公害対策並びに環境保全特別委員会 第4号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1972/08/22
会議録
○田中委員長 これより会議を開きます。 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。 先般、公害対策並びに環境保全状況の調査のため、委員を派遣いたしましたが、この際、派遣委員の報告を聴取いたします。登坂重次郎君。
○登坂委員 本委員会におきましては、去る八月五日から議長の承認を得て、岩手県、青森県及び北海道下の公害対策並びに環境保全の調査を行ないました。 時間の都合もありますので、その調査結果の詳細については、委員長のお手元に報告書を提出しておきましたので、本日の会議録に掲載されるようお取り計らいをお願いいたします。この際、その報告書については省略させていただきたいと思います。 以上、御報告申し上げます。 —————————————
○田中委員長 おはかりいたします。 ただいまの登坂重次郎君の御提案のとおり、調査報告は本日の会議録に参照掲載することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 〔委員長退席、始関委員長代理着席〕
○始関委員長代理 質疑の通告がありますので、順次これを許します。田中武夫君。
○田中(武)委員 当委員会の公式な派遣行政調査といたしまして、八月六日に、青森県のむつ小川原開発事務所に派遣委員が参りました。ちょうど十一時四十分から五十分のころだと思います。青森県側から開発についての説明を聴取いたしておりました際に、オートバイのマフラーを取って、二、三台と思いますが、数台のオートバイが走り回っておる。その騒音のために県側の説明が十分聞けなかった。そこで、青森県を通じて再三にわたってやめてもらいたいということを申し入れてもらったわけなんです。だが、それでもやめなかった。そのことにつきましては去る十日の理事会において報告をし、理事会の承認の上で防衛施設庁及び外務省にその調査方を依頼いたしました。そして皆さんのお手元にも、理事さんには来ておると思いますが、その報告書が参っております。したがって詳しくは申しません。ところが、この報告書なるものに対しまして、われわれは十分納得ができないので、あらためて御質問をいたしたいと思います。 まず、その時点においてオートバイのマフラーをはずして騒音高く走り回っておったのは何ぴとが何の目的でやっておったのか。米兵三名が云々という回答でありますけれども、その米兵三名というのを具体的に施設庁としては階級なり名前なりを聞いたのかどうか。さらに、この回答書によりますと、その目的は保健体育のためだと、こういうことなんです。もちろんそれは必要であり、軍人として欠くことのできない保健体育の問題はあろうと思います。しかしわざとマフラーをはずして大きな音を立てること、その行為と、安保条約第六条に基づく地位協定、これによって基地を提供している目的、すなわち使用目的は言うまでもなく極東の平和と安全のためである。安保条約及び地位協定については見解をわれわれはいささか異にいたします。しかしそのことは一応別といたしましても、少なくとも基地の使用はその提供せられた使命によって合法にかつ適正に使用すべきであると思います。この行為がどのように安保条約六条及び地位協定につながるのか御説明をお願いいたします。
○高松説明員 最初の事実関係について御答弁申し上げます。 私のほう、施設庁の三沢防衛施設事務所長が青森県から連絡を受けましたのは翌々日の八月八日の日でございます。それから米側にいろいろ事情を聞いたようでございますが、その米兵の階級、氏名というのは向こう側でもわからないと、こういうことでございました。それから、あの付近一帯はちょうど弾薬庫の保安地域になっておりまして、付近にほとんど人家がないということから従来からオートバイを走らせていたことは確かにあるということですが、そういう点について直接に三沢基地の米軍の本部のほうに話してもらえば、当日もそういうことでたいへん御迷惑をかけたとすれば直ちにやめさせた、その点はまことに申しわけなかったということでございます。
○田中(武)委員 それからマフラーをはずして走り回ることと基地提供の使用目的との関係。
○高松説明員 その点は、地位協定の解釈の問題でございますので、主管の外務省のほうから御答弁をいただけると思います。
○高島説明員 お答えします。 わが国が提供しております施設、区域は、ただいま田中先生の抑せのとおり、安保条約第六条に基づく目的に従って提供されているわけであります。ただ、その施設、区域内での活動につきまして、ただいま御指摘のようなオートバイでの運動というようなことは、直接極東の平和、安全ということに関係ある問題ではありませんけれども、しかし各種の福利厚生あるいは保健体育と、先ほど先生おっしゃったようなことの範囲でそういう行動を行なうことまでも排除した趣旨ではないというふうに考えております。
○田中(武)委員 まず防衛施設庁、わからないということはどういうことです。少なくとも基地内において走り回っておるのでしょう。だから基地内の管理というものはもちろんこれは米軍側にあるかもしれませんが、その管理状況その他についてどういうことになっておるのかということなんです。簡単でよろしい。 さらに、外務省側では、安保条約の六条と地位協定の二条が根拠であると思うのです。そうですね。その条文とこの行為とをひとつ当てはめて、どういうことで合法なのか説明してください。
○高松説明員 事件当日の六日は、日曜日でございました。そして先ほどもお話がありましたように、青森県の職員が現場に行って注意をした。小川原開発事務所の職員が行ってみたら、オートバイに乗っている米軍人らしき者が三名おった、それに対して注意をした、こういうことでございまして、私どもが先ほど申し上げましたように、三沢防衛施設事務所長がその話を聞きまして、青森県から連絡を受けましたのが翌々日の八日になりまして、八日の時点でそういうことについて向こうに実情を述べて、今後このようなことをしないように申し入れるとともに、だれかと、軍人かあるいはほかの者かというようなことを聞いたそうでございますけれども、向こうでもその点はどうもわからない。二日前の話で、はっきりだれということはわからないと、こういう話だったようでございます。
○高島説明員 先生御指摘のとおり、施設、区域の提供は、地位協定の第二条に基づく日米合同委員会の取りきめに従って提供いたされます。それに基づきまして、第三条では、施設及び区域内において、それらの設定、運営、警護及び管理のために必要なすべての措置を合衆国はとることができるという規定がございまして、施設、区域内での実際の軍人、軍属等の活動につきまして、それぞれの米軍自体が内規を定めております。そういう規定に基づきまして、米軍の軍人あるいは軍属が施設、区域内でいろいろな活動をするということになっておりまして、そのこと自体は、先生の最初御指摘のとおり、第六条に基づく日本の安全あるいは極東の安全ということに直接つながるということにすべて限らなければならないというふうには必ずしもわれわれ考えておりません。
○田中(武)委員 まず、防衛施設庁、納得はできません。したがって、再調査をお願いします。わからないということであるならば、一体——それは向こうの管理下にあるだろうが、基地内の施設使用を野放しにしておるのかどうか、そういう点を確かめてください。管理権が向こうにあるなら、だれが何時ごろ使ったかわかるはずですよ。 それから外務省のいまの解釈、これも納得できません。たとえばオートバイに乗る行為、これは保健体育上必要だということはまあ百歩譲りましょう。だが、なぜマフラーをはずすことが必要なのか。わざと騒音を立てるようなことが必要なのかどうか、これもわかりません。大臣が出たら再質問をいたします。 さらに次に参ります。大臣が来なければ話にならぬのですよ、これから先は。先ほどもちょっと話があったが、付近に人家がないからというようなことを言っておる。付近に人家がなければどんなことをやってもいいのかどうか。たとえば公害の問題についても、付近に人家がなければ基地内において公害の出しっぱなしでいいのかどうか、どう考えておるのか、これを確かめてください。 それから現に、人家というよりか、青森県の開発事務所があるわけなんです。そこで会議をしておったのです。こういう考え方自体が前にも当委員会で問題になりましたが、基地は治外法権である、こういう考え方が先行しており、それに対する日本の政府の弱腰、ますますばかにされておる、そういうところから発した行為であり言動であると思います。 大平外務大臣が見えましたが、先ほどの条約局長、あなたのした答弁、ぼくは納得できぬので、大臣に伝えて、大臣から答弁してもらってください。何なら申し上げてもよろしいが、この問題については大臣知っておりますか。——では、オートバイに乗って、しかもマフラーをはずしてわざと騒音を立てて走り回る行為と、基地提供の法的根拠である安保条約六条及び地位協定二条との関係をひとつ御説明をいただきたいと思います。
○大平国務大臣 基地の中の管理権は米軍側にあると私も承知しております。基地の中におきまして、米軍の方々があるいは通常の軍事的な職務以外に運動等をやられる場合もあろうかと思います。したがいまして、その場合に法律的には管理権が米軍にあると申しましても、基地そのものは周辺の住民の理解と御協力がなければ十全な機能を果たすことができないわけでございますから、おのずから基地内における米軍の行動につきましては、よくマナーを心得たものであってほしいと思うのであります。いま御指摘になっておる問題につきましては、そういう立場から見まして遺憾なことであると思うのでありまして、米軍側にも十分自重を求めなければならないことではないか、このように考えております。
○田中(武)委員 特にオートバイのマフラーをはずしてわざと騒音を向くするその行為と、地位協定二条との関係はどうか。これはもう答弁できないでしょう。できますか。
○大平国務大臣 法律上の問題というよりは、これは一つのマナーの問題ではないかと思うのでありまして、これは基地周辺の方々との間の理解が得られるようなマナーであってほしいと思うのであります。したがいまして、騒音公害というようなことがこのごろ問題になっておりますけれども、そういうことが問題になっておるということを十分米軍のほうもお心得いただいて、基地内における行動といえども自重してやっていただくということが望ましいと思いますし、そのように私どものほうも米軍に要望いたしておるところでございます。
○田中(武)委員 マナーと言っておるが、根拠はあくまでも安保条約、それに基づく地位協定ですよ。その上に立ってものごとを考えなくてはならないと思います。そのことをまずここで申し上げておきます。 そういうことの根拠はどこに原因しているかといえば、米軍側がなお戦勝国だというおごりを持って、基地内外を問わずわれわれは治外法権である、日本の法律には服さないのだ、服する必要がないのだ、こういう考え方から出ておる行為だ。現にそのことがいま問題になっておる相模原ですか、神奈川県下における輸送の問題にも関連しております。なぜあえて国民感情を無視してまでやるのか。しかも今回のものは、車両の重量チェックによって違法であるということできのうは強行しなかった。もし強行しておった場合はどういう不祥事が起こったかわからない。 それに対してたくさん私は聞きたいことがあるのだが、きょうはそのことは目的ではないので省略しますが、この問題あるいは戦車輸送の問題をとっても、まず政府の考え方は、米優先の政府の発想がありありと見えておる。そして国民感情、国民の考え方等が無視せられ、政府はこれに対してあまりにも無神経だ。そのことは外務省の事務次官の発言にもありありと出ております。国内法に不備がある、だからこれを特例を設ける必要があるというような意味を言っておる。重量制限に対するこれは道路法の関係、道路の関係ですが、特例というのはあります。しかしそれは、建設省関係も見えておると思うのですが、水害とか火災あるいは裁判官の令状の執行、自衛隊の防衛ないし治安出動等々であります。まあ治安出動等については若干の私は見解を異にしますが、それはさておき、いずれにいたしましても緊急やむを得ないしかも公共の安全福祉のため、国民のため、地域住民のためということが上にあって、そして制限に対する例外を認めておる。今度の場合はすぐそれを持ってきて、国内法に不備がある、だから特例を設けなくてはならないというのは、あまりにも名前がそうだからといっても放言にすぎないですよ。放言ですよ。注意しなさい。外務大臣、どうです。それともあなたは同じ考え方なのかどうか。しかもそれには、その特例にも道路や橋の保全、危険防止ということを満たすということを条件とした特例であります。何か事が起きると、日本の法律を変えてまでも米軍に奉仕する。国民の感情を無視しても奉仕をするというこの弱腰、これがすべての場合にあらわれておる。外務大臣、どうなんです。いまの事務次官の発言等をも踏まえて、ひとつ大もの大臣らしく答弁してください。
○大平国務大臣 今回のタンク輸送事件あるいは兵員輸送車の輸送にからんで不幸な問題が起きまして、たまたまそういう事件が起きましたので国内法との関連を調べてみますと、国内法にはいろいろ特例はいま田中委員長御指摘のようにあるわけでございます。ございますが、米軍についてはその特例はないというのはどういうわけだろうかという疑問がありましたことは事実でございます。自衛隊あるいは消防車あるいは緊急車等々につきまして特例があって、米軍のように重量の兵器を運ぶものについて特例が全然ないというのはどうしたことであったろうかという疑問が政府部内にありましたことは事実でございます。しかしながら、かといっていまこの事件を解決するために国内法をどろなわ式に変えてまでこれを実行しようというようなことは、田中委員長御指摘のとおり国民感情をさかなでするようなことになるわけでございまするし、政府のとるべき措置ではないと私は思っております。あくまでも現行法の中で、満たされていない条件は輸送者側にこれを満たさせまして、十分の用意をした上で許可を申請して、御許可をいただいた上で実行してまいるつもりでありまして、この事件があったからといって直ちに国内法上の措置を他の関係道路管理御当局に求めるつもりはございません。
○田中(武)委員 外務大臣、地位協定十六条を御存じですか。条約局長、そらで読めますか。——よろしい、こっちはわかっておるのだから。それには国内法の尊重ということがうたってあります。いまのように、事が起きれば日本の法律を変えてでも米軍の要請に応じる。一体地位協定の十六条は何のためにあるのか。国内法の尊重、これはむしろ国内法を順守せしめるべきである。そのことをこの際強く米軍に要求しなさい。いいですか。 もう一つ、このことにもはっきり出ておりますが、米軍はうそをついておった、車両についてうそをついておった、これがはっきりしております。はっきり出ております。きょうここでこれを私は主として取り上げるつもりはありません。三沢の問題にいたしましても米軍の言うとおりをそのまま受けて、何の批判も何の検討もせずにそのままうのみにするところに問題がある。相模原の問題にいたしましても車両でうそをついておったことはっきりしておるじゃありませんか。それがチェックによってはっきりしたのですよ。したがって、いま当委員会で問題にしております三沢基地の騒音の問題あるいは相模原の問題等、これは一例にすぎないが、米軍の言うことをそのまま無批判に受け取って信用する、そういう態度を改めるべきである。地位協定の十六条は国内法を守らねばならぬということですよ。その国内法を変えたり特例をつくってまでなぜ米軍の要請にこたえなければならないのか。むつ小川原の開発にいたしましても、この開発と環境保全の関係でわれわれは必ずしも開発賛成ではありません。だがしかし、それはそれといたしましても六ケ所村というところで六十七世帯が立ちのきを命ぜられるのですよ。ところが、その開発地点のどまん中とは言いませんが、開発地点の区域内にこの膨大な三沢の基地がある。立ちのきを命ぜられておる、立のきをせねばならぬ人たちは生活のために、生命を守るためにいま反対闘争をやっておる。その感情を無視して三沢基地がのうのうと、しかも騒音をまき散らしておるという行為を許すべきではありません。日本政府はもっと強腰になってこの際返還を要求しなさい。それから外務大臣は地位協定十六条の上に立って今回の輸送問題その他に対して国内法を順守することをあらためて申し入れなさい、いかがです。
○大平国務大臣 外務省は米軍の機関でございませんで、日本国の役所でございまして、国内法を順守する責任を持っておりますし、米軍に対して以上のことを求めておるわけでございまして、委員長がおっしゃるように唯々諾々と米軍の言うとおりになっておるわけでは決してございませんから、その点はひとつ御了承いただきたいと思います。 地位協定十六条にありますように、国内法を尊重するというたてまえを終始貫いて問題の処理に当たりたいと思っております。
○高松説明員 三沢の騒音の問題につきましては私どもも決して米軍に遠慮して、ものを申していないつもりではございません。先ほど来申し上げましたように、当日日曜であったということ、それから近隣に事務所がありますけれども、比較的人家の少ないところであったということ、それで米軍のほうでも、八日の日に申し入れましたところが、遺憾の意を表しまして、そういうふうな大切な会議が行なわれるのであれば事前に連絡をいただけば十分に管理し規制した、そのことを知らなかったものだからそういう状態ができて迷惑をかけてまことに遺憾である、こういうふうな釈明をいたしております。現場においてここの青森県の職員が……
○田中(武)委員 返還を申し入れるつもりはあるのかないのか。
○高松説明員 その点につきましては、私どもとしては防衛庁として基地総会整備対策本部というものをつくりまして、現在全国の基地についての総合的な整備縮小あるいは整備統合についての検討を始めているところでございます。三沢の問題につきましてもその一環として十分に検討してまいるということに相なろうと思います。
○田中(武)委員 時間の関係がありますからまとめて質問いたします。一つは、米軍が言うてきたことをそのまま無批判に受け取るという態度を改めること、日本の法律をあくまで守らせること、これを強く要求をしますかしませんか、それが一つ。さらにもう一つ、先ほど来言っているように、米軍の中であるいは基地における行為等々が治外法権であるという考え方を持っておる。軍の行動についてはそれはそうでありましょう。しかし個人の行動は治外法権ではありません。基地内のことあるいは公務は別としてレジャーとか——これはレジャーですから、ありません。だからこういう治外法権的な考え方を改めさすこと、この二つ。さらにいま言ったような、むつ小川原の開発は私は必ずしも賛成ではないが、六十七世帯が追われるのですよ。ところが片方に膨大な基地があるというようなことと国民感情を考えて、返還の申し入れをいたしなさい、これを日米合同委員会で提案する意思ありやいなや、それが一つ。もう一つ、そこに三人の大臣が並んでおるが、これは小山長官は御存じだと思いますけれども、先日のストックホルムにおける国連の人間環境問題の会議のときに出しました人間環境宣言は御存じでしょうか、いかがでしょうか。その意味並びに精神、その性格等々を御存じかどうか。知っておられたら、ひとつどの大臣からでもいいから答えてください。この二点をまずお伺いします。
○大平国務大臣 いま仰せになりましたとおり、米軍の主張に唯々諾々と無批判に応諾するというようなことのないように、米軍といえども国内法は十分順守するように措置してまいることにつきましては、仰せのとおりでございまして、そのように私も心得ております。 それから第三点の基地とその周辺の国民感情との調和でございますが、そのためにこそ私どもは配慮しなければならない問題でございますので、御注意の点は十分心得まして基地周辺の方々との理解と調和が維持できますように基地行政におきましても十分配慮してまいるつもりでございます。
○田中(武)委員 環境宣言、だれも知らないだろう。 人間環境宣言のまず前文、一ぺん読んでみてください。それから原則と続きます。その原則の第一に、人は尊厳と福祉を保つに足る環境において自由、平等及び十分な生活条件を享受する基本的権利を有する、これは国連の宣言です。安保条約の前文及び第七条には、国連との関係及び国連憲章との関係がうたってありますね。一口に言えば、国連憲章のもとに、あるいは国連の精神のもとに安全保障条約を結び、これを運営するということなんです。人間環境宣言なるものが国連の意思として出された。そうするならば、基地内のあるいは基地使用あるいは安保条約の根源にさかのぼって、この環境問題、公害の問題は、根本的に検討し直す必要がある、そう思いますが、どうですか、違いますか。時間の関係上はしょっておりますけれども、いかがです。そこにすわっておる三大臣、それぞれの意見を伺いたいと思います。国連の精神のもとにある条約であり、それに基づく行政協定、地位協定であります。国連の姿勢が公害、環境ということで、これだけの高い理想を掲げたのです。そのもとで解釈を変え、あるいは検討し直すことが当然であると思いますが、いかがですか。
○大平国務大臣 言われるところの国連の環境宣言という高い道標の追求ということは常時忘れてならぬことでありまして、安保条約も、仰せのように国連憲章に依拠いたしました集団安全保障体制の一つでございます。したがいまして、そういうことを頭に置きながらこの運営に十全を期してまいらなければならぬと思います。
○田中(武)委員 あとの二人はどうです。——私の言っている意味はわかりますね。ここで私は一つ提案したいのです。さきに当委員会において審議をし、成立を見ました公害等調整委員会、この管轄というか対象の中から基地公害を除かれておる、これが問題になりました。今度の同等の中にも、何か防衛庁設置法ですかを改正して考えるというようなことも書いてある。しかしこの公等を別にする——一般公害よりかより強く規制する必要がもちろんあります。またその理由に、周辺整備法だとか特損法があるからいいんだというような答弁もありました。委員長席で聞いておりました。そういうことではございません。基地公害について治外法権的な、あるいは別扱いをわれわれは受けておるんだという考え方は、これは自衛隊を含めて、少なくともわれわれには疑問がありますけれども、国際公法上それは日本の法律でやれないという国際慣例、慣行、法上のことは別として、その他この公害等調整委員会の管轄にすべきである。これは主管大臣としての小山長官がまず御答弁を願いたい。 それから防衛庁長官は、特損法があるとか基地周辺整備法があるとかというようなことでは満たされない。時間の関係上討議はやめます。しかし答弁いかんによっては、特に理事諸君の了解を得て、時間をいただいてとことん論議いたしますが、いかがでしょう。外務大臣もあわせて答弁を願います。
○増原国務大臣 基地公害の問題について、いままでの考え方はおっしゃるとおり周辺整備法その他によって、何といいまするか、カバーできるたてまえであるからということであったように私も記憶をいたしております。しかしその点、御趣旨の点はよくわかりますので、私どもとしても関係省と連絡をいたしまして十分検討をいたしてみたい、こういうように考えております。
○田中(武)委員 検討する、ほんとうですね。基地公害を別扱いにするという考え方があってはなりませんよ。環境庁長官、よく聞きましたね。 それから、これはついでに伺っておきますが、たしか毎日新聞の八月の何日かに出ておりましたが、ごらんになったかどうかわかりませんが、宮城県宮城郡の七ケ浜海岸で、日本人は混んだ銭湯のような、イモを洗うような海水浴をやっておる。一方、ロープを張って外人がゆうゆうと海水浴を楽しんでおる。日本の婦人が入ったら出ていけと言われた。そういう事実につきまして御承知でしょうか。 時間がないので申し上げます。そのことについて、明治何年か知らぬが九百九十九年の租界並みの協定をやったとかなんとか言っております。それが法律上有効かどうかは別といたしまして、かりにそれがあったとしても、海岸を使用する権利はないはずです。しかもそのことは、権利の設定がなされておるのかどうか、登記せられておるのかどうか。せられていない。なれば、かりにそれが法律上有効であったとしても、第三者に対して対抗要件を欠くのであります。 いま突然これを言ったって、あなた方には答弁できないと思う。ひとつこの問題について調査の結果——これは外務省でしょうな、報告をしてください。その報告を待って、私はなお質問をいたしたいと思います。そんなことが許されていいのか。 それに関連して、そこの町の職員は、まああまり外国人の感情をあれしてもいかぬしというようなことを言っておる。また、東北大学の法学部の先生は、権利乱用だということを言っておられるようであります。しかし、そういうことについては、きょうは問題提起だけにしておきますが、それともその七ケ浜海水浴場の問題について御承知でしょうか、どうでしょう。
○大平国務大臣 私、よく承知しておりませんので、調べまして御報告します。
○田中(武)委員 その新聞は八月十二日の毎日です。「ニッポン人入レマセン」、この記事を渡しておきますから、これに従って調査の結果を報告してください。しかも、私の言うことには常に法律的根拠をもって答えてもらいたいということです。いいですね。渡してください。 〔田中(武)委員、資料を示す〕 時間の関係がありますので次にいきますが、いずれにいたしましても三沢基地における問題は、当委員会の公式な調査活動が妨害せられ、阻害せられたことは事実であります。この件についての防衛施設庁、外務省の文書による答弁はもちろん、いまの答弁でも了承いたしかねます。したがって、いま申しましたような点、あらためて、だれが何の目的でやったのか。これは、青森県側の注意のしかたも適切でなかったと思う。もっとやらなければならなかったと思う。しかも、日本の政府として重要な会議をしておるからと、こう言ったそうです。ところが日曜日だからそんなものはないということで、ばかにしたにもほどがある。ひいては当委員会に対する侮辱である。委員長として、これは絶対に許すことができない。あらためてもう一度文書で要請をし、確約をとってもらいたい。 と同時に、外務省及び防衛庁として、今後どういうことをそれに基づいてやるのかということを、はっきりと文書にしてください。 さらに、この問題を日米合同委員会に出して、国会の公式な調査活動を妨害した行為に対しては絶対に許さないという国会の強い意思、少なくとも当委員会の理事会における意思を伝えて、これに対する米軍の責任者の回答を求めてください。いかがです。
○高松説明員 氏名の確認につきましては、再調査をいたします。
○田中(武)委員 それと、行政協定及び安保条約とマフラーをとった行為との関係……。
○高松説明員 それは外務省のほうで御答弁なさると思います。
○田中(武)委員 ごらんのとおりですよ。これが日本政府の姿なんですよ。それでよくまあ田中内閣は、佐藤内閣の亜流ではないと言えますね。これだけの有力閣僚が並んでおって何ですか。亜流どころか、支流、末流ですよ。まあその程度にしておきましょう。 次に、これも一々伺いたかったのですが、時間の関係で、他の委員の方々に時間厳守を言っている私が、自分で時間を超過することはどうかと思いますからまとめて申します。(浜田委員「山場は越えたぞ」と呼ぶ)八月十一日に海上保安庁の巡視艇のお世話になって、いま発言せられた浜田委員等も一緒に、東京湾を視察したわけです。その上に立って一つの構想を提案したい、こう思っておったわけです。その前に、海上保安庁長官、先日はどうもありがとうございました。そこで、あなたからまず説明を願いたいと思ったのですがはしょります。あの説明の中で、海洋汚染のことについて、ことに外国国籍の船の取り締まり等について問題がある、こういうふうにおっしゃっておった。私も、いまの海洋汚染防止法は昭和四十五年にできましたけれども、二つの国際条約を合わせて一本にしたような中途はんぱの法律であるために、十分取り締まりのほうにおいてはこれが活用できないことはわかります。そこで、そのことについて、外国国籍の船の取り締まり等について法律的に欠陥があるのか、制度的にあるのか、遠慮なくここでひとつあとで言っていただきたい。 それから、環境庁長官、東京湾の海水は、私もそのとき初めて聞いたのですが、三つのグループ、いわゆる出口とまん中と奥と、この三つのグループに分かれてぐるぐる回っているそうです。したがって、海水の交流はないということなんです。だから、よごせばよごすほど汚染がひどくなるだけで、浄化のあれはないわけです。同じことが瀬戸内海でもいえるわけです。瀬戸内海は水が一ぺんかわるのに五十年ないし六十年かかるというのです。そこで、瀬戸内海では——瀬戸内海のことはもうあまり申しませんが、ともかく赤潮で今度は養殖ハマチが二百六十一万匹、金額にして十五億円も損失を出したとか、三分の二以上が死んだ、こういわれておる。まさに瀬戸内海と東京湾は同じような状態にある。いずれが兄たりがたく弟たりがたしという関係にある。そういうハマチの死んだことによって鮮魚が暴騰し、物価対策のほうにも大きな影響がある。かと思えば、一方で瀬戸内海でもどこでもそうですが、ことに瀬戸内海はPCB汚染がひどい。したがって買いたたかれる。漁民の生活がもうどうにもならぬというところまできております。そのことについてはいろいろ陳情があると思います。そういう点について一々あげませんが、ひとつ対処してもらいたい。 そこで、いまから一つの提案をいたします。東京湾と瀬戸内海、これは別個ですが、東京湾あるいは瀬戸内海環境保全特別措置法というもの、これは仮称ですが、ぜひつくる。これは先日長官も参加しての船上会談のときにも問題になったようです。その内容は、工場立地の規制ないし禁止を行なう。いいですね、通産省よう控えておけよ。そのために海岸線、東京湾では湾内といいますが、埋め立て開発を規制ないし禁止をする。ことに瀬戸内海においては、まだ海岸らしきところが残っておる。海水浴はもちろんできません。がそれは波と砂がある程度の浄化作用をやっておる。埋め立てることによってその海岸線がなくなる。東京湾に至ってはもうほとんどないわけです。埋め立てをしては絶対いかぬということになると、東京湾では東京都のごみ処理の問題とか、あるいは東京湾横断道路の問題とかある。しかし道路のことについては、金をかけて橋をかければ、金さえ出せば済むことではないかと思うのです。これは建設省も意見があろうと思いますが、そういった海岸線の埋め立てを禁止、強い規制を行なう。それから瀬戸内海及び東京湾では一般の環境基準とは別にきびしい大気、水質の環境基準を設定、強化する。それから工場排水の規制を強化する。いま行なわれておるのは、基準をやかましくいえば薄めて出すということをやっておる。しかし薄めて出しても水は変わらないのです。絶対量は変わらない。したがってこれについてはいわゆる工場排水等について総量規制を行なうべきである。このことについては技術的に問題があろうし、環境庁のほうにもそれはいろいろ研究をせねばならぬ問題があろうと思う。カナダあたりではすでにこういうことをやっておるそうです。そういうことを踏まえてそれをやる。瀬戸内海及び東京湾に流れ込んでおる河川、それに流れ込むところの下水道の整備が必要である。これは都市によって十万以上はどうだとか、三万以下の町村はどうだとかいうこともいろいろあるようですが、そういうことは別として、そのためには国の補助率を現行より倍くらいに、いま四〇%を八〇%くらいに上げる必要がある。これは建設省。それから屎尿処理、これは海洋へ、いわゆる黒潮に乗せて太平洋に流すという、この方法しかないのではないか、こういうこともいわれておる。これも検討する必要があるが、そういうことに対してきめ手となるような処理方法が考えられるまでは、そういうようにやろうということが大体方針のようだ。それには海洋投棄用の特別船、運搬船をつくる必要がある。これは国がそれぞれの自治体に対して補助をするとか何かの方法が必要である。それからプラスチック等のいわゆる廃棄物、ごみ、これを清掃するために、いわゆる清掃船とでもいうか、これをつくる必要がある。いろいろとあります。そういうことを内容とした特別立法、別々な特別立法が必要であると思う。時間の許す範囲において、いま私が申し上げましたことについて、基本的には環境庁長官、工業立地、工場排水等については通産省、下水道や道路については建設省、港湾の関係もありますが運輸省、等で特に意見があるならば伺いましょう、いかがでしょうか。
○小山国務大臣 瀬戸内海について、いまマスタープランをつくる段階において、特別立法を含めた調査を進めておりますことは田中委員長も御承知のとおりであります。そこで東京湾もまた瀬戸内海とほとんど同じくらいよごれておりますこと、また事実のようでございますので、これらの調査は当然やらなければなりません。そこでいまの法律をつくるかどうかというような問題については、これは当然規制を伴う法律でないといけないと思っております。そこでいまの瀬戸内海の問題のときにあわせて東京湾はどうするかということを当然考えていかなければなるまいと思っております。
○野村説明員 お答えいたします。 海洋汚染に関する外国船の取り締まりの問題について、法律上の問題と事実上の問題と二つございます。法律上の問題は、先生御案内と思いますが、一九五四年の条約については大部分の外国がこれを批准をしておりますので、その面においては法律的な不備はないと思いますが、ただ、それを改正する一九六九年の条約がまだ未発効でございます。したがいまして、私どもは関係方面と連絡をとりまして、この条約は日本が加入をしておるわけでございますが、一日も早く発効するような手段を講じていただきたいということでございます。 それから事実上の問題といたしましては、日本の領海及びその付近におきまして外国船が事故を起こしました場合に、一たんこれを釈放いたしますと追及する事実上の手段が非常にむずかしい。特に便宜置籍船といわれている国におきましては、会社そのものの正体がはっきりしていないということもありまして、非常にむずかしいという事実上の問題がございます。これは日本に出入いたします外国船の代理店等に対して、そういう追及のルートというものを確立するように海運当局に要請いたしますとともに、場合によっては外交ルートによって追及をお願いするということも私どもはくふうをいたしたいというふうに考えております。
○田中(武)委員 外務大臣、条約批准の問題が出ましたからそれを十分考えてもらいたいと思います。 それから、私は一々、一問一問について、下水道の整備についてどうだとか、埋め立てはどうだとか聞くつもりであったのですが、時間の関係で一括いたしております。しかし、特別立法の趣旨については、一応反対ない、こう解釈してよろしいな。それから関係各省おるのですから、ぼくが言ったことに気に入らないことがあれば勇敢に言っていただきたい、どれが気に入らないか。いま黙っておってあとから文句を言わせませんよ、いいですね。政府がそうでなかったら、与党を含む各党に相談しますが、議員立法をもってもつくるぞ、これだけ申し上げておきます。いかがでしょうか、環境庁長官、最後にひとつその点についてお伺いしたい。
○小山国務大臣 瀬戸内海のときにも申しましたように、いろいろな基礎データをそろえることがまず第一だと思います。そして、いま田中さんがおっしゃったように、いろいろな規制措置が伴わないといけないと思いますので、そういう規制措置を現行法ではやれないかどうか、これもやはり考えて、それでどうしてもいかぬということであれば、当然特別立法ということにいかざるを得ない、こう思っております。
○田中(武)委員 規制するからこそ法律が必要なんですよ。たとえば大気汚染防止にいたしましても、これを改正せなければ、空中におけるのと着地点とにおいてこれはやり方が違うのでしょう。法律の規制ができていないでしょう。そういうことを踏まえて——あまり時間をとるとほかの人にもう時間ですと言いにくいので、これで終わります。が、いま申しましたように、政府で速急にこれに対して検討を進めてもらう、もしまごまごしているようであったら議員立法でわれわれのほうが先行する、それだけを宣言いたしまして、質問を終わります。 〔始関委員長代理退席、委員長着席〕
○田中委員長 次に、島本虎三君。
○島本委員 いま外務大臣に、初め十分だけ質問をいたします。 三沢基地のオートバイの騒音の問題で、いまいろいろ安保条約の関係について委員長から質問があったと思います。あれはそのとおりなんです。私はその具体的な事実についてもう少しはっきりさせておいたほうがいい、ほんの二、三点についてただしておきたい。 米軍基地については、これは治外法権なのですか、それともやはり日本の国土であるから米国であるといえども日本の法律に準拠してこれを行なわなければならない義務があるのか、この辺の考え方を明確にしておいていただきたいと思います。
○高島説明員 先ほど田中委員長からお話ございましたとおり、私ども提供しております施設、区域がいわゆる租借地のような意味での治外法権ではないというふうに考えております。ただ米軍、あるいは米軍と限りませんけれども、一般に軍隊というものに対しましては、軍隊が駐在する国の法律はそのまま直接には適用されないという意味におきまして、一般的に施設、区域内で日本の法令が直接適用されるということにはなりませんけれども、ただ施設、区域内におきますたとえば日本人に対する法律の適用とか、あるいは米軍人でございましても公務外の行動につきまして犯罪があった場合には、当然日本の法律が適用されるという意味におきまして、施設、区域に一般的に日本の法令が適用がないということにはなりません。ただ個々の法令におきまして施設、区域の中に日本の法令が適用されないということを書いてございます場合がございます。こういう場合には当然適用がありませんけれども、一般的に日本の法令が適用がないということではございませんで、基地内におきます米軍の公務外の行動あるいは日本人の行動等につきましては、当然日本の法令が適用されるというふうに考えております。
○島本委員 安保条約に基づいて駐留する米軍人、それから軍属、それから家族、こういうようなこの種の活動そのものが施設や区域内で行なわれる場合には、これを管理しまたは規制するものはもっぱら米軍の権限に属するものである、こういうように回答書が来ているのです。そうしてその中で行なったマフラーをはずしたオートバイの騒音なんです。そしてその騒音については被害を受けるのは住民でありますから、まして住民のみならず、正規に国会から調査に行って、その音のために数回にわたって会議が遮断されている。そしてそのたびごとに——そのためには騒音防止法もある。そのたびごとに日本のむつ小川原の管理者が見るに見かねて、騒音を出してくれないようにお願いしています——何ですか、この、お願いしていますだなんて。家がないといっているけれども、そばにむつ小川原の豪壮な管理事務所があるじゃありませんか。そういう状態の中に、人がいないからいいんだ、治外法権ではないんだ、しかしあくまでもこれは規制するのは米軍の権限だ、そうしてこの規制する権限のもとに、住民に被害を与えるような騒音を出している。騒音規制法によって当然やれるではありませんか。それをお願いします。この態度は、大臣、いまの場合はあまりにも卑屈じゃありませんか。今後やはりこういうようなお願いしますという態度は、基地内のものならしようがないのだ、騒音を出してもがまんしなければならないのだ、こういうようなことは、私は通用しないと思う。こういうようなことがあっては困るのです。これもやはりお願いしなければならないものなんですか。
○高松説明員 いまお読みになりました文書は、私のほうからお手元に配付した文書の一部であると思います。法律的には騒音規制法の問題でございますが、騒音規制法に基づく指定地域には三沢市は指定されておりません。それから三沢市には騒音規制に関する条例はございません。 それで、ただこういうふうな問題につきましては、そういう法律的な問題というよりも、むしろ近隣に与える迷惑その他を考えて米軍としても当然に行動すべきものであると思います。そういう意味で私どももそういう点は申し入れをいたしておりますし、向こうもその点は十分に了解をしている。それだからこの間の場合についても、そういう重要な会議が行なわれているということを知ったならば——日曜日で休みだろうと思ったのだろうと思いますけれども、知ったならばわれわれも十分に管理をしたところでございます、まことに遺憾でございましたという話があったわけでございます。 なお、そういういろんな基地をめぐる問題につきましては、三沢市では条例で現地に日米連絡協議会というものを設置いたしております。二カ月に一回がたてまえでございますが、必要があれば随時それを開きまして、市が中心になりまして米軍側と市、防衛施設事務所、それから警察、労管というふうな各機関が集まって、それぞれそのときにある苦情その他の問題について取り上げて審議をして適当な措置をとってまいるということで、比較的三沢市はそういう点では円滑に利用者の間の処理が行なわれているというふうに私どもは感じておるところでございます。
○島本委員 公害等調整委員会設置法の一部改正法案、これが六十八国会で審議され、決定になりました。これの中に、前の委員長の質問にあったように、基地が入らない、基地が除かれている。しかし治外法権ではないのであるから、当然これはいかなる法律に基づいてやっても、将来は全然関与することがないようにしなければならないのだということで、今後はやはりこの公害等調整委員会、これを半ば、半歩ですか、住民の訴えならば、そこを通して、自衛隊基地または米軍基地、この方面に対して申し入れることができるし、向こうからの返答もそこを通ることができる、通すことになった、こういうことであります。しかし、依然としてそこにあるのは治外法権的な考え方で、米軍に対してはいわゆる特損法がある。それから日本の自衛隊に対しては基地周辺民生安定法がある。それによって可及的すみやかに弁償したり措置を講じているから一切迷惑をかけることはないんだ、こういうような答弁があり、今後はなお基地が除かれていることに対して、除かないような方向でこれを検討し、早く結論を出す、こういうようなことになっておったはずです。これは委員長もこれを審議したから十分おわかりのとおりだと思う。その中で、やはりいま防衛庁長官から答弁があったように基地は別扱いしない方向で検討するんだ、こういうような答弁があったのですが、私もあえてこれをはっきりと確認し、確かめておきたいのですが、その方向についてはよろしゅうございますね。
○増原国務大臣 お尋ねのとおりの趣旨でございますが、御承知と思いますが、設置法が通ります際に附帯決議がついておるということでございます。二の(二)に「防衛施設の運用等から生ずる障害に係る紛争の処理については、学識経験者で構成されている防衛施設中央審議会及び防衛施設地方審議会の意見を徴し行なうよう体制の整備を図ること。」ということでございます。そういう趣旨で、基本的には申したとおりでございます。そういう趣旨でまいりたいと思います。
○島本委員 別扱いしない方向でこれを検討するのだ、一般の国内法が適用されるような方向で検討するのだと私は受け取って、これは前向きの考えだなと思って了解したのですが、そうなのか、それを確認していいのか悪いのかと聞いておる。ほかのことを聞いておるのじゃないです。長官より私は審議の内容を知っているのですから、再び附帯決議を読まなくていいのです。
○増原国務大臣 いま読みましたのは御承知のとおりの当委員会の決議でございます。その趣旨に従ってまいるということでございまして、この基本的な方向は先ほど申したように関係省とよく協議をいたしまして検討をしてまいりたい、こういうことでございます。
○島本委員 その方向でやるというならば、ひとつここに具体的な問題でお聞きしたいことがあります。 それは、やはり基地周辺民生安定法です。いま自衛隊基地周辺の住民の被害に対しては、基地周辺民生安定法によって早期にこれを取り除き、他のいかなる法律よりもこれが強力に実施されるための法律が備わっておるから心配はない。たびたびこういうような答弁を聞いてまいりました。いまもそのとおり思っております。 しかし、防衛施設庁の告示一四号を昭和四十七年八月十五日の官報で出しておりますが、いまいった趣旨とは全然反対なようですが、これは何かお間違えではございませんか。空の騒音で北海道の千歳の基地ですが、この騒音があんまりひどいので、その騒音下の青葉中学、末広小学校が百ホン以上の自衛隊のF104J、この戦闘機、こういうようなものの被害のために授業もできない、そういうようなところから防衛施設庁の補助で、これは移転の計画がいままで行なわれておったわけです。そしてそれが今回移転することになったときの、これは告示であります。ところが、もう危険区域の告示のほうがいわゆる基地周辺法によって必要だということで、施設庁では今度滑走路一千メートルの範囲だったこの危険区域を町の中へ二千メートルまで拡大して、十五日にこれを告示を出している。一千メートルで、これはとうていその騒音にたえられないから、これを南方のほうへ、逆に苫小牧側のほうへ二千メートル下げてもらいたいという陳情がいま起こっており、そのためにもこれ以上市内のほうへ入っていかないためにいま一千メートルの区域になっている、その付近に青葉中学と末広小学校がある。騒音公害でどうにもできない。それで移転させてやる。そのかわりに、危険区域の告示は逆に二千メートルと、千メートルよけい市街地のほうへ入って、その対象エリアが、民家がいままで五百戸だったのが三千戸になってしまった。それで学校移転の身がわり騒音を今度はいまより以上に強いもので住民の頭の上へのしかけてきているわけです。これはもう考え方が全然違うではありませんか。なくしてやるぞといって、そのために住民は南方のほうへ、滑走路のほうへ延ばしてもらいたいという陳情があり、市議会もそれを支持してやっているのに、逆に今度市内のほうへ千メートルよけい入っていって、立ちのき区域、こういうようなことにして、もう三千戸だけその対象の中へふやしてしまっている。こういうような告示をするということは、基地周辺法によって早くよく解決してやるということが、基地周辺法のいわば危険区域の告示によって住民の立ちのきを三千戸にふやす、なお悪い結果をここに招来しているではありませんか。こういうようなことを御存じなんですか。
○薄田説明員 お答えいたします。 先生御指摘のあれは、十五日に出しました施設庁告示のことだろうと思いますが、これにはいろいろ過去数年閥にわたる事情がございます。まず、御指摘のとおり、この指定区域は先生おっしゃいましたように、そこにお住まいになっておる方の危険感あるいは騒音等を、申請によってこちらのほうでいろいろ買収なり移転の補償をさしていただくという制度、これは御承知のような法律第五条の規定でございます。それで、いま先生の御指摘の青葉中学校の名前が出ましたが、実はこれは私のほうといたしましては、三十四年以降防音工事を完成しております。ところが、地元のほうの御要望で、これはぜひ移転したい。この移転先地についてもわれわれ過去数年来、騒音のしないところに移転してくれ、こういう御要望を市当局に私自身も過去、対策課長をやっておりましたので、お願いしたわけでありますが、いろいろの御事情——これは学校学区制の問題があろうと思います。それで移転を遠くまではできない、こういうことでございます。 それからもう一つ、先ほど申し上げましたように、防音工事ということで一度補助いたしまして、防音の効果は上がっておる学校でございます。これは移転する措置といたしましては、残念ながらわれわれの与えられております法律内では、この学校につきましては、集団移駐の方法をとる以外になかったわけです。 それから、ジェット機の特に104が飛んでおります地域につきましては、やはり危険度が多いということで、過去におきましても、日本内では、小牧、新田原、築城等につきましては二千メートルの告示をしております。それで、そういういろいろな問題を勘案いたしまして、市当局と数十ぺんにわたる御協議を経まして、御賛同を得まして、千歳につきましては過日、二千メートルの告示をさしていただきました。御指摘のように、滑走路を別な方向に延ばすという問題もわれわれも知っております。大体、そういう方向に防衛庁としてあるいは関係省としてはお考えだろうと思いますが、これは末広、青葉という小学校、中学校を何とかして移転したいという地元の強い御要望に応ずる措置として、いたし方なくといいますか、一つの方法として告示をいたした、こういう経緯でございます。
○島本委員 いわゆるこの基地周辺法によって、住民の被害に対するいろいろな損害は、他のいかなる法律よりも可及的すみやかに厚く処理できるんだ、何回もこれを言ってきているのです。だから、厚く処理できるはずの学校移転が、逆にそのために、学校移転はオーケー、その点はちゃんと防衛施設庁のほうで見てやりましょう。そのかわり、二千メートルに拡大して、市内へ今度は騒音地域を食い込ましていく。四日市の工場が市内へ入っていったのとやや似たような構想じゃありませんか。騒音をシャットアウトするために南のほうへ逆に延ばしてもらいたい、こういうように市民がいろいろと陳情し、それをもって市も議会もともに施設庁に訴えてきておる。生活優先のはずのものが、生活優先の侵害、こう思われるようなことをあえてやっている。これはどうも私どもとしては認められないことです。いまいろいろのことを申しましたが、告示は防衛施設庁の一方的な措置である。正規の発言で、これは市のほうでこの点は確認されておるのですが、種々協議の上であなたはやったとおっしゃった。おそらくもうこのためにいま市議会が招集されて、告示撤回がいま問題になっているのです。市の中へ千メートル入れられると都市計画も変更しないとだめになってしまう。そのために住民の間において、南方のほうへもう千メートル延ばしてくれと言っているのに市内へ入ってきている。それも、基地周辺法によってそれをやるんだ、こんなむちゃくちゃな話はありません。それによって、逆に都市計画の変更を起こさなくてはならなくなるし、それと同時に、市全体が騒音の市になってしまうのです。広いところはあるのですから、人のいないほうに延ばしてやるというのが当然なんですが、逆に人のいるほうに侵入して、そのために——学校を移転さしてやるからそれによっておまえら立ちのけ、そのかわり費用は負担してやる。そのかわり千メートル市内のほうに全部食い込む、こういうようなことは全然もう逆です。もう一回考えてこの告示を撤回するほうがいい。基地周辺法があるならば、もっと住民が納得されるように、そうして住民が喜んでこれに服せるようになぜできないのか。これじゃ憎悪の的じゃないですか。あなたは協議してやったと言う。協議してやったといいながら、一方ではその告示は防衛施設庁の一方的な措置である。全然こういうようなことを無視してしまう、だめですよ、基地周辺法がそのためにあるのですから。長官、こういうような運営をされている。私は防衛庁長官の意向を承りたい。
○増原国務大臣 その問題は、私は具体的な事実を知らぬものですから、部長に答弁をさせたいと思います。
○薄田説明員 どうも私の御説明がまずかったのかもしれませんが、実は騒音の範囲というものは、現実の問題として、この告示とは全然関係がないわけでございまして、告示というのは、一つの行政的な告示でございまして、先生の御指摘の逆な方向に延ばすというものを阻害するような行為でも全然ございません。この告示をいたしませんと、正直申し上げまして、この二つの学校に対する措置が、防音ではやっておるものでございますから、二重補助という形になりまして、何としても処置ができないということでございます。それから、市当局とは、私のほう、局を通じあるいは私自身も市長とお会いしていろいろお話をして御了解をいただいておるというふうに私は考えております。
○島本委員 まだそんな詭弁を弄しておる。こうなると、この範囲全体は、家屋の移転補償もやってもいい場所になるから、それだけ拡大されることになる。そうして土地を買い上げて無人化にする、こうしてもいい場所になる。それが、前に一回措置してあるからできないんだと言っても、ことしのような暑いときには、防音装置、二重窓、中に換気装置もない、冷房装置もない。あの暑いのに窓を締めた中で勉強できますか。全部窓をあける。そうなったら、騒音が狂気のようにまぎれ込むのです。一回それを二重窓にしてやったからそれでいいんだ、これがいわゆる基地周辺法によって手厚い保護をしてやっているんだということになりますか。これはもっと考えないといけない。これはもう市議会でも重大な決意をするそうです。これがもう手厚い措置ですか。私はあくまでこれはもう一回聞いておきたい。この告示そのものをもう一回考えて、そうしてこういうような告示をしなくてもやれるように、安心してやれるようにするのが長官、先ほどの答弁一歩前進じゃありませんか。これでは心配をかけて、住民に不安を与えて、そうしてそうでなければやってやらない。その理由は、二重窓になったということ、それだけが唯一の理由だ。それだったら、防音装置を完全にやったら、夏暑いのに勉強できますか。冷房装置をしてやってあたりまえだが、冷房装置もない。それを二重窓だけにして、暑いときだったらどうしますか。窓をあける。だから勉強もできなくなってくる。こういうことは手厚い措置ですか、長官。これは事務的なそんな普通の答弁は要らない。長官の答弁がほしい。
○増原国務大臣 事実関係が私よくわからないのでお答えのしようがないので、もう一ぺん施設部長にお答えをさせたいと思います。
○薄田説明員 お答えいたします。 先生御指摘のように、確かに二重窓にいたしますと、たいへん暑くて、御迷惑をかけておりまして、特にそういう問題につきましては学童に与える健康調査等もしております。これにはいわゆる除湿装置、冷房装置をつけねばならぬと思っておりまして、着々としてこれは暑いほうの地域からやっておりますので、及ぼしてまいりたいと思います。たまたま青葉と末広は移転したいとおっしゃいますので、現在のところはまだ補助いたしておりませんが、何しろあそこのほうはむしろ暖房をほしいということで、昨年暖房のほうの補助をいたしております。 それから、この市街化区域との調整でございますが、これは先生御指摘のように全く理論上はむずかしい問題でございまして、実施上たいへん困難な面がございます。ただ好むところではございませんが、当庁の例といたしましても、やはり浜松、岐阜、名古屋等で先生の御指摘のように告示と市街の密集地域ということでございますか、人口の多いところとがダブっておるところがございまして、これは何とかいろいろ相談いたしたい。運輸省のほうでも羽田、伊丹、板付等でそういう難問をかかえておられますので、われわれ先生の御趣旨を体しまして、できればこういう告示をしないでも処置できる方法を考えたいと思っておりましたが、そこまで及ばず今回はその方法しかとれなかったので告示をしたということでございます。
○島本委員 その中で、結論としてこの五百戸の家屋については、もう範囲内ですから家屋移転補償、土地の買い上げ、無人化、こういうようなことをしてもいいような裏づけがある、それを三千戸にしたということで住民が不安感に満ちているのですから、これにそうではないんだと言ってやらぬとだめでしょう。なぜそれをはっきり言ってやらぬのですか。そうじゃない、これは全部安心ですと言ってやりなさい。
○薄田説明員 お答えいたします。 これは一つの統計上の数字で出しておりまして、いわゆるわれわれの行政組織とし、行政措置としてそういうラインを引いておるわけでございまして、実体は変わらないわけでございます。 それからもう一つ申し上げたいのは、これは申請主義でやるということになっておりますので、その辺はよく危険感の問題と今回の告示の問題、それから学校の防音の問題、説明不十分なところもあったと思いますので、とりあえず現地局から十分に御説明にまず伺わしたい、こういうふうに思っております。
○島本委員 説明で納得させるだけじゃなく、そういうようなおそれがないんだということをよく理解させないとだめだと言うのです。危険だけれどもおまえ納得せい、何でもないんだ、こんなことを言ってもだめなんだ。千メートルだけ市内へ入ってきて、都市計画も変更しなければならぬような状態になってきた。ほんとうは逆のほうに、人のいないほうへ延ばしてくれというのに、そういうようなことをした。しかし、いまの答弁ではそれはもうこうしないとだめなんだからとりあえずやったので、騒音がそっちのほうへ行かないように今後もいままでどおり強化するんだ、こういうような考えに受け取れる。そういうことならそのようにはっきり言ったらいいんじゃないですか。そうでないと、ここではっきりしているのは、土地の買い上げ、移転補償してやるんだ、その中に入るんだ、そしてその方面は将来無人化するのだ、こういうことになると、せっかくやった都市計画さえもそこで変更せねばならなくなってくるのです。これに対して、そうじゃないと言うならそうでないことをじっくり話して、そしてそうするならこの告示なんか必要なくなるんだから、告示はいままでどおりでやってもいいんじゃないか。こういうことになるでしょう。どうもこの点ははっきりしない。
○薄田説明員 先生の御指摘、ごもっともでございますので、十分よく御説明いたします。その後告示をどうするか、もう少し検討さしていただきたいと思います。
○島本委員 大臣にもよく聞いておいてもらいたいのですが、いま一言も大臣から答弁なかったけれども、この問題に対しては前から十分やっていた問題でありまして、手厚く保護するからいいんだ、補償するからいいんだということでこうなってきて、それが逆に住民の民生の安定を欠くおそれがあるような、こういう恐怖を与えておる。ですからこういうようなことに対して十分考えないといけませんから、いまの答弁で私は一応引っ込みます、ですけれども、こんなことのないようにしてやって、十分大臣としても今後配慮しないといけないと思うのですが、最後にひとつ決意を聞かしておいてください。
○増原国務大臣 御趣旨のとおり十分配慮をしてまいります。
○島本委員 次に、伊達火力の問題についてちょっとお伺いしておきます。 環境庁長官、重油を燃料とする火力発電所に、大気汚染及び農産物や水産物に対する被害が出るということは当然予想されるところであります。本州方面では、これに対するいろいろな住民運動さえ起こっておるのでありますけれども、北海道電力として、初めて重油を燃料とするところのいわゆる火力発電所、これを事もあろうに、北海道の湘南の地とさえいわれ、保養地といわれているこの地点に設置する計画が進められておったようです。そしてこれは科学者やまた地元、医師会なんかにおいても、公害発生の危険性を鋭く指摘しておったわけです。あえてこういうような状態の中でそれが強行されるようでありますが、この事情についてはどのようなことになっているのですか。
○小山国務大臣 立地の問題については、経済企画庁からひとつお聞き取りいただきたいと思います。
○宮崎説明員 御指摘の伊達の火力発電所の問題につきましては大体御承知のとおりでございますが、北海道電力がここに火力発電所をつくりたいという計画をもちまして、四十五年ごろからいろいろな動きがあったようでございます。一応私どもが事務当局といたしまして電源開発調整審議会に基本計画をかけなければならないわけでございますが、四十六年十二月の審議会の際に、これをかけるかどうかということが問題になったようでございます。しかし地元の情勢等がまだ十分整っておらないということで延期になりまして、その後、今年二月及び六月の審議会でも議論になったようでございますが、知事の同意書が出てないというようなこともありまして延期になっております。 最近、御指摘のように北海道議会におきまして、この問題について公害特別委員会で審議が行なわれたそうでございまして、そういったことも踏まえて八月十四日付で北海道知事から伊達火力発電所につきまして審議会に付議することについての同意意見書が出てまいったわけでございます。この道議会での審議の模様等については、新聞等で拝見いたしますと若干議論があるようでございますけれども、ともかくこういう形で意見書が出てまいりましたので、私どもとしては関係各省とも十分相談をいたしまして、これからの措置をきめてまいりたいと思っておる次第でございます。
○島本委員 公害のおそれがあることが明白であるということで、その解明が十分なされないままにこれを強行するということは、いまの公害行政に対してうしろ向きです。四日市裁判なんかでは、国や都道府県までも今後責任を負わなければならないことを指摘されている。道自身の調査は何ら行なわれておらない。そしてその資料のすべてはこれを実施する側の北海道電力の資料によって、これは害がないとか、被害がないということで押しつけてきている。当然住民は何ら納得しておらない。特に漁業に対する重大な影響を与えると思われる温排水、この問題については、大気汚染の農作物に与える影響調査、これとあわせて、全然データとして用をなさないような状態で説明され、これで納得せいといわれておる。こういうような状態で、一方的な企業側からばかり出されたこの資料によって、真に住民側がほしいような、住民側を納得させるような資料に基づかない、こういうようなことであってもこれは強行しなければならないものかどうか。この点について環境庁長官、こんなことをやられたら困ると思うのですが、どんなものでしょうか。両方の御意見を承りたい。
○小山国務大臣 どういうような調査によって資料が出されたのかということまで私実は存じておりませんので、事務当局からお答えさせます。
○山形説明員 伊達火力が立地した場合の大気汚染はどうなるかという点について、現在私どもいただいております防止協定等から判断、検討しておりますが、現段階における私どもの解釈を申し上げます。 伊達火力発電所は出力三十五万キロワット二基の建設計画を持っておりまして、硫黄分が一・七%以下の重油が予定使用燃料であります。それと同時に、排煙脱硫装置を設置するということによって、これは常時一・三%となります。また最新の集じん機を設置することなどによりまして、硫黄酸化物の一時間値最大着地濃度は〇・〇一九PPM、それから年平均値でいいますと〇・〇〇一三PPMということになりまして、従来の環境基準年平均〇・〇五PPMの四十分の一になりますし、大気汚染の私どもの解釈からいたしますと、このデータでは良好な状況が保たれるであろうという解釈をしているところでございます。
○島本委員 経済企画庁、なぜ伊達火力発電ばかりに固執しなければならないのか。建設の場所が伊達市でなければならない理由というのはあるのですか。そして北海道のいわば湘南の地といわれて、環境のいい場所なんです。環境がいいだけじゃなくて、そこに保養所であるとか病院であるとか、いろんな施設が集中してあるのです。そしてその辺はりっぱな耕地としての効果もあげているところです。そこにわざわざ何のためにこれを持っていかなければならないのか。北海道の面積は東北六県に新潟を足したくらいだともいわれるし、四国、九州、中国府地方を足して広島を引いたくらいだ、こういわれるのですが、一番環境のいい場所はその場所なんです。一番いい場所でなければなぜこれはできないのですか。これを経済企画庁に聞きたい。
○宮崎説明員 御承知のとおり北海道におきましてもだんだん電力の需要が伸びてまいりまして、現在の状況でまいりますと、四十九年、五十年くらいになりますと、非常に逼迫するというような見通しになっておるようでございます。そういうことから新しい立地地点をさがしまして、そして火力発電所をつくりたいという計画で、この問題が進められてきたわけでございますが、火力ということでございますから、当然油を入れる適当な港湾というようなことが問題になると思います。それからもちろん環境の問題もございましょう。それから需要地点といいますか、需要地域に対する距離の問題、その他いろいろの問題があると思いますが、そういう点から胆振地方の室蘭を中心とする地区につくりたいというようなことで、立地地点の調査がいろいろと行なわれたようでございますが、いろいろの経過があって、伊達市の誘致というようなこともございまして、現在問題になっておる地点について計画を立て、さらに用地買収を行なったというような経過である、こういうふうに聞いております。現在の時点で考えてみまして、これがはたしてよかったのか悪かったのかというようなことになると、いろいろ議論があろうかと思いますけれども、すでに三年余の経過を経まして、用地の買収その他も行なわれておりますので、私どもといたしますと、公害その他の問題についての十分の措置がとられ、そして円満にこの計画が進められれば非常にけっこうである、こういうふうに考えておる次第でございます。
○島本委員 そこでまた重要なのは、環境庁長官、いまの田中総理大臣になってから、北海道に対してはっきりした方針を示しているのです。それは石炭専焼の火力発電、これも三十五万キロ二基、これをやるとすると、七十万キロの発電だとすると、これは当然三百万トンの石炭が要る。三百万トンの石炭だったら太平洋炭礦二つか三つぐらい必要だというようにして、いまやこれに重点を置くということを、北海道に対して田中総理が言っているのです。それなのに北海道の一番いい場所に、それもいまや元凶は火力発電である、こうさえいわれるところの大気汚染のこの元凶であるところの重油専焼の火力発電をなぜ急いでつくらなければならないのですか。政府のやり方に行政当局は反対しているじゃありませんか。これでは田中総理がいかにこれをいってやっても、行政当局が逆に足を引っぱっていることになるじゃありませんか。これでは私どもは全然納得できません。総理の考え方と反対です。大臣はどう思いますか。
○小山国務大臣 いま経済企画庁が申しましたように、種々の経緯があって、何年間も計画されておる問題が一つと、それから、いま田中総理が言われたのは、かりに今後やる場合の話ではないかというふうに考えます。
○島本委員 いままで何回もこれが電調審にかからなかったのは、こういうような理由でそこにやってはだめだということ、これを強行しようとするから手続上のミスその他によってできなかったのです。今度できたという。それではどういうふうな状態で同意書が出されたか、これは御存じですか。ここにあるのは当時の新聞です。十三日の北海道新聞です。この第一面に、戦争が始まったときのような大きい見出しで、自民党が強行採決をして、知事同意意見書を電調審に提出することになった、こういうようなことになっているのです。なぜ公害の問題で住民を納得させないで、こういうようなことまでしてつくらなければならないのかということです。こうまでしなければやれないような理由があったから二回、三回流れていた。ところが最後には同意書が必要である、防止協定に対するいろいろな問題もありますから、この同意書が必要だということになって、同意意見書をつける、反対があってできないから強行採決をやって知事がつけて出してきた、この実態であります。おそらくはまた野党のほうでも、社会党、公明党、共産党、三党それぞれ決議の無効訴訟もしようとしているのです。こういうような状態でありながら、これをまた取り上げてやるということは、平地に波乱を起こすだけではありません。今後行政に対する不信、公害行政に対する不信は一そうつのるだけです。 〔委員長退席、始関委員長代理着席〕 一そうもってこれは官庁とそれから業者と、そして時のその主たる政府との間に癒着関係があって、これはやるのだということを強く植えつけることになってしまうのです。こういうようなやり方で、それももう意見書を出してきた、こういうような例がいままでにあったか、こういうようなことが妥当なのか、そして議決無効の訴訟が起こり、きまったらどうなるのか。自治省から来ているはずですが、御答弁願います。
○遠藤説明員 お答え申し上げます。 私どもが承知しております範囲では、伊達火力のこの問題につきましての都道府県知事の意見というのは、法律上の意見というよりも、実際の行政運営上の意見が聞かれておることだろうというぐあいに承知しております。したがいまして、そのような意見を申し述べる場合に、都道府県知事は別に法律上議会の議決を経るという必要はないように聞いております。実際は議会の審議の状況を踏まえた上で知事が意見を申し述べたというふうに聞いておりますが、議会の八月十三日でございますかの請願審査のための審議におきまして、御指摘のような混乱があったというようなことを聞いております。ただこれは請願の審査につきましての委員会の審議でございますので、——委員会というのは御存じのように議会の内部的な審議機関でございます。この委員会の議決云々という問題につきましては、議会の内部審議機関のことでございますので、いずれまたその委員会の報告が本会議にありまして、本会議の段階におきまして御審議の材料になる、かような筋合いになっておるということでございます。で、直接現在の段階で、私どもとして法律上云々という問題が直ちに起きるような形ではないのではないか、かように考えております。
○島本委員 それならば、別に違法でもないというのならば、これを急遽出さなければならない何の必要があるのか。十分審議すれば事足りるのに、急遽これを出さなければならないということで、十三日のこれもだいぶおそく強行採決をしようとしたわけです。当然のまだまだ質問があるということで、委員長の不信任案が出たわけです。道議会の運営規程によって、不信任案は何ものにも先がけて審議しなければならないようになっておるわけであります。したがって、委員長が退席し副委員長が着いたわけです。そして時間もだいぶおそいから、もうこのままではなお混乱が起きるから、きょうはこれまでと閉会宣言をしたわけです、明日がありますから。そういうようなことで閉会宣言をし、次の日は午前十時からということでしょうか、その宣言をし、そのあとで不信任されたはずの委員長が出てきて会議を招集して、そして年長者を立てて、年長者が議長のかわりになって——さすがに議長が不信任されているから自分は着けなかったのでしょう。しかし、不信任されているということは知っている。そのままで今度は満場一致でこれをきめているのですよ。こういうふうなことが法に基づいて妥当なやり方だと、あなたはそういうように考えておられるようですが、これもやはり何ら疑義のないやり方ですか。
○遠藤説明員 実は御質問の点が委員会の審議でございますので、結局委員会の問題は当該委員会の条例ないしは会議規則にしたがって行なわれるということでございまして、私どもいま直ちに、議会の内部における委員会の審議の仕組みがどうこうと申し上げるだけの材料を持っておりませんし、またそのことは議会の内部審議手続でありますので、おっしゃるような問題につきましては、いずれ本会議の段階で、議会でもって御判断になるということだろうと思います。 ただ私の聞いております範囲では、いろいろ御議論がございまして、委員長が散会を宣言した。で、散会宣言につきまして異議があったのにもかかわらず、それを無視して散会宣言があったので、要するに地方自治法の第百十四条第二項には「議員中に異議があるときは、議長は、会議の議決によらない限り、その日の会議を閉じ又は中止することができない。」というような規定がございます。そのような趣旨からいいまして、かりに委員の異議があったにもかかわらず散会宣言をしたということでありますれば、それをあとで委員長代行が、その後に委員長のかわりに議事を続行するというような形も、私どもといたしまして、直ちにそのこと自体が明らかに間違っているというようなことを申し上げるだけの材料を現在持っておりません。
○島本委員 それはもう十分検討しなければならないはずです。何が優先するか、これです。優先議事によって委員長が引っ込んでいるのに、その決着もつけないで、優先でない普通の議事を実行した。あなた、そこでことばを濁したから少しあれですけれども、こういうようなことを自治省として認めるのかどうかということなんです。まして、そういうようなやり方に対しては、知事のほうではっきり、公害に関する問題は重要であるから、ことに公害に関しては地元住民の理解と議会の了解を得た上でと、これはもうそういう電調審に意見書を提出する、こう言明しておったわけです。住民に対する理解、これはもうほとんど言うに足らないほどのことです。そういうようなことに対して無視しているわけです。住民の過半数が反対署名して、成規にこれを反対しているのです。反対しているのにそれを強行した。住民に対する理解にはならない。そして議会の了解を得た上で——議会の了解とは強行採決ですか、そういうように理解していいのですか。知事がはっきり言明している、それに基づいて強行採決したのです。普通の問題でなく、公害に関する問題です。 いま公害は、日本は世界の批判の上に立っているのです。こういうような状態でこれを強行することは何らこれは手続上違法でない、自治省もそれを認める、こうだとすると、私はもう重大なる決意をもって今後公害行政に当たらなければならない。なぜ住民の納得が得られないうちにこれを強行するのか。電調審のほうにはちゃんと、もう意見書を出す前に、議会の了解と住民の理解を得た上でやるとこう言っている。これが全部なされておらない。おそらくこういうようなことに対しては、もう反対の署名も無視したり、議事法違反の強行採決によったり、いろいろなことをして形式だけ整えておる、形式さえ整えばあとは何をやってもいいというこの官僚的なやり方が、いままでの公害を増長したのです。今度はそういうようなことをやってはだめだといって、それが四日市の裁判ではありませんか。これは企業だけではない、自治体にも責任がある、それをやらせた国にも責任があると、はっきり四日市公害裁判でそれを指摘しているじゃありませんか。その指摘があるのにかかわらずまたこれをやろうとしている。これでもいわゆる形式が整ったとして電調審にかけるつもりですか。これは経済企画庁に……。
○宮崎説明員 いまるる御指摘のような状況でございますが、私どもといたしましては、本年二月二十一日に北海道知事に対しまして、この伊達火力についての意見を求めたわけでございますが、それについて八月十四日付で意見書が出されたということでございます。これは地方自治上あるいは地方行政上どういうふうに判断すべきかということはいまいろいろ自治省の御答弁があったわけでございますが、電源開発促進法の法律上の規定からいけば、別にこれが無効であるとかあるいは違法であるとかいうような問題ではないと思います。ただ、何といいましても、公害問題という非常に重要な問題について、いま御指摘のように、地元の多数の方々が疑義を持ったり反対をされておるということもあるわけでございますから、そういったことについての関係省である環境庁あるいは水産庁、農林省、その他いろいろの関係省の御意見も十分伺った上で私どもとしてはこの問題の進め方をきめたい、こう思っておる次第でございます。
○島本委員 ことに現在、伊達の地方住民によって環境権を守る訴訟が提起されて、これも四十九年三月までに結審する、そして十月二十日に第一回の公判も開く——環境庁長官、住民によって環境権に対する提訴がされているのです。 〔始関委員長代理退席、委員長着席〕 そして第一回の公判を開く日もきまっているのです。当時、場所としては虻田町ですか、これをはじめとしてその他の地区においてもいまのような強行したやり方に対して住民が反対の意向を表明して、町長リコール運動まで起ころうとしているのです。やり方が全部理不尽である。ことに環境権に対しては重大な責任がある環境庁長官、四十九年三月までに結審するのだ、十月二十日に第一回の公判も開くのだ、こういうようなさなかに電調審にかけて強行しなければならないのだということは、世界に対して日本はまた再び、エコノミックアニマルの実態はこれだと言われます。いま環境を真に守るために、大臣こそ、まだ若いですけれどもやる気十分ですから、これをやってもらいたいのです。待つほうはまだ待ってもいいのです。北海道では電力事情は不足しておりません。二二%も予備率があるといわれておるような状態です。ですから、こういうようなことに対して急ぐ必要は断じてないし、やったあとで、この環境訴訟がどういうふうに決定するかわかりませんが、これと二重になるおそれもある。これは十分待つべきじゃないかと思うのです。 それと同時に、私いま聞いておきたいのでありますけれども、漁業権に対する被害、漁業に対する被害、こういうものは一番漁民が心配しているのです。ましてや駒ガ岳の噴火でできて、そのために噴火湾といわれるあの一帯は、国のほうでは養魚のセンターとして指定し、漁民に対してそれを指導している場所ではありませんか。この最もいい場所に、温度さえ変えるようなことをやろうとするやり方は、国の行き方にも反します。この点、水産庁では十分連絡をとってやっているのですか。知っておったのですか。被害はないのですかあるのですか。その調査を発表してください。
○太田説明員 御承知のとおり、伊達火力の問題につきましては、伊達市の委託を受けまして水産資源保護協会が調査に当たったわけでございます。 調査の最終報告がなされたわけでございますが、その要点を申し上げますと、発電所の建設計画では、放出水温と海水温との温度差は冬季が大体七度、夏季が五度、排水量が毎秒二十二トンと予定されております。この温排水の影響は、放水口で中心半径七百八十メートルの範囲を越えないということが第一点でございます。 第二点は、海藻類のコンブ、ワカメ等の生育期において温排水による水温の上昇が大きい場合は、その生育を妨げるということが憂慮される、あるいはワカメの芽落ちなどの病気を助長するおそれがあるということをいっております。 第三点は、ホタテ貝については、その生息水深が大体七メートルから八メートルでございますし、さらに適水温が五度から二十三度ということから見まして、温排水の影響はきわめて少ないのではないか、むしろ冬期間の水温上昇は生育上好結果をもたらすということも考えられる。 それから第四に、深魚類でございますが、これらは表層に拡散する温排水の影響はほとんどない。 こういったことを要点とした調査報告が出されておりまして、これを要するに、もちろん伊達の地先水面におきましては、いま申し上げたように、影響がないというわけではございませんけれども、そうたいした影響はなかろうというふうに見ておるのでございます。 なお、漁業に関する補償につきましては、伊達漁協との間で、すでに漁業補償の協定締結ができておるというように承知をいたしております。
○島本委員 その温排水の調査の場所と、建設されて排出されると予想される場所については、調査がちょっと行き違いがあるのじゃないかという漁民の不安が出されておりますが、この点に対しては間違いないのかどうか。間違いないとするならば、それをはっきりさせて、いまのようなデータが正しいのであるということを証明すべきである。証明するならば、ここに住民側の推薦している学者もおりますから、そういうような学者との間に討論までしてきめるべきじゃないかと思うのです。いま言ったのと反対の意見をはっきり住民側が出しておりますが、その学者というのも北海道大学の教授、助教授ですが、それあたりだったら、住民のということばがおかしい、やはり正規の立場からこれをいっておりますが、こういうような立場の人たちと十分話し合ってこれはきめたのですか、そうでないのですか。 それとまた、本州方面は八度から十四度ですか、北海道では五度から七度、こういうような基準のようですが、冬だったらこれはやったほうがいいのだ、こういうような話ですが、そこには、根つき魚だけでなくて、いろいろと被害を受ける、こまかいプランクトンをはじめとして、そういうような微生物類もあるのじゃないかと思います。私は水産のほうは得意じゃないから何ですが、そういうようなのもあるので、それが温度の変化によって全面的に漁民が困るようにならないのか、なるのか。ならないとするならば、なるという学者とよく打ち合わせて、水産庁としては、漁民を守るためにも、漁業を守るためにも、はっきりとした態度を私はとるべきだと思うのです。それをとってありますかどうか。
○松下説明員 お答え申し上げます。 調査を担当いたしました専門家は、日本水産資源保護協会から委嘱されました大学及び水産研究所等合計七人でございまして、それぞれ担当の分野におきましての経験豊かな専門家ばかりでございます。こういった委員の方々が、北海道開発局、北海道水産試験場等の既往の資料を中心といたしまして検討したわけでございますが、さらに不足の資料につきましては、関係海域の観測、現地調査等で補足したというように聞いております。
○島本委員 資料はどこですか。
○松下説明員 資料は北海道開発局、北海道水産試験場、それから先ほど先生から御指摘がございました北海道電力の資料も入っております。 これは、この伊達海域の沖合いにおきます漁業への影響が主として定着性の貝類及び藻類が中心でございますので、こういった底棲生物の性格上、今回の調査報告の内容は、水産庁としても妥当なものというふうに考えております。
○島本委員 水産庁としても妥当なものだと考えられているのに、漁民がどうしてその点で不安を感ずるのですか。漁民がこれを認めるための委員会で強行しようというために、ついに反対、賛成というふうになりましたが、その中に、日雇いであって漁業権のない人も二、三名入っておって、それが賛成に回ったというようなことが指摘されておるのですが、そうまでして賛成に回ったものであるということは、これが一つの根拠になるということは、私は理解できない。いずれこれは明らかになるでしょうけれども、この問題に対しては、いま言ったように、水産庁として何ら心配がないというならば、心配があるという学者並びにそういうような人ともう一回、心配ない人と話し合ってはっきりした態度を出すべきではないか、それが一番漁民を納得させる道だ、これをやってみるつもりがありますか、ありませんか。
○太田説明員 御承知のとおり、この海域におきましては五つの漁協がございまして、ここで対策の委員会ができまして、実は先ほどの日本水産資源保護協会の調査報告はこの五漁協の方々に報告をされまして、そこでの了承を得たというふうに私どもは理解をいたしております。しかし、反対があるということも事実でございますので、私どもといたしましては、いままでの調査の結果等につきまして十分漁民の方々に御説明を申し上げて納得を得るように努力をいたしたい、かように存じます。
○島本委員 ちょっと急ぎますが、先ほど公害防止協定をちゃんと結んである、こういうようなことでありますけれども、その点は間違いございませんか。その場合に、大気、水、立ち入り検査、この点に対してはどのようなことになっておりますか。
○太田説明員 私が申し上げましたのは、昭和四十七年六月三十日に、私どもが所管いたしております伊達漁協と北海道電力との間で、漁業被害の防止及び漁業補償等の協定が締結をされた、こういうふうに理解をいたしております。
○島本委員 では、環境庁、この場合にはっきりと協定の内容については、立ち入り検査を認めているのかどうか。それからいろいろ農業被害に対して、これは無害であるというふうなことに対しての対策ははっきりつけているのかどうか。水産に対しても同様でありますが、この三つについてイエスかノーかできちっと言ってみてください。
○山形説明員 お答えいたします。 まず、先生御指摘の立ち入り権のことでございますが、「立入調査」という欄に、第二十条に「市は、必要に応じて発電所の構内に立ち入り、公害防止について調査をすることができるものとする。」「2 市が必要と認めて指定する者についても、立ち入り調査をさせることができるものとする。」こういうふうに書いてございます。さらに、協定細目書というのがございますが、その中に「立入調査等」の第六条の「2 市が立ち入り調査を行なうとき、苦情または被害を申し出た住民の代表者から同行したい旨の申請があれば、これを同行させることができる。」こういうふうになっております。 それからいま一つ、農業、主として果樹の問題でございますが、果樹等の開花期については、硫黄分〇・八%という低硫黄分の重油を使う。これは排脱によって実質は〇・六%になるということであります。その果樹の開花期というのは五月、六月を考えております。 以上でございます。
○岡安説明員 公害防止協定の中の水質汚濁関係でございますが、温排水につきましては取水と排水との温度差、夏季につきましては五度C以下、冬季につきましては七度C以下。それから排水の量につきましては毎秒二十二トンというふうにきめられております。なおそれ以外に、PHについては五・八から六・八。CODにつきましては三十PPM以下。それからSSにつきましては四十PPM以下。それから鉱油類、油でございますが、これは二PPM以下。塩素ガスにつきましては、塩素は原則として使用しない。やむを得ず使用する場合には、放水口における残留塩素はゼロというような内容の防止協定が締結されております。
○島本委員 それで、なるほどそれを聞いたままならばなかなか整っているようですが、市が必要と認めた人にだけ立ち入り検査を認める。住民が、自分が行って、被害を受けるんだから、やってもらいたいが、市長が必要と認めないと言ったならば立ち入り検査もされないということになる。この辺に対しては住民を納得させることができるのかどうか。〇・八%の重油、開花期にはこれを使う。それは五月、六月だという。しかし、いわば北海道の湘南の地といわれるあの場所は、春五月から桜が咲き、サクランボがなってから九月ごろまでは、いろいろな花が咲いているのです。そうして蔬菜、トマト、こういうようなものもよくなるのです。こういうようなところで開花期となると、五月から九月までだ。しかし五月から六月までしか認めておらないというけれども、これあたりも実際は、〇・八%の重油をたくといいながらも、これは名前ばかりじゃないか、このおそれがある。おそらく、いまいろいろ私ども指摘したように、十分住民を納得させることができておりません。また環境権の問題についていま重大な指摘がされて裁判になっていることは御存じのとおりなんですが、これとあわせて、いまのような問題に対しても具体的にちゃんと解明をされていますかどうか。これはもう事務的な問題ですから、環境庁。
○山形説明員 お答えいたします。 まず立ち入り権に関しましては、この条文にはこのように書いてございます。ただ御指摘のように、「市が必要と認めて指定する者」はということでございますが、細目のほうに「苦情または被害を申し出た住民の代表者から同行したい旨の申請があれば、」ということが書いてございますので、断わるということにはならないのではないかと解釈しますが、その点につきましては、なお道をよく指導していきたいと思っております。 それから開花期の問題に関しましては、御指摘のとおり、リンゴ、ナシその他のもの、あるいは高級菜豆等によって時期がずれておるということも承知しておりますが、道当局はこれに対して、市長と電力会社との間に協議を十分するということを申しております。
○田中委員長 結論を早めてください。
○島本委員 もうこれで結論を出しましょう。しかし、そういうふうにしてまだまだ不安に思っている面が多いようです。私も内容を見ておりませんけれども、いま聞かれただけでもまだまだおかしい。まして水産庁は漁民と漁業を守るためのものです。それがまだ漁民を説得できない。そしてまた自治省のほうでは、来ておりますけれども、私どものほうではがっかりしている。こうまでしてなぜ急がなければならないかと思われる。これは十六キロにわたって拡散するということで、いろいろ付近の市町村、こういうふうなところからも同意書をとる必要に迫られた。そういうふうになりましたところで、ここに驚いたことには、壮瞥という町、ここには七月十五日に公害防止協定を結ぶのに道のほうから立ち会いで行った。そのあとになって各種の団体または組織の長を集めて、そして調印を結ぶことになった旨説明した。そして、言っていることばが、私はPPMなんて何だかわからない、これで公害を防げるかどうかもわからない。しかし道が言うのであるから、これはやらなければならないだろう。私がわからないから、町民に言っても町民はなおわからないだろう、わからないのに言ったら、これは紛争が起きるのだから調印したほうがいいだろう。まことに論旨不明瞭な状態で、押しつけられたということが明確な状態で、わからないままの調印ですよ。こういうふうなのをほとんどの市町村でやっている。これじゃ少していさいをなさない。ていさいをなさないだけじゃありません。この訴訟にも出ているとおりに、なぜ北海道の自然をけがすのですか。これは環境庁長官聞いていただきたい。東京電力の新東京火力では〇・六のものを使うというし、品川火力でもそうなっている、大井火力では〇・一のものを使うという。ところが北海道では、北海道の湘南の地といわれ、いろいろそこに保養施設や各種の整った施設がある、そこに一・七でやろうとする。この重油自身のズレは北海道をよごす行為じゃありませんか。そこが心配されている点なんです。そして脱硫装置をすると言いながらも一・三%を目標にしているというのです。こういうようなことでは市民が心配するのはわかる。まして今度脅迫的な事実さえあるのです。これに賛成することによって農業振興補助金二千八百万円を出すからいいじゃありませんか。そうしたら市町村長は何で反対できますか。こういうふうにまでしてこれを強行しようとするのです。こういうようなやり方ではこれは成規の手続を経てやった、こういうような行動だと思われません。九月の電調審に間に合わせるそのために公害防止協定を急いでつくり、亜硫酸ガスを主体とするところの窒素酸化物やばいじんの汚染物質複合によるところの大気汚染の発生、高煙突によるところの広拡散、最大の地上濃度地点は法定測定でも十九・六キロ先になる、このために今度急に伊達市から始まって壮瞥町、虻田町、豊浦町、洞爺村、大滝村、これらが何もいまわからない状態のままに協定を結んで、電調審に間に合わせようとした行為は明らかなんです。歴然たるものだ。そして公害防止協定をつくったというけれども、住民の納得は得られておらない。そして道議会では強行採決だ。そして漁業協同組合の中ではほんのすれすれまでいって接近した状態であるにもかかわらず、調査したら無資格の者も入っておった。それも賛成に回っている。こうまでして電調審にかけることを急いで強行採決したことは、これは道で八月十三日、まさにこういうようなものを認めたならば、日本は再び笑いものになりますよ。北海道だけは——いろいろな位置づけもあるでしょう。この位置づけをくずさないように環境だけは守り、そして住民を安心させて、そして四日市でも瀬戸内海でもああいうような公害は再び上陸させない、こういうような気持ちでなければならないはずなのに同じような害を再びそこに与えようとしている、これが公害対策だと言えますか。私は全面的に不信であります。こういうような状態で急いだならば、おそらくは住民に対してまた被害を与えるでしょう。成田のようなああいうような事態も起きかねません。国ははっきり石炭専焼を言っているのに重油専焼を強行しようとしている。まさに総理の考え方と別な方向へ行こうとする経済企画庁、これは十分この前後を考えてもらいたい。そしていま言ったようにまだまだ疑義はたくさんありますから、長官あたりも十分これは考えて、十分納得させた上でそしてこれを実施してもらいたいことを強く要請しておきたい。そのためにはおそらくいままでの調査期間では不足であります。したがってもっと調査してもらいたいという住民の声もありますから、この点も十分聞いて善処されるように私は強く希望しまして、長官の決意を承ります。
○小山国務大臣 いままでいろいろ住民側に不安があるというようなお話を伺いました。それで出ております調査の資料については事務当局から申し上げましたが、私どもは、環境庁というところは念には念を入れてということで始終考えておるのでありますので、いずれこの月末には向こうにも参る予定がありますし、そこでまた代表者の方々とお目にかかる機会もあろうかと思いますので、そういうような意見をいろいろ聞いた上でいろいろ判断してみたいと思っております。
○島本委員 終わります。
○田中委員長 島本虎三君の質疑は終わりました。 次に、岡本富夫君。
○岡本委員 瀬戸内海の赤潮対策について、さきの委員会で少しやりましたが、もう少し詳しくこの詰めをしておきたいと思うのです。 そこで、瀬戸内海の沿岸四県、兵庫県、徳島県、香川県、岡山県、こういう四県の被害が、現在だけでも九百万匹、ハマチの被害がある、こういうように報道され、また私もつぶさに現地を調査いたしましたが、現地の業者の皆さんの最大の希望、まず今後このハマチ養殖、あるいはまたここで瀬戸内海において将来漁業が可能なのかどうか、そういうように非常に深刻になっておるわけでありますが、それに対するところの対策として、また率直に言って可能なのかどうか、これをまずひとつ水産庁長官からお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○太田説明員 今回の異常海象並びにそれに伴いますところの異常プランクトンの発生によりまして、瀬戸内海の播磨灘沖におきますハマチ養殖の被害はたいへん大きかったわけでございまして、特に今回の場合は、いままでおよそ被害を受けなかったような漁家の方々が被害を受けたというような意味で、非常に深刻な問題になったわけでございます。 瀬戸内海全般が毎年赤潮が発生し、しかもその規模が年々大きくなるというようなこともあるわけでございまして、これに伴います漁業の被害も年によりまして、非常に違っておりまして、赤潮の発生件数はふえておりますけれども、漁業被害があまりないというようなこともあるわけでございまして、一がいに赤潮によりましてハマチが全部死滅するというようなことはないわけでございますので、私ども瀬戸内海におけるハマチを今後どうするかというような問題につきましては、今回の経験にかんがみまして、これから慎重に検討しなければならぬと思っておりますが、漸次外洋のほうに重点が移っておるということも実はあるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、赤潮の発生機構につきましての試験研究をさらに充実するとともに、これをいかにして防止するかということの実験事業等も明年度以降実施いたしたいと思っておるわけでございまして、今回の異常なる海象並びに異常プランクトンの発生によります赤潮の発生に伴いますところのハマチ被害によりまして、直ちにもう瀬戸内海でのハマチ養殖は全く不可能だということの断定を下すことは、まだ時期尚早に過ぎるというふうに現段階においては考えておる次第でございます。
○岡本委員 そこで環境庁長官にお聞きしますが、私どもは二年前に東京湾あるいはまた瀬戸内海あるいは伊勢湾、こういうところの海水の汚濁の総点検を行ないまして、そうしてデータをもって政府に要求したわけでありますけれども、今回、ことし初めて環境庁で瀬戸内海の調査をしてもらった。そこでこういった原因、工場排水あるいはまた屎尿投棄、あるいはまた埋め立て、いろいろな原因があろうかと思うのですが、これに対するところの対策についてどういうように今後やっていくのか、現在の調査によって今後の方向はどうするのかということをひとつお聞きしたいのです。
○岡安説明員 お話の内海、内湾等の汚染は、ひどいところは東京湾、伊勢湾、瀬戸内海。その汚染の度合いもそういう順序ではないかと思っておりますが、それぞれ汚染の機構といいますか、それが違うわけでございます。瀬戸内海につきましては今年度総合的な調査をいたしましたけれども、その結果が今年度末以降出ますので、それらの解析をいたしまして、根本的な対策をやりたいというふうに考えておりますし、東京湾それから伊勢湾等につきましても、実は来年度以降そういうような総合調査をいたしたいということで、現在来年度予算要求の検討をいたしておる段階でございます。ただ、そういう機構の解析等につきましては相当の時日を要するわけでございますので、とりあえずの応急的な措置というものも当然やらなければならない。汚染の原因は東京湾、伊勢湾、瀬戸内海に分けまして多少は違いますけれども、主たる原因は工場排水、家庭下水というようなものではなかろうかというふうに考えられますので、私どもはやはり工場排水の排水規制、それから下水道の整備の促進というものを重点的にやってもらわなければならないというふうに考えております。瀬戸内海につきましては、それ以外にやはり屎尿の投棄というものがございますので、これにつきましては本年度一ぱいでこれを禁止するという措置もすでに講じております。それ以外の措置、河川のしゅんせつなり、港湾のしゅんせつ、漁場の改良対策等もそれぞれ関係各省にお願いいたしまして、応急的にできるものはそれぞれ手をつける。さらに、恒久的に機構その他の解明を待たなければならないものにつきましては、早急に調査をいたしまして根本的な対策を講ずるということを実は考えておる段階でございます。
○岡本委員 工場排水の規制を一つ取り上げますと、どういうようにやるのですか。この点、どうでしょう。
○岡安説明員 工場排水につきましては水質汚濁防止法によりまして全国一律の規制がございます。しかし、内湾、内海等につきましてはさらに強い規制を講ずる必要があるということで、それぞれの関係府県を指導いたしまして、よりきびしい上乗せの排水基準を設けるということで現在指導いたしております。
○岡本委員 それで長官、瀬戸内海の対策をここでちょっと論議したいのですが、そういった工場排水の規制の上乗せ、それに対してはおそらく今度は通産省が抵抗する、あるいはまた家庭排水については下水をちゃんとつくらなければならぬ、そうすると各省に相当いろいろな要求があろうと思うのですが、いま環境庁からいろいろなことを勧告しましても、この勧告がすぐに守られていくということは私は非常にむずかしかろうと思うのです。たとえばこの前の新幹線の騒音にしましても、この場であなたが要請はした、勧告はしたけれども、まだこれから調査していかなければならない、こういうことなんです。そうしますと、御承知のように、年々瀬戸内海は破壊していく。あなたがごらんになっている、これは水じゃない、どろだ、こういうようにおっしゃる、こういうことになりますれば、やはりここで総合的なプロジェクトチームをつくる。そして、たとえば瀬戸内海環境保全対策本部、この本部長には環境庁長官がなる。 〔委員長退席、登坂委員長代理着席〕 そうして各省含めたそういった強力なものを設置しなければ、これまた、これから調査いたしましてというのでは二年も三年もおくれてしまうのです。このまま一年おくれますとどうしようもなくなってくるのではないかと私は思うのです。せっかく多額の費用をかけて環境庁でああした調査を始めたわけですから、ひとつここに各省を含めた瀬戸内海環境保全対策本部、これを環境庁につくったらどうかと私は思うのです。もう急いでつくるというぐらいの勢いでやっていただかなければならぬと思うのですが、その点について決意のほどをお伺いしたいと思います。
○小山国務大臣 瀬戸内海につきましては、いま推進対策本部ですか、これは環境庁が中心になってやっておるわけでありますし、それから瀬戸内海海域の模様を見ましても、その工業、もうすでに立地を終わっておるところ、こういうところは水質についてもきわめて敏感であるし、上乗せ基準をやろうという気持ちがあると見ました。それからおくれておるところのほうが、むしろ何とかちっとは開発の余地を残しておこうではないかというような印象であったわけです。そこで、瀬戸内海をこれ以上よごしてはいけないということについては、全参加者、同様にそう言明しておりますので、この推進会議のいま作業を進めておりますが、もう調査も来年の正月には全部終わりますので、それから、私も方法は知りませんが、いろいろな具体的な手段について検討を加えることになるんだろうと思うのです。その段階で対策本部式のものが要るのか、あるいは瀬戸内海の関係府県が要望しておられるような特別法が要るのか、そういうものを全部含めてこの調査の結果の解析あるいはマスタープランをつくる際に一緒に検討しよう、こういうことを命じておるわけでございます。
○岡本委員 長官、いま環境庁で大体調査は終わったんですよ。そうしていろいろな原案が出てきておると思うのです。それでことしの十二月になってから検討するというようなことで、たとえばそういう検討をしたところで、今度はこの処置というものが必要なんですよ。たとえば瀬戸内海の中にはビニールがたくさん入っておる。あるいはまた家庭のビニールがたくさん入っておる。これについて私はこの前当委員会でやかましく言いまして予算を取ってもらってこのビニールの掃除を少ししてもらったのです。まあしないよりもましですけれども、一漁業組合に対して十万くらい。非常に微々たるものであった。こういうものを推進しなければならぬ。いろいろなことをすることを検討するためには、私はやはりいま長官がおっしゃったように、瀬戸内海環境保全対策本部を早急に環境庁内につくって、対策本部になれば今度はどんどん命令できるわけですからね、そういうことにしなければ私は手おくれになると思うのです。ですから長官はどうも、大石長官のときは相当前向きだったのですがね、慎重にものを言う。まあここでは少々……。きょうはこの公害対策に対しては相当前向きな姿勢をあなたが示さなければ、いまの長官の姿勢では、最初の長官になられたときの決意発表とは、どうもうしろへ、うしろへ……。あるいは田中総理にあんまり言うなと押えられておるのではないか。田中総理にそういうように言われておるのかもわからぬ——とは思いませんけれども、もう少し前向きに長官はばんばんと打ち出していかなければ、やっとこの環境庁ができてまだ間がないのです、そうしてこそ各省の姿勢がそう変わってくるし、そうでなかったら、日本列島改造論というのは、日本列島がむちゃくちゃになるのはきまっておるのでありますから、もう一つあなた前向きにはっきりしなさいよ。
○小山国務大臣 それは岡本さん、やる気は十分なんですよ。問題は、方法論とおっしゃるから、その方法論については、いまの対策本部をつくって手持ちぶさたでは困ります。ですから、いまの推進会議で全部やれるわけですから、それでやって、そして推進会議でやれない部分が一体あるのかないのか——私はないと思うのです、全部やれると思いますよ。方法論について岡本さんと意見が違うだけで、そのやる方向については全く同じですよ、そう御理解を願います。
○岡本委員 全く同じじゃないですよ。田中総理が対策本部長になってもいいくらいですよ。公害対策会議というのがあった、そのときは総理が会議の議長だったのですから、そのくらい強力な——私は全部つぶさに見てきたのだ、非常に消極的なんです、私はそういうふうに思う。ですから長官、推進会議なんてそんな——これは前に公害対策基本法をつくるときに推進会議かなんかつくっておったがなかなか解決しないのです。本部くらいつくりなさいよ。どうなんですか。
○小山国務大臣 私は自分がその必要ありと見たときには当然つくります。いまのところはその推進会議でまだ調査自体が、あれは一月に完了するわけです、一月に完了して対策の基本を立てるわけですから、その基本が立たない限りは手持ちぶさたの官庁をつくらなければならぬ。ですから、基本ができたら、対策本部をつくらぬ限りこれはだめだと判断したら直ちにそれはつくります。
○岡本委員 なぜ私この問題にこだわるかを次に言いますよ。 今度のハマチの被害九百万匹、まだふえる、これに対して天災融資法を適用することを総理に対して申し入れるために私どもは二階堂官房長官に言いましたら、それをやろう、やりたいというような話があったわけですが、長官、この天災融資法発動についてあなたはどうなさるつもりですか。
○小山国務大臣 これは天災融資法を発動するということに申し合わせいたしました。
○岡本委員 この天災融資法について、いままでは個人百万、あるいは法人が五百万。この被害額を全部見ますと、百万や五百万じゃとってもだめだ、われわれは個人二千万くらいのワクを広げてあげなければならぬ、こういうことも環境庁にも申し入れた、また総理に対しても申し入れたのですが、その点はどうなっておりますか。
○小山国務大臣 私も漁業被害の場合はいまの金額は実情に合わないと思います。おそらくいきさつからいいますと、農業被害で何千万、何億という被害は従来なかったので、そういうことを想定しての天災融資法であったろうと思います。ところが今度ああいうふうな一業者について何千万とか何億とかいうようなものが出てくることを考えますと、金額の面は当然考え直す必要があると思う。問題は保険の料率をどうするかというような問題がありますので、これは水産庁が所管しておりますから、そういう面もあわせて考えてもらわなければなりませんが、とにかくあの数字では実態に合わないということは私も同感です。
○岡本委員 長官、私が言うのは、これは水産庁で考える、これは県で考える、これはたとえば通産省で考える、こんなことでは私は進まないと思うのですよ。だからあなたが対策本部長になって、各省との打ち合わせも必要でしょうけれども、このくらいのことはしてやらなければいかぬということで全部を握らなければ、対策本部にしなければ、私は進まないと言うのです。調査してそれからというようなことでは、大体いまどんどんいろいろな被害やら出てきておるわけですからね。 なぜかと申しますと、これはこれから水産庁長官に聞きますけれども、あなたはよく聞いておってもらいたい。この天災融資法の適用ワクはどのくらい広がったのか、それからいつから実施するのか、これをひとつお聞きしたいのです。
○太田説明員 御承知のとおり天災融資法の政令を発動いたすためには被害額を確定しなければなりませんので、現在私ども被害の各県からの報告を取りまとめ中でございますが、異常高潮がおさまりますればおそらく被害はとまるであろうというふうに私ども考えております。大体近々のうちにそういったことの事態になるというふうに了解をいたしておりますので、私どもといたしましては九月の上旬までには発動いたしたいということで内々準備を進めております。 ただ限度額につきましては、御指摘のとおりの問題があることは私もよく承知をいたしておりますが、法律できまっておりますので、現段階におきましてはいかんともしがたいという実情にあるわけでございます。
○岡本委員 長官、こういうように法改正もしないといかぬ、もっとふやしてやらなければいかぬ、こう思うだけでしょう。そうすると、法律に合わないからこれはこうしなければいかぬ。じゃその法律をどうするとか、あるいはまた何かほかのほうでどうしようとか、次の国会でないとこの法律はできないです。こうなれば、被害はどうなりますか、救えますか。私が言いますのは、この被害を受けた方々はえさ代の手形をすでに切っておる。これは一つ一つ私聞いてみたのです。淡路島の西淡町の丸山漁協の一人の姿、これを調べたのですが、本山嘉之市さんは沖物産に対して二百五十万、この決済は四十七年九月十五日です。いまどんどんハマチが売れるから全部決済できる。また菅さんというのは三百万、これは四十七年十月十日の期日で手形を切っているのです。まだまだ調べてあります。そうするとこの対策がおくれれば全部手形が不渡りになっちゃう。そうなれば、あとでやるのであればこれは何にもならぬことになるのじゃないでしょうか。したがって、そういったことを先取りしてきちっきちっと適切にやる。もう被害が出ておるわけですから、あとからあとからあと追いのことでは漁民は不安でしょうがないですよ。手形が不渡りになったらパンクですよ。だからそういうものもぱちっときめて、そうして瀬戸内海環境保全対策本部にはそれだけ予算を別にとっておくとかその他の方法で融資をしておくとか、そしてその後法改正をして救済するような便法がなければならないと私は思うのですがね。そのためにこういう本部の本部長にもあなたがなって、そして水産庁とかいろいろなものを全部握って手を打たなければ私はおそいと思うのですよ、いかがですか。
○小山国務大臣 岡本さんは百も承知の上で言われるから困るのですが、法律事項は国会にかけなければならない。対策本部ができましても法律を改正しない限りは実行はできないわけです。それからまた天災融資法というものは低利、長期の融資をするというのが趣旨でありまして、それは多ければ多いほどいいにきまっているのです。しかし事業化の資金というものは天災融資法だけでやるわけじゃないですから、当然それには漁業組合の融資もあればあるいは一般金融機関の融資もあるわけですね。ですから、天災融資法が全部であるという御議論のように聞こえますけれども、それは承知の上でおっしゃっていると思いますからあえて申しませんが、その方法としてはいろいろな方法があるということでございます。
○岡本委員 長官、漁業組合の融資もあるですよ。しかし漁業組合だってそんなにたくさん持っていないし、また来年ハマチができるのかどうか、これから稚魚を飼って、これまたできるのかどうか全然見込みがつかないのです。転業しなければならないかもわからない、そういうところへ——これは人の金だというのです、漁業組合の組合長に聞けば。そんな一業者に一つ一つ貸すわけにいかない。見込みがついてこそ初めてやれる。銀行もそうですよ。何らかの裏づけがあれば貸しましょう。まだ、これだけの話でなくて、あとずっとこれから四十七年の十月、四十八年にかけての手形をどんどん切っているわけですよ。ところが、ハマチは全部死んでしまう。あと払うことができない。だから私は、それならば天災融資法の適用によって、将来はここまで伸ばせるような、ワクを拡大するような法律の改正をする。ただ、こういうところも裏づけにして、それで金融機関あるいはまた漁業組合も出すというのであれば、私は現在の金融機関あるいはまた漁業組合も納得すると思うのですが、そういう裏づけもない。そうすると、私はそういうものも政治的配慮をしなければならぬ時代が来ていると思うのです。非常に不安になっている。だから、水産庁だけでこの問題を解決することはできなくなってきたと私は思うのです。それで私はやかましく言っているのです。いかがですか。
○小山国務大臣 私が申し上げるのは、水産庁でなくて農林大臣なんです。ですから、われわれは国務大臣として、いまの天災融資法を漁業に適用する場合にはこのような金額ではとうてい実情に合わないじゃないかということは農林大臣だって承知していると思います。私もそう言います。それで、どういうふうな法律改正をするか、その提案者は農林大臣でございますから、農林大臣にひとつ——これは環境庁にもいろいろの苦情が来ている。当然責任者である農林大臣として考えるべきであろうということは申し上げるつもりです。
○岡本委員 所管は農林大臣だ、こう言いますけれども、所管は農林大臣だから環境庁知らぬということでは——瀬戸内海全部の対策本部をつくったら、そういうものを含めていろいろ検討もできると言うのですよ。いまだったら、推進会議ではどうしようもないということを私は言っているのです。あなたなかなか聞かぬからしようがない。 そこで、水産庁は、この法改正も必要でしょうが、たちまちこうした漁民の皆さんがどうしようもなくなってくるということでありますが、それに対する救済法あるいはどういう手を打とうとしておるのかお聞きしたい。
○太田説明員 先ほど環境庁長官からお答えがございましたが、私どもは八月十二日に天災融資法を発動するということを決定いたしまして、当日直ちに、天災融資法の発動ほぼ間違いないからつなぎ融資をすぐやってくださいという依頼を関係県にお願いをいたしたわけでございます。天災融資法の発動につきましては、先ほど申し上げましたように九月の上旬を目途に私どもは発動いたしたいというふうに考えております。なおそれ以外に漁業共済の養殖共済の問題もございますので、これらに加入をされておる方々に対しましては、すみやかに災害査定をいたしまして、共済金の支払いをするようなことを指導をいたしておるのでございます。 なお、根本的に、現在の天災融資法では救いがたいという問題があるということも事実でございます。ただ、赤潮が天災であるかどうかというようなことが大問題になったわけでございまして、今回の発動にもいろいろ苦心をいたしたわけでございまして、赤潮による被害が年々これだけ出てまいるということになりますれば、天災融資法とは別途の何らかの措置ということを私どもは検討しなければならないのじゃないか。もちろん、天災融資法の改正ということを含めまして今後検討してまいりたい、かように現段階においては存じております。
○岡本委員 水産庁長官、この漁業共済は非常にはっきりしていないですよ。これはあなた、もう一ぺん検討してください。共済金をかけましても、ほんとうに、もらうのは少しだ。みんなおこっている。それは一ぺん、あなたよく見てもらいたい。 それはそれとして、ワクの拡大ですね、どのくらいが適切だとあなた思いますか。あなたが水産庁長官として漁業者を守るといって、天災融資法のワクをどのくらい拡大すれば適切であるか。
○太田説明員 実はハマチ養殖の場合は、どちらかといいますと非常に企業的な経営が多いわけでございまして、現在の天災融資法はやはり農業を中心に考えられておりますので、さっき環境庁長官がお答えになりましたように、いまの限度額というのは百万とか五百万ということになっておるのだろうと思います。したがいまして、あの体系の中に入ってハマチの問題を解決することは実はなかなかむずかしいのじゃないかと思っております。おそらく、漁業の中でも最も規模の大きな経営でございまして、個人経営あるいは法人経営ともに、多い方は億の売り上げがあるというようなことも言っておりますので、これらの方々の救済方法ということになりますと、いろいろなことを考えなければならぬ問題も実はあるわけでございます。 そこで、一体ハマチの適正経営がどのくらいかというような問題も、私どもを含めて内部で検討いたしておるのでございますが、一つの目標として、よくいわれますように自立経営農家というようなことを考えますと、他産業との所得均衡ということがいわれますし、そこらあたりを基準に置いて、われわれは具体的な経営につきまして調査をいたしまして、何と申しますか、私どもの制度としてめんどうを見る経営というものを確定いたしたいというふうに考えております。 しかし現段階におきまして、ではいま直ちにどのくらいの規模が適正かということになりますと、まだ私ども確定をいたしておりません、ざっくばらんに申し上げまして。寄り寄り、モジャコの代金あるいはえさの代金さらには労務費、これらを検討いたしております。その際、何万尾くらいを経営するのが適正——適正ということばがあるいは必ずしもことばとして適当であるかどうかの問題はございますが、どの程度の規模のものをわれわれは考えて今後育成していくかというようなことを念頭に置いて、いま申し上げた経営資金というものを今後はじいてまいらなければならないだろうというふうに考えております。
○岡本委員 そうすると、水産庁の将来の考え方としては、一漁業者大体何万匹とか、そういうようなワクをきめようというわけですね。これはハマチの死んだ写真、これだけでも約四千匹ですよ。長官、一ぺん見てください。それはそれとして、そういう規制を設ける。養殖する場所が広ければ——狭いところにたくさんいるというわけでもないけれども、広ければ、別にそんな規制は必要はないと思うのですがね。規制するというのはあれですか、多量にこうして被害があったときに、補助したりあるいはまた融資したりするところのワクをきめなければならぬから、これ以上つくってはいかぬぞ、これ以上養殖しちゃいかぬぞというような考え方なのか、どういうわけでそんな規制をするのか、私はどうもふに落ちないのですが、いかがですか。
○太田説明員 私のことばが不適当であったかと思いますが、私どもが考えておりますのは、経営の規模を押えようということではなしに、政策の対象にして、たとえば金融上のめんどうを見るような階層としては、大体どの辺の規模まで見るのかということで、政策の問題としてそういうものを打ち出すべきではないか。したがいまして、たいへん規模の大きい方をまるまる、たとえば何億経営資金がかかったから何億めんどうを見ろというわけにはなかなかいかないのじゃないか。そういう意味で、私どもが育成すべきというとたいへん語弊があるわけでございますけれども、政策の対象として救済すべき規模はどの程度の規模かということを私どもは定めまして、それに向かって政策を集中的に実施するという必要があるのではないか、これは私限りで考えておることでございますけれども、そういう方向で検討したい。何も全体の経営規模を押えてしまうというようなことを考えておるわけではございません。
○岡本委員 そこで、時間がありませんから、同じように赤潮でやられたハマチ以外に定置網という網をやっている。そして夜どんどん魚が入ってきたものをとる。これで生活をしておる人、またはいけす、外洋でつってきた魚を船の中へ入れて持って帰る。そうすると、瀬戸内海をずっと持って帰ると、赤潮のためにみんな死んでしまう。こういうわけで、これで被害を受けているところの人がずいぶんおるわけですが、これはやはりハマチと同じような救済法ができるのかどうか、ひとつお聞きをしたい。
○太田説明員 私どもといたしましては、そういった被害を今回、先ほど申し上げた異常海象と異常プランクトンの発生によりまして受けた。赤潮の場合には人災か天災かということが非常に問題になるわけでございますが、今回は異常な自然現象が加わってああいった赤潮が出たのだという前提でものを考えまして、天災融資法を初めて発動するということにいたしたわけでございますので、そういった方々の被害も当然含めまして私どもは財政当局と話し合いをいたしたい、かように存じております。
○岡本委員 長官もこれは人ごとのように聞いておらぬで、私は実は湊という漁業組合の実態調査をしてきました。八月の一日から八月の十三日までの昨年との比較を、それ以外しかたがありませんので、いたしました。赤潮で魚がみんな死んでしまう。そうして漁獲高を調査しましたところが、魚価はことしのほうが上がっておるのに、この十三日間で昨年は二百七十万余り、ことしは約百三十万です。そんなものしか魚がとれない。これは結局今度の赤潮で魚がやられてしまって、いない。同じ漁業に出てこれだけしか水揚げがないというようなことであるわけです。ですから、そういった面を考えますと、今度の赤潮問題については異常発生といいますけれども、また来年どうなるかわからない。毎年毎年この瀬戸内海はこうやってよごれていくと思うのです。したがって、相当強力な対策を立てなきゃならない。そのためにはひとつ長官が本部長になるくらいの、先ほど申し上げましたような勢いでやってもらわないとどうにもならないと思うのです。これは要請しておきます。 次にPCBによって汚染されておる魚、今度厚生省ですか、ここで大体沿岸ものは3PPM。そうすると、魚のPCBを検査するのに四日間かかりましょう。そうすると、朝魚をとって朝せり市に出してしまった。そのうちの一匹を検査した。これは五PPMあるいは八PPM入っているという時分には人の腹の中に入ってしまう、こういう対策をどうするつもりなのか。このPCBの魚汚染、これはまあ水産庁長官のほうがよくわかると思うのですが、魚の検査が終わった時分にはもう消費者の腹の中に入ってしまっている。これをどういうふうに規制するのか一ぺんお聞きしたい。
○太田説明員 先般PCBの暫定的な規制値がきまったわけでございますけれども、私ども過去に二百二十一検体検査いたしたわけでございますが、これによりますれば、外海、沖合いものでは基準を越えたものはない。内海あるいは内湾もので三PPMを越えたものが三検体あったわけでございますけれども、これらは特定の海域の特定の魚種に限られておるというようなことに相なったのでございます。そこで私どもといたしましては、何と申しましても、いままで学者の方々あるいは都道府県がおやりになったPCBの分析値によりますれば、かなり汚染された魚も出ておる。 なお、私どもが従来やりました検体がわずか二百二十一検体というようなこともございますから、環境庁とタイアップいたしまして、とりあえず九十工場くらいが大体PCBの汚染源として考えられますから、これと関連のある百十四海域につきましても、これは内水面も含んでおりますが、八月末から九月の初めにかけまして調査をやる。そしていままであぶないということが言われておるところが、いまの私どもの想定では三十海域ぐらいと考えておりますが、そこのものについてさらに二百検体を引き続き精密調査を実施する。その精密調査の結果私どもが考えておりますのは、大体一検体検査をいたしまして二割をこえておるものが出てきた。たとえば十検体やりまして、そのうち三検体が三PPMをこえておるというような魚につきましては、法的にとる措置は私どもはございませんけれども、業界の自主的な規制によりまして、操業を停止するというような指導をすることによりまして、安全な食糧を供給するということをやってまいりたいと思っております。 なお流通段階のものにつきましては、私どもが生産段階の調査をやりまして、流通段階の調査は厚生省にお願いすることにいたしておりますが、これによりましてさらに産地がわかったものにつきましては、引き続き産地につきましての調査をいたしまして、いま申し上げたような結果が出ますれば、これによって操業の規制をするというような指導をやってまいりたいというふうに現段階においては考えておる次第でございます。
○岡本委員 たとえば、瀬戸内海の中で高砂、あの地区は鐘淵化学でしたか、あそこがあるから非常に多い、こういうことでありますけれども、このPCBは全国的に広がっておるわけですが、その対津であるところの淡路島の沖合い、ここにはないのかというようなはっきりした調査を行ないませんと、同じ海域だから、こういう魚にはPCBがあったというと、みなおそろしくて買わない。そのために魚価がものすごく下がってしまう。それは漁業者の立場でありますけれども、今度は消費者の立場になりますと、その点を水産庁ではっきりしてもらわないと、たとえば魚別に種類を分けるとか、この海域、この海域というようなことをはっきりしなければならないと私は思うのです。同時に、いままではたとえばボラをとったとかあるいはアナゴをとっていたところがPCBが非常に多い、これはとってはいけない、こう水産庁から出ればこれはとって売るわけにいかない。消費者は賢いですから買わないですよ。そうなれば漁業者はたちまち困ってしまうわけです。そういう救済制度はどうするつもりでおりますか。
○太田説明員 私どもがPCBの問題に取り組む基本の姿勢として、一つはやはり国民の健康を確保しなければいかぬということでございます。この点につきましては、厚生省が先般暫定的規制値をおきめいただきましたので、先ほど申し上げたような措置によって対処してまいりたい。 二番目は、被害を受けた漁業者をどう救済するかという問題でございます。現に私どもが承知いたしておりますのは、PCBが比較的高く出て、いろいろ問題が起こっているところが幾つかございます。その具体的な例としては、たとえば宍道湖の問題、あるいはいま御指摘のございました高砂沖の問題、あるいは琵琶湖の南湖の問題等があるわけでございます。こういったふうに加害者が比較的明確なものにつきましては、当然加害者からいま言ったような措置に伴いまして起きてまいります被害につきましては、漁業者に補償するようにやってまいらなければならぬだろうというふうに考えます。ただ、加害者の不明の場合に、これをどうするかということでございますが、この点につきましては、私どもまだ精密調査を実施いたしておりませんので、今後どういった事態が出てくるかわかりませんから、私どもといたしましては、先般暫定規制値がきまりましたときに、具体的な事例に即して漁業者の救済措置を講ずることについて検討するということを閣議に報告して、御了承を得ておるわけでありますから、今後いまの精密調査の進行と相まちまして、具体的な措置に応じまして考究してまいりたい、かように存じております。
○岡本委員 長官、問題は閣議でもいろいろと問題があろうと思うのですが、あなたも閣議に出られたと思うのですが、そうすると、高砂沖というのはこれは鐘化から流れておると申しますけれども、この対岸のところの淡路島やあるいは向こうの小豆島、こうなりますと、そこでとれた場合には鐘化に関係ないのだ、そうは言えないと思うのです。しかし、また同時に、PCBを製造奨励し、JIS規格にしたのは国、通産省。犯人は通産省というとおかしいですけれども、そういうことを考えますと、やはりもっとどういうふうにするかということを先にきちっとした計画を立てておいて、そしてこうなったらこうしてやるというような類型を先につくっておかなければいかぬと思うのです。いまのように問題が起こってから、ではどうしようか、どのくらいの被害が出てくるだろうか、そういうことでは、私は漁業者の皆さんが非常に不安でならないと思う。また徹底的にやはり魚の中のPCBというのは検査しないと、今度は国民の生活上非常に問題がある。こういう面、両面をあわせてひとつ検討するような、これは水産庁にやらしておくだけではなしに、この対策本部でばちっと全部やっていくということになれば、これは私はほんとうに万全を期せると思うのです。何かはんとうに答弁のための答弁であって、現地へ行ってみたら全然だめなんですから、私はもっと適切な手を打てるようにやってもらいたいと思います。 えさでもそうですよ。あっちのほうのハマチのえさをつくっておりましたものが、PCBが入っておるから売ってはならない。そうすると、今度はハマチのえさをつくっていた業者は上がったりだ。これに対する救済法も、全然どうしようもない。こういったきめのこまかいのがおそらく四県あるいはまた琵琶湖もそうでしょうが、今後も出てくると思うのですよ。ですから、こういったものをきちっとひとつつくっておくことが大事だ。またそうしなければならないと私は思うのです。長官、ひとつもっときめのこまかいものを、あなたもよく知って、ひとつ対策本部をつくって、そのくらいのことをやるという——さいぜんからの議論を聞いておったら、これはやらなければいかぬと思うでしょう。あとになってもう一ぺんどっちがいいか考えてからということではどうにもならぬと思います。どうですか。
○小山国務大臣 いまお話のありますように、PCBならPCBの問題をとってみますと、これは瀬戸内海だけにあるわけではないので全海域にあるわけです。そうすると、瀬戸内海の対策本部をつくって全海域を支配できるかどうか。これはまた法律の問題です。ですから、先ほど来、対策本部の問題は瀬戸内海の問題としていまのところは考えられておるわけですから、その瀬戸内海の問題を解決するのにいろいろな基礎調査がまだ終わっていない、また、マスタープランの段階には当然その問題を含めて考えると申し上げておるのはそういう意味です。 それからいまお話のありますPCBのことについては、当然人体の問題ですからまず第一に考えなければならないのは、人体にPCBが入らないような措置をとる、これがまず第一。そのことの結果、ある漁場については漁業を禁止しなければならないかもしれない。その面は今度は漁業者に対する対策として救済措置を講じていく、こうなると思うのです。ですから、これは対策本部ができたからどうという問題ではないと思います。
○岡本委員 あなたちょっと詭弁のようなことをおっしゃいましたけれども、瀬戸内海の対策本部をつくったからといって琵琶湖は救えるわけではない。それはわかりますよ。しかし、どこでも大体同じようなものですよ。だから、瀬戸内海で一つの類型をきちっとつくれば、これは全国に当てはめることができるわけですよ。そういった強力なものをつくるために、これは水産庁だ、いやこれはどうだ、そんなことをやっておったのじゃできないから、推進会議くらいでは話し合いなんかできないから、あなたがばちっと命令して強力なものをつくらなければいけない、こう言っておるのです。それはもっと検討してからやるではおそいのです。環境庁長官がかわったとたんに赤潮が出たのじゃないですか。そういうことを考えれば、もっと前向きに——これは言うてもしかたがない、えらい固執しておるから。ひとつ検討してください。 それで、ハマチあるいは漁業問題で融資がある。それに対する利子補給は各市町村で考えると思うのですが、このために自治省では交付税を増してやるというような考えは持っておるのかどうか、今度の赤潮対策。これをひとつ……。
○中野説明員 お答え申し上げます。 天災融資法の適用がある場合におきまして、その利子補給につきまして特別交付税で見ることにしております。
○岡本委員 次に悪臭の問題。これは先国会の終わりに、特に田中委員長からも要請がありまして、選挙区の加古川の播磨化成の悪臭問題でやったのですが、そのときに私は久良知公害保安局長あるいはまた山形化学工業局長、このお二人に調査不十分だというので、もう一度再調査をしてもらいたいということで宿題を渡しておいたわけですが、その後どうなったのか、両方からお答えを願いたい。
○斎藤説明員 先週の八月十六日に化学工業局の係官を兵庫県に派遣をいたしまして、取り締まりをやっておられます兵庫県当局と対策について協議をいたさせました。その報告によりますと、播磨化成の悪臭問題に対します県当局の方針といたしましては、現在ございます設備につきまして徹底的に改善をさせまして、悪臭が出ないようにした後でなければ今後の増設問題については検討しない、こういう御方針でございまして、そういう方針のもとに現在動いております設備につきまして各工程ごとにそれぞれ改善の対策について指示を県当局からいたしております。 またその改善によります目標値につきましても、それぞれ目標値を与えておりまして、たとえばアルキド樹脂部門でのキシロールの漏れます場合の目標値につきましては、県の公害防止条例によります有害物質排出基準によりますと敷地の境界線で二PPM以下というふうになっておりますけれども、この播磨化成につきましては県が与えました目標数値はこの装置のすぐ横で一PPM以下になるようにというふうな指示をいたしております。同様な目標値をそれぞれの工程ごとに与えておりまして、この目標値に従いまして現在会社のほうでは鋭意この改善方を工事をいたしております。 その結果、県の与えました目標値どおりに改善が進んだかどうかにつきましてはこの九月の十日に再測定をいたすことにいたしておりまして、その測定の結果、県の目標値に達しておればよし、もし達しておりません場合は再度改善を命じまして、現在の設備からの悪臭については絶無をはかりたい、こういうことで現在指導いたしておるところであります。
○岡本委員 久良知局長、この前に再調査してもらいたいということを言いましたが、あなたはあのときには、大阪の通産局から行って、非常ににおいもなかったというわけで、そのときは操業しておったかどうかということを聞きますと、それもわからなかったということで、わりにうまい答弁をしておったわけでありますけれども、私どものほうで調査しますと、あなたのほうにしてもらいたいと思うのですが、これは写してきたのですが、こういう隠しパイプをつくりまして、そうして悪臭のあるすごい水だけはこの横に流れている小さなどぶに全部突っ込んで、そこに流しておるのですよ。だからそこではわからないけれども、中へ入って流れたところではもうくさくてしかたがない。こういう悪質なことをやっている。しかも兵庫県がこの前に試験したというのは、PHが六・五ないし七・五、CODが二・〇から二五PPM、フェノールは検出せず、こう出ておるのですが、実際にその水を調べると、PHは七・一五ですがCODは一九三PPM、それからフェノールは六・五PPM検出しているのです。付近に住宅がありまして、これは低所得者住宅ですけれども、上から押えられておるのであまり言えない。陰でわいわい言っている。だから私はこの問題を取り上げている。またこれでもしも増設をしたならば、どうなるかということなんです。これは斎藤さんも聞いていただきたいのですが、今度増設計画を出したときに、この会社の新プラントの新設工場についてその増設計画の中にこういった公害防止の悪臭防止のプランが入っていたのかどうか、それを調査しましたか。
○斎藤説明員 播磨化成の今度の増設計画でございますが、一応この設計図を取り寄せまして私ども調べてみたわけでございますけれども、設計図によりますと、新しくできることになっております計画されております設備は全部クローズドシステムと申しますか、完全密閉して、かつ排水は再蒸留いたしましてまたもとの工程に戻しまして外に出さない。それから排ガスにつきましては全部ボイラーのほうへパイプで持っていきまして、そこで燃焼をする、こういうふうな形にいたしておりまして、この設計図で見ます限りにおきましては、従来の設備と違いまして、全く悪臭等のもととなる排水、排ガス等が漏れるおそれはない、かように、設計図で見る限りでございますが、考えております。
○岡本委員 それが実は四十七年の三月、ことしの三月県へ提出した増設の計画には排水処理設備はないのです。国会で問題になってからあわててもう一ぺんこれをやっておるのですよ。そういった悪質なところはほんとうに強力にやらなければ、いまでさえくさい、それに五倍も六倍も、五倍ですか、あの増設、どうも付近の人はもういられなくなる。住民がほんとうに困っておる。これはほかのものですと、亜硫酸ガスとかそういうものだったら、もうそれは測定もできる。これは何とかなるけれども、悪臭だけはあとでなったらどうしようもないというのがまだ現在の姿であろうと思うのですよ。だから私はここで強力にきちっとしておかないとだめだ。しかも私の申し上げたいことは、あなたのほうでもう一ぺん検討してもらいたいのですが、トール油というのは、日本では原木がいまほとんどないわけです。そのためにほとんど外国から買ってくるわけですが、においのする粗トール油を日本で精製しなくたって、もう外で、外でといったらおかしいけれども、外国でちゃんと精製した製品を入れておるわけでしょう。公害まで持ち込む必要はないと私は思うのですね。そうまで言いたくなるのです。そこら辺、ひとつもう一度再検討をして、そうして毎日毎日くさくてしんぼうできないというこの付近の住民の生活を救う。われわれが守らなければ、またあなたのほうでそれを検討してやってくれなければならないと私は思うのですよ。だからひとつ環境庁の長官は、この悪臭防止法というのはやはり環境庁の所管なんです、知らぬ顔してないで、ひとつ強力に勧告もし、あるいはまた次の設備についてはどういうふうにするか、あるいは現在の問題をどうするのか、もう少し——しかもこれは、加古川市役所ですか、これが調査にいったところが汚職でつかまっておるのですよ、その調査していた役人が。今度は新しい役人ですから、この検査官がわからないですよ。もうごまかされ次第ということになっておる。そこへ増設がきたらどうなりますか。その点をひとつ強力に調査もしまた勧告もするようにあなたに要請しておきますが、いかがですか。
○山形説明員 悪臭問題におきましては、先生御承知のとおり悪臭防止法で過般やっと政令でアンモニアほか五物質をきめまして、いま県、地方自治団体を十分指導してその測定技術の研修をやっておる最中でございます。これらに関しましてできるだけ県を十分指導して悪臭の防止につとめてまいりたいと存じております。
○小山国務大臣 この悪臭というものはほんとうに標準のきめにくいものであるとは思いますが、ともかく住民を困らせる元凶でございますから、いま局長が申し上げましたように、またその範囲もさらにさらに広げられるような方向で検討いたしますとともに、地方自治体も指導していきたいと思います。 〔登坂委員長代理退席、委員長着席〕
○岡本委員 では終わります。
○田中委員長 岡本君の質疑はこれで終わりました。 本日は、これにて散会いたします。 次回は、公報をもってお知らせいたします。 午後二時十分散会 ————◇—————