聞きになって建設大臣が、——まあ多少の漏水はあるもの、なくちゃならぬものだ、コンクリートでも水がしみ出しますからこれはあるものなんですが、この場合にはこういう措置をとってとめるものはとめる、しかしこういう形で絶対にそういう危険はないというような言明を、科学的な裏づけのもとに、建設大臣がしなければならぬ時期が来ると思うのです。これについての対処のしかた、同時にまた、この漏水に対してカーテン式のグラウト工事を行なってなおかつ出るというのですから、そのグラウト工事を行なったものはどうなっておるのか。何かそこに妙な——地元ではいろいろ言っております。これはこの工事屋はこうだああだといっておりますけれども、あそこの工事をした工事屋はあれもつぶれた、これもつぶれた。みんなつぶれていないのです。責任の所在はやはり政府にあろうと思うのですが、ダム部長が現場をよく知っておりますから、その点は話を聞きながら、建設大臣はその問題に対処していただきたいと思います。
○説明員(副島健君) 私は四十年の二月から四十五年の六月末まで五年ばかり下筌、松原の現地におりました。私が東京に転勤を命ぜられましたときには、下筌ダムは中間湛水と申しまして最低水位まで、松原ダムのほうはまだ工事が完了いたしませんで、湛水等を全然やらなくて東京のほうに出て参りました。したがいまして、いま田中先生の御指摘の松原ダムの右岸の九州電力の発電所隧道の漏水というのは実は見ておりません。話を聞いておるだけでございます。しかし、発電所のてん充工事は私が向こうにおりましたときにいたしました。九州電力の発電所の隧道はダムの周辺に比べまして岩そのものは非常にかたい。あの周辺では強いほうの岩に属すると思われます。ただ、亀裂の多い岩でございましたので、通常のてん充工事よりも長目にやっておけば、岩盤自体は弱いものではございませんので、ダムからも二百五十メートルぐらい離れていたと思いますし、したがって、ダムの安全には問題はないと判断いたしまして、私はそのときてん充工事をいたしました。湛水したあとの漏水については実は話だけ聞いております。その話を聞いた感じでは、私としてはそのクラックが多い岩盤であることはわかっておりましたが、水をそれほどまでに通しやすいものであるかどうかということが、その当時判断つかなかったことはまことに申しわけなかったと思います。しかし、室原先生からもだいぶん私は、現場で室原教室に入ったような次第で、いろいろ御意見を聞いておりますが、その当時私が最念頭に置きましたのは、阿蘇火山の影響を受けました非常に複雑で、なおかつ、よそに比べてはよろしくない基礎岩盤でございますので、ダムをささえる力、あるいはダム周辺の地盤が、貯水することによっていろいろ動いたり、そのようなトラブルを起こしてはいかぬということで、ダムの安全に直接関係する部分については十分気も払ったつもりでございますが、下筌も松原も、どちらも古い発電所の隧道がダムから二百ないし三百くらい離れたところにございまして、私としてはダムの安定上は直接関係しませんので、若干漏水することは考えましたけれども、ダムの安全には直接影響ないということで通常のてん充工事をしてしまったような次第でございます。その後、私、開発課のほうの担当者からもお伺いしておりますが、松原も湛水し、下筌も湛水されたあと、開発課のほうが十分現地の工事事務所を御指導なさいまして追加工事等もされておりますので、ダムの安全上は全然私は心配ないと考えております。漏水量も相当減っておるということでございますし、しぼり出されて集まりますと、いま田中先生おっしゃるように、毎分五、六トンの水というのは毎秒百リットルに相当しますので、やはり相当な量でございますが、広い範囲の地下水の流れというようなことで換算して考えますと、岩盤の割れ目にございます粘土分、そういうものを洗い流す心配は私はないと一応考えております。しかし、私たちがつくりますダムは、永久の寿命を願うわけでございますので、できるだけ漏水が少ないことは少ないほど望ましいわけでございますけれども、現在のダムからの距離、それから水が流れてくる全体の広さ、しぼり出されております水の量、そのようなものから考えまして、ダムの安全上は私は問題なかろうと考えております。
○田中一君 問題はないという技術的な根拠を明らかにしなきゃならぬということなんです。私もずいぶんダムを見て歩いておりますけれども、毎分六トン出るなんという、漏水があるダムなんというのは初めてなんです。おそらくあれはとめても三トンだけは流そうじゃないかという非常に後退した考えで、全部とめられないから、三トンぐらいは流そうじゃないかという非常にうしろ向きの方法できめておるんです。しかし、まだ私はきつく疑問を持っておるのは、三億か主億五千万程度のグラウト工事を行なった、最初の予定がそのくらいだそうです。ところが、八億円くらいまたこれにかけている。しかし、まだとまらないということになると、これはどうしてもこの点を重点的に試験をするなり、あるいはなお二重のカーテン・グラウトでも施工するというふうな方法にしないといかぬと思うのです。これは、何ですか、あなたはダム部長は毎分六トンくらいの水はどこでも、どこのダムでも出るということを大胆に言えますか。もしあるならばどこがどうです、どこがどうなっているというように説明していただきたいと思うのです。
○説明員(副島健君) 私、六トン発電所隧道から出ておるという現場、実は知りません。下筌と松原の漏水する水の通る断面積といいますか、その右岸側の断面積の大きさから申しまして、非常に広い範囲を地下水が徐々に下流側に流れ下っておる。それがたまたま発電所隧道がございましたために、そこにしぼり出されてきておりますので、山の中を移動しておる地下水の流れ等から考えまして、ダムの安全には問題はないというふうに考えております。
○田中一君 あなたのいままでの経験で、毎分六トン半程度の漏水があったというダムがあったら、それを説明していただきたいというのです。大体何トンぐらいがしぼり出しの、汗をかいたような水だというように説明をするのか。建設省が行なっておるところのダムは、全部そのくらいの漏水があるということで、さしつかえないからやっておるのだということが大胆に言えるならば、これはダム部長に聞けなければ河川局長説明していただきたい。国民全部に説明してもらうつもりでもって、一つ一つの大型のダムについて説明を願いたい。
○説明員(川崎精一君) ただいまの松原ダム、下筌ダムでございますが、それぞれ最盛期にはかなりの漏水量がございました。現在では松原ダムが約毎分二トン、それから下筌ダムでは毎分約〇・二トン程度に大体安定をしておるようでございます。このために、先ほど先生がお話しになりましたように、私どもも四十六年に予算措置をいたしまして、約八億円ばかり事業費を追加いたしました。もちろん、これには上流の山に対する手当て、こういったものも入っておりますが、こういった追加工事によってグラウトその他の浸透流の対策を行ないましたので、かなり私としますと、安定状態に入っておるのじゃないかという気はいたしておるわけでございます。 全国のダムの例でございますが、私どものほうでやりました、たとえば相俣ダム、こういったところでは湛水直後には十トンじゃきかないところの漏水があったようでございますが、現在は約二・三ぐらいになっております。それから山口県の佐波川ダム、こういったところでは現在でもやはり二、ミトン程度の漏水といいますか、地山からの湧水のような現象がやはり出ております。全国の他のダムでも多少の漏水というものの現象はあるわけでございますが、常識でいきますと、大体毎分約〇・二トンないし〇・五トンくらいが常識的な出方でございます。したがって、そういった点からいきますと非常に漏水の量が多いのじゃないかと、こういうことも考えられるわけでございますが、先ほど土研の所長から話をいたしましたように、微細ないわゆる浸透水がたまたま発電水路、こういったようなものがございましたので、そこに集約をされて出てきておるというのが一つの現象であろうと思います。したがって、そういったものが決して一カ所からまとまって出てきておるような現象ではない。しかも、そういったものが拡大をしていく方向でございますと、これは非常に問題になろうかと思いますが、現状ではそういった現象は見られない。したがって、今後水位の変動あるいは温度の変化、こういったものと浸透水の量の変化をよく調査をいたしまして、それからダム自身の浮力なり、強度等も調べまして、その上でさらに効果的な方法があれば、やはりわれわれもその対策をやるのにやぶさかじゃないと考えておりますが、現在は一応そういった手当てをいたしまして、かなり成果があがってきておりますので、いましばらく様子を見ながら、今後の処置を考えたい、そのような考えで現在おる次第でございます。
○田中一君 これは、アーチ式ダムと重力式ダムと、漏水の問題はどういうぐあいに関連しますか。やはりアーチ式ダムにしたほうが漏水は少ないのじゃないですか。その点はどうなんですか。重力式を選択したということはどうなんですか。
○説明員(川崎精一君) いずれにしましても、やはり一番問題になるのはこれの基礎、ダムをささえております、あるいはダム周辺の地質に左右されるかと思いますが、ダム自身の形態からのやはり施工上万全を期しましても若干の漏水が取水口から出てくるわけでございますが、そういったものについては、やはり構造上アーチダムのほうが少ないということは言えると思います。
○田中一君 現場でいろいろ聞いてみると、どういう業者がグラウト工事をやったのかというと新しい会社だそうですが、この仕事をやってすぐつぶれてどこか行ってしまった。どうもそういう責任がないような形の業者を入れることはこれは非常に危険だと思うんです。何と言っても、あとで検査して、また水をとめて掘削して中を、ダムの下の基礎を掘ってみることができないものなんですから、それが一つ心配なんです。 それから、どうも見えないところの仕事というものは、非常にあなた方が正しく行なった積算の二割か三割程度で下請、孫請に押っつけるんではないかという心配があるわけなんです。これも非常に危険なんです。だから将来二百七本、ことしの予算におきましても、新しいダムを開発しようというんで調査になっておるようですが、そのうちで着工するものもあるし、これから調査するものもある。もうこの下筌・松原ダムはいま言われているように非常に地盤が悪い。筑後川ではこの地点しかないんだということをこの委員会でもその当時、一、二年前でしたか、そういうことを言ってとうとうあそこに選定したんですけれども、筑後川ではせいぜいあれがいいところなんです。あれ以外にないんだということでもって強行して決定したわけなんです。今度考えられるところの二百七本のダム群もあれよりももっと悪いところが多いんです。もうダムの適地なんてなくなったんです。そうすると、この二百七本というものも、これから木村さんが全部見て歩くでしょうけれども、工費が相当上がります。そして、根本的にいままでのような形でない工法をもってやらなければ、これは非常に危険です。危険というのは、重力ダムが倒れてそれこそ大災害を起こすというような危険もないと思いますけれども、やはり各地域の国民は、下流の国民は、それを心配するわけなんです。内部だけでございません。ヨーロッパにも南米にもありました。多くの何万人という人間が死んでいます。そういう危険はないと思うけれども、今後のダムの地点というものは、そういう上等な適地がないということです。私は、この下筌・松原ダムの漏水問題、これに関連してたくさんいろいろな問題があります。これから質問しますけれども、この問題を総じて今後選定あるいは設置しなきゃならぬという新しい開発地点の一つの例としてこの下筌・松原ダムに対するそうした危険、国民の不安というものをなくすような施策を、これは試験台として完全にやり遂げるという考え方があるかどうかという問題です。たとえば、われわれは砂防予算というものを非常に強く要求して、いまでは砂防予算も相当伸びております。ことにダムの湛水地域の砂防工事というものをしなきゃならぬ。流れてくるところの沢一本に小さい堰堤をつくれと、土砂の流出をとめるような施設をしろと、これは十何年前から——もう今日では常識です。たとえば長野県の美和ダム、これなんか、ダムというのは埋没するまで百年かかるといわれております。ところが一年半で三分の一埋まってしまった、集中豪雨で。上流に砂防を行なっていないというところに欠点があるわけです。じゃ、この下筌ダムに流れ込んでくる沢はどうなっておるか、一本も砂防事業を行なっておらないんです。これは砂防事業は予算が違いますということで関連なく知らぬ顔しているわけです。また湛水試験等をやってそうして急にまた放水する、そうすれば岸べの小山は全部崩壊するんです。これは当然のことなんです、放水すると急流になってえぐっていきますから。そういう施設も何もしておらない。これは今後の問題として最良な地点を選べないというダムサイドも多いんですから。一つの見本として、この二つのダムのあらゆる可能な施設を、金は幾らかかってもいいと思うんです。安全な施設をするということをやるつもりがあるかどうか。あるいはいま編成しようとしているところの予算の中で、この二つのダムを完全に安全なものにするという仕事を完全に行なうかどうか。これは試験台です。あれよりもっと悪い地点が今後あるわけなんですから、それらの試験台としてこれに対する施策を行なうかどうかという点を伺っておきたいのです。 それからもう一つの問題は、これに関連する副産物的な事故があちらにもこちらにも発生しているわけなんです。行ってみて非常に気がついたのは、埋め立て地における——埋め立て地というのはその高さが違ってきますから、そこに住宅がなくなりますから新しく開発をして住宅地にする、ところが地盤というもの、これは町の公社がやっているんです。施行したのはだれかと、それはつぶれましたと、こういうわけです。道路の工事をやった、不同沈下が出る、道路に。この請負はだれがやった、いやそれはつぶれました——すべてつぶれちゃって、すべての責任を請負人にまかすというような、これは地方の地元の請負人ですけれども、そういうような傾向がどこにも見えるわけなんです。この水没による移転という意味で建設省と町が埋め立てを——金を出したのは建設省も金を出してやったわけなんですが、それをおれの責任じゃない、おれの責任じゃないということなんです。請負人はつぶれました——たいへんしかりまして、九州地建では町と一緒になってこれを完全に直します、こういう約束を現地でいたしましたけれども、これも一つの副産物的な悪影響があるんだということなんですから、これらの点を完全に直すと、こういう姿勢を出して、ことに明年度の予算の中にかかるものを全部テストケースとして行なうという約束をしていただきたいと思うんです。この点は川崎君もよく知っているはずです。報告がきていると思います。その点に対する建設大臣の腹ですね、明年度の予算をつくる場合の腹として決意をお示し願いたいと思います。
○国務大臣(木村武雄君) 下筌ダムと松原ダムのことですが、私は残念ながら見ていないものですから、自分として信念のある御返事できかねまするけれども、いまお話を承っておりますると、このために地方の人々の心が非常に動揺しておると、それだけでなく、まあ移転した人々も移転先が埋没してみたり、埋め立て地が埋没してみたり、道路がこわれたりしておって多大の不便、迷惑をかけておると、こういうお話でありまするが、行政が失敗いたしまして、そうして住民に非常な迷惑をかけておることであったならば、当然これはやらなきゃならないと思っております。そうして安住の地にしてあげることが、住みよい場所にしてあげることが私は政治の常識だと、こう考えておりまするからそれはやらしたいと思っております。 それからダムの問題でありまするが、今度の集中豪雨で各地に行ってまいりますと、ダムを、特に治水ダムなんでありまするが、要望する声が非常に強いのであります。それと逆に、川内川の鶴田ダムのように、会社が都合いいときに放流なんかしたがために、多大の迷惑をこうむったというような話も聞いております。非常に必要なものほど、それが裏目に出ますると、非常な被害を与えるものであるということもよくわかりまするので、ダムに対する対策はやっぱり不安のないようなものにしておきたいと、こう考えております。そうでありまするから、既存のダムについてその地域の人々に不安を与えておる問題は、ここだけでなく、全部取り上げまして、そして不安のないようなものにするのが私は政治の責任であると、こういうように考えておりまするから、仰せのことは十二分に心得まして、そして予算措置もとってみたいと、こう考えております。
○田中一君 このほかにはまだ下久保ダムも漏水がはげしいそうです。それから四十四ダムも、これはまだ問題が残っているそうです。したがって、これは川崎君よく知っているはずですが、これらのものもあわせて将来の水をつくるために、われわれ人間が生きる水をつくるために、その上に不安のないような施策をあわせてしていただきたいと思うんです。
○説明員(川崎精一君) お話しの下久保ダムにつきましても、これも他のダムと比べますと、やはりかなりの漏水量が出ておるようでございます。現在の時点では約毎分〇・六トンぐらいでございますが、これはもう水位の変動とやはり気温に非常に左右されるようです。満水面がこれが標高で約三百メートル——二百九十六メートルですが、約二百八十メートルぐらいになると漏水量がかなりふえてくる。それからもちろん冬は継ぎ手は収縮の関係で開いておると、こういったような関係で、非常に水位の高いときの最高の漏水量が毎分約五トンくらいのときが記録がございます。どの辺に原因があるかということでございますが、大体、全部の漏水がいずれも取水板の内側にそういった漏水の排水口がございますが、こういったものを伝わって全部集まってきておるということで、いわゆる岩盤とか、そういったものではございませんし、大体規定のルートを通ってきておるので、特にダムの安全性とか、そういったものには、私どもは全然影響はないだろうと、しかしかなり多いものですから中間で、何年でございましたか、おととしでしたか、中間のグラウトを一度行なったわけでございます。どうもその時期等が少し適切じゃなかったのか、まだそういった現象がかなり多いので、ことしの冬等にもう一度その実態を水位との関係で調べてみました上で、何か適切な処置があればひとつ講じていきたいと。もちろん岩盤の状況とか、ダム自身の浮力とか、あるいはダム自身の動きとか、こういったものについては、現在全然異常は認められないと、こういうことでございますので、少し時間をかけませんと、そういった漏水の現象がよく把握できませんが、これはいずれにしろダムの取水板等の中で、あるいはどっかに弱点があって漏れているんじゃないだろうかというような気がいたしますので、これは下筌等の場合と若干様子が違うと思いますが、そういった点も考慮いたしまして、調査の上で対策を立てたいと考えている次第でございます。
○田中一君 それから下請、孫請にこういう大事な仕事を請け負わさすということがどうも危険じゃないかと思うんです。直接にこのたとえば、カーテン・グラウトなんかも全部打ち込むまでは国が直営でやったらどうなんです。直営というても、国がじかに施工させたらどうなんですか。どうも請負を見ると単価が非常に安いのです。三分の一くらい、末端の施工者にくると三分の一くらいだ、積算で。そういう健全な業者を育成——業者といってもほんとうの基礎工事屋ですから、これを育成してやらすと、これはそのほうが安全です。そういう点はいままで契約は、どういう契約でやっておるのです。
○説明員(川崎精一君) 大体まあボーリング・グラウトの業者というのはいわゆるゼネコンから次第に分化しつつあるわけでございまして、小規模の調査工事とかボーリング・グラウト工事、こういったものについてはそれぞれ建設省でも直接その業者に発注をしておるわけでございます。しかし、ダム等になりますと、相当まとまった大きな工事量になってまいります。そういったものをいま請け負わせるのには、まだ少しボーリング会社等のいわゆるまあそういうものを専職にする会社の力が充実してないというのが実情だと思います。したがって、今後こういうものがふえてくればやはり専門業者として次第にまあ独立するといったようなものも当然出てくると思いますし、私どももそういったものをやはり育成していく必要あろうかと思います。ただ、ダムの場合には、それだけではなくて非常にまあ総合的な作業をやっておるものですから、いわゆる本体の建設なりあるいは資材の運搬とかともからんできておるわけでございます。したがって、この下筌、松原の場合には、松原が大成建設、下筌が西松建設でございますが、それぞれの業者自身もそういった能力は持っておりますが、やはり専門の下請等の業者もやはりそういった会社に属しておるものですから、したがって、まあ一括に発注をすれば作業も円滑にいく。また技術の程度もそういった大会社の技術屋がこれに直接関与していろいろ役所の指揮を受けながら指導をする、こういうようなことで契約上も安全だというようなことで現在のような状況をとっておるというのが実態でございまして、まあ今後そういう非常に専門化し、分化していき、また業者の資力もついてくれば先生のおっしゃるようなやはり方向にも向かっていくのじゃないかと思います。
○田中一君 砂防の問題はどうですか。砂防は必ず上流の流入する沢の砂防を全部やるというようなことはどう考えておるか。そういう約束だったのです。それが全然行なわれていない。
○説明員(川崎精一君) 先ほど御指摘のございました長野県のダムでございますが、小渋とか美和とか、かなり上流の山林の状態も変わったこともございますし、まあ、異常豪雨という現象もございましたが、やはり相当の土砂が出てきておる。まだ計画堆砂面まではいっておりませんが、年々の、私どもが想定をしておった堆砂量よりははるかに多いものが出てきておるということで、一部は砂利採取業者等にこれを採取させて、まあ少しでもそういったものの負担を軽くしたいというような努力も一方では行なっておるわけでございますが、基本的には、これはもう砂防を充実する以外にはないということで、お話しのように多少ダムの計画とそれから砂防事業の重点の置き方、こういったものに確かに若干ズレがあったように私自身思っておるわけでございます。今後そういったダム上流につきましても、これはまあダムで堆砂をさせるから下流のほうはむしろ砂防ダムをつくらなくてもいわゆるその多目的ダムで砂防ダムのかわりをしてくれるじゃないかというような考えも一部にはあったようでございますけれども、やはりまあ長期的なダムの寿命を延ばすという意味では、あまり金を惜しむべきじゃないじゃないかというようなことで、現在は砂防の計画等も少しダムに対して真剣にまあやはり手当てを考えるという方向で当然進むべきだということで、予算のつけ方等につきましてもいま言ったような方針で配慮をするように私も指導しておるわけでございます。 なお、下筌の話が出ましたが、これにつきましては、主として補助砂防等でかなり上流に四十数基計画しておるようでございますが、はたしてそういったもので十分かどうかというような点もやはり下筌、松原というのは非常に歴史的なダムでございますので、そういった点で私どもも今後慎重に扱いたいと思いますので、砂防計画等も十分再検討しまして、先ほどのように、できれば来年の予算にももっと充実をはかっていくような配慮をいたしたいと思います。
○春日正一君 大臣、一言申し上げておきますけれども、先ほど茜ヶ久保委員からも言われましたけれども、まあ大臣も大事な仕事だし、人一倍も働いて両方完全にやりたいといっておられるし、私も大事な仕事だから、だからまあできるだけたくさんの問題を出していきたいというふうに考えておるんですけれども、しかし実際には、たとえばきょう一時間という時間を要求しておったんですけれども、大臣の都合で三十分しかできない。ところが災害の問題なんというのは、ただ三十分発言すればそれでメンツが立ったという問題じゃないんですね。やっぱりことこまかく質疑応答もし問題も出していく、そこに建設的な意味もあるんで、そういう意味では、大臣の都合で質問時間が削られるというようなことはないようにしていただきたいと思います。 それで、災害の問題ですけれども、まあ限って鹿児島県の例の鶴田ダムの問題ですね。あれについて最初にお聞きしたいと思います。 鶴田ダム下流の宮之城町湯田地区宮之城温泉で百三十戸が流されて温泉が壊滅して、また同じ本町商店街とか川原地区などでも大きな被害を受けております。その原因について地元の宮之城町では鶴田ダムの放流による被害だというふうに言っているわけですね。これについて建設省としてどういうふうな見解をとっておいでか、そこからお聞きしたいと思います。
○国務大臣(木村武雄君) まず、そのことについて最初に河川局長からお答えいたさせます。
○説明員(川崎精一君) 鶴田ダムは御承知のように川内川の主として下流の川内市を中心に、当時建設の計画時点では考えて操作をしてきたわけでございます。昨年も二度ばかり出水がございましたし、今回流出を見ました前の六月の豪雨でもかなりの出水がございました。そういった実績から見て非常に開発のおくれておる中流部に対しても効果的にきかせないといろいろ治水上の問題が起こると、こういうようなことから私どものほうでも九州地方建設局にもよく指示をいたしまして、今回のような操作をしたわけでございますが、御承知のように、洪水の波が三波来ております。一波目は無事に調節機能を果たしたわけでございますが、二波のときにはかなり余力がなくなってきまして、さらに大きい第三波のときには、洪水の調節機能がなくなって、ダムが満ぱいになってしまったというようなことで、結果的にはやはり流入したものをそのまま流さざるを得ない。結局ダムがなかった場合と同じような自然状態を現出したわけでございます。したがって私どもとすれば、ダムのいわゆる治水の容量というものが非常に不足をしておる、それから単にそういった容量の拡大だけでは解決できないやはり中流部の宿命的な地形と申しますか、そういったものがあるので、抜本的な改修をしなくちゃいけない、こういったことを痛感しておるわけでございます。すでに、過去の出水等にかんがみまして、実は昨年急遽この鶴田ダムまでを直轄区間に編入いたしまして、そしてできるだけ早く中流部の計画も抜本的な対策を立てるべく調査を始めたところでございましたが、たまたま今回の災害というような追い打ちをかけられましたわけでございまして、そういった点では、もっと早く根本的な改修対策を立てて事業を進めておけばよかったという点では私どもも反省をしておるわけでございます。で、現在九州地方建設局を中心にいたしまして、九州大学、鹿児島大学、宮崎大学、こういったいわゆる水理、水文の専門の先生方に集まってもらいまして、これに私どものほうからも土木研究所の関係の研究者も参加いたしまして、できるだけ早急に治水の対策を立てたい。もちろん、これには河川の改修並びにダムの建設なりあるいは今後、鶴田ダムをどのように扱うかということも基本的に検討をすべく、現在第一回の会合を今月の初めに行なったと思いますが、進めておるわけでございます。 なお、被災の非常に大きかった湯田温泉街と宮之城町、こういったものにつきましてはあまりゆっくりした検討をいたしておりましてもこれは間に合いませんので、できるだけ町の再建計画に合わせるように、特にその二カ地点については急いで対策を立てまして、できれば当面緊急三カ年とか五カ年とかいったような計画である程度のめどをつけるようなことをいたしたいと考えておる次第でございます。
○春日正一君 それで、私は最初に幾つも問題あるのですけれども、ダムの操作の問題ですね。これがやはり地元でも言っておりますけれども、つまりダムをからにしておいてくれれば、こんなことにならなかったのじゃないかと言っておる。ところがダムの管理所長のほうは、自分としては、与えられた一定率のグラフに基づいて流入量から放流量をはじき出して操作する。私のできることはそれ以上できないのだというようなことで、実際には適切な処置がとられなかったというように思います。 で、時間がないから、私一つ一つ押えていけばいいのだけれども、一度にまとめて言いますけれども、この建設省からもらった資料を見ましても、ここからまあずっと平らにしてきて、これで水が一ぱいになったというのでぐっと放流量を上げていって、特に六日の十二時前後から二時前後にかけてぐっとピークが上がっているのですね。これだとまあ言ってみれば、一時的に鉄砲水をつくり出したような形になって、非常に大量なものが出てきて被害を大きくしている。ところが計算してみますと、これでいきますと、百四十六メートルか六メートル半ですね、これまで下げておったものがそうなったというのだけれども、地元の言うように、もし百三十メートルまでダムをからにしておけば、大体これだけの洪水でもほぼまあ吸収できる。だからここがほんとうにからにできなかったということのために、いま局長の説明したように、第一波はとにかく食いとめた、第二波でもうあぶなくなって、第三波では手の施しようがなくなって大災害を起こした。そこまでいかなくても防げたのですね。ところが、それが発電との関係でどうしても百四十六メートル以下にできぬというかんぬきがあるものだから、みすみすそうした災害が予定されておっても、現場の所長としてはどうにもできなかったという点で、その操作の問題に私は非常に問題があると思うのです。そこら辺について、今度の教訓の中から建設省としては、どういう結論をお出しになったのか、これを聞かしてほしいのですが。
○説明員(川崎精一君) 結果的には、私どもは当時推定をいたしました治水のための容量というものが非常に少なかったと、こういう点では、率直に私どもも反省する必要があると思います。決して電気の容量をふやすために治水容量を減らしたというようなことではなくて、その当時推定をしておった降雨量の規模等がいまから思えば非常に小さかった、こういうことになろうかと思います。 それじゃ、治水容量をふやすか、あるいは河川改修をあわせて行なうか、いろいろ技術的には問題があります。この間の出水の実績を私も聞きますと、大体温泉街の湯田地区では、約三千数百トンくらいの流量があったのじゃなかろうかということに推定されております。そういうことになりますと、このダムを全部使ってもやはり相当な河川改修が要るだろうということが予想されるわけでございます。そういった点から、私ども直接河川を管理する立場でございますので、何とかできれば治水という立場からあのダムを全部治水のために使いたい、これが私どもの率直な希望でございます。ただ、やはり多目的ダムといたしまして、それぞれ、まあ治水の容量を決して節約するわけじゃございませんが、それぞれがやはり計画に従ってダムの持ち分を持って運営をしておるという点からいきますと、これは人さまの財産というようなことになるわけでございますから、簡単にこれをこちらによこせとか、こういったことにはなかなかやはりなりがたいわけでございます。しかし、この災害の実態を謙虚に私どもも反省をしまして、通産省あるいは電源開発株式会社、こういったところに協力を要請いたしまして、その結果、当面出水前に相当大規模な予備放流を行なって水位を下げようじゃないかということで、この災害がございましたあと七号、それから九号が来ましたが、このときには、ほぼ数百万トンを残して全部治水容量のためにあけさせて台風を待ったということでございまして、今後も、まあ永久的な計画等につきましては先ほどの技術検討会等で結論が出るかと思いますけれども、当面は同じような措置をとっていきたいと考えておる次第でございます。
○春日正一君 そういう処置をとられたということも聞いておりますけれども、今度の場合でもこの鶴田ダムの操作規則ですか、これに従って、洪水調節容量四千二百万トン、水位百四十六・五メートルそれから発電用容量七千七百五十万トン、水位百三十から百六十ということで、最大流入量を毎秒三千百トン、最大放流量二千三百トン、これに近いものを放水したわけですけれども、無害流量六百トンというふうなこの規則ですね。したがって放流してきて、しかもこれでは、問題は先ほど局長の言われたように大体六百トンからが放水容量ということになっておって、実際には九百トン出せば洪水になるというふうに言われておるのに、とにかく最大放流量二千三百までということになっていますからね、だからもう洪水を予想してこれはできているようなものです。だから、当然それに対して河川の改修なり、治水工事の必要ということがあるのですけれども、それはまた別の問題として、そういう規則どおりにやって下流で何回も災害が起きている。四十四年にも起きているし、四十六年にも起きているし、ことしも六月、七月に起きているというような形で、最初の計算では八十年に一度の事態を予想して放水の規則なんかをきめておいでになるということだったのだけれども、実際には八十年でなくて毎年起こっているような、異常が異常でなくなっているというような事態、こういう事態に対してやはり一番必要なことは、その事態に応じてダムの操作なり何なりで防げるだけのものを防ぐということが一つの方法だと思うのです。で、そのために、水位を下げるという問題なんですけれども、今度は地元でも六月のときから事前に百三十メートルまで下げてくれということを何回も地建や建設省に陳情していたというふうに聞いておりますけれども、建設省はこれに対してどういうふうな受けとめ方をされたのか、なぜ水位を事前に下げなかったのか、ここのところを聞きたいのですが。
○説明員(川崎精一君) 先ほども申し上げましたように、非常に最近災害の頻度が高い。したがって、私どもとすれば、もちろん鶴田ダムも検討の対象でございますけれども、河川の改修も進めていかなくちゃならない。そういった意味で、できるだけ早く恒久対策を立てたいと思っておったやさきの事故であったわけでございます。いろいろ下流のほうにしますと、当然、そういった要望があろうかと思いますが、これは何かの、やはりよほどの踏み切りがございませんと、先ほど申し上げましたようにやはり電気事業者と、それから河川の管理者とが共同して建設しているものでございますから、一方的にこれを押しつけるということはできないと思います。しかし、まあそれにしましても、できるだけ実態に合わせて、適切な処置をとりたいということで、四十六年なりあるいはことしの四十七年の六月の出水におきましても、操作規程をできるだけ拡大解釈をして、いわゆる鶴田地点の出水を防ぐというようなことで、九百トン程度に押えた無理をした放流をしている。しかし、無理をしているだけに、結局、治水量の不足がよけいに目立ってくるということに、結果的になったわけでございまして、われわれもただ手をこまねいておったというわけではございませんが、基本的には治水容量の不足と河川改修のおくれが、大きな原因であったということだと思います。そういった点で、今回の災害にもかんがみまして、非常に相手のほうも、私どもの意向に対して協力してくれておりますので、今後は十分そういった意向に沿った操作なりあるいは改修計画が進められると、私どもは考えておる次第でございます。
○春日正一君 改修の問題とダムの操作の問題とあわせて言われますけれども、私もそれは両方やらなければいかぬと思いますけれども、話がこんがらがっちまうから、ダムの操作の問題をどうしてもけりをつけてほしいと思うのですよ。私はこの問題を、国会に当選してきた最初から、佐久間ダムの問題から始めて、ダムの操作をもっと住民の被害を防ぐという立場からやれということをずっと言い続けてきているわけですから七年間。ちっとも直らぬ。私はそれを言っておるので、だから治水対策の問題を私はあとで出すつもりですけれども、ダムの操作の問題としてしぼって議論を詰めていただきたいのですよ。 そこで、いまいろいろ言われましたけれども、結局、電発との関係その他があって、下げてくれというのを、下げなくてもいいだろういうことで下げなかったわけですね、だから、やはり、結果から見れば下げてくれといっておったほうが当たったんで、下げなかったほうがやはり落ち度になっておる。これは結果論から見ればそういうことになっておるのですよ。そこで、こういうこともわからぬことではなかったわけですね。ことしは雨が多いということ、四日から五日に高知の繁藤でああいうことが起こった。それから前の月の二十九日からずっと降っているわけですから、相当水の問題というのは問題になっておったわけですから、そこでこういう問題です。発電との関係があるといって、佐久間の場合もそうだったんだし、その後黒部の場合もそうだったんですけれども、発電の関係があるから水を抜かないでおいておいて、結局、大きい水がきて、ダムがダムとしての役割りを果たさんで、まるっきり放流してしまうというようなことで災害を起こしておる。今度の場合もそうで、だから問題の判断は、つまり水を抜いて、私は佐久間の場合でもあそこの管理者とずいぶん議論をしたのだけれども、水を抜いて、もし水が来なかったら、電力会社うんと損するじゃないかという言い方ですね。確かに来なかったら損をする。しかし、それじゃ水がよけい出たらどうなるかといえば、住民が非常に大きな被害を受けるんです。今度のように根こそぎ家ごと流されてしまうような大被害を受けるんです。どっちの被害を救ってやるかということですね。電発なりあるいは電力会社なり大きなものが、そのために電力が若干出なくなって損をするというものはこれは耐え得る損害だと思いますよ。ところが、住民が家ごと根こそぎ流されたということになれば、これは耐えがたい損害だと思う。そのどっちを救うのか、これが行政の基本姿勢だと思うんです。いままでは発電を重点にして、そのために電力会社は損をしないけれども、住民はそのために、そのたんびに家が流されてきた。そういう姿勢でいいのか。私はこれを言い続けてきているんです。だから雨が来そうだというときには抜けるだけのものは抜いてしまえと、それで予定どおり防げればけっこうだし、かりに雨が来なくて水が足りなくても、そのために、若干電気が出せなくなって電力会社が損をするといっても、それは会社がつぶれるというほどのものじゃないんだから、個人が根こそぎ財産を取られてしまうというような被害に比べれば耐え得る問題。どっちにするかということを私は問い続けてきた。その点大臣の基本姿勢をお聞かせ願いたいんですが、どっちにしたらいいのか。
○国務大臣(木村武雄君) 私の政治に取り組む姿勢は、第一に人命です。そうですから会社の利害、打算などというものは第二義的な問題で第一に人命と、こういう政治姿勢で私は取り組むつもりでおります。
○春日正一君 そこで、そういうことになりますと、ひとついま言ったようにこのあれでいきますと、このダムの規則では百四十六・五メートルまでは放流できるけれども、それ以下には発電の関係があって放流できないということになっておる。この規則をはっきり変えて、そしてそういう災害が予想される場合にはからにしてもいいとすべきであるというふうに、操作規則そのものをきちっと変えて、それで、責任者にしてみれば規則にないことをやったら自分の責任になりますから、その責任者が安心して、自信を持って緊急の処置のとれるように、こういう規則をきちっと変えるべきじゃないか。これを変えておきませんと、やはりそれは局長にしても、大臣にしても、人命尊重だから緊急の場合にはそうしますといっても、実際の場合には適用されない、そういうものないのですから。だからはっきり規則の中にからにすると、そういう場合にはからにできることをうたうべきだと思うんですが、その点どうですか。それやらなければ効果があがらぬ。
○説明員(川崎精一君) 先ほど申し上げました全般の改修計画なり何なりの検討が終わりますれば、お話しのように私どものほうから所管の通産省なり電源開発とも協議をしまして、これは協議をした上でつくっておるわけでございますから、協議をした上で恒久的にダムの操作規則を変えたいと思っております。ただ、それまでいろいろやはり手順なり研究の結果というものも待つ必要がございますので、それまでいままでのとおりというわけでは、やはり私どもとしても治水対策上不安だということでございますので、暫定措置としては先ほど申し上げましたように実質的に変わったものと同じような効果を持たせるような操作を相当長期的に出水期等に限って水位を下げるというような措置を講じておくと、この二段がまえでいきたいと思っております。
○春日正一君 私の言いたいのは、いままで私七年間この議論をしょっちゅうやってきたが、ちっとも片づかない。だから規則をはっきり書く、治水対策ができればというけれども、できればダムの効用は少なくとも間に合うわけですから、できてからじゃなくて、来年だって水が出るかもしれない、あるいはことしの九月までもう一回出るかもしれない、そういう事態ですから、そういう事態に対して現場の管理責任者が自信持って対応できるような道を開いておいてあげなければ、先ほど大臣は現場でやると言われたけれども、現場でやるのが一番大事だ。しかしその現場の管理者は私先ほど読み上げたように一定のあれに基づいて放流量をきめろというワクにしばられておって、それ以上のことはできませんということを言っておるこの裏には、もっと権限があったらなということがあると思うのです。だから、それのできるようにしてあげなければできないのだ、だからそれをどうしてもやる必要があるんじゃないか、それを言っておるわけです。
○説明員(川崎精一君) お話しのように、操作規則にこだわらずに当面の運用の方法については、すでに私どものほうから九州地建のほうにも指示をいたしておりまして、七号、九号で大体そういった指示でほとんど大幅に水位を下げてきておるわけでございまして当面は支障ないと思います。ただ、どの程度の貯水容量を今度ふやすかということになりますと、あの発電所は鹿児島県内が約五十万キロワットでございますが、その二割くらいを分担しておるというようなことで、やはり幾らかはロードの変化に対応する程度の操作の余地は残しておかないと、やはり公共的なエネルギーでございますから、そういう面も配慮して、最終的にどの程度にこれをきめるか、こういった細部の協議になりますと、多少時間がかかりますので、いま言ったような暫定的な処置は当面とるということで指示はいたしております。
○春日正一君 私、この問題うるさく言っておるのは、これは具体的にデータから鶴田ダムの問題を取り上げておるというだけであって、実際には日本国じゅうのすべてのダムにかかわりのある問題です。たとえば、天竜の佐久間ダムの問題、黒四の問題でもそうです。あのとき私は四十三年九月九日、このダムを積極的にさっき言ったような趣旨で水を抜いて電源用ダムであっても、そういう役に立たせるべきじゃないのかということを言ったのに対して、いまの次官、当時の河川局長の坂野局長は、気象予報が的確でない段階でいろいろ困難があるけれども、まあ遺憾のないようにしたいという利水用のダムでも、操作規則の変更に努力すると言われたし、大臣もやはりそういうつもりで努力をされるということを言われておったんですけれども、まあ、いろいろ努力をされておると思うのですけれども、やはり事態がちっとも変わっていない。今度も新成羽ダムですか、岡山県の高梁川、それから旭川ダム、これなんかも水を抜かなかったことが問題なんだというふうに言われて、いま問題になっておるわけです。だからこの事前の放流についてはあらかじめ操作規則を変更しておくということが、さっき言ったように、現場の責任者が自分の責任でやれるという意味でどうしても必要だけれども、同時に、操作規則いかんにかかわらず、河川法五十二条で、災害のおそれがあるときは河川管理者が洪水調節のための緊急指示が出せるということになっておるわけですから、これを使えばそういう事態の場合にやれるわけですね。しかも鶴田ダムの場合は、川内川の河川管理者が建設大臣、それでこのダムの設置者も建設大臣ですから、これは自分が自分に命令することですから、どこと相談する必要もなく、いつでも事前に水位低下の措置をとればとれたはずだと思うのです。それが実際上やられていなかった。そうして、それ以後の台風七号のときに下げたといってもあとの祭りなんです。下げないより私はましだと思いますけれども、しかしやはり地元が六月の経験から下げてくれと言っておったのを下げなかったというのは手落ちです。結果から見れば明らかに手落ちです。だからそういう点を見れば、当然五十二条が発動されてしかるべきだったと思うのです。それが発動されていない。なぜ発動しなかったか。私、聞いたところではそういう議論ずっとやってきましたし、五十二条があるからということを言われてきたんですけれども、いままでに五十二条が発動された例はないというふうに言われておるんですけれども、どうしてこういうことになるのか、そこらの辺をひとつ聞かしてほしいと思うんです。この前の四十三年九月のときには、五十二条の発動も含めてダムの操作についての改善を検討するということになっているんですけれども、いまだにそれがちっとも発動もされてないし、災害が起こるたびにダムの操作が問題になっていますから、一体どういうわけなのか、そこをひとつ聞かしてほしいし、どういうふうに改善していくつもりなのか、そこを聞かしてほしいと思うんです。
○説明員(川崎精一君) ダムの特に利水ダムでございますが、管理のやはり鉄則としては流れ込んできたよりはよけいに出さない、それからなるべく同じ量にしましても徐々に出していく、この二つをできるだけ利水ダムにも忠実に守らせていきたい、こういうことで四十三年に天竜川筋のダムの問題からいろいろ議論が出たわけでございます。私どももそれを受けまして全面的に各利水ダムの操作規定等の見直しをかなりやっております。したがって、ダムに流入してきました場合に、それがすぐに下流から出ないように少なくとも貯留効果をあげさせる、こういった作業をさしておるわけでございます。で、かなりの利水ダムはそういったことで操作規定の見直し等もなされておるわけでございますが、やはり気象の予報の問題、それから、それに伴うダムの操作の問題といろいろ複雑な問題があります。で、先ほど先生もおっしゃいましたように、私ども七号、九号が来るということで水位を下げましたけれども、やはり結果的にはうまく、あまり台風が接近しなくて効果がなかったといったような非常に予測上の現在の難点もあるわけでございます。しかし、できるだけ電気事業者として受認できる範囲では当然治水の配慮をすべきじゃないかという姿勢でさらにそういった在来からの検討をもう一歩進めて五十二条の精神に従った規定の改正もひとつ考えてみようじゃないかということで現在検討いたしております。で、五十二条というのは緊急の措置でございますが、これが緊急事態が発生してからとれる措置もございますけれども、やはりそういったものをなるべく予想して事前に取りきめるなり、操作規則に織り込んでいかないと緊急だといってすぐに、それからもうダムの水位を下げようと思っても下流ではかなりもう増水しておる、むしろ下げることが自然の流量をふやすことになるというような現象もあるわけでございますから、結局は、できるだけ予想される事態を操作規則に織り込んでいくということが賢明じゃなかろうか。したがって、流入してくる流量が自然にダムで貯留されて自然に放流されていくというような状態であれば下流の住民の方でもまあ異常放流とかいう心配がないわけですからある程度安心してダムに対して理解してもらえるんじゃないかというようなことで、現在問題のあるダム等につきましてさらに五十二条の精神をくんだ操作規定の改正といったことを検討させておるわけでございます。必ずしも先生のおっしゃるように、雨がさて地元からいろいろ言われたらすぐ下げよといってもどの程度下げるか、いろいろ問題もありますし、電気事業としてのまた問題点もあるわけでございますが、考え方とすれば先生のおっしゃるような方向で検討いたしたいと思っておる次第でございます。
○春日正一君 確かに予報がなかなか的確に得られないというような理由もあることは事情わかるんですけれども、しかし、的確な予報ができるようになるまで待つということではおそいんで、やはりいま局長が言われたけれども、やはり五十二条の精神ですね、あれが生かされる、そうしてとにかくどんな災害がきても、ダムとしてはできるだけ操作をしてやった。それにもかかわらず、それ以上の災害でどうにもしょうがなかったということなら、これはいいんだけれども、いつでも災害のあとに出てくるのは、ダムが操作を十分にやらなかったとか、あるいはダムが放流したために災害が起こったとかというような問題がいつでも起こってくる。だからそういうことのないように、私ずっといままでこの問題追及してきたのですけれども、やはり今度の機会に操作規則もきちっとそれのできるようにするとかあるいは五十二条の精神に基づいてやはり事前に対策の手が打てるようにするというようにして、それがあとで問題になるようなことのないように、ぜひしてほしいと思います。 そこでもう一つだけお聞きしますけれども、もう一つの問題は、この川内川の場合ですね、九百トン以上放流すれば災害が起こることがいままでの実績からわかっておるにもかかわらず、計画では二千三百トン放流できるということになっておる問題です。ということは災害がもう発生するということを予想して放流がされておるということですから、そういう意味で言えば最近の公害裁判の例から言えば、国の側にこれは責任があると思うのですよ。とにかくそれだけ流せば災害が起こる、九百トン以上流せば災害が起こるということがわかっておって二千三百トンまで流していいということでダムつくっておるのですから、もう災害の予想をちゃんとしておりながらそれをやったということは、これはやはり国のほうに責任があると思うのですよ。そこで治水の問題ですけれども、いままでそういう状態になっておって鹿児島県では、この間行って聞いてみると、いままでずっとやってきて、大体二〇%くらいは治水の工事がやられておる。こういうふうに言っておるわけです。現場の地建のほうへ聞いてみますと予算の消化では四〇%まで消化しておるといっておる。しかし鹿児島県のほうでは、治水効果としては二〇%やったと言っている。まだ非常におくれておるわけですね。だからそれを早く完成する必要があると思うのです。そうすると、この完成に私聞いたのでは四、五百億円が必要だというふうに言われておるのですけれども、四十七年度の川内川改修費は十一億七千万ということです。そうするとこれは四、五百億の割り当てでいくと、このテンポでいったのでは四十年かかってしまうということになるわけです。だから当然そういうことではなくして、思い切って予算をつけて改修を急ぐ必要があると思うのですけれども、その点について建設省としていまどういうふうに考えておいでになるかそれをひとつ聞かしていただきたい。 それからもう一つの問題は、その治水対策の問題とあわせてですけれども、行って聞いてみますと、あそこは水の流れてつかるような町になっているのですね、川内というところは。川の鉄橋のところだけ堤防を上げて、水がついてくれば町へ出るようにちゃんとこしらえてある。だからそういうことで以前は地元でも水がつくところだということで非常に下の高い家を建てたり、水のつきにくいところに家を建てるという配慮があったようですけれども、最近ではダムができて安心だという宣伝も相当あったようですけれども、水のつかるようなところに家ができてしまって、それが今度のように水が出ると、いつも相当上のほうまでつかってしまうということになっている。だからそういうものを当然治水の対策とか、時間ないからきょう言いませんけれども、あと鉄橋のところの堤防、そういう問題もあると思うのですけれども、特に治水対策の面で予算をどれだけふやしてもらうかという問題とあわせて、ここでひとつ問題にしておきたいことは、そういう低いところに家が建ってしまっておるものを地盛りをしなければしようがないと思うんです。だからこれを、いままでですといわゆる急傾斜地の崩壊による災害防止に関する法律というものなどができて、補助がつくようになっているわけです。あそこは急傾斜地というわけじゃないけれども、事情は同じことなんで、放っておけば水が出てくる。それを上げさせるといってもなかなか負担がし切れないという意味で、こういうものにも補助をつけて上げさせるというようなことは考えられないものかどうか。そこのところをお聞きしたい。この二点、ひとつ伺います。
○説明員(川崎精一君) 鉄道の問題は、下流の平佐川なんかの……。
○春日正一君 いや、鉄道の問題じゃない、私の言っているのは。つまり、川内川の治水ですね。下流のあれが、いまの予算ではとても時間がかかってやり切れぬ。どれだけふやすかというんです。
○説明員(川崎精一君) 私の目の子でも大体四百億くらいかかるのじゃなかろうか。まあこれは少し時間がかかるかもしれませんけれども、緊急にやるのはその四分の一程度じゃなかろうか。それでかなりの効果があるのじゃないかという気がいたします、したがって、そういうものにどのように現在の予算を重点的に配分するかということに尽きると思いますけれども、まあ、現在の五カ年計画の進度にこだわらないで予算を大幅にひとつ要求をいたしたいと思っております。なお、補正予算等の機会があれば、できるだけそういった機会ものがさずに処置をして、なるべく川内川とか、そういった激甚な河川の災害地域については重点的に配分をするという心がまえでいきたいと思います。 なお、お話しの、非常に常時浸水をするようなものの家屋、これについてはやはり河川改修なり河川区域に取り込むというようなことで改修を促進することから解決されると思いますが、その前にまず家だけを処置する、こういうようなお話じゃないかと思います。うまく改修工事と組み合わして、そういった盛り土なり宅地造成なりをやるというような手法もあるいはできるのじゃないかと思いますが、制度的にちょっと、そういうものをそれじゃ全国でどういうふうに扱うかということにつきましては、かなりいろいろ問題があるのじゃないかと思います。やった以上は、せっかく国費を投じたものでございますから、制限行為というようなものも当然加わらなくてはまた成果が出ないわけでございますから、一度私どものほうでも十分検討いたしたいと思います。
○春日正一君 最後に、大臣にお聞きしたいのですけれども、いま言ったような問題についても十分検討していただきたいと思うのですけれども、同時に、災害復旧の問題で今度の川内川のいまのお話でも、いままでのペースでの治水対策ではとても追いつかないということなんですけれども、全体の問題として災害復旧についてやはり非常に急がなければならぬと思うのですけれども、来年度の予算についてはどのくらい一体要求されるつもりなのか。特に治水五カ年計画はことしが初年度として発足して、四兆五百億円ということで閣議了解になっているわけですけれども、しかし建設省が指摘しておる昭和六十年までの長期構想によっても、一応概成させるだけでも三十六兆円、都道府県の推計では五十二兆円、治水には金がかかるということになっておるわけですね。それで、六十年までといってももう十数年しかありませんし、この新しい、ことしから発足する計画の四兆五百億円のままで進行するとなりますと、あと二回の五カ年計画でもって三十二兆円、建設省の構想でもそれだけ要るわけです。しかし実際は、予算のいままでの実例からいえば、なかなかこれは二回で三十二兆というわけにはいきそうもないという気もするわけです。そうしますと、やはりことしからの五カ年計画の四兆四百億をもっと大きくふくらまして、できるだけ早目にとって全体として六十年までにそれだけのものがやれるようにしなければならぬ、そういう道理だと思うのですけれども、そこらについて大臣としてこの五カ年計画の四兆五百億をふくらます考えがおありなのか。それと、来年度の治水予算についてはどういうふうに考えておいでになるのか。その点をお聞きして、質問を終わらしていただきます。
○国務大臣(木村武雄君) 来年度の予算額でありまするが、五カ年計画の四兆円ですね、これは大幅に来年度繰り上げて使ってみたいという考えでまず取り組みます。そしてあとまた五カ年計画のようなものを立てまして——今度、治水費が非常に少ないです。道路費のほうは最近順調に伸びてきたようですけれども、それに比しまして治水治山の費用があまりにもおくれておったのではないか、そういうことから被害というものが今度の集中豪雨で出たのじゃないだろうかと思いまして、来年度対策はとりあえず大幅に繰り上げて使ってみよう、こういう考えであります。 それから、これからの問題はどうするか、自後の問題をどうするかということ、これは皆さんの御意見を聞きまして十二分に間に合うように計画を立てていきたい、こういう考えでおります。川内川にも私参りまして、やはり大きくかさ上げしなければならないところがある、川幅も非常に広げなければならないところがある。しかも、その場所は都市計画をやった直後であって、非常にむずかしい場所でもあったのですが、住民の人と話し合いをしまして、どっちがいいかという話をしまして、川幅を広げるほうがよい、立ちのきしなければならないならそれも承知なんだというような話し合いも全部してきまして、幾らかかるのだとお聞きいたしましたら、大体河川局長は四百億円と言っておりましたけれども、地元では五百億と言っておりましたが、知事さんはそばについて、七百億なんて言っておったのですが、その場合に追加する気持ちを起こすようなものじゃないから、もっと突き詰めた案をつくったらどうだという話をしてきました。もっと技術というものを、金を考えないで技術的な問題で、抜本的な河川改修、川内川をおさめるには何年かかるか聞いてみましたら、技術の総力をあげてやはり十年かかる、こう言っておりましたが、そういう点でほんとうに、一度これから手をつけたならば二度と災害が起きないような河川の改修をやりたい、その川内川だけでなく、全国的にみなそうなんです。そうですから治水費は皆さんの御援助を得まして非常に大幅に増額してみたい、こういう考えでおります。
○喜屋武眞榮君 私も、質問時間が半分に減らされましたので十分にお尋ねできないことをたいへんに残念に思いますが、時間の範囲内でお尋ねしたいと思います。 木村大臣にはこの前沖繩御訪問たいへん御苦労さんでございました。そこで私は、大臣は初めての御訪問だと思いますが、いわゆる聞きしにまさる沖繩、あるいは基地の中の沖繩とよくいわれております。そして沖繩県民が何を望んでいるかということもよくお聞き取りくださったと思います。もろもろの復帰対策の数多い問題で、いま時の焦点になっておりますのは、何と申しましても海洋万博を成功させたい、それが新生沖繩県づくりの基盤である、こういうとらえ方でいろんな面から御要望があったと思います。私もこの海洋万博に関連してお尋ねいたしたいと思います。 まず、大臣は空港で記者会見をしておられます。その談話を私もお聞きいたしておりますが、海洋博は沖繩の将来を占う、どんなことがあっても成功させねばならない。建設省はいかなる協力も惜しまない、こうたいへん力強い、また、県民に納得のいくような談話を発表しておられます。このことに対して、私は間接にしか聞いておりませんので、大臣の御決意のほどを、この海洋万博を成功させる取り組み、しかも、これは技術面からは何としても建設省が大きなウェートを占めるわけでありますので、そういう意味から、大臣の海洋万博に対する御決意をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(木村武雄君) 私が出かけまする前、屋良知事が見えまして、そうして海洋博覧会は沖繩の将来の運命をかけた重大問題だ、何としても実現したいから御協力をお願いしたい。建設省に対してお願いする問題は道路、特に高速道路の問題と、こういうお話があったんであります。それで、沖繩の運命をかけた重大問題だと、こうおっしゃいますると、是が非でもこれは実現してあげねばならないものだと、御協力を惜しんじゃならないと、こういう自分で決心をしたんです。そして話し合いの途中で結局は土地買収は県にお願いしなきゃならない。それで屋良知事に土地買収について自信がおありになりますかとお聞きいたしましたならば、土地買収については自信がある、こういうお話で非常に意を強うして御協力を申し上げるお約束をしたんであります。しかし、土地買収になりますると、知事さんだけじゃない、第一線にお立ちになりまするのは沿道の市町村長であるものですから、市町村長のお考えはどうですかと、重ねてお目にかかって問い合わせましたところ、そのことについては自分が一ぺん帰りまして、そして協力してもらうという一札をもらってくるから御安心くださいと、こういうことだったんです。それで、まことにけっこうなことだと言ってお待ちしておりました。ところが、数日を出ずして宮里副知事がお見えになりました。一つの協力体制の案をお持ちになったものですから、私は喜び勇んで沖繩に参りましたような次第なんであります。全部の、沖繩本島の市町村長皆さんにお目にかかりましたし、それから市町村会議員大半の人々にもお目にかかりましたし、地元ではその地域における有力な方々ともお目にかかりまして、そして全部が全部ほんとうに海洋博覧会に沖繩の運命をかけておるというような意思表示をちょうだいいたしましたので、どんなことがありましても、これは実現してあげねばならない。そして、この実現は可能であるという判断をいたしましたのは、東回りの高速道路にいたしましても、それから西回りにいたしましても、どっちも技術的には可能である、どっちでもよろしい。だから、いずれにするかは知事の御判断におまかせする。そして西の回りになりますと、少し環境庁とも関係があるものですから、環境庁からも人を派遣してもらいたい、こう思いまして、この前の閣議でその話をして、速急に環境庁からも人が向こうに行くことになります。それに基づきまして、知事さんと相談して、いずれかにおきめ願いまして、即座に仕事に入りたい、こう思っております。どんなことがありましても、これは事、沖繩の運命に関する重大問題でありましたならば、御協力は惜しまないつもりであります。
○喜屋武眞榮君 非常に日時がせっぱ詰まっておるということと、さらに現地沖繩では復帰対策といいますか、そういった予期しないもろもろの問題があまりにも多過ぎまして、これ一つに専念できないような状態であるということもよく御承知いただいておると思います。そういったもろもろの悪条件がある中で、何としてもこれを成功させなければいけない、こういうことになりますと、そういう情勢の中でも一刻も早くこの決定を急がないというと、具体的な工事がすべり出さぬ、仕事が始まらぬ、こういうことになるわけですが、その最終的な案が八月の二十日ごろにきまりそうだということを仄聞しておりますが、そういうめどであるのでしょうか。
○国務大臣(木村武雄君) ほかの道路の、高速道路でない他の道路の道幅を広げる問題とか、そういうような問題はさして難事でないようであります。それから高速道路の問題は、先ほどもお話申し上げましたとおり、技術的にはどっちでもよろしい、建設省は両方調べてみたのです。どっちでもよろしいそうでありますから、知事さんが東回りでも西回りでもどっちでも決定されますれば、それで決定になります。それに基づきまして即座に建設省としては施策に入りまするから、知事さんの御決定はなるべく早いことをこっちは望んでおる次第なんであります。
○喜屋武眞榮君 おっしゃるように屋良知事を中心とする現地側の意向を最大限に尊重していただく、これはまことにごりっぱだと思います。それを前提にして進めていただきたいと、こう思うわけなんですが、ところがこの計画立案、いわゆる案の決定がいつまでももたもたするというこの事実と、さらにこの具体的な案が早く決定せぬというと仕事が始まらぬわけですが、そういった事務レベルでそれがもたもたしておる、こういうことも聞いておるわけなんですが、ややもすると、そういう情勢の中で、これは私は何としてもこの世界でも初めての催しであるということは、海のものか、山のものか、どうなるかというような非常に不安もあれば、大きな期待もあるわけです。そういった中でこれは何としても最終の責任はこれは国である。国であることは間違いないはずなんですね。それが、こういった事務段階のもろもろのやりとりの中で何か現地がもたもたしておるために、そうなっておるのだといったような、これは表現は妥当でないかもしれませんが、いわゆる沖繩側に責任を転嫁されていくような、もし、こういうようなことがあるとするならば、私は成功させるという大前提から非常に協力体制といいますか、足らないものは補ってやる、こうしてお互いに叱吃激励して、ともどもにその目的達成のために励んでいこうという、こういった協調の精神が非常に大事であると、こう思うのです。そういった情勢の中で責任転嫁をされるというようなことがあるとたいへんだと、こう思うわけですが、そういったことに対して大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(木村武雄君) 他に責任を転嫁するなんという気持ちは毛頭ありませんです。これはほんとうに建設省が責任を持って取り組んで沖繩の運命を開拓する問題だと、こうおっしゃいまするから、解決していきたいと、こういう気持ちでありまして、現地に立ちましても、建設省の技術的に見ると、こういうふうにやったほうがいいと思う。しかし地元の要望がこういうことになっておる。こことこことここに食い違いがあるが、しかしそういう食い違いの点も、結論はやりやすいように、地元の意向を生かしながら、結論はやりやすいようにしていきたいと思う。失敗したならばたいへんなことになってくる。もう日本の不名誉になってくる。それから屋良知事にいたしましても、知事におなりになって一番初めに取り組んだ問題を失敗したということになってくると不名誉になると思うから、これは知事さんと建設省の共同責任だから、どんなことがあってもやり遂げなければならぬといって、一々地元に立って、その場合はひとつ技術のほうがよければいいようにおまかせ願えるかと、こういうような話し合いまでも一々してきましたよ。それですから、そのあとで担当しておる局長も初めて今度私が向こうに参りましてから市町村長に会ったんだそうですよ。それまで会わなかったんだそうです。それで、糸口が開けて非常によかったと言って喜ばれまして、これからまとめていくに非常に都合がいいと、こう言っておりましたから、それは私は最短期間にまとまるのじゃないかと思っております。しかし、なおかつぐずぐず言うことがありますならば、その問題の解決には私が出かけてまいります。二度も三度も四度も五度も出かけてまいります。決して責任を回避するような態度は毛頭とりませんから、その点はどうか沖繩県民の皆さまにお伝えくださるようにお願いを申し上げておきます。
○喜屋武眞榮君 よくわかりました。ぜひその御精神で、ひとつ成功させてくださるようお願いいたします。 そこで、この基本施設として、道路あるいは水道、宿泊所、下水道、河川、港湾とか、こういった基本施設が考えられるわけですが、その中で一もう時間もありませんから、ひとつ水資源の解決の面からお尋ねしたいんですが、水資源だいじょうぶですか。まあ水道の問題ですね。
○国務大臣(木村武雄君) 水資源のことについても、あそこの南のほうに水源がないんで、将来は北のほうからほとんど仰がなきゃならない。今度の本部方面なんかもそういうふうな状態なんですね。それで、水資源の問題についても十二分に地元とも話をしてまいりましたし、一つで足りなければ二つ、三つつくらなければならない。こういう案もそのとき持ってまいったのであります、地元にもありましたが。ただ一カ所に、ダムに対して非常に危惧の念を持たれておった一人の青年がおいでになりました。ダムをつくれば決壊する、そうするとわれわれの生活がそのために失われるんじゃないかというような発言をされた人がおいでになりました。それで、そういう懸念も昔はあったんだけれども、このごろはなくなってきたんだ。だからそういう不安があったならば、一ぺん本土のほうにきて、九州地方にもダムがありまするから、そういうような危惧の念を一掃してくださるようにお願いしますよと、こういう話をしながら進めてまいりましたから、水の問題もいまのダムだけで満足、大体だいじょうぶだろうと言っておいでになりますけれども、もう一つできれば追加してみたいなと、こういう考えを持っております。 それからその水を本部のほうに引っぱる問題なんかも、これはまあ県とこっちが一緒になりまして困難な場所はやってもいいから、そのことは県で決定してください、こういう話もしてきました。
○喜屋武眞榮君 念を押して聞くようでありますか、実は水の問題お尋ねしたのは、その水のよりどころは福地ダムになりますね。ところがその福地ダムが、私たちが調査に行った時点では、ことしの六月までには完成間違いありませんよと言い切っておった。もうすでに完成しておるべきですね。ところがいまだに完成しておらない。聞くところによりますと、来年の三月ごろにしか完成しないと、こう聞いております。そうしますと、それをもとにして施設をした場合に、はたして間に合うだろうかという危惧の念を持ちますが、さらにもう時間もありませんししますと、そのダムが来年の三月に完成して、それから導水管を石川まで、そして南部へくる計画がございます。それが完了するのは五十年の七、八月ごろにしか完成しないということも聞かされております。そうしますと実際問題として、もしそうであるとするならば、この計画をたよっておったんじゃ海洋万博のこの水問題の解決にはつながらぬと、こういうことになりますがどうですか。
○国務大臣(木村武雄君) 福地ダムのところまで行ってきまして、そして現場も見てまいりました。それから担当者とも話をしてきましたが、十二月一ぱいまでにあそこが満ぱいになるそうです。十二月一ぱいで満ぱいになる。十二月から水が入るそうです。十二月一ぱいで満ぱいになるそうです。それが三月というのは、その周辺における施設に三月までかかるというだけのことであって、ダムそのものは十二月一ぱいで完了すると、こういうことでありました。 それから一つ水を持っていく場所でトンネルを掘らなければならぬところがありますね。水道を持っていく場所にトンネルを掘らなければならぬところがあると。そのことは、建設省でやりましたならばそうむずかしくなく簡単にできるのですよ。しかし県にそれだけの技術があったならば県でおやりになる。しかし県にそれだけの技術がなかったならばこっちで御協力申し上げても間に合わせますよと、こういう話をしてきましてね。県としては、それではおれのほうでできないとこう即座に言われなかったものですから、なお、そのことについては県の土木部と協議して御返事すると、こういうことでしたから、ほんとうに期限が限られておるものですから、そこから遡及いたしましていろいろな話をしてきましたから、御懸念の点は——みんな最初に懸念しておられたようですけれども、その御懸念の点は一生懸念になったならば解消すると、こういうような判断をして私帰りました。なお十二分に連絡をとりまして、ほんとうに間に合わせてみたいと、こういう考えでおります。 ただ、間に合わないのは那覇にモノレールは間に合わないようであります。その受け入れ態勢が不完全なものですから、これから煮詰めていくと、こういうことになりますると間に合わないようであります。それ以外のものは、全部間に合うようであります。
○喜屋武眞榮君 そうしますと、この福地ダムの完成と、それに対する道路施設ですね、いわゆる従来計画のもとに進められておる、その完成を想定をして万博への水、水道問題も、それでけっこう間に合うということになるわけですか。それとも別途に間に合わせるためにまた別の方法をとるということなんでしょうか。そこをもう一ぺんはっきりさせてください。
○国務大臣(木村武雄君) 福地ダムの水も向こうのほうに入れるということも含めて間に合うと、こういうことなんであります。
○喜屋武眞榮君 まあこれは余談になるかもしれませんが、実はそういったもろもろの心配から、おそらく間に合わぬだろうと、そういう心配から、それじゃ別途にまあ仮の施設をと、こういうことも考えなければ間に合わぬじゃないか、こういうことであります。 それから海水の淡水化ですね、海水を淡水化することによってそれは間に合わせていくという以外にはないのじゃないか。それから海洋万博周辺の地下水を吸い上げて間に合わせるよりほかないのじゃないか。こういったこともいろいろ伝わってくるものですからね、もういよいよ大事な水の問題がそういうめどがつかないとするならばこれもうどうなるかなあという心配があるわけでありますが、そういったことも、この沖繩側との話し合いの過程においてそういうことも審議されたことがあるいは流れてきたんであるか、いま、現時点においてもそういうことが問題になっておるのであるか、いまどうですか、その点は。
○国務大臣(木村武雄君) 最初に向こうに参りましたときには、いろいろの人から御心配の点を十分お聞きいたしました。それはやっぱり福地ダムが六月にできると、こういうことを言っておりながら六月にできなかったものですから、非常にその点不安ができたんじゃないかと。ところが六月以後急速にピッチが上がったらしいですね。で、建設省から行った者も一生懸命になって取り組んだ関係で非常にピッチが上がりまして、十二月にできるという見通しが立ったものですから、海水の淡水化ということも最初は議論になっておったようであります、間に合わなければ。地下水を掘るということも議論になっておったようでありまするけれども、十二月に福地ダムができるようになれば、あとはそれを水道で持っていくだけのことでありますから、そう難事じゃないと。ただ一つ、トンネルを通すところだけだそうですよ。それは、そんなにむずかしいことじゃありませんけれども、まあ言っては悪いが、沖繩の技術よりも建設省の技術のほうがはるかに上なものですから、建設省でやれば十二分に間に合うから、その際にはひとつ協力してやりましょうと、どんなことがあっても間に合わせようじゃないかと、こういう話をしてきましたから、間に合わせることができると私は思っております。しかし、私の出身県でありませんし、あなたの出身県でありまするし、あなたは向こうにちょいちょいおいでになりまして、この点について不安がある、この点について心配があると、こういうことがありましたならばどうか直接私におっしゃってくださいますると、そういう心配をほんとうに解消してまいりませんと、やっぱり間に合わないといけませんから、どうか心配ごとや不安があったらどしどしおっしゃってくださいますると、どんなことでもやりまして、とにかく海洋博覧会だけは成功さしてやりたいものだと。これは私は人の責任と思っておりませんです。やっぱり国の責任だと、こう思っておりまするから、どうかそういうことはどんどんとおっしゃってくださいまして、投げやりにしないで、どうかお話しくださいまして成功さしてくださるようにお願いを申し上げます。
○喜屋武眞榮君 まあ短期間で事を成功させるためには、熱心であればあるほどいろいろ文句も不平も不満も出るかと思いますが、いまの時点で目標はきまっておりますから。そこでお願い申し上げたいことは、どうかまあ沖繩側にも、また私の立場からも激励もいたしますが、それぞれの立場から全力投球をしていただいて成功さしていただきたい、そうして、不平不満はその成功さしたあとで言うべきことは言い合おうじゃないかと、まあこういうことで現地の者とも話し合っておりますので、ぜひひとついままでで大臣が述べられたそのお考えで、またお気持ちで、ひとつ国の責任において初めてのこの国際的な催しを成功さしていただきたいと要望いたしまして、この問題につきましては終わりたいと思います。 あと、本土の集中豪雨に関連しまして、もう時間もありませんので、二、三お聞きいたしたいと思います。 この本土の集中豪雨の被害状況につきましてはこの資料で見ておりますが、ほとんど全国各府県にまたがっておりますね。それを見ながら思いますことは、私はよく言われております、過去においてよく天災地変だと、こう言われておった。ところが、今日では天災は天災にあらず、人災である、人災である限りにおいてそれは政治の課題である、こう思いますときに、この全国的にあらわれております集中豪雨の被害もまさにこれは人災だと、こう思うわけなんです。そこで、その一体被害の原因は何なのか、このことをひとつお尋ねいたします。 それで、もう時間がありませんので質問だけまとめて申し上げたいと思います。 第二点は、この災害がいわゆる戦後における高度経済成長の立場から国の施策としてとられたいわゆる国土の開発ですね、その開発と災害とに何か因果関係があるのではないかと私思うわけなんです。それをどう見ておられるか。いわゆる開発の名において自然の破壊あるいは乱伐、こういうもろもろのことがそこにからみ合ってこのような災害になったのではないかということも考えられますが、はたしてどうだろうか。事実の上に立って、この災害と開発の因果関係をどう考えているのか、あると見ておられるかどうか。 第三点は、戦前と戦後の台風の進路が変わってきているように思うのです。台風と言えば、歴史的に何と申しても沖繩が中心になるのですが、だから沖繩の自然も人為的なもろもろの施設も、常に台風に対する備えというものが生活の知恵の中で実ってきておるわけですね。ところが、戦後はその台風の進路が変わってきておる。どう変わってきたかというと、戦前は、沖繩を中心として襲ってきた台風は中国大陸に向けて行った、ほとんどと言ってもいいくらいだと思います。ところが、戦後はそれがほとんど沖繩を抜けて本土にずっと襲うている。そういったことと思い合わせました場合に、これからの本土におけるいわゆる治山治水も、あるいは建築に対する台風対策も、私は変わってこなければいけないのじゃないかと、こう思われてならないのです。そういった点から、あるいは国としてそこまで検討されたことがあるかどうか。 以上、時間になりましたのでお尋ねいたします。もしできましたら、第二点の開発と災害の因果関係ですね、それを各府県別に分析された、災害の実態とそれとの関係を資料で提供していただきたいのですが。 以上申し上げました。
○国務大臣(木村武雄君) 私も、ものの受けとめ方なんでありまするが、どんな災害でも、天災として受けとめたくない。というのは、天災として受けとめてしまうと、天災だからと言って投げやりになってしまう非常に危険があるのですよ。それですから、どんな災害でも天災として受けとめたくない、人災として受けとめて、そして人災なるがために解決可能だと、こういうことで解決する対策を立てるのが政治だと、こういうように考えておるのです。ただ、いままでから言いますると、今度の集中豪雨なら集中豪雨というものだけを切り離してみると、やっぱり天災だと、こう言い切りたいのでありますけれども、そういう態度を取らないで、長い歴史の目で見て歴史的には人災であると、だからこれは解決する方法があるんだと、こういうことで臨みたい。そういう点であなたの考えと私は一致しておると思っております。 それから、今度の集中豪雨を見ておりますると、過疎地域が非常に被害が多かったんですね。そして過疎地域でないほうには被害がなかったからやっぱり金をかけた場所は災害からものがれることができるが、金をかけない場所はやっぱり災害からのがれられないというようなことを今度の集中豪雨で教わったんじゃないかと、こういう点で、やっぱり過疎地域の対策として思い切って金をかける政策をとるべきであると、それが治山であり治水であり、それ以外の社会資本の投資でありましても、過疎地域に金をかければ、私はそういうふうな災害から防ぐことができるんじゃないかと、こういうように自分は考えております。それから治山対策、治水対策、それから建築なども、やはりあなたのおっしゃったように、災害に強いような建築行政ということはこれからの大きな問題であろうと、こういうように考えまして、これからはそういう点で、こういう問題すべてと取り組んでいきたいと、こう考えておるような次第なんであります。
○委員長(沢田政治君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(沢田政治君) 速記をつけて。 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後一時四分散会