物価問題等に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1972/09/12
会議録
○井岡委員長 これより会議を開きます。 この際、高橋公正取引委員会委員長から発言を求められておりますので、これを許します。高橋公正取引委員会委員長。
○高橋説明員 先月でございますか、公正取引委員会委員長を拝命いたしました高橋でございます。 いろいろとまだ経験浅うございまして、皆さまにお教えをいただくことが多いのじゃないかと思います。どうぞひとつ、今後ともよろしくお願いをいたします。 ————◇—————
○井岡委員長 物価問題等に関する件について調査を進めます。 先般、物価問題等に関する実情調査のため、愛媛県、香川県及び大阪府に委員を派遣いたしました。 この際、派遣委員より報告を求めます。竹内黎一君。
○竹内委員 御報告申し上げます。 物価問題等の実情調査のため、去る七月二十五日議長の承認を得まして、八月二十一日から二十五日まで愛媛県、香川県及び大阪府に派遣せられました派遣委員を代表して、調査の結果を御報告申し上げます。 派遣委員は井岡委員長外六名と、他に地元選出議員の御参加を得まして、その実情をつぶさに調査をしてまいりました。 愛媛県では、消費者行政について説明を聴取した後、夫婦山開拓。パイロット事業、松山卸商センター及び県生活センターを視察いたしました。 香川県では、消費者行政について説明を聴取した後、消費者代表と懇談会を開催し、引き続き中央生活センターを視察しました。 大阪府では、早朝から大阪中央卸売市場を視察し、次に府立消費生活センターにおいて、大阪府当局から消費者行政について説明を聴取した後、消費者代表と懇談会を開催し、引き続き消費生活センター、東大阪流通センター及び新大阪センイシティーを視察いたしました。 以上、概要でございます。 なお、詳細につきましては、時間の関係もありますので省略させていただき、委員長のお手元に提出いたしました報告書を委員長において会議録に掲載されるようお取り計らいを願い、それによって御一覧いただくことといたしたいと存じます。 以上で御報告を終わります。
○井岡委員長 ただいまの報告者の申し出によりまして、調査報告書は本日の会議録に参照掲載いたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう取り計らいます。 〔報告書は本号末尾に掲載〕 —————————————
○井岡委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武部文君。
○武部委員 公正取引委員長がおかわりになったわけでありますが、いずれあらためて、公正取引委員会の所管の事項についてお伺いをいたしたいと思いますが、私はこの際に、ただ一つだけお伺いをいたしたいわけでございます。 というのは、先般、就任をされました直後、消費者団体の皆さんとお会いになって——私ども当委員会で、昭和四十二年以来、再販の問題について非常に長い期間やりとりをしてまいりました。紆余曲折を経たわけでありますが、先般の消費者団体の代表との会見の席上で、公取の委員長は、特に再販の問題について触れておられます。私は新聞の記事しか承知いたしませんでしたが、いま物価問題が非常にやかましい、その中でこの再販というものの位置づけということが非常にやかましくいわれておるわけでありますが、一体公取委員長としては、この問題についてどういう基本的なお考えを持っておられるか、最初にこれをお伺いしたいと思います。
○高橋説明員 先般、消費者団体代表の方々及びいわゆるチェーンストアの代表の方々がおいでになりましたときに、私がいろいろ話し合いの席で述べましたので、新聞記事としては短いわけですから、すべてを尽くすわけにまいりませんから当然のことでございますが、この再販の問題は、御承知のとおり非常に古くから問題になっていると申し上げてもいいのではないかと思います。 私は、それらの過去の事情について詳しくは存じませんが、とにかく二十八年にこういう制度が設けられまして、それ以後九品目あったものがいまは五品目だけ残っております。これらはすべて日常使われる商品でございますので、一般消費者にとってたいへん関心の深い品物ばかりでございます。再販は言うまでもなく、小売り価格そのものを縛っておる、そういうことをまた出荷の条件等にしておるということでありますので、それが何か、消費者に対する価格をそういう面で下ざさえしている制度ではないか、ですから、そういうものを廃止すればもっと安く手に入るようになるんじゃないか、こういう御要望であったと思います。 これは消費者としては当然でございますが、一方、チェーンストアのほうから申しますと、そもそもこれは、一般の小売り価格よりも相当割安に販売することが業務の一つのねらいになっておるようでございまして、そういう関係から申しますと、割引して売ることができないという仕組みは、当然商売の上からいえば妙味がないということで、そういう方々の御意見はそれなりに、私はその立場からは十分に了解できると思います。 ただ私は、いま基本的な考え方とおっしゃられましたが、その点につきましては検討する時間もまだきわめて短うございまして、どうしてそういうものが現段階においても存続しなければならないかどうか、これから——まあこれにはいろいろ過去のいきさつもございまして、一がいに理屈ばかりで割り切れる問題ではないのではないかと思っております。理屈で割り切れるのでしたら、もっと早くあるいは片づいておったかもしれません。しかし、いろいろな経緯もありますので、そういったことを私どもといたしましても十分検討した上でないと、いずれともにわかに判断をしがたい、こういう趣旨のことを申し上げました。 ですから、それぞれの立場からの理由はわかるが、これを廃止することによるメリットとデメリットがどうなるのかという点もよく考えた上でないと答えができない。実は私の頭の中には、指定商品以外に法定の商品もございます。それらについてはそれなりの理由があるものもあるように感じるのでありまして、すべてそういった再販価格のものが不当である、不適当であるというふうに判断していいかどうか、軽々には言うべきでない。私の頭の中にどういう考えがあるかということを、いまここであまり具体的に申し上げることは、かえって問題をこじらせることにもなりますので、ひとつこの点は時間の御猶予をいただきまして、十分に検討した上で見解をまとめていきたい、こういう次第でございます。
○武部委員 この問題は、あらためて委員長の見解をお伺いするわけですから、これ以上申しませんが、ただいま、お話しになりましたのを私直接お聞きしたわけですが、先般の消費者代表との懇談会の模様が報ぜられた内容と、いささか違っておるようでございます。これは報道のことでありますから、ごく限られた紙面で報道されるわけですし、あるいは真意が伝わっていないかもしれませんが、ただいまの見解と新聞の報道とは、いささか違っているように私は承知をいたします。しかし、これ以上のことは申しません。あらためてお伺いいたしたいと思いますから、これで終わりたいと思います。 引き続きまして、きょうは消費者米価の問題についてお伺いをいたしたいと思います。 最初に、前回の当委員会で、新任の有田長官とこの問題で若干のやりとりをいたしました。そこでお伺いいたしたいのは、政府が四十七年度の消費者物価の見通しとして定められた五・三%、この消費者物価の目標について、現状は一体どうなっておるのか、これからの見通しをどのように企画庁は考えておられるのか、最初にそれをお伺いしたい。
○有田国務大臣 いままでのところでは、比較的工業生産の商品が落ちついております。また、その他季節的のものの値上がりも比較的鈍化しておる。公共料金がわりあい上がったにもかかわらず、大体のところは四・五%くらいだと思います。八月の状況はちょっとまだつまびらかにいたしませんが、とにかく五%以内におさまっておる、こういう状態でございます。しかし、今後決して楽観はできない。それで、私どもは注意深く見守りながら、何とか予定の五・三%程度にとどめたい、こういう考えでございます。
○武部委員 この問題は、結果がいずれ出るわけですから、論争は続くわけですが、いま問題になっておる消費者米価の値上がり、これは公共料金の最たるものですが、それは政府の四十七年度の見通しの数字の中に入れて考えておられたものですか。いかがですか。
○有田国務大臣 この消費者米価の問題は算入しておらなかったです。
○武部委員 そういたしますと、物価の担当大臣として、この消費者米価の問題というのは国民生活に与える影響は非常に大きい、したがっていろいろやりとりいたしましたが、経企庁としてはいろいろ見解を述べたということをおっしゃっておったわけですが、現実にただいま、この諮問が行なわれておるわけです。そうすると、今回の諮問について、経済企画庁としてはどういう御態度でお臨みになったか、それをちょっとお伺いしたい。
○有田国務大臣 先般もこの席で申し上げましたように、消費者米価の値上がりは好ましくない、こういう気持ちでおります。しかし、御承知のとおり、先般生産者米価が上がった結果、あまりにも逆ざやが大きくなった。その逆ざやがあまり大きくなるということは、価格体制の上からいってもおもしろくないことも事実。また一方、財政的のことも考えなくてはならぬ。そこで私どもとしましては、いままでに発生しておった逆ざやはともかくとして、今回生産者米価の上がった逆ざや分は、これは好ましくないけれども消費者米価を上げざるを得ないだろう、かように考えまして、実は五・九%程度はしかたがないということを覚悟いたしまして、たしかここでも申したと思いますが、そういうことを頭に置いて主張をやってきたのです。ところが農林省のほうは一一・三%を主張した。われわれは五・九%を主張した。向こうは農林省に限らず、大蔵省も農林省側に非常に加担してきたのです。まあ孤軍奮闘のような形で突っぱり合ってきたのですが、そういつまでも突っぱり合っておっては解決ができない。そこでその間、ことにいままでに発生しておった逆ざやの四・二%というものがあったのですが、それを官房長官やその他党の幹部あたりが、四・二%の半分、これでひとつ何とか妥協してくれぬかということで、五・九%に二・一%を加えまして八%、こういうような結果になったわけです。もちろん、私たちの当初の主張からいって後退したことは事実でございますけれども、しかし、物価を担当しておるわれわれとしては、懸命の努力を払ってここまでこぎつけた、こういう状態であります。
○武部委員 いろいろその八%に落ちつく経過を述べられたわけですが、単純にいえば、あなた方の主張と農林省の主張を足して二で割った、その数字が大体八だ、こういうことに結果的にはなっておるようです。 そこで、この消費者米価の値上がりはいま諮問中でありますが、かりにそれがそのまま決定した場合、家計に与える影響というものについて一体企画庁はどのような判断をしておるのか、これはいかがですか。
○有田国務大臣 昔と比べまして、今日国民の米の食べ方というのは相当減りまして、昔のような大きなことはないのでございますが、しかし、何と申しましても米というものが家計における大きなウエートを持っておることは間違いない事実だ。したがいまして、われわれ、先ほど申しましたように、消費者米価の上がることは好ましくないという態度で進んだのであります。 そこで、率からいえば数字的にどういう程度になるかということでございますが、私の記憶で間違いなかりせば、大体のところが平常年度で〇・三%程度ではなかろうかと思っております。——〇・二か、詳細のことはひとつ事務当局から説明いたします。
○小島説明員 四十六年におきまして家計支出に占めます米のウエートが三・九%でございます。今回政府の売り渡し価格が、全体を平均いたしますと七・六%上昇することになるわけでございますけれども、これが一体物価と申しますか末端の消費者米価にどのくらい影響するかということは、なかなか一義的に不明な点が多いわけでございます。と申しますのは、今度の普通米部分はこれは横ばいでございますけれども、いわゆるそれ以外の政府米及び自主流通米につきましては、各種の条件によってどのくらい影響するかということは、なかなかはっきりとは申せないわけでございますけれども、かりに今回の売り渡し価格の引き上げ額というものだけは末端価格としても上昇するということで計算いたしますと、末端価格にいたしまして約六%程度の上昇に相なります。したがいまして、家計の中における米のウエートが三・九%で、しかも末端価格の上昇率が六%といたしますと、両方かけ合わせまして約〇・二%というのが、家計支出に及ぼす影響になるわけでございます。
○武部委員 ただいまの説明は全くの単純計算だろうと私は思うのです。問題は、そういうことで済まないところに、この消費者米価の持つ重大性があるわけです。われわれは何回か、この問題で論議をいたしてまいりました。特に公共料金が波及的な影響を与えるということは、もう当然過ぎるほど当然であります。そういう点を考えたときに、ただ単に〇・二%しか消費者物価に影響を与えないという、そういう感覚でこの問題に対処することは、私はきわめて問題があろうと思う。いままでわれわれが企画庁とのいろいろなやりとりの中で得ておった数字は、一〇%——いま八%とおっしゃっておったけれども、かりに一〇%上がった場合には、直接的には〇・四八%これがはね返る、そしてこのはね返り、ほかのものに対する波及効果を考えると大体〇・七%ぐらいになるという、そういう答弁が企画庁からあったのです。 私はつい先日、九月八日、夜九時半だったと思いますが、NHKの座談会をテレビで見ておりました。食糧庁長官も出ておられました。そして主婦の代表も出て、この問題についていろいろなやりとりがありました。私はそれを聞いておって、たいへん意外に思ったのです。 これは茶の間を通して全国に、国民の前に明らかになっておることでありますが、食糧庁長官はこういうことを言っておりました。この程度で騒ぐのはおかしい、そういう発言がありました。そうして、消費者物価に与える影響は〇・三%ぐらいで、直接的には月二百円ぐらいのものだ、こういう説明がありました。ところが、すかさず主婦の代表から反論が出まして、それはおかしい、自分たちは家計簿をつけておる。家計簿の中から出た数字はそんなものじゃない。たとえば主食費を統計的にとってみると、家計簿では、四年前一万七百円であったものが現在では一万六千八百円になっておる。実に六千円以上も値上がりをしている、支出が増加をしている。これはただ単に米だけの問題ではない。めん類あるいはパン類、そういうものが影響しておるということを、この主婦の人はおっしゃっておりました。 このような具体的な国民の家計簿を通した数字と、いま企画庁がいわれる数字、あるいは食糧庁長官のそんなことで騒ぐのはおかしいという感覚、ここに国民の感覚と政府の感覚との間に大きなズレがあるということを、私はあのテレビを見ておって感じました。 そして、この主婦はこういうことを言いました。すし屋は、もうすでに値上がりを見越して、十月一日から一人前五十円の値上がりをちゃんと店頭に広告しているんだ、こういうことをこの主婦の方は言っていました。まさにそのとおりだと思うのです。この消費者米価の値上がりというものは、特に外食が非常に増大をしておる今日、業者がこれに飛びついて、直ちに外食の値上がりが起こる、これは当然なんです。 そういう面を考えると、そのような簡単な考え方で、家計簿に与える影響は月二百円だとか、そういうような甘い考えで物価対策をするとするならば、私はたいへん重要だと思うのです。 こういうことで、この内容について非常に強い反対が出ておることは、もう企画庁長官御承知のとおりだ。あなたのほうは、四十七年度の消費者物価の予定の指数の中にこれは入っておらない。それが出てくる。そうすると、これから先——公共料金なんですよ。公共料金が一たん値上げになったときには、その波及効果は大きいと、先ほどから何べんも言っているとおりです。他の物価に与える影響は非常に大きいのです。ましてや例の麦価、麦の政府の売り渡し価格は、輸入の問題でたしか二・八%下がったはずですね。下がったはずなのに、食パンのほうは十円上げて六十円にしてしまっておるという事実がある。原料が下がっておるのに小売り価格は逆に上がっておる。そういうものが食いものの値段なんです。いまあなたのほうがおっしゃっておるような、これだけのものだといって言っておるけれども、下がったものですら上がっておるのです。そうすれば、上げれば、政府の言っておるような数字の範囲内でとどまるという保証はどこにもないはずです。そういう面で、これからこの消費者米価の値上がりというものが家計に及ぼす影響というものは非常に大きいと思うのです。 統計局の五分位階層別に所得階層別のがありますね。あれを見てみましても、こういう数字が出ておることを承知しておりますが、こういう点についてはどうお考えでしょうか。所得が高い、月の収入が十二万七千円あった。いわゆる上級の家庭でしょう。そういうものの米代の占める率というものは三・二%です。ところが、収入がその半分の五万九千円程度になりますと、逆に五・一%という数字になる。これは低所得者層の米代の支出というものが非常に高いという事実を示しておる。そういう点について、ただ単にあなた方の言うような〇・二だ、〇・三だというような、そういう甘い考えでこの現実を見るということについては非常に危険がある、私はこのように思いますが、企画庁長官どう思われますか。
○有田国務大臣 私どもも、単なる数字だけで考えておるわけじゃありません。先ほど来も言いますように、主食というもの、ことに米というものは、それの及ぼす心理的影響というものが非常に大きい。おっしゃるように波及効果というものが非常に大きい。そこで私どもは、米価の問題については非常に慎重な態度で取り組んだわけであります。 そこで、この際われわれはお互い注意しなければならないことは、これを契機として便乗値上げというものをされては困る。さっきも外食あるいは一ぜんめし屋——それはほかの魚が上がったりして、その上がる要因があったかもしれませんが米のために上がるものはかなり軽微でなければならぬ。そこがひとつお互いにあまり、ほかが上がる上がるといってそういうムードをつくり上げることもどうかと思います。この際消費者の方々にも、この程度のものでございましょうということをよく理解していただいて、そういう波及的にあまり上がることをお互いに押えるようにしていかなければならぬ、かように考えております。
○武部委員 私は決して、上げるムードをここでつくって発言しておるのではない。そういうふうに言われては困る。そういう意味じゃなしに、少なくとも、あなたとやりとりした前回の議事録をここに持ってきましたが、金持ちはいい米を、貧乏人はまずい米を食えということか、こう言ったら、そういうことじゃないとおっしゃった。しかし現実に——これからやりとりしますが、結果はあなたとやりとりしたとおりになってしまう、ここが問題なんです。そこで数字についていえば、私がいま言ったような所得階層別の家計に占めるところの率、そういうものは低い所得者層のほうが高くなっておるんだ、そういう点はぜひあなたのほうで認識してもらわなければ困る。これを数字をあげてあなたに言ったわけです。 そこで問題は——同僚議員からきょうはたくさん質問がありますし、私の時間もそうございませんから、一々質問して答えてもらっておったのでは時間がありませんが、きのうから諮問されておる内容を見ますと、これは非常に複雑で、何のことやら一見してわからないのです。古々米が出てきたり、陸稲米が出てきたり、普通米が出てきたり徳用上米とか、片一方には、新聞では、あなたがおっしゃった庶民米とか政策米とかいろいろなことばが出ておって、よくわからない。そこで一体何がどのように諮問されておるのかということがよくわかりませんが、先ほど私はこの諮問の内容をいただきました。 そこで問題は、ここでやりとりして、物統令除外のときに、物統令を除外すれば米の価格が上がるんだ、ましてや品質が悪くなるんだということをいろいろ指摘したところが、いや、そういうことをせぬために標準価格米というものを設けるんだということで、四月一日からそういうことをおやりになりました。標準価格米というものをおやりになった。これをすればそういうあなた方の心配は解消いたします、こういうことで、前の企画庁長官の木村さんもそういうことをおっしゃるし、農林大臣のほうもそういうことを言って、心配しなさんな、こういうことだった。これを見ると、標準価格米というものはなぐなって、普通米というものになっていますが、一体標準価格米と普通米というのはどういうふうに違うのか、ちょっと食糧庁長官、説明してください。
○森説明員 ただいまお尋ねの、標準価格米と現在御諮問をいたしております普通米との差異の問題でございますが、物価統制令が四月に適用廃止になりました。その際に、物価抑制の意味もございます、それを指導するという意味で標準価格米というものを設ける。これは通常われわれが配給いたしております一般米の一−四等を原料にするお米からつくっていただく米でございます。今回の普通米におきましては、分類をいたしまして指定銘柄というものをつくりまして、その他の米もございますが、指定銘柄を除きましたいわゆる一般米の四等を基幹の原料といたしまして、それに銘柄米の五等米も含めた全部の五等米でこれをつくる、こういうことでございまして、四月から私どもが価格指導体系の中で考えておりました標準価格米とは、その点内容において若干異なっている点があるのであります。
○武部委員 標準価格米制度を設けたときに、こういうことをあなた方はおっしゃいましたね。標準価格米というものは行政指導によって必ず店先に置かなければならぬ、小売り店の店先に置かなければならぬ。そうして、その中身はあなたがいまおっしゃるように、さまざまな銘柄をまぜ合わせて、政府米の端的にいえば一等から四等を均等にならしたものだ、まあ、ならしたようなものを店頭に置く。ということは、日本の米の平均的な味が、この標準価格米として小売り店の店先に置かれておるのだ、私はそういうふうに受け取っております。また、あなた方は、大体似たようなことを説明されておったわけですね。そうすると、今度の普通米というのは一体どういうことなんですか。
○森説明員 米にはいわゆる品位区分の中に等級というもの、これをいままで検査でやっておるわけです。今回、銘柄という観念をこれに導入いたした。 私どもが米の品質を評価する場合には、いわゆる玄米の流通段階におきますところの検査等級、いわゆる三等級間について各等級百六十円という格差がある、それから四等、五等とは五百円という格差がございますが、そういういわゆる外形標準的な物理的性格、主としてこれは精米の段階におきますところの搗精歩どまり、それに関係があるものでございますが、これは品位区分ということでやっておるわけでございます。銘柄というのは主として食味を中心としたものの評価であろう、こういうふうに思いますが、これは産地なりあるいは品種なり、肥培管理なりあるいは収穫後の調整その他によって若干変わってまいります。 したがいまして、米の評価といたしましては、いわゆるそういう品質、銘柄と品位とが両方が重なり合って評価されるものと、こう理解をいたしておりますが、いわゆる一−四等からできるものと四等、五等からできるものとの品質差につきましては、御承知かと思いますが、一、二等級というものはほとんど数量が少なくて、日本におけるお米の大体の等級別の分布からいきますと、三等、四等が中心分布になるわけでございます。今度は三等が抜けておるわけでございますが、いわゆる等級におけるところの味の評価というものは、それほどまでに差異はないものであろう。等級というものは主として搗精歩どまり等からくる。もっとも、しかしながら等級が悪くなるに従いまして未熟粒、その他心白、腹白、その他いわゆる被害米の混入がありますから、必ずしも全部がそうじゃないとは言い切れませんけれども、主として味の点からいいますと銘柄というものが前へ出てくるわけでございましょうが、大体標準価格米におきますところの時代におきましても、銘柄ものというのは、大体物統令がはずれますと、上質な米の中に入っておる。標準価格米というものはそういうようなお米の中からつくられたものだと思います。それほど顕著に、今回のいわゆる普通米と標準価格米とが違うということは、私どもは認識してない。若干は違うことは、これは前はいわゆる銘柄米も入っていたわけでございますから、その辺は若干違うことはこれはやむを得ない、こういうふうに考えております。
○武部委員 いまあなた方はいろいろなことを言われるけれども、私は、これは非常にごまかしがあると思うのですよ。標準価格米というものを設けたときにはわれわれにそういうようなことを言って、特に日本の平均的な米の味を国民の皆さんに食ってもらうんだということで、あなた方は、物統令をはずしたときにこれを金科玉条のごとく言われて、そしてこの制度をしかれたわけでしょう。四月ですね、あれは。四カ月もたたぬうちにもうこれを廃止して、今度は普通米というような、そういうものを設けて——ここに等級表かありますが、設けておるわけです。そうしてもう初めから、普通米というのは悪い米だというふうにきめられてしまっておるのですよ、あなた方の主張は。上質米と普通米というものにちゃんと分けられておるのですから。ですから報道を見ても、上質米と庶民米——庶民米というのは有田長官かつくられたことばなんだけれども、そのことがちゃんと載っていますよね。そういうふうに上質米と庶民米——普通米というのは初めから悪い米だというふうにきめてしまっておるのです。 そういうことから見ると、われわれは今度の中で、あなた方がいかにどのようなことを言われようとも、この徳用上米用やあるいは徳用米用に使われる米が普通米として押しつけられてくるということを、非常に危険に感ずるのです。どうですか、そういう点は全然ありませんか。
○森説明員 お説のお話もわからないわけではございませんけれども、私どもはいま、等級の話の中で味の問題を御説明したわけでございますけれども、世上いろいろと、新聞紙上等にも、こういう分類のしかたの中にいろいろ御注文もございます、お話もございますが、若干そのように等級と味の問題との混淆もございますが、一般的に、普通米の中にもそう悪いものだけがあるわけじゃございません。指定銘柄のほかにも、県が推奨いたしておりますところの奨励品種も中にあるわけでございまして、数百品種の奨励品種があるわけです。指定銘柄と申しますものには大体産地銘柄七十八あるのですけれども、県が奨励している品種は、私どもも数をよく覚えておりませんが、数百種類あるわけでございまして、必ずしもこれが全部悪い米であるという御認識は当たらない、このように考えております。
○武部委員 あなた方専門家ですから、それはそうでしょう。ところが、一般の小売りの米屋さんや消費者はそんなことはわからぬのですよ、はっきりいえば、わかりませんよ。そういうときにあなたのほうでこんなような等級別をつけて、そうして一等から四等、四等、五等の中でもまた別なものがあるとかいろいろなことをおっしゃったって、そして値段は据え置くとおっしゃっても、品質の悪いものを格上げして、そうして値段は据え置くと言ったって、われわれが現実を見れば——あなたのほうははっきりと長官もおっしゃったが、標準価格米と同じ値段にするのだということをおっしゃっておるけれども、実質は二重の値上げですよ。そういうことになるのですよ、具体的に見て。あなた方はそれを否定できますか。できないでしょうが。悪い米を格上げしていい米だといってだましておいて、そうして値段をつり上げるのだから、二重ですよ、二重の値上げですよ。そういうやり方をしておいて、標準価格米制度を四、五カ月のうちに廃止してしまうというやり方が、私は問題だと言うのですよ。ですから、標準価格米制度というものはそのまま残すべきだ、そういう主張を私ども持っているのですが、いかがですか。
○森説明員 私どもも、この問題に取り組む場合には、いわゆる標準価格米を存続いたしまして、それをそのまま私どもがある程度値上げという形の中で吸収していくという案が一つと、それから千五百十円というものを基調にして、それである程度品質の調整をするか、二つに一つだと思います。物価体系上のいろいろなお話等もございまして、技術的にやはりこういうことをせざるを得ない、標準価格米を上げるわけにはなかなかまいらぬ、こういうことに落ちつきましたので、ある程度こういうことはやむを得ない、こういうふうに考えております。
○武部委員 議論はかみ合いませんが、私は、貧乏人はまずい米を食えということかと長官に聞いたら、長官は、そんなことはございません、まあ金持ちの人は、少しぐらい高くてもいい米を食いたい人は食いなさい——あなたもこうおっしゃったですけれども、現実に今度出されたこの内容を見ると、全く私どもが指摘したとおりですよ。貧乏人は、まずい米をいまより高い値段で食えということですよ、結果的には。いいですか。貧乏人は、まずい米をいまよりも高い値段で食えということになるのですよ。そういうことについて企画庁長官どうですか。この諮問の内容は妥当とお思いですか。
○有田国務大臣 先ほど武部さんも所得の面から分析されて、米の家計の中に占める割合をおっしゃいましたが、私もやはりそういうようなものを見まして、そして比較的中低所得者階層には普通の米で値段を上げないように、こういう考えを持ちました。ことばは悪かったかもしれませんが、庶民米ということばを使ったこともあります。その当時の私の考え方は、四等米というものが大体中心となって、そしてある程度いわゆるいまの上質米あるいは五等米があって、それで大体四等米を中核としたものでいこう、こういう考えで、この前ここではそういうようなことを頭に置きながら主張してきたのです。 ところが残念なことには、私どもの主張をある程度譲らざるを得ないようなことになりまして、そこに二・一%——五・九から八%になったということでありますから、二・一%というものがそこに入らざるを得ない。そこに私たちの最初考えたことと多少違ったことが出てきたことは、これは事実です。 しかし、いま食糧庁のほうからの話にありますように、何等米、何等米というけれども、味のほうはそんなに変わるものじゃない、こういうようなこともありまして、私はやはり価格の据え置かれたものを、そういう制度をつくっているほうが一般の人にはよくないか。しかし、どうしてもいい米を食べたいという人は、いい米をお買いになればいい。そこらは消費者のほうにおいて選択をされながら、あるいはまた上質米と普通米と両方買って、それを消費者のほうでまぜてお食べになる、やっぱりそういうようなことをしたほうが一般の方々にはいいんじゃないか、こういう考えですので、それで普通米という制度を残した、こういうことでございます。
○武部委員 だれでも国民はいい米を食いたいですよ。おいしい米を食べたいですよ。これは当然ですね。そうすれば必然的に高い米を買わなければならぬことになっている仕組みです。私はそこが問題だというのですね。その意味で標準価格米というのは、さっきから何べんも言うように、すべてのものをかみ合わせて、そうして平均的な一等から四等米をまぜ合わせて店頭に並べておる。そうすれば、これが日本の平均的な米の味である。それでいいじゃないですか。その値段をあの程度にしておるのだから、値段にも問題がありましょう。それを、なぜ物統令を廃止するときに約束したことを、いまこの諮問の内容を変えて、そういうやり方を全部大幅に御破算にして、普通米制度にして、いい米と悪い米とを分けてやったかということに問題があるのですよ。ですから、あなた方がわれわれに約束したそういうことをなぜずっと実行されないのか、その点が問題なんですよ。だから、標準価格米というものをこのままずっと続けるということはできないのかどうかですよ。いかがですか。 次長、あなたにここで諮問の内容を変えろと言ったって、あなたも承知しましたとなかなか言えぬでしょう。しかし現実問題として、そういうことはどの報道を見てもおわかりでしょう。みな非常に関心を持っているのです、この米の問題は。主食なんですからね。そういう点で、あなた方が何回かわれわれとこの席上でやりとりする中で約束されたことが、全く朝令暮改で、こんなことになって、上げるためには——長官がたまたま、標準価格米を上げぬ、庶民米を上げぬと言われたものだから、今度大あわてにあわてて、何とかいい方瓶がないものだろうかと思って、いろいろ苦心惨たんしたあげく、こんな制度を持ってきた、こういうことにならざるを得ないじゃないですか。結果的にはそうなっているんじゃないですか。 長官、たまたまあなたが半分は上げぬとおっしゃったことは、その点は私は評価しますよ。みな上げておったらたいへんなことになる。それだから、その点はいいけれども、それに合わせるために食糧庁はこんなようなことをして、庶民をごまかしていいかげんなことをして、それによって混乱が起きて、米の味もどんなにごまかされるかわからぬようなやり方の等級格差にしたところに、私は問題があると思うのです。ですから、聞くところによると米審もあしたまで延長になるような話ですが、そういう点について、私は、企画庁ははっきりした態度をお示しにならなければいかぬと思うのですよ。あなたの誠意は認めますよ。一応あなたがここでおっしゃったことは認めますよ。しかし、現実はそれによってこんないいかげんな内容を含んだ結果になろうとしているのですよ。私は、さっき等級間格差の問題もちょっと触れました。所得別階層の問題も触れました。そういう点から見て公共料金の問題に大きな影響を与えるのですから、経済企画庁長官としては、この点についてはもっとはっきりした態度をとってもらいたい、私はそういうふうに思うのです。 それから、きょうある新聞に出ておりましたが、例の大型精米工場の問題です。これも企画庁と食糧庁の間に意見の相違があるように、新聞に報道されております。これもこのとおりならばたいへんなことですけれども、少なくとも十億二千四百万円も国庫から補助を出して、大型精米工場七十三工場に対して補助しておりますね。そうしておいて、現実にはそれは全くフル運転どころか、開店休業みたいなことをやっておる。こういうことでは四等米の格上げの心配が出てくる、これは当然なんですよ。その点について食糧庁と企画庁とはどういう見解の相違があるのか、この点をここではっきりしていただきたい。
○森説明員 お答えいたします。 大型精米工場等の問題の取り上げ方の中で、今回普通米を搗精する場合には、他の米と違いまして若干安く売却していることでございますから、標準価格米のときもそうでございましたが、これは原則として大型精米工場で搗精をいたしまして、普通米である旨販売業者が表示して、そのまま消費者に配給をすることにいたしたい、こういうふうに原則を立てておるわけでございます。なお、小売り業者が普通米の袋詰めを行なう場合におきましても、普通米に関するところの原料の仕入れ、受け払いその他の帳簿等はぴしゃりとつけていただきます。これは義務としてつけていただきます。そして、都道府県なりあるいは私どもの下部機構でございます食糧事務所の職員をして、随時小売り販売業者の立ち入り検査をいたしたいと思っております。十分これは指導してまいりたいと思っております。 お尋ねの大精米所の問題はそういうことでありますが、現在のところ四百七十四の工場を持っております。操業率は大体半分以上、五一%であろうと思いますが、若干、これは各県によって操業度が違ってまいります。九州あたりは非常に高く、七〇%以上の操業度を持つところもございますけれども、残念ながら東京は操業度が低うございまして、現在のところ三割三分くらい、こういう状況になっております。 〔委員長退席、竹内委員長代理着席〕 これはどういう原因に基づくかということでございますけれども、主としてこういう地価の高いところでございますから、精米工場をつくるにもなかなか困難を来たしておる場合もあります上に、いわゆる小売り業者数千の中で大半ほとんどこれは搗精機械を持っておりますが、いわゆる搗精権といいますか、そういう搗精に付する強権的なものを持っております。これがなかなかうまくいかない。ただし、小売りで共同事業でやって、集中精米所をつくっているところは別ですけれども、一般的な小売り屋さんというものは、自分のところの精米所でついたものを売るということになっておるわけでございます。私どもも指導といたしまして、大精米所の普及につきましては今後ともなお一そう努力を重ねてまいりたい、こう思っておる次第でございます。
○武部委員 いまあなたがおっしゃったけれども、現実には私どもも精米工場を見てまいりました。パックの義務づけ、そういうことについてはどのような指導をしていますか。
○森説明員 私どもも、精米所は袋詰め、五キロ、十キロ、あるいはまた三キロ程度のものもあるかもしれませんが、そういうふうに指導いたしております。近来、袋詰めの効率もずいぶんあがっているものと私どもは見ておるわけでございます。
○武部委員 この四等米を三等米に格上げされたら——ここに書いてあることはたいへんな問題なんです。この四等米と三等米の政府売り渡し等級間格差が、百六十円から一挙に六百五十八円に大差がつけられる。そうすると、四等米を三等米以上に仕立て直せばぼろいもうけができる、それを慫慂しておるようなものだと言って、企画庁がこれについて憤慨しておるということがここに書いてありますが、どうです、企画庁、この問題について。
○小島説明員 四等米を三等米に格上げすることによりましてそういう問題が生ずるということは、私どもも大きな問題点だと思って、これは農林省のほうに大型精米、集中精米及び袋詰めを励行していただくようにお願いしておることは事実でございますが、きょうの新聞に出ておりましたような数字をあげてのものについては私は存じておりませんが、そういう問題があるということはいま申し上げたとおりでございます。
○武部委員 最後ですが、そうすると食糧庁のほう、これはあり得ることですから、そういうことのないように、あなたのほうで厳重にパックの義務づけ、いわゆる大型精米工場のフル運転、そういうことについては十分指導されますか。そうされなければ、これは問題が多いですよ。
○森説明員 お尋ねのように、普通米の原料玄米は安いわけですから、普通の等級間格差というものは五百円つくわけですから、私どものほうはこれを厳重に袋詰めの義務をやらせるようにすべきだ。私どもの職員もおりますし、あるいは検定機関もありますから、それが十分監視をしてやっていきたい、こういうふうに思っております。
○武部委員 時間が来ましたからいいです。
○竹内委員長代理 渡部通子君。
○渡部(通)委員 私は、現在問題になっております消費者米価値上げに関係することについて、若干お伺いをしたいと思っています。 ただいまもいろいろな質疑を伺っておりまして、私もすっきりと納得がいくわけにいかないわけなんです。いろいろな問題点があげられると思うのですが、まずお聞きしたいのはいわゆる米の店頭販売、この店頭売りについて、いまはかり売りと袋詰め、これに分けますと、大体どのくらいの割合に行なわれておりますか。 〔竹内委員長代理退席、武部委員長代理着席〕
○森説明員 ただいま正確な数字はここに持ち合わせておりませんが、ほとんど大半はこの袋詰めになってきつつあるだろうと思います。御承知のように、お米の流通につきましては、昔から持ち込み配給でございます。従来どちらかといいますと、通い袋みたいなかっこうで持ち込んで配給いたしておりましたけれども、現在のところ非常に袋詰めが発達しておりまして、消費者の皆さん方の御努力もあると思いますけれども、表示の問題も非常にやかましくなりました。ですから、袋詰めということを私どもも推進しておりますが、消費者の方々のそういう御努力によりまして、大体袋詰めのほうが普及してまいりました。ほとんど私どもの知っておる限り袋詰めになってきた、こういうふうに承知しております。
○渡部(通)委員 それは先ほどのお話ですと、大型精米所を通る場合と、それから店頭で袋詰めにされる場合と、両方がいろいろまじってくるわけです。いま一番問題になっておるのは、消費者からいろいろ苦情も聞きますけれども、結局お米に対する品質管理というもの、品質チェックというものがさっぱり私どもにはわからないということが、これが一番問題だと思うわけです。そういう意味からまいりますと、やはり大型精米所で袋詰めにしてくるということが、いわゆるお米というものを商品として信頼させるということについては、私は大事なことになってくるのではないか、こう思うわけです。 いま精米所のことはよく伺いましたけれども、補助金が出ているけれども、それが精米率が非常に悪い、あるいは操業率が半分以上、五一%だとおっしゃいましたけれども、大体半分くらいなものです。特に東京においては非常に低い。この稼働率が非常に少ないということについて私が特に伺っておきたいことは、標準価格米に対して、せめてそれだけは大型精米所を通したいというようなお話がありましたけれども、この四カ月間に、それじゃその稼働率、操業率に対しての進歩はあったのか、あるいは標準価格米は大型精米所を通っているのかどうか、その点をもう一ぺん深く伺いたいと思います。
○森説明員 数字的にここで明確にお答えするのはなかなか困難でございますが、主として東京でございますけれども、東京は大型精米工場よりもむしろ小型のほうが若干多いような感じがしますが、その他の地方におきましては、ほとんどおおむね大型精米工場を通るものが多い、こういうふうに思います。東京におきましては、これは小売り業者それ自体も、非常に自粛の線も強くなりました。標準価格米だけは絶対に非難をこうむらないように、小売りの同業組合といたしましても会長以下この点はよく知って、そういう格上げ販売がないように、標準米につきましてはきちっと私どもの指導監督を受けてやっているという姿勢を示しておると私どもは聞いております。
○渡部(通)委員 姿勢はわかるのですが、大型精米所がフル回転すれば標準価格米は、これは全部そこで袋詰めは可能なんですか、フル回転をしてもそれは不可能なことなんですか、どちらなんですか。
○森説明員 稼働率の問題はいろいろな計算のしかたもございますが、数県を除いては、フル活動といいますか、オーバータイムをかけてやれば能力としてはいく、こういうふうに存じます。
○渡部(通)委員 能力をオーバーさせてやっと間に合うというようないまの御意見です。そうなってまいりますと、やはり標準価格米だけでもいわゆる袋詰めというものを、大型精米を通すにあたってはフル回転して、しかもオーバーにやらせなければならない、しかもそれがいま半分しか動いていない、こういう実情でございますと、要するに標準価格米だけでも、大型精米工場で袋詰めにされるのは大体半分ぐらいしかない、こう見なければならないと思うのです、いまの御答弁からいくと。 そういたしますと、消費者が一番問題にいたします品質の問題、これについてもう少し食糧庁で具体的に策を進めてもらわなければならないのですが、この工場を半分回転できないままにしてある。しかも予算はつけてある。聞くところによると、今年度の予算はまだ全然動いていない。大型精米工場に対する補助金、そういったものは全然動いていない。こういう中でこれから標準価格米、今度変われば普通米となるわけですが、せめてそれだけでも、品質管理を保証する意味で大型精米工場を通せるのかどうか、その辺の目算はいかがでございますか。
○森説明員 先生のお話のいわゆる大型精米工場のみ限定をしてやれというのも、現実の問題として小売りの商権の問題が非常にあるわけです。これは私どもの姿勢の中に、今後いわゆる流通行政といいますか、流通の段階を整備していく、合理化していく中に、こういうことでやろうということで大型集中精米工場を進めて、予算をつけてやってきておるわけでございます。さればといって、小売りのそういう搗精機械をはずして、おまえたちは全部大型精米工場から精米を買って配給しろというのは、いわゆる行政権を持って統制するのはなかなかむずかしいだろうと思いますが、この普通米におきましては、原則として大型精米工場で混米を禁止しておりますからそういうことであって、やむを得ないところについては、そういう横流しあるいは格上げのないように、その辺の監視体制、帳簿等の問題等も含めて、全部私どもの職員なりあるいは検定機関を通じてやりますから、その辺は私ども十分注意して仕事を進めたい、こう思っております。
○渡部(通)委員 おっしゃることはよくわかるのです。小売り店が店頭で精米をなさる、それについての一つのうまみもあるというような話でございまして、その辺を私は別にどうこうと申し上げるわけではありませんが、要は大型精米工場が、補助金をつけておりながら五〇%遊んでおるという事実、回転をしていない、こういうことが少し食糧庁としては怠慢ではないか、この辺がもったいないではないか。まして、品質管理がこれほどやかましく言われているわけですから、標準価格米ぐらいはそういうところをフル回転させてはどうか。私はこの点を御指摘を申し上げたいわけなんです。その点よく了解いただいて、品質という問題に対するチェックを厳重に行なっていただきたい。これを申し上げたいわけなんです。 それにあわせまして表示の問題ですけれども、あの袋に必要な表示事項というものはきまっておりますか。
○森説明員 表示の問題でございますけれども、これは袋詰めをしましてその内容を表示する場合には、第一番目に配給品目、これはどういうお米であるかという配給品目、それから正味重量、どこの工場でつくったという搗精工場名、袋詰め精米を製造した販売業者の氏名または名称あるいは住所あるいは電話番号。また、このごろビタミン強化米を混入している場合には、その混入の量及び搗精年月日、こういうものは表示するということになっておりますが、搗精年月日につきましては若干技術的な問題もございます。この辺がまだ十分行なわれない点もあろうかと思いますが、順次搗精年月日の問題についてもこれから指導してまいりたいと思います。
○渡部(通)委員 そこで、もう一つそれに関連して伺いたいのですが、その配給品目という表示内容ですね、それは大まかにいうとどういうことになりますか。
○森説明員 現在までのところはいわゆる内地米、それから徳用上米、徳用米、普通米という四つの種類が配給品目の中にあります。
○渡部(通)委員 お米屋さんの店頭に参りますと、もっといろいろな品目が出てくるのです。特選米だとかそれから極上米だとか、そういう実にさまざまな配給品目というものが出てくるわけなんです。表示としてはどれが一番いいのか。そこへもってきて、今度銘柄で出てくるようになってまいりますと、消費者としては非常に見分けにくい。結局高いものがいいんだろう、こういう選択をせざるを得なくなるわけですね。この表示については、今後もう少し消費者にわかりやすいように義務づけをするなり項目を整理するなりそういう努力をして、選択をやりやすいように、わかりやすいようにしていただきたい、こう思うのですけれども、いかがでしょうか。
○森説明員 先ほども申し上げましたけれども、お米の流通それ自体が家庭持ち込みということで、いわゆる通い袋制度の時代が長かったわけです。袋詰めして皆さん方にお配りするのはまだまだ歴史が浅いということもございまして、また一つには、やはり商売というのが、物統令をはずれた以後は、その店の商標みたいなもので売ろうという意欲がある。そういう問題の中でとらえられて出てきたという問題もあろうかと思います。私どもは、ですから表示を一体どうするのかというのはふなれな点もございまして、いろいろ皆さま方と表示の問題についての研究会もやりました。それで中身と表示とが違っておるということは非常に困りますから、どういう範囲でやるべきかということの研究もしてまいりました。そこで、消費者に誤認、誤解を与えるように表示をしてはいけないということで強くいたしております。 もっとも、銘柄等の問題が出てまいりまして、売る側といたしましては、これはどこどこの米であるということを表示したい。それは特に銘柄米等でございますれば、そういう表示をしたいという気持ちはわかるわけでございますが、確認の方法というのが非常にむずかしいわけであります。玄米の過程においてそれがある程度産地においては確認ができますけれども、これが全部精米になりますとなかなかむずかしゅうございますから、それぞれその出所進退がよくわかるもので、単品でなければそういうものをしてはいかぬ、かえってそういうものを書くことによっていわゆる虚偽の表示になるおそれもありますから、それは消極的な意味かもしれませんけれども、表示してはいけない、こういうふうな考えでやっておるわけであります。 ただいまのお説の表示の中には、いままでいろいろ用意をしておった袋がまだ市中に出回っておりまして、また私どもの聞くところによりますと、いわゆる自由業者の袋もございまして、私も東京のお店を回ってみまして、多分にそういう問題があります。ですから、それは消費団体を通じても、あるいはその他皆さん方にもお願いをいたしまして、あるいは私どものほうで巡回指導の班もございますし、あるいは配給適正協議会等もございますが、そういう集まりを通じてそういう問題を適確にとらえて、今後そういう中身と表示とが一致するようにひとつ指導してまいりたい、こういうふうに考えております。
○渡部(通)委員 それで伺いたいのですが、指定銘柄米というのはどういうふうに認定をされてくるわけですか。だれが認定をなさいますか。
○森説明員 先生のいまのお尋ねの指定銘柄米というのは、原料玄米の話でしょうか。
○渡部(通)委員 ええ。
○森説明員 原料玄米の指定銘柄というのは、これは大臣告示がことしの七月一日になっておりますが、四十四年でございましたか、始まった制度でございます。これは元来、農産物検査法には銘柄ごとに検査せいということがあるわけであります。しかしながら、それまではいわゆる物量的な問題等のとらえ方が多うございまして、品質格差等につきましてはあまり問題がございませんでした。みな一緒に等級だけで区別をしたわけでありますけれども、銘柄という問題が出てまいりまして、格差をつけることが妥当であるということもございまして、あるいは自主流通制度というのが四十四年にできたわけでございます。その際いわゆる指定法人ができましたけれども、生産者団体、販売業者、それから私どものほう、あるいは県、その他関係者が集まりまして、その席で皆さん方が合意をしたもの——これは前提条件がございます。たとえば、各県におけるところの奨励品種でなければならない、流通量がある程度まとまったものでなければならない、その他、評価が一定以上よいものでなければならないということで、皆さん方の合意の中で重なったものを拾い上げて、最初に二十三品種でしたかがきまったわけでございます。現在のところそれが七十八産地品種銘柄になっております。
○渡部(通)委員 その皆さん方がおっしゃった中に、消費者の声というものは反映されないわけでございますね。
○森説明員 学識経験者の中にそういう人も入っておる、こういう理解のもとに私どもはきめておるわけでございます。
○渡部(通)委員 こまかいことをいろいろお聞きしたいのですけれども、要するに米価というもの、品質というものが非常に複雑で、一般の庶民にこれほどの大事なお米でありながら理解がしにくいという点、私自身が、一生懸命勉強しておりましてもなかなかわかりにくい。こういった点で、私はこまかいことをいろいろ伺ってみました。いまお尋ねをいたしました、銘柄をきめるあたりには、学識経験者という形でいつも消費者というのは吸収されてしまうのですけれども、やはりそういったところにも、今後は消費者の声が反映できるような施策を持っていって、やはり米というのは国民の主食ですから、信頼のできる商品に向かわせなければならないと思う。いま一番残念なのは、疑いの眼をもって、だまされての値上げではないかということがちまたにいわれておりまして、私自身もそういうからくりというものを感ぜざるを得ぬ。こういう中でお仕事をなさるのは、食糧庁たいへんだと思うのです。そういう意味でいろいろこまかく伺ってみましたけれども、もう少し消費者の声を反映して、もう少し庶民の感覚というものをくみ上げてもらいたい、こういうことを申し上げたいと思っておるわけです。 経済企画庁にお伺いをしたいのですが、ことしの消費者米価値上げ案において最初五・九%という数字をお出しになりましたけれども、その算出根拠、これをちょっと伺いたいと思います。
○有田国務大臣 五・九%というのは、四十七年度産米の生産者米価が上がりましたね、そのときの逆ざやを解消するということ、そのときに五・九%平均値上げすれば逆ざやが解消する、こういうことなんです。末端逆ざやですよ、末端逆ざやが解消する……。
○渡部(通)委員 これがやはり全くの財政対策に対する政治の——先ほど武部委員からの御質問にも全部ありましたけれども、足して二で割った八%という数におさまった。これがまことに場当たり的な数字ではないか。非常に政治的な判断のもとに、その場その場でこういう問題が、しかも米価値上げという形でかぶさってくる。これに対して国民は絶望的にならざるを得ないわけですね。まして、来年の値上げの幅までがことしの段階においていわれるというような段階、これがまことに、食管赤字の負担軽減という財政対策の場当たり主義ではないか。こういう批判に対して、長官はどうお答えになられますか。
○有田国務大臣 先ほども武部委員にお答えいたしましたように、少なくとも末端逆ざやは解消しないと、あまりにも価格体系からいっても変な形になりますね。政府が買い上げる価格よりも消費者のほうに売るほうが安いというのじゃ、どうも価格体系がおもしろくない。そこで、少なくとも末端逆ざやは解消したい。ところが、従来から残っておる末端逆ざやがあるわけですね。昨年米の値上げで発生したのです。それがずっとつきまとってきておるわけですね。それで私たちは、最初は、今年度の生産米価が上がった分は解消しましょうが、これから残っておる分がそう一ぺんに上げられちゃ困るというので、五・九%を主張したのです。しかし、末端逆ざやを何とか解消したいという気持ちはやっぱりあるわけです。それで、残っておる末端逆ざやが四・二%あったわけですから、それをいっときにやりたいというのが農林省の主張あるいは大蔵省の主張。私のほうは、そう急激にやられては米価が上がって困るというので、その末端逆ざやの半分を本年は解消しよう、こういう線でいっておる。まあ結論的には半分、四・二を半分したわけですけれども、やっぱり末端逆ざやを解消したいという気持ちは一致しておるわけです。それをいっときにやらずに分けてやる、こういうことですから、そうでたらめに、加えて二で割るというような妥協でもなかったんですね。
○渡部(通)委員 私は、たとえ分けてやる値上げであっても、公共料金の値上げがこのところ相次いでおりまして、こういう時期に消費者米価まで値上げをする必要はないんではないか、そういう点こそ政治判断をしていただきたいと思うわけです。田中内閣というのはたいへん人気の出た内閣なんですけれども、事物価問題に至っては、まことに国民にとってはまたつらい内閣だ、こういう声がもうすでに出回っております。確かにそういわれても無理もないことでございます。ここのところ非常に公共料金の値上げは、庶民生活にとって手きびしいものです。先ほどのやりとりで伺いましたけれども、やはり米価の値上げというものに対する認識が、どうも政府当局は甘いと私も判断せざるを得ません。ここで重ねて聞くことは避けますけれども、特に低所得者層、母子家庭、独身者あるいは老人世帯、それから外食を余儀なくされている人、こういう人たちにとって非常にきびしいと思います。まして、今度普通米だとか金持ち米だとかと、差別されるような感じでこういう値上げ案がやってくるということは、庶民感覚にとってみれば、お米というものを非常にさもしいものにしてしまうと思うのです。この点は私はあらためて伺いませんけれども、庶民にとってお米というものは、この間文化放送か何かのアンケートで出ておりましたけれども、ほかほかとか、あったかいとか、一家団らんとか、こういうイメージでつながっているものがお米ですよね。それが何だか、貧乏人はまずい米を食え、しかもそのまずい米が実質的には値上げだ、こういう手きびしい仕置きというものはやめてもらいたいと思うんです。むしろこういう中では、たとえ分けた値上げであっても避けるべきである。これは諮問が出ちゃってからでございますけれども、経済企画庁長官には強く要望を申し上げたいと思うわけなんです。 標準価格米について少し伺いたいんですが、先ほどやりとりがございましたもので、あえて重ねては避けますが、私も、標準価格米をなくすことはけしからぬと思うんです。私は、去年の予算委員会でしたかしらで、やっぱり物統令の廃止の問題が出てまいりましたときに、まさか卸売り価格、政府の売り渡し価格を上げることはないでしょうねと、農林大臣に念を押した覚えがございます。そのときに、卸売り価格は上げないという御返答をいただいておりました。その卸売り価格が上がって、それから物統令が廃止をされて、標準価格米をせめてつくったというのがわれわれに対する救いだったわけです。それもわずか四カ月でなしくずしにくずすとなると、やはり一つのスケジュールができておりまして、だんだんにこの米というものが、赤字対策で一歩一歩と何かはずされていくような、そういう感じを深くして、不信の念を抱くわけです。 で、標準価格米の廃止に伴って、実際には普通米の中に徳用上米が格上げして入ってくる。こうなりますと、やはり三百円ほど値上げになってくるというのが当然です。五等米というのが普通米に入ってくるのですから、いままで千二百円台で売られていたものが千五百二十円の中に入ってくるのですから、これは何と強弁されても値上げにつながるものである。先ほどのお話を聞いておりますと、多少質が下がるかもしれないと、まるっきり同じだということも言い切れないという御答弁でした。それならばそれで、この千五百二十円を値上げはいたしませんが、多少質が下がります、そういうことを正直に国民の前に明らかにしてもらいたいと思うのですね。それがたいして変わらないような話、値段は据え置くような話。よくよく突っ込んでみれば五等米は入っていく、指定銘柄米は抜けていく。実質的には大いにまずくなるのではないか、こう申し上げますと、等級というものは味には関係ない、こうおっしゃる。だけれども、そうはいかないのですよ。やはり五等米と一等米と比べて、あるいは四等米と一等米と比べて、味には関係ないと言い切れないと思いますね。お米屋さんへ行ってみてくださいよ。どっちがおいしいですかと聞けば、必ず一等米がおいしいですとおっしゃる。おいしいという段階ではそういうふうにして宣伝をいたしますよ。そこにやはり私は、庶民に対するうそがあると思うのです。その辺を正直に申し上げて庶民に納得をしていただいた上で、値上げをするならする、こうすべきでありまして、なしくずしに標準価格米を普通米に移行するなどということは断じて許されるべき措置ではないと思うのです。ですから、第一の原則としては、標準価格米を残すべきだ、これがもう絶対の主張です。残すべきだと私は思います。もしそれができないんだったらば、普通米に移行する、質が下がるけれども、ごかんべんください、こういう姿勢というものが絶対必要だと思うのです。これについては食糧庁と長官と両方から御答弁を、簡単でけっこうですから、いただきたいと思います。
○森説明員 お答えいたします。 いわゆる販売業者が一等米が必ずいいと言う、そういう一等米という性格。ことばを返すわけではございませんけれども、これは商品としての一等という感じ。玄米の流通過程におけるいわゆる検査規格上における一等という感じと販売業者が精米にした一等という感じ、消費者に対する感じのニュアンスと若干違うと思うのですが、私はそういう方面の専門家と言っては語弊がございますが、専門的なことを申しますと、検査上の一等から五等の中で、さっきもお話しいたしましたが、品質上全く一緒だとは申しません。それは精米歩どまり等の関係で百六十円という段差はあるのです。それが四等から五等米では整粒歩合が四五%ですから、それには五百円という差はあるわけです。ですから、それが必ずしも味に関係がないとは言いません、こう言っておるわけです。 ですから、私はうそを言ったり何かするわけではございませんが、あまり味、味と言う——味の幅が非常に広くて、その中で四等と五等は一番劣悪だという印象を皆さん方が持つことは、これはかえって迷わすものだと私は思います。そういう信念を持っております。お米屋さんがそういうことを言ったらけしからぬと思っております。自分の商売の米なんです。それをそういうことで——国民の主食、これはもうわれわれ日本人にとってはかけがえのない主食なんです。それをそういう売り方をするのはけしからぬ、こういう先生のおことばのような感じを持っております。ですから、私も先ほど申しましたが、いわゆる千五百十円の標準価格米を残すか、あるいはどうせ値上げしたいという私どもの願望があるのですから上げるか、千五百円というものの質を若干落とすか、その辺二者択一という問題の中で、やはり物価対策上のこともあり、いわゆる品質に相応した価格という問題からとらえれば、必ずしも安いもの、まずいものという感覚は、価格に対応した感じもあるわけです。百円ではこれはまずいのかうまいのか、これは二百円ではどうなのかという問題もありますが、そんなに皆さん方がおっしゃられるように、何かどうもそんなにまずい、まずいという感じのものとは若干異なるんじゃないか、そういう気がいたします。
○小島説明員 私どもも、一律の値上げの場合と、格差をつけて、いいものを上げ率を高くするという両方の場合、どちらが庶民のためかということを考えますと、先ほど長官からもお答え申し上げましたように、やはり差をつけるほうがベターであるという結論になったわけでございます。その場合に企画庁といたしましては、やはり銘柄米が抜けますという点に着目いたしますと、多少やはり従来のものに比べて味が落ちるということは、前から申し上げておるつもりでございます。
○渡部(通)委員 多少味が落ちるということはここではっきりしたわけです。食糧庁の声が高いものですから……。同じような感覚で、一般標準価格米が今度は普通米ということになって、値段は同じです、こういう一般的なPRをされますと、やはりあとでわかって、庶民はだまされた、内容が変わっているではないか。そういうところが、行政のやり方として少し改めるべきではなかろうか、これを重ねて申し上げるわけであります。 それから、次に伺いたいことは、現在の安い標準価格米の売れ行きは、政府売却数量の約四〇%と伺っております。今度の普通米というものができた場合に、やはりそれも食糧庁では四〇%ぐらいに踏んでいらっしゃる、そういうことのようでございますけれども、万一これが不足するというようなことは考えられないかどうか。普通米の原料米として今度は四等から五等、それから北海道、青森産米、こういうものが入ってくるわけですから、これが非常に天候に左右されやすい面が多いと思います。そういった点で、需給操作上に大きな問題が起こらないかどうか。部分的に米不足というものが心配されないか。私ちょっとその点懸念がございますので、御答弁をいただきたいと思います。
○森説明員 先生の御趣旨が私よく理解できないのですけれども、需給が逼迫するというのはどういうとらえ方でおっしゃるのかよくわかりませんが、ことしは一〇三%の……
○渡部(通)委員 趣旨がわからなければもう一ぺん言いましょうか。 要するに庶民の高い米、自主流通米がどんどん高くなっていって、普通米、いままでは標準価格米ですけれども、その需要がいまは四〇%と踏んでいらっしゃるらしいのですけれども、それがふえてきたような場合に、その米が不足した場合、いわゆる千五百二十円のお米が不足した場合の対策を伺っているわけです。そういう御心配はありませんかと伺っているわけです。
○森説明員 お尋ねの標準価格米は、全国平均でなるほど四〇%、各県に非常に差がありまして、御承知と思いますが、比較的西のほう、九州のあたりは非常に高いのでありますが、あるいは東北の生産地は高いのですが、東京、大阪は非常に低くなっております。大阪あたりは大体二〇%、東京も三〇%を割るような状況でございまして、これがどのくらい売れるか、なかなかむずかしい、いろいろな条件がございます。 いま私どもが考えておりますのは、全国ベースでございますけれども、大体原料玄米としては三五%程度のものは手当てができるのではなかろうか、こういうふうにはじいております。なお、そのほかにも徳用上米もございますが、それは別といたしましても、これが不足するという条件は、いわゆる銘柄米なりあるいは自主流通米なり、あるいは指定銘柄米なりあるいはその他の米、私どもが管理しておる米でもその残りであるところの六六・七%は、これを一般の米なんです。その米との割合の中でものが動いていくんだろうと思います。これが不足したらこちらのほうに動いていくのか、この辺の需要動向は、いまなかなか原料米が不足するかどうか、その他の米の動きによって変わると思いますし、その辺の測定がなかなかいまのところ困難である、こういうふうに考えております。
○渡部(通)委員 もう一つ伺いますが、これから指定銘柄米というものはたいへん値上げということが予想されるわけでございますけれども、来年度の生産者米価に今度はいわゆる銘柄格差の導入ということが、——きのうは何か農林大臣は否定をなすったようなことが報ぜられておりましたけれども、当然考えられてくるのではないかという懸念があります。それについての御意見を伺っておきたいと思います。
○森説明員 お尋ねの点は、本年銘柄のいいものについては加算をするということになる、来年度には一体生産者米価とのかかわり合いの中でどうするかというお尋ねでございますが、きのうも米審の中で、大臣はそういうことはない、こういうふうにお答えになったというふうに聞いておりますが、この問題につきましては、今度は品質に応じて加算をするものもありますし、あるいは減額するものもあるわけです。それは年々変わってくるものだろうと思います。ですから、これを直ちに来年、政府の買い入れ価格に反映させるようなことはしたくない。現状でもなかなか困難であろう、こういうふうに思っております。一応ここでは切り離して、私どもが業務運営上これを高くしたり安くしたりするという操作と生産者から買う生産者米価とは、ここで遮断をして考えていきたい、こういうふうに考えております。本来はあるいは連動するのかもしれませんけれども、現時点においてはこれは遮断をして考えていきたい、こういうふうに思っております。
○渡部(通)委員 遮断をして考えるというのはわかるのですけれども、銘柄格差導入のことはどうなるのか。それは遮断をしても連動しても、銘柄格差導入ということは生産者米価に当然入ってくるのではないか、これについてのお答えをいただきたい。
○森説明員 当然ということの意味が——私どもは、当然かどうかは、いまのところなかなか、当然というふうにはまだ割り切って考えておりません。
○渡部(通)委員 当然ということばが適当か不適当かそんなことは別といたしまして、常識として、来年はそういうことになるのではないかということが予想されているわけですよ。私がなぜそれを心配するかといいますと、当然、そうしますと青森とか北海道というところは、米の生産意欲というものをたいへん失ってくるのではないかと思います。そういった点で、これは農林省の減反政策の一つだといわれてもいたし方ないわけですね。ですから、生産者米価段階に銘柄格差が今後導入が考えられているのかどうか、その辺の議論が食糧庁内、農林省内でどういうふうになっているかということを伺っておきたいのです。
○森説明員 長い目で見ますと、そういう考え方、銘柄格差が出てきた——銘柄格差というのは適当かどうか知りませんけれども、品質によって値段が違うという考え方は、長い目で見ればそうあるべきだと思いますが、現在の時点で、特にこれを生産者米価に結びつけることは、まだいまの段階では必要はないと考えておりまして、大臣もそのようにお答えになったのだろうというふうに私どもは理解をいたしております。
○渡部(通)委員 長官に伺いますが、いま消費者にとって一番の不安は、毎年生産者米価が上がって政治加算が行なわれて、その結果として消費者米価も永久に毎年毎年上がっていくんだろうか、こういう不安がございます。一体米価の政策といいますかそういうルールはどうなっているのか、これからの米価決定の仕組みというもの、こういうことがたいへんに消費者にとっては不安だと思います。毎年お互いちゃんぽんに加算をしていくのか、こういう不安があるわけです。物統令廃止、銘柄格差導入、こういったものを手がかりとして、食管制度というものがこれから大幅に改変をされていくのか、あるいは消費者負担といいますか、こういったものを何年か積み重ねるうちに両米価を安定させるだけのスケジュールがおありなのか、その辺の見通しが消費者に示されていないということが非常に不安の種になっております。特に今回は末端逆ざやの一一・三%の解消をはかるために、来年は三・三%また値上げだというようなことが、すでに今回話として出ております。こういう来年度のことが今回すでに発表される、そういうことは一体適当なのか、この辺のことについての御意見を承っておきたい。
○有田国務大臣 たてまえとしましては、生産者米価と消費者米価はいわゆる二重価格制で別なんです。しかし、先ほども言いましたように、あまりにも末端逆ざやが大きくなると、これは価格体系の上からいっても不自然な状況なんです。そこで、来年のことを言えば鬼が笑うということがありますが、私どもは、来年はどうするなんということはいま考えていないのですよ。消費者米価につきましても、時の物価情勢なり経済情勢というものをよく判断しながら善処していかなければならぬ、かように考えております。
○渡部(通)委員 来年のことは考えていないと長官おっしゃいますが、農林大臣のほうは、来年また三・三%アップだとおっしゃっているわけです。だから私たちは、また来年上がるのかという気がしているのですよ。考えてないで済まされるものでしょうか。あるいは、農林大臣が来年はまた三・三%解消する、こうおっしゃっておりますけれども、それに対する長官の御意見はいかがでございましょうか。
○有田国務大臣 来年になるか、そういうことは約束できないですね。ただ、先ほど言いましたように、半分の逆ざやは本年解消します、次のときにはまたという問題が出てくるでしょうということは、私もわきまえております。それをいま、来年というようなことをはっきり申す段階ではない、かように思っております。
○渡部(通)委員 最後に、もう一つ伺っておきますが、いわゆる自主流通米というようなものが産地直結のような形でこれから出回ってくるというようなことはないか、そういう一つの流通ルートに対しての御意見を伺っておきたいと思うのですが、長官いかがでございましょうか。これから産地直結というような形でいわゆる米屋さんの店頭あるいはスーパーの店頭などに、流通を省いてお米が出回ってくるようなことは考えられないか、そういう流通ルートというものをどういうふうにお考えになるか。
○有田国務大臣 私は、いまおっしゃるようなこともけっこうなことじゃないかと思っています。ことに流通機構を改善していく。お米屋さんもたくさんありますし、できる限り競争といいますか、自由に消費者がいい米を普通の値段で買う。米屋さんにだまされてはいませんけれども、そういう選択の余地をたくさんつくったほうが消費者のためになるのではないか。まして、産地からそういうところへ、消費者に直結することは一つのいい考え方じゃないかと思っております。
○渡部(通)委員 お米の問題は以上で終わりまして、最後に一問だけ経済企画庁に、ユニットプライシングのことについてお伺いをしたいと思います。 最近マスコミ等でもいわれますが、ユニットプライシング、グラム単価表示とでもいいますか、こういった問題を私も推進すべきだと思っております。たとえば三百グラム入り百五十円のかん詰めは十グラム当たり五円とか、二百cc入り六十円のシャンプーは十cc当たり三円、こういった単位当たりの価格を表示することでございますね。アメリカあたりではたいへん進んでいると伺っております。こういう表示方法というもの、わが国ではまだ一部しか取り入れられておりませんが、消費者行政の対策の上からは、こういったことが大いに進められるべきだと思いますが、それについての企画庁としての御意見を伺いたい。それが一点。 それから、この表示制度を早急に実現することは、特に最近は異常な物価高に悩んでおりますから、物価対策の上からも、これは非常に大きな役割りを果たすのではないかと思うのです。といいますのは、容器や包装がまちまちで、五グラム減らして値段は据え置くとか、容器をちょっと大きくして価格は倍ぐらい上げてしまうとか、そういう消費者の目にははっきりわからないところでつり上げられるというような傾向があります。また、同一ブランドの商品でも、異なるサイズを比較すると、一般にはホームサイズの大きいほうが得かな、こう思うのですけれども、企画庁がお出しの資料からだけ見ましても、たとえばシャンプーで二百二十ccが六十八円、四百五十ccのホームサイズが百四十六円。そうしますと、ホームサイズのほうが、十cc当たりにいたしますと三・二四円となりまして、二百二十ccの三・〇九円から見ますと、大きなサイズになっておりながらむしろ中身は高くなっている、こういうような傾向がございます。そういう商法がまかり通っているという現状から見ても、私はこの単価表示というものは大事な問題だと思いますが、そういったことに対する予算措置を企画庁としては今年度お考えいただけたか。 この二点について、簡単にお答えをちょうだいしたいと思います。
○有田国務大臣 ユニットプライシング、私も非常にけっこうなことだと思っております。その量のほかに販売価格、そのほかに単位量当たりの価格が出る、これは消費者にとっては選択をするのに非常に都合がいい。したがいまして、この制度はよき制度であるから何とか推進したい、かように考えております。したがいまして、企画庁としましては、農林省あるいは通産省とも協調をとりながら推し進めてまいりたい、来年度の予算もそういうことを考えて予算要求しております。企画庁はそういうことにつきまして、まず消費者代表それから学識経験者、その他関係各省庁の人を集めまして、何と申しますか、単位価格表示制度推進協議会という名前になるか、そういう名前の委員会のようなものをつくってユニットプライシングの推進をはかっていきたい、かように思っております。 その金額その他の内容については事務当局から説明させます。
○小島説明員 いま長官がお答え申し上げましたように、企画庁は、ユニットプライシング・システムを推進する上の問題点とか、どんな品目が適当かというような一般的な問題点を洗い上げるための委員会をつくりまして、そのための費用といたしましては、来年度約二百四十万円ほどの金額でございます。そういうところで結論が出ました段階で、これを実験的に店にやってもらう必要がございまして、そうなるとこれは所管によって、農林物資なら農林省、通産物資なら通産省ということになりますので、これは農林省、通産省とも二百七十万円ほどの金額を、同じく来年度予算として要求いたしております。
○渡部(通)委員 長官からたいへん前向きな御答弁をいただきましたので、これはひとつ鋭意進めていただきたい。予算の額について、いま私ここで具体的に意見を申し述べる段階ではございませんが、たぶん少ないのではなかろうかという気がするのですけれども、それはそれとして、今後大いにがんばっていただきたい、これだけ要望いたしまして、以上で終わります。
○武部委員長代理 和田耕作君。
○和田(耕)委員 初めに、お米の問題についてお伺いいたします。 企画庁長官、いろいろな政策をおとりになって、苦労なさって米価の問題に当たっていることはよくわかるのですけれども、やはり一番問題は生産者米価の問題だと思うのですね。生産者米価はしばらく上げないので、今度だいぶん上げた。そして政治加算の費用もかけた。消費者米価をそのままにしておけば逆ざやがひどいから、国の財政も持てないから、何とかして少し上げてもらわなければ困るということで、いろいろ苦労なさって、消費者としてはあまり一ぺんに上がったのでは困るから、低所得者には何とか配慮しようという苦労も払っての今度の値上げの政府の決定だと思うのですけれども、これは長官、来年のことはわからないという判断なんですが、もうそろそろ食管制度そのものについて、政府として見通しなり、すぐやめるとかやめぬとかいうことにはならぬと思いますけれども、五年なら五年後にはこれを根本的に考えなければならぬとかいうふうな方針を立てないと、毎年とは言いませんけれども、いつでもこの問題が起こってくると私は思うのですが、食管制度そのものについての具体的な展望といいますか、そういうものをお持ちじゃございませんか。 これはあわせて食糧庁の次長のほうにもお伺いします。
○有田国務大臣 私どもとしては、食管制度の根幹は保持したい。しかし、いまの食管制度の中において改善すべきものが相当あるのじゃないか。そういう線で、これは農林省が中心となってそういうことを検討してもらう。おそらく農林省としてもそういう考え方に立って検討を進められておるのじゃないか、かように思っております。
○森説明員 非常に高度な政策論でございますから、私がお答えすることは適当であろうかどうか、非常に疑問に思うわけでございますが、ある程度のお答えになるかどうかわかりませんけれども、現在やっております管理制度は、農家経済なり国民経済全体の分野にわたって、きわめて重大な、大きな関係を持っておるわけであります。私ども、この制度を適正に運用して国民生活の中で食糧を確保して安定をするという仕事をやってきております。最近、食管制度の改革という要望もいろいろ話が出てまいります。しかしながら、私どもがこの問題に取り組む場合に、米の管理問題は、この前、昨年でございましたか、米穀管理研究会というものを設けまして、斯界の権威の方々にお集まりを願いまして、一体どういう手順で具体的な改善策をとるのかということを御諮問申し上げております。三月でございましたか、一応四つのタイプとしてのものの考え方というのが、中間報告として出されたわけでございますが、これはあくまでも併記でございまして、一案、二案、三案、四案に向かって方向づけをしたという受け取り方ではないわけであります。こういうことが考えられるという四つのタイプが出されたわけでありますが、この問題につきましても、これは中間報告でございますから、今後これをどういうふうに取り上げていくかということで、今月にもまた研究会を開きます。そして、この問題についていろいろと詰めて研究を続けてみたい。大臣もこういう姿勢でございますから、そのようなことになろうと思っております。
○和田(耕)委員 一昨年来の減反政策でもって、そしてまた、自主流通米とかいろいろな特別の価格操作をやることで、たとえば仙台とか新潟とか、上質米といわれるものをつくるところでは、減反政策をやっても、どんどんと生産は増加していく。北海道とかそういうあまりよくない米だといわれるところでは、減反政策の基準以上に米の生産が減っていくということを聞くのですけれども、これは事実でしょうか。
○森説明員 農林省で生産調整を期待いたしました二百二十五万トンの中で、各県別の私どもが期待をした数量がございますが、結果としてできましたものにつきましては、北海道が計算上は二〇〇%以上になっておるのであろうと思います。あるいは青森あたりにつきましても、一五〇%以上になっておる。なお、いわゆる良質米地帯といわれるところは、例をあげますと、たとえば宮城とか山形とか新潟につきましては非常に低いということが現実の姿だろうと思っております。
○和田(耕)委員 そしてまた、特に今度の決定でそうですけれども、お米屋さんの何軒かのところへ参りますと、東京のお米屋さんのどこの米屋さんに聞きましても、もういい米がどんどん売れている、まずいといわれる米は売れなくなってくる、この傾向はだんだんひどくなってくるということなんです。これは長官、消費者にとっては当然のことです。お金の相当ある者も多いのですから当然のことですけれども、こういう政策をとらして、政府としては食管制度というものがあり、そしてやることはやっているんだということでいいものかどうかということなんですね。これは主食であるということがあるためになおさら、やっぱりいろんな種類の米が並んでおる場合には、いい米は少し金は出しても買いたいという者が、たとえお金に困る人でもそういう空気になってくるという状態が一般の消費性向ですね。いま、これはお米に限りません、野菜でも何でもこういう傾向がある。こういう状態のもとで、お金のない人はまずい米を食ってください、金のある人はいい米を何ぼでも食べられますという政策が、はたして妥当かどうかということを考えなければならぬじゃないか、こういうふうに私は思うのです。長官が今度の米価の場合にいろいろ配慮された気持ちはよくわかりますけれども、そういう目から見て、同じ国民で、同じ主食である米に対して、いいものを食いたい、いいものを食えばおかずもそうたくさん要らないんだというような、年配になればなるほど米に対する味というものがわかってくるので、そういうふうな特殊な商品である米に対していま申し上げたような消費性向がある場合に、それを助長するような政策というのはひどいんじゃないかという感じを持つ人も多いと思うのですが、長官、こういう問題についてどういうようにお考えになっておられますか。
○有田国務大臣 その問題についてはずいぶん考えたのです。私も、より好んでいまの普通米、私は庶民米と言いましたが、そういうことを別にやりたいという気持ちもなかったのですが、いろいろと考えたのです。消費者のいろんな方からも聞きました。しかし、最近も、標準米を置いてくれという声はあるのですよ。それなら標準米を従来どおりにして、今度は八%値上げになったんだが、平均同じように上げてようございますかというと、やはりちょっと消費者のほうでも渋られるのです。上げずにそのまま置いてくれ。そうなってきますと、まあこれは、上げることが悪いとおっしゃれば別問題ですが、一応八%値上げということになってくると、その範囲で操作しなければならぬ。そこで、やはりそういう普通米、そう味も悪くない。多少は悪いかもしれませんけれども、それほどひどい米でもなさそうだ。それなら普通米という制度を置いたほうがよかろう、こういう結論になったわけです。 まあ、おっしゃるような考え方もありましょう。けれども、それなら普通米ばかり食っていればいいというのじゃなくて、やはりお年寄りで、いい米を食べたいという人は、いい米をお買いになればいいのだし、その辺のところの選択の余地を与えたほうが消費者の側からいっても便利じゃないか、こういう考えに立ったわけです。
○和田(耕)委員 だんだんと実情に合わしていこうということでこまかい配慮をしている気持ちはわかるのですけれども、最初に私、食管制度の問題を取り上げましたのは、もうこの段階になりますと、食管制度を全部やめてしまって、そして生産も自由だ、消費も自由だというようにすることを考えるか、あるいはまた、従来の食管制度をある程度維持するために、いろんなたとえば自主流通米だとかそういうのはもうやめてしまって、そして同じような米を、全部一つにするわけにはいかぬでしょうけれども三種類くらいのものにして、中くらいの米は一般の国民が食えというような、これはまぜても何でもいいのですけれども、そういうふうにして食管制度を維持していくか、そういう場合はつまり生産者価格と消費者価格の問題が出てきますけれども、いろいろ考えやすいと思うのです。そういう二つの問題を選択する時期に来ているのじゃないか。私はいまの制度は毛長官の非常に合理的な考え方でわかるような気がしますけれども、先ほど申し上げたとおり、いい米と悪い米を並べて一いわゆるこれは主食ですね。副食ならまた別です。主食であるものをそういうふうに並べて、そして国民に選択さすということはひどいじゃないかという気がするもので、米屋さんに聞きましても、そういうふうなことを考えましてお米を買いに来る人が非常に多くなってきているということを聞いても、もうその問題について政府としても考えるべきだ。政府はせっかくいい制度をつくっているから、国民は自由に選択してお米を買いなさい、いい米は高いのです、まずい米は安いのです、そういうふうな形で主食である米の問題をいつまでも考えていいものかどうか、私はそこまで来ていると思います。都市の消費者としては、もう食管制度の問題はいろいろめんどうだから、農民のいろんな保護の問題は別に考えて、これを撤廃したらどうだという考え方が非常に強くなってきているということを申し上げたいと思うのですけれども、長官どうでしょうか。
○有田国務大臣 和田さんの御見解は見解としてよくわかるのですけれども、いまの段階において食管制度を全部やめてしまうというのはどうかと思うのです。少なくとも食管制度の根幹はやはり当分は維持しなくちゃならぬ、その前提に立っていまの食管制度の改善はいろいろとやる必要がある、かように思います。
○和田(耕)委員 大体一般的に、食管制度をやめれば米は安くなると思うのですが、これはどういうふうに思いますか。
○有田国務大臣 それがなかなかむずかしい問題でして、米が過剰だ、そうすると米は安くなるというのが普通の経済理論だと思うのですけれども、しかし、なかなかそのとおりいかないのがまた実情でして、私はやはり、そういうように自由にしてしまうと、何だかじょうずな人がうまく利益を得て農民が案外得るところがなかったり、また消費者も、先ほどいろいろ議論が出たように、きちんと指示価格をしてないものに対してはお米屋さんがかってなことをやる、こういう御主張もあったように、そのようなことが、なかなかすぐ食管制度をやめるということに応じ切れない理由でもあるわけですが、方向としてはそういうことを考えるときがだんだんと来るだろう、かように思います。
○和田(耕)委員 それでは長官としては、食管制度というのは方向としてはやめたほうがいいという判断があると承知してよろしゅうございますか。——いや、きょう、あすでなくて。
○有田国務大臣 これは割り切るわけにいかぬのですけれども、私がしばしば言ったように、食管制度の根幹は維持するということを言っておるのです。その前提に立って改善すべきものは改善するということを言っておるのですから、それならそれをやめることに向いておるのかというと、そうばかりとも言い切れないのですよ。これは高度の政治的判断をしなくちゃならぬのですから。少なくとも現段階において、いまやめるなんという考えはありません。
○和田(耕)委員 しかし、その問題は考えておきませんと、先ほど申し上げたとおり、仙台とか新潟とかいい米をつくるところはどんどんふえてくる、しかし北海道とか非常に苦労をなさって米の開発をしたところはあまりいい米はできない、どんどん自然淘汰で減っていく、その状態が現にあるということを考えてみると、いまのような問題が出てくるのじゃないかと私は思うのです。もしこの食管制度を廃止するということについて——これは私も廃止していいとは言っておりません。廃止するということについて非常な問題がある。たとえば日本の食糧需給の問題について大きな不安が出てくる。あるいは価格が非常に変動がある。その変動に対して歯どめの自信のある制度ができないということであれば、もう思い切って、将来わけのわからぬような食管制度をやめるとかやめぬというふうなことではなくて、食管制度はこういう方法で維持するんだという態度を示すべきである。そうしたほうが、この主食の問題について国民は考えやすい、農民も考えやすい。事実上やられている制度というのは、なしくずしに食管制度をやめる方向でしょう、とられているいろいろな価格政策にしても農民に対する政策にしても。そういうふうな、つまり方向のわからない政策をいつまでも続ける時期ではない。やめるとすれば、やめるためにはいろいろな準備が要ります。価格の支持制度も要ります。価格が変動しないような支持制度が必要だし、輸入の問題もあります。そういう制度をとってみてもこれはぐあいが悪いということになれば、もう一定の食管制度を堅持していくという立場をとる。そういうふうに何かはっきりしないと、この問題は私はいつまでたっても、農民にも消費者にも、疑問を残し、不満を残す、そういう気がしてならないわけなんです。その問題についてひとつ御検討いただきたいと思うわけです。 食糧庁の次長さんにも、その問題について、ひとつそういう目で見た場合にどういうお考えを持っておられるのか、もう一度御答弁いただきたいと思います。
○森説明員 先ほども若干触れてお答えいたしましたが、非常に高度な政策論だろうと思います。そこで、私自身そういう見解を述べるには適当かどうか非常に疑問でございますが、先生のおっしゃるようなお気持ち——現在とっている方向が、いわゆる先年来自主流通制度というものを打ち出している、それから予約限度数量の制限、買い入れ制限というのをやっている、ことしの四月から物価統制令の適用を廃止している、そういう一つの手順とかそういう流れを見ますと、ある程度こういう食管制度というものをなしくずしにしていくんじゃないかという御理解、これはある程度、そういうことが皆さんの中で言われていることも事実だろうと思います。そうしますと、ひっきょう、生産者なり消費者なりが受け取る感情というものは非常に不安であろう、こういうことはよくわかります。しかしながら私ども、やはり国民食糧でございますから、国民の家庭におけるところの主食というものを確保する、安定的供給を保証するという、そういう精神にのっとりますと、食管制度というものはある程度やはり重要な機能を持っている、軽々にこれをああするんだ、こうするんだということは、私ども自身の口からもなかなか言いにくい。食糧管理問題の研究会の先生方にいたしましても、なかなか皆さん方議論のあるところでありまして、早急に結論が出るというのはなかなか困難な状況で、総会で話を聞いておりましても、非常にそれもむずかしい。まあ、しかしながら、そう言ってばかりおられませんから、そういう先生のお話もあるわけでありますから、いまの大臣もこの点については非常に意欲的な面もあろうかということは感知しておりますが、それはそれとして、私ども事務局といたしましては、一応どういう姿にあるべきかということも踏まえて、そういう研究会の方向づけ等も見ながら慎重に対処しなければ、こういう国会の場で、私がある種の個人的な見解を交えての話はかえって不適当だろうと思いますから、その辺は遠慮させていただきたいと思います。
○和田(耕)委員 私が申しげたい点は、食管制度の廃止の方向とこれを堅持する方向との中間の道をいろいろとってこられるけれども、これはもう限界に来ているということですね。ひとつこのあたりでこの問題を本気になって検討をしてもらいたいということを申し上げているわけです、特に今年度の措置については、先ほど申し上げたとおり、主食という問題について、国民の自由選択という美名のもとで非常にかわいそうな選択をしいておるというふうな感じがするので、特にこれは悪意でやっていると言っているわけじゃありませんよ、そういうふうな段階に来ているわけで、つまりそういう中間の道というものがそういうふうなことになっているわけなんで、その点をもっと政府としては考えてみる必要があると私は思います。具体的な問題については、同僚議員から質問があったようですから省かしていただきます。 そこで、私はきょうは——佐藤内閣のときには物価の問題、私らもうんざりするほど、いろいろな物価が上がりました。そして佐藤総理も、物価の安定、安定というのをいつも施政方針の中心に据えておられましたけれども、結局物価はどんどん上がっていく。しかし、佐藤さんの内閣のときの物価の上げ方を見ると、相当ひどい上げ方もしたけれども、何か、申しわけないがというところがあったのです。これはそっと裏門から入るような感じのところがあった。しおらしいところがあった。 ところが今度、田中内閣になりますと、そういう感じを私は受けないのです。一般のものが上がるのだから当然じゃないか、上げるものは上げなければしようがないのだというふうな感じが、これは感じですけれども、そういう感じを受けるのです。つまり、そういうふうな上げるべきものは上げなければしようがないじゃないかという総理の考え方の中には、物価の問題もあるいは公害の問題も、日本列島改造というものをやらなければ、この都市への異常集中という形をそのままにしておいては何も解決できないのだ。おれはこれをやるのだ。日本列島改造論をやるのだ。これをやって、つまり物価の問題、公害の問題も解決してみせるのだ。そういう片一方に大きなビジョンなり決意というものがあるから、逆に物価の問題については、当面いろいろなことを言ったって、上げなければしようがないのだという感じが出てくるのじゃないか、こういうふうに私は思うのですけれども、大臣、こういう感じ方というものは間違っていますか。
○有田国務大臣 やはり田中内閣というのは、国民の声というものを十分承知しております。ここでもかつて言ったかと思いますが、今日国民が田中内閣に何を一番期待しておるか、やはり物価の安定と思います。私のほうで国民選好度調査というものをやりました。所得の増大よりも物価の安定を望むという人が七〇%あるのです。そういう点から見ますと、やはり物価の問題は非常に重視している。少なくとも総理をはじめ、私も物価を担当しておるので、企画庁長官としては、これはほんとうに真剣に取り組んでおるつもりなんです。 ただ、これはひとり日本ばかりでなくて、世界全体が苦しんでおるのですね。そして物価の安定というのは、物価が安くなるように思われるかもしれませんけれども、やはり経済が成長発展し、そして国民の文化生活がだんだん向上しますと、これはある程度物価が上がることはしかたがない。ただ、その上がり方が急激に来るものだから困る。三十六年ごろから日本の高度成長がずっと続いたために、物価問題が急にやかましい問題になった。急激に上がったのですね。しかし、これは政府の姿勢としましては、特に企画庁としましては、いつかも話したと思いますが、いままでは高度成長、輸出第一主義、こういう方向をとっておりましたけれども、今後は福祉優先、これは社会保障ばかりじゃありません、環境の改善も含めた広い意味の福祉ですが、福祉優先、国際協調、こういう線を打ち出して、いまいわゆる新長期計画を樹立しつつありますが、これは年内にはできて、皆さんにお示しすることができると思います。そういう線でいまやっておるところでありまして、したがいまして、福祉優先という以上は物価問題を軽視するということはとうてい考えられない、かように考えております。
○和田(耕)委員 軽視すると申し上げておるわけではなくて、田中総理は日本列島改造論という大きなビジョンを掲げて、これをやれば解決するのだ、これをやらなければ解決しないのだ、いろいろなことを言っても解決しないのだという態度が見えるのだけれども、という意味の質問だったのですけれども、それはそれでいいでしょう。 田中さんがいろいろなテレビ会談なんかでそういう態度を出しておることは事実ですね。これは公害問題にしても、あるいは住宅の問題にしても、あるいは地価の問題にしても、とにかくいまのままではだめなんだ、いまのままでいろいろな税制をやっても何をやっても役に立たないのだ、日本列島改造論、おれの言うこれをやれば必ず解決していくのだというのがあの人の御主張ですけれども、そこで日本列島改造論の幾つかの問題についてきょう御質問したいと思いまして、さてこれは、内閣でどなたがおもに担当なさるか。田中さんが担当なさるのですけれども、田中総理にここへ来てもらうのもぐあいが悪いというので、官房長官にも御同席願おうと思って、きのう私はお願いしたのですけれども、長官から電話がありまして、いろいろなことでとてもあれだし、第一おれはよく知らぬのだということで、よく知っているのを出すから勘弁してくれ、こういうお話がございました。 〔武部委員長代理退席、竹内委員長代理着席〕 それで、私は非常に大事なことだと思いますから、下河辺さんはお見えになっておりますか。——官房長官が、下河辺さんがほとんどあの案をつくったので一番よく知っているので、その人を出すから、ひとつその人の話を聞いてくれということでございました。 それでお聞きするのですけれども、日本列島改造論というものは、確かに田中さんのとらえておる立場からすれば、経済成長の結果当然集まるべくして幾つかの中心地に集まってきた、これが過密になり、そして一方で非常に過疎になった農村がある、これがそのすべてのひずみのもとであるというお考えが根本になっているわけですね。そして過密の都市から工場の再配置をするとか、その他のものの再配置をする、それで幾つかの地方に拠点地域をつくって、そして過疎と過密を調整をするというふうな考え方、これは非常によくわかるのです。わかるのですけれども、私が第一にわからない点の一つは、昭和六十年までに大体において四倍あるいは四倍近い経済の成長をするということが大きな目標になっての計画だと思うのですけれども、この理解のしかたは間違っておりますか。
○有田国務大臣 あの成長率一〇%というものから六十年までにこういうことになると、あなたが言われておることですが、しかし総理は、あれは一つの仮定の数字だ、必ずしもこれがこのとおりになる、このとおりにすると言っているのじゃない。いわばこれはたたき台であって、そして方々の学識経験者からいろいろ意見も聞いて、その上で意見を調整しよう。四倍になるとかいうことは一つの仮定の数字であって、そのとおりやるという意味ではない、かように私は考えております。
○和田(耕)委員 それは仮定の数字でしょう。数字でしょうけれども、ああいうふうな形で提案された一つの目標の一番の眼目の数字ですから、かなり自信を持った数字であることは間違いないでしょうね。下河辺さん、そのあたりの問題はどうでしょうか。
○下河辺説明員 お答えいたします。 日本列島改造論の中には、今後一〇%成長という数字がございます。一〇%で成長した場合に三百兆をこえるGNPであるということがございます関係で、三百兆というGNPを前提にした構想ではないかというお尋ねがたびたびございますけれども、総理御自身は、いま長官からお答えいたしましたように、一〇%というものはある一つの基準を示したものであって、適正なる成長はどの程度がよいかということについては、現在諮問いたしました新しい経済計画の中で総理としての見解を明らかにしたいという御指示をいただいておりまして、改造論の一〇%は単なる計算上の問題であるということで、開発の方向なり政策としては、一〇%がいいか、新全総が約六%くらいでございますけれども、六%と一〇%の間でこれから内容の議論を詰めることになると思います。
○和田(耕)委員 新全総その他で一〇%から五、六%という基礎の成長の見込みがあるわけですけれども、それに並びまして、私があとでお聞きしたい問題は、たとえば新幹線を九千キロつくる、あるいは高速道路を十万キロつくる、あるいは石油パイプラインを七千五百キロつくる、こういう具体的な数字が出ておりますね。あるいは、この問題を実行すれば、ほんのこの間の国会で大騒ぎになりました国鉄の赤字路線は廃止しなければならない、バスにかえるところはできるだけかえなさいということは、政府も答弁しておったしわれわれも要求しておったことですが、こういうものもがらっと変わってきているわけですね。国鉄の磯崎総裁はわりあいにのんびりした顔をしておられて、列島改造論ができてくればそういう問題は苦労がなくなるというようなことも言っておられる。具体的にされたこういう日本列島改造論の施策の数字、目標というものは、一〇%の成長、三百兆円のGNP、現在の約四倍足らずというようなことが目標になって具体的な施策が出てきておるわけですね。そしてまた、むつの問題にしても、苫小牧の問題にしても、あるいは秋田湾の問題にしても、周防灘にしても、志布志湾の問題にしても、具体的なところを問題にして目標設定そのものを出してきておる、こういうことですね。この一〇%が六%になれば、こういうふうな計画は全部考え直しだということになると思うのですね。そういうことはどういうように考えたらいいのですか。
○下河辺説明員 日本列島の改造論の中身につきましては、まだ検討すべきことが多いことは事実でございますけれども、ただ、私どもがいま考えておりますのは、現在東海道、山陽道に偏しました国土の利用というものは、実は徳川から明治にかけてできた一つの日本列島の使い方ではないかという気がいたしておりまして、そういうかなり根本的な日本列島の使い方の構造を変化させる必要があるという意味では、かりに六十年という長期でありましても、ある限られた中のGNPとのバランスで議論すべき問題ではなくて、これからかなり長期の日本列島の構造をどう計画するかということの議論ではないかというふうに思っておりまして、太平洋に片寄った構造から日本列島全体の交通体系をどのように先行的に整備したらよいかという検討をしておりますが、それがいかなるGNPにささえられて何年間で可能であるかという点では、三百兆が下がることによりまして多少工事の進捗状況が変わってくるということはございましょうけれども、交通体系の体系そのものとしては、やはりもっと長期の観点で日本列島の改造計画を立てたいというのが、総理のお考え方だろうと思います。
○和田(耕)委員 もう一つの問題は、いまの目標数字、つまりこの問題は、やはり目標をどうするんだということがあって初めて生きてくる問題だと思うのですね。だから、その目標が、これは今後の検討の次第によってはどうなるかもわからないということでは、日本列島改造論自体が具体的に浮き上がってこないということですね。したがって、一〇%のあの議論は、全部にわたって組み立てられておるのですけれども、これが六%という線になりますと、あるいはGNPでも二百兆円前後のものになると計画自体が大きく変わってくるというものなので、この問題は政府でも、田中総理としても、この案の提出のしかたはもっと考えてみなければならぬと思うのです。私も、日本列島改造が意図しておるあの問題点は、これはよく理解できる。できるけれども、あの提案の具体的な提案になっているものを見れば、とてもじゃない、こんなものできるかという感じを私は受けるのです、あの内容を見れば。だから、日本列島改造論の大改造をしなければ、こんなもの、ものになるものじゃないのだという、失礼ながらそういう印象を受けるわけですね。 その中のもう一つの問題は、輸出入の貿易の問題をどういうふうにお考えになっておられるのかということですけれども、たとえば鉄鋼にして、現在の規模一億トンから二億トンにしようという計画もありますね。これは先ほどの経済成長の大きなワクに沿ってのあれですけれども、また石油精製にしても、七億五千万キロリットルという、これは四倍強になりますね。その他電力にしても全体の貨物輸送にしても大体四倍前後ということになるわけですけれども、こういうことを考えるという場合に、日本の資源の、原料の輸入という問題を具体的に考えてそういうふうな案を出したのか。あるいは、そうしてつくった製品が世界各国じゅうに売りさばけるということを一応具体的に検討されてああいう案をつくったのか。この点が私らにはよくわからないのですけれども、これをひとつ下河辺さん、どういうふうな検討が行なわれたのか、ちょっとお答えいただきたい。
○下河辺説明員 最初にちょっと恐縮でございますけれどもお断わりしたいと思いますが、日本列島改造論という本について私が全面的に責任を持っておるわけではございませんので、私がいま議場でお答えすることはほんとうは不適当かと思うのでありますけれども、せっかくのお尋ねでございますので、私の知っている限りでお答えをさせていただきたいと思います。 一応一〇%という仮説を立てて三百兆のGNPになりますときに、従来の産業連関表として計算いたしますとそういう数字が出てくるというふうに提案しているのにすぎないのではないかと考えておりまして、実際には、産業なりあるいは経済成長のために必要だという観点からだけではなくて、いま御指摘いただきましたように、国際的な資源問題という観点もありますし、国内にありましても、その工業をささえるべき国土の開発の許容限界というものもございますから、その数字そのものについては、私どもも新全総の総点検の中でもう一度チェックし直したいというふうに考えておりますので、御了解いただきたいと思います。
○和田(耕)委員 よくわかりました。そういうものだと思いますけれども、国民の受け取り方からすれば、田中さんの日本列島改造論というのは百万部も二百万部も売れたということになる。そういうふうなことになっておりますので、やはり田中さんはそれを公式の場でも、この考え方は間違っておったとか、あるいは非常にラフなものだというような言い方は一言も言ってないのですね。きのうの知事を集めた会合でも、何とかおれの考えを生かしてもらいたい、これが生きるも死ぬもあなた方の努力次第だというようなことで話をなさっておられる。しかし、中身を見れば、非常に検討しなければならない大ざっぱなものが全編にわたって見られるというふうに私は思うのですね。 きょうは、約束した時間がもうあまりないようですから、詳しく質疑する時間もありませんけれども、これは長官、たいへん問題だと思いますのは、つまり三百兆円というGNPを目標にして、しかも昭和六十年といえばあと十二、三年です。そうですね。こういう一つのタイムリミットをつくって、そして日本の物価も公害の問題も、これをやれば解決できるというような希望、期待を国民に持たせておる。しかも内容自体は、できるかできぬか、海のものか山のものかわからない、たいへん大きな問題点を含んでおるというものだと思うのですね。いまも取り上げた二つの点から見ても、これは私はそういうような感じのものではないかと思うのだけれども、こういうものをやって、今度の予算でも、各省からいろいろそういう具体的な予算の要求が出てきているようですけれども、そういうかまえで日本の総合開発の建設を踏み出していくという、この問題ですね。これはたいへんな問題だと私は思うのです。 先ほど私の申し上げた国鉄の問題ですね。ほんのこの前の国会まで大騒ぎをして、私も相当きびしいことを磯崎さんにも申し上げた、運輸大臣にも申し上げたのですけれども、田中さんにかわって日本列島改造論というものが出ただけで、もう国鉄のそういうふうな財政の再建なんというふうなことが本気に考えられないような政治効果を及ぼしておるということですね。これは事実ですね。もう国鉄の磯崎さんなんか、真剣にそれをあれしようなんて空気はあまりないですよ。そういうふうなことで、現に起こりつつあることについての政治的な責任というものは私はあると思うのです。 地方にまたいろいろな、五つの大きなコンビナートをつくる予定地といわれるところは、どんどん地価が上がっておる。いろいろな施設が行なわれると期待しておる。しかも実際ふたをあけて見ればほとんどこれは行なわれないということになった場合、この地方の人たちに対しては無用な期待を抱かせて、しかも幻滅が出てきたという問題も起こってくる。こういう問題を一ぱい持っているのが日本列島改造論じゃないかと思う。 それはそうでしょう。いまの資源についても、鉄鋼二億トンにしようという場合に、膨大な石炭と鉄鉱石の輸入、その海外の手当て、あるいは製品の輸出にしても、現在のこの二年間のアメリカとの関係を見ても、あるいは昨年来のヨーロッパに対する大きな貿易の輸出のあれにしても、外国からのそういう抵抗があって、とてもじゃない、そういうふうな形の成長は行なわれない。 私は、やはりせいぜい五、六%のところがいいところだと思う。五、六%の成長を目当てにしておれば、東京とか大阪の大都市からの工場その他の地方分散にしても、これは意味を持ってきます。東京の過密が相当緩和されてくる。地方のほうも、新しい問題が出てくることは出てくると思いますけれども、一〇%以上の成長というものを予想して、少しくらいのものが地方へ移ったところで東京の過密状態は少しも軽減されない。されるはずはないのですよ、この十数年に四倍にも伸びていくという展望のもとでは。地方の過疎の問題でもそうでしょう。あの案の中には、現在の農業人口は約一五・九%、昭和六十年にはこれを四%台にしようというのでしょう。農業の人口は四分の一になる。これが実行されていきますと、現在の農村の村落なんというものはほとんど壊滅的なものになるでしょう。これはつまり、現在の過疎地と過密の地をバランスをとろうというイメージとは全く違ったものになってくる、そういうような問題もあると思うのです。 だから、イメージチェンジはいいのですけれども、将来たいへん迷惑を及ぼすような日本列島改造論のイメージチェンジは、行政当局としては、政府としては、もうそろそろ具体的なものを出して、できそうなものを検討して、そして国民に提案しないと、たいへんな反動を起こすおそれが私はあると思う。その点だけをひとつ長官、申し上げまして、また別の機会にこの問題についての検討をさせていただきたいと思います。何か長官御意見がありましたらひとつお答えいただければ……。
○有田国務大臣 和田委員の意見は意見として拝聴しておきますが、日本列島改造論は、先ほど来下河辺君も言っておりますように、その発想といいますか着想は、私は非常にいい点があると思います。ことに過疎、過密を解消し、工業の再配置をやる、そして通信、交通のネットワークをつくる、そして地方の二十五万都市、十万でも二十万でもいいですが、そういうものをつくって、そして日本列島全体を有効に活用しよう、この話は、思想は、非常にけっこうだと思います。田中総理も、おそらくそういう発想のもとに仮定の数字を出して、こうなればこうなるということを言っておるだけであって、要は、そういう発想のもとに日本列島をよりよくしていくということであって、結果的なことはさまざまな御心配もあるかもしれませんが、それはあとから出てくる問題で、その発想は尊重して——ちょうどいま長期計画をつくっておりますが、どういう経済の成長率になるだろうという見通しも、いま私どもで立てております。ことに新全総の総点検を、いま下河辺君のほうでやっておる最中であります。その発想を入れながら、実情に合う総合開発計画を樹立したい、かように考えております。
○和田(耕)委員 終わります。
○竹内委員長代理 東中君。
○東中委員 長官にお伺いしたいのですが、八月の二十三日、消団連の代表の人たちとの交渉の際に長官から、ぜいたく米を上げるが庶民米は上げない、こういう趣旨のお話があった。標準価格米は庶民米に入るんだというような趣旨だったと聞いておるのですが、私は、ぜいたく米という考え方——主食ですから、国民がみんないいお米を食べたい、こう思うのは当然なんで、主食の品質の比較的いいものをぜいたく品、ぜいたく米というふうに考えられるというのは、主食を確保していくといいますか、主食を国民に安く十分に保障していくというふうなたてまえからいうと、基本的に考え方がどうもいかぬじゃないかと私は思うのですけれども、長官が考えておられるぜいたく米というのは一体どういうものを思っていらっしゃるか、それをお聞きしたいと思います。
○有田国務大臣 消費者団体との懇談会をやったことは事実です。そのときに私が申したのは、庶民米ということを申しましたが、庶民米は何とかして値上げしないようにしていきたい、こういう話をしたのですよ。そのときに、徳用米ですかというお尋ねがあった。徳用米というのは、全体の米のうちの一割あるかないかくらいですよ。だから、私はそのときの頭には、四等米ということが頭にあったのですが、標準米の多くがその中に入ることは間違いありませんよ、こういう表現をしたのです。それが、私が標準米の据え置きを約束したというふうにいわれておりますが、あのときの話の経過は、いま申した次第です。 ぜいたく米をどういうように考えておるかということなんですが、表現はいいことばではなかったといま考えておりますが、金持ちさんがいい米を食べたいといってよけいお金を出すのはそう深い関心を持たない、私は多くの中小所得者に対して米を上げないようにしたい、こういう願望からいま申したような話をしたわけです。
○東中委員 私は、中小所得者あるいは低所得者にも、当然普通の米といいますか、あるいは品質のいい米を保障していくということ、そういう姿勢でないと、貧乏人は麦じゃなくて米を食えという思想につながっていくというふうに思うわけですが、そういう点で基本的な考え方として、上げているのはぜいたく米なんだという感覚になると、これはとんでもないことじゃないかということを指摘しておきたいわけであります。 そこで、先ほど来お聞きになっておるわけですが、食糧庁にお聞きしたいのですが、四月に標準価格米がつくられて、これは、標準米の品質は配給米の水準から落とさないで次第によくしていきたいというふうな答弁もされておったわけですし、この標準米と徳用上米と徳用米、こういう段階をつくって、そしてわずか四カ月、いまの政府の考え方では実施時期まで半年ないわけですけれども、普通米という別の概念をつくられたのはなぜなのか。これはレッテルを変えたというだけではなしに、内容が変わっているわけですけれども、こんな短い期間に——消費者から見れば非常にわかりにくいことになるわけですし、それから標準価格米をつくったときの趣旨からいっても、まさか四カ月や半年足らずで変えるなんということは思っていなかったと思うのですが、なぜこういうふうに変えられたのか、率直にそのものずばり言っていただきたいと思います。
○森説明員 標準価格米をつくりましたのは、ことしの四月、物統令が適用廃止になったときからであります。物統令の適用廃止ということは、いわゆる消費者の選好において物の値段が品質と対応しながら動いていく、こういう理解のしかたをしておったわけですけれども、この際、物価の上昇という問題に非常に視点が集まりまして、私どものほうも、こういう物価統制の適用を廃止した際においては米の値段が上がることもある、いわゆる物の品質によって動くであろう、そういう趣旨とはまた別に政策判断としまして、指導として標準価格米というものをつくったわけでございます。つくったといいますか、そういう指導をしてまいりました。それは私どもが配給いたしております米の一等から四等まででつくりたい、こういうことを指導しておったわけでございます。 今回、いわゆる売り渡し価格の改定をするに際しまして、私どもは、これをすなおにすらっと上げるという方法と、それから千五百十円といういわゆる指導価格、これをそのままにしておいて、ある程度品質の問題を、いままでの一等から四等までを今度は四等、五等まで等級を広げる、どちらを選ぶかということでいろいろ試算をいたしまして、千五百十円の米を残すということに今後重点を置こうということでそういう米ができたざっくばらんに言ってそういうことだろうと思います。
○東中委員 そうすると、ストレートに上げたら目立つから、普通米というものをつくって、そして品質を下げて値段だけは一緒にしておくという、そういうからくりにしかすぎないということになるわけですね。
○森説明員 今度の価格の値上げというものは大体八%というふうにきまったわけでございます。八%値上げする問題のとらえ方の中に、一方には据え置きの米をある程度つくりなさいという命題、そういう考えが出てまいりました。しからばその辺の流通の中でどういうふうに仕分けをするかという技術的な問題の中から、こういう問題が出てきたわけでございます。八%上げたいということで、その中でも千五百十円の従来の標準価格米に相当する価格の米は残したいということで、そういうふうな四等、五等を主体にした米をつくった、こういう結果になるわけでございます。
○東中委員 普通米は、これはあらためて言うまでもないと思いますけれども、従来の標準価格米から普通米に入ってくるのは、指定銘柄でない四等米だけですね。そして、この範囲では値段は一緒かもしれぬけれども、徳用上米の五等米は全部普通米に入るわけですから、そうすると、従来の徳用上米の五等米千二百五十円だったものが千五百二十円、場所によりますけれども千五百二十円に上がる。これはいわばパーセンテージからいうと非常に大きな値上がりになる、こういうことになる。名前を変えるだけで、区分を変えるだけで、率は八%じゃないですね。従来の徳用上米の五等米の場合だったら、上がるのが何%になりますか。
○森説明員 従来、五等米は、通常私どもが買い入れをする場合には五百円格差ということでやっておるわけですけれども、売り渡し価格の際も千五百円程度の価格であって、これは非常に安いという評価の中で受け取られておったわけです。これを若干是正するという意味で四等米の中に入れましたけれども、現実問題としての計算のしかたは二〇%、いままでの価格からすればそういうふうなことになるわけであります。
○東中委員 ですから、呼称を変えたということで、同じ米についていうならば、いわゆる庶民米が、長官の言われる部分で二〇%も上がるわけですね。こういうのは、先ほど来も言われておりますけれども、長官の言われた、庶民米を上げないようにしたいという趣旨とまるっきり違ったひどい状態、むしろいわゆる庶民米のほうがひどい状態になっているということになると思いますが、長官どうでございましょう。
○有田国務大臣 先ほどの質問者にも答えたように、最初は四等米を中心として据え置きたいという考えを持っておったのですが、そのときは五・九%の前提で考えておったわけです。ところが八%値上げということになった。そこで多少狂ったのですけれども、しかし、五等米が入っている分は四等米のうちのごく一部ですね。したがって、五等米が非常に上がったからといって、平均してみればやはりほかの価格よりも安い、上がり方が少ないわけです。それは完全には私の考えどおりいきませんでしたけれども、それが八%ということできまった以上は、そこに最初の考えと多少違ったものが出ておりますけれども、しかし依然として、一方で一三%も上がっておるものがありますが、こちらのほうは比較的上がり方が少ない、こういうことになるわけであります。
○東中委員 五等米のことについて私言っているわけです。二〇%上がっていることは間違いないわけです。だから、ランクを変えて、呼び名を変えることによってそうなるわけですから、これは国民の側から見れば、何かペテンのような気がします。それもことしの四月に指導しだした標準米から、まだわずかの時間でこういう形の価格になる。これはやっぱりどうしても再検討されるべきものじゃないかというふうに思うのですが、それを強く要求しておきたいと思います。
○森説明員 ちょっと補足いたしますけれども、現行価格体系の中では、四等と五等の価格は千五百円くらいあるわけです。これは政策価格的に値引きしておるわけでして、今度は通常のいわゆる等級間格差の五百円に全部そろえて、同じ精米の歩どまりの中から千五百十円の米をつくるときには、この値段でないとおかしなことになる。ですから、これは等級分布の中で出来高の度合いの率からいいますと、同じような精米の出来高のカテゴリーの中に入ります。いままで五等というのは政策価格米で、ぐっと精米価格で落としておったわけです。今度は同じグループに入れましたから、価格体系は水準の高いほうにそろった、こういうわけです。
○東中委員 それは説明であって、どう説明しようと事実は上がっておるわけです。そういう理論づけをして体系づくりをしたことが、実際に大きく上げることのカモフラージュにしかすぎないということを言っておるわけです。だって、国民がすなおに聞いたら、私の言っていることのほうがよくわかると思うのですよ。専門的にいろいろ言われると、カテゴリーまで言われるとちょっとわかりにくくなりますけれども、いま言った五等米そのものでいえばそういうことになるのじゃないかということを言っているわけです。 それと、米の値上げの物価全体に対する影響ですが、先ほども言われておりましたが、外食の問題もあります。この間、家賃の値上げを言うてきているということですね、米が上がったからといって。これは私もびっくりしたのですが、やはり主食というのは、ずいぶんいろいろなところに影響するのだなということを思ったわけです。昔のいわゆる年貢を米ではかっていた大地主さんというのはそういう感覚を持っていますから、米の値段が上がったからといってやってくる。突然八%上げられる。これでずっときているのだそうですね。こういう形でずいぶんはね返ってくる。こういう問題は、便乗したらいかぬというふうな問題じゃなくて、一般的にそういうふうに便乗するようになってくるわけですね。それの計算というか、見通しというか、そういうものについては経企庁ではどういうふうに検討されているのか、その点をお聞きしたいと思います。
○小島説明員 心理的と申しますか、便乗値上げがどのくらいになるかということは計算できかねるわけでございます。ただ、おっしゃるように、いろいろな値上げが米価を名目にされる可能性があるということは事実だろうと思います。 私どもといたしましては、実際の米価の値上げに伴う二次的影響というのはそれほど大きくないということを、これからあらゆる機会にPRいたしたいと思います。たとえばいつかお話に出ました、三百円のすしが今度の米価値上げによってたちまち三百五十円にされたという話もあるようでございますけれども、三百円のすしの中で、お米の分というのは二十五円くらいだそうでございまして、これがかりに一割上がったといたしましても二円五十銭にしかならないわけでございます。ですから、それを名目にして五十円も上げるということは、これは明らかに便乗値上げといっていいと思うわけでございますけれども、現実の問題として、私ども思いますのは、かりに米価が上がらないといたしましても、どうも年末から年始にかけましては、外食の関係の食堂等の、人件費の上昇等で値上げをしたいという動きはあるわけでございますが、そういう場合に、米価が上がるということが一つの理由にされて、米価値上がりにより——もし米価が上がらない場合には、諸物価高騰のおりからという名目になるかもしれませんが、どうも米価値上げによりという名目が使われるということがあるかと思います。また確かに、米価値上げがなかったらあるいは三十円で済んだかもしれないのを、米価が二円五十銭上がったのを理由に五十円にすることもあるかと思います。この点は明らかに便乗だと思いますけれども、今後そういうPRを十分いたしまして、便乗を極力少なくいたしたいと考えております。
○東中委員 これは主観的に見れば便乗かもしれません。しかし、社会現象としてそういうふうに波及していっているというのは事実ですから、そういう波及していくということを初めから計算に入れてやられないと、いわゆる起爆剤みたいになっているわけですから、あとどんどん広がっていくわけです。起爆剤はたいしたことないんだ、たいしたことないんだと何ぼ言われたって、それはなるほどたいしたことないかもしれませんけれども、広がっていっている。 〔竹内委員長代理退席、武部委員長代理着席〕 それをやらさないという処置をとる方法があるか、具体的にはどういうことをやられるのか、それをひとつお聞きしたいと思うのです。
○小島説明員 どうも自由経済の世の中でございますので、かりにこれがサービス関係等でやみカルテル等が行なわれますと、これは公正取引委員会が厳重にチェックをいたすことができますけれども、それ以外に、そういう事実がなくて個別的に便乗値上げが行なわれます場合には、法的にはいかんともしがたいわけでございまして、やはり、私どもが先ほど申しました事例を今後極力PRして消費者の理解を得ると同時に、間接的にそういう面でチェックをしていくしかきめ手はないと、残念ながら申し上げなければならないわけでございます。
○東中委員 まさに私もそのとおりだと思うのです。だからこそそういう社会現象として進んでいく、好ましくないことだといっても物価を上げていく方向になるわけですから、国民生活局としては、それが実際生活を脅かしていく、困難にしていく、そういう効果を及ぼさないようにするきめ手がない以上、やはり起爆剤のほうを爆破させないようにすべきじゃないか、こう思うわけであります。 もう時間がありませんので最後に、先ほど長官も言われましたように、田中内閣は福祉対策の充実をキャッチフレーズにされているわけですけれども、同時に、田中総理が七月八日に、公共料金はすべて押えるというやり方ではあとでひずみが出るから、押えられない場合は受益者負担か、税による負担かの二つの道しかない、公共料金値上げやむを得ぬのだ。——先ほど和田委員が、からっとして、裏口からでなくて表口から上げていくという感じがするということを言われたのですけれども、今度の消費者米価がこういう方向を出され、次いで私鉄運賃、電話料金、ガス料金、電力料金、地方公営交通、それから民営バス、船賃、高速道路料金、国立大学授業料、こう次々に出てきていますね。こういうのに対して経済企画庁としては、やはり総理が言っておられるように、押えておくわけにはいかぬのだという方向でいかれるのか、公共料金値上げはしない、そういう立場でいかれるのか、消費者米価の問題とも関連してお聞きしておきたいと思うのです。こういった一連の、メジロ押しにきているわけですから、どういうような基本的な考え方でおられるのか、お聞きしたいと思うのです。
○有田国務大臣 実は公共料金は、一昨年の暮れに一年間ストップという基本方針を出していたわけですね。ところが本年の一月から——一年間ストップしておったところの公共事業といえども、やはり従業員の賃金も上げなくてはならぬ、また物価も上がる、こういうことでもうしんぼうし切れなくなったわけでありますので、まるで堤が切れたごとく、一月から医療費をはじめ、おっしゃるように次から次へと公共料金が上がったことは事実です。しかし、公共料金に対して私たちの基本的な考え方は、やはり公共料金は抑制するということが原則であります。ただ、さっきも言いましたように公共事業も一つの企業ですから、もしもバスがやり切れなくなってとまったとなってくると、地区住民にはたいへんな迷惑をかける。したがいまして、やはり限度があるわけですね。押えることは押えるが、しかし、その企業の現状を把握して、もっと合理化の余地がないか、また将来の展望の上にも立ちまして、そして合理化すべきものは合理化し、また政府が金融その他の面において助成すべきものは助成する、そしてどうしてもやり切れないものは値上げする、こういうような態度でおるわけです。この間も、四大都市のバスその他の公共料金の値上げがあったのですが、私は前の内閣からの引き継ぎを受けて、実は白紙で検討をしたのですが、やはりベースアップもできない、借金で一時をしのいできておる、こういう実態でして、横浜市をはじめ名古屋、京都、神戸でしたか、市長さんは革新の市長さんもおられるし、市会議員もそういう人がたくさんおられますが、やはり見ますとみんな賛成して、やり切れないからという、そういう実情にくるわけですね。でありますから、地区住民の福祉ということを考えるときに、押えるだけが能じゃない。やはりよきサービスを提供するということも一面において考えなければならぬ。しかし、原則はあくまで押える主義でいく、こういう態度でおります。
○東中委員 質問を終わりますが、押えるばかりが能じゃないという姿勢じゃなくて、国民生活を安定させるということを第一義的にして、絶対上げないということにして、上げないでどうするか、これは公共事業の場合は政府がとらなければならない、たとえば都市バスの問題なんかいろいろ問題点がありますし、そういった処置を考えてもらわないと困るんだということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○武部委員長代理 本日は、これにて散会いたします。 午後一時五十一分散会 ————◇—————