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69回国会衆議院1972/09/12

農林水産委員会 第4号

発言数
191
登壇者
16
会派数
5
開催日
1972/09/12

会議録

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 これより会議を開きます。農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  この際、昨十一日米価審議会に意見を求めた米穀の政府売り渡し価格の改定について政府から説明を聴取いたします。森食糧庁総務部長。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 米審に諮問いたしました資料を御説明申し上げます。一応、「諮問」と「諮問についての説明」、これをちょっと朗読させていただきます。    諮問  最近における食糧管理の運営の実情および家計の向上にかんがみ、米穀の政府買入価格および自主流通との関係等を考慮して、米穀の政府売渡価格を改定する必要があると考える。これについて米価審議会の意見を求める。昭和四十七年九月十一日             農林大臣 足立 篤郎    諮問についての説明米穀の政府売渡価格は、食糧管理法第四条第二項の規定により、家計費及び物価その他の経済事情を参酌し、消費者の家計を安定させることを旨として定めるべきこととなっております。従来は物価統制令の適用があったため、この規定の趣旨により、家計、一般物価、政府買い入れ価格、政府経費との関係、財政事情等を総合考慮の上、消費者米価を決定するとともに、これとの関連において政府売り渡し価格を決定してまいりました。物価統制令の適用が廃止された今日におきましては、直接政府売り渡し価格についてこれらの諸事項を総合考慮して決定することとなります。  現在、米穀の政府買い入れ価格と政府売り渡し価格とは大幅な逆ざや関係にあり、政府売り渡し価格にかりに標準的な販売経費を加えてもなお政府買い入れ価格を下回っていることにより、いわゆる末端逆ざやすら生じている状況にあります。  このような価格関係を放置しておくことは、米穀の自主流通の発展を阻害し、今後における食糧管理の健全な運営を妨げますとともに財政負担の重圧により財政面からも問題を生ずることとなりますので、逆ざやを逐次是正してゆく必要があると考えられます。  一方、消費者米価が昭和四十三年十月以降据え置かれてきた間において、消費者家計は大幅な伸びを示し、家計費に占める米支出の比重は低下してきております。  このような状況にはありますが、この際は、政府売り渡し価格の改定が家計に及ぼす影響に対して政策的な配慮を加えることとし、政府管理米の相当部分について、消費者への販売価格が従来の標準価格米と同一の価格となるようにその政府売り渡し価格を定めることが適当と思われます。  また、米の品質や食味に対する消費者の関心が増してきている状況のもとで、それに応じた価格形成が進みつつありますが、このような状況を勘案して、政府管理米の適正な売却を進めるとともに、米穀の自主流通の拡大と良質米の供給促進に資するため、政府の売り渡しにあたって一部の米穀について所要の加算または減額を行なう措置を講ずる必要があると考えられます。  以上のような考え方に立って米穀の政府売り渡し価格を改定してはどうかということであります。  以上でございますが、参考といたしまして「算定数値およびその説明」というのがございます。以下、これについて御説明を申し上げたいと思います。  ここの算定数値は、標準的といいますか、価格だけ出しております。改定後の政府売り渡し価格がどうなるかということでございまして、六十キログラム当たりにいたしますと、一般のお米が、軟質三等包装込み価格で七千三百十五円が七千九百五円ということで、八・一%引き上げになるということでございます。  それから、軟質の四等は、現行価格が七千百五十五円でございますが、改定をいたしまして七千二百四十七円、引き上げ率が一・三%。これは、あとに出てまいります普通米といたしまして、現行価格を据え置きにするための原料米がこの(2)の軟質四等込み価格七千二百四十七円とございますので、引き上げ率が非常に低い形になっております。  2としまして、普通米というのを新しく設けるわけでございまして、これは現在の小売り指導価格、乙地で千五百十円、甲地では千五百二十円、丙地では千五百円という価格で、いわゆる標準価格米として売られておりますが、それと同じ価格で普通米というものをつくりたいということで、その原料の玄米としまして指定銘柄米を除く四等米と五等米をこれに充てるということを考えておるわけでございます。  次に等級間格差が出てまいりますが、これは買いの価格、買いの格差と同様に一等級ごとに百六十円ということでございます。  それから、普通米の原料でございます四等と五等の等級間格差は五百円、これは現在の買い入れ価格の格差を売り渡し価格に持ってまいったということでございます。したがいまして、この格差を先ほどの算定数値の1で政府売り渡し価格、軟質三等米というのに百六十円を足したものが二等になり、もう一つ百六十円を足したものが一等になるということでございます。それから普通米の四等、軟質四等包装込み価格から五百円を引いたものが五等の価格になるということでございます。  次に、4価格調整でございますが、これは指定銘柄米につきましては、注がございまして、二ページの下に農産物の規格規程で告示をしています産地品種銘柄——七十八産地品種銘柄がございますが、その七十八産地品種銘柄につきまして、玄米六十キログラム当たり四百円以内の加算を行なうということがございます。  それから二番目としまして、品質の評価上一定額の減額を行なうことが必要かつ妥当であると認めて食糧庁長官が指定する米穀について、玄米六十キログラム当たり六百円以内の減額を行なうということで、物統令廃止後のいろいろな問題に対応いたしまして、売却の円滑な運営のために加算と減額を行なったらどうかということでございます。  それから、注でございますが、ここに書いてございますように、総体としての引き上げ額は、一−四等玄米の売り渡し価格を八・〇%引き上げる場合の引き上げ額に相当するものである。それから二番目に、徳用上米、徳用米につきましては、従来どおり価格は据え置くということでございます。  以上についての若干の計数的な説明が次の四ページからおしまいまで書いてございます。  八%というのはどういうようなものかという説明が最初に出てまいります。1は逆ざや是正と引き上げ幅との関係で、これがまず説明をされておるわけでございます。逆ざや是正といいますと、逆ざやといいましてもいろいろございますので、引き上げ幅の試算には、アといたしまして、政府管理経費のみを全額政府負担とした場合、いわゆる売買逆ざやといわれておるものでございます。政府管理経費を全部政府が持ちまして、あとの売りと買いがひとしくなるというような売り渡し価格は何か。すなわち、政府の買い入れ価格が、今回銘柄奨励金を六十キログラム当たり二百円足すことに決定をいたしておりますが、これを含めないで、政府の買い入れ価格が、今回の生産者米価の改定によりまして六十キログラム当たり八千九百五十四円になります。これは一−四等で平均包装込みで八千九百五十四円になります。その八千九百五十四円を売り渡し価格にするとどういうことになるかといいますと、現行の政府の売り渡し価格が、それに見合うものが七千三百十七円でございますから、千六百三十七円上げなければいけない。逆に申しますと、改定前、改定いたしませんと、売買逆ざやが現在千六百三十七円あるということでございます。そうしますと、これを引き上げますと二二・四%の引き上げになるということでございます。(注)で書いてございますのは、これに一・二%足すと銘柄奨励金二百円を加算した分も解消できるということでございまして、銘柄奨励金を含めた場合の売買逆ざや解消の引き上げ率が二三・六%ということでございます。  次に、イでございますが、政府管理経費のほか、従来標準価格米について政府が負担していた搗精販売経費を全額政府負担とした場合。これも簡単に申しますと、逆に申しますと、いわゆる末端逆ざやといわれておったものでございますが、政府買い入れ価格が八千九百五十四円、先ほどと同じでございますが、それと搗精販売経費九百円、いわゆるマージンといわれているものでございますが、九百円を引きますと、政府売り渡し価格が八千五十四円になる。これに現行価格との引き上げ幅と率を求めますと、七百三十七円の引き上げを要す、引き上げ率が一〇・一%になるということでございます。銘柄奨励金を含めますと一一・三%の引き上げ率になるということでございます。これがいわゆる末端逆ざや解消といわれる価格の引き上げでございます。  次に、ウでございますが、イの場合において、四十六年産米穀について改府管理経費及び搗精販売経費をこえて政府が負担していた額の二分の一をさらに政府が負担するとした場合ということで、政府の買い入れ価格が八千九百五十四円、先ほどと同じでございますが、これは従来、ことしの生産者米価の引き上げ以前でいわゆる末端逆ざやと称せられていた部分、それを逆に算出いたしますと、次のページの3で四十六年産米穀について政府管理経費及び搗精販売経費をこえて政府が負担していた額の二分の一の百五十三円、三百六円の半分の百五十三円、これを引きますと七千九百一円。従来といいますか、ことしの生産者米価で引き上げた分以前の逆ざや分、それの半分を解消するということにすると五百八十四円、こういうことになる。その引き上げ率が八・〇%になるということでございます。この八・〇%を先ほどの銘柄奨励金を含めますと九・二%になるということでございます。  以上申し上げましたように、売買逆ざやからなかなかそこまでいかぬだろう、そうすると、いわゆる末端逆ざやが一〇%だ。なお、ことしの分以前に残っていた末端逆ざや分を半分だけせめて解消するということになると八%ということになるということでございます。  以上の諸試算を勘案し、逆ざやを逐次是正していくことを基本的な考え方としつつ、物価対策との関係にも配慮して、総体としての引き上げ額が一−四等玄米の政府売り渡し価格を八・〇%引き上げる場合と等しくなるようにしたということで、一応八%ということを決定しておるわけでございます。  二番目に、しからば家計費と引き上げ幅との関係はどうかということでございますが、前回の消費者米価の改定に盛り込まれました以降の消費者家計の伸びを計算いたしますと、従来消費者米価をいろいろ改定することを行なっております。これは物統令が適用になっておりまして、末端の消費者価格、小売り価格の改定という形で米審に諮問され、審議されておりましたが、その際に家計米価ということ炉計算されておったのでございます。それと同じ方法で、前回の改定時、すなわち四十三年の十月当時の家計の可処分所得が最近までどのくらい伸びておるであろうかという計算をいたしておるわけでございます。いわゆる家計米価というものでございますが、これが五六・八%、要するに五割余り伸びておるということでございます。これは従来から家計米価は上限を画するといいますか、それ以上は米価を上げてはいけないという意味で使われていた計算方法でございます。それをここで計算いたしますと五六・八%になるということでございます。  次に、二番目の政府売り渡し価格の改定に伴う精米価格の上昇率、これはどういうことになるかというと、八%の引き上げは、一−五等玄米全体のベースに引き直すと七・六%になるわけでございます。これは十キログラム当たり百一円の価格上昇に相当するということになります。  次に、この価格上昇額は、前回改定後の消費者米価、すなわち乙地における十キログラム千五百十円に対しましてどのくらいの引き上げ率になるかということを申し上げますと、ここに書いてございますが、六・七%の上昇率に相当するということでございます。  次の八ページでございますが、政府売り渡し価格改定の家計に及ぼす影響というのをかりに計算いたしますと、この表でごらんいただけますように、これが四十六年の七月から四十七年の六月までの一世帯一カ月当たりの家計支出でございます。ここに全世帯と勤労者世帯と分かれておりますが、九ページの(注)にございますように、実効米価に直しますと、先ほどは、標準価格といいますか、千五百十円に対しまして七・六%と申し上げましたが、今回ここでは実効米価が千六百七十二円になっておる。この千六百七十二円に対しまして十キロ当たり百一円というのはどのくらいかといいますと六・〇%ということで、精米ベース、実効米価に対しまして六・〇%の引き上げになるという計算が出てくるわけでございます。この六%の引き上げが、八ページに戻りまして、家計の支出にどのくらい影響を与えるか。ここに書いてありますが、まん中あたりに米支出三千四百十二円というものがございますが、一世帯約四人で米の支出が三千四百十二円でございますから、六%引き上がるといたしますと、右に書いてございます二百六円ということ、それは全体の米支出の増加割合の〇・二%に相当する。同じく勤労者世帯につきましても、同様百九十七円、〇・二%の支出の影響がありましょうということで説明をしておるわけでございます。  以上、たいへんおわかりにくかったかと思いますが、「諮問」と「算定数値およびその説明」についての御説明を終わらしていただきます。  あわせて、ほかに「米価に関する資料」がございますが、これは毎年この便宜のために作成しているもので、この際説明は時間の関係で省略をさしていただきたいと思います。  以上でございます。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 以上で説明は終わりました。     —————————————

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 引き続き、質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松沢俊昭君。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 消費者米価の諮問に対しますところの米価審議会がいま開かれている最中であります。長官のほうからも諮問に対しますところの説明を受けたわけでありますが、まず第一番にお聞きしたいのは、いままでは銘柄格差というものはなかったのでありますが、今度銘柄格差を価格のところに導入されるということになるわけでありますが、銘柄格差というのはどのような基準できめているのか、その点からお聞きしたいと思います。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 今回、銘柄格差をといいますか、銘柄をまずどういうふうにきめるかという問題でございますが、これは物統令を廃止しましてからあと、いろいろ価格が自由に形成をされる、その中で品質に応じた価格が形成されていくということが一つの目的だったと思うのです。現在銘柄をどういうふうに確定するかといいますと、自主流通発足のときに指定されました指定銘柄というのがございます。これを現在銘柄として採用をしたらどうかということであります。現在農林省で指定しております二十七品種七十八産地品種銘柄、これを銘柄として採用をしてまいりたいということでございます。  今度、格差の額なり何なりということになりますと、生産者価格では一俵二百円という額をきめたわけでございますけれども、売り渡し価格で今回それをそのまま採用するかどうかということにつきましては、いろいろな考え方があろうと思います。ただ、現在自主流通との関係その他いろいろ食糧庁でやっております自主流通米価格等の調査、それから卸売り販売価格の調査、それから自由米の相場等をいろいろ考えてみますと、もっと多くつけても差しつかえないのではなかろうかという考え方から、一応指定銘柄につきましては四百円程度の加算を行なったらどうかということで、諮問の算定数値の説明に出ております指定銘柄につきまして四百円以内の加算を行なう。  それから、これは銘柄格差ということではないわけでございますが、全体の中で、現在食糧庁がお米を売却しております中で、お米屋さんに非常に敬遠されるといいますか、そういうお米がございます。逆にいま申しましたような銘柄ものは非常に喜ばれる、ほしがる、とりたがるということになるわけでございます。そこでいろいろ抱き合わせその他で実際売却しているお米がございます。そういうものにつきましては、今後売却の円滑な操作の上から値引きをしたらどうかという考え方で、減額ということを今回考えておるわけでございます。それが六百円以内の減額を行なうというふうに考えておるわけでございます。  これ双方合わせて約千円の幅になるわけであります。上が四百円、下が六百円ということになるとしますと千円の幅になります。これも食糧庁が調査いたしましたいろいろな意向調査がございますが、おおむね千五百円から二千円という結果が出ております。やはり一番最初のことでございますし、あまり格差が大きくないほうがよかろうという考え方で、加算と減額の幅の間が約千円ということで押えて四百円、六百円というふうな考え方を打ち出したわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 私の聞いておるのは、七十八産地品種の一覧表がありますが、これはどういう基準できめたかということです。たとえば搗精歩合だとかあるいはまた余ますの問題だとか、いろいろなものが銘柄の要素になってくると思うのです。ですから、農林省のほうで、七十八種類の銘柄というのはどういう基準できめたか、この点を簡単に説明してもらえばいいわけです。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 七十八品種銘柄は、指定法人、というと全農と全集連でございますが、それと全国の需要者団体、たとえば全糧連でありますとか米商連、そういう買うほうの立場、そういう双方で指定してほしいという合意があるものがまず一つ要件となっております。それから二番目には、自主流通の主食用としまして三千トン以上出回っている実績を持っておるということを第二の要件にいたしております。それから、対象になります品種につきましては、府県におきます奨励品種であるということを要件にしております。その他食味がすぐれておりますとか、検査の品種鑑定に支障がないというようなこともございますが、大体そういうようなことで、ことしの銘柄指定品種の指定はそういう条件のもとに行なっておるわけであります。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 そうすると、この銘柄は具体的にいうならば、買うほうと売るほうと、こういうことになるわけであって、買うほうと売るほうというのは、いわゆる集荷をするほうと、その集荷を受けて立つ団体ですね、これがきめるということになるわけですね。だから、そうなりますと、売る農民の立場だとか、買うところの消費者の立場というものは、これは全然無視されているのではないか、こう思いますが、どうですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 考え方としまして、いま申し上げましたように、指定法人が結局全国の生産者の組織でございますから、個々の生産者がいろいろ単協、経済連を通じて売ってまいります、そういう意向が反映をされておる。それから、実需者といたしまして、個々の消費者ももちろんありましょうし、小売りの立場もありましょうが、やはりそれらの注文が、評価が卸売り業者に反映されて、それの意見が上がってまいるということをわれわれとしては期待をし、またそういうものとして取り扱っておるわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 いま産地のほうでは余ますを、新潟県の場合なんかにおきましても五百グラム、北海道の場合においては一キロ、こういうことがいわれておるわけなんでありまして、結局、産地の農民だとか、それから消費地の消費者とかということとはかかわりなしに、米を取り扱うところの業者、それの要するにうまみのある米というものが品種銘柄、産地銘柄、こういうことになっておるんじゃないかというふうに私は考えるわけなんです。もしほんとうに消費者の立場というものを考えるとするならば、たとえば宮城のササニシキあるいは新潟のホウネンワセとか越路早生というものはいま非常に評判がいいということがいわれるわけなんでありますけれども、この米と他の品種、他の産地の米の混米というものの歯どめをさせるところの措置というのがあるのでしょうか。あるということであるならば、消費者のほうで、たとえばササニシキを買ったけれども、うまかったからこれは高く買ってもいい、あるいはうまくなかったから別なものにしよう、こういうふうにして銘柄を選ぶことができると思う。しかし、要するにいまの制度上からいくと、たとえばササニシキのところに青森県の評判が悪いというところの米をまぜたりして、混米によってそれは補いをつけることができるのではないか。そうだとしますと、要するに、銘柄格差をつけるということについてどういう意味があるのか。もちろん食管の特別会計の赤字解消のためにやるというそういうお考えだと思いますけれども、しかし、国民不在の価格ということになってしまうんじゃないか、こういうぐあいに思いますので、その点はっきりしていただきたいと思うわけなんです。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 先生御指摘のように、戦前は私もつまびらかには存じませんが、いろいろ余ますという問題でお米の評価を高めて売り込んだという歴史がある。まさにそれが現在の検査制度に至っておるというふうに聞いておりますが、現在、われわれ別にその余ますということを奨励するということではございませんで、やはり持っておりますそのお米の味といいますか品質といいますか、買うほうの評価がそれぞれあるわけでございまして、それが直接消費者が買う形というのが、お米の流通上の性格から、一応それは卸売り業者が買って、小売りが、あるいは卸がいろいろ調整をして消費者に同じ品質のものとして毎月供給をしていくというのが一つの流通の基本ではなかろうかというふうに思っておるわけでございます。したがいまして、その原料でありますお米のそれぞれにつきまして、それは確かに時期別にもいろいろ評価が違うと思いますし、また産地によっても違いましょうし、品種によっても違いましょうけれども、それぞれにそれぞれの評価があって、そこでそれが取引なりまた生産に将来はね返ってくるということで、やはり価値なりの生産が行なわれていくということに通ずるものではなかろうかという考え方が基本にあるわけでありまして、やはりそれぞれ買うほうと売るほうとの品質に応じました価格形成ということが行なわれるのが理想ではなかろうかというふうにわれわれ考えております。もちろん食管でございますから、個々のこまかな価格差というものを評価しながら買ったり売ったりするというわけにはまいりません。まいりませんが、それがまた一つの方向ではないかというふうに考えております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 いままで標準米というのがございましたね。この標準米というものは、四月の一日に物統令適用除外というものが行なわれてから、ことしの価格の消費水準を一定のところで保障するというところのそういう政策価格であったと私は思うのです。ところが、今度この諮問からいたしますと、指定銘柄の米と基準米、それから減額I、減額II、こういうぐあいにして非常に複雑な価格体系になっていくわけですね。そうすると、いままでの標準米というものは、米の値段というものは大体この程度なんだという、そういう目安を消費者に与えておったと思うのです。そういうつもりで標準米というものをおつくりになったと思うのですが、この標準米を廃止された場合においては、米の値段というものは政府のほうではかかわりがないという考え方に変わったということなんですか。この点はどうですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 標準価格米という考え方につきましていろいろお考え方があると思いますけれども、われわれの考え方は、物価統制令というもので統制価格を肯定しておりまして、それが廃止になった後に同じ価格——別に変わったわけではないわけですから、同じ価格で消費者が安心して買えるお米というものを残しておきたい、またその統制が直接なくなっても、経済的にお米ができるわけですから、お米屋さんに売ってもらいたいということでとった措置でございます。したがいまして、末端の価格をあの標準価格米で常に指導していくという考え方ではございません。消費者の段階での価格は、いろいろな段階で二千円のお米もありましょうし、千七百円のお米もありましょうし、標準価格千五百円のお米もあったということでございますから、そういうことで考えてまいったわけございまして、今回の改定にあたりまして確かに二つ考え方がございました。一律に八%上げる場合に、そういう銘柄なり何なりを加算なり減額を行ないながら八%全体を上げるという考え方と、やはりいまの標準価格米というものに価格的に魅力を感じている方々がおられるのだ、それを残すべきだという二つの考え方がございます。結局後者の考え方を今回とっておるわけでございます。それを普通米ということで標準価格米の持っておりました価格的な意味といいますか、そういうものを普通米というもので引き継いで価格を指導してまいるという考え方が今回の普通米の制度というふうにわれわれ考えておるわけであります。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 一般的に国民はやはりうまい米というのを食べたがっておられることは、これは言うまでもないわけなんです。政府はうまい米を安定供給をしてやるという義務があると思うのです。ところが、今度は標準米という制度がなくなって、そして普通米という制度ができ上がる、こういうことでありますが、この普通米というのは、大臣も言っておられるように、たとえば、いままでの標準米にしましても、政府が卸したところの政府米、このうちの良質米というものが自主流通米に化けている。こういうことを大臣みずからはっきり言明しておられるわけなんです。そうして最も品の悪いところの米というのを配給に回している、こういうやり方で米屋は操作しているのだ、こういうことを言っておられるわけなんです。こういう状態になってまいりますと、標準米がなくなるわけなんですから、結局うんとまずいところの米というものが普通米ということになって、価格は押えられたと言われますけれども、国民の皆さんはそんなまずいところの米は食べられないということになりますと、非常に高いところの米を買わなければならないところの結果になるのじゃないですか。  しかもその上、私は八%の値上げということ自体、消費者の立場からするならば、非常にナンセンスだと思うのです。これは政府の食管というところの立場からするならば非常に意味はあると思うのです。ただ、消費者の立場からした場合におきましては、もうすでに千五百二十円の標準米というのが二千二百円ないしは二千三百円に売られているわけなんであります。したがって、八%どころの話か、五〇%値上がりというのが、四月一日の物統令廃止後の米の価格の現状だと私は思うのです。そういう点からいくと、八%の値上げなんということを言ってみたところで、八%の値上げなんというものは、これは政府が数字を発表しただけの話であって、政府のふところ勘定からいうならば、確かにいままでより八%高く売るわけなんでありますから、その分は余裕が出てくる、こういうことになりますけれども、国民のふところぐあいからするならば、意味がないどころの話か、むしろ値上げムードを一そう高めるというところの結果になるのじゃないか、こういうぐあいに私は考えるわけなんでありますが、食糧庁のほうではどうお考えになっていますか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 最初に御質問のありました普通米が何かまずいというふうな考え方でございますけれども、われわれ決してまずいお米とは思っておりません。と申しますのは、確かに指定銘柄米が約三割ございますからそれは除きますが、その残りのいわゆる指定になってない、先生御承知のように、仕分け品種だとかいろいろございます。そういうものを指定してほしいといういろいろな御希望も相当あるような、われわれも非常にいいお米というのも相当ございます。そういうものの四等、五等、その四等というのが中心でございます。五等は約二割です。ですから、御承知のように、等級でまずさ、うまさがきまるということは私は申し上げませんが、やはり等級というのは歩どまり差でございますから、それでできるお米がまずいものであるというふには決してわれわれ考えておりません。ただ、大臣が標準価格米との関係でいろいろ言われたというふうに聞いておりますが、これは物統令廃止後の状態におきまして、いわゆるマル公のマージンで千五百十円になるように政府で売っておるのが——全部お米一律に売っておったわけですが、その中から比較的いいと思われるものをたとえば千七百円で売るとか、そういうようなことは自由にできたわけであります。別にお米屋さんがインチキをしたということでなしに、そういうふうに分けて仕分けをしながら好みに応じたお米をつくってよろしいということにしたわけですから、そういう中で千五百十円のお米というのは、おそらくその中ではそれ相応のお米だということを、大臣が言われたのではないかというふうに私は理解をしておるわけです。  いずれにいたしましても八%の値上げというのがどうかということでございますけれども、これはいろいろ見方もございましょうが、われわれといたしましては、普通米というものを相当程度、売り渡しに対しましては三五%、ほかのものを入れますと約四割くらい据え置き米を置くわけでございます。全体として八%の値上げというのは、やはり食管の管理なり全体の考え方からいたしますとやむを得ない措置ではないのかというふうに思います。  ムードということになりますと、これはまあムードということでございますので、われわれはここでいろいろな便乗が起こるということは、もちろんそういうことも懸念いたさないわけではございません。ですから、そういうことにつきましても十分われわれなりの努力をしてみたいという考えでおるわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 率直に申し上げますけれども、新米から値上げをする、こう言っておられるわけなのですが、新米と古米をだれが区別をつけるのですか。米屋さんじゃないですか。消費者のほうでこれを区別つける方法というものをきちんと農林省のほうではきめておられるのですか。それから指定銘柄以外の四等と指定銘柄の五等、これが普通米になるわけでしょう。この四等五等、三等二等一等という、こういうものを消費者がきちんと区分けをつけることができるかどうか、あるいはまた産地銘柄と産地銘柄以外の米との差をどこで区別をつけることができるか、私はこれはできないと思うのです。何か歯どめ策というものが具体的にあるということになれば別で すけれども、たとえば新米から値上げをするということを言っておられますけれども、新米から値上げしたのか、古米も値上がりしたのか、そのことは消費者はなかなか押えとめることはできないのじゃないですか。あるいはまた銘柄米と銘柄米でないのをきちんと区分けすることもならぬでしょう。あるいはまた四等と五等、三等と四等、これをきちんと区分けするというわけにはいかないのじゃないですか。そういうことになりますと、私がさっき申し上げましたように、結局、市場においてはもう自由売買ということになってしまうと思うのです。そうして今度、来年度の生産者米価、これは一体それではどうするのだという問題が起きてくると思うのです。一体米価というものはどうあるべきであるかという新たな問題点を消費者米価値上げの審議会は反問を投げかけているのじゃないか、こういうぐあいに考えるわけなのです。そういう意味からいたしまして、私が聞きたいのは、それじゃそういうふうな区分けというものをどういうふうにしてはっきりさせ、そしてそういうごまかしのない状態というものをつくり出すことができるような具体的措置を持っておられるのか、それから来年の生産者米価というのは一体どうなるのか、それと現行の食管法そのものと矛盾はないのか、また、あるとするならば、どういうふうにして改正をしていこうというところの考え方になっておられるのか、この点をお伺いしたいと思うのです。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 先生の御指摘の一番最初の新米、古米あるいは三等、四等あるいは指定銘柄とそうでないものというものの区分が消費者につくかつかないかということでございますが、これは消費者にそういうことを要求するのは無理だと思います。したがいまして、政府が売るお米が古米は安いというようなことは、実は現在の標準価格米を維持したいというわれわれの気持ちでございます。  また普通米が出回ります間にも、ずっと千五百十円のお米は店頭に置いておきたいという気持ちでございますから、考え方は従来と同じでございまして、またそれ以上にきびしくやるつもりでございますが、原則として大型搗精施設で袋詰めにさせる、それで価格も明示させる。そういうことで店頭で販売できるように常時置いておかせるということをやりたいと思います。それにつきましては、従来どおり都道府県に協力をお願いすることはもちろん、われわれの組織を利用いたしまして、取り締まり、指導、そういうことをやってまいるということでございます。  普通米につきましても全く同様に考えておりまして、場合によりましては登録の措置につきましても考えざるを得ないという態度を示していきたいということでございます。  そこで、今回とりました改正の措置がどういうふうになっていきますか、もちろんわれわれも初めての経験が相当あるわけであります。ですから、運営上いろいろな問題が出てまいると思いますけれども、やはり品質に応じた米の操作ということがどうしても基本でございましょうから、そういう方向で食管の運営を続けていくということになると思います。  ただ、来年の米価がどうなるかということになりますと、いまからまだそういうことをいろいろきめているわけではございませんが、別にいま私どもが——何か食管法と矛盾しないかと言われますけれども、むしろ質に応じた価格で、量はやはり公平に回ってまいるということでございますから、食管法上の売買操作としては、現在のところ別に何らわれわれのやっていることが抵触しているというふうには考えておらないわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 時間が来ましたので、これで終わりますけれども、この標準米の価格が一キロ当たり百五十二円ですね、これが二百二十円ないし二百三十円に売られておる。実際に売られているのです。それから、そのことは、米はかってにやっても差しつかえないような御答弁があったようでございますけれども、政府米においては消費者価格というものがきちっときまっておるわけでございますから、その米を自主流通米に流用するというわけにはいかないのじゃないですか。  それからもう一つの問題としましては、袋詰めということを言っておられますけれども、商品表示をやる場合、私も三十種類ぐらい見ましたけれども、ほとんど量目も書かれていない、産地も書かれていない、あるいはまた米の名前もビクトリアライスだとかそんなことで、要するに、われわれが産地で全然聞いたことのないような銘柄になって出ておる。あるいはライスカレー用米だとか、そういうようなことで出ておりますので、そのようなところは皆さんはきちっとしてやっておるのだということを言っておられますけれども、いままでの経過からいくと、そういう規制ということは全然やってきておられないのですよ。事実、食糧庁でやるということは非常にむずかしいと思うのです。だから、私は結論的に申し上げまするならば、そういうぐあいにして何とかやろうというところのあなたの考え方はそれは可としますけれども、実際上はできないのじゃないですか。何の具体的な通達も出ていない、具体的な施行令の改正も出ていない、法律の改正も出ていないというならば、できる道理がないのじゃないですか。そうなれば、消費者の皆さんが心配しておられるように、米価の引き上げというものは、結局、無政府状態に消費者米価というものが値上がりする以外の何ものでもないし、また農民のほうでも、いろいろ考えておりまするけれども、これはやはり食管制度そのものに大きな影響のあるところの問題だというふうに考えざるを得ないわけなんであります。そういう点で、具体策があったら示してもらいたいが、いまあなたの言われたものは、これは具体策にならぬと思うのです。だから、こういうふうに長官通達を出して、それをやらなかったところの業者はこういうふうに処罰しますとか、そういう具体的なものがあるのですか、どうですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 一番最初の、政府が売りました価格につきましてどうなっておるかということでございますが、物統令が廃止になりました以後は——以前はいけないのです、以後は、政府が売りましたお米を千五百十円の標準価格米では、必ず消費者の注文があれば、全部これを充てなさい、それ以外のものは自主流通米とまぜてもう少し味をよくして、多少高い値段で売ってもよろしいということに実際上なったわけでございます。物統令が廃止になりましたから、結局、そこはこの価格以上にしてはいけないという規定が適用にならないわけです。ただ、政府のほうが千五百十円に合わせた価格で売っておったというのがいままでの状態であるわけでございます。その辺はひとつ御理解をいただきたいと思います。  それから、いろいろ袋詰めだとかの問題につきましては、確かに物統令廃止以前は、実は政府米、配給米ということで、自主流通米が出ましてから、表示が非常に不当表示といいますか、そういうもの的ないろいろな表現が使われだしたというふうに思います。ただ、従来出回っておりましたのが、いろいろな形で物統令廃止後も前の無秩序に出回っていたものがまだ統制廃止後に、われわれいろいろ通達や表示の要領を全部きめまして、そういうことで指導を現にしておりますが、袋の切りかえが若干おくれたという事情は一つあったと思います。ただ、最近でも表示状況についていろいろ調査をしておりますが、配給米の表示状況につきましては、一応届け出させる、どういう事項を表示するかということまで届け出させるということで、物統令廃止時に配給米の表示の要領でございますとか、その細目等につきまして食糧庁の長官通達あるいはそれに関連します各部長の通達が出ております。これに基づきまして現在もいろいろ指導をしております、またチェックもしております。それで、チェックでわれわれ自身が発見している違反もございます。そういうことで、これもわれわれとして、先生御指摘のとおり、非常にたいへんな仕事でございますけれども、やはり食管の中の話でございますから、われわれの力でやっていきたいということで努力をしてまいりたい、こう思っております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 これで終りますが、たった一つ最後に質問しますけれども、そうすると、たとえば普通米ですね、千五百十円ということになっておりますけれども、これはお米屋さんが二千円で売ろうと三千円で売ろうとかってなんですね。統制令が撤廃されているのだから、かってなんですね。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 かってといいますか、そこはほどほどの問題がございまして、実は物統令の適用廃止と同時に、まあ大都市が問題でございますから、そういうことが起こらないように、いろいろ問題はございましたが、新規参入ということで新しいお米屋さんをふやす。新しい米屋さんがふえるということで、逆に味の競争も値段の競争もしていただくということでやっておるわけでございます。ですから、かってに高くしても売れるといいますか、やはりお客があっての話だと思います。  それから、今後私どもがつくる普通米につきましては、これは全然別でございます。いままでの標準価格米を千五百十円という意味で私、申し上げた。今度の普通米につきましては、もちろん財政負担をして安く売って普通米ということで表示させていくわけですから、これについては今後は話が変わるということでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 じゃ、時間が来ましたから、あとからにします。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 瀬野栄次郎君。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 消費者米価問題並びにいわゆる農産物の輸入自由化問題等について質問をいたします。  時間の制約がございまして、農林大臣がきょうは米価審議会のほうに出席をしておられて午後こちらに来られるということで、午前中の時間がわずかで、午後大臣に対する質問の時間が若干ございますので、午前中は消費者米価問題についてしぼり質問申し上げ、午後農産物自由化問題等について質疑をいたすということにいたしたい。もちろん米価問題についても農林大臣に質問することは当然でございます。  まず最初に、消費者米価問題でございますが、昨日、本日と米審が開かれまして、今回八%値上げの諮問がなされております。消費者物価の上げ率が六・二%ということになっておりますが、生産者米価の上げ幅を大きく上回り、これまたとても家計安定につながるものではないわけでございます。  いろいろわれわれが聞いているところによりますと、農林省は逆ざや相当分を一一・二%引き上げを当初考えておられたようでありますが、経済企画庁の反対等がありまして、結局は基本米価の引き上げ程度にとどむべきだという主張をして譲らないということから、足して二で割った、結果的に八%になった、こういうことじゃないかもしれませんが、そういうことを言われてもしかたがない結果になっておるのが実情でございます。政府のこの米価算定には何ら科学的根拠または順法の精神がない、こういうふうにわれわれは見ておるわけであります。ただ、食管赤字の負担軽減という財政当局の要請に盲従的に追随している、こういうふうに思えてしかたがないわけであります。こういったことの批判に対して国民の前にひとつ当局は明らかに見解を述べていただきたい。まず最初にこのことを申し上げる次第であります。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 今回の消費者米価の改正につきましては、やはり基本的には、食管の管理、運営からいたしまして逆ざやというのが発生をいたしております。このことがいろいろ政府の売買、ことに自主流通の発展等いろいろな問題についてひずみをもたらしてくることは御承知のとおりでございます。これを何らか解消をしていくというのが一つの基本的な考え方であるわけでございます。それから、もちろんそういうことが、先ほどの諮問の説明にもございましたように、財政的な問題も惹起をしてくる。それから、物統令廃止後、一本で政府が価格で操作しておることがやはり売買の上からも非常に無理が出てきておるというような問題がいろいろ出ておるわけでございます。これを基本的に改めていくことが必要でございますが、そこはそれだけでものを割り切るということでなしに、やはり物価問題というのを念頭に置きまして、妥協と言われればそうかもしれませんが、政府全体の立場といたしまして、確かに経過的には農林省がもっと高い額を主張したことも事実でございますけれども、逐次逆ざやを解消していくということで、今回の八%の改定を決定いたした次第でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 そこで、足立構想によりますと、徳用米、徳用上米の価格は据え置き、標準価格米をやめて同じ値段の普通米を新設する。一般的には庶民米というふうにもいわれておりますけれども、小売り店を行政指導するということでいろいろとカバーするようにわれわれは受けとめて聞き及んでおります。庶民の暮らしを守るためだ、こう言われますけれども、庶民のための値段は据え置きと言われながら、その質というのが非常に問題になってくるということでございます。各消費者団体からもいろいろと要請がなされておるわけでありますが、徳用米というのは陸稲と規格外米、徳用上米は五等米と古々米、古古々米ということで、普通米は指定銘柄以外の四等米と五等米、それに消費者に不評を買っておるといわれます北海道、青森米、いかにもまずそうなものばかりで、これまでの標準価格米が一−四等米をまぜていたのに比べまして、内容は大違いであるというふうになることは当然予測されます。これも北海道、青森米については後ほどこれはいろいろ質問し、また論議をするところでありますが、こういったこともいろいろと報道がなされまして、名目上の値段は据え置きであるけれども、品質を落とすというからくりみたいなことに使われて、実質は相当大幅な値上げになっている、こういうふうにも思えるわけであります。ことしの春、物価統制令の適用が廃止された際にも、しばしばわれわれが質問を数回にわたってやったわけでありますが、それと引きかえに標準価格米をつくって、品質、価格を保つように約束を取りつけたばかりであるのに、それが普通米の移行で、わずか半年で破られてしまったという結果になっておることも事実である。まことに政府は無責任きわまりないことである、こういうふうに思うのですが、この点についても当局は国民の前にどういうふうに弁解をされるのか、また説明をされるのか、この点もまず簡潔にひとつ御答弁をいただきたいと思うのです。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 徳用米は従来と同じでございます。それから徳用上米につきましては、従来四十四年産と五等を充当しております。新米の五等からは普通米に入れるということに今後したいということでございます。  そこで、普通米でございますが、これは指定銘柄米を除きます四等、それから指定銘柄米も入りますが、五等をもってこれに充当するということでございまして、先生いま御指摘のような何かまずい米を特にそこへ充当するということでは決してございません。先ほどちょっと申し上げましたが、指定銘柄のほかにも仕分け品種としまして、県がいろいろ奨励し、これから指定品種に持っていこうということで、非常に馬力をかけているうまいお米もございます。そういうものも全部ここへ入ってくるわけでございます。  それからもう一つ、一等、二等、三等という——これは釈迦に説法でたいへん恐縮でございますが、等級格差というのは歩どまり差を反映しているものでございまして、むしろお米屋さんの採算の問題、歩どまりがいい悪いということが主と考えてしかるべきものだと思います。したがいまして、四等、五等といいましても、若干整粒の違いはございますが、見ばえが悪いということは若干避けられませんけれども、味の問題には関係ないことであろうというふうにわれわれは考えておるわけでございまして、一部いろいろ何かごまかしたというようなことを言われて、われわれ心外に感ずるわけでございますが、いずれにいたしましても、標準価格米というのは、実は一等から四等まで全部のお米をもってこれに充てるということになっておったわけでございます。そのうちどれを相当量確保して、現在の千五百十円の価格のお米をつくるかということになりますと、どこかでその米を切らざるを得ないわけでございます。そこで、一応四等米を主力に普通米をつくるということにしたわけでございまして、別に質を落として何かするというふうな意味では決してないわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 農林大臣は、さきに政府操作の半分を普通米以下に回す、こう言っているわけですね。それはあくまでも政府が卸商に売り渡すということであって、小売り段階ではこの最低の質というものが確保される保証というものはないわけですね。いわゆる小売り段階では品質はどうでもなるということになるわけです。そこで、この最低の質でさえも確保される保証がないといわれるにもかかわらず、徳用米が普通米に化けたり、普通米の中に古々米がまじるということがこれは必ずあるわけでございまして、これをだれが保証してくれるかという問題が消費者においてもたいへんな問題になっているわけですね。これらについてはことしの四月もいろいろとわれわれ質問して進めてきたところでありますけれども、この点についてはどういうふうに消費者に当局は説明をされるのですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 御指摘のように、小売り流通過程、ことに小売りの段階で従来いろいろ好ましくない問題がありまして、いろいろ御指摘がありましたことも事実でございますけれども、やはり考え方としまして、その段階を全部ネグるわけにもまいりません。したがいまして、今回、特に原則としまして、大型精米工場で普通米につきましては搗精、袋詰めにしまして、それを普通米であることと価格を表示して、袋で販売するということを原則にしたいというふうに考えておるわけでございます。  もちろん小売り業者の問題もございます。これにつきましては、受け払い台帳をはっきりさせるとか、そういうことで、従来の標準価格米以上に相当きびしく袋詰めで販売をしていくことを指導してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。  あといろいろ古々米なり混米をするという問題がございますけれども、現在そう古々米が大幅に出回っているというわけでもございません。いろいろな特殊な需要に、大衆食堂等の需要には充当されておると思いますが、やはり質の時代でございまして、お米屋さんもインチキをしてもうけるという時代ではもはやないというふうにわれわれは考えておるわけでございます。現にいろいろ摩擦が多過ぎるくらいに新規参入の問題が起こりまして、現在のお米屋さんは、少なくとも昔のお米屋さんと違いまして、相当真剣に営業に努力をしておるというのが実情ではないかというふうにわれわれは思っております。もちろんそれで甘く見ておるつもりはございません。今後その指導監督ということにつきましては、先ほど申しましたように、より以上に、標準価格米の制度以上に厳重に指導をしてまいりたいというふうに考えておるわけであります。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 いまの答弁で、工場過程で、大型精米工場で袋詰めをしていくということを原則としたい——原則としたいということばがあるので、これで逃げておられるけれども、現に大型精米工場が幾つあるか、十分充足するに足る状況なのか、また今後大型精米工場をつくるにしても、かりに二、三年でこれが全部充当できるとは思えない。こういったことを言われるけれども、そういったことについては、それじゃどういうふうに計画しておられるのか、また考えておられるか、そういう点、また疑問が起きてくるわけですね。原則だから、あるところはそうする、ないところはそうでないということになれば、ないところは問題が起きるわけです。また受け払い台帳をはっきりさせて袋詰めを指導する、こういうふうにおっしゃけれども、そういったことが事実可能なのかどうか。机上の空論ではどうにもならない。そういう点についてもう少しく具体的に御答弁をいただきたい。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 御指摘のように、全部の能力があるということでは確かにございません。全国で平均いたしますと、能力としましては約八五%ございます。全体の精米に対します能力が八五%という意味でございます。大体三割から四割のものが一応普通米として充当され——もちろんそのほかにも袋詰めの要求がございますから、一がいには言えないわけでございますが、たとえて申しますと、確かに福岡あたりはほとんど一〇〇%、百何%という数字でございます。しかし、一方東京みたいなところはまだ四八%と、全体の搗精に対しまして袋詰めの大型の能力があるのが四八%ということでございますから、確かに非常におくれておるわけでございます。したがいまして、こういうところではやはり小売りの袋詰めもある程度まで活用せざるを得ないというふうに思います。ですから、そういうところにつきましては、もちろん大型の工場の搗精施設をふやすということを考えておるわけでございますが、一応土地の問題ですとか、業界との意見調整というものがございまして、今回も二億何千万円の予算を計上して増設に努力をしておるわけでございますが、やはり並行的にものを考えなければいたしかたないというふうに思っております。ただ、今後の普通米に対する消費者の要望がどの程度になりますか、県によって違うと思います。その辺との見合いの問題がございますが、概していえば、搗精の大型の集中精米で大かたまかなえる段階が現在来ているというふうに考えております。もちろん地域によりましてそうでないところもあるとすれば、やはり小売りの能力を活用せざるを得ないのじゃないか。基本的にはそういう大型化へ持ってまいるということで従来から努力しておりますし、今後もそういう方向で努力をしたいというふうに考えておるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 何かわかっようなわからぬようなことですけれども、大型化で何とかまかなえる段階に来ているというようなことを言っておられますけれども、事実、全国平均八五%が大型精米に対するパーセントであるというふうな説明がいまありまして、その他三割は袋詰めの要求が出ておるというようなことを言っておられますが、もちろん大型搗精工場の問題については、土地問題とかあるいは業界との調整があることも十分承知しております。そのために二億五千万の予算を組んで当局もいろいろ御検討いただいておるということも伺っておるのですが、いずれにしても、こういった袋詰めでということにはならぬところがかなりあるわけです。  そこで、足立農林大臣もこの前からいろいろおっしゃっておりますけれども、私が先ほども申し上げましたように、食糧庁が、結局、卸商に売り渡すだけの責任をとればいいじゃないかというようなことになるわけでありまして、消費者にとってみれば、混米をしたいわゆるにせの米と申しますか、そういったインチキ米をつかまされたり、あるいは新米を若干まぜて新米並みの値上げを押しつけられるというおそれが十分あるわけです。こういったことでは消費者がおこるのはあたりまえであります。また、それが消費者の不安であります。そういったことに対してどういうふうに一これはあとで大臣にお聞きしたいと思っているのですが、よほど指導監督をしてもらわなければいかぬわけだが、指導監督しますといって、実際に具体的にどうするのか。ただ口で言うのはやすいけれども、こういったことでは消費者も納得しないのです。その点については当局はどういうふうに国民にはお答えになりますか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 新米から価格の改定を行ないたいということで考えておりまして、逆に申しますと、四十六年産米は従来と変わりない値段で売り、かつ、現在も売っております標準価格米を常に小売りの店頭に置かせるように努力をしたい。十月はまだ古米が——古米といいますか、四十六年産が中心で、十一月、十二月と新米がだんだん出回ってくるということになりましょうから、新米が完全に出回るような時期に普通米に切りかえていく。その間、標準価格米を中心に指導してまいる。それから、普通米に今度の四十六年産をまぜて売るというのも、端境期としてはやむを得ない措置でございますから、これも認めてまいりたいということで考えておりますが、いずれにいたしましても、標準価格米か普通米かいずれか必ず小売りの店頭に常置販売をさせるということを登録の義務づけとしてやってまいる、登録店に義務づけていくということで指導をしてまいりたいと思っております。ですから、間違いなく十一月になりますと、標準価格米か、そういう意味では普通米が現在の価格どおりに小売りの店で買えるようにいたしたいということでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 標準米を店頭に必ず置かせて登録の義務づけをするということでありますが、消費者がこれを見てはたして判別ができるかどうかという問題もあるわけですけれども、それだけで事足りるかどうか、私はこう思うわけです。もちろん巡回指導をしたり、抜き打ち検査をするとか、いろいろなこともやっていかなければならぬと思いますが、このことについては農林大臣にもよくお尋ねすることにして、指導監督が実に今後重要になってくる、こういうふうに私は思うわけです。そこで、時間も制約があるので、とても全部質問するわけにいきませんが、足立農林大臣が食管改革を進めようとする意欲というのはよくわかるのですけれども、消費者米価を引き上げることによって末端逆ざやの解消をはかって、そうして食管をなしくずし的に改廃の方向へ持っていく、こういうふうに考えられてしようがありません。食管改革の原理、原則ということを明示せずに、各論だけが先行しているという感じになるわけでございまして、食管改革というものは慎重にやるべき問題でありまして、農民にしてもまた消費者にしても絶対的な協力がなければならぬことは当然必要なことであります。そういったことで、今後も食管問題ともからんでこれはたいへん心配されるわけですが、消費者全体の反発と政治不信を招くということに今後なっていくというように、私たちは今回の消費者米価の値上げは影響が大きいというふうに判断をいたしております。絶対にこれは値上げすベきではない、かように私たちは考えておるわけであります。多数の消費者また消費者団体からたびたび要請、陳情を受けておりますが、これではまさに農業を放棄していくという段階になっていくのじゃないか、こういうこともいわれまして、今後ずっとこういった消費者米価の値上げということが行なわれていくということになっていくと、今回は四年目でありますけれども、消費者はたいへんな不安を感じるということになる。そういったことから今回の米価値上げについて八%に諮問は押えておりますけれども、もう一度真剣にこれを検討してみていただきたい、かように思うわけです。  さらに、今回の生産者米価の引き上げによって赤字総額が五千三百億円にふくれ上がるということで、いろいろと報道等がなされておりますけれども、政府がこの赤字の縮小を消費者だけに転嫁するのはあまりにも策がなさ過ぎる、こういうふうにわれわれは指摘せざるを得ません。三・六%までいわゆる勤労者世帯での家計費の米支出が低下したのは事実でありますけれども、低くなったとはいえ、低所得階層ほど所得に占める米の購入費の割合というものは高いわけでありまして、生活を相当に圧迫することには変わりはないわけであります。いずれにしても、食管赤字の責任というものは場当たり農政というものを展開してきた政府当局にあるのでありまして、国民がそのしりぬぐいをしなければならないということはどこにもないわけです。そういった意味から、先ほどからるる申し上げましたが、要するに、家計費、国民生活を極度に圧迫し、インフレを助長させるような、諸物価へまた大きく影響を与えるような消費者米価の値上げは断じて行なうべきではない、こういうふうに私たち思っておるのですが、もう一度当局からこの点についてはっきりしたお答えをいただきたい、かように思います。

森下元晴自由民主党農林政務次官

○森下説明員 ただいま御指摘のように、食管制度は非常にむずかしい問題をかかえております。食糧が足らなかったときにつくった食管制度を、食糧があり余った時点においてどういう運用をするか、この点で非常に頭を悩ましておりますし、この赤字全部を、御指摘のように、消費者にかぶせることもいけないと思います。ただ、特別会計であるがゆえに、赤字が巨額にあがっている、けしからぬじゃないかという一部の声もございますけれども、こういう理論ですれば、道路にしても港湾にしても赤字であると言えぬことはないと思います。しかし、食管法が長らく非常に国民のためにプラスになってきた、こういうことは事実でございますけれども、現段階ではお米が余ってきた、もちろん総合農政等でこれをいかに調整するかという前向きの方向はとっておりますけれども、当面の問題として、いわゆる量だけではない、やはり質を好むという現在のような情勢下にございまして、格差もつけなければいけないし、また消費者の生活費の中に占めるお米の割合ということを考えました場合に、なるべく上げないほうがいいと思いますけれども、やはり逆ざやの解消、そういう問題を考えました場合に、この際は上げさせていただきたいということで、きのうから米価審議会でおはかり願って、消費者の代表も含めまして検討をしてもらっている、こういうことでもございます。  なお、将来の食管制度の問題については、御承知のように、米穀管理研究会で種々検討しております。食管制度を全部やめてしまうということではございません。改善の方向に向かって進めておりますけれども、ただ、中間報告等で見ますと、間接統制まで含めて四つくらいの方向が示されておるわけで、この機関に将来とも大いにわれわれも期待いたしまして、現実に合ったような食管法で国民の、生産者はもちろん、消費者のためにも食管法を通じてプラスにしていきたい、このように思うわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 時間ももう詰まってきましたので、今度は生産者側の問題で一、二点お伺いして質問を終わりたいと思いますが、今回の諮問案について、これは消費者はもちろんでありますが、農民にとっても、価格以外についてもいろいろ問題があるわけです。簡潔に申しますと、北海道米、青森米はまずい米として政府が印を押そうとしておるというような印象を受けるわけです。というのは、食糧庁では、現在でも米屋は北海道、青森米を喜ばない、自由米では一俵当たり千円以上の開きがあることから格差を設けた、しかし、当面生産者米価とは関係ない、こういうようなことを一部報道によってわれわれ聞かされておるわけですけれども、こういう北海道米、青森米がまずいという客観的なデータも何もないし、両地方では、現在、産米改善に力を入れていることも事実であります。それを政府が一方的にまずい米とレッテルを張っておるわけじゃないでしょうが、そういうような意味にとれることが言われておるということは、北海道、青森の稲作農民にとってもたいへん納得のいかない問題である。この点についてひとつ明らかにしていただきたい。  もう一点は、特に政府売り渡し価格は来年の生産者米価にそのまま反映するおそれが十分にあるわけです。また北海道、青森米は産米の売り渡し価格を安くしたところで、それが消費者米価に影響するわけではないわけであります。けれども、両地区の産米は米屋の段階で銘柄米の増量用として使用されて、結局、米屋のもうけになるだけと考えられるわけですが、こういう点はどういうふうに検討されてきているか。この二点についてひとつ簡潔に御答弁いただいて、質問を終わりたいと思います。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 今回の政府の売り渡し価格につきまして加算と減算を行なうということにしたわけでございますが、もちろんこの格差につきましていろいろ検討いたしました。食糧庁の調査で、いろいろ販売業者の意向調査の結果、自主流通米の流通でございますとか、価格の実態でございますとか、卸売り販売業者がすでにいろいろ値づけをしておりますこともございます。そういうような取引の実態、それから自由米といいますか、そういう正米市場がございませんから、自由米の市場の動向、そういうものを勘案いたしまして、むしろ格差は控え目に考えたわけでございます。たとえて言いますと、意向調査で千五百円から二千円の格差が過半数でございましたが、それを千円に圧縮するというようなことでいろいろ考えてまいったわけであります。  そこで、いま御指摘の県、たとえば青森県でも指定銘柄というのが今回指定になっております。したがいまして、また指定銘柄にしたら今後おそらくなるであろうという品種も相当作付が伸びてきております。したがいまして、こういうところのお米ももちろん、今後の産米の改良の結果によりまして、当然指定銘柄でむしろ高く売られるということになるわけでございます。いまここで何か生産者がいろいろ産米改良に努力されておる芽を全部つみ取るとか、そういうつもりは毛頭ございません。むしろ今後のそういう新しい事態に応じた生産の体制というものが、また逆に産地を力つけていくというふうにわれわれは考えておるわけでございます。  それから、明年、この売り渡し価格にいろいろな加算、減算を行なったわけでございますが、これを生産者の段階にはね返らせるというようなお話がございましたけれども、毛頭そういうことは考えておるわけでございません。むしろ売り渡し価格が今後適正な価格で形成されていって、それが安定してまいりまして、おそらく将来においてそれが買い入れの格差になっていくということはもちろん考えられることでございますけれども、御指摘のように、われわれは、市場よりもむしろ縮めた格差を考えたというふうに思っておるのでございます。あるいはそうでないのかもしれませんけれども、これは正直に申しまして、試行錯誤的に、逆にこの値段ではまだあるいは多過ぎる、あるいは少な過ぎるという問題は当然あり得る話でございます。その点は、またどういうものにつけていくかということは、やはり人気のあるもの、ないもの、それをもう少し細分していく必要があろうというふうにも考えております。ですから、そういうものが安定してまいりました後に、そういういろいろな議論が確定してまいるということで、初めてのことでございますから、ここで何かについてすべてをきめてしまったというふうなつもりは毛頭ないわけであります。ただ、そのはしりといいますか、今後そういうことでいろいろ運用してまいりたいということで、初めてのそういう考え方をとりましたということでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 以上で午前中を終わって、午後また農林大臣に質問をいたします。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 長谷部七郎君。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 食糧庁にお尋ねをいたしますが、まず最初に、あと一カ月半で新しい米穀年度を迎えるわけでありますけれども、現在の端境期における米の需給の見通しについて、まず具体的にひとつ説明願いたいと思います。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 まず、ことしの生産調整から先に申しますと、生産調整は、御承知のように、六月三十日現在の実績、計画量が目標数量に対しまして、二百十五万トンでございましたが二百四十一万トン、一一二%になっております。約二十六万トン上回る生産調整。それから次に、事前売り渡し申し込み数量はどうなっておるか。これはそのうらはらになるわけでございますが、予約限度数量の七百九十五万トンに対しまして約七百六十六万トン、九六%の実績でございます。約二十九万トン下回るという結果になっておるわけであります。以上いずれも平年作を前提といたしました数字でございまして、その限りでは、事前売り渡し申し込みであらわれておりますように、目標よりも若干下回っておるということでございます。しかし、最近、統計で発表になりました八月十五日現在の作柄の概況によりますと、水稲の全国の作況指数が一〇三ということになっておりまして、この作柄から推察をいたしますと、水陸稲の生産の見込み数量がおおむね約千百七十三万トン程度になるのではないかというふうに推定ができるわけでございます。したがいまして、先ほど申しました平年作で若干目標数字が落ちますが、いまの作柄を考えますと、ちょうどそれを取り戻す形になっておりまして、千百七十三万トンというのはわれわれが考えております需給計画の生産見込み千百七十五万トンとほぼ一致するわけでございます。大体そういう数字で従来の需給計画の計画どおりいくのではないかというふうに考えておるわけでございます。  そういたしますと、需給計画に見込みました七百九十五万トンの出回り量、政府の買い入れと自主流通を含めましたもので、そのうち二十五万トンが在庫復元に使われるということになりますと、来年の十月末には持ち越しが五十万トンに回復できる、当初の需給計画どおり順調に進むのではないかということでございます。もちろん今後の作柄の問題がございますが、一応現在のところそういう見通しを立てておるわけでございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 来米穀年度のおよその見通しはわかったわけでありますが、ことしのいわゆる来米穀年度に持ち越される繰り越しの予想はどの程度でございますか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 ことしの四十七米穀年度の模様でございますが、若干の異同はございますけれども、大体四十六年産米の二十五万トンの持ち越しが十月末に確保できるということで、大体順調に進んでおるというふうに考えております。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 十月中における新米の早食いはどういう計画になっておりますか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 関東、北陸等の地域で約六万トンぐらいの新米の早食いを予想しております。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 もういまの時期ですから、十月三十一日までの早食いの計画というものはおおよそ固まっておると思います。同時に、それを裏づけるものとしての生産地からの輸送計画というものがもうすでに組まれておるわけであります。これを見ると、今米穀年度内においてかなり需給が窮迫しておるような感じがしてならないわけでありますけれども、その点具体的に数字を示していただきたい。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 いま手元に輸送の資料がございますから、むしろこれで実際をちょっと申し上げたいと思いますが、四十六年の新米の端境期におきます輸送量が、全国ペースで月別で申しますと、四十六年九月二万四千トン、十月が十三万六千三百トン、十一月が十八万七千三百トン、これを合計いたしますと三十四万七千六百トンということになります。それに対しまして、ことしは確かに九月で五万トン、十月で二十三万トン、十一月で二十九万トン、もちろん見込みでございますが、計五十七万九千トンということで、昨年よりは新米といいますか、輸送の計画が大幅にふえておるということは事実でございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 四十六年産米に比べまして約二十五万トン新米の輸送計画が増加をしておる、こういうことは何を裏づけるかというと、端境期における需給操作にかなり苦労しておる、こういうことがわかるわけでありますが、この二十五万トンの古米の持ち越しというのはだいじょうぶなのかどうか、この点はっきりしていただきたいと思うのであります。  なお、繰り越し米につきましては、四十六年産米のほかに、古米、古々米についてもこの際明らかにしておいていただきたい。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 ただいま、先ほど申しました新米の六万トンの早食いはございますが、一応四十七RYの末の古米の四十六年産米の持ち越しが二十五万トン、古々米が二百八十一万トンということで一応見込まれておるわけでございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 古米は幾らですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 二百八十一万トンでございます。古米といいますか、内訳は四十七年十月末在庫見込みの四十三年産が八十一万トン、四十四年が百四十万トン、四十五年が五十三万トン、四十六年が二十五万トンでございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 この四十三、四十四、四十五というのは、いわゆる過剰米の処理計画でいくと、四十七会計年度末にはなくなるものと見ておったようでありますが、それはそのとおりですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 四十八会計年度、四十九会計年度にまだ引き続き残るわけでございまして、四十八米穀年度末でなお古々米として約百四万トン残るという計画になっております。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 過剰米の処理に関する法律に基づいて三年間でこの過剰米処理が進められておるわけでありますが、そうしますと、会計年度にすると四十八会計年度で全部片づく、こういうことになるわけですか。だいぶ予定よりおくれていると思うのですが、その点はどうですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 先ほど申しましたのは四十八RY末と申しましたが、四十八会計年度で処理する見込みが百八十三万二千トンということに計画を立てております。四十九年以降で六十万トン処理をしていくという計画で、まだ若干古々米は残っておるということでございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 過剰米の処理に関しては計画に基づいて進めておられることと思うわけですが、いわゆる端境期に二十五万トンの持ち越ししかない。これは正常の形からいくと、少なくとも三カ月分くらいの、すなわち百五十万トンくらいの繰り越しというものを持つような形の需給関係がきわめて平常の姿だと思うわけであります。国民の所要量の三カ月分くらいはこれは持たなきゃならぬのじゃないか、こう思っていますが、現状からいくと、わずかに半月分の持ち越ししかない。しかも四十七米穀年度中に四十七年産米についてかなりの早食いをやって、なおかつ二十五万トンの繰り越ししかない。こういうことですから、米の需給事情というものは非常に苦しくなってきておる、こう言ってもいいのではないか。こういう情勢の中で消費者米価の政府売り渡し価格の引き上げをやるということは、国民生活にどういう影響を与えるか、これは私はまことに重大な問題だ、こう思っておるわけでありますが、その点、需給上から見た場合、今回の政府売り渡し米の価格の引き上げによって思わざる国民負担を増大する結果にならないかどうか。思惑による末端の消費者米価が異常な値上がりを来たすようなことにならないかどうか、この点は十分検討したのかどうか、この点をひとつ承っておきたいと思います。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 先生御承知のように、実質的な端境期といいますかは、むしろ九月といいますか十月といいますか、そういうことになるわけでございまして、私、先ほどお答えを申し上げましたのは、古米についてどのくらいの持ち越し量になっておるかということを申し上げたわけでございます。御指摘のように、確かに四十六年産二十五万トンの持ち越ししかございませんが、新米がすでに二百七十七万トン買い入れを予定されておるわけでございます。そういう意味で、確かに従来とは——古米を百万トン通常持ち越していくという、そういう想定でいま需給操作をしておりまして、それが二十五万トン——四十六年産の不作の結果、そういう持ち越ししかないということになるわけでございますが、十月末新米が片方相当入ってきております。確かに最初の計画どおりではございませんけれども、その点需給上の問題はどうかということになりますと、新、古米含めまして十分現在の供給の体制は整っておるというふうに考えていただいてけっこうではなかろうかというふうに思います。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 ただ、先ほどお尋ねいたしました来米穀年度の見通しでありますけれども、生産調整が一一二%進行いたしたために、予定よりも二十六万トン生産が減るということになるわけであります。さらにこの数字のほかに、過般の七月の集中豪雨による被害というものもかなりの量にのぼっておるのではないか。統計調査部からはすでに八万トン何がしという数字が発表になっておるようでありますが、八万五千トンですか、八万五千トンが水害によって減産をした、こういうことでございますので、これからの天候いかんにもよりますけれども、来年度の全体的な需給見通しにつきましても、百万トンの通常持ち越しを出せるというところまではなかなかもつてむずかしいのではないか、こういうぐあいに考えるわけであります。したがいまして、減反という問題、生産調整という問題については昭和五十年度までの継続を閣議で決定をしておるわけでありますが、新内閣にもなったことでありますし、米の需給事情が以上申し上げたような次第でありまするので、当然再検討を要する問題ではないか、こういうぐあいに考えるわけでありますが、事務当局の御見解をひとつ承っておきたいと思うわけであります。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 現在、御指摘のように、先ほど申しましたように、百万トンの持ち越しが理想でございますが、いまのところ五十万トンの復元ということで、持ち越しが順調にいけば、いきそうだという見通しを申し上げたわけでございます。  その後なお今後の生産調整についてどうかという御指摘でございますけれども、われわれといたしましてはやはり百万トンの持ち越しを逐次回復していくという考え方で運用していくのがしかるべきではないかというふうに思いますが、もちろん生産調整のやり方にもいろいろ問題があるようでございます。ということは、いろいろ思ったところで思っただけの目標数字が達成されるわけでなしに、逆に目標数字を非常に大きく上回るところと非常に下回るところと、地域地域に応じまして、御承知のように、いろいろな要素がございまして、われわれが考えているとおりの数字にぴたり落ちつくということが技術的に非常にむずかしい問題があるわけでございます。全体の数量の問題も含めまして、そういう点についてなお一そう改善をしていかなければならぬということを痛切に感じておるわけであります。まだ具体的にどういうふうな方法でどういうふうにするかということをきめておるわけではございませんが、そういう方向で改善に努力してまいりたいというふうに思っております。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 そこで、消費者米価の引き上げについて承りたいわけでありますが、今回の値上げは四十七年産米、つまり新米からと、こういう打ち出しでございます。先ほども同僚議員の松沢君から御指摘があったようでありますが、政府としては新米ということで、あるいは銘柄米、等級区分、こういうものを明確にして業者に払い下げをするわけでありますけれども、一たん業者に渡った米というものは、特に精米をするとほとんど新、古米の区別というものはなくなる、専門の検査官でさえ、これが新米なのか古米なのかわからぬという現状であります。ですから、私は、この区別がつきかねるというところから、これに便乗して一斉に卸、小売りの段階で古米も値上がりをするのではないか、こういう懸念がしてならない。しかも、今日、物統令も廃止になっていることでもあるし、政府がこれを歯どめをする、監督、規制をするということはなかなかもって困難である、業者は、米穀年度末にはかなりのストックを持っていると思う。そういうことからいたしまして、新米からやらせると言っておるけれども、現実は一斉の値上げになっていくのではないか、こういう懸念がするわけでありますが、これを歯どめする対策について、事務当局の明確な御答弁をひとつ願いたい。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 新、古米で区別をつけるということは、われわれの真意は、新米の出回り期がやはり十一月、十二月、来年の一月に本格化してくる。そういうところで新米から価格改定を行なうということでございますが、逆に申しますと、やはり古米でも標準価格米をそのまま維持してまいりたいという気持ちが、逆に、十月には標準価格米を維持させていったほうがいいのではないかということで、古米の引き上げはやめたわけでございます。したがいまして、古米は従来の価格で売るように当然指導をしていくわけでございますが、もちろんその指導のしかたとして、従来と同様に標準価格米ということで常に店頭に常置して販売させるということで対処してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。その経過的な問題はもちろんございますが、新米と古米をまぜながら普通米をつくっていただくということで、経過的なものとしてはそういうことを考えておるわけでございます。  いずれにいたしましても、標準価格米か普通米か、いずれか、要するに、現在の千五百十円相当のものが袋詰めで店頭に常時配置をされるというように処置してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 総務部長、それはあくまでも希望でしょう。法的根拠はないでしょう。法的根拠はないのですから、便乗値上げをされても何ら取り締まることはできない。ですから、私はここら辺に今回の消費者米価、売り渡し価格引き上げの盲点があるのじゃないか。新、古米もそのとおりだけれども、もう一つは銘柄米あるいは一般米、普通米と、いろいろ区分をして値上げをしたわけであるけれども、末端にいくと、それが全部混米されてしまう。しかも、その混米されたものが銘柄米という一番高い値段で取引されるということは当然予想されるわけであります。  ですから、物統令が廃止され、消費者米価が自由化された今日におきましては、こういう政府の売り渡し価格を区分してきめてみたところで、それの実効が伴わない。実際、消費者と米屋さんの取引の段階においては実効があがらない。この盲点をいかにして対策を立てて消費者を守っていくかということが、やはり私は、いま食糧庁当局がやらなければならない仕事じゃないか。単に逆ざやを解消する、あるいは財政負担を軽減するという観点からだけものごとを処理しようとするから、こういった盲点というものが解決されないままに進んでいかざるを得ない。いかにして区別をするか。われわれ生産農民が粒々辛苦してうまい米をつくる。そうして銘柄米として高く買ってもらう。その高く買ってもらった米を、末端の消費者の台所にいかにストレートに届けるかというこの保証というものは全くないんですよ。ここに私は、今日の大きな課題があるのではないか、こう思うのです。  それからもう一つは、普通米、庶民の米は値上げをしない、こう言っておられますけれども、私はこれは明らかにごまかしだと思う。四等の、いわゆる銘柄米を除いた米と、それから五等米がいわゆる普通米の対象になるわけでありますけれども、この五等米なんかについて見ますと、実に二一・六%という値上がりになるわけでしょう。従来は徳用上米であったものが今度一般米として売りつけられるわけでありますから、実際は二一・六%という膨大な庶民米の値上がりになっておる。こういうことをはひた隠しにして、そうして国民には八%の平均値上げだ、こういうようなことを言っているということは、私は当局のごまかし政策があるということを強く指摘せざるを得ないのであります。この点は実態と違うなら違うと、五等米が二一・六%の値上がりにならないならならないという根拠をひとつ、あなたから示していただきたい。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 末端の米が上がらないかどうかということでございますが、標準価格米にかわりまして今度普通米というものを設ける以上、当然、先生御指摘のように、政府としても相当財政負担をして安く売る、またそれを国民に届けるということでございますから、そういう米ができないのでは意味がないわけでございます。したがいまして、卸はもちろんのこと、小売りも指導いたしまして、原則として大型の精米施設で搗精、袋詰めにする、それで価格も表示させる。それを小売りに常置販売させるということで徹底してまいりたい。従来の標準価格米の指導以上に厳格にその点については留意をしてまいりたいということで考えておるわけでございます。  それから、普通米につきまして五等が二〇%程度の値上がりになっておるではないかということでございますが、これは従来、御承知のように、四等と五等の買い価格差は六十キロ当たり五百円でございます。これを千五百円以上格差を開きまして、徳用上米の原料として売っておったわけでございます。価格改定時も常に引き上げをしないで、むしろ徳用上米を据え置いたり、そういう半ば政策的につくってまいりましたから、そのために政策的に引き下げられておったお米でございます。これを徳用上米の原料からはずしまして——確かにはずしました、はずしまして、普通米の原料にいたしたいということでございますから、品目の構成を変えたわけでございます。その限り、千二百五十円のもので売っておった徳用上米の原料を、普通米千五百十円ということで売るわけでございますから、その分だけ引き上げになるのはやむを得ないというふうに思います。  ただ、逆に申しますと、四等米は一%程度にしか引き上げになっておらないわけで、全体を、四等と五等を買いの価格差——まあ正常かどうか問題はあると思いますが、買い価格差を一応正常といたしますと、四等と五等を五百円格差にいたしまして千五百十円のものができるように原料の価格をきめたということでございますので、何か別に、価格の算定上おかしなことがあったということではないと私は思います。むしろ、四等と五等のお米の値段が幾らになるかということは、米屋の採算の問題——採算といってはおかしいですが、米屋が搗精をして精米千五百十円のものができるような価格ということでございますから、むしろ千五百十円のお米がそれでできるんだというほうをひとつ御注目いただきたいのでございます。据え置きのお米をつくるのに、原料を四等と五等に求めたということが真相でございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 四等の一般米はこれは据え置くということについてはそれはわかります。しかし、従来五等は徳用上米の原料であったわけですから、それを品目を変えて、一般米、普通米の価格で売る、こういうことになったわけですから、実質的には二一・六%の引き上げになっておる。この点はやはり国民の前にごまかさないで、すなおに明らかにすべきだと思います。  それからもう一つは、いままで標準価格米というものを採用してきた。しかし、大臣も認めているとおり、現実は標準価格米のうちの上位等級米は自主流通米に化けた。さらにその次の上位等級米はいわゆるやみ米になった、こういうことで、この標準価格米制度そのものも実効があがらなかったわけであります。食糧庁が努力をしてやったけれども、実効が伴わなかった。それを今後やろう、引き続きその精神でやっていこう、普通米制度を設けてやっていこうと言っても、その点は私は信用できないわけです。やるんだ、やるんだと言っても、現実は実効が伴わなかったわけですから、この先ともことばだけのことに終わってしまうのではないかという心配が非常に国民の中にあると思うのであります。ですから、この点については抜本的な対策を考究していただかなければならないのではなかろうか、こういうぐあいに思います。  以下、時間がありませんから、消費者米価引き上げ問題については午後の大臣質問に留保いたしますが、最後に、私は、関係当局が来ておるとすれば、過般の七月における集中豪雨によって相当の被害が出たわけであります。農産物、畜産物にも被害が多かった。その中でいろいろ対策を講じていただいておるわけですが、私どもいま一番困っておりますることは、農業共済の対象にならない一般畑作物あるいは内水面漁業における養殖事業、こういうものは甚大な被害を受けたにかかわらず、救済の方途がないわけでありますけれども、これについては各県、その他自治体においても相当苦慮しておる問題であります。ですから、農林省は何らかの対策、救済措置を考えておるのかどうか。  もう一つは、農業用施設あるいは農地の災害復旧については、従来三年計画でその手が打たれておったのでありますけれども、これは緊急を要する問題であるだけに、年度を縮めて、ひとつ早期に復旧をするように願いたい。  と同時に、農地復旧の場合は、一反歩当たり二十五万円以上を超過したものについては救済の対象にならないわけでありますが、こういう特別な措置等についても私は当然検討していただいておるものと考えるわけでありますが、この際承っておきたいと思います。  質問は以上で終わります。

澤邊守農林大臣官房参事官

○澤邊説明員 官房の参事官でございます。  ただいまお尋ねがございました畑作物並びに内水面漁業に対して今回の被害に伴う対策いかんという御質問であったわけでございます。  畑作物につきまして、今回の被災農家に対しましては、一般の農家と同じように、営農資金を天災融資法に基づいて貸し出しをする、あるいは農地、農業施設が災害を受けた場合は、もちろん一般の算定法に基づきまして復旧できる。さらに農舎等の関連した施設の復旧につきましては、主務大臣の災害復旧施設として融資の道が開かれておるわけでございますが、御質問ございました共済につきましては、現在、地域特産の畑作物につきましては、数品目につきまして調査検討いたしております。農家の共済需要だとかあるいは被害率あるいは保険のやり方等につきまして調査をいたしておりますので、畑作の振興という観点から、調査が終わりましたものから制度化について鋭意検討中でございます。  内水面漁業につきましても、大体同じような災害対策を講じておるわけでございまして、天災融資法の対象あるいは……。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 そういう制度上のことはわかっておるので、当面何らかの救済上の措置を講ずる意思がないかどうか。

澤邊守農林大臣官房参事官

○澤邊説明員 経営資金を必要とする方に対しましては、天災融資法による融資、それから施設の災害復旧につきましては、公庫融資による災害復旧資金の融資を促進するということで現在やっておるわけでございます。あるいは、農地と同じような意味での施設の災害復旧に要する助成といったような要望もございますけれども、現段階としてはなお将来の問題として、今回の対策としては現行法上はやれないということにいたしております。  それから災害復旧の進度につきましてのお尋ねでございますが、早期復旧をするということで緊急査定はすでに八月中に終わり、さらに本査定につきましても農地、農業用施設あるいは林道、治山施設、漁港施設等につきまして鋭意査定を早期に終わるように努力をいたしておるわけでございますが、現在の見通しといたしましては、農地等が十月末を目途にやっておりますが、林業関係あるいは水産関係につきましてはできるだけ十月中に終わるように査定を急いでやっておるわけでございます。  早期復旧につきましては、先ほど先生から御発言ございましたように、今年度から三年間で完了するということに一年繰り上げたわけでございますが、個々の被災施設等につきましては、緊急を要するものについては三年を待たずに復旧をする、全体を三年間で完了するということで、従来よりは一年繰り上げて実施するようにいたしておるわけでございます。  なお、農地災害復旧の限度額について、これは毎年物価上昇に合わせて引き上げ措置を講じておるわけでございますが、実際には大体その町村ごとに額をきめておりますが、その限度内でおさまる場合が大部分だと思います。実行上につきましては、農道だとか用排水路等は農業用施設災害復旧でございますので、そういう取り方をして、農地の災害復旧をできるだけただいまお話いたしましたような限度額でおさまるような、運用面で指導をいたしておるのが現状でございます。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 小宮武喜君。

小宮武喜民社党

○小宮委員 私は、今回の消費者米価の値上げに関して、大臣に一言苦言を呈したいと思っておりましたけれども、大臣がおりませんので、ひとつ政務次官から大臣にお伝えを願いたいと思います。  と申しますのは、ちょうど先月の八月十日の本委員会で、私が大臣に対して消費者米価を十一月一日から一〇%程度値上げをやるのではないかという質問に対して大臣は、私はそのようなことを言った覚えはございません。それでは新聞報道されておるのほうそだということかということに対して、それは新聞の憶測記事でありましょうというようなことを言われたことを、私、記憶しておるのです。ところが、その舌の根もかわかぬうちに、一〇%の値上げが十月からすぐ実施されるというようなことが報道されておりました。これも大臣に言わせますれば、やはり新聞の憶測記事ではないかというように、私、考えておりましたけれども、事実、昨日からきょうにかけて米価審議会が開かれて、約八%の値上げ案を諮問しておるわけです。このような問題について一カ月も前、すでにあの当時から消費者米価の値上げをしたいという考え方は、大臣も持っておったはずなんです。それを新聞記事の憶測でしょうなんという不謹慎なことを言うのは、国民の代表であるわれわれ国会においてもってのほかだと思うんです。なぜ率直に、私はこのように考えておりますということで、かくかくの理由で、これぐらい、いつごろから上げたいということを考えておりますけれども、党内の調整やあるいは米価審議会のこと等もありますので、最終決定はどう変わるか知りませんが、その節は国民の皆さん方に御協力をお願いしますというぐらい、当然すなおに答えてよかったのではないか。知らしむべからず、最後までほおかぶりしようという官僚の悪い癖の典型だと私は思うのです。そのような意味で、この前の大臣の答弁は、国会軽視というそしりを免れないと思うのです。したがって、今後国民には前広に、発表できるものは発表して、事前に国民の合意を得られるような努力をすべきじゃないのかということを私は考えておりますので、これは大臣が午後来ればまた申し上げたいと思いますけれども、政務次官あるいは食糧庁として、こういったほおかぶり主義の、国民に知らしむべからずという悪い考え方を一掃してもらいたいということを、ぜひお伝え願いたいと思うのです。  それから消費者米価の問題について、今度の実施時期が十月から八%ということになっておりますが、生産者米価は新米穀年度の始まる十一月から上がるというように、私、理解しておるんです。この八%の根拠は、生産者米価の値上がり分五・九%、それに末端逆ざやの四・二%の半分の二・一%を加えて、八%値上げの根拠としておるわけです。生産者米価は十一月の新米から始まるはずなのに、なぜ消費者米価だけを一カ月繰り上げて十月から実施するようにしたのか。筋が通らないと思うから、その理由についてひとつお伺いしたいと思うのです。

森下元晴自由民主党農林政務次官

○森下説明員 大臣の発言につきましては、結果的には八%の値上げを諮問しておりまして、この点、率直に申し上げなかったことにつきましては、私から釈明したいと思います。  御承知の米価の決定については、米価審議会におはかりしてきめる、こういうたてまえもございまして、その時点におきましては、たとえ委員会でございましても、大臣が進んで上げたいというような発言をあまりしないほうがいいという事情だったと思います。しかし、結論的には、値上げに踏み切ったわけでございまして、この点ひとつ御了承願いたいと思う次第でございます。  この上げる理由につきましては、先ほど来総務部長から詳しく申し上げたとおりでございまして、いろいろ事情もあるわけでございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  あとの問題につきましては総務部長から御答弁させたいと思いますので。よろしくお願いします。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 今回の政府の売り渡し価格の改定は、新米から実施したいということでございます。したがいまして、新米の買い上げは、先ほど申しましたように、大体十月中に二百七十万トンをこえる数量になろうと思いますけれども、今後売ってまいるその新米について、新しく売りますつど引き上げをしていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 消費者米価の値上げの理由の中に末端逆ざやの問題が大きく入っておるわけなんですが、末端逆ざやといえば、生産者米価と標準価格米の値段の差のことですか。と申しますのは、生産者米価は平均価格で出しておるわけです。ところが、小売り価格というのは、なるほど標準価格米は十キロ千五百二十円だけれども、実際、そのほかに自主流通米とかいろいろあって、総理府の家計調査によっても大体千七百円くらいになっているのです。生産者価格というのは百五十キロ二万二千三百八十四円だったですか。そうすると、末端逆ざやというのはどういうようなことをさすのか。片っ方は生産者米価の平均をとっておりながら、片っ方は標準価格米だけをとる。それだけをとるなら、これは小売り価格の平均ではない。片っ方は平均をとって、片っ方は特定の小売り価格一つをとって比較して、末端逆ざやとかなんとかいっておるようですけれども、むしろ小売り価格の平均ならばいま言う千七百円——生産者価格は百五十キロ当たり二万二千三百八十四円ですか、二万一千円ですか。それは別として、逆ざやというものは十キロ当たり幾らになりますか、ちょっと教えてください。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 先ほど諮問の算定の説明のところで申し上げたわけでございますが、先生御指摘のように、いわゆる末端逆ざやというのは、厳密な意味で申しますと、物統令が廃止されまして後は消費者価格というものは公定してございませんから、確かに御指摘のような問題があろうかと思います。そこで、末端逆ざやというのが非常に耳なれておるといいますか、いわゆる末端逆ざやということばを使わしていただきましたけれども、ここの諮問の際に申し上げておりますのは、まず売買逆ざやが千六百三十七円。これは六十キロ当たりでございますが、千六百三十七円でございます。その次に、いまの政府の買い入れ価格から搗精販売経費、いわゆるマージン部分を差し引いたものと売り渡し価格をひとしくするというものの言い方をしておるわけでございます。ですから、逆にいいますと、確かに標準価格米がどのくらい上がるかという想定の、いわゆる消費者価格みたいなものが観念的なものとしては数字的には出てきておるわけでございます。ですから、ここで考えておりますことは、まず売買逆ざやを解消したいが、非常に額が大きいから——二二%ですから、せめていわゆる昔の末端逆ざや程度、末端逆ざやということばは使っておりませんが、俗にいう末端逆ざや程度を解消したい。それもいままでの部分の半分を多少積み残して、解消する数字が八%、こういうような説明になっておりまして、くどいようですけれども、御指摘のように、末端逆ざやという厳密なことばはこの中では一つも使っておりません。説明で、われわれがこのほうがかえってわかりやすいものですから、いわゆるということばを付しまして使用さしていただいておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 いま言われておるように、大体四月一日から消費者米価が物統令から適用除外になっておるから、制度的にも末端逆ざやなんということばはないのです。耳なれた、聞きなれたということばで先ほど言われたのですが、その意味ではわかりますが、いわゆるいまの制度上はそのような末端逆ざやというようなことばはないのです。小売り価格は自由になっておるのですから、そういう意味で問題を指摘しておきたいと思いますす。  それにしても、いま言ったように、生産者価格と小売り価格の平均からいけば、これは私自身が末端逆ざやということばを使っておるわけですが、あまり逆ざやになっていない。計算してみればすぐわかるのです。ですから、これはただ単に政府が消費者米価を上げるための、いわゆるこれ以上財政負担をふやしたくないという立場からの口実にすぎない、私はそう理解しておるのです。  しかし、時間がございませんから先へ進みます。  先ほども出ておりましたけれども、各小売り店でたとえば各等級米をごまかす心配はないのかどうか、だれが監視するのかという問題についてですが、各県の出先の食糧事務所では小売り店については非常に検査をやかましくやっておるようです。ところが、小売り店は実際問題として、先ほどからのことばにもありましたように、そういうごまかしをやれば、結局、小売り店自体がお客さんから、お得意さんから逃げられるということで、それは生活につながっておる問題ですから、そういうようなことはあまり行なわれておらぬと私も信じておる。そういうようなことを私も調査したことがございます。ところが、小売り店にもそれはあるかもしれませんが、問題は卸売り業者です。さっきから盛んに大型精米所で袋詰め云々と言っておりましたが、袋詰めの段階で、現に私は知っておるのです。四等米を三等米の袋に入れかえておる、こういうような事実があるのです。だから、もっともっと、小売り業者だけでなくて、卸売り業者に対しては一いま各県の食糧事務所は全然検査していないようですが、もっと卸売り業者に対しても検査を実施すべきだということを申し上げたいのですが、卸売り業者に対してはいままで検査をしたことがあるのかないのか、今後するのかしないのか、その点いかがですか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 いま先生から御指摘のございました点につきまして、実はいま初めて伺いましてびっくりしておるのですが、登録卸売り業者は、小売りと違いまして、その数が多くないわけでございます。登録の卸売り業者でそういうことが、われわれちょっと考えられないのでございますが、正規の登録を受けておる者でもしそういうようなことがあれば、これはゆゆしき重大な問題でございますから、当然処分の対象になるたいへんな問題でございます。卸につきましては監査、都道府県の段階で指導、監督はもちろんしておるわけでございますが、むしろそういう事実があるかないか、至急に調査をしてみたいというふうに思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 そのうち私が資料を提出したいと思います。  それから、時間がございませんけれども、来年また消費者米価を上げるのかどうかという問題です。これは大臣に聞いたほうがいいのですけれども、これは答弁ができなければ大臣にしたいと思うのです。というのは、大臣も大体そういうような口ぶりをにおわしておるようですけれども、理論的にも、たとえば先ほどから申し上げました生産者米価の値上がり五・九%、末端逆ざやと私自身が言いますけれども、その点は、末端逆ざやは四・二%とした場合に、当然これは一〇%の値上げになるわけですね。ところが、その一〇%の値上げということになると、全国の消費者団体あるいは消費者から強い反発を受けるので、それを二年間で解消するということで、今年度は半分の二・一%、したがって五・九%プラス二・一%で八%値上げを決定したというように私は理解しておるのです。そうであれば、残る二・一%、これは逆ざや解消でも何でもいいですけれども、来年残りの二・一%を上げるのかどうか。それは来年また生産者米価がどうなるかはわかりませんけれども、そうすると残った二・一%は来年上げるのかどうかという率直な、当然の疑問が起きてくるわけです。だから、少なくとも来年残りの二・一%は値上げするのかどうかということについて、これはひとつ政務次官からお答え願いたい。

森下元晴自由民主党農林政務次官

○森下説明員 数字的には二・一%、末端逆ざやということばは、先ほど御指摘のように、これはあってなきようなことばでございますけれども、これがあるとすれば二・一%積み残しのようなかっこうにはなっております。しかし、きのうからきょうにかけて消費者米価の問題について米審で諮問をやっておりまして、この答申がまだ出ておりません。だから、この意見も参考にしなければいけないし、ただ、そういう末端逆ざやのようなものを解消するためだけに消費者米価を上げるというのもどうかと思いますし、いまのところ、おそらく大臣もそうであろうと思うのですが、来年のことまで上げたいということは言えない段階であるということを申し上げたいと思います。まことに御不満でございましょうけれども、米審の答申もきょう夕方出るようでございまして、こういう意見も参考にいたしまして、来年のことはまたよく相談してきめていきたいと思います。これでごかんべん願いたいと思います。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それ以上質問することは無理でしょうから、次は、畜産局、来ていますか。  ことしの四月十九日付の省令で公布された動物用医薬品等取締規則の一部改正に関してちょっと質問します。  まず取締規則の改正まで行なって鶏をその対象に加えなければならなかった何か特別の理由がありますか。従来はこれは県あたりでいろいろ指導してきておるわけですが、それでふぐあいがあったのかどうか、その点まずお聞きしたいと思うのです。

大河原太一郎農林省畜産局長

○大河原説明員 お答えいたします。  先生御案内のとおり、動物用医薬品等取締規則におきましては、約十年前の三十六年に、抗生物質などにつきまして牛、豚等について獣医の指示なりあるいは処方を要するというような要指示薬にしたわけでございますが、その際鶏につきましては、まだ飼養羽数が小さいとか、あるいは獣医の診察等についてもなじみが少ないというようなことから、にわかにこれを対象にするのは困難であろうというような判断で実は今日に至ったわけでございます。その後、先生御案内のとおり、飼養羽数も非常にふえてまいりましたし、また、これも御案内かと思いますが、自衛防疫組織、保健所の指導のもとに獣医を中核といたしまして養鶏家が組織するということで、獣医とのつながりも非常にできてきたというような実態的な背景もございますし、さらに、最近におきましては、ブロイラーとか卵に抗生物質等が残留するというようなことも問題になってまいりましたし、また鶏用の抗生物質等が豚とか牛等に流用されるというような医薬品の取り締まり上の行政上の問題も出てまいったというようなことでございまして、ワクチンについてもその使用が野放しになりますことについてはいろいろ問題がございますので、今回先生御指摘の動物用医薬品等取締規則の改正に踏み切ったというのが実情でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 いま局長が抗生物質の残留云々、結局、食品衛生上の問題を言われたわけですが、ワクチンとこの抗生物質の関係はどうなんですか。  それと同時に、たとえばいままでは養鶏家がその薬を自分でやっておった。そうすると、今度この対象に加えて獣医師がやったとした場合に、ワクチンそのものは同じものをやるのだから、それがどうして食品衛生上の問題と——心配ないということになりますか。

大河原太一郎農林省畜産局長

○大河原説明員 御答弁がやや不足でございましたけれども、抗生物質とワクチンとは違うわけでございますが、これらいずれにしても卵なりブロイラーに対するワクチン等の残留等についても食品の安全性に対する関心がこれだけきつくなっておりますし、畜産の立場から、養鶏の立場から、その消費を守るとか需要を守るという立場からも、この問題に対して、世の中の要請に対して先手を打っていく必要があるということを申し上げたわけでございますし、第二点のお話につきましては、御案内のとおり、ワクチンの施用等につきましてはいろいろ施用の時期とか方法とかというようなものについて、やはり多頭飼育等が進んでまいりますと、その時期等については非常に獣医学的な判断も要るということで、最も効率的な防疫を推進するということが必要ではないかというように判断したわけでございますし、また、先ほど申し上げましたように、従来は養鶏家は獣医師とのつながりがなかった。ところが、四十二年から、ニューカッスル病の激発を契機といたしまして、自衛防疫ということで保健所の指導のもとに獣医師を中核として養鶏家も組織化してみずから守っていくという体制もできまして、その点はかつての十年前のような事態とだいぶ変わってきておるというようなことで、ただ、施用方法、ワクチンについてのプログラムを獣医師等からもらいまして、それによって実際の施用は農家がやっていただけば、最も効率的な防疫ができるというふうに判断したわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 その改正理由を読みますと、確かにそう書いてあるのです。鶏については従来要指示医薬品の対象から除外されておったけれども、そのため取り扱い上非常に多大の混乱を生じておる、こういうふうに書いてあるわけですね。そうしますと、それでは具体的にどのような混乱が生じておるのかということがまず一点。また次には、鶏を要指示医薬品の対象動物に加えることによって要指示医薬品の取り扱いの厳正と不適正な使用防止に万全を期するというように書いてある。そうすると、これもいままで具体的に不適正な使用による弊害が起きておったのかどうかという問題も、これは一部では過去にちょっと聞いたことがあります。しかし、現在は全然そういうことはないと私は聞いておるのです。したがって、いまこの改正理由の中にうたわれておる多大の混乱が生じておるというその具体的な多大の混乱とは何をさすのか、また何か不都合な問題があったのかどうか、この点についてひとつ御答弁願いたい。

大河原太一郎農林省畜産局長

○大河原説明員 きわめて衛生技術上の専門的な問題にもわたりますので、お許しを得まして衛生課長から答弁さしていただきます。

信藤謙蔵農林省畜産局衛生課長

○信藤説明員 ニューカッスルは昭和四十二年をピークといたしまして全国で二百万羽以上の被害があったわけでございますが、幸いワクチンの実用化によりまして非常に発生が減ってきたわけでございます。この調子で進めば絶滅も可能であるということが考えられるわけでございますが、現在、しろうと療法によりまして不完全な免疫のためあるいは接種者みずからが接種感染を起こすというような事例によりまして、その農家のみならず、付近にも伝染をしてたいへんな事態を起こすという事例も少なくないわけでございます。そういうことを確実にやれば日本からニューカッスル病を絶滅する機会が非常に近いと判断いたしまして、いま一歩この防疫を徹底いたしたいということでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それでは、この対象製剤として同じ劇薬でありながら鶏痘ワクチンは除外されているわけですね。鶏痘ワクチンの除外の理由としてこういうことがここに書いてあります。鶏痘ワクチンを除外した理由としては、開発後歴史も長く、その取り扱いも外用剤的で簡単であり、適正な使用方法もすでに定着しているから指定しなかった云々と述べてある。そうしますと、これはニューカッスルのワクチンだけを対象にしておるわけですが、このニューカッスルのワクチンにしても十年間使用されて、全国の養鶏農家はほとんどワクチンの取り扱いについてももうすでに熟知しておるわけです。その意味では、結局、歴史がどちらが長いか、五年か十年か二十年かという問題ばかりではなくて、すでに十年もたってもう定着しておる。それをなぜ鶏痘ワクチンは除外してニューカッスルのワクチンだけを加えたのかという点、ちょっと理解しにくい面がございますから、その点をひとつ御説明願いたい。

信藤謙蔵農林省畜産局衛生課長

○信藤説明員 御説明申し上げます。  御承知のように、鶏痘という病気は鶏の蚊ぼうそうでございまして、夏蚊が媒介をする病気でございます。しかもこのウイルスは上皮親和性といいまして、このワクチンは毛を抜きましてその皮膚の上から塗擦をするというようなワクチンでございますし、また、これは人間のほうそうと同じように、ついたかつかないかがしろうとでも簡単に見分けがつきまして、つかなかった場合は効果がない、ついた場合はいいということでございます。そういったかいよう性でございますし、効果が判定しやすいといったことと、もう一つは、いま上皮親和性と申しましたが、体内ではこのウイルスは全然増殖しないわけでございます。したがいまして、鶏の体内に入るということはございませんが、ニューカッスル病はいわゆるパントロープといいまして、全身性の感染を起こす病気でございまして、生ワクチンをやりますと、一時体内でウイルスが増殖いたしまして、血液並びに肝臓にもウイルスはかなりの期間残留をいたします。そういった意味で、鶏痘ワクチンは、農家が簡単に使えまして、しかも効果が自分で判定できる、蚊が来ればどうせやらなければならないということでございます。また、体内に入ることがないということから、鶏痘だけは除いたわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 先ほどの局長の答弁の中にも、各府県における自衛防疫団体の組織化が進んでおる、軌道に乗ってきておるということが言われておると思うのですが、これは改正理由の中にも載っていますね。そうしますと、自衛防疫団体の組織化の現状といまの活動の状況についてひとつ御説明を願いたい。

大河原太一郎農林省畜産局長

○大河原説明員 お答え申し上げます。  必要があれば後刻詳しい資料を提出したいと思いますが、御案内のように、四十二年からニューカッスル病を契機といたしまして、みずからの家畜はまずみずから守るという体制で自衛防疫の仕事が始まったわけでございますが、当初鶏を中心とした自衛防疫集団が二百五十程度でございましたが、これはその後非常に進みまして、現在では千百をこえているわけです。そういうことで、大体鶏の防疫に対する自衛組織の組織化も非常に進んでまいりましたので、四十七年度、本年度から畜産物について衛生指導協会という県としての体制を用意いたしまして、この体制によって一そう活動を強化いたしたいという関係になっております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 特に私が心配するのは、こういうような規則改正を行なうことによって養鶏農家に非常に金銭上の負担が出てくる、また手続上いろいろな問題が出てくる。そういうようなことで、かえって予防接種をする農家が減ってきはせぬか、それを懸念するわけです。その点は私の懸念が杞憂であれば幸いですが、その点はいかがですか。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 まことにごもっともな話だと思います。私も実は自分で養鶏をやったことがあります。生ワクチンを日本で使わせるようにしましたのは、私も党におってやかましく言いまして、思い切って使わせるようにしたことがございますが、今度の省令改正によって、非常に煩瑣な手続を要するために、かえって養鶏農家が不便、不利になるということは何とか避けなければならぬと思っておりますので、朝令暮改というわけにはいきませんけれども、しばらく経過を見ました上で、また御相談を申し上げまして、私も時によってはこれは決断をしたいと思いますが、そうかといっていろいろな問題が起こっておりますことは畜産局長からすでに答弁があったと思います。やはり使用の規制といいますか、使用の衛生化といいますか、これを期さなければなりませんので、そうした知識の普及、指導というものを、一々獣医の手をわずらわせずに済むかどうかというような見通しをつけていかなければなりませんから、いまここで即答できませんが、おっしゃることはよくわかりますので、しばらく経過を見た上で善処するようにいたしたい。私、責任者としてお答え申し上げます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 大臣にもっと早く来てもらえばよかったのだけれども、それは別として、どうせ委員長、時間どおり終るわけでしょう。それに対する午前中の質問はあと一点だけで、この引き続きはまた午後の質問にします。  ところで、この取締規則の改正にあたって、農林省は日本獣医師会等とは事前に相談しておるようですが、この改正によって一番関係の深い養鶏団体とは全然相談をしておらぬようです。これは事実ですか。やはり一番関係の深いこういうような養鶏団体とは、こういうものを実施する場合、事前に話し合いをすべきじゃないのか。これは養鶏団体から反対されると思って相談しなかったかもしれませんが、そうでないですか。それはいいけれども、やはり十分意見を聞いて、獣医師会の意見も聞こうし、あるいは養鶏団体等の意見も聞いて、ああいう省令で公布する場合は十分そういった事前の措置をやるべきでなかったのか。そうしないからこそ、いまほうはいとして、この問題については養鶏農家が非常に関心が深まって、いまあちらこちらで反対運動が起きつつあるのです。これはもっと先になればもっとひどくなると思うのです。そういうような意味で、十分反対者の意見も聞き、養鶏団体の意見も聞き、説得するものは説得して、そしてやはり彼らの意見を聞き入れるものは聞き入れていくというのが、行政の立場に立つ人たちの基本ではなかろうかというふうに考えるのですが、今回の場合はそれがなされずに、ただ獣医師会だけの意向を聞いて相談をして、養鶏団体等の意向は全然聞いていないように、私、承っておるわけですが、その点どうですか。

大河原太一郎農林省畜産局長

○大河原説明員 お答え申し上げます。  この点については、われわれといたしましては、取り締まりの責任に当たります都道府県の畜産行政関係、衛生関係等につきましては、四十五年以来事態の進展を見ましていろいろ相談したという記録が残っておりますし、また、いよいよこれに踏み切ります際には、本年の春には、この施行以前にも日本養鶏協会等の養鶏中央団体等にも十分改正の趣旨を御説明を申し上げ、問題点も聴取して御協力もお願いしたわけでございますが、先生御指摘のように、この点について末端までの考え方の浸透その他について必ずしも十二分でなかった点というものが見えます場合においては、この普及徹底につとめまして、その後の農家の方々のふぐあいその他については、ただいま大臣が申し上げたように、いろいろ前向きに検討いたしたいというように考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 もうこれで最後にしますが、局長、養鶏団体と相談されたようないまの答弁ですが、それなら養鶏団体は幾らあるのですか。どこどこの養鶏団体と話し合いされたのですか。

大河原太一郎農林省畜産局長

○大河原説明員 お答え申し上げます。  各県段階の養鶏団体とは御相談をすることもなかなか困難でございますので、養鶏の全国団体でございます日本養鶏協会とは施行前に、大体の考え方がきまりましたところでいろいろ御相談をしたという事実が残っておりますし、その点について必ずしも御納得がいかなかったのをひとりよがりをしたというような面があるかないかについては、従来の経緯等についても私どもはあらためて明らかにいたしまして、ふぐあいがいかがな点にあったかという点についても明らかにしていきたいというふうに考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 残りはまた午後の質問でいたしたいと思いますが、午前中の質問はこれで終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 松沢俊昭君。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 では、大臣に御質問を申し上げます。  午前中も総務部長にいろいろ御質問申し上げておりましたのですが、きのうときょうと引き続きまして米価審議会が開かれ、消費者米価の諮問がなされておるわけであります。   〔委員長退席、熊谷委員長代理着席〕 午前中にも申し上げましたけれども、大臣も御案内のとおり、物統令が廃止された後におけるところのいわゆる標準米、政府米ですね。その政府米の価格が実際上は二千二百円から三百円程度になっている。政府のほうとしては千五百二十円、こういうぐあいに売るようにしておられるけれども、実際はそういうふうにして高くなっておることは御存じのとおりだと思うのです。そういう状態の中でさらに米価の引き上げをやるということは、消費者米価を上げるということよりも、値上げムードというものを引き起こす、そういう危険性があるのじゃないか、こういうふうに私は考えておるわけであります。そういう意味からいたしまして、逆ざやの解消ということを盛んに言われるわけでありますが、確かに逆ざやの出ておることも承知いたしております。しかし、食管というのは要するに国民の制度だと思います。ただ単に生産者の米価はなるべく安く買い上げ、消費者の米価はなるべく高く売りつける。そういう方法で逆ざやの解消をやるということは、ばかでもできるわけなんであります。そういうことでなしに、やはり生産者米価を上げることによって消費者米価に響くということであるならば、あるいは逆ざやの解消ができないということであるならば、これは消費者米価の引き上げの前に、生産者米価そのものが安くなるような方法を考えたほうがいいのじゃないか。たとえば化学肥料の面、農機具の面あるいは資金の面、そういう手当てというものを十分に施して逆ざやの解消という方向をとっていくことが正しいところのあり方じゃないか、こういうぐあいに私は考えるわけなんであります。そういう点からいたしまして、足立大臣はどうお考えになっているか。これが一点であります。  それからもう一つの問題は、いまの食管法は米のない時期、昭和十七年に発足をいたしまして、今日まで延々として続いてまいったわけであります。そこで、この食管法のたてまえからいたしますと、銘柄導入というのはこの食管法にはないのじゃないか。量目と等級、これだけで買ったり売ったりするところの制度が、いまの食管法という一つの制度なんじゃないか。いま銘柄格差を導入する、こうなると食管法そのものの本質に触れるところの問題になってくるのじゃないかというぐあいに考えておりますが、この点、大臣は食管法をどのようにお考えになっているのか。二点をまず最初に御質問申し上げたいと思うわけであります。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 食管法のもとにおきまして二重米価制度があることは、私も認めます。しかし、二重米価が認められておることからいいまして、私の感覚では、やはりこれはおのずから限度があってしかるべきではないかというふうに実は考えておるのです。物統令を廃止いたしましたので、政府は消費者価格まできちっと規制をする法的根拠がなくなりました。したがって、消費者の立場を守るためには売り渡し価格をどうするかということになるわけでございますけれども、いままでありました標準価格米制度、これは一応行政指導ではございますが、事実上末端価格まで政府が統制をしてきたということでありますから、政府の売り渡し価格に基づくところの、また行政指導によるところの消費者米価と、政府が生産者から買い入れる生産者米価の間に、いわゆる末端逆ざやが生じてまいったわけであります。一口に逆ざやといいますが、これは一般に三種類といわれていまして、コスト逆ざや、売買逆ざや、末端逆ざやといわれています。私の考えでは、食管法によって二重米価が認められているその限度は、末端逆ざやを生じない程度、生じてもわずかな点は、ときには過去においても生じたこともございますが、まず末端逆ざやを生じない限度、そこが二重米価として認められる限度ではあるまいかというふうに考えております。これは考え方の相違ですから、松沢委員とここで議論してみても水かけ論になるかもしれませんが、私はそう思っております。  その根拠はいろいろございますが、何といいましても政府の米が還流するような価格構成というものは、ともかく物の売買でございますから、これは許されないというのが私どもの感じでございます。したがいまして、今回、売り渡し価格引き上げの諮問をいたしますについては、政府部内でずいぶん議論をしたあげくきまったのであります。その際の議論の根拠は、やはり末端逆ざやを解消したいということで、私どもは当初一一・三%の引き上げを強く主張したのでありますが、物価安定、いろいろな立場から最後に調整ができたのが、いま諮問している、全体として一−四等で八%引き上げという線で一応原案ができた、こういう経過でございます。ただ、いま申し上げたように、政府は消費者価格まで規制をする根拠がなくなったのでございますから、本来いえば末端逆ざやというものの考え方が確かにおかしいということはそのとおりだと思っておりまして、売買逆ざやというものは明らかに存在するわけでありますので、私どもは今後は売買逆ざやを逐次圧縮をしていくという方向でものを考えていきたいというふうに現在の段階では考えておるわけであります。  それから、食管法のたてまえから銘柄格差を取り入れることは違法ではないかというような御趣旨の御質問でございましたが、食管法というものは、三十年の歴史を経まして、それぞれの時代における役割りを果たして今日に至ってまいりました。御承知のとおり、物統令を廃止しました今日、私も、正直に申し上げて、今度売り渡し価格の問題を取り扱ってみて、実は認識を新たにし、たいへんびっくりしておりますことは、もうすでに米の流通というものは自由価格形成が行なわれておるということでございまして、いま御指摘がありました二千円以上の非常に高い米も平気で店頭で売られておる。政府が配給したお米がそんなに高く売られているとは私は思いませんけれども、これは自主流通米等もございますので、相当高い米もある。それはなぜ高いかといいますと、やはり消費者の嗜好に合致したものが高く売られておるし、また高くお買いになる、こういう事実が存在しているわけであります。したがいまして、私どもは、今回売り渡し価格引き上げの案をつくりましたときに、指定銘柄ものの価格差を設定することに踏み切ったわけであります。従来はただ物の量だけでものを考えておりました。あるいは形状、検査規格によります整粒歩合、そういう物理的な、米の品質がいいか悪いかというだけで考えておりましたが、実際ここまで国民の生活程度が上がってまいりまして、国民の嗜好というものがはっきりしてきますと、やはり国民が喜ぶおいしい米、つまり銘柄の米をなるべく生産してもらうような奨励策をとらなければならぬというので、今回の米価決定の際に、あわせて一俵二百円の指定銘柄奨励金制度というものをきめたわけであります。さらに、自主流通米を促進するための奨励金も一俵二百五十円というものをきめたわけでありまして、自主流通米に出ますものは大半が銘柄ものと申しても差しつかえないかと思いますので、相当な上積みをして奨励策をとっているわけで、やはり消費者のために、消費者が喜ぶおいしいお米をつくってもらおうという政策をとっておるわけでありますから、販売の面におきましてももう踏み切って、嗜好に合ったおいしい米は高く買っていただく、これが自然の姿ではあるまいかというふうに考えています。  いま松沢委員がちょっと御指摘になりましたが、一−四等込みで政府はお米屋さんに売っているわけでありますが、もしお米屋さんがその中で銘柄だけ抜き出して、それを高く売るということになりますと、これは非常に不当なもうけということも指摘されるわけでございますので、やはり国民に高く買っていただけるものは、政府も生産者に奨励金を出すかわりに、お米屋さんにも高く引き取っていただいて、また消費者にも高く買っていただく、この自然の姿に何とか持っていきたいという第一歩を今回踏み出そう、こういうわけでありますから、私は、食管法の基本にもこれは触れる問題ではないというふうに考えています。そういうふうに時世が変わってきたというふうに御了解いただきたいと思っています。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 大臣の御答弁もわかりますけれども、ただ、逆ざやに三つあるということなんで、末端逆ざやの解消ということを言っておられますけれども、いま政府のほうも一番大きな問題としては、三Kといわれる国鉄それから米、健康保険ですね。要するにこの食管会計の赤字ですね。これを解消するためにおやりになったところの措置というのは、いま諮問されておりますところの消費者米価の値上げということになるのじゃないですか。末端逆ざやの問題は、これはもう大臣も認められておるとおり、実際は、消費市場におきましては自由売買が行なわれているような状態になっておるわけなんでありまして、このことについてはどうするこうすると言ってもどうしようもない問題だと思う。ただ、問題は、政府のほうとしてお考えになるのは、やはり食管の赤字をどうするか、だからコスト売買の逆ざやというものはどうするかという、これが要するに今回の値上げの案の本質的なものじゃないか、こういうぐあいに考えているわけなんです。  そういう点からいたしまして、赤字の解消の方法としてはそういう方法もある。私はそれは否定しない。そういう方法もあります。だけれども、こういう方法というのは、新田中内閣が誕生し、新足立農林大臣が誕生してやるというのは、これはだれでもできることなんじゃないか。もっとやはり消費者のためを思い、また農民のためを思い、そうして赤字という問題がたいへんな問題であるとするならば、どっちにもいいような方法で考えるという、そういう施策があってしかるべきなんじゃないかというのが私の主張であるわけであります。そういう点につきましてもう一度、これは時間が三十分でございますので、答弁は短くてようございますから、お願いしたいと思うのです。  それからもう一つの問題は、確かに消費者の嗜好というものも考えていかなければならない。これもわからぬわけではございません。だけれども、嗜好というものは一体だれがきめるのであるか。これは率直に申し上げますと、消費者がきめるのじゃないのです。米屋さんがきめてくれます。生産農民がたんぼで米をつくったそのところで味がついておるわけなんでありますが、その味が消費者のところまで届かないわけなんであります。米屋さんのところで混米が行なわれるわけだ。そこで味というのがつくわけなんでありますから、したがって、宮城県のササニシキがおいしい米であるといっても、これには一定の限界があるはずなんであります。しかし、一定の限界以上に、青森はまずい米といわれるわけでありますけれども、その米がまざった場合においては、やはりササニシキという名前でその米は世に出されていくわけなんでありますから、したがって、嗜好を変えるというものは、あるいは嗜好を選ぶというのは、これは消費者大衆ではない、米屋さん、こういうことがはっきり言えると思うのです。そういう場合、いまの食管法のたてまえからいたしますと、そういうものを抜きにした食管法であろうと思います。これは量目と等級だけであって、嗜好というのが入っておらなかったわけなんです。だとすると、それを今度は変えるのだということになれば食管制度そのものをもう一度考え直さなければならない時期に来た、こういうふうに受け取る以外にないじゃないかと思う。大臣は、一体食管制度というものをこのままの状態に持っていっても法律違反でないのだ、こうお考えになっておるのか。私は、もう大臣がやっておられるこの答弁というのは、いまの食管法からいえばおかしいのじゃないか、こういうぐあいに考えておりますのですが、その辺は一体どうお考えになっておるか。時間がございませんので簡単に……。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 先ほど私、答弁の中で落としました。確かに松沢委員からいま御指摘のあった、単に売り渡し価格を引き上げて赤字補てんを考えるだけでなくて、もっと生産費を下げるような努力をすべきじゃないかという御質問があったのですが、これは私どもも当然高能率・高生産の農業を実現しようという、特に赤城農林大臣以来団地営農制度によって能率化をはかっていこう、こういう政策を進めておりますし、来年度予算におきましても従来に比べて画期的な予算を確保してこの面の政策を進めていきたい、かように思っておりますが、現在出てきておる逆ざやというのは、末端逆ざやの分について私どもやはり捨ておけないというふうに考えまして、今回値上げ案をきめて諮問をした、こういう経過でございます。  それから、嗜好の問題は、一応松沢委員も是認されましたが、おっしゃるとおり、やはり米屋が上手に売るということ、これはもちはもち屋というか、米は米屋でございますから、評判のいい米屋にはお客さんが殺到するわけでありまして、競争原理もそこに働いておるということだと思います。しかし、嗜好は個人個人がそれぞれ違っているから、それに乗っかっていわゆる銘柄格差等を今度売り渡し米価につけるのは不当ではないか、食管法違反ではないかという御指摘は、私、先ほどお答えしたように、もう時代が変わってそこまで自由流通になってきておるのですから、それに即応した売り渡し価格をきめることがむしろ当を得たものだというふうに信じております。  それから、食管制度そのものにつきましては、私、就任早々から記者会見等で申しておりますが、はっきり申し上げれば、国民の全部といっていいくらい食管法に触れておるのに、みんなほおかぶりしておる。法治国家としてこれはいかがなものであろうか。私は、食管をいまやめてしまうとかあるいは根本的に改正するとかいうことを申しておるのじゃありませんが、少なくとも守れる制度にする必要がある。そして生産者もあるいは消費者も安心していただけるような制度の中で何とか衣がえをしたいという念願を持って、いま私の諮問機関として設けられております米穀管理研究会の先生方にもお願いをして検討を急いでいただいておりますので、やがて皆さまに御相談を申し上げる時期も来ようかと思っております。そういう心がまえで努力したいと思っております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 大臣の言われるとおり、法治国家でありますから法律を守っていかなければならない。ところが、その政府が法律を守らぬようなやり方をやるものだから、これはたいへんなことではないか、こう言っておるわけなのであります。だから、言ってみますならば、大臣は、時代も変わってきたから、時代が変われば制度も変わるのはあたりまえだ。制度というのは法律からくるものなのであります。ですから、今回のやられている生産者米価のきめ方にいたしましても、そういう点からするならば、制度を変えた後においてやらなければならぬ問題なのではないか。法律を変えてからですね。それを法律を変えない前に、制度が変わらぬ前に先にいくということは、これは法治国家として許されないのではないか、こういうことを言っておるわけなのであります。その点ひとつお伺いしたいということ。  それからもう一つは、いま研究会のほうに検討させておる、こういうお話なのでありますが、そうなった場合、来年の四十八年産米価、この生産者価格の決定の方法というものも、大臣の言うような考え方でいくならば、いままでとはたいへん変わったきめ方になるのではないか、こんなぐあいにも考えますので、大臣は、その点来年の話はいまやる必要ないということになれば、これはお答えされなくてもいいですけれども、私は、いまの大臣のお話を聞いておりますと、どうも来年はいままでの米価のきめ方とは違った方向できまっていくのではないか、かように考えますので、お伺いしたいと思うのです。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 法律を改正する前に政府が食管法を犯しておるという御指摘でありますが、私、さっき御答弁したように、食管法によっていま私どもが売り渡しの方法を変えようとしている。つまり国民の嗜好に合ったいわゆる銘柄米の格差をつけて売り渡すということが食管法に直ちに触れるとは考えておりません。これはさっき申し上げたように、国民の嗜好に合った、国民が喜ぶおいしい米をつくっていただくための生産者に対する奨励制度もとっております。それに見合ったような格差をつけて消費者にも買っていただくということは、物統令廃止の今日におきましては私は許されることだ。これがすぐ食管法違反だ、改正前にこういうことをやることはけしからぬ、こういう御指摘は私としては納得いたしかねます。  それから、生産者米価の算定方式の問題でございますが、御承知のとおり、昭和三十五年から生産費・所得補償方式というものをとりまして、いわゆる増産ドライブをかけてまいりました。そのときはそのときでそれなりの必要がございまして、ずいぶんこれによって北海道の北限地帯まで米が延びて、過剰基調になってしまって、生産調整をやらなければならぬ、非常に思わざる結果におちいったわけでございますが、それはそれなりの役割りを果たしていると私は思っております。やはり農村に相当の所得を補償し、そして消費購買力をつける。日本が所得倍増政策——池田内閣の当時でございまして、非常に工業発展をいたしましたが、その工業生産品が国内で消費された、購入された、これが日本の工業の発展を支えてきた。それが今日世界の競争力も持ってきた。最近はドルがたまり過ぎて外国からしかられておりますが、こういう経過を振り返ってみますと、それなりの、そのときそのときにおける国全体の経済に及ぼす効果といいますか、これは相当大きなものがあったと私は思っております。しかし、生産者米価の算定方式は非常にややこしゅうございまして、今度あたりもこの農水でたいへんおしかりを受けたのですが、やはり需給事情というものも、これは食管法にも「経済事情ヲ参酌シ」と書いてございますが、考えて、これだけ余っているのにただ方式どおりでどんどん生産者米価を上げていいかというと、これはやはり世間も許さないということから、ある程度調整措置をとってきたわけでございますね。たとえば農水でも問題になった災害農家の率のとり方だとか、都市労賃に右へならえをする場合の通勤費の手当は農村では要らぬじゃないかとか、いろいろなことをやりましたが、ここまで安定をしてきておりますと、ぼつぼつ生産者米価の算定方式というものももう一ぺん再検討する時期へ来ていることは私も間違いないと思います。いますぐ、こう改めるという案ができておって申し上げているわけではございませんから、その点は誤解のないように願いたいのですが、今後十分これは検討していきたいというふうに思っています。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 大臣は米も定着してきている、こういう意味のお話でございますが、午前中質問を長谷部委員のほうからやられましたが、米はそう余っているという状態では実はないわけなんであります。これはもう大臣もおわかりだと思いますけれども、ことしの生産調整が一一二%でありますから、そうすると大体二十七万トン、これくらい減るということになるわけなんです。それから、昨年非常に作柄が悪かったわけなんでありますから、ことしの平年作で計画を立てた場合におきましては一これは二十五万トン持ち越しをやる、こういうことになっているのですが、生産調整と二十五万トンでこれは帳消しになってしまうのです。しかし、そのほかに、実際は七百六十万トンですか、そのほかに二十五万トンを買いつけて、そして五十万トンの余裕をつくろうという状態でおったわけでありますけれども、しかし、いまの作柄の状況からいたしまして、午前中の答弁ではとんとんということなんであります。とんとんというのが、これは要するに安定供給の段階を迎えたということにはならないと私は思うのですよ。安定供給ということになりますと、どうしてもやはり三カ月分くらい余裕を持った需給計画というのが立っていなければならぬじゃないか、こういうぐあいに考えるわけなのであります。そういう点からいたしますと、米価の問題につきましてはあとから、また来年になってから御質問申し上げますが、私はここで一番問題になりますのは減反の問題だと思うのです、減反政策。  そこで、私の地元のことを言ってはなはだ恐縮でありますけれども、昨年は非常に減反の成績が悪かったわけです。ところが、結果的におきましては、減反の成績が悪かったために政府の米の安定供給をやることのできるような協力をしたという結果にもなっているようであります。ことしも大体五五%の達成率でありまして、そうなりますと、新潟県だけでも六万トンから七万トン——これは保有米の関係で若干ずれますけれども、大体六万トンから七万トンくらいはこれは余り米ということになるわけなのであります。そうすると、その余り米を計算することによってようやくとんとん、こうなるわけなのです、日本の米の生産状況というのは。これは大臣おわかりだと思います。  そこで、問題は、減反政策そのものに対して私は賛成ではないのでありますけれども、それでは六万トンから七万トン、要するに、米が余り米として取り扱われるということは、非常に不自然なのではないか。やはり自主流通米並みの取り扱いというのはやるのが妥当なのじゃないか、国家として必要な米なのだから、それが余り米という形で処理されていくということは、私はいまの状態からするならば、不自然だと思うわけなのであります。ところが、政令にもはっきりしておりますように、いまは府県間調整をやらないことになっているわけなのです。その府県間調整というのをやっていれば、これは自主流通米に乗せることができるわけなのです。これは単に新潟県だけではないと思います。成績の悪いところの県というのも相当あると思う。それはやはり米以外につくるものがない地帯に無理な減反の押しつけということをやったものがこういう結果になっていると思うのであります。でありますが、政府のほうとしても必要なお米なのであります。そうだとするならば、午前中森総務部長のほうからも、減反のやり方については考え直さなければ、検討し直さなければならないと思っております、こういう御答弁があったわけなのでありますけれども、私は、このような状態に入ったとするならば、もうことしの米から、いわゆる余り米といわれるところの米というものは自主流通並みの取り扱いをやるというのが正しいのじゃないか、こう思いますが、大臣はどうお考えになりますか。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 減反の問題は私もこの農水でたびたびお答え申し上げておりますが、私はやはり転作を奨励し、それを定着してもらいまして、全体としての需給バランスがとれるように持っていくのが本筋だと考えております。緊急避難的なやり方で減反という無理なことをいままでやってきた。これはいま松沢委員御指摘のとおり、私は米の主産地においては非難されておるということを承知いたしております。したがって、何とか、減反の補助金は来年までということになっておりますから、来年までに永久転作をしていただくように奨励策をとり、構造改善等もあわせてやりまして、これを定着させまして、あとはなるべく無理な減反をやらなくてもいいようなやり方に切りかえていきたいというふうに思っております。したがって、来年の生産調整につきましては再検討いたします。そうしていまおっしゃるとおり、工場を持ってきたくてもなかなか工場が来てくれない。工場が来てくれれば、そこにかりに百人働けば、その百人の農地というものは圃場整備をやって機械化も協業化もできると思うのでありますが、そういう道がなかなか開けない。それから果樹とか畜産とか施設園芸とかいう方面に、いわゆる選択的拡大の方面に伸びようとしても、土地条件からなかなかその余地がないという、米だけしかつくれないというところに対しましては、いままでの単なる地域指標だけでなくて、やはりそういうところの条件というものを尊重いたしまして、無理な減反を押しつけることのないような配慮をいたしたいというふうに思っております。  ただ本年の場合、ともかくある程度の地域指標によってさじかげんはいたしております。これはコンピューターがはじき出したのですけれども、コンピューターのもとは人間が入れるのでありますから、やはりそうした手かげんをしてきたわけであります。それにしても新潟県は五五%生産調整をやってくれたのですが、北海道は二一九%というようなたいへんな生産調整をやってくれたわけでありますから、やはり政府という立場になりますと「こういう制度をやりました以上、そこで生産調整に応じなかった、そこで余り米が出た。それを同じに扱えといいましても、これはやはり公平の原則に反すると思います。  ただ、新潟県でも個々の農家につきましては、おっしゃるとおり、生産調整はいたしました。しかし、お天気がよかったのでたいへん米が増収になりました、そこで余り米が出ましたというのは、何とか私も救済しなければならぬというふうに思っておりますし、いわゆる余り米は農協を通じてのはけ口といいますか、ルートができておりますから、これを進めていきたいというふうに思っております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 時間が来ているようでありますからすぐやめますけれども、大臣、聞きたいのです。ともかく生産調整に協力をすれば米が足らなくなるのですよ。でこぼこができているわけなのです。その調整は非常にむずかしいと総務部長は言っているわけなのです。その結果が要するに今日の状態になっているわけです。ですから、公平の原則に反するなんて言われたところが、もともと押しつけそのものが不公平であったのじゃないですか。ということは、生産調整をできないところへ押しつける。できるところへ押しつけるということになればこれは公平かもしれませんけれども、できないところへ押しつけるということは不公平なのです。不公平のひずみというものが余り米という結果を生んでいるのじゃないか。しかし、その余り米を全部集めなければ、日本の台所は片づかない、こういう状態になっている場合には、当然のことながら、この余り米は自主流通米と同じ取り扱いを検討することが政府として必要なのじゃないか。政府が必要であるという米であるならば、これは余り米でないわけなのです。政府が必要な米なのです。だとすれば、政府がその責任を持つというのは当然なのじゃないか、こういうふうに私は考えています。この点、もう一度御答弁願いたいと思います。  それからもう一つ、時間がありませんので、続いて質問しますけれども、検査官の問題なんであります。最近検査官がだんだんと減らされてきているわけなんであります。今度閣議の決定によって昭和四十七年度から五カ年間で検査の出張所、いわゆる食糧事務所の出張所をなくしてしまう、こういう機構改革もきまっているわけであります。そういうことからいたしまして、この検査官の減というのは米の庭先滞貨を非常に増大させている。こういうことで、これまたいま取り入れの時期で農村では騒ぎを起こしているわけであります。  そこで、これに対するところの方法としては、ことしは検査協力員を置いて、それに刺しを持たせるとか、あるいはまたいままでのように検査補助員というのを置いて、そしていろいろな補助をさせるとかいうような方法でこの秋は乗り切ろうということでありまして、そのことも十分知っております。でありますが、問題は協力員、刺しを刺すところの人の金というものは一体だれが出すのかということで、食糧事務所長に聞きましたところが、これは経済連と単協が出してもらえばいいのだ、こういう話なんであります。国営検査なんであります。国営検査でありながら、その検査協力員の金は経済連と単協が持つというのもおかしいんじゃないか。一体、将来米の検査は国営検査を廃止するのか、県営検査の段階でいくのか、あるいは民間検査の段階でいくのか、この辺のところがはっきりしていないわけなんです。その点をはっきりさせると同時に、やはり単協や経済連に検査の金まで負担させるということはやめてもらいたい、こう思うわけでありますが、この点はどうお考えになりますか。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 松沢委員御指摘ですが、いま農林省は前年産の米つまり四十五年産米、これはまだ四十六年産米でございますからその前年産でございますが、いわゆる古米、これは五十三万トン持っております。四十四年産米まで入れますと二百四十万トンくらいになります。  それで、こんなことを言うと釈迦に説法ですけれども、昔は、不作の年に備えまして、新米をわざわざ積んでおいて古米から食べたものでありまして、いわゆる前年度の米がもう米でないような御議論はどうも私には納得できません。やはり過剰基調であることはもう間違いありません。千八百億も予算を組んで生産調整をやるという事実、それがたまたま去年は例外で不作であったために、若干新しい米の持ち越し量は減ってまいっておりますが、それで需給操作が困難をするというふうな事情は全くございません。  同時に、かえって不公平じゃないかという御意見がありました。つまり無理な減反を押しつけておいて、それを農民が聞かなかったから、それがむしろ政府をいま助けておるじゃないかという話がありましたが、さっき申し上げたように、最初は、確かに無理なことをしいますから、割りつけたわけでありますが、これはあまり無理じゃないかというので、いわゆる地域指標というものを考え出しまして、そして新潟県のような主産県には荷を軽くするというような処置をとったのであります。これが絶対的とは申しませんけれども、今後検討するということをさっきから私はお約束申し上げているわけであります。そういうたてまえで生産調整をお願いしたのに、それに応じなかった農民がつくった米を全部同じように扱えと言われても、いままでの経過からしてこれは同じようにはできませんと申し上げる以外に方法ございません。しかし、何とかこれをさばけるような処置は政府としてもとっていきたいというふうに思っています。  それから、検査のことはちょっと私よく存じませんから、検査課長が来ておりますから答弁させます。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 確かに出荷の最盛期を迎えまして、米の検査につきましてはかねてからいろいろ関係者と協議いたしまして、検査体制を整備しておるわけでございますが、ことしも相当奮発をいたしまして、本省からも出張所からも、それから非常勤の職員に対します助成も、われわれとして相当努力をしてやっておるつもりでございます。したがいまして、出荷団体でいろいろ御協力をいただいておるわけでございますけれども、過分な負担にならないようわれわれとして十分努力をしておるところでございまして、またなお今後とも一そうそういうことでやってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 これで終わりますが、大臣は、要するに、決して不足の状態には入っていない、そういうことを自信を持って言っておられますが、この点につきましては、私は農業の構造的な不足現象というものがすでに出てきておると思うのです。一たん下がったところの米の生産を高めるためには、私はたいへんな時期を迎えるのじゃないか、こう考えておりますので、この点は大臣と非常に大きな見解の違いがあるわけです。しかし、時間がありませんからこれで終わりますけれども、大臣の考え方も考え方ですけれども、私たちの言っていることももう一度やはり検討し直して、米が不足になるということがないように十分気をつけていただきたい、こういうことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。

熊谷義雄自由民主党

○熊谷委員長代理 瀬野栄次郎君。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 農林大臣に消費者米価問題及び農産物自由化問題について質問をいたします。午前中消費者米価問題については当局に一応の質問をいたしたのでありますが、若干重複いたしますが、また新たな問題等について、最初に消費者米価問題を農林大臣にお尋ねいたしたい、かように思うわけであります。  農林省は末端逆ざやの相当分の一一・三%の引き上げを当初考えておられた。またこのことについては新聞等でもいろいろ報道されておったわけでありますが、その後経済企画庁が物価対策上基本米価の引き上げ程度にとどめるべきであるというようなことで主張を譲らなかった。そこで、経済企画庁の反対があったために、結局、これらの米価を足して二で割るというような形で、平均八%の引き上げに落ちついた。かようにいろいろ巷間話が流れておるわけでありますけれども、まあこれはこれとして、今回の政府の米価算定の値上げについては、何ら科学的根拠も順法の精神もない、こういうふうに私は申し上げるわけであります。そこで、食管会計の赤字の負担軽減といういわゆる財政当局の要請に盲従的に追従した、こういうふうに言われてもしかたがない、こういうふうにも言えるわけでありますが、そういった批判に対して、農林大臣はまず国民の前にどういうふうに説明をなされるのか、その点からまずお答えをいただきたい。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 先ほど松沢さんからも同じような御質問がありまして私はお答えをしたのでありますが、食管法によって二重米価制度がとられておりますが、ものにはやはりおのずから限度があると私は考えておりまして、限度と申しますのは、やはり末端の逆ざやが生じないように、それまでが限度だというふうに実は私は思っております。ところが、生産者米価の引き上げ等、前年度からの四・一八%というような逆ざやも残っておりまして、目一ぱい計算をすると、いま御指摘のあったように、基本米価だけで一一・三%、奨励金を除けば一〇・一%という逆ざやが生じておりましたので、四年間据え置きになりましたし、その間の消費者の生計費も相当高まってまいっておりまして、その生計に及ぼす影響というものも非常に微弱になってまいっておりますので、そういう点をいろいろ勘案いたしまして、農林省としては当初は目一ぱい逆ざやを解消したい、こういう主張をいたしたわけでありまして、決して根拠も何もない、理屈も何もない、こういう御指摘を受けるようなものではない。私どもは私どもなりの考え方をもってそういう主張をいたしました。しかし、政府部内における調整の結果八%ということになりましたので、そういう諮問をいまいたしておる、こういう経過でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 それでは、両米価のこの値上げ上昇というものは今後はどうなのかということでありますが、物価統制令を廃止し、銘柄格差等を導入、銘柄格差の導入を手がかりとして、食管制度を大幅に改変し、自由化するスケジュールというような方向があるのかどうか。そういうふうな方向でだんだんに進めているように思われるわけでありますから、そういったスケジュールとかなんとか、こういったものを検討しての上でこういうことがなされておるのか、この機会に大臣にもお聞きをしておきたいのです。  この消費者負担を何年か積み重ねていくうちに、今年も四年目の値上げでありまするが、両米価を安定させるだけの構造政策というものが実現するというふうに大臣は構想を持っておられるのか。すなわち消費者の疑念というものがなかなか解明できない。また、そういったことを国民の前に大臣としての見解を述べていただくというふうにお願いしたいわけですが、そういったことはどういうふうにお考えであるのか、そういうようなこともひとつ御答弁いただきたい、かように思います。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 いま最後の部分の御質問の趣旨がよくわかりかねますが、いわゆる農業政策をもっと進めてコストを下げて、そんなに生産者米価を上げなくても生産者は楽に暮らせるようにせよ、そうすれば生産者米価は上げなくてもいいじゃないか、こういう御議論かとも思います。間違っていたら訂正いたしますが、やはりそういうものの考え方で農業政策を進めていかなくてはいかぬというふうに考えておりますし、私が高能率・高生産の農業を実現したいと言っているのもその辺にあるわけでございますので、瀬野さんのおっしゃるような考え方で今後進めていきたいと思いますが、じゃ、それがいつまでに安定をして心配ないようになるかと言われますと、これはどうもなかなかむずかしい問題で、地域によっても地理的条件その他によってたいへん状況が違いますし、ことに日本は地理的条件が恵まれておりませんので、構造改善にもたいへん金もかかりますが、来年から土地改良なども十カ年計画で、団地営農できるところは全部圃場整備も十カ年でやってしまうというめどをつけて進んでいきたいというふうに私は思っております。  なお、銘柄格差等を取り入れることによって食管法をなしくずしにするのじゃないかという御指摘でございますが、これは私がやったことではございませんで、前任者がやりましたが、物統令を廃止した今日になってみますと、消費者価格というものは全く自由形成でございまして、政府が一々指示をする法的根拠がなくなってまいっておりまして、その結果、御承知のとおり、国民の嗜好によって、やはりおいしい米が値よくどんどん売れるという自然な価格形成が行なわれてまいっております。そうした事実を踏まえまして、おいしい米をつくっていただくためには、奨励金も出すと同時に売り渡し価格も引き上げて、これは少々高く売られても消費者が喜んで買っていただけるんだということで、そのかわり標準米にかえて普通米ということで、これは適切な表現かどうかは別として、経済企画庁長官がおっしゃったのでありますが、庶民の米は何とか安い値段で供給したい、こういう政策米というものを考えたような次第でございます。  お答えになったかどうか知りませんが、ちょっと質問がはっきりしなかった点もあるものですから、私の想像で申し上げたもので、お許しいただきたいと思います。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 大臣、要するに、消費者負担を何年か、今回のように消費者米価を積み重ねていくと、今回四年目の値上げでありますけれども、こういったことを行なっていくうちに、生産者米価も消費者米価もいつかは安定させる、どういうような目標を置いてこういうふうな構造政策というものを考えておられるのか、その辺の見通しは全然ないのか。まあむずかしい問題であるとはおっしゃったが、その辺のことは現時点では大臣はどういうふうにお考えであるか、その点をお伺いしたいわけです。こうしてことしは八%諮問した。いずれこの線で落ちつくでしょうけれども、物価の値上がり、また家計費の問題等から見て、見合った諮問をするということになっていきまして、次々にまた値上げということになってきますと、低所得者にはたいへん心配なわけですね。この機会にこういった値上げについて今後どういうふうに構造政策的にお考えになっているか、こういったことを、私お尋ねしたかったわけです。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 将来のことは、やはり私はさっきも松沢さんにお答えしたのですが、食管法というものが三十年の歴史を経て、それぞれの時代においてそれぞれの使命を果たして今日に至りましたが、最近は経済情勢まことに変わってまいっておりますので、食管法にはいろいろな規定がございますが、いま守られていない制度がたくさんあるというふうに考えておりますから、将来はやはり食管法を合理化をして、すっきりとした守れる制度にしなければならぬというふうに信じております。  ただ、その場合に、いままで三十年間、農民は少なくとも生産者米価についてこの食管法をたよりにしてきた、この事実を忘れることはできません。したがって、農民に対してはどこまでも国が生産者米価を保証するという形でいかなければなりませんし、消費者にとってもいま庶民米ということを、これは経済企画庁長官がおっしゃったことでありますが、少なくとも最低生活の維持に必要な米価を、消費者米価についても政府が保証するというふうな形、そういうものを守る範囲において、いま守られなくなっている食管法の制度はすっきりしたものにしたいという考えを持っておりますから、将来はそういう目標で、しかも流通の面は原則としては自由流通というのが一番正しい姿だ。やはりいい米は高く売れる、悪い米をつくればそう値がよく売れませんよ、これがものの売り買いでございますから、これが自然の姿だ。そういう自然の姿と調和しながら、いま申し上げたような食管法が果たしてきた三十年間の役割りを忘れずに、農民及び消費者に対する保証をしていくのが当面の目標じゃないかというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 そこで、いま大臣からもおっしゃった、経済企画庁長官が言われたということで庶民米という話が出たのですが、農林大臣は徳用米と徳用上米の価格は捉え置いて、標準価格米をやめて同じ値段の普通米を新設し、小売り店を行政指導するというふうに言っておられるわけです。すなわち、庶民米というふうに俗にいわれておりますが、庶民の暮らしを守るものだ、こう言われ、庶民のための値段は据え置くというふうに言われておるのですけれども、名目上の値段は据え置きだけれども、品質を落とすというからくりになっているということを、私、午前中も指摘したわけであります。と申しますのは、庶民の米は値上げしないとしばしば大臣はおっしゃっておりますけれども、現在四等を中心としてということになっておりますが、銘柄米を除いた四等を中心として五等が普通米になる。従来の徳用上米がこのようになりますと、二一・六%の値上げになってしまうということで、これは当然大幅な値上げに通じてくる、こういうことが問題ではないか。  そこで、私はことしの春に物価統制令の適用が廃止された際質問もいたしたわけですが、そのときに物価統制令と引きかえに標準価格米をつくって品質や価格を保つよう約束を取りつけたのでありますけれども、それが普通米への移行でわずか半年で破られてしまった。全く無責任きわまりない。こう言って午前中も指摘をしたわけであります。いま申しましたように、質という問題がたいへん問題になってくる。この点について大臣はどういうふうに思っておられるか。また、しばしば言明しておられるにもかかわらず半年でこういうふうになった、これについても、国民の疑惑を解くためにも、ひとつこの席で明らかに国民の前に説明をお願いしたい、かように思います。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 今度私どもが考えました普通米は、おっしゃるとおり、四等米と五等米をまぜたものでありますが、そのまぜる歩合は、一応算定の基礎としては四対一、一般四等米が四、五等米が一というものでまぜたものを普通米として売り出そう、こういう計画を立てたわけであります。いままでの標準価格米というのは、政府がお米屋さんに売り渡す一−四等米、一等から四等米まで込みにして売っておりますが、その平均的な品質のものを標準米とせよ、こういう行政指導をやってきたわけであります。したがって、値段は据え置くといっているが品質が落ちているじゃないか、形式上からいえばおっしゃるとおりであります。これは私も率直に認めます。しかし、それでは四等米は非常にまずい米かといいますと、これは決してそうではない。私は決して強弁を申し上げているわけじゃございませんで、今度格差をつけて売るのは、指定銘柄までは格差をつけて売りますが、その他のものは四等米の中にもいわゆる各県で指定している仕分け品種というものがたくさんございます。これはなるほど国が指定銘柄米として扱ってはいませんけれども、仕分け品種として奨励しているおいしい米がたくさんございますが、これが全部一般米に入っているわけでございますから、いまどこの県でもまずい米をつくれば売れないということはよく御承知で、県が一生懸命になって、場合によっては県自体で奨励金まで出して仕分け品種を奨励いたしておりますので、一般米はみんなまずい米かといわれると決してそうではないと申し上げていいと思うのであります。  五等米を入れたのはけしからぬ、これは値上げだ。これは形式上はおっしゃるとおりでございます。ただ、政策価格米というものをつくるのには苦心が要るのでありまして、一−四等で八%の値上げを期待しながら、そうして政策米を、ともかく内容が落ちたという御指摘がありますけれども、千五百十円あるいは二十円、いまの標準価格米と同じ価格で据え置くというのには相当な財政負担が伴いますので、四等米四に対して五等米一というブレンド歩合を考えましてつくり出したわけでありまして、これはたいへんな実は無理がございますので、事務当局には私も無理を言ってつくらしたわけでございますが、必ずしもこれで非常に味が落ちた、内容が落ちたということではないというふうに考えております。  なお、標準価格米をそのまま据え置けという御意見がずいぶんありますが、一−四等込みで売るその平均的な品質のものをそのまま据え置けとおっしゃられると、これはびた一文売り渡し価格を上げることはできなくなってしまいますので、そこで、苦心をしてそういうことを考え出した、こういうことでございます。御了承いただきたいと思います。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 ただいま農林大臣から算定の基準を四対一の割合でブレンドしていく、こういうふうにつくり出したという答弁でありますが、政府の操作の半分を普通米以下に回す、こういうふうに大臣は言っておられますけれども、それはあくまでも政府がこの米を卸商に売り渡すことにすぎないわけでございまして、小売り段階ではこの最低の質というのがはたして四対一のブレンドでそのままストレートに消費者に渡るかどうかというのがたいへん疑問であります。午前中もずいぶん論議したのでありますが、時間の制約もあるので詳しく申し上げられませんが、この最低の質の確保ということに対する保証という問題をどういうふうになされるのか。たとえば徳用米が普通米に化けたり、普通米の中に古々米がまじらぬことをだれが保証できるかというふうにもなりますし、大型精米工場の問題等も午前中論議しましたが、全国平均やっと八〇%だという。袋詰めといっても全部が全部すぐできるものではありません。さらに新米価よりこれを実施するということになっておるのでございますけれども、食糧庁は卸商に売り渡すだけの責任をとればいいということになりかねないし、消費者にとってみれば、にせ米をつかませられるということにもなりかねない。新米をまぜたという形で新米並みの値上げを押しつけられるというおそれもまた十分に考えられるわけですね。こういったことを考えましたときに、日本の農政の最高責任者である農林大臣は、これらのことも十分検討の上今回の諮問をされたと思うのですが、それらを含めて、今後こういったものに対して、店頭に標準米を置く、また次官の話では、登録の義務を必ずつける、こういうようなことも言っておられたが、実際にそういうことで指導監督が十分できるのか。こういったことに対する消費者側に立った指導監督、また生産者が生産した米をストレートに間違いなく消費者に売るという点においてどういうふうに大臣は検討されて今回の諮問を出されておるか、この点をひとつ国民の前に納得のいく御説明をいただきたい。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 私は率直に申し上げますが、いままでの標準価格米というもの、さっき申し上げたように、政府がお米屋さんに一等から四等までのお米を込みにして売り渡しまして、その中の標準的な米をつくってそれを店頭に明示して売れ、こういう行政指導をしてきたわけであります。ところが、全国には約六万軒のお米屋さんがありまして、毎日売っている米は実は同じものを売っているとは限りません、仕入れ先その他いろいろ違いますので。それをお米屋さんは適当に混合しまして、自分の商売の関係もありますから、なるべく消費者に喜ばれるようなお米をつくって売る努力をしておることは間違いございませんが、それを厳重に監督せよと言われても、月に一ぺんや二へん回って抜き取りで検査をして、はたして正しいかどうかということは言えないのでありまして、ほんとうに厳重にやるといえば、毎日違う米を売っている米屋さんに役人が一人ずつついて監視していなければ、ほんとうに正しく守られているかどうかわからないわけであります。これは実際問題として非常にむずかしいということが私はわかりました。そこで、標準米といって、いわゆる羊頭を掲げて狗肉を売るという結果になったのでは消費者に不信感を招く。今度考えました普通米は、一般四等米が主体でございますから、これは守られるというふうに私は思っております。  それから五等米の問題でございます。これは一応四対一の割合と申し上げましたが、価格構成はそういう計算をしておるのでありますが、現実ははたしてことしそれだけ五等米が出てくるかどうかはなはだ疑問だと実は思っております。去年は、御承知の思わざる冷害がございました。冷害の年には小米が多い、青い米が多い。したがって、形状等が悪いあるいは整粒歩合が悪い。したがって、検査規格では五等米に落ちる、こういうものが多いのであります。それでも去年全体の流通量の約九%、これが五等米であったわけですが、ことしは、これから先の天候はわかりませんが、現時点においては豊作型でありまして、特にいままで五等米が多かった北海道がものすごい豊作型でございますので、まず五等米はあまり出ないのじゃないかというふうに考えております。したがって、価格構成としては四等米の四、五等米の一という割合で価格構成を考えて算定をいたしましたが、私は、五等米はブレンドするといっても全国的になかなかうまくブレンドはできないのじゃないか、四対一の割合までは五等米の供給ができないのじゃないかというふうに思いますから、普通米の品質はむしろよくなるというふうに御理解をいただいていいと思います。決してこの場限りでうそ八百を申し上げているのではない。私は実際そうなるだろうというふうに実は思っております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 これはいろいろ問題があるのですけれども、時間の関係もありますので……。そこで、ことしは関東北部で約六万トンの早売りをしている、二十五万トンの持ち越しが十月末は確保できる見込みであるということが政府から言われておりますけれども、米の需給のバランスの問題でお尋ねします。米価の値上げに伴って、消費動向は予想しづらいことではございますけれども、据え置かれる普通米の消費量はおそらくふえそうであると思えます。そこで、現在、安い標準米の売れ行きは政府卸売り数量の約四〇%も占めておる、こういうふうに私たちは見ておるわけでありますが、標準米はそのまま継続されるわけでありますけれども、四十六年産米の一−四等を対象にしているために政府の手持ちが底をついている、こういうふうに思うわけでございます。   〔熊谷委員長代理退席、委員長着席〕 このため標準米を利用している消費者は普通米に移行する、こういうふうにも見られるわけであります。そこで、他の米価の大幅値上げから普通米の魅力が一段と高まりそうであるわけでございまして、普通米の原料は指定銘柄を除く四等米と五等米だけになる、かように思うわけでございます。食糧庁は普通米と徳用上米の政府卸売り数量を全体の四〇%と見込んでおられるようでありますけれども、もしそれをオーバーすることがあれば普通米だけ原料不足という事態になりかねない、こういうふうに思うわけでございます。しかも四等米、五等米は天候に左右される。今年は北海道はだいぶ豊作だということがいわれておりますけれども、東北、北海道がまた二年続きの冷害となってはいけませんが、そういうこともまた心配されてもおります。そこで、需給操作上に今後大きな問題が起きてきやしないだろうか、こういうふうに思うわけです。この点を大臣に率直にお伺いしたいわけです。また米穀年度でかなり需給も逼迫していることは巷間関係者から言われていることでございますし、現在の古米、古々米の状況から見ましても、かなり虫食いあるいはカビ等によっておかされている米もあるわけでありまして、はたして需給のバランスがうまくいくかどうか。平年度百万トンくらいの保有がなくてはいかぬのに、十月繰り越しとして大体現在二十五万トンを推計しているというようなことでございます。その辺の見通し等についても十分検討した上での今回の諮問であろうかと思うのですけれども、その点はどういうふうに検討されておったのか、大臣からお答えをいただきたい。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 先ほども、私、お答えしたのでありますが、去年思わざる冷害で政府の買い入れ数量も減りましたので、おっしゃるとおり、新しい米だけでいいますと、逼迫とは申しませんが、百万トンも政府が余分に持つということは不可能でございます。しかし、現在はまだ四十六年産米でございますから、いわゆる古米、四十五年産米が五十三万トンございますし、その前の古々米まで入れますと二百四十万トンまだ持っておるわけです。これは七百五十万トンもたまったときに、やむを得ず緊急避難的な措置として豚のえさにしたりあるいは後進国の援助に使ったりしてまいっておりまして、相当な財政上の赤字負担を覚悟しながら処理を続けてまいったわけでありますが、これは実はりっぱな米でございまして、決して姿、形の違った外米なんかと違いますし、少し搗精歩合を考えさえすればりっぱに食える米であります。決して豚にくれるときめた米ではございません。昔はいざというときに備えまして、新米をわざわざお倉に入れておいて、古米から食べたという習慣も日本人の農村にはあるわけでございまして、四十五年産米あたりは、困ってくれば需給上当然考えていいものでございます。したがって、需給逼迫逼迫とおっしゃいますが、たまたま生産調整が各県の協力で一一二%という行き過ぎがありましたので、思うように米が持てなくなったということは事実でございますが、ことしは幸いに豊作型でございますから、その面も大体帳消しになったのじゃないかと思っておりますので、私はいま米の需給操作について全く心配いたしておりません。数字的な問題で必要があれば、事務当局からお答えをさせます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 農林大臣に消費者米価問題で一点要望しておきますが、赤字の総額が五千三百億ということで、この食管赤字を縮小するために消費者だけに今回米価値上げをして転嫁するというふうなことについては、あまりにも策がなさ過ぎるし、われわれは絶対に承服できないものでございます。確かに国民一人当たりの所得の増加というものは、米消費量の減少によりまして四十六年全国勤労者世帯で家計費のうちに占める米の支出の割合というものは、三・六%に低下したのは事実でありますけれども、低くなったとはいえ、低所得者層ほど所得に占める米購入費の比率は高く、相当生活を圧迫することには変わりはないわけであります。そういったことから、食管赤字の責任は、いわゆる場当たり農政を展開してきた政府にあるのでありまして、国民がそのしりぬぐいをするということにはならないわけであります。こういったことで、十分ひとつ国民の家計、生活というものをお考えいただいて、極度に圧迫する今回の米価値上げ等についてどうか十分な検討をしていただきたい、かように要望をいたす次第であります。  質問通告をいたしておりました問題で、時間が経過しましたけれども、はしょっていまから日米首脳会談等による農産物輸入問題について若干お尋ねをいたします。  御承知のごとく、九月一日、二日、日米首脳会談がハワイで行なわれ、特に農産物輸入問題について、この中から大臣にお尋ねをしてみたいと思うのです。  この会談の前に、農林省はオレンジの自由化等についてはかたく拒否する考えで、箱根会談で示したところの米国からの四十七年度農産物輸入額を前年度より三億九千万トンふやす、もちろんこれは自然増であります。二つ目には、飼料の買い付けを五千万ドル行なう、この二つ以外は応じない方針でこのハワイ会談を押し切る考えであったそうでありますが、まず会談の結果から私はお伺いしたいわけであります。これ以上の妥協はなかったのかどうか。日米共同声明には何にも触れていなかったのでありますが、自由化問題はどのような結果になったのか、農林大臣から国民の前に明らかにしていただきたい。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 私は、この委員会でも前からお答えしておりますとおり、いま瀬野さんがお読みになったとおり、農林省としては、いま総合農政を展開中である、したがって、その行き先をとめるような自由化は絶対困る、こういう線で頑強にがんばっておりまして、田中総理も私の主張は了承してくれ、またアメリカ側もこれについてはハワイ会談では全く個別問題としては触れなかったようでありますので、その点は御安心をいただきたいと思っております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 それじゃ、もう一つ、全国農協中央会宮脇会長ら中央農業団体首脳五人が、出発前にあたりまして田中総理に対しまして、九月のハワイ会談で農畜産物の輸入ワク拡大、自由化をとにかく絶対に行なわないことを文書で申し入れたのであります。グレープフルーツの自由化で被害をこうむっている産地の実情や国内果樹生産状況を説明したのに対して、田中総理は、私なりに日本農業の実態をつかんでいるつもりで、たとえ果樹を自由化しても米国だけ得をするのでないから、その辺を十分説明してくる、日本の農家を無視するようなやり方はしないと語っておりますけれども、この点については、ハワイ会談における経過はどうであったのか。この点についても何ら触れなかったのか。この席で明らかにしてもらいたい。田中首相もほんとうに自由化をはね返してこられたのかどうか。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 いま、宮脇さんの主張に対して総理がお答えになったというのは、実は私が知恵をつけたわけでありまして、私は、外務省のその折衝に当たった事務折衝の責任者である鶴見審議官にも再三申してきたのです。それから、アメリカ大使も農林省の大臣室へ見えましたので、私はフランクにものを言うたちですから、率直に申したのです。ということは、どうもアメリカさん、少し商売がへたじゃありませんかと私は切り出したわけです。アメリカのほうは物価がどんどん上がっていますし、たとえば牛肉を自由化せよなんて日本に迫ってくるが、いま国際価格、各国の価格を畜産局で調べさしてみますと、アメリカはたいへん高いわけでありまして、かりに自由化したって、オーストラリアの肉は入ってくるかもしれぬ、あるいは将来中国の肉が入ってくるかもしれぬが、アメリカの肉は何にも入ってきませんよ。それは、自由競争ですから当然だ。だから、オレンジなんかも、アメリカはまるで日本の市場を独占しようとせんばかりの言い分で自由化せよと言うが、もうすでに割り当てでも南アものも入ってきています。ですから、自由化すれば安いアフリカのものなんか入ってくる。アメリカのものが全部日本の市場を独占するなんということは全く夢みたいな話なんですよ、だから、割り当て制度のもとで多少でも日本の政府が、アメリカとの経済のアンバランスの是正のために御協力申し上げるという道を残しておいてもらったほうが、かえってアメリカにはプラスになりますよと私は率直に言ったのです。それで、総理にもそういうことを申し上げた。それを総理が宮脇さんにお答えになったのじゃないかと思うのですが、さっき申し上げたように、ハワイ会談ではそういう個々の、たとえば農産物のオレンジがどうのこうのというような問題は全く出なかったそうでありまして、ただ、事務当局間では、私は鶴見審議官にはよく申しておきましたから、そういう知恵は——知恵というか、向こうが非常に無理解だった点は理解をさしてくれたと思います。したがって、その後アメリカからは、いままでのように農産物の自由化というばかの一つ覚えのような言い方はもう最近はしてまいりません。これは説得の効果があったなと私は内心喜んでいるわけであります。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 いま大臣からも御説明がありましたように、今回のハワイ会談の重要課題であったところの経済問題は、緊急措置として農産物、濃縮ウランなど十一億ドルの特別輸入を約束しただけで、日米両国間の貿易収支不均衡是正は来年早々の日米貿易経済合同委員会で決着をつけるということで、来年に持ち越されたわけであります。秋にはまた箱根会談みたいなものを行なうということをいわれておりますが、その点についてもどういうふうに大臣は受けとめておられるか。  さらに私は、この貿易収支の不均衡是正については、やはりアメリカの執念はただならぬものがある、かように思うわけです。田中首相もいよいよ追い詰められてきて、大きな荷物をしょわされてくるというふうに考えておられるのじゃないか、そのようにもわれわれは推測するわけです。来年早々に日米貿易経済合同委員会を開いて、オレンジ、電子計算機などの自由化や関税引き下げなどの大きな懸案の解決に踏み切らざるを得ないような羽目にとうとう追い込まれるのじゃないかというようなことを懸念するわけです。農林大臣は、そんな先のことを心配しなくてもいい、こういうふうにおっしゃるんじゃないかと思いますけれども、一応はお伺いをしておきたい。  このような背景の中で、農産物の自由化を封じ込める保証というものがあるか。先ほどおっしゃったように、確かにアメカリが自由化すれば、ブラジルあるいはまたその他の国からも、オーストラリア等からも、当然農産物が自由に、オレンジ等も入ってきますし、いろいろと自由化されるので、アメリカもそんなまねはしないだろうというふうに思われるわけですが、そういうこと等も含めまして、今後どういうふうに方策を考えておられるのか、率直な意見をさらに大臣にお伺いをしたいのであります。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 電子計算機などはどうか私はわかりませんが、日本の工業技術のほうは、国際競争力が相当ありますから、相当自由化してもそれほど心配はないのじゃないかと私はよそながら思っておりますが、農産物に関しましては、さっき申し上げたように、アメリカを説得してまいりました。アメリカもよくわかったようでありまして、最近の日本の新聞報道等をごらんになりましても、もう電子計算機なんかと並べて農産物の自由化をアメリカが迫ってきているというような報道は全くない。これはやはりアメリカのほうも考え直してくれたというふうに私は考えております。ただ、やはり国内の消費者の立場も考えなければいけませんから、自由化はいたしませんが、割り当ての面ではある程度弾力的に今後運用を考えていきたいというふうに思っています。特に、たとえば子牛のようなもの、日本は牛を食い過ぎてしまいまして、なかなか牛は豚のようにふえませんから、やはり子牛などは相当安いものがあれば、思い切って輸入して、農協あたりに私は国有林を活用してもいいと言っているのですが、育成牧場等をつくり、あるいは肥育をやりまして、国内の牛肉の供給をはかる、こういう積極的な対策は必要だと思っております。また、この席で瀬野さんにも前にお答えしましたが、私が果汁を輸入したいと言っているのは、ブレンドしまして、来年あたりおそらく国内の温州ミカンが過剰生産になる危険がございますので、これを加工用に回して国内のジュースを味をよくして国内の消費を拡大したい、こういう積極的な意味で、むしろ私のほうが計画的に、自由化はいたしませんが、果汁などを入れて、味つけあるいは香りをつけてりっぱなジュースをつくりたい、こういう考え方でおるわけでありまして、アメリカの圧迫によって農産物を自由化する、こういうようなことは絶対に考えておりません。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 大臣、時間の制約があるのでもう一点、日米の果汁提携の問題ですが、これについては、八月一日大臣がその構想を抜き打ち的に発言して以来、大きな反響を呼んでおります。日米農協はこの足立構想をもとに対策を検討しているというようにうかがえるし、事務当局においてもさまざまな反応を示したとも聞いております。また、前蚕糸園芸局長は、結果的に農協だけを優遇することになるので、業者の反発が強まり、おれたちの輸入ワクを拡大しろと、実質的な自由化につながると心配しておりましたし、農林省の一部にも、業者の反発が強いので、現在あるところの五百トンの輸入ワクをそっくりやって、ほこ先をかわそうとする動きがあるというようにも聞いております。  こういうようにさまざまの反応を示してこの果汁提携がいろいろ問題になっていますけれども、大臣は今回ハワイ会談に臨むにあたって、こういったサンキストに対するいわゆる果汁提携の問題等を含めまして向こうのほうへ出してきた。向こうのほうから返事があったかどうか知りませんが、持っていったことは事実であります。米国からはブレンド用に果汁を輸入するが、サンキストなど向こうの商標は絶対使わないとか、日本の農協は統一商標をつくる。もう一つには、米国産のブレンド率は三〇%を限度として、別ワク輸入にしても野放しに輸入はせず、自由化につながらないようにするというように、いろいろ具体案も足立構想として示されたように聞いておりますけれども、何もアメリカの軍門に下る必要はない。また、こういったことを会談に持参すること自体どうかと思いますが、持っていったことは事実であります。外務省の鶴見審議官等が持っていって、その返事があったかどうか、その場にいたわけでないのではっきりわかりませんけれども、こういったことについて各団体等からいろいろと批判が出ておるわけです。何かこれに対する返事があったのか。また、事実こういったことを出して、足立農林大臣としては何もこちらから持ちかけてまで対米追随といいますか、アメリカの軍門に下る必要はない、こういうように私は思うのですが、この点について最後に一点大臣から御見解を承っておきたい。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 いま私ちょっと一例として申し上げたのですが、私の考えは決してアメリカの軍門に下るとか経済的な圧力に屈するとかいう考え方ではございません。これは個人個人の好みですから何とも言えませんが、いま温州ミカンからつくっているジュース類、個々の名前をあげると弊害がございますからあげませんが、正直言って、アメリカでつくっているオレンジジュースと比べますと、私の感覚では、格段の差があります。うっかりすれば胃酸過多を起こします。ですから、これをアメリカのかおりのいいジュースを一部——私は二割ないし三割、限度は三割だというように考えておりますが、いま試験場等でいろいろやってくれておりまして、興津の試験場では、二割ブレンドしたものが温州ミカンの持ち味を生かしながら日本人に一番合ったジュースができるという答えを一応出してくれておりますが、まだ研究は十分でございません。しかし、ブレンド用のジュースを入れることによって、加工することによって日本の温州ミカンの販路が拡張される。そうすれば、これは一〇〇%ジュースでございますから、栄養価値も高い。いまアメリカから日本を席巻しているいろいろな清涼飲料水がございます。これも具体的な名前をあげると問題になりますから申しませんが、栄養価値ゼロの、ただ好みだけのこうした清涼飲料水は、国産の果汁を少なくとも七、八割使った新しいブレンドジュースによって駆逐することができれば——来年あたりはおそらく温州ミカンが豊作ならば、飽和状態になって価格も不安定になる。価格安定対策も実施をしておりますが、これもほんとうのあてになる制度になるまで発展をしておりません。したがって、日本国内のかんきつの価格安定対策の一助に、販路を拡張するということが一番望ましい。私は積極的に、これはアメリカに逆輸出はむずかしいと思いますが、東南アジアに輸出するくらいな勢いでひとつ新しいジュースをつくったらどうか、こういう提案をしているわけであります。ただ、これは商売本意の、利益だけ得ればいいという会社、商社等にまかせておきますと、うっかりすると、アメリカのオレンジジュースがどっと入ってきて日本が押しまくられる心配があるから、生産者の立場に立つ農協等の農業団体が一本になってパイプを一つにしてくれれば——私はサンキストと取り組んでいるわけじゃございませんから、誤解のないように願いたい。アメリカ政府に申し入れしたのは、アメリカ側のほうもひとつ農業団体を一本にしてもらいたい。そうしてそれを日本の農林省がうまくパイプをつなぐことができれば、安心して入れることができる。これは自由化じゃございません。割当を必要量だけふやしましょう、こう言っているわけでありまして、日本の農業団体が日本のかんきつ農家をいじめるわけはありませんから、私は安心してお約束ができる、こう申しているので、言うならば、私の新しい構想に基づくものの考え方ですから、うまくいくかどうか、まだ向こうからは正式な返事はございませんからわかりませんが、私はそういうことによって国内の過剰生産になる心配のあるこのかんきつを安定させたい。こういう積極的な意欲を持っておるということは、どうかひとつまともに御理解をいただきたいと思っております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 日米提携問題並びに組合貿易の問題もあったのですが、十分時間がございませんので、大臣は米審に帰られるということで、次回に重要な問題がございますので質問をいたすことにしまして、きょうはこれで終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 長谷部七郎君。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 私は午前中に米の需給問題等を中心といたしまして、消費者米価の問題について質問をいたしたのでありますが、大臣が参られましたので、今回、昭和四十七年産米から新しく採用されました銘柄格差の導入問題を中心といたしまして若干御質問を申し上げたい、こう思うわけでございます。  生産者価格の決定にあたりましては、御案内のとおり、基本価格ではございませんけれども、指定銘柄米に対しましては一俵二百円の補助金をつける、こういうことになったわけであります。そして今回政府の売り渡し基準価格においても銘柄格差というものを導入する。こういうことになりまして、将来は当然高く買い上げた銘柄米は高く卸売り業者に売りつけることができる、そうして政府の財政負担というものをなくしていくことができる。こういう道が開かれたものとして私はきわめて注目される問題だと思います。  そこで、お尋ねをいたしたいのは、今回二十七品種、三十二県、七十八産地品種について政府が指定をいたしたわけでありますけれども、この品種の指定の根拠になったものが一体何なのかということについて、まず大臣の見解を承っておきたいと思うわけであります。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 これは私が就任前、前赤城農林大臣の手で七月一日に農林大臣告示が行なわれて、いまおっしゃるような指定銘柄が指定をされましたので、むしろ経過については事務当局からお答えさせたほうが正確だと思いますが、私が承知している範囲では、去年の秋から各県に連絡をとりまして、指定銘柄品として指定してほしいものを申請しなさい。その申請する条件には、県内で三千トン以上の生産があるもの、つまりまだ固定していない品種で、奨励途中でわずかな生産量しかないものを、国が指定銘柄として指定することはいかがかということもありますし、また県外移出をしておるもの、全然移出をしていないものは認めません。こういうふうな条件をつけまして、同時に、消費者に一々嗜好を聞くことは不可能でございますから、それ専門であるお米屋さんの意見を聞きまして、お米屋さんのほうも、なるほどこれは指定銘柄として認めてよろしゅうございましょう、こういう判こをついたものを農林省に申請をさせまして、そこで選び出したのが、いまおっしゃった二十七銘柄、産地にして七十八産地銘柄、こういうものが告示になったというふうに聞いておりまして、大体申請のあったもので条件にかなったものは全部指定をされておるというふうに聞いております。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 三千トン以上の生産量のあるものあるいは県外移出をしておるものあるいは米屋の意見を聞いたり、こういうわけでありますけれども、従来から銘柄を指定する場合には、たとえば食味の問題であるとか、あるいは搗精の歩どまりの問題であるとか、あるいは余ますというような問題、こういうものが昔は銘柄指定の根拠になっておったと私は思うのであります。今回はそういう考え方というものはとられておるのかどうか、この点ひとつ承っておきたいと思います。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 食味の問題は、結局、消費者に伺わなければこれは判定できない問題でございますから、先ほど申し上げたように、消費者にお米を売っているお米屋さんの意見を聞いて食味の点はきめたということであります。それから歩どまり等の問題は、これはむしろ一等、二等、三等、四等、五等の格づけ検査が、整粒歩合が何%か、くず米が幾ら入っているか、こういうことが基準になっておりまして、これはいわば姿、形だけで判定するのがいままでの一等、二等の格づけでございますので、今度の指定銘柄というのは、むしろ食味に重点を置いてきめられたものであるということは申し上げてよいと思います。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 それでは、この七十八産地品種というのは、政府の売り渡し米についてはどの程度の量を予定しておられるのか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 全体の約三〇%を予定いたしておるわけでございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 自主流通米はどの程度予定しておりますか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 全体で二百十五万トンを予定いたしております。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 いや、その中で……。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 百七十万トンぐらいでございます。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 事務当局に聞いておきますけれども、この品種銘柄というのは、将来もっともっと拡大をする考えなのかどうか、この点を一つ。実は従来から各県から、もっと追加をしなさい、こういう強い要望を出されておると私は聞いておるわけですが、将来の見通しはどうなのか。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 御指摘のように、指定銘柄にしてほしいという要望が非常にございます。ただ、いろいろわれわれ見ておりますと、非常に優良な品種でございますが、新しい品種がまた逆に出てまいるというようなことがございまして、おそらく、現在仕分け品種になっております、長官通達でわれわれが仕分けをして流通しております仕分け品種が指定銘柄に昇格していくというケースは今後とも相当あるのではないだろうかというふうに思っております。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 大臣にお尋ねしますけれども、ことしの場合は、生産者価格と今回の消費者米価の関連についてどうも疑念がございます。生産者価格の場合は、一俵二百円、こういう補助金でございます。しかるに、今回の消費者米価の引き上げは、指定銘柄米については一三%の引き上げを予定しているわけであります。ですから、その関連を考えますると、いわゆる高く買った分を高く業者に売りつけていくというこの原則から考えていきますると、一三%の引き上げというのは、ちょっとつり合いがとれておらない。その積算の根拠というものは一体どこに置いておられるのか、この点をひとつ承っておきたいと思います。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 指定銘柄奨励金を一俵二百円つけておるのに、売り渡しのほうでは四百円の格差がついておる、それはおかしいじゃないか、一応ごもっともでございます。しかし、今度は自主流通米の奨励金も一俵二百五十円つけておるわけでございます。それだから四百円上げたと申し上げるわけではございません。  結局、今度は、一応生産者に払う金と政府が卸商に売り渡す価格とは実は切り離して考えているわけであります。と申しますのは、先ほど来ほかの委員の御質問でお答えしておりますが、普通米という政策価格米をつくりました。これを、価格は前の価格と同じで内容が違うじゃないかという御非難はございますが、ともかく相当な財政負担をいたしまして千五百十円あるいは二十円で売るという普通米をつくりましたので、その結果、上米のほうにしわ寄せが参りまして、全体として八%の引き上げをやるという基本線から割り出しますと、最高のものが一三%上がるという結果になったわけでありまして、必ずしも指定銘柄奨励金を幾らつけているからその分を上げて売るという考え方でなくて、政策価格米をつくるために、そういう高い米を買ってくださる方は暮らしも楽な方であろうから、平均八%だけれども、それよりも若干の引き上げになってもおいしい米は買っていただけるだろうと、こういうものの考え方から、いわゆる経済企画庁長官が言ってきた、庶民の米は四割程度何とか据え置きたい、内容が違うという御非難はありますが、価格は据え置きたい、こういう政策価格米をつくった反動として上米のほうにしわ寄せが来た、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 政策価格米をつくった反動として上位価格のものが高くなった、こういうことですが、私は、この指定銘柄米というものが、生産者も努力をして生産をする、そうして政府も普通一般米よりも高く売りつける。問題は、この品種がストレートに消費者に渡っていく、台所に届く、うまい米はうまい米として届けられるという保証があれば、ある程度話もわかるわけでありますけれども、現在、実態は必ずしもそうではございません。生産農民の努力というものが、中間業者の混米によってずいぶん一般米も銘柄米に化けたりして、消費者に届いておらない。やっぱりこういう問題点が内包しておりますので、これは私は非常に問題があるのではないかと、こう思っているのです。午前中もお尋ねしたのですが、このうまい米が直接消費者の台所に届くという、この保証というものをどういうぐあいにして政府は確保していくか、こういう問題も一つ大きい問題だと思います。この点についても承っておきたいと思います。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 指定銘柄奨励金を一俵二百円と一律にきめたわけでございますが、その中には、消費者の嗜好からいいますと、あるいは四百円も五百円も上げてもいいものもあれば、二百円つけるのは無理じゃないかというものも実はあろうかと思います。しかし、なかなか消費者の嗜好というものをはっきりつかんで政府が値踏みをするということは困難でございますので、一応、さっき申し上げた経過から、七月一日に農林大臣が告示をした銘柄ものだけは一律に奨励金をつけるということで、最終的に生産者米価決定のときにきまったわけでございますので、それがストレートに消費者のほうに行くという保証はございません、はっきり申し上げますが。ただ、われわれは消費者が喜ぶおいしい米をより多く増産してもらいたいという気持ちがあって指定銘柄奨励金をつけたわけでありますから、これは今後もっとふやすのか、あるいはもっと同じ指定銘柄奨励金でも格差をつけるのか、これは実際の流通状況を見た上でこれからの研究問題だと実は思っておりますが、物統令が廃止になっておりますから、末端の消費者価格がどうなるかということについて政府は法律的な責任はいま持てないわけでありますし、お米屋さんは自分の店の信用また商売にも影響してまいりますから、やはりブレンドはすると思います。ブレンドを禁止することはできないと思っております。やはりそれぞれうまく味つけをして、消費者に少しでもおいしい米を食べていただこう。そして勉強もしなければ、競争もしなければお米屋さんはやっていけないのでありますから、そこに自由競争の原理も働かせながら消費者のためにもはかっていく、こういうことにいまなってきておるわけでありまして、価格形態は自由形成になっておりますが、ただ、政策米は、いわゆる経済企画庁長官が言っておられた庶民の米は何とか確保していきたいという御趣旨から、私のほうとしては非常に無理をしてこの普通米制度をつくったものですから、このしわ寄せが若干上米のほうに行った、この事実を申し上げたわけであります。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 政策米は据え置いたから庶民の米は値上がりしない、こういうことを盛んにけさから聞いているわけでございますけれども、この政策米といわれる普通米はいわば四等の銘柄米を除いた米と、それから従来徳用上米であった五等米を今度は一般米に格上げをしておる、その二つから成り立っておるわけであります。確かに四等の一般指定銘柄品種を除いたものは据え置かれておりますけれども、徳用上米から上がってきたところの五等米は実に二一・六%という高率の値上げ内容になっておるのです。ですから、これは、いかに政府が庶民の米は確保した、政策米をつくっておるから心配ないと言っても、これは実情とは違うものになってくるのではないか、こういうぐあいに思います。しかも四等の一般米、こういうものがやがて銘柄米に化けないという保証もこれまたないわけであります。ですから、いろいろこれは問題があるわけでありますので、こういう規制をどうやってチェックしていくかという問題は、相当農林省としても手を入れてもらわなければならない問題じゃなかろうか、こういうぐあいに考えていますが、この点はいかがでしょう。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 先ほど来ほかの委員の方の御質問に私たびたびお答えしているのですが、正直に申し上げますと、いままでの標準価格米というのは、一等から四等までの米を込みで業者に売りまして、その中の標準的な品質のものを店頭に展示せよという指示を、行政指導をしてきたわけであります。したがいまして、六万軒ある小売り業者の全部が全部神さまや仏さまじゃありませんし、商売人でありますから、いまおっしゃったようなことをやったのがいるかもしれません。そういういま御指摘のようなことを一人もやっていなければ、私のところへ毎日のように消費者団体から、標準価格米の品質が落ちて困るという苦情は来なかったはずであります。だから、それはいままでの標準米というもののきめ方が実はまことにあいまいであったというふうに、私は率直に認めざるを得ないと思うのです。つまり一等−四等を込みで売って、その中で良心的に標準米をつくれといいましても、やはり商売人ですから、高く売れるものは高く売りたくなるのがむしろ常識ではないでしょうか。これは言い過ぎかもしれませんが、そういう事実が全然なかったということは保証しがたいと思いますし、また六万軒の米屋が毎日売っているのを食糧庁が全部監督しろといっても、これはできる話ではございません。いろいろ通達を出したり、食糧事務所を督励したり、いろいろな監視方法をやりましても完全を期することはできません。しかし、今度は、質が落ちたという非難はありますが、とにかく一般の四等米が主力でありまして、四対一の割合で五等米をブレンドしようということになっておりますが、これは計算上の計画でございまして、実際はことしのような豊作型ですと、とても五等米はそれだけ出てこないんじゃないかと思うのです。豊作のときにはむしろ五等米は減って、去年のような冷害の凶作の年には五等米がふえるわけです。さっきもお答えしましたが、去年の実績は全体の九%が五等米だった。ことしはおそらく六%以下になるだろうといわれておりますから、四対一という割合は考えましたけれども、はたしてこれだけブレンドするだけの五等米が出るか出ないか疑問でございまして、混合歩合を必ず四対一の割合でやれと言われてもできないので、むしろ四等米が主力になる。これは私は決してここだけでうそ偽りといいますか弁解を申し上げているわけではないので、この間発表になった米作の指数一〇三、これはその後の天候が全く動いておりませんから、現時点においては豊作型だと申し上げていいと思いますが、これから先の天候はわかりませんけれども、そういう事実からいたしまして、五等米は案外出回りが減るのじゃないかということになりますと、むしろ普通米の品質はいま発表されている内容よりも実はよくなる。私どもよくなるほうは、これはうそをついたことになりませんからけっこうじゃないかと思っているので、正直に四対一でブレンドしたものが普通米でございますと、こういうことを申し上げているわけでございます。余分なことをしゃべり過ぎて恐縮ですが、せっかくの機会ですからお答えさせていただきました。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 時間もございませんので、最後に一点だけ御要望を申し上げておきたいと思うのですが、今回の消費者米価の値上げ案、これそのものにわれわれは大いに不満でございます。しかしながら、実効が伴わなかったとはいいながらも、何とかして標準価格米制度というものは残すべきじゃないか、そして大臣が言われるように、もっと実効があがるように創意工夫をこらすべきじゃないか。そうでなければたいへんな事態になっていくのじゃないかという気がしてなりませんけれども、この点はどうしても廃止をする、やめる、こういうことですか。この点を最後に承っておきたいと思います。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 先ほど来御説明申し上げているように、私は標準価格米のつくり方にやはり問題があったと思っておりますのは、たとえば三等米なら三等米ということにしておけばまだやり方があったと思うのです。一等から四等まで米屋に込みで売る、その中間的な標準的な品質のものを標準価格米として売れ、こういうことにいたしましたので、いまおっしゃるように、標準価格米の価格を据え置けと言われると、これはびた一文値上げの方法はないわけです。そうでございましょう。一−四等込みで売って、その平均的なもので値段がきまっているのですから、それを据え置けと言われると、売り渡し価格を引き上げる方法はない。私どもは、何とか末端逆ざやは解消したいということから一一・三%を主張したのですが、政府部内の調整で八%に押えられて、まだ末端逆ざやが若干残る結果になりましたが、それでもベターだと思いましてのんだわけで、いま米審にかけているのですが、それは値上げをしようと思うと、いま申し上げた標準価格米といういままでのものをそのまま据え置いたのでは上げようがない、こういうことも御理解いただきたいと思います。

長谷部七郎日本社会党

○長谷部委員 いろいろ議論したいこともございますが、結局、末端逆ざや解消というところにのみ力点が置かれた考えの上に立ってこういう案が出たと私は思うのです。ひるがえっていま食管の繰り入れ額、これから生産調整分と古米処理を除いてみますと、昭和四十七年度でわずかに二千六百五十三億円であります。総国家予算額の中で見ますと二・三%、私はこの程度のものは社会保障的な意味合いからいたしましても当然支出をしていいものではなかろうか、こう思っているわけですから、あまり末端逆ざやの解消ということにのみとらわれないで、もう少し全国民的な観点に立って考え直していただきたいということを最後に御要望申し上げまして、私の質問を終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 津川武一君。

津川武一日本共産党

○津川委員 大臣、十分よりないそうですけれども、私、たたみ込んで質問申し上げます。  田中内閣はだいぶ実質より評判がいいようですが、安保条約のああいう円滑な、そして順調な、効果的な運用などということでだいぶ本質をあらわしてきたようだし、ベトナムへのアメリカの攻撃でも全力をあげて支援したりしていて、だんだん箔もはげてきましたが、第二の問題はやはり物価だと思うのです。前に通産大臣としてガス料金を上げて、今度は地下鉄の料金も上げて、今度の米価ですね。このあとに続くものは電話、電力、私鉄、バス、船賃、大学の料金などという十指を越えていますが、まさに値上げの洪水です。そこで、国務大臣としてどうこの値上げに対処して国民の生活を安定させるか、この立場を国務大臣としてひとつ答えていただきたいのです。  田中総理は、組閣後の次の日の記者会見で、公共料金はすべて押えるというやり方ではあとでひずみが出るから、押え切れない場合には受益者負担か税による負担の二つしか道がない、こう言っている。だんだん受益者負担を重ねてきたが、いま長谷部委員も言っているように、食管の中で何かというと逆ざやのことを問題にしていますが、幸い食管が消費者の生活を安定させろと命令しているから、これは私は物価を押えるために非常に大臣としてはやりやすい方法だと思うのです。  そこで、諮問はしてみたが決定にあたっては、きのうあたりから、きょうあたりからだいぶ値上げに反対している国民が圧倒的に多くなっていますので、決定にあたってこれを十分考慮して決定すべきだと思うのです。この国務大臣の腹をひとつ。  二つ目に、時間がないのでみんな全部言ってしまいます。いまの問題の普通米、あなたは七月二十七日の農水のときに私にこう答弁していますよ。標準米がまずくなったという話を聞いている、これは食糧庁に注意させる、もしほんとうに国民の主食である米がまずくなるならば私は値下げさせます、これがあなたの答弁。あなたはいままで盛んにいろいろな答弁をしていますけれども、現行標準米は明らかに一等から四等、これで千五百二十円。今度の普通米は四−五等で千五百二十円、これでまずくならないとどうしても言えない。  そこで、繰り返すけれども、消費者の立場を考えて、ほかのほうはもう賛成はしないけれども、この普通米だけは据え置かなければならぬ、どうしてもまずくなったときには下げなければならぬ、この二つの覚悟をこの間国会で答弁している。一国の国務大臣として責任を持たなければならぬということが言えるわけですが、この点が第二点。  第三点、上げてどういうことになるかというのだ。あなたたちや私どもの俸給みたいに四十万、五十万というなら米の値段が少し上がってもたいしたことはありません。生活保護の家庭四人で、東京で四万四千三百六十四円、この中で米の占めている金額が八千四十円、何と一八%です。ここのところを、あなたは一番恵まれない人にびんたを食わしているのですよ。老人ホームの人、一日の給食費は何ぼだと思いますか。二百二十七円、この中における米が六十七円、八円。この人たちは、米の値段が上がる、普通米でまずくなる、そういったときにどうすればよろしいのですか。施設に入っている精薄児の子供さんはどうするのです。これを三%や四%だから、コーヒー一ぱい分だからいいなどということを政府はぬかしているけれども、この日の当たらない人たちにあたたかい光を投げかけてこそあなたは政治家ということが言えるのです。ここのところをどうするか、これが第三点。  大臣、せっかく来たから第四点は、青森と北海道米です。適当に農民をごまかさないでください。実質は同じことなんだ。それを北海道米と青森米は抜くからいいなどと知事にずけずけ言っている。知事もまたずけずけ言っている。本質は変わらない。ああいうふうに不当に扱った根拠はどこにあるのか。消費者の中ではあの米がうまいという人もうんといる。混米すればこんなうまい米はないという人がうんといる。あなたは卸の、少なくとも小売りの段階で消費者の実際の声を聞いたことがあるかどうか。考え直さなければならぬと思うのですが、どうですか。  この四点について。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 津川さんにお答えします。  物価対策の必要であることは申すまでもありません。私も農林大臣である前に国務大臣の一人でございますから、田中内閣に国民が期待するのは物価安定、これがどんなアンケートをとってみても最大の希望であるということもよく承知いたしております。それを踏まえながらも、今回はどうしても政府売り渡し価格——消費者米価とは申しませんが、政府売り渡し価格をどうしても引き上げざるを得なかった。これはもう申すまでもなく、逆ざやがあまりにも激しくなってまいりまして、いわゆる末端逆ざやが一一・三%になってしまった。去年まで持ち越してきたのは四・一八%あったわけですが、いままでもときどきは末端逆ざやが生じたこともありますが、大体三年目か四年目に消費者米価を改めて末端逆ざやを解消いたしてまいってきているわけであります。食管法のたてまえから二重米価をとるのはあたりまえじゃないか。おっしゃるとおりです。私もそれは認めておるのです。ただ、売買逆ざやをはるかにこえて、もうコスト逆ざやは約四〇%になると思いますが、売買逆ざやも二三%余りになると思います。しかも末端逆ざやが一一・三%と一割をこすというようなことになりますと、私は末端逆ざやを生ずるということはもう二重米価の限度にきているというふうに考えております。やはり自主流通米等を促進し、おいしい米を消費者に喜んで食べていただき、生産者にも大いに励みを持ってつくっていただく、こういうような政策をやっておりますと、末端逆ざやは足を引っ張ることになりますので、そうした政策上の面からも末端逆ざやは解消したい。農林大臣としてそういう意欲を持つのは私は当然だというふうに思っております。したがいまして、実は一一・三%の引き上げを政府部内で強く要求をいたしたのでありますが、物価安定という見地から、最終的に政府部内で調整されてきまったのは八%という限度がきめられましたので、やむを得ず私どもはその八%に従って今回の米価を試算して米審にかけておる、こういうことであります。  それから、標準米がまずくなったという話。前に伺って、私はそれならば値下げしましょうという答弁をしたのも事実であります。ですが、これはさっきからたびたびお答えしているように、いままでの標準米のきめ方というところに実は根本的に問題があったように私は思います。というのは、一等から四等までを込みにして卸売り業者に売りまして、その中で標準的なつまり中間的な品質のものを設定をして、店頭に展示をして、千五百十円なり二十円で売りなさい、こういう行政指導をやったわけです。物統令が廃止になっていますから、一々その消費者価格まで政府が規制する法律的な権限はありませんが、安く売ることによってそういう処置をとってきた、こういうことであります。ところが、その一等から四等までの中には消費者がたいへん喜ぶ上質のものもございます。標準価格米の品質が悪くなったということは、いま申し上げた一等−四等の平均的なものであるべきものが、その平均がだんだん下がってきた。こういうことで、結局、逆選択とでもいいますか、そういう現象が起こってきたということではないかと、私、思ったものですから、それならば思い切って平均的なものでなくて、たとえばもっと格を下げるとかいうような処置によって値段を下げることがあるいはできるのではないかと頭にちらっときたものですから、ああいう御答弁を申し上げたわけでございます。今度普通米をつくるのはそれと話が違うじゃないかという御指摘もあろうかと思いますが、いま申し上げたような生産者米価の引き上げ等に伴いまして末端逆ざやを解消するために八%どうしても値上げしたいという前提に立ちますと、いろいろ食糧庁でコンピューターを使ってやってみましたが、この普通米、つまり政策価格米というものを置くということになりますと、これはなかなかむずかしゅうございまして、私、ほんとうの気持ちを言うと、せめて普通米をもう少し下げたいと思って指示をしたのでありますが、そうすると、上のほうに非常にしわ寄せが行く。いま上米で一番高く上がるのは、平均八%であっても、据え置きの約四割というものが残るものですから、それが上にしわ寄せがあって、一三%も上げなければならぬ。いま指摘をされたわけでありますが、そういうことで非常に苦しみましたあげく、やむを得ず今度のような米価体系にせざるを得なかった、こういうことで、この点は率直におわびを申し上げます。  なお、非常に困っている人のための生活保障を考えるべきじゃないか、それが情けのある政治だという御指摘、まことに御主張はごもっともでございます。ただ、私は前から申し上げているのですが、確かに二重米価によって財政負担をしてきた。これは消費者のためにも生産者のためにもなってきたと思います。だから、これを否定するものではありませんが、さっき申し上げたような末端逆ざやまで相当な金額が出るということになりますと、これはいろいろな矛盾が出てまいりますので、農政を担当している私としては、これはどうしても解消させてもらいたいという前提に立って今回考えましたので、困っている生活困窮者に対する社会保障は別の角度から手厚い処置をとってもらいたい、こういう考え方をしているわけであります。  なお、全国の勤労者平均世帯の家計費の平均から見ますと、米の支出はわずかに年間三・六%にまで下がってまいっておりますので、今回八%上げましても、それが及ぼす影響は家計費の中で〇・二ないし〇・三%程度でございまして、金額的に言えば、わずかなものになってきたということも考え合わせまして、この程度の引き上げは、いまの農政の合理化という見地からお許しをいただきたい、こういう気持ちで処置をとったわけでございます。  それから、徳用上米千二百五十円、徳用米は千二十五円というのは、もちろんごくわずかですからあてにはならないですが、徳用上米は据え置くつもりでございます。これも最近は、古々米というとみな豚のえさにするような常識になってしまいまして、私もまことに心外なんでありますが、さっきからお答えしているのですが、昔は新米はむしろ積んでおいて古米から食べていくという風習も農村にあったくらいで、つき減りは若干いたしますが、りっぱな米でございますので、これを徳用上米としてどんどん売りますので、この点はこれをたよっていただいていいんじゃないか。まずいものを食えということかとおっしゃいますが、徳用上米は一等から四等でございますから、ただ古くなっているというだけでございまして、決して豚のえさでも何でもないのです。その点はひとつ認識を改めていただきたいというふうに考えております。  それから、北海道米あるいは青森米を差別待遇するのはけしからぬ。私もそんなむごいことはいたしたくありません。また、生産者価格につきましては絶対に将来とも差をつけないということを、きょうも米審でお約束してまいりました。ただ、政府が売り渡す場合、実は津川さんには言いにくいのでありますが、なかなか流れなくて実際いままで困ったのです。というのは、どうしても受け取るお米屋さんのほうがきらうわけであります。つまり消費者が喜んでくれればきらうはずはないのでありますが、どうしてもきらうものですから、ある程度実質的な値引きをしませんと流れないといういままでの経験から、こういう逆格差といいますか、しかし、これは表面には出さないことにいたしまして、きのうの米審にはかった案も、あれは減額一号、二号ということにいたしまして、最高六百円まで値引きができるということで、青森や北海道の農民が一生懸命にいまいい米をつくろうという努力をしている矢先に侮辱するようなことは避けたい。しかし、実際の流通面からすると、いまのところではムツニシキのような指定銘柄になったものは別といたしましても、そうでないものはなかなか流れませんので、なるべくこれから値引きをしなくてもいいようないい品種を奨励していただきまして、青森の県知事さんも一生懸命のようでありますから、こういう逆格差をつけなくてもいいような政策を今後ひとつとっていただきたい。逆に私のほうからお願いを申し上げるわけであります。

津川武一日本共産党

○津川委員 せっかく大臣がおるのですから、大臣、標準米は一等から四等だ。実際はどうだというと、四等だけが標準米になって、一、二等のほうは仕分け米として千七百円から売られている。それが実態です。そこで、うちの女房に標準米を買いにやった。いまは切れていますという。別なところに行っても、いま切れています。実際上標準米は売られないということ、これが標準米の実態。今度、普通米、あなたのおっしゃる四等米、うまいのがうんとある。実際の消費者は四等米、仕分け米から四等米を選んで買って非常にうまく食べている。ぼくら言ったでしょう。物価統制令からはずすときに、必ず米が値上がりする。こういう形で千二百五十円の米が千七百円に値上がりした。今度普通米はそういう形で四等米が逃げて五等米ばかりになるのと同じように、強制力がないとあなたはおっしゃるから、ないということが出るのです。米屋に行くと普通米はありません。しかたがないから高い米を買わなければならぬ。これをどう処理するかということをもう一度答えていただきたい。  第二は、値上げは私は絶対賛成できません。だが、生活保護の方はあなたたちは別な形で保障すると言ったけれども、これは厚生省あたりと相談したことがあるのですか。これからするのか。この点二つを明らかにしていただきたい。そして最後に、青森米ですが、実際に食べたことがあるのか。この基準を明らかにしてほしいと思うのです。いま大臣、これはできないと思うのだけれども、ああいう形で判定した具体的な根拠、卸から一俵について六百グラムつけられているその余ますを維持するために文句をつけられている。こういうふうに六百円値引きするなら余ますを取るか。この点ほんとうに困ったものだ。いままで食糧庁は余ますを、賛成ではないけれども、取られるのをそのまま黙って見てきておる。それを今度卸たちにうまい汁になってしまったから、あくまでけちをつけているのが実態ではないか。この点、余ますと関連してもう一度だけ答えていただきます。

足立篤郎自由民主党農林大臣

○足立国務大臣 いまおっしゃった標準価格米の品質がどんどん落ちて実際は四等米になってしまったということを、この前もあなたはおっしゃいました。私はあなたの言うことをまるのみにして今度の普通米をつくったわけではありませんが、やはりあなたからつけられた知恵がある程度潜在的に働いたとは思っておりますが、今度の普通米は原料が固定するといいますか、私は消費者をだますことにはならないというふうに思っておりますので、いままでのように羊頭狗肉のようなことにはならないというふうに思います。それから、生活保障の問題ですが、これは私は米価で生活保障をせよとおっしゃることは無理だということを申し上げたのでありまして、米が上がった分は、じゃ生活保護費を上げるとか、生活保障の道をほかに講ずるとか、具体的な話をいましてはおりませんが、たてまえを申し上げたわけでございます。  それから、青森米を食べたことがあるかとおっしゃいますが、私は青森米と名ざして食べたことはありません。しかし、実際の流通面から食糧庁が流通をはかるときに、いままで困り抜いたものですから、少し今度は値引きの道を開いたのであります。私も長官には申しているのですが、そういう一応のものの考え方はきめても、少しでも財政負担を軽くするというためには、青森米も北海道米も売れるものは米屋にも少し値よく引き取ってもらったらどうだ、必ずしも二百円割り引く、六百円割り引く、そういうようにきちっとしゃくし定木にやらなくても、同じ青森でも産地によっては、あるいは銘柄によってはうまいのも必ずあるはずだから、一視同仁に青森だからみな値引きだ、それでは青森県と県境で岩手県に入れば値引きはない、同じ県境なら同じことじゃないかという議論も成り立つので、少しその点は弾力的に運用したらどうかということを注意しておりますので、どうかその点御了承いただきたい。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 確かに先生御指摘のような問題につきましては、産米改良協会では大体五百グラムということで激減が出ないようにということで指導をいたしているというふうに聞いておりますが、余ますを卸が要求をするということになりますと、これは確かに行き過ぎではないかというふうに思います。そういういま先生のおっしゃるようなことがもし事実であるとすれば、われわれとしても今後の指導上十分いろいろ問題を検討いたしまして研究してみたいと思っております。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 小宮武喜君。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それでは林野庁長官に質問します。  国有林野事業の再建についてはたびたび本委員会でも質問をし、またそれぞれ長官の御答弁をいただいておるわけですが、特にこの前から国有林野事業の再建については、結局、国有林部会でいま煮詰めつつある。したがって、これを林政審議会で審議をして、それで再建策の最終的な案をつくりたいということは、いままでも答弁をされてきておるわけですね。ところが、この前の八月の委員会でも、長官は国有林部会の案なるものが大体九月中にはできるという答弁をいたしておるわけですね。これは議事録にはっきり載っているわけです。したがって、私が聞く範囲内では、その国有林部会のまとまりがいまでき上がったやに伺っておりますので、国有林部会で国有林の再建策についてどのようなものができ上がっておるのか、その骨子についてひとつ長官の御説明を願いたい。

福田省一林野庁長官

○福田説明員 実は国有林の改善策につもましては、昨年の九月から国有林部会におきましてすでに十五回にわたっていろいろ検討いたしておるところでございます。  四十八年度の予算は、一部は八月末に民有林関係を主として編成を終わっておりますが、民有林関係の一部、それから国有林の四十八年度の予算につきましては九月中に編成を終わらなければならぬ状態になっておるわけでございます。この国有林部会におきます審議の内容等も十分勘案いたしまして、現在すでに四十八年度の予算編成の作業に入っておるわけでありますが、大体国有林部会の検討内容を参考にいたしまして、現在私たちが考えておりますところの概要を申し上げてみたいと思います。  第一点は、基本的な考え方でございますけれども、従来は国有林の経営の重点目標というのは、もちろん国土保全とか水資源の涵養ということもございましたけれども、主として木材の持続的安定的供給というところに重点を置いておったのでございます。それを最近の国有林に対するいろいろな要請にこたえまして、公益的な機能をより重視するということに重点を置いて、これを指向して計画を立てるということを基本的な考えといたしております。  これに基づきまして、国有林の経営の新しい方針としまして、この国有林の経営の基本計画に基づきまして考え方の重点的なことを申し上げますと、一つは学術参考林とかあるいは保健休養林、こういったものを中心にいたしましたいわゆる保護林というものを今後十分拡大してまいりたいということが一つ。それから、特に亜高山地帯等における天然林の施業を拡大してまいりたいということ。また次には、従来能率を重点として考えた大面積の皆伐、機械化作業によって能率をあげていくということを指向しておったのでありますが、これは伐採面積はできるだけ縮小する、小規模にして、なお伐区はできるだけ分散し、中間には保護樹帯を十分に残していくということが、経営の施業計画としての重点的な考え方でございます。これらの考え方に基づきますというと、当然伐採量の減少が出てまいります。あるいはまた、これに基づいて施業計画を立てますというと、能率の面ではこれは若干落ちる点はございますけれども、私たちは公益的な機能の総合的な発揮という点から見るならば、こういった考え方をとるべきであると考えておるわけでございます。  次に、特に公益的な機能を重視するということの具体的なことを申し上げますと、一つは治山事業の拡充でございます。治山事業につきましては、最近の災害の頻発状態にかんがみまして、特に四十七年度から第四次の治山五カ年計画、これは治水計画と並んで新しい計画を立てたわけでございます。これが従来の計画の約倍の規模になっているわけでございます。この考え方に基づきまして、治山事業、特に崩壊した山腹に対するそういう治山事業ばかりでなくて、予防治山ということに重点を置いてまいりたいということでございます。  それからもう一つは、最近、森林にレクリエーションの場として、いろいろと、特に国有林にも都市方面から人が大ぜい入ってまいります。それによりまして、たとえばキャンプによって山火事が発生するとか、その他いろいろと森林の保全の仕事が必要になってきております。あるいは病虫害の問題等、あるいは災害が非常に頻発する、こういったものに対しての保全事業を強化してまいるということが公益的な面での次の大きな重点事項でございます。  そこで、こういった治山事業なりあるいは森林の保全事業ということについては、特に重点的に取り上げてまいりたいと考えるわけでございます。そこで、この事業は伐採なり造林と違いまして、企業的な性格というよりはむしろ公益的な性格の仕事でございますので、これに要する財源については一般会計の負担をお願いすべきであるというふうに実は考えておるわけでございます。  次に、伐採なり造林なりその他の事業の問題でございますが、この事業につきましては、いろいろと国有林の従来のやり方について一般からの批判を受けているわけでございます。これは近代化、合理化を徹底的に行ないまして、国民の皆さん方に、なるほど国有林は確かに経営の合理化につとめておるんだということを具体的に示してまいらなければならないということで、近代化、合理化についての計画は特に事業面におきまして重要問題として取り上げてまいりたい、こういうように考えておるわけでございます。そのためには、やはり最近の労働力の流出ということが非常に問題でございまして、特に山林に従事しておりますところの労働者の処遇の問題であるとかあるいはその社会保障の問題等含めまして、これらの処遇の改善もあわせて考えていかなければならぬというふうに考えておるところでございます。  次に、国有林の木材の販売の問題でございますが、これにつきましてもいろいろと批判があるわけでございます。この木材の販売につきましては、林産業の構造改善等とあわせまして、特に販売の単位の拡大、販売の拠点の統合あるいは一般競争契約の拡大というふうに、競争原理の大幅な導入をはかってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。  次に、管理部門の改善の問題でございますけれども、管理部門につきましては、事業規模の減少に見合いまして、いろいろと従来の事業面で、これを合理化し集中処理していくために、内部組織の簡素化をはかっていかなければならないと考えておるわけでございます。特に国有林の経営の間接部門の非能率な点についてはいろいろと指摘を受けておるところでございます。たとえば事務能率のもっと簡素化とか能率化とかということを当然はかってまいらなければならないというふうに考えておりまして、これらの点につきましても、組織の問題とあわせて改善の合理化をはかってまいるように検討しておるところでございます。  それから、特に国有林は、従来その事業をやっていきます場合において、地元の人たちの協力を得ていかなければならぬということは当然でございまして、その意味で地元の振興ということには特に配慮してまいらなければならぬと思っておるところでございます。昨年の六月に通りました国有林の活用法もございます。これもやはり地元対策ということを特に考えた結果出た法律であることは御承知のとおりでございますが、これを中心にいたしまして林業以外の畜産振興あるいはその他が地元の振興のためには国有林の活用を積極的にはかってまいりたいというふうに考えて検討しておるところでございます。  以上申し上げまして、大きく分けまして、企業的な活動の部門と公益的な活動の部分と二つあるわけでございます。要約いたしますと、そういう企業的な面における近代化、合理化を徹底的にはかり、その上で公益的な面における財政負担をお願いするという考え方に立っておるわけでございます。  治山事業については先ほど申し上げましたが、造林事業につきましても、一応いまの段階では造林に要する資金については長期の借り入れをお願いする、また造林事業は、木材を生産するばかりでなくて、やはり山を緑化し、いずれはまた公益的な機能を発揮する森林を造成する事業でございますので、その金利についても一定の負担をお願いしたい、利子補給ぐらいはお願いしたいというふうに考えておるところでございます。  それらの問題を含めまして九月中には一応結論を出しまして四十八年度の予算編成を仕上げたい、かように考えておるところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 いま説明があったような内容のものが国有林部会から答申があったわけでしょう。そうしますと、その答申を受けて、結局、林政審議会でこれがまた審議されるというふうになると思うのですが、審議会の審議日程というか、林政審議会のほうはこの問題についてはおおよそいつごろに審議が終わって林政審議会としての結論が出るようになるのか、一応の目標についてひとつ御説明を願いたいと思います。

福田省一林野庁長官

○福田説明員 一応事務局といたしましては、ただいま申し上げましたように、国有林部会としての結論は今月中に早期に結論を出していただいて、直ちに林政審議会のほうに正式に諮問をお願いし、そこでできるだけ早く答申をいただくというふうになるわけでございますけれども、大体の骨子につきましては、ただいま申し上げましたようなことになるわけでございまして、やはり林野庁の事務局としてはできるだけ早くお願いするということしかただいまのところでは申し上げられませんのでございますけれども、林政審議会の諮問、それに対する答申につきましては、私からは早期にお願いするというふうにただいまの段階では考えているところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それでは国有林野事業の抜本的な再建対策というのは、やはり最終的には林政審議会の答申を待たなければどうにもならないという問題になってまいりますね。そうした場合に、たとえばこの前もちょっと質問しましたけれども、四十八年度のこの国有林野事業特別会計予算についてはどのような方針で取り組んでおるのか、その基本方針を明らかにしてもらいたい。

福田省一林野庁長官

○福田説明員 林政審議会の答申をいただきましたならば、それを尊重して林野庁としては速急に四十八年度以降の長期計画をつくるわけでございますが、ただいま御質問の四十八年度の予算につきまして重点的に考えておりますところの問題を申し上げますと、第一点は、先ほどのお答えと重複するかもしれませんけれども、まず森林の公益的な機能、これに対する国民的要請、これが国有林野につきましては特に国土の保全あるいは自然環境等の公益的機能を特に重視してほしい、こういう論を十分尊重いたしまして、この国有林の森林経営の公益性ということは、たとえば木材生産、それからレクリエーションとしての機能、国土の保全、水資源の涵養、それからその他の森林の、いろいろな自然保護を加えて、これらの機能が最高度に発揮できるような状態ということで、これは実はこまかい話でありますけれども、その計量化をただいま調査しておるところでございますが、これにつきましても大体計数的にいま申し上げたような機能はどれくらいあるかということも近く出る予定でございます。そういうふうにしまして、従来の木材増産に重点を置いた森林の持っている公益的な機能が最高度に発揮できるというような一つの基本計画の線に沿って、木材生産の面では非常に落ちるかもしれぬけれども、その他の面では一番森林の機能が発揮できるのだということを指向した、これが第一の大きな柱であります。  それから第二点は、この伐採量は減るわけでございますけれども、特に縮小の中で一番問題になってきますのは、素材の生産事業であるとか、あるいはそれに伴う造林事業であるとか、あるいはまたそれに必要な林道の事業であるとか、こういったような従来一番重視しておったそういう直接の事業、これにつきましては徹底した近代化、合理化を考えるということが第二の大きな柱でございます。  それから第三点につきましては、国有林の収入の大宗をなしておりますところの販売制度、これにつきまして特に国有林は七割の森林のうちの約三分の一、木材生産では半分を占めているようでございますけれども、営林署は三百五十もあり、また販売する場所も営林署の数以上にあるわけでございます。こういった販売の体制というものをもっと集中し大型化して能率をあげて、しかもこの売り方につきましても、競争原理を導入した販売方式をとるということによって収入の面における合理化をはかる、これが第三点でございます。  第四点は、そういった合理化をはかると同時に、冒頭申し上げた公益的な機能に対する一般財政の負担。治山事業につきましては一〇〇%お願いしたい。林道事業につきましては、幹線的な林道については一般会計における補助率と同じ程度の補助をお願いしたい。造林につきましては、長期の借り入れによって、その利子につきましては一部利子補給をお願いするというのが、財政面における第四の柱でございます。  以上を総合して、四十八年度の予算要求をすでに官房の段階で終わりまして、ただいま大蔵省に持ち出す準備をしているところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 林業基本法第十八条、十九条を受けて、昨年の三月二十五日の本委員会でこの林業の振興に関する決議を行なっておりますが、特に林業労働者の長期的安定と所得の増大について政府、長官はどのような施策を行なってきたのか、ひとつ具体的にそれを説明してください。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 答弁は簡単に願います。

福田省一林野庁長官

○福田説明員 林業振興決議第五項にございますことは、一つは国有林の処置、次には民有林の処置、二つございます。  国有林の問題につきましては、一つは四十六年度新賃金の仲裁裁定によりましてその配分をいたしました際に、特に日給制職員につきましては月給制の職員に比較して若干有利な条件を出しております。日額におきまして約八円でございましたけれども、それを四十七年度におきましては、同じような考え方に基づきまして日給制の職員については十五円の増を考えておるわけでございます。それ以外になお、退職手当の問題あるいは私傷病の問題、公務災害の問題あるいは休業補償制度の問題等につきましても、いろいろとただいま検討しているところでございます。  それから民有林の問題につもましては、これは三年前から実施しているわけでございますけれども、最近労働力が非常に減少する段階の中で、なるべくこれを年間雇用を安定いたしまして、なお、それをはかるためには流動化を考え、なおそのほかに、労働環境の改善をはかるという意味で、いろいろと施設のための補助、そういったいろいろな施策を講じておりまして、それによって社会保障制度が導入できるような基盤を造成するように実は考えているところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 国有林野事業の再建が非常に叫ばれておるのですが、そのためにはやはり労使の正常化が一番大前提になるし、また一番緊急な問題だと思うのです。しかしながら、私が見まするに、必ずしも林野庁の労使関係というものはいいほうに、あるいは正常化の方向に向かっているとは思われません。そのためにいろいろな争議行為も発生しておるわけですが、まず長官の労使の正常化についての基本姿勢、あるいはこの前の春闘における違法ストに対する処分の問題、こういうような問題はどうなっておるか、ひとつお答え願いたいと思います。

福田省一林野庁長官

○福田説明員 御承知のように、林野庁におきましては組合が二つございます。そこで、いろいろとまとめることについては苦労も多いわけでございますけれども、私は、この国有林の合理化をはかってまいります場合には、労使間が信頼関係に立ってよく話し合っていくということがやはり基本的な姿勢でなければならぬと考えておるわけでございます。そういうことで、両組合とも普通団体交渉の場以外に、いろいろと国有林の改善の問題についてはできるだけ話し合いの機会をつくるようにつとめておるわけでございます。  一つには、そのために四十一年以降定期会談というふうな制度も設けまして、これは定期的でなくともできるだけ回数を多くして、その点に関して話し合いを進めていきたいと考えておるわけでございます。  なお、いろいろと後段の御質問にございますように、好ましからざるような何らかの行動が出た。たとえば話し合いが決裂したために組合が不当な行動を起こすというようなことはできるだけ避けたいとは思っておりますけれども、そういうことができた場合には、遺憾ではございますけれども、厳正な処置で臨みたい、かように考えておるわけでございます。  これらの問題につきましても、懸案事項はございますが、できるだけ早期にこれを解決していきたい、かように考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それでは、ことしの四月一日から実施の仲裁配分の問題はまだ解決されておらぬというように聞いておりますが、具体的にその解決の見通しと、それから解決がおくれておる理由を明らかにしてもらいたい。それで、今後どのように解決していくのか、その点をひとつ明らかにしてもらいたい。

福田省一林野庁長官

○福田説明員 仲裁配分につきましては、職員全般、早くこれを実施してもらいたいというふうな要望が強いことは私も十分承知しておるわけでございまして、仲裁裁定が出ましてから両組合と精力的に具体的にその内容を詰めておるわけでございます。大きな荒筋につきましては、日林労とおよその話はついておりますが、細部についてはまだ若干残っております。全林野とも精力的にただいま交渉を詰めておりまして、おそらく本日も徹夜団交になるのじゃないかと思っておりますが、今月中できるだけ早い機会に妥結いたしますように、ただいま鋭意精力的に交渉を継続しておるところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 次は、畜産局長に午前中に引き続いて質問しますけれども、実施にあたって農林省としては、この獣医師の指示書あるいは処方せん料についてはなるべく養鶏家の負担にならないようにということで指導しておるようでございますが、各県で実情がまちまちでございまして、たとえばこの指示書、処方せん料あるいは往診料を、取っておるところもあれば取ってないところもある、あるいは一年後には取るというところもあるし、非常にまちまちなんです。したがって、たとえば無料のところでも、一年後にまた取られるのじゃないかというような、いろいろな不安もあるわけですが、こういったことについてはやはり混乱が起きないように、この実施にあたっては農林省としても十分の行政指導をやるべきじゃないのかと思うのですが、この点についてどうかということ。  それからもう一つは、獣医師会に対する通達を見てみますと、農村在住獣医師の適正配置体制も整備されてきておる、こういうように書いてあるわけです。ところが、それでは全国の獣医師会の会員の数と、全国の養鶏家戸数と、それから養鶏羽数が幾らぐらいあるのか。たとえば一人の獣医師がどれだけ担当するようになるのか、これは物理的に不可能じゃないのかということも考えられるわけですが、参考までに日本の獣医師会の会員の数とそれから養鶏戸数といまの養鶏羽数、それで一人当たり何万羽受け持つことになるのか、その点もひとつあわせて御説明願いたい。  それから、もう質問を全部言います。  それから、この改正理由によりますと、この予防液は生物学的製剤という特殊のものであり、その使用及び取り扱いについては獣医師の専門的知識と高度の技術に基づいて使用する必要がある云々といわれておるのですが、この獣医師会というのは、従来は鶏については全くノータッチであったために、鶏に対して知識、技術が十分かどうかという疑問も持つわけです。したがって、この改正と同時に獣医師会としてはにわかに特訓を行なっておるようでございますが、実際そういうふうに特訓を行なってまでその規則改正をせぬでも、もっと事前に十分準備期間を置いて、そして勉強してもらってから実施してもおそくはなかったんじゃないか。そういうような意味で、差し迫って規則改正を行なわなければならないほど差し迫った理由もなかったように私は見受けるのですが、その点どういうふうに、改正を一緒にやってすぐ公布してやったというその経緯について若干御説明願いたいと思う。  それから最後にもう一つお聞きしたい。午前中も大臣がちょっと答弁されたのですが、これは獣医師会あての通達を見てもこういうふうに書いてあります。要指示医薬品の投与は、本来獣医師みずから行なうかまたは獣医師の指導監督のもとに行なわせるのが原則であるが、獣医師がみずから行なわない場合にはその用法、用量その他取り扱い上の注意事項を畜主へ確実に指示するようその指導徹底をはかられたいというふうになっておりますけれども、こうなれば、やはり物理的にこの問題は非常にむずかしい、困難じゃないのかということになれば、こういうような指示書だけでこの問題を処理されることにもなるので、そうであれば、単なるいままでの切符切りと一緒じゃないのか。そうすれば、いままでとあまりたいして変わりはないというふうに私には考えられる。しかし、そのためにせっかく規則改正をやったとすれば、私はこの原則を守らせるのが筋であって、こういうふうにただ切符切りだけを認めるということになれば、たいしてこの改正をしたという意義がなくなるのじゃないかということも考えますが、その点あわせて御答弁願います。  最後に、午前中の質問で大臣が立って、この問題については十分ひとつ再検討したいということを言われましたので、その点ひとつ、大臣が言われましたので、大臣の答弁を受けて畜産局長としてこの問題についてどう取り組むのか、またこの問題については再検討するのかどうかということをこの場で明らかにしてもらって、私の質問を終わりたいと思います。

大河原太一郎農林省畜産局長

○大河原説明員 お答え申し上げますが、まず手数料等につきましては、まだ発足早々でございまして、県によりましてその取り方その他がございますけれども、可能な限り農家負担がないようにという指導をしたいと思っておりますし、午前中も申し上げましたが、家畜産物衛生指導協会、この協会の事業として今後行なう。したがって、手数料は農家負担にわたらないというような指導を強化してまいりたいという点が第一点でございます。  第二点につきましては、鶏の羽数はブロイラーと採卵鶏を合わせますと二億二千ないし三千万羽になるわけでございますが、獣医師は二万人で、厳密に議論いたしますと、先生その次の点で申されましたような鶏獣医師と申しますか、鶏専門の獣医師の数で見ますと、一人当たり二十万羽でございます。ただ、これはばらばらにおるわけではございませんで、自衛組織の中に組み込まれて、多頭羽経営が多くなっておりますし、常時その自衛組織の中の体系を養鶏農家を把握した獣医が行なっておりますので、その点については単に羽数と獣医師の数ということだけでは心配することはないというふうな判断を私どもは持っております。  それから次に、いま獣医師が特訓中であるが、何で急いでやったというようなお話でございますが、実は四十四年から三年間鶏についての獣医師の特別研修事業を行ないまして、非常に自信の持てる鶏関係の獣医師もすでに三千五百名ぐらいでき上がっております。この人たちの適正配置を核にいたしまして、繰り返すようでございますが、指導協会のかさのもとで全体を統合していけば、今回の規則の実施は可能であろうというふうに判断したわけでございます。  それからまた、何か通達に、本来獣医師がノミナルな指示書とかあるいは処方せんを書くだけではないかというような御指摘も、ございますが、指示書なり処方せんを書く獣医師は、繰り返すようでございますけれども、自衛組織の中の個々の養鶏農家を把握したものが、ワクチンプログラムと申しまして、年間の個々のそのメンバーの養鶏農家について体系的、組織的にやっているということでございますので、その一環でございますので、そういう実態が基礎になっておるということでございますので、その点は御懸念の向きはないんじゃないかというふうに考えております。  最後に、一つの規制でございますので、個々の農家にとってはなかなか趣旨の徹底がおわかり願えない面がありまして、その点で不安とかいろいろな問題という点が本日の先生の御質問の中にもあらわれたかと思うわけでございますが、何ぶん施行早々でございますので、あとう限りこの趣旨を徹底いたしまして、今後の養鶏農家の自衛防疫の推進とこの今度の制度改正が表裏するような指導というものを十分いたしたい。  もちろん農家の実態と制度のあれがふぐあいであれば、この点については十分慎重な検討をした上で、改めるべきものは改めていくというのが午前中大臣も申し上げた趣旨でございますので、とにかくまだ発足早々でございますので、その点については実情を十分把握いたしまして、今後の措置をとりたいというふうに考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 これで質問を終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 津川武一君。

津川武一日本共産党

○津川委員 経企庁の次官にお尋ねしますが、田中内閣ができ上がってから二カ月、たいした評判がよかったのですが、物価問題でどうやら箔がはげてきそうで、きのうなんかも、御存じのとおり、農林省の中には上げないでくれという人たちが一ぱい来ております。  そこで、物価に対する田中内閣の基本的な態度——田中総理が七月の六日に首班指名になって七月の八日の記者会見でこう言っています。公共料金をすべて押えるというやり方ではあとでひずみが出る、押え切れない場合は受益者負担か税による負担かの二つの道しかない。見ていると、だんだん受益者負担を原則としているようですが、税で物価を押えなければならない。税は取りようによっては幾らでも取れますので、大企業からなどということを考えればいいので、こういう形でやはり税で物価を押えていくべきだと思うのですが、いかがでございますか。

木野晴夫自由民主党経済企画政務次官

○木野説明員 物価問題は田中内閣といたしましても大きな問題でございまして、経済企画庁は物価につもましての担当の役所でございます。先般も国民の世論を聞きましたところ、物価安定を非常に望んでおりますし、私たちといたしまして、大臣はじめこの点につきましては全力を尽くしてやっていきたいと思っている次第でございます。  ただいま御質問の公共料金でございますが、物価のうち公共料金につきましては、物価閣僚懇談会でこの問題につきまして十分に見ていこうということで、それを経済企画庁が担当いたしているわけでございます。公共料金につきましては、私どものほうで各省とよく相談をいたしましてこれを決定するということにいたしております。  ただいま公共料金につきまして田中総理がおっしゃられたことばでございますが、御承知のとおり、公共料金といいますと、ガス、電力、それからバス、地下鉄、市電、そういったものもございますし、それからまた米価の問題もございます。ことに交通につきましては、先般四大都市の交通料金の値上げをしたのでございますが、なかなかむずかしい問題でございまして、これをどのようにやっていくか。料金をそのままに据え置いては公企業全体がつぶれてしまうというふうな事態になりかねない。そこで、私どもはケース・バイ・ケースで十分に内容を見まして、そうしてこれを認めたのでございますが、総理のおっしゃられましたことは、全体的な問題として受益者負担という観念も考えなければいかぬのじゃないかと申されたと思うのでございます。それで、私も公共料金の問題が出てまいりましたときに、受益者負担の考え方、これも考慮に入れなければならないし、また政府で持つべき点は政府で持つという点で考えなければならないし、そうしてまた国民全体の物価という全体の見地からも見てまいらなければならぬ。このように思っておりまして、ケース・バイ・ケースと申しますか、十分に実態を見てやっていきたい、このとおりに考えている次第でございます。

津川武一日本共産党

○津川委員 そこで、政府が売り渡す米の値段、いわゆる消費者米価、これは今度の答申を見ますと全部受益者負担だ。田中総理の言った税金によって国がめんどうを見るという立場が一つも貫かれていない。ところが、次官、食管法がうまいことをあなたたちに教えてくれているのですよ。物価安定のために、消費者の生活を守るために売り渡し価格をきめるといっている。田中内閣が物価に対してほんとうに取り組むという姿勢であれば、法的な根拠がある政府の売り渡し米価、いわゆる消費者米価をなぜ受益者負担にしたのか、これを明らかにしていただきたい。皆さんが出してよこした逆ざや、あの逆ざやという考え方は食管法に入っていない。大蔵省が言ったか企画庁が言ったかわかりませんが、どうやら大蔵省らしい。  この場合、もう一つ田中総理は重大なことをいっている。仕事をするために、財政のための仕事はいかぬ、行政のための、国民に奉仕するために財政をつくれ。今度の場合、全く逆なんだね。逆ざやというものだけやろうという形になってきて、食管法それ自体が財政を食うことになっているのですよ。そのたてまえを無理してくずしてまでもやるというのです。そういうことでなく、消費者米価を諮問したけれども、まだおそくないので、決定するにあたっては、食管法を守りながら、財政のために振り回されるようなことはやめて、私たちはこれがすぐにできるかどうかわからないけれども、大資本にもっと税金をかけることによって問題は解決すると思っている。したがって、この際そういう態度に踏み切るべきだと思うのだが、いかがでございますか。

木野晴夫自由民主党経済企画政務次官

○木野説明員 御承知のとおり、生産者米価が五・〇六上がりまして、それにいろいろな加算をいたしまして七%上がったといわれております。そのことを政府の売り渡し価格と比べますと五・九%、それからいろいろ加算いたしますと七・五%上がったといわれておるわけであります。  そこで、いよいよ消費者米価をきめる段階になってまいりまして、経済企画庁といたしましても、重大な問題でございますし、農林大臣と私のほうの長官とがいろいろ折衝をいたしたのでございます。ただいま、今回の案は全部受益者負担だというお話でございますが、私どもとして見てまいりますと、経済企画庁といたしまして、また内閣といたしましてでございますが、これをすべて受益者負担でまかなったとは考えておらないのでございます。御承知のとおり、経済企画庁のほうではこのうちの五・九%を、これは消費者米価にやむを得ないということを考えたのでございます。  ただいまお話しの逆ざやと申しますか、農林省当局におきましては、これをこの際解消するということで、一〇・一%の消費者米価の値上げの案がございました。財政的な見地から逆ざやの解消ということが一応あるわけでございまして、農林大臣から御答弁あったと思いますが、なるほど二重価格制度、これも異議ございますが、しかしながら、全部この逆ざやを持つということには、農林省といたしまして、またわれわれといたしましてもいろいろ研究いたしましたが、踏み切れなくて、このうちの八%、半分を持つということで農林の原案八%ということになったのでございます。したがいまして、全部が全部これを持ったということではございませんので、この点ひとつ御了承願いたいと思うわけでございます。  ことに経済企画庁といたしましては、ただいま先生のおっしゃったとおり、国民の生活の安定ということに重きを置きまして五・九%でとどめたいということで大臣以下いろいろと苦労したということは御承知かと思いますが、そういった観念で実は行動いたした次第でございます。財政的な見地から、また受益者負担の見地から全部これを処理したということではございませんので、力の足らなかった点その他はあるかと思いますが、ひとつその点御了承願いたいと思う次第でございます。

津川武一日本共産党

○津川委員 全部受益者負担でないとおっしゃるが、たとえば普通米は値上げしないから、と言うでしょう。そこで、いま現に行なわれている一等から四等の標準米、これは実際に標準米として売られているのは四等なんです。三等は仕分け米として千七百円で売られている。二等はもっと高く売られている。今度四等と五等の普通米をつくるでしょう。ところが、東京の消費者は、名古屋の消費者のほうはもっとそうですが、実に奥さん賢明なんです。四等米、うまいんです。たくさんうまいのがある。四等米をえり抜いて買っている。そこで、今度、四等、五等の普通米の中から四等米だけえり抜いて別な値段で売る心配がある。五等米だけ普通米として売られる心配があるわけです。そこで、経済企画庁は、消費者が要求したときに、この普通米の検査を一緒にやれば防げる。いままでの標準米にはそれがなかったのです。この点いかがでございますか。

木野晴夫自由民主党経済企画政務次官

○木野説明員 ただいま津川先生から米の現状について実際はこうだというお話で、こういった点注意しろという話であったと思うわけでございます。私も実情にうとい者でございますが、たとえば標準価格米があった。そのときに標準価格米として政府はこれを払い下げておるわけでございますが、消費者の段階でそれが格上げ米というふうなことで相当数売られておるとかいうふうな実情がある。しからば、そういった段階であるならば、今度普通米ということで四等、五等を中心にした場合に、四等の米はおいしいんだ。ところが、これは普通米じゃなくして、マルのついた米として売られて、普通米として売られるのは五等米だけになるのじゃないか。それこそ量が少なくなってまいります。そういった現状になるのじゃないか。そこで、これを十分にトレースをしろ、把握しろという御意見であるかと思います。  実は普通米という構想、これは農林大臣が、農林省のほうで名前をつけられたのでございますが、私どもの長官は庶民米ということを言っております。庶民米が何であるか、普通米が何であるかということは、今回の段階できまってきたわけでありますが、私らの大臣は、半分は確保したい、半分確保したならば、その米はそんなに悪くならない、うまい米だ、これを確保するんだということでございましたが、ただいま津川先生の御指摘の、標準米の場合についてすら一部そういうふうになにしている、ましてや今度普通米の場合にこういった点に注意しろということでございますが、こういった点、十分私どもといたしましてトレースをし、また実情をつかんでいきたい。この努力はただいま御指摘ございましたし、十分にしなければいかぬと思っている点でございます。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 厚生省には質問ないんですか、ありますか。

津川武一日本共産党

○津川委員 ありますが、もう一つ。  標準米を買いに行ったら、ないというんですよ。今度は普通米を買いに行くと、ないといううちがある。だから、普通米の四等、五等のところを調べてみてください。消費者と一緒になって運動できるかどうか。消費者が言ったら、あなたたち行って調べてくれるかどうか。これを答えてください。

木野晴夫自由民主党経済企画政務次官

○木野説明員 ただいま御指摘の標準価格米につきましては、農林省のほうで十分に行政指導いたしておりました。その場合でも、行ってもないということがあるやの話でございますが、普通米につきましても、これをつくりましたからには、十分にその確保をするということは努力いたしていきたいと思っております。

津川武一日本共産党

○津川委員 時間がなくなりましたから、厚生省で、先ほど農林大臣が言った話を厚生省として何か必要な手を打つ必要があると思うのですが、この点はどうか。  食糧庁の総務部長に、余ますのことで、昭和三十八年にすでにそれをやっちゃいかぬという通達を出しているのです。この通達を生かして、今度は六百円も下げられるので、また下げられた上に余ますをつけられるのはいかぬから、厳重に余ますをやめさせるという通達を出して指導する必要があると思うのですが、二つ答えていただきたいと思います。

中野徹雄厚生省社会局保護課長

○中野説明員 お答え申し上げます。  米価の問題につきましては、生活保護の基準額あるいは社会福祉施設における処遇の問題あるいは療養所等の食費というような問題と関連をしておるわけでございますが、生活保護に例をとりますと、毎年、新年度の物価の値上がりあるいは生活水準の上昇を見込みまして、保護基準の改定を行なっております。四十七年度につきましては、前年対比で一七%の引き上げを行なっておるわけでございます。しかし、米の問題ということになりますと、日常生活の上での非常に特殊な地位ということから考えまして、従前消費者米価の改定にあたりましては、生活保護の基準額の改定をそれに対応してやってきておるわけでございます。前回は昭和四十三年でございましたが、消費者米価の改定に応じて引き上げを行なっております。今回の米価の改定につきましては、従前にない、たとえば標準価格米から普通米への同一価格の移行というようなこともございますが、ただいまの時点におきますわれわれ厚生省側の判断といたしましては、最終的に政府の売り渡し価格がきまりました段階で、これに対応する生活保護基準の改定、その他施設、療養所等同じでございますが、前向きの姿勢で検討せざるを得ないのじゃないか、かように考えております。

森整治食糧庁総務部長

○森説明員 先生御指摘のとおりに、余ますで品質の評価のみを高くしようとすることは好ましくないと思います。したがいまして、従来から指導しております線に沿いまして、もう少し実情を調査させていただきたいと思いますが、その上で善処したいというふうに考えております。

津川武一日本共産党

○津川委員 終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 本日は、これにて散会いたします。    午後四時四十五分散会

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